令和2年10月09日中野区議会中野駅周辺整備・都市観光調査特別委員会(第3回定例会)
令和2年10月09日中野区議会中野駅周辺整備・都市観光調査特別委員会(第3回定例会)の会議録

中野区議会中野駅周辺整備・都市観光調査特別委員会〔令和2年10月9日〕

 

中野駅周辺整備・都市観光調査特別委員会会議記録

 

○開会日 令和2年10月9日

 

○場所  中野区議会第1委員会室

 

○開会  午後1時00分

 

○閉会  午後4時38分

 

○出席委員(14名)

 大内 しんご委員長

 いさ 哲郎副委員長

 市川 しんたろう委員

 渡辺 たけし委員

 立石 りお委員

 吉田 康一郎委員

 木村 広一委員

 ひやま 隆委員

 いでい 良輔委員

 小林 ぜんいち委員

 中村 延子委員

 平山 英明委員

 酒井 たくや委員

 長沢 和彦委員

 

○欠席委員(0名)

 

○出席説明員

 副区長 横山 克人

 企画部長 高橋 昭彦

 企画部企画課長(企画部参事事務取扱) 石井 大輔

 企画部財政課長 森 克久

 企画部広聴・広報課長 高村 和哉

 総務部長 海老沢 憲一

 新区役所整備担当部長 滝瀬 裕之

 総務部施設課長 髙田 班

 総務部経理課長 吉沢 健一

 総務部新区役所整備課長 中村 洋

 区民部長 青山 敬一郎

 都市基盤部長 奈良 浩二

 都市基盤部都市計画課長 安田 道孝

 中野駅周辺まちづくり担当部長 豊川 士朗

 まちづくり推進部中野駅周辺まちづくり課長 松前 友香子

 まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長 小幡 一隆

 まちづくり推進部中野駅地区・周辺基盤整備担当課長 石原 千鶴

 まちづくり推進部中野駅周辺地区担当課長、

 まちづくり推進部中野駅周辺エリアマネジメント担当課長 石橋 一彦

 

○事務局職員

 書記 五十嵐 一生

 書記 鎌形 聡美

 

○委員長署名


審査日程

○議題

 中野駅新北口駅前エリアの再整備について

 中野駅西側南北通路及び橋上駅舎等整備について

 中野駅周辺地区一体的整備について

 都市観光の推進について

○所管事項の報告

 1 新型コロナ危機を契機としたまちづくりの方向性について(企画課)

 2 囲町東地区第一種市街地再開発事業の進捗状況について(企画課)

 3 中野区シティプロモーションにおける助成事業の決定等について(広聴・広報課)

 4 新庁舎整備事業の進捗状況について(新区役所整備課)

 5 中野四丁目地区マンション再生まちづくり計画(案)について(中野駅周辺まちづくり課)

 6 中野駅周辺地区駐車場地域ルール(案)について(中野駅地区・周辺基盤整備担当)

 7 中野駅駅前広場デザイン等整備方針(素案)について(中野駅地区・周辺基盤整備担当)

 8 新型コロナウイルス感染症対策としての沿道飲食店等による路上利活用の推進事業について(中野駅周辺エリアマネジメント担当)

 9 その他

(1)中野四丁目新北口西エリアのまちづくりについて(中野駅周辺まちづくり課)

(2)中野駅新北口駅前エリア拠点施設整備に係る民間事業者募集の提案書受付状況について(中野駅周辺まちづくり課)

○その他

 

委員長

 定足数に達しましたので、中野駅周辺整備・都市観光調査特別委員会を開会します。

 

(午後1時00分)

 

 本日の審査の進め方について協議したいので、委員会を休憩します。

 

(午後1時01分)

 

委員長

 委員会を再開します。

 

(午後1時01分)

 

 休憩中に確認したとおり、当委員会の調査の都合上、横山副区長を説明員として出席要求したいと思いますが、これに御異議ありませんか。

 

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 御異議ありませんので、そのように決定いたします。

 それでは、横山副区長、御入室ください。

 

〔横山副区長入室〕

 

委員長

 本日の審査日程ですが、お手元の審査日程(案)(資料1)のとおり進めたいと思いますが、御異議ありませんか。

 

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 御異議ありませんので、そのように進めます。

 なお、審査に当たっては、5時を目途に進め、3時頃に休憩を入れたいと思いますので、御協力をお願いいたします。

 では、議事に入ります。

 中野駅新北口駅前エリアの再整備について、中野駅西側南北通路及び橋上駅舎等整備について、中野駅周辺地区一体的整備について、都市観光の推進についてを一括して議題に供します。

 所管事項の報告を受けます。

 1番、新型コロナ危機を契機としたまちづくりの方向性についての報告を求めます。

横山副区長

 それでは、私のほうから御説明させていただきます。

 皆様のお手元の資料(資料2)の、まず、頭紙、国土交通省のプレスリリース資料がありますので、御覧ください。

 私が今日これから御説明いたしますものは、ここにありますとおり、四角書きで書いてありますね、国土交通省都市局では、様々な分野の有識者に個別ヒアリングを実施し、「新型コロナ危機を契機としたまちづくりの方向性」(論点整理)を取りまとめたということで、丸の一つ目に書いてありますとおり、国土交通省のほうでは、夏に、61名の有識者からヒアリングをして――有識者は2枚目の資料に一覧があります――そちらの方々から、今後の都市開発が進め方に関してコロナの影響をどう考えるかというようなことをヒアリングし、それをまとめたというものであります。

 丸の三つ目を御覧ください。今回の整理は、基本的には中間報告的なものでありまして、本年秋頃を目途に有識者から成る検討会を設置するということで、さらなる議論、深度化を図るために検討会を設置して、年度末ぐらいを目途にさらに報告をまとめていくと、そんなような形で進めていくというふうに聞いております。

 それで、見ていただきたいのは、その下、括弧書きで「ヒアリングを踏まえた新型コロナ危機を契機とした変化と今後の都市政策の方向性(要点)」とあります。都市の持つ集積のメリットは活かして、国際競争力強化やコンパクトシティなどは引き続き進めつつ、「三つの密」の回避など「ニューノーマル」に対応したまちづくりが必要と。これが報告書の一番下の文ということで、非常に平凡な文章ではありますけれども、少し解説をしっかり加えたいと思います。

 まず、「都市の持つ集積のメリットは活かして」とあります。コロナ感染対策ということで、過密を回避するということが、これからの都市づくり、まちづくりの中では非常に重要だということになるわけですけれども、国土交通省的にはマクロとかミクロとかという言葉を使うんですけど、マクロな機能集積、要するに都市に様々な機能を集積していること、そこが過密の問題ということではないということで、感染症対策を進めていくという意味では、ミクロな部分、要するに、個別のオフィスの中での過密対策、あるいはそれぞれの商業床の中での過密対策、あるいは住宅の中での過密対策、そういうものをしっかり進めていくことによって、今後のまちづくりの中で感染症対策というものにきちんと対応していくということが必要なことであって、都市における機能集積というものを決して否定するものではないということが、まず国土交通省の一つの今後のまちづくりの方向性の視点だということであります。

 それから、「国際競争力強化」という言葉をあえてここに挙げています。ここは、大都市での今後の都市集積の在り方ということで、これも従来から言われていることでありますけれども、今後の都市間競争、アジア諸国の各都市との都市間競争あるいは地域間競争というものを勝ち抜いていくために、都心部においては引き続き国際競争力強化を進めていかなきゃいけないということで、御案内のとおり、私ども中野区のほうでも、駅周辺開発の大きな柱は国際競争力の強化ということで拠点づくりを進めていくということでありますので、中野における、これからの駅周辺での整備というものは、全く国土交通省の今回の報告と合致しているというふうに取りあえず報告しておきたいというふうに思います。

 あと、「コンパクトシティ」という言葉は、これは地方都市の話ですので、省略いたします。

 次に、下のほうにあるパワポの資料を簡単に御紹介したいと思います。全部で4枚ですね。8ページにわたってあります。これが概要版でありまして、実は、お手元に配っていませんけど、本編があります。本編は、46ページにもわたる長文のもので、もう文章ばっかりの代物ですので、これを読んでいただくとよく分かるんですけれども、なかなかお忙しい委員の先生方に読んでいただくわけにはいきませんので、ポイントだけかいつまんで御説明したいと思います。

 めくっていただいて、まず1ページは委員の名簿ですので、2ページ目を御覧ください。

 新型コロナ危機を契機としたまちづくりの方向性(概要)と、まずその1ページ目ですけれども、図のほうを少し御紹介したいと思います。「テレワークの進展」ということで、御案内のとおり、テレワークがやはりかなり進展してきたということで、4月から5月の緊急事態宣言時、全国平均で25%、東京都市圏に限れば38%と、かなりの企業でテレワークが進展している。特にここにはありませんけど、言うまでもなく、大企業ではかなりの割合で今テレワークが進展している、そんなような分析がされております。

 右のほうを御覧ください。「生活重視に意識が変化」ということで、今回のこの国土交通省の報告で、ここの生活の重視、国民の生活の意識変化みたいなものが非常に重要だということが説明されています。グラフにありますとおり、これは内閣府の調査ですけれども、今回の感染症拡大前に比べて、ご自身の「仕事と生活のどちらを重視したいか」という意識に変化はありましたかということで、「生活を重視するように変化」というのが50%を占めていると。何を言っているかというと、結局、感染症の影響でリモートワークとかそういうふうに、あるいは極力出勤しないようにというような時期がありましたことで、御自宅にいる時間が非常に増えたと。より身近な生活空間というものを意識するということ、そういう身近な生活空間をこれから重視していかなきゃいけないというような国民の意識変化というものが非常に顕著に今回現れていると。そういうことを今後のまちづくりにもしっかり見据えた上でやっていかなきゃいけないというのが、今回のこの国土交通省の報告、その大きなトーンというか、流れになっています。

 ちょっと個別の論点が幾つかありますので、3枚目を御覧ください。

 論点1、都市(オフィス等の機能や生活圏)の今後のあり方と新しい政策の方向性ということで、今回の報告書の一番肝になる部分です。

 左側を見ていただいて、丸の一つ目、「テレワークの進展により、どこでも働ける環境が整い」と、働ける環境のみならず、住む環境、住む場所も非常に自由度が増したと。右側の「今後の方向性」の丸の二つ目を見ていただいても、働く場所・住む場所の選択肢が広がっているということで、どこで働いてもいいし、どこに住んでもいいというような、テレワークの進展でそういうような状況になっていると言っておりますけれども、ちょっと注目していただきたいのは、そういう中で、左側の丸の1行目、「働く場と居住の場が融合」と言っています。右側の今後の方向性でも「職住近接」という言葉がありますけれども、これが今回かなり重要なキーワードになっているというふうに思っております。職住近接の必要性というものはこれまでも十分言われてきたんですけれども、少し懸念していたのは、今回のコロナの影響で、オフィスは都心にあって、別に都心に出勤しなくていいので郊外に住んでも構わないだろうということで、都心での住宅需要みたいなものがかなり減るんじゃないのかというようなマスコミの論調があるわけですけれども、どうもそういうことでなさそうで、都心は都心でやはり職場に近いところで住宅環境を求めるような意識変化というものがあるし、それから郊外に住むというニーズもあるんですけれど、それは郊外にサテライトオフィスみたいなものを整備するというようなことで職住近接というものが図られていくような、そんなようなまちづくりが今後進んでいくんじゃないのかと、そういうような意見が非常に大きかったというようなことで、今後、大都市においても職住近接というようなまちづくりをしっかり進めていかなきゃいけないんじゃないかというような報告があったということ。

 それから、左側の丸の二つ目、そうはいっても、東京一極集中の是正みたいなものは非常にこれから可能性としては高まっていくかもしれないという話。

 それから、丸の三つ目ですね、「リアルの場」という言葉があります。これもこの報告書の中で非常に重要なキーワードになっています。リアルの場と言っているのは、対になる言葉、「オンラインの場」ということですけれども、テレワークの進展みたいなものがあってオンラインでできることは非常に増えておりますけれども、どうしてもやっぱりリアルの場というものが実際に必要と。下のグラフを見ていただくと、テレワークが進展する中でも約7割の就業者はやはりディスカッションというものはオフィスで行いたいというような、オンラインではなかなか議論できないような部分が多々あるんじゃないのかというような意識調査みたいな結果もあるということで、そういう空間ですね。ちょっと「リアルの場」ってどういう記載があるか、少し読み上げたほうがいいのかもしれないんですけど。全く知らない者同士の交流、雑談を交えた交流、顔を突き合わせた白熱した議論などについては、オンラインだけでは雰囲気が伝わらず、代替し難い。リアルの場における、交流ならではの価値は引き続き存在すると考えられる。このため、今後、オフィスの機能は、単に作業をする場所というよりも、ビジネスパーソン等の偶然の出会い・交流、予定していないコミュニケーション、顔を突き合わせた深い議論、そのようなことができるリアルの場の提供など、交流・滞在空間の機能に重きを置いたものに変化していく可能性があると。オフィスの需要みたいなものは否定しつつも、オフィスの在り方というものは大分変容していくんじゃないのかというような指摘があったということであります。

 それから、同じようにリアルの場で、実体験を伴う文化やエンターテインメントというような言葉もあります。ちょっとこちらのほうも少し御紹介しますけれども、大都市においては、職住近接に対応し、海外のクリエーティブな人材などを引きつけるための良好な住環境を整えつつ、リアルな場でしか体験できない文化・芸術、エンターテインメント機能、魅力的な食を提供する機能等を充実させ、欧米はもとよりアジア諸国等の国際競争に勝ち抜けるだけの都市機能を備える必要があると。このような形で、オフィス空間のみならず、多文化、エンターテインメント機能、こういうところでもやっぱりリアルな場で実体験みたいなものが非常に重要だというような指摘があったというような報告であります。

 それから、左の丸の四つ目、ここも非常に興味深いところですけれども、「オフィス需要に変化の可能性(変化の程度は両論意見あり)」とあります。ここも読み上げます。オフィスニーズは、テレワークの進展により変化する可能性がある。例えば、これまではオフィスに全職員が出勤していたものが、常に一部の職員のみしか出勤しない形となれば、これまでのように一人1席分のオフィススペースを確保する必要がなくなり、オフィススペースに余剰が生じる可能性がある。また、どこでも働ける環境が整うことに伴い、オフィスを分散させる動きやサテライトオフィスへのニーズが高まることも考えられる。これは、どちらかというと、都心部でオフィス需要が少し減るんじゃないかという御意見です。一方で、一人当たりオフィス床面積はまだ十分とは言えないといった意見や、オフィス空室率も、新型コロナ危機が発生した後に上昇傾向にあるとはいえ、まだ低水準にあるとの意見もある。また、リアルな議論の交流の場としてのオフィスの重要性は変わらず、テレワークが進展したからといってオフィススペースに余剰が生じるとは限らないという意見もあったと。この辺りが少しまだ感染症も終息していないということで様々な御意見があったということで両論併記されたと、そんなような報告であります。

 次、二つ目、論点2、都市交通のお話です。都市交通に関しましては、左側の丸の一つ目、「公共交通の利用への不安や在宅勤務推奨の結果、公共交通利用者が減少」していると、これは御案内のとおりだと思います。私も最近、西武鉄道の社長さん、あるいは関東バスの社長さんなんかと少し意見交換をいたしましたけど、緊急事態宣言下ではお客さんが半分以下に減って、緊急事態宣言解除後、かなり増えてきたものの、やはり以前の3割減ぐらいかというようなことで、この3割減はなかなかもう回復しないんじゃないかというようなことを両社の社長さんもおっしゃっていましたので、そこら辺りはしっかり我々も受け止めて、今後まちづくりを考えていかなきゃいけないのかなというふうに思っています。

 それから、「移動時間の削減により、時間価値の重要性が強く認識される」ということで、下のグラフを見ていただくと、今回の感染症禍で、1週間の通勤時間が減少した人のうち約7割が今後も現在の通勤時間を保ちたいということで、通勤時間が減ったことを非常にある意味では幸せに感じていると。二度と長時間通勤、あるいは混雑した列車で通勤したくないというふうにかなり意識変化が進んできているというようなことで、そういうことを踏まえて、ある意味都心部でもさらなる職住近接、オフィスに近いところに居を構えたいというふうな動きが進みつつあるんじゃないのかというのがこの報告書のトーンになっています。

 それから、三つ目、「公共交通から自転車に転換」ということで、やはり自転車の利用がかなり増えているという実態。

 それから、「感染リスクも踏まえた密度や施設のあり方の対応」ということで、やっぱりこれから公共交通でのお客さんを増やしていくためにも、車内の混雑状況、こんなものもリアルタイムでIT技術を活用して情報をきちんと提供していくようなことも今後必要じゃないかというような指摘。

 さらに、丸の五つ目で、「過密の回避、居心地の良い環境へのニーズの高まり」、「都市のウォーカブル空間の重要性」ということで、街路空間なども感染症対策を踏まえ、広い幅員に改変していくようなことも今後考えていかなきゃいけないのではないかというような指摘があったということであります。

 めくっていただきまして、論点3、「オープンスペースの今後の新しいあり方と新しい政策の方向性」ということで、公園空間、広場空間、こういうものの価値も今後大きく見直されていくだろうと。

 特に、丸の一つ目、「自宅で過ごす時間が増え、身近な自然資源として、運動不足の解消・ストレス緩和」などなど、「グリーンインフラとしての緑や、オープンスペースの重要性が再認識」ということで、今後、住環境の身近な空間のオープンスペースをしっかり充足させていくというようなことも今後の方向性としては重要ということ。

 さらには、まち中のオープンスペースについても、丸の二つ目ですけど、「テレワーカーの作業場所」、よく公園でパソコンを開いて仕事をされている方が見受けられると思いますけど、ああいうものもしっかりできるような空間整備をしていかなきゃいけないんじゃないかというような話。あるいは、フィットネス空間みたいな話としても機能をしっかり確保していくこと。それから、3行目に「都市の冗長性」という言葉が使われています。この報告書は「冗長性」という言葉を結構よく使われていて、ちょっと分かりにくい言葉ですけど、機能の柔軟性みたいなものに捉えていただければいいと思うんですけれども、ここで言うオープンスペースの冗長性というものは、いざ災害時にはそこのオープンスペースが防災機能を果たす、避難場所空間として活用される、一時滞在場所として活用される、様々なやり方があると思うんですけど、そういうものがそういう都市の機能の冗長性だというふうにこの報告書では言っていて、そういう機能の充実も必要だということですね。

