令和3年03月16日中野区議会子ども文教委員会(第1回定例会)
令和3年03月16日中野区議会子ども文教委員会(第1回定例会)の会議録

中野区議会子ども文教委員会〔令和3年3月16日〕

 

子ども文教委員会会議記録

 

○開会日 令和3年3月16日

 

○場所  中野区議会第5委員会室

 

○開会  午後1時00分

 

○閉会  午後6時51分

 

○出席委員(7名)

 斉藤 ゆり副委員長

 吉田 康一郎委員

 小杉 一男委員

 いでい 良輔委員

 中村 延子委員

 平山 英明委員

 むとう 有子委員

 

○欠席委員(1名)

 高橋 ちあき委員長

 

○出席説明員

 教育長 入野 貴美子

 子ども教育部長、教育委員会事務局次長 戸辺 眞

 子ども家庭支援担当部長、教育委員会事務局参事(子ども家庭支援担当) 小田 史子

 子ども教育部子ども・教育政策課長、教育委員会事務局子ども・教育政策課長、教育委員会事務局

学校再編・地域連携担当課長 永田 純一

 子ども教育部子ども政策担当課長 青木 大

 子ども教育部保育園・幼稚園課長、子ども教育部保育施設利用調整担当課長、教育委員会事務局保

育園・幼稚園課長 渡邊 健治

 子ども教育部幼児施設整備課長 藤嶋 正彦

 子ども教育部子ども教育施設課長、教育委員会事務局子ども教育施設課長 塚本 剛史

 子ども教育部子育て支援課長 滝浪 亜未

 子ども家庭支援センター所長 古川 康司

 子ども教育部児童相談所設置調整担当課長 半田 浩之

 子ども教育部育成活動推進課長 細野 修一

 子ども教育部子ども特別支援課長、教育委員会事務局子ども特別支援課長 石濱 照子

 教育委員会事務局指導室長 宮崎 宏明

 教育委員会事務局学校教育課長 板垣 淑子

 

○事務局職員

 書記 松丸 晃大

 書記 本多 正篤

 

○委員長署名


審査日程

○所管事項の報告

 1 令和2年度中野区教育委員会の権限に属する事務の管理及び執行の状況の点検及び評価(令和元年度分)の結果に関する報告書の提出について(子ども・教育政策課)

 2 若者施策に係る取組の方向性について(子ども政策担当、育成活動推進課)

 3 認可保育所の開設事業者等の選定結果について(幼児施設整備課)

 4 債権の放棄について(子育て支援課、育成活動推進課)

 5 東京都出産応援事業の概要について(子育て支援課)

 6 児童相談所開設予定日の変更について(児童相談所設置調整担当)

 7 子ども・若者支援センター等複合施設の愛称募集について(児童相談所設置調整担当)

 8 子ども・若者支援センターで実施する若者支援事業について(児童相談所設置調整担当)

 9 採択された請願・陳情及び主な検討事項の処理状況について(子ども教育施設課)

10 「中野区障害者計画・第6期障害福祉計画・第2期障害児福祉計画」の策定について(子ども特別支援課)

11 令和2年度いじめの対応状況について(指導室)

12 令和2年度中野区学力にかかわる調査の結果について(指導室)

13 令和2年度体力テストの結果と体力向上に向けた取組について(指導室)

14 区立学校の儀式的行事等について(学校教育課)

15 「中野区教育の情報化推進計画(案)」の策定について(学校教育課、指導室)

16 学校給食における食中毒事故再発防止に関する検討結果の報告について(学校教育課)

17 その他

 (1)(仮称)仲町保育園内子育てひろばの開設について(育成活動推進課)

○所管事務継続調査について

その他

 

副委員長

 定足数に達しましたので、子ども文教委員会を開会いたします。

 

(午後1時00分)

 

 本日は、お手元の審査日程(案)(資料1)のとおり進めたいと思いますが、御異議ありませんか。

 

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

 

副委員長

 御異議ありませんので、そのように進めます。

 なお、審査に当たっては5時を目途に進め、3時頃に休憩を取りたいと思いますので、御協力をお願いします。

 議事に入ります。

 所管事項の報告を受けたいと思います。

 まず1番、令和2年度中野区教育委員会の権限に属する事務の管理及び執行の状況の点検及び評価の結果に関する報告書の提出について。

永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 それでは、令和2年度中野区教育委員会の権限に属する事務の管理及び執行状況の点検及び評価の結果に関する報告書の提出につきまして、お手元の報告書(資料2)によりまして御報告をさせていただきます。

 初めに、1ページを御覧いただきたいと存じます。1番、実施の概要でございます。「地方教育行政の組織及び運営に関する法律」第26条の規定に基づきまして、教育委員会の事務の管理及び執行状況等につきまして評価を行い、その報告書を議会に提出させていただき、公表するものでございます。

 2番、実施の目的でございます。効果的な教育行政の一層の推進、区民への説明責任を果たし、区民に信頼される教育行政を推進すること及び中野区教育ビジョン(第3次)の点検・評価でございます。

 3番、点検・評価の進め方でございます。自己評価シートの作成、重点項目シートの作成、外部評価委員会の開催という形で実施をいたしました。

 2ページを御覧いただきたいと存じます。評価の視点でございます。中長期的な視点で評価すること、教育行政全般について横断した視点で評価すること、数値等で表しにくい目標や成果について評価すること、点検・評価の結果を公表し、透明性のある教育行政を実現すること、点検・評価結果を見直し、改善に活用して、マネジメントサイクルを確立することでございます。

 自己評価及び重点項目は記載のとおりでございます。

 学識経験者の知見の活用といたしまして、3名の外部評価委員に評価をいただきました。9月から12月にかけまして計3回、教育委員と外部評価委員との意見交換会も含めまして実施をいたしました。

 4ページをお開きいただきたいと思います。1、点検・評価に関する学識者の意見として総評をいただいてございます。初めに、①外部評価による評価・改善といたしまして、実施方法は前年度を踏襲しているが、評価については新型コロナウイルス感染症の影響等も考慮する必要があるとしてございます。

 ②新たな取組につきまして、新学習指導要領については、各学校でしっかりと工夫して取り組まれている。また、今回特例として、教育委員会等における新型コロナウイルス感染症に対する取組についても評価を行った。それぞれの現場で連携を取りながら機動的に対応してきた取組は評価できる。今後に生かしてほしい。オンライン授業や動画配信など学びをとめない取組が展開されてきたことは高く評価できる。各学校や各教員のグッドプラクティスを共有できるようにしていくとよい。新型コロナウイルス感染症について学校がすべきことは、子どもの発達段階に応じて正しい知識を理解させ、それに基づいて行動することを教えることである。そうした学びの在り方を確立し、取り組んでほしいなどがございました。

 次に、5ページ、継続した取組といたしまして、「確かな学力の定着」につきましては、学力というテーマでの小・中連携、授業の改善、つまずきのポイントへの授業時間の配分、授業の工夫などが挙げられました。

 「豊かな心を育む教育の充実」につきましては、コロナ禍の下でも豊かな心を育むことを中野区の教育の使命として取り組むこと、自分の命も人の命も大事という教育に力を入れることなどがございました。

 「体力・運動意欲の向上」につきましては、東京オリンピック・パラリンピック実施後の取組の継続、データに基づく指導、家庭、地域と連携した啓発活動による体力づくりなどがございました。

 「国際理解教育の推進」につきましては、国際理解教育を目指すビジョン、多様性を認め合うコミュニケーションの取り方、幅広い教科での国際理解教育の推進などがございました。

 「いじめ・不登校対策の強化」につきましては、継続的な取組による成果、学校という学びのシステムの見方、幼児教育の中での他者との関わりについての体験などがございました。

 「就学相談・発達段階に応じた支援体制の充実」につきましては、中学校における特別支援教室の設置、全ての教職員が理解を深められる研修の実施、個別ケースでの支援体制の充実、体制づくりなどがございました。

 「保幼小中連携教育の推進」につきましては、これまで最も力を入れた取組として評価できること、質の高い教育の保障など、成果を意識した取組などがございました。

 これらの取組につきましては、前年度に続いて施策が総合的かつ具体的に練られており、総合的に評価できるというものでございました。

 このほかに各委員からの講評が6ページから8ページにかけましてございます。そして、その次に重点項目シートといたしまして、9ページから17ページに掲載してございます。そして、新型コロナウイルス感染症に係る取組が18ページ、19ページ以降に自己評価シート、関係資料等を掲載してございますので、後ほどお読み取りをいただければと存じます。

 御報告は以上でございます。

副委員長

 ありがとうございます。ただいまの報告に対して質疑はありませんか。

小杉委員

 令和2年度の教育委員会の権限に属するところの教育活動の評価というところで、コロナ禍の中で学校閉鎖もあり、分散授業なんかもあって、非常に難しい中での評価だったんだろうなと、読んでいると実感をするような内容になっています。前年度との単純な比較はできないということは理解をいたしました。18ページのところに令和2年の3月から9月までの表が載っています。3月、4月、5月というのは学校の閉鎖があって、6月半ばまでは分散登校というようなことで振替を利用されていますが、これをどうだったのかという総括みたいなところというのはありますか。

永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 今御紹介いただきました18ページの一番下のほうに外部評価の意見という欄がございます。ここに、ちょっと細かくて見づらくて申し訳ございませんが、その内容といたしましては、例えば教育委員会、学校関係機関が連携を取りながら、刻々と変化する状況に対して機動的に対応できたことが確認できたということでありますとか、子どもたちの安全・安心を確保した上で教育活動をするために、学校がどう対応すべきかを関係機関と連携・情報交換をしながら、教育委員会としてサポートしてほしい。学校がすべきことは、子どもの発達段階に応じた正しい知識を理解させ、それに基づいて行動することを教えることであるといったような評価をいただきまして、こうした取組を引き続き続けていくべきであるといったような御意見をいただいたところでございます。

小杉委員

 分かりました。続いて、9ページにある外部評価意見のところの一番下に、「この先大いに伸びていく可能性のある児童・生徒に対して、どのような教育を提供できるのかということを次の課題として提案しておきたい」と書いてありますけれども、この文章だけ見ると、誰でも可能性はあると思いますし、可能性の高い人と低い人をより分けていくんじゃないかみたいな、選別主義というんですかね、そういうのにも思えちゃうんですが、この人の意図というのはそういったところではないんじゃないかなとは思うんですが、その辺の外部評価の意見、あくまでも意見なんですけども、これの意図、真意というか、そういったところはどういったところにあるんでしょうかね。

永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 学校の授業の中で、今、委員御紹介いただきましたように、その子どもの理解の度合いでありますとか、そうした理解力の違いはある。様々あるという中におきまして、そうした伸びていく可能性のある子どもに目を向けたときに、そうした子どもに対してはどのような教育を提供できるのかということも、それは一つの課題であるのではないかというようなことであるというふうに受け止めてございます。

小杉委員

 理解は様々だし、私はどの子どもも可能性があると思っていますので、その子たちをしっかり伸ばす、誰でもレベルに合った形での可能性を引き出していただくということを教育委員会としても引き続き努力していただきたいなと思っております。それがちょっと気になったところです。

 あと、10ページの外部評価意見のところにやっぱり同じように書いてあるのが、「コロナ禍の中で、……人権が十分に尊重されないギスギスした風潮が出てきた。豊かな心をもって生きていくことが言われている割には実現できていない部分があると思われる」ということを書いてあるんですが、これってこの上のこういった重点項目のまとめのところとか、実際の事象なのか、どういったところを見てこういうふうに感じたのか、聞いているところがあれば教えていただきたいなと思いますけれども。

永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 これにつきましては、「コロナ禍の中で、諸外国も含めて」というふうに書いてございます。世界的な情勢であること、それから、日本の国内においてもということで、新型コロナウイルスに感染した感染者が発生したという個人や家庭や地域に対して、何らか偏見であるとか、差別であるとか、そうしたようなことが報道されているといったような事例も見受けられたといったようなところを受けての、このような評価であったというふうに考えてございます。

小杉委員

 私も一般的なニュースで、感染が広がる外国や、あと国内でも感染者への偏見とか本当におかしいなと思いますし、今の社会、そして子どもたちの中でもそういうのが広がらないようにということを本当に懸念しております。引き続きこういったところが学校の中でも、中野区の教育委員会の使命として取り組んでほしいと言われていますが、こういった点は教育委員会としてはどういったところを今後使命として取り組んでいこうかと掲げていますか。

宮崎教育委員会事務局指導室長

 まず子どもたちに対して、そういう偏見や差別が起こらないような指導を学校で推進してまいります。もちろん人権教育もそうですし、今日この後いじめのところでもお話ししようと思っておるんですけれども、そうした中で特に今コロナ禍で様々な偏見が生まれやすいような状況がございますから、そういう誤った知識が子どもに定着しないように正しい知識をお話しして、そして子どもが正しい認識の下に行動できるようにするなどを推進してまいります。

小杉委員

 ありがとうございます。ぜひ引き続きよろしくお願いをいたします。

 あと、11ページのところの外部評価意見で、一番最後のところに、公園で環境整備とともに、地域の理解が得られるように啓発も大事と言われています。これって恐らくコロナ禍で、公園で子どもが遊んでいて、文句が来たという話も聞いていますが、平常時では何も問題はないんでしょうけども、やっぱり特殊な環境の中でそういう状況だったんじゃないかと想像できるんですが、今後は何かこういった子どもが遊ぶことについて、これからの地域での、外で元気に遊ぶことを推進していくに当たって、区としてはこういったことの啓発ということは具体的に何か考えていますか。

永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 このことにつきましては、やはり地域におきまして子どもたちが元気よく遊ぶ、そういった場所がある、また、そうしたことについて地域の方々、近隣の方々の御理解も必要であるということであるというふうに考えてございます。そうした意味で、地域全体で子どもの育ちや学びを支えていく。そうした取組を中野区全体で進めていかなければならないというふうに考えてございますので、今具体的にどうしていくということはまだこれからの検討でございますが、そうしたことも視野に入れながら、子どもたちの学びと育ちの環境整備、地域づくりについて取り組んでまいりたいというふうに考えてございます。

小杉委員

 今後の検討につなげていただければと思います。

 あと、32ページなんですけれども、この数値のところで、成果指標①のほうですが、令和元年度実績が68.7%ということで、生活習慣病健診結果における指導を要さない生徒の割合が少なくなっているということで、逆に見ると3割超が、これ、中学1年生ですよね、生活習慣病の疑いというふうにも読み取れますので、この方々が令和元年度の状況の中でちょっと増えているというのは非常に心配だなと、これを見て思いました。その中学1年生の方々がこの健診を受けた後は、保健指導とかということで医師に受診を促したり、もしくは毎年健診を受けたりとかしていくんだと思いますが、その後どうなったとか、どういう数字になったとか、どういう状況になったのかというのは何か言えることはできるんですかね。

板垣教育委員会事務局学校教育課長

 その後の受診状況というのは追いかけておりますが、この辺は養護の先生であるとか、すこやか福祉センターであるとか、そういったところにつなげて、指導を要する子へのアプローチというのはさせていただいているところでございます。

小杉委員

 結局これ、3割ぐらいが生活習慣病の疑いになっている。だから、現状としてはどのように見ているのかなと思って、要因としてはいろいろ書いてあるんだけども、やっぱり生活が乱れていたりとか、偏食があったりとか、これをどのように改善させようと考えていますか。

板垣教育委員会事務局学校教育課長

 この生活習慣病の結果については、例年ですと学校保健会というのを開いて、そこで、例えばここですと数字が下がっておりますので、そういったことについてこういった状況を共有して、じゃ、どういう指導であったり、アプローチが必要かといったようなことを検討する場を設けているんですが、今年は申し訳ないんですけど、開催ができておりません。なので、次年度しっかり早い段階で開催をして、こういった情報を共有していきたいというふうに考えております。

小杉委員

 コロナ禍の中で学校保健会が開かれなかったということで、新年度に向けては早くそういった開催ができて、十分な検討につなげていただければと考えております。どうぞよろしくお願いします。

平山委員

 今の小杉委員のところと同じ32ページです。私もちょっとこの数字の12%近く一気に落ちているというのは非常に気になって見ておりまして、近年でこれほど極端に変わったということは、ここにある5年の中ではこの令和元年度だけですよね。それ以前とかって、もし手元にデータがあってお分かりになれば。分からなかったらいいです。

板垣教育委員会事務局学校教育課長

 これより前の数字は、すみません、手元にございません。

平山委員

 例えばこの学年のお子さんたちが小学校のときにも同様の傾向が見られたとか、そういったことってあるんですか。要は学年ごとに上がっていくじゃないですか。なぜ急にこの12%近くも落ちたんだろうというのが、要因分析は書いてあるんですけど、なかなか解せなくて、例えば必ずしも関連性じゃないのかもしれませんけど、この学年の世代は体力テストの数値が非常に悪かったとか、社会的な何かしらの影響があって、社会的な影響といってもいろいろ考えにくいんですけど、体を動かしづらい状況がどこかであったとか、そういったことというのはあるんですかね。そういった分析というのは特にお持ちではないですか。

板垣教育委員会事務局学校教育課長

 すみません。今手元にございません。申し訳ありません。

平山委員

 何か多角的に見たほうがいいかなと思って、確かな学力の定着と併せて、健やかな成長というものにこの体のことって欠かせないので、特に今の生徒というのはこの生活習慣病というものについての心配というか、それが高いと思いますし、中野は、いつも吉田委員もおっしゃっていますけど、遊ぶ場所が少なかったりとか、体を動かせる場所が少なかったりという中で、皆さん一生懸命工夫をして取り組んでいらっしゃるんですけど、そういう面から見れば、ちょっと心配だなと思う数字だったので、これまでと同様の分析をして次にという形ではなくて、特段の何かしらの状況判断をした上で、心配がなければいいんですけど、必要があれば特段の対応も取っていただければなと思うんですけど、どうですか。

板垣教育委員会事務局学校教育課長

 そうですね。各学校の養護の先生から、こういった結果について直接聞き取りをしたとか、そういうことはないんですけれども、実際に集計しますとこういう結果になっているということで、先ほどお話ししました学校保健会であるとか、そういうところに医師の方も入っていらっしゃいますので、こういった状況をお伝えして、何かこちらでできることがあれば取組をしたいというふうに考えます。

平山委員

 念のため確認ですけど、これだけ大きな数字が変わるときって、調査方法が変わったりとかということがあるじゃないですか。そういうことというのもないわけですよね。

板垣教育委員会事務局学校教育課長

 大きく変わったというふうには認識してございません。

平山委員

 取組の方向性、次のページのところで、「健康危機管理体制の強化を図る」ってあるんですが、健康危機管理体制って、ここに書かれてある体制というのはどういったものなんでしょうか。

板垣教育委員会事務局学校教育課長

 答弁保留ですみません。

副委員長

 分かりました。

平山委員

 分かりました。じゃ、それは答弁をお待ちするということで、いや、結構仰々しい名前の危機管理体制なんていうものだったので、純粋に何かなと思ってお伺いをしたんです。

 もう一つ、学校再編が今、最終局面を迎えているというか、いよいよ後期の学校再編についても、もう少しで再編が完了するというような状況になると思うんですけど、例えばこういった学力面とか、あるいは健康面とか体力面とかで、再編前と再編後という測定のされ方ってされたことはあるんですか。

宮崎教育委員会事務局指導室長

 そのような形では取っていないんですけども、経年で、今日この後、御報告しますけど、体力等についてはずっと追っていますので、そうすると、それぞれの学校ごととか、それから全体の傾向は分かっておりますけれども。

平山委員

 必ずしも教育って、この数値だけで見ていくのって望ましいことだとは思っていないんです。ということと、数値を意識すると、数値を高めるふうに学校全体が向いていってしまうと、何かやっぱり取り残されていってしまう子どもも出てくるんじゃないかとか、そういった懸念もあるので。ただ、再編に当たって、再編する目的というのはこういったものです、再編のメリットというのはこういったものですということをおっしゃってきたわけじゃないですか。全部が全部を数値で測定する必要はないと思うんですけども、少なくとも以前より、例えばクラス数が増えた、配置をされる先生方の数も増えた。そういったことによって、こういったことが現実変わってきたみたいな分析ってあってもいいのかなと思うんですけど、どうですか。

宮崎教育委員会事務局指導室長

 学校ごとに例えば体力調査とかの結果が出ますので、今日、後で全体的なことをお知らせしますけれども、そういう学校については注意して見ているところです。今、現状では、それほどそれが大きく、例えば校庭が狭いからとか、再編のいろいろ大変さの中でとか、そういう影響はあまり出ていないように思います。ただ、今御案内のとおりに、そういう観点はぜひ持っていきたいと思います。

平山委員

 いや、私が言っているのはプラスの変化なんです。再編をしたことによって小規模校と違って、こういうものが見られた。それが例えばこういう数値とかである一定分析をするというようなことがあってもいいんじゃないかという質問なんです。再編をして何か課題があったとか、そういったことではなくて。分かりますか。そういうことって必要なんじゃないかなと思うんですけど、どうですか。

宮崎教育委員会事務局指導室長

 ぜひそれは取っていきたいと思っております。ただ、再編して、再編したてのときに、新校舎に移れば、またそこは広い校庭になるんですけども、例えば再編して、今までの校舎を使っていますと、狭いところに集まったりとか、いろんな要素、要因がありますので、そこをちょっと細かく見ていかなければいけないかとは思いますが、ぜひそういう視点は持ちたいと思います。

平山委員

 せっかくこうやっていわゆる行政評価をやられて、外部の識見を持った方にも御協力をいただいているわけなので、区側から、要するに区としての新しい取組に対しても、例えば一足制にしてもそうなのかもしれません。そういったことに関しても評価をする材料をきちんと提示して、評価していただけるような体制をぜひつくっていただきたいなと思っているんです。学校再編だけでは決してないんですけど。今御答弁があったので、特に答弁は求めませんけども、ぜひよろしくお願いします。

中村委員

 1点だけ確認します。23ページのところで、「学校は「特別支援教育や発達障害等に関して保護者への説明を行っている」と考える保護者の割合」のところなんですけれども、ずっとこれまでもあまり高いパーセンテージではないんですが、平成30年度から比べて令和元年度が下がってしまっているところがあります。これ、昨年、斉藤委員のほうからも、ここの部分をもうちょっと工夫していただけないかというところで質問させていただいているんですけれども、なかなかそこが数字に表れていないというふうに感じてはいるんですけれども、今、区としてはどのように捉えていらっしゃるのかお聞かせをいただけないでしょうか。

宮崎教育委員会事務局指導室長

 ちょうど今の御質問は総括質問のときにもされたような質問で、調べたところ、大体パーセンテージで言うと半分ぐらいが肯定的な回答なんですけども、その残りが否定的ということじゃなくて、結構分からないという方が多かったんですね。ということで、そういう意味からも今御指摘がありましたとおりに、もっともっと知らせていく必要があるんじゃないかということで、そのときもお答えしたんですけど、まず学校の中で教育を今後徹底して、障害者の存在をちゃんと子どもたちに正しく理解させて、そういう中で共生していくようなそういう取組や、子どもたちが学んでいくような機会を設けていくということ、それから、障害者の関係課のほうでは、そういう学校単位でなくても、保護者も含めて共に学べるような機会を今後検討していったりするということを伺っております。

中村委員

 ありがとうございます。これから子どもの権利擁護条例のところも大きく関わってくるところだと思っておりますので、ぜひ今、様々御答弁いただきましたけれども、取組を進めていっていただきたいなというふうに思いますので、よろしくお願いいたします。

むとう委員

 こういった形で評価をして、報告書を作るということはいいことだというふうに思っているんですけれども、それというのは議会にはこういう形で報告がありましたが、議会以外にこれはどのレベルまで配られて共有化を図っているのか教えてください。

永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 この評価についての報告書につきましては、議会に御報告をさせていただきました後に、区のホームページで公表いたしまして、これにつきましては公表するということで、それを御覧いただいた区民の方からは随時教育委員会に対して、例えばメールをお送りいただくなどで御意見をいただくといったようなことはしていただけるかなというふうに考えてございます。

