令和3年06月08日中野区議会区民委員会(第2回定例会)
令和3年06月08日中野区議会区民委員会(第2回定例会)の会議録

中野区議会区民委員会〔令和3年6月8日〕

 

区民委員会会議記録

 

○開会日 令和3年6月8日

 

○場所  中野区議会第2委員会室

 

○開会  午後1時00分

 

○閉会  午後4時31分

 

○出席委員(8名)

 伊藤 正信委員長

 竹村 あきひろ副委員長

 杉山 司委員

 小宮山 たかし委員

 高橋 ちあき委員

 南 かつひこ委員

 むとう 有子委員

 来住 和行委員

 

○欠席委員(0名)

 

○出席説明員

 区民部長 鳥井 文哉

 区民文化国際課長 辻本 将紀

 文化国際交流担当課長 矢澤 岳

 戸籍住民課長 伊藤 正秀

 マイナンバーカード活用推進担当課長、産業振興課長 平田 祐子

 税務課長 竹内 賢三

 保険医療課長 伊藤 廣昭

 環境部長 朝井 めぐみ

 環境課長 波多江 貴代美

 ごみゼロ推進課長 伊東 知秀

 清掃事務所長 藤永 益次

 

○事務局職員

 書記 田村 優

 書記 五十嵐 一生

 

○委員長署名


審査日程

○所管事項の報告

 1 中野区構造改革実行プログラム(案)について(区民部、環境部)

 2 旧中野刑務所正門の区文化財指定について(文化国際交流担当)

 3 区を被告とする訴訟の提起について(文化国際交流担当)

 4 マイナンバーカード申請増に伴う交付体制の強化について(戸籍住民課)

 5 令和3年度新型コロナウイルス感染症の影響により収入が減少した被保険者等の国民健康保険料等の減免の実施について(保険医療課)

 6 中野区産業振興センター指定管理者候補者の募集について(産業振興課)

 7 新型コロナウイルス感染症に係る緊急経済対策事業の実施について(産業振興課)

 8 環境に係る各計画及び中野区ゼロカーボンシティ宣言の検討状況について(環境課、ごみゼロ推進課)

 9 議会の委任に基づく専決処分について(清掃事務所)

10 その他

 (1)子どもエコ講座の実施について

○所管事務継続調査について

○その他

 

委員長

 定足数に達しましたので、区民委員会を開会いたします。

 

(午後1時00分)

 

 本日の審査日程ですが、お手元の審査日程(案)(資料1)のとおり進めたいと思いますが、これに御異議ありませんか。

 

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 御異議ありませんので、そのように進めます。

 なお、審査は5時を目途に進め、3時頃に休憩を取りたいと思いますので、御協力をお願いいたします。

 それでは、議事に入ります。

 昨日に引き続き所管事項の報告を受けたいと思います。昨日質疑の途中となっていた1番、中野区構造改革実行プログラム(案)について質疑を受けますが、区民文化国際課長より発言を求められておりますので、これを許したいと思いますが、御異議ありませんか。

 

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 御異議ありませんので、それでは、区民文化国際課長。

辻本区民文化国際課長

 昨日、本件に関わる御質疑を様々いただいたところでございますけども、十分整理し切れていない部分がございました。所管部に確認した点も含めまして改めて整理をして御報告をさせていただきたいと存じます。

 2点ございまして、1点目は構造改革実行プログラムの位置付けについてでございます。構造改革実行プログラムにつきましては、財政的な非常事態に対処するとともに、新たな行政需要に応じた効率的かつ効果的なサービスを展開するため、行財政の構造的な改革を集中的に進めるものであり、原則といたしまして意見交換会及びパブリック・コメント手続を経ることになっております計画等には当たらないというふうに判断してございます。基本計画、施設整備計画などと取扱いは異なるわけではございますけども、区報、ホームページにおきまして区民の皆様から意見募集を行うほか、区民・区長のタウンミーティング、本件につきましては5月20日に実施をいたしましたが、テーマとして意見を聴取していくという考え方でございます。したがいまして、委員会にも報告はしていなかったということでございます。

 2点目、(仮称)中野区構造改革推進アドバイザー会議の役割についてでございます。アドバイザー会議につきましては、構造改革の取組の方向性や具体的な方策などについての専門的助言を求めていく考えでございます。アドバイザーの方から頂きました助言については、実行プログラムの内容の精査や取組への反映、また、次年度に向けました評価、検証につなげることによりまして効果的な実行プログラムにしていく考えでございます。

 なお、実行プログラムは基本計画における各取組の効果をより高めていくものでございまして、実行プログラムの修正等によりまして基本計画が変更されることは基本的にはないと考えているということでございます。報告は以上でございます。

委員長

 質疑はありませんか。

むとう委員

 改めて私が昨日質問した区民と区長の対話集会でこの構造改革プログラムについて説明があり、区民の意見を聴くことは聴いたけれども、これはあくまでもプログラムであって、計画ではないからこれでいいんだというような御答弁だったかと思うんですけれども、それにしても一応区民の意見を聴いているわけですから、やっぱりきちんとタウンミーティングの中でこのテーマで取り上げてこういった意見が区民の方からありましたということは議会に報告されてもいいのではないかと思うんですけれども、その点は、計画じゃないから、聞いたけど、議会に報告する必要がないんだという御判断をされたということですか。

辻本区民文化国際課長

 所管に確認いたしまして、一般的にタウンミーティングの内容につきましては後日ホームページ等で広報はしているところでございます。ただ、個別に議会報告ということは一般的にはしていないということでございまして、今回本件についても報告の予定はないというふうに聞いております。ただ、区民委員会でそういった御意見を賜ったということにつきましては所管に伝えてまいりたいと考えます。

むとう委員

 大きなテーマで対話集会が行われていることももちろんあるわけで、それを一々報告はされないというのは、まとめてタウンミーティングの結果として見てくださいというのは分かるんだけれども、今まさにこれからどうしていこうかというふうに議論に上がっている状況の中で、進行中の中でわざわざ構造改革実行プログラムについてというか、構造改革についてということでテーマを決めて区民の皆様から御意見を伺ったんだから、やっぱりそれは全部タウンミーティングは報告しないよなんていう考え方ではなくて、場合によっては報告したっていいと私は思うんですよね。

 というのは、私がそのとき自分が参加していたから言うわけではないんですけれども、全ての参加者が発言をされているんですよ。だからこそやっぱりこういうものをこれから大がかりに構造改革をしていく中で区民生活に密着しているわけですから、計画決定過程の透明化とかいろいろ区長はおっしゃっていたんですから、区民の皆様の御意見というのは議員の方々が聞いて損はないというか、区民の皆さんの意見も参考にしつつというのは大いに役に立つことだと思っているからあえて言っているので、まさにタイムリーでこのテーマで意見を聞いたんですから、報告しないというかたくなな姿勢というのはちょっと私は理解できません。やっぱり時と場合、テーマによっては関係所管に区民の方からはこんな意見がありましたよぐらい報告したっていいんじゃないんですか。かたくな過ぎませんか。ちょっと理解しがたいですが、何か答弁されることがあればどうぞ。

辻本区民文化国際課長

 繰り返しの答弁となってしまいますけども、本件につきまして様々区民の皆様から意見聴取する機会を設けていきたいということで、区報、ホームページにおいては意見募集などは行っていくということでございます。何らかの形で議会に報告ということにつきましては所管部に伝えていきたいと考えてございます。

高橋委員

 むとう委員と関連しているんですけど、昨日課長が正副委員長のところに説明に来られましたけど、私は聞いたら質問できないからと聞かなかったけど、よく所管のほうに伝えてほしいんですけど、今説明をされたのは、構造改革は持続可能な区政運営を目指すためのものの位置付けになるわけでしょう。それで、そのための区長のタウンミーティングで意見を聴取しましたと。意見を聴取したということは頂いたというわけですよ。ただ説明しましただったら、別に意見をもらったやつを発表してくださいよという話にはならないと思うわけ。区がこういうふうに思っているので構造改革を進めていくんですというだけの話だったら別に私たちはこんなにこだわることはないんですけど、さらにアドバイザーさんの意見は聞きますよという話でしょう。議会の話はまともに聞いてくれないのに、アドバイザーの人たちの専門的な助言を頂いて、この構造改革で直さなくちゃいけないところは直すんだけれども、基本計画に影響はありませんというのがよく理解できない。私は今の説明を受けてもなおさら分からなくなってきたというところがあります。

 ですので、開かれた区政をやっているとおっしゃっている以上は、やっぱり計画であろうとそうでなかろうと、区長との対話集会であろうと、タウンミーティングであろうと、意見交換会であろうと、これを題材にして意見交換をして意見をもらったということは、やっぱり議会にも、こういう意見があったんですよ、でも、ここは変えませんとかそういうふうな感じ、意見だけもらったんですよという報告だけだっていいと思うんだよ。そういうのを何かかたくなにしないんだというのはちょっとおかしいんじゃないのと私も思います。なので、しっかりと所管のほうにお伝えしていただきたいというふうに思います。どうですか。

辻本区民文化国際課長

 やはり区民の皆様の御意見、当然議会の御意見ということで非常に重要なものであるというふうに認識してございます。これを適正に、今回は構造改革実行プログラムの案でございますけども、生かしていく必要があるのかなというふうに思っております。ただいま頂きました意見につきましては所管にしっかりと伝えていきたいと考えております。(「ちゃんとやってくださいと言っておいて」と呼ぶ者あり)

南委員

 今、構造改革実行プログラムの位置付けということでお話を頂いたんですけど、昨日の話の中では、この実行プログラムというのは基本計画、施設整備計画等の下支えになるというようなお話だったんですが、その位置付けというのは変わらないんですか。

辻本区民文化国際課長

 下支えをするという位置付けは変わらないんですけども、下支えの意味なんですけども、何か根底にあるもの、基礎にあるものということではなくて、あくまでも計画を効果的に効果をより高めていく、そのような区の取組ということで下支えというような表現を使っているものでございます。

南委員

 その基本計画、施設整備計画があって、それをより効果的なものにということで実行プログラムがあるということなんですけど、そうしますと、アドバイザー会議のほうについては、実行プログラムの中のよりよいものにすることに対してのみ助言を頂くという形になるんですか。その中で例えばいろんな自由闊達な意見が当然出てくるかと思うんですけども、それ以上突っ込むと基本計画に関わってくるとなったら、それはちょっと待ったという話で方向修正をそこでやるのか、その意見をそこで止めちゃうのかというような形になるものなんですか。要は基本計画というものは変えないということを前提に専門家の方々にはそういう話で基本計画を変えるということではないということを前提に集まっていただいているということになるんですか。

辻本区民文化国際課長

 アドバイザーの皆様には構造改革の取組の方向性や具体的な方策などについて御助言を頂くということでございまして、そういう意味では基本計画そのものに何か御意見を頂くというような位置付けにはないということでございます。繰り返しになりますけども、実行プログラムの修正が仮にあった場合に、それによって基本計画が変更されることは基本的にはないということでございます。

来住委員

 ちょっと所管ではないので、先ほどのまず議会との関係の件ですが、極力情報は議会に開示をして議論していただくというのは大前提だというふうに思います。今回の昨日からのやり取りを伺っているんですけども、まずはっきりさせなければならないのは、これまでの意見交換会やパブリック・コメントというのは、中野区の自治基本条例に基づいて、この区民参加の項に基づいて行われている行為だと思うんですね。したがって、所管課に必ず報告もあるし、当然終わった後にはその結果の報告はしなければならないぐらい位置付けとしては重いですよね。それが例えば、私は建設委員だったですけども、平和の森の問題、公園の問題でも事前に報告し、区民意見を頂き、そしてそれを報告を返してくるという、そういう議会との関係ではちゃんとした一定のルールを持ってやられているので、今回この件に関しては事前の報告が区民委員会等であったかどうか分かりませんが、少なくとも自治基本条例にのっとって議会に対して責任を持って返していくということのこれに値するのかという点では、若干タウンミーティングというのは一つやられていますので、その課題ごとに必ず議会、所管委員会に報告しなければならないというふうにはなっていないことも事実ですので、そこは今後の議会との関係のルールの在り方としては検討の一つかなというふうに思いますが、お答えはちょっと所管じゃないのでできないと思います。私の感想といいますか、捉え方としてはそういうふうに捉えています。極力議会には情報の開示は必要だということを重ねて申し上げておきたいと思います。

 では、本題ですけども、今回のプログラム(案)につきましては、まずこれまでいろんな計画や中野区がつくってきた基本的な計画の過程の中で何が大きく違うのかなというのをちょっと目を通しますと、例えば4ページの構造改革の推進体制、体制は区長が本部長ということで、これは大きな計画の中では必ずこういう体制が取られますが、「個別課題の検討にあたっては部会を設置し、現場や若手職員の参加を促していきます」という、これが入っているんですね。したがって、この計画そのもの、プログラムそのものがかなり部内的な、庁内としてどう捉えていくのか、何を目標にしていくのか、何が問題なのか、そこを掘り下げていくという、そういうものなんではないかと思います。したがって、一番分かっている現場の職員、事業に携わっている現場がやっぱり物をちゃんと言える場、提案できる場、これが今回のプログラムをつくっていく上で非常に肝だと思うんです。そういう点では今までにない位置付けがここにされたなという、非常に今までにない特徴を私は感じたんですが、所管ではないのでと思います。しかし、あなた方、それぞれの部、課が関係するところですので、こういう位置付けがされたということについてちょっと、感想的でいいんですが、今までにない部分だと思いますけど、いかがでしょう。

辻本区民文化国際課長

 ただいま委員御指摘のとおり、今回につきましては区長を本部長とする中野区構造改革推進本部を設置して全庁的に取り組んでいくと。それに当たりましては現場や若手職員の参画を促していくということで、強力な体制をつくっていくということでございます。現在様々な業務見直し等につきましても、下からの改革というんでしょうか、現場視点の現場の声を生かしていくというのが区政の基本的方向性ということに取り組んでいるところでございますので、この構造改革につきましても全庁的に強力に推し進めていきたい、ボトムアップで取り組んでいきたいというふうに考えているものでございます。

来住委員

 ボトムアップの具現化といいますか、具体化がこういう区の基本方向について現場の声、若手職員の参加の下に検討されていくという点では私は非常に試みとしては画期的だというふうにその部分については評価をしています。ただ、この構造改革そのもの、これは私どもの会派としては既に本会議でも言っておりますので、この構造改革そのものがどうなのかという点では思っています。そしてさらに、やはりこの計画の位置付けの中に財政的な非常事態に対処するとともにというところが今回のプログラムの基本に位置付けられているので、言うならば、今本当にコロナ禍の中で危機に瀕しているのは区民の皆さんの暮らしですよね。そこにどう光を当てるかということが行政の私たちは非常に大事な、そこをどう見るかということが今後のまさに行政改革の要だというふうに思っているわけです。

