令和3年03月03日中野区議会予算特別委員会子ども文教分科会

中野区議会子ども文教分科会〔令和3年3月3日〕

 

子ども文教分科会会議記録

 

○開会日 令和3年3月3日

 

○場所  中野区議会第4委員会室

 

○開会  午前9時00分

 

○閉会  午後0時31分

 

○出席委員(8名)

 高橋 ちあき主査

 斉藤 ゆり副主査

 吉田 康一郎委員

 小杉 一男委員

 いでい 良輔委員

 中村 延子委員

 平山 英明委員

 むとう 有子委員

 

○欠席委員(0名)

 

○出席説明員

 教育長 入野 貴美子

 子ども教育部長、教育委員会事務局次長 戸辺 眞

 子ども家庭支援担当部長、教育委員会事務局参事(子ども家庭支援担当) 小田 史子

 子ども教育部子ども・教育政策課長、教育委員会事務局子ども・教育政策課長、教育委員会事務局学校再編・地域連携担当課長 永田 純一

 子ども教育部子ども政策担当課長 青木 大

 子ども教育部保育園・幼稚園課長、子ども教育部保育施設利用調整担当課長、教育委員会事務局保育園・幼稚園課長 渡邊 健治

 子ども教育部幼児施設整備課長 藤嶋 正彦

 子ども教育部子ども教育施設課長、教育委員会事務局子ども教育施設課長 塚本 剛史

 子ども教育部子育て支援課長 滝浪 亜未

 子ども家庭支援センター所長 古川 康司

 子ども教育部児童相談所設置調整担当課長 半田 浩之

 子ども教育部育成活動推進課長 細野 修一

 子ども教育部子ども特別支援課長、教育委員会事務局子ども特別支援課長 石濱 照子

 教育委員会事務局指導室長 宮崎 宏明

 教育委員会事務局学校教育課長 板垣 淑子

 

○事務局職員

 書記 松丸 晃大

 書記 本多 正篤

 

○主査署名


審査日程

○議案

 第6号議案 令和3年度中野区一般会計予算(分担分)

 

主査

 定足数に達しましたので、子ども文教分科会を開会いたします。

 

(午前9時00分)

 

 第6号議案、令和3年度中野区一般会計予算の分担分を議題に供します。

 初めに、審査の進め方を協議するために分科会を暫時休憩いたします。

 

(午前9時01分)

 

主査

 分科会を再開いたします。

 

(午前9時02分)

 

 休憩中に御協議いただきましたとおり、当分科会における審査は、お手元の審査日程(案)(資料1)に沿って進め、補足説明については、全体会で総括説明を受けているため省略いたしますが、よろしいですか。

 

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

 

主査

 次に、審査方法については、一般会計歳出は予算説明書の補助資料により目ごとに、一般会計歳入は当分科会分担分の歳入決算説明書補助資料により一括して審査を行うことでよろしいでしょうか。

 

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

 

主査

 次に、3日間の割り振りですが、本日は一般会計歳出の子ども教育費中、8目体験学習費までの質疑を行い、2日目は歳出の残りの質疑を行った後、歳入の質疑を一括して行い、3日目は意見の取りまとめを行いたいと思います。よろしいでしょうか。

 

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

 

主査

 御異議ありませんので、そのように進めさせていただきます。

 なお、審査に当たっては、10時半頃に休憩を入れ、12時半を目途に進めたいと思いますので、御協力をお願いいたします。

 それでは、質疑に入りますが、人件費については職員手当等のうち特殊勤務手当、時間外勤務手当、夜勤手当、休日給、職員旅費及び任期付短時間勤務職員人件費の一部と会計年度任用職員人件費の一部が当分科会の分担分になりますので、御承知おきをお願いいたします。

 また、質疑を行うに当たり資料を引用される際には、資料名やページ等を明らかにして質疑をお願いいたします。

 それでは、一般会計歳出の質疑に入ります。

 初めに、予算説明書補助資料の171ページ、5款子ども教育費の1項子ども・教育政策費、1目子ども・教育政策費の質疑を行いたいと思います。質疑があればお願いいたします。

平山委員

 今回、総括質疑の中でうちの南委員のほうから、目標と成果による区政運営について幾つか確認をさせていただいて、その中で教育委員会の規定がありますよね。あれ、変えなくていいんですかということをお尋ねしたところ、現行から変えなくていいと。一つは、報告書に基づいてきちんと行政評価をやっておりますということですよね。もう一つは、我々も非常にどう捉えていいか悩んでいて、確かに教育ビジョンに基づかなきゃいけないことなんですね。だから、それはそれで正しいであろうと。ただ、あの答弁に対して、いや、それはおかしいんじゃないかということではないんですけど、幾つか疑問が残っていて、一つは、もともとこの報告書は作らなきゃいけなかったものを、これまではいわゆる行政評価と一体的にやってきたということですよね。だから、法に基づいて、別にそれまで法令違反だったわけじゃないけども、よりこの法の趣旨を踏まえて的確にされたという、こういう認識でいいですかね。

永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 今お尋ねのございました、教育委員会事務局におけます行政評価の一つとしまして、教育事務点検評価を実施してきている。これにつきましては平成31年度に実施をいたしまして、その際、お尋ねがございました目標と成果による管理の規定についての改正を行ったところでございまして、現在に至っているというところでございます。

平山委員

 そこで、この中に外部評価委員会というのを設置されていますよね。現行の改められた区の外部評価の制度でいくと、区民を除いた形になって、コンサルタントに委託をするような形になっていると。これは教育の専門的な見識を持った方々に外部評価を委託されているということになりますけど、この場でもお聞きをしたいと思うんですけど、いわゆる自治基本条例では区民による評価の参加の権利が認められているということについて、今回――今回というか、令和元年からでしょうかね、報告書を作られて新たにこういう形態で行政評価を行うということを決定されたときに、この自治基本条例に抵触するかしないかという議論はあったんですか。

永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 その新たな外部評価の制度を導入いたしましたときに、自治基本条例に抵触するかどうかということについての議論は特になかったというふうに考えております。

平山委員

 行政側はあったと言っているんですよね。これについてじゃなくて、向こうがやっている、本体の行政評価についてはあったというような御答弁だったと思うんですけど、こちらは、じゃあ、なかったと。これも全部読ませていただいて、この中身については改めて質問させていただきたいと思うんですけど。とはいえ、この報告書を行政評価と見るのか、それとも、区は新しいPDCAの回し方によって新しい行政評価のやり方をしていって、その中には内部評価というのもあるわけですよね。その内部評価と、この報告書を作成されるに当たっての教育委員会としての内部評価というのは同じなんですか、違うんですか。

戸辺子ども教育部長、教育委員会事務局次長

 基本的に委員御質問の点検評価と同時に、区全体での行政評価についても、子ども教育部、教育委員会含めて内部評価の流れですね、そうしたもので一定併せて実施している状況で、両方の評価を受けているというのが現状でございます。

平山委員

 なぜあの質問をしたかというと、令和3年度の予算編成に当たって、令和2年度にPDCAがちゃんと機能したのかどうか。我々は機能しなかったんじゃないかという懸念を持っている。でも、PDCAを回した結果によって令和3年度予算が編成されるべきなので、そこを少し懸念していたわけなんですけど、教育委員会の事業も、例えば令和3年度の予算編成に当たって事業見直しの対象になっていますよね。その事業見直しというのは、まあ、あちら側、こちら側というのもあれですけど、いわゆる行政側の事業見直し、行政側が回したPDCAによって事業見直しの項目を挙げられたわけですよね。それが、今教育委員会が独自で行われているこの行政評価と相矛盾することはないんですか。

戸辺子ども教育部長、教育委員会事務局次長

 特に矛盾するとは考えてございません。特にこの点検評価をお読みいただければお分かりだと思うんですけども、特に教育の内容についてかなり突っ込んだ点検と評価ということで、通常の行政評価のように、コストがあり、それに対して成果指標でどのくらい効果が上がっているのかというよりは、実際に教育を現場で行っていてどういうふうな成果が出てくるのか。それは数的になかなか把握できるものではないので、それぞれの担当課長のほうから聞き取り調査をしたり、必要な資料を求めて点検したりというようなことでございますので、今回の体験学習が今回見直しの対象になりましたけれども、その内容と点検評価の内容で特に矛盾が起きている、おかしなところで整合しないというような事例はないというふうに認識しております。

平山委員

 言いたいことは何かというと、行政評価って、私も10数年議員をやらせていただいて、やっぱりこれまでもちょっと評価の基準がお手盛りじゃないかとか、いろんな批判を我々もしてきました。旧来のPDCAの中で。だけど、比較という面で見ると、今の新しい目標と成果による区政運営の規定による区の評価って、令和2年度、全く見えないんですよ。それに対していろいろ文句を言ってきたけども、それと比較をすると、ちゃんと、要するに議会としてもこのチェックを入れるに役立つような資料になっているなというふうに思っているわけなんですよ。言いたいことは、教育委員会は教育委員会で規定を持っているじゃないですか。私は、無理に行政側の規定に合わせる必要はないと思っているんですね。教育委員会は教育委員会のままで、このままでやってほしいなと思っているんですけど、その改定の権限というのは教育委員会にあると思っていいですか。

戸辺教育委員会事務局次長

 教育委員会内の点検評価に関するものであれ、規則については教育委員会の議決によって決まるということでございますので、一執行機関として、区長部局とは違う執行機関として決定する権限を持っているという認識でございます。

平山委員

 これで最後ですけど、そうなったときに困ってくるのが目標なんですよ。今は基本構想の姿が目標という形になってしまっているので、部の戦略によって年度ごとの目標を定めるみたいなものがありますけど、それは区民にも議会にも公開されないものなので、そこは今後仮に基本計画が改定されるということになると、当然教育ビジョンの見直しにも入ってくると思うんですけど、教育ビジョンには、やっぱり教育ですから、きちんと子どもたちがどう健やかに成長しているのかというのをはかる指標というのは非常に大事だなと思っているので、そこはそこで独自の考え方を持っていただきたいなと思っています。まあ、先の話なので御答弁は難しいでしょうけど、どうですか。

戸辺教育委員会事務局次長

 確かに委員おっしゃるように、こちらで実施する教育が子どもの学び、成長にどれほど効果的に反映されているのか、それをきちっと定期的に点検し、評価をし、改善していくという流れは、行政と同じように、教育の内容についても同じことだというふうに考えてございます。ただ、基本構想という大きな一つの柱の中にあって、基本計画、そして、ビジョンというような形で流れてきますので、構想や基本計画を、全くそれを度外視してつくるというわけにはまいりません。当然、今後総合教育会議を経て区長が大綱を定め、ビジョンを見直していくということになろうかと思いますけれども、基本計画で定める目標、成果指標、そうしたものと、やはり教育委員会の中で子どもの学習状況をきちっと把握し、改善に結びつける、それとはまたちょっと別な形になろうかと思いますけれども、そういった指標は独自に持ち、かつ、全体の中での行政評価の中でも整合性が取れるような指標も併せ持つような形で改正できたらというふうに考えているところでございます。

主査

 よろしいですか。ほかにありますか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

主査

 先に進みますよ。では、172ページ、2目企画財政費でありましたらお願いいたします。なお、ここは、子ども政策調整費のうち学習支援事業委託等は当分科会の対象外であります。御承知おきください。

中村委員

 172ページの学校経理のところで、下の小学校運営に係る教材、教具購入等、これ、中学校のところもあるんですけれども、校割予算はここに含まれるということでよろしいですか。

永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 はい、そのとおりでございます。

中村委員

 総括質疑でうちの森議員からいろいろやり取りをさせていただいたので、1点だけ確認をしたいんですけれども、今回新しい要求資料で出ている総務の74と総務75の資料があるんですけれども、総務74が「構造改革の短期的な取り組み一覧」というもので、総務75が「令和3年度予算における経常経費削減に係る主な項目」というのがあって、短期的な取組のほうに校割予算は入っていないんですが、経常経費削減に係る主な項目のところに校割予算が入っています。ということは、これはうちの森議員の答弁の中で「時限的な」というふうにおっしゃっていたと思うんですけれども、短期的な取組ではないという理解でいいんですか。何でここに入っていないのかというところが気になっているので、確認をさせてください。

永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 この校割予算、令和3年度予算におきまして10%の削減をしたということについてでございます。これは今、委員御紹介いただきましたとおり、時限的な対応として行ったものでございます。教育の経費全体の中でより優先度の高い新規・拡充事業等もございますので、そうした中で全体の財政状況を考慮し行ったものでございます。

中村委員

 では、この短期的な取組の中に何で校割予算が入ってこないのかというところが疑問なんですよ。そこはいかがですか。ただただ抜けちゃっただけなのか。その短期的というのが、「短期的」の「短期」というのがどれぐらいなのかというのがちょっと分かりかねる部分もあるんですけれども、「時限的」というのと「短期的」というところの、その言葉はどういう理解をすればいいのかというところを確認させていただきたいんですが。

永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 総務分科会の要求資料につきましては、財政課のほうで一定の基準を定めて区分されたというふうに考えてございますので、そこにつきましてはちょっと確認させていただきたいと思います。

主査

 確認ということは、ちょっと休憩します。

 

(午前9時19分)

 

主査

 再開いたします。

 

(午前9時19分)

 

戸辺教育委員会事務局次長

 こちらの、今回中学校の校割について見直しを図ったわけでございますけれども、見直し事業一覧のほうには載っていません。それぞれ全体として20%の削減という目標が示されましたので、これ以外でもいろいろ、例えば消耗品費であるとか、備品購入費であるとか、全てのものについて精査して計上した、まとめたものでございます。その中の一つという理解でございますので、取り分けて校割予算について見直して、10%、20%減りましたというような形ではお示ししていないということでございます。

中村委員

 分かりました。ありがとうございます。

 次に行きます。(4)の子ども政策調整のところなんですけれども、子どもの権利に関する普及啓発(推進)というふうにあります。ただ、金額的には今年度から比べるとかなり落ちていて、今年度予算の執行停止のところで、シンポジウムを開催しないというところで停止したと記憶しているんですけれども、来年度に関してはどのように推進されていくのか。そこを確認させてください。

青木子ども教育部子ども政策担当課長

 子どもの権利に関する普及啓発としましては、来年度については講師を呼んで講演会を実施することを想定していまして、講師謝礼等を計上しているところでございます。このほかにもホームページを活用するなど、予算の伴わない普及啓発事業についても様々実施していきたいと考えてございます。

