令和2年03月17日中野区議会地域包括ケア推進調査特別委員会(第1回定例会)
令和2年03月17日中野区議会地域包括ケア推進調査特別委員会(第1回定例会)の会議録

地域包括ケア推進調査特別委員会〔令和2年3月17日〕

 

地域包括ケア推進調査特別委員会会議記録

 

○開会日 令和2年3月17日

 

○場所  中野区議会第1委員会室

 

○開会  午後1時00分

 

○閉会  午後4時31分

 

○出席委員(14名)

 来住 和行委員長

 内川 和久副委員長

 日野 たかし委員

 間 ひとみ委員

 河合 りな委員

 加藤 たくま委員

 小宮山 たかし委員

 白井 ひでふみ委員

 石坂 わたる委員

 近藤 さえ子委員

 浦野 さとみ委員

 高橋 ちあき委員

 森 たかゆき委員

 むとう 有子委員

 

○欠席委員(0名)

 

○出席説明員

 子ども教育部長 戸辺 眞

 子ども家庭支援担当部長 小田 史子

 子ども教育部子ども・教育政策課長 永田 純一

 子ども教育部保育園・幼稚園課長、子ども教育部保育施設利用調整担当課長 濵口 求

 子ども教育部幼児施設整備課長 板垣 淑子

 子ども教育部子育て支援課長、子ども家庭支援センター所長 神谷 万美

 子ども教育部児童相談所設置調整担当課長 半田 浩之

 子ども教育部育成活動推進課長 伊藤 正秀

 子ども教育部子ども特別支援課長 中村 誠

 地域支えあい推進部長 野村 建樹

 地域包括ケア推進担当部長 藤井 多希子

 地域支えあい推進部地域活動推進課長 伊藤 政子

 地域支えあい推進部トータルケア調整担当課長、北部すこやか福祉センター所長 小山 真実

 地域支えあい推進部アウトリーチ調整担当課長、南部すこやか福祉センター所長 石濱 照子

 地域支えあい推進部地域保健福祉調整担当課長、中部すこやか福祉センター所長 志賀 聡

 地域支えあい推進部システム活用調整担当課長、鷺宮すこやか福祉センター所長 鳥井 文哉

 地域支えあい推進部地域包括ケア推進課長 高橋 英昭

 地域支えあい推進部介護・高齢者支援課長、地域支えあい推進部高齢者支援担当課長 葉山 義彦

 健康福祉部長 朝井 めぐみ

 健康福祉部福祉推進課長 長﨑 武史

 健康福祉部障害福祉課長 河村 陽子

 

○事務局職員

 書記 髙橋 万里

 書記 野村 理志

 

○委員長署名


審査日程

○議題

 地域における見守りや支えあい活動の推進及び地域包括ケア体制について

 地域の子ども・子育て支援について

 児童相談所の整備について

○所管事項の報告

 1 中野区子ども・子育て支援事業計画(第2期)の策定について(子ども・教育政策課)

 2 児童相談所の設置に向けた検討状況について(児童相談所設置調整担当)

 3 中野区地域ケア会議について(地域包括ケア推進課)

 4 中野区地域包括ケアシステム推進プランの主な成果と今後の方向性について(地域包括ケア推進課)

 5 中野区における「子育て世代包括支援センター」の位置付けについて(鷺宮すこやか福祉センター)

 6 その他

○地方都市行政視察について

○その他

 

委員長

 それでは、定足数に達しましたので、地域包括ケア推進調査特別委員会を開会します。

 

(午後1時00分)

 

 本日の審査日程ですが、お手元に配付の審査日程(案)(資料1)のとおり進めたいと思いますが、これに御異議ありませんか。

 

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 御異議ありませんので、そのように進めます。

 なお、審査に当たっては5時を目途に進め、3時頃休憩をとりたいと思いますので、御協力をお願いします。

 それでは、議事に入ります。

 地域における見守りや支えあい活動の推進及び地域包括ケア体制について、地域の子ども・子育て支援について、児童相談所の整備についてを一括して議題に供します。

 所管事項の報告を受けます。

 初めに、1番、中野区子ども・子育て支援事業計画(第2期)の策定についての報告を求めます。

永田子ども教育部子ども・教育政策課長

 それでは、中野区子ども・子育て支援事業計画(第2期)の策定につきまして、お手元の資料によりまして御報告いたします。(資料2)

 このたび、計画(第2期)(案)に関するパブリック・コメント手続を行い、中野区子ども・子育て支援事業計画(第2期)を取りまとめましたので、御報告させていただくものでございます。

 1番、パブリック・コメント手続結果でございます。

 意見募集期間は、令和元年12月16日から令和2年1月7日まで、提出方法別意見提出者数は、電子メールが3人、窓口が1人、合計4人でございました。提出された意見の概要及びそれに対する区の考え方は、別添1のとおりでございます。

 別添1を御覧いただきたいと存じます。

 まず、【第3章 目標Ⅰ すこやかに育つ子どもたち】に関連いたしまして、地域の子育てに関わる団体の育成について、あるいは広く子どもの健康と安全を守るための支援の充実について、かんがるープランで得た情報の連携や情報発信についてなどの意見をいただきました。これらにつきまして、児童館における連携や情報共有による支援につなげていく、アンケートや面接などで得られた情報なども活用して支援を行っているというような整理をさせていただいてございます。

 次に、2ページ、【第3章 目標Ⅱ 充実した教育や支援に支えられる子育て家庭】に関連して、幼稚園の認定こども園への転換について、民間事業者の人件費抑制に対する区の対応についてなどの御意見をいただきました。これらにつきまして、今後の待機児童の状況や区有施設の建替計画等も考慮し判断していく。保育施設への検査で支出内容等を確認し、改善を求めていくというような整理をさせていただいてございます。

 次に、3ページ、【第3章 目標Ⅲ 地域に育まれ豊かに育つ子どもたち】に関連いたしまして、放課後の安全安心な居場所としての児童館の位置付けについて、中高生の放課後の居場所についてなどの御意見をいただきました。これらにつきまして、現在、新たな児童館について機能の整理をしており、今後検討していく、また、中高生の活動場所については今後検討していくというような整理をさせていただいてございます。

 次に、【第4章 需要見込みと確保方策】に関連いたしまして、利用者支援事業を、すこやか福祉センターのほか児童館で実施することについてでございます。現在も、すこやか福祉センターは児童館と連携して講座等を実施しているということ。そして、児童館の機能につきましては、今後整理をしてまいりたいというふうに考えてございます。

 次に、【計画全般に関すること】といたしまして、「障害」の「害」の文字を平仮名の「がい」に変えることにつきましては、国の法律におきましては「障害」という漢字を使っておりますので、その表記に合わせているということでございます。

 それから、計画(第2期)(案)からの計画(第2期)への主な変更点でございます。

 別添2を御覧いただきたいと存じます。2ページのイメージ図につきましては、米印、下線部分につきまして追記をいたしました。

 次に、第4章の需要見込みと確保方策、2、幼児期の学校教育・保育の需要見込みと確保方策につきまして、計画(案)から計画とするに当たりまして、直近の整備状況を反映させていただいてございます。それぞれページをこちらに掲載をさせていただいてございます。

 恐れ入ります、初めの資料にお戻りいただきたいと存じます。

 計画の策定でございます。

 計画の内容につきましては、別添3、中野区子ども・子育て支援事業計画(第2期)のとおりでございます。後ほどお読み取りをいただければと存じます。

 計画期間は、令和2年度から令和6年度の5年間でございます。

 3、周知方法でございます。

 区のホームページなどにおきまして、パブリック・コメントの手続の結果や計画につきまして公表し、周知を図ってまいります。

 御報告は以上でございます。

委員長

 それでは、ただいまの報告に対しての質疑をいただきたいと思います。いかがでしょうか。

加藤委員

 今回はパブリック・コメントの意見についてというところではありますけれども、前回12月の閉会中でしたっけ――のところから変更点があったということで、今回初めてだと思うので、そこら辺を質問してもよろしいですかね。(「どうぞ」と呼ぶ者あり)

 そうしましたら、別添2の1のところで、確か私が指摘させていただいたところだと思いますけれども、基本構想と、今回の中野区子ども・子育て支援事業計画(第2期)の整合性を図るというところでしたけれども、基本構想と新しい中野をつくる10か年計画が古いものを踏襲してやるのかというところでしたけれども、一番下に書いた文言というところから、酒井区政の意向がここで入るという配慮をしたということでよろしいですか。

永田子ども教育部子ども・教育政策課長

 こちらのイメージ図に記載ございますように、まず、現行の中野区基本構想及び新しい中野をつくる10か年計画に基づきまして、今回の中野区子ども・子育て支援事業計画を策定するということでございまして、この米印、注釈ございます、新しい基本構想等が策定されるまでの間につきまして、「中野区の新たな区政運営方針」に基づくということで、現在の基本構想・基本計画に基づいて計画を策定するというものでございます。

加藤委員

 そうしますと、この「中野区の新たな区政運営方針」というものに基づくと、地域包括ケアと子育ての環境の関係性だったり、キッズ・プラザだったり、そういったもの――児童館、キッズ・プラザに併設するほか、廃止となる区の施設、新設する保育所などを活用しながら整備誘導し、利用定員の拡大を図るなど、そういった施設のところについて言及しているわけですけれども、そういった大きくドラスティックに変わっていこうという、その新たな区政運営方針に基づいたものは、この事業計画の中でどこに反映されていますでしょうか。

永田子ども教育部子ども・教育政策課長

 今、委員御紹介いただきました「中野区の新たな区政運営方針」の中では、すこやか福祉センター整備方針の再検討、それから地域の子育て支援拠点の充実ということで、これらにつきましては、この基本構想策定までの間に再検討を進める、そして、そうした必要な取組をしていくということが示されておりますので、今の時点におけますこうした考え方を反映するということでございますが、具体的には、この計画の中では、例えば児童館でありますとか子育てひろばといったようなところが子どもの施設ということで関わりがあるわけですけれども、その数やその位置付けについて大きくドラスティックに見直したということは、今回の計画においてはございません。

加藤委員

 そうすると、この令和2年度から令和6年度の間には、そういった施設は変わっていかないというふうに見ればいいんですか。それとも、基本計画ができた際に、中間年度では、この事業計画自体が見直す可能性もあるということは前回のこれが出てきたときの御報告でしたけど、その辺どういうふうにお考えなんですか。

永田子ども教育部子ども・教育政策課長

 この需要見込みと確保方策の数につきましては、令和2年度から6年度の5年間につきましての数をお示しをしてございます。今後、これを進めていく中で、需要数と確保方策に例えば乖離が生ずるといった場合、あるいは基本構想・基本計画策定後に、何らかのそれを見直していくべき状態があった場合には、中間年度において見直しを行う場合もあり得るというふうに考えてございますが、現時点におきまして、具体的にどこの部分についての変更を考えているというものがあるわけではございません。

加藤委員

 そうすると結局、新たな区政運営方針に基づくと書いておきながら、その辺でうたってある内容がこの中に盛り込まれていないというふうに感じるんですけど、そうすると、結局何に基づいてこれはつくられたのかなという疑問になってくるんですけども、その新たな区政運営方針に基づいてここはこうなったというものがあったら、御紹介いただきたいんですけど。

永田子ども教育部子ども・教育政策課長

 子どもの施設ということで、先ほど児童館、キッズ・プラザ、学童クラブ、子育てひろばなどの御紹介をさせていただきましたけれども、今回見直しを行った、あるいは今後の確保方策を具体的にお示しをしたということにつきましては、今後の地域における施設の整備の計画、これまでの計画を踏まえて計画としたということでございまして、何か変更したというところは特にはないというふうに考えているところでございます。

加藤委員

 そうしたら、新しく変更点まで書いて、ここに書いた文言って何の意味があるのかなってことをお伺いしているんですけど、お答えできますか。

永田子ども教育部子ども・教育政策課長

 当初、このイメージ図をお示しさせていただきましたときにも、当然、私どもはそのような考え方でこの計画の検討と計画づくりを進めてきておるわけですけれども、それをさらに文言で分かりやすく注釈を入れたほうがより丁寧ではないかといったような御意見もいただきましたので、このような形で入れさせていただいたという次第でございます。

加藤委員

 たしか前回、私、指摘させていただいたのは、結局、新しい中野をつくる10か年計画(第3次)に基づいているということなんじゃないかというところで、そうではないということを言いたいがために、この一文が入ったというのは、考え方としては理解できますけれども、結局、書いたけれども、この新たな区政運営方針というのがこの中に盛り込まれていないということは、結局そこら辺、言い逃れするために入れた一文としか思えなくて、そういった、これから区がドラスティックに変わっていかないといけないということを示す上でも、この事業計画書というのはそういったことを盛り込んでいかないといけない、そういった岐路に立っているんじゃないかなと思うんですけども、その辺、いかがですか。

永田子ども教育部子ども・教育政策課長

 この子ども・子育て支援事業計画につきましては、子ども・子育て支援法に基づきます法定の事業をはじめとする事業について、中野区におけます需要数とその確保方策などを、5年間の年次に計画として明らかにするというものでございますので、お尋ねのございました、今後の中野区としてのそうした新たな方針などにつきましては、先ほど御説明させていただきましたとおり、今後そうした方針を受けて、あるいは基本計画などを受けて、この計画の見直しの必要があった場合には見直しの手続を取らせていただきたいというふうに考えてございます。

加藤委員

 あまり言っても同じような答弁の繰り返しになってしまうのでこれ以上言いませんけれども、結局、その大前提となる計画が、上位計画ができていないから、こういうふうに、その下の、下流の計画がなかなかうまくつくれていけないなというところがあるので、全庁を挙げてしっかりとその辺、別に子育て関係だけではなくて、今、新しく子育て先進区に向けての何か計画ができていますけど、あれも住宅環境の話がありますけれども、結局、中野区の住宅環境を強みと書いてあるというのはおかしいんじゃないかと。子育て環境としてはよろしくないんじゃないか。通勤者からしたら、中野区は新宿とかそういった都心に行きやすいという意味では住宅の強みがあるけれども、結局、子育てしようとしたときには、部屋が狭いとかそういったことから、子どもが大きくなってしまったら中野区から出ざるを得ない、そういう話になってくるというようなところで、まちづくりと子育てといったところも関連付けながら計画をつくらないと、こういった計画も結局どっかで詰まってしまうところもあるんじゃないかなと思っています。

 そもそも中野区で子育てしやすいといったら、もう少し区の職員だってに住んでいただいても構わないのかなと思いますけど、そういう結果にならないのがなかなか腑に落ちないなと思っていますので、全体計画をしっかり見て策定していただきたいなと思っております。

小宮山委員

 60ページから62ページにかけて、地域との連携の強化ということがうたわれておりまして……(「中身について」と呼ぶ者あり)――中身についてですけど。次世代育成委員を連携の要として地域のつながりを強化していくという方針が書かれていると思います。じゃあ、次世代育成委員さんが今までそういうことをしていなかったかというと、そうではなくて、していたと思うんですね。なので、ここに書かれていることは、今まで以上に次世代育成委員さんに頑張ってもらって仕事をしてもらうというのか、それとも、次世代育成委員さんに今までどおり現状維持で活躍をしてもらおうかというのか、どういうことなんでしょうか。

伊藤子ども教育部育成活動推進課長

 次世代育成委員の方に関しては、これまでも地域のコーディネーター役をやっていただいているんですけれども、この子ども・子育て支援事業計画が新たにできるということから、新たな認識の下で、また次世代育成委員としての役割も担っていただいて、強化していって地域のコーディネーターをやっていっていただきたいという、そういう認識の下で考えてございます。

小宮山委員

 次世代育成委員さんもボランティアでやっているものですから、あまり負荷をかけ過ぎるのもどうかなと思うんですけれども、今、既存の次世代育成委員さんがカバーしているのは、主に青少年育成地区委員会とか、町会とか、児童館とか、区民活動センターとか公共的な性格を持つ団体との関わりをカバーしていると思います。

 その一方で、民間の草の根の任意団体による子育て支援活動というのは、次世代育成委員も含めて、中野区の行政は誰も把握していないと思うんですね。私、先日、一般質問でも言いましたけれども、区内で精力的に活動してきた団体が幾つも活動停止を迎えていたりしまして、中野区の子育て支援活動の終わりの始まりを迎えているんじゃないかと、そういう危機感を私は感じているんですが、中野区と、行政のほうと、そういう危機感を共有できていないことが非常に歯がゆく思っております。今回のこの事業計画の中で、そういった草の根の市民活動の子育て支援のネットワークに関しての言及がほとんどないと思うんですけども、区としてどのように考えていらっしゃるんでしょうか。

伊藤子ども教育部育成活動推進課長

 要は、公に知られていない団体とかそういうのがあるという話ですけれども、基本的には児童館のほうで、まずは、要は児童館職員の役割として、いろいろな子育ての団体をまず知ることから始まるという業務の内容がございまして、それを把握して、それでその団体と行政とのつなぎというのを行っていくということを考えてございます。それで、団体の育成というところにも視点を置いて、活性化に向けた取組というのも今後していきたいというところを考えてございます。

