令和3年02月19日中野区議会本会議(第1回定例会)
令和3年02月19日中野区議会本会議(第1回定例会)の会議録

.令和3年(2021年)2月19日、中野区議会議事堂において開会された。

.出席議員(42名)

  1番  市  川  しんたろう       2番  竹  村  あきひろ

  3番  日  野  たかし         4番  渡  辺  たけし

  5番  間     ひとみ         6番  河  合  り  な

  7番  斉  藤  ゆ  り        8番  立  石  り  お

  9番  羽  鳥  だいすけ       10番  高  橋  かずちか

 11番  加  藤  たくま        12番  吉  田  康一郎

 13番  木  村  広  一       14番  甲  田  ゆり子

 15番  内  野  大三郎        16番  杉  山     司

 17番  ひやま      隆       18番  小宮山   たかし

 19番  い  さ  哲  郎       20番  小  杉  一  男

 21番  若  林  しげお        22番  内  川  和  久

 23番  いでい   良  輔       24番  小  林  ぜんいち

 25番  白  井  ひでふみ       26番  いながき  じゅん子

 27番  山  本  たかし        28番  中  村  延  子

 29番  石  坂  わたる        30番  近  藤  さえ子

 31番  浦  野  さとみ        32番  大  内  しんご

 33番  伊  藤  正  信       34番  高  橋  ちあき

 35番  平  山  英  明       36番  南     かつひこ

 37番  久  保  り  か       38番  森     たかゆき

 39番  酒  井  たくや        40番  むとう   有  子

 41番  長  沢  和  彦       42番  来  住  和  行

1.欠席議員

      な  し

1.出席説明員

 中 野 区 長  酒 井 直 人      副  区  長  白 土   純

 副  区  長  横 山 克 人      教  育  長  入 野 貴美子

 企 画 部 長  高 橋 昭 彦      総 務 部 長  海老沢 憲 一

 危機管理担当部長、新区役所整備担当部長  滝 瀬 裕 之    区 民 部 長  青 山 敬一郎

 子ども家庭支援担当部長、教育委員会事務局参事(子ども家庭支援担当) 小 田 史 子 地域支えあい推進部長 鳥 井 文 哉

 健康福祉部長   岩 浅 英 樹     都市基盤部長  奈 良 浩 二

 企画部企画課長(企画部参事事務取扱)  石 井 大 輔     総務部総務課長  浅 川   靖

.本会の書記は下記のとおりである。

 事 務 局 長  長 﨑 武 史      

 議事調査担当係長 鳥 居   誠      書     記  立 川   衛

 書     記  若 見 元 彦      書     記  野 村 理 志      

 書     記  鎌 形 聡 美      書     記  松 丸 晃 大      

 書     記  細 井 翔 太      書     記  有 明 健 人      

 書     記  五十嵐 一 生      書     記  髙 橋 万 里      

 書     記  本 多 正 篤

 

 議事日程(令和3年(2021年)2月19日午後1時開議)

日程第1 第1号議案 令和2年度中野区一般会計補正予算

     第2号議案 令和2年度中野区用地特別会計補正予算

     第3号議案 令和2年度中野区国民健康保険事業特別会計補正予算

     第4号議案 令和2年度中野区後期高齢者医療特別会計補正予算

     第5号議案 令和2年度中野区介護保険特別会計補正予算

     第11号議案 中野区長等の給料等に関する条例の一部を改正する条例

     第17号議案 美鳩小学校旧校舎等解体工事請負契約

     第18号議案 教師用指導書等の買入れについて

日程第2 第6号議案 令和3年度中野区一般会計予算

     第7号議案 令和3年度中野区用地特別会計予算

     第8号議案 令和3年度中野区国民健康保険事業特別会計予算

     第9号議案 令和3年度中野区後期高齢者医療特別会計予算

     第10号議案 令和3年度中野区介護保険特別会計予算

 

午後1時00分開議

○議長(高橋かずちか) 定足数に達しましたので、本日の会議を開きます。

 本日の議事日程は、お手元の議事日程表のとおりでありますので、さよう御了承願います。

 昨日の会議に引き続き、一般質問を続行いたします。

 

 中野区議会議員 いでい 良 輔

 1 区長の政治姿勢について

  (1)施政方針説明について

  (2)今後の中野区の教育について

 2 その他

 

○議長(高橋かずちか) 最初に、いでい良輔議員。

〔いでい良輔議員登壇〕

○23番(いでい良輔) 令和3年第1回定例会におきまして、自由民主党議員団の立場から、一般質問を行います。

 質問に先立ちまして、新型コロナウイルス感染症で苦しまれている全ての方々に、ふだんの日常が一刻も早く訪れるよう、医療の最前線で御活躍いただいている医療従事者の皆様をはじめ、多くの社会維持従事者の皆様に心から感謝と敬意を表したいと思います。

 それでは、区長の政治姿勢についてのうち、施政方針説明について伺います。

 酒井区政がスタートして間もなく3年がたちますが、新型コロナウイルスの感染拡大をはじめとして、その間に社会経済状況は大きな変化を遂げており、今後の中野区政を運営していくために、これまで以上のリーダーシップが求められているものと感じております。

 今定例会にて、新しい基本構想の議案が提案される予定であり、定例会前の各常任委員会においては、基本構想検討案に係るパブリック・コメント手続の結果とともに、新しい基本計画の素案たたき台、区有施設整備計画の素案たたき台が示され、今後の一定の方向性が示されつつあるものと考えています。

 一方で、同時に区政構造改革の検討が進められており、私たち議会だけでなく、区民の皆様にとっても中野区が目指す方向性が分かりづらく、かえって区政の混乱を招くのではないかと危惧もしております。

 施政方針説明においても、新型コロナウイルスの感染拡大は、中野区政始まって以来の未曾有の事態であり、爆発的に感染者が増加した第3波に対する対応や今後のワクチン接種、区内経済の回復等に触れるとともに、区内経済の停滞が区財政に及ぼす影響について、一般財源については、令和2年度当初予算額の水準に戻るまでには相当の期間を要する見通しとしております。

 基本計画の素案たたき台で示された10年間の財政フレームを見ても、10年間で基金残高が大きく減少する計画となっており、我が会派の議員をはじめ、多くの議員からその点を指摘し質問をされていましたが、区長からは、今後経済状況が上向きになれば基金を積んでいくことも考えるという御答弁がありましたが、ではそうならなかった場合はどうするのかなど、疑問が湧いてくるところです。私たちは、基金と起債は世代の負担の平準化のために計画的に運用をしていくものだと考えています。このような御答弁が続けば続くほど、この先持続可能な区政運営が行われていくのか、さらに不安を感じてしまいます。

 超高齢化のさらなる進展による医療や介護などの社会保障費の増加、生活保護等の扶助費の増加、高度経済成長期に整備した区有施設の更新などについても触れられているとおり、これから取り組むべき課題は山積しており、現在は将来の中野を占う非常に重要な時期を迎えているものと考えています。

 先日の総務委員会では、職員定数を2,100人に引き上げる方針が示されました。区立保育園民営化や児童館廃止に係る方針変更や児童相談所の開設といった前提条件の変更のほか、今後、フルタイムの再任用職員が増えていくことに伴い、これまで定数外だった職員が定数内となることの影響など、一定の理解はいたします。しかし、本来は区全体の施設整備や運営形態、事業内容等の根拠が明確に示された上で、必要な職員数が示されるべきであり、そのような根拠がない中で、定数の上限が上げられてしまった場合、職員採用の抑制が外れ、将来的に区財政を圧迫することになることが容易に想像できます。実際の定数引き上げは令和5年度からとのことですが、今後さらなる検証を行い、改めて検討することを強く求めます。

 多くの課題が山積した時期に区長になられた酒井区長には、33万人を超える区民の注目が集まっているところであり、その手腕に対して、区民の皆さんからは様々な声が聞こえてきています。それはこの議会と全く同じと言っていいほどだと思います。

 区長は、令和2年第3回定例会の行政報告において、区政構造改革に取り組むと述べられました。今回の施政方針説明でも、その趣旨について触れられていますが、1月22日の総務委員会で報告された区政構造改革の考え方及び取組を見ると、構造改革とは言えないような細かい取組がただ並んでおり、核となる取組も見えず、中野区がどこを目指しているのか見えない状況だと感じております。

 私がこれまでも重ねて述べてきたとおり、厳しさを増す財政状況の中で、真に持続可能な区政を運営していくためには、区がこれまで取り組んできた政策、施策の棚卸しを行い、区民の皆さんに、将来の中野区に本当に必要な事業や施策を適切な施設で組織として構築していくことが、今現在求められている構造改革なのだと思います。区長自身が将来の中野をどのように描こうとされているのか、ビジョンを明確にして、多くの方々と共有することが必要だと考えています。

 新しい基本構想の文案においては、中野の最大の財産は人であるとし、人と人の交流やつながり、協働・協創、新たなチャレンジを大切にしていくとされています。ということであるならば、例えば区内経済団体からお知恵を頂き、連携しながら、区の資源である産業振興センター、商工会館、ICTCO(イクトコ)、中野二丁目再開発に伴う高層ビルの権利床、産業観光課などを活用し、中野駅周辺の言わば中野区の経済の顔となる新たな産業を生み出していくことなども考えられます。中野の最大の財産である区民の皆さんの知見、識見を得て、中野のポテンシャルを発揮し、中野の価値を高めていくことが協働・協創なのではないでしょうか。区長の御見解をお聞かせください。

 新しい基本計画の素案たたき台の重点プロジェクトでは、初めに子育て先進区の実現、次に地域包括ケア体制の実現が掲げられております。こうした内容からすると、酒井区長は人に注目し、田中大輔前区長が礎を築いてきた中野駅周辺や、西武新宿線沿線を中心に進められてきたまちづくりを基盤として、区民の皆さんが元気に集まり、活躍する人づくりに取り組みたいのだと考えています。そのこと自体は否定するものではなく、今後さらに少子高齢化が進む中で取り組んでいく必要があることです。しかし、それを実現していくための具体的な考え方や方法論が全く見えてこないため、どこまで本気なのか、疑問に感じてしまうところであります。

 私がここで言う明確なビジョンというのは、誰からも反対されない耳ざわりのいい言葉を並べることでもなく、応援してくださる方から言われたことをそのまま実行することでもありません。時には、一時的に区民の皆様に御不便をおかけすることがあったとしても、将来の中野のためにはこの方向性が正しく、そのためには、こうしたことに取り組む必要があるんだということを具体的に示し、反対があったとしても、常にまちの声を聞き、反省すべきところは反省し、御理解いただけるまで全力で伝え続けることだと考えています。

 酒井区長の一丁目一番地の政策である子育て先進区なるものを実現し、将来の子どもたちに、今以上にすばらしい中野を残すとおっしゃるのならば、今こそ区長自らのお言葉で、この困難な状況の中、どのように区政を運営し、将来に導いていくお考えなのか、区長のビジョンと決意を伺い、この項の質問を終わります。

 次に、今後の中野区の教育について伺います。

 未来を担う子どもたちへの教育は、生きる力を育むものでなければなりません。私たち大人には、子どもたちの学びと育ちをしっかりと支えていく中野区の教育をつくり上げていく責任があります。区長は施政方針説明の中で、子どもの教育環境の充実について述べられましたが、中野区としてどのような教育を目指していくのかということについては具体的に語られておりませんでした。

 私は、これまでの中野区議会議員としての活動の中で、区立学校における教育の大切さについて、折に触れて発言してきたつもりですが、改めて一言申し述べ、区長のお考えをお伺いしたいと思います。

 区立学校における教育は、知育、徳育、体育のバランスを取りながら、人としての基礎的な素養や新しい時代に必要となる資質や能力を子どもたち一人ひとりの個性や特性に応じて育成していくことが基本であると考えています。生きて働く知識・技能や思考力、判断力、表現力、学びを人生に生かせる確かな学力、他者を思いやる心、社会性や規範意識といった豊かな人間性、基本的な生活習慣や体力の向上といった健康な体は、これからの社会を生き抜く力の基礎となるものです。

 平成29年3月に改訂されました学習指導要領では、主体的、対話的で深い学び、いわゆるアクティブラーニングなど、何を学ぶかだけではなく、どのように学ぶかも重視されています。また、新たな取組として、プログラミング教育などの情報活用能力や、外国語教育の充実などが挙げられています。新型コロナウイルス感染症の拡大により、長期にわたる臨時休業の措置が取られましたが、そうした状況においても、学びを止めない取組として、ICTを活用したオンライン事業の必要性が改めて注目されたところです。こうした中で、区長は中野区としてどのような教育を目指していくのでしょうか。お答えください。

 保護者の立場で考えてみますと、中野区の区立学校では、一人ひとりの子どもが大切にされ、知・徳・体から成る、これからの社会を生き抜く力を身につけさせていってほしいと願います。学校の授業だけで塾に通わなくても希望する学校に進学できる学力、英語を楽しく身につけることができる、プログラミングを学習できるなど、多様な取組の中で、子どもたちの様々な個性や可能性を豊かに伸ばしていくという教育が求められていると思います。

 子どもたちが育つ家庭に目を向けますと、様々な事情により子どもの学習の機会や体験の機会を確保することが難しいという家庭も見受けられます。こうした御家庭の子どもを対象として、区では平成27年度に学習支援事業「しいの木塾」を開始いたしました。経済格差を学力格差としない真の教育機会の均等化、そして子どもが生まれ育った家庭環境によって未来を諦めることのない、しっかりと支える取組を進めていかなければなりません。

 教育の充実を図るためには、生活の基盤の安定が必要です。子育て世代に対しては、教育の面からも、福祉の面からも必要な支援を重層的に講じていくことが必要です。子どもたちを取り巻く環境が多様化、複雑化する中、区長は今後の中野区の教育についてどのように進めていくお考えでしょうか。

 私は、児童・生徒の皆さんがどのような環境にあっても、学びたい、チャレンジしたいということを何かの理由で諦めるよりも、どうしたら始められるか、続けられるかをともに向き合い、考え、寄り添っていく温かい教育環境をつくることが必要だと考えています。区長のお考えをお聞きし、私の質問を終了いたします。

〔区長酒井直人登壇〕

○区長(酒井直人) いでい議員の御質問にお答えいたします。

 1点目に、区長の政治姿勢について。

 施政方針説明の中で、大胆な構造改革の必要性についてということで御質問いただきました。

 今後の構造改革は、中長期的な課題に取り組み、必要とするものには集中して資源を投入し、それ以外のものは徹底的に効率化を図ることによって、持続可能な区政運営を目指し、中野を次世代に引き継いでいかなければならないと考えております。

 こうした過程の中で、区民との協働や協創、産学公金連携など、これまでになかったプラットフォームを構築することによって、新たな価値や新たな産業を創出し続けるクリエイティブな中野、こちらを目指していきたいと考えております。

 次に、区政運営のビジョンと決意についての御質問でございます。

 子育て先進区の実現は、まさに中野の今と明日をつくるための取組でございます。今の子どもや子育てをしっかりと支えることが、明日のまちにつながると考えております。社会経済情勢が大きく変化する中、区議会、区民の皆さんとともに、この難局を乗り越え、目指すまちの姿を実現するため、基本構想・基本計画にも考え方を十分に盛り込み、検討してきたところでございます。区が一丸となって進めるよう、私もリーダーシップを取りながら、今後も不退転の決意で取り組んでまいりたいと考えております。

 最後に、今後の中野区の教育についての御質問でございました。

 社会が大きく変動する今日のような状況において、自ら学び、自ら考え、行動し、道を開いていける人、課題を発見して人と協力してこれを解決できる人、また多様な人間性を認め合い、思いやりにあふれる人を育成することが今後の中野の教育の目標と考えております。

 この目標に向けて、家庭、地域から信頼される学校教育の下、教育と福祉がしっかりと連携をしながら、子どもの健全育成や学力向上に加えて、子どもの貧困対策や虐待への対応など、あらゆる課題に対して、教育委員会とともに取り組んでまいる所存でございます。

○議長(高橋かずちか) 以上でいでい議員の質疑は終了いたします。

 

 中野区議会議員 河 合 り な

 1 子どもの権利について

  (1)子どもの権利擁護条例制定について

  (2)プレイパークなど理念実現の場について

  (3)子どものアドボカシー(意見表明権)について

  (4)子ども・若者支援センターについて

  (5)保育の質ガイドラインについて

  (6)その他

 2 コロナ禍の令和3年度予算(案)について

  (1)ひとり親家庭への支援について

  (2)一時保育の拡充について

  (3)その他

 3 地域共生社会について

 4 広報について

 5 南台小学校通学路について

 6 その他

 

○議長(高橋かずちか) 次に、河合りな議員。

〔河合りな議員登壇〕

○6番(河合りな) 令和3年第1回定例会に当たり、立憲民主党・無所属議員団の立場から一般質問を行います。

 質問は5、南台小学校通学路については取り下げ、その他はありません。

 1、子どもの権利について。

 春の緊急事態宣言では、公園の遊具はぐるぐる巻き、学校は臨時休業。仕方ない部分もある反面、子どもたちへの世間の関心の低さが現れ、健やかに発達、成長する環境は保障されませんでした。コロナ禍は、声が小さい子どもの権利が真っ先に奪われました。また、児童虐待が増えていく背景に、子どもは親の持ち物だという一部の考え方があり、児童福祉と虐待防止の観点からも、子どもの権利は重要です。

 (1)子どもの権利擁護条例制定について。

 昨年、区では、子どもの権利擁護推進審議会が設置されました。子どもの権利を認めるとは、子どもの言いなりになることではなく、意見を聞き、最善の利益を判断、誠実に対応すること。条約があっても条例をつくるのは、権利侵害時に公的第三者機関を置くなど、迅速な救済・回復のため、地方自治体の自主法である条例制定で根拠を持つ必要があるからです。

 また、国連子どもの権利委員会より再度の勧告を受けていることからも分かるように、日本政府は、子どもの権利条約に対する基本認識と姿勢において極めて消極的なため、条例によって理念を具現化し、早急に改善すべきです。

 つくり上げる過程で議論を深め、大人が子どもを1人の権利の主体として尊重、権利侵害から守り、自分らしく生きることを支えていく意識の醸成が当事者の子ども、保護者、地域、行政、私たち議員にも必要です。

 制定後の理解浸透も重要で、愛知県豊田市は、子どもの権利学習プログラムで発達に応じて体系的に学校教育の中にも取り込んでいます。

 質問です。今年度はコロナ禍で見送られましたが、子どもの権利をテーマに、タウンミーティングや子どもたちの意見を聞く機会を再度設けるとともに、条例啓発の取組も早期に検討してはいかがでしょうか。

 さて、2度目の緊急事態宣言により、子どもの権利擁護推進審議会も2回延期となりました。区では、児童相談所機能を備えた子ども・若者支援センターの開設に動いていますが、権利救済と回復の仕組みを含む子どもの権利条例は車の両輪とも言えます。

 質問です。児童相談所機能の開設を踏まえると、早期の条例制定が望まれます。当初予定から遅れが生じないように進めてはいかがでしょうか。

 (2)プレイパークなど理念実現の場について。

 子どもを取り巻く環境から寛容さが失われ、私たちの頃と比べ、窮屈だと感じています。条例制定後は、子ども自らが未来を切り開く力を発揮する場、家庭だけではなく社会の中で受け入れ、認められる居場所を準備していく必要があります。

 子どもの権利条約第31条「遊ぶ権利」を子どもたちの手に取り戻す必要があります。遊びの中で世界に出会い、学び、つながり、自らの力を育てる機会を持ちます。

 子どもの権利を根拠とする事業として、福岡県宗像市は、子どもたちが主体的に子ども祭りを運営、豊島区は、コロナ禍をテーマに自主的に子ども会議で意見交換しました。近隣区で実施のプレイパークは、子どもが思い切り遊べるよう禁止事項を減らし、挑戦ができる場です。

