平成25年08月30日中野区議会総務委員会
平成25年08月30日中野区議会総務委員会の会議録
平成25年08月30日総務委員会 中野区議会総務委員会〔平成25年8月30日〕

総務委員会会議記録

○開会日 平成25年8月30日

○場所  中野区議会第1委員会室

○開会  午後1時00分

○閉会  午後2時20分

○出席委員(9名)
 内川 和久委員長
 酒井 たくや副委員長
 木村 広一委員
 石坂 わたる委員
 北原 ともあき委員
 いでい 良輔委員
 久保 りか委員
 奥田 けんじ委員
 岩永 しほ子委員

○欠席委員(0名)

○出席説明員
 副区長 金野 晃
 副区長 英 直彦
 政策室長 竹内 沖司
 政策室副参事(企画担当) 海老沢 憲一
 政策室副参事(予算担当) 奈良 浩二
 政策室副参事(広報担当) 酒井 直人
 政策室副参事(情報・改善担当) 中谷 博
 経営室長 川崎 亨
 危機管理担当部長 荒牧 正伸
 経営室副参事(経営担当) 戸辺 眞
 経営室副参事(人事担当) 角 秀行
 経営室副参事(施設担当) 石井 正行
 経営室副参事(行政監理担当、債権管理担当) 岩浅 英樹
 経営室副参事(経理担当) 伊藤 廣昭
 会計室長 浅野 昭
 選挙管理委員会事務局長 吉村 恒治
 監査事務局長 鈴木 郁也

○事務局職員
 事務局長 篠原 文彦
 事務局次長 青山 敬一郎
 書記 細川 道明
 書記 香月 俊介

○委員長署名


審査日程
○議題
 政策、計画及び財政について
○所管事項の報告
 1 平成25年度都区財政調整の当初算定について(予算担当)
 2 新しい区役所整備基本方針(案)について(経営担当)
 3 区を被告とする訴訟の提起について(経営担当)
○地方都市行政視察について
○その他

委員長
 定足数に達しましたので、総務委員会を開会します。

(午後1時00分)