 具体的に、まだこれからのことですけども、この戦略の中で「公助の体制強化と共助の促進」というのが5ページにプログラムの大きな戦略が掲げられています。具体的にはめくっていくと、幾つかいわゆる共助のところと公助のところでは柱が示されておりますけども、ただ、「公助の体制強化と共助の促進」というところで見ると、この関係する今日の区民委員会の所管のところはその部分ではちょっと見ることができないんですけども、そこはどこかに何か示されているんですか。検討のプログラムの中で今の段階では特にそれはないということですか。ちょっとめくるとそういうところが所管のところでは見受けられないんです。後ほど聞きますけど、環境問題はかなり柱として位置付けがありますので、そこはそれとして、この公助、共助じゃない部分で位置付けがありますので、それはとても所管としてはこれから大変かなと思うんですけども、ほかに何か既に示されている中で先ほど言った公助の中では皆さんのところではあるんでしょうか。あればちょっと教えていただければと思います。

辻本区民文化国際課長

 今回私ども区民部の取組につきましては、昨日若干御紹介いただきましたけども、マイナンバーカードの活用推進ということと債権管理体制の強化ということで、そういう意味では区の主体の取組ということで今検討しているところでございます。ただ、当然のことながら、例えば自治体ポイントの活用なども検討していくという過程におきましては、やはり区民の皆様の広範な参加というんでしょうか、御理解いただかなくては進められない事業というものもございます。そういった意味では協働、協力体制ということでは念頭に置きながら進めていきたいと考えているものでございます。

来住委員

 38ページには「区有施設の脱炭素化の推進」ということでかなりのページを割いて示されているんですけども、これらは今後の大きな柱になってくると思うんですけども、この点については何かこの段階でおっしゃることがあるんでしょうか。

波多江環境課長

 やはりこちらの構造改革の中に入れるということは、これまで環境政策は環境政策である種独立した形のイメージがあったかもしれませんけれど、実質的に区においてもゼロカーボンシティ宣言をしていくということがありますから、そこで実際に何をするのかというのが非常に問われるところがあると思います。昨日もちょっと私のほうでもお話をさせていただきましたけれども、区がきちんと旗を振って区の施設でそういった環境に対する施設などがとても効果的というか、分かりやすいと思うんですけれども、区が率先して進めていくんだというところを形で見せるということがやはり区全体にそういう機運が広がっていくきっかけとしてはすごく大きいと考えておりますし、財政的な面でも実際に脱炭素化をするとイメージとしては経費がかかっていくのかもしれないというイメージがあるかもしれませんけれども、実際再エネに電力を切替をしていく中ではそうではないということが大体分かってきておりますので、そういう意味ではエネルギーを変えていくこと、それから高効率な機器を入れていくことで電力使用そのものが縮小されるということもございますので、そういった意味で環境に配慮することは区の財政にとってもいいんだということも示せていけるかなというところ、そういったところでのここでの脱炭素化の推進というのは意味が非常にあると環境部としては捉えてございます。

来住委員

 大きくはSDGsの取組が具体化されてきますので、一環境部門だけでは乗り切れないというか、達成できない課題になりますので、広域な区全体として環境問題をそれぞれが位置付けていくということになってくると思うんですね。そういう意味で今回のこのプロジェクト、プログラムの作成に当たってのそれぞれの所管の現場の声が具体的にそこに反映できるような中身に、そういう推進体制にしてほしいというふうに思うんですね。

 特に、繰り返しになりますけども、やっぱりコロナ禍の中で公助の役割というのが改めて今問われ直しているわけですね。今までは個人の責任といいますか、自己責任ということがかなり言われてきました。前区長もそういう言葉をよく私も耳にしました。しかし、それではやっぱり特にこの感染拡大の中で社会そのものが立ち行かないということもはっきりしてきましたので、そういうことを踏まえて、前提にしながら、現状を把握しながらプログラムの中で皆さんの声を十分反映したものにつくるんであればしてほしい。

 何回か皆さんからアドバイザーのことが言われていますが、私も外からの中野のことがどれだけ分かっていらっしゃる方が提案されるのか、意見を述べられるのか分かりません。確かにそれでいいのかなという気はしますが、一番要は皆さんですので、区民の声と職員の皆さんの実態に即した中身での検討を強く求めておきたいと思います。お答えいただきたいと思いますが、いかがでしょう。

辻本区民文化国際課長

 アドバイザー会議の設置ということで専門家の御助言を頂くわけなんですけども、当然先ほど来申し上げております区民の皆様の御意見、また議会の御議論、御意見はもとよりでございまして、そういった様々な御意見を賜りながら全庁的な組織体制をもちましてしっかりと検討していきたいと考えてございます。

むとう委員

 すみません、ちょっと聞き漏らしてしまったのでもう一度戻してしまって恐縮なんですけれども、1点引っかかるのでどうしてもお尋ねしたいんですけれども、先ほどの話でタウンミーティングの位置付けと意見交換会の位置付けは違うというお話だったかと思うんですけれども、昨日御説明があった区有施設の整備計画にしても、それから中野区基本計画にしても、「今後の意見交換会の実施について」というふうには書いてはあるんですけれども、「意見交換会を区民と区長のタウンミーティングとして実施する」と書いてあるんですよ。そうすると、なかなか分かりにくくなってしまうので、意見交換会は意見交換会で、区民と区長のタウンミーティングとして以下の日程で実施するとなると、これは意見交換会なんですか、タウンミーティングなんですかというのが両方とも分からない表現になっています。これはタウミーティングだと一々議会に報告する必要もない。それは計画なのかプログラムなのかというところの違いもあるんだということなんだけれども、そうすると、これから行われる基本構想、区有施設整備計画についてはこの説明は分かりにくいですよ。意見交換会なら「意見交換会を以下の日程で実施する」にしてほしいです。そこになぜ「区民と区長のタウンミーティングとして以下の日程で実施する」というふうになっているのか、そこは改めていただきたいんです。これは違うんでしょう。そこだけはちょっとさっき聞き漏らしていたので、改めてはっきりとさせてください。

辻本区民文化国際課長

 意見交換会につきましては先ほど来住委員から御紹介賜りました中野区自治基本条例に位置付けられているということで、基本構想・基本計画、個別計画、あるいは条例の内容について区民の権利、義務に関わるもの、そういった場合には開くということが明文化されているものでございます。この基本計画、区有施設整備計画につきましては、区民と区長のタウンミーティングを意見交換会の位置付けで実施をしている部分はあるんですけども、この辺の表現について不明確というか、分かりにくいという御意見でございますので、その辺の御意見につきましては所管にしっかりと伝えていきたいと考えております。

むとう委員

 ぜひお願いしますね。位置付けが違うというんだったらばこのような表現は不的確ですので。分かります……。きちんと「意見交換会を以下の日程で実施する」にしてください。違うというならこれは日本語が変ですよ。区民と区長のタウンミーティングの場を借りてそっちは1回でやってしまおうとしていらっしゃるんだと思うんだけれども、位置付けが違うんだったらこういう開催の仕方はやめたほうがいいと思います。そこはしっかりと担当に伝えてください。こういう曖昧な開催は駄目だということを正していただきたいと思います。お願いします。

委員長

 要望ですね。

むとう委員

 はい。

小宮山委員

 38ページの区有施設の脱炭素化の推進についてなんですけども、今回に限らず、この38ページに限らず、区内で脱炭素化という際に取り上げられるのがエネルギーの問題とか電気の問題などが中心だと思うんですけども、脱炭素社会をつくり上げていくためには緑化の推進も非常に重要だと思うんです。この区有施設と書いてあるのは区有地も含んでいるのか、あるいは建物だけを指しているのかによってもちょっと緑化できるかできないかということは変わってくるかもしれませんが、環境基本計画の案なんかを見ましても、脱炭素化と緑化の推進というのはあまり結びつけて考えていないように、エネルギーの話ばかりをしているように私には感じられてならないんです。挙げ句の果てに中野区は中野の森を群馬県に造ったりしている。区内の緑化をしないで群馬県を緑化しようとしている。そういう訳の分からない環境政策を行っている。そういった辺りを見直していくべきであって、この38ページにも緑化推進についても少しは触れるべきだと思いますが、いかがでしょうか。

波多江環境課長

 こちらの記載については確かに御指摘のとおり区有施設のことを書いておりますので、どちらかというと、もちろんハードというか、施設をどう高効率な施設にするかとかエネルギーを省くためにどうするかを書いてあります。ただ、ここの部分に緑化を推進しますということが入っていないのは確かなんですけども、区有施設についてはきちんと法律上の定めがありますから、一定の面積の3割程度を緑化するということは、条例だったか法律だかちょっと記憶が曖昧になってしまっているんですが、そういう決めに従って緑化はすることにはなっていますので、書かれていないと御指摘があればそれは書いていませんけれども、区が施設を造るときにはそういう緑化の定めに従って一定程度の緑を確保するようなことはしているということでございます。

高橋委員

 1点だけ、しつこいようで大変申し訳ないんですけど、先ほど来住委員がおっしゃったように、構造改革推進体制のイメージというのがありますよね。ここに推進本部というのがあるんだけども、区長が本部長になったということは確かにいいことかもしれないんだけれども、じゃ、何のためにこの構造改革の担当部長がいるんだよと私なんかは思っちゃうわけ。それで、いろいろな各部会があったりとか各所管が一生懸命構造改革についての検討部会みたいなのを開くわけでしょう。だけど、本来だったら私のイメージだと、構造改革というのは、構造改革を担当しているところが、これはこういうふうにするんだ、これはこういうふうに変えていくんだという、まずそこを基本的に考えて、そして、こういうふうに考えているけど、どうでしょうかと振っていくのが構造改革推進本部の在り方なんじゃないかなというふうに思うんですけど、そこのところもどういう会議体になっていくのかが私たちは見えないんで、どんなものなのかなと心配はあります。

 私が考えている構造改革という言葉のイメージとそちらが考えている構造改革のイメージが合体していないところがちょっと腑に落ちないんだけど、私が思っているのは、構造改革というのは抜本的な改革であって、区が保有している保育園を全部民間にしちゃうんだとか、児童館を残したいんだったら全部委託しちゃうんだとか、あらゆるものに対して、職員体制も2,000人体制を保つんだとかという大きな幅を持った改革をしていくというのが私のイメージだったんだけど、これだと行財政改革の何かちょっと厚みがかかったようなものなのかなとか思って、いろいろページをめくっていくと、図書館の在り方検討とか区民活動センターとかと全て所管ごとのことが書いてあるわけじゃないですか。だから、結局は行財政改革みたいなものと同じじゃないのというイメージに捉えられちゃうわけ。だから、この推進本部をつくるに当たっては、しっかりと基本になる人たちがこういうふうにしたいんだということを示してくださいよという所管の方々が言っていくべきだと思うんですけど、どうお考えですか。

辻本区民文化国際課長

 今回中野区構造改革推進本部ということで区長を本部長とする組織を設けたということで、委員御指摘のとおり、担当部長も置いております。実際にこの案を作るに当たりましては、昨年度からも着手しているものですので、その当時は企画部でございましたけども、企画部が主導というんでしょうか、旗振り役と申しますか、そういったことで様々各部に投げかけ、各部は所管の部分を考え、また、それを取りまとめに当たりましても企画部が中心となってまとめてきた経過がございます。今後につきましても担当部長がやはり中心的な存在というか、取りまとめ役というんでしょうか、そういった任に当たっていくというふうに考えております。ただ、この本部会議は区民部長、環境部長も入っておりますので、そういった意味からは、各部の意見も十分反映させていきたいというふうに考えているということでございます。

委員長

 他に質疑はありませんか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 なければ、以上で本報告については終了いたします。

 次に、2番、旧中野刑務所正門の区文化財指定についての報告を求めます。

矢澤文化国際交流担当課長

 それでは、旧中野刑務所正門の区文化財指定につきまして御報告いたします。(資料2)

 中野区教育委員会は、令和3年4月30日に中野区文化財保護審議会に対し旧中野刑務所正門の中野区文化財登録指定の是非について諮問を行い、5月24日付で文化財保護審議会からの答申を受けました。6月4日、教育委員会は答申の内容を踏まえまして中野区有形文化財の指定について議決しましたので、以下のとおり報告するものでございます。

 1、資料名等でございますが、文化財名としましては旧豊多摩監獄表門、年代は大正4年、員数は1棟、所在地、新井三丁目37番(住居表示)、所有者は中野区、文化財種別としましては指定有形文化財となってございます。

 2、指定理由につきましては、大正期を代表する建築家、後藤慶二の現存する唯一の作品であり、また、明治期の西欧の模倣から脱却し、近代の新たな建築様式を模索し始めた明治末から大正期の建造物であり、我が国のれんが造り建築の技術的・意匠的到達点を示すものとして極めて重要であると。関東大震災等の戦災をくぐり抜け、残されていることも地域の遺産として貴重であるとなっております。

 3、詳細についてでございますが、恐れ入りますが、別紙、中野区文化財登録指定の是非について(答申)を御覧ください。こちら別紙がいわゆる中野区文化財保護審議会から教育委員会に対して5月24日付で出された答申となっております。答申内容としましては文化財保護審議会が指定有形文化財、候補とする事由としては、恐れ入りますが、またおめくりいただきまして中野区文化財指定調書を御覧ください。中野区文化財指定調書、名称等につきましては先ほど申し上げたとおりでございますが、中段以降、まず来歴です。江戸時代、小伝馬町牢屋敷の流れをくむ市谷監獄が明治43年に現在地に移され、豊多摩監獄となり、その表門として建造されたものでございます。明治43年4月に起工、大正4年3月に竣工、豊多摩監獄は豊多摩刑務所、中野刑務所と名称を変えましたが、昭和58年に廃止され、戦災等の被害を受けずにいた表門を残して全て解体されました。敷地は法務省矯正研修所、財務省用地を経まして、現在中野区用地となってございます。

 設計者でございますが、こちらは司法省技師、後藤慶二でございますが、豊多摩監獄の設計を担当し、能や歌舞伎にも造詣の深い多才な建築家であり、近代建築運動のキーパーソンの一人として評価されております。建築設計を芸術の域に導くために、構造と意匠の関係の考察を深め、しかもこの追求はその後の建築動向に大きな影響を与えました。しかし、若くして亡くなられたこともありまして、表門は後藤の設計による唯一残されている建造物でございます。

 おめくりいただきまして、現状でございます。表門の建物は創建時の位置にそのまま保存されておりまして、イギリス積みによるれんが造り平家建てで、ほぼ南面して配置され、南面並びに北面には腰折れ屋根による大きな妻面を見せているところでございます。参考としましておめくりいただいたところに写真1、2を掲載しておりますので、そちらも後ほど御確認いただければと思います。また、建物は屋根材の変更や新たな開口部の設置など部分的に手が加えられているものの、建物の特徴である腰折れ屋根の外観と通路両側に部屋を配置した平面形式は創建時の様子をよくとどめているところでございます。

 次に、意匠の評価でございますが、少しおめくりいただきまして、表門という極めて単純な機能の建築でありながらも、外壁部分に凹凸を用いて変化を与え、表側と裏側の役割をそれぞれ表現するなど極めて手の込んだデザインが展開されているところです。また、出入口部分の段状の複雑な処理には土蔵の、また、正面扉の格子には伝統的な和のイメージなど全体を通じて伝統的テイストの存在が感じられ、日本人建築家が西洋の模倣から脱しようとする後藤慶二ならではの特色が発揮されているところでございます。

 次に、技術の評価でございますが、れんがの目地の断面が半円形状の覆輪目地ということで仕上げられているところでございます。こちらも写真9を後ほど御覧いただければと思います。