 また、今後残していく児童館は、厚生労働省の児童館ガイドラインの理念より、子どもの意見を尊重し、子どもの最善の利益が優先して考慮されるよう子どもの育成に努めねばならないとされています。

 区は、基本計画において、子どもの遊び、体験の場の確保を定めました。平成20年の日本学術会議「我が国の子どもの育成環境に向けて」の8項目のうち七つが遊び、六つが外遊びの重要性を説いています。区でも、子どもたちの自由な活動を支えるとともに、遊びや外遊びの考え方を具体化する取組を拡充すべきです。

 質問です。児童館やキッズ・プラザ等において子どもたちが主体的に取り組み、伸び伸びと自らやりたいことに挑戦できる施策に取り組むとともに、外遊びを推奨していくべきと考えますが、いかがでしょうか。

 また、区内のプレイパーク実施団体の実績を評価し、さらに支援を拡充すべきと考えますが、いかがでしょうか。

 今後、多くの施策や公園再整備計画にも子どもの権利条例を反映していくべきです。愛着ある公園遊具が緊急入替えでなくなり、気持ちを置いてきぼりにされた子どももいたのではないでしょうか。相変わらず区内公園は禁止看板が多く、成長や発達に効果があると言われる砂場は新設公園に設置されていません。

 2017年の都市公園改正法では、利便性向上のため、公園協議会の設置が認められました。今後、遊具の在り方、ルールなど、子どもも含めた住民参加で造っていくことが重要です。場所によっては、お金をかけた遊具整備よりも、みんなで造ったトンネルがあるようなプレイパーク事業の展開ができる公園がよいという声もあるでしょう。

 質問です。子どもの権利の観点から、成長、発達の影響も考え、砂場の設置なども検討するよう、遊具入替えなど公園を再整備する際には、子どもや地域の意見を反映してはいかがでしょうか。

 (3)子どものアドボカシー(意見表明権)について。

 アドボカシーとは、当事者の声を聞き、権利を守るという意味で、子どもの権利条約にも参加する権利があります。子どもの声が軽く扱われる背景には、「女、子どもは黙っていろ」という文化がいまだあり、男女格差を国別に比較した社会経済フォーラム「グローバル・ジェンダー・ギャップ指数」2020年版では、調査対象の世界153か国のうち、日本は121位で過去最低です。

 同じ構造の中で、子ども差別があります。しかし、子どもは子どもであると同時に、1人の人間です。意見を酌み取り、周囲に働きかけてくれる大人がいたらどれほど救われるでしょう。ともにできることを考えて行動することこそが、子どもの権利を守ることであり、私たちの責務です。

 質問です。子ども関連の施設や施策で、子どもの意見を酌み取り、大切にする仕組みを設けるべきです。いかがでしょうか。

 (4)子ども・若者支援センターについて。

 中身の議論が進む中、そこに含まれる児童相談所や一時保護所の中では、問題に巻き込まれ、やっとの思いでたどり着いた子どもたちが大切にされ、安心できる、子どもの権利が守られる場所にする必要があります。

 一時保護所の在り方を考えるための当事者団体「いちほの会」の話を伺いました。経験の中で、もう二度と一時保護所には戻りたくない、付き添いがないため、学校に通えないとの子どもの声がありました。

 地域によっては、予算の問題から職員数不足、保護児童の慢性的定員超過状態が続き、職員の疲弊も指摘されており、歴史的観点からも、トラブルを回避しようとするほど、子どもに課す管理的ルールとして厳しくなっていくそうです。

 質問です。子どもたち一人ひとりの意見を尊重したケアの視点を持つルールをつくり、希望を出せば付き添って学校へ通えるよう、人的配置を整えるべきですが、いかがでしょうか。

 安全な場づくりには、ストレスフルな中で働く職員の職場の環境の整備も重要で、児童福祉司の働き方が改善すると、相談者とも深く向き合うことになるそうです。

 社会問題と化している人手不足の背景として、平成30年度児童相談所での児童虐待相談対応件数は過去最多の15万9,850件を記録、この10年で10倍以上に増加した一方、人員は2.5倍程度しか増えていないそうです。令和元年の児童福祉法一部改正にて、児童福祉司の数の基準がより明確化されましたが、増加する相談件数や年度途中での職員の休職、休業等にも配慮が必要でしょう。

 質問です。子どもと向き合うために、しっかり研修を受けられるような体制にすべきです。また、児童相談所を設置した先行3区でも、運営上の利点や課題が出てきた頃だと思いますが、加えて当事者や関係団体からも積極的にヒアリングし、事前対策を十分進めてはいかがでしょうか。

 虐待対応は児童相談所だけではなく、虐待に至る前の予防機能強化も重要です。しかし、いまだ身近な相談窓口のすこやか福祉センターの対応に不満の声があります。一部だとは思いますが、結果、相談に来て救えていない方がいることは事実です。

 足立区は、庁内全ての窓口職員がゲートキーパー研修を受け、相談者の隠れた悩みに気づき、受け止め、取りこぼさない取組を行っています。

 質問です。新設される児童相談所の機能とすこやか福祉センターの連携を強化し、すこやか福祉センターの窓口では、個人のスキル向上とそれだけに頼らない仕組みを検討すべきですが、いかがでしょうか。

 (5)保育の質ガイドラインについて。

 条例制定前から、冊子冒頭に子どもの権利の考え方があることを評価します。区内全ての乳幼児がひとしく尊重される環境は大切です。全ての保護者が希望どおりの幼児施設に入れない状況である以上、どこに預けても安心な環境をつくるため、保育の質を上げなくてはいけません。保護者がここまで求めていいという共通認識が施設側ともよい関係をつくっていくのではないでしょうか。区内の子どもに関わる全ての関係者に保育の質の浸透と共有が必要です。これまで誰もが参加できる公開セミナーなど要望いたしましたが、コロナ禍で実施は見送られました。

 質問です。周知のため冊子を配布するのは難しいですが、リーフレットにまとめてはいかがでしょうか。

 今後できる子どもの権利条例を反映、さらに事業者や保育士の「保育の質ガイドライン」の運用の声を生かし、改訂すべきと考えますが、いかがでしょうか。

 子どもを中心に据え、どこかで発したSOSを大人がきちんと聞けるつながりと、子どもの権利が守られる社会構築を願い、この項を終わります。

 2、コロナ禍の令和3年度予算(案)について。

 今後も続くと予測される厳しい区財政の状況は理解いたしますが、今予算に目新しい発想を感じないのは、20%マイナスシーリングが悪い方向に影響したとしか考えられません。施政方針説明にも、「子ども・子育て家庭へのセーフティネット強化」とあり、就学援助対象世帯の拡充は評価いたしますが、さらに支援から外れやすい人、本当に困っている方を探し、手を伸ばす必要があったのではないでしょうか。

 (1)ひとり親家庭の支援について。

 区では、これまでセミナー等を充実させてきましたが、ひとり親の貧困の根本解決には養育費に関連する支援が重要です。国は、法制度の見直しと支援の流れに傾いています。都の養育費確保支援事業では、補助もつき、他区での導入も進んでいます。

 質問です。改めて都の養育費確保支援事業の導入の検討、今難しいなら、いつならできるのか、整理して支援につながる具体的な段階をお示しください。

 (2)一時保育の拡充について。

 施政方針説明の「身近な施設での一時預かりの試験的実施」を大いに評価いたします。私が議員になる前から変わらず、一時保育の拡充は今も一番望まれています。

 第16回社会保障審議会少子化対策特別部会「保育所における一時保育の経験からの提言」で、保育園型は短時間利用など気軽な預け場としてはあまり機能していない事実があり、別途柔軟な一時保育を充実させる必要性が書かれており、既に近隣周辺区全てで、保育園型と仕組みを変え、すみ分けた柔軟な一時保育があります。区が実施する一時保育は保育園型だけで、子育て世帯の声に応えられていません。加えて、誰もが思いがけずに踏み込んでしまうDVや虐待を一歩立ち止まらせるはずです。

 質問です。「身近な施設での一時預かりの試験的実施」でしっかりと声を拾い、本格実施に向けて体制を整えてください。

 コロナ禍、今後も強い影響が予想されるところへの集中的な人と予算の配置を要望し、この項を終わります。

 3、地域共生社会について。

 2020年、社会福祉法の一部が改正、複合的問題でこれまで見えなかった生活困難層のための包括的相談支援と、人々を地域社会に包括する入り口となる多様な居場所としての地域づくりが示され、地域共生社会の実現に向けて国は動き出しました。

 基本構想にも、「人と人とがつながり、新たな活力が生み出されるまち」が定められました。地域の居場所づくりでも、誰もが参加できる仕組みが問われており、高齢者も、子どもも、障害を持った方も、私たちも街角でみんな一緒にいられることが理想の形です。交通や通信の手段が発達し、現代のつながりの形は変容、ライフスタイルや価値観の多様化により、多元的なネットワークの構築が必要です。コロナ禍で社会の在り方も変わり、在宅が増え、地域への関心も高まり、今こそ新しい形のつながりを模索していくべきです。

 区では、地域をまとめるのに、既にある地縁や町会ばかりに負荷をかけていますが、求められるのは、地域の支え合いと共助に責任を押しつけるものではなく、共助を公助して、多様な参加の仕組みを取り入れることで、新たにまちの活力や担い手に還元され、さらに未来の地縁をつくっていく機会となります。

 地域の場づくりとして地域コミュニティを再生していくには、イベントへは行く、個人の自発的な活動、地域外のNPO団体など多様な人々のつながりの形を認め、枠組みで制限するのではなく、ほんの少しの工夫と柔軟な寄り添い支援をすべきです。

 質問です。助成金を出すだけではなく、区が新しい地域活動団体をつくっていくんだという気概で、これから挑戦する人たちの幅広い支援に取り組むべきですが、いかがでしょうか。

 区民同士の支え合いや地域課題解決を目指し、あえて通りすがりのお付き合いが生まれる実験的な場をつくってはいかがでしょうか。

 港区は、居場所型コミュニティ「芝の家」にて区民、学生などにより運営、来場者の発案や趣味を生かし、まちぐるみでイベントなどを開催、福祉施設などとの連携も進んでいます。

 渋谷区は、「どこでも運動場プロジェクト」にて、東京PLAYという団体と協力、道路や公園などでスポーツや遊びを通して体を動かしながら、地域に住む子どもや大人たちも集まる場所をまち中に広げています。さきに話したプレイパークもコミュニティの一つの形です。

 質問です。新しい形で地域住民がつながっていく地域の場づくりを検討してはいかがでしょうか。

 新しい発想を集めるため、行政だけがひねり出すのではなく、さらに柔軟に地域や民間と連携し、ユニークな活動とつながっていく仕組みが必要です。

 埼玉県横瀬町は、官民連携プラットフォームチーム「横らぼ」で実証試験やアイデアを実践したい企業、個人などを支援しています。国でもSDGsなど、様々官民連携プラットフォームを設立、都でも準備会を設置中です。

 質問です。区内にも多くの特色ある人、企業、学校など財産があります。新しい官民連携の仕組みを検討してはいかがでしょうか。

 地域の居場所づくりが基本構想に定められたゆるやかなつながりをつくっていければ、孤立し、支援が必要、重篤していくケースを減らすこともできるでしょう。徐々に減ってきている地域コミュニティ再生のときです。消費者社会に慣れ、誰かにやってもらえるという意識の方が増えている中、自分たちが参加してつくっていくまちになるよう、ぜひ区にも今以上、わくわくする取組を求め、この項を終わります。

 4、広報について。

 定額給付金や支援リスト配布など、コロナ禍の情報発信を評価いたします。しかし、最前線の保健所の努力は伝わりづらく、不安な方もいるようです。23区で比較しても、自宅療養者への区の対策は決して見劣る状況ではなく、保健所長の判断でいち早く準備したため、パルスオキシメーターの必要数はそろい、食料支援も行っていました。

 質問です。コロナ禍での広報を研究し、感染後の状況など、不安解消のための情報発信を強化してはいかがでしょうか。

 さて、今年度からの広報アドバイザーの活躍は、先日発表された令和2年度東京都広報コンクール審査会にて3部門受賞の快挙を成し遂げ、情報発信力の強化と改善を実感しています。今は欠かせない存在ですが、その役割を考えると、任せ切らずに職員一人ひとりの学びと成長が重要です。

 広報とは、社会との関係性を築くための活動です。広報戦略を練り、全庁的に広報の力を理解し、積極的活用が増えれば、区民とよりよい関係がつながっていきます。

 杉並区は、杉並区広報戦略にて、区民に伝わる進め方をまとめ、武蔵村山市は、みんなで広報、伝わる広報、届く広報を戦略的広報として掲げています。

 質問です。広報アドバイザーの仕組みの継続、庁内全体の意識醸成につながる研修の充実など、戦略的広報の取組を強化するとともに、庁内の各課の誰もが一定レベルの情報発信ができるよう、中野区版デザインガイドラインを整備してはいかがでしょうか。

 会派で要望した子育てLINEが始まり、少しでも情報が届きやすくなる仕組みができ、感謝します。しかし、実装機能はイベントなど告知程度で、忙しい中、プッシュ型で情報が届くよう、双方向の強みを生かした活用が求められます。

 三重県桑名市は、自治体初の保育園申込み、福岡県福岡市では、学校給食の食物アレルギー・献立情報が確認でき、子育て世帯へのLINE活用が進んでいます。また、アンケート機能で利用者情報を得られれば、その方に必要な情報を選んで届けられ、いち早く出しているサインを拾える可能性があり、今後の貧困対策や虐待予防につながるかもしれません。

 質問です。広報がリードして、それぞれ子育て関連の課へ情報発信のメリット浸透と活用を促進するとともに、今後のLINE活用の計画も示してはいかがでしょうか。

 来年度予算では、「子育て支援ハンドブックおひるね」が「わたしの便利帳」と合わせて「なかの生活ガイド」1冊となります。確かにデジタルへの親和性が高い世代に受け、ターゲットを合わせ、力を入れるべき情報発信方法に集中と選択をすることは重要です。総務省の令和2年度版情報通信白書により、20代から40代のインターネット利用率はおよそ99%と、子育て世代は情報収集とネットワーク構築に活用しています。

 質問です。今後の冊子はインデックス機能と考え、詳細はホームページやLINEなど、インターネットコンテンツへつなげるよう工夫するとともに、1%の接続できない家庭も十分に配慮すべきですが、いかがでしょうか。

 インターネットは、紙面よりも情報量の制限が少なく、伝わりやすい発信ができます。子育て関連情報の動画やホームページなどの充実をしてはいかがでしょうか。

 以上で私の質問を終わります。

〔区長酒井直人登壇〕

○区長(酒井直人) 河合議員の御質問にお答えいたします。

 最初に、子どもの権利について。

 子ども、区民からの意見聴取、条例の普及啓発についてでございます。

 子どもの権利擁護に係る条例の検討過程において、子どもの権利に関し、地域の理解を深めていくことは重要であり、子どもからの意見聴取や区民への普及啓発に取り組んでいくことを考えております。

 子どもの意見聴取については、審議会での議論を参考にしながら、インターネットを活用した意見募集など、効果的な手法を検討しているところでございます。また、区民への周知につきましては、タウンミーティングをはじめ、様々な機会を捉えて、条例の普及啓発を進めてまいります。

 次に、条例の制定時期でございます。

 子どもの権利擁護に係る条例につきましては、令和2年12月から令和3年6月頃まで審議会を開催し、審議会の答申を踏まえ、令和3年度に条例を提案することを予定しております。

 今回の緊急事態宣言を受けて、審議会を延期したところでございますが、審議会の開催スケジュール等を調整し、当初の予定どおり令和3年度に条例を提案することができるよう進めてまいります。

 次に、プレイパークなど、理念実現の場について、児童館等における外遊びについてでございます。

 児童館は、遊びの体験を通じて児童が自主性、創造性、社会性を伸ばし、仲間づくりを通して社会の一員として成長できるよう、遊びの場としての機能は持っていると考えております。子どもたちが屋内外で遊べる環境を充実することは重要であると考えておりまして、外遊びを推奨するとともに、児童遊園、児童館の園庭、公園等の区有施設などを最大限活用した遊びの場を提供してまいりたいと考えております。

 プレイパーク事業への支援についてでございます。

 区では、地域の団体から提案を受け、放課後子ども教室推進事業を委託して実施しておりまして、プレイパーク事業についても支援をしております。子どもが伸び伸びと外遊びができるよう、プレイパーク事業の支援をさらに拡充していきたいと考えております。

 次に、公園の再整備時における意見の反映についてでございます。

 これまでも遊具の更新に当たっては、子どもたちを含めた利用者や地域の声を伺って、砂場を含め設置遊具を決めてきたところでございます。具体的に公園の再整備を行う際には、子どもたちをはじめ、公園利用者の意見や地域の声などを聞くことはとても大切なことだと考えておりまして、公園再整備計画にもこの考え方を盛り込んでいく予定でございます。

 次に、子どもの意見表明権についてでございます。

 子どもが自由に自分の意見を表明する権利は、児童の権利に関する条約においても保障されておりまして、重要であります。今後、審議会からの答申や議論を踏まえて、子ども関連の施設や施策に関する子どもからの意見聴取の方策について、その内容や仕組みを検討してまいります。

 次に、一時保護所の人員体制についてでございます。

 区は、厚生労働省が作成した一時保護ガイドラインを踏まえ、できるだけ家庭的な環境の中で、子どもの権利が尊重され、安心して生活できるような体制を確保した上で、一人ひとりの子どもの状況に応じた適切な支援を実施していくこととしております。子どもの状況に応じた適切な支援を実施するとともに、子どもの権利が保障できるよう、必要な人員体制を整備します。

 一時保護所からの通学については、子どもの安全確保や通学手段などの課題を整理した上で、教育委員会とも協議しながら検討を進めます。

 次に、児童福祉司の人員体制についてでございます。

 児童福祉司につきましては、東京都杉並児童相談所及び中野区子ども家庭支援センターの児童虐待相談の対応件数の実績に基づいて、必要な人員体制を整備しているところでございます。その上で、子ども及びその家庭や関係者からの相談に適切な対応ができるよう、研修体制の充実を図ってまいります。

 準備に際しましては、先行3区の状況や各自治体へ研修派遣している職員などからの情報を生かしていくとともに、児童養護施設や乳児院、学識経験者などの意見を聞くなどして万全の準備を行ってまいります。

 次に、すこやか福祉センターで相談に当たる職員のスキル向上についてでございます。

 すこやか福祉センターでは、相談に関する研修や日々の業務におけるケース検討を通じ、職員のスキル向上を図っております。また、所内の支援検討会議において、相談を受けたケースに対する支援方針を組織的に協議、決定しており、さらに子ども家庭センターとの進行管理会議においても、支援方針を確認し、役割等を共有することで組織的な対応を図っております。

 このように組織的な取組、連携を通じて、職員のスキルを向上させているところであり、今後の児童相談所の開設も踏まえ、虐待の未然防止等を図るため、さらに取組を強化してまいります。

 次に、保育の質、ガイドラインの周知についてでございます。

 児童の保護者も閲覧できるよう、保育所に閲覧用のガイドラインを配布しているほか、子どもの育成に関わる関係者に対しては、区のホームページにも掲載しております。今後さらに、この保育の質ガイドラインの概要版のリーフレットを作成するなど、区民への周知に努めてまいります。