むとう委員

 区民に対しては分かりましたが、区民ではなくても教育関係者に対しては、これ、各学校に何部ずつかとか、校長先生や副校長だけではなくて、一般の教員の方とかも皆さんこれを共有するということも大事かなと思うんですが、そういう教育関係者の中での共有の仕方はどうなっていますか。

永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 この評価の結果報告書につきまして、教育委員会でまず報告いたします。そして、それにつきましては校長会などを通しまして、各学校にお伝えをするということでございますので、各学校におきましては、校長先生のほうから何か必要というふうに考えるものについては説明をつけるなど、各先生方に御紹介をしていただいているのではないかというふうに考えてございます。

宮崎教育委員会事務局指導室長

 特にこの中で課題となっているようなことにつきましては、具体的な場面でその改善を求めるように、例えば体力だったら、先ほどおっしゃったようなことについて、ここを強化していくとか、それから学力だったらとか、そういうことは具体的な政策のところでは、指導室が管轄する内容でしたら、指導室のほうで具体的に示して、ここを重点的に取り組むということは働きかけをしております。

むとう委員

 やっぱり全体像を共有しておいたほうがいいのかなというふうには思うんですよね。ですから、これ、せっかくまとめられて、ホームページでは誰もが見られる状況になっているとはいえ、先生方もお忙しいですから、勝手にホームページで関心があったら見てよということではなくて、せっかく評価した報告書ですから、もう少し理解をしていただけるような扱い方ということも考えていただいたほうがいいのかなというふうに思いましたので、せっかくのものですから生かしていただきたいというふうに思います。要望しておきます。

 それと、まだ続けて、この外部評価委員さん3人の方が評価をしてくださっているわけですけれども、3回だけなんですかね。ここを見ると、3ページのところで、外部評価委員会の実施が3回だけ書かれているんですけれども、3回だけなのということと、それぞれ何時間ぐらいずつなさってくださったのか。これに要した時間。日程は3回なのかということと、要した時間というのはどれぐらいなのか教えてください。

永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 この外部評価委員会、それぞれ1回につき2時間ほどでヒアリングや取りまとめなどの協議をしていただいてございます。また、この対象となる資料等につきましては、あらかじめ全てメールで送付をさせていただいて、事前に目を通していただいたり、あるいはコメントなどをいただいて、当日に臨んでいただいているというような形で実施をしてございます。

むとう委員

 この外部評価、これまで区のほうでやっていた行政評価もそうなんですけれども、評価委員さんがほぼ現場を見ないで評価というのが気になっていたんですけれども、今回この教育現場、どこか何か課題別に現場を見に行かれたみたいなことは、やってはいないんでしょうか。

宮崎教育委員会事務局指導室長

 お三方とも非常に学校現場をよく分かっている方で、特に真ん中の小松先生は本区において第三者評価委員等も含めて務めていただいているところでございますので、学校現場に行って実際の学校の姿を見ている方でございます。

むとう委員

 小松先生はそういうことで、ほかのお二方はどうなんでしょうか。

宮崎教育委員会事務局指導室長

 和泉先生は、お子さんがまだ学齢期の方なので、ちょっとどこの、私立かどうか分からないんですけど、区内の在住の方だと聞いております。それから、小宮山先生は昔から教育現場でずっと来られた方ですから、今すぐに御覧になったかどうかは分からないんですけれども、そういう学校現場のことはよく分かっている方だと思っております。

むとう委員

 当然そういう専門家の方々ですから知ってはいると思うんですけれども、今の評価すべき中野区の現状の教育現場というところでは、やっぱり見る機会も今後考えて、評価していただいたほうがいいのではないかなというふうに私は思いますので、次の評価のときにはそんなことも考えていただけたらありがたいかなというふうに思いました。

 それから、これ、外部評価の先生方が評価してくださったことと、19ページ以降は自己評価ということで自己評価されているわけですが、外部評価委員さんの評価と自己評価と大きく食い違った項目というのは、評価が分かれたとか評価が違ったというところはあったんでしょうか、なかったんでしょうか。

永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 まず、この自己評価のシートにつきまして、全て目を通していただきまして、最終的に全体としての評価をいただいてございます。その過程で、特に個別的にこれは評価が違うのではないかといったような方向性が、評価が異なるといったものはなかったということでございます。

むとう委員

 なかったならよかったかなというふうに思いますけれども、評価を依頼している立場の人たちが資料を作っているわけですから、逆に失礼ながら、本当に正しく評価されているのか、食い違いがあまり起きないというか、資料の作り方次第でやっぱり、うまく言えないんですけれども、失礼ながら変わってくることも大いにあるのかなというふうに思うので、今の本当に現状を外部の目からきちんと評価していただけるような、何というか、現場を見ていただくということも一つでありますし、実際の現場の先生方の御意見を聞いていただくというのも一つの方法だと思いますし、そういった工夫がないと何か手前みそというか、評価してもらう材料を皆さんが提供するわけですから、提供される資料の中身次第ということになっていっちゃうから、そこはせっかく評価していただくわけですから、ちょっと工夫が必要かなというところを感じているんですけれども、区はそういう認識をお持ちですか。

永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 この外部評価を行うに当たりまして、今、自己評価シートを作成した上で評価をいただくというふうに申し上げましたが、併せまして、ヒアリングを各担当に実施をいたします。その際に、まず全体を実施する際に、今年度どこを重点的に評価していくのか、何が今年度の課題であったか、あるいは前年度からどういったことが課題であり、今年度はどういうことを重点的に取り組んだのかというPDCAサイクルからの御質問などもヒアリングの場ではございます。そうしたことで何か疑問などを感じる点につきましては、外部評価委員の方にその辺りは御確認をいただくといったようなことで、また必要であれば補足資料なども提出をさせていただきまして、評価をいただいているというところでございます。

むとう委員

 こういった形で今後も続けていくおつもりですか。

永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 基本的な実施の方法は、この法律と要綱に基づいて実施をしていく考えでございますが、実施の形態につきましては、やはり工夫、改善を行っていく必要があるというふうに考えてございますので、まさに外部評価委員の皆様にもどういった方法、どういった改善が考えられるかといったような助言もいただきながら、改善に努めてまいりたいというふうに考えてございます。

むとう委員

 これまで区が行っていた評価の在り方のように、この専門家の学識経験者の方々だけではなくて、区民の一般公募委員なんかも加わっていただくような形というのは考えてはいないんでしょうか。

永田子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 これまでの検討の中では特にそのような御意見はございませんが、どのような方法が考えられるかについては検討してまいりたいと思います。

副委員長

 先ほどの答弁保留ですけれども、答弁できますでしょうか。

板垣教育委員会事務局学校教育課長

 すみませんでした。健康危機管理体制ですけれども、こちらは教育ビジョンの中で新型インフルエンザなどの新たな感染症やアレルギーに対する健康危機管理体制を強化するといったふうに位置付けられておりまして、その強化を図るという意味では今後、学校欠席者情報収集システムの有効活用、それから中学校区単位でのインフルエンザ等の感染症についての情報を即時把握して、適切な予防指導、早期対応を図っていくといったように位置付けているところでございます。

平山委員

 ありがとうございます。その健康危機管理体制というのは常時発足しているものなんですか。それとも何か有事に、例えば新型コロナとか。いや、区の健康危機管理対策本部とかあるじゃないですか。あれは本部なので、体制とは違うので、違うかなと思うんですけど、健康危機管理体制というのは常時しかれているものという認識でいいんですかね。

板垣教育委員会事務局学校教育課長

 常時そういう体制があるというよりは、そのシステムを指しています。

平山委員

 分かりました。

いでい委員

 休憩してください。

副委員長

 はい。委員会を暫時休憩します。

 

(午後1時42分)

 

副委員長

 委員会を再開します。

 

(午後1時58分)

 

 1番の報告に関しまして、他に質疑はございますでしょうか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

副委員長

 ないようですので、以上で本報告については終了いたします。

 次、2番、若者の施策に係る取組の方向性について報告を求めます。

青木子ども教育部子ども政策担当課長

 それでは、若者施策に係る取組の方向性につきまして、資料(資料3)に沿って御報告させていただきます。

 区内には教育機関が複数立地しているとともに、13から39歳の人口が区全体の約4割と多くを占めておりますが、地域との関わりを持つ人は少ない状況にあります。また、今後地域コミュニティを活性化させていくためには、地域で活躍する新たな人材の発掘が必要であり、若い世代の人材の育成が求められております。

 こうした区の状況を踏まえまして、全ての若者が健やかに育ち、持てる能力を生かして共に支えあい、チャレンジしながら成長していくことのできるまちを目指し、取組を進めてまいります。若者を取り巻く課題等を踏まえまして、今後の取組の方向性を取りまとめましたので、御報告いたします。

 1番、背景でございますが、様々な社会的背景を踏まえまして、平成22年4月に「子ども・若者育成支援推進法」が施行され、子ども・若者育成支援施策の総合的推進のための枠組み整備等が掲げられるとともに、区市町村における計画策定が努力義務とされました。さらに、平成28年2月には新たな国の大綱が策定され、全ての子ども・若者が健やかに成長し、全ての子どもが持てる能力を生かし、自立・活躍できる社会の実現を総がかりで目指すこととされ、子ども・若者育成支援施策が総合的に推進されてきました。

 2番、若者を取り巻く主な課題でございますが、こちらにつきましては別添の参考資料を御参照いただければと思います。区が認識している主な課題につきまして、各課題に関連する統計データをまとめておりまして、課題1、自己肯定感の向上と社会的孤立の防止・解消に関して、1ページから5ページにかけてデータを掲載しております。課題2、社会参加活動の推進に関しては6ページから7ページに、課題3、心身の健康と安全・安心の確保は8ページから9ページに、課題4、若者が抱えやすい悩みや課題の解消は10ページから15ページに、課題5、若者とその家族の困難の解消は16ページから17ページに、課題6、相談しやすく支援につながる体制づくりは18ページから20ページに掲載してございます。

 それでは、最初の報告資料にお戻りいただきまして、3番、取組の方向性でございますが、先ほどの課題を踏まえまして、(1)全ての若者の健やかな育成支援としまして、居場所を創出する機会と拠点の拡充や多様な体験・経験の機会の提供、社会参加や活動の機会の提供、若者特有の課題に係る啓発などに取り組みまして、若者の健やかな育成を支援してまいります。

 (2)困難や生きづらさに直面する若者の課題解決に向けた支援としまして、若者が抱えやすい生活課題の解決に受けた支援や貧困状態に直面したときの課題解決に向けた支援、社会生活に障害のある若者への合理的配慮と支援、困難を抱える家族へ向けた支援体制の構築などに取り組みまして、若者の課題解決に向けた支援を行ってまいります。

 (3)若者の成長を支える推進体制の構築としまして、若者支援に係る体制強化や理解促進、行政・地域・民間事業者・教育機関等の連携強化などに取り組みまして、若者の成長を支える推進体制を構築してまいります。

 最後に4番、今後の予定でございますが、令和3年4月頃に若者施策に係る考え方を取りまとめます。また、令和3年度に策定を予定しております基本計画と整合を図りつつ、子ども・若者施策に係る計画の策定を検討してまいります。

 報告内容については以上でございます。

副委員長

 ただいまの報告に対して質疑はありませんか。

小杉委員

 参考資料を拝見いたしました。この統計データは、明示をしているもの以外は中野区民が対象の調査ということでよろしいんでしょうか。国のデータも入っているけれども、基本的には中野区民が対象なのか。

青木子ども教育部子ども政策担当課長

 今回掲載しております統計データにつきましては、主に東京都が行っているものと内閣府が行っているものになりまして、東京都が行っているものは都全域を対象としたものになります。内閣府が実施しているものについては全国の若者を対象とした調査になります。

小杉委員

 自分が価値ある人間だと思わないという方が4割あったり、非常にショッキングなデータもあるなと思う一方で、社会の役に立つことをしたいということが7割強あるということで、これからの未来につながるものもあるなとは思いました。この取組の方向性を拝見しました。子ども・若者支援センターもできることから、具体的にはこの文書の表面にも書いてあるように地域で活躍する新しい人材の発掘が必要ということですが、何かこの方向性の先に具体的にこんなことをやるような、そういったイメージとか事例とか想定されているものがあれば教えていただければと思うんですが、何かありますか。

青木子ども教育部子ども政策担当課長

 現在も中高生事業としまして、様々ハイティーン会議などの社会参加や意見表明の事業を行っているところでございますが、こういった事業の充実を図るとともに、中高生のその後の地域社会への参画というところにつきまして、地域支えあい推進部の取組との接続も踏まえまして、検討してまいりたいと考えております。

小杉委員

 ぜひお願いします。不登校やニートやひきこもりということで、一番自治体の中でもなかなか困難なものなので、後回しにされてしまいがちの取組というふうに聞いています。私も訪問なんかをすると、高齢者がいて、そのまた子どもがひきこもりだったり、じゃないかと思われる。なかなか私も言えない中で、ただ、今回若者だけということと、40歳以上はまた別の施策になるということですけれども、前に質問で取り上げたときに、例えばひきこもりの問題になると担当の部署が四つ分かれるみたいな話で、非常にどこに相談したらいいか分からないみたいな話があったんですけども、今後は39歳以下のものは、この例えばひきこもりということであれば一本化されるということなんでしょうかね。

青木子ども教育部子ども政策担当課長

 区民を取り残しのないような、網羅していくためには重層的な施策展開が必要だと考えていまして、若者施策に関して子ども教育部で主担当として、このような形でカバーしていくとともに、他の例えば地域支えあい推進部であれば、きちんと地域の見守りという観点で広く対象者に対して支援を行っていくというところが必要になります。その上できちんと連携をして、取り残される方がいないような施策展開をしていきたいと考えております。

小杉委員

 地域支えあい推進部とともに重層的にやっていただくということで、取りこぼさないようにぜひ深めていただきたいと思っておりますので、よろしくお願いします。

平山委員

 以前に、今、中野区の組織の中で若者の所掌事項を持っているのがどこかというので、ちゃんとしたほうがいいんじゃないですかという質問を差し上げたと思うんですけど、来年度に向けてそこを何かきちんと取り入れるみたいなところというはあるんでしょうか。

青木子ども教育部子ども政策担当課長

 若者施策を中心になって進めていくという役割は、子ども教育部が主に担っていくものかなと考えておりますが、現行の組織条例、また規則等にはそういった位置付けがされていないというのが現状でございます。今検討を進めています新しい基本構想・基本計画に若者施策というのがきちんと位置付けられているところでございまして、これらの策定状況等を踏まえまして、組織的な位置付けを今後検討し、明確にしていきたいと考えております。

平山委員

 そうなってくると、基本構想・基本計画ができるまでの若者の責任を負うところはどこなのというのが曖昧になっちゃうので、私は組織の規則を先に変えちゃえばいいのにって、あのときにできればすぐ変えてほしいなと思っていたぐらいなんですよ。何でかというと、例えば自分が若者になってください。自分のことを子ども文教委員会で取り扱われているんですよ。あんまりいい気持ちをしませんよね。若者支援だと言いながら、何で子どものところで自分たちの話がされているんだろうって、38歳、39歳の方が思うかもしれない。そういう気配りもやっぱり大事なので、ちゃんと、いや、それは役所の組織上こうなっていて、皆様の支援に対する責任はこの部署にあるからなんですというふうに早くしたほうがいいと思うんですよ。なので、おっしゃっていることも分かりますけど、もろもろのことを考えると、急いで組織の条例規則を変えられたほうがよろしいんじゃないかなと思うんですけど、ぜひ御検討いただけませんか。

青木子ども教育部子ども政策担当課長

 委員のおっしゃるとおり区民に分かりやすい組織運営というのが重要になりますので、御指摘を踏まえて検討を進めたいと考えております。

平山委員

 もう一つ、若者の皆様に対する施策って、なかなか行政からの支援が感じられない世代でありますから、非常に重要なんだろうとは思うんです。他方で、中野区の中の若者って多様な方がいらっしゃって、中野区の特徴の一つというのは若い人がすぐ引っ越していくということなんです。ということは、そこに対する支援を行っても、他区に、あるいは他自治体に引っ越されていってしまう可能性もある。これはシビアな話をすると、区民全体に対するいわゆる支援の在り方、税の投入の仕方ということを考えたときに、そういうことも意識をしていかなきゃいけないと思うんです。その上で、目指されていることは私もすばらしいなと思うんですけど、そういう意味からもある一定、今まず取り組むべきことは何かということで、あまり大風呂敷を広げないで、しっかりと、例えば最初はひきこもりをされている方とか、そういった方々に対する支援に特化をしていくとか、そういうステップでの取組のほうが進め方としてはいいんじゃないかなと。さっき言ったような理由もあってそう考えるんですけど、どうでしょうか。

青木子ども教育部子ども政策担当課長

 確かに中野区、非常に流動性の高い地域特性がございます。施策を進めていくに当たって、事業によってきちんとターゲットを設定しまして、例えば困難や生きづらさに直面する若者の支援に対しては、ある程度幅広い年齢層を意識しつつ事業展開を行っていくと。一方で、健全育成の部分については、例えば中高生や大学生くらいまでを中心として想定するなど、きちんとターゲットを意識しながら施策を進めていきたいと考えてございます。

むとう委員

 この方向性についてと書いてある前段の文章のところで、「すべての若者が健やかに育ち、持てる能力を生かして共に支えあい、チャレンジしながら成長していくことのできるまちを目指し取組を進めていく」というところは大いに賛成なんですけれども、この文章のつながりで、「こうした区の状況を踏まえ」って。「こうした区の状況」というところの上に、「地域で活躍する新たな人材の発掘が必要」って。だから、何というか、健やかな成長を願って成長できるまちを目指すのはいいんだけども、その結果、理由が「地域で活躍する新たな人材の発掘」と言われちゃうと、ちょっと私、違和感があるんですよね。そのために若者がいろんなことにチャレンジし、成長していくことができるまちを目指すわけではない。個々の若者がこういった形でこの中野のまちで成長していくことができていけば、このまちっていいまちだねって。ここで何かしたいなと思うかもしれません。結果として。結果がそこに行くことはいいことなんだけれども、だけど、「こうした区の状況を踏まえ」と言われちゃうと、区の御都合でこういう政策をするのというふうに意地悪く見れば取れちゃうので、ここの書き方はちょっと工夫が必要かなと思ったんですが、いかがでしょうか。

青木子ども教育部子ども政策担当課長

 こちらのリードのところにつきましては、中野区の特徴を少し記載しております。当然若者施策を展開していく上で一番重要なことは区民の今の現状であると考えていまして、1番の背景のところに書いてありますとおり有害情報の氾濫や、あとはひきこもり等の若者に対する問題の深刻化、こういったものが、法が制定された背景としてありますし、我々としてもこういったものが前提になる課題だとは認識しておりますので、今後分かりやすい表現に努めてまいりたいと考えております。

副委員長

 ほかにございますか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

副委員長

 なければ、以上で本報告について終了します。

 次に、3番、認可保育所の開設事業者等の選定結果についての報告を求めます。

藤嶋子ども教育部幼児施設整備課長

 それでは、認可保育所の開設事業者の選定結果について御報告いたします(資料4)。

 開設予定の認可保育所及び事業者の概要でございます。施設名は、(仮称)めばえの森保育園、所在地は、東中野二丁目6番、定員は50名の予定でございます。開設する事業者のほうが、学校法人愛和学園、令和4年2月1日開設予定でございます。

 本件につきましては、認可保育所の開設事業者募集に応募のあった事業者について、事業提案書類、運営保育施設の視察及びヒアリングの結果などを総合的に評価し、選定いたしました。

 また、定員につきましては、開設当初50名でございますけれども、4歳、5歳の定員を段階的に増やしまして、最終的には66名となる予定でございます。

 報告は以上でございます。

副委員長

 ただいまの報告に対して質疑はありますか。

むとう委員

 ごめんなさい。分からないので教えてほしいんですけれども、この東中野二丁目6番という土地は、どういう土地なんでしょうか。

藤嶋子ども教育部幼児施設整備課長

 もともと駐車場のところだったんですけれども、今、土地オーナーのほうでビル、10階建ての建物を建設しておりまして、そちらの4階部分までに保育所が賃貸という形で入る予定となってございます。

むとう委員

 新築されるビルの中の1階から4階までということなわけですね。ということは、ビルの中の保育園ということで、またしてもこの保育園は園庭がないということでしょうか。

藤嶋子ども教育部幼児施設整備課長

 園庭のほうは設置する予定でございます。ただ、基準の面積には少し足りないちょっと狭い園庭になってしまいますので、代替の遊技場として徒歩6分ほどのところにございます区立の上野原公園のほうも代替園庭として指定する予定でございます

むとう委員

 じゃ、そのビルを造るけれども、1階から4階の1階の部分に園庭が、空間が面積は狭いながらも多少はある。そういうビルが造られるということなんですか。4階以上は、このビルは何になるんでしょうか。

藤嶋子ども教育部幼児施設整備課長

 計画ですと、保育所のほうは1階から4階というふうになっているんですけれども、1階はほぼエントランスというところで園庭と、あと園庭につきましては、1階部分の園庭と、2階のテラスのところは屋内園庭という形で設置しまして、合わせての形となっています。4階は保育所にはなっているんですけど、ほぼ事務スペースということで、実際保育を行うのは2階、3階部分というところになります。5階以上の部分につきましては、主に住居ということで聞いております。

むとう委員

 これから新たに造るビルということなわけですよね。ということは、保育園の中は保育園の中だけで、階段で行ったり来たりできる。わざわざ外階段だとか共有の階段を使ったりとか、そういう構造にはならない。

藤嶋子ども教育部幼児施設整備課長

 エントランス部分からエレベーターと、あと保育園のほうで利用できる階段が設置されておりまして、基本的にはほかのビルの住居部分などとは別になる形と設計しております。

むとう委員

 新たなところに保育園が入るということで、50人ということですから、当然近隣、これはどういう近隣なのか分からないんですけど、住宅街ですか。本当に子どもの声が気になる方とか、いろいろいらっしゃる中で、この場所については特に近隣の方々からは反対みたいなお声というのは全く上がらないで、スムーズにここに設置できるという状況にあるんでしょうか。その辺は御存じですか。

藤嶋子ども教育部幼児施設整備課長

 近隣の状況でございますけれども、こちらは山手通りに接しているところで、近隣は住宅もございますけれども、同じようなちょっと低層のビルなども周りにあるというようなところでございます。保育園の設置につきましては説明会のほうを開催しておりますし、また近隣個別に御説明させていただいたものを保育事業者のほうでそのときの意見などをホームページで公表して、意見があれば、そこで見ていただくというようなところもしましたけれども、保育所について特に大きな反対というのは今のところ聞いてございません。

むとう委員

 それならばよかったかなと思いますが、具体的には何回いつ説明会をして、何人ぐらいの近隣の方が参加されて、どのような意見が出されたかとかというのは、区としては把握されていますでしょうか。

藤嶋子ども教育部幼児施設整備課長

 最初に説明会を開催したのは2019年の冬というところでございます。その後ちょっと新型コロナとかいろいろございますので、ホームページに意見集約という形で、近隣のほうを個別に説明させていただいて、集約したのが今年の夏頃というところでございます。1回目の説明会のときの主な意見は今ちょっと手元にございませんけれども、夏、意見を集約させていただいたときにつきましては、特段大きな問題とか、そういったところはなかったというふうに聞いています。

むとう委員

 近隣、どの辺りの範囲で、ここにこういう保育園ができますよというお知らせは行き渡っているんでしょうか。

藤嶋子ども教育部幼児施設整備課長

 基本的には設置予定地の隣接するブロックのところに、説明会のお知らせですとか、ホームページの公表のお知らせですとか、そういったものを配布させていただいているところでございます。

むとう委員

 以前にこの子ども文教委員会にも保育園の新設をめぐって陳情が出ておりました。そんなこともあるので、静かな住環境で隣に保育園が来るということは、やっぱり生活環境が大きく変わりますので、保育園そのものに理解があったとしても生活環境は変わっちゃうから、やっぱり丁寧な説明、できてからトラブルにならないように新設については慎重に、保育園を増やしたいというお気持ちは分かるけれども、そういう中でもやっぱりより丁寧にやっていただけることをお願いしておきたいと思います。お願いします。