中村委員

 恐らく外に出そうとしていたところを自前でやっていかれるということなんだとは思うんですけれども、これはほかのところでもお伝えはしているんですが、お金にも限りがあるんですけど、人にも限りがあるわけですよね。なので、そこの部分もしっかり考えていただいて、お金をつけないで自分たちで頑張ってやるというところでも、もしかするとその時間的な部分でバランスを考えてやっていかないといけないと思っているので、人の稼働の部分もしっかり見ていただきたいというふうに思いますので、ここは要望とさせていただきます。

小杉委員

 (1)企画財政の中に児童福祉審議会委員報酬等とありますけども、新年度中に開催するということでしたけれども、これは2月、3月ぐらいの開催というか、部分を想定しているんですけど、99万円余とありますけども、どのくらいの期間をその審議会、見積もっているんでしょうか。

青木子ども教育部子ども政策担当課長

 児童福祉審議会につきましては、令和4年2月1日に児童相談所を開設することを予定しております。それ以降審議会を開催していくことを想定した予算計上を行っているものでございます。

小杉委員

 報酬等とありますけど、何か内訳とか、これ具体的に決めているんですか。調査、審議するというのも一応名目になっているけど、調査費用も入っているということでしょうかね。

青木子ども教育部子ども政策担当課長

 こちらの児童福祉審議会委員報酬等に含まれている内訳としましては、委員報酬、あとは旅費の費用弁償でございます。

むとう委員

 まず、2番目の学校経理のところで、廃棄物処理料等のところの、どういう廃棄物というか、もう少し説明、内訳をお願いします。

永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 廃棄物の処理料の内訳でございますが、産業廃棄物関係、それから、ごみ処理の手数料、これは給食の生ごみにつきましては今年度学校教育課のほうに移管してございます。そして、リサイクル家電処理等、それから、動物の死体処理、一般ごみ処理の委託料等でございます。

むとう委員

 今までここに入っていた生ごみ処理費は、ここには入らなくなったということなんですか。後から出てくるということですか。

永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 令和3年度からは、給食の生ごみにつきましては、給食の事業を担当しております学校教育課のほうで所管するというふうにしてございます。

むとう委員

 これ、電話料とごみ処理ということなんだけれども、幾ら幾らですか。

主査

 分かりますか。電話料と、幾らか、幾らか。

永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 電話料につきましては1,148万9,000円でございます。それから、廃棄物の処理料が1,996万4,000円でございます。その他事務費等ということでございます。

むとう委員

 はい、分かりました。今のところから二つ下のところの部活動・クラブ活動外部指導員謝礼等なんですけれども、ずっとこれまですごく低額で引き受けていただいていたという印象がすごくあるんですけれども、最近伺っていないので改めて、最近はどんな形での謝礼、どういう金額、単価、どういうふうになっているのか教えてください。

永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 部活動・クラブ活動指導員謝礼等につきましては、小学校におきまして単価2,000円の420回、中学校では単価3,000円の410回の9校分ということでございます。

むとう委員

 単価ということは時間ではなくて、一度指導していただけたらという金額という理解でいいですか。

永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 はい、そのとおりでございます。

むとう委員

 それから、(4)の子ども政策調整のところで、子育て家庭と区長のタウンミーティングに伴う一時保育の金額が出ているんですけれども、具体的に子育て家庭とどういう形でそのタウンミーティングのセッティングがされているんでしょうか。

青木子ども教育部子ども政策担当課長

 子育て家庭と区長のタウンミーティングにつきましては、区の子育て環境等について対話を行うという内容で実施しておりまして、会場については児童館、ふれあいの家を会場として実施しているものでございます。

むとう委員

 どういうふうにPRされていて、これまで実績でどれぐらいの方が参加されているんでしょうか。

青木子ども教育部子ども政策担当課長

 今年度につきましては2回実施しておりまして、両方とも児童館、ふれあいの家を会場として実施しているものでございまして、参加人数としましては、大体平均すると15名程度の参加がございます。周知につきましては、チラシを区のお知らせ板に貼ったりとか、あとホームページ、あとSNS等を使って周知してございます。

むとう委員

 その中で一時保育というのは何人ぐらい。2回で15人ずつ参加される中で、一時保育利用者、子どもの数は毎回どれぐらいあるんですか。

青木子ども教育部子ども政策担当課長

 平均すると四、五名のお子さんがお母さんと一緒に参加されているという形が多いと認識してございます。

平山委員

 まず一つ、今と同じところで、子育て家庭と区長のタウンミーティングに伴う一時保育、これ、令和2年度も予算はあったけど項目に載っていないということでいいですか。

青木子ども教育部子ども政策担当課長

 委員おっしゃるとおりでございます。

平山委員

 こういうのは、例えばタウンミーティングって企画部の予算なんじゃないのかなと思うんですけど、どうしてここでお金を払うんですか。予算計上しなきゃいけないんですか。

青木子ども教育部子ども政策担当課長

 委員おっしゃるとおり、通常のタウンミーティングにつきましては企画部の企画課のほうで運営しているものでございますが、この子育て家庭と区長のタウンミーティングにつきましては、子ども教育部で所管して実施しているものでございます。

平山委員

 そのタウンミーティングというのは、通常のタウンミーティングと別なものなんですか。それは子育て家庭以外は行われているんですか。

青木子ども教育部子ども政策担当課長

 子ども教育部で実施しているものは、子育て家庭を対象として実施しているもののみ所管として担当してございます。

平山委員

 いや、それ以外というのは多分ほかのどの部局もやっていないですよね。駄目だと言っているんじゃなくて、これだけ予算を絞れと言われているわけじゃないですか。企画部にお金を出させればいいと思うんですよ。2万2,000円であろうが、タウンミーティングですからおたくの責任でしょうということは考えなかったのかな。

青木子ども教育部子ども政策担当課長

 令和3年度の予算計上に当たっては、ちょっとそういった企画部とのすり合わせというのは行ってございません。

平山委員

 いや、本当に大変な中で皆さん削っていかれたと思うので、いい意味で向こうとも取れるようなものというのは向こうに、やった分だけ、もしかしたらこっちでまた別な予算が取れるという可能性もあるわけなので、そこはうまく庁内調整をしていただければなと思います。

 もう一つだけ。昨年、他自治体視察というのがありましたよね。これは予算編成方針だったかな、に基づいて積極的に外に出て情報収集をしましょうというのがあった。ただ、コロナ禍で多分あまり使えなかったですよね。今年度は項目としては載っていないんですが、予算としては計上されていますか。

青木子ども教育部子ども政策担当課長

 今年度予算につきましては、委員御指摘のとおり、近接地外の少し距離の遠い自治体に行くような視察を計上しているところでございますが、来年度については特段近接地外の旅費については計上しておらず、一般の職員旅費で近隣の自治体等を視察してまいりたいと考えております。

平山委員

 コロナ禍ということもあるんですけど、これからどうなっていくか分からないですけど、私、この予算は大事じゃないかと思っているの。子ども政策担当の中でどんどん見識を広げて、いろんなものを調査して、いろんなものを吸収して、中野の子育ての在り方というものをやっぱり考えて進めていかなきゃいけない中にあって、うちに籠もってやっちゃうとあんまりいい企画が出ないんですよね。だから、タウンミーティングなんか企画部に回して、ここはもう取るぐらいのことをやってほしかったなと思うんですけど。じゃ、一般旅費で調査活動を行うということは可能なんですね。

青木子ども教育部子ども政策担当課長

 職員旅費の範囲で近隣自治体を視察するということは可能であると認識しております。

吉田委員

 この172ページの(3)の幼稚園経理のところもやっていいですか。

主査

 うん、どうぞ。

吉田委員

 今聞くか、後で聞くか、ちょっと迷うんですけど、幼稚園経理がこの企画財政のところに入っているけれども、保育園、あるいは認定こども園の経理というのはここに載っていないですよね。これはどこに載っていて、何でここは分けてあるんですかね。

永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 幼稚園の経理につきましては、教育委員会の事務局といたしまして、幼稚園の運営経費につきましてこの項目で管理運営をしてございます。保育園につきましては、保育園・幼稚園費におきまして区分をいたしまして管理運営しているところでございます。(「どこですか」と呼ぶ者あり)保育園・幼稚園費。

渡邊子ども教育部、教育委員会事務局保育園・幼稚園課長

 保育園の行政につきましては、これは区立になりますけど、175ページになります。

主査

 次に出てくるということです。

吉田委員

 これ、項目が整理されていないということは、頭が整理されていないということだと思うんですよ。後で申し上げますけれども、ほかの支給などに係る部分は保育園・幼稚園費といって、それぞれ保育園とか幼稚園とか、項を立てて支給されている。これは教育委員会と、あるいは行政と、その両方から支給されるものも子ども教育費の中で項目立てされているわけですよね。要するに、今回幼保一元化とか、そういうことを考えて教育委員会と一緒にした。こういう予算立ても多分そのときに合算したんだと思うんですけど、ここの企画財政費のところだけその整理ができていない。取り残されているんじゃないかと理解するんですけど、どうなんですか。

永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 こちらの幼稚園の経理につきましては、先ほど申しましたとおり、区立幼稚園2園におけます教材及び行事に関する管理運営の経費ということでございまして、委員お尋ねの就学前教育全般に関する政策的な予算等につきましては、保育園・幼稚園費のほうで計上しているというところでございます。

吉田委員

 現状はそういう説明なんでしょうけど、ちゃんと整理をすると、保育に係るところの、保育園の教材等に係る経理事務というのもこの企画財政費で計上するか、あるいは、この幼稚園の経理、教材等に係る経理事務というのも、公立、私立の差はなく保育園のほうは保育園・幼稚園費で計上するんだから、幼稚園についてもそちらで計上すべきだと。それがすっきりした整理だと思うんですけど、いかがですか。

戸辺教育委員会事務局次長

 基本的には、教育委員会経費と子ども教育部経費を子ども教育費ということの款でまとめてありますけれども、教育委員会経費については執行機関が別だということで、やはり分かりやすく把握しやすいということで、学校、幼稚園と保育園ということについては分けて計上して、分かりやすくしているという状況でございます。

吉田委員

 それですと、私立の幼稚園についての関連の経費はこちらに載ってこないわけですか。

戸辺教育委員会事務局次長

 私立の幼稚園、認定こども園については教育委員会の所管ではございませんので、こちらに入っていると思います。

吉田委員

 だから、その整理が昔の整理のままで、要するに、幼児教育、幼児保育、幼稚園、こども園、保育園、横出し、一元的に管理できているように見えない項目立てだなと思うんですけれども。

戸辺教育委員会事務局次長

 教育委員会であくまで所管して運営を管理する、それが小学校、中学校、それから区立の幼稚園ということでございます。基本的にそこに従事するのも、幼稚園については区の職員ですけど、小・中学校は東京都からの派遣の教員がやっていると。その他、区立幼稚園、そして、区立保育園、私立保育園、私立幼稚園、それから私立の認定こども園、そこではやはり経理的な部分では分かりやすく分けないと管理がしにくいということがありますので、きちっと分けているということです。

主査

 ほかには。先に進んでいいですか。

 

〔「はい」と呼ぶ者あり〕

 

主査

 では、次に173ページ、3目知的資産費で御質疑ありましたらお願いいたします。

小杉委員

 (2)のほうの図書館指定管理業務委託、昨年度と比べるとこの費用が大体1億6,000万円ぐらい上がっているんですけども、これ、費用が上がったのは恐らく地域開放型が増えたからかなと想像したんですけども、どういった理由で増えているんでしょうか。

永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 今、委員から御紹介いただきましたとおり、新規事業といたしまして地域開放型学校図書館3館の人件費、また、中野東図書館を新設いたします。そうした経費が増となっている主な理由でございます。

小杉委員

 地域開放型学校図書館で幾ら、中野東図書館で幾らとか、そういうのは、大体幾らぐらいとかというのは内訳としてあるんですか。

永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 まず、地域開放型学校図書館につきましては、おおむね年間1,000万円ほどの人件費でございます。それから、中野東図書館につきましては、これまでの中央図書館などの人件費、これの、今回開設準備から含めまして、11月、12月、1月、2月、3月までの5か月分ということでございます。

主査

 金額とかは分かりますか。(「ちょっと答弁保留させてください」と呼ぶ者あり)答弁保留だそうです。

小杉委員

 分かりました。あと、その下のところの中野東図書館の図書購入費、推進ということでありますが、全体で17万冊所蔵するということですけれども、今ある既存のものを移動するわけですので、新規の購入というのは大体幾ら、何冊分購入でこの1,700万ということになるんでしょうか。

永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 新規の購入につきましては8万冊ほどを想定してございます。また、本町・東中野図書館からおおむね5万冊ほどを継続して活用していくという考えでございます。

小杉委員

 8万冊と、本町図書館から5万冊ですよね。あと、東中野図書館からも移動するわけですよね。

永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 本町図書館と東中野図書館、合わせまして5万冊を移送するという形になります。

小杉委員

 じゃ、13万冊ぐらいということですよね。これ、新規で購入する場合は、採用の図書を選定して購入するに当たっては、これ、区の職員がやるのか、それとも、全部そういった専門の業者にお願いをしてやるのか、どちらなんでしょうかね。

永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 選書につきましては指定管理者の業務となってございます。

小杉委員

 じゃあ、指定管理者が選定をして、購入も含めてということですよね。

永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 はい、そのとおりでございます。

むとう委員

 図書購入費というのも、指定管理業務委託のお金の中に入ってしまっているということでよろしいんでしょうか。(「違います」と呼ぶ者あり)違いますか。

永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 それは、例えば中野東図書館の図書購入費ということで……(「ほかの図書館」と呼ぶ者あり)ほかの図書館の経費につきましても、指定管理業務委託の中に図書の購入費は入ってございます。

むとう委員

 そうすると、それぞれ図書購入費というのは幾らぐらいの予算なのか。子ども文教の資料の中で幾らというのが出ていて、総額しかないんですけども、次年度については新しく、今言った中野東図書館がつくられるので、次年度の予算というのは相当な金額にはなっているんだけれども、今まで通常ですと、23区の中でも図書購入費というのが低い状況にあり、今回、中野東図書館の図書購入費については推進ということで書いてありますが、それぞれの図書館における図書購入費というのは、増えているのか減っているのかが読み取れないので教えてほしいんですけれども。

