令和3年06月15日中野区議会本会議(第2回定例会)
令和3年06月15日中野区議会本会議(第2回定例会)の会議録

1.令和3年(2021年)6月15日、中野区議会議事堂において開会された。

1.出席議員(42名)

  1番  市  川  しんたろう       2番  竹  村  あきひろ

  3番  日  野  たかし         4番  渡  辺  たけし

  5番  間     ひとみ         6番  河  合  り  な

  7番  斉  藤  ゆ  り        8番  立  石  り  お

  9番  羽  鳥  だいすけ       10番  内  川  和  久

 11番  加  藤  たくま        12番  吉  田  康一郎

 13番  木  村  広  一       14番  甲  田  ゆり子

 15番  内  野  大三郎        16番  杉  山     司

 17番  ひやま      隆       18番  小宮山   たかし

 19番  い  さ  哲  郎       20番  小  杉  一  男

 21番  いでい   良  輔       22番  若  林  しげお

 23番  高  橋  かずちか       24番  小  林  ぜんいち

 25番  白  井  ひでふみ       26番  いながき  じゅん子

 27番  山  本  たかし        28番  中  村  延  子

 29番  石  坂  わたる        30番  近  藤  さえ子

 31番  浦  野  さとみ        32番  大  内  しんご

 33番  伊  藤  正  信       34番  高  橋  ちあき

 35番  平  山  英  明       36番  南     かつひこ

 37番  久  保  り  か       38番  森     たかゆき

 39番  酒  井  たくや        40番  むとう   有  子

 41番  長  沢  和  彦       42番  来  住  和  行

1.欠席議員

      な  し

1.出席説明員

 中 野 区 長  酒 井 直 人      副  区  長  白 土   純

 副  区  長  横 山 克 人      教  育  長  入 野 貴美子

 企 画 部 長  高 橋 昭 彦      総 務 部 長  海老沢 憲 一

 企画部企画課長  堀 越 恵美子      総務部総務課長  浅 川   靖

1.本会の書記は下記のとおりである。

 事 務 局 次 長  小 堺   充      議事調査担当係長 鳥 居   誠   

書     記  立 川   衛      書     記  若 見 元 彦

書     記  鎌 形 聡 美      書     記  松 丸 晃 大

書     記  田 村   優      書     記  細 井 翔 太

書     記  有 明 健 人      書     記  五十嵐 一 生

書     記  髙 橋 万 里      書     記  本 多 正 篤

書     記  金 木 崇 太

 

 議事日程(令和3年(2021年)6月15日午後1時開議)

日程第1 第38号議案 塔山小学校体育館冷暖房化改修等工事請負契約に係る契約金額の変更について

     第39号議案 武蔵台小学校体育館冷暖房化改修等工事請負契約に係る契約金額の変更について

     第40号議案 鷺宮小学校・西中野小学校統合新校校舎新築工事等請負契約

     第41号議案 南台小学校校舎新築工事等請負契約

     第42号議案 中野区特別区税条例の一部を改正する条例

     第43号議案 中野区区道における移動等円滑化の基準に関する条例の一部を改正する条例

     第44号議案 中野区立学童クラブ条例の一部を改正する条例

     [1]第45号議案  中野区立キッズ・プラザ条例の一部を改正する条例

     第46号議案 中野区立学校設置条例の一部を改正する条例

     第47号議案 中野区事務手数料条例の一部を改正する条例

日程第2 第6号陳情 安全・安心の医療・介護の実現と国民のいのちと健康をまもるための意見書

           の提出を求める陳情

日程第3 令和2年度中野区一般会計繰越明許費繰越計算書について

日程第4 令和2年度中野区区政情報の公開に関する条例の運営状況について

日程第5 令和2年度中野区個人情報の保護に関する条例の運営状況について

日程第6 令和2年度中野区職員倫理条例の運営状況について

日程第7 法人の経営状況を説明する書類の提出について

      ○中野区土地開発公社

      ○野方駅整備株式会社

日程第8 人権擁護委員候補者推薦に伴う区議会の意見について

追加議事日程

日程第9 第48号議案 令和3年度中野区一般会計補正予算

     第49号議案 仮称総合子どもセンター分室整備工事請負契約に係る契約金額の変更について

日程第10 議員提出議案第9号 中野区議会会議規則の一部を改正する規則

日程第11 議員提出議案第10号 学校教育におけるデジタルトランスフォーメーションを適切に

     進めるための意見書

日程第12 議員提出議案第11号 新たな局面での再度の持続化給付金支給を求める意見書

日程第13 議員提出議案第12号 中華人民共和国による人権侵害問題に対する調査及び抗議を求

     める意見書

日程第14 第48号議案 令和3年度中野区一般会計補正予算

      第49号議案 仮称総合子どもセンター分室整備工事請負契約に係る契約金額の変更に

ついて

 

 

 

午後1時00分開議

○議長(内川和久) 定足数に達しましたので、本日の会議を開きます。

 本日の議事日程は、お手元の議事日程表のとおりでありますので、さよう御了承願います。

 これより日程に入ります。

──────────────────────────────

 第38号議案 塔山小学校体育館冷暖房化改修等工事請負契約に係る契約金額の変更について

 第39号議案 武蔵台小学校体育館冷暖房化改修等工事請負契約に係る契約金額の変更について

 第40号議案 鷺宮小学校・西中野小学校統合新校校舎新築工事等請負契約

 第41号議案 南台小学校校舎新築工事等請負契約

 第42号議案 中野区特別区税条例の一部を改正する条例

 第43号議案 中野区区道における移動等円滑化の基準に関する条例の一部を改正する条例

 第44号議案 中野区立学童クラブ条例の一部を改正する条例

 [2]第45号議案  中野区立キッズ・プラザ条例の一部を改正する条例

 第46号議案 中野区立学校設置条例の一部を改正する条例

 第47号議案 中野区事務手数料条例の一部を改正する条例

(委員会報告)

 

○議長(内川和久) 日程第1、第38号議案から第47号議案までの計10件を一括議題に供します。

令和3年(2021年)6月7日

 

中野区議会議長 殿

 