 次に、建築史上の位置付けでございますが、後藤慶二の設計した現存唯一の建造物として、また、れんが造りの建築技術の最も発達した大正期のれんが建築の数少ない遺構として貴重な事例でございまして、我が国の近代建築史上高く評価できるものでございます。

 関連する歴史的要素としましては、この豊多摩監獄は受刑者の更生に重きを置いていたところでございまして、行刑の近代化を推進する先駆的な役割を果たしたところでございます。その点におきましても歴史的な付加価値を与えているところでございます。

 指定すべき事由につきましては、繰り返しになりますが、大正期を代表する建築家、後藤慶二の現存する唯一の作品であり、西洋建築からモダニズム建築へという日本近代建築史の流れの中で西洋建築の模倣の脱却を図り、新たな表現形式の模索が始められた時期の数少ない遺構であるということで学術的価値が高いものとなっています。

 次に、おめくりいただきまして、指定すべき種別としましては中野区指定有形文化財、指定範囲につきましては約260平方メートル、現行管理の周辺縁石部分の範囲としております。

 以下5ページ以降、位置図ですとか門の写真等を載せておりますので、後ほどお読みいただければと思います。

 そして最後に、今回この文化財保護審議会から中野区文化財指定に際しての附帯意見がついておりますので、こちらも説明いたします。

 まず1、文化財名称についてでございますが、こちらの当該建造物は旧中野刑務所正門と呼ばれておりますが、これは歴史上当該施設の最終名称を付して今日に至ったものでございます。文化財指定に当たりましては、後藤慶二の設計した創建期の名称を尊重しまして「旧豊多摩監獄表門」とするものでございます。

 2、今後の保存活用について、今回正門の保存及び公開と平和の森小学校新校舎における良好な教育環境の確保との両立を図るため、曳家保存する決定がされたと。文化財保護審議会としましては、曳家により当該建造物の文化財的価値が著しく低下することはないという判断に至ったことから中野区有形文化財(建造物)として指定するに値するという答申をするものでございます。ただし、今後行われる曳家保存に係る基本計画ですとか保存活用計画の策定に際しましては、真正性を重視し、建築史等専門の学識者の意見を取り入れるとともに、基本計画、保存活用計画、基本設計、実施設計、施工に際しましては文化財、建造物の専門業者に委ねる必要があるということで2点附帯意見がついているところでございます。

 簡単ではございますが、報告は以上でございます。よろしくお願いします。

委員長

 ただいまの報告に対して質疑はありませんか。

むとう委員

 今回のことでこの旧中野刑務所正門は中野区の有形文化財ということになったということなんでしょうか。答申を受けてなった、決定したという受け止め方でよろしいですか。

矢澤文化国際交流担当課長

 6月4日付で文化財保護審議会の答申を受けて教育委員会として区文化財指定という議決を経たところでございます。

むとう委員

 中野区の文化財にはなった。当初都とか国とかの文化財指定なんていうことも以前言われていたかと思うんですけれども、今後はどういうふうになっていくんでしょうか。

矢澤文化国際交流担当課長

 今後についてでございますけれども、東京都の文化財指定、それから国の文化財指定、こちらにつきましては、あくまで東京都の教育委員会ですとか文化庁が判断するものでございますので、そちらにつきましてはこれ以上は申し上げることはできないということでございます。

むとう委員

 判断するのは東京都であり国であったりということですから、中野区がどうのということではないということは分かるんですけれども、これは待っていれば勝手に東京都さんが検討してくれるとか、待っていれば勝手に国が検討してくれるとかということでもないような気がするんですけれども、これは黙って経過を見るということなのか、中野区としても文化財というふうに決定したので、中野区が東京都に対してぜひというようなことでお願いをしていくのか、都、国に対しても相談し、お願いをしていくのか、何らかの区としての対応はどういうふうになっていくんでしょうか。

矢澤文化国際交流担当課長

 失礼しました。今回区の文化財指定になったということで、もちろん今後この旧中野刑務所正門の保存活用に当たりまして区民の皆様に対しまして周知を進めていくとともに、そういった機会があれば東京都ですとか文化庁に対しましてもこういった区の文化財指定がありますよということは申し伝えることはできるのかなと思っております。

むとう委員

 申し伝えることができるという程度のことなんでしょうか。私はその仕組みがよく分かりませんけれども、区としても審議会を経て自信を持って中野区の有形文化財にしましたということなんですから、積極的にこれから曳家をするという、曳家がいいかどうかは私はまだ結論がありませんけれども、区としては曳家ということで、これから曳家をして保存して公開してということ、それから維持管理をしていくということでもやっぱり相当お金がかかってくるわけですから、そういった財政的な面からもきちんと東京都にも文化財指定、国にも文化財指定をしていただくことによって得られる維持管理費というのも違ってくるのではないかと思うんですが、その辺はどうなっていくんでしょうか。

 だから、黙って待っているとか報告だけをする程度なのか、積極的に区として区のこういう判断を東京都としても後押ししてほしいとか何かないんですか。何かちょっと積極性が見られないというか、ちょっと前に言っていた話だと、都や国の指定を取れればかなり財政的にも維持していく上でもいろんな補助金が得られるようなこともちらっと聞いていたかと思うので、中野区が文化財にしたんだったらば、やっぱりきちんと都と国にもう少し積極的に、何と言うのか分かりませんけど、制度上働きかけるという言葉が適切なのか、どういう表現にしたらいいのかも分からないんですけれども、何らかのアプローチというのをしていただきたいと思うんですけれども、いかがですか。

矢澤文化国際交流担当課長

 委員おっしゃるとおり、これがもし仮に東京都あるいは国の文化財指定ということで得られることができれば、おっしゃるとおり、財源面の補助ですとか、そういったものが期待できると、見込みがあるということで考えております。ただ、一方で、以前東京都の文化財指定を目指すということで、東京都あるいは国のほうに相談もなく、記者会見ですけれども、お話をしたときに、国のほうから、そして東京都のほうからお叱りを受けた。要はやはりあくまで決めるのは東京都の教育委員会ですとか文化庁ですので区が勝手に言うものではないということでお叱りを受けた経緯もございます。そういったことも鑑みながら、ただ、一方で、やはりこういった区の文化財指定をやっとすることができましたので、活用に向けてはしっかりと周知をしていきたい。また、東京都、国に対しての働きかけについては、どういう方法が望ましいのか、今後検討していきたいというふうに思っております。

むとう委員

 言い方の問題だったんじゃないかなというふうに思うので、当然決めるのは東京都であり国であるから、中野区の権限の及ぶ範囲ではないということを十分踏まえつつも、多くの区民の方も望んでいて中野区の文化財ということになったわけですから、さらにやっぱり中野区としては中野区の判断を確固たるものにしていく意味においても積極的に、言い方は考えつつ、立場もわきまえつつ、都と国に対してアプローチを積極的に私はしていただきたいということを要望しておきます。

委員長

 要望でいいですか。

むとう委員

 はい。

小宮山委員

 中野区の指定有形文化財というのはその辺の――その辺のと言ったら失礼ですが、道端のお地蔵さんだとか、あるいは昔の人が力比べをした力石だとか、その辺の神社の境内に転がっているようなものも指定有形文化財に指定されていまして、決してハードルの高いものじゃないと思うんです。今回のこの資料を読みますと、改めてこの門は非常に貴重なものであるのだなということは理解したんですが、その貴重なものが今までは指定有形文化財から漏れていたということが逆に問題なんじゃないかなと思いまして、一体何で今までこんな貴重なものが指定有形文化財から漏れていたんでしょう。

矢澤文化国際交流担当課長

 今まではこちら、旧中野刑務所正門を持っていた所有者が、国、旧法務省、それから財務省ということでございましたので、我々が文化財保護審議会を通しまして、例えば文化財的価値があると申し上げても、やはり所有物は国のものでございますので、国があくまで決めるものということで今まで区の文化財指定と、そういった話にはならなかったということでございます。今回中野区のものになりましたので区の文化財指定ということで議決を得たところでございます。

小宮山委員

 これまで文化財に指定されたものを見ますと、お寺さんのものとか神社のものとか、あるいは中村家住宅洋館のように個人のものもありますよね。なので、所有者が誰であっても貴重なものは貴重なので、今後の文化財行政をつかさどっていく上で貴重なものは貴重なんで、所有者が誰であれ、文化財に指定するにふさわしいものは指定していくようにしたほうがいいんじゃないかと思いますが、いかがでしょうか。

矢澤文化国際交流担当課長

 あくまでこの文化財指定、あるいは登録するに当たりましては、文化財保護条例に基づいて教育委員会が文化財保護審議会に諮問をかけて答申を経て議決をされるものでございますので、頂いた意見は今後について反映できるように、反映といいますか、研究、検討していきたいというふうに思っております。

高橋委員

 確認なんですけど、これはるるいろいろ経緯があってやっとこうやって文化財指定になったんだよと思うんですけど、その中において、ここで報告をもらったんだけども、実際に管理するというのは教育委員会なわけでしょう。それで、実際にそこに小学校が新たに建たなくちゃならないという問題があるんだけど、これは教育委員会のほうと所管のほうときちんと連携を取って、今後どういうふうに、曳家にしていくにも何にしていくにも、こういう立派な人たちに頼まないと、専門業者にやってもらわないと困るぞという意見がついちゃっているわけだから、とても大変だと思うんですけど、そこのところはきちんと連携を取ってやっていっていただけるんでしょうか。

矢澤文化国際交流担当課長

 今年度からいわゆる曳家保存する旨の決定を受けて、基本計画、保存活用計画の策定に向けた委託を進めているところでございますが、それに当たりましてももちろん子ども教育施設課、それから経理課と関係する所管と連携を取りながら、やはり我々としてはスムーズに曳家保存をしていきたいと。一方で学校も遅れることなく新平和の森小学校を開校していく、連携を密にしていかないといけませんので、それは今年だけではなく今後も、幾ら専門業者とはいえ、それを交えながら今後も進めていく予定ではございます。

高橋委員

 様々な思いを持っている方が、残したい人とか早く学校を建ててほしい人とか、これは学校のそばになんかなくていいと思う人とかと様々な方たちの意見がずっと長引いてきちゃって結論が今日にやっと至ったというところなわけですよ。だから、やっぱりそういう関係の人たちにもきちんと理解してもらって、今こういうふうに進んでいるんです、こうやって進めていますというのが目に見えて分かるような進め方にしてもらいたいんですけど、大変でしょうけど、そのようにやっていかないと、結局また元に戻っちゃって、ほら、あんなふうにしなきゃよかったのにとか言われちゃうこともなきにしもあらずだからしっかりとやってもらいたいんですけど、その関係者たちとの連携を十分に図ってもらいたいと思いますが、いかがですか。

矢澤文化国際交流担当課長

 これまでの経緯を踏まえまして、特に現地保存から曳家保存にするに当たっての変更の決定をしたときには、議員をはじめ区民の皆さんに対しても多大なる御迷惑をおかけしたということでは非常に申し訳なく思っております。我々の使命としましては、まず私の担当としましては旧中野刑務所正門、豊多摩監獄表門をきちんと残すこと、保存活用して、そしてあらゆる区民の皆様に対して周知をしていくこと、そして学校は学校の立場で新平和の森小学校の開校を早期に進めることということで、私も数多く平和の森小学校の保護者ですとか、今の平和の森小学校の校長ですとか、あるいは近隣町会長の話、これまで様々るるいただいたところでございますので、しっかりと両者を遅れることなく進めるためにも関係機関の連携を密にしながら今後も進めていきたいというふうに考えております。

高橋委員

 要望としておきますけど、あまり悪口は言いたくありませんけど、現地保存しちゃうぞなんていった一言から始まっちゃったこの大変な事業でありますけど、引継ぎで係長、課長とかがみんな替わっていく中においてもみんなが一生懸命継続してやってきてくれているわけですよ。だから、ぜひとも多くの方々に理解してもらえるようにやっていただきたいと思います。要望です。

来住委員

 晴れて文化財として指定をされたと。明治、大正の豊多摩監獄から大正、昭和の豊多摩刑務所、そして昭和時代の中野刑務所ということで、この歴史をたどって今日中野区のものとして指定を受けたということでは、極めて当時のそういう刑務所、監獄時代の唯一残された建造物ということで歴史的な瞬間だというふうに私は高く評価をしています。特に今後のことにもなりますけども、そもそもこの刑務所跡地を区民と議会と一緒になって、行政ももちろん一緒になって国から取得をしてきた、広大な土地を取得して、そこに残された当時のものがこの門であったということですから、今後の基本計画、保存活用計画、基本設計、実施設計、施工ということで、今回の文化財指定に際しての附帯意見もつけられていて、それについては、文化財、建造物の専門業者に委ねる必要があるという意見も頂いています。

 したがって、今後の活用の仕方の中で、今日は検討ということになりますけども、やはり長く議会、行政、住民が、まさに議会では超党派で国や東京都にも働きかけて防災公園として平和の森が取得され、そして当時のものが門として残された。これを次の世代に継承していくということになりますので、活用の中ではそういう歴史的な住民運動、議会の役割、そして行政の役割が一体として得た成果の唯一のものだというふうに後世に残せるような、引き継いでいけるような表現の仕方でやはり知らしめていく、残していくということが保存していく、活用していく一つの要、建造物としての評価、もちろんこれは今回の頂いた幾つかの評価の大前提ですけども、加えてこれが持っている、そして今日に存在している意味もやはりきちんと区民の皆さんには見ていただくような活用の仕方ということが今後検討の中では大事だというふうに思うんですけども、いかがでしょうか。

矢澤文化国際交流担当課長

 今回の旧中野刑務所正門を文化財指定するに当たりましては、委員おっしゃるとおり、建造物としての価値を高く評価して文化財指定をするに至ったわけでございます。やはりその建造物としての価値につきましては、指定調書の中でも述べておりますとおり、私も中野区の用地になってから改めて正門を見ましたけども、やはり全体像の美しさもそうですし、またれんが造りの精巧さといいますか、そういったところで非常に建造物としての価値があるのかなというところで思っているところでございますし、また、委員おっしゃるとおり、そういった地域史というんですか、これまで地域の歴史をくんだ形での旧中野刑務所正門の意義というものも、今後保存活用計画、あるいは活用するに当たりまして検討の一つとしてやっていきたいというふうには思っております。

来住委員

 ぜひその点を大事にしていただきたいというふうに思います。私の記憶では、区議会の中でかつて公明党の江口議員だったと思いますが、この門の存続を求められて、その中でもやっぱり当時の作家であるとか哲学者であるとか、そういう方々がここに投獄をされていた歴史をたしか振り返っていらっしゃったと思います。私も聞いていてそうなんだというふうに納得をしましたし、そういう時代を経た歴史的な遺産としてのもの、いわゆる監獄として歴史を刻んだものというのもやっぱり何だったのかということを後世に何らかの形で示していく必要が建造物の評価とともに大事な要素だということを思いますので、そこについては先ほどおっしゃっていただいたので、それらも含めて歴史を振り返って次の世代が再び、戦争に反対した小林多喜二であるとか三木清であるとか、そういう人たちがここでのつらい苦しい時代を過ごしていますので、それらの歴史を振り返って次の世代に生かせるような学び方ができるようなものにもぜひ考えていただきたいと思います。