 本日の審査日程ですが、お手元に配付の審査日程(案)(資料1)のとおり進めたいと思いますが、これに御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 御異議ありませんので、そのように進めます。
 なお、審査に当たっては5時を目途に進め、3時ごろ休憩をとりたいと思いますので、御協力をお願いします。
 それでは、議事に入ります。
 政策、計画及び財政についてを議題に供します。
 所管事項の報告を受けます。
 それでは、1番、平成25年度都区財政調整の当初算定についての報告を求めます。
奈良政策室副参事(予算担当)
 それでは、お手元に配付してございます資料(資料2)、平成25年度都区財政調整の当初算定についてをごらんいただきたいと思います。
 今回の当初算定でございますが、ことしの2月の都区協議会の決定に基づきまして、平成25年度の特別区交付金のうち普通交付金の当初算定が行われました。その結果でございます。
 表の一番下の合計欄をごらんいただきたいと思います。平成25年度の特別区全体の当初算定額は8,467億9,900万円となってございます。平成24年度と比較いたしまして314億8,800万円の増となってございます。これは交付金の財源となります市町村民税法人分が増加したことによるものでございます。
 続きまして、中野区の欄をごらんいただきたいと思います。表の中ほどの網がかかった部分でございます。平成25年度の当初算定は301億6,900万円となってございます。24年度と比較いたしますと、11億9,800万円の増となっております。また、25年度の当初予算と比較いたしますと、5億1,100万円のマイナスとなってございます。当初予算との見込み差につきましては、資料の一番下に記載してございます米印のところをごらんいただきたいと思います。当初算定における算定残でございます。190億円ほどの算定残が生じておりまして、主にこのことから当初予算との見込み差が生じております。今回のこの算定残につきましては、今後、交付金の財源となります調整三税の最終的な額が確定した時点で、再算定が行われるかどうかが決まってまいります。
 なお、他区の状況につきましては、お読み取りをいただきたいと思います。
 以上で平成25年度都区財政調整の当初算定についての御報告とさせていただきます。
委員長
 ただいまの報告に対し質疑はありませんか。
岩永委員
 中野区の分ですが、差引額5億円余が現時点では三角になっていて、先ほどの御説明だと、調整三税、最終的な分でこれがどうなるかということですね。見込みとしてはどうですか。
奈良政策室副参事(予算担当)
 算定残190億円ございまして、これを交付金総額全体に占めます中野区の割合から見ますと、大体6億円ほどは入ってくるというふうに思ってございます。この算定残が現状のままであれば6億円ほどというふうに見込んでございます。
岩永委員
 それでは、その財源になる調整三税の入りぐあい、東京都での確保状況、大体190億円余が確保できるという見通しが立っているのか立っていないのかは、東京都の段階ではいかがですか。
奈良政策室副参事(予算担当)
 現在、東京都のほうの法人都民税の6月末の状況でございますが、その状況を見ますと、前年に比べまして9.1%ほどふえているというふうになってございます。そういった意味では、この金額は確保できているというふうに思ってございます。
委員長
 他に質疑はありませんか。よろしいですか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 質疑がなければ、以上で本報告について終了します。
 それでは、2番、新しい区役所整備基本方針(案)についての報告を求めます。
戸辺経営室副参事(経営担当)
 それでは、新しい区役所整備基本方針(案)(資料3)について御報告申し上げます。
 本案につきましては、ことしの3月、当委員会においても新しい基本整備、基本計画のたたき台としてお示ししたものに対しまして、専門家及び学識経験者を交えての検討会を設けまして、そこでの御議論、御意見を踏まえまして基本方針(案)とまとめたものでございます。
 ページをあけていただきますと、1番、整備基本方針の位置付けと書いてございます。現行の区役所の状況、それから、中野駅周辺整備の状況、そうしたものを踏まえまして、学識経験者を交えて庁内検討を踏まえまして、想定する区役所の整備の視点、それと必要な機能の方向性、そうしたものを指し示すものという位置付けでございます。
 なお、後段、最後のところで、今後、建設予定地が具体化した段階で、施設規模、具体的な導入機能、事業手法、建設費など総合的に検討し、整備基本構想、整備基本計画、そうしたものの策定に進んでまいりたいと考えてございます。
 次に、2ページ目でございます。
 こちらにつきましては、将来の区役所を取り巻く中野の姿ということで、将来人口、中野駅周辺のまちの姿、区役所を取り巻く社会状況ということで取りまとめさせていただいてございます。この点につきましては、たたき台から変更した点はございません。将来人口につきましては、高齢化の進捗、それから、まちの姿につきましては、グランドデザインVer.3での提案の内容、3番目については、そうしたことを踏まえまして、区役所周辺を取り巻く社会状況という形でまとめてございます。
 3番目、基本的な視点でございます。視点の1から視点の4までにつきましては、たたき台でお示しした内容の項目となってございます。
 ここで視点の5、こちらを新たに追加いたしました。区民の負託に応え、区民に開かれた議会活動ということで、区役所の中にあるべき議会機能ということで視点を追加させていただきました。こちらにつきましては、たたき台では触れていなかった点でございます。具体的な内容につきましては、施設規模等が固まった段階で議会におきまして御検討いただき、その内容を反映させていきたいと考えてございます。
 次の4ページ目からが、検討会での意見を踏まえてまとめた視点及びその内容でございます。順を追って御説明いたします。
 視点の1、区民にとって価値ある公共サービスの提供というものでございます。こちらの内容では、おもてなしの心を持ってサービスを提供する区役所、誰もが利用しやすい区役所、いつでもどこでも利用できる行政サービスという3点の視点からまとめさせていただいてございます。
 主な概要でございますが、1番のおもてなしの心を持ってサービスを提供する区役所では、2番目に、ワンストップ・クイック型のサービスの充実という項目がございます。たたき台の中では、現在行われているワンストップ型の充実という視点でございましたが、それに加えてクイック型ということで、迅速なサービス提供、それに基づく職員の動線確保等の問題解決、そういうものを加えさせていただきました。
 それから、2点目の誰もが利用しやすい区役所。ユニバーサルデザインの内容については、たたき台でも言及させていただきましたが、2番目、庁舎内外のスムーズな移動動線の確保ということで、後段、エスカレーターの設置についてつけ加えさせていただきました。窓口につきまして、1階、2階に分かれた場合に、移動のストレスを極力排除する、そうした視点で書かせていただいてございます。
 それから、3点目、アクセシビリティの確保ということで、こちらにつきましては、駐車場、駐輪場、バイク置き場、こちらについての確保とともに、交通機関であるバスやタクシーの乗降場所の配置、こちらについても検討素材として盛っていくという内容になってございます。
 いつでもどこでも利用できる行政サービスとしては2点、電子手続の充実と地域の身近な窓口充実、こちらにつきましては、ますます高齢化する中での在宅でのサービスの充実という視点、それから、自宅近辺でのサービス提供の充実といった点からまとめさせていただいてございます。
 視点の2、区民や団体の幅広い交流や公共公益活動の支援、振興の拠点。こちらの項目では、区民に親しまれ、開かれた区役所、区民みずからが主役となる区役所、それから、ページをお開きいただきまして、交流拠点としての区役所、情報発信拠点としての区役所と、4点で構成されてございます。
 区民に親しまれ、開かれた区役所としては、2段目の点ですね。区民利用スペースのオープン化というものについて、新たにこちらに提案させていただいてございます。1階部分、閉庁日についても、一定、区民が利用できるようなオープン化を図っていくというものでございます。
