令和2年02月04日中野区議会建設委員会
令和2年02月04日中野区議会建設委員会の会議録

中野区議会建設委員会〔令和2年2月4日〕

 

建設委員会会議記録

 

○開会日 令和2年2月4日

 

○場所  中野区議会第4委員会室

 

○開会  午後1時00分

 

○閉会  午後5時59分

 

○出席委員(8名)

 日野 たかし委員長

 竹村 あきひろ委員

 高橋 かずちか委員

 加藤 たくま委員

 杉山 司委員

 小宮山 たかし委員

 久保 りか委員

 来住 和行委員

 

○欠席委員(1名)

 間 ひとみ副委員長

 

○出席説明員

 都市基盤部都市計画課長、交通政策課長 安田 道孝

 都市基盤部道路課長 井上 雄城

 都市基盤部公園緑地課長 細野 修一

 都市基盤部建築課長 小山内 秀樹

 都市基盤部住宅課長 三王 徹哉

 まちづくり推進部長 角 秀行

 中野駅周辺まちづくり担当部長 豊川 士朗

 まちづくり推進部まちづくり計画課長 千田 真史

 まちづくり推進部野方以西担当課長 狩野 純一

 まちづくり推進部まちづくり事業課長、大和町まちづくり担当課長 菊地 利幸

 まちづくり推進部弥生町・平和の森周辺防災まちづくり担当課長 森 眞一郎

 まちづくり推進部新井薬師前・沼袋駅周辺まちづくり担当課長 荒井 弘巳

 まちづくり推進部中野駅周辺まちづくり課長 松前 友香子

 まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長 石井 大輔

 まちづくり推進部中野駅地区担当課長 小幡 一隆

 まちづくり推進部中野駅周辺地区担当課長 石橋 一彦

 まちづくり推進部中野駅周辺基盤整備担当課長 石原 千鶴

 

○事務局職員

 書記 若見 元彦

 書記 有明 健人

 

○委員長署名


審査日程

○議題

 安全で快適に住めるまちづくりについて

 交通環境の整備について

 道路の整備について

 公園の整備及び緑化の推進について

○所管事項の報告

 1 中野区基本構想検討素案について(都市基盤部・まちづくり推進部)

 2 無電柱化推進に向けた道路法第37条の指定について(道路課)

 3 特別区道14-880の電線共同溝整備について(道路課)

 4 公園樹木及び街路樹緊急樹木診断調査結果について(公園緑地課)

 5 訴訟事件の判決及び同判決に対する控訴の提起について(公園緑地課)

 6 台風第15号・第19号住宅被害対策区市町村支援事業について(住宅課)

 7 西武新宿線沿線まちづくり整備方針(鷺ノ宮駅周辺地区編)(案)及び西武新宿線沿線まちづくり整備方針(都立家政駅周辺地区編)(案)について(野方以西担当)

 8 中野四季の都市(まち)の都市計画について(中野駅周辺まちづくり課)

 9 中野四丁目における「マンション再生まちづくり計画」の策定について(中野駅周辺まちづくり課)

10 中野駅新北口駅前エリア再整備事業計画の策定及び民間事業者の募集について(中野駅新北口駅前エリア担当)

11 中野駅西口地区まちづくりについて(中野駅周辺地区担当)

12 その他

(1)令和元年12月4日に発生したシステム障害について(都市基盤部・まちづくり推進部)(都市計画課、まちづくり計画課)

(2)平和の森公園再整備工事(第二工区)の工期延長について(公園緑地課)

(3)東京都防災都市づくり推進計画の基本方針の改定案について(まちづくり事業課)

 

○その他

 

委員長

 定足数に達しましたので、建設委員会を開会します。

 

(午後1時00分)

 

 本日の審査日程ですが、お手元に配付の審査日程(案)(資料1)のとおり進めたいと思いますが、これに御異議ありませんか。

 

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 御異議ありませんので、そのように進めます。

 なお、審査は5時を目途に進め、3時ごろに休憩をとりたいと思いますので、御協力をお願いします。

 それでは、議事に入ります。

 安全で快適に住めるまちづくりについて、交通環境の整備について、道路の整備について、公園の整備及び緑化の推進についてを議題に供します。

 所管事項の報告を受けたいと思います。

 1番、中野区基本構想検討素案についての報告を求めます。

安田都市基盤部都市計画課長

 それでは、中野区基本構想検討素案について御報告申し上げます。(資料2)

 本報告は、所管の総務委員会のほか全常任委員会で報告するものでございます。ここでは、建設委員会に関連し、また、都市基盤部にかかわる箇所を中心に御説明申し上げます。

 お手元の資料をごらん願います。まずは資料に従い概要を御説明いたします。

 中野区基本構想の改定に当たっては、平成31年4月、中野区基本構想審議会に諮問し、令和元年10月に答申を受けてございます。この度、本答申を踏まえ、中野区基本構想検討素案を作成いたしましたので御報告するものでございます。

 まず1番目、基本構想検討素案、(1)位置付けでございます。基本構想は中野区に住む全ての人々や中野のまちで働き、学び、活動する人々にとって平和でより豊かな暮らしを実現するための共通目標でございます。また、中野区が区民の信託に基づき区政運営を進める上で最も基本的な指針となるものでございます。

 (2)の期間でございます。令和2年からおおむね10年後に目指すまちの姿を示すものでございます。

 (3)構成でございます。改定の背景、10年後に目指すまちの姿、基本構想を実現するために(区政運営の方針)の三つの構成から成ります。

 (4)基本構想検討素案につきましては、後ほど当委員会所管分を御説明申し上げます。

 次に、2番目、区民意見交換会等の実施でございます。2月23日から3月24日にかけて、表に記載のとおり合計8回実施を予定してございます。1回目から3回目まではグループディスカッション形式、4回目から8回目までは一問一答形式で行う予定でございます。なお、米印のある回は区民と区長のタウンミーティングとして実施を予定してございます。

 続きまして、裏面、2ページをごらん願います。

 (2)関係団体等からの意見聴取を2月5日から3月25日の期間で予定してございます。

 (3)区民等からの意見募集でございます。メール、ファックス、郵送、窓口において、3月25日まで随時意見を募集してございます。

 (4)区民等への周知でございます。区民意見交換会等の実施に当たり、中野区報2月5日号及び区報特別号2月17日号や中野区ホームページ等へ掲載により広報、周知等をしてまいります。

 3番、今後のスケジュールでございます。基本構想につきましては、区議会での御議論や区民意見交換会等の意見を踏まえまして、4月上旬に検討案を策定し、議会へ報告させていただきます。その後、パブリック・コメント手続を実施し、本年第2回定例会におきまして基本構想の議案を提出する予定となってございます。

 なお、基本計画につきましては、令和3年3月の策定に向けて、適宜、議会等へ報告、情報提供をさせていただく予定です。

 それでは、別紙の基本構想検討素案につきまして、当委員会に関係するもののうち、主として都市基盤部関係を中心に御説明いたします。基本構想検討素案の資料をごらんください。

 まず1ページ目でございます。基本構想の改定の背景としましては、中野区の特徴や社会状況等を踏まえ、改定理由をお示ししてございます。

 続きまして、2ページでございます。10年後に目指すまちの姿を示してございます。ここでは、10年後に目指すまちの姿を描く上で大切にすることを四つ挙げてございます。10年後に目指すまちの姿を「つながる はじまる なかの」とし、(1)人と人とがつながり、新たな活力が生み出されるまち、(2)未来ある子どもの育ちを地域全体で支えるまち、(3)誰もが生涯を通じて安心して自分らしく生きられるまち、(4)安全・安心で住み続けたくなる持続可能なまちの四つを挙げてございます。

 それでは、都市基盤部に関連するものの御説明を申し上げます。

 ページをめくっていただき、4ページをお開き願います。(2)未来ある子どもの育ちを地域全体で支えるまちのうち4項目めの丸のところでございますが、「子育て世帯が住み続けたくなるまちをつくります」が関係しております。ここでは、快適な住まいや魅力的な空間、施設などが整備され、住み続けたいと思えるまちづくりの部分がかかわってきます。

 次に、6ページをお開き願います。(4)の安全・安心で住み続けたくなる持続可能なまちが都市基盤部に一番かかわる項目でございます。すなわち、まちづくりは人と人、歴史と未来をつなぎ、安全・安心とまちの魅力を形づくるものでございます。「地区の特性に応じて、あらゆる災害に強く、犯罪がなく、いつまでも住み続けたくなる持続可能なまちを多様な主体の協働により築いていきます。」に関する部分でございます。本項目は都市基盤部とまちづくり推進部の双方にかかわってきますが、特に都市基盤部にかかわる箇所についてこの後御説明いたします。

 5つのまちづくりの方向性を示してございますけれども、1項目め、「災害に強く回復力あるまち」及び2項目めの「時代の変化に対応したまちづくり」については、まちづくり推進部に説明を譲ります。

 3項目めの「快適で魅力ある住環境をつくります」の部分でございます。歩きたくなる歩行者空間や特色ある公園づくりを進めます。また、多様な移動環境などが整備され、快適で魅力ある住環境の形成が進んでいることをお示ししてございます。

 次に、4項目めの「環境負荷の少ない持続可能なまちをつくります」という項目です。環境負荷の少ないライフスタイルや緑化推進などが区民の生活や企業活動に根付き、脱炭素のまちづくりが進んでいることが関係してまいります。

 なお、5項目めの「安全・安心な生活環境と防犯まちづくり」でございますが、こちらは主として防犯など生活安全や健康福祉にかかわる項目でございますが、広い意味で安全・安心な住環境形成が都市基盤部とかかわってくるものと言えます。

 本基本構想は改定中の都市計画マスタープランの上位計画となるものでございまして、その整合性を踏まえ、都市計画マスタープランの改定作業を現在進めているところでございます。

 都市基盤部に関しては以上でございます。

千田まちづくり推進部まちづくり計画課長

 それでは、私から、中野区基本構想検討素案のまちづくり推進部所管分について報告いたします。別紙資料3ページをごらんください。10年後に目指すまちの姿、(1)人と人とがつながり、新たな活力が生み出されるまちのうち、一番最後の丸ポチについて所管分として報告いたします。

 まず、(1)の説明でございますが、つながりは安心、発想、活力の源です。さまざまな国籍や価値感を持った人々が集まる中野の特性を生かし、人と人のつながりをさらに広げ、新たなにぎわいの拠点を形成することで地域への愛着や活力を生み出していきます。さらに、中野に暮らし、訪れる楽しさをまち全体に、そして東京や日本全体、そして世界に広げていきますと記載しております。このうち一番最後の丸ポチ、「東京の新たな活力とにぎわいを世界に発信します」については、都市機能が集積した中野駅周辺は、多様な経済・文化活動が行われ、東京23区の西部における新たな活力とにぎわいのシンボルとして世界に発信されていきますを構想に掲げております。

 次に、6ページをごらんください。(4)安全・安心で住み続けたくなる持続可能なまちのうち、上二つの丸ポチについて報告いたします。最初の丸ポチ、「災害に強く回復力のあるまちづくりを進めます」については、防災まちづくりの推進や地域の防災力の向上などにより被害を最小限にとどめ、早急に復旧できる回復力のあるまちづくりが進んでいること。二つ目の丸ポチ、「時代の変化に対応したまちづくりを進めます」については、地区の特性に応じたまちづくりや連続立体交差事業の進展などにより、駅周辺を核としたまちの安全性、快適性、利便性が向上し、時代の変化に対応したまちづくりが進んでいることを構想に掲げております。

 私からの報告は以上です。

委員長

 ただいまの報告に対し、質疑はありませんか。

加藤委員

 まず、タイトルからなんですけど、「中野区基本構想検討素案」と書いてあって、スケジュールを見ると、2月に基本構想検討素案に関する、4月は基本構想検討案の策定、6月、議案提出なんですけど、本来なら「検討」という言葉の2文字が要らないのかなと思うんですけど、ここに「検討」の2文字が入っているってどういうことなんですか。

安田都市基盤部都市計画課長

 所管は総務委員会に該当する部分でございますけれども、全常任委員会、こういうタイトルで共通して報告するようにとなっておりますので。通常、素案の部分だと思いますけれども、ここで「検討」という言葉を入れているところで、より議員の方の御意見も含めて検討していくというところが反映されているのかと思います。

加藤委員

 いや、ぱっとタイトルを見たときに、検討段階があって、検討が取れたのもあって、すごいスケジュールが先延ばしになっちゃったのかなという印象を受けたんで、ちょっと聞いてみたところでございます。

 別紙1の9行目に「一方で、中野区は、若年層の転入者が多く」と書いてあって、それに対して転出も多いということが弱点としてあるという認識はしていまして、これまで都市計画マスタープランとかの議論でそういったところを指摘させていただいて、転入者も多いけど転出者が多いというまちの弱点を補うために、しっかりと住み続けたくなるまちというのも必要なんですけど、次のステップとして住み続けられるまちという概念が必要で、都市計画マスタープランのほうの三つの柱の中の一つ目の柱はそういったキーワードがあって、基本構想と都市計画マスタープラン、住宅マスタープランは連動してそういうふうにつくっていくということだったので、このキーワードの差があるというのはちゃんと整合性がとれてないなというふうに感じるんですけど、その辺の検討、進捗というのはどうなっているでしょうか。

安田都市基盤部都市計画課長

 都市計画マスタープランの改定と基本構想の改定は同時に進めておるところでございますけれども、基本構想に関しては、都市計画マスタープラン、上位計画になるものでございまして、都市整備に特化したところは都市計画マスタープランになるんですけども、もうちょっと総論的なところで該当すると思います。そういう中で、当然、都市計画マスタープランの検討状況は基本構想の検討の部会にも出しておりまして情報は共有しているところですけれども、総論でまとめたときにこういう形になっていると。

加藤委員

 検討素案という段階ですけれども、そういったところを今後文言がある程度変わっていくという可能性はあるんですか。

安田都市基盤部都市計画課長

 はい。検討素案ということでございますので、例えば用語の適切な使い方とか、そういった区の計画と矛盾していないかとか、そういうところを例えばより反映させるということで、先ほど委員の指摘のこともございますので、そういったところを担当にしっかり伝えてまいりたいと思います。

加藤委員

 都市計画マスタープランで、先ほども言いましたけど、住み続けられるまちをつくっていく。そういった中で、これから住宅マスタープランだったり、そういう都市計画をしっかりと全体的に、いろいろと容積率の緩和とかによって、まちづくり、安全・安心にも資するというところもありますし、財産の価値を下げないでまちをグレードアップさせていくということがこれから重要だなというところで、そういった概念が基本構想からにじみ出るようなキーワードのチョイスをしていただきたいなと思いますので、よろしくお願いいたします。

杉山委員

 御説明ありがとうございます。

 まず、都市基盤部、まちづくり推進部、どの所管も、例えば1ページの区民意見交換会がありますけど、部署としてどのようにかかわっていくんですか。何か参加されるとか、そこら辺の予定はございますか。

安田都市基盤部都市計画課長

 これまでも区民と区長のタウンミーティングを踏まえ、意見交換会において関連のテーマが出てきたときは参加してございます。全体のテーマになるときは部長が出てきているケースもありますけれども、そのテーマや状況に応じて適切にかかわっているところでございます。

杉山委員

 これは事前にテーマが多分出されると思うんですけど、どっぷりかかわれるといったらグループディスカッションのところなのかな。テーブルを囲んで区長もまぜてというパターンだと思うんですが、このグループディスカッションまたは一問一答形式、かかわり方といったら、特にこのグループディスカッションの中にまざるとか、そういうことは。

安田都市基盤部都市計画課長

 議会期間中でというのもありますけれども、これまでも検討素案を策定するに当たりまして、ワークショップ形式で公募した区民と一緒にグループディスカッションをしたりとかありますので、恐らくそういった形でするのかなと思います。

杉山委員

 次の2ページに、区民等からの意見募集とあります。全体的にさまざまな手法で意見をとるということだと思うんですが、例えば所管として、いいものにするための意見だと思うので、区民の意見をどのぐらいとろうかなとか、そういうのはもし目標値があれば教えてください。

安田都市基盤部都市計画課長

 具体的な進め方や目標値というのは総務委員会所管なので、ここではちょっとお答えできないのですけれども、広くいろんなチャンネルを使いまして、区民意見を募集していくというところはそういう形になっておりますので、単に意見交換会、説明会だけじゃなくて、ホームページを通じて、あるいはSNSとか、そういったツールを通じて進めていくということになってございます。

杉山委員

 今、所管が総務委員会だというお話だったですけど、私としては、やっぱり所管としてどのぐらいの意見をとって、いい基本構想に発展させたいんだみたいなものを所管から総務にちゃんと伝えていくみたいな、そういうのは必要じゃないかなと思います。先ほどお話しされていましたけど、SNSとかホームページに1回掲載するだけじゃなくて、所管としてもっと意見が欲しいからもう1回SNSに投げてくださいよと。そんな広報的な動きもあったらいいなと。要望としておきますが、ぜひよろしくお願いします。

久保委員

 今後のスケジュールのことで伺います。先ほど都市計画マスタープランと住宅マスタープランのことが出ていましたけれども、都市計画マスタープラン、住宅マスタープランの今後の改定のスケジュールが、基本計画が6月から概要策定というふうになっていますので、その辺が、所管の計画ですね。どんなふうに関係してくるのかということと、都市計画マスタープラン、住宅マスタープラン以外に、都市基盤部ですとかまちづくり推進部のほうで今後改定をしていかなければいけない、そういった計画があるのか教えてください。

安田都市基盤部都市計画課長

 都市計画マスタープランはまさに基本構想の上位計画でありますので、その改定状況とあわせて進めていく予定でございます。来年度は、都市計画マスタープランは素案、案のたたき台ということで素案の策定を目指していきます。都市計画マスタープランの改定はその次の年に改定していくということです。

 進め方につきましては、基本計画ということもございますが、都市計画マスタープランは、全体の土地利用とか都市整備方針とともに地域別まちづくり方針というのが入ってきます。地域別まちづくり方針は、今具体的に進めている各地域、地区のまちづくり事業がさらに進むように、あるいは課題となっているところがさらに改善するような形で考えておりますので、こちらは関係まちづくりの部局と十分調整しながら、当然、基本計画ですか、計画の進め方とあわせて進めていくところでございます。

三王都市基盤部住宅課長

 住宅マスタープランに関しましては、現在、住宅政策審議会で審議しているところでございまして、基本構想、あと都市計画マスタープランとの整合性をとりながら、令和3年度の頭のほうで改定する予定でございます。

久保委員

 ありがとうございます。

 いずれにしてもスケジュールは重なってくるんだと思うんですよね。基本構想自体についてはここでは詳細な議論というのがなかなかできないかもしれないんですけれども、基本計画については個別のさまざまなことがそこで出てくるかと思いますので、都市計画マスタープランや住宅マスタープラン、また、先ほど都市計画マスタープランの中で個別のまちづくりということも示されていくということで、そこがきっとこの基本構想が目指す中野のまちづくりというところと一本化してさまざま進めていかなければいけないところかなと思います。先ほど住宅政策審議会を今行われているというようなことも言われておりましたけれども、なかなか建設委員会の中ではそういった議論がまだ見えにくいところもございますので、基本構想や、また基本計画を定めていく中で随時、都市計画マスタープラン、また住宅マスタープランについての御報告もいただけるかと思いますが、その辺はいかがですか。

安田都市基盤部都市計画課長

 おっしゃるとおり、それぞれ計画事業の根拠になる計画だったり方針でありますので、そこはしっかり連携をとりながら、情報共有しながら、あわせてステップの段階で議会等にもお知らせしていきたいというふうに考えております。

三王都市基盤部住宅課長

 住宅マスタープランに関しましても、ある程度方向性が決まりましたら委員会に報告して、いろいろ幅広く意見をいただきたいと思います。

小宮山委員

 この基本構想というのは、将来の中野区がどんなまちであるべきかという、持続可能な理想のまちをつくっていくための一番基本になるものだと思います。一般的に魅力的なまちというのはどんなまちかといえば、緑や自然が豊かであるかどうかということは、魅力的なまちはどんなまちかというときにかなり優先順位の高い項目じゃないかなと思います。それが今の中野区には非常に欠けているものでも同時にあるわけで、そこについてもっと言及するべきではないかと思うんですが、今回の素案を見ると、6ページに「緑化推進など」と書いてあるだけで、言及がほとんどないんですね。緑化推進によって何をするかというと、脱炭素のまちづくりを進めていくようであります。緑化推進の目的は、必ずしも脱炭素だけではなくて、まちの潤いとか安らぎとか、そういったことも非常に大事なことであると考えております。

 そしてまたもう一つ、今回の素案では人についての言及はあちこちにあるんですけども、人以外の生き物、生物多様性について全く触れられておりません。人もまた生態系の一部であり、我々は人間だけでは生きられない。中野区でとれた生き物を食べることはまずないでしょうけれども、子どもたちの教育上も、人間は生態系の一部であるということを教えていくことは持続可能なまちづくりには欠かせない。そのためにも生態系、生物多様性について触れていくべきである。

 その2点を質問したいんですが、いかがでしょうか。

安田都市基盤部都市計画課長

 今回、検討素案の報告でございますので、そういった意見をしっかり担当に伝えたいというふうに考えております。ここから波及するところで都市計画マスタープランやみどりの基本計画とかございますけれども、こちらのほうでは、前回委員からも言われましたように、生物多様性あるいはビオトープの考え方、そういったところも都市計画マスタープランでもう少し書き込んでいきたいというふうに考えております。

小宮山委員

 ありがとうございます。中野区が言う緑というものの定義の中には生き物も含まれているようですので、ぜひそういった生き物も含めた緑のことについていろいろ盛り込んでいっていただければなと思います。

 あと別の質問ですが、これは見落としているかもしれないんですけども、「川」という文字が一文字も出てきていないような気がするんです。中野区には神田川、妙正寺川をはじめいろんな川が流れていますし、人間の生活にも欠かせないものであります。行政の区分として川は主に東京都が所管するものでありますけれども、人の生活の中に川というものは欠かせないので、川についてもどこかしらで言及するべきではないかと思いますが、いかがでしょうか。

安田都市基盤部都市計画課長

 やはり水辺というのは人の潤いある生活の基準になりますし、環境にも優しい。そういったものの根拠になるものと考えてございます。都市計画マスタープランではこういうことは触れているところでございますけれども、今の意見、委員の意見、先ほどとともにしっかり所管に伝えてまいりたいと思います。