小宮山委員

 児童館とそういった民間の任意団体とのつながりを強化するという話ですけども、そもそも児童館を民間の草の根の市民団体に対して貸出しというのはなかなかしてくれない。例えば、ちょっとした活動をするにもちょっとした費用がかかったりします。費用のかかるものはなかなか児童館を貸してくれなかったりする。だから民間の草の根の団体は、自分たちで勝手に適当な会場を借りてそこで活動していたりする。そうなると、児童館と民間の団体をつなげようとしても、そもそも民間の団体は児童館に近寄らないわけですから、なかなかそういう連携ができていかない。だから今後は、既存のアウトリーチチームを活用しての団体の把握とか、そういった方向が必要になるのかと思いますけれども、その点いかがでしょう。児童館がどのように児童館をベースとしていない活動に入っていったらいいのか、どのように考えていますか。

伊藤子ども教育部育成活動推進課長

 今後の児童館ですけれども、新たな児童館の機能として、地域の子育てに関連する団体の活動拠点というところで考えてございますので、その草の根の団体に関しても連携をとりながら、活用できるように、また育成できるように取り組んでいきたいと考えてございます。

小宮山委員

 児童館がその活動の拠点と名乗るのであれば、民間の草の根の団体が、たとえ多少の有料であっても児童館を使いやすくするとか、そういった機能の改善にも取り組んでいただきたいと要望しておきます。

石坂委員

 何点か伺いますが、別紙1のところの三つ目のところに、「予防接種率の向上、感染症予防の知識普及」というところがあります。そこに対する要望がある中で、区の考え方のほうに、「こんにちは赤ちゃん訪問時などにおける予防接種の情報提供や受診勧奨を行っており」等々書いてありますけども、これを見ると、「赤ちゃん訪問時など」とは書いているんですけども、子どもが小さいときはこれで対応できるのかなと思いますが、学齢期のお子さんに関しては、これだと読み取れないところではあります。実際に医師会に加入していらっしゃる先生のところで話を聞いて、予防接種を受けることを考えて区のほうに行ったところ、本当にこの予防接種を受けるんですかって言われてしまった方もいたそうです。もちろん区で何らかの方針を持てば別ですけれども、そうでない場合は、希望があれば、そこはやはり中立に受けられるようにしていくべきだと思うところではありますが、やはりこれって、赤ちゃんのときだけじゃなくて、学齢期を含めて受診勧奨はしっかりと行っていくべきでありますし、そこの中で、医師会の考え方と区の考え方とあるとは思うんですけども、そこは区民の方が、それぞれお話を聞いて混乱してしまうことがないようにしていくべきだと思うんですが、そこはいかがお考えでしょうか。

委員長

 休憩します。

 

(午後1時24分)

 

委員長

 再開します。

 

(午後1時26分)

 

朝井健康福祉部長

 学齢期の予防接種をどのようにやっていくかということにつきまして検討したいと思います。

石坂委員

 答えていただいたので、そういう形でしっかりと――今、保健所の担当課長はいらっしゃいませんけど、部長がいらっしゃるので、しっかりと伝えて、進めていただければというふうにこれはしておきますが、やはりここに書いてあることを聞いているので、もう少ししっかりと答えていただく体制で臨んでいただければと思うところではあります。

 それから、めくった2ページのところで、7番のところで、「地域の病院、障害児の親の会などの情報を区の保健師は持っていないのか。そのような情報を区で教えてもらえるようにしてほしい。」とありまして、回答のほうで、「保健師は情報を持っているが、」で始まっているんですけれども、これって、すみません、もちろん抜粋なので分からないんですけど、恐らくこのときの質問者の意図は、保健師さんが実際に情報を持っていなかったからこうした声につながったんじゃないかと、これを見ると思えるんですけれども、その辺りは分かりますでしょうか。

鳥井鷺宮すこやか福祉センター所長

 個々の御質問のときに、その方がどういう意図でされたかということは分かりかねるんですけれども、保健師としましては、中野区民の方がかかられるような地域の病院の情報も持ってございますし、また、障害児の親の会の方などの情報は持ってございますので、適時適切に提供していきたいと思ってございます。この方の御意見のときに何らか行き違いがあったのかなとは思いますが、今その点につきましては分かりかねます。申し訳ございません。

石坂委員

 また、福祉職等とも徹底していきますとあるんですが、これは何かまとまった情報というのは――蓄積された情報としてまとまっているものなどがやっぱり本来あるべきだと思うのですが、そういうものがない状態に、今、区はあるという理解でいいんでしょうか。

鳥井鷺宮すこやか福祉センター所長

 こういった御相談等にいらっしゃったときに、保健師、福祉職等が面談等で対応するわけですが、例えば病院等といったところですと、東京都全体の医療機関の名簿、あるいは中野区医師会で作っていらっしゃるような名簿等もございますので、そういったものに基づいて情報提供をしてございます。

石坂委員

 それは当然あると思うんですが、障害児の親の会などの、要は区民が、NPOなり、任意であったり様々な形であると思うんですけれども、そうしたところに関しては何かまとまった情報というのは作成をしているんでしょうか。

鳥井鷺宮すこやか福祉センター所長

 リストという形ではないんですけれども、障害児の親の会の方、あるいは何らかの御病気等をお持ちの方、障害者の会の方とは様々な情報交換してございますので、そういった意味では、内容に応じて提供しているということでございます。

石坂委員

 内容に応じて提供しているところではあるということなんですけども、やはり特に最近の区民の障害をお持ちの方ですとか、そういうところから聞くのは、ここにこういうものがあるという情報は手に入っても、そこがどういうものかの情報が、なかなか保健師さんから聞いても、保健師さんによるのかもしれませんけど、入ってこない場合があるという声なんかも聞いています。

 実際に、ほかの障害者団体の側から聞くと、昔と比べて保健師さんがあまり地域に出てきていない感じがするという話も聞くところであります。ここで、「連携強化や情報収集を進め」とあるんですけれども、この情報収集、もちろん団体の名前と場所は当然ですけれども、その中身がどんなことをやっているのかとか、やはり連携をしていくという意味では、実際に保健師さんが足を運ばなければできない部分ってあると思うんですけども、そうしたところというのは、今後努めていくとあるので、やはりそこは、今後はこれまで以上に、しっかりと保健師の方が地域のそうしたところに出向いていって連携強化に努めていくですとか、生の情報収集に努めていくということをしていくという理解で大丈夫でしょうか。

鳥井鷺宮すこやか福祉センター所長

 委員おっしゃいましたとおり、様々な、例えば福祉団体連合会との情報交換などもございますし、また、様々な団体から、私どもの組織、職員に会合等に御案内頂く場合もございます。また、情報交換にいらっしゃる場合もございますので、そういった場を捉えましてきちんとやってまいりたいと思ってございます。

日野委員

 今回パブリック・コメントなんですけど、前回12月のときに、PTAだったり、あと地区委員会だったり、育成部だったりとか、そういういろいろなところからしっかりと意見を聞いたのか、聞いたほうがいいんじゃないかというようなお話があったと思うんですね。

 今回までに、計画(案)から、この事業計画策定までに至る中で、そういったところへの連携だったり、アプローチだったり、聞き取りだったり、そういったところはどのように行われたんでしょうか。

永田子ども教育部子ども・教育政策課長

 この事業計画を検討していく過程におきましては、まず素案の段階で、10月の時点で、小学校のPTA連合会でありますとか次世代育成委員、青少年育成地区委員会などにも資料の送付をさせていただきまして、メールなどで意見の募集を行ったところでございますけれども、特にそれ以降、また改めて行うという形はとってはございません。

日野委員

 実は前回、私もPTAなんですけど、PTAの会長会が台風で中止になったのでこの報告を実は受けていないんですね。それはしようがない話なんですけど。要は、しっかり連携をとっていっていただきたいというところがありますので、今回パブリック・コメントなので、これとはまた別の話にはなるんですけれども、しっかりその辺、お願いしたいと思います。

 それから、先ほど加藤委員の方から上位計画等との整合性という部分で話がありましたけども、今回の資料で新たに追記された、「『中野区の新たな区政運営方針』に基づく」となっているんですけども、改めて伺いたいんですけど、これは、今回の子ども・子育て支援事業計画と整合性が図られているということでよろしいんですか。

永田子ども教育部子ども・教育政策課長

 先ほどの御説明と少し繰り返しになってしまいますけれども、今回の子ども・子育て支援事業計画、これにつきましては、基本的には現在の基本構想と新しい中野をつくる10か年計画の下で策定をしているということで、ただ、先ほどお話ございました子どもの施設につきましては、これまでの整備計画などを踏まえた確保方策の数というふうにさせていただいているところでございます。

日野委員

 例えば、この別添1の3ページのところにも、中高生の居場所なんかに関しても、今後検討するというふうになっているんですけど、区政運営の考え方のところでは、その中高生の部分についても居場所の部分について記載されているんですね。ということは、やっぱりその辺も含まれていないですし、上位計画との位置付けというのがどういうふうになっているのか、やっぱり個別でふわふわとしちゃっているんじゃないかというのがどうしても感じてしまうところであるんですね。

 それからもう一つ、子育て先進区実現に向けた基本方針というのも新たに示されたところではあるんですけども、これとの関係性というのはどのようになるんでしょうか。

永田子ども教育部子ども・教育政策課長

 この計画は、子ども・子育て支援法に基づく需要数と確保方策を年次計画としたというものでございます。一方、子育て先進区の実現に向けた基本方針、これにつきましては、区の子育て環境に対する満足度、認知度等の向上を図っていくための基本的な方針を示すというものでございまして、今後、区としては、その方針に基づいて具体的な取組を検討していくというふうにしているものでございます。

日野委員

 要は、子ども・子育て支援事業計画と子育て先進区実現に向けた基本方針というのは、結びついているものなんですか。

永田子ども教育部子ども・教育政策課長

 この子ども・子育て支援事業計画は、現時点におけます基本構想と新しい中野をつくる10か年計画の下での需要数と確保方策をお示しをしてございまして、この3月までに策定をして、4月以降実施をしていくというものでございます。

 また一方、子育て先進区の基本方針につきましては、今後、基本構想や基本計画の検討をしていく中で、具体的にその取組、事業等を明らかにしていくというものでございまして、それらにつきましては、今後の検討の中で明らかにされていくものだというふうに考えてございます。

日野委員

 そうすると、そこもひもづくものとは限らないと。では、上位に基本構想・基本計画があって、一応そこには、この子育て支援事業計画は結びつくものではあると。ただ一方で、区長の肝煎りである子育て先進区に向けた、この実現に向けた基本方針というのは、また別になってしまうかもしれない、そうすると、この子ども・子育て支援事業計画というのが本当に区が子育てをする上での中心の計画になるのかどうかって、何かすごく曖昧というか、どういう位置付けなのかなというのをすごく不思議なんですよね。今この基本構想・基本計画というのが定まっていない中で、本当に中野区の中心としていく子育てというのがどこにあるのかというのがはっきりとしないというのがすごく感じるところなんです。この辺ですね、我々、今すごく不安になってしまうようなこういう計画なので、その辺しっかりと今後示していただきたいなというふうに思います。要望です。

高橋委員

 るる伺っていると、思いはみんな一緒かなと思うんですけれども、行政サイドも非常に苦しいところでまとめているんじゃないかなと思うんですけど、基本的にこの計画というのは、区長の附属機関である子ども・子育て会議が練り上げた案なわけでしょう。区長がトップで、その区長の下に、これをつくってくださいよということで練り上げた計画である。なので今のところは、前の中野区基本構想、そして新しい中野をつくる10か年計画の下で、この子ども・子育て会議の皆さんがこうやってつくり上げたのが5年の計画ということだと思うんですよ。それに付随して、今、加藤委員や日野委員が言っていたように、中野区、今、新たなる区長のお考えが定まっていないところでつくり上げなくちゃならないというのは非常に苦労していると思う。それで、思いが、本当だったら区長は、こういうところからすくい上げてきて、自分の子育て先進区についてはこうしたいんだ、ああしたいんだとか、基本構想の中にもこういうのを入れていくんだとか、そういうものを持ち合わせながら本来だったら進めていくべきものだったんじゃないかなって思います。

 ですので、みんながちぐはぐに思ってしまうということは、一番の基になるものが、まだ私たちにきちんと表してもらえていないところが、こうやっていろいろなものを出してきても不満につながっていく、大丈夫なのという思いにつながっていくと思うんですけど、そこのところをどういうふうに、つくっている立場としてお考えですか。

永田子ども教育部子ども・教育政策課長

 今、委員から御紹介いただきましたとおり、子ども・子育て支援事業計画、これを検討するのは、法に基づきまして、また、中野区子ども・子育て会議条例に基づきまして設置をされました子ども・子育て会議でございます。こちらは学識経験者、区民の皆様で構成される会議体でございまして、ここの皆様によりまして検討を重ねてまいりましたものとして、今回のこの計画を策定をさせていただいたものでございます。

 また一方、区で検討してございます子育て先進区実現に向けた基本方針、これにつきましては、区が今後、子育て環境の改善に向けた取組、その方向性や考え方をお示しをするというものでございまして、先ほどの繰り返しになりますが、今後、基本計画などを検討していく中で、そうした具体的な取組を明らかにしていきたいという区の考えということでございまして、先ほど区の子育て支援の計画の中心、主体がどこにあるのか、これにつきましては、あくまでもこの法に基づいて子ども・子育て支援事業計画を策定をし、着実に実行していくということが区の責務であるというふうに考えているところでございます。

高橋委員

 すごく大変だと思うんですよ。本来だったら基本はこれなんですよ。これを基に、全庁的に皆さんがこれを理解して、今日もいろいろな質問が出たときに、どんな人でも答えられるものにしておかないといけないと思うんですよ。これを基にして子育て先進区に向けて何かをやりたいんだといったら、ここから発信ができるようなひもづけをしていかないといけないんじゃないかなって私は感じています。なので、もっと区長が、これ自体を理解しているかどうかもよく分からないけど、御自分が作っている会議体なんですよ、はっきり言って。そこを認識しておいてもらって、いろいろな施策をひもづけしていくというふうに考えていくほうのが無難じゃないかなって思いますけれども、どう思いますか。

永田子ども教育部子ども・教育政策課長

 この子ども・子育て会議、区長の委嘱を受けて、またこうした様々な立場で様々な御意見をいただいて、この区の計画として取りまとめをしてきているものでございますので、そうした議論を大切にしながら、区のそうした子育て支援策を検討していく必要があるというふうに考えてございます。

森委員

 もうるる出ているとおり、やっぱりこれは位置付けがなかなか無理があるというか、非常に難しい状況で作られているなということをすごく感じます。この場だけじゃなくて、子ども・子育て会議でも、この基本構想というのはどれのことなんですかって、和泉先生からでしたっけ、御指摘もあったかと思います。これはこれでつくらないといけないのは重々承知しているんですが、この間も少し触れましたが、新しい基本構想・基本計画ができたら、これはやっぱりそれに基づいて改定したほうがいいと思います。その辺りいかがですか。

永田子ども教育部子ども・教育政策課長

 この子ども・子育て支援法に基づきます計画につきましては、この計画の策定と、そしてそれを実行していくための経費についての国の補助なども今後ひもづいてくるものでございますので、そうした中では、この計画の見直しにつきましても、需要数や確保方策に乖離が生じたり、見直しが必要な状態が生じた場合には計画の見直しを行うということになってございます。ですので、そうした必要性が生じた場合というふうに考えてございまして、今この時点でその区の基本構想・基本計画策定と同時にというのは、今後その内容によってというふうに考えているところでございます。

森委員

 内容によってと言いますけど、もう位置付けからしてすごく中途半端になっちゃっているわけです。これはしようがないんです、この時期に改定しないといけないんだから。でもそれは、本来、大本であるべき基本構想・基本計画ができたら、やっぱり改定すべきだと思います。それは、位置付けが明確になるというだけで改定の必要性があるという御判断をしていただきたいというふうに思います。ここで詰まっちゃうと中身の議論になかなか行けないわけですよ――という意味で求めているわけです。もう一回御答弁お願いします。

永田子ども教育部子ども・教育政策課長

 今、御説明させていただきましたのは、国や東京都から、今後のそうした子育て支援に関する経費の関係での計画の改定の必要性について御説明をさせていただいたところでございますが、そうした区政全体の中で、基本構想あるいは基本計画、上位計画が改定された場合の位置付け等も踏まえまして、総合的に判断をさせていただきたいというふうに考えております。

近藤委員

 皆さんからそういうお言葉が出ていて、やっぱり改定すべきところは改定って、今、昔の状態から見てこれをつくっているという状態だとすごく思うんですね。それで、61ページの「目指す姿」というところなんかも、「すこやか福祉センター、子ども施設、学校と地区懇談会や次世代育成委員などの地域の活動が連携し、地域全体で子どもと子育て家庭を見守っています」といって、「活動の中で新たな地域人材が増え、地域の育成活動が広がっています」って、こういう目指す姿が、もう、今これを目指しても無理という、小宮山委員がさっきおっしゃったみたいに、このパターンで目指しても無理なのが、この新しくできる計画の令和6年までの目指す姿になってしまっていて、地区懇談会というのがどういうことをやっているのかなとか、次世代育成委員というのがどういうことをやっているのかな、この人たちは確かに見守ってはいるけれど、この活動の中で、新たな地域人材というのは増えてこないですよね。

