令和2年12月07日中野区議会交通対策調査特別委員会(第4回定例会)
令和2年12月07日中野区議会交通対策調査特別委員会(第4回定例会)の会議録

中野区議会交通対策調査特別委員会〔令和2年12月7日〕

 

交通対策調査特別委員会会議記録

 

○開会日 令和2年12月7日

 

○場所  中野区議会第4委員会室

 

○開会  午後1時00分

 

○閉会  午後2時15分

 

○出席委員(14名)

 南 かつひこ委員長

 杉山 司副委員長

 竹村 あきひろ委員

 斉藤 ゆり委員

 羽鳥 だいすけ委員

 高橋 かずちか委員

 甲田 ゆり子委員

 内野 大三郎委員

 小杉 一男委員

 若林 しげお委員

 いながき じゅん子委員

 山本 たかし委員

 伊藤 正信委員

 久保 りか委員

 

○欠席委員(0名)

 

○出席説明員

 都市基盤部長 奈良 浩二

 都市基盤部交通政策課長 村田 賢佑

 まちづくり推進部長 角 秀行

 まちづくり推進部まちづくり事業課長 川野 英明

 

○事務局職員

 書記 髙橋 万里

 書記 野村 理志

 

○委員長署名


審査日程

○議題

 区内交通結節点周辺の交通対策について

 区内南北交通の利便性向上について

 西武新宿線沿線連続立体交差事業及び各駅周辺整備について

 連続立体交差事業の区間の延伸について

 鉄道上部空間の活用・整備について

○所管事項の報告

 1 区の交通政策に関する基本方針(素案)の検討状況について(交通政策課)

 2 東京都市計画道路補助第220号線の事業認可変更について(まちづくり事業課)

○その他

 

委員長

 定足数に達しましたので、交通対策調査特別委員会を開会します。

 

(午後1時00分)

 

 本日の審査日程についてお諮りいたします。

 本日は、お手元の審査日程(案)(資料1)のとおり進めたいと思いますが、これに御異議ありませんか。

 

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 御異議ありませんので、そのように進めます。

 なお、審査に当たっては午後5時を目途に進め、午後3時頃に休憩を取りたいと思いますので、御協力お願いをいたします。

 それでは、議事に入ります。

 区内交通結節点周辺の交通対策について、区内南北交通の利便性向上について、西武新宿線沿線連続立体交差事業及び各駅周辺整備について、連続立体交差事業の区間の延伸について、鉄道上部空間の活用・整備についてを一括して議題に供します。

 所管事項の報告を受けたいと思います。

 1番、区の交通政策に関する基本方針(素案)の検討状況についての報告を求めます。

村田都市基盤部交通政策課長

 それでは、区の交通政策に関する基本方針(素案)の検討状況について御報告申し上げます。(資料2)

 1番、検討状況についてでございます。

 交通政策の基本方針につきましては、図の検討フローにお示しするとおり、前定例会までに交通に関する現況・地域特性・問題点、課題等の整理を行い、目指すべき姿と、その実現に向けた目標(案)の設定を行ってまいりました。目指すべき姿は、誰もが利用しやすく円滑に移動できる交通環境の整備とし、その実現に向けた目標(案)については、公共交通ネットワークの充実、交通インフラの充実、交通環境の質の向上としてございまして、今回その目標(案)ごとの交通政策に関する取組の方向性について関係部署と調整しつつ、検討を整理したところでございます。

 今年度は、関係部署との調整を進めつつ、学識経験者、交通事業者、関係行政機関、区民等から構成する推進体制、会議体の検討準備や、この会議体で議論を深めていくために、基本方針を素案として取りまとめていくこととして考えてございます。

 恐れ入りますが、2枚目別紙、基本方針(素案)の検討状況の表を御覧いただければと存じます。表の左側、真ん中の枠につきましては、前定例会でお示しした現状・課題等とほぼ同じですが、課題の一番下に新型コロナウイルス感染症等への対策が必要なことについて追記しております。そのほかは同じものになりますので、御参照いただければと思います。

 一番右の枠に、今回の検討状況として、目標(案)ごとの取組の方向性を整理しておりますので、御覧ください。一つ目、公共交通ネットワークの充実における取組の方向性でございます。こちらでは、鉄道や路線バス等において、まちの拠点間をつなぐ最適な公共交通ネットワークの構築や、地域的に公共交通ネットワークが難しい地域への新たな交通手段の導入などの交通ネットワーク構築を目指すものといたします。例えば都市計画道路などの整備が進んだ際の公共交通ネットワークや、若宮・大和町地域などへの新たな公共交通について、交通事業者などと調整しながら検討し、推進していきます。

 また、地域公共交通ネットワークの構築において、様々な交通の円滑な乗り継ぎができるよう、まちづくり等による公共施設整備や、民間開発を契機として整備される施設への交通機能の導入について検討・推進していきます。これは、まちづくりで整備される公園や施設などにおいて、交通機能も併せて導入することによって、交通モードを切り替えてシームレスに移動ができる拠点であったり、そこで滞留・交流・誘導などの機能も必要に応じて検討するものができるものとして考えてございます。

 また、鉄道、バスなどの公共交通ネットワークを補完する自転車ネットワークの構築や、シェアサイクルなどの自転車活用について検討・推進をしていきます。

 二つ目、交通インフラの充実における取組の方向性でございます。こちらでは、鉄道とほかの交通手段との円滑な乗り継ぎ等を図るため、駅舎改良や駅前空間等の整備により交通結節機能を強化していくこと、公共交通ネットワークとして都市計画道路などの幹線道路や自転車走行空間、地域公共交通の導入に当たり必要となる基盤等の整備を推進していきます。

 また、路上荷さばきの多い鉄道駅周辺においては、荷さばき等の駐車対策について推進をいたします。これらは、既に各地区のまちづくりや道路整備の中で検討や整備を行っているものもありますが、引き続き推進をしていくものでございます。

 三つ目、交通環境の質の向上における取組の方向性でございます。こちらでは、鉄道駅周辺における歩行者・自転車利用者の利便性や快適性を向上させるため、自転車駐車場を適切に確保するとともに、放置規制による自転車の適正利用の推進、交通安全について引き続き推進していきます。

 また、バリアフリー、ユニバーサルデザインにより、公共交通、道路・歩行空間や誘導案内設備等を整備するなど、なるべく多くの方が公共交通の利用がしやすい環境を整えていくように推進してまいります。

