令和3年10月07日中野区議会建設委員会(第3回定例会)
令和3年10月07日中野区議会建設委員会(第3回定例会)の会議録

中野区議会建設委員会〔令和3年10月07日〕

 

建設委員会会議記録

 

○開会日 令和3年10月07日

 

○場所  中野区議会第4委員会室

 

○開会  午後1時00分

 

○閉会  午後4時37分

 

○出席委員(8名)

 いさ 哲郎委員長

 渡辺 たけし副委員長

 市川 しんたろう委員

 斉藤 ゆり委員

 木村 広一委員

 小杉 一男委員

 酒井 たくや委員

 吉田 康一郎委員

 

○欠席委員(0名)

 

○出席説明員

 都市基盤部長 奈良 浩二

 都市基盤部都市計画課長 安田 道孝

 都市基盤部建築課長 小山内 秀樹

 都市基盤部交通政策課長 村田 賢佑

 都市基盤部住宅課長 池内 明日香

 まちづくり推進部長 豊川 士朗

 中野駅周辺まちづくり担当部長 松前 友香子

 まちづくり推進部まちづくり計画課長 千田 真史

 まちづくり推進部防災まちづくり担当課長 三戸 勇二

 まちづくり推進部中野駅周辺まちづくり課長、まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長 小幡 一隆

 まちづくり推進部中野駅地区・周辺基盤整備担当課長 石原 千鶴

 まちづくり推進部中野駅周辺地区担当課長、まちづくり推進部中野駅周辺エリアマネジメント担当課長 石橋 一彦

 

○事務局職員

 書記 若見 元彦

 書記 髙橋 万里

 

○委員長署名


 

審査日程

○所管事項の報告

 1 中野区耐震改修促進計画の改定について(建築課)

 2 区の交通政策に関する基本方針について(交通政策課)

 3 第4次中野区住宅マスタープラン(素案)について(住宅課)

 4 弥生町三丁目周辺地区地区計画原案について(まちづくり事業課)

 5 中野駅周辺自転車駐車場整備計画の見直しの考え方について(中野駅地区・周辺基盤整備担当)

 6 中野駅西口地区まちづくりについて(中野駅周辺地区担当)

 7 その他

(1)令和3年度西武新宿線踏切渋滞解消促進期成同盟決起大会について(まちづくり計画課)

 

○所管事務継続調査について

○その他

 

委員長

 定足数に達しましたので、建設委員会を開会いたします。

 

(午後1時00分)

 

 本日の審査日程についてお諮りいたします。

 本日は、お手元に配付の審査日程(案)(資料1)のとおり進めたいと思いますが、これに御異議はありませんか。

 

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 御異議ありませんので、そのように進めます。

 なお、審査に当たっては、3時頃に休憩を入れ、5時を目途に進めてまいりたいと思いますので、よろしく御協力をお願いいたします。

 先日に引き続き、所管事項の報告を受けたいと思います。

 中野区耐震改修促進計画の改定についての報告を求めます。

小山内都市基盤部建築課長

 それでは、中野区耐震改修促進計画の改定についての御報告をさせていただきます。(資料2)

 前回改定の中野区耐震改修促進計画、平成28年7月策定につきましては、10か年計画でございます。この中で、第2章及び第3章については、令和2年度末を検証年次と定めておりました。このため、令和2年度末の耐震化の状況を再検証するとともに、近年の国の法改正や東京都耐震改修促進計画、令和3年3月の一部改定を受け、今後5年間の年次計画を実施するための指針を見直し、中野区耐震改修促進計画(一部改定素案)として取りまとめたので、御報告をさせていただきます。

 本日お手元に配付させていただいた資料といたしましては、中野区耐震改修促進計画の概要版(別紙1)、それと、本冊でございますが、これを別紙2としてお手元に御用意をさせていただきました。

 それでは、中野区耐震改修促進計画の概要について、別紙1で御説明をさせていただきたいと思いますので、お手数ですが、A3判横の耐震改修促進計画概要版を御覧いただけますでしょうか。

 まず、計画改定の背景と目的ですが、今、御説明したとおり、10か年計画として進めているところでございますが、前回の改定時から5年を経過しているというところから、この時点での耐震改修事業等を含めた実施状況等を踏まえ、その結果を踏まえた形で今後の進め方について検討していきたいと考えているところでございます。

 概要として、計画の位置付けでございますが、中野区の耐震改修促進計画は、耐震改修促進法第6条第1項の規定に基づき策定しております。また、中野区の基本計画や中野区地域防災計画、昨年度策定されました中野区国土強靱化地域計画との整合性を図っているところでございます。

 まず、耐震改修促進計画の対象区域と対象建築物でございますが、原則として対象区域は中野区全域でございます。対象建築物としては、建築基準法における新耐震基準、昭和56年6月1日導入以前に建築された、下の表で四つ分類されておりますが、この建物が対象となっております。一つは住宅、2が特定建築物、3として、防災上重要な区有建築物、4として、地震発生時に通行障害を防ぐべき道路沿道建築物の四つに分類されているところでございます。このうち(3)の防災上重要な区有建築物で、本庁舎や小中学校などの公共建築物が対象となっておりましたが、これにつきましては、平成27年度末で全ての耐震化が終わっているところでございます。

 続きまして、計画期間でございますが、平成28年度から令和8年度までの10か年としておりますが、今回の一部改定におきましては、今後、令和4年度から令和8年度までの5年間の年次計画を示していきたいと考えております。また、社会情勢の変化や計画の実施状況に適切に対応するために定期的に検証を行い、必要に応じて計画の改正を行っているところでございます。

 また、5番としましては、想定する地震の規模・被害等でございますが、平成24年4月、東京都防災会議で示されました東京湾北部地震を想定しております。中野区の被害想定の概要ですが、死者数としては214人、負傷者数は2,415人、建物の全倒壊数は2,241棟と想定しているところでございます。

 続きまして、耐震化の現状と目標でございますが、表を御覧ください。令和2年度末に掲げた目標、住宅95%、特定建築物95%、特定緊急輸送道路90%以上、一般緊急輸送道路90%以上、区が指定する道路として90%以上の目標を掲げておりましたが、令和2年度末の現状は以下の表に示したとおりの現状でございます。これを踏まえて、令和8年度末の確認目標としましては、前回の平成28年度で示された数字を原則として引き継ぐというところで、住宅については100%、特定建築物については95%、特定緊急輸送道路、一般緊急輸送道路については100%、区が指定する道路については95%を目標とさせていただいております。

 今回、耐震化の促進を図るための施策として、令和8年度末の耐震化率の目標に向けて、次のような施策を推進していきたいというふうに考えております。

 まず一つ目として、基本的な取組方針ですが、これは変わりなく四つの方針に基づいて進めていきたいというふうに考えております。

 2)でございますが、これらを進めるために、耐震化の促進を図るための施策の今回の改正のポイントでございますが、まず住宅につきましては、令和3年3月に一部改定が行われた東京都耐震改修促進計画に示された方針を受け、木造住宅の耐震化の促進に係る施策の対象区域を区内全域とするというところでございます。これに伴い、これまで推進、実施してきた住宅の耐震化事業は、今後も継続していくというところでございます。

 もう一つ、大きな課題としましては、地震発生時に通行障害を防ぐべき道路沿道建築物でございますが、これまで特定緊急輸送道路、一般緊急輸送道路、区が指定する道路というところで、特に区が指定する道路でございますが、これまでは8路線でございましたが、地域防災計画に位置付けられた除去路線の見直しに伴い、これを10路線追加指定するというところでございます。そして、建築物の倒壊により緊急車両の通行や区民の避難の妨げになるおそれのある建築物に対する支援の在り方について見直しをしていくというところでございます。

 また、ブロック塀等につきましては、これまでの制度の見直しを図っていくというところでございます。

 また、これらを100%目指す目標として、環境整備、普及啓発、関連施策の推進を進めていくというところでございます。特に三つ挙げさせていただきました所有者等が安心して耐震化に取り組めるよう、相談体制の整備、普及啓発及び情報提供の充実を図り、耐震診断士、耐震改修施工者及び中野区耐震改修促進協議会の活用を図っていくこととします。耐震化に関する各種パンフレットを作成し、区民等へ配付するなどの普及啓発を図っていくこととします。また、ブロック塀等の実態調査の結果を基に、地震時に倒壊の危険性の高い塀の所有者・管理者に対して、倒壊による危険性の対策の必要性について、啓発・改善、指導を継続していくこととしております。

 1枚目にお戻りいただけますでしょうか。裏面を御覧ください。今後のスケジュールでございますが、今月10月、意見交換会の実施を予定しております。12月、第4回定例会の建設委員会において意見交換会の結果報告、一部改定案の説明、そして令和4年1月、パブリック・コメント手続を進め、3月、第1回定例会建設委員会においてパブリック・コメントの結果報告、中野区耐震改修促進計画(一部改定)の策定という予定で進めていきたいと考えております。

 簡単ではございますが、報告は以上でございます。

委員長

 ただいまの報告に対し、質疑はありませんか。

小杉委員

 まず資料の裏面の(4)の改正のポイントの住宅の頭のところに「木造住宅耐震化の促進に係る施策の対象区域を区内全域とする」と書いてありますが、前計画を見ても区内全域と書いてあります。補助事業によって、例えば木造の耐震補強のみが全域で先行実施されていたという理解でよろしいでしょうか。どうなんでしょうか。

小山内都市基盤部建築課長

 まず耐震改修促進計画そのものは、耐震診断を含めまして、耐震診断は区内全域を対象としております。個別の事業につきましては、地域を限定していたりしておりますので、必ずしも事業と促進計画そのものが一致しているわけではない。ただ、今回の改定の見直しとしましては、木造住宅に関しましては、これまで対象外であったところも対象にできるという東京都の方針に基づいて、事業を検討していきたいというふうに考えているところでございます。

小杉委員

 基本的には令和4年以降は区内全域になっていきますよという理解でいいんですよね。各制度によっては、全域でやっているものもあったけれども、基本は全域になるという理解でいいですよね。

 あと、1、表の面の目標設定についてです。(1)の住宅については、令和8年度末の確認目標100%となっていますけれども、例えば22ページにあるんですけども、試算されていますよね。令和8年度末時点で残存未耐震住宅数、2,100戸残してしまうということ、これは現実としてはあり得るなとは思うんですが、そうなると、99.1%と試算していますが、100%じゃないじゃないかみたいな話を感じました。100というので、あれば、残存未耐震住工数もゼロにしようという高い目標を掲げるべきで、残るのであれば、実態どおり99.1%なり99%に表示すべきだと思いますが、いかがでしょうか。

小山内都市基盤部建築課長

 数字でいいますと御指摘のとおりかと思うんですが、私どもは100%、そういった建物をなくすという前提の下に、普及啓発も含めた形で取り組んでいきたいということで、目標を100%とさせていただいております。例えば、毎年度の取組について、端数を細かく載せるというのも一つの手法かもしれませんけども、それはあくまでも目標値であるというところから、ただ、全体の目標として、100%に対して取り組むんだという意気込みで、私どもとしては100%を掲げさせていただいているところでございます。

小杉委員

 そういう決意はいいんですけど、ちょっと数字として気持ち悪いなという感じがしました。100%やるというのであれば、残存未耐震住居数もゼロにするんだという決意が必要なのかなと感じました。

 それと、目標の関係でいうと、民間特定建築物ですね。前回100%の目標だったんですが、今回95%に下げたということですが、どういった事情があって目標を下げたということなんでしょうか。

小山内都市基盤部建築課長

 まず特定建築物の対象となるのは民間の建物で、学校だとか病院だとか大規模な店舗だとか、そういった形で事業者の判断に委ねられているところでございます。耐震化促進計画の中でそれらも重要な建物と位置付けられておりますけども、ただ、これらの建物に対する助成事業というものは一切ございません。事業者の方の負担でやっていただくことになるかと思いますので、また、コロナ禍でこういった状況で社会情勢の変化等もございます。そこでこちらのほうから指導という形で啓発していくのも難しい側面があるのではないかというところで、目標を一旦下げさせていただいたという事情がございます。

小杉委員

 分かりました。助成制度の検討も必要なのかなとは思います。

 3章のこれからの施策についてのところですと、住宅の耐震化について、これからの目標が掲げられています。1、2、3とありますが、こういった目標を立てる上で今までの5年間はどうだったのかというところが載っていないんですよね。今までの5年間がどうだったのかということで、建替え・除却の促進が何件あって、耐震補強は途中からあったかと思いますが、耐震補強促進、老朽化による建替えがそれぞれ何戸あったというふうに把握していますか。

小山内都市基盤部建築課長

 本冊の22ページを御覧いただけますでしょうか。こちらのほうで住宅の耐震化につきましての実績でございますけれども、平成26年度末で耐震性が不十分な住戸数が2万8,500戸あると、令和2年度末では耐震性が不十分な住戸数が2万100戸というところで、8,400戸戸数ベースで減ってきております。これらのうち、例えば耐震の助成制度を活用したものが約900戸というところでございますので、それ以外のものが老朽化による建替えだとかそういった形で区民の方の自助によって達成されてきているというふうに理解しているところでございます。

小杉委員

 900戸が補助事業を使っての建替えで、計算すると、全体で8,400ですので、補助事業を使った建替えが900戸となると、老朽化による建替えが7,500戸ということで、大体1割ちょっとの方が今の補助事業を利用されて建替えを行っているということです。

 29ページにあるように、今後、耐震化促進事業の実施目標も掲げられています。実施目標の毎年でいうと、木造の耐震補強であれば600戸ですし、建替え除却であれば300戸ですし、毎年毎年これを掲げているのは、今までの経緯からすると、これを実現するのは本当に大変なことだろうと思いますが、何が課題で、どのようにしたら加速していくのかというところで、課題と今後の方向性について改めて伺いたいんですけれども。

小山内都市基盤部建築課長

 本冊の29ページで今後の耐震化事業の実施目標ということで掲げさせていただいております。確かに委員御指摘のとおり、これを実現するということは、極端なことをいえば至難な業かもしれませんけれども、ただ、我々としては、これらを実現するためにどのような取組をしていくべきか、またいろんな事業者団体も含めてどんな協力をしていくべきなのか、そういったことを踏まえて、この計画を実施するための普及啓発活動も含めて取り組んでいきたいと考えております。

 これらを実施するために、職員もいろんな形でホームページも毎月更新をしながら、いろんな情報提供を行いながら、また、区民の方の相談に対しても真摯に取り組んでいくというところで、窓口でもそれなりの対応をしていく、そういった意味も含めると、それなりの成果は少しずつ出てきているのかなというふうには理解しております。ただ、掲げた数字は確かに難しい数字かもしれませんけれども、ただ、それにひるむことなく進めていくことが我々の仕事だというふうに理解しているところでございます。

