令和2年03月09日中野区議会本会議(第1回定例会)
令和2年03月09日中野区議会本会議(第1回定例会)の会議録

.令和2年(2020年)3月9日、中野区議会議事堂において開会された。

.出席議員(42名)

  1番  市  川  しんたろう       2番  竹  村  あきひろ

  3番  日  野  たかし         4番  渡  辺  たけし

  5番  間     ひとみ         6番  河  合  り  な

  7番  斉  藤  ゆ  り        8番  立  石  り  お

  9番  羽  鳥  だいすけ       10番  高  橋  かずちか

 11番  加  藤  たくま        12番  吉  田  康一郎

 13番  木  村  広  一       14番  甲  田  ゆり子

 15番  内  野  大三郎        16番  杉  山     司

 17番  ひやま      隆       18番  小宮山   たかし

 19番  い  さ  哲  郎       20番  小  杉  一  男

 21番  若  林  しげお        22番  内  川  和  久

 23番  いでい   良  輔       24番  小  林  ぜんいち

 25番  白  井  ひでふみ       26番  いながき  じゅん子

 27番  山  本  たかし        28番  中  村  延  子

 29番  石  坂  わたる        30番  近  藤  さえ子

 31番  浦  野  さとみ        32番  大  内  しんご

 33番  伊  藤  正  信       34番  高  橋  ちあき

 35番  平  山  英  明       36番  南     かつひこ

 37番  久  保  り  か       38番  森     たかゆき

 39番  酒  井  たくや        40番  むとう   有  子

 41番  長  沢  和  彦       42番  来  住  和  行

1.欠席議員

      な  し

.出席説明員

 中 野 区 長  酒 井 直 人      副  区  長  白 土   純

 副  区  長  横 山 克 人      教  育  長  入 野 貴美子

 企 画 部 長  高 橋 昭 彦      総 務 部 長  海老沢 憲 一

 危機管理担当部長、新区役所整備担当部長 滝 瀬 裕 之    区 民 部 長  青 山 敬一郎

 子ども教育部長、教育委員会事務局次長 戸 辺   眞    子ども家庭支援担当部長、教育委員会事務局参事(子ども家庭支援担当) 小 田 史 子

 地域支えあい推進部長 野 村 建 樹    地域包括ケア推進担当部長 藤 井 多希子

 健康福祉部長  朝 井 めぐみ      環 境 部 長   岩 浅 英 樹

 都市基盤部長  奈 良 浩 二      まちづくり推進部長 角   秀 行

 中野駅周辺まちづくり担当部長  豊 川 士 朗      企画部企画課長   杉 本 兼太郎

 総務部総務課長  石 濱 良 行

.本会の書記は下記のとおりである。

 事 務 局 長  吉 村 恒 治      事 務 局 次 長  小 堺   充

 議事調査担当係長  鳥 居   誠      書     記  立 川   衛

 書     記  若 見 元 彦      書     記  井 田 裕 之

 書     記  野 村 理 志      書     記  鎌 形 聡 美

 書     記  松 丸 晃 大      書     記  遠 藤 良 太

 書     記  山 口 大 輔      書     記  髙 橋 万 里

 書     記  有 明 健 人      書     記  五十嵐 一 生

 

 議事日程(令和2年(2020年)3月9日午後1時開議)

日程第1 第6号議案 令和2年度中野区一般会計予算

     第7号議案 令和2年度中野区用地特別会計予算

     第8号議案 令和2年度中野区国民健康保険事業特別会計予算

     第9号議案 令和2年度中野区後期高齢者医療特別会計予算

     第10号議案 令和2年度中野区介護保険特別会計予算

日程第2 第11号議案 中野区男女共同参画・多文化共生推進審議会条例

     第12号議案 中野区事務手数料条例の一部を改正する条例

     第15号議案 中野区職員の結核休養に関する条例を廃止する条例

     第16号議案 中野区職員の特殊勤務手当に関する条例の一部を改正する条例

     第17号議案 選挙長等の報酬及び費用弁償に関する条例の一部を改正する条例

     第18号議案 和解及び損害賠償額の決定について

     第19号議案 和解及び損害賠償額の決定について

     第21号議案 中野区立総合体育館開設に伴う什器類の買入れについて

     第37号議案 中野区新庁舎新築工事等請負契約

     第38号議案 特別区道14-880電線共同溝工事等委託契約

     第42号議案 中野区立総合体育館開設に伴うスポーツ物品の買入れについて

     第44号議案 中野区立幼稚園教育職員の勤務時間、休日、休暇等に関する条例の一部を改正する条例

日程第3 第23号議案 中野区印鑑条例の一部を改正する条例

     第24号議案 電子計算組織の結合について

     第25号議案 東京都後期高齢者医療広域連合規約の変更について

     第43号議案 中野区国民健康保険条例の一部を改正する条例

日程第4 第26号議案 中野区介護保険条例の一部を改正する条例

     第39号議案 中野区犯罪被害者等支援条例

     第40号議案 中野区手話言語条例

     第41号議案 中野区障害者の多様な意思疎通の促進に関する条例

日程第5 第27号議案 中野区営住宅条例及び中野区立福祉住宅条例の一部を改正する条例

     第28号議案 中野区まちづくり事業住宅条例の一部を改正する条例

     第29号議案 債権の放棄について

     第30号議案 債権の放棄について

日程第6 第31号議案 中野区家庭的保育事業等の設備及び運営の基準に関する条例の一部を改正する条例

     第32号議案 中野区特定教育・保育施設及び特定地域型保育事業の運営の基準に関する条例の一部を改正する条例

     第33号議案 中野区立学童クラブ条例の一部を改正する条例

     第34号議案 中野区立キッズ・プラザ条例の一部を改正する条例

     第35号議案 中野区立学校設置条例の一部を改正する条例

     第45号議案 中野区立小学校及び中学校教育職員の勤務時間、休日、休暇等に関する条例の一部を改正する条例

追加議事日程

日程第7 議会の委任に基づく専決処分について

 

午後1時00分開議

○議長(高橋かずちか) 定足数に達しましたので、本日の会議を開きます。

 本日の議事日程は、お手元の議事日程表のとおりでありますので、さよう御了承願います。

 この際、御紹介申し上げます。

 去る2月13日の本会議において選挙管理委員選挙を行った結果、当選され、3月3日付で当区の選挙管理委員に就任されました篠国昭委員長、飯島謹一委員、佐伯利昭委員、加藤洋子委員を御紹介申し上げます。

 最初に、篠国昭委員長。

〔篠国昭選挙管理委員長登壇〕

○選挙管理委員会委員長(篠国昭) ただいま御紹介いただきました篠国昭でございます。第21回選挙管理委員会委員に御推挙いただきましたことをまずもって感謝申し上げます。この3月3日から委員会が始まりまして、委員長の大役を仰せつかったところでございます。引き続き皆様の御指導・御鞭撻の下、しっかりとした委員会運営に努めてまいりたいと思います。よろしくお願いいたします。ありがとうございます。

○議長(高橋かずちか) 次に、飯島謹一委員。

〔飯島謹一選挙管理委員登壇〕

○選挙管理委員(飯島謹一) ただいま御紹介いただきました飯島謹一でございます。このたびは選挙管理委員に御推挙いただき、またこの本会議場で中野区議会議員の皆様に御挨拶をさせていただく機会を与えていただきまして、心から感謝を申し上げます。本当にありがとうございます。この議場、議壇に立ちますと思いは様々によぎるわけでございますけれども、今回は立場が若干違いまして、地方自治法第181条の規定及び中野区選挙管理委員会の規定、あるいは関連する諸法令に定められました選挙管理委員会の責務を果たすためにしっかりと委員として職責を果たしてまいる決意でございます。どうか中野区議会議員の皆様にありましては御理解と御協力のほどを心からお願い申し上げまして、御挨拶とさせていただきます。本日は本当にありがとうございました。

○議長(高橋かずちか) 次に、佐伯利昭委員。

〔佐伯利昭選挙管理委員登壇〕

○選挙管理委員(佐伯利昭) ただいま御紹介いただきました、引き続き選挙管理委員を務めさせていただきます佐伯利昭でございます。どうぞよろしくお願いします。さきの4年というのは、選挙権年齢が18歳に引き下げられた一つの節目となる4年でした。一方で、せっかく選挙権を与えられた若者が18歳のときには投票に行くのですけれども、19歳になると極端にその投票率が下がる、そういう現実も直視しました。次の4年は、今度は成人年齢が18歳に引き下げられます。もとより民主主義の基本である選挙権の大切さ、そういったものを若者層にもしっかりと啓発して投票率の引上げを図っていきたい、そう考えております。

 議会の皆様方の御支援、そして御鞭撻、何とぞお願い申し上げまして、御挨拶とさせていただきます。ありがとうございました。

○議長(高橋かずちか) 次に、加藤洋子委員。

〔加藤洋子選挙管理委員登壇〕

○選挙管理委員(加藤洋子) ただいま御紹介いただきました加藤洋子と申します。このたびは選挙管理委員に選出いただきまして、誠にありがとうございます。何分素人でございます。1から学ぶことが多いと思いますが、諸先輩方に付いて勉強していきたいと思います。どうぞ皆様も御指導のほどよろしくお願いいたします。本日はどうもありがとうございます。よろしくお願いいたします。