永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 図書購入費につきましては、令和2年度予算では8,400万円ほどでございます。来年度予算につきましては、(「それは資料で分かるので」と呼ぶ者あり)はい。7,300万円ほどですので、金額としてはやや経常的な部分は減となってございますが、中野東図書館の分を合わせますと例年の3倍程度になっているということでございます。

むとう委員

 それはこの資料で分かるので、そうじゃなくて、新しくつくる中野東図書館の話ではなくて、ほかの図書館における図書購入費の上限がどうなっているのか。増えていっているのか、減っているのか。23区の中で中野区は図書購入費が低いので。資料を見ても分かるように。だから、総額ではなくて、それぞれの図書館ごと、その規模にもよって予算額は違う、購入費が違ってくるんだと思うんだけれども、その動向はどうなっているのかということを聞いているんです。

永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 まず、経常的な図書購入費は8,000万円ほどと申しましたけれども、これにつきましてはほぼ同額を確保しまして、さらに、今後児童図書の充実を図るために、その分の本の追加購入をしていくということでの予算措置をしているところでございます。(「児童図書だけなの」と呼ぶ者あり)

むとう委員

 今おっしゃってくれたように、児童図書だけちょっと増やしていこうというだけなんですか。一般の図書については大体8,000万円ということで、上乗せはないんですか。

永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 まず、蔵書の総額は確保した上で、児童図書が23区の中でも非常に少ないほうに位置するという現状がございますので、これにつきまして区立図書館、それから、新たに開始いたします地域開放型学校図書館などにおいて、そうした児童の読書活動を推進する取組の一環として、新たに今回児童図書について数を増やすという予算措置をしたものでございます。

むとう委員

 児童図書を増やしていただくのは大いに結構なんだけれども、23区の中で中野区は、児童図書だけが少ないわけではなくて、新規購入の図書購入予算というのが一般の図書を含めて低いんですよ。そっちは充実しないんですか。

永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 金額では委員おっしゃるとおりですが、その蔵書の構成、種類別に見ますと、一般図書につきましては、蔵書数につきましては一定程度確保できているという現状がございますので、特に児童図書について重点的に取り組む必要があるという認識でございます。

むとう委員

 単に冊数の問題ではなくて、図書というのは新しい本がどんどん出版されて、新しい知識がどんどん増えていかなければいけないから、やっぱり新たなものを買いそろえていくということが重要なので、ちょっとここは、中野区の知的財産なわけですから増やしていって、苦しい中でも努力はしてほしいかなという部分なんですけれども。図書の選書については、各指定管理者に委ねているという先ほどの御説明だったんですけれども、図書購入についてこれまでは区民の方が入って委員会というのがありましたよね。図書を選ぶのに際して。今はそういうものはなくなっちゃったんですか。全て新たな図書購入については指定管理者に委ねているんでしょうか。その辺は今どうなっていますか。

永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 選書業務につきましては指定管理者の業務となってございます。その選書に当たりましては、様々な新刊本などの出版の情報など、また、書評なども参考にしながら専門の司書が選書に当たっているということでございます。

むとう委員

 区民からのリクエストみたいな形で、リクエストはたしかできたかと思うんですけれども、区民の方から言われたんですけれども、図書についてはリクエストできることにはなっている。リクエストしたからといって、購入してもらえるかどうかは分からないんだけれども。しかし、その中で視聴覚資料について、例えばCDだとかDVDだとか、そういうものについてはリクエストができないんだということで、区民の方から御意見を頂いているんですけれども、CDとかDVDとか、視聴覚資料についてもリクエストできるようにしていただけたほうがいいのではないかと思うんですが、そこはどうなっているのか把握はなさっていますでしょうか。

永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 視聴覚資料につきましては、具体的にリクエストという形で受けてございませんけれども、本のリクエストと併せましてどういった資料が必要とされるか、そうした御希望として御意見を頂ければ、そうした御意見も参考にさせていただきたいと思います。

むとう委員

 では、CDとかDVDの視聴覚資料についても――今できないんですよ、現実は――リクエストできるようにしていただけるという、今の御答弁を解釈してよろしいんでしょうか。

永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 視聴覚資料の購入につきましては、現在様々なメディアでそうした視聴覚の資料が提供されておりますので、その購入、蔵書に入れていくということにつきましては、数は一定程度限られていると申しますか、そんなような状況でございますので、御意見として頂ければすぐにそれを購入しますというお約束をすることはできませんけれども、どのような御希望があるかということについてはお寄せいただければというふうに考えております。

むとう委員

 別に視聴覚資料だけではなくて、一般の図書、本であっても、リクエストしたからといって購入されるわけではないことは分かっているし、それは一定の予算との兼ね合いだから、そうはならないというのは視聴覚資料に限った話ではないんですよ。システムとして区民の意見は伺いますとおっしゃっているけれども、リクエストできる対象に入っていないということが問題だというふうな区民の方からの御意見なので、すぐに買うとか買わないとかということで言い出しちゃったらば、ほかの一般の図書だって同じなわけですから、リクエストとしては受けられるというような形に区のほうでしていただけるのかどうかというところが問題なんですけれども、していただけるということなんでしょうか。

永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 利用者からのリクエストの取扱いにつきましては、具体的にどのような手順でできるか、指定管理者と協議を行いまして、対応方法につきましては検討させていただきたいと思います。

むとう委員

 全然それは検討するほどの難しい話ではなくて、一般の図書についてはリクエストできるんですよ。用紙があってとか、いろんな方法で。だから、その中に、リクエストできる項目の中に視聴覚資料というのも入れるか入れないかだけのことなんだけれども、そんなに検討を要する案件ですか。

永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 どのような事務手続で行うかにつきましては、指定管理者と協議をさせていただきたいと思います。

むとう委員

 しっかり協議、短時間で進めていただくようにお願いしたいと思います。

 それで、今年度の予算では、ここのところにブックスタートというのが入っていたかと思うんですけれども、新規だったから今年度の部分では入っていたんだと思うんですけれども、スタートしてみてどうなのか。次年度、2021年度はこのブックスタートの事業はどうなっていくのかというところを御説明ください。

永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 まず、ブックスタート事業につきましては、令和2年10月から開始いたしました。3、4か月健診時の対象となる御家庭に引換券を送付いたしまして、図書館に絵本2冊とバッグを受け取りに来ていただくということで、これまでのところ、おおむね月80件ほどのペースで引換えに来ていただいているところでございます。来年度につきましても、この事業につきまして継続して実施していく考えでございまして、対象児童2,500人を想定いたしまして、その経費につきましては600万円ほどを想定しているところでございます。

むとう委員

 その600万円の経費はどこに入っているんでしょうか。

永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 指定管理費の中に入ってございます。

平山委員

 私もこの図書館のところで、選書のところで、基本、指定管理者に任せるわけじゃないですか。とはいえ、区からリクエストをすることはあるんですか。

永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 選書に当たりまして、個別本のタイトルですね、書名を直接リクエストするということはございませんが、どういう方向性でそろえていくかでありますとか、特に最近、例えば子どもたちの学習環境を充実するためにはどういう本が今求められているかとか、そういったような意見交換は行っているところでございます。

平山委員

 子ども教育費の中なので、なかなかなんですけど、それは子どもたちのだけ、全体の区民に対してというわけではないんですか。

永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 もちろん全体の区民のためというのがまず大前提としてございます。今申しましたのは、今、区立図書館と学校図書館の連携事業を、今年度からシステムの連携をして開始したということがございまして、学校への団体貸出しのために、そろえる本はどんな本が学校において求められるか、そういったような意見交換ということでございます。

平山委員

 先ほど来むとう委員の質問にお答えになられて、児童図書を積極的にそろえる予算云々という話がありましたね。これは区からの要請ですか。

永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 これにつきましては、先ほどの繰り返しになりますが、児童図書が特に蔵書構成別で見ると23区の中でも少ないということを踏まえまして、児童図書については重点的にそろえていく必要があるというのは、これは区の考えでございます。

平山委員

 指定管理者側からはそういう――指定管理者って、だって蔵書を把握しているわけですよね。指定管理者がこの書籍と購入していくわけですよね。指定管理の会社からは、団体からは、いやいや、ちょっと児童図書が不足していましてみたいな話というのはあったんですか。

永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 これまでの区との協議の中では、具体的なやり取りはございませんでした。

平山委員

 管理している側からはなくてというのはどうかなと思います。今定例会で総括質疑とか一般質問とかで、基本構想の策定というのがあるから、その文化ということについて大いに語られて、大変共感できるところもあれば、なかなか共感し難いなと思うようなところもあったりもして。いや、我々も、この文化を遊び心なんていう表現というのは絶対に改めていただきたいと思っていて、何度も何度も区側には申し上げているところなんですけど、最終、議案の段階で遊び心満載の議案が提出されると困っちゃうなとは思っているんですが。それで、図書というか、読書というか、私なんかは、中野がその文化の振興といったら、やっぱりこういう図書を充実させる、読書環境を整えていくというのが非常に大事だなというふうに思っていて、中でも図書館というのは、なかなか一般では買えないような本がそろっているとか、希少だからとか、高過ぎてだとか、ちょっと我々のお小遣いでは買えないやというような本とか、もうこれはなかなか手に入らないなという本があるとか、そういうのが非常に大事なわけじゃないですか。指定管理者に蔵書の方針みたいなものは伝えますと。でも、本を選ぶのは指定管理者ですよということになったときに、指定管理者側から最終的にこういう本を買いますというリストが出て、それを区側がチェックして、そこでやり取りをする、そういう機会というのはあるんですか。

永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 まず、指定管理者が選書して本を購入するということにつきましては、経常的な業務の中では、その本のタイトルを区に対して確認をするということは、特にはしてございません。ただ、先ほど申しました重点的に取り組む、例えば、今、委員御紹介ございました、なかなか買えない本を買いそろえる、こういうことにつきまして、例えば今学校のほうから言われておりますのが、理科などの自然科学の分野において最新の技術、知見を反映させた図鑑などのシリーズ、それから、ITなどに関する最新の解説本など、プログラミングなど、これらにつきまして小学生、中学生が分かりやすく読める、そうした本を区立図書館でそろえることによって、それを学校に団体貸出しをすると。そうしたような要望がございますので、そうしたことにつきましては具体的に指定管理者とどのようなタイトルの本を何冊そろえて学校に貸出しをするか、そうしたような内容で協議をしてございます。

平山委員

 本ですから、文房具をそろえるとか、そういったものと違って、やっぱり1冊1冊に思想があって、1冊1冊に価値があるわけじゃないですか。せめてどんな本を買うかというものはチェックをして、そこで協議ができるぐらいの体制はつくられたほうがいいんじゃないかなと。そうしないと本当に丸投げになってしまって、区側がこういう意向を伝えましたというけども、それがどんなふうに反映されてくるのかというのもチェックができないわけじゃないですか。ちょっとそこは工夫をしてもらいたいというか、そういう制度を何とかつくるように頑張っていただきたいなと思うんですけど、どうですか。

永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 委員おっしゃるように、どのような本をそろえていくかということは、図書館にとって肝となる最も重要なところでございますので、そうした本をそろえていくということについて、区のほうもしっかりと関わっていく。これにつきましても指定管理者とどのような形で今後動かしていくか、協議してまいりたいと思います。

平山委員

 何か議会のやり取りでは、いや、区は文化を大事にしていないという。でも、区側は、いや、文化を非常に大事にしていますという。でも、その文化って何か特定のものだけの話が続いているような気がして、本当に文化を大事にするというのであれば、もちろん書籍だけではないですよ。書籍だけではないですけども、少なくとも書籍については区側の強い思い入れがあって、区民に良質の本を届けよう、読書環境をつくろうということに頑張っていただかないと、とても我々としては文化を大切にしていらっしゃる区とは思い難いなと思いますし、指定管理等にして経費が浮いたわけじゃないですか。言ってみればコストダウンが図れたわけでしょう。その分、全てとはいかないけど、一定の分は書籍をもって区民に還元するとか、そういったことをぜひ考えていただきたいなと思っています。これは要望でいいです。

斉藤委員

 今の平山委員の質問と関連するんですけれども、自治体の持つ社会教育施設として図書館はとても大事だと思っております。この前子ども文教委員会でも御報告いただいたあり方検討会でも、中野区の図書館行政、貸出数とか設備の面とかでいろいろ検討事項があったと思います。今回の指定管理業務委託の中で結構金額も増えておりますけれども、そこの、今、区が持っている図書館行政の課題について、何か新しく検討されたことがあったら御紹介いただきたいと思います。

永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 指定管理業務につきましては、来年度から5年間、新たに指定管理者を選定いたしまして、基本協定を締結して業務を行っていくとしてございます。そうした中で重点的に取り組むというふうに確認をしてございますのは、まず、今お話のございました子どもの読書環境を充実していくという取組でございます。それから、もう一つは、滞在型利用を充実させていくということで、子どもたちの自主学習などができるスペースを確保していくというようなことなど、それから、ITを活用した様々なサービスの充実、こうしたところを重点的に取り組んでいくというふうにしてございます。

斉藤委員

 まだこれからということで、ぜひ今後、こういう取組をしたということは意見交換等をしながらチェックをしていただければと思います。

 子どもの児童図書を増やしていくということですけれども、来年度3館の地域開放型学校図書館が開設されます。そこに2,000冊ずつということだと思うんですけれども――全部が児童図書ではないと思いますけれども――配置されていくと思いますが、それ以外の図書館にも児童図書は充実されていくという認識でよろしいでしょうか。

永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 先ほど御紹介いたしましたのは、区立図書館全体におきまして児童図書を充実させていくということで、今回予算措置をしているということでございます。

斉藤委員

 じゃあ、ぜひよろしくお願いいたします。

 そこの上のところ、同じページの上のところの中央図書館令和小分室整備ということですけれども、地域開放型学校図書館はこれから検討されていくということで、そのスペースを準備されていくということは、とても取組としてはいいなと感じていますけれども、どのような内容になるか御紹介ください。

永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 令和小学校におけます整備でございます。令和4年4月に新校舎開設を予定してございます。そこに向けましての準備ということで、児童用の図書を1,000冊程度、それから、書架、机、椅子等を配置して整備を行う予算といたしまして、237万6,000円を計上させていただいてございます。地域開放型学校図書館につきましては、今年の4月に開設いたします3館の利用状況等を検証しながら、今後の整備方針について検討するということとしてございますため、令和小学校につきましても新校舎開設に合わせてスペースを活用できるように整備するとともに、地域開放型学校図書館としての整備につきましては、この検証を行った後に令和4年度の予算で対応していきたいというふうに考えてございます。

