令和元年12月05日中野区議会交通対策調査特別委員会(第4回定例会)
令和元年12月05日中野区議会交通対策調査特別委員会(第4回定例会)の会議録

中野区議会交通対策調査特別委員会〔令和元年12月5日〕

 

交通対策調査特別委員会会議記録

 

○開会日 令和元年12月5日

 

○場所  中野区議会第4委員会室

 

○開会  午後1時00分

 

○閉会  午後2時43分

 

○出席委員(14名)

 南 かつひこ委員長

 杉山 司副委員長

 竹村 あきひろ委員

 斉藤 ゆり委員

 羽鳥 だいすけ委員

 高橋 かずちか委員

 甲田 ゆり子委員

 内野 大三郎委員

 小杉 一男委員

 若林 しげお委員

 いながき じゅん子委員

 山本 たかし委員

 伊藤 正信委員

 久保 りか委員

 

○欠席委員(0名)

 

○出席説明員

 都市基盤部長 奈良 浩二

 都市基盤部都市計画課長、交通政策課長 安田 道孝

 都市基盤部道路課長 井上 雄城

 まちづくり推進部長 角 秀行

 まちづくり推進部まちづくり計画課長 千田 真史

 まちづくり推進部野方以西担当課長 狩野 純一

 まちづくり推進部まちづくり事業課長、大和町まちづくり担当課長 菊地 利幸

 まちづくり推進部新井薬師前・沼袋駅周辺まちづくり担当課長 荒井 弘巳

 

○事務局職員

 書記 有明 健人

 書記 若見 元彦

 

○委員長署名


審査日程

○議題

 区内交通結節点周辺の交通対策について

 区内南北交通の利便性向上について

 西武新宿線沿線連続立体交差事業及び各駅周辺整備について

 連続立体交差事業の区間の延伸について

 鉄道上部空間の活用・整備について

○所管事項の報告

 1 区の交通政策に関する基本方針の検討について(交通政策課)

 2 交通弱者の移動環境の改善について(交通政策課)

 3 西武新宿線沿線まちづくり整備方針(鷺ノ宮駅周辺地区編)(素案)及び西武新宿線沿線まちづくり整備方針(都立家政駅周辺地区編)(素案)の意見交換会の開催結果等について(野方以西担当)

 4 その他

○地方都市行政視察について

○その他

 

委員長

 定足数に達しましたので、交通対策調査特別委員会を開会します。

 

(午後1時00分)

 

 委員会を休憩します。

 

(午後1時00分)

 

委員長

 それでは、交通対策調査特別委員会を再開いたします。

 

(午後1時00分)

 

 本日の審査日程についてお諮りいたします。

 お手元に配付の審査日程(案)(資料1)のとおり進めたいと思いますが、これに御異議ありませんか。

 

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 御異議ありませんので、そのように進めます。

 なお、審査に当たっては5時を目途に進め、3時ごろ休憩をとりたいと思いますので、御協力お願いいたします。

 それでは、議事に入ります。

 区内交通結節点周辺の交通対策について、区内南北交通の利便性向上について、西武新宿線沿線連続立体交差事業及び各駅周辺整備について、連続立体交差事業の区間の延伸について、鉄道上部空間の活用・整備についてを一括して議題に供します。

 所管事項の報告を求めたいと思います。

 初めに、1番、区の交通政策に関する基本方針の検討についての報告を求めます。

安田都市基盤部交通政策課長

 それでは、区の交通政策に関する基本方針の検討について御報告申し上げます(資料2)。

 1番、趣旨でございます。

 現在、区は、都市計画マスタープランの改定を進めているところでございます。この中で社会情勢の変化や区が進めている各まちづくり事業の進捗状況の分析等を行い、区として今後取り組むべき都市整備上の課題を整理しているところでございます。

 この中で道路や交通ネットワークの整備、あるいは移動困難者の交通支援、区内南北交通の課題等、現在の公共交通を補完する新たなサービスなど、さまざまな交通政策上の課題の対応が明らかになってきました。

 こうした課題に対応するため、区は交通政策を体系的に進めることが重要と考え、交通政策に特化した交通政策の策定に向けた検討に着手してございます。

 2番目、中野区の交通政策の課題でございます。

 鉄道利用の高い利便性や低い乗用車保有率など、交通政策に関して活かすべき特性、現況から見た課題、計画等について整理してございます。

 恐れ入りますが、こちらは別添の資料をごらんいただきたいと思います。左側の上部でございます。

こちらに中野区の交通政策上の課題として、先ほど申し上げました活かすべき特性が示されてございます。

 繰り返しになりますが、鉄道利用の高い利便性、車の保有率が23区で最も低いことや、区民のアンケートなどから、区内のほとんどの地区や鉄道駅が徒歩圏にあり、高い公共交通の利便性が特性として挙げられてございます。

 次に、(2)番目、現況からみた課題でございます。

 交通機関や施設のバリアフリー化、超高齢化への対応、道路や公共交通のネットワークが不十分、未整備の都市計画道路が多いなど、また、狭隘道路が多いなどの課題も多くあります。

 (3)番目では、こうした課題に対応する新たな施策・計画が課題として抽出してございます。ここでは、今後政策に係る課題で、より精査しながら、これに特化して整理していく項目と考えてございます。

 以上の課題より、現在の分析の中で交通政策の基本方向(案)として考え方を資料の右側の部分で整理してございます。

 目標案としまして、「すべての人にとって、安全・安心・快適で利便性の高い交通環境の整備」と、交通政策の一般的課題を挙げさせていただきました。こちらは今後宣伝していく予定ですが、こういった課題が総括的に集約できるのではないかということでございます。

 (1)は、交通政策の基本的方向の全般的な事項を挙げてございます。「公共交通主体の歩いて暮らせる都市づくり」「ユニバーサルデザインの推進」「高齢者・障がい者を含めて誰もが出かけたくなる都市づくり」「超高齢社会に対応した交通サービスの提供」などが全般的事項として挙げられます。

 その下の段の(2)から(4)は、それらを鉄道交通、その他の公共交通、あるいは道路・歩行者・自転車等の個別政策別に政策の方向をお示ししてございます。なお、表の一番右側に現在着手しているもの、あるいは検討中のものとありますが、こういった状況を、区の施策の今の状況を課題として示して挙げてございます。

 これら別添資料は、繰り返しになりますけれども、現在都市計画マスタープランの中で整理しているものを交通政策に特化して分類したものでございます。今後、区が交通政策を進める上での指針となる交通政策の基本方針の策定を考えてございます。この中で道路や交通ネットワークの形成、自転車対応、ユニバーサルデザイン、現行の公共交通を補完する新たな公共交通サービス等の問題等に対して総合的に取り組む必要があると考えてございます。

 表紙に、表紙にお戻りいただきまして、今後の予定でございます。

 今年度2019年度は、都市計画マスタープランの改定に合わせて交通政策に特化した課題の整理、課題や基本的方向性の整理を行い、来年度、2020年度以降は、交通及び道路ネットワーク整備などのデータ整理や取り組み状況を検証し、交通政策に係る基本方針の策定を目指し、策定後は、これに基づき各交通政策を展開していきたいと考えてございます。

 御報告は以上でございます。

委員長

 ただいまの報告に対し、質疑はありませんか。

久保委員

 御報告ありがとうございます。今までの交通政策につきましては会派からもたびたび求めてまいりまして、先般の一般質問等でも取り上げさせていただいたところですし、今期のこの当委員会においても、ここのところが本当に大きな課題であるなというふうに認識をしております。ようやっとここまで動き出したことを大変歓迎をしているところでございます。

 先般、建設委員会の中でも、この都市計画マスタープランと、今後のこの交通政策のあり方ということでお伺いをいたしましたけれども、今後、この都市計画マスタープランの改定、また、方針を示すということでこの御報告のほうがありますが、そのいわゆる上位計画との関係性といいますか、その辺はどうなるんでしょうか。

安田都市基盤部交通政策課長

 現在、データを分析しているのは都市計画マスタープランがメーンということで進めてございます。都市計画マスタープランには各施策に、都市基盤整備に特化した各施策に関する個別の都市づくり方針というものを定めております。これは、大まかな区の将来像あるいは交通政策に対する20年後の将来的なイメージを規定するものでございます。これらを具体化するのに、個別的な計画に落としてくるような指針となる考え方が必要と考え、基本的方針を今後あわせて検討していくこととしてございます。