○議長(高橋かずちか) 以上で紹介を終わります。

 これより日程に入ります。

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 第6号議案 令和2年度中野区一般会計予算

 第7号議案 令和2年度中野区用地特別会計予算

 第8号議案 令和2年度中野区国民健康保険事業特別会計予算

 第9号議案 令和2年度中野区後期高齢者医療特別会計予算

 第10号議案 令和2年度中野区介護保険特別会計予算

(委員長報告)

 

○議長(高橋かずちか) 日程第1、第6号議案から第10号議案までの計5件を一括議題に供します。

 

令和2年(2020年)3月6日

 

中野区議会議長 殿

 

予算特別委員長 山本 たかし

(公印省略)

議案の審査結果について

 

本委員会に付託された下記議案は、審査の結果、原案を可決すべきものと決定したので、中野区議会会議規則第78条の規定により報告します。

 

 

議案番号

件    名

決定月日

6

令和2年度中野区一般会計予算

36

7

令和2年度中野区用地特別会計予算

36

8

令和2年度中野区国民健康保険事業特別会計予算

36

9

令和2年度中野区後期高齢者医療特別会計予算

36

10

令和2年度中野区介護保険特別会計予算

36

(第6号議案 付帯意見)

○ 予算の執行に当たっては、予算審査の中での指摘を踏まえ、今後厳しさが予測される区財政 を鑑み、新規・拡充事業において執行の規模や時期について区民生活に影響を与えない範囲で の大胆な経費の削減に努められたい。

また、新型コロナウイルス感染症の影響による経済情勢に配慮し、十分に対応できる予算執行とされたい。

○ 新規事業の立ち上げにおいては、庁内で十分な議論と調整を行い、意思決定のプロセスを明 確にした上で、議会への十分な説明をされたい。

○ 高度な専門性を必要とする外部人材をアドバイザー等の形で採用するにあたっては、庁内で の十分な議論と議会への速やかな報告をされた上で、進められたい。

 

○議長(高橋かずちか) 予算特別委員会の審査の報告を求めます。山本たかし予算特別委員長。

〔山本たかし議員登壇〕

○27番(山本たかし) ただいま議題に供されました第6号議案、令和2年度中野区一般会計予算、第7号議案、令和2年度中野区用地特別会計予算、第8号議案、令和2年度中野区国民健康保険事業特別会計予算、第9号議案、令和2年度中野区後期高齢者医療特別会計予算、第10号議案、令和2年度中野区介護保険特別会計予算、以上5件の予算特別委員会における審査の経過の概要とその結果、並びに主な質疑、要望及び問題点の指摘等について、御報告申し上げます。

 なお、予算の内容につきましては、本会議における提案説明や当委員会における詳細な総括説明がありましたので省略いたします。

 それでは、初めに、審査の経過の概要とその結果について、御報告申し上げます。

 当委員会は、2月19日の本会議において設置され、同日、直ちに委員会を開きました。初めに、正副委員長の互選を行い、その後、五つの分科会の設置、分科会分担区分の決定及び分科会委員の選任を行いました。続いて、各分科会の正副主査を選任し、理事会の設置と理事の互選を行いました。そして、直ちに理事会を開会し、審査方法や日程など、予算特別委員会の運営について協議を行い、その内容を委員会に報告し、決定いたしました。2月20日には各部長から総括説明を受け、翌21日は各委員が予算議案を検討するための予算検討日といたしました。

 なお、総括質疑に資するため、196件の資料要求を行い、資料の提出を受けました。

 そして、2月25日から28日までの4日間にわたり、22名の委員が総括的な質疑を行いました。

 この後、大内しんご委員、ほか14名から委員長宛に提出されていた、第6号議案に対する修正動議を議題とし、提案説明を受けました。修正案の内容について御紹介いたします。

 歳出において、企画費のうち、教育大綱パンフレット作成委託等361万9,000円、会計年度任用職員150万1,000円、ホームページの改良のうち、UDフォント導入委託39万6,000円、わたしの便利帳・子育てハンドブックの作成2,585万1,000円、シティプロモーション事業、シティプロモーション助成及び事務費1,763万円、UDフォントライセンス料160万3,000円、子ども教育費のうち、UDフォント導入委託547万8,000円、児童館への木製おもちゃ設置1,440万円をそれぞれ減額し、諸支出金のうち、財政調整基金積立金5,607万8,000円、環境基金積立金1,440万円をそれぞれ増額するというものでした。

 この後、3月2日、3日及び4日の3日間は分科会ごとに審査を行いました。3月6日の当委員会において修正動議の撤回の申し出を受け、撤回を許可いたしました。この後、各分科会主査から分科会の報告を受け、質疑を終結、討論を省略して、直ちに採決いたしました。採決は、議案ごとに行いました。

 第6号議案については、起立により採決した結果、起立多数で可決すべきものと決しました。

 次に、第7号議案については、採決した結果、異議なく可決すべきものと決しました。

 次に、第8号議案については、起立により採決した結果、起立多数で可決すべきものと決しました。

 次に、第9号議案については、起立により採決した結果、起立多数で可決すべきものと決しました。

 次に、第10号議案については、起立により採決した結果、起立多数で可決すべきものと決しました。

 次に、委員会での審査過程における主な質疑、要望及び問題点の指摘等について、御報告いたします。

 初めに、施政方針説明について、新しい基本構想の策定が遅れていることや検討素案に理念の記載がないことの問題点を指摘し、計画だけつくって、区長の任期が残り少なくなってから実施すると実績が見えないため、基本構想・基本計画をもっと早く策定すべきではないかとただされました。また、魅力ある子育て先進区とするためには、実現に向けた基本方針の策定はスピーディーに進めていくべきではないかと問われました。

 次に、令和2年度当初予算案について、歳入に応じて予算編成時に歳出をコントロールする基準となる一般財源規模について評価するとともに、身の丈に合った予算編成の考え方が問われました。また、財政出動の増への懸念と、これまで以上の行財政改革の必要性を指摘するとともに、区長の目指す区政を実現し、持続可能なものとすることや行革の考えをただされました。

 次に、令和2年度予算案について、広報アドバイザーを会計年度任用職員として選考する場合には、公平性を期すため、総務省のマニュアルに示されたとおりの募集や選考が行われているのか、ただされました。また、広報の充実を図る前にシティプロモーションの効果・検証を議会でも明らかにすべきと提起した上で、広報や情報発信のための新たな取り組みについてはエビデンスを明確にした議論が必要ではないかとただされました。

 次に、一人ひとりに寄り添った区政について、特別支援教育においては、年々増加する就学相談に対応する就学相談専門員の設置根拠や経歴、増員となる相談員の職種などの体制がただされ、不安な気持ちで相談している当事者・保護者に寄り添う姿勢と正しい情報提供が求められました。また、債権管理において、滞納はSOSと捉え、支援のチャンスとする他自治体の取り組みが紹介され、生活再建支援という視点での取り組みが求められました。

 次に、令和2年度予算について、民間事業者と連携して税外収入の確保を目的とした稼げる自治体を目指すことを検討すべきとの立場から、区の見解が求められました。また、民間事業者との連携に当たっては、しっかりとコントロールしていくことが必要であり、事業者と対等に交渉できる人材登用を検討すべきではないかとの提案がされました。

 次に、道路のバリアフリー化について、中野区道路バリアフリー基本構想における整備の考え方、同構想で設定した歩道の整備率と進捗状況及び達成見込みについてただされました。さらに、区道のバリアフリー化について、中野区ユニバーサルデザイン推進計画のハード施策、安全で快適に通行できる道路、歩行空間の整備の具体的な取り組みがただされました。

 次に、区内交通環境整備について、シェアサイクル事業の導入に当たり、他自治体の事例検証、国や都の補助金の活用予定、事業費の内容や導入スケジュールについてただされました。また、基本構想・基本計画策定前に、上位計画に先立ち、個別計画である交通政策基本方針に沿って事業を進めていく区の姿勢への懸念が示されました。

 次に、全世代向け地域包括ケアシステムについて、高齢者だけでなく、対象を拡大する全世代型の地域包括ケアシステムの構築が急務となっており、8050問題、ダブルケア、貧困、孤立といった社会問題を精査し、解決を図っていく必要性についてただされました。また、団塊世代が75歳を迎える2025年に向けた意識改革や庁内における横断的な組織づくりが求められました。

 次に、令和2年度予算案について、主な基金の積立繰入計画の残高から起債残高の推計を差し引くと、令和3年度には162億円、令和5年度には43億円、令和6年度にはマイナス73億円となり、起債と基金が逆転する、起債残高が非常に大きくなる懸念があることを示し、世代間負担の公平化、負担増についての区の見解が求められました。

 次に、特別区財政調整交付金について、来年度は区55.1%、都44.9%で都区間協議が決着したが、区立児童相談所関連経費の財源配分について主張するとともに、特別区側の行政需要が増え続ける中、子ども医療費助成や眼科検診、学校運営費などについての協議も都に求めていくことについて、区の見解が問われました。