 一方で、公共交通による移動が困難な方への支援につきましては、福祉タクシー利用券など、福祉の取組として実施をしてまいります。

 また、交通面から環境負荷の低減につながる脱炭素型の移動手段の普及や、災害時における災害復旧に寄与する取組について検討・推進をいたします。

 さらに、自動運転・MaaS・新型モビリティー等の交通関係の新技術については、様々な主体で研究等が進められている状況ですが、区としましても、各事業者の取組状況や導入に向けた課題、社会実験の実施等について関係者間で共有し、円滑な普及に向けた取組を推進してまいります。これにつきましては、新技術の開発状況や法的な制約など実現に向けた課題は多い状況ではございますが、他で行われている実証実験成果等の動向に注視するとともに、区としましても、シェアサイクルなどの取組を始めたところでございますが、そのほかにも必要な実証実験などを進めていきたいと考えてございます。

 最後に、新型コロナウイルス感染症等による交通行動の変化を踏まえ、交通環境の整備について検討することといたします。

 なお、これらの交通政策の取組を推進する際には、繰り返しになりますが、新型コロナウイルスの影響などを考慮しつつ、公民の連携、地域との協働とともに、学識経験者、交通事業者、関係行政機関、区民などで構成される会議体によって、方向性や実施事業の確認、それらの評価、管理、改善等を行いながら、推進をしていきたいと考えているところでございます。

 お手数をおかけいたしますが、1枚目にお戻りください。

 2番、今後の予定についてでございます。

 令和2年度内につきましては、基本方針の素案を取りまとめるとともに、会議体などの検討体制の構築準備を行います。令和3年度には、検討体制を構築して基本方針の策定を行います。また、令和3年度以降は、シェアサイクル事業や地域公共交通の検討などは基本方針の策定と同時並行となる部分もございますが、基本方針に基づきまして、各交通施策を推進していくこととして考えてございます。

 御報告は以上でございます。

委員長

 ただいまの報告に対し、質疑はありませんか。

羽鳥委員

 目標(案)のところで幾つかお尋ねをしたいんですけれども、最初に公共交通ネットワークの充実というところで、まちづくり等による公共施設の整備や、民間開発を契機に整備をされる施設への交通機能の導入を推進というふうに書かれてあるんですけれども、今後、中野区で施設更新などをされていった際に、交通政策課としてどうやって新しく整備される施設のところに交通機能、どういったものが必要かとか、どれだけのものが必要かとかというのを入れ込んでいくというか、ここには必要、ここには要らないとかというふうに他部署とも相談していくんでしょうか。

村田都市基盤部交通政策課長

 ここに書いてあることをどういうふうにやっていくか。まず、どこで何をやるかというところは、今の段階で決まっているものではございません。例えばなんですけど、最近始まったシェアサイクルであれば、公園内に置かせていただいているという部分もございます。これについては、今まで例えば公園をつくる際には、シェアサイクルとかそういったものは想定していなかったところでございますが、これからはシェアサイクルに限らず、いろいろこの先何が入るか分からないですけど、様々なモビリティーを入れていくという可能性はあります。その際に、地域の中でどういう交通が必要なのかというところを踏まえまして、そこは議論があるかと思うんですけれども、その際に関係する施設の整備管理者と協議をしながら、あと、まちづくりですね。まちづくりで新しくつくる部分もありますので、そういう関係者と協議をしながら、どういったところにどういったものができるのかというところは考えていきたいというふうに考えてございます。

羽鳥委員

 例えばコミュニティタクシーの検討等で大和町や若宮のことをこの間、例として挙げられておりましたけども、現状ではルートがないわけで、例えばですけども、そうしたときに現状ではルートがないと。まだ今後ルートを整備する見込みもないというふうにいったときに、でも、若宮や大和町以外でも、この施設を整備して10何年とか20年とかたったときに、ひょっとしたら要るかもしれない。こういったものを見越して、区有施設整備のときに相談をされる。こういった考えとかはあるんでしょうか。

村田都市基盤部交通政策課長

 最初に例として出ました若宮とか大和町の地域、ここについては、いわゆるバス停から遠いであるとか、そういった地域であるかなと思っています。そういったこともありまして、どういう新しい交通が入れられるかというところは検討していかなきゃいけないといったところになります。コミュニティタクシーの話が出ておりましたけれども、コミュニティタクシーがいいのか、それとももうちょっと違うものがいいのかというところは検討していかなきゃいけない部分はあるんですけれども、そういった中で、そういった交通を入れるということに関しまして、新しく施設ができるということであれば、それを活用するということも一つ考えられると思います。ただ、この交通を入れるから土地をこういうに変えるとかというよりも、どちらかというと、まちづくりに応じてという部分になるかなというふうに思います。ほかの地域につきましても、それはその地域ごとの現状とか課題があるかと思いますので、そこについてはその都度考えていきたいと考えてございます。

羽鳥委員

 分かりました。まちによって、どういった交通が必要なのかというのは、どういった規模のものも必要なのかというのはそれぞれだと思いますので、そのときに応じて、そのときには要らなかったとしても、ひょっとしたら将来的に小規模なものでも要るようになるかもしれないとかというふうに見通しを持って検討していただけたらなというふうに思います。

 あと、その一つ下のところなんですけども、「自転車ネットワークを適切に構築し」とあるんですけども、これはシェアサイクルを例として出されたように聞こえたんですけれども、シェアサイクルもそうだし、それぞれが個人で所有している自転車も含んでるし、自転車走行空間のことも含んでいる。どういった記述の意味合いなんでしょうか。

村田都市基盤部交通政策課長

 ちょっと分かりづらくて申し訳ございませんでした。いわゆる自転車ネットワークという意味では、一般の方が個人で所有されている自転車も、いわゆるシェアサイクルみたいなものも両方通れるものとして考えてございます。シェアサイクルと申し上げたのは、自転車の活用を検討する、最後のほうにあるかと思うんですけど、そういったところは新しい取組で活用するという意味でございますので、そこがちょっと交ざったような表現になってしまって、申し訳ございませんでした。

羽鳥委員

 分かりました。あと、今後、脱炭素の移動手段という点でも、自転車の活用ということはとても大事になってくると思うんですよね。そうした点では、自転車に乗りやすい環境を整備するという点では、走行空間もそうですけども、行った先で、目的地になった先で放置自転車というか、そこの場所で邪魔にならないということが非常に大事じゃないかなというふうに思うんですよね。私なんかよく自転車で新宿とかに行って、買い物とかに行ったりするんですけれども、歩道が広いということもあるんですけれども、歩道上に2時間無料の駐輪場とかが東口側にも西口側にも多数設置されていて、よく利用しているんですよね。そうしたところでは、現状では中野にないわけですけれども、今後、自転車走行空間の整備という格好で、あまりないそういったタイプの駐輪場なんかも区内に点々とあったらよいなと思うんですけれども、それについてはいかがでしょうか。