副委員長

 他にございますか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

副委員長

 他になければ、以上で本報告について終了します。

 次、4番、債権の放棄について。

滝浪子ども教育部子育て支援課長

 債権の管理に関する条例に基づく債権放棄について御報告申し上げます(資料5)。

 なお、本報告につきましては、総務及び各所管委員会で同一の資料により報告させていただいております。本委員会所管におきましては、表の1番目と2番目、一時保育事業自己負担金及び学童クラブおやつ代でございます。私からは、1番目の一時保育事業自己負担金について御説明申し上げます。

 平成21年度に発生いたしました一時保育事業自己負担金で、1人2件分で1万2,900円でございます。令和2年度に時効が完成した債権で、債務者に履行請求いたしましたが、履行の見込みが立たないため、令和3年1月14日に債権放棄をいたしました。

 私からの報告は以上でございます。

細野子ども教育部育成活動推進課長

 それでは、引き続きまして、学童クラブおやつ代につきまして御説明させていただきます。

 平成21年、22年度分で学童クラブのおやつ代に未払いがございました。お一人で15件とあるのは、合計で15か月分ということでございます。債権の額は1万8,750円。令和元年、2年度に時効が完成した債権で、債務者に履行請求をいたしましたが、履行の見込みが立たないため、令和3年1月15日に債権放棄をさせていただいたものでございます。

 私からは以上でございます。

副委員長

 ただいまの報告に対して質疑はありませんか。

むとう委員

 時効が来てしまう前に一体どういう請求をしてきていたかということが問題かと思うんですけれども、それぞれ時効前にどういう請求をしてきていたのかというところの御説明をお願いいたします。

滝浪子ども教育部子育て支援課長

 一時保育事業自己負担金につきましては、平成22年度以降、毎年1回ずつ文書により催告をいたしましたが、納付がございませんでした。令和2年度には区外転居をしておりましたが、居住地に訪問いたしまして、居住を確認いたしました。しかし、不在のため連絡票を投函いたしましたが、返答がなかったものでございます。

細野子ども教育部育成活動推進課長

 おやつ代のほうでございますが、平成22年より催告書を毎年1回から2回送付をしていました。その後転居されまして、住所地をつかめない時期がしばらくございまして、最終的に平成25年9月には区外の遠方に転出されたということが分かりました。その後も催告書自体はお送りさせていただいたところでございますが、令和2年11月に最終的な催告書を送付して、そこまで収納の意思、連絡がないので、収納の見込みがないというふうに判断させていただいて、債権放棄をさせていただいたということでございます。

むとう委員

 個人情報にはなりますけれども、それぞれやはり本当に悪質ではなくて、経済的にお困りでどうしても払えなかったという御事情なのか、何かただ文書で請求され、偶然訪問されてもいなかったことで逃げ切れちゃうというのは、悪質であるとちょっと許せないかなと思うので、やっぱりそれぞれの御事情まで踏まえた上で致し方ないということだったのかどうかというのは、何かはそれぞれ把握されているんですか。特におやつ代については15か月分ですから、こんなにたまらないうちに、今どういうシステムなんでしょうか。1か月ごとにおやつ代は引き落としになっているんでしょうか。どうして15か月もたまっちゃったんでしょうか。やっぱりたまっちゃうとなかなか払えないので、ここもどうなっているのかなと。もう少しお二人とも説明を補強してください。

滝浪子ども教育部子育て支援課長

 一時保育事業につきましては、それ以前にも御利用がありましたが、その際は納付をいただいてございました。この2か月分につきましては、1回目の納付期限の後に区外転居をされてしまい、2か月分が未納になっているというところでございます。

細野子ども教育部育成活動推進課長

 おやつ代は今とシステムが違いまして、今は学童保育料の中に含んでいてという形ですが、この時点では毎月1,250円をお支払いいただくということでした。それがずっと納期限を守っていただけないので、その期限の翌月に督促状を出させていただいて、それがずっとなかったので催告書を送付する。それがずっと続いたんですが、その後については年に1回から2回催告書をさらに送付していた。そういったことをしていることがあったんですが、その後、住所地が不明になり、住所の調査に時間を要し、遠くのほうに転出されてしまって、なかなか困難なケースになってしまったということでございます。

 そして、個人情報ということでもございますが、当時の職員からの聞き取り状況によりますと、御本人様がなかなか難しいケースで、子ども家庭支援センターの対応するケースでもあったというふうに伺っております。

むとう委員

 じゃ、学童クラブのことについては分かりましたけれども、こちらの一時保育のことについては、その御事情というのもある程度個人情報ですが、把握はしているんでしょうか。

滝浪子ども教育部子育て支援課長

 御家族でいらっしゃるということは承知しておりますが、それ以上のことは特にございません。

むとう委員

 分かりましたけど、公のサービスですからね。中野区はサラ金ではないから取り立てるということは、やっぱりそれは違うというふうに思うんだけれども、それぞれの御事情というところも踏まえて、ある程度は踏まえた上で致し方ないという部分もあっても仕方がないかなと。あってはいけないんだけれども、税金だからね。ちょっとは、私の中では致し方ないかなという部分も含めて、公的サービスかなというふうにはちょっと私は感じているんですけれども、やっぱりそうではなくて、悪質極まりないというようなことは、あってはならないと思うんです。お金があるにもかかわらず、払わないで引っ越して逃げ切っちゃおうなんてね。そういうことはやっぱり避けていただかないと、皆さんの区民の苦しい中から納めてくださる税金で区役所が運営されているわけですから、誰かがこれをかぶるわけですからね。やっぱりそれはあってはならないことなので、もうちょっと丁寧に御事情も踏まえる中で対応というのも、忙しくてなかなかそこまでできないのかもしれませんけれども、現場ではちょっと努力してほしいかなというところをお願いしておきます。

副委員長

 じゃ、要望ということで。

吉田委員

 今のやり取りで理解ができなかったので私も聞きますけど、そもそも一時保育のほうは、困窮者であれば、いろいろ減免とかがあるわけですか。そもそも払わなきゃいけなかったというのは、そういう減免の対象でない方ということですか。

滝浪子ども教育部子育て支援課長

 この方は、先ほどもお伝えしましたが、それ以前の利用については納付がございましたので、特にそういう減免の対象とかではございません。

吉田委員

 時期的にも平成21年度分て随分大昔なんですけど、時効が完成するなんていうところまで対処しないというのはちょっと考えにくいんですけど、再発防止措置というのはどういうことを考えているんですか。

滝浪子ども教育部子育て支援課長

 時効が完成するまで待っているのではなく、先ほども申し上げましたが、毎年のように催告をし、電話連絡がつく方には電話連絡をし、訪問できるところには訪問して、納付をお願いしているところでございます。

細野子ども教育部育成活動推進課長

 催告の仕方は同様でございます。そして、先ほど委員から減免のことを問われていたんですが、おやつ代のほうにも減免の取扱いは、この当時ですけど、この当時はございまして、生活保護世帯や住民税非課税世帯のおやつ代免除はあったんですが、この方はそこには該当していなかったということではございました。

吉田委員

 改めて確認しましたけど、要するに支払い能力があって、区としてこういう人は負担を軽くしなきゃいけないという対象じゃない、要するに経済力がある程度あるという方々だという認識をしました。その上で、おやつ代のほうは今、学童クラブの全体の費用に入っているから、こういうおやつ代のみ払ってもらえないというような仕組みとは変わったということでいいのかというのは、まずそちらについてお聞きしますけど、両方にお聞きしたいのは、例えば差押えとか法的措置が取れるのに取らなかったのか教えてください。

細野子ども教育部育成活動推進課長

 制度でございますが、現状は保育料が5,600円で、その中におやつ代を含むということなので、同様のことは、おやつ代のみが滞納になるということはないんですが、逆に言えば保育料が滞納となる可能性はあります。こちらにつきましては基本、口座振替をお願いしているところですが、口座が落ちない場合や未納である場合につきましては、その速やかな催告に努めているところでございます。

小田子ども家庭支援担当部長

 差押えの件について、私債権ですので、裁判所に訴えて債務名義を取れば可能性があるかとは思いますけれども、今までこれらのものにつきまして、そのような取扱いは、区としてはしていないというふうに承知しております。

吉田委員

 なぜですか。

小田子ども家庭支援担当部長

 区の様々な私債権に関しましては、庁内で債権を管理する会議体というものを持ってございます。その中で判断をした中での対応であろうというふうに承知してございます。

吉田委員

 いや、その判断が理解できないと言っているんです。

小田子ども家庭支援担当部長

 実際裁判所に申立てをして債務名義を取るということは、それに係る様々な費用ですね、それは多くかかろうかというふうに判断してございます。金額等によりましては当然裁判所にかけてやるものもございますが、少額の債権であるということと、その間様々督促をしたり、催告をしたり、また訪問等をしながら、徴収につきましては努力をした上で時効を迎えたというようなものでございますので、今回このような形で債権の放棄ということで御報告をさせていただいているというところでございます。

吉田委員

 これね、最初に聞いたのは、困っている人ですかと聞いた。困っている人ではなさそうだと。つまり、支払い能力があるのに払わなかった人だと。そして、その人たちに支払わないから、一生懸命催告をしたけれども、額が少ないから時効まで逃げ切れば、逃げ切ったと。区民であるなしに関わらず、世の中の人にこれが知れると、額が少なければ、区は裁判費用をおもんぱかって訴えないから、逃げ切れますよと。これが公知になっちゃうわけですよ。そうじゃなくて、一罰百戒じゃないけれども、おかしなことをやったら、多少費用のほうが上回っても平等の原則、あるいは税の使途について適切に執行しますという観点から、ちゃんと取りに行くんですよということをきちんと確立してね。そうすると、ごね得とか逃げ得とか、そういうことはやっぱり公にはできないんだなというふうにしたほうが、私は今後の類似の行為が抑止されるという意味において、この1件の裁判費用だけじゃなくて、今後同じような事件が起きないという観点で、ちゃんと取立てをするべきだ。こういうことも考えるべきだと思うんですが、そういうことをちゃんとこの債権の放棄などに関わって全庁的にいろいろ考えるときに、きちんと提起していただきたいんですけど、いかがですか。

小田子ども家庭支援担当部長

 委員御指摘のようなことは当然区としては踏まえて対応していることでございまして、今回の債権の放棄につきましても様々判断を加えた上で、このような御報告をさせていただいているところでございます。例えば住民税なんかは国税徴収法のほうで差押え等をかけられますが、担当のほうが一生懸命催告等をしても転居等で取り切れない場合には当然時効に係る場合もありますし、不納欠損に係る場合もありますので、いわゆるそっちは公債権ですけども、そういうものもあります。区としては様々努力を重ねた上で、このような放棄に判断としては至ったところでございます。

吉田委員

 この判断に至った経緯は聞いたけど、その判断に至った経緯がおかしいと言っているわけ。それを、いや、それも考えて判断していますと。それがおかしいと言っているわけですよ。それを改めて議会でこのように指摘されているから、区のいろいろ考えてやっていますよと言っていることが議会から見て、この債権放棄というのはおかしいんじゃないのと、こういう意見があった。ちゃんとそれについて検討してくださいと。再発防止措置については、おやつ代のほうについては制度が変わったという理解をしました。一時保育の自己負担金、こちらについて再発防止措置について答弁がないんですが。

滝浪子ども教育部子育て支援課長

 これまでの債権の発生を踏まえて、今は翌月に前月分の一時保育のお金を請求してございますので、支払いがない場合はすぐに御連絡をして、お支払いがないので、お支払いをしていただくようにと連絡をしているところでございます。

吉田委員

 来年、時効が完成する可能性がある同様の案件は何件ずつありますか。(「休憩してください」と呼ぶ者あり)

副委員長

 委員会を休憩します。

 

(午後2時40分)

 

副委員長

 委員会を再開します。

 

(午後2時43分)

 

滝浪子ども教育部子育て支援課長

 平成23年度に発生した債権は1件ございます。

副委員長

 育成活動推進のほうは分かりますか。

細野子ども教育部育成活動推進課長

 確認をさせていただきたいので、少しお時間をいただきたいと思います。

副委員長

 答弁保留といたします。

吉田委員

 るる聞いたのは、要するに支払い能力がある人にはきちんと適正に支払ってもらわないと公平性が担保されないので、それは制度を変えるか、あるいは基本の制度の中で適切に差押えとか取立てをするとか、要するに逃げ得、ごね得がないようにしてください。今の制度だと起きていますから、今の制度で万全に図った結果こうなっているから、放棄を議会で認めてください。今回認めるけれども、今後はこういうことが続かないようにしてくださいという要望です。

副委員長

 他に質疑はございますか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

副委員長

 それでは、債権の放棄についての報告は答弁保留がございますので、一旦保留にしまして、次、5番、東京都出産応援事業の概要についての報告を求めます。

青木子ども教育部子ども政策担当課長

 東京都出産応援事業の概要について御報告申し上げます(資料6)。

 新型コロナウイルス感染症拡大の影響下において、子どもを産み育てたいと考える家庭に対して育児用品などを提供することで、経済・生活の支援を行う「東京都出産応援事業」を東京都が行いますので、概要について御報告いたします。

 事業の対象者は、令和3年1月1日から令和5年3月31日に出生した子どもを持つ家庭で、基準日に子どもを含め住民登録が都内にある世帯でございます。基準日は記載のとおりです。子ども一人当たり10万円分の育児支援サービスや育児用品を提供することで支援を行います。東京都の事業開始日は令和3年4月1日でございます。

 中野区が行う主な業務は二つです。一つは、基準日に基づく対象世帯の抽出、データ管理、もう一つは、専用ウェブサイトへのアクセスに必要なIDとパスワードが封入封緘された封筒を対象世帯へ配布することです。5月以降の発送に向けて準備を進めてまいります。

 東京都の事業ではございますが、新生児の住民登録が区市町村に提出されることから、東京都と区市町村が事業委託契約を結んで事業を実施することを予定してございます。

 御報告は以上です。

副委員長

 ただいまの報告に対して質疑はありませんか。

中村委員

 御報告ありがとうございます。これは東京都の事業なので、中身については区として把握できているところだけ教えていただければと思うんですけれども、子ども一人当たり10万円分の育児支援サービスや育児用品の提供とあるんですけれども、これは今、中野区で行っているかんがるー面接のときにお渡しするような子ども商品券みたいなもので使えるようなサービスと類似なものになるのか、それとも東京都で、これは多分ウェブサイトにアクセスして、そこから商品との変換をして、10万円を一気に使うのか、個別に使うのかよく分からないんですけれども、そうやってやっていくんだとは思うんですけど、そこら辺の中身というのは区としては把握しているんでしょうか。

滝浪子ども教育部子育て支援課長

 それぞれ育児サービスだったり、衛生用品ということは聞いてございます。ただ、その金額につきましては様々、5,000円から10万円相当のものということで、いろいろかなと思ってございます。

中村委員

 いろんなサービスが使えればいいなと思っているんです。せっかく10万円分いただけるわけじゃないですか。であれば、やっぱり子育てで必要なものだったりとか、必要なサービスってあって、産後ドゥーラだったりとか、そういう中野区の産後ケアだったりとかというところも使えたらいいなと思っているんですけど、そういったところは含まれているのか。ちょっとそこら辺が知りたかったんですけど。

小田子ども家庭支援担当部長

 現在区で把握している状況でございますが、商品は大体200点以上で、事業期間内に入れ替えなどを行う予定だそうです。商品の価格帯は5,000円から10万円相当で、家事・育児サービス、乳幼児衣料品、育児消耗品、育児生活支援品、おもちゃ、育児日用品、多胎児用品などということで、東京都のほうからは示されているところでございます。

中村委員

 分かりました。いろいろなバリエーションとかがあるのであればよかったんですけど、東京都の事業なので、どこまで区が物を言えるかというのは難しいところではあるんですけれども、ぜひそれは使いやすいものにしていただけたらいいなというふうに思っています。私からも都議には伝えたいなとは思っています。

 それから、区の対応状況の業務のところで、②番で、アクセスに必要となるID・パスワードの対象世帯への配布業務というところで、先ほど封入郵送というふうにおっしゃって、発送してお送りするというふうにおっしゃっていたんですけれども、例えば出生届のときにそのIDとパスワードをお渡しするとか、何か工夫できないのかなと思ったんですけど、それは封筒で印刷したものを送る必要があるんですか。東京都のルールの中でそういうものがあるのか、それとも出生届を出したときに確実に分かるわけじゃないですか。そこでのやり取りでできないのかなとちょっと思ったんですけど、そこら辺はいかがですか。

滝浪子ども教育部子育て支援課長

 4月1日以降であれば、その世帯がお子様も含めて中野区であればよろしいんですが、それ以前につきましては出生日及び4月1日が都内であり、そこの居住区市町村で配布ということになっておりますので、手渡しも場合によっては可能かと思いますが、今のところは郵送で対応することを検討してございます。

小田子ども家庭支援担当部長

 このギフト券が10万円の金券だということで、取扱いについては丁寧な取扱いが必要かと思っております。ただ、東京都のスキームの中では、例えばこんにちは赤ちゃん訪問等で持っていくことも可能であるとは言われております。区としては、ある意味きちんと出産された御家庭に届くような形のスキームで考えていきたいというふうに思っております。

中村委員

 ここに出生後おおむね3か月以内に配布ってあって、やっぱり物入りだったりとか、一番こういうサービスを使いたいので、生後2か月以内だったりとかするわけじゃないですか。なので、なるべく早くその御家庭に届くようにぜひ工夫をしていただきたいなというふうに、これは要望とさせていただきます。

小杉委員

 単純な話ですけど、1の(2)の基準日が二つある。この意味がよく分からないんですけども、どういったことなんでしょうか。

滝浪子ども教育部子育て支援課長

 基準日の①につきましては、既に生まれている、今年の1月1日から3月31日までに生まれ、かつ、この事業自体が東京都では4月1日開始ですので、その基準日にも都内にいた方が対象になっているというものでございます。②番目は4月1日以降なので、来年度の事業ですので、その出生日時点で都内にいた方が対象になるということでございます。

吉田委員

 この10万円の商品券、サービス券。僕は都議のときは、月に20万円都は出せと言っていたし、区でも2万、3万円出してくれと思っているから、これは大歓迎なんですけれども、ID・パスワードの対象世帯への配布業務って、わざわざこういう業務をやるというのは、マイナンバーをうまく活用して、何か重複するようなことがないようにはできないんでしょうか。

滝浪子ども教育部子育て支援課長

 マイナンバーを活用してというのは、すみません。もう一度意味をおっしゃっていただいてよろしいでしょうか。

吉田委員

 だから、マイナンバーというのは、要するに国民全部にナンバーをあてがわれているわけですよ。それを管理できる。中野区もマイナンバー、区民については一応管理する自治体なわけですよね。それで、出生する子どもについてもマイナンバーというのはそれぞれ振られていくわけですよ。わざわざ新しくIDとパスワードというのを、これを区から、区で配布業務をするんですよね、区の対応として。そういうことをわざわざするぐらいだったら、マイナンバーを活用してこの全ての、10万円にも当たるサービス券ですから、IDの管理、パスワードの管理も含めてやったほうがよろしいんじゃないんですかという質問ですけど。

小田子ども家庭支援担当部長

 IDとパスワードを振るのは、東京都のほうで付番します。それが封筒に入った形で区のほうに送られてきます。区のほうでは、出生届を確認できたお子さんの世帯にそれをお送りするという作業でございます。

吉田委員

 じゃあ、区はただの郵便屋みたいなそういう事業。じゃ、都が自分でやりゃいいのにね。分かりました。じゃ、結構です。

むとう委員

 当然のことながら都の事業だから、これに関わる事務費は全て都費ということでよろしいですか。およそ幾らでしたっけ。補正予算にあったかな。幾らでしたっけ、改めて教えてください。

滝浪子ども教育部子育て支援課長

 これは東京都と事業委託を契約して結びますので、全額東京都の費用になりますが、金額についてはこれからでございます。

むとう委員

 これからお子さんを産もうとしている方、産んだ方ですから、お若い方というふうには思いますけれども。だから、私のような人はいないんだと思いますけれども、ウェブサイトへのアクセスが可能でない方は、つまり、これはもらえないということですか。

滝浪子ども教育部子育て支援課長

 インターネット環境が整っていない方につきましては、東京都のほうで紙カタログの配布を検討しているということを聞いてございます。

むとう委員

 じゃ、当然のことながら、お知らせの中にはその手段も一緒に書かれて、同封されると思っていていいんですね。

滝浪子ども教育部子育て支援課長

 東京都の説明ではそのように聞いてございます。

副委員長

 よろしいですか。(「委員長、ちょっと休憩してください」と呼ぶ者あり)

 委員会を休憩します。

 

(午後2時56分)

 

副委員長

 委員会を再開します。

 

(午後2時58分)

 

 他に、質疑はありませんか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

副委員長

 それでは、ただいまの本報告につきまして終了いたします。

 3時近くになりましたので、3時20分まで委員会を休憩をいたします。

 

(午後2時58分)

 

副委員長

 委員会を再開します。

 

(午後3時25分)

 

 休憩中に御確認いただきましたとおり、育成活動推進課長から4番の報告に関する発言について、発言の一部を訂正したいとの申出がありました。この訂正を許可することに御異議ありませんか。

 

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

 

副委員長

 御異議ありませんので、発言の訂正の申出を許可することにいたします。

 続けて、育成活動推進課長、先ほどの答弁保留についてお願いをします。

細野子ども教育部育成活動推進課長

 先ほど吉田委員の質疑に対しまして、答弁保留いたしまして大変失礼いたしました。おやつ代の平成22年分の未納で現在も残っているということにつきましては、人数は3人で、合わせまして20件分、20か月分ということでございます。

吉田委員

 時効にならないように御努力をお願いしたいと思います。

副委員長

 他に、質疑はありませんか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

副委員長

 それでは、こちら、4番の報告を終わります。

 では次に、6番、児童相談所開設予定日の変更について報告を求めます。

半田子ども教育部児童相談所設置調整担当課長

 それでは、児童相談所開設予定日の変更につきまして、資料(資料7)に沿って御報告申し上げます。

 子ども・若者支援センター分室工事につきましては、令和3年12月末としていた竣工時期が2か月程度遅れる見込みとなりました。工事の遅れに伴い、令和4年2月1日としておりました児童相談所機能の開設日につきまして、令和4年4月1日以降とすることといたしました。なお、開設日につきましては、子ども・若者支援センター分室の竣工時期が判明した後、東京都と協議の上、決定する予定でございます。

 御報告は以上でございます。

副委員長

 ただいまの報告に対して質疑はありませんか。

むとう委員

 工事の遅れの原因は何でしょうか。

半田子ども教育部児童相談所設置調整担当課長

 こちらは分室の工事のほうですけれども、工事の途中で地盤の改良を行っておりますけれども、こちらの地盤改良土のほうにアスベストが含まれていることが判明いたしまして、こちらの処分に係る調整に時間を要したため、工事が遅れることとなったものでございます。

むとう委員

 そのことによってまた建設費にプラスとか、何か変更もあったんですか。

半田子ども教育部児童相談所設置調整担当課長

 工事につきましては、先ほど申し上げたとおり、まだ工事の竣工時期は確定しておりませんけれども、工期が延びること、また処分に係る費用、そういったものが必要になりますので、工事費のほうは若干増えるような予定になっております。経費の積算につきましては、今取り急ぎ総務部のほうで行っておりますので、分かり次第また改めて議会のほうに諮りたいというふうに考えております。

小杉委員

 2か月ずれるということですが、児童相談所設置自治体として行うべき事業があると思うんですが、それも全部2か月ずらして次々年度の活動になるということですか。それとも予定どおりやるものもあるということでしょうか、どうでしょうか。

半田子ども教育部児童相談所設置調整担当課長

 いわゆる児童相談所設置市事務につきましては、児童相談所の設置後に中野区のほうで行うものでございます。今回児童相談所の開設が遅れることに伴いまして、設置市事務につきましても併せて遅れるということになります。