小杉委員

 神戸の地震があったときは、圧死とか、火事で燃えて本当に恐ろしいなという話が、区民の皆さんも含めて恐ろしいと実感して、一定進んだんだと思いますが、耐震化を促していくPRが必要ですし、コロナ禍の中で、いろんな事業者の皆さんの協力を得ながらフォーラムを実施されていますが、そういうPRもしっかりしていただくことを先ほど言われていたんだと思いますし、あと、使いやすい、誰もが利用しやすい制度とすべきではないかと思いますが、そういった点でより一層、今、一割利用されている方をもうちょっと増やしていくためには、防災まちづくりの観点で一定の規定や要件にしていたものを例えば緩和するとか、何かしらもっと利用しやすくするための手だてというところでは、何か御検討とかというのはされていますか。

小山内都市基盤部建築課長

 個別の事業の進め方については、今、検討しているところでございます。当然予算の制約がある中で、効率よく安全を確保していくためにどのような取組ができるのか、そういったことをまちづくりのほうとも連携しながら、情報共有しながら、とにかく進めていきたいというふうに考えているところでございます。

小杉委員

 予算の確保と言われましたけれども、29ページにある実施目標が非常に高いと思うんですが、毎年毎年予算化というのは100%できるということでしょうか。いかがでしょうか。

小山内都市基盤部建築課長

 29ページの表16に示された目標数値でございますが、これについては、区民の方の自助による老朽化による建替え、助成制度を活用しない形での建替え等も含んでおりますので、そういった形も含めますと、普及啓発、周知啓発が必要になってくるのではないかなというふうに理解しております。

小杉委員

 今、区民の老朽化による建替えも含まれているよということだけれども、この表というのは、あくまでも住宅耐震化促進事業の実施目標なんだから、そういった制度を利用しないで、勝手に自分の判断で建替えをするというものはこの中には含まれないと思います。この合計が25ページの表14の1番、2番の数ですよね、数値的には。含まれないから、これはこれであくまでも区が促進するための、一応目標の目安と考えるべきだと思うんですが、どうなんですか。

小山内都市基盤部建築課長

 まず、ここで掲げさせた数字でございますが、住宅の耐震化率を100%の目標とするために、耐震性が不十分な建物をどのような形でその方向に導いていくかというところでございます。これによりますと、建替え・除却が6,500戸、耐震補強が6,000戸ということでいきますと、29ページの表16と一致するわけですけども、老朽化による建替えにつきましては、先ほど御説明したとおり、区民の自助によるもので、ございますので、この部分については訂正させていただきます。あくまでも表16に示した建替え、除却と耐震補強については、自助で推進していくという目標になるということです。

小杉委員

 事業の目標の一応の目安ということですよね。分かりました。かなり高い目標で大変なことですし、耐震化をしっかり進めていくという意味では、目標を持っていかに実現させるのかということで、事業者の協力を得ながら、今、1割のものをもっと上げていくというのは本当に大変だと思います。こういった目標を掲げて実行させるためにどうするのか、最後に御担当として何か決意みたいなものはありますか。

小山内都市基盤部建築課長

 前回のときもそうでしたけども、目標を設定するに当たって、現実的な数字を示すのがいいのか、目標として大きく掲げなければいけないのか、促進計画そのものはこの事業の全体を把握する、とにかく区民の安全を100%確保するという視点からいけば、数字が大きくても、その目標に向かってやっていく必要があるだろうし、計画そのものは10か年かもしれないけども、それで終わりかと言われれば、そうではないので、5年先、10年先、20年先と続いていく事業だというふうに理解しております。ですので、これに捉われるとかではなくて、こういった目標を掲げながら、1件でも減らしていくというところで進めたいというふうに考えております。

斉藤委員

 御報告ありがとうございました。

 区民の側からして、使いやすい助成制度、また、区民への啓発、すごく大事だと思います。小杉委員の質疑とも重なるんですけれども、一方で、区民のほうは実際どうやって建替えようかという段階になったときに、事業者さんとやり取りをするわけです。ということは、事業者さんのほうからの助成に関してのアイデアとか、または啓発のための御協力とかいただくことは十分あると思うんですけれど、すごく大事だと思うんですけれども、その辺のところはいかがでしょうか。

小山内都市基盤部建築課長

 耐震事業を進めるに当たって、中野区では、中野区耐震改修促進協議会というもので、区内の設計事務所さんや施工業者さん、いろんな団体の方が入っておられます。その方々と定期的に会合を持ちまして、事業の進捗状況だとか今後の新たな展開をどうしたらいいのか、いろいろ御意見をいただきながら検討して進めているところでございます。

 こちらとしても、これからは事業を進めていくに当たって、事業者さんにも協力をいただきたいと。当然、区民の方、いわゆる建主さんと直接接する方々ですので、そういった方に、今度区のほうでこういった新たな制度ができましたよということを助言していただくようなアドバイスをいただければ、区民の方もより理解しやすいのではないかなというところで、そういった意味での連携は強めていきたいなというふうに考えているところでございます。

斉藤委員

 ぜひ連携を強めて進めていただきたいと思います。

 ちょっと関連するんですけども、24ページの基本的な取組方針のところに「住宅建築物の耐震化は自助、共助、公助の原則を踏まえ」と書いてあります。自助、自分自らやる、これは大原則で大事なことだと思います。かつ公共性の高いものは公助として取り組む、これも大事だと思いますが、共助というところはどのように定義されてここに書かれているのか、確認させてください。

小山内都市基盤部建築課長

 建物所有者の主体的な取組として区として考えているのが、まず建物所有者が自らの問題であることを認識していただくこと、そして、かつ地域の問題であると、自分だけの問題ではない。いわゆる隣近所、向こう三軒両隣も関連してくるんだと。自分のところが火災を起こしたり倒壊すれば、そういった人たちにも迷惑がかかるというところを理解していただく、地域の問題でもあるというところで共助という表現を使わせていただいております。

斉藤委員

 じゃ、具体的にどういう取組をイメージされているのでしょうか。どちらかというと、今、地域包括ケアのほうではもう一つ、互助という言葉もありまして、互助と共助というのを使い分けていたりもいたします。こちらの建設関係のほうでは、その言葉をどういうふうに捉えて、また使い分けていらっしゃって、取組について具体的にどのようにイメージされているのか、もう少し具体的に教えてください。

小山内都市基盤部建築課長

 コミュニティの問題と建物倒壊による被害ということで、私どもとしては切り離すべきかなというふうに考えております。あくまでも建物の倒壊、火災を防ぐことで地域の方への貢献をするというところが、建築という立場で考えた場合の共助になるというふうに考えております。

斉藤委員

 ということは、どちらかというと互助的なニュアンスかなというふうに思います。新しい概念でもあるのかもしれませんけど、共助というと、どちらかというと、それに対する体制的な整備が土台になっていたり、財政的な土台があっての互助というのが共助と今、一般的に使われているのかなというふうに思っています。では、互助的な地域のつながりということでこれは書かれているということでよろしいですね。

小山内都市基盤部建築課長

 そのように理解していただくとありがたいと思います。

木村委員

 初めに、確認なんですけども、本当は令和2年度末に改定していれば3年度から始まる、10か年であればの話ですね。今回、11年というか1年延ばしたということになったんですけど、その理由をもう一度説明していただきたい。

小山内都市基盤部建築課長

 まず、前回の改定なんですが、平成28年、年度末ではなくて、3か月ずれたというところもございました。それと同時に、今年の3月に東京都が耐震改修促進計画の改定を行いました。その時点では、当初内々には打診をされておりましたけども、予算が確定していない段階で公表は控えていただきたいというようなこともありましたので、それを受けた形で、耐震改修促進計画が今年度やる作業の一つになっていたことから、1年遅らせたと。東京都の方針を受けて、それを明確に踏まえた上で予算化が確定した段階で制度を盛り込みたいというようなところで1年遅らせたということでございます。

木村委員

 東京都の耐震計画のほうは、計画としては令和7年度で数値目標を出しているということでよろしいですか。

木村委員

 東京都の耐震改修促進計画は令和7年度末ということになっております。

木村委員

 そういった面では、東京都の期間と中野区の期間が1年ずれるということがどう影響あるのかどうかというのがちょっと心配というか、これまで中野区の期間がずれたりとかそういったことがあったのかとか、他区はそういうことがあったのかとか、その辺の課題というか、問題はないんですか。

小山内都市基盤部建築課長

 特に私どもは問題としては受け止めていないところでございます。なぜかといいますと、東京都の方針が決まった後で、きちんとそれを制度化していくということが確実な事業の実施につながっていくというふうに考えているところでございます。

 他区におきましては、例えば東京都に合わせて進めるということをやっている区もございますが、逆にその場合でも、こういった計画はほとんど委託という形を取っておりますので、私ども中野区は職員が主体になってこれをまとめておりますので、時間をいただきたいというようなこともございます。しかしながら、これまで私どもとしては、東京都の方針を受けて必ずそれを実施するというスタンスは変わってきておりません。

木村委員

 東京都も令和7年度で100%というところが幾つか目標値があって、中野区は令和8年度で100%という、数字のことはさっきいろいろ質疑があったので、見込みと決意と、いろんな思いの目標値であるかと思うんですけど、東京都の補助金を受ける事業がかなり多いので、そういった意味では東京都の取組としっかり整合性を取っていただければと思うんですけども、今回目標値を掲げていますけども、実際、6番の住宅とか特定建築物とか、緊急輸送道路、様々改善されていると思うんですね。そこの改善の評価というか、数字が厳しいとかそういう話はいいんですけども、この5年間で皆さんの御苦労で様々改善されたと思うんですけども、その総括をちょっと一言いただければと思います。

小山内都市基盤部建築課長

 例えば特定緊急輸送道路なんかでも、当初なかなか耐震診断も受けていただけないというような状況もございました。しかしながら、訪問活動をしたりしながら、1件でも多く耐震診断を受けていただきたいということで、相当数減らすことができたというふうに自負しております。また、東京都が特定緊急輸送道路に関しては補助率だとかそういったものが、分譲マンションなんかですと10分の10という補助率みたいなものもございます。そういった意味では、特定緊急輸送道路については実績が相当上がったというふうに理解しているところでございます。その反面、一般緊急輸送道路につきましては、東京都の補助率も低いですし、なかなか進まないというような部分もございます。そういった意味で、建物所有者の方の自助によって行われている部分も多く、まだまだ改善すべき余地があるのかなと。だから目標数値は少しずつ上がってきてはいますけども、そういった意味では建物所有者の方の努力というものに甘んじることなく、我々としてできることを今後は継続していく必要があるだろうなと。

 住宅につきましては、確かにこれまで耐震補強等について、実績は今の段階ではありませんけども、ただ制度としてつくることができたと、今までなかったものができたと、区民の皆様方にいろんな選択肢を出せることができるようになる、それをさらに拡充できるように努力していきたいというふうに考えております。そういった意味で、除却という制度ができたことで、これまで建替えしかなかったものが、最近除却のほうが大幅に増えてきていると、そういった意味で選択肢が増えたことが区民の方に受け入れられているのかなというふうに理解しております。

木村委員

 ぜひまたそれをさらに推進していただければと思うんですけども、最後に一つだけ、都の補助が多分ないんでしょうけど、区が指定する道路を今回18路線に増やすということで、実質8路線ですけど、9路線を増やすということですかね、多分一つ一緒にしちゃったと思うので。耐震化率の目標というのが、区が指定する道路というのが現状85.3%、目標90%は分かるんですけれども、85.3%というのは、区が指定する道路を追加した分の数値なのか、それとも追加する前の数値なのか、どちらですか。

小山内都市基盤部建築課長

 まず区が指定する道路沿道建築物でございますが、例えば対象となる建築物が現状で295棟ございます。それが今回の見直しで418棟が対象になると。増加率としては123棟増えるわけです。区指定道路の沿道建築物につきましては、一般緊急輸送道路と同等の補助制度を設けておりますので、これまで対象となっていなかったところが対象になることで、こういった制度が活用されていくということで、逆に耐震化率向上につながっていくのではないかなというふうに考えております。

木村委員

 最初に聞いたところで、ここに書いている85.3%というのは、16路線全ての耐震化率ということでよかったですか。

小山内都市基盤部建築課長

 これは建替えだとかそういったことも含まれて、東京都が算定する基準がございますので、それに照らし合わせた結果が85.3%の建物が該当するというところで、耐震性があるということでこの数字が出ていると。

木村委員

 要は、聞いているのは、追加する前の数字なのか、追加した後の数字なのかというところです。

小山内都市基盤部建築課長

 申し訳ございません。追加する前の数字でございます。

木村委員

 じゃ、今度の90%というのは、追加した後の16路線の耐震化ということになるかと思います。それでいいんですよね。そこの確認です。要は、令和8年度95%という目標なんですけども、これは当然、16路線の耐震化ということでよろしいですか。

小山内都市基盤部建築課長

 追加した路線の対象も含めた形で95%を目標にしていきたいというところで考えております。

木村委員

 これは中野区内の追加した路線というのは、結構私たちの身近な路線がかなり多いので、ぜひ耐震化をしっかりと進めていただきたいと思いますし、区もいろんな意味で力を入れていくべきであると思うので、いろんな形で予算措置も、増加も含めて検討していただきたいと思うんですけども、いかがですか。

小山内都市基盤部建築課長

 財政が厳しい中ですけども、1件でも多く事業が進められるよう努力していきたいというふうに考えております。

吉田委員

 お疲れさまです。本当にここまではるばるやってきたなというか、目標に100%という数字が幾つも並ぶようになるという、本当にたゆまない努力のおかげだと思うんですね。本当にうれしく報告を受けております。

 それで、国も都も一生懸命この問題をやってくれて、いろいろ補助金も入っておりますけども、この目標を達成するのに、補助を除いて区の財政、一般財源、区のお金を入れて令和8年まで、結局事業規模から国と都の補助金を全部除いて、中野区の支出は概算、全部達成するのにどれぐらいの予算規模というか、財政規模が必要ですか。

小山内都市基盤部建築課長

 まず耐震事業に関する国の補助は2分の1、東京都が4分の1、中野区が4分の1という中で調整はしているところでございます。これを全て達成しようと思えば、膨大な事業費になるわけですけど、毎年度、確実に実施していける内容について予算化をして、確実に耐震性を高めていくというようなことで予算化をしているところでございます。

 当然、本来的には、東京都も国も単年度主義でございますので、その年度内にもし事業が完結しないと、また一から出直しというのが以前あったわけですけども、今は全体設計という制度ができまして、今年度設計をやって、施工工事のほうが翌年度に連続するということであれば、そういったものも予算化できるという形になっておりますので、そういう形で事業化を継続しつつ、1件でも多く対応していきたい。だから、その年度によって事業費が極端に増える場合もあり得るということがあります。例えば昨年度実施予定だった大規模マンションにつきましては、設計が遅れたということがあって、設計が今年度になりましたので、数億円という単位で事業費が増えますので、そういったことで一件一件きちんと対応しながら、予算を組んで実施していきたいというふうに考えています。