 また、一つ上の区民交流スペース(多目的スペース)の確保につきましては、たたき台でもお示ししてございますが、平常時は絵画展示、コンサートホールとしての利用、災害時には救援物資の集積場所、ボランティアの活動場所として広く利用するスペースを設けていくという内容のものでございます。
 ページをお開きいただきまして、6ページ目でございます。
 公共公益活動の支援機能、それから、公共公益活動団体の窓口設置、こちらにつきましては、たたき台の中でもお示ししてございます。今後、その比率がますます高まるであろう公共公益団体の活動を支援するという視点からまとめさせていただいてございます。
 3点目の交流拠点としての区役所、こちらについては、項を今回新たに設けさせていただきました。現在、姉妹都市や友好都市との交流、それから、産学公連携、そちらをますます活発化するための区役所の機能の充実という意味で項を起こさせていただいてございます。
 情報発信の拠点、最後のところでございますが、区から区民等への情報発信にとどまらず、区民相互の情報発信の支援という視点をこちらで書かせていただいてございます。
 視点3、区民の安全を守る拠点といたしましては、安全・安心に配慮した区役所、それと災害対応能力の高い区役所の2点で構成してございます。
 安全・安心に配慮した区役所としては、まず、2番目の項目でセキュリティーの確保という点を少し内容を盛らせていただいてございます。来庁者、職員の立ち入り区分の設定、出入り口の分離、ICカードによる入退室管理など、必要なセキュリティーを確保するというものでございます。
 2番の災害対応能力の高い区役所では、災害対策本部機能の充実、それから、防災対策の拠点機能の導入、これは先ほどの多目的ホールの中の防災対策拠点としての位置付けを述べたものでございます。
 最後に、区役所の自立性、事業継続性の確保ということで、非常時のバックアップ体制や備蓄、そうしたものに対するスペースの確保という点を掲げさせていただいてございます。
 最後に、視点の4の高度な政策立案を可能とする安定的、持続可能な行政機能という点では、知的生産性の高い区役所と、それから、ページをおめくりください。将来の変化に柔軟に対応できる区役所、それから、3点目としては、環境に配慮した区役所の3点で構成されてございます。
 知的生産性の高い区役所では、まず執務空間について、ワンフロア化しながら、フロアの有効活用、職員のコミュニケーションの促進という内容を掲げさせていただいているとともに、先ほどワンストップのところでクイック的なサービス、クイックサービスというものを御提案することになりましたけれども、そのための受付・相談窓口のバックオフィスのレイアウトや、ワンストップ・クイック型サービスの提供にふさわしい機動的な動線確保と、その内容をここでも記述してございます。
 またページをおめくりいただきまして、2番の将来の変化に柔軟に対応できる区役所につきましては、区役所、50年から100年ずっと使い続ける区役所であるということから、維持管理しやすい庁舎。それから、ユニバーサルレイアウト、こちらにつきましては、職員のデスクや什器類の規格の統合等によって効率的にオフィスを使っていくというデザインのことでございますが、そうした考え。それから、行政需要の変化に伴って対応できるスペースの確保、そうした点を掲げてございます。
 また、3の環境に配慮した区役所では、グリーン庁舎、ヒートアイランド対策について、内容に盛らせていただきました。
 最後、視点の5、区民の負託に応え、区民に開かれた議会活動といたしましては、議会活動の一層の充実が図られるよう、外部からのアクセスに配慮した配置、必要なスペースを確保するという区の姿勢を明確にあらわしてございます。
 10ページ、11ページにつきましては、必要施設規模を算定する際の基本的な視点ということで、たたき台から変更したところは特にございません。必要規模を算出する際の要因としての将来人口や将来職員数、それから執務スペースの状況、災害対策拠点の機能としての現状、また、現在では十分確保されていない区民が集い交流する機能、区民の公共公益活動の支援、拠点機能といったものを必要規模の基礎としての考え方として持っていくという内容のものでございます。
 次に、12ページをお開きください。
 そうした必要施設規模の考え方をもとに施設規模の想定を立ててございます。こちらについても、たたき台と大きく変更した点はございません。ただ、この表中、想定施設規模の表中の数字でございますが、駐車場について、庁舎内に5,000平米、それから、第三建設事務所の床面積も当初入れた形でございましたが、純粋に区役所としての機能ということで、駐車場面積等については、今後、別建てとして検討していくという内容として、この数字からは整理除外させていただいてございます。
 2番目の項目につきましては、現庁舎の施設規模でございますので、御参考に後ほどごらんいただきたいと思います。
 最後の13ページでございます。
 整備手法、整備スケジュールについてでございますが、現在、区役所の位置等が明確になっていない段階でございます。明確になった段階で、事業手法について、収支、スケジュールへの影響、リスク負担、そうしたものを総合的な視点から検討し、事業手法について明確にしてまいります。
 整備スケジュールでございます。今回、案として報告させていただきました内容をもって、10月下旬に区民意見交換会を開催する予定でございます。10月下旬に予定してございます。その内容をもって、もう一度、案の内容を整理し、11月には整備基本方針として決定していきたいと考えてございます。
 以降、整備構想、整備基本計画、基本設計・実施設計、整備工事と続くわけでございますが、こちら以降につきましては、具体的な土地が確定した段階で年次を入れていくという考え方でございます。
 私からの報告は以上でございます。
委員長
 ただいまの報告に対し質疑はありませんか。
石坂委員
 まず1カ所目で、5ページのところで、地域の身近な窓口の充実というところで、地域事務所やすこやか福祉センターなども挙げられていて、現に今すこやか福祉センターのほうですと、オンラインのシステムで住民登録情報や税の情報ができないために、お金の収納ができなかったり、手続に制限があったりしている状況ではありますけども、この方針に沿って、新しい区役所を整備する際には、地域事務所やすこやか福祉センターのほうもあわせてそうした何かしらの整備をするという理解でいいんでしょうか。
戸辺経営室副参事(経営担当)
 経費的な面もございますが、方針としては、地域での窓口の充実というものは、今後高齢化し、なかなかお出かけにならない方、お出かけづらい方もふえてくるということで、なるたけ身近に、そして居宅で手続等ができるということを目指してございますので、整備の時期に合わせるかどうかはまだ今後の検討でございますが、そういう方向性を持っているということはここではっきりさせていきたいと考えております。
石坂委員
 また別の点なんですけども、4ページのユニバーサルデザインのところで、比較的身体に、肢体不自由の方に対応したようなことはしていただけるのかなと思うところではあるんですけども、例えば視覚障害者で点字ブロックが必要な方であるとか、あるいは障害者以外でもベビーベッドですとか、授乳スペースなどが必要な小さな赤ちゃんを連れたような方も含めたユニバーサルデザインという理解で大丈夫かどうかということの確認と、あと9ページにも絡んでくるんですけども、議会のほうの外部からのアクセスというところ、これも障害者の方を含めたアクセスという理解でよろしいでしょうか。
戸辺経営室副参事(経営担当)
 当然、ユニバーサルデザインでございますので、障害を持つ方、持たない方、そうしたものに優しいデザインということを基本コンセプトに置いております。当然、機能面については議会御自身の御検討に委ねるわけでございますが、施設のあり方としては、議会に対しても同様にそうした配慮を持った設計が必要であるという認識でございます。
石坂委員
 そうした際に、もちろん区役所の庁内に今回限っての話ではありますけども、ただ、庁内のユニバーサルデザインが進んでも、庁内に至るまでのアクセスが駅からとかバス停からのところが、現在でも駅から区役所に来る間、点字ブロックが切れている箇所があったりもしています。もちろん区だけでできることではないと思うんですけども、そうしたところの関係方面と調整しながら進めていただけるということでいいでしょうか。