 それから、丸の三つ目で、「エリアマネジメント」、そういうものをしっかり運営、マネジメントをしていく上でエリアマネジメントも必要だろうということで、これも御案内のとおり、中野区のほうでは、今、駅周辺でのエリアマネジメントを進めていこうということですので、我々の取組というものはしっかりこちらのほうでも必要性を認識されているというふうに理解しております。

 めくっていただいて、四つ目、データ・新技術活用ということです。フィジカル空間に加え、新たなデジタル空間が大いに着目されていると。この報告書では、フィジカル空間については、基本的にファーストプレイス、セカンドプレイス、サードプレイスみたいな言葉を使っていて、御自宅がファーストプレイス、職場がセカンドプレイス、それからその他、通勤途中の駅とか、あるいは途中にある飲み屋とかですね、そういうものがサードプレイスということになると思うんですけれども、そういうフィジカル空間に加えて、新たなデジタル空間と言っています。これは、テレワークなどのビジネス面、飲食物や生活物資の購買などの日常生活面に加え、集客イベントなど交流等についてデジタル空間への移行が進む。さらに、イーコマースですね、アマゾンなんかは今非常に物流面で繁盛しているというふうに聞いていますけど、そういうイーコマースなどのデジタル化の波、そんなものがビジネス環境では非常に拡大し定着しているということで、そういうものをしっかり捉えたまちづくりが必要だという指摘。

 さらに、丸の三つ目ですね、「データを活用した都市の密度のコントロール」、これは、緊急事態宣言の頃、例えば渋谷駅周辺で1週間前に比べて人が何%減りましたとか、携帯電話会社の情報を使ってそういうニュース報道がされていましたけど、まさにああいうビッグデータみたいなものを活用して、まちにおける都市の混雑緩和というものをコントロールしていくというようなことも重要じゃないかというような指摘があったものが、論点の四つ目です。

 それから、最後、論点の五つ目、「複合災害への対応」ということで、これはもう既に中野区でもある程度取組を進めておりますけれども、この前の自然災害、地震とか風水害のみならず、そういう災害が起きたときにきちんと感染症対策というものもしっかり捉えていかなきゃいけないということで、今後の方向性ということで、具体な公的な避難所以外にも、公共施設、あるいは民間施設、ゆとり空間、公園とか広場空間ですね、そういうところで多様な避難環境を確保していくというようなことが重要だというような指摘があったということであります。

 以上、雑駁ですけど、このような報告、レポートがあったということを報告いたします。

委員長

 ただいまの報告に対して、質疑はありませんか。

市川委員

 御報告ありがとうございました。

 最初の論点1のところでお伺いさせていただきたいのですが、オフィスの在り方、そして職住の近接化というお話がございました。これまで中野区の利便性というか、ブランド力の一つとして都心へのアクセスがいいというものがやっぱりあるんだろうと。ただ、僕自身も郊外に移住する方が増えるのかなと思っていたのですが、どうもそういうわけではないんじゃないかと。都心の職場が近いところに住む方が多くなっていく、郊外には移住する方が少なくなってくる。この一番後ろの絵で言うと、大都市と郊外のちょうど真ん中にあるのが中野区なんじゃないかなと思うんですけども、この辺の御認識っていかがでしょうか。

横山副区長

 まさにそういうことだと思いますし、報告書の中でも、別に中野区とは言っていないんですけど、大都市とか、都心部と郊外、その中間な拠点みたいなところでそういう独自性あるいは特殊性、オリジナル性を生かしたようなまちづくりというようなものも当然必要になってくるだろうというような指摘がこの報告書の中でもあります。

市川委員

 ということは、今後、中野駅周辺だけではなくて、例えば西武線沿い、丸ノ内線沿いとかそれぞれ様々な交通ラインがある中で、そういったこれから開発していくまちづくり、まち、エリアというものに対しても考え方をちょっと変えて、独自性を出していくために計画の段階からそういった視点を入れていくことが必要だということですか。

横山副区長

 まさに御指摘のとおりですね。ただ、先ほどから申し上げている、大きなまちづくりの方向性というものは当然変わっていきませんので、そこはそれとして捉えつつも、やはり細かな部分でいろんな、ここにあるデジタル化の話とか都市の機能の冗長性とかいろんな示唆とか御指摘がありましたので、そういうところはしっかり今後取組を頑張っていきたいと思います。

市川委員

 取り組んでいただいて、あともう一つの計画というところのお話の中で大きく方向性を決めていくところで、この論点の3のところでオープンスペースの活用というものがございました。ただ、やはり中野区というのは敷地が狭いということもあって、かなり密集しているエリアが多いというのも一つ特徴としてあるかと思います。今後、例えば駅周辺では開発が続いていくわけですし、例えば沼袋とか新井薬師とか野方以西とか、また新たなまちづくり、開発も控えている。そういうところでオープンスペースを、物ができてからオープンスペースの活用といっても建物を削っていくわけにいきませんので、もう計画の段階からそういうスペースを確保して、ある程度余白というか、そういった部分をつくって計画を作成していくというふうにお話を聞いていると感じたんですけど、そういう御認識でよろしいでしょうか。

横山副区長

 御指摘のとおりであります。特に中野駅北口の駅周辺開発では、現在、再整備事業計画(素案)を御覧になっていると思いますけれども、駅前広場空間以外においても、民間のほうで3,000平米クラスの空間、広場空間を確保するというようなことを少しうたっておりますし、同じように、今後、西武新宿線沿線で起こるであろう様々な開発の中でも、そういうきちんとした広場空間機能が確保されるように指導してまいりたいというふうに思います。

酒井委員

 御報告ありがとうございます。新型コロナ危機を契機としたまちづくりの方向性というので様々な有識者の方からヒアリングをして、国交省が途中経過でまとめたものだと思うんですけれども、我々といたしましては、このコロナによって価値観が変わった中で住宅事情、オフィス需要が今後どうなっていくのかというのは非常に気になっています。併せて中野駅に関しましては、もう駅周辺で100年に一度の開発が進められておって、まちづくりというものは当然長期的な観点が必要だとは思っておるんですけれども、今回の報告によってどういうふうな影響があるのか。やはり長期的なスパンで考えなければならないので大きな計画というものは当然変えられないんだろうと思うんですけれども、その辺どのようにお考えか、まず聞かせていただいていいですか。

横山副区長

 御指摘のとおり、私どもが進めてきた中野駅北口再開発、50年、100年を見据えた拠点整備ということですので、今回のコロナの話で特に立ち止まるとか、そういう話ではないというふうに思っていますし、今日の国土交通省の報告の中でもコメントさせていただきましたけど、私どもが現在考えている再整備計画、基本的には国土交通省のほうで報告いただいた今後のまちづくりの姿と非常に合致したものだというふうに理解しております。

 その上で、少し私のほうからコメントさせていただくと、私が今回のコロナの感染症で一番懸念したのは、やはり委員の先生方もそうだと思うんですけど、オフィス需要がどうなるのかと。リモートワークみたいなものが進展して、本当に都心部でこれからオフィスというものはかなり減少していくんじゃないのかということを懸念しておったんですけど、今回の国土交通省の報告では両論併記みたいな形でまだ様子が見えないというようなところがありますので、そこは少しこのまま注視していかなきゃいけないのかなとは思っております。

 もう少しコメントすると、私のほうでも幾つかのデベロッパーとかあるいは設計コンサルなんかを呼んで、今現在のマーケットの状況とか今後の見通しについて少しヒアリングは進めつつあります。そういう中で、オフィスに関しては、某デベロッパーがおっしゃっていたのは、都心部のオフィス空室率が、コロナの感染症拡大前、空室率は1%を切っていたと、非常に需給が厳しい中、厳しいというのは、貸したくても貸すオフィス空間がないと、それぐらい非常に切迫していた状況だというような中で、コロナで若干空室率が上がったにしても、それが1%か2%になった程度の話と、状況だということで、そこもかなり想定外だったというふうには言っていましたけれども、あんまりオフィス需要について、今後の見通しというふうに踏まえてもそんなに悲観的には考えていないというような話もありますし。また、設計コンサルなんかも言っていたのは、リモートワークみたいなものが進んで実際に職場で働く人数は減っても、結局そこはソーシャルディスタンスを確保すると、一人当たりの専有面積を増やすということでオフィス環境を整えていくというようなことで各企業はかなり考えているということで、そういう意味でもオフィス需要みたいなものが都心で減るということはあまり考えられないのではないかという話。

 それから、さらに、今、フリーアドレスみたいなものがかなり進められていて、自由席ですよね、席を自由に座っていいと。多くの企業で今フリーアドレスに取り組まれておられるんですけど、このコロナの感染症でフリーアドレスそのものを見直さなきゃいけないんじゃないかと。自由に席に座っていると、一度感染者が出たときに、どこに座られたかもよく分からないし、どこを消毒すればいいのかもよく分からないし、さらに濃厚接触者も特定できないというようなことで、フリーアドレスはやめるというような企業もかなり増えてきていると。だとすると、出勤しようがしまいが席だけは必ず用意されているということ、これもまたオフィス需要の減少にはならないというような動きもあるやに聞いており、今後も少しヒアリングを進めてまいりたいと思いますけれども、私個人もそんなにオフィス需要を悲観的に見る必要はないのではないのかなと、今現在は分析しております。

酒井委員

 ありがとうございます。この報告でも、人や機能等を集積させる、都市そのものの重要性であったりとか魅力というのはそんなに落ちないというような記述もあって、またコロナ前、コロナ後のオフィスの空き比率というんですか、そういうものも非常にちょっと興味深いところで、またフリーアドレスに関しましてはそういう切り口もあるんだなとちょっとお聞かせいただいたんですけれども、実は、個別にいろいろお聞きしたかったのは、先ほどオフィス需要についてお答えいただいたので、他方、駅周辺のまちづくりの一番大きいところというのは、まさに区としては7,000人の多目的ホールですね。こういった多目的ホールというのは、今後、副区長としてはどのようにお考えなのでしょうか。

横山副区長

 多目的ホールについては、当然のことながらこの国土交通省の報告には全くそういう機能についてどうのという記載はありませんので、何も判断材料は今のところないですけれども、これについては、まだ感染症が終息していませんし、そのような7,000人規模の大型ホールみたいなものの使い方、今現在はまだ半分ぐらい埋めてでしか興行ができないとか、そんな状況ですからもう少しこれは様子を見ていかなきゃいけないのかなと。そういう中で、大規模なホールのニーズみたいなものがどう社会的に認識されていくのかみたいなものを踏まえながら少し検討していかなきゃ。それは、これから事業者も決まってきますので、そういう事業者の中にはエンターテインメントの関係企業が当然のように参画しておりますので、そういう方々と少し意見交換をしながらしっかり議論していきたいというふうに思っております。

酒井委員

 多目的ホールに関しましては、まだ今後どういうふうな影響が出てくるのか分からないと。他方、今、この北口の再整備計画の事業者の募集をして、これから選定に入っていくところだと思うんですけれども、提案があったものは、例えば7,000人であっても、今後そういうふうに一定の方向性、この多目的ホール、アリーナだとか、そういったホールの考え方というものはやっぱり改めていかなければならないとなった場合は、例えばそういうところも途中で調整しながら柔軟に変わっていく、変化・変更していく、計画ではそういうふうなことも可能ですか。

横山副区長

 御指摘のとおりで、今回、ある一定の提案はいただきますけれども、実際に事業計画や権利変換計画をつくっていくのはまだ3年以上先ですので、そういう3年間の中で本当にまさに御指摘の、例えば多目的ホールの在り方みたいなものも大分変わってくるでしょうし、バーチャルリアリティーの使い方とかいろんな要素が、私にも分からない部分がありますので、そういうものをきちんと技術開発みたいなものを踏まえながら、必要であれば規模も含めて計画見直しというものもあり得るのかなというふうに考えております。

酒井委員

 多目的ホールであったり、それからオフィス需要についてお尋ねしておったんですけれども、あとやはり高級なレジデンス、住宅のところが、もう本当に中野駅の周辺に大きなレジデンスのマンションというんですかね、できるわけですよね。そこのニーズというんですかね。要するに、都市部から離れていく可能性もあるんじゃないかだとか、職住近接というふうな中で、場合によっては都市部の住宅事情って大きく変わるとも言われておるんですけれども、最後にその点だけお聞かせいただいてよろしいですか。

横山副区長

 御指摘の住宅需要についても、先ほど私、オフィス需要のほうで一つの懸念をしていたというふうに答弁しましたけど、住宅需要も同様で、やっぱりマスコミの論調では、リモートワークみたいなものが進み、郊外居住みたいなものが増えていくと都心での住宅需要はかなり減るんじゃないのかというような論調の指摘もあったわけですけど、先ほど御報告したとおり、国土交通省ではあまりそういう認識では取りあえず有識者ヒアリングではなかったというようなこと。それから、これも私のほうでヒアリングしているような情報を少し申し上げると、これも某大手デベロッパーの御意見ですけど、実際、コロナの緊急事態宣言の中では当然住宅の展示場も開いていませんからそこでは販売実績がないわけですけど、緊急事態宣言が解除されて、いざ開いてみて、どれくらいお客さんが来るかということをかなり懸念したようですけど、想定外に多くのお客様に御来場いただき、ものすごく引合いが多いと。特に都心のタワーマンションみたいなものは非常に売行きが好調で、ここだけの話だけれども、実は値札も張り替えて1割増しの値段にしたような物件もあるとか、そんなようなお話も承っていて、事情の一つとしては、先ほど申し上げたとおり、やはり住まわれる方の意識の変化みたいなものがあって、より都心に近い居住環境を求めるような動き、あるいは少しクオリティーの高いマンション、要するに生活環境を重視したいというような意識変化みたいなもので、より高い物件、より職場に近い物件を選択するような意識が働いているのではないかというような指摘もありましたし、それから、リーマンショック時はかなり分譲マンションの価格も暴落したようなんですけど、そことの大きな違いは、今、国の政策金利が非常に低いですよね、御案内のとおり。リーマンショック時ではかなり政策金利は高かったはずで、そこの差が非常に大きいんじゃないかと。具体的にフラット35なんかを見ても、リーマンショック時は2.5%ぐらいの金利ですけど、今1.3%ですから、そういう金利環境を見ると、七、八千万円ぐらいの物件を購入するとその金利差だけでも1,000万円近いというような話で、あまり住宅需要もそういう意味では落ち込むということはないのではないかと、そんなような御指摘もあったりですね。そんなことを踏まえて、これも一概にあまり安易な判断はできないかもしれないですけれども、今現在、私としてはそんなに住宅需要についても悲観的な見方はしておりませんが、今後ともマーケットの状況は注視していきたいというふうに思っております。

酒井委員

 ありがとうございました。我々が考える不安の要素なんかについていろいろ語っていただきました。ただ、また状況が大きく変わったりする中で楽観はできないとも思っておりますし、そういったオフィス需要、住宅需要、それからまた中野区の今後、大きな開発の一つの目玉となるホールの事情なんかも我々も注視していきたいと思います。ありがとうございました。

吉田委員

 御報告ありがとうございます。今、副区長の、この国の検討を受けてですね、方向性を受けての御見解をお聞きしたんですけれども、今後いろいろ検討していかなければいけないという事項がたくさんあるというふうに理解をしたのですが、それであれば、今、ゴーイングコンサーンで進んでいる様々な事業については一旦止めなければいけないんじゃないかという問題意識を持つんですが、今の計画のような計画で進めるけれども、考えることは考えて、考えた結果、もしそごが出てきたら今の計画を進めていれば後で損失になると思うんですが、この今の計画は進めるんですか。

横山副区長

 現計画は、これまでのスケジュールどおりに進めてまいりたいというふうに考えています。

吉田委員

 今の計画を進めて、しかし、国が方針を出して、そのときにそごが出てくることがあるとは想定しない、こういう理解でいいですか。

横山副区長

 そごが出るとか想定していないかと言われれば、そういうことは断言できませんが、私も、るる説明いたしましたとおり、今回の国の報告については、現在私どもが持っている北口の再整備計画を基本的には推進すべきだというような論調での報告があったというふうに認識しておりますので、そういう意味ではこれまでのスケジュールどおりに進めたいというふうに考えております。ただ、これも申し上げましたけれども、実際に再開発事業の事業計画、権利変換計画ができるのは3年以上先ですので、その間の社会状況の変化を踏まえて必要な計画の見直しというものは当然あるというふうに考えております。

吉田委員

 そういう説明だろうなと思ったのですが、私自身は簡単にはそうですねというふうには、ちょっと懸念を払拭し切れないということを一応申し上げておきますね。

 それで、例えば都心のオフィス需要についてそんなに落ち込んでいないという御説明もあったと思うんですけれども、中野区と都心と一番違うのは、もう皆さんよくお分かりのとおり、都心の区というのは、中野区以外のほとんど全ての区が今、この国の方向性でも示されている、また副区長もおっしゃられた冗長性、これが中野区よりもしっかりと、要するに伸び代があるんですよね。一人当たりの、例えば公園面積、中野区は相変わらず23区で下から2番目ですし、一人当たりの道路、この記録についても中野区は今全国でも最低レベル。人口密度、ワースト5に必ず何十年も入ってきている。全国で最も伸縮性というか、拡張性というか、伸び代がない区でありまして、都心で様々な、広域避難場所から、公園から、都市公園から何からあるという区も、民間の見通しと、中野区のポテンシャル、やっぱり見方は若干区としては、都心がこうだから中野区もそうなるだろうというふうに考えちゃいけないと思うんですね。中野区は、これまでよりもより積極的に、今はない冗長性を確保していかないと、今後の自治体間競争というもので遅れていくのだろうと思うんですね。ですから、例えば、様々なオフィスを設置するときのオープンスペースの附置義務みたいなものについても、これまでよりも厳しくというか、多めに民間に要求するとか、基準を少しずつ、少しずつというか、今回大胆に見直していかないといけないと思うんですけれども、それについてはどういう御見解ですか。

横山副区長

 御指摘のとおり、中野区全体として見ると、公園面積については23区の中でびりから2番目、人口密度でいうのでは1番ですよね、中野区が。ということで、御指摘のとおり、中野区区域全体としては非常に冗長性の低い土地利用、土地利用というか、オープンスペースに関する公共施設空間というものはそういう状況だというふうに認識しております。そういうことを踏まえて、今後、これから、今日、今議論させていただいている中野駅北口の再開発につきましては、しっかり冗長性が確保できるように、民間事業者のほうでしっかりとしたゆとり空間、広場空間みたいなものを確保できるようにしっかり協議をしてまいりたいと思いますし、そういう中で、繰り返しますが、冗長性ということで防災機能あるいは様々な健康福祉機能というものが確保できるようなしつらえがどうできるかということも併せて議論してまいりたいというふうに考えてございます。

