令和2年01月23日中野区議会子ども文教委員会
令和2年01月23日中野区議会子ども文教委員会の会議録

中野区議会子ども文教委員会〔令和2年1月23日〕

 

子ども文教委員会会議記録

 

○開会日 令和2年1月23日

 

○場所  中野区議会第5委員会室

 

○開会  午後1時02分

 

○閉会  午後5時04分

 

○出席委員(7名)

 高橋 ちあき委員長

 斉藤 ゆり副委員長

 吉田 康一郎委員

 小杉 一男委員

 いでい 良輔委員

 平山 英明委員

 むとう 有子委員

 

○欠席委員(1名)

 中村 延子委員

 

○出席説明員

 教育長 入野 貴美子

 子ども教育部長、教育委員会事務局次長 戸辺 眞

 子ども家庭支援担当部長、教育委員会事務局参事(子ども家庭支援担当) 小田 史子

 子ども教育部子ども・教育政策課長、教育委員会事務局子ども・教育政策課長 永田 純一

 子ども教育部保育園・幼稚園課長、子ども教育部保育施設利用調整担当課長、教育委員会事務局保育園・幼稚園課長 濱口 求

 子ども教育部幼児施設整備課長 板垣 淑子

 子ども教育部子ども教育施設課長、教育委員会事務局子ども教育施設課長 塚本 剛史

 子ども教育部子育て支援課長、子ども家庭支援センター所長 神谷 万美

 子ども教育部児童相談所設置調整担当課長 半田 浩之

 子ども教育部育成活動推進課長 伊藤 正秀

 子ども教育部子ども特別支援課長、教育委員会事務局子ども特別支援課長 中村 誠

 教育委員会事務局学校再編・地域連携担当課長 伊藤 廣昭

 教育委員会事務局指導室長 宮崎 宏明

 教育委員会事務局学校教育課長 石崎 公一

 

○事務局職員

 書記 井田 裕之

 書記 五十嵐 一生

 

○委員長署名


審査日程

○議題

 学校教育の充実について

 知的資産について

 子育て支援及び子どもの育成について

○所管事項の報告

 1 中野区基本構想検討事案について(子ども教育部・教育委員会事務局)

 2 子どもの読書環境充実の考え方について(子ども・教育政策課)

 3 みなみの小学校・美鳩小学校の移転について(学校再編・地域連携担当)

 4 南台小学校及び第四中学校・第八中学校統合新校の新校舎整備期間の延長に係る説明会の実施結果について(子ども教育施設課)

 5 南台小学校校舎等整備基本設計(案)について(子ども教育施設課)

 6 鷺宮小学校・西中野小学校統合新校校舎等整備基本設計(案)について(子ども教育施設課)

 7 第四中学校・第八中学校統合新校校舎等整備基本設計(案)について(子ども教育施設課)

 8 中野本郷小学校校舎等整備基本構想・基本計画(案)について(子ども教育施設課)

12 令和2年度みなみの小学校及び美鳩小学校における夏季休業日の取扱いについて(指導室、子ども・教育政策課)

 

委員長

 定足数に達しましたので、子ども文教委員会を開会いたします。

 

(午後1時02分)

 

 本日はお手元の審査日程(案)(資料1)のとおり進めたいと思いますが、御異議ありませんか。

 

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 ではそのように進めます。

 また、所管事項の報告の3番と12番は関連するようでありますので、一括して報告を受けたいと思いますが、御異議ありませんか。

 

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 ではそのように進めます。

 なお、審査に当たっては5時を目途に進め、3時ごろに休憩を入れたいと思いますので、御協力をよろしくお願いいたします。

 それでは、議事に入ります。

 学校教育の充実について、知的資産について、子育て支援及び子どもの育成についてを議題に供します。(「議長、ちょっと休憩してもらっていいですか」と呼ぶ者あり)

 では休憩いたします。

 

(午後1時03分)

 

委員長

 委員会を再開いたします。

 

(午後1時06分)

 

 それでは、所管事項の報告をお願いいたします。

 まず1番目に、中野区基本構想検討素案についての報告をお願いいたします。

永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 それでは、中野区基本構想検討素案につきまして、お手元の資料によりまして御報告をいたします。(資料2)

 本報告は、本来所管する総務委員会のほか、当委員会を含め全常任委員会におきまして御報告をさせていただくものでございます。当委員会に関連するものを中心に御説明をさせていただきます。

 中野区基本構想の改定に当たり、平成31年4月、中野区基本構想審議会に諮問し、令和元年10月に答申を受けました。このたび、同答申等を踏まえ、中野区基本構想検討素案を作成いたしましたので、御報告をさせていただくものでございます。

 1番、基本構想検討素案でございます。

 (1)位置付けでございます。基本構想は、中野区に住む全ての人々や、中野のまちで働き、学び、活動する人々にとって、平和でより豊かな暮らしを実現するための共通目標でございます。また、中野区が区民の信託に基づき区政運営を進める上で最も基本的な指針となるものでございます。

 (2)期間でございます。基本構想の改定後、おおむね10年後に目指すまちの姿を示すものといたします。

 (3)構成でございますが、改定の背景、10年後に目指すまちの姿、基本構想を実現するために(区政運営の基本方針)の三つにまとめてございます。

 (4)の基本構想検討素案につきましては後ほど御説明をさせていただきます。

 2番、区民意見交換会等の実施でございます。

 基本構想検討素案に係る区民意見交換会を全8回実施いたします。1回から3回まではグループディスカッション形式で実施し、4回から8回までは一問一答形式で実施いたします。なお、米印のある回につきましては、区民と区長のタウンミーティングとして実施をいたします。

 2ページをごらんいただきたいと思います。

 (2)関係団体等からの意見聴取でございます。先ほどの区民意見交換会のほか、2月5日から3月25日の期間におきまして、関係団体等から意見を聴取いたします。

 (3)区民等からの意見募集でございます。メール、ファクス、郵送、窓口において、3月25日まで随時意見を募集いたします。

 (4)区民等への周知でございます。区民意見交換会等の実施に当たり、中野区報2月5日号及び区報特別号(2月17日)や中野区ホームページの掲載等により周知をいたします。

 3番、今後のスケジュール予定でございます。

 基本構想につきましては、区議会での御議論や区民意見交換会等の意見を踏まえまして4月上旬に検討案を策定し、議会へ報告させていただきます。その後、パブリックコメント手続を実施し、本年第2回定例会におきまして基本構想の議案を提出させていただきたいと考えてございます。基本計画につきましては、令和3年3月の策定に向けて、適宜議会へ報告をさせていただく予定でございます。

 それでは、別紙の基本構想検討素案のほうをごらんいただきたいと思います。

 1ページでございます。基本構想の改定の背景として、中野区の特徴や社会状況等を踏まえ、改定理由を述べてございます。

 2ページでございます。10年後に目指すまちの姿をまとめております。まず、10年後に目指すまちの姿を描く上で大切にすることを四つ挙げてございます。この大切にすることを踏まえ、10年後に目指すまちの姿を描いてございます。

 続きまして、10年後に目指すまちの姿のうち、子ども教育部及び教育委員会事務局の所管となります当委員会に関連する箇所につきまして御説明をいたします。

 4ページをお開きください。

 (2)未来ある子どもの育ちを地域全体で支えるまちといたしまして、子どもたちは未来に向けてチャレンジしながら成長している、子育て家庭は地域社会に支えられ、安心して子育てをしている、子どもの育ちを未来の希望として地域全体で支えるまちを築いていくとしてございます。

 そして、まず初めに、「子どもの命と権利を守ります」では、子どもたちは1人の人間として尊重されている、学びの支援や虐待の防止など全ての子どもの命と権利を守る体制が整っているとしてございます。「社会の変化に対応した質の高い教育を実現します」では、良好な教育環境の中で、子どもたちは自分のことを大切にし、よりよく生きる力を身につけている、学校や幼稚園、保育園などがつながり、地域と連携・協働することで特色のある教育が生まれるとしてございます。「まち全体の子育ての力を高めます」では、さまざまな人や団体の活動の活性化により、まち全体の子育ての力が高まっている、家庭の状況に応じた多様なサービスが提供され、安心して子どもを産み、育てられる体制が整っているとしてございます。「子育て世帯が住み続けたくなるまちをつくります」では、子どもと子育て家庭にとって快適な住まいや魅力的な空間・施設などが整備され、続けたいと思えるまちづくりが進んでいるとしてございます。「若者のチャレンジを支援します」では、若者は幅広い交流やさまざまな活動の機会などを通じてチャレンジしながら成長している、一人ひとりの課題の解決に向けて支える体制が整っているとしてございます。

 次に、複数の部がかかわる項目でございます。5ページの(3)誰もが生涯を通じて安心して自分らしく生きられるまちの一番下の項目でございます。「生涯を通じて楽しく健康に過ごせる環境をつくります」では、中野区で暮らすうちに自然と健康的なライフスタイルが身につく環境が整うとともに、子どもから高齢者まで、自分が関心のある運動・スポーツや学びなどに楽しみながら取り組んでいるとしてございます。

 次に、6ページ、(4)安全・安心で住み続けたくなる持続可能なまちの一番下の項目でございます。「安全・安心な生活環境と防犯まちづくりを進めます」では、関係機関の連携により、犯罪や事件・事故がなく良好な生活環境が保たれるとともに、区民の防犯、消費生活、感染症などに関する意識が高まり、安全・安心な暮らしが守られているとしてございます。

 7ページをごらんください。基本構想を実現するために、区政運営の基本方針を五つ挙げてございます。こちらは総務委員会所管分ということでございます。

 御報告は以上でございます。

委員長

 ただいまの報告について御質疑がありましたらお願いいたします。

平山委員

 基本構想がいよいよこの4月、案を取った形で、完成を目指して進めていらっしゃるんだと思います。これは議決案件にもなっていますから、我々もしっかり中身を見ていきたいと思うんですけど、まず、当該所管――子ども文教委員会の所管にかかわる部分で、今、所管にかかわるところを御説明いただきましたけども、現行の基本構想と新たな基本構想と、目指すべき10年後の姿のここが違うんだというところを教えていただけますか。

永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 先ほど御紹介させていただきました10年後に目指すまちの姿の中で、今回新たに特に加わったということにつきまして、まず一つ目が、「子どもの命と権利を守ります」ということでございます。これは当然意味合いとしてはこれまでも含まれていたというふうに理解してございますが、子どもの命と権利ということを前面に出して、1人の人間として尊重される、あるいは命と権利を守るということを今回新たに項目としてございます。

 また、四つ目の「子育て世帯が住み続けたくなるまちをつくります」ということで、子育て家庭が快適な住まい、あるいは魅力的な空間施設などの環境を整備していくということを、こうした切り口でお示しをさせていただくということは新規のものでございます。

 また、最後の五つ目の「若者のチャレンジを支援します」ということで、今回、対象として若者を取り上げまして、その支援を行うという項目が新たに設けさせていただいたものでございます。

平山委員

 若者支援という言葉自体がなかったんですかね。取り組みとしてはあったような気はするんですが。基本構想って、私もこれを機に、10区ぐらいの基本構想――直近で定めた基本構想を全部送っていただいて、参考にいろんな区の基本構想を見させていただいたんですけど、いろいろなんですよね。ほんわかした表現の、あまり細かいことに触れていないような基本構想もあれば、現行のうちの区の基本構想みたいに、基本構想なのにほぼ計画になっているような、そういうものもあったりというようなことの中で、今、御説明いただいたところは、私が思う限り、前回の目指すべき10年後の姿でも同じようなことは達成できているんじゃないかなという気がしているんです、単に表現の違いだけで。あんまり意地悪を申し上げるつもりはないので、要するに、基本構想を変えるということは、今はこうなんだけども、例えば社会情勢が変わりました、何が変わりました、当然トップも変わって、区の目指すべき部分も変わってきました、だから、もうここなんだという決定的なことなのかなと思ったんですよ。そこで大きな、前回までとの違いが出てくる。まさに当区は子育て先進区というものを一番現行は重要視しているわけですよね。それを目指して、今、横断的な体制でやろうとしていらっしゃる、現行やっていらっしゃる部分もあるということを考えたときに、何だかそういう特色があんまり見えてこない、あんまり色が見えてこないようなものになっているんじゃないかなというふうに思うんですけども、この五つに絞られたというのは何か意味があるんですか。逆に、ここはもっと手厚く、もっと具体的にというような選択肢もあったんじゃないかと思うんですけど、どうですか。

永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 委員から御紹介いただきましたとおり、基本構想の仕立て方、これは自治体によってさまざまでございまして、その中で、区が現在取り組みをしております子育て先進区の取り上げ方につきましてでございますが、現在、区としてはそうした考え方、方針を掲げて全庁的な取り組みを進めていこうというところでございますが、この基本構想につきましては、あくまでも、区が大切にし、10年後に目指すまちの姿を描いていくというもので表現をさせていただいたものでございます。そして、その中の五つの項目のほかにはということで、当然さまざまな課題の中から精査をした結果、このような形で整理をさせていただいたものですけれども、内容、要素としては、できる限りそうした課題・問題点などについて網羅し、整理をしていけるような体系に、わかりやすく整理をしていきたいという考えでこの五つを挙げさせていただいたものでございます。

平山委員

 きょうは報告事項がいっぱいあるので、これで終わりますけど、私の感覚では、現行の基本構想の10年後のまちの姿のほうが具体的なイメージを持てるんです。逆に具体的なイメージが持ちにくくなっちゃったな、表現が少なくなった分だけ。だから、子育ての部分で、本当にこの10年力を入れて、それを原動力に中野を変えようというふうにこれまでおっしゃってこられているので、そこだけはもう少し何か力のあるものになってもいいんじゃないかなというふうに思ったので、あえて伺いました。

 最後に一つだけ。これはどうしても気になっちゃう。「子ども」の定義と「若者」の定義を法的に教えてください。

永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 今回、この基本構想審議会の中でも、「子ども」と「若者」の定義について御議論がございました。そうした中では、「子ども」につきましては18歳まで、そして、「若者」については中学生から39歳までということで、この基本構想の中では整理をさせていただいたものでございます。

平山委員

 ということを考えると、5番目はちょっと場所を考えられたほうがいいんじゃないですか。タイトルに合っていない。何か無理やり丸の数をそろえたいからここに置かれたというふうに見えちゃうんですけど、そういう整理の仕方というのはあんまりいい整理の仕方じゃないので、担当した人は所管が別なので、そういう御意見がありましたというのを、あんまりここにあると、中野区は何を考えているのかとよその人から思われると恥ずかしいじゃないですか。だから、そういう御意見がありましたということをお伝えいただけますか。

永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 今、委員からお話がございました「若者」につきまして、この項目の表題、あるいは構成のあり方として、そのような御意見をいただきましたということにつきまして、基本構想の担当のほうにお伝えさせていただきたいと思います。

