令和2年09月11日中野区議会厚生委員会(第3回定例会)

中野区議会厚生委員会〔令和2年9月11日〕

 

厚生委員会会議記録

 

○開会日 令和2年9月11日

 

○場所  中野区議会第3委員会室

 

○開会  午後3時59分

 

○閉会  午後4時27分

 

○出席委員(7名)

 ひやま 隆委員長

 甲田 ゆり子副委員長

 渡辺 たけし委員

 若林 しげお委員

 いながき じゅん子委員

 南 かつひこ委員

 長沢 和彦委員

 

○欠席委員(1名)

 間 ひとみ委員

 

○出席説明員

 地域支えあい推進部長 鳥井 文哉

 地域活動推進課長 小山 真実

 健康福祉部長 岩浅 英樹

 保健所長、健康福祉部地域医療連携担当課長事務取扱 向山 晴子

 福祉推進課長 石崎 公一

 保健企画課長 鈴木 宣広

 保健予防課長 只野 孝子

 

○事務局職員

 書記 若見 元彦

 書記 細井 翔太

 

○委員長署名


審査日程

○議案

 第81号議案 令和2年度中野区一般会計補正予算(関係分)

 

委員長

 定足数に達しましたので、厚生委員会を開会します。

 

(午後3時59分)

 

 本日の審査日程ですが、お手元に配付の審査日程(案)(資料1)のとおり進めたいと思いますが、御異議ありませんか。

 

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 御異議ありませんので、そのように進めます。

 それでは、議事に入ります。第81号議案、令和2年度中野区一般会計補正予算(関係分)を議題に供します。

 本議案は、総務委員会に付託されておりますが、厚生委員会の関係分について当委員会で審査し、賛成多数となった意見があれば総務委員会に申し送ることとなっておりますので御承知おきください。

 それでは、理事者の補足説明を求めます。

只野保健予防課長

 それでは、補正予算につきまして御説明いたします。

 まず初めに、議案書の12、13ページをお開きください。

 7款健康福祉費、6項保健予防費、1目保健予防費、2予防対策、(3)予防接種でございます。高齢者等のインフルエンザ予防接種自己負担金の無料化に伴いまして、1億6,895万2,000円を増額補正するものでございます。

 続いて、対応する歳入予算について御説明いたします。

 10、11ページをお開きください。14款都支出金、2項都補助金、6目健康福祉費補助金のうち15節インフルエンザ予防接種特別事業について、1億1,122万2,000円を増額いたします。

 次に、19款諸収入、4項受託事業収入、2目健康福祉費受託収入、1節予防接種において、1,751万5,000円を増額補正するものでございます。これは、中野区民以外の方が中野区内の契約医療機関で予防接種を受けた際の特別区予防接種総合委託協定による受託収入でございます。

 以上、補足説明を終わらせていただきます。よろしく御審議のほどお願いいたします。

委員長

 これより本件に対する質疑を行います。質疑はありますか。

若林委員

 我が会派の大内しんご幹事長から質問させていただきましたが、インフルエンザと新型コロナ、これから同時に起こるということで大変心配されているところでありますが、まずこれ、今まで当初予算があり、今回増額ということですが、東京都が出す、インフルエンザ予防接種の無料化により受診者が増えるということですが、これ、何人を予定された予算になりますか。

只野保健予防課長

 当初予算は、受診率46%程度で約3万2,000人を見込んでおりましたが、これが無料化によりまして、受診率65%まで伸びるであろうという想定の下、約4万4,500人程度、これを受診者見込みとしているところでございます。

若林委員

 この見込みを、数字を出した経緯というか、根拠というのは教えていただけますか。

只野保健予防課長

 23区では受診率を50%から60%と想定している区が多いところでございますが、72歳以上を無料化している北区におきましては、昨年度64%の実績がございました。また、新型コロナ感染症が多く発生している新宿区のほうでも今年度65%と想定しているということですので、それに倣ったものでございます。

若林委員

 参考にお聞かせください。中野区の場合は2,500円、自己負担ということで、その分が無料になります。その2,500円分を今回、東京都に出していただくということなんですが、これ、区によって自己負担分の金額が変わっていると思うんですが、参考にですよ、ほかの区、例えば無料化をしている区などの補助の負担というものは、東京都はどのように行うか御存じですか。