久保委員

 今、個別計画というお話があって、基本方針を2020年度以降に策定をし、その後、ここにも各施策の展開ということがございますので、施策の展開をしていく中では、改めてまた計画という形になっていくというふうに考えてよろしいんでしょうか。

安田都市基盤部交通政策課長

 現在、基本構想、基本計画、これらも含めて検討していくところでございます。当然、区の上位計画になりますので、それらとの整合性は図っていきますが、これまで区の交通政策、具体的に、例えば安全で便利な交通環境の整備や自転車の活用のあり方、あるいは全体としての交通渋滞や駐車場等の交通環境の改善とか、各施策を統合的にしていなかった、その個別の項目に、個々特化してやっていたところはありますが、総合的な観点で見ていなかったというのがありますので、そこのところは強化していかなくてはいけない。それは既存の計画上でもそうですけれども、状況を見ながら、上位計画の考え方もしっかり踏まえていきたいと。

久保委員

 要するに、今後、今考えているものというのが、中野区における交通政策の総合的なものになってくるんであろうなと思うんですね。

 先日の建設委員会の中ではシェアサイクルの報告などもありましたが、そういった自転車ですとか、徒歩ですとか、公共交通機関ですとか、さまざまに区民の皆様が利用される、この区内における移動ということですね。そういったものを体系的にしっかりと束ねていくというようなことなのかなというふうに期待をしているところです。

 それで、この全般的事項の中の三つ目なんですけれども、「高齢者・障がい者を含めて誰もが出かけたくなる都市づくり」という言葉がありまして、先ほどの「バリアフリー」という言葉もあり、またユニバーサルデザインの推進をしているという、そういった中野区の、今、まちづくりの中での課題というものもございます。やはり、この超高齢社会に対応した交通サービスということになりますと、今、福祉的な形での交通サービスというのも一方であるわけですよね。そういったところとどういうふうにすみ分けをしていくのかということも重要になってくるのではないかなと思うんですが、そのあたりはいかがお考えですか。

安田都市基盤部交通政策課長

 高齢社会が進んでいく中で、当然、ユニバーサルデザインや交通環境、例えば免許を持っている人がどんどん運転できなくなる。公共交通のあり方、高齢者・障害者の支援もそうですけれども、そういう中で福祉的な視点は当然、バリアフリー、ユニバーサルデザイン社会の考え方が重要になってくる。国民の移動環境の改善、利便性向上というのは、そういったところから考えていくものだと思います。

 ただし、都市基盤整備というところで考えていくと、まだ弱いところがありますので、その部分をまずはしっかり押さえながら、そういった考えを盛り込んでいくというふうに考えてございます。

久保委員

 今、都市基盤部なので、都市基盤の脆弱さというものが一方にあり、そこがまだ課題であって、解消ができていないがための、障害者の方や高齢者の方たちの移動円滑化がスムーズにいかないという点も一方ではあると思うんですね。

 福祉的サービスの充実というところもあって、そこら辺のところって所管外のものが多いと思うんです。例えば介護サービスを利用するに当たっても、デイサービスとかショートステイのということでの移動ということもありますね。障害者の方たちがタクシー券などを利用されていたりということもありますね。ということになると、なかなか、今後ソフトのことを考えていきますと、庁内でしっかり連携を図りながらプロジェクトチームなどをつくるとか、そういった形でいかないと、ここから先に進まないんじゃないかなって思うんですが、その辺はいかがお考えですか。

安田都市基盤部交通政策課長

 交通政策の中で基盤整備に特化したというところはあるんですけれども、先般の一般質問でもお答えさせていただいたように、福祉的視点とか、地域包括ケアの視点というか、そういったことを見ながら、今の問題にこちら基盤整備としてどういうふうに関与していくか、そういうとこところをちゃんと見ていくことが重要と考えております。

久保委員

 現状では、例えば支えあい推進部ですとか、健康福祉部ですとか、そういったところと連携を図りながら、意見を求めたりとか、今後のこの交通政策について連携を図っているという、そういう場面はあるんでしょうか。

安田都市基盤部交通政策課長

 ユニバーサルデザインの推進計画をつくるときから連携はとっておりまして、現在も地域包括ケアともそういったことで、どういった連携という具体的ではないんですけれども、情報共有はしているところでございます。

久保委員

 今後なんですけれども、基本方針の策定の段階では単なる情報共有というか、そういう場だけではなくて、政策づくりという側面でしっかりこの関係所管と連携を図る、そういったチームといいますか、会議体といいますか、そういったことも必要ではないかと思いますが、その辺のところは今後予定はありますか。予定がないなら、ぜひそうしていただきたいです。

安田都市基盤部交通政策課長

 そういったことを念頭に入れて、しっかり検討してまいりたいと思います。

久保委員

 ぜひお願いいたします。

 で、教えていただきたいのが、別添資料の「交通政策の基本的方向」のところで、先ほど右側のところに「着手」「検討」などということを言われていましたけれども、空白のところが幾つか、4カ所ありますね。これは現状はどういうことになっているんでしょうか。

安田都市基盤部交通政策課長

 空白のところは、特に新たに出てきた問題として、今後検討すべきことということで課題として提示してございます。

久保委員

 この、着手・検討をしているところというのは、今までにも、例えば都市計画マスタープランであったり、さまざまなところに記述があったりしているところだと思いますけれども、今まで何もやっていなかったと言ったら変ですが、計画や政策がなかった、また検討が深められなかった部分について、今後はどのように進めていかれるんですか。

安田都市基盤部交通政策課長

 新たに出てきた問題で、社会情勢の変化とか、時代変化で、非常に重要な課題として承知してございますので、これらについてもしっかり考えていきたいと思います。

甲田委員

 今、久保委員がいろいろ質疑をされたので、総合的な観点でこれまで見ていなかったということなんですけれども、ただ、課題については一応整理はしてきたということで、現状から見た課題というのがここにありますが、今年度、またさらに交通政策上の課題と基本方向の考え方を整理していくというふうにあるんですが、その課題というのが、今この資料にある課題以外にまだまだ出てくる、また整理しなきゃいけないということなのでしょうか。それはどういうふうにされようとしているのか、教えていただけますか。

安田都市基盤部交通政策課長

 現在、土地利用分析とか、都市計画に関する基礎調査から出てきた都市計画マスタープランから抽出した課題なんですけれども、今後、基本的な方針を検討するに当たって、交通センサスとのデータとか、さまざまなデータを、交通政策に特化したデータも整理していかなくてはいけないと考えております。来年度、それに向けてしっかり調査を予定してございますので、そういった中で反映していきたいというふうに思います。

甲田委員

 そうですね。今、地域支えあいの部署なんかとの連携はどうなのかという質疑があったんですけれども、この課題、私なんかは見ていると、区の立場から見た課題であって、本当にリアルな区民がどういうふうに思っていて、何がなくて本当に困っているのかというところがあまり見えてこない課題になっているなというところがありまして、データも大事だと思いますが、そのデータの中に、今リアルにどういったところに本当に区民の課題があるのかというところを探っていくことをしていかなきゃいけないじゃないかなと。それを見ていかなきゃいけない。そのためには地域支え合いですとか、福祉タクシーなんかは健康福祉部がやっておりますので、そういったところでどういう課題が出ているか。また、やっている政策もありますけれども、その政策が本当に有効に活用されていて、十分なのかどうかとか、そういったところの視点でもきちんと聞き取りをしていただきたいなと思うんですが、その辺はいかがでしょうか。

安田都市基盤部交通政策課長

 昨年度、区民の意識として、交通政策に関するアンケート調査をさせていただきました。これは、区民の意識調査よりも人数は非常に多くとってございます。そういった中でいろいろな意見をいただいております。統計的な調査もあるんですけれども、個別意見をたくさんいただいてございますので、それらをしっかり分析して、今の委員御指摘のところの関心も含めて整理していきたいと考えてございます。

甲田委員

 ぜひ、整理した課題を見えるようにして、またこの委員会に報告をいただければと思いますので、これは要望にしておきます。

斉藤委員

 御報告ありがとうございました。ざっと眺めていきますと、さまざま観点があると思われます。この中に、「子育て世代」、また「子ども」という視点がこの資料の中に見られないようですけれども、そちらの方面からの検討はいかがでしょうか。