吉田委員

 中身についての意見もいいんですよね。

委員長

 この中のことでしょう。どうぞ。

吉田委員

 ちょっとどうしても気になったので、別紙の4ページの(2)の中の丸の二つ目、「社会の変化に対応した質の高い教育を実現します」という項目で、「良好な教育環境の中で、子どもたちは、自分のことを大切にし、よりよく生きる力を身に付けています」と。これに全部網羅しているんだという説明はあるかもしれないんですが、全体の文脈をいろいろ考えて、ちょっと欠落しているものがあるなと思っていて、教育基本法の第1条と第2条だけ読み上げますと、「教育は、人格の完成をめざし、平和的な国家及び社会の形成者として、真理と正義を愛し、個人の価値をたっとび、勤労と責任を重んじ、自主的精神に充ちた心身ともに健康な国民の育成を期して行われなければならない」とし、第2条で、「教育の目的は、あらゆる機会に、あらゆる場所において実現されなければならない。この目的を達成するためには、学問の自由を尊重し、実際生活に即し、自発的精神を養い、自他の敬愛と協力によって、文化の創造と発展に貢献するように努めなければならない」と、これは、日本の教育に関する憲法であります教育基本法に定められているんですね。ここで、「自分のことを大切にし」ということだけが基本構想の中で位置付けられているのは、これは、憲法の精神からも教育基本法の精神からも私は逸脱していると思うんです。自分を大切にするだけでなくて他者も大切にすることを子どものときからきちんと身につけることを教育基本法第1条と第2条でちゃんとうたっているんですね。「勤労と責任を重んじ」と第1条にあり、第2条には「自他の敬愛と協力によって」とあるんです。ですから、自分のことを大切にする、そういう子どもの教育目的じゃなくて、自分と他者、社会全体を大切にすることを教育の目的にしていただきたいと思いますが、お願いします。

永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 ありがとうございます。ここの文章の意図といたしましては、自分のことを大切にするということが今日の子どもたちの中では、いわゆる自己肯定感が低いとか、そうしたようなことが言われておりますことを踏まえての表記でございますが、教育基本法の趣旨と照らしてみてどうかといったような御意見でございますので、それにつきまして受けとめさせていただきまして、検討させていただきたいと思います。

吉田委員

 あえてこのことを殊さら強調したのは、今、自分のことは大切にするけれども、他人を大切にしない、そういうことに基づく犯罪とか、そういう人がふえているように私は実感をしているんです。昔の日本人だったらやらなかったような凶悪ないじめですとか、誰でもいいから殺したかったというような殺人とか、やっぱり子どものときから他者を大切にする、動物も人間も植物も、命を大事にするような、社会に迷惑をかけない、社会の人と協力する、こういうことをきちんと、自分のことと同じように大切にすることを必ずうたうべきだと思うので、あえて強調させていただきました。

むとう委員

 いただいた資料の2ページのこれからのことで、2月5日から3月25日の期間において関係団体から意見を聴取するとありますけれども、区が想定している関係団体等というのはどういう団体でしょうか。

永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 子ども教育部、教育委員会といたしましては、小学校、中学校のPTA連合会を想定してございます。

むとう委員

 地域にはさまざま子育てに取り組んでいる団体等もございますので、PTAももちろんそうですけれども、それ以外に、団体さんのほうから逆に意見聴取してほしいというふうな希望があった場合には、幅広い団体からも受けるおつもりはあるのでしょうか。

永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 関係団体からの意見聴取、どういった団体にどういった形で対応していくのか、これにつきましては、今、委員からお話がありました、できる限り区民の意見を反映させていくという考え方に基づきまして、全体としてどのような運用をしていくか、これにつきましては、担当所管と調整をさせていただきたいと思います。

むとう委員

 幅広い区民、幅広い団体からぜひ意見聴取をしていただきたいということを要望しておきます。

 それで、基本構想ですから、これからの中野の姿を描いているということもあり、理想的な形というか、なかなか具体的なイメージというのが、これを読んだだけだとふわっとしていて、どこが到達点かというのがなかなか、この活字からだけだと、ここにいる議員の皆さんもみんなそれぞれ違うイメージを描けそうな文章になっているんですけれども、そこで、区として描いている、ふわっとした姿の中でどういうふうに描いているのかというのをちょっとお尋ねしたいんですけれども、まず、その前に、先ほどの他の議員への答弁で、子どもは18歳までということと、若者については中学生から39歳とおっしゃったけれども、18歳までの子ども、中学生って15歳からですか、そこは重複している認識なんですか。

永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 はい、そのとおりでございます。

むとう委員

 わかりました。それで、中身でお尋ねしたいんですけれども、まず、1個目の丸のところで、子どもの命と権利を守る体制が整っている、この体制というのはどういう体制を描いているんでしょうか。

永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 これは、中野区全体として、地域全体としての体制ということでございますので、行政としての体制ももちろんございますし、また、地域の方々、団体の方々の御理解、御協力をいただきながら、どういった地域をつくっていくのか、そうしたことも含めて、目指すべき姿というふうに考えてございます。

むとう委員

 子どもの命と権利を守る体制と言うと簡単なんだけど、どういう体制が整えば子どもたちの命と権利が守られるのかと逆に考えたときに、どういうことをイメージしているのかというのがなかなか、今の御答弁でも浮かばないんだけれども、もうちょっと踏み込んでお答えすることはできないんでしょうか。

永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 ここで想定しておりますのは、やはり子どもの虐待であるとか、そうした命にかかわる子どものそうしたことについてということでございますので、例えば児童相談所などにおけます相談・支援の体制でありますとか、そうした子どもたちにかかわる施設であるとか、そうしたところで相談をしたり、早期発見・早期対応していくような体制、そういったようなイメージでございます。

むとう委員

 そうすると、あまり前と変わらないようなことをおっしゃっているかなという気はいたします。新たに描いているものというのはないんですかね、この部分で。

永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 今、一つの例として児童相談所の例などを紹介させていただきましたが、そうした具体的な取り組みにつきましては、計画のほうで、具体的にどのような取り組みを区として進めていくのか、そこにつきましては、できるだけ具体的に記述をさせていただきたいというふうに考えてございます。

むとう委員

 では、これからの実施計画みたいなものを期待したいというふうに思います。

 それから、次のところで、特色ある教育が生まれていると。区が描く特色ある教育というのはどういう教育でしょうか。どういう特色を区は生み出していきたいと考えているのでしょうか。

宮崎教育委員会事務局指導室長

 例えば、今、中野区で取り組んでいます小中連携、それから、保幼小連携、そして、今後さらに、学びの連続性に留意した、15年を見越した保幼小中連携教育などを力強く、地域のまとまり、そして縦の保幼小中のまとまりなどに着目して進めてまいりたいと思っております。

むとう委員

 ということは、連携できる教育ということが区としては特色ある教育というふうに捉えているということですか。

宮崎教育委員会事務局指導室長

 今、一つの例示を申し上げただけで、その中の一つで、ただ、今のところ非常に、中野区としてはそこを大事にしてきておりますので、一つ挙げさせていただきました。

むとう委員

 連携教育というのは前からもすごく言われていることですので、それ以外に、中野区は新たにこういった教育をするだとか、何か中野区らしいものというのは、これは一つの連携は例えだというふうにおっしゃいましたので、ほかに考えていることはあるんでしょうか。

宮崎教育委員会事務局指導室長

 さらに今後、それぞれの学校の特色を強く、それぞれの地域を見越して、特色が打ち出されるようなことを支援していく、そのようなことも考えておりますし、それから、昨今、グローバル化、国際化が叫ばれておりますので、そういうことに対応するような教育、それから、例えば一つには外国籍の方が随分多くなってきますので、そういうことにも対応するような教育を展開してまいりたいと思っております。

むとう委員

 わかりました。

 それから、その次で、「まち全体の子育ての力を高めます」というところで、ここもやはり、家庭状況に応じた多様なサービスが提供されていて、体制が整っているということを目指しているわけですけれども、多様なサービスというのはどういうサービスを描いているのか、それから、ここでも「体制が整っています」と書いてあるんですけれども、どういう体制というものを描いているんでしょうか。

神谷子ども教育部子育て支援課長

 今現在もさまざまなきめ細かいサービス体制というのは整えているというふうには考えておりますけれども、ニーズが大変、お母さんたちの生活状況だとかということは、とても、就労の状況とか変化が起きておりますので、そういったことにより対応できるような工夫というのをしてまいるということと、あと、区の行政のサービスというだけではなくて、そうした民間の力とか、そういったものの組み合わせなども今後体制として整えていきたいというふうに考えております。

むとう委員

 その次のところでは、快適な住まいとか魅力的な空間・施設が整備されてと言うんですけれども、これから具体的に何か区としてハードの部分でつくっていく整備予定などもこれからは考えていくということなんでしょうか。

永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 先ほども御説明いたしましたが、基本構想、10年後のまちを目指して、具体的な取り組みにつきましては基本計画の中でお示しをさせていただきたいと考えてございます。

むとう委員

 基本計画で具体化していくんだと思うんですけれども、本当に、快適な住まいとか魅力的な空間・施設というハードの面という部分で、区がそういうハード面もこれから積極的につくっていくという姿勢を打ち出しているということの理解でよろしいんでしょうか。

永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 そのような子どもと子育て家庭が伸び伸びと、また、快適に過ごせる、そうした環境をさまざまな形で整備をしていくということでございます。

むとう委員

 最後の「若者のチャレンジを支援します」というところで、ここもやはり、「一人ひとりの課題の解決に向けて支える体制が整っています」と。支える体制というのはどういう体制を区は描いているんでしょうか。

永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 これまでにも、若者に対する支援ということで、やはり社会に出ていく上で、例えば就労のことでありますとか、周りの人間関係、社会関係の中でどういうふうに日々の生活をしていくのか、そうしたような相談なども行ってきているところでありますけれども、そうしたところを施策として位置付けて実施をしていくといったような考えでございます。

むとう委員

 いろいろちょっと、これは本当にこれからの目指すもの、あくまでも基本構想ですから、具体的なものはこれから基本計画の中で落とし込んでいくという理解はしましたけれども、何というか、斬新的な取り組みというのが今の御説明の範囲では感じ取れなくて、これまでも区がやってきていたことをさらに工夫するのかなというふうには思いますけれども、あえて基本構想を変えたのに、ごめんなさい、失礼ながら新たなものが見えてこないという印象を持ったということを感想として伝えておきますが、今後の基本計画に期待をさせていただきます。

いでい委員

 第3回定例会の決算特別委員会の総括質疑の中でも私も基本構想について伺わせていただきましたけれども、当時、多様性と協働とスタートアップという三つのキーワードを示しながら、新たな基本構想に取り組んでいくというふうになっているんですけども、この子ども文教委員会のそれぞれの所管の中、子ども教育部でもいいですよ。その中で、その三つのテーマが私たちのところには入っていますよというものがあれば教えてください。

小田子ども家庭支援担当部長

 まず、多様性という部分でございますけれども、例えばですけれども、二つ目の丸の、先ほど指導室長の御答弁にもございましたけれども、グローバル化していたり国際化していたり、また、外国籍のお子様なども小・中学校の子ども、また、幼稚園、保育園の中にもたくさん入ってきますので、そういうところでは、それぞれの方々に対応できるような教育であったり、保育であったりを目指していきたいと思っております。

 また、スタートアップというところでは、若者のチャレンジ支援というところで、いわゆるリスタート、つまり、何かでつまずいたり、課題があったとしても、中野のまちで新たな旅立ちといいますか、出発ができるような支援といいますか、そういうような地域も目指していきたいというのは、基本構想審議会の議論の中でもあったところでございます。(「協働については」と呼ぶ者あり)

 申しわけございません。協働につきましては、「まち全体の子育ての力を高めます」というところでは、さまざまなまちの方々の力もおかりしながら、地域全体で子育ての力を高めるというか、子育てを支援していくというようなことで、協働というような視点も入っているというふうに考えてございます。

いでい委員

 基本構想を策定するというものは法的な位置付けがなくなったにもかかわらず、今回新たに基本構想を改定するんだということについては、それ自体に私は価値があることだなと思っています。しかし、それもやっぱり中身があっての話なんですよね。今まで中野区がもともと持っていた基本構想、改定が過去何回か繰り返されましたけれども、そこには必ず基本構想に対する基本理念というものが私はあったのかなと思っています。その基本理念があってはじめて10年後に実現するまちの姿だとか、さまざまな計画に続いていくような基本構想が示されてきたかなと思っています。教育行政において、基本構想のもとになる基本理念みたいなものはどのようにお考えになっているんでしょうか。

戸辺子ども教育部長、教育委員会事務局次長

 基本構想の中で言いますと、教育委員会でございますので、丸の二つ目ということになります。中野区の教育委員会では、既に教育ビジョン(第3次)ということで、中野区の教育が目指す計画体系、国で言う教育振興計画、これに当たるものを定め、これに基づいて現在やっているところでございます。基本的にそうした理念も継承しつつ、新たな構想のもとで、再度教育の方向性につきましてもう一度見直しながら、構想、それから、基本計画、それから、教育ビジョンと、それぞれを踏まえながら、新たに今後見直ししていきたいと考えてございます。

いでい委員

 新たな、そういう教育ビジョンも基本構想の改定に基づいて変えていきますよという話がありました。当たり前の話ですよね。それをいつの時期にどのように行っていくのかと。また、基本構想があっても、それぞれの個別計画についてはまだ触れられていないわけで、今、進めている教育ビジョンのことについて、変えていこうってなかなか難しい話かなと思っています。それと同時に、中野区は、教育大綱というものも私は改めるべきではないかと思っていますけど、もし改定のお考えがあるならば、そのスケジュールを教えてください。

戸辺子ども教育部長、教育委員会事務局次長

 既に、構想の検討に入るのとあわせて、教育委員と区長との会議を2回、実施してございます。そこで、区長が思い描く教育の姿、それから、各教育委員さんがお持ちの教育の姿、実のところ教育ビジョンを踏まえてということになりますけれども、それを踏まえて、ざっくばらんな形で教育大綱についても、構想自体のほうが変わってきますので、その会議を踏まえてまとめていこうということで会議が進んでございます。スケジュール的には、構想が議決され、定まった後に、最終的な形を見て、教育大綱を、教育委員と、それから区長ということで定め、その大綱が定まるとともに、あわせて教育ビジョンについても全体的に見直しを図っていくということで、大綱というか、構想が定まってからあまり遅くならない時期に、きちっと教育ビジョンについても見直し、改善させていきたいと考えてございます。

いでい委員

 ということは、今回、きょうは基本構想の検討素案についてという御報告でしたけれども、今後、基本構想が決まれば教育大綱も変えていくというスケジュールだと思っています。じゃあ、それまでの間は今の教育ビジョン(第3次)に基づいていく、または、基本計画ができるまでは新しい中野をつくる10か年計画(第3次)を踏襲していくというふうな本会議答弁がずっと続いていましたけれども、それに変わりありませんか。

戸辺子ども教育部長、教育委員会事務局次長

 基本的に、新しい基本計画が定まるまでにつきましては、従来の基本計画、それから、一部方向性が変わるというものについては議会で御報告しているところでございますが、それ以外のものについては、基本的に踏襲していくということとしてございます。

いでい委員

 主な変更点などがある場合には、随時、適宜適切な時期に議会に報告をし、議論をしながら変えていく必要がやっぱりあるのかなと。なぜかというと、基本構想も固まっていない、その中には基本理念もない、将来実現したいまちの姿というものは、それぞれ、今、委員さんからもお話ありましたけど、ふわっとしていると。どういった方向に進んでいくのかわからないままに、そのままにもともとあった計画を続けていくのか、それとも、急にハンドルを切って、何の根拠もなくて、今まであった計画じゃないものをいきなり始めていく、そういったことがないとは思いますけど、もしある場合は、必ず委員会に報告をしないと、結局、ボトムアップ区政でしたっけ、子育て先進区でしたっけ、何かいろんなことをおっしゃっていますけども、そういったものがやっぱりビジョンを共有できないということのもとになっていくと思うんですよね。そこだけは、要望ですから、御答弁は結構です。