吉田委員

 副区長から、中野区が冗長性という観点において東京都内あるいは日本全国の中でも非常にポテンシャルが劣っていると、これについては問題意識をお持ちだということを御答弁いただいて、大変うれしく思います。

 また、これと同じく、かつてはタワーマンションというものは非常に価値が高いとされていたのですが、様々な災害を受けて、都心などでもタワーマンションの最上階とか高層階、エレベーターが止まるととんでもない居住困難地区になってしまうようなところについて、今、価格が下がってきていて、どっちかというと低層のほうが人気が高いというようなことも起きているというふうに報道されていると思うのですが、中野区でも高層の土地利用、これをこれまで一生懸命、逆にこれまで遅れてきたので積極的に進めようと、こういう方針で私は認識していたんですが、高層の住宅のみならず、建築物について今後どういう方針にしていくのか、御認識をお伺いできればと思います。

横山副区長

 マンションをどのような形態で販売するかと、それは事業者サイドの御判断、あるいはそれを購入される消費者の皆様方がどういうニーズを感じているかということで、この北口再開発の中でも事業者が判断し、タワー型のマンションにするのか、あるいはマンション部分は低層階に置くのか、高層階に置くのかという判断はしていくことだというふうに認識しておりますが、そこらについても、私どもは地権者ですので、そこをしっかり状況を確認しながら協議してまいりたいというふうには思っております。

吉田委員

 つまり、今の御答弁は、民間が考えてくれることであるから、区としては、例えば、高さ規制とか、あるいは用途、容積率の見直しとか、そういうことは考えていないということでしょうか。

横山副区長

 高さに関しては、ちょっとこれは担当者に確認しますので、保留させてください。

 基本的には、それほど大きな、例えば北口の再開発に関して言えば、多分事業者サイドでいえば250メートルとか300メートルとか、そういう規模のマンションあるいはオフィス床というものを確保したいというニーズがきっとあるんじゃないのかなとは思っていますけども、私どもとしてはある程度やっぱり外から見えるスカイラインみたいなものをやはり重視しなきゃいけないと思っていまして、そんなに大きなタッパのある建物を許容するつもりは取りあえず今現在は持ち合わせておりません。そういう意味で、ちょっと担当者に確認しますけれども、再整備事業計画内でどういう記述があるかはちょっと確認させてください。

 ただ、容積率につきましては、当然の事ながらやはり駅周辺の開発、ある程度の容積を許容していかなければなかなかこれだけの大規模開発は成立性が非常に厳しいかというふうに考えておりますので、御案内のとおり、容積率の割増しについては総合設計制度あるいは高度利用地区などなど様々な都市計画あるいは建築の手法がありますので、そういうものを活用したいという提案があればそれは検討してまいりたいというふうに思います。

吉田委員

 分かりました。今、答弁保留をされているところはいつお答えいただけますか。

豊川中野駅周辺まちづくり担当部長

 高さに関してですが、確かに23区の中では絶対高さ制限を設けて、例えばこの場所は100メーター以下であるとか、そういった制限を設けているところもありますが、中野区はこれまでのところ、そういった絶対高さ制限を定める予定もありませんし、今後も当面予定がないということでございます。

 それから1点、確かに中・低層マンションと高層・超高層マンションですね、どちらかという話があるんですが、これ、一般論で申し上げますと、中・低層マンションですと比較的建蔽率が高いといいますか、つまり空地があまりない状態です。つまり、敷地の6割、7割、8割ぐらいが建物。ところが、これは一般論ですけども、高層・超高層マンションですとかなり建蔽率が低く抑えられます。例えば、3割とか4割。それは、逆に言えば、敷地の半分以上が公開空地と、そういうところもある。ですから、その辺のメリット・デメリットを総合的に判断しながら今後計画を進めていくと、そういったことが必要かなというふうに考えております。

吉田委員

 そこをまさに申し上げているんですよ、副区長ね。要するに、冗長性が中野はほかの区より低いという、区も見解、認識を持っているわけじゃないですか。私も、御存じのとおり、都議会を2期やっていますから、都心の土地開発計画とかも都市計画委員もやっていましたから審査してきて、細かなことも一応ね、勉強して聞かされていますよ。だから、オープンスペースをつくるためには、容積率とかでボーナスをつくって、区は要するに高い建物にして、その分広いオープンスペースをつくって、避難場所とかいろんなものをつくる、これがメソッドだというのは分かっているんですが、そのメソッドでつくり出す冗長性というか、それが中野区はほかの区よりもそもそもファンダメンタルとして少ないから、より低層のものでもより多くの公共空地をつくるような附置義務をつくったり、あるいはもう超高層というものはそもそも今は都市のニーズとしてなくなってきているんじゃないのか。要するに、防災という観点から。あるいは、革命的に、絶対どんな災害も高層に高齢者の方も必ずアクセスできるような建物ができるとか、何かドローンみたいなもので必ず上に行けるんだとか、そういう時代になればまた変わるかもしれないのですが、そういうことでもない限り、1回、この感染症でいろんなことが起きているので、高い建物を建てるから公共空地が確保できるという、そのつくり方についても、より低層でも公開空地をつくらないと、公開空地の少ない中野ではそういう土地をひねり出していくことがそもそもできませんよというふうに、従来よりも考え方を厳しめにというか、より積極的な誘導をしていく必要があるんじゃないですかと。手法はそういうものだというのは分かっていますが、その上で、それをそっちにシフトしないといけないんじゃないですかとお聞きしているのですが。

横山副区長

 御指摘の趣旨は理解しております。ただ、委員も御理解のとおり、国のほうの都市計画あるいは建築の制度は公開空地というものを確保の見返りとして容積率を割増しするという制度設計になっており、そうすることによって民間事業者の収益性を確保するという仕組みになっておりますので、それを私ども中野区としてその制度を変更していくということは当然ながらできませんので、それを踏まえた上で低層の建物でも公開空地みたいなものを確保できるようにという御指摘については、それはもう事業者との協議という話でしかなかなか難しい世界かなとは思います。ただ、御指摘の趣旨はよく分かりますので、どのような形で今後様々な再開発の事業の空間の中で公開空地というものがしっかり冗長性を持って確保できるかということについては、事業者サイドとは協議したいというふうには思います。

吉田委員

 国や東京都の規制を遵守するだけではなくて、地方自治体というのは独自の法規制ができるわけで、上乗せ、横出し規制というものができるわけですよ。高さ制限をするところもあるし、マンション規制をするところもあるし、いろんな規制のかけ方というものはできますので、私は、今、中野区の置かれた状況からすると、よそと同じことだけやっているのでは、よそと同じだけの冗長性を、今後とも拡大というか、よそ並みに引き上げていくことは難しいのでまちづくりが進まないんじゃないかと、このように思います。

 それで、今年の公示地価、路線価を見ますと、全国で落ちているのに中野だけ上がっていますよね。これ、すばらしいことですよ。だからこそ、事業者さんに対してはより要求を厳しくしていいんじゃないかと、これは意見として申し上げ、検討していただきたいと思います。

 それから最後に、副区長から、スカイラインについて大切と思っていますという言及を受けて、これはとても心強く思っています。ありがとうございます。

長沢委員

 最初に、別紙のA4の縦のほうで、こちらのほうに61名の方々が書いてありますけど、そのほかということで、地方公共団体、都市開発、公共交通、情報通信関係の事業者の方々にヒアリングを実施しましたと出ています。もし御承知であれば、地方公共団体、何団体にヒアリングをしたのですか。分かれば教えてください。

横山副区長

 申し訳ありません、承知しておりません。少なくとも、中野区は含まれておりません。

長沢委員

 含まれていない。なぜそういうことをお伺いしたのかと、当然ながら、皆さんの御質疑にもあるように、中野区においても関係あるし、そのために御報告もいただいたと思っていますけど、論点5のところで、複合災害への対応とあります。例示として出ているのが、松木町、熊本県ですね、災害のということでは出ているわけだけども、当然ながら首都直下型なり、都心部のところではそういった大地震ということも心配をされているわけですし、その際ということになると、当然このコロナ禍と災害との震災等の問題、やっぱりそれはハード面、いろいろオープンスペースであるとか、あるいは都市交通もそうですし、オフィスや生活圏の住宅ですね。今もお話があったようなマンションとか、そういったところでオープンスペースをつくっていくか、公共空地をつくるというところで、中野区も防災対策のこの辺も中心となってということは言われているけども、いろいろな様々な視点からそれだけではないと思うので、そういったところではぜひそういう情報があればまた提供もいただきたいなというふうに、これは要望しておきます。

 それで伺いたいのは、最初の「概要」と書いてあるところで、御説明いただいたように、「テレワークの進展や生活重視に認識が変化」というのがあって、その中で「東京一極集中の是正が進みやすくなる可能性」というものが出ています。これは、論点1の「都市(オフィス等の機能や生活圏)の今後のあり方と新しい政策の方向性」というところで、要するに、生じた変化として、東京への一極集中の是正が進みやすくなる可能性と触れています。じゃ、今後の方向性というのはどうかというと、しかしながら、大都市のところは、まだまだここについても、機能としても役割としても一定の国際競争力を高める必要があるということを初めとした良質なオフィスや住環境、これをまだ備えていかなくちゃいけない。同時に、郊外、地方都市のところはというふうに、ここはここでなっている。じゃあ、この東京への一極集中の是正が進みやすくなっていく可能性がありますということを、変化としての現象としては出てきたけども、国土交通省としてはじゃあどうして行くんですかと。一極集中のこの問題というのはやっぱり国としての大きな課題だというふうにも認識しているんだけども、もちろんこれはヒアリングをした中での報告で、これから有識者らの検討会、御報告があった年度末のところには何か報告みたいなものが出るのかもしれないけど、しかしながら、これでは一体この問題自身をどういうふうにしていくのかって、これは読み取れないんだけども、先ほど副区長がお持ちになった、そういうものにはもうちょっと詳しく出ているのでしょうか、そこを伺いたいんですけど、いかがですか。

横山副区長

 ちょっと質問の趣旨があれですけど、基本的にはこれは有識者をヒアリングしてこのような意見があったという報告ですので、これを踏まえて、御指摘のありましたとおり、これから検討会をつくり、様々な国土交通省としての施策と方向性というものをさらに検討していくということになりますので、そういう中で東京一極集中の是正というものをどう考えていくのかということはこれから国のほうの担当部局で検討されるものというふうに承知しております。

いでい委員

 御報告ありがとうございました。今、副区長がおっしゃられたように、今回御報告いただきましたものは、60名以上の有識者の方々に対して、今後の都市再生や都市交通、公園緑地や都市防災のほか、医療、働き方など様々な分野の専門家の方にお話を伺ったと。新型コロナウイルスのコロナ禍を今現在どのようにお考えになっているのか、そういったことを今後のまちづくり、都市計画というんですかね、都市政策の方向性を位置付けるためのヒアリングがあったというお話でした。区の現在の考え方もそうなんですけども、まだコロナ禍というのは終息してはいない状況なんです。ですので、どんな少しの情報にでも一喜一憂してはいけないのかなと思っています。ただし、これから新しい、今までの生活とは完全に違う生活が、今もそうですけれども、訪れる。これが「ニューノーマル」という考え方なんですけれども、そういったことを今回は御報告いただいたと。

 それで、この論点、様々ございますけれども、今、この報告の中で、中野区に対して一番この部分が重要じゃないかと思う点はどの点か、お答えいただけますか。

横山副区長

 報告そのものが非常に示唆に富んでいますので、多くの部分が中野区のこれからのまちづくりに仮定していかなきゃいけない指摘かなと思いますけど、でも、私は個人的にやはり空間、空間の冗長性みたいな辺り、ここがまだ中野区の、今現在報告している再整備事業計画、そういう中ではまだ検討が不十分な部分もあるかと思っておりますし、またそういうこともきちんと今後、駅周辺における防災まちづくり、あるいは帰宅困難者対策みたいなことも重要かなと思っていますので、そういう空間における様々な諸機能、柔軟性みたいなところはしっかりと捉えて今後の計画づくりに反映してまいりたいと思っております。

いでい委員

 今も御答弁いただきましたけれども、冗長性とこちらに記載がありましたからですけども、伸び代というんですかね、遊びの部分というのでしょうか、もうちょっとこういったスペースがあればこんなことができるのに、もうちょっとこういったことがあればもっと区民生活が豊かになるのに、そういったところを指摘されているんじゃないのかなと思っています。こういったことが機会となってその議論が進むことを私も望んでいるのと同時に、まだ都市インフラとしての脆弱性というものを、私は中野区の中で抱えているんだと思っています。新しい生活様式、ニューノーマルの考え方が進む、新しい考え方がこのまちづくりの中で起きていく、それと同時進行で、やっぱり中野区が持っている脆弱性というんですかね、そういったものを克服していくことも考えていかなくてはいけないのかなというふうに思っています。

 今回御報告をいただきました、今回は有識者の方の御意見をまとめましたということですけれども、この資料によりますと、この秋ぐらいに実現方策を検討するための有識者の方の検討会を設置しというふうに伺っています。そのスケジュールというのは、まず検討会が設置されて、計画をつくって、それを実行に移していく、そんな流れなのでしょうか。

横山副区長

 今現在、まだ検討会ができたというふうに国のほうにも確認しておりませんので、何とも言えません。そこは申し訳ありません。

いでい委員

 分かりました。結構です。

 委員長、ちょっと休憩してもらってもいいですか。

委員長

 暫時休憩します。

 

(午後2時08分)

 

委員長

 委員会を再開します。

 

(午後2時11分)

 

平山委員

 すみません、短く。せっかく御出席いただいておりますので、何点かだけ伺わせていただきます。

 私も大変興味深く聞かせていただきました。ちょっと思っていたものよりも違う分析がなされていっているんだなということで。先ほどから一極集中がどうだとか何とかという話も出ていて、日本ってやっぱり政治機構だとか行政機構というものが抜本的に変化をしない限り、一極集中が抜本的に是正されるのは難しいのかななんて思いながら、そのためには強烈なインパクトがあるような事象が発生しないとなかなか厳しいのかなと、それがいいとか悪いとかということではないんですけど。

 それで、今回のように全世界を巻き込むようなコロナ禍というものが発生をして、やっぱり国民の皆さん、住民の皆さんが様々価値観を変えざるを得ないような事態が生じた。この前で行くと、例えば日本でいうと東日本大震災になるのかとも思いますし、こういう本当に大きな社会的な事象によって多くの人の価値観というものが変化をしてきた例というのはこれまでもあったのであろうと思うんです。そのたびごとに、やっぱり国だって地方公共団体だって、あるいは民間の企業であったり、そういったところもその在り方や様々な方針というものを見直ししてきていて、それで、結果として、例えば東日本の震災を受けて、本当に防災というものに対する意識というものが住民の皆さんの間にも行政の中でも高まって、それが実際のまちづくりにも反映をされていっているというのは、いいふうに、いいふうに向いてきているのではないかなというふうには思っているんです。それで、今回のコロナ禍というものはまだ終息をしているわけではありませんけども、もちろんこの検討会の結果というものが最終的にどういったものが出されるのかというのも分からない。だけども、今スタートをしていて、これからいよいよ本格的なスケジュールに入っていく中野のまちづくりにとっては、最終的に非常にいい結果をもたらすような、そういう形になるんじゃないのかなと、これから50年、100年というものを考えたときに、と思って聞かせていただきました。それは質問しますといっても答えも難しいでしょうし。

 それで伺いたいのは、ただ、まちづくりだってきっかけがあるわけじゃないですか。何もないところでまちづくりというものがぽんと起こってくるということはなかなかなくて、例えば中野のまちのまちづくりであれば、一番最初はやはり警察大学校の跡地が取得できるというところから、長らく動いていなかったこのまちを、この駅前をどうしていこうかという検討が始まっていったんだろうと思うんです。もう一つの大きな事象というのは、中野サンプラザの株式を区が取得できるようになったということ、ここの土地を区が活用できるような可能性が出てきたということが、このまちづくりにおいて大きな影響を与えていると思うんですね、きっかけとして。それで、他方で、まちが古くなってまち自体の更新をしなきゃいけないということでのまちづくりというのもあるじゃないですか。

 そこでお尋ねをしたいのですけど、これ、横山副区長なのか、企画部長なのか分かりませんが、先般、子ども文教委員会で大変これも興味深い報告がありまして、今後の学校施設の建替え、改築に関しまして、これまで50年を一つの区切りとしていたものを、文部科学省も言っているように、70年から80年に変えていくという考え方で再検討しますという、まだ、そういう考え方にしましたということではなくて、そういう考え方で再検討しますという報告があったんです。その際に、じゃあ50年という一つの基準というのは一体何だったのかということについて、いろんな委員からの問いがあったのですが、そのときの担当からの答弁では、それはいわゆる減価償却の期間ですというような答弁があったんです。それだけではないと思うんですけど、でも、じゃあ50年というものの根拠って何だったんだろうなと思いながら伺ったのですが、今、ちょうど区はまちづくりにも関わってくるような施設の再配置というものを検討されている。そういう中で、子ども文教委員会で報告があった、区有施設の耐用年数――子ども文教委員会は学校施設ですけどね――というものは、これが全体でも同様の検討がなされているのでしょうか。子ども文教委員会ではそういう検討を始めたというふうにおっしゃったんですけど、それはあくまで学校施設だけで、区全体の施設の中でそういう検討というものはなされているのでしょうか。

石井企画部企画課長(企画部参事事務取扱)

 公共施設の耐用年数ということでは、例えば総務省の資料なんかを見ましても、基本的に60年ぐらい持つだろうということを言われていて、その間に30年たった段階で大規模改修するとか、そういったことでおおむねの目安といったものは示されているところがございます。また、耐用年数という考え方も一方であったりしまして、建物の種類によっての耐用年数ということも決められておりますけれども、実質的に建物そのものの躯体がもつということが実証されるということであればそれ以上使うということも可能であろうというところはあります。一方で、その建物の躯体のほかにも設備そのものが老朽化してくるとか、そういったこともありますので、最終的には総合的に判断していくものというふうに捉えております。

 今回、区での区有施設につきましても、基本的に学校であったり公共施設であったり同じように検討しているところではございますけれども、それぞれの施設の設計の思想ですとかつくりの違いだとか、そういったこともありますので、それぞれの施設で判断をしていくということがあるかと思います。ただ一方で、その目安ということで60年であったり、耐用年数の50年であったり、そういったことを示されているということで、そういったものをベースに判断していくというふうに考えております。