安田都市基盤部交通政策課長

 都市計画マスタープランの中で都市基盤整備に特化した分析から整理されていただいたところで、確かにおっしゃるとおり弱い部分がありますので、今後きちんと課題として認識して、対応していきたいと思います。

斉藤委員

 せっかく子育て先進区ということを目指している中野区でございますので、ぜひそちらは重点的にしていただければと思います。

 そして、もう一つ、さまざまな観点からの交通政策ということで考えていきますと、例えば犯罪率など、この地域が、空き巣とかあったりするような場所と、交通の空白区間と、ちょっと重ねてみたりするような、そういうような検討というのはなさったことはございますでしょうか。

安田都市基盤部交通政策課長

 安心・安全のまちづくりという都市づくり方針がありまして、そちらのほうでは防犯のことを都市計画マスタープランで調査しているところではございますけれども、交通政策とどのような関連があるのかも含めて今後研究していきたいと考えております。

斉藤委員

 さまざまな視点からいろいろ検討していけるというのがいいことだと思いますので、ぜひそちらの観点からも検討いただければと思います。こちらは要望です。

羽鳥委員

 今回新たに交通政策の基本方針をつくられるということで、私も、このことというのはとてもよいことだというふうに思います。区民の自由に移動する、交通する権利を保証するという観点、「交通権」というふうに新しい人権で言われることも多くなってきましたけれども、そうしたものを保証する取り組みのもととなる取り組みとして非常に大事だと思っております。

 そうした基本方針をつくる上で、先ほど甲田委員もおっしゃっていたんですが、地域の実情というのをしっかりと把握するということが非常に大事なことかなというふうに思っています。

 鷺宮の地域で言っても、例えば北側は中央線で通う方が多いということで、北側の人は本当にあかずの踏切というのはかなり大きな問題ということだけれども、南側はそこまではないだとか、そういったところで自転車駐車場の何か利用率も違うというふうなことも聞いています。

 昨年度、区民移動実態把握に関するアンケート調査というものをやられているんですが、この基本方針を策定をするに当たって、この昨年度実施したアンケートというのを、もう区民の意見を聞いたということで利用するのか、それとももうちょっと詳しく聞いていかないとなかなかわからないというふうにして新たに調査する、どういったお考えがあるのかというのをお答えください。

安田都市基盤部交通政策課長

 交通権、交通政策基本法の中で議論されたと思うんですけれども、具体的にどういうものかというのはこれから研究していきたいと思います。

 去年の調査資料をどういうふうに使うかということでございますが、一番直近で、区民3,000名の意見を聞いてございます。これらのアンケートからかなり個別の意見もいただいておりますので、しっかり分析して、交通政策の基本方針について、考え方や課題を取り入れていきたいと考えてございます。

羽鳥委員

 わかりました。3,000人という調査は、区内でやる調査としては結構大きい規模のものだと思って、細かいものも聞けたと思いますが、新しい方針をつくる際にアンケートを使うかどうかというのは別に置いておいて、しっかりと区民の実態を把握できる取り組みをしていただけたらなというふうに思います。

 また、中野区全体の基本方針ということにはなるとは思うんですけれども、今言ったように地域によって結構課題というのは違うことがあると思うんですね。例えば、このあたりの地域はこういった方針で臨んでいくべきだとかいうふうなものをここに落とし込むのか、それともそれは個別計画ですよという話にするのか、これはどういう関係になるのでしょうか。

安田都市基盤部交通政策課長

 まずは基本方針、交通体系を横断的に総合的に見ていくための考え方がこれまでなかったということで、考えていきます。個別の具体的な政策というか、交通政策もありますし、個別の地域に特化した考え方もありますが、それは別途しっかり研究しながら進めていきたいと思っております。

羽鳥委員

 先ほど久保委員が、超高齢社会ということもおっしゃっていて、これからの時代の交通政策をつくるというときには、自家用車が例えば軸になるとか──まあ、中野区の実態としても違いますけれども、というよりは、公共交通が占める割合でありますとか、結構大きな役割を担うことになるかなと思うんですが。

 例えば、交通政策の重要な考え方で、交通需要マネジメントというふうな考え方、交通需要を誘導していくという考えなどもあるんですけれども、そうした考えを基本方針に取り入れていく考えはあるのでしょうか。

安田都市基盤部交通政策課長

 交通政策に関するベースとなる考え方、交通ネットワーク、道路ネットワーク、需要管理のあり方、上位計画は東京都がしっかりつくっているところではありますけれども、そういった考えは基本的に基礎に入れていきたいというふうに考えております。

羽鳥委員

 わかりました。

 そうすると、自家用車で移動されるという方はもちろんいるとは思うんですけれども、そういった人は大きく減っていく傾向にあるかなと思うんですよね。そうしたときに、道路整備との関係も出てくると思うんですが、そのもととなる考え、基本的には東京都の都市計画道路ということになってくると思うんですけれども、区として、ここは、例えば歩行者をもっと優先させたい道路として整備していきたいだとか──それは個別計画になるのかな。非常に難しいんですが、例えば車を優先させたいだとか、歩行者を優先させたいだとか、そういう個別の道路ではなく、考えとして、そういった区分けなんかというのはしていくというのはあるんでしょうか。

安田都市基盤部交通政策課長

 今後の社会動向とか、交通基盤整備の動向とか、交通政策の動向というのは、なかなか見えないところでございますけれども、中野区の実態に合ったやり方というのはあると思うんですね。中野区の強み、弱みとか、そういったところはしっかり、ほかの統計調査からも分析しながら、あるべき方向性ですね。先ほどの、歩きやすい、暮らしやすいまちづくりも一つそういう方向だと思うんですが、そういったことも含めて検討していきたいと思っています。

羽鳥委員

 わかりました。

 あと、区内の全般の交通政策ということですと、公共交通とともに、自分で移動できる手段というところでは、歩きと、この交通政策の基本的方向の(4)のところの、自転車というのも非常に重要になろうかと思います。そうしたときに、例えば区内というか、特に中野区民の移動需要が高い中野駅の方向とかに、自転車を気軽にとめられるような、自転車駐車場はそれなりに整備はされているんですけれども、例えば新宿駅の近くには自転車駐車場が広い歩道を利用して一部整備されていたりしていて、そういった自転車ネットワークの整備を、今後都の関係ではどのように考えていらっしゃるかなと思うんですが、いかがでしょう。

安田都市基盤部交通政策課長

 これらについては既に中野区の自転車利用総合計画が定められておりまして、駐車場整備のほうはかなり進んでいるんですけれども、では自転車が走行しやすい環境づくり、そういったところはまだ具体的に政策としては課題があるところでございます。総合的に自転車利用の仕方を考えるに当たって、道路ネットワークや自転車が走りやすい環境づくりも含めて、これも都市基盤整備になりますが、こういったことも検討していきたいと考えてございます。

山本委員

 基本的な方向性ということで御報告いただきましてありがとうございました。

 他の委員がるる質問させていただいた以外のところでも質問させていただきたいと思いますが、自転車の話、最後にシェアサイクルですとか、自転車通行空間の整備を掲げておられます。2020年4月から保険の義務化が、努力義務化がなされるかと思うんですが、中野は乗用車、マイカーが少ないけれども、自転車所有率は高くて、かなり活用をされていると思うんです。ルールですとかマナーの遵守の問題、そういったところは区民の暮らしの安全にかなりかかわってくるところなのかなと思っておりまして、この目標案で全ての人にとって安全・安心というところがあります。ですので、ここも何か、警察の皆さんですとかと連携をとりながら恐らくやっていかれるんだとは思いますけれども、文言としてどこかにあったほうがいいんじゃないかなと思うんですが、いかがですか。

安田都市基盤部交通政策課長

 交通政策を体系的に進めるに当たって、どのような政策項目、方向があるかという中に、当然、交通安全対策も一つの項目だと考えております。そういう中で今委員ご指摘のことも含めて、安全な、要するに交通環境づくりの一つとして考えていきたいと思っております。