 ただ、全体の総事業費は想定できないので、ちょっと今の時点ではお答えできないです。

吉田委員

 ごめんなさい。問い詰めていじめようということじゃなくて、予算規模が知りたいなと思ったので、例えば単年度で概算、有効桁数2桁ぐらいでこれぐらいということも分からないですか。

小山内都市基盤部建築課長

 単年度で申しますと、例えば今年度ですと総事業費としては4億円ぐらいですけども、ただ、大規模なものが今年度はあまり入っていないという、来年度想定されるので大規模なマンション等が入ってきていますので、そうなると倍以上、恐らく10億円近いお金を執行せざるを得ないのかなと。これからまだ調整ですけども、一応予算規模としてはそれぐらいを想定していかないと、来年度は事業が進まないという状況がございます。

吉田委員

 今、1桁億円とか2桁億円ぐらい数字をいただいたわけで、率直に言って、少ないなとすら思うんですね。日本人というのは生涯年俸で1億円から2億円ぐらい稼いでいるわけで、人一人犠牲になれば、お金だけで換算するのも問題ではありますけれども、人が一人死んでも1億円から2億円の損失、そういう中で、災害で人が10人、20人亡くなると、それだけで年間の予算を大きく上回るぐらい、区としてのお金の損失になるわけじゃないですけれども、それぐらいの損害になってしまう。区として、1桁億円、2桁億円ぐらいの規模でこれが達成できるということであれば、もっと頑張って、議会もこの分野に予算を投じられるように協力すべきなんだなというふうに思いながら、応援の意味を込めて、ぜひこの推進に取り組んでいただきたいということでございます。

酒井委員

 災害に強い安全なまちの実現は自治体の責務だと思っておりますし、そういう中では、冒頭にあります住宅、建築物の耐震性の向上、これは必須なんだろうと思っています。他方、道路付けをどうするかというのも、42条2項道路の解消なんか大きな課題だと思っております。

 それで、ちょっと教えていただきたいんですが、耐震化の現状と目標とあります。前回改定されたのは平成28年7月ですね。その際には、平成26年度末時点での耐震化率の現状の数値があったと思うんですよ。住宅、特定建築物、それから道路、それを確認させていただいてよろしいですか。

委員長

 答弁できますか。

酒井委員

 前回策定された中野区耐震改修促進計画があって、その中には、今回は令和2年度末の現状の耐震化率が示されているんですけれども、その際には平成26年度末の耐震化率の数字があったと思うんですよ。要するにどれぐらいポイントが改善されているのかというのを知りたくて、今お尋ねしたんですけれども。

小山内都市基盤部建築課長

 平成26年度末の現状での耐震化率は、住宅に関しては84.6%でございました。それが今回の令和2年度末で90.3%というのが現状でございます。

酒井委員

 特定建築物と緊急輸送道路等もあったと思うんですけど、それも確認できますか。

小山内都市基盤部建築課長

 まずは特定緊急輸送道路ですが、平成26年度末で74.5%、一般緊急輸送道路が80.8%、区が指定する沿道建築物につきましては81.1%というのが実情でございます。

 民間の特定建築物の耐震状況ですが、いろんな種類がございますが、平均しまして90.6%が平成26年度末の現状でございます。

酒井委員

 ありがとうございます。

 それで見ると、住宅に関しては84.6%から現状90%、特定建築物は90%から約92%、特定緊急輸送道路に関しては75%から約90%程度ですかね。一般緊急輸送道路は80%から85%、区が指定する道路は81%から85%という状況です。もちろんこれは全て制度を活用したというんじゃなくて、その建物が建替えの時期に当たったりだとか、いろんな作用も含めて耐震化率が現状こういうふうになっているということだと思うんですけれども、特定建築物に関しては、1.5ポイント程度しか耐震化率が向上していないんですよ。他方、特定緊急輸送道路は15ポイントも改善されているんですね。これは、東京都のほうがオリンピック前に緊急輸送道路を何とかしなきゃならないという形で、補助制度もかなり手厚くやっていたところもあるのかなというふうに思うんですけど、緊急輸送道路はかなり上がっていますね、特定建築物はそんなにポイントが上がっていませんねだとか、それからまた、目標を実現するのは難しいのは重々僕たちも承知しているんですけれども、他の委員さんからありましたけれども、こういった数値を見ながら、今後どのようにしていくのかというのが僕は大切だと思っておりまして、まず平成26年度末から見て、令和2年度末の現状、それから目標には達しなかったもの等々を踏まえると、今後どういうふうな施策が要るのか、それからまた、この施策にはこういったところが足りなかったんじゃないかというのが見えてくると思うんですね。その点、ちょっとお聞かせください。

小山内都市基盤部建築課長

 民間の特定建築物につきましては、今、平均で90.6%というお話をさせていただきましたけれども、例えば災害時要配慮者が利用する社会福祉施設等については100%となっておりますし、その他の学校だとか事務所なんかでは96.6%という数字がございます。その中で低いのがホテル、百貨店だとか、映画館だとか、物販店舗だとか、不特定多数の方が利用する建物の耐震化が進んでいないというような状況がございます。しかしながら、こういった建物の耐震化等を進めることが区内の安全を確保していくということでは重要になってくるのではないかなというふうに考えておりますので、こういった事業者さんに対する普及啓発だとか相談、また、東京都に対しても、今後、補助制度ができないのかどうなのか、そういったことも含めて議論をしていきたいなというふうに考えております。

酒井委員

 今回、東京都の耐震改修促進計画が一部改定され、その中で考え方が新たに示されて、区としてもしっかりと取り組んでいこうということで、例えば耐震化に関しては、建築物の建替え・除却に関しては都が指定するもしくは災害時の危険度が高いところでしか建替え・除却ができなかったわけじゃないですか。それを区として全域としますという、これは非常に大きなことだと思うんです。

 それから、また、緊急輸送道路に区が指定する道路を追加するというところも大きいのかなと。今後のところでいいますと、もう1点、ブロック塀に関しても引き上げますというふうになっております。住宅のところは恐らく全域対象になりますよというところで、それから、道路沿道建築物に関しても、新たに、僕は新たに10路線かと思っていたんですけど、木村委員がお調べになっていると、統合されたところもあるので、9路線追加されるんでしょうかね。すると、まず、緊急輸送道路の沿道建築物の耐震補強を進めましょうと東京都が行ったとき、区としてそれ以外にも8路線指定したわけですよね。今回、地域防災計画で危ないよと言われているところを区が指定するんですけれども、ちょっと気になるのが、東京都の耐震改修促進計画に沿って指定数を増やしているのか、地域防災計画のところで増やしているのか、どちらかが知りたいんですよ。

 なぜかといいますと、東京都もかなり財政状況が厳しいところで、自分のところで指定した以外のところの補助というのがどういうふうになってくるのかなというのが気になるところで、その点、東京都の補助との関係と都の計画で指定道路を増やしているのか、中野区の防災計画に即してやっているのか、どちらかちょっと教えてください。

小山内都市基盤部建築課長

 まず、これまでの表現でいきますと、区が指定する閉塞を防ぐ道路として8路線指定されてきました。耐震改修促進法第6条第3項に基づく、閉塞を防ぐべき道路に中野区地域防災計画に位置付けられている道路のうち、8路線が示されていると。それが同じく防災計画で位置付けられたものが、私どものほうとしては18路線なんですけれども、これにつきましては、一般緊急輸送道路と同じ扱いを受けるという形になっておりますので、そのため、東京都の助成制度が活用できるというところから、地域防災計画で見直し、追加された路線を新たに指定して事業化していくというふうに考えております。

酒井委員

 それと、下段のところのブロック塀等撤去工事の助成割合や限度額を引き上げますと、これは決算分科会でも少しお尋ねしたんですけれども、大阪のほうで女子児童がブロック塀の下敷きになってという痛ましい事故があって、中野区でも全件調査を地域の様々な業者さんにも御協力いただきながら取り組んで、ただ、現状なかなか解消されているのは少ないところがあるわけじゃないですか。今ここまで制度を改善していきますよと書いているところがあると思うんですよ。その点というのは、どう改善していくのかももう少し詳しくお聞きできますか。

小山内都市基盤部建築課長

 これまでブロック塀の除却だとかそういった助成事業につきましては、避難路と呼ばれて、4メートル以上の道路のところが主体としては多かったと。42条2項道路、狭隘道路の部分については、なかなかそういったことが進んでいないというような実情もございます。ブロック塀を新たに造り変えるだとか、なくしてほかのものに変えたいというような御相談等もないわけではございません。そのためには、狭隘整備が必要になる、そういったことも御説明しながら、そういったことに協力していただけることを含めて、次年度以降、制度の拡充をすることで新たな促進につなげたいと今考えているところでございます。

酒井委員

 分科会でもお話ししましたが、実は神社仏閣が中野区に多くて、そのところのブロック塀というのは危ないじゃないかと。今、法人は対象にならないじゃないですか。そんなところを今後、改善できるのだったら検討していただいて、よりよいものにしていただいて、中野の安全なまちを進めていただきたいと思っております。

 これは予算に伴うことですから、これから中で調整していくんだと思うんですけれども、今までの考え方と大きく変わってくるところが出てくるわけですね。それに関しては斉藤委員のほうからもありましたけれども、どのように広報していくのかと、それから、地元事業者の方としっかり連携を取って、その制度もより実効性のある、現実性のあるものにしていっていただきたいと思うんですよ。それを考えると、予算措置の前にこれから現場の方だとか事業者さんともいろんな意見交換しながら、よりよい現実性のあるものにしていかなければならない。これがまさに耐震改修促進協議会とかになるんでしょうかね。今後どのような議論をしていきながら、そして新年度からどういうふうに取り組んでいくのか、再度教えてください。

小山内都市基盤部建築課長

 これまでも中野区の耐震改修促進交流協議会といろんな議論をしたり意見交換をしながら進めてきております。新たな事業を拡充、促進するに当たっては、いろんな支援もいただかなければいけませんし、どう進めていったら効率よく事業展開ができるのか、そういったことも予算審議も含めて意見をいただきながら、4月からすぐにでも実施できるような体制を連携して進めていきたいというふうに考えております。

酒井委員

 ありがとうございます。

市川委員

 大変基礎的なことで申し訳ないんですが、今、各委員からのお話を聞いていて思っていたんですが、担当課長も本当に長い間の御苦労があって、耐震化率100%を目指していく、一戸でも多く耐震化させていくというお話があったんですが、先ほど実際のところは99.1%というところがあって、これは現実的な話として、それでもいろんな施策を打っていっても漏れてしまうところがあるのではないのか、こういうことが担当所管の皆さんの中での御懸念があると思うんです。

 基本的に教えていただきたいんですが、皆さん、そもそも耐震化が必要だとか、そもそもうちは耐震化は不要なんじゃないかと勘違いしている方もいらっしゃるんじゃないかなと思うんです。これは特定建築物も含めてですが、住宅、建築物について、それは認識が間違っている方がいらっしゃるとかというのは、担当所管では調査していますでしょうか。

小山内都市基盤部建築課長

 特定の形での調査ということはしておりません。ただ、いろんな形でリーフレット等も作ったりして、例えば昨日青森のほうで大きな地震があると、うちのほうは大丈夫かどうか、そういった相談もございます。ですので、間が空いてしまうと危機感というものがなかなかなくなってしまうのが現実、そういったことが続くような普及啓発活動を我々としては継続してやっていく必要があるんだというふうに理解しています。そのために毎年耐震化のチラシということで全戸配布させていただいていると。これはとにかく毎年継続してやっていくことが必要だというふうに考えております。

市川委員

 全戸配布している、これは33ページにも書いてあって、個別の配付ではパンフレットだったり、ホームページだったり、チラシだったり、そういった周知をされておられる。ただ、それでも漏れがあるのではないのか、これはもちろん分かっていらっしゃると思うんですけど、僕が思うのは、今、孤独に一人で暮らされているお年寄り、御年配の方が非常に多いんじゃないのかな。とりわけ中野区ではこういったテーマがございます。そういった方たちに郵送物をお出ししても、なかなか全部読み切れなかったりとか、読んでもぱっと分からなかったりということもあると思うんですね。そういった方たちが最終的に取り残されてしまってはいけないなと思っているんです。

 今、まさに中野区政がアウトリーチとして、職員が地域に出ていって、潜在的に潜んでいる要支援者だったり、これは福祉的な施策ですけども、潜在的に隠れてなかなか表面上に出てこない要支援者たちというのを見つける、そういったことも努めていると思うんですが、担当所管との連携が今後必要になるんじゃないのかなと思うんですけど、いかが思いますか。

小山内都市基盤部建築課長

 委員御指摘のとおり、そういった意味でのフォローが弱い部分もこれまでもあったかなというふうには今、反省しているところでございます。したがって、地域支えあいだとかそういったところとどこまで情報が開示されるか分かりませんけども、こちらからも積極的に働きかけをして情報を得ていく必要があるのかなというふうに思います。

 また、例えば今回で言えば、ブロック塀の全戸調査をやったというところで、危険なブロック塀については職員が訪問して、在宅していればお話しさせていただくというようなこともさせていただいております。例えば、ブロックばかりじゃなくて、建物も古ければ耐震診断だとかそういった形でもお話しもさせていただけるのではないのかなというようなことも考えておりますので、そういったことを一つ一つ積み重ねていきたいなというふうに考えております。

委員長

 他に質疑はありますか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 質疑がなければ、以上で本報告について終了いたします。

 次に、2番、区の交通政策に関する基本方針についての報告を求めます。

村田都市基盤部交通政策課長

 それでは、区の交通政策に関する基本方針について、素案を取りまとめましたので、御報告申し上げます。(資料3)

 1、中野区交通政策基本方針(素案)についてでございます。まず経緯でございますが、主に昨年度より交通政策基本方針の検討、作成を始めまして、令和3年3月に素案たたき台として取りまとめをいたしました。その後、学識経験者、交通事業者、区民、交通管理者、道路管理者、庁内関係者等から成る中野区交通政策推進協議会を設置いたしまして、5月と7月に協議会を開催いたしました。ここで様々な御意見等をいただきながら検討を進めまして、素案を作成したところでございます。

 基本方針の素案たたき台から素案への主な変更点については別紙1、基本方針素案は別紙2として整理してございます。主な変更点とともに全体の概要を御説明するため、別紙1とともに別紙2の素案を御覧ください。

 まず、目次をお開きください。章立てといたしまして、第1章では、基本方針における目的や位置付けなどについて、第2章では、交通に関する現状と課題等について、第3章では、基本的な考え方としての基本的認識や目標、取組の方向性について、第4章では、推進に向けて推進体制実現に向けたステップについて、第5章は、資料編として整理しており、基本的に構成は変えてございません。

