令和2年12月08日中野区議会中野駅周辺整備・都市観光調査特別委員会(第4回定例会)
令和2年12月08日中野区議会中野駅周辺整備・都市観光調査特別委員会(第4回定例会)の会議録

中野区議会中野駅周辺整備・都市観光調査特別委員会〔令和2年12月8日〕

 

中野駅周辺整備・都市観光調査特別委員会会議記録

 

○開会日 令和2年12月8日

 

○場所  中野区議会第1委員会室

 

○開会  午後1時00分

 

○閉会  午後2時35分

 

○出席委員(13名)

 大内 しんご委員長

 いさ 哲郎副委員長

 市川 しんたろう委員

 渡辺 たけし委員

 立石 りお委員

 吉田 康一郎委員

 木村 広一委員

 ひやま 隆委員

 小林 ぜんいち委員

 中村 延子委員

 平山 英明委員

 酒井 たくや委員

 長沢 和彦委員

 

○欠席委員(1名)

 いでい 良輔委員

 

○出席説明員

 副区長 横山 克人

 企画部長 高橋 昭彦

 企画部企画課長(企画部参事事務取扱) 石井 大輔

 総務部長 海老沢 憲一

 新区役所整備担当部長 滝瀬 裕之

 総務部総務課長 浅川 靖

 総務部新区役所整備課長 中村 洋

 区民部長 青山 敬一郎

 都市基盤部長 奈良 浩二

 都市基盤部都市計画課長 安田 道孝

 中野駅周辺まちづくり担当部長 豊川 士朗

 まちづくり推進部中野駅周辺まちづくり課長 松前 友香子

 まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長 小幡 一隆

 まちづくり推進部中野駅地区・周辺基盤整備担当課長 石原 千鶴

 まちづくり推進部中野駅周辺地区担当課長、まちづくり推進部中野駅周辺エリアマネジメント担当課長 石橋 一彦

 

○事務局職員

 書記 五十嵐 一生

 書記 鎌形 聡美

 

○委員長署名


審査日程

○委員会参与の変更について

○議題

 中野駅新北口駅前エリアの再整備について

 中野駅西側南北通路及び橋上駅舎等整備について

 中野駅周辺地区一体的整備について

 都市観光の推進について

○所管事項の報告

 1 中野四丁目西地区のまちづくりについて(中野駅周辺まちづくり課)

 2 中野駅周辺地区駐車場地域ルールの策定について(中野駅地区・周辺基盤整備担当)

 3 中野二丁目地区のまちづくりについて(中野駅周辺地区担当)

 4 その他

 (1)新型コロナウイルス感染症対策としての沿道飲食店等による路上利活用の推進事業について(中野駅周辺エリアマネジメント担当)

○地方都市行政視察について

○その他

 

委員長

 定足数に達しましたので、中野駅周辺整備・都市観光調査特別委員会を開会します。

 

(午後1時00分)

 

 本日の審査日程ですが、お手元の審査(案)(資料1)のとおり進めたいと思いますが、御異議ありませんか。

 

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 御異議ありませんので、そのように進めます。

 なお、審査に当たっては、5時を目途に進め、3時頃に休憩を取りたいと思いますので、御協力をお願いします。

 議事に入る前に、お手元の資料(資料2)のとおり、本年10月12日付で委員会参与の変更がありましたので、御承知ください。

 では、議題に入ります。

 中野駅新北口駅前エリアの再整備について、中野駅西側南北通路及び橋上駅舎等整備について、中野駅周辺地区一体的整備について、都市観光の推進についてを一括して議題に供します。

 所管事項の報告を受けます。

 中野四丁目西地区まちづくりについての報告を求めます。

松前まちづくり推進部中野駅周辺まちづくり課長

 中野四丁目西地区のまちづくりについて御報告をいたします。(資料3)

 当地区のまちづくりにつきましては、さきの10月の当委員会におきまして、口頭にて準備組合において臨時総会が行われ、事業推進の議決が図れたことを申し上げていたところでございます。このたび、こういった準備組合活動の進捗、また、関係機関との協議状況を踏まえて「中野四丁目新北口地区まちづくり方針」、これに沿いまして、当地区での第一種市街地再開発事業の実施に向け、都市計画の手続を進めることといたしましたので、御報告をするものでございます。

 まず1番、当地区の権利者の合意形成状況でございます。右側に表を付してございます。こちらにつきましては、土地の所有権者、借地権者合わせて40件の地権者がいらっしゃいます。そのうち準備組合に加入されていらっしゃるのが30件といった状況でございます。

 続いて、市街地再開発事業及び都市計画素案の概要でございます。

 別紙1を御覧ください。まず1枚目に地区の概要と現況と課題、そして、2ページ目に上位計画、都市計画マスタープランやグランドデザイン、そして中野四丁目新北口地区まちづくり方針で係る必要事項を取りまとめてございます。こちらにつきましては、これまでに御報告したところと内容に変更がございませんので、お読みおきいただければと思います。

 そして、3ページ目でございますが、こちらは事業概要を掲載してございます。これも基本的にはこれまでに御報告したところと大きく変わってはございませんが、一つ、建物の規模といたしまして、高さが約165メートル、変わりございません。延床面積が1年前は約12万平米としていたところが12万4,400平米、そして住宅戸数が約950戸というところで昨年御報告していたものよりも少し計画が精査されて、ボリュームが大きくなっているところがございます。

 その他、コンセプトや基本的な建物の機能、そういったところに変更はございません。

 続きまして、別紙2を御覧ください。こちらは都市計画素案の概要ということで取りまとめてございます。現在、まだ引き続き東京都と協議中ということでございますので、まだ今後、内容が変更することはあり得ることでございますが、そちらは御了承いただきたいと思います。

 まず今回決定あるいは変更しようとしている都市計画でございますが、左上にまとめてあるように六つ考えてございます。一つが地区計画、二つ目に第一種市街地再開発事業、そして、高度利用地区の変更、そして4点目には用途地域の変更、5番目が高度地区の変更、そして最後に、防火・準防火地域の変更といったところを想定してございます。

 早速中身なんですが、①の地区計画の内容でございます。この地区の面積は約1.3ヘクタール、目標につきましては、上位計画の位置付けから地区の現状、そして地区の将来像を記してございます。基本的にはこの将来像で中野の顔となる立地特性を生かして、都市の合理的、健全な高度利用によりまちの活力増進を担う都市型複合機能を誘導する等々を記しているところでございます。

 そして、方針でございますが、土地利用、地区施設の整備、また建築物等の整備の方針を三つ掲げてございます。土地利用につきましても、先ほど申し上げた将来像に準ずるような記載をしているところでございます。

 地区施設の整備でございますが、これは右側に付してございます図を用いながらお話ししたいと思います。

 まず一つ、この事業地区といたしましては、周辺道路の中心線から事業区域を取ってございます。その中で、東隣のブロックとの間に、ちょうど今、7.5メートル幅の区道がございますが、その中心線から内側を事業の範囲としてございます。そして、この道路、事業地区に係るところについては、区画道路1号、幅が3.75メートルということで整備を考えております。

 また、この敷地周辺に赤い点々を付してございますが、歩道状空地、これも幅4メートルで今、想定をしてございます。

 また、早稲田通り寄りに広場1号、約1,880平米、南側には広場2号、約500平米、これも地区施設で定めたいと考えております。

 また、図の中でオレンジ色の部分があります。こちらは約600平米で、バスの乗降場を想定してございます。

 また、赤の実線矢印がございますが、これは2階のデッキの高さで、ちょうど駅と新北口駅前、四丁目西、そして新庁舎をデッキでつなぐ歩行者通路ということで地区施設に位置付けているところでございます。

 併せて、壁面後退としても4メートル、また、建築物に関する事項といたしましても、用途の制限や敷地の最低限度、壁面の制限、工作物の設置の制限、意匠の制限、これを記載のとおりに想定しているところでございます。

 続きまして、②の市街地再開発事業の決定でございます。こちらは先ほど申し上げたような地区施設をしっかり事業の中で整備をしていくこと、また、事業計画の概要の中で申し上げたような規模の住宅建設の目標、また、こういった規模の建物を整備していくといったところを定めているところでございます。

 また併せて、③が高度利用地区の変更ということでございます。こちらにつきましては、図の中で早稲田通り寄りが少し薄い緑色になってございます。こちらがAゾーン、約0.3ヘクタール、こちらは今現在も商業地域で容積が600ございます。その下に少し濃い緑色、こちらがBゾーンということで約1ヘクタール、こちらは今現在、第一種住居地域で容積は200という都市計画になっているところでございます。Bゾーンにつきましては、周辺の基盤整備の状況、また、今後事業の中で公共施設を整備していく状況、これらを踏まえて、今、200であるところを少し指定容積を緩和しようということを考えております。その上で高度利用地区の地区指定の要件、基準にのっとって一定規模以上の広場を整備すること、また、歩道状空地等々を整備すること、また、建物をしっかりセットバックをさせること、そういった要件が基準を満たしているということから、さらに350%上乗せするということを今想定してございます。その結果として、Aゾーン、Bゾーン、それぞれ容積率の最高限度は御覧のような数値で協議をしているといったところでございます。