総務委員長 ひやま 隆 

(公印省略)

 

議案の審査結果について

 

本委員会に付託された下記議案は、審査の結果、原案を可決すべきものと決定したので、中野区議会会議規則第78条の規定により報告します。

 

 

議案番号

件    名

決定月日

38

塔山小学校体育館冷暖房化改修等工事請負契約に係る契約金額の変更について

67

39

武蔵台小学校体育館冷暖房化改修等工事請負契約に係る契約金額の変更について

67

40

鷺宮小学校・西中野小学校統合新校校舎新築工事等請負契約

67

41

南台小学校校舎新築工事等請負契約

67

47

中野区事務手数料条例の一部を改正する条例

67

 

令和3年(2021年)6月7日

 

中野区議会議長 殿

 

区民委員長 伊藤 正信

(公印省略)

 

議案の審査結果について

 

本委員会に付託された下記議案は、審査の結果、原案を可決すべきものと決定したので、中野区議会会議規則第78条の規定により報告します。

 

 

議案番号

件    名

決定月日

42

中野区特別区税条例の一部を改正する条例

67

 

令和3年(2021年)6月7日

 

中野区議会議長 殿

 

建設委員長  いさ 哲郎

(公印省略)

議案の審査結果について

 

本委員会に付託された下記議案は、審査の結果、原案を可決すべきものと決定したので、中野区議会会議規則第78条の規定により報告します。

 

 

議案番号

件    名

決定月日

43

中野区区道における移動等円滑化の基準に関する条例の一部を改正する条例

67

 

令和3年(2021年)6月7日

 

中野区議会議長 殿

 

子ども文教委員長 森 たかゆき

(公印省略)

 

議案の審査結果について

 

本委員会に付託された下記議案は、審査の結果、原案を可決すべきものと決定したので、中野区議会会議規則第78条の規定により報告します。

 

 

議案番号

件    名

決定月日

44

中野区立学童クラブ条例の一部を改正する条例

67

45

中野区立キッズ・プラザ条例の一部を改正する条例

67

46

中野区立学校設置条例の一部を改正する条例

67

 

○議長(内川和久) お諮りいたします。上程中の議案に関する委員長報告は、会議規則第40条第3項の規定により省略いたしたいと思いますが、御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(内川和久) 御異議ありませんので、委員長報告は省略いたします。

 本件については、討論の通告がありませんので、直ちに採決いたしたいと思いますが、御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(内川和久) 御異議ありませんので、これより第38号議案から[3]第45号議案 まで及び第47号議案の計9件と、第46号議案とに分けて採決いたします。

 初めに、第38号議案から[4]第45号議案 まで及び第47号議案の計9件について採決いたします。

 ただいまの議案計9件を、委員会報告どおり可決するに御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(内川和久) 御異議ありませんので、さよう決定いたします。

 次に、第46号議案について、起立により採決いたします。

 上程中の第46号議案を委員会報告どおり可決するに賛成の方は、御起立願います。

〔賛成者起立〕

○議長(内川和久) 起立多数。よって、上程中の議案は可決するに決しました。

 お諮りいたします。この際、本日の日程を追加し、日程第9、第48号議案及び第49号議案の計2件を一括先議するに御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(内川和久) 御異議ありませんので、さよう議事を進行いたします。

──────────────────────────────

 第48号議案 令和3年度中野区一般会計補正予算

 第49号議案 仮称総合子どもセンター分室整備工事請負契約に係る契約金額の変更について

 

○議長(内川和久) 日程第9、第48号議案及び第49号議案の計2件を一括上程いたします。

 理事者の説明を求めます。

〔副区長白土純登壇〕

○副区長(白土純) ただいま上程されました第48号議案及び第49号議案の2議案につきまして、一括して提案理由の説明をいたします。

 第48号議案、令和3年度中野区一般会計補正予算は、歳入歳出にそれぞれ6億9,006万2,000円を追加計上するものです。これにより既定予算との合計額は1,490億9,311万1,000円となります。

 初めに、この補正の歳出予算の内容を説明いたします。

 まず、生活援護費ですが、(仮称)新型コロナウイルス感染症生活困窮者自立支援金の支給に係る経費6億3,276万8,000円を追加計上するものです。

 次に、保健予防費ですが、新型コロナウイルスワクチン接種の対象者が16歳以上から12歳以上の者へと見直されたことに伴う経費5,729万4,000円を追加計上するものです。この補正の歳入予算といたしましては、国庫支出金6億8,647万4,000円及び諸収入358万8,000円を追加計上するものです。

 第49号議案、仮称総合子どもセンター分室整備工事請負契約に係る契約金額の変更については、令和2年第2回中野区議会定例会において議決をいただき、締結いたしました仮称総合子どもセンター分室整備工事に係る請負契約について、令和3年第1回中野区議会定例会において議決を頂き、変更いたしました契約金額を工事の設計変更及び工期変更に伴い増額する必要が生じたため、5億6,517万4,100円から5億8,568万4,700円に変更するに当たり、議会の議決をお願いするものです。

 以上2議案につきまして、よろしく御審議の上、御賛同くださいますようお願い申し上げます。

○議長(内川和久) 本件について御質疑ありませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(内川和久) 御質疑なければ、質疑を終結いたします。

 上程中の議案は、会議規則に従い、総務委員会に付託いたします。

 この際、申し上げます。議事の都合上、会議時間を延長いたします。

 議事の都合により暫時休憩いたします。

午後1時05分休憩

 

午後2時35分開議

○議長(内川和久) 会議を再開いたします。

 お諮りいたします。この際、本日の日程をさらに追加し、日程第14、第48号議案及び第49号議案の計2件を一括先議するに御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(内川和久) 御異議ありませんので、さよう議事を進行いたします。

──────────────────────────────

 第48号議案 令和3年度中野区一般会計補正予算

 第49号議案 仮称総合子どもセンター分室整備工事請負契約に係る契約金額の変更について

(委員長報告)

 

○議長(内川和久) 日程第14、第48号議案及び第49号議案の計2件を一括議題に供します。

令和3年(2021年)6月15日

 

中野区議会議長 殿

 