 1ページから4ページでは、第1章として、基本方針について記載をしております。

 1ページの背景と目的ですが、これまで中野区においては、交通に関する基本的な方針等はありませんでしたが、高齢化や新型コロナウイルスなどの社会的問題、関連技術の向上等も含め、交通面における基本的な方向性を示すものとしております。

 2ページの位置付けとねらいでは、上位計画等のまちの姿を実現するため、交通における基本方針を定め、今後の交通に関する取組を展開していく上でのよりどころとしていくこととしております。

 3ページの対象区域と領域では、図に交通政策の領域と他の政策との関係を示しております。交通政策の領域は緑色で示した部分で、誰もが利用できるものといたしまして、路線バスなどの公共交通、区内の特定の区域で展開する地域公共交通やその他自転車などを主な領域としております。水色部分は、特定の対象者や施設への送迎など福祉やその他の施策領域における交通として、必要に応じて交通政策との連携、調整を図るものといたします。また、交通を支える基盤である道路やまちづくりなどとも連携、調整を図っていくものといたします。

 4ページの目標年次でございますが、本方針では、都市計画マスタープランや交通に関する様々な技術開発等を考慮いたしまして、おおむね20年後の将来を想定して、交通に関する取組の方向性を示すことといたします。

 以上の第1章におきましては、素案たたき台からの変更はございません。

 5ページから12ページでは、第2章といたしまして、区の交通に関する現状と課題等を記載しております。ここでは、公共交通としてのタクシーに関する追記、新型コロナウイルスの影響から移動特性の変化等を確認し、対応する必要性、現状の公共交通そのものを維持するのではなく、持続的に公共交通を提供していくことが必要といった御意見をいただきまして、そのような旨を修正しております。

 13ページから24ページでは、第3章といたしまして、交通政策の基本的な考え方を記載しております。13ページは基本的認識といたしまして、交通における必要性、社会情勢の変化への対応、連携等による推進を図ることとしておりますが、持続可能な公共交通の実現をより強調すべきとの意見により文言修正をしております。

 14ページでは、めざすべき姿と基本目標を示しておりまして、めざすべき姿は、誰もが利用しやすく円滑に移動できる交通環境が整ったまちとして、基本目標は、公共交通ネットワークの充実、交通インフラの充実、交通環境の質の向上の三つを大きな基本目標とし、ここについては変更はございませんが、SDGsに関する項目の追加、将来イメージを追加しております。

 16ページからは、三つの基本目標ごとに取組の方向性や取組例を示してございます。

 16ページからの公共交通ネットワークの充実では、取組の方向性1は、全体としての公共交通ネットワークの構築について、方向性2は、公共交通ネットワークが難しい地域での地域的な公共交通の構築について、方向性3は、各交通の乗継円滑化のための地域内での新たな交通結節機能の導入について、方向性4は、公共交通ネットワークを補完するための自転車等の利活用について示しております。図などはこれらのイメージをしたもので、ここでは一部図と文言の修正を行いました。

 19ページからの交通インフラの充実では、取組の方向性1は、駅周辺における交通結節機能の強化について、方向性2は、公共交通ネットワークを支える道路等の基盤整備について、方向性3は、荷さばきや駐車関連について示しております。ここでも御意見を受け、一部文言修正を行いました。

 22ページからの交通環境の質の向上では、取組の方向性1は、自転車の適正利用等について、方向性2は、バリアフリーやユニバーサルデザインの整備や福祉の取組としての移動支援について示しており、ここでは取組例として、交通事業者による福祉や子育て施策の推進、バス待ち環境整備について追記をいたしました。方向性3は、脱炭素型の移動手段、災害時における公共交通の取組について、方向性4は、自動運転などの新技術等への取組について示しておりまして、ここでは取組例として、交通事業者のICT活用のサービス推進を追記いたしました。方向性5は、新型コロナウイルス等による交通行動の変化を踏まえた交通環境の整備などについて示しております。

 25ページから26ページでは、第4章といたしまして、交通政策基本方針の推進について記載をしております。交通政策推進協議会による推進を図り、目指すべき姿の実現に向けて、地域、事業者、行政が連携・協働しながら、各種取組を検証・見直しをしつつ、進めるものとしております。ここでは交通政策推進協議会を立ち上げたことによる修正を行いました。

 27ページから49ページでは、第5章といたしまして、資料編を取りまとめ、データや状況、用語説明等の更新や追記をしております。

 なお、全体的にデザイン等の見直しをしてございます。

 以上が全体の構成と主な修正内容でございます。詳細につきましては、別途お読み取りいただければと存じます。

 かがみ文にお戻りいただきまして、2、意見交換会の実施についてでございます。作成した素案を基に11月19日、20日に意見交換会を実施いたします。周知方法は区報やホームページへの掲載により行います。

 裏面でございますが、意見交換会のほか、福祉団体等からの意見も別途伺ってまいります。

 3、今後の予定でございます。11月に意見交換会を実施いたしまして、12月には御意見等を踏まえた案を作成し、パブリック・コメントを実施いたします。その後、令和4年3月に交通政策基本方針の策定を予定してございます。

 御報告は以上でございます。

委員長

 ただいまの報告に対し、質疑はありますか。

市川委員

 御報告ありがとうございました。変更点を中心にちょっと確認をさせていただきたいと思います。

 6ページでございますが、路線バス、タクシー、タクシーという表現が新しく加わった。北部にはバス停が大変不足している地域がある。この地域については狭隘道路の関係とかでバスの通行がなかなか難しいところがあったりすると思うんですけど、バス事業者との協議というのは、現時点でどうでしたっけ。

村田都市基盤部交通政策課長

 おっしゃるとおり、バス停とかが置きにくい、道路が狭くてそういったものが置けないような地域というものが幾つかあるといったところです。実際にはバスのような大きい車両というのは当然入っていけないところでございますけれども、そういった地域で何ができるかといったところは、今、具体的に若宮とか大和町の辺りの地域で検討しているところでございます。

 その中で、交通事業者さん、バス事業者様とかタクシー事業者様、意見を伺いながら検討していると。そういった形でいろいろお話を伺っているといったところでございます。

市川委員

 進めていただきたいと思います。

 そうすると、今、シェアサイクルの実証実験をやっているかと思うんですが、ポートの数を北部のほうにさらに増やしていく、要するに自転車施策の環境整備というのもさらに推進していく必要があるんじゃないのかなと思うんですけど、これについてはいかがでしょうか。

村田都市基盤部交通政策課長

 シェアサイクルのポートにつきましても、おっしゃられるとおり、まだまだ北部に限らず足りていないかなといったところはあります。最近増やすことができていないという現状がありますけれども、順次探していっている状況がありますので、北部全域、適切な形で増やしていきたいというふうに思っております。

市川委員

 では、さらに推進をしていただきたいと思います。

 それで、道路のところでございますけども、路上の駐車が非常に多いというところで書かれているんですね。中野区都市計画マスタープランのときにもお話ししたかと思うんですけども、中野区は国道が通っていないということで、道路の都市基盤という部分に脆弱性を抱えていると。こういう中でさらに路上駐車が重なると、麻痺みたいな状況が、中野通り、早稲田通りなんか特にそうなんですけど、そういうことが発生してしまうんですけど、警察との調整とか検討とかというのはしているのでしょうか。

村田都市基盤部交通政策課長

 当然、放置自転車を撤去したときには、所有者さんが分からないので、そういった方を特定するためにも、防犯番号等から警察と情報共有させていただいたり、あと、実際には中野区が自転車の放置対策をしているのと同時に、警察のほうではバイク等の対策をしていたり、そこら辺は連携しながら、お互いの取組をやっているといったところでございます。

市川委員

 分かりました。さらにそれを進めていただきたいと思います。

 16ページのところが図の追加がされておられるということでございました。最初に聞いた公共交通ネットワークの構築、これは大変重要かと思うんですが、一方で書かれているのを見ると、一番最初に交通政策って何ぞやと考えると、交通政策と福祉政策の領域が分かれている。それはお互い連携をしながらだとは思うんですけども、別々のものだという切り分けて考えているという図も3ページのほうにございます。それで見ていると、公共交通ネットワークの構築が難しい地域、例えば先ほど言ったバスとか、なかなか通りづらいとか、ポートがなかなか見つけられないというところがあるかと思うんですけども、そういうものは交通政策と福祉施策の切り分けというのを地域によって柔軟性を持たせて、包括的なパッケージみたいな形にしたほうがいいんじゃないのかなと思うんですね。どちらの施策にも対応できるような地域というものを場所によっては検討すべきだと思うんですけど、いかがでしょうか。

村田都市基盤部交通政策課長

 まず、バス停であるとかポートであるとか、そういったものにつきましては、福祉系の施設に置くとか、そういう連携もあるかなと思います。

 ここで領域を分けて書かせていただいているのは、福祉有償運送とかタクシー券とか、それは福祉の政策としてやられている、移動手段の一つの方法としてそういったものがやられていると。公共交通につきましては、一般の方もそうですし、御高齢の方も障害のある方も、皆様に乗っていただけると。ただ、ある状態を超えると特別な車両が必要であるとか、そういったところは少し分けて考えなければいけないかなといったところでこういう書き方をさせていただいております。

 ただ、さっき言ったポートであるとか停車場であるとか、例えば新しい交通を入れるときにやるべきなのか、そういったところにつきましては、情報共有をさせていただいたり、地域の方の御意見を伺ったりして考えていきたいというふうに思っております。

市川委員

 ポート、福祉施設というお話があったんですけど、それは検討段階だと思うんですけど、例えば病院とかそういったところにもポートを置けるんじゃないかと検討を進めているという、もしくは区有施設とかすこやか福祉センターとかそういったところにも置いていくとか、そういうイメージですか。

村田都市基盤部交通政策課長

 具体的にどこという話ではないんですけども、例えばすこやか福祉センターとか区民活動センターとかいろいろあると思うんですけども、そういったところに近い、御高齢の方がよく行かれるような施設があれば、そういったところも一つの需要があるといったことで考えることはあるかなと思っております。

小杉委員

 協議会の意見がいろいろと反映されているんだなと感じました。それぞれ修正点を確認させていただきました。改めて拝見して、ちょっと気になったところが、38ページです。ここを改めて読むと、近隣区の自転車ネットワーク計画による計画または整備済み路線との整合性を図った自転車ネットワーク構築をしていく必要がありますと書いてあります。この図は中野区だけなんですけれども、他区の状況を見て、杉並区でも自転車ネットワーク計画というのがあったりとか、練馬区でも既に整備指針がつくられて、整備も進んでいます。新宿区でもそうですね。

 この図は、自転車を利用する立場の私たちからして、中野区を越えたら道がなくなるというわけじゃないですよね。ずっとつながっているわけで、区民からしても、ほかの整備が着々と進んでいる、電車は練馬駅まであるし、新宿駅も書いてあるのに、この整備状況は、責任としては中野区だけなんでしょうけども、しっかり他区の状況も上に文章がこうやって書いてあるんだから、図も整備状況とか整備予定とか、整備予定はここの図では入らないんでしょうけども、他区の整備状況を載せていただくと、そこで切れちゃうのか、つながっていたりとか、整備予定だったりとかいろいろあると思うんですが、そういった点も、紙面は限られますので、例えば杉並区を全部入れろとは思いませんけども、空いているところもあるわけですから、空き状況も含めて近隣区の整備状況も反映できるようなものにしていただけると、上の文言なんかも生きるのかなと思うんですが、いかがでしょうか。

村田都市基盤部交通政策課長

 今回、自転車のナビマークとか自転車通行レーンがどこにあるのかといったところを調査いたしまして、改めて地図に載せたところでございます。おっしゃられるとおり、ネットワークなので、つながっているといったところが大変重要かと思います。

 今回、そういった意味で中野区内だけを書かせていただいた部分でございますけれども、今後、案にする段階でどうしていくかとかも考えたいと思いますし、また、昨日もお答えさせていただきましたけれども、自転車ネットワーク計画を立てる際には、当然、周りの近隣区、ネットワーク計画を立てておりますので、そういった内容も含めてやりますし、東京都もそういったものを考えているものもありますので、そこら辺を全て見て、しっかり分かるような形で整理をしていきたいというふうに思っております。

小杉委員

 ぜひお願いいたします。ちょっと手間はかかりますけど、道路を造るわけじゃないので、そこまでお金はかからないのかなと思います。

 あと、40ページには、先ほど委員の方からも指摘がありました。交通不便地域の問題については、協議会が開かれているということですけれども、調査をやる話というのはどうなったのか。コロナの関係があるという話で延期されていましたけども、あれはどうなったのでしょうか。いかがでしょうか。

村田都市基盤部交通政策課長

 40ページの若宮・大和町エリアと書かれている部分があるかと思います。具体的には、道路でいうと環七、中杉通り、あと北側が西武新宿線と南側が早稲田通り、ここで囲われているところを基本といたしまして、今現在、地域の町会等の代表の方にお集まりいただきまして、勉強会をさせていただいております。コロナで緊急事態宣言が長引いているといったところもあって、まだ2回程度しか実際はできていないですので、多少、そこの検討というか、勉強がちょっと時間がかかっている部分がありますけれども、こういった地域で新しく何ができるのかといったところは、地域の方と勉強させていただいているといったところでございます。

小杉委員

 勉強しながら、地域の人の意見を寄せながら、調査していくことも含めて、皆さんで協議しながら進めていくという感じになるということでしょうかね。

村田都市基盤部交通政策課長

 勉強しているだけではなくて、しっかり調査とか検討はそれと並行にやっているといったところでございます。

吉田委員

 中野区交通政策基本方針の素案を、考え始めるのは初めてですか。

村田都市基盤部交通政策課長

 中野区交通政策基本方針、これそのものは今回初めてでございます。検討自体は主に昨年度からさせていただいて、一昨年ぐらいから始めているんですけど、主にやり始めたのは昨年といったところでございます。

吉田委員

 そういうものだと確認できました。これも本当にようやくというか、よく進めていただいたなと。結構すばらしい方針案ができてきていて、非常に歓迎しているわけであります。その中で、実は今、小杉委員と全く同じ質問をしようと思っていたんです。ようやく自転車というものがただの余計者から交通政策上の主要な移動手段と、このように位置付けがようやくなされるようになって、そして昨日の質疑がありましたけども、自転車通行帯、こういうものも道路構造令の中に入ってくるようになってきた。区もそれに合わせて条例も変えてきた。ようやく日本も欧州の先進国並みに、自転車政策というものが交通資産の中に一応メインで入ってきている。その中でこの政策を自転車も含めてきちんとつくっていただいているということは非常に歓迎しております。

