令和3年03月15日中野区議会区民委員会(第1回定例会)
令和3年03月15日中野区議会区民委員会(第1回定例会)の会議録

中野区議会区民委員会〔令和3年3月15日〕

 

区民委員会会議記録

 

○開会日 令和3年3月15日

 

○場所  中野区議会第2委員会室

 

○開会  午後1時00分

 

○閉会  午後5時40分

 

○出席委員(8名)

 羽鳥 だいすけ委員長

 市川 しんたろう副委員長

 木村 広一委員

 いさ 哲郎委員

 石坂 わたる委員

 近藤 さえ子委員

 伊藤 正信委員

 森 たかゆき委員

 

○欠席委員(0名)

 

○出席説明員

 区民部長 青山 敬一郎

 区民文化国際課長 本 将紀

 文化国際交流担当課長 矢澤 岳

 戸籍住民課長 伊藤 正秀

 税務課長 矢島 久美子

 保険医療課長 伊藤 廣昭

 産業観光課長 堀越 恵美子

 環境部長 朝井 めぐみ

 環境課長 波多江 貴代美

 ごみゼロ推進課長、清掃事務所長 伊東 知秀

 

○事務局職員

 書記 野村 理志

 書記 有明 健人

 

○委員長署名


審査日程

○所管事項の報告

 1 第4次中野区環境基本計画(素案)について(環境課)

 2 第3次中野区地球温暖化対策地方公共団体実行計画(事務事業編)(素案)について

   (環境課)

 3 中野区ゼロカーボンシティ宣言文案について(環境課)

 4 中野区災害廃棄物処理計画の策定及びパブリック・コメント手続の実施結果について

(ごみゼロ推進課)

 5 第4次中野区一般廃棄物処理基本計画(素案)について(ごみゼロ推進課)

 6 議会の委任に基づく専決処分について(清掃事務所)

 7 その他

 (1)「外国人のためのなかの生活ガイドブック」の発行について(区民文化国際課)

 (2)もみじ山文化センターレストランの終了について(区民文化国際課)

 (3)所得税及び特別区民税・都民税の申告期限等の延長について(税務課)

 (4)新型コロナウイルス感染症の影響により収入が減少した被保険者等に係る令和元年度・2年度後期高齢者医療保険料の減免の申請期限の延長について(保険医療課)

 (5)リサイクル展示室の開館日等の変更について(ごみゼロ推進課)

○所管事務継続調査について

○その他

 

委員長

 定足数に達しましたので、区民委員会を開会いたします。

 

(午後1時00分)

 

 本日の審査日程ですが、お手元の審査日程(案)(資料1)のとおり進めたいと思いますが、これに御異議ありませんか。

 

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 御異議ありませんので、そのように進めます。

 なお、審査は5時を目途に進め、3時頃に休憩を取りたいと思いますので、御協力をお願いいたします。

 それでは、議事に入ります。

 先週に引き続き所管事項の報告を受けます。

 まず1番、第4次中野区環境基本計画(素案)についての報告を求めます。

波多江環境課長

 第4次中野区環境基本計画(素案)について御報告申し上げます。(資料2)

 令和元年6月に中野区環境審議会へ諮問をして、令和2年7月、計画改定に当たっての基本的な考えと盛り込むべき事項等についての答申を受けました。このたび、区として第4次中野区環境基本計画(素案)を取りまとめたので報告をするものです。

 改定に当たっての考え方です。(1)として、中野区環境基本条例第4条第1号から7号に掲げる事項を盛り込むこと、それから、(2)気候変動への適応及び持続可能な緩和策について区としての取組を充実させること。(3)区民、事業者、区が協働・協創することにより、一体となって環境に関する施策を推進できるようにすること。(4)、重点的なテーマを明確にし、目標などを設け、進行管理を行うこと。それから(5)は、中野区の基本計画の改定に合わせ、整合を図ることでございます。

 計画期間は、令和3年度から令和12年度の10年間とし、具体的取組施策をアクションプログラムとして定め、その期間を5年といたします。

 構成や内容につきましては、第1章、第2章で書かせていただいております。改定の考え方、位置付け、第3章で取組の方向性やアクションプログラムなどを記載しております。

 4番目に、第4次中野区環境基本計画(素案)の本冊、それから概要版を別添でおつけしております。内容につきましては、概要版のほうを御覧いただきたいと思います。

 まず資料をおめくりいただきまして、1ページです。区が目指す環境の姿といたしまして、中ほど、「区民・事業者・区の連携・協働による持続可能なまち なかの」を掲げ、その下に実現に向けた考え方を示しております。環境負荷の少ない持続可能なまちをつくることや気候変動の適応策を推進すること、また、安全・安心な生活環境づくりを進め、新たな活力が生み出されるまちをつくりますという考え方、また、その下にSDGsの考え方を活用するということで記載をさせていただいております。

 次のページからは基本目標の記載になっておりまして、まず1から5まで基本目標を定めておりまして、基本目標1は「脱炭素社会の推進と気候変動への適応」ということで記載をさせていただいております。2030年度までに、指標といたしまして、2013年度比で二酸化炭素排出量を46%削減という目標を掲げております。

 おめくりいただきまして、基本目標2番目、「循環型社会」。こちらは、指標といたしまして、2030年度までに区民1人当たりのごみ排出量を411グラムとする目標を立ててございます。

 基本目標の3が、その下に「安全安心で快適な生活環境」ということを目指すということで、こちらは、指標としては景観や街並みについて「よい」という評価をした区民の割合を80%にすることを目標としています。

 基本目標4は「都市の中の自然環境」でございまして、2030年度までに区民の緑に対する満足度を65%にすることや、緑比率を17%、みどり率を18.32%とすることとしております。

 次のページ、基本目標5でございますが、「環境保全に係る情報提供と連携の促進」ということで、環境づくりの実現のため、情報発信や意識啓発、それから環境学習を充実させ、区民、事業者との連携・協働を進めていくことといたします。6ページには、体系図といたしまして、SDGsを入れ込んで図表化したものを入れてございます。

 それから、最後の7ページには、中野区環境基本計画の位置付け、関連計画や、それから上位計画がどういう形になっているか。それから、第4次中野区環境基本計画は地域気候変動適応計画という位置付けもしておりますということで書かせていただいております。

 主な前計画からの変更点は、前計画では地球温暖化対策を中心にした計画にしておりましたが、今回の第4次中野区環境基本計画は、環境保全全体及び地域気候変動適応計画に位置付けた総合的な計画としているという点でございます。

 また、アクションプログラムのほうに書かせていただいておりますけれども、気候災害対策や熱中症、感染症対策などを基本目標1に位置付けをしてしっかりとプログラム化しているというところ、それから循環型社会という項目についても基本目標として位置付けて、食品ロスの削減などをアクションプログラムに位置付けております。

 また、基本目標に、緑のみならず、都市の中の自然環境ということで、外来生物等への対策を掲載したり、生物多様性についての目配りをした記載もさせていただいているところでございます。

 それでは、かがみ文のほうにお戻りをいただきまして、今後の予定でございますが、令和3年4月、意見交換会を実施し、6月に計画(案)の策定、パブリック・コメント手続の実施、それから8月に計画策定という予定としております。

 簡単ではございますが、報告は以上でございます。

委員長

 ただいまの報告に対し、質疑はありませんか。

いさ委員

 幾つかお聞きをします。まず35ページのところに温暖化ガス数値目標が出ていますけれども、これはどういった基準に基づくものでしょうか。

波多江環境課長

 こちらは、図表の中に基準年度という項目がありますけれども、105万9,000トンから見て、2013年度ですから、これを2050年までにゼロということで計算をいたしますと、毎年28万6,000トンの減少を見込む必要があるということで、その計算をいたしますと、2030年度に関しましてはCO排出量57万2,000トンという計算になって、削減率を基準年で見ると46%の削減になるということで計算しております。

いさ委員

 それを実現させるための取組として、54ページのところにアクションプログラムの展開というのがあるわけなんですよね。ここにいろいろ書いてあるんですけれども、区が掲げるような脱炭素社会を推進するという行動、取組において、再生可能エネルギーへの転換ということをうたっていながら、ここにはエネルギーシフトの目標がないように見えるんです。これは目標を持つべきじゃないでしょうか。

波多江環境課長

 エネルギーシフトという意味は、再生可能エネルギーにシフトするという意味で捉えるとしますと、もちろん明確にどういう形で二酸化炭素、電力を切り替えるであるとか、太陽光をどれくらい入れるかという明確な数値目標があったほうがいいんですけれども、現状ではアクションプログラムという形になっておりまして、まだ区としてもそういった再生可能エネルギーに対する導入支援を行っているわけではないところから、来年度から始めるというところでもありますし、今後しっかりその効果といったものを見極めながら、数字が出していければ、進捗管理の中でも出せれば、計算をしたりということも可能かなと思いますが、ちょっと現状で5年後、10年後、この数値目標というところでは難しかったというところです。

いさ委員

 だとするならば、何らか数値を取るためにも、区民とか事業者がどれだけ再生可能エネルギーを使ったかみたいなことでアンケートを取ったりだとか、区民意識調査みたいのもやっているわけですから、そこに盛り込むだとかして、どれだけ実際に数値として動いていっているのかというのを取っていく努力は必要かと思うんですけど、この点はいかがでしょうか。

波多江環境課長

 蓄電システムの予算を考えるときに、過去10年間で太陽光発電を中野区内でどれくらいの件数、どのくらいの世帯に入れたのかというようなデータは、そのデータがすごく正確かどうかは別としても、取り得る方法で調査をしてはいます。ただ、客観的な数値というものがはっきりというか、明確に捉えられていないということがあるので、そういうものを販売している会社に聞いても、なかなかそのデータというのが得られにくいところがありますので、何らか国なり、東京都が調査をしたりした場合にはきちっとした数値になると思いますので、そんなものをしっかり情報収集しながら、実態としての数値なり、件数なりは捉えてまいりたいと思います。

いさ委員

 そうは言っても、ここにアクションプログラムと掲げているわけですから、何らかその努力はしていただきたいなというふうに思います。

 それで、気候変動への適応というところで、62ページですね、具体的な水害の対策の中に雨水流出抑制施設の設置を指導するというふうに書いてあるんですよね。これ、僕、過去に議会で、本会議だったと思うんですけど、質問しているんですけど、雨水ます・家庭の部分って昔やっていたんだけれども、東京都が一回助成をやめたときになくなっちゃって、東京都の助成が復活しても中野区でその事業を復活させなかったという経緯がありましたよね。

 改めてこれはやったほうがいいんじゃないかと思うんですけれども、ほかの自治体もやっているところはありますよね。それで、今も下水のほかに東京都は計画があるけれど、家庭のところの敷地で吸収するというところも目標を持って取り組むべきじゃないかと思うんですけど、いかがでしょう。

波多江環境課長

 道路課のほうで取り組んでいる施策でございますが、アクションプログラムに掲げているところもありますから、もし可能であれば、実際の誘導としては助成を出すというのはとても有効な手段ですから、そういう御意見もあったということで、環境の関連施策の調整会議というのを毎年行いますし、こういった区議会での御議論の場でそういう御意見が出ましたということは早速に伝えて、前に進める手段としてのそういう助成についても考えていくように働きかけはしていきたいと思います。

いさ委員

 それからもう一つ、区有施設における取組という中に、平成10年ですか、に策定した事業者、消費者としての中野区環境行動計画というのがあって、その中で環境に配慮した公共施設の整備と維持管理の促進を掲げていて、その中で区発注工事における熱帯材型枠使用を削減しますというのが入っていた記憶があったんですが、型枠は使い捨てなので、輸入材を使って温暖化につながるということもありますから、SDGsで陸の豊かさを守ろうと掲げていることもあります。こうした枠組を使わない、木枠を使わないという目標を掲げるべきじゃないかと思いますが、いかがでしょうか。

波多江環境課長

 その計画自体は大分前の計画であったと思いますけれども、実際のところどうなのかということを施設の所管に聞いたところ、日本でないところの木材を使ってというところが森林破壊につながるというような懸念から、国産の木材にするべきではないかという考えがあるんですが、実際のところは高額になってしまうので、実際の工事現場ではなかなか使われていないというような実態があるということを聞いてございます。

 ちょっとその辺の課題については少し研究しないと、今ここで実際にはどうなのかというようなところについては答えられないので、大変申し訳ないんですが、現状で知り得たことはそういうことでございました。

いさ委員

 わかりました。それと別に、ちょっと戻るんですけど、緑被率、みどり率というのが出てきていますけど、それぞれ定義ってどういうものか改めて確認をしたいんですが。

波多江環境課長

 みどり率でございますが、緑被地に河川等の水面の占める面積と公園の緑で被われていない部分を合わせた面積の区全体に占める割合でございます。緑被率は、樹木、草地、屋上緑化面積を足し上げて、区全体の面積に占める割合のことをいいます。

いさ委員

 これ、ちょっと覚えていないんですけど、過去に僕、中野駅周辺整備・都市観光調査特別委員会かどこかでやりとりをしているような気がするんですが、緑被率って緑色であればいいということであって、木でも草でもいいんですよね。つまり、そこに生えている木を伐採して、草を植えても緑被率は変わらない。こういう考え方で間違いないですか。

波多江環境課長

 緑被率は緑の面積でございます。みどり率は、それに水面とか河川の、公園なんかでも緑で被われていない部分が含まれている割合のことになります。

いさ委員

 もう一回聞きますね。緑被率というのは、緑色に見える部分ですよね、そこは木であろうが、草だろうが同じ。だから、木を切って草を植えても緑被率は変わらない。これは間違いないですか。

波多江環境課長

 そのとおりでございます。

いさ委員

 ということを過去にどこかでやりとりした記憶があって、つまり、それでいいのかという話なんです。具体的に平和の森公園の整備のときにもこのようなことがあったと記憶しているんです。木を切って、草を植えて、緑被率は変わらない。そういうことじゃないだろうというふうに思うんです。ちょっと調べたんですけれど、樹木がどれだけあるかの割合みたいな考え方というのはどこにも何だかなくて、これって独自に持つ必要があるんじゃないかと私は思っているんです。

 つまり、単純な話をすれば、乱暴な話をすれば、今ある区内の樹木全部を切って草っ原にしても緑被率は変わらないので、そういうことだと駄目なんじゃないのということだと思うんです。なので、何らかそういった指標は、つまり、緑に覆われた部分の中では、少なくともこの面積に対してこれぐらいは樹木が必要だみたいな指標って必要になってくるんじゃないかと思うんですけど、これはいかがでしょうか。

波多江環境課長

 おっしゃる意味は理解するところなんですけれども、その定義となるものというのが、私はみどりの計画もちょっとやったことがありますけれども、委員がおっしゃったような一般に通用するといいますか、緑化の課題の中で定義されているものがちょっと思いつかないというのが現状でございます。おっしゃる意味はよく理解しているつもりではございます。

いさ委員

 なので、中野区で何らか指標を持ったらどうですかというのが今の僕の問題意識なんです。緑に関わると、例えば緑視率という指標もありますよね。緑に視力の視で緑視率。緑がどれだけ視界に入るかという比率だったり、いろんな指標があるんですよね。中野区も、ないならないで独自の樹木はこれだけというのを持ったらいいんじゃないかと思うんですよ。だって、そもそも公園が少ないわけですし、その中でやっぱり当然樹木だって少なくなるわけですから、46ページのところで「都市の中の自然環境」とあって、今の指標も「みどりに対する区民の満足度」というのを立てているわけなんです。ここなんですよ。

 結局、区民が納得するかどうかで言うと、木を切って草になっても変わらない比率で本当に大丈夫か。それは違うだろうと、やっぱり今でも皆さん木を切るなという方はたくさんおいでになるわけです。だったら、やっぱり一定木を植えられるところにはどれだけ必要だという指標が僕は必要になるんじゃないかと思っているので、改めてこれはちょっと検討を要望したいなと思います。

 それで、これって、前回もちょっと聞いたんですけど、ヒートアイランドの部分とも関わりがあると僕は思っているんです。この中にヒートアイランド対策というのがない。地球温暖化はあってもヒートアイランドがないように見えるんですが、結局直射が増えると木陰が必要になるでしょうという話だと思うんです。そういう意味でも、樹木を増やす指標がないといけないというふうに思うんです。改めてお願いします。

波多江環境課長

 中野区におきましては、様々な緑化に対する助成については、生垣助成を始めたり、充実させたりということもしてございますし、緑化計画を、建物を建てるときに、建て主のほうで一定の割合の面積は緑化するというような条例もあったりしますし、できる限りのことは進めてきてはいるということはございます。

 ビルを建てるときの法律もだんだん変わってきておりまして、よく都心部のビルなんかを見ますと、コンクリートだけのビルではなくて、やはり窓際にしっかりと緑化している。新しいビルはそういう形でどんどんできているということもあるので、中野区においても新しいビルが建つときは新しい基準で建てるということもありますから、そういった意味ではヒートアイランド現象を少しでも和らげるという努力は制度的にはしているし、区もできる限りのことはしてきているというお答えになってしまって申し訳ないんですが、そういう状況でございます。

いさ委員

 区としてそれは何らか指標を持って、ちゃんと木を植えてほしいということを改めて要望しておきます。

 最後にします。世界の動向という一番最初のところでSDGsが出てくるわけですよね。基本的な方向では僕はいいと思うんですけど、1点だけ、7番のところですね。クリーンなエネルギーというところ、原発がベースロード電源に位置付けられているでしょう。ここだけはどうしても納得いかない。今年、東日本大震災から10年で、原発事故からも10年なわけです。10年たっても事故が収束していない。それどころか、どこにどれだけ燃料デブリがあるかいまだに分からないわけですね。取り出し方も当然分からない。その処理の仕方も分からない、捨て方も分からない。

 つい最近になってもまた新たな事実がいろいろ出てきていますよね。今年の1月にベントしたときの排気塔、ダクトが120メートルぐらいあるのが途中で切れていたのがこのとき分かったみたいな、10年たってこれかとびっくりしますね。そんなものに頼って地球温暖化をなくそうという話にしていいのかと、本当にここだけは納得いかない。

 これはどうするかといえば、やっぱり原発以外の電力にシフトしていくことをやるしかなくて、自治体でもそこに力を入れてほしいということなんです。自治体の側から、下から原発由来は要らないでしょう、自治体はここで持続可能エネルギーをどんどん増やしているよ、行けるよというのを強く出していく必要があると私は思うんです。これは答えにくいから聞きませんので、要望にしておきます。自治体から本気で再生可能エネルギーの取組を進めて、原発はもう要らないというところに進めてほしいと要望にしておきます。

近藤委員

 42ページの「循環型社会」のところで、区民1人1日当たりのごみの排出量が現状は460グラムなんですけど、5年後は431グラムで、10年後は411グラムになっているんですけど、これはどういう試算なんですか。

伊東ごみゼロ推進課長

 現行の第3次中野区一般廃棄物処理基本計画におきましては、最終的に家庭ごみの有料化を目途に数値を出してございまして、この後、第4次中野区一般廃棄物処理基本計画の素案でも御説明しますけども、今回、家庭ごみの有料化の検討については一旦ストップしてございますので、その目標数値を今回改めてつくり直しました。その結果、昨年度の実績ですけども、460グラム。その後、現状の施策を推進しながら新たな取組を、食品ロスとか、プラスチック製容器包装の削減、そういったことも取組をしながら毎年減らしていくと。そういった算出の下、令和7年度については431グラム、その5年後は411グラムという形で今回設定をしたというものでございます。

近藤委員

 今までのは、どこかに書かれてあるんでしょうけれど、大体毎年どのぐらい減っているんですか。

伊東ごみゼロ推進課長

 年によって違いますけども、数グラムですね。10グラムのときもありますし、1桁のときもございます。

近藤委員

 5年で460グラムから430グラムですと、1年でも10グラムに行かないんですよね。中野区は、私がちょっと思う限りでは、食品ロスとか、あと余り物でお料理をするとか、そういったところにちょっと力を入れていると思うんですね。その取組をやっていこうという中で、1年に10グラムも減らないという目標値では、ちょっと目標として少ないのではないかなと感じるんですけど、その辺はいかがですか。