小杉委員

 拝見いたしました。普通の区民が見て、私のことなんだなとなかなか思えないのはちょっと残念だなと感じております。特にお聞きしたいのは、いろいろ格差の拡大というのが広がっていくということが言われている中で、政府も地方自治体も、所得再配分機能というのがやっぱり現実としてありますし、これからも、そういう低所得者とか弱者とかを下支えしていくという役割があると思うんですが、そういったところでのメッセージというか、それも託すべきじゃないかなと思うんですが、そういったところは検討されていなかったんでしょうか。いかがでしょうか。

永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 今、委員から御紹介いただきました格差の問題など、いわゆる子どもの貧困であるとか、そうしたようなことについての検討はしていないのかということですけれども、例えば格差や貧困によって子どもが伸び伸びと成長する権利といったものが損なわれていることはないだろうかといったような視点もございますし、また、「まち全体の子育ての力を高めます」というところでは、全ての子どもたちが家庭の環境やそうした状況にかかわりなく豊かに生きていける、そうした地域社会を目指していくという考えでございますので、そうした中に当然含まれているというふうに考えてございます。

小杉委員

 そういう所得が高い人の家庭でも、例えば低い所得の人でも、子どものことといったら一般的に同じなんだけど、非常にそういうことに、現実として政府自身も、例えば子育て世帯への経済的負担軽減をやってくださいという話を言っている現状の中で、やっぱりもっと現実的にその差を埋めているということを実際に自治体として現実やっていますし、これからも一層そういったことというのは求められますし、そういう意味でも、総論的なこういった方針、素案ですので、ぜひそういった観点も盛り込んでいただきたいなというふうに私は本当に感じました。これは要望とさせていただきます。

吉田委員

 根本的なことについて指摘したいんですけれども、基本構想の(1)の一番最初の丸のところで、五つの柱がある一番最初の最初に、「多様性により新たな価値をつくります」とあって、一番最初に出てくる言葉が「国籍や」と出てくるんですね。

委員長

 ちょっと待って、吉田委員。うちは所管じゃないから、そこ。

吉田委員

 そうですか。

委員長

 子文の所管のところだけの質疑で。

吉田委員

 わかりました。じゃあ、この質問はいたしません。

委員長

 ほかにありませんか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 なければ、以上で本報告について終了いたします。

 次に、2番目、子どもの読書環境充実の考え方についての報告をお願いいたします。

永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 教育委員会では、中野区子ども読書活動推進計画(第3次)に基づきまして、子どもの読書活動を推進してきているところでございます。このたび、子どもの読書環境の充実を図るため、ブックスタート事業及び地域開放型学校図書館の利用についての考え方につきまして整理をいたしましたので、御報告させていただきます。(資料3)

 まず1番、ブックスタート事業についてでございます。

 (1)目的は、ゼロ歳児を養育する保護者に絵本を配布し、親子等で本を楽しむきっかけつくりを行うことでございます。

 事業内容といたしましては、3カ月健康診査の対象者、約2,500人宛てに引きかえ券を送付し、各図書館におきまして絵本とバッグのセットと引きかえをいたします。また、これとあわせまして、各図書館におけます小さい子向けおはなし会の回数をふやしたり、乳幼児向け図書をふやすなどの取り組みを行いまして、乳幼児親子の図書館利用促進を図ってまいる考えでございます。

 開始予定時期は令和2年10月1日を予定してございます。

 2番、地域開放型学校図書館の利用についてでございます。

 目的は、学校図書館の地域開放による乳幼児など子どもの読書環境の向上及び学校図書館機能の充実でございます。

 事業概要でございます。これにつきましては、運用等につきまして、一部見直しをしてございます。

 表ごらんいただきたいと思います。運営形態につきましては、これまで区立図書館の分館の位置付けとしてございましたが、これを学校図書館の位置付けとする考えでございます。開設時間につきましては、9時から20時の想定を見直しまして、平日は13時から17時までの事業実施時など管理運営体制がとれるときのみといたします。土、日、祝日及び長期休業期間中につきましては、9時から17時といたします。追加蔵書数につきましては、5,000冊を2,000冊とし、絵本や児童書などといたします。蔵書の貸し出し及び予約図書の受け取り・返却につきましては、蔵書数や円滑な運営等を考慮し、実施をしない考えでございます。

 なお、地域開放型学校図書館の見取り図といたしまして、従来からの学校図書館が右側で、今回新たに設置いたします開放用の区画が左側でございます。この二つの区分を明確にした上で隣接して設置し、活用するということによりまして、学校の授業などでも複数のクラスが同時に図書館を使うことができるといったような効果があるというふうに考えてございます。

 裏面でございます。

 開設予定時期は、令和2年9月にみなみの小と美鳩小、令和3年4月に中野第一小学校を予定してございます。なお、この後に続きます学校の改築におきましても同様の考え方で整備をしていく考えでございます。

 (4)地域開放型学校図書館の一部見直しの必要性についてでございます。

 まず、一つ目が学校図書館機能の充実でございます。新学習指導要領におきまして、学校図書館の充実・活用を推進することとされました。しかしながら、学校施設環境には限りがございますため、学校図書館本来の機能強化を図るためには、地域開放型学校図書館の機能や運営を見直し、低学年用図書スペースを確保するなど、教育課程や児童読書活動に利用できる環境を整備する必要があるというものでございます。

 二つ目が、乳幼児など子どもの読書環境の充実でございます。子ども読書活動推進計画(第3次)におきましては、子ども時代から読書に親しみ、読書の習慣を身につけることは、まさに人生をより深く生きる力を獲得することといたしまして、特に乳幼児期の読書活動の重要性を取り上げているところでございます。しかしながら、外出がしづらい乳幼児の子育て家庭では、身近な、通える距離で安心して絵本と触れ合う機会を確保しづらい状況でありますことから、身近な地域の中で、子どもの読書環境の充実を図る必要があるというものでございます。

 なお、区立図書館全体としてのサービスのあり方などについての考え方につきましては、第1回定例会におきまして御報告をさせていただきたいと考えてございます。

 御報告は以上でございます。

委員長

 ただいまの報告について御質問は。

いでい委員

 今回、こういった話がありました。二つに分けていきますと、ブックスタート事業のことにつきましては、今もう既に1,000を超える自治体が取り組んでいるということで、子育て先進区をうたう中野区としては、ほかの自治体がやっていることにやっとこれで追いついたのかな、これのどこが先進区なのかなと。そんな取り組みを、今さらですけれども、行うことに対して、いろんな考え方があると思いますけど、一つ前に進んだのかなという感想を持っています。しかし、「3か月児健康診査の対象者あてに引換券を送付し、各図書館で絵本とバッグのセットと引き換える。あわせて、各図書館における小さい子向けおはなし会の拡充、乳幼児向け図書の充実などにより、乳幼児親子の図書館利用促進を図る」とつけ加えられています。これが次の地域開放型学校図書館のこととつながるというか、かぶってくるのかなと思っています。それはよく考えたほうがいいですよ。

 地域開放型学校図書館の利用のことにつきましては、過去、もう8年、構想からやってきましたよ。地域の方にも理解をいただきながら、さまざまな御意見をいただきながらも、現有施設の区立図書館――分館ですよね、区立図書館がそれぞれ将来的に現地で建てかえができなくなる、そういったことを想定しながら、しかし、それぞれの地域に、区民の皆さんが利用できる学校図書館を地域に開放して図書館としてやるんだという今までの方針があって、ここまで長い年月をかけて、長い予算をかけて、ここまで持ってきました。いよいよことしの9月にみなみの小学校と美鳩小学校がスタートして開設されるということでしたけれども、始まる前に、なぜ一般の方々を排除するような、地域開放型学校図書館と言いながらも一般の方を排除する、こんなことを見直し案として出してくる、その経緯を教えてください。

永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 資料の中でも御紹介させていただきましたが、区では、子ども読書活動推進計画を定めて取り組みを進めてきたところでございますが、現在の中野区におけます子どもたちの読書の実際の状況につきましては、例えば区立図書館におけます児童書の貸出状況、区民1人当たりの貸出冊数は、23区で今最低という状況でございます。そうしたところにも、やはり中野区として、子どもの読書環境の整備について急いで取り組む必要があるというふうに認識しているところでございまして、さまざまなそうした工夫をしながら、子ども――乳幼児や小学生等の子どもたちが身近な場所で本に親しめる、そうした環境づくりやさまざまな取り組みを進めていく必要があるということから、今般、地域開放型学校図書館の開設に当たりまして、特に子どもを対象に、そうした取り組みを重点化していく必要があるということから、このような見直しをさせていただいた次第でございます。

いでい委員

 それが理由で一般の方々を地域開放型図書館という枠組みの中から排除するということは、地域の方も、区民の方からも絶対に理解を得られないと思っています。なぜかというと、ここまで持ってくるまでに、それぞれの図書館の利用者の方々からもさまざまな声をいただいて、それでも、こういった考え方のもとに進んでいくんですよ、最終的には、本に、図書館に触れる機会がもっと身近で――距離的・物理的なことでもあったり、また、機会のことであったり、ふえるんですということがやっぱりあったはずなんですよ。もう一つ、乳幼児親子というふうにおっしゃっていますけど、乳幼児親子で図書館を利用する方々が、今回の見直し案で、平日の1時から5時までの4時間だけ、土曜日、日曜日、祝日、長期休業は9時から5時まで、こういうふうになっていますけれども、保育園に通っていない、幼稚園に通っていない乳幼児の親子の方が、絵本を通じて読書活動を充実させたいと思って、この地域開放型図書館にどれだけお見えになるかという想定はされているんですか。絶対数とか、そういったことまで計算されているんですか。

永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 各地域開放型学校図書館の利用者数の想定は、具体的に人数としての想定はございません。

いでい委員

 人数の想定をしていなくて、よくこの見直し案というものを出してきたなと、よくそういったことが出せるなと。ここまで行き着いた経緯を教えてください。さっき聞いても、今まで中野区の児童数に対しての図書館の貸出冊数が23区で最低だと。これについては至急やらなくちゃいけないという話はありましたよ。でも、それは既存の区立図書館で行っていくべき話であって、それぞれの小・中学校の学校図書室で行っていくべき話であって、今回、地域開放型図書館というのは、乳幼児の親子の方の居場所であり、また、地域の方と乳幼児親子の方がかかわり合う、出会う場所、そういったための地域開放型図書館であったはずなのにもかかわらず、一般の方を排除して、何が地域開放型学校図書館だと。

 しかも、図書館と言いながらも、今回は学校図書館なので絵本や児童書が2,000冊、もともと追加蔵書数は5,000冊――絵本、児童書、一般書とあったにもかかわらず、今回、蔵書の貸し出しは実施もしない、予約図書の受け取り・返却も実施しない、よくこういう見直し案が出せたものだなと。1回、これを計画どおり進めてみて、進める努力をやってみた結果、区民の方から利用勝手について、改善だとか、そういったことを求められるのであれば見直しをするべきだろうと私は思いますよ。いざ始まる直前になってみて、地域の方にも全く説明がなく、むしろこの子ども文教委員会でも説明がないものを、見直しの考え方はこう決めましたと報告されて、どこに区民の皆さんが幸せを感じるのかなと。甚だ疑問、疑問というか、疑問を通り越しますよ、これは。理解を得られるはずがない。

 もっと言うと、今回、子ども文教委員会だからそうかもしれないですけど、私が先ほど申し上げた、それぞれの公の施設の施設再配置のことにも影響が出てくるわけ。今の区立図書館を、現行、耐用年数が来たので建てかえましょうと言ったときには、地域から学校の図書館が一時期でも減るわけ。それを、新たな学校の再編、また統合、または改築にあわせて、学校の中にさまざまな行政の機能を盛り込んでいこう、こういった方針が中野区にあったはずなんですよ。それは、新たな行政ニーズに対応するために、少しでもその種地を確保しなくちゃいけない、変わりゆく時代の中で、変わりゆく区民ニーズに対してどうやって応えていくのか、そのためにこういった努力をしていかなくちゃいけないということで進んできたわけ。それが乳幼児の親子の方々の読書環境の充実、このニッチな部分だけに切り取られて、ほかのものについては一切横串の部分をなくしていくということが今回の考え方についての報告だと思うんですよ。

 私は、これは庁内での調整も本当に済んでいるのかと。今回、この子ども文教委員会の資料として出されていますけれども、こういったことが、今までのものの考え方と私は相違している、相反しているんじゃないかなと思っています。なぜかというと、先ほど子ども教育部長が私の質疑に対して、大幅な変更がある場合には適宜適切な時期に議会に報告をすると。それは当たり前の話で、いい話ですよねという話をしていました。今回のこの報告について、先ほど部長がおっしゃった答弁と相違していませんか。まだ30分も経っていない話ですけど、いかがですか。

戸辺子ども教育部長、教育委員会事務局次長

 今回の読書環境の充実というものにつきましては、基本的には、子どもと、それに伴う乳幼児の読書環境を充実させていこうということで考えてございます。御説明につきまして、いろいろ予算審議の中で最終的に固めてまいりましたので、その前に十分御説明をし、御審議いただく時間がとれなかったということにつきましては、大変申しわけなく考えてございます。全体の庁内調整も、基本的には予算審議とかとあわせて行ってまいりましたので、報告がおくれましたことについては大変申しわけなく思っております。

いでい委員

 ちょっと待ってくださいよ。さっき30分前に答弁した話と全く違う話じゃない、それじゃあ。来年度の予算審議の話は私はしていませんよ。それは庁内で話し合っているだけでしょう。そこに区民の負託を受けた議会が置き去りになっていて、今まで区が進めていたことについて急ハンドルを切って方針を転換するということなんですよ、これは。それについて、報告が遅くなったことについては申しわけなく思っています、さっき30分前に言った話とちょっと違うんじゃないですか。

 話を戻します。乳幼児親子というふうに一口で言いますけど、人数の想定もしていないとおっしゃっていましたけど、今、中野区内にお住まいの乳幼児の方々は何人いらっしゃいますか。

永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 約1万人ぐらいでございます。

いでい委員

 約1万人、ざっくりですよね。そのうち、区立の図書館ではなくて、地域開放型図書館ができたら、特に乳幼児親子としての読書環境が充実されるであろうと思われているエリアにお住まいの方々は何人いらっしゃいますか。

永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 それについては把握してございません。

いでい委員

 数字を把握していないのにもかかわらず、見直し案として、平日午後1時から午後5時とした、土曜日、日曜日、祝日、長期休業は9時から17時とした、その理由を教えてください。

永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 当初9時から20時という想定でございましたが、こうした乳幼児親子あるいは小学生の低学年などがこの施設を使うと想定した場合、放課後の6時・7時台の利用ということについては、数は限られるだろうというふうに考えまして、時間帯を17時までというふうに考えたものでございます。

いでい委員

 もともと、では、9時から20時までとしていた、区立図書館分館として考えていた当時の予想されていた利用者はどのような方々が利用されるというふうにお考えだったか、お答えください。

永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 乳幼児親子をはじめとしまして、地域の一般の区民の方の利用も想定してございました。

いでい委員

 そこには、当時の構想の中では、区立の小学校の中にある地域開放型学校図書館について、キッズ・プラザや児童館に行かない、家に帰っても親御さんがいらっしゃらない、だけども、宿題だとか勉強だとかをするための居場所としてこういったものを、機能を確保するんだ、そういった考え方がやっぱりあったはずなんですよ。そこの考え方は、今回のこの見直し案について、どのように反映されたんでしょうか。