総務委員長 ひやま 隆 

(公印省略)

 

議案の審査結果について

 

本委員会に付託された下記議案は、審査の結果、原案を可決すべきものと決定したので、中野区議会会議規則第78条の規定により報告します。

 

 

議案番号

件    名

決定月日

48

令和3年度中野区一般会計補正予算

615

49

仮称総合子どもセンター分室整備工事請負契約に係る契約金額の変更について

615

 

○議長(内川和久) お諮りいたします。上程中の議案に関する委員長報告は、会議規則第40条第3項の規定により省略いたしたいと思いますが、御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(内川和久) 御異議ありませんので、委員長報告は省略いたします。

 本件については、討論の通告がありませんので、直ちに採決いたしたいと思いますが、御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(内川和久) 御異議ありませんので、これより採決いたします。

 上程中の議案は、委員会報告どおり可決するに御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(内川和久) 御異議ありませんので、さよう決定いたします。

 お諮りいたします。この際、本日の日程をさらに追加し、日程第10、議員提出議案第9号、中野区議会会議規則の一部を改正する規則を先議するに御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(内川和久) 御異議ありませんので、さよう議事を進行いたします。

──────────────────────────────

 議員提出議案第9号 中野区議会会議規則の一部を改正する規則

 

○議長(内川和久) 日程第10、議員提出議案第9号、中野区議会会議規則の一部を改正する規則を上程いたします。

 提案者代表の説明を求めます。木村広一議員。

〔木村広一議員登壇〕

○13番(木村広一) ただいま議題に供されました、議員提出議案第9号、中野区議会会議規則の一部を改正する規則につきまして、提案理由の説明を申し上げます。

 本規則は、議員の産前・産後における会議の欠席期間の上限を定めるとともに、会議の欠席事由について規定を整備するものでございます。

 本規則の施行は公布の日といたします。

 同僚議員におかれましては、何とぞ満場一致で御賛同賜りますようお願い申し上げ、提案理由の説明といたします。

○議長(内川和久) 本件について御質疑ありませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(内川和久) 御質疑なければ、質疑を終結いたします。

 本件については、委員会付託を省略いたしたいと思いますが、御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(内川和久) 御異議ありませんので、委員会付託を省略いたします。

 本件については、討論の通告がありませんので、直ちに採決いたしたいと思いますが、御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(内川和久) 御異議ありませんので、これより採決いたします。

 上程中の議案を原案どおり可決するに御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(内川和久) 御異議ありませんので、さよう決定いたします。

 お諮りいたします。この際、本日の日程をさらに追加し、日程第11、議員提出議案第10号、学校教育におけるデジタルトランスフォーメーションを適切に進めるための意見書を先議するに御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(内川和久) 御異議ありませんので、さよう議事を進行いたします。

──────────────────────────────

 議員提出議案第10号 学校教育におけるデジタルトランスフォーメーションを適切に進めるための意見書

 

○議長(内川和久) 日程第11、議員提出議案第10号、学校教育におけるデジタルトランスフォーメーションを適切に進めるための意見書を上程いたします。

 提案者代表の説明を求めます。木村広一議員。

〔木村広一議員登壇〕

○13番(木村広一) ただいま議題に供されました、議員提出議案第10号、学校教育におけるデジタルトランスフォーメーションを適切に進めるための意見書につきまして、提案理由の説明を申し上げます。

 なお、提案説明は案文の朗読をもってかえさせていただきたいと存じますので、御了承願います。

 学校教育におけるデジタルトランスフォーメーションを適切に進めるための意見書。

 現在、教育の現場では、「誰一人取り残すことのない公正に個別最適化され、創造性を育む学び」の実現を目指す「GIGAスクール構想」の一環で、児童生徒に一人一台の情報端末の貸与、並びに校内の高速ネットワーク整備が進められております。

 また、これらのハード面の取り組みに加えて、児童生徒の「個別最適な学び」と「協働的な学び」の充実や、「特別な配慮を必要とする児童生徒の学習上の困難の低減に資するもの」として、「デジタル教科書」の導入も進められようとしています。

 「GIGAスクール構想」に対しては、ICTを活用したオンラインでの授業や宿題の配布、さらにデジタル教科書やデジタルドリルの活用など、各人の状況に合わせた学習を推進することにより、多様な学びの実現と教員の負担軽減などへの期待が高まっています。

 一方で、すべての教員が情報端末を活用した一定レベルの指導を行うことができるように、個人情報の取扱い及び管理も含めた教職員の資質の向上が求められます。また、デジタル教科書・教材は、学校から貸与された端末を使い、学校のシステムに接続する必要があり、例えば、転校先でも復習や学びが継続できる環境を整備しておくことも重要です。

 さらに、デジタル教科書のみを使用した場合には、学習の基本能力である「読解力」の低下が危惧されます。そこで、各自治体において、Society5.0時代を生きる子どもたちに相応しい教育を推進するため、学校教育にICTを浸透させ、さらなる教育の充実を図るためのデジタルトランスフォーメーション(以下、DX)の実現に向けて取り組んでいくべきです。そのために、以下の事項について迅速に対応することを強く求めます。

 記。

 一、情報端末の利活用、個人情報の取扱いなど、教育DXに対応する教職員研修のあり方について検討を進めること。

 一、システムやソフトウェアの整備、情報端末や通信設備の修繕や定期更新など、教育DXに関する学校教育予算の充実・確保とそのあり方について検討を進めること。

 一、様々な会社の情報端末とデジタル教科書と個人認証システムの互換性を確保するための、統一規格について検討を進めること。

 一、よく聞き、よく読み、よく書くなどの生涯学び続けるための基本的な「学ぶスキル」を身に付ける上で、紙面の活用と対面学習の併用を検討すること。

 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出します。

 年月日。

 内閣総理大臣、総務大臣、財務大臣、文部科学大臣あて。

 中野区議会議長名。

 以上でございますが、同僚議員におかれましては、何とぞ満場一致で御賛同賜りますようお願い申し上げ、提案理由の説明といたします。

○議長(内川和久) 本件について御質疑ありませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(内川和久) 御質疑なければ、質疑を終結いたします。