 続きまして、④都市計画用途地域の変更でございます。こちらは、先ほどのBゾーンというところの現在一種住居であるところを商業、また、容積率についても御覧のような変更を考えているところでございます。

 そして、5番目、高度地区の変更ということで、変更前、今現在はBゾーンにつきまして、第二種高度地区がかかってございます。これを商業の用途に見直すということから、高度地区の指定を指定なしという変更を想定してございます。

 そして、最後、同じくBゾーンにつきましては、現在、準防火地域であるところを防火地域ということで安全性を高めていくということを考えているところでございます。

 以上が今、協議をしているところの都市計画素案の概要という内容でございました。

 もう一度、頭紙に戻っていただけますでしょうか。

 今後の予定でございます。今回、このような取りまとめを御報告させていただきまして、今後は説明会を実施したいと考えております。そして、具体的に都市計画を変える手続、これについては来年度、令和3年度に着手をして、必要な都市計画の変更を進めていきたいと考えているところでございます。

 御報告は以上です。

委員長

 ただいまの報告に関し、質疑はありますか。

市川委員

 御報告ありがとうございました。

 お伺いしたいのは、別紙2の④東京都市計画用途地域の変更というところについてなんですが、一種の住居から商業に用途変更をするということで、以前にも、ちょっと聞いた話によると、この地域の方たちから要望書等々上がって、商業地域に用途を変更してくれという旨の要望が出たことがあると聞いたことがあるんですが、それはいかがでしょうか。

松前まちづくり推進部中野駅周辺まちづくり課長

 委員御指摘のとおり、この地域の地権者の方から、平成5年、それと全く同じ内容で平成15年に要望書を頂戴しております。内容といたしましては、用途を商業に変えて高度利用を図れる、そんな地域地区に変更を要望されているものでございました。

市川委員

 もちろん都市計画の決定で用途の変更ですから、東京都とか様々な機関との調整が必要になるんだと思うんですが、そのときにこの要望書を受けて、今、行ったようなことが当時できなかった理由は何ですか。

松前まちづくり推進部中野駅周辺まちづくり課長

 この地区につきましては、過去に何度か市街地再開発事業の機運が高まって、検討が進んだ時期があったというふうに聞いてございます。一つは、ちょうど東側のブロックの今、参考例があるところが、ちょうど事業が完了した平成の最初の頃に一度機運が高まったところであったんですが、その後バブルが崩壊して、いわゆる経済状況が非常に悪くなってしまった。そのことから、一旦、機運は高まったものの、それが形にはならなかったというふうに認識をしてございます。

市川委員

 それは平成5年の要望を受けた段階での話だと思うんですけども、平成15年のときはいかがだったんですか。

松前まちづくり推進部中野駅周辺まちづくり課長

 平成15年のときも同様の要望で改めて提出をいただいているというところでございますが、その時点におきましては、特に再開発事業に関連して何か機運が高まって組織化されていた、そんな状況ではなかったやに聞いてございます。

市川委員

 ということは、その地域、四丁目西地区というエリアの中には、もともとまちづくりに大変関心を持たれていて熱意のある方たちがいらっしゃった。今、この合意形成の30件の中身については細かく言えないとは思うんですけども、そういう方たちと例えばずっとまちづくりについての連携をしていたりとか、そういったことを行っていれば、合意形成の形も違ったんじゃないかなと思うんですけども、平成5年と平成15年、それぞれ要望を受けて、その後、今は令和2年ですから、これまでの間に中野区として、例えばまちづくりの勉強会だったりとか、そういった連携をそういう人たちと取っていたのかというのはどうなんですか。

松前まちづくり推進部中野駅周辺まちづくり課長

 区といたしましては、この地区についてもきちんとまちづくりを進めるべきだということで、グランドデザインにもきちんと位置付けをしてございます。

 さらには、個別に何人かの地権者の方とは少しヒアリングをさせていただきながら、まちの意向を捉えようというふうな活動はしてございました。また、どんなまちづくりが可能なのかということで、委託をして現況の確認、そういった作業もしてきたところでございます。ただ、平成の中期頃については、地域の方々からの発意という動きとしては、なかなか難しいところがあったかなといった状況です。

市川委員

 ヒアリングを行ったりとか、そういうやり取りがあったということなんですけど、そういったものというのは、今回の概要の中にはどこかに生きている部分はあるんですか。

松前まちづくり推進部中野駅周辺まちづくり課長

 まさにいただいた要望は、用途地域を商業で容積も緩和をするのがふさわしい地域なんだ、そういった内容でございました。今回御報告をさせていただいている内容は、まさにその要望にお応えしている、そんなものになっていると感じているところがございます。周辺の基盤の状況、また、周辺の開発状況、四丁目西地区が持つ立地のポテンシャル、そういったことを鑑みて、今回このような取りまとめをしているところです。

市川委員

 これまで区としては、努力義務はちゃんと行っているというところだと思うんですが、もともとの経緯と今回の事業の中での合意形成というところで考えると、地域の方とボタンのかけ違いがあるんじゃないかなと思うんです。もちろん、これは組合施行の再開発でありますので、行政が関われるというところは限定的だと思うんですが、区も区道が入っていますので、地権者の一人としてしっかり事業を推進していくというところについては、ちゃんとリーディングを取らなきゃいけませんし、そういった方たちとの連携というのは今後もしっかり深めて誤解がないように、かけ間違いがもしあったのであれば、しっかり誤解を解いてからこの事業を進めていくべきだと思いますが、いかがですか。

松前まちづくり推進部中野駅周辺まちづくり課長

 区といたしましては、この地区に関わらず、まちづくりを通して基盤をしっかり整備していき、また、公民連携の面整理を同時に進めることでまちの活力とか、基本的な安心・安全のベース、これを高めていって、区の持続可能性を牽引するという使命、これは変わりがないところでございます。こういった基本的な考え方をもちろん地権者の皆様とも共有をさせていただきながら、個別のこういう事業を進めるべきだというふうに十分認識をしてございます。こういった考え方をきちんと御理解をいただきながら、より合意形成が図れるように十分に準備組合にも支援してまいりたいと思っております。

市川委員

 ありがとうございます。

 次にお伺いしたいのは、広場1号、2号とございます。先ほど課長の御報告の中にも参考例という言葉が出てきたんですけど、参考例の丸井のところに公開空地があるんですけど、空間の連続性みたいなことというのは、四丁目西地区だけではなくて、東地区も含めてですが、あそこの街区の中で極めて回遊性を高めていく上で空間の活用というのが重要だと思うんですけど、この辺というのは、何か今お考えはあるんでしょうか。

松前まちづくり推進部中野駅周辺まちづくり課長

 今日の別紙2にもあるとおり、この事業の中でも広場を造り、また道路の位置付けにつきましても、基本的には歩行者と自転車の道路というふうに考えてございます。したがいまして、こういった事業が進んだ暁には、今の東地区との空間的な連続性は今よりもずっと高まると考えておりますし、また、この地区だけではなくて、中野四季の都市(まち)あるいは駅前全体の歩行者のネットワーク、こういったことの向上にもつながるものと考えております。

市川委員

 そういう意味では、四丁目西地区だけではなくて、その付近の、これは早稲田通りを越えて新井町のほうも含めてなんですけど、そういう連続性ということは今後考えていかなければいけない。ということであると、もちろん合意形成のところで地権者の方たちというお話もあるんですけども、この事業は周りの方たち、近隣住民の方たちはどう考えているかというところもしっかり説明を果たしていく必要があると思います。

 環境アセス、要するに環境評価みたいなものというのは、以前されるという御報告があったと思うんですけど、その後、進捗はいかがですか。

松前まちづくり推進部中野駅周辺まちづくり課長

 ちょうど1年前にこちらについてはアセスの調査計画書が公表されてございます。それ以降は、その内容にのっとって今、調査をしているということでありまして、この評価書案については、都市計画の案が定まる前までにはきちんと提出されるようにという位置付けになってございまして、今はまだ評価書案の作成段階であるというふうに認識しております。

市川委員

 ということは、今後しっかり近隣の方たちにも意見を聞いて、事業に対して理解を深めていただくのと同時に、事業が完了した後にトラブルになったりすることは避けていくという考え方でよろしいですよね。

松前まちづくり推進部中野駅周辺まちづくり課長

 これは東京都の条例にのっとって行われているものでございますので、その中に事業者が説明の場を設けることが位置付けられてございますので、きちんと執り行われるものと考えております。