只野保健予防課長

 まず、自己負担金の決定でございますが、こちらは東京都と東京都医師会、特別区の三者で協議しておりまして、比較的安価で受けやすい金額として設定しているものでございまして、これは2,500円ということで統一して決めているものでございます。その自己負担金について、それを無料化するかというところは各区の裁量でございますが、渋谷区の場合は、令和元年度65歳以上無料ということで聞いております。

若林委員

 じゃあつまり、渋谷区は無料ですね、もともと。2,500円は各区統一で定額で補助をしていただくということでよろしいですか。

只野保健予防課長

 はい、各区定額の自己負担金ということで統一してございます。

若林委員

 あとですね、諸収入のことについてちょっと伺いたいと思います。中野区民以外に係る予防接種受託収入、ちょっとこれを御説明いただけますか。

只野保健予防課長

 特別区予防接種相互委託協定におきまして、23区のそれぞれの契約医療機関におきましては、お互いに定期予防接種をどこでも受けられるといった仕組みを取ってございます。なので、中野区民以外の方が中野区内で予防接種を受けた場合に、中野区が一時的に立替払い、受託収入として立替払いを行って、後日、住所地の自治体から立替払いを歳入として受け取るのが受託収入という、そういう仕組みでございます。

若林委員

 つまり中野区民以外の方、例えば渋谷区とか新宿区の方が中野区の医療機関を使って受けた場合、それを中野区として立替えていますよ。ですからそこの区のほうから諸収入、歳入として入りますよ――ですね。では逆に、中野区民がほかの区に出たときは、それを支払うことになるんですか。

只野保健予防課長

 はい、委員おっしゃるとおりでございます。

若林委員

 それは歳出の中に含まれているということでよろしいですか。

只野保健予防課長

 歳出の中で見込んでいるものでございます。

南委員

 私も、まず10ページ、11ページの雑収入の歳入のところですけれど、今、他区の方が中野区で受けられた場合に、相互委託契約をやっているので受託収入として、そこから雑入として入ってくるということでよろしいですか。

只野保健予防課長

 はい、委員おっしゃるとおりでございます。

南委員

 これは毎年そういう形になろうかと思うんですけども、これ、大体の人数というのは把握されていらっしゃるんですか。どれぐらいの中野区民以外の方が、中野区でインフルエンザの予防接種をされているのか。

只野保健予防課長

 昨年度は約4,700人の方の受託収入がございましたが、今年度につきましては、さらに1,250名ほど増加するのではないかと見込んでございます。

南委員

 ということは、今回の1,751万円余という金額は増えるであろうと。先ほど中野区内の受診率が46%から65%へということなので、じゃあ、こちらの歳入のほうについても65%を目安に積算をしたということでよろしいですか。

只野保健予防課長

 はい、そのとおりでございます。

南委員

 それで、先ほど若林委員も聞かれていましたけれども、今度は反対に中野区の方が他区へ行った場合については、先ほどその方々も積算に入っているということをお聞きしました。その場合、他区へ行った場合には予防接種依頼書というのを提出するんですよね。それで初めて他区で接種できるということになるんですかね。その辺の仕組みをちょっと教えていただいてもよろしいですか。

只野保健予防課長

 対象の方には中野区のほうから予診票をお送りいたしますので、その中野区の予診票を持って他区の契約医療機関のほうに行っていただければ、そのまま受けられるという仕組みになってございます。

南委員

 予診票を発行することで、他区で――当然自己負担もかかるというわけですか、そのときは。

只野保健予防課長

 今のところ、先日行われた特別区の保健衛生主管部長会での情報交換におきましては、23区とも無料にするというような方向性が――検討するという方向性を確認しておりますので、それぞれどこの区に行っても無料になるだろうということで想定してございます。