永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 まず、小学生――当該在籍児童につきましては、新規に設置されますキッズ・プラザの利用を想定してございます。その他中学生、高校生などにつきましては、児童館でありますとか、それから、既存の地域の図書館などの利用が想定されます。ただ、図書館の運用、利用についても、そうした現在要望いただいております滞在型の利用、自習ができるといったような運用も可能になるような見直しを今後検討していかなければならないというふうに考えてございます。

いでい委員

 今現在、自習として席を利用することが許されている中野区立の図書館の席数、館の名前と席数を教えてください。

永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 現時点においては、そのような利用はできないということになってございます。

いでい委員

 だから、そういった、乳幼児の子たちだけじゃなくて、居場所のない小学生や中学生や高校生や、勉強したいと思っている子どもたちために、行政の目や地域の方の目がある、しかも学校の、安全な地域開放型図書館がそれぞれの地域で必要なんじゃないんですか。そのことについては、今、区立の図書館に行ってやってもらう、自習のところの機会をふやすように改善の努力をしますって、中野区立の図書館で今自習してもいいですよというところが幾つあるんですかと言ったら、ありませんって。言っていることがおかしくないですか。何かありますか。

永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 すみません、図書館におけます滞在型の利用につきましては、現在、建設を進めております新図書館においては、そのようなスペース、運用をできるようにしていく考えでございます。

いでい委員

 だから、そういうのが必要だから、新たな区立図書館についてもそういうことをしていきましょうという話なんでしょう。遊びたいと思う子たちは遊べばいいの。でも、勉強したいと思っても、その環境がない子たちについては、勉強する環境をつくってあげましょうよ。自分で調べたいものが身近にある図書館の中で勉強ができる環境をつくってあげましょうよ。

経済的になかなか学習塾などに行けない子たちについて、しいの木塾という、中野区が行っている独自の、私塾と一緒に連携しているのがありますよね。これこそが中野区が子育て先進区として売り出す、私は一番のものだと思っていますよ。これから、こういった教育の機会の場所、小学校、中学校――高校生は利用するかわかりませんけれども、そういった子たちが地域開放型図書館で、9時から20時まである中で、いろいろなNPOの方々やボランティアの方々と一緒に、例えば算数、国語、英語、数学、そういったものが個別に無料で受けられる私塾みたいな環境だって、この場所があれば行えると私は思っているんですよね。そういった未来の可能性までを、乳幼児親子の読書環境の充実という考え方、それを否定しているわけではありませんよ。それだけのためにほかの可能性を全て切り捨てていく、しかも、乳幼児親子の方々は、地域で子どもたちを育てていくんだ、これが子育て先進区だとおっしゃっていたにもかかわらず、地域の方とのかかわり合いのことについても、地域の方を排除するという、この考え方について、到底納得いきませんよね。

 しかも、エビデンス・ベースド・ポリシー・メーキング、エビデンスベースで新たな政策をつくっていくんじゃないんですか。これのどこにエビデンスがあったの。今、それぞれの子育て家庭の環境のアンケート調査を何回も何回も繰り返し行っているでしょう。出てくるだけで分析できているのかどうかもわからないし、それが施策に反映しているかどうかもわからない。本当にごく一部の方々が区長との対話集会などでおっしゃったことが実現されていく、それについては大変に結構なことだなと思いますけれど、それを優先するがあまり、もっともっと多くの区民の方々、もっともっと広い視点を排除していくということについては到底理解ができない。

 じゃあ話を変えましょう。学校施設課に伺います。学校施設は、これは当初から地域開放型図書館ということで学校施設をつくられていましたけれども、もしこういったことが起きるのであれば、学校図書室を大きくするなりしたほうがよかったのではないかと思いますけど、どうなんですか。

塚本子ども教育部子ども教育施設課長

 今回、地域開放型学校図書館の設置に当たりまして、特別な動線の確保ですとかセキュリティー上のしつらえを施してございます。ですので、当初からもし仮に地域開放型学校図書館の考えがなかったとしたら、別の形の図書室の整備という形にはなっていたかと考えてございます。

いでい委員

 そういった学校施設のことについての設計の段階からもう話が変わってきちゃうんじゃないかなと。それを今ここに来て、開設があと8カ月を切っている中で、急遽変更しましょう、しかも、それは来年度の予算のことについて庁内で考えた結果、これを削っていくことにしましたというふうになっていますけど、そんな簡単に変えられるものなんですか。

永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 10か年計画で示しております地域開放型学校図書館、この具体的な取り組みの内容としましては、学校と地域、家庭、図書館が連携して地域の方々との交流を進めていく中で、そうした子どもたちの読書環境の向上を図っていくという取り組みでございます。今回、内容の見直しをしてございますが、そうした地域の方々の例えばボランティアとか、さまざまな交流といったようなことにつきましては、今後、学校図書館として学校で実施をしていくという考えでございますので、当初の10か年計画の考え方そのものを変更するものではないというふうに考えてございます。

 また、委員に御紹介いただきました、例えば在校生なども含む子どもたちがそこで勉強するような環境をつくっていくといったようなことにつきましては、この取り組みのさらに延長としまして進めていくことは、可能性としてはあるというふうに考えてございますが、一方で、現在の区立図書館などでも子どもたちがいるところへ大人の方が入ってこられる、結果として、子どもの話し声がうるさいといったような苦情をいただくことがままございます。そうした意味で、今回のこの施設、おおむね80平米ほどの一つの空間でございますので、子どもの話し声や読み聞かせなどの声がうるさいというふうな苦情があった場合、そうした子どもたちの取り組みについて、静かにしていただくといったような運用になりますので、やはりそうしたことに御理解をいただける方、そういう支援をしていただけるような大人の方が子どもたちのために来ていただけるのは大変歓迎をさせていただきたいところでございますが、御自身が本を読むことを楽しみに来たい、静かな場所で本を楽しみたいという方につきましては、この学校図書館の施設の制約上、なかなか難しいものがあるというふうに考えまして、やはり子どもたちを中心に考えるというものでございます。

いでい委員

 今、10か年計画の中の話を御披瀝いただきましたけれども、じゃあ地域開放型図書館の項について、何て書いてありますか。順次設置していくと書いてあるんじゃないの。そこのことについてちゃんと御答弁してくださいよ。

永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 この考え方に沿って順次設置をしていく考えでございます。

いでい委員

 今までの地域開放型図書館というのは、地域の方も、乳幼児親子の方も、また、家に帰っても居場所がない子どもたちが、学校の敷地の中にある、大人の目が行き届いている安全な居場所、そういった考え方があったわけ。子どもたちが自分でみずから学んで調べるための図書館が身近にありますよ、こういった考え方があったわけ。それについて、全部、見直しているにもかかわらず、要は今までの変更点、変更ではありませんという今の答弁でしたけど、今、ここにいらっしゃる方はどなたも理解できていないと思います。

 で、今、地域開放型図書館は狭いスペースで、子どもの話し声がうるさいという方々からクレームが来る可能性がある、だから、一般の方と子どもたちとを分ける必要があったからこうしましたとおっしゃいましたけれども、まだ始まってもいない。また、地域開放型図書館はどんなところなのかな、行ってみたいなという方が、こういうスペースなんだと、家の近所の区立図書館と地域開放型図書館と、選択肢が二つできて、私は逆にもっと選択肢が広がる話だと。やっぱり静かに読書に没頭したい、静かなところで、図書館として、空間で過ごしたいという方は、みずからがお選びになると思いますよ。子どもたちの声がうるさくても理解を示してくれる、またはボランティアとして協力している方はウエルカムです、そんな言い方がありますか。地域開放型図書館という名前を改めなくちゃいけないと思うよ、本当に。ちょっと僕も、これ以上、ほかの委員の方もいるので、とりあえずここだけにしておきます。

平山委員

 もういでい委員からたくさんお聞きいただいたんですけど、私も聞かなきゃいけないことがたくさんあって、ちょっと気になる答弁も幾つかあって。

 まず、戸辺部長がなされたことについては、もう一回確認をします。どこの場面で決まったのか。

 あと、先ほど永田課長が答弁された10か年の引用がありましたよね。私が知っている限りでは、ほかのことも書かれているはずなんです。それは、地域開放型図書館の利用者の対象について。これは、教育ビジョンにも書かれているはずです。もしそこを外して御答弁されていたとしたら、私はちょっとまずいことになるんじゃないかなと思うので、そこは忠告しておきますね。

 その上で、いいですか。そもそもこれはおかしいんですよ、報告が。だって、報告のタイトルが「子どもの読書環境充実の考え方について」でしょう。先ほどいでい委員がおっしゃったように、ブックスタートと地域開放型図書館についての御報告がなされている。でも、本来の趣旨は、地域開放型図書館の方針転換なんですよ。本来子ども・子育て世代以外に使う予定だった方々のことが一言たりとも述べられていないんですよ。その方々は何も、文章にもならないところで、先ほどのお話じゃないんですけども、切り裂かれていっちゃう。地域分断型図書館みたいになっちゃうわけですよ。あまりうまくないですけどね、でも、本当にそう思っちゃう。

だから、トリックみたいな報告は役所がよくやるの、時々。でも、これは好ましくないなと思うので、指摘しておきます。何でトリックなのか。「この度、子どもの読書環境の充実を図るため」、「整理したので報告する」とありますよね。じゃあ、地域開放型図書館、子どもの読書環境充実というものがかかるのが中野区子ども読書推進計画(第3次)なんですよ。何でこの計画だけ取り上げているんですか。10か年にも、教育ビジョンにも違うことが書いてあるでしょう。もっと具体的に、子どもだけじゃなくて、地域開放型図書館について示されているのに、そういったものは一切引用することなく、その下位の計画を乗っけてくる。これがトリックなんですよ。

 さっくりと下のほうに、さっきいでい委員もおっしゃっていましたけども、運営形態が区立図書館の分館から学校図書館に変わってしまう。もう根本的な転換ですからね。こんな、子どもの読書環境の充実なんていう問題じゃなくて、学校図書館というのは、学校図書館法に基づいて運営されているわけなんですよ。そこを一般の方がどうやって利用していいかといったら、学校が使っていて支障のない範囲だったら使ってもいいですよとしか書いていないんですよ。もうこの時点で地域の図書館じゃないんですよ。それはわかっているはずじゃないですか。なのに、何かこんなさくっと来て、「一部見直し」とかと書きながら、結局、乳幼児親子に積極的に使ってほしいと言いながらも、乳幼児親子の蔵書数も減っちゃうわけでしょう。乳幼児親子が使える時間も減っちゃうわけでしょう。何の利便性も向上していないじゃないですか。というような、ちょっといかがなものかなという、報告全体に対しての感想です。本来であれば、ブックスタート事業と地域開放型図書館の方針転換についてというのが正しい報告なんじゃないのかなと思いますけど、どうですか。

永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 引用した計画などが、トリックというような言葉でございましたが、決してそのような意図はございませんでした。もう少し適切な計画などから適切に引用をするということにつきましては、少し注意が欠けていたと思います。

 改めて、今、委員に御紹介いただきました教育ビジョンにつきまして、地域開放型学校図書館の整備につきましては、家庭、地域、学校との連携による子どもたちの自主的な読書活動の推進や乳幼児親子の読書活動を支援するとともに、地域活動や交流の拠点として活用しますという……(「そのほかにも書いてあるでしょう」と呼ぶ者あり)

平山委員

 そのほかにも書いてあるはずなんです。そこを読んでほしいんだけど、そこには利用者の定義が僕は書いてあるんじゃないかなと思う。いいですよ、そのことを言っているんじゃないの。本来の報告の、報告のタイトルは、その報告の全体をあらわさなきゃいけないんですよ。タイトルと違うことを議会は受ける必要はないから言っているんです。遠まわしに言いましたけど、こんなタイトルだったら、本当はこの報告を受けませんよということを厳しく言うと言っているんですよ。そういう指摘です。

 その上で、この地域開放型図書館について、私が子ども文教委員会に来てから2度の報告がありました。一つは7月3日、これは具体的な報告ではなかったんですけど、今後の図書館サービスのあり方検討会の設置について。これは検討会が設置されて、もう終わったんですかね。報告ももらったのかな。その次の8月26日に、区立図書館等の検討経過及び今後の予定についてという報告をいただいて、この8月の報告で、蔵書は5,000冊ですよと言って、具体的な絵まで出してもらっちゃったんですね。なのに、それが今回変わってしまうということと、7月の報告のときに、今後の図書館サービスのあり方検討会の議会報告は12月に取りまとめて行いますよと言われていたんですけど、これがなかったなと思っていたんですよ。これがないとちょっと困ったことになるんじゃないかなと思っていたら、今回、全く寝耳に水のような報告が来て、大変驚いているところです。

 その前に民間の会社に、大好きなコンサル委託をして、図書館の今後のあり方の計画をつくったわけでしょう。つくっていませんでしたか、つくっていますよね。それをベースに、今年度から来年度ぐらいに計画を策定するというスケジュールで進められていたわけじゃないですか。そのコンサル料はお幾らでしたか、ちなみに。

永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 すみません、今手元に金額はございません。

平山委員

 答弁保留ですか。

永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 答弁保留させてください。

平山委員

 ちゃんと額も教えてほしいので、休憩が終わってからでもいいので、額はきちんと伝えてください。

 そこのコンサル、たくさんのお金をかけて、こんな分厚い報告書をつくってもらいました。そこのコンサルの報告書にもいろんなことが書いてあったけども、決して地域開放型図書館をこんな形にするなんていうことはなかったはずですよ。

 もう一つ、私も、今後の図書館のサービスのあり方検討会の議事録を全部読みましたよ。いろんな御意見があった、地域開放型図書館に対しては。だけど、今回、区が示したような、こんな形にしましょうねというようなものというのはなかったと思うんです。あくまでも運用上の注意とか、そういったことが書いてあった、蔵書についての考え方等について議論がなされたということがあったんですけど、先ほどのいでい委員の質問と同じ質問に戻るんですけど、我々は一体この意思決定がいつどの場面でなされたのかというのが気になるんです。それは、いつ、どの会議、どの場面で、今回このように方針転換をするというのが決定されたんですか。

戸辺子ども教育部長、教育委員会事務局次長

 基本的には、検討の途中経過等も庁内で御報告するとともに、今後の地域開放型図書館のあり方については継続して何度か話し合いをしてまいりました。最終的にこういった形で、冊数、それから、基本的に開設時間に必要な人員等について固めていったのは、要するに予算査定の中ということでございます。

平山委員

 それはものすごく重要なというか、答弁ですからね。聞く限り、わかりませんよ、真意は。だけど、教育委員会としては、議会に報告していたとおりのものを求めていた、人もちゃんと1人つけたい、各館で5,000冊をそろえたい、これまでどおりの運用を求めていた。だけども、予算査定の段階でなかなかそれが厳しいことになったということになると、企画部の責任じゃないですか。

 何でこういうことを言っているかというと、もうここまで来ると、区政方針の転換なんですよ。この前もお話をしたんですけど、きょうは持ってきました、ここに。中野区の新たな区政運営方針で書いてある、ここに書いてある四つのこと以外は10か年に沿ってやりますという方針をみずから定めているんですよ、皆さんが。もっと言っちゃうと、その予算を蹴ったのかどうかわからない企画部が。行政がみずから決めたことに矛盾して仕事を進めちゃいけないというのは、これは公務員として当たり前でしょう。議会にも示し、区民にも示した、ホームページにも載っています、議会でも何度も議論をして、この方針に従わないなんていうことが果たして許されていいことなんだろうかというのが一つ。もうどこが子育て先進区なんだろうって、子どもたちに本も買ってあげられないような、それが二つですよ。