伊東ごみゼロ推進課長

 1人当たりのごみ量も、数年前は例えば700グラムとかそういったことがございまして、だんだん母数が少なくなってきてございますので、削減率については一定程度これまでと同様の削減率はちょっと難しいのかなという形で、今回改めて、詳細はまた後ほど御説明したいと思いますけども、今回試算した結果はこのグラムということでございます。

 あともう一つ、新型コロナウイルス感染症の拡大によって、今年度相当ごみですとか資源も増えてございます。そういったことも加味して、第4次中野区一般廃棄物処理基本計画の中では新たな目標数値を設定したというものでございます。

近藤委員

 いろいろ総合的にお考えになられたのだと思うんですけれど、いろいろこれから本当にごみを削減していったり、環境問題をやっていこうという中の目標値ですから、この目標ではちょっと寂しいのではないかな。もうちょっと目標としては、みんなで力を合わせて頑張るぞみたいなものが伝わるぐらいの、本当に30グラムといったら、ミニトマトが三つも行かないぐらいなんですよね。そんなものぐらいじゃちょっと寂しいんじゃないかなと私は思うし、もうちょっと目標を高く、今までかなり大胆な目標を上げてきたと思うんですけど、ここへ来て、一番環境問題やごみのことに興味が出てきたときになって、ちょっと目標値が低いというのが気になるんですけど、その辺はいかがですか。

伊東ごみゼロ推進課長

 先ほども御説明しましたけども、現行の計画については、家庭ごみの有料化に向けた目標ということで、現行の計画の最終年度については令和7年度でございますけども、そのときの目標については371グラムでございます。確かにその数値に比べると削減率は低いということでございますけども、家庭ごみ有料化の検討がストップしているということもございますので、改めて算出をした結果、この数値になったというものでございます。

近藤委員

 本当にかなりごみ削減で低い数値だったのが、ここへ来て高くなってしまっているというのはちょっと問題というか、ちょっと変かなとは思うんですけれど、現実的な目標としてきちっとこれが達成できるように取り組んでいただきたいと思います。

 それと、49ページで、やはり環境に配慮した取組を行っている区民の割合は、現状値89.9%の方が環境に配慮した取組を行っているという数値がどう出ているのかと、それと、目標をどうすれば100%になるのかというのを教えてください。

波多江環境課長

 こちらは、区民意識調査で取った数字になっております。それで、どうやったら100%になるのかという御質問なんですけれども、なかなかこういう意識調査というのは難しい面がありますけれども、生活の中で、一般の方が自分はきちんとやって、環境に配慮をして節電をしたりとか、省エネルギーをしたりとか、エコバックを使うとか、様々な日常のところにしっかりと根付いているというイメージで、100%という数字を掲げているところでございますので、どうやったらというところはかなり難しいんですけど、この素案の中で、アクションプログラムなども定めておりますけれども、普及啓発をしっかりとやっていく。それから、区民の方や事業者の方を巻き込んで、楽しみながら環境のことが学べるような取組を区がしっかりと進めていく、そういったことを通じて意識を高めていっていただきたいということでございます。

近藤委員

 意識の高い方は本当に担当の皆様なんかよりももっとやっているというか、レジ袋なんかはもちろん持たないで自分のマイバッグを持って、マイストロー、マイスプーンや、ストローや何かも絶対にもらわないし、あとスーパーや何かに行ったときの傘を入れる袋も絶対もらわないとか、徹底してやっている方もいて、冬でも電気をあまり使わないように家の中でコートを着ているという方もいらっしゃるし、徹底してやっていて、どこをどうすれば100%というところに行くんだろうというぐらいにやっている方もいる。

 だけれども、やっぱり全く意識のない方というのも逆にいらっしゃるんですよね。その方たちにやっぱりちょっとずつでも意識的に向上していいただくことが大事だと思うんですよ。そうすると、町会とかに出前講座をしていますよね、そういったところも、もうそういう意識が高いところではなくて、例えば外国の方や何かも本当に分別とかもまだできない、そういう方たちのところに行って、少しでもごみの分別とかをしていただくとか、今まで意識が高い人のところに行ってまた同じようなお話をされても、どこまで私たちはやればいいのという方もいらっしゃるし、今でも缶や何かと一緒にごみを入れてしまう方とかもいるし、そこのところをやっぱりきちっと区が理解して、行き届かない人に指導が行く仕組みというか、方法を考えていっていただかないと、ごみの分別もできないですし、リサイクルや循環型社会というのも一部の人のものになってしまうと困ると思うんですね。そこら辺の外国の方なんかに普及させていくというのは、これを見る限りでは、一番初めのところに外国語版とかを配るというようなことしか出ていないんですけれど、何か取組はありますか。

伊東ごみゼロ推進課長

 委員おっしゃるとおり、これまでなかなか区の啓発や周知、メッセージが届かない様々な層に対しては新たな方法を、例えばこれからの新しい生活の中で、会場に集まっていただく、こちらから出向くだけではなくて、動画の配信等といったことも行っていく予定がございますので、それも含めまして様々な取組、施策を講じまして、これまでなかなかメッセージが届かなかった方に、しっかりごみの分別ですとかリサイクルについて周知啓発を行っていきたいというふうに考えてございます。

近藤委員

 ぜひそうしていただきたいと思います。ここは国際交流の担当の方もいらっしゃるから、お祭りのときとかにちょっとごみの分別の仕方とか、本当に小さなコーナーでもいいので、そういうことを取り組んで知らせていくとか、そういうことをしていかないと、本当に意識が高い方はどこまでもやってくださっていてとてもありがたいんですけど、あと若者とか、そういうところもかなり知ったことによって改善できる部分ってあると思うんですよね。そこをぜひ取り組んでいただきたいと思います。

 それと、79ページの中野区地域環境アドバイザーの派遣というのがあるんですけど、2年度というのは未実施なんですけれども、これは推進していかれるという方向になっているんですけれど、どういうことをやっていただこうと思って、何を推進していただこうと思っているんですか。

波多江環境課長

 2年度は、新型コロナウイルス感染症の影響で人が集まるという学習会等がなかったということもあると思います。まだ実施していないということです。今後、せっかく地域に環境に対する様々な知見をお持ちの方がお住まいでいることは承知をしておりますが、そこの活動と、それから区の事業や政策、環境に関する施策に連携ができていないというのが一つ課題だと認識しておりますので、区ができるだけそういう皆さんと情報交換をして、これからはしっかり区の事業について御協力していただけるところはしていただいて、何とかネットワークをつくっていくという動きをしていきたい。そういったことも含んでおりますので、一応従前の形でアドバイザーの派遣というふうに書いてありますけれども、新しい知識や知見なども得ていただくような形での勉強会を設けるであるとか、そういったことも必要かなというふうには思っておりますので、検討していきたいと思っております。

近藤委員

 それで、81ページに環境学習というのがあるんですけれど、小学校や保育園、町会等に出向いてというところ。これと、環境アドバイザーの派遣というのも学校や町会・自治会などという、やっぱり同じ場所なんですよね。そうしますと、今おっしゃってくださいましたけど連携をして、同じテーマだったりしたら、せっかくやられるのに残念じゃないですか。どういうふうなことをやっていこうかというのをやっぱり協議していただいて、どういうふうにみんなにいろいろな団体さんのところに、ここの団体だけではなくやっていけるのかななんていうことも考えていただきたいと思いますけど、その辺はいかがですか。

波多江環境課長

 81ページの63の環境学習のところの記載については、清掃事務所のほうで主に保育園とか学校から依頼を受けて、清掃車を用いた、そういった学習が多いんです。これはなかなか人気がございまして、派遣回数はすごく多いんですけれども、環境アドバイザーの皆さんとの連携が必ずしも取れているわけではないので、ごみを出さないための活動をされている方と何か連携ができるかというところは考えていくべきなのかなというふうには思います。

近藤委員

 80ページのところには、小学校における緑の環境教育の推進というのがあるんですよね。これは子ども教育施設課なんですけれども、例えば緑のカーテンの設置とかそういうのを、環境アドバイザー、緑のことに強い方と子どもたちが見える形で、こうやってグリーンカーテンをつくっていくんだよみたいな、これは教育委員会の管轄なのか分かりませんけど、そういう連携をして、子どもたちが実際に見られるようにこういうふうにやっていって、ただ緑がバーッとある日突然できちゃうとかいうのではなくて、こうやって緑のカーテンをつくるんだなと。じゃ、家でもちょっとやってみようかなみたいなことにつながるように、環境アドバイザーさんみたいな、この方たちだけじゃなくてもいいですけど、環境に一生懸命取り組もうとしている人たちなどをそれこそ巻き込んで、いろんな機会を子どもたちなどに提供できるといいと思いますけど、そんな取組なども考えていらっしゃいますか。

波多江環境課長

 具体的にそういうことを環境課のほうで考えるというよりかは、所管のほうでそういう区でお願いをしているアドバイザーさんがいらっしゃるということを所管に対してしっかり周知をしながら、連携していくという動きを助けるような動きをするべきかなというふうに思いますし、実際に小・中学校で教職員の方もおやりになっているということも聞いています。児童館だったか、緑のカーテンというのは夏にやったりもしているということもございますので、そういう行事を通じて、地域の皆さんがそこに出向いてお話をされるというようなこともあると思いますので、その形というのはそれぞれの現場の方たちの発想でイベントなり、そういうものをアレンジしていただくのがいいんじゃないかなというふうに思います。

近藤委員

 そういうところにやっぱり環境アドバイザーさんとかを派遣するというのも、やっぱりちょっと知識がある方が入ると、庭づくりみたいなことでも、花づくりでも本当にPTAのお母さんたちなんかがやりたいなと思っても分からなかったりすることって多いんですよね。だから、子ども文教委員会というか、教育委員会とかと連携して、子どもたちの施設とかのことについても、どんなふうに子どもたちが環境学習できるかとかということの範囲を広めていただきたいなと思いますけど、いかがですか。

波多江環境課長

 確かに範囲をどんどん広げて、子どもさんの学習活動や社会教育みたいなところの活動、そういったところに環境の視点や緑の視点を入れていくというのは大切なことだと思いますので、やっていきたいというふうに思います。

森委員

 御報告ありがとうございます。8月に審議会の答申の御報告をいただいて、今回は環境基本計画の素案ということなんですが、答申と違うようなことが書いてあるとか、あるいは答申の中には含まれていないけど、この中に含まれていることとかというのは何かありますか。

波多江環境課長

 答申というのは、盛り込むべき考え方を区長が諮問をして、答申を出すものでございます。概要版の1ページのところに「実現に向けた考え方」という記載がございますが、この項目が答申の内容になっているわけです。ですので、盛り込むべき考え方を答申で言われているというところから逸脱するということはあまりないと思いますが、濃淡としては少しあるのかなというふうには思いますけれども、前回の環境基本計画から少し厚みが出た部分については、答申の中では気候変動に取り込むべきということが割と言われております。そういう専門の先生も中に入っておりますので、そういう意味で少し災害に対する記載などがアクションプログラムのほうに今回は厚みが少しはあるのかなという感じでございます。

森委員

 ありがとうございます。おおむね大きな方向性としては答申の内容に沿ってということなんだと思うんですが、その後で環境とまちづくりと一緒にくっついて、基本計画の重点プログラムになったわけですね。そういうところが何か影響している部分というのはありますか。

波多江環境課長

 素案をつくりながら、やはりまちづくり系の部分のアクションプログラムについてですとか、緑化のところについてですとか、厚みを持たせたいという動きもいろいろとしてきてはいましたけれども、所管の動きだけでは、なかなかアクションプログラムに掲載ができるかというと難しい面もあって、もう少しまちづくりを絡めたり、地域の脱炭素化みたいなところですとか、そういったところの記載がもう少し、重点プロジェクトに具体化されたものが全部落とし込めているかというと、少し足りないところもあるのかなという感想は持っております。

森委員

 重点プロジェクトの話は議会のほうからもいろんな議論もあって、当初区が出した考えの中になかったものが今入っているわけで、そういう意味で言うと、ちょっと検討のタイミングが難しかった部分もあるのかなというふうに思うんですが、本冊の58ページにアクションプログラムの12番というんですか、中野駅周辺まちづくりの推進とあって、アクションの内容はいいんですけど、目標が都市計画決定とか工事着工なんですよ。まちづくりを進めるというのは、区政全体の目標としてはこれでいいんだけれども、環境基本計画の目標としてはちょっとおかしくないかなという。

 要するに、今おっしゃっていただいたような観点が弱いんじゃないかなと思うんです。アクションの内容のほうにはちゃんと書いていただいているんですけど、そういう意味で言うと、アクションの内容と目標にギャップがあるという言い方もできる。この目標の掲げ方というのは何かもう一工夫できないかなと思うんですが、いかがでしょうか。

波多江環境課長

 こちらは、どうしても所管が進めていくプログラムになっておりますので、一定程度の事業の進捗に合わせたような書き方になりがちなんです。ですので、確かに手続が書いてある。そういうふうに見えてしまうんですけれど、脱炭素化が何%進んだであるとか、模範となるような脱炭素なまちづくりになるようにという書き方ができるかというと、環境課自身に都市計画だとかまちづくりに対する知見がそれほどあるわけではないので、議論をしても、なかなか目標としての実態のある掲げ方というのがこちらからは見いだせない部分もあって、おっしゃることは十分よく分かりますので、今後はしっかり中身としてどうなのかということを進捗管理の中で聞いていって、実態を捉えるような形で進めていくようにしたほうがいいかなという感想を持っています。

森委員

 こういうことが起きるから、総括質疑であえてまちづくりのほうにも御答弁をいただいたんです。環境部と認識を一にしてやっていきますよというふうにおっしゃっていただいているんだから、そこはすり合わせをして、実際の進行を見ていくのももちろん大事ですけど、目標の掲げ方というのももう一回議論してほしいなと、これは要望しておきます。

 それから、前のほうのちょっと大きな話なんですが、世界の動向とか、国の動向とかというのは、何をもって書いていらっしゃるんでしょうか。つまり、ここに載っていないような世界の動きとか、国の動きとかもあるわけですが、何でこれが載っているのかというふうに単純に疑問に思うわけですが、いかがでしょう。

波多江環境課長

 この記載そのものは、国の環境基本計画であるとか、あと東京都の環境基本計画であったり、地球温暖化対策の計画などを参考にして所管のほうでつくったものでございますが、一応一般的に認識をされていることを中心に書いているつもりでございます。

森委員

 例えば世界の動向という話で言えば、前にもダボス会議の話をしたことがありますけれども、多分今後10年ということで考えると、経済成長か環境配慮かではなくて、環境配慮をした事業じゃなければ市場で資金が調達できないというような市場環境になっていくという動きが出てきている。これが、多分世界の動向という意味では一番大きな影響があるんじゃないかというふうに思っているんです。

 なかなかそういうことをどう落とし込むかというのは難しいのかもしれないですけど、そういうことが入っていないとか、あるいは国の動向でいえば、先ほどいさ委員から原発の話があって、それは私も非常に共感するところですが、国はなかなか脱原発とは言ってくれないとはいえ、昨年の6月には再生可能エネルギー主力電力化を目的としたエネルギー供給標準化法が成立をしていたりとか、そういうことも入っていないとか、私から見て大事だなと思うところがやっぱり幾つか入っていないなというふうに思うので、載せるべき事項についてはもう一回精査してほしいなと思うんですが、いかがでしょうか。

波多江環境課長

 直近で動きがあったものや、環境の基本計画と呼ぶにふさわしい法律、大きく関連する法律の改正であったりとか動きについては、もう一度精査をして検討したいと思います。

石坂委員

 何点か伺います。まず最初に確認ですけども、環境に関して言うと、緑化であれば公園課であるとか、河川であれば道路課、施設であれば施設課ですし、本冊の61ページのほうにグリーン購入の話が出ていますけれども、グリーン購入は担当課は環境課となっていますけれども、これはやっぱり全庁的に各課にまたがるものであると思いますが、これらに対して各所管で取り組みつつも、環境課のほうで旗振り役であるとか進捗の管理をしていくものだと思っています。

 そうした際に、恐らく今回のこの報告は区民委員会だけになされていると思うんですけども、やはりそれぞれ進捗していく状況であるとか、目標に掲げた数値に対してどういう状態になっているのか、結果はどうなのかということに関しては、やはり環境部のほうでまとめて、環境課でまとめていただいて、区民委員会で報告いただくとともに、各所管ごとにやはりそれぞれの委員会のほうで報告をして、様々いろんな意見をもらうですとか、評価を得る、あるいは質問に答えるということをしていくべきだと思うので、その辺って進捗をどのようにされていきますでしょうか。

波多江環境課長

 まず現状は、環境関連の施策調整会議で関連する所管の課長が全部集まって、進捗管理の会議をやるんですね。それについて今のところ議会報告というのは考えてはいないんですけれども、アクションプログラムということになりますとなかなか細かいところにわたる部分もあるので、ちょっと委員会に報告するというのがどうなのかというのは、検討はさせていただきたいと思います。

石坂委員

 細かいところで逐一という形じゃなかったとしても、やはりこういった環境基本計画は改定されながら進んでいくものですし、改定するときにはどういう経緯で進んできたのかということもあるところですので、そこは議会の報告の仕方をしっかり検討いただいて、今後、委員会と部の所管は変わる場合もありますけれども、やはりそれは今の状態であれば区民委員会とそれぞれの所管のほうでしっかりと進捗がうまくいっているのかどうかが見える化を進めていただければと思います。これは要望で結構です。

 それから、今回、61ページのところの同じく中野区公共建築物等における木材利用の推進という形で、これも環境課が担当で書かれています。もちろん森林環境譲与税が入りますから木材を推進していくのは当然ですが、もちろん森林環境譲与税の金額も限度がありますし、全て木質化と行かないところでもあると思います。

 そうした中で、やはり各区立施設、区有施設をつくっていく、建て直しをしていく等々の中で、やはりCOの少ない建材を使っていく。これに関してもしっかりと考えていくべきだと思いますし、あとは敷地内、場合によっては区道などについて遮熱性が高い舗装をしていくですとか、そういった観点なんかも必要になってくると思います。もちろん木質化ということで反対するものではありませんけども、木質化ができない場合もより環境負荷の少ない、あるいはヒートアイランドとか、地球温暖化に結びつかないような在り方というのをしっかりと環境部のほうから各所管に働きかけていくべきだと思うんですが、その辺りはいかがお考えでしょうか。

波多江環境課長

 環境にやさしい建物であるとか、そういう観点に関しましては、所管が建物を建てるところの施設課になろうかと思うんですね。そこでは、やはり最新の基準、法律等を守って建設をしていくということは聞いておりますし、できる限り所管のほうでも、森林環境譲与税も入ってきておりますので、啓発効果も見込んだ上で新しい税について活用をして、環境の負荷を低減させるという取組はしっかりこちらのほうでコントロールできるようにしていきたいというふうには考えているところです。

石坂委員

 今の木材の場合という取りあえずの答弁になっちゃいましたけれども、木材以外の場合も、様々建材を選ぶ際ですとか、あるいは敷地の舗装をどうするのとか、施設課だけではなくて道路の区道をどうするのというところの中でも、なるべく環境負荷の少ないものを考えていただければと思います。

 それから、すみません、私の主観的なんですが、以前だと、昔、中野まつりがあった頃とか、今の花と緑の祭典などにおいても全くないわけじゃないんですが、今まではどちらかというと、年を経るごとに区民や区内事業者が緑化の試みをしているとか、環境に関する取組をしていることが様々なイベントで目にするとか、あるいは区の公共施設の中での表示という形で見る機会がやっぱり減ってしまっていると思います。

 今回の環境基本計画を新しく改訂をして進めていく際に、さらにそれを区民の方に、区内事業者に実践をしてもらうということを考えると、啓発の仕方をどう生かしていくのかですとか、あるいは場合によっては区有施設の新築、建て替えの際に屋上緑化をうまく区民の方にアピールできるような形のものにしていくですとか、そういった工夫も必要だと思うんですが、その点はいかがお考えでしょうか。

波多江環境課長

 まず、中野区役所の新庁舎は一部屋上緑化というようなことは聞いておりますが、できる限り、確かに新しい建物に関しては壁面緑化も含めてしていくのがベストだと思います。ただ、経費等、イニシャルコストもランニングコストもかかるという現状はあるということですので、そことのバランス。それから、国のほうだったり、東京都もあるかもしれませんが、私もちょっと詳しく調べておりませんが、そういうものに対する助成もたしかあったように記憶をしているので、そういう助成制度なり、そういった制度については、所管に対して活用するようにという動きはできるのかなというふうに思います。