 保育の質ガイドラインの改訂についてでございます。

 おおむね3年を目安に改訂を予定しております。保育の質ガイドラインでは、既に子どもの権利を踏まえ作成をしており、保育所等にアンケートも実施しているところでございます。改訂に当たりましては、引き続き子どもの権利の重要性を踏まえるとともに、保育事業者等からの意見なども反映し、さらに充実した内容にしていきたいと考えております。

 次に、コロナ禍の令和3年度予算について、養育費確保支援事業の導入についてでございます。

 区では、養育費に係る相談は法律的観点が必要であるため、トータルで支援が行える東京都ひとり親家庭支援センターや法テラスの法律相談を案内しております。

 令和2年度には、養育費の重要性を啓発するため、離婚前後の方を対象とした講座を新たに実施しました。令和3年度は、養育費に関する講座や相談の実施により、ニーズを把握し、既に養育費確保支援事業を実施している自治体の状況や実績等を参考に、事業内容について検討してまいります。

 併せて、離婚届提出時の窓口で、今後必要となる手続や支援内容の周知をより一層強化し、ひとり親家庭の生活に係る相談支援を実施してまいります。

 最後に、区有施設における一時保育事業の試験的実施についてです。

 現行の保育園における一時保育事業につきましては、課題を整理分析し、利便性の向上を図ってまいります。併せて、区有施設を利用した一時保育事業の試験的実施の内容についても検討を進めてまいりたいと考えています。

〔地域支えあい推進部長鳥井文哉登壇〕

○地域支えあい推進部長(鳥井文哉) 私からは、地域共生社会についての御質問のうち、まずこれから地域活動に挑戦する人たちへの幅広い支援についてでございます。

 地域では、地域支えあい、子育て支援、環境やまちづくり、文化・芸術など様々な領域の活動が行われており、これらの活動は昨今の社会状況の変化に伴い、公益性や継続性、緊急性などを考慮したきめ細かな活動支援が必要であると認識しております。新たな地域活動に挑戦する方々に対しては、社会福祉協議会などの関係機関と連携を図りながら、アウトリーチチームによる情報提供や活動者などとのマッチング、団体設立など、実現に向けた伴走支援を行っていきたいと考えております。

 次に、新しい形で地域住民がつながっていく地域の場づくりの御質問でございます。

 区は、基本構想の改定や基本計画策定の検討におきましても、身近な地域で出会う人々の緩やかなつながり、これを創出する取組を区民とともに進めたいと考えてございます。他の自治体や民間団体の取組事例などを情報発信しながら、地域住民がつながる場づくりの必要性や、そのための活動を広げる働きかけを行うとともに、区として地域の場づくりの手法について検討していきたいと考えております。

〔企画部長高橋昭彦登壇〕

○企画部長(高橋昭彦) 地域共生社会についての御質問のうち、新しい官民連携の仕組みについてでございます。

 区では、区内六つの大学及び民間事業者2社と包括連携協定を締結しており、認知症予防プログラムにおけるデータ分析、乳幼児の保護者支援プログラムを実施してきたところでございます。基本計画(素案たたき台)においては、区政運営の基本方針の中で、民間企業、団体、大学等との連携を進め、力を出し合い、創発的な政策形成を図ることを方針の一つとして掲げておりまして、今後も官民連携を図っていく考えでございます。

 続きまして、広報についての御質問でございます。

 初めに、区民の不安解消につながる感染症情報の発信強化についてでございます。

 他自治体においては、例えば感染症の濃厚接触者への対応フローや相談の流れを簡単な図で示すなどの工夫も見られるところでございます。こういった例を参考にしつつ、広報アドバイザーの助言も受けながら、感染症について区民の不安解消につながる情報を工夫して発信してまいりたい、そのように考えてございます。

 続いて、戦略的な広報に向けた取組についてでございます。

 広報アドバイザーを導入したことで、戦略的な広報に対する認識の定着など、職員の意識の高まりを感じているところでございます。今年度、東京都広報コンクールで3部門において入賞するなど、情報発信については質、量ともに向上してきていると考えておりますが、その一方で、部署や内容によって差異があるとも認識しているところでございます。そのため、いましばらくは広報アドバイザーについて、成果、検証をしながら継続活用して、広報クリニック、また職員広報のスキル向上、マインド醸成、庁内全体の底上げに取り組んでまいりたいと考えております。

 続きまして、情報発信のガイドラインの策定についてでございます。

 現在、各課から依頼のあったチラシ、ポスターの広報クリニックなどを実施しているところでございますが、御指摘のような、ガイドラインも有効だと捉えているところでございます。広報アドバイザーと協議しながら、広報媒体別の情報発信のポイントや基本的ルール、注意点などを示した分かりやすいガイドラインを策定いたしまして、庁内へ周知してまいりたいと考えてございます。

 続いて、LINEの活用促進と計画についてでございます。

 現在、LINE公式アカウントによる情報発信につきましては、子育て関連と感染症、防災などの危機情報を中心に行っております。新年度については、子育て応援メールをLINEに移行する予定でございます。LINEは双方向性があり、また手続などにも利用ができます。利用者層の状況から、特に子育て世帯を対象とした活用を図りたいと考えてございます。情報収集と研究に努め、子育て関連課と情報・意見交換をしながら、活用の幅を広げてまいります。その上で今後のLINE活用の計画についてもお示しできるように努めてまいります。

 続いて、紙媒体のデジタル情報へのリンクについてでございます。

 新年度に作成予定の生活便利帳については、インデックス的なものとし、区ホームページやLINE上の詳細情報につなげられるものにしたいと考えてございます。また、デジタルツールを利用しない方もいることも踏まえまして、引き続き工夫してまいりたいと考えてございます。

 最後にもう一つ、子育て関連情報の動画やホームページの充実についてでございます。

 本年度、保育園に関する動画を制作、配信するとともに、区ホームページの子育て関連ページを改善してきたところでございます。今後も子育て応援メールのLINEへの移行と併せまして、ホームページの改善や動画の配信など、提供情報の充実に努めてまいりたいと考えてございます。

○議長(高橋かずちか) 以上で河合りな議員の質問は終わります。

 

 中野区議会議員 むとう 有 子

 1 新型コロナウイルスワクチンの接種について

 2 監査について

 3 その他

 

○議長(高橋かずちか) 次に、むとう有子議員。

〔むとう有子議員登壇〕

○40番(むとう有子) 区民の方からお寄せいただきました御意見を基に質疑をいたします。

 新型コロナワクチンの接種についてお尋ねをいたします。

 コロナ感染症対策の決め手として、ワクチン接種の準備が急ピッチで進められています。しかし、コロナワクチンは、ワクチンそのものを作って人間に接種する従来のワクチンと異なり、体内に遺伝子を入れ、体内で抗原を作らせるワクチンです。政府は、時間を優先するために、従来の治験や安全性の試験を大幅に省いています。しかし、このワクチンはいまだかつて人類に使用したことのない人工的な遺伝子を体に入れるので、人間の遺伝子に影響を与える危険性をはらんでおり、人体への長期的な影響は未知であると警告する学者もおられます。また、コロナウイルスは変異しやすく、再感染の報告もあり、ワクチンの有効性は限定的と指摘されています。

 さらに、免疫は人種による差があります。日本が導入するアメリカの製薬会社ファイザーのワクチンの臨床試験では、アジア人の参加は僅か4.3%で、白人が82.9%であり、アジア人の安全性が十分に検討されたとは言えません。それだけにワクチン接種によって健康被害をもたらす結果にならないよう、厳格な比較臨床試験による安全性と有効性の検証が求められています。そんな中で、慌てて16歳以上の国民全員に接種する必要があるのでしょうか。

 東京オリンピック開催を目指すあまりの拙速さが見え隠れし、ワクチン接種をためらう方がいらっしゃるのは当然のことと思います。法的には、コロナワクチン接種は努力義務で強制ではありません。しかし、同調圧力が強い日本においては、接種するか否かの自己決定権を保障するべきと考えますが、区の見解をお答えください。

 1月28日の参議院予算委員会で厚生労働大臣は、接種会場において救急対応できる医師を確保し、アナフィラキシーショックのように急激なアレルギー症状が出たときに処置ができる医療機器や医薬品を置くように自治体にお願いをさせていただくと答弁しています。しかし、副反応はアレルギーだけではありません。接種会場での副反応への対応策や、接種会場を後にしてからの副反応への対応策を明確にお答えください。

 次に、監査についてお尋ねをいたします。

 1年が経過しても、今なお続くコロナ禍において、収入が激減し、苦しい生活の中から納められる税金だからこそ、1円たりとも無駄にせず、不必要な支出があってはなりません。これまで以上に財務監査の精度の向上が求められています。

 さて、1月27日付で、2020年度定期財務監査結果報告書が提出されました。監査結果として、区が借りている都有地の賃料を期限までに納付せず、遅延金を支払っていた、指定管理者に運営費の余剰金の返還を求めていなかった、近々解体予定である小学校3校を含めた不必要な耐震工事関連の委託契約の予算を執行していた、単価や件数を間違えて不要な経費を支払い、戻し入れていた、小・中学校の消防設備保守点検委託について、誤った報告書を受領し、検査を合格としていた、障害児通所支援施設で、法令に基づく放課後等デイサービス計画を指定管理者が4年間作成していなかったことが保護者の通報で判明し、給付費の返還を受けていたなどなど、あきれるばかりの指摘が数々なされました。

 毎年所管は、確認を徹底する、複数体制でチェックを行うと回答しているとのことですが、後を絶たず、職員が基本的に職務知識を欠いていた上に、管理監督者もそれを見落としているとの恥ずべき報告書となっています。この報告書についての区長の見解及び今後の改善強化策についてお答えください。

 さて、中野区の監査委員は、元区職員1人、税理士1人、区議会議員2人の4人が担っており、それぞれが職責を果たされていると評価しています。しかし、2017年6月、地方自治法が一部改正され、第196条、監査委員は普通地方公共団体の長が、議会の同意を得て、人格が高潔で、普通地方公共団体の財務管理、事業の経営管理、その他行政運営に関しすぐれた識見を有する者(議員である者を除く)及び議員のうちからこれを選任すると規定されており、つまり議員は識見を有する者に含まれていないという法解釈です。ただし、条例で、議員のうちから監査委員を選任しないことができるとのただし書が追記されました。これにより、議員の中から監査委員を選任する義務づけが緩和され、議員選出監査委員を選任するかしないかについて、各自治体の判断で選択できるようになりました。

 改正に至った経緯は、内閣府の審議会である第29次地方制度調査会で、次のように答申されています。地方分権の進展に伴い、地方公共団体の処理すべき事務は、今後さらに高度化、多様化するため、監査能力の向上を図る必要がある。そのためには、監査委員の専門性を重視し、弁護士、公認会計士、税理士の資格を有する者、会計検査や監査の実務に精通している者等の積極的な登用を促進していく必要がある。議員の中から選任されているいわゆる議選委員は、財務会計の専門家ではない上、短期で交代する例が多いことや、地方公共団体の内部に属するものであり、その監査が形式的になりがちである。また、自治体の長とともに議会も監査の対象であり、監査委員は自治体の長からだけではなく、議会からも独立した存在とする必要があることから、議選委員を廃止し、議会は行政全般にわたって幅広い見地から出向機関をチェックするという本来の機能を果たしていくべきである。既に議選委員を2人から1人に減らし、識見を有する委員を増やした自治体もあり、専門性を強化することが期待される。

 さらに、第31次地方制度調査会では、監査委員はより独立性や専門性を発揮した監査を実施するとともに、議会は議会としての監査機能に特化していくという考え方もあることから、各地方公共団体の判断により、監査委員は専門性のある識見監査委員に委ね、議選監査委員を置かないということを選択肢として設けるべきであると答申されました。これを受けて法改正が行われ、ただし書が追記されました。

 この改正の趣旨を踏まえて、滋賀県大津市及び長浜市、愛知県大府市、佐賀県嬉野市、兵庫県高砂市及び加東市、沖縄県豊見城市など、多くの自治体で議員選出監査委員を廃止しました。また、お隣の杉並区では、議員選出監査委員を2人から1人に減らし、その分、識見監査委員を2人から3人に増やしました。

 中野区では、慣例ですが、監査委員になられた議員は、決算の審議において質疑をせず、決算の認定の採決にも加わらず退席します。つまり、本来の議員としての職務を果たすことができません。さらに、監査委員は守秘義務を課せられており、監査で知り得た内容については議会でただすこともできず、むしろ議員としての行政チェック機能の妨げになると考えます。さらに、政務活動費や議会費を扱う区議会事務局も監査の対象であり、監査の独立性が保たれていないと考えます。よって、改正の趣旨を踏まえ、議員選出監査委員を廃止し、識見監査委員に委ねて、監査機能の充実、強化を図り、議会は議会としての監査機能に集中するべきであると私は考えます。

 「条例で議員のうちから監査委員を選任しないことができる」との地方自治法改正から間もなく4年が経過します。中野区においても、議員選出監査委員の廃止、または議員選出監査委員を減員し、識見監査委員の増員を検討してはいかがでしょうか。区の見解をお聞かせください。

 コロナ禍で、一人ひとりの命を大切にし、無駄のない区政運営を願い、誠実な答弁を求めて、質問を終わります。

〔区長酒井直人登壇〕

○区長(酒井直人) むとう議員の御質問にお答えいたします。

 1点目に新型コロナウイルスワクチンの接種についてで、ワクチン接種の自己決定権についての御質問がございました。

 自身が新型コロナウイルスに感染した場合のリスク、ワクチンの安全性と有効性を十分に理解した上で、主体的に選択することができるよう、区としても周知に努めていきたいと考えております。

 接種券に同封するチラシや区報、ホームページ、あとSNS等において、任意であることについても明記をしていきたいと考えております。

 次に、副反応の対応についての御質問です。

 国の手引に従って、集団接種会場において副反応が見られた場合、会場内にいる医師が応急処置を行うとともに、速やかに緊急搬送ができる体制を整えてまいります。集団接種会場を出てから副反応が出た場合は、区保健所への相談、東京都の相談窓口への相談、かかりつけの医療機関の受診を促したいと考えております。必要に応じて専門的な医療機関も紹介してまいります。

 万が一、ワクチンの接種によって健康被害が生じたと、厚生労働大臣が認定した場合には、予防接種健康被害救済制度による救済も行われます。

 続きまして、監査についてで、最初に監査の指摘事項への対応についてでございます。

 監査の指摘事項につきましては、事務処理の遅れによる延滞金の支払いなど、業務を適正に行っていれば発生を防げたものでございます。今回の監査結果報告は、真摯に受け止めたいと考えております。

 現在、区では、事件、事故や各種監査指摘事項を取りまとめ、全庁に周知をし、職員に注意喚起を促しているところでございますが、今後は、個々の職員はもとより、組織としての適正な事務執行の確保に向けたチェック体制、こちらの充実強化など、さらなる再発防止策の徹底を図ってまいりたいと考えております。

 最後に、監査についてで、議員選出の監査委員についての御質問でございます。

 監査委員は、中野区監査委員条例によって、議員から選任する委員を2名としております。また、他の2名につきましては、地方自治法によって識見を有する者から選任をしているところでございます。

 先ほど質問の中でもございましたけれども、実態として、区議会議員の皆さん、区政全般に関して非常に熟知しておられる上、特に日頃から幅広く区民と接していることから、区民感覚や望まれている行政の在り方といった視点からチェックを行っていただいていると考えておりまして、この識見と議員で2名ずつというのは、バランスは取れているのかなと考えているところでございます。

 一方で、とはいえ、むとう議員の御意見も受け止めまして、議論の端緒にしたいとは考えております。

○議長(高橋かずちか) 以上でむとう有子議員の質問は終わります。

 

 中野区議会議員 近 藤 さえ子

 1 地域包括ケア体制の実現について

 2 その他

 

○議長(高橋かずちか) 次に、近藤さえ子議員。

〔近藤さえ子議員登壇〕

○30番(近藤さえ子) 無所属の近藤さえ子です。

 新型コロナウイルス感染症によりお亡くなりになった方とその御遺族にお悔やみを申し上げるとともに、療養中の方に心よりお見舞いを申し上げます。また、日々最前線の医療、介護、保健、保育などの現場で働く皆様に感謝を申し上げまして、質問に入ります。

 1、地域包括ケア体制の実現について。

 中野区は、中野区基本構想の改定に向けた検討を進めています。2021年から2025年までの5年間を基本計画としていますが、基本計画の三つの重点プロジェクトの一つに、地域包括ケア体制の実現があります。区民の多様な課題を地域で受け止め、解決につなげる体制をつくります。社会とのつながりの中で、一人ひとりに寄り添った支援を行います。全ての人に居場所があり、無理なく支え合う地域づくりを進めますと、三つ示されています。

 2017年、区が中野区地域包括ケアシステム推進プランを策定し、2021年度は計画のちょうど半分の時期であり、本来であれば、ステップ3の全世代、全区民に展開させた新しい地域包括支援体制が構築されている時期となっているところですが、区民の多様な課題を地域で受け止め、解決につなげる体制はまだ見えてきません。

 昨年12月にアウトリーチチームの事例発表で、ステップ1の高齢者への支援として、行政に声が届かなかった高齢者をアウトリーチチームが関わり支援に結びつけたとの報告があり、アウトリーチチームが尽力されていることは分かりました。ただ、高齢者に対しては、専門の機関である地域包括支援センターがあるので、アウトリーチチームの活動がしやすいと思います。

 しかし、ステップ3の多様な課題を抱える区民を取り残さないように発見し、支援する仕組みは、介護保険のような制度もなく、民間企業の介入もほとんどなく、まさに制度のはざまにある部分です。これこそアウトリーチチームが積極的に介入しなければならない部分であると思いますが、どのようにネットワークを構築していくのかが全く見えてきません。

 区長は、「誰一人取り残さない」、「職員を地域に出す、アウトリーチ活動を進める」とおっしゃっていますが、私が見る限りでは、この新型コロナウイルス感染症の流行前から、多くの福祉職や保健師等はもともと人材不足であることや、一つの案件に長い時間関わっていられない等の理由で、アウトリーチ活動が控えられてきたように思います。今後は、すこやか福祉センターの増設による相談窓口の増、児童相談所の窓口、さらに新たな児童館機能の場所にも相談機能を置く予定となっています。

 相談窓口が増えることは区民にとってありがたいことですが、どのように相談後の支援体制を充実させるのか、そもそも相談に来ることのできない区民をどのように支援できるのかが問題です。そして、この部分こそ、アウトリーチ活動に期待された仕事ではないでしょうか。お答えください。

 これまで、高齢者に対してきたアウトリーチチームの形では、8050問題や早期の支援が必要な若者のひきこもり問題等を含む厳しい状況下で助けを求める全ての区民を対象にした地域包括ケア体制はとても築けないと思います。人員体制の強化がないところに窓口だけを増やしても、より適切な支援に結びつくとは思いません。

 区民活動センターのアウトリーチチームに社会福祉士や精神保健福祉士などの専門職を配置し、制度のはざまにいる支援が必要な区民に対して、素早く支援に入るべきだと思いますが、いかがでしょうか。

 私は、以前から、保健師や福祉職の人員強化、人材育成等について、議会で何度も発言してきました。また、福祉職が事務仕事に追われる体制を改善すること等も提案してきました。その後改善された部分もありますが、ステップ3の全世代、全区民に視点を広げた新しい地域包括支援体制の進展を実現するためには、人材育成には時間がかかり、現在の区のペースでは、人員強化と人材育成だけではとても間に合いません。

