令和3年03月15日中野区議会建設委員会(第1回定例会)
令和3年03月15日中野区議会建設委員会(第1回定例会)の会議録

中野区議会建設委員会〔令和3年3月15日〕

 

建設委員会会議記録

 

○開会日 令和3年3月15日

 

○場所  中野区議会第4委員会室

 

○開会  午後1時00分

 

○閉会  午後5時48分

 

○出席委員(9名)

 日野 たかし委員長

 河合 りな副委員長

 竹村 あきひろ委員

 高橋 かずちか委員

 加藤 たくま委員

 杉山 司委員

 小宮山 たかし委員

 久保 りか委員

 来住 和行委員

 

○欠席委員(0名)

 

○出席説明員

 都市基盤部長 奈良 浩二

 都市基盤部都市計画課長 安田 道孝

 都市基盤部公園緑地課長 林 健

 都市基盤部建築課長 小山内 秀樹

 都市基盤部交通政策課長 村田 賢佑

 都市基盤部住宅課長 池内 明日香

 まちづくり推進部長 角 秀行

 中野駅周辺まちづくり担当部長 豊川 士朗

 まちづくり推進部まちづくり計画課長 千田 真史

 まちづくり推進部野方以西担当課長 狩野 純一

 まちづくり推進部中野駅周辺まちづくり課長 松前 友香子

 まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長 小幡 一隆

 まちづくり推進部中野駅地区・周辺基盤整備担当課長 石原 千鶴

 まちづくり推進部中野駅周辺地区担当課長、中野駅周辺エリアマネジメント担当課長 石橋 一彦

 

○事務局職員

 書記 立川 衛

 書記 髙橋 万里

 

○委員長署名


審査日程

○所管事項の報告

 1 中野区公園再整備計画(施設の配置・改修)の基本的な考え方について(公園緑地課)

 2 住宅等の耐震化促進事業の実施状況について(建築課)

 3 緊急輸送道路等沿道建築物(特定及び一般)に対する耐震改修工事等の助成基準額の改定について(建築課)

 4 自治体間の広域連携を活用したシェアサイクルについて(交通政策課)

 5 住宅確保要配慮者入居支援事業について(住宅課)

 6 中野五丁目地区のまちづくりの考え方について(中野駅新北口駅前エリア担当)

 7 中野四丁目新北口駅前土地区画整理事業に関わる工事について(中野駅地区・周辺基盤整備担当)

 8 囲町地区のまちづくりについて(中野駅周辺地区担当)

 9 中野駅周辺におけるエリアマネジメントの推進について(中野駅周辺エリアマネジメント担当)

10 その他

(1)令和2年度西武新宿線踏切渋滞解消促進期成同盟による要請活動について(まちづくり計画課)

  (2)西武新宿線沿線まちづくり整備方針(野方駅周辺地区編)(素案)の意見交換会の延期について(野方以西担当)

○所管事務継続調査について

○その他

 

委員長

 それでは、定足数に達しましたので、建設委員会を開会します。

 

(午後1時00分)

 

 本日の審査日程についてお諮りいたします。本日は、お手元に配付の審査日程(案)(資料1)のとおり進めたいと思いますが、これに御異議ありませんか。

 

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 御異議ありませんので、そのように進めます。

 なお、審査に当たっては午後3時頃に休憩を入れ、午後5時を目途に進めてまいりたいと思いますので、よろしく御協力をお願いします。

 前回に引き続き、所管事項の報告を受けます。

 初めに、1番、中野区公園再整備計画(施設の配置・改修)の基本的な考え方についての報告を求めます。

林都市基盤部公園緑地課長

 それでは、中野区公園再整備計画(施設の配置・改修)の基本的な考え方について御報告申し上げます。(資料2)

 本件は、昨年の第1回定例会中の常任委員会で報告しました中野区公園再整備計画の策定に向けた考え方(骨子)で示しました五つの基本的な考え方のうち、一つ目の施設の適切な配置・改修について検討を行い、取りまとめましたので報告するものでございます。なお、残り四つの基本的な考え方、利用ルールの見直し、維持管理コストの削減、公園運営の視点、安全・安心の確保についても検討を進めているところでございまして、取りまとめ次第御報告申し上げます。

 それでは、1番、公園再整備計画(施設の配置・改修)の基本的な考え方についてでございます。恐れ入りますが、別紙を御覧ください。

 1、施設の配置・改修の基本的な考え方でございます。

 (1)、まず前提条件としまして、公園は都市基盤の一つでございますので、都市整備課題の同質性に着目し、七つの区域に区分した都市計画マスタープランと同様の地域で区分いたします。この地域区分ごとに、中心的な役割を担う核となる公園を二つ抽出し、この公園と周辺公園を一体と考え、各地域に不足している機能の解消や利用者へのサービスを合理的に提供してまいりたいと考えてございます。

 イメージとしましては、左下の図の現況を御覧ください。現在核となる中規模公園については、幼児遊具が足りない、幼児用トイレがない、水遊び施設がない、また、周囲の極小公園では和式トイレや遊具の老朽化が課題となってございます。

 右側の将来図を御覧ください。例えばゲートボールのできる広場を狭小公園に移し、その代わりに中規模公園に幼児遊具の拡充や水遊び施設の設置を行うなど、その地域内で必要な機能の確保を検討してまいります。

 (2)、再整備を行う公園の抽出条件(案)でございます。役割や機能が設定された大規模公園等については対象外といたします。幅広い意見に対応した機能配置を検討するため、中規模公園でトイレ、複合遊具、じゃぶじゃぶ池等の主要施設の老朽化が進む公園を抽出対象とします。また、例えば道路の拡幅工事に係る公園など、まちづくりなど外的要因により、喫緊の課題解決のため特別に整備が必要な公園も抽出対象とします。

 右上を御覧ください。2、施設の配置・改修の取り組み方針(案)としまして、子育てニーズに対応した遊具や空間に適した遊具の配置などを進めるとともに、ユニバーサルデザインに配慮し、多世代のニーズに対応した機能の配置を検討します。また、トイレについては、老朽化度合いや利用頻度等の状況を踏まえ、洋式化やバリアフリー化など、親子連れに配慮したトイレへの整備を推進していきたいと考えてございます。

 下の図、中野区公園マップを御覧ください。黄色の点線で囲われた公園が、先ほど御説明いたしました抽出条件(案)により抽出した核となる中規模公園の案でございます。なお、青色の丸が水遊びのできる公園、赤色の丸がボール遊びのできる公園、緑色の丸が大規模な複合遊具で遊べる公園、黄色の丸が幼児がよく遊びに行く公園を表してございます。

 裏面を御覧ください。左上でございます。施設の適切な配置・改修の主な取組でございます。

 全ての地域に共通する取組といたしまして、ゆとりある空間確保に努めるため、地域区分の中において施設再配置が必要と判断した場合、従前にあった機能を同じ地域の他の公園へ代替可能か検討します。また、緑の潤いが感じられるとともに、人々のくつろぎや地域の交流の場として活用される空間を確保してまいります。

 中南部地域では水遊びができる公園がないため、その機能を確保したいと考えてございます。

 中央部地域ではボール遊びができる公園がないため、ボール遊びのできるイベントの活用など、その機能を確保してまいりたいと考えてございます。

 北部地域では複合遊具で遊べる公園がないため、その機能を確保したいと考えてございます。また、大規模公園がないため、整備を検討してまいります。

 3、再整備を機に想定される五つの機能オプションについてでございます。

 (1)水遊び施設でございます。じゃぶじゃぶ池等の老朽化が進んでいることや維持管理費がかかることなどから、ドライ池への更新を考えてございます。

 (2)幼児向け施設としまして、保育園児の利用が多い公園において、子どもトイレの設置や幼児用遊具の拡充を考えてございます。

 (3)複合遊具としまして、大規模公園や複合遊具で遊べる公園がない地域においては、複合遊具の設置などを考えてございます。

 (4)イベントなどのできる空間整備としまして、キッチンカー出店の試行や広場を活用したボール遊びができるイベントの促進、プレーパーク等の事業への空間の提供を考えてございます。

 (5)その他としまして、健康遊具やウオーキングコースなど、健康施設の設置などを想定しています。

 4、再整備計画策定後の想定でございます。一つの中規模公園を再整備するスケジュールとして3年を想定してございます。1年目に地域の方々や公園利用者からの意見を伺い、基本設計案をまとめていきます。2年目に基本設計案の地域説明や実施設計などを行い、3年目に工事を行う予定でございます。

 恐れ入ります。1枚目の本文にお戻りください。2、今後のスケジュールでございます。本年8月に再整備計画の素案、10月に再整備計画の案をまとめ、11月に意見募集を行い、12月に再整備計画の策定を予定してございます。令和4年4月から再整備を行う公園を選定し、公園の再整備を実施していく予定でございます。

 報告は以上でございます。

委員長

 ただいまの報告に対し、質疑はありませんか。

加藤委員

 まず、頭紙で確認しますけれども、利用ルールの見直し、維持管理コストの削減、公園運営の視点、安全・安心の確保については今後報告するということで、今回はないということですけど、順次これは報告されてくるということでよろしいですか。

林都市基盤部公園緑地課長

 委員おっしゃるとおり、適宜報告してまいりたいと考えてございます。

加藤委員

 総合的に考えていかないといけないので、この辺も報告をよろしくお願いします。

 スケジュールなんですけれども、この頭紙というよりはカラーの裏の最後のところですけど、予算の審議か何か――違うか。前回の公園再整備計画のときに、これは長期的な観点で、予算もどうするかみたいなところで、結構私、これだと3年目で工事して終わりとなっているんですけど、再整備計画全体像を考えたときに、10年かかってでもやらないといけないとかあると思うんですけど、これ、3年で終わっちゃうみたいなところなんですけども、そういうふうに見えるんですけれども、予算規模とか期間というのはそういうことなんですか。ちょっとその辺、短期的、中・長期的、両方の観点から、この再整備計画というのはどういうことを意味しているのか教えてください。

林都市基盤部公園緑地課長

 こちらの別紙の裏面の4番で、3年間というところを、一つの中規模公園の整備についてのスケジュール感を表しているところでございまして、今回この施設の配置・改修で、例えば14公園やるとなると、スケジュール的には大体最短で7年間を想定しているというところでございます。

加藤委員

 そうすると、7年ぐらいかけるということは、じゃ、5年ぐらいかけてやるということは、1年に3公園ずつぐらい整備するイメージを持って、3年目に工事がスタートするけど、7年目にその対象とした公園を全部やるというイメージを持たれているということでいいですか。

林都市基盤部公園緑地課長

 委員おっしゃるとおりでございまして、第1段階でやる公園、第2段階でやる公園ということで、順番にやって、7年間で整備を終わらせるというようなことを考えてございます。

加藤委員

 そうしたら、もう少しその辺分かりやすく表記をお願いしたいなと思います。

 そうしましたら、ちょっとこれは表に出す必要はないんですけど、裏のテーマとして、公園を、僕は広町みらい公園が近いのでしょっちゅう行くんですけど、かなり杉並区の方が使っているんじゃないかと推測するわけですけど。ここに載せる必要はないですけど、ほかの周辺区の隣接している近くの公園とかもちょっと甘えていいのかなという中で、その辺のバランスみたいなのも実はあってもいいのかなと。いきなり最初に言う話でもないですけれども、そんなふうにも思っていて。表に出しづらいとは思うんですけど、ちょっと陰ではそんな検討もしていいのかなと思っています。これは要望にしておきます。

 あと、いろいろとキッチンカーとか、そういうものも入れていくみたいなところで、広町みらい公園では1台必ず入っているような状況で、絵的にもなかなかにぎやかだなというふうに思っています。四季の森公園とかもそういったことがやりやすい環境ではあると思うんですけど、全く使われていなくて、もう少し利活用してもらいたいなというところもあって。今回のだと中規模公園が対象だとは思うんですけれども、そういったところで、いろいろと、例えば区長が言っているスタートアップができるまち中野とか、そんなことを言っている中で、例えばそういった屋台、キッチンカーとかを出して、店舗は持つのはつらいけれども、キッチンカーでちょっと勝負してみたいなみたいな場所が提供されるとか、四季の森に関してですよ。そういうようなイベント性がある、それで少しでもお客が来たらいいなと思っているんですけども、キッチンカーを入れる条件としてはどういう展開で考えられていますか。広町みらい公園だったら指定管理者がいて、そこを介して入ってもらっていると思うんですけど、おのおのの公園はどういうふうにキッチンカーが入れるスキームになっていくんですか。

林都市基盤部公園緑地課長

 キッチンカーについては、まずは例えば公園の下の路面とか、地盤というんでしょうか。そういったところも関係しますし、あとは人がすごく集まる公園とそうではない公園というのもありますので、そういったところを見ながらちょっと試行的に、他区の事例なんかも研究しながら進めていきたいというふうに考えてございます。

加藤委員

 シェアサイクルもそうですけど、公園の土地を貸すということは、それなりの対価、地代を払ってもらえれば、今後どんどんやっていっていいと思っているんです。そういう中で、ルールづくりというのは非常に重要だと思いますし、シェアサイクル、今、ただで貸しているみたいなところもありますので、正しく民間が競争できるようなところで地代の設定みたいな、そのルールづくりに関しては今後だというところなんですけど、その辺は要望とさせていただきます。

杉山委員

 今回の報告に関しましては、公園再整備計画の策定に向けた考え方(骨子)の施設の適切な配置・改修ということですよね。先ほど加藤委員も質問されていましたけど、ほかの四つの、公園ルールの見直し、維持管理コスト。これも実は今後のスケジュール、再整備計画(素案)の報告とか、ここに入ってくるわけですよね。このタイミングでここだけ報告で、ほかの4個ってどういうスケジュールで報告される予定ですか。

林都市基盤部公園緑地課長

 この公園再整備計画の骨子の中で一番重たいと思われるところが1番の施設の配置・改修かなというふうに思ってございまして、そちらを先に御報告させていただくと。現在、そのほかのものについても検討中でございますので、取りまとめ次第適宜、閉会中とか、あるいは定例会中とか、そういった常任委員会の機会を捉えて報告をさせていただきたいというふうに考えてございます。

杉山委員

 今、施設の適切な配置・改修が一番重いというお話だったんですけど、さっき加藤委員も言っていましたけど、ルールももちろん大事だし、それから、例えば維持管理コストとかも、公園維持管理の外部報告書とかを見ると、氷川公園とか、明治寺のところの公園とか、あれも中野区が借りていてコストがかかっているとか、そういうのは結構大事だと思いますし、どれも結構急いで考え方をお示しいただかないと進まないとちょっと感じているんですけど。今回、公園マップから外れていますけど、ポケットパークの話とかもどう絡んでくるのかとか、そういうのって、今、閉会中とかというお話だったですけど、どこら辺まで考えて今進められているんですか。ちょっとそこだけ。

林都市基盤部公園緑地課長

 今、それぞれを考えているところでございまして、例えば民間活力の導入とかは、今まさにサウンディング調査の取りまとめをして、またそれも別途議会に対して御報告させていただきますけれども、そういった状況ですので、そういったものを踏まえながら、適宜まとまり次第御報告させていただきたいというようなことで考えてございます。

杉山委員

 中野区は1人当たりの公園も小さいですし、条例とかでも1人当たり5平米持っていなきゃいけないけど、1.幾つしかないよとか、いろいろてこ入れしなきゃいけない部分があると思うんですけど、大事なことで。今回マップに関してはすごく見やすいですし、外出ししてもおかしくないぐらいの内容になっているので、こういうのをどんどん、中核の中規模公園を中心にいろんな形で、万人が広く使えるじゃなくて、こういう形で、その場所その場所に適性を持った形の検討というのを早めに進めていただきたいなと。早く報告を頂けるのをお待ちしております。要望で結構です。

小宮山委員

 私ごとですけど、来年度からは恐らく建設委員ではなくなると思うんですけども、私が建設委員でいる間に公園再整備計画ができればいいなと思っていたんですが、なかなかそうはいかずに、今日は遺言のつもりで質問をさせていただきたいと思います。

 まず、公園マップとその次のエリアごとの取組を見ると、中南部に水遊びできる公園がないとしていますけども、実際は青梅街道のちょっと南側に宮の台児童館のじゃぶじゃぶ池がありますね。そして、中央部にはボール遊びができる公園がないというふうに分析していますけども、かつて桃園公園というのが中野郵便局の裏にありまして、そこにはじゃぶじゃぶ池があったんです。そのじゃぶじゃぶ池がなくなってしまってから、それに代わるものが設置されないままになっています。四季の森公園に水遊び場ができたわけですけども、中野郵便局の周辺というのは保育園が非常にたくさんあるんですけども、あのエリアから四季の森公園まで保育園児とかが遊びに行くのはちょっと遠いんじゃないかなと。だから、桃園公園にあったじゃぶじゃぶ池の代わりを果たすところがどこにもないんじゃないのかなと感じています。

 七つの区域に区分すると、確かに水遊び場は各区分に、大体の区分にはあるようなんですけども、中東部を見るとほんの端っこ、本当に端っこ、これはけやき公園かと思うんですけども、本当に端っこにある。中央部もやっぱり四季の森公園は区分の端っこにある。そうやって見てみると、水遊び場は特に需要が大きいものですけども、水遊び場に関して言うと空白地帯が非常に広いものがありますので、区分にはこだわらず、もうちょっと配置を改めて見直して考えるべきではないかと思いますが、いかがでしょうか。

林都市基盤部公園緑地課長

 今回、都市計画マスタープランに倣って地域区分ということで七つに分けさせていただいたわけですけれども、その各地域の中でまた基本的には中規模公園を考えているわけですけれども、そこに収まらない機能については、うまくバランスよく地域の中で配置できればいいのかなというふうに考えてございます。

小宮山委員

 あと、大きい紙の裏側、「じゃぶじゃぶ池のない公園においては、既存の池流れ施設などを活用します」と書いてあります。中野区で水の流れがある公園というと、止まっていますが、桃園川緑道の端っこにちょっとした水系施設、あと宮園公園にも、止まっていますが、水系施設があって、あとは哲学堂公園と紅葉山公園と広町みらい公園ぐらいしか水系、水の流れのある施設はないかと思うんです。だから、今後活用を想定している公園が一体どれなのかというのはある程度目安がついているんじゃないかと思いますが、どこを想定してこれを書いているんでしょうか。

林都市基盤部公園緑地課長

 想定としましては宮前公園とか、あるいは紅葉山公園ももし活用できれば、そういったものも活用できるのかなというふうに考えてございます。

小宮山委員

 すみません。さっき宮園公園と宮前公園を言い間違えてしまいました。正しくは宮前公園ですね。分かりました。宮前公園、ぜひ活用していただきたいと思います。また、紅葉山公園に関しては、今現在、人が立ち入ることができない、ただ眺める水系施設としてなっていますけれども、今後はできれば人が立ち入ることのできるような施設に変えていただきたいと要望します。

 あと、哲学堂公園にも池や水の流れがあるんですけども、今現在は生き物を捕まえてはいけないということにもなっています。その一方で、新井薬師公園のひょうたん池なんかを見ると釣りをしている人がいっぱいいて、それを黙認している状態。なので、哲学堂公園の池とか水の流れというのも非常に何か有効活用の方法があるんじゃないかと思っていますけども、今回の、哲学堂公園は今指定管理者に任されているわけですが、公園再整備計画の例外ではなく、いろんな施設の配置や改修、使い方というのは哲学堂公園も含めて検討されていくということでよろしいんでしょうか。

林都市基盤部公園緑地課長

 今回の再整備計画では、この施設の配置・改修というところはあくまでも対象を絞って考えておりまして、今回は中規模公園ということで、哲学堂公園は大規模公園になりますので、ちょっと対象外かなというふうに考えてございます。

小宮山委員

 なるほど。理解をいたしました。ただ、今後も、哲学堂公園なんかにもいろいろ手をつけていっていただきたいと要望しておきます。

 この公園再整備計画によって公園が大きく変わろうとしているわけなんですけども、今回の報告を見ても、区民の声を聴く姿勢とか、あとは具体的な方法というのがほとんど見えなくて、後ろの一番最後に区民の意見募集とちょっとだけ書いてある程度でしか、区民の声を聴く方法というのが見えてこないんですね。昨年度、公園遊具、あちこちで大規模な改修を行ったと思いますけども、あのとき確かにアンケートは取りました。ただ、あのアンケートは非常に拙速であって、本当に区民の声がちゃんと反映されたのかどうかなというのは私は今でも疑問に思っています。全てとは言いませんけども、例えば人気のある公園に関してはワークショップ形式を取ったりして、公園づくりというのは土木工事ではなくて、地域コミュニティの活性化もにらんだまちづくりとして取り組んでいくべきじゃないかなと。なので、もうちょっと具体的に区民の声を聴く姿勢や方策をここに盛り込むべきだと思いますが、いかがでしょうか。

林都市基盤部公園緑地課長

 4番のところで、地域の意見募集というところで委員おっしゃられているかと思いますけれども、1行で書いてあるんですけれども、実際にはまだまだ今検討段階なんですけれども、例えば一つの方法として、検討会を立ち上げて、その中でちょっと部会を設けてワークショップをやってみたりですとか、それから出た案を例えば地域の公園とかで、またオープンハウス形式などで意見を募集したりとか、いろいろ組み合わせて意見を反映させていきたいなというようなことは考えているところでございます。

久保委員

 最初に、裏面の北部地域のところに、大規模公園がないため整備を検討しますとなっていて、なかなか北部地域のエリアを見ると、大規模公園の当てがないんじゃないかなと思うんですが、それはどのようにお考えですか。

林都市基盤部公園緑地課長

 具体的には、学校跡地なんかを活用できないかなというところで考えているところでございます。

久保委員

 学校跡地は、分科会の中でも質疑があったかもしれませんけれども、まちづくり用地ですとか、そういったようなことも検討の中に入っていたのではないかなと思うので、その辺のところが、そうするとすごくロングスパンで考えるのかどうなのか分かりませんが、なかなか公園という視点だけで本当に考えられるのかどうかというところは難しいなというふうに思います。

 また、中東部にも大規模公園がないんじゃないかと思うんですけれど、それはどうなさいますか。

林都市基盤部公園緑地課長

 中東部にも大規模公園はないところではございます。そうしたところもちょっと今後考えてまいりたいというふうに思ってございます。

久保委員

 先ほど学校跡地というふうに北部ではすっと出てきたんですけれども、中東部ではそれも多分当てがないから出ないんですよね。しかも今、大規模公園で学校跡地と言われたことについても、まだまだ検討が必要なんじゃないかなと思います。