小杉委員

 じゃ、この間、予算案の審議がされましたけども、今のところの予定だと補正予算とかで落とすことになるんですが、いつ頃、何か見通しとかありますか。

半田子ども教育部児童相談所設置調整担当課長

 委員御指摘のとおり児童相談所に係る経費につきましては、令和3年度は執行する予定はないということになりました。減額補正につきましては企画部とも相談の上、できるだけ早い段階で行いたいというふうに考えてございます。

副委員長

 よろしいですか。他に質疑はございますか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

副委員長

 質疑がなければ、以上で本報告を終わります。

 指導室長のほうから発言を求められておりますので、お願いをいたします。

宮崎教育委員会事務局指導室長

 すみません。先ほどの答弁で修正をさせていただきたいと思います。1番の報告の中で、先ほどむとう委員のほうから、中野区教育委員会の権限に属する事務の管理及び執行の状況の点検及び評価の評価委員さんがどんな方なのかということで御質問をいただいたところでございますが、その中で和泉委員のときに区内在住ということを申し上げましたけれども、すみません。現在は区内在住ではございませんので、そこを訂正させていただきます。

副委員長

 皆様、よろしいでしょうか。

 

〔「はい」と呼ぶ者あり〕

 

副委員長

 ありがとうございました。

 では次に、7番、子ども・若者支援センター等複合施設の愛称募集について報告を求めます。

半田子ども教育部児童相談所設置調整担当課長

 それでは、子ども・若者支援センター等複合施設の愛称募集につきまして、資料(資料8)に沿って御報告申し上げます。

 区では、旧第十中学校跡地に子ども・若者支援センター等複合施設を開設するための準備を進めているところでございます。子ども・若者支援センター等複合施設につきまして、広く区民から親しみやすい施設とするため、愛称を募集いたします。

 初めに、1、対象施設は、子ども・若者支援センター、教育センター、中野東図書館の複合施設でございます。

 続きまして、2、募集期間につきましては、令和3年4月5日から5月7日までを予定しております。

 3、募集方法につきましては、区ホームページ、区報及び区立小・中学校へのチラシ配布を予定しております。チラシの案は別添資料のとおりでございます。後ほど御覧いただければと思います。

 4、応募資格につきましては、中野区在住または在勤・在学の方を予定しております。

 5、選考方法につきましては、区内部に選定委員会を設置し、審査を行います。なお、採用された方には図書カード1万円分を贈呈する予定でございます。

 最後に6、公表でございます。令和3年第2回定例会で報告した後、区ホームページ及び区報等で公表いたします。

 御報告は以上でございます。

副委員長

 ただいまの報告に対して質疑はありませんか。

平山委員

 公募の際に、今回図書カードですけど、同様のことってこれまでもあったように記憶しているんですね。これって基準はあるんですかね。

半田子ども教育部児童相談所設置調整担当課長

 区の中で愛称募集につきまして、こういった場合に例えば図書カードを幾らですとか、そういった決まりが区として統一のものがあるわけではございません。今回は他の自治体等を参考に、こういった形での愛称募集をさせていただくものでございます。

平山委員

 じゃ、時々あるのはそのたびごとに判断をされているということになるんですかねって半田課長に聞くのもなんなんですが、今回もそういうことだったということですよね。なるほど。分かりました。

 もう一つだけ。どうして図書カードなんですか。区内共通商品券では駄目だったんですか。

半田子ども教育部児童相談所設置調整担当課長

 商品券についても検討はいたしました。他の自治体では商品券をこういった形で贈呈している自治体もあるというのも確認をいたしましたけれども、そういった自治体でも例えば高校生以下ですとか、中学生以下の方が選ばれた場合には図書カードというケースが多かったということが、こちらのほうでお調べしたときにありましたので、今回、区立小・中学校のほうにチラシを配布するということもございますので、図書カードということで統一という形でさせていただくものでございます。

平山委員

 私も、図書カードということは児童・生徒を対象に意識しているんだろうと思いながらも、一応広く募集されるんですよね。一般の区民が申し込んでもいいわけですよね。だから、区内商品券にしておいて、場合によっては図書カードという対応もできたんじゃないんですか。だから、それは何でなのかなと。要は、コロナ禍の中で区内商店て御苦労されていらっしゃるわけじゃないですか。だから、そういうところに少しでもお役に立つということを考えると、そういう選択もありだったんじゃないのかなと思うんですけど、そういう意味でお伺いしているんですけど、どうですか。

半田子ども教育部児童相談所設置調整担当課長

 委員御指摘のとおり商品券という形で、例えば小・中学生の場合には図書カードといった形での選択肢もあるかとは思いますけれども、今回は先ほどの答弁の繰り返しになりますけれども、小・中学校にチラシを配布するということもございますし、区民の皆さんも同じ形で図書カードということで募集をさせていただくものでございます。

平山委員

 図書カードだと区外でも買えちゃうんですよ。今、中野区のいわゆる商店が置かれている状況というものを考えていただきたかったなと思ったので、お尋ねをしただけです。次回以降もそういったことについてぜひ御配慮をいただければなと思います。要望でいいです。

吉田委員

 今、平山委員から非常にすばらしい御提案があって、私もそれに賛成です。商品券を差し上げるということにして、ただし、未成年の場合は図書カードといたしますみたいなお取扱いをしていただけるといいなと私も思いますので、一応付言します。

副委員長

 じゃ、要望でよろしいですか。

吉田委員

 要望で。

副委員長

 分かりました。

むとう委員

 今のところの下に括弧して、複数人から、同一名称の応募があった場合は抽選としますって書いてあるんですが、これまでもこういう形だったんでしょうか。愛称募集で同じ名前を提案しちゃうというのはそんなにあることなんですか。自分が提案した名前が採用されたけれども、複数いたから何ももらえなかったというのはちょっと気の毒かなと思うんですが、今までもこういう形でしたか。

半田子ども教育部児童相談所設置調整担当課長

 中野区のほうで最近ですと、例えば南部すこやか福祉センターとかで愛称募集をしておりますけれども、こちらのほうはこういった形で商品券とか図書カードをお配りしておりませんので、他の自治体の例という形になりますけれども、そういった場合には委員のおっしゃるとおり、例えば5人でしたら5人で分けるとか、そういった例もございます。ただ、場合によって人数が多い場合には、1人当たりの金額が少なくなってしまうということもございますので、今回は一応抽選という形で募集させていただくものでございます。

むとう委員

 そんなにこだわるわけでもないんだけれども、何か気の毒かなとちょっと思うので、同じ名前の提案てあるのかな。偶然一緒になっちゃうこともあるかもしれないけれども。で、その抽選て誰がするんですか。例えば5人いましたといったら、5人来てもらって自分たちでくじを引いてもらうんですか。事務局が勝手にくじを引くんですか。どういうふうに抽選するんですか。

半田子ども教育部児童相談所設置調整担当課長

 抽選につきましては、こちらに選定委員会を設置すると書いてございますけれども、こちらの選定委員会の中で抽選を行いたいというふうに考えてございまして、区民の方に直接御参加いただくとか、そういったことは想定しておりません。

いでい委員

 今、様々な施設で愛称ということで募集をされて、決定をされているんですけども、区民の皆さんの中にはそれが認知されているのかいないのかというのは、私たち議会側としてもちょっとどうなのかなという疑問が残るんですよね。この愛称を募集することというのはどういった狙いがあるんですか。私は子ども・若者支援センター等複合施設のところで全体的に愛称を募集するよりも、もうちょっと分かりやすいものになるとなると、また駄じゃれ的なものになるじゃないですか、絶対。絶対そうですよね。それが悪いと言っているんじゃないんですよ。それをやることによって分かりにくくなる場合もあったり、区としては愛称をつけて募集しますよというのでいいんですけど、それはどうなのかなというのがあるんですよね。でも、一方では、子どもたちからいろいろ応募されたときには、私が選んだ、また、この名前をつけるときにチャレンジしたということは、すごく思い出としてはよかったりもするので、その狙いについてちょっと教えていただきたいなと思うんですけど。

半田子ども教育部児童相談所設置調整担当課長

 委員御指摘のとおり、愛称につきましては区民の方に覚えていただくというのがなかなか難しいというところも実態としてあるかというふうには、こちらも問題のほうは認識しているところでございます。ただ、今回、子ども・若者支援センター開設に当たりまして、特にお子さんですね。児童相談所の開設も控えているわけですから、そういった形で今回、区立の小・中学校へのチラシの配布をさせていただきますけれども、まずはこういった施設があるということを区民の方にお知らせしたいということが一つでございます。愛称につきましては、選ばれた後になりますけれども、できるだけ区としても区民の方に伝わるような形で使用していくような形で、区民の方にこういった子ども・若者支援センター、児童相談所という相談機関があることをお知らせして、何かあったときにはいつでも相談できるということを区民の方にお知らせしたいなというふうに考えているところでございます。

副委員長

 よろしいですか。ほかにございませんか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

副委員長

 なければ、以上で本報告について終了いたします。

 次、8番、子ども・若者支援センターで実施する若者支援事業について報告を求めます。

半田子ども教育部児童相談所設置調整担当課長

 それでは、子ども・若者支援センターで実施する若者支援事業につきまして、資料(資料9)に沿って御報告申し上げます。

 区では、令和3年度開設予定の子ども・若者支援センターにおきまして、社会生活への適応に課題のある若者とその家庭に対して、本人と家族の状況を総合的に把握し、段階的に自立につながる支援のコーディネートを実施する若者支援事業を実施いたします。

 初めに、1、対象者につきましては、区内在住の義務教育終了後から39歳の若者で、就学や就労などに課題を抱えている者及びその家族を予定してございます。

 続きまして、2、事業内容でございます。(1)相談支援につきましては、本人及び家族の悩みや心配事、要望などを聞き取り、他人や社会との関係が再構築できるよう助言・支援を行ってまいります。(2)多機関連携でございます。すこやか福祉センターや学校、医療機関などと連携し、多面的な支援を行うとともに、中野くらしサポートや地域若者サポートステーションとも連携しながら、自立に向けた就労支援を行ってまいります。(3)若者の実態把握でございます。社会福祉協議会やNPO等と情報交換を行い、若者が抱える課題についての実態把握を行い、若者支援事業に反映してまいります。

 3、事業の実施方法につきましては、子ども・若者支援センターに配置する常勤職員及び会計年度任用職員により実施してまいります。

 最後に、今後のスケジュールでございますが、令和3年11月29日の事業開始に向け、事業内容のさらなる検討、関係機関との意見交換等を行ってまいります。

 御報告は以上でございます。

副委員長

 ただいまの報告に対して質疑はありませんか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

副委員長

 質疑がなければ、以上で本報告について終了いたします。

 次に、9番、採択された請願・陳情及び主な検討事項の処理状況について報告を求めます。

塚本子ども教育部、教育委員会事務局子ども教育施設課長

 では、採択された請願・陳情及び主な検討事項の処理状況について御報告いたします(資料10)。

 陳情の件名は、平和の森小学校新校舎の早期建設・完成についてでございます。平成30年第4回定例会において採択されたものでございます。

 こちら、資料の表でございますが、中ほどにございます陳情の主旨でございますが、平和の森小学校新校舎について、まず1点目に、2023年4月からの供用開始を強く求める。2点目に、新校舎の設計に当たっては現場の意見をよく聴取し、細心の注意を払うこと。3点目として、多数の児童が安全にのびのびと屋外活動ができる教育環境を整備することでございます。

 処理状況といたしましては、新校舎の建設予定地に存在してございます旧中野刑務所正門、これにつきましては移築を行い、旧法務省矯正管区敷地の西側において保存及び公開を行うとの方針が示されたところでございます。これを受けまして、令和3年度より平和の森小学校新校舎の基本計画策定作業に着手してまいります。新校舎の供用開始時期につきましては、令和9年度、2027年度でございますが、こちらを見込んでいるところでございます。

 報告は以上でございます。

副委員長

 ただいまの報告に対して質疑はありませんか。

小杉委員

 これは公表のみでしたか。陳情者への通知とかというのもされるものなんですかね。

塚本子ども教育部、教育委員会事務局子ども教育施設課長

 特にそういった取扱いというものはないところでございます。

小杉委員

 じゃ、議会に報告をしているというだけですね。特に法令とか条例はこういう決まりがあって、そういった仕組みは特にないということですよね。

塚本子ども教育部、教育委員会事務局子ども教育施設課長

 今回こちらの議会のほうに御報告しているのは、年に1回、陳情及び請願等の処理状況については定期的に御報告をするという、そういった取扱いの中で今回も御報告をさせていただいているものでございます。

副委員長

 他にございますか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

副委員長

 なければ、以上で本報告について終了します。

 次、10番、「中野区障害者計画・第6期障害福祉計画・第2期障害児福祉計画」の策定について報告を求めます。

石濱子ども教育部、教育委員会事務局子ども特別支援課長

 それでは、「中野区障害者計画・第6期障害福祉計画・第2期障害児福祉計画」の策定について御報告いたします(資料11)。本報告は、関連する委員会でも報告事項となっております。

 資料を御覧ください。初めに、パブリック・コメントの実施結果です。意見募集期間は、令和3年2月5日から2月26日まで、意見提出者は1名、提出された意見数は1件でした。

 意見の概要です。お手数ですが、別紙、計画の冊子44ページをお開きください。44ページの主な取組にございます「地域生活における支援の充実」に、「障害や発達に課題のある子どもが他の子どもと同じように、保育所、幼稚園、学童クラブ等でともに育つことができるよう、受入れを進めてい」くとあるが、このような取組をぜひ推進していただきたい。そして、障害者手帳等所持の児童を受け入れる区立保育園のバリアフリー化や、広さなどの設備面、また、受入れ体制や受入れ時間の制約等も改善してほしいというものでした。

 それに対する区の考え方といたしまして、前段は受け止めた上で後段の御意見についてですが、区立保育園では、必要な職員の配置等受入れ体制を確保し、障害や発達の支援が必要な子どもの保育を実施している。設備面も含め、受入れ体制等のさらなる拡充について検討するというものでございます。

 計画案からの主な変更点はございません。

 計画は、先ほどお開きいただいた別紙、別冊のとおりです。また、資料1といたしまして、健康福祉審議会の最終答申でございます。障害児福祉計画の部分につきましては、本委員会で11月9日に御報告をした中間答申からの変更はございません。

 次に、今後の予定でございます。関係委員会へ報告後、パブリック・コメントの実施結果及び計画の公表をいたします。

 御報告は以上です。

副委員長

 ただいまの報告に対して質疑はありませんか。

むとう委員

 確認で教えてほしいんですけれども、今回改めてつくられたわけですけれども、変わったところってどこですか。前の計画と変わったところってあるんでしたか。変わった点があれば教えてください。

石濱子ども教育部、教育委員会事務局子ども特別支援課長

 計画素案のときにも同様の質問をいただきまして、今回、1期と2期の計画で違う部分でございますけれども、例えば文言ですと、「切れ目のない一貫した支援」というのを「ライフステージに応じた切れ目のない支援」という形で変えておりましたり、それから、「医療的ケア児への支援」というものに対しては「重症心身障害児」という部分を加筆させていただいたりしております。あとは、1期の計画をさらに進めていくという視点で、1期に書かれていた文言をさらに具体的な観点にしていくということで文言修正はしております。また、あと、見込量等につきましては、1期の実態を把握した上で2期の人口推計等を鑑みて、見込量を加えております。また、1期では「保育園等巡回訪問事業」を、2期では「児童福祉法の保育所等訪問支援」に変更したりといったところが主な変更点でございます。

むとう委員

 分かりました。それで素朴な質問なんですけれども、随所でサービス見込量というのが書かれているんだけれども、見込量なので、見込みどおりに達成する計画になっているのか、あくまでも見込みだけなのか。そこがちょっと曖昧で分からないんですが、教えてもらえますか。

石濱子ども教育部、教育委員会事務局子ども特別支援課長

 基本的にはもちろんサービスの見込量を達成するという方向ですが、ただ、児童福祉法のサービス等の見込量等につきましては、あくまでも相手がいる、障害のお子さんがいるというところでのものでございますので、その多く見込んでいる部分が多ければいいという話ではないですが、あくまでも多くなった場合に受皿としてできるように計画を進めていく。例えば事業所の誘導をしていくとか、そういったことで対応をしているところでございます。

むとう委員

 見込量を達成する努力をするということですね。それと併せて、この最終答申を踏まえてつくられているのかと思うんですけれども、最終答申に書かれていることはほぼ盛り込まれている計画だと思ってよろしいんでしょうか。

石濱子ども教育部、教育委員会事務局子ども特別支援課長

 最終答申に書かれている、中間答申から障害児の部分については変更がございませんでしたが、そのような形で計画はできております。

吉田委員

 今回、コロナ禍の状況が世の中に大きく影響を与えているわけですけど、今回の計画で、新型コロナウイルス関連で何か対応の面で変更したところというのはありますか。

石濱子ども教育部、教育委員会事務局子ども特別支援課長

 今回の計画の中そのものの文言として、新型コロナウイルス関連の部分というのは特に記載はしておりませんが、実際に予算化する事業計画等につきましては、新型コロナの対応ということで、例えばICTを活用した形でのということで、そういった部分を盛り込んだりということにしております。具体的な事業の内容で対応に関しましては、あくまでも国の計画に盛り込む事項という形で進めているところでございます。

副委員長

 よろしいですか。他にございますか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

副委員長

 なければ、以上で本報告について終了します。

 次に、11番、令和2年度いじめの対応状況についての報告を求めます。

宮崎教育委員会事務局指導室長

 令和2年度いじめの対応状況について御報告をいたします(資料12)。資料を御覧ください。

 1の定義と2の把握につきましては、年度当初にお示ししたとおりでございます。いじめ把握の対象期間は、昨年度は4月1日から都のふれあい月間調査の対象となる6月30日まででございましたが、今回は新型コロナウイルスの感染拡大により4月から5月が臨時休業、6月も前半は分散登校が続いたことから対象期間を1か月延ばし、令和2年4月1日から7月31日までとさせていただいております。

 3は、いじめ発生の状況でございます。いじめの認知件数は、小学校325件、中学校19件で、臨時休業の影響もあり、昨年度より大きく減少しております。そのうち3か月以上の再発がないことなどを確認した解消が、小学校で205件、中学校では15件。いじめの行為の終結が確認できる解決が、小学校で312件、中学校で17件となり、逆に対応を継続中のものが、小学校で13件、中学校で2件となっております。こちらにつきましては、深刻ないじめが続いているということは少ないのですが、その後も不安感が続いていたり、突発的なトラブルで嫌な思いをしたことなどについて不安感を抱えている児童・生徒またはその保護者の心に寄り添い、丁寧に継続して見守っていく必要があると学校が判断しているというものでございます。

 4は、いじめの態様でございます。カテゴリーは文部科学省の調査に合わせてございます。小・中学校とも悪口が一番多く、続いて軽い暴力、無視・仲間外れが続きます。最近心配されているSNSでの誹謗・中傷は、小学校で2件、中学校で5件であり、昨年度よりは減ってございます。

 5は、調査結果の分析でございます。認知件数を経年比較しますと、ここしばらく増加傾向でありましたが、先ほど申し上げたとおり、今年度は新型コロナウイルスの感染拡大に伴う臨時休業等の実施により減少しております。また、いじめの多くは小学校4年生以下で認知されたものであり、かつては些細なトラブルとして片づけられてきたものであっても、学校に苦痛を感じている児童・生徒本位に認知する姿勢が定着したこと、SOSの出し方に関する指導により、児童・生徒が相談しやすくなったことなどが考えられるところでございます。

 6は、今後の主な取組でございます。これは年度初めにお示したとおり、四つの柱からなる取組を踏襲しておりますが、(3)の④として、新型コロナウイルス感染者等に対する差別や偏見の防止を追加させていただいております。

 概要をお話ししますと、(1)中野区いじめ防止基本方針に基づき取組を実行する。新基本方針による学校の組織的取組の強化と、中野区いじめ等対策会議やいじめ等対策支援委員会による関係機関との連携や専門的見地からの意見聴取を通して、いじめの未然防止や早期発見・早期対応を図るものでございます。また、こちらには示してございませんが、いじめ防止基本方針と共通する理念等を広く区内外に明らかにするいじめ等対策推進条例の制定による効果も期待しているところでございます。

 (2)番目としまして、児童・生徒が自らSOSを出そうとする気持ちをつくる取組。①SOSの出し方に関する教育の実施、②スクールカウンセラーとスクールソーシャルワーカー等との連携強化、③SNSを活用した相談窓口の周知を挙げております。

 (3)といたしまして、児童・生徒の円滑な人間関係づくりの支援、①児童・生徒の人権感覚の育成、②コミュニケーションに関わる取組の充実、③SNSの正しい使い方やマナーに関する指導の徹底、④先ほど申し上げました新型コロナウイルス感染者等に対する差別や偏見の防止、このことは区の人権教育推進委員会で研究事業を実施いたしました。また、都が作成した漫画教材の活用を呼びかけているところでございます。

 (4)教職員・保護者への啓発の促進、①教職員の対応力の向上、②教職員の人権感覚の向上、③いじめの発生・対応状況の保護者・地域に対する説明、こうした取組を全方位的に行っていくことにより、今後もいじめの未然防止、早期発見・早期対応等を図るとともに、教員自身の人権感覚を研ぎ澄まされていくよう教育委員会として指導してまいります。

 御報告は以上でございます。

副委員長

 ただいまの報告に対して質疑はありませんか。

小杉委員

 保護者と教員が研修会を実施するというのが方針に位置付けられていたと思うんですけど、新型コロナでできていないんでしょうか、どうでしょうか。

宮崎教育委員会事務局指導室長

 当初予定していて、毎年必ず夏のときに保護者も呼んで一緒に聞いておるところでございますが、今年度は残念ながら、2回研修は行ったんですけれども、保護者の参加は見合わせていただくことといたしました。新型コロナの関係でございます。

むとう委員

 表ページの3番の真ん中のいじめの発生状況なんですけれども、解決してから3か月間通して学校に通えた場合をいじめの解消とするということで、解決はしたけど、解消していないというのは、その期間、まだ3か月経過していないから解消になっていない数字がこういう数字になっているのか。この数字の差についてちょっと説明してください。

宮崎教育委員会事務局指導室長

 これは何回も説明しているとおりでございますけれども、その事象自体が済んだというふうに、例えば何かいじめのような行為が止んだということになると、これはその時点で解決というふうにみなします。ただし、もう解決したからといって、すぐにこれで安心ということではなくて、その後3か月間経過を見て、本人または保護者のほうでもうこれでいじめはないですという確認を取ったところを解消とさせていただいておりますので、それがその差でございます。この時点では12月15日でございますので、この後もうちょっとこの解消のほうの数字は増えているところでございます。

平山委員

 一つは、SNS家庭ルールの件で、これって義務ではないわけですけども、非常に重要なことだなというふうに思っていまして、現行保護者会でとか児童・生徒に伝えて、家できちんと話し合ってということになっていますけど、そのルールをつくったかどうかという確認はやっていらっしゃるんでしたっけ。

宮崎教育委員会事務局指導室長

 これはなかなか学校によってまちまちになってしまっているところでございますが、こちらのほうとしてはそれをきちっと子ども自身が把握というか、自分で納得して、結局それが分かっていなければ、それが守られているかどうかということが分かりませんので、そこは推奨しているところでございますし、中学生以上ですと、そこをもっと明らかにしたり、生徒会などでキャンペーンを張ってやったりするんですけど、小学校のほうはなかなかそこが徹底できているかどうかというと不十分な面もあるかと思いますので、そこは再度徹底してまいりたいと思っております。

平山委員

 だんだん低年齢化してきていると思うんですね、この特にスマートフォンの所有年齢というのが。そういう意味からいうと、小学校の頃から徹底できると中学校がよりスムーズにいくということもありますし、やっぱり小学生ぐらいになると、先生につくったかなという確認をしてもらえると、そして、つくったことを評価してもらえると、より進むんじゃないかなと思うので、それは先ほどやりますというような、頑張りますような御答弁だったので、ぜひお願いをしたいなということと、ちょっとこれとは違う関連なんですけど、いじめについてはこうなんですけど、中野区のいわゆる区立小・中学校の学級崩壊というか、授業が成り立たないというような状況というのは、教育委員会は把握していらっしゃるんですか。