市川委員

 僕もその地域に住んでいるので、ほかの方たちに聞いても、あまりそういう説明を今まで受けたことがなくて、どういうふうになっていくのか不安だという方が多いと聞いていますし、非常に耳にすることが多いので、そういったことでいうと、合意形成の過程も含めて、その事業に対して不安視をしている方たちが非常に近隣にも多いわけですので、この辺についてはしっかり説明していただいて、皆さんとの連携が取れるようにしていただきたいと思います。これは要望で。ありがとうございました。

吉田委員

 ずっとこの計画をお聞きして、いろいろ申し上げてきたんですけど、申し上げてきたことが全然多分解決に向かっていないなと思うんですね。

 幾つかあるんですが、まず地元の人の合意が全然形成できていないでしょうということがあります。まずお聞きしたいんですが、この土地所有権者35件、借地権者5件、権利者合計40件、準備組合員数30件と。つまり4分の3の方が参加して、4分の1、25%の人は参加していないというふうに読めるんですけれども、この中で準備組合に入っている30件というのは、上の土地所有者と借地権者の35件、5件のうち、どういう割合というか、何件ずつなんですかね。

松前まちづくり推進部中野駅周辺まちづくり課長

 この30件のうち、土地の所有者あるいは借地権者が何名ずつかというところまでについては、区としては承知をしてございません。

吉田委員

 承知したほうがいいんじゃないですか。

松前まちづくり推進部中野駅周辺まちづくり課長

 区としては、全体の数、加入者の数、そして臨時総会等で決議がされた数としては承知してございますが、その内訳を区として承知しなければいけないというふうには思ってございません。

吉田委員

 地元で円滑に進んでいる案件であれば、そういう一般論でいいと思うんですよ。これは前に裁判になるかもしれませんよと私が申し上げたのを御存じだと思うんですけど、裁判になったんですか。

松前まちづくり推進部中野駅周辺まちづくり課長

 そのような動きがあるというふうには情報はいただいております。

吉田委員

 これは訴訟になるわけなんですよ、お聞きをしていると。そうすると、つまりそれぐらい地元は歓迎していない人たちも結構いらっしゃると。そういう状況の中で、じゃ、30件のうち、どれが地権者で、どれが借地権者か分かりませんという態度で、普通の不動産屋さんだったらそういう対応はしないんだけれども、さすが区だなというか、さすがというのは、別にいい意味じゃないんですけど、中野の正面玄関の重要な土地についての開発としては、やり方が丁寧ではないなという気もするんですね。

 それから、前に、副区長がわざわざお見えになるようになって、ニューノーマル、コロナみたいな新しい状況になったので、まちづくりの在り方は従来の延長線上でやるのは考え直したほうがいいかもしれないというようなこともおっしゃいました。しかし、これまで進んできた計画についてはこのまま進めるけれどもというような留保もあったとは思うんですが、このビルの計画、今回も165メートルですか。これぐらいの高さのビルというのは、中野駅周辺にあるんですか。

松前まちづくり推進部中野駅周辺まちづくり課長

 今、中野駅周辺にこの高さのものはございません。

吉田委員

 ございませんね。この近くだと、ドコモのビルが軒高で91メートル、それから、四季の森が100メートルと50メートル。今度、区役所が何メートルになるんでしたっけ。

中村総務部新区役所整備課長

 おおむね53メートル程度でございます。

吉田委員

 その周りのビルというのは、一番高いところでも100メートルぐらい、そのほかの建物は、四季の森でも50メートル、今度新しくできる区役所も50メートル、その中で165メートルの建物を建てるというのが、僕は、都市計画をいろいろ見ている人間の一人として、非常に美しくないなと。全然スカイラインということを考えていないなと。西新宿の高層ビル街というのは、あれはあれで非常に美しく見えるのは、安田とか住友とか三井とかいろんなところがビルを全く別の資本で建てているけれども、それぞれ250メートルぐらいに規制の中で美しい都市景観を作れているんですね。ニューヨークでもロンドンでもどこでも、そういう意味での高さをそろえるとか、そういうことをやるんですよ。何で中野はやらなくていいと思っているんですかね。

松前まちづくり推進部中野駅周辺まちづくり課長

 建物の高さにつきましては、まちづくり方針の中でスカイラインの考え方ということで示してございます。基本的には、今現在、確かに委員がおっしゃった建物がございますが、今、事業中である中野二丁目でも高いマンションが建てられる予定になってございます。基本的には中野二丁目の市街地再開発事業、今、事業計画で示されているのは、住宅棟の147メートルといった高さでございます。基本的には中野駅の一番直近の新北口駅前再整備においての建物高さを恐らく一番のシンボルに、なだらかなスカイラインを形成するといったような考え方を持ってございます。この考え方に沿って各地区の事業を進めている、そんな状況でございます。

吉田委員

 それでしたら、都市のシンボルというのは、どの都市でも、公共の建物、例えばヨーロッパで言えば市役所とか、市の一番真ん中に大きな広場があって、市の正面には教会と市役所があって、時間になると時計がぐるぐる回って、観光客が見るみたいな、それはヨーロッパ的な都市づくりですけど、景観の中心になるのは多分中野だったら区役所あるいは区役所の関連の施設なわけなんですよ。それよりもこのほうが高いんですけど、そういうことに価値感というか、中野としての哲学みたいなものはあるんですか。

松前まちづくり推進部中野駅周辺まちづくり課長

 例えば区役所が一番高くなくてはいけないとかそういう考え方は持ってございません。基本的にはそれぞれの事業の中、また、建物整備の中で活用する制度にのっとってきちんと協議を進め、そこで発生する交通量、そういったものの道路に対する負荷、それを受け止める基盤の整備の状況、そういったものから協議を取りまとめて、それぞれの地区にふさわしい開発整備が行われるものというふうに捉えております。

吉田委員

 これは担当の課長を責めているんじゃないんですよ。前の区長のときから今の区長になっても変わらない区全体のコンセプトの貧困さを言っているんですけれども、要するに区役所とかここの四丁目西地区とか、相互に関連なく独立して再開発するものなら、それで十分いいんですね。しかし、警察大学校跡地から引き続いて、中野駅、中心街を面で見直しましょうと、エリアマネジメントだとかいろんなことを言いながらやっているにしては、全然全体の哲学が見えないというか、結局ばらばらじゃないかというふうに思うんですね。ばらばらでも結局美しければいいんですけれども、今回の武漢で発生した武漢肺炎でいいんですけど、新型コロナ感染症の状況に応じて、密を避けるまちづくり、道づくり、あるいは建物づくり、そういうことをしなきゃいけないと。中野は、私ずっと前から言っているとおり、全国で一人当たりの道路の面積も、公園の面積も、公共のインフラはシャビーな自治体だから、これから人を詰めていくことよりも、もうちょっと人々が伸び伸び活動できることを、新型感染症ができたらより真剣に考えなきゃいけないという中で、新しく900戸ぐらいの世帯を入れるというコンセプトで本当に避難場所の一人当たりの面積が増えるんですか。公開空地AとかBとか書いてあるけど、確保されるんですか。あるいは帰宅困難者みたいな人が中野駅に殺到すると思うんですけど、そういう人への対応も、このビルの住民が増えることで、逆によりキャパシティは少なくなるんじゃないんですか。こういう災害対策についての考え方はいかがですか。

松前まちづくり推進部中野駅周辺まちづくり課長

 まさに今委員がるるおっしゃったこと、現在の四丁目西地区の抱える課題そのもの、道路幅も狭く、オープンスペースもない、そんな状況の中で、この地区は東京都の定める広域避難場所には入ってございません。ただ、この事業でまさにオープンスペースの重要性、また歩道上空地等々も整備して、基本的にはオープンスペースに通じる空間をいかに確保できるか。それはまさに何かあったときの、災害のときに有効な空間として活用されるわけでして、こういったことを通じて、この地区だけでなく、中野区役所一帯で指定されている避難場所としての機能も、こういった事業を通じることでより高まっていくものというふうに考えております。

吉田委員

 高まっていくことが私は確信が持てないんですけれども、ちょっと側面を切り替えて、東京も含めて災害が多い国で、東京も災害が多い地域で、30年以内に80%の確率で震度7以上の地震が来るんでしたっけ。ちょっと具体的な数字は忘れましたけど、そういうところで、地域の絆、結びつきというのは非常に関心が高まっていると。よそのタワーマンションみたいなところを見ると、行政が主導して、新しく高層ビルに入居する人には地域の町会に必ず入っていただくような仕組みを一生懸命作っている、あるいは建設業者がそういうマンションづくり、まちづくりをしているという事例がたくさんあるんですが、ここの900戸に入っている人たちはどこの町会に入ってくれるか、あるいは町会に入ってくれるようなことを誘導したり義務づけるような仕組みというのは入れるんですか。