 やっぱり新たな地域人材を増やすのにはどうしたらいいかという、今度新しい感覚で考えていかないと、この地区懇談会というのなんかは、私なんかの地区だと、本当にもうお孫さんも成人されてしまったような方が子育てとは何かとかいうのを学んでいるんですよ。すごく、子育てというのは何だって、もうお孫さんも成人しちゃったよねという、そういう方たちが一生懸命また、もう知っていて、例えば講師みたいな方で来た方よりもよっぽど知っている、その人たちがまだ学ぶ。そういう人たちが出席して、もう皆さん、いい方だから、一生懸命学んで、それを何とか地域に生かそうとしてくださっている。でも、そのやり方では、本当に若いママたちにその子育てのが伝わっていくのかとか、この地区懇談会だったらどういうやり方がいいのか、次世代育成委員さんというのは、どういうふうにやっていけば本当にその地域の中のことをやっていただけるように、もっとできることはないのか、次世代育成委員さんというのはどういうところから選んだらいいのかとか、そういった議論を、やっぱり現場をよく見ていただいて、新しい活力が出ていくようなものを、新しい計画というのができるとすればやっていっていただきたいなと思うんですよ。このまま見守っていても、新しい活動の地域全体の人材というのは増えていかないんじゃないかなと私は思いますけど、その辺はいかがですか。

小田子ども家庭支援担当部長

 確かに地域人材、新たな方々にどういうふうに加わっていただくかというのは、子育てのこの分野だけではなくて、町会ですとかいろいろなところで必要なことだと思っております。やはり今ある方々、いろいろ御協力していただいていますし、様々知見もお持ちでございますので、そういう方々から意見を聞きながら、より若い、新しい世代、今、実際小さいお子さんを育てられている方や、小学校、中学校に在籍されている保護者の方々などもその活動に引き込んでいくような、いわゆる連携強化であるとか、ネットワークの強化であるとか、そういうところを目指していきたいというふうに考えてございます。

 また、地域の中で、やっぱり子どもたちが安心して育っていけるような、そういうまちをつくっていきたいとも思っておりますので、また、在学の大学生の方々が区内にいらっしゃる、そこの大学連携なども含めまして考えていきたいなというふうに思っております。

近藤委員

 この地区懇談会やなんかに出ている方というのは、本当に中野区の子育てをもうずっと見てきた方だったりがやっていらっしゃるので、いろいろな英知もあるでしょうから、こういう機会に、この人たちにまた子育てのことを学ばせているんじゃなくて、この人たちの力を借りてどういうふうに体制を持っていったらいいかとか、そういうような議論ができないと、ずっと、あなたは何中区域ですから、ここの地区懇談会に何名出席してくださいっていって子育てのことを学んでいるような感じではなくて、大学生、大学との連携もいいですし、いろいろな形で、今までの中野区の形を、いいところは残していって、どういう部分で行き詰まってしまっているのかという部分は検討されて、新しい計画には、この目指す姿が、少なくともこれではないかなと私は思うので、ぜひ検討して、新しい基本構想とかできたときには計画に反映できるようにしていただきたいと思いますけどいかがですか。

小田子ども家庭支援担当部長

 「目指す姿」のところは、私は、例えば二つ目の丸の中で、新しい人材が増えて、地域の育成活動が広がっているというところは目指していきたいと思っています。そのための手法であるとか、いわゆる区側の例えば働きかけであるとか、地域の方々にどのように活動のところに目を向けていただくかということにつきましては、地域で活動されている様々な方から御意見頂くとともに、区側も提案をさせていただきながら広げていきたいなというふうに考えてございます。

加藤委員

 度々すみません。最後、確認したいんですけど、この事業計画を立てて、先ほどから何か改定するに当たって、もう一回調査しないといけないとか、そういった需要見込みが変わったとか、政策が変わったとかで変えることが可能みたいな言い方をされていますけど、そもそも本当に変えられるのか、他区はそういうふうにやったことがあるのかとか、そういった変えられる算段というか、可能性みたいなものを教えていただきたいんですけれども。

永田子ども教育部子ども・教育政策課長

 区の子ども・子育て支援事業計画の前の期の計画におきましても、平成27年に策定をいたしました。これにつきましても、平成29年度が中間年度に当たるということで、調査などを行いまして中間の見直しを行ってございます。

加藤委員

 その中身は、どういった改定、大幅な改定だったんですか。数値が変わっただけとかじゃなくて、政策的にどう変えられるのかということなんですけれども。

戸辺子ども教育部長

 普通、中間年の見直しというのは、需要見込みとその確保方策で、基本的には国費、都費が入った事業を実施しておりますので、より精度を高めていくために中間年で見直しをするものでございます。したがって、前の期の中間年の見直しは、構成を大きく変えたりとかそうした見直しはしてございません。

 ただ、先ほど森委員からの御質問もありましたように、新しい基本構想、新しい10か年計画も、その間策定されるということでございますので、どの辺までの改定が、東京都、国に対して認めてもらえるのかというのも確認しながら、必要に応じて適切に対応してまいりたいと考えてございます。

委員長

 他に質疑はありませんか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 質疑がなければ、以上で本報告について終了します。

 次に2番、児童相談所の設置に向けた検討状況についての報告を求めます。

半田子ども教育部児童相談所設置調整担当課長

 それでは、児童相談所の設置に向けた検討状況につきまして、資料に沿って御報告申し上げます。(資料3)

 区では、子ども期から若者期の本人や家庭における課題についての専門相談、支援、措置、家庭・社会復帰までを総合的に実施するため、児童相談所機能を含む(仮称)総合子どもセンターにつきまして、令和3年度の開設に向けた準備を進めております。

 初めに、1、人材確保・人材育成の取組、(1)職員の確保及び研修派遣でございます。

 児童相談所の開設に向け、児童福祉司、児童心理司の任用資格を有する者及び一時保護所の指導員を計画的に確保し、子ども家庭支援センターに配置してございます。また、人材育成のため、児童相談所への職員派遣や研修の実施などにより、相談支援スキルの専門性強化を図っております。人数につきましては表のとおりでございます。

 (2)会計年度任用職員の配置でございます。

 平成30年度から順次、児童相談所の勤務経験がある者や警察OB、弁護士を非常勤職員として配置し、相談支援スキルの専門性強化を図ってきたところでございます。令和2年度からは、現行の体制に加えまして、新たにOJTを主たる業務とする児童相談業務指導員を配置し、さらなるスキル向上を図ってまいります。

 続きまして、2、施設整備、(1)(仮称)総合子どもセンター整備でございます。

 (仮称)総合子どもセンターにつきまして、中野東中学校等複合施設の竣工後に備品の整備等を行いまして、令和3年11月29日の開設を予定してございます。

 (2)(仮称)総合子どもセンター分室整備でございます。

 (仮称)総合子どもセンター分室につきまして、基本設計・実施設計を策定いたしました。令和2年度に建設工事を開始し、令和3年10月竣工、令和4年2月開設を予定してございます。

 3、児童相談所設置市事務でございます。

 区児童相談所の設置に伴い、東京都から区へ移管される事務に対応するため、令和元年5月から庁内での調整を開始しております。法令等で定められている児童相談所設置市事務は、①から⑯のとおりでございます。今後、庁内の各所管と連携し、令和2年度に児童相談所を設置する3区との情報交換も行いながら、事務の精査及び準備を進めてまいります。

 4、政令指定申請に向けた準備、(1)東京都との確認作業でございます。

 「児童相談所設置に向けた計画書(案)」について、令和元年8月30日及び令和2年1月21日に東京都と確認作業を行い、児童相談体制、人材確保・育成、施設整備、社会的養護等について意見交換を行いました。児童相談所設置に向けた計画書(案)の主な内容につきましては、資料のとおりでございます。

 (2)厚生労働省との事前協議でございます。

 児童相談所設置に向けた計画書(案)につきまして、令和元年12月17日に厚生労働省と事前協議を行いました。今後は、3回目の東京都との確認作業を行った後、厚生労働省に政令指定申請を行う予定でございます。

 5、児童等に対する必要な支援を行う体制の関係整理でございます。

 児童等に対する必要な支援につきましては、区が設置する要保護児童対策地域協議会におきまして、東京都の児童相談所、子ども家庭支援センター及びすこやか福祉センターを中心に関係機関が情報を共有、連携して行っているところでございますが、児童相談所設置後は、(仮称)総合子どもセンター及びすこやか福祉センターが連携して支援を行っていくこととなります。今後、(仮称)総合子どもセンターとすこやか福祉センターが行うべき支援と役割分担等について調整を進めてまいります。

 なお、別紙として、資料の最後にイメージ図を添付いたしましたので、後ほど御覧ください。

 最後に、6、今後の検討スケジュールにつきましては、資料をお読み取りいただければと思います。

 御報告は以上でございます。

委員長

 それでは、ただいまの報告についての質疑はありませんか。

森委員

 御報告ありがとうございます。まず、人材確保のところなんですが、児童福祉司、児童心理司、一時保護所の指導員とあって、これはそれぞれ法定で必要なのは何人ですか。

半田子ども教育部児童相談所設置調整担当課長

 こちらにつきましては、今後法改正になりまして、まず基本的には、人口3万人に1人、児童福祉司のほうが配置することが必要となってまいります。中野区の場合には人口が33万人弱になりますので、児童福祉司としては11名。さらに、それ以外に支援員としまして、虐待の数に応じまして、比例して加算する人数がございます。こちらのほうが8名で、19名。最後に、里親養育支援児童福祉司、こちらのほうが法定で1名必要となりますので1名、合わせて20名程度が計画となってございます。

 なお、児童心理士司つきましては、児童福祉司の2分の1ということになってございまして、10名というふうになってございます。

 また、一時保護所の指導員につきましては、社会福祉施設の最低人数になりますと、これよりかなり少ない人数になりますけれども、定員が12名の施設のほうで、勤務体制、夜勤とかそういった環境を考慮いたしまして、17名ということで計画書のほうを作成してございます。

森委員

 児童福祉司さんと児童心理司さんについては法定の数ぐらいということなんだと思うんですけど、率直に疑問なのは、それで大丈夫なのかなということです。要するに、子どもの命に関わることですから、法定だけ満たしていればいいですよじゃなくて、本当に法定の人数で、これで大丈夫なんだというところの確認を何がしかの方法でするとか、場合によってはもう少し増やすとか、そういうことって考えていらっしゃるんですか。

半田子ども教育部児童相談所設置調整担当課長

 まず最初に、先ほど申し上げました虐待件数による加算につきまして、8名というふうに申し上げましたけれども、こちらの虐待件数につきましては、現在、杉並児童相談所のほうでカウントしている虐待件数のほうと、あと、中野区のほうの子ども家庭支援センターのほうでカウントしている虐待相談件数のほうを合わせて加算しているところでございます。ですので、法定の単体の児童相談所に比べれば若干手厚いというふうに体制のほうは考えているところでございますけれども、ただ、併せて、子ども家庭支援センターの業務につきましても引き続き中野区のほうで行っていくことになりますので、その辺りにつきましては、とりあえず現在のところは20名ということで事業開始のほうを予定しておりますけれども、その先につきましては、また改めて検討したいというふうに考えてございます。

森委員

 我々からすると、要するに、法定上の人数を守っていれば大丈夫ですだけだと不安だという話なんですよ。ただ一方で、22区が児童相談所設置をしていく中で、中野区だけそんなたくさん採っていいのかという話も当然出てくるわけですよね。こういう児童虐待に対応してくれる方の人数の総量を増やさないといけないという面も多分あるんだと思うんですけど、その辺りというのは、それこそ待遇改善とかも含めていろいろ必要になってくるんじゃないかと思うんですが、その辺りというのはどのようにお考えなんでしょうか。

半田子ども教育部児童相談所設置調整担当課長

 おっしゃるように、全国的に今、児童福祉司に関わる職員につきましては全国的に不足している状況でございまして、全国各地でかなり残業等が増えているのが実態でございます。

 特に児童福祉司につきましては、業務のほうはかなり過重になっているということでございまして、待遇のほうは、国のほうでも改善を検討しているところでございますけれども、特別区につきましても今回、4月に、江戸川区と世田谷区から順次、児童相談所の開設に当たりまして、児童相談所業務及び一時保護所業務につきましては手当を支給するということで、今定例会に条例の改正案を中野区でも出していただいたところでございます。そういった形で処遇改善を進めながら、児童福祉司とか児童心理司に安心して業務に取り組んでいただけるような、そういった体制のほうを進めているところでございます。

森委員

 ありがとうございます。

 それから、2ページのほうですかね、「児童相談所設置に向けた計画書(案)」という話が書いてあるんですが、先ほど、内容は以下のとおりとここに書いてあるんですけど、これは内容じゃなくて、要するに目次ですよね。なので、これだと中身が分からないんですよ。これは(案)が取れたら御報告いただけるんですか。

半田子ども教育部児童相談所設置調整担当課長

 こちらの内容につきましては、現在、先ほど御報告申し上げたとおり2回ほど東京都と確認作業を行ったところでございますけれども、大まかな内容につきまして、今、東京都のところと、それも含めて調整しているところでございます。最終的には、こちらの形式のほうがある程度まとまりましたら改めて議会の方には御報告いたしたいというふうに考えてございます。

森委員

 ぜひよろしくお願いします。江戸川区のものを今、手元で見ているんですけど、40ページぐらいなので、御報告いただいて、ポイントを御説明いただけると我々も理解が進むかなと思いますのでよろしくお願いします。じゃあ、(案)が取れるのは、いつ頃になるんですか。

半田子ども教育部児童相談所設置調整担当課長

 最終的に(案)が取れるのは、政令指定申請を行うときだというふうに考えてございますけれども、議会のほうに報告するに当たりましては、(案)の段階で、なるべく精細な形で、詳知な形で御報告したいというふうに考えてございます。

河合委員

 御報告ありがとうございました。これに関連してになると思うんですけれど、1月16日に埼玉県が全国初で、警察署と虐待情報を瞬時に共有・連携するというシステムを使ってやっていくというのが発表されたそうなんです。東京都が間にいるので、中野区独自としてこういうシステムを導入していくのというのは難しいかなと思うんですけど、ぜひ東京都でもそういうことができるように、要望なり、相談なりをしていっていただけたらなと思っているんですけどいかがでしょうか。

半田子ども教育部児童相談所設置調整担当課長

 警察との連携につきましては、現在は全て東京都のほうが警視庁のほうと、児童相談所と連携して行っているところでございますけれども、今後、先行3区とか、実際に業務を始めていく中で、連携の在り方については当然検討が必要になってくるところもあるかと思います。その辺りにつきましては、中野区だけという話では当然ございませんので、東京都ですとか、ほかの区ですとか、そういうところと協議しながらあるべき姿について検討していきたいというふうに考えてございます。

加藤委員

 この児童相談所設置業務とはまた違うとは思うんですけども、結局こういった施設が必要になってくる理由としては、そういった家庭があるというところですけれども、そういった家庭を減らすことが根本療法で、児童相談所自体ができるのは対症療法でしかないって考えたときに、根本療法というのはどこがやるのかな、やることが可能なのかなという、その辺の役割を教えていただきたいんですけど。

半田子ども教育部児童相談所設置調整担当課長

 今回、イメージ図のほうをお示しさせていただきましたけれども、まず、こちらにつきましては厚生労働省の資料をベースに作成したものになりますけれども、実際に保護が必要な児童ですとか、支援が必要なお子さんにつきましては、このリスクの程度に応じまして、今現在、東京都の児童相談所と中野区の子ども家庭支援センター、すこやか福祉センターが連携して行っているところでございます。今後、中野区のほうで総合子どもセンター開設後には、児童相談所と子ども家庭支援センターのほうを一体として業務を行っていくことになりますので、この辺りはすこやか福祉センターと連携しながら、どういった形で――「切れ目のない支援」というふうに書いてございますけれども、一貫した形で、中野区のお子さんのほうの支援が行えるような体制を今後検討してまいりたいというふうに考えてございます。

加藤委員

 そうすると、児童相談所というのは、イメージ図からすると、そのリスク低のとこから、少し遠い位置付けに見えますけど、そこには直接タッチはしない位置付けになるということなんですか。一応連携は図るんでしょうけど。

半田子ども教育部児童相談所設置調整担当課長

 今現在の体制としてもそうなんですけれども、こちらの右側に、要保護児童対策地域協議会というのが今ございまして、保護とか支援が必要なお子様につきましては、児童相談所と子ども家庭支援センターとすこやか福祉センターと、情報交換を行いながら支援のほうを進めているところでございます。総合子どもセンター開設後は、児童相談所と子ども家庭支援センターの機能と、区として一体として行っていくわけでありますので、こういった形で必要なお子さんの必要な情報を共有しながら、また学校ですとか保育園とか、そういったことも連携しながら必要な支援を進めてまいりたいというふうに考えてございます。

加藤委員

 そうすると、先ほどの森委員からあった、人数の体制というところが、ここの仕事が、曖昧な仕事が増えると、結局この人数で足りるのかなみたいな不安が出てくるということなので、その辺は余力の範囲でやっていくのか、これもやるのかとか、何かその辺って見えていますか。

半田子ども教育部児童相談所設置調整担当課長

 役割分担につきましては、今回の御報告でも申し上げましたけれども、今後すこやか福祉センターと連携しながら、具体的な、細かいところを詰めていかなければいけないというふうに考えてございます。