戸辺経営室副参事(経営担当)
 場所等がまだ確定していません。その間には都道であるとか、区の道路であるとかいろいろあると思いますが、なるたけアクセスについての配慮、そうしたものは区役所ができるからではなくて、やはり常日ごろからそうした面に配慮しながら進めていくべきものと考えてございます。区役所の建設に合わせながら、関係機関とは十分調整を図っていきたいと考えてございます。
岩永委員
 まず、この整備方針(案)ですが、この間の区の説明は、8月末までに示されるのは素案というふうに説明をされてきていたと思います。素案ではなくて、案ということですから、仮に中身はそんなに変わらないよというおつもりがあったにしても、この間の説明や議会との関係では手続を一つ省いたのかなと思ったりもするんですが、素案だという説明であったにもかかわらず、案になったというその理由は何でしょうか。
戸辺経営室副参事(経営担当)
 素案という言葉を前に使っていて、今回、案ということになりましたけれども、基本的には、区民への説明や手続関係を省くというものではございません。ここで基本的に10月下旬にかけて区民に対する説明をし、意見交換会をしていくと。その内容を踏まえまして整備の基本方針を定めていくということですので、ここで用語について一定の整理をし、案という形でお示しするということにしたことでございまして、手続が省かれているとか、そういう問題ではないというふうに認識してございます。
岩永委員
 少なくても議会との関係では、素案を出すと言われたんですから、素案として出されて、素案での説明を私たちが受けて、その素案に出された意見をもとにしてまた案を出して、そして、それをもとに、例えば区民意見とかという今後のスケジュールとの関係が考えられるんだろうと思うので、今言った議会との関係では、一つやっぱり手間――手間というか、段階が省かれたというふうにしか思えないので、その理由をもう一度お願いします。
戸辺経営室副参事(経営担当)
 たたき台の中では、素案から方針の決定ということで御説明いたしました。基本的には、その中で手続が省かれているということではなくて、基本的に十分区民説明をしながら、その内容を整理し、その結果についても当委員会には御報告をし、いろいろな御意見をいただいて「案」を取っていく、成案にしていくという作業でございます。そういうことで、素案ということと案という言葉の使い方でございますけれども、内容的には、当初御説明した内容で経営のほうとしては考えているということで御理解いただきたいと思います。
岩永委員
 今の御説明でいくならば、この間、素案と言われてきたんだから、それはやっぱり議会に対して、これこれこういうことでって最初に説明があってしかるべき。素案のつもりでいますからね。やっぱり、案と素案というのは、単に言葉が違うというだけじゃなくて、扱い方だって違うわけですから、そういうことで、やはり手続が一つ省かれてしまったのではないかというふうに思わざるを得ないということを、まず申し上げておきたいと思います。
 それで一つ、ページで言いますと、7ページの災害対応能力の高い区役所というところで、現在の防災センターの機能を拡充するというふうにあります。それから、一方、12ページの想定施設規模で、災害対策拠点機能等々を含めて1,500平米というふうになっています。この間、私なんかも防災機能、例えば防災センターなんかは区役所の中になければならないのかどうか、そういう検討だって必要ではないかというふうにして言ってきました。そのあたりはどんなふうに検討をされたんでしょうか。
戸辺経営室副参事(経営担当)
 防災対策本部をどこに持つかという点につきましても、検討会の中でいろいろな御議論、御意見を伺ったところです。他自治体においては、庁舎外に災害対策本部を設けるといったところも確かにございます。ただ、いろいろ情報交換し、調べてみた場合においては、ほかの場所で設けるというところについては、本庁舎の耐震性が不十分であるというような条件があったりとかいう場合がございました。今回、新しい区役所につきましては、耐震性、つまり免震、制震、そうしたものに対して万全につくっていくということでございます。また、災害対策本部長は区長ということでございますので、通常、区役所の中でそうした機能を確保したほうが、より迅速な対応、十分な対応が可能だというところで、機能としてここに挙げさせてもらったところでございます。
岩永委員
 いつかというのはちょっと今明確じゃありませんが、例えば阪神・淡路大震災後、西宮だとか、たしか議会でも視察に行っています。庁舎も新しくというか、耐震性を十分に持っていますけれども、確か防災センターはほかのところできちんと確保されていました。そういうことを考えると、今、確かに御説明はありましたけれども、他の自治体でも、他の場所に十分な広さや十分な機能を確保したものを持っているという事例もあるわけですから、そのあたりは、やはりこの新たな規模が今よりも広く持たなければならないとか、こういうふうなことを検討されておられるわけですから、例えば、もっとちゃんと広い十分な区民の防災的な機能等も提供するということで考えられてもいいのではないかと思いますが、そのあたりは、庁舎の中に入れるということで、もう場所については検討はしないと、こういうことですか。
戸辺経営室副参事(経営担当)
 災害対策本部機能ということで、区庁舎に求められる機能ということで今回整理したわけでございます。当然、検討会の中でも、先ほどの御答弁と繰り返しになりますが、別の場所での可能性というものはあるのではないですかという議論は確かにございました。ただ、十分な耐震性、そこでの場所の確保、そうしたものが可能であれば、より執務の中で災害対策機能も担えるようなところが――ところがというか、対策がとれる、そうしたものは庁舎内にあったほうがより機動的に動けるのではないかということで、今回入らせていただいたものでございます。
 また、今回新たに区民のための災害対策拠点ということで、現在、区庁舎には持っていない、そうした機能も新たに持っていこうということで、安全・安心に配慮した区役所として一つ機能を明確にしたというところでございます。
岩永委員
 そうした議論も、今お聞きして出てくるということで、この議論の過程がなかなか見えていないというところにも一つ問題があるのかなとは思っています。
 それから、今後のスケジュールなんですが、この案で区民意見交換会を開催すると。そして、その交換会の後に整備方針を決定するということになると、区民意見交換会から整備方針の決定まで、さほどの時間があるというような状況でもないように思います。そうしますと、この案の中には、区民が知りたい、例えば場所の問題、整備手法の問題、財政問題等々が示されていない。当然、区民は知りたい。そのことについてはどのようにされますか。
戸辺経営室副参事(経営担当)
 ここでお示しするのは、先ほども御説明いたしました基本的に想定する区役所整備の視点、それを整備し、必要な機能の方向性を出すものと。そこで基本的に区民に対して説明し、意見交換をし、御意見をいただく。今、委員がおっしゃった、どこの場所にどの程度の規模で、建設経費はどうなって、その資金についてはどう考えていくのかといったものにつきましては、その後、整備基本構想、それから、基本計画というものを策定してまいります。当然、その段階でも区民に対しては説明、意見交換会を持ち、その都度、区民に対して丁寧に御説明していく考えでございます。今回は、先ほど申し上げましたように整備の基本的な方向性、それをまず御説明し、次の段階で場所が決まったとき、整備の構想の中でそうした内容について御説明をしていくという少し丁寧なやり方をとっていくということで御理解いただきたいと思います。
岩永委員
 そういうふうな予定で進められるということですが、一方で、じゃあ、どれだけの財源をつぎ込んでいくのかということと、その機能や、今のここに出されているこうしたものがどれだけの財源で実現していけるのかというのは少しもわからない。じゃあ、これでその方向に決めたのだから、今度出される整備手法については基本的な方向はもう区民等の意見交換会の中で固まったと。それで、それを実現するためにはこれこれこういう整備手法で、こういう方法しかありませんよとなったときには、もうある程度の方向は固められてしまったということになりはしないか。やっぱりこういう機能が必要だと。それについてはこうした場所、こうした広さ、こうした整備手法でこうした財源が必要だということにならないか。だから、機能性や役所のあり方の方向性だけを区民に問われても、区民の側はやっぱりこの整備方針に対して十分な認識を深めることができないのではないかと思うんですが、どうですか。