平山委員

 60年だとそんなに驚かないわけなんですよ。70年から80年というふうに教育委員会は報告したんですよ。それはもう委員会で報告されているんですね。それは、教育委員会独自の判断なのか、それとも区の中でやっぱりそういう考え方の調整をされたのかというものを伺っているんです。

石井企画部企画課長(企画部参事事務取扱)

 70年、80年というのは、私も資料を見ましたけれども、他の自治体の事例でも実質的にそういったことで設定しているということもあるというふうには聞いています。区として、最終的に目安となるものを70年、80年とするのか、あるいは50年、60年にするのか、これはまた全体の中での判断・調整をしていくというふうに考えています。

平山委員

 じゃあ、学校はそういう検討を始めたけども、他の区有施設についてはそうではないということですね。あんまりこれをやっちゃうと本論から外れてしまうので。

 今回、この中野駅の再開発というものが、本格的に事業者が決定したらいよいよ目に見える形で進んでいって、久しぶりにこの全体についての御説明もあったし、それについて質問できるというのも本当にうれしく思っているんです。どうもそれぞれの部分だけの報告が多くて、駅周辺全体についてお尋ねできる機会というものがなかなかなかったんですね。だから、それは大変ありがたい機会をいただいたなと思っているんです。

 それで、先ほどのきっかけという話に戻るんですけど、一つのきっかけというのはサンプラザであることは間違いないんです。当然当時この区役所もサンプラザも耐用年数50年でリニューアルをかけようということが一つの目的であったというふうに思っているんです。それがこの警大の取得のタイミング、まちづくりのタイミング等々と考えると、トータル的に一番いいタイミングだというジャッジだったのではないかと思っているんです。ただ、このサンプラザについて再度残すか残さないかという議論が出たときに、現区長が、このサンプラザを残すか残さないかという議論について、いわゆる躯体の強度とコストの話だけでジャッジをされて、そこを大きな判断基準とされたように思えたんです。この区役所の移転の話にしても、いろいろお尋ねをしても、やっぱりこの50年という耐用年数のことを話される。そういう側面もあるのかもしれないけど、もっと大きなまちづくりの絵というものが実は中野区にはあって、それぞれ別個に開発を進めていくわけじゃないわけじゃないですか。四季の森をつくった時点で、この駅前を開発しないと、ずっとあそこの従業員の皆さん、入っていらっしゃるテナントの皆さんに、今、迷惑をかけているというか、それこそ公約を守っていない状態が続いているんですよね。あそこがオープンして、しばらくしたらもう中野駅は安全な状態をつくりますからと約束して来ていただいたんですものね。それができていないような状況がある。だから、それぞれ別個に存在をしているわけではないと思うんです。だけど、なかなかこういう議論ができにくい状況があったという中で、もう一つだけ。

 ここ数年というか、酒井区長になられて、この中野駅周辺全体についての区の夢というか、構想というか、そういったものについて具体的な言及をあまりなされていないんじゃないかなというふうに思うんです。特に施政方針でもそういったことが語られたというような私の記憶もないですし、せっかく国交省からいらしていただいて、このまちづくりを中心に頑張っていただいている副区長として、その点についてどう思われるかということと、やはり大事な問題として、しっかり区長にも何らかの形で語っていただく機会をつくっていただけないかと。そうしないと、要するに、議会に対してそうだということは、区民に対しても部分、部分の情報しか行っていないわけなんですよ。一時期はグランドデザインだなんだということで、中野区のまちがこう変わりますということがたくさん情報として入ってきていた、区報にも載っていた。でも、今、そういうことってなくなっちゃっているじゃないですか。だから、改めて、これから先、コロナ後の中野駅ってどうなるんだろう。中野のまちってどうなるんだろうと区民の方は強く関心を持っていらっしゃると思うんです。そういう意味でも、区民に発信をするという意味でも、何かそういう機会を設けられてはどうかと思いますけど、いかがですか。

横山副区長

 中野駅についての情報発信が非常に希薄ではないかという御指摘だと思います。私どものほうとしては、再整備事業計画の中で今後の中野駅周辺開発の必要性、大きな意義みたいなものをうたってきたつもりではありますし、言うまでもなく、今後の地域経済を牽引する核として拠点整備を進めていくわけですし、事業費的にも千数百億円規模の投資がなされるということでは中野の地域経済に対しても多大なる貢献があるでしょうし、私どもの試算では、駅周辺開発の中で今現在の来街者数にさらに2万人以上の人が増えるというような試算もしていると。そういう意味でも、本当に中野の未来を支え、地域経済を支える100年の大計と言っては大げさかもしれませんけれども、そういうような一大プロジェクトだというふうに私は認識しておりますし、そういうことをしっかり区長の口からも区民の皆様にメッセージを発していくように進言したいというふうには考えます。

委員長

 他にございませんか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 なければ、以上で本報告については終了します。

 2番目、囲町東地区第一種市街地再開発事業の進捗状況についての報告を求めます。

 なお、これは常任委員会でも報告済みの案件でございます。御承知おきください。

石井企画部企画課長(企画部参事事務取扱)

 それでは、囲町東地区第一種市街地再開発事業の進捗状況について、御報告申し上げます。(資料3)

 この件につきましては、総務委員会で報告をしているところでございます。

 これまでの経緯及び今後の予定ということでございますが、今年3月に囲町東地区市街地再開発準備組合の設立認可の申請がなされました。9月16日になりますけれども、組合の設立認可がなされたということでございます。今後、令和2年度から3年度にかけまして、この土地・物件調書及び権利変換計画がこの組合によってなされ、それぞれの地権者が同意をし、その先、権利変換計画が認可され、実際具体の事業が進んでいくというのが今後の流れとなっております。

 区では、この区域内の区有地ということで、現在の中野西自転車駐車場ということで権利を持ってございます。こちらの部分が今後の権利変換の対象になる部分でございます。

 3番で、権利床の活用の検討状況ということでございますが、今後権利変換計画の作成が行われて、区が権利床を取得することになります。権利床の活用方法につきましては、中野駅周辺自転車駐車場整備計画におきまして当該再開発施設に自転車駐車場を設けることとしておりまして、具体の内容については今後検討を進めてまいります。

 4番で、この再開発事業の概要がございますが、別紙のとおりでございますので、そちらはお読みおきいただければと思います。

 御報告は以上でございます。

委員長

 ただいまの報告に対し、質疑はありませんか。

木村委員

 ここにあります中野駅周辺自転車駐車場整備計画には、この囲町東地区では1,500台の駐輪を計画するということですけども、今の1,500台という数字は、この権利床の中から出てきているのか、それとも周辺地区の整備もしくは配置の中から1,500台という数字が出てきているのか、一応確認ですけど、どちらから出ていますか。

石原まちづくり推進部中野駅地区・周辺基盤整備担当課長

 こちらの囲町地区に設けます1,500台につきましては、自転車駐車場整備計画で定めておりまして、この北口のところの自転車需要からこちらの地区に1,500台設けるというふうにしているところでございます。

木村委員

 要は、権利床から1,500台という数字が出ているのか。もしくは、今回、この1,500台より権利床の権利というものが少ないのか多いのか、その辺はどうなっておりますか。

石井企画部企画課長(企画部参事事務取扱)

 権利床、権利変換で実際どのくらいの権利を取得するのか。これは、この計画ができてみてということになりますが、今の計画上としては1,500台ということで計画しておりますので、ここの権利の中でこの1,500台というものを確保していく考えでございます。

木村委員

 権利の中でということは、その1,500台の駐輪場を確保できれば、さらに別な権利もある、可能性があるということになりますか。

石井企画部企画課長(企画部参事事務取扱)

 実際、その権利をどこの床で取るのかということもございますので、そういった検討も今後具体のこの調書ができる中で検討していきたいというふうに思っております。

木村委員

 権利床のことは分かりました。ここが1,500台という区の駐輪の数ということですけども、建物全体では3,190台ということで、残り1,690台は恐らく民間のほうの運営かというふうに思いますけども、これは、要は区の駐輪場と運営が全然違ってくるので、例えば料金が違ったり、敷地が違っていたり、そういった内容になるんですか。

石橋まちづくり推進部中野駅周辺地区担当課長

 おっしゃるとおり、残りの1,690台につきましては、商業の附置義務であったり、オフィスの附置義務、あるいは住宅の居住者向けの駐輪場という形になりまして、一般の方が区の駐輪場と同じようにお金を払って使うというものを想定しているものではなくて、利用者向けということで全く別の利用料金形態というか、事業の中で決定していくものというふうに考えております。

木村委員

 最後にします。今回できる1,500台の計画になっていますけども、現在の中野西自転車駐車場、ここは今1,300台なので通常より200台増えると。さらに、ここ、商業とか住人の方で自転車の台数が相当増えますので、特にこの囲町西地区の補助221号辺りは非常に狭い道路にもなっていますので、そういった自転車のいわゆる安全性というか、周辺住民の安全性の確保というものはどういうふうに考えていますか。

石橋まちづくり推進部中野駅周辺地区担当課長

 駐輪場への入り口だとか動線だとかというところも含めて警察のほうと協議をしまして、一番安全な在り方というところも含めて整備をして設置していくということになってございます。

委員長

 他にございませんか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 なければ、以上で本報告については終了いたします。

 3番、中野区シティプロモーションにおける助成事業の決定等についての報告を求めます。

 なお、これは常任委員会での報告も済んでおりますので、御承知おきください。

高村企画部広聴・広報課長

 それでは、中野区シティプロモーションにおける助成事業の決定等について、報告いたします。(資料4)本件は、総務委員会においても報告しております。

 区は、令和2年6月に中野区シティプロモーション事業再構築の考え方を明らかにし、これに基づき事業を見直し、「新型コロナウイルス感染症を乗り越える」をテーマに、区内事業者や団体、区民のつながりや絆づくりに焦点を当て、情報の発信や取組の支援を行っているところでございます。その一環として、中野区シティプロモーション事業助成制度における募集を行い、審査の上、助成事業を決定しましたので、御報告いたします。

 1、助成対象事業ですが、こちらにお示しした三つの区分につきまして、対象団体、助成率、助成上限額、営利の可否を定めてございます。

 2、助成予算額は200万円でございます。

 次のページ、3、事業の募集・応募ですが、募集期間と募集方法はこちらにお示ししたとおりでございます。応募数は19事業で、申請総額は428万2,713円でございます。

 4、助成事業の審査ですが、別紙1の審査基準に基づき組織内に審査会を設置し、申請事業の審査を実施いたしました。審査の結果、交付を決定した事業数は12、交付総額は200万円の予定でございます。

 5、スケジュールですが、今月より交付を決定した団体からの請求に基づき助成金を交付いたします。来年3月末までに各団体で事業を実施し、その後、区は実施報告書の提出を受け、内容の確認を行います。

 6、その他でございます。当事業助成のほか、事業者・団体、区民等との協働による取組として、ナカノミライプロジェクト(ワークショップ)を実施いたします。新型コロナウイルス感染症の影響下における地域貢献などをテーマに、区内6事業者の参画により、今月からワークショップを開催し、取組を検討します。来年1月下旬に報告会を開催し、具体的な取組成果を発表する予定でございます。

 報告は以上でございます。

委員長

 ただいまの報告に対し、質疑はありませんか。

市川委員

 御報告ありがとうございました。申請が19事業だったんですね。それで、通って、交付決定された事業が12ということで、これ、七つ、事業が落選されたということなんですけど、七つの事業はどういった事業だったのか。また、なぜ落選されてしまったのか、ちょっと教えていただけますか。

高村企画部広聴・広報課長

 残り七つにつきましては、1ページ目の助成区分でいいますと、いわゆる中野を元気にする事業の営利型が三つ、それから公益型が三つ、中野大好きナカノさんを活用する事業が一つでございます。内容はそれぞれでして、例えばナカノさんを活用する事業でしたら、ナカノさんを使ったデザインマスクを作るですとか、それから営利型の事業ですと、いわゆる中野のローカル観光ガイドをつくるだとか、そういったもの。それから、いわゆる公益型については、日常の地域を活動するような、花を植える活動ですとか、そういったものの提案がございました。

 それで、その理由ですが、別紙1の3ページ目になりますけれども、この審査基準に基づいて審査をしております。やはり大きな点としては、1番目のシティプロモーションとしての推進性と、それから二つ目の事業の波及効果、広く一般の区民の方に効果を及ぼすということ。それから、今回で言いますと、6番目の区分の配点項目で、いわゆる中野を元気にするというようなことがありますので、この点で点数が至らなかったということになります。

市川委員

 その中で、以前も課長から、ナカノさんの取扱いと今後のシティプロモーションの考え方という御報告を、前回、前々回だったかな、していただいたときに、これ、ナカノさんの活用の仕方についても広聴・広報課に事業が移ってきて考える、検討する、再検討するというお話があったと思うんですね。そこで話を伺っていたのは、ナカノさんは、シティプロモーションのメインの入り口というところではなくて、中野に興味を持っていただく一つのきっかけとなる、そういった事業にちょっと変更していくというお話だったんですけど、これを見ると、ナカノさんを使うと何か配分が高いように、僕には見えるんですね、これ。それってどうなのですか。そうすると、ナカノさんを使うと事業認可がされやすくて、それ以外だとちょっと落選しやすいのかなというふうにも、この一番後ろのほうを見ていても思うんですよ。(「半分だな」と呼ぶ者あり)半分ぐらい、これ、ナカノさんを使われていると思うんですけどね。そうすると、ナカノさんを使わないと、シティプロモーション事業として交付してもらえないんじゃないかなというメッセージにもなると思うんですけど、いかがですか。

高村企画部広聴・広報課長

 委員の御指摘のとおり、前回、6月のこの特別委員会で御報告したとおりで、ナカノさんは、今後はやはり自走させていって、区民の方ですとか事業者・団体が使うものなので補助的ツールというふうに考えております。ですので、当然その考えは変わりがありません。ですから、1ページ目の助成率については2分の1という形にはしてございます。加えて、今回、中野大好きナカノさんを活用した事業が、結果としては一番多い形になったんですけども、助成額としては少ない、ほかと比べて多いということでもありませんし、また今後については、大分この活用事業を使わない形で自発的につくられるものが増えてきていますので、この辺については今年度限りで十分かなというふうに考えてございます。

市川委員

 額が多ければ、少なければということではなくて、区民の皆さんが今後、例えば営利でも非営利でも、中野のシティプロモーションだったりとか中野区に何か役に立てないかというふうにいろいろ皆さん考えてくださっていると思うんですよ。そういう中でこういうふうに資料が出ると、その額がどうのこうのじゃなくて、ナカノさんを活用しないとそういう助成を受けられないんじゃないかな。要するに、そういう事業を今後やっていきたいなと思っていただく、その活力というものを大きく損なう可能性があるんじゃないか。そうすると、先ほど課長がおっしゃった、補助的ツールと言いますけども、逆に興味を損なわせるツールになってしまうんじゃないかと思うんです、ナカノさんが。今後そういうことを続けるとですね。そういったところはやはりしっかり考えていかなければならないし、区民に対してどういうメッセージを発してしまうのかというところも含めて考えていかなきゃいけないと思うんですけど、いかがですか。

高村企画部広聴・広報課長

 先ほどもお話ししましたとおり、補助的ツールという考えは変わりませんので、今年度こういった形で助成の募集をして審査をした中で、やはり日常の事業者の活動ですとか、まだ初動期なんだけれどもここで助成をすると今後伸びていくだろうというような、こういった事業に焦点を当てるべきだというふうに区のほうでも考えてございます。ですので、ナカノさんについては、助成については今年度限りというふうに考えてございます。

平山委員

 ごめんなさい、気になる発言があって。ナカノさんの助成については今年度限り、ナカノさん以外の助成は続けるんですか。

高村企画部広聴・広報課長

 そちらについては、予算編成を検討する中で今回の検証もしながらどうするか、区として考えていきたいと考えてございます。

平山委員

 よく検討していただいて、要は、ナカノさんを外しちゃって、でも中野を元気にする助成事業だけ残ってしまうと、もうほとんどそれは産業振興の仕事なんじゃないのかなと。要は、本来の広報がやるべきシティプロモーションというものをもう1回見直してやっていかないと、どうしても今やっている事業ってやっぱり継続したいという思いは強く分かるんですけど、ナカノさんを削っちゃったら、もうそれは広報でやるべきなのかどうかということも含めてよくよく検討していただきたいなと思うんですけど、どうですか。

高村企画部広聴・広報課長

 委員御指摘のとおり、いわゆる商店街振興ですとか産業振興という部分、あと一方で公益助成ということもあります。なので、このシティプロモーションにおける助成事業というのはどういうものであるべきかですとか、本当に区として財政投資すべきものであるかとか、その辺も検証しまして予算編成の中で考えていきたいと考えてございます。

委員長

 他にございませんか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 なければ、以上で本報告については終了いたします。

 次に、4番、新庁舎整備事業の進捗状況についての報告を求めます。

 なお、本報告は常任委員会で報告済みでございます。

中村総務部新区役所整備課長

 それでは、新庁舎整備事業の進捗状況等につきまして、御報告申し上げます。(資料5)

 総務委員会でも報告してございます。

 資料を御覧ください。

 初めに、1番、これまでの主な経過でございます。新庁舎整備につきましては、本年3月に契約締結を行い、現在実施設計を進めているところでございます。

 続きまして、2番、実施設計についてでございます。

 (1)基本設計からの主な変更点でございますが、新庁舎1階の生活保護に関する窓口及び上層階の生活保護に関する執務スペースは別施設へ移転することとし、4階の会計室及び金融機関、文書集配室を1階へ配置することとしました。

 続きまして、(2)変更理由でございます。生活保護に関する窓口は、高度なプライバシー性を確保する等の観点から、新庁舎1階の独立した区画に配置することとしておりましたが、今後の生活保護の受給者増に対応できるよう、スペースを柔軟に変更できる施設へ移転することとします。また、生活保護に関する執務スペースは、配置レイアウトの関係上、上層階へ配置しておりましたが、窓口スペースとの分離により事務効率の低下が見込まれることから、窓口と執務スペースを近接配置できる施設へ移転することといたします。

 続きまして、3番、近隣説明会についてでございます。東京都中高層建築物の建築に係る紛争の予防と調整に関する条例に基づき、近隣説明会を実施いたします。説明会の資料につきましては、別紙1を御覧ください。

 別紙でございますが、1ページ目は計画の概要でございます。2ページ目から5ページ目にわたりまして、配置図、平面図を掲載してございますので、御確認ください。

 続きまして、6ページを御覧ください。6ページでございますが、東西南北から見た新庁舎の立面図でございまして、外装は環境に配慮し、太陽光パネルのほか、日射等を抑制するパネルの設置を計画してございます。