 その上で、小杉委員からもありましたけれども、38ページの自転車関係の地図を提示したことは大変すばらしいんですが、近隣区とつながらなければ意味をなさない。中野区のものがあって、近隣区の状況も分かる、別図で近隣とのネットワークの形成に向けた地図みたいなものもあって、そして都と近隣区と中野区の自転車ネットワークの協議の状況や進め方などについても御説明があってと、こういうものがあってしかるべきだと思いますので、私からもこの分野について、小杉委員から御指摘あったとおり、近隣区の状況も踏まえたものが追加で記載されることを要望いたします。

委員長

 他に質疑はありますか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 なければ、以上で本報告について終了いたします。

 次に、3番、第4次中野区住宅マスタープラン(素案)についての報告を求めます。

池内都市基盤部住宅課長

 第4次中野区住宅マスタープラン(素案)について御報告させていただきます。(資料4)

 このたび、以下のとおり策定しましたので、報告させていただきます。

 お手元の資料にございます、1、住宅マスタープラン(素案たたき台)から住宅マスタープラン(素案)への主な変更点と挙げさせていただきました。

 別紙にございます素案の22ページですが、修正の箇所、(4)の「地震に関する地域危険度」とございます。前回は「災害の危険度」と掲載させていただきました。こちらは、22ページの図の下のところにございます出典のところが「地震に関する地域危険度」というふうに掲載されておりますので、「災害の危険度」から「地震に関する」ということで合わさせていただきました。

 それから、45ページですが、こちらも修正をかけさせていただきました。前回、こちらで御報告させていただいた際に、施策3-1、5年後の目標値ですが、以前は13.5%とございました。基本計画などでは15%ということで、15%が正確な数字でございましたので、こちらのほうの修正をさせていただいております。

 また、46ページからと57ページから追加とございますけれども、こちらは当委員会で御指摘がございました第3次中野区住宅マスタープランの実績、評価の追加というところで、審議会では、平成30年度に行いました第3次の実績評価を基に議論を重ねてきたところでございますけれども、計画の延伸に伴いまして再度実績評価を行いまして、今回の素案からお示ししているところでございます。

 また、57ページの追加とさせていただきましたのは、用語の解説の追加となっております。

 こちらは2番、住宅マスタープラン(素案)、別紙とございます。先ほど追加させていただいたところ、46ページを御覧いただけますか。こちらですけれども、基本目標1、2、3、そして裏面の4、5ということで、第3次マスタープランに掲げさせていただいておりました目標値の実績と、それから、それに合わせた評価を掲載させていただいております。

 それから、用語のほうは、その裏、57ページからですが、こちらのほうはお読み取りいただければと思います。

 また、3、意見交換会等の実施ということで、令和3年10月26日(火)午後7時から8時半、区役所7階の9、10会議室で、こちらは書いてございませんが、先着30名ということで受付をしております。10月5日の区報、それから、ホームページでの掲載は始まっておるところでございます。当日は、昨日御報告がありました都市計画マスタープランの意見交換会と同時に26日は開催するところでございます。

 また、4、今後のスケジュール(予定)とさせていただいております。令和3年10月ということで、この後10月26日の意見交換、それから関係団体からの意見聴取を行います。11月、第4次中野区住宅マスタープラン案の策定、それから、令和4年1月、パブリック・コメント手続を行い、3月にはその結果報告をさせていただき、住宅マスタープランの策定と進めておるところでございます。

 報告は以上です。

委員長

 ただいまの報告に対し、質疑はありませんか。

木村委員

 前回ちょっと指摘させていただいたところなんですけども、本編の45ページ、成果指標のところなんですが、前回の質疑では、ここに書いてある目標5年後が2027年という答弁だったと思うんですけども、この中の半数ぐらいは基本計画と同じ数値目標を掲げておりまして、基本計画は2025年の目標値であったというふうに思っております。

 そういった意味では、ここに書いているのは本来2027年の目標であるべきが2025の数値になっているということなんですけども、これは当然2027年も同じ数値という、2025年の基本計画の数値を目標にしているということなのでしょうか。その確認です。

池内都市基盤部住宅課長

 委員おっしゃるとおりで、目標5年後ということと、基本計画というところの数値とは異なってくると思われます。その場合は、こちらに掲げさせていただいている基本計画と整合性を取りまして、下の注釈に基本計画に合わせて2025年ということで明記させていただきたいなと考えております。

木村委員

 じゃ、またここは修正するということでよろしいですね。

池内都市基盤部住宅課長

 修正させていただきます。

酒井委員

 46ページ、第3次中野区住宅マスタープランの施策及び実績、今回、第4次中野区住宅マスタープランの素案についての報告なんですけれども、前回の第3次を策定の際には、その前の第2次の住宅マスタープランを総括して、課題を浮かび上がらせて、第3次の策定につなげておりまして、前回の報告では、第3次の総括がないでしょうと指摘させていただいて、今回こういうふうな形で第4次の策定に当たっても、第3次の中野区住宅マスタープランの総括というのを入れていただきました。ありがとうございます。

 これで見ると、かなり課題が浮き彫りになってくるのかなと思うんですね。要するに、当時の目標というものは、なかなか実現といいますか、達成されていないところもあるのかな。もちろん、中野区が旗を振ってやっても、個人の考えであったりだとか、難しいところが住宅施策は特にあると思うんですよ。ただ、単身世帯の割合は少なくしたいと思っていても増えてしまったりしているわけですよね。要するに、目標は達成しないとしても、当時より数字が悪くなっているものも幾つか散見されるのかなというふうに思っております。

 改めてこういう形で3次の総括を示していただいたんですけれども、担当さんとしては、全体の総括を見て、まずどう考えていらっしゃいますか。

池内都市基盤部住宅課長

 おっしゃるとおり、単身世帯がこの施策で減るかというと、考えてみると、今現状、高齢世帯も増え、それから、若者の転入も超過しているという状態で、例えばワンルームマンションの規制があったところで、需要と供給があったりというところでは、この数値を下げるということは、現状を考えるとかなり厳しいものかなとは考えています。目標設定の段階で、ちゃんと検証もしながらやることも必要だなというふうに現状も思っております。

 また、住宅施策というものが住宅課だけでできるものではなく、横断的にいろんな分野との相互に連携しながらやっていかなきゃいけないものもございますので、かなりパーセンテージがよくなったものと目標値よりも下がったものというものは混在するところでございますが、おっしゃるとおり、かなり難しいなというふうには考えております。

酒井委員

 そうなんですよ、住宅マスタープランというものが条例に定められていて、うちらとしては、これをつくっていかなきゃならないわけですよね。つくって、字面はいいことになるんですよ、皆さんがつくることというのは。けど、それの実効性がどうなのかということを考えた際に、住宅マスタープランをずっとやっていくのがいいのかなと僕は疑問に思ったりするところもあるんです。区として住宅施策を何もやらないわけにもいかないんですけれども、区だけのレベルでは限界があるのかなというふうに、例えば老朽化したマンションの問題であるならば、そういったことを改善するために国がアメやニンジンの政策をつくってもらうことによって、そこも改善されるんですよ。

 現状、中野区は、長期修繕積立金を設定しているマンションの割合という目標をつくっても、そこに対する、それぞれのマンションがやっていくための政策というのはなかなか難しいわけじゃないですか。先ほども住宅課だけでできるものじゃない、じゃ、第4次をつくっていくのに、第3次の反省点を見ながらどうしていくのというのが大切だと思うんですよ。さっき連携するとかおっしゃっていましたけど、はて、それでできるのかというのもありますし、その点ちょっと確認をさせてください。

池内都市基盤部住宅課長

 本当におっしゃるとおりです。住宅課、行政だけではできないことが、住宅というのは所有者がございますものなので、そこをどうこうということはかなり厳しいと思います。ただ、民間の団体の方だったり民間の事業者の意見交換だったり、状況を把握するということと、あとは、例えば国の制度だったり東京都の制度の必要性というところは、国や都と情報共有をしながら、また必要があれば国、都のほうに訴えかけていかなければいけないと考えております。

酒井委員

 なかなかお答えするのが難しいのかなと思うんですね。けど、例えば兵庫県の明石市というのは、子育て全力応援なんだといって、子育ての予算を倍増するようなまちなんですね。そこを見ると、どんどん子育て世帯が近隣の自治体から流入してきて、そういう意味では、例えばファミリー層の住宅も増えていったりしているとも聞いております。じゃ、うちの中で基本目標というのがそれぞれの所管に恐らく相当数ひもついているので、すぐに改善することなんて、当然難しいんですよ。ただそれぞれの所管と一緒になって、例えば福祉の分野と住宅の分野で、住宅で解消できる点もあれば、福祉のところで解消できることもあるでしょうから、よくよく住宅施策というのは、先ほど担当課長さんもおっしゃいましたけれども、住宅マスタープランを絵に描いた餅じゃなくて、少しでも目標に近づけるためには、所管を超えての取組が必要だと思いますので、先ほどから課題はおっしゃっていただいたので、取り組んでいただきたいと思います。

委員長

 他に質疑はありますか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 なければ、以上で本報告について終了いたします。

 次に、4、弥生町三丁目周辺地区地区計画原案についての報告を求めます。

三戸まちづくり推進部防災まちづくり担当課長

 弥生町三丁目地区地区計画原案について御報告いたします。(資料5)

 7月30日の建設委員会で弥生町三丁目地区地区計画の変更について、予定している主な変更点を御説明させていただきましたが、本日、その変更点を踏まえた地区計画原案を作成いたしましたので、御説明させていただきます。

 配付資料の主な経緯等に記載のとおり、弥生町三丁目周辺地区は、都の防災都市づくり推進計画において早期改善が必要とされる重点整備地域に位置付けられ、また、不燃化特区として重点的かつ集中的に不燃化を推進しているエリアでもございます。地域と協働で防災まちづくりを推進してきており、今回の地区計画原案を作成するに当たっても、地元のまちづくり協議会からのまちづくり提案書の内容も考慮して中野区として作成いたしました。

 別紙を御覧ください。地区計画原案のあらましを御説明いたします。

 2の地区計画原案の概要を御覧ください。地区面積は21.5ヘクタールとなり、エリアの多くは弥生町三丁目ですが、弥生町一、二丁目及び四丁目の一部エリアも加わるため、名称は「弥生町三丁目周辺地区地区計画」として、「周辺」が入る名称に変更いたします。

 地区計画の目標ですが、都の防災都市づくり推進計画の重点整備地域でもあり、不燃化特区にも指定されている地区ですので、防災を主なテーマとした地区計画の内容としています。

 本計画は、避難道路ネットワーク等の整備や老朽建築物の建替えによる不燃化を促進し、災害に強く、安全で誰もが安心して快適に住み続けられるまちの実現を目標としています。

 次に、土地利用の方針についてですが、地区計画区域の内外にわたる防災上の位置付けを前文に入れております。広域的な都市計画道路である方南通り及び本郷通りの沿道では、延焼遮断帯としての機能を強化するため、建築物の不燃化を促進し、土地の高度利用を図る、また、広域避難場所としての東大附属中等教育学校一帯の安全性の向上を図るため、地区南西エリアの防火地域に指定されているエリアにおいては、避難道路の整備とともに、建替えに合わせて耐火建築物等を誘導するとしております。

 地区を大きく四つのゾーンに分けて土地方針を整理しております。別紙の3ページ目の図面と併せて御覧ください。

 まず、近隣商業地区Aは、用途地域の近隣商業地域で、指定容積率が400%のエリアのゾーンです。土地の高度利用を図るとともに、方南通り及び本郷通り沿道は、拡幅整備に合わせて歩道空間を確保し、無電柱化及び植栽帯の設置を推進いたします。また、既に拡幅整備を終えている柳通り沿道は、中野新橋駅周辺へとつながるふれあい道路として、地域と触れ合う商店や住商併用建物等の立地を促進するとしております。

 近隣商業地区Bは、用途地域の近隣商業地域で、指定容積率が300%のエリアのゾーンです。川島通りに商店街がありますので、身近な商店街として育成し、コミュニティ形成の取組を促進するとしております。

 住宅地区Aは、用途地域の第1種住居地域のエリアのゾーンです。用途地域で大規模な店舗、事務所等が規制されているエリアですので、中低層住宅と中小規模な店舗、事務所等が複合する住宅地区としております。行き止まり道路や接道フロー敷地が集中する街区においては、共同化等による建替えに合わせて居住環境の改善を図るとしております。

 最後に、住宅地区Bですが、用途地域の第1種中高層専用地域のゾーンです。住環境保護の観点で、床面積の合計500平米以内の一定の店舗等の立地が許容されているエリアです。

 次に、地区施設の整備方針についてですが、別紙の4ページ目の図面と併せて御覧ください。

 道路については、避難路の確保と日常生活の利便性向上を図るため、避難道路と区画道路を地区施設として位置付けます。避難道路については、災害時の円滑な避難活動、消防活動等に資するため、無電柱化による有効幅員を確保し、防災機能の向上を図ります。

 公園については、地域住民が親しめる快適な憩いの場であるとともに、災害時の避難や救援活動、情報収集の拠点として位置付けます。

 地区施設の配置及び規模については、別紙に記載のとおりです。

 避難道路で幅員5.45メートルのいわゆる三間道路については、無電柱化により有効幅員を確保し、新たな拡幅はいたしません。

 建築物等の用途の制限ですが、近隣商業地区A、Bにおいて、良好な商店街の形成及び住宅地の環境を保護するため、風営法関連の建築物の制限をいたします。

 建築物の敷地面積の最低限度ですが、住宅地区A、Bにおいて、密集の最先端とならないような敷地の細分化を防止し、住宅地としての良好な居住環境を形成するため、60平米といたします。ただし、現に建築敷地として60平米未満で利用されている場合などは除外しております。

 壁面の位置の制限についてですが、住宅地区A、Bにおいて、建築物の建て詰まりを防止し、ゆとりある居住環境を形成するため、隣地境界線から50センチ以上離す制限をいたします。また、近隣商業地区及び住宅地区全域にわたって、色彩等の制限、垣・柵の構造制限、積極的な緑化の推進に関する事項を位置付けております。

 説明資料の本文のほうに戻りまして、御説明いたします。

 10月上旬から中旬にかけて、関係権利者及び地域への説明会において原案を御説明し、その後、中野区地区まちづくり条例に基づき、原案の縦覧を行います。

 今後のスケジュールですが、10月の地元説明会後、12月頃に原案縦覧、2月頃に案の縦覧、4月頃に中野区都市計画審議会への諮問をいたしまして、来年度上半期頃に都市計画決定の予定としております。

 御報告は以上となります。

委員長

 ただいまの報告に対し、質疑はありませんか。

小杉委員

 お話を伺いました。この地区計画は、もともと都営川島町アパートのところだけ限定的に先行したのが2年前ですかね。全域に広げるというやり方を取ったということなんですけれども、そういった意図というのはどういったところがあるのですか。