石坂委員

 そういった取組を区のほうでも進めていきますよというときに、かつて、中野の現庁舎で屋上緑化をやったときに、区民がなかなかふだん見えないような状態でした。そうやって区がこんな取組をしていますよ、区内事業者がこんな取組をしていますよ、区民がこんなことをやっていますよというのをやっぱり見えるようにしていく、啓発にうまく生かしていくということがやはり必要だと思うんですけど、その点はいかがでしょうか。

波多江環境課長

 目に見えるか見えないかはとても重要なことです。環境の政策は、やはり景観として工夫がされているかどうかということを区民の皆さんが知ることというので、ものすごく違ってくるというのがあります。ですので、そこは重要視してやっていきたいと思います。

石坂委員

 ぜひしっかりとそれをやっていただいて、先細りにならない形でやっていっていただければと思います。

 概要版のほうの1ページ目にSDGsの本計画に関係するものとして幾つか掲げられています。そうした中で、陸の豊かさということが書いてある。この豊かさというのは様々いろいろとあると思います。もちろんみどり率とか、緑被率とか、木が多いとかということもあると思うんですけども、やはりそのときに生き物の多様性であるとか、そうした観点も必要だと思うんですが、この陸の豊かさにはそうした観点も含まれているという理解でいいでしょうか。

波多江環境課長

 この計画の体系図の中に、「都市の中の自然環境」という中の緑とか生物多様性の記載のところに15番の記載は入れてございますので、入っているということでいいと思います。

石坂委員

 その上で伺います。陸というと微妙になってしまうんですけれども、それ以外に安全な水とか海の豊かさという形で書かれていたりもします。そうすると、やはり陸上、あと、先ほどみどり率は河川も含まれるなんていう話もありましたけれども、そうした区内の河川、いかに区民の方が親水、水に親しめるか、あるいは実際に河川の中のどんな生き物がいるのか、あるいは公園も含めた様々な場所にビオトープのような形で水生生物、あるいは水に来る生き物という観点もやはり必要になってくると思うんですが、その辺りはいかがお考えでしょうか。

波多江環境課長

 中野区の駅のそばで身近なビオトープといえば、丸井さんのちょうど裏側というのか、そこで小さい水が流れるような仕組みが取られておりまして、じっと見ていますと、やはりトンボだとか、ちょっとした虫が来ているのが分かるんです。中野区の場合は護岸工事が進んでいるので、ちょっと別の自治体なんかと比較すると、川のそばを歩くような遊歩道が造られているところは少ないような気がしております。

 ただ、水辺というふうに考えると、鳥とか魚はいるにはいて、水質調査などをしていますけど、環境公害係のほうで水質調査もしているんですけど、少しずつ水がきれいになってきていることは分かっている。ですので、今後、そういう水辺の生き物の観察だとか、そういったことがもし可能であれば、川に限らず池もなくはないので、そういったことも考えて普及啓発に使えるというようなことでの視点で検討はしていきたいと思います。

石坂委員

 ありがとうございます。今、ちょうど丸井の話も出ましたが、やはり区の公園などの池とか、せせらぎとかもありますし、あと他自治体ですと、中野区だと桃園緑道なんかがありますけれども、暗渠にした上に人工的にかつてのせせらぎを彷彿とさせるような流れをつくったりなんていうこともあったりしますので、様々な工夫の仕方はあると思いますし、護岸工事をしている河川でも、多摩ニュータウンのほうとかですと、そこにかつての生き物を放流しているとかという話もありますので、様々工夫をしていただければと思います。

 また、環境基本計画の中で外来生物の話も先ほど御説明の中にもありましたけども、外来生物は当然動物もいれば、植物もあるわけで、かつて中野の辺りというのは昔はアカマツの疎林だったとかという話もありますし、あとは里の雑木林等々も様々なものが昔はあったわけで、そうした中でやはり鳥とか、虫とか、そうしたものが増えやすい環境というのかな、そういうものがあったりすると思います。

 実際丸井さんのビオトープですと、実際にかつての中野辺りの環境をしっかりと考えて植生をしていくことによって、丸井さんのほうで水の中に入れた生き物だけじゃなくて、虫だとか、そうしたかつてのものが帰ってきているなんていう話もありますので、やはりそれはただ単に緑が増えればいいというだけじゃなくて、本来の武蔵野の、あるいは里の緑というものを意識しながら、生物が多様化していくような植生であるとか、そうしたものを考えながら緑化を進めていくべきだと思うんですが、その辺りはいかがお考えでしょうか。

波多江環境課長

 生物多様性と緑化をストレートにつなげていくということについては、現実的には相当難しい部分があるとは思っております。ただ、現状を把握するというような意味では、どんな生き物がいるのか写真に撮ったり、今はスマートフォンで写真も撮れるという時代ですから、何かそういったことを通じて、子どもさんたちを中心に何かしらの取組ができないかということは内部で検討をしております。

石坂委員

 そういった把握をした上で、さらにそれが多様性が増していく、増えていくような形で進めていっていただければと思います。これは要望で結構です。

木村委員

 今回の環境基本計画ですが、基本計画と一緒に策定というか、検討されているので、よくも悪くも影響を受けているなという感じはしています。よく言えば、先ほども森委員からあったように、重点プロジェクトとして掲げられたので、そういう要素がこの中にも少しずつ入っているだろうし、悪く言えば、恐らく予算の見通しが立たない。また削減傾向ということで、本来は予算を避けて事業をつくるべきところが、この中身になかなかそういう事業が入れることができないという状況かなというふうに思っております。

 そういった中で、何とか方向性と目標値を出してきたということではよかったんですけども、35ページ、先ほどから出ていますけども、CO排出量の目標値を2030年度に46%削減を目標にするということで、これは私も含めて議会から、そういったある意味ではバックキャスティングな目標を掲げるということをしていただいたことは大変評価するものでございます。

 その後のほうに、国とか東京都の目標というか、現状の目標からするとどうかというのが書かれていまして、どっちかといえば、今回の目標値というのは、国とか東京都の取組を先んじた目標値を出してきているというふうには思っておりますけども、先ほど来話がありますけども、こういったCO排出の目標に対する取組として、国とか都は今どういうふうな動きというか、今後の動向をちょっと簡単に教えていただければと思います。

波多江環境課長

 まず国ですけれども、地球温暖化計画に関しまして計画値がもともとございますけれども、環境省のほうに聞いたところ、昨年の10月の2050年実質ゼロカーボンという総理大臣の発言を受けた後、11月までには国際的な会議の中で計画値を出していく必要があるので、現状の計画値も見直すべきだというふうにIPCCから言われているようですが、すぐに見直すことはできないので、11月までに二酸化炭素排出量の見直しの数値を出していくということは聞いております。

 東京都は、現状では東京都環境基本計画の改定は予定していないということで、かつての東京都環境基本計画の後に出たゼロエミッションの関係の宣言というか、ゼロエミッション東京という計画が別に出ているんですが、そちらの数値で行くというような形で聞いております。

木村委員

 国と都の動向に合わせた目標で、それも今後国とか都は補助金とか様々な取組を出してくると思うので、それを生かしながら区の取組としてやっていくということになるかと思います。

 35ページの中野区のCO排出量削減目標というグラフをちょっと確認したいんですけども、先ほどの話ですと、2050年にゼロにするためには、年間ベースで28万6,000トンぐらいでしたか、それを単純に多分割り返してきたと思うんですけども、2017年度、現状93万1,000トンですか、この数値というのは、先ほど言った28万6,000トンの数値をそのまま削減すれば、2030年度、また2050年に達成するような減り方とは思っているんですけども、2013年度から2017年度、同じような削減計数を続ければ、同じような目標が達成できるのかなというふうには見えるんですけども、この2017年度の現状の数値というのはそういった数値ということになりますか。

波多江環境課長

 これは、2012年度比では過去の目標を既に達成しております。過去、2012年度比で2020年度までに5.3%削減で、目標が100万6,000トンだったんですが、2017年度に93万1,000トンまで減っていますので、2017年度の現状では既に達成しているものと計算しています。

木村委員

 目標に対する達成じゃなくて、2013年度から2017年度は大体12万トンぐらい減っているんですね。12万トンかな。そうですね。先ほど年間28万6,000トンペースで減らしていけば、2050年までにゼロになるという話をしていたので、この4年間は少なくとも28万6,000トンというのはちゃんと削減できている。要は削減ペースとしては、2013年度から2017年度はそのまま行くと本来は2050年にはゼロになるペースになっていて、削減されてきたというふうに見てよろしいんですかという話です。

波多江環境課長

 すみません。ちょっと答弁保留をさせてください。

木村委員

 別に数字だけちょっと見ているだけなので、要は、今の2025年度、2030年度の削減目標を達成するためには、今のペース、今のやり方でいいのか、それともさらにアクセルを上げてもっと削減努力をしなきゃいけないのかという現状の確認なんですけども、いかがですか。

波多江環境課長

 現状では、削減ペースとしてはかなり減ってきているというのがあります。平成26年度のときに再生可能エネルギー由来の電力に相当切り替えたところで、かなりCO排出量が減っているという現状があるんですね。

 それで、新庁舎に建て替えというのもございますので、そのことを考えると、今後やはり電力が再生可能エネルギーになると、二酸化炭素排出量はそこの部分だけでもゼロになるわけです。ですので、見込めるのではないかということは考えておりますが、数字ではっきりとどうなんですというところまでの精査をした数字ではないので、2050年度ゼロになるように平均して削減した場合のことですから、ある一定のところでそれ以上減らなくなる可能性もなくはないと思うんですね。そういうことですが。

朝井環境部長

 今の御質問については、要するに、削減率が2013年度から2017年度の削減率というペースで行けば達成できますよねということであれば、達成できる計算にはなっております。

木村委員

 そのペースから見ればそうなんですけど、このペースをそのまま真に受けていいのかという話をちょっと今確認していまして、全体の流れで、このときが一番何かの原因で極端に下がっていた可能性もありますし、要は2025年度に33%削減、2030年度に46%削減というのが実際どれだけ大変な数字なのかというのがちょっとぴんときていないし、先ほどちょっと区庁舎の話をしたんですが、それは中野区の区の取組、中野区区有施設の話であって、恐らくこれは中野区のCO全体の話なので、中野区庁舎があろうがなかろうがあんまり、多少は影響があるでしょうけども、ここにはそこまで影響はないかなと思っているんですが、例えばですけども、33%削減、46%削減というのが私たちで分かるようなイメージ、どれだけ大変なのかというのをちょっと何か教えていただけないかなというのが正直な質問なんですけども、いかがですか。

波多江環境課長

 目標値を立てている以上、本来であればこういう政策でできるんですという積み上げ方式で語られるべき話だと思っているんです。ただ、たしか中野区基本計画の中でもちょっとお伝えしたかと思うんですけれども、積み上げた数字ではなくて、本当にバックキャスティングといいますか、目標値をまず高く掲げて、やれることをやっていくんだという姿勢のものですので、どれくらい大変なのかというと、逆に言うと積み上げていないので、なかなか何をどれだけということについては正確にというか、なかなか申し上げられない部分があるというのが実態だと思うんですね。

木村委員

 実態は正直な感想だと思うんですけども、事業云々とか細かい積み上げの話はちょっとまた別の話として、どれだけ大変なのかという何かの例えというと変ですけど、別にこの根拠を示してくれというわけじゃなくて。いいですか。

朝井環境部長

 御指摘の趣旨はよく理解したところですので、例えば中野区内の再生可能エネルギーの率がどのくらいになって、ゼロエミッション住宅がどのくらいになってみたいなイメージとしてこの削減率が示せるような工夫は、ちょっとこれから検討してみたいと思います。

木村委員

 そういうのがあったほうが、数字だけ空中に浮いていて、全くそれを目指しているというわけじゃなくても、完全に切り離されている実態になる。バックキャスティングってそういう意味ですからね。ただ、少なくとも逆算する意味でどういうふうに積み上げていくかということはやらなくてはいけないと思いますし、実際積み上げていって、こうしたらこの目標値が達成するという状況をつくるためには何が必要なのか。

 つまり、データもそうですし、もちろんやる限りは予算の中でいろいろ事業を積まなきゃいけないというのもあるんですけども、少なくともまず計画を立てるために、数値を実現するために積み上げていく環境づくりというか、そのためには何が必要なのか。お金があればできるのか。どうなんですか。何とか積み上げ方式に本当は持っていっていただきたいと思うんですけども、目標までの逆算という意味では。それが今まだできていないのはもちろん分かるんですけども、達成するためには何が今必要なのか。また、どうしたらそれができるのかというのは、何かお考えがありますか。

波多江環境課長

 例えばなんですけれども、たくさんの項目にわたってたくさんの家庭に向けての助成金を持っている区が幾つかはあります。ですので、そこでの実績ですね。そうすると、計算はできるんです。太陽光を入れた世帯数と平均的なCO削減量を計算したりしていけば、積み上げて要するに推計値みたいなものは、これだけの助成をしたらこれだけの機器が更新されて、これぐらいの二酸化炭素排出量が置き換わるという計算はもちろん可能だとは思いますので、そのデータを各区から取り寄せるなりということをしたら、多分概算値みたいなものは出るのかなというふうに思いますので、そこはやっていくべきなのかなと。予算を、例えば助成制度を再来年度考えていくときにはそういうことをして、計画的に予算要求をしていくというものにも役に立つし、説明をする上でも大切なことかなと思います。

木村委員

 それはやっぱりちょっと時間がかかるかもしれないんですけど、今はまだ素案ですので、案になるまでに何らかの形で、別に詳しく落とし込めという話は全然しないんですけれども、少なくとも何とか逆算的な取組をしているというか、考えているというのは何か入れ込んでいただいたほうが、数字だけ独り歩きしているという感じはするので、事業とこれは恐らくリンクしていないですから、それはちょっと取り組んでいただければと思います。

 あともう一つだけ。アクションプログラム、先ほど来話が出ていましたいわゆる進行管理で一つだけまず確認なんですけども、重点プロジェクト、基本計画の中で推進会議というのがある。今後やるということ。それはいろんな施策に関連すると思うんですけども、もちろんこの環境に対する重点プロジェクトの推進会議にもなると思います。実際重点プロジェクトとはまた別に環境の進行管理というか、今まで会議体が多分あったんでしょうけども、これまでと同じやり方なのか、また推進会議を絡めて今後はどういうふうな進行管理をやっていく予定なのか。今の考えを教えていただけますか。

波多江環境課長

 今までは、先ほど答弁させていただいたとおり、このアクションプログラムに関連する課長が集まって、実際の1年間で何がどれだけ進んだかという数字を全部入れてもらった上で進行管理をしてきたんですけれども、今度重点プロジェクトに入るというところもありますから、そこでの会議の在り方と調整をしながらというふうになると思いますが、具体的に会議のやり方をどう変えるかというところは検討して詰めてはいないというところでございます。

木村委員

 要は、進行管理を進めるとは書いてあるんですけど、じゃ具体的にどうするかとか、どういった会議体をやって、どういったサイクルで確認するとか、そういった内容はもちろんまだ現状記載はされていないわけですね。ただ、アクションプログラムはこれまでと違って当然いろんな課、これまでもやってきたんでしょうけども、今後はさらにいろんなセクションと協働で進行していかなくてはいけないということになるかと思うので、ぜひ進行管理の仕方というのもここの中に記載したほうがいいかなと。できれば決められれば一番いいんでしょうけども、どういうふうな会議体をつくって、どういうふうなタイミングで何回、いわゆるPDCAというのを具体的にどういうふうにやっていくのかというのをここにぜひ書いていただければと思うんですけども、いかがですか。

波多江環境課長

 検討をして、どういうふうにやっていくのがいいのか、分かりやすいのかということもあると思いますし、今までは掲げている事業の実績だけをまとめているというのが現状で、ただ、その会議の中で課題なんかも発言される方もいらっしゃったりしたんですけれど、今回アクションプログラム、前回の第3次中野区環境基本計画よりも少し充実もさせていただいているところですから、どうやったら効果的に進むのか、アクションプログラム同士の関連性というようなことにも配慮して、進捗の管理がどうやったらしやすいのかということも含めて検討して、掲載できるかどうかはちょっとここでは言えないんですけれど、一応素案の中には会議体の記載はあるんですけれども、分かりやすくなるようにということと工夫ができないかということも含めて検討したいと思います。

市川委員

 最後に一つだけ教えてください。基本目標1、2、3とございます。主体は区民、事業者それぞれあるわけですけれども、事業者のところに、例えば43ページの循環型社会で言うと、飲食店での食品ロス削減に努めますとか、実行してまいりますとか、努めていきますという文言が並んでいるわけですけども、これは事業者の方がこういうふうに言っているからここに載っているんですか。主語は誰ですか。区が言っているだけですか。教えてください。

波多江環境課長

 主語は、それぞれの「主体」と書いてあるところが主語になると思うんですけれども、あるべき姿という形で書いたものでございます。

市川委員

 ということは、主語が事業者だというのは分かるんですけど、事業者の方たちと調整してこういう文章を載せているということなんですか。例えばプラスチックごみの減量化、マイバッグとかね。例えば小売の店だったりとかいろんなお店が、中野に個店があると思うんです。そういう方たちとも調整を今している段階なのかどうかということなんですけど。

波多江環境課長

 具体的な調整をしているというわけではないです。ただ、温暖化対策の条例などには責務みたいな形での記載はございますというところまでです。

市川委員

 結局、先ほど近藤委員からの御質疑にもあったんですけども。環境に対して今までいろんな取組をしていた方たちは、もちろん引き続き加速度的にやっていくんだと思うんですよ。この間、SDGsの冒頭の話もしましたけど、だから、知らない人たちというか、ふだんそういった取組とちょっと離れた人たちがどういう取組をするかということが多分重要なんだと思うんですよ。

 今後、認知度を上げていく、皆さんの認識力を上げていくということで考えるのであれば、ふだん例えば個店の年配の方たちにそういう袋を渡すのはやめてくださいねとか、そういった働きかけ。例えば商店街で言えば、産業観光課が所管になるんですけども、今これを見ているとすごく全庁的にやっているのかなと僕は見えたんですけど、今の話を聞くとそうじゃないわけですよね。そういう調整はいつするんですか。

波多江環境課長

 ここに書いてあることは全くやっていないことだけではなくて、やっていることも含まれてはいると思うんです。ごみの適切な分別や排出に関する情報収集だとかといったことについては、区はやっているというようなことはあると思うし、こういうことをやっていく検討というのは、様々な事業の中でこれから検討して実現していくということになると思います。

市川委員

 それは分かるんですけど、例えば京都の亀岡市がたしか今年の1月の年始に、「ガイアの夜明け」だったと思うんですけど、日本で初めてレジ袋禁止という条例をつくったんですね。これをやるのに担当課長が600日をかけているんですよ。禁止というとちょっと過激になっちゃうんですけども、同様にレジ袋とかそういう考え方が皆さんに定着するまでにはそれ相応の時間がかかるわけです。環境基本計画というのは8月に策定されるわけですよね。ということは、時間は待ったなしだと思うんですよ。

 だから、あらかじめそういう調整をしているのか。こういうものに載せるのであれば、例えば全庁的に取り組むと波多江課長は答えられておられるんですけど、それは具体的にいつやるんですかという話だと思うんですよ。今、あともう何か月ですか。4、5、6、7、8って5か月しかないんですよ。そういうところでこれをつくるのであれば、そういう調整も今のうちにやっておかなきゃいけないし。

 例えば商店街とか、そういうことであれば、産業観光課長に同席を願って区商連の会長に頼むとか、例えば事業で言えば東京商工会議所とかいろいろあると思うんですけど、そういった調整をするということが全庁的だという話を僕たちは、ほかの先生方もそうだと思うんですけど、毎回言っていると思うんですね。それをいつやるのかということだと思うんですよ。それを教えてください。

波多江環境課長

 計画ができ次第、しっかりPRを進めていくということでございます。具体的に、様々掲載しています、いろんな分野で掲載していますので、いつからということを明確にはちょっと申し上げられないので、準備をしてしっかりやっていきたいと思います。