山本委員

 保険の加入率も、現在だと東京都民だと53.5%という半分ぐらいでもありまして、ここで申し上げたいのは外国の方ですよね。外国籍住民。ツーリストとかではなくて、住民の方々。かなり自転車で走行されている姿をよく見かけます。そうした方々のルールの話ですとか、そういったところもしっかり啓発もしていただきたいなと思っておりますし、そうした外国の方々との共生という意味でもそういった視点をぜひ持っていただきたいと思っておるんですが、いかがでしょうか。

安田都市基盤部交通政策課長

 あらゆる人にとって利用しやすい交通環境の中に、当然外国の方々と情報共有を図っていくことが大事だと思います。これらについては、現在、基本構想の中で、多様な人々との協働の中で、そういった人としっかり連携していく考え方が検討されているところでございますので、それらを踏まえて対応していきたいと考えております。

若林委員

 この交通政策ということでまとめていただいた中にぜひ入れていただきたいこれからのことなんですけれども、AI、人工知能を活用した無人のバスやタクシーなどの実験がさまざまな場所で進められております。この中野区も、中野駅中心に大きくさま変わりする中で、2042年までに全国で100カ所、政府のほうがそういう実験をする場所を目標とするようなものを掲げている中で、いち早くそういった情報を仕入れて、モデル事業としてぜひ進めていただきたい。そんな文言も加えていただけたらなと思っています。

 また、トヨタとも連携を組んでいたりしているものですから、まだ先のような話でありながらもう進んでいる話なので、ぜひ中野区では早くアンテナとしてキャッチして、そういった文言も、未来のようなお話ですけれども入れていただけたらなと思うんですが、いかがですか。

安田都市基盤部交通政策課長

 AIやITの活用は非常に目覚ましいものと考えております。都市計画マスタープランは20年後を目指しておりますけれども、当然20年後に向けては相当技術が進んでいくと考えてございます。最近はAIの実験とか、中野区内でも、実際に都庁から中野坂上でやった事例は私のところの職員が乗っております。そういうことも見えてきますので、そういうこともしっかり新しいこととして、取り組みとして検討していきたいというふうに思います。

若林委員

 もう全国の自治体から、絶対にそんな話が出ていると思うんですよ。うちにモデル事業を持ってきてくれなんてやることはあると思うので、ぜひ中野もそんなのに負けないように、そういった思いも入れていただければと思いますので、よろしくお願いします。

委員長

 他に質疑ありませんか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 よろしいですか。

 では、次に、2番、交通弱者の移動環境の改善についての報告を求めます。

安田都市基盤部交通政策課長

 続きまして、それでは、交通弱者の移動環境の改善について御報告申し上げます(資料3)。

 交通弱者の移動関係の改善に向けては、区として、現在、公共交通を補完する新たな交通政策のあり方に関する検討を進めているところでございます。これについて御報告いたします。

 まず、1番目、経緯等でございます。

 区は昨年度、「区民移動実態把握に関するアンケート調査」を別添資料のとおり実施してございますが、調査では、住宅地内で路線バス等の運行が困難ないわゆる交通空白地域におきまして、高齢者など交通弱者の移動環境の支援が課題として明らかになってございます。特に本調査では、大和町や若宮地域で交通空白地域──以前は「交通不便地域」と言ってまいりましたけれども、「交通空白地域」と言い直してございます。交通空白地域が若干広く存在し、かつ、アンケート結果からも、公共交通に不満を持たれる方々が比較的多いことがわかりました。

 そこで、区としては、こうした交通空白地域における移動困難者の支援について、先進自治体等の事例を参考に検討し、路線バス等の運行が困難な地区で、小回りのきくコミュニティタクシーを活用した支援策が、狭隘道路が密集する中野区の住宅地内においても有効であると考えまして、実証実験に向けた検討を進めているところでございます。

 2番目、先進自治体の支援策の例でございます。

 区が参考にできる交通空白地域の実態を、コミュニティタクシーの例として整理してございます。西東京市などの社会実験を参考としております。

 対象地区でございますけれども、路線バス等の公共交通の手段のない、いわゆる交通空白地域が対象地区と。

 運行方法は、主要な公共施設と主な鉄道駅を、ワゴンタクシーで方法する方向でございます。なお、既存の路線バス等と重ならないよう、乗降者区間を限定しているのが特徴でございます。

 利用対象者でございます。高齢者や障がい者、小学校などの子育て世帯が対象となっているのは先進自治体の例でございます。

 利用者負担は、距離により、大人1回150円から300円。西東京市の例でございます。

 自治体の支援は、タクシー事業者に一定額を事業費として補助するものでございます。

 6番目がルート選定等でございます。ルートは、住民代表者、専門家、行政等を交えた検討会で選定し、利用者数の目標数を設定し、目標の利用者数、例えば一日70人に達しないルートは見直すなどの対応を行うのがこの制度の特徴でございます。

 3番目、区の事業導入に向けたステップでございます。

 ステップ1でございます。今年度でございますが、先進事例等の調査、事業導入に向けた制度・課題等の整理を行っているところでございます。

 ステップ2でございます。来年度中の実証実験の実施を目指し、協力事業者の選定やルートを選定、関係事業者への届け出等、また運行実験に向けた課題整理等を行い、実証実験につなげたいと考えてございます。

 ステップ3では、実証実験の成果を踏まえた、本格事業化に向けて目指していくということになります。

 御報告は以上でございます。

委員長

 ただいまの報告に対し、質疑はありませんか。

高橋委員

 ありがとうございました。先ほどの交通計画の考え方が、まずはこういうところにも展開していくということもあるでしょうし、それぞれの会派さんから要望があるという、交通空白地域対策というのもあるんですね。

 それで、今、こういう西東京市の事例ですか、その辺をベースに、具体的に検討していくということでよろしいんですよね。

安田都市基盤部交通政策課長

 現在、課題等は整理しているところでございますけれども、基本的にそういう方向で、導入に向けた、実施に向けた検討をしていきたいと考えてございます。

高橋委員

 そのときに、この事例の実態をよく研究していただきたいなと思うんですよ。例えば、2番の⑥のルート選定というところで、目標の利用者数に達しないルートは見直す。これは多分、ルートをいろいろ検証していく中で見直す。一定の人数がいかないとというふうに書いてあるんですけれども、それと同時に、②でワゴンタクシーを巡回させるという、このワゴンタクシーというのはワンボックスのタクシーということを想定しているんですかね。

安田都市基盤部交通政策課長

 タクシー、いろいろな、ワゴンタクシーも大きさもそれぞれありますし、車椅子が乗ったりとか、その辺はタクシー事業者の営業の範囲で活用できるものということで、いろいろ考えているところでございます

高橋委員

 その辺、事業者とよく打ち合わせをしていただきたいなと思うんです。いろいろ聞いてみたところだと、例えばワンボックスの、タクシーとかで運行してしまうと、常にフルに人が乗らない、要はその空気を運んでいるっていうパターンが多くなったりすると。それで路線変更したりするという考えもあるんでしょうけれども、そもそもワンボックスの大きいワゴンタクシーだと利用率が、実際最初はいいけれども、しばらくすると本当に空気を運んでコストをかけてしまっているというのが実態で、それであれば今、タクシーのアプリでどこにでも来るというのであれば、例えば普通のタクシーを呼んで、それを補助するかとか、そういうスキームもぜひ考えていただいて、試算によると3分の1のコストで済むとかいう話も出ているようなことも聞いていますので、その辺、他の事例と、実際それを展開するときの事業者とよく打ち合わせをして、無駄のないように、また、利用者の利便性により資するように、ぜひ検討していただきたいと思うんですが、その辺はいかがでしょうか。

安田都市基盤部交通政策課長

 実験するからにはちゃんと乗っていただくような対応が必要だと思いますので、ルート選定や、あと事業者とのどういう協力ができるかも含めて、しっかり検討していきたいと思います。

山本委員

 いよいよ、今ステップ1で調査していただいているということで、この報告をありがとうございます。

 ステップ2の実証実験というのは、いわゆるいつぐらいをめどに今考えて検討されているんでしょうか。

安田都市基盤部交通政策課長

 今、課題、具体的に導入に向けた検討はしてございます。できれば来年度に実証実験、後半になるかと思うんですけれども、着手できるようなスケジュール感で検討しているところでございます。

山本委員

 1回150円から300円という価格設定というのは、他の自治体を見ながら決めたということですね。

 それで、目標の利用者数に達しないルートの見直しも、前回の轍を踏みながら検討していくということなんですけれども、これも含めて、どういうタームで、このルートのこの期間でまず見てみようというのは、まあ、これからだと思うんですが、今現在ではどういうお考えでいらっしゃいますか。