 本件については、委員会付託を省略いたしたいと思いますが、御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(内川和久) 御異議ありませんので、委員会付託を省略いたします。

 これより、討論に入ります。

 いさ哲郎議員から討論の通告書が提出されていますので、通告議員の討論を許します。いさ哲郎議員。

〔いさ哲郎議員登壇〕

○19番(いさ哲郎) 議員提出議案第10号、学校教育におけるデジタルトランスフォーメーションを適切に進めるための意見書について、反対の立場で討論いたします。

 会派としても、デジタル化そのものを頭から否定するつもりはありません。しかしながら、現在政府の進めるデジタルトランスフォーメーションは、デジタル化そのものが自己目的化しています。本来、教育とは子ども同士の生きたやりとり、教員自身の深い教材研修でこそ質が深まるものです。ICTはあくまでもその補助であって、デジタル機器をどう使うかは個々の教員に委ねられなければいけないと考えます。

 既に、デジタル教科書を一部導入している現場の教員からは、児童の特性に応じ、紙の教科書の黙読がよい場合、デジタル教科書で文字を拡大したほうがよい場合、音声で読み上げたほうが理解が進む場合などといった使い分けが大事であることが指摘されています。研修が一律にタブレットを使う前提で行われるのだとすると、教員の自主性、自立性が損なわれ、児童の特性に合わせた授業ができなくなることにもなりかねません。

 記書き4番に、紙面の活用と対面学習の併用を検討することとの表記があります。この点は大事ですが、それを実現するための教員の自主性、自立性の担保について記載がありません。意見書では個別最適な学び、協働的な学びの充実についても触れていますが、2021年1月26日の中央教育審議会答申では、個別最適な学びが孤立した学びに陥らないようにという指摘があり、そのためにも協働的な学びが必要だとし、同じ空間で時間を共にする主体的・対話的で深い学びの実現に向けた授業改善が大切であり、人間同士のリアルな関係づくりは社会を形成していく上で不可欠としています。つまり、答申は本来的な教育の在り方を棚上げし、デジタル化に前のめりになっている政府の姿勢を危惧するもので、そうした文脈の中で協働的な学びという事が使われています。

 教育現場からも、デジタル化によって直接体験や子どもの学び合いが失われないかと中央教育審議会と同趣旨の危惧が相次いでいます。また、本意見書には、個人情報の取扱い及び管理も含めた教職員の資質の向上との記載がありますが、これでは個人情報保護について、教員ばかりに求めることとなりかねません。日本における個人情報保護の諸制度は、他のデジタル先進国と比しても個人情報とする範囲が狭く、個人の権利を守る仕組みが弱いということを、今定例会の情報政策等調査特別委員会でも指摘をしました。そうした制度上の不備について記載がないことも重大です。

 また、記書きでは、統一規格についても触れられていますが、例えば、データが特定のクラウド上など1か所に集中するようなことがあれば、流出事故が起きた場合の影響は計り知れません。この間、企業による個人情報流出の事故が相次ぎ、大規模システムの不具合などもたびたびニュースになります。事故を防ぐ有効な手だてが求められていますが、この点も記載がありません。加えて、子どもの健全な成長発達のために、デジタル技術を活用するというのであれば、保護者負担の完全無償化、少人数学級の早期実現によるICT推進のための条件整備、ICT推進支援員のさらなる増員などが欠かせません。また、スマホやタブレットの長期使用が脳の発達に影響する懸念も、医師や専門家から指摘をされており、こうした健康被害の研究と対策も欠かせません。したがって、こうした基盤が整わない中で、学校教育にデジタル化を推進することは拙速です。

 以上述べたとおり、学校教育におけるデジタル化について、基本的な問題において不十分であることから、本意見書には賛成できません。

○議長(内川和久) 他に討論がなければ、討論を終結いたします。

 これより、起立により採決いたします。

 上程中の議案を原案どおり可決するに賛成の方は御起立願います。

〔賛成者起立〕

○議長(内川和久) 起立多数。よって、上程中の議案は可決するに決しました。

 お諮りいたします。この際、本日の日程をさらに追加し、日程第12、議員提出議案第11号、新たな局面での再度の持続化給付金支給を求める意見書を先議するに御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(内川和久) 御異議ありませんので、さよう議事を進行いたします。

──────────────────────────────

 議員提出議案第11号 新たな局面での再度の持続化給付金支給を求める意見書

 

○議長(内川和久) 日程第12、議員提出議案第11号、新たな局面での再度の持続化給付金支給を求める意見書を上程いたします。

 提案者代表の説明を求めます。長沢和彦議員。

〔長沢和彦議員登壇〕

○41番(長沢和彦) ただいま議題に供されました議員提出議案第11号、新たな局面での再度の持続化給付金支給を求める意見書につきまして、提案理由の説明を申し上げます。

 なお、提案説明は案文の朗読をもってかえさせていただきたいと存じますので、御了承願います。

 新たな局面での再度の持続化給付金支給を求める意見書。

 新型コロナウイルス感染症第4波の中、3回目の緊急事態宣言、2度目の延長となりました。外出が抑制される中、飲食店を中心に個人商店や中小事業者の経営が悪化の一途を辿っています。区内においても売上減で廃業する事業者が少なくありません。緊急事態の中閉じている店舗、時短営業やアルコールなしでの営業をしている飲食店の中にもいつ廃業するかを考えているという店舗もあり、地域経済が崩壊しかねない事態です。

 この間の政府や東京都からの給付金は主に飲食店向けですが、営業実態と支給額が見合わず、感染のリスクを負いながら営業を続ける店舗もあります。また飲食店以外の業種ではもともと給付金が無いため、営業を続けざるを得ない状況です。

 新型コロナウイルス感染症の流行や、その経済的影響も長引くことが懸念される中、個人商店や中小事業者の経営を支え、地域経済を守るため下記事項を求めるものです。

 記。

 1、再度の持続化給付金を、遅滞なく速やかに支給すること。

 2、支給においては売上減や業種などの要件を緩和し幅広く対象とすること。

 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出します。

 年月日。

 衆議院議長、参議院議長、内閣総理大臣、経済産業大臣あて。

 中野区議会議長名。

 以上でございますが、同僚議員におかれましては、何とぞ満場一致で御賛同賜りますようお願い申し上げ、提案理由の説明といたします。

○議長(内川和久) 本件について御質疑ありませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(内川和久) 御質疑なければ、質疑を終結いたします。