 もう一点お聞きしますけど、附帯意見の中で、先ほど紹介いただいたのかな、「文化財指定にあたっては、後藤慶二の設計した創建期の名称を尊重し、『旧豊多摩監獄表門』とするものである」というふうに意見がついています。そのとおりだというふうに、当初の名称がそうですので、指定を頂く上では当然だというふうにそれも思います。しかし、通称いろんな呼び方もありますので、例えば平和の門であるとかいろんな呼称、通称をされていますので、それらも何らかの形で呼び方の中に、例えば括弧でもいいし、誰もが今まで呼んできた名称を付記していくということも親しみというか、知らしめる上では大事かなという気もしますけども、今後のことではありますけども、いかがでしょうか。

矢澤文化国際交流担当課長

 文化財の名称につきましては、あくまで文化財指定の中では後藤慶二の設計した創建期にできた名称を尊重して「旧豊多摩監獄表門」ということで名称をつけましたけれども、委員おっしゃるとおり、やはり今まで「旧中野刑務所正門」ですとか、そういった呼び名でこれまで使われてきたこともございますので、今後の区としての名称の使い方につきましては、例えば括弧書きで並べて表記するなど、ちょっと工夫をしながら検討してまいりたいというふうに考えております。

委員長

 他に質疑はありませんか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 なければ、以上で本報告については終了いたします。

 次に、3番、区を被告とする訴訟の提起についての報告を求めます。

矢澤文化国際交流担当課長

 それでは、区を被告とする訴訟の提起につきまして御報告いたします。(資料3)

事件名につきましては損害賠償請求事件、2、当事者につきましては、原告、中野区民、被告、中野区でございます。3、訴訟の経過でございますが、令和3年2月25日に東京地方裁判所に訴えの提起がございました。4月22日、訴状が送達されたところでございます。

 4、事案の概要といたしまして、本件は、原告が、中野区長名で中野区文化財保護審議会の傍聴ができない旨の処分その他公権力の行使を受けたため、公開を求めて中野区長に審査請求書で審査請求をした後、中野区長が本件審査請求書を中野区教育委員会に送付し、中野区教育委員会が本件審査請求に係る裁決をしたところ、審査請求の手続等に違法性があり、国民の知る権利の侵害を受けた原告の精神的苦痛は極めて大きいと主張し、被告に対し160万円の損害賠償金の支払いを求めるものでございます。

 5の(1)請求の趣旨につきましては、被告は原告に対し160万円を支払え、イ、訴訟費用は被告の負担とするとの判決を求めるものでございます。

 (2)原告が主張する請求の原因の要旨につきましては以下お読み取りいただければと思います。

 報告は以上でございます。

委員長

 ただいまの報告に対して質疑はありませんか。

むとう委員

 中野区が被告となり訴えられているという事件の報告かと思うんですけれども、これはどんな状況になっているんでしょうか。今どういう手続の上での、中身ではなくて、裁判ですから中身の説明はできないかと思うので、今どういうところだという進行状況を教えてください。

矢澤文化国際交流担当課長

 法務課より6月3日から裁判が始まったというふうに聞いてございます。

むとう委員

 まだそれしか言えない状況ですか。(「そのような状況としか答えられないですよ」と呼ぶ者あり)

委員長

 他に質疑はありませんか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 なければ、以上で本報告については終了いたします。

 次に、4番、マイナンバーカード申請増に伴う交付体制の強化についての報告を求めます。

伊藤戸籍住民課長

 マイナンバーカード申請増に伴う交付体制の強化について御報告させていただきます。(資料4)

 それでは、資料を御覧ください。昨年度末よりマイナンバーカードの申請件数が急激に増加したため、申請から交付までに相当の期間を要する状況になっております。つきましては、交付体制の強化を図り、交付の遅れを解消いたします。

 1、現状、昨年度は申請から交付まで2か月から3か月で行っておりましたが、申請件数の急増により、例えば4月申請者では交付までに6から8か月程度に見込まれております。区では、今年度の申請増を見込み、昨年度月平均交付実績が約2,900件のところ、今年度は5,000件にする体制を組んでおりました。ところが、国のマイナンバーカード普及促進策であるJ-LISからの未申請者への申請書の一斉送付、マイナポイントの手続期限の延長等により申請件数が急増いたしました。その結果、4月末現在、申請されたが、本人にカードが交付されていない件数は約4万7,000件となっております。

 2、課題でございます。マイナンバーカード交付の遅れを解消する必要があることとマイナポイントが付与される期限が9月末までであるため、ポイント付与対象である4月までに申請されたカードを遅くとも7月末までに申請者に交付する必要があると考えてございます。

 3、対応でございます。通常の窓口体制を強化するほか、特設窓口を設けることで月最大2万件の交付体制を組み、4月までに申請されたカードを7月末までに交付し、併せて9月末までに交付の遅れを解消いたします。

 (1)中野サンプラザに特設窓口を開設いたしました。特設窓口では本人確認と必要書類の審査のみを行い、後日職員が暗証番号をカードに設定した後、マイナンバーカードを本人限定郵便で郵送いたします。

 ①開設期間でございます。本年5月25日から開始してございまして、9月30日までの予定でございます。6月以降は委託となってございます。②実施日等でございます。平日午前9時から午後5時、③受付窓口数が6月、7月が8か所、それ以外の月は4か所でございます。

 (2)戸籍住民課窓口交付体制を強化いたしました。窓口数を4か所から7か所に増設いたしてございます。開始日が本年5月18日から行ってございます。

 (3)地域事務所でマイナンバーカードの郵送交付のための受付を開始いたしました。開始日は本年5月18日から行ってございます。

委員長

 ただいまの報告に対して質疑はありませんか。

杉山委員

 まず2の課題、今回マイナンバーカードのマイナポイントが付与されるということに対して区民の方々がマイナンバーカードを作らなきゃということでばばっと申込みがあって、それが4月末まで延長されて4月末までに申込みがあって、それを、2の課題に書いてあるんですけど、遅くとも7月末までに交付する必要がある。これは間違いないと思うんですけど、それに対して対応の中野サンプラザの特設窓口は開設期間が5月25日から9月30日まで、これは7月末までに交付する必要があるのに、残り8月、9月というのは何かほかに作業をすることが必要になるんですか。

伊藤戸籍住民課長

 マイナポイントの関係で申請数が増加している部分、4月末までに申請した部分に関しては7月末までに交付をしていこうという目標がございます。それ以降、基本的には5月以降に要は申請数がございますので、それが要は滞留分として残っておりますので、それは9月末までに全て交付できるような状況で、ゼロの状態からまた10月はスタートしようということで考えてございます。

杉山委員

 5月以降の申請に関しては、それも数的にはすごく多く来ているんですか。今まではマイナポイントが付与されるタイミングというのが4月末までに申し込んだ人というものだと思うんですが、これは今5月以降はどんな感じなんですか。

伊藤戸籍住民課長

 今の時点で5月末の申請数というのは4,500件程度ございます。今後、国のほうでまた広報等を積極的に行っていくというところを言っておりますので、今後また増えていくという要素も十分考えられるかなと思ってございます。

杉山委員

 この国がマイナポイントを付与しますと言ったときのこれは国費で出るんですよね。たしか10分の10、国費ですよね。これは4月末までに申し込んだものに対して国費が10分の10出るのか、それともそれ以降、5月以降も出るのか、そこだけ教えてもらえますか。

伊藤戸籍住民課長

 経費のことだと思いますけれども、経費に関しては10分の10全て対象になります。

杉山委員

 ということは4月末まで云々関係なく、それ以降も申し込んだ人に対してスムーズにこのカードを付与できる体制を2か月後つくるということですよね。そういう理解でいいですか。

伊藤戸籍住民課長

 そのとおりでございます。

むとう委員

 申請が増加となり大変だということなんですけれども、全然私は分からないのでお尋ねですけれども、区民は申請する。事務局側としては、区側は申請書を受けてから1枚のカードを郵送まで発行する、手が離れるまでにどういう事務作業があって、1枚のカードを処理するのに一体何時間かかることなんですか。

伊藤戸籍住民課長

 まず区民の方は申請の方法として2種類ございます。まず1点目がスマホで写真等を読み取ったりと、申請書のQRコードを読み取って自分で申請するという場合、それと郵送申請ができます。やっぱり申請書がありまして、前に通知カードと一緒に申請書が入っていたと思うんですけれど、それに写真を張って、要はJ-LIS、地方公共団体情報システム機構に送ってカードを作るという、申請のやり方は2種類あります。J-LISのほうで要は申請を受けてからカードの製造にかかるという、カードを作るのはJ-LISのほうで作りますので、それを作る作業が終わって中野区のほうにカードが送られてくるということになります。中野区でカードを受け取って、そのカードを読み取ったり交付前設定という券面事項とのデータの突合とかという作業があって、それで交付通知書というのを作ります。あなたのカードができましたので予約して受け取ってくださいという通知書を送ります。それで初めて本人の下に交付通知書が届いて、今、予約制ですので、本人は一度は中野区役所に来ていただかないといけないということになりますので、電話等で予約していただいて、それで受け取りに来ていただくというのが通常のやり方でございます。今ですとJ-LISのほうが製造作業が結構時間がかかっているんですよ。通常ですと大体15日前後で製造ができるという話なんですけど、今40日ぐらいかかるというところで結構遅れているというところでございますので、今ですと中野サンプラザも特設窓口をやってございますので、最短ですと1か月半から2か月ぐらいかかっちゃうというところでございます。

むとう委員

 その大枠は分かったんですけれども、大変だ大変だとおっしゃるから、実際に1人の職員が申請を受けて区の職員がやるべき事務というのは1枚のカードを作るのに何時間かかるんですか。つまりカードを作成してもらっているのは区の職員の手を離れているから、その期間、40日は除いて、1枚のカードを作るために区の職員はどれだけ1人が何時間労力として必要になってくるんですか。

伊藤戸籍住民課長

 なかなか何時間とは言いにくいんですけれども、やっぱり裏方の業務があるし、前面の業務があるということで、交付だけに特化すれば多分1枚当たり15分とか20分ぐらいで交付ができると思うんですよ。そうすると、1時間当たり4枚から3枚とかということが考えられます。裏方の業務ももちろんありますので、発送業務もありますし、さっき言ったみたいにデータの設定業務もございますので。

 ただ、交付だけの業務じゃありませんので、マイナンバーカードの交付だけという点ではそうかもしれないんですけど、それ以外に今の時期というのは電子認証の更新期にも当たってございますので、マイナンバーカード制度が始まってもう5年たちますので、5年たつと5回目の誕生日では電子認証が切れてしまうんですよ。28年当時は大体3万件ぐらい交付できていましたので、その部分の電子認証の更新が去年と今年やっぱり来ていますので、その作業というのもございますし、あと転入時にやっぱりマイナンバーカードの継続処理がございますし、あと暗証番号の設定作業というのもございますので、なかなか単純に言えないなというところがございます。

むとう委員

 要するに職員の仕事の中身を本当に効率化していくという上で、一つのことをするのに当然担当が分かれているのは分かっていますよ。担当は分かれているけど、1枚のカードを発行するために、こういう作業に何分、こういう作業に何分、こういう作業に何分みたいなところをやっぱりきちんと把握をして仕事の効率化というのを考えていく必要があるんじゃないかなというふうに思っているので、そういう意味で、枚数だけ見ていて大変だというのは想像できるけれども、具体的にそれぞれの分担している作業を積み上げていって、1枚のカードを発行するのに1人に換算して合計するとこれだけの時間がかかるんですよという仕事をやっぱり明らかにしていくということも、これは一つの事例だけれども、中野区役所全体の中でそういうことを綿密にやっていってほしいなという思いがあるものであえて伺ったということなので、分からないですね。積み上げていって、このカード1枚作る、カードのために職員は何時間かかっているということがやっぱり分かる必要が、区民も職員も分かっていたほうがいいんじゃないかなというふうに思います。大きな仕事の中の歯車の一個で自分はこれだけというのじゃなくて、たかがこのカード1枚のためにこういう役割分担でこれだけかかっているんだよということを課全体で明らかにしていくこと、区全体で明らかにしていくこと、また区民も知ることというのは私は大事かなというふうに思っていますが、いかがですか。

伊藤戸籍住民課長

 委員のおっしゃるとおりだなと今考えてございます。今何時間か私はちょっと言えないんですけれども、もちろんそれを踏まえながら、やっぱり作業量を踏まえながら業務というのは考えていかないといけないというのは認識してございます。

むとう委員

 私が分からないと言ってほしくないのよ。やっぱり課長なんだから、大変だ大変だと言っているマイナンバーカードの発行にどれだけ職員が時間を要するのかというのは課長としては知っておいていただきたいなというふうに私は思います。そうじゃないと業務改善なんかできませんし、行革なんかできない、構造改革なんかできないというふうに私は思っていることを伝えておきます。

委員長

 他に質疑はありませんか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 なければ、本報告については終了いたします。

 次に、5番、令和3年度新型コロナウイルス感染症の影響により収入が減少した被保険者等の国民健康保険料等の減免の実施についての報告を求めます。

伊藤保険医療課長

 それでは、令和3年度新型コロナウイルス感染症の影響により収入が減少した被保険者等の国民健康保険料等の減免の実施について御報告をいたします。(資料5)

 令和3年度につきましても、厚生労働省の通知に基づきまして令和2年度に実施した新型コロナウイルス感染症の影響により収入が減少した被保険者等の国民健康保険料等の減免を実施いたします。

 初めに、申請の受付でございますけれども、当初賦課通知発送後の7月5日から令和4年3月31日までといたします。申請方法は新型コロナウイルス感染症対策といたしまして、郵送申請を原則といたします。

 次に、減免の対象となる世帯につきましては令和2年度と同様の要件となってございます。

 続きまして、減免の対象となる保険料及び減免額の割合についてでございますが、納期限が令和3年4月1日から令和4年3月31日までの令和3年度の保険料等でございます。減免額の割合につきましては、前年の合計所得金額により10分の2から10分の10の範囲で決定いたします。

 次に、減免に係る国等からの財政支援でございますが、今年度につきましても国の特別調整交付金により財政支援が実施される予定でございます。

 次に、裏面を御覧いただきたいと思います。裏面には国民健康保険料及び後期高齢者医療保険の令和2年度の実績を記載してございますので、後ほどお読み取りいただきたいと存じます。

 報告については以上でございます。

委員長

 ただいまの報告に対して質疑はありませんか。

むとう委員

 コロナの影響で収入が減った方に対しての減免ということなので、これはしっかりと実施していただきたいというふうに思うわけですけれども、こういうふうになっているということをどうやって加入者に対してお知らせをしていくのかということがすごく重要なことかなと思っていまして、減免のこういう制度があるよということの分かりやすいPRというのはどういうふうに行っていく予定なんでしょうか。

伊藤保険医療課長

 6月17日に当初賦課通知を発送いたします。そこに、こちらにございますけれども、みんなの国保ガイドというのがございますが、そちらを同封いたします。そこの表紙に、今年度についても新型コロナウイルスの保険料等の減免の実施をいたしますといった内容を、まず記載するものでございます。次に、次の6月21日の週になりますけれども、事前にホームページ、あるいは区内の公共施設にポスターを作成いたしまして掲示をする予定でございます。また、7月5日の区報におきましても大体紙面の1ページの3分の1程度を割きましてPRをする予定でございます。さらに、窓口には申請書の日本語の記載の方法がございますけれども、昨年度、日本語を含めまして5か国語の記載方法も作ってございますので、そちらも併せて設置をしていくというようなことで考えてございます。