斉藤委員

 ということは、もしかしてこの令和小学校に地域開放型学校図書館を開設されるとすると、こちらの今の予算で準備された、多分テーブル、机とか本棚とかが活用されていくという認識でよろしいでしょうか。

永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 この令和3年度予算で準備をしたものに加えまして、さらに蔵書等の充実を図って地域開放型学校図書館として開設をしていきたいというふうに考えてございます。

斉藤委員

 空いたスペースを有効活用するということでは、とても意義のあることだと思っております。ぜひ地域開放型学校図書館につきましては、私も一般質問で取り上げさせていただきましたけれども、きちんと考え方を整理して、議論して今後進めていただければと思います。こちらは要望です。

いでい委員

 何点か伺いますけども、予算書に対して説明書補助資料に、この地域開放型学校図書館のことについて記載がないということについて、今様々な議員から質問があったと思います。大変分かりにくい資料だということは申し上げておきます。その中でも、指定管理業務の中に選書があったり、図書の購入費があったり、なぜか中野東図書館だけは図書購入費が別枠になっているという話があったり、また、先ほど23区の中でも児童図書の数が少ないというふうなお話がありましたが、それはどういう資料を基にそういった御説明をされているのかお答えください。

永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 23区の各図書館におきまして、蔵書の構成、数につきまして各統計を出してございます、これを集計いたしまして中野区のものと比較した結果、児童図書の部門については特に蔵書と貸出数が少ないというような傾向が見られたということでございます。

いでい委員

 その少ないというのは、蔵書の数が少ないのか、利用率が少ないのか、それとも、児童1人当たりに対する冊数というんですかね、が少ないのか。どうなんですか。

永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 まず、蔵書につきましては、区民1人当たりで割り返した場合、23区でもかなり下位のほうであると。それから、貸出数につきましても23区の中でかなり下位のほうであるということでございます。

いでい委員

 だから、児童図書が少ないというのはどこから分かるんですか。

永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 各区におきまして、図書館の蔵書数の一覧というものを集計して公表してございます。これを、全体を集計して出したものでございます。(「ちょっと1回休憩してもらっていいですか」と呼ぶ者あり)

主査

 休憩いたします。

 

(午前10時11分)

 

主査

 分科会を再開いたします。

 

(午前10時13分)

 

いでい委員

 その中でも地域開放型学校図書館が新年度から3館オープンするということが、この中ではいまいち読み取れないということが先ほど来指摘がありました。それと同時に、中野東図書館が開設されるということになりますと、今の本町図書館と東中野図書館、これ廃止されるわけじゃないですか。廃止に係る費用というのはどこを見れば分かるんですか。

永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 中野東図書館整備等ということで4,200万円余計上してございますが、この中に本町・東中野図書館の廃棄するものの処分の経費はこちらのほうに含まれてございます。

いでい委員

 廃棄するもの、あと、例えば蔵書を動かしていったり、これを残してこれを廃棄するというのがあると思うんですけど、それは大体幾らぐらいの話なんですか。

永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 まず、本町・東中野図書館の廃棄経費は190万円でございます。それから、引っ越しが必要になります。引っ越しの経費につきましては指定管理料のほうでございまして、図書館指定管理業務委託の8億5,000万円の中で、本町・東中野図書館から中野東図書館に移転をする経費、これが822万円でございます。

いでい委員

 そうなると、(2)の指定管理者運営、図書館指定管理業務委託の中に指定管理料としては含まれていないということなんですよね。どういうことなんですか。

永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 (2)の最初の図書館指定管理業務委託、8億5,000万円の中に本町・東中野図書館から中野東図書館への移転の経費822万円が含まれてございます。

いでい委員

 じゃあ、その廃棄の経費というのは、中野東図書館整備等の中の本の廃棄30万円しかかからないということなんですか。

主査

 もう一回、永田課長、分かりやすく答弁。

永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 まず、本町・東中野図書館の廃棄する経費、これにつきましては(1)の中野東図書館整備等の中に190万円ほど、それから、引っ越しをするという移転の経費、これにつきましては指定管理者がその引っ越し業者に委託経費を払って行うということで、指定管理料の中で822万円を計上しているものでございます。

いでい委員

 そこまでは分かった。じゃあ、その後図書館を廃止した施設になりますけども、元本町図書館、元東中野図書館といえばいいんでしょうか、そこについてはどういった経費で保存というか、閉鎖管理になるかと思うんですけど、図書館としてはもう条例上廃止されるわけじゃないですか。そうなると、普通財産という形になると、ここの所管じゃなくて総務部の所管になるのかなと思うんですが、そこら辺どうなんですか。

永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 委員お尋ねのとおり、図書館としては条例上廃止されますので、それ以降につきましては総務部におきまして、施設維持管理費等についてはそちらのほうで管理をしていくということになります。

いでい委員

 分かりました。じゃ、地域開放型学校図書館のことについて伺いますけれども、今度、新年度から3館が開設されると思いますが、そこの運用形態について改めて御説明ください。

永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 この4月に開設を予定しております地域開放型学校図書館の運営形態につきましては、これは指定管理者制度によりまして、平日は火曜・木曜、それから土日・祝日、午前10時から午後7時まで運営をいたします。絵本や児童図書、一般図書、開設当初は2,000冊で運営を開始いたします。また、学校図書館とも連携いたしまして、子どもたちが、在校生などがそうした学校図書館のスペースとこちらの地域開放型学校図書館、これを有効に活用していくといったような形で運営を予定しているところでございます。

いでい委員

 当初は経費がかかるかなということでこういうふうに絞るんだと。また、議会から、当該委員会からもさらなる指摘があって、それじゃあ、平日の、週の半分の午後2時から5時まで開けましょうとか、そういう話が委員会でありましたよ。ここまで持ってこられただけでも改善されたなと私は感想を持っていますけども、一方で、そのときの説明では、そこの学校の図書の事業として使用したいというのが学校側からあったという話だったんですけども、学校側からはその要望があって、新年度、地域開放型学校図書館を開設するに当たり、この火曜日、木曜日、土曜日、日曜日、祝日とありますけれども、じゃあ、月曜日、水曜日、金曜日の地域開放型学校図書館に開放しない時間、学校としてはどのように使うというスケジュールになっているのか教えてください。

永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 今それぞれ3校の先生方と打合せをしているところでございますが、平日につきましては、やはり子どもたちの授業などで有効に活用したいということと、それから、特に放課後、それから土曜・日曜につきましてもできるだけ、これまで開けていなかった学校図書館につきましても子どもたちが利用できるように、そういう体制を学校としては取っていきたいと。そういったような打合せをさせていただいているところでございます。

いでい委員

 そうじゃなくて、地域開放型学校図書館をその地域に開放しない。それはなぜかというと、授業で使いたいからだということで、平日、火曜日、木曜日しか地域に開放しないわけでしょう。学校はどのようにこの閉鎖されている間、地域開放型学校図書館を事業として使うのかというふうにお伺いしているんですよ。

永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 今、委員お尋ねの平日、火曜、木曜以外ですね、月・水・金などにおきまして学校でどのように使うか。これは、学校では授業など、特に低学年などの授業などで使いたいという希望を伺っておりますが、具体的に4月以降どういう形で使っていくか、これにつきましては今学校のほうで検討していただいているという状況でございます。

いでい委員

 それはいつになったら分かるのか、それはお示ししていただきたいと思います。というのも、せっかく地域に開放するのをやめてまで、学校の児童が使いたいと学校から言われたからこういうふうになったわけですよね。結局、乳幼児親子の皆さんや地域の方々が、各種、各層、各世代の方々が同じスペースでいられる場所というのは、実は中野区の中でもここだけなんですよ。あとは、利用者の皆さんがサークルやコミュニティや団体として利用登録されて使う区民活動センターを先頭に、それぞれの施設というのがありますけれども、同じスペースの中でいろんな方々が同じ目的の中で集まってくるというのは図書館しかないわけで、これをまた地域開放型学校図書館として新たにつくっていくというのが中野区の目標だったわけなんです。これが、その利用者を限定していく、分断していくみたいな形になってきて、せっかくつくったものが当初の目的じゃないように利用されていくのは、本末転倒もいいところかなと思っています。この施設をどうやってみんなで活用していっていただけるだろうか、そういった議論が全くなっていないのかなと思いますけど。新年度から利用状況を見て検証するというふうにありましたけれども、その検証というのはどんなことを検証されるんですか。想定されるのは利用率だとか利用者の数だとか滞在時間だとか、またそういったことなのかなと思いますけども、これが学校で使う、または、地域開放型学校図書館で地域の方が使うというのは全然違う使い方だと思うんですよね。中野区はこれからも続々と、地域開放型学校図書館が併設される学校ができていくわけじゃないですか。その方向性みたいなものをしっかり持っていただきたいなと思いますけども、それはどういうふうにお考えなんですか。

戸辺教育委員会事務局次長

 地域開放型学校図書館につきましては、これまで区議会でのいろいろな御意見を頂いてまとめた方向性がございますが、昨今の新型コロナウイルスの拡大による財政状況の悪化ということで、一部縮小した形で実施するということにつきましては大変申し訳なく思っております。来年度につきましては、今、いでい委員がおっしゃったような利用形態を数字でまとめるとともに、地域の御利用者、それから、地域の皆さんで今後どうすればいいのかというような意見も踏まえて、利用状況についてはまとめていきたいと思っております。また、今後の委員会運営の中においても、学校で例えば地域開放型学校図書館を使用していないときにどういう使い方をされているのかということも踏まえて、利用状況等については逐次定期的に御報告を差し上げていきたいというふうに思っております。

主査

 ちょっと休憩していいですか。

 

(午前10時25分)

 

主査

 分科会を再開いたします。

 

(午前10時27分)

 

平山委員

 ちょっといろんな委員の質疑があったので、おや、と思ったところを少しだけ確認させてください。休憩中に委員長もおっしゃいましたけどというのも何ですし、先ほどいでい委員も話されていましたけど、前提として新型コロナウイルス感染症って一種全世界的な災害なんですよね。本当に新型コロナウイルスが原因なのかどうかということについて、後世から見られて、中野区はあれを新型コロナウイルスを理由に遅らせたというときに、災害を本当に理由にすべき案件だったのかどうかというのは慎重にやったほうがいいと思いますよ。地域開放型学校図書館だってそうじゃないはずだし、もっと言うと、桃園第二小学校だってそうじゃないはずだし、政策転換を災害のせいにするというのは、これ、もうあってはならないことだから。そうだった場合ですよ。そうだと断言するわけじゃないけど、そこは重々注意していただきたいし、そこは正面切ってやったほうが僕はいいんじゃないかなというふうに思っています。

 そういう前提で伺いますけど、先ほどの令和小学校の1,000冊って、これ、委員会で報告があったんでしたっけ。

永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 この令和小学校の1,000冊につきましては、令和3年度予算ということで、予算査定の結果として本日御説明をさせていただいているものでございます。

平山委員

 第何回定例会だったかな、今後ということで、現行の3校だけ取りあえず試験的にやりますみたいなことになっていた。それ以外のところについての考え方は何かで述べられたんでしたっけ。

永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 特に具体的な資料というものはございませんで、当委員会の中でのやり取りの中で、今後3館の利用状況の検証を踏まえながら、今後の在り方については検討してまいりますという扱いでございます。

平山委員

 だから、1,000冊買うというお話。その1,000冊というのは、そこは学校図書ではないんですか。ゆくゆくは地域開放型学校図書館になるかもしれないということで買うんですか。何の予算なんですか、これは。

永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 この令和小学校の整備の予算につきましては、地域開放型学校図書館の準備として予算として位置付けているものでございます。

平山委員

 地域開放型学校図書館の準備ということになれば、その図書館の位置付けというものは学校図書ではないわけですよね。(「そうですね」と呼ぶ者あり)ですよね。そういうふうになりましたよね。でも、地域開放型学校図書館はその3館を試行的にやって、その検証の結果、残りを進めていくかどうか、いろんなことを考えるということだったんですけど、ここで予算をつけられたということは、見方によっては断固推進するんだともう腹を決められたというふうにも見えますよ。だって、検証する前に予算をつけちゃっているんですから。どう捉えればいいんですか。

永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 委員御紹介のとおり、このスペースの活用を学校図書館としていくのか、地域開放型学校図書館としていくのか、これにつきましては今後判断、政策決定をしなければならないというふうに考えてございます。それまでの間、当該学校の児童にも活用をしていただくために、児童図書を1,000冊配置するというものでございまして、それにつきましては将来的にどのような方向性で整備をするというふうになったとしても、決して無駄にならず有効に活用できるものとして、令和3年度において整備をしていきたいというふうに考えているものでございます。

平山委員

 違いますよ。いいかげんな答弁をしないでくださいよ。予算というのは目的なんです。目的があって予算をつけるんです。僕らはそれを審査しているんです。いやいや、どこの予算で買ったって、最終的には無駄にならなきゃいいじゃないですかという姿勢だと、ここは到底予算に賛成できませんよ。予算ってそんなものじゃないじゃないですか。そこの答弁はちょっと気をつけていただきたいというのと、明らかに地域開放型学校図書館の準備として買いますと答弁されたんですよ。ということは、そういう予算になっているわけでしょう。学校図書だったら別の予算なんでしょう。いや、方針が決まっていないのに何で買うんですかということを尋ねているんですよ。それが、いやいや、この後どういうふうになったとしても決して無駄になりませんから、取りあえず地域開放型学校図書館の予算で買いますということを分科会で言われちゃうと、ちょっと委員会が止まっちゃうぐらいの話ですよ。もう一回答弁ありますか。

永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 教育委員会におきましては、地域開放型学校図書館を整備していくという考えでこれまでも進めてまいりましたし、これについての変更はまだされていないということでございますので、令和3年度予算におきましては、地域開放型学校図書館の準備として予算の計上をさせていただいたものでございます。