森委員

 ごめんなさい。ちょっともう1点だけ聞かせてください。現状認識のところなのか、基本的考え方のところなのか分からないんですが、新型コロナウイルス感染症の影響というのは記載をしなくていいんでしょうか。というのは、区全体の基本計画のほうには入っているんですよ。なんだけれども、こっちには入っていなくて。多分、経済活動のありようが新型コロナウイルス感染症の影響で変わっているということは、特に環境分野は影響の大きい部分なんじゃないかというふうに思うんですが、それは何かお考えがあって入れていないのか何なのか、ちょっと教えていただけますか。

波多江環境課長

 中野区環境基本計画は中野区基本計画を上位計画としておりますので、そこの部分については、当然中野区基本計画の影響を受けて現状の素案の部分は執行していくという考え方でおります。具体的に新型コロナウイルス感染症の影響が環境政策にどのように影響するかを分析して載せるということについてはやらなければならないのかも分かりませんけれども、なかなか具体的には記載をすることが難しかったということと、一般的に言うと来年度と再来年度は税収が相当落ち込むということは共通の認識になっているというところなので、ここには書くというところまでは考えていなかったということです。

森委員

 ISEPという環境NPOがあって、かつて中野に本部があったNPOですけれども、そこが「自然エネルギー世界白書2020」というレポートを出しているんですが、ロックダウンとか、自粛とかになって経済活動は縮小しているけれども、根本的な転換には至っていないと。実は経済回復のプログラムと気候変動の適応というのを同時にやっていくことで両方の面で効果があるんだと、こんなようなレポートを出していたりもするわけです。

 これをいかに区政に落とし込んでいくかということは非常に難しい話なので、今日言ってすぐこの中に盛るとはなかなか思えないんですが、ただ、問題意識としてはやっぱり持っていただきたいし、次の改定のときとか、財政的な制約もあるので急にということはなかなか我々も申し上げられませんけれども、次の展開として頭に入れて取り組んでいっていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

波多江環境課長

 新しい生活様式であるとか、新しい産業なり、工業の考え方が求められているという時代になっていますので、当然新型コロナウイルス感染症の影響から解放されていくときに、どのような環境課題があって、経済的な展望が持てるかというようなところについては、しっかりアンテナを張って考えていきたいというふうに思います。

いさ委員

 ちょっと僕もかぶっちゃったんですけど、新型コロナウイルス感染症との関わりのところは僕も気になっていたんです。例えば使い捨てのごみ袋をどうするという話も、感染症が拡大している中では使い捨てのほうがいいだろうという話も出てきていたわけですよね。ディスポーザブルのスプーンだとか、ストローだとかも、もしかしたら今まだそういうほうがいいという話があるのかもしれないとなると、この計画には関わってくるんじゃないかなと思っているんです。だから、ちょっとでも何か言及といいますか、留意というか、あったほうがいいんじゃないかと思うんですけど、いかがでしょうか。

波多江環境課長

 生活の仕方が感染症から身を守るという側面があって、そのこと自体がすぐに終わるかどうかは相当不透明なことになると思います。ですので、一直線にプラスチックを使わないんだというふうなことがやっていけるかどうかということもあると思います。ですので、そこの部分の目配りというか、配慮といった観点は少し文章の中に入れるように検討したいと思います。

いさ委員

 ちょっと状況が状況なので難しいとは思うんですけど、他方、前回、僕が基本計画のところでちょっと発言したみたいに、飲食店に協力してもらって、そこでディスポーザルじゃないものを使ってもらうという話もどこかで必要になってくるだろうし、その判断をしていくに当たって難しいところがあるのは確かにそうだなというふうに思います。

 それで、前回、基本計画のところで聞いて、今日聞いていなかったのを思い出して、改めてちょっとお聞きしたいんですけど、ヒートアイランドの話がなぜこの計画の中に入っていないのかというところをちょっとお聞きしたいんですが。

波多江環境課長

 ヒートアイランドの関係については、例えばなんですけど、アクションプログラムの57ページの辺りで、例えば建物の断熱化の促進であるとか、環境形成型のまちづくり、それから次のページで中野駅周辺まちづくり、こういうものはヒートアイランドを避けるための内容が盛り込まれているということと、都市生態系に対するところで「みどりの資源の保全と創出」であるとか、そういったところにも含まれてはいるというふうに考えているところです。

いさ委員

 温暖化の対策とヒートアイランドの対策というのは重なるところがありますから、やった結果そうなるだろうというのは分かるんですけど、見出しで出てこないわけなんです。都市部の中野なんですから、環境の問題ではどっちかというともっと重きを置いて出すべきじゃないかと思うんです。特にこの指標でも自治体として取り組みやすいと僕は思っているんですよ。

 例えばヒートアイランド対策のまちづくり、横串ですけど、実際に厚生労働省だっけ、環境省だっけ、出している資料でも、新宿御苑の例か何かがあったと思うんですよ。御苑の周りのまちづくりが、結局新宿御苑の樹木がせっかくあるのに、その風が行かないと。その街並みを変えることでそこの風が通るようになったみたいな事例があったと思うんです。だから、これは街並みにも関わっていて、それって今やっているまさしく中野区の駅周辺であったり、まちづくりの部分とはリンクしている話だと僕は思うんです。

 その中で、定点で気温を観測していく、地上1メートルとかの気温を測っていく中で分かってくる話でしょう。今こうだったけど、こうなっていくというすごく見やすい指標も持てると思うんです。真っ先にこれは僕はやるべきなんじゃないかと思うんです。この中に「ヒートアイランド」という文言を立てて項目をつくるべきだと思うんですけど、いかがでしょうか。

波多江環境課長

 都市の気温を測っていく、記録してそれをということになりますと、そこをどこが所管している事業になるかということが不明であるということもありますし、なかなか難しいことなのかなというふうに考えます。

いさ委員

 だからこそ、前回から議論をしています。その前の委員会からか、重点政策の中では経済と環境の問題が単なる横並びじゃ駄目だろうというのは、こういうところだと僕は思うんですよ。やっぱり森委員もさっき言っていましたけど、環境の配慮の考え方があって、その中で経済をやっていくという立てつけにしないと、こういう問題は対処できないということだと思います。

 だから、現状、計画の中でそこまでのことができないんだとしても、この中には少なくとも都市部のもっと大きな責任として、ヒートアイランド対策というのは盛り込んでおかないといけないんじゃないかと思うんですよ。繰り返しになるのでこれ以上聞きません。なので、これは要望にしておきます。まちづくりにも関わる問題で、中野区が直接に責任を負う分野だというふうに思っていますので、これはやってほしい、何か盛り込んでほしいということで要望しておきます。

近藤委員

 すみません。さっきちょっと1点聞き忘れてしまったところで、65ページで「資源の分別とリサイクルの促進」のところで、「自動回収機による効率的な回収により、ペットボトルの回収で発生するエネルギー消費やCOの発生量を減らていきます」となっているんですけど、これは、自動回収機にするとエネルギー消費やCOの発生量は減るんですか。

伊東ごみゼロ推進課長

 店頭の自動回収機による回収につきましては、ペットボトルを細かく破砕したりとか潰すということで容積が少なくなりますので、例えば1台の車で今までよりも多くのペットボトルが回収できますので、要は車の台数が少なくなるということでございますので、エネルギーの消費ですとか、車の運転に伴うCOの発生量を減らすということの記載でございます。

近藤委員

 車のガソリン代ですとか、そういう全体を考えて、COの発生量が減るということらしいですけれど、現状が11%で、それをすると3年から4年後は2%というのが、ここで2台増やすことによって、全体の量としては2%が自動回収機によって処理できるということですか。

伊東ごみゼロ推進課長

 ペットボトルの区内での行政回収と店頭での回収のうち、現在、自動回収機が今年度は11%でございますけども、それを増やすことによって徐々に2%ずつ増やすということで、その分エネルギー消費ですとか、COの削減に貢献するというような中身でございます。

近藤委員

 リサイクルという点ではそうなんでしょうけれど、やっぱりペットボトルではなくてマイボトルという主流の流れで、コロナ禍でも海外なんかは配達されてきて、そこで水筒というか、自分のところで分けるということが主流なんですよね。ペットボトルを回収するのが台数を増やす。これは電気ですとか何かは使われていますよね。逆に出るCOもあるわけで、どんどんこれからはペットボトルを出さないというほうにやはりシフトしていかないといけないと思うんですよ。海洋汚染の問題とか本当に深刻で、これに取り組んでいくので、やっぱりこの目標みたいなところで、自動回収機の設置というところは循環型社会の目標とはちょっと違うのかなと思うんですけれど、やはりそれをこういう形で示すのであれば、マイボトルを持参するとか、ペットボトルをやっぱり少なくしていこうという方向のことも打ち出していかないといけないんじゃないかなと思いますけど、その辺はいかがですか。

伊東ごみゼロ推進課長

 委員おっしゃるとおり、ペットボトルの使用の数を減らすとか、ワンウェイプラスチックですね、そういった削減も区として進めながら、ただ、全くなくすことはできませんので、区民の方が排出されるペットボトル等については、この自動回収機の設置によって環境に配慮した回収を行っていきたいということでございますので、その両方ですね、ワンウェイプラスチック、ペットボトルも含めまして、それの削減と、どうしても出てしまうペットボトルについてはこちらで回収していくというようなことを考えているというところでございます。

伊藤委員

 かれこれ3時になるんですけれども、皆さんからいろんな質問が出たり、2巡目になったりしていますけども、私も一言というか。今後の予定というところでありますが、8月までにはこれを策定するということですので、この素案の交換会の実施が4月ということになっているんですが、先日の基本計画、それから区有施設整備の計画の意見交換会というのは4月3日から13日まで、小刻みに各活動センターだとか区役所で行われる予定なんですけども、基本計画と区有施設整備ごとに意見交換会をやるようですけれども、環境基本計画は、例えば関係団体からの意見聴取だとか、意見交換会の実施を何回ぐらいするのかとかは、実施だけしか書いていないので、その辺、詳細なんかはお分かりなんでしょうか。どうなんでしょうか。

波多江環境課長

 環境基本計画と、それから事務事業編、それから一般廃棄物処理基本計画とゼロカーボンシティ宣言についての意見交換会は一緒にやるんですけれども、予定として、4月14日の夜間、4月17日(土曜日)の午後2時から、それから4月20日(火曜日)の午後2時からを予定しております。

伊藤委員

 さっきの説明にその説明はありましたか。言っていないですよね。

波多江環境課長

 この報告の中では、ちょっと掲載はしておらなかったということです。

伊藤委員

 決まっているんだったら、掲載して報告してくれればよかったのかなと思うんですけど、何で。基本計画と区有施設整備計画のやつはちゃんと裏面に日にちと場所と定員まで書いてあるんですよね。今、3回やられるということですよね。4日14日、17日、20日と。これは区役所だけなんですか。それとも、各センターでもやるということなんですか。

波多江環境課長

 区民活動センター2か所、野方区民活動センターと南中野区民活動センターと、4月17日(土曜日)が中野区役所で行うことになります。

伊藤委員

 そこまで決まっていたのに、何で掲載していないんですかね。説明してもよかったんじゃないの。だって、定例会だって今回が終わったら分からないじゃないですか。どこで報告するの。それはどう考えていたんですか。

波多江環境課長

 申し訳なかったと思います。今後はきちんと掲載するようにしたいと思います。(「委員長、休憩して」と呼ぶ者あり)

委員長

 休憩いたします。

 

(午後2時51分)

 

委員長

 では、委員会を再開いたします。

 

(午後2時53分)

 

伊藤委員

 先ほども質問したように、日程が分かっていたならば、やっぱり丁寧に裏面に記載するべきだと思っておりますので、ぜひとも今後気をつけていただきたいと思います。

 それから、議会のほうに要望書が来ているんですよ。区議会議長殿ということで、2030年CO削減目標引き上げについてということで、この方は個人的に出されているんですけども、2013年度比、2030年度の排出量削減目標を59%以上と明記することを求めるというんですけども、環境基本計画には46%となっていますけども、仮にこれを59%に明記するようになったら、10年間は非常に厳しい取組だと思うんですけども、その辺の想定というのはどのように考えていますか、59%以上にということになると、どうでしょうか。

波多江環境課長

 ちょっとその想定というのはできかねると思います。そういう想定で考えてはおりませんので、どういう想定と言われても、なかなか難しいと思います。

伊藤委員

 これは区のほうには行っていないのかな。区長宛てに要望書は出ていないのかな。区議会には出ていて、区長にも出ているはずだと思うんですが、その辺いかがでしょうか。部長、知らないのかな。

波多江環境課長

 区民委員会の勉強会の中でそういうお話があったかと記憶しておりますが、その想定でのアクションプログラムということはちょっと考えてはいないということです。

伊藤委員

 確かに59%というのは私も厳しいのかなと思って、2050年度までにゼロといって、先ほどの御説明では1年間28万6,000トンの平均値だということで、これは2030年度まで59%に仮にしたとしても、この後の20年間だとかなりなパーセント、40%ですか。楽なことは楽なんでしょうけれども、かなり厳しいこの10年間の取組になるんだろうと思っていますので、またいろいろと検証してみたらいかがかなとは思うんですけども、この辺までの検証というのは考えていないんでしょうか。

朝井環境部長

 こちらの中野区としてのCO排出量削減目標の立て方につきましては、先ほど環境課長からも御説明申し上げましたように、まだ国は2050年度に80%削減までしか計画的には数字を出していないところではございますけれども、中野区につきましては2050年にゼロカーボンを目指していくといった方針を打ち出していることから、中野区として2050年までに漸減していくような形でこの目標値を設定したところでございます。

 ただし、目標値はここまで達成すればいいということではなくて、2050年ゼロを目指すわけですから、2030年度のこの46%削減以上に削減していくことを目指しながら、先ほど様々区内の削減した場合のまちのイメージもつくるべきという御指摘もいただきましたので、そういったことも含めて今回はこの目標値で行きたいと考えておりますけれども、必要があれば見直しをしていきますし、さらに積極的に削減を進めていくということで努めていきたいなというふうには思っているところでございます。

委員長

 よろしいですか。他に質疑はありませんか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 委員会を休憩いたします。

 

(午後2時58分)

 

委員長

 委員会を再開いたします。

 

(午後3時25分)

 

 他に質疑はありませんか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 質疑がなければ、以上で本報告について終了いたします。

 それでは次に、2番、第3次中野区地球温暖化対策地方公共団体実行計画(事務事業編)(素案)についての報告を求めます。

波多江環境課長

 それでは、第3次中野区地球温暖化対策地方公共団体実行計画(事務事業)(素案)について御報告します。(資料3)

 地方公共団体は、地球温暖化対策の推進に関する法律第21条に基づき、地方公共団体自らの事務及び事業に関し、温室効果ガスの排出量の削減並びに吸収作用の保全並びに評価のための措置に関する地方公共団体実行計画(事務事業編)を策定することが義務付けられています。

 ついては、現行の事務事業編の計画期間満了に伴い、下記のとおり素案として取りまとめたので、報告をいたします。

 計画期間は、令和3年度から令和12年度の10年間。

 計画の構成・内容については、計画策定の背景、それから2章が基本的事項、3章は目標の設定、4章、排出量の削減に向けた取組、第5章が計画の推進体制と進行管理になっております。

 3番目に、この事務事業編につきましては、別添1と別添2でそれぞれ本冊、概要をつけてございますので、こちらの概要版、別添2のほうで説明をさせていただきます。

 まず概要のほうなんですが、目的は先ほど申し上げたとおりでございます。計画の期間も先ほど申し上げたとおりで、対象とする施設等につきましては、区の事務事業を行う全ての施設を対象とし、外部への委託や指定管理者が管理運営を行っている施設も適用の範囲とします。さらに、庁有車、街路灯なども対象に含めます。

 対象とする温室効果ガスにつきましては、区の事務事業から排出される4種類。炭素、メタン、一酸化窒素、ハイドロフルオロカーボンを対象といたします。

 それから、温室効果ガス排出状況の分析になりますが、2ページです。こちらが現状の推移を示した表とグラフになっております。

 COに関しましては、一番上の電力が一番大きいものを占めておりますけれども、平成25年度から令和元年度まで、2013年度を起点といたしますと、68%まで減っているというところでございます。

 3ページをお開きいただきますと、温室効果ガス排出量の削減目標。こちらは、区では2050年までに二酸化炭素排出量を実質ゼロの実現を目指しておりますので、第3次計画で定める温室効果ガス排出量の目標を平成25年度比で2030年度までに46%削減といたします。なお、排出係数は国が毎年公表する数値を用いるということになります。

 排出量の削減に向けた取組ですが、本庁舎等におきましては、再生可能エネルギー100%の電力を既に選択しています。それから、小・中学校等の高圧電力を使用している施設では、CO排出係数の低い電力を選択しています。

 それから、②の省エネルギーの設備等の導入ですが、LED照明を導入していきます。それから、空調や給湯などの更新・新設の際は、エネルギー消費効率の優れた設備を導入します等々記載をさせていただいております。

 それから、再生可能エネルギー設備の導入ですが、こちらに関しましても、再生可能エネルギーを新築の庁舎や大規模改修の場合に太陽熱や太陽光、下水熱などの設備の導入を推進します。

 運用改善については、書いてあるとおりでございます。

 環境負荷の少ない物品。グリーン購入ガイドライン等に基づいて物品の調達に努めます。また、ごみの排出量の削減やペーパーレス化の推進等を取り組んでまいります。

 カーボン・オフセット事業の推進ということで、区内での日常生活や経済活動において削減努力をしても減らせないCO排出量を、区外での森林整備などに得られるCO吸収量で埋め合わせております。

 それでは、かがみ文のほうにお戻りいただいて、今後の予定でございます。令和3年4月、意見交換会の実施でございますが、4月14日(水曜日)午後7時から午後9時、野方区民活動センターにおいてまず実施をいたします。また、4月17日(土曜日)午後2時から午後4時、中野区役所7階第8会議室で行います。また4月20日(火曜日)午後2時から午後4時、南中野区民活動センターで実施をする予定にしております。6月には計画(案)の策定、パブリック・コメント手続の実施を経て、8月に計画策定を行います。

 簡単ですが、報告は以上です。

委員長

 ただいまの報告に対し、質疑はありませんか。

いさ委員

 概要版のところでちょっとお聞きをしますが、まず最初に、1ページの対象とする温室効果ガスのところですね。4種類あって、4番目、ハイドロフルオロカーボンはフロンガスの一種ですよね。これって、たしか2020年度までに消費と生産を全廃するということになったと思うんですけど、だとすると、ここの計画で定める、これも対象とするのは、既存不適格とか今残っているもの、使っちゃっているものに対する規制ということになるんでしょうか。それはどのように規制をするんでしょうか。

波多江環境課長

 ちょっと詳しくは把握していないんですけれども、これは発泡剤とか洗浄剤に含まれているもので、ここから出るものを対象とするということでございますので、カーエアコンの使用とか廃棄がございますと発生しますので、そういうところでしっかりと把握をするということでございます。

いさ委員

 なるほど。では次なんですけども、そもそも、ここでの目標は当然46%削減だということを明記しているわけなんですけど、これって具体的にはどこでどれぐらい減らしていくというものなんでしょうか。

波多江環境課長

 詳細にわたって積み上げてやっているというわけではないんですけれども、想定といたしまして、電力の切替えで5割、新築・改築による効果で2割、施設改修で2割、EMS活動で1割程度の削減ができないかということで見込んでおります。

いさ委員

 それで、3ページの下のほうに環境負荷の少ない電力調達の推進というのがあって、ア、イ、ウとあって、アとイは今ある施設ですよね。アのところ、本庁舎などなどでは再生可能エネルギーを使っているんだけど、イのところ、小・中学校や清掃などのところでは排出係数の低い電力を使っていると。ここを再生可能エネルギーに切り替えていくということは考えていますか。

波多江環境課長

 今現在、東京エコサービスという清掃工場の排熱を利用して発電するものなので、一応理論上はCO排出係数が非常に少ないか、ゼロと言われているんです。ですので、直ちにこちらをというよりかは、今それ以外のウということで言っていた、そこの部分のところをCO排出係数がゼロというようなものに切り替えることを先にしようと思っています。