戸辺経営室副参事(経営担当)
 検討会でも、こうした区役所に求められる機能ということで5回にわたってさまざまな意見が交わされてございます。区民の方にもそうした検討会での意見も踏まえながら、この機能について十分こちらの考え方を御説明し、それに対して意見をいただくということは必要なことだというふうに認識してございます。
 それで、委員がおっしゃっている、どの場所でどの程度の規模で、どういった財源構成でやるのかといったものについては、繰り返しの御答弁になりますけれども、施設整備の構想の中ではっきりさせて御説明していく。また、その際にはきちっと区民に対して御説明し、また御意見もいただいていくという考えでございますので、まずは機能論についてさまざまな御意見をいただきたいということから、10月、区民意見交換会を開催していくという考え方でございます。
岩永委員
 それでは、この整備構想の策定は、時期的にはいつごろに予定されていますか。
戸辺経営室副参事(経営担当)
 先ほども御説明いたしました。区役所の移転用地のめどがついて、一定の区としての方向性が固まった段階でまとめていきたいと考えてございます。
岩永委員
 そうしますと、移転用地のめどを立てるということになりますと、現区役所の跡地ということになるわけですね。移転するということになれば、ここは。それはどんなふうに考えておられるんですか。
戸辺経営室副参事(経営担当)
 まず、今までの御説明では、区役所が現在の場所から移転し、新しい区役所を建設すると。この区役所敷地については、サンプラザと区役所跡地の一体開発ということで、区役所跡地を一定、売却なり定借するなりして、そちらの財源で新しい区役所の整備費に充てるということは前から御説明していたとおりでございます。ただ、具体的な整備手法については、もう少し詳細に検討する必要があると思いますので、大筋そのような方向性で今後まとめていきたいと考えてございます。
木村委員
 1点だけ確認なんですけども、5ページで、先ほど石坂委員の質疑でもあったんですが、いつでもどこでも利用できる行政サービスというところで、これは当然、区役所の整備が進む進まないにかかわらずやってくることだと思うんですけども、一つ、テレビ電話システムの利用というふうに書いているんですが、これは、この区役所の整備が進む進まないと関連性はあるんでしょうか。
戸辺経営室副参事(経営担当)
 この3番目の、いつでもどこでも利用できる行政サービスですので、区役所の建てかえに合わせてということもありますが、基本的には行政サービスの提供のスタイル、今後の方向性ということで述べさせていただきました。区民にとって価値ある公共サービスの提供のところで、建てかえ以外にも、こうした電子手続や身近な窓口の充実で、より地域の利便性を図っていくという方向性をここで書かせていただいたというものでございます。
木村委員
 そういう意味では、こういうのは区役所の整備に関係なく、ぜひやってほしい制度だと思うんですけども、そういうのが区の構想の中では、そういうテレビ電話システムというのをしっかり活用しながらサービスをしていくという構想はあるということでよろしいんですね。
戸辺経営室副参事(経営担当)
 地域情報化計画というのもありますけれど、まだそこまで踏み込んだ内容にはなっていないというふうに認識してございます。今後の方向性として、ICTは目まぐるしく進展してございますので、そうしたICTの活用を含めて、より身近なサービス提供ということで、今回指針として出させていただきました。関連のそうした計画につきましても、関係部と今後調整しながら精査し、調整していく必要があると考えております。
久保委員
 前回のたたき台とちょっと変更になった点で教えていただきたいんですけれども、まず位置付けのところなんですが、前回は、先ほどからすこやかとの関係とかが言われていますが、位置付けの中に、今後、区役所とすこやか福祉センター等の地域のサービス窓口との関係、公共公益活動の担い手と区との関係等々が示されていたんですね。それが今回この位置付けのところからはなくなりまして、そこの前段の中に、グランドデザインVer.3の中での区役所の位置の問題ですね。位置の問題は、周辺地域の最適な配置を考えて、この「最適な配置」というような言葉が入っていたわけなんですけれども、今回は「公共施設の最適配置」というような言葉が入ってきていると思うんです。これは、例えば前回のときにすこやか福祉センターとか地域のサービス窓口との関係と言われていたものを、集約して「公共施設の最適配置」という言葉になったということなんですか。そうではなくて、全くここは関係なく、中野駅周辺の中での最適配置ということであって、他の一連の施設とは関係ないのか、どうなんでしょう。
戸辺経営室副参事(経営担当)
 最適配置に関しましては、グランドデザインVer.3の中での話でございますので、提案する区域内、駅周辺の中での最適配置ということで理解してございます。区全体の中での施設の最適配置ということにつきましては、まだその概要についてまとめているものではございません。全体として、窓口充実、それから地域でのサービス提供というものがどんどん進んでいくと。コンビニでの証明書取得や、今度、マイナンバー法に基づく手続の簡略化みたいなものがございますので、近い将来どのような形で地域サービスを展開し、また、展開の拠点としてはどうあるべきかというのはまとめていかなくてはならない課題であるということは認識してございます。
久保委員
 それらの中に、すこやかですとか、地域事務所との関連というのも含まれてくるのかなというふうに思っているんですよね。
 また、ここの位置付けのところで入っている、前回入っていないようなことで、例えば「老朽化が進み、毎年修繕工事を行いながら使用している状況」という言葉が入ってございまして、これは非常に重要なことだなと思うんですが、この老朽化が進み、毎年修繕をしなければいけなくなったのは、大体いつぐらいからそういう状況になり、さらに毎年どのぐらいの費用がこれによって生じているんでしょうか。
戸辺経営室副参事(経営担当)
 小さなものから昨年度から庁舎の耐震工事というのが入ってございますが、基本的に建物の老朽化が進めば、見た目だけではなくて、設備関係ですね。配管プラスそうしたものが老朽化して、それの維持、それから、それの取りかえ等についてもかなり経費が今後見込まれるというものでございます。
 耐震改修の予算については……(「耐震改修ということではなくて、毎年修繕を行いながら使用するとなっているので、その修繕費という意味です」と呼ぶ者あり)
石井経営室副参事(施設担当)
 これ、毎年のデータを蓄積していかないと、その辺の変遷がちょっと読み取れないんですけれども。お金は別といたしまして、先ほどの耐震工事、それから、大きいところでは空調関係にまつわるといいますか、設備関係の、大きなところではそういうところが、ガスからいろんなものに切りかえたり、そういうところではかなり大規模なお金がかかってくるというところでございます。それも15年かそのぐらいで耐用年数が来ますので、これが昭和43年ですから、何回かそういう繰り返しで交換をしてきたというところでございます。また、いろんな消火栓の設備の関係ですとか、年々いろんな意味で規制がきつくなりますと、それに伴って改善をしてくるといったようなことも生じます。
 あとは、この間の3・11の後、かなりクラックも入ったり、そういうようなことですとか、あとは照明の関係ですね。これもかなり効率のいいものに切りかえたりというようなところで、その時代の要請と、やはりいろんな意味で省エネ、それから環境対策ですね。こういった点でかなりの費用の増大といいますか、かかってきているかなというふうには思っております。
久保委員
 わかりました。
 あと、前回と変わっているところなんですけれども、オフィスづくりの専門家というのが加わっておりまして、このオフィスづくりの専門家の意見も、今回こちらが案になるまでの間にはこういった視点が入った、意見が入ったと、そういうことでよろしいんですか。
戸辺経営室副参事(経営担当)