 次に、中野駅周辺のまちづくりとエリアマネジメントについて、開発事業者が取り組むエリアマネジメントは駅周辺の開発事業に先駆けて検討されていくことから、今後の駅周辺エリアマネジメントの中核、中心となっていくのではないかと問われました。また、新北口駅前エリア再整備事業計画は、権利変換を想定しているが、権利を床で持つのか土地で持つのかなど、エリアマネジメントへの関与によって考えも定まるのではないかと区の見解が求められました。

 次に、子育て先進区における学校教育について、中野区立学校教員勤務実態調査による教員の在校時間の長さについて指摘し、先生が子どもと向き合う時間を確保するために国や都に働きかけることについて、区の考え方をただされました。また、新しい教科外国語の指導に不安のある教員やプログラミング教育で重視されるICT機器の使用に不慣れな教員への支援が求められました。

 次に、令和2年度予算案について、妊娠・出産・子育て支援に係るトータルケア事業の全体予算では充実を図るとしているが、前年度比大幅なマイナスとなっている矛盾点を指摘し、その理由をただされました。また、貧困や虐待、孤立があっては子育て先進区とは言えないとの観点から、子ども地域包括ケア体制構築が最重要であり、一人も置き去りにしないような目標と成果の軸足を持つべきではないかとただされました。

 次に、精神障害者の居住支援について、障害者とその家族にとって親亡き後の問題は大きな不安であり、特に住まいの確保は重要な課題であることを指摘し、精神障害者の住まいの実態について、ただされました。また、基本は、3年間の定めがある通過型ではなく、住む場所が安定的に見通せる滞在型のグループホーム設置の検討が求められました。

 次に、令和2年度予算について、私立保育所の設置に係る区有地使用料を減額することは将来的に大きな影響がある。これからの区の事業計画を鑑みると年200億円から300億円程度の支出が見込まれていくにもかかわらず、歳入を減額することは不十分なエビデンスに基づいた取り組みであり、再検討すべきではないかと区の見解を求めました。

 次に、令和2年度予算について、職員2000人体制の下、少数精鋭の組織が求められていることを指摘し、協働・協創を通じた職員のマインド育成を求めるとともに、思い切った目標を設定したイノベーティブな発想による具体的な取り組みを基本計画に載せることについて、区の考えが問われました。また、区立幼稚園や保育園、児童館を残す以上、桁の違う歳出削減策の提案について、区の考えがただされました。

 次に、清掃事業について、ごみの減量、プラスチックの資源化、二酸化炭素の削減という視点からも、燃やすごみにプラスチックを混入させないごみの均一化が大切であるが、容リプラを資源回収している区もあれば可燃ごみとしている区もある。23区共通の取り組みとして進めるように区長会に呼びかけてもらいたいとの要望がありました。

 次に、(仮称)中野区犯罪被害者等支援条例案について、犯罪被害者等相談支援の事業案の中の支援金や弁護士費用助成の金額構成と算出根拠を問い、被害者が使いやすい柔軟なものとなるよう求めるとともに、制度創設の経緯がただされました。また、都も条例を制定するが、都と区の支援の関係、都との連携・協力・役割分担、都の予算活用について、問われました。

 次に、空き家対策について、危険度ランクに関係なく、屋根や窓などが破損している空き家に対して不安に感じている近隣住民がいるケースがあるが、どのように改善指導をしているのか、区の取り組みを問われました。また、火災危険度ランクが4以上の地域で、昭和56年以前に着工した木造住宅の建て替えや除却の費用助成を実施しているが、対象地域外でもこの助成制度の適用ができないか、区の見解を求めました。

 次に、全ての人が安全・安心に協働・生活ができる地域の実現と個人の尊厳について、ユニバーサルデザイン推進条例における「生活環境」や平和行政の基本に関する条例における「平和で安全な環境」とは、直接的暴力がなく、構造的暴力も払拭できる環境と理解してよいか、問われました。また、ユニバーサルデザイン推進条例は、障害児・者及びその家族の社会参加・社会生活を保障することも含まれるかをただされました。

 次に、文化・芸術について、新年度予算における文化・芸術に関する新規予算・新規事業をただした上で、文化・芸術に限らず、市民活動も含めて公益的な意欲のある団体やアーティストなどの人材の発掘と活用にまなVIVAネットを活用してはどうかと提案がされました。

 次に、情報政策推進について、業務改善の観点で期待されるRPAやAIの費用対効果に注視し、業務改善で捻出した時間を政策立案や区民との対話へのリソース投入を求める立場から、区で導入したRPAとAIによる議事録自動作成システムの概要と委託費や作業時間の削減効果についてただされました。また、機械学習向上などAIのポテンシャルが最大限発揮できる情報基盤の検討が求められました。

 以上が主な質疑、要望及び問題点の指摘等であります。

 なお、このほか、項目のみを挙げてみますと、新型コロナウイルス感染症に対する区の対応について、教育行政について、平和の森公園の運用について、児童相談所の設置について、中野区基本構想・基本計画及び中野区男女平等基本条例等について、子育て先進区について、受動喫煙防止対策について、感染症対策について、教育施設整備について、ジェンダー平等について、森林環境譲与税について、若者政策について、動物愛護推進施策について、東中野駅東口のバリアフリー化について、行政と議会との関係について、行政評価の改善と内部管理事務の効率化について、公園等の公衆トイレにトイレットペーパーを設置することについて、中野区再犯防止推進計画素案について、公園について、まちづくり博覧会について、財政運営の考え方についてなどの質疑及び要望等がありました。

 なお、予算特別委員会は議員全員をもって構成されていることから、質疑等の紹介は以上のとおり概要といたします。詳細につきましては、予算特別委員会の会議録により御承知いただきたいと存じます。

 また、各分科会における質疑応答につきましては、当委員会において各分科会主査からの詳細な報告があり、委員会会議録にも掲載されておりますので、その内容は割愛させていただきます。

 最後に、当委員会において、第6号議案に対しまして、賛成多数により付された附帯意見を申し上げます。

 初めに、予算の執行に当たっては、予算審査の中での指摘を踏まえ、今後厳しさが予測される区財政を鑑み、新規拡充事業において執行の規模や時期について区民生活に影響を与えない範囲での大胆な経費の削減に努められたい。また、新型コロナウイルス感染症の影響による経済情勢に配慮し、十分に対応できる予算執行とされたい。

 次に、新規事業の立上げにおいては、庁内で十分な議論と調整を行い、意思決定のプロセスを明確にした上で議会への十分な説明をされたい。

 最後に、高度な専門性を必要とする外部人材をアドバイザー等の形で採用するに当たっては、庁内での十分な議論と議会への速やかな報告をされた上で進められたい。

 意見は以上でございます。

 以上、簡単ではございますが、予算特別委員会における審査の経過の概要とその結果、並びに主な質疑、要望及び問題点の指摘等についての報告を終わります。

○議長(高橋かずちか) ただいまの報告について御質疑ありませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(高橋かずちか) 御質疑なければ、質疑を終結いたします。

 これより討論に入ります。むとう有子議員、加藤たくま議員、石坂わたる議員、杉山司議員、いさ哲郎議員から討論の通告書が提出されていますので、順次、通告議員の討論を許します。

 最初に、むとう有子議員。

〔むとう有子議員登壇〕

○40番(むとう有子) ただいま上程されました第6号議案、2020年度中野区一般会計予算について、反対の立場から討論をいたします。

 2020年度一般会計予算額は1,468億2,300万円で、前年度と比べ53億4,900万円の減となっています。とはいえ、前年度は酒井区長の初の予算で大盤振る舞いの感が否めない予算となり、過去最高額でした。この前年度と比較して減とはなりましたが、過去2位の予算額です。今後の経済状況は、海外経済が不確実な状況にあることなどから楽観視できる状況にはなく、歳入の変動について最大限注視していく必要があるとの区の認識が示されていますが、果たして不確実な状況にあるのは海外経済だけでしょうか。既に新型コロナウイルスの感染拡大が暮らしや景気に幅広い影響を及ぼし始めています。政府は、イベントの自粛に続いて学校の休校を求め、国内消費や経済活動への先行き警戒感が高まり、消費税増税の影響もあり、2008年のリーマンショックや2011年の東日本大震災を超える経済的打撃の可能性を示唆する報道を多く目にします。先行き不確実な中、当初予算案の概要には、「今後5年間で学校施設の更新、新区役所建設、中野駅周辺まちづくりなどの投資的事業により年200億円から300億円程度が必要となり、財政負担の大きな時期になります」との記載や、「今後の財政運営手法については、これまでの手法を検証し、新しい基本計画で考え方を明らかにしたいと考えています」との記載があります。区長に残された任期は間もなくあと2年となります。「したい」という願望を言っている時間はなく、「考え方を明らかにします」と言い切ってほしいものです。