 公園マップのほうなんですけれども、とても見やすくてかわいらしいとは思うんですけれども、公園数が分からないんですね。なので、大規模公園が例えば12とか、中規模公園が14とか、あと、ずっと規模数で丸の大きさが変わっているんですけれども、ものすごく小さいのだと、ずっと数えていくと何個なんだかさっぱり分からなくなってしまうので。中野区は公園敷地面積は確保がなかなか難しいかもしれませんけれども、公園数は本当に努力して増やしてきたという経緯があるので、しっかり公園数が分かるようにマップの中にも落とし込んでいただきたいなと思うんですが、それはいかがですか。

林都市基盤部公園緑地課長

 マップの見やすさとか、いろいろそういったことについては、今後さらに精査して、見やすいものを作ってまいりたいというふうに考えてございます。

久保委員

 見やすさもですけれども、やはり区がここまで確保してきている。敷地面積をすごく言われるじゃないですか、1人当たりの公園面積が中野区は低いと。でも、努力していないわけではなくて、本当に小さな土地を一生懸命今まで生かそうとしてきていたので、そこはやっぱりちゃんとアピールするという点でも必要ではないかなと思いますので、そこは改善をしていただきたいと思います。

 先ほど大規模公園のことに触れましたけれども、今回、都市計画マスタープランに合わせて七つの地域区分としています。ただ、やっぱり公園と考えたときに、高齢者の方が、じゃあ、ゲートボールやグラウンドゴルフをしようとか、小さなお子さんを連れたお母さんがベビーカーで公園に行こうといったときに、なかなかこの地域区分の中で公園を見るって難しいですよね。だから、そこら辺のところもやっぱりこだわらずに進めなければいけないところもあるのではないかなと思うんですね。

 さっき、北部地域には大規模公園がないということを申し上げましたけれども、北部地域の東側に行けば、平和の森公園があったりということもあります。逆に、北東部地域には大規模公園がたくさんあるわけですね。そうすると、地域の中でものすごく偏りがあるように感じてしまうので、ちょっと七つの地域区分というのは、都市計画マスタープランには合わせているんだけれども、生活圏域として考えたときに適切であるのかどうかというところもしっかり検討していかなければいけないんではないかなと思いますが、その辺はいかがでしょう。

林都市基盤部公園緑地課長

 七つの地域に区分したというのは、まさに都市整備課題の同質性に着目した、都市計画マスタープランに合わせたところでございますけれども、さらに各地域の中で、お子様とか、それから高齢者とか、そういった行動の範囲とかというのもあると思いますので、そちらについてはまた具体的に、この公園ということで整備する際に、地域の方、利用者の方のお声も頂きながら、なるべく多くの人が納得や満足いただけるような配置というものを考えてまいりたいと思ってございます。

久保委員

 ぜひお願いします。やっぱり生活圏域というと、どうしても15の区民活動センターが生活圏域かなというふうに思うので、この7圏域という考え方は分かります。防災の視点ですとか様々考えていきますと、都市計画マスタープランの視点で見ていくことも重要かと思いますけれども、15の区域に照らし合わせたときにはどうなのかというようなところも一つの課題として見ていただきたいなと思っております。

 1点、地域区分単位の公園の中に、幼児用トイレがないと真ん中の中規模公園のところに書かれていて、ここには幼児用トイレの設置というのが地域との協議の関係で出ているんですけれども、幼児用トイレがない公園のことでは、私も武蔵台公園のことで何度か御相談をさせていただいているところです。過去には児童館がありましたけれども、児童館の廃止に伴ってトイレがなくなりまして、小さなお子さんがたくさん利用しているんですけれども、近くの公園のトイレを利用するようにですとか、区民活動センターのトイレを利用するようにというようなことを今まで言われてきていますが、実際には皆さんとても困られています。なので、幼児用トイレの設置基準というのもいま一度改めていただきたいなと思うんですけれども、その辺はいかがお考えでしょう。

林都市基盤部公園緑地課長

 これまでトイレが必要というような意見の寄せられる公園について、周辺の公共施設ですとか、コンビニ等の近隣、そういった兼ね合いとか、あとは、トイレは建築物に当たるところですので、都市公園法の建蔽率、そういったものに適合するということで、あとは利用状況なんかも見ながら判断してきたというようなところでございまして、今後そうした要望について、またこれとは別に、そういった状況を見ながら、対応可能かどうかとか、そういったことをちょっと考えてまいりたいというふうに思ってございます。

来住委員

 まず、再整備に想定される五つの機能オプションということで、水遊び施設、幼児向け施設、複合遊具、イベントなどということで挙げられているんですが、今後、中規模に限らず、公園の持つ一つの地域的な要素としては、防災に寄与する部分というのが私は極めて高いと。ましてや、特に住宅密集地域に点在する今の公園ですから。その視点がこの中ではちょっと感じられないんですが。もちろん公園緑地課としては先ほど紹介した四つかもしれませんけども、区の全体から見たときに公園の役割というのはやっぱり極めて大きい、防災への寄与、貢献というのは。その点がちょっと抜けているようですけども、そういう議論はなかったんでしょうか。

林都市基盤部公園緑地課長

 地域防災計画において、公園というのは延焼遮断機能ですとか、あとは発災後の救援・復旧等の拠点となり得るというようなことで書かれているところでございます。現在、指定広域避難場所の区域内にある大規模公園については、災害用トイレとか、あとは防災井戸等を配備しているというところでございまして、いずれにしろ防災で、例えばマンホールトイレなど、そういったものの設置については、防災の観点から地域防災計画等で定めて、それを計画的に整備していくというようなことが必要かなというふうに考えてございます。今回の再整備計画では、日常的な公園の利用において、公園の魅力が向上するような計画として策定してまいりたいというふうに考えてございます。

来住委員

 公園担当としてはそういうことかなと思うんですが、先ほどおっしゃったように、延焼遮断帯としての機能というのは、これは阪神・淡路大震災の支援に私も行って、小さな町の公園が、特に樹木がその地域の中で延焼を遮断しているケースというのは聞きましたし、見てきました。ですから、やはり公園をどうするかという基本的な今後の計画の中に、現状でも防災会の倉庫があったり、防火用の地下に5トンだとか10トンだとか防火水槽が、小さな公園にもそういうものが備わっているわけですね。先ほどおっしゃったマンホールトイレをどうするかという問題は、全てに備えることが私は重要だと思いますけども、やはり今後の公園再整備計画の中で、特にこれからの3年間に再整備されようとしているいわゆる中規模の公園については、防災機能というのは欠かせないと思うんですね。そこはやっぱり整備の中で、遊具ももちろん必要ですし、トイレの改修も必要なんですが、全体の中で防災機能をどうするか。その中でさらに、植栽をどういう形で配置していくのかということも、総合的な判断が整備の計画の中に盛り込まれないと、地域にこれが出ていったときに、どうなっているのと当然出てきます。防災会のこと、うちの防災会はどうなるのという話が出ざるを得ない。そこは区の調整を、所管をまたいでいますので、十分なさって提供していくということがとても大事な段階じゃないかなと思いますけども、重ねて御答弁をお願いします。

林都市基盤部公園緑地課長

 現在でも公園は、危機管理課のほうから申請があって防災倉庫等を置いているというような状況でございますので、そういった防災倉庫を置くという方法とか、あとは、例えば大規模な地下に貯水槽を作るとか、マンホールトイレを作るとか、そうすると当然、地上のほうの利用の仕方もいろいろ限られてはきますので。そういった防災としての視点もあるとは思いますけれども、一応そういったことはまた、具体的に公園を再整備する実際の中でそういった話ができていけばいいのかなというふうに思ってございます。

来住委員

 ぜひ計画段階から基本的な考え方の中に入れてほしいということを申し上げておきます。

 その中でもう一つ、先ほど紹介した想定される五つの機能のオプションの中で四つ紹介されて、さらにその他というのがあるんですけども、これは何を意味しているんですか。

林都市基盤部公園緑地課長

 委員おっしゃっているのは3番の五つの機能オプションの(5)のその他ということでよろしいですか。ここについては、健康増進のための健康施設ということで、例えば健康遊具とかをお年寄りとかが使えたりとか、あるいはゲートボールのできるスペースとか、あるいはウオーキングコース等の設置とか、そういったことを考えているところでございます。

来住委員

 分かりました。多機能にいろんな年代層が使える公園に工夫していくということではとても、もちろん子どもたちだけじゃなくて、地域の皆さんが使えるような設備というのが大事だと思いますので、ぜひ努力してほしいと思います。

 それから、全体にちりばめられているんですけども、今後のルールに属していくのかなというふうに思うんですが、いわゆるプレーパーク的な、そういう、公園をどう生かして、地域の方々を含めて運営を委ねていくかとか、機能を高めていくかというのは、例えばですけど、上高田台公園などは教育委員会が関係しているんですかね。ちょっと所管が違うのかもしれませんが、そういう機能の強化という、活用を地域とともにという点でも、今後の整備の中では当然、ここにちょっとまだ出てきていないんですけども、考えていく方向性は持っているということでよろしいんですか。

林都市基盤部公園緑地課長

 例えばプレーパーク事業等が展開できるようにということで、3番の五つの機能オプションの中の(4)の③、ここに書いてございますが、そういった空間を提供してまいりたいというふうに考えてございます。

来住委員

 もう一つちょっと注文をつけておきたいんですけども。各公園、私も回っているんですけども、特にトイレの問題はさきの議案のときにも申し上げたんですが、公園の中で占めるトイレの存在は、もうちょっと明るいイメージ、カラフルに、もう少し工夫をしたほうがいいのではないかというふうに思っていまして。内容もそうですけども、外から見たときの色彩も、ぜひ地域の今後意見を聴いていく中で取り組んでいただきたいなというふうに思うんですけども。色彩、色という面も含めて、今回の整備の中ではぜひ深めていただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。

林都市基盤部公園緑地課長

 トイレの外観とか、色も含めてなんですけれども、周辺環境との調和とかいろいろあると思いますので、その辺についても地域の具体的な整備をする際に、御意見とか、そういったものを伺いながら、あとは景観条例等もあるかと思いますので、そういった法令にも反しないような形で整備していければいいなというふうに考えてございます。

来住委員

 今年度の予算にはないんですが、ユニバーサルデザインの緊急推進事業ですか、これに基づいて、今回の再整備計画に限らず、トイレの緊急的な推進ということはぜひ来年度やっていただきたいなというふうに思って、これは要望しておきます。

 最後にしますけども、スケジュールですが、スケジュールでいきますと11月に意見募集を行うということになっています。意見募集というのは大事なことで、昨年夏の遊具の改修についてもいろいろ意見を積極的に受け止めていただいた場面がありました。しかし、意見募集というよりも、やっぱりキャッチボールをしていただく。行政の考え、そして、ここでは再整備計画(案)が報告されて、それに基づいて意見募集をされるわけですから、それについての区の考え、利用者や地域の皆さんの意見をお互いにキャッチボールしながら、次の再整備計画の策定に向かってほしいなというふうに思っているんですけども、その辺のやり方、意見募集、意見の聴取ですね。区民の意見をどう取り込んでいくかということでは、いろいろ検討もして挑戦をしていただきたいと。挑戦ですね。新たな挑戦をして、いい計画の策定に結びつけていただきたいと思うんですけども、いかがでしょうか。

林都市基盤部公園緑地課長

 11月に予定しています意見募集については、説明会形式とか、あるいは対話ができるような形式とか、いろいろやり方については今後考えてまいりたいというふうに思ってございます。

河合委員

 御報告ありがとうございました。会派としては、一つの大きな中規模などの公園に全ての施設をやるのではなく、やはりある程度役割の分担をしたほうがいいのではないかという指摘を常々させていただいておりましたので、今回の案においては、抽出条件の中でもそういう話が出てきたのは評価したいところだと思います。

 今回、施設の配置には小規模公園が入っておりません。今後、スケジュールで小規模公園はどうなっていくのか、考え方はいつ頃出てくるのか教えていただけますか。

林都市基盤部公園緑地課長

 今回の計画では、施設の配置・改修というところでは中規模公園を基本的には対象としているというところでございまして、これによって一応必要な機能、課題なんかは解消できるのではないかというふうに考えてございます。小規模公園については、当然老朽化したりというようなところもございますので、今後計画的に、補修が必要なところは補修してまいりたいというふうに考えてございます。

河合委員

 ありがとうございます。例えば中規模公園のちょっと近くに多少土地ができて、小規模公園をそっちにくっつけていこうとか、そういう考え方ももしかしたら今後出てきたりするのかな。今、既存の小規模公園が区内に点在しているのはいいのか悪いのかというのも、ぜひちょっと議論を深めていってほしいなと思っているんです。確かに今、役割を持っている公園も多いと思うので、一概に1か所に集めるのがいいとも言い切れないところだとは思うんですけれども、点在していることの問題点というのもあると思うので、そこをちょっと検討していっていただきたいなとも思っておりますが、いかがですか。

林都市基盤部公園緑地課長

 小規模公園の統廃合については、なかなか現実的に難しい面もあろうかと思いますけれども、先進自治体の事例なんかをちょっと収集して、そういったことも研究しながら今後検討してまいりたいというふうに思ってございます。

竹村委員

 ちょっとお聞かせいただきたいことがありまして、カラーの別紙の資料の真ん中ぐらいなんでしょうかね。地域区分単位の公園、イラストがありまして、その真ん中のほうに黄色い点で囲まれている、「利用実態を踏まえて」とあるんですけれども、これ、他委員がちょっと触れたように思うんですが、この利用実態はある程度把握されているという解釈でよろしいんでしょうか。

林都市基盤部公園緑地課長

 把握してございます。

竹村委員

 細かい属性まで聞くのは、こういう場ですので控えたいと思うんですけれども。としますと、当然いろいろな方がいらして、そして逆に言えば、我が中野区の区民の皆様が近隣の自治体の公園を使うといったことも考えられるわけだと思うんですね。そうした場合に、ここにもありますけれども、施設再配置とありますけれども、これは他近隣自治体の公園整備の状況等、そういうものを勘案して判断するという、そういう解釈でよろしいですか。

林都市基盤部公園緑地課長

 基本的には施設の再配置、公園施設の配置・改修ということで、基本的には自分の区の、この地域内のというようなことで考えているところでございます。

竹村委員

 ありがとうございます。では、仮に隣接区の区境に公園が整備されていると。そこにちょうど運よくというか、何とも言えない表現になりますが、公園を合わせてというような場合には、その都度個別に対応するという、そういうことでよろしいんでしょうか。

林都市基盤部公園緑地課長

 例えば隣接区で、中野区に接するようなところで公園ができた場合なんかは、例えば計画の中で、その近くに公園を再整備する予定であったというようなこと、もうちょっと地域の中で別の場所にうまくバランスを取るような形で、別の中規模公園にできないかとか、そんなことを検討したいというふうに考えてございます。

竹村委員

 答えにくい質問だったと思いますけれども、ありがとうございます。自治体ですから、ほかの近隣の区の、ちょっと厳しい言い方になりますけども、顔色をうかがって自分のところの施策を決めるという、そういうことはあってはならないと思いますけれども、逆に区民の目線で言えば、ここの境が中野区だから、あっちは違うよねということはないと思うんですね。やっぱり近くにいい公園があれば、先ほど加藤委員もおっしゃっていましたけども、ほかの区の方が来て利用したい、それはもう当然のことであって。東京都中野区でありますから、区民、都民、そして国民の利益になるような、そういう公園整備をしていただきたいと思うんですね。そういった場合に、やはり近隣の自治体との連携というのは必要なのかなとも思えるんですけれども、そこの部分はいかがお考えですか。

林都市基盤部公園緑地課長

 基本的には、自区内の公園については自区内で考えて設置をするというのが原則なのかなというふうには思っております。ただ、そういった周辺の自治体の状況なんかの情報収集というのは必要なのかなというふうに考えてございます。

竹村委員

 ありがとうございます。あまり私の偏った情報でお話をしてもなんだなとも思うんですけれども、実は近隣区の党の議員から、ここのところは中野区と接しているんだけど、何とか話が進まないのかということを具体的に言われたことがあります。それはちょっと、詳細はここでそぐわないので申し述べませんけれども、やっぱりそういうふうになってくると、近隣区との調整というのは避けられないことなのかなとも思えるわけなんですね。ですので、そういう事態が仮に生じた場合には、ぜひお互いの自治体がよりいい方向で、区民の皆様に還元できるような姿勢を取って接していただきたいと思います。これは要望にいたします。

委員長

 他に質疑はありませんか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 質疑がなければ、以上で本報告について終了します。

 次に、2番、住宅等の耐震化促進事業の実施状況についての報告を求めます。

小山内都市基盤部建築課長

 それでは、私のほうから、毎年報告をさせてもらっておりますが、住宅等の耐震化促進事業の実施状況について御報告をさせていただきます。(資料3)

 資料を御覧ください。表にまとめてございますが、左端から促進事業項目、真ん中が実施状況の累計、右端が今年度の実施状況となっております。実施状況の累計につきましては平成16年4月19日からのものでなっております。

 今年度の実施状況は、簡易耐震診断が68棟、一般耐震診断が71棟、非木造の耐震診断が1棟となっております。

 次に、緊急輸送道路沿道建築物の耐震診断ですが、これが0棟となっております。この理由につきましては、令和元年度で特定緊急輸送道路の耐震診断の補助事業が終わっておりますので、対象となっておりませんので、特定緊急輸送道路についてゼロ。一般緊急輸送道路については対象となっておりますが、なかなか耐震診断をしていただけていないという状況がございます。

 あと、緊急輸送道路沿道建築物の耐震改修工事は、今年度4棟実施しているところでございます。

 次の木造住宅耐震補強工事でございますが、これは10棟となっておりますが、今年度から実施している区の木造の耐震補強助成事業とは別のものでございます。今年度から実施している耐震補強工事については、現在のところ今年度は0件となっております。これについて補足しますと、これについては区民の方が補助を使わずに自費で耐震工事をやって、それで、都税事務所のほうに申請をしますと税の減免措置が受けられるということになって、その都税事務所からの報告が10棟今年度来ているところでございます。累計では310棟となっております。

 あと、整備地域内における木造住宅の建て替え及び除却の助成ですが、今年度は36棟。昨年、一昨年度よりは増えてきているという状況でございます。

 家具転倒防止については、ちょっとここのところ低めの傾向があって、今年度は8件しか実施されていない。

 ブロック塀の撤去助成については、昨年度から実施しておりますが、昨年度は5件でしたが、今年度は19件実施しているところでございます。

 ただ、最近、耐震診断と家具転倒防止につきまして、2月の福島沖地震の影響、また、東日本大震災から10年という節目もありまして、区民の方の防災意識の高まりがあるかと思いまして、ここのところ相談件数が増えてきている状況がございます。

 最後に、下のほうの耐震化率の推移でございますが、今年度末95%を目標にしておりましたが、住宅については現在のところ89.2%というのが実情でございます。

 一番下の緊急輸送道路沿道建築物の米印の2でございますが、これは数値的には東京都の耐震改修促進計画に定められた90%というのを目標として実施しているところでございます。

 報告は以上でございます。

委員長

 ただいまの報告に対し、質疑はありませんか。

加藤委員

 耐震化率について言葉の定義を教えていただきたいんですけど、耐震性が担保されている建物の率ということですか。耐震化が一定基準満たされている建物の割合を示している。

小山内都市基盤部建築課長

 そのとおりでございます。

加藤委員

 耐震性がちゃんと基準を満たしているというのは、例えば新築を建てて50年後もその数値って満たせるんですか。耐用年数によって耐震性がやっぱり下がるということになるんですか。

小山内都市基盤部建築課長

 耐震補強につきましては、ある一定の期間ということでの担保ということで考えております。木造住宅の場合ですと、基本的に耐用年数は、法定基準でいきますと大体20年というのが一般的でございます。ですので、昭和56年以前の建物となりますと、もう30年以上たっているということがございますので、耐震補強は建て替えまでの一時的な対処方法というふうに考えていただいても構わないかと思っております。

加藤委員

 ちなみに、非木造だったらどうなんですか。

小山内都市基盤部建築課長

 非木造で言いますと、例えば鉄骨造、RC造ということになりますと、古い基準ではございますけども、耐用年数としては40年、50年はもつというようなことはございます。ただ、当然劣化、コンクリートの劣化、鉄骨の腐食だとか、そういったことがありますと、やはりその分強度が落ちてきますので、そういった意味での耐震診断だとか、そういったことは必要かというふうには考えているところでございます。

加藤委員

 これ、推計と書いてあるんですけど、どうやって推計するんですか。

小山内都市基盤部建築課長

 毎年私どものところには建築確認の届出が出てきます。当然、過去において昭和56年以前の建物の確認がされた資料も調査して保存してございます。それと比較しますと、例えば新たな確認が出てきたときに、その建物がいつ建てられた場所なのかということでチェックしますと、それは昭和56年以前の建物とか、平成に建てられた建物ということで比較検討ができますので、そういったことで統計を取っているところでございます。

加藤委員

 推計じゃなくて実数が出そうな気がするんですけど、推計と言っているのはどういう意味なんですか。

小山内都市基盤部建築課長

 まず、実施状況の実施の締めでございますが、この報告に関しては1月30日現在ということで締めておりますので、それ以降にも当然出てきておりますので、1月31日段階での推計という形で出させていただいております。

久保委員

 参考というところの推計値のところなんですけれども、これは除却戸数というのが、今言われていた昭和56年以前の建物のデータと比較をしての除却ということで、除却をして、その後建て替えられているんだと思うんですけれども、その戸数というのはここには示せないですかね。

小山内都市基盤部建築課長

 基本的に、ここで除却されたものが原則建て替えられたというふうに推計はされます。ただ、建築確認を出されても、ちょっと建て替えが延期になったりとかで実施されていない部分もありますので、細かな数字になってくると若干の変動があるのかなというふうに思いますけど、この戸数というか、これが大体建て替えられた建物であるというふうに推計しております。

久保委員

 建築申請を出されているということで、その戸数なので建て替えということですよね。単純に除却というのはなかなか見当たらないということなんでしょうか。例えば更地にして駐車場になっていたりとかということも考えられるのかなと思うんですけれど。

小山内都市基盤部建築課長

 最近、例えば平成25年から私のほうで取っている統計では、住宅地図と確認申請とを比較して、そこがもともと何であったのか、例えば駐車場であったところに新たに建物が建つとか、そういったこともきちっと記録しながら、耐震事業の統計の取り方についてはなるべく精度を高めるように努力させていただいているところでございます。

久保委員

 今、言われたのはちょっと逆のパターンですよね。更地があったり、駐車場だったところに建物が建った場合。逆に、除却をしてそのまま、更地になったままとか、駐車場になったままというところもあるのかなと思ったものですから。その場合は当然古い、老朽化している家屋がなくなっているということだと思いますので、そこら辺のところもまた調査の課題かなと思います。