来住委員

 まず前年度のいわゆる事業収入の3割が減ということが条件になっているわけですけども、去年の場合は令和元年のいわゆる感染症の影響によって収入が減少した方が対象ですね。今回7月5日からの受付については、その前々年度、前年度の2年度にわたるいわゆる収入の減少が、その辺の加減についてはどうなるんでしょうか。

伊藤保険医療課長

 委員おっしゃるように、この制度につきましては、令和2年度に実施して所得について3割減を決定した方に対してさらに今年度もし申請するとなると、さらに3割減といったようなところになりますので、件数としてはかなり減っていくというようなことで見込んでございます。ただ、今年度新たに申請の対象になるといったようなところもございますので、具体的な数字は出てきませんけれども、半分程度からもう少し上かなといったようなところで想定はしているところでございます。

来住委員

 だから、制度的にはコロナ感染から被保険者のいわゆる生活に保険料等の減免でそれを補っていこうということで始まったものではあるんですけども、長期化しているこの感染症の中で所得が戻ったり増えたりというのは国民健康保険の方々についてはなかなか厳しいのが実態だと思うんですね。したがって、前年度3割減って、さらに3割減っている人が対象ということになると、本当に課長もおっしゃったように、これまでの対象として減免された方々は引き続きこの7月からの申請の対象にはかなりの部分で除かれてしまうということになってきますよね。要するに2,000人以上の方々が利用されていたんだけども、おっしゃるようにかなりの方々がこれで除かれてしまうのではないか。新規の初めて申請される方は前年の所得ですから3割減で対象になるわけですね。そこを補うものというのは今の国からの示しはないということですか。あくまでも前々年の3割からさらに3割、それはもう国としてそれ以上のものはありませんよということですか。

伊藤保険医療課長

 こちらの議論につきましては国のほうの参議院の厚生労働委員会のほうでも議論がされてございまして、これは初めに申し上げましたように厚生労働省のほうからの通知に基づいて実施するものでございますけれども、やはり同じような質疑がございまして、それについての厚生労働省の答弁でございます。そのまま読み上げさせていただきますと、そもそも所得が減少しているので保険料自体が下がる。それに合わせた保険料になるので、そういう意味では2年前と比べれば保険料は下がっていることになる。それをまたその前年と比べて下がったから減免額をもっと下げるというのは、そもそも元からコロナが関係なく所得が低かった方々もいることの公平性などを見ても少しそごが生じるだろうということなので、所得が減った中で安い保険料で対応いただければありがたい、こういった答弁がございます。したがいまして、この国の制度を中野区としては活用するといったようなことになりますので、このとおり進めていきたいと考えてございます。

来住委員

 区でどうなるものでもないですが、本当にけしからんですよね。ここまで緊急事態宣言が延長を重ねて見通しがまだ立たない中で、せっかくの制度が途中で切られてしまうということになりますし、新規の方はもちろん区がお知らせする中で受け止めて申請される方がいるにしても、これまでの利用者については、減免を受けていた方については本当に切り捨てられるということで本当に許せないなというふうに思います。区で独自にというふうに思いますが、そこはなかなか難しいところだと思います。

 先ほどむとう委員からもありましたが、いわゆる周知の問題ですけども、それでも新規の方を含めて困っている方は引き続きいらっしゃったし、申請を促す必要があると思います。先ほどの答弁ですと、6月17日から発送される納付書の中に国保ガイドに減免の告知を入れてというか、つけて出しますということなんですが、やはり個別に送られるお知らせというのがあなたに対してこの減免は対象になれば申請できますよということが大事ですので、国保ガイドのどのくらいのスペースでこの減免の告知が記されているんでしょうか。

伊藤保険医療課長

 これがガイドの実物なんですけれども、ちょうどスペース的には3分の1程度で、ホームページに御案内するような形になってございますので、詳細についてはここのQRコードを見ていただくと詳細の御案内ができるといったような形でしてございます。

来住委員

 ホームページもそれはそれで大事ですけども、やはり電話での問合せとか中身を聞きたいという方、国保の方々の私が知る限りではネット上で知るということももちろんありますけども、やっぱり紙ベースで知らしめる、そして問合せをするという、そういう関係が一番多いのかなという感じがしますので、そこは例えばここに電話をしてください、問合せはここですよということはその中には入っているんでしょうか。

伊藤保険医療課長

 問合せ先としまして担当の名称、連絡先が入ってございます。繰り返しになりますけども、7月5日につきましても区報で1ページの約3分の1のスペースを取ってございます。この後につきましても周知できるような内容につきましては、区報等、それ以外でも考えられる方法で周知は適切に行っていきたいと考えてございます。

来住委員

 努力をしていただいているということは評価します。ポスターも作成していただくということですので、スペースを割いて区報とかにも掲示していただくということですので、そこはよろしくお願いしたいと思うんですが、納付書が6月17日に発送されますと、当然この対象以外の方々、いわゆる保険料についての問合せがコロナ禍の中ですから対面をできるだけ避けたいということで、いろんないわゆる問合せについても直接問合せでない方法を取っていただきたいという思いというか、考えは分かるんですけども、当然毎年この納付書が届いた後に区にかなり問合せ、電話だけじゃなくて直接窓口に来られるという方が例年かなりの数であったと思うんですよね。それにかなり職員の方が手を取られるというか、大変な思いでやっていただいていたように記憶しているんですけども、今回もそういう減免の相談に限らず納付書発送後の到着後の対応は区として対応しなきゃいけない。もちろんコロナの中ですから、そういう対策は人員的な体制も含めて、もう6月17日ですから2日後ぐらいには届くわけですからいろんな問合せが来ると思いますけども、それは大丈夫ですか。

伊藤保険医療課長

 令和2年度につきましては実は窓口のほうは委託してございますので、そちらの電話対応につきまして2回線分増やしたという経過がございます。昨年1年経験してございますので、今年度につきましても電話回線につきましては1回線増やしているといったような状況で予算は措置してございます。併せて職員につきまして、当然委託職員も含めてですけれども、これまでの経験を生かして対応していきたいというようなところで対応が十分できるようにしてまいりたいと考えてございます。

来住委員

 電話での対応はもちろん回線を増やしたりで感染症対策も特に必要ないわけですけど、直接当然窓口に問合せで来られるということはありますよね。かなり予測しなきゃいけないと思うんですけども、その点での対応、感染症対策は特別に何か取られて対応されるということでよろしいですか。

伊藤保険医療課長

 直接の窓口においでいただいた方につきましても、先ほどもちょっと御答弁させていただきましたように、1年間経験がございますので、当然感染しないように適切に消毒も含めて、あと間隔も取りながら対応ができるような体制となってございます。

むとう委員

 先ほどの来住委員の質問に対しての御答弁の中で国の答弁を引用されていた部分があったかと思いますけれども、それを伺うと、なるほどなという部分ももちろん理解するんですけれども、具体的に中野ではその国の答弁に合わせて考えると、収入が減ったことによって今年度保険料そのものがダウンするという人はどれぐらいいらっしゃるんでしょうか。

伊藤保険医療課長

 コロナが継続していますので当然減っていく数はあるとは思いますけども、実際の数字としては今現在は積算してございません。

むとう委員

 そうすると、裏側に書いてある実績で前回2,500人ぐらいの方が減免してもらったわけだから、この方々は明らかに所得が減って、前年度の所得で今年度の保険料が決まるから2,500人ぐらいは減っているという、そういう読み方でよろしいでしょうか。

伊藤保険医療課長

 令和2年度に2,500人、2,600人という数字がございますので、全員が対象にならないとは考えてございませんで、そのうちの約半分程度かなというようなことで考えてございます。

委員長

 他に質疑はありませんか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 なければ、以上で本報告については終了いたします。

 次に、6番、中野区産業振興センター指定管理者候補者の募集についての報告を求めます。

平田産業振興課長

 それでは、産業振興センター指定管理者候補者の募集につきましてお手元の資料(資料6)に基づいて御報告させていただきます。

 まず産業振興センターでございますが、平成26年から指定管理制度を導入してございまして、区民サービスの向上や効率的な運営を図ってきたところでございます。現在の指定管理者につきましては平成29年4月から5年間の指定管理期間で協定を結んでいるところでございまして、来年の3月をもちまして指定管理期間が満了するところでございます。つきましては、来年度、令和4年度からの新たな指定管理者を選定する必要があることから、公の施設に係る指定管理者の指定手続に関する条例に基づきまして以下のとおり事業者を募集するものでございます。

 まず1、指定管理者を公募する施設でございますが、中野区産業振興センターでございます。

 2、指定管理期間でございますが、令和4年4月1日から令和7年3月31日までの3年間でございます。こちらにつきましては、指定管理期間としましては5年間とするのが通常でございますが、昨日御報告申し上げましたように、施設の配置の計画の中で産業振興機能につきましては新しく建設する商工会館への移転を予定してございます。その関係で今回は3年間の指定管理期間となっているものでございます。

 続きまして、選定方式でございますが、公募によるプロポーザルを予定してございます。

 今後のスケジュールでございますが、本日御報告の後、6月11日に募集要項の発表を予定してございます。また、8月の上旬に事業者の募集を締め切りまして、10月に管理候補者の決定、委員会の報告を経まして、11月、第4回定例会への議案の提出を予定してございます。12月には基本協定を結びまして、必要に応じて引継ぎ等の期間を設定していきたいと考えております。また、来年3月には新年度の協定の締結を行いまして、4月から新しい管理者による業務の開始を予定しているところでございます。

 御報告は以上でございます。

委員長

 ただいまの報告に対して質疑はありませんか。

小宮山委員

 これは選定方法がプロポーザル方式ということは、もちろんセンター条例に基づいた範囲内でしょうけれども、業者のほうが、指定管理者のほうが何らかのアイデアなり提案なりをしてきて今までとは違ったルール変更もあり得るということでしょうか。

平田産業振興課長

 募集要項の中では独自事業の提案も予定しているところでございます。ルールにつきましてはもともと募集要項の中で区としてのルールはお示ししているところでございます。

小宮山委員

 ここの紙の冒頭のほうに「区民サービスの向上や効率的な運営を図ってきた」と書いてありますけれども、以前も本会議等で指摘しましたが、決してここの産業振興センターは効率的ではないと思われる点が幾つかありまして、例えばあそこの1階には一時保育室という部屋がございます。それがコロナの影響のなかった平成30年度、1年間に何回目的内の利用がされたかというと、14回でした。あんな駅の近くの一等地の1階にある部屋が目的内利用をされたのが1年に14回しかなかった。コロナの影響のない年ですよ。それが本当に有効な活用をされているかどうかというのは非常に疑問があります。あそこが一時保育室になる前は、区民、特に子育て支援団体等があの部屋を自由に借りてそこでイベントを開催したりしていたということがありました。非常ににぎわって人気のあるスペースでありましたが、それが10年ぐらい前からうまいこと利用できなくなってしまったということがありました。

 さらに、あの施設は団体登録をしている人でないと使えない。区民活動センターも団体登録制度はありますけども、団体登録を仮にしていなくても、その日というか、希望した日が空いていれば特例として書類を書けば登録をしていない人でも使えるという制度があります。しかし、産業振興センターは団体登録を必ずしていないと使えないという使いにくさがございます。

 さらに、産業振興センターは不特定多数を対象としたイベントは一般区民はしてはいけないことになっています。指定管理者は不特定多数を対象としたばんばんお客さんを集めるセミナーとかやっていますけども、一般の区民はあそこを借りてイベントを開いて不特定多数の人を集めるというイベントをやってはいけないことになっています。区役所以外では中野駅から一番近い公共スペースであんな広い部屋もあるのにもかかわらずお客さんを集めてはいけないという、その使われ方が本当にもったいないなと思っています。

 今三つほど指摘しましたけれども、必ずしもあそこが本当に有効に活用されているかどうかなということが疑問に思うところが幾つもありまして、この先3年間なんでしょうけども、その3年とはいえ、この機会に改めてあそこが本当にうまいこと活用されているのかどうか、見直すべき点があるのかどうかということをこの利用ルールに関してこの機会に見直すべきではないかと思いますが、いかがでしょうか。

平田産業振興課長

 区長も御答弁させていただいているところではございますが、もともと産業振興センター自体は中小企業者の事業活動のために整備されている施設でございます。ただ、目的外利用を認めているというところがございまして、施設の管理上、団体登録による名簿を御提出いただいた方が利用するというような形で御利用をお願いしているところでございます。したがいまして、不特定多数の方が集まって利用するという使い方は今現在は想定していません。なので、運用上やはり不特定多数の方が集まってしまうと、管理上いろいろと問題が出てくるというところがございまして、運用上御協力をお願いしているところでございます。

 また、一時保育室等についてでございますけれども、一時保育室につきましては、委員御指摘のとおり、中で団体登録をして活動している方が必要に応じてお使いいただいているという施設になってございます。目的内ではそれほど使われていないという御指摘でございましたが、目的外のほうでお使いいただいているところも合わせますと、コロナの影響がない平成30年度を例に取りますと、年間大体170件ほどお使いいただいている状況になってございます。先ほどの目的内、目的外という使い方もございますので、今のところ一般的な開放というのは難しいと考えているところでございます。

小宮山委員

 目的内が14件ぐらいなのに目的外が100何十件もあるんだったら目的自体がおかしいということなんじゃないかと思います。目的をそもそも見直すべきではないかと思います。

 あとは不特定多数を集めるといろんな問題があると言いましたけども、そうは言いながら、あそこの指定管理者はいろんな不特定多数の中小企業者とかを集めてセミナーとかをばんばんとやっているじゃないですか。だから、その辺がダブルスタンダードになっていて区民にはどうしても理解ができない。その辺りを見直していただきたいと思います。

 あとはあそこの1階のレストランというか、喫茶室、あそこは今後どうされていくつもりなのか教えてください。

平田産業振興課長

 あそこの場所でございますが、産業振興センター条例で食事をする場所というふうに規定がございます。ですので、今、条例の範囲内では飲食スペース以外の活用が難しい状況となってございます。区としましてもあそこの場所がいつまでも空きスペースであるということを好ましい状態とは考えてございませんので、何らかの活用をしていきたいと考えて今検討しているところでございます。

小宮山委員

 食事しかできない場所というのでしたら、例えば子ども食堂の場所として提供するとかいろんな方法があると思います。条例によっていろいろ決まっているそうですけど、別に条例を変えるのは我々ですから、必要に応じて条例を変えたっていいと思います。より有効活用されていくように、区民のためになるようにしていただきたいと要望をしておきます。