 また、区長がおっしゃるように、限られた区の資源を最大限に活用していく区政運営が求められています。区役所における資源とは、職員の皆様の能力だと私は思います。職員の皆様の能力を最大限に活用していく区政運営をするべきであり、安易で他力本願的な外部人材の登用はすべきではないと考えます。2020年度の職員数は1,980人ですが、それ以外に再任用短時間勤務職員と任期付短時間勤務職員、会計年度任用職員が何と1,698人に上る予定です。つまり、職員が不足していることを表している数字です。職員定数条例に定める2,000人が実態に即しておらず、職員定数条例を改定して、必要な職員を採用し、資源を豊かにするべきだと考えます。難解な公務員試験に合格して採用された職員の皆様の潜在能力を引き出すことが管理職の役割です。実務をこなさなければ能力を引き出すことはできません。2020年度に策定予定の基本計画1,800万円、施設配置計画1,050万円、地球温暖化対策実行計画304万円、災害廃棄物処理計画423万円、一般廃棄物処理基本計画改定621万円、景観ガイドライン1,144万円、公園再整備計画1,700万円、都市計画マスタープラン改定931万円、地域防災計画修正595万円等々は、業務委託などせず、職員自らが策定するべきものです。かつては職員が作成していたと聞きます。1業者が幾つもの自治体の同じような計画策定の業務を受託する状況下で、どの区も似たり寄ったりの独自性のない計画が策定されているようです。

 また、これまでも様々同じような調査をし、その結果がどの事業に結びついているのか全く見えない中、次年度も区内事業者の状況調査272万円、子ども施設の利用者ニーズ調査409万円、健康福祉意識・意向調査626万円、高齢者見守り体制の調査880万円等々、様々な委託調査がなされます。本当に必要な調査なのでしょうか。調査をしなくても、現場の職員が分かっていることもあるのではないでしょうか。調査するだけではなく、調査結果を事業実施に結び付けなければ税金の無駄遣いです。

 さて、私が所属する子ども文教分科会分担分の中に、地域開放型学校図書館整備(新規)に3,353万円の予算が計上されています。子ども文教委員会では、今後の図書館サービスのあり方検討会の検討結果の報告がないまま、1月23日に地域開放型学校図書館について、絵本、児童書、一般図書を含む5,000冊の蔵書数と貸出しを行う区立図書館分館から一般図書をなくして、絵本と児童書のみの2,000冊で貸出しのない学校図書館への見直し案が報告されました。このことは、新しい中野をつくる10か年計画(第3次)や教育ビジョン(第3次)に定められている地域開放型学校図書館を逸脱する変更であり、大変に驚きました。さらにあきれたことに、僅か12日後の2月4日の委員会では見直し案が撤回され、一般図書を含む蔵書の貸出しを行う元の当初案に戻りました。見直したり戻したりと、このような朝令暮改な区政運営には疑問があります。その上、あろうことか、この予算は撤回された見直し案に基づく予算とのことです。時間的に当初案に基づく予算に変更することができず、予算可決後に補正予算が出されるとのことです。すると、第6号議案を可決することは幻となった見直し案を可決することになります。私は地域開放型学校図書館には反対ですが、このように矛盾したままの予算を可決することに疑問を持つのは私だけなのでしょうか。

 酒井区長の初予算であった2019年度の予算には賛成をして、この1年間、区政運営を私なりにチェックさせていただきました。区政運営のスピード感に違和感があり、降って湧いたような新事業があるかと思えば、前区長の下で策定された計画の刷新が進まず、矛盾が生じた事業が出てきています。「議会と行政は車の両輪」というフレーズをよく耳にします。この意味は、車は両輪が同じ方向に動かないと前に進まないように、議会と行政が同じ方向に進むことがベストな在り方だという例えだと考えます。しかし、一つ間違えれば急坂を猛スピードで転げ落ちることになるかもしれません。私は、行政はアクセルで、議会はブレーキであり、スピードをコントロールする役割だと考えます。その意味からも、自民党さんと公明党さんから提出された修正案は意義があり、取り下げられたことは残念です。

 また、俗に言う「お友達政治」は国政だけの問題ではありません。区政においても、お友達政治と疑われてしまうような事業があってはならないと考えます。区長がおっしゃるように、10年先を正確に見通せる人はいません。だからこそ、最悪な経済状況を念頭に置き、限られた予算の中で今やらねばならない事業の精査が重要です。もちろん評価する事業もありますが、精査が不十分な事業が散見されます。中野駅新北口駅前エリア再整備については、客観的な論拠となる不動産鑑定評価をせずに定期借地権方式を否定し、権利変換方式による開発を推し進めていくことにも納得できません。区民の財産の損失がないよう願うばかりです。

 以上、雑駁ではありますが、第6号議案、2020年度中野区一般会計予算に対する反対の討論といたします。

○議長(高橋かずちか) 次に、加藤たくま議員。

〔加藤たくま議員登壇〕

○11番(加藤たくま) 第6号議案、令和2年度中野区一般会計予算に対して自由民主党議員団の立場から討論させていただきます。

 本予算審議に当たっては、緊張感を持って行政運営に努めていただくため、自民党の立場から厳しく様々な質疑をさせていただきました。私たちは、新規を含めた多くの事業を否定するものではありません。挑戦することはすばらしいことと考えます。しかし、審議を通じて直ちには了とはし難いエビデンスの欠如、大ざっぱな見積り、現場の声、要望なしのずさんな計画が多いと指摘させていただきました。

 予算編成は、中長期的・短期的な観点で勘案して行われます。中長期的な観点から、区役所、小・中学校、その他区有施設の建て替え、まちづくりなど、財政負担は大きく、基金・起債の計画においては、基金と起債残高の差、つまり実質的な貯金は平成30年度において553億円ありましたが、令和5年度以降はマイナス、つまり借金を背負うことになります。この厳しい状況を打開するためには、しっかりとした財政規律の下、短期的には毎年の経常経費の抑制をする以外方法がありません。しかし、来年度予算編成においては、単年度の臨時的経費に対する考え方が新しい中野をつくる10か年計画(第3次)の行財政運営の基本方針から明らかに変更になっているにもかかわらず、その説明もなく、基準とする一般財源規模を本年度の710億円から来年度750億円に増額し、結果、財政規律の緩みが散見されました。このままでは、私たちの中野区が近い将来、財政破綻することは火を見るより明らかです。「ボトムアップ」、「スクラップ・アンド・ビルド」の標語はどこに行ったのでしょうか。「スクラップ」のキーワードは予算編成方針で明記されていましたが、施政方針説明においてはなくなっておりました。スクラップができなかったということを暗に示しております。

 また、新規事業は、カネ・モノ・ヒト、限りあるリソースを最大限に生かしたものではありませんでした。同僚議員にも、その私たちの思いに御賛同・御理解していただけたと思います。

 地方自治法第96条で規定されるところ、予算を議決できる区民は区議会議員だけです。予算は、議会が議決することによって成立し、執行機関による支出や債務負担の内容、限度などを拘束することから、長の行政執行を監視できる権限とも言えます。しかし、行政側が説明責任を果たしていただかなければ、区議会議員の責務を果たしようがありません。区民が納得する説明をしてください。特に厳しく追及した事業はあくまで一部であり、改善していただきたい事業は無数にあります。審議を通じて、我々の願意である緊張感ある行政運営に努めていただきたいという思いを行政側へ伝えることができたと思います。随所に予算編成は洗練されていない計画と感じるところがありますが、予算執行時点においては不断の努力で大胆なリストラを敢行していただくことを期待します。

 最後に申し伝えますが、新型コロナウイルス感染症の影響による経済情勢に配慮し、十分に対応できる予算執行とし、持続可能な行政運営に努めることをお願いいたしまして、賛成討論とさせていただきます。

○議長(高橋かずちか) 次に、石坂わたる議員。

〔石坂わたる議員登壇〕

○29番(石坂わたる) 第6号議案、令和2年度中野区一般会計予算に反対の立場で、第7号議案、令和2年度中野区用地特別会計予算、第8号議案、令和2年度中野区国民健康保険事業特別会計予算、第9号議案、令和2年度中野区後期高齢者医療特別会計予算、第10号議案、令和2年度中野区介護保険特別会計予算に賛成の立場で討論をいたします。

 まず、普通会計を構成する一般会計と用地特別会計についてです。

 一般会計においては、歳入を増やす特別区税収納率向上のためのSNSの活用、歳出を効率的・効果的にするAIを用いた保育入園事務の効率化、そして老朽化した私立保育園の建て替え支援などを行いつつ進めていく区立保育園の一定数の民設民営化、生命や生活環境を守る一人親家庭や医療的ケアに関する指針などについては高く評価をいたします。感染症や障害の重度化への対応、若者の貧困への対策などの区民の生命や健康、尊厳や平穏な生活環境を守るための取り組みについて、行政が責任を果たすことは私も重要と考えます。しかし、昨年、令和元年の10月から12月期の景気の落ち込みは予想以上でした。さらに、今回の新型コロナウイルスの影響が重なり、経済はこれまでの流れと一変します。その中で、基準となる一般財源規模を710億円から750億円に拡大し、事業もそれに伴って拡大したことは問題です。