 先ほど緊急輸送道路の沿道物の耐震診断のところで、特定緊急輸送道路についてはもう既に助成対象となっていないということもあって、終了していますのでゼロなんだと思いますが、後でまた御報告があるので、そこでも伺おうかと思っておりましたが、一般緊急輸送道路、こちらのほうも0件となられているということでしょうか。それはどういう理由でしょうか。

小山内都市基盤部建築課長

 一般緊急輸送道路については、これまでも建物所有者の方、また管理組合等にも御説明をさせていただいているところでございますが、なかなかやはり同意が得られにくいというようなところから、なかなか一歩を踏み込めないということで、残っているところが結構あるというところでございます。

来住委員

 報告いただいた実施状況の中の木造住宅の耐震補強工事の10棟ということで、これは中野区が立ち上げていただいた中野区木造住宅耐震補強工事助成、助成限度額が150万円の制度だったと思うんですが、これを利用されないで、そうじゃない、自発的な工事をされたのが10棟だったという報告なんですけども。やっぱり中野区の補助制度が、工事助成が利用できていないというところとの関係では、どういうふうに捉えていいただいているんでしょうか。

小山内都市基盤部建築課長

 御指摘のとおり、まだ今年度始めた制度でございますので、当然まだハードルが高い部分もあるかと思っております。しかし、もう一つの考え方としまして、自分で耐震補強をされるという方は、例えば近い将来建て替えを考えているというようなケースの場合に、ここで補助金等を使ってしまいますと、10年以上先にならないと新たな補助金が使えないというようなことも私どもはきちっと御説明をしております。ですから、その際にどういう選択をされるかというところで、例えばこの先また充実した制度ができればそれを活用したいということであれば、そちらを使っていただくのも一つの方法かなというふうにも思っておりますので、その点についてはきちっと説明をしていきたいというふうに考えております。

来住委員

 令和3年度の都市整備局、これは東京都の予算案が発表になっていまして、その中で住宅耐震化のための助成制度に一定の改善といいますか、改定が行われるということを聞いています。もちろん所管では把握されていると思うんですが、例えば除去費に対する補助であったり、整備地域外を補助対象に追加するというようなことも聞き及んでいるんですけども、もし東京都がこういう形で耐震化促進事業がさらに充実されるということになると、区としても一定の、区への影響というのはどういうふうに、予算が可決されたということを前提にするならば、どのような影響があるんでしょうか。

小山内都市基盤部建築課長

 委員御指摘のとおり、東京都のほうで耐震改修促進計画の一部改定の素案が公表されているところでございますけれども、その中でいろいろ新たな方向性を示されているというようなことは聞いております。それに伴って、私どもとしても来年度、令和3年度に新たな中野区耐震改修促進計画を改定する予定でございますので、その中に東京都のほうの方向性、そういった方針を取り込みながら、新たな促進計画を策定し、区民の皆様方にきちっと公表していきたいというふうに思っているところです。

来住委員

 なお、ブロック塀の撤去助成についても19件ということで、1年前よりも増えているということだったんですが、今回、東京都の予算を見ましても、ブロック塀等の安全対策についても一定の補助をきちんと、十分・不十分はあると思うんですけども、新たな手だてが取られるということも聞いているんですけども、それらも含めて、中野で今後木造の住宅の耐震補強と併せて、ブロック塀などについても新年度の中で生かされるというような考えを持ってよろしいでしょうか。そういうことでしょうか。

小山内都市基盤部建築課長

 東京都が新たな方針、方向性を出していただくことが、私どもにとってもそれは力強いものになりますので、当然そういったことを踏まえて庁内できちっと議論をし、新たな制度をきちっと構築できるよう前へ進めていきたいというふうに考えております。

竹村委員

 ちょっと教えていただきたいことがありまして。木造住宅簡易耐震診断の1未満のところが2,000棟以上あるわけなんですけれども、これ、簡易はたしか4段階評価だったと思うんですが、この1未満のさらにその区分けというんでしょうかね。そこの部分は把握はされているんでしょうか。

小山内都市基盤部建築課長

 診断結果は0.1から1以上ということで分かれておりますけども、その中で1未満のものがやはり危険性が高いというようなこともありまして、より精密な診断をということで、一般診断のほうへ誘導させていただく一つの基準となっております。

竹村委員

 ありがとうございます。たしか0.7未満だとかなり高いということで、それは積極的にそういう誘導をされていると、そういう解釈でよろしいですか。

小山内都市基盤部建築課長

 委員御指摘のとおりでございます。

竹村委員

 ありがとうございます。それから、参考のところなんですけれども、除却戸数の推計値ということで、加藤委員も聞かれていましたけども、このうち――ちょっとこれ、あれなのかな。空き家というのはこの中に含まれるんでしょうか。

小山内都市基盤部建築課長

 原則的には、耐震診断を受けたものの建物の中からということもございますし、空き家というのがちょっと私どもでは把握できない部分でございますので、それが除却されても報告されるわけじゃありませんので、その辺のところはちょっと今回は除外してカウントしております。

竹村委員

 ありがとうございます。ちょっと厳しい質問だったのかなと思いながらも聞いてみたわけなんですけども。それはなぜ聞いたのかといいますと、耐震化促進事業の目的といいましょうか、そういうものを考えたときに、人が住んでいる住んでいないは別にして、その建物が例えば震災によって倒壊、それによって例えば火災が発生したであるとか、近隣の家屋に何かトラブルがということが推測できるわけなんですね。そうすると、そうなった場合に、その家屋の何か対応をするということを考えた場合に、人が住んでいる住んでいないというのははっきり言えば関係ないというふうに思えるわけなんです。その反面、住んでいなければ管理できないでしょうと。どうしろというのと言われれば、確かにそのとおりなんです。ですので、空き家の部分の把握がどうしてもリンクしてくるのではないかと思うんですけれども、そこの部分に関してはいかがお考えでしょうか。

小山内都市基盤部建築課長

 まず、空き家に対する考え方なんですけども、当然住宅課のほうで空き家調査をやりました。その中で、空き家が全体で何軒、そのうち危険なものが、C、Dランクのものが何軒という形での情報は頂いております。それを踏まえて、その建物がいわゆる昭和56年以前の建物に該当するかどうかということのある程度の分類はできておりますので、当然そういった建物が例えば建て替え、もしくは耐震診断、そういったいろんなことを踏まえて、情報が入ってきた段階でチェックをしておりますので、ある程度空き家等についても、私どもとしてはその動向が把握できているというふうには理解しているところでございます。

竹村委員

 答えにくい質問をお答えいただきましてありがとうございます。災害に強いまちづくりと考えると、やっぱりそれは、大きな問題ともなっている空き家はどうしても対策をせざるを得ないと思うんですね。そう考えると、ただ所有者の方にお願いベースだけでは、もしかしたらつらい。もう少し強めの何か決まりみたいなものが必要になってくる、そういうふうなことも頭をよぎるわけなんですけれども、今後の取組をぜひ強化していただきたいと思います。これは要望です。

委員長

 他に質疑はありませんか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 質疑がなければ、以上で本報告について終了します。

 次に、3番、緊急輸送道路等沿道建築物(特定及び一般)に対する耐震改修工事等の助成基準額の改定についての報告を求めます。

小山内都市基盤部建築課長

 それでは、今年度から国及び東京都のほうで改定がされました緊急輸送道路沿道建築物に対する耐震改修工事等の助成基準額の改定について御報告をさせていただきます。(資料4)

 緊急輸送道路沿道建築物の耐震化を促進するため、耐震診断や耐震改修工事等の実態を踏まえ、倒壊の危険性の高い建築物(耐震診断の結果、Is値が0.3未満相当)について耐震改修工事等を行う場合、助成単価及び助成限度額の引上げを以下のとおり拡充することとします。

 まず、倒壊の危険性が高い緊急輸送道路沿道建築物(特定・一般)について、助成単価及び助成限度額――助成限度額については特定のみでございますが、引き上げることを予定しております。

 一般緊急輸送道路沿道建築物につきましては、免震工法等による耐震改修工事等を実施するものに対して、新たな助成単価を設けるとともに、耐震改修工事等の助成限度額を引き上げるものでございます。

 拡充案の詳細を御覧ください。

 まず助成単価でございますが、現行の平米単価に対して5,000円上乗せするというところでございます。そこでマンション、建築物と分けてございますが、裏面を御覧ください。ここでちょっと解説させていただきますが、マンションとは、共同住宅のうち耐火建築物または準耐火建築物であって、延べ面積が1,000平米以上であり、かつ地階を除く階数が原則として3階以上のものを示しております。米印の2番ですが、一戸建ての住宅、長屋及び共同住宅以外の建築物、事務所だとか雑居ビルだとか、そういったものを指すものでございます。

 2番目として、倒壊の危険性が高い特定緊急輸送道路沿道建築物の助成限度額、それぞれ1棟当たり、現行に対して5,000万上積みするものでございます。

 3番目の免震工法等による場合の助成単価でございますが、現行制度ではありませんが、新設されて、平米当たり8万3,800円の助成単価で計算する予定となっております。

 裏面を御覧ください。4番目として、一般緊急輸送道路沿道建築物の助成限度額でございますが、現行1棟当たり8,000万の限度額を1億5,000万まで引き上げるということで対応させていただきたいというふうに考えております。

 3番目として今後の予定ですが、委員会終了後、区民への周知及び事前相談を開始したいというふうに考えております。4月1日より助成を開始の予定でございます。

 報告は以上でございます。

委員長

 ただいまの報告に対し、質疑はありませんか。

加藤委員

 助成金額が上昇するということですけど、ちょっとすみません。また基本的なところからお伺いするんですけど、倒壊の危険性が高いというのは、耐震診断をしないことにはまず分からないですよね。

小山内都市基盤部建築課長

 そのとおりでございます。

加藤委員

 そうすると、この助成金額が高く設定されることによって、耐震診断の呼び水にさせるという意図もあるということですか。

小山内都市基盤部建築課長

 そのとおりでございます。

加藤委員

 そうすると、じゃあ、(1)の倒壊の危険性が高い緊急輸送道路等沿道建築物というのが、今判明しているだけで何件か。あと、そちらで、見た目からで失礼なのかもしれないですけど、そんなので、これも危ないんじゃないかみたいな把握はされているんですか。

小山内都市基盤部建築課長

 まず、危険性が高いと今回指摘しているIs値0.3未満でございますが、耐震診断済みの棟数は46棟ございます。改修済みが5棟というふうになっております。そのうち未改修のものが41棟残っているというのが実情でございます。

加藤委員

 結局、まだ耐震診断をやっていないから、ここにカウントされていない建物もあるということでいいですか。

小山内都市基盤部建築課長

 診断をしておりませんので、Is値がどれぐらいあるかということが報告されていない件数もあるということになります。

加藤委員

 現場の感覚からしたら、建て替えの助成金額が上昇することによって、そういったところに着手していただける地権者が増えるような感覚はありますか。

小山内都市基盤部建築課長

 助成金額が例えば住宅系の場合、特定なんかの場合ですと、補強設計ですと10分の10、全額補助の対象になっております。改修工事についても10分の9で9割補助対象となっておりますので、これから住宅系、マンションだとか、そういったものに対しては結構、管理組合等の同意が得られれば、進捗が進むのではないかなというふうにも考えております。ただ、一般につきましては、やっぱりちょっと補助率が低いというようなこともございまして、全体で約3分の2ということですので、そうするとなかなか重い腰が上がらないというふうなところもありますので、その辺をどのようにしていくかということが課題になるのかなというふうに思っております。

加藤委員

 住宅課のほうでマンションの建て替え促進みたいな話も今進めていますけど、その辺は連携してやっていかれるんですか。

小山内都市基盤部建築課長

 住宅課のほうの場合ですと、東京都のマンション課というところが主体となってそういった事業を進めているという部分と、私どもが進めている事業とでちょっと違う部分がありますけども、ただ、これまでもマンションの所有者等に対しては、連携して私どもも戸別訪問をしたり、そういった形で診断に協力していただくよう努めてきているところでございます。それは今後も継続していく予定でございます。

久保委員

 今回、一般のほうの免震工法等による場合の助成単価ということで、現行なかったものが新設になった。これは、なぜ免震工法について一般緊急輸送道路の対象となったんでしょうか。

小山内都市基盤部建築課長

 免震工法等というのは、例えば耐震設計をする、補強するに当たって設計をする場合に、どうしても通常のやり方では耐震性が確保できないというような場合に、いろんな特殊な免震工法がございますので、それを採用する場合に、今までは補助をみていなかったんですが、今後はそういったものにも補助をしながら耐震性を高めていこうということで創設されたというふうに理解しております。

久保委員

 これ、すみません、一般だけですか。特定はそもそもこういう助成があったんでしたか。

小山内都市基盤部建築課長

 特定緊急輸送道路と一般緊急輸送道路の違いなんですけども、特定はいわゆる義務付けで耐震診断から改修までやっていただくということで、法律的に義務付けられておりましたけども、一般についてはそういった強制力がなかったものですから。特定緊急輸送道路についても逆に、そういった免震工法等による補助はなかったというところです。

久保委員

 すみません。今、一般緊急輸送道路については義務付けがなかったのでということで、じゃあ、義務付けが今度されるということですか。

小山内都市基盤部建築課長

 義務付けにはまだなりません。

竹村委員

 ちょっと気になったのでお聞かせいただきたいんですが、2の(3)の免震工法等の等というのはどういうものが入るんでしょうか。

小山内都市基盤部建築課長

 耐震工法の中には免震工法と制震工法とか、いろいろ種類がございますので、そういったので等とさせていただいております。

竹村委員

 ありがとうございます。今、日本は地震の国で、古い建物が、京都の清水寺のように、また五重塔のように、倒れない建物が、極めて優秀な建物があったり、最新の技術であれば、極端に言うと水に浮かんでいるとか、ゴムが挟まっているとか、いろいろあると思うんですね。その中で、この免震工法等の助成に該当する、今、中野区内で対象となり得る建築物の把握はされているんでしょうか。

小山内都市基盤部建築課長

 中野区内ではまだそういった相談等はございません。

竹村委員

 それでは、将来その対象となり得るような、建物は当然古くなればいろいろなところにほころびが出てくると思うんですけれども、この免震工法等を使った建築物の数というのの把握はなされているんでしょうか。

小山内都市基盤部建築課長

 免震工法等に係る建物になるかどうかということは、把握はしておりません。

竹村委員

 ありがとうございます。いろいろ申請が特に大きな建物は必要ですので、この建物はどういうふうな構造物であるというのは、そういう意味での把握はできるのかなとも思うんですけれども、そういう建物がどれくらいあるのかという把握というのは、ちょっと数値としては持っておくべきなのかなと個人的には思っているところでありますので。この金額をつける以上は、見込みといいましょうか、想定というものがあるとは思うんですね。ですので、将来的にはそういう、今、その対象というか、申請がなかったとしても、この建物はこういう建物なんだなという、そういう把握はされているんでしょうか。

小山内都市基盤部建築課長

 これまでも例えばいろんな御相談を所有者の方からさせていただいておりますけども、その中で、どうしても制度が未熟なために、今、例えば耐震診断で、こういったやり方でやったほうが、免震工法、制震工法でやったほうがより安全性が高まりますよと言われても、それに対する助成制度がなかったという、選択肢がなかったというところから、やはり諦めていらっしゃった方もいらっしゃるんじゃないかなと思います。今回、こういった新たな制度が追加されたということをきちっと周知することで、逆に、活用していただける方向にリードしていきたいというふうに考えております。

竹村委員

 ありがとうございます。情報はとても大事な武器といいましょうか、活用、当然それは行政を行っていく上で非常に有効なものになると思いますので、建築物のこういう情報はぜひ把握されて、よりよい行政を進めていただくように要望いたします。

来住委員

 1点だけ。先ほど、住宅の耐震化での助成制度、それからブロック塀の安全対策で、東京都が新年度の予算案を示されていると紹介しましたけども、この緊急輸送道路の沿道建築物の耐震化促進事業に対しても、改めて新年度はさらに、今日お示しいただいたものに加えて、新たな令和3年度は、そういう対応は東京都としては考えておられるということでよろしいんでしょうか。

小山内都市基盤部建築課長

 東京都のほうで示されるであろう方針について、令和2年度に改定された部分もございます。それを踏まえて、今回、区のほうも追随するというか、追加してやるわけですけれども、さらにそれ以上の支援についてもきちっと示されれば、それを補足しながら加えていきたいというふうに考えています。

委員長

 他に質疑はありませんか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 質疑がなければ、以上で本報告について終了します。

 次に、4番、自治体間の広域連携を活用したシェアサイクルについての報告を求めます。

村田都市基盤部交通政策課長

 それでは、自治体間の広域連携を活用したシェアサイクルについて御報告申し上げます。(資料5)

 本報告は、自治体間の広域連携を活用したシェアサイクルにつきまして、現時点での配備状況と利用実績などについて御報告するものでございます。

 1番、配備状況及び利用実績でございます。

 登録者数は、12月31日時点におきまして2,373人となっております。

 サイクルポートの設置箇所数は、3月1日時点におきまして20か所となっておりまして、別紙1に場所を示してございますので、別途御確認いただければと存じます。

 利用実績においては、データ集計に時間を要するため、昨年7月20日の開始日から12月31日までの期間のおおむね6か月間のものとして取りまとめてございます。お手数ですが、別紙2のシェアサイクルの利用実績をお開きください。

 1番、利用回数推移を御覧ください。青の棒グラフは貸出しと返却を合わせた累計の利用回数で、開始当初の増加傾向と比較しましても利用が増えております。また、1ポート当たりの利用回数を折れ線グラフで示しておりますが、こちらで見ても増加傾向にあります。なお、9月の落ち込みは、月の途中からポートを増やしたこと、12月の落ち込みは同様の理由と、広域連携全体のシェアサイクル利用傾向としまして、冬季期間は減少傾向にあるため、同様の傾向を示しているものと考えております。

 2番、会員属性でございますが、20代から30代の登録が大半を占めておりますが、幅広い年代の方が利用されております。また、住所では、中野区民の登録が7割近くと多くを示している状況でございます。これらの傾向は、7月時点と数値は若干異なりますが、同様の傾向となっております。

 3番、中野区ポートの目的地・出発地別利用回数割合を御覧ください。グラフでは、中野区内ポートからの貸出しと中野区内ポートへの返却を示しておりますが、いずれも区内移動が約5割となっており、区外では新宿区との移動が約3割、渋谷区との移動が約15%となっております。7月時点と比較しますと、区内移動の割合が増えております。

 4番、ポート別利用回数を御覧ください。こちらは12月単月のデータでございます。区内ポートにおきましては、中野四季の森公園が最も多く、延べ2,382回、1日当たり77回利用されております。次いで栄町公園、本四公園などとなっております。棒グラフの青色系が区外移動、オレンジ系が区内移動を示しておりますが、全体としては区内から区外への流出より、区外から区内への流入のほうが割合が多い状況で、7月開始当初と同様の傾向となってございます。また、中野駅周辺や西武新宿線沿線近くのポートについては区内移動が多く、東京メトロや都営等の沿線近くのポートについては区外移動が多いものとなっております。

 5番、時間帯別利用回数についてですが、こちらも中野区ポートの貸出しと返却に分けて、破線を8月、実線は12月としてグラフ化しております。全体的に8月よりも12月のほうが利用回数が多くなっておりますが、貸出しの傾向として、平日は通勤・通学時間帯の利用が多く、休日は日中の利用が多い傾向を示しており、おおむね開始当初と同様の利用傾向となっております。

 お手数をおかけしますが、1枚目にお戻りください。

 2、アンケート調査の実施についてでございます。ドコモ・バイクシェアアプリ利用者を対象に、2月5日から2月19日の2週間でアンケートを実施しました。585件、うち197件が中野区在住者として回答いただきました。結果につきましては、別紙3、アンケート調査結果速報を御覧ください。

 利用目的については、通勤が一番多く、次いで買い物・飲食、次いで観光・レジャーであり、合わせて約8割となっております。

 職業については、会社員、公務員が約8割となっております。

 利用頻度については、月に数回が一番多くなっております。

 シェアサイクルの利用起因が新型コロナウイルスであるかどうかについては、約2割が新型コロナ起因で、8割はそうでないとなっております。

 シェアサイクルを利用することで、他の交通手段の利用機会に変化があったかについては、約半数の方が他の交通手段の利用が減ったとなっております。

 そのうち、どの交通手段に変化があったかについては、鉄道が約4割、バスが約2割となっております。

 満足度については、満足、やや満足の計が約8割となっております。

 シェアサイクルの継続要望については98%と、ほとんどの方が継続を要望している結果となっております。

 お手数をおかけしますが、1枚目にお戻りください。

 3番、令和3年度の取組概要についてでございますが、令和2年度における利用データやアンケート結果などから分析を進めまして、シェアサイクルを拡大していく上での問題点や課題点等を整理いたします。また、令和3年度においては、サイクルポートを約10ポート、自転車を約100台配備し、さらなるデータを確保していきます。なお、シェアサイクルの利用データについては、自転車利用総合計画の改定に向けた検討などにも活用していく考えでございます。

 続きまして4番、今後の予定でございます。繰り返しとなりますが、令和3年4月以降に、今年度の利用実績の検証、課題整理等を行いながら、サイクルポート約10ポート、自転車を約100台配備いたします。令和4年度以降は、同様に検証と拡大を検討していきたいと考えてございます。

 御報告は以上でございます。

委員長

 ただいまの報告に対し、質疑はありませんか。

加藤委員

 既出の質問かもしれませんけど、ちょっと確認ですけど、サイクルポートで民有地でポートを置かれているところというのは、お金的なところはどうなっていますか。

村田都市基盤部交通政策課長

 民有地の地代といいますか、そういったところにつきましては、ドコモ・バイクシェア、事業者のほうが負担をして契約をしているところでございます。

加藤委員

 ありがとうございます。

 シェアサイクルの利用実績について伺いたいんですけれども、例えば四季の森公園とかを見ると、濃いオレンジと薄いオレンジは区内から区内が貸出しと返却ということになっているので、区外から入ってきたか、区内から区外に出ていったかというのは、青の濃いのと水色で見ていけばいいのかなということですけれども、そうすると、ここにも書いてありますけど、若干区内から区外に出るよりも、区外から区内に入ってくるほうが多いなというふうに思って。会員属性を見ると、中野区が多いなと思っていたんですけど、頭紙のアンケート調査を実施したところ、回答数は585件で、区内在住は197件。3分の1しか中野区民じゃないということになりますね。利用実績のほうだと65%が中野区になっていますけど、これは登録、僕もそうですけど、1回お試しで、中野区でそういうサービスができたから、取りあえず登録してみようと。その後全く使っていないというのがかなりの割合いて、実際に使っているのは、アンケート調査の実施のほうが実数に近いのかなという。つまり、現状においては、利用者としては3分の1ぐらいが中野区在住の人で、3分の2は中野区外の人が使っているのかなというふうにちょっと分析したので、その辺、御担当としてはどう思いますか。