松前まちづくり推進部中野駅周辺まちづくり課長

 町会としては、たしか新井と複数にまたがっていたところかなと思っております。今後こういった事業が進んで、こういった規模の建物ができた際に、そこに住まわれる方々がどのような町会活動あるいは自分たちの自治活動を行っていくか、これはまさに非常に重要な視点かと思っております。そういったことも併せてしっかりと検討して、駅周辺のエリアマネジメントというところもまさに今年度から仕組みづくりを検討しているところでございますが、そういったものに有効につなげていきたいというふうに考えております。

吉田委員

 ぜひそうしてくださいね。本日も傍聴に来られている方がいらっしゃるんですけれども、地元の地権者が全然納得してくれていないと、どんなにきれいな絵を描いても、地元の人が不幸になるということでは、すばらしい計画と喜ぶわけにはいかないわけです。いい計画であれば、地元の人も理解し、協力し、そして、まちづくりがよくなったことを一緒に享受できるはずなんですね。それをそのように考えていただけないような進め方というのは、やはり私もよくないと思うので、数字で何十%の人が合意しているから、強行していいんだとか、そういう悪徳不動産屋みたいな考え方じゃなくて、丁寧に地域の方と合意形成をしていただくことを重ねて要望いたします。

長沢委員

 ちょっと確認させてください。今回の中野四丁目西地区のまちづくりについてということで、この文書で言えば、当地区の第一種市街地再開発の実施に向けた都市計画手続を進める、そういうところに来たんだと。その根拠としては、9月26日の臨時総会を受けて、準備組合の中で議決がされたと、これが根拠となって進めていこうとされているということでよろしいですか。

松前まちづくり推進部中野駅周辺まちづくり課長

 9月下旬の臨時総会の結果ももちろんございますが、それだけではなく、この地区の地権者皆さんのこの事業に対する意向の確認、また関係機関との協議の状況、そういったこともろもろを踏まえて、今回御報告をさせていただいているものでございます。

長沢委員

 それで、先ほど吉田委員も聞かれたところなんですけど、権利者なりの種別が出ております。権利者数合計40件、準備組合員数30件、準備組合が立ち上げたときは何件だったんですか。

松前まちづくり推進部中野駅周辺まちづくり課長

 昨年御報告をさせていただいた段階では29件であったと思います。組合設立当時については、すみません。今、手元にないです。

長沢委員

 たしか一、二増えたぐらいだったと思っています。それで昨年御報告いただいたときは29件、1年間たっているのかな。1件しか増えていない。私、改めて聞くんだけど、ちなみに準備組合に入られている方の中でも、先般の9月26日に反対の意見があったということだから、必ずしも準備組合の方々が皆さん推進をし、賛成というわけでもないと。そういう中で進めていくというのは、先ほど来のお話の中では、そういう機運が何かあるかのようなお話だけども、違うんじゃないですか。認識として誤っていませんか。

松前まちづくり推進部中野駅周辺まちづくり課長

 基本的には、区としても準備組合の加入数をもっと高めるべきだと、もちろん合意形成をもっともっと進めるべきだということはずっと従前、今も準備組合のほうには強く申し上げているところでございます。

長沢委員

 住民の合意形成も当然準備組合としても取っていただきたいし、また、区としても一定の方針を持って、その中でのこういう四丁目の地域ということでもありますから、先ほどの方針の中でも触れられていたように、そういうものは持っていると。しかしながら、実態としては、とてもじゃないけど、進めていいというような御意見よりも、依然としてまだ反対の、合意が得られていないというのが実情じゃないかと、そこは確認をしておきたいと思います。

 しかも、9月26日に開かれた臨時総会の議決の件に対しては、参加をされた方々が議決そのものを公表と、要するにその場で見せろという話もあったんだけど、それについては頑なに見せなかった。今、それが11月25日付で訴訟にまで発展というか、なっているわけですね。これが裁判の結果としてどうなるかというのはあるんだけども、そういうことになっていくと、今日御報告をいただいているけれども、都市計画の手続として本当にこんな形で進めちゃっていいんですかと問われちゃうと思うんですよ。その点の御認識、いかがですか。

松前まちづくり推進部中野駅周辺まちづくり課長

 委員御指摘の臨時総会における議決権行使書につきましては、きちんと準備組合の規約にのっとって運営されているところというふうに理解をしてございます。また、議決権行使書につきましては、準備組合のほうに閲覧請求等々が出されれば、きちんとそれにのっとって開示がされるものというふうに捉えているところでございます。

 したがいまして、区としては、訴訟の内容について何かコメントする立場ではございませんが、臨時総会の議事録、また議決権行使書、こういった内容も確認をさせていただいているところもございます。そういった状況の中で今回報告をさせていただいているところでございます。

長沢委員

 それは組合のところでやっている話ということだと思っていますけども、ただ、組合のほうの議決そのものも私、読ませてもらいましたけど、再開発事業の推進承認の件ということで、賛成している皆さんのところではこういう形で早くやってねと、次の段階に進んでくださいよという話とか、従前の資産の評価についてもこうしてくださいとか、事業費の多くを占める工事費についてはということで権利床なんかも増加してくださいとかあるんだけど、準備組合としては、会長さんをはじめ理事長さん、今、なかなか合意ができない、準備組合として合意を取るための努力をしなくちゃいけないのに、そういうことについては何も出ていないんだよね。本当にそういうことをする気があるのかとさえ思う。

 現に、組合員のニュースというのが出されて、当日出席者の御意見ということについては、事務局主導で作って、事務局や組合は住民の意見を全く聞かない、だから反対だとか、デメリットの説明を受けた意識がないと。議事録を読ませてもらいましたけど、そういうことについても全然出てこないし、こういうのでもう説明した気になっているのでは困るねと。地権者が出席していないことも、議論はこんなのでいいのというのが出ているわけですよ。推進の方は再開発に反対する理由はないとか、なるべく早く事業化を行ってほしいとか、そういう意見で、それは確かにありますよ。

 こういう形でなっているんだけども、もう一つ、先月、本当は全体会を開く予定だったのが開かれていないということを聞いているんですけど、その理由は承知されていますか。

松前まちづくり推進部中野駅周辺まちづくり課長

 今般のコロナの状況で、また第3波と言われる中で、そういった動きは控えたのかなというふうに聞いております。

長沢委員

 だから、それも9月の何日というのは、コロナが収まっていたのかと言われたら、収まっていないのに、臨時総会はそうやって遮二無二やって、しかも最初から集める気はなくて、委任状であるとか、議決権の行使というところで丸バツでやってくださいねということ。だって、現に参加した人たちというのが、この議事録を見たって、とても少ないわけでしょう。だからこそ、議決権を行使したと、賛否を書かれたものを開示してくださいねというのに対して、開示はしない。しかも、進行が議長さんなのか、デベロッパーなのか、コンサルなのか、事務局なのか分からないけども、そこでは開示は相変わらずしませんよと。それは規約にのっとってちゃんとやっていますよということを言うんだけど、求めているのは、それに対するもので、議決権行使書の開示なんです。議事録自身は開示しているんですね。求めたら出てきているわけだけども、ちゃんとやっているんですかというふうに疑わざるを得ないようなところがたくさん出てきているんじゃないかと思うんです。

 今回、別紙2のところにスケジュール予定として出ています。都市計画が決まっていく流れから、今度は事業認可なり正規の組合が発足するということになると思うんだけど、都市計画決定をする上では、権利者の議決というのはないね。行政側のところで東京都なり中野区が都市計画を決めていくわけだよね。もちろんその中で意見なりそういうのが出せる機会はあるわけだけども、正規の組合を立ち上げるときには、当然ながら一定の人数がありますよね。これは何名賛成が必要になりますか。

松前まちづくり推進部中野駅周辺まちづくり課長

 地権者の3分の2の合意というふうに規定されております。

長沢委員

 そうすると、現在の40の地権者のところで考えればいい。そうじゃなく、土地所有者のここの35件になりますか。分母はどっちですか。

松前まちづくり推進部中野駅周辺まちづくり課長

 事業認可におきましては、土地の所有権利者または借地権者おのおのに対して3分の2以上というふうに規定されてございます。

長沢委員

 そういうのも実際に過去に中央区なんかの港二丁目における区画整理と再開発で、都市計画の審議会で実際には疑義があるような、瑕疵があるような、そういうことも過去にあったわけですよね。この点は区としてしっかり見ておいていただきたいと思っています。

 それで、中身のところで1点伺いたいんですが、この計画を見ると、今の都税事務所からの南北の道、区役所のほうに来る道が廃止ということで理解していいですか。

松前まちづくり推進部中野駅周辺まちづくり課長

 このように想定してございます。

長沢委員

 廃止なんだけど、これは区道だから、区自身が地権者として市街地再開発に参加をしていくということになりますか。

松前まちづくり推進部中野駅周辺まちづくり課長

 今現在はあくまで区道ですので、区の立場は公共施設管理者という立場になります。それから、この区道を宅地に転換して権利変換をするということであれば、区も地権者という位置付けになります。