村田都市基盤部交通政策課長

 新宿とかで2時間無料で、その後多分何時間かで100円とか、そういうことだと思うんですけれども、現状、おっしゃるとおり中野区ではそういったものは今のところないです。それにつきましては、おっしゃるとおり2時間無料でとめられるんであれば、そこにとめて、その周辺で買い物をするとか、そういったことでいわゆる放置自転車の対策になるかなというふうに考えてございます。例えば、もう既に満車のような駐輪場でそれができるかというところはなかなか難しいと思うんですけども、一定空いている部分とか、そういったところも含めまして、そういったサービスが導入できるかというところは検討していきたいと考えてございます。

羽鳥委員

 ぜひともそこは非常に大事かなというふうに思うので、いろいろどこかに土地がないかというふうなことも検討していただければと思います。

 あと、この交通環境の質の向上の最後のところの、新型コロナウイルス感染症等の交通行動の変化を踏まえ、交通環境の整備について、これは全体に関わるような記述なんでしょうけれども、この文言が入ったことによって、どういった前との違いというものがあるんでしょうか。

村田都市基盤部交通政策課長

 今現在、新型コロナウイルス対策で、交通面で何をするのが一番いいのかといったところは、まだ答えはなかなか出ない部分かなと思います。ワクチンができたりとか、その後どうなるかといったところはあるんですけれども、こういう新型コロナウイルスが出たことによって、交通行動というのは一定変わったと。国土交通省なんかでもそういったところの検討というか、まちづくりの方向性みたいなものを検証していたりするところがございます。例えば来年度以降、そういう会議体をつくるというお話を先ほど申し上げましたけれども、そういったところで各交通事業者が参加したり、あとは学識経験者とか、そういう新しい知見を持った方ですね。そういった方もいろいろいらっしゃる。あと、区民の代表として何名か入っていただくといったところがございます。そういったいろいろな意見というか、いわゆる交通事業者は何ができるか、区民というか利用者の立場からは、こういうふうになっていたらもっと乗りやすいという、いろんな意見が出てくるかと思いますので、そういったところをいろいろ話を関係者間でしながら対策をしていくといったところで、具体的な何をするというところはなかなか申し上げられないんですけども、そういったところで考えてございます。

斉藤委員

 御報告ありがとうございます。前の委員会でも、今の羽鳥委員の一つ目のお話と全く同じなので、要望なんですけれども、交通の考え方というのは、交通の使い方というのは大きく三つあると思うんですね。通勤通学でどうしても行かなければいけない利便性としての交通、それから、お楽しみというか、楽しみでお散歩ができるようなウオーカブルな推進都市を進めて、お散歩して楽しいとか、移動して楽しいというようなもの、もう一つ大事な視点が、通院とかデイケアとか御高齢の方の様々なサポートのために、毎日ではないけれども、どうしても行かなければならない。そういう方たちへのフォローということが大変大切になってくると思います。今、区のほうが施設整備計画を進められていますので、ぜひこのすごくいいタイミングだと思いますので、その施設にどのぐらいの頻度で行かれる方がどこからどういうふうに移動するのか。そういう施設ごとの目線で、区民の利用の立場の目線でのちょっと分析をしていただきたいなというふうに思っております。何か検討状況がありましたらお聞かせください。

村田都市基盤部交通政策課長

 ただいま委員がおっしゃられた3点目の件でございますけれども、特定の施設、病院とかというお話でしたけども、公共交通といったところを考えたときに、当然その特定の病院に行かれる方が多くいれば、いわゆる公共交通として成り立つといったところはあるかと思います。また、例えば病院に行かれる方も、区内のいろんなところから行かれるというところもありますので、これを公共交通一本でどうにかするといったところはなかなか難しいのかなというふうに考えてございます。ただ、一方で、公共交通につきましては、いわゆる高齢者の方とかがなるべく乗りやすいように、そういったところは目指していきたいと考えてございます。

 施設ごとの目線で分析といったところでございますけれども、先ほど申し上げたとおり簡単にはなかなかいかない部分はあるかなと思っているんですが、そこについては福祉の関連部署なのか、その対象とする施設を所管する部署があると思いますので、そういったところと連携して、交通ではこういった取組をやっているけど、それを展開することができるか。そういった情報提供なり、そういったところは進めていきたいというふうに考えてございます。

斉藤委員

 これから施設整備を進めるに当たって、複合化していったり、施設が移動していったりすることもありますので、ぜひその目線を忘れずにお願いしたいと思います。

久保委員

 最初に、交通政策に係る推進体制の検討について教えていただきたいんですけれども、この委員会が立ち上がったとき、また、西東京市の視察に行ったときにも、この公共交通、いわゆる施策を組み立てていく中で、福祉の目線というのが重要であるということを申し上げてきたところなんですね。まず庁内で、すこやかであるとか健康福祉部との連携を図りながら、どういったニーズがあるのかということをしっかり話合いをしていただきたいということを言ってきたわけですけれども、その辺のところも含めての今回こういった推進体制となっているんでしょうか。

村田都市基盤部交通政策課長

 委員おっしゃられるような健康福祉部であるとか、そういったところに今回この方向性を出すといったところで調整といいますか、話をしたところでございます。例えばなんですけども、今回この推進体制、会議体をつくるに当たりまして、まず、どうやるかといったところは今検討中なんですけれども、そこで全てのことを話すというのはなかなか難しいのかなと思っています。なので、その中に分科会的なものを設けて、それに対して話し合って、それをまた親会というか、そういったところに返していって、やるやらないとか、こうしたほうがいいとかという、そこら辺を考えてございまして、その中で福祉の取組として何か必要な交通の面であれば、そこで話し合われるのかなと。そのときに、全ての面で福祉関連の部署が出てくるのかというと、ちょっと違うのかなとも思っていまして、そこはそういう使い分けといいますか、形を整えていって進めたいというふうに思っております。

久保委員

 そこがすごく重要なところだと思うんですよね。当然のことながら、鉄道事業者であるとか、バス事業者、タクシーですとか、そういった方たちの御意見も伺わなければならないですし、また警察のアドバイスも必要なところだと思うので、今まではどちらかというと、そこが割とメインのイメージだったかもしれませんけれども、交通弱者の利便性を考えたときには、やはりその辺の視点というのは欠かせないものだと思っています。例えば介護事業者ですとか、そういったところも意見をきちっと聞いて、庁内もですけれども、その事業者目線というのも重要ではないかなと思いますが、その辺いかがお考えですか。

村田都市基盤部交通政策課長

 今の話ですと、福祉政策としての移動手段といいますか、そういったところになるかなと思います。そういう目線も大事だと思っておりまして、まずは公共交通として、なるべく多くの高齢者の方であるとか、ちょっと不自由のある方、そういった方もそういう公共交通に乗って、行きたいところに移動しやすい環境を整えていく。これは我々、一番公共交通としてやらなきゃいけない部分だと思っております。今言ったような福祉政策としての交通手段、これも合わせ技といいますか、併せてやることによって、より多くの方が行きたいところに行けるようになるというふうに思っておりますので、そういったところにつきましては関係部署と連携を図りながら、進められるようにしていきたいというふうに思っております。