 また、人数につきましては、今現在、法定の人数を基に児童福祉司につきましては20人ということで算定しておりますけれども、開設後、その体制によりましては、また人数につきましては改めて検討したいというふうに考えてございます。

浦野委員

 まず、1ページ目のところで、先ほどの人数のところなんですけれども、その下に、平成30年度から順次、児童相談所の勤務経験者がと、こう続いているんですけれども、現時点で、今年度のところで、この人数の中での、その経験年数というか、経験がある方がこのうち今何人いて、もし経験していれば何年ぐらい経験しているのかというのを確認をさせてください。

半田子ども教育部児童相談所設置調整担当課長

 まず経験の年数のほうでございますけれども、年数につきましては、基本的には、今、研修派遣という形で、こちらの表の中になりますので、長くても2年程度という形にはなります。

 人数のほうにつきましては、現在、こちら令和元年度に11人、研修派遣のほうに派遣しておりますけれども、これ以前に、児童福祉司のほうで4名、児童心理司のほうで1名、別途研修派遣のほうに派遣しているところでございまして、その合計数が、今後、経験者として業務のほうに取り組んでいただくという形になります。

浦野委員

 今、多分お答えいただいたのは、その研修に出している方で、経験が1年目、2年目という意味での最大2年目というお答えだったと思うんですけど、今後、令和2年度以降も人材を確保していく上で、一定経験者をやっぱり採っていくということが必要になってくると思うんですけれども、すみません、私の聞き方が悪かったかもしれませんが、その辺りの、やっぱり経験者を一定採用していくということが大事だと思うんですけれど、その辺りのお考えというかを確認させてください。

半田子ども教育部児童相談所設置調整担当課長

 失礼いたしました。まず、こちらの資料にございますとおり、会計年度任用職員のほうでございますけれども、今、こちらにつきましては1か月に3日間ということで、延べ2人の方にお越しいただいているところでございます。来年度、こちらは児童相談業務指導員という形で記載してございますけれども、こちらの方につきましては、もともと児童相談所の勤務経験がある方を予定してございまして、月に16日程度お越しいただく予定でございます。こういった会計年度任用職員につきましては、令和3年度以降も、さらに拡充も含めて検討してまいりたいというふうに考えてございます。

 あと、経験者につきましては、今年度から、特別区の採用のほうで、児童相談所に勤務経験のある者の職員の採用のほうが始まっておりますので、そういった制度も活用しながら、児童相談所の勤務経験、キャリア、経験のある方をできるだけ確保したいというふうに考えてございます。

浦野委員

 これもやっぱりさっきあったように、人材を確保していく上での、どこの自治体もやっぱり一定経験ある人を確保したいというところは同じだと思うので、どうしても取り合いみたいな形にもなってしまったりとか、研修に行ったけど、その研修先でも取り合いと言ったら変ですけども、そこで採用したいみたいな話が出たりするような話も少し聞いているので、その経験年数のところも最大限考慮しながらぜひ確保していっていただきたいなと思っています。

 それで、2ページ目のところで、東京都との確認作業が去年の8月に1回目がありました。その後、厚労省との事前協議が12月にあって、その後、今年の1月に2回目の東京都との確認作業がありましたということだったんですけれども、この東京都との確認作業、もしくは厚労省との事前協議の中で、中野区の今のこの計画書(案)に対して、やり取りの中で、もう少しこうしたほうがいいのではないかとか、ここを考えていったらいいんじゃないか、そういうことも多分御指摘としてあったと思うんですけれども、そこを確認をさせてください。

半田子ども教育部児童相談所設置調整担当課長

 まず、東京都との確認作業でございますけれども、こちらにつきましては、先ほど委員もおっしゃった人員体制のほうで、新しく始める児童相談所ということになりますので、どうしても経験の浅い職員が中心メンバーになるということもございまして、その辺りにつきましてどういった確保策を考えているのかというようなやり取りがございましたので、先ほどの答弁ではございませんけれども、そういった形で経験のある者を確保していきたいというようなやり取りをさせていただいているところでございます。

 また、あと夜間体制とかそういったところになりましては、今回、初めて児童相談所を立ち上げる形になりますので、警察との連携とかそういったことが必要になってまいりますので、その辺りについて、東京都のほうから、実際にやっているところとしてアドバイスをいただいたところでございます。

 また、厚生労働省との事前協議のほうでございますけれども、こちらは基本的には、計画書の内容につきましては、細かいところは東京都とのやり取りをさせていただいているんですけれども、東京都との連携が実際にできているかどうか、その辺りの確認をさせていただいたところでございます。

浦野委員

 それを踏まえて、多分人員体制のところがそういう形で向こうからあったというふうにも聞いているので、今、御答弁いただいたとおりだと思うんですけれども、今後、もう一度、東京都と3回目の確認作業をして厚労省に申請をするという流れなんですけれども、今、挙げていただいたのは人員体制のことだったんですけども、恐らくそれ以外でもあったのではないかなと思うんですけれども、向こうから出された指摘や再度検討事項みたいな形で、今、区として改善のために取り組んでいて、その3回目の確認作業に臨んでいく上での反映された点、改善された点があれば教えてください。

半田子ども教育部児童相談所設置調整担当課長

 東京都との確認作業で、それ以外に指摘のあったものといたしましては、今回、(仮称)総合子どもセンターのほうには総合相談窓口ができますので、その辺で、総合相談窓口のほうで受ける相談、あと児童相談所で受ける相談、それの切り分けとか、御案内ですとか、実際の引継ぎ、そういったところについての御指摘がございましたので、それについては現在、内部のほうで検討しているところでございます。

浦野委員

 それが恐らく今後の5番のところに書いてある、今後(仮称)総合子どもセンターでの窓口、あと、多分この後報告にある、すこやか福祉センターでの受ける相談窓口、これをどうすみ分けをしていくのかというところなんだろうと思うんですけれども、そこは具体的にはこれから検討――今、もし検討している段階のところで、こういうふうにすみ分けをしようと考えているところが、今の時点でもしお答えいただけるものがあればお聞きしたいんですけれども。なければ、今後検討でいいんですけれども、最後そこを確認させてください。

半田子ども教育部児童相談所設置調整担当課長

 総合窓口につきましては、今回、新たに新規に立上げ――立上げというか、これまでなかったものを作り上げることになりますので、区民の方への御案内も含めまして、現在内部で検討しているところでございます。また整理がつきましたら、改めてお示ししたいというふうに考えてございます。

石坂委員

 1ページ目の(2)のところで、会計年度任用職員、専門職配置で、警察官OBや弁護士を非常勤職員として配置するとあります。どういった形の勤務体系になるのか、あるいは、複数の人がシフト的に組み合わされる形になるのか等々、考え方はいろいろとあると思うんですけれども、要は、緊急を要するケース、あるいは実際親御さんが、子どもが保護された後、児童相談所のほうに来てしまうようなケースが考えられる中で、やはりここは、実際にいらっしゃる親が理想的ですし、いらっしゃらない場合も、そのとき勤務している職員が、弁護士あるいは警察OBの非常勤職員にすぐ相談ができる体制を組む必要があると思うんですが、その辺りというのはどういった対策を考えていらっしゃいますでしょうか。

半田子ども教育部児童相談所設置調整担当課長

 まず、警察OBにつきましては、現在、非常勤という形で1名の方にお越しいただいているところでございますけれども、来年度、こちらにつきましてはもう1名を増員いたしまして、2名ということで検討しているところでございます。

 会計年度任用職員になりますので、現在、1か月に14日お越しいただいているところでございますけれども、これがお二人になりますと、基本的には毎日いていただけるような形になるかなというふうに考えてございます。

 弁護士の方につきましては、今、2人合わせて年間で16日、2名の方でありますけれども、年間で16日という形になってございます。弁護士の方につきましては、その場、その場で、緊急に法的に判断を求められるということはございませんけれども、場合によっては相談できるような体制を整えてございますので、そういった形で今後対応していきたいと考えでございます。

石坂委員

 ぜひそうしていただければと思いますが、警察の方も、夜間の場合も何かしら相談とかには対応いただけるような形であると理解して大丈夫でしょうか。

半田子ども教育部児童相談所設置調整担当課長

 夜間の連携につきましては、今現在、基本的には、子ども家庭支援センターのほうでは、夜間の窓口とかは設けてございませんので、そういう対応のほうは今、行っていないところでございますけれども、今後、児童相談所のほうが開設しましたら、一時保護所も含めまして夜間対応もございますので、その辺りにつきましては今後、警察と連携して進めてまいりたいというふうに考えてございます。

石坂委員

 ぜひそのような形で進めていただければと思います。

 その一方で、警察との連携はとても重要なところではあります。ただ、これは考え方によるところで、自治体によっては、児童相談所に来るケースは全件共有という形で、全て警察と情報連携をするという形を取っている自治体もある反面ですけども、やはり本来の役割を考えていったときに、それによって福祉的な役割が後退してしまうという混乱を気にされている自治体も多く、実際に、去年の12月11日の毎日新聞の記事を見ましても、70自治体にアンケート調査をした結果、27自治体が全県共有を導入していて、1自治体が今後導入予定となっている。その反面で、28自治体が、事件化を恐れて保護者が相談をためらうなどの懸念から導入に否定的で、地域間で対応が分かれていることが浮き彫りになったというふうに出ています。もちろん必要なケースは警察につなぐことが必要なわけですけども、ただ、全県が自動的につながってしまうと、やはり相談に行きづらくなってしまう場合等々があるかと思います。その辺りについてはいかがお考えでしょうか。

半田子ども教育部児童相談所設置調整担当課長

 警察との関係につきましては、先ほども御答弁申し上げましたけれども、今現在は東京都の児童相談所が警視庁のほうと連携して行っているところでございます。東京都内の警視庁とどういう形で今後、情報交換を行うかという形になりますので、中野区だけでは決められる話ではございませんので、東京都、先行3区、また改めて、その後、港区、中野区、そういった辺りで情報交換を行いながら、あるべき姿について検討してまいりたいというふうに考えてございます。

石坂委員

 その際に、ただ一律に横並びというだけではなくて、やはり中野区としても何が必要なのか、どうすればより相談に来ていただきやすいのかを考えていただければと思うところですし、特に様々な自治体において、児童相談所設置と同時に子ども家庭支援センターを全部廃止してしまって完全に一元化してしまう自治体もある中で、中野区は、もともと旧地域子ども家庭支援センターだったすこやか福祉センターが残っていく、そこの意味もすごく大きいと思っています。要は、すこやか福祉センターであれば、もちろん連携はするわけですけども、より取り締まる側である意識を持たれにくい形で、子育てに不安があるお母さんが相談に来やすい場にもなると思いますので、その辺りしっかりと、相談に来てもらいやすく、それによって、親御さんが相談に行ったら即子どもを取り上げられてしまうんじゃないかみたいな不安を感じることがないような形を区としても模索していただきたいですし、連携していく際にも、区のほうでもそうした発言をしっかりとしていっていただければと思いますが、いかがお考えでしょうか。

半田子ども教育部児童相談所設置調整担当課長

 保護とか支援の必要なお子さんにつきましては、当然、先ほども申し上げましたけれども、児童相談所だけでできる業務ではございませんので、すこやか福祉センターだけではなくて、学校ですとか、保育園ですとか、さらには地域ですとか、そういったところと連携して、児童ですとか、その家庭のほうを支援していく体制を今後構築してまいりたいというふうに考えてございます。

委員長

 他に質疑はありませんか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 質疑がなければ、以上で本報告について終了します。

 次に、3番、中野区地域ケア会議についての報告を求めます。

高橋地域支えあい推進部地域包括ケア推進課長

 私からは、中野区地域ケア会議について御報告いたします。(資料4)

 本報告は、前回、1月16日の本委員会におきまして、中野区における全世代向け地域包括ケアシステムの推進に関する基本的な考え方について御報告した際のやり取りを踏まえまして、今回御報告させていただくものです。

 資料に基づいて御報告いたします。

 区では、地域における多様なニーズに対し、健康づくり、予防、見守り、介護、生活支援、医療を一体的に提供する体制を効果的に推進することを目的とし、すこやか地域ケア会議及び地域包括ケア推進会議を設置しており、令和2年3月現在、第5期を迎えているところでございます。

 1の経緯でございます。

 介護保険法等で提唱される地域包括ケアシステムは、主に高齢者を対象としておりますが、中野区では、高齢者だけではなく、地域の全ての人にとっての総合的、包括的なケアシステムを構築していくこととしておりまして、地域ケア会議につきましても、喫緊の課題である超高齢社会対策を主な課題としながら、その成果を反映させ、対象拡大していくこととしているものでございます。

 2、中野区における地域ケア会議の内容でございます。

 中野区では、四つの日常生活圏域を設定し、地域包括ケアシステムの拠点であるすこやか福祉センターを設置するとともに、地域包括支援センター、区民活動センターを設置しております。これらの体制を踏まえ、日常生活圏域、これはすこやか福祉センター圏域でございますけれども、日常生活圏域ごとの「すこやか地域ケア会議」と、中野区全域を対象とした「中野区地域包括ケア推進会議」の二層による会議体を設置しております。詳細につきましては別紙1がございますけれども、これにつきましては後ほど御説明をいたします。

 その下のほうの表を先に御説明いたします。

 左側がすこやか地域ケア会議、右側が中野区地域包括ケア推進会議となっております。

 すこやか地域ケア会議の対象は日常生活圏域でございます。主な検討事項は、特性に応じた地域力の向上ということで、①から⑤までの検討事項が主にございます。①地域の困難事例の検討及び解決、②地域のネットワーク構築、③地域の課題発見及び解決、④地域の資源開発、⑤地域の取組を明らかにする、こういったものでございます。めくっていただきまして、委員でございますけれども、この委員は、別紙2に記載してございますので、こちらは後ほどお読み取りください。任期は1年でございます。開催回数は、年4回、4圏域、合計16回程度でございます。

 1ページ目に戻っていただきまして、右側の中野区地域包括ケア推進会議でございます。対象は、中野区全域でございます。主な検討事項は、地域力の総合的な推進を目的としておりまして、①から④までございます。①区全体として取り組む課題の解決、②区全体の情報共有及び連携強化、③地域包括ケアシステムの推進に必要な制度や仕組みの提案、④地域包括ケアシステム推進のための計画の策定、その進捗状況の点検及び評価でございます。恐れ入りますが、またページをめくっていただきまして、別紙2を御覧ください。任期は1年でございます。開催回数は年3回程度でございます。一番下、その他といたしまして、地域包括ケア推進会議には、具体的な課題検討のための部会を設置しております。(1)から(4)までございまして、在宅医療介護連携部会、生活支援・介護予防・就労・健康づくり部会、認知症等対策部会、住まい・住まい方部会でございます。

 それでは、恐れ入りますが、別紙1を御覧いただけますでしょうか。

 地域ケア会議(高齢者対象)のイメージ図として示させていただいております。この真ん中上段の黒い太い線で囲った部分が地域ケア会議でございます。一番上に全区を対象とした中野区地域包括ケア推進会議がございまして、その右手に、検討部会、四つの検討部会をお示ししております。その下が、すこやか地域ケア会議でございまして、すこやか福祉センター単位ごとの会議でございます。

 実際には、その下に、点々で囲んであるところに、個別ケース検討会議、こういったものがございまして、一番下の現場で、いろいろな個別の一人ひとりに対する対応を行い、それをピックアップしたものをすこやか地域ケア会議で取り上げて、PDCAサイクルに基づき検討を行い、それの結果を、全庁的な地域包括ケア推進会議に上げて、場合によっては検討部会のほうで検討する。また、それを地域の課題に当てはめていくというような形での仕組みとなっております。

 恐れ入りますが、本文にお戻りください。2ページ目でございます。

 2ページ目の真ん中辺り、3番、今後の展開でございます。

 全世代向け地域包括ケアシステムの構築について議論できるよう、第6期、これは令和2年8月及び10月開始でございますけれども、第6期より、会議の構成等について、必要に応じて見直しを検討いたします。なお、二層構造による会議体は維持してまいります。

 今後の展開の(1)地域包括ケア推進会議でございますけれども、①現行プランを検証した結果を基に、全世代向けの取組に生かしていく手法や考え方を整理いたします。②、①の視点で、現行プランの見直しとともに子どもと子育て家庭、障害者等に関する取組を取りまとめるほか、重点的に取り組む課題、新たな課題を抽出いたします。③区と関係団体が「目指すまちの姿」等の目標と取り組んでいく課題について共有し、一体となって(仮称)地域包括ケアシステム総合計画を策定してまいります。

 議題・検討事項(案)でございますけれども、令和2年7月までの第5期におきましては、地域包括ケアシステム推進プランの評価・検証及び見直しの方向性、(仮称)地域包括ケアシステム総合計画の骨子、基本的な考え方の決定を行います。令和2年8月以降、第6期におきましては、(仮称)地域包括ケア総合計画の素案、案の検討をいたします。

 (2)すこやか地域ケア会議の今後の展開でございます。

 ①引き続き、高齢者の個別事例について多職種協働による有効な支援方法を検討いたします。②高齢者の個別事例の検討により見えてくる地域の課題について議論を深め解決策を講じます。③地域課題が全世代に及ぶ影響を想定し、各世代や状況に応じた解決策を講じてまいります。