長沢委員

 じゃ、もしそれは権利変換ではなく、転出という形を取った場合においても、どこかの時点では地権者になるという理解でいいですか。

松前まちづくり推進部中野駅周辺まちづくり課長

 区道の取扱いは今後の協議によるところになりますが、基本的には権利変換をする前には、廃道するのであれば、廃道の手続等々が必要になってくると思います。廃道して、宅地化をして、権利者としてどのように活用するのか、また、仕組みとしては転出といった考え方もあり得る話かと思います。

長沢委員

 そうすると、権利者の合計数というのは、区がもし加わるとしたら、今現在で言えば41になる。それ以外にも権利者が変わってくるという場合はあるんですか。想定としてあるんですか。

松前まちづくり推進部中野駅周辺まちづくり課長

 権利者の数につきましては、例えば地権者の中で借地権を解消されたりであるとか、土地を手放すであるとか、いろいろなことがあるので、その数が変動する要因というのはまだあり得ることではあろうかと思います。

長沢委員

 行ったり来たりで申し訳ないんですけど、区自身も言っているように、合意形成にちゃんと努めてくださいねと、それは準備組合に対して、助言なのか指導なのか分かりませんけど、そういったことも言われているわけだ。しかしながら、数といえば、先ほどこちらで言わせていただいたように、増えているわけでもないと。内容についても、賛成をされている理事の皆さんなのか分かりませんけども、そういうところでも、当然ながら新たに組合員を増やす、つまり賛同者を増やしていこうという意思も決議を見る限りでは見られないと。しかしながら、こうやって都市計画自身は、一つは根拠にはなっているという。でもそれだけではございませんよと言っているんだけど、客観的には何ら状況としては変化ない。逆に言えば、訴訟にまで至るような事態にもなっている。これは本当にゆっくり、もっと慎重に進めていくべきなんじゃないかと思うんだけども、その点、いかがですかね。

松前まちづくり推進部中野駅周辺まちづくり課長

 繰り返しになりますが、区としては、諸々の状況を見ながら、こういった御報告をさせていただいております。引き続き、まさに委員おっしゃるように、皆さんが合意いただけるのが一番望ましい形でありますので、そういったところを目指してしっかりと指導していきたいと考えております。

長沢委員

 このやりとり自身は本当に平行線のままみたいな感じですけども、しかし、状況としては、客観的に見れば、合意なんか得られている状況に見られませんよ。こういう中で住民自身が、本当に進めてほしい人はいる、進めてほしくない人もいる。しかも、ここに住まわれている人たちということを考えるならば、これからも住んでいきたいという人たちの意向を区としてもちゃんと把握する、掌握することは大事だと思いますよ。片方で、地権者といったって、住まわれている、そこで生活している人とそこで御商売されている人に別に優劣をつけるとかそういうことではないんだけども、しかし、よくよくそういった影響は区民生活に関わることだから、その点についてはよくよく考えながら、同時に、これについては拙速に進めるべきではないということ、これ自身は強く要望しておきたいと思います。

委員長

 他にございませんか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 なければ、以上で本報告について終了します。

 次に、2番、中野駅周辺地区駐車場地域ルールの策定についての報告を求めます。

石原まちづくり推進部中野駅地区・周辺基盤整備担当課長

 それでは、中野駅周辺地区駐車場地域ルールの策定について御報告させていただきます。(資料4)

 区では、中野駅周辺地区のまちづくりの事業の進捗と併せ、適切に駐車施策を進めることを目的とし、駐車場地域ルールの策定検討を進めているところでございます。このたびは意見交換会の結果報告及び地域ルールの策定について御報告いたします。

 1、意見交換会の実施結果について。令和2年10月22日午後7時から産業振興センター会議室におきまして、駐車場地域ルール(案)の説明を行いました。参加者は13名でございます。

 駐車場地域ルール(案)に関わる意見及び区の見解などにつきましては、別紙1を御覧ください。意見には、駐車場の需給と供給のバランスについて何か支障となるデータがあるのかといった御質問などがありまして、そちらにつきましては、中野駅周辺の附置義務駐車場に対しまして実態調査を行っておりますと答えてございます。その他の意見などについては資料をお読みください。

 表紙に戻りまして、2番目、駐車場地域ルールの策定でございます。意見交換会の意見等による駐車場地域ルール(案)からの変更点はないため、別紙2のとおり駐車場地域ルールを策定いたします。

 3、今後の予定でございます。12月に駐車場地域ルールを策定後、本年度から2021年度にかけまして、運用基準の策定及び運用体制を構築し、2021年度末に地域ルールの運用を開始いたします。

 御報告は以上でございます。

委員長

 ただいまの報告に対し、質疑はありませんか。

いさ委員

 何点か確認します。

 まず別図に出ている赤線というのは、基本的にこの地域では自転車の違法駐輪ができませんよみたいなことで、ここに停めろという地域になるということでよろしいでしょうか。

石原まちづくり推進部中野駅地区・周辺基盤整備担当課長

 別紙のところの赤い枠につきましては、中野駅周辺の駐車場整備地区、駐車場に関する整備地区を定めておりまして、そちらを示しておるものでございます。今回の駐車場地域ルールを使う場合には、こちらの赤い枠の中が適用できるというところで示しているものでございますので、路駐等々は関係ございません。

いさ委員

 区民にとってどういうふうになるかということが聞きたかったんですけど、それはこの地域ではこれから配置する駐輪場に止めてくださいねという地域になるということでよろしいですか。もう一度聞きます。

石原まちづくり推進部中野駅地区・周辺基盤整備担当課長

 今回の駐車場地域ルールに関しましては、駐車場に関しての規定でございますので、駐輪場に関しては特に規定等はございません。

委員長

 他にございませんか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 なければ、以上で本報告について終了いたします。

 3、中野二丁目地区のまちづくりについての報告を求めます。

石橋まちづくり推進部中野駅周辺地区担当課長

 それでは、中野二丁目地区のまちづくりについて御報告をいたします。(資料5)

 中野二丁目地区は、中野駅周辺まちづくりグランドデザインVer.3において、目指すべきまちの姿を示し、その具現化のために地区計画を定めています。

 下の図にありますとおり、地区計画で定めたA地区、黄色で塗られている部分でございますが、こちらは現在、土地区画整理事業と市街地再開発事業の一体的施行によるまちづくりが進められています。また、そこには隣接するファミリーロードを中心としたB地区、これは赤色で塗ってございます。このB地区につきましては、A地区の事業展開に合わせまして、具体的なまちづくりの在り方を検討しているところでございます。

 一方、地区計画の区域外にあるいわゆる千光前通り沿道を中心とするエリアにおきましては、地域の有志によってまちづくりを検討する組織が立ち上がるなど、まちづくりの機運が高まっており、区としてもこれまでその支援を行ってきたところでございます。

 今回、中野二丁目地区のうち、地区計画におけるB地区及び千光前通り沿道周辺地域におけるまちづくりの状況、今後の進め方について御報告をいたします。

 1ページおめくりいただきまして、まず1番、中野駅南口地区におけるファミリーロードを中心としましたB地区のまちづくりについてでございます。

 (1)これまでの区の取組状況でございます。中ほど、2019年度、昨年度、権利者を対象にまちづくりの意向調査を実施しました。このことにつきましては、今年の第1回定例会におきまして、本委員会でもその内容について御報告をさせていただきました。そして今年度、コロナ禍において予定していました取組に遅れが生じましたが、郵送による書面形式という形にはなりましたが、書面での勉強会をこれまで9月、11月の2回開催をしてございます。今年度の残りで第3回目の郵送による勉強会を実施した後に、権利者から意見を聴取しまして、まちづくり計画の素案を取りまとめていきたいというふうに考えてございます。

 (2)今後、来年度以降の進め方でございます。来年度、取りまとめましたまちづくり計画素案を基に、コロナの状況を見ながらでございますが、意見交換会を実施し、その後、測量調査を実施していきたいというふうに考えてございます。その後、地区整備計画の原案を作成し、都市計画の変更手続を進め、2020年度には都市計画の変更決定をしていきたいというふうに考えてございます。

 最後のページをおめくりください。

 続きまして、2番、千光前通り沿道周辺地域のまちづくりについてでございます。

 (1)これまでの区の取組状況でございます。権利者を対象とした意向調査を2016年度に実施をして、それを基に勉強会を開催してございます。2018年度からは地域主体のまちづくり勉強会が始動し、区としてその運営を支援してまいりました。

 なお、今年の1月には有志による任意組織のまちづくり団体が発足をしてございます。

 (2)今後の進め方でございます。こちらも先ほどのB地区と同様、今年度に入ってからは、コロナ禍により地域での協議が進められてございません。今後も地域による協議を継続して進めてまいりますが、区としても当該エリアのまちづくり方針を策定していく予定でございます。そして、それを基に、具体的な地区計画等の検討を進めていきたいというふうに考えてございます。