 昨年の第1回定例会で、私は上鷺宮にあるしらさぎ桜苑を紹介しました。しらさぎ桜苑は、地域連携室を中心に、中野区社会福祉協議会鷺宮地区担当、鷺宮地域包括支援センターをはじめ、民間ケアステーションなどの事業所等と鷺宮エリアの介護のネットワークを築き、地域の高齢者、介護者、事業者、さらに乳幼児親子や中高生等も集まれる場所の提供を行っています。子ども食堂も行い、ボランティア活動も盛んです。

 さらに、今月からは、コロナ禍で食生活に困っている方々に食品を提供する「こまちゃんパントリー」も期間限定で始めました。このように、困ったときに素早い対応が可能であること、しらさぎ桜苑の持つ、これはパワーです。介護のネットワークが地域の全ての支援を必要とする人たちを支援していくネットワークづくりへと発展しています。いろいろな人たちが集うことで、地域の情報も集まります。ほかにも、支え合いのネットワークが構築されている地区もいろいろあるともお聞きしています。

 このような成功事例もモデル事業として検討し、例えばアウトリーチチームの職員を地域包括ケア推進会議や、すこやか地域ケア会議の委員として出席させ、積極的にネットワークの構築のノウハウを学んでいただいてはいかがでしょうか。

 二、三年で異動になってしまう課長職が会議に委員として出席するよりも、アウトリーチチームの専門職が積極的に勉強する機会をどんどんつくっていっていただきたいと思いますけれど、いかがでしょうか。

 そうすることによって、町会や地域の方だけではなく、具体的な支援を行っている民間の支援者たちともつながり、連携体制を広げることができ、本来のアウトリーチチームの仕事をさらに展開していくことにつながるのではないでしょうか。

 [1]その他で、中野区の文化芸術について伺います。

 現在検討中の中野区基本計画の素案たたき台を見ますと、政策3、中野区の文化芸術の項の見出しに、「遊び心あふれる文化芸術をまち全体に展開する」とあります。区民委員会でも議論を重ねましたが、文化芸術の成果指標で、文化芸術活動が活発に行われ、にぎわいにあふれていると思う区民の割合、現状値は46.7%、この数字を2025年には、さらに上げることを目標としています。

 アニメやサブカルチャーなど、中野区に根差してきた文化を区民が気軽に楽しみ、誰もが文化芸術活動ができること、身近な場所で文化芸術に触れられることは大切ですし、よいことであると思います。しかし、コロナウイルスの感染症の今後の状況も不透明な中、中野区中のまちを遊び心あふれる文化芸術でにぎやかにすることを区民は望んでいるのでしょうか。

 これまでも基本計画を検討する段階で、区民から、「遊び心あふれると言うが、にぎやかになればよいというものではない」、「にぎわいだけではない、中野らしい表現にしてほしい」等の声が寄せられてきました。中野区には、長く伝統芸術に携わってこられた方や歴史ある文化芸術を大切に守ってきた方たちも多くいらっしゃいます。それら中野区の文化芸術を一くくりにしてしまい、遊び心あふれる文化芸術を展開してにぎわいに結びつけることには違和感があります。

 もう一つは、この「遊び心」の表現です。「遊び心あふれる文化芸術」とは、何を指すのでしょうか。「遊び心」という表現が、中野区の文化を語るのにぴったりな言葉であると思われる方もいらっしゃるでしょう。しかし、「遊び心」、「遊び」という表現は、誰をもハッピーにする表現ではないと私は思います。

 私は、犯罪被害者遺族であり、犯罪被害者の支援の活動をしていますので、あえて言わせていただきますが、犯罪の現場では、「遊び」という言葉がよく出てきます。加害者が自分の犯した罪を振り返り、「遊びの延長だった」、「ほんの遊び心からだった」、「遊びのつもりが」と軽く言います。いじめを受けた、あるいは詐欺、強姦、殺人等の被害者にとって、「遊び心」は到底許すことのできない残酷な言葉です。楽しむ、自由、無駄、気まま、「遊び」に対する人々の心象は様々です。人を不愉快にする「遊び心」もあります。

 ここで使われる「遊び心」は、歴史ある中野区の文化芸術までも含めた政策の見出しとしてふさわしくないと思います。長く文化芸術に真摯に向き合ってこられた方々にとっても、文化芸術を「遊び心」の言葉でくくられることは心外ではないでしょうか。

 行政が文化芸術のトップタイトルにつけるにしては、「遊び心」は違和感があること、またその言葉を見聞きして嫌な思いをする人がいることに対して、区長はどのようにお考えでしょうか。

 御清聴ありがとうございました。

〔区長酒井直人登壇〕

○区長(酒井直人) 近藤議員の御質問にお答えいたします。

 まず、1点目の地域包括ケア体制の実現について、自ら相談に来ることができない区民への支援についての御質問でございます。

 自ら相談に来ることができない区民への支援につきましては、アウトリーチ活動として取り組むべき重要な課題であると認識をしているところでございます。今年度はコロナ禍で、訪問や対面でのアプローチが厳しい、難しい状況ではございましたが、特別定額給付金の申請支援における電話やポスティング等で状況を把握し、支援につなげられた事例もありました。相談先を周知するチラシのポスティングや地域の団体、事業者等の協力を得た広報などを実施し、今後もあらゆる機会を通じて支援が必要な方の発見、支援に粘り強く努めていこうと考えております。

 次に、区民活動センターの専門職の配置についての御質問でございます。

 区民活動センターごとに配置しているアウトリーチチームは、すこやか福祉センターと区民活動センターの職員によるチームでございます。これは、保健師、福祉職、事務職により構成されておりまして、精神保健福祉士や社会福祉士などの資格を持つ職員もおります。それぞれがそれまでに培った職務経験や専門性を生かしてチームとして活動しておりまして、地域の方々や団体等と連携協力して支援につなげていると考えております。

 次に、アウトリーチチームの能力の向上についてでございます。

 アウトリーチチームは、厚生労働省の定める生活支援コーディネーターに位置づけられておりまして、区の研修のほか、都の研修にも参加し、能力向上を図っております。

 すこやか地域ケア会議では、議論にもこれらアウトリーチチームのメンバーは参加をし、地域、団体支援やネットワークづくりの取組について情報を共有しているところでございます。

 今後は、地域団体等の実践例、これらをモデル事業として、他地域にも広げていく方法についても研究し、アウトリーチ活動の展開を図っていきたいと考えております。

 最後に、基本計画(素案たたき台)においての「遊び心あふれる」の言葉についての御質問でございます。

 「遊び心あふれる」という意味には、区内の至るところで展開される多様な文化芸術やコンテンツ、これらに区民が触れることで生み出される心のゆとりや楽しみといったものが、中野のまち全体にあふれてほしいという思いが込められております。

 「遊び心あふれる」という趣旨については、誤解や混乱を招くことがないように、区民の皆さんに対して、今後も丁寧に説明をしてまいりたいと考えております。

○議長(高橋かずちか) 以上で近藤さえ子議員の質問は終わります。

 

 中野区議会議員 いながき じゅん子

 1 子育て先進区実現への今後の取り組みについて

 2 図書館における電子書籍サービスの推進について

 3 その他

 

○議長(高橋かずちか) 次に、いながきじゅん子議員。

〔いながきじゅん子議員登壇〕

○26番(いながきじゅん子) 無所属のいながきじゅん子でございます。

 質問は通告どおりで、その他はございません。

 先日、プレス発表されました来年度予算案によりますと、新型コロナウイルスの影響を受けて、中野区の歳入は大きく減少する見込みです。株やリート、仮想通貨等の資産価格は大きく上昇し続けてはいるものの、実態経済は好調とは言えず、今後は生活が苦しくなる人がさらに増え、引き続き厳しい財政運営を強いられることが予想されます。

 来年度予算案の中身を見ますと、中野駅周辺や西武線沿線のまちづくり関係や区役所新庁舎の整備関係の予算が今年度に比べて大幅に増える一方で、子ども教育予算はマイナス0.9%となっています。18億円の起債をして、新庁舎の整備は予定どおり進める一方で、子ども関連の保育施設の更新や学校の改築、改修のための予算は先送りや縮小で大幅にカットされてしまいました。

 来年度の子ども教育関係の大きな事業は、子ども・若者支援センターと児童相談所、その分室の開設です。特に、児童相談所の開設に伴い、今後は運営のための経常的な予算措置が必要となります。児童相談所の開設後、新たに配置が必要となる職員数は何人なのか。また、運営経費についても国からの補助金を除いた区の持ち出し分は年間幾らと見込んでいるのか、まず伺います。

 これに加え、今後は学校の改築や統合新校の整備、GIGAスクール構想の推進など、特に教育関係を中心にまとまった費用が中長期的に必要となります。前区政時と比較しますと、本庁に勤務する子ども教育部の職員数は、今年度ベースで59人も増えており、体制は整ってきているように思われますが、厳しい財政状況の中で、今後、子育て先進区という名にふさわしい区にしていくために、何をどうしていくのかが課題です。

 中野区の子育て環境の現状について、東京都が公表している保育所の待機児童数を例として挙げますと、昨年4月1日の段階で、中野区は73人となっています。この数字自体は、一昨年の半分以下であり、かなり削減されてきてはいますが、23区の中ではいまだ後ろから数えて5番目であり、見劣りすると言わざるを得ません。

 区長は、施政方針説明の中で、子育て先進区の実現については、区長就任以来、最も重視した政策の一つであり、「子育てしてよかったまち、育ってよかったまち、子育てしたいまち」を目指してきたとおっしゃいました。しかし、「子育てしてよかったまち、子育てしたいまち」と「そうでないまち」と、大きく二つに分けるとすれば、メディアの調査を見ましても、区内の子育て世帯の反応を見ましても、残念ながら現時点での中野区の評価は23区の中でも後者のほうに分類されてしまっているのではないでしょうか。区長として、中野区の子育て環境の現状について、どのように認識をされているのか、伺います。

 今後、厳しい財政状況の中で子育て先進区を目指すためには、新しい事業やサービスを追加するだけではなく、既存事業のICT化を加速させるなど、これまでの事業を抜本的に改革改善していくことも必要だと考えます。共働きが増え、現代の子育て世代は非常に多忙な方が多くなっています。また、通信、連絡手段として、ほとんどの方がスマートフォンを使用しています。電話は基本しませんし、紙の申込書を書いて提出することにも慣れていません。個人情報の取扱いには細心の注意を払うことを前提とした上で、民間では当たり前となっているオンライン手続を役所でももっと進めていくべきです。

 例えば、一時保育や病児病後児保育、ファミリーサポートなどの登録や予約をオンラインでできるようになれば、サービスの提供側と利用者側の負担もかなり軽減でき、利用率もさらに上がるはずです。既にそのようなサービスを提供している民間企業もあり、そのシステムを利用すれば、経費も抑えられます。既存事業のICT化など、ソフト面の充実は、施設などのハードを充実させることに比べ、経費を抑えつつ、より広範囲にわたる利用者の利便性向上につながる子育て支援策であり、先送りにせず、実施すべきだと考えます。

 1年前の本会議でも、同様の質問をさせていただきましたが、その後実施されましたのは、保育園の入園申込書に関わる申請書のOCR化の構築で、その稼働も来年度からという状況であり、区民の負担軽減への取組はほとんど進んでおりません。来年度予算案を見ましても、関連の取組については目立ったものがないようですが、子育て関連サービスのICT化はもっと積極的に進めていくべき施策だと考えております。区の見解を伺います。

 先月、中野駅新北口駅前エリア再整備の施行予定者が決定しました。提案概要書を見る限り、広場を除いて、子育て世帯が積極的に集いたくなるような施設や機能についての説明や、子育て世代へのアピールポイントは見当たりません。南口の再開発も同じ状況です。

 新北口駅前エリア再整備事業計画や中野区基本計画(素案たたき台)の中には、中野駅周辺の再開発を子育て先進区実現につなげていこうというビジョンや方針は掲げられていないようですが、この点についてどのようにお考えなのでしょうか。

 具体的な施設や機能、事業性を考えるのは施行者の役割ですが、区が子育て先進区実現に向けて取得予定の権利床の活用や商業施設の誘致などについて、施行者に要望や働きかけを行っていくお考えはあるのでしょうか、伺います。

 次に、図書館における電子書籍サービスの推進について伺います。

 2020年の電子出版市場は、前年比28.0%増の3,931億円と大幅な伸びを示し、出版市場全体に占める割合は24%になりました。また、2016年との比較では、電子出版市場がおよそ2倍の伸びとなっているのに対し、紙の市場は17%の減少となっています。電子書籍のニーズは確実に増加しており、絵本など限られた種類を除き、今や電子化されない本のほうが少なくなってきました。

 昨年、電子出版市場が大幅に拡大したのは、やはり新型コロナウイルス感染症の発生が大きな要因かと思われます。緊急事態宣言期間内は、書店も図書館も閉まったこともあり、これをきっかけに電子書籍リーダーを購入した方も多かったようです。専用のデバイスがなくとも、スマートフォンやタブレットで読めることもあり、これが一つの読書スタイルとして定着してきていることは間違いありません。

 中野区では、平成29年6月1日より中野区立図書館デジタルアーカイブの公開を開始しています。図書館に所蔵されている地域資料などをデジタル化し、インターネット上で公開することで、誰でもどこでも見られるようになっています。

 私も、昨年10月に公開された旧中野刑務所正門学術調査報告書をこのデジタルアーカイブ機能を利用して読ませていただきましたが、わざわざ図書館まで足を運んで探さなくとも、瞬時に見たい資料にアクセスできるのは大変便利であると実感をしました。ぜひ今後は地域資料にとどまらず、一般の電子書籍も図書館に導入、貸出しをできるようにしていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

 現在は、民間の電子図書館サービスも充実してきており、初期費用やランニングコストもかなり抑えられるようになっています。書籍の単価が紙に比べて2倍から3倍もするところがネックではありますが、電子ですと、本が経年劣化をすることがなく、汚損や紛失もないことから、再購入の必要がありませんし、衛生面でもメリットがあります。また、返却の際の延滞もなくなります。ほかにも、図書館スペースの節約、本の管理業務、運搬業務、窓口業務の削減も見込めます。また、読み上げサービスにより、視覚障害者の方でも本により多く触れることができます。そして、何よりも利用者がわざわざ図書館まで足を運ぶ必要がなくなり、気軽にサービスを利用できるようになるため、利用者の裾野も広がることが予想されます。

 コロナ発生前から、電子図書館システムを導入する自治体はありましたが、今後はこれまで以上に速いペースで増加していくことになると思われます。導入自治体が増えれば、それを受けて国の動きも変わってくる可能性もありますし、気になる価格も中長期的には下がってくるのではないでしょうか。

 もちろん紙の本のよさを否定するわけではございませんし、電子書籍が幾ら普及したとしても、紙の需要がなくなるということもあり得ません。しかしながら、時代の変化に伴う利用者ニーズの多様化と利便性向上のために、ぜひ一般書の電子書籍の導入や貸出しを推進していただきたいと改めて要望いたしまして、私の全ての質問を終了させていただきます。ありがとうございました。

〔区長酒井直人登壇〕

○区長(酒井直人) いながき議員の御質問にお答えいたします。

 1点目、子育て先進区実現への今後の取組についてで、児童相談所の人員体制及び予算についての御質問です。

 児童相談所開設に当たって、法令に定める配置基準に基づいて、必要な人員を配置いたします。開設年度である令和3年度は、60名程度の配置を予定しております。児童相談所の運営に係る経費は、児童の施設入所措置費、里親支援、一時保護所の運営費などがございます。一般財源ベースで、令和3年度は約1億円、令和4年度以降は年間約5億円程度を見込んでいるところでございます。

 次に、区の子育て環境についてのお尋ねでございます。

 区の子育て環境について、他区と比較した評価というのは難しいところだとは思いますが、例えば妊娠・出産・子育てトータルケア事業などは、他区と比べても手厚いと認識をしているところでございます。

 また、子育てカフェなどで区民の皆さんから頂いた、子育て家庭から頂いた御要望を逐一改善しているというところでございますが、施策のさらなる充実が必要であると現在認識しているところでございます。

 今後は、子どもと子育て家庭に対するセーフティネットの強化や子育て・子育ち環境の整備、地域全体で子育てを応援するための体制の整備に重点を置いて取組を進めていく考えでございます。

 続きまして、子育て関連手続のICT化についてでございます。

 子育て世代において、スマートフォンやパソコンなどICTを活用した情報提供の充実やサービス利用手続の効率化などはニーズが高く、重要な取組であると認識をしているところであります。区は、現在保育園入園申込みに係る申請書のOCR化等に取り組んでいるところでございますが、今後申請書及び入園利用調整処理のICT化も進めて、申請手続の簡素化を図る予定でございまして、他の子育て関連手続のICT化についても検討を進めてまいる所存でございます。

〔教育長入野貴美子登壇〕

○教育長(入野貴美子) 私からは、図書館における電子書籍サービスの推進についてお答えをいたします。

 議員御指摘のように、電子書籍貸出サービスの利点としては、在宅で利用できること、文字の拡大や音声読み上げなどによる読書バリアフリーへの対応が可能であること、紛失や汚損が回避できることなどが挙げられると認識しております。

 一方、公立図書館においては、一般的な電子図書と違い、電子書籍貸出サービスを提供する事業者から電子書籍を購入することになっております。提供されるコンテンツが限られ、種類が少ないことや、電子書籍の価格が高額であることなどが現在課題でございます。今後、社会全体のデジタル化が進む中では、図書館においても電子書籍の導入を図る必要があると認識しており、検討を進めてまいります。

〔区長酒井直人登壇〕

○区長(酒井直人) 失礼しました。いながき議員の御質問、1点だけ漏れておりました。

 子育て先進区実現への今後の取組について、中野駅周辺まちづくりについてのところで、新北口駅前エリア再整備を活用した子育て先進区実現についての御質問でございます。

 新北口駅前エリア再整備における新たな施設は、中野のシンボルとなるものでございます。中野駅周辺の各開発地区で新たに生まれる施設とともに、子育て層に親しまれる場となることは、子育て先進区実現にも大きく貢献するものと考えております。

 今後の施行予定者との協議に当たりましては、子育て先進区をはじめ、区の様々な政策への理解を促して、商業施設や広場など、一般に利用される空間の計画について、よりよいものとなるように投げかけていく考えでございます。

○議長(高橋かずちか) 以上でいながきじゅん子議員の質問は終わります。

 

 中野区議会議員 石 坂 わたる

 1 新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)への対応について

  (1)個人事業主やフリーランスなどの自営業者の新型コロナウイルス感染症(COVID-

     9)への対応について

  (2)新型コロナウイルスを「正しく恐れ」、区民に安心を与えることについて

  (3)その他

 2 生活困窮者支援について

 3 子どもの権利擁護について

  (1)感染症と心身の健康について

  (2)子どもの意思の表明について

  (3)その他

 4 その他

 

○議長(高橋かずちか) 次に、石坂わたる議員。

〔石坂わたる議員登壇〕

○29番(石坂わたる) 質問いたします。

 1、新型コロナウイルスへの対応について伺います。

 (1)として、個人事業主やフリーランスなどの自営業者の新型コロナウイルス感染症への対策についてです。

 過去の区民委員会でも質問いたしましたが、第3波、2度目の緊急事態宣言に至る中、宮城県松島町、埼玉県朝霞市、和光市などの約20市町と同様に、国民健康保険加入の個人事業主やフリーランスなどの自営業者に対しても、国民健康保険の傷病手当金、あるいは傷病見舞金の支払いを行うべきではないでしょうか。