 令和2年度は、議会の議決事項でもある基本構想やそれに基づく基本計画について着実に1年かけて区民の議論を成熟させる予算でなければなりません。にもかかわらず、基本構想や基本計画がないままに各部署の思惑だけの個別計画が乱立してしまうと、基本構想で律するときには時既に遅く、基本計画の個別のやりたいことリストをまとめただけの計画になるおそれがあります。また、新たな何かを始めるために、不要不急な事業や無駄の多い事業をどう整理し、新規の事業や調査をいかに絞るのかといった見直しや検討が不十分であると思います。短期的な新型コロナウイルスの影響、中期的なオリンピック・パラリンピック後の景気の不透明さ、長期的な少子・高齢化を考えれば、将来に対する見通しや計画性を重視した備えをすることが必要です。

 今よりも財政状況が厳しかった平成20年3月12日の総務委員会にて、現状では施設改修基金自体の設置は困難なため、今後、財政状況を捉えて検討していくと示しているにもかかわらず、本定例会の私の一般質問に対し、施設改修を目的とした特定目的基金の設置は財政運営を硬直化させるという発想での答弁でした。これは、将来世代に負担をもたらすことにも柔軟に考えることにもなりかねず問題です。

 また、区債発行に関しては、確かに当初予算における前年比では、一般会計で見ると102億円から72億円へ、普通会計で見ると203億円から72億円に減っています。しかし、前々年度――おととしですね――前々年度は一般会計でも普通会計でも約33億円でした。つまり、平成30年、平成31年、令和元年、これらと比べて令和2年度は前々年度の倍以上の区債の発行額となります。このため、区債発行残高で見ると、一般会計で前々年度末の約113億円から約173億円に増え、普通会計では約151億円から約180億円へと増加します。こうした区債発行残高の増加分は、今後の返済だけでなく支払利子も生み出します。令和2年度の普通会計では、それまでに発行された区債の支払利子が約9,000万円生じることも認識することが必要です。

 次に、財政調整基金についてです。繰入金額の前年との比較では86億円から31億円に減ってはいます。しかし、財政調整基金の残高を見ると、前々年度に301億円あった財政調整基金の残高は、令和元年度に279億円、当該年度、すなわち令和2年度には予算原案で275億円という形で大きく減る見込みです。昨年の第1回定例会で、平成31年度予算案に対し、私は賛成討論の中で、区債の増や基金の減などを問題点として指摘しましたが、その状態が令和2年度の予算案も続いています。子育て先進区は、まず子どもたちに背負わせる借金である区債発行残高を減らし、貯金である基金を無計画に使い込むことを避ける。その上でセーフティネットを手厚くきめ細かにしながら、経済的な区全体の安定と成長や区民の所得や生活水準の底上げ、計画的な公共施設の更新を進めることが必要であり、状況によっては、子どもたちの未来に負の影響を残さないよう、区民生活に一定の範囲で影響を与える眼前の事業の見直しを検討することも避けて通るべきではありません。

 なお、ここ数週間にわたり、令和2年度予算の人的契約と物的契約が紐づいているとの噂を耳にします。公正な方法でなされるべき選考・入札について区民の目から見て疑われるような事態は避けるべきです。結果の報告のみならず、その過程がつまびらかになること、その上で区民にとって疑念が残らないことを切に願っていることを申し上げておきます。

 また、地域開放型図書館をめぐって、子ども文教委員会の報告と予算案の内容にそごがあり、当初から補正ありきの予算となっていることも問題です。

 今回は、酒井区長就任後、もう2度目の予算編成です。新たな中野区の基本構想も基本計画もつくられていない状況下で、将来予測がないままに子どもたちにツケを残す予算編成になっているのではないかという不安が拭えません。ゆえに、一般会計については反対いたします。

 なお、用地特別会計については、特別会計単独で見たときには、令和2年度には新たな土地の取得や区債の発行は計画をされておらず、問題はないと考え、賛成をいたします。

 次に、国民健康保険事業、後期高齢者医療、介護保険の各特別会計予算についてです。

 国民健康保険事業特別会計における国民健康保険料の収納率の向上の取り組みがなされること、後期高齢者医療特別会計における後期高齢者医療保険料の収納率が23区平均よりも中野区の収入率が高い現状、介護保険特別会計において「認知症とともに暮らす地域あんしん事業」をはじめとする高齢者が安心して生活できる地域づくりの推進などは高く評価をし、期待をしています。

 特に予算審議に先立ち、1月の地域包括ケア推進調査特別委員会で、中野区地域包括ケアシステム推進プランの指標について誤差率も踏まえた分析の報告がなされました。酒井区長が地域包括ケア担当副参事だったときにつくられたこれらのプランにおいて、目標と成果指標の設定が客観的に分析をしやすい形でつくられていたことがこの分析の差にもつながり、その分析を経て、介護保険特別会計の予算編成にもつながるものであることは高く評価をいたします。しかし、いかんせん様々な制約がある各特別会計がしっかりとできている分、一般会計に関しては指摘をしました問題点が非常に残念です。

 私としましては、より多くの同僚議員に一般会計予算の否決に賛同いただきたいところです。予算の否決は、何もしてはいけないという意思表示ではなく、予算をよりよい方向につくり直しなさいという議会の意思です。もし否決がされれば、区長は新たな予算を組立て直さなければならず、それは反対した議会の意見がより色濃く反映された予算になります。議員は、自らの行動の結果、経過をきちんと区民に説明する必要があります。賛否の行動の結果には責任を伴います。予算に対して議員の取り得る方法には附帯意見や修正案もあります。しかし、本案の決定的な瑕疵を治癒するものでなければ、区民に説明ができません。予算は反対するものではないという批判をされる方もいるかと思われますが、私は予算への反対は全ての成果を否定するものではないと思いますが、もしそうであったとしても、よりよいものにしたいと建設的な立場を貫くことを旨としてきました私が今回やむにやまれぬ反対いたしますその意味を、区長部局をはじめとする理事者の皆様には重く受け止めていただければと思います。

 以上、第6号議案への反対討論と第7号議案から第10号議案への賛成の討論といたします。

○議長(高橋かずちか) 次に、杉山司議員。

〔杉山司議員登壇〕

○16番(杉山司) 第6号議案、令和2年度中野区一般会計予算につきまして、立憲民主党・無所属議員団の立場から賛成の討論を行います。

 新年度の中野区一般会計予算は1,468億2,300万円、前年度に比べて53億4,900万円、3.5%の減となりました。納税義務者数の増加などによる特別区税の増額が見込まれること、昨年10月からの消費税増額による地方消費税交付金の増収を加味した一方で、財政調整基金の繰入れや特別区債を抑制したことによる規模縮小という形でございます。

 歳出に関しまして、我が会派としても強く要望してまいりました(仮称)子どもの権利条例の制定、保育所運営充実費の拡充、英語教育やICT教育環境への充実、ゼロ歳児を対象としたブックスタート事業、木製おもちゃの子ども施設への配置など、酒井区長が一貫して掲げてこられた中野区を子育て先進区にするための手厚い取り組みは高く評価しております。また、全世代向け地域包括ケアシステム構築に向けた取り組みや一人親家庭支援の充実、自殺対策メール相談など、支援を必要とする人を孤立させない試みや支えあいの地域づくり、男女共同参画、多文化共生等の推進、区有施設や道路・公園のバリアフリー化、地域の防災力向上、環境学習におけるごみ収集車のスケルトン化などの取り組みも同様でございます。来年度は、区政の根幹となる基本構想や基本計画の策定に加え、中野駅周辺まちづくりや西武新宿線連続立体交差事業、無電柱化整備事業の推進、大和町や弥生町のまちづくりなど、区民のための生活インフラの整備、(仮称)総合子どもセンター等設置準備などにも着実に推進していかなければなりません。

 基本構想素案には、「つながり」や「はじまり」、「協創」や「チャレンジ」といった言葉が見られ、酒井区長らしさと新しい区政を感じております。対話の区政やこれまではなかなか前に進まなかった子どもの貧困対策や耐震補強補助制度、公契約条例などの施策への取り組みも高く評価するものでございます。

 職員の意識改革を図ることを目的とした職員提案制度や区長へのアイデアボックスも活用化されたと聞いておりまして、区長の目指すボトムアップの区政は徐々に花開いているのではないでしょうか。

 区長は、区政運営の柱として「区民と向き合う区役所への転換」を掲げ、区政情報を積極的に提供することを基本的な方針の一つとされており、政策決定過程の透明性向上のための政策企画会議の設置や予算編成過程の公表もその一環であると評価しております。

 他方、区政課題も山積しております。限られた職員体制で政策課題にどのように向き合うのか。また、若手職員の育成にも尽力しなければなりません。学校改築をはじめとする施設の更新には多額の費用が必要となります。確かな財政見通しを持ち、適切に起債の発行と基金の活用を組み合わせることなど、後年度負担も含めたバランスのとれた資金計画とすることが重要でございます。