 課題・討事項(案)でございます。第5期、令和2年9月まででございますけれども、高齢者の個別事例の検討、全世代、全区民を対象とした基本的な考え方の共有を行ってまいります。令和2年10月以降の第6期におきましては、地域課題の分析によって区民、多職種との支援体制を検討し、また、地域課題を地域包括ケア推進会議へ提案してまいります。

 中野区地域ケア会議につきましての御報告は以上です。よろしくお願いいたします。

委員長

 それでは、ただいまの報告に対しての質疑はありませんか。

加藤委員

 まず、この地域ケア会議の御報告なんですけれども、前回説明があった地域包括ケアシステム推進プランのステップ1からステップ2に移行するという話との関連性ってあるんですか。

高橋地域支えあい推進部地域包括ケア推進課長

 ステップ1からステップ2ということで、対象が拡大するというところで、現行の地域ケア会議がどのような構成になり、どのようなことを検討しているか。また、全世代向けになった場合に、委員構成や取り扱う内容も変わってくるということで、その辺の地域ケア会議についての内容について御報告をさせていただいたものでございます。

加藤委員

 つまり、ステップ2に移行するために、会議体の中身を変えていかないといけないということで本日の報告になっているってことでよろしいですか。

高橋地域支えあい推進部地域包括ケア推進課長

 今回の報告は、ステップ1からステップ2にかけての具体的な委員の構成でありますとか、検討内容の変更についてといいますよりも、これまで検討してまいりました地域ケア会議の在り方、検討内容につきまして御報告をさせていただいて、今後の総合計画、全区民向けの地域包括ケア推進体制の構築に当たって、こういった地域ケア会議を中心にやっていく形になりますので、その辺を皆様に御報告させていただいて、共有させていただきたいという趣旨で御報告させていただいております。

加藤委員

 今言ってもしようがないかもしれないですけど、それだったら、この次の報告の地域包括ケアシステム推進プランの主な成果と今後の方向性についてが先にあったほうが分かりやすかったかなと思うんですけど――どうなんですかって聞いてもしようがないですけど。

 その地域包括ケアシステム推進プランの評価・検証及び見直しの方向性ということになっていまして、地域包括ケアシステム総合計画というのが次に出てくるということですけど、こうなると、今度は地域包括ケアシステム推進プランの上書きというか、地域包括ケアシステム推進プランをやめて地域包括ケアシステム総合計画に移行していくということでよろしいですか。

高橋地域支えあい推進部地域包括ケア推進課長

 現行の地域包括ケアシステム推進プランを、上書きというような言い方でおっしゃいましたけれども、そのような形で域包括ケアシステム総合計画として統合していくというようなイメージでございます。

加藤委員

 そうしたら、なおさら報告は逆だったほうがよかったのかなと思いますけれども。

 そうすると、今後、ステップ2だと全世代型ということになってくるということを踏まえて地域ケア会議の内容を変えていきたいということになってくるわけですけれども、ここで出てくる図面というのは、まだ――別紙1の地域ケア会議(高齢者対象)のイメージ図ということなんですけれども、全世代型に変えていくというところで、これは区が、こういった方向性みたいなのは、今のところ区からお示しすることが不可能なんですか、会議体で全て考えてもらおうという、そういうものなんですか。今のところ、その全世代型のイメージというのはどうなっていますか。

高橋地域支えあい推進部地域包括ケア推進課長

 全世代向けになった場合の地域ケア会議のこういったイメージ図ということだと思うんですけれども、その辺の体制につきましてはこれから検討してまいりますので、今のところはお示しすることは難しいところでございます。

加藤委員

 だから、それは地域ケア会議で考えてもらうのか、区がこうしようというふうに示していくのか、そのバランスみたいなところを教えていただきたいんですけれども。

高橋地域支えあい推進部地域包括ケア推進課長

 区のほうでたたき台のようなものを作りまして、まず、議会及び地域包括ケア推進会議等で御議論いただいて決めていく形になるかと思います。

加藤委員

 一般質問で私、取り上げさせていただいたんですけども、この高齢者向けのイメージ図のところで言うと、右側の区民活動センターの15か所ごとの地域支えあいネットワーク会議に当たるところ、これもしっかりと会議体として加えたほうがいいのかな、現状では難しいかもしれないですけど、今後そういったところというのは、それも一般質問で言わせていただきましたけど、館山市で災害があり、現場に行ったときに、その災害復旧活動というのは、こちらで言う、区民活動センター単位で活動がなされていたなというところで、やっぱり隣のエリアで活動とか、何か緊急のことというのは、よそ様が入るというのはなかなか難しいのかなというところで、すこやか福祉センター圏域では少し広過ぎるのかなというところで、そういった提案をさせていただいたんですけれども――とは言いながらも、この1ページ目の、すこやか地域ケア会議のところの②に、地域のネットワーク構築というのがあるんですけれども、その辺はどのように今後されていくとか、イメージはあるんでしょうか。

高橋地域支えあい推進部地域包括ケア推進課長

 委員のおっしゃいました区民活動センター圏域というのは、日常区民活動圏域というふうに呼んでおりますけれども、区民の方の日常的な一番重要な圏域、それから基盤になる圏域だと考えておりまして、地域包括ケアシステム全体の一番の土台となるといいますか、基盤になるところだという認識はございます。

 この地域支えあいネットワーク会議も、地域によりましては非常に盛んに開催されているというところで、中野区の地域包括ケア推進会議の区民活動センター区域版といいますか、そういったすごく広がりを持った、盛んに活動されているということもありますので、これを今後どういった位置付けにするか、また、そういうことの連携をどういうふうにさらに進めていくかということは、今後検討してまいります。地域支えあいネットワーク会議が重要であるということは、十分に認識しておるところでございます。

藤井地域包括ケア推進担当部長

 補足の御説明なんですけれども、この地域支えあいネットワーク会議が非常に重要であるというふうに認識しておりまして、半年ぐらい前から、私ども包括職員が地域支えあいネットワーク会議に出向いていって、今現在、地域包括ケアシステムがこんなふうに進んでいるというような御説明をするとともに、今後、地域の担い手をどうやって増やしていくのかということを、地域の皆さんと一緒に話し合うようなディスカッションの場を作ってきております。この半年間で四つの地域で行ってきたんですけれども、今回、新型コロナの影響で難しいような部分もあるんですが、これからもこういった活動を通じて、区民の方々の意見を拾い上げていきたいと思っております。

加藤委員

 最後、要望ですけど、地域支えあいネットワーク会議とか、そういった区民活動センター単位のエリアで重要だと思っているとともに、これ以上、町会の方々に御負担を強いるのもなかなか難しいなということで、いろいろと難しいことはあるとは思いますけれども、あくまでやっぱり自分の住んでいるエリアという概念があるんだろうなというところを念頭に置いてそのシステムを構築していただきたいと思います。要望です。

石坂委員

 別紙の表1のところで、困難事例に関して、すこやか地域ケア会議でも具体的に検討するですとか、個別ケース検討会議のほうでも検討していく形になっています。介護保険の利用がある場合はサービス担当者会議等もしっかりと、困難ケース調整後、介護保険が必要な場合引き継ぐとなっていたりですとか、双方向に矢印があるので連携をしていくという意味であろうかと思うところではあります。

 ただ、高齢者の方で地域包括ケアの対象になる方って、もちろん直に結びつくものというと介護保険であるところではありますが、例えば、「なるほど!中野区の健康福祉」のほうですと、生活保護受給者の6,700世帯中3,467世帯は高齢世帯であったりですとか、障害者手帳に関しても、身体障害者手帳をお持ちの方がいる中で、その半分以上が高齢の方であるというような話も出てきています。やはりそうした場合に、個別ケース検討会議のところなのか、あるいはまた別の、介護保険の場合のサービス担当者会議のような形で、生活保護のワーカーがいる場所、あるいは障害のワーカーがいる場所でやっていくということも必要であるかなと思います。こっちには、必要に応じた関係者とは書いてあるんですけれども、この点が見えにくいところでもあります。

 ここだと生活保護の担当者はいらっしゃらないので、障害のほうだけに限って伺いますが、障害者の方で高齢になった方、あるいは高齢者になって障害者になった場合というのは、その辺りの連携の在り方というのは、障害福祉に当たってはどのようになるのか教えてください。

河村健康福祉部障害福祉課長

 ただいま委員よりお話をいただきました障害者の困難ケースの対応ということにつきましては、障害者自立支援協議会の中で相談支援機関会議というものがございましたり、そのほかの個別のケース検討会というのを実施しております。その中で、地域課題ですとか、個別のケースへの検討ということで、全体会に持ち上げるというようなことでも対応しているところでございます。

石坂委員

 個別のケースの会議においては、御高齢で障害の方であれば、地域ケア会議のほうとも情報共有や連携ができている、あるいは今後できるようになるということでしょうか。

河村健康福祉部障害福祉課長

 現在のところ、地域ケア会議のほうに私どものケースワーカーがお邪魔するということですとか、私どものケース検討会議の中に関係機関の職員に入っていただくとか、必要に応じて対応しているところかと考えてございます。

石坂委員

 縦割りにならないような形で、しっかりとケースの補強をいただければというふうに思います。これは要望で結構ですので、お願いいたします。

委員長

 他に質疑はありませんか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 質疑がなければ、以上で本報告について終了します。

 次に、4番、中野区地域包括ケアシステム推進プランの主な成果と今後の方向性についての報告を求めます。

高橋地域支えあい推進部地域包括ケア推進課長

 中野区地域包括ケアシステム推進プランの主な成果と今後の方向性につきまして御報告をさせていただきます。(資料5)

 区と関係団体等で構成する中野区地域包括ケア推進会議が平成29年3月に策定いたしました「中野区地域包括ケアシステム推進プラン」では、ステップ1としている平成30年度と、計画期間最終年度である令和7年度の目標を定めて、区と区内関係団体が一体となって取り組んでいるところでございます。

 このたび、ステップ1において定めた成果指標の達成状況の検証及び庁内関連部署、関係団体等のヒアリングを通し、現時点での地域包括ケアシステム推進プランの主な成果とそれを受けた今後の方向性について取りまとめましたので報告をいたします。

 1、地域包括ケアシステムの基盤整備及びその成果でございます。

 地域包括ケアシステム推進プラン策定に伴い、区及び関係団体は、地域ケア会議を中核とした連携体制の構築を進め、地域課題の対応策及び新たな取組の検討を重ね具体化してまいりました。地域包括ケアシステム推進プランでは、ステップ1を「高齢者が可能な限り住み続けられる地域づくりに向けた基盤整備」の期間としており、この間に構築された連携体制を中心とした地域包括ケアシステムの基盤についてお示しいたします。

 (1)地域ケア会議の開催でございます。

 ①が、中野区地域包括ケア推進会議でございます。

 中野区全域を対象として、区全体の課題を捉え、必要となる制度や仕組み等を検討・立案しております。その成果といたしましては、多職種、異業種、区民団体間の顔の見える関係の構築、事業連携。また、中野区地域包括ケアシステムの理念共有などでございます。

 地域包括ケアシステム推進プランに掲げる具体的な課題を解決するために、地域包括ケア推進会議に四つの検討部会を設置しております。

 ア、在宅医療介護連携部会でございます。これは、医療介護連携を推進する方策について具体化するための検討の場でございます。こちらの成果といたしましては、ICTを活用した医療介護情報連携システムの活用の開始、めくっていただきまして、在宅療養相談窓口の設置、区民への啓発、理解促進、多職種向けの研修の実施などでございます。

 イ、生活支援・介護予防・就労・健康づくり部会でございます。介護予防事業の体系化及び高齢者による支えあいの仕組みづくりについての検討の場でございまして、その成果といたしましては、介護予防リーフレット作成、「総合事業のプログラム選択の目安」の作成、「生活支援サービスのあり方について」の現状分析の実施、「生活支援サービス」パンフレットの作成などがございます。

 ウ、認知症等対策部会でございます。これは、認知症の人を地域で支えるための仕組みづくりについての検討の場でございまして、その成果といたしましては、認知症初期集中支援チーム事業の評価によるケース対応能力向上と連携体制の構築、若年性認知症生活実態調査の報告、研修会の実施、認知症予防講演会の実施、引き続きまして、オレンジカフェ、認知症サポートリーダー養成などの地域資源の養成と連携強化、区民への正しい理解促進・関係機関の連携強化等でございます。

 エ、住まい・住まい方部会でございます。高齢者向け住宅の整備・支援についての具体化についての検討の場でございまして、その成果といたしましては、「中野区あんしんすまいパック」の創設、居住支援協議会につきましては、設置に向けて検討を進めております。

 ②が、すこやか地域ケア会議でございます。

 こちらの成果といたしましては、不足している地域資源を各すこやか地域ケア会議にて抽出し、地域包括ケア推進会議に提示しております。現在、それを各検討部会で検討をしております。また、直面している困難事例について、多職種で解決に向けた取組を検討、実施、検証を行う「PDCAサイクル」モデルを構築いたしました。

 (2)アウトリーチチームの設置でございます。

 事務職、福祉職、医療職の区職員で構成し、区内15か所の区民活動センター単位で設置しておりまして、区職員が能動的に地域で活動し、支援に結びついていない人、制度の隙間にいる人を発見し、あらゆる地域資源と連携・協働して問題解決を目指しているところでございます。

 アウトリーチ活動の強化のためには、体系的かつ継続的な体制や人材育成が不可欠でございます。こうしたことから、アウトリーチ支援ハンドブックを作成し、また事例発表会開催等により、課題解決策等の共有、関係職員の連携強化、活動のレベルアップに取り組んでいるところでございます。

 次に、アウトリーチチームの役割でございますけれども、大きく分けて七つございます。①が、潜在的な要支援者の発見、継続的な見守り、②地域資源の発見、③既存の住民主体団体の活動支援、④以降につきましてはお読み取りをお願いいたします。

 (3)介護予防・日常生活支援総合事業の開始でございます。

 予防給付のうち訪問介護と通所介護を総合事業に移行し、利用手続が簡素化されたことを背景に、従来の介護サービス事業所によるサービスに加え、区から関係団体への委託等による住民主体サービスのように、多様な主体による取組を進めているところでございます。

 次のページに参ります。①介護予防・生活支援サービス事業でございます。要支援者や事業対象者に対するサービスとして、短期集中予防サービス、高齢者会館におけるミニデイなどの充実を図っております。

 ②一般介護予防事業でございます。65歳以上の高齢者誰でも参加できる事業を、介護予防の拠点施設である高齢者会館を中心に展開しております。その例といたしまして、カラオケ体操は、高齢者会館ほか一部の区民活動センター等で年間を通じて実施しております。また、予約なしで自由に参加できる体操の場といたしまして、区内6か所の民間施設において、「なかの元気アップ体操ひろば」を開催しております。

 (4)在宅医療・介護連携(在宅療養)の推進でございます。

 区内の在宅医療と介護に関わる多職種が連携を図り、在宅療養を必要とする区民が安心して生活できるよう、医療・介護関係者の連携体制の構築を進めております。

 ①が、在宅療養相談窓口の設置でございます。専門の相談員が、区民だけではなく、医療・介護関係者に対して必要な情報提供を行っております。

 ②が、在宅医療介護情報連携システム、愛称が、なかのメディ・ケアネットの活用開始でございます。多職種間で即時的かつ正確な情報共有ができるシステムを導入いたしました。平成30年度に導入後、令和元年より本格活用を始めております。

 (5)が、認知症対策の推進でございます。

 認知症を早期に発見し、適切な介護や医療サービスを提供するとともに、認知症があっても安心して在宅で過ごせる「認知症にやさしい地域づくり」を目指しているところでございます。

 ①が、認知症初期集中支援チーム設置、多職種の対応力・連携強化でございます。地域包括支援センターが把握いたしました認知症が疑われるケース、または困難ケースを区職員、包括支援センター職員等が訪問調査し、認知症アドバイザー医等の専門医によるチーム会議で、必要に応じて医療や介護サービス、成年後見制度の導入等を検討し、解決を目指してございます。また、多職種連携促進のための研修等も実施しております。

 ②が、認知症理解のための普及・啓発でございます。いわゆる認知症サポートリーダーの数が増加しておりまして、認知症の理解を深め、安心して暮らせるまちづくりを目指した認知症サポーター養成講座を地域の様々な主体が実施し、区内の認知症サポーターの数も増加しております。また、様々な主体が運営するオレンジカフェ、認知症カフェでございますけども、これの数も増加しております。その連絡会により、認知症の人と区民が共に参加する事業が実施されるようになるなど、認知症に関する区民の理解は深まりつつあると考えてございます。

 2が、全体的な評価でございます。

 (1)全体指標の改善傾向でございます。

 地域包括ケアシステム推進プラン全体の指標の一つでございます健康寿命は延伸しており、地域包括ケアシステム推進プランの一つのテーマと言える、高齢者が健康にいきいきと生活している割合は増加しているものと推測されます。また、もう一つの全体指標である「長期療養が必要となったとき、自宅で過ごしたい人」の割合に大きな変化は見られませんでしたが、実際に日常的に介護を行っている区民に限定すれば増加の傾向が見られました。このようなことから、課題、見直すべき取組もいまだに多いところでございますけれども、地域包括ケアシステム推進プランに定めました区と関係団体の取組につきましては、一定の成果があったと評価しているところでございます。