宮崎教育委員会事務局指導室長

 こちらに報告があった件につき、それは学校からだけではなくて、例えば保護者等から来たことについては必ず確認をして、学級崩壊という言葉が適切かどうか分かりませんけれども、いろんな落ち着かない状況があると思いますけれども、そういうものが耳に届いたことについては必ず現地を視察し、我々自身の目で把握しておるところでございます。

平山委員

 おっしゃったように学級崩壊と呼ぶことが正しいかどうかということって非常に難しいんですけど、ただ、学校によっては学校ごとにそういうクラスに対して特段の対応をされていたりとか、いろんな努力をされているというお話も聞いているんですけど、我々の耳に入ってくる件数もそんなに少なくないような気がしていて、どういう状況になれば教育委員会に報告をしなきゃいけないとか、そういったものというのはないんでしょうか。

宮崎教育委員会事務局指導室長

 特にこの基準ということでは決めていないです。下手に決めてしまいますと、それに捉われてしまいますので、先ほどのいじめと同じなんですけども、子どもたちが困った状況にあるとか、保護者が御覧になって、これは普通の状況ではないと考えられたり、教員自身が非常に困っているとか、そういう状況があったら、とにかく報告するようにということは徹底しておるところでございます。

平山委員

 これで最後にします。教育委員会が把握をされている限りにおいて、そういうことを教育委員会として把握した。学校も改善に向けた努力をしている。教育委員会もいろんな形で応援もしている。しかしながら、結局その年度が終わるまで解決に至らない事例というのは多いんですか。

宮崎教育委員会事務局指導室長

 先ほど申し上げましたとおりに、どの段階か、どのぐらいの状況かということが非常に、例えば少し落ち着かないけれども、かなり改善されてきて、授業は成り立っているという状況もございますし、それはもう千差万別でございます。ただ、ほかの方から見て落ち着かない状況が年度末まで続いているとか、どうしても完全な解決につながらないということは、その教員の指導力もそうですけれども、そこを構成しているお子様方のいろいろな状況によって変わってくるところでございます。

平山委員

 確かに何をもって解決というのか。これも定義するのは非常に難しいと思うので、かなり答えの難しい質問をしているというのは重々承知なんですけども、ただ、非常に耳にすることが多くなってきているような気がして、何かしらの形でそういった状況について議会にも適切な形でお伝えをいただいて、我々も何か知恵を出せるようなとか、そういった場面ができればなというふうには思っています。今すぐにということじゃないです。だけど、ちょっと心配の声が、そんなたくさんじゃないんですよ。だけども、入ってきたりもしているので、一生懸命御努力されているというのは重々承知をしていますけども、知るすべがないものですからね、あえてお尋ねをしました。よろしくお願いします。

宮崎教育委員会事務局指導室長

 いろいろ検討させていただきたいと思いますけど、非常にちょっと微妙な難しい問題もありまして、それぞれの立場のお子さんとか保護者の方がいらっしゃったりする。もちろん我々としては最優先で、弱い立場にある子どもたちを守っていかなければいけない。そこは全然変わっておりませんし、ゆがめるつもりはないんですけども、そこが難しいところもありますので、ちょっとその御報告の仕方については検討させていただければと思います。

小杉委員

 表面ですけれども、去年の7月以降、年末まで児童虐待の通報件数が増えていることとか、あと子育て相談も3倍に増えたりとか、そんな話があったりとかして、このいじめの発生件数を見ると減っている。小学校で56%、中学校で28%減になっているよということですけども、ただ、3、4、5月が学級閉鎖、6月の半ばまで分散登校というのもあって、7月末までのアンケートだから、いや、その関係をどう見るかというか、本当はあるんだけれども、例えば拾い切れていないんじゃないかみたいなこともあるのかなとちょっと想像したんですが、そこの全体をどういうふうに見たらいいのかなという見解というか、見方とか何かありますか。

宮崎教育委員会事務局指導室長

 4月から6月の半ばぐらいまでは――6月になると学校は再開するんですけれども、要するに子どもたちが直接会うきっかけがあんまりないんですね。ですから、そこは単純に数が欠落しているということで、その後なんですけども、じゃ、ずっとこの数が減った状態かというと、必ずしもそうでないような、時期によっては例年と変わらないような状況であったり、これも個別のケースでなかなか申し上げにくいんですけども、様々なことが子どもたちに影響して、先ほど学級の話もありましたけど、子どもたちの落ち着きのなさにつながっているようなこともあるかもしれません。ただし、では逆に、その後急激に増えたかというと、そうでもないです。ですから、見方としましては、今分かっているのは、その3か月分は子どもが交流していないので、出会っていないので、いない。それ以降に関しては、最初の頃は子どもたちも結局新型コロナがまだ夏ぐらいまでは非常に難しい状況で、相当子どもの交流も少なかったところでございますので、どちらかというと夏以降にだんだん慣れてきて、例年と同じぐらいの程度になったかなというふうに把握しております。

小杉委員

 そうですね。引き続き注目しながら、いじめのないようにしていただきたいと思います。裏面のところで、ごめんなさい。さっき研修のことを質問したんですが、今後の主な取組ですから、新年度以降やるよという話だと思うんですけども、さっき研修会はコロナで2回とも教員のみだったということですが、そこについては今後の取組としては、そういった研修、方針では位置付けられていると思うんですが、やらないということなんですか。評議員会でどうのと書いてありますけども、いかがなのかなと思います。

宮崎教育委員会事務局指導室長

 いじめの保護者も巻き込んだ研修会については、今、実施の予定でございます。

小杉委員

 分かりました。どうぞよろしくお願いします。

吉田委員

 差し支えのない範囲で、この新しく出てきたのは新型コロナに関するいじめというのは、特にひどいものってどういうものなんですか。

宮崎教育委員会事務局指導室長

 すみません。私の言い方が悪かったかもしれませんけれども、そういうことが起こらないように学校で徹底しているということで、本区については新型コロナによるいじめ、深刻ないじめ等については報告されておりません。

副委員長

 よろしいですか。

 

〔「はい」と呼ぶ者あり〕

 

副委員長

 他になければ、以上で本報告について終了します。

 では次、12番、令和2年度中野区学力に関わる調査の結果について報告を求めます。

宮崎教育委員会事務局指導室長

 令和2年度の中野区学力に関わる調査の結果について御報告いたします(資料13)。資料を御覧ください。

 1の調査の趣旨につきましては、学校、そして児童・生徒自身が学習状況を把握し、その後、学習に役立てるとともに、授業改善に生かすこと。教育委員会が課題を明らかにして、今後の施策に生かすことなどがその趣旨でございます。

 2の実施概要、3の方法・内容につきましては、資料のとおりでございます。小学校2年生から中学校3年生までを対象に、行事の関係で北中野中学校のみ9月2日に実施いたしましたが、ほかは9月8日から11日までの1日を設定して実施いたしました。これは例年4月に行われておりますので、実施自体が数か月遅れたということでございます。これは臨時休業の関係で、例年どおりには実施できなかったということでございます。

 4の調査結果でございますが、(1)小学校・中学校ともに、全学年・全教科の平均正答率は、目標値と同程度もしくは目標値を上回っておりました。(2)といたしまして、中野区では平均点だけでは捉え切れない一人ひとりの学力の定着状況を把握するため、通過率という指標を導入しております。これは各教科、観点別、項目別におおむね満足できると判断できる点数、これを目標値としますが、それを設定し、その目標値を達成した児童・生徒の割合を通過率と呼んでおります。本区では、その目標値を70%以上の児童・生徒が通過すること、言い換えれば通過率が70%以上になることを目標としております。目標値が設定されている項目は、小・中学校全学年・全教科で86項目です。通過率70%以上を達成した項目はここ数年上昇傾向であり、昨年度は一旦下降したものの、今年度は62項目、全体の割合で申しますと72.1%で設定した目標値を上回り、過去最高を達成いたしました。

 調査の分析としましては、特に課題につきましては、国や都の学力調査においても一般的な傾向として共通するところでございますが、全ての教科において幾つかの資料を比べたり、関連づけたりする内容を記述する問題や、理科では事象や実験、観察の結果を基に考察し、自分の言葉で表現したり、説明したりする問題で正答率が低く、無回答率も高いという傾向がございます。また、昨年度に引き続き、学習上重要な語句や用語の理解を問う問題に課題が見られました。用語をただ暗記するだけではなく、意味を理解して、それを活用し、表現する力の育成が待たれるところでございます。

 4月、5月に臨時休業があり、子どもたちの学力定着が危惧されましたが、学校や御家庭の御協力もいただき、結果として良い結果が得られました。一方、テストの点に結びつきやすい基礎的・基本的な知識理解に関わる内容については定着が見られたものの、皆で話合い、皆で考えて課題解決をしていくような学習については、なかなか実施ができていない状況もございました。テストの結果だけに安心するのではなく、今後はこうした学習にも積極的に取り組んでいく必要があると考えております。

 学力調査の課題に対する具体的な対応例につきましては、資料の中で示させていただいております。今年度は夏休み前に学力調査を行うことができなかったために、それを反映させた授業改善プランを9月までに作成することができませんでしたが、例年では夏休みまでに各学校において自校の結果について分析を行い、それに基づいた授業改善プランを作成し、9月以降の授業改善を図っておるところでございます。また、学力調査の分析結果や授業改善プラン等は、各学校の学校だよりやホームページ等で公開しております。さらに、各児童・生徒等に対しましては、夏休み初めの三者面談等で個票を返却して、一人ひとりの課題を明らかにし、夏休みの家庭学習につながるように働きかけております。例年はこれをしているということでございます。

 教育委員会といたしましては、独自の学力調査の分析を行い、学校に提供する一方、学力向上委員会において各教科の学識経験者の指導の下、学力調査の分析及び課題解決のための方策をまとめ、各学校に提供しております。また、教員研修、特に若手教員育成研修の充実に努め、教員の授業力の向上を図っていきます。

 御報告は以上でございます。

副委員長

 ただいまの報告に対して質疑はありませんか。

中村委員

 御報告ありがとうございます。この結果がいつもよりもすごく良かったというところはすごく喜ばしいところではあるんですけど、例年と比べ実施時期が少しずれていたというところでも、そういったところの影響ももしかしたらあるのかなというふうに思うので、なかなか経年で見るにはちょっと難しいところもあるのかなというふうには思うんですけれども、そこら辺は教育委員会としてはどのように捉えていらっしゃるんでしょうか。

宮崎教育委員会事務局指導室長

 やはり数か月遅れたということは非常に大きい。後で体力のところでも申しますけど、非常に大きいものだと思っております。それから一方で、やはり学校の授業でないときでも知識・理解を問うような、例えば学習アプリで家で何か覚えたり、計算問題を解くというのは一人でもできるので、テストというのは比較的そういうものが表れやすいものだというふうには考えております。

中村委員

 ありがとうございます。やっぱりそうですよね。なかなか学校で授業がなかったとしても、そういった知識を蓄えて、時期的なもので少しよくなったという部分も恐らく表れているのかなというふうに思うので、この結果は結果としてすごくいいことだとは思うんですけれども、今後、恐らく来年度からは4月に実施をするということになると思うので、そこら辺でまた分析をしていっていただきたいなというふうに思います。

 あともう一点、中野区は、さっきの報告の評価のところでも出てくるんですけれども、こちらで聞いてもよかったんですが、任期付短時間勤務教員のところがあると思うんですけれども、ここで評価もすごく良い評価が出ていて、その任期付短時間勤務教員が児童・生徒のつまずきを把握し、個に応じて指導する対応力は向上しているというふうにあって、ここの任期付短時間勤務教員の採用というか、を使ってやっていくというところが進んでいかなければいけないなというふうに思っているんですけれども、各学校で恐らく差がある部分もあるのかなというふうに思っているんですけども、そこら辺の現状をどのように捉えていらっしゃるんでしょうか。

宮崎教育委員会事務局指導室長

 使い方に関しましては、こちらのほうである程度基準をつくらせていただいて、例えば何でも使っていいということになりますと、実技教科でも何でもよくなってしまいますので、そうではなくて座学、特に数学、算数、そういうものを中心にということを申し上げているので、そこは申し上げているところでございますし、指導主事等が学校に行って時間割等の確認、それから授業の確認等をしておりますので、あまり例えばそれ以外の教科や使い方のほうが主になった場合はそこで指導して、改善を求めているところでございます。ということで、できるだけ学力、学力といっても広うございますけれども、座学の算数、数学、場合によっては外国語等で活用していただいている方もいるんですけど、そういう教科を中心に活用していくこと、それから放課後の補習を行っていくこと等を推奨しているところでございます。

小杉委員

 すみません。調査の時期が変わったということですけれども、新型コロナがあって授業も時間が制限されたりとか、あと、教員の中で要約的に授業を進めたりとか、いろいろされているんだと思いますけれども、そういったところとの影響はない結果がこの72%ということで、あまりそういったこととは影響がなかったと考えていいんでしょうかね。

宮崎教育委員会事務局指導室長

 先ほど申し上げましたとおりに、例えば漢字を覚えるとか、単語を覚えるとか、基礎的な計算問題を解いていくとか、そういうものにつきましては、家でも一人でもアプリを使っても、そういうことで進めていけるものでございます。ただし、やっぱり今年一番子どもたちがなかなか特に前半しづらかったのは、みんなで頭を突き合わせて物を考えたり、何か物を解決していったり、共同的に学習を進めたりとか、そういうところがなかなか行いにくい。例えば話合い活動一つも、みんなで向かい合って話合い活動をしてということがなかなかしづらい状況にございましたから、テストの点に結びつくような、そういうものにつきましては、ある程度はこのように進んでいるんですけども、じゃ、それでよしかというと、やはりみんなで何かをしていくようなものについては今後とも状況を見ながら、あと、できる形で推奨していかなければいけないと思っております。

副委員長

 よろしいですか。他にございますか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

副委員長

 ないようですので、以上で本報告について終了します。

 次に、13番、令和2年度体力テストの結果と体力向上に向けた取組についての報告を求めます。

宮崎教育委員会事務局指導室長

 令和2年度体力テストの結果と体力向上に向けた取組について御報告いたします(資料14)。それでは、資料を御覧ください。

 まず1ページには、例年どおりでありますが、体力テストの趣旨、実施概要、分析・活用が書かれてございます。調査時期につきましては、例年は6月に行われておりましたが、コロナ禍の影響で今年度は9月中旬から10月末までに行っているところでございます。中野区では、都との平均値の比較だけでなく、平成18年度の本区の各種目の平均値を児童・生徒に身につけさせたい体力、運動能力の到達目標、いわゆる「中野スタンダード」として設定してございます。この中野スタンダードを児童・生徒の70%以上が超える状態をおおむね満足できる状態として、全種目でそのようになることを目指しておるところでございます。

 次に、結果の御報告をいたします。2ページを御覧ください。中野スタンダードの通過率を示してございます。上段は昨年度、下段は今年度で、網掛け太字が中野スタンダードを7割以上の児童・生徒が通過した項目となります。中野スタンダードを7割以上の児童・生徒が通過した項目数につきましては、今年度は昨年度より大きく上昇し、150項目中93項目、割合にすると66%が目標値を超えるなど、過去最高の成果が得られました。

 3ページを御覧ください。上段は目標値に達した項目数の割合の推移です。経年比較では、昨年度一旦下がったものの、ここ数年一定の水準で上昇しております。下段は都平均と区平均の比較でございます。○は都平均を1%以上上回った項目、≒は都平均と同程度の項目、▼は都平均を1%以上下回った項目でございます。こちらは相対的なものになりますので、区が幾ら頑張っても都全体の平均が上がってしまえば、それほど良い結果には見えませんが、今年度は150項目中68項目、全体の46%が都平均を1%以上上回っておりました。

 4ページ目は、上段が昨年度、下段が今年度における都平均と区平均を比較したものでございます。

 5ページは、結果の考察と今後の方策でございます。先ほど申し上げましたとおり、中野スタンダードの通過率につきましては過去最高の成果が得られました。経年比較でも上昇傾向です。コロナ禍の影響で実施時期が後ろに下がった影響も大きいと思いますが、同じ状況である都平均と比較しても良好な結果であったと思います。それから、反復横跳び、50メートル走、持久走、上体起こしなどで比較的良い結果が出たものの、握力、ボール投げにつきましては目標を通過する学年が少なく、継続した課題となっております。

 今後の方策といたしましては、コロナ禍の影響や各校の状況を踏まえた方策の工夫をしていくこと、保幼小中連携の中で体力向上を考えていくことなどが挙げられます。具体的には、小・中学校の教員が就学前教育・保育施設における運動遊びを参観するという研修機会を設けていくことなどを考えてございます。

 続く4では、各校の体力向上計画とも言える体力向上プログラム改訂のポイントが挙げられております。各校での今後の計画、実践に役立てたいと思います。

 最後の7ページには、成果の上がった学校の取組を紹介しております。臨時休業中または臨時休業終了後の工夫された取組が紹介されております。こうした事例につきましては、様々な研修や連絡会の機会を捉えて各校に周知したいと思っております。ということで、ただ単に実施時期が後ろに下がったということだけではなく、各校がこのようなできる対応を一生懸命やってくださったことも、良い結果につながったことだと思っております。

 もう一つ、先ほど私が随分緊張しまして、中野スタンダードを超えた項目は93と申し上げましたが、99項目の誤りでございますので、割合は間違ってございませんので、訂正させていただきます。

 御報告は以上でございます。

副委員長

 ありがとうございます。ただいまの報告に対して質疑はありませんか。

平山委員

 ちょうど10年ですか、11年ですか、体力向上プログラムを導入して。昨年かな、一つの節目なので、何もうまくいっているものを見直せとは言わないですけど、よりいいものにステップアップをしていくということも検討してほしいということと、例えばこういう体力と食事の関係ですとか、本当に子どもの健康をしっかり守って伸ばしていくというか、そういった取組というものにも着眼して検討してほしいということを申し上げたと記憶しているんですけど、その後どうでしょう。

宮崎教育委員会事務局指導室長

 去年御指摘を受けたことはよく覚えておりまして、実はそれも考えて今年進めていこうと思ったんですけど、去年の今頃からいわゆるコロナ禍になってしまいまして、本当に言い訳になってしまいますが、学力調査同様、今年の数値がそのまま経年比較に使えない、要するに最後の総括として今年の数字がそのまま、じゃ、よかったということが使えなかったために、今年はそのままにさせていただいて、来年もそのままの状態でやって、今年のコロナ禍の状況が、もし来年が正常に戻ったらですけども、果たして特異なものだったのか、どんな影響があったのかということを検証した上で見直そうとは思っております。もちろん前からほかの委員の方にも食生活、それから朝食との関係等、様々な御質問を受けておりまして、そこは様々なところが、例えばほかの調査によって、朝食を食べた子がどうかとか、欠食率との関係とか、そういうものも測っておるところでございますので、それは平山委員おっしゃるとおり、今後ぜひやっていかなければいけないと思うんですけど、それよりもこのコロナ禍がどう影響したかということを分析するほうが優先になってしまっております。申し訳ございません。

吉田委員

 私、勉強不足で、ほかの委員の方にとって知り過ぎた質問をするかもしれないんですけど、都平均とか区平均を比較するのはよく分かるんですけど、中野スタンダードというのはどういう基準でつくられているのか。都平均とか国の平均とか何かでは、東京都スタンダードとか、国スタンダードとか、目標がほかの上部自治体であるのか。それとの比較でどういう存在なのか。ちょっと教えてください。

宮崎教育委員会事務局指導室長

 中野スタンダードとは、平成18年度の調査における本区の平均値でございます。区の平均値。その当時、随分子どもたちの体力低下が叫ばれていて、区としましても、これ以上低下させないようにしよう、必ずここから向上させていこうということで、その平成18年度の平均値を中野スタンダードと名づけて、そことの比較でその後の取組を見ていったということでございます。

吉田委員。

 じゃ、都平均とかと比べると、中野スタンダードはそもそも上のものも下のものもあるということですかね。

宮崎教育委員会事務局指導室長

 都平均との比較は別に示しておるとおりでございますから、じゃ、都の平均と比べて区の平均はどうかというのは資料としてお出ししているとおりでございまして、中野スタンダードはもちろんそのときの中野区だけが東京都の中で極めて特異な分布をしておるわけではないので、そんなに多く乖離しているものはないと思いますけれども、その中で見ている。一番大事なことは、平均となりますと、その散らばり、分布によって、例えばフタコブラクダというか、二つピークがあっても平均値は変わりませんから、正規分布であっても平均値は変わりませんので、それよりも平均だけで見てしまいますと、今申し上げたとおりその散らばりが全く分からない。要するに上位層と下位層が全く乖離しているということもありますので、そういうことじゃなくて、平均は平均で見ていこう。それとは別に、一人ひとりの子どもがどういう状態で、70%以上の子どもたちがその水準を超えているかどうかを見ていこうというのが中野スタンダードでございます。

吉田委員

 じゃ、通過率ということでは大体平均なんですか。

宮崎教育委員会事務局指導室長

 中野スタンダードを70%以上の子どもが目標値を超えていくことを目指しているということでございます。

吉田委員

 都平均の70%、そうじゃないんですか。

宮崎教育委員会事務局指導室長

 都平均は都平均として比較しておりますので、中野区ではそのときの状況として平成18年度の調査の結果を自分たちの基準にしようと定めたということでございます。

副委員長

 よろしいですか。他に質疑はございますか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

副委員長

 なければ、以上で本報告について終了します。

 [1]次に、14番、区立学校の儀式的行事等についての報告を求めます。

板垣教育委員会事務局学校教育課長

 それでは、区立学校の儀式的行事等について御報告いたします(資料15)。

 1、令和2年度卒業(修了式)でございますが、小・中・幼稚園、記載のとおりでございます。

 2、閉校式、第四中学校、第八中学校ですが、3月25日でございます。

 3、令和3年度入学(入園)式、小・中・幼稚園、記載のとおりでございます。

 4番、開校式、明和中学校は、令和3年5月8日に行う予定でございます。

 5番、令和3年度の周年行事を各学校で記載させていただいております。この中のひがしなかの幼稚園と鷺宮小学校につきましては、今年度それぞれ50周年、140周年でしたが、開催できませんでしたので、来年度執り行うものでございます。

 なお、それぞれ卒業式、それから入学式の開催の規模でございますけれども、例年の規模を、時間を縮小して実施をする予定でございます。また、出席者につきましても、御家族の方は2名までということで、来賓は出席をいたしません。また、祝辞のほうも掲示と配布ということで、代読はいたしません。ただし、閉校式につきましては教育長が出席をする予定でございます。

 御報告は以上でございます。

副委員長

 ただいまの報告に対して質疑はありませんか。

平山委員

 この開校式についてはどうなるんですか。

板垣教育委員会事務局学校教育課長

 今この5月8日ということで学校のほうから聞いている日時でございます。まだ詳細はこれからでございます。

副委員長

 他にございますか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

副委員長

 質疑がなければ、以上で本報告について終了します。

 次に、15番、「中野区教育の情報化推進計画(案)」の策定について報告を求めます。

板垣教育委員会事務局学校教育課長

 それでは、「中野区教育の情報化推進計画(案)」の策定について御報告いたします(資料16)。

 急激に変化し、将来の予測が難しい社会において、全ての子どもたちが学習の基盤となる資質・能力の一つとしての情報活用能力を育成できる環境を整備するため、「中野区教育の情報化推進計画(案)」を策定するものでございます。

 1、本計画の位置付けでございます。中野区教育ビジョン(第3次)で掲げております教育の情報化を推進するために策定するものであり、中野区基本構想及び中野区基本計画との整合性も図ってまいります。また、中野区立学校における働き方改革推進プランの考え方を本計画に反映させております。

 2、実施期間でございます。令和8年3月までの5年間とし、おおむね3年をめどに必要な改定を行うことといたします。

 3、本計画の対象範囲でございますが、区立幼稚園、小・中学校、教育委員会事務局並びに在籍する全ての幼児・児童・生徒及び教職員を対象としております。

 それでは、計画のほうを御覧ください。

 まずページをおめくりいただきまして、1ページから順次、これまでのICT環境の経緯でございますとか、それから国の取組や社会動向、そういったものを記載しております。

 3ページのほうでは本計画の位置付けと実施期間について、そして4ページからは、区の教育の情報化に関わる現状と課題としまして、区の現状、そして学校における整備状況を記載しております。