久保委員

 その関連でいきますと、交通環境の質の向上のところで、誘導案内設置等の整備を推進というのがありますね。今回、我が会派の日野議員のほうから一般質問の中でも、例えば視覚障害者の方たちなどを対象とした音声ナビゲーションシステムの導入についての質問をさせていただきました。なので、交通機関という視点と違う部分もありますけれども、ここに案内設備等の整備というのがあるので、当然その辺のところも検討では入ってくるのかなと思いますけれども、そうすると、まちづくりですとか、そういったところとも関連が大きくなってきます。今後の推進体制の規模感がちょっと分からないところもあるのですけれども、一つは、障害者の方たちに対しての誘導ということも踏まえてのまちづくりの視点についてお伺いしたいのと、また、先ほどからお伺いをしておりますけれども、福祉施策との連携ということで、庁内ではそういったこともしっかり意見集約する場面を設けていくということは伺いましたけれども、それを中野区全域におけるどういった規模感で進めていこうと思われているのかというのをもう一点教えていただければと思います。

村田都市基盤部交通政策課長

 誘導案内設備、これは様々あると思います。当然音声で伝えるというところもありますし、見て分かりやすいとか様々な視点があると思うんですけども、そこについては、まちづくりとか新しく例えば駅前広場ができるですとか、そういった中で案内が分かりやすいといったところは目指していくところかなと思っておりますので、会議体の中ですと、細かいどこまでやるかといったところはちょっとあるんですけれども、会議体の大きな部分としては方向性をしっかり定めるといったところがまず第一にやるべきことかなと思っております。

 あともう一つは、福祉の関連でどういうふうに連携していくか。今現在、この福祉のほうと話をしている中で、これをやろうとか、そういう話にはまだなっているわけではございません。福祉タクシー利用券ですとか、あと福祉有償運送とか、そういった取組がなされていたりしますけれども、例えば新しい公共交通とか、交通のサービスとか、そういったところを我々は研究といいますか、今後進めていくところでございますけれども、その中で使えるシステムみたいなものを福祉のほうでフィードバックするとか、そういったところをやっていくことによって、より福祉関連の車両を動かしている事業者さんであるとか、そういったところのサービスの向上にもつながると思いますので、そこら辺については、今現在何ができるかといったところはなかなか難しいんですけども、そういったとこは進めていきたいかなというふうに思っております。

久保委員

 ぜひ、今ちょっと視覚障害者の方のことで取り上げさせていただきましたけれども、障害のある方たちにとって安全で快適な歩行空間を確保していくというような、そういった視野も含めて検討していっていただきたいなと思っております。

 あと、真ん中の課題のところの真ん中辺りに自転車のこと、「各交通が快適に移動できるよう、まちづくりと一体となった環境整備」「自転車や徒歩の割合を考慮した交通インフラ」「自転車の走行環境について計画的な整備が必要」「徒歩による移動について快適性を高めることが必要」ということで、今、徒歩における快適空間をということは申し上げたんですけれども、自転車における、自転車の利用というのはこれからさらに増えてくる。また、宅配業で自転車の方がいらっしゃって、先日もパトカーから注意を受けていた業者があったんですね。要するに交通ルールを守らない自転車があまりにも多い。そこでの交通事故も多発をしているという状況でございます。なかなか一遍に自転車路の整備ですとか、そういったところも難しいところではありますけれども、やはり交通施策を進めていく中では安全性ということも、これはしっかり考えていかなければいけないところかと思いますが、自転車の安全性という点では何かお考えがありますか。

村田都市基盤部交通政策課長

 自転車の交通安全に関しましては、生活交通安全のほうで担当しているところでございます。今現在、自転車の安全利用については、学校に行って教育するとか、そういったところはやられていて、これは長期的な目線なのかなと思っております。実際、自転車の個人の方に対して何かをやるというのは、特定の方に対して何かをやるといったところはなかなか難しい部分がございます。その中で警察の方ですとか、そういったところが道路で見て、交通安全のための指導であったりとかしているところでございますけれども、こちらも申し訳ないんですけども、今後何をやっていくべきか。ここは全体の話になってきて、何が効果的かといったところはなかなか難しいんですけれども、そういったところは考えていくといったことは必要だと思いますので、ぜひこの交通政策を進めるということと併せて、安全面についても考えていきたいというふうに思っております。

久保委員

 ぜひお願いします。なかなか関わる部署が、機関が連携を図りながら、そういったことを協議できる場がないので、そこもしっかり大事な視点として捉えていただきたいと思っています。

 あともう一点お伺いをしたいのは、今後の公共交通の在り方として、取組の方向性のところですね。「鉄道や路線バス等による公共交通ネットワークの構築が難しい」云々というようなことが書かれておりますけれども、かつて西武新宿線が東西線に乗り入れるというような国の協議がありました。やはり今後、私たちが協議をしていく中で、公共交通ネットワークを中野区内どうしていくかということもですけれども、連続立体交差事業に併せた、そういった鉄道事業者の動きというのもしっかり検討していかなければならないところではないかと思っています。この点については今、国の動きがあるようには伺っておりませんけれども、そういった先々のこともしっかりここの中では視野に入れていくべきかなと思いますが、その辺はいかがお考えでしょうか。

村田都市基盤部交通政策課長

 鉄道に関しましては、なかなか地域的な交通でないという部分がありまして、よりバスとかのほうがどちらかというと地域に根差している部分もあるといったところで、話はしやすい部分もあります。鉄道については、東西線乗入れという話も確かにあったのかなという部分はあります。そういったこともありまして、話としてはないということもないとは思うんですけども、今現在こうしたほうがいいとか、そういったところはちょっと今時点では考えてございませんが、引き続き、まちづくりであるとか、連続立体交差事業をやっていますので、そういったところを通じて、西武鉄道とか、そういったところと情報共有なり、連携を図りながら、できるところをやっていくところかなというふうに考えてございます。

久保委員

 今、どのぐらいの規模感でこれを進めていくのかというところもあって、大きなことと小さなことを比較して伺っているところでございますけれども、一番やっぱりこの委員会でそもそも、今年度は実証実験を行うことができませんでしたけれども、そこはしっかり進めていかなければいけないところだと思うんですね。これから基本方針の素案というのが検討されますけれども、これはいろんな視点で、それこそ自転車や徒歩や公共交通や全てのことをいろいろ考えたところかと思いますけれども、やはり実証実験をやろうというところまで区としては進み出したわけですから、そこは次年度においても大きな課題として残っていると思います。この点については今後どのように進めていかれますか。