 続きまして、7ページにつきましては新庁舎の断面図でございます。

 続きまして、8ページを御覧ください。新庁舎建設前後の周辺の風環境についてでございまして、新庁舎建設後も全てのポイントでAからBの評価に収まっており、問題のない結果であることを示してございます。

 続きまして、9ページを御覧ください。こちらは新庁舎の建設により生じます日影を示した図でございまして、建物の影が最も長くなる冬至の8時から16時までの8時間の日影を示してございます。

 本文にお戻りください。

 続きまして、4番、今後のスケジュールにつきましては資料のとおりでございます。

 最後に、5番、その他でございまして、別紙2の新庁舎イメージパースを御覧ください。こちらでございますが、新庁舎の完成予想図でございまして、このパースは建物の南西からの視点でございますので、御確認ください。

 御報告は以上でございます。

委員長

 ただいまの報告に対して、御質疑ありませんか。

ひやま委員

 重複の報告ですので、端的に質問させていただきます。

 基本設計からの変更ということで、生活保護の窓口とあと執務スペース、これを変更、移転するというふうなことでありましたが、生活保護というものは、言うまでもありませんけれども、生存権を保障するための制度であって、本当に最後のセーフティーネットなわけですよね。その取扱いについて、これまでも極めて慎重にやっぱり取り扱わなくてはいけないということを申し上げてきましたけれども、この移転先がまだ未定ということで、こういう問題、移転先は分からないんだけれども、とにかくまず移転をするんだと。こういう姿勢というか、ちょっと短絡的というか、これについて担当さんはどういうふうなお考えなのか、ちょっとそこをお聞かせください。

中村総務部新区役所整備課長

 基本設計時点では、生活保護に関する窓口を新庁舎の1階に設置していたわけでございますけども、今後の受給者増にしっかりと対応するには1階だと手狭であると判断いたしまして、このように考えたものでございます。

ひやま委員

 これ、未定というのは、これはまだ本当にどこか分からなくて、どこか当てというか、候補地はあるんですか。

石井企画部企画課長(企画部参事事務取扱)

 現在検討中でございまして、今後用途の廃止が見込まれる施設ということを候補に検討しているところでございます。

ひやま委員

 それで、今後の受給者の増加に対応できるようにというふうな、理由の1番に挙げられておりますけれども、ただ受給率で見ると、中野の場合ですと平成27年度以降減少していっているんですよね。受給世帯と人員で見ると、確かに微増しているんです。ただ、それも基本設計の段階でそれは分かっている話で、なぜ今このタイミングで、増加するからスペースが必要なんだ、だから移転なんだと。なぜ、今、このタイミングでそういう判断をされたのでしょうか。

中村総務部新区役所整備課長

 基本設計時点では1階のスペースを考えておりましたが、今、委員から御指摘ありましたが、今後の受給者増にしっかりと対応できるようにするためには1階であると手狭であると考えまして、このように考えたものでございます。

ひやま委員

 それで、理由の二つ目のところに、執務スペースのところで事務効率の低下が見込まれるということで書かれておりまして、確かにそういう側面というものは当然あるんだろうというふうに思うんですが、ただ、区として考えなくちゃいけないことというのは、つまり利用者にとっての利便性とか、要するに例えばワンストップでそこで解決できるとか、利用者の目線でやっぱり考えなくちゃいけないと思うんですよね。それで、今回の御報告には、その利用者の利便性とかメリットというものがどこにも書かれていないんですけれども、その辺は担当としてはどういうふうに考えていらっしゃるんですか。

中村総務部新区役所整備課長

 ただいま御指摘で出ましたが、庁外移転することによりまして来庁者の利便性が低下することがないということはしっかり考えなくちゃいけないというふうに思ってございます。庁外移転した場合でも利便性が低下しないように、仕組みや連携の方法については今後検討してまいります。

ひやま委員

 生活保護って、私のところにも様々な方が御相談に来ているんですけれども、やっぱり単に経済的な問題じゃなくて、本当にいろんな課題が積み重なってというか、皆さん複合的な問題を抱えていらっしゃる方が本当に多いんですね。そういう意味では、本当に窓口なんかでも単に給付するという、それだけの話じゃなくて、例えば障害とかあるいは子育てとか、本当に横断的な対応で本来は窓口としてはやらなくちゃいけない問題だと思うんですね。ただ、今回のこの計画だと、本当にそれができるのかどうかというのが非常に心配なところがあるんです。その点については、今後の計画でどのようになるかはちょっとお答えになれるか分かりませんけれども、やっぱりそこは横串を刺して、横断的なきちんとした相談体制ができるような窓口にしていかなくちゃいけないというふうに思いますけれども、そこはどういうふうに担当としてお考えですか。

滝瀬新区役所整備担当部長

 庁外移転ということでお話をさせていただきまして、生活保護サービス、福祉事務所の機能ということでございますけども、少なからず、移転先の施設は未定ということでございますが、大本基本設計で1階に配置することとしていた窓口ですね、それから上層階に整備することにした執務関係、それが一体となって移転先で機能するということは決定しております。こうしたことと併せて、新庁舎での、例えば困窮者の相談窓口、こういったものも移転させるかということについては、著しいサービスの低下が起こらないためにも、例えば一部の相談機能は残して、他の高齢者サービスとの一体的な相談に応じるとか、こういった機能低下を起こさない、サービスの低下を起こさないような検討につきましては、今後、全庁的に、例えば健康福祉部門であるとか企画部門、それから組織、こういったものの全体的な総合的な検討、こういった場を設けつつ検討していきたいというふうには考えているところでございます。

ひやま委員

 ありがとうございました。本当に繰り返しになるんですけど、生活保護というものは単に給付だけという話ではありませんので、ちゃんとそこは横断的にやっぱり対応できるような形できちんとした窓口機能というものをつくっていただくように、これは強く要望しておきます。

渡辺委員

 私も、今のひやま委員と共感する部分もあり、ちょっと違和感を感じた報告かなと受け止めております。

 まず、確認したいんですけど、こういう生活保護に関する窓口を庁舎外で専門的に受付しますというような事例ってどの程度あるのかなということをちょっとお聞かせください。

中村総務部新区役所整備課長

 ただいまの委員の御質問でございますが、23区につきましては、本庁舎内に福祉事務所があるのは10区でございまして、本庁舎と福祉事務所が別施設なものは9区でございまして、それ以外の4区は本庁舎内に福祉事務所の一部の機能があるといった区になります。

渡辺委員

 別での区が9区あるということなんですけど、それはどういったことでそういうふうに別にしているのかという、そういうことは確認しましたか。

中村総務部新区役所整備課長

 これまでの各区の事情等はあると思いますけれども、最近の事例で申し上げますと、渋谷区、豊島区、比較的新しく新庁舎に移転をしましたが、そちらの二つの区につきましては庁外移転と同時にそのような機能を別に移してございます。

渡辺委員

 分かりました。今回、今後生活保護受給者が増えることに対応できるようにというふうに理由として書いているんですけど、なぜ今さらというのがあるんですね。それはもう事前に予測していればそういう話をもっと早くから公開すべきですし、今、実施設計に入った段階でこの理由を出すというのがどうしてもちょっと違和感があるんですけど、なんで今さらこんな理由をつけて移転させようと思ったのですか。

滝瀬新区役所整備担当部長

 課長からるる御説明させていただきましたが、実施設計を進めるに当たりまして、再度全体の庁舎の構成を精査する中で、改めてこの生活保護の受給者増、将来の人口推計から見た受給者増ということを踏まえまして、これは移転をした上でのサービスの拡充といったような方向性がよろしいのではないかということで移転の方向を決定したというものでございます。

渡辺委員

 ですから、何で今、そこで精査して、今後生活保護の受給者が増えるだろうという予測の理由でというのが、この今のタイミングはおかしいんじゃないかという話をしているんですよ。今じゃなくて、その前から分かることなんですよ。本当にそれが、受給者が増えるかどうかということだって、今後、予測であるからはっきりと分からないわけですよね。何でこのタイミングで、この事情で、じゃあ移転しましょう、場所はまだ決まっていませんけどということになっているのかという明確な理由をもう1回教えてもらっていいですか。

中村総務部新区役所整備課長

 基本設計策定後につきましても、様々区民サービスの機能の検討をしてまいりまして、この変更のタイミングになり、実施設計に反映して報告するタイミングが今回になったものでございます。

渡辺委員

 もっと言うなら、例えば社会福祉協議会とかほかのところが庁舎の中に一緒に入ってくるとか、そういういろんな再編といいますか、新しい庁舎になることによっていろんな組織とか団体とかが入れ替わり立ち替わりというふうなことになる中で、生活保護受給者の窓口を外に出しましょうという結論になったプロセスというのも正直ちょっとよく分からないんですよ。高度なプライバシーを確保するというふうな観点と言いますけども、じゃあ別の場所のところに移しましたということは当然公になるわけですし、そこに生活保護の人が来るんだなということで、結局、そこへ来た人、もしかしたらそういう生活保護の人なのかということで、別にほかの場所に移転されたからといってプライバシーが確保されるというふうなこともどうなのかなと。別に庁舎であろうが、別のところであろうがあんまり変わらないんじゃないのかと私は思うんですけど、その辺はどのようにお考えですか。

中村総務部新区役所整備課長

 委員御案内のとおり、生活保護の窓口や執務場所というものがどこであるかというのはなかなかセンシティブなところもあるわけなのですが、少なくとも新庁舎の実施設計の際に再度精査したところでございますと、やはり受給者数の増という部分では基本設計で配置を予定していました執務スペース、それから窓口スペースというものはどうしても手狭になるというようなことを踏まえた上で、移転後の別な場所での一体的な策の展開というものが適しているというような判断をしたものでございます。

渡辺委員

 これ以上質問しても同じような答弁しか来ないのかなと思うんですけど、ちょっと私は、今回のこの決定というのはやっぱり区民感覚としては違和感があるし、生活保護の受給増を見越してという理由も正直あんまり納得することはできないというふうなことだけ申し上げておきます。以上です。

吉田委員

 新庁舎イメージパースなんですけど、私、建設委員会とかに入っていないので初めて見たんですけど、これはどれぐらいの熟度のものなんですか。

髙田総務部施設課長

 熟度といいますと、実施設計の今は中盤ですので、中盤の熟度というところでしょうか。ここから大きく変わるということはないですけども、今、外壁のトレリスの部分に関してはまだ検討を進めておりますので、そこの部分は変わると認識しております。

吉田委員

 断面図にもこの表面のひし形みたいなものがいっぱい出てくるので、今も答弁があったように、ある程度これで大きく変わらないという御意見なんですけど、僕は、これね、嫌だなと見た途端に思いましたね、とげとげしくって、寒々しくって。これ、青空が背景になっているから、何か涼しげに見えるかもしれないけど、曇天の冬なんかもう寒くて、こんなのだと区役所に来たくなくなりますよ、一般の区民は。もっと中野にふさわしい、柔らかい、区民が集いやすい、気軽に立ち寄りやすいような柔らかいイメージ、こんなひし形のとげとげしたものじゃなくて、白と黒で何か全体とかを見ても灰色にしか見えないような、ちょっとここは変えてほしい。

中村総務部新区役所整備課長

 こちらはイメージパースでございまして、素材につきましては太陽光パネルや日射抑制、視線配慮の幕の設置を考えておりますので、区民の皆様にも親しみやすい庁舎になるよう検討してまいります。

吉田委員

 機能とか中身について一生懸命御議論されて、大変私も、皆様の御議論は納得し、頼もしいなと思いつつお聞きしているんですけど、この外観というものはすごく大事で、これについても本当はコンペをしたほうがいいぐらいの、中野の象徴、シンボルというか、中野区を代表する建物なんですから、もうちょっと区民のイメージを募集するとか、ちょっとこれはひどいなと思います。意見って答弁が難しいかもしれないけど、ちょっとこのとおりに行かれるとすごく嫌だなと。温かい、柔らかい、区民に寄り添うようなイメージしていただきたいと御要望申し上げますが、何かコメントありますか。

中村総務部新区役所整備課長

 このパースからの大幅な変更は難しいと思いますけれども、今後とも親しみやすい新庁舎の建設を目指してまいります。

長沢委員

 他の委員の皆さんも聞いたところであり、また総務委員会もあるので、ちょっと確認の意味で聞かせてください。

 生活保護に関する窓口のところです。ここで言うところの、窓口と執務スペースの近接設置ができる施設へということがあるんだけども、現行の生活保護の窓口、福祉事務所でもいいと思いますが、窓口と執務スペースはどういう状況になっていたんでしたか。

中村総務部新区役所整備課長

 現庁舎での生活援護課の配置でございますが、2階と5階と7階にまたがって事務のほうを行ってございます。

長沢委員

 新しいところへ行くから、できるならば近接の設置が望ましいだろうという考え。しかしながら、現行においても窓口や執務スペースはそういう形で3か所に置いてやっているということであるんですね。

 それと、高度なプライバシーを確保するということで、これは本当に大事なことだと思っています。現行においては2階のところなんだけども、ちょっと正確さは欠けるかもしれないけども、あまり区民との――区民とのというか、皆さん区民だけども――言ってみれば、保護受給者なり、相談者と、要するに交わる機会というものはあまりないと、現行。そういうふうに理解していいですか。

中村総務部新区役所整備課長

 現庁舎の構造上、あまりほかの区民の方と交わることは比較的少ないというふうに思ってございます。

長沢委員

 先ほど渡辺委員からの御質疑だったと思いますが、23区の現況について、現在、新庁舎からの移転をしたという渋谷区の例がありましたけども、含めてなのですが、福祉事務所単独で、要するに庁内じゃなく、施設として設置しているという区はあるんですか。

中村総務部新区役所整備課長

 福祉事務所の概念、福祉六法で様々な法に基づく福祉事務所があると思いますけども、すみません、単独で生活保護に関する福祉事務所を設置しているかどうかについては、担当のほうでは承知してございません。

長沢委員

 そうすると、具体的には出ていないけども、今回の委員会の中でも、いわゆるその施設の現行の機能を廃止するとか、もう既に廃止したとか、そういうところがあって、それは先ほどの企画課長のほうの御答弁の中でもそういったところを想定しているのかなというお話だけれども、これは、そうなると、単独での生活保護を扱う事務所単体としてというのではなく、どこかとやはり機能としては施設的には一緒にすることは考えているということでいいんですか。

石井企画部企画課長(企画部参事事務取扱)

 様々検討しているところでございまして、生活保護単体ということもあるでしょうし、他の部署と一体のほうが機能的にいいという考えもあるかと思いますので、そういった観点も含めて検討しているところでございます。

長沢委員

 先ほどひやま委員のほうからも言われたけども、渡辺委員も言われたかな、要は、変更理由というかを見ても、しかもこの時期でということで、庁内には入らないでほかのところだと言うけど、その場所さえも、あるいは単体で入れるかも、そういうことは全くこれからだというお話で、これでじゃあ進めますというのは、これはやっぱり到底納得できない話なんですよ。しかも、ここで言っていることの、1番でいうところは、いわゆる執務との……ああ、1番じゃない、2番でしたね、近接配置で、それのほうがより仕事をされるワーカーさんや職員の皆さんにとってやっぱりいいとは思いますけども、しかしながら、実際には区民の皆さん、生活保護を受給されている、あるいは相談者の方、そういった方々のアクセスであるとか、あるいはもう生活保護そのものには権利としてやっぱりどうしていくのかということを考えるならね、やっぱりこれって、はい、そうですかと言うわけには到底いかないと思うんですよ。少なくともアクセスの問題で言うならば、じゃあもっと配置しましょうよと。場所で、1階にもし入らない、あるいはプライバシーの確保もなかなか難しいとか、そういうことであるなら、執務のスペースを取るのも難しいとかあるならば、もっと考えればいいと思うんですね、どこかの施設じゃなく。例えば、複合的にも。僕、今実際にすこやか福祉センターとか、どういう余裕が、それこそさっきの報告じゃないけど、冗長性がどうあるのかというのは明るくないけども、分からないけれども、例えば4か所の、今後5か所の、そこのところに福祉事務所として設置するということだってあると思うんですよね。よくよく、これはね、やっぱりちゃんと検討をもちろんしていただきたいと思います。これ、最後に要望しておきます。

いさ委員

 別紙の8ページ、9ページのところ、新庁舎建設前後の周辺の風環境と日影図のところなんですけれども、これ、前も委員会でやり取りをしていると思うんですが、近隣で大きなマンションの建設の計画があるわけですね。ちょうど西側裏のところは、今回報告になっている中野四丁目地区マンションの再生まちづくりで報告される。それで、通りの向かい側が新北口西エリアということで、ここも踏まえて環境は変わってくるんじゃないのかというのが近隣の皆さんから出ていた声だということで、これをどうするのかと聞いたと思うんですけど、そうした計画が出てくる、はっきりしてくる中で、改めてこれ、もう一度調査する可能性はあるのでしょうか。

中村総務部新区役所整備課長

 こちらの風環境と日影図でございますが、新庁舎の建設を想定した時点での図になりまして、その後の計画等はまだ未定というふうに聞いてございますので、それに合わせてしっかりと説明のほうをしていきたいと考えてございます。

委員長

 他に質疑はありませんか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 質疑がなければ、以上で本報告については終了します。

 委員会を休憩いたします。

 

(午後3時07分)

 

委員長

 委員会を再開いたします。

 

(午後3時25分)

 

 5番、中野四丁目地区マンション再生まちづくり計画(案)についての報告を求めますが、これは常任委員会で重複の報告となっております。御承知おきください。

松前まちづくり推進部中野駅周辺まちづくり課長

 中野四丁目地区マンション再生まちづくり計画(案)について、御報告させていただきます。(資料6)

 このマンション再生まちづくり計画につきましては、本年1月20日の当委員会で、その制度の概要、あと計画の考え方、こちらを報告させていただいております。今回は、まちづくり計画(案)として、東京都の定める書式に沿って取りまとめたものを御報告させていただきたいと思います。

 この制度そのものは、まちづくりと連携して、旧耐震基準の年代に建築された民間マンション建替えを促進し、安心・安全な都市の実現、良好な市街地環境の形成を図る、こういったことを目標として定められた制度でございます。別紙1に、その制度概要、これは前回もおつけしたものと同じでございますが、添付させていただいておりますので、後ほど御確認ください。

 早速、1番、まちづくり計画(案)の内容でございます。別紙2を御覧ください。

 地区名称、中野四丁目地区。位置、面積は、御覧のとおりでございます。

 まちづくりの目標は、るる書いてございますが、下の数行に要約されておりまして、マンション再生まちづくり制度を活用した分譲マンションの再生、市街地再開発事業等を適切に進めていくことにより、四丁目地区全体で災害時にも安全なオープンスペースの整備による防災性の向上、魅力的なにぎわい空間の創出、これらを図っていくことを目標としてございます。