そのことについて、もうこれは議論しにくくなっちゃうわけなんです。だって、図書館の分館じゃなくて学校図書館になって、学校図書館の一部をあいているときだけ貸してもらえるという存在になるわけなんです。それは地域開放型図書館じゃないですよ。ただ設計上、当初つくると言っていたから、セキュリティーゾーンまでしっかりつくって、お金をかけて、児童と一般の方との接触がないような形にするために費用も多額にかけてつくった校舎。そこの校舎で運営するから見た目は学校の一角ということになっているんですけども、もうだって運営主体が違っちゃうわけじゃないですか。管理主体が違っちゃうわけじゃないですか。これは、もう政策転換なんですよ。で、政策転換は、何度も何度も確認して、やりませんと約束したんですよ。未来永劫にやらないんじゃなくて、基本構想をつくって、基本計画の中で示していきますとここに書いてあるんですよ。

 なので、もうこれ以上は言いませんけど、もうここで質問できることがないので、あと1問だけにしますけど、あと、永田さんは答えてほしいので、後でお答えくださいね。もう一回考え方を戻して、当初の計画どおりお進めになったらどうですか。

戸辺子ども教育部長、教育委員会事務局次長

 全体の予算調整の中でも確認したことでございますので、基本的に、教育委員会といたしましても、このような形で進めていけたらということで考えているところでございます。いただいた御意見につきましては、議会でこういう御意見があり、こういう御議論があったということについては、予算編成権者の区長にはきちんとお伝えしていきたいと考えてございます。

委員長

 わかりました。ちょっと委員会を休憩していいですか。

 

(午後2時38分)

 

委員会

 委員会を再開いたします。

 

(午後2時46分)

 

永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 先ほどの平山委員の御質問への答弁保留につきましてお答えをさせていただきます。

 新図書館及び地域開放型学校図書館等運営計画検討業務委託の経費につきましては、550万8,000円でございます。

平山委員

 そのお金をかけて提出された報告書に、今回のように、子育て世代だけに絞って、基本は学校図書館の機能としてやっていく、その一部あいた時間だけを子育て世代に使わせるというようなことが盛り込まれていますか。550万円かけてつくっていただいた立派な報告書に、そうすべきであるというようなエビデンスあるいは意見が書かれていますか。

永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 この報告の中では、特に対象者を絞るということについての言及はございません。(「そのことについて、ちゃんとコンサル業務の中に入っていたのね、地域開放型図書館のことについて」と呼ぶ者あり)

委員長

 休憩します。

 

(午後2時47分)

 

委員長

 再開いたします。

 

(午後2時47分)

 

 ただいまのはよろしいですか、平山委員。

平山委員

 結構です。

小杉委員

 2番のところの「乳幼児など」の「など」というのは、これは何かほかに何を想定しているんですか。

永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 乳児・幼児のほか、「など」としましては、例えば低学年の小学生などでございます。

小杉委員

 じゃあ、それ以外に、例えば小学生に勉強を教える大人みたいな人とかというのは、そういうのは含まれるんでしょうかね。

永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 この場所で、そして、交流でありますとか読書環境の改善の取り組みを進めていくという考えでございますので、そうした取り組みに御協力をいただける大人の方がここに入ってこられることはあると考えてございます。

小杉委員

 あと、1ページ目の下の図というのがよくわからないんですけれども、低学年用というところに乳幼児が入ってくる感じですか。その辺をもう一回教えていただけますか。

永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 左側の「地域開放型学校図書館」というふうに上のほうに書いております、ここがもともと独立した出入り口を設置して開放するという場所でございます。

小杉委員

 今回、先ほど政策転換だという話がありましたが、私どもは、地域開放型学校図書館について、つくる必要はないということでやってきましたので、そもそも政策転換という意味では、もともとこれは、既存の図書館をなくして、かわりに地域図書館を設けていって効率化させようという考えが10年以上前にあって進められてきて、既存の図書館はそのまま残そうというのなんだから、そもそもこれが必要なのかどうなのかというところだと思うんですよ。だから、要らないよという話で、この間の図書館サービスあり方検討会に私も出ましたけども、傍聴させていただきましたけれども、ほぼどの方も、例えば美鳩小も第一小も比較的子どもの数が多いところで、小学生の子どもたちの学習環境を充実してほしいということだし、大学の先生もそうだし、学校の校長先生もやっぱりそちらのほうを重視してくれという話をされるし、そうだなと私も参加して思ったんですけれども、そういう意味では、ある程度受けとめていただいたのかなと思います。我々はつくる必要はないという立場なんだけど、子どもの読書の環境を充実、これ自体は賛成せざるを得ないんですが、なかなか、ただ――この間の図書館サービスあり方検討会での御議論を踏まえての話ということなんでしょうか、今回は。

永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 区民の方にも入っていただきました検討会を設置いたしました。そこでさまざまな御意見をいただいたところでございます。そうした意見も参考にさせていただいた上での考えということでございます。

小杉委員

 さっきもお話ししましたけども、既存の図書館を縮小して地域図書館をかわりにつくろうと。それが昔はそういった考え方で、今、現状では変わってきたということでよろしいんですよね。

永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 既存の図書館を縮小すると……

小杉委員

縮小して地域図書館をかわりにつくろうというふうな考え方があったんだけども、今はそういうことじゃなくなってきているということですよね、総体として。

永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

教育委員会として、地域開放型学校図書館をつくることで地域の図書館をなくしますといったような説明を直接、これをつくるからこれは廃止しますというような説明はしてきてございません。あくまでも、例えば東中野、本町の図書館につきましては、新たに中野東中の複合施設の中に新しい図書館を設置しますので、その中でより機能を充実させていくことによりまして、本町と東中野図書館廃止するという考えでございますので、必ずしもこの地域開放型学校図書館をつくるということとの関係はないというふうに考えてございます。

小杉委員

 わかりました。

 あと、2のところについては、利用者というのは、例えば今ある図書館のカードというのは、入館時にチェックするように、ほかの一般の図書館と同じような管理になるのか、それとも、地域開放型図書館は別の話なんでしょうか。

永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 現在、区立図書館でも、入館時のチェックといったようなものはしてございませんので、こちらの学校図書館を開放するに当たりましては、そこでチェックをするというようなことは運用としては現実的ではないだろうというふうに考えております。

小杉委員

 図書館サービスあり方検討会でも出された資料の中では、区民登録率が13%ということで、私はそれを聞いて驚いちゃって、何でこんなに少ないんだと思って、例えば20代、30代の人たちというのはよりもっと少ないのかなと想像したんですけれども、その辺の把握とかというのはされているんでしょうか。

永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 これまではそうした年齢別の把握というのはできておりませんでしたが、今回、システムの変更などで、さまざまそうしたような把握もできるというふうに聞いておりますので、そのあたりもこれからより精緻に把握をしていきたいというふうに考えてございます。

小杉委員

 ブックスタート事業のことでも、人口的には1%ぐらいの人たちだけども、もうちょっと区民全域、この人たちにもよく利用の図書館を利用していただくことということを、目標を持って、位置付けてやらないと、なかなか区民みんなの図書館、それで、区民が参加して運営する図書館ということをつくっていく必要があると思うので、その辺も着目しながら、区民全体に、子どもたちもそうなんですけれども、こういったブックスタート事業もそうだし、こういった学校図書館の利用なんかも広げていただきたいと思います。要望とさせていただきます。

むとう委員

 まず、ブックスタートのことからお尋ねしたいんですけれども、各図書館で絵本とバッグのセットと引きかえるということなんですが、引きかえ券を送ってということで。これは、絵本については何か選択ができるんでしょうか。区のほうでこれという絵本を決めて引きかえるだけなんでしょうか。

永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 幾つか用意をさせていただく中でお選びいただくというふうに考えてございます。

むとう委員

 それで約2,500人ということで、これは予算としては幾らを見込んでいるんですか。

永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 1年間運用した場合、おおよそ2,000万円ぐらいと考えてございます。

むとう委員

 そうすると、絵本は1冊プレゼントですか。1人当たり大体幾らの絵本という計算なんですか。

永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 ブックスタート事業につきましては、NPOの団体に御協力をいただきまして、ブックスタート事業の取り組みに賛同をしていただく出版社から非営利の仕組みで絵本の提供を受けまして、それを区民の方に提供するということで考えてございますので、その分の経費というふうに考えてございます。

むとう委員

 ということは、御寄附いただいた絵本の中からどれがいいか選んでもらって持って帰ってもらうということなわけですね。ですから、単純に図書券をあげるということではなくて、来てもらうことで図書館を知ってもらうし、利用してもらうきっかけにしてほしいということもあわせ持ってこういうプランということでよろしいですかね。

永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 すみません、先ほど非営利の仕組みと申しましたが、寄附ではございませんで、実費分のお支払いはいたします。だから、出版社としては、いわゆる販売して利益を得るという事業ではないというようなことで、その分の実費分で区としては購入をさせていただくというものでございます。

むとう委員

 それで、先ほど全体で2,400万円でしたか、ということですので、絵本そのものと、絵本とバッグのセットというのは、絵本を入れるバッグ、このバッグについても、そういった出版社からの協力なんですか。

永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 バッグにつきましては、各区での用意をするものでございます。

むとう委員

 およそ1人当たりバッグが幾らぐらいで、絵本が幾らぐらいなんですか。

永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 経費の内訳の詳細につきましては、予算の内容にかかわりますので、答弁は控えさせていただきたいと思います。

むとう委員

 じゃあ、予算のところで伺いますけれど。それで、じゃあこれも次年度の予算の中でこれを組み込みたいということなんですね。ということは、まだ予算化されていないし、これもどうなるかわからないという不安定な事業なんですか。これは、先ほどの企画の中で通っているということなんですか。

永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 ブックスタート事業につきましては、来年の10月から実施をしていきたいということで、予算の案につきまして議会に改めてお示しをさせていただきたいというふうに考えてございます。

むとう委員

 じゃあ、これもまだ予算化されていない、来年度の、未来どうなるかわからないブックスタート事業の報告だというふうに受けとめてよろしいんですか。

永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 来年度の事業として考えてございます。

むとう委員

 何だかよくわかりませんが、わかりました。とりあえず、何はともあれブックスタートの事業は誰も異論はないと思いますし、これは進めていただきたい事業ですから、しっかりこれは予算としてとっていただき、進めていただきたいと思いますが、やはり企業からの絵本とバッグのプレゼント的要素があるということだとちょっとひっかかる部分もあるので、予算のところでしっかりとお尋ねさせていただきたいと思います。

 それから、その次の地域開放型の学校図書館については、本当に先ほど来、委員の方のお怒りの意見、私ももっともだと思って伺っておりました。私自身は、地域開放型の学校図書館を学校の中につくることについてはずっと違和感を持っておりましたので、違和感を持っていた立場であっても、この決定のあり方とか、今までこうやるんだ、やるんだと言ってきていたことが、本当にこの報告で覆ってしまうということに私も全く納得できません。それは、ほかの委員の方と同じ気持ちです。

 それで、なおかつ聞きたいのは、こういった形に今度していくということであるならば、一般の方がはじかれてしまうわけですけれども、そうすると、その分、今ある地域図書館というものは逆に充実していくというようなお考え方はあるんでしょうか。

永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 地域図書館の利用につきまして、まだこれからの取り組みということになりますが、滞在型の利用ができるように、本を読むという以外に、例えば子どもだったら自習をするとか、大人の方であればパソコンを使うとか、そういったような利用ができるような見直しを今後検討させていただきたいというふうに考えてございます。

むとう委員

 待って。今、地域開放型学校図書館で追加の蔵書数が見直しされて、一般の方が読むような本はないわけですよね。でも、一般の方が使えるんですか、そこで。それは地域図書館の話ですか。地域図書館なのか、地域開放型図書館のことなのか、もう一回はっきりと答えてください。

永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 失礼しました。先ほどお話ししました滞在型の利用につきましては、区立図書館、地域館などで、そうした大人の方の利用を充実させていく方向での検討はさせていただきたいというふうに考えてございます。

むとう委員

 もう何を質問するのかちょっと整理がつかなくなってきましたけれども、そうすると、今まで学校側に対しても、これまでの地域開放型学校図書館というものを御理解していただきたいということで、学校の校長等を含めて地域の方にも説明をしてきていたわけですけれども、これは全く、名称が同じで書いてありますけれども、今までイメージしていた、区が提案していた地域開放型の学校図書館と似て非なるものになるわけですけれども、こういうものを地域が望むのか、学校が望むのか、そういうあたりはどういうふうにこれから判断されていくんですか。

永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 先ほど御紹介いたしました検討会の中に小学校長と中学校長も入っていただきまして、率直に御意見をいただいたところでございます。ですので、学校としましては、学校の教育――授業であるとか、子どもたち――在籍児童が使える時間帯であるとか、利用の範囲が広がるということであれば、それは学校としては使いやすい、活用していきたいといったような御意見をいただいたというふうに受けとめてございます。

むとう委員

 あり方検討会、私も1回しか傍聴できていないんですけれども、参加して、どんな議論があったのかという方は、委員からも、どういう意見が出たかというのは報告を受けているんですけれども、そういった中で、私が出ていた1回目であっても、学校長からずばり、地域開放型の図書館というのは学校側としてはあまり歓迎できないような御意見が出ていたかと思うんですけれども、そういうことを踏まえてこの案になったということなんですか。

永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 検討会でさまざまな意見がございましたので、特定のどの方のどの意見というような受けとめではございません。さまざまな意見をいただいておりますので、そうしたさまざまな角度からの、立場からの御意見を総合的に検討させていただいたということでございます。

委員長

 むとう委員の質問の最中ですけど、まだありますよね。(「一つだけ」と呼ぶ者あり)じゃあ、むとう委員が終わったら休憩したいと思います。

むとう委員

 それから、ここに書いてある、先ほどの一番下の図面なんだけれども、低学年用の学校図書館のスペース、ここが地域開放型の出入り口になるということですよね。そうすると、中・高学年用の部分と地域開放型のところに低学年の図書を持ってきちゃうということになると、地域開放型のところで読める図書というのは本当に低学年用の図書までということなんですよね。そこを確認させてください。

永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 すみません、この見取り図がわかりづらくて申しわけございません。委員のお話のとおり、左側のところが開放をするスペースということでございまして、蔵書としては、そういうわけで、絵本とか児童書――低学年を主体と考えた蔵書を配置をする考えでございます。一方、右側のほうの学校図書館のほうでは、中学年、高学年など、こちらが従来からの学校図書館でございますので、そのような配置を考えてございます。この二つの部屋の間は仕切りがございまして、仕切って使うという場合もあれば、扉を設置しておりますので、その扉から出入りができるような時間帯も、通常は鍵をかけておりますけれども、そういったような使用形態を考えてございます。

むとう委員

 そうすると、学校がないときの土、日、祝日の9時から17時というあたりは、その仕切りを取って、地域開放型の図書館に来た人も中・高学年用の図書も読めるということになるんですか。

永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 現時点におきましては、この左側のほうを開放するということで考えておりまして、右側のほうのスペースをどのように使っていくかにつきましては、これはそれぞれの学校長と相談をさせていただく必要があるというふうに考えております。