安田都市基盤部交通政策課長

 この辺の課題については、先進自治体の事例をしっかり調査して、課題等があれば、それを解決できるようなところも含めて中野区で導入していきたいというふうに思っています。

山本委員

 いろいろこれからだとは思うんですが、要は、高齢者の方々、障害者の方々、そして子育て世代の方々などではありますけれども、そうした方々にまずしっかり御案内が行き届くということが第一かと思います。それもなかなか、いろいろなエネルギーが必要かなとも思いますので、ぜひ頑張っていただいて、それからまた、高橋委員のほうからもアプリの話もありました。今、アプリでタクシーを予約すると、もうそろそろ来るなという、それも最後はわかる感じでありまして、車というのは、バスも含めて、なかなか、時間なんだけれども、既に行った後とか、いつ来たのかがわからないというのもありますので、そういったところもわかるように工夫があればいいなと思います。要望で結構でございます。

若林委員

 すいません、私も一般質問で言わせていただいたことなんですけれども、これもう一度、巡回タクシーって、要するに、今まで、なかのんみたいに、要はバス停、ポイントをつくってそこを巡回する。バスよりもタクシーのほうが小型であることが一つと、格安で動けるということがある、その実験ですか。

安田都市基盤部交通政策課長

 おっしゃるとおりでございます。タクシーのよさというのもありますので、タクシー会社のよさ、あるいは先ほどのアプリの活用とかですね。定期的にバス停を回っていくという方法もありますけれども、絶えずその周辺を巡回していく方法もあるようですので、そこはしっかり精査して、新しいITとの対応も検討の視野に入れながら、しっかり進めたいと思っています。

若林委員

 先ほど高橋委員が言っていたとおり、空気を運ぶ状態が本当に多くあると思うので、無駄のないよう、タクシー会社さんも今、さまざま、迎車代もかかる場所もあれば無料のものもあるから、アプリを使った対策というものがあるので、ぜひ、そのあたりは会社とのやりとりの中で、中野区のここら辺を中心に回ってくださいぐらいでいろいろなことが進んでいくのかなと思うので、これはこれとして実証実験としてやっていただいても結構ですけれども、そのほかにもアプリを活用した無駄のない交通対策というのもぜひ検討していただければと思いますので、よろしくお願いします。

小杉委員

 すいません。2の③の利用対象者、高齢者、障がい者、子育て世代というふうに書いてありますけれども、なかなか、例えば高齢者でも自分で歩いて公共機関を利用する人ということじゃない、足が弱ろうとしている高齢者だったりとか、あとは障がい者でも車椅子の方は当然無理でしょうし、子育て世代だって多くは自転車で移動するというのがありますし、なかなか、この利用対象者といっても限られた方なのかなと感じていますが、その辺は具体的に大体どのぐらいを人数として想定をしているのかというところがありますか。

安田都市基盤部交通政策課長

 この辺はなかなか悩ましいところではございますけれども、昨年のアンケートをしたのに、いわゆる交通空白地域の選定の仕方で、東京都が行った高齢者等の研究の中で、介護に関する研究の中で、大体75歳過ぎになると、歩く、歩行能力が衰えてくる。そういった方々が5分以内に行ける、そういう調査をしてございます。ですから、足腰が弱った高齢者の行ける範囲から交通空白地域というのは出ていますけれども、当然障がい者等もそうです。お母様方の場合は別な行き方もあるので、そういうことも含めてどういったところをターゲットにしていくか、先進事例の例もあるんですが、その辺も含めて検討していきたいと思います。

小杉委員

 そうですね。地域包括ケアの中で、そういった交通弱者の方が日ごろいろいろ出て行って暮らせるようにということで、具体的に人数も想定して、なかなかアプリは高齢者とか障がい者が使えることも考えにくいので、具体的に地域の中で把握しながら、ニーズをしっかりと踏まえて、受けていただいて、こういった社会実験を進めていただきたいなと考えておりますので、要望でございます。

久保委員

 実証実験まで来年度いくというようなことで、このステップというのが出てきて、非常に早い取り組みなことは歓迎をします。

 アンケートを見ていてもいま一つわからないのは、交通空白地域の方で、なおかつ移動困難と感じている方が、どこに行くのに一番不便を感じているのかという、その主たる目的、そこがちょっとわからないんですよ。そこの目的地に行きやすいようにしていかないと、結局ルートを決めて走らせていても、そこに目的地がないと使われなくなってしまうと思いますが、その辺はいかがお考えですか。

安田都市基盤部交通政策課長

 アンケートの内容と、あと区がやっているさまざまな統計調査、クロスでやっていく必要があると思いますが、そういう中で多いのは、最寄の駅というのが非常に多いです。鷺宮方面の方は最寄の駅はあるんですけれども、中野駅にも来たいという方がいます。

 その後、年代別で調査したところですと、高齢者とかは病院とか公共施設とか買い物が時間帯等として、朝の時間帯だと10時ぐらいがピークとしてありまして、逆に、自宅に帰る時間帯としては夕方の時間帯、通勤より少し早い時間帯という傾向は見えています。ただし、これらはすぐ、しっかりこれだというのを言いきれるものはないので、ほかのデータをしっかり整理して考えていきたいと思います。

久保委員

 やっぱり病院ってすごく大きいですよね。特に高齢者の方たちにとって。そもそも、なかのんが運行できるようになったのは、東京警察病院に行く、そのルートというのがなかったので、東京警察病院を目的としてと言ったら変ですけれども、その開設に合わせてあのルートはできてきたというような状況もありましたので、やはり病院というのは非常にウエートが高いと思うんです。

 アンケート調査の中の、「日常生活圏域」という緑の枠があって、これはほとんどすこやか圏域なんじゃないか、現状の圏域と一緒なのかなって思うんですけれども、必ずしもその中に目的地があるとは限らないところですよね。

 例えば、鷺宮の方が江古田病院や東京総合病院に入院をされたりすると、本当にルートがなかったりということがあります。そういったところに行けるようなところというのがないので、皆さん困っていらっしゃるので、単なる交通空白地域といっても、それだけではないのだろうなと思うんですね。そのあたりをどう解消しようと思っていらっしゃるのか、もしお考えがあれば伺いたいです。

安田都市基盤部交通政策課長

 どういうルートを巡回したらいいかとも重なってくると思うんですけれども、病院とか公共施設、あるいは買い物空間というのは割と重要なのかなと思っています。それは先ほども御指摘いただいたように、福祉との連携も情報共有も必要だなと思っています。

 これらも含めて、先進自治体もそういった課題を持っていると思いますので、しっかり踏まえて研究していきたいと思っています。

久保委員

 会派で西東京市の実証実験を視察させていただきまして、とても機能的にはいいシステムだと思うんですけれども、実証実験ということだったので、決まった枠だけだったんですね。そうすると、マッチングができていないんだろうなというところはあったと思うんです。行きたいところに行く時間に、そのルールが曜日で決まってルートが幾つかあれは分かれていたりしたと思いますので、そうなっちゃうと実証実験をやっても、なかなか、やったはいいんだけれども、さっきから空気を運んでいるというお話がありましたが、そういった状況になってしまうと思うので、そのニーズを的確に捉えてやらないといけない。ということは、実証実験を始める前段階というのが物すごく重要になってくるんですね。

 それは、先ほども方針のところで申し上げましたが、庁内でのしっかりした議論ですとか、ニーズの調査ですとか、また、区内のいわゆる公共交通機関との連携ですとか、お願いをするのがこの感じだとタクシー会社になるかもしれないんですけれども、タクシー会社だけではなくて、西東京市の場合はバス事業者ですとか鉄道事業者とも連携を図っていたというのがありますので、そういったところも視野に入れて、本当に何が交通空白で、その人にとっての交通空白って何なのかというところがわからないと、なかなか、本当にやっていただきたい事業だけに、成功していただきたいなと思うので、そのあたりはどうでしょうかね。

安田都市基盤部交通政策課長

 先進自治体のやっている例は当然課題が出てきていると思うので、その課題に対してどういった対応ができるのか。先ほど自民党さんからも指摘いただいたように、事業者さんがいろいろな知恵をお持ちだと思うんですね。そういったところもしっかり踏まえてやっていきたいと思います。