来住委員

 まず、意見交換会ですね。8カ所で行うということなんですが、区民の皆さんが意見交換会に来られた際に配布されるのはきょう報告いただいたこの素案ということになるんですか。それとも、これに加えた何らかのデータといいますか、そういうものが何か示された上で議論、意見をいただくということに。ちょっと所管が違うかもしれませんが、どういう形で、せっかく8カ所もやるんですから、来られた方々が、率直に意見を言っていただくための素材が必要だと思うんですけども、どのような進め方をされるんでしょうか。

安田都市基盤部都市計画課長

 これまでも説明会とか意見交換会でテーマを決めてそれなりの資料は出して進めていたかと思います。フリーハンドでというところではなくて、そういったことをやってきておりますので、委員の意見をやはり担当所管にしっかり伝えていきたいと思います。

来住委員

 2月という寒い時期に意見交換会に来ていただくんですから、議論が深まるような、意見が出しやすいような形での意見交換会にしていただきたいと思います。

 もう1点は、この1ページに「人々が寄り添い、より豊かな暮らしを実現するため、私たちの共通の目標である基本構想をここに定め、ともに歩んでいきます」と。改定の背景の最後のところのこの文言については極めていい形におさまっているなというふうに思います。

 その上で3ページに、先ほどちょっと御紹介いただいた部分でもあるんですが、「中野に暮らし、訪れる楽しさを、まち全体に、そして東京や日本全体、そして世界へ広げていきます」と。「世界」という言葉が何カ所か出てくるんですね。そのページの最後にも「世界に発信されています」ということで、ここでは「中野駅周辺は、多様な経済・文化活動が行われ」ということで、中野区が西部の中で、23区の中で新たな活力のにぎわいと。そういうシンボルとしての発信をしていくんだということなんですが、議論をしていただく、意見を出していただく上で、区民の暮らしと人々に寄り添い、より豊かな暮らしを実現するというところと、日本全体、世界に発信をしていく、こういうところをかなり埋める必要が、ギャップがあるんじゃないかと。ざっとこれだけを読むとですね。そこで、まちづくりに、所管のところで言いますと、30万区民、ここで働く、学ぶ人たち全てが対象ですから、そういう方々がにぎわいというものをどう自分のものに、区民のものにしていただくか。そこをちゃんとつなぐ、やはりフォローする基本構想であるべきだと思うんですが、そこはどういう議論になっているのか。その点について伺いたいんですが、いかがでしょう。

安田都市基盤部都市計画課長

 今回の基本構想の目的というか、主題ですけれども、やはり多様性というのが一つありまして、いろんな人々が中野に住んでおります。若い人から、近年は外国の方もたくさん住んでいる。そういった多様性の中で、変化する時代時代に特化したまちづくりということが一つ、先ほどの世界に発信する。中野の固有の魅力を外に発信していくというところがまず一つあると思います。

 もう一つは、つながりですね。いろんな人々がつながって協働で、協力し合っていく。ここでは協働と協創という言い方をしていますけども、多様な主体がいろんな課題やいろんな生活の問題、あるいはよくしていく。そういった部分に向けて、解決に向けて協働、連携していく。そういう協働の概念と、もう一つはそういった協働から新たなまちや地域の力をつくり出すということで、そういう双方の二つのテーマ性というんですか、主題からこういった言い方になるんですけど、そこをどういうふうに埋めていくかというのは、多分そこが課題だと思いますので、その御意見は担当に伝えていきたいというふうに思います。

来住委員

 要望にしますけども、私も、おっしゃるように、まちが人をつくるというふうに信念で思っています。したがって、今回、この基本構想素案の検討に当たっては、区民の皆さんの意見交換会で出していただく声を率直に受けていただいて、それらが十分反映できるようなものにしていただきたいということを、最後ですけど、要望しておきます。

委員長

 他に質疑はありませんか。よろしいですか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 質疑がなければ、以上で本報告について終了します。

 次に、2番、無電柱化推進に向けた道路法第37条の指定についての報告を求めます。

井上都市基盤部道路課長

 それでは、無電柱化推進に向けた道路法第37条の指定について資料をもとに御報告いたします。(資料3)

 区では、昨年11月に中野区無電柱化推進計画を策定し、現在進めているところでございますが、このたび区道の無電柱化を推進し、安全で安心なまちの実現に寄与するため、道路法第37条に基づき、新たな電柱の設置を禁止するなど、道路の占用の禁止または制限する道路を指定しましたので、報告いたします。

 初めに、1、目的ですが、災害が発生した場合における被害の拡大を防止するため、新たに地上に設ける電柱の占用を禁止または制限します。このことによって無電柱化を推進していきます。

 次に、2、指定する道路ですが、表に記載の5路線の指定区域です。ここで別紙位置図をごらんください。位置図(1/2)は、不燃化推進特定整備地区である弥生町三丁目周辺地区です。指定する道路は避難道路2号、5号、6号、7号で、それぞれ、避難道路2号は路線番号14-910、弥生町三丁目1番から一丁目42番までの150メートルです。避難道路5号は路線番号14-1170、弥生町三丁目7番から5番までの217メートルです。避難道路6号は路線番号14-1180、弥生町三丁目35番から7番までの160メートルです。避難道路7号は路線番号14-880、弥生町二丁目17番から一丁目50番までの328メートルです。なお、避難道路7号につきましては、次の所管事項報告3番で電線共同溝整備の実施について御報告いたします。

 裏面の位置図(2/2)をごらんください。こちらは主幹4号の鍋屋横丁通り、本町四丁目36番から44番までの390メートルを指定いたします。

 恐れ入りますが、初めの紙にお戻りください。3、占用を禁止し、または制限する物件ですが、記載のとおり、新たに地上に設ける電柱です。既に設置してある電柱の占用を認めないということではございません。また、やむを得ず電柱を設置しなければならないときは期限を定めて仮設電柱の設置を認めますので、区民生活に影響はありません。

 4、施行日、及び5、今後の予定ですが、令和2年2月5日施行で区ホームページに掲載します。

 なお、本指定につきましては23区では初の取り組みとなります。

 本報告は以上です。

委員長

 ただいまの報告に対し、質疑はありませんか。

加藤委員

 この無電柱化推進をしている道路に対してこういった新たなルールを課すということは、無電柱化をしっかりとやりますよというニュアンスのあるルールということで認識としてはいいんですかね。井上都市基盤部道路課長

 無電柱化の推進に関しまして、こちらの電柱の新設禁止ということを義務化されていることではありませんが、中野区が無電柱化を推進していきますという決意表明というふうに考えていただければと存じます。

加藤委員

 それによって新たに地上に設ける電柱を制限するということですけれども、ただし、やむを得ない場合があれば仮設の電柱の設置を認めるということですけれども、仮設と仮じゃないものの差ってどういうのがあるのか、ちょっと教えていただきたい。

井上都市基盤部道路課長

 例えば無電柱化しようと考えております路線の沿道で新たにマンションですとか大きな建物が建設されまして、どうしても電気の引き込みあるいは通信の引き込み等で電柱を設置しなければならないという事態が発生した場合につきましては、期限を定めて仮設扱いの電柱として占用を認めるということで、仮設と本設で立てる電柱に変わりはないというふうに考えてございます。

加藤委員

 具体的な場所として鍋屋横丁通りに関してはバリアフリーの話も進んでいるとは思うんですけど、その辺の無電柱化とバリアフリー化の双方のスケジュール感はどうなっているのかお伺いします。

井上都市基盤部道路課長

 鍋屋横丁通りに関しましては、まずバリアフリーと電線地中化をあわせて施行することを考えてございます。昨年、バリアフリー化工事の一環として車道のマウントアップ工事を完了いたしました。なお、歩道につきましては、無電柱化とあわせて、無電柱化の工事が終わった後に歩道の整備を行うことを考えてございます。スケジュールとしましては、現在、本町四丁目の鍋横区民活動センターの建設工事と調整をとりながらスケジュールを定めていきたいということで、今調整を進めているところでございます。

杉山委員

 まず、目的は災害が発生した場合における被害の拡大を防止するため云々と書いてあります。これ、先ほど23区初の取り組みですというお話だったんですが、ということは、この指定については過去にはしていないで、今回初めてということですね。確認ですが。

井上都市基盤部道路課長

 委員おっしゃるとおりで、制限をかけたのは今回が初めてでございます。

杉山委員

 一つだけ。ちょっと勉強不足なのかもしれないんですが、この特別区道5路線を決められた、これにしようと決められた理由、いろいろあると思いますが、主に理由があれば教えていただきたいんですけど。

井上都市基盤部道路課長

 今回指定しました場所につきましては、無電柱化推進計画で無電柱化優先整備路線として位置付けられているもののうち、実施へ向けて具体的に取り組んでいる路線につきまして指定をしたものでございます。

杉山委員

 ということは、まずは今取り組んでいて、この取り組んでいるところを指定して、これ以降は取り組み始めるもの、その無電柱化計画の中で取り組もうとされている、指定されているものの中で取り組み始めていないものも取り組み始めたらまた指定というのはふやしていく、そんな感じですか。

井上都市基盤部道路課長

 委員おっしゃるとおりで、今回は第1弾としてこの5路線について指定をいたしまして、無電柱化の実施へ向けて調整がつきましたら順次拡大していこうという考えでございます。

杉山委員

 わかりました。期間の長い無電柱化計画だと思います。次の第2弾、所管の中で計画、次はこの路線あたりを考えていますみたいな、もしあればで結構です。

井上都市基盤部道路課長

 現在、無電柱に向けて調査、調整を進めている路線はございますが、現時点でこの路線ということでお答えできる段階にありませんので、適切な時期が来ましたら第2弾として御報告いたしたいと考えてございます。

久保委員

 23区初の取り組みということで、これって何で初の取り組みなのかなというか、ほかがなぜ今までこういう指定というのが行われていなかったんですか。

井上都市基盤部道路課長

 23区では初でございますが、東京都道につきましては既に全路線につきましてこの制限をかけているところで、タイミングとして23区初ではございますが、この根拠といたしましては、無電柱化の推進に関する法律の中で道路の占用禁止等について第11条にございますので、これを適用したものでございます。

久保委員

 東京都はもう無電柱化ということで打ち出しているので全路線がそういうことになっていて、この指定で今後電柱を設置するということに規制がかかっていて、中野区の場合は無電柱化計画を策定をしております。なので、他の自治体でもこういった法に伴って無電柱化計画を策定をしていく。こういった形で優先的にというところを定めていくと、どこでもこういうことができていくということになるんでしょうか。

井上都市基盤部道路課長

 委員おっしゃるとおりで、他の自治体でもこういった取り組みが進んでいくものと考えてございます。

久保委員

 そういう意味では、23区で中野区が先駆けて行っていくということでの一つの注目も集めることになるかと思いますし、逆に言うと、他の自治体でもどんどんこういうことが進んでいくのかなというふうに思いますけれども、基本的には今後、無電柱化ということで都内全域を進めていくことになろうかと思いますけれども、その場合なんですけれども、先ほども、優先整備路線をきちっと決めて取り組みが進んでいく中から順次行っていくという、結構タイムスケジュールがなかなか読めない点でもあるんですけれども、大体どのぐらいのスパンで今回の本町、弥生町というのは完全に無電柱化になるんですか。

井上都市基盤部道路課長

 無電柱化の事業につきましては、大変長く工事期間、調整から始めますと長時間を要する事業でございますので、まずは昨年11月に策定いたしました無電柱化推進計画で、今後10年間で無電柱化する路線ということで優先整備路線を定めましたので、こちらについてしっかり事業を推進していきたいと考えてございます。

久保委員

 ということは、今回のこちらのほうの出ているところ、2号、5号、6号、7号、4号、これも10年がかりでやっていくということですか。そうではなくて、ここの1路線ずつは割と短いスパンでやれていくということなんですか。その辺のスケジュールは立っているんですか。

井上都市基盤部道路課長

 無電柱化につきましては、標準で、設計から現地の工事が完了して電柱の抜柱、それから最後の舗装工事に至るまで7年から8年ぐらい期間を要しますので、今回指定した路線の中で特に避難道路2号につきましては先行して着手をしてございますので、こちらが一番最初に終わる路線と考えてございますが、そのほかの路線につきましても順次取り組んでいきたいと考えてございます。

高橋委員

 報告、ありがとうございました。

 ちょっと教えていただきたいんですけど、先ほど、特別な事情の場合は仮設扱いで電柱をというところの説明で、共同住宅というか、マンションでどうしても必要な場合というお話があったんですけど、それは世帯数がある程度、一定数多くなると電柱を設置せざるを得ないということなのか。そうじゃなくて、戸別の、共同住宅じゃない場合でもそういうやむを得ない事情というのは発生するのか。どういう事象のときに仮設で電柱を立てなきゃいけないというのを想定されているんですか。

井上都市基盤部道路課長

 今委員おっしゃったとおり、マンションに限らず、戸建てであっても電柱が必要になる可能性もございますし、今のところここで仮設の扱いでも新設の電柱が立つというふうには想定してございませんが、仮にもしどうしても電柱を立てなければならない事情が生じた場合でも仮設扱いで建柱することができますので、区民生活には影響はないと考えてございます。

高橋委員

 その電柱を設置せざるを得ない事情というのが、例えばどういう場面があるのかというのは想定があるんですかね。例えば戸数が多くて、ある程度一定規模の戸数を超えた場合は電柱から引き込まないと竣工できないのかとか、あるいは権利者の意向で施工時期による工程的な話なのか。あるいは、何か特殊な要因が起きた場合に仮設の電柱を立てなきゃいけないとか。その辺がちょっとあんまり私は理解できていないんですけど、何か想定されているのってあるんですか。単に例外規定をここに盛り込んでおかないといけないので、具体的な事象はあまりイメージしていないけども、こういう条項に盛り込んでいるという話なのか。その辺だけ教えてほしいんですけど。

井上都市基盤部道路課長

 今回指定しました路線につきましては、電柱の新設が今後無電柱化していく中で生じないというふうには想定はしておりますが、万が一どうしてもやむを得ず電柱を立てねばならない事情が生じた場合については仮設で認めますということを、区民生活に影響が出ないように担保しているというものでございます。

高橋委員

 具体的なこういう場合は必要だということじゃなくて、占用の禁止を設ける以上、万が一のときには例外規定を設けないと、ということで理解をいたしました。

 もう一つ、弥生町の部分は面的な整備であるし、私が認識しているのは、地中化というのは、ある程度まちづくりであったりとか、四季の森のような新しい面展開をするときとか、そういうところというのはすごくわかりやすいんですけども、鍋横のここの路線がそこに具体的に進んだという理由は、歴史的経過というか、ここが一歩進んだという何か特殊な事情があるんですか。先ほどバリアフリーという話もありましたけども、あるいは区民活動センターの建設計画というのがあるとかいう話もありましたけども、その辺は何か特殊な流れはあったんでしょうか。

井上都市基盤部道路課長

 鍋屋横丁通りを選定した理由としましては、その前にバリアフリー化の工事を当初は考えてございました。バリアフリー化工事を進めるに当たって、車道のマウントアップですとか、歩道の景観に配慮したような舗装をやっていく中で、無電柱化もあわせて取り組むと、バリアフリーと無電柱化であわせて街並みのにぎわいですとか、そういったものが出てくるだろうということで、今回バリアフリー化工事と無電柱化をあわせて行うという考えに至ったものでございます。

高橋委員

 そうすると、今後、具体的に無電柱化を進めていく戦略としては、商業集積であったり、そういうところでの景観であったり、利便性とバリアフリーをセットにして無電柱化も進めていくということで、鍋横モデルという形でやっていくという認識でよろしいんでしょうか。

井上都市基盤部道路課長

 無電柱化の目的としましては、防災性の向上ですとか、あとは安全な歩行者空間の確保、それから都市景観の創出という、この3点を目的に無電柱化を行っていきますので、それぞれの効果が得られやすいところから取り組んでいきたいと考えておりますので、今回、鍋屋横丁通りのように、バリアフリーと、それから良好な都市景観の創出、それと歩道があって歩行者空間を広くできるというメリットが出たり、あるいは防災性の向上に寄与するという路線が対象になりますので、順次進めていきたいと考えてございます。

委員長

 休憩します。

 

(午後1時52分)

 

委員長

 再開します。

 

(午後1時53分)

 

 他に質疑はありませんか。

竹村委員

 内容、それから位置の説明など、詳細にわかりやすかったと思います。この事業に限らず感じる部分が実はありまして、5番の今後の予定というところで、区のホームページ掲載とあるんですけれども、ほかの積極的に何か対外的な発信をする予定などがありましたらお教えいただきたいと思っております。当然のことながら該当する地域、周辺の皆様や関係の各所には連絡済みだとは思うんですけども、中野区内でよいことをやっていると。ところが、この地域から外れると何をやっているのかよくわからないというような声を少なからず聞いたりすることもありますので、対外的な発信の予定があるのであればお教えください。

井上都市基盤部道路課長

 今回の指定につきましては、公示をして完了というのが基本的な流れなんですが、区のホームページにも掲載をするという予定になっておりまして、そのほかで特に発表をするというところは考えてございません。ただ、警察ですとか、あるいは電線管理者につきましては別途御連絡をいたします。

竹村委員

 ありがとうございます。いろいろ対外的な発信をするツールというのはありますので、特に都ではもう既に前例があるということですが、23区では初めてというところを、初めて我が中野区がやりますよということを対外的に強く発信していただければと思います。例えば区報、紙面など、見てらっしゃる方はしっかり隅々、一字一句まで見ている方もいらっしゃいますので、そういう部分を検討していただければと思います。これは要望です。

加藤委員

 先ほど無電柱化するのに七、八年とか言っていましたけど、地域の方々がその道路を使えなくなるとか、その辺のスケジュール感だったり、半分は使えますよとか、通行禁止になる範囲というのがわかるのでしたら教えていただきたいんですけど。

井上都市基盤部道路課長

 無電柱化を進めていく中で、設計段階につきましては特に現地での作業というのはございませんが、実際の現地での工事といたしましては、地中にある線とか管ですとか、その辺の整理のためにまず1年ほどかけて工事を行いまして、その後、電線を地中化するための本体の管を埋設する工事がございまして、これに1年ほどかかります。そのほか電力線と、それから通信線の工事に1年ずつかかります。あと、最後に舗装工事と、5年ほど現地での工事が発生するというところで、5年間道路が使えないかというと、それは順次場所を移動しながら施工になりますので、全面通行どめになる機会というのは限られた期間だけになるというふうに考えてございます。

委員長

 他に質疑ありませんか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 なければ、以上で本報告について終了します。

 次に、3番、特別区道14-880の電線共同溝整備についての報告を求めます。

井上都市基盤部道路課長

 それでは、特別区道14-880の電線共同溝整備について、資料をもとに御報告いたします。

 中野区無電柱化推進計画において優先整備路線に位置付けられております特別区道14-880の電線共同溝整備の実施について御報告いたします。(資料4)

 初めに、1、事業の概要ですが、当該路線は不燃化推進特定整備地区である弥生町三丁目周辺地区において避難道路として位置付けられており、防災性の向上などの観点から電線共同溝の整備を進めるべく、これまで各占用事業者と協議を進めてまいりました。一方で、電線共同溝の整備につきましては、既設埋設物の移設工事から始まり、電線共同溝本体の工事、電線共同溝本体への電線や通信線の入線、沿道家屋への引き込み工事など各施設管理者ごとに工事を行うため長期間に及び、沿道や地域への影響が大きくなります。そのため、円滑かつ効率的な施工について、電線管理者である東京電力パワーグリッド株式会社と協議、調整を進めてまいりました。

 今回、電線共同溝の整備を東京電力が施行することにより、電線共同溝の本体工事と電力線の入線工事などを同時にできることが可能となり、全体で1年以上の大幅な工期短縮が図れることが期待できることから、東京電力との協定による工事として実施することといたしました。

 なお、東京電力は、無電柱化事業につきまして100%子会社である東電タウンプランニング株式会社に権限を付与しており、協定は三者での協定を予定しています。

 次に、2、協定概要ですが、(1)対象路線は特別区道14-880、弥生町二丁目17番先から弥生町一丁目50番。(2)路線延長は約330メートル。(3)協定期間は令和2年4月から令和8年3月までを予定しています。(4)協定概要は記載のとおり、入溝予定事業者との調整、電線共同溝の設計、工事、工事監理、電線共同溝特別措置法等の法的手続などです。

 裏面をごらんください。3、今後の予定ですが、令和2年度に協定施行の締結、埋設物件の試掘調査、本体設計を予定しています。令和3年度から4年度に支障物移設工事、令和5年度から6年度にかけて電線共同溝本体工事、引連設計、令和6年度から7年度に入線、引連工事を行います。ここまでが協定による委託工事でございます。令和8年度に電柱の抜柱、舗装工事を区の施行で実施する予定です。

 報告は以上です。

委員長

 ただいまの報告に対し、質疑はありませんか。

加藤委員

 各工事施工者がそれぞれのタイミングで工事をすると時間が要してしまうところを、東京電力パワーグリッドがそういったところを取りまとめて工事をすることによって短縮化が狙えるという認識でよろしいですか。

井上都市基盤部道路課長

 委員おっしゃるとおりで、特に工期短縮の効果が図れるところは、電線共同溝の本体工事、本体の管を埋設する工事と電力線の入線工事を同時にすることが可能となるというところで、現地での工事が短縮できるというところがこの協定による工事で工期短縮が図れる一番の期待できるところというふうに考えてございます。

加藤委員

 今、共同溝を埋める作業はそもそも中野区がやって、電線は東電がやるというのが通常プロセスだったところを、共同溝を埋める作業もお願いするということでよろしいですか。

井上都市基盤部道路課長

 委員おっしゃるとおりで、電線共同溝の本体の埋設につきましては、通常、区の施行、道路管理者の施行が一般的ではございますが、今回は東京電力にその部分をお願いするというところと、あわせて、設計段階からお願いすることによって、各時業者との調整なども電線事業者同士で調整が可能になると考えてございます。

加藤委員

 共同溝ということは電気以外も入るということですよね。そうしたら、電気とガスと水道と通信インフラ、この四つぐらいが入るイメージですか。下水は別ですよね。その四つが入るようなイメージですか。ほかにもありますか。

井上都市基盤部道路課長

 今回、電線共同溝ですので、水道、ガスは入らずに、電気、通信系のインフラですので、NTTであったり、あるいはケーブルテレビであったり、有線放送であったり、そういったところが考えられます。

加藤委員

 その通信インフラも中野に根差しているところは大体入ってくるというようなイメージでよろしいですか。

井上都市基盤部道路課長

 現地の現在電線に共架されている線につきましては同時に地中化するという考えでございます。

加藤委員

 そうすると、いろいろ入るのかなというイメージだったんですけど、そうではないということですけど、そうすると、共同溝というのはサイズはどのくらいのイメージなんですか。径のサイズは。