 区では、この検討会とあわせて、関係部署のワーキンググループというのをつくってございます。こちらも報告したところでございますが、まず、そこのワーキングでオフィス設計の専門研究者を招きまして、一定の勉強会をしました。また、その内容を検討会の中でも御報告し、主なものについてはこの基本方針の案に盛り込んだ。具体的な項目としては、いろいろちりばめて入っているところでございますが、視点の4の高度な政策立案を可能とする安定的、持続的な行政機能というところを中心にその内容、意見の内容を盛り込んでいるというものでございます。
久保委員
 視点の4のところで、前回はフリーアドレスが出ていたんですね。フリーアドレスということで、職員が個々に机を持たないオフィススタイルのことですというようなことが一文が入ってきました。今、視点の4には特にオフィスづくりの専門家の意見が反映されたということですけれど、具体的にはそのようなことですか。
戸辺経営室副参事(経営担当)
 フリーアドレスのお話も前回は入っていたんですが、いろいろ検討してみると、そのフリーアドレスに沿う業務形態というものがやっぱりあるということなんですね。例えば、営業などで席に座っている割合が、勤務時間の8割方、つまり外に行っている場所とか、それとか、その企業の経営理念で、個々の机を持たせるよりは職員間のコミュニケーションや会議に力点を置くんだといったところについては、フリーアドレスという執務空間というのは非常に有効だ。ただ、区役所の業務を見てみると、あまりそういったフリーアドレスに沿うような業務が今のところ想定できない。例えば戸籍住民のところで、一定そういった可能性というのがございます。窓口に出ている間は席にいないわけですから。そういった個々個々の業務形態に合わせて、今後フリーアドレスの執務空間というのも詳細に検討する中で、また再検討していきたいとは考えてございます。
久保委員
 わかりました。
 業務のことの中で、10ページですね。将来職員数というところなんですけれども、これは前回とあまり変わってはいないのかと思います。ここの、将来的に職員の総数は減少傾向にあるが、地方分権改革などで権限や事務が移譲される可能性もあるということで、職員数、大幅な増減はないと考えられるというふうに書いてあります。これは、例えば具体的には、今後地方分権改革などでの権限移譲がされた場合に、どのような事務の機能というのが考えられるんでしょうか。
海老沢政策室副参事(企画担当)
 今後、分権改革等で事務の移譲があるというところもございますが、事務改善ですとか、先ほど担当からの話もありましたマイナンバー等の事務改善等も進むというふうに考えてございますので、仕事のスタイルというか、区民にサービスを提供するスタイル自体が変わっていくことによりまして、職員数としては、新しい仕事がふえていく中にあっても大きくふえるということは想定しなくても、区民サービス自体の向上というのは図っていけるというふうなことで現在想定はしているところでございます。
久保委員
 4ページのほうにも、取り扱い業務の拡大というふうにあったので、この取り扱い業務の拡大というのは、今後、区のほうで権限が移譲され、事務の移譲がされる中でふえていく部分のことを指しているのかなと思ったんですけれども、そうではないんですかね、今のお話だと。
戸辺経営室副参事(経営担当)
 地方分権改革というところでは、今、企画担当のほうで言ったところでございますが、そのほかにも東京都と区の事務の分担、そうしたものがあって、一部、都で行うものが区に来ているとか、種類についてはいろいろございます。そうしたところで当初、昭和43年に区庁舎が建ったときの事務量よりは区の所掌範囲は広がっているというような趣旨でこちらの記述はさせていただいているところでございます。
久保委員
 ということは、これから変わっていく部分と、今、庁舎を建てたところ、今までの変遷というか、そういう部分と両方、これはちょっと立て分けて書いてあるということでよろしいんですかね。
 それで、庁舎内の職員数に大幅な増減はないと考えられますというふうにあって、平成12年というのは935人で37%ということで、24年には1,123人で52%ということですね。ということは、これは庁舎の中ではなく、庁舎の外、庁舎外でお仕事をされている職員数というのが著しく減少してきて変わってきたのかなと思うんですけれども、その辺のところは何か数字でわかるようなことはございますか、具体的に。
戸辺経営室副参事(経営担当)
 平成12年、それぞれ全職員数と本庁舎の職員数の人数比を出してございます。ただ、その要因が細かに整理されていませんので、例えば保育園の民営化、近いところで言えば、地域センターから区民活動センターへの転換、そうしたところの要因で庁舎外での働く職員の数が減ってきて、その分、庁舎内での職員の割合がふえているということです。
 例えば平成12年で言いますと、全職員数は3,360、うち本庁舎内の職員が1,132、おおよそ33.7%。それが平成20年だと全職員数が2,502、庁舎内の職員数が1,129、45.1%。それで、最終的に平成25年であれば、全職員数は2,066、庁舎内の職員数は1,086、構成比は52.5%ということで、庁舎内の職員の比率、全職員に対する庁舎内の職員の比率というのは年々上がってきていると。それは委員が御指摘になったとおり、庁舎外での委託化や民営化というものが進んでいるということかなと考えてございます。
久保委員
 庁舎内の職員数には大幅な増減はないということで、比率自体は逆に言ったら、もっと上がっていくのかもしれないなと思うんですけれども、庁舎内の職員数には大幅な増減はないということは、庁舎内での執務内容というんでしょうか、業務内容というんでしょうか、これはさほど今後大きく変化することはないと、そういうことでよろしいんですか。
戸辺経営室副参事(経営担当)
 要は、現行の庁舎内の就業者数で見ていけば十分ではないのかという考えで今おります。ただ、アウトソーシング化、庁舎内での業務でのアウトソーシング化もあります。そうした場合については、アウトソーシング先の従業員の休憩場所とか、それが別に必要になる場合もございます。したがって、総体として現在の職員数で見ていけば、また、その範囲内でやりくりがつくのではないかという見通しで、ここに記載しておるわけでございます。
久保委員
 わかりました。要は、だから職員2,000人体制に向けてということは着々と進みながらも、この数字自体はこういう、中においてはということでよろしいんでしょうかね。
 先ほどから整備手法とか建設費用のお話もありましたけれども、PFI手法など幾つかの整備手法が考えられますということで言われておりますけれど、現在このPFIのほかにどのような整備手法というのを研究されているんでしょうか。
戸辺経営室副参事(経営担当)
 整備手法ということではなくて、関連の現在の区役所の土地活用ということも踏まえて考えれば、例えばこの庁舎の定期借地の設定ですとか、それから土地信託ですとか、その辺の可能性。また、PFIという手法以外でも、例えば隣地との共同化といったところの視点もあるのかなと思います。ただ、現在は体育館跡地と、それから隣接する区役所拡張用地、そこを中心に建設する可能性について詳細に検討している。隣地の影響等も勘案しながら、その中で都市政策推進室のほうが検討しているという状況です。
久保委員
 午前中、私は特別委員会のほうにも出ておりましたので、そこら辺の話はちょっと避けさせていただきたいと思っているんですけれども、どうしても整備手法ですとか、どこに建設するのかというところに話が行くのも、これは仕方がないところかなと思うんですが、これって、やはり整備基本方針となっているので、どうしても建設も含めた整備というふうに捉えているのかなと。ある意味、区役所のあり方の検討といいますか、そういうような中身の問題なのかなと思っているんですけれど、こちらのほうの方針に関しての取り扱いなんですが、そこら辺はいかがなんですか。
戸辺経営室副参事(経営担当)
 この基本方針では、新しい区役所に求められる機能というものについて、たたき台を示して学識経験者から御議論をいただいてまとめていくということを当初想定したものでございます。基本的に、どこの場所で、どの程度の規模で、建築費についてはこういう状況になっていますというものについては整備構想。それで、他自治体についても、整備構想のところでまとめて出していくという自治体は結構ございます。基本方針というところでその辺のところが入っているのではないかというようなことを考えられる区民の方もいらっしゃると思うんですけれども、丁寧に説明して、区役所に求められる機能の方向性についてまずは出して、それについていろいろな御議論をいただきながら、次の整備構想のほうに移っていきたいという形で御説明し、丁寧に進めていきたいと考えてございます。