 傷病手当金が出ずに仕事ができなくなると、生活に関わるので、風邪かもしれないくらいの症状ならPCR検査を受けたくないという自営業者の方の声も耳にします。一昨日の羽鳥議員の質問でも触れられていましたが、こうした際に生活費の心配をせずに療養に専念してもらうことが感染拡大防止にも役立ち、これは区長が施政方針説明で述べられた「区民の命と健康を守る取組をしっかりと進め、地域経済を立て直し」にもつながることです。

 国の1947年の社会保障制度に関する社会保険制度調査会の答申でも、自営業者にも傷病手当金と出産手当金を段階的に給付すべきとしていますし、そもそも国民健康保険は地方の先駆的な制度を国が採用して始まった仕組みでもあり、国任せでよいものではありません。

 なお、担当に確認しましたところ、国民健康保険加入者8万1,000人のうち、給与所得者は約3万4,000人想定であり、国民健康保険加入の被用者への傷病手当金は予算上、2,500万円程度見込んでいたが、これまでの支給額は270万円ほどとのことですので、これは金額面で考えましても、十分可能なものであると思われます。

 (2)として、新型コロナウイルスを「正しく恐れ」、区民に安心を与えることについて伺います。

 区長の施政方針説明では、「街の明かりを絶やさないよう」とありましたが、現在、暗い不安ムードも広がっています。緊急事態宣言下で、根拠のない不安ムードも広がる中で、確かに新型コロナウイルス新規感染者数を抑制する効果も出ています。しかし、ムード醸成による自粛は、必要以上に不安を抱えてメンタルヘルスを壊してしまう人や、家庭内での暴力、精神疾患やうつ病による子どもの自殺の増加などへの発展、過剰な自粛警察の出現が危惧されます。

 また、区報の2月5日号は、緊急事態宣言についての特集となっていて、3分の2は対策すべきこと、気をつけるべきことのオンパレードです。

 一方で、酒井区長のフェイスブックでは、商店街を応援する中野で独りランチ、独りランチはリスクもほぼない、独り飯、推奨していきましょうと書いています。相矛盾するものでこそないものの、トーンの違いは一目瞭然です。

 そして、新型コロナウイルス感染拡大を防ぐには、ステイホームが有効ですが、長く続くと、運動機能やメンタルヘルスの低下、虐待増加も問題です。独りでの散歩やジョギング、ひなたぼっこなどを推奨すべきです。

 そこで、伺います。感染予防のためにいたずらに自粛ムードや不安だけを拡大させないよう、根拠を示して、正しく感染予防をする方法を示すとともに、ただ単に自粛や感染予防の徹底だけを強調するのではなく、こうした時期にも推奨される行動、比較的安全にできる行動、不安の軽減、ほっとできる情報、不安を解消できる支援をセットにした広報や区長からのメッセージの発信を行うべきではないでしょうか。

 2点目として、生活困窮者支援について伺います。

 施政方針説明では、「生活支援などに力を入れて」とありました。議会の調査担当に調べてもらいましたところ、中野区の生活保護において、タクシー通院が必要な方や、家族が入院する病院に行く必要がある際の費用の支給などは、他区と比べて比較的よい状況にあります。また、生活保護の申請に当たり、扶養照会を行うことが適さない方に関しては、扶養照会を極力控えていることや、他自治体からの生活保護の移管についてよい評判を耳にします。しかし一方で、問合せや申出をしないと教えてもらえず、他部署に伝えてもらえなかったということがあるとの声も耳にします。生活保護の受給に至るかどうかにかかわらず、相談や申請に来た人に対して必要な情報を伝えること、適切な部署につなげることをもっとしっかりと行うべきではないでしょうか。

 次に、先般の年末年始に区役所の夜間休日受付で生活保護の申請を可能にしたことはよい判断でした。今後の大型連休などもありますので、同様に行う際には、後日追加で出す書類についても、「なるべく併せて用意いただきたい資料」として案内すべきではないでしょうか。

 また、新型コロナウイルス禍に関して、様々な支援を活用した上で、生活保護といった手段があり、生活が立ち行かなくなる前にためらわずにそれを使ってもらいたいこと、仕事を失ってから次の仕事を見つけるまでの間の生活保護の受給も可能であること、生活保護を受けながら自立の支援も受けられることなどについて、生活保護への区民のネガティブイメージを払拭し、申請に向けた心のハードルを下げるように意識し、コロナ禍においては、新型コロナウイルス関連の情報と併せ、そしてその後も経済的な影響を考慮して、適時適切なタイミングで出していくべきではないでしょうか。

 3点目として、子どもの権利擁護について伺います。

 (1)感染症と心身の健康についてです。

 施政方針説明では、「全ての子どもの心身の健やかな成長が保障されるように」とありました。2020年4月に、国連子どもの権利委員会が1日1回以上の野外活動、オンライン学習が不平等の拡大や相互交流の減少にならないようにする、子どもを保護する中核的サービスの継続などの「新型コロナ感染症に関する声明」を出しています。子どもの権利擁護の条例や、それに基づく各種計画がつくられる際には、今回の経験も踏まえ、感染症による影響に関しても位置づけが必要ではないでしょうか。

 また、18歳までの子どもたちが、自らの心や身体の健康について知り、新型コロナウイルスのような流行性の感染症やHIVを含む様々な感染症、ひきこもりや自殺に影響を与える精神疾患から身を守る知識を得る権利を保障することが必要ではないでしょうか。

 (2)として、子どもの意思の表明について伺います。

 施政方針説明では、「子どもの思いを大切にし」とありました。子どもの権利には、意思表明が当然含まれます。子ども権利擁護についての条例の策定、運用、評価における子どもの声のヒアリングも必要ではないでしょうか。

 また、この条例にかかわらず、特別支援学級の子どもたちは声を上げづらい状況があると思われます。子どもの施策や中野のまちづくりにおいて、特別支援学級在籍児・生徒と対話をし、声を聞く機会も設けるべきではないでしょうか。

 私の質問は以上です。

〔区長酒井直人登壇〕

○区長(酒井直人) 石坂議員の御質問にお答えいたします。

 新型コロナウイルスへの対応について。1点目、傷病手当金の支給対象に自営業者を加えることについてでございます。

 現在、国の制度設計に基づいて、給与等の支払いを受けている国民健康保険の被保険者を傷病手当金の対象としております。自営業者には、他の制度で様々な支援がなされておりまして、現時点では傷病手当金の対象に加える考えはございませんが、今後の国の動向等を注視し、適切に対応してまいりたいと考えております。

 次に、エビデンスに基づいた感染予防と区民の不安を軽減する情報の発信についてでございます。

 これまでもドクター監修の分かりやすい感染予防の動画、感染症への支援制度など、感染症に直接関係する内容を発信するとともに、感染症の影響でストレスを感じている方への心の相談窓口、高齢者向けの体操や幼児向けの手遊び動画の配信など、不安の解消やこの時期に推奨される行動を促す内容を御案内してきたところでございます。

 今後も、感染症について新たに明らかになってきたことを踏まえた感染予防や、感染症への対応フローなどとともに、区民の方がほっとするような情報を織り交ぜて周知し、区長メッセージにおいても情報を発信するよう努めてまいりたいと考えております。

〔健康福祉部長岩浅英樹登壇〕

○健康福祉部長(岩浅英樹) 私からは、生活困窮者支援につきましてお答えをいたします。

 初めに、生活相談における情報提供でございます。

 生活相談では、生活保護の利用についてだけではなく、生活上の様々な相談を受けており、その解決には多種多様な制度の活用や、他部署との連携が重要であると認識をしているところでございます。生活保護以外の各種支援制度につきましての情報提供や、関係部署への引き継ぎにも一層力を入れてまいります。

 次に、年末年始の生活保護申請における必要書類の案内でございます。

 申請者の利益を考えまして、円滑に申請を受理できるということ、申請から決定までを最短期間で行うということを目指しまして、今回の方法で対応させていただいたところでございます。必要な書類は個人によって異なるため、夜間休日窓口で受け取ることは困難と考えてはおりますが、基本的な書類につきましては、区ホームページでお知らせするなど、今後も申請される方の利益を最優先に考えてまいりたいと考えております。

 最後に、生活保護に関する情報発信でございます。

 生活保護につきまして正しく認識していただけるよう、これまでも区ホームページにおきまして、憲法第25条を引用し、生活保護は権利であることを明記してきたところでございます。

 新型コロナウイルスの影響で生活に不安がある方の相談は、中野くらしサポートや社会福祉協議会等にも寄せられております。生活保護は命をつなぐ最後のセーフティネットとして、関係機関と連携して、適切なサービスにつなげられるよう、情報発信についても工夫をしてまいります。

〔子ども家庭支援担当部長小田史子登壇〕

○子ども家庭支援担当部長(小田史子) 私からは、子どもの権利擁護についての御質問にお答えいたします。

 まず初めに、感染症と心身の健康についてでございますが、子どもの権利における感染症の影響についてでございます。

 子どもの権利擁護に係る条例につきましては、昨年12月に審議会を設置しまして検討を進めているところでございます。どのような状況下にあっても、子どもの権利は守られるべきものであると考えておりまして、新型コロナウイルス感染症による影響などの子どもを取り巻く状況を踏まえ、条例の内容を検討してまいります。

 続きまして、心身の健康を守るための取組です。

 自らの心や体の健康についての知識習得につきましては、小・中学校の授業で行っているほか、区としては、妊娠・出産に関する講座やリーフレットの配布などを行う妊娠・出産支援事業など、若年層に向けた普及啓発に取り組んできたところでございます。子どもの心身の健康を守るための取組につきましては、審議会での議論を踏まえて検討してまいります。

 最後に、子どもの意思の表明のところの御質問でございますが、子どもからの意見聴取についてでございます。

 子どもの意見を聞く機会を確保することは重要であると考えておりまして、条例の制定過程や子ども施策、まちづくりなどにおいても、広く意見を聞く機会について検討してまいります。また、条例の運用評価につきましても、併せてその内容や方法につきまして考えてまいります。

〔石坂わたる議員登壇〕

○29番(石坂わたる) すみません。2点、再質問いたします。

 1点目が、国民健康保険の傷病手当金のところです。

 区長の御答弁の中で、「国の動向を注視し」とありましたけども、やはり実際に20市町が既に取組をされている。また、国民健康保険制度も地方独自の様々な取組が重なってできているところがあります。

 こうした際に、もちろん中野が先陣を切ってやってもらいたい気持ちもありますけども、少なくとも国の動向だけではなく、実際に実施されている市町村がどのように行われているのか、どのようなメリットがあり、課題があるのかということをしっかりと調べた上で改めて検討すべきと思いますが、いかがお考えでしょうか。

 それから、2点目として、子どもの権利擁護のところで、特別支援学級在籍児童・生徒と対話をしというところですけども、こちらもなかなか「子どもの声を聞く」という言葉はありましたけども、やはりその中で、特に弱者となりやすい障害のあるお子さんの声はやはり別個にしっかりと聞く機会を、区長と対話できる機会ですとか、そういった場をしっかりと改めて設けていくべきと考えますが、そこはいかがでしょうか、お答えください。

〔区長酒井直人登壇〕

○区長(酒井直人) 石坂議員の再質問、傷病手当金の件でございます。

 認識としては、自営業者には、他の様々な制度が、支援がなされているということで、これらで今現状足りているんではないかという考えではございますが、御指摘のとおり、他の自治体での状況も注視してまいりたいと考えております。

〔子ども家庭支援担当部長小田史子登壇〕

○子ども家庭支援担当部長(小田史子) 先ほどの御答弁の中では、子どもの意見を聞く機会の中で含めて、子ども施策、まちづくりなどにおいてもというところで含めさせて御回答させていただいたところでございますが、特別支援学級などに在籍されている児童・生徒の方に関する意見を聞く機会につきましては、様々学校のほうとも調整いたしまして、どのような方法であると効果的に御意見が伺えるかにつきましては、今後検討させていただきたいと思います。

○議長(高橋かずちか) 以上で石坂わたる議員の質問は終わります。

 議事の都合により、暫時休憩いたします。

午後2時51分休憩

 

午後3時10分開議

○議長(高橋かずちか) 会議を再開いたします。

 この際、申し上げます。議事の都合上、会議時間を延長いたします。

 一般質問を続行いたします。

 

 中野区議会議員 小宮山 たかし

 1 子ども食堂支援について

 2 産業振興センターについて

 3 その他

 

○議長(高橋かずちか) 次に、小宮山たかし議員。

〔小宮山たかし議員登壇〕

○18番(小宮山たかし) 小宮山たかしです。

 今年の1月、区民活動センターの利用が急転直下できなくなりました。詳しい説明がないままに、前日にそれが告知されるという、区民にとっては、青天のへきれきとも言える、いささか強引な決定でありました。唐突さのある決定でありました。活動場所を失った区民の団体の中には、子ども食堂や推薦入試を4日後に控えた無料塾など、こういう大変なときにこそ、その真価を問われるような活動までもが、趣味のサークルと同列に、区民活動センターを使えなくなってしまったということがありました。

 その問題に関しては、翌週の早い段階で撤回はされたものの、予約済みの活動はできるが、新たな予約はできないという状態がしばらくの間続きました。その結果、とある子ども食堂では、民間の居酒屋を借りてお弁当の配布を行ったとか、中野ZEROで無料塾を開催したということもあったそうです。

 区民活動センターを使うことを禁止したからといって、彼らの活動はどこかで続いていくんですよ。コロナで困っている人のための食料支援などは、緊急事態宣言が出ている今だからこそ重要なんですよ。そして、無料塾の受験生にとっては、今が3年間の集大成。この先の人生がここで決まるかもしれない、一番大事な時期なんです。区民活動センターを使えなくすれば解決する問題じゃないんです。区が目をつぶって、耳をふさいでいればなかったことになるわけじゃないんです。

 今、中野区では、こうした無料塾や子ども食堂などを支援するいろんな組織が動いています。社会福祉協議会では、「こどもほっとネットinなかの」を立ち上げ、横のネットワークづくりや情報交換などを支援しているほか、フードパントリーを行ったり補助金を出したりしています。そして、区の組織としては、育成活動推進課が補助金の窓口に、地域活動推進課も運営相談の窓口になっているほか、区民活動センターなど、活動場所の管理を行っています。そして、子ども教育政策課が貧困支援の窓口になり、生活援護課が公設の無料塾を行っています。さらに、環境課がフードドライブをしています。そして、アウトリーチチームが各地の活動を、積極的に何かをするということはあまりありませんけれども、のぞいたりしています。

 これだけいろんな支援のチャンネルがあって、区の総力を挙げて子ども食堂や無料塾を支援していけば、中野区の貧困対策をはじめとするいろんな問題が少しでも解決に近づいていくかと思えば、決してそうではないんですね。例えば、産業振興センターは産業振興のための施設なので、無料塾は目的外利用だから出ていってくださいと言われてしまう。例えば、過去にいろんな行き違いがあったので、区立施設での子ども食堂定期開催に難色を示されているという子ども食堂もありますが、施設定期利用の許可権限は、区ではなく、施設を委託されている運営委員会にあるために、区としては手も足も出せないでいるケースがあります。

 いろんな支援のチャンネルがあることは、必ずしも悪いことばかりではないと思いますが、社会福祉協議会がフードパントリーをする一方で、区は区でフードドライブをしている。生活援護課は、区立の無料塾の案内はするけれども、民間の無料塾の案内は積極的にはしてくれない。いろんなチャンネルがあっても、本当にそれが効率的なのかどうか。そこに無駄はないのか。チャンネルだけあっても、権限がなければ、かゆいところに手が届かない、「船頭多くして船山に上る」だけじゃないのかな。そういうこともちらほらと見えてきました。

 こうした市民活動を支援していくためには、金、人、情報、場所が必要です。区が人や情報を十分に提供していない中で、皆さん何とかやっている。しかし、場所だけは、個人の努力、団体の努力だけではどうにもならないことが多いんです。何はなくとも、定期開催できる場所が必要なのに、区民活動センターの定期利用許可を出しているのは運営委員会で、区は区民活動センターの部屋一つ自由にはできないじゃないですか。区立産業振興センターを管理しているのは指定管理者で、区はその部屋一つ、自由にはできないじゃないですか。

 子ども食堂とか、無料塾というのは、この5年ぐらいで、時代の要請もあり、急激に急速に成長してきた。その急速な成長に、区の既存の組織やルール、支援体制が追いついていないんじゃないのかなと思うことが最近増えてきました。

 とある子ども食堂の主催者は、私にこう言いました。「コロナ禍になってから、困窮家庭が明らかに増えている。この活動はボランティアがやることじゃない。区がやることだ」と。既存のルールでは扱い切れない社会的な意義の非常に大きい市民区民による公益活動団体、子ども食堂や無料塾の支援の在り方、区としての関わり方、場所の提供の仕方、そういったものを一切合財まとめてガラガラポンをして見直し、考え直す時期に来ていると思いますが、いかがでしょうか。

 先ほども申し上げたように、産業振興センターをこれまでずっと使っていた無料塾が、受験本番を目前、直前としたある日突然、今後の利用を禁止されてしまったという事件がありました。そのきっかけは、区報の1ページを割いて、大々的に取り上げられたことでもあると、私は聞いております。これまでは見て見ぬふりをして黙認をしてきたけれども、区報で大々的に取り上げられ、公然周知の事実となってしまったからには、見て見ぬふりもできなくなってしまったと、そういう事情がどうもあったように推察されます。よかれと思って区報に取り上げたのに、それがあだとなってしまうとは、「キジも鳴かずば撃たれまい」、無料塾はもっと日の当たらないところでこそこそ、こっそりと活動をしていればよかったのかと、何とも皮肉な話であります。

 同じ区報の裏表紙では、区長が「こうした学習支援は中野の財産である。区ができることを改めて考えて実行していく」と述べている。それを今こそ果たしていただきたいと思い、質問をさせていただきます。

 条例によると、産業振興センターは区内産業の振興を図ることを目的とされている。施設を利用できるものは、主に中小企業者及び中小企業関係団体や勤労者でなければならないということが明記してあります。

 かつて2014年に男女共同参画センター時代は、乳幼児親子のイベントスペースとして重宝されていたここの1階の板の間の保育室が、産業振興センターになって間もなく使えなくなり、センター利用者が一時保育をしたい場合のみ、一時保育専用室として開放されるということになりました。中野駅の近くで、乳幼児が床に直接寝たり座ったりできて、任意のイベントを開催することができて、適度な広さがあり、現地におもちゃも常備してある、そんな公共スペースはほかにはありません。一つもありません。

 当時、私がその問題を一般質問で取り上げ、目的外免除申請をされた団体のみはどうにかここの使用を継続させていただくということにはなりましたが、その団体数も今は決して多くありません。あれから7年。今、その一時保育室の稼働状況を調べてみますと、平成30年度、目的内使用をされたのは1年でたったの14件。平成31年度も大体同じぐらい。あんな超一等地にある部屋が月に1回ぐらいしか目的内利用をされていない。これ、無駄じゃないですか。

 産業振興センターには、体育館もありますね。それはないよりあったほうがいいですけれども、中野駅すぐ近くの一等地に、勤労者のためだけの体育館が絶対に必要ですか。

 ほかにも、ここの施設の在り方として、気になる点が幾つかあります。まず、団体登録をしていないと使えない。区民活動センターではそんなことないですよ。空いているんだったら、使ったっていいじゃないですか。どうして駄目なんですか。

 さらに、実はここで不特定多数の人を集めるイベントや集会を禁止されているそうであります。区役所を除けば、中野駅から一番近い屋内の公共スペースなのに、そこで集客イベントを区民が行うことができないんですよ。その一方で、ここでは、「セールス嫌い集まれ!高額契約をバンバン決める人が使っている 超簡単!魔法の質問セミナー」とか、「出会った瞬間に高額契約が取れる人になる!2時間で売上げが上がる 好感度を身につける 実践セミナー」とか、「気分スッキリ!リフレッシュヨガ」とか、各種セミナーは開催されている。また、それとは別に、区が主催するイベントも開催されている。区民には禁止している集客イベントを区や指定管理者は随分と自由にやっていらっしゃる。これ、ダブルスタンダードじゃないですか。