村田都市基盤部交通政策課長

 今回、アンケートにつきましては、中野区シェアサイクルとしてアンケートを実施させていただきました。ただ、御回答につきましては、中野区で登録しているとか、そういうことではなくて、当然広域連携で利用されている方、どなたでも回答自体はできるといったものになっております。実際、アンケートの中身と登録者のほう、どの程度関連があるかといったところは、まだちょっとこれ、速報のところで表しておりますので、今後そこら辺は精査していきたいというふうに考えてございます。

加藤委員

 実際、僕も、だから、幽霊会員なわけですけども、その辺の、現在登録者数としてこんな感じだけども、実態としてどのぐらい、今の時期においても使っている人の利用実態をちょっと見る視点でさらに精査していただきたいなと思っております。なので、そういったことから、区外から中に入ってくる人が多いのかなというふうに分析したわけです。朝は自転車で中野区に来たけれども、帰りは電車なりタクシーで帰っちゃったみたいなので、割合として区外から区内に入ってくる量が多いのかなというふうに、ちょっとこの図とかを見て解析したわけですけれども。

 その利用目的のところを見ると、結局通勤がかなり多くて、あと、仕事的に使っているとして、業務と、宅配事業の業務もありますね。あと、通学。これ、中野区在住の人で今の四つのを足すと43%、全体だと47%。その辺が仕事で利用されているのかなというところで、それ以外の項目を見ると、中野区に何となくお金が落ちそうだなみたいな、観光・レジャーだったり、買い物・飲食みたいな。ここら辺にどのぐらいインパクトが与えられるのかみたいなことを、ちょっと分析を進めていく上でやっていただきたいなと思っております。この図からはどこまで分析できるのかという、母数のところにちょっと分析する上でもう少し解釈を入れないといけないので難しいけれども、そんなふうに思っています。

 あと、シェアサイクルの継続要望、それは使っている人は続けてほしいと言うに決まっているので、これもあまり意味がないのかなというところで。3年間の実証実験ですけれども、これを続けていくか否かというところ、その辺の中野区にとってどういうふうにいいことがあるかという観点で、さらに分析を加えていただきたいと思いますけど、ちょっと担当から御意見を。

村田都市基盤部交通政策課長

 分析につきましては、まだこれ、データを取ったばかりということと、アンケート自体も言葉で示されている回答のものもありますので、そこら辺はクロスさせて、どういった分析ができるかといったところは進めていきたいと思います。3年間の実証実験の後、どういうふうにしていくのか、そこら辺につきましても、どういう評価項目がいいのかとか、区民の方がどう思われているのか、ここら辺につきましても、もっと御意見を頂いたり、分析を進めたりして、そこら辺は明らかにしていきたいというふうに思っております。

杉山委員

 これはシェアサイクル、去年からでしたっけ。始めていまして、今、ドコモのシェアサイクルは、自治体間広域連携の目的として、東側から徐々に来て、中野区は今のところ最後に手を挙げたところで実証実験をしていると思うんですけど。この後、例えば4月からとか、中野区の西側の杉並区とか、北にある練馬とか板橋とか、ここら辺の連携というのは、多分自治体が手を挙げていないのか、手を挙げようとしているのか、そこら辺の連携の情報というのはお持ちですか。

村田都市基盤部交通政策課長

 隣接区につきましては、練馬区につきましてはドコモ・バイクシェアを既に過去から入れております。ただ、広域連携というものには参加していないということで、練馬区内だけで移動できる状況になっております。その中で、練馬区の中でもアンケート調査みたいなものも昨年やられておりましたし、今回中野区がやった中には、練馬区のほうともつないでほしいみたいな御意見もありました。練馬区の中でもそういう情報を入手しようとしているところでもありますし、中野区としての結果についてはそういう自治体にも伝えていて、連携したほうがいいのかというのはその自治体の判断になるかと思いますけれども、そういう情報の交換等はしているところです。そういった意味では内部で検討されているものだというふうに思います。杉並区についても、シェアサイクルについては一応検討はしているというふうに聞いておりますけれども、今のところどういう形でやるかといったところまではまだ詰め切れていないと、内部で検討しているという状況でございます。

杉山委員

 そこら辺、なかなか口を出せるところじゃないかもしれないですけども、これはあくまで自治体間の広域連携を利用していますけど、内側の目標というか、目的としては、区民の足、特に交通網がなかなか脆弱な中野区ですから、区民の方々がいろいろ使えるように、何かしら働きかけ、水面下でも行っていただけるとありがたいなと。これは要望で結構です。

 私の例えば事務所の近く、桃園エリアとかですと、ここにある民有地の19番、FlatShare中野Campasというのがありまして、ここはやっぱり自転車がかなり、区境というのもあって、あふれちゃったりしているわけですね。業者、ドコモさんが、今回のアンケートはドコモさんじゃないですけど、どこどこ、すぐにポートがいっぱいになっちゃう場所がこうだとか、それから、自転車事故がこのぐらいあるよとか、それから、雨の日とかの利用率はどうだとか、そういう業者が把握していたいなと思うような情報というのはお持ちなんですか。

村田都市基盤部交通政策課長

 いわゆる毎月、数か月前の、2か月程度前の情報がドコモ・バイクシェアのほうから取りまとめられて報告を受けております。その中で、広域連携全体の内容も含んだ報告になりますので、その中で、事故がこの辺であったとか、そういったところもありますし、さっきあふれてという話がありましたけれども、そういった自転車がたまってしまうようなときには、4トントラックで取りに来て違うところに持っていくという、再配置と呼んでおりますけども、それをどう効率化していくべきかとか、そういったところは報告もありますし、広域連携区が集まって議論をするような場もあるといったところで、情報や課題、そこら辺については得て、対策を練っているという状況でございます。

杉山委員

 今、何でそこの情報があるかなと聞いたかと申しますと、今、ポートに自転車がたまっちゃっているという場所と、それから、全然、ポートの空白地帯とか、例えば上鷺宮のほうとか江原町とか、そっち方面とかは結構少なくて。今後、サイクルポート約10ポート、自転車100台追加してまたやっていく中で、やっぱり戦略的に解消できるようにという考え方がきっと必要になってくるのかなと。それもユーザーのアンケートだけじゃなくて、業者からの情報もちゃんとしっかり考えた上で、場所とかを考えていっていただきたいなということを思ったからですので、これも要望で結構ですので、ぜひともお願いします。

久保委員

 問題点、課題を整理して、今後のシェアサイクル事業の規模拡大に生かすんだと思うんですけれども、令和3年度は約10ポートで、別紙1を見ると、やはり沼袋駅とか新井薬師前駅ですとか、駅の近くでもポートがないところもあったりしますよね。こういうことを、今の状況を見て、公園ですとか自転車駐車場、いわゆる区が提供できるような、そういったサイクルポートというのは、どこかもう既に検討されているようなところってあるんですか。

村田都市基盤部交通政策課長

 まず、自転車駐車場につきましては、一番自転車をそもそも止めているような施設でありますので、比較的簡単といえば簡単なんですけども、利用率が高いような自転車駐車場ですと、そもそもそういう場所がないということもありますし、そこら辺はそういう観点でいろいろ見ているといったところです。来年度につきましては、具体的にちょっと今の状況で、ここに置くというところの調整がついているところは現時点ではございませんが、自転車駐車場とか、そういったところは引き続き見ていくといったところで考えております。

久保委員

 自転車、利用率が高いところは空きスペースがないので、なかなか難しいというところですよね。ただ、やはり空白地点で、自転車の駐車場でスペースがあれば、それは当然対象となっていくということかと思うんですよね。あと、四季の森公園の利用が多いということですけれども、平和の森公園とか哲学堂公園ですとか、そういったところもやはり自転車で行きたい場所ではないかと思うんですね。今、なかなかその中で、サイクルポートの設置をするのは難しいかもしれないと思うんですが、そこも考えなければいけないと思いますが、いかがですか。

村田都市基盤部交通政策課長

 おっしゃるとおり、平和の森公園は様々な方が使われるような公園で、いろんな地域の方がそこの公園に行きたいと思われるような公園なのかなと思います。今現在、平和の森公園については、設置するための調整がついていないといったところでございますけれども、一応公園の中の調査、どこら辺に置けるかとか、そういったところは調査しているのと同時に、公園の敷地だけではなく、その周辺にどこかないかといったところは探しております。哲学堂公園についても同様の状況でして、どちらかというと哲学堂公園は、載せてはいないんですけど、新宿区側に比較的近いところにポートがあるとか、そういったところもありますので、とはいえ、必要な部分については今後しっかりと考えていきたいと思っております。

来住委員

 まず、今後の予定の最後の令和4年度以降、令和3年度の事業結果を検証し継続・拡大を検討ということになっているんですが、これまでの事業で新たに100台を新年度予定しているということなんですが、予算上は2,100万余だったと思うんですけども、これまでこれにかけてきた、今の年度はまだ執行が完結していませんけども、予算上は幾らで、しかも1台につき幾らの費用負担になるんですか。

村田都市基盤部交通政策課長

 本事業は今年度から始めたものになりまして、今年度は約4,200万円ぐらいです。今年度は自転車200台なので4,200万円。令和3年度につきましては100台なので、その半分の2,100万円程度といったところになります。

 1台当たりといったところですけれども、どういう数え方をするかによりますけれども、自転車そのものについては1台当たり15万円程度と。そのほかポートの備品とかいろいろあって、そういうものをもろもろ含めますと、1台当たり20万円ちょっとといったところかなということになります。本事業につきましては、東京都の環境公社とか道路整備保全公社のほうから補助金を頂いておりまして、そういったところを踏まえますと、もろもろ含めた1台当たりの金額としては9万円前後というふうになるのかなと思っております。

来住委員

 特定財源的なものが入ってくるということで、2分の1はその中でということだと思います。ちょっと具体的にお聞きしますけども、早稲田通り沿いにありますすみれ公園は10台設置したと思うんですけども、今朝も役所に来るときに見てきましたけども、数的には11台が置かれていて、さらに4台は正常にラックに止めないで倒れていたり、いわゆる放置されているような状況が公園の一角に生まれているわけですね。そういう管理をどうするのか。いわゆる設置はするけども、じゃあ、日常的な管理をどうするのかなということがとても気になっていて、例えば東中野の地下の駐輪場には設置されていますけども、それも私も見ましたけども、管理人さんが常駐していますので、駐輪場の管理人さんが目配りをされているんだと思うんですね。そういう意味では、人がいますので安心かなというふうに思うんですが、公園の部分での、特にすみれ公園の場合は入り口に、右側に設置されていて、自転車と公園利用者との間に網状の仕切りがあるんですけど、それは倒れれば子どもに、網ですから倒れてくるという状況の中での極めて不安定な位置で管理されているように思うんですね。したがって、日常管理をどうするのかということも一方でないと、増やしていきますよというだけでは、非常に矛盾が起きてくるといいますか、区民との関係では、なぜここなのということが発生するんではないかと思うんですけども、いかがでしょう。

村田都市基盤部交通政策課長

 おっしゃるとおり、公園につきましては常に管理者がいるというところではないので、そこら辺については課題なのかなと思っております。先ほど平和の森公園という話がありましたけれども、公園とか、ほかの施設もそうなんですけど、指定管理なり何かしら管理者がいるようなところと、そういう協力を得ながら管理していけるのが一番いいのかなというふうに思っております。

 じゃあ、今の公園についてどうなのかという話なんですけども、先ほど再配置というお話をさせていただきましたけれども、一日中そういう自転車の増えているとか減っているとかというもの、自転車整理とか配置をし直すということをやっておりまして、それが一日に何回か回ってくるといったところです。その中で、倒れているという状況とかがもしあれば、当然直したりとかしますし、ちょっと止め方がよくないということであれば、それは整理をすると。多くなっていれば、それはほかの場所に持っていくと。そういったところを業者のほうはやっておりまして、そういったところと連携をしながら、より管理の質を高めていきたいというふうに思っております。

来住委員

 公園利用者を含む、やっぱり安全管理がきちんと同時にないと、置けばいいという形での利用者のモラルの問題もありますし、同時に管理する側の管理者の責任というのもありますので、そこは、もう始めて1年ということで、今後の展開をしていくのを増やしていくというだけでは済まなくなるというふうに思っているのが1点ですね。

 それから、私の東中野の地域にも、私有地に2か所ほどダイチャリということで設置をされています。これは民間の事業者が設置しています。これはシナネンホールディングスグループという会社のようです。私の狭いところに新たに2か所につくられたということは、中野区全体で見るともっと増えてきているのかなと思うんですね。したがって、今の区や連携してやっている自治体間の連携以外に、独自にいわゆる設置してきている民間事業者の把握、どこまで、どこの位置にどれだけのものが今設置されているのかということも一方で把握していかないと、需要と供給の関係では矛盾が起きてくるんではないかと。しかも民間の競争に、特定の企業に、自治体が今の状況では1台20万という費用になっているわけですから、そういう関係でも矛盾が起きないかなというのをちょっと懸念をしていまして。そういう把握はされているんでしょうか。

村田都市基盤部交通政策課長

 ドコモ・バイクシェア以外にも、区内にはそういうシェアサイクルの事業者が置いているといったところは把握してございます。いつ、どこに、どの程度のものができたかというところは、その会社のホームページなりなんなりを見て把握しているところでございますけれども、そこら辺の他の事業者とか、広域連携でやっている事業と、そういったところにつきましては、システム自体がちょっと違うといったところもありますし、国とか都とかでも、そういったところとどういうふうにやっていくのかといったところは研究をされている段階であると聞いております。そういう研究も中野区としては把握に努めまして、今後どういうふうに展開していくべきかといったところは考えていきたいなというふうに思っております。

来住委員

 近隣区も、練馬区がそうであるとか、杉並区がそうであるとかと今やり取りがありましたけども、やはり区内だけで回しているという区も実際あるわけで、今後の展開として、今、11区で連携しているわけですけども、東中野のこのチラシを見ますと、東京全体で800か所を目指して、既に800か所を超えているらしいんですけども、今後、全体でどんどん自治体ごとに増やしていくということになると、一方で民間が進出をしていく、事業者が出てくるということになってきて、シェアサイクルそのものがあふれるような状況にならざるを得ないのかなということをちょっと懸念していまして。やっぱり見通しを、全体を把握しながら、区としての判断、それぞれの自治体で判断できるものだと思いますので、ほかの区が増やしても、中野区としてはここまでとか、様子を見ようとか、来年はこうしようとかと、長期と短期の目標もきちんと見定めながら、実態把握をきちっとして、次の年度の検証もしていくべきじゃないかというふうに思うんですけども、いかがでしょう。

村田都市基盤部交通政策課長

 おっしゃるとおり、まだ始めたばかりで、どういったところにポートを置くとどういう効果があるとか、そういったところは今後の検証になるのかなと思います。そういう辺りをしっかりと把握をして、区としてどの程度が適切なのか、適正なのかとか、そういったところはしっかりと把握をして、広域連携としての関係もそうですし、中野区の中でもそうなんですけど、そういったところの適正な量と、そういったところは把握をしていきたいというふうに思っております。

来住委員

 本当に税金、2分の1が特定財源としても相当な額になってきますし、改めてお聞きしておきたいんですけど、最後にしますけども。この事業の目指している効果だとか目的だとか、公共交通に補完的な役割を果たしているだとか、環境への負荷を軽減させるとか、いろんな面があって、私どももそれは一定の必要性を認めているわけですけども、改めて今後展開していく上で、それを検証していくという期間になるんだと思うんですけども、区としての認識を最後お聞きします。

村田都市基盤部交通政策課長

 公共交通の補完という話をしていただきましたけれども、まさしく、例えば南北の交通で、南側の地域の方が北側の、まだできていないですけど、平和の森公園の辺りに行きたいとかいったときには、必ずしも1本で行けるわけではないので、そういったところを自転車を活用して、区民の方が移動しやすくなるという環境を整えるということ。また、区外に対してもそういう移動のニーズがあるといったところで、そういう利便性が高まるのかなといったところが区民の方に対する利便性といったところで考えております。

 区の中としては当然そういったところを高めるということのほかに、自転車がどういうルートを通って利用されているのかとか、そういったところを把握することによって、例えば自転車の活用推進計画とか自転車ネットワークとか、そういったところを検討するためのデータとしての材料になるといったところ。当然環境面というところもありますけれども、シェアサイクルが増えてくることによって、放置自転車がどういうふうに変化するかとか、そういう意味での環境面といったところも併せて検証していきたいというふうに思っております。

委員長

 委員会を休憩します。

 

(午後2時58分)

 

委員長

 委員会を再開します。

 

(午後3時19分)

 

 休憩前に引き続き質疑はありませんか。

小宮山委員

 シェアサイクル事業に関しては私も大昔に質問したことがありまして、シェアサイクル事業自体に反対はしないんですけども、今のやり方、特定の企業だけに便宜を図って土地と自転車を無償で提供しているというのが、先ほど来住委員も言いましたが、どうも不透明な、不公平な感じがしています。今回の報告で、一番大きなグラフで12月のポート利用数が出ていますけれども、例えば100人のヘビーユーザーが何千回も使っているだけかもしれない。ですから、利用者の実数を、今すぐか、もしくは今すぐ出せないのであれば、次の報告には出していただきたい。実数がやはり大事じゃないかなと思うんです。登録者数2,373人。中野区民が33万人もいるのに、2,300人しか登録していなくて、あとはその中に幽霊会員もかなりの数含まれているんじゃないかと思うと、やっぱり実数がとても大事な指標になると思うので、実数を今か、もしくは次の報告に出していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

村田都市基盤部交通政策課長

 その辺り、実数といいますか、そういったところで、どういうふうに示していくと、または分析していくと、より利用実態が明らかになるのかといったところはしっかりと研究して、適宜示していきたいと思っております。

小宮山委員

 次の報告には必ず出していただきたいと思います。

 そして、まだ実験の途中であるはずなんですけども、これを見ると令和4年度以降も継続・拡大を検討しているというふうに、既に結果ありきでいろんなことが進んでいるかのように聞こえます。今後も土地と自転車をずっと半永久的に区が負担し続けなければならないのかどうかということが非常に気になっています。例えばなかのZEROで若者がダンス練習をしていたスペースの一部に、全体ではないですけど、その一部に自転車がいつの間にか置かれているとか、本四公園で夏のラジオ体操の会場に自転車が置かれていることを、私、地元の子ども会の会長としてとても心配しています。そのように区民に犠牲を強いているわけですから、もし今後令和4年度以降も続けていくのでしたら、自転車代はもちろんのこと、土地代もきちんと受け取っていったりするべきであると思います。そういった令和4年度以降の事業のやり方についていかがお考えでしょうか。

村田都市基盤部交通政策課長

 令和4年度以降というのは実証実験の後の話、実証実験も令和4年度までやりますけれども、やり方としまして、当然、今始めたばかりというところもありますので、どういうふうに事業者に土地を貸すとか貸さないとか、そういった話もありますし、そこら辺についてはしっかりとルールをもうちょっと考えていきたいというふうに思っております。

小宮山委員

 自転車を自前で用意するのは当然のことであると思いますし、割と一等地にあるポートもありますから、そういったところはちゃんとその土地代に見合った地代をちゃんと頂いていっていただきたいと思います。

 あと、これまではずっと公園や公有地――民有地はどうでもいいんですけども、公園や公有地にポートを設置する際に、近隣への説明がほとんどありませんでした。今後はどうするつもりでしょうか。

村田都市基盤部交通政策課長

 先日の予算分科会の中でも御質問いただいたと思うんですけれども、当然公有地の中には、先ほどもお話ししたとおり、自転車駐車場とか公園とか様々ございます。その中で、その施設の利用目的とか、そういったところも踏まえて、周辺の方に説明をする必要があるかとか、また町会等、その施設を使われているような方と調整する必要があるかとか、そういったところについては判断をしていきたいというふうに思っております。

委員長

 他に質疑はありませんか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 質疑がなければ、以上で本報告について終了します。

 次に、5番、住宅確保要配慮者入居支援事業についての報告を求めます。

池内都市基盤部住宅課長

 住宅確保要配慮者の入居支援事業について御報告させていただきます。(資料6)

 本件は、2月に御報告いたしましたあんしんすまいパックの見直しにおいて、多様なニーズに対応できる複数のサービス展開を検討している旨をお伝えしておりましたが、本件はそのサービスとあんしんすまいパックと併せ、入居支援事業として御報告させていただくものでございます。

 まず、1つ目に事業の必要性でございます。民間賃貸住宅の入居支援につきましては、見守りサービスを中心としたあんしんすまいパックの補助制度を進めてまいりました。しかし、住み替えを希望する住宅確保要配慮者の中には、民間賃貸住宅の契約時に必要な保証人や緊急連絡先の確保が難しい等の課題も残っております。一方、民間賃貸住宅のオーナーにつきましては、住宅確保要配慮者の入居に対しまして、残存家財の処分費用もしくは原状回復の費用負担への不安が払拭し切れない課題もございます。これらの課題解決のために、民間事業者のサービスを活用し、居住支援事業として展開を図るものでございます。

 2、概要としまして、住宅確保要配慮者、それから民間賃貸住宅のオーナーが以下の民間事業者のサービスに加入する際、初回の費用の一部を補助するものでございます。

 まず1に、入居時に必要となるサービス、こちらは入居者の対象になっております。債務保証サービス。民間賃貸住宅の賃貸借契約時に必要となる連帯保証人が立てられない入居予定の方が、債務保証会社を利用する際にかかる初回保証料を補助いたします。もう一つ、緊急連絡先確保サービス。こちらも、契約時に必要となる緊急連絡先がいない入居者の方が、居住支援法人または居住支援法人から紹介された事業所が提供する緊急連絡先代行サービスを利用する際にかかる初回利用料を補助するものでございます。

 二つ目です。入居中の安心を確保するサービス、こちらは入居者対象になっております。こちらは2月に御報告させていただきましたあんしんすまいパックの内容でございますが、安否確認(電話での自動音声ガイダンスやLED電球の反応等)や死亡時の残存家財、原状回復費用の補償をセットにしたサービスにかかる初回登録料を補助するものでございます。

 三つ目、入居中の死亡時に備えるサービスとしまして、入居者の方、それから民間賃貸住宅オーナーを対象にしたサービスを御紹介します。こちらは入居者のサービスですが、死亡時あんしん居住サービス。こちらですが、万が一の孤独死への不安に備えるために、葬儀の実施、残存家財の片付けの費用補償がセットになったサービスを利用する際に、事務手数料を補助するものでございます。もう一つ、セーフティネット住宅あんしん保険、こちらは民間賃貸住宅のオーナーに対してのものでございます。セーフティネット住宅に登録をしていただいた民間賃貸住宅へ単身高齢者が入居するに当たって、オーナーや不動産会社が死亡補償等の保険に加入した際、保険料について補助をする、そういうものでございます。