 本件については、委員会付託を省略いたしたいと思いますが、御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(内川和久) 御異議ありませんので、委員会付託を省略いたします。

 本件については、討論の通告がありませんので、直ちに採決いたしたいと思いますが、御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(内川和久) 御異議ありませんので、これより起立により採決いたします。

 上程中の議案を原案どおり可決するに賛成の方は御起立願います。

〔賛成者起立〕

○議長(内川和久) 起立少数。よって、上程中の議案は否決するに決しました。

 お諮りいたします。この際、本日の日程をさらに追加し、日程第13、議員提出議案第12号、中華人民共和国による人権侵害問題に対する調査及び抗議を求める意見書を先議するに御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(内川和久) 御異議ありませんので、さよう議事を進行いたします。

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 議員提出議案第12号 中華人民共和国による人権侵害問題に対する調査及び抗議を求める意見書

 

○議長(内川和久) 日程第13、議員提出議案第12号、中華人民共和国による人権侵害問題に対する調査及び抗議を求める意見書を上程いたします。

 提案者代表の説明を求めます。吉田康一郎議員。

〔吉田康一郎議員登壇〕

○12番(吉田康一郎) ただいま議題に供されました議員提出議案第12号、中華人民共和国による人権侵害問題に対する調査及び抗議を求める意見書につきまして、提案理由の説明を申し上げます。

 なお、提案説明は案文の朗読をもってかえさせていただきたいと存じますので、御了承願います。

 中華人民共和国による人権侵害問題に対する調査及び抗議を求める意見書。

 新疆ウイグル自治区で、大規模な恣意的勾留、人権弾圧が中国当局によって行われていることを国際社会は深く憂慮しています。国連の人種差別撤廃委員会は、平成30年(2018年)9月、中国に関する総括所見を発表し、多数のウイグル人やムスリム系住民が法的手続きなしに長期にわたって強制収容されて「再教育」が行われていることなどについて、「切実な懸念」を表明しています。令和2年(2020年)10月には国連総会第3委員会でドイツなど39カ国が、香港とウイグル自治区での人権侵害に重大な懸念を表明する共同声明を発表し、ウイグルとチベットでの人権尊重と調査、香港の事態の即時是正を求めています。本年2月3日には、ウイグル女性が報道機関に対し「新疆ウイグル自治区の収容施設に収容された際に女性に対する組織的な性的暴行被害があった。」と証言しました。2月5日、アントニー・ブリンケン米国務長官と中国の楊潔?(ヤンチェチー)政治局員が電話対談を行った際にブリンケン米国務長官は楊氏に対し「新疆ウイグル自治区、チベット自治区、香港における人権と民主的な価値観を米国は擁護し続ける」と言う趣旨を発言しました。この発言は、ドナルド・トランプ前米国大統領政権時のポンペオ国務長官が「中国による新疆ウイグル自治区における少数民族ウイグル族らへの弾圧を国際法上の犯罪となるジェノサイド(民族大量虐殺)と認定する」という旨の発表の流れを継続する発言であります。同時にポンペオ国務長官は声明で「党の指示と支配のもとで中国政府はウイグル族らへの罪を犯してきた」と指摘、100万人超の市民の恣意的な投獄や不妊手術の強制、拷問、強制労働などが課されてきたと指弾しました。「虐殺はいまも続いていると確信している」との声明も発表し、ドミニク・ラーブ英国外相も「中国西部の新疆ウイグル自治区でおぞましく、甚だしい人権侵害が起きている」として中国政府を厳しく非難しました。オーストラリアのマリス・ペイン外相も「調査をするべきだ。」と発言しており、国や政党を超えて大きな人権問題として認識されています。また、本年、1月21日に中国政府は「英国BBCニュースは中国国内の放送を禁止する」と発表があり、人権に加えて「言論の自由」も奪われそうになっています。

 日本政府は、「人権状況について懸念をもって注視している」という趣旨の発言に留まっています。

 よって中野区議会は、日本政府として調査をし、各種問題があった場合は、抗議をすることを要請します。

 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出します。

 年月日。

 衆議院議長、参議院議長、内閣総理大臣、外務大臣、国土交通大臣、防衛大臣、内閣官房長官あて。

 中野区議会議長名。

 以上でございますが、同僚議員におかれましては、何とぞ満場一致で御賛同賜りますようお願い申し上げ、提案理由の説明といたします。

○議長(内川和久) 本件について御質疑ありませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(内川和久) 御質疑なければ、質疑を終結いたします。

 本件については、委員会付託を省略いたしたいと思いますが、御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(内川和久) 御異議ありませんので、委員会付託を省略いたします。

 本件については、討論の通告がありませんので、直ちに採決いたしたいと思いますが、御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(内川和久) 御異議ありませんので、これより起立により採決いたします。

 上程中の議案を原案どおり可決するに賛成の方は御起立願います。

〔賛成者起立〕

○議長(内川和久) 起立多数。よって、上程中の議案は可決するに決しました。

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 第6号陳情 安全・安心の医療・介護の実現と国民のいのちと健康をまもるための意見書の提出を求める陳情

(委員長報告)

 

○議長(内川和久) 日程第2、第6号陳情、安全・安心の医療・介護の実現と国民のいのちと健康をまもるための意見書の提出を求める陳情を議題に供します。

 

令和3年(2021年)6月11日

 

中野区議会議長 殿

 

危機管理・感染症対策調査特別委員長 浦野 さとみ

(公印省略)

 

陳情の審査結果について

 

本委員会に付託された陳情を審査の結果、下記のとおり決定したので、中野区議会会議規則第94条の規定により報告します。

 

 

受理番号

件  名

審査結果

決定月日

意見

措置

6

陳情

安全・安心の医療・介護の実現と国民のいのちと健康をまもるための意見書の提出を求める陳情

不採択と

すべきもの

611

 