 新型コロナウイルスによる経済への影響も予断を許さず、持続可能な区政運営が今まさに求められております。阪神淡路大震災から25年、東日本大震災から9年がたち、近年では気候変動により風雨災害も大規模化している中で、まちの防災力や減災力強化対策に加えて、新型ウイルス感染症など拡大防止や大規模システム障害対応など、不測の事態にも柔軟かつ迅速に対応できる日頃からの準備も必要でございます。発災時など是が非でも緊急で伝えたい情報の発信や区民がそれぞれ知りたいと思う情報が取りこぼされることなく伝わる広報も重点政策として十分に対策を練り、児童虐待や大規模災害、事件・事故などから中野区の最大の財産である人の命をしっかりと守ることのできる区政を目指していただくことを強く願いますとともに、正しく開かれた区政を進めることも大切です。

 るる申し上げましたが、これらの根本に必要なのは区政への信頼でございます。区政への信頼なしには、どれだけ良い施策であっても前に進めることはできません。そして、信頼を構築するために最も大切なことは対話でございます。区長は、対話の区政の実現を掲げ区長に当選されましたが、対話をするパートナーは区民だけではないはずです。職員との対話、そして区議会との対話、そうした幅広い人との対話の先に本当の意味での「対話による区政」が実現されるのではないでしょうか。

 「地方自治は民主主義の学校である」という言葉もございますが、区民が主役のより開かれた区政の実現と、そして「ずっと安心して暮らし続けられる中野」、何よりも命を守れる中野区の実現に向けて邁進していかれますことを心より願いまして、賛成討論といたします。

○議長(高橋かずちか) 次に、いさ哲郎議員。

〔いさ哲郎議員登壇〕

○19番(いさ哲郎) 上程中の第6号議案、令和2年度中野区一般会計予算、第8号議案、令和2年度中野区国民健康保険事業特別会計予算について、日本共産党議員団の立場で一括して賛成の討論をいたします。

 第6号議案、一般会計予算に賛成する理由として2点述べます。

 第1に、広範な区民要求に応える取り組みが示されたという点です。防災分野では、木造住宅耐震改修助成の実施は、木造住宅密集地域の多い中野区での実施が待たれていました。洪水ハザードマップの実施や区有施設など一時避難所への水・食料等の備蓄なども区民の不安に応える観点から評価いたします。子育ての分野では、子どもの相談窓口の体制強化や木製おもちゃの配置等の改善があることを評価します。認可保育園の新規開設は、当区においても深刻な問題である待機児童の解消のために急がねばならない施策です。併せて、保育の質の向上に取り組むことが求められます。また、子どもの権利条例の制定・検討を歓迎します。障害者支援の分野では、視覚障害者向けに点字版区報の発行が開始されることは重要です。また、道路補修及びバリアフリー改良工事、ユニバーサルデザインフォントの導入など、どんな状況に在る方でも健常者と同じように不利益なく生きられる施策は速やかに進めていただくよう要望します。環境分野では、持続可能性がうたわれる時代において、自治体にもその責務が問われる中、蓄電システム導入支援、食品ロス削減の推進など、環境の課題に具体的に取り組み、施策が前に進むことを評価します。公契約条例や中野区男女平等基本条例は来年度より検討が開始となります。実効性のある取り組みとなるよう、議会の立場からも引き続き後押しをしてまいります。

 第2に、ますます悪化する経済状況のもと、区民の暮らしを守る予算となっている点です。内閣府が発表した2019年第4四半期のGDP速報値は、年率換算で6.3%減と大きなマイナス、景気動向指数も1世帯当たりの消費支出も連続マイナスとなっており、昨年10月の消費税10%増税が増税前から落ち込んでいた経済をさらに悪化させたことは政府の数字からも区内商店や区民の皆さんの声からも明らかです。このような状況で、子どもの貧困対策の具体化は格差貧困の拡大を止める具体的な施策の足がかりとして、積極的な施策展開を期待するものです。債権管理対策の中で生活再建支援の視点が盛り込まれることも重要です。区内事業所承継支援の推進では、中小企業や小規模事業者の廃業増加への対応として区内事業所の状況調査を実施するとしています。中野区の魅力に大きく関わる商店街のにぎわいに関する施策であることから期待を寄せるものです。事業者への詳細な聞き取りなど実態調査を行いながら実情に見合った支援へと対象を拡大させていくなどの改善も必要であることを併せて指摘しておきます。

 一般会計予算を通じて幾つかの指摘と要望も述べておきます。

 歳入でいえば、児童相談所設置関連を含め23区の行政需要はいつになく高まっています。それだけに都区財政調整基金の配分割合の変更は重要な課題です。都区制度改革実施大綱の厳正な運用と基準財政需要額に算定すべき事項と捉えた配分割合の適正な見直しを区長先頭に求めていくことを強く要望します。また、消費税増税の影響に加え、今日の新型コロナウイルス感染症に係る区民生活、地域経済等への影響も懸念されます。税、国保、介護の徴収については、区民生活に寄り添った対応を求めます。

 歳出では、政策過程からの区民参加の実施が極めて大切です。また、財政運営については、今後の財政の厳しさに言及されていますが、それだけに区民の暮らし、福祉への影響を回避するための適切・柔軟な対応が必要です。基本構想・基本計画においては、区有施設の配置整備計画が予定されています。新年度に計上されているコンサルタント委託により区民施設のマネジメント支援が施されますが、それにとどまらず、区有施設が直接区民の福祉や人権に関わり地域コミュニティに貢献していることを捉え、徹底した区民参加と意思決定プロセスの可視化を前提として計画を策定していくことが欠かせないことを強調しておきます。

 一般会計予算の最後に、自民党・公明党から提出され、その後取り下げられた予算修正案について、提案者から取下げの理由は各分科会での質疑を鑑みてというものでしたが、まさに提案者から示されたように、各分科会の質疑の中で修正案の根拠がないことが明らかになったということを一言述べておきます。

 第8号議案、国保特別会計予算について述べます。

 来年度、中野区の一人当たりの国民健康保険料は1,298円の増加という方針が示されていますが、国保料の基礎分、支援分は減額となります。そのため、多くの区民にとっては保険料が引き下げられることが明らかであるため、本議案に賛成するものです。同時に、一人当たり保険料の引上げは一般会計からの繰入金の減額によるものです。同じ所得でも社会保険に比べ重い保険料負担は多くの区民の滞納という形で現れています。国は、保険料減額のための一般会計からの繰入金を敵視して、来年度からは市町村へのペナルティーまで実施しようとしています。国に対してはこうした地方自治を侵害する制度運用を改めるよう要望することを求めるとともに、区は区民生活を守る立場に立って一般会計からの繰入金の減額を改めるべきであることを指摘しておきます。

 以上、2議案に対する賛成の討論といたします。

○議長(高橋かずちか) 他に討論がなければ、討論を終結いたします。

 これより議案ごとに採決いたします。

 初めに、第6号議案について起立により採決いたします。

 上程中の第6号議案を委員長報告どおり可決するに賛成の方は御起立願います。

〔賛成者起立〕

○議長(高橋かずちか) 起立多数。よって、第6号議案は可決するに決しました。

 次に、第7号議案について採決いたします。

 上程中の第7号議案を委員長報告どおり可決するに御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(高橋かずちか) 御異議ありませんので、さよう決定いたします。

 次に、第8号議案について起立により採決いたします。

 上程中の第8号議案を委員長報告どおり可決するに賛成の方は御起立願います。

〔賛成者起立〕

○議長(高橋かずちか) 起立多数。よって、第8号議案は可決するに決しました。

 次に、第9号議案について起立により採決いたします。

 上程中の第9号議案を委員長報告どおり可決するに賛成の方は御起立願います。

〔賛成者起立〕

○議長(高橋かずちか) 起立多数。よって、第9号議案は可決するに決しました。

 次に、第10号議案について起立により採決いたします。

 上程中の第10号議案を委員長報告どおり可決するに賛成の方は御起立願います。

〔賛成者起立〕

○議長(高橋かずちか) 起立多数。よって、第10号議案は可決するに決しました。

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 第11号議案 中野区男女共同参画・多文化共生推進審議会条例

 第12号議案 中野区事務手数料条例の一部を改正する条例

 第15号議案 中野区職員の結核休養に関する条例を廃止する条例

 第16号議案 中野区職員の特殊勤務手当に関する条例の一部を改正する条例

 第17号議案 選挙長等の報酬及び費用弁償に関する条例の一部を改正する条例

 第18号議案 和解及び損害賠償額の決定について

 第19号議案 和解及び損害賠償額の決定について

 第21号議案 中野区立総合体育館開設に伴う什器類の買入れについて

 第37号議案 中野区新庁舎新築工事等請負契約

 第38号議案 特別区道14-880電線共同溝工事等委託契約

 第42号議案 中野区立総合体育館開設に伴うスポーツ物品の買入れについて

 第44号議案 中野区立幼稚園教育職員の勤務時間、休日、休暇等に関する条例の一部を改正する条例

 

○議長(高橋かずちか) 日程第2、第11号議案、第12号議案、第15号議案から第19号議案まで、第21号議案、第37号議案、第38号議案、第42号議案及び第44号議案の計12件を一括上程いたします。

 理事者の説明を求めます。

〔副区長白土純登壇〕

○副区長(白土純) ただいま上程されました第11号議案、第12号議案、第15号議案から第19号議案まで、第21号議案、第37号議案、第38号議案、第42号議案及び第44号議案の12議案につきまして、一括して提案理由の説明をいたします。