井上都市基盤部道路課長

 現在設計を進めておりますので、現在の管の管径につきましては今後の設計の中で、例えば通信事業者が何線入るですとか、電話線が何線入るとかというところで決まってくるところでございます。

加藤委員

 最後に、無電柱化した際には、地上、トランスを設置しないといけないということでしたけど、ここの道路に関してはどこに設置する予定になるんですか。

委員長

 委員会を休憩します。

 

(午後2時06分)

 

委員長

 委員会を再開します。

 

(午後2時07分)

 

井上都市基盤部道路課長

 現在調整を進めておりまして、地上機器の設置位置等につきましても設計中でございます。

久保委員

 先ほど無電柱化の御報告があって、今回、電線共同溝の整備という御報告ですが、特別区道14-880、先ほどのところで言うところの避難道路7号、こちらの電線共同溝についてこういった選択というか、されたのはなぜですか。

森まちづくり推進部弥生町・平和の森周辺防災まちづくり担当課長

 御質問のありました避難道路7号と弥生町の防災まちづくり事業計画の中では呼んでおりますが、こちらは6メートルに現況で若干満たないという状況でして、建てかえ連動型という形で整備を計画しております。建てかえ連動型の整備の仕方なんですが、沿道の建てかえに合わせて道路拡幅をしていこうということなんですが、早期に防災性を向上するために、それを目的に無電柱化による有効幅員の確保も検討していこうと。より効果的な手法にて整備を図っていこうというふうに考えておりまして、今回このような無電柱化の計画に至っているということでございます。

久保委員

 先ほどお伺いをしたときに、避難道路2号から無電柱化を進めるということを言われていたものですから、このほうが大幅な工期短縮が図れるということなので、だったらこのやり方でほかもやったらいいんじゃないのかなと思ったものですから、一番最初にこちらの共同溝整備については協定を結んで工事を実施するということになった理由というのが何かあるのかなと思ったわけです。

委員長

 一旦休憩します。

 

(午後2時10分)

 

委員長

 再開します。

 

(午後2時13分)

 

井上都市基盤部道路課長

 まず、柳生町三丁目周辺地区につきましては、避難道路2号が先行して無電柱化を進めております。今回の次の路線として7号線を選択いたしました。避難道路2号線をまず最初に行った理由につきましては、効果や実効性、現実的なところ、優先度を評価しまして、消防活動ですとか、道路空間や居住環境などを考慮して避難道路2号線を選定いたしました。次に避難道路7号線を選択してやるわけですけれども、避難道路7号線に関しましては、現在地中にある既存ストックと呼ばれる東京電力またはNTTの管で、そこを種地というか、既存ストックから延長していくという方法がとれずに、全く初めて一から無電柱化をしていく路線になりますので大変費用と工期がかかるところを、東京電力さんにお願いすることによって工期短縮が図れるということで、今回この形で施行するという考えでございます。

安田都市基盤部都市計画課長

 無電柱化につきましては、広幅員の例えば新設の都市計画道路ですと技術的に進めやすい。一定の幅員の歩道がある場合にはバリアフリーとあわせて進めるのが割と技術的には確立されておりますけれども、例えば木造住宅密集地域のような普通の一般道に関しましてはなかなか難しいというところで、東京都の支援事業を受けて、技術的な検討を踏まえて進めているところでございます。弥生町につきましてはそういった支援を受けて、技術的な支援も含めてやっていく。そういったところが技術的に確立されれば他の地区にも応用がきくと思いますので、そういった方向で都市計画としても調整を図ってまいりたいと思います。

久保委員

 ありがとうございます。弥生町のまちづくりは、どこもやはり無電柱化は各区も東京都も中野区内においても非常に課題であると思うんですね。そういう中で非常に先進的な取り組みを幾つもされているなということを思っていて、とても評価に値するのではないかと思っています。そうした中で、今回、避難道路7号については、既存ストックからの延長ということができないので、新たなこういった取り組みをする。また、避難道路2号においても、道路幅員が足りていないところを東京都の技術的な支援を受けての新たな試みをしているというところで、先ほどまちづくりの課長のほうからもありましたけれども、6メートルに満たないものを建てかえ連動型でということで、それで無電柱化をすることによって幅員をある意味確保していくというか、そういうことができているのかなと思いますので、この弥生町の取り組みというのが非常に中野区内においても先進的な取り組みとして、ここで行ったものというのを次にまたどんどん生かしていただきたいなと思っているんですけれども、その辺のところでやはり今回のことがほかのまちづくりにも生かされる。そういったことを期待しておりますが、また何か次の新たな展開ですとか、ここで試みたことはこういうふうに生かされるというようなものがございましたらお答えいただければと思います。

角まちづくり推進部長

 今、道路の所管のほうから具体的な無電柱化の進め方ということで、今回こういったモデルになったということで御報告をさせていただきました。今、久保委員から御指摘いただきましたとおり、弥生町では東京都のチャレンジ支援事業ということで、幅員6メートルに満たないようなところの無電柱化ということで、都内でもかなり先行したパイロット事業として位置付けを受けて支援を受けながらやっているというものでございます。こういったところで効果が検証されれば随時、大和町なり中野区内のそういった避難道路の整備、防災性を高めるための取り組みの一つとしてかなり有効なものになりますので、ほかの防災まちづくりについても生かしていきたいというふうに考えてございます。

杉山委員

 まず、ちょっと教えていただきたいんですけど、今回の電線共同溝整備に当たりまして、東京電力または東電タウンプランニング、この会社とやられる。これはこの会社しかできない。そんなことで決められた感じですか。

井上都市基盤部道路課長

 今回、東京電力さんを選択した理由でございますが、今回のような既存ストック事業ではない電線管理者への施行委託というのは都内でも2例目の事業でございまして、東京電力にお願いをしますと、本体工事に並行して電力線の入線が可能になるというところが大幅な工期短縮効果がございまして、こちらにつきましては、NTTに関しては本体工事に並行して入線することができないという制限がございますので、今回につきましては東京電力にお願いするという選択肢しかなかったという考えでございます。

杉山委員

 ということで、いろんな形から予算、費用の削減も含めて、あと工期の短縮とかも、いろんなことを鑑みて東電さんとやるということを決められた。これは所管外かもしれないけど、契約としては随意契約になりますか。ちょっと確認です。

井上都市基盤部道路課長

 今回御報告させていただいた内容につきまして、来年度予算の中で予算が確定いたしましたら4月以降に協定を結んでやっていきたいというふうに考えてございます。

杉山委員

 多分、中野区としての事業に関しては東電が一番いいということで、東電側は、所管外かもしれないですけど、これ、3者契約で、甲、乙、丙で、東電と中野区と東電タウンプランニングさん、これで契約すると思うんですね。いつもちょっと心配なのは、何か問題が起こったときの責任の所在が、今回3者契約となったら、東電なのか、東電タウンプランニングなのか。キャッシュフローがどういうことかというのはここではわからないですけど、責任の所在が一番大きいのはどこになるんですか。そこだけ確認させてください。

井上都市基盤部道路課長

 責任の所在といいますか、電線管理者につきましては、東京電力パワーグリッドが東京電力本体として電線管理者の立場にございます。東電タウンプランニング株式会社につきましては、無電柱化事業を行う会社ということで、工事に関しては東電タウンプランニングが実施することになります。

杉山委員

 来年度のところでその辺が多分明確になると思います。工事で何か起こったりしたときに、やっぱり問題が3者契約というのはその3者に分散されてしまうので、はっきりと契約内容を、契約担当のほうに所管から、ちょっと心配事があるんだけどというような形で伝えていただける。そんな契約をしていただきたいと思います。要望で結構ですから。

来住委員

 先ほどの協定の関係ですが、電線や通信線の入線というのが共同溝の中身になっていくんですが、昨年の千葉などの台風被害などを見ていても、共同溝なり無電柱化というのはとても重要で急がれる事業なのでぜひ積極的に進めていただきたいというふうに思うんですが、通信線などを所有するNTTなどは、東京電力と中野区という関係だけなのか。NTTなどはその協定なりには関係しない、協議の対象ではないと。調整の対象ではないということでよろしいんですか。

井上都市基盤部道路課長

 無電柱化を進めていく電線共同溝の整備につきましては、今回協定によりまして東電タウンプランニングに工事のお願いをするところでございますが、当然この電線共同溝に入線してくる各事業者さんにつきましてはそれぞれの会社が入線手続を踏んで入線していくということになる形でございます。

来住委員

 いや、その工事との関係で、当然対象となる民間企業もこの共同溝に入ることによって安全が確保されるわけですよね、将来的には。いや、気になるのは工事費。ここで設計費用、工事費、工事監理なども含めた費用負担が当然協定の中身に入ってくると思うんですね。そうしますと、まずお聞きしますけれども、この共同溝については区の負担というのは発生しないですか。例えば電柱を抜柱であるとか舗装工事が令和8年度、最後のところで出てきますけども、共同溝に入る企業、また東電は主体者の一つですけども、工事なりの財政上の負担はどういう割合になるんでしょうか。

井上都市基盤部道路課長

 まだどれぐらいの費用が発生するかというところまでは設計してみないと確定的なところは言えませんけれども、一般的に無電柱化の事業の中で、まず、道路管理者として負担しなければいけないものと、それから電線管理者として負担しなければいけない、大きく二つに分かれてございますので、電線管理者が、それぞれ入線してくる事業者さんが負担するというものもございます。その上で、区の負担としましては、電線共同溝の本体の整備ですとか、あるいは最後の舗装工事ですとか、この辺につきましては道路管理者の負担になるものと考えてございます。

来住委員

 額は予算的なものですので、ここでは審議、きょうの段階ではできませんけども、割合ですよね。要するに、総体としての割合があるんじゃないかと思うんです。ここに電線共同溝特別措置法ということが言われていますので、この法的手続で行うということも示していただいていますので、そこでそれなりの事業者と行政、自治体なり、当該者との負担の割合というのは定めがあるんじゃないですか。

井上都市基盤部道路課長

 一般的に言われていることとしまして、大体1キロ整備するのに5.3億円ほどかかるというふうに国土交通省のほうで試算をされてございまして、そのうち道路管理者の負担としては3.5億円、それから電線管理者として1.8億円の負担が求められているというふうに考えてございます。

来住委員

 やるべき事業ですから額の問題はある程度クリアしなきゃいけないですが、道路管理者が、今例として紹介された5.3億円のうち3.5億円を区が負担し、東電は1.8億円だということですよね。その割合は何らかの例として御紹介いただいたと思うんですが、ここはスタートの一つの例示なんですが、今後さらに共同溝を含めて無電柱化をやっていくわけですから、最初のところで財政負担をどうお互いにやるのかということをやはりきちんとした前提が必要だと思うんですよ。これでいくと330メートルですから、ここまでは3分の1ぐらいで額的にはいくのかなというふうに思いますけども、今1キロという紹介でしたので。それにしても無限にまだやるべき道路はあるわけですから、そこはきちんと区としての考えを持って、事業者と協定を結ぶ前に負担の割合についてはきちんとした協議が必要だというふうに思いますけども、協定を結ぶ前提としての財政のお互いの工事費の負担ということは当然協議をされるということでよろしいですか。

井上都市基盤部道路課長

 電線管理者からも建設負担金が当然ございます。そのほか道路管理者として負担していかなければならないところにつきましても国や都の補助金を活用いたしますので、可能な限り区の負担を軽減すべく今後進めていきたいと考えてございます。

委員長

 他に質疑はありませんか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 なければ、以上で本報告について終了します。

 次に、4番、公園樹木及び街路樹緊急樹木診断調査結果についての報告を求めます。

細野都市基盤部公園緑地課長

 それでは、所管事項の報告4番、公園樹木及び街路樹緊急樹木診断調査結果について御報告申し上げます。(資料5)

 本調査の内容につきましては昨年7月の本委員会において報告申し上げたものでございます。このたびその診断調査結果を取りまとめたもので、御報告させていただきます。

 1番、診断調査実施期間及び調査箇所でございますが、こちらは昨年8月7日から11月5日まで行いました。場所は、公園樹木については杉山公園、城山公園、朝日が丘公園、紅葉山公園ほか29公園でございます。街路樹のほうは哲学堂グラウンド横、鍋横通り、上鷺宮さくら通りほか計10路線でございます。

 診断の調査の内容でございますが、外観診断及び精密診断を228本実施しました。そして、樹木の幹や根本、根株などの腐朽や空洞の程度を数値的に確認したものでございます。

 3番の診断調査結果につきましては、ごらんの表のとおりでございまして、228本に対しまして、Cという判定、健全度がCというのは伐採が必要ということでございますが、公園樹木について19本、街路樹について3本などがございました。

 2ページ目をごらんいただきたいんですが、2ページ目の4番、診断調査後の対応でございます。(1)B1というのは長期周期での観察が必要ということでございますが、こちらについては注意すべき被害が見られる樹木のため観察を続けてまいります。(2)B2と判定された樹木、B2とは処置と短期周期での観察が必要というものでございますが、こちらは著しい被害が見られる樹木のため、必要に応じて枝の剪定や枯れ枝の除去等を行いました。今後も観察を続けてまいります。(3)Cでございますが、Cは伐採が必要という判定でございますが、倒木や枝折れの危険性があるため、現在既に4本伐採をさせていただいております。ほかの樹木についても、作業する際には、伐採を行う際には現地での周知を行いながら、順次伐採及び植えかえを予定しているところでございます。

 5番、今後の予定でございますが、本調査については3カ年に分けて実施する予定でございまして、今年度はその初年度でございました。来年度以降も調査を継続してまいります。

 報告は以上です。

委員長

 ただいまの報告に対し、質疑はありませんか。

小宮山委員

 この調査に関しては樹木医がかかわっていたと思うんですけども、樹木医というのは民間の資格ですが、その樹木医がどういったバックボーンを持つ人なのか。例えば伐採事業者と関係のない人かどうかとか、あとは樹木医がどのようにかかわったのかとか、そういった詳細があれば教えていただけますか。

細野都市基盤部公園緑地課長

 こちらの委託事業の内容でございますが、診断の専門性や正確性が求められるところでございます。そこで、一般財団法人日本緑化センター認定登録の樹木医の資格を有していること、それから一般財団法人街路樹診断協会認定の街路樹診断士の資格を有していること、そういう方が現場代理人及び主任技術者であることを契約条件として実施をしたものでございます。

小宮山委員

 それは複数人ですか。

細野都市基盤部公園緑地課長

 最低1名以上という形で契約条件として実施しました。

小宮山委員

 例えばその方が伐採事業者の社員だったりすることもあり得なくはない話なので、そういったバックボーンとか、これまでどんな活動をしてきた方かとか、そういったプロフィールなどがわかるとより安心ができると思いますので、できればホームページなどで、どんな方がかかわったのかなど、なるべく情報公開をしていただけると、今、区民は緑の保全とか緑を切ることに関して非常に敏感になっていますので、なるべく情報公開を今後していっていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

細野都市基盤部公園緑地課長

 委託の内容についても透明性は大事でございますので、仕様書を公開して、その上で入札をして請け負う事業者を決定したところでございます。そして、本委託契約なんですが、調査委託まで一つの業者でやっておりまして、実際に伐採の作業はまた別な維持管理の予算を使ってやっているので、そこが常に同じ事業者でやるということではございません。

杉山委員

 御報告ありがとうございます。

 まず、令和元年8月7日から11月5日まで調査しました。228本ということですが、もともと何本の計画だったか教えていただけますか。

細野都市基盤部公園緑地課長

 当初300本行う計画でございました。

杉山委員

 当初300本で3年間かけて、だから延べ900本かな。そのぐらいやるということだったと思いますが、228本になったのは。残りの計画72本、これ、できなかった何か理由がありますか。

細野都市基盤部公園緑地課長

 300本ずつ3年でというふうに考えていたところでございますが、このたびの設計では、この契約金額の設計なんですが、外観診断と根株診断のそれぞれの数量を想定して予算を立てて実施計画をつくったところでございます。対象の樹木ですが、東京都のマニュアルに準拠して幹回り60センチ以上のものを対象として実施する予定でございました。このたび、設計では平均を立てて計画をしていたんですが、幹回りの大きな樹木がよりたくさんあり、予算の上限に達したというところがございまして、300本には至りませんでした。

杉山委員

 なるほど。年間の計画予算が、当初の予定300本で平均値でやっていたものが、幹回り60センチ以上のものが多かったということで、年間の予算は一応上限に達したということで、今回228本ということですね。わかりました。

 ちなみに、このC、公園樹木、街路樹合わせて22本ですよね。19本と3本、このCの22本が現在4本伐採されましたということですが、残りの18本の対応は今年度中にもし行うのであれば、計画もあれば教えていただきたいんですが。

細野都市基盤部公園緑地課長

 4本伐採させていただいたのは、囲桃園公園と南台公園と、あと上鷺宮さくら通りで、囲桃園公園が2本なので計4本でした。ほかのC判定の樹木についても、適宜枝払いなどはやっているところでございますが、なるべく早い時期に伐採等の措置をさせていただきたいというふうに考えておりますが、今のところは注意して経過観察を行っているのみで、具体的な予定はこれから計画してまいります。

杉山委員

 そうしましたら今残り18本、C判定の18本はまだ伐採するかどうかがわからないかもしれない。そんな状況ですか。

細野都市基盤部公園緑地課長

 行っていく計画ですが、時期について未定ということでございます。

杉山委員

 今期中にやられるということですよね、きっとね。時期については未定ということなので。

 これ、伐採するとしたら、現在4本の伐採のときに囲桃園公園の地区の人たちには多分説明されたと思うんですけど、残りの18本、経過観察して伐採するのであれば、ちゃんと住民の方々に、ここに「周知を行いながら」とありますが、丁寧にやっていただきたいなと思います。

 あと一つ、今回の報告になかったんですが、別予算だと思うんですが、東中野の桜並木、私も第4回定例会などでも質問しているんですが、これ、今現在どんな感じになっているんですか。JRとの契約も含めて、もし報告があれば教えてもらえますか。

細野都市基盤部公園緑地課長

 東中野駅構内樹木維持管理業務については、具体的な作業については、現在、協定締結の手続協議中でございます。こちらの場所でも樹木診断は別途行っておりまして、その中では、同様の健全度で申し上げればCと判定されたものが3本はございますので、今後、まだ具体的な作業は協議中ですが、何らかの対応を行っていく予定でございます。

杉山委員

 東中野の桜も住民の方々が愛してやまない桜並木だと思います。3本、C判定が出ているということなので、なるべく早目に、この報告と同様に、住民に現地での周知徹底をしていただきたいと思っております。要望で結構でございます。

久保委員

 Cと判定された樹木についてなんですけれども、先ほど4本が既に伐採ということでした。周知と先ほど来出ていますけれども、どういう周知をしているのかというところで、区民の方からも、どういう危険性がまずその樹木にはあるのか。そして、伐採をするという決定に至るのはなぜなのか。また、伐採をした後はどうなっていくのかというようなところを、どこかに掲示しろと言っても難しいかもしれないので、その樹木そのものにしておくというのが一番わかりやすいのではないかなというふうな御意見をいただきました。そういうことをこの4本についてはしていたのか。また、残りの18本についてはどのようになっているのか教えてください。

細野都市基盤部公園緑地課長

 現地の周知については、判定が悪い状況に至った理由と、その理由の中には、この場所が例えば空洞率が50%を超えているので伐採の必要がありますとか、そんな理由を書き、その時期についても実際作業をする1週間から2週間前に今後伐採を行わせていただきますということを申し上げ、可能であれば今後植えかえなども検討していますと、そんなことを周知するということを考えておりますし、今年度の作業においても今申し上げたような現地掲示を行い作業をさせていただきました。

久保委員

 今までも多分そのようにされていたんだと思うんですけれども、なかなか気がつかなかったということだと思うので、東京都の都道のほうでは、例えば桜などの伐採の際にはかなり詳細なものを掲示されていて、ああいうふうにはできないのかというようなお声もいただいておりますので、また、わかりやすい掲示ですとか、本当に周知をしていただけるようにと思っておりますので、それは要望しておきます。

 植えかえなのか伐採なのかというところなんですけれども、それはどういうふうに判断をされるんでしょうか。

細野都市基盤部公園緑地課長

 可能であれば近いところに、または同じ場所に植えかえられるのが現地の方々にとっては一番いいかとは思いますが、もともとあった場所が再度植えることが可能か不可能か。そして、その場所が育つのにいい環境かどうかなどなど、さまざま事情がございます。あと、植えかえにしても同じ樹種がいいかどうかというのもございますので、その場所場所において同じ樹種、そしてそれができる環境かを考えて植えかえを検討していきたいというふうに考えております。

久保委員

 上鷺のさくら通りのことについての確認をさせていただきたいんですけれども、ここはかつても暴風雨の際に枝折れですとかさまざまあった経緯があり、ソメイヨシノが街路樹には適切ではないのではないかという、そういった判断になりまして、その後、八重桜に順次植えかえになっています。やはり街路樹としてどういったものが適正なのか、そういった基準も区としてきちっと持たなければいけないと思いますし、また、さくら通りについてはソメイヨシノから八重桜へというふうに私は順次植えかえが進んでいくものかと思っていたのですが、実際にはそうではないようなので、この辺のところは今どういうふうに計画されているのか教えてください。

細野都市基盤部公園緑地課長

 安全性を保って樹種を変えていかなければならないということもございますし、一方で、ここはこの木でなければならないという御要望もいただくところでもございます。基本は管理の安全性を優先して考えていきたいとは所管としては思っておりますが、地域と相談をさせていただきながら一番いい植えかえの方法を検討していきたいと考えております。

久保委員

 一旦は多分地域の皆さんも八重桜にすることで、当時の説明会ではその決定で特に不満の声はなかったと上鷺については承知をしております。ただ、桜ということになりますと他の地域にもいろいろ影響を及ぼすこともあるのかもしれませんのでそういった慎重な御答弁なのかなと思いますけれども。

 一方で、今回、公園の樹木のほうがC判定が多くて、街路樹のほうは3本ということだったんですけれども、区の街路樹のあり方というのでしょうか、手入れのあり方といいますか、また、地域の方たちの清掃の負担ですとか、そういった声も今回この台風に合わせて聞かれてきたところでありますけれども、この辺は区の街路樹についてはどういった形で今まで清掃などのスケジュールをされていたのか。また、車道における枝や葉が落ちているという部分と歩道における管理というのは違ってきていると思うんですけれども、その辺の一定の決まりといいますか、どういった形で管理をされているのかということが、決まりがあれば教えてください。