 4ページの下段になりますけれども、(1)校務系ネットワーク、そして5ページになりまして、(2)学習系ネットワーク、(3)庁内情報系ネットワーク、学校には今この三つのネットワークがあるということで、6ページのほうに簡単なイメージ図を記載しております。そして、情報セキュリティポリシーが6ページの下、こういったものを策定して、取り組んでいるところでございます。

 7ページ、8ページは、ICTを活用した授業のアンケート結果、それからICT活用指導力の調査結果、こういったものを参考に記載をさせていただきました。

 9ページ、10ページになりますけれども、今回この計画を策定するに当たりまして、学校へのヒアリング調査を行いました。その結果でございます。9ページの下段、調査の結果としまして、児童・生徒の情報活用能力の育成、それから授業における教員のICT活用、校務におけるICT活用、その他ということで調査の結果を載せております。

 11ページになりますけれども、その中で調査の結果等を踏まえ、現状、区の課題としまして、(1)から(4)まで掲げさせていただきました。区の課題としては、(1)児童・生徒の情報活用能力の育成に関することとして、ICTの利用を定着させること、これが本当に必要になってくるということ。それから、(2)としては、授業における教員のICT活用ということで、ICT活用指導力の向上に取り組むことが急務であるということ。それから、(3)校務におけるICT活用、これにつきましては、教員や学校を支援する体制づくりを行う必要があるということ。そして(4)その他としましては、今年度、今整備しております1人1台端末の環境を踏まえた再検討が必要になるというふうに考えております。学校への支援体制を整えること、そしてまた教育委員会、学校など、各組織を横断的な視点で整備目的や運用方法を検討できる仕組みをつくって、継続的な活動となるよう、教育の情報化を推進する体制を確立することが必要であるというふうに課題を認識しているところでございます。

 12ページですけれども、そうしたことを踏まえて区が目指す方向性でございます。こちら、図のほうを御覧いただきたいと思いますけれども、「生きる力」を育むことを理念として、新しい学習指導要領では掲げております。そして、この「生きる力」を育むために「主体的・対話的で深い学び」の実現という視点で授業改善を図ることが示されております。一方、GIGAスクール構想では、1人1台端末、高速大容量の通信ネットワークを一体的に整備することで、多様な子どもたちを誰一人取り残さない公正に個別最適化された学びと、これまでの教育実践とのベストミックスを図って、子どもたち、児童・生徒の力、可能性を最大限に引き出すことを目指しております。

 これを具現化するために、この計画では「学び方改革」「教え方改革」「働き方改革」、そして「ICT環境整備の推進とセキュリティ対策の強化」の四つの観点を設定しました。学び方改革及び教え方改革は、これを連携することで相乗的な効果を生み出し、働き方改革は、その活動を土台として支えております。さらに、それを実現するためにICT環境整備の推進とセキュリティ対策の強化を実現することで、学校教育全体の充実を図り、教育の質の向上を目指してまいります。

 それでは、13ページを御覧ください。四つの目標でございます。ここでは四つの目標とそれぞれの施策を御覧いただければと思います。目標の1が「学び方改革」の実現でございます。【子どもたちの誰もが・いつでも・どこでも「学ぶ」「伸びる」】ということで、そのための施策として三つ掲げております。

 そして目標2、「教え方改革」の実現としましては、【子ども一人ひとりの力を「とらえる」「伸ばす」】としまして、こちらも施策を三つ掲げております。

 目標3、「働き方改革」の実現、これを実現することで、【子どもたちとじっくり「寄り添う」「向き合う」】ことができると考えております。施策は二つ掲げております。

 最後、目標4ですが、ICT環境整備の推進とセキュリティ対策の強化をしてまいります。施策としては二つ掲げております。

 この後、詳細な内容になってまいりますけれども、示し方としましては、主な取組を示し、その取組のSTEP1、STEP2はおおむね2年、STEP3はおおむね1年として設定をしてございます。

 まず14ページを御覧ください。教育の情報化による新しい学習スタイルの実現としましては、ニューノーマルの学習ということでここに絵をちょっと示しておりますが、個別最適な学び、そして協働的な学び、これがスパイラルアップしていくことで達成感や自己肯定感を育み成長していく。こういったことを念頭に情報化に取り組んでいくということでございます。

 続きまして、15ページ、16ページですけれども、こちらはICT環境について、現在から今後どういった形になっていくのかというところを16ページの図のほうで、簡単なイメージ図になりますが、お示しをしております。学習系のネットワークというものが学校及び校外にちょっと飛び出た形になっておりますけれども、学校外のネットワークということで示しております。

 それでは続きまして、17ページから個別の取組について簡単に御説明いたしたいと思います。まず17ページですけれども、「学び方改革」、こちらにつきましては施策(1)として、すべての児童・生徒に向けた学習の情報化をしていきます。主な取組としましては、①一人ひとりの個別最適化に向けた学習の保障、そして②論理的思考力を身につけるためのプログラミング教育の推進、③として特別な配慮を必要としている児童・生徒のICT活用、④日々の活動におけるICT活用、こういった取組をすることによって子どもたちの、児童・生徒の学習の情報化を進めてまいります。

 続いて、18ページの下になりますけれども、施策(2)児童・生徒の情報活用能力の向上でございます。こちらにつきましては、主な取組として18ページの下になりますが、①情報活用能力の育成、そして19ページにまいりまして、②各教科等の指導における情報モラル教育の展開、こういった取組、そして③学校としてのルール、家庭でのルールについてということで、こういった取組を通して子どもたち自身の情報活用能力を向上させていきたいというふうに考えております。

 また、20ページで施策(3)でございますが、ICTを活用した「学校での学習」と「家庭学習」との関連強化でございます。主な取組としましては、①ICTを活用した家庭学習の日常的な実施、また②として家庭での学習と評価の実施、③としては学びをとめない仕組みづくりということで、こういったことに取り組んでまいります。

 続きまして、21ページからは目標2の「教え方改革」の実現でございます。まず一つ目の施策としまして、施策(4)教育課程におけるICT活用の位置付けを明確化いたします。主な取組としましては、①年間指導計画におけるICT活用の位置付けを明確化いたします。また②として、ICT教育推進リーダーを配置してまいります。こういったことを取り組んでまいります。

 そして22ページ、施策(5)教員のICT活用指導力の向上、このために主な取組としましては、①新たな学習評価の視点を踏まえた「ICTを活用した学び」の実現でございます。日々の授業の中で効果的に展開をしてまいります。②としましては、実践的な教員向け研修の実施、指導資料の作成、こういったことに取組をしてまいります。

 続きまして23ページですが、施策(6)として幼稚園の情報化についても検討してまいります。主な取組としては、①幼小中連携教育の推進、そういったことを踏まえ、②として園務の情報化の検討、こちらについても検討を開始してまいります。

 続きまして24ページ、「働き方改革」の実現に向けましては、施策(7)業務改善及び業務の効率化を目指してまいります。そのための取組としましては、①教員の校務事務に対するシステムの最適化、そして②として学校ホームページの改善、③として業務効率化の推進を図ってまいります。

 続きまして25ページ、施策(8)学校を支える体制の充実でございます。主な取組としましては、①ヘルプデスクの設置とICT支援員の配置でございます。②としては、教員支援の充実を図ってまいります。③ICTを効果的に活用するための検討部会を運営してまいります。④全ての教員が参加できる導入時研修、運用研修を実施してまいります。また26ページでは、⑤として校外からの安全な業務について、こういったことにつきましても協議をした上で策定・運用してまいります。

 最後に27ページになりますが、目標4、ICT環境整備の推進とセキュリティ対策の強化でございます。施策(9)学校のインターネット環境の高速化と校内ネットワークの再構築でございます。こちらにつきましては、主な取組として、①インターネットの高速化を図ります。②校内ネットワークの再構築と校外アクセスについてしっかりと取り組んでまいります。③クラウドの利用推進をしてまいります。④としまして、セキュリティポリシーの継続的な見直しを行ってまいります。

 29ページになりますが、施策(10)既にある学校のICT機器の活用と継続した整備でございます。主な取組ですが、①すべての教室におけるICTの活用方針を検討してまいります。また、②として既存整備の更新と見直し、①の検討結果を踏まえ、これまで整備してきた機器について、またGIGAスクール構想を踏まえた新たな機器の更新、こういったことについて順次見直しを行ってまいります。

 30ページにつきましては、本計画の展開についてでございますが、1、本計画を推進するための体制、こちらを整えてまいりたい。そして、2、評価と検証については、必要に応じて見直しを図るPDCAサイクルで運用を行ってまいります。3として保護者への周知、本計画を進めるに当たりましては、保護者の理解と協力は欠くことができないと考えております。しっかり保護者の方へ説明をしながら進めてまいりたい。また地域の方にも情報共有をしていきたいというふうに考えております。4として国や都への働きかけでございます。こちらは主に国が推奨するGIGAスクールを前倒しで行ったということもありますけれども、様々課題等につきましては国や都に対して求めていきたいということでございます。

 以下、用語の説明になります。

 簡単ですが、報告は以上でございます。

副委員長

 お疲れさまでした。ただいまの報告に対して質疑はありませんか。

平山委員

 時間が時間なので、なるべく短く聞きたいと思います。コロナ禍によって世の中が大きく変わるものの一つが教育だと思っているんです。恐らくここ数年で劇的に変わっていくだろうというふうに思っています。そのキーワードはやはりデジタル化だと思うんですね。短く聞いていくので、2点にだけ絞って、学び方と教え方ということについて、まず学び方について、民間は何十年前から衛星放送が打ち上がって、一人の先生が教える姿が全国に飛ぶようになって、完全にその教え方というのが変わっていっているんですね。私もそういう業界にいたのであれなんですけど。ここに書かれているような個人個人の進度に合わせて勉強ができるシステムというのがもう確立をされている。だけど、公教育が目指すものって違う部分がありますよね。だけど、学ぶ側は、そういったことが、デジタル化が進むことによって可能になっていくんですね。でも、公教育が本来育まなきゃいけないものというのは残していかなきゃいけない。ここが非常に難しくなってくるんだろうと思っているんです。ただ、この一、二年ではそういう変化は起きない。もうちょっと先なのかなというふうには思うんですけど、これはこれで検討の一つとしてぜひ踏まえていただきたいことと、質問は一つだけ。今度は教え方。教え方がここにもるる書かれていましたが、新しい環境をうまく使って教えるということは重要なんですけども、根本的に対面で教えることと相手がいない状態で授業をするということって全く違うことらしいんです。この状態で子どもに理解をしてもらうというノウハウは、ほとんどの教職員の方がお持ちでない。だけど、民間は数十年前からやっているんですね。教員の研修って都の教育委員会ですから、何もいつまでも中野区にとどまってくださるわけではないということはあるんですけど、区としてそういう、だけども中野区に来ていただいたら、少なくともネットを通した授業であったとしても、きちんと教えることができるようなノウハウというものについては、一定その研修ができるような体制を整えられたほうがいいんじゃないかなと思うんです。もしかしたら役割がどんどん違ってくることになるのかもしれない。先生によって、全員が同じ能力を求められていたものが、全然別な能力を総合的に一つの学校に集めるというやり方に変わっていくのかもしれませんけど、当面必要なのはやっぱり対面でない状態でどうやって子どもに理解をさせるかという能力だと思うんですね。前回の緊急事態宣言下は、民間の塾だとか予備校というのはそのまま授業を続けられたわけですよね。あるいは私立。それはそういうノウハウがあったから。だから、そういうところと連携をしながら、早めに、来年度いきなりというのは難しいですけども、中野区の先生方にそういういわゆるデジタル下においての教え方のノウハウというものを身につけていただくような体制づくりというのをぜひ取り組んでほしいなと。そのためには重ねて言いますけど、民間のノウハウを活用しない手はないですから。もう何十年も前からやっていますから。衛星放送から始まって、インターネットになって、その中でずっとやってきている蓄積されたものがあるので。民間に授業をやってもらえというんじゃなくて、そこの知恵を貸してもらうような形で、ぜひ新しい研修ができるような体制づくりというのをやっていただきたいなと思っているんですけど、どうですか。

宮崎教育委員会事務局指導室長

 まず結論から申し上げて、それはやっていかなければいけないと思っています。その体制はつくっていかなければいけないということをまず結論として申し上げます。今御指摘のとおり、単なるICT授業、オンライン授業といっても様々なものがあると思います。最初に去年こういうものが出てきたときに大部分の方が想像されていたのは、サテライト授業のように動画を視聴して授業を受けるようなイメージだった方が多かったと思うんですけども、それが大分イメージが今変わられてきて、委員もおっしゃるとおりの個別学習と、対面したときでも機器を使って、お互いにいろんな考えを共有できるようなことにハイブリッドの授業としてなってきておるところでございます。

 それで、本当に今おっしゃるとおりに、例えば中野東中学校なんかは今非常にそういう専門の方を入れて、すごく先進的に進めていらっしゃる。それから、中野第二中学校なんかも経済産業省とのタイアップでそういう試みをされているので、そういうことをやっていかないとなかなか進まないところがあるし、そういうノウハウを広げていくことも必要だと思いますが、実際は学校の独力でやるのはなかなか難しいので、委員おっしゃるとおりにそこの体制をつくっていく必要があると思います。ただし、今もう一方で聞かれるのが、この急激な変化で非常に教員のほうも戸惑ってしまい、特に年配の先生はもうこれ以上ついていけないから、ここでもうそろそろかななんておっしゃるような方もいるように伺っておりますので、こちらは思いとしてはどんどん先に進めてということがあるんですが、やはり大部分の先生方が、それからこれまで培ってきたいい方法を持っていらっしゃる先生もいるので、その方法を殺すのではなくて生かしながら、それではちょっと手ぬるい、遅いぞとお叱りを受けるかもしれませんけれども、そういうことも考えながら進めていこうと思っています。

 その中の一つとして、もちろん今おっしゃったようなこともやらなければいけないんですけども、アプリを買って、アプリの中で教材を紙ではなくて、一部の教科で電子教材、それをタブレットに入れることによって、ある程度そういうあんまり分からない方でも楽にそういうことにシフトしていけるような方法もございますし、子どもが自分で進めていくような方法が取れるようなものがありますので、そういうことを先進的に取り組んでいる学校の事例を見ながら、それから今、それぞれの小・中学校の教育界に投げて、それぞれの教科でどういうことができるかということも今御相談させていただいているところでございますので、それをまとめながら今委員がおっしゃったような方法は取ってまいりたいと思っております。

副委員長

 委員会を暫時休憩いたします。

 

(午後4時59分)

 

副委員長

 委員会を再開いたします。

 

(午後5時10分)

 

 では、引き続き、「中野区教育の情報化推進計画(案)」の策定についての質疑をいたします。

中村委員

 この時間なので、さくさくと聞かせていただきます。一番最初の報告で、コロナウイルス感染症に係る取組状況のところで、GIGAスクール構想の推進のところで、校内ネットワーク整備を実施しているというところと、3月19日までに児童・生徒1人1台の学習用端末納品完了とあるんですけれども、これは納品が完了であって、配布というのはどうなっているのか確認をさせてください。

板垣教育委員会事務局学校教育課長

 おっしゃるとおり、配布はその日までに中学校も小学校も終えるということになっていますけれども、その新たな端末を使うということは、ちょっと今年度は難しいかなというふうに思っています。ただ、22日から保守が開始されます。それはなぜかと言うと、全ての学校への端末の配備が終わってから端末の保守契約が開始となるので、これまで私たちも配ったらすぐ使っていいんだと勝手に思っていたんですけれども、それはそうではなく、校内のネットワークの環境の工事が終わったところから順次端末を配備しまして、中学校は2月中に終わっていまして、小学校も3月に入ってから順次配備をしている状況です。ですが、それを使うのは各学校とも新年度になってからというふうに考えているところです。

中村委員

 分かりました。ということは、新年度始まってすぐからは使えるという理解でよろしいですか。

板垣教育委員会事務局学校教育課長

 各学校ともそこに向けて、今、私どもも学校宛ての先生方のマニュアル、それから子ども向けのマニュアル、保護者へのマニュアルであるとか、使い方であるとか、そういったものを、内容を十分吟味して、昨日付で学校のほうにも送らせていただいて、同じもので保護者なり、子どもたちに周知をしていくということで取組を進めていきたいというふうに考えておりまして、そういった準備を全て整えて、4月からというふうに考えているところです。

中村委員

 ありがとうございます。次に聞こうと思っていたところを今多分答弁していただきました。前回の緊急事態宣言のときにBYODでやったときというのは、いわゆる利用の手引という部分は各校で恐らく対応されていたと思うんですけれども、今回この4月から使うものに関しては、教育委員会の中で定めた手引というか、マニュアルというものを保護者向けにも、教員向けにも、児童・生徒向けにも共通したものを配られるという理解でよろしいですね。

板垣教育委員会事務局学校教育課長

 基本的には教育委員会が用意したもので説明なりをするというふうに考えておりますが、例えば低学年であるとか高学年、小学校につきましては、そこについては学校のほうで配慮したことが加わる可能性はあるかなというふうに思っております。この端末なんですけれども、貸与するものということで、そこは取扱いについて子どももしっかり取り扱えるようにする。持ち帰ったときに保護者の方もその端末をどういうふうに取り扱ったらいいのかというところもしっかり御説明を差し上げた上で、使えるようにしていきたいというふうに考えております。

中村委員

 ありがとうございます。安心しました。それから、今回機器を貸与して、機器を貸与しただけだと使えないわけじゃないですか。その中身というものが必要になってきて、先ほど指導室長、恐らく将来的なお話だったのかなというふうに思うんですけれども、デジタルの教材とかというところも検討していくということでおっしゃっていたと思うんですけれども、例えば4月からそういった教材を使いたいという学校があった場合というのは使えるものなのか。もちろん全ての学校ができるとは思わないですし、そこは差が出てくる部分もあるのかもしれないんですけれども、入れたいという希望があったら入れられるようにしていただきたいなというふうに思うんですが、そこら辺はいかがですか。

板垣教育委員会事務局学校教育課長

 共通の事項として端末に使える中身が今年度も取り組みました「おまかせ教室」ですね。それは入っております。ですので、それ以外に何か学校独自にやりたいということがあった場合には、まずiPadなので、どういうふうに入れるかというところについても相談を受けてから、こちらで検討して、許可をした上で使っていただくというようなことを今考えております。

中村委員

 分かりました。じゃ、各学校が相談すれば、そういった対応もできるという理解でよろしいですかね。

板垣教育委員会事務局学校教育課長

 学校ごとに検討していただいた中身でなるべく進めていけるようにしたいというふうに考えております。

中村委員

 ありがとうございます。先ほど平山委員のほうから教員のところの質問があったので、私もそこはすごく気になっているところですので、ぜひ取り組んでいただきたいなというふうに思います。

 あともう一点、これもずっとうちの会派からも他会派からも出ていることなんですけれども、組織について非常に気になっています。やっぱりしっかりとした組織を持たなきゃいけないなというふうに思っているんですけれども、そこら辺、今どういう状況か確認をさせてください。

板垣教育委員会事務局学校教育課長

 4月からは教育情報システムの担当係長を配置いたします。今年度はそういった担当の係長というのはおりませんでしたので、しっかりそこは置きたいというふうに思っております。それから、来年度はネットワークのことの検討が大きな課題になっております。区のネットワークを一部使っているということで、教育のほうのネットワークをどのようにしていくのかというところについてしっかり検討したいということで、情報システム課でそういったことに詳しい職員が今回異動する予定になっております。そういった方々の力を借りて、しっかり取組をしたいというふうに考えております。

中村委員

 来年度に向けてはそういった御答弁になるのかなというふうには思うんですけれども、しっかりとそこは検討して、今後に対策を練っていただきたいなというふうに思います。うちとしては、しっかりとしたそういった組織が必要だと思っていますので、これは要望とさせていただきますけれども、今後ぜひ検討をしていただければというふう思いますので、よろしくお願いいたします。

いでい委員

 ありがとうございます。中野区教育の情報化推進計画というものが策定をされて、今年度というんですかね、このコロナ禍の影響でかなりその計画が日本全体で前倒しになった。GIGAスクール構想など、こういったこともあります。そしてまたICT教育と言われていましたけれども、これが格段に前に進んだのは一つの成果というか、契機だったのかなと思っています。でも、初めてのことばかりだったので、実際にその端末を入れても学習に対して使っていくというところについては、なかなか足並みをそろえて進めることが難しかったのかなというのは反省点だとは思うんですけども、今回この4月から本格的に導入がされていくということの中で、一つまた伺いたいのは通信環境なんですよね。端末の通信環境のことについてはどのようにお考えなんでしょうか。

板垣教育委員会事務局学校教育課長

 今回は学校の中のWi-Fi環境とか、そこは整えました。ただし、学校から出ていくところのネットワークの回線が細いというんですかね、そこは今までのままですので、これまで一般質問等でもお答えさせていただきましたけれども、同時に双方で動画を、動画というんですかね、Google ClassroomですとMeetというんですけれども、お互いが映像が映っている状況、こういったのが同時にやり取りする場合ですけれども、これを各クラスが一斉にというようなことはちょっと対応ができない状況になっております。ただし、ネットワークの検索でありますとか、そういった情報については、特段問題なくできるのかなというふうに考えておるところでございます。

いでい委員

 それはやっぱり施設に対する通信環境という考え方なんですよね、今、区が考えているのは。お隣の渋谷区さんは、それぞれの児童・生徒の端末に電話回線、LTE回線というものが搭載されているんですよ。そうなると、いつでもどこでもお家でも学校でもお出かけしている最中というか、外でもどこでもそういった端末に触れる環境というものがあれば、やっぱり習うより慣れろというところだと思うんですよね。なぜかというと、学校にはもうコンピュータルームでしたっけ、こういったのがあるじゃないですか。そこでパソコンを使うときというのは授業の時間であったりとかするんですよ。でも、それだけじゃなくて、その先に向かっていくには、やっぱりそれぞれ端末にひもづいている通信環境が僕は必要だと思っているんです。お隣の渋谷区に当該委員会でみんなで視察に行ったときも、BYODの話もそうでしたけども、それぞれの端末に通信環境が搭載されているということはやっぱり大きな違いにこれからなってくるのかなと思っているんですよね。別に外にどこでも持っていって、公園でiPadを使いなさいというわけではないんですけど、どこでも通信環境というものがつながっているということがこれから大事になってくるのかなと思っています。それは学校の先生が使われる端末でもそうだと思うんですよね。

 今回、今、中村委員からもお話がありましたけど、4月から導入をして、4月から使いたいというところについては、じゃ、すぐに使えるんですかって、あたかも使えますというような答弁に僕は聞こえましたけど、実際本当にそうなのかな。結局IDやパスワードを付番して、端末を渡して、エントリーをさせて、動作確認をしてということになると、4月なんて僕はあっという間に過ぎてしまうんじゃないかなと思っていて、そういったことも事前にできることについてはどんどんと、保護者と一緒に子どもたちが動作環境を自分たちで変えられるぐらいのそういったスキルも同時に学ばせていただけると、そういったことがスムーズにできるようになるんじゃないかなという今年度の反省を踏まえて、来年度に対しての並々ならぬ思いというものを見せていただきたいなと思っています。

 同時に、先生方の年間の学習スケジュールというんですか、そういったのって4月に立てるわけじゃないですか。その中に今年度はコロナ対応ということで端末が1人1台配られて、皆さんが持っている学習計画にさらにプラスアルファということで、今回こういったことが載っかってきたということがやっぱり現場で先生方の混乱を来したんじゃないかなって、すごく心配するところもあるんです。なので、新年度においてはその学習計画の中にこの端末を初めからかなりの部分で取り入れて、計画的に学習が進むように取り組んでいただきたいなと思っているんですけども、その辺は今年度と新年度とは何か違いはあるんですか。