 

 

○議長(内川和久) 危機管理・感染症対策調査特別委員会の審査の報告を求めます。浦野さとみ危機管理・感染症対策調査特別委員長。

〔浦野さとみ議員登壇〕

○31番(浦野さとみ) ただいま議題に供されました第6号陳情、安全・安心の医療・介護の実現と国民のいのちと健康をまもるための意見書の提出を求める陳情に関しまして、危機管理・感染症対策調査特別委員会における審査の経過並びに結果について御報告申し上げます。

 本陳情の趣旨は、国に対して、次の五つの事項について意見書の提出を求めるものです。

 一つ目として、新たな感染症拡大などに対応できるよう、医療・介護・福祉に十分な財源確保を行うこと、二つ目として、公立・公的病院の統合再編や地域医療構想を見直し、地域の声を踏まえた医療体制の充実を図ること、三つ目として、医師・看護師・医療技術職・介護職等を増員すること、四つ目として、保健所の増設や保健師等の増員など、公衆衛生行政の拡充を図ること、ウイルス研究、検査・検疫体制などを強化・拡充すること。五つ目として、社会保障に関わる国民負担軽減を図ることというものです。

 本陳情は、令和3年5月20日に受理され、6月3日の本会議において、当委員会に付託され、6月11日に審査を行いました。審査の進め方として、本陳情を議題に供した後、委員会を休憩して陳情者から補足資料の提供と補足説明を受け、その後委員会を再開して質疑を行いました。

 その主な質疑応答の内容を紹介いたします。初めに、診療報酬の改定内容について問われ、令和2年度の改定内容は、診療報酬はプラス0.55%、薬価はマイナス0.99%であるとの答弁がありました。これに対し、中野区に公立の病院はないが、医師会等を通じ、新型コロナの感染対策や今の医療現場の実態を把握してほしいとの要望がありました。さらに、介護報酬の改定内容について問われ、令和3年度の介護報酬改定において、改定率は全体でプラス0.7%であったとの答弁がありました。

 これに対し、もともと介護の人材不足が大きな問題であり、本陳情もそういうところを主張されていると思っている。介護人材の確保は、基本的には報酬を上げていくことが大事である。介護報酬に対する区の見解は。との質疑があり、保険の給付と保険料の関係で決まっていくと思うが、必要な人材に十分な報酬を確保していくだけの保険料が確保できていないという認識であるとの答弁がありました。

 次に、公立・公的病院の統合再編や地域医療構想の見直しはどこが決定するのかとの質疑があり、基本的に都道府県が所管しているものであるとの答弁がありました。

 次に、地域医療構想により、統合または再編がなされた場合、区が懸念する事柄はあるかとの質疑があり、地域医療構想では、必要な病床数を算出しているものであり、これをもって公立病院が直ちに統廃合されるという認識は持っていないとの答弁がありました。

 以上が主な質疑応答の内容です。

 その後、委員会を休憩して取扱いを協議した後、委員会を再開し、さらに質疑を求めましたが、質疑はなく、質疑を終結しました。

 次に、意見の開陳を求めたところ、1名の委員から意見がありましたので御紹介いたします。本陳情は、医療、介護、福祉、公衆衛生といった社会保障に関わる五つの事項について国へ意見書を提出するよう求めるものである、1番と5番については、社会保障の負担と給付の在り方について、さらなる検討が必要であると考える。新型コロナウイルスの感染拡大により、国民生活に様々な影響が及ぶ中、コロナ禍が収束するまでの間、時限的に消費税をはじめとする国民負担を軽減することは選択肢の一つである。

 一方、コロナ禍にあっても、少子高齢化は着実に進展していく中で、持続可能な社会保障を構築していくためには、その財政基盤と負担の在り方は避けて通れない課題である。社会保障の充実・安定化とそのための安定財源確保、それらの負担と給付の在り方について、さらなる検討を深め、社会保障制度を財政的にも、仕組み的にも安定させることにより、本陳情の趣旨でもある安心して暮らせる社会が実現されることを求め意見とする。との意見がありました。

 さらに意見を求めましたが意見はなく、意見の開陳を終結しました。

 次に、討論を求めたところ、1名の委員が本陳情に賛成の立場から、現在も新型コロナウイルス感染症が蔓延している状況の中、医療機関全体が深刻な困難に直面している、また医療、介護、福祉分野の人員体制や報酬などの脆弱さが浮き彫りになった。コロナ禍前から、医療機関、介護事業所、障害者施設など、福祉現場が抱える深刻な人手不足や過酷な労働環境、経営難などに対して、賃金水準を底上げし、根本的な打開をしていくための国の制度設計及び改定が必要であると考える。約370万人の後期高齢者の方々の医療費の窓口負担が2倍になっていく状況を見ても、国がしっかりと国民負担の軽減を図っていくことも必要であることを強調し、この陳情に賛成の討論とするとの討論を行いました。さらに討論を求めましたが、討論はなく、討論を終結しました。

 そして、本陳情について挙手による採決を行ったところ、賛成少数で不採択とすべきものと決した次第です。

 以上で第6号陳情に関する危機管理・感染症対策調査特別委員会における審査の経過並びに結果の報告を終了いたします。

○議長(内川和久) ただいまの報告について御質疑ありませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(内川和久) 御質疑なければ、質疑を終結いたします。

 これより、討論に入ります。石坂わたる議員から討論の通告書が提出されていますので、通告議員の討論を許します。石坂わたる議員。

〔石坂わたる議員登壇〕

○29番(石坂わたる) 第6号陳情、安全・安心の医療・介護の実現と国民のいのちと健康をまもるための意見書の提出を求める陳情について、反対の立場から討論をいたします。

 今回の陳情の趣旨の新型コロナウイルス感染症対策の教訓を経て、現在の新型コロナウイルスはもちろんのこと、さらなる新たな感染症などへの備えとして、医療、介護、福祉や公衆衛生施策を拡充していくことということは大切なことであり、医療、介護、福祉に十分な財源を確保すること、安全・安心の医療・介護提供体制の確保、保健師等の増員などは必要なことであると思われます。