細野都市基盤部公園緑地課長

 街路樹があると、倒木以外にも落ち葉の時期の清掃という課題があります。そちらについては、植えられている状況に合わせて区内均一に例えば週1回とか、そういったことではなく、場所場所によって落ち葉の多いところは頻度を上げるなどして清掃を行ってまいりました。その場所につきましても、歩道部分から道路に至る手前のところまでというようなところもございますし、その状況状況によって地域に影響が出ないように工夫してやらせていただいたところでございます。今後についてもその現場の状況に合わせながら頻度や清掃の範囲を最適なものにして清掃を行っていきたいというふうに考えてございます。

久保委員

 街路樹があるということは、地域においても、日影ができたり、憩いの場であったり、また桜の季節には多くの方が訪れて楽しまれたりということで、いい影響もあるんですけれども、やはり近隣の方たちにはさまざまな負担もかかっています。その辺のこと、これ、今後の課題ではないかなと私は思っておりますので、十分に地域で清掃など管理をしていただいている方たちのお声を聞いていただきたいと思いますけれども、その辺はいかがでしょうか。

細野都市基盤部公園緑地課長

 特に落ち葉の時期以降さまざまなお声をいただきます。地域の方々が自主的に清掃されているからこそ逆に区の委託の清掃作業が少ない場所もあるというふうに伺います。そういったこともございまして、地域の声も踏まえながら、その場所に合わせた清掃の頻度や方法についてきめ細かく対応していきたいと考えてございます。

加藤委員

 先ほど杉山委員のほうから、300本の年間計画がこの228本になったということで、60センチの幹回りというところで、1本当たりの単価が上がってしまったのかなというところだと思っているんですけども、そうすると、3年間で900本いこうとしたところ、その3分の2ベースになってしまうのかなというところを懸念するんですけれども、そもそも60センチ以上の幹回りというのは何本あったんですか。あと、1本1本、区としては幹回りをそれぞれの木に対してそもそもはかっていらっしゃるのか。そういったこともお伺いします。

細野都市基盤部公園緑地課長

 街路樹のほうは区内に、3メートル以上の高木ということで区切ると1,300本以上ございまして、その中で幹回り60センチ以上となると今確認ができているのが571本ございます。一方で公園の樹木となると、おおむね3メートル以上の高木ということだと5,000本以上はございまして、その中で幹回り60センチ以上となると約3,000本程度を見込んでいます。今回300本を予定していて、その結果228本しか本数としてはできていないので、このままだと3分の2程度にとどまってしまうのではないかという御意見をいただいたところでございますが、来年度につきましては、この初期診断でより診断を優先すべきものを当初選定して、なるべく多くの本数を診断できるように工夫して作業してまいりたいと考えてございます。

加藤委員

 予想以上に60センチ以上の幹回りのが街路樹571本と公園が3,000本以上ということで、相当数やりたいところ予算が足りなかったところですけれども、そうすると今回の228本というのはどういったところで、この3,000本以上の中からここをまずやろうというふうに選定されたんですか。

細野都市基盤部公園緑地課長

 今本数を申し上げたところでございますが、全てをやることはなかなか物理的に難しいので、過去に枝折れや倒木などの被害の生じた種類ということで、ケヤキ、桜、プラタナス、エンジュ、シダレヤナギ、ユリノキを優先して行うようにして、その中で、今年度については、公園は、先ほど29公園と申し上げたんですが、区内を北部、中部、南部とした場合の南部地域のほうからやっていこうというふうに考えまして、南部地域の公園についてを中心に調査をさせていただきました。街路樹についても、枝折れや倒木の被害のあった木がある路線を優先して選んでやっていったところでございます。

加藤委員

 この健全度を見ると、公園樹木を見ても、B1、B2、Cで大体3分の2ぐらいが何かしら問題を抱えているのかなというところで、区の公園がほとんどこんな危ない状況なのかなと思ったんですけど、今回は特に危険そうだなという樹木をあらかじめ選定した。優先順位を高めたということは、全体の3,000本を見たときにはこんな割合ではないということが一応推計できるということでいいんですか。

細野都市基盤部公園緑地課長

 3,000本を全て、仮に300本できても10年かかってしまうので、過去に枝折れや倒木のあった樹木を優先して、そこを今年度先に作業したというところで、公園についても、例えば江原公園ですが、江原公園などではケヤキとソメイヨシノとヒマラヤスギを先に作業させていただいておりますし、城山公園でも桜、ケヤキを先に調査をさせていただきました。

加藤委員

 シンプルに聞くと、3,000本を全部はかったときに、今B1、B2とCで大体3分の2、健全度悪い側で、Aではないということですけど、3,000本全部調べたら、3,000本だったとしたら、3分の2悪いといったら2,000本が何かしら健全度に問題があるという割合になっちゃうかなと思うんですけど、今回は特に悪そうなのを調べたから、3,000本調べたらAの割合が多いということは推測できるということでいいんですかという質問です。

細野都市基盤部公園緑地課長

 大変失礼しました。今回、診断を行う前に初期診断で職員が調査をすべき樹木を選定した上でやっております。なので、委員おっしゃるように、今後、全部というふうにした場合には、健全度は、これ掛ける10倍ではなくて、よりB1以下の数値は下がっていくものと推測しています。

加藤委員

 B1とB2で長期周期、短期周期の観察が必要と書いてあるんですけど、大体どのぐらいの周期をイメージされているんですか。

細野都市基盤部公園緑地課長

 短期は3年程度を想定しておりまして、長期というものは10年周期程度を想定しております。

加藤委員

 B2で3年ぐらいということで、そうすると、Cにいずれなっていくことを想定して観察が必要ということになると思います。これは3年ぐらい前に私が総括質疑で樹木管理台帳をつくってくださいということで、その際つくっていただくという御回答をいただいて、それとリンクするものだということは前におっしゃっていただいていたんですけども、そうすると、それを言ったときは、結局、健全度ぐあいで言うと、いきなりCになって、いきなり来月切りますと言われちゃっても、地元の住民の方は、それはないだろうとなるので、例えばB2の段階で、そろそろ切らないといけないかもしれないなというのを事前に言っていって、それが計画的に切るということになるのかな。Cになってからだと遅いと思うんですね、はっきり言って。そういったところを、せっかくこういうふうに全部やっているんで、B2になったところというのは既にそういった計画を前もって立てるようなイメージを持たないといけないのかなというふうに考えますけど、いかがでしょうか。

細野都市基盤部公園緑地課長

 委員おっしゃるとおり、確かに急にCですぐ切りますというのもなかなか理解を得にくいところというふうに理解をします。B2とCと両方あるので、両方ともに気をつけて対応をしていかなければならないのですが、まずCのほうの周知については、実際に作業を行う予定がある樹木についての周知を優先して行っていきたいと考えています。また、B2についても、地域にはこういう事情でということはそういった作業の際に御説明の機会があればお伝えしていきたいというふうに考えます。

委員長

 委員会を休憩します。

 

(午後3時00分)

 

委員長

 委員会を再開します。

 

(午後3時15分)

 

 引き続き質疑を続行します。

来住委員

 これまで私の記憶では、台風で、体育館の前のケヤキだったですかね。それから、これは哲学堂公園の大きなヒマラヤスギも倒れたりしていますよね。そういう意味では診断そのものは大事です。しかし、その結果が出た。公表をする。公開される。しかもその中にCという、伐採が必要という診断が出ている木が区として公にされるということは、当然それに対する責任がはっきりと。もちろん、診断している、していないにかかわらず、樹木の管理は区に、少なくとも区道や公園についてはあるわけです。しかし、こうやって精密診断をした結果が、Cで言うと18本が残されているということでした。そうしますと、特に伐採が必要という一言で書いてあるんですが、それぞれその18本の中でも、またCの中でもいろいろあるのかなという気はしますがね。ただ、そう診断した以上は一定の対策が当然とられていないと、最近の台風の状況にもよりますけども、それだけでなく地震もありますし、対策がとられるべきものについて一定の対応が必要だと。先ほど委員からあったように、東中野の西口についても危険と判断される桜については14本、伐採措置が危険ということで行われたわけですね。これはかなり問題だったのは、もちろん桜を切った後にどうするかという対応策が示されない中で行われたことに対する問題がいろいろ発生したということだったと思います。

 そういう点では、Cに対して今回の18本残されているものについて、当然樹木については植えかえをしてほしいと思いますし、近隣や先ほどの委員からもそういう求めがあったと思いますが、今後の対応を含めて、一定の理解はもちろん必要ですけども、対処は当然急がれるものではないのかなと思いますけども、いかがでしょう。

細野都市基盤部公園緑地課長

 委員おっしゃるように、特にCと判定された樹木については、今後、適切な管理のための対応が必要と考えております。今後なんですが、伐採、植えかえまでやっていきたいところなんですが、その時期については今のところ未定でございます。ただ、それに至るまでもちろん放置するということではなくて、より注意した経過観察をさせていただき、場合によっては枝落としなどは先行して軽量化して、被害というか、倒木にならないための予防措置は伐採に至る前にも行っていきたい。その上で、伐採の作業の前には近隣へ周知をした上で作業を続けていきたい。そんなふうに考えてございます。

来住委員

 今後の植えかえについては、季節であったり、その木によっては植える時期もあると思いますので、そのことと一定の手を入れた対策をとるということとは直接リンクしませんが、伐採してすぐに植えかえるということはできないにしても、そういうことをきちんと近隣や地域の皆さんには説明して安心していただくということでの対応策が必要だと思います。

 もう一点は、B2に指摘されている、特に公園樹木で言うとかなりの数があります。先ほど3年周期の観察というふうにおっしゃったかと思うんですが、そういうことにしろ、今後さらに新たな調査を加えて相当な数が公園や街路樹で出てくる可能性が想定されるんですが、そういう樹木の観察を区が、3年というふうに決めている根拠は何かと聞きたいところなんです。なぜ短期周期での観察がB2の場合には3年でいいという何か根拠があるんでしょうか。まずそこを、お願いします。

細野都市基盤部公園緑地課長

 毎年、樹木について、毎年というか、常日ごろ経過観察は必要ですし、特に最低1年ごとの観察は必要という考えであります。その上で、樹木医の診断を3年程度で再度行っていく。B2についてはそういう対応をしていきたいというふうに考えてございます。

来住委員

 安全であるべきですので、3年という周期かもしれませんが、しかし、ここでは観察が必要という診断が出ているわけですから、職員の体制も含めて緻密な観察をして、そういう危険が及ばない状態、しかも樹木の生育をきちんと区として保障できるような、観察できるような、手だてができるような対応をしていただきたいというふうに思っております。これは要望で結構です。

委員長

 他に質疑はありませんか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 質疑がなければ、以上で本報告について終了します。

 [1]次に、5番、訴訟事件の判決及び同判決に対する控訴の提起についての報告を求めます。

細野都市基盤部公園緑地課長

 それでは、所管事項の報告5番、訴訟事件の判決及び同判決に対する控訴の提起について御報告申し上げます。(資料6)

 本報告につきましては、先日の総務委員会においても報告申し上げてございます。

 1番、事件名でございますが、怠る事実の違法確認請求事件でございまして、当事者は原告が中野区民の方4名の方、被告が中野区長です。

 3番、訴訟の経過でございますが、こちらは平成30年(2018年)3月の当委員会で区長を被告とする訴訟の提起について御報告させていただいております。平成30年2月16日に東京地方裁判所に訴えの提起がございました。そして、令和元年12月4日、東京裁判所で却下判決の言い渡しがございました。その上で、同月16日、東京高等裁判所に控訴の提起がなされたものでございます。

 4番、事案の概要でございますが、本件は、中野区の住民である原告らが、東京都市計画公園(平和の森公園)の再整備工事に関して、地方自治法第242条第1項所定の財産の管理を怠る事実があると主張して、同法242条の2第1項第3号の規定に基づいて、被告に対して当該怠る事実の違法確認を求めた住民訴訟でございます。

 その請求の内容でございますが、被告が平和の森公園の再整備工事実施により平和の森公園の価値を減少させ、平和の森公園の適正な管理をしないことが違法であるということを確認するというものでございます。

 これに対して6番、判決でございますが、主文のところでございますが、本件訴えを却下する。訴訟費用は原告らの負担とするというふうになりました。

 その判決の要旨でございますが、アのところでは、本件工事を中止することまたは復旧工事を行うなどの原状回復措置を講じることが、被告が怠っている財産の管理であるということというふうに解されるところでございますが、2ページ目のところの5行目ぐらいのところからちょっと読ませていただくと、「本件公園の整備に関する行為は、中野区が本件公園を設置した目的に沿って本件公園の施設等を整え、公共の用に供するという公園管理行政の見地からする公園行政担当者としての行為であって……その価値の維持・保全を図る財務的処理を直接の目的とする財務会計上の財産管理行為には当たらないというべきである。そして、このことは、当該行為の結果、本件公園の経済的価値に変動を生ずる場合があっても、異なるものではない。したがって、原告らの主張する「怠る事実」が「財産の管理を怠る事実」に該当して住民訴訟の対象となるとはいえない。」というものでございまして、以上によって本件訴えは不適当であるから却下するということでございました。

 これに対して、7番でございますが、控訴の提起がなされまして、控訴の趣旨でございますが、原判決を取り消す。本件を東京地方裁判所に差し戻すとの判決を求めるとの控訴がなされました。

 御報告は以上でございます。

委員長

 ただいまの報告に対し、質疑はありませんか。

 委員会を休憩します。

 

(午後3時26分)

 

委員長

 委員会を再開します。

 

(午後3時27分)

 

 他に質疑はありませんか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 質疑がなければ、以上で本報告について終了します。

 次に、6番、台風第15号・第19号住宅被害対策区市町村支援事業についての報告を求めます。

三王都市基盤部住宅課長

 それでは、台風第15号・第19号住宅被害対策区市町村支援事業について、本年1月31日より緊急的に事業を開始させていただきましたので、その御報告をさせていただきます。(資料7)

 資料をごらんください。令和元年に発生した台風第15号と第19号につきましては、広範囲にわたり家屋などに被害をもたらしているところでございますが、東京都内にも一部損壊した住宅が多数発生した状況となっております。このような住宅被害の状況を踏まえ、東京都が令和元年12月20日付で令和元年台風第15号・第19号住宅被害対策区市町村支援事業補助金交付要綱を制定し、台風による被害を受け住宅の補修工事を実施した都民の方へ区市町村を通じた住宅改修費用の補助事業を開始し、経済的な支援を図ることとなりました。

 本事業の実施の可否は各市町村の判断に委ねられているところでございますが、中野区において本事業の実施の可否を検討し、罹災証明の発行状況を確認したところ、該当台風に起因した住宅被害の発生があることから、中野区においても本補助事業の実施の必要性があると判断し、速やかに区民の方に支援の措置が行き届くよう、1月31日より補助対象となる区民の方からの申請受け付けを開始いたしました。

 1番、本補助事業の概要でございます。

 まず、(1)対象となる住宅でございます。台風第15号または第19号により被害を受けた区内に存する貸し家を除く住宅のうち、罹災証明の発行を受け、床上浸水、床下浸水、その他と判定された住宅となります。罹災証明においてその他と判定された住宅は、中野区の場合、一部損壊程度の被害状況の住宅という位置付けとなります。

 次に、(2)補助対象者でございます。現に自己が所有し、かつ自己が居住する住宅の補修工事を行った者で、補修工事を行うに当たり、みずからの資力が不足する者となっております。したがって、アパートなど賃貸住宅にお住まいの方は、オーナーの責任において補修工事がなされるべきとの考えで、対象とならないこととなっております。

 裏面に移りまして、次に(3)対象となる補修工事の内容でございます。台風第15号または台風第19号により受けた被害の補修をした工事で、施工業者に代金支払い済みのものとしてございます。今回被害に遭われた大部分の方は補修工事を済ませている状況でございますが、一部の方は、施工業者の手配がつかず、工事の着手を待っている状況もあり得ます。このような方もいらっしゃることを踏まえ、区の補助金関係書類の期限を令和2年3月19日と設定しております。

 次に、(4)補助額でございます。東京都の補助要綱の基準を踏まえ、対象となる住戸1戸につき補助工事に要した経費の2分の1か30万円のいずれか低い額を補助する規定としております。

 続きまして、2番の(1)補助対象者数の見込みでございます。補助対象者数の見込みとしましては、罹災証明発行件数及び被害の調査のみを実施した件数のうち、貸し家等の対象外の方を除いた見込みとしまして約50人としております。

 (2)事業の周知方法でございます。①罹災証明発行者及び被害の調査のみ実施者に対して個別に事業の案内文を送付いたしました。②ホームページ及びツイッターへ掲載しております。③区報の掲載は2月20日号を予定しております。また、④区民活動センター宛てに案内チラシの配布を依頼しております。さらに、⑤町会連合会への情報提供を行う予定としております。

 次に、3番、東京都による財源措置でございます。本事業は東京都の補助事業となっておりますので、区の補助額の2分の1について都費の交付が受けられることとなっております。なお、事業の予算措置でございますが、緊急性が高いこと、令和元年度のみの時限的な事業であることを踏まえ、予備費の充用により財源を確保しております。

 4番、これまでの経緯でございます。1月下旬に区の補助金交付要綱を制定し、ホームページ等への掲載、また、罹災証明発行者及び被害調査のみの実施者へ制度の案内の通知を行った上で、1月31日より補助金交付申請の受け付けを開始しました。

 5番、今後の予定でございます。3月19日を区への補助金関係書類の提出期限としており、その後、都への完了実績報告を提出し、補助金を確定する手続を行っていく予定でございます。

 報告は以上となります。

委員長

 ただいまの報告に対し質疑はありませんか。

加藤委員

 補助対象者のところで、みずからの資力が不足する者となっていますけど、この定義というのはどうなったでしょうか。

三王都市基盤部住宅課長

 資力に関する定義ですけれども、この事業による都の考え方では、資力が不足するか否かの判断については、本人からの申し立ての文書、資力に関する申出書というのが様式でございまして、そちらの提出を受けることで処理するように指示されております。例えばですけれども、その申出書の中身ですけれども、年金収入のみで生活に余裕がありませんだとか、補助工事を行うに当たり必要な生活費を切り詰めたため家計に余力がないとか、日常生活費やローンの支払いで余裕がありませんだとか、あと補修工事を行うに当たり借り入れを行っており現在家計に余力がありませんだとか、そういった申出書を通してそれで判断しております。

加藤委員

 次に、補助対象数が50人ぐらいとなっているんですけど、これは罹災証明の発行者数とか、そういったところから推計されているんですか。

三王都市基盤部住宅課長

 罹災証明の発行者数と、あと調査だけ来られた方というのがいらっしゃいまして、罹災証明が発行可能な方から推計して、その中で貸し家等で対象者じゃない方を抜いて、その辺を総合して50人というふうに推定しております。

加藤委員

 そういった人数は絞り込めているというところですけども、3月19日までに工事が終了し、支払い済みでなければいけないというところで、このタイミングで周知してそこまで間に合うのかなという懸念があるんですけど、その辺は区としてどのようにサポートしていくんですか。

三王都市基盤部住宅課長

 そういったのも懸念されますので、まず罹災証明とか発行された個別通知、申請に先立ってホームページにアップ、あとツイッターにもアップさせていただいております。こういった区民活動センターにおけるチラシなどを通して通知をするのと、あとは、これからなんですけれども、町会連合のほうにもそういったチラシをお配りできるような段取りを今しているところでございます。

加藤委員

 というよりは、今というか、すぐ、きょうでもいいです。きょう知ったところで、工事をして支払いまで間に合うのかな。物理的に間に合うのかなというところを懸念しているんです。工事の規模にもよると思うんですけど、東京都としてこのタイミングでこういったのを出してきている時点で、何かその辺の運用の仕方みたいなところを何か言っていたりするんですか。また、区はどう考えているのかというのを伺っています。

三王都市基盤部住宅課長

 都の要綱では、3月19日までに工事の支払いが完了しないと支払いはできないといった要綱でございまして、そちらのほうには従わざるを得ないといったところでございます。区としても、3月19日までの期限というものもございますので、極力その間に区民の方に補助金が出せるように努めてまいりたいと考えております。

加藤委員

 2分の1の補助もしくは30万というところですけど、これがつくから工事をしようと思われる方もいるのかな。そうなったときに、例えばいつも1階とかでそういった相談をやっていたりするじゃないですか。そういうのと連動してやるとか。すぐに工事に入れるような段取りとか、何かそういったところは区はサポートしないんですかということ。

三王都市基盤部住宅課長

 住宅課のほうでリフォーム相談、リフォームをやっている業者をあっせんできますので、急ぎとかであれば、業者さんが選定できない場合はそういったところも活用して、急いで対応できるような措置はとれるように考えていきたいと思います。

来住委員

 簡潔に伺います。まず、この支援事業を中野区が開始するということで、とてもいい方向に検討いただいたなというふうに思います。それは感謝したいと思うんですが、今質疑があったように、極めて時間的に切迫していると、制度の活用がですね。それで、12月20日に東京都が交付要綱を、これは緊急の対応だったので年末の20日に出したと。中野区は、当初といいますか、たしか私の記憶では、1月20日ぐらいまでは、この制度の活用については、活用するということになっていませんでした。それは、区民の方が罹災証明を窓口に持ってきて、それで区はやっていないということを区からの話があって、それで対応をそこから検討されたというふうに思います。

 結果としてやるようになったので評価をしていますが、こういう時限的なものですね。年度内の予算で東京都も処理しなきゃいけないというものですから、ほかの自治体のホームページなどを見ますと、大体1月元旦から出しているところもあるぐらいですから、時間がないので、東京都の12月20日を受けてすぐに自治体としてこれを区民に周知するというやり方を。もちろん要綱をつくらなきゃならないわけですけれども、中野区の要綱は、きょう報告があったように、要綱制定が1月28日ということですか。そうしますと、東京都が決定した約1カ月ぐらい後に中野区が要綱を制定したと。制度としてこれを活用することに決めたということなんですが、そういうことで、1月20日以前と要綱の検討を始めたところの時間的な日程についてはどこにあるんですか。区民との関係でお聞きしたいんですけど。