 第11号議案、中野区男女共同参画・多文化共生推進審議会条例は、区の男女共同参画及び多文化共生に係る施策について総合的かつ効果的な推進を図るため、区長の附属機関として男女共同参画・多文化共生推進審議会を設置し、その所掌事項、組織、委員の構成等について定めるものです。

 この条例の施行時期は、令和2年4月1日です。

 第12号議案、中野区事務手数料条例の一部を改正する条例は、毒物及び劇物取締法の改正に伴い、その引用条項に係る規定を整備するものです。

 この条例の施行時期は、令和2年4月1日です。

 第15号議案、中野区職員の結核休養に関する条例を廃止する条例は、職員の結核休養制度を廃止するため、本条例を廃止するものです。

 また、これに伴い、本条例の附則で中野区職員定数条例について規定を整備するものです。

 この条例の施行時期は、公布の日です。

 第16号議案、中野区職員の特殊勤務手当に関する条例の一部を改正する条例は、職員の特殊勤務手当として一時保護業務手当及び児童相談所業務手当について規定するものです。

 この条例の施行時期は、令和2年4月1日です。

 第17号議案、選挙長等の報酬及び費用弁償に関する条例の一部を改正する条例は、当選人の更正決定、または繰上補充に係る選挙会における選挙長及び選挙立会人の報酬の額を定めるとともに、投票管理者が交代して職務を行う場合及び投票立会人が投票所等の開所時間の一部について投票に立ち会う場合の報酬の額を定めるものです。

 この条例の施行時期は、公布の日です。

 第18号議案、和解及び損害賠償額の決定については、平成28年7月25日付で締結した証明書発行システム機器及びソフトウェア賃貸借契約を区の申し出により令和2年1月31日付で解除したことに伴う損害賠償について、和解を成立させ、損害賠償額を決定するに当たり、議会の議決をお願いするものです。

 和解条件の要旨は、賃借料の残額相当額として、相手方が被った損害額302万2,140円について、区に賠償義務があることを認め、本件和解成立後に相手方に支払うものです。

 第19号議案、和解及び損害賠償額の決定については、令和元年9月9日に発生した、区が管理する旧野方配水塔の屋根のモルタル片の飛散による幼稚園の園舎の破損事故に伴う損害賠償について、和解を成立させ、損害賠償額を決定するに当たり、議会の議決をお願いするものです。

 和解条件の要旨は、園舎の修理費として、相手方が被った損害額234万3,000円について、区に賠償義務があることを認め、本件和解成立後に相手方に支払うものです。

 第21号議案、中野区立総合体育館開設に伴う什器類の買入れについては、財産の取得に当たり、議会の議決をお願いするものです。

 取得する財産は総合体育館で使用する什器類で、取得に要する金額は5,608万8,880円です。

 第37号議案、中野区新庁舎新築工事等請負契約は、中野区新庁舎新築工事等に係る請負契約を締結するに当たり、議会の議決をお願いするものです。

 契約の方法は随意契約、契約の金額は213億4,512万4,200円、契約の相手方は竹中・協永・明成・武蔵野・INA特定建設共同企業体です。

 なお、この工事の完了予定は、令和6年2月です。

 第38号議案、特別区道14-880電線共同溝工事等委託契約は、特別区道14-880電線共同溝工事等に係る委託契約を締結するに当たり、議会の議決をお願いするものです。

 契約の方法は随意契約、契約の金額は限度額で3億3,140万1,000円、契約の相手方は東電タウンプランニング株式会社です。

 なお、この工事の完了予定は、令和8年3月です。

 第42号議案、中野区立総合体育館開設に伴うスポーツ用品の買入れについては、財産の取得に当たり、議会の議決をお願いするものです。

 取得する財産は総合体育館で使用するスポーツ物品で、取得に要する金額は4,367万円です。

 第44号議案、中野区立幼稚園教育職員の勤務時間、休日、休暇等に関する条例の一部を改正する条例は、幼稚園教職員の業務量の適切な管理等を図るための措置について規定するものです。

 この条例の施行時期は、令和2年4月1日です。

 以上12議案につきまして、よろしく御審議の上、御賛同くださいますようお願いいたします。

○議長(高橋かずちか) この際申し上げます。第15号議案、第16号議案及び第44号議案の計3件については、地方公務員法第5条第2項の規定に基づき、お手元の文書のとおり、特別区人事委員会の意見を聴取いたしましたので、さよう御了承願います。

 本件について御質疑ありませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(高橋かずちか) 御質疑なければ、質疑を終結いたします。

 上程中の議案は、会議規則に従い、総務委員会に付託いたします。

 

31特人委給第891号

令和2年3月5日

 中野区議会議長

    高橋 かずちか 様

特別区人事委員会   

委員長 中山 弘子

 

「職員に関する条例」に対する特別区人事委員会の意見聴取について(回答)

 

 令和2年3月2日付31中議第1809号により意見聴取のあった下記条例案のうち中野区職員の結核休養に関する条例を廃止する条例附則第3項及び第4項を除く部分については、異議ありません。

 

 

第15号議案 中野区職員の結核休養に関する条例を廃止する条例

第16号議案 中野区職員の特殊勤務手当に関する条例の一部を改正する条例

第44号議案 中野区立幼稚園教育職員の勤務時間、休日、休暇等に関する条例の一部を改正する

条例

第45号議案 中野区立小学校及び中学校教育職員の勤務時間、休日、休暇等に関する条例の一部

を改正する条例

 

──────────────────────────────

 第23号議案 中野区印鑑条例の一部を改正する条例

 第24号議案 電子計算組織の結合について

 第25号議案 東京都後期高齢者医療広域連合規約の変更について

 第43号議案 中野区国民健康保険条例の一部を改正する条例

 

○議長(高橋かずちか) 日程第3、第23号議案から第25号議案まで、及び第43号議案の計4件を一括上程いたします。

 理事者の説明を求めます。

〔副区長白土純登壇〕

○副区長(白土純) ただいま上程されました第23号議案から第25号議案まで、及び第43号議案の4議案につきまして、一括して提案理由の説明をいたします。

 第23号議案、中野区印鑑条例の一部を改正する条例は、成年被後見人等の権利の制限に係る措置の適正化等を図るための関係法律の整備に関する法律の施行に伴い、印鑑の登録資格に係る規定を整備するものです。

 この条例の施行時期は、公布の日です。

 第24号議案、電子計算組織の結合については、コンビニエンスストア等において個人番号カードを使用して、戸籍の謄本及び抄本、戸籍に記載した事項に関する証明書、戸籍の附票の写し並びに特別区民税及び個人の都民税に係る納税証明書及び課税証明書の交付を受けられるようにするため、区の電子計算組織を区以外の電子計算組織と結合するに当たり、議会の議決をお願いするものです。

 結合の相手方は、地方公共団体情報システム機構です。

 第25号議案、東京都後期高齢者医療広域連合規約の変更については、東京都後期高齢者医療広域連合規約の変更の協議に当たり、議会の議決をお願いするものです。

 変更の内容は、令和2年度分及び令和3年度分の後期高齢者医療の保険料の軽減のために、各区市町村の一般会計からの負担を求める経費について、規定するものです。

 この規約の変更の時期は、令和2年4月1日を予定しています。

 第43号議案、中野区国民健康保険条例の一部を改正する条例は、国民健康保険の保険料率等を改めるものです。

 この条例の施行時期は、令和2年4月1日です。

 以上4議案につきまして、よろしく御審議の上、御賛同くださいますようお願い申し上げます。

○議長(高橋かずちか) 本件について御質疑ありませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(高橋かずちか) 御質疑なければ、質疑を終結いたします。

 上程中の議案は、会議規則に従い、区民委員会に付託いたします。

──────────────────────────────

 第26号議案 中野区介護保険条例の一部を改正する条例

 第39号議案 中野区犯罪被害者等支援条例

 第40号議案 中野区手話言語条例

 第41号議案 中野区障害者の多様な意思疎通の促進に関する条例

 

○議長(高橋かずちか) 日程第4、第26号議案及び第39号議案から第41号議案までの計4件を一括上程いたします。

 理事者の説明を求めます。

〔副区長白土純登壇〕

○副区長(白土純) ただいま上程されました第26号議案及び第39号議案から第41号議案までの4議案につきまして、一括して提案理由の説明をいたします。

 第26号議案、中野区介護保険条例の一部を改正する条例は、令和2年度における第1号被保険者に係る保険料率等の軽減措置について定めるものです。

 この条例の施行時期は、令和2年4月1日です。

 第39号議案、中野区犯罪被害者等支援条例は、犯罪被害者等に対する支援の施策を総合的に推進するため、基本理念、区等の責務、施策の実施等について定めるものです。

 この条例の施行時期は、令和2年4月1日です。

 第40号議案、中野区手話言語条例は、手話が言語であることに対する理解を促進するため、基本理念及び区等の責務について定めるものです。

 この条例の施行時期は、令和2年4月1日です。

 第41号議案、中野区障害者の多様な意思疎通の促進に関する条例は、障害者の多様な意思疎通に対する理解を促進し、意思疎通手段の普及を図るため、基本理念、区等の責務及び施策の実施について定めるものです。