村田都市基盤部交通政策課長

 実証実験に関しましては、今年度、大和町、若宮地域でコミュニティタクシーといったところで検討はなされていたところでございます。それが今年度ちょっとやることができなくなったという経緯はございますけれども、引き続き、その地域に対しまして何かやらなければいけないとは思っております。なので、この基本方針を策定するのと同時並行になる部分はございますけれども、来年度、若宮・大和町地域でどういった新しい交通が入れられるかというところを、新型コロナウイルスのことも含めて再検証、再検討いたしまして、それを基に実証実験といったところにつなげていけたらというふうに考えてございます。

久保委員

 来年度は実証実験という方向性が明確には出されていないわけですけれども、来年度の新型コロナの状況であるとか、区の検討状況においては、次年度に可能性として実証実験も残っているということですか。

村田都市基盤部交通政策課長

 令和3年度にそういう検討を進めまして、令和4年度にそういう実証実験ができればというふうに考えてございます。

高橋委員

 御報告ありがとうございました。表の右側の部分の交通ネットワークの充実というところで、公民の連携、地域協働というところの中で、その次のところに乗り継ぎってありますよね。バス路線との乗り継ぎであったりとか、こういうのはいわゆる交通空白地帯への対応とか、そういうような形の中でのフィーダー交通のようなのも検討の一つに入っているんでしょうか。

村田都市基盤部交通政策課長

 いわゆる今、通っている公共交通、軸として主に幹線道路とかを通っているバス路線があって、そこから地域的な中に入った、巡回するのかどうかというのはあるんですけども、そういうフィーダー的な、その地域から乗って、いわゆる幹線に出て、うまく乗り継ぎができる。そういったところを考えてございます。

高橋委員

 僕も何度かいろいろ質問していますけど、やっぱり高齢化社会を迎えて、あるいは子育て世代もバギーがあったりとか、ビジネスマンもでかいアタッシュケースだったり、キャリーケースや荷物を持っていたりとなったときに、平面交通の重要性というんですかね、これからの未来型のそういうネットワークというのは非常に大事だと思っていて、そうすると、中野の場合はバス事業者が何社か乗り入れていますけども、例えば区がフィーダーというか、乗り継ぎを主導するときに、タクシー事業者との連携もあるでしょうし、大きいバスから小さいバスへとか、鉄道事業者をまたがっての乗換えというのは、実質は難しいとは思いますけど、検討の課題としては、検討の項目としては、その辺もきちっと進めていただきたいと思うんですけど、いかがでしょうか。

村田都市基盤部交通政策課長

 先ほど申し上げた幹線道路を走っているバス、いわゆる路線バスと新しく入れる交通、ここをうまく乗り継ぎができるといったところについては、物理的な近さというところもあると思いますし、乗換えに当たってのお金を支払いであるとか、そういったところもあるかなと思います。今回、若宮・大和町地域のことで言えば、バスに乗り継ぎが円滑にできるといったところがかなうことによって、一つ利用していただける新たな交通になるんじゃないかなと思っております。その観点というのは、新型コロナウイルスといったところも含めて、そういったものがうまく乗り継ぎがしやすいであるとか、支払いがしやすいであるとか、そういったところは利用していただくためにおいてはすごく重要な視点かなと思っております。鉄道同士とか、今、Suicaとかでどこでも行けるとか、バスでもそれでできるとかってありますけども、そういったところをどれだけ連携していけるか。これは民間の技術をどう使うかというところもあるんですけども、そこら辺についても一緒に考えていきたいなというふうに思っております。

高橋委員

 バス事業者であったり、タクシー事業者であったり、その辺の民間の企業としての考え方というか、利益を考えなきゃいけないというのもあると思うんですよね。ただ、やっぱり僕らが交通政策を出していくには、住民の不便さを解消するという意味で、例えば大きなバス路線を無理やり引いてきて、30分に1本よりも、うまくフィーダー交通として10分に1回来るようなものとか、そういう区民目線で考えていただきたいというのが一つと、例えばそういう乗り継ぎをやるときに、乗り継ぐ場所というんですかね、平面的な空間を確保しなきゃいけない。ここにもいわゆるまちづくりの中にそういう拠点を設けるような、中野四丁目西地区なんかもバス降り場ではありますけど、ああいうようなことを積極的にやっていただきたいと思うんですけど、もう一つは、道路で例えば乗り換えるというのが今、法的に難しいじゃないですか。そうすると、そうはいっても、バスは実際道路にとめて人が乗り降りしているわけなので、そこで交通渋滞が出ないようなところでのバスのフィーダー交通として、大きいバスから小型バスとか、そういう乗り換えるような、道路上で法的にできるような法制面の検討というのも進めていただきたいと思うんですけども、その辺はいかがでしょうか。

村田都市基盤部交通政策課長

 おっしゃるとおり、その場所なり、道路上で乗り継ぐといったところは、そこにとまったままでいるというところはなかなか難しいところがあります。なので、現状、バス停があるところについて、例えばなんですけども、フィーダー交通的なものもバスとしてやるのであれば、既存のバス停を使って、そこで一回降りていただいて、また乗らなきゃいけないというのはあるかもしれないんですけど、そういったところは一つあるのかなと。あと、ちょっとした空間があるような土地があれば、そこで幾つかの交通が入ってこられるような場所があれば、そういったところで一回降りて、乗り換えていただく。そういったところも考えられると思いますので、そこはちょっと法的に何ができるかって、こちらでコントロールするのがなかなか難しい部分でありますけども、そういった法的な困難な状況も踏まえて、何ができるかといったところは考えていきたいというふうに思っております。

高橋委員

 それとあと、課題の真ん中に、いわゆる自転車や歩行というようなくだりがありますよね。そこでちょっとお聞きしたいんですけど、僕なんかは自動車を運転しているので、利便性を考えると、どこまでも車で入っていきたいし、いつでもとめて、降りて、動き回りたいしというのはもちろんあるんだけども、ただ今、環境の問題であったりとか、自転車の普及であったりとか、ウォーキングとか、そういう多世代が歩くのを楽しんで、その空間を楽しむというんですかね、そういうことというのはどんどん出てきているじゃないですか。駅を結節点と考えれば、例えば今、中野では西武線のまちづくりであったりとか、中野駅周辺に代表されるような駅周辺の大きな面的な整備が進んでいるという中で、グレードは違うんだけども、新宿駅の西口が将来、小田急、あるいは京王が全部建て替えをして、超高層になると。そのときに今、僕もよく利用するんですけど、西口の1階と地下にある大きなロータリーと新宿中央公園まで行く高層ビル街を上下、地上と地下のある、あそこが全部バスとかタクシーとかの公共交通以外の乗り入れが全部禁止されて、歩行者専用空間になるという構想が都で発表されているじゃないですか。そうしたときに、もちろん中野の東西の道路網交通の脆弱さというのはあることはあるけれども、交通政策担当として検討課題としては、せっかく西武線、あるいは駅周辺のまちづくりがあるんだから、そこで何かあるゾーンを車乗り入れ禁止とか、自転車専用、あるいは歩行者専用の空間にするようなとか、そういう検討というのはされていくおつもりはあるんですか。