いさ委員

 再生可能エネルギーに準ずるみたいに考えればいいということなんですかね。そこで出たエネルギー熱も使わなきゃいけないから、それはそれで大事なのかもしれません。

 では、ウのところ、上記以外の施設については、また同じようにCO排出係数の低い電力となっているんですが、ここはどうでしょうか。前のページを見ると、COガスの種類というところで施設以外のところがあるんですけど、例えば2段目には街路灯等とあるんですけど、ここは再生可能エネルギーで賄うというわけにはいかないんですか。

波多江環境課長

 街路灯は電力を引っ張っていくこともあるので、経費が倍ぐらいかかるというふうに聞いていますので、街路灯の場合はちょっと難しいと思っております。

いさ委員

 それは、再生可能エネルギーに切り替えるための初期投資が要るという意味と考えればいいんですか。

波多江環境課長

 そうでございます。

いさ委員

 そこが長期的にどう見合っていくのかというところが、ちょっと数字がないので何とも言えませんけれども、できることはやってほしいなというふうに思います。

 それで、4ページ、③番のところで「再生可能エネルギー設備の導入」とあります。括弧内に「太陽光、太陽熱、下水熱など」とありますが、下水熱というのは地中熱とはまた違いますよね。地中熱も入れるべきじゃないかと思うんですが、どうですか。

波多江環境課長

 地中熱に関しましては、東京都が今、世田谷の福祉施設で導入をしているのは聞いているんですけれども、工事が結構大変で、要するにボーリングのようなことをするということもあって、可能性として地中熱というのは、どこの施設でもということではちょっとできないということで聞いています。

いさ委員

 後づけみたいな形は難しくても、建物を新しく建てるというときには最初から盛り込んでおけばいいんじゃないかなとも思うので、それはできることならば検討はしてほしいなというふうに、これは要望としておきます。

石坂委員

 概要版のほうの2ページのところに「温室効果ガス排出状況の分析」という形で書かれています。下のほうのグラフを見ますと、全体的にトータルでは下がり傾向でありますけども、ただ、細かく見ていきますと、電力で言うと2018年度から2019年度は増加していたりですとか、施設の電力ですね。あと、街路灯の電力が平成25年度から平成26年度にかけてですとか、平成27年度から平成28年度のときに上がる。あるいは施設の燃料であると、平成27年度から平成29年度まで2年連続で上がっているですとか、車両の燃料であれば、平成26年度、平成27年度、平成28年度はやっぱり2年連続で上がっているんですけども、この辺りというのは原因の分析とかはされているんでしょうか。

波多江環境課長

 直近の分析はすぐ分かるんですけど、数年前の増減というのがちょっと分からないんですが、例えばですが、エネルギー使用量、電力に対しましては、2月、3月に関して新型コロナウイルス感染症の影響で換気しながら暖房をつけるとか、保育園の電気を使用している空調設備の稼働が増えたとか、そういったことが原因というふうに聞いています。

石坂委員

 表の中の1行目の電力(施設)は分かったんですけれども、それ以外に街路灯ですとか施設の燃料、車両の燃料については何か増要因となるものはあるんでしょうか。

波多江環境課長

 2018年度と2019年度の例えばですけれどもCOの基礎排出係数について少し上下があるということも影響しています。それでCO排出量が変わるということもございます。

石坂委員

 基礎係数が分かるのは、結局計算上変わっているのであるというところですかね。そうすると、実際はどうかということはあると思うんですけども、今後削減に努めていく際にそうした係数がまた変わる場合というのはあるのかなというのもありますし、実際に状況によって増える場合ってあると思うんですけども、そういったときに、やはり減らしていくときに右肩下がりでずっと下がっていくと思っていいのか。あるいは何かしら原因があれば上がるというふうに思っていくのかによって、対策の立て方も変わってくると思うんですけれども、その辺りというのは、やはり増要因をいかに減らしていくのかというふうな基線は常に持ちながら、過去を分析しながら進めていかれるということは大丈夫だということでよろしいでしょうか。

波多江環境課長

 電気やガスの使用量に関しましては、昼休みに節電のために電気を切ったり、照明を切ったりしているわけです。それで、あと廊下なんかも全部人感センサーをつけておりましたり、そういう改善を常にしてきているわけですが、電源構成、いわゆるどういうことで発電されたかによって、その年の二酸化炭素の排出係数が変わってくるところがあるので、そこは環境課のほうでコントロールできる数字ではないということがありますので、できる限りしっかりと節電なりをしていくということを、庁内や出先の職場もそうなんですけれども、施設によっては職員が使うトイレも人感センサーがついていない施設の場合は必ず全部切っているというようなことも聞いています。様々いろんなところで努力しておりますが、そういうことを含めてしっかり取り組んでいくつもりでございます。

石坂委員

 係数が変わってしまうところは区の不可抗力というか、及ばないところだという話がありましたけれども、係数が変わっていっても、次のほうになっちゃうのかな、事務事業編も恐らくゼロカーボンが前提だと思うので、ゼロカーボンは係数が変わってもちゃんと大丈夫だろうという見込みで考えられているという理解は大丈夫でしょうか。

波多江環境課長

 排出係数が上下するというのは仕方がないことでもあるし、国の政策が変われば変わってしまうところですけれども、区としては、2050年に向けたゼロカーボンシティ、二酸化炭素排出量は実質ゼロにするということは掲げて取り組んでいくということでございます。

石坂委員

 あと、恐らくこのグラフに出ている平成25年度から令和元年度だとないのかもしれませんけども、今後であると、中野新体育館は、体育館が古い体育館から新しい体育館に変わった。あと、今後また区役所も現庁舎から新庁舎に変わるというところでやっぱり大きなインパクトが出てくると思うんですね。やはりその辺りのインパクトがどういったタイミングでどのぐらいあるかとかということは、何かしら想定というのはあったりするんでしょうか。

波多江環境課長

 新しく施設が建ったときに、それまでの電力なり、燃料は施設で恐らくガスを使っていますので、それでそれがどれくらい減るかというところまでは現状では把握していないんですけれども、今後はあらかじめ把握できるところは把握しながら、ただ、設備更新によって節約できる可能性がある部分と、実際に運用してみてどれぐらいのエネルギーを使うかというのはまたちょっと違う可能性も高いと思っておりますので、基本的には設備が新しくなれば相当な省エネになるということは多分間違いがないと思いますから、新しい施設に関しては二酸化炭素排出量は減るというふうに考えております。

石坂委員

 今後は考えていかれるということでありますので、特にゼロエネルギーな、差し引きされたときに、減らした電力、その施設で発電する電力と合わせながら、カーボンが出ないビルなんていうものもZEBとかという形で言われていますけども、そうしたことなんかも意識していただければと思いますし、やはり長期的な視点で考えたときに、どの施設でもっとこれだけ減らせるんじゃないかみたいなことも出てくると思いますので、そこはしっかりと将来的にどれだけ減らす効果があるのか。どのようにそれを進めていくのかという視点を常に持ちながら進めていただければと思います。これは要望で結構です。

森委員

 概要の4ページの「環境負荷の少ない物品等の調達の推進など」のところなんですが、これはぱっと読むとそうだよねということが書いてあるんですが、新しく取り組むことというのはここで言うと何があるんでしょうか。

波多江環境課長

 新しくというよりかは、今までの取組とは違う次元でやらなきゃいけないというふうに認識して進めていこうとしているのが、ペーパーレス化の推進です。やはり庁内で紙を使わないようにデジタル化を進めて、電子決済率を100%が可能かどうかはちょっと別としても、そういうふうに持っていこうということで、そこはちょっと次元の違う取組をしていこうという方向性をこれからは示していこうと思っています。

森委員

 ペーパーレス化はちょっと前の総務委員会で報告があったんだと思うんですけど、結局どこが旗を振っているんですか。総務委員会で報告があると、新区役所整備課で報告があったのか、業務改善課で報告があったのか分からないんですけど、そっちが主立った所管なのか、それとも環境部がやっているのか。その辺ってどうなっているんですか。

波多江環境課長

 新区役所整備担当のほうでデジタル化の課題については取り組むということになります。

森委員

 そうすると、環境部としてはそこにはどうやって関わっているんですか。

朝井環境部長

 実際に新区役所の設備としてICTで会議もできるようにするし、いわゆるコピー機とかプリントアウトするようなものもフロアにかなり少なくしてやっていくという方向の中で、今は全庁を挙げてペーパーレスを進めています。その考え方が、環境部で取り上げています事務事業編の問題にも合致するということで、環境部としても、EMSの推進の中で今年度の区長からの方針としてペーパーレスを打ち出していますけれども、そういう意味では一緒にやっています。具体的に庁内の係長を集めてペーパーレスの具体策をつくるのは今は新区役所整備担当でやっていますが、新区役所ができた後も環境部がそれをさらに進めていくという意味では関わっていくものと考えております。

森委員

 ありがとうございます。それから、どうなるか分からないですが、一応オリンピック・パラリンピックがあるということになっていて、オリンピックは、前は私は結構しょっちゅう言っていたんですけど、オリンピズムの三つの柱はスポーツ・文化・環境だと言っていて、当然持続可能性に配慮した調達コードというのが、オリンピックの関連事業については調達コードがあるわけですね。中野区としては、オリンピック関連事業をやっているわけで、そこの遵守具合はどうなのかなとかというところと、あと調達コードとここで言う物品の調達の推進の方針ってちゃんとひもづいているのかなとか、その辺気になるんですが、いかがでしょうか。

波多江環境課長

 どういう事業であれ、区の区有施設であったり、区が関わるということになれば全部対象となるものですから、調達に関しても様々この事務事業編の計画にのっとった形で推進していただくというふうに、こちらは働きかけをするということでございます。

森委員

 そうすると、オリンピック・パラリンピックの調達コードというのは、オリンピック・パラリンピック関連事業であってもあまり意識されていないのが実態なんですかね。どうなんですか。

波多江環境課長

 大変申し訳ないんですけど、現状でオリンピック・パラリンピックの事業の物品の調達であるとか、エネルギー調達についての情報が入っていないので、それを理由にしてはいけないのかもしれませんが、正確に把握しているところがありませんから、ちょっと答弁が難しいと思います。

森委員

 分かりました。それは改めてどこか別の機会で確認をさせていただきたいと思うんですが、こういうのも一つのオリンピック・パラリンピックのレガシーだと思うんですよ。調達についても持続可能性に配慮したやり方でやっていくと。ついては、具体的にはこうこうこういうやり方があるというものも、やっぱり新国立の箱物がどうとかそういうことだけじゃなくて、いろんな意味でオリンピック・パラリンピックのレガシーは本当はあるのだと思うので、そこはちゃんと意識してほしいなと要望しておきます。

木村委員

 ちょっと最初は細かい確認なんですけど、今回の計画ではいわゆる第3次、第2次では対象としなかった庁有車と街路灯も対象にしたと思うんですけど、なぜしたかというか、逆に第2次計画ではなぜそれを対象にしていなかったかという質問をしたいと思うんですが、いかがですか。

波多江環境課長

 具体的な対象範囲として、国の地球温暖化対策計画の中では全ての行政事務を対象とするというふうになっておりますので、街路灯とか車両について対象とするようにしたということでございます。

木村委員

 そうなんでしょうけど、なぜ第2次のときにはしていなかったかという質問です。

波多江環境課長

 明確な理由になり得るかどうかはちょっと別かもしれませんけれども、EMSの活動をする中で、各所管から電力消費だとか、いろんなガスだとか、そういったもののデータを事務事業編を持っている所管が集約をして、それでいろんなデータをつくるんですけれども、そのときに前計画の中では集約をしてこなかったというところがあります。

 適応の範囲の中では、中野区の環境マネジメントシステムの対象施設と同様というふうにしていますので、そのときに施設課が担当していたんですけれども、街路灯であるとか、そういったものを対象にしていなかったということがございます。

木村委員

 区の事情ということですね。分かりました。今回からちゃんとした対象になるということですね。

 あと、本編の18ページにコラム5という、ちょっと直接関係ないかもしれないんですけど、基礎排出係数と調整後の排出係数というコラムがありますね。これはちょっと面白いと思ったんですが、要はなぜこのコラムを入れたかという目的、つまり、区としたら、この係数の考え方を今後どうするのかという、何か意図があったのかどうかをお答えいただけますか。

波多江環境課長

 すみません。ちょっとお調べしてお答えします。

木村委員

 それも踏まえて次をちょっと伺いたかったんですが、17ページ、もう一つ前のほうで、要は基礎排出係数の変化推移というグラフがあると思うんですけども、先ほど来話が出ていた係数も含めて、本庁舎とか、学校とかは東京エコサービス、いわゆる清掃事務所を使っていると思うんですね。残りがいわゆる東電、一番上の東京電力ですね。あとは出光グリーンパワーということがメインになっていると思うんですけども、恐らく東京エコサービスは、清掃の可燃のほうなどで限界があるというか、ここが一番係数がもちろんいいので、本当はこれに替える。また電圧の問題もあるかと思うんですけども、これにどんどん切り替えるほうがいいかと思うんですが、そうはいかないでしょうけども、現状今、東京電力をメインにやっていると思うんですが、まず出光グリーンパワー株式会社の電力というのは、再生可能エネルギー100%というのかどうか分からないんですけども、どういった性質の電力ですか。

波多江環境課長

 太陽光とか水力を内容とする再生可能エネルギー100%ということでの内容となっているというふうに聞いています。

木村委員

 であれば、今後の区の方向性としては、出光グリーンパワーの会社か、別な会社も含めてになるかもしれないんですけども、これにどんどん切り替えていく方向性で行くほうがいいかと思うんですけども、切り替えていく上で問題なのは、先ほど言ったように、再生可能エネルギー100%の供給量がまず十分にあるのかどうかというのと、あとは価格が今の東電の価格より安いのか高いのか。この辺が大事かと思うんですけれども、そちらはいかがですか。

波多江環境課長

 価格的には8%程度安く供給ができるということは聞いてはいるところです。それから、電力の供給についても可能であろうと。詳しく精査したわけではないですが、話合いというか、相談のレベルでは可能ではないかということで聞いております。

木村委員

 それであれば、今、区の方向性としては当然再生可能エネルギー100%を目指していくというのであれば、特に切り替える上で価格も安いと、供給もできるということであれば、基本的には一気に替えてもいいぐらいの本来であれば状況かなというふうに思うんですけども、それを一気に替えていく上で何か課題というか、難しいことというのは何ですか。

波多江環境課長

 電力の契約につきましては各所管ごとの契約になっているので、部長であるとか、そこの施設の所長が契約権限を持っております。ですので、こちらの立場といたしましては、事務事業編にもあるように、ゼロカーボンを目指していくんだから、契約はこちら側にすべしということで、こちらの計画上のところをしっかり説得して替えていけるように働きかけを強めるということで考えています。

木村委員

 そういった意味では、今まで所管が慣習的に東電を使っていたかどうか分からないんですけども、区というか、所管がちゃんと調整できれば、切り替えはそんなに難しくはないという状況であれば、ここはしっかりと随時というか、どんどん再生可能エネルギー100%に替えていくべきであると思うし、ここは入札とかがあるかどうか分からないんですけども、仮にあったとしても、例えばちゃんと要件に再生可能エネルギー100%を入れていくとか、可能な限りこういうところからしっかりと区の施策を反映させていただければと思います。あとの答弁はまだですよね。先ほどの答弁保留。

波多江環境課長

 18ページの記載なんですけれども、特に区としてこれを載せた意図があるわけではなくて、文言としてこういうことがあるということで紹介をしたということでございます。

木村委員

 考え方としては結構大事な視点なので、どっちを使うかという話も将来的には話になると思うんですね。今話をしていた、要は問題なのは、出光グリーンパワーの場合、基礎排出係数と調整後排出係数になると結構数値が上がってくるんですね。そうなると、これを使用していいかどうかという課題も出てくるかと。区がどれを基準にしていくかということになるかと思うので、区として、東京都とか世間の動向も含めてどっちにするかということもちゃんと検討していったらと思うんですけども、まずいかがですか。

波多江環境課長

 しっかりとその部分については整理をして考えていきたいと思います。事務事業編における温室効果ガス排出量の算定に用いるものは、基礎排出係数でございますということを冒頭に書かせていただいているとおり、そういう形になっておりますということでございます。

木村委員

 最後に、先ほどと同じ質問なんですけども、本編の19ページでは、今回、区の区有施設で2030年度までに46%削減するという目標値を掲げていますけども、これのいわゆる難易度というんですけども、どれぐらいの目標なのか。先ほどよりは大分区の取組の中でできる話なので達成しやすいというか、取り組みやすいというか、どうしたら積み上げていけるかというのは何となく分かりやすいかと思うんですけども、この目標値というのは、実際難易度というのはどのようなものなんですか。

波多江環境課長

 難易度は高いとは思ってございますけれども、設備更新によってさらにどれくらいの二酸化炭素の排出削減ができるかの見通しが今現状では立っていないところがあります。ただ、これまでの技術革新で、2012年度を基準とすると、2019年度は二酸化炭素の排出係数を固定しないで、その年、年で発表されたもので計算すると36.2%まで減っているという実績はあるんですね。

 その辺のところを考えると、さらにさらに技術革新が進む、あるいは電力の再生可能エネルギーの送電網なんかの容量についても厳しい国の規制があって、再生可能エネルギーの調達が難しい現実があったということもございますけれども、そういったものがだんだん規制が緩んだり、再生可能エネルギーが使いやすくなる環境が整ってくれば大分改善されてくるのではないかなというふうに想定はしていますが、これは国の事業です。東電なり、大きな電力会社との関係がございますので、区のほうでそれはどんなふうに進むのかというのは把握できないものですから明確にはちょっと言えないんですが、期待をしているところでございます。

木村委員

 区の取組というのは、ある意味で中野区内の民間の削減の取組の一つのモデルというか、目標にもなりますので、範を示すような取組をぜひ行っていただければと思います。これは要望です。

委員長

 他に質疑はありませんか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 質疑がなければ、以上で本報告について終了いたします。

 次に3番、中野区ゼロカーボンシティ宣言文案についての報告を求めます。

波多江環境課長

 中野区ゼロカーボンシティ宣言文案について御報告します。(資料4)

 中野区においては、持続可能なまちを次世代に引き継いでいくため、区民、事業者との連携・協働の下、脱炭素社会の推進と気候変動への適応の課題についての取組を加速させていくことが重要であると考えております。

 以上の考えを実践するため、中野区は2050年までに二酸化炭素排出量実質ゼロを目指すことを宣言したいと考えております。

 宣言文案は、別紙のとおりでございます。

 今後の予定でございますが、意見交換会の実施でございまして、4月14日(水曜日)、野方区民活動センター、4月17日(土曜日)、中野区役所7階、午後2時から4時です。野方区民活動センターは午後7時から午後9時でございます。4月20日(火曜日)午後2時から午後4時、南中野区民活動センターにて行います。

 パブリック・コメント手続の実施を6月に予定し、8月に中野区ゼロカーボンシティ宣言をしたいと考えております。

 別紙に宣言文案をつけさせていただいておりますので、後ほどお読み取りください。

 以上でございます。

委員長

 ただいまの報告に対し、質疑はありませんか。

石坂委員

 文案の別紙のほうで質問いたしますが、一番最後のところに「2050年までに二酸化炭素排出量実質ゼロを目指してまいります」とあるんですけども、「目指してまいります」というのはちょっと弱いのかなという印象があります。実際にそこで実現するんだというような言い方というのは難しいものなんでしょうか。

波多江環境課長

 これは宣言でございますので、目指すということになろうかと思います。文脈として弱いと受け取られるかもしれませんが、宣言文ですので、やはり目指したいというところを書かせていただいているところです。

石坂委員

 言葉として弱いという形は感じるところであるので、着実に進めてもらうことが重要だと思いますので、そこは本当に目指しましたが駄目でしたということがないよう、しっかりと本当に決意を持って進めていただきたいと思います。

 それからあと、こちらの宣言文ですけども、恐らくこれって決まれば、区のホームページ、区報等に出るとは思うんですけども、これはやっぱり息の長い課題ですので、事あるごとに区民の目に触れる、タイミングもそうですし、常にどこかには掲示されていて、それが日々区民の目に留まるようなぐらいのことをしていくことが必要だと思うんですが、それというのはどのように広報、周知していく予定でしょうか。