 こうしたセミナーは、自前では福利厚生や研修をなかなか用意できない中小企業のためにも、ないよりはあったほうが絶対にいいと私も思っています。だが、しかし、こうしたセミナーがないと困る勤労者や中小企業者が果たしてどれだけいるのかなと。ここの保育室が使えなくて困っている区民やここの会議室が使えなくて困っている無料塾は、区内に確実に間違いなくいるけれども、高額契約をバンバン決めるセミナーがなくなると困るという勤労者や中小企業は果たしてどれだけいるのかなと、そんなことも考えたりしてしまいます。

 今年1月に公表された区有施設整備計画(素案たたき台)によりますと、産業振興センター内にある経済団体等や産業振興センター機能は、商工会館跡地に誘導する民間施設内に移動すること、産業振興センターの跡地施設は複合交流拠点に転用し、公益活動や中高生の交流スペースとしての活動を検討とされておりました。

 ここで言及されている公益活動が何を指すのか、まだ具体的にはなっていませんが、地域の公益活動を支援するために、情報や人や場所を用意した市民活動支援センター的な機能を持っていない自治体は23区で中野区だけであります。

 私がかねてから申し上げているように、中野区は誰がどこでどんな市民活動しているか、詳細を把握していない。区民活動センターは地域住民による地域自治の活動の拠点として設置されており、地域住民ではない区民は利用しにくくなっている。もう何度も同じことを言っていますけれども、市民、区民が自ら社会活動を解決していく、市民活動、公益活動をサポートしていくことは、長い目で見れば行政の負担を減らすことにもつながるんですよ。それが今、新型コロナの影響で活動が停滞している。今支援しないで、いつ支援するんですか。

 質問をします。現在の産業振興センターを複合交流拠点に転換するに当たっては、アフターコロナをにらんで、市民活動支援センター的な機能を持たせてはどうでしょうか。

 中高生の交流スペースなどを有する施設についても言及されていましたが、中高生のみならず、乳幼児親子の交流スペースも含めて検討されてはいかがでしょうか。

 施設の転換は、最短で2023年頃を想定されているようですが、それに先立って、商工会館跡地整備が必要であることを考えると、まだ時間がかかりそうです。1階の一時保育室や地下の体育室、会議室の一部を産業振興センター機能とは切り離して、今すぐ、貸出条件を見直し、乳幼児親子や無料塾などの区民も使えるスペースとして有効活用してはどうでしょうか。

 以上で質問を終了します。御清聴ありがとうございました。

〔区長酒井直人登壇〕

○区長(酒井直人) 小宮山議員の御質問お答えいたします。

 1点目、子ども食堂等への支援でございます。

 子ども食堂や学習支援の活動など、子どものセーフティネットを目的とした活動につきましては、子どもへの影響等を考慮し、適時適切に対応を図っていくことが重要であると考えているところでございます。こうした活動場所を含めた支援の在り方については、今後さらに検討を深めてまいりたいと思います。

 次に、産業振興センターについてでございます。

 複合交流拠点に盛り込む機能についての御質問です。現在の機能移転後の産業振興センター跡施設は、区民の公益活動を主体とした複合交流拠点として転用する考えでございます。現施設を生かした貸室機能や事業所機能のほか、中高生の交流スペースとしての活用など、公益活動、交流の拠点としての在り方や、具体的な活用内容を検討し、より区民に親しまれる施設を計画していく考えでございます。

 続きまして、産業振興センターの現在の有効活用についてでございます。

 現行の産業振興センターは、中小企業者の事業活動の活性化や創業及び新たな産業の創出の促進、勤労者の福祉の向上、区民に対する就労の推進のために必要な支援を行う施設でございます。区内産業の振興を図ることを目的として設置をしている施設でございます。産業振興センターにつきましては、今後施設としての有効活用というのを図っていきたいと考えております。

○議長(高橋かずちか) 以上で小宮山たかし議員の質問は終わります。

 

 中野区議会議員 竹 村 あきひろ

 1 消費者行政と区民への情報発信について

  (1)周知、広報について

  (2)インターネットリテラシーについて

  (3)その他

 2 債権回収について

  (1)私債権について

  (2)法知識、事例について

  (3)その他

 3 その他

 

○議長(高橋かずちか) 次に、竹村あきひろ議員。

〔竹村あきひろ議員登壇〕

○2番(竹村あきひろ) 令和3年第1回定例会に当たりまして、所属政党は国政政党、略称「NHK党」、会派の所属はありません。無所属議員の立場から一般質問をいたします。

 質問は通告どおりで、その他はございません。

 初めに、消費者行政と区民への情報発信について伺います。

 政府、菅内閣は、国民のために働く内閣として、九つの政策を掲げ、その一つである注目施策で、生活必需品である携帯電話料金の値下げを打ち出しています。総務大臣、武田良太氏は、携帯電話料金とともに日本放送協会――以下、NHKと称します――の受信料引下げに関しても積極的でありますが、昨年末、令和2年12月24日、民放キー局の某テレビ番組において、次のように発言しました。

 受信料について。「国民の納得いく料金水準ではない。携帯料金よりNHKを何とかしてという声が多い。多くの国民が納得していない。徴収の仕方もあまりに強制的過ぎると言われている」と指摘。

 契約内容についても、「支払い契約ではないので、支払いの義務はないんです。これは契約義務。テレビを設置したら、届け出てくださいということなんです」。

 支払いの義務はない。これは私の所属する国政政党、「NHK党」党首、立花孝志が従前から主張していることです。このような事実を大臣が言わば公に発信したことは、大きな意義があると同時に、事実の周知がされていないことで、区民国民に被害が出ている現状が放置されていると考えます。

 重要なことが知らされていない実態は、NHK契約や受信料に限らず見受けられることですが、中野区消費生活センターの発行する事業実績・相談事例集「中野区の消費者行政」令和元年度版によれば、同センターに寄せられた相談件数は平成30年度に前年比で400件以上増加、令和元年度も300件以上増加し、2,968件と年間3,000件に迫る勢いです。

 その内訳ですが、相談者の年齢は60歳以上の方、販売形態は通信販売、840件が突出し、次いで訪問販売、201件と続きます。ネット社会の到来を反映してか、通信販売の伸びは注目すべき点ではありますが、相談で目立つのは、70歳以上の女性の方です。そして、相談処理結果の約78%が助言、自主交渉という結果になっています。

 事例により、一まとめにできない部分もあるとは思いますが、これは多くの相談者が自身の物品購入、契約締結等、関連事項に関し、知らない、気づかないことに起因するものと推測でき、助言、アドバイスという心の支えが効果的であることを裏づけるものと考えます。

 そこで、伺います。NHK受信料に関し、支払いの義務はないと区で広報してください、とは言いませんが、相談件数が爆発的な増加を示す消費者相談に関し、主な相談事例やその助言内容に関する、より効果的な周知施策、広報活動などについて区の考えをお聞かせください。

 相談事例や助言内容をより多くの区民に知ってもらうことが、トラブルの予知、事前防止につながるとともに、生活知識の涵養となり、住んでいてよかった、まさに安全・安心で住み続けたくなる中野区に寄与するものと考えます。

 また、消費者がインターネットの情報や事象を正しく理解し、それを適切に判断、運用できる能力、いわゆるインターネットリテラシーの向上を図る必要性やその具体的手法について、消費者行政を担う立場である区の考えをお聞かせください。

 次に、債権回収について伺います。

 先ほど紹介しましたテレビ番組で、武田総務大臣の発言には、注目すべき続きがあります。それはNHKの有する現金、剰余金などと、NHK子会社、留保金も含めた連結余剰金3,777億円についてです。

 以下、総務大臣の発言です。「異常でしょう。税金だって、取り過ぎたら返す。ここまで余剰金があるのなら、受信料に還元するのが公共放送のあるべき姿です」。この武田総務大臣の発言は様々な示唆が含まれていると考えます。

 一つ目の質疑で紹介した受信料に関する発言の中で、「多くの国民が納得していない。徴収の仕方もあまりに強制的過ぎると言われている」。そして、今紹介しました余剰金、3,777億円、つまり強制的過ぎる徴収により集めた受信料が3,777億円余っているということです。この異常な額の余剰金は、NHKの予算承認など、国会の範疇ですが、徴収の仕方が強制的過ぎるに関しては、区民国民が被る不満の大きな要因で、区の消費者行政にも関わるものと思います。

 受信料は主にNHK委託訪問員、いわゆる集金人と呼ばれる者たちの個別訪問により集められているわけですが、支払い義務のない受信料を強制的過ぎる徴収方法により集めた、この行為が違法行為、すなわち犯罪に該当する可能性が注目されています。

 受信料の徴収、すなわち受信料債権回収業務は当然に弁護士など資格の必要なものと考えられます。払っていない受信料を払えや、今までの支払いは免除するから今月分から支払えなどの交渉業務は、債権の回収や法律事務に該当し、当事者以外の者が業、すなわち仕事として取り扱うことは弁護士法に基づく有資格者や債権管理回収作業に関する特別措置法、いわゆるサービサー法により許可を受けた法人のみが取り扱えるものと思われ、過去にも内閣府は、平成19年6月、官民競争入札等管理委員会にて、NHK、社会保険庁、国土交通省などにより収納、徴収業務に関するヒアリングを行っております。

 中野区が有する公金回収以外の債権回収に関し、例えば区有住宅の家賃滞納など、いわゆる私債権の回収に関し、自力執行権の及ばない範囲への対応は、段階を経て、区民感情に十分留意した説明を実施するなど、区が定める中野区営住宅等の使用料等の滞納整理事務処理要領にのっとった取組と比較し、NHKの対応は極めて対照的と再認識するところです。

 そして現実に、違法行為を争点として、進行中の裁判が複数あります。一例を挙げますと、弁護士法第72条違反、いわゆる非弁行為を行ったとして、一昨年、令和元年11月4日、山口県宇部市で発生した事件について、NHK集金人を個人が訴えている裁判です。個々人が持つ法律知識の差が、債権関連の被害を事前に回避できるか否かを分けるものと考えられ、強引な債権回収などの訪問行為に対し、法知識があれば適切な対応を主張、是正をすることも可能で、区民国民の平穏な生活が乱されることもなかったと思われます。

 そこで、伺います。中野区が有する債権回収は、経年、増減の変化が見られますが、公金債権以外の私債権について、その増減要因は何であるかの分析と区の見解について、また、より効果的な債権回収の取組について区の今後の対応、展望などをお聞かせください。

 併せて、NHK訪問員の行為に限らず、サービサー法など、債権回収関連の法知識や違法な取立て事例に関する区民への周知、また適切な法対応の理解促進を図るための施策が必要と考えますが、区は違法な債権回収等で困っている区民に対し、どのように対応するのか、見解をお聞かせください。

 以上、伺いまして、私の全ての質問を終わります。御清聴ありがとうございました。

〔区長酒井直人登壇〕

○区長(酒井直人) 竹村議員の御質問のうち、債権回収についてで、私債権の増減要因と効果的な回収の取組についてということでお答えいたします。

 私債権は、契約不当利得などによって発生する債権でございまして、区では、区営住宅使用料、貸付金返還金、国民健康保険不当利得などが主な債権でございます。年度による債権額の増減の主な要因は、契約件数、不当利得の発生件数、1件当たりの金額の違いによるものと捉えております。

 効果的な債権回収につきましては、今年度特別区調査研究機構において、テーマとして取り上げて研究しているところでございまして、税、国保などの公債権だけではなく、私債権も一元化して対応することなどについて今現在検討しているところでございます。

〔区民部長青山敬一郎登壇〕

○区民部長(青山敬一郎) 私からは、消費者行政と区民への情報発信についてお答えいたします。

 まず、消費者相談事例の周知及び広報でございます。

 消費生活センターでは、消費者被害の防止を図ることを目的に、悪質商法等の被害の事例や対処法等をコンパクトにまとめた広報物を毎月発行し、相談窓口等で配布しているほか、ホームページ、SNS等を通じて周知を図っております。

 また、地域に出向いて実施する出前講座においても、これらの事例を取り上げるなど、注意喚起に努めており、引き続き広報啓発について充実させてまいります。

 次に、消費者行政に係るインターネットリテラシーの向上でございます。

 近年、スマートフォンなどの普及に伴い、インターネットを介した悪質商法等の被害が幅広い年齢層に広がっております。消費生活センターでは、こうした事態に的確に対処する必要があると考えており、若年層を重点に被害情報を提供するなど、広報等に力を入れるとともに、毎年実施している消費者講座のテーマに、インターネットの利活用方法を取り上げるなど、啓発について工夫してまいります。

 次に、債権回収についての御質問のうち、債権回収関連の相談に対する区の対応についてでございます。

 区では、区民から債権回収関連の相談が寄せられた場合、事情を伺った上で、区が実施している法律相談を案内したり、法テラスや弁護士会が主催する相談窓口等を案内しております。今後とも、法律上の諸問題で悩みを抱える方が、安心して解決策を見いだすことができるよう、相談窓口の周知等に努めてまいります。

〔竹村あきひろ議員登壇〕

○2番(竹村あきひろ) 再質問いたします。

 回答ありがとうございました。周知は非常に難しいものだと私も感じておりまして、特に被害に遭われている御相談の非常に多い70歳以上の女性の方に対するアプローチの中で、今御回答いただいた出前講座というものが非常にすばらしいなと思って聞いておりました。この講座の回数、または参加された人員など、もしお答えできるのであれば、よろしくお願いいたします。

〔区民部長青山敬一郎登壇〕

○区民部長(青山敬一郎) 竹村議員の再質問にお答えいたします。

 出前講座の回数、人数ですが、現在のところ、ちょっと正確な数字は把握してございません。ただ、先ほどお話のありました、必要とされている方々、必要な年齢層、あるいは困っている案件など、そうしたものに的確に対応するように、今後ともテーマを定めてやってまいりたいと考えております。

○議長(高橋かずちか) 以上で竹村あきひろ議員の質問は終わります。

 

 中野区議会議員 立 石 り お

 1 区政構造改革の考え方及び取り組みについて

 2 中野駅駅前広場の整備について

 3 自治体DX推進計画と中野区地域情報化推進計画について

 4 その他

 

○議長(高橋かずちか) 次に、立石りお議員。

〔立石りお議員登壇〕

○8番(立石りお) 令和3年第1回定例会において一般質問をいたします。

 初めに、区政構造改革の考え方及び取組についてです。

 区政構造改革の中長期の取組として、事業・組織・施設の三つの再編という考え方が示されています。1月22日の総務委員会で基本計画素案のたたき台、区有施設整備計画素案のたたき台、職員定数の考え方が報告されました。それぞれの報告はたたき台ですが、今後5年、10年の中長期的な区政運営の基本的な考え方で、三つの再編にも大きく関係する内容です。しかし、それらの報告の中からは、構造改革と言えるほどの大きな財政効果があるようには見えませんでした。

 基本計画の中で示された財政フレームの歳入は、今後回復基調となっておりますが、令和2年度並みに戻る見通しは立っておりません。今後も行政需要の拡大や新規拡充事業によって歳出が増加していくことを考えると、経常経費を削減していく取組は欠かせません。構造改革の取組よりも事業見直しを徹底化し、全事業を内部評価し、一斉見直しをするほうが効果的なのではないでしょうか。見解を伺います。

 内部評価による事業見直しは、歳出削減の観点から考えると、一度無駄を削減してしまえば、その後の効果は限定的なものとなります。構造改革という視点で考えると、全庁的な管理コスト削減につながるような区政運営の指標を設定し、効果を検証する取組が必要です。

 基本計画の第5章、区政運営の基本方針には、生産性の向上や管理コストの削減につながる内容が示されております。これらの取組に指標を設定してはどうかと、総務委員会で指摘をさせていただきましたが、設定はされておりません。第5章の第1節と2節の内容を見ると、一律に取組や指標を設定することは困難なように思われます。

 一方で、第3節、社会の変化に対応した質の高い行政サービスの提供には、デジタルシフト、新区役所の整備、公民の役割分担と事業手法の選択、区有施設の配置と管理などが記載されております。これらは区政構造改革の方針、八つの視点と重複する具体的な取組です。区民サービスと生産性の向上、財政効果が期待される反面、財政負担も大きい取組なので、費用対効果を計測するためにも行政評価の対象とすべきでないでしょうか。

 また、本来であれば、区政のPDCAサイクルを回すためには、事業の上位に当たる政策、施策の体系化と指標化をして効果を検証しなくてはなりません。基本計画第5章第3節、社会の変化に対応した質の高い行政サービスの提供など、それらの取組を政策体系として整理し、構造改革の成果指標として設定すべきと考えます。見解を伺います。

 続いて、中野駅駅前広場の整備についてです。

 1月29日の中野駅周辺整備・都市観光調査特別委員会で、中野駅駅周辺広場デザイン案について報告がありました。その中で、中野駅を中心とした四つの各駅広場の統一感のあるデザインとするための考え方が示されています。緑ある豊かなイメージ、待ち合わせの際に腰を落ち着けられるような植栽やストリートファニチャーを整備していただきたいと思っております。

 今後、中野駅周辺の開発が進み、新たな商業施設が整備されます。将来的に新型コロナウイルスによる外出制限が緩和された際には、人通りも増加します。その際に課題の一つとなり得るのが、ポイ捨てによるごみ問題です。私は約8年間、中野駅を中心にごみ拾い活動をしてまいりました。東中野駅や西武線の複数の駅でもごみ拾い活動をした経験がありますが、中でも特に中野駅現北口駅前広場の花壇と丸ベンチの内側は、空き缶、弁当容器、傘などたくさんのごみが捨てられております。

 エリアマネジメントの視点で考えても、きれいな景観を整備、維持することは、まちの価値を高める上で非常に重要です。その反対に、ごみで景観が汚れてしまうと、まちの価値が低下をしてしまいます。将来的には、駅前広場や商業施設の所有者、管理者の共同により、ポイ捨てを抑制していくような取組も必要になってきます。効果が上がれば、まちの価値向上と、清掃費などの削減にもつながります。中野区としては、現北口駅前広場のポイ捨ての状況を把握しているのでしょうか。

 また、把握している場合、同じように区内で課題となっている場所はあるのでしょうか。見解を伺います。

 現北口駅前広場は、JR東日本と区が所有し、協定を結んで中野区が管理をしております。広場が汚れてしまうと、隣接するコンビニエンスストア、中野区、JR、それぞれのイメージ低下にもつながってしまいます。現北口駅前広場の管理者である中野区がJRや近接する店舗との調整を進め、ポイ捨てを抑制する取組を推進していく必要があるのではないでしょうか。見解を伺います。

 その他の事例としては、中野駅南口からZEROホールへ向かう道路の線路沿いの壁とフェンスの間、ここにもごみがたまっています。ごみが隙間に入ってしまうと、拾うのが困難なため、放置されやすくなってしまいます。環境犯罪学では、割れ窓理論が有名ですが、ポイ捨てに関しても、先行ごみの存在はさらなるポイ捨てを誘発することが指摘をされています。

 ごみを捨てやすい、集積しやすい空間については、極力なくしていく必要があります。各駅前広場の管理者とそこに設置するベンチと植栽などを設計施工する主体はどこになるのか、確認をさせてください。