 4番、サービスの対象者等でございます。別紙に事業一覧(案)とございます。こちら、1から3番までは入居者の方が対象になっているものです。こちらのサービス利用者の補助要件としましては、公営住宅の入居要件の所得基準を準用するということで、おおむね単身世帯でございますと256万8,000円の所得というふうになっております。

 また、債務保証、緊急連絡先、1番ですけれども、サービスにつきましては、高齢者、障害者世帯、それから独り親世帯ということで、世帯の幅を広げて確保しております。

 2番のあんしんすまいパックにつきましては拡充ということで、一つしかなかったあんしんすまいパックですけれども、四つのパターンをそろえまして、こちらは年齢制限なしでございます。

 それから、3番の死亡時あんしん居住ということ、こちらは高齢者や障害者世帯ということで、どちらかというと1人世帯で身寄りがない方、周りの手を煩わせたくないというような方が対象になるかと思います。こちらに関しては見守りのサービスが入っていないものですが、葬儀一式、それから残存家財の片付けということで、こちらは全部サービスに入っているものを業者のほうが行うという形になっております。

 一番最後の4ですが、セーフティネット住宅あんしん保険としましては、こちらはオーナーの方が入っていただく、不動産会社の方が入っていただくということです。対象となる入居者ということで、単身世帯60歳以上が入居中であることということで、こちら、入居中というところは令和3年の4月1日から入居されるということを想定しております。こちらに関しては、残存家財の費用だったり居室内の修繕費用、空き家になったことによる逸失家賃の3点の補償をいずれか含んでいる以下の保険商品に加入ということで、入居者死亡保険、それから火災保険ということで、保険のほうの種類を書かせていただいております。

 3番、事業の検証でございます。サービスの利用者や不動産事業者、それから居住支援協議会の意見等も踏まえまして、サービスの検証を行い、今後もニーズに応じた見直しを図っていく予定でございます。

 4の今後のスケジュールでございますが、3月中旬から下旬に関しまして、住み替え支援協力不動産店へのサービス周知を始めます。4月から事業を開始、それから区報・ホームページ等によるサービスの周知を図っていきたいと考えております。

 報告は以上でございます。

委員長

 ただいまの報告に対し、質疑はありませんか。

久保委員

 事業の概要ということで今日御説明いただいて、今までいろいろお伺いをしてきましたけれども、大分まとまってきて、いよいよ公表されるという状況かと思います。この利用の状況についてなんですけれども、お一人の入居対象となる方が1、2、3番の全てのサービスを利用するということは可能なんでしょうか。

池内都市基盤部住宅課長

 委員のおっしゃるとおり、可能でございます。

久保委員

 そういたしますと、かなり使用料、保証料等が高額になっていきますよね。これは初回利用料のみを区のほうが補填をするという仕組みになりますので、その後継続を図っていくとなると、かなり負担が大きくなるのかなと思うんですが、その辺はいかがお考えでしょうか。

池内都市基盤部住宅課長

 全て、1、2、3、使っていただくことは可能です。ただ、委員がおっしゃるとおり、これを更新だったり、毎月支払いだったりということを考えると、かなりの額になるとは思います。ただ、内容によっては、例えば優先順位だったりということで、その方が入居する際にどうしても保証が必要だったりとか、あとは見守りが必要だったとしても、例えばそれに関しては居住支援協議会を通して福祉の見守りに活用を充てられるとかいったことに関して、また、ソフトの面も含めながら相談体制を整えて、その方に合ったものを組み合わせていくというような形も考えております。

久保委員

 今後、居住支援協議会が、そういう意味では居住支援協議会を通しての相談だったり、見守りだったりにつなげていくというところでは、かなり大きいポジションを占めてくるのかなと思いますけれども、まだ立ち上がったばかりですので、そこら辺の制度をうまくつないでいくという仕組み、そこまでの間には少し期間があるのかなと思いますが、その辺はいかがお考えでしょうか。

池内都市基盤部住宅課長

 これまでもあんしんすまいパックに関しましては、住宅課の窓口で御相談に乗ってきたところです。ただ、周知を図るに際しましては、チラシを早々に作るとか、あとはネットワークを構築する中で情報共有をスムーズに行う等で、なるべく相談窓口で利用者に対して対応できるように、早急に進めていきたいと考えております。

久保委員

 ぜひその辺をお願いいたします。また、不動産店へのサービス周知事業開始となっておりますけれども、やはり高齢福祉との連携ですとか、生活援護との連携というところも重要かと思います。その辺については情報共有をどのようにされますか。

池内都市基盤部住宅課長

 居住支援協議会のメンバーとしても、障害福祉、生活援護、それから地域包括ケアの担当もいますので、その中で情報の共有を図りながら相談体制も整えていきたいと考えております。

久保委員

 入居中の死亡時に備えるサービスの入居者と民間賃貸住宅オーナーを対象としたものがあります。これは、一つの住宅に対して双方から補償というのをつけられる仕組みになっているんでしょうか。

池内都市基盤部住宅課長

 入居時ですね。(「はい」と呼ぶ者あり)こちら、双方、入居者の方が入っていただくサービスと、あとは結論から言いますと、入居者の方が入っていただくということで、大家さんの不安を払拭できるということでは、大家さんのほうの不安の解除にもなっていると考えております。

久保委員

 要するに、オーナーさんも同じものに入る、入居者も同じものに入るということではないわけですよね。その場合は入居者のほうが優先ということですか。ごめんなさい。私の聞き方が。要するに、死亡時あんしん居住サービスって入居者の方が入るのかな。セーフティネット住宅あんしん保険と、2種ここに書かれておりますよね。これが、オーナーが入るという対象のものに、両方から同じところに掛けられるのかという意味です。すみません。

池内都市基盤部住宅課長

 どちらかというと、できれば死亡時あんしん居住サービスでオーナーさんのほうに掛けていただいてあれば、入居される方に関しては、かぶるようなサービスに関しては、御相談いただく上でお勧めしないという形で、なるべく入居者の方への負担を軽減していきたいとは考えております。

久保委員

 ということは、入居者の負担を軽減するということは、なるべくオーナーさんのほうに掛けていただくように促していくということでよろしいですか。

池内都市基盤部住宅課長

 はい、そのとおりでございます。

久保委員

 もう1点なんですけれども、別紙のほうに1から3のサービス利用者への補助要件として、公営住宅の入居要件の所得基準を準用するとなっています。これ、民間住宅が基本的には対象であって、公営住宅の場合は対象ではないというふうに考えていてよろしいですか。

池内都市基盤部住宅課長

 公営住宅ではなく、こちら、あくまでも民間賃貸住宅を対象にしております。

加藤委員

 久保議員と同じですけど、結局理解できなかったんですけど。3番の死亡時あんしん居住サービスの残存家財の片付けと4番のセーフティネット住宅あんしん保険の残存家財整理費用というのが重複しているときに、どっちが適用されるのかという意図なのかなと僕は解釈して聞いていたんですけど、その答えをちょっと僕は理解できなかったんですけど、もう一回。

池内都市基盤部住宅課長

 こちら、どちらが優先されるかということですけれども、個人で入っていらっしゃるところは、契約した保険会社が全部葬儀も、それから残存家財も一緒に全部やってしまうということなので、パックになっています。こちらのあんしん保険ということでは、民間住宅オーナーのほうがやったものに関してなので、恐らく、ちょっとまだ検証はしていないんですけれども、どちらかとなると、加入されていたほうの死亡時あんしん居住サービスのほうを優先されるのではないかと考えております。

加藤委員

 3と4が同時にあるとも限らないから、3を入らずに4という場合もあるのかもしれないから、両方で支え合えないと駄目なのかもしれないですけど、ちょっとこの辺が読んでいて混乱したなというところを感じました。

 あと、今後いろいろと、4月1日から運用ということですけれども、外に対外的に示す際に、例えばあんしんすまいパックが年齢制限ありませんなんて、すごいななんて思ったけど、結局最後のただし書で、1から3のサービス利用者への補助要件として、公営住宅の入居要件の所得基準を準用するって、一番重要な情報だと思うので、一番最初に言わないといけない条件なんじゃないかなと思うので、むしろ一番上というか。ただし書というよりは最低限の要件なんじゃないかなというので、そういうふうに感じましたので、その辺は見せ方をちょっと注意していただけたらなと思います。それは要望です。

 住宅セーフティネット制度に基づく登録住宅というのはどういう住宅で、これはどういう人が入居可能なんですか。これもまた公営住宅の基準にのっとられるんですか。

池内都市基盤部住宅課長

 セーフティネット住宅というのは、登録住宅と専用住宅というのが二つあります。こちらのほうは登録住宅の普及を主に考えているんですけれども、住宅確保要配慮者の入居を拒まない住宅ということでセーフティネット住宅があります。それに関しましては、構造上、消防法だったり建築基準法に違反しないものだったり、耐震性があるということだったり、あとは面積の規模で言うと、平成30年3月31日以降に建てられた住居の床面積が25平米以上ということだったり、あとは家賃が近傍同種の住宅と均衡を失しないことということで、どちらかというと家賃も抑えられてというところで、住宅確保要配慮者の入居促進に関わるというところの住宅を登録していただくというものがセーフティネット住宅になっております。

加藤委員

 入居を拒まないというのは、もうどんな条件の人だろうと入れるということなんですか。

池内都市基盤部住宅課長

 こちら登録する際に、例えば住宅確保要配慮者と定められている方の中でも、高齢者とか、あとは障害者とか、オーナーの方がどういう住宅としてセーフティネット住宅を位置付けるかということは指定できるものでございます。

加藤委員

 指定できるもので、中野区はどうされているんですか。

池内都市基盤部住宅課長

 中野区としては、多くの住宅確保要配慮者の方、なるべく固定せず、高齢者の方に限らず、障害者の方も子育ての方もということで幅を広げて、普及促進を図っていきたいと考えております。

加藤委員

 そうすると、結局、消防法とかが引っかかっていなくて、最低床面積、中野区は25平米以上だから、その辺の法令遵守した建物を低価格で供給できるのをこれからどんどん探していくというところですけど、最初は数も少ないと思うんですけど、そういう中では優先順位みたいなのが出てくると思いますけど、拒まないと言っているものの、やっぱり区営住宅と一緒で、かなりの倍率になってきてしまうと思いますけど、その辺はどういう優先順位になっていくことが想定されるんですか。

池内都市基盤部住宅課長

 こちらの制度を立ち上げたというところで、対象となる入居者ということは単身高齢者60歳以上というふうにさせていただいていますので、まずは高齢者の単身者を対象として広げていけたらと考えております。

来住委員

 まず、セーフティネットの制度に基づく住宅の問題ですけども、今回の新たな制度です。事業者への一つの支援ということになると思うんですが、オーナーへの支援ということになると思うんですが。このセーフティネット住宅はもともとあった制度なんですけども、これは中野区としては今まで、まず、この制度についての活用はされてきたのか。それから、セーフティネット住宅の登録戸数は今現在何戸なのか。一緒に聞きますけども、現在のセーフティネット住宅の空き部屋というのはどういう状況になっているのか。この3点、まず。

池内都市基盤部住宅課長

 まず、制度を活用されてきたかというところでございますが、実は中野区本町にございますウェルカーサ新中野というところは高齢者を対象にしたセーフティネット住宅とさせていただいておりました。あとは、今年度に入りまして、大手の住宅不動産会社のほうがかなりの戸数を登録されまして、現在のところ登録戸数は541戸ございます。ただ、聞いた限り、空き部屋が今2戸しかないということで、かなり狭いものになっております。

来住委員

 登録はしていただいたけども、実際に空き部屋を利用したいと思っても空きがないという状況の中で、今回、セーフティネット住宅あんしん保険を立ち上げていくということで、受皿をどうやっぱりつくっていくかということなしには活用も進まないわけですけども、ぜひその点も併せてやっていかなきゃいけないと思うんですが。ただ、あんしんすまいパックの拡充をはじめ、幾つかの新たな選択肢をオーナーも含めて考えていただく点では非常に評価をしています。

 具体的に新年度の予算では、居住支援事業運営費補助が新規で370万円余で、住宅確保要配慮者入居支援事業の拡充で100万円余が予算化されましたけども、これは今回のあんしんすまいパックも入れて四つの事業が、合わせて470万円の新年度の予算の中で入っているんだという理解でよろしいんですか。それとも、入居者支援事業の拡充が100万円ありますけども、これが今回の新たな制度の予算措置になっているんでしょうか。

池内都市基盤部住宅課長

 そのとおりで、100万円というところが今回の入居支援事業のほうの予算に充てております。

来住委員

 そうしますと、制度を立ち上げるけども、その中で具体的に、じゃあ、死亡時あんしん居住サービスはどのくらいの予算枠の中で目標にしているのか、セーフティネット住宅あんしん保険はどのくらいを想定しているのかというのは、まさにこれから予算の中でやっていく中で、居住支援事業の運営の中も併せて予算の執行をしていくということで、予算を立てる上で何らかの目標がないと、数字の積み上げができないと思うんですけども、それは一定の何か目標があるんでしょうか。

池内都市基盤部住宅課長

 予算を立てる上と、あとは目標値としては立てております。緊急連絡先だったり家賃保証だったりというところは10件ほどを予定しております。あんしんすまいパックに関しましても20件ほど。それから、あんしん居住、あんしん保険も含めて20件ほどというふうには予定をしておりますが、こちら一体の入居支援事業と考えておりますので、一体的に予算として考えられればと考えております。

来住委員

 今日はこの時間ですので。例えば本当に要配慮者の方々、特に生活保護などで家を探す場合には、5万円台で探さざるを得ないという状況の家賃扶助の額ですから、そもそもこの制度を利用するに、その前の段階で、やはり家賃そのものが、なかなか相手、民間の場所を探すのに苦労されているのが実態ですので、それらも、ここでの議論にはなりませんけども、やはり今後、安心の住宅を提供するには、そういう家賃そのものの在り方をぜひ、今後立ち上がっていく居住支援協議会でも議論をしていただいて、安心して中野に住んでいただけるようなことを。本来、区が、行政がそういう福祉住宅、高齢者福祉住宅なども含めて、私は提案をずっとし続けているわけですけども、やっぱりそういう公がどうきちんと住まいを確保するかということなしに、民間に委ねるだけでは、なかなか安心の状況はつくり出せないわけですから、公の責任を繰り返し求めておきたいというふうに思います。

 それから、あんしんすまいパックの改めて現在の案内のパンフレットを見てみたんですが、その中で、あんしんすまいパックは年齢制限が基本的にないですよね。見ますと、年齢制限はありませんというのが、どうも私が見る限りでないんですね。それではやっぱり進まないというか、利用が要配慮者という、高齢者が対象かな、障害なり、一定のそういうハンディがあって、そういう人が対象かなというふうなことを区民的には思われてしまうので、そうじゃなくて、やっぱり年齢制限なく対象なんですよという、そういう周知が、今回の新たな制度も、周知の中で十分そういう点では配慮した案内にしていかないと、広がっていかないんじゃないかということを思うんですけども、いかがでしょう。

池内都市基盤部住宅課長

 おっしゃるとおり、現在あるあんしんすまいパックのパンフレット、チラシには年齢制限がちょっと抜けている箇所がございます。そこに関しましてもですし、先ほど加藤委員からお話がありました、サービス利用者の補助要件の所得基準だったりというところも明確にしながら、来年度のパンフレット、チラシ作成の際には分かりやすく、それから使いやすいようなパンフレットを作れるように心がけていきたいと考えております。

委員長

 他に質疑はありませんか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 質疑がなければ、以上で本報告について終了します。

 次に、6番、中野五丁目地区のまちづくりの考え方についての報告を求めます。

小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長

 それでは、中野五丁目地区のまちづくりの考え方について御説明をいたします。(資料7)

 1番、まちづくり検討の目的でございます。中野五丁目地区は、中野駅周辺まちづくりグランドデザインVer.3におきまして「安心して楽しめるにぎわい空間」を目指すべき姿としておりまして、地区西側の商業集積によってにぎわいや活気のあるまちとなっている一方で、地区内外への回遊性の確保や防災性・安全性の向上といった課題を抱えております。また、隣接する中野駅新北口駅前エリアでは、現在拠点施設整備が検討されておりまして、中野四丁目新北口地区まちづくり方針では、新北口駅前エリアと中野五丁目地区を歩行者デッキ等により接続するという考え方を示しております。こうしたことから、中野五丁目地区について、新北口駅前エリアの事業進捗と整合を図りつつ、地区におけるまちづくりの方向性について検討を進めるものでございます。

 2番、上位計画での位置付けでございます。中野五丁目地区の整備方針、主要動線の考え方、新北口駅前エリアとの接続などについては別紙にまとめておりますが、上位計画に位置付けております。参考までに後ほど御確認をいただければと思います。

 3番、検討対象範囲とまちづくりの考え方でございます。次ページ、図1で御説明をしたいというふうに思います。新北口駅前エリアでは拠点施設整備が検討されておりまして、中野五丁目地区においても中野四丁目との連続した回遊性の確保、さらなるにぎわいの向上について検討を進める必要があります。また、まちづくりの検討に当たっては、中野五丁目地区全体のまちづくりの考え方を整理しつつ、特に新北口駅前エリアと連動するまちづくりとして、幹線道路沿道、また、商業エリア内部におけるまちづくりの検討が必要となる中野五丁目商業エリア、用途地域は商業地域の範囲を想定しておりますけれども、こちらのエリアについて、今後のまちづくりの方向性を示すまちづくり基本方針の検討を進めることで考えております。

 4番、今後の進め方でございます。中野五丁目商業エリアにおけるまちづくりの検討につきましては、適宜地域への情報提供、意見交換等を行いながら進めることとしております。令和3年度はまちづくり基本方針の検討を、引き続き令和4年度にまちづくり基本方針の案を作成いたしまして、説明会等を開催しまして、まちづくり基本方針を策定してまいりたいと考えております。

 御報告は以上でございます。

委員長

 ただいまの報告に対し、質疑はありませんか。

加藤委員

 まず、「中野駅新北口駅前エリアと中野五丁目地区を歩行者デッキ等により接続する考え方を示している」というところですけど、今のところ具体的にどこでつなぐかというのは検討されているんですか。

小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長

 今回の民間事業者募集におきまして、施設計画の提案として、中野五丁目街区に接続する歩行者動線について歩行者デッキ等の整備計画の提案ということで求めておりました。今回の募集における提案におきまして、一定程度提案があったということはございますけれども、具体的な場所とか整備主体、費用負担等は今後の協議となります。また、具体的にそうした協議ではっきりしてきましたら、また御説明したいというふうに考えております。

加藤委員

 歩行者デッキを中野五丁目地区のほうに接続した際に、中野の新北口の南側の桃園エリアでビル1棟を潰して、降りられるようにしているわけですけれども、結局、どこかの土地を丸々確保しないと歩行者デッキをつなげることができないのかなというイメージを持っていたんですけど、それは要らないんですかね。

小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長

 イメージとしては委員が今お話しになったとおりでして、どこかに受け口となる場所が必要ということになります。

加藤委員

 そうすると、具体にはまだ決まっていないでしょうけど、一つ考えられるとしたら、中野区が唯一持っている土地は社会福祉会館しかないから、じゃあ、あのビルを潰して、そこに受け口になる土地をつくるというのもあり得る。なくはない。表現はあれですけど。というイメージを持っていてもいいのか。いいのかというか、それもあり得るということですか。

小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長

 委員今お話しの場所については、新北口駅前エリアの中野通りを挟んだ反対側というよりは、それよりももうちょっと北側になりますので、ちょっとそこではつなげないかなというふうには思っております。

加藤委員

 そうすると、白線通りから駅の、いや、そんな土地が見つかるのかなという、現実的に難しいなというところで。じゃあ、ある種、接続する2階のところは、接続するためのビルが建ってほしいと、そういうのも一案にあるということですかね。

小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長

 具体的には今回の民間事業者募集の提案を踏まえて、その事業者との協議ということもございますけれども、手法としては、どこか反対側のビルの建て替えに合わせていくとか、場合によっては、もしかしたらそこの場所を買収するとか、そういったことで、とにかく受皿がないとつなげていけないというようなことでございます。

加藤委員

 そこは分かりました。この中野五丁目地区のまちづくりの考え方についてというのは、裏面の中野五丁目地区全体で特化して、商業エリア、この両方を考えていきますという報告なんですか。

小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長

 今回まちづくり基本方針を検討するエリアとしましては、少し黄色がかって塗りました中野五丁目の商業エリアということで考えております。ただ、中野五丁目地区全体との整合を考えないといけないというふうに思っておりますので、全体での考え方を整理しつつ、中野五丁目商業エリアで基本方針を検討していきたいというものでございます。

加藤委員

 中野区が、中野五丁目のふれあいロードとか、他区の人たちから見るとかなり物珍しい飲食街だということで、かなり評価が高い中で、まち全体の雰囲気、それこそ景観とかを含めて残したい一方、やっぱり道路が狭くて、消防、防災的にもどうなんだみたいな問題も抱えているという中で、ふれあいロードとか昭和新道とかの道路を広げるような、区が計画するというと、そういう話になってしまうと思うんですけど。まずはこういう基本方針を立てるといったら、道路の幅員を広げるというのがまず話に入ってくる、そういった計画なんですか。

小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長

 委員お話しのとおり、ここの地区のかいわい性というか、雰囲気というのは極めて貴重かなというふうに思っておりますが、一方で防災性の向上も必要ということで、両立をさせるのはかなり難しいのかなというふうに思っておりますけれども、具体的に様々手法等を検討しながら、地域の方々と方針をつくっていきたいというふうに思っております。

加藤委員

 そうですよね。かなり悩ましいところではありますけど、といって、結局、区が持っている土地なんてそっちのほうにはないわけで、民間のほうでどういう動きが出てくるかというところで、区がどのぐらい規制をかけていくかというところで。区が道を広げたり、ばんばん買収していくのかと、そういうところなのかと考えたときに、地区全体も重要なんですけど、消防車が通りやすいような環境をつくっていくというところで、メイン道路に全部幅員を広げてしまうと、かなり街並みも変わってしまいますけれども、といって、また金銭的にもかなり区としても難しいのかなと思ったときに、現実的に、東西に何本かそういう災害時に重要となる道路をちょっとつくっていくというのが、現実的かつ、まちの景観を壊さないための、そういった方向性になるのかなと思うんですけど。東西に3本ぐらいで、あとは、消防車は入り切れないけど、ホースを伸ばせば何とかいけるみたいな。それは区のほうがそうやりますとも言いづらいでしょうけど、そういったニュアンスというか、そのぐらいのものが必要だと思うんですけど、そういう方向性でも検討することは可能なんですか。