波多江環境課長

 どういう形がいいかということは、ちょっとまだはっきり決めているわけではないんですけれども、環境基本計画の冊子をつくる際にやはり一番目立つところに出していくのがいいのかなという考えではおります。

石坂委員

 例えばそれこそ、規模が違うのかもしれませんけど、憲法擁護・非核都市の宣言なんかですと、本当にポスターがあって、場所によっては区の施設に掲げられたりとかもしますので、やっぱりそれぐらいの形で区民の目に留まる形を心がけていただければと思います。

 それとあわせてなんですけども、この宣言文の中ですと、「区民、事業者との連携・協働のもと」というワードと、「2011年に中野区地球温暖化防止条例を制定し、区、区民、事業者の地球温暖化防止に関する責務を明らかにするとともに」という形の部分があります。恐らく多くの区民の方は、なかなかふだんそうした努力義務の部分は意識しない部分だと思います。

 実際条例ですと、第4条のところで「区民等の責務」という形で、「区民等は、地球温暖化の防止の必要性に対する理解を深め、その日常生活に関し、地球温暖化防止対策を自主的かつ積極的に実施するよう努めなければならない」、第2項「区民等は、相互に協力して、地球温暖化防止対策を実施するよう努めなければならない」、第3項「区民等は、区が実施する地球温暖化防止対策に協力するよう努めなければならない」とあり、さらに「事業者の責務」として、第5条で「事業者は、地球温暖化の防止の必要性に対する理解を深め、その事業活動に関し、地球温暖化防止対策を自主的かつ積極的に実施するよう努めなければならない」、第2項「事業者は、相互に協力して、地球温暖化防止対策を実施するよう努めなければならない」、第3項「事業者は、区が実施する地球温暖化防止対策に協力するよう努めなければならない」という形であります。

 これもやっぱり具体的に見えないと、そんな条例があるんだだけで終わってしまいますので、やはりそこは区民の責務ですとか、事業者の責務がしっかりと区民や事業者に伝わっていくということも重要だと思いますので、その辺りはやはりただ文章を示すだけじゃなくて、そうした区民、あるいは事業者に責務があるんだということもしっかりと認識をしていただくような広報の工夫をしていただくことが必要だと思いますが、そこはいかがお考えでしょうか。

波多江環境課長

 平成23年の7月に地球温暖化防止条例は制定をしておりまして、毎年度環境月間等でそういう趣旨の啓発はしっかりとしているつもりではございます。確かにおっしゃる意図としては、環境基本条例だけでなく、こういう個別対策推進法を持っているというのはほかの区はあまりないんですね。意識の問題としても、この条例ができて、一人ひとりの区民の皆さんや事業者の皆さんにしっかり地球温暖化に関して取り組んでいただきたいということで条例をつくっておりますので、引き続き多くの皆さんに分かっていただけるような分かりやすい周知、広報に努めてまいりたいと思います。

石坂委員

 ありがとうございます。分かりやすさも当然ですけども、これをやはり我が事と捉えてもらえるように進めていただければと思います。これは要望で結構です。

いさ委員

 ここは、最初のほうにパリ協定の文言が出てくるんですけど、「2015年に合意されたパリ協定では、世界の平均気温の上昇を産業革命と比較して、2℃よりリスクの低い1.5℃に抑える努力を追求することが」と書いてあるんですけど、ちょっとこれは文意がつかめないといいますか、何を言いたいのかな。本来の文章では、2℃より十分低く保つとともに1.5℃に抑える努力を追求するとなっていたと思うんです。何でこの文章に変えたのかなというところはどうでしょうか。

波多江環境課長

 2℃より十分低く保つという元の文章そのものを使っていないということでございますけれども、特に明確な理由があってこういう文章にした、パリ協定の中身の文言をそのままということではなくて、読みやすくというか、趣旨が伝わるということでそういう文面にしたということでございます。

いさ委員

 それで僕は意味が分からなくなったんです。これを見て、どういうことと思っちゃって。元の文章の言葉のほうがはっきり物事を言っていると思うので、かつ、この文案がすごく長くなるからと分けてもなさそうだし、まだ下にちょっと行に余裕がありそうだし、これは入るんじゃないんですか。そのまま使ったらいいと思うんですけど、いかがでしょう。

波多江環境課長

 ちょっと検討して、しっかり精査してみます。

木村委員

 ちょっと作文の話かもしれないんですけど、前段では世界、また国のほうが動きが大きく変わってきて、中野区はそれを受けてこのゼロカーボンシティ宣言するという流れかと思うんですね。可能ならばというか、これを機にというか、さらに推進していくという趣旨がしっかりと入ればいいかなというふうに思っているんですけども、それに近い意味が2段目の最初に「これらを機に、先進的な動きが」云々、「これらを機に」ここに来ているんですけど、「これらを機に」はここになくても、別に2段目の意味は通りますし、むしろ結論に近いところに「これらを機に」という趣旨を入れたらどうかというふうには思っているんですけども、これはぜひ検討してもらいたいと思うんですけども、そういった今のタイミングをしっかり捉えて、さらに進めていくという趣旨をしっかりと入れていただければと思うんですが、いかがですか。

波多江環境課長

 文章の流れということも含めて、これらを機にしっかり進めていくという趣旨が伝わるようにということでございますので、もう一度文章の流れについて精査させていただいた上でと思います。

森委員

 宣言なので、一番最後の一文が一番大事なので、あまり細かいことを言うのはあれかなと思ったんですが、私もちょっと作文的に気になるのが、「先進的な動きが加速して広がりつつある中」というところなんですね。これは、要するに先へ進んでいるところがあるから中野も追いつかなきゃに見えるんですけど、実際ゼロカーボンシティ宣言自体は先行している自治体が既にいっぱい出てきているので間違ってはいないんですけど、どういう趣旨でお書きになったとかなとちょっと疑問なんですが、いかがでしょうか。

波多江環境課長

 趣旨といいますか、やっぱり去年の10月に、総理大臣がそういう発言をして、12月でしたか、小池都知事も発言をして、東京都にある一つの自治体でございますので、やはり身近にあるところの組織がそういう宣言をしているというところと、それから、まさに環境基本計画を改定するというタイミングがございましたので、その機を逃がさずという意味もあるんです。それで、そういう意味でもそういった流れをしっかりと見据えて、東京都の中にある一つの自治体としてもその流れをきちんと捉えてやっていこうという、そういう考え方でこういう記載を、「先進的な動きが加速して」という言い方を使ったということでございます。

森委員

 区民、事業者との連携・協働ということを書かれているんですね。そうすると、共感を呼ぶような文章にするのが大事かなと思ってという意味で言うと、周りがどう、よそがどうということよりは、気候変動の取組を進めることによって将来がどうなっていくんだというところを少し描いたほうがいいのかなというふうに思いますので、それは少し検討していただければと思います。

 それから、少し下のところなんですが、目的として「今後は持続可能なまちを次世代に引き継いでいくため」ということで書いてあるんですね。基本計画の重点プロジェクト3のほうは「にぎわいや活力あるまちを持続、発展させていくために」という目標があって、その実現の手段として脱炭素社会を目指したまちづくりを進めていくということが書いてあるんです。少しニュアンスが違うんですね。私は、こっちのゼロカーボンシティ宣言の文言のほうがとてもしっくりくるんです。これは違う文章なんですけど、ニュアンスを合わせたほうがいいのかなというふうに思うんですが、いかがでしょう。

朝井環境部長

 御指摘のように、基本計画も検討する中で環境部としてもこの宣言文案を検討してきたわけでございまして、環境問題が解決していかないと、持続可能なまちを次世代に引き継いでいけないという思いからこういうふうに書いていますけれども、一方、基本計画のほうも、「活力あるまちを持続」という言葉自体は、様々検討する中であの言葉に落ち着いてきているところもございますので、ちょっと今この段階で合わせるというのはなかなか難しい段階に来ているかなというふうには思っております。

森委員

 分かるんですけど、同じ時期に出る文章で、何のためにやるのかでちょっとずれがあるというのは、私はあまりよくないというふうに思う。持続可能なまちを次世代に引き継いでいかないと、にぎわいや活力あるまちを維持・発展なんてできないわけですよ。そうすると、やっぱりこっちが目的で私はいいんじゃないかなというふうに思います。これは実際に作業するのは所管が違うので、こういった意見があったということはぜひお伝えいただければと思います。要望しておきます。

委員長

 他に質疑はありませんか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 質疑がなければ、以上で本報告について終了いたします。

 それでは次に、4番、中野区災害廃棄物処理計画の策定及びパブリック・コメント手続の実施結果についての報告を求めます。

伊東ごみゼロ推進課長

 それでは、中野区災害廃棄物処理計画の策定及びパブリック・コメント手続の実施結果につきまして御報告いたします。(資料5)

 このたび、パブリック・コメント手続を実施の上、中野区災害廃棄物処理計画を策定いたしましたので、報告をいたします。

 まず、パブリック・コメント手続の実施結果でございますけれども、意見募集期間は令和3年2月5日から2月22日まででございました。提出された意見はございませんでした。

 2番目、中野区災害廃棄物処理計画(案)からの変更点はございません。

 中野区災害廃棄物処理計画につきましては別添1のとおり、概要版は別添2のとおりでございます。

 今後の予定でございますけども、3月中旬にパブリック・コメント手続の実施結果及び計画の公表。なかの区報4月5日号に策定した旨の内容の記事を掲載いたします。

 報告は以上でございます。

委員長

 ただいまの報告に対し、質疑はありませんか。

石坂委員

 パブリック・コメント実施結果で提出された件数がゼロだったというところで、たしか前回報告いただいたときに、意見交換会もすごく参加者が少なかった状態の今回ゼロということなんですけれども、周知の仕方であるとか、募集期間の長さだとか、その辺というのはもうちょっと何とかして数が集まるような努力とかはなかったのかなと思うんですが、そこっていかがでしょうか。

伊東ごみゼロ推進課長

 この周知の期間ですとか周知方法につきましては、他の計画と同様な方法で行ったところでございます。素案のときに町会連合会のほうに出向きまして、その内容の御説明、そのときに意見交換会を行う旨、その後パブリック・コメントを実施しますという御案内をさせていただきましたが、今回提出された意見はなかったというものでございます。

石坂委員

 それだけされたということではあるんですけども、ゼロということで、それこそ防災ってすごく重要なところで、提示の仕方によってはすごく関心を持つ人もいるはずなのではないかなと思うところです。やはりゼロというのは、もちろん知った上で意見がなかったということであればいいんですけども、知らない間に意見が出せなかった方もいるのではないかと思います。

 もちろんこれで実際手続を取られたので、進んでいくこと自体が駄目だとは言いませんけども、やはり今後も計画を実施していく際に、区民の方からいろいろと御意見いただいたりですとか、様々な形で吸い上げる工夫をしながら、さらにその次、次という形で次の計画、あるいは運用する際に盛り込んでもらうような努力というものも必要になると思うんですが、そこはいかがお考えでしょうか。

伊東ごみゼロ推進課長

 そういった意見聴取の場については、今後どうするかについては検討というか、考えていきたいと思いますけども、計画を一旦つくったからこのままずっと行くということではなくて、様々な国の動向、また災害の発生状況、いろんな制度の変更等を見極めまして適時改定を行いますので、そのときに先ほど言いましたように意見聴取等の方法については検討していきたいというふうに考えてございます。

木村委員

 1点確認なんですけど、この計画ができました、詳しい内容というか、簡単なものでもいいんですけども、区民の方にパンフレットというか、事前のこういう計画でこういうふうになりましたというのをつくったらどうですかという話はさせていただいたと思うんですけども、これは具体的にどう進むのか決まっていますか。

伊東ごみゼロ推進課長

 まさにこの計画をつくって、区民の方にきちんと周知、理解していただかないといけないと思ってございますので、今委員御指摘のように、区民の方に対してリーフレットですね、概要版でございますけども、今回つけた概要版については説明用の概要版でございますので、体裁を変えて区民の方がより理解しやすいようなリーフレットを今作成中でございまして、出来上がりましたら区ホームページ等で掲載をしまして、区民の方に周知していきたいというふうに考えてございます。

委員長

 他に質疑はありませんか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 質疑がなければ、以上で本報告について終了をいたします。

 次に5番、第4次中野区一般廃棄物処理基本計画(素案)についての報告を求めます。

伊東ごみゼロ推進課長

 それでは、第4次中野区一般廃棄物処理基本計画(素案)について御報告いたします。(資料6)

 現行の第3次中野区一般廃棄物処理基本計画でございますけども、平成28年度を初年度としまして、10年間の計画期間として策定してございます。おおむね5年後、または社会経済状況等の変化を踏まえて改定を行うこととしてございまして、このたび、第4次の基本計画(素案)をまとめたので報告するものでございます。

 計画期間は、令和3年度から12年度までの10年間でございます。

 基本理念でございますけども、2段落目でございます。「『環境負荷の少ない持続可能なごみゼロ都市』をめざします」を基本理念として掲げています。発生抑制を第一に考えて行動し、使用できるものは繰り返し使用することでごみ資源の全体量を減らして、最終的には埋立処分量ゼロを目指すというものでございます。

 計画の構成は、第1章から第4章、最後は参考資料でございますけども、第1章では計画改定の背景、計画の位置付けと計画期間、第2章では前計画──現行計画でございますけども──の実施状況、ごみ・資源の現状等々、第3章ではごみ処理基本計画ということで基本理念と計画目標、計画実現のための重点施策でございます。第4章としては、生活排水処理基本計画を定めます。

 4番目、基本計画(素案)でございますけども、別添1の本冊と概要版でございますので、内容については概要版で御説明をいたしますので、概要版を御覧いただければと思います。

 まず1ページ目の左側、第1章「基本計画の改定にあたって」でございますけども、ごみ・資源施策につきましては、従来のリサイクル中心から、リデュース(発生抑制)を中心に取られた施策を各自治体が行ってございますので、こういった状況を踏まえまして、持続可能な循環型社会を形成するためにさらにごみ減量を進めるために、前計画(現行計画)を改定して、本計画を策定するというものでございます。

 計画の位置付けと計画期間でございますけども、こちらにつきましては、廃棄物の処理及び清掃に関する法律、いわゆる廃棄物処理法でございますけども、これに基づく区の清掃リサイクル事業の指針となるものでございます。計画期間は、先ほど述べました令和3年度から10年間ということでございます。こちらについてもおおむね5年後、または社会経済状況などを踏まえて必要に応じて改定を行うことといたします。

 続きまして右側、第2章でございます。「これまでの取組と成果」ということで、前計画の実施状況でございますけども、様々掲げた施策の取組の結果、昨年度の区民1人1日当たりごみ排出量は460グラムということで、5年前より63グラム減少しまして、23区の中で最も排出量が少なくなりました。

 基本方針を四つ掲げてございました。「入り口からのごみ発生抑制、再使用の意識醸成」ということで、この間、リーフレットの多言語化ですとか、ごみ分別のアプリケーションの導入、あとスケルトン清掃車の導入等様々な方法で普及啓発を行いました。

 基本方針2、「資源回収のさらなる推進」ということで、陶器・ガラス・金属ごみの全量資源化等、新たな資源回収事業を開始いたしました。

 基本方針3でございます。「事業系ごみの減量と適正配置」ということで、こちらについては事業系廃棄物収集届出制度を導入するなどをしまして、事業者から排出される廃棄物の減量のための施策を実施いたしました。

 基本方針4でございますけども、「環境に配慮した効率的な収集・運搬・処理」ということで、安全で着実なごみの収集と資源回収を行ったというものでございます。

 前計画の数値目標と達成状況でございます。まず一番上でございますけども、区民1人1日当たりのごみ量でございます。こちらにつきましては、平成26年度の実績から先ほど言いましたように63グラム減少いたしました。

 続きまして、下のほう、資源量につきましては、資源化については当初の目標よりは達成していない状況がございますけども、資源となるものの減少といったことがございまして、目標達成には至っていないというところでございます。

 続きまして、2ページ目を御覧ください。ごみと資源の現状でございます。ごみ量と資源回収量の推移でございますけども、まず棒グラフのほうですけども、下のところが資源、上のところがごみ量でございまして、年々着実にごみ量は減ってきてございます。資源化率ですけれども、こちらについては様々な施策の結果、資源化率が上がったり、状況によっては下がっている、そういった推移を経ているところでございます。

 その下、燃やすごみの組成とその中に含まれる資源化可能物でございますけども、こちらは昨年度の調査でございまして、燃やすごみの約4割は生ごみでございます。約3割近くですけども、右が資源化可能物ということで、右のほうを見ていただくと、紙類ですとか繊維類、あとプラスチック製容器包装なども混入しているという状況でございます。

 続きまして、Ⅲ番目、「計画改定に向けた課題」でございます。様々ございます。(1)、資源を含めた不用物総量の減量促進ということで、ごみゼロを実現するためには、資源を含めた不用物総量、ごみと資源を含めたものでございますけども、そのものを減らす必要がある。それと、区民・事業者・区の3者によるごみ減量推進。誰もが取り組みやすい3R推進等を展開していく必要がある。

 それと(3)、事業系ごみの発生抑制と適正排出ということで、推計では区が収集するごみの約3割は事業者──小規模事業者でございますけども──から排出されたものとなってございますので、適正な分別排出を促進していく必要がございます。

 (5)でございますけども、安定した清掃事業の継続ということで、大規模災害ですとか、感染症が流行した場合でも安全かつ安定的に廃棄物の適正処理が行われるよう、必要な措置の実施に努めていくことが必要だというものでございます。

 3ページを御覧ください。第3章「ごみ処理基本計画」でございます。本計画の核となるところでございますけども、まず基本理念と計画目標につきましては、先ほども御説明しましたように、「『環境負荷の少ない持続可能なごみゼロ都市』をめざします」ということでございます。発生抑制を第一に考えて行動して、使用できるものは繰り返し使用することでごみと資源の全体量を減らして、それでも不要になったものは可能な限り資源化を行うことで、埋立処分量ゼロを目指すというものでございます。

 続きまして、右側の基本方針を御覧ください。今回も基本方針は四つ立ててございます。こちらについては次のページでそれぞれ詳しく述べますので、後ほど御説明いたします。

 4番目、ごみの減量指標、目標でございます。こちらにつきましては、現行の計画と指標を変えたものがございますので、こちらは本冊で詳細は御説明させていただきたいと思いますので、本冊の21ページを御覧ください。

 4番、ごみの減量の指標、目標でございます。まず、ごみ減量の指標についてでございますけども、先ほど言いましたように、区民1人1日当たりの排出量は年々着実に減少してございまして、昨年度は23区で最も少なくなったということもございまして、本計画においても引き続き指標といたします。

 それと、次の段落でございますけれども、前計画(現行の計画)では、年間の資源化量の増加と資源化率の上昇を指標としていましたが、ごみと同様に資源についても発生抑制を第一に考えるライフスタイルの浸透を目指すため、今回の計画では1人1日当たりの不用物総量、これはごみと資源を加えたものでございますけども、これを減らしていくという指標といたします。

 また、先ほどもグラフで御説明しましたが、燃やすごみの中にはまだまだ資源として排出することができる資源化可能物が約3割混入してございますので、限られた資源を有効に活用するために、今回の計画では燃やすごみの中の資源化可能物の混入率を低くしていくという新たな指標といたしました。

 (2)、本計画におけるごみの減量目標でございますけども、今言いました1人1日当たりごみ排出量、あと不用物総量、資源化可能物の混入率でございますけども、一番左側が昨年度の実績でございます。これを様々な施策等を行いながら、5年後、10年後の目標をそれぞれ定めまして、達成をしていきたいというふうに考えてございます。

 それでは、また概要版にお戻りいただきまして、4ページを御覧ください。計画実現のための重点施策でございます。基本方針1「入り口からのごみ発生抑制、再使用の意識醸成」でございます。

 まず1番目、普及啓発の充実ということで、(2)、ごみ減量出前講座、環境教育の充実ということで、様々な形式で出前講座を行いながらごみ減量意識を醸成します。また、スケルトン清掃車を活用した環境学習にも力を入れていきます。

 (3)、「資源とごみの分け方・出し方」リーフレットにつきましては、内容を充実させるとともに多くの区民に対して周知できるようにしていきます。

 (4)、スマートフォンのアプリケーション等を活用した情報発信、啓発でございます。こちらについても内容を充実させるなどをして、ごみの発生抑制の行動を呼びかけていきます。