むとう委員

 開放しないところも使えるようになるかもしれないという想定なんですね。

永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 すみません、答弁を訂正させてください。学校図書館は学校の敷地ということでございますので、ここを開放するということについては考えてございません。

むとう委員

 1問のはずが。そうしますと、やはり、今、区が考えている、きょう示された地域開放型学校図書館に来て読める本は、小学校の低学年用の図書と絵本のみということになるということでよろしいですね。そうだとすると、今までの地域開放型図書館と全く違っているわけですから、やはり私も怒りは出てきます。ということで終わります。

委員長

 よろしいですか、答弁は。

 委員会を休憩いたします。

 

(午後3時10分)

 

委員長

 委員会を再開いたします。

 

(午後3時30分)

 

 先ほどの報告の継続でありますけれども、ほかに御質疑ありますか。(「すみません」と呼ぶ者あり)

入野教育長

 今まで御審議いただきましたお話を受けまして、私のほうから一言お話をさせていただきます。

 教育委員会としましても、先ほど来のいろいろなデータですとか、学力にかかわるデータですとかを見て、子どもたちの今の状況を鑑みまして、一部見直しを図ったところでございます。それから、お話にありました今後の図書館サービスのあり方検討会の報告については、当初、1定で報告をするという計画にして、当初といいますか、今しておりましたけれども、確かに報告がおくれてしまいましたことを申しわけなく思っております。後先になったことを申しわけなく思っております。この報告につきましては、きっちりと御報告をさせていただくということで、その時期につきましては、今後、委員長と相談をしまして、報告をさせていただきます。よろしくお願いいたします。

委員長

 では、今、教育長から答弁ありましたけど、委員会を休憩いたします。

 

(午後3時30分)

 

委員長

 では、再開させていただきます。

 

(午後3時36分)

 

吉田委員

 ブックスタート事業のほうなんですけども、今回初めて私も報告を受けたので、聞きたいんですが、絵本の選定のやり方と、それから、バッグを供与する、配ることについて、もうちょっと詳しく、どういう絵本を、複数の中から選ばせるにしても、どういう絵本をまずそもそも、区が結局実費でも何でもお金で買う話ですから、選ぶのかなと。なぜバッグなんですか。その二つをもう一回教えてください。

永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 ブックスタートで配布をします絵本の種類でございますけれども、これは、先ほど御紹介いたしました、この取り組みに賛同していただく出版社からの提供ということで、NPOのブックスタートの団体で一定の選書をしたものということでございます。その中から最終的に選んでいただくということでございます。

 それから、バッグにつきましては、通常、図書館でも、貸し出しをする際に本を入れるバッグを提供してございます。これをブックスタート用ということで区として用意をして配布するという考えでございます。

吉田委員

 さっと聞いていると、いいことだから、そのまま行ってしまいそうな気はするんですけど、例えば、そのNPOさんがどういうところか私は知りませんけれども、例えば文部省推奨とか東京都何とかとか、ちゃんとした、誰から見てもきちんとしているところが選定したものじゃないと、本当に意地悪く言えば、出版社さんの在庫整理のために区費を投ずるようなことがあってはいけないし、選定ということについて、誰から見ても客観・公平、これがすぐれているというものを選ぶということをもうちょっときちんと説明していただけるような仕組みにしてほしいなというのがまず絵本については一つで、もう一つは、今はエコバッグを自分たちで持ちましょうと。とにかく物をつくって配ってという時代じゃないんじゃないかなと。もうちょっと図書館に親近感を持ってもらう、使ってもらう、知ってもらう、足を向けてもらうというためのものとしてバッグを配るというのが本当に、今の物が飽和している御時世で望ましい施策なのか、実は僕は疑問に思うんですけど、ほかにもっと幼児期に御家庭で必要だけれども、それで、教育とか本に関係があるものがもうちょっと何か考えられないんでしょうかね。

永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 まず、絵本の種類につきましては、これは、もともとこの事業をスタートする際には、文科省が指導する形で各自治体においてスタートしてきたという経過がございまして、その内容については一定の客観的な目が入っているというふうに考えてございます。

 また、バッグにつきましては、環境の観点からさまざまな御議論があるというふうには承知してございますが、図書館に行って本を返す、借りるときにはこのバッグを使うといったような形の利用を想定しておりますので、それを一定期間御利用いただけるような、そういったような耐久性のあるもので想定しておりますので、そうした環境面についても十分配慮はしていきたいというふうに考えてございます。

平山委員

 しつこいようですけど、何点か伺います。

 議事録というのは後世に残っていくものなので正確を期したいと常々思っていますから、その点で幾つか確認をさせてください。やりとりの中で、他の委員さんの質問の中のものもありましたが、地域開放型図書館をつくるかわりに地域図書館がなくなっていく、そのような計画を区が持っているようなやりとりがなされていました。私は、現行計画にそんなものはない、むしろ地域開放型図書館をつくることによって地域に蔵書がふえていく、大和地域というのは、もともと鷺宮も野方も――野方は環七を渡らなきゃいけないですからね。それほど利用がしやすい、図書という意味で言うと利便性がいい地域ではないんです。そこにできるということは、むしろ地域の方々の利便性を向上させて、より本に親しんでいただけるような環境をつくることだと思ってこれまで質疑をしてきたつもりですけど、先ほどの御答弁をお聞きしている限り、いやいや、そこはありませんけどというような答弁で終わられていたので、そもそも現行計画でどうなっているのかというのを教えていただけますか。

永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 現行の10か年計画におきましては、委員から紹介がありましたとおり、子どもや区民の利便性の向上を図るために地域開放型学校図書館の整備、これを計画的に進めていくということでございます。したがいまして、区立図書館、地域館などの配置やその整備と直接関連付けるものではなく、このこと自体が読書環境の整備・改善というふうな位置付けというふうに理解してございます。

平山委員

 ありがとうございます。確認しました。

 今いみじくも答弁されていましたけど、区民の利便性を向上させるためという答弁をなされているんですよ。それが本来の地域開放型図書館の役割として区が定めたものなんです。先ほど来言っているとおり、私は、教育ビジョンの中でもそういう文言を見たし、10か年計画の中でもそういう文言を見たし、先ほど運営計画に係る検討報告の中でも同様の表現があるというふうにこの目で確認しているつもりなんですが、なかなかそういう御答弁をいただけずにいるんですが、御確認されましたか。

永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 10か年計画の中におきましては、子どもや区民の利便性の向上を図るというふうに明記してございます。

平山委員

 書いてあるじゃないですか。そのことをずっと申し上げていたんです。以上です。

斉藤委員

 そもそもブックスタート事業がなぜ行われるかというところ、ブックスタート事業は、皆様誰もきっと、いいことだと思って反対はしないと思う。でも、なぜなのか、そこの原点に帰ってみますと、やはり本離れがあって、今問題になっている読解力が落ちていて、資料もなかなか読み取れない子どもがふえてきて、そういう一連の流れの中の一番初めのスタートとして本親しむ素地をつくるというところが、環境をつくるというところがまず第一の目的であると思います。そこに立ちますと、渡しただけではだめで、それが御家庭で、また、子どもたちに活用されていくように進めていかなければならない。これは、前の委員会でも私は申し上げたと思いますけれども、まずそこもしっかりと、ブックスタート事業の一環としてここに書いてありますけれども、進めていただきたい。そこをまず確認させていただきたいと思います。どのような形でブックスタートを活用していくのか、具体的な内容です。それは、保、幼、小、中と連携していく中野区の教育のあり方の本当に目玉になるところにもつながっていくものだと思っております。そこの工夫について教えてください。

永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 ブックスタート事業につきましては、委員に御紹介いただきましたとおり、配布をした後に、それを活用していただくということがポイントであるというふうに考えてございます。例えばゼロ歳児の発達段階においては、まだ文字を読んだり聞いたりということよりは、絵本の絵を見せるとか、あるいはそれを読んであげる声や態度、また、一緒に笑ったりといったようなコミュニケーションをとる、そうした手だての一つとして絵本を活用していくことで、孤立しがちな子育てなどを支援していくような機能もあるというふうに聞いているところでございます。そうしたゼロ歳からの本との触れ合いに始まりまして、また、子どもの発達の段階に応じて、読み聞かせであったり、紙芝居であったり、本の紹介であったりといったような取り組みを、図書館など、また、地域の子どもの施設などに図書館の職員が出かけていって、そうしたような働きかけをしていく、そうしたようなことも考えているところでございます。

斉藤委員

 ぜひそこの部分をしっかりやっていただきたいと思います。同様に、こちらの学校の中の所管におきましても同じことが言えるわけで、教育委員会のほうでもぜひ子どもの読書についての事業等を充実していただきたいと思います。

 そしてまた、さらに、学校図書館での開設時間ですけれども、事業実施時のみというふうになっております。これは多分学校の校長先生等がお決めになって、どういう時間帯で、どういう頻度でするのかということをこれから決められていくと思うんですけれども、せっかくあっても、きちんと活用されて運用されていかなければ生かされていかない、そういうことだと思いますので、そこのところをしっかりやっていただきたい。何か御意見があったら教えてください。

永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 こちらの地域開放型学校図書館を活用していくに当たりましては、やはり学校の施設であるということ、そして、学校の教育などに活用していくということと、また一方で、地域の方々にも御利用をしていただき、また、交流や、そうした機能を両立させていくということでございますので、そうしたことにつきましては、やはり校長先生などとしっかりと連携をとりながら進めてまいりたいというふうに考えてございます。

斉藤委員

 議事の進め方につきましては、委員の皆様からの御発言がありましたので、私からは差し控えさせていただきますけれども、ぜひ活用について、実効性のある内容で運用していただきたいと思います。以上です。

委員長

 ほかにありますか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 では、ちょっと休憩します。

 

(午後3時49分)

 

委員長

 委員会を再開いたします。

 

(午後4時08分)

 

 それでは、よろしいでしょうか。

 2番目の子どもの読書環境充実の考え方についての報告は、きょうのところは終了いたします。

 次に、3番と12番を、一括で報告を受けます。3番、みなみの小学校・美鳩小学校の移転について、12番の令和2年度みなみの小学校及び美鳩小学校における夏季休業日の取扱いについて、それぞれの報告をお願いいたします。

伊藤教育委員会事務局学校再編・地域連携担当課長

 みなみの小学校、美鳩小学校の移転につきまして御報告を申し上げます。(資料4)

 みなみの小学校及び美鳩小学校の新校舎の完成に伴いまして、令和2年9月1日付で学校の位置を変更するものでございまして、みなみの小学校につきましては、中野区南台四丁目4番1号、旧新山小学校の位置から中野区弥生町四丁目27番11号、旧中野神明小学校の位置に、美鳩小学校につきましては、中野区若宮三丁目53番16号、旧若宮小学校の位置から中野区大和町四丁目26番5号、旧大和小学校の位置にそれぞれ変更するものでございます。

 これまでの経過及び今後の予定につきましては記載のとおりでございまして、新校舎設置につきましては、令和2年9月1日でございます。

 なお、学校の位置の変更に伴いまして中野区立学校設置条例の改正が必要な案件でございますので、第1回定例会で御審議いただく予定でございます。

 報告は以上でございます。

宮崎教育委員会事務局指導室長

 今のことに関連いたしまして、令和2年度みなみの小学校及び美鳩小学校における夏季休業日の取扱いについてお話しいたします。(資料10)

 令和2年度の教育課程編成に当たり、みなみの小学校長及び美鳩小学校長から、夏季休業日の取り扱いについて、別紙のとおり申し出がありました。つきましては、両小学校における教育活動の充実を鑑み、中野区立学校の管理運営に関する規則第3条第2項及び第3条の3第1項の規定に基づき、教育委員会で承認及び許可いたしましたので、御報告いたします。

 具体的な校長からの申し出内容といたしましては、夏季休業日を、通常7月21日から8月31日までとするところ、令和2年度のみ、この2校は7月23日から9月4日までの日に変更すること、現在休業日となっている都民の日、令和2年10月1日を授業日とすることでございます。

 変更の理由といたしましては、夏季休業日に予定されている新校舎竣工後の移転作業及び新校舎での授業開始に向けた準備に十分な時間を確保することで、在籍する全児童が快適で安心な環境の中で学校生活を送れるようにするためでございます。

 今回の移転スケジュールにつきましては、別紙のとおりでございます。この後、説明させていただきます。

 私からの報告は以上です。

永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 移転スケジュールにつきまして、私から御説明をさせていただきます。

 別紙のスケジュールをごらんいただきたいと思います。この日程表は、新校舎建物の引き渡しを受けてから学校の開設までの主な準備作業の工程をあらわしたものでございます。カレンダーの日付は8月16日から9月7日までをあらわしてございます。左側の項目をごらんいただきますと、一番上の新校舎建築工事・竣工の段で、8月17日引き渡しとなってございます。その後、開設に向けた日程調整を行ってきたわけでございます。具体的には、2段目の什器搬入・組立・設置につきまして、昨年の第4回定例会におきまして議決をいただきまして、契約が完了したところでございます。また、その他の業務といたしまして、旧校舎からの移送・設置、その他の物品、カーテン等の納品・設置、給食室厨房機器の搬入・組立・設置、システム端末機器移送・設置等につきまして、各学校や事業者などと調整を重ねてまいりました。

 この表でごらんいただけますように、新校舎への運び込みまではほぼ見通しが立っているところでございますが、運び入れた先で実際に使える状態まで準備を整えるということにつきまして、9月1日というところでは難しい状況があると考えてございます。搬入作業につきましては、この時点では校庭などを外構作業を行っているという中で、車両の搬入経路や駐車スペースなどの制約がある中での作業ということでございます。また、このほか台風による作業の中断やオリンピック・パラリンピック実施に伴う交通規制の影響なども懸念されますことから、授業開始に向けた準備につきまして万全を期す必要があるというふうに考えまして、授業の開始を9月7日、月曜日とさせていただくために必要な手続をとらせていただくものでございます。

 御説明は以上でございます。

委員長

 ただいまの二つの報告について、御質疑がありましたらお願いいたします。

いでい委員

 今の報告ですけれども、両校の学校長から申し出があったとありますけど、これは間違いないですか。

宮崎教育委員会事務局指導室長

 間違いございません。

いでい委員

 というのも、もちろん教育環境、快適で安心な環境の中で学校生活を送れるようにするため、安全ということについては何事においても優先されるべきであるということは間違いないので、学校長はそういった判断をされたのかなと思いますけれども、これは行政都合なんですよ。中野区の子どもたちで、7月20日前後から8月31日まで、土曜日、日曜日が挟まる場合については少し、9月1日、2日というときももちろんありましたけれど、夏休みというのは、子どもたちももちろんそう、保護者もそう、教職員もそう、みんなでやっぱり計画なり楽しみなり、活動の予定をされているところでもあって、引っ越しが間に合わないから夏休みを先送りしますよ、ちょっとずらしますよという判断を教育委員会として、両校の校長先生から申し出があったときに、どのような影響が起きるのかということは想定されましたか。