平山委員

 ということは、それは地域開放型学校図書館の予算で買われた本なんです。地域開放型学校図書館というのは、広く区民に開放するための図書館なんです。行政というのは勝手に税金を使っちゃいけないんですよ。こういう目的でこういうふうに税を使いますというのを約束するのが予算なんですよ。それを将来、いやいや、学校図書になったらといったら、これは地域の人のために買った図書が地域の人たちから奪われるということになるんです。子どもたちしか使えないということになるんです。これ、予算の在り方の話ですからね。だから、ここで地域開放型学校図書を1,000冊購入されたということは、検証を待たずに地域開放型学校図書館として令和小学校は活用していくという方針を決められたとしか思えないんですよ。そうでなかったら何で1,000冊買うんですか。本当に子どもたちに必要だったら学校図書の予算で買えばいいじゃないですか。予算ってそういうものなんですよ。予算というのは区の意思ですから、来年度に向けて意思決定されたものがこの予算というものに凝縮されて、それを我々は審査しているし、それを区民の方々に公表していくわけじゃないですか。重いことですよ、これ。改めて伺いますけど、これはどう見ても地域開放型学校図書館を令和小学校でも推進していく。準備とか何とかというのは、それはそちら側の運営の問題であって、予算としては地域開放型学校図書館の予算として書籍を購入されるわけですから、そういうふうに受け止めてしまいますけど、改めて伺いますけど、そういうお考えなんですか。

戸辺教育委員会事務局次長

 ただいま担当課長から御説明したように、図書館企画費の中で令和小学校整備ということでつけた予算でございます。地域開放型学校図書館の準備行為ということでつけた予算でございますので、教育委員会としては令和小学校に地域開放型学校図書館の整備、それの整備に当たって、やはり先行する3校の運営状況等を踏まえて、どういった形で整備していくのかは参考にさせていただきますけれども、開設してまいりたいというふうに考えてございます。

平山委員

 もうこれで最後にします。あまりここで――またむとう委員から質問があるかもしれない。こんなやり取りを何回もやりたくないんです。不毛ですよ、はっきり言って。教育委員会じゃない、恐らく区側に違う思いがあるんでしょう。だったら、何でそれをストレートに出して議論させていただけないのか。全部先延ばしにするからこんなことになっちゃうんですよ。小学校の改築だって先延ばしにするからあんなことになっちゃうんですよ。今は最も先延ばしにしちゃいけないときなんですよ。基本構想を定めて基本計画をつくるというときだから、今全ての未来の区のありようを示さなきゃいけないときなんですよ。この段になって全部先送りなんですよ。もう本当にこういう議論はしたくないし、予算という大切な審議の中でさっきみたいなことが出てきちゃうんですよ。こんなの僕が1期か2期のときの予算の審査だったらもう止められていますよ、これ。先輩方が冗談じゃないといって。だから、これはあくまで要望で止めておきますけど、よく考えていただきたいし、もう先延ばししたらもたないです。先延ばしにするんだったら基本計画なんかないですよ。基本計画で全部勝負をかける。全部明らかにする。それがいいか悪いか議会と区民に判断をしてもらうという、それぐらいの強い姿勢でいっていただきたいなという審議があったということを、ぜひ区側のほうにもお伝えいただきたいなと思っています。要望でいいです。

主査

 厳しい要望ですけど。むとう委員もあるんでしょうけど、ちょっと休憩を入れていいですか。

 

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

 

主査

 では、委員会を休憩いたします。

 

(午前10時38分)

 

主査

 分科会を再開いたします。

 先ほどの答弁保留の件で答弁がございますのでお願いします。

 

(午前11時00分)

 

永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 先ほど小杉委員の御質問で、中野東図書館の運営経費、11月から3月までの5か月分の人件費につきまして答弁保留とさせていただきまして申し訳ございませんでした。この期間の人件費につきましては約2,000万円ということでございます。

小杉委員

 昨年度と比べて1億6,000万円も上がっている、上昇しているので何かなと思いました。地域開放型学校図書館で1,000万円×三つで3,000万円、中野東図書館の移転分、半年分で2,000万円と。ただ、そのほか何なのかなというのがありますが、先ほどの議論でブックスタート事業とか移転の費用800万円とか、いろいろあるということなので、いろいろ全体として膨れ上がっているということは理解いたしました。

 加えて、ごめんなさい、先にちょっと、先ほど平山委員から指摘がありました地域開放型学校図書館の運営について、利用状況等、やっぱり事業効果を検証していくという。昨年3月12日の資料にも明記されていることから、やはり今までの議論からすると、やはり利用状況等を、事業効果検証――検証ということをするというふうに言っていたわけですから、検証した後にどうするのかというところを決めていくべきだと思うんですよね。令和小学校のを1,000冊というのも、令和小学校ができて、やはりちょっといかがかと思うんですね。その辺についてはどうなるかと思うんですけれども、先に地域開放型学校図書館の準備という形で買ったということなんですけど、ちょっとどうかと思うんですけれども。検証をすると言っていたのに何で先に進めちゃうのかというのは、私もいかがかと思うんですけど、もうこれは変わりようはないんですか。どうなんですか。

永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 令和小学校におけます図書の購入費等でございます。これにつきましては委員御紹介いただきましたとおり、先行して開設いたします3館の検証を踏まえて今後の在り方を検討していくというふうにしてございます。令和小学校につきましては令和4年4月に開設をいたしますことから、それまでに必要な図書等の準備については行いまして、そして、現時点においては地域開放型学校図書館について、例えば変更するということも正式には決定してございませんので、その準備については進めさせていただきたいというものでございます。

小杉委員

 令和4年4月以降に地域開放型学校図書館を実施する見通しだけども、そこをどうするのかというのはまだ検証の上だけれども、それまでに準備として、学校のスペースは空いているわけだから、子どもたちも利用できるようにまず図書を用意して、取りあえず一時的に利用ができるように用意しようということで、今回はそういう名目で買ったということ、実態としては買ったということですかね。

永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 この新校舎の中の地域開放型学校図書館として予定して整備をしておりますスペースにつきまして、非常に貴重なスペースでございますので、できる限り有効活用を図ってまいりたいというふうに考えてございます。今後、最終的な方向性につきまして決定した際には、丁寧に学校や関係者、地域の皆様に御説明させていただく必要があるというふうに考えておりますが、現時点におきましてはこのような対応をさせていただきたいというふうに考えているところでございます。

主査

 休憩します。

 

(午前11時05分)

 

主査

 分科会を再開いたします。

 

(午前11時07分)

 

むとう委員

 私もうかつだったというか、中央図書館令和小分室整備というのが、地域開放型学校図書館の準備のために児童図書を買うお金だったということに気づかなかったということで、本当にうかつな読み方をしていたということを後悔しているんですけれども、(「分かりづらい資料だよね」と呼ぶ者あり)はい。この間の平山議員、小杉議員のやり取りを聞いていて、ちょっとこれは聞き捨てならないというふうに私も思いました。私も記憶力が最近ちょっと自分に自信がないので、改めて確認しますけれども、私の記憶する限り、地域開放型学校図書館という在り方については、これまで本当に行ったり来たりというか、いろんな意見があって、行きつ戻りつだったと思うんですけれども、最終的には3校先行してやってみて、十分な検証をしてみた上でその後については検討するというところで止まっていたというふうに私は認識しているんですけれども、そうではなかったんでしょうか。

永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 地域開放型学校図書館につきまして、来年度3館開設いたしまして、その運営状況などを検証した後に今後の在り方を検討していくということでございます。その考え方を踏まえまして、現在工事が進捗してございます令和小学校につきまして、令和4年4月の開校に向けまして、少なくとも必要となる児童の図書について整備をしていくことは必要なことだというふうに判断して、そのような予算計上をさせていただいたものでございます。

むとう委員

 では、私の認識は間違っていないわけですよね。先行する3校について設置される地域開放型学校図書館をオープンしてみてどうなのかというところを十分に検証した上で、次に進むのか戻るのか、やめるのかどうするのかということは今後決めるということだったわけですよね。今の御答弁を伺って私の認識に間違いがなかったということを改めて確認できましたので。そうだとすると、どう考えてもこれ、おかしな予算ですよね。皆さんが質疑してくださったので本当にそうだと思うんですけれども、検証も済んでいない、今後どうするか分からないのに本だけ買っちゃいますというのも、すごくこれ、おかしなことですよ。普通に考えて全然納得できない。先ほど次長のほうから、地域開放型学校図書館を進めるというような意思までおっしゃられていたんだけれども、区は検証しないうちからもう地域開放型学校図書館については進めるというふうに決めちゃっているんですか。

戸辺教育委員会事務局次長

 先ほど私が御答弁したのは令和小学校のことでございます。令和小学校についてはもう施設ができて、地域開放型ということで外部からの進入可能――進入というか、自由に入れるような形態になってございます。基本的に今後の在り方を検証というのは、先行する3校についてやってまいりますけれども、その中で、例えば当委員会でも御答弁しましたけれども、必ず全小学校に必要かどうかと、それから地域図書館との関係とか、その辺も十分精査して今後の地域開放型学校図書館については明らかにしていきたいと思っております。ただ、もう令和小学校については4月開校します。それで、その中に地域開放型学校図書館も整備されます。そこについて、方向性が定まらないからといってそのままの状態でいるということは、教育委員会としても考えづらいことでございますし、令和小学校については、運営形態その他については、どういう形でやっていくかということはあろうかと思っております。近隣の図書館で上高田図書館というものもございますけれども、そこからも800メートル、900メートル離れたところにございますので、重複するというような考えではございません。予算措置の中で中央図書館令和小分室整備ということで予算化したものでございますので、そうした方向性で準備経費という位置付けでやっていくということでございます。

むとう委員

 ということは、令和小学校については地域開放型学校図書館をつくるということで進めていると、今のお話だと聞こえてしまうんですけど、令和小学校には地域開放型学校図書館をつくるということなんですか、今のお言葉は。

戸辺教育委員会事務局次長

 教育委員会の中で令和小学校についてやめるという決定は取っておりませんので、当初の計画どおりということでございます。

むとう委員

 その当初の計画というものは、もう本当にそういう意味では覆っていて、先行する3校を検証してから次は考えるというふうにおっしゃっていたこと自体の前提をもう覆しちゃうということなんですよね。これは聞き捨てならないことだと思うんですけれども、その認識は違っていたんですか。3校を検証した上で次を考える。だから、その日本語からいうと、3校まではきちんとやるけれども、検証してから次の4校目を考えるというふうに私は受け止めていたんだけれども、もう建設が始まっちゃっているから、始まっちゃったところまではつくっちゃうんだということの説明はなかったですよ、これまでに。されていましたか。もう着手して場所ができるところにはもうつくるんですというんだったら、それは3校設置したところの検証をすると言ったときに、もう実際には建設してしまっているところについては、そこまでは進めさせて、設置させていただくとかという説明があったんだったらいいんだけれども、なかったですよね。私は聞いた覚えはないんですけれども。どこで考え方を変えたんですか。おかしいじゃないですか。

戸辺教育委員会事務局次長

 前回の御報告のところで、そこまでの御説明はしてございません。先行する3校について、地域開放型学校図書館3館について、運営状況を踏まえて今後の整備、運営の仕方について、そこで検証していくということはお伝えいたしました。つくるかつくらないかということで、つくりませんということも、私、申し上げた記憶はございません。基本的には、運営の形態で今も3校については週7日のうち開けるのは4日間だけです。あと祝日ですね。それから、当初5,000冊という予定も2,000冊で始めます。開館時間も当初9時から8時ということだったんですけど、10時から6時ということで短縮形でやってございますので、そういった中で始める内容ということでございます。基本的にはそうした運営状況の中でどこまで検証できるかという問題もございますけれども、今後の地域開放型学校図書館の在り方について明確に結論を至急出していきたいと考えてございます。ただ、この令和小学校についてはもう4月に開校し、もう施設的にもできるということで、その備品、それから、児童図書でございますけれども、その一部が入るということでございます。基本的にはそのスペース等を無駄にしないと。それから、令和小学校の地域開放型学校図書館の準備の一つとしてやっていくということでございます。そうしたことで予算の中でも御説明して、こうした形になって御提案させていただいているということでございます。

むとう委員

 全然納得できないですよ。そういうふうに、つくらないとは言っていないからつくるんですというのは、あまりにも言い方としてごまかしていませんか。だって、どう考えたって、先行する3校で設置した地域開放型学校図書館を検証した上で次を考えるというふうに言われたらば、つくらないとは言っていないんだからつくるんですよというように言われたって、それはどう考えたって説明は違っていませんか。最初に確認しましたよね。先行する三つを検証した上で次を考えるということでよかったんですよねと言ったら、そうですよとおっしゃったじゃないですか。検証が十分に進まないまま、場所だけができるからもう中身も進めるんだというふうには、建設をストップすることはできないまでも、中身まで進めるなんていうことはちっとも聞いていなかったですよ。そんなのおかしくないですか。つくらないとは言っていないんだからと。何ですか、それって。あり得ないことですよ。ということは、もう今後は十分な検証もせず、さっさと、もうこれからどんどん全部につくっていくんだというふうに思えてしまうような今の方向性が示されているんだけれども、それはやっぱり今まで言ってきていたことと違うので、私は、それは承服し難いです。

 地域開放型学校図書館については、あり方検討会の中でも本当にいろいろ御意見があって、学校現場に携わる校長先生も参加されていて、地域開放型学校図書館については、設置について賛成はできないというような御意見というのが最初から出されていたわけです。だからこそ、本当に設置してみてどうなのかというところを、私は十分検証した上で進めていただきたいというふうに思っていましたので、検証してから次を考えるというふうにおっしゃられて本当によかったというふうに私は思っていたんです。実際に設置してみたらば、いろんな心配していたことは全部払拭されて、やっぱり必要だねというふうになるかもしれませんし、やっぱり学校としては、えっ、これはやっぱり駄目だわねということになるかもしれないし、それは分からない。だから、取りあえず最初からノーではなくて、設置してみてどうかというふうに検証をして次を考えていくということは、筋道としては設置について賛否両論ある中で一番いい方法を区が取ってくださるんだというふうに思っていたのに、十分な検証もされない中でどんどん証拠だけを積み重ねていくというか、このやり方というのは納得できないですよ。

 本当にいい質問を平山議員がおっしゃってくれて、補正だってできるじゃないかと言われて、本当にそうですよ。何で当初にのせる必要があるんですか。全く検証もしていないのに。これはどう考えても納得できないですよ。常任委員会の中でそういう説明も一切なかったわけですから、ここに来て本当に私もうかつだったけれども、見落としてしまうような書き方でしらっと書かれていて、実は地域開放型学校図書館の準備のための図書だなんていうことは、これ、なかなか読み取れませんよ。私は全く納得できません。考え方の方針を変えたなら変えたできちんと説明をしていただかないと。だったら、何のために先行する3校をこれから検証するんですか。検証する意味もないじゃないですか。区がもう進めると決めているんだったら、その方針の転換についてきちんと常任委員会でこれまで一度も説明がなかったこと、これは納得できません。まあ、納得できないのはむとうだけだから勝手に進めるというんだったら、それはそれまでですけれども、おかしくないですか。私が納得できる説明をしてください。