 ただ、公立・公的病院の統合再編の見直しについては、見直しありきではなく、民間病院を含む民間の医療機関との役割分担をどうしていくのかの視点から、公立病院、公的病院の在り方や必要性を考えていくことが必要です。

 そして今回の陳情において、賛成を最も難しくしたところが、社会保障に係る国民負担軽減を図ることなどです。社会保障負担と租税負担を合わせ、対国民所得で見た国民負担率について、2016年の日本は42.8%となっています。また、これに財政赤字、対国民所得費を加えた潜在的な国民負担率は49.1%となっています。老後の生活費や保険、医療費など、年金収入だけでは老後30年間で2,000万円の不足が生じるとも言われておりますが、それ以上の長生きリスクも考えて、幾らあっても足りないからというように、日本人全体が一斉に貯蓄に励むと、節約の結果として消費が減り経済が悪くなる、そして結果として人々の国民所得に還元されなくなってしまうため、貯蓄率を高めても長期的には貯蓄が増えないということになり、節約のパラドックスに陥ります。

 将来の人口がねずみ算式に増えていくようになるとは考えにくい中、支えられる人に対する支える側の担い手は減る一方です。

 均等に負担をするのか、累進性を大きくするのか、社会保険の税方式か保険料方式か、間接税や直接税を国民に直接課す方法と、国民の勤務先である法人に負担を求める方法のどちらをとるのか、現在の国民が負担をするのか、将来の国民が負担をするのかの違いはあれども、国民の負担は増やさざるを得ません。

 海外の例となりますが、福祉先進国であり、近年財政再建もしっかりと進めてきたスウェーデンでは、税負担などが重く、潜在的国民負担率も日本よりはるかに高い58.8%となっていて、高収入であれ、低収入であれ、貯金をする余裕があるスウェーデン人はあまりいないそうです。

 しかし、国民の間では、それほどの不満が聞かれないのは、納税とは、国という銀行に預金をするのと同じことだという考え方や、失業や病気など不測の事態が生じても、国から支援を得られることが確実ならば、多少の貯金があるよりも、むしろ安心感の方が高いという意識によると考えられています。

 一方、日本においては、高度成長の持続をバックに、1972年に老人医療の無料化、73年には年金給付額の大幅な引き上げなどが行われ、社会保障関係の国家財政を15%台まで上昇し、福祉元年と称することが可能となりました。また、この時期はベビーブームを除いても、年平均1%程度の安定的に人口が増えていた時期でもあります。

 しかし、1974年にオイルショックに見舞われると、福祉国家への道は途中で挫折をしてしまいました。そして今日も、西洋諸国などと比較をすると、社会福祉に関しては小さな国家、中負担・中福祉の国家となっています。

 人口減少社会において、国民負担率を引き下げることで財源が失われれば、現在の若者や子どもたちの一生涯の安心も見据えた、持続可能な手厚い医療・介護・福祉、公衆衛生を構築することは困難を極めると思われます。

 中途半端に税や社会保険料の負担が重く、将来が不透明な上に、莫大な貯金が幾らあっても不安が尽きないということでは困りますが、負担が重くとも、医療・介護・福祉が充実し、貯金がゼロでも安心という社会であることが、安全・安心の医療・介護の実現と、国民の命と健康を守ることの持続可能性を高めることにもなります。

 そのため、本陳情の社会保障に係る国民負担軽減を図ることは難しいと考えます。よって、一部採択をしたいものが複数含まれていますが、どうしても賛成しかねる部分があることから、本陳情へは賛成致しかねます。

 以上私の反対討論といたします。

○議長(内川和久) 他に討論がなければ、討論を終結いたします。

 これより起立により採決いたします。上程中の陳情を採択するに賛成の方は御起立願います。

〔賛成者起立〕

○議長(内川和久) 起立少数。よって、上程中の陳情は不採択するに決しました。

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 令和2年度中野区一般会計繰越明許費繰越計算書について

 

○議長(内川和久) 日程第3、令和2年度中野区一般会計繰越明許費繰越計算書について報告いたします。

 理事者の報告を求めます。

〔副区長白土純登壇〕

○副区長(白土純) ただいまの令和2年度中野区一般会計繰越明許費につきまして、繰越計算書に基づき御報告いたします。

 これは、令和2年第3回定例会及び第4回定例会並びに令和3年第1回定例会で議決されました、令和2年度中野区一般会計補正予算の繰越明許費に係るもので、その内容は、ウェブ会議環境整備に係る経費998万9,000円、新生児特別定額給付金に係る経費2,482万5,000円、中野区緊急応援プレミアム付商品券事業に係る経費4,774万9,000円、区立小中学校新型コロナウイルス感染症対策事業に係る経費2,979万2,000円、江原小学校トイレ洋式化工事に係る経費990万円、武蔵台小学校トイレ洋式化工事に係る経費2,135万4,000円、西武新宿線横断施設設置検証委託に係る経費342万1,000円、新型コロナウイルスワクチン接種体制確保事業に係る経費16億133万5,000円、妙正寺川江古田側擁壁補修工事に係る経費1,309万2,000円、橋梁拡幅整備に係る経費2,624万円、道路舗装改良補修工事に係る経費4,550万円、上の原跨線橋橋梁長寿命化修繕工事に係る経費2,602万円、弥生町三丁目避難道路2号無電柱化整備に係る経費9,484万8,000円、公園ユニバーサルデザイン改修工事に係る経費1億2,805万8,000円、中野三丁目地区都市再生土地区画整理事業補助に係る経費2億4,738万1,000円、中野三丁目地区地区施設道路整備に係る経費7,790万2,000円を、それぞれ令和3年度に繰り越したものです。

 繰越しの財源は、既収入特定財源4億6,300万円、未収入特定財源9,998万8,000円及び一般財源18億4,441万8,000円です。

 繰り越しました理由は、いずれも事業の執行が2年度にわたるためです。

 本件につきまして、よろしく御了承くださいますようお願い申し上げます。

○議長(内川和久) 本件について御質疑ありませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(内川和久) 御質疑なければ、以上で報告を終わります。