むとう委員

 小宮山委員が言いたいことの90%を言ってくださったんですけど、ちょっと私からも聞きたいんですけれども、以前にもお話ししたことがありますし、小宮山委員の御意見と関連するんですけれども、ここに団体登録をしている区民団体からもしょっちゅうクレームとして聞こえることは、団体登録をしている団体が例えば20人しかいなかったりすると大会議室は借りられないんですね。でも、20人しかいない団体であっても、1年に1回とか2回、せっかくだからもっと多くの区民の方に来ていただき、講師の方を呼んでいい講演会をしたいなんて思っても貸してもらえないんですよ。だから、確かに不特定多数だと管理云々とおっしゃるけれども、最初から全くの不特定多数を入れるわけではなくて、主催はあくまでも団体登録をしている区民団体なわけですから、そこが責任を持って開催するわけですから、通常は20人ぐらいの団体だけれども、そういった年に1回か2回講演会をしたいなんていうときに大会議室を絶対貸してくれないというのはいかがなものかと。これはしょっちゅうずっと何回もいろんな団体からクレームを聞いているんですけれども、せめてこれぐらいは改善できることではないんでしょうか。これは先ほどの募集要項の区のルールの中にそれまで入っているということなのか、今の指定管理者の勝手なルールなのか、どっちなんでしょうか。

平田産業振興課長

 委員御指摘の登録に関するルールに関しましては区の持っている運営要綱で定まっているものでございまして、指定管理者のルールというものではございません。区が定めたものでございます。また、確かに御指摘のとおり、大会議室を使いたいというお声は区のほうにも時々寄せられております。そういったところが課題となっているところは認識しているものではございますが、どういった改善の方法があるのかについては今後の検討課題とさせていただきたいと思っております。

むとう委員

 では、要綱ならば区が変えればいいじゃないですか。そんなにこれからずっと考える必要もなく、そういう区民の声がたくさんあって、そちらにも直接届いているのであれば、ちゃんとそこで団体登録している団体にしか貸さないという原則はそれで私はいいとは思っています。というのは、かつてあそこは駅に近かったので、すごく区民でもない方が区民の方の名前を借りて名前だけ借りて使うみたいなこともいっぱいあって多分厳しいルールに変えてきたんだろうなということは想像できるので、だから、きちんと団体登録をしている団体が主催で行うたまにやる大きなイベントぐらいに大会議室を貸してあげるぐらいの融通が利くような要綱に変えればいいだけのことですから、ぜひ変えていただいて次の指定管理者の募集をしていただきたいというふうに私は思うんですけれども、どうなんですか。そのことも一つと、それから、5年前に現在の指定管理者を募集したときと今回の募集要項の違いは期間の3年間だけなのか、もっと違った内容があるのかどうかも含めてお答えください。

平田産業振興課長

 運用ルール上は特段変えたところはございません。募集要項の中で変わっているというところにつきましては、具体的な提案事業について、例えばテレワークの運営ですとか、そういった具体的な事業名を区のほうで入れているところでございます。

むとう委員

 今回指定管理者を募集する中に小宮山委員がおっしゃっていたレストランだったスペースという部分は含んではいないんですか。そこが例えば今回の募集の事業者がプロポーザルの中であそこを食事をする場所としてそこの事業展開も入ってきたらば、それはそれでオーケーなんですか。

平田産業振興課長

 区のほうでどういう提案をするようにという、そういうコントロールはできませんので、それは検討の対象にはしたいと考えております。

むとう委員

 じゃ、あの場所も含めた募集要項だということが分かるように、あそこの場所があのままというのはとても残念ですし、あそこでちょっとお茶が飲めたというのは、利用している区民は少なかったのかもしれませんけれども、なかなかおいしいものも出ていたし、好評だったんですよ。だから、ああいうレストランがなくなったことをとても残念と思っている区民の方が多いので、また区民に喜ばれる喫茶コーナー、レストランコーナーができたらいいなと思っていますので、募集要項の中でそこも含んでも可能だというようなことが分かるようにしていただきたいというふうに思います。お願いします。

平田産業振興課長

 今後公開する予定の指定管理者の募集要項の中には飲食スペースというものも含まれてございます。

委員長

 他に質疑はありませんか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 なければ、以上で本報告については終了いたします。

 委員会を休憩します。

 

(午後2時58分)

 

委員長

 それでは、委員会を再開いたします。

 

(午後3時20分)

 

 休憩前に引き続き、所管事項の報告を求めます。

 次に、7番、新型コロナウイルス感染症に係る緊急経済対策事業の実施についての報告を求めます。

平田産業振興課長

 それでは、新型コロナウイルス感染症に係る緊急経済対策事業の実施につきまして御報告させていただきます。(資料7)

こちらにつきましては、さきに御審議いただきました補正事業でございます。全部で3点ございます。

 まず1でございますが、オンラインのビジネス相談事業でございまして、こちらにつきましては中小企業診断士会への委託を予定しているところでございます。こちらの事業でございますが、中小企業診断士と利用者がオンラインによって相談事業を行うものでございます。現在産業振興センターでも、平日の日中、平日の昼間に創業相談等を行っているところでございますが、オンラインビジネス相談につきましては、平日の日中に加えまして夜間や土曜、日曜、祝日も対象にしているところでございます。利用方法でございますが、利用者がまず最初に中小企業診断士会にメールで事前の予約を行います。希望日も記載してもらいますので、その希望日でその時間帯にマッチングできる中小企業診断士がいる場合に相談事業を実施するものでございます。相談実施日でございますが、土日祝日を含む午前9時から午後10時までのうち、相談を受ける中小企業診断士を手配できる日時でございます。相談件数でございますが、今年の7月開始を予定してございまして、3月までの間に延べ60件を想定してございます。実施形態は委託でございます。そのほか、この事業の中で面談するほどでもないというような軽微な相談につきましてはメールでの個別回答も行うことを考えてございます。

 スケジュールでございます。今月、区のホームページへの掲載、また、産業振興センター、区民活動センター等でのチラシ提出による周知、それから7月から事業を開始いたしまして令和4年3月までというふうに考えているところでございます。また、予算は60件を想定しているところでございますが、実施の状況を勘案しましてまた予算等については新しく検討することも考えたいと思っております。

 以上が1でございます。

 2でございます。商店街の感染症対策の緊急支援事業でございまして、これは東京都の同名補助の上乗せ補助を考えているものでございます。中身としましては、この4月から実施しております商店街チャレンジ戦略支援事業のメニューの一つでございます地域力向上事業のうち、感染症対策事業におきまして中野区商店街連合会加盟商店街を対象として補助率を10分の10としたいと考えているところでございます。同時に、現在補助限度額を30万円としているところでございますが、これを50万円に引き上げるということを考えてございます。

 こういった対応を行うことで商店街の経済的負担を軽減することで、恐れ入ります。次ページを御覧ください。区内全ての商店街における感染症拡大防止事業の徹底を図りたいと考えているところでございます。また、区のほうでこの事業の実施に併せて統一デザインのポスターを作成することを考えてございまして、この事業を実施した商店街につきましては、その商店街を入れていただいてそのポスターを掲示していただきたいと考えているところでございます。この事業を実施することで中野区の商店街はコロナ対策をきちんと行っている安全・安心な商店街であるということを対外的にPRするという目的でございます。

 恐れ入ります。(2)補助制度の特例措置の内容を御覧いただきたいと思います。左側が現行制度で4月から実施しているものでございますが、年度内1事業、補助率は6分の5、商店街の負担率は6分の1でございます。また、補助限度額が30万円で対象商店街は区内商店街でございます。右側が今年度限りの特例措置ということで、区が上乗せ補助を行うものでございまして、補助回数は年度内1事業で同様でございますが、補助限度額が50万円、また、補助率が10分の10となることで商店街の負担を軽減してございます。対象商店街でございますが、特例措置の対象は中野区商店街連合会加盟商店街及び中野区商店街連合会で合計63でございます。区内には非加盟商店街がございますが、そちらにつきましては現行制度の限度額30万円、負担6分の1で実施したいと考えているところでございます。

 (3)補助対象経費でございますが、これは東京都と同様でございまして、取組の周知に要する経費、またサーモカメラ等の物品購入費、また、消毒液、マスク等の消耗品購入費でございます。ただし、消耗品購入費につきましては限度額を10万円としてございます。これは東京都の補助要綱に合わせているものでございます。

 3ページを御覧ください。こちらの事業のスケジュールでございますが、今月、区のホームページ、また区商連の事務局を通じた周知を予定してございます。今週、全商店街に対しまして区からお知らせを発送する予定でございます。また、できればブロック会議等に出席したいとは考えているんですが、コロナの状況で区商連の事務局の会議ですとかブロック会議等の開催が未定となっていることから、そういった機会がもしあればそういったところに区の職員等が出向いてこの事業の説明もしたいと考えているところでございます。

 また、7月13日が東京都のほうの交付申請の締切りになってございまして、7月にお申し込みいただいたところに対しては8月2日に交付の決定をいたします。それから最終が9月10日の締切り、10月1日の交付決定を予定しているところでございますが、事業の実施期間自体は交付決定日から年度いっぱい、令和4年3月31日までというところでございます。

 こちらが商店街の感染症対策事業でございます。

 3でございます。こちらはキャッシュレス決済の推進事業でございまして、区としましてはQRコード決済の導入を考えているものでございます。こちらの事業も東京都の補助事業でございまして、東京都の生活応援事業の補助金を活用いたしまして、新しい日常における生活応援を図るとともに、キャッシュレス決済のポイント還元事業を行うことで、区内商業のデジタル化の推進、地域経済の活性化を図りたいと考えているものでございます。

 都の補助の概要でございます。デジタル決済の補助につきましては事業経費の4分の3、これはプレミアム分でございますが、プレミアム分につきましては限度額30%、事務経費につきましては200万円限度で一律10分の10の補助となってございます。中野区の補助限度額は東京都から既に示されてございまして、3億5,084万6,000円でございます。

 還元総額でございますが、区が4分の1を上乗せしまして30%相当で4億7,000万円を想定してございます。また、1人当たりのポイント付与の上限は1決済当たり2,000円分、また、期間内総額1万円分を想定してございます。

 対象店舗でございますが、区内中小店舗のうち、区指定のキャッシュレス決済を行う店舗でございまして、現在この区指定のキャッシュレス決済につきましてはPayPayを考えてございます。

 また、還元対象者でございますが、区の対象店舗で区指定のPayPayでキャッシュレス決済により代金の支払いを行った方が対象となってございます。この対象者につきましては、こちらにありますように、区内商店でのお買物が条件ですので、居住要件等は今回付してございません。

 また、還元対象期間でございますが、令和3年9月以降の1か月間を想定してございます。ただし、予算の上限等もございますので、事業者と契約締結をした後、区内の加盟店舗数、また想定される区内での利用者数等を勘案しまして事業期間につきましては多少調整をしたいと考えております。

 還元方法でございますが、期間中、対象店舗で指定のキャッシュレス決済を行った後に、翌月ポイント還元分を付与する形になります。

 キャッシュレス決済ですのでQRコードを読み取る必要がございますのでスマホ等の取扱いをする必要がございます。そういった形でデジタルデバイドの対応が必要となってまいりますので、(3)を御覧ください。4ページ目でございますが、主に高齢者の方々が対象となろうかとは考えておりますが、QRコード決済に不慣れな方々に対しましての支援を行うことを考えてございます。4点考えておりまして、1点目が密にならない対策を講じた上で説明会等を開催したいと考えております。2点目は、動画を作りまして操作方法の映像を区の施設や商店街等で随時放映したいと考えております。3点目でございますが、これは事業者がもともと開設しているものでございますが、相談窓口、またコールセンターの設置を予定してございます。また、現在、区の関係所管、高齢等を所管するところと相談をしてございまして、デジタルデバイド対応の説明などの機会を得て説明等をしていきたいと考えているところでございます。

 スケジュールでございますが、今般補正予算の議決をいただきましたので、7月に事業者と契約をいたしまして、8月以降広報に努めてまいりたいと考えております。また、9月にポイント還元を行っていきたいと考えているところでございます。

 御説明は以上でございます。

委員長

 ただいまの報告に対して質疑はありませんか。

杉山委員

 キャッシュレス決済に関して最後のスケジュールで7月に事業者契約をされますよね。今回想定している事業者があると思うんですが、これは契約の前にこういう理由でこういう業者を決めたんだ的なことはどこかのタイミングで報告はあるんでしょうか。

平田産業振興課長

 事業者決定を取り上げての御報告は予定してございませんが、今般契約につきましては随契を考えてございまして、実際考えているのがPayPayでございます。その理由としましては、区内のシェア、それから利用者の多さ、そういったところから随契でいきたいと考えているところでございます。

杉山委員

 随契なので、私たち議員に対してもこのPayPay、本当にシェアナンバーワンがいいのかとかそういう議論もする場所が多分ないので、担当者のほうである程度どこかのタイミングでお示しいただけたほうがよかったのかなと思います。7月ですからすぐ事業者と契約しないと進まないということもあり、PayPayということで、PayPayがいいとは思いますけど、そこら辺の説明というのは事前に何かしらあったほうがよかったのかなと、感想ですけど、思います。結構です。

委員長

 他に質疑はありませんか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 なければ、以上で本報告については終了いたします。

 次に、8番、環境に係る各計画及び中野区ゼロカーボンシティ宣言の検討状況についての報告を求めます。

波多江環境課長

 それでは、環境に係る各計画及び中野区ゼロカーボンシティ宣言の検討状況について御報告申し上げます。(資料8)

 環境に係る各計画(第4次中野区環境基本計画(素案)、第3次中野区地球温暖化対策地方公共団体実行計画(事務事業編)(素案)、第4次中野区一般廃棄物処理基本計画(素案))及び中野区ゼロカーボンシティ宣言文案について、区民意見を聴取するため意見交換会等を実施しました。その意見の概要と区の考え方について報告をいたします。また、今後の進め方について一部見直しを行ったので併せて報告をいたします。

 1、意見交換会等の実施結果ですが、4月14日(水曜日)夜7時から、これが野方区民活動センターです。4月17日(土曜日)午後2時から中野区役所、4月20日(火曜日)午後2時から南中野区民活動センターということで、参加者数が合計で11名ということになりました。

 (2)区民から電話等で区に寄せられた意見につきましては3件、(3)関係団体等からの意見聴取は団体数2団体、(4)意見交換会等における主な意見の概要と区の考え方については別紙のとおりでございます。

 別紙のほうを御覧いただきたいと思います。主な意見の概要と区の考え方を整理してございます。1の第4次中野区環境基本計画(素案)についてですけれども、幾つかピックアップをしてお示ししたいと思います。

 まず2番目です。東京都が2030年までに温室効果ガスを2000年比で50%削減するカーボンハーフを表明した。2013年比に換算をすると59%削減となるので、区において59%以上の削減目標にしてほしいという意見がございました。区においては、2050年にCO排出量実質ゼロの実現に向けて2030年度までにCO排出量を2013年度比で46%削減を目標としてございますので、これは実現可能性のある目標というところで現状のCO排出量などを考慮して目標を設定したものでございますという考え方を示しました。

 それから、6番目に中野駅周辺まちづくりや中野区新庁舎整備事業での取組についてはどの程度脱炭素社会の実現に貢献するのかを示してほしいという御意見です。アクションプログラム、これは環境基本計画の中での具体的な事業を示すものですが、脱炭素社会の推進という基本目標を設定しておりまして、これを達成するために中野駅周辺まちづくりの推進や中野区新庁舎整備事業等を掲げてございまして、今後こうしたプログラムを総合的に推進して着実に進行管理をする中で貢献内容について示していきたいという考え方を示しました。