永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 令和小学校につきまして、この地域開放型学校図書館の整備につきまして、現時点までにおきまして正式にやめるということを決定したわけではないという状況でございます。来年4月に新校舎が開設されるという状況におきまして、少なくとも図書を配置して、このスペースを有効活用していく必要があるというふうに考えてございます。今後、この全体としての在り方につきましては、検証を踏まえて今後の方針を検討していくというふうに考えてございます。その際には当委員会にも丁寧に御説明をさせていただきたいというふうに考えてございます。

むとう委員

 新たにつくられる令和小学校の中で、従前としての学校図書館という部分についての図書は、文部科学省の基準を満たす図書の設置はされるんでしょうか。

永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 現在、令和小学校につきましては、旧校舎におきまして運営されている学校図書館の図書を移送して利用するというふうに考えてございます。図書の数につきましては、文部科学省の基準を満たすように努めてまいりたいというふうに考えてございます。

むとう委員

 地域開放型学校図書館ではなくて、通常の学校図書室というところでもきちんと図書が整うのであれば、あえてこれからどうするか分からない地域開放型学校図書館のほうに児童図書だけを設置する意味はないじゃないですか。そのスペースについて、図書館以外のことだって使い勝手はいろいろあるんじゃないですか。実際には学童の子どもたちも入り切れないというような状況がある中で、地域開放型学校図書館がどうなるか分からない中で、本だけ買いそろえるのではなくて、そのスペースがもったいないというんだったらば、いろんな使い勝手が考えられると思うんですけれども、そういうことは考えなかったんですか。

永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 学校施設の限られたスペースを有効に活用していくということにつきましては、学校を中心として関係所管が協議をいたしまして進めているところでございまして、今後もそうした充実に向けてしっかりと対応を図ってまいりたいというふうに考えてございます。

むとう委員

 今後進めていくということを聞いているんじゃなくて、地域開放型学校図書館としてのスペースをつくっちゃったから、使わないのはもったいないから、有効利用したいから、取りあえず、地域開放型学校図書館についてはどうするか今後分からないけれども、本だけは買っておくというのは、やっぱり聞いていてすごくおかしい。そこの部分の使い勝手というのは、地域開放型学校図書館になるかどうか分からないんだから、スペースとして先にあったとしてもいろんな使い勝手が考えられるじゃないですか。ところが、もう最初に児童図書だけ買いそろえてしまうということであれば、既成事実をつくってしまって、これはもう本当に地域開放型学校図書館がそこに設置されるんだというふうに思える方向性をもう示しちゃっているわけですよ。でも、本当は3校検証するんだったんじゃないんですか。どう考えてもおかし過ぎませんか。学校は学校の図書館の部分で文部科学省が言っている図書基準を満たすというんだったらば、そこで児童・生徒については、学校図書はもう満ち足りているわけだったらば、それでいいじゃないですか。あえてどうなるか分からない地域開放型学校図書館の部分まで児童図書をそろえる必要なんかないじゃないですか。どうして既成事実だけをつくって積み上げていって、もうここまで4校目をつくるんだという方針を示しているようにしか思えないんだけれども、おかしくありませんか。

永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 この整備方針につきましては、令和小学校の学校施設整備に当たりましての基本構想・基本計画を踏まえて、それぞれどのような機能が必要であるかということを地域の方々も交えて検討を行った結果、策定をし、また、現在もその工事を進めているというところでございます。必ずしも決まったから一切変更しないということではなく、そうしたこれまでの検討を踏まえましてよりよい施設の運営となるように今後も努めてまいりたいと考えております。

むとう委員

 じゃあ、買ってしまった図書、やっぱり検証した結果、地域開放型学校図書館はもうやめましょうなんていう結論になった場合に、この図書はどういう所有で、誰がどういうふうになっちゃうんですか。廃棄するんですか。それとも、学校図書館のほうに移すんですか。貯蔵できるんですか。この本の行方はどうなるんですか。

永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 これはあくまでも仮定の話ですが、その時点で最も有効な方法で活用を図ってまいりたいと考えております。

むとう委員

 その時点で最も有効な方法を考えるんだったらば、きちんと検証した上で、ここにきちんと4校目も設置するんだということが分かってから買ったっていいじゃないですか。今、財政難でお金がない、お金がないといって、いろんなところを切っていっている中で、どうなるか分からないところにお金をつぎ込むんですか。それもおかしくありませんか。

永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 繰り返しになりますが、現在この令和小学校の施設の基本計画に基づきまして施設整備を進め、また、運営の準備を進めているというところでございますので、まずはそうした計画に基づいてしっかりと運営の準備を進めてまいりたいというふうに考えてございます。

むとう委員

 じゃあ、最後にしますけれども、この令和小学校に地域開放型学校図書館を設置するかしないかということは、まだ決めていないということでいいですか。取りあえず本だけ買っておくというだけなんでしょうか。そこだけ確認させてください。

戸辺教育委員会事務局次長

 新しい地域開放型学校図書館、それから、図書館全体の整備の考え方というものを、まだ案で議会に対してもお示ししてございません。当然その間にいろいろ、先行3校とか、地域型の図書館での使用とか、いろいろな観点から検討を進めてまいります。したがいまして、新しい計画できちっと定まるまでにつきましては、令和小学校については設置していきたいという計画はそのまま生きているというふうに考えております。

むとう委員

 ちょっと聞き取れなかったんですけど、設置していきたいということは、令和小学校までは地域開放型学校図書館を設置するということなんですか。先ほどの御答弁だとはっきりしなくてよく分からない。

戸辺教育委員会事務局次長

 常任委員会での御報告のときも、今後の整備とか運営について先行する3館について検証し、どういった形で整備、それから、運営していくのかというのを明らかにしていくという御報告をしました。その中では、それが決まるまでについては全く開設しないといったことではないという認識でございます。基本的には、令和小学校については来年4月に開設する。今年の4月からは3校が、新しい地域開放型学校図書館が開校します。それの運用状況は十分把握し、なるべく早く地域開放型学校図書館の今後の方向性、地域図書館との関係性というものを明らかにしてまいりますが、基本的には令和小学校については、今の段階では設置していきたいと考えております。

主査

 ほかにはよろしいですね。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

主査

 それでは、173ページは終わりまして、次に174ページ、4目学校再編・地域連携費で御質疑がありましたらお願いします。

むとう委員

 地域連携のところまでいいんですよね。

主査

 いいですよ。

むとう委員

 新規で地域学校協働活動の推進と書いてありますけれども、この事業内容について御説明ください。

永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 地域学校協働活動の推進についてでございます。現在、文部科学省では各学校の運営につきまして、地域学校協働活動及び学校運営協議会、いわゆるコミュニティスクール、これを一体的に推進を図っていくということが望ましいという方針が出されております。これを踏まえまして、これまで中野区におきましても地域と学校と家庭と連携・協働により、地域全体で子どもたちの学びや成長を支えていくといった取組を進めてきたところでございますが、これをさらにそうした国から示されております新たな仕組みの導入に向けて検討をしていくために、来年度予算といたしましては、そうした検討会におけるアドバイザーへの報償費として10万4,000円を計上させていただいたものでございます。

むとう委員

 これまでも地域の人たちということで、連携・協力みたいなことはずっと言われてきていて、学校によってはできているところとか、なかなか進まないところとか、本当に地域の人が学校の中に関わっていくのはすごく垣根が高くて、ハードルもあり、なかなかうまいこと連携が、区民の側がしたくても学校から拒まれるみたいなこともこれまで聞いておりますし、今までと違った意味で、言葉はすごくいいんですけれども、具体的にどういうことなのか、ちょっと今の御説明だと見えてこないので、もう少し具体的な、例示でも挙げていただいて説明していただけたら分かるかと思うので、もう少し分かりやすくお願いします。

永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 まず、地域学校協働活動につきまして、地域の様々な方々が学校の運営や教育活動に関わっていただくと。それのこれまでとの違いといたしましては、この仕組みの中では地域学校協働活動推進員と言われる方を法に基づいて教育委員会が委嘱をしまして、地域の方々と学校との連絡調整を行うというような形、また、それを組織として、会議体として設ける地域学校協働本部、これを学校ごとに設置をするといったような取組がございます。また、コミュニティスクール、学校運営協議会につきましては、やはり法に基づきましてこの協議会の委員を委嘱しまして、学校の運営につきまして意見を頂くといったようなところがこれまでとの違いということでございます。

むとう委員

 その推進員という方はどういう形で決められるのか。公募するのか。誰がどう推薦するのか。どういうふうに決めるんですか。

永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 これは、法に基づいて教育委員会で委嘱をするということでございますが、どういう方々にその役割を担っていただくかということにつきましては様々でございます。特に制約はございませんので、地域のそうした既に活動しておられる方などと意見交換をしながら、実際中野区ではどういった方々にその役割を担っていただくのが最も中野区の実情に合っているか、そうしたところを意見交換しながら進めてまいりたいというふうに考えてございます。

むとう委員

 新規ですから予算が通ってこれからなので、具体的に法律に基づいてということで、何か大層な組織図が説明されましたけれども、これは随時どうなっていくのかよく分からないので、常任委員会のほうでも、もう少し具体化していくときには御説明をしていただきたいというふうに思いますが、この委員さんというのは無給ですか。

永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 これは、国の仕組みとしては非常勤の公務員、特別職の公務員とすることができるというふうになってございます。

むとう委員

 ということは相当重いですね。今までの感じからすると、イメージがちょっと私も湧かなかったんだけれども、きちんと非常勤の公務員として雇うと。採用するということになるわけですね。そうすると、相当すばらしい人材を集めなければ……。これ、全国で全部進むんですか。どういうふうに採用していくのか教えてください。

永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 この地域学校協働活動推進員の配置につきましては、例えば一つの学校に単独で置く場合もあれば、中学校区とそこの中の小学校といった複数の学校の中に1名配置をするとか、様々な形態がございます。どういった形を取るのかということと、法に基づいた形を取っていくのか、あるいは、各自治体が独自に、そうではない方法を取っている例もあるように把握しておりますので、そうした地域と学校を結びつけるコーディネーターの役割を、どういった形でどのような方に担っていただくのかということは、それぞれ自治体によって独自に仕組みを構築しているということでございます。

むとう委員

 もう既に先行しているところもあるということなので、これはいつから国がこういう形で法的な整備をされて推奨している活動なのか教えてください。

永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 これは国のほうで平成29年の地方教育行政法の改正、あるいは、社会教育法の改正などに基づいて、国のほうで提唱し進めてきている取組というふうに承知してございます。

むとう委員

 先行して取り組んでいるところで、見本となるような何か事例とか自治体があれば、どこでどういう形かというのを教えてください。

永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 各自治体の取組といたしましては、先ほども少し触れましたとおり、例えば23区の中でもその形態は様々でございます。学校運営協議会を何らかの形で導入しているという区は、今もう既に10区ほどございます。また、国の仕組みとは違う独自の類似の仕組みを設けているという区も、またそのほかにございますので、何らかそうした取組をされている。また、地域学校協働活動につきましては、23区で約半数の区が既に導入しているという状況でございます。

むとう委員

 ということは、様々な形があるので、予算化されたら形そのものから、ゼロから区はこれから検討していくという段階だということでよろしいですか。

永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 様々な形態があるというふうに考えておりますので、どういった形が中野区の実情に最もふさわしいか、地域の方々あるいは議会の御意見なども伺いながら検討してまいりたいというふうに考えてございます。

小杉委員

 私もこの活動についてなかなか、よく分からないなと思いまして。新年度において導入手順の検討を行うにしろ、どういうふうな……。先ほど推進員が、準公務員もできるという話もありましたけども、どのような目標、イメージを抱いているのか。そういうのがないと、なかなか意見を聞いても難しいのかなと思いながら、やっぱり学校は子どもの安全のために非常に閉鎖性が高い施設としてずっと来ていますし、その中でボランティアを募集しますとか、推進員を含めた方々を募集して、本部に参画させて地域との連携を取るというのは非常に難しいのかななんて感じているんですけれども、一定こういうふうな目標を持っていくとか、そういうのはあるべきだと思うんですが、そういうのも含めて検討していくという形なんですか。どうなんでしょうかね。

永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 地域学校協働活動、それから、コミュニティスクールの取組が目指していく姿といたしましては、まず目標やビジョンといったものを学校と地域の方々とで共有して、そして、地域とともにある学校づくりでありますとか、学校を核とした地域づくり、こうしたものを目指して具体的にどのような取組をしていくのか。これを、これまでどうしても協力を頂ける個人を、学校の校長先生であるとか、副校長先生であるとか、あるいは地域の方々が、個人の人脈を使ってその地域の人材を発掘し、協力をお願いしていくといったような取組になっておりましたので、これを組織的に、継続的に行っていくといったような取組としていきたいということでございます。

斉藤委員

 前回の常任委員会のほうでもお伺いしたんですけれども、予算化されてこれから進められていくということですので、おおよその予定というかスケジュールを教えてください。先ほどアドバイザーの費用とおっしゃっていましたけれども、どういう方がアドバイザーとして対応され、どのぐらいの期間でどういう方々のメンバーの会議体で検討されていくのか。その目途は大体いつ頃までに検討されていくのか教えてください。

永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 まず、アドバイザーへの謝礼でございますが、他の自治体などでこうした取組の経験をされたことのある学識経験者などを想定してございまして、合計8回分ということの予算でございます。検討していくメンバーということですが、それにつきましても学校の関係者、そして、地域の方々ということで調整をさせていただきまして、令和3年度中に中野区として導入していく方針の検討を行い、来年度に向けてモデル校の選定を行ってまいりたいというふうに考えてございます。

斉藤委員

 以前もお話ししたと思うんですけれども、教育関係者の中に学校の先生も入れていただくということでよろしいでしょうか。

永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 この取組は、やはり学校も重要な主体となりますので、学校の関係者にもメンバーには入っていただくことになろうかと思います。