戸辺子ども教育部長、教育委員会事務局次長

 両校長からの申し出ということにつきましては、基本的に学校教育法で学校の休業日については、まず校長が決め、それを教育委員会が承認・許可するということでございますので、そういう表現にしてございますが、実態につきましては、いでい委員のおっしゃるとおり、行政都合により、こちらから両校長に説明、おわびして、了解をいただいて、校長からそれぞれ教育委員会のほうに出していただいたというような経緯がございます。当然夏季休業日につきましては、それぞれ家族での御旅行やいろいろな、夏休みですから、御予定もあろうということで、基本的には、こうした変更、2校だけの変更というものについては避けていきたいという考えでございましたが、やはり9月からの学校開始に支障が出ないようにということで、学校側とも十分に話し合い、そして、御了解いただいて、今回の取り扱いにさせていただきました。こうした行政都合により学校側、それから、基本的には児童・生徒にいろいろスケジュール変更が生じますので、そうした無理がいかないよう、今後につきましては、計画的に整備するものについては計画期間を十分遵守する、それから、その執行について管理を徹底しながら、二度とこういうことがないように努めてまいりたいと考えてございます。

いでい委員

 最初に私が聞いたときは学校長2人から申し出があったということで、指導室長が今の答弁とちょっとニュアンスが違う答弁だったんだけど、どっちを信用したらいいんですか。

戸辺子ども教育部長、教育委員会事務局次長

 基本的には、申し出があるということは、法令上、学校長が基本的には休業日をまず決めて、それを教育委員会が承認するという手続でございますので、そうしたお答えになりました。ただ、その裏側の事情としては、行政事情でこちらから学校長にお願いして、また、学校長と調整しながら、そうした内容を定めたものでございます。

いでい委員

 じゃあ、教育施設に伺いますけれども、これはそもそも、みなみの小学校、美鳩小学校の引き渡しは8月17日でしたか。

塚本子ども教育部、教育委員会事務局子ども教育施設課長

 当初、工事の契約をした際のいわゆる特記趣意書の中で、建物本体の引き渡しが8月17日ということは当初から記載されていたところでございます。

いでい委員

 ということは、工事の計画ができたときからこういったことは想定されていたということ。

塚本子ども教育部、教育委員会事務局子ども教育施設課長

 工事のスケジュール自体は変更なく、こういった状況となっているということでございます。

いでい委員

 私が聞いているのは、その後にこういった、引き渡しが行われて、養生や搬入・組立・設置、または移送物品の梱包・搬入、設置後の回線工事やテスト、調理テスト、物品整理など、こういったスケジュールもわかっていて8月17日引き渡しという計画だったんですか。

塚本子ども教育部、教育委員会事務局子ども教育施設課長

 そうですね。そういった想定の中で、最大限工期を短くするという調整の上で8月17日の引き渡しということで設定をしたところでございます。

いでい委員

 ということは、それがわかっていたのは、今からもう何年ぐらい前ですかね。

塚本子ども教育部、教育委員会事務局子ども教育施設課長

 契約自体は2018年の4定の際に議決をいただいたということですので、2年ほど前ということでございます。(「よく聞こえないんですけど」と呼ぶ者あり)失礼しました。1年半前です。

いでい委員

 ということは、1年半前からこういったスケジュールになるということはもうわかっていたわけですよね。ということは、こうやって子どもたちの夏休み、学校の開校、かなりレアなケースではあるんですけど、これについて、ほかの小学校や中学校、だって、その家庭には御兄弟がいらっしゃるかもしれませんし、在籍児童たちがクラブだとか、学校の単位だけじゃない、ほかの習い事だとかチームとかで活動していたときには、学校の引っ越しの都合でそれに参加ができなくなる、または、10月1日都民の日は本来お休みで、予定が入っていた、行事が入っていた人たちが学校の引っ越しの都合でそれに参加できなくなるということがもう1年半前からわかっていたわけで、どうしてこういった事態が引き起こされるまで、放っておかれたのかなと思って。いつからこれについては検討されているんですか。

永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 什器の搬入・組立・設置につきまして、昨年の第4回定例会で議決をいただきまして、そこでどのぐらい実際に期間がかかるのか、どういった手順で作業をしていくのかということにつきまして、事業者と具体的な確認ができるようになりました。そして、それにあわせまして他の工程につきましても確認を進めてまいりましたところ、このスケジュール表に記載をさせていただきましたとおり、9月1日までの期間で完了することが難しいということがわかったということでございます。

いでい委員

 先ほどは東京オリパラの影響や台風の影響のことを鑑みてこのスケジュールとしましたという話でしたけど、さっきとまた言っていることが変わってきたのかなと思いますけど。

永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 すみません。9月1日までに、まず、そこまでに完了ができないかということで日程調整をさせていただきましたが、どうしても実際に使える状態までのセットをするということが厳しいということが、1日以降に作業がどうしても出るということと、それから、それ以外の要因といたしまして、台風であったり交通規制であったりという別の要素も勘案いたしますと、9月1日ということが難しいと判断しまして、7日開始というふうに判断をさせていただいたものでございます。

いでい委員

 夏休みは大切なものだとやっぱり思っていて、それは子どもたちだけじゃなくて、御家族だけじゃなくて、皆さんを取り巻く全ての人たちにかなり大きな影響があると思っています。行政都合で、たまたま引っ越しが間に合わないからということで夏休みをずらしたり延ばしたり、また、本来都民の日というお休みの日まで授業に使いますよ、そういったことは教育委員会の中で、9月1日までに何とかしなさいよという、そういった努力だとか意見だとか、そういったのはなかったのかなと残念に思うんですけど。でも、児童の安全だ、安心だという話が優先をされるべきであるから、何とも言いがたいところはあるんですけど、これはもうちょっと何とかできなかったんですかね。これはどうしようもないわけ。これは絶対に動かすことができない、そこまでのことなんですか。

戸辺子ども教育部長、教育委員会事務局次長

 教育委員会での御協議の際にも、基本的に、いでい委員がおっしゃられたように、夏休みの期間を2校だけずらすということについての影響、こういったものが、やはり引っ越し都合ということで生じるということについては、基本的には認められるものではない、ただ、今回の場合、ぎりぎりの予定で組んでおりまして、例えば什器を搬入した際に、検査を都度都度受けながら搬入しているわけでございますが、検査に合格しない場合、再度やり直しが出ると、もう次の9月に入ってしまう。それから、台風がこの期間に来れば、その期間は搬入ができなくなるおそれがある等々のことを考えると、1日に養生が全部撤去されて、安心して子どもたちを迎え入れるということに対して、やっぱりリスクがあったものですから、その辺の事情を説明して、こういったことを二度と起こさないようスケジュール管理を今後徹底しながら臨んでほしいということで、厳しく叱責をいただいた上、御了解いただいたところでございます。こちらといたしましても、二度とこういうような延期等のことが生じないように、当初の設定を十分とるということと、進行管理、進捗管理を徹底して行うということで、今後の学校の引っ越し等については臨んでまいりたいと肝に銘じております。

いでい委員

 きょうこうやって子ども文教委員会に報告をされたということは、あす以降、学校からPTAや地域の方々に対しての説明に入られると思いますけど、どのような反響が起きると予想されていますか。

戸辺子ども教育部長、教育委員会事務局次長

 当委員会での御報告後、あす以降、学校を通じまして、それぞれの保護者、PTAの役員を含めて御通知し、必要に応じて説明会等もやっていきたいと考えてございます。こちらの引っ越しの手順について十分説明しながら、休みの時期の変更について、御了解いただき、御理解、御協力いただきたいということで御説明していきたいと思っております。

平山委員

 二度とこういうことが起きないようにということで幾つか確認をさせていただきます。

 まず、施設担当に。8月17日引き渡しというこの日程については、学校の改築については議決していますから、議決内容に書いてあること、あるいは御説明をいただいたことは承知しているつもりなんですけど、全く認識がないんですけど、議会に説明されましたか。

塚本子ども教育部、教育委員会事務局子ども教育施設課長

 実際に、こちらの工期、具体的に本体の引き渡し日が8月17日という日程の御報告は、議会の中では報告はしていないものと認識してございます。

平山委員

 お尻のというか、グラウンドまで含めた日程は、それは当然議決するから我々もわかっていますよ。それをもって議決したわけだから。だけど、そもそも何で8月17日なのかということが一つの問題だと思っております。これは永田さんになるのかな、直近で新校に引っ越しをした学校というと中野中学校になりますが、引っ越しに要した日数は何日間ですか。

永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 中野中学で引っ越しに要した期間は4週間でございました。

平山委員

 中野中学で4週間かかっているんですよ。小学校だったら半分の2週間でできますなんていう道理はないでしょう。だから、そもそも何で17日にしたのか。施主なんですから、この日までにつくってくれと言うのが施主でしょう。

 というのが一つと、17日というのがわかっていたんだったら、4週間ぐらいはかかるかもしれないということは想定できるわけじゃないですか、リスクヘッジとして。だから、いでい委員がおっしゃったように、もっと早くから対策を打てたはずですよ。それを、今度は永田さんにですけど、第4回定例会でやっと議決をいただきまして、業者と詰めていくことができまして、その結果、間に合わないというのがわかりましたなんていう御答弁が出るというのは、私は大変悲しいなと思っています。想定ぐらいできたはずですよ。中野中で4週間ですよ。何で美鳩小が――あっちのほうが車両は入りづらいですからね。それがたったの2週間もない期間でできるんですかということですよ。ということで、もっともっと対応は可能だったし、もっともっときちんと反省する余地はあるかなと思いますので、これは指摘だけさせていただきます。

むとう委員

 別紙の表の下段に書いてある校庭の整備の工事については10月30日までと書いてあるんですけど、この工事を説明してください。ここだけ、校庭だけ最後まで残っちゃった、この間おっしゃっていた塀の兼ね合いですか。

塚本子ども教育部、教育委員会事務局子ども教育施設課長

 校庭整備に関しましては、まず、どうしても校舎をまず第一に使える状態にした上で、結局、校庭整備自体が工事の中で一番後回しという工程の組み方となっているところでございます。結果としまして、校舎完成した後、工事車両等の配置の関係もございまして、約2カ月ほどお時間いただきながら校庭の整備を最後に仕上げる、そういった工事の順番、順序ということで考えているところでございます。

むとう委員

 わかりました。じゃあ、その間校庭使用ができないということでの代替とかはどういうことになっていくんでしょうか。

塚本子ども教育部、教育委員会事務局子ども教育施設課長

 2カ月ほど使えない期間がございますので、今後、学校長とも相談しながら、場合によりましては地域の公園等も、例えばですけれども、借りるですとか、ほかの学校、近隣の学校のグラウンドを借りるですとか、さまざまな方法を考えていきたいというふうに考えてございます。

委員長

 ほかにありますか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 ないようですので、以上の報告は終了いたします。

 次に、4番目、南台小学校及び第四中学校・第八中学校統合新校の新校舎整備期間の延長に係る説明会の実施結果についての報告をお願いいたします。

塚本子ども教育部、教育委員会事務局子ども教育施設課長

 南台小学校及び第四中学校・第八中学校統合新校、こちらの新校舎整備期間の延長に係る説明会の実施結果について御報告いたします。(資料5)

 こちらの両校――南台小学校と四中・八中の総合新校、それぞれの新校舎整備におきましては、敷地内の既存擁壁を解体した上で新たな擁壁を整備することとしまして、それに伴い、予定していた整備期間の延長が明らかとなったというところでございます。また、あわせまして、四中・八中の統合につきましては、新校舎の供用開始時期にかかわらず、当初の計画どおり令和3年度に統合を行うこととしたということで先般御報告をさせていただいたところでございます。これらの内容につきまして、地域で区民の方に対しまして説明会を開催いたしましたので、実施結果について御報告するものでございます。

 まず、1ページ目、南台小学校でございますが、平日の夜間と休日の日中の2回行いました。

 説明会におけます主な質問や御意見といたしまして、まず、①や②のように、工期をもっと短縮できないのかといった御意見がございました。今後進める実施設計の中で工事の進め方等につきましても検討を重ねまして、工期の短縮を図ってまいりたいというふうに考えてございます。また、④、⑤、⑥のように、こちらは仮校舎への通学時におけます安全対策ですとか、長期にわたる仮校舎の運用につきまして心配する声があったものでございます。教育委員会といたしましても、通学時の安全確保ですとか仮校舎の学習環境の確保、そういったところについてはしっかりと取り組んでまいりたいということを御説明したところでございます。

 ページをおめくりいただいていただきまして、2ページ、⑦、⑧でございます。こちらにつきましては、学童クラブ、そして、キッズ・プラザの今後の運用ですとか、あるいは指定校変更の考え方についての御質問でございました。学童クラブの運営につきましては、現時点で未定の点がございますこと、そして、指定校変更につきましても、児童の方それぞれの個別の事情によって対応が変わってくることなどから、必要に応じて引き続き丁寧に説明を行ってまいりたいというふうに考えてございます。

 続きまして、3ページ目、第四中・第八中のほうの実施結果でございます。こちらも同じように、平日の夜間、そして、休日の日中の2回、説明会を行いました。

 主な御質問、御意見の中では、例えば③のように、新校舎整備がおくれるのになぜ四・八中の統合はおくらせられないのか、そういった御質問がございました。望ましい学校運営を行うために、計画どおりに統合させていただくことが必要であるという御説明をしたところでございます。また、④から⑦まででございます。こちらにつきましては、新校舎が整備されるまでの間の統合校の校舎となります第四中学校、こちらの施設面での御不安でありますとか、長い通学距離となってしまうことに対する負担軽減策、指定校変更、そういった考え方についての御意見、御質問でございました。これらにつきましても、新校舎の整備期間延長も想定されている中ではございますが、そういったことも踏まえた上で四中の改修工事もその中で行っていきたいこと、そして、通学時の負担軽減につきましても、こちらについては引き続き検討を行っていく、そういったことを御説明したところでございます。これらの件に関しましても、必要に応じまして引き続き今後も丁寧に説明を行ってまいりたいというふうに考えてございます。

 報告は以上でございます。

委員長

 ただいまの報告について御質疑がありましたらお願いいたします。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 ないようですので、ただいまの報告は以上で終了いたします。

 次に、5番、南台小学校校舎等整備基本設計(案)についての報告をお願いいたします。

塚本子ども教育部、教育委員会事務局子ども教育施設課長

 南台小学校の校舎基本設計(案)について御報告いたします。(資料6)

 こちらの南台小学校の新校舎整備につきましては、昨年の4月に策定いたしました基本構想・基本計画、こちらに基づきまして基本設計作業を進めてきているところでございます。その上で、今回、南台小学校の基本設計(案)を取りまとめましたので、御報告をさせていただきます。

 基本設計の案につきましては、別添の資料のとおりでございます。おめくりいただきまして、建築地につきましては、現在の南台小学校が建っている敷地、そちらでの建てかえとなります。新たな校舎につきましては、地上4階地下1階の計画となります。普通教室を20室御用意した上で、その他音楽室、図工室、そういった特別教室のほかにも、キッズ・プラザ等のスペースを整備するものでございます。

 今回、こちらの南台小学校校舎――新しい校舎におきます基本設計の視点といたしましては、児童の居場所となる居心地のいい空間を適所に配置する、そして、地域との活発な交流や連携、いわゆる地域連携ですね、南台小学校は盛んということでございますので、それが継続できるような学校施設として整備をする、そういったことを主眼としてございます。

 あわせて平面図等もごらんいただければと思いますが、多目的に活動できるようなスペースを各階に配置したりですとか、地域、保護者との連携を進める機能、そういったところもあわせて一体的に整備を行っていくものでございます。地域開放型図書館のゾーンですとかキッズ・プラザのゾーン、そちらにつきましても、セキュリティー確保を主眼といたしまして、動線の整理を行ったところでございます。