小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長

 具体的には地域の方々と話し合いながらつくっていきたいというふうには思っておりますけれども、防災性の向上という点を考えると、やはりどこかに委員お話しのような視点が必要かなというふうには思っておりますが、それが全部ということではなくて、どこか選択をして計画に位置付けていくのかな、そんなふうに今は思っているところでございます。

杉山委員

 まず、加藤委員もお話しされていましたけど、中野駅新北口の駅前エリアと中野五丁目の歩行者デッキについて、これ、ついている図1の地図をよく見ると、つながっているのが三番街ですよね。ここにつなぐのが一番現実的なのかなと、図を見ると。適当なところに描かないと思うので。それ、ちょっとどうですか。

小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長

 具体的な場所についてはまた今後協議をして、方向性が見えてきたところで御説明をしたいと思っておりますが、希望としましては、別紙の新北口の地区のまちづくり方針にも矢印を記載していたりというようなところでして、街区のことを考えれば、やはり中央線と早稲田通りの真ん中といいますか、そういったところが機能的にはいいのかなというふうには思っているところでございます。

杉山委員

 やはり中野五丁目というのは、私とかもよくいろんなところで紹介するときも、中野としての誇り高き繁華街であるサンモールと道路沿いだけじゃなくて、横串で一番街、二番街、三番街、五番街、狸小路、白線通りと、ふれあい通り、ふれあい通り北とか昭和新道まで、この商業地域全体的に、まちの雰囲気とかを変えないようにしていきたいなと。それは、よく昭和新道の長谷部会長が言っていますけど、「昔と今が出会うまち、中野五丁目です」というお話もありますとおり、このまちのよさを何とか崩さないようにしていきたいなと。

 そこで、さっき加藤委員がおっしゃっていましたけど、横串で東側から1本か2本か3本、消防車が通れる道の検討をしていくべきなんだろうかなという考えは分かります。その消防車が通れる道がどの程度つくれていくのかということの検討をしていく――今回、来年度に500万円か600万円ぐらい中野五丁目で予算がついていますよね。それって誰が――外部が関わってくると思うんですけど、予算がついているということは。どんな人が考えたんですか。

小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長

 来年度予算を計上しておりまして、まちづくりのコンサルタントに外部委託をするということで方針としては考えています。具体的に手法は様々、進め方、プロポーザルでやっていきたいなというふうに思っております。

杉山委員

 外部の人を使うということですけども、添付されている別紙に1、2とあって、下のほうにあります中野五丁目地区の上位計画での位置付けで、歩行者ネットワークがありますね。昔からこう書いてあるけど、実現できていない、中野二丁目と中野五丁目をつなぐ歩行者ネットワークの検討。ここもまだ今、緑と白の点線で残っていると思うんです。これは何で実現できないかというと、JRの敷地内もそうですし、それから、中野五丁目側の出口が確保できないみたいなことが主な原因だと言われている。検討を進めていてもなかなか進まないのはそこにあると言われているんですが、この歩行者ネットワーク、特に回遊性は中野四丁目だけじゃなくて、中野二丁目と中野五丁目の回遊性というのもずっと検討していかなきゃいけない話だとは思うんですが、これは今回の検討の中には含まれるんですか。

小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長

 委員お話しのとおり、現在、北口の駅前広場の周辺についても、中野駅周辺まちづくりグランドデザインVer.3にも中野二丁目とつなぐ南北通路、再開発の誘導というようなことは記載されております。そうしたところも踏まえて、現在の北口広場の周辺を、どういった土地利用がいいのか、どういった機能が必要なのか、そういったところも基本方針に位置付けていきたいというふうに考えております。

杉山委員

 そこら辺、ぜひとも内側に含めて、中野二丁目、中野五丁目の歩行者ネットワーク、実現性がどうか、あと、西側に橋上駅舎ができる関係で、JRの土地ももしかしたら、中野五丁目じゃないかもしれないですけど、ちょっと空くかもしれないとか、そういうことも踏まえて、検討の内側に入れていただきたいなと思っております。これは要望で結構です。

久保委員

 先ほどから皆さんデッキのことを聞いていらっしゃるんですけれども、すごく具体的な名称も出てきたりしましたが。どこということではなくて、この図1の矢印のところで、要するに、中野駅の新北口駅前エリアからの受けとなるところをどうするかというところで、老朽化をしているビルなどの建て替えに合わせてはどうかという検討があって、その場合の、そこのいわゆるデッキの受けとなって建て替えをするところのインセンティブって何ですか。

小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長

 具体的には民間事業者募集の中で提案が一定程度ありまして、その中で今後協議ということになりますけれども、それに合わせてつないでいくということであれば、そこの建物の建て替えに合わせていくとかということになるんでしょうけど、そこから、新北口から人が流れてくることができるとか、一定程度建て替えができるとか、そういったことがインセンティブになるのかなというふうに思います。

久保委員

 一定程度建て替えができるというのは、建て替える際に何か特別な事情を加味するということですか。

小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長

 その辺りにつきましては、今回の提案を踏まえて今後協議をしていきたいというふうに考えております。

久保委員

 ということは、要するに、区役所・サンプラザ地区と併せて進めていくということになるかと思うので、タイミングとしては同じ時期に進められるということですか。

小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長

 今回、まちづくりの位置付けもきちんと整理をした上で、具体的な整備の内容等を協議してまいりまして、最終的には、希望としては新北口駅前エリアの再整備と併せてつくっていきたいというふうに思っております。

久保委員

 ちょっとこの図1で見たところの優先順位なんですけれども、ということは、今、スケジュール的には一番デッキの受けとなる建て替えがあり、中野五丁目商業エリア、黄色の部分があり、中野五丁目地区の全体のまちづくりの考え方を進めていくと、そのような形で順番に進めていくということになるんでしょうか。

小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長

 きっかけは新北口駅前エリアの拠点施設整備であったり、また、商業エリアの検討ということになりますけれども、全体として中野五丁目まちづくりの考え方との整合が必要かなというふうに思っておりまして、例えば中野五丁目から広域避難場所である四季の都市(まち)であったり、新北口駅前エリアに抜けていくための動線というようなことも必要になるというようなこともあります。ですので、全体としての考え方を整理しつつ、商業エリア、それからデッキの位置付けを考えていきたいということでございます。

久保委員

 横に抜けていくというのも、サンモール、ブロードウェイを渡っていくというか、抜けていくことになるのかと思いますので、容易じゃないだろうなと思うんですよね。なので、やはりそうなってくると、全体観に立った上で、この商業エリアをまずどういうふうにしていくのかというところは優先度が高いであろうと思います。皆さん本当に、御商売をされている中でのことなので、そこのところで、自分たちにとって今後まちづくりをすることがどういうインセンティブがあるのかというところが明確じゃないと、なかなか協力も難しいところではないかなと思います。

 一方で、ブロードウェイの耐震の問題とか建て替えの問題というのもあると思うんですけれども、その辺については、今、区としては何か情報をつかんでいるんでしょうか。また、何かお考えがありますか。

小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長

 商業エリアのまちづくり基本方針ということで考えてまいりまして、ブロードウェイのエリアであったり、先ほどの今の北口駅前広場の周辺であったり、そういったところも、どういった建物、機能の誘導であったり、土地利用を誘導していくのか、また、街並み形成にはどういう視点が必要なのか、そういったところの方針を考えてまいりたいというふうに思っております。個々の建て替え等につきましては、それぞれの建物、地域での機運といいますか、そういったところによるのかなというふうに思っておりまして、それぞれ地権者の機運が高まって御相談があれば、区としても個々に相談に乗っていきたいというふうに考えております。

久保委員

 街並みをどういうふうにというのは、この間、景観のときにもいろんなお話が出ていたところですけれども、老朽建築物の更新に伴う共同化というようなことをここの中野駅周辺まちづくりグランドデザインVer.3の中ではうたっていて、その中で、防災との安全・安心なまちづくりを進めていくということだと思うんですけれども、この老朽建築物更新をして共同化するということが、果たしてまちの魅力ということを維持していくことになるのかどうかというのは、非常に大きな課題になってくると思うんですね。なので、その辺のところを何を最優先で考えていくのかというのも非常に重要ではないかと思いますが、その辺いかがお考えなんでしょうか。また、これからいろいろ地域に入っていって、そういったお声も聞かれることになると思いますけれども、区としての一定の方針というのがもし決まっているようでしたらお示しください。

小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長

 先ほども他の委員からございましたけれども、この地域の独自性、かいわい性の継承というようなところもかなり必要なことかなというふうに思っておりまして、防災性の向上とかいわい性の継承、それの両立ということで地域の方々と考えてまいりたいというふうに考えております。

来住委員

 まず、示していただいた黄色い部分、中野五丁目商業エリアという、ここの地権者の数、それから、商売やお店をやっている方々は借りてやっていらっしゃる方もいらっしゃると思うんですが、その地権者を含め、実態の数というのはどのくらいいらっしゃるんですか。

小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長

 申し訳ありませんが、現時点では把握をしてございませんでして、来年度まちづくりを進めるに当たって調査をしてまいりたいというふうに考えております。

来住委員

 こうやってエリアを示される以上は、当然中野五丁目商業エリア全体が対象になるというふうに受け止めると。当事者の皆さんもそうだし、私もそういうふうに、こういうかなり膨大な地域に影響を及ぼす新たな中野五丁目のまちづくり、今回予算化された中身も含めて、いよいよ中野五丁目に踏み込んでいくということを今回の予算で示されたわけですから、当然、このエリアの中の対象となる人たちの数というのは前提になると思うんですよね。それがまだ手元にないというか、調査段階なのか、ない中で、ここが対象ですよ、これからいよいよこのエリアとして、歩行者ネットワークの確保、回遊性の向上を対象に、ここをエリアとしてやっていきますよと言う以上は、やはり少なくともその人数や地権者の数については把握が前提だと思うんですけども、そういうことってこれまでもいろんなところでやってきましたけど、表に出す以上は当然じゃないんですか。ちょっと、当たり前だと僕は思っていたんですけど、数は把握されていないんですか。

小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長

 今後まちづくりのコンサルタントに委託をするに当たって、一定程度想定はしておりますが、来年度の委託の中で権利者を調査していきたいというふうに考えております。

来住委員

 区が主導してこういう形で始めるわけですから、当然、区の今後のスケジュールにもありますように、検討、そして、基本方針の案作成というところまでもう示されているわけですから、この対象地域の人たちについては、私の店はどうなるのか、私のこれからはどうなるのかというのは出てくる疑問であるし、不安の材料にも一方ではならざるを得ないというふうに思うんですね。新北口駅前エリアと今回の中野五丁目商業エリアとのつなぐデッキ、いわゆる歩行者ネットワークの確保のための、そのつなぐものがどこに来るのかというのは、もちろん今のこの段階で聞くつもりもないですが、しかし、そういうふうに既に出ている中野駅新北口の駅前エリアについては、相当の超高層であったり、示されている中身が具体化されていくわけですね。今回の五丁目商業エリアの人たちにとって、今、既に事業者の候補が決まっているエリアとのつながりということになると、私たちの地域とどうやって、私たちの暮らしがそことの関係でよくなっていくのか、商売にとってプラスになるのか、暮らしにとって、暮らす上でよくなっていくのかということが、当然今後の基本方針の検討の中でないと、理解も得られないし、まちづくりの基本が崩れてしまうんじゃないかと懸念するわけです。その点ではどのようにお考えになっているんですか。

小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長

 中野五丁目のまちづくりの検討としましてはまだ考え方ということで、これからこの地域の方々と検討していくと。まずはまちづくりの基本方針をつくりたいというものでございます。ですので、いきなりどこの敷地をどうするとか、どこを広げるとかということではなくて、まずは基本方針ということでございます。そのまず基本方針をつくる中で、新北口駅前エリアの事業の進捗ですとか、そことの関係ですとか、そういったこともきちんと御説明をしながら進めていきたいというふうに考えております。

来住委員

 ですから、このエリアを特定するのは事業を検討していく上で大事ですけども、必要性がありますが、こうやって具体的にそのエリアをそれぞれつないでいくというところで、先ほどもあったように、どこに、じゃあ、どうするのと。うちの部分が影響を受けるのか、うちのビルなのか、うちが借りているこのお店なのかという話が出てこざるを得ないわけですよ。全くないのであれば、ゼロから基本方針を検討していくんだということであればあり得ますけども、こういう形で特定の場所に色をつけて出してくると、そこが一つの、いわゆる住民の人から見ると、非常にまちづくりの計画の仕方として、進め方として、僕は問題じゃないかというのをこれまでも言い続けてきました。やっぱり入り口で最初に住民の住まい、営業している、商いをしている地権者を含めて、その人たちの声をどうやって聴いて基本方針の検討の中に生かすかということを本当にやっていかないと、やろうとされている検討エリアの理解は得られないんじゃないかと。

 もう一つ、もうちょっと突っ込んで聞きますが、2021年度にまちづくりの基本方針の検討に入るんですけども、その前の今後の進め方の中に、適宜地域への情報提供、意見交換などを行いながら進めるとあるんですけども、それは2021年の基本方針の検討をする前段で、やはり地域の皆さんの意向も、情報もちゃんと開示して、必要な情報は開示して意見を聴いていくと、意見交換を行っていくということで、そういうことでよろしいんですか。

小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長

 一定程度、今、商店街の方々等には、今後、中野五丁目のまちづくりも検討していきたいということでお話はしているところでございます。令和3年度に基本方針を検討するに当たっては、地域の方々ときちんと意見交換等をしながら進めていきたいと、そういうふうに考えております。

来住委員

 最後にしておきますけども。まちづくりの基本方針を検討するということですから、検討の段階、検討の材料の前段で、やっぱりそこで暮らしておられる地権者や区民の皆さんの声をまずは受け止め、聴いて、その上でどういうまちづくりの基本方針を検討していくのかと、検討の前にぜひそういう丁寧な地域への情報提供と意見交換をきちんとやって、まずそれが前提だということを申し上げておきたいんですけど、もう一度御答弁ください。

小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長

 令和3年度のまちづくり基本方針の検討に当たりましては、記載のとおり、情報提供、意見交換等を行いながら進めてまいります。

加藤委員

 先ほど付け加え忘れたんですけれども。エリアマネジメントでいろいろと、店前のところをテラス席にするとか、そういった試みが最近行われているわけですけど、もし建て替えとかする際には、そういう、セットバックせざるを得ないとかなったとき、たかが知れているかもしれないですけど、インセンティブとしてそういったことがなされれば、道路が広がると閑散としちゃうような街並みも、テラスがあれば密に見える。それがにぎわいとしていい景観になろうかと思いますけれども、そういったことも検討することは可能ですか。

小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長

 検討はこれからですので、委員お話しのとおり、かいわい性の継承というところと防災性の向上というところを両立させるために、そういった手法も一つの手法かなというふうには思っているところでございます。

来住委員

 もう1点聞きたかったんですが、検討に際して、これから検討ですから、今回の定例会で、景観方針の基本的な考え方について都市計画課から報告を頂いています。今後、景観方針についても具体化されていくと思うんですが、今御報告があった中野五丁目地区まちづくりの考え方の中で、かいわい性ということも継承していくと。防災性と併せてという話だと思うんですが、今後、景観方針の検討の中で、この景観方針そのものが、私はやっぱり文化的で、いわゆるここでかいわい性の継承の位置付けがされている地域については特に、先ほどから委員からもあるように、そういうものをきちんと継承していくべきだというふうな思いを持っています。そういう点で、今後の中野区でつくる景観方針との関係ではどういうことになっていくのかなということで、ちょっと所管が違いますけど、都市計画課のほうから。

安田都市基盤部都市計画課長

 先週もお答えしておりますけれども、既に進んでいるまちづくり、例えば中野駅でありますと駅前広場デザイン等整備計画、これも景観の視点から検討されていますけど、そういったものを生かしながらということ。あともう一つ、新たにつくっていくときは、都市基盤整備でありますので、安全性・防災性というのはやっぱり一番基本的な条件であります。そういったものと、各進んでいるまちづくりの中でどういった景観的な仕組みができるのか、そういったところは各進んでいるまちづくりとの整合を図りながら、方針の中に考え方を盛り込んでいきたいと考えております。

高橋委員

 御報告ありがとうございました。ちょっと確認なんですけれども。駅周辺のまちづくりの中で、中野二丁目、中野三丁目、新北口、中野四丁目、中野五丁目とあって、皆さん、いろんなそれぞれの客体で開発しているんだろうけど、多分、中野区民がみんな最初にぱっと思うのは、じゃあ、ブロードウェイはどうなるんだろう、中野五丁目の商店街はどうなるんだろうというふうなのは、やっぱり最終形としてみんな誰もが思っていると思うんですよ。そこで確認なんですけども、中野駅周辺まちづくりグランドデザインVer.3とかでの中野五丁目の位置付けとか、その辺はうたわれているんだけども、区のまちづくり担当として、中野五丁目ゾーンにまちづくりという観点で入り込んだというか、アクションを起こしたというか、あるいは何らかの発表なり計画を打ち出したということは、今までかつてあるんですか。

小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長

 グランドデザインVer.3等様々記載をしているかと思いますけれども、具体的にまちづくりの検討に入るというのは今回からというふうに思っております。

高橋委員

 新北口の開発とか、あるいはJRの駅ビルの件で、商業エリアがどうなるんだということで、中野五丁目の商店街の方々とやり取りというか、情報交換であったり、意見交換であったりという場面は私は承知しているんですけども、要は、何が言いたいかというと、中野二丁目は再開発組合ができてやる。中野三丁目も区画整理だけども、桃丘小学校跡地という大きな種地があってやっていく。中野四丁目は個人施行の再開発ということで再開発が進んでいくというのがある中で、中野五丁目というのはいわゆる、久保委員も指摘されたけども、僕はやっぱりあのにぎわい感というか、ごちゃごちゃ感と、ブロードウェイとか、その辺の街並みと、あとは防災性をどうするのかという、それに尽きると思うんですけど。具体的なものがない中で、僕が認識しているのは、いよいよ区が中野五丁目に、新北口との接続という一つのタイミングはあるんだろうけども、中野五丁目についていよいよアクションを始めるということで、中野五丁目全体のまちづくりを中野五丁目の人たちと考えていきましょうと。そのスタートだと思っているんですよ。ただ、全体でいきなりどうしましょうと言ったって話にならないから、商業エリアの黄色い部分を絞り込んで、面的な整備、防災とか、そういうものを具体的にやっていく、そのスタートを切るというような位置付けで今日この発表があったと思うんですけど、その辺はどうでしょうか。

小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長

 委員お話しのとおりでございまして、ほかの地区みたいに種地があったり、大きく動く再開発があったりというようなことではございませんけれども、新北口の再整備と併せて中野五丁目のまちづくり、それをきっかけにした上で、修復型といいますか、この地域のよさを生かしながら、どんなふうにあるべきなのか、そういったまちづくりの方針を考えていきたいということでございます。

高橋委員

 今後進めていく新北口駅前エリアの、この間決まった協定を結ぶ中で、具体的なプランとか、中野五丁目へのアプローチをどうするかとか、それをこれから詰めていく中で、それを踏まえて中野五丁目のほうとも調整をしていくということでよろしいんですか。

小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長

 委員お話しのとおりでございます。

高橋委員

 ちょっと休憩してもらっていいですか。

委員長

 委員会を休憩します。

 

(午後4時31分)

 

委員長

 委員会を再開します。

 

(午後4時37分)

 

高橋委員

 初めていろいろ中野五丁目のほうにアプローチするということで、先ほど杉山委員もおっしゃっていた中野二丁目との連携というか、回遊性というのが多分一番大事ですし、向こうの商業ゾーンの方々も、JRの駅ビル、商業施設であったり、あるいはサンプラザ、新北口駅前エリアの開発の中での商業エリアということについては、非常にセンシティブに考えていると思うんですけど、逆に、交流施設のお客を呼び込むという意味では、何か物理的なアプローチというのも多分必須なんだろうというふうに、それも考えていますので。とにかく手順を追ってまちづくりという形を進めていただけるようにということで、要望しておきます。

委員長

 他に質疑はありませんか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 なければ、以上で本報告について終了します。

 次に、7番、中野四丁目新北口駅前土地区画整備事業に関わる工事についての報告を求めます。

石原まちづくり推進部中野駅地区・周辺基盤整備担当課長

 それでは、中野四丁目新北口駅前土地区画整理事業に関わる工事について御報告いたします。

(資料8)

 本件につきましては、特別委員会でも御報告させていただく案件でございます。

 中野四丁目新北口駅前土地区画整理事業は、令和3年1月13日に国土交通大臣の認可を得たところであり、施行者である独立行政法人都市再生機構、いわゆるUR都市機構が令和11年度まで事業を実施いたします。つきましては、今後の工事概要及び令和3年度の工事予定について御報告いたします。

 1番、道路に関わる工事概要でございます。土地区画整理事業区域内のうち、街路事業及び市街地再開発事業の範囲外の道路に関わる工事は以下のとおりでございます。

 (1)、対象路線でございます。補助26号線、いわゆる中野通りほか、記載のとおりの道路でございます。

 (2)、工事対象路線の工事内容でございますが、道路線形変更等工事、また、上記に伴う上下水道等の地下埋設物の移設工事でございます。道路線形変更工事等には、交差点移設、道路拡幅、街路灯や街路樹などの道路附属物の移設等がございます。

 2番、令和3年度の工事予定でございます。令和3年度につきましては、補助26号線(中野通り)の地下埋設物移設工事等を行ってまいります。

 御報告は以上でございます。

委員長

 ただいまの報告に対し、質疑はありませんか。

加藤委員

 道路線形変更等工事ということで、交差点の移設ということで、どこの交差点がどこに行くのか。あと、道路拡幅とあるので、どこが広がるのか教えてください。

石原まちづくり推進部中野駅地区・周辺基盤整備担当課長

 まず、交差点移設でございますが、現在の中野サンプラザ南側の中野通りとの交差点を、今後新たに設けます北側の立体道路、そちらのほうの出口部分へ移設するものでございます。また、道路拡幅につきましては、こちら資料のほう、北側になりますが、区役所とサンプラザの北側の道路、中区街1でございますが、こちらを幅員15メーターから幅員20メーターに拡幅する工事でございます。(「ちょっと休憩して」と呼ぶ者あり)

委員長

 委員会を休憩します。

 

(午後4時41分)

 

委員長

 委員会を再開します。

 

(午後4時44分)

 