久保委員
 その上で、この12ページの想定する必要施設規模というのが、業務の内容をこのようなことだということで、機能のことを検討していくと、最低こういったレベルのものになるのだろうというような数字が出てきたのかなと思うんですけれども、これ、前回のときと表が変わっていて、ここにも書いてありますけれども、第三建設事務所と駐車場というのがこの表の中からはなくなっています。表の中からはなくなっていますけれども、区役所の必要施設規模を約3万8,000平米と想定しますというところは変わっておりません。これは何か意味があるんでしょうか。
戸辺経営室副参事(経営担当)
 あくまで第三建設事務所については、施設規模が固まって、その中に入るかどうか。それについてはまた別途、東京都との協議が必要というふうに考えてございますので、こちらの表の中からはとりあえず除外させていただいた。もし3万8,000とれるようであれば、基本的には入っていただく方向でも調整可能かなと思っています。そういうこともありまして、とりあえず想定施設規模の中では、区以外の施設の部分については、今回その表の中からは取らせていただいたと。
 また駐車場についても、基本的には庁舎内でどのくらいの台数を確保するか、庁舎外の部分でどのくらい確保するかというのが、やっぱり今後の調整事項になってきます。検討事項になってきます。したがいまして、庁舎内だけの数字をここで表中に載っけるよりは、別建てで検討するほうがよろしかろうということで、表中からは除外して表記したというものでございます。
久保委員
 ということは、確認ですけれども、今回このお示しになられているものの機能を担保する延べ床面積は3万500平米で済むと、そういうことでよろしいんですか。
戸辺経営室副参事(経営担当)
 基本的には、ここに一般行政機能、議会機能の2万9,000、これはあくまで、ここの注釈で書いてございます地方債算定基準で1人頭の面積を単に掛け算しただけということでございますので、この辺についてはもう少し精査していく必要があろうかと思っております。あくまで目安ということでございますので、必要規模についても、これをベースにどうかという基準が必要でございますので、とりあえず2万9,000を出した。具体的には、とれる面積の中でどの程度の機能や規模、それを積み上げながら、区役所の施設用地としてふさわしいかどうかというのは、施設の場所や条件が固まった段階でないとはっきりさせられません。そうした意味で、想定施設規模ということで一つの目安、物差しとしての意味としてこちらに出させていただいたというものでございます。
久保委員
 ということは、この算出基準になっている数字というのは、現在1,123人という数字がありますが、それなんでしょうか。それとも、そうではなくて、議会のほうも入っているのかと思いますけれども、この算出した基準になっている数字は幾つになりますか。
戸辺経営室副参事(経営担当)
 職員数というと1,125。ただ、部長とか区長、副区長、そうしたものについては別に算出根拠というのがございます。現行の状況の中でその職員数で出している。あわせて、この2万9,000の中には保健所部分の職員数も入れて書かせていただいてございます。議会機能については、基本的に現在の議員数で算定してございます。
北原委員
 2点ほどお伺いします。
 まず、整備基本方針の位置付けというところですけれども、中ほどに「中野駅周辺のまちづくりにおいては、中野駅北口改札、広場、東西連絡路など」云々とありまして、完了しと。そして、区役所本庁舎移転後の区役所・サンプラザ地区を含む中野駅北口整備が喫緊の課題となっている。喫緊という言葉がここで出てまいりますね。
 それで、その後のところでは、想定する区役所整備の視点を整理し、必要な機能の方向性を示したものである。方向性ですよね、先ほど副参事がおっしゃったように。それを踏まえまして、今回は25年の10月に区民意見交換会を開催し、11月に整備基本方針を決定するということですけれども、ここでは、先ほど言ったように位置の問題だとか手法だとか、年次というのは示されないわけですよね。まだ現時点では無理ということでありますね。ですけれど、喫緊の課題という、こういう文言が出ますので、恐らく今後意見交換会とか、そういうところでは、区役所を移転するんだよと。大体あの辺だ、この辺だという話とか、手法はどうだとか、いろんな意見が出てくる可能性は十分あるように推測されますね。そのときにいろんなことがひとり歩きしないように、きちっとその辺は説明する側が、こうだからこうなんだという考え方を持つことがすごく大事だと思うんですけれども、いかがでしょうか。
戸辺経営室副参事(経営担当)
 委員がおっしゃるとおりと考えてございます。十分この基本方針の位置付け、それから今後の移転先の確定後の考え方、そうしたものをあわせてきちっと御説明し、この基本方針の位置付けについてきちっと理解をしていただくということが重要だと考えてございます。
北原委員
 ぜひよろしくお願いします。
 それから、2点目ですけれども、これは先ほど何人かの委員からも質問というか、ありました。この地域ですよね。地域との関係です。中野区役所本体と、それから地域事務所、この関連ですけれども、区民にとってできる限り身近な窓口サービスが受けられるよう、地域事務所、すこやか福祉センターなどの機能を充実させるとあります。その後、コンビニなんかで証明書の交付をさらに品目をふやしていくということは大変いいことなんですけれども、同時に、せっかくですから、先ほどちょこっと副参事がおっしゃられたと思うんだけれども、区役所は中心の拠点機能です。これに対して、そうは言っても、地域事務所は地域で持っている相当な地域住民に対するやっぱり拠点になっているんですね。この辺は特に今後、大震災なんかが起きた場合、大地震が起きた場合とかを含めて、あるいは日ごろの犯罪なんかも含めまして、この安全・安心、あるいは支えあいのネットワークとして、やっぱり地域事務所と、それから、この区役所本体は非常に密接に関連しなければならないんですね。そういう時代にあると思いますので、ICTということが出ましたけれども、ぜひICTの活用をきちっと位置付けて、地域事務所とはこういう関係でこの中野区の区役所を新たに建てる場合、建てかえをする場合は機能として盛り込んでいくということを、もう少し強烈に出されるべきだと思いますが、いかがでしょうか。
戸辺経営室副参事(経営担当)
 地域での安全・安心、地域事務所のみならず、区民活動センターもあわせて担っていくものというふうに認識してございます。地域事務所、現在5カ所ございます。そこでのサービスのあり方、コンビニでの証明書交付とか、マイナンバー制導入による証明書の省略というものも踏まえまして、今後やっぱりきちっとした形で課題認識して整理していく必要があると思います。地域での相談や、そうした機能にシフトしていくと思いますので、ICTを活用した本庁との直接のICTを介しての双方向の相談、そうしたものの機能については、こちらでも書かせていただきましたけれども、今後きちっと考え方について整理して実現化を図っていきたいと思っております。
北原委員
 ぜひ、本庁舎がよくなるということは、またそれなりに区民にとってはすごくいいサービスが提供されるということにつながります。大変重要だと思うんですけれども、同時に地域との関係、これが地域にとっても、区役所の機能が変わることによって、その恩恵を受けるのはそれぞれの地域の人たちも受けるんだということをしっかりと頭の中に入れておいてやっていただきたい。要望しておきます。
委員長
 要望ですね。
岩永委員
 ちょっと、さっき触れなかったところで1点。8ページですが、維持管理しやすい庁舎というところに、長期間の使用に耐えという説明がありますので、この長期間の使用に耐えるというのは何年間を想定しているのか。それから、その下のアスタリスク3で説明されている、建物の長寿命化が可能となるというふうになっております。これは何年間までがこの長寿命化で可能になるというふうに考えたものなのかをお聞きします。
戸辺経営室副参事(経営担当)