 まちづくりの方針です。「基本方針」、「公共施設等の整備の方針」、「建築物の整備の方針」、大きく三つくくっておりますが、公共施設につきましては、歩行者デッキあるいは歩道状空地等を整備し、安全で快適な歩行者ネットワークを形成すること等を記載してございます。また、建築物に関連いたしましては、立地の特性を生かし、土地の合理的かつ健全な高度利用を図った建築物の整備、また地区内外へにぎわいを連担させる、そういったことに配慮して、建物の低層部にはにぎわい施設の配置を検討する。また、旧耐震基準の年代に建設された分譲マンションの再生を含む建物の更新、これらを進めて、避難場所である「中野区役所一帯」の機能をより高める、こういったところを方針として掲げてございます。

 次のページは位置図ということで、今回、推進地区としては四丁目全体を捉えているところでございます。

 また、次のページには計画図といたしまして、中野四丁目全体につきまして、この黒い実線の矢印は歩行者動線のイメージ、またにぎわい軸のイメージ、そしてこの計画図の中に、斜め矢印の網かけをかけた建物が三つございます。そのうち、四季の都市(まち)北東エリアの中に二つ、そして四丁目西地区に一つございますが、これらが旧耐震基準時代に建設されたものに該当するマンションであるといったところになってございます。今後、これら三つ、そのものが全て対象になるという考え方ではなく、この中で特に四季の都市(まち)にあるマンション、これらにつきましては、基本的にはこの中野四丁目地区については再開発等促進区を定める地区計画、これがこのエリアにも適用されているところでございますが、そこでまちづくりを進めている中で建替えをしていく中でこの再生地区に指定されれば、この2棟のマンションが建替えの事業計画、これを策定した際には、その内容をしっかり審査をして、さらなる容積率の緩和、これにつなげていく制度であるというところで御理解をいただきたいと思います。

 また、ここで頭紙に戻っていただけますでしょうか。

 2番、今後の予定でございます。今回、この計画を取りまとめ、今後、中野区が東京都に対しまして、このまちづくり計画の認定及びマンション再生まちづくり推進地区の指定、これらの申請をしていきたいと思います。申請の後、審査をされて、地区の指定が行われた際には、該当するマンションの事業計画、それらの審査といったようなところにつながっていくものでございます。

 報告は以上でございます

委員長

 ただいまの報告に対して、質疑はありませんか。

長沢委員

 ありがとうございます。

 御説明いただいた、四丁目のこの地区の中で対象となる現行のマンションとして三つあるんだけども、そのうちの北東のエリアの二つについての対象として今検討しているということで、それで、今後の予定ということで、東京都に対して再生まちづくりの推進地区指定の申請を行うとあるんだけども、これは、申請をした後に当該の2棟のマンションのところには情報提供みたいな形にしていくのか。それとも、そうではなくて、いや、こういうものがもう既に御報告も、1月でしたっけ、いただいて、そういったことを元に、もう既に当該の管理組合等に一定情報提供もする、あるいはコロナ禍の、要するに合意形成はもう取っていると、そういうふうに考えていいのかな、どうなのでしょうか。

松前まちづくり推進部中野駅周辺まちづくり課長

 四季の都市(まち)北東エリアの当該マンションにつきましては、もう警大跡地の開発の頃からもう十数年にわたりいろいろな意見交換、情報共有をしているところでございます。まず、そもそも促進区に入ることについての合意形成、それらの中で具体的にこのマンションは既に建替えの検討を始められているところがございます。さらに、この制度自体は平成29年に制度が成立したものでございまして、こういった制度があるといったようなところにつきましても当該マンションの皆さんについては既に承知をされているところでございます。

長沢委員

 当然ながら、これ、建て替えて、一定のインセンティブ、補助金みたいものがあるんだけども……あっ、そうじゃないのか、これ。いずれにしても、決定というか、これを申請して、東京都のほうで、これは何ですか、許可、届出なのか、認可ということになるのかな、ちょっとその辺が。申請をしたら、この指定はされるものとして理解していいんですか。

松前まちづくり推進部中野駅周辺まちづくり課長

 東京都とは、この制度活用についていろいろ協議を踏まえた上でこのような計画案として取りまとめをしてございます。したがって、この案を今後申請し、計画の認定、そしてこの四丁目地区の指定、これは厳正に東京都の審査会において審査をされるものでございますが、指定されることを目指して、今回申請をしていくものでございます。

長沢委員

 分かりました。それで、スケジュールというか、その手順なんだけども、そうなると、当該のところではこういうような申請のものでできますと。晴れて、晴れてというか、これに基づいてできるとなったときに、じゃあ建替えといざなるときにおいては、それはそれとして管理組合なんかの総会か何かを開いて、こういうふうに建て替えていきましょうと、それはそういうことになっていくのかな、流れとして。もう先ほどの、合意形成はできていますというから、ずっと区とも相談というか、いろいろ協議をしていたから、そういうのは状況としてはそういうことなのかなと。ただ、やっぱり決めるというところは、それはそれぞれの団体として総会か何かを開いて、それでやっていくと。そういうことになるんですか、建替えですと。

松前まちづくり推進部中野駅周辺まちづくり課長

 既に四季の都市(まち)のこの二つのマンションにおきましては、それぞれの管理組合におきまして建替え推進に係る決議がもう取られておりまして、既に検討が進められているところでございます。

吉田委員

 この中野四丁目地区マンション再生まちづくり計画の区域としてこの地図で示されている、広範な中野通りから杉並の区境まで示されているわけですけれども、それで、今回の計画を認定してもらう目的の場所というのは、中野中の東側にあるこの二つのマンションが一応目当てということなのでしょうか。中野都税事務所の南にもあるところは今回対象じゃない的なお話をちょっとお聞きしたんですけど、ちょっと確認で教えてください。

松前まちづくり推進部中野駅周辺まちづくり課長

 実際、こちらの制度は、旧耐震時代のマンションの建替えの促進といったところをひとつやっているところでございまして、まさにこの計画図にあるように、中野四丁目全体では三つが旧耐震時代、そのうち中野四丁目西地区、区役所の北側の街区ですね、こちらにも一つございますが、こちらは既に市街地再開発準備組合が設立されておりまして、市街地再開発事業の検討がなされているところでございます。したがって、このマンションが単独で建て替えるというものではなくて、この四丁目西全体での面的整備が検討されているということから、この制度の適用の対象にはならないというところでございます。

吉田委員

 分かりました。だから、今回、計画の認定を広い範囲でするけれども、この中で今回適用の対象になるのは、この中野中の東側の2棟で、都税事務所の南のほうはもう既に再開発の計画があるから、線には入ってくるけど、適用はしないという理解でいいんですかね。

松前まちづくり推進部中野駅周辺まちづくり課長

 おっしゃるとおりでございます。

委員長

 他にありませんか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 なければ、以上で本報告について終了します。

 次に、6番、中野駅周辺地区駐車場地域ルール(案)についての報告を求めます。

 なお、これは、常任委員会と重複事項でございます。

石原まちづくり推進部中野駅地区・周辺基盤整備担当課長

 それでは、中野駅周辺地区駐車場地域ルール(案)について、御報告いたします。(資料7)

 この件につきましては、建設委員会で御報告をしているところでございます。

 このたび、区では、中野駅周辺地区のまちづくり事業進捗と合わせまして適切に駐車施策を進めることを目的として、中野駅周辺駐車場地域ルール(案)を取りまとめました。

 1、駐車場地域ルールについて、御説明いたします。こちらのルールにつきましては、東京都駐車場条例に基づき、駐車場整備地区のうち駐車場整備計画が定められている区域において地区特性に応じた駐車施設の附置に関する基準のことです。この基準に基づきまして、知事が認める場合に、地域のための駐車スペースの確保など、公共貢献を前提とした駐車施設の台数軽減や集約設置が可能となるものでございます。

 2、中野駅周辺地区での駐車場の課題と駐車場地域ルールの主な取り組みについて、御説明いたします。中野駅周辺における駐車場の課題には、駐車場利用率の不均衡により需要と供給のアンバランスが生じていること。中野五丁目地区の土地利用の状況といたしましては、建替えに伴い敷地内に駐車場を整備すると、歩行者ネットワークの分断やにぎわいの低下が生じ、中野五丁目らしい界わい性が損なわれるおそれがあること。また、中野通り沿いでの路上荷さばき駐車が多数存在していることによる影響などがございます。これらの課題に対しまして、駐車場地域ルールでは、附置義務台数の適正化、附置義務駐車施設の隔地・集約化、荷さばき駐車施設の集約化・共同利用などに取り組んでまいります。

 3、駐車場地域ルール(案)について御説明いたしますので、別紙1、概要版を御覧ください。

 1番、こちらはルールの目的でございますが、地区特性に応じた駐車施設の整備基準を定め、地域と行政が一体となって駐車施設の適切な確保等を図りまして、利用者の利便性の向上や良好な交通環境の形成を図るものでございます。

 3、適用地区でございますが、こちら、図の赤く囲われました中野駅周辺駐車場整備地区に指定された区域でございます。

 4、基本的な枠組みでございます。附置義務台数の適正化、また駐車施設の隔地・集約化、中野通りや早稲田通りの特定路線への駐車施設出入口の設置、また集約荷さばき駐車場の整備促進などでございます。

 次に、5、対象となる駐車施設でございますが、こちらにつきましては東京都駐車場条例に基づき、附置が義務付けられた駐車施設でございます。なお、こちらにつきまして、既存建物の駐車施設も含むものでございます。

 6、台数の基準でございます。附置義務台数の適正化のため、一般駐車施設や障害者用駐車施設、荷さばき駐車施設の台数について基準を設けます。一般駐車施設の台数につきましては、駐車場地域ルールの適用を受けようとする者から提案を受けた台数に対して、地域の駐車実態や地域まちづくり貢献策の実施内容を踏まえ、附置義務台数を減免してまいります。なお、台数の基準に係る詳細につきましては、別途、運用基準で定めてまいります。障害者用駐車施設は、都条例に基づき、1台以上確保いたします。また、荷さばき駐車施設の台数につきましては、地域の駐車需要に応じた適切な台数を確保するため、都条例に規定する附置義務台数の上限値は適用いたしません。

 なお、こちらに記載しております運用イメージ図につきましては、想定される運用の考え方を記載しております。具体的な基準につきましては、今後、運用基準を作成する中で決めていくものでございます。

 ページをおめくりいただきまして、裏面、8、駐車場出入口の基準でございます。こちらは、安全・円滑な歩行者や自転車通行環境等の確保を実現するため、特定路線と指定する中野通り、また早稲田通りに係る駐車施設の出入口を抑制するものでございます。具体的には、特定地区として指定する中野五丁目内の敷地で中野通りに面する部分は原則として駐車施設の出入口を設けないこととし、早稲田通り及び中野五丁目内の敷地に面しない中野通りは出入口を設けないように努めることといたします。

 次に、9、10、駐車施設の隔地・集約化でございます。こちらにつきましては、図を御覧ください。一般車駐車施設は、中野五丁目内やまた小規模施設につきまして駐車施設の隔地・集約化による確保を推奨いたします。また、中野五丁目地区以外におきましては、敷地が中野通り、早稲田通りに面する場合やまた歩行者優先エリアに存する場合は隔地を認めるものでございます。障害者用駐車施設及び荷さばき用駐車施設は、中野五丁目内で敷地が中野通りのみに面する場合は隔地・集約化を推奨いたします。敷地が中野五丁目内でも中野通りのみに面しない場合や、また中野五丁目外で中野通り、早稲田通りに面する敷地につきましては、隔地・集約化を認めるものといたすものでございます。なお、障害者用駐車施設につきましては、障害者等が安全、円滑に移動できる経路が確保される場合に隔地・集約化ができるものといたします。

 続きまして、12番、地域まちづくり貢献策の実施でございます。地域ルールの適用を受け、附置義務台数を減免する者は、地域まちづくり施策の具現化に資する協力金の負担や隔地先としての駐車施設、集約荷さばき駐車施設の設置などの地域の課題に対応した整備のうち、両方またはいずれかを実施するものといたします。

 14番、地域ルールの運用体制等でございますが、適切な運用を行うための運用組織を設置し、地域ルールを審査する機関の指定を行います。運用組織などの運用体制につきましては、今後、運用基準の作成とともに検討を進めてまいります。

 頭紙にお戻りください。

 今後の予定でございます。10月に区民・事業者向け意見交換会を実施し、本年12月に駐車場地域ルールを策定いたします。その後、2021年度にかけまして運用基準の作成や運用体制の構築を行い、2021年度末に駐車場地域ルールの運用を開始いたします。

 御報告は以上でございます。

委員長

 ただいまの報告に対して、質疑はありませんか。

長沢委員

 ありがとうございます。これは、A3のほうを見て、別紙のほうですね、条文になっている部分、これは中野区としては要綱でつくるということになるんですか。

石原まちづくり推進部中野駅地区・周辺基盤整備担当課長

 こちらにつきましては、要綱で定めるものではございません。

長沢委員

 そうすると、ルールの策定ということで、中野区がつくる。それで、守らせるのは、そこの附置義務がある、本来附置義務があるのを減免したところ、地域ルールというところで、どういうものになるのか、関係が、そこはどういうふうに見ればいいんですか。

石原まちづくり推進部中野駅地区・周辺基盤整備担当課長

 こちらにつきましては、先ほど説明したように、東京都駐車場条例に基づき定める地域ルールでございまして、東京都の駐車場条例の中でこちらの地域ルール自体を知事が認めた場合に関しましてはそちらのほうでやっていくということですので、ある意味、東京都の基準、駐車場条例に基づいて進めていくものでございます。

長沢委員

 元は東京都の条例があって、そこで附置減免ができるということで、それについては、それぞれの自治体においてどういう形で、言ってみれば、減免台数なんかがあったら、それにふさわしい公共貢献をするかと、そういうものを決めていくということですね。

 それで、これは、要するに駐車場に関することなんだけども、この地域貢献といった場合、つまり附置減免をしたとかそういった場合においては、先ほど御説明では荷さばきの駐車であるとか幾つか言われていたけども、これは車に限ったものじゃないと駄目なんですか。例えば、やっぱり駐車場のって、今で言えば供給自身が需要を生んじゃっている側面もあるかなと。要するに呼んじゃう面もあるから、だから、そういう形で一定の数に限られたものというか、現行もう足りているというふうにも聞いているし、四季の森なんかも実際にはあまり活用が図られていない部分もあるし、全体の牌としてそういう面もあるしということも御報告いただいていたところだったので、それはいいのかなと思っているんだけど。例えば、その附置の減免台数のところにおいて、違うんだけども、自転車駐車場、まあ駐輪場だよね、例えばそういったもの、これはこれとして計画を持っているんだけども、先ほどもちょっと触れられた部分はあったけど、でもやっぱり今の実態からすると、本当にこう分散して、やっぱりそういう中ですることでいわゆる放置自転車解消も図られる、そういう面もあるんじゃないかと思って。その部分については、一定駐輪場なんかも、いわゆる自転車駐車場にそういったものもルールとしたためにということが、これはやっぱりあくまでも車のことで、そういうことはできないのでしょうか。

石原まちづくり推進部中野駅地区・周辺基盤整備担当課長

 こちらの地域貢献策につきましては、その地域の駐車場課題と交通課題に対するものでございますので、車に限らず、例えば自動二輪であるとかまた自転車等々、そういったものは提案によってではございますが、そういった課題に対応した施策であればということで協議の対象になります。

吉田委員

 ありがとうございます。この指定地区、適用地区の線引きをされていますけれども、減免されたエリアの人たちが別途ほかのところに駐車場を隔地・集約ということをする。この赤線以外のところに、減免じゃなくて、ほかのところにつくるという場合はつくるということなんですかね。どういうことですか。

石原まちづくり推進部中野駅地区・周辺基盤整備担当課長

 まず、台数の減免につきましては、本来そこに附置として設けなければいけない駐車台数自体を地域貢献等をやることによって減らすというものでございます。もう一つ、この地域ルールのほうでは、五丁目地区に関しましてはその地区の特性といたしまして商業エリアであったりとか狭小な道というところで車が入りづらいというところもございますので、そちらにつきましては隔地・集約を認める。それで、想定しておりますのは、その集約先につきましては大体おおむねその敷地から300メーター、こちらに資料のほうでも9番のところでちょっと記載はしているんですけども、その範囲内というところで見つけていただく、そういったところを想定しているものでございます。

吉田委員

 ごめんなさい、その300メートル以内というのが、この一番下の赤線、その地域ルール適用地区の中でということですかね。

石原まちづくり推進部中野駅地区・周辺基盤整備担当課長

 今、想定しているのは、こちらのほうの隔地に関しましては見つける場所があれば、赤い、この地区エリア外についても、そちらのほうは対象となるというふうには考えておりますが、具体的な、すみません、こちらの基準についてどういったところがよいかというところは今後運用基準のほうで実際には考えていくことになりますので、その地区の駐車場需要と、また隔地先等々も踏まえてどういったところになるのか、今、距離だけは決めておりますけど、具体的なところについては運用基準でさらに深度化していくことになります。

吉田委員

 これを確認したのは、300メートル以内とおっしゃいましたけど、300メートルって結構長い、広いというか、だからこの赤線の中で隔地は確保しなきゃいけないということで、ないならばいいんですけれども、この赤線のエリア内で確保することが望ましいみたいな考え方があるのであれば、ちょっとこの赤線の部分というものを、例えば四季の森公園ぐらいまで広げておいたほうがいいかなというふうに思ったわけです。というのは、よくあるのは、中野でも上高田球場の下に上高田球場に出入りする人たちの駐車スペースが設置されているじゃないですか。よく都市公園の下に駐車場を確保して、例えば、災害のときの避難場所になったときに、救援車両が、人がいっぱいいる公園じゃなくて、その地下の駐車場スペースでそのまま補給活動とか救援活動ができるようにみたいなことをして、公園の下に駐車場を整備することはよくある手法なので、このルールは目的が違いますけど、四季の森公園も隔地のエリアに入れていろいろあんばいできるのかなと思ったので、もしこの赤線が隔地のあれとは関係ないですと言うのだったら今の御質問は意味がないんですけども、その辺ちょっと御見解を聞いておきたかったんです。