三戸まちづくり推進部防災まちづくり担当課長

 弥生町防災まちづくりにとって、貴重な種地である都営川島町アパート跡地を活用することで、避難道路ネットワークや川島町公園の新設、必要となる代替地等の確保が可能となりました。跡地活用事業がきっかけとなり、先行的に実行されることで、地区全体の計画の実効性が高まったというふうに考えてございます。

 地区によりまして計画の動機は様々であると思いますが、分かりやすい動機を捉えて、目に見える形で実行に移し、それを地区の総合的な計画に展開させるというのも地区計画の進め方の在り方というふうに考えてございます。

小杉委員

 なるほど。先行された公園も見ましたし、住宅も見ましたけど、1メートル家と家の間が空いているということで、ゆとりあるまちにこれからなっていくんじゃないかなと想像ができるような先行した実施を見ました。避難道路も南北にかなりあるということで、ちょっと狭いなと感じるところがあるんですけど、拡幅が避難道路1号、5号についてはまだこれから進むということですが、その辺の用地買収の状況とかというのはいかがでしょうか。

三戸まちづくり推進部防災まちづくり担当課長

 まず避難道路1号線につきましては、先行して公共整備型ということで、区施行で買収等をさせていただいておりまして、用地買収契約は既に了してございまして、権利者の方の契約の履行ということで、建物の解体が終わろうとしているような状況でございます。

 また、避難道路5号線のところにつきましても、区のほうで公共整備型ということで避難道路を整備しておりますが、一部まだ合意をいただけていない権利者の方もおられますので、引き続きそこは粘り強くお話合いを進めていきたいというふうに考えてございます。

小杉委員

 どうぞよろしくお願いいたします。

 あと加えて、建築物等の用途の制限について、近隣商業地区AとBについては、風俗営業等の規制などの法律第2条の第1項第1号から3号及び5号に掲げる建築物は建築してはならないということですが、1号から3号、5号に掲げる業態というか、中身というのは、具体的にどういったものなのでしょうか。

三戸まちづくり推進部防災まちづくり担当課長

 御質問ありました風営法の2条1項の関係でございますが、まず1号業務につきましては、キャバレー等の客の接待をして行う風営業の業務でございます。それから、2号につきましては、低照度、照度10ルクス以下として営むような風営法の業務でございます。それから、3号につきましては、客室の面積が5平米以下となるような形で行う喫茶店、バーということでございます。それから、5号についても、スロットマシン、ゲームセンター等ということで、本来の用途以外で射幸心をそそるような形での使われ方をする営業ということで、かなり特殊なものでございます。

 今回4号業務を除いておりますのは、4号につきましては、マージャン屋であるとかパチンコ屋といった業態が当たるわけなんですが、既に地区内でこういった状態のものがあるので、こういったものまで禁止するということは今のところ区としては考えていないということで外してございます。

小杉委員

 3号は喫茶店で規制するということですが、喫茶店は現段階ではないということですかね。

三戸まちづくり推進部防災まちづくり担当課長

 喫茶店は2号にございますが、ただ、2号の場合の喫茶店というのは、普通の喫茶店ではなくて、照度が低いということで、照度16以下にして営むものという形の業態ですので、通常の喫茶店がこれに当たるというものではございません。

小杉委員

 3号は客席の広さ5平米以下の喫茶店ですよね、3号についてはないということですかね。どうですか。

三戸まちづくり推進部防災まちづくり担当課長

 3号については、おっしゃるとおり、喫茶店とかバーでありまして、ほかから見通すことが困難であり、なおかつ客室の部屋は広さが5平米以下のものということで、かなり特殊なものというふうに考えてございます。地図情報であるとか現地の踏査等では、こういったものは今のところ確認してございません。

小杉委員

 分かりました。今のところ確認していない。

 4号については対象から外していますけれども、マージャン屋、パチンコ屋が現にあるということで、既得権じゃないけども、実際に営んでいる方がこれから営業もできるし、建替えもできるということでよろしいんですよね。例えば新規で土地を買って、そこにマージャン屋、パチンコ屋をつくることも規制されていないということなのでしょうか。

三戸まちづくり推進部防災まちづくり担当課長

 今時点での用途規制上も建てられて、地区計画上も4号業務は規制しておらなければ、通常の建築等で可能になるということでございます。

小杉委員

 規制の対象から、元にある事業者は配慮するというのはあるとは思うんですけれども、地域住民からすると、新規出店があると規制がないというのは、それでいいのかどうなのか。住民の皆さんからすると、ほかのものと一緒にして、あえて規制を外すというところは、ちょっとちぐはぐのような気がするんですが、既存のものはいいとしても、新規の出店を規制するということはできないんですか。どうですか。

三戸まちづくり推進部防災まちづくり担当課長

 今回、風営法関連を規制するきっかけといたしましては、地元のまちづくり協議会から提案書をいただいたわけでございます。提案書の趣旨は、住宅地への影響であるとか商業環境ということをメインにしてございまして、パチンコ屋さん、マージャン屋さんが既存であるということもございますが、既存にあるものに対して、殊さらなくしてほしいとか御意向には当然なってございません。

 また、ほかの風営法の業態につきましては、接待を伴うものであるとか、低照度のものであるとか、また客室が狭いものとかという、かなり特殊なものですので、これはまさに地元から臨んでいる、提案書としている住環境への保護という観点からは規制したほうが望ましいだろうというところで区分けをしているということです。

小杉委員

 マージャン屋、パチンコ屋が新規に出店することを規制すべきじゃないかと思うんですけれども、それも地域的にはいいのかどうなのかというところなんですけれども、いかがなんでしょうかね。

三戸まちづくり推進部防災まちづくり担当課長

 そういったことも含めて、地元に丁寧に御説明しながら意見を拝聴していきたいというふうに考えてございますが、今現在の区の考え方としましては、パチンコ、マージャン屋等が大きく住環境だとか商業環境に影響を与えるという声が今時点、地元から上がっているわけではございませんので、今の原案の考え方としてはこうさせていただいてございますが、ただ、説明会でも丁寧に御説明させていただきながら、いただいた意見は丁寧に拝聴していきたいというふうに考えてございます。

市川委員

 私も用途の中でのお話を伺わせていただきたいと思います。

 これまで地区で様々地域住民の皆さんと意見交換会を重ねてきて、地域の方の御要望というものを聞いて、今回このあらまし並びに地区計画ということで考えてきたということでございます。

 川島通り商店街というのは固有名詞として入っております。これは弥生町の地域の皆さんの昔からある歴史的な位置付けもあるようなところだと思っているんですけども、これについては近隣商業地区Bで、まちのにぎわいやコミュニティ形成等の取組を促進するということが書いてあります。第1種中高層住居専用地域ということでございますけども、これは500平方メートル以下であれば、ある一定の縛りがなく、2階建て以下であれば、例えばスーパーマーケットでも開けると思うんですね。そういう意味では、商店街に対して競合するようなものができてくる可能性ももちろんあるかと思うんですが、その辺についても、地域の人たちとの協議がされていたのか、されていないのか、教えてください。

三戸まちづくり推進部防災まちづくり担当課長

 恐らく御質問の趣旨は、住宅地区Bですか。第一種中高層住宅専用地域のところのエリアについて、500平米未満の一定の店舗等が立地できる条件があるわけなんですが、それは少し規制しながら、逆に商店街のほうをにぎやかにという趣旨の意向があったかということにつきましては、地元からそういった意見があったわけではございません。

 区の中の考え方といたしましては、中野区全体としては、先ほどの住宅マスタープランにもあったとおり、住宅都市から商業・業務都市へ住宅が調和するまちづくりへと変わっていくということになっていくのだと思いますが、地区レベルで今回弥生町全体を眺めたときに、居住環境と商業・業務環境、それぞれが干渉しないように大きなゾーニングをするというのが基本だと思うんですが、そういった考え方は用途地域の規制の中でもうなされているというふうに考えてございます。

 ただ、しかしながら、適度な用途のミックスということにつきましては、居住環境であるとか商業・業務環境、それぞれにとって、住みやすさであったりとか、商売のしやすさにつながるということもございますので、一定の用途のミックスというのは許容するような考え方が基本かなというふうに考えてございます。第一種中高層住宅専用地域の500平米未満のところまで規制をかけるようなことは考えてございません。

市川委員

 昨日、都市計画マスタープランのところで御質問させていただいたんですけども、そういう用途のミックス的な考え方だったりとか、新たなライフワークの中でのという話をさせていただいたんですけども、ここについては、昨日景観の話でもあったと思うんですが、家と家の間をちゃんと1メートル空けていたりとか、良質な住環境というところが前面に出てきて、また防災性を高めていく、そういったところでこの地区ならではの景観が生まれてくると思うんですね。ただ、例えば500平方メートル以下といえど、いろいろなものが雑居すると、景観も崩れてしまうし、地区のそれぞれの色というものがなくなってしまうと思うんですよ。そういうことはしっかり地域の人たちと事前に課題としてお話しして、しっかり意識を共有しておく必要があるのではないかなと思うんです。これについてはいかがでしょうか。

三戸まちづくり推進部防災まちづくり担当課長

 委員のおっしゃる考え方、確かにあると思いますので、その辺も含めて地元説明会のところで丁寧に御説明させていただきながら、意見については拝聴していきたいというふうに考えてございます。

委員長

 質疑の途中ですが、3時になりますので、休憩いたします。

 3時20分まで委員会を休憩いたします。

 

(午後3時00分)

 

委員長

 再開いたします。

 

(午後3時20分)

 

委員長

 弥生町三丁目周辺地区の件、質疑途中でした。質疑ございますか。

吉田委員

 こういう問題は、御担当は御苦労されることで、本当にその労に感謝するんですけれども、ちょっとその上で申し上げます。

 避難道路5号なんですけれども、御苦労に御苦労を重ねた上で、地元の方のお考え、地権者の方の考え、いろいろあって、まとめてこういうふうになっているんだと思うんですが、そもそも避難道路というものは、避難を円滑にするためにやるものですから、避難先が見通し、見晴らしがよく、行き先が、例えば建物が崩れたり電柱がふさがったり、あるいは車が炎上したり、そういうことをしないかとか、緊急時に一瞬の判断の迷いも許されないときに、ぱっと直截に見ることができるということが当然求められるわけで、真っすぐであることが望ましいわけですよね。それは重々分かった上で、しかし、こういう御計画でクランクになっていると。これが真っすぐにできなかった理由を教えてください。

三戸まちづくり推進部防災まちづくり担当課長

 委員御質問のとおり、まず避難道路というものにつきましては、緊急車両の通行であるとか円滑な消火、それから救援活動、避難を可能とする防災上重要な道路ということでございますので、見通しがいいというのも一つの視点になってございます。

 今回、クランク状になっているところについては、いろいろ検討の経緯があったというふうには聞いてございます。ただ、避難経路としては、当然緊急車両の通行上も問題ないというのもございますし、また、災害時だけじゃなくて、平常時の使い方も意識しながら最終的な形態を恐らく決めていく必要があるというふうに考えてございますので、平常時の使い方として、交通安全上、一部クランクにしたほうがいいとか、いろんな意見を複数選択した上で、最終的に区画整理としてこういった形状でやってきたというふうに聞いてございます。

吉田委員

 十分に縦、横、斜めを御検討した上で決定していると思うんですが、通常の道路ではなくて、避難道路ですので、今後もなるべく一直線に、見晴らしよく、円滑に緊急車両などが通行できるようにお取り組みいただきたいと御要望申し上げます。

委員長

 他に質疑はありますか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 なければ、以上で本報告について終了いたします。

 次に、5番、中野駅周辺自転車駐車場整備計画の見直しの考え方についての報告を求めます。

石原まちづくり推進部中野駅地区・周辺基盤整備担当課長

 それでは、中野駅周辺自転車駐車場整備計画の見直しの考え方について御報告いたします。(資料6)中野駅周辺では、中野駅周辺まちづくりグランドデザインVer.3に基づきまして、公共交通指向、歩行者優先のまちづくりを目指しています。

 区では、中野駅周辺の自転車駐車場に関し適正な位置・規模で整備を行うため、中野駅周辺自転車駐車場整備計画を策定し、整備を進めております。

 本整備計画では、まちづくりの進捗等により完成時期及び計画が左右されることを踏まえ、おおむね5年ごとに計画の見直しをすることとしていることから、計画の進捗状況を確認し、見直しの考え方について今回御報告いたします。

 なお、現計画につきましては、別添参考資料のとおりでございます。

 1番、本整備計画についてでございます。本整備計画は、中野駅周辺の各地区のまちづくり方針と整合を図りながら、自転車利用の利便性や安全性の確保、また、各地区のまちづくりや自転車ネットワークに配慮し、中野駅周辺の将来的な自転車駐車利用を勘案した上で、適切な位置・規模の自転車駐車場を整備することを目的として、平成29年1月に策定してございます。

 続きまして、2番目、本整備計画の進捗状況・見直しについてでございます。

 初めに、(1)自転車駐車場需要を踏まえた整備台数について御説明いたします。

 本整備計画では、将来の中野駅周辺全体の整備台数を約6,000台とすることとしてございます。自転車駐車場の1日当たりの平均利用件数は、平成27年度は約7,600件でございましたが、平成30年度には約5,700件となっており、おおむね目標の方向に進んでいるところでございます。

 この主な要因といたしましては、本計画策定以降、中野四季の森公園地下駐輪場の供用開始など、中野駅中心部の歩行者優先エリアの外周に自転車駐車場を分散配置したというところも考えられるところでございます。

 現在、中野駅周辺の各事業につきましては、まだ計画、また整備途中であることから、今後のまちづくりの進捗に伴う需要の変化を見極めることといたしまして、今回は中野駅周辺全体の整備台数の変更は行わないということとしてございます。

 続きまして、(2)方面別割合の変化を踏まえた配置計画について御説明させていただきます。

 将来の自転車駐車場の配置につきましては、中野駅地区整備基本計画における将来の自転車ネットワーク及び自転車駐車場の配置の考えに基づき、各方面に分散配置しているところでございます。各方面別の整備台数につきましては、各方面からのパーソントリップ調査を参考に設定してございます。

 このパーソントリップ調査でございますが、こちらの調査方法につきましては、自転車を利用して中野駅に行く人がどこから来ているかを調査いたしまして、その結果を中野通りとJR中央線で四つに区分した各方面に配分して、全体に対するそれぞれの率を算定したものでございます。

 表を御覧ください。今回計画策定時における平成20年度調査と現在の平成30年調査を比較したところ、変化が見られました。方面別の割合では、北西方面の中野四丁目が増加し、南西方面の中野三丁目や南東方面の中野二丁目が減少してございます。今回の変化に対応した台数配分及び整備箇所につきまして、事業の進捗状況も含め検討した結果、別紙のとおり見直しを行うことといたしました。