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 令和2年度中野区区政情報の公開に関する条例の運営状況について

 

○議長(内川和久) 日程第4、令和2年度中野区区政情報の公開に関する条例の運営状況について報告いたします。

 本件については、中野区区政情報の公開に関する条例第17条の規定に基づき、区長から6月1日付の配付文書のとおり報告がありましたので、さよう御了承願います。

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 令和2年度中野区個人情報の保護に関する条例の運営状況について

 

○議長(内川和久) 日程第5、令和2年度中野区個人情報の保護に関する条例の運営状況について報告いたします。

 本件については、中野区個人情報の保護に関する条例第40条の規定に基づき、区長から6月1日付の配付文書のとおり報告がありましたので、さよう御了承願います。

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 令和2年度中野区職員倫理条例の運営状況について

 

○議長(内川和久) 日程第6、令和2年度中野区職員倫理条例の運営状況について報告いたします。

 本件については、中野区職員倫理条例第11条の規定に基づき、区長から6月1日付の配付文書のとおり報告がありましたので、さよう御了承願います。

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 法人の経営状況を説明する書類の提出について

 

○議長(内川和久) 日程第7、法人の経営状況を説明する書類の提出について報告いたします。

 本件については、地方自治法第243条の3第2項の規定に基づき、区長から6月1日付の配付文書のとおり、中野区土地開発公社及び野方駅整備株式会社の経営状況を説明する書類が提出されましたので、さよう御了承願います。

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 人権擁護委員候補者推薦に伴う区議会の意見について

 

○議長(内川和久) 日程第8、人権擁護委員候補者推薦に伴う区議会の意見についてお諮りいたします。

 お手元の文書のとおり、区長から意見を求められておりますので、これを文書のとおり候補者として推薦するに異議ない旨、回答するに御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(内川和久) 御異議ありませんので、さよう決定いたします。

 

3中企企第411号

令和3年(2021年)6月2日

中野区議会議長

 内川 和久 殿

 

中野区長 酒 井 直 人

人権擁護委員候補者推薦に伴う区議会の意見について

 

 中野区に置かれる人権擁護委員の候補者として、下記の者を法務大臣に推薦したいので、人権擁護委員法第6条第3項の規定により議会の意見を求めます。

 

1 氏名 鈴 木 久 雄

  生年月日 《 記載削除 》

  住所 東京都中野区《 記載削除 》

  再・新任別 再任

 

2 氏名 山 田 昌 和

  生年月日 《 記載削除 》

  住所 東京都中野区《 記載削除 》

  再・新任別 再任

 

3 氏名 小宮山 郁 子

  生年月日 《 記載削除 》

  住所 東京都中野区《 記載削除 》

 再・新任別 再任

 

4 氏名 石 浦 礼 子

  生年月日 《 記載削除 》

  住所 東京都中野区《 記載削除 》

  再・新任別 再任

 

5 氏名 宮 川   学

  生年月日 《 記載削除 》

  住所 東京都中野区《 記載削除 》

  再・新任別 再任

 

6 氏名 佐 藤 美奈子

  生年月日 《 記載削除 》

  住所 東京都中野区《 記載削除 》

  再・新任別 新任

 

○議長(内川和久) 次に、陳情の継続審査についてお諮りいたします。

 お手元の陳情継続審査件名表に記載の陳情については、付託委員会から継続審査の申出がありますので、これを申出どおり継続審査に付したいと思いますが、御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(内川和久) 御異議ありませんので、さよう決定いたします。

 

令和3年第2回定例会

 

陳情継続審査件名表

《厚生委員会付託》

 第5号陳情 高齢者に対する聞こえの支援及び、補聴器購入への助成を求める陳情

 

○議長(内川和久) 次に、常任委員会の所管事務継続調査についてお諮りいたします。

 お手元の常任委員会所管事務継続調査件名表に記載の調査事件については、それぞれ所管委員会からの継続調査の申出がありますので、これを申出どおり継続調査に付したいと思いますが、御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(内川和久) 御異議ありませんので、さよう決定いたします。

 

常任委員会所管事務継続調査件名表

令和3年第2回定例会

総務委員会

 1 政策、計画及び財政について

 1 平和、人権及び男女共同参画について

 1 広聴及び広報及び観光について

 1 評価及び改善について

 1 情報政策及び情報システムについて

 1 人事及び組織について

 1 危機管理、防災及び都市安全について

 

区民委員会

 1 区民相談及び消費生活について

 1 戸籍及び住民基本台帳等について

 1 区税について

 1 国民健康保険及び後期高齢者医療等について

 1 産業振興について

 1 文化、生涯学習及び国際化について

 1 環境及び地球温暖化対策について

 1 清掃事業及びリサイクルについて

 

厚生委員会

 1 地域活動の推進について

 1 地域子育て支援及び地域保健福祉について

 1 介護保険及び高齢者支援について

 1 社会福祉について

 1 スポーツについて

 1 福祉事務所及び保健所について

 1 保健衛生について

 

建設委員会

 1 安全で快適に住めるまちづくりについて

 1 交通環境の整備について

 1 道路の整備について

 1 公園の整備及び緑化の推進について

 

子ども文教委員会

 1 学校教育の充実について

 1 学校と地域の連携について

 1 知的資産について

 1 子育て支援及び子どもの育成について

 

○議長(内川和久) 次に、議会運営委員会の所管事項継続調査についてお諮りいたします。

 お手元の議会運営委員会所管事項継続調査件名表に記載の調査事件については、議会運営委員会から継続調査の申出がありますので、これを申出どおり継続調査に付したいと思いますが、御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(内川和久) 御異議ありませんので、さよう決定いたします。

 

議会運営委員会所管事項継続調査件名表

令和3年第2回定例会

 1 議会の運営について

 1 議会の会議規則、委員会に関する条例等について

 

○議長(内川和久) 以上で本日の日程を全て終了いたしましたので、散会いたします。

 令和3年第2回中野区議会定例会を閉じます。

午後3時19分閉会

 

 

 

会議録署名員 議 長 内川 和久

       議 員 木村 広一

議 員 石坂 わたる