 スケルトン・インフィルというのは、下の注釈でも書いてございますように、建物の内装・設備、それから骨格・躯体を分けて、非常にその改装等が、それから配管の取りかえが容易になるというメリットがございます。長期間って、ここで何年ですという話ではなくて、基本的には区庁舎、最低でも50年、さらにもつような話であれば100年ということが想定されると思います。そういったことを念頭に置いてこうした表現になっております。
 スケルトン・インフィルについては、旧建設省あたりが言ったときには、100年住宅ということで言っていたことを記憶してございますが、何年を想定してというようなところまでは、今回この中では明らかにしておりません。できる限り長期化ということで考えております。
岩永委員
 今でも大体50年と、こう言っていますね。それは、あえて50年程度だったら「長期間の使用に耐え」というふうな文言にはならないから、出しているからには、少なくても今よりは長期間でなければ、説明としては成り立たないのでお聞きしたんですが。というのは、結局そのことによってまた費用が変わってくるというのは絶対にあるわけですから、そこのところをちょっと、こう書いてあるので、60年とか70年とかって。確かに長寿命化のほうは大体100年とかという今、80年とか100年とかって言っているから、そのくらいかなという想像はつきましたけど、最初の「長期間の使用に耐え」というのは、やっぱり50年だとこの文言はふさわしくないなというふうにして思うんですけれども、どうですか。
戸辺経営室副参事(経営担当)
 そうですね。50年以上ということで。
岩永委員
 要するに、これで区民説明をされるわけだから、望む方向とかあるべき方向というのは、一定こういうふうに出ているからには、検討されてきた数値なり物の考え方なりというのはあるわけですね。聞かれたときにちゃんと答えられるということが必要で、今と同じようなことを答えるのであれば、さっきも言いましたけど、あえて文言にするほどのことはないだろうと、こう思うわけですね。そのあたりはやっぱりきちんと整理をして、この文言にふさわしい検討、全庁挙げてお金もかけてやっているわけですから、説明されるんならそういう対応が必要だということをちょっと言っておきます。
委員長
 要望でいいですね。
岩永委員
 ええ。
委員長
 他に質疑はございませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 質疑がなければ、以上で本報告について終了します。
 それでは、3番、区を被告とする訴訟の提起についての報告を求めます。
戸辺経営室副参事(経営担当)
 それでは、区を被告とする訴訟の提起について御報告いたします。(資料4)
 事件名といたしましては、過誤納金返還等請求事件でございます。
 当事者は、原告、中野区民、被告は東京都と中野区でございます。
 訴訟の経過でございます。今年7月17日、東京地方裁判所に訴えの提起がございました。
 請求の趣旨でございますが、それぞれ東京都、中野区に対して、原告が支払った金額、東京都の場合は127万477円、区の場合については190万7,266円、それに還付のための支払い決定の日までの利率7.3%の割合、それを加え、支払えというものでございます。また、訴訟費用は被告らの負担とするというものでございます。
 原告が主張する請求の原因の要旨でございます。
 まず、原告は平成24年の8月21日に、平成24年7月11日付特別区民税・都民税納付通知書及び同課税明細書に基づいて、特別区民税と都民税の合計333万4,300円を支払いました。この上記課税明細書によりますと、原告の給与収入は3,886万5,360円ということになってございます。内訳については、それぞれお読み取りいただきたいと思いますが、これの収入額を基礎として課税標準額が算定され、それぞれ区民税、都民税については、200万1,200円と133万3,100円が課税された。この税額については、原告が当時勤務していた会社が提出した給与支払報告書に基づいて計算されて算出されたものでございますが、原告が23年度の実際の給与所得、これは概算でも349万8,264円しかないと。3,886万5,360円もの給与収入があったわけではないという主張をしてございます。
 この原因でございますが、当該会社が多額の利益を過少申告するために、原告に多額の給料を支払ったものということを主張してございます。本来であれば、当該会社が給与支払報告書を修正することによって、原告の過誤納分の税金が還付されるというところでございますが、原告が同社に対して、代理人を通じて再三その修正を求めたにもかかわらず、同社はそれに応じようとしないということで、基本的にその再発行にも応じようとしないというものでございます。
 このように、当該会社が違法な給与支払書に基づいて出したもの、それに対して、原告に対して特別区民税と都民税の課税をしたということは、重大かつ明白な過誤があるということで訴えに及んだというものでございます。
 原告は、東京都に対して、支払額、金133万3,100円と原告に対して実際に支給された給与額及び都民税、金6万2,623円の差額である127万477円、それの利率分、7.3%分、そうしたものを支払えと。特別区民税については9万3,934円の差額である190万5,806円、また、これに対する還付までの利率7.3%分を支払えということで本訴に及んだというものでございます。
 報告する内容については以上でございます。
委員長
 ただいまの報告に対し質疑はありませんか。
岩永委員
 この裁判の内容というよりも、この訴えが起こされたことによって、裏ページのエという事実がわかったんだろうと思うんです。こういう場合、この会社に対する指導なりなんなりというようなことというのは、区には権限がないのかな。税務署になるんですかね。要するに、会社の側に問題があったということが、やってくる過程でわかったわけでしょう。それはどうなるんですか。
戸辺経営室副参事(経営担当)
 区といたしましては、適正に支払われた給与支払書でございます。当事者間同士の話し合いなので、区として何とも判断しようがない。つまり会社側のほうが、確かにそうですねと。この原告からの申し出を受けて修正の給与支払報告書を出していただければ、それに基づいて区は減額修正いたしますけれども、当事者間でどういう話し合いになるかどうかが……(「これが事実かどうかわからない」と呼ぶ者あり)そうですね。それで、基本的にはこうしたものに対しても、事実かどうかは裁判上明らかになるまでは、区としては何ともしようがないということでございます。
委員長
 他に質疑はありませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 質疑がなければ、以上で本報告について終了します。
 次に、4番、その他で理事者から何か報告はありませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 なければ、以上で所管事項の報告について終了します。
 審査日程の地方都市行政視察についてに入ります。
 委員会を暫時休憩します。

(午後2時17分)

委員長
 それでは、委員会を再開します。

(午後2時18分)

 休憩中に御協議いただきましたとおり、当委員会の地方都市行政視察の視察先及びテーマは、宮城県仙台市の仙台市ICT戦略2011-2015及び庁舎耐震補強による東日本大震災の被害軽減についてと、福島県郡山市の市役所本庁舎改築工事についてとし、日程は10月16日(水曜日)から17日(木曜日)にしたいと思いますが、御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 御異議ありませんので、そのように決定します。
 以上で地方都市行政視察についてを終了します。
 次に、審査日程のその他に入ります。
 次回の日程について協議したいので、委員会を暫時休憩します。

(午後2時19分)

委員長
 委員会を再開します。

(午後2時19分)

 休憩中に御確認いただきましたとおり、次回の委員会は第3回定例会中とし、急を要する案件が生じた場合は正副委員長から招集をさせていただきたいと思いますが、御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 御異議ありませんので、そのように決定します。
 本日予定した日程は終了しますが、各委員、理事者から発言はありませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 なければ、以上で総務委員会を散会します。

(午後2時20分)