 ごみのポイ捨てについては、先行ごみの有無、看板や防犯カメラの有無、花壇の有無などでごみのポイ捨てが減るという社会実験もあります。中野区内では、環境美化について全庁的に統括する機能はなく、道路課、公園緑地課、ごみゼロ推進課などが所管するエリアの環境美化に取り組んでいます。

 駅前広場を整備するに当たっては、関連部署とも情報共有など連携を図りつつ、ポイ捨てを抑制できるようなハードの設計と、他自治体の事例の確認やポイ捨てを抑制する取組についても検討していただきたいと思います。見解を伺います。

 次に、自治体DX推進計画と地域情報化推進計画についてです。

 政府は、令和2年12月に自治体DX推進計画を公表しました。その中で、地方公共団体が取り組む重要取組事項として、自治体の情報システムの標準化と共通化、マイナンバーカードの普及促進、行政手続のオンライン化、AI、RPAの利用促進、テレワークの推進、セキュリティ対策などが示されております。

 1月22日の総務委員会で、中野区地域情報化推進計画について、自治体DX推進計画への対応を盛り込む必要があることから、当初5月に予定した策定の時期を8月に変更するという報告がありました。自治体DX推進計画の中でも、特に課題があると考えられる自治体システム標準化、共通化について伺っていきます。

 政府は、自治体が共同で利用するガバメントクラウドを構築することにより、サーバーやOSのコスト削減を図り、庁内外とのデータ連携などを推進する計画を立てています。自治体システムの標準化とは、ガバメントクラウドを利用するに当たり、各自治体が契約する住民基本台帳、地方税などの15業務の基幹情報システムの仕様を標準化する取組を指します。

 デジタルガバメント実行計画の中で、自治体が令和5年から令和7年に移行する場合は、対応に必要な費用を全額補助するという方針を発表しています。中野区として、自治体システム標準化、共通化への対応についてどのような検討状況か、伺います。

 また、自治体システムの標準化、共通化に対応することでどんなメリットと課題があると認識しているか、見解を伺います。

 自治体システム標準化、共通化については、メリットがある一方で、懸念事項もあります。15業務の基幹業務のシステムのうち、標準化の仕様が現在示されているのが、住民基本台帳の1業務であり、全基幹業務の標準化仕様が示されるのは令和4年の8月頃です。仕様が決定した後に、現在基幹業務システムを提供しているベンダーは、サービス内容の標準化に対応する作業が発生し、中野区として標準化に対応したベンダーとの契約が必要になります。中野区は、15業務のうち、住民基本台帳、国民健康保険、選挙人名簿管理、個人住民税、軽自動車税、国民年金の業務データを庁舎内のハードウェアで管理し、それ以外の9業務のデータについては、統合仮想サーバー内で管理しています。中野区は、令和4年度に統合仮想サーバーの見直し、令和6年度に新庁舎への移転が控えております。ガバメントクラウドへ移行する場合は、それまでにデータ所有の考え方、三層分離の見直し、15業務の基幹業務システムの標準化対応を完了させることが必要になります。スケジュール的に過密で、対応する労力もかなり必要なため、現実的に移行が可能なのかを懸念しています。

 中野区としては、自治体システム標準化、共通化の対応について、本格的な取組の検討はこれからだと思いますが、現実的に対応が可能なのか、ほかの自治体の取組状況などを参考にしつつ、必要とあれば国へスケジュールの見直しなども要望すべきと考えます。見解を伺います。

 以上で私の全ての質問を終了いたします。御清聴ありがとうございました。

〔区長酒井直人登壇〕

○区長(酒井直人) 立石議員の御質問にお答えいたします。

 最初に、区政構造改革の考え方及び取組ついて、全事業対象の内部評価についてでございます。

 内部評価は、毎年度約50から60事業を評価する予定でございます。それを継続することで、区としては実効性ある行政評価ができると認識をしているところであります。

 構造改革による事業の見直しでは、財政負担の大きい事業、事業手法の選択など、行政評価と判断基準の異なる視点も求めておりまして、行政評価結果と組み合わせることで、事業の最適化につなげていけるものと考えております。

 続きまして、基本計画(素案たたき台)に記載のある事業の行政評価についてでございます。

 基本計画(素案たたき台)、第5章の3、「社会の変化に対応した質の高い行政サービスの提供」に記載のある取組につきましては、今後の区役所の生産性向上や区民サービス向上に大きく影響するものとなっております。

 このうち、事業の効果と方向性を詳細に明らかにする必要があるものに関しましては、企画部が内部評価の対象事業に指定することで検討をしてまいりたいと考えております。

 続きまして、構造改革の指標についてでございます。

 構造改革においては、デジタルシフトの推進や施策・事業の再構築など、社会の変化に対応した質の高い行政サービスの提供、これにつながる取組を方向性として示しておりまして、検討中の実行プログラムでは、目標を定め、可能なものは数値化を検討してまいります。

 続きまして、中野駅駅前広場の整備についての質問の項の中で、各駅前広場の整備主体についてでございます。

 駅前広場は、原則道路になるため、管理者は原則、道路管理者である中野区となります。各駅前広場の整備につきましては、南口駅前広場は中野二丁目土地区画整理事業の施行者が、西口広場は中野三丁目土地区画整理事業の施行者が、新北口駅前広場は中野区がそれぞれの整備主体として事業を行ってまいります。

 最後に、駅前広場整備におけるごみの投棄の抑制についてでございます。

 駅前広場の整備に当たりましては、美化活動や清掃など関連する部署と情報共有などの連携を図りつつ、ごみが捨てられやすい空間や隙間等をつくらないなど、設計上の工夫を行ってまいります。また、他自治体の事例なども参考に、ごみの投棄を抑制する取組についても、区内の他の駅前広場と併せて、道路管理者と連携して検討してまいります。

〔都市基盤部長奈良浩二登壇〕

○都市基盤部長(奈良浩二) 私からは、中野駅駅前広場の整備についての御質問のうち、中野駅周辺のごみの投棄状況についての把握についての御質問でございます。

 現北口駅前広場のごみの投棄状況につきましては、広場の定期清掃や「区民の声」の投稿等を通して、状況を把握しているところでございます。ごみの投棄は、区内の各駅周辺など、他の場所でも見られることであり、区内全域に関わる課題であると考えてございます。駅利用者数に応じて、中野駅周辺は投棄が多いと認識しているところでございます。

 次に、ごみ投棄を抑制する取組の御質問でございます。

 区では、中野区吸い殻、空き缶等の散乱及び歩行喫煙の防止等に関する条例を定めて、地元町会・自治会や商店会などの地域の関係団体、関係機関と連携協力をしまして、吸い殻等のごみの投棄防止の啓発活動や、定期的に清掃活動を行っているところでございます。今後もこの取組を進めていくほか、JR等に協力を求めていきたいと考えてございます。

〔企画部長高橋昭彦登壇〕

○企画部長(高橋昭彦) 自治体DX推進計画と中野区地域情報化推進計画についての御質問にお答えいたします。

 一つ目に、システム標準化の検討状況でございます。

 現在、情報収集に努めるとともに、先行して標準化の検討の進んでございます住民記録、個人住民税におけるシステムにつきまして、国から示された標準仕様案の分析を行っているところでございます。

 標準化への対応につきましては、地域情報化推進計画を改定する中で考え方を整理しまして、アクションプランへの反映を行ってまいりたいと考えてございます。

 続きまして、システム標準化のメリットと課題についてでございますが、他システムとのデータの受け渡しの際、個別対応していた作業が標準化によりまして大幅に削減されること、また制度改正等によるシステム修正を個別対応しなくても済むことなど、メリットは大きいものと考えてございます。

 一方で、国の定めた令和7年末までということでございますと、それまでの間に対象となる15業務について業務フローを変更し、既存システムからの移行などをしなければいけなくなります。また、同時期には新庁舎整備を予定していることなどから、マンパワー確保やスケジュール管理など、課題も大きなものと捉えてございます。

 最後に、国に対する要望についてでございます。

 具体的なスケジュールの設定は、今後精査していくことになりますが、必要があれば国へもスケジュール見直しをはじめとした要望等について伝えてまいりたいと考えてございます。

○議長(高橋かずちか) 以上で立石りお議員の質問は終わります。

 

 中野区議会議員 吉 田 康一郎

 1 予算編成の考え方について

 2 基本構想、基本計画、都市計画マスタープランについて

 3 中野駅周辺まちづくりについて

 4 国民保護計画について

 5 公園行政について

 6 その他

 

○議長(高橋かずちか) 次に、吉田康一郎議員。

〔吉田康一郎議員登壇〕

○12番(吉田康一郎) 育児支援と防災緑地と平らな歩道の中野を創る会、吉田康一郎です。

 通告した質問のうち、時間の不足が分かりましたので、1及び5は取り下げます。

 まず、国民保護計画について伺います。

 共産党独裁中国は、核戦力の飛躍的な増強に自信を持ち、遅くとも2015年11月から12月の間に核戦略を大転換しました。核の先制使用です。

 中国人民解放軍中高級指揮官の教育機関である中国人民解放軍国防大学に防務学院院長及び教授、人民解放軍少将の朱成虎という人がいます。諸外国を訪問して講演等は20か国を超える人物ですが、この中国人民解放軍士官の教育指導者は次のように言っています。

 核戦争こそ人口問題を解決する最も有効で速い方法である。我々にとって最も敵対する隣国は、人口大国のインドと日本である。台湾、日本、インド、東南アジアは、人口密集の地域であり、人口消滅のための核攻撃の主要目標となる。

 2020年度、全体の一部を公表しているにすぎない中国国防費は、それでも20兆円を超える、その軍事力を背景に、尖閣諸島への強引な実力行使を繰り返し、米国ですら直接対決を躊躇する核戦力による威嚇、恫喝は、今後明確かつ露骨になることが予想され、偶発的な、あるいは不慮の事態ももはや絵空事とは言えない安全保障環境となりました。

 いわゆる国民保護法、武力攻撃事態等における国民の保護のための措置に関する法律は、武力攻撃事態について4類型、1、着上陸侵攻、2、ゲリラ・特殊部隊による攻撃、3、弾道ミサイル攻撃、4、航空機による攻撃を想定し、地方自治体に対しても、1、住民の避難、2、避難住民の救援、3、武力攻撃災害の対処の責務を定めています。

 そして、国民保護法に基づく基本指針では、NBC攻撃、すなわち核兵器、生物兵器、化学兵器による攻撃を受けた場合の自治体の対応についても定めています。

 ところが、今般示された中野区基本計画(素案たたき台)には、防災や災害対策についての記載はありますが、武力攻撃事態における住民保護対策について、記載が一切ありません。これでは、誰一人取り残さないどころか、誰一人生き残れない、誰一人守らない区政の基本計画だと言わざるを得ません。

 この点については予算特別委員会で伺いますけれども、本日は現状の取組について伺います。

 現状として、地震等の災害対策と比べ、武力攻撃事態における国民保護対策は、深掘りされ、緻密に検討、取組がなされていないように受け止めています。弾道ミサイル攻撃、NBC攻撃等を受けた場合にも、区民の生命、財産、生活を当たり前に守ることができるよう、平時のうちにしっかりと想定し備えることが重要です。

 区では、ミサイル攻撃、バイオテロ攻撃など、様々な危機発生を想定し、国民保護計画は策定していますが、自衛隊等関係機関との役割分担をどのように定めているのか、伺います。

 次に、事態発生時、実際には自衛隊は部隊を派遣することができないことが想定されます。派遣要請しても必ず派遣されるとは限らないことから、そのような事態を想定し、自治体が独自に区民の避難、誘導、保護をほぼ万全に行えるよう、非常時の取組を検討すべきと考えますが、区の見解を伺います。

 毎年行われている防災訓練のように、ミサイル事態、NBC攻撃等があった場合を想定した国民保護訓練を実施したことがあるのか、伺います。

 ないのであれば、実施に向け、検討と準備を進め、実施すべきと考えますが、区の見解を伺います。

 ミサイル攻撃があった場合、区民がどこにどのように避難すればいいのか、堅牢かつ避難に有効な施設を把握しておくことも重要です。NBC攻撃を想定し、少なくとも区民を守るための核シェルターや多目的シェルターの設置状況について、区が所在を把握するなどの対応が必要だと考えますが、区の見解を伺います。

 平成20年に総務省消防庁国民保護室より出されている、国民保護における避難施設の機能に関する検討会報告書があります。地方公共団体に対しては、避難施設の機能やその強化策等について、適切に事務を進める旨が提言されています。その内容については、総務省から各都道府県宛てに助言、通知が行われ、都は区市町村に対し、同通知を参考通知として通知しているとのことですが、区ではどのように受け止めるか。そしてこの報告書の内容を踏まえ、区は必要な対策検討を行うべきと考えますが、見解を伺い、この項の質問を終わります。

 次に、基本計画における子育て先進区の客観的指標について伺います。

 我が国の最重要の課題である少子化対策について、区長は子育て先進区を標榜しています。私は、その取組の方向性を示し、成果を正確に把握するための客観的指標や数値目標が必要である旨を指摘し、子育て環境が先進的であるかを示す指標として合計特殊出生率など、子どもの出生数に関する客観的指標と目的値の設定を訴えてまいりました。国では、希望出生率1.8の実現を掲げ、当区では、現行の10か年計画や、まち・ひと・しごと創生総合戦略において、区が目指す将来推計として、合計特殊出生率の目標を掲げています。

 ところが、今回示された基本計画(素案たたき台)には、合計特殊出生率の指標はなく、将来人口推計の項目に、子ども女性比の増加と維持が必要であると記載されているのみにすぎません。そしてまた、各施策に設定されている指標には、客観性に乏しい指標が多く設定されています。現行計画において合計特殊出生率の目標が示されているのに、新しい計画にそれがないのは、明らかに後退であり、数値で示せる実績を実現しようという意思がないとみなさざるを得ません。新しい基本計画でも、合計特殊出生率の目標を提示すべきでありますし、あるいは理想子ども数や子ども女性比を指標に用いるとしても、目標値を設定すべきであると考えます。区の見解を伺います。

 次に、改定中の都市計画マスタープランについて伺います。

 都市計画マスタープランは、中野区が進める各都市計画やまちづくりの一番基本となる、言わば区の全ての都市づくりや都市基盤整備の重要な基本方針となるものです。これまで繰り返し訴えてまいりましたが、中野区は区民1人当たりの公園面積が23区中下から2番目と、他区に比べて少なく、都市計画道路の整備も遅れ、道も狭いのは、ある意味、こうした都市整備の基本原則について、これまで区の都市計画マスタープランの位置づけが非常に弱かったからと言って過言ではないと考えています。

 都市計画マスタープラン改定という機会に改めて提起しますが、区として様々な機会を捉え、区民が憩え、災害時に貴重な避難場所を提供する公園面積をこれまで以上に積極的に増やすための抜本的対策を講ずるべきと考えます。

 そこで、例えば中野区周辺などで進んでいる民間事業者等による再開発事業の機会や、大規模団地等の建て替えの際には、開発等に伴って、区がこうした公園やオープンスペースを確保、積極的に誘導するような都市づくりの方針を都市計画マスタープランに盛り込んでおくべきと考えますが、見解を伺います。

 また、区内には、既に都市計画決定されているものの、将来に向けて事業化の見込みが分からない都市計画道路や都市計画公園などがあります。改定中の都市計画マスタープランでは、道路、公園など、未着手の都市計画施設について整備が進むよう、一定の考え方を盛り込んでおくべきと考えますが、区の見解を伺います。

 最後に、中野駅周辺まちづくりについて伺います。

 中野四丁目西地区では、市街地再開発準備組合において事業計画の検討が進み、区も当地区の都市計画素案の概要を発表し、来年度には都市計画手続に進むとの予定を示しました。しかし、当地区では、地権者による再開発反対の訴訟が提起され、また最近では、6名の地権者が準備組合を脱退するという状況となっています。合意形成が進むどころか、大きく後退していると言わざるを得ず、このような状況で事業を進めるのは時期尚早であり、もっと丁寧に慎重に進めるべきと考えます。このような状況でも、区は来年度、都市計画手続を進めるのか、見解を伺います。

 以上で質問を終わります。簡潔明瞭な答弁を期待し、質問を終わります。ありがとうございました。

〔区長酒井直人登壇〕

○区長(酒井直人) 吉田議員の御質問にお答えいたします。

 1点目に、基本構想・基本計画、都市計画マスタープランについての中で、合計特殊出生率等の目標値の設定についての御質問です。

 将来にわたって活力あるまちを維持するためにも、出生率の向上に向けた取組を進めることは必要であると考えております。基本計画(素案たたき台)においては、出生率の向上だけではなく、定住や転入の促進も含めて、子どもの人口の一定の確保を目指していく考えを示しております。

 出生率の向上等に向けた指標の設定については、現在検討しているところでございます。

 続きまして、中野駅周辺まちづくりについて、中野四丁目西地区の再開発事業についての御質問でございます。

 区は、中野駅周辺まちづくりグランドデザインVer.3、中野四丁目新北口地区まちづくり方針に基づいて、まちの活力増進、安全安心な空間創出、ユニバーサルデザインによる公共基盤整備を実現するべく、中野四丁目西地区のまちづくりを進めてまいります。

 一方で、既存市街地におけるまちづくりは、地域住民の理解協力が不可欠でございます。公共性の高い第一種市街地再開発事業においても、地権者の生活再建や合意形成が基本でございます。それらが十分図られなければ、事業として推進できるものではないと認識をしております。

 今後も関係地権者の理解、合意形成状況などを適切に見極めながら、まちづくりに取り組んでまいります。

〔都市基盤部長奈良浩二登壇〕

○都市基盤部長(奈良浩二) 私からは、都市計画マスタープランについての御質問にお答えをいたします。

 まず、再開発事業等の際に、公園やオープンスペース等を確保することについてといった御質問でございます。

 再開発事業や大規模団地等の建て替えは、土地の高度利用や街区再編等に伴い、新たな公園やオープンスペースを生み出す貴重な機会と認識しておりまして、区はその設置導入に向け取り組んでいるところでございます。改定中の都市計画マスタープランでは、今後想定される市街地整備や、大規模団地等の建て替えの際には、地区特性を考慮し、広域避難場所の機能強化や、市街地環境の改善等に資する公園やオープンスペースの確保を適切に誘導できるよう、全体構想や地域別構想の中で考え方を示してまいりたいと考えてございます。

 次に、事業化が未定の都市計画道路や公園についての御質問でございます。

 改定中の都市計画マスタープランでは、全体構想の中で、都市の骨格をつくる道路、公園等が計画的に進むための都市基盤の整備方針を定めることとしてございます。この中で円滑で安全な道路ネットワークの形成や、地区の防災性など市街地環境の向上を考慮し、優先度を定めて、各まちづくりの事業に合わせまして、順次事業化できるよう計画的な整備について考え方を示してまいりたいと考えてございます。

〔危機管理担当部長滝瀬裕之登壇〕

○危機管理担当部長(滝瀬裕之) 私からは、国民保護計画についてお答え申し上げます。

 まず、区と関係機関の役割についてでございます。

 区は、中野区国民保護計画に基づき、組織体制の運営や避難住民の誘導など、総合調整を担っており、危機発生時には、区民の安全を第一に避難誘導、救助活動等を行う警察や消防、自衛隊などとの関係機関と緊密に連携しながら、非常時の対処を行うことになってございます。

 続きまして、危機発生時の区民の安全確保についてでございます。

 国民保護計画では、ゲリラや弾道ミサイル攻撃などの武力攻撃事態や大規模集客施設等への攻撃などの緊急対処事態といった様々な事態を想定しているところでございます。今後も、区国民保護協議会での情報共有などを通じて、関係機関との緊密な連携を図り、有事における想定外の状況の中でも、区民の生命、身体及び財産の保護を着実に行いつつ、機動的かつ迅速な対処策の実施がなされるよう万全を期していく考えでございます。