主査

 ほかにありますか。よろしいですね。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

主査

 なければ、次に進みます。175ページから178ページ、2項保育園・幼稚園費の1目保育園・幼稚園費で御質疑ありましたらお願いいたします。

中村委員

 結構たくさんあるのですみません、さくさくといきたいとは思いますが、よろしくお願いします。

 まず、175ページ、区立保育園等のところの(2)の区立保育室事業なんですけれども、これ、今年度で最後となります。来年度は、物品移送費だったり、粗大ごみ処分費だけになるんですけれども、もともと3年前からスタートして、当初は2年間の予定だったんですが、今年度1園のみ残して、最終的には3年間で終了となると思います。これ、ずっと私は言ってきてはいるんですけれども、これが終わった時点でしっかり総括をしていただきたいなというふうに思うんですが、そこら辺はいかがお考えでしょうか。

渡邊子ども教育部、教育委員会事務局保育園・幼稚園課長

 委員御指摘のとおり、この区立保育室事業につきましては、待機児童の緊急対策として3年前に行ったものであります。そのために建物につきましてはリースを行うですとか、公有地を活用するとか、緊急的な対応で行ったものになります。比較的経費がかかってしまった事業でもあったということについては認識しております。今後の事業展開、新たな事業展開につきましては、これらの効果の検証をして対応していきたいと考えております。

中村委員

 すごく大切なことは、すごく経費がかかったにもかかわらず、最初やっぱり入所される方が非常に少なかったというところがあると思うんですね。緊急対策で行ったとはいえ、やっぱり場所とかも非常に偏っていたというところもあって、そこら辺も含めて今後ぜひしっかりと検証していただきたいなというふうに思いますので、お願いいたします。

 次、176ページのところなんですけれども、(4)の保育施設等設置者補助のところで、これまでも主な取組のところで説明はしていただいているんですが、改めてICT化推進事業補助のところと安全対策強化事業補助のところ、大分金額が減っているんですけれども、見直しの内容を教えてください。

渡邊子ども教育部、教育委員会事務局保育園・幼稚園課長

 こちら、ICT化推進につきましても、また、安全対策につきましても、昨年度までは既存園を含めて予算計上していたものでございますけれども、一定程度保育園のほうで整備されてきているということがございますので、来年度につきましては新規開設園のみということで予算計上したものでございます。

中村委員

 ということは、既存園に関してはこれまでこういったものを導入する機会があったという理解でよろしいですか。

渡邊子ども教育部、教育委員会事務局保育園・幼稚園課長

 そのとおりでございます。これまでも各保育園につきましてはその申請について促しておりましたけれども、特に申請がなかったということでございますので、新規園のみというふうにしております。

中村委員

 分かりました。来年度においてはもうそれで仕方ないのかなというふうに思いますけれど、その機会を逃しちゃったところももしかしたらあるかもしれないので、今後しっかりとコミュニケーションを取っていただきたいなというふうに思います。

 ICT化のところで、これ、私立給付なので私立園のみになっていると思うんですけれども、公立園に関してはこういった金額というのは入ってきていないと思うんですけれども、公立園の状況というのはどういう状況でしょうか。

渡邊子ども教育部、教育委員会事務局保育園・幼稚園課長

 公立保育園、区立保育園につきましては、このようなICT化の補助で導入するような機器というものは配置されていないという状況になっております。それぞれパソコンですとか、インターネット環境等はあるんですけども、保護者との連絡ツールとしてのICT化機器についてはまだ配置されていない。そんな状況になっております。

中村委員

 今後そういうのは導入するというか、そういった検討というのはされているんでしょうか。

渡邊子ども教育部、教育委員会事務局保育園・幼稚園課長

 具体的にこれまで検討したということはございませんけれども、今の状況を考えますと、十分検討していかなければならないかなというふうに考えているところでございます。

中村委員

 コロナ禍の状況でなかなか連絡を取る手段というのが難しかったりする部分もあると思うので、そこはぜひ検討していただきたいなというふうに思います。

 それから、宿舎借り上げのところなんですけれども、金額が減っていて、これまでの説明で、今まで本来は事業者負担の8分の1のところを区が持っていたところを、来年度は事業者負担にするというところなんですけど、ざっと計算したところ、それでも若干金額が減っているんですけれども、そこは今までの執行見合いとかというところで削っているという理解でよろしいですか。

渡邊子ども教育部、教育委員会事務局保育園・幼稚園課長

 こちらにつきましては約2億円減額しているんですけども、約9,000万円程度については今回の事業の見直しについての削減効果になります。残りの部分につきましては実績等から、実績見合いで予算のほうを精査したということになっております。

中村委員

 ということは、対象が狭まるとか、そういうことではないという理解で。まあ、実績ベースなのであれですけれども、大丈夫ですよねというところを確認させてください。

渡邊子ども教育部、教育委員会事務局保育園・幼稚園課長

 特に対象のほうを限定しているということはございません。

中村委員

 ちょっとここに――ここにというか、ここで聞いていいのかなというところがちょっとあれなんですが、私立保育園の園長会の方々から御意見を頂く機会があったときに、1点、これ区民部の所管なんですけれども、AI翻訳機を今年度配置していると思うんですね、いろんな部署に。保育園・幼稚園課で2台、たしか配置をされているというふうに聞いているんですけれども、今その活用はどういうふうになっていますでしょうか。

渡邊子ども教育部、教育委員会事務局保育園・幼稚園課長

 それにつきましては、主に窓口のほうで使うということになっておりますので、その機器を区立保育園のほうに貸出しをしているという状況はございません。

中村委員

 それは、すごくたくさん園がある中で全部配置するというのはなかなか難しいとは思うんですけれども、貸し出すような考えというのはないという理解でいいですか。

渡邊子ども教育部、教育委員会事務局保育園・幼稚園課長

 現時点では、保育園のほうに貸し出していくという考えは持っておりません。

中村委員

 今、外国人の方々も少なくはなっているんですけれども、やっぱり入園のときだったりとか、いろいろ手続が出てきたときに、すごくコミュニケーションが難しくてというところで、私立幼稚園園長会の方々もおっしゃっておりました。せっかくこういう機器を配置しているのであれば、ずっと同じ園に置いておく必要は全然ないと思うんですけれども、そういった貸出しみたいな部分も考えていく必要があるんじゃないかなというふうに思います。これ、各所管で区民部の文化国際交流担当のところにリクエストをして何台配置というふうになっているというふうに聞いているので、もし保育園・幼稚園課で必要なのであれば、リクエストをする必要があると思うんですね。そこら辺もぜひ検討していただきたいと思いますけれども、いかがでしょうか。

渡邊子ども教育部、教育委員会事務局保育園・幼稚園課長

 区民部のほうで整備したのは、今回初めて一斉に配置するということで調整されたかと思っております。今後どのように配置するかについては、区民部と調整しながら考えていきたいと思います。

中村委員

 177ページのところで、保育ソーシャルワーク事業なんですが、これまでいろいろ説明を受けていたので1点だけ。補助資料の166ページに、「令和3年度予算の主な事業など(令和4年度の行政評価対象事業)」というふうにあって、この保育ソーシャルワーク事業があるんですが、ここに記載のある基幹保育所というのはどういうものなんでしょうか。

渡邊子ども教育部、教育委員会事務局保育園・幼稚園課長

 この基幹保育所にソーシャルワーカーを配置するという考えになります。もともとは国の補助金の中に、基幹保育所を設置するということが補助の要件というふうになっておりますので、今後区として事業委託をするわけなんですけども、実際には恐らく私立の保育所、こちらを基幹保育所と指定して、そこにソーシャルワーカーを配置して、そこから各保育所のほうにアドバイスをするために出向いていくと。あるいは、電話を受けていくということがこの基幹保育所の役割というふうになります。

中村委員

 この基幹保育所というのがなかなか分かりづらくて、その事業者の拠点となるという理解でいいんですかね。その場合、場所というのはどれぐらい必要になるのか。今、私立保育園にというふうに、お考えがあるというふうにおっしゃっていたんですけれども、なかなかそのスペースの問題、例えば大きい保育園じゃないと無理なのかとか、そこら辺というのはどういうお考えなんでしょうか。

渡邊子ども教育部、教育委員会事務局保育園・幼稚園課長

 それほどスペースは必要ないかなというふうに考えております。国のほうの要件として今調整をしているところなんですけども、どの程度までその機能を備えれば補助の対象になるかということについては調整中になります。ただ、広くなければならないというような縛りはありませんので、必要な機能がそこに備わっていれば大丈夫であろうというふうには考えております。

中村委員

 はい、分かりました。またそういう機会を見て御説明を頂ければと思っています。

 次の(2)の障害児支援のところで、医療的ケア児受入経費なんですけれども、これは区立の3園、来年度からスタートする本町保育園を含めた3園の予算ということでよろしいですか。

渡邊子ども教育部、教育委員会事務局保育園・幼稚園課長

 はい、そのとおりでございます。

中村委員

 前回御説明いただいたときにも質問が出ていたと思うんですけれども、今後私立園をどうしていくかというところが課題なのかなというふうに思っているんですけれども、そこら辺は現時点でどのようにお考えでしょうか。

渡邊子ども教育部、教育委員会事務局保育園・幼稚園課長

 医療的ケア児を区立園だけで受け入れていくということは、なかなか難しいかなというふうに思っておりますので、私立園を含めて今後検討していきたいと考えております。

中村委員

 ぜひ検討を進めていただければと思います。

 あと、178ページの(1)私立幼稚園支援・補助のところなんですが、一番上の私立幼稚園等保護者補助が、かなり金額が上がっているんですけれども、ここの御説明をお願いします。

渡邊子ども教育部、教育委員会事務局保育園・幼稚園課長

 令和2年度の当初予算につきましては、ここに記載のとおりの前年度のところになるわけなんですけども、これは総額ですので、私立幼稚園の保護者補助金につきまして、当初予算では低く考えておりました。補正予算の中で増額補正をさせていただいたところなんですけども、保護者補助金というのは上限額が決まっておりまして、どれくらい1人当たり補助するかということの見込みをするんですけども、当初四、五千円程度だろうというふうには想定していたんですが、実際の金額としては七、八千円程度かかっていたということで補正をさせていただきました。来年度につきましては、もう少し1人当たりの補助額が上がるのではないかということで上げておりまして、その差額がこの数字に出ているところになります。

中村委員

 今年度は見込み差があったので、補正予算でその増額分が計上されたけれども、それよりも来年度は上がる予想をしているというのはどういった理由からなんですか。

渡邊子ども教育部、教育委員会事務局保育園・幼稚園課長

 今回補正させていただいたときは、令和元年度から令和2年度にかけて幼稚園の保育料が上がったということが分かりましたので、来年度につきましても一定程度対応できるように見ているというところになります。

むとう委員

 176ページの(2)地域型保育事業給付と(3)認証保育所給付のところで、減収に係る補助というのが新規であるんですけれども、これについて御説明ください。

渡邊子ども教育部、教育委員会事務局保育園・幼稚園課長

 こちらにつきましては、今年度新たに計上させていただいた経費になりますけれども、地域型保育事業と認証保育所につきまして定員割れが起きているということがありますので、収入が減ったところについて一定程度の金額を補助していくということで計上したものでございます。

むとう委員

 つまり、定員を割ったという原因はどの辺にあるとお考えですか。

渡邊子ども教育部、教育委員会事務局保育園・幼稚園課長

 なかなか難しいんですけれども、特に地域型保育事業につきましては、本来であれば0・1・2歳児が対象ですので、待機児童が多い年齢層ということになります。認証保育所につきましても、この0・1・2歳児のところについて一部定員割れが起きているというのが現状になります。その原因なんですけれども、認可保育所のほうを好む方が保護者の方で多いということが原因であろうというふうに考えております。

むとう委員

 ということは、認可保育所が足りてきているという現状なんですかね。なかなかやはり認可保育所に入れないで、地域型保育事業とか認証保育所に移る方が多いわけだけれども、認可保育所が空いたところで転園しちゃう方もたくさんいらっしゃるかと思うんですが、そういう意味では認可保育所のほうに多少余裕ができてきたという現状なんでしょうか。

渡邊子ども教育部、教育委員会事務局保育園・幼稚園課長

 認可保育所につきましても、0・1・2歳児については、空いているという状況はほとんどないというところです。3・4・5歳につきましては定員が空いているという状況はあるんですけども、0・1・2歳児は、若干の地域偏在がありますので、空いてはいますけれどもまだ足りていないと、そのような状況になります。

むとう委員

 まだ足りていなくても、地域型保育事業、それから、認証保育所については、0・1・2歳児が少し空きが出てきたというわけですね。1人当たり幾らみたいな形でこれは補助されるものなんですか。どういう計算で補助されるんでしょうか。

渡邊子ども教育部、教育委員会事務局保育園・幼稚園課長

 1人当たりということではなくて、給付費につきましては基本額と加算額から成っています。減員数に応じて基本額、加算額が計算されるんですけども、その計算額と基本額のみの定員の8割の差額について補填していくという考え方になります。

むとう委員

 大体それぞれ何人分ぐらいずつなんですか、地域型保育事業と認証保育所と。

渡邊子ども教育部、教育委員会事務局保育園・幼稚園課長

 人数ではありませんので、あくまでも金額になります。今想定しておりますのは、小規模保育事業につきましては、これは人数ではないんですけども、15園のうち6園ぐらいが対象になるだろうというふうに想定しております。それから、家庭的保育事業者につきましては8園のうち3園、それから、認証保育所につきましては12園中8園を想定しているところでございます。

むとう委員

 認証保育所で8園ということで、つまり、今後その0・1・2歳児の需要がどうなっていくのかというところで、今後もこういった傾向になりつつあるというふうに思われているんでしょうか。今後の予測というか、これ新規だけど、今後ずっと補助をしていくという――2年――こともできないでしょうし、これからどうなっていくんでしょうかね。今まで本当に認可保育所に入れなくて、地域型保育事業――、認証保育所の方々には随分区としてもお世話になったと思うんですよね。今後どうなっていくのか。私が知っている無認可保育所のほうでも、しようがないというか、やめてしまったところもありますし、区としてはどういうふうに推定しているんでしょうか。

渡邊子ども教育部、教育委員会事務局保育園・幼稚園課長

 今回の対象となるだろう保育所、地域偏在で、ある程度南のほうで固まっているようなところが減収が起きているという、傾向としてはございますので、一定程度定員が減るということはあるだろうというふうには考えております。認証保育所につきましては、認可保育所化というのが少し進むんじゃないだろうかというふうには考えております。それから、家庭的保育事業につきましては、既に10園から8園ということで2園減っているという状況がございます。それは経営の観点からじゃなくて、御本人の健康上の問題からやめられたというところがありますので、一部減っていく傾向はあるのかなというふうに思っております。