 (2)顔の見える多職種連携の強化でございます。

 地域ケア会議や様々な多職種連携研修などの増加で、地域の担い手同士が、顔の見える関係を構築してきた結果、効率的・効果的に連携し、新たな取組を具現化していくための基盤が整備しつつあると考えております。

 (3)訪問・伴奏型支援の増加でございます。

 アウトリーチチームや認知症初期集中支援チームなど、多職種が要支援者の具体的なSOSを待つことなく要支援者のもとへ赴き、適切な支援をコーディネートする取組が増えております。

 (4)担い手の多様化でございます。

 住民主体サービス等により創出されてきた気軽に参加できる場やオレンジカフェのように、区民や区内の団体が協働して地域資源の担い手となっている例が増えてきております。

 3が、課題・見直しの方向性でございます。

 五つのポイントに整理をいたしました。

 まず、(1)地域包括ケアシステムについての周知、広報の充実でございます。

 地域包括ケアシステムに関する医療・介護・福祉等の関係者以外の一般区民の認知度をさらに高めていく取組が必要であると考えております。また、新たな取組やその有用性に関する周知、広報も強化、充実していく必要があると考えております。

 (2)関係団体等がそれぞれの強みを生かし、また補い合うような協働のさらなる推進でございます。

 地域のネットワークが強化され新たな取組が生まれているが、地域差があるのが実態でございます。区が区内の多様な地域資源のコーディネーターとなって、適切な支援等につなげていく仕組みを強固なものとしていく必要があると考えております。協働をさらに推進するためには、各関係者が地域のニーズの変化に合わせて自身の役割を認識し、その強みを生かした連携をしていくことが重要であると考えております。

 (3)地域包括ケアシステムの理念を共有し、連携して取り組む人材確保・育成でございます。

 連携の仕組みは構築されてきたものの、地域包括ケアシステムの意義や取組が、担い手の一人ひとりまでには周知、共有しきれていないと感じております。関係者や区民が、中野区における地域包括ケアシステムの一翼を担っている意識を共有することによって、意欲向上につなげていく必要があると考えております。

 また、従来からのサービスの担い手、受け手という意識を変えていくというような、双方の意識の改革も必要であると考えております。

 (4)「制度のすき間」問題など、新たな課題への対応でございます。

 近年の社会構造の変化などにより、新たな課題が生まれております。必要なサービスの仕組みにつきましては、区が中心となって追求していく必要があります。また、区及び関係団体との取組は、それぞれの個人情報の観点や制度の枠組み等が制約となる場合がありますけども、これらを踏まえた上でセーフティーネットを形成していく必要があると考えております。

 (5)成果指標の見直しや新たな設定でございます。

 成果指標につきましては見直しまして、施策と目標が結びついた、より適切な指標を検討していく必要があると考えております。

 最後に、4、総合的な地域づくり施策としての発展といたしまして、地域包括ケアの今後の方向性について記述してございます。

 現在までの地域包括ケアにつきましては、地域包括ケアシステムの八つの構成要素を柱として取組を進めてまいりましたけれども、地域福祉・医療・介護施策の充実という「ソフト面」の領域を出ていない部分がございました。今後は、主に「住まい・住まい方」で掲げているように、住み慣れた地域に安心して住み続ける上での土台というべき住まいでありますとか、都市基盤や交通環境の整備、こういった「ハード面」の領域につきましての取組をさらに進めていく必要があると考えております。

 また、今後のニーズの増大に関しまして、担い手の確保・育成も喫緊の課題であると考えております。

 以上のことから、地域包括ケアシステムの構築は、これまでの福祉・医療・介護等の一環としてだけではなく、総合的な地域づくりの取組として、さらに進めていく必要があると考えておるところでございます。

 私からは以上でございます。

委員長

 丁寧な報告をいただきましたので、質疑は休憩後としたいと思いますがよろしいですね。3時20分まで休憩いたします。

 

(午後3時01分)

 

委員長

 再開いたします。

 

(午後3時21分)

 

 4番の報告に基づいて質疑を行いたいと思いますが、質疑はございませんか。

加藤委員

 このステップ1からステップ2に移行するということで、ステップ1の総括をされているということなんですけども、前回も御指摘させていただきましたけれども、全体的な評価というところで、健康寿命は延びているけど、ほかの指標は、何か担い手が増えたとかは、かなり著しく増えていたような印象はありますけど、ほかのところは横ばいだったりで、数値が悪くなっているなという印象があって、PDCAサイクルを回していくという中において、駄目なものは駄目だったって言い切っちゃったほうがいいんじゃないかなと思うわけですよね。結局、高齢者施策として地域包括ケアを推進していこうと思ったけど、結局、全区民を巻き込まないと認知度が上がってこないとか、そういった、ステップ1での反省点をしっかりと出して、それでステップ2に行ったほうがすっきりするというか、政策を打ちやすいんじゃないかなと思うんですけど、その辺の認識どう思いますか。

藤井地域包括ケア推進担当部長

 御指摘のとおり、前回1月16日の委員会で御報告をさせていただきましたように、指標については、ほぼ例えば横ばいであるとか、上がったとも下がったとも言えない、統計的な優位な差はなかったというような指標がほとんどだった中で、そもそも指標の取り方が、区民意識調査であるとかそういうものでしたので、本当に地域包括ケアが進んだかどうかを判断するのは少し難しいのではないかというのが私たちの認識です。

 なので、それに基づいて、地域包括ケアが総括的に進んだかどうかということを言うことは少し難しいのではないかと思い、その後、この資料の冒頭に書かせていただいたとおり、庁内の関係部署と関係団体の方々に、かなり長い時間にわたりまして詳細なヒアリング調査を行いました。なので、数値そのものではないんですけれども、そういったヒアリング調査を行いつつ、相対的にこういう評価になるのではないかということでまとめたものが今回の指標でございます。なので、できなかったものは確かにできなかったということで今後の課題にもまとめたんですけれども、一応一定の成果はあったのではないかという成果の御報告になっております。

加藤委員

 指標がそもそも、あまり推進が見て取れるようなものを設定できなかったというのが第一要因だと思いますし、その次に、その数値が上がるための施策って何かって前回伺ったときに、何も出てこない。つまり、その数字を上げるために区として何か努力したのかといったら、直接つながるような政策は打ってこなかったというふうに感じ取れるわけですけど、その辺どうお考えですか。

藤井地域包括ケア推進担当部長

 前回お示ししました、全部で22ぐらいの指標のうち、やはり政策に直接結びついているものと、結びついていないものとやっぱりございます。例えば、認知症サポートリーダーの数であるとか、そういったものについては、直接的にこちらのほうから講座を開催して増加させることができる施策と指標になっているんですけれども、健康寿命については、もう何が要因と結果になっているのかという因果関係を結びつけることが非常に難しい指標になっています。実は、この健康寿命につきましては、要介護2以上になった人の平均年齢になっておりますので、区の認定審査会で認定をした、その認定の年齢がそのまま健康寿命に反映するという仕組みになっています。なので、それは介護保険制度上の健康寿命であって、医療保険しか使っていないような人などは全部ここから除外されていることになります。なので、そういう指標の見直しにつきましては、やっぱりこれから、しっかり全世代向けを進めていくに当たって、もう一回全てを見直しして、政策と目標の体系をつくっていく必要があると思っています。

加藤委員

 話が健康寿命のほうに行っちゃったので、それも質問したかったので先にしちゃいますけど、健康寿命というのは何回も御指摘させていただいていますけれども、それ自体の数字を延ばすこと自体が、区の財政を抑制するためには直接的にはならない。何ていえばいいですかね、人間の体重が増えたら、すなわち不健康なのかといったらそうではなくて、実は筋トレして体重が増えたのかもしれないしという中で、これはある種、体重を見ているだけであって、この数字だけで、これがよしあしとは判断しづらいと思うんですね。なので、不健康期間とか、そういった分かりやすい、財政に直結するような指標を設定して、それを縮減させる、短縮させること自体が区の政策として分かりやすい、これだったら不健康期間が短くなるよねというような施策を選択できれば分かりやすい指標というのができるのかなと思っているんですけども、それでも健康寿命というのはこれから指標として――これからプランを、総合計画を変えていくってことですけれども、そういったところの指標の選択の仕方ってどのようにお考えですか。

藤井地域包括ケア推進担当部長

 御紹介いただきました御意見を踏まえながら全面的に見直していきたいと思っております。すみません、全面的にというか、今いただきましたような御意見を踏まえながら、例えば健康寿命ではなくて不健康期間であるとか、そういった考え方も検討していきたいと思います。

加藤委員

 プランの中でやっていたのが、なかなか施策と結びつきづらいというところ、そこら辺がつながるようにしていただければいいのかなというところで。また、ステップ2にどうしても入っていかないといけない、ステップ1がうまくいっていないとはっきり言って思うところですけれども、じゃあ、何でステップ1がうまくいかなかったかというところで、ステップ2の中で全世代型にすることによって全区民的に盛り上げれば、少なからず地域包括ケアシステムという言葉ぐらいの認知度は上がるのかな。はっきり言って、僕は今40歳ですけど、同年代でこの言葉を知っている人なんて皆無です。何か説明する場もないですよね、はっきり言って。だから、どうすればいいのかなって僕らも考えるところですけども、そういったところを全区民で盛り上げてやっと上がる数字なのかもしれないって考えたときに、これで何か、一部の人、関係者はよく認知できたなんて、そんな別に数値が見えていないけどよくなっているなんて、見せかけなくてよくて、このままでは全然認知度が上がりませんよって、はっきり現状を理解した上で政策を立てたほうがよろしいのかなと思いますけれども、いかがですか。

高橋地域支えあい推進部地域包括ケア推進課長

 地域包括ケア推進という言葉自体がなかなか認知されていないというところで、全世代にすることによってそれを広げていこうというような御指摘かもしれませんけれども、そういう趣旨ではございませんで、あくまでも高齢者の取組を基にして、ここで中心に書かせていただいたような連携体制を中心とした基盤づくり、地域と本当に現場を中心とした仕組み、それをボトムアップして施策にしていくような、そういった地域ケア会議でありますとか、そういった仕組みというものは、あらゆる施策に応用できるものであるというふうに考えておりますので、そういったものを普遍化していきたいということで全世代向けを推進したいと思っているところでございます。

 なお、地域包括ケアが認知度が低いということに関しましては、担当としましても十分に感じているところでございますので、今後、周知を努めてまいりますし、例えば前回の御報告でさせていただいたスローガンでありますとか、そういうものも検討したいと思っておりますし、新たな広報のやり方も検討したいと思っております。

 実際その活動をされている方が、自らの活動を地域包括ケアの一部であると認知されていないというような状況もあるかと思うんです。そういった方々が自覚することによって、さらにそういった取組が体系化されて発展していくということもありますので、私としましては、地域包括ケアというキーワードは大事だと思いますし、今後、それに基づいて展開していきたいと考えております。

加藤委員

 最後に一点、児童館と地域包括ケアがセットでという考え方をどっかで見た気がするんですけど、これには載っていないように思われますけど、その辺どうなっているのかなということで伺います。

高橋地域支えあい推進部地域包括ケア推進課長

 今回の御報告は、ステップ1の高齢者の主な取組に関しての御報告でございますので、その辺の記載はないというところでございまして、今後、全世代向けを検討していく中で、そういった位置付け、関係性というのを明らかにしてまいりたいと考えております。

加藤委員

 別につなげてほしいというわけではないですけれども、その辺が、どの方向性に行くにしても、全庁的にちゃんと会話がなされているのかなというところが気にかかるところで、この次の報告で、すこやか福祉センターがその担いになるのかなとも思いながらも、計画が全体的に整合が取れないというのはもう混乱を招くだけなので、その辺を注意していただきたいということを最後に要望にしておきます。

日野委員

 1番の地域包括ケアシステムの基盤整備及びその成果となって、ダーッと御報告があるんですけど、要は、何が成果だったのかってすごく分かりにくいなと思っているんですけど、この(1)にしても、成果とは書いてあるんですけど、こういったことをやってきました、スタートしました、(2)のアウトリーチでも、こういった役割を行っています等々が書いてあって、その成果としては、基盤整備という部分でスタートをさせたことが成果なのか、これによって高齢者の健康が増進されたというところが一つの本当は成果という部分ではあるんでしょうけど、この1番では、どういった部分を成果として挙げているのか詳しく教えて――詳しくというか、まとめて教えていただけますか。詳しくはいいです。

高橋地域支えあい推進部地域包括ケア推進課長

 成果でございますけれども、まず、(1)の地域ケア会議の開催ということなんですが、これが、連携体制の構築というのが、私どもにとって一番の成果であり、地域包括ケアシステムの基盤だと思っております。ここで、いろいろ成果としてそれぞれ掲げさせていただいておりますけれども、こういった取組の全てですね、地域包括ケア推進会議及びその検討部会におきまして、区の職員だけではなくて、医療関係者、介護関係者、その他の関係者の方々の意見を踏まえて施策化してきたということがございます。その中で、いろいろ区として教えられることがございましたし、団体間さんも、そういったところでいろいろな情報共有なり、連携の推進というのができたと思いますので、この成果、掲げさせていただいているものはそれぞれ一つずつの事業の結果でしかないわけなんですけども、そういった土台に、こういった連携体制を中心にしたものができたというのが、まず一つとして大きいんではないかというふうに考えています。

 二つ目のアウトリーチチームに関しましては……もういいですか。すみません。

日野委員

 要は、体制をつくって基盤整備をしてきたというところが成果なわけですよね。一つひとつ細かいところもあるでしょうけれども。それで、そこから見て、これまでのステップ1の評価としては、見直しの方向性として、様々、広報の充実だったりとか、関係団体の強みを生かすとかいろいろありますけども、認知があまりされていないとかというのは、先ほどから話があったんですけど、ただ、それによって広報にものすごく力を入れるとか、そういったものも何か少し違うのかなと思っていまして、基盤が整ったばかりですので、しっかりそこを充実させていくことが大事なのかなと思います。

 それから、この文章の中で、連携の強化をよりしていかなければいけないというような文言が結構出てきたと思うんですけど、じゃあ今まで、今回のステップ1では連携はあまりよくできていなかったということなんですかね。その強化をしていかなきゃいけないというのはどういったことなんでしょうか。

高橋地域支えあい推進部地域包括ケア推進課長

 これまでも連携というのはしてきたものなんですけれども、それをさらに強化するということは、やはり区の地域包括ケアの考え方は、それぞれの専門部署がそれぞれの専門知識を持ってまず対応し、それに対応する上で必要な部署と連携を図るということで、それをさらに強めていこうと、今まで目配りできなかったようなものに関してもさらに目配りすることによって、その方の、具体的には要支援者のニーズをきちっとかなえられるような形で、これまで以上に取り組んでいこうという、そういう趣旨でございます。

日野委員

 今後は全世代型ということで、またこの関係団体というのもさらに枠を広めていくことになると思うんですけども、どういう団体にというのはまだこれからなんですよね。

高橋地域支えあい推進部地域包括ケア推進課長

 それにつきましてはこれから検討いたします。

日野委員

 ステップ1では様々な課題があった中で、皆さんに周知してもらえなかったり、その連携の部分で不足していた部分があった。その中で、さらにこの対象を広げていくわけですから、その辺しっかり整理した上で、やっぱりこの連携の在り方というのをやっていかないと、また同じことを繰り返してしまうんじゃないかなというのを少し危惧していますので、その辺はしっかりやっていただければなと思います。要望にしておきます。

石坂委員

 2ページの、住まい・住まい方部会のところで伺います。成果として、居住支援協議会の設置検討とありますが、あくまで検討なので、どの程度まで進んでいるのか、いつこれが立ち上がるのか目安がわかれば教えてください。

高橋地域支えあい推進部地域包括ケア推進課長

 居住支援協議会の在り方ということで、どういった団体に入っていただいて、どういった機能を行い、例えば窓口をどこに置くかとかそういうことに関しまして、まだ今、検討の段階でございまして、具体的に何か成果をお出しするとか、いつまでというようなことにつきましてお答えできるような状況ではございません。

石坂委員

 これ、平成30年段階で、区の住宅政策審議会のほうで、区のほうの住宅確保に対する要配慮者、これは高齢者も含めれば、障害者も含むし、今回の地域包括ケアに関わらない人も当然入ってくるわけですけども、ただ、そうした地域包括ケアの対象になる方も含めた要配慮者に対する居住支援は、居住支援協議会が担っていく形のことも記載されたりしています。そうした中で、いつ出来上るのか分からないという話ではあったんですけれども、これはやはり、まだ今の高齢者だけのことを考えている地域包括ケアシステム推進プランの時期に出来上がるのか、ほかの委員からも出ています全世代型のものが立ち上がった段階でこの居住支援協議会が立ち上がるのかによって、扱う内容も性質も異なりますし、そこに関わる構成メンバーも変わってくると思います。それがないままに設置の検討がされていると、結局、話合いも実際に中身のある話ができないんじゃないかと思うんですけども、そういう意味では大丈夫なんでしょうか。