石原まちづくり推進部中野駅地区・周辺基盤整備担当課長

 こちらの赤線につきましては、今回の地域ルールを適用できる地域でございます。その中で隔地等々を認められた場合に関してはおおむね300メーター以内の範囲で隔地を認めるというところでございますので、原則的にはこの中ではいけないというものではないというふうには考えてございます。

吉田委員

 それでは、柔軟に運用していただければと思います。

小林委員

 理事者に質問させていただきたいんですけども、この中野駅周辺地区の駐車場に関わる地域ルールをつくっていくということで、別紙1の5の駐車場地域ルールの対象となる駐車施設ということで、既存建築物の駐車スペースを含むとなっているんですけども、駐車場って駐車場法があるじゃないですか。そして、東京都の条例があるじゃないですか。そして、中野区でも今回新たにルールをつくっていくとなると、基本で、例えば駐車場として設置義務が必要で、駐車場を設けた建物が駐車場以外の用途で使っていいとか、それから宅地で、ほかに置けるならいいよって法的にあるので、離れたところに駐車場を設けて、それでそのお宅の駐車場として成り立っているような建物も全部含まれていくものなんですか。それとも、違うものなのか。

石原まちづくり推進部中野駅地区・周辺基盤整備担当課長

 こちらですね、既存建物を含めているのは、今回の都条例のほうで、これを設けました附置で義務付けられた駐車施設が対象となるものでございます。都のほうの条例自体も実際にその基準自体を改正しておりまして、減免できるような制度というところも出ております。ですので、今回この地域ルール自体も現在の既存建物自体にも当てはめまして、今後、今使っている駐車需要からそれほど必要がないというところであればこの基準に当てはめて減免するというところも適用する考えでございます。

小林委員

 そうすると、既存の建物で必要になった場合には、ほかのこのエリアの中であれば、赤線の中のエリアと言ったらいいんですかね、その中に設けることができればそれでもいいよという部分になるわけですか。これも、ごめんなさい、台数の緩和、減免条件。

石原まちづくり推進部中野駅地区・周辺基盤整備担当課長

 こちらですね、減免につきましては、隔地というところでは認めてございません。あくまでも附置義務で必要な台数を確保する場合において、その台数自体の需要がそれほどないと。仮に地域ルールを適用して、公共貢献、減免できる場合は公共貢献をしていただくということになりますので、公共貢献をすることによって今の既存の附置台数自体も減らせるというところですので、隔地して、ではそこの分を持っていく、そういう考えではございません。

小林委員

 最後にします。そうすると、これを行うことによって、既存のこの実際に書かれている地域の中のまちづくりとして交通の利便性として、ある意味では交通量の多かったところ、もしくは荷さばきのために車が通常通行の障害になっていたところが大きく改善されていくと、まちが大きく変わるわけではないので、一部を除いては、そういった中でも利便性が高まっていくというものでしょうか。

石原まちづくり推進部中野駅地区・周辺基盤整備担当課長

 中野駅周辺の特徴といたしまして、こちら、今現在駐車場の需要に対して供給が多いというところがございます。また一方で、五丁目のほうの課題といたしましては、先ほど言ったように、狭小な敷地の中に駐車場を附置義務として設けなければいけない、また中野通りの荷さばきの課題がございます。そういった、こちら、駅周辺の課題を解決するために、今回地域ルールをつくりまして、例えば減免をしていただく代わりに、そういった中野通りの課題であるとか五丁目の課題を解決していただく、そういったものを併せてやっていこうという目的でつくったものでございます。

委員長

 他にございませんか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 なければ、以上で本報告について終了いたします。

 次に、7番、中野駅駅前広場デザイン等整備方針(素案)についての報告を求めます。

 なお、これは常任委員会とも重複事項でございます。

石原まちづくり推進部中野駅地区・周辺基盤整備担当課長

 それでは、中野駅駅前広場デザイン等整備方針(素案)について、御報告いたします。(資料8)

 こちらにつきましては、建設委員会でも御報告しているところでございます。

 区では、中野駅を中心としました四つの「まち」の各駅前広場について、広場を計画・設計する際の前提となる中野駅駅前広場デザイン等整備方針を取りまとめいたしました。

 1、既存の方針でございます。現北口広場整備に当たり、現北口駅前広場の景観の整備の考え方や各駅前広場整備において景観上配慮すべき項目について方針を作成し、整理しているところでございます。

 2、これまでの検討状況でございます。策定検討会を4回開催いたしまして、検討会で出た主な意見につきましては記載のとおりでございます。

 3、デザイン等整備方針(素案)について御説明いたしますので、こちらは別紙1を御覧ください。

 ページをおめくりいただきまして、1ページ目でございます。駅前広場整備に当たりましては、中野駅周辺の回遊性を高め、にぎわいと交流を生み出すことをコンセプトといたしました。現在、中野駅周辺地区では南北をつなぐ通路と新たな西口を整備し、また併せて新北口駅前広場や西口広場を新規整備し、南口駅前広場の拡張整備を行っているところでございます。これらを契機といたしまして、駅周辺のまちをそれぞれの駅前広場と広場を結ぶ動線でつなぎ、特性のある四つのまちを交わらせ、新たな人の流動と活動を促すことで駅全体の魅力を高めていくことを目的としてございます。

 駅前広場の空間整備に当たりましては、それぞれのまちの特徴を象徴するデザインを取り入れつつも、中野駅周辺全体で統一感のあるデザインとすること。また、ユニバーサルデザインに配慮して、安全で快適な歩行者空間を整備すること。公民が協力し、公共空間と民間が整備する空間が一体的なデザインとなるよう誘導していくことなどを基本的な考えとしてございます。

 各駅前広場と広場を結ぶ動線につきましては、中野駅周辺まちづくりグランドデザインVer.3に示す「各駅周辺地区のめざす姿」に基づき整備を行ってまいります。

 2ページを御覧ください。

 こちらでは、各駅前広場を結ぶ立体回遊動線の整備の考え方をお示ししてございます。空間構成や動線整備、周辺地区との連携について考え方をお示しいたしました。新北口駅前広場は、駅周辺の交通をつなぎ、歩行者の円滑な回遊とにぎわいを創出する空間といたしまして、公共公益の向上につながる空間構成、ユニバーサルデザインの歩行者ネットワークの形成、周辺地区との連携を踏まえた広場空間の整備などを行ってまいります。西口広場におきましては、利便性、回遊性を高めるための新たな駅前空間といたしまして、中野三丁目の街区につながる空間としての歩行者動線とたまりを意識した広場やまち並みとの一体感を感じられるデザインとしてまいります。また、南口広場は、安全で円滑の歩行者経路を確保し、新たなまちと一体になった駅前空間といたしまして、各交通手段を円滑につなぐ交通空間と歩行者滞留空間のコンパクトに両立した空間としてまいります。また、周辺地区との連携を行うことにより公民が連携し、駅前広場の魅力を高める空間を整備していくほか、南北通路や中野通り、鉄道高架下につきましても今後整備する際の考え方をお示しいたしました。

 ページをおめくりいただきまして、3ページ、4ページでございます。こちらでは、それぞれの広場における整備方針のほうを示してございます。

 3ページ目では、駅北側の新北口駅前広場について、記載してございます。中野四季の都市(まち)のエントランスとしてのにぎわいや緑の一体的な調和を意識すること。また、歩行者デッキにつきましては、デッキ上の開放感を確保し、緑を感じる歩きやすい歩行動線とすること。また、広場については、地域のイベントの利用等も視野に入れた空間とするというところを示してございます。また、駅前広場に隣接する拠点施設は、新区役所への歩行者動線の確保や中野通りのにぎわいの創出、歩行者広場と連携した広場空間の形成など、公民が連携した居心地のよいたまり空間形成に配慮することとしてございます。

 4ページ目につきましては、駅南側でございます。西口広場は、安全・快適に移動できる動線の確保や周辺と調和した居心地のよいたまり空間の形成、地域の歴史を踏まえた植栽等に配慮していただきます。また、南駅前広場については、動線交錯に配慮した滞留空間の確保、地域の歴史を踏まえた植栽等に配慮していただきます。他に、南北通路、中野通り高架下については、南北をつなぐ動線としてユニバーサルデザインに配慮した明るく安心感のある歩行者空間を確保することなどを誘導してまいります。こちらにつきましても、周辺地区との連携により調和の取れた空間や安全・快適に移動できる動線整備の考え方についてお示ししました。

 ページをおめくりいただきまして、5ページでございます。こちらでは、各駅前広場等の整備方針に基づき、空間をデザインするときの基本的な考え方を示してございます。駅前広場とその周辺の空間は、全体の統一感を占める「共通デザイン」を基本とし、四つの「まち」をつなぎ、各まちの「特性をいかすデザイン」を取り入れ、魅力的なデザインとすることを基本方針としてございます。四つのまちの特性イメージは、図に記載のとおりでございます。また、民間施設整備に関しましては、駅前広場とその周辺の統一感を保持しつつ、まちの特性を生かし、効果的なデザインを誘導することといたしてございます。これら空間デザインを実現するために、施設整備に当たりましては、公共管理者と民間施設事業者間で整備内容について協議する場を設け、調整を行い、全体の統一感のあるデザインを実現してまいります。

 今回、周辺地区との連携方針もこちらにお示しいたしてございます。駅前広場に隣接する民間施設の整備に当たっては、本デザイン等整備方針に配慮した計画とすることや管理主体が違う接続部における色彩等の連続性、また民間広場と公共の一体的利用の活動を促す仕組みも併せて検討するというところをお示しいたしました。

 ページ右側につきましては、サインなどの空間要素別における共通デザインの方針や特性を生かすデザインのイメージを記載してございますので、こちらについてはお読みいただければと思います。

 頭紙に戻りまして、今後の予定でございます。10月に区民意見交換会を実施いたしまして、12月頃にデザイン等整備方針(案)の作成を行ってまいります。その後、1月頃にデザイン等整備方針を策定いたします。

 御報告は以上でございます。

委員長

 ただいまの報告に対して、御質疑ありませんか。

市川委員

 御報告ありがとうございました。別紙1の開いて1ページ目、各「4つの「まち」のめざす姿」と書いてあるんですけど、「めざす姿」というのは、これ、誰が目指しているんですか。

石原まちづくり推進部中野駅地区・周辺基盤整備担当課長

 こちらの「めざす姿」につきましては、グランドデザインVer.3で区のほうで示してございます、各駅の地区に目指す姿でございます。

市川委員

 今まで各4回検討会が行われているということだったんですけども、この検討会に出席されている方を教えてください。

石原まちづくり推進部中野駅地区・周辺基盤整備担当課長

 出席者委員の構成でございますが、東京大学の中井先生、国士舘大学の仁井先生、第三建設事務所の所長、都市基盤部長、中野駅周辺まちづくり担当部長でございます。また、オブザーバーとしてJR東日本が入ってございます。

市川委員

 今見ていると、「まじわる」、「つながる」、「たかまる」、それぞれコンセプトがあって、今後、各まちにこれから民間事業者、どういった方たちが誘導されていらっしゃるのかという今後のまちづくりの展開があるんだと思うんですけど、そういうことを考えると、エリアマネジメントという考え方が非常に近いんじゃないかなと思うのですが、エリアマネジメント担当課長から見て、この案は、今、エリアマネジメント担当のほうで考えているものと整合性が取れているのかどうか、教えてください。

石橋まちづくり推進部中野駅周辺エリアマネジメント担当課長

 エリアマネジメントについての今後の進め方につきましては、この前6月の委員会でもお示ししたとおり、これから区としての基本的な進め方みたいなものを取りまとめていきたいというふうに考えてございます。その後に協議会等をつくって、今いる再開発のプレーヤーとあるいは地域の方々と協議会等をつくり、その中でビジョンなるものが民間の中から生まれてくるのかなというふうに考えています。そういった意味でこれから生まれてくるものでございまして、今、エリアマネジメントという観点で捉えると、ここにお示ししているとおり、グランドデザインVer.3、この方向性と一致するものというふうに考えています。

市川委員

 ということは、今後の民間事業者、そして地域の方たち、その他様々な方たちと協力をしてこの形に近づけていく、構築していくということだと思うので、ぜひ前進させていただきたいと思います。

 また、この回遊性ということですと、いわゆるデッキが今後できてくる。このデッキの幅というか、広さというのはどれぐらいを検討されておりますか。

石原まちづくり推進部中野駅地区・周辺基盤整備担当課長

 例えば、駅前広場につきましては、既に都市計画が決定してございますので、その中で最小幅員というものは決められているところでございます。今後、実施設計等を進めていく中で、こちらにも書かれておりますように、安全で快適にできる空間を整備するというところで、そちらのほうも併せて検討は進めていきますが、基本的には都市計画の幅員というところを基に計画していくものでございます。

市川委員

 具体的にどれぐらいなのか。検討段階でも結構なのですが、教えてほしい。

石原まちづくり推進部中野駅地区・周辺基盤整備担当課長

 中野四季の都市(まち)に向かう斜めデッキにつきましては幅員10メーター。また、囲町方面に向かうデッキもございますが、こちらにつきましては幅員6メーターでございます。

市川委員

 今後、そのデッキを使っていただく方たちってどれぐらいを想定するのかというのは難しいと思うんですけども、そういった想定の中で、例えばイベントがあったりとかそういったことがあってもその幅で耐え得る、幅はそれで大丈夫だというふうに考えていらっしゃるということですか。

石原まちづくり推進部中野駅地区・周辺基盤整備担当課長

 こちらにつきましては、例えば四季の都市(まち)へ向かう交通量等ですね、そういったところも踏まえた上での計画している幅員でございますので、そういったものは満たされると考えてございます。

市川委員

 ということは、今後、例えば四季の森に行く歩行者デッキということであれば、これ以上は広げなくても、今は検討段階だと思うんですけども、10メートルということで足りているということだと思うんですけども、四季の森の、先ほどのマンションの話もありましたし、今後さらに発展していくまちづくり、四丁目になっていきます、囲町もなっていく。そういったことを考えると、随時安全性のことを考えてもできるだけ幅を広げていただきたいと思いますので、そこは検討していただきながら、ちょっとまた御報告していただきたいと思います。これは要望とさせていただきます。

中村委員

 御報告ありがとうございます。市川委員と重なるところもあったので、端的に伺います。

 この中野駅駅前広場デザイン等整備方針というのは、こういった四つの地域が融合するというか、連続性が生まれることのためにはすごく重要なのかなというふうに思うんですけれども、別々のデベロッパーが開発をしていく上で、区の役割というものは非常に重要になってくるのかなというふうに思うんですけれども、そこら辺はいかがお考えなのでしょうか。

石原まちづくり推進部中野駅地区・周辺基盤整備担当課長

 今回、この整備方針をつくった目的といたしましては、今後、三つの広場が同時に進んでいくところでございます。実際に実施の設計というものはこれからなんですけども、その広場の設計者やまた隣接する民間施設事業者、そちらの方に対しまして、区のほうでこの地区で目指すデザインの方向性というところを共有することでよりよい景観をつくるというところを目的としてございます。

 先ほど、5ページ目のところでもちょっとお話をさせていただいたのですが、デザインを実現する方法といたしまして、やはりこちら、区のほうも実際には駅前広場は公共空間でございますので、例えば区と各駅前広場を整備する事業者、また民間施設事業者の間で調整する、協議する場を設けようというふうに考えてございます。その方法については今後検討を進めていくんですけども、そういったところでこの方針を実現していくというところを考えているところでございます。

中村委員

 ありがとうございます。やはり区のマネジメントというところが非常に重要となってくると思いますので、そこはぜひよろしくお願いいたします。

 あと、既存の方針ということで、平成22年12月に中野駅現北口駅前広場等の整備・景観形成等の方針というものが策定されていると思うんですけれども、これとの関係性というものはどういうふうになるのでしょうか。

石原まちづくり推進部中野駅地区・周辺基盤整備担当課長

 こちらの整備方針につきましても、現北口のときも、こちら周辺のまちの特性等というものは示しているものでございます。そのときは現北口の景観について考え方を示しているんですけれども、そういったまちの特性等は引き継ぎまして、今回新たに整備する三つの駅前広場につきまして方針を示したものでございますので連携しているものでございます。

中村委員

 分かりました。

 あと、今後の予定のところで、区民意見交換会の実施があるんですけれども、これは具体的に日程というものは決まっているのでしょうか。

石原まちづくり推進部中野駅地区・周辺基盤整備担当課長

 こちらにつきましては、10月29日(木曜日)でございますが、19時から中野区産業振興センターのほうで開催する予定としてございます。

中村委員

 すみません、ちっちゃいことで申し訳ないんですけれども、今後の予定で10月頃と記載があって、決まっているのであれば、ぜひ10月とか具体的な日程を記載するとか、今後はそういったところに気をつけていただければというふうに思いますので、よろしくお願いします。

委員長

 他にございませんか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 なければ、以上で本報告については終了いたします。

 次に、8番、新型コロナウイルス感染症対策としての沿道飲食店等による路上利活用の推進事業についての報告を求めます。

 なお、これは常任委員会とも重複の報告でございます。

石橋まちづくり推進部中野駅周辺エリアマネジメント担当課長

 それでは、新型コロナウイルス感染症対策としての沿道飲食店等による路上利活用の推進事業について、御報告いたします。(資料9)

 新型コロナウイルス感染症対策として、いわゆる3密回避に取り組む飲食店等を支援する目的で、道路占用許可に係る弾力的な運用の基準がこの6月に国土交通省より示されました。区としても、この制度を活用し、6月末より飲食店等のテイクアウトやテラス営業のための路上利活用の推進を図ってきたところでございます。このことにつきまして、これまでの状況と今後の考え方について、御報告いたします。

 1、事業概要でございます。

 (1)事業の趣旨・目的でございます。3密回避など新しい生活様式の定着に対応するための飲食店等の暫定的な営業形態として、テラス席等の仮設施設を路上に設置する際の道路占用の許可基準を緩和する。もって、飲食店等の経営を支援するといったものでございます。

 (2)、事業の具体的な内容でございます。①対象となる道路でございますが、本事業により利活用する部分を除いて2メートル、ないしは交通量が多い場所では3.5メートル程度の歩行者空間が余分に確保できる歩道でございます。また、歩行者専用時間帯の交通規制のある道路もその時間帯のみ対象となります。②事業の対象者等でございます。今回、中野区では、区を道路占用の申請者、占用主体としてございます。また、実際に利活用する実施主体でございますが、対象の道路に面した商店会を単位としてございます。その他、商店街エリアにない個店でも可能としてございます。③実施期間でございます。今回は、緊急措置として11月30日までの時限付の事業となってございます。④、その他の条件等でございますが、丸の一つ目、形式的には対象となる道路であっても、道路管理者や交通管理者が周辺の交通状況等を勘案し、個別的に可否を判断することとなります。丸の二つ目、実施主体に対しましては、歩行者等の安全確保策、あるいは周辺の清掃実施等についての条件を付してございます。