村田都市基盤部交通政策課長

 どこかの道路を歩行者専用道路に変えていくというような話だと思います。交通政策だけで全てを決めるというところはなかなか難しくて、当然その周辺に住まわれている方であるとか、あとは物理的に可能なのかとか、様々あるかと思います。今、まちづくりが進んでいる中野駅周辺であるとか、そういったところで、なかなか中野通りを閉鎖してとか、そういう話は難しいと思うんですけども、そこの道路の新しく再分配といいますか、まち全体として考えたときに、車を主に通す道路と、歩行者を主に通す道路、そういったところはまちづくりの中で様々検討されていると思います。将来的に何ができるかといったところは詳細に検討しなければいけない部分があるかと思うんですけども、当然車が減ってくる、全体的に車が減ってくるということであれば、より歩行者が使いやすい道路に改良していくとか、そういったところはあるかと思います。中野の場合は新宿の例とはちょっと異なっていて、恐らく南北で通っている道路も、例えば中野通りであれば、そこを車を潰すといったところはなかなかそう簡単にできるものではないと思いますし、将来的に適切な歩道幅員とか車線構成、そういったところは状況を見ながら考えていくところかなと思っておりまして、今現在そういうどこかの道路を歩行者専用にすると。そういったところまでは現時点では考えていないところでございます。

高橋委員

 具体的にどこを通さないようにして、ここをやるとか、そういうのはちょっと現実的じゃないと思うし、ただ、今おっしゃったように中野通りを車を通さないようにしたら、中野の経済はおかしくなっちゃうし、それはやっぱり現実的じゃないと思うんですよ。だけど、新宿駅西口の例も将来出てくるし、あるいは丸の内の仲通りなんていうのは、いかに車が入らなくなって歩行者専用になったときの、あのまちのにぎわいが、まちのグレードというか、あれが違いますよ。だけど、そういうものもあるし、例えば今後、中野駅周辺ができたときに、アリーナができて、あのアリーナの駅直近ということになれば、人がどんどん出てきたときに道路と信号で人の流れが遮断されるとか、アリーナを利用する人のたまり場と、あるいはアリーナを利用された後のたまり場から広がっていく人の流れとかを考えたときに、そこに歩行者専用の空間ゾーンがあればすばらしいと思うんですよね。それは現実的に無理というのはもちろん分かっているけども、交通政策としてはやっぱりそういう検討のテーマとしては、もっとダイナミックに考えて、引き出しの中にしまっておいてもいいから、担当としては部局の中でそういう大がかりなまちづくりというか、交通政策というものもちゃんと持っておいてほしいなと思うんですけど、その辺はいかがでしょう。

村田都市基盤部交通政策課長

 例えば交通環境の質の向上といったところに自動運転とかMaaSとか新型モビリティー、これはどちらかというと委員がおっしゃられるような部分ではなくて、いわゆるモビリティーとして新しいものを取り入れていくための実証実験とかをやっていくと。そういった面で書いてございますけども、確かにおっしゃられているとおり歩行者専用道路に一回変えてみるとか、そういった実証実験というような観点もあるかなと思いますので、そこについては今後どういったことができるかというところは検討していきたいというふうに思っております。

いながき委員

 すみません。1点だけ伺います。今後の目指すべき姿の目標の公共交通ネットワークの充実のところで、区民の健康と交通混雑の緩和を図るために、自転車の活用を検討・推進するとあるんですが、中野区は全国でも自動車保有率が非常に低くて、既に区民の皆様は自転車をかなり活用されているのではないかと思うんですけれども、区としてはやはりもっと区民の方に自転車を活用していただきたいということで、このように書いていらっしゃるんでしょうか。ちょっとその辺を確認させてください。

村田都市基盤部交通政策課長

 自転車に関しましては、自転車ネットワーク計画のようなものが中野区にはございません。なので、そういった整備といったところも、少しずつ、一つずつの道路としては、そういう自転車のナビマークであるとか、そういったところは入ってきているような状況でございますけれども、そういった計画的なものがない状況でございます。自転車利用総合計画の中でも、自転車に関して新たな取組としてシェアサイクルとかもありますけれども、あと新型コロナウイルスの関連で自転車利用者が増えると。そういったところもございますので、自転車に関しましては、より使いやすい環境、今、必ずしも完全に使いやすい環境かと言われると、そうではないと思いますので、そこについては少しずつよくなるようにしていきたいというふうに思っております。

いながき委員

 ここにウォーカブル推進都市ということが書かれているんですけれども、状況として、区民の健康ということであれば、自転車でももちろんいいかと思うんですけれども、自転車に乗ることをさらに推進ということになりますと、道路の幅を広げていかなきゃならないですとか、駐輪場を整備しなきゃいけないですとか、いろいろまた超えなきゃいけない課題も出てくるということもありますし、自転車とともに歩きましょうと。歩きたくなるようなまちづくりということも併せて目指していくべきではないかと思うんですけども、ウォーカブル推進都市というのはそういったことを目指す都市ということなんでしょうか。ちょっと御説明をお願いします。

村田都市基盤部交通政策課長

 ウォーカブル推進都市と書いてございます。なっているということでございますけれども、これは例えば町なかですね。中野駅周辺であるとか、商業施設とか、そういったところがあって、道路的に歩きやすい環境であるといったところと、あと、周辺の商業施設を楽しんで歩く。そういったような総合的な観点かなと思っておりまして、ここについては我々交通政策としては、やっぱり歩きやすい環境といったところは目指していくべきかなというふうに思っております。ウォーカブル推進都市、ウォーカブルなまちといったところに関しましては、当然まちづくりの中でどういう形にしていくかといったところは検討していく部分でございますけども、そういった状況でございます。なので、ウォーカブル推進都市となっているものが、例えば中野区全域としてウォーカブルといったところよりも、歩きやすい環境を整えていくといったところが交通政策として必要な部分かなというふうに考えてございます。

小杉委員

 この基本方針(素案)を拝見して、将来どういうふうになっていくのかなというのを読みながら感じました。読んでいると、例えば2025年がどうのとか、いろいろ書いてあったりとか、方針案を見ると、将来の話も見据えて、かなりイメージ、私の感覚としては20年ぐらい先を見ながら、展望した方針なのかなと感じましたが、この基本方針としては大体どのぐらいのスパンというか、期間を設けているのかとかというのは教えていただけますか。