三王都市基盤部住宅課長

 中野区も12月20日の都の要綱制定を受けて検討は行っておりましたけれども、他区の罹災証明の発行等の比較を踏まえて、他区でも何百とかあるようなところもございまして、中野区としては時限的なものとか、そこも踏まえて実施をちょっと見送っていたところでございます。1月中旬、20日よりも前なんですけど、台風被害に遭われた方が来られて、補修工事の補助に関する問い合わせがあり、補助事業の実施について強い要望があったと。そういった時点で、改めて罹災証明の発行だとかその辺を所管に確認したところ、罹災証明の発行件数とか、あと被害調査のみの実施件数が50を超えているといったことがわかりまして、そこから中野区も事業の実施の必要性があると判断したところで、そこから動いた形になっています。

委員長

 委員会を休憩します。

 

(午後3時42分)

 

委員長

 委員会を再開します。

 

(午後3時43分)

 

来住委員

 いろいろ経過はあったんでしょうけども、台風15号、19号に対して東京都が、やはり議会の求めもあったんでしょう。そういう中で緊急対応の措置を要綱で定めて、どうぞ活用してくださいという告知があった。その数をおっしゃるんですけども、罹災証明の数が多ければどうだ。時間もないので議論には入りませんけど、行政のあり方として、台風で罹災をしたと。しかも証明を持ってきているという中で、区として被災者に寄り添うという気持ちがね。やはり制度上もつくられたわけですから、手を挙げて、要綱を急いで、限られた時間の中で、被災者に寄り添うという対応が僕は必要だったと思うんですよ。そこがちょっと遅れたんではないかと。他の自治体に比べても遅れたのではないかと思うんですけども、その点、ちょっとお聞きしておきたいんですけど、どうだったんでしょう。

安田都市基盤部都市計画課長

 委員おっしゃるとおり、こういった災害対応というのは緊急のものでありますから、素早い対応というのが大事だと思います。ただし、財源確保とか制度上の課題、そこは精査する必要があると思いまして、そういったこととあわせて慎重を期したところであります。今後こういったことを反省としてきちっと進めていきたいと思っています。

久保委員

 ちょっと繰り返しお伺いするようになりますけれども、他の自治体、例えば世田谷区ですとか12月に多分要綱を制定をしていたりとか、1月1日と先ほど来住委員がおっしゃっていた荒川区とか、早くに要綱制定をしていたところもあります。私は今回そのことはここで質問するつもりはなかったんだけれども、そうやって早目にスタートをしていたところと、そうではなくて、そうすると区民に対して、東京都がせっかくつくったこういった予算というか、補助に対して区の取り組みが遅かったのではないか。もしくは、やはり何かさまざまな手続がちょっとぬかっていたんじゃないかというような見方をされても仕方がないんじゃないかなと思うわけですね。やはりそのときにきちっとした対応をしなければいけないと思いますし、議会でもわかりやすく、なぜそうなってしまったのかということをきちっと答弁をするべきだと思います。

 なおかつ、年度末までの時限的なものですから、そこがやはりしっかりと今回対象となる方たちに情報が行き渡り、申請をしていただける取り組み、時間が短いがゆえにやらねばならないところもあると思います。スタートが早いところは逆に締め切りが早いというようなところもあるのかと思います。その辺のところが区の取り組みとしてどうだったのかというところを、誤解がないようにちゃんと説明していただきたいなと思うんですけれども、お願いします。

安田都市基盤部都市計画課長

 委員おっしゃるとおり、素早い対応は非常に大事だというふうに考えておりますけれども、今回のケースは、東京都は、制度は出しましたけれども、要綱については出していませんでした。要綱について、例えばさかのぼりで既に支払ったものをどういった証明をするか。そういった課題は当然法的に精査しないといけないというところで遅れたところはありますけれども、災害対応ということ、あと緊急的な一時的な期間のもので、そういったところは今回の反省材料として、きちっと次回に生かしていきたいというふうに考えております。

委員長

 他に質疑はありませんか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 質疑がなければ、以上で本報告について終了します。

 次に、7番、西武新宿線沿線まちづくり整備方針(鷺ノ宮駅周辺地区編)(案)及び西武新宿線沿線まちづくり整備方針(都立家政駅周辺地区編)(案)についての報告を求めます。

狩野まちづくり推進部野方以西担当課長

 それでは、西武新宿線沿線まちづくり整備方針(鷺ノ宮駅周辺地区編)(案)及び西武新宿線沿線まちづくり整備方針(都立家政駅周辺地区編)(案)について御報告させていただきます。(資料8)

 昨年8月に作成いたしました鷺ノ宮駅及び都立家政駅周辺地区に関するまちづくり整備方針(素案)につきまして、10月に行いました両地区の意見交換会の意見を踏まえ、まちづくり整備方針(案)を作成いたしましたので、御報告させていただきます。

 1のまちづくり整備方針(素案)から主な変更箇所について御説明いたします。

 (1)の鷺ノ宮駅周辺地区編についてでございます。西武新宿線沿線まちづくり整備方針(鷺ノ宮駅周辺地区編)(案)の29ページ、最後のページをごらんください。10月の意見交換会におきまして、地区内の主な事業の事業者が誰なのかわかりづらいという意見がございましたので、参考といたしまして地区内の主な事業を追加してございます。

 続きまして、(2)の都立家政駅周辺地区編についてでございます。一つ目の「開かずの踏切があり、都立家政商店街にある踏切は自動車・歩行者ボトルネック踏切となっており」という記載についてでございますが、この踏切につきましては自動車ボトルネック踏切でないため、「自動車」という記載を削除し、「歩行者ボトルネック踏切」と変更してございます。二つ目につきましては、鷺ノ宮駅周辺地区編と同様に地区内の主な事業を追加してございます。

 変更箇所は以上でございます。

 最後に、今後の予定でございますが、2月27日から3月18日までパブリック・コメントを3週間実施いたします。また、この期間中の2月27日(木曜日)から3月1日(日曜日)にかけましてまちづくり整備方針(案)の説明会を開催いたします。その後、パブリック・コメントの意見等を踏まえまして、整備方針につきましては4月以降に策定することを考えてございます。

 報告につきましては以上でございます。

委員長

 ただいまの報告に対し質疑はありませんか。よろしいですか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 質疑がなければ、以上で本報告について終了します。

 次に、8番、中野四季の都市(まち)の都市計画についての報告を求めます。

松前まちづくり推進部中野駅周辺まちづくり課長

 中野四季の都市(まち)の都市計画について御報告をいたします。

 中野四季の都市(まち)の北東エリア、新庁舎整備予定地と隣接する民有地でございますが、このエリアにつきましては、北東エリア整備方針に基づきまして地区計画の変更の手続に入っているところでございます。今回はその地区計画の変更原案等について御報告をさせていただきます。

 まず、1番、中野四丁目地区地区計画について、(1)地区の現況でございます。こちらは、位置、面積、また用途地域等々は図1に示すとおりでございます。お読みおきをいただければと思います。

 ページをめくっていただきまして2ページ目ですが、(2)のこれまでの経緯、また(3)の地区計画変更の要旨、これを合わせて図2をごらんいただきながら御報告したいと思います。今回、新庁舎整備予定地を区域3-4、また隣接する民有地、黄色く着色してございますが、こちらを区域3-5という枝番号を振ってございます。これまでこの中野四丁目地区地区計画のうち新庁舎予定地までは再開発等促進区がかかってございました。今回、区域3-5も促進区を拡大いたしまして、3-4と3-5に地区施設等を定める地区整備計画、また、区域3-4につきましては、新庁舎の建築計画がまとまったことを踏まえて、建物に関するルール、これも定めていくといったのが今回の変更の要旨となってございます。

 それでは、(4)地区計画原案の概要となります。本日の資料で別紙1というものをつけてございまして、こちらはもう都市計画の図書のスタイルそのものになってございますが、非常にボリュームもございますので、この本体資料で変更の概要を御説明したいと思います。

 まず、2ページの下のほう、地区計画の目標でございます。こちら、点線の四角で該当する文章を引用してございますが、中野四季の都市(まち)北東エリア整備方針の策定を反映した表現に改めてございます。これはその四角の中の下線を引いているところ、「及びエリア整備方針を策定し」といったところの表記を改めているという変更内容となってございます。

 3ページに移りまして、区域の整備・開発及び保全に関する方針でございます。

 まず、公共施設等の整備の方針でございますが、こちらは今定めているところは都市計画公園約1.5ヘクタール、公共空地約1.5ヘクタールと数値を表記しているところでございますが、今回の変更の中で公共空地が新規に加わるところがございます。したがいまして、実態としては数値がふえるんですけれども、数値がふえることがまるで方針に反して見えるようなことがないようにという思いでございまして、この数値を削除するという変更をしてございます。

 続きまして、建築物等の整備の方針でございます。こちらも該当する文章を点線の四角の中で引用してございますが、まず、四季の都市(まち)北東エリア整備方針の策定、また、中野駅周辺各地区のまちづくり方針の策定を反映した表現に改めるということで、1)と2)にアンダーラインを引いているような表記に表現を改めているところでございます。また、5)が容積率の考え方でございますが、こちらは新たに区域3の容積率の考え方を「概ね400%以内」という文言を追加しているという変更がございます。

 続きまして、再開発等促進区でございます。まず、面積がこれまでは16.8ヘクタールであったところを、先ほど申し上げましたように、区域3のほうを拡大するということで、区域全体約18ヘクタールに変更するものでございます。また、再開発等促進区の中で定める主要な公共施設でございますが、その他の公共空地としてこれまでは公共空地約1.5ヘクタール、これだけだったところに加えまして、公共空地2号約2,600平米、これを新設で加えるという変更をしてございます。

 続きまして、4ページになります。地区整備計画でございますが、地区施設の内容につきまして、これは5ページに図3を付してございますので、これをごらんいただきながら御説明したいと思います。まず、この図3の早稲田通りとけやき通り沿いに赤い実線が引かれているところがございます。東側から申し上げますと、歩道状空地11号、これは中学校の北側でございますが、幅2メートル、延長約90メートルで定めたいと考えております。こちら、今現在の指定は緑地2号という位置付けをしてございますが、今回、区域3-5、3-4の道路沿いに歩道状空地を定めるという、歩行者のネットワークの連続性を踏まえて、緑地2号から歩道状空地11号という名称で再編廃止をしたいというふうに考えております。

 続いて、その並び、民間の施設の前面になりますが、歩道状空地10号、幅2メートル、延長約50メートル、また引き続き歩道状空地9号、幅2メートル、延長約90メートル、そして新庁舎の左沿いにつきましては歩道状空地8号、幅2メートル、延長約70メートルを定めたいと考えております。また、その並び、3-4の角になりますが、黄色で歩行者通路4号、こちらは幅が4メートル、延長約100メートルということで考えてございますが、こちらは中野四丁目新北口地区計画の方針付図で、ちょうど中野駅の南北通路から駅前エリアを通って中野四丁目西エリア、そこから新庁舎をこれまでは歩行者デッキでつなぐという考え方を方針付図で示しているところがございます。したがいまして、この新庁舎につきましても、けやき道路の道路半分の線から新庁舎に至るところまで少し短く黄色の線がつながってございますが、そこも含めて延長約100メートルということで定めていきたいと考えております。ちなみに、この歩行者通路には将来のそういったデッキや階段、昇降機等も含むものとして捉えているところでございます。

 さらに、この街区の中に緑の点線が何本か走ってございます。まず、新庁舎と民有地の境のところ、こちらは緑道1号、幅4メートル、延長約60メートル。また、民有地の境のそのお隣は緑道2号、こちらは幅8メートル、延長約50メートル。その並び、民有地の東西の境に緑道3号、こちらも幅4メートル、延長50メートル。そして、中学校と民有地をまたぐ形で緑道4号、こちらは幅が4メートルから10メートル、延長約110メートルとしてございます。こちら、4メートルから10メートルということで幅があるところは、今この集合住宅のところに位置指定道路がかかってございます。将来もこの位置指定道路は残るということを想定いたしますと、その位置指定道路が6メートルございますので、そこを除く部分は4メートル、そこの幅も含まれるところは10メートルということになろうかということで4メートルから10メートルという指定をしているところでございます。ちなみに、今、中学校の東側沿いは歩行者通路4号ということで指定がされているところでございますが、将来は民有地の開発整備に伴って再編廃止ということを想定しているものでございます。

 続きまして、新庁舎整備予定地と民有地に一部またがって公共空地2号、黄緑色で着色している部分でございますが、面積約2,600平米で定めていきたいということを考えてございます。

 これらを主要な公共施設、地区施設として定めることを想定してございます。

 続きまして、4ページの下半分、建築物に関する事項でございます。こちらは区域3-4につきまして新庁舎の建築計画がまとまったことから定めてございます。区域3-5につきましては、この後にそれぞれの建物計画、開発・整備計画がまとまったところで改めて定めるというところになってございます。

 まず、区域3-4の建築物等の用途の制限でございます。次に掲げるものは建築してはならないということで、風営法に定める事項、また基準法で定める事項等の記載を考えております。容積率の最高限度、こちらは10分の45、450%、敷地面積の最低限度は0.5ヘクタール、一つ飛ばしまして建築物の高さの最高限度は55メートルというふうに考えてございます。

 また、壁面の位置の制限につきましては、5ページの図の4をごらんください。こちらにつきましても、区域3-4につきまして、赤い点線、1号壁面、また区画街路沿いには緑の点線、3号壁面、これを定めていくのとあわせて、この除外対象につきましても、歩行者デッキや階段、スロープなど交通ネットワークに資する施設、また、道路から地下駐車場に通ずる斜路、ひさしなど歩行者の快適性に必要なもの、これらは除きますよといった規定を加えているというものになってございます。

 これらが地区計画の変更概要でございます。これらは東京都決定の内容になってございまして、この別紙1の資料のほうで1ページ目から7ページ目までは変更原案そのもの、また8から15ページは変更概要で新旧対照表のようなつくりになってございます。また、16から18ページは計画図というふうになってございますので、これは後ほどお読みおき、御確認いただければと思います。

 ページをめくっていただきまして6ページでございます。これまでが地区計画の変更概要でございましたが、2番は、この地区計画に関連する都市計画の変更ということで、中野区決定のものが二つございます。

 まず、(1)が高度地区の廃止でございます。こちらの区域3-4につきまして、現在、第二種高度地区が定められているところでございますが、地区計画に高さの最高限度、壁面位置の制限、これらを定めることから、既定の高度地区を廃止することを考えてございます。

 また、(2)防火地域の指定でございます。こちらも、区域3-4につきましては防火性能を向上する必要があるということから、準防火地域を防火地域に変更するということを予定してございます。

 続きまして、3番、開発計画でございます。こちら、区域3-4における新庁舎整備となってございますが、資料別紙2を添付してございます。こちらはもう既に総務委員会等で御報告をさせていただいております新庁舎の基本設計の概要を最初の1ページ、2ページに記しております。また、3ページでは日影図、4ページ目につきましては風環境を、それぞれ調査をして問題はないだろうということを確認しているという内容になってございますので、こちらも後ほどお読みおきいただければと思います。

 また本体資料に戻ってきまして、最後、4番、今後の予定でございます。都市計画決定までの流れになりますが、本年2月に今度は都市計画の案の説明会をしたいと考えております。その説明会の後に2月に案の公告・縦覧、そして年度が明けて4月に中野区の都市計画審議会を開催いただきまして、中野区決定の都市計画の諮問、また都決定の地区計画の意見照会に対する諮問、これをお願いしたいと考えてございます。また、5月には東京都の都市計画審議会が開催される予定でございまして、都決定の地区計画に関する諮問が行われる予定でございます。それを経て6月ごろの決定告示を予定しているというところでございます。

 御報告は以上でございます。

委員長

 ただいまの報告に対し質疑はありませんか。

久保委員

 長いことお疲れさまでございました。

 3ページの公共施設等の整備の方針のところの都市計画公園の1.5ヘクタールと公共空地1.5ヘクタール、数値がふえるので削除というふうにおっしゃっておりましたけれども、実際はこれは幾つになるんですか。

松前まちづくり推進部中野駅周辺まちづくり課長

 まず、都市計画公園自体は、1.5ヘクタールとはなっておりますが、既に拡張部分の0.6ヘクタールがふえてございます。また、公共空地は、今の1.5ヘクタールに加えて今回新規で公共空地2号、2,600平米、これを追加することを予定しているところでございます。

久保委員

 削除をされる必要性がいま一つ私にはよくわからなかったです。

 5ページのところですけれども、緑道の1号、2号、3号、4号というのが入っています。緑道というのは、こういう都市計画を行う上で、公共施設、地区施設の中に今入っているわけですけれども、どういう意味合いがあって、ここではどのような役割のものなのか教えてください。

松前まちづくり推進部中野駅周辺まちづくり課長

 今回、緑道ということの地区施設で位置付けてございますが、基本的にはこの街区内外の歩行者ネットワークをきちんと整備すること。また、みどりのネットワーク、これも非常に大事であろうということで、単純に通路という通行機能だけで規定するのではなくて、しっかりと緑の配置もしていくという事柄もこの整備の中で担保したいということから緑道というような位置付けにしているところでございます。

久保委員

 それで、ここ、区域3-5内にこの緑道というのがあるわけですけれども、この3-5の、要するに5ページの下の図と上の図というふうに見比べると、緑道があることによって、先ほど単に通路ということではなくて緑道を位置付けるということでしたけれども、この3-5のエリアを緑道によって分割しているようにも感じるんですけれども、この位置には何か意味があるんですか。

松前まちづくり推進部中野駅周辺まちづくり課長

 分断というか、確かに敷地にまたがって設定を今想定しているところでございますが、それぞれの将来の開発・整備においては、この街区の歩行者のネットワークをきちんと整備をしていくことと、また、公共空地にも将来は例えば緑道2号であればつながっていくということから、むしろエリアの中のネットワークをより強化をするということでこのような配置をしているところでございます。

久保委員

 この緑道というのは、道路なわけではないんだと思うんですけれども、どこの管理で、どこの所持するものというか、それはどうなっているんですか。

松前まちづくり推進部中野駅周辺まちづくり課長

 基本的にはその土地の所有者の管理、また所有になってくるものでございます。

久保委員

 ということは中野区ではないということですかね。

松前まちづくり推進部中野駅周辺まちづくり課長

 民有地にまたがっているものはそれぞれの民間の管理ということになります。

久保委員

 それは民間のほうとも協議をしてこのようなことになったのかなと思います。

 それで、以前より何度かお伺いをしておりますけれども、4ページのところに区域3-4のことが示されています。建築物等の高さの最高限度55メートルで、こちらの別紙2のほうには区役所の高さ50メートルというふうになってございます。この辺のところが、区役所がもっと高い建物が建てられるはずではなかったのかというようなことをおっしゃる方もおいでになられますけれども、それは手続上本当はどうであったのかということと、今回、区役所建設においてこの都市計画とはどのような意味を持っているのか教えてください。

松前まちづくり推進部中野駅周辺まちづくり課長

 建物の最高限度でございますが、基本的には新庁舎の基本設計がまとまって、こういった建物計画、周辺の基本的な開発・整備の内容を踏まえて建物の高さもこのように定めたところでございます。また、新庁舎を建設するに当たっては、そもそもこの新庁舎整備予定地は促進区の中に入ってございましたし、基本的には今現在の用途、容積でございましたらば、今の設計内容の建築物はままならないという状況でございました。基本的にはこの四季の都市(まち)の北東エリアも新庁舎整備を控えていますし、また隣接する民間の将来の建てかえ計画、これもずっともう長い間の課題として協議をしてきたところもございます。したがって、促進区を全体に活用して、こういった基盤を整えて、土地を健全に高度利用できる環境を整えて、新庁舎も必要な建てかえ内容の整備をし、また周辺の民有地についても将来の建てかえの可能性をきちんとここで整えるという意味が大きくございます。

久保委員

 要するに、こういった都市計画を進めていかなければ、現在、区役所のほうはこの別紙2のような形で進んでいますけれども、こういった設計では難しかったということと、それから、この区域3-5にある民地の方たちの建てかえ自体も難しかった。この区域3-5の方たちの建てかえについてですけれども、これは区域3-4と何か関係性があるんでしょうか。そうではなくて、この区域3-5は、今回のこの都市計画変更の区域3-5のほうの変更だけでこういった建てかえというのができるというようなことになるんでしょうか。

松前まちづくり推進部中野駅周辺まちづくり課長

 今回、区域3-5はまだ具体の建築計画がまとまってございませんので、まずは促進区を拡大するということと、先ほど申し上げたような地区施設、必要最低限の地区施設を今回、地区整備計画で定めるというところまでを決めさせていただこうと考えております。今後、区域3-5につきましては、個別の例えばマンションの建てかえについて具体の建築計画がまとまって、それを東京都並びに区とも協議をしながら、適切に今度は区域3-5の建物に関するルールであるとか、あるいはそのほかの地区施設等を改めて定めるという、またそのときのタイミングで都市計画を変更する必要が生じてまいります。

来住委員

 5ページのところですけれども、例えば3-5で歩道状空地9号でいきますと幅員が2メートルということで、それぞれ4メートルのところも、その下でいくと緑道1号は幅員4メートルということになりますけども、幅員2メートルというのは、現道の道路の歩道からさらに、当然これは私有地になりますので2メートル下がる。その部分が幅員として提供されるというふうに理解をしますけども、そういうことでよろしいんですか。

松前まちづくり推進部中野駅周辺まちづくり課長

 おっしゃるとおりでございます。

来住委員

 四季の森に取りついた新しい道路なども、それなりの自転車と歩行者を分けながら一定の幅を持たせていますし、もちろん都道でも10メートルの歩道を確保している都道なんかもあるわけですけども、この幅員2メートルの提供というのは何か根拠があって、歩道状空地の幅員2メートルというのは、それ以上はできないという何か基準があるんですか。

松前まちづくり推進部中野駅周辺まちづくり課長

 こういった幅は東京都との協議の中で設定をしているところでございます。委員おっしゃるように、こちら今、早稲田通りも拡幅事業を東京都のほうでやられている中で、さらに歩道的に使える空間として2メートルを定めて、恐らく区域3-5につきましては、将来の開発・整備がまとまりましたらば、また壁面のルールも一定ここに定まってくるものだろうと考えられます。したがいまして、民有地敷地の中においても相当なセットバック部分というか、そういったものが見込まれるであろう中で、今回は快適に歩行者が通行し得るスペースとして2メートルが妥当であるということで定めているところでございます。

来住委員

 かなりの人口増が見込まれますので、その2メートルが果たして妥当なのかということについては、想像ですけども、疑問があります。しっかりと幅員をとった形での、もちろん風害なども当然予測されますし、自転車利用もありますし、いろんな形での利用を考えれば2メートル以上の提供を求めていただきたいなというふうに思っています。