 基本設計(案)につきましては、また後ほどごらんいただければと思います。

 始めの表紙のほうにお戻りいただきまして、こちらの資料の裏面の3番でございますが、今回、こちらの基本設計(案)につきまして、地域や児童、保護者、そういった方々に向けましての説明会の開催を予定してございます。日程につきましては、記載のとおり2月12日、2月16日の2回でございます。

 4番、最後に今後のスケジュールでございます。今回の説明会の実施内容等も踏まえまして、本年の3月に基本設計の策定として予定をしてございます。その上で、実施設計の作業に移りまして、ことしの12月――年末には実施設計の取りまとめということで計画をしてございます。令和3年度から工事に着手いたしまして、今回、擁壁の整備がございます。あわせて新校舎の整備を引き続き行いまして、令和7年度の新校舎の供用開始ということで予定をしているところでございます。

 報告は以上でございます。

委員長

 ただいまの報告について御質疑がありましたら。

いでい委員

 擁壁の工事のところがありますけれども、スケジュールでいくと、令和3年度から6年度までかけて、4年間かけて、既存校舎の解体と擁壁整備工事、新校舎整備工事とありますけれども、スケジュールはこれで確定ですか。

塚本子ども教育部、教育委員会事務局子ども教育施設課長

 現在の見通しとしましてはこのようにお示ししているところではございますが、いわゆる工期の短縮につきましては、今後の実施設計作業の中で最大限図ってまいりたいと考えてございます。今こちらでお示ししているのは、一番、最長でも4年間という見込みで今回は記載をさせていただいているところでございます。

いでい委員

 そういうことですか。擁壁の工事のことについて、先行きの見通しが本当に立つのかなというちょっと心配があったもので聞いたんですけど、最長でも4年間で何とかなると。

塚本子ども教育部、教育委員会事務局子ども教育施設課長

 南台小学校の擁壁につきましては、今後、擁壁の近隣の地権者の方、そういった方々との交渉もこれから控えてございますので、確定的なことはなかなか申し上げにくいんですけれども、あくまでも現状、最大でも4年間ということで、南台小学校の整備期間は考えているところでございます。

いでい委員

 南台小学校もそうなんですけど、いつも学校の、教育施設の整備に当たっては、スケジュールがやっぱり延びていくことによって影響がすごく大きいんですよね。たった今報告があった話もそうなんですけど、進行管理についてもしっかりとしていただきたいなということで、要望です。

 続いて、またここで地域開放型図書館が載っていますけど、地域開放型図書館についてはこのままいくということでいいんですか。

塚本子ども教育部、教育委員会事務局子ども教育施設課長

 地域開放型図書館のスペース、こちらがございますけれども、今後の運用がどのような形になるか、まだ未定の部分もございますが、どのような運用になったとしても、こちらのスペースというものはしっかり確保した上で整備をしていきたいというふうに現状考えてございます。

いでい委員

 現状ではそういった答弁しかないんですけれども、そういったことについて、今後、教育委員会事務局として何か大きな変更がもしかしたらあるかもしれない。今までのこういった南台小学校、これからまた別の報告がありますけれども、先ほどの項目のときに、2番の項目のときに質疑させていただきましたけど、これから南台、西中野、鷺宮の統合新校、本郷、桃二、令和小、いろいろこれから続くんですよ。このことについても、今まで地域にもこういった説明会を行っていて、地域開放型図書館の話をされていました。きょう報告されて、子ども文教委員会でさまざまな議論があったことについても、全てにおいて影響していく話だと思っていますけど、きょうの報告の中では、みなみの小学校と美鳩小学校と中野第一小学校の3校しかありませんでしたが、この先の南台小学校、鷺宮・西中野統合新校のことについても同様の考えになるんでしょうか。

戸辺子ども教育部長、教育委員会事務局次長

 学校の改築にあわせて地域開放型の図書館を整備していくということについては、基本的にそのまま踏襲していきたいと考えてございます。ただ、運用について、前の御報告でお示ししたとおりでございますが、次回の委員会でもまたその取り扱いについてしっかりと御報告していくところでございますが、現在のところにつきましては、教育委員会として、改築する学校については地域開放型図書館を入れて整備していくという考えというふうに思います。

委員長

 ほかにありますか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 なければ、以上でただいまの報告は終了いたします。

 次に、6番、鷺宮小学校・西中野小学校統合新校校舎等整備基本設計(案)についての報告をお願いします。

塚本子ども教育部、教育委員会事務局子ども教育施設課長

 つづきまして、鷺宮・西中野小学校の統合新校の校舎等整備基本設計(案)についてでございます。(資料7)

 こちらも先ほどの報告と同様でございまして、今回、統合新校の基本設計(案)の取りまとめができたので、御報告するものでございます。

 こちらにつきましても、別添の基本設計(案)をあわせてごらんいただければと思います。

 建築地でございますが、こちらにつきましては、現在、第八中学校が建っている敷地でございます。

 新たな校舎につきましては、地上3階建てとしてございます。こちらの学校につきましては、敷地が道路を挟んで北と南に分かれてございまして、それぞれの敷地に校舎――建物を配置するものでございます。その上で、道路の上空を屋内通路――道路上空通路――屋根がかかって壁もある、屋内の形でございますが、この通路でつなぐ、そういった計画となってございます。こちらの道路上空通路につきましては、建築基準法上の許可申請が必要となる内容でございます。今後進めます実施設計作業の中で各関係機関等との協議をあわせて行ってまいりますので、仕様につきましては、その都度変更となる可能性があるものでございますので、その点につきましては御了解いただければと思います。新校舎につきましては、普通教室を24室用意した上で、音楽室、図工室、そういった特別教室のほか、記載のとおりのキッズ・プラザ等のスペースを配置するものでございます。

 こちらの学校の最大の特徴といたしましては、渡り廊下、道路上空通路でございますが、そのほかにも、多目的な活動に活用できるスペース、そういったものを学年ごとに配置する、あるいは学校図書室とコンピュータ室の一体的な活用、そういったことのほか、多目的室とランチルーム、こちらも一体的な利用が可能となるような、そういった計画としてございます。

 恐れ入りますが、また始めの資料にお戻りいただきまして、裏面の3番、基本設計(案)についての説明会でございます。こちらにつきましても、地域説明会を予定してございます。2月16日、日曜日と2月28日の金曜日の2回、行う予定としてございます。

 4番、今後のスケジュールでございます。説明会の実施内容、そちらを踏まえた上で、本年の3月に基本設計の策定を予定しているところでございます。その後、実施設計の作業に移りまして、来年の3月までに実施設計を取りまとめていきたいと考えてございます。今後のスケジュールといたしましては、令和3年度から工事に着手いたしまして、新校舎の整備を進めていく、そういったところで考えているところでございます。

 報告は以上でございます。

委員長

 ただいまの報告についてご質疑あれば。

いでい委員

 渡り廊下の幅員が現在協議中というふうにありますけれども、お子さんを通わせている保護者の方からも、渡り廊下が1本なのか、2本なのか、いろいろな御心配がおありになっていたと思います。この幅員が決まるのはいつごろ決まるんですか。

塚本子ども教育部、教育委員会事務局子ども教育施設課長

 これまでさまざま検討進めていく中で、保護者の方の御意見とか、地域の方々の御意見の中で、極力大きな広い廊下幅ということで御要望もいただいているところでございます。こちらについての最終的な仕様の決定につきましては、今後協議を行っていく中で、想定としてはことしの夏ごろを考えているところでございます。それまでの間に、例えば警察ですとか消防、あとは道路管理者、そういったところとも協議を重ねていく中で内容を固めていきたいというふうに考えてございます。

いでい委員

 あと、校庭ですけれども、校庭を職員室から見渡せるということになっているんですか。

塚本子ども教育部、教育委員会事務局子ども教育施設課長

 今回、こちらの敷地に関しましては、職員室を北側敷地の2階に配置していくものでございますが、直接校庭のほうを直視する、目でそのまま見るという形にはなってございません。

いでい委員

 直接職員室から校庭が見えないという構造の小学校というのはほかにありますか。

塚本子ども教育部、教育委員会事務局子ども教育施設課長

 直接全ての校庭を見られないという学校はほかにもあるにはありますけれども、このように完全にほとんど見えないというのはないというふうに考えてございます。

いでい委員

 そこについての対応というものはどのようなことをお考えなんですか。例えばカメラを常時設置して、職員室、または複数の目で今の校庭の状況が見えますよという状況をつくっていくのか。どのようなことをお考えですか。

塚本子ども教育部、教育委員会事務局子ども教育施設課長

 今、委員の御提案がございましたように、当然カメラモニター、しっかりと見渡せる状態のカメラの配置、台数、そういったものは計画の上、しっかりと配置して、そういった設備の面でカバーできる、そういった計画としてございます。

斉藤委員

 ありがとうございます。こちらは、登下校に関して、線路を越すという問題がもう一つあったと思います。こちらの今の設計の中にはそれが配慮されていませんが、一つの案として校庭のところを使うかもしれないということは出ていたと思います。それについて、何かスケジュール的なお考えはありますでしょうか。

塚本子ども教育部、教育委員会事務局子ども教育施設課長

 現在、こちらの新校舎の計画の中には、いわゆる西武新宿線の、跨線橋なのか、地下を通った地下通路なのか、そういった仕様は現在まだ確定しているものはございませんので、それはここには反映をされていない状況でございます。今後は、一応令和2年度――来年度の中で、跨線橋なのか、地下通路なのか、そういったところの検証作業を行ってまいりたいと思っております。そこの結論の上で、校庭の中でどういったところに配置するのがいいのかもあわせて検討していきたいというふうに考えております。

斉藤委員

 ありがとうございます。学校設計の中にも関係してくる部分でございますので、御検討をよろしくお願いいたします。

小杉委員

 年末の説明会で、八中の擁壁は大丈夫ですかという質問が出ていたと思うんですけど、目視で確認していますと言われたと記憶しているんですけど、この2年間で大丈夫かなとちょっと心配になったんですが。

塚本子ども教育部、教育委員会事務局子ども教育施設課長

 実際には、現在の八中の敷地におきましても擁壁というものがございまして、こちらの擁壁につきましては、当初より、つくり変えるというか、やり直すという予定で考えていたところでございます。ですので、実際には、擁壁の工事というものは行うんですけれども、工期の部分につきましては、今後の実施設計作業の中でしっかりと明らかにしつつ、工期短縮というものもしっかり検証していきたいというふうに考えているところでございます。

委員長

 よろしいですか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 ちょっと休憩します。

 

(午後4時54分)

 

委員長

 委員会を再開いたします。

 

(午後4時54分)

 

 それでは、ただいまの報告は終了いたします。

 次に、7番、第四中学校・第八中学校統合新校校舎等整備基本設計(案)についての報告をお願いいたします。

塚本子ども教育部、教育委員会事務局子ども教育施設課長

 第四中学校・第八中学校統合新校校舎整備目標設計(案)つきまして御報告いたします。(資料8)

 こちらも同様に案の取りまとめを行いましたので、あわせて別添資料をごらんいただければと思います。こちらの第四中学校・第八中学校の建築地は、現在の美鳩小学校の敷地でございます。新たな校舎につきましては、現在の美鳩小学校と同じように3階建てという計画でございます。新校舎につきましては、普通教室22室、その他特別教室などのほか、武道場の整備、そして、地域開放する際に利用するクラブハウス、そういったスペースを整備するものでございます。メーンとなるグラウンド――校庭とは別に、敷地の北西にはテニスですとかバスケットができるサブコートも配置するものでございます。

 恐れ入りますが、始めの資料の裏面をまたごらんいただければと思います。今回、この基本設計(案)につきまして、地域での説明会、こちらにつきましても、2月15日の土曜日、2月20日の木曜日の2回、行いたいというふうに考えてございます。

 今後のスケジュールといたしましては、基本設計の取りまとめを3月にした後に実施設計作業に入り、年内に実施設計を取りまとめたいというふうに考えてございます。令和3年度からこちらの整備工事に入りまして、新校舎の供用開始につきましては、擁壁工事の進捗具合によりまして一定未定となっているところでございます。近隣工事――東京都が実施している妙正寺川の河川改修工事、そして、都営住宅の建てかえ工事、こちらの進捗との影響があることでございます。引き続き、東京都とできるだけ早く整備が完了するよう協議を図っていきたいというふうに考えているところでございます。

 報告は以上でございます。

委員長

 ただいまの報告について御質疑はございますか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 なければ、以上で終了いたします。

 [1]次に、8番、中野本郷小学校校舎等整備基本構想・基本計画(案)についての報告をお願いいたします。

塚本子ども教育部、教育委員会事務局子ども教育施設課長

 こちらにつきましては、中野本郷小学校の基本構想・基本計画の案の御報告でございます。(資料9)

 中野本郷小学校の改築でございますが、これまで改築推進委員会等での議論も踏まえながら、建てかえ、改築に関する検討を進めてきたところでございます。このたび中野本郷小学校校舎等整備基本構想・基本計画(案)を取りまとめましたので、御報告をいたします。

 別添の基本構想・基本計画(案)をごらんいただければと思います。こちらの1ページでは整備スケジュール予定を示してございますが、本郷小学校につきましては、令和4年度から校舎改築工事に着手をし、工事は現在約2年半の期間を想定しているところでございますが、こちらにつきましても、今後の基本設計作業・実施設計作業の中で工期短縮計画の検討を進めてまいりたいというふうに考えてございます。工事期間につきましては、旧向台小学校――現在の中野第一小学校を仮校舎として使用することを予定しているところでございます。

 続いてのページ、その他のページにつきましては、新校舎整備に当たっての基本的な方針、そして、各種施設の規模等の考え方、そういったものをお示ししてございます。

 11ページ以降が平面図、平面の考え方でございます。今回の基本計画(案)におきましては、新しい校舎は地上4階建てといたしまして、予備教室も含めて普通教室を18室整備したいと考えてございます。そのほかに、キッズ・プラザ等を整備していく、そういった計画となってございます。校庭の大きさにつきましては、現在の本郷小学校と同等程度の広さを確保いたします。1階、2階、3階ということで、各部屋の配置案を示しているところでございます。こちらもほかの新校舎と同様に、プールにつきましては屋上に配置する、そういった計画となってございます。

 恐れ入りますが、始めの資料にお戻りいただきまして、今回、こちらの基本構想・基本計画(案)につきまして、区民との意見交換会を予定してございます。3月6日と3月7日、2回にわたり行いたいと考えてございます。

 最後に、今後のスケジュールといたしまして、意見交換会の結果を踏まえまして、こちらも年度末に基本構想・基本計画の策定を考えてございます。その後、令和2・3年度――来年度、再来年度で基本設計、そして実施設計の作業を行いまして、令和4年度からの工事着手を予定してございます。

 報告は以上でございます。

委員長

 ただいまの報告に御質疑がありましたらお願いいたします。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 ないようですので、ただいまの報告は以上で終了いたします。

 では、委員会を休憩させていただきます。

 

(午後5時01分)

 

委員長

 それでは、委員会を再開いたします。

 

(午後5時04分)

 

 休憩中に確認いたしましたとおり、次回の委員会は2月4日(火)の午後1時からということで御異議ありませんか。

 

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 御異議ありませんので、そのように決定いたします。

 また、本日の残りの所管事項の報告はそのときにさせていただきますので、よろしくお願いいたします。

 以上で本日予定した日程はとりあえず終了しますが、各委員、理事者から何か発言はございますか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 なければ、以上で本日の子ども文教委員会を散会いたします。お疲れさまでございました。

 

(午後5時04分)