 2ページ目を御覧ください。

 (3)、現在の占用許可等の状況でございます。現状では、図中にある1件についてのみ占用許可等がなされています。こちらは商店街エリアにない個店でございます。

 最後、2、今後の展開でございます。先ほどお話ししましたとおり、今回の事業は11月30日までの時限付でございます。この期間終了後における取扱いにつきましては、国交省の制度延長等の判断となりますが、それを待つだけではなく、将来的なエリアマネジメントを見据え、各種制度による、道路だけではない、公共空間の利活用について検討を進めていきたいというふうに考えています。

 御報告は以上でございます。

委員長

 ただいまの報告に対して、質疑はありませんか。

市川委員

 御報告ありがとうございました。許可状況1件ということだったんですけども、検討というか、これはできないのかなとかという問合せについては何件ぐらい来たのでしょうか。

石橋まちづくり推進部中野駅周辺エリアマネジメント担当課長

 実際の、かなり具体的なところまで行ったものは2件ほどございました。商店街の中にある個店でございますが、商店街のマネジメントの中で結局難しいという判断でできなかったものが2件ほどございましたし、そのほかに個別の問合せで7、8件、そこはもうもともと対象にならないだとか、もしくはフランチャイズのもともとの会社のほうでだったりだとか、そのような問合せがございました。

市川委員

 ということは、やはりやりたくても制度上だったりとか安全面だったりとか、そういったところで断念をしたところも幾つかあると思うんです。

 それで、これ、個店というのは、僕、先週に聞いたときにイメージで商店街とかで、商店街のマネジメントという話がございましたけども、今後は商店街にさらに働きかけていく必要があると思うんですけども、現在どういうふうに、11月30日まで期限は残っているんですけども、1件できた段階なのですが、商店街に今後そういうものをさらに理解を深めていってもらうというところについてはどう思いますか。

石橋まちづくり推進部中野駅周辺エリアマネジメント担当課長

 今回、すごく難しいなというのが実際のところでした。商店街には、最初、商店街連合会を通じてうちの区民部の産業観光担当と一緒に御案内させていただいて、こういった制度があるのでぜひ活用できないかというような話をさせていただきました。商店街連合会を通じて御案内をしたところなんですけれども、実際のところ、やはりできる場所がまずないと。道路がそういった要件に該当するところもないですし、またやりたいと言ったところも、商店街の中には、分かるけれども、安全面から見たら望ましくないといったところで、その中で、商店街の中で意見がぶつかる中で商店街自体の雰囲気が悪くなってしまうというのは違う意味で望むところではございませんので、そういったところも重視して、商店街の意向として、結果、難しかったと。なので、この制度自体が中野区で合うのかどうかというところは難しいなという実感、それがある意味マーケティングできたというのは大きな形なので、今後、道路だけではなくて、様々な公共空間を活用して、先ほど申し上げましたとおり、エリアマネジメントの観点で何かできないかというところを検討していきたいというふうに考えています。

市川委員

 やはり様々な考え方があったりとか、そういったところでなかなか前進しないということもあるんだろうと思うんです。そういうものに対して危惧を示される方というのはやはりずっとですね、時間が例えば夜遅くまでやられちゃったら困るとか、車が通るときに危ないとかといういろいろなことがある中で、例えばなんですけど、これは産業観光のほうが担当になっちゃうのかもしれないですけど、商店街で土日とか、そういった単発型のイベントにこの制度を活用してテラス席を存分に使ってもらって、また警察と協力をしてもらって車を例えば2時間でもいいですから止めてもらうとかというところの検討はできるのでしょうか。

石橋まちづくり推進部中野駅周辺エリアマネジメント担当課長

 単発の事業であれば、そのような形で道路を封鎖して、安全面というところでは可能なのかなと思います。今回の事業につきましては恒常的にといったところなので、そこで大きな違いが出てくるのかなというふうに思っています。

酒井委員

 ありがとうございます。これ、道路占用の許可に係る弾力的な運用基準が国交省より示されたから、今回こういうふうになったのか。それとも、要するに、他方、事業の対象者は占用の申請者、区となっているわけですから、区の判断でできるのかできないのか、ちょっとその辺りのところを整理したいので教えていただけますか。

石橋まちづくり推進部中野駅周辺エリアマネジメント担当課長

 結論から言って、国交省から示されたからですね。運用の基準がもともとは厳しくて、このような形では道路占用は認められなかった。それが、今回のコロナの件に関しまして、国交省が運用を柔軟に認めましょうといったところで通知を出したといったものでございます。

酒井委員

 ありがとうございます。もともとは厳しかったものが、国交省からの弾力的な運用基準があったものでこういうことができますよということなんですけど、他方、これ、実施期間が11月30日まで、これも国交省から示されたのはこの期間限定なのですか。

石橋まちづくり推進部中野駅周辺エリアマネジメント担当課長

 そのとおりでございます。この後の延長はどうかということも問合せはしているのですが、まだ判断はないといったところでございます。

酒井委員

 ありがとうございます。それで、今後の展開についてで、国交省における制度延長等の判断を待つだけでなくというふうにおっしゃっているんですけれども、他方、国交省からは期限を示されているわけでしょう。だから、最後のところの書きぶりがちょっとどういうところか教えていただきたいのですが。

石橋まちづくり推進部中野駅周辺エリアマネジメント担当課長

 分かりにくくて申し訳ございません。この制度そのものを使うかどうか、延長するかどうかというのは国交省の判断なので、延びればそのまま使うと。ただ、実際にやってみて、中野区の道路ではこの制度はまず難しいというふうなことは実感としてありますので、先ほど申し上げましたとおり、公共空間を広く捉えて、あるいは飲食店救済という視点だけではなくて、公共空間の活用の在り方、それをエリアマネジメントの視点で長期的にですけれども、検討していきたいというふうに考えています。

酒井委員

 今のルール上だと中野の道路の幅員だとちょっと厳しいというのはおっしゃっていました。そうなのかなとは思います。それで、まさに今後の展開で書かれているところで、ここは僕も非常に大切だと思います。すなわち、エリアマネジメントというのはどこがやるのか、どういうふうにするのかもあるんですけれども、やっぱり公共空間をどう活用するのか、柔軟にというところが一番大きなポイントになると思いますので、今回こういうふうな制度を活用して、先ほどもおっしゃっていましたけども、マーケティングした際に中野区には合わないというふうなちょっとお話もありました。他方、今後、まちづくりが進むに当たってこういうふうな公共空間をどう活用していくかに必ず生かせるとも思いますし、また先ほど市川委員からあったように、例えば単発的な形でどういうふうにできるかなど、様々ぜひ検討していただきたいと思います。

 それで、最後にちょっとお聞きしたいんですけども、こちらは道路占用許可の弾力的な運用なんですね。他方、日頃、公道にそういった、机だ、椅子だと出しているような飲食店もあるかと思います。規制と緩和というのは大切なんですね。その辺は、エリアマネジメント担当さんがお答えできるのかどうか分かりませんけれども、区としてどうお考えですか。

石橋まちづくり推進部中野駅周辺エリアマネジメント担当課長

 そちらについては、取り締まるべき対象だというふうに考えています。実際に現在も道路担当と警察のほうで協力しながら見守りをして、適切な対応を取っているといったところでございます。

吉田委員

 ありがとうございます。委員、いろんな方からよい御指摘があって、これ自身がとてもいいトライだったなと思うんです。それで、中野区は道が狭いからと、歩道ももっと狭いからと、中野は対象のエリアがないという経験を得られたということなのですが、どのようにこの条件を緩和すれば、もうちょっと中野区内で対象となるお店が増えるのか。この2メートルというのは、例えば1.5メートルにすればいいとか、何か今回得られた知見で、こういう規制の緩和があるともうちょっと事業は行われるんだろうなというような、緩和の方向というものはあるんですかね。

石橋まちづくり推進部中野駅周辺エリアマネジメント担当課長

 緩和の方法は極めて難しいかなというのが実感ですね。やはり道路管理者としての道路課だったり、あと交通管理者としての警察、やっぱり安全性を見るというのはすごく大事だなというのは改めて実感しました。今回は本当にぎりぎりのところで、その中でどのような形で安全を確保できるかというものは最大限やってもらって、事業者にも負担をしてもらってやってもらっている。そこでやっとできたところなんですね。だから、そもそも今の中野では難しいのですが、一方、山手通りとか都道では広い歩道がありますのでそこはできるのではないかと思ったのですが、やはりそこの判断は逆に東京都の判断になるのでまた違った基準なので、そこら辺がもう少しうまく連携を取ったつもりなのですが、なかなかやはりそこも安全確保というところが重視されて、あるいは周辺の方々の御意見だとかを配慮したので、そこをもう少しいい方法はないかというふうに考えていければいいかなと思ったところです。それがちょっと実感というか、思いです。

委員長

 他にございませんか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 なければ、以上で本報告については終了いたします。

 次に、9番、その他で、理事者から何か報告はありますか。

松前まちづくり推進部中野駅周辺まちづくり課長

 中野四丁目新北口西エリア、いわゆる中野四丁目西地区と呼んでいるところですが、こちらのまちづくりにつきまして、市街地再開発準備組合の活動状況を口頭にて御報告させていただきます。

 先般、9月26日になりますが、準備組合で臨時総会が開催されました。その場で再開発事業の推進承認の件が上程をされております。この議案は、これまでの準備組合での検討をさらに深度化するために、都市計画に係る事項を中野区に要請し、再開発の事業化に向けて推進すること、これを確認するものでございました。結果は、承認可決されたとの報告を受けてございます。区といたしましては、この臨時総会の内容等を確認しまして、次のステップに向けた調整を進めてまいりたいと考えております。

 御報告は以上です。

委員長

 ただいまの報告に対して、質疑はありませんか。

長沢委員

 9月26日の臨時総会ということですが、今、御報告があったように、臨時総会での議題としては、当該の再開発事業の推進承認、これだけですか。

松前まちづくり推進部中野駅周辺まちづくり課長

 そのように伺っております。

長沢委員

 それで、確認をしてということは、もう既に確認をされたんですか。これからですか。つまり、これ、区のほうとして、中野区に対して要請をするというところになっていて、まだ要請としては、そういう形のものは文書なりでは来ていないということでいいんですか。

松前まちづくり推進部中野駅周辺まちづくり課長

 特段まだ何か書面でいただいているものはなく、口頭で臨時総会の様子並びに結果等をお聞きしているところでございます。

長沢委員

 議決をされたということなのですが、ちょっと私、本会議でもこの問題を取り上げさせていただきました。実は、その開催の通知に当たって、多くの方が集まらないように議決権の行使書を御活用いただくようお願い申し上げますと、はなから集める気はなかった。言い方を変えれば、なぜこのコロナ危機のコロナ禍のときに臨時総会を開かなければならなかったのかということがやはり不思議でならなかったわけなんですね。つまり、これ、実際には定期総会等というものがもう既に6月に行われているというのも伺っています。にもかかわらず、その3か月後の9月になぜ開くのかということなんですね。議決も、議決権の行使書ということであるんですけども、出席した方とか、口頭でも結構なんですけども、要するに報告を受けていただいている。じゃあ、実際に来ないで、議決権のそういった行使をされた、そういうものが出された。その上で可決という承認をされたということになると、いや議決、議決だよね、承認をされたということになると思うんだけど、その細かいことについては御存じですか。区は報告を受けているんですか。

松前まちづくり推進部中野駅周辺まちづくり課長

 今、委員が御指摘のような、そういった細かいところも含めまして、今後恐らく理事会において、この臨時総会の内容等を、また改めてその内容を確認・承認されると思われますので、そういったものをしっかりとまさにこれから確認をさせていただきたいと思っております。

長沢委員

 本会議のときも区長から御答弁いただきました。当然ながらというか、区のほうとしては、西口のこのエリア、四丁目西地区ですね、これについても今、組合もつくられて、事業計画の検討や地権者の合意形成など、そういったものが、あるいは都市計画に関する関係機関との協議が行われているよということと併せて、準備組合に対して適切な助言・対応を行っていくということも言われているんですね。当然ながら、地権者の合意形成、これ自身がやっぱり極めて大事だと思っていまして、当然ながら満場一致でということではないというふうにも伺っています。

 それで、今もちょっと触れさせていただいたんだけど、何でこの時期にやったのかというのが本当に不可思議なんですよ。片方でね、やっぱりコロナ禍の中で、国のほうなりも含めて東京都なりも依命通達とはいえ、そういった東京都自身が各部局に対してそういう方針を持って、そういう中ではまちづくり開発事業についても触れていないんだけど、やっぱり予算が絞られていくこの時期に、地元の熱意、これ自身を表していく、演出するということがやっぱり必要だったんじゃないかと、こんなふうに疑わざるを得ない。つまり、準備組合の理事長を初めとした、理事会として、これ、招集はしたんだとは思うんだけど、当然ながらね、理事会でこういうふうにしましょうと。しかしながら、これが、じゃあその理事会というか、準備組合の発意として、要するに自主的にやっぱりやったのではなくて、事務局であるデベロッパーやあるいはコンサルタントが、もう国のほうで予算を絞られていく、あるいは地方自治体としても補助金なり予算が絞られてきて、これが遅れたら困る、こんなことからなったのではないかと疑わざるを得ないような、そんな時期にやっているんですよ。しかも、開催通知自身が集める気がはなからないというようなところでね。こういうのって本当にちゃんと、それこそ指導とは言わないけど、やっぱり適切にちゃんと見ていただきたいし、ちゃんと情報としてもしっかりとその辺は、報告をこれから受けるということだからちゃんと見ていただいて、また改めてこの委員会にも報告をしていただきたい。これは最後、要望にしておきます。

吉田委員

 私のほうにも、この地域に住んでいる方とか土地を持っていらっしゃる方から要望を何度も何度もいただいているんですよ。それで、この準備組合の在り方についても、臨時総会の開催の仕方についても大変な怒りをお持ちで、全然住民の意向が反映されていない、あるいは汲み取られていないと。最終的には、お返事もないから民事訴訟を準備しているということなんですよね。訴訟があって、どういう訴訟の手段を取るかは分かりませんけど、取りあえず止めることも可能だと思うんですよ、その裁判の期間中は。これ、そういう事態になったらどうされるんですかね。

松前まちづくり推進部中野駅周辺まちづくり課長

 私どもといたしましては、準備組合の理事会でのこういった意思決定等々を尊重しながら、状況を適切に捉えて、事業としては進めていくべきものというふうに捉えております。委員が今おっしゃったような訴訟等々という状況は私どもとして全く承知をしてございませんので、そうなった場合にどうなのかということについてはこの場で申し上げることは特段ございません。

吉田委員

 この住民の方々ね、私どものところにも熱心に一生懸命、自身が今住んで暮らしているわけですから来られるんですけど、区には全然そういう意向をお伝えになっていないのか、会わないのか、どっちなのでしょうか。

松前まちづくり推進部中野駅周辺まちづくり課長

 基本的に私ども、準備組合に呼んで理事会には参加をさせていただいたり、様子は逐次承知をしているところでございます。また、準備組合員の中でいろいろなお考えをお持ちの方がいらっしゃって、中野区のほうにもそういった御意見を掲載した書面等々が送られてきて、そういったものは周知をして内容を承知しているところではございます。

吉田委員

 書面を送られて周知しているけど、訴訟の準備をして検討しているというお話は聞いたことがないんですか。

松前まちづくり推進部中野駅周辺まちづくり課長

 そういった内容までは承知をしてございません。

吉田委員

 私は、基本的には中野駅前の再開発というのは、もう玄関口ですからね、きちんと再開発が行われるべきだと思うんですよ。だけども、それが住民を踏みにじって行われるのでは本末転倒というか、実際に住んでいる方が、いろいろ個別にお聞きすると、何かもう賛成している方がほとんどいないような感じで、後から来た人だけが集められて賛成の委任状を出しているだけですよというような、理解できるような御説明もいただくような状況だと。これ、本当に区民が歓迎する、喜ぶ姿にならないと思うんですよ。何度も申し上げましたけど、住民の同意をちゃんと得ながら進めていただくというのが当たり前なんですけど、ちゃんと同意を取ってください。それについて、どうですか。

松前まちづくり推進部中野駅周辺まちづくり課長

 もちろんまちづくり、特にこういった民間の市街地再開事業は地権者の皆さんの合意形成が非常に大事なところでございます。今回、臨時総会が開催されて、結果、承認可決をされたというところも事実として伺っておりますし、その内訳、内容、様子をしっかり今後確認してまいりたいと思っておりますが、基本的に地域の総意としてどのように判断をされているのか、そういったところを客観的にきちんと捉えながら進めてまいりたいと思っております。

吉田委員

 この臨時総会の議決が有効か無効かを含めて多分訴訟も行われると思うんですよ。そういうふうなことになったときに、今の御答弁はね、知りませんでしたと、聞いていませんでしたとなりますけど、今後そういうことが起きてから、そういう、きちんとした住民の合意を得るような努力をしていたのかいなかったのかということも含めてね、今後質疑をすることになるかもしれませんので、とにかく住民の合意をよくちゃんと取ってください。これは要望になります。

委員長

 他にございませんか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 なければ、以上で本報告については終了いたします。

 他にございませんか。

小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長

 それでは、中野駅新北口駅前エリア拠点施設整備に係る民間事業者募集の提案書受付状況について、口頭で御報告をさせていただきます。

 拠点施設整備に係る民間事業者募集については、8月4日までの応募受付にて、民間事業者3グループより応募があったと御報告をしておりました。その後、9月29日までを提案書の受付期間としておりまして、民間事業者2グループから提案書の提出がございました。複数事業者より提案がございましたので、引き続き公募手続を進めまして、今後、2次審査に入ってまいります。

 御報告は以上でございます。

委員長

 ただいまの報告に対して、質疑はありませんか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 なければ、以上で所管事項の報告を終了します。

 次に、審査日程のその他に入ります。

 委員会を暫時休憩いたします。

 

(午後4時38分)

 

委員長

 委員会を再開します。

 

(午後4時38分)

 

 休憩中に御確認したとおり、次回の委員会は第4回定例会中とし、急な案件が生じた場合は正副委員長から招集させていただきたいと思います。御異議ありませんか。

 

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 御異議ありませんので、そのように決定します。

 以上で本日予定した日程は終了しますが、各委員、理事者から御発言はありますか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 なければ、以上で中野駅周辺整備・都市観光調査特別委員会を散会いたします。

 

(午後4時38分)