 公共空地2号の2,600平米ということで、この空地の部分は、今、四季の森の部分で公園との間の空地がありますけども、使い用として区民との関係でいうと、この公共空地の扱いはどういうふうに今後利用が可能なのかということについて、もし今の段階でわかれば教えてください。

松前まちづくり推進部中野駅周辺まちづくり課長

 基本的に公共空地は通常一般の利用に供する空間ということで、普通にいろんな方が通り抜けられる空間でございます。また、基本的に四季の都市(まち)でセントラルパークの前面の空間も、あそこも公共空地ということで、一定の手続を踏まえればああいったイベントの利用に供することもできる。かなりそういった自由度の可能性のある空間であるというところでございます。

来住委員

 民有地ですから、管理者がいて所有者がいるわけですけど、区がそういう区民の皆さんの先ほどおっしゃったイベント等での活用については一定保障ができると。そういうことを区としても働きかけはできる関係で公共空地としての提供が行われるという理解でよろしいんでしょうか。

松前まちづくり推進部中野駅周辺まちづくり課長

 ちょうどこの公共空地の区域3-4に係る部分については、集いの広場というような、新庁舎担当の資料にはそのような表記もしているところでございます。この新庁舎の1階のイベントスペースと連携して活用できるような、そんな利用も将来は検討していきたいという位置付けでございます。

加藤委員

 都計審の委員なんでのところの質問は避けますけど、中野駅周辺全体で連携して議論というか、所管同士で議論できているのかなと疑義が生じたので、1点お伺いします。別紙2の区役所の平面図があるんですけど、区役所の西側に集いの広場というのがあります。たしかサンプラザのアリーナの東にも集いの広場という名前で一応検討していたように思うんですけど、二つとも集いの広場というのだとなかなかどうだろうと思うんです。その辺ちゃんと連携してやっているのかなというところの一端に見えてしまうんですけど、その辺どうなっているでしょうか。

石井まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長

 新北口駅前エリアのほうの集いの広場というところも今回のこちらの新区役所のほうの集いの広場というのも、いずれもその敷地の中の広場の空間、ここで言う公共空地ということになりますので、位置付けとしては同じような位置付けになろうかというところです。さらに、どういった性格の広場として活用するかといったときに、集いの広場という、たまたま同じような表現になったということでございます。

加藤委員

 またサンプラザの話をするつもりもないですけど、出会いの広場でしたっけ。それと集いの広場で、性格性が違うというのを広場の名前でニュアンスを読ませると言われても、その定義もどこにも示されていないので、その辺はしっかりと、どういった方向性でいくのかというのを示すような形を今後とっていく。そしてまた、たまたまというより、連携をちゃんと各所管でしているならそういうこともないのかなと思って、まだ名前は決定するような時期ではないのかもしれないですけど、その辺が何か勘違いしてしまう。同じ名前だったりすると、というところもありますので、しっかりと連携をとっていただきたいなと思います。

委員長

 他に質疑はありませんか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 質疑がなければ、以上で本報告について終了します。

安田都市基盤部都市計画課長

 先ほどの台風15号・19号の住宅被害対策市町村支援事業について、私の答弁に少し誤解があるところがありましたので、補足して訂正させていただきます。

 先ほどの答弁では、要綱ができていなかったというくだりがあったと思うんですけども、これについては、最初、区にこの制度の説明があったときには要綱ができておりませんでした。その後、年も押し迫った12月20日付で都は要綱を制定しているということで、訂正させていただきます。

委員長

 よろしいですかね。

 委員会を休憩します。

 

(午後4時20分)

 

委員長

 委員会を再開します。

 

(午後4時21分)

 

 次に、9番、中野四丁目における「マンション再生まちづくり計画」の策定についての報告を求めます。

松前まちづくり推進部中野駅周辺まちづくり課長

 中野四丁目における「マンション再生まちづくり計画」の策定について御報告をいたします。(資料10)

 東京都におきまして、今般、まちづくりと連携してマンションの建てかえを促進するマンション再生まちづくり制度が創設されました。一方で、中野駅周辺におきましても中野四季の都市(まち)北東エリア整備方針の中で、旧耐震時代の年代に建築された民間の共同住宅の建てかえ、これを誘導していく考えを示しているところでございます。このたびこの制度を活用いたしまして、中野四丁目全域を対象にマンション再生まちづくり計画を策定したいという考えの御報告でございます。

 1番、この制度の概要でございます。こちらは、区域内のマンションの再生を図る必要性が特に高い地区、これを都が指定をして必要な支援を行うことで、安全で良質なマンションストックの形成、また安全・安心な都市の実現、これらを図るというのがこの制度の狙いとなってございます。区市町村がマンション再生まちづくり計画を取りまとめ、都がその計画を認定し、マンション再生まちづくり推進地区の指定が行われるという流れでございます。指定された区域の老朽マンションにつきましては、建てかえに係る支援や容積率の緩和、これらが図られるという制度でございます。

 ここで別紙1をごらんください。この制度の概要を取りまとめた資料になってございます。この表面の中段にはこのマンション再生まちづくり推進地区の指定要件が載ってございまして、一つが以下に適合する地区であることということで、ごらんの①、②、③の要件がございます。またもう一つ、都が定める事項を記載した計画、いわゆるマンション再生まちづくり計画になるんですが、これが作成されているということが指定の要件になってございます。

 その下はマンション再生まちづくり制度の流れでございますが、先ほど申し上げたとおり、区市町村がまず計画を取りまとめ、区市町村が計画検討に要する費用、これについても補助が充てられるという制度でございます。その計画を都が認定し、推進地区の指定が行われます。そして、管理組合、マンションの管理組合が建てかえ等についての合意形成、この合意形成に係る経費についても一部補助が設定されているところでございます。そして、合意形成がされて、マンション建てかえ計画が策定されましたら、区市町村がその建てかえ計画を認定し、マンションの建てかえ事業を実施する。このような流れが想定されているところでございます。

 裏面をごらんください。この裏面の中半分以下に容積率の緩和のことが記されてございます。こちらはまちづくりと連携しての建てかえということで、まさにここの中に例示されていますとおり、再開発等促進区を定める地区計画、これによるまちづくりが進められる場合においても一定の容積の緩和を見込まれているという制度でございます。これらがこの制度の特徴ということでございます。

 またこの頭紙に戻っていただけますでしょうか。2番の中野四丁目におけるマンション再生まちづくり計画の考え方でございます。現在、中野四丁目では、囲町及び新北口駅前エリア、また新北口西エリア、そして四季の都市(まち)の北東エリア、それぞれにつきましてまちづくりの考え方が示され、現実的に動いているというような状況がございます。この四季の都市(まち)の北東エリアにおいては旧耐震時代のマンションがあるということから、この制度を活用して計画を策定をしていきたいということで、別紙2をごらんください。

 こちら、別紙2の裏面がまちづくりの計画図の案というふうになってございます。こちら、計画の対象範囲は中野四丁目全体を想定してございます。この中野四丁目全体を計画対象といたしまして、まちづくりの目標の案としては、地区全体で連携のとれた魅力的な都市空間の創出、また、広域避難場所である中野区役所一帯の安全性向上に資するオープンスペースの拡大、こういったことをまちづくりの目標に掲げたいと思っております。また、まちづくりの方針としては、中野駅を起点とした歩行者デッキや歩道状空地の整備によるにぎわいや回遊動線の整備、また歩行者ネットワークの形成、合理的で健全な土地の高度利用、こういったものを図っていきたいというふうに考えてございます。

 実際には、この計画図の中で旧耐震時代に建設されたマンションは、北東エリアの2棟と中野四丁目西地区の1棟、計3棟がございます。このうち中野四丁目西エリアにつきましては、既に第一種市街地再開発事業の準備組合によって再開発事業の検討がされているということから、この制度による容積緩和というものの対象にはならないかというふうに思っております。現実的にはこの北東エリア、これらが将来建てかえをするということにおきましては、促進区を活用して建てかえ更新を図るものの、この制度におきましてもこの計画に位置付けることによって、この制度によっても一定の容積率の緩和、これが期待できるといったような内容になろうかというところでございます。

 こういった内容が現在この中野四丁目のマンション再生まちづくり計画の概要でございます。

 またここで頭紙に戻っていただきまして、最後、今後の予定でございます。このマンション再生まちづくり計画につきましては令和2年度の策定を予定しているところでございます。

 御報告は以上です。

委員長

 ただいまの報告に対し質疑はありませんか。

加藤委員

 こういった試みは区の中で一番最初になろうかと思いますけども、今後さんざん都市計画マスタープラン、住宅マスタープランの改定、まちづくりを進めていくという中で、その中で試金石になる事業というふうに考えています。そういう中で、マンションを基軸として、この中に、別紙1の要件のところで、エの「マンション以外の住宅を含めて1000戸以上の大規模住宅団地の再生」とか、例えばマンションを軸としてその地域全体を再生まちづくりができるというような認識ですけど、今回もそうですけど、そういう大規模なマンションが軸にあれば、それができるというルールなんでしょうか。

松前まちづくり推進部中野駅周辺まちづくり課長

 基本的には老朽マンションがその地区内にあるということが前提になりますが、それがあるだけではなくて、その周辺のある一定の地区においてまちづくりが実際に検討されて、方針がしっかり示されて、道路や空地といった基盤、これもあわせて整えられることによって、容積を緩和してマンションの建てかえを促進しようということが非常にポイントとなる制度でございます。

加藤委員

 その地域の方々の意気込み、やる気みたいなのがもちろん必要だと思うんですけども、その辺を調整する。今回は区がかなり、どういった立ち位置というか、難しいところだと思うんですけど、やられているのか。また、ここは特別なのか。今後こういったことがあったとき区はこういった事業としてどうやってかかわっていくのかというのをちょっと教えていただきたい。

松前まちづくり推進部中野駅周辺まちづくり課長

 まさに中野四季の都市(まち)の特に北東エリアにつきましては、もう警察大学校跡地の開発・整備が行われた平成19年、実際にはそれよりも前から該当するマンションの方とはまちづくりに関する意見交換というか、協議をずっと続けてまいりました。この間、駅周辺のまちづくりのグランドデザインとか周辺の動き、そして四季の都市(まち)の動きも逐次協議をしながら、そうやって時間をかけながら信頼関係とか積み重ねてきて、北東エリアの整備方針の内容も、もちろんこの民間のマンションの地権者さんを含め、全て合意、確認をとりながら積み上げてつくってきたところでございます。

 今回まさにこの中野四丁目地区地区計画の変更をすることもこの地権者の皆さんも了解をされていますし、今後は、今実際このマンションの皆さんも建てかえに向けた具体の検討をしっかりと取り組んでいらっしゃいまして、建てかえを推進することも既に管理組合で決議がされているというような状況に至っているということから、区としては引き続き必要に応じて都市計画の変更をし、こういった行政として策定すべき計画を整えて将来の開発整備には備えていきたいというふうに考えております。

加藤委員

 弥生町三丁目の防災まちづくりなどを見ていますと、やはり区がかなり率先して道路拡張のために御尽力されていますけども、そういう中で中野区がやっているということが住民の方々に信頼感を与えて、それが事業を進めているというところもかなりあると思っているんですけども、区があまり前に出過ぎても難しいところもあるのかもしれないですけど、区がけつ持ちとは言わないものの、区がしっかりとその辺を支えられるところは支えていきますよというような姿っていうのが区民の方々、この関係地権者に対して大きな安心感になってくるのかなと思っているんですけど、その辺は担当者としてどういった形で関与をしているというのが、表現は難しいかもしれないんですけども、どのような感じで携わっているのか教えていただきたいと思います。

松前まちづくり推進部中野駅周辺まちづくり課長

 多少先ほどの答弁の繰り返しになるんですが、基本的に中野駅周辺につきましてはグランドデザインを策定してしっかりと区としてビジョンを持ちまして、それにブレることなく、各地区のさらにブレークダウンしたまちづくり方針をつくり、それに伴って区が整備すべき基盤、また民間活力、再開発事業、それらと公民連携をしながらまちづくりを進めてきたところでございます。こういったビジョンをしっかり示しながら御理解をいただくという基本姿勢をしっかりと貫いて進めてこられた結果かなというふうに思います。

加藤委員

 最後、コメントですけども、冒頭言いましたけど、やっぱり試金石となるところですので、これの成功が中野区のまちづくりを前進させる一つの大きなきっかけになろうかと思いますんで、職員の方々、よろしくお願いいたします。

久保委員

 確認ですけれども、先ほど四季の都市(まち)の都市計画の3-5の区域のことを伺いまして、3-5の区域については今後もまた都市計画決定しなければいけないことがあって、それが済んでからのこちらの再生まちづくり計画ということでいいんでしょうか。

松前まちづくり推進部中野駅周辺まちづくり課長

 基本的に区域3-5は、今はまだ促進区に入ってございますが、今回そこを含めるという変更の手続をまさにしているところでございます。こちらは、マンション再生まちづくり制度はそういった促進区も含めたまちづくりの中で建てかえをする場合ということでございますから、基本的には今行っている地区計画変更の手続を完了し、きちんと今の都市計画を変えた上で、この計画策定に基づいて将来の開発・整備を進めていきたいということでございます。

久保委員

 そういう手順ということですよね。

 それで、これは中野四丁目西地区のほうは対象にならないと先ほどおっしゃっていましたけれども、第3回定例会のときにも中野四丁目西地区にできるマンションの戸数が900戸ということで、大変この駅周辺のさまざまな住宅戸数がふえていくことに対する懸念について質問させていただきましたけれども、実際のところ、また区域3-5の民間マンションにつきましても、建てかえと、また高度化というようなことになってくると住宅戸数がふえていくのかなと思います。今後、マンション再生まちづくり計画ではありますが、実際には中野駅周辺、また中野四丁目エリアのマンションの戸数ですとか、そういったことをこれは定めるものではないので、しっかりその辺のところも見通しを立てながら今後のまちづくりのことを考えていかなければいけないのではないかなと思いますけれども、それはいかがお考えですか。

松前まちづくり推進部中野駅周辺まちづくり課長

 委員御指摘のとおり、中野四丁目西地区、そしてこの北東エリア、駅周辺のさまざまな開発によって、夜間人口、昼間人口がふえるという見込みがございます。こういったことが将来の行政サービスに対する影響であるとか、そういったことについては、駅周辺まちづくり課だけではなくて、全庁的にこの状況を共有しながら、それを踏まえた公共施設のあり方、あるいは学校のあり方、そういったものをきちんと適切に対応できるように全庁として共有、協議をしてまいるところでございます。

久保委員

 ぜひお願いいたします。

 一つ教えていただきたいんですけれども、このマンション再生まちづくり推進地区の指定というのは特定緊急輸送道路の場合にも該当するんでしょうか。だとすると、ほかのエリアでも、中野区内でマンション再生まちづくり計画を策定することによって該当することができるんでしょうか。その辺を教えてください。

千田まちづくり推進部まちづくり計画課長

 まず、今委員からお話があったとおり、ほかの地区でも活用可能ということになります。ただ、一方で、先ほど中野駅周辺まちづくり課長のほうから話があったように、中野駅周辺についてはグランドデザイン等のビジョン、それを実現するための取り組みが行われて、それを実現するための手段としてこの制度を運用するということが明確なんですけど、ほかの地区については、今後この制度をどのようなケースで活用していくかというのを検討する必要がございますので、今後追ってその運用について明らかにしていこうというところがございます。

 補足ですけど、容積の割り増しというのもございますし、あと補助事業としての制度活用というのもございますので、その2点を考えますと、どのようなものに対して出すかというのがやはり事前に整理が必要というところでございます。

来住委員

 先ほどの報告をちょっと聞きそびれたのかなと思うんですが、中野四丁目新北口西エリアについてはもう既に組合施行で一定の方向が定まってきつつあって、いろいろ地権者の中でやっているということを聞いているんですが、エリア的に、大きな点線の中ということになると西エリアも入ると思うんですけども、これも既にもうそういう形で進んでいるけども、この事業の制度については対象地域になるということですか。

松前まちづくり推進部中野駅周辺まちづくり課長

 この計画の対象範囲を今回中野四丁目全域というふうに考えてございます。実際にこの制度を活用した容積の緩和等はこの北東エリアのマンションの2棟が該当するかなというところではあるんですが、あくまでもこの制度の趣旨はまちづくりと連携しての建てかえ、そのまちづくりが目指すところの目標や方針がきちんと整備されるのかといったところになりますので、この中野四丁目地区全体がまちづくり事業の方針が掲げられて、この図に示すように、歩行者のネットワークであるとかオープンスペースとの連携は、該当するここだけではなくて、この中野四丁目全体の整備があってこそ生きてくるというところがございますので、具体の対象になる、ならないということではなくて、この計画の範囲のあり方は中野四丁目全体でこのような範囲を設定させていただいたというところでございます。

来住委員

 さらに、区市町村の計画の取りまとめが通算5年間までという補助の期間になりますけども、これは、その5年間は対象になるけども、そこで基本的にまとまらなければ、それはもうそれでいいということなんですか。さらに、時間がないので、管理組合等についての合意形成も8年間と、団地についてはとなっているんですけども、そういう一定の時間の定め、期間の定めがあるんです。通算5年間ということになっているんですが、これは都の制度ですけども、そこでまとめ切れなければ、それは今までの分については何らかの返還なりが求められるものなのか。それはそれとして、活用した分についてはもうそれでおしまいということになるんですか。

松前まちづくり推進部中野駅周辺まちづくり課長

 こちら、都の制度ですので、定めた年数の根拠というものはなかなか説明しづらいところがあるんですが、基本的に対象となるマンションにつきましては、ある程度そのまちづくりの方針が示されて、それのことを理解し、ある程度の機運がそもそもあるようなところが対象になろうかなというところが想定をされております。その中で、具体の計画づくりの費用、あるいは合意形成の費用というものをある程度の期間を定めて補助するということで、全く何もないところで5年やってだめだったとか、8年やってだめだったという、短絡的というか、そういった話ではないのかなというふうに思っております。

来住委員

 いや、気になるのは、合意形成が基本ではあるんですけども、区が2分の1は、都が2分の1で区が2分の1ということになるんですよね。そうしますと、もちろん形になる、これがまとまるということを前提に始めるのは当たり前のことなんですけども、そういう仮定の中で、いろんな方、いろんな地権者がいらっしゃるわけですから、それを合意形成していくということになっていきますと時間も必要ですし、丁寧なやり方でやっていくとなると、期限のその5年先まで東京都の補助が果たしてあるのかなと。先ほどちょっとおっしゃいましたけども、私も気になるんですよね。スタート時点では2分の1あっても、来年、再来年という年数を重ねるごとに大丈夫なのかなという、当てにして始めることが大丈夫なのかなという気がちょっと制度上考えられるんですけども、そこは相当区としても判断してこの制度を活用していくので、そこはもう大丈夫ということでよろしいんでしょうか。

松前まちづくり推進部中野駅周辺まちづくり課長

 今回、中野四丁目でこの計画を策定し、具体の該当するであろうマンションの状況も、もう基本的には将来の開発・整備、これが着実に進むであろうということからこのような計画を策定するところでございます。

委員長

 他に質疑はありませんか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 質疑がなければ、以上で本報告について終了します。

 次に、10番、中野駅新北口駅前エリア再整備事業計画の策定及び民間事業者の募集についての報告を求めます。

石井まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長

 それでは、中野駅新北口駅前エリア再整備事業計画の策定及び民間事業者の募集について御報告申し上げます。(資料11)

 まず、再整備事業計画でございます。再整備事業計画につきましては、パブリック・コメントの手続を経まして策定をしたところでございます。一部変更いたしましたので、(3)のところで御案内したいと思います。

 1の(2)のパブリック・コメントの手続の実施結果でございますが、昨年12月4日からことし1月7日まで意見募集を行いまして、意見の提出が15件。提出された意見の概要につきましては別紙2でございます。そちらはお読みいただければと思います。

 次に、(3)の再整備事業計画(案)からの主な変更点でございます。恐れ入ります。別紙1をお開きいただきたいと思います。

 別紙1のまず5ページでございます。5ページのコンセプトの三つ目、「未来に続く中野の活力・文化・暮らしをつくる。」というところでございますが、環境性や防災性の確保という表現だったものを「都市の低炭素化につながる環境性や災害時でも業務継続できる防災性に優れた空間創出」という表現に変更してございます。

 次に、8ページでございます。このうちの3-1-2、多目的ホールの整備・誘導方針の下のほうの四角で囲んでいるところでございます。矢印の六つ目になりますが、「イベントが開催された際の周辺環境や交通負荷に配慮されているか」の後、「また、安全対策が施されているか」というものを追加しております。

 さらに10ページでございます。3-2の上の囲みのところでございます。ユニバーサルデザインというのが真ん中あたりにありますが、その前に「安全で円滑な」という表現を追加しています。同じように、3-2-1でございますが、ユニバーサルデザインの表記が2個目にありますが、「安全で円滑なユニバーサルデザインの歩行者動線確保に加え」という表現に変えております。また、10ページの3-2-2でございますが、広場空間の整備・誘導方針のところで、集いの広場の利用の想定に「災害時の一時滞留空間」といった表現を加えております。

 それから、12ページでございます。広場の計画のイメージのところですが、みどりのネットワークの矢印でございますが、けやき通りのところにみどりのネットワークがなかったものを、そこを加えております。

 同様に、14ページの図でございますが、けやき通りの部分にみどりのネットワークというものを追加したということで、これが以上、変更点でございまして、変更したもので決定をしたということでございます。

 次に、2番でございます。民間事業者の募集についてでございます。

 まず(1)の募集の概要でございます。当地区における拠点施設整備につきましては第一種市街地再開発事業による整備を想定しておりまして、個人施行により、当地区の関係権利者の同意を得た民間事業者を施行者とする想定でございます。本募集は、拠点施設整備の事業化推進のため、当地区の主要な地権者である区が第一種市街地再開発事業の施行予定者となる民間事業者を募集し、選定を行うものでございます。

 (2)施行予定者の役割でございますが、下に施行予定者に求められる主な業務と記載してございますが、事業の全体企画・計画検討、施設の建築物の企画・検討等々、こうした業務を求めるものでございます。

 次に、(3)の役割を担う機関でございます。区とその施行予定者との間で締結する基本協定の締結日からこの事業の施行認可の公告がされた日までということになります。この公告がされた後は施行予定者から施行者となるということになります。