杉山委員

 1点だけ、すみません。街路樹、道路附属物移設、街路樹等も移設だと思うんですが、どういう手法でどこに。今、桜が結構、桜並木があるのかなと思うんですが。

石原まちづくり推進部中野駅地区・周辺基盤整備担当課長

 こちらは、今後土地区画整理事業を行っていく上で道路線形等を変えていきますので、また、地下埋設物移設工事に伴って、例えば桜であるとか、樹木の移設等が出てきます。どちらのほうに移設するとか、これはまだ今後、区画整理事業者のUR都市機構のほうと調整中ではございますが、移設するときには特に桜等、丁寧に説明はしていくように申し伝えたいというふうには思ってございます。

久保委員

 地下埋設物移設工事の期間なんですけれども、具体的に令和3年のいつの時期で、また、その間の交通規制等が行われるのか、どうなんでしょう。

石原まちづくり推進部中野駅地区・周辺基盤整備担当課長

 まだ工事期間につきましては、インフラ施設の施工事業者さんのほうと調整中でございます。ただ、こちらのほうの工事をやる時間につきましては、道路自体の通行止めというところは想定せず、特に夜間の交通規制とか、そういったところで、車線を絞って施工するように検討していきたいというふうに思ってございます。

委員長

 他に質疑はありませんか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 なければ、以上で本報告について終了します。

 次に、8番、囲町地区のまちづくりについての報告を求めます。

石橋まちづくり推進部中野駅周辺地区担当課長

 それでは、囲町地区のまちづくりについて御報告をいたします。(資料9)

 御案内のとおり、囲町地区では地区の東西でそれぞれまちづくりが進められています。囲町東地区におきましては、昨年9月に再開発組合設立の認可がなされ、組合による市街地再開発事業が進められています。また、囲町西地区におきましては、2018年4月に設立された再開発準備組合により、まちづくりの具体的な検討が進められています。今回は、東西両地区のまちづくりの進捗状況について御報告をいたします。

 2ページ目の下に図を記載してございますので、併せて御覧いただければと思います。

 まず1番、囲町東地区についてでございます。

 (1)番、市街地再開発事業の状況でございます。昨年9月の組合設立後、組合は土地所有者や借地権者あるいは借家人等を対象に様々な形式で説明会等を実施し、権利変換計画の策定に向けた合意形成を進めているところでございます。一方、組合では、これまで事業協力者として参画をしていた事業者、具体的には大成建設株式会社でございますが、その大成建設との事業協力関係を終了してございます。なお、施設建設物等の工事施工者の選定につきましては、今後入札によって事業者を決定することとしてございます。

 (2)番、今後の予定でございます。来年度は権利変換計画の認可、その後、既存建物の解体工事着工、先ほど申し上げました工事施工者の選定に係る入札等を予定してございます。そして、2022年度には施設建築物の工事に着工し、2024年度に竣工。2025年度には補助線街路第221号線の整備が完了する予定でございます。

 2ページ目を御覧ください。続きまして、2番の囲町西地区でございます。

 (1)番、まちづくりの検討状況でございます。現在、再開発準備組合が中心となり、市街地再開発事業等の都市計画決定に向けた検討を進めているところでございます。区は関係機関と調整しながら、今後、囲町西地区に係るまちづくりの方針を取りまとめ、必要な都市計画の手続を進めていく予定でございます。

 (2)番、今後の予定でございます。来年度、囲町西地区に係るまちづくりの方針を決定し、地区計画等の変更や市街地再開発事業等に係る都市計画決定に向けた手続を進め、2022年度以降、具体的な市街地再開発事業が進められる予定でございます。

 御報告は以上でございます。

委員長

 ただいまの報告に対し、質疑はありませんか。

杉山委員

 2024年に施設建物、建築物の工事完了とあるんですが、これは中野駅西口の南北通路も2024年の12月にたしかできる――違う。2026年か。そうしたら、中野駅から来ているデッキとこの囲町東地区の建物ってつながるんですか、同じレベルで。

石橋まちづくり推進部中野駅周辺地区担当課長

 南北デッキから西側に向かうデッキについては、囲町地区で整備予定のデッキとつながる予定でございます。時期については、これから調整をして詰めていくところでございます。

杉山委員

 要は、先にこっち、多分囲町東地区のほうができてしまうわけですよね。ちなみに、広場と書いてあるところの南側、ちょっと右側に跨線橋があるんですよ。この中野三丁目につながる跨線橋って、囲町東地区のまちづくりと関係あるか関係ないか、つながっているのか、どうですか。

石橋まちづくり推進部中野駅周辺地区担当課長

 跨線橋は中野三丁目と囲町地区をつくる重要な路線になります。囲町地区のほうでは、再開発のほうのデッキ、2階レベルのデッキのほうにこの跨線橋をつなぐような形で今進めているところでございます。

来住委員

 まず、囲町東地区についてですけども、2021年度権利変換計画の認可ということになっているんですが、現段階での囲町東地区市街地再開発組合の地権者と組合員の数、そのパーセントを含めてお答えください。

石橋まちづくり推進部中野駅周辺地区担当課長

 組合が設立されたのは昨年9月で、それ以降は全地権者が権利者となりますので、パーセンテージということではなかなか出せないのですが、認可申請時においては89件の地権者がいて、区分所有があるので、62.38件、パーセンテージにすると70%強のパーセンテージの同意率で申請をして認可されたと。現時点におきましては、全地権者対象になりますので、その合意をさらに進めているというような状況でございます。母数が、参加組合員の三井不動産が入りましたので、今90件となってございます。

来住委員

 地権者の中での70%強ということですか。いわゆる権利変換計画の認可を、これは東京都に申請するんですよね。この組合員数と、いわゆる地権者と合意されて組合員に入っていただいている数の関係でいくと、問題ないということですか。ちょっと数的に、90件の中で62件ですか。ちょっともう一度、すみません。

石橋まちづくり推進部中野駅周辺地区担当課長

 事業認可、組合設立の認可でございますが、法定では地権者の3分の2、権利者と借家人それぞれ3分の2ということで、66.6%ですね。それを超えているのが最低条件ということで、囲町東地区につきましては、当時母数が89の区分所有含めて合意したのが62.38ということで、70%強、70.08%というところで申請をして認可されたと。権利変換につきましては、再開発法に基づく合意につきましては、いわゆる組合の過半数という形にはなりますが、当然100%を目指して組合のほうが今合意を進めているといったところでございます。

来住委員

 そうですよね。自分たちの権利として持っていらっしゃるわけですから、100%の方が合意をするということが囲町地区の東、まず先行している地域ですから、それはきちんとやるべきだというふうに申し上げておきます。

 裏面の囲町西地区ですけども、ここが方針を決定して、2021年度都市計画の決定で、今現在はここは準備組合ということですよね。準備組合の組合員数と権利者、先ほどの権利者と組合員数についてはどうなっているんでしょう。

石橋まちづくり推進部中野駅周辺地区担当課長

 囲町西地区について以前御報告をさせていただいたのがもう2年前になるかなと思います。そのときは準備組合に対する設立をしましたという報告で、その当時は権利者38件、そのうちの27件が準備組合の組合員として加入をしていたと。現時点においては若干増えて、38件の母数に対して今28件というふうに伺っています。それ以外の方々についても今、合意に向けてというか、準備組合加入に向けて、あるいはその先の事業の説明について、組合のほうが働きかけているところでございます。

来住委員

 組合施行ですので。ただ、特に囲町の西地区については、38件のうち27件の、この1年ぐらいで1件増えたということで28件という報告なんですが、38件のうちの10件については参加いただいていないということで。そういう中で予定を進めていくということについては、もちろん組合で考えることではあるんですが、区が関わっている以上、やはり合意がいまいち進んでいないと数字的に思うんですが、何が問題になっているんですか。

石橋まちづくり推進部中野駅周辺地区担当課長

 組合とも、個々の個人情報を除いたとして、その状況を伺っているところでございます。大きな話の中では、まだ具体的に、都市計画も含め、あるいは従前・従後の評価も含め、見えない中では、なかなかまだ入るのはちょっと時期尚早かなというようなことがその10名の中にいるという話は伺っているところでございます。もちろんこの事業自体について、今のままでいいというような方もいらっしゃるというふうに伺っていますので、都市計画の手続を経ていく中で合意を取っていきたいというふうに考えているところでございます。

来住委員

 囲町東地区についても先ほどの人数をお聞きしましたけども、そういう中で権利変換が同時に進んでいくとなると、ますます矛盾がそうでない方々との関係でも出てくるんではないかというふうに思いますし、囲町西地区についても、今報告があったような状況の中では、やっぱり本当に集中して協力を求める、参加を求めるということなしには、工程、スケジュールありきではまちづくりそのものが進まないし、進めてはならないというふうに思っています。

 最後にしますけども、補助線街路第221号線、これが拡幅して16メートルになるわけですけども、これは杉並区側にもつながっていくわけですが、杉並区側の方々への説明なり周知については行われているんでしょうか。

石橋まちづくり推進部中野駅周辺地区担当課長

 まず、行政側としての杉並区とはこれまでもやり取りをして、特に囲町東地区が動き出した昨年度からは定期的に情報交換という形で行っているところでございます。実際に杉並区の補助線街路第221号線におきましては、昨年度12月ですか、補助線街路第221号線の杉並区側の事業に向けて説明会を地域のほうで行っております。実際に現況測量、それから、今年度は詳細な測量をしたいというふうな予定を組んでいるところでございます。その杉並区側の説明会の中に、昨年私どもも、12月に2回ほど開かれたところに中野区として参加をさせていただいて、中野駅周辺全体のまちづくりの状況、あるいは囲町の具体的なスケジュールというところを報告させていただいています。今後につきましては、囲町東地区につきまして工事が開始される前に法定の説明会がございます。囲町西につきましては都市計画の手続がございますので、その中で、杉並区側の高円寺北の地域も含めて説明会をしていきたいというふうに考えています。

来住委員

 今まで開かれた、参加いただいたということですので、何人の方々が高円寺側の方々、杉並区側の方々が参加されて、どんな意見や要望なり質問が出されていたか、ちょっと紹介していただけますか。

石橋まちづくり推進部中野駅周辺地区担当課長

 主催は杉並区でございますが、昨年12月に2回開かれて、40名と46名、合計86名。同じ方もいらっしゃるとは思いますが。意見でございますが、基本的に囲町につきましては多くはなくて、例えば囲町の工事が始まったときに、今の杉並区側の補助線街路第221号線になる路線について工事車両がどうなるんだというような心配の質問があって、そちら側には影響がないように、四季の都市(まち)のほうで処理をしていくというふうな話をさせていただいたところでございます。あとは、杉並区側の用地買収の話、生活再建、そういったところの説明が杉並区側にあったといったものでございます。

委員長

 委員会を休憩します。

 

(午後5時00分)

 

委員長

 委員会を再開します。

 

(午後5時00分)

 

 休憩中に御協議いただいたとおり、引き続き所管事項の報告を受けるということで御異議ありませんか。

 

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 それでは、続行いたします。

 他に質疑はありませんか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 なければ、以上で本報告について終了します。

 [1]次に、9番、中野駅周辺におけるエリアマネジメントの推進についての報告を求めます。

石橋まちづくり推進部中野駅周辺エリアマネジメント担当課長

 それでは、中野駅周辺におけるエリアマネジメントの推進について御報告をいたします。

(資料10)

 1番、エリアマネジメント推進の目的でございます。丸の二つ目にありますとおり、開発事業では建物や公共施設をつくって終わりとするのではなく、完成後においても、まちの価値を持続的に高めていくエリアマネジメントの仕組みが求められます。特に中野駅周辺におきましては、隣接する開発地区ごとに、異なる実施主体により事業が展開されることとなります。そうした中、各開発地区の個別的活動を中野駅周辺全域の価値向上に寄与させるには、各開発地区の事業者等が担うエリアマネジメント展開を基本とする一方で、各開発事業者間やそれらと地域の関係者をつなぐプラットフォームとなるエリアマネジメントの仕組みも不可欠となります。こうしたことから、中野駅周辺では各開発地区のエリアマネジメント及び中野駅周辺全域のエリアマネジメントを複層的に展開することで、中野駅周辺におけるまちの価値やブランド力を戦略的に高めていきたいというふうに考えてございます。

 2番、(仮称)中野駅周辺エリアマネジメント協議会の設立でございます。中野駅周辺のエリアマネジメントを推進するに当たり、今申し上げましたとおり、中野駅周辺各地区の開発事業者間、あるいはそれらと地域の関係者等を有機的につなぐプラットフォームを構築するため、(仮称)中野駅周辺エリアマネジメント協議会を設立していきます。

 (1)番、協議会の性格・機能でございます。

 丸の一つ目、協議会は、中野駅周辺のまちの将来ビジョンの策定をはじめ、公開空地等、各地区の資源の共用やそのルール化、あるいはイベント間の調整や共同開催、安心・安全に対する一体的な取組など、中野駅周辺全域で展開することでこそ効果が高まる事項について協議・検討をする場となります。

 丸の二つ目、協議会の設立後、中野駅周辺におけるまちの将来像を主にソフト面から描く(仮称)中野駅周辺エリアマネジメントビジョンを協議会として策定する予定でございます。

 丸の三つ目、当初は任意組織として組成する予定でございますが、具体的な事業の実施に当たり必要が生じた場合には、協議会自体を法人化する、あるいは別途法人組織を設立するなどといったことを検討していくことを想定してございます。

 2ページ目を御覧ください。

 (2)番、対象とするエリアでございます。中野駅周辺エリアマネジメントの対象となるエリアは、中野駅周辺まちづくりグランドデザインVer.3と同じ範囲といたします。

 (3)番、組織体制のイメージでございます。下の図を御覧いただければと思いますが、協議会という箱の中に構成員と事務局を置いていると。ABC三つの種別の構成員、そして事務局を設置して、現時点においてはごくごくシンプルな形でイメージをさせていただいております。

 少し細かくお話をします。まず①番、構成員の候補でございます。現時点では形式的に三つの種別に分けています。

 種別のAとして、再開発組合や既存の地域組織等のカテゴリーでございます。黒丸の一つ目は、五つの再開発エリアの再開発組合を記載してございます。二つ目の丸は、四季の都市(まち)や中野四丁目東地区といった既存の開発地区、これの地権者、権利者でございます。丸の三つ目は、中野三丁目あるいは五丁目の町会や商店街といった地域組織でございます。対象エリアにあるこれら九つの地区にある組織等が協議会の主たる構成になるものというふうに考えてございます。

 次に、種別のB、地域団体等でございます。エリアマネジメントではございますが、全区的な視点、あるいは多様な業界の考えや意見も取り入れていくために、経済団体等からの推薦者に参画をいただきたいというふうに考えてございます。

 そして、種別のCでございますが、区を含めた公共機関、これはオブザーバー的関与として参画を想定してございます。

 それぞれの役割は今後の制度設計で具体化をしていく予定でございますが、これらを構成員候補としていきたいというふうに考えています。

 次に、②事務局でございます。事務局は、中野区のエリアマネジメント担当、そして構成員の代表者で運営をしていくことといたします。また、必要に応じて学識経験者等の専門家にも参画していただくことを想定しています。

 以上が組織体制のイメージでございます。

 3ページ目を御覧ください。

 協議会における区の役割でございます。これから協議会の制度設計や構成員候補へのアプローチなど、協議会の設立に向けた準備作業を行ってまいります。そして、構成員として参加するとともに、事務局を担ってまいります。なお、庁内におきましては、関係各課との協議体制を構築して、全庁的に対応していく予定でございます。

 最後、3番、今後のスケジュールでございます。来年度には協議会を設立し、2022年度以降に協議会としてエリアマネジメントビジョンを策定していきたいというふうに考えてございます。

 御報告は以上でございます。

委員長

 ただいまの報告に対し、質疑はありませんか。

加藤委員

 エリアマネジメント、これまで議会でもいろいろ質疑があって、ようやく形になってきたなということで、よかったなと思っております。(仮称)中野駅周辺エリアマネジメント協議会の設立ということで、中野駅周辺に限るというところは現実的ではありますけれども、もしうまくいったりとかしたときには中野区全域でも考えるのかなというところで、ちょっと言葉の定義を聞きたいんですけど、中野区としてはタウンマネジメントは中野区全体とか、エリアマネジメントは地域を絞ってとか、その辺の言葉の定義があったら教えてください。

石橋まちづくり推進部中野駅周辺エリアマネジメント担当課長

 かつてはエリアマネジメントとタウンマネジメント、言葉を分けながら、産業振興ビジョンだと思いますが、大きくタウンマネジメント、もっと細かくエリアマネジメントとございましたが、今、そのような形では認識をしていなくて、エリアマネジメントがここにある定義のとおり、特定のエリアを単位に、民間が主体となってまちづくりや地域経営を積極的に行う取組というようなことでございます。委員おっしゃるとおり、中野駅周辺がまず試金石としてエリアマネジメントを進めていきますが、これから進むまちづくり、そういったところでもエリアマネジメントの必要性があれば、あると思いますが、区としても関与していきたいなというふうに考えているところでございます。

加藤委員

 協議会の目的としては、(仮称)中野駅周辺エリアマネジメントビジョンを策定するところまでがこの協議体の役割という認識でよろしいんですか。

石橋まちづくり推進部中野駅周辺エリアマネジメント担当課長

 特に区の役割が重要なのは立ち上げ時のハンドリングだと思っていますが、どこまでいったら中野区の関与が終わるだとか、そういったところは現時点では考えてはございません。その状況に応じて、必要であれば関与に入っていきますし、場合によっては、組織の在り方によっては、中野区が一歩引いたほうがいいという場合であれば引いていくと、そのような形で柔軟に今考えているところでございます。

加藤委員

 構成員についてお伺いしますけど、例えば種別のAのところで、中野二丁目地区、囲町東地区と、いろいろ連ねての再開発組合等と書いてあるんですけど、等の中には町会とかが入るんですか。

石橋まちづくり推進部中野駅周辺エリアマネジメント担当課長

 ここに書いてある等につきましては、例えば準備組合という場合もありましたり、あと、新北口駅前エリアは組合というものではございませんので、事業者になろうかと思いますが、そういった意味で等ですね。ここに入っている町会とか商店街というのは、恐らく、例えば、中野二丁目のほうで進めているエリアマネジメントというか、そのような考え方の中には、例えばファミリーロード、あるいは千光前通りの商店街も含めて、地域を活性化していこうという思いがありますので、そういった意味では入ってくる可能性はありますが、基本的には再開発組合というふうに考えているところでございます。

加藤委員

 そうすると、黒ぽつのところで、一つ目のところにおいては再開発組合が主体で、三つ目のぽつのところは町会や商店街等ということで、似ているようで、色合いはちょっと若干異なるものだというところで整理されているということですか。

石橋まちづくり推進部中野駅周辺エリアマネジメント担当課長

 それぞれの開発の進め方とか今の状況が違うということで、色分けをしたといったものでございます。中野三丁目地区も区画整理で進められていますが、基本的には地域、町会だとか商店街の活動が活発で、そこの活動が中心になりますので、そこをエリアマネジメントと捉えて、既存の組織、町会なり商店街なりに参画をいただきたいなというふうに考えています。中野五丁目につきましても、あそこはブロードウェイ、サンモール、商店街7ブロックになるんでしょうか。そういったところの商店街を中心に、既存の組織、これに参加していただくというようなことを想定しているところでございます。

加藤委員

 事務局には構成員の代表者等が入るということですけれども、大体何人ぐらいを想定されているんですか。

石橋まちづくり推進部中野駅周辺エリアマネジメント担当課長

 こちらは、今、具体的に想定しているのは、新北口駅前エリアの施行予定候補の事業者でございます。まだこれはこれから協議をしていく中で、どこまでできるのか、どのような協力ができるのかといったところをエリアマネジメント担当として協議をして、進めていくといったところを想定してございます。

加藤委員

 そうすると、新北口駅前エリアのことが最初メインになるという内容になっちゃうのかなと思うんですけど、ほかにもいるということですか、代表者。

石橋まちづくり推進部中野駅周辺エリアマネジメント担当課長

 事務局になっていただくというものであるので、特に新北口駅前エリアの事業者、新北口駅前エリアの2.3ヘクタールの再開発のことを話すわけではないです。この協議会をつくるに当たっての制度設計やアプローチ、これから進めていくエリアマネジメントビジョン、そういったものの事務的な作業を一緒に行っていただきたいというふうに考えてございます。一方で、その事業者は単独で2.3ヘクタールの再開発についてのエリアマネジメントも進めていきますが、そういったことについても情報収集をしていきたいというふうに考えています。

加藤委員

 その辺は、この前のコンペの手挙げをするときに、こういうエリアマネジメントの協議会に参画するというのもセットの話だったんですか。

石橋まちづくり推進部中野駅周辺エリアマネジメント担当課長

 あそこの提案では、基本的には2.3ヘクタールの再開発の中でのエリアマネジメントが中心に書かれてございました。協議会についても書かれていて、そこには参画すると。いわゆるここの構成員として参画するというふうな形はありましたが、事務局については触れられていなかったので、その辺も探っていきたいと、お願いしたいというふうに考えています。

加藤委員

 最後に要望ですけど、実際、中野駅周辺で全体でにぎわいフェスタとかやっていましたけど、それぞれが盛り上がっていますけど、それぞれでという感じで、総合的に盛り上がっているという感じにはなっていなかったので、こういった協議会をせっかくつくる中では、それぞれが盛り上げて、全体的にさらに盛り上がるような仕組みをつくっていただけるように要望いたします。

杉山委員

 加藤委員と同じく、エリアマネジメントをこれから推進していけることになって、大変感謝しております。ここに、まず表紙1番の丸二つ目、「市街地開発事業等では、建物や公共施設をつくって終わりとするのではなく、完成後においても、まちの価値を持続的に高めていくエリアマネジメントの仕組みが必要」と書いてありますが、私も総括質疑でちょっと言いましたけど、やっぱり今から業者が決まって5年間で整えて、5年間で建設していく。多分、建設完了が10年後ぐらいになると思うんですね。私たちのサンプラザがなくなっちゃって、新しくサンプラザができるまでの10年間。出来上がってからももちろん大事、一番大事かもしれないけど、出来上がるまでの10年間も、このエリアマネジメントの力というのはかなり必要じゃないかなと思っているんですが、その辺はいかがですか。