久保委員

 お願いします。

 それで、利用対象者、高齢者、障がい者、ここでは子育て世帯って入っています。会派からもたびたび質問をしていたり、要望を上げているのは、産後ケアを利用する方たちが、デイケアやショートステイの、その場に行く足がない。そこに赤ちゃん連れで行くのがとっても大変というお声があって、できればそういった声もしっかりこのニーズとして捉えていただきたいと思うんですけれども、そのあたりは何かお考えがありますか。

安田都市基盤部交通政策課長

 事業実証実験には、当然ニーズ調査と、対象者のどういったところがターゲットになるのか、考えないといけないので、そういったことも含めて検討していきたいと思っています。

久保委員

 それで、「交通空白地域」って書かれていて、大和町や若宮地域というふうに書かれていますけれども、できれば、区内全域を視野に入れてこういったことってやっていかないと難しいんじゃないかなって思うんですよ。出発点として、これを読んでいくと、大和町とか若宮地域というところが調査対象なのかなとも読み取れるんだけれども、決してその方たちは日常生活圏域だけでしか行動していないわけではないわけだから、そこら辺のところも考えるとどういうルートがあるのか。例えば、小さな小回りのきくルートもあるでしょうけれども、全域をもし対象とする場合にはどうするのかというようなところも視野に入れて進めていかなければいけないんじゃないかなと思うんですが、そこはいかがですか。

安田都市基盤部交通政策課長

 御指摘のことは、そのとおりだと思います。区内の中で、今回、交通空白地域で出たんですけれども、これというのは現在の既存の公共交通が走っていないところなんですね。そういったところは、現在の公共交通を補完する政策が必要ということで、まずここが一番大きなエリア。アンケート結果で、例えば上高田のエリアもかなり広がっているんですけれども、そちらは不満が結構少ないというところもありまして、クロスした統計では若い人が多く住んでいるという実態もあります。そういうことで、いろいろな課題を整理して、データを整理している中で、区内でほかに、例えば南北交通なんかは一つ大きな課題の地域でもありますので、そういったところもどういうふうに広げていったらいいか、ここで終わりということではなくて、そういう波及効果の可能性を見ながらの実験につなげていきたいと考えております。

甲田委員

 今の質疑、久保委員の思いそのものなんですが、私もこの交通空白地域というのが、今おっしゃったように現在の公共交通が走っていない地域だからというところから考えると、交通弱者を救えるものにならないんじゃないかなというふうに、結構きつい言い方ですけれども、思ってしまうんです。どんなに公共交通機関を網羅させたとしても、交通弱者、本当に高齢者とか産後直後の方とか、そういった方の交通がないんだということにあんまり変わらないというか、結局は、本当に自分の家の近くから行きたいところまで行けなければ何の意味もないので、使えなくなってしまうという人がずっと残っていくというふうに思いますので、これから本当に高齢化時代にあって、そこの切り口からというよりは、交通弱者をどう救うのかという視点でやっていかないといけないんじゃないかなというところがあります。

 ちょっとまだ、これは視察に行っていないのでよくわからないんですけれども、武蔵野市のレモンキャブという移送サービスなんかは、これは多分1台でやっているんだと思うんですが、相当な力を入れて本当に高齢者の交通、車椅子等の人、移動が困難な方のための政策をやっているというふうにも聞いております。中野区は本当に小さな区なので、中野区中で本当に行きたいところに行けるという──全部が全部というのは無理かもしれませんけれども、より多くの人を救っていけるような施策になっていくような、実証実験もしていただきたいなというふうに思うんですが、いかがでしょうか。

安田都市基盤部交通政策課長

 今回の実験というのは、昨年のアンケートを踏まえたところから出発点としています。

 重要なことは、先ほどの基本方針のところでも申しましたとおり、交通政策を体系付ける根本的な考え方、目標が具体的にまだ定まっていない中でというところが大きいところだと思うんですね。どういったところを目指していくのかというのはまさにそこだと思いますので、そういった中で、基本方針の中でも位置付けながら、その下にどういう施策があるのかというのを、こちらはこちらとして並行的に考えていきたいというふうに思っています。

甲田委員

 ありがとうございます。

 ちょっとお聞きしたいんですけれども、公共交通機関の営業を圧迫してしまうとよくないということをよく言われますが、どこからどこまでがそういうふうになるのか、圧迫することになるのかということがちょっとはっきりわからないものですから、そこのところを教えていただけますでしょうか。

安田都市基盤部交通政策課長

 こちらも法制度的な課題としてあるんですが、公共交通機関というか、路線バスとか、タクシーもそうなんですけれども、一定のルートを走らせるときに、運輸省管轄の役所の届け出だったり認可を受けたりします。同じ路線にはなかなか難しいということも聞いてございます。そういった課題も検討していかなくてはいけないと。

甲田委員

 そうすると、今回、この西東京市の例にあるようなタクシーという、もう既存の交通機関がこういったことを請け負うというのは、どんなルートを走ったとしても営業圧迫にはならないんですか。

安田都市基盤部交通政策課長

 これも同じで、西東京市の例もそうなんですけれども、既存の路線バスと重なるルートではおりられないということになっております。そういったところが走っていないところで乗降可能ということです。乗車は、西東京市の場合は公共施設で決まっているんですけれども、おりるのは、そういうルートと重ならなければ自由におりられるという、そういったような法制度的な制限もありますので、そこはしっかり調べていく必要があるかと。

いながき委員

 今回の事業の目的というのが移動困難者の支援ということで、私もそれは必要だと思いますし、逆に言うと、移動困難者のため、移動困難者に限定したほうがいいのではないかと思うんですけれども、先ほどの小杉委員の質問と関連して、例えばこの利用対象者の中に高齢者とあるんですが、高齢者の中でも65歳以上という年齢で区切ってしまうと、それより上の年齢の方でもスーツをビシッと着て普通に歩いて電車に乗って通勤されている方もいると。そういう方もこの移動困難者に含まれてしまうのか。先ほど、これから検討しますというお話でしたが、ちょっともう一度そこから。

安田都市基盤部交通政策課長

 まさに、利用ニーズとかターゲットを今後検討していきたいですし、先進事例のところもあります。何歳以上というところも多分検討していくところがあるんですけれども、公共交通として動かしていくには一定の乗車をされないと、そういう課題もありますので、その辺も含めてしっかり、対象者の件は考えていきたい。テーマとしては、移動困難者の移動支援ですか、そういったところが今のテーマ、去年からのテーマになっておりますので、その延長で考えているところでございます。

いながき委員

 先ほど久保委員からの御質疑にもありましたが、誰を利用対象者とするかって、そこの定義をはっきりさせないとルートが決まらない。逆にルートがきちんと決まらないんじゃないかとか、このルートに関しては公共施設と駅を結ぶとありますけれども、その駅をどこにするかというのも、この利用対象者が誰であるかによってかなり違ってくるような気もするんですよ。

 例えば、どこに行くバスがあればよいかというふうにここのアンケートで聞かれていて、中野駅というふうになっていますけれども、このアンケート自体が、答えている方の半数近くが通勤・通学をされている方が対象となっているアンケートなので、そもそもこのアンケートが、この移動困難者の方々──移動困難者の方で通勤・通学を毎日している方はそんなにいらっしゃらないのかなという気もするんですが、どこまでこのアンケート自体がこの事業で対象としている移動困難者の方の声を反映しているのかなというのが、ちょっとわかりづらいかなと、そういうふうにも思ったんですね。このアンケートは、どこまで移動困難者が、ここで対象とする移動困難者の方がどこに行きたいか、どういう生活実態なのかというのを反映しているのかというところでは、どのようにお考えですか。

安田都市基盤部交通政策課長

 来年しっかり調査していくところでございますけれども、今のところで、ここに出している以外に、個別に町丁目別の行き先規模というのも把握してございますので、そういったところも反映しながら考えていきたい。どういったターゲットにしていくか、利用ニーズを把握していくかは、先進事例の意見とか実施事例をしっかり踏まえて考えていきたいと思います。