 続きまして、右側の2番目の食品ロスの削減でございます。こちらについては(2)でございますけども、区内大学等と連携した食品ロス削減の取組でございます。既に実施してございますけども、親子向けの料理教室ですとか、食品ロスの削減対策レシピの考案等、区民向けの食品ロス削減の取組を実施していきます。

 続きまして、(4)でございます。フードドライブ事業の実施でございます。これも今年度から始めた事業でございますけども、こちらについても引き続き行っていくというものでございます。

 (5)、食品ロス削減推進計画の策定でございます。国・都の計画に沿いまして、他区との情報交換を行いながら、中野区の地域特性に応じた計画を策定いたします。

 次に、下の3番でございます。ごみと資源の発生抑制に関する啓発でございます。(1)、プラスチックの発生抑制に関する啓発でございますけども、マイバッグですとかマイボトルの使用推進について啓発する中で、ワンウェイプラスチックを極力使用しないライフスタイルを提案したいと考えてございます。

 次に、5ページ目を御覧ください。基本方針2でございます。「分別の徹底と効率的な資源回収」でございます。

 こちらについては、それぞれの施策を引き続き行う。排出指導、不法投棄対策ということで、パトロールですとか監視カメラの設置によって、不法投棄を抑制するということでございます。

 (3)につきましては、集合住宅への指導を徹底ということで、既存の集合住宅にも専用のごみ集積所の設置を促すなど、ごみの不適正排出を抑制、抑止いたします。

 次に5番目でございます、効率的な資源化の推進ということでございます。こちらについても引き続き粗大ごみに含まれる金属の回収、資源化する事業、あと陶器・ガラス・金属ごみの全量資源化を引き続き行っていきます。

 最後の(9)でございますけども、プラスチック資源の回収・リサイクルということで、現在国が検討していますプラスチック資源の回収・リサイクルについて、新たな法整備ですとか、リサイクルシステムの構築など、国の動向などを注視しながら必要な検討を行ってまいります。

 6ページを御覧ください。基本方針3でございます。「事業系ごみの減量と適正排出」ということで、事業系廃棄物収集届出制度の推進でございます。こちらについては、届出事業者データの更新を行うとともに、事業者の自己責任の原則、適正排出の普及啓発を行ってまいります。

 大規模事業用建築物への立入調査でございます。現在、3,000平米以上の大規模事業用建築物について立入調査を行ってございますけども、それより床面積の少ない事業者についても行っていく体制づくりを検討してまいります。

 (5)でございます。小規模事業者の資源とごみの排出ルールづくりの支援の検討でございます。小規模事業者が古紙等の資源ごみを共同で排出できる仕組みの確立などを検討してまいります。

 次に、基本方針4でございます。

 適正なごみ・資源の収集・運搬でございます。(4)、清掃・リサイクル事業の安定的な運営ということで、排出指導、高齢者等の訪問収集、災害時の区が直接行う業務を安定的に運営していきます。大規模災害時や感染症流行時等に備えた他自治体との連携体制についても検討してまいります。

 大きな9番目でございますけども、災害廃棄物の適正な処理ということで、中野区災害廃棄物処理計画に基づきまして、平常時から他自治体等との間で連携・協力体制を構築して、災害発生時には実施主体との連携・協力によりまして、災害によって発生した大量の廃棄物を迅速かつ適正に処理いたします。

 続きまして、7ページでございます。最後に、第4章「生活排水処理基本計画」ということで、まず基本方針でございます。家庭の生活排水は、基本的には公共下水道で処理しますが、やむを得ない事情により水洗化できない一般家庭のくみ取り便所のし尿につきましては、基本的な区民サービスとして収集・運搬を行うというものでございます。

 2番目、収集・運搬計画でございますけども、一般家庭のし尿収集・運搬につきましては、効率的な処理を行うため、23区で構築した収集スキームによりまして、現在、杉並区が収集・運搬を行っておりますので、引き続きこちらで実施をするというものでございます。

 処理・処分計画でございますけれども、収集したし尿や浄化槽汚泥の処理・処分は、清掃一組が設置管理する公共下水道投入施設で行います。そちらで固形分を取り除き、希釈した上で公共下水道に放流するというものでございます。固形分は清掃工場で焼却をいたします。

 以上が素案の概要の御説明でございます。

 それでは、また表面に戻っていただきまして、5番目、今後の予定でございます。4月に意見交換会を3回実施します。まず4月14日(水曜日)でございますけども、野方区民活動センターで午後7時から9時まで。2回目が4月17日(土曜日)午後2時から4時まで、区役所7階会議室。3回目が4月20日の火曜日、午後2時から4時まで、南中野区民活動センターで行うものでございます。

 6月に計画(案)を策定して、パブリック・コメント手続を実施し、今年8月に計画策定の予定でございます。

 説明は以上でございます。

委員長

 ただいまの報告に対し、質疑はありませんか。

いさ委員

 幾つかお聞きします。概要のほうの5ページ。基本方針2の4番の(4)のところで、「家庭ごみにおける費用負担制度について」ということが書いてあるんですけど、これって以前からもやもやというか、ずっとこの話がある気がするんですが、今もこれって計画されているんですか。

伊東ごみゼロ推進課長

 この費用負担制度につきましては、以前は区の中でも実施の検討をしてきてございましたけども、現在、検討についてはちょっとストップはしてございますけれども、引き続き家庭ごみ有料化につきましても、ごみ減量の有効な手段というふうに所管では考えてございますので、引き続き他区の状況も注視しながら、研究、検討、情報交換はしていく必要があるのかなというふうに考えてございます。

いさ委員

 それはごみ減量の有効な手段なんでしょうかね。これって何か議会でやりとりしているときに、こんなことをしたら不正なごみの投棄が増えるんじゃないかというやりとりをした記憶があるんです。具体的には他区との境界近くのところでは隣を越えて捨てていっちゃうとか、ごみの日とか関係なく捨ててしまう人が出るんじゃないかみたいな、そういうことって、議論はストップしていたわけだと思うんですけど、ここの委員会なり議会でやりとりした中身というのはどうなっているんでしょうか。これがまだ残っているということがちょっとびっくりしたんですけど、これは東京都のほうで検討しろと言っているんですか。

伊東ごみゼロ推進課長

 前回、この中で検討した中身については、区単独で実施をするような計画でございまして、委員御指摘のように、そうしますと、周辺の区へも不法投棄といったことも懸念されるというような議論があったところでございます。そういったことがございますので、現在の認識としては、実施をするにしても、そこに記載しましたように、23区全体で実施をすべき課題というふうに意識してございますので、先ほど言いましたように他区の検討状況も注視しながら、全体で取り組めばごみ減量の効果は大きいものというふうに考えてございます。

いさ委員

 今まで議論が止まっていたということと、それがごみの排出にとって本当にプラスになるのかという話をしているという状況で基本方針のここに入ってくるというのがちょっと分からないんです。だから、仮に23区全体でこの議論が始まるなんていうことがあったら、そのときに考えたらいいんじゃないかと思うんですけど、今この段階で議論もストップしているという状況で、ここに僕は入れないほうがいいんじゃないかと思うんですけど、はっきり言ってこんなのはやるべきじゃないと思っていますので、ここにこれが入ってくるとみんな何だ何だという話になると思うんですよ。やるのかどうなのか。今の段階で議論もストップしているなら、入れるべきじゃないと思うんですけど、いかがでしょうか。

伊東ごみゼロ推進課長

 確かに現在、検討についてはストップしてございますが、現在の計画にも検討ということは盛り込んでいますので、引き続き検討を、いつの段階でするかというのはありますけれども、やはり他区の状況などを、他区でも結論は当然まだ出ていませんけども、他区でも検討しているというところが何区かございますので、そういったところも目線に入れながら引き続き検討するということで、繰り返しになりますけども、現行の計画でも記載してございますので、今回も記載をさせていただいたというところでございます。

いさ委員

 じゃ、もうやめますけど、こんなことやるべきじゃないし、ここに書くべきじゃないという意見としておきます。

 次に6ページ、事業系ごみの話が出てきました。これは事業者から出てくるごみということだと思うんですけど、僕、ここよりも気になるのは、そもそもごみの発生源はどうするのということなんです。つまり、幾ら区民の皆さんにごみを減らせと言われても、スーパーで過剰梱包されていたら、捨てるしかないわけですよ。だから、限界はあるにせよ、区内の事業者に対して、梱包だったり、製品だったりというところをどうするのというのは求めるところが出てくるんじゃないかと思うんですけど、つまり、最初の売る段階からプラスチックをできるだけ使わないでという話です。これって、この目標には何で入らなかったのかなと思っているんですけど。

 だって、売っているものを買ったら、周りがごみでしょう。捨てるしかないじゃないですか。それを抑制といったって、買ったものにビニールが3枚くるまっていて捨てるしかないじゃないですか、どうするのかという話だと思うんです。それが区の及ぶ範囲で言うなら、区内事業者に協力をお願いするぐらいはできるんじゃないかと思うんですけど、こういうことは検討されなかったんでしょうか。

伊東ごみゼロ推進課長

 事業者のいわゆる事業活動の中身に触れますので、それがいいかということではなくて、なかなか区としてそこまでは踏み込めない部分がございます。ただ一方、先般閣議決定されましたプラスチックの新法案ですか、プラスチック資源循環促進法案でございます。報道にあるように、これまでは昨年7月にレジ袋有料化が始まりまして、その次の段階ということで、使い捨てワンウェイプラスチックの削減ということで、国が全国的にストローですとか、スプーンを提供する場合に代替品を考える、もしくは有料化、そういったことも国として動き始めてございますので、区として何ができるかということがありますが、そういった国の動向も踏まえながら、今年何ができるかは検討していきたいと思いますが、この計画に盛り込むまではちょっと至らなかったというものでございます。

いさ委員

 そこは非常に残念だなと思います。例えば梱包しているものを紙に換えてもらうとか、生分解性プラスチックに換えてもらうだとかいうことを区が方針を持ってそこに何か手を当てるというところまで、やるならやったほうがよかったんじゃないかなと思うんです。それを計画を通して消費者側にすごく負担が強い、大きいように思えてならなくて、大事なことなんだけど、元を断たないとごみは減らないだろうと思うので、それでちょっと今こういう話をしています。ちょっとこれは引き続き検討してほしいなと思います。

 それで、7ページ目、この基本方針のところに書いてあるやむをえない事情により水洗化できない一般家庭のくみ取り便所、これは今、中野区内に何世帯ぐらいあるものなんですか。

伊東ごみゼロ推進課長

 世帯数はちょっと把握していないんですけども、くみ取りの便所の個数としては5個でございます。

いさ委員

 それは、どうしても建物のなりとか、そういうので下水へつなげられないからそうなっているのか。聞いてもあれだけど、何でそうなっているのかなというのがちょっと単純な疑問だったんですけれど、何か分かることってありますか。

伊東ごみゼロ推進課長

 中野区だけではなく、23区における下水道の普及率は100%。当然中野区もなっていますが、中野区では先ほど言いましたように世帯数は分かりませんけども5個ございまして、23区全体ですと1,000戸を超える世帯がまだくみ取りということでございまして、ただ、中身がどういう事情でできていないかというのは、ちょっとすみません、承知はしてございません。

近藤委員

 概要の3ページのところで、基本方針1の「入り口からのごみ発生抑制」と書いてありまして、今いさ委員がおっしゃったみたいに、プラスチックの発生抑制は本当に大事で、そういう包装をしないようにしてほしいというようなことをおっしゃられたんですけれど、スプーンですとかもこれから始まっていきますよね、もらわないようにしていくというのを。いつもマイバッグやマイボトルというところは出るんですけれど、やっぱりお箸であったり、スプーンであったり、フォークであったり、そういうのも記載しちゃってもいいんじゃないかというぐらいやっていかないと、これから10年間の取組にいつもマイバッグやマイボトルのところで止まってしまっているんですけれど、どんどんそういうものも規制していくというか、区民の皆さんに要らないよと言っていいんだよという周知というのはできていっていいんだと思うんですけど、そこら辺は全く入っていないんですけど、いかがですか。

伊東ごみゼロ推進課長

 先ほども言いましたように、今、国のほうで法整備、制度を構築しているところでございます。また、こちらの第4次の基本計画についてもこれから計画をつくるところでございますので、8月に計画を策定する予定でございますけども、計画策定後は、先ほども言いましたように、国の動向ですとかそういったことも注視をして、区としてできるものは検討して実施をしていきたいというふうに考えてございます。

近藤委員

 そういうふうにしていかないと、やっぱり国で言っていますし、今日朝、テレビでも小泉環境大臣が言っていましたよ。スプーンとかはもらわないようにしましょうねみたいなことをおっしゃっていたし、あともう一つは、今、コロナ禍でいろいろ宅配でお願いしている。そのときに簡易な包装にしてくださいということを頼めば簡易な包装にしてくれるので、そういう考え方を持って、いっぱい包装がされないように、業者としてはいっぱい包装するほうが丁寧だと思ってしまうけれど、いや、私は最低限でいいんですよということを言っていこうみたいなことというのも言われ始めているんですよね。そういうことも含めて、区民に本当に包装の簡素化であり、あと、入口からごみを入れないということ、環境に気をつけるということは行政が周知していくことができることなんじゃないかなと思いますけど、いかがですか。

伊東ごみゼロ推進課長

 今、委員御指摘のように、いろいろ宅配とかテイクアウトが増えてきてございます。新型コロナウイルス感染症の感染防止のために一定程度包装をしなくちゃいけないというところがございますので、それが区としてどういうところまで簡素化できるとか、業者に対して指導というか、指示できるかというのは、なかなか今この段階では明確に示すことはできませんので、必要な研究・検討などはしていきますけども、区が実施できる部分についてはしっかりそういった目線で行っていきたいというふうに考えてございます。

近藤委員

 それは今、いさ委員がおっしゃったことで、そうじゃなくて、区民の側が、私は簡素な包装でいいんですよということをお伝えしていきましょうという動きにこれからはなっていくんでしょうということなんですよ。いろいろなことを求めない。それで、スプーンやフォークや何かも要らないと自分たちが表明していく。それが結局はCOを減らしたり、そういう社会をつくっていくんだという方向でやっぱり行政がお知らせしていくということが大事なんじゃないかなと思うんですけど、いかがですか。

伊東ごみゼロ推進課長

 現在もマイバッグですとか、マイボトルを推奨しておりますけども、あわせて、そういった包装類ですとか、お箸とか、スプーンとか、そういったものもできるだけ使用しない、そういったようなライフスタイルの提案もしていきたいというふうに考えてございます。

石坂委員

 第4次中野区一般廃棄物処理基本計画(素案)の本冊のほうの10ページに前計画における目標値が挙がっていますが、ざっと見たところ、今計画でここまで詳細な目標が定められていないようなんですが、何か理由があるんでしょうか。

伊東ごみゼロ推進課長

 先ほども言いましたが、大きくは区民1人1日当たりのごみ量ですとか、資源も含めた不用物総量、それと燃やすごみの中の資源化可能物の混入率でございますけども、計画に載せないからといって決して目標を定めないというわけではございませんので、現行計画に載っていて、今回の計画で載せていないことについては、今後載せるかどうかについてはちょっと検討したいというふうに考えてございます。

石坂委員

 この計画に載せるのか、ほかの形で出るのかはあれですけども、しっかり目標を立てて計画をつくっていく、あるいは目標を立てて実施をしていくという観点が必要だと思いますので、そこは担当の中ではもちろんあると思いますけれども、議会であるとか区民にちゃんと見える化できるような形で進めていっていただくことが必要であると思いますが、そこはいかがお考えでしょうか。

伊東ごみゼロ推進課長

 今の御指摘を踏まえて、必要な検討を行っていきたいというふうに考えてございます。

石坂委員

 その際になんですけども、恐らく今回のその他という形で表の中にありまして、食用油、陶器・ガラス・金属ごみが実績や数値が2019年度は入っていて、2020年度計画には数字が入っていないのは、恐らく当初予定していなかったものを多分実施したからだというふうに思っているんですけども、やはりこうしたものも当然前計画になかったからゼロなんですけども、当然これも計画を持って日々業務に当たられているという理解でよろしいんですよね。

伊東ごみゼロ推進課長

 そのとおりでございます。

石坂委員

 食用油に関しては、本冊の27ページのところで、5、効率的な資源化の推進、(2)拠点回収の促進というのがあります。この中で使用済み乾電池・蛍光管・食用油・小型家電については拠点回収していきますとここではあります。やはり食用油に関しては、現状ですと区民活動センターのほうで回収が月に1回ですね。区役所のほうは平日昼間毎日やっていますということで、こちらは平日の昼間なんですよね。区民の方が週末に出せるのはリサイクル展示室の松が丘のところしかない状態で、今度食用油の回収とかを強化していくのであれば、単に周知を徹底するだけじゃなくて、出しやすい時間帯であるとか、曜日であるとか、そういった工夫ももっと身近なところに行くようにしていかないと広がらないように思うんですけども、その辺はいかがお考えでしょうか。

伊東ごみゼロ推進課長

 食用油以外の資源につきましては、ボックスなどを設置して区民の方が必要なときに投入できるというものでございますが、食用油につきましては、持ってきていただいて受付をするということが必要でございますので、現在、区役所8階とリサイクル展示室、それと月1回の区民活動センターでございますけども、なかなか手間とか費用もかかるというということがございます。ただ一方、区民の利便性という御指摘もありましたので、その在り方、実施方法については引き続き検討していきたいというふうに考えてございます。

石坂委員

 ありがとうございます。ぜひ進めていただければと思います。

 あと、概要版のほうの5ページのところで「プラスチック資源の回収・リサイクル」と書いてあって、国が検討しているプラスチック資源の回収・リサイクルについてという形で出てきています。ちなみに、現在、国のほうでプラスチックに係る資源循環の促進等に関する法律案が閣議決定され、今行われている第204回国会に出されるという形になっていますけども、ここに書かれているプラスチック資源の回収・リサイクルは、こうした動きを踏まえた製品プラスチックを想定しているという理解でよろしいでしょうか。

伊東ごみゼロ推進課長

 そのとおりでございます。

石坂委員

 進めていただくとともに、こちらについてもしっかりとやられるときには計画を考えていただいて、目標を持って進めていただければと思います。これは要望で結構です。

森委員

 簡単に聞きたいんですが、区民1人1日当たりのごみ排出量が23区で最も少なくなったということは非常にいいことなんですが、分母は区民の数で、分子は何がどこまで入っているんですか。

伊東ごみゼロ推進課長

 正確に言いますと、燃やすごみと、いわゆる不燃、陶器・ガラス・金属ごみと粗大ごみ、以上でございます。

森委員

 確認ですけど、事業系ごみは対象ですか。

伊東ごみゼロ推進課長

 先ほど言いましたように、約3割は小規模事業者のごみを収集してございますので、こちらのごみも入ってございます。

森委員

 こういうのですごく気になるのは、ここに書いていただいているようなこれまでの取組が成果を上げてそうなっているならいいんだけれども、そういう産業構造とか、あるいは世帯構成とか、そういうものの影響の結果23区で最も少なくなっているんだとすると、施策の評価としては妥当じゃなくなっちゃうわけですよ。

 世帯構成という話で言っても、例えばうちは子どもが生まれたときに、2人世帯が3人世帯になるわけですが、単純にごみが1.5倍になるかというとそういうわけじゃなくて、当然おむつだ何だでごみの量はがくっと増えるわけですね。そうすると、合計特殊出生率が低いという区全体で考えたらちょっと残念な話がここではプラスに働いているにすぎないかもしれないわけです。その辺の分析というのはされているんでしょうか。

伊東ごみゼロ推進課長

 正直そこまでの世帯構成ですとか詳細な分析はしてございません。単純に人口割で行っているというものでございます。

森委員

 そこをちゃんとやらないと、23区で一番少なくなったから、これまでの取組がいいんだ、それを継続しておけばいいんだという話じゃないかもしれないわけで、もうちょっと丁寧な分析が必要かな。少なくとも世帯構成によってごみの排出量がどうなるというのはそれなりに数字があるんじゃないかなと思うので、もうちょっと分析していただいたほうがいいかなと話を聞いて思ったんですが、どうでしょうか。