 次に、(4)の費用負担でございますが、この役割を担うに当たって要した費用についてはその事業者の負担ということになります。

 次に、(5)の応募にあたっての参加資格要件です。基本的要件につきましては、市街地再開発事業の始動段階から計画完遂に至るまで施行者としての必要な業務を適切かつ確実に遂行できる高い能力やノウハウ、執行体制等を有することを求めるということ。さらに、エリアマネジメントの展開ということや、長期にわたる施設の管理運営といった体制構築を視野に入れた事業を展開する意思のある者を求めるというところでございます。応募者の構成でございますが、単一の事業者もしくは複数の事業者で構成される事業者グループとします。応募者の参加資格要件としては、資力・信用力、再開発事業に関する実績等を要件とするものでございます。

 次に、(6)選定に当たって求める提案事項でございますが、開発コンセプトや施設計画、施設の管理運営計画、事業の推進計画などの提案を求めるものでございます。選定方法につきましては、応募者から提出された提案書を専門的見地から評価するため、外部有識者で構成する審査委員会を設置して、審査基準に基づいて審査を行うものでございます。参加資格の要件等の確認を行う一次審査をまず行いまして、その後に提案書の内容を審査する二次審査の2段階で実施をいたします。なお、一次審査を通過した応募者が1者のみであった場合は、原則、それ以降の募集、選定の手続は中止をいたします。区は、その審査委員会の審査結果を踏まえて施行予定者候補を選定し、基本協定の締結をもって施行予定者として決定をするものでございます。

 次に、スケジュールでございます。募集要項につきましては、2月上旬この募集を公表するということでございますが、予定をしております日程が2月7日でございます。3月にエントリー・質問受け付けとしてございますが、その後、この資料を作成した後の調整でございますが、2月中旬からエントリーを開始するということで調整をしているところでございます。その後、応募の受け付け、一次審査を行いまして、7月には提案者の受け付けをし、審査を行い、10月には施行予定者候補を選定、公表する予定でございます。

 御報告は以上でございます。

委員長

 ただいまの報告に対し質疑はありませんか。

加藤委員

 頭紙3ページ目の(5)の募集にあたっての参加要件の①の第2パラグラフ真ん中に「市街地再開発事業の事業完了後における長期にわたる施設の運営や維持管理などの体制構築を視野に入れた事業を展開する意思のある者を求める。」、ここにおける長期というのはどういう意味なんでしょうか。

石井まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長

 事業完了後ということで、施設の管理運営の段階に入るということになりますので、そこにおいて施設の運営や維持管理を行うということになりますが、市街地再開発事業の施行者がそこまでの業務をするということではありませんので、そこの体制構築を視野に入れた事業を展開するということとしているというものでございます。

加藤委員

 つまり、運営や維持管理などの体制の構築まではするけど、その担い手になるとは限らないというニュアンスということですか。

石井まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長

 そのとおりでございます。

 加藤委員

 そういった場合、長期がどのぐらいのものかわかんないですけど、どういった縛りというか、中でころころ変わられても困ってしまうと思うんですけども、長期、どのぐらいなのかとか。あと、どうやってその事業者が長年やっていくのか。そこも区が5年更新とかで運営する人を何かやるとしても、もう権限がないからそれもないわけですよね。そこら辺、どうやってこの維持管理、運営を担ってもらおうとしているんですか。

石井まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長

 施設ができた後は、その施設の管理組合とかを設置する場合がございますし、あるいは、例えば管理をする会社を設置したりする場合もございますので、例えば会社であるとか管理組合であるとか、そういったものの体制を構築をするということになります。その中で、実際の管理の業務をする事業者をさらに入れていくというようなことになるかと思いますので、その管理をする主体が例えば管理組合であったり、それなりの会社であったりするということになるというふうに思っています。

加藤委員

 提案する事業者がどういう内容かわかんないけれども、想定できるのは、管理組合というものはとりあえずつくっておいて、そこを運営する会社は入れかわることはあろうけれども、その管理組合自体は長期間その業務を担っていくという形はつくるだろうとか、そういったことが想定できるということですか。

石井まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長

 特に複合施設にもなりますし、それぞれの用途ごとでの管理組合ができたり、あるいは全体を取り仕切る組織があったりするかと思いますので、そういった組織の体制は管理運営をしていく上では必要だというふうに思っておりますので、そこの構築までは、今回求める施行者、施行予定者には求めていきたいというところでございます。

加藤委員

 その長期というのは、出されてくる提案の中で、事業者側が、これは20年は最低限やりますとか、50年やりますとか、そういう提案の一部ということですか。長期というのは、こちらで何年以上と求めないということは、あちら側が言ってくる年数も審査基準に入ってくるということですか。

石井まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長

 今回整備する建物が一旦できてしまえば50年、70年、100年といったような建物になるかと思いますので、長期といった場合にはまさにその施設がそのままある状態ということになるかというふうに思っています。その間、その主体はそうした今申し上げたような組合のようなものができるのではないかなというふうに思っております。

加藤委員

 次の質問で、(7)の選定方法で「一次審査を通過した応募者が1者のみであった場合は、原則、以後の募集・選定手続きを中止する。」ということですけど、よしんば一次審査で手挙げしたのが1者だけだった場合もそれに該当するということですか。

石井まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長

 そのとおりでございまして、一次審査の時点で1者、通過したのも1者であるということであれば、その時点で選定の手続は中止をいたします。

加藤委員

 もし中止になった場合は、このスケジュールを全部つくり直さないといけないということになろうかと思いますけど、その辺は想定はされているんでしょうか。

石井まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長

 中止をした場合には、ほかの応募のなかったところなどにヒアリングといったこともしながらにはなるかと思いますけど、再募集というようなことの手続をとっていくということにはなろうかと思っています。そこでは、その間の時間はそれだけ要するわけで、事業はその分遅れていくというふうに考えています。

加藤委員

 結局、一次審査を通るところが1者もしくはゼロだった場合はそういうふうになっていくということですけど、その場合は再整備事業計画自体の見直しが必要になるんじゃないかという認識でよろしいんですか。

石井まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長

 どこまでさかのぼるかでございますけれども、募集要項の要件そのものにひっかかったのか、あるいは事業計画そのものにひっかかっているのか。それにもよるかと思いますけれども、その時点で何らかの要因を我々が突きとめて、その後の事業展開につなげていきたいということでございます。

加藤委員

 最後の質問ですけど、審査をする際の審査委員の選定というのはどのような基準で行われていくんですか。また、人数とか、そういった詳しいところも。

石井まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長

 審査委員につきましてはもう既に依頼をして決まっておりまして、6名の方にやっていただくということになっています。これまでいろいろ区政にかかわっていただいた方々を中心に選定をしたということでございますが、都市計画とか建築の御専門の方が4人、そのほかに会計士の方、それから不動産鑑定士の方、全体で6名ということでお願いをしているところでございます。

委員長

 委員会を休憩します。

 

(午後5時00分)

 

委員長

 委員会を再開します。

 

(午後5時00分)

 

加藤委員

 6人の審査委員ということですけども、どのぐらい区政にかかわられたかわからないですけども、ある程度客観性も必要なのかな。中野が好きだというのももちろん必要だとは思うんですけど、その辺のところでメンバーが区政にどのぐらいかかわっているのかというところ、選定のところで配慮したところというのはあるんですか。

石井まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長

 実際、今回、特に専門的に審査をしていただくということでは、区政とのかかわりが必ずしもない方もいらっしゃいます。例えば会計士の方とか不動産鑑定士の方というのは今までは関係のなかった方になりますし、学識経験者の方の中でも直接何らかのことを依頼したことのない方もいらっしゃるということでございます。

杉山委員

 まず、ちょっと大きなお話から。今回の事業者募集ですね。中野駅新北口駅前エリアの第一種市街地再開発事業の整備を想定した事業者の募集ということで、これはあくまでこれから中野区が中野駅新北口駅前エリアの市街地再開発をやっていく上で一緒に考えて物をつくり上げていくパートナーを選ぶ。それが大前提なのか、ちょっと確認です。

石井まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長

 パートナーというよりは主体になる方が今回の施行予定者になります。

杉山委員

 主体になる施行予定者が今回ということなんですが、今回、(5)応募にあたっての参加資格要件の③、これは資力・信用力、それから市街地再開発に関する実績等を要件とするとありますが、この実績、これは一次審査なのか二次審査なのか。どっちに入りますか、実績というのは。

石井まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長

 実績は一次審査でございます。

杉山委員

 ですよね。ということは、資格をまず審査して、一次審査で、この人たちだったら資力も、それから実績もありますということだと思うんですが、これ、実績って、今から内容を決めるのかちょっとわからないんですけども、大きな資金力があって、例えば大きな駅前の再開発、中野区が目指すような再開発を行った経験があるのか。それとも、例えば地方都市とかショッピングモールみたいなものとか、実績といってもいろんな幅があると思うんですが、何か中野区がサンプルにしているような場所があったら教えていただけますか。

石井まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長

 一つは、首都圏において市街地再開発事業に関与したことがあるということ。それからもう一つは大規模な建築物の設計ですとか発注の実績があるということ。そういったことが一つの実績としての条件になります。

杉山委員

 一応実績の指標の一つとして首都圏、あくまで中野も首都圏、駅前ということなんで、それが実績の一つということで、これをほぼ有していないとこの一次審査には通らないよということかなと理解をします。

 ちなみに、一次審査、二次審査で選ばれる。これは、選定される業者というのは、あくまでここに書いてある開発コンセプト、施設計画、管理運営などという事業計画の提案が通って選ばれるということだと思うんですけど、この選ばれた後に、例えばその土地をどうするのか。これは市街地再開発なので、なじむかなじまないかは別にしても、土地を売るのか、定期借地にするのかみたいな検討もこの選ばれた人たちとここから行っていくのかどうか。これ、確認です。

石井まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長

 今回選定しますのが市街地再開発事業の施行予定者ということですから、市街地再開発事業が前提にはなります。ですから、その中で土地を売却とか、そういった土地そのものの取引はないですので、仕組み上で言えば、権利変換であるとか転出補償であるとか、そうしたことがどういった形が適切かということの検討をしていくということになります。

杉山委員

 今確認、御答弁いただきました。今から何が適切か、土地を売るのか権利床なのかというのはこの後に考えていくということで大丈夫ですかね。もう一度。

石井まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長

 この事業者は施行予定者ということですが、区はどういう関係かというと地権者になってきます。地権者としてみずからの権利をどのような形、権利変換をするのか転出するのかということですね。そうしたことについて施行者と協議をしながら進めていくということになります。これは、区だけではなくて、ほかの地権者も同様でございます。

杉山委員

 すみません。最後に一つだけ確認です。選定方法で最終的にこの有識者グループによって施行予定者の候補選定がされて公表されますと。これはあくまで候補者の選定のみにとどまる。その後、その先に行くにはもちろん議会の議決とかが必要になるので、この候補者選定をする。そこまでが有識者のグループの役割でしょうか。そこだけ。

石井まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長

 審査委員会は、審査をして施行予定者の候補を選定をするというところまでになります。さらに、その結果を踏まえて、区が施行予定者候補として選定をするということになります。その後に基本協定の締結が整えば施行予定者として決定をするという段取りとなっています。

高橋委員

 いよいよ事業計画が固まって、これから募集をして、いわゆる施行予定者が決まっていくと。これの一連の流れがこれからずっと進んでいくと思うんですけど、再開発ということになれば、いわゆる権利変換、権利調整という話が出てくると思うんですよね。ですから、この話とまた別次元で、権利者である区として、今後の権利調整をやっていく中で、どういう形が区にとって一番いいのかというところでの、いわゆる税務であったりとか、床の持ち方であったりとか、あるいは評価の仕方であったりとか、そういうものというのは別次元で、中野区としてした全庁的なプロジェクト体制というか、少しでも損をしないように、あるいは有利な形で展開していくように全庁的な体制を組んで、同時並行で進めていく。権利調整をし、それが終わって事業決定に持っていくという体制をとるということでよろしいんでしょうか。

石井まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長

 今回この再整備事業計画の策定と民間事業者の募集につきましては私ども中野駅周辺まちづくり課で行っておりますけれども、選定した後に、今度、地権者として管理をしていくということになります。そのときの地権者につきましては、今のところ企画部が地権者としてかかわるということで整理をしているところでございます。我々まちづくり推進部といたしましては、まちづくり行政として指導監督をしていくということであるとか、今後の都市計画に向けた手続を進めていくといったような業務を行っていくということになります。ですから、まちづくりのほうとして進めていく部分もございますし、もう一方で、地権者として、みずからの権利分について毀損なく、よい形で権利の変換ができるような形で進められるような体制をとりながら今後の事業を進めていきたいという考えでございます。

高橋委員

 権利調整になる段階で企画部になるということになると、企画部は、税務であったりとか土地関係のことを所管したり、施設の利用展開をしているというのはわかるんだけども、結局、まちづくりの大規模な再開発だから、そこにずっと携わってきた中野区の中でのオーソリティの人がそこにかかわっていないと、単に机上の数字的な処理じゃなくて、まちづくりの中での問題、あるいは今までの流れであったりとか、でき上がるまちづくりの中でどこというのがあるので、企画部にというふうになると、それは私はだめだと思うんですけど、その辺、全庁的な体制をきちっと、まちづくりに詳しい、今回のこの当該物件に詳しい人がずっと権利調整にかかわっていないとまずいと思うんですけど、その辺はどうなんでしょうか。

石井まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長

 我々まちづくり推進部のほうでは、これはそのまちづくりの指導監督は継続していきますし、特に今回については市街地再開発事業の都市計画の決定をしていくということもございますし、そのほか関連する地区計画を定めていくことですとか、かなりまちづくりとしてのかかわりというのは非常に大きいなというふうに思っています。これは、我々が施行予定者である事業者と協議を進めながら進めていくということになるかと思いますので、その点でもまちづくりをしっかりと進めていくということは、これはもう継続をしていくということでございます。

 一方で、区の権利分、権利としての部分をどのように活用していくかということは企画部のほうでさらに検討していくということになるかと思いますし、実際、土地の鑑定とかというのはそちらのほうで、施行者がやる部分と、また地権者としてやる部分と、そういったものをすり合わせといったこともあろうかと思いますので、よい形になるように、同一人格となるとなかなか利害が相反する部分もございますので、一定の距離を保ちながら、といいながらも連携をとりながら進めていきたいということでございます。

高橋委員

 役割が違うので、同一人格ということはないと思うんですよ。ただ、権利調整であれば、それは税務的なことであったり、いろいろあるにしても、でき上がったときのまちづくりであったり、集客・交流施設だったり、それがにぎわいとか、そういうものにつながっていくと考えると、例えば床をとるとなったときにどの部分をとるといったのが区のまちづくりの目指すゴールに限りなくかかわってくる話なので、それはきちっとまちづくりをわかる人がかかわっていきたいというのは、これは強く要望しておきます。

 それと、今後のことでしょうけども、きちっと決まって、中野区が権利者として進んでいくとなったときには、多分、個人施行の再開発といえども、それぞれの権利者の利害関係がぶつかったり調整したりしていくと思うんですよね。そうすると、権利者である区としては、地権者協議会のような協議体をきちっとつくって、権利調整ですから、闘う部分もあるだろうし、かち取る部分もあるだろうし、あるいは一緒にまちづくりをいいものに持っていくという合議体でもあるんだろうけども、そういうものをつくって取り組んでいくというお考えはあるんでしょうか。

石井まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長

 今回、地権者が5人ということですが、もちろん第一義的には施行予定者がそれぞれの地権者と協議をしていくということにはなるんですけれども、今回5人がいずれも公共的な機関であるということもございまして、区がある程度調整しながら進めていくということが必要ではないかなというふうに思っています。既に、今回ここの再整備事業計画にしても、民間事業者の募集をするにしても、それぞれの東京都とか国とか、そことの調整も我々は進めてきたところでございますけれども、今後もそういった関係の地権者との調整というのは必要なものだと思っていますので、それは進めていきたいというふうに思っております。

高橋委員

 その協議体をつくるかどうかも含めて検討してください。

来住委員

 いよいよ民間事業者の募集ということですが、透明性といいますかね、まずは今回報告いただいた選定方法のところの審査委員、今6名とおっしゃったんですが、この審査委員の選定に当たっての区としての基準があるはずなんですけども、それは文書になっているんですか。

石井まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長

 特に審査委員について何か基準というのはございませんけれども、それぞれの専門領域の方から、複数の候補者がございましたけれども、その中から何人かの方に絞って、さらにそこから交渉をして審査委員になっていただいたということでございます。

来住委員

 極めて重要な位置で役割も重い委員会になると思うんですね。もちろん事務局は区が行われるんだと思うんですが、審査委員の方の選定に当たって、何をもって区がこの方に、もう既に話をされて選定されているというんですが、スケジュールも出ていますけども、そこで決められてしまうわけですよね。基本的には予定候補の選定をして公表となるわけですから。じゃ、どういう形でその6人の方が選定されたのかというのは、区としてきちんと区民にそのことは説明できるような足場といいますか、根拠を持っていないと、なぜその人たちを選んだのか。なぜその人たちを選定委員として区が選定したのかということはやっぱり基準を持っている必要があるんだと思うんですよ。それを公開を求められたときにきちんと示すことができることが区としては大事だと思うんですよ。過程を云々言うつもりはない。しかし、結果が出るわけですから、その結果を出したのは選定委員会なわけですから、その選定委員会を選んだ、お願いした区としての基本的なスタンスは、これをもってお願いしたと、選んだということがやっぱり求められてくると思いますよ。それはとても大事な一つだと思うので、今までもそういうものってないんですか。こういう大事なときに区として選定委員を選ぶ基準というのはないんですか。

石井まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長

 他の事例のことはちょっとわかりませんけれども、今回の学識経験者、4人の方が学識ということでお話ししましたけれども、2人は都市計画とか再開発を御専門に研究されている方、お一人は防災を専門に研究をされている方、もう1人はホールの建築を専門に研究をされている方、その4人の方を学識経験者として選定をしております。そのほかに会計士と不動産鑑定士、これもやはり再開発のわかる方ということで選定をしておりますので、何らかの基準がというのはありませんけれども、今回の案件できちんと審査をしていただける方を選定をしたというところでございます。

来住委員

 もちろん、きちんと審査いただける方を選ばれていると思うんですけども、大事なところで、もちろん防災、先ほど紹介いただいた経営を診断する方も必要でしょうし、場合によっては弁護士も必要だったかもしれません。ただ、区として6人という数を決められた。そこには、どなたかということじゃなくて、何をもってその人に依頼をしたか。審査委員会の委員にお願いしたかということは、これは今口頭でおっしゃるんだけど、もしこういうことがあってはいけないんですけども、区民から見たときに、何をもって区としてその方に依頼したのかということを後世にちゃんと残しておく必要があると思うんですよ。いずれ何かあるということじゃなくて、区として大事な審査委員会のところで選んでいただくわけですから、それを選ぶ区がお願いするわけですから、それは何を基準にして区としてはお願いしたというものを、後付けでもいいからやっぱり書面にしておく必要があるんじゃないかと僕は思いますよ。

 本来、議会にこういう区としてのスタンスで6人の方に依頼をしますということを報告いただいた上で、6人の方にもう既に決まっちゃっているわけでしょ。順序としても、特別委員会で既にされているのかもしれませんが、やっぱりちょっと違うのかなと。慎重にそこは、後々、区の立場がきちんと、区民との関係、議会との関係で立場が表明できるということを裏付けにちゃんと持っていないとまずいなという気がするんです。それはやっぱり必要じゃないですかね。今おっしゃったことを書面にして、区としての基本的な選定の基準と。審査委員の基準はここですということを必要なときには公開もできるという担保を区として持っておかないと。極めて重要なことを、区民の財産、大きな財産をどうするかということにいよいよなったわけですから、これは区として困ると思いますよ、僕は。ちょっとその辺どうなんですか。

石井まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長

 今回は市街地再開発事業の施行予定者を選定するということですから、ふさわしい施行予定者としての能力があるかどうかを審査できる方を選定したということが一つの基準として考えられるわけです。その中で、さらに再整備の事業計画に基づいて、特に防災ですとかホールの関係ですとか、そうしたところについてはまたさらに専門の方を入れたという経緯もございますので、今回選ぶ事業者の位置付け、それから再整備事業計画の内容、そこを踏まえてこの審査委員を選定をしたというところでございます。

来住委員

 信頼はしていますし、疑う余地はないと思っているんですが、もう二度とない、これだけの中野区が行う最大規模の事業なわけですから、それを区民から見たときに、区として説明できるものを全てにおいてきちんと残しておく、担保しておくということがとても大事なことだと。それだけの内容を持つ今回のこのプロジェクトだというふうに思いますので、これは意見として申し上げておきます。

久保委員

 二つだけ確認させてください。

 2月7日に先ほど募集要項の公表ということで言われていました。これはホームページ等で当然、議会にも皆さん、情報が公開をされるというふうに認識をしていていいのかということ。

 それと、先ほど応募者が1者のみであった場合、これは選定手続中止ということでしたけれども、そうではなくて、応募者が多数あった場合は当然選定手続は進んでいくわけですけれども、その間の10月までの間の議会への報告というのはどのようになっていくでしょうか。

石井まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長

 その間、例えばエントリーの事業者が何者あったかとか、あるいは一次審査の結果がどうであったかとか、そのあたりの御報告をするということになろうかと思っています。今回、審査にしても匿名で行うということもございますので、その応募があった数ですとか、そういったところの御説明をするということになろうかと思っております。

 それから、募集要項についてはホームページで公表するということでございますし、窓口でも配布をするということとなっております。

委員長

 他に質疑はありませんか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 質疑がなければ、以上で本報告について終了します。

 次に、11番、中野駅西口地区まちづくりについての報告を求めます。

石橋まちづくり推進部中野駅周辺地区担当課長

 それでは、中野駅西口地区まちづくりにつきまして御報告をいたします。(資料12)

 中野駅西口地区は中野三丁目地区のことでございます。今回は、中野三丁目土地区画整理事業の進捗状況及びその事業区域内に整備される予定の(仮称)中野三丁目拠点施設、これの考え方についての御報告でございます。

 まず1番、土地区画整理事業の進捗状況でございます。(1)として、現在から次年度にかけての工事の状況、予定でございます。特段、今年度とか来年度とかの切り分けはなくて、このようなイメージで進んでいくというふうに思っていただければいいかなと思います。

 上の概況図とあわせてごらんいただければと思いますが、まず①番、基盤整備でございますが、概況図の左側の赤い枠のエリア内、旧桃丘小学校跡地のエリアでございますが、基盤整備として下水道等の埋設管、それから電線共同溝などの整備工事を行ってまいります。