 以下、千光前通り沿道周辺地域についてのまちづくりの行政計画に記載されている内容でございます。後ほど御覧いただければと思います。

 御報告は以上でございます。

委員長

 ただいまの報告に対して、質疑はありませんか。

市川委員

 御報告ありがとうございました。

 ちょっとお伺いしたいんですが、千光前通り地域のまちづくりについてお伺いいたします。

 地域主体のまちづくり勉強会が発足、任意組織が発足していると、こういった方たちの中で御議論して、いろいろまちづくりについてお話があるんだと思うんですけど、どういったところをゴールにしているようなお話が多いのか、ちょっと教えていただきたいんですが。

石橋まちづくり推進部中野駅周辺地区担当課長

 端的に申し上げますと、一番大きな声は、安全な歩行者空間を整備したいといったところでございます。その中で、地区計画等のルールを定め、きれいな町並みを形成して、魅力あるテナント等々を誘致できるような、いわゆるブランド形成、ブランディングから始めるようなまちづくり、ソフト面が中心になりますが、そうしたまちづくりというのがあるべき姿ではないかと。なかなかできることも限られていますので、この中でハードとしてのまちづくり地区計画のルール、そういったものを定めていきたいというふうに考えてございます。

市川委員

 千光前通りの道幅の問題もあると思うんですが、表紙の黄色いA地区のところ、今、再開発しているところの脇の千光前通りについては、たしか12メートルの道幅ができるんでしたっけ。ちょっと確認させてほしいんですが。

石橋まちづくり推進部中野駅周辺地区担当課長

 こちらは歩行者空間の今現在8メートル程度、それに再開発側で歩道上の空地等を含めまして12メートル程度でございます。

市川委員

 ということは、A地区のところは12メートルあるんだけども、A地区が終わると、8メートルにまた絞られて道幅が狭くなっていくという形でよろしいですよね。

石橋まちづくり推進部中野駅周辺地区担当課長

 現状の形ではそのような形になります。

市川委員

 そこで、今後の進め方のところに地区計画というところがあるんですけども、この地区計画を使って千光前通り、12メートルが終わって、8メートルになって絞られているところについては、例えば、地区計画をかけて容積率を緩和するとか、そういった考え方というのは今お持ちですか。

石橋まちづくり推進部中野駅周辺地区担当課長

 こちらは空間が狭いということで、用地買収というところ、あるいは再開発だとか区画整理だとか、そういったことを仕掛けていくのは極めて難しいというふうに考えます。現実的なものとしては、いわゆる町並み誘導型、B地区でもそうなんですが、建替えに応じてセットバックをしていただき、その分の前面道路の関係で容積を割増しするだとか、斜線制限を解除するだとか、そのようなメリットでまちづくりを誘導していくというのが現実的な形なのかなというに考えてございます。

市川委員

 これまで千光前通りについては、大変長い期間議論されていて、任意組織が発足しているんですが、それ以前にも地域の有志の方たちからそういった声が出てきたわけですけども、今、御答弁の中に課長が極めて難しいというお話があったんですが、難しい理由というのは何ですか。

石橋まちづくり推進部中野駅周辺地区担当課長

 千光前通りの南側におきましては、特に後背地には閑静な住宅地が広がっています。北側においては、基本的にはJR電車区ということで、民地、こちらの御協力という形が難しいというふうには認識してございます。その中でどこまでできるのか、空間がない中でハード整備を入れていくのかというところが極めて難しいというふうな議論になっているところでございます。

市川委員

 そういった難しい理由はよく分かりました。

 今後の進め方についてですけども、安全な歩行空間の確保だったり、景観の形成という意味では、今後、有志の方たちが集まっている組織の中でどういった御議論があったのかというのは、随時御報告をしていただきたいと思うんです。それに併せて御報告もしていただきたいし、また、地域の方たちがいろんな意見を出し合って、また、そこに運営の支援と書いてあるんですけども、これは石橋課長がその場に行かれて、一緒に話を聞いたりしているという認識でいいですか。

石橋まちづくり推進部中野駅周辺地区担当課長

 これまで勉強会が7回程度ございました。私も含め、担当者が勉強会等に参加させていただいて、技術的な助言だとか、ほかの地域の事例だとか、そういったものを議論させていただいて、あるべき形、それからこれからどういうふうに進めていくのか、官民の役割分担みたいな話をして、ゴールを見据えて協議してきたといったところでございます。

市川委員

 先ほど四丁目西地区のときも話をしたんですけども、いざ地区計画だったり都市計画だったりという話の前に、日頃から行政側と地域の人たちとの交流というのは極めて重要だと僕は思うんですよ。それが実際に計画にスムーズに入れるかどうかというところがかなり決まってくることだと思いますので、勉強会だったりとか任意組織の会には引き続き中野区側から誰かに出席していただいて、しっかり連携を取っていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

中村委員

 御報告ありがとうございます。

 少しだけ聞きたいことがありまして、今回B地区と千光前通り沿道周辺地域のまちづくりということで御報告なんですけれども、B地区に関しては、今年度幾つか動きがあるものの、千光前通りについてはなくて、何でこのタイミングでこの御報告をされたのかなというところが少し疑問があったんですけれども、そこら辺はいかがでしょうか。

石橋まちづくり推進部中野駅周辺地区担当課長

 まずB地区につきましては、前回は、今年の第1回定例会でアンケート結果ということで御報告させていただきました。千光前通りについてはある意味初めてになろうかなと思います。そうした意味で、再開発エリアのことは何回か御報告させていただきましたが、その周辺のエリアということについては、なかなか議会のほうに報告できなかったので、このタイミングでというふうに思ったことが一つと、あと実務的な面で言いますと、特にB地区につきましては、先ほどもコロナ禍で予定していたスケジュールが遅れているというふうに申し上げました。今年度測量をしたいというふうに考えてございました。そのために予算も計上させていただいていたんですが、いろいろ工夫はしましたが、やはり難しいということで、今年度の執行を諦めざるを得なくなったと。そういった意味で、第1回定例会では減額の補正をお願いするような形になろうかなと思います。

 ただ、一方で、またこのまま進めていきますので、来年度予算を計上したいというふうに思っていますので、事業の進捗とかスケジュール感を報告させていただいて、今後の御議論につなげていただければいいかなというふうに思って報告した次第でございます。

中村委員

 ありがとうございます。分かりました。

 今回のコロナの状況の中で今年度やろうと思っていたところ、測量のところが進まなかったという理解でよろしいですか。

石橋まちづくり推進部中野駅周辺地区担当課長

 おっしゃるとおりでございます。

中村委員

 あともう一点、すごく素朴な疑問なんですけれども、2020年度のところでまちづくり勉強会の実施が書面開催というふうになっていて、会議とかで書面開催で賛成、反対とかあると思うんですけど、勉強会の書面開催というのが、腑に落ちないといったらあれなんですが、どういったものなんだろうというところがよく分からなかったので、もう少し御説明をいただいてもよろしいでしょうか。

石橋まちづくり推進部中野駅周辺地区担当課長

 なかなか適切な言葉が見当たらなかったんですが、勉強会という形で集まっていただいて、そこで議論できれば一番いいのかなと。ただ、集まれない中で、用語集も含め、資料を作りまして、それを郵送して、学んでいただきたいと。1回目と2回目をやったんですが、まず地域の現状だとかこれまでの経緯だとか、具体な地区計画とは何ぞやとか、そういったことをこれまで話をして、次のB地区ではどうすればいいのかというところも含めて投げかけたところでございます。3回目には、いよいよB地区としてはどうすればいいのかというところを投げかけまして、それを踏まえて意見をいただきたいなと。それをもって一応勉強会という形にさせていただければというふうな形で、このような名称にしたところでございます。

中村委員

 分かりました。この計画を進めていくに当たって、地権者の方々にも理解をしていただきたいところがあるから、勉強会の実施というか、名前としてはあれなんですけれども、情報を提供していくということでこういう書き方になっているのかなというふうに理解をいたしました。

 ただ、先ほど市川委員もおっしゃっていましたけれども、しっかりとコミュニケーションを取っていくというところはすごく重要なのかなというふうに思っていて、今のコロナ禍の状態でなかなか集合形態でやるというのも難しい部分ではあるとは思うんですけれども、ぜひそこは丁寧にやっていただきたいなというふうに思います。

 2021年度のところで意見交換会等の実施というふうにもありますけれども、コロナの状況がどうなるかによってすごく難しくなっていくのかなというふうに思うんですが、そこら辺はいかがお考えでしょうか。

石橋まちづくり推進部中野駅周辺地区担当課長

 確かにコロナの状況が全く見えない中で、ただ、ずっとこのまま郵送でいいというわけにはいきませんので、意見交換会はぜひ集まった形でやりたいというふうに思っています。その中で、地権者の数が限られていますので、分散した形で、少人数で日数を多くしてやっていければ何とかできるのではないかというふうに予定を組んでいるところでございます。