いながき委員

 こちらに、この公共施設等鉄道駅をワゴンタクシーが巡回するとあるんですが、この鉄道駅っていうのは中野駅以外も含むと考えていらっしゃいますか。

安田都市基盤部交通政策課長

 先ほども答弁しましたけれども、最寄の駅のニーズも結構多いので、その辺を含めてどうかとか。

いながき委員

 わかりました。

 ただ、中野区の予算で事業を行うわけで、別の区の駅に区民の方を運んじゃいけないよとは申しませんが、例えば買い物目的の方でしたら、その駅に行って、その駅で恐らく、周辺でお買い物をしてお家に帰るということであると、ここでも中野駅以外がほとんどですよね。区外の駅にわざわざ中野区が区民の方をお連れして、また連れて帰るというのも──もちろん、利用者にとっては利便性が高くなって喜ばしいことなんでしょうけれども、区が行う事業として、それを積極的に行うということについてはどうかなと、ちらっと思ったりしますが、その辺は。

安田都市基盤部交通政策課長

 その辺を含めて検討していきたいんですけれども、他の駅といっても、区内にもたくさん駅はあります。以前、高橋委員からも質問いただいたように、円滑な乗りかえ路線というハブとなるバス停とか、そういったところも必要かなというふうに考えておりますので、そういったことも含めて総合的に考えていきたいと思っています。

いながき委員

 一応このアンケートの中では、どこに行くバスがあればよいかというところで、中野駅以外の中野区内の駅がありませんでしたのでちょっとお聞きをしてみましたけれども、十分御検討をしていただいて。

羽鳥委員

 今回、交通弱者の移動環境の改善についてということで、来年度実証実験ということでございますけれども、この中にある、このステップ1、ステップ2、もうちょっと詳しく、どういう時期かというのは、今示せたりしますか。

安田都市基盤部交通政策課長

 今後の取り組み方についてにつきましては予算にもかかわるところでございますので、ステップとして挙げさせていただいております。

羽鳥委員

 わかりました。

 あと、さっき、日常生活圏域外にも行かれる方もいらっしゃるとか、いろいろとあったと思うんですけれども、最近の皆さんの財布のひもとの関係で、乗りかえとかというのは非常にシビアな問題だと思うんですね。この前、私自身も、自分の家からこの区役所に来るときに、じゃあ中杉通りから阿佐ヶ谷に、バスに乗って阿佐ヶ谷に行って電車に乗るというのじゃなくて、ちょっと30分待ってなかのんに乗るというふうにやって、それで100円ちょっと違うわけですよね。そういった区民の方って結構いらっしゃると思うんですけれども、おりたところからさらに別の交通機関に乗って移動されるという方も中にはいらっしゃるんじゃないのかなというふうに思うんですが、そういったところとの──すごい難しいんですけれども、交通政策全般ともかかわってくると思うんですが、そういう乗りかえの連携、料金的な、そういったものというのは、協議とかそういうのは対象なのか、どうなんでしょうか。

安田都市基盤部交通政策課長

 先ほどの交通政策の基本方針の中でも、区だけでできる話ではないんですけれども、円滑な乗りかえとかですね、ユニバーサルデザインを踏まえたあり方というのは、例えば海外の先進諸国では乗りかえ、例えば何時間以内はただで乗りかえられるという、そういう国もあります。そういった制度が公共交通の中で取り入れられるのか、東京都ともしっかり連携して、研究もしていきたいし、そういった方向でのユニバーサルデザインも考えていきたいと思います。

羽鳥委員

 ぜひともそういったところ、そういったのがあるかないかというところで、せっかくつくったけれども、じゃあ利用しようか、あるいはちょっと利用をやめようかという判断にもかかわってくるかなというふうに思うので、ぜひとも研究、検討をお願いしたいと思います。

 また、このルート選定とかのところで、住民代表、専門家、行政等を交えた検討会で選定とありますが、これはどういったものが想定をされるのかなというのがあるんですけれども、いかがでしょうか。

安田都市基盤部交通政策課長

 これは先進自治体の例なので、そこでやっていること、幾つかの自治体がいろいろな方法でやっているんですけれども、似たような方法ですが、その辺のやり方についても今後検討をしていきたいというふうに思います。

 あと、先ほどの委員の説明の中で、乗りかえの円滑化というのは、交通政策の基本的方針の方向性の中の、その他の公共のところの中にも欄で入れてございますので、乗りかえの実現、例えば南北交通への対応とか、そういうところで円滑化。料金体系とか、その辺でちょっと検討をしているところです。

羽鳥委員

 わかりました。

 あと、今回、コミュニティタクシーということで実証実験をやられることなのかなと思うんですけれども、これは実際に事業をやろうというふうになったときも、基本的にはコミュニティタクシーというふうなことになるのかなと。今後の展開というのはどういったものを考えていらっしゃるのかなと。

安田都市基盤部交通政策課長

 まずは実証実験をお願いして、その成果を踏まえて、今後どう対応していくか検討したいと。

羽鳥委員

 わかりました。

 輸送量とかとの関係で、本当にコミュニティバスがいいのか、それともコミュニティタクシー、デマンドタクシーがいいのか、あるいはもっとボランティアに寄ったほうがいいのかというのはいろいろあると思うんです。今後の展開をどうするのかなというときに、いろいろと事例とかを調べていたときに、低炭素型交通というふうなことで、グリーンスローモビリティというふうなので、電動で20キロ以下で走って、4人以上が乗るようなものというので、都内でも、豊島区なんかでも、これは観光の、駅周辺を回るということなんですけれども、地方などでは地域住民の足として、これまで届かなかった細かいところまで行ける手段として活用されている例もあります。そうした今後の展開というので実証実験をやったときに、どういう形態がいいのかというのは、いろいろな検討課題になるんでしょうか。

安田都市基盤部交通政策課長

 まずは、先ほどの基本的な体系の中でというのはあるんですけれども、これからの時代、環境に優しい車というのは大事だと思います。電気自動車とか、水素を使ったもので、トヨタの実験ではそういった環境に優しいことも聞いております。そういったことと、池袋の場合は災害対応も考えているようで、発電のできるイケバスなんかも、環境と災害対応とか、観光と交えていますが、先進的な技術開発もあるので、今後に向けてそういった可能性も検討していきたいと。

羽鳥委員

 私、これを見たとき、低炭素でいろいろと調べていたときに、ああ、こういうのもあるんだというふうに思ったんですけれども、さっき若林委員がAIのこともおっしゃっていて、ここでは確かに将来的な自動運転がというのも書かれていて、そういった視点もあるんだなと。そういう点でも検討に値すべきかなということも思いました。

委員長

 他に質疑はありませんか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 質疑がなければ、以上で本報告について終了いたします。

 次に、3番、西武新宿線沿線まちづくり整備方針(鷺ノ宮駅周辺地区編)(素案)及び西武新宿線沿線まちづくり整備方針(都立家政駅周辺地区編)(素案)の意見交換会の開催結果等についての報告を求めます。

狩野まちづくり推進部野方以西担当課長

 それでは、3番目の、西武新宿線沿線まちづくり整備方針(鷺ノ宮駅周辺地区編)(素案)及び西武新宿線沿線まちづくり整備方針(都立家政駅周辺地区編)(素案)の意見交換会の開催等について御報告させていただきます(資料4)。

 初めに、1番の意見交換会の日程及び開催場所でございます。鷺ノ宮駅周辺地区編につきましては10月3日と10月6日に鷺宮区民活動センターにて、都立家政駅周辺地区編につきましては10月4日と10月5日にシルバー人材センターにて開催いたしました。

 2番の参加人数でございます。合計で131名の参加がございました。

 3番のメール及びファクシミリ、郵送等による意見募集ですが、意見交換会の場では意見を言いにくかった方、意見交換会に来ることができなかった方などを対象に、意見募集という形で、10月3日から10月25日までの3週間、実施いたしました。意見書の数といたしましては、意見交換会当日の提出が12件、メールが3件、ファクシミリが2件、郵送が1件の、合計18件の意見がございました。

 4番の主な質問、意見及び回答についてでございます。鷺ノ宮駅周辺地区と都立家政駅周辺地区に分けて、質問の種類ごとにまとめてございます。交通に関するものを中心に、幾つか御説明いたします。

 まず、鷺ノ宮駅周辺地区編についての質問でございます。

 1番目の、「今後のまちづくりの進め方」にステップの記載があるが、具体的にどのように進めていくのかという御質問がございました。まちづくり整備方針策定後、駅前広場などの基盤施設の整備計画を策定し、都市計画手続に向けた準備を進めていくと回答いたしました。