高橋地域支えあい推進部地域包括ケア推進課長

 住まい・住まい方部会で居住支援協議会も検討しておりますけども、ここにおきましては、具体的には高齢者だけではなくて、住まい探しで困っていらっしゃる子育て世帯でありますとか、障害者でありますとか、そういった方を含めた方を支援するという意味での居住支援協議会の設置について検討しておりますので、これにつきましてはなるべく早目に実現させていきたいというふうに考えております。

藤井地域包括ケア推進担当部長

 すみません、補足説明なんですけれども、住宅政策審議会に、私も委員として出席しておりまして、足並みをそろえて計画を進めていくことになっております。

石坂委員

 しっかり足並みをそろえてやっていただければということと、やはり、検討しています、なかなか進んでいませんという話、今、聞いて出てきたんですけれども、成果を見ると、あ、進んでいるんだなというふうに見えてしまうところでもあるので、しっかりと、もう少し具体的な形で当委員会のほうで報告をしていっていただければなと思います。

 それから、6、7ページで、6ページ目に成果指標の話があって、7ページ目に総合的な地域づくりという中で、ソフト面が進んでいるけども、ハード面が今後まだ拡充が必要だというふうな形で書かれていたりもしています。その観点で、恐らく今後また指標の見直しなどもなされていくと思うんですが、中野区、様々な条例の基盤になる形でユニバーサルデザイン推進条例が既にあり、そうした中で、ソフト面、ハード面に加えてハートの面、地域の住民の意識ですとか、そうしたところなんかも必要だということが書かれています。今回のこの報告を見ると、そうしたことが必要であることはもちろん感じてはいますけども、その成果指標を定める場合に、やっぱりソフト面、ハード面、ハート面が、しっかりと改善が分かるような形で成果指標を立てていただくべきと思いますが、その辺りって現段階でお考えありますでしょうか。

高橋地域支えあい推進部地域包括ケア推進課長

 委員おっしゃいましたハート面、この辺につきましてもしっかり検討させていただきまして、指標に取り込めるような方向で検討したいと思います。

森委員

 御報告ありがとうございます。この資料だけだと、なかなかどう評価していいのか私はよく分からないんです。前回、指標の報告をいただきましたよね。事業の評価というのは、ああいう定量的に測れるものと、定性的に評価するものとが一体になっての事業評価だと思うんですよね。何でこれ、指標だけ前に報告があって、今回、この7ページにわたる資料で一個も数字がなくてという分け方で報告されちゃっているんですかね。要するに、前回の報告とどの項目がどうつながっているのかなかなか分からないんですよ、これだと。これは何か意図があってこういう報告の仕方にしているんですか。

高橋地域支えあい推進部地域包括ケア推進課長

 私どもが検証する際に、やはり掲げている指標、まずこちらに関してどうだったかというのを調べました。それで、それだけではなかなか分からない部分があるというところで、その後のヒアリングにつながっていくわけなんですけれども、それを待っていますとなかなか全体像を御報告するのが現実的に遅くなってしまうというところがありまして、最初に指標のみをお出しし、今回はこういった形になりましたんですけども、検証の仕方及び御報告の仕方に関しましては今後改善してまいりたいと思っておりますし、そういったものを一体として評価いただけるような形がどういったものがいいかというのを研究してまいりたいと思います。

森委員

 皆さんの手続の中でそういう順番があるのは分かるんですけど、説明を聞く側の立場になって資料を作ってほしいということなんです。要するに、別に指標だけ先に報告があってもいいわけですけど、ここに関連指標の表でも載せておいてくれれば、どこがどう関連するか分かるわけでね。担い手不足なんていう話もさっきからずっと出ていますけど、区民の方に御理解をいただいて、協力をいただいてというときに、やっぱり説明の仕方って物すごく重要だと思うので、そこはぜひ今後、議会報告だけではなくという意味で考えていっていただきたいというふうに思います。

 それから、7ページの都市基盤や交通環境の整備が重要だというのは、まさにそのとおりなんですが、これをじゃあ実際どこまでやり切りますかというのはものすごく大きな話だと思うんです。都市基盤部まで巻き込んで本気でやっていくという決意表明と取っていいんでしょうか。

高橋地域支えあい推進部地域包括ケア推進課長

 昨年8月に庁内の会議を設置いたしまして、そこのメンバーには都市基盤部長、まちづくり推進部長もメンバーとして入っております。そこで検討してまいりますので、そういった視座を得た上での検討をしてまいります。

森委員

 現状の指標でも幾つかありますよね、歩道のバリアフリー率ですとか、高齢者向け民間賃貸住宅登録戸数とか、こういうのも既に連携してやってきているんですか。要するに、指標として挙げているんだけど、都市基盤部がやっているものをただ指標として挙げているのか、それとも地域包括ケアの観点で、都市基盤部に施策を求めていったりする中で指標にしているのか、その辺りを知りたいんです。

高橋地域支えあい推進部地域包括ケア推進課長

 現状といたしましては、地域包括ケア推進担当のほうから何らかを投げかけてということではなくて、地域包括ケアシステム推進プラン策定時に、そういった目標を共有し、それを年度ごとに、その進捗状況を各担当部署と地域包括ケア担当のほうで確認しているという段階でございます。

森委員

 やっぱりそのくらいだと少し薄いかなと思うんですよね。もっと踏み込んでやっていきますというようにこれは見えますので、ぜひやっていっていただきたいなと思います。

 それからもう一個、健康寿命の話なんですけど、私は、これを財政の話だけで切るのは間違っていると思います。要するに、区民の方々が健康寿命を延ばして、いわゆるQOLを高く暮らしていく期間を長く持っていくという、そのことの価値を、もう少し行政として考えて訴えていかないといけないんじゃないかと思うんです。先ほどの他の委員の答弁で不安になったので、その辺りで少しお考えを確認させていただきたいんですがいかがでしょうか。

藤井地域包括ケア推進担当部長

 最終的に地域包括ケアシステムが目指す姿は、やっぱり全ての人がいきいきと自分らしく過ごせるということになりますので、それをしっかり把握できるような指標を考えてまいりたいと思います。正直、健康という言葉はとても難しい言葉で、何が健康なのかということの一義的な定義が非常に難しく、逆に何が不健康なのかということについても、一義的には、定量的に決まるものでもないものだと思っておりますので、非常に難しい問題だと思っておりますが、定量的に、しかもそのときそのときで変わるようなものではない指標を、そして施策とも結びつくようなものをしっかり考えていければと思っております。

小宮山委員

 3ページのアウトリーチチームについて伺います。この3ページだけ読むと、アウトリーチチームは、制度の隙間にいる人も含めて、区内のあらゆる地域資源を掘り起こして連携していくということで、いいことが書いてあります。ただ、今までのアウトリーチ活動を見ますと、どうしても町会ベースとか区民活動センターベースのアウトリーチになっていたように見受けております。

 先ほども言いましたけれども、今、中野区では民間の草の根の任意団体による市民活動をほとんど把握していない。そうした中で、今後はもっと民間の草の根の任意活動、市民活動にもアウトリーチしていく覚悟を持っているのかどうか確認をさせてください。

高橋地域支えあい推進部地域包括ケア推進課長

 おっしゃいましたように草の根の活動、これまで把握されていなかったもの、私どものほうから見れば、いわゆる地域資源なわけですけども、そういったものを発見し、行政とともに、またほかの団体とともに進めていきたいというふうに考えてございます。

小宮山委員

 ぜひよろしくお願いします。

 個人的な話になりますけど、私、中野区で生まれ育っていないところで無所属で区議会議員になりまして、商店街とか町会とかいろいろな組織にアウトリーチをしてまいりました。大体どんな組織でも、よそ者を最初から歓迎はしてくれなくて、2年から3年ぐらいかけて、椅子運んで、机運んで、雑巾がけをして、それでやっとだんだんと、2、3年かけて認められて、だんだんなじんでいくものなんです。しかし、今の中野区の人事体制だと、2、3年かけてやっと地域になじんで、地域に受け入れられたなと思ったところでアウトリーチの人がどこかに行ってしまうと、そういった体制になっておりまして、そういった組織的なもの、人事体制なども――悪い方向に、癒着とか慣れ合いとかあっても困りますけれども、アウトリーチ職員の任期とか人事の在り方について見直してはどうかと思いますがいかがでしょうか。

高橋地域支えあい推進部地域包括ケア推進課長

 現在、地域支えあい推進部といたしましては、アウトリーチの職員、なるべく相当程度の期間、アウトリーチチームとして活動していただくように、基本的には5年を基準に配置しているところでございます。ただ、そういったお話はよく聞くところでございますけれども、専門職をきちっと配置したり、経験、技術を備えた者を置くとか、あと異動した場合にはきちっとした引き継ぎをすることによって、せっかく築かれた住民との関係が、その者が異動することによって失われないような形での展開をしていきたいと考えております。

小宮山委員

 よろしくお願いします。

 あと、アウトリーチチームの役割として掲げられている七つの役割がありますけれども、この役割のほとんどは、既に我々区議会議員が何十年とかけて行ってきたことだと思うんです。だから、区議会議員も結構なデータベースというか、いろいろな知見を持っておりますので、区議会議員はアウトリーチ対象にはなっていないようですけれども、ぜひ区議会議員にも気軽に、積極的にアウトリーチをしていただきたいと要望しておきます。

委員長

 他に質疑はありませんか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 質疑がなければ、以上で本報告について終了します。

 次に、5番、中野区における「子育て世代包括支援センター」の位置付けについての報告を求めます。

鳥井鷺宮すこやか福祉センター所長

 それでは資料を御覧ください。中野区における「子育て世代包括支援センター」の位置付けについて御報告いたします。(資料6)

 内容といたしましては、現在のすこやか福祉センター4か所を、国の言います、「子育て世代包括支援センター」に位置付けるという内容のものでございます。

 1番、子育て世代包括支援センター及びこれに関する国や東京都の動きでございます。

 この包括支援センターは、妊産婦等を対象に母子保健と子育て支援の一体的な提供を通じまして、包括的な支援、これを行うことで、切れ目のない支援を提供する体制を構築することを目的としてございます。

 法律でございますが、母子保健法の改正がございまして、平成29年4月から、この子育て世代包括支援センターを市区町村におきまして設置することが努力義務とされてございます。また、「ニッポン一億総活躍プラン」閣議決定におきまして、令和2年度末までに、これを全国展開を目指すとされてございます。さらに、令和2年度からでございますが、東京都の「とうきょうママパパ応援事業」補助金がございますが、この交付を受けるに当たりまして、区が子育て世代包括支援センターを実施しているということが条件とされることとなってございます。

 2番、子育て世代包括支援センターに求められる事業、それからすこやか福祉センターの事業でございます。

 ここに求められる事業とすこやか福祉センターの事業は以下のとおりでございますが、まず、子育て世代包括支援センターに求められる事業の(1)から(6)がございますが、(1)から(4)が必須、(5)(6)が任意事業とされてございます。(1)は、妊産婦等の実情把握、(2)は妊娠等に関する相談、情報提供・助言・保健指導、(3)が支援プラン、(4)が関係機関との調整、(5)が母子保健事業、(6)が子育て支援事業となってございます。

 次のページを御覧いただけますでしょうか。表組がございますか、左側がすこやか福祉センターの主な事業、これに関する主な事業がアからシまで並べてございます。それらにつきまして、先ほど申し上げました(1)から(6)のどれに該当するのかということで表組をさせていただきました。例えば、ウの妊産婦相談支援事業、これですと(1)の実情把握、(2)の相談、指導、(3)の支援プランに当たるというような形で整理をさせていただいたものでございまして、御覧のとおり(1)から(4)の事業を満たしてございますので、すこやか福祉センターの事業が子育て世代包括センターの必要なものを満たしているということを御説明した表でございます。

 3番、中野区の対応、それから今後のすこやか福祉センターの事業の推進でございます。

 (1)子育て世代包括支援センターについての区の対応でございます。令和2年度、来年度から、すこやか福祉センターを子育て世代包括支援センターとして明確に位置付けをいたします。位置付け方でございますが、既にすこやか福祉センター条例で、この辺に必要な事業、施設等を規定してございますので、要綱により定めることを考えてございます。令和2年4月1日からの実施を考えてございます。なお、この位置付けによりまして、すこやか福祉センターの組織や人員に変更を生じるものではございません。

 関連いたしまして、(2)で、これまでのこれに関連する取組を御紹介いたします。これまですこやか福祉センターは、次のとおり母子保健、子育て支援施策に取り組んでまいりました。

 ①アウトリーチの強化ということで、平成30年度から1歳6か月児健康診査の委託化に伴いまして、保健師のアウトリーチチーム活動強化をしてございます。また、令和2年度から、区民活動センターを単位としたアウトリーチチーム、2名の保健師、1名の福祉職を配置してございます。

 関連しまして、②職員の地区担当制と専門職配置の強化でございます。平成30年度から保健師2名と発達担当の福祉職1名による地区担当制を置きまして、一体的支援ということで協力してケース対応に当たってございます。同じく、平成30年度から常勤の心理職、これをすこやか福祉センターに配置をいたしまして、発達・養育に課題を抱える家庭、困難ケースへの対応の充実を図ってございます。

 3ページ目、③すこやか福祉センター認知度アップの取り組みでございます。平成27年10月から、「妊娠・出産・子育てトータルケア事業」を開始してございます。この事業におきましては、すこやか福祉センターにおきまして、妊婦の方全員に保健師等が面接し、支援プラン作成、また応援ギフト券の贈呈等を契機として切れ目のない支援と、それからすこやか福祉センターの認知度アップ、これを図ってございます。

 ④情報の一元管理でございます。内部事務でございますが、従来の紙による情報管理を変更いたしまして、母子保健システムを平成30年度から導入してございます。これによりまして、母子健康手帳の交付から出産、産後の乳幼児の健診等につきまして、すこやか福祉センター4所と子ども家庭支援センターの情報共有を図ったものでございます。

 (3)今後の取り組みでございます。この4月から、すこやか福祉センターを「子育て世代包括支援センター」として位置付けることを踏まえまして、区民の身近にあり、気軽に立ち寄ってワンストップで御相談いただける窓口を目指しまして、令和2年度は次のとおり取り組んでいくところでございます。

 ①母子健康手帳の交付に伴う保健指導の強化。母子健康手帳の交付を、主にすこやか福祉センターで、4所で行えるようにいたしまして、保健師による指導を強化いたします。

 ②保健師活動の強化。3歳児健康診査事業の一部委託化を行いますので、これに伴いまして、保健師が妊娠9か月頃の妊婦へ電話または面接により状況の確認を行うことを検討してございます。

 ③児童相談所等との役割分担の整理。先ほど報告がございましたが、今後設置されます総合子どもセンターとすこやか福祉センターの支援、役割分担等につきまして調整を進めてまいります。

 私からの御報告は以上でございます。

委員長

 ただいまの報告に対して質疑はありませんか。

加藤委員

 1ページ目の2番の3行目にあります、(5)、(6)は任意実施の事業であるということですけれども、これはやってもやらなくても補助金の交付額と関係がないということになるんですか。「任意」って、この文言の意味を教えてください。

鳥井鷺宮すこやか福祉センター所長

 任意実施ということでございますので、なお、東京都のこの「とうきょうママパパ応援事業」というのは、これを実施しているということでございますので、(1)から(4)を満たしていればいいというふうに考えております。

加藤委員

 (5)、(6)もやっていることが望ましいということになるんですか、任意実施というのは。やらなくても、この子育て世代包括支援センターとしての機能としては満たしているということで、やらなくても、やってもいいというということですか。この任意ってどういうことですか。

鳥井鷺宮すこやか福祉センター所長

 国のほうから、この子育て世代包括支援センターの実施に関します通知文が出てございまして、その中でこのように記載をされているというものでございます。母子保健事業や子育て支援事業と言えるものは一般的にはどこの町村でもございますので、任意実施と言いましても、やっていないところはまずないと思いますが、(1)から(4)という実情把握、相談、指導あるいは支援プラン、関係機関との連絡調整というのを特に国のほうで挙げまして、これらを必ずやってくださいということで通知がされたというふうに理解しております。

加藤委員

 何か国の制度かなんかわらないですけど、包括支援と言いながら(5)、(6)が入っていないほうが違和感はあるんですけど、それは制度だからしようがないと思いますけれども。

 結局、この支援センターとして求められる事業を満たしているから、これに該当するということで、区が対応していくということですけど、来年度からこれによって大きく変わるということは特にないんですか、事業として。

鳥井鷺宮すこやか福祉センター所長

 御指摘のとおり、すこやか福祉センターが既に行っております事業がこの国の条件を満たしているということでございまして、従来から満たしていたというような認識でございます。ただ今回、検討を進めてきたことや努力義務であることも踏まえまして、今度の4月から要綱という形で明確に位置付けたいということでございますので、これによって直接、事業そのものが変わるということではございませんが、こうしたことも踏まえまして、東京都の補助金も受けて進めていきたいということでございます。

河合委員

 御報告ありがとうございました。国のほうでも、この子育て包括支援センターのガイドラインなどを出していると思うんですけど、人的配置のことで、国のガイドラインのほうで示されているものって何かあるんですか。

鳥井鷺宮すこやか福祉センター所長

 確認をいたします。保留をさせてください。

日野委員

 もう一回確認ですけども、今回のは、これは中野区が子育て世代包括支援センターを位置付けるというだけで、特に何も変えることなく補助金が得られるということでよろしいですか。