石橋まちづくり推進部中野駅周辺エリアマネジメント担当課長

 おっしゃるとおりでございます。この10年間で、エリアマネジメントとしてというか、まちづくりとしてキーポイントとなるのが2024年、2029年なのかなというふうに、エリアマネジメントの視点としては考えています。2029年は全てが完成していると。特に新北口駅前エリアの再開発は完成して、公開空地等もできて、全てが動き出してきて、あとは駅前エリア、駅前広場の整備だけとなります。2024年は、負の側面で言うと、委員おっしゃるとおりサンプラザが解体をされるといったところです。一方で、この時期に、明るいというか、新しいところでは、中野二丁目の再開発が竣工をいたします。あわせて、新区役所も2024年2月に竣工して、そこでは、中野二丁目については新しい中野の顔ができて、新しい人たちが来て、そこに公開空地もできて、新しい動きができると。新区役所のほうも公開空地等できて、新しいにぎわいの場ができるかなというふうに思っています。

 中野二丁目の再開発におきましては、今、同じように、その後、そのときのにぎわいの継続というところで議論をしていて、ここは中野二丁目に限らず、ブロードウェイ、サンモール等の商店街等々が危機感を持って、中野二丁目の再開発で生まれる公共空間をいかに活用していこうかというような議論をしているところでございます。それを中野二丁目のエリアマネジメントと一緒となって進めていくと。まさにそこが最初にできる公共空間あるいはエリアマネジメントになりますので、これから進める中野区のエリアマネジメントの試金石になるのかなと。その間、出来上がったものについて、2029年までいかにつなげていくかといったところを、ほかの再開発にも影響させていって、エリアマネジメントで継続させていきたいというふうに考えているところでございます。

杉山委員

 今お話があったとおり、多分2024年がかなり、中野二丁目もそうですし、それから中野駅南口のロータリー、これも多分整備される。それから、さっき御報告があった囲町東地区の建物、この辺も全部、新区役所も含めて、サンプラザがなくなった、気持ちが落ち込んでいる中で、目に見えて周辺のまちづくりが進んでいく。この出来上がった2024年の建物の環境をいかにうまく2029年につなげていくかというのは本当に大事だと思っていますので、ぜひともこれをエリアマネジメントとして進めていただきたいと思います。

 1個だけ。構成員というか、組織の中で学識経験者等とあります。これ、学識経験者ってどんな方々ですか。それとも学識経験者だけじゃなくて、例えば、エリアマネジメントなので文化人だったり、アーティスト、芸術の方だったり、いろんな方々がいらっしゃると思います。どこら辺をお考えですか。

石橋まちづくり推進部中野駅周辺エリアマネジメント担当課長

 正直、まだ具体的には決めてございませんが、いろんな可能性を持って参画していただきたいなというふうに思っています。

久保委員

 今、杉山委員もおっしゃっていた2024年ということで、このときってすごく、中野二丁目ができ、区役所ができ、ただ、非常に南北を分断されてしまうというか、サンプラザと区役所のエリアのところが通り抜けすることすらできなくなってしまうかと思うんですよね。そういう中で、このエリアマネジメントをいかに生かしていくのかというところなんですけれども、その辺についてはどのようにお考えですか。

石橋まちづくり推進部中野駅周辺エリアマネジメント担当課長

 地域の方も同じような心配をすごくされていまして、中野二丁目だけ、南側だけでできるという話ではないので、既存の四季の都市(まち)の最大の活用というのは当然やってくるかなというふうに思っています。その中で様々な動き、活動を色づけして、回遊性を高めていきたいと。おっしゃるとおり、工事中に対する懸念といったところでは、一般的には囲い、塀ができて、そこら辺を活用できるような方策がないのかとか、そういったところも様々な知見が今積み重なってきましたので、そういったものの活用も含めて、その間のにぎわいをつなげていきたいなというふうに思っています。

久保委員

 ぜひそこは考えていただきたいなと思います。「公開空地等、各地区の資源の共用やそのルール化」というのがありますけれども、先ほども公開空地が生まれるという御答弁がありましたが、ここは具体的にどのようなことをイメージされていますか。

石橋まちづくり推進部中野駅周辺エリアマネジメント担当課長

 この10年間で、再開発に伴う公開空地、あるいは区の公園も含めて、駅前広場も含めて、かなりの空間が生まれることになります。中野区はなかなか道路をうまく活用することが難しいんですが、公園をうまく、四季の都市(まち)も含めて、民間活用できるようなルールをつくっていく必要があるかなというふうに思いますし、公開空地につきましても様々な活用の在り方が、今、エリアマネジメントの各諸制度を使いながらできるようになってきますので、それを協議会の中で議論して、まずはルール化をしていきたいなと。柔軟に使えるルール化。安全を担保した上でございますが、そういったルール化をして、柔軟に活用できるというような仕組みをまずはつくっていくことが最初かなというふうに考えています。

久保委員

 公園とか広場ですとか、区の所有しているところの土地の活用というところも一つの大きな課題になってくるのかなと思います。今後のことになると思いますが、「協議会の法人化や別途法人組織の設立等」ということがあって、先ほど加藤委員のほうからも区の立ち位置のことを聞かれていましたけれども、法人化をした場合の区の立ち位置というのは、ここはどのようにお考えでしょうか。

石橋まちづくり推進部中野駅周辺エリアマネジメント担当課長

 法人化するということは、事業を行って、収支、人とお金を確実につけるといったところになります。基本的に今のところで考えているのは、事業を行う、収支を、いわゆる金銭という話になってきたときには、区は入るべきではないというふうに考えてございます。最初の協議会の検討の場、そういったところの場づくりについては区がハンドリングしますが、事業を進めるということにおきましては、民間の主体で事業を進めていただき、必要に応じて補助金を国等から取っていくというような仕組みを活用できるところに区が協力するといったところを考えているところでございます。

久保委員

 金銭というか、ある意味商業ベースに乗ったようなことがこのエリアマネジメントの中で今後多角的に行われていくということも考えていく。そういう中では、区の補助金というのもあるでしょうし、当然のことながら、ここで行った事業による収益によって回していくということもあるのかなと思います。2022年以降のところにビジョンの策定とありますけれども、このビジョンの策定の先のところですよね。どのぐらいでそういった組織が発展的になっていくのかというところが気になるところです。先ほど2024年と、そこからまた大きく2029年にここが完了してからというところで、すごくスタイルが変わっていくと思います。その中で、法人組織をいつ立ち上げるかというのも、ここはある意味、収益の部分でも大きく変わってくると思いますので、その辺の着地点についてはどのように今区は考えているんでしょうか。

石橋まちづくり推進部中野駅周辺エリアマネジメント担当課長

 大前提として、まず事業を行う主体は、現時点においては各地区のエリアマネジメントに委ねるべきだというふうに考えています。新北口駅前エリアのエリアマネジメントだったり、中野二丁目とか囲町地区でのエリアマネジメント組織なのか管理会社なのか分かりませんが、そのような形で、各事業で自分たちを中心にやるというのが基本だというふうに思っています。全体で集まったほうがいいというようなところで、協議会の出番が出てきて、そこでお金が必要であれば法人化となりますが、まず2022年度にビジョンを策定して、実際にルール化をして、先ほどの繰り返しになりますが、柔軟に公開空地等を使えれば、各地区のエリアマネジメントで実施している活動、それが広がっていったり連携していったりして有機的に結ばれるんじゃないか、そのような形でしていきたいと。2024年以降に実際にさらにプレーヤーが増えてきますので、そうした中でさらに柔軟な取組を進めていきたいと。なので、特段法人化をしなきゃいけないというふうには思っていませんし、必要があれば法人化の仕組みを検討していきたいというのが現時点の考えでございます。

久保委員

 そうですよね。それぞれのやっぱりエリアマネジメントをどうするかというところがまずは一番重要なところで。完成形は多分2029年じゃないと、全体のそれぞれのエリアマネジメント組織をつないでいって、本当にこの中野駅周辺として、どのようなエリアマネジメントというのを進めていくかというスタイルにはなかなかならないのかなと思っています。なので、ちょっとこの「協議会の法人化や別途法人組織の設立等」というところが、すみません。このスケジュールが見えないので、どのぐらいの間隔で考えていらっしゃるのかなと思ってお伺いをいたしましたけれども、そこも全く未定のところであるというふうに思っていてよろしいですね。

石橋まちづくり推進部中野駅周辺エリアマネジメント担当課長

 具体的にはまだ未定でございます。

来住委員

 先ほどの囲町東地区、囲町西地区の地権者の事務組合の数なども聞きました。あわせて、中野四丁目地区などについてもまだまだ。そういう意味では、中野駅を中心にして、4エリアのところで進捗の状況はそれぞれ違っているわけですよね。既に工事に着手しているところもあれば、まだ準備組合をどうするかという話の状況のところもあるし。そういう段階で、地権者や組合の合意がまだ進んでいない中で、既に構成員の候補として組織体制をこういう形でつくっていくんだというようなことで、しかも区が主導して、事務局を担う区がそういう形で投げかけていくと、つくっていくんだということでいいのかなというのをとても、それぞれの地域ごとの今の進捗を見ると、ここに一つの構成員として束ねていくというやり方が拙速じゃないかなというふうに思えてならないんですけども、そこは大丈夫ですか。

石橋まちづくり推進部中野駅周辺エリアマネジメント担当課長

 エリアマネジメントは、将来の中野駅のまちづくりの夢を語る場面だというふうに思っています。委員おっしゃるとおり、確かに成熟度は各地区違いますが、将来的にはこのような形、フルスペックな形で参画して、みんなで中野駅周辺のまちを盛り上げていきましょうといったところがキャッチフレーズになってございます。構成員として候補を挙げましたけれども、今お話はさせていただいています。ただ、実際に協議会に入るタイミングは、段階に応じていくのかなというふうに感じております。中野二丁目地区、囲町東につきましては、もう組合が設立されて、今進められているところで、一方で、囲町西地区あるいは中野四丁目西地区は、まだこれから都市計画の手続といったところで、ある意味もっとやらなきゃいけないことがあるのかなというふうに考えておりますので、入る段階はもしかしたら少し遅れていくのかなと。これもこれから協議する中で決めていきたいというふうに考えています。

来住委員

 そうですね。そこはもう本当に慎重に、区が関わる以上は、事務局を担う以上は、拙速であってはならないということを申し上げておきます。

 加えて事務局の構成員ですね。全体の組織体制の構成員は、それぞれの地域の地権者、商店街、町会が挙げられていますが、大事なこれを担っていく、協議会を運営していく中心にならざるを得ない事務局が、先ほどちょっと聞いていましたら、中野区役所・サンプラザ地区の再開発を進めるところが、事業者の候補者ですけども、そこが構成員の代表者として入って、中野区とそこで構成していくという、そういう意味で考えているということですか。

石橋まちづくり推進部中野駅周辺エリアマネジメント担当課長

 現時点においてはそのような協力がお願いできないかといったところで、これから協議をしていきたいというふうに考えております。

来住委員

 少なくとも、まだ候補者を今後決めていく、基本協定を結んでいく段階で、構成員の事務局としてそこを考えているということでは、やっぱり中野駅を中心にした全体をどうするかという検討・協議をしていくのに、なぜそこだけが事務局に入るのかという点では、もっと網羅して必要な意見を基に、事務局として構成すべきじゃないかというふうに。もちろん商店街や町会や地域の声もちゃんと事務局の中に反映できるようなシステムを協議会としてつくるべきだと思いますけども、どうなんでしょう。

石橋まちづくり推進部中野駅周辺エリアマネジメント担当課長

 これから組織を形づくっていきますが、そういった思いを議論する場は、構成員の中での例えば理事会なのか、総会なのか、そういった形になります。事務局は事務です。運営のサポートをするということなので、そこに何か意思が入るだとか、そういったことは考えてはいないので。区と代表者の事業者とともに運営をしていきたいというふうな、その事務作業をしていきたいというふうに考えているところでございます。

来住委員

 おのおのの会議の招集をして、そこで議題に上げていく、その事務の手続をして、そこに提案していく基をつくっていくのは事務局だと思うんですよ。非常に大きな役割を担わざるを得ないし、そこの構成がどうなるかによって、協議会全体をどっちに向けていくのか、どう誘導していくのかというふうにならざるを得ないと思うんですけど、そういうものじゃないですか、事務局というのは。

石橋まちづくり推進部中野駅周辺エリアマネジメント担当課長

 協議の在り方とかいうところも、これから組織を形づくっていく中で、何が最適かはこれから見つけていきたいと思いますが、事務局で全てつくり上げたものをただ会に持っていって賛同を得ると、そんなレベルのものをやりたいというふうには思っていません。その中でみんな議論をして、構成員の中で、協議の中で進めていくといったところで、それをまとめて形にしていくと、そういったもので事務局の機能を考えているところでございます。

来住委員

 今後、議会に対しても、組織体制の今日はイメージの報告ですので、今後の先ほど言った事務局の体制も含めて、適時議会に報告をしていただきたいと思いますけど、いかがでしょうか。

石橋まちづくり推進部中野駅周辺エリアマネジメント担当課長

 これから制度設計がすごく大事だと思っておりますし、エリアマネジメントビジョンの位置付けが、これが民間主体のものなのか、あるいは行政計画なのか、そこも重要になってくると思います。各地区、全国の事例を見ても様々なので、中野区に最適の在り方というのを議論して決めていきたいと。当然、議会のほうには必要なタイミングで丁寧に説明していきたいというふうに思っています。

竹村委員

 これから細かい詳細が決まっていくということなので、細かいところをここでるる述べるのは適切ではないと感じながらも、ちょっと話を聞かせていただきたい部分がありまして。中野四丁目に関しては道路付けも含めて計画が進んでいると思うんですけれども、中野二丁目、中野三丁目、中野五丁目に関して、これは民間の主導ということで、これから細かい部分は詰めていく。特に道路に関しても、それはこの協議体で決めていくという解釈でよろしいでしょうか。

石橋まちづくり推進部中野駅周辺エリアマネジメント担当課長

 そういった基盤整備については、もう基本的には決まっているものでございます。先ほどの中野五丁目のまちづくりにつきましては、これから協議をして、都市計画、様々な手続、まちづくり方針の中で決まっていきますが、エリアマネジメントで議論すべきは、基本的にはソフト面というふうに考えてございます。中野区には中野駅周辺グランドデザインVer.3というものがあって、それに基づいてまちづくり方針が定まり、地区計画を定めて、これまでまちづくりを進めてきました。それは変わりはないです。その方向の中で、エリアマネジメントビジョンはソフト面の色づけをしていきたいと。どこで誰が何をどのように、どんな効果があるのかというのをビジョンの中で描いていくといったものを想定しています。

竹村委員

 ありがとうございます。道路にこだわるのは実はなぜかと申し上げますと、道路が生活、それから防災まちづくりに関しても非常に影響を及ぼすものと感じているからです。確かに、エリアマネジメントで道路の話は今しているわけじゃないよと言われれば、そのとおりではあるんですけれども、こういう大きな計画があるときに、例えばこの道路は広げようとか、例えばこの地区は全体的にゾーン30で規制をしようとか、そういう議論もなされてしかるべきだとは思うんですけれども、道路とエリアの関連に関してはどのようにお考えなんでしょうか。

石橋まちづくり推進部中野駅周辺エリアマネジメント担当課長

 都心部のエリアマネジメントにつきましては、恐らくそういった初期の初期の段階から議論をされて、都市計画のほうにも位置付けられて進められるという場合もございます。ただ、中野区におきましては、今はそのタイミングではないというか、それになじまなかったといったところで、今ここで道路について、その基盤を何かするという考えには、このエリアマネジメントではないと。ただ、あるとすれば、道路の活用ということにおいては、先ほどもありましたが、道路占用の緩和といったところで、中野区は難しいんですが、道路占用を安全性を担保した上で柔軟に活用すると、そんな方策ができないか。ここの場所だったら、例えば四季の都市(まち)のF字道路、その中で何かできないか、それは可能性はあると思いますし、そういったところは議論の一つになるかなというふうには思っています。

竹村委員

 ありがとうございます。あまり大きな話をここでしてしまうと収拾がつかなくなっちゃうような気がしないでもないんですけれども、明治の時代に中野の駅はもう少し西にあったと、そういう資料がありますね。中野通りは4メーターほど何と切り下げて、今の道路の形をつくって、線路の下を通したと。それは諸般のいろいろな事情があって、そういうまちづくりをしたわけなんですけれども。そんな大きなことをやれとは言いませんけれども、逆に言うと、エリアマネジメントでこういう経過が出たときに、住みやすいまち、住みやすい道路は必ず密接してくるものと思っています。ということなので、それをやれというわけじゃありませんけれども、思いの片隅にでも、道路のつけ方とか、それから活用の仕方を入れておいていただけたらと思います。これは要望でございます。

委員長

 他に質疑はありませんか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 なければ、以上で本報告について終了します。

 次に、10番、その他で何か報告はありますか。

千田まちづくり推進部まちづくり計画課長

 それでは、令和2年度西武新宿線踏切渋滞解消促進期成同盟の要請活動について口頭で御報告いたします。

 昨年8月の本委員会で報告させていただいたとおり、令和2年度の期成同盟決起大会は中止といたしましたが、中野区議会をはじめとした期成同盟加盟団体の御協力の下、要請決議文を採択し、国、東京都、西武鉄道会社への要請活動そのものは実施いたしました。国への要請は、高橋区議会議長、平山副議長にも御参加いただき、国土交通大臣に直接お会いして12月末に行いました。財務省など他の国の関係機関や東京都、西武鉄道につきましては、その後、緊急事態宣言が発出されたことから、決議文の送付により1月に行いました。

 本委員会をはじめとした中野区議会の皆様には、期成同盟の活動について多大なる御協力、御支援を賜り、ありがとうございました。今後もよろしくお願いいたします。

 私からの報告は以上です。

委員長

 ただいまの報告に対し、質疑はありませんか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 質疑がなければ、以上で本報告について終了します。

 他に報告はありませんか。

狩野まちづくり推進部野方以西担当課長

 私のほうからは、西武新宿線沿線まちづくり整備方針(野方駅周辺地区編)素案の意見交換会の延期について口頭で報告させていただきます。

 2月5日の閉会中の本委員会にて、まちづくり整備方針素案の意見交換会を3月に実施する方向で報告させていただき、3月20日、21日、22日に実施する方向で調整しておりましたが、緊急事態宣言の延長を受けまして、本意見交換会を延期することといたしました。なお、今後の意見交換会の開催時期につきましては、新型コロナウイルスの感染状況を踏まえまして、改めて報告いたします。

 私からは以上になります。

委員長

 ただいまの報告に対し、質疑はありませんか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 質疑がなければ、以上で本報告について終了します。

 他に報告はありませんか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 なければ、以上で所管事項の報告を終了します。

 次に、所管事務継続調査についてお諮りいたします。

 お手元に配付の文書(資料11)に記載された事項について、引き続き閉会中も調査を要するものと決することに御異議ありませんか。

 

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 御異議ありませんので、そのように決定いたします。

 次に、審査日程のその他に入ります。

 委員会を暫時休憩します。

 

(午後5時41分)

 

委員長

 それでは、委員会を再開します。

 

(午後5時42分)

 

 次回の委員会は、4月22日(木曜日)午後1時に行うということで御異議ありませんか。

 

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 御異議ありませんので、そのように決定します。

 以上で本日の日程は終了しますが、各委員、理事者から何か発言はありませんか。

加藤委員

 今定例会では、ほかの委員会において区有施設整備計画について報告があったんですけれども、建設委員会においては日程にはないんですけれども、ちょっと方向性だけでも御報告を、口頭でいいので教えていただきたいなということで、可能ならばよろしくお願いします。

委員長

 施設整備の方向性。

加藤委員

 方向性というか報告。

委員長

 口頭での報告。

加藤委員

 ペーパーがないから。ペーパーを今から用意しろというのは。

委員長

 できますか、今。

安田都市基盤部都市計画課長

 中野区の区有施設整備計画についてでございますけれども、公共施設総合管理計画の建物編ということで御報告を他の委員会でしてございます。これについては、当委員会に関する部分が公営住宅に関する部分でございまして、公営住宅に関しましては、耐用年数の関係で具体的に数は変わらず、具体的な動きもないということから、今回の直接的な報告というのは当委員会ではしないということでございます。その他、当委員会に関わるものでございますけれども、例えば道路、橋梁、公園、それぞれ管理計画、長寿命化修繕計画等ございまして、こちらのほうは別途対象外ということで、そういったことも含めて今回報告していないということでございます。

加藤委員

 ちょっと御担当がいないからお答えできないかもしれないですけど、向こう10年は区営住宅について手つかずでやっていくという計画というのか、そのままやっていくということですけども、耐用年数を考えたときには、その先はどのぐらいで動き出さないといけないかというのは分かりますか。

安田都市基盤部都市計画課長

 耐用年数と耐震の関係では今回該当していませんけれども、耐用年数が70年ということで、大体昭和40年代のところでできている建物なので、まだしばらくそういったものでは利用は可能。ただし、それぞれ老朽化の状況を見ながら修繕計画は出てくるんですけども、現在の中では、施設計画では当面、今回の10年間ではなく、今後は具体的なそういう中身を含めてまた検討していくということで考えてございます。

加藤委員

 要望でいいですけども、先ほど報告がありました住宅確保要配慮者の入居支援とかでセーフティネット住宅などできていて、建て替えをしていく際にはちょっと出てもらわないといけないという事態になる際に、新しい区営住宅を用意するのも一つだとは思いますけれども、建て替えのためにもそういったセーフティネット住宅を増やしていくという戦略も必要なのかなと思いますので、その辺、10年後いざ動こうとしたときに、それが拡充されていないとなれば、なかなか進まないということもあろうと思いますので。中・長期的にやらないといけない戦略ですので、その辺は、今回報告にはなかったですけども、御担当を含め部署の中で御検討いただけたらなと思います。

高橋委員

 今のに関連してなんですけども、インフラの整備とか、そういうことじゃないというのは分かります。区有施設で、いわゆる福祉系だったり、あるいは総務畑だったり、教育施設だったり、それぞれの所管の事業の話ということで、それぞれの委員会では報告があるという話も分かります。だけど、我々建設委員会というのは、ものづくりの一番総帥であって、区の事業は所管の事業かもしれないけども、その物というのは、現場のは道路についていて、そこの道路にかかってくるわけで、やっぱり僕ら無縁じゃないと思うんですよ。個別に説明するものがないから説明しないじゃなくて、ほかに出しているマスターの資料を出してもらって、ついては、建設委員会の所管は区営住宅しかないから、説明することはありませんとかいう報告でもいいから、ちゃんと資料を添付して、区有施設整備計画の上位段階からの考え方の最初のエッセンスぐらいは示してもらって。そういう親切なというか、丁寧な手順というのは踏むべきだったと思うんだけども、今後そういうことをぜひ検討していただきたいと思うんですけども、どうでしょうか。

安田都市基盤部都市計画課長

 委員の御意見のとおり、今後の参考にしたいと考えます。

委員長

 他に発言はありませんか。よろしいですか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 なければ、以上で本日の建設委員会を散会します。

 

(午後5時48分)