村田都市基盤部交通政策課長

 ちょっと書いていることが多分、すぐやり始めることと長期間かけてやることが交ざっているようになっているので、そういう御質問なのかなと思っております。例えば地域公共交通の話で言えば、先ほどもお話ししましたけど、来年、再来年とか早い時期にやることも含めて書いてございますし、例えば自動運転というものは全国的というか、世界的にも研究がなされていて、いつどういうふうに実現するかといったところは結構長期間のことになるかなと思っております。そういったところも踏まえまして、想定しているところでは、おおむね20年後ぐらいを想定して書いている部分はございます。そこについては、都市計画マスタープランとかも20年とかそこら辺で書いているところと、あと、「2040年、道路の景色が変わる」といった国土交通省のほうで出されている提言のようなものもございまして、そういったことを踏まえると、こういう交通政策とか、いろんな技術がある程度研究が進んで、ある程度普及をし始めるところ、そこら辺は2040年ぐらい、おおむね20年後ぐらいになる部分があるかなと思いますので、そういった技術の部分を踏まえて、おおむね20年程度は考えてございます。

小杉委員

 20年後も想定して方針を立てられたということですが、じゃ、実際、今言われたように具体的に何をやるのかというのは、多分5年ぐらいのスパンでこういうことをしますというのは、方針を掲げながらもある程度計画を立てて進めるということは、また別に何かつくっていくという形なんでしょうかね。

村田都市基盤部交通政策課長

 なかなか新しい技術であるとか、新しい交通モードとか、サービスであるとか、そういったところが数年後に何が一番いいのかといったところは、今すごく変わっている時代なのかなと思っております。なので、ここの方針の中で具体的にこれをやりますといったところは、今書いていないといったところになります。そこについては、例えばこの方針を定めて、そういう研究をやっていきますというふうに方針は書いてございますけれども、来年度につくる会議体の中で何をやるべきなのか、何をやると中野区に一番フィードバックできていいのか。そういったところを話しながら、もうちょっと詳細なやるべきことについては、そこで決めていきたいというふうに考えてございます。

小杉委員

 会議体で話し合いながら具体化していくということですが、今の現状は何が課題で、5年以内でとか10年以内で具体的に何を進めるのかというのも、方針は方針でいいと思いますが、今後についてはそういった具体化もしっかりしていただきたいなというふうに思っていますので、しっかりその辺も具体的にこれからも着実に進めていただきたいなと思いますので、要望とさせていただきます。

竹村委員

 ちょっと細かいことかもしれませんが、気になりますので質問いたします。一番右側の取組の方向性の一番下、交通環境の質の向上の一つ目のところで、「交通安全教育を推進」とありますが、これは他団体、民間も含めて、そういうところ、ほかのところと何か協力してやっていくような、そういう構想はあるんでしょうか。

村田都市基盤部交通政策課長

 他団体というのがちょっとどこまでなのかというところはあるんですけども、例えば交通安全の教育なりをするときには、警察の方とか、そういったところと連携をしてやっていたりといったところがございます。ちょっと所管が変わってしまうので、具体的にこれをやりますといったところはなかなか言えないんですけども、当然交通安全という観点で、もうちょっと事故が少なくなるように、そういったことは大事な観点だと思いますので、そこについては何ができるといったところは今後しっかりと考えて、関係者と協議していきたいというふうに思っております。

竹村委員

 ありがとうございます。ちょっとアバウト過ぎる質問だった気もしますけれども、具体的に言うと警察組織というのは非常に強い力を持っていまして、そもそも私たち歩行者の立場で道を使うときも、実は守らなければいけないルールというものがあるわけですね。それは言わずもがな知れた道路交通法というものです。それを取り締まるという言い方はちょっと厳しいかと思いますけれども、交通警察、交通行政の在り方としているわけです。そこの部分を例えば教育の一つとして、免許をお持ちの方であれば、免許更新のときにそういう啓蒙ないしは情報を共有するという方法も考えられますし、昨今は免許取得率が低下していますので、お持ちでない方にはどうするのか。そうすると、そういう道路交通法、それを我々区で広めるというのもちょっとおかしな気もしますけれども、それでも何が大事かというと、ルールがある。それを知ってもらう。そして守ってもらうというステップがありますので、区の例えば区報を使ったりして、そういう交通ルールによる、ルールを啓蒙するような、そういう考え方というのは、方向性としてはあるんでしょうか。

村田都市基盤部交通政策課長

 交通安全の内容はその都度違うんでしょうけども、区報なりに出ている部分はあるかなと思います。もっと進んでということだと思うんですけども、そこについては所管と調整しながら、必要なことはやってもらうようにということで共有したいと思います。

竹村委員

 ありがとうございます。それから、普通に私用で自転車にお乗りになる方もいらっしゃれば、なりわいとして利用される方も散見されるわけです。そうすると、先ほど私が申した団体という中には、企業というカテゴリーも当然カテゴライズされるべきであって、そういう企業に関して我々地方自治体が何か物を申すというのは、いろいろな制約もきっとあろうと思うんですけれども、要請という形でこういうふうな遵守事項はぜひ強く守っていただきたい。そういうふうな接し方というか、アプローチの仕方も十分考えられるとは思うんですけども、その部分に関してはどうでしょうか。

村田都市基盤部交通政策課長

 その対象者につきましても、必要に応じて、そういう企業といったところもございましたけれども、そういったところにやらなきゃいけないということであれば、しっかり進めるべきだと考えますので、そこについてはしっかりと所管に伝えて、やるべきところにやるといったところを伝えていきたいと思っております。

委員長

 他に質疑はありませんか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 質疑がなければ、以上で本報告について終了します。

 次に、2番、東京都市計画道路補助第220号線の事業認可変更についての報告を求めます。

川野まちづくり推進部まちづくり事業課長

 それでは、都市計画道路補助220号線の事業認可変更について報告させていただきます。(資料3)

 補助第220号線については、全体で3期に分けており、そのうちの第Ⅰ期の区間について平成27年度から事業を進め、現在、用地交渉を実施しております。先般、西武新宿線連続立体交差事業の期間延伸や中野区無電柱化推進計画に補助第220号線が位置付けられたことから、期間延伸について東京都へ事業認可変更手続を行ったので、報告いたします。

 補助第220号線の第Ⅰ期区間は、西武新宿線の交差部にあります。恐れ入りますが、次のページを御覧ください。位置については、資料の上にありますとおり、この位置になります。事業概要としては、下の絵にあるとおり、延長87メートル、幅員11メートルとなっております。真ん中に西武新宿線がありますので、そこを横断するところが第Ⅰ期区間となります。

 恐れ入ります。前のページにお戻りください。変更日については、現在、東京都から認可変更決定を待っている状況であります。東京都へのヒアリングでは12月上旬と聞いております。そのため、近日中かと思われます。

 変更期間については、令和4年3月31日までを令和12年3月31日までに変更しております。

 変更理由については、西武新宿線の連続立体交差事業の期間が6年延伸されたこと、中野区無電柱化推進計画に位置付けられたことから、無電柱化に関する工事期間を考慮して、令和12年3月31日までとしております。