鳥井鷺宮すこやか福祉センター所長

 これにつきましては実施をしているかどうかということで、国のほうから、努力義務ということがございますので毎年調査も来ているところでございますが、その中で、実施をしているということで回答することで足りるというふうには考えてございますが、念のため、東京都のママパパ応援事業の条件とされましたので、東京都のほうにも事務的に問合わせをいたしまして、私ども、要綱で位置付けを考えていますということでお話ししましたところ、それが望ましいということでのお答えをいただいたところでございます。

日野委員

 国が示す前に中野区がやっていたということですばらしいことだと思います。

 今回のこの東京都の「とうきょうママパパ応援事業」で該当するものというのは、どんな概要なんでしょうか。この応援事業というのは。

小山北部すこやか福祉センター所長

 令和2年度からの「とうきょうママパパ応援事業」でございますけれども、これまでの補助金に関しましては、主に母子保健事業を中心とした育児パッケージの配布ですとか、あと、保健師等による面接ですとか、母子保健事業というものがメインで補助ということになってございましたけれども、令和2年度からにつきましては、育児支援ということで、少し対象が拡大するような内容になってございます。内容につきましても、ケアが必要な方ということだけではなく、子育て支援というところで必要な方ということで、例えば産後の家事ですとか、育児支援の事業ですとか、多胎児家庭支援事業というようなものが新しく加わっているものでございます。

日野委員

 4月以降、そういったものが東京都の事業の補助金の対象になるということで、当然区として、その辺の周知というのをしていくようになるんですよね。

小山北部すこやか福祉センター所長

 実はまだ、東京都がプレス発表はしておるんですけれども、様々要綱についてはまだ届いていない状況でございまして、なかなか残念ながら4月からすぐにそれを実施するということが今難しい状況ではございますけれども、東京都のほうの要綱が届き次第取り組めるように、私どもも準備は進めていきたいというふうには考えているということでございます。

日野委員

 最後、この3ページの(3)のところですけど、今後のすこやか福祉センターの取り組み、これは今回の、この子育て世代包括支援センターの位置付けとは別――関係しているんですか。関係せずに、これは別で今後こういうことを取り組むということなんでしょうか。

鳥井鷺宮すこやか福祉センター所長

 ここの部分につきましては、(1)で今回の位置付けの対応を書きまして、これまですこやか福祉センターは既にこういった事業の条件を満たしてございましたけれども、取り組んできたもの、また、これも今回の位置付けることも踏まえまして、来年取り組んでいく考えのものをお書きしたというものでございます。

委員長

 答弁保留はいいですか。

鳥井鷺宮すこやか福祉センター所長

 先ほどの答弁保留の部分でございます。この子育て世代包括支援センターの人員ということで、通知が厚生労働省から来てございまして、子育て世代包括支援センターには保健師等を1名以上配置するということが要件とされてございます。また、条件ではございませんが、ソーシャルワーカーや精神保健福祉士等といった福祉職の配置も望ましいということが記載されているところでございます。

河合委員

 今言われた保健師さんが1名以上で、ソーシャルワーカー、福祉職の方ということですけど、今現時点ですこやか福祉センターのほうに配置されている、1施設に当たってどのような人員配置になっているか分かりますか。

鳥井鷺宮すこやか福祉センター所長

 失礼いたしました。すこやか福祉センターには保健師が配置をされてございます。また、この福祉職の部分につきましては、利用者支援専門員という形での配置をしてございます。

河合委員

 もし人数が分かったら、細かくなくて、何となく全体平均で何人ぐらいずつ配置していますとかでいいんですけど、分かりますか。

鳥井鷺宮すこやか福祉センター所長

 すこやか福祉センターにおきます保健師の配置でございます。平成31年4月1日現在でございますが、中部に11人、北部に9人、南部に8人、鷺宮7人でございます。福祉職につきましては、中部に6人、北部に9人、南部に6人、鷺宮に7人でございます。

河合委員

 ありがとうございます。かなり手厚くしっかりすこやか福祉センターのほうで対応をこれまでされてきたのかなと思っておりますので、これからもぜひ頑張っていただけたらと。すみません。ありがとうございました。

石坂委員

 3ページの(3)のすこやか福祉センターの今後の取り組みのところで伺います。まず最初に、②の保健師活動の強化というところで、3歳児健康診査が一部委託化され、それに伴って保健師が、妊婦に電話または面接によって状況確認を行う、これはいいなと思ったんですが、3歳児健康診査の代わりで、電話や面接のほうが9か月で行うということが、これは「伴い」となっているので、関連性があるという意味だと思うんですが、何か3歳児健康診査の委託化で区のほうで特に把握できなくなることが、この9か月の段階で何か把握できるという意識なのかを教えてください。

小山北部すこやか福祉センター所長

 こちらの資料には、保健師活動の強化ということで、3歳児健康診査の「一部委託化に伴い」というふうに書いてございますけれども、この保健師が妊娠9か月頃の妊婦へ電話をする、訪問するというのは、現在やっていますかんがるー面接と言いまして、妊娠期にすこやか福祉センターに来ていただきまして、様々妊娠中のことですとか、あるいは出産後のことをお伺いしながら、出産後の様々な支援について御紹介をする、御説明をするという面接がございます。その面接なんですけれども、やはり妊娠20週に実施をしているということで、なかなか出産後すぐに、出産された方がサービスを利用するというところに結びつかないというようなお声も聞いておりますので、妊娠20週の面接に加えまして、妊娠9か月頃に、実際に妊娠休暇に入ったような時期、あるいは具体的に出産後の様々なイメージがだんだん湧いてくる時期に、改めてすこやか福祉センターの保健師がお電話、それから面接等を行いまして、具体的に出産後に必要な支援について御紹介をするというような事業でございます。

 3歳児健康診査を一部委託化することによりまして、3歳児健康診査で従事をしていた保健師等の業務量というのが若干余力が出てくるというところもございまして、こちらに力を注いでいくということで、このような説明をさせていただいているところでございます。

石坂委員

 よく分かりましたが、これを区民の方からパッとこのまま見ると、恐らく、委託化されることによっての何か代替のように見えるので、そこはもう少し分かりやすい表現を今後気をつけていただければなと思います。

 あと、その一つ上の①のところですけども、「母子健康手帳の交付を、主にすこやか福祉センター4所で交付することで保健師による指導を強化する。」とありますが、「主に」とあります。これまでだと、すこやか福祉センター以外に、子育て支援課なのか、子ども家庭支援センターなのか、区役所3階でも手帳の交付ができるようなっていましたが、これは、区役所3階に来ていたものを、すこやか福祉センター4所のほうに誘導していくような何か取組をされるということなんでしょうか。

神谷子ども家庭支援センター所長

 母子健康手帳の交付につきましては、3階の総合窓口、それから4所のほうで実施しておりまして、その場で聞き取りなども行いながらリスクを判断し、その後の支援につなげているというようなことでございまして、基本的に今後もそういった形は変わらないんですけれども、ただ、すこやか福祉センターのほうでは、それ以後、健診に実際に伺ったりですとか、トータルケアの様々なサービスのコーディネートといったところがございますので、できる限りすこやか福祉センターのほうで最初に顔つなぎをして、保健師さんに会って、トータルなケアを継続的に進めていくというような体制に進んでいきたいというふうに考えてございまして、広報のほうなどでも、できる限り4所のほうでやることによって、こういったサービスが受けられますよというふうなことでの促しをしていきたいというふうに考えてございます。

石坂委員

 促しをしていくということであるんですが、ただ、今後も子育て支援課のほうでも受けているという形でありますので、そこは、区民の方がやはり来てしまえば交付すると思いますので、すこやか福祉センターに任せたから大丈夫ということだけではなくて、子育て支援の窓口で、来てしまえば交付するわけですから、そのときにもしっかりとすこやか福祉センターの支援につながるような形で、交付して終わりじゃない形にしていただければと思います。これは大丈夫という理解でよいでしょうか。

神谷子ども家庭支援センター所長

 今後、こちらの窓口のほうで実施した場合にも、リスクをきちんと保健師のほうが面接して判定いたしまして、すこやか福祉センターにつなぐ必要がある場合には、即時で対応したり、あるいはデータにつきましてはシステムで今統合されておりますので、そのことで漏れがないような連携を図ってまいりたいと考えてございます。

むとう委員

 今、石坂委員が質問したところで、もし聞き逃していたら申し訳ないんですが、教えてほしいんですけれども、3歳児健康診査事業の一部委託化、一部というのは何を委託するのか、改めて教えていただけますか。

志賀中部すこやか福祉センター所長

 3歳児健康診査につきましては来年度から一部委託化ということで、健診に来られなかった方に対しまして、その方々を対象に地域の医療機関で受診ができるようにするものでございます。

むとう委員

 来られなかった方以外は、通常どおり健診はなさるということですかね。

志賀中部すこやか福祉センター所長

 基本的には、集団健診が3歳児健康診査も引き続き実施いたしますので、そこに来られなかった方、またはやむを得ぬ事情で来られない方につきまして、そういった御案内を差し上げるといったものでございます。

むとう委員

 分かりました。

 最後に確認なんですけれども、子育て世代包括支援センターということでの法的な位置付けだけであって、表向き、区民に対しての見える形では、すこやか福祉センターということで何ら変わらないということでよろしいんでしょうか。

鳥井鷺宮すこやか福祉センター所長

 これにつきましては、法的な位置付けということを基本に考えてございますので、例えばすこやか福祉センターの看板の横に、そういったものも兼ねていますよということを掲げるというようなことにつきましては特に考えてございません。すこやか福祉センターの役割はあくまでもPRしていきたいと思ってございます。

むとう委員

 逆に私、考えたほうがいいかなとか思ったんですけど。何ていうか、例えばずっと中野区に暮らしている方は、すこやか福祉センターということで分かっているんだけれども、他区からとか、他の自治体から来た方とか、多分全国的に見れば、子育て世代包括支援センターという名称を使っている自治体から中野区に転入してくる方もいらっしゃるかと思うので、やっぱりそれがこれなんだよという、中野区ではそのことがこれなんだよというのが分かったほうが逆にいいのかなって少し思ったりもしたので、検討していただけたらと思いますがいかがでしょうか。

鳥井鷺宮すこやか福祉センター所長

 先ほど申し上げましたとおり、既に中野区のほうでは全国に先駆けてやってきたということもございまして、一定区民の皆様に認知されているのかなという思いもございます。一方で、どういう役割を果たしているのかということにつきましては、きちんと区民の皆様に周知していく必要がございます。

 委員が今おっしゃいました他の自治体からということは、確かにそれをまた踏まえて、どういう役割をしているのかということにつきましてきちんと検討したいというふうには思ってございます。ただ、私どもの知っている限りでは、子育て世代包括支援センターという名称を施設の名称として採用しているところというのは1か所ぐらいなんですけれども、それはつまり、法律の義務付けがあって、たまたまそのときに建設の時期があったというところが、そういうことで採用されたということは聞いてはおるんですが、23区レベル、都内のレベルで言いますと、基本的には従来の施設でやっているというところがございます。ただ、委員の御意見も踏まえまして、今後周知に努めたいと思います。ありがとうございます。

浦野委員

 関連してなんですけれども、この3ページのところに、すこやか福祉センターの認知度アップをこれから取り組んでいきますよということがあるんですけど、現在のすこやか福祉センターの現在の認知度というのは何か指標的なものはありますか。

鳥井鷺宮すこやか福祉センター所長

 先ほどの地域包括ケアシステム推進プランの成果指標の中に、意識調査という形で、すこやか福祉センターを身近に感じる人の割合というものがございます。平成30年度の数値で14.0%ということでございます。

浦野委員

 その数字からすると、現在、認知されているなという感じですかね。身近に感じているということと、認知されているって、若干違うのではないかなというふうにも思うんですけど。ここに、認知度アップの取組とあったので、現在どれぐらいで、どのぐらいを目指していくのかなというところで少しお聞きしたかったんですけれども。

鳥井鷺宮すこやか福祉センター所長

 平成30年度の達成目標は18.0%のところ14.0%であったというところでございます。これ自体は、知っているか知っていないかではなく、身近に感じているかというところで、知っていても、例えば御高齢の方の関係ですとか、子育ての関係ですとか、あるいは障害の関係で、来たことがあるとか、電話したことがあるということは身近に感じられる部分が多いかと思いますし、近所にいても、使う必要が今のところないという方については、御存じであっても身近ということではないかもしれないというふうなところもございますので、一概には言えないかと思いますが、さらに身近に感じている人の割合のアップに努めてまいります。

浦野委員

 そうであれば、じゃあ、今がどれぐらいで、先ほど来いろいろ出ているその指標の取り方と、その取組の成果がどうだったのかというところでの客観的な、やっぱり一定の数値の取り方というところが必要だと思うので、今後これは取り組むとあるので、現在がどうかということ、今後の指標の取り方とか含めて御検討いただきたいと、これは要望しておきます。

 それで、関連してなんですけど、先ほど児童相談所のところでも少し申し上げたんですけれども、中野区としては、今ある子ども家庭支援センターは、児童相談所設置に伴ってこれはなくしていきますよと。一方で総合窓口をつくる。すこやか福祉センターのほうで、この子育て世代包括支援センターの役割を持たせていくんだというところで、相談する側に立つと、児童相談所って一定ハードルがかなりあるんだろうというふうに思うんですね。今、そのすこやか福祉センターで受けている相談や子ども家庭支援センターで受けている相談、やっぱり身近に相談ができるというのがあるということが大事だと思うんですけれども、その辺り、先ほどもお聞きしたら、その役割分担をどうしていくのかというのは今後の検討課題だってあったんですけれども、その辺りもう一度確認させてください。

神谷子ども家庭支援センター所長

 先ほども御説明さしあげたところなんですけれども、先ほどの厚生労働省のこちらの資料のほうで御説明いたしますと、今、御報告がありましたのが子育て世代包括支援センター、こちらのほうはすこやか福祉センターの機能になります。そして児童相談所は、これから中野区が機能として持っていく部分。そして、市区町村子ども家庭総合支援拠点、こちらのほうは、いわゆる今のすこやか福祉センターの一部と子ども家庭支援センターの一部分が担う部分というふうに中野区としては位置付けて考えているところでございまして、こちらのそれぞれの機能については決してなくなるわけではございませんで、一括して残っていく形にはなります。

 それをどこでやっていくのかといった部分について、主に子ども家庭支援センターで行っている、虐待対応等に伴う市町村の家庭総合支援拠点の機能というのは総合子どもセンターのほうに持っていきますし、養育支援ですとか、もう少し簡単な地域で見守るべきケースワーク、そういった部分につきましては、これまでと同様、すこやか福祉センターのほうで実施していくという形になりますので、区民の方にとってみれば、子ども家庭支援センターに連絡が行く部分は総合子どもセンターのほうに連絡をしていただける、そして、すこやか福祉センターについては身近な子育て相談として残っていくというふうに考えてございまして、そこのバッファの部分について、先ほどこれから検討すると申し上げました総合子どもセンターのほうには、児童相談所機能のほかに総合相談機能を持っていきますので、そこで振り分けなどを行っていきたいというふうに考えてございます。

浦野委員

 私の言い方が悪かった。子ども家庭支援センターとしての、その名称としてはなくなりますよね。そういう意味でのなくなるという意味だったんですけど。要は何が言いたいかというと、より区民の方に分かりやすく、どこに行けばどの相談ができるのかということをやっぱり分かりやすくするということが大事だと思っていて、先ほどのそのすこやか福祉センターの今の認知度とか、身近に感じるかどうかということとも併せて、やっぱり、まずそれがあるかどうかを区民の方が知っているかどうか。知った上で、自分が、じゃあ何かあったときに相談できるということが大事だと思うので、もちろん名称とかもあるとは思うんですけれども、そこがどういう機能を持っているのか、こういうことだったらここでいいのかということを区民の方により分かりやすくしていくってことが大事だと思うので、今後の役割分担の中でも、区民の方へのその周知のところも含めて、ぜひ分かりやすくというところで検討いただければと思います。要望です。

委員長

 他に質疑はありませんか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 質疑がなければ、以上で本報告について終了します。

 次に、6番、その他で、理事者から何か報告はありますか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 なければ、以上で所管事項の報告を終了します。

 次に、1月20日に行いました当委員会の地方都市行政視察について、お手元に配付の調査報告書(案)(資料7)のとおり議長に報告したいと思いますが、御異議ありませんか。

 

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 御異議ありませんので、そのように決定いたします。

 審査日程のその他に入ります。

 委員会を暫時休憩します。

 

(午後4時27分)

 

委員長

 委員会を再開します。

 

(午後4時30分)

 

 休憩中に御確認いただいたとおり、次回の委員会は5月18日(月曜日)午後1時から開会することとし、休憩中に、明星大学人文学部福祉実践学科、川松亮教授をお招きし、特別区における児童相談所の設置についての学習会を開催すること、また、委員外議員にも周知し、参加を呼びかけることに御異議ありませんか。

 

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 御異議ありませんので、そのように決定します。

 以上で予定した日程は全て終了いたしますが、委員、理事者から特に御発言ございますか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 なければ、以上で地域包括ケア推進調査特別委員会を散会いたします。

 

(午後4時31分)