中村委員

 ありがとうございます。

 ぜひそこは工夫をしていただいてやっていただければというふうに思います。

 あと最後に一点、ここにC地区の記載がないんですけれども、C地区については、郵便局のところだとは思うんですが、どのような状況なのでしょうか。

石橋まちづくり推進部中野駅周辺地区担当課長

 C地区については、結論から申し上げまして、まだ具体的なものはございません。こちらについても、今後は地区整備計画をかけていくような形になりますが、おっしゃるとおり、日本郵便の一つの所有者だけのものになりますので、今現在、地区計画で目標等々を定めている中では、一体的な土地の合理的な高度利用ということを求めているところなので、細分化はしてほしくないというようなところまでは定めています。ただ、ルール化はしていないので、日本郵政と我々のほうでコミュニケーションを取らせていただいていまして、中野のまちづくりに対する魅力というのは感じていただいています。あとは投資のタイミングを逸しないように、コミュニケーションを図りながら、来るべきタイミングで地区整備計画のほうに進んでいきたいというふうに考えています。

長沢委員

 南口の地区、B地区について伺います。

 2019年度にまちづくり意向調査を実施されています。今、中村委員とのやり取りでもあるんだけど、これの意向調査の結果みたいなものは御報告いただきましたっけ。

石橋まちづくり推進部中野駅周辺地区担当課長

 今年の第1回定例会のほうで御報告をさせていただいたところでございます。

長沢委員

 ごめんなさい。私、それ失念したので。意向の傾向として、もう一回御紹介いただきたいんですが、どうでしょう。

石橋まちづくり推進部中野駅周辺地区担当課長

 地権者が213名います。区分所有も含めて、建物でいうと五、六十件でございますが、213件の権利者に対してアンケートを取ったと。回答としては、50通ほどいただいたと。大きな母数とまでにはいかないので、統計的なデータとまでいけませんが、その中で特徴的な答えだけ御紹介しますと、このまちの気になるところでは、道路や歩行者空間が狭い、あるいは防災面、防犯面の不安があるといったところがいただいたところでございます。

 それから、まちづくりを進める上で大切なことということでは、駅前立地を生かした土地の有効利用をもっと図りたい、あるいは商店街中心のまちなので、商業のにぎわいを当然消したくないと、あるいは先ほどにもつながりますが、安心・安全な道路空間、オープンスペースを確保していきたいと、そのような答えをいただいているところでございます。

長沢委員

 ありがとうございます。

 それで、今年度はまちづくりの計画素案の取りまとめまでやっていく予定なんだね。まちづくり計画というのと、今後の進め方にある来年度にある地区計画、地区整備計画、これとの関係、要するに、まちづくり計画素案だから、計画としてもどこかで策定し、地区計画というのはそれはそれとしてやる。ちょっとごめんなさい。関係がよく分からない。

石橋まちづくり推進部中野駅周辺地区担当課長

 申し訳ございません。ちょっと表現が正しくないというか、曖昧なところがありました。最終的には地区計画の地区整備計画を原案として取りまとめていきたいと。その素案になるものがまちづくり計画というふうに思っていただければいいかなと思います。完全に地区計画にこだわらず、もう少し膨らむ形ですが、その基になるものというふうに思っていただければと思います。

立石委員

 最後のページの千光前通りのまちづくりについて確認をさせていただきたいんですけども、グランドデザインVer.3のところで、「中野駅や中野五丁目側へのアクセス経路の整備や、新たな都市機能の立地などJR電車区を活用したまちづくりを進めます」とありまして、10月の委員会で報告された中野駅周辺広場デザイン等整備方針の素案の中でも、東口の通路というところが、構想という形ですけども、一応歩行者動線という形でデザインにも載っておりました。構想と書いてあるからには、スケジュール感だとか実現性というところはまだ見えていないということだと思うんですが、一応こちらは構想ということで案として残っているという認識でよろしいですか。

石橋まちづくり推進部中野駅周辺地区担当課長

 グランドデザインVer.3においては、二丁目と五丁目をつなぐ通路という形で構想線として残っているところでございます。あるいは二丁目と三丁目をつなぐといった形で、回遊動線で駅をぐるっと回れるようなところが将来的な描く姿でございますが、まだ具体的なものはないといったところでございます。

立石委員

 これから千光前通りのまちづくり方針は、計画を作っていく中で、この通路の有無で交通量だとか動線というものは変わってくるのかなというふうに思っているんですけども、実現の有無が決定する前に、千光前通りの動線、道幅ですとか、そういったものは適切に確保していけると。通路があろうがなかろうが影響は少ないというふうにお考えですか。

石橋まちづくり推進部中野駅周辺地区担当課長

 千光前通りの道幅につきましては、先ほど申し上げましたとおり、どちらかというと歩行者優先といったところで、歩行者空間を確保していきたいなと。そこは一気にできるものではなくて、先ほど申し上げました町並み誘導という形で、建替えに応じて下がっていただくのが現実的ではないかと今の段階では考えています。そうした中では、最終的にルールに基づいて出来上がるのは数十年先になろうかと思いますので、デッキの構想との兼ね合いとかも含めて、大きくリンクするものではない。ゆっくり作っていくまちと計画的に作っていくまち、そういった形になろうかなというふうに思います。

立石委員

 ゆっくり作っていくまちと計画的に作っていくまちとスピード感が異なるということだとは思ったんですけれども、最終的に仮に通路ができた場合に、そこの交通量というものはきちっと吸収できるようなことは大丈夫なのかなというところが心配だったので、そこの点については、御留意いただければと思います。

 もう一つ、グランドデザインVer.3に書いてある「JR電車区を活用したまちづくりを進めます」というところがあって、ちょっと私、不勉強なので、どういうものが具体的に想定されるのかというところがイメージできないので、まずその内容と、今までJRさんと中野区としてこういう話合いを進めてきましたよというような経緯があったりとか、これから進めていきますというような今後の展開などがあれば、ちょっとお聞かせください。

石橋まちづくり推進部中野駅周辺地区担当課長

 ここで書かせていただいたJR電車区の活用というのは、結論から申し上げまして、具体的なものは全くございません。JRさんとは様々な形で情報交換させていただいたり、事業をやっていただいたりして共有はしているんですが、千光前通りにつきましては、何度かこういったまちづくりしていくと、地域の方単独でもありますし、中野区と一緒に行って、情報提供という形で情報共有させていただいているところでございます。だから何か具体的にこうこうこうだという話はないんですが、今後も、そういった協議、情報交換の機会を増やしながら議論を深めていければ、次の具体的な計画の中に落とし込んでいければというふうに考えているところでございます。

小林委員

 中野二丁目地区のまちづくりということで、今回、A、B、C地区に関わって、三つのうちの二つの地区のまちづくりについてということでありました。今、公社住宅の跡地で再開発が進んでいて、これを契機にして地域の方々がまちづくりを進めていきたいということで話合いが10数年来持たれていて、その中で、住環境が違うので、商業的な地域と住居系の地域と郵政を中心にした地域があるということで、三つに分けてまちづくりを進めていこうという経過があったかと思います。

 そういった中で、A地区については、今回再開発が進められていく中で、千光前通り、特に現在の交番のところから旧中野中学校、旧第九中学校の通りにかけては、とりわけ地域の方々には一方通行であって、8メートルの道路ではなかなかまちの回遊性などもないという課題もあるということで、一つ千光前通りについては課題があったかなというふうに思います。

 そして、B地区については、中野五差路の中野区でも有数の用途地域であり、商業地域、それから容積率等々誇っているんですけれども、一歩入ると狭隘道路があり、それによって建物の形成がなかなか進んでいかない。つまり道路斜線などによって建物の建替えができないという地域があって、こういうふうに分けてきたかと思います。

 まず確認なんですけども、三つに分けた理由というのはその辺でよかったでしょうか。

石橋まちづくり推進部中野駅周辺地区担当課長

 地区計画にかいてあるA、B、Cにつきましては、まちづくり方針で大きなまちづくりの方向性を定めて、今、委員おっしゃるとおり、それぞれ課題あるいはこれからの展開とかございますので、そういった位置付けをして、特にA地区については先行して再開発事業で進めると、B地区、C地区につきましては、これから具体的にルールを定めていくというような形で、まちづくり方針の中でまずは固めたといったところでございます。

小林委員

 B地区について伺います。

 B地区については、これまで特に商店街ですとか地権者の方々など、それから、そこで営まれている方々などのお声もあって、都市計画の変更をしていかなければいけないということがあったかと思います。そうした中で、特に先ほどありましたけども、狭小道路によって、中野区でも第一番に町並み誘導型地区計画の案をここで出してきたところだったと思います。そうした中で、計画策定に当たって、町並み誘導型地区計画で狭小道路、一歩入ると車線の全く立たない地域もあるので、そういったことの解消は進められていくような方向性にはあるのでしょうか。