 この条例の施行時期は、令和2年4月1日です。

 以上4議案につきまして、よろしく御審議の上、御賛同くださいますようお願い申し上げます。

○議長(高橋かずちか) 本件について御質疑ありませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(高橋かずちか) 御質疑なければ、質疑を終結いたします。

 上程中の議案は、会議規則に従い、厚生委員会に付託いたします。

──────────────────────────────

 第27号議案 中野区営住宅条例及び中野区立福祉住宅条例の一部を改正する条例

 第28号議案 中野区まちづくり事業住宅条例の一部を改正する条例

 第29号議案 債権の放棄について

 第30号議案 債権の放棄について

 

○議長(高橋かずちか) 日程第5、第27号議案から第30号議案までの計4件を一括上程いたします。

 理事者の説明を求めます。

〔副区長白土純登壇〕

○副区長(白土純) ただいま上程されました第27号議案から第30号議案までの4議案につきまして、一括して提案理由の説明をいたします。

 第27号議案、中野区営住宅条例及び中野区立福祉住宅条例の一部を改正する条例は、区営住宅の入居における連帯保証人に係る規定を削除するとともに、区営住宅及び福祉住宅の明渡し請求において徴収する金銭に付する利息の利率に係る規定を改めるものです。

 この条例の施行時期は、令和2年4月1日です。

 第28号議案、中野区まちづくり事業住宅条例の一部を改正する条例は、まちづくり事業住宅の入居における連帯保証人に係る規定を削除するものです。

 この条例の施行時期は、令和2年4月1日です。

 第29号議案、債権放棄については、撤去自転車の売却代金に係る債権を放棄するに当たり、議会の議決をお願いするものです。

 本債権は、債務者の破産手続廃止の決定により、回収の見込みがないため、これを放棄するもので、放棄する債権の額は447万2,190円です。

 第30号議案、債権放棄については、区民住宅の使用料に係る債権を放棄するに当たり、議会の議決をお願いするものです。

 本債権は、主たる債務者及び連帯保証人の破産による免責許可の決定により、回収の見込みがないため、これを放棄するもので、放棄する債権の額は161万円です。

 以上4議案につきまして、よろしく御審議の上、御賛同くださいますようお願い申し上げます。

○議長(高橋かずちか) 本件について御質疑ありませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(高橋かずちか) 御質疑なければ、質疑を終結いたします。

 上程中の議案は、会議規則に従い、建設委員会に付託いたします。

──────────────────────────────

 第31号議案 中野区家庭的保育事業等の設備及び運営の基準に関する条例の一部を改正する条例

 第32号議案 中野区特定教育・保育施設及び特定地域型保育事業の運営の基準に関する条例の一部を改正する条例

 第33号議案 中野区立学童クラブ条例の一部を改正する条例

 第34号議案 中野区立キッズ・プラザ条例の一部を改正する条例

 第35号議案 中野区立学校設置条例の一部を改正する条例

 第45号議案 中野区立小学校及び中学校教育職員の勤務時間、休日、休暇等に関する条例の一部を改正する条例

 

○議長(高橋かずちか) 日程第6、第31号議案から第35号議案まで及び第45号議案の計6件を一括上程いたします。

 理事者の説明を求めます。

〔副区長白土純登壇〕

○副区長(白土純) ただいま上程されました第31号議案から第35号議案まで及び第45号議案の6議案につきまして、一括して提案理由の説明をいたします。

 第31号議案、中野区家庭的保育事業等の設備及び運営の基準に関する条例の一部を改正する条例は、家庭的保育事業等の設備及び運営に関する基準の改正等に伴い、代替保育の提供に係る連携施設の確保が著しく困難であると認める場合の特例等について規定を整備するものです。

 この条例の施行時期は、公布の日です。

 第32号議案、中野区特定教育保育施設及び特定地域型保育事業の運営の基準に関する条例の一部を改正する条例は、特定教育保育施設及び特定地域型保育事業の運営に関する基準の改正に伴い、特定子ども・子育て支援施設等の運営に関する基準等について規定を整備するものです。

 この条例の施行時期は、公布の日です。

 第33号議案、中野区立学童クラブ条例の一部を改正する条例は、みなみの学童クラブ及び美鳩学童クラブの位置を変更するものです。

 この条例の施行時期は、令和2年9月7日です。

 第34号議案、中野区立キッズ・プラザ条例の一部を改正する条例は、キッズ・プラザみなみの及びキッズ・プラザ美鳩を新設するものです。

 この条例の施行時期は、令和2年9月1日です。

 第35号議案、中野区立学校設置条例の一部を改正する条例は、みなみの小学校及び美鳩小学校の位置を変更するものです。

 この条例の施行時期は、令和2年9月1日です。

 第45号議案、中野区立小学校及び中学校教育職員の勤務時間、休日、休暇等に関する条例の一部を改正する条例は、小学校及び中学校教育職員の業務量の適正な管理等を図るための措置について規定するものです。

 この条例の施行時期は、令和2年4月1日です。

 以上6議案につきまして、よろしく御審議の上、御賛同くださいますようお願い申し上げます。

○議長(高橋かずちか) この際申し上げます。第45号議案については、地方公務員法第5条第2項の規定に基づき、お手元の文書のとおり、特別区人事委員会の意見を聴取いたしましたので、さよう御了承願います。

 本件について御質疑ありませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(高橋かずちか) 御質疑なければ、質疑を終結いたします。

 上程中の議案は、会議規則に従い、子ども文教委員会に付託いたします。

 

31特人委給第891号

令和2年3月5日

 中野区議会議長

    高橋 かずちか 様

特別区人事委員会   

委員長 中山 弘子

 

「職員に関する条例」に対する特別区人事委員会の意見聴取について(回答)

 

 令和2年3月2日付31中議第1809号により意見聴取のあった下記条例案のうち中野区職員の結核休養に関する条例を廃止する条例附則第3項及び第4項を除く部分については、異議ありません。

 

 

第15号議案 中野区職員の結核休養に関する条例を廃止する条例

第16号議案 中野区職員の特殊勤務手当に関する条例の一部を改正する条例

第44号議案 中野区立幼稚園教育職員の勤務時間、休日、休暇等に関する条例の一部を改正する

条例

第45号議案 中野区立小学校及び中学校教育職員の勤務時間、休日、休暇等に関する条例の一部

を改正する条例

 

 お諮りいたします。この際、本日の日程を追加し、日程第7、議会の委任に基づく専決処分についてを議題とすることに御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(高橋かずちか) 御異議ありませんので、さよう議事を進行いたします。

──────────────────────────────

 議会の委任に基づく専決処分について

 

○議長(高橋かずちか) 日程第7、議会の委任に基づく専決処分について報告いたします。

 本件については、地方自治法第180条第2項の規定に基づき、3月9日付をもって区長からお手元の文書のとおり報告がありましたので、さよう御了承願います。

 

31中総総第4548号

令和2年(2020年)3月9日

 

 中野区議会議長

  高 橋 か ず ち か 殿

 

中野区長 酒 井 直 人

 

議会の委任に基づく専決処分について(報告)

 

 和解及び損害賠償額の決定について、議会の委任に基づき下記のとおり専決処分をしたので、地方自治法第180条第2項の規定により報告します。

 

 

 1 和解(示談)当事者

  甲 中野区民

  乙 中野区

 2 事故の表示

  (1) 事故発生日時

    令和元年(2019年)11月19日午前10時頃

  (2) 事故発生場所

    甲自宅所在地

  (3) 事故発生状況

    乙の職員が、食品衛生監視業務のため、事故発生場所向かいの駐車場に乙車を駐車しようとしたところ、ギアの操作を誤り、乙車の前部が事故発生場所に設置されていた甲所有のブロック塀に衝突した。この事故により、当該ブロック塀の一部が破損した。

 3 和解(示談)条件

  (1) 甲は、本件事故により、破損したブロック塀の修理費の合計231,353円の損害を被った。

  (2) 乙は、上記損害額について甲に対し賠償する義務があることを認め、本件示談成立後、甲の指定する方法で支払う。

  (3) 以上のほか、本件事故に関し、甲と乙との間には、何らの債権債務がないことを確認する。

 4 和解(示談)成立の日

   令和2年(2020年)2月18日

 

○議長(高橋かずちか) この際、陳情の取下げについてお諮りいたします。

 お手元の文書のとおり陳情の取下げの申し出がありますので、これを承認したいと思いますが、御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(高橋かずちか) 御異議ありませんので、さよう承認するに決しました。

 

陳情取下願

令和2年1月29日

中野区議会議長 殿

         陳情者  住所 《記載削除》

  氏名 《記載削除》

 

 令和元年11月11日付をもって提出した次の陳情を、取下げいたしますから、よろしくお取り計らい願います。

 

 (元)第12号陳情 中野区画街路第4号線について

 

(取下げ理由)

  委員会審査の状況を考慮して

 

〇議長(高橋かずちか) 本日はこれをもって散会いたします。

午後2時23分散会

 

 

 

会議録署名員 議 長 高橋 かずちか

       議 員 間 ひとみ

議 員 久保 りか