 3ページをお開きください。

 10番目の、中杉通りの歩道が狭く危険なので、補助第133号線の妙正寺川以南区間の整備を推進してほしいという意見がございました。東京都建設局では補助第133号線の妙正寺川以南区間の整備に着手しており、幅員16メートルの道路を設けることとしていると回答いたしました。

 次に、11番目の、補助第133号線、妙正寺川以北区間の道路整備は決定事項なのかという御質問がございました。こちらにつきましては、「東京都における都市計画道路の整備方針」に平成37年までに優先的に整備すべき路線として位置付けられていると回答をいたしました。

 次に、13番目の、鷺ノ宮駅から中野駅方面への直行バスを通してほしいという御意見がございました。今後、バス交通の拡充について検討するとともに、このような意見があったことをバス事業者に伝えると回答いたしました。

 4ページをお開きください。

 続きまして、都立家政駅周辺地区編についての質問でございます。

 一番下の5番目の、補助第227号線の妙正寺川から北側の道路整備はどうなっているのかという御質問がございました。平成27年7月に現況測量調査を行っており、令和2年度以降、事業化を進めていきたいと回答いたしております。

 5ページをお開きください。

 6番目の、現状、自動車は商店街を通っているが、歩行者の安全性についてどのように考えているのかという御意見がございました。補助第227号線が整備されれば、車両動線がメーンとなり、商店街を通行する車両が減少することが想定されるため、歩行者の安全性は向上すると考えていると回答いたしました。

 7番目の、都立家政にはバス路線がないため、バスの運行をお願いしたいという御意見がございました。都立家政には南北方向のバスが通れる道路空間がないので、まずはバスが通れる道路整備を行っていくことや、今後バス交通の拡充について検討するとともに、このような意見があったことをバス事業者に伝えると回答いたしております。

 以上、主な質問と意見と回答になります。こちらにつきましては、後日、中野区のホームページに掲載する予定です。

 続きまして、5の今後の予定でございます。令和2年3月にまちづくり整備方針(案)の説明会を開催する予定です。その後、パブリック・コメントを行い、整備方針につきましては4月以降に策定していきたいと考えてございます。

 報告につきましては以上でございます。

委員長

 ただいまの報告に対し、質疑はありませんか。

羽鳥委員

 この前のところでも言ったことではあるんですけれども、主な質問、意見というところで、連続立体交差事業とのかかわりのことを質問される方が非常に多かったなというふうに、私も参加して思いましたし、ここでも、鷺ノ宮駅のところで五つ取り上げるほど、多かったというふうに認識されていると思うんですね。これは、こんなにいっぱい質問が出たというところとか、あるいは、その質問を、意見交換会を受けた後、区民の方がちょっとモヤっとするなっていうふうなところで、その事業は東京都がやっているんですというふうな回答──担当としてはそう回答せざるを得ないというのは理解するところなんですけれども、そういうふうに回答されたというところに、区は本気なのかとおっしゃる方もいるんですよね。そういったときに、今度、案の説明会を3月にやられるということですから、例えばオブザーバーの参加として東京都の担当者に出席してもらいたいということで、その連続立体交差事業のところは都の人に答えてもらいましょうというのがあるだけで、回答は変わらなくても納得のぐあいが違うというか、それは別に担当の説明が悪いとかではないですが、そういった、感じるものが違うと思うんですよ。そういうことも、十分検討されてもいいと思うんですけれども、いかがでしょうか。

狩野まちづくり推進部野方以西担当課長

 今、東京都の職員も同席したほうがいいのではないかという質問についてですが、こちらについては、東京都のほうとしては、整備、都市計画素案の説明会のときになればきちんとした説明をすると聞いております。現時点でまだ、まちづくりの整備方針という、まちの方向付けを示すようなものになってございますので、現時点で東京都が出席するような、要望するようなことは考えてございません。

羽鳥委員

 東京都がそう言うのは、正式な説明会にしか来ないというふうに言うのはわかるんですけれども──東京都がそう言いたい気持ちはわかるんですが、ぜひとも、中野区としては、自分のまちのことなわけですから、地域住民の人の理解、納得というのは非常にまちづくりにおいて大事なことですから、要望しないということではなく、要望していただきたいというふうに改めて言っておきます。

 また、これもこの前言ったことではあるんですけれども、説明会の人数がちょっと少ないなと感じます。特に、まちづくりになるときは、今の若い世代の人たちがもっと年をとったときにも大きく影響してくるものになるわけですから、若い世代の参加というのはかなり重要になってくると思うんですね。そうしたところで、広報、周知などに、例えばこの前のときには小学校とか中学校のところにプリントを配ったらどうかとか、いろいろと提案させていただいたんですけれども、ぜひともこういう工夫なんかも御検討いただきたいなと思うんですが、いかがでしょうか。

狩野まちづくり推進部野方以西担当課長

 前回の素案の説明会のときは、区報とホームページ、あとは回覧板と区の掲示板という形で周知させてもらいました。当日、こちらの資料の3ページの14番にも、若い人が少ないという意見をいただいておりますので、次の案の説明会については何らかのことを、対策を検討するような形で考えてございます。

竹村委員

 率直にお聞きしますが、この参加人数に関しては、区としては想定した人数よりも多いんでしょうか、少ないんでしょうか。

狩野まちづくり推進部野方以西担当課長

 鷺ノ宮駅周辺につきましては、大体想定したとおりと考えてございます。都立家政につきましては、少し少ない人数だったと認識してございます。

竹村委員

 ありがとうございます。

 今、羽鳥委員の質疑に入っていましたけれども、東京都がという回答をしている部分が幾つかあります。ここの部分に関しては、意見をしたいという恐らく区民の方は、もしかしたら東京都のほうに直接意見を投げかけている可能性もゼロではないと思うんですけれども、そういう部分に関して東京都との連携はどのようになっているでしょうか。

狩野まちづくり推進部野方以西担当課長

 東京都との連携につきましては、もちろんこの素案の質問の内容であったり、どういう形で進めていくのかということも含めて、この前から終わった後も、常に情報提供を行いながら進めてございます。

竹村委員

 ありがとうございます。

 先ほどの質疑にもありましたように、若い方が少ないと。ただ、若い方が少ないというのは、実は興味がないということではなくて、自分たちの生活に直結して、中野でこれから生活し、終の住まいとする可能性も大きいわけですので、意見をお持ちの方というのはもちろんいらっしゃる。その意見をいかに吸い上げるのかというのが、我々も含めてこの委員会の役割とも思いますので、具体的な施策、特に若い人から意見を吸い上げるような施策、何か、今もしお考えの部分がありましたらお教えくださればと思います。

狩野まちづくり推進部野方以西担当課長

 今、若い人に対する取り組みなんですが、現在関係するところと調整してございますので、それが整った段階で、次回ぐらいには御報告できるかと考えてございます。

委員長

 他に質疑ありませんか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 質疑がなければ、以上で本報告について終了いたします。

 次に、4番、その他で理事者から何か報告はありますか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 なければ、以上で所管事項の報告を終了いたします。

 審査日程の、地方都市行政視察についてに入ります。

 委員会を暫時休憩します。

 

(午後2時30分)

 

委員長

 委員会を再開します。

 

(午後2時33分)

 

 休憩中に御協議いたしましたとおり、当委員会の今年度の地方都市行政視察は、新潟県新潟市のBRTの導入と新バスシステムについてとし、日程は令和2年1月22日(水曜日)としたいと思いますが、御異議ありませんか。

 

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 御異議ありませんので、そのように決定いたします。

 以上で地方都市行政視察についてを終了いたします。

 審査日程のその他に入ります。

 委員会を暫時休憩いたします。

 

(午後2時33分)

 

委員長

 委員会を再開いたします。

 

(午後2時42分)

 

 休憩中に確認しましたとおり、次回の委員会は1月21日(火曜日)午前9時に行うこととし、急を要する案件が生じた場合は正副委員長から招集させていただきたいと思いますが、御異議ありませんか。

 

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 御異議ありませんので、そのように決定いたします。

 本日予定した日程は終了しますが、各委員、理事者から御発言はありませんか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 なければ、以上で交通対策調査特別委員会を散会いたします。

 

(午後2時43分)