伊東ごみゼロ推進課長

 精緻な分析はできてございませんが、毎年ごみの組成分析調査の中では、いわゆる単身世帯が多い集合住宅でのごみですとか、あと御家族でお住みになっている住宅ですとか、そういったところでの分析はしてございますので、さらに精緻な分析についてはちょっと研究していきたいというふうに考えてございます。

森委員

 そういう分析と、本当は個々の施策の効果検証というのも大事なんですけど、いわゆる啓発みたいな話を定量的に評価するのはなかなか難しいので、まずはそっちが大事かなというふうに思っています。

 それから、もう一点伺いたいのが、概要のほうの6ページの事業系ごみの基本方針3のところの最後に「廃棄物手数料の見直し」とあって、これは23区統一の額ですよというふうに書いてあるんだけども、費用負担の適正化の観点から見直しを行っていきますとなっていて、これは区で検討するんですか。それとも、23区統一なので、23区のどこか集まりで検討するんですか。

伊東ごみゼロ推進課長

 23区の課長会がございまして、その中の分科会がございまして、廃棄物手数料の改定の検討会がございまして、そこで、23区全員ではないですけども、各ブロックから代表してもらった課長が集まりまして検討するという形で、その後、課長会ですとか部長会に上げるといった形、最終的には区長会で決定するものでございますので、23区全体で決めているというものでございます。

森委員

 例えば金曜日に審査した国保の国保料なんかは23区統一が基本なんですが、中野は独自で設定をしている。ほかにも幾つかあるわけですね。ここについては本当に23区統一。例外でやっているところはないんですか。

伊東ごみゼロ推進課長

 23区統一で、例外に独自でやっているところはございません。

委員長

 よろしいですか。

 委員会を休憩いたします。

 

(午後5時10分)

 

委員長

 委員会を再開いたします。

 

(午後5時11分)

 

 他に質疑はありませんか。

 

伊藤委員

 ちょっと伺いたいんですけど、本冊の5ページで家庭ごみの適正排出の推進ということで、何名かの委員からも質疑があったんですけども、この2番、集積所等の監視カメラ等の設定ということで、この間の予算分科会でも来年度から見直しの対象ということで、たしか今20台ついているのを10台に下げるということで、2019年度も延べ設置件数が40件、これによって大分不法投棄とか不適正に排出されたごみというのは改善されてきたと思うんですけども、来年度はこの半分にされるということで私は非常に心配しているんですけども、どのように考えているのかいま一度お伺いしたいと思いますけど、いかがでしょうか。

伊東ごみゼロ推進課長

 確かに来年度はカメラの台数が半減、10台になってしまいますので、年間で20件ということで半減になってしまいますけども、その分本当により必要なところについては地域からの要望もございますし、清掃事務所で把握している不適正な排出の集積所もございますので、優先順位をつけつつ、そうは言っても台数が半分なりますので、これまで以上に指導の強化といいますか、特に小規模集合住宅の排出が悪い状況もございますので、そこのオーナーさんとか管理会社との連携・指導を強化しながら、集積所の適正排出に努めていきたいというふうに考えてございます。

伊藤委員

 必ずしもカメラが設置してあるから不法投棄が少なくなるというわけでもないでしょうけども、やっぱりしっかりとした指導を、この1番目にありますように指導体制の強化のほうに、そのカメラが足りなくなった分指導していただきたいなと思うんですけども、このパトロールや調査というのはどのようにされているんですか。そういった苦情とか不法投棄の情報が入ったときに動くのか、それとも定期的にパトロールをされているのか、その辺の仕組みをちょっと教えていただけますか。

伊東清掃事務所長

 地域からのお話があるときもありますけども、清掃事務所では日曜日を除いてほぼ毎日収集をしておりますので、そういった収集職員からの情報ですとかそういったものを生かしながら、専門のチームがございますので、そういった情報を得ながらパトロール、調査を行って、適正排出に努めているというところでございます。

伊藤委員

 ぜひ適正なごみのルールにのっとって指導をしていただきたいなと思っております。

 それから、3番目の優良集積所の認定制度の実施ということで、これもたしか五、六年前ですか、やられて、当初は認定の優良集積所が非常に多かったと思うんですよ。ところが、2019年度認定件数は1件なんですね。たしか最初は平成25年度か平成26年度でしたか、初めてこの制度が採用されて、私も町会長をやっているものですから、その町会のほうにどこか優良のところはありますかと推薦したんですね。そうしたら認定されて、いまだに認定書が掲示されているんですけども、たしかあのとき50か所以上認定されたと聞いたんですけども、その辺の情報というか、たしか毎年やっているんですよね。年1回認定されていると聞いたんですけども、1件というのは、それとも認定の申込みが少なかったんですか、どうなんですか。お伺いします。

伊東ごみゼロ推進課長

 こちらの認定制度につきましては、自薦ですね、自ら手を挙げるというものと、あと委員がお話しありましたように、町会・自治会からの推薦をお願いしているというものでございまして、これまで制度の起ち上げについては、ほぼ町会・自治会さんからの推薦というのがほとんどでございました。

 ただ一方、町会・自治会さんからのいろんなお話で、なかなかそういった推薦の作業といいますか、手間がかかるという声も受けましたので、昨年度につきましては、本来は自薦なので、自ら手を挙げていただくということで実施をいたしまして、町会・自治会への御説明については、推薦ということではなくて回覧板でお知らせをしてくださいという方法にいたしましたので、昨年、町会・自治会からの推薦ということではなくて、自ら手を挙げたところが1か所だったというところでございます。

伊藤委員

 そうすると、大分制度の内容も変わってきたというか、ここは優良ですよという認定はずっと続いているわけでしょう。それで、特に不適正な排出が多かったりするとこれを取り上げというか、取消しになる場合もあるんですか、どうなんですか。

伊東ごみゼロ推進課長

 この制度は、一旦認定いたしますと、基本的にはしっかりやっていただいているところがほとんどだと思いますので、よっぽど認定したときと違ってひどいところであれば、そういったことも考えなくちゃいけないというふうには思っていますけども、現在認定したところについてはしっかりやっていただいている状況がございます。

伊藤委員

 認定された優良集積所というのは、結局周りの人たち、近隣の人たちが守ってやっていただいているということでしょうけども、これによって波及効果というんでしょうか、他の集積所にも近隣の波及効果というのはあったんでしょうか。

伊東ごみゼロ推進課長

 優良集積所として認定させていただいた集積所につきましては、区のホームページでその取組を紹介するということも行ってございますので、直接見に行けない区民の方もホームページを見て参考にしていただいているとか、当然近隣の集積所を管理されている方にも波及効果があったというふうに考えてございます。

委員長

 よろしいですか。他に質疑はありませんか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 質疑がなければ、以上で本報告について終了いたします。

 それでは次に、6番、議会の委任に基づく専決処分についての報告を求めます。

伊東清掃事務所長

 それでは、議会の委任に基づく専決処分につきまして御報告いたします。(資料7)

 なお、本件につきましては、総務委員会においても報告されるものでございます。

 まず1番目、和解(示談)の相手方でございますが、三鷹市民の方でございます。

 2番目でございます。まず事件の発生日でございますけども、令和元年(2019年)12月26日、この発生場所ですが、中野区中野五丁目55番先路上のごみ集積所でございます。

 発生状況でございますけども、相手方がこの事件発生場所のごみ集積所に製氷機1台を不法投棄したというものでございます。

 和解(示談)の要旨でございますけども、相手方は、本件によって区が被った損害、区は収集しまして、製氷機を適正に処分いたしましたので、処分費用相当額4,400円が税込みでかかりましたので、それを区に対して賠償する義務があることを認めて、区の指定する手法で支払うというものが内容でございます。

 和解(示談)の成立の日が、令和3年2月3日でございます。

 なお、この金額は既に区として収入済みでございます。

 御報告は以上でございます。

委員長

 ただいまの報告に対し、質疑はありませんか。

森委員

 すみません、1点だけ。この件は、相手方が分かって和解をしたわけですが、結局誰が捨てたのか分からないで、区が処理費用を背負っちゃっているみたいなものというのは年間で結構あるんですか。

伊東清掃事務所長

 残念ながら、こういった不法投棄については毎年かなりの数がございます。多いのはいわゆる家電ですね。テレビとか、場合によっては冷蔵庫とか、そういったものが廃棄されます。昨年度につきましては、200台を超える特定家電が捨てられてございます。それ以外にもタイヤですとかも捨てられるということで、それも毎年何件もあるというところでございます。

委員長

 他に質疑はありませんか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 質疑がなければ、以上で本報告について終了いたします。

 それでは、次に7番で、その他で何か報告はありませんか。

矢澤文化国際交流担当課長

 それでは、「外国人のためのなかの生活ガイドブック」の発行につきまして、口頭にて御報告いたします。

 新たに入国した外国人住民等を対象に、日本での生活ルールや習慣、行政手続などをまとまった形で案内することで、不自由なく安心した暮らしができるようにすることを目的としまして、「外国人のためのなかの生活ガイドブック」を今月発行いたしました。

 掲載内容としましては、区役所における戸籍や税金、国民健康保険などの各種手続のほか、子育て、ごみ出し情報、日本での生活習慣などを掲載しております。

 言語につきましては、やさしい日本語、英語、中国語簡体字、韓国語の4言語併記となってございます。

 配布場所につきましては、外国人住民等の来庁が多い区役所各窓口のほか、各すこやか福祉センター、中野区国際交流協会、区内大学等で配布する予定でございます。

 御報告は以上でございます。

委員長

 ただいまの報告に対し、質疑はありませんか。

石坂委員

 いつもしてきた形になってしまいますけども、タイトルは「外国人のための」となっているというところですけども、これまでも何度か委員会で質問させていただいているように、外国人であっても日本語の支援が必要のない方、言語の支援が必要のない方もいれば、外国人じゃないけど言葉の支援が必要な方がいらっしゃいます。いろいろと過去列挙して、こういう方もいますよという話をして、その後、「外国人等」と表記されたときにはその「等」に含まれていますよという答弁をいただくんですけども、やはりしばしばその「等」ですら漏れてしまって、「外国人のための」とか「外国人」という表記になってしまうことが散見されます。

 次の委員会がまた替わる中で私がこの委員会にいなくなると、それ以降は指摘する人がいなければ、外国人ではない、日本語、あるいは言葉の支援が必要な方が漏れ続けてしまうんじゃないかとすごく不安になるところではございます。やはりその辺り、「外国人等」、本当に「等」に意味を込めるのであれば、それは絶対漏れちゃいけないし、「等」とつけるのを忘れてしまうのであれば、細かく列挙する習慣をつけておくことが必要だと思うんですが、その辺りは担当はいかがお考えでしょうか。

矢澤文化国際交流担当課長

 委員御指摘のとおり、このガイドブックの発行に限らず、これまでの基本計画ですとかのところで、外国人住民だけではなくて、いわゆる日本語ができない日本人ですとかそういった方々で、我々としましては当然そういった方々も配慮した上での外国人住民等ということで、今後漏れがないように表記をさせていただきたいというふうに考えてございます。

石坂委員

 今回は「外国人のための」で作られてしまっているようなのであれですけれども、今後改訂する機会があれば、そこの表記もきっちり考えていただきたいと思いますが、これはいかがでしょうか。

矢澤文化国際交流担当課長

 今回3月に発行させていただきました。それで、今後改訂するに当たりまして、そういった委員御指摘も踏まえまして、検討してまいりたいというふうに考えております。

委員長

 他に質疑はありませんか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 質疑がなければ、以上で本報告について終了いたします。

 他に報告はありませんか。

矢澤文化国際交流担当課長

 それでは、もみじ山文化センターレストランの終了につきまして、こちらも口頭にて御報告いたします。

 中野ZERO本館2階におけるレストラン「もみじ茶屋」につきましては、これまで毎年度行政財産使用許可に基づき、レストランの営業を許可してきたところでございますが、社会情勢の変化等を踏まえまして、令和2年度をもってレストランを終了することといたします。

 なお、実際の営業につきましては、3月1日(月曜日)をもって終了し、現在、3月末の撤退に向けて原状回復、片づけをしていると聞いてございます。

 今後、令和3年4月以降の当該スペースにおける活用方法につきましては、区の文化振興や利用者サービスの観点から検討してまいりたいと考えてございます。

 簡単ですが、御報告は以上でございます。

委員長

 ただいまの報告に対し、質疑はありませんか。

石坂委員

 今般の状況を鑑みということだったんですけども、それは区の側から言われたのか、それとも事業者さんからの申出があったのか、念のために確認させてください。

矢澤文化国際交流担当課長

 中野ZEROを取り巻く南口ですとか千光前通りの辺りにはいわゆる飲食店が様々ございます。そういった中で、あと中野ZERO1階には喫茶店もございまして、果たしてそういった様々な飲食店がある中でレストランを営業する必要性があるのかどうかということで区のほうで考えて、行政財産使用許可を今年度をもって終了したということでございます。

委員長

 よろしいですか。他に質疑はありませんか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 質疑がなければ、以上で本報告について終了をいたします。

 他に報告はありませんか。

矢島税務課長

 所得税及び特別区民税・都民税の申告期限の延長につきまして、口頭により御報告申し上げます。

 令和3年2月2日付で国税庁から、新型コロナウイルス感染症の拡大防止の観点から、所得税申告期、納付期限について、令和3年4月15日まで延長する旨発表されました。また、この国税庁の申告期限の延長に伴いまして、総務省から東京都を通じて地方税法20条の5の2の規定の適切な運用をするように通知がございました。

 これを踏まえ、中野区においても、令和2年3月15日としておりました特別区民税・都民税の申告期限を中野区特別区税条例7条の規定に基づき、令和3年4月15日まで延長することといたしました。

 御報告は以上でございます。

委員長

 ただいまの報告に対し、質疑はありませんか。

石坂委員

 延長されるということですけども、延長はどういった形で周知を今後されるんでしょうか。

矢島税務課長

 中野区ホームページで、それからなかの区報、ジェイコム中野において放映等を行って周知をしております。

石坂委員

 委員会は今日の報告になりましたけれども、やはり状況が分かり次第、なるべく議会のほうには早め早めに当該委員は当然ですけども、していただけますよう、これは要望としておきます。

委員長

 他に質疑はありませんか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 質疑がなければ、以上で本報告について終了いたします。

 他に報告はありませんか。

伊藤保険医療課長

 新型コロナウイルス感染症の影響により収入が減少した被保険者等に係る令和元年度・2年度後期高齢者医療保険料の減免の申請期限の延長につきまして、口頭で御報告をさせていただきます。

 令和2年7月から新型コロナウイルス感染症の影響により、主たる生計維持者の収入が減少したこと等により、後期高齢者医療保険料の減免申請の受付を開始してございます。

 この申請は、令和3年1月4日までとしていたところでございますけれども、令和2年の年末から新型コロナウイルス感染症の再拡大、緊急事態宣言の再発令等があったことなどから、当面の間、受付を継続することといたしてございます。

 この旨、中野区ホームページ及び東京都高齢者医療広域連合ホームページで周知してございます。

 なお、本日付で東京都から国民健康保険料及び後期高齢者医療保険料の令和3年4月1日から令和4年3月31日までの間に納期限がある令和3年度分の保険料の減免を行った場合についてのメールを受領いたしてございます。東京都は、国が都道府県宛てに発出した文章そのものを送信してございますけれども、内容につきまして国に照会する必要があり、区市町村の取扱いについては改めて示すと言っているような内容でございます。

 報告は以上でございます。

委員長

 ただいまの報告に対し、質疑はありませんか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 質疑がなければ、以上で本報告について終了いたします。

 他に報告はありませんか。

伊東ごみゼロ推進課長

 私からは、リサイクル展示室の開館日等の変更につきまして、口頭にて御報告いたします。

 まず、現在開館日でございますけども、12月29日から1月3日までの年末年始を除きまして、祝日を含めて毎日開館してございますけども、この4月からは開館日を月曜日、水曜日、金曜日、土曜日及び日曜日の週5日の開館といたします。これらの曜日に祝日が当たっても開館いたします。年末年始は現在より2日間長く、12月28日から1月4日の8日間休館といたします。

 次に、開館時間でございますけども、現在、午前8時30分から午後5時までとしてございますが、4月からは午前10時30分から午後3時30分までといたします。

 区民の皆様への周知につきましては、3月20日号の区報に掲載するとともに、区ホームページ及びごみ分別アプリなどにおいてお知らせをいたします。

 報告は以上でございます。

委員長

 ただいまの報告に対し、質疑はありませんか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 質疑がなければ、以上で本報告について終了いたします。

 他に報告はありませんか。

 以上で所管事項の報告を終了いたします。

 次に、当委員会の所管事務継続調査について協議したいので、委員会を休憩いたします。

 

(午後5時31分)

 

委員長

 委員会を再開いたします。

 

(午後5時32分)

 

 お手元に配付の文書に記載された事項(資料8)について、引き続き閉会中も調査を要するものと決することに御異議ありませんか。

 

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 御異議ありませんので、そのように決定いたします。

 審査日程のその他に入ります。

 委員会を暫時休憩いたします。

 

(午後5時32分)

 

委員長

 委員会を再開いたします。

 

(午後5時32分)

 

 休憩中に御確認いただきましたとおり、次回の委員会は特に日程を設けず、急を要する案件が生じた場合は正副委員長から招集させていただきたいと思いますが、御異議ありませんか。

 

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 御異議ありませんので、そのように決定いたします。

 以上で本日予定した日程は終了いたしますが、委員、理事者から何か御発言はありますか。

木村委員

 基本計画について一つだけ、本当はいろいろ質問できればと思っていたんですけども、時間がもうないので一つだけ伺いたいんですが、遊び心という言葉が、やはり1年前から私も質疑させていただきましたが、行政用語としてどうかということとか、あとはやはりいろんな概念が皆さん共有できるかどうかという意味では、これまでの過程とか計画、実際どういった事業が、今出てきているんですけども、実際遊び心をちゃんと分かるような事業というのは、なかなかまだやっぱり出てきていない。

 つまり、遊び心とは、恐らく心にゆとりとか、楽しみとかというのが基本的なところなんでしょうけども、このコロナ禍でそういった言葉が果たして適切なのかどうかというのもございますし、そもそも審議会はコロナ禍の前のときにこういった言葉が出てきたわけですよね。それを今ずっと所管が引っ張っているのか、企画課が引っ張っているのか分からないですけども、結局最後まで今残っているわけじゃないですか。

 これは今変えてくれと言ったら議案を変えることになるのでなかなか難しいことになるかと思うんですけども、ただ、やはり新型コロナウイルス感染症の状況の中でこれからどういった価値観がまた生まれてくるか分からないですし、中野もどうなるか分からないという状況の中で、遊び心というところにこだわるということ自体は、ちょっとまた検討というか、言葉は残っちゃってもしようがないかと思うんですけども、やはりこの中野区らしさというか、新型コロナウイルス感染症が落ち着いたらどういった考えになってくるか分からないので、それに合ったコンセプトというか、言葉というか、そういったものをちゃんとつくりつつ、事業というのをぜひ進めていただきたいというふうに思っておりますが、これは部長に伺わせていただきますけども、いかがですか。

青山区民部長

 遊び心という表現について、まず基本構想のほうでいろいろと御議論があって、これまでの検討の経緯についても御説明してきたところでございます。基本構想の議案の中には残っているというところでございますけれども、その裏付けとなる基本計画の中にも、遊び心ということでテーマとして残っているということで、これまで当委員会でいただいてきた御意見、また本日いただいた御意見も含めて、再度担当のほうには伝えたいというふうには思っております。仮にこの言葉が残っていくという場合でも、それに相ふさわしい事業といいますか、取組をやっていくということも併せて検討しなければいけないというふうに考えております。

木村委員

 相合った事業じゃなくて、その時代、そのときに遊び心というコンセプトがそもそも合っているかどうか分からないので、ですので、遊び心というコンセプトにこだわらず、そのときに合った概念というのをちゃんと大事にしてほしいという要望なんですけども、いかがですか。

青山区民部長

 今の社会状況等を考え合わせて再度再検討を求めるというところもやりたいというふうに思っております。

伊藤委員

 休憩してください。

委員長

 委員会を休憩いたします。

 

(午後5時36分)

 

委員長

 それでは、委員会を再開いたします。

 

(午後5時40分)

 

 それでは、以上で本日の区民委員会を散会いたします。

 

(午後5時40分)