南委員

 今回そういうふうになるんでしょうけど、これまでは他区で受けた場合も自己負担というのが発生していたということでいいんですかね。

只野保健予防課長

 はい、委員おっしゃるとおりでございます。

南委員

 あと、先ほど接種率が当初予算の積算では46%で3万2,000人を積算していたと。今回、東京都のほうから新型コロナとのこともあるので、高齢者はまず優先的にインフルエンザの接種ワクチンを無料でできるようにということで都の補助金が来るわけですけども、先ほど積算されて、今回については、北区と新宿区とかが64%から65%であったというところから65%の積算でされているわけですけれども、今回、このコロナ禍ということもあって、ひょっとしたらですよ、殺到するかもしれないということも十分考えられるわけですね。積算していた65%を上回る可能性もあるやもしれません。仮に出た場合に、その場合の予算措置とかは一般財源ということになるんですかね。どのようにお考えなんでしょうか。

只野保健予防課長

 その場合には補正等の予算を、また御審議をお願いすることになろうかと考えてございます。

南委員

 殺到するぐらい皆さん来ていただくほうが、新型コロナのこともありますので、私としては65%の積算よりも、予算のことを考えるとなかなか難しいとは思うんですけども、その辺の措置もしっかりできるような体制も今後ちょっとよく検討してもらえればなと思いますので、これは要望という形にしておきます。

いながき委員

 高齢者の方が今年に入って新型コロナウイルス感染拡大期には感染をおそれてとか、逆に病院の受診を控えて行かなくなったという方が多かったように思います。それで、もし新型コロナウイルス感染症がまた感染が再拡大をしてしまったときと、このインフルエンザの予防接種の受診時期が重なった場合、またちょっと感染だとかそういったリスクをおそれて、接種をしたいと思うけれども病院に行きづらいとか、逆に病院側がまたソーシャルディスタンスではないですけれども、殺到しないように、予約制にするとか、そうやってちょっと受診者の数を絞るとか、そういうふうになる可能性というのはないということでよろしいですかね。ちょっとその辺、確認します。

只野保健予防課長

 今回の補正予算でございますが、東京都の事業としても、秋冬を迎えるに当たりまして、新型コロナウイルス感染症とインフルエンザの同時流行、同時期に感染拡大するリスクを回避して医療提供体制の負担軽減を図って、かつ高齢者がインフルエンザに罹患して重症化することも回避するということを目的としております。これは定期予防接種でございますので、個人の重症化リスクを予防するという観点から、もちろん区報等でも早めの接種を呼びかけていきますけれども、早めの接種を呼びかけて、いろいろな周知方法を使いまして、予診票発送のときの早めの接種を呼びかけていきます。啓発ポスター、チラシですとか、区のホームページですとか、町会を通じても早めに接種を呼びかける、受診控えを起こさないということで啓発はしていきたいと思います。

 また、医師会のほうにも御協力をいただきまして、そうした啓発チラシ等も置かせていただいて、接種控えのないようにということで考えてございます。

 あともう一点、医療機関のほうの予約についてというお話がございましたけれども、医療機関のほうでも高齢者のインフルエンザ予防接種の重要性といいますか、早いうちに接種をするということで呼びかけをする、また、このインフルエンザの流行するのが1月から3月上旬でございますので、やはり早い時期に打たないと効果が現れにくいということで、そちらのほうは医療機関も協力いただけるというふうに考えてございます。

いながき委員

 分かりました。早期の接種を呼びかけるということで。

 あと1点、この重症化リスクというところなんですけれども、新型コロナウイルス感染拡大を通して、インフルエンザにかかった方がダブルでこの新型コロナウイルス感染症にかかったと、インフルエンザに感染したことが重症化につながったというケースは実際多かったんでしょうか。

向山保健所長

 今の御質問は多分、ウイルスを同時感染した場合に、いわゆる重感染すると重症化するというお尋ねと拝察したんですが、ウイルスの場合は基本的に干渉作用がございますので、レアな事例として重感染をすると、同時に感染するという事例はなくはないかもしれないですが、基本的には同時期に地域で新型コロナとインフルエンザが流行するということはありますが、1人の方が同時にかかって、それが重症化するということではないんです。インフルエンザは、そのものも高齢者の方はもともと重症化をします。ということで、肺炎などを起こすことがあるので、もともとその重症化予防ということで、8割の死亡率抑制と約50%程度の重症化予防ということでインフルエンザ予防接種を実施しておりますし、新型コロナは新型コロナで、また重症化をする方の多くのリスクが、男性であったり、高齢者であったり、基礎疾患をお持ちの方であったり、そういう意味合いで同時期に実施をするということでございます。