 別紙について御覧ください。北西方面につきましては、中野四丁目西地区を追加いたしまして、約500台配置してございます。また、中野三丁目につきましては、当初予定では約1,000台整備することとしてございましたが、今回の方面別割合の検証を踏まえ、約500台としてございます。中野二丁目につきましても、方面別割合は減ってございますが、現在二丁目にある駐輪場は仮設であり、整備途中であるため、今回台数の変更は行いません。

 なお、こちらにつきましても、自転車駐車場の位置、収容台数につきまして、今後のまちづくりの進捗の変化を見極めた上で、適宜見直しを行っていくものといたします。

 今後の予定でございます。今回の内容を踏まえまして、12月を目途に本整備計画の改定案を作成し、令和4年1月頃に改定を行う予定です。

 御報告は以上でございます。

委員長

 ただいまの報告に対し、質疑はありますか。

斉藤委員

 ありがとうございます。

 細かに調査をされた上で、配備の整備計画を見直されるということで期待したいと思います。

 こちらに関して、足し算すると多分入っていないと思うんですけれども、区役所の新庁舎におきまして、一般利用は考えていらっしゃいますでしょうか。

 じゃ、聞き方を変えます。この中には新庁舎の場所も計算をされていますでしょうか。

石原まちづくり推進部中野駅地区・周辺基盤整備担当課長

 今回の整備計画の中では新庁舎は含まれてございません。

斉藤委員

 足し算するとそのように読み取れるんですけれども、来庁者に支障がない範囲で、一般利用を加えてもいいのではないかというふうに思いますけれども、検討する余地はありますでしょうか。

石原まちづくり推進部中野駅地区・周辺基盤整備担当課長

 今回のこの計画の自転車駐車場の考え方なんですけども、主に駅を利用される方、通勤・通学、そういった方の利用を想定した上で計画のほうを定めているところでございます。例えば、区役所等に利用される方、また、区役所ではありませんが、例えば再開発によって商業施設が増えることによって増えるというところの駐輪の需要に関しては、それぞれその施設において整備していただくという考えでございますので、今回の計画の中に区役所を含めるというところは考えてございません。

斉藤委員

 分かりました。

 某所、都内の人気のある場所、人が集まる場所ですけれども、本当に自転車の路駐がない、そこはなぜかというと、止めるとすぐに撤去されてしまうんですね。その代わり、たくさん駐輪場があるんですけれども、路上駐車を防ぐために、そういうこともセットで考えていかなければならないと思うんですけれども、今のところの御計画はいかがでしょうか。

村田都市基盤部交通政策課長

 放置自転車につきましては、以前より放置対策といったところで中野駅周辺の見回りをして、必要に応じて撤去等をしているといったところでございます。

 新しく駐輪場が整備されていきますけれども、そこら辺につきましては、駐輪場の運営は今後交通政策課のほうでやっていきますけれども、運営の在り方、そういったところも考えつつ、放置対策というのも引き続きやっていって、いわゆる歩行環境、そういったところが適切に確保できるような形で継続をしていきたいというふうに思っております。

斉藤委員

 じゃ、ぜひセットで御検討いただくようにお願いします。

小杉委員

 2ページ目のパーソントリップ調査の結果、すごく驚きました。北西方面が8割もあるというのは、本当なのかなと、ちょっと信じ難いんですけど、これはどう見たらいいんでしょう。鷺宮とかバスがあんまりなかったりして、自転車利用されるのかなというのは分かるんだけど、8割が北西方面にというのがちょっと理解し難いんですが、どう見ていますか。

石原まちづくり推進部中野駅地区・周辺基盤整備担当課長

 こちらは、平成20年パーソントリップから北西方面の自転車利用は多いところでございました。今回も自転車利用は増えているんですが、明確な理由はなかなか把握するのは難しいところではございますが、北のほうから、逆に言えばバス等を利用して来るという代わりに自転車で来るという方も多いのかなというところの推測はあるのかなとは思っております。ただ、明確な理由については、なかなか把握しづらいところではございます。

小杉委員

 分かりました。

 あと、2の(1)ですが、平成30年度には1日当たりの平均利用件数、約5,000台に減となっているということですが、例えばこの前後の状況というか、平成29年度とか平成31年度とかという件数は分かるんですか。

石原まちづくり推進部中野駅地区・周辺基盤整備担当課長

 平成29年もおおむね同様の形で推移しているところでございまして、例えば今年度につきましては、逆にコロナの影響を考えられるところではあるんですが、約4,000台弱ということでかなり減っているところでございます。こちらにつきましては、今後の推移、将来計画に関して6,000台という目標値を掲げているところでございまして、今現在の数値がそのまま減少するというところはまだ読み切れないところもございますので、そのため、そういったところにつきましては、こちらでも書かせていただいておりますが、まちづくりの進捗に伴う需要の変化というところを見極めた上で、きちんと適切に見直しを行っていきたいというふうに考えてございます。

小杉委員

 分かりました。

 加えて、放置自転車というのは、例えば平成30年とかというのは何台ぐらいあったんでしょうかね。

村田都市基盤部交通政策課長

 放置自転車そのものは、平成30年につきましては、中野駅全体で大体288台、平成31年度につきましては264台、令和2年につきましては138台で、ここはコロナの影響があるかと思いますけれども、大体そういった状況でございます。

小杉委員

 恐らく放置自転車で撤去したとかという数字だと思うんですけども、だから実態としてはあるんだと思うんですが、そういうのも入れて加味しても大体6,000台に収まるということだから、考え方としては6,000台に全部込みで収容ができるということでよろしいんですよね。

石原まちづくり推進部中野駅地区・周辺基盤整備担当課長

 放置自転車の対策については引き続き行っていくことと考えてございます。

 また、こちらにつきましては、将来需要約6,000台という考えで整備をしておりますが、実際には、中野駅周辺、中心部に関しましては、先ほどお話ししたとおり、歩行者優先エリアで定めているところでございまして、そのために自転車を外周部に配置しているというところがございます。そのために自転車の適正利用も併せて図っていくという考えでございます。

 併せまして、公共交通の利便性を上げるということも重要と考えてございますので、自転車ではなく、例えば駅前広場整備をこれから進めていきますので、バス等の公共交通も利便性を高めることによって、逆に自転車だけでなく、公共交通も併せて区民の方が利用しやすいまちづくりをやることによって放置自転車も減っていくことになるのかなというふうには考えてございます。

小杉委員

 加えて、駐輪場の利用率というのもいろいろ出していて、低いところだと30%もあれば、高いところはすごい高いと。そういったところは偏りがあると、全体としては間に合っていても、100%のところは当然入れられないわけなので、そういったところというのは、何か対策みたいなものは考えられていますか。どうですかね。

村田都市基盤部交通政策課長

 どこの駐輪場というところがないのであれなんですけれども、当然、中野駅周辺につきましては、こういう予測の下、適切な整備をしていくといったところです。

 委員おっしゃられるように、ほかのところでは最低17%といったところもありますけれども、そこは何が原因なのか、例えば料金の設定が悪いのか、あとは10何%といったところは、具体的には杉山公園の地下の機械式の駐輪場でございますけれども、ああいったところは子ども乗せ自転車が入れられないとか、そもそも形とか確認しなければ置けないとか、いろいろ制約があろうかと思います。そこら辺につきましては、全体的に今後利用率の低いところは上げていくとか、そういったところは今、内部のほうで検討はしておりまして、具体的に何をするといったところまでは申し上げることはできないんですけども、一応検討はしているといったところでございます。

小杉委員

 よろしくお願いします。

吉田委員

 私は、自転車の利用推進が今後の地球環境を考えた日本人の経済活動ということで大事だとずっと思ってきているんですが、計画の14ページに表6で自転車駐車需要の推計とあって、要するにこれは中野駅周辺の人たちをポイントとして、いろんなところの人が来るよという話が平成27年から平成47年度まで、最後は黄色で書いていただいているとおり、7,500、7,600内外という需要予測があるんだとされているわけですね。そういう理解でいいんですよね。そうすると、平成27年ぐらいはたくさんあったけど、だんだん減ってきて、平成30年度は5,700台ぐらいの利用件数になっているとというふうにおっしゃっているけれども、先ほど別の委員からも放置自転車の話もあったけれども、要するに需要規制で締めつけているから、それだけの台数になっているのであって、本当にみんなが伸び伸び使いたいように自転車を使ったら、7,500台分ぐらい駐輪場の整備は本当は必要なんじゃないんですかという質問をしたいんですけど。

石原まちづくり推進部中野駅地区・周辺基盤整備担当課長

 先ほど申し上げていますとおり、中野駅周辺につきましては、自転車だけではなく、歩行者優先のまちづくりを進めているところでございます。併せて公共交通指向というところで、駅前広場を整備して、そういった交通の利便性を高めていくというところの前提でやっているところでございます。

 こちらのほうの自転車整備の考え方なんですが、本整備計画、現計画のところでございますけれども、15ページのほうに書かせていただいておりますが、こちらは何もせずにやっていくとなると、委員おっしゃるとおり、そのときの現況と同様の需要が10年後にも見込まれるというふうな考えでございますが、そうではなく、今の歩行者優先エリアを考えたまちづくり、また、そのために駅周辺の自転車駐輪場については中心部の外側に配置するという考え方、また、もちろん公共交通ですから利便性を高めていくというところ、また、駐輪場の定期利用等の適正化により自転車利用の適正化も図っていく、こういったところの施策をやっていくことによって、約6,000台というところで中野駅中心部のまちづくりを考えていという考えで進めているところでございます。

吉田委員

 その御説明、なるほどなと思う面もあるんですが、公共の交通手段とかまちづくりの整備とか、それによって自転車の利用の需要が減っていくということは、どれぐらいフィジビリティがあるのか。本当にそうなるんですかね。その辺はどうやって把握していくんですか。

石原まちづくり推進部中野駅地区・周辺基盤整備担当課長

 こちらの計画につきましても、まちづくりの進捗に合わせておおむね5年ごとに見直しを行うということとしてございますし、また、今後まちづくりを進める上で、こちらとしては施策的に例えば施設配置とかで誘導を図っていくこともございますが、大きく自転車需要が増えたというところであれば、また計画の考え方は見直す必要があるかと思います。ただ、今時点の5年目のこちらの見直しの中では、そこまでの変化というところはございませんので、現計画を引き続き継続的に進めることによって目標に近づけていくという考えでございます。

吉田委員

 分かりました。要するに、状況が変わればまた見直しもするけれども、今のところは状況は変わっていないという認識だということですね。結構です。

木村委員

 パーソントリップ調査を受けての見直しということなんですけども、パーソントリップ調査というのは、確認なんですが、10年に1回ということでよろしいですか。

石原まちづくり推進部中野駅地区・周辺基盤整備担当課長

 委員おっしゃるとおり10年ごとでございます。

木村委員

 最初の中野駅周辺自転車駐輪場整備計画で出された収容台数は今回見直ししたということなんですけども、この計画の前に将来の自転車駐輪場の位置とか収容台数の計画があったかどうか分からないんですけども、こういった台数の見直しを行ったということはこれまでありますか。

石原まちづくり推進部中野駅地区・周辺基盤整備担当課長

 こちらの位置につきましては、中野駅地区整備基本計画のほうでも、駐輪場の位置、おおむねのところは想定して計画しているところでございます。それに基づきまして、これから行われる再開発等、その施設に合わせて、また、先ほどの方面別の割合を参考にいたしまして、各施設に配置しているところでございます。そちらのほうを踏まえてつくりましたのが、今回お話ししております中野駅周辺自転車駐車場整備計画でございまして、平成29年のときに各方面の自転車の台数を示してございます。それを今回見直しを行いまして、一部変更したというものでございます。

木村委員

 ですから、確認ですけど、これまで見直ししたのは今回が初めてということでよろしいですか。

石原まちづくり推進部中野駅地区・周辺基盤整備担当課長

 そのとおりでございます。

木村委員

 先ほど今後の見直しという意味では、環境の変化というか、そういうのを受けて随時見直ししていくというお話だったと思うんですけども、先ほど確認しましたパーソントリップ調査というのは、多分次は10年後ということなので、データ上からいけば、そういった見直しが図られるとしたら、まず10年先で、建物がどうこうとかいろんな環境変化はあるかもしれないんですけれども、見直しというのは基本的にデータ上の数値から見直すことがやはり大きいのかなとは思うんですけれども、それ以外で何か見直す要因というのはあるんですか。

石原まちづくり推進部中野駅地区・周辺基盤整備担当課長

 今回の配置に関しましては、こちらのパーソントリップ調査というところを参考にして計画の配置をしているところでございます。おっしゃるとおり10年ごとですので、次は平成40年という形になるんですが、その間も、例えば、今現在ある駐輪場を利用されている方のデータの内容を見たりとか、いろんなところのデータを引き続き継続して確認していくというところで、需要傾向というところは推移をきちんと見ていきたいというふうに考えてございます。

木村委員

 そういった意味では、先ほどもちょっとお話がありましたけども、今回、北西方面が相当割合が増えたのというのは要因が分からないというふうにおっしゃっていたんですけども、この要因がもしかしたら10年後大きく変わるか、また5年後大きく変わるか、極端に少なくなる可能性もなきにしもあらずかと思うので、この要因が何だったかというのは引き続き調査したほうがいいかと思います。

 また、シェアサイクルとかいろんな要因があるかと思うので、そこは随時考えていただければと思うんですけども、そこで、今回見直しされたのが南西方面の中野三丁目が1,000台から500台ということなんですが、私もこの計画ができたときから1,000台は多いんじゃないかとずっと見直しを要望させていただいておりました。つまり、中野三丁目自体は高いところにあって、また、桃園周辺というのは閑静な住宅街でもありますし、文化的なというか、隠れ家みたいなところがあるので、自転車駐輪場がそこにあるので、いろんなところから自転車が来るというのは決してなじまない地域じゃないのかというふうには要望していて、こういうふうに数値が変わったのは非常に評価はしているんですけども、それを踏まえた上で、中野三丁目の駐車場が想定されている桃丘小学校跡地の建物に関してですけども、数値が変わったことによってどういった影響がされるか、本報告とはちょっとずれますけれども、影響をちょっと教えていただければと思います。

石橋まちづくり推進部中野駅周辺地区担当課長

 三丁目には、委員おっしゃるとおり、桃丘小跡地にUR都市機構が事業者によって整備する予定の拠点施設、その中に駐輪場を整備すると。当初は1,000台という想定でしたが、500台に仕様を区のほうで要望しまして、それをまた区が買い戻すと、買うというような形になりますので、取得コストとか管理のコストだとかそういったところには、将来的な影響としては負担軽減につながるということが予想されます。