 それから、9番目です。生きものが暮らしやすい環境をつくるということは人が暮らしやすい環境をつくるということにつながるというところで生物多様性について記載してほしいという御意見です。これは環境基本計画第4次の素案の中で基本目標4の「都市の中の自然環境」において御意見の趣旨について記載してございます。

 それから、次のページをおめくりいただきまして、15番目、新型コロナウイルス感染症に関連する記述を盛り込んでほしいという御意見です。これに関しましては御意見の趣旨を踏まえ検討して反映をしていきたいと考えております。

 それから、2の中野区ゼロカーボンシティ宣言文案についての意見ですけれども、2番目に記載がありますが、中野区ゼロカーボンシティ宣言にはどの程度の拘束力があるのかという御質問でしたが、区として宣言をすることで区民の皆さんなどに環境についての啓発を行うということで一人ひとりの行動の変容を促すという考え方でございますということでお答えをしております。

 それから、3の第3次中野区地球温暖化対策地方公共団体実行計画(事務事業編)(素案)に対する御意見でございますが、1番目の意見、国連の気候変動に関する政府間パネルの「1.5℃特別報告書」において地球温暖化を1.5℃に抑制することを追求すべきとされている内容について盛り込んでほしいと。それから、区民に切迫感をしっかりと伝えられたいというような御意見でした。区の考え方は、IPCCの「1.5℃特別報告書」に関する記載については計画の中に盛り込むことを検討していきたいというふうにお答えをしております。

 それから、3番目、地球温暖化対策に関する国や都の最新の動向を記載されたいということで、国や都の最新の動向、計画の策定の間に様々国や東京都の動きがあったものですから、それについても最新の動向について計画に記載する方向で考えていきたいということでございます。

 それから、次のページです。5番目です。基準年度の2013年度から直近年度、2019年度まで温室効果ガス排出量が31%ほど削減されているけれども、目標年度である2030年度までに温室効果ガス排出量を46%削減するという目標では削減目標が低過ぎるということで、もっと削減目標を高くするべきだということで、環境基本計画のほうでも目標の数値を厳しくすべしというような意見がございましたけれども、こちらに関しては、基準年度である2013年度から2019年度まで温室効果ガスの排出量が大きく削減された理由が二つありまして、2011年に発生した東北の大震災の影響によって2013年度にかけては二酸化炭素の排出係数が高くなった時期であったことと、これまで区有施設のうち、高圧電力の施設においては再生可能エネルギー100%など二酸化炭素排出係数の低い電力に切り替えを行ったことで排出量が急激に下がっているような見え方をしているということもあります。これらのことを考慮し、第4次中野区環境基本計画との整合性を図った上で、第3次中野区地球温暖化対策地方公共団体実行計画(事務事業編)では46%削減の目標が妥当であると考えているというお答えをしております。

 環境課の所管する計画については以上です。

伊東ごみゼロ推進課長

 私からは4、第4次中野区一般廃棄物処理基本計画(素案)に係る区民からの意見及び区の考え方について御説明いたします。

 3日間で様々区民の方から御意見、御提案を頂きました。

 まず1番目でございます。焼却灰、これは清掃工場で可燃ごみを焼却した際に最後に生じるものでございますが、焼却灰を有効利用することで最終的に埋立量をゼロにすることを目指すとの記載があるが、一番大事なのは区民一人ひとりが無駄な消費を減らすことだと考えている。区民全体で取り組むべき必要がある問題であることを啓発していってほしいという意見がございまして、これに対しては、埋立処分量ゼロを目指すことも目標の一つであるが、不要なものは買わない、もらわないといった入り口からの発生抑制が最も区としては重要であると考えているので啓発に力を入れていきたいという考えでございます。

 2番目、資源とごみの分別が分かりにくいので、さらに見える化等区民への啓発強化に取り組んでいってほしいという御意見に対しては、現在様々資源とごみの分別については、区のホームページですとかリーフレット、あと分別アプリを活用して周知を行っていますが、今後もさらに内容を充実させていきたいというふうにお答えをしてございます。

 4番目、事業者とかメーカーに対して過剰包装をやめるよう働きかけてほしいという御意見がございました。現在区としてはごみになるものをもらわないことの区民への啓発を行ってございますので、その啓発を行うとともに、事業者に対してどういった啓発ができるかについては今後検討していきたいというふうにお答えをいたしました。

 そのほかにつきましては後ほど御覧いただきたいと思います。私からは以上でございます。

波多江環境課長

 引き続きまして、かがみ文の2の部分です。今後のスケジュールにつきまして変更がありますので報告するものですが、上位計画に当たる中野区基本計画の策定時期が令和3年8月から10月に変更になったことから、これら環境に係る各計画の策定及び中野区ゼロカーボンシティ宣言について以下のとおりスケジュールを変更したいということです。案の策定、パブリック・コメント手続の実施につきましては、変更前が令和3年6月を予定しておりましたが、変更後は令和3年8月、各計画の策定、中野区ゼロカーボンシティ宣言につきましては、変更前が8月だったものを10月に変更をさせていただくということでございます。

 報告は以上でございます。

委員長

 ただいまの報告に対して質疑はありませんか。

小宮山委員

 今年の春、花が咲く4月、5月辺りに中野区と隣接区の公園をいろいろ見て回りましてどんな花があるのかなというのを見てまいりました。すると、隣接区だと、公園緑地課だから所管外の話になりますけど、区が直接公園とか公共スペースに花を植えているきれいな花壇とかがあったりするんです。中野区は区が直接花を植えているスペースというのはあまりないんです。区役所の区議会の入り口はあそこは区が直接花を植えたりしていますけども、なかなか公共の花壇というのは中野区にはないので、そして区民のグループが公園を借りて花を植えたりしています。そういう場所はありますけれども、それも制度をよく調べてみますと、中野区は全部自腹でやらせている。それに対して隣接区は、5区ぐらい隣接区を調べましたけど、ほとんど全ての隣接区は花の苗を与えたりとかお金を与えたりとか、いろんなものを区が提供して区民のグループに花壇をいじってもらっている。中野区は全部自腹なんですよ。中野区の花壇、皆さん頑張ってはいらっしゃいますけども、隣接区と比べるとちょっと寂しいなと思う花壇も多かったりしました。なかのみどりの貢献賞というのをやっていますけど、最近ここ近年、1年前か2年前、5部門あるうちの3部門ぐらいしか応募がなかったですよね。その3部門受賞したうちの2件は個人の庭だったりして、個人の庭を区が表彰する、個人だから、別に自分のうちの庭ぐらい区に表彰されようとされまいと頑張ってきれいにすると思うんですよ。それを区が表彰することに対して一体どれだけの緑化推進の効果があるのかなというのはよく分からないんですよ。

 さらに、中野区は環境基金への寄附募集のパンフレットを今年新しくしましたね。「中野の森プロジェクト」に参加しようという、これはカーボンオフセットを進めていくということなんでしょうけども、中野区が今後ゼロカーボンシティを目指していくに当たって、いろんな人から寄附をもらって、中野区に対してもらった寄附金を使って群馬県にどんどん緑を増やしていこうとしているのはどう考えてもおかしいと思うんですよね。だから、そういった辺りのカーボンオフセットを今後どうするか。中野の公園とかにろくな緑がないのに、大した花も咲いていない中野区なのに、群馬県の緑をどんどん増やしていって、それでカーボンオフセットを目指しますとかゼロカーボンシティを目指しますとか、そんなことをやっていちゃいけないと思うんです。中野の森は中野につくる、中野の緑をもっと豊かにして、それでも余ったら群馬に行けばいい。そういったやり方をしていくべきだと思うんですが、その辺りの環境行政の今後の取組、カーボンオフセットとの関わり方、そういった辺りをまず一度お聞かせください。

波多江環境課長

 まず、確かに私有地の緑について表彰する制度はいかがなものかという御意見はあるかもしれないと思ったんですけど、この制度については、やはり区がそういった私有地の緑を減らさないようにしようというふうに考えての制度だったというふうに私は記憶をしていますので、そこは所管外なのであまりどうなのかというところまではちょっと言いにくいところがあります。

 緑に関して寄附金も頂いている、環境基金でいろんな寄附を頂いている中で、基金の充当先としては花と緑の祭典、そういったところでの草花を、鉢植えなどを配るときの費用に充てたり保護樹林の助成金だとか生垣助成などの補助金に環境基金が充てられておりますので、そういう意味では役立っているというふうに所管は考えています。

 それからもう一点は、カーボンオフセット、群馬県でみなかみの中野の森でしておりますけれども、これについては、都市の中でこれだけの人口の密集がある地域ですと、カーボンオフセットをする余地というのがやはり先々は出てくるんだというふうに考えております。カーボンをゼロにする、実質カーボンゼロということを取り組んでいくときに、葛飾区などもそういう見込みというか、そういう方向性を示しているんですけれども、どうしても減らせない部分、そういったものをカーボンオフセットで埋め合わせをするという、そういう考え方というのがありますので、中野区は最初は里・まち連携自治体との交流というようなところで始まっておりますが、環境の学習のフィールドとしても役立っているところがありますので、そういう意味ではカーボンオフセットについては中野の森プロジェクトというのは区民に対しても価値がある制度ではないかというふうに考え方を持って進めているところでございます。

小宮山委員

 同じことを繰り返してもしようがないんですけど、中野の緑、草花がこれだけ貧弱なのに群馬を豊かにしていこう、それがどうも理解ができないということを繰り返しお伝えしておきます。

 さらに、中野区ゼロカーボンシティ宣言、この文案を、今回資料としては出ていませんが、見てみましたけれども、やはり緑という単語が一つもなくて、緑化を推進していくということの決意が、すごく深読みすれば読み取れますけども、すごく深読みしないと読み取れない。緑化推進をすることによって脱炭素社会を築いていく、そういったことも1行ぐらい書いてもいいんじゃないかなと思いますが、いかがでしょうか。

波多江環境課長

 環境に関して言うと、環境基本条例というのを中野区は持っておりますけれども、その中で大事にすることとしては、幾つか区の責務という形で緑を大事にする、自然との触れ合いを豊かにするという文言が入っておりますので、ベースとして、ゼロカーボンという宣言の中に緑化という言葉がないかもしれないんですけれども、基本的な考え方の中には、今回環境の計画の意見交換会、あるいはゼロカーボンシティの意見ということで言いますと含まれているというふうに私どもは考えております。

小宮山委員

 それが常識であるならば本当にいいんですけども、私にはちょっと読み取りにくかったので、先ほども言いましたけども、今後ゼロカーボンを目指して脱炭素社会を目指していく上で、エネルギーのことに主に視点が行きがちではありますけれども、ぜひ緑化推進、しかも群馬県じゃなくて区内の緑化推進というところに目を向けていっていただきたい。中野区の緑は非常に貧弱ですから。ということを要望しておきます。

南委員

 現在の環境に係る計画、またゼロカーボンシティ宣言の検討状況ということで、先ほど主な意見の概要と区の考え方というところで、6番目に中野駅周辺まちづくり、そして新区庁舎整備の事業でどの程度脱炭素社会の実現に貢献するのか示してほしいというような内容の区民からの御意見がありましたですけど、今、新庁舎につきましては実施設計に向かってやってきているわけですね。あと新庁舎が令和6年に竣工予定ということで、その後この現区庁舎と隣のサンプラザ、その一体開発で施行予定事業者が一応決まって、パースというか、そういう絵も公表されているところなんですけども、新庁舎及びこの一体開発に関わるところについて区として環境面での対策ということについてどの程度現時点で関わりを持っているのか、こういった何か提案をされているのか、何かそういったことはあるんでしょうか。

波多江環境課長

 今現在は、事務事業編と言いまして、環境の庁内の進捗管理、環境に関する取組の進捗管理をする部分でやっているというのが今の現状でございますけれども、構造改革のプログラムの中にお示ししたとおりなんですけど、環境性能に関する施設整備方針を策定するという方向性で考えておりますので、何か区の庁舎で、象徴的なのは新区役所ですけれども、そういったところでの考え方というか、方向性というか、そういったものを全庁的に適用できるような取組をしていきたいということは企画部のほうにも伝えているわけですし、それから中野区基本計画の中の重点プロジェクトの中にもそういった趣旨のことを書かせていただいている部分がございますので、庁内の中での所管、都市基盤部であるとかまちづくり推進部の所管としっかり情報共有をしながら、中野区の環境に資する施設マネジメントみたいな形での検討と、それからそれをちゃんと実効性があるものとして隅々にまで行き渡るような働きかけというのは今後していくということでございます。

南委員

 ということは、まだ具体的な環境対策、今聞いているところは、中野駅周辺、ここの一体開発と、それから新庁舎のピンポイントではあるんですけど、ただ、やはりどうしても中野区の顔になる部分が新庁舎であり、ここのサンプラザとの一体開発になってくるわけなので伺っているわけなんですけども、今検討中ということですので、さらに具体的なそれぞれの環境対策というものをお示ししていただける、そういったスケジュール的なものというのはどのようにお考えなのか。また、どういった具体的なものを、例えばこういったことを新庁舎には求めていますよ、こちらの中野駅周辺に広げた一体開発についてはこういったところを環境対策として求めていきたいというような具体的なものというのはお示しはできるんですか。

波多江環境課長

 今現在はそういった方向での具体的なものをお示しする段階にはまだありませんが、これまでも駅前の開発のところでコージェネレーションシステムについての検討がされたり、そういう働きかけというか、そういったことはしているんですけれども、なかなかそれがすんなりと所管は建物を建てたりそういった設計をするというところにうまく通っていかないというのが実態でございまして、予算の関係もあったんでしょうけれども、そういう高効率なエネルギーの使い方ということの考え方が現実にはちょっと実現できていないという実態があります。

 ただ、新区役所に関してはCASBEEの最も高い環境性能を有したビルになるということは聞いてございますし、そこでは太陽光であるとか地中熱とか下水熱とかそういったもの、壁面緑化も含め、屋上緑化も含め、そういったことを絵図としては把握をしているところですし、環境の考え方としてそういう手法については採用するような形を求めて内部的には働きかけているという実態はございますので、今まで何もしてこなかったということでももちろんありませんが、明確な基準とか庁内に全部縛りをかけるような方針とか基準を持っていないというところがネックですから、そこをやっていくという考え方でございます。

南委員

 先ほども申し上げました。やはり中野駅周辺というのはどうしても一番中野区で顔になる部分で、そういったところから、すごくがらっと今後中野駅周辺は変わっていくわけですね。だから、それに伴って、やはり中野区として開発だけではなくて、環境対策面でもしっかりとこういったことを胸を張って言えるというようなものを具体的なことをさらに検討していただいて、事あるごとにこの委員会で報告をしていただきたいと思いますので、これは要望としておきます。

来住委員

 端的に伺います。まず意見交換会の実施結果の報告がありましたが、3か所で合計で11人ということで、電話などの寄せられた意見も3件ということで、今回の三つの素案に対する意見交換、いわゆる今後の中野の環境をどういう計画を持ってよりよいものにしていくかという極めて大事な素案に対して参加の人数がちょっと少な過ぎるなというのが実感なんですが、その周知の仕方や意見を言ってみようというような、そういう中身になっていたのかなというふうなことを思うんですが、ちょっと周知の仕方と参加の実態についてどのように受け止めておられるんでしょうか。