宮崎教育委員会事務局指導室長

 先ほども少し申し上げましたが、今とにかくただやれじゃ先生方は動けないので、こうしたものを使った、ICTを使った指導計画を教科ごとに学年ごとにつくるようなことを今やっております。各校にそれを、つくるのは、本来はそれぞれの学校の先生がつくっていくんです。中学校だと教科ごとにつくりますし、小学校ですと学年の担任ごとにつくっていくんですけれども、ただ、いきなりそういうことがつくれませんので、今、小・中学校のそれぞれ教育研究会にそれをお願いして、そのひな形をつくっていただいているところでございます。ですから、ただ単に紙きれ1枚で使うではなくて、どの単元のどういう場面でこれを使っていくのかとか、そういう計画をそれぞれの専門の部会で考えていただいて、それを今それぞれの部会から出していただいて、できたものを今度それぞれの学校の先生方に提供して、それを活用していく。ですから、場合によってはあまり得意でない先生は、それをそのまま使うようなことになるかもしれませんけど、もちろんそれをそのまま全部使えないかもしれませんけど、ここだとこういう使い方ができるんだなということを意識されて、4月からの教育計画。例年ですと、ICTのところがない部分の教育計画になるんですが、今年度についてはそこを入れ込んだ教育計画を各校でつくっていっていただく。そのように今、進んでおるところでございます。

小杉委員

 7ページ、8ページにあったように、調査の結果が出ています。電子黒板とかタブレットパソコンに対して積極的に受け止めている人もいる一方で、反対にあまりという子どもや教員がいるんだなと思いました。そういった方も含めて、全ての子どもたち、教員に向けて、できる、そして分かる授業実現にという、そういった趣旨は非常にすばらしいことだし、非常に大変なことだろうなと思います。

 それで、24ページとかに教員の業務時間軽減を取り組みますということで書かれています。私も教育の現場はよく分からないので、大変なんだろうなと思いますが、次の25ページのところには、具体的にSTEP1でネットワーク間のデータ連携方法の検討とか多機能印刷機の検証とかって書いてありますけども、単純にICT技術を使うからといって業務時間が減るというわけじゃないし、努力をしながら割り切ることも含めてやらないと、なかなか短縮という形にもならないんじゃないかなと想像するんですが、今後の見通しとして何かそういう業務時間の軽減の努力の方向というか、そういうことはどのように考えておられますか。

板垣教育委員会事務局学校教育課長

 まず25ページの学校を支える体制の充実というところですけれども、ICTが導入されて、先生方が大変な御苦労をされているということは、今年度の状況を見てよく承知をしているところでございます。そのためにヘルプデスクの設置とICT支援員の配置ということで、ICT支援員を区全体で4名配置して、問合せ等に対応させる。また、巡回をしていただく。こういったことで対応したいというふうに考えております。また、動画作成とかという話もありましたけれども、こういったものはこれまで各校で取り組んだものを教材としてほかの学校でも活用できるようなこと、そういったことにも取り組んでいくことで負担を少し軽減はしたいというふうに考えているところでございます。

 それから、ICTの教育推進リーダー、こういったものを支援するために、教員同士でも横の連携というんですか。今年度はやはり声が大きかったのは、ほかの学校の状況がちょっとよく分からないというのが、昨年末ぐらいにはうちの教育情報化専門員が回った段階では、そういう声がよくありました。なので、自分たちのやっているこの取組がそれでいいのかどうかというところも、今後はしっかりそういった横の連携を図りながら、研修等、それからまた、つくった教材の共有化、こういったものを通して進めていきたいというふうにできるかなというふうに考えております。

 それからあと、26ページの上になりますけれども、校外からの業務ができるような形、逆に言うと、業務を持ち帰ってやると、それはどうなんだろうという。逆に残業しないで家でやっている分が増えちゃうんじゃないかというような御心配もありますけれども、働き方改革というところの中では、こういったところのルールとか、それから、どういうふうに家に持ち帰って何をするのかというところの取扱い、こういったものもしっかり検討していきたいというふうに考えているところです。

小杉委員

 ほかの学校で使った教材を使ったりとかするという方法を検討するということですから、ネットワークをつくって、学校間でそういった実践を、教材を共有するというのはすぐにはできないけども、例えば新年度は検討するという形でしょうかね。

板垣教育委員会事務局学校教育課長

 実はもう既にそういう環境にはなっているんですけれども、先生方のほうがそういうことにまだ慣れていないといいますか、それから体系立てて、どういうふうにそこに整理して情報を置くのかといったところもちょっと検討しながら、やりやすい形、先生方が使いやすいもの、そういったところをきちんとやっていきたいし、先生方にも周知をしていきたいというふうに考えています。

小杉委員

 このICTの導入活用によって、例えば何時間減ることを目指しますよとか、そんなことまでは今の段階では何ともまだまだ言えないような状態ですか、どうですか。

板垣教育委員会事務局学校教育課長

 働き方改革推進プランのほうで目指しているところがあります。学校での在校時間が週何時間というところを目指しているものがございますけれども、その中で学校教員を支援する環境整備の中にICTの活用ということも一つ入っております。ここは課題かなというふうに思っておりますが、逆に言いますと、この働き方改革の推進プランのほうはこの後改定をして、どこをまた目指していくのかというところは改めてお示ししたいというふうに考えております。

吉田委員

 本当に大変な状況の変化の中で一生懸命対応の計画を立てていただいていると思うんですけれども、僕は常日頃言っていることからして、これは一つ欠けているなと、このままだと問題だなと思っていることがあるので、御指摘を申し上げます。これは、担当の所管の課としては非常によいものをつくられたと思うんですけども、そうじゃなくて子ども教育部、教育委員会全体の問題だと思うんですけど、23ページの施策(6)幼稚園の情報化というところを見ると感じるんですけれども、前に、ちょうど1年前かな、保育の質ガイドラインというのをつくられたときに私は指摘申し上げたんですけど、要するに日本は幼保一元化で教育と保育、全ての未就学児には教育を施さないといけないと。そして、それに加えて保育をきちんとするということが国全体の施策となって、中野区でも子ども教育部、教育委員会事務局というのがこうやって一緒にやっていただいているんですけど、ここに幼稚園という言葉だけあって、保育園とか、こども園というのは出てこないわけですよ。前から報告をいただいているけれども、教育・保育計画というのを区は立てて、教育と保育を未就学児にきちんと、どのようなところに在籍しようが、何人いようがちゃんとやりますというガイドラインをつくってやっているわけなんですよね。ここは中野区教育委員会が提出する教育の情報化推進計画じゃなくて、教育委員会と子ども教育部の両方で出す、この新型コロナのときみたいに出すもので、ここには幼稚園、保育園、こども園の情報化についても取り組んで、幼小中連携教育の推進だけじゃなくて、保育園も含めた幼保小中連携教育の推進といって、全体をきちんと枠で囲っていかないと、保育園に行っていた子だけ、あるいは保育園だけここから取り残されると。あるいは全然別のことをやっていて、整合性とか、あるいは連携が取れないということに区のロスというか、費用の意味でも、あるいは子どものチャンスという意味でもロスが生じると思うんです。これは、ここのタイトルは教育のでいいかもしれないけれども、23ページのところには幼稚園だけじゃなくて、保育園やこども園の情報化も視野に入れたというか、計画には入れたと。どれぐらいの早さでどれぐらい進むかは大変でしょうけども、そういうものにする必要がある。これは所管の課は自分の所管の中ですばらしいものをやられたと思うんだけども、子ども教育部、教育委員会事務局全体としては、これは問題だと思うんですけど、いかがですか。

戸辺教育委員会事務局次長

 吉田委員おっしゃるように、子ども施設においては幼児期からこういう情報化推進、情報化について、デジタルについて慣れておくということは非常に共通して重要なことだというふうに認識してございます。実施機関ごとに区長部局のほうの情報化推進計画というのもございますので、基本的にはこの表記というのは教育委員会ということでまとめさせていただきました。ただ今後、委員のおっしゃるように保育園ではどうなのか、幼稚園ではどうなのかというようなことで、そういう視点も入れて、こちらの内容について情報提供していく。情報提供というか書き込みをしていくということは必要になってくるだろうというふうに認識してございます。取りあえず区長部局でつくる情報化の推進計画の中には当然、区長部局の実施機関全てを網羅した計画ですので、そちらには保育園のほうも入っているというふうな認識ですけれども、ここで子ども関係でも分かるように、区長部局のものであるけれども、保育園についての取組というのはこういうものだというような形で分かるような形でまとめていくことも必要と考えてございますので、区長部局でつくる情報化推進計画の内容を確認しながら、そちらとの調整も図りながら整理して、今後の改正の中で盛り込んでいきたいというふうに考えてございます。

吉田委員

 これね、まだ案の段階ですから、これはこれで出すけれども、区長部局は区長部局で別のものを出しますというよりは、議会に子ども文教委員会に出す時点で議員に両方が分かるものを、あるいは両方あるけども、今回出すのはこっちですというようなポンチ絵が出てくるとか、五月雨式に何の説明もなくぽんぽんと出すんじゃなくて、全体像はこうです。その中でここをやりますとか、この案の中にも全体像も示されていて、今回はこれについてを使用していますというような出し方をしないと、本当に縦割の弊害が全然解消されていない。子育て先進区というなら、保育の質ガイドラインを出して先進的にやるんだということであれば、この情報化についても先進的な取組をきちんと議会に先進的に示していただきたい。この案が取れるときにどういうふうに改正しているか期待しながら、要望をします。

むとう委員

 今日この案が示されて、今後のスケジュールを見ると、もうすぐ来月には案が取れて、計画策定ということになっているんですけれども、この間に区民に対しての意見交換会とか説明会みたいなものは全くないんでしょうか。

板垣教育委員会事務局学校教育課長

 この内容について区民から意見をもらうというようなことは特に考えてございません。

むとう委員

 確かに区民全体にこの計画が及ぶということではないかもしれないんだけれども、これからお子さんをこの中野区で育てていこうかなと思う人も含めて、中野区でのこういったICTの教育がどうなっていくのかということはやっぱり、中野はこういうことをやっていきますよというのを知ってもらうことも必要かと思うので、全然説明するつもりや意見を聞くつもりもないとおっしゃるのはちょっと残念かなと思うんですが、それはどうしてですか。

板垣教育委員会事務局学校教育課長

 今回の中身につきましては、4月から教育委員会として学校で取り組む内容について検討して、こういった計画を一つつくってきたというところでございますけれども、この計画そのものは大本の教育ビジョンにあるところのICTの推進、それをどう推進していくかというところを計画にしたものというふうに考えております。おっしゃるとおり区民の意見というのも非常に大切だなというふうには思っておりますけれども、区として教育の情報化はこういうふうに進めていくんだというところで、内容につきましてはホームページ等を使って区民のほうには周知をしたいというふうに考えております。

むとう委員

 周知だけで意見は聞かないというのは何かちょっと残念かなというふうに私は思います。先ほどの平山委員の質問に対する指導室長の答弁の中にちらっと出てきたことで私も気になるのは、ある程度ベテランの先生方がいきなり授業の中で、ICTというのは、私は教材の一つというふうにしか思っていないんだけれども、この教材を使うよりも今までの自分のノウハウでもっといい授業ができるという先生もいらっしゃるかと思うので、何が何でもこのICTを活用した授業に変えていかなければいけないということでもないような私は気がしているんですよね。子どもたちに学校で分かる、誰もが理解できる質の高い分かる楽しい授業をしていただくというのが一番の本質だと思うので、あえて手探りで不得意ながら無理くり、一つの教材でしかないICTを何が何でも活用しなければいけないというのはちょっと私、違和感があって、本当に子どもと対面し、子ども一人ひとりの表情を見ながら、理解しているのかしていないのかということも確認しながら、これまでの自分の実績でそれぞれの先生方が編み出してきている授業の内容というのがあるんじゃないかと。教え方の内容というか、教え方のノウハウを持っている、蓄積している先生もいらっしゃるから、その辺のそういうベテランの先生がこれを機会にもう辞めちゃおうかななんて言い出しているというのはとても残念だなというふうに思っているんですけれども、その辺はどう受け止めていらっしゃるんでしょうか。

宮崎教育委員会事務局指導室長

 委員おっしゃるとおりに、全て同じ規格で同じように毎時間全部このICTを使ってやるなんていうことは一切思っておりません。委員おっしゃることと同じだと思いますけど、これが文房具になっていかなければいけないと思っています。ほかのもの、鉛筆とか消しゴムと同じように。その中でさらにハイブリッドと先ほどから申し上げていますけど、個別の最適化された学習と対面による協働的な学習をミックスさせて、子どもたちにとって一番いい方法を取っていくというのがこちらからの目的だと思います。もちろん授業の文房具ですから、その中で今までのように言葉がけをして、こういうものを使わない授業があってもそれは大事だと思いますし、今までのように鉛筆を使って一生懸命書いていくことも非常に大事なことだと思いますし、何より実物、実際のものを触ったり、感触を使ったり、そういうことも大事だと思っているんです。

 ただ一方で、今までの一斉授業ですと、クラス全員が同じ目的、同じ到達点に向かって、ある程度その時間の中で引っ張っていかなきゃいけない。その狙いに従って。当然いろんなお子さんがいます。よくある先にうんと進んでしまう子もいますし、なかなかその1時間だとそこに到達できない。時間をかければそこまで行くんだけれども。そういうお子さんもいるので、そういうところが今まではなかなか対応できずに、授業についていけなくて、ひいては自分の自己肯定感をなくしてしまうようなお子さんもいたと思うんですね。そういうことに関して言えば、最適化された個別の学習がICTによってできるようになりますと、非常にそのお子さんたちが自分のペースで劣等感を持たずに自分なりのスモールステップを積み重ねていくこともできると思うんです。誰かと比べて自分が劣っているではなくて。ですから、ある意味では委員おっしゃるとおりに、今までのことも、蓄積してきたことも大事にしながらも、今までそういうところからこぼれてきたことについては、このICTを使って子どもたち一人ひとりが自分に誇りを持って成長していけるような状態をつくる。それが大事だと思っております。

むとう委員

 おっしゃることはもちろんよく分かっていて、これを否定するわけでは全然なくて、今本当に導入していく段階ですから、ICTも導入し、子どもたち一人ひとりが分かる楽しい授業ということが一番目指すべきところだと思うので、それはそれで理解しているつもりなんですけれども、そういうこれまでの先生が、もうこれはやっていられないから辞めちゃうよなんて言い出されちゃうようなことは、私は防いでほしいかなとすごく思うんですね。そこを、そういった先生のこれまでのノウハウというのはやっぱり生かすようなことが大事かと思うので、こういう新しいことを取り入れることによって、もうやりたくない、辞めてしまおうなんていう先生を生み出さないで、しっかりとフォローしていってほしいなというふうに、そこは私、お願いしておきたいと思います。

 そういう中でちょっと質問なんですけれども、21ページのところで、ICTの教育推進リーダーの配置ということが書かれておりますけれども、これは特別そういう専門の先生を増やしていくということではないんですよね。今いる職員の中で得意な先生がそうなっていくというだけなのか、何か特別にこういったリーダー的な教員が加配されていくのか。その辺はどういうふうに解釈すればよろしいんでしょうか。

板垣教育委員会事務局学校教育課長

 特別に新たに何かが配置をされるということではなくて、本年度もICT教育推進教員というのが各学校におりまして、その先生を中心にICTの利活用を進めてきたわけですけれども、その人の名称を変えて、ICT教育推進リーダーというふうに位置付けて、今後は取り組んでいきたいというふうに考えているところです。

むとう委員

 定着するまでが本当に大変なことだと思うので、国を挙げてGIGAスクール構想を進めているわけですから、何かやっぱり私はむしろICTの教育推進リーダー的な教員の加配が必要なんじゃないかというふうに思っているんですけれども、そういうことは国に対して要望していくとか、そういう動きというのは各自治体からないんですか。

宮崎教育委員会事務局指導室長

 このことに限らず様々な人的パワーは必要だと。このことだけではなくて、いろんな要望は例えば指導室課長会でありますとか、教育長会、それから校長会などからは上部のほうには上げているところです。

むとう委員

 このことに限らず教員が少ないから、全部加配されていったらすごくいいかなというふうには思いますけれども、これは新たに進めていることだから、過渡期だからこそ、この対応だけの加配も必要かなというふうに私は思うので、まあ、実現しないでしょうけれども、要望はしていってほしいかなというふうに思います。

 それから、次の25ページのところで、ヘルプデスクの設置とICT支援員の配置ということで、ICT支援員は4人配置するということですが、この4人の方々がヘルプデスクを担うということなんですか。ヘルプデスクの設置ということについてもう少し説明してください。

板垣教育委員会事務局学校教育課長

 ICT支援員というのは、中野区の学校を四つのブロックに分けて、それぞれのブロックを担当していただいて、その中でやっていただくことを位置付けております。支援の内容としては、教員、児童・生徒へのiPadの機器の説明であったり、それから操作が一時的に分からない場合であるとか、あとは教職員に対する校内研修、他自治体での事例の情報提供、そういったことに対して支援を行うというふうに考えております。それから、ヘルプデスクというのはこれまでも設置をしておるもので、例えばネット環境が、ちょっと接続が悪いとか、そういったどちらかというと機器に対するところの支援ということで、ヘルプデスクを置くというふうに考えておりまして、ICT支援員とイコールではないです。

むとう委員

 ヘルプデスクはどこに置くんですか。

板垣教育委員会事務局学校教育課長

 これは委託の事業者になりますので、学校に置くということではございません。ヘルプなので、電話をかけて対応していただくということで、やり方を聞いたり、分からなかったら来ていただいて、機器を見ていただく。そういったことを考えております。

むとう委員

 私、かつて質問したことがあるんですけれども、この今あるヘルプデスクの契約内容だと、なかなかお答えが来なかったりとか、すぐに解決できないことが結構多くて、ちょっとクレームがあったりを耳にしていたんだけれども、今度新たに民間に委託してのヘルプデスク契約というのは、中身としては、少しは何か進化するんでしょうか。

板垣教育委員会事務局学校教育課長

 学校等から確かに今言ったようなお話ですね。例えば問合せをしても対応が遅いとか、そういったことは聞いております。その都度事業者のほうにはお伝えをしているところです。どうして遅れたのか、何で対応できなかったのか。そういったことは丁寧に都度都度学校のほうにきちんと説明をしながら進めてきているところです。今いただいたような御意見は事業者のほうにもきちんと伝えて、そういったことのないように、学校が困らないようにヘルプをしていただくということで対応していきたいというふうに考えております。

むとう委員

 それは委託会社との契約内容にきちんと盛り込まないと実現されていかないと思うんだけれども、その契約内容はこれまでとは違うところに委託するんですか。同じですか。これまでそういうクレームが学校からいろいろあるというのを認識されているわけだから、もし新たに設置で委託をするのであれば、やっぱり委託契約内容にきちんと盛り込んでおかないと駄目なんじゃないかなと思うんですけれども、それはどうなっていくんでしょうか。

板垣教育委員会事務局学校教育課長

 今までのヘルプデスクというのは、今学校に校内LANといいましてネットワークが整備されている。それから、ある機材についての対応するところ、それと今後はGIGAのヘルプデスク、GIGAスクールで取り入れた端末ですね。それに対するヘルプということで、二つ事業者が入るということになります。今おっしゃった違う事業者なのかというところは、同じ事業者になります。

むとう委員

 同じ事業者で二つヘルプデスクができて、それぞれ学校は使い分けるわけですか。この部分はこちらのヘルプデスクに問い合わせる、この部分はこうというすみ分けというのは分かりやすくできるものなんですか。

板垣教育委員会事務局学校教育課長

 学校のほうには分かるように案内をしておりますので、使っているこれが調子が悪かったらここにすぐ連絡するとか、そういったことで対応していきたいというふうに考えております。

むとう委員

 でも、新たに二つ目のヘルプデスクを置くわけだから、その契約内容、委託内容というのは本当にきちんと答えが返ってくるような内容に私は改めてほしいと思うんですが、その辺の検討というのはなさっていらっしゃるんでしょうか。

板垣教育委員会事務局学校教育課長

 今までの事業者の対応も委託契約内容を変えているかというとそうではなくて、何日以内にちゃんと回答しなさいとか、そういったことは取決めをしているところでございます。なので、その決めのとおりにやっていないということが分かれば、それはそういうことのないようにということで指導していく。こういった形で取り組んでいきたいというふうに考えています。

むとう委員

 それが委託どおりにできていないことを耳にしているからしつこく聞いているわけで、委託どおりできていない場合に罰則規定だとかまできちんと設けていく必要があるんじゃないかと私は思っているんだけれども、そこは考えてはいないんですか。

板垣教育委員会事務局学校教育課長

 学校から問い合わせていただいた内容が、その事業者が保守管理をしている中でできることであればすぐ対応はできますけれども、そうじゃないところの不都合であったり、様々環境が違うというんですかね、インターネットの環境であったり、様々な理由がある。その中で対応していただいているので、多分時間がかかるというところは分かりにくい部分の対応かなというふうに考えて、自分が保守管理をしているところをちょっと超えた部分というんですかね。ですので、そこについては多少致し方ないかなという部分もあるかなというふうに思いますけれども、引き続き指導のほうはしっかりしていきたいというふうに考えております。

むとう委員

 せっかく1人1台渡されて、4月から徐々に順次授業の中で積極的に取り入れようとしていく中で、トラブって授業が中断してしまうということはやっぱり先生も大変ですし、子どもたちも勉強しようという意欲が失せていきますから、そういうトラブルがないようにしっかりとやっていただきたいんですが、課長はいなくなっちゃうんだよね。残念です。

副委員長

 じゃ、要望として。(「はい」と呼ぶ者あり)

 他にございますか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

副委員長

 なければ、以上で本報告について終了します。

 では、最後の報告となりました。16番、学校給食における食中毒事故再発防止に関する検討結果の報告について報告を求めます。

板垣教育委員会事務局学校教育課長

 それでは、学校給食における食中毒事故再発防止に関する検討結果の報告について御報告をいたします(資料17)。

 令和2年10月に、区立小学校において発生しました学校給食における食中毒事故の検証及び再発防止を検討するため、学校給食における食中毒事故再発防止に関する検討会を立ち上げ、検討した結果について御報告をいたします。

 1、検討会の設置目的でございますが、保健所の調査及び指導を踏まえまして、改善に取り組んでいるところでございますが、改めて確認、検証することで課題を明らかにし、再発防止に努めるものでございます。

 2、検討結果でございます。恐れ入りますが、別紙報告書を御覧ください。

 報告書1、主な検討事項でございます。検討会では、(1)食材管理・調理工程に関する対策、(2)調理従事者及び施設設備の衛生管理に関する対策、そして(3)感染症(疑いを含む)、これが発生したときの対応に関する対策、このことについて検討いたしました。

 2番ですけれども、これは今の主な検討の(1)についての記載になっております。食材管理・調理工程に関する対策につきましては、まず中心温度測定、これは調理したものの中心温度の測定、こちらを3点確認から5点確認ということで測定していく。

 そして、(2)ジェットオーブンの使用について。今回、食中毒の疑いがあった食材を調理したジェットオーブンにつきましては、2ページの上段になりますけれども、事業者のほうから取扱い法を聞きまして、また栄養士研究会のほうの意見を参考にまとめ、各校で共有し、取り扱っていくことといたします。

 (3)献立の確認でございます。今回保健所からの指摘、限られた時間内に800食焼き上げること自体が、問題があったのではないかといった御指摘を受けまして、こちらにつきましては児童・生徒の人数が増加しても、これまでどおりの献立をしていた。こういったことを受けまして、十分に加熱できる工程になっているか確認をし、しっかり献立・調理方法も変更をしたところでございます。

 (4)作業動線等の確認でございます。こちらは、調理の過程において調理員が声をかけながら、しっかりと今何をやっているのか分かるような形で徹底をしてまいりたい。

 それから、(5)としまして、「給食室の一日の流れ 作業工程事例集」、こういったものを使っておるところなんですけれども、これをしっかり改定していきたいというふうに考えております。

 続きまして、3、調理従事者及び施設設備の衛生管理に関する対策についてでございます。今回は、ヒューマンエラーを防ぐ取組が重要であるというふうに考えております。食中毒が起きたときの記録では、逸脱した行為は確認されていないんですけれども、実際には事故が起きたということで、3ページの①から③、これを徹底してまいります。