 次に、②番、概況図で言うと真ん中の緑のエリアでございますが、こちら、合意に至った権利者建物の解体工事、これを進めてまいります。

 そして、③番、概況図で言うと右側の青い枠のエリア内、こちら、西口広場予定地でございますが、ここは既に建物解体が終了しておりますが、地中の基礎撤去等の工事を行います。今後本格的に始まる南北通路等の整備に係る工事ヤードとしてその一部を活用する予定でございます。

 (2)番としてその他の予定でございますが、引き続きまだ御同意いただけていない権利者への対応を進めてまいります。それから、これまでもお伝えしていますとおり、資金計画変更、事業期間の延伸等を内容とする事業計画変更を今後行う予定でございます。

 恐れ入ります。2ページ目をごらんください。ここからは拠点施設の考え方でございます。改めまして拠点施設整備のスキームでございますが、UR都市機構が、拠点施設の整備等を条件として、先ほど1ページの概況図にありました拠点施設街区2,400平米の用地、この用地の一部の売却を公募で行いまして、そこで選定された事業者によって整備、所有されることとなります。その公募が来年度以降UR都市機構により実施される予定となってございます。

 以下、区がUR都市機構に要望する、区が期待する拠点施設の機能等についての一定の考え方でございます。

 まず(1)番、これまでの経緯等でございますが、ここでは丸の三つ目をごらんください。拠点施設の具体的な内容についての記載でございますが、2015年3月に区とUR都市機構で締結いたしました事業実施協定、この中で、区の意向を踏まえ、商業施設誘致等のほか自転車駐車場の整備をすることとしてございます。下の(2)番でここの一定の考え方を示してございます。

 (2)番、拠点施設の内容の基本的な考え方でございます。

 まず、①として商業施設等についてでございます。こちら、上位計画で描く中野三丁目地区の将来像、それから地域の意向、それから拠点施設整備運営に係るいわゆる事業性、これらを考慮した上で、下記に記載の六つの事項をUR都市機構への要望の基本としていきたいというふうに考えてございます。要望案は六つほど明記をいたしました。

 まず一つ目が、文化、憩い、交流など、これが上位計画にある中野三丁目地区のキーワードでございます。これらを拠点施設の事業コンセプトに組み込んだ時間消費・滞在型の商業機能の誘導をしてはどうかというふうに考えてございます。それから二つ目、回遊性の向上に寄与し得る、中野駅周辺での希少性のある業種業態・店舗機能の誘導を期待したいと。この二つがいわゆる商業機能のメイン機能というふうな形で期待をしてございます。

 以下四つにつきましては地域から要望のあった、派生するような機能でございます。一つが地域の防災機能強化への貢献。それから、地域の緑化、景観向上への貢献。それから、公開空地等を活用した、地域とか多世代交流イベント開催等による地域コミュニティへの貢献。それから最後に、ここが桃丘小学校跡地だったよというような表記、これによる地域の歴史の継承。こういったものを要望の基本にしたいというふうに考えてございます。

 次に、②番、自転車駐車場についてでございます。区が取得する自転車駐車場につきましては、中野駅周辺自転車駐車場整備計画、この考え方を前提といたしまして、現在の自転車駐車場の利用実態だとか、あるいは今後導入を検討しているシェアサイクル事業との連携、それから、整備、運営に係る区の将来負担、それから利用者の利便性等、これらを考慮した上で、今後、仕様なり台数、それから取得費用、運営のあり方について具体化を図っていく予定でございます。

 最後、3番、今後の予定でございます。ここでの予定は拠点施設に限っての予定を記載してございます。今年度につきましては、今回御説明した拠点施設の内容をさらに具体化し、UR都市機構への要望事項として取りまとめていきたいというふうに考えてございます。来年度、2020年度以降にUR都市機構による事業者の公募選定、そしてその事業者による施設整備を行ってまいります。拠点施設整備の完了時期は2023年度ごろを予定してございます。

 御報告は以上でございます。

委員長

 ただいまの報告に対し質疑はありませんか。

加藤委員

 まず素朴な疑問なんですけど、上空から見ると、何か四角くて幕を張ったみたいな建物があるんです。サンプラザから見ると奥のほうですけど、それって何をやっている施設なのかな。この地域、旧桃丘小の敷地内でそういった施設があるんですけど。

石橋まちづくり推進部中野駅周辺地区担当課長

 今、桃丘小学校跡地にはヤードを囲ってありまして、その中で、多分おっしゃっているのは工事現場の現場事務所ですね。現場事務所があって、その中でさっき申し上げましたこれから地下の埋設物の工事を行っていくという予定になってございます。

加藤委員

 内容についてですけど、要望案の中で時間消費・滞在型と言っていますけども、これってイメージするところは飲食店とかがメインになっているんですか。

石橋まちづくり推進部中野駅周辺地区担当課長

 すごく曖昧な表現で、時間消費・滞在型というところの明確な定義というのは正直ございません。イメージとして、単に物を買うだけとかではなくて、滞在する時間だとか滞在すること自体を楽しみにすることを目的とするものということで、今そういった時間消費・滞在型というのをコンセプトに掲げている商業施設というのがあって、さまざまな複合機能があったりする場合もございます。おっしゃったように飲食の機能もあったりする場合もありますし、単に生活提案型という、物を売るということの中で、回遊機能だとか、そういったゆったりとした時間を過ごせるようなテーマを設けた商業施設というふうなイメージをしてございます。

加藤委員

 ここに、中野駅に近い土地のところにつくるのかなと思うんですけども、そうすると今度駅ビルとの関係性みたいなところが出てくると思うんです。ここの報告で聞くのはあれですけど、駅のほうはどういった施設になるのか。そちらのほうですね。

小幡まちづくり推進部中野駅地区担当課長

 駅の整備については、実施設計が終わりまして、今度、建物本体工事に入っていくというところでございますけれども、完成は先でございまして、中にどういった施設が入るというところは今後これからのことということになります。

加藤委員

 どちらもまだコンセプトのところなのか、それ以前なのか、わかんないですけども、その辺は整合性を図って、同じような、重複するような、競合するようなことがないように。逆に競合させてとか、わかんないですけど、その辺は整合性をとってくるんですか。

小幡まちづくり推進部中野駅地区担当課長

 恐らく民間事業者のマーケティングの中で決まっていくものだと思いますが、予定としては、この(仮称)中野三丁目拠点施設が先にできるような形になりますので、それを踏まえた上で駅ビルの中のテナント等が決まっていくのかなというふうにも感じております。

加藤委員

 結局、箱ができて、どんなテナントが入るかというのはまた経済の中で変わっていくものもあるということですね。

 そうしましたら、自転車駐車場ですけれども、これも人によっては駅の近くがいいというふうに言う方がいると思うんですけど、一応要望案で文言しかないですけど、この辺にあったらいいなというのはイメージはあるんですか。

石橋まちづくり推進部中野駅周辺地区担当課長

 自転車駐車場はすごく件数があって、近ければ近いほどいいですし、平置きで、すぐに置いて駅に行ければ一番いいということで、そういったものが理想というか、利用者の目線からしたら一番利用しやすいんですが、中野区の考え方の中に、駅直近のところでは配置をせず、その周辺のところに駐車場を整備して、いわゆる安全性を重視した観光近接型のまちづくりということを考えてございますので、利用者の目線と少し違うような形で自転車駐車場を整備していくような形で、ここの中野三丁目地区につきましては基本的には拠点施設の中に整備していくというふうに考えているところでございます。

 ただ、それもこれから、さっき申し上げましたとおり、利用実態だとか利用者目線だとかを踏まえて台数とか仕様のあり方とかを検討していきたいと考えているところでございます。

加藤委員

 今の御説明で、いろいろこれから調査するということですけど、現状あの辺で自転車、駅が、改札ができたら、あの辺、ただでさえ今、線路沿いの石垣みたいなところに違法駐輪が結構ありますけど、それがさらにふえるのかなというイメージと。あと、といっても、あそこは坂の上だから、通勤でその駐輪場を使おうとしても、坂の上にわざわざ自転車で上ってとめるのかなというといまいちイメージが湧かないので、とめる人は中野三丁目地区の人しか駐輪場を使わないのかな。日中はですよ。でも、夜はレンガ坂に行きたい方が結構自転車をどこにとめようかと悩む方が多くて、できると、夜のほうは駐輪場の利用がふえるのかなというのが漠然としたイメージで、駐輪場のあり方というのは非常に特殊な場所になるのかなというところで、その辺よくよく調査していただきたいな。これは要望でいいです。

杉山委員

 まず、既に中野駅西口地区、この中野三丁目土地区画整理事業で、土地はUR都市機構に売却していると思うんですが、その割には中野区の要望がちゃんと書かれている。中野三丁目地区の整備に関する事業実施協定の中に中野区が入れた文言があると思うんですが、何か参考に教えてもらっていいですか。

石橋まちづくり推進部中野駅周辺地区担当課長

 事業実施協定に書かれている文言ということですかね。そこでは、これからまちづくりを進めていくに当たっての役割分担等々が書かれているところでございます。ここの桃丘小学校跡地の活用事業について書かれている項目があって、その中に、桃丘小跡地はいわゆる区画整理の権利者の換地先として使うだとか、種地として使うだとか書かれている一方で、拠点施設を整備しますということが書かれていて、その拠点施設の中に何をつくるかということで、利便性向上及びにぎわい創出のための拠点施設を整備しますというのがありまして、その中に商業施設誘致をしますよと。あわせて駐輪場を整備しますよということが書かれていると。その具体的な考え方が、区の意向を踏まえてUR都市機構が立地可能な計画を策定するとだけ明記されているので、もちろん区の意向をお伝えして、いわゆる事業性を加味した上でUR都市機構が中身を決定していくというようなスキームになっているところでございます。

杉山委員

 この協定書の中である程度、詳しくは書いてなくとも、拠点施設の利便性向上とか、にぎわい創出とか、区の意向をちゃんと酌み取ってくださいねというグリップは握っているということですよね。ちょっと確認を。

石橋まちづくり推進部中野駅周辺地区担当課長

 どこまでかあれなんですけど、区の意向を踏まえるといったことが書かれているので、区としてはそれを主張していく必要があると。具体的なところは協議の中で決めていくといったようなところになろうかなと思っています。

杉山委員

 要望ですけども、このグリップをUR都市機構側がどこまで酌み取っていただけるかというのを、今までも信頼関係を結んでいると思いますが、今まで以上に、詳細の契約じゃないので、住民の方々がなかなか心配しているところもありますので、ぜひともこの協定は中野区の意向がどんどん組み入れられるようにしたいなと、要望でございます。

 もう1個要望なんですけど、これは住民の方々もよく私に言ってくるんですが、中野駅西口地区という名前がちょっと嫌ですと。例えばレンガ坂上の西口広場、これも西口という名前が仮称でもなく、いつも西口広場と書かれている。何とか桃丘という名前とか桃園という名前をこのあたりに考えていただきたい。これは完全な要望ですけど、この名前に関しては、後で公募するとか、そういうことをお考えですか。

石橋まちづくり推進部中野駅周辺地区担当課長

 この西口広場という言葉は都市計画上決まったことなので、具体的な名前ではございません。そういった要望をいただいているのも把握してございますので、どういう形がいいのかわかりませんが、公募なのかわかりませんが、ほかの広場等も含めて検討していきたいというふうに考えてございます。

小宮山委員

 2番の(2)商業施設等のところで、文化、憩い、交流などを組み込んだ商業機能の誘導と書いてありますけども、商業機能に対して文化も求めていけたらいいなとお考えですか。

石橋まちづくり推進部中野駅周辺地区担当課長

 また文化の定義というのはすごく難しいところで、中野区として文化の定義があるわけではございません。ただ、上位計画である中野駅周辺まちづくりグランドデザインVer.3の中で三丁目の姿としては「文化的なにぎわいと暮らしの調和」という言葉があります。すごく大事なキーワードでございます。なぜかというと、そこに文化的な資源が多いからだといったようなところから始まっているところでございまして、具体的に言うと、例えばレンガ坂商店街の飲食店という食文化であったり、あるいは有名なところで言うと小劇場群といったところの演劇とか芸術とかいったところ。あわせて、丸井とか含めたファッションとか生活提案での文化といったところ。いわゆる中野三丁目という地区が文化というところと隣り合わせで歴史を重ねてきた、生活してきたというようなところがあるというふうに感じておりまして、文化というところをやはり大事にした中でコンセプトとして組み入れてほしいというような願いを込めて定義としたものでございます。

小宮山委員

 先ほども北口の説明のときに文化、芸術という言葉が大々的に使ってありましたけども、その実態としては、ホールの中で行われる文化活動というのはまちにはなかなか影響を及ぼさないものだったりして、中野区が言う文化、芸術というのは余り実態を伴わない場合が多いなと思っていまして今質問させていただきました。

 ここには、公開空地等を活用した交流イベント開催等による地域コミュニティへの貢献ということも書いてあります。よその自治体、例えば柏市とか朝霞市とかを見てみますと、駅前のとてもよい公共の土地をアーティスト等に貸す。音楽家等に貸し出していく登録制度をつくって、音楽家がそこで、ストリートミュージシャンがそこで演奏できるように制度を整えている自治体もあったりします。そういったところをぜひ参考にしていただきたいし、また、東京都ではヘブンアーティストという制度をつくっていますけども、最近ヘブンアーティストは飽和していて、なかなか簡単にはヘブンアーティストになれないと聞いています。そういった簡単にはヘブンアーティストになれないような人たちを中野区が巻き込んで中野区版のヘブンアーティスト制度をつくって、中野の駅前でいろんなことをやっていただいて、そして文化、芸術の活性化に協力をしていただくと。まちじゅうに歌があふれた、すてきな中野区にしていただきたいということも今後検討していっていただければと思いますが、いかがでしょうか。

石橋まちづくり推進部中野駅周辺地区担当課長

 ここで先ほど御紹介いただいた公開空地を活用した。公開空地ですので、民有地になりますので、その事業者のルールの中で使い方を決めていくと。その中で、その事業者だけではなくて、地域に開かれたようなイベントもしくは地域の連携したイベントとかをしていただけたらありがたいなというふうなイメージで書きました。あわせて、ここだけで終わるのではなくて、ここの中でのエリアマネジメントということもあるでしょうし、中野駅全体でのエリアマネジメント。中野駅周辺の中である活動の場として、ここもあるよということで何かPRできたらいいかなと思っていますので、ここに完結することなく、大きなエリアマネジメントの考え方の中でここのプレゼンスを高めていけたらいいかなというふうに考えているところでございます。

来住委員

 1点だけ。地域の防災機能強化への貢献ということでいただきましたが、これまで桃丘小学校の避難所としての問題や、地域からは防災への貢献ということはずっと要望されてきたところなんですが、ここで具体的にどういう機能を求めていくのかということは少しお話しになっているんでしょうか。

石橋まちづくり推進部中野駅周辺地区担当課長

 おっしゃるとおり、地域の方々からは、もともとここは避難所だったということもあって、すごく要望が高い事項でございます。ただ、同じような機能をここに求めることは、当然スペース的にも、あと民有地だということも含めて、それは難しいかなというふうに思っています。ただ、例えば区と防災協定を結ぶ中で、帰宅困難者の対策の中でどこまで許容できるのかなとか。あと備蓄だとかですね。あと、具体的には公開空地等を活用して防災トイレだとか、あるいはかまどベンチだとか、そういったところの一時的な避難場所としての地域への貢献ということを期待していきたいなというふうに考えているところでございます。

委員長

 他に質疑はありませんか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 質疑がなければ、以上で本報告について終了します。

 次に、12番、その他で理事者から何か報告はありますか。

安田都市基盤部都市計画課長

 令和元年12月4日に発生したシステム障害について御報告申し上げます。

 区が利用している仮想サーバーの不具合が原因でございます。これにより、区のホームページ閲覧やメール等のやりとりが全くできなくなる状態が12月半ばまで続きました。特に介護保険や戸籍システムなどの独自システムが活用できない状況になり、深刻な影響になっております。

 都市基盤部まちづくり推進関連では独自システムはございませんので、戸籍や介護保険のようなシステム障害の影響はございませんでしたが、ホームページの閲覧ができないため、事業者等の説明や申請書類のダウンロードができず、窓口や電話、ファックス等の送信による対応を行ってございます。

 なお、ホームページが閲覧できない関係で影響を受けたのが、中野駅周辺まちづくりにおいてパブリック・コメント中であったため、パブリック・コメント期間を延長したこと。公園遊具の撤去・補修・更新工事に関する意見募集等に影響がございました。こちらにつきましては、現地の看板等による情報周知やSNS等の情報提供などで対応してございます。

 御報告は以上です。

委員長

 ただいまの報告に対し質疑はありませんか。よろしいですか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 質疑がなければ、以上で本報告について終了します。

 他に報告はありますか。

細野都市基盤部公園緑地課長

 それでは、私から、平和の森公園再整備工事第二工区の工期延長について御報告申し上げます。

 平和の森公園再整備工事は、令和2年1月末竣工予定で整備を進めてまいりましたが、施工方法の検証等に時間を要したため、令和2年3月6日まで工期を延長させていただきます。開園時期については、整備工事完了後、関係機関の所定の検査を受検し、3月末から4月上旬に開園する見込みでございます。

 なお、草地広場については、開園当初は草の生育を十分に確保するため養生期間を設定し、状況を見ながら供用開始させていただきたいと考えてございます。

 開園をお待ちいただいている方には大変申しわけございませんが、どうぞよろしくお願いいたします。

 報告は以上です。

委員長

 ただいまの報告に対し質疑はありませんか。

小宮山委員

 以前、中野区が工事を待っていただいていたときがあったと思うんですけど、そのときはたしか中野区がお金の補償をしたと思います。今回の工期の延長というのは誰の責任で、その工事期間が延びることによってお金も多分ふえると思うんですが、それは誰が一体負担するものなのか。そういったことを教えてください。

細野都市基盤部公園緑地課長

 今回の工期延伸については、原因者は発注者側というふうに考えております。それは、施工方法を確定できなかったというものでございます。金額については、増はあるんですが、他の仕様等を工夫させていただいて、全体の契約金額の中で工事を行えるように協議を進めたところでございます。

杉山委員

 今の話で、予算内でやられるということだとお話しだったんですが、工期が延長するということは、工事費はおさまるけど、ほかに何か使うものはないんですか。

細野都市基盤部公園緑地課長

 交通誘導員等の費用が増加します。それについては増額の変更になるわけですが、ほかの工事の仕様の中で、具体的には樹木の剪定等なんですが、こちらのほうの減額等々で調整をいたしまして、全体の現在の契約金額の中でおさまるように仕様を変更いたします。

来住委員

 昨年第4回定例会でも工事費の追加が行われたと思うんですね。もともと開園については、当初おっしゃっていたのは、体育館の完成が卓球の公式練習用として間に合わない。したがって、草地広場の部分の工期が体育館に影響するということだったと思うんですね。今回延長されるということなんですけども、そこについては、開園が延びますけども、影響はないと。今回、工事が延びることについて、体育館との関係では影響はないということでよろしいんですか。

細野都市基盤部公園緑地課長

 今回、工期延伸、大変申しわけなく思っております。体育館への影響でございますが、体育館の施工、いわゆるバリアフリーのルートの確保等のことについての影響はございません。

来住委員

 もう一つ、待たれているわけですね、公園の開園については。もう長期間にわたって入れませんので。したがって、利用される近隣を含めての方々に、工期が延びると、開園が延びるという周知が非常にわかりにくいところに一部あるということでいただいたんですが、それは変更して、しっかり開園の日にち等についての変更はわかるようにしていただいたんでしょうか。

細野都市基盤部公園緑地課長

 表示方法について御指摘をいただいたのは事実です。修正を手配しておりますが、もしまだ足りないところがあればまたさらに周知をいたしますし、お問い合わせにも丁寧に対応していきたいと考えてございます。

委員長

 他に質疑はありませんか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 なければ、以上で本報告について終了します。

 他に報告はありますか。

森まちづくり推進部弥生町・平和の森周辺防災まちづくり担当課長

 私からは、東京都が公表した防災都市づくり推進計画の基本方針の改定案について口頭報告させていただきます。

 去る1月16日に、東京都は、東京都震災対策条例に基づく防災都市づくり推進計画のうち基本方針について改定案を公表し、パブリック・コメントを開始しました。

 防災都市づくり推進計画は、基本方針と整備プログラムの二つにより構成されております。基本方針は、東京都全体の目標の設定、地域の指定、整備方針や計画の推進体制を定めるものでございます。また、整備プログラムは、この基本方針をもとに、個別の地域について具体的な整備計画などを定めるものでございます。このたび改定案が公表されましたのは、このうちの前者、基本方針でございます。

 まず、計画期間を2030年度までの10年間に5年延長いたします。また、不燃化特区制度の活用や特定整備路線の整備について、取り組みを2025年度まで5年間延長することや、木造住宅密集地域の改善に合わせて、地域の特性に応じた創意工夫による魅力的な街並みの住宅市街地への再生を促進すること等がその内容となっております。

 都は、2月17日に意見提出を締め切った後、さらに検討を進め、令和元年度末に基本方針を定め、公表するものとしております。また、個別の地域について具体的な整備計画などを定める整備プログラムについては、決定した基本方針をもとに令和2年度末に策定する予定としております。

 今後、都に詳細を確認の上、区としての対応を検討していく予定でおります。

 御報告は以上になります。

委員長

 ただいまの報告に対し質疑はありませんか。

加藤委員

 弥生町三丁目とかの防災まちづくりの期間の延長をできる可能性があるルール改定だという認識でよろしいですか。

森まちづくり推進部弥生町・平和の森周辺防災まちづくり担当課長

 基本方針案において不燃化特区制度の5年間延長がうたわれているということで、個々の地区については、令和2年度に改めて都と調整した上で整備プログラムを改定することによってその内容を定めていくと。それをもって延長となるといった状況になります。

委員長

 他に質疑はありませんか。よろしいですか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 質疑がなければ、以上で本報告について終了します。

 他に報告はありますか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 なければ、以上で所管事項の報告を終了します。

 次に、審査日程のその他に入ります。

 委員会を暫時休憩します。

 

(午後5時58分)

 

委員長

 委員会を再開して確認します。

 

(午後5時59分)

 

 休憩中に御確認いただきましたとおり、次回の委員会は第1回定例会中とし、急を要する案件が生じた場合は正副委員長から招集させていただきたいと思いますが、御異議ありませんか。

 

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 御異議ありませんので、そのように決定いたします。

 以上で本日予定した日程は終了しますが、各委員、理事者から何か発言はありませんか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 なければ、以上で建設委員会を散会します。

 

(午後5時59分)