いでい委員

 今のむとう委員の質疑に関連してですけども、今後の見通しということで、認証保育所さんは今まで中野区の保育行政の一翼を担っていただいたということもあるが、認可保育所化に向かっていくんじゃないかという答弁がありましたけれども、私はそうじゃないと思っていて、何で今回こういった形で新規で予算をつけていただいたのか。これは議会からの要望ということもありますけれども、今、中野区の中で子どもを育てていくということは、やっぱりそれぞれの世帯によってニーズが若干違うんですよね。皆さんが朝9時から夕方の5時までフルタイムで8時間、夫婦共働きで働いている世帯だけではないんですよ。しかも、中野区の保育所の入所基準というのかな、そういったのもポイント制ということもあったりとかして、あと、同じポイントであればどちらの子どもを先に入所させますかというと、世帯の収入の低い方から入所するという決まりがありますよね。でも、夫婦としてエッセンシャルワーカー、幅広くいうと、そういった仕事をされている方々で、どうしてもその子どもさんを保育園に預けなきゃいけないという状況の方々たちなど、様々なケースが想定されているし、実際にいらっしゃるわけです。それに対して区が持っている決まり事だと、区立保育園にどうしても入園できない世帯というのが絶対出てくるんですよね。それをどうやって補完していこうかというのは、私は次のステップの課題だと思っています。なので、今回こういった形で減収に係る補助を新規でつけていただいたことと同時に、今まで保育行政の一翼を担っていただいた認証保育所さんが認可保育所化に進むだろう、そういった考えじゃなくて、24時間ある中で様々な区民の皆さんのライフスタイルに応じた保育施設というのはどのようなものなのか。また、そういったところにニーズがないのか。そのニーズを担っていただいているところにその予算を振り分けていく。提案をしていく。新たな補助制度をつくっていくというのが今求められていることなんじゃないですか。もう一回先ほどの答弁、お願いします。

渡邊子ども教育部、教育委員会事務局保育園・幼稚園課長

 認証保育所につきましては駅前にあるということで、認可保育所にない、利用者にとっての利便性というものは確かにそこにあるというふうには認識しております。それから、エッセンシャルワーカーの方なんかがやっぱり入りやすいというのも、必要な対策なのであろうというふうには考えております。それぞれ利用調整する中にあっての家庭の考え方につきましても、今後考えていきたいというふうに思っております。

いでい委員

 じゃ、利用調整のことまで今おっしゃいましたけども、なぜこういったことの予算化が必要であったのかという話なんですよ。結局、区立保育園であれば職員の皆さんが配置されていますので、4月1日には100%の入所率という形になれば、この園には0歳児が何十人、1歳児が何十人、2歳児は何十人とびしっと決まるわけですよ。でも、認証保育所さんというのは東京都の認証保育所であるので、やっぱり人数が4月1日の時点で何人いるかによって、先生の加配というんですか、補助金も大きくなったり少なくなったりするわけじゃないですか。そうなると、そこで働いていただいている保育士さん、保育補助の方々を雇用したり、また、雇用をやめてもらったり、そんなことが1か月単位でできないわけだから、4月1日の段階から大体8割ぐらいの入所率ということで今回この補助制度をつくってもらったわけですよね。一方で、区は保育園に対しての利用調整の中で、保護者さんからの希望が多いということで、今、認証保育所に通われている方にも、あなたが御希望されている認可保育所の空きが今ありますから、こちらに移ったらどうですかという連絡をされますよね。それが一方では、その利用調整が認証保育所の入所率の低さにつながっているのではないかと思うんですけど、その点はどうお考えですか。

渡邊子ども教育部、教育委員会事務局保育園・幼稚園課長

 確かに保護者の方が申請をされていて、一旦保留通知が出ていて、その後空きが出れば順次保護者の方には案内をしていくという仕組みになりますので、そのようなことはございます。一方で、認可保育所に入れないで、お子さんを預けたいという方につきましては、認証保育所も含めて案内していきたいと考えております。

いでい委員

 なので、利用調整のところですよね。そうなると、区立園または私立保育園、皆さんに担っていただいている中で、3歳児、4歳児、5歳児のクラスに対して空きがありました。そういったことに対してこのスペースと職員と、あと待機児童をどうやって組み合わせていくのかというのは、今、区に求められていることだと思うんですよ。そういったことについてもしっかり取り組んでいただきたいなと思います。これは要望ですから答弁は結構です。

吉田委員

 ざっくり大きく二つ、予算ですからお聞きしたいんですね。

 まず一つ目は、確認なんですけど、国の法律で、「就学前の子どもに関する教育、保育等の総合的な提供の推進に関する法律」という法律がありますよね。ここで国の法律で言っているのは、「就学前の子どもに関する教育、保育等」というふうに法律の名前で書いてあるんですよ。これが逆に「保育、教育」と、こういう順番で書いている法律はありますか。

渡邊子ども教育部、教育委員会事務局保育園・幼稚園課長

 法律の中で、教育と保育の順番で保育が先にあるかどうかについては、全て調べているわけではございませんけれども、聞いたことはないです。

吉田委員

 ないと思うんですね。憲法の門番とも言われる内閣法制局というところが、皆さん御存知のとおりありまして、省庁の縦割りの弊害の中で、文部科学省と福祉、保健をやっている厚生労働省か、メンツがあっても最終的に国家全体として優先順位を定めるわけですよ。それが法律の名前に表れて、これは絶対変わらない。国全体として就学前の子どもについては、「教育、保育」、これが必要だ。こういうふうに国家として考えているんですね。要するに、憲法に定める教育を受ける権利、就学前であっても、要するに0歳から5歳までであっても、保育さえすれば教育の権利がなくてもいいというふうには、国は考えていないんですよ。まず教育の権利がしっかりと担保されて、その上で保育もしっかりしなきゃいけない。だから「教育、保育」なんですね。区は国と違う考え方をしているんですか。私は何度もこの場でお聞きしているんですけども、今回の当初予算でも、例えば「保育園・幼稚園費」と書いてあるわけですよ。その下には「教育・保育施設給付」と書いてあるわけですよ。「保育園・幼稚園費」とあって、じゃあ、保育が先で教育は後回しなんだと、そういう区の理念なんですかと思うと、その下には「教育・保育施設給付」と書いてあるわけですよね。ほかのところでも混乱がいっぱいある。

 これは、要するに、区は何かの方針や理念があるんじゃなくて、考え方が整理されていないということですよ。国はずっと「教育、保育」と考えている。「幼稚園・保育園」と考えている。だから、中野区でもいろんなことが「幼稚園・保育園」というふうに書いてある。だけど、先般のここの子文のところでも出てきた何かの報告書だか何だかで、中身には「教育・保育」と書いてあるのに、「保育園・幼稚園」云々というタイトルの文書が出てきて、おかしいですねと私は指摘しましたよね。これは、名は体を表すであって、命名というのはその区の姿勢を示しているんですよ。「子供」の「供」というのが、にんべんのついた「供」というのは大人のお供じゃないからなんて、そんなくだらない言葉遊びみたいなことで「子供」の「供」が開くじゃないですか。それぐらい言葉を大切にするんだったら、ちゃんと就学前の子どもにも等しく教育は与えられるんだと。その中で幼稚園と保育園、まあ、保護者は選べるけれども。ちゃんとそういう国と歩調を合わせた理念が示されるような予算案にしてください。子ども教育費の中で「幼稚園・保育園費」にして、そして、「教育・保育施設給付」ということであれば誰も疑念は持ちません。

 そういう考え方がちゃんとないから、さっきのところでも教育委員会と福祉、保健の行政の事務局と何々が違うからとかいって、訳の分からないことをやっていますけど、例えばこの175ページの事務事業2の幼児施策調整のところの不動産使用料、消耗品等事務費、貸付施設管理、さっきの企画のところを見ると、複合機賃借料、何か同じようなものがばらばらにある。廃棄物の処理についてもばらばらなところで計上されている。これ、ちゃんと全体として就学前の子どもについて一貫した考え方があれば、こういうばらばらな、ただ教育委員会と行政の部のがっちゃんこしただけみたいな出来上がりの予算書にならないはずなんですね。この点についてちょっとコメントを求めます。担当課長じゃなくて、ちゃんと教育長か次長、お答えください。

戸辺教育委員会事務局次長

 「保育園・幼稚園費」につきましては御意見として受け止めて、予算編成全体の問題にもなりますので、財政部門とよく調整し、統一的な表現にできるか、または、全体の中で調整を図っていきたいと考えます。

 それから、この事務事業の中の主な項目のまとめ方でございますけれども、主に節区分によってまとめているので、委員御指摘のような不統一感というものが生じていて、分かりにくい部分も出てきているというふうに認識してございます。来年度以降、この事務事業の中の表記の仕方についても、分かりやすく統一的なものに見直してまいりたいと考えています。

吉田委員

 ぜひお願いします。前向きな御答弁を頂いて非常に喜んでおります。

 ざっくり二つ目なんですけども、総括質疑でやろうと思ったけど、時間がなかったのでやらなかったんですが、今回資料要求をしました。総務部の所管になっちゃうんですけど、児童福祉費、それから教育費についての中野区の予算と23区の比較というのをやったんですよ。私が初めて今回資料要求をして、初めて出していただきました。これを見ると、教育費については23区の中の順番がだんだん上がってきて、1位になった年もあるんですよ。これは要するに学校の再編で建設費がかさんだから。(「保育園・幼稚園費じゃないんじゃないの」と呼ぶ者あり)児童福祉費は絡むでしょう。(「いや、違うね。ここじゃない」と呼ぶ者あり)少しも入らないの。(「ちょっと所管が、内容が違います」と呼ぶ者あり)ああ、本当。じゃあ、その質問は、そこの前提のところは訂正します。それは根拠にしませんけれども、中野区の、要するに区長が子育て先進区というものを求めている中で、この提示されて承認を求めている予算で、23区の中で子育て先進区になるんでしょうかということを聞きたいんですね。これが、いろんな委員の方から御指摘があったけれども、確かに限られた財源の中で改善しなきゃいけない。一歩一歩ここをよくしたい、ここをよくしたいという質疑がありますけども、本当にこれで子育て先進区になるんですか。そういう説明を受けていないんですが、これがどう子育て先進区になるのか、全体的に御説明ください。

小田子ども家庭支援担当部長

 全体的なというところでございますけれども、以前から常任委員会のほうでは、子育て先進区になるためには、各委員御指摘のように他区にないような飛び抜けた施策を打ち出すことが必要だという御意見を頂いているところでございます。あわせて、やはり他自治体に比べまして、足りない、やや不足しているというようなことも標準化していったり、あるいは、そのレベルを少しでも上げていって、区民の皆さんや子どもたちやお子さんを育てていらっしゃる家庭の方々に、中野が住みやすい、子育てがしやすい、そういうまちになりたいと思いまして、今回次年度の予算を組んでいるわけでございまして、少しずつの積み重ねをしていくことで、子育て先進区に向けての取組だというふうに全体では考えております。

吉田委員

 資料要求したものが、要求した内容と違うものが出てきたんだったらちょっとあれなんですけど、じゃあ、ここで様々な保育園・幼稚園とか、この後いっぱい出てくる費用、これは23区の中でも平均に達しているのか、平均に達していないのか、どうなんですか。僕は達していないというものを出してもらおうと思って資料要求したんですけどね。(「全体的なことだから、ちょっと簡単には答弁はできないだろうけど」と呼ぶ者あり)全体を統括する責任者に答えてほしいです。この予算の。

主査

 ちょっと休憩します。

 

(午後0時21分)

 

主査

 分科会を再開いたします。

 

(午後0時26分)

 

 では、今のは吉田委員の要望ということでよろしくお願いいたします。

小杉委員

 175ページですね。事務事業3の区立保育園等で伺います。区立保育園の常勤の保育士の、4月以降ですけど、常勤の保育士の定員と欠員の見通しとかというのは分かるでしょうか。お願いします。

渡邊子ども教育部、教育委員会事務局保育園・幼稚園課長

 国の基準に基づく配置基準における欠員はございません。ただ、区として保育園の環境をよくするために、例えば会計年度任用職員などをさらに配置しているという状況はございます。その会計年度任用職員は、保育士の資格を持っていないという人もおります。

小杉委員

 4月以降の常勤保育士、採用がなくて、会計年度職員を充てようとしているというお話を聞いて、国も規制緩和で常勤をパートに置き換える、そういったことを認めていく方向も出されているので、ちょっと不安定な保育で質が落ちていく可能性があることをちょっと懸念したんですが、そういったところについては、区としてはそういう細切れの保育にするのではなく、しっかり常勤の保育士を充足させていただきたいと考えているんですが、いかがでしょうか。

渡邊子ども教育部、教育委員会事務局保育園・幼稚園課長

 保育園に配置すべき基準に基づく保育士は確保できているという状況です。保育士資格のない会計年度任用職員の働き方なんですけども、例えば夏のプールのときの支援をするですとか、朝夕のお迎えのときに安全を確保するためにこの会計年度任用職員が対応するですとか、あるいは、再任用の短時間職員の週休対応のためにその会計年度任用職員を充てるということはございますけれども、保育士全体が国の基準を下回っているということはございません。

小杉委員

 基本は常勤でやられているということですので、引き続きどうぞよろしくお願いします。

 あと、177ページの保育ソーシャルワーク事業ですけれども、こちらは、前の議論の中では保育所等訪問支援ということで、国の事業として言われていたと思うんですが、これ、名前を変えた意味とかというのは何かあるんですかね。

渡邊子ども教育部、教育委員会事務局保育園・幼稚園課長

 保育所等訪問支援につきましては、法内事業としてこの後出てくるかと思いますけれども、これも特別支援のほうで行うものになります。こちらのソーシャルワーク事業につきましては、その対象にならない支援の必要な子どもの保育に対する支援というところになっておりますので、別な事業ということになります。

主査

 では、ほかにはないですね。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

主査

 では、ないようですので、本日のところは178ページまでということで、明日2日目は179ページから全て行いたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

 以上で本日の審査は終了いたしますが、質疑漏れはありませんか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

主査

 なければ、本日の審査は終了したいと思いますが、御異議ありませんか。

 

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

 

主査

 では、御異議ありませんのでそのようにいたします。

 次回の分科会は、明日、3月4日(木曜日)午後1時半から当委員会室で開会することを口頭をもって通告いたします。

 以上で本日予定した日程は終了しますが、各委員、理事者から発言ございますか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

主査

 では、ないようですので、以上で本日の子ども文教分科会を散会いたします。

 

(午後0時31分)