いながき委員

 同時二つにかかるリスクを重症化リスクというのではなくて、インフルエンザにかかってしまった患者さんが増えて、またそれとは別に新型コロナウイルス感染症にかかった患者さんが同時に増えて医療機関への負担がかからないようにということでの重症化リスクということですね。分かりました。ありがとうございます。

南委員

 先ほどの周知についてなんですけども、インフルエンザ予防接種の自己負担が、これまで2,500円ということの周知についても、これまでは10月1日から、たしか2月、1月末ぐらいまでですかね――に受けてくださいという周知を、全世帯に送っていたんでしたっけ。その辺、確認を。

只野保健予防課長

 今までは、各世帯対象者には予診票を直前にお送りしていたというところでございますが、今年は、それに加えまして、早めの受診をお願いしますというようなお知らせも同封したいというふうに考えてございます。

南委員

 予診票というのは、要は、その中に自己負担2,500円でインフルエンザの予防接種が受けられますよ、早めにお受けください、期間は10月1日から1月末までですよということをお送りしていた。それは、65歳以上でしたっけ――の高齢者の全世帯に送っていたということでよろしいですか。

只野保健予防課長

 委員おっしゃるとおり、65歳以上の全高齢者と、あと60歳から64歳の基礎疾患のある対象者、そちらに予診票を送っていたところでございます。

南委員

 今回は、その自己負担分も全て東京都の補助で無料になりますよということを、今度その予診票に、10月1日から来年の1月末までにお受けいただければ無料になりますよということを添えて、今度は65歳以上の全世帯の方と、あとは60歳から65歳までの障害をお持ちの方に、全世帯に予診票を、その文言を添えて送るということでよろしいですかね。

只野保健予防課長

 今までは、お知らせの中に自己負担金2,500円と印刷されていたんですが、今年は0円としたものを送る予定でございます。

甲田委員

 すみません、ちょっと確認で。60歳から65歳未満で基礎疾患のある方というのの、もうちょっと具体的に、これはどういうふうに把握されていて、何人ぐらいいらっしゃるのか、どういうものを指すのかということを教えていただけますか。

只野保健予防課長

 60歳から65歳未満で基礎疾患のある方の基礎疾患の定義でございますが、心臓や腎臓もしくは呼吸器の機能に障害がある方、そしてHIVウイルスによる免疫の機能に障害がある方で、どちらもおおむね身体障害者手帳1級に相当するぐらい、日常生活がほとんど不可能な方というような定義でございます。平成元年度の対象人数ですが、令和元年の対象人数は122人でございます。

甲田委員

 分かりました。ありがとうございます。

 あと、ちょっと確認なんですが、肺炎球菌のほうも、これも先ほどのように併発するとかいうことではないでしょうけれども、やっぱり今回、定期接種化が2巡目で、前回予算のときにも質問したんですけれども、65歳の方は初めて――5歳刻みでずっと来ますけれども、65歳の方は今回初めてそれが来るということなので、せっかくですのでそれも周知をしっかりしたほうがいいのではないかということで言わせていただいていたんですが、そういった肺炎球菌もそうですし、ほかのワクチンなんかも、他区では、このインフルエンザと合わせてセットで無償化にするというふうにしているところもあると聞いておりまして、この肺炎球菌ワクチンも、ぜひ受けられる方はしっかり受けたほうがいいんじゃないかなと思うんですが、ちょっと関係ないかもしれないんですけれども、その辺はどうなっておりますでしょうか。

只野保健予防課長

 ことしの冬は、やはりそういったインフルエンザですとか肺炎にかからないようにという啓発について、高齢者の方に対して啓発していくということは大変重要だというふうに考えております。先ほども申し上げましたけれども、区のホームページ、ツイッター、フェイスブックというものも活用し、あと町会を通じて周知啓発を図っていきたいというふうに考えてございます。

委員長

 他に質疑はありますか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 なければ、質疑を終結します。

 意見について伺います。第81号議案について意見はありますか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 なければ、それでは第81号議案について、意見なしということで総務委員会に申し送ることに御異議ありませんか。

 

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 御異議ありませんので、そのように決定いたします。

 以上で本日の日程を終了しますが、委員、理事者から御発言はありますか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 なければ、以上で本日の厚生委員会を散会します。

 

(午後4時27分)