 ①としましては、作業工程の確認でございます。毎日作る都度に栄養教諭、学校栄養職員と調理員がしっかり翌日の打合せ、確認をし、作業動線図が安全に行えるものになっているか確認をいたします。確認した内容は校長が最終確認をします。

 ②としては、記録の徹底でございます。今回の事故において、納品時の一部食品については品温の記入漏れがありました。また、体調不良のため途中退勤した調理従事者については、体調不良なしと誤記入されていた。こういったこともあったわけです。こういったことにつきましては、正確かつ確実に記録されているか徹底した確認を行うことといたします。

 ③として、コミュニケーションの徹底でございます。調理場では本当にみんなが忙しく動いております。今何をしているのか、何ができたのか、しっかり声を掛け合いながら確認をしていく。これは巡回指導担当者が現場に入って確認をいたします。

 (2)としまして、学校における衛生管理体制、こちらをしっかり徹底して、衛生管理に取り組んでいきたいというふうに考えております。

 まず3ページの下、①学校教育課栄養士の巡回点検でございます。これまで各学校の巡回ですけれども、栄養士が委託されていた学校のみ点検していたということがございますが、今後は全校を巡回してまいりたいというふうに考えております。

 4ページ、②月1回の検討会の開催。こちらは、月に1回、校長、副校長、栄養教諭等で調理責任者も入った上で、給食衛生管理に関する検討会を開催していきます。これは月1回やることをしっかり各学校にやってくださいというふうにお願いをするところです。

 また、③学校給食の衛生管理委員会の開催。これは年に1回以上開催をしていただきたいというふうに考えておりまして、メンバーとしましては校長、副校長、栄養教諭、そしてここに養護教諭、学校医、学校薬剤師、調理責任者及び保護者などが入っていただきまして、年に1回以上、給食に関する衛生管理、献立、給食設備等、そういったことについての確認をしていくということでございます。

 また、4ページの(3)給食調理場器材等の定期的な更新。安全でおいしい給食を時間内に効率よく作るためには、やはり器材を定期的に更新する必要もあるというふうに考えておりまして、こういったことにも取り組んでまいりたいと思います。

 そして5ページの4番になりますが、今回感染症が発生したときの対応が非常によろしくなかったというふうに考えております。(1)として、食中毒事故における初動対応における課題を再確認いたしました。5ページ、4の(1)①から⑤ですけれども、①欠席が多かったのに食中毒は疑えなかった。それから、②結果的にはカンピロバクターによる食中毒でしたが、リスク管理としては、ほかの感染症、食中毒を想定した対応を取る必要があった。③としては、食中毒は感染症との区別がつきにくいということで、学校、それから保健所もしっかり相談をしながら、適切に対応ができなかったというところ。それから、④としては、昨年度も学校はカンピロバクターで欠席した児童がいた事実を確認していたけれども、保健所へ情報提供がなかった。そして⑤としては、「学校等欠席者・感染症情報システム」、これを各学校がつけることになっていますけれども、活用ができていなかった。

 こういったことを受けて、(2)として学校における児童・生徒の健康被害発生時の対応を今回提案させていただいたものです。初動の対応ですね。これにつきましては、恐れ入りますが、資料1を御覧ください。どういうときに初動対応するのかということをここではっきり各校が徹底をしてまいりたいというふうに思っております。1クラス2人以上が急な欠席、そして同じ症状であった。これが、学校が何か起きたかもしれないと違和感を覚えるタイミングでございます。そのことが今度、同じ症状の子が増えた。これが、何か起きているというふうな次の段階ですね、これは危険だという段階、この段階で担任、養護教諭は休んでいる子の状況を把握、それから共通項を探すことで、兄弟姉妹・家族の状況も確認したり、近隣校の状況を確認した上で、校長は学校医に報告・相談、意見を聞く。こういった取組を各校が共通でやっていきたいというふうに考えております。

 それでは、すみません。資料をお戻りいただきまして、6ページになります。(3)児童・生徒の健康状態の把握でございます。こちらについては、日頃から子どもたちの健康をしっかり把握しておくことが大切というふうに考えておりまして、これもまた資料の2を御覧いただきたいんですが、「学校が異変を察知するために」ということで、学校が、ふだんと違うことが何か起きていると判断するために、欠席情報システムを使って子どもたちの平時の状況をデータ化して把握しておく。それから、休んでいる子の状況は詳しく把握をする。また、欠席情報システムで自校、近隣校の状況も把握をする。こういったことをしっかり取組をしていきます。

 それから、発熱、頭痛、下痢・腹痛、嘔吐・吐き気と書いてあるんですけれども、これは特定の疾病や食中毒に結びつかなくても出席停止や臨時休業の判断材料となるということで、今どんな状況なのか、子どもたちの状況をしっかり把握をしてまいります。また、新型コロナが始まりまして、子どもたちは「健康観察記録」というのをしております。温度を測ったり、今の状況ですね。そういったことをノートをつけたりしているということで、こういったものも活用しながら、保護者との情報交換の工夫などもしていきたいというふうに提案をするところです。

 6ページへお戻りいただきまして(4)になりますが、関係部署との情報共有の在り方、連絡体制等の明文化ということで、今回の事故では土曜日であったということで、通報といいますかね、こちらへの相談をためらったということもありますので、閉庁時であっても連絡が取れるような連絡体制、これを共有していきたいというふうに思っております。それから、事故が発生したときの統一様式、これは保健所への報告になりますけれども、これも統一様式を使って、保健所のほうと連携を図っていきたい。

 それから、6ページの(5)保健所への情報提供でございますが、昨年度、学校は、カンピロバクターで欠席した児童が同じ学年で4名いた事実、これを確認していたわけですけれども、保健所への情報提供はされておりませんでした。7ページの上になりますが、こうした事案を踏まえまして、学校は、感染症、食中毒が疑われた際には、必ず学校医、それから保健所へ情報提供、相談することというふうに位置付けます。

 そして、ここで言う感染症というのがはっきり分かるように、資料3のほうで第三種感染症の「その他の感染症」というのを具体的に列挙いたしました。この感染症で、保護者から子どもがこんな状態ですというような連絡があったら、必ず保健所のほうに連絡をするということでございます。

 5、検討会は3回にわたって開催をいたしました。

 6、検討会のメンバーでございますが、特に中野区医師会の理事の村杉先生に御参加をいただきました。

 最後に、今後の対応でございますが、学校長への周知の徹底、それから保護者へのきちんとした報告、そういったことをしていきたいというふうに思っております。

 報告は以上でございます。

副委員長

 ただいまの報告に対して質疑はありませんか。

平山委員

 ごめんなさい。一つだけ驚いたのがありました。報告書の2ページ、「給食室の一日の流れ 作業工程事例集」の改訂について、「これまでは、法改正や国や都から通知があった際は、マニュアルは改訂せずに、その通知を周知することで対応してきた」と。今回の件に直接関係ないかもしれないんですけど、これはまずいんじゃないですか。要は、例えば委託をしているところのスタッフが変わったとする。でも、その伝達方法によっては、マニュアルに書いていないわけですから、きちんと改正点が伝わらない可能性がありますよね。これはどうしてこういう対応を取ってきたんですかね。

板垣教育委員会事務局学校教育課長

 マニュアルに通知類を全部くっつけていくような形でございます。なので、ちょっとそこは膨大になってしまうということもあって、それは非常に分かりにくいというふうに私どもも思っておりますが、かなりいろんな通知が国から来るというのは当然なんですけれども、都度都度改正はされていなかったというのが実態ですので、ここはすみません。正直に書きましたけれども、今回はしっかり改訂をしたいというふうに思っております

平山委員

 細かい通知が度々送られてくるのかもしれませんけど、せめてまとめて年に1回とか、そういったことはできたはずですので、ほかのことも含めて、マニュアルって、特に一つは、中野区は委託しているわけじゃないですか。ということともう一つは、やっぱり食にまつわることって健康や命に関わることですので、ここはぜひ御注意いただきたいなと。今後改訂されるということなので、二度とこういうことがないようにしていただきたいなと思います。要望でいいです。

小杉委員

 この食中毒事故は、給食を食べてから10日後に保健所が入ったという、その期間が長かったということが問題だし、それをいかに短くするのかというのが求められているという観点で改めて伺いますけども、5ページの真ん中の辺に、「学校等欠席者・感染症情報システム」というのはもう既にあったんだけども、活用されていなかったというのは、これはいつぐらいから使われていなかったとかというのは分かるんですか。

板垣教育委員会事務局学校教育課長

 中学校が使えるようになったのが今年度からになっておりまして、小学校はいつから。(「小学校も今年」と呼ぶ者あり)全部ちゃんと使えるようになったのは今年度からでございます。

小杉委員

 小・中学校で今年度から使われるようになっていたけども、周知というか伝わっていなくて、そのまま使えるんだけども全然使っていないから、教育委員会も分からなくてということなんでしょうかね。

板垣教育委員会事務局学校教育課長

 実は4月、5月とお休みだったもので、学校が休業中だったので、お伝えはしたんですけれども、入れるチャンスがなかったということで、その後、学校が再開したときにも通知はしていたところなんですけれども、こちらでその確認というんですかね、入れているかどうかの丁寧な確認というところまではできていなかったということがあります

小杉委員

 宝の持ち腐れだったということだと思います。あと、初動対応が決められていなかったということで、今回明確に提示がされていますが、今までは何もなかったということですか。何となくあった。どの程度あったのかというのはどうだったんでしょうか。

板垣教育委員会事務局学校教育課長

 検討会のメンバーには学校の先生も入っていただいて、実際にどんな状態だったら本当に学校がこれはというふうに思うのかといったところを、リアルなお声を聞いたわけですけれども、これまでは各校ごとにその状況、状況を見ながらというのがありますし、各学校の校医さんとの連絡のやり取りの中で、今こういう状態なんですということをお話ししながら対応してきたのかなというふうに考えております。

小杉委員

 各学校ごとに状況を見ながら判断されたということですけれども、今回、当該校で学校医に報告・相談し、意見を今後聞いていくということなんですけども、実際にちょっと気になるのは、そのときにどうだったのかというところで、どんな感じで。これは前も聞いたと思うんですけども、そこはどうだったというのは総括の意味でちょっと聞きたいんですけれども。

板垣教育委員会事務局学校教育課長

 学校が学校医に相談をしていたというのは事実です。その中で具体的にどういうやり取りがあったというところまでは詳細には把握しておりませんけれども、お休みしている状況は学校から学校医のほうにお伝えはしたというところです。

小杉委員

 子どもたちが休んでいるという状況はお伝えしたけども、あまり明確に判断をされずにいたということですよね。そこはやっぱり反省するところなのかなと思いますので、学校医に報告・相談し、意見を聞いていくとことはいいことだと思うんですけども、今後そういうことがないようにぜひお願いしたいなとは思います。あと、この内容については今後、各学校の教職員や委託事業者に周知というのはどういうふうに徹底されようと考えていますか。

板垣教育委員会事務局学校教育課長

 調理委託事業者については、食中毒があった後すぐに最低限の周知はしているところです。ここに書かれているような作業工程の確認でありますとか様々衛生管理に関するところ、そういったところの徹底をするように。これは規則で定めがありますので、学校給食衛生管理基準、それにのっとった対応をするようにということで話はしております。それから、各学校につきましては、校長会を通して話をしたところでございます。この後ですけれども、栄養士、栄養教諭、それから委託の栄養士もおりますので、そういったところにも確認というか、周知をきちんとしていきたいというふうに考えておりますし、またこの後、各学校の巡回指導、これも来年度からは体制を組んで、今年度以上に巡回指導をしたいというふうに考えているところです。

 それから、この事故があった後、大規模校につきましては早急に対応が必要ということで、巡回指導をさせていただきました。ですので、現場で直接指導をさせていただいたところです。それからあとは、同じ事業者が入っていたところですとか、順番に指導はしているところなんですけど、特にそこを重点的に今の段階で既にもう指導はしたところでございます。

小杉委員

 感染症や今回の食中毒であっても、二次被害を防ぐために早急にそういった診断が確定される前に校長が予測して判断をするというふうなことがマニュアルでなっていたと思うんですが、今回は10日間かかりましたけども、今後の対策によってしっかりそういった予測的に二次被害を防ぐための対応というのはなされていくんでしょうか。

板垣教育委員会事務局学校教育課長

 資料1にお示ししたとおり、同じ症状の子が増えた段階で即対応していきたいというふうに考えております。

むとう委員

 結果的に今回の事故はどこが原因だったというのは確定したんでしょうか。

板垣教育委員会事務局学校教育課長

 12月2日の子ども文教委員会において御報告をさせていただきました。その中で中野保健所長からの保健所の調査及び指導等についてということで、もう既に報告はさせていただきましたけれども、原因につきましてはメニューのお豆腐ミートローフ、これの加熱不足が原因である蓋然性が高い。こういった結果でございます。

むとう委員

 そうだったですよね。ということは、調理工程の中で加熱が足りなかったということは、委託業者の責任だということでいいんですか。

板垣教育委員会事務局学校教育課長

 工程であるとか、焼き時間であるとか、そういったところをしっかり確認する全体の責任は栄養士にあるのかなというふうにも考えております。先ほど記録上は問題がなかったというふうに報告をさせていただきましたけれども、必要な時間の加熱はできていた。それから3点確認の温度も測って記録もしていた。なので、記録上ではそこも大丈夫ということになっていますので、私どもとしては先ほどの保健所からの報告にあるとおり、加熱不足が原因である蓋然性が高い。これ以上はちょっとすみませんが、申し上げられないです。

むとう委員

 誰の責任でこの事故が起きたかというのは、お豆腐ミートローフを作っていく過程のどこが原因だった。つまり、加熱が足りなかったということなんでしょう。調理の加熱をするという調理を行っているのは調理の委託会社ですよね。だから、委託会社の責任ではないんですか。

板垣教育委員会事務局学校教育課長

 この食材を作るに当たって、何分加熱しなさい、この器械でどうしなさい、こうしなさいという、その作業工程というのは栄養士さんと調理事業者さんと相談して決めているということもありますが、献立を作成する段階でその作業手順も全部決まっております。ですから、その手順にのっとった形で調理事業者は調理をするということになっています。(「言われたとおりやっているだけと」と呼ぶ者あり)そうですね。

むとう委員

 言われたとおりに委託会社の調理員さんは正しくやった。ということは、その工程をつくった栄養士が原因、栄養士の工程づくりに不備があった。ということは、今回の食中毒の原因は栄養士の責任というふうに思っていいんですか。

板垣教育委員会事務局学校教育課長

 栄養士さんが献立をつくる際には、これまでの経験であるとか、御自分で試しに作ってみたりとか、そういうこともしますけれども、確認したところ、お豆腐ミートローフというのは、この栄養士さんの場合、ほかの学校でも同じような工程で、焼き時間で提供していたというふうな確認はしているところです。だから、事業者が言ったとおりにやらなかったのかというところについては、記録からは確認ができなかったということになっておりますので、今、委員から栄養士の責任かというようなことがありましたけれども、私どもでその判断はできかねます。

むとう委員

 今回の食中毒事故については、誰の責任でもない。複合的ないろんな要素が混ざっちゃって、みんなの責任ということなんですか。栄養士さんから調理をする人から誰も責任は取らない、責任者はいないという事故なんですか。ごめんなさい。様々ね、12月のときから今回の検討結果の報告を見ても、こういう大きな事故が起きたのに、誰の責任なのかというのが明らかになっていないことが、すごく私は不思議でしようがないんですけれども、どこに原因があった。原因発生責任は誰だったのかというのは分からないまま、これは終わってしまう事故なんですか。

板垣教育委員会事務局学校教育課長

 私どもは保健所のほうの調査結果、これ以外にはこうであるということは言えないわけでして、それによりますとお豆腐ミートローフの加熱不足ということで指摘をされているわけです。そう考えたときに、先ほど来同じことを何度も申し上げて申し訳ないんですけれども、記録上では調理事業者はちゃんと加熱の中心温度を測定して記録も取っている。そういったことから考えますと、いろいろなことが重なってこういった事故につながったと言うしかないのかなというふうに考えております。

むとう委員

 でも、加熱不足だったから食中毒になったんでしょう。違うの。それは明らかなんでしょう。そうすると、加熱すべき調理をしていたのは誰なのということになるんじゃないの。違うんですか。

副委員長

 委員会を休憩します。

 

(午後6時22分)

 

副委員長

 委員会を再開いたします。

 

(午後6時34分)

 

むとう委員

 先ほどの小杉委員の質問の中にもあったわけですけれども、今日の報告の7ページの一番下のところで、医師会の先生から学校と学校医との連携の在り方についてとか、学校医と学校と保健所がどのように連絡を取り合っていくことが望ましいかという点は、これはすごく大事だったと小杉委員も質問されておりましたけれども、それについて御意見をいただきながら検討できなかったということを申し添えるって、大事なポイントについて御意見をいただいていたのに検討できなかったというのはどうしてですか。(「検討できた」と呼ぶ者あり)検討できたの。できたのね。ごめんなさい。じゃ、検討できて、結局さっき言った5ページの形になったということですか。5ページじゃない。資料の6ページ。(「これは検討会。小杉委員の言ったのは学校医とのやり取りです」と呼ぶ者あり)

 ごめんなさい。私が読み間違えていて、とんちんかんな質問をしてしまったことをまずもって謝りたいと思いますけれども、そういう検討ができたということなので、その検討の結果、具体的にはどういうやり取りをすることになっていくのか教えてください。

板垣教育委員会事務局学校教育課長

 まずは、この資料全体を医師会の学校医さんたちにも周知をしていただきたいというふうに考えております。それからあと、薬剤師会、歯科医師会、こういったところに今回の件を受けて、区としては学校医としっかり連携をしてやっていきたいんだというところを御説明を差し上げたいというふうに思っております。それから、保健所ですけれども、保健所もこの会議に入っておりまして、こういうやり方で区がまず、この資料1ですけれども、何か異変が起きたときには保健所に相談をしますよ。それから、学校医も保健所に相談をしますよ。こういったところについての確認をさせていただきました。それから、どういった形で報告するのかというところにつきましても、統一の様式を決めて、例えば保健所に報告するには衛生担当と感染症対策のところと食中毒と別になったりということもありますが、向こうではちゃんと情報を共有していただくということの確認が取れております。ですので、しっかりこの後この資料を各医師会等に送って、説明をしていきたいというふうに考えております。

むとう委員

 先ほどから質問をして、これまでいろいろ報告もありましたけれども、どこが原因だったのかということが結局は解明できなかったということがやっぱり問題だなと思うので、今回こういう再発防止に関する検討結果を踏まえて今後変えていくことによって、食中毒が起きたら困るし、もう起きないと思いますけれども、起きたときには、今回はこういう再発防止策どおりにやっていたかどうかというところで、きちんと責任の所在というのも明らかになるようなマニュアルをつくっていただきたいということをお願いしておきます。

いでい委員

 今までのむとう委員の質疑とはまた別のところで言いますけども、まず学校だと思うんですよ。情報の取扱いというかね、当日同じクラスの児童が10人休んでいたということは、何かがあったというのは分かるわけじゃない。しかも、その前日、前々日からお休みの子たちが徐々に増えていた。しかも、その子たちは連絡ノートということで保護者の方が学校にノートを届けたり、また近所の友達にノートを託して学校の担任の先生に届けたりして、こういう状況なんだというのを担任の先生とやり取りしているわけ。今回は、その確認というのはされたのか、されていないのかちょっとお伺いしたいんですけど。

板垣教育委員会事務局学校教育課長

 今の御質問は検討会の中でということでしょうか。

いでい委員

 いや、現場だよ。そのときの学校。

板垣教育委員会事務局学校教育課長

 学校は確認をしております。

いでい委員

 学校が確認をしているんですよ。しているんだったら、なぜそのときに何かが起きているというふうに感じなかったのかなと。担任の先生がいるわけでしょう。担任の先生が保健の先生に相談をするのか、または校長、副校長に相談をするのか。そこから教育委員会に連絡が来るわけじゃない、普通は。何でそれができないかなと。大規模校だからといったところで、同じクラスにはこれぐらいの人数しかいないわけだから、そのうちの30%、40%がお休みをすれば、何か起きていると思うのは当たり前じゃない。担任の先生しか欠席児童を把握していないわけじゃないんだから、報告が上がらなかったからって動かないというわけじゃないんですよ。それは副校長や校長先生が動くべきだと私は思うし、その連絡をして、また、ちゃんとした情報を集めて、それを教育委員会に連絡する。教育委員会としてもその連絡を受けたら、断片的に情報を聞くんじゃなくて、最近この近隣で感染症ってはやっているんですかという問合せを保健所にする。それは感染症だという疑いをまず初めに学校から教育委員会、教育委員会から保健所、こういったルートができたから、まず感染症という話になったんじゃない。保健所は、感染症は確認されていませんよというお話だったから、じゃ、違うのかなということでそのままにしてしまったんですよ。そのときにタイムラグが何日かあるじゃない。本来であれば、自分の受け持ちのクラス、また学年、学校ということで、責任者さんはたくさんいるわけでしょう。各家庭から毎日なぜお休みなのかと。下痢、腹痛、発熱という連絡が来ている中で、なぜそれをそのままほったらかしにしていたのかというのが問題だと思いますよ。それに対しての改善方法というのはマニュアルというふうに決めて、様式をつくりましたという話だけれども、こういうものができなかったらしないのという話なの。それ、できませんかね、普通に考えて。そのことについて学校からどういった話合いが行われたとか、事実の確認はどういうふうにしてきたのか。そういうのを教育委員会としては承知されているんですか。

板垣教育委員会事務局学校教育課長

 これまで学校のほうでは把握された中身につきまして、時系列で報告は受けております。それは保健所のほうも同じような形で報告を受けているところです。それからあと、それぞれ担任であったり、副校長、校長であったりというところのお話ですけれども、これは前回の委員会でもお話をさせていただきましたが、そこは非常に意識が欠落していたというふうに反省をするしかないというふうに考えているところです。それから、この検討会の中で参加していただいた先生方からの御意見というところでは、やはりクラスで2人急に休んだら何かあったと思うというようなところの御意見なんかも聞いていますと、やっぱりそこは今回の食中毒のときには、確かに運動会に向けて練習をしていたとか、気温が急に上がったり下がったり、そういう状況はあったにしても、やはりそこは気づけなかったというところは悔いが残るところかなというふうに思っております。今後はしっかりこれを校長たちに周知しまして、中野区においては2人何かあったぞと気づき、次の段階に進むというようなところで、ここは統一的なものをつくって対応していきたいというふうに考えております。

副委員長

 他にございますか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

副委員長

 質疑がなければ、以上で本報告について終了します。

 次に、17番、その他で理事者から何か報告はありますでしょうか。

細野子ども教育部育成活動推進課長

 それでは、私より、仲町保育園子育てひろばの開設について、口頭で御報告をさせていただきます。

 令和3年4月1日より仲町保育園の新しい園舎の中で子育てひろばを開設させていただきます。開設の時間は、月曜日から金曜日の午前10時から午後3時までです。運営事業者は、保育園と同じ社会福祉法人尚徳福祉会でございます。どうぞよろしくお願いいたします。

 御報告は以上です。

副委員長

 ただいまの報告に対して質疑はありませんか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

副委員長

 なければ、以上で本報告について終了します。

 ほかに報告はありませんか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

副委員長

 なければ、以上で所管事項の報告を終了します。

 次に、所管事務継続調査についてお諮りします。

 お手元の文書(資料18)に記載された事項について、引き続き閉会中も調査を要するものと決するに御異議ありませんか。

 

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

 

副委員長

 御異議ありませんので、そのように決定します。

 次に、審査日程のその他に入ります。

 委員会を休憩します。

 

(午後6時45分)

 

副委員長

 委員会を再開します。

 

(午後6時50分)

 

 休憩中に御確認いただきましたとおり、次回の委員会は4月21日(水曜日)午後1時からということにしたいと思いますが、御異議ありませんか。

 

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

 

副委員長

 御異議ありませんので、そのように決定いたします。

 以上で本日予定した日程は終了しますが、各委員、理事者から特に御発言はありませんか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

副委員長

 なければ、子ども文教委員会を散会いたします。

 

(午後6時51分)