 続きまして、国民保護に関する訓練についてでございます。

 区では、昨今の国際テロ情勢や、オリンピック・パラリンピック競技大会の開催を鑑み、緊急対処事態への職員の危機管理力向上を目的とした爆破予告訓練を警視庁機動隊の協力の下、令和2年1月に区役所本庁舎で実施したところでございます。今後も有事の際の対処能力の向上に向け、各関係機関と連携を図っていきたいと考えております。

 続きまして、非常時の避難施設についてでございます。

 ミサイルなどの武力攻撃事態があった場合には、全国瞬時警報システム、Jアラートが起動し、避難の呼びかけを行うこととなります。その際にミサイル着弾の衝撃や爆風により発生する被害をできるだけ軽減する観点から、まずは近くの建物や地下への避難、または物陰に身を隠すことなどについても併せて呼びかけることとなってございます。

 また、武力攻撃事態などに対応した避難施設は、法令により都知事が指定しております。区内では、災害時の避難所と基本的に共通でございます。

 なお、いわゆる核シェルターにつきましては、法令で定義されておらず、区として所在などの状況の把握はしていないところでございます。

 最後でございますが、総務省からの検討会報告書についてでございます。

 御案内の報告書では、地方公共団体に対して避難施設の指定、また情報収集機能や備蓄、バリアフリーといった避難施設に必要な機能、さらにその強化方策を進めることが提言されているところでございます。区は、報告書や通知の内容を踏まえ、これまでJアラートの発出を受けて、区民向け一斉放送を行う設備の整備や避難施設の備蓄の強化など、様々な機能の強化を図ってきておりまして、今後も適切に対応してまいりたいと考えております。

○議長(高橋かずちか) 以上で吉田康一郎議員の質問は終わります。

 以上をもって質問は終了をいたしました。

 議事の都合により、暫時休憩いたします。

午後4時13分休憩

 

午後4時14分開議

○議長(高橋かずちか) 会議を再開いたします。

 これより日程に入ります。

――――――――――――――――――――――――――――――

 第1号議案 令和2年度中野区一般会計補正予算

 第2号議案 令和2年度中野区用地特別会計補正予算

 第3号議案 令和2年度中野区国民健康保険事業特別会計補正予算

 第4号議案 令和2年度中野区後期高齢者医療特別会計補正予算

 第5号議案 令和2年度中野区介護保険特別会計補正予算

 第11号議案 中野区長等の給料等に関する条例の一部を改正する条例

 第17号議案 美鳩小学校旧校舎等解体工事請負契約

 第18号議案 教師用指導書等の買入れについて

 

○議長(高橋かずちか) 日程第1、第1号議案から第5号議案まで、第11号議案、第17号議案及び第18号議案の計8件を一括議題に供します。

 

令和3年(2021年)2月15日

 

中野区議会議長 殿

 

総務委員長 山本 たかし

  (公印省略)

 

議案の審査結果について

 

本委員会に付託された下記議案は、審査の結果、原案を可決すべきものと決定したので、中野区議会会議規則第78条の規定により報告します。

 

 

議案番号

件    名

決定月日

1

令和2年度中野区一般会計補正予算

215

2

令和2年度中野区用地特別会計補正予算

215

3

令和2年度中野区国民健康保険事業特別会計補正予算

215

4

令和2年度中野区後期高齢者医療特別会計補正予算

215

5

令和2年度中野区介護保険特別会計補正予算

215

11

中野区長等の給料等に関する条例の一部を改正する条例

215

17

美鳩小学校旧校舎等解体工事請負契約

215

18

教師用指導書等の買入れについて

215

 

○議長(高橋かずちか) お諮りいたします。上程中の議案に関する委員長報告は、会議規則第40条第3項の規定により省略いたしたいと思いますが、御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(高橋かずちか) 御異議ありませんので、委員長報告は省略いたします。

 これより討論にはいります。ひやま隆議員から討論の通告書が提出されていますので、通告議員の討論を許します。ひやま隆議員。

〔ひやま隆議員登壇〕

○17番(ひやま隆) ただいま上程されました第1号議案、令和2年度中野区一般会計補正予算に対し、立憲民主党・無所属議員団として賛成の立場から討論を行います。

 冒頭、コロナ禍にあって、この間、昼夜を問わず必死で対応していただいている中野区保健所をはじめ、区職員の皆様に改めて敬意と感謝を申し上げます。

 本議案は、歳入歳出予算の総額から歳入歳出それぞれ61億5,840万3,000円を減額し、歳入歳出予算の総額を歳入歳出それぞれ1,818億3,745万8,000円と定めるものです。

 本議案は、毎年度の年度末補正が主な内容でございますが、例年と異なるのは、新型コロナウイルス感染拡大により、今後大幅な税収減も見込まれることから、当初予算で計上した事業の執行停止、あるいは事業の規模や時期の見直しを実施したことによる減額が含まれている点です。

 これらの事業は、行政側が必要と判断して予算編成を行い、我が会派としても、その必要性を認め賛成し、可決されたものです。期待していた事業も多く、執行見合せとなったことは大変残念な部分もありますが、今後の厳しい財政状況を鑑みると、全体としてはやむを得ない判断であったと理解しております。

 しかし、以下の3点については指摘をさせていただきます。

 1点目は、補正の時期についてです。執行見合せとなった事業の多くは、今年度新規・拡充事業として予定されていたものです。これらの執行見合せについては、第2回定例会の各常任委員会に御報告がなされましたが、これだけの新規・拡充の見直しとなると、本予算議決の前提が大きく変わります。年度末補正に合わせてではなく、第3回定例会など、より早い段階で議会の信を問うべきであったと考えます。

 2点目は、学校施設整備の実施時期の見直しについてです。今後の区の財政運営を考えると、公共施設の更新経費が重くのしかかってくることは間違いなく、学校施設はその中でも大きなウエートを占めるものです。校舎老朽化に伴う単独校での改築の先頭を切ることとなる中野本郷小学校、桃園第二小学校については、両校に続く改築校への影響も大きいため、一旦立ち止まり、進め方を検証するという区の姿勢は一定理解いたします。

 しかし、新校舎建設に向けて既に保護者、学校関係者、地域での合意形成を図られている学校については、予定どおり実施をするべきであったと考えます。義務教育基金の残高、学校建設に認められる起債充当率等を考えると、そこまでは実施をした上で、それ以降の整備スケジュールを見直すことでも、財政的には十分可能であったはずです。

 さらには、厳しい財政状況にあっても、人づくりの根幹をなす子どもたちの学校環境の整備こそ、子育て先進区を掲げる酒井区政の最も優先度の高いものとして位置づけられるべきものであったのではないでしょうか。

 3点目は、令和2年度一般会計第2次補正予算で議決したテレワーク環境整備の未執行についてです。補正予算とは、当初予算編成時には見込みの立たなかった事業が必要になった際に、緊急的に認められるものです。その補正予算で認められた事業が今日に至るまでに未執行のまま減額となるのは問題です。当初の事業の組立てに問題がなかったのか、状況変化への対応と、それに伴う議会側への情報提供は十分だったのか、しっかり検証し、今後このようなことがないよう努めていただくことを求めます。

 そのほか、今回の補正予算がここ数年と異なるのは、起債を取りやめて、一般財源を充当する財源更正をする事業が見られないことです。今後数年にわたり税収減が見込まれる中、最も避けなければならないのは、当初予算が組めなくなるという事態です。そのためには、年度間調整に活用できる財政調整基金を確保することが重要です。税収の伸びが見られていた時期とは考え方を変え、起債できる事業には起債を充てて資金確保に努めるという判断は評価をいたします。

 現在、第3波の真っただ中にあります。本補正予算の中には、新型コロナワクチン接種体制確保事業が含まれております。我が国でも、新型コロナウイルスのワクチン接種が今週から始まりました。区民の間ではワクチンが感染拡大防止の切り札になるのではないかという期待とともに、副反応や健康被害などに関する不安も根強く存在します。一日も早い感染収束のために、安心、納得してワクチンの接種を受けていただくことが必要です。着実なワクチンの接種体制の整備と併せて、ワクチンのリスクとベネフィットを包み隠さず、迅速、的確に区民に届ける体制づくりを強く要望いたします。

 また、本補正予算の中には、新型コロナウイルス感染拡大に伴う公共交通事業者への支援も含まれておりますが、今後、区から新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金も入ってくる中、今年度内にもう一度補正予算を組み、新型コロナから区民の命と生活を守る、さらなる取組を進めることを強く要望し、賛成の討論といたします。

○議長(高橋かずちか) 他に討論がなければ、討論を終結いたします。

 これより採決いたします。

 上程中の議案を委員会報告どおり可決するに御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(高橋かずちか) 御異議ありませんので、さよう決定いたします。

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 第6号議案 令和3年度中野区一般会計予算

 第7号議案 令和3年度中野区用地特別会計予算

 第8号議案 令和3年度中野区国民健康保険事業特別会計予算

 第9号議案 令和3年度中野区後期高齢者医療特別会計予算

 第10号議案 令和3年度中野区介護保険特別会計予算

 

○議長(高橋かずちか) 日程第2、第6号議案から第10号議案までの計5件を一括上程いたします。

 理事者の説明を求めます。

〔副区長白土純登壇〕

○副区長(白土純) ただいま上程されました令和3年度各会計予算に係る第6号議案から第10号議案までの5議案につきまして一括して提案理由の説明をいたします。

 初めに、第6号議案、令和3年度中野区一般会計予算について説明いたします。

 令和3年度は、厳しい財政状況が見込まれる中、事業の統合・再編、廃止及び縮小といった抜本的な見直しを行って歳出の抑制を図る一方で、新型コロナウイルス感染症への対策を進めるとともに、基本計画の策定に向けた検討を踏まえながら、行財政の構造改革を見据え、中長期的な視点を持って予算を編成しました。

 第1条は、歳入歳出予算です。歳入歳出予算の総額は1,472億4,100万円で、前年度に比べ4億1,800万円、0.3%の増となりました。一般財源の大幅な減収を見込んだことから、基金への積立金が減少したことや、事業の見直しなどに取り組み、経費を削減した一方で、新区役所整備などの投資的経費が増加したこと、待機児童対策への取組や新型コロナウイルス感染症の影響などから扶助費が増加したことなどにより、前年度を上回る予算となったものです。子育て先進区に向けた子どもの権利擁護に係る条例の検討、子ども・若者支援センター等開設準備、妊娠・出産・子育てトータル支援事業、GIGAスクール構想の推進や子どもの施設の拡充などに対応したほか、これまで進めてきたまちづくりや地域の防災、安全の推進などに幅広く取り組む予算としました。また、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会に向け、気運を醸成していくほか、喫緊の課題である新型コロナウイルス感染症への対策経費も予算に盛り込みました。

 それでは、まず歳入予算から説明いたします。

 特別区税は、納入義務者数や所得の減少を見込み、前年度に比べ、金額で16億8,500万円余の減、率で4.8%減の334億2,800万円余を計上しました。

 特別区交付金は、前年度に比べ、金額で41億円、率で11.1%減の327億円を計上しました。

 その他の交付金は、総額で76億2,200万円を計上しました。前年度に比べ、金額で9億8,100万円の減、率で11.4%減となっています。

 地方消費税引上げ分の増収は、一般財源として、医療、介護、子ども・子育て等の社会保障施策に要する経費に充てています。

 分担金及び負担金は、新区役所整備に係る負担金の増等により、7.8%増の11億2,100万円余を計上しました。

 使用料及び手数料は、自動車駐車場使用料の皆減等により、2.9%減の19億1,200万円余を計上しました。

 国庫支出金は、中野二丁目地区及び囲町東地区市街地再開発事業関連経費等の増により、7.2%増の303億400万円余を計上しました。

 都支出金は、国勢調査の終了等により、1.4%減の130億1,800万円余を計上しました。

 財産収入は、前年度と比較し、22.1%増の2億700万円余を計上しました。

 寄付金は、前年度と比較し、0.1%増の3,700万円余を計上しました。

 繰入金は、財政調整基金等からの繰入れが増加したことから、24.3%増の158億7,100万円余を計上しました。

 繰越金は、前年度と同額の4億円を計上しました。

 諸収入は、9.3%増の13億8,000万円余を計上しました。

 特別区債は、新区役所整備など合計6件、28.5%増の92億3,600万円を計上しました。

 続いて、歳出予算の説明をいたします。

 まず、議会費ですが、視察旅費が減になったことなどから、2.7%減の8億7,300万円余となりました。

 企画費は、基本構想・基本計画の策定などに取り組む一方、国勢調査の終了や区報発行を見直したことなどから、11.2%減の20億2,500万円余となりました。

 総務費は、新庁舎整備の進捗による新区役所整備費の増などにより、27.2%増の87億5,600万円余となりました。

 区民費は、国民健康保険事業特別会計への繰出金などが減少した一方、産業経済融資利子補給やマイナンバーカード普及促進の体制整備を図ることなどから、0.6%増の114億4,600万円余となりました。

 子ども教育費は、子ども・若者支援センター等開設準備やGIGAスクール構想に係る経費、教育・保育施設給付費が増加した一方、民間保育施設建替支援費の皆減及び区立保育園民営化に係る経費が減少したことなどから、0.9%減の552億5,300万円余となりました。

 地域支えあい推進費は、妊娠・出産・子育てトータル支援事業や(仮称)地域包括ケア総合計画の策定に取り組む一方、鍋横区民活動センター等整備や温暖化対策推進オフィス跡施設の再活用整備経費が皆減となったことなどから、16.2%減の70億100万円余となりました。

 健康福祉費は、生活保護費や住宅確保給付金が増加したほか、新型コロナウイルス感染症対策に取り組むことなどから、5.0%増の315億3,400万円余となりました。

 環境費は、環境基本計画の改定に取り組むほか、集団回収の支援やごみの収集・運搬経費等が増加したことなどから、1.4%増の52億8,000万円余となりました。

 都市基盤費は、都市計画マスタープランの改定、無電柱化整備事業や区内交通環境の整備などに取り組む一方、耐震化促進経費や橋梁長寿命化修繕経費等が減少したことなどから、15.1%減の64億6,200万円余となりました。

 まちづくり推進費は、中野二丁目地区及び囲町東地区、市街地再開発事業を進めることなどから、28.4%増の98億6,600万円余を計上しています。

 公債費は、元金償還分が減少したため、38.9%減の14億6,200万円余となりました。

 諸支出金は、義務教育施設整備基金等への積立てが減少したため、15.5%減の67億7,600万円余となりました。

 予備費は、5億円を計上しています。

 以上、歳出予算を性質別に見ますと、義務的経費は686億9,500万円余となり、前年度より6億1,300万円余、0.9%の増となりました。これは人件費及び公債費が減少した一方、扶助費が大きく増加したためです。

 投資的経費は、中野二丁目地区及び囲町東地区市街地再開発事業関連経費や新区役所整備などが増加したことから、4.3%増の289億6,400万円余となりました。

 その他の経費につきましては、積立金や繰出金などが減少したことにより、2.7%減の495億8,000万円余となりました。

 以上が、第1条、歳入歳出予算の説明となります。

 第2条は、債務負担行為について定めるものです。これは、中野区土地開発公社の借入金に対する債務保証や新庁舎オフィス環境整備等業務委託など、翌年度以降にわたる債務の負担について、その期間及び限度額を定めるものです。21件の事業について、新規に債務負担行為を設定しました。

 第3条の特別区債は、起債の目的、限度額等を定めるもので、総額92億3,600万円を計上しました。

 第4条の一時借入金は、その最高額を100億円としました。

 第5条の歳出予算の流用は、職員の人件費に過不足が生じた場合、同一款内の各項目間で流用することを御承認いただくものです。

 以上が、第6号議案、令和3年度中野区一般会計予算の概要です。

 続きまして、第7号議案、令和3年度中野区用地特別会計予算について説明します。

 第1条の歳入歳出予算の総額は18億5,900万円で、前年度に比べ、金額で13億4,700万円増、率で263.1%の著しい増となりました。日本銀行が所有する若宮一丁目用地を取得するための経費が皆増となったことから、前年度と比べて大幅な増となっています。

 歳出は、公共用地先行取得債の償還金として、公債費9,600万円余を計上するとともに、用地を取得するための経費として、用地費17億6,200万円余を計上しました。

 歳入につきましては、一般会計からの繰入金9,700万円、用地取得の財源として起債を活用することから、特別区債17億6,200万円を計上しました。

 続きまして、第8号議案、令和3年度中野区国民健康保険事業特別会計予算について説明いたします。

 第1条の歳入歳出予算の総額は320億4,500万円で、前年度に比べ、金額で7億3,200万円減、率で2.2%の減となりました。

 歳出のうち、国保運営費は8億2,700万円余、国保給付費は一般被保険者療養給付費などの減を見込み、0.9%減の194億8,400万円余、国保事業費納付金は5.1%減の112億4,000万円余を計上しました。

 歳入のうち、国民健康保険料は、被保険者数の減少などに伴い、4.2%減の83億3,600円余を計上しました。

 都支出金は、0.9%減の194億6,300万円余を計上しました。

 繰入金は、2.9%減の41億7,400万円余を計上しました。

 第2条は、債務負担行為について定めるものです。国民健康保険被保険者証等更新委託など3件について、その期間及び限度額を定めるものです。

 第3条の一時借入金は、その最高額を10億円としました。

 続きまして、第9号議案、令和3年度中野区後期高齢者医療特別会計予算について説明します。

 第1条の歳入歳出予算の総額は71億4,300万円で、前年度に比べ、金額で9,400万円減、率にして1.3%の減となりました。

 歳出のうち、広域連合納付金は1.3%減の70億3,600万円余、保険給付費は1.5%増の9,400万円余を計上いたしました。いずれも東京都後期高齢者医療広域連合の推計に基づくものです。

 歳入のうち、後期高齢者医療保険料は1.2%減の39億7,700万円余、一般会計からの繰入金は1.4%減の30億5,800万円余を計上しました。

 続きまして、第10号議案、令和3年度中野区介護保険特別会計予算について説明いたします。

 第1条の歳入歳出予算の総額は232億7,800万円で、前年度に比べ、金額で7億900万円減、率で3.0%減となりました。

 歳出のうち、保険給付費は、介護サービス費給付などの減を見込み、1.9%減の211億500万円余を計上しました。

 地域支援事業費は、介護予防・日常生活支援総合事業費等の減を見込み、19.5%減の14億2,500万円余を計上しました。

 歳入のうち、介護保険料は0.2%減の47億2,100万円余を計上しました。国庫支出金、支払基金交付金及び都支出金については、それぞれ減額を見込みました。また、繰入金は3.6%減の41億7,200万円余を計上しました。

 第2条は、債務負担行為について定めるものです。

 介護保険料通知書等作成等業務委託について、その期間及び限度額を定めるものです。

 以上、5議案につきましてよろしく御審議の上、御賛同くださいますようお願い申し上げます。

○議長(高橋かずちか) 本件について御質疑ありませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(高橋かずちか) 御質疑なければ、質疑を終結いたします。

 上程中の第6号議案から第10号議案までの計5件は、議員全員をもって構成する予算特別委員会を設置し、これに審査を付託いたしたいと思いますが、御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(高橋かずちか) 御異議ありませんので、さよう決定いたします。

 本日はこれをもって散会いたします。

午後4時37分散会

 

 

 

会議録署名員 議 長 高橋 かずちか

       議 員 加藤 たくま

       議 員 浦野 さとみ