石橋まちづくり推進部中野駅周辺地区担当課長

 具体的に町並み誘導を仕掛けたいなと考えているのがファミリーロードと考えていますので、それ以外の細かいところはまた別の考え方があるのかなというふうに思います。

 町並み誘導を仕掛けたからといって、すぐにオーナーさんの投資判断に影響するかどうかは分かりませんが、これもゆっくりとしたまちづくりになりますので、ルールは早めに定めて、再開発が終わった後に投資をするといったときに、じゃ、これを使ってみようかというような考えに至っていただければいいかなというふうに考えているところでございます。その中であるいは共同化という言葉も出てくるかもしれませんし、そういったものをまた勉強会等を通じて意見を引き出しながら、町並み誘導だけでなくて、ほかのルールも含めて検討していきたいというふうに考えます。

小林委員

 ここのまちづくりのそもそもの始まりは、建替えに関わって、用途地域、それから容積率が活用できない町並みができてしまうので、その町並み形成ではなかなか意味を持たない用途地域を、容積率をきちっと賄っていってほしい、そういったことが一番の発端にあったと思いますので、その辺がきちっとクリアされていく。ただ町並みの形成を図っていくということだけではなくて、本来持っている土地の有効性、活用性をきちっと賄っていけるまちづくりということは、今おっしゃられたように、当然、場合によっては私道になっている部分の共同化もしくは地権者の共有化、共同化ということも出てくると思うんですけども、一番の根本的な発想に立ったところ、皆さんが勉強会を十数年来始めた一番のところをきちっと押さえていただいて進めていっていただきたいと思います。それは要望です。

 次に、千光前通りの件について伺います。

 ここについても、特にB地区と比較をすると、千光前通りに関わっては、いわゆる住居系の地域になっています。そうした中で、地域の皆さんは、住居系のまちの在り方についてのイメージを既に持っていらっしゃると思います。そうした中で何といっても切り離せないのがJRの対応方だと思います。JRについても、何度かJRに赴いて話をしていく中でも、人が変わると考え方もなかなか引き継いでいけていないというんですか、そして、電車区、車掌区、駅舎、それぞれの部署ごとの趣もそれぞれ違っているということがあるので、今現在、これは車掌区しか書いてありませんけども、それぞれの対応方というのはどのような状況になっていますか。

石橋まちづくり推進部中野駅周辺地区担当課長

 我々、千光前通りのまちづくりに関してアプローチを取っているのが東京事務所というところにあるセクションでございます。そこを通じて様々な部署に声をかけていただきまして、連携しているというところでございますが、先ほど申し上げましたとおり、まだ具体的に何かというところのスケジュールも、戦略も含めて、至っていませんので、まずは窓口を通じてこんな動きだといったところをお伝えして、今後のまちづくりをするに当たっては御協力いただきたいと、そのためには都度、情報提供させていただくと、その先にもっと具体的な議論をしていきたいと、そのような形に今はとどまっているところでございます。

小林委員

 JRについては、1回や2回ではないので、直接住民の方々もお話をされていますし、それから、それぞれの部署が違うということも分かっているので、多分一つの窓口ではいかない、1回のお話でJRの中で連携を取ってくださいという話は進んでいかないと思うので、昨日今日始まったことではないので、それは十二分に進めていっていただきたいなというふうに思います。

 この地域では、もう一方の沿線上には、先ほど言いましたように住居系の地域が多くて、低層のまちづくりを考えていくことになっていくと思います。そうした中で、現在、建替えに当たる場合には既存不適格になってしまうような地域、建物、事業所用途もあるかと思います。この辺については、今後の検討についてはどのようにお考えでしょうか。

石橋まちづくり推進部中野駅周辺地区担当課長

 現在、地域の方々と話をしているところにおきましては、具体的に地区のルールを定めるのは千光前通り沿道を中心というふうに考えてございます。そういった意味では、先ほど申し上げました町並み誘導型、建替えに当たってといったところで何かメリットを提供できないかだとか、そういったことを仕掛けていきたいなとは思いますが、その後背のところにつきましては、ある意味、住宅街にどのような形で、まちづくり方針として、もちろん一番のキーポイントは安全といったところの防災面の形になりますが、そこまで広げるのかどうかも含めて今後協議をしていきたいというふうに考えてございます。まだ具体的なものはございません。

小林委員

 最後に1点、先ほど言いましたけども、旧中野中学校、旧第九中学校の前のもみじ山通りを含めた回遊性ということがこれまでこの地域においては一つの課題になってきていました。その辺については、このまちづくり方針を策定していくに当たって、検討項目には入っているのでしょうか。

石橋まちづくり推進部中野駅周辺地区担当課長

 具体的にもみじ山通りの議論になることは考えてはいないですね。ただ、エリアとして、旧九中がいかに活用されるのかというところは、当然地域としても関心が高いところで、そこを新たな拠点として駅前とつないでいくといった想定をしているところでございます。そこの将来的な考え方も含め、今後議論をしていきたい。その中にもみじ山通りがどのような位置付けになるのか、そこも含めて検討していきたいというふうに考えます。

小林委員

 その場合に、千光前通り、今、一方通行なんですけども、双方向の議論もこれまで地域の中では出ていました。双方向、道路の扱われ方については、議論されていく予定というのは入っているんですか。

石橋まちづくり推進部中野駅周辺地区担当課長

 ここも地域の方々から当然、双方向という声もあって、ここについては賛否両論です。共通して言えるのは、先ほど申し上げました歩行者空間の安全性を高めたいと。そうしたことを考えると、これも先ほどの繰り返しですが、ここの物理的に余裕のある空間というところを考えると、双方向という現実性がかなり厳しいというふうには認識しているところでございます。そうした中で、今、地域の中で目指すべき方向としては、歩行者空間に基本的には絞って議論していくといったところで今はとどまっているところでございます。

委員長

 他にございませんか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 なければ、以上で本報告については終了します。

 次に、4番、その他で理事者から何か発言はありますか。

石橋まちづくり推進部中野駅周辺エリアマネジメント担当課長

 それでは、新型コロナウイルス感染症対策としての沿道飲食店等による路上利活用の推進事業につきまして、この事業の事業期限を延長しましたので、口頭で御報告させていただきます。

 当該事業の内容につきましては、さきの第3回定例会の本委員会で御報告させていただきました。いわゆる3密回避のための飲食店などによるテラス営業等を目的とした道路占用、その許可基準を緩和するといったものでございます。

 このたび国土交通省において、その事業期限を当初の11月30日から来年3月31日までに延長する決定がなされました。これを受け、区としても同様に当該事業の期限を延長いたしたところでございます。

 なお、現在の認定件数は、前回報告時と変わらず1件であり、当該1件について延長の申請がなされ、その手続を完了してございます。

 御報告は以上です。

委員長

 ただいまの御報告に対して、何か御質疑ありますか。

長沢委員

 1点だけすみません。前回報告いただいて、そういうのを相談したいというのはもっと件数はあったんでしたっけ。実施しているのは1件だけど。そこだけちょっと教えてください。

 前回1件という御報告いただいて、申請というか、御相談というか、そういうのはもっとあったのかな。それで、今回の延長に当たっても、現在やっているところが延長の申請をされたということだけども、ここについても状況としては変わっていないのか、教えてください。

石橋まちづくり推進部中野駅周辺エリアマネジメント担当課長

 前回の時点で相談自体は10件ほどありました。しかも具体的な深い相談まで行ったのが4件程度でした。それ以降の相談につきましては、現在のところありません。

委員長

 他にございませんか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 なければ、以上で本報告については終了いたします。

 以上で所管事項の報告を終了します。

 次に、審査日程の地方都市行政視察についてに入ります。

 暫時委員会を休憩いたします。

 

(午後2時31分)

 

委員長

 委員会を再開します。

 

(午後2時33分)

 

 休憩中に御協議いただきましたとおり、当委員会の今年度の地方都市行政視察は来年1月25日に石川県の「兼六園の取り組みについて」、1月26日に群馬県の「Gメッセ群馬について」としたいと思いますが、御異議ありませんか。

 

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 御異議ありませんので、そのように決定します。

 以上で地方都市行政視察についてを終了いたします。

 次に、審査日程のその他に入ります。

 委員会を暫時休憩いたします。

 

(午後2時33分)

 

委員長

 委員会を再開します。

 

(午後2時35分)

 

 休憩中に御確認いただきましたとおり、次回の委員会は1月29日(金)午後1時に行うこととし、急な案件が生じた場合は正副委員長から招集させていただきたいと思います。御異議ありませんか。

 

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 御異議ありませんので、そのように決定します。

 以上で本日予定した日程は終了しますが、各委員、理事者から御発言はありませんか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 なければ、以上で中野駅周辺整備・都市観光調査特別委員会を散会いたします。

 

(午後2時35分)