波多江環境課長

 従来と同じような情報提供というか、周知をしたにとどまっておりましたので、こんなに少ないというのは想定外だったというのが正直なところです。電話にしてもそうですし、メールなどについても比較的コンスタントに意見が寄せられてはいたということがありましたので、もっと多くの方が来てくださるというふうには思ってはいたんですけれども、足を運ばなきゃいけないということも一つあって、コロナの影響もないとは言えない時期でしたので、今後はしっかりどうやったら人が足を運んでもらえるのか、また、オンラインで実施するにしても、企画部のほうでも見解が出ていたと思うんですけど、ちょっとプライバシーの関係もあるので不特定多数の人とオンラインでというのはなかなか難しいようなことも聞いております。ですので、何か工夫ができないかということについては御意見はしっかり受け止めた上で工夫をさせていただきたいなというふうに考えております。

来住委員

 環境そのものについては、昨日も言いましたようにかなり関心が高まっている、そういう世論が広がっていますし、世界的にもそういうことが言えるわけですので、そういう状況を見極めて、どういうこちらからの発信をしていくかということが問われてきていると思います。例えばそういう関心を持っていただくために著名な方を呼んでリモートなどを使ってのいわゆる学習的な勉強的なそういう発信の仕方も関心を持っていただく、特に若い方々に接近していくというか、接点を結んでいくにはそういうやり方もありますので、やっぱり工夫がこれから必要だと思うんですね。それはぜひ検討していただいて、区でなければできない分野でもありますので、そういう発信の仕方を工夫していただきたいなというふうに思います。

 もう一つありますけど、中野区ゼロカーボンシティ宣言文案というのが示されているんですが、宣言はしても実行が伴う、どういう実効性を担保するかというのが大事なことであって、幾ら宣言をしたからといって、なかなかそれに実態が伴っていかないわけですからその具体化が必要だと思うんですが、この文面をちょっと読んで1か所だけ気になるのは、「区、区民、事業者の地球温暖化の防止に関する責務を明らかにするとともに」とあるんですけど、この事業者というのが一般化し過ぎているんではないかと思うんですね。事業者というのは私が思うには、環境問題で大事なのは生産、例えばペットボトルを生産する事業者、廃プラを無限に作り出している事業の今の環境問題というのは深刻なわけですから、そこを止めていく、そこを制限をかけていくということなしにはこれからの環境問題の抜本的な解決にならないわけですから、一般的な事業者という言い方じゃなくて、それを使う事業者、それを生産する事業者の責任というのが極めて大事だというふうに僕は思っているんですね。ですから、そこらはやっぱり区別した表現が必要じゃないかなというふうに思いますので、全体、他の自治体も宣言を出しているわけですけども、区なりの、どこでも通用するようなものじゃなくて中野区の区長が出しているものということでの違いもやっぱり出せるような宣言文案にしたほうがいいのではないかと思いますけども、いかがでしょうか。

波多江環境課長

 こういう宣言文ですと割と抽象的な表現にならざるを得ないところがございます。ただ、委員のおっしゃっていることにつきましては、製造責任、作る責任とか使う責任も含めてあるんですけれども、特別区のほうでも製造者責任についてもう少し事業者が負担をするようにという要望、そういったものは毎年度のように国都要望などで出している実態もあるんですけれども、そういう観点、事業者が例えばプラスチックを製造しているというようなところでの改善をさせるというようなことについては国のほうも取り組んでおりまして、化粧品からはマイクロプラスチックのような原料を使わなくなったりとか少しずつ進んできてはいる部分もございます。そういう観点は忘れないようにしながら、宣言をするというのは区の姿勢を示すことという大きい影響を持つという責任を、区が環境に関するゼロカーボンに向けて牽引していくという責任を宣言するという意味でもありますので、頂いた御意見については趣旨を十分踏まえてこれから環境基本計画の検討にも生かしていきたいと考えます。

来住委員

 最後にしますけども、区民の役割は大きいわけですね。ごみの分別を含めてそれぞれ自治会を含めてやっていただいていますし、それぞれの家庭で努力をしていただいているところだと思います。それらも含めて取組を今後強化しなきゃいけないと思いますが、COの排出については家庭部門が50数%ということで非常に高いわけですね。そこをどうするかという問題と併せて、やはり購入電力が大きな比率をさらに占めているわけですから、それをどうシフトしていくかということも今後の課題だと思うんですね。それにはやっぱり中野区の家庭の現状がどうなっているか。例えば電力に関して言うならばどうなっているのかということを区として把握をしていかなければ手だてが出てこない。ましてや計画上どこをどうするかというときには現状の把握なしには計画が立たないわけですから、そこが大事だと思うんですね。ですから、たしか羽鳥議員の質問に今後アンケートを取られるということで、その中でその点については把握をされるような答弁があったかに思うんですけども、それらも含めて今後区民のいわゆる電力に関しての現状、CO排出量についての現状などについてやっぱり実態把握をどうしていくかということが大事だと思いますけども、重ねて今後について伺いたいと思います。

波多江環境課長

 委員の御指摘はごもっともだと思っております。この問題というか、課題については、九都市首脳会議というところでの脱炭素の課題を考える部会のほうで国に対して要望したりしておりまして、電力業者がどれくらいの世帯にどれだけの電力を売ったのかというデータは自治体には報告義務がないので、そこをデータがもらえれば、電力会社がたくさん増えちゃったということがあるにはあるんですけれども、そういう再エネの事業者の割合というか、そういう再エネをどれだけ購入したかというようなところが分かっていけば、区内の家庭部門のCO排出量を減らすことが大きい課題なので、そこが分かって現状が分かればどれくらいの二酸化炭素排出量まで持っていくのかという目標もできてくるということですので、その推移、動向を見極めたいのと、あとは環境省のほうで自治体排出量カルテというのが出ているんですけど、これだといいかもしれないというふうに思ったんですが、FITで売電しているものしか出ていないとか、なかなかデータを探すのに苦労している実態があるということもございます。

 ただ、区ができることとしては、環境基本計画改定のときに2,000人ほどの区民のアンケートを取りますので、そこで実際に再エネ電力に変えているかどうかを聞くということで傾向がつかめるという、そこはできるのかなというふうに思っておりますので、ちょっと先の話になってしまいますけれども、できる限りどういう手法があるかは考えつつ、しっかりと客観的なデータを取ることというのは大事なことなので検討してまいりたいと思います。

むとう委員

 まさに4月だったので意見交換会での参加が少ないというか、この時期皆さんの関心事はコロナということで、なかなか環境問題まで目が向かなかったのかなというふうには思います。基本計画が遅れたことに伴ってこれらの計画が全部遅れるということなんですけれども、10月には全て出来上がるということで、この意見の中でもゼロカーボンシティ宣言をしたことでどうなるのよみたいなことがあって、でも、これをきっかけに区民に対して環境についての啓発を行いたいというふうに書かれているので、またこの宣言ができた10月に何か、今年のことなんだけれども、区民向けに環境問題を大きくPRするようなイベントなりというのは何か考えているんですか。宣言しましたというだけで終わっちゃうのか。宣言文ができたところで全ての環境基本計画とか関連の計画が整うわけですけれども、それをトータルに中野の環境ということで何か区民に啓発する、コロナ禍で10月がどういう状況になっているか分からないんですけれども、何か打って出て行くみたいなことは考えていることはあるんでしょうか。

波多江環境課長

 ゼロカーボンシティの宣言をするのに併せてイベントが打てればとても効果的というふうには考えますけれども、区としましては、秋にエコフェアということで毎年度やっていて、去年はちょっとできませんでしたけれど、今年は屋内でやることになっておりまして、ちょっと趣向を変えるというようなこともあって、その中で工夫をして何か座学のようなもの、講座のようなものを充実させるというアイデアは出てきておりますし、あそこの裏のもみじ山の公園を使って効果的にスケルトン車でPRするということも想定しておりますので、まずはそこの部分で様々地方からの里・まち連携自治体及びそれ以外の自治体も力を入れてデモンストレーションなども令和元年度のときにしていただいたりもしていてかなり盛況になってきていますので、その場を通じてゼロカーボンシティ宣言をしましたということを大々的にPRできるといいのかなというふうには思ってはおります。ただ、宣言に併せてイベントというところはちょっと今予算的に間に合わなかったこともありまして、ちょっと予算を取れていないところがあって考えていないというところでございます。

むとう委員

 そうなんだ。じゃ、エコフェアについては少し規模を大きくみたいな予算化をされているんですか。

波多江環境課長

 エコフェアにつきましては、特別区協議会の環境に関する助成金があって、100%それで賄ってきておりまして、その範囲内での工夫ならできるんですけれども、意気込みとしてはこれまでにない形でやりますので、職員のアイデアを十分生かして、親しみやすくて誰もが楽しめる、お子さん連れでも楽しんでいただいて学習もできるというイベントにするということで、その中でゼロカーボンシティ宣言の趣旨についてもしっかり伝えていくということでやらせていただきたいなと思います。

むとう委員

 じゃ、特段予算が増えたということではないというような状況かなと思いますが、じゃ、その職員のアイデアでもう少し頑張るということなので、ちょっと楽しみに期待しておきますのでぜひ頑張ってください。

高橋委員

 やっぱり皆さん関心を持っていることであって、それだけ応援していることだと思うんですよ。なので、大きなイベントが打って出られないというのは仕方のないことなんだけど、こういう宣言を行いましたよとトップだけが目立って、はい、さようならじゃなくて、やっぱり常にジェイコムさんを使ってみたりとか、それから区報だって月2回も出るわけだから、常に区報の1回は必ずこういうものを入れるとか、やっぱり区民の目に留まるということが、そして頭に入っていくということが大事だと思うんですよ。じゃないと、部長や課長の御苦労、また職員の皆さんの御苦労がただこういうまとまったもので終わっちゃうというのは、目標にたどり着こうとしている姿を伝えていかないといけないと思うので、いろんな媒体を使えるものは使ってもっと目に留まるようにしていってほしいと思うんですけど、いかがですか。

波多江環境課長

 啓発ということがとても重要な分野でございますので、これまでもそうだったんですけれども、区内の事業者の方の協力を得て子どもの迷路を作って、そういったところにはとても人気があったりということもありましたので、環境に力を入れている会社が幾つか区内にもございますので、今後もそういったところの協力も仰ぎながら、環境に関する啓発、住民に対する啓発は重要ですので、そこをしっかり進めていきたいと考えております。

委員長

 他に質疑はありませんか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 質疑がなければ、以上で本報告については終了いたします。

 次に、9番、議会の委任に基づく専決処分についての報告を求めます。

藤永清掃事務所長

 議会の委任に基づく専決処分について報告いたします。(資料9)

当該報告は総務委員会でも報告するものでございます。こちらにつきましては、区の職員が指導業務中に軽小型貨物車、清掃車で事故を起こしてしまった事故でございます。

 1、和解の相手方でございます。中野区民の方でございます。

 2、事故の概要でございます。

 (1)事故発生日は令和2年11月21日でございます。

 (2)事故発生場所は東京都中野区鷺宮四丁目34番先路上でございます。

 (3)事故の発生状況でございますが、区の職員が道路を清掃車――軽小型貨物車でございますけれども、走行していたところ、当該清掃車の右側前方を走行していた自転車が当該清掃車に近づいてきたため、これを避けようとして左側に寄せたところ、今度は清掃車の左側後方から走行してきた相手方の自転車と清掃車の左側側面とが接触し、相手方が転倒してしまったというものでございます。この事故により相手方は腰椎捻挫などの傷害を負ってしまい、相手方の自転車を破損させてしまったものでございます。

 3、和解の要旨でございます。区は、本件事故により相手方が被った損害30万5,449円について相手方に対し賠償する義務があることを認め、相手方の指定する方法で支払うものでございます。

 4、和解成立の日は令和3年4月30日でございます。

 5、区の賠償責任でございます。本件事故は、区の職員が安全確認を怠ったことにより発生した事故でありまして、相手方が被った損害の全額について区が賠償責任を負うものと判断しました。

 6、損害賠償額はこの記載のとおりの30万5,449円でございます。

 7、事故後の対応についてでございます。所属長から関係職員に対し本件事故について厳重に注意を行い、安全運転講習会を受けさせるとともに、所属長から清掃車を運転する所属の職員全員に対し注意喚起を行い、安全運転講習会の受講を促すことにより安全運転の徹底を図ったものでございます。

 報告は以上でございます。このような事故を起こしてしまいまして大変申し訳ございませんでした。

委員長

 ただいまの報告に対して質疑はありませんか。

むとう委員

 損害の全額について区が払ったということですから、100%区の責任だったという事故なんですか。交通事故というのは100%こちらだけの責任というのはなかなかないことなのかなと思ったりもするんですが、これは全面的に区の職員が悪かったということでよろしいんですか。

藤永清掃事務所長

 この事案については10割区で負担でございます。理由については、区側の後方確認が不足していたこと、また、相手方は自転車、交通弱者でございますので、その分考慮して10割ということでございます。

委員長

 他に質疑はありませんか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 質疑がなければ、以上で本報告については終了いたします。

 10番、その他で何か報告はありませんか。

波多江環境課長

 それでは、私のほうから口頭において令和3年度子どもエコ講座の実施について報告をいたします。

 令和3年度子どもエコ講座につきましては、8月と9月に2回ずつ、計4回行う予定です。8月は東京ガス株式会社による燃料電池教室と廃ガス缶を使った万華鏡作り体験を内容とし、募集定員は各回20名ずつということで、日程は令和3年8月21日(土曜日)の午前10時からと午後1時からの2回開催をします。9月はトヨタモビリティ東京株式会社による燃料電池教室と区が行う間伐材による木工体験ということで、募集定員は各回8名ずつ、日程は9月11日(土曜日)の午後2時からと4時から2回開催をいたします。会場は全て中野区役所で行います。事業の周知につきましては区報7月20日号及び区のホームページで行います。また、新型コロナウイルス感染症の感染拡大状況によっては子どもエコ講座を取りやめることも視野に入れ、調整を進めてまいります。

委員長

 ただいまの報告に対して質疑はありませんか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 なければ、報告を終わります。

 他に報告はありませんか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 以上で所管事項の報告を終了いたします。

 次に、所管事務継続調査についてお諮りをいたします。

 お手元の文書(資料10)に記載された事項について、引き続き閉会中も調査を要するものと決するに御異議ありませんか。

 

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 御異議ありませんので、そのように決定いたします。

 次に、審査日程のその他に入ります。

 委員会を暫時休憩いたします。

 

(午後4時26分)

 

委員長

 再開いたします。

 

(午後4時30分)

 

 区民委員会における委員派遣についてお諮りいたします。休憩中に御協議いただきましたとおり、委員の派遣決定については委員長に御一任いただきたいと思いますが、御異議ありませんか。

 

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 御異議ありませんので、そのように決定いたします。

 また、次回の委員会は8月2日(月曜日)午後1時からということで御異議ありませんか。

 

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 御異議ありませんので、そのように決定いたします。

 また、次々回の委員会は8月25日(水曜日)午後1時からということで御異議ありませんか。

 

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 御異議ありませんので、そのように決定いたします。

 以上で本日の日程は終了いたしますが、各委員、理事者から何か発言はありませんか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 なければ、以上で本日の区民委員会を散会します。

 

(午後4時31分)