 周知方法については、来年1月11日号の区報掲載、それとあと、認可変更決定後、速やかに区のホームページへの掲載、そして町会等へのお知らせをしてまいります。

 報告は以上となります。

委員長

 ただいまの報告に対し、質疑はありませんか。

甲田委員

 御報告ありがとうございます。西武線の地下化の事業認可が遅れて、6年遅れたので、8年こちらも遅れますということで、これはもう致し方のないことで、何も言うこともないんですけども、ただ、ちょっと確認をさせていただきたいのは、この交差部についてはもう既に地権者の方、立ち退きが済んでいると思うんですけども、いつ頃済んでいるのか。あと、どのぐらいの方が影響されていたのか。ちょっと振り返って確認させていただくことはできますか。

川野まちづくり推進部まちづくり事業課長

 Ⅰ期区間に関しましては、用地の取得においては区画、画地ごとで表現しておりますけれども、全体で10区画あります。そのうちの4区画については現在、契約も締結し、更地化状態。現場としては今、簡易な舗装をかけて、フェンスで覆っているという状況です。現在の状況としましては、ほかの権利者の方々との折衝を今しているところと、あと大きなところでいうと、水道局の用地がありますので、そこについて定期的に水道局と打合せをして、影響になるところについての打合せをしているところです。

甲田委員

 じゃ、4区画については契約が終わっていて、残り6区画はまだということでよろしいんですか。それで、その中に水道局が入っているという理解ですか。

川野まちづくり推進部まちづくり事業課長

 今の御質問のとおりになります。10区画分の4区画については契約締結して、もう土地自体も中野区の土地開発公社のほうが持っております。残りの6区画については、水道局も含めて今、用地交渉をしているところです。

甲田委員

 ありがとうございます。この補助220号線は、第Ⅰ期から今度Ⅱ期に移り、またⅢ期まで計画はされているわけですけれども、Ⅱ期とⅢ期の状況は今どういうふうになっているのか確認させてください。

川野まちづくり推進部まちづくり事業課長

 まずⅡ期に関しましては、令和4年の事業認可に向けて今、計画を立てているところになります。Ⅲ期区間につきましては、Ⅰ期区間とⅡ期区間の用地の進捗、あるいは西武新宿線の進捗状況を見据えて、その後計画を立てるところでございますので、今、明確にこの年度にというものは用意しておりません。

甲田委員

 分かりました。じゃ、Ⅱ期に関しては令和4年の認可というのは、従来どおり変更はないということでよろしいでしょうか。

川野まちづくり推進部まちづくり事業課長

 御指摘のとおり、予定どおり今、計画を進めている段階でございます。

甲田委員

 ありがとうございます。上高田の防災のための路線だというふうに認識をしておりまして、上高田一から三丁目防災まちづくりも今、行われているところなんですけれども、そちらのまちづくりに関しての影響というのはどういったことが考えられるんでしょうか。

川野まちづくり推進部まちづくり事業課長

 上高田の一丁目、二丁目、三丁目の防災まちづくりの推進に向けては、今回のⅠ期区間が延伸したからといって影響を受けるものではなく、それぞれ別々に考えて、Ⅱ期区間はⅡ期区間で計画をしております。

甲田委員

 分かりました。地域の方々、西武新宿線の地下化の延伸についても、なかなか皆さん、知らなかったりということもありましたので、こちらについてもⅠ期、Ⅱ期それぞれ今、私も改めて聞かせていただいたようなことが多分区民の方々、よく分からない部分もあると思いますので、ぜひよく分かるように説明をしていただけたらいいなというふうに思っていますので、関係団体の方、町会とか、また、まちづくりの協議会とか、そういったところにもきちんと説明をしていただけるようにしていただければと思います。これは要望にしておきます。

若林委員

 すみません。この第Ⅰ期区間工事、第Ⅱ期区間工事では、工事車両とかいろいろ出てくると思います。その際に、将来的な話になりますが、旧上高田小学校、令和小学校も校舎建て替え、改築を予定しているんですが、その整合性とか、工事車両がうまく回るかという、そういう話合いというのはされていますか。

川野まちづくり推進部まちづくり事業課長

 今回の第Ⅰ期区間、そして今後の第Ⅱ期区間に関しては、あくまでも西武新宿線の連続立体交差が終わった後でないと、工事としては進捗としては進まないんですね。西武新宿線が地下化になってから初めて上部のところを道路として構築していきますので、それが令和8年度以降になります。令和小学校に関しましては、今現在、区有施設の再配置の中で検討しているところになるかと思います。そこと令和8年度以降の工事がどのように関わりがあるかは、それが見えてからそういう議論が出てくるかと思います。今の段階でそのような調整というのはしておりません。

若林委員

 また、この上高田の一帯開発とかいろいろあるじゃないですか。そのときにやっぱり地域の状況によって、ただ機械的に進めるんではなく、ちゃんと部署を通して連携を取りながら、地域にできる限り迷惑がかからないような作業方法というのを検討していただきたいんですが、いかがですか。

川野まちづくり推進部まちづくり事業課長

 今おっしゃるとおりだと思っています。令和8年度頃になりますと、西武新宿線の工事がどのような状況かは不明ですが、西武新宿線の工事車両、そして私たちが計画する都市計画道路の工事車両、さらに再開発の工事、それぞれが全て競合工事になっていきますので、その辺は工事調整というのは必須な状況になるかと思います。一応そのような認識をしています。

若林委員

 所管が違うかもしれないですけど、区有施設配置計画にしろ、そういうデータもしっかりと組み込んだ上で区有施設を整えていくということも逆に必要であると思うので、そこら辺はしっかりといろんな部署と、教育委員会、また企画、そういったところに連携を取りながら、中野区全体を見て、この工事を進めていっていただきたいなと思いますので、そこら辺の連携はよろしくお願いします。要望にしておきます。

委員長

 要望ですね。

若林委員

 はい。

委員長

 他に質疑はありませんか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 よろしいですか。

 質疑がなければ、以上で本報告について終了いたします。

 次に、3番、その他で何か報告はありますか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 ないですね。なければ、以上で所管事項の報告を終了いたします。

 審査日程のその他に入ります。

 委員会を暫時休憩いたします。

 

(午後2時12分)

 

委員長

 委員会を再開します。

 

(午後2時15分)

 

 休憩中に御確認したとおり、次回の委員会は、1月25日(月曜日)午後1時から開会することとし、休憩中に、トヨタ自動車株式会社から講師をお招きし、次世代モビリティーについての学習会を開催すること、また、委員外議員にも周知し、参加を呼びかけることに御異議ありませんか。

 

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 御異議ありませんので、そのように決定いたします。

 本日予定した日程は終了しますが、各委員、理事者から御発言はありませんか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 なければ、以上で交通対策調査特別委員会を散会いたします。

 

(午後2時15分)