木村委員

 もう一つ、建物に関する影響が、どういう影響があるか。

石橋まちづくり推進部中野駅周辺地区担当課長

 当初は地下のほうに駐輪場を整備するということで、地下に1,000台ということを想定していました。ただ、あそこの敷地面積は2,400しかないので、相当な制約があるだろうなといったところは想定されていましたので、それが500になったことで、建物の設計の自由度が高まって、様々な機能が想定できるんじゃないかというふうに考えています。

委員長

 他に質疑はございますか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 質疑がなければ、以上で本報告について終了いたします。

 次に6番、中野駅西口地区まちづくりについての報告を求めます。

石橋まちづくり推進部中野駅周辺地区担当課長

 それでは、中野駅西口地区のまちづくりにつきまして御報告をいたします。(資料7)

 今回は6月の当委員会で御報告いたしました中野三丁目土地区画整理事業において整備する中野駅西口広場、昨日の委員会報告の中で、中野駅桃園広場に決定したというような報告をさせていただいた中野駅西口広場の基本設計概要につきまして、意見交換会を実施いたしましたので、その結果の報告でございます。

 1番、意見交換会の開催概要でございます。開催日は8月5日(木)18時半からでございました。会場は、中野区産業振興センター、当日の参加者は24名でございました。

 当日の説明資料を別紙1としておつけしていますので、少し御紹介をいたします。別紙1を御覧ください。6月に御案内していますので、そのおさらいというか、確認という意味で2-2の6ページ辺りを御覧いただければと思います。

 今回の基本設計におきましては、大元となるコンセプトは、中野区のほうで令和3年2月に策定いたしました中野駅駅前広場デザイン等整備方針、これがベースとなっているものでございます。2-6ページにおいて、ここは三丁目のコンセプトでございますが、そこにある西口広場、左下ですね。歩行者の利便性、回遊性を高める中野三丁目の新たな駅前空間として、南北通路から中野三丁目の街区につながる空間、歩行者の動線とたまりを意識した広場とすると。また、中野三丁目の街並みとの一体感を感じられるデザインとするというのが大きなコンセプトでございます。

 2-7ページを御覧ください。さらに西口の場に特化したコンセプトでございますが、歩きやすく安全・快適に移動できる動線として、ユニバーサルデザインに配慮し、いつでも誰もが安全・快適に通行できる動線を確保、あるいは広域避難場所への避難経路、通路としての機能を確保すると、それから、二つ目の四角として、周辺と調和した居心地のいいたまり空間、デッキ、踊り場と地上部を一体的なたまり空間と捉え、親密感のある空間を演出する、あるいは文化的でにぎわいある周辺の街並みとの調和、界隈性を引き継いだ温かみのある広場とする、周辺街区との舗装デザインの連携に配慮する、周辺街区との連携や地域のイベント利用も視野に入れた、ゆったりとくつろげる空間とする、それから、地域の歴史資源の継承として、地域の歴史を踏まえた植栽等に配慮する等々のコンセプトを掲げてございます。

 2-8も簡単に、こちらでも周辺地区との連携ということで、西口広場や周辺街区の雰囲気と調和の取れた温かみのある空間とするというコンセプト、これを基にUR都市機構のほうが基本設計をつくったといったところでございます。

 3-1ページを御覧ください。基本設計の考え方というか、策定の考え方でございますが、丸の三つ目、この基本設計に当たっては、先ほど申し上げました中野駅駅前広場デザイン等整備方針の検討、これは学識を入れましたけれども、検討と併せて、同方針の検討会メンバーである学識経験者とともに、中野駅西口広場における施設配置、植栽、舗装デザイン等について検討を行い、基本設計へ反映したものでございます。

 それで生まれてきたコンセプトが3-2、3-3というところで、3-2でいうと、広場部の考え方として、広場と接続する各周辺道路の高低差を踏まえ、誰もが安全・快適に通行できるユニバーサルデザインに配慮した歩行者動線、歩行者空間を整備、それから、周辺街区と舗装デザインの連携に配慮した温かみのある広場を整備、南側の新たな玄関口として、みどりを創出するため、地域の歴史を踏まえた植栽を設け、休憩、待ち合わせできる空間を整備と。それから、3-3等々を御覧いただければと思います。

 それを踏まえて出来上がった設計のデザインが3-4からになりますので、御覧いただければと思います。

 これを踏まえて意見交換を行いました。

 本編資料にお戻りいただきまして、2番、意見募集についてでございます。この意見交換会の翌日から意見募集を求めて、4件の御意見もいただいたところでございます。

 3番、主な意見でございます。意見交換会あるいは意見募集、それを取りまとめた意見の主な意見でございます。別紙の2を御覧ください。主なものを御紹介したいと思います。

 まず、1番、階段下にできるであろうスペース、これを地域の防災倉庫やイベント倉庫に活用できないかとの意見がございました。こちらについては、可能性について管理所管と調整していくことになるとしてございます。

 2番では、地域にちなんだ桃をシンボルツリーにしてほしいとの御意見がございます。先ほど申し上げましたとおり、駅前広場のデザイン方針でも記載しました。地域の歴史を継承する樹種として、桃は第1候補になるというふうに考えてございます。

 4番、ベンチの設置、とりわけ災害時用のかまどベンチができないかとの御意見でございました。かまどベンチ等、ここには書いてございませんが、防災トイレなどの災害時用の機能につきましては、広場の地下構造に制約がございます。そうしたことから、先ほどもありましたが、桃丘小学校跡地の拠点施設、この中の機能で検討したいというふうに考えてございます。

 それから、少し飛んで、12から15、こちらにおきましては、ごみだとか、騒音だとか、あるいは臭い、そしてさっきもあった放置自転車などの懸念が示されてございます。こちらは当然関係所管と連携し、対応していくというふうにしてございます。

 そして、16と17では、車両対策での必要性が求められる、その一方、18では身障者用の車寄せを求める声がございました。これに対しましては、バス、タクシー、一般車両等につきましては、新北口駅前広場及び南口駅前広場の利用を、現北口広場と西口方面につきましては、歩行者主体の利用を想定しており、四つの駅前広場でそれぞれ機能分担をしてございます。そのような形で考えているというようなことでございます。

 最後、20番です。隣の高円寺駅では様々なイベントが駅前広場で行われていると、特に北口のほうですね。中野でも柔軟な活用ができるようにしてほしいとの意見がございました。これにつきましては、エリアマネジメントの観点からも、活用のルールを検討していくというふうにしてございます。

 本資料にお戻りいただきまして、4番、今後の予定でございます。今回の御意見を踏まえ、中野三丁目土地区画整理事業の施行者であるUR都市機構が実施設計を行い、来年度から整備工事が進められる予定でございます。広場の完成は、西側南北通路が完成する予定の2026年12月の1年前、2025年度を予定してございます。

 報告は以上でございます。

委員長

 ただいまの報告に対し、質疑はありませんか。

市川委員

 御報告ありがとうございました。

 昨日、桃園広場となったと、名称が決定しましたということで報告をいただいて、これで、各意見交換会の主な意見のところの3番、これは徳川将軍や犬の銅像を設置してほしいということがあったんですけれども、昨日御質問したのは、桃園というキーワードというものを使ったと、これが三丁目一帯が桃園に由来していて、歴史的資源を後世に継承していきたいといった思いが地域にあったということなんですけども、例えばそういったものもモニュメントとかで、ここには何があったのかと、例えば今、区役所のところにはお犬様があって、ここはどういうものだったのかという歴史が継承されているわけです。まちはバージョンアップしていくんですけど、そこには何があったのか、ルーツは何だったのか、原風景は何だったのかということがしっかり記されていくべきだと思うんですけども、現時点での担当課長のお考えを教えてください。

石橋まちづくり推進部中野駅周辺地区担当課長

 意見交換会でも、もしくは地域との交換意見の中でも、そういった歴史の継承ということで、様々な銅像とかモニュメントを出せないか、ここに書いてあるとおり、徳川将軍の銅像を建てたりだとか、それこそ、今、委員おっしゃった区役所前にある犬を設置して、そこに持ってこられないかというような話もございました。現実的には難しいかなと思います。そんなに大きな広場ではございませんし、地下の構造もかなり制約がございますので、ただ、歴史の継承というところ、全く知らない方にとっては桃園という言葉も分からないでしょうし、そういったことをお伝えするためにも、何かしら、例えばプレートを貼るだとか、そういったところの検討はできるのかなというふうに、この設計のレベルではないですが、そういったことは検討していきたいというふうに考えております。

市川委員

 ぜひそういったものは地域の方たちと意見交換をさらに進めていただいて、検討を進めていただきたいと思います。

 もう一つ、19番のエリアマネジメントということでございます。これは仕立てのところでレンガ坂というのがあって、それとデザインが統一感があるように、踊り場があったりとか、そういったことがあるんですが、図を見ていると、僕は発見できていないだけなのかもしれないですけど、床のところが全部れんがっぽい色になっているんですけども、現時点では、レンガ坂と同様に、統一感をさらに生むためにも、例えばれんが調のものを使うとかという検討を進めているんですか。

石橋まちづくり推進部中野駅周辺地区担当課長

 先ほど申し上げましたとおり、ここのコンセプトは、デザイン方針から始まって、そこでの学識経験者の意見を踏まえながら、UR都市機構とともに検討してきたものでございます。現時点では、舗装としてはれんがを考えているところでございますが、ただ、最終的には管理する視点も必要ですので、道路管理者としての管理コストだとかそういったところも踏まえた上で、最終的に判断するということになろうかと思います。

市川委員

 学識経験者というお話ございました。学識経験者で検討されている中で、舗装のデザインというのは、学識経験者から具体的にはどういった御意見があったんですか。

石橋まちづくり推進部中野駅周辺地区担当課長

 こちらにつきましては、レンガ坂商店街が今、中野の中でも注目されていることで、学識経験者も利用されることも多くて、広く一般に認知されたところだろうと。そういったブランドを活用するのは行政の考え方としては一般的だろうといったところで、具体的にそれがいいという話ではないんですが、そういったことも考えてコンセプトに入れながら検討していくという話はございました。

市川委員

 ありがとうございます。

 結局、桃園というキーワードとレンガ坂と、それは三丁目の歴史的資源と今の三丁目を代表するものがミックスした、そういった広場なんだと思います。

 道路管理というお話があったので、今、道路課長がいらっしゃらないので、都市基盤部長に教えていただきたいんですけども、一般的に広場を設計する上で、れんが調にするのか、もしくはインターロッキングみたいなものにするのか、管理というのは、れんがになると難しいんですか。ちょっと教えていただけますか。

奈良都市基盤部長

 技術的な面は道路課長のほうからお話しさせていただくことになるかと思いますが、一般的な考え方でいきますと、ここは道路でございますので、人が通るというのが基本でございます。道路としての機能を維持するというのが基本になってきます。その際には、安全面を確保していくためには、コストというのもかかってまいります。そういったものを総合的に考えていくものだというふうに思ってございます。造るときはイニシャルコストということになると、補助金やなんかが入りましてそういったものができるかもしれませんが、その後の維持管理のコストというものもきちんと考えながら、どういう仕様にするかというのを決めていくというのが基本だと思ってございます。

市川委員

 分かりました。ありがとうございます。

 コストというものについては、維持管理とかそういったことも総合的に判断して設計していかなければならない、管理していかなければならないということでございます。

 しかし、2-9、四つのまちの特性のイメージというところでございまして、温かみ、安心な居心地、隠れ家的、四つの広場の中で、まちの性格のイメージでそれぞれ分けている。そして、中野駅周辺というのが中野区の中で100年に一度のまちづくりという大変大きな、これから中野の顔を生もうとしているところでございますので、確かにコストというところには総合的な判断が必要だと思うんですけども、より精査し、さらにバージョンアップしたものをつくっていくべきだと私は思うんですね。ですから、投資は惜しむべきではないのではないかなと思うんですけども、担当課長は今のお考えはどうでしょうか。

石橋まちづくり推進部中野駅周辺地区担当課長

 まちづくりの視点からはブランドをつくっていきたいというところはあります。ただ、まちづくりですので、委員おっしゃっている100年、長い目で見据えながら考えなきゃいけないので、コストの面も含めて総合的に判断をすべきところかなというふうに考えております。

酒井委員

 別紙2の2ページの18番、車椅子利用者のためにエレベーター前にタクシー2台分の身障者専用車寄せを設置してほしいというところで、お答えが、バス、タクシー、一般車両等の自動車交通処理については、新北口駅前広場及び南口駅前広場へのアクセスを想定した広場にして機能分担しますよと。機能分担のところは僕も分かるんです、必要だろうと。けど、他方、それでまとめちゃうと、素っ気ないところもあるのかなと。要するに、南側から来た体の不自由な方が高架を潜って北口まで行って利用してくださいよと言っても、中野駅南口のほうはバリアフリーされていないわけでしょう。そう考えると、こちらのほうの出口を桃園広場のほうを使う可能性は大いにあるわけですよね。それで北口でやってくれという答えはちょっとどうなのかなと思って。ただ、他方、つくりを見ると、中野通りの南のほうから上がってきて、線路ところを左に曲がったらつけられないことはないわけですよね。要するにどういうふうに考えているのか、この答えを知りたいんです。

石橋まちづくり推進部中野駅周辺地区担当課長

 大きな考え方として、今の西口を使いたい人は、北口のほうに新しくできるところに行ってというところはもちろんあります。ただ、絶対使っちゃいけないよとかそんな話ではないので、そういう方の利用を配慮しないような道路設計になりますし、そういったことも想定しながら最終的な詰めをしていきたいというふうに考えております。

酒井委員

 要するに、専用車寄せというのが今のつくりだと設置できないという理解でいいんですか。

石橋まちづくり推進部中野駅周辺地区担当課長

 多分、要望された方は、さらにもっと利用しやすいような、今の見た目よりも、もっとベタづけできるようなとかそんなことを想定されていました。ただ、今現在の中でも、当然近くに停められます。脇のポールだとかそういったところもこれからなので、まだ分かりませんけれども、邪魔にならないような配慮が必要なんじゃないかと、その辺は考慮していきたいというふうに考えております。

酒井委員

 レンガ坂じゃなくても、桃園通り側というのは、工夫するとそういった方もアクセスできたりするのかなと思ったんですけれども、この回答だと、16、17、18をまとめて、機能分担なので理解してくれというところがあったので、18番のところは別立てで何かあってもよかったのかなと思ったので、ちょっと確認をさせていただきました。ありがとうございます。答えがあれば。

石橋まちづくり推進部中野駅周辺地区担当課長

 委員おっしゃるとおり、16、17と18の質が違うのかなというのもあります。その辺は工夫して、答え方に気をつけなければいけないなというふうに改めて思いました。

吉田委員

 素朴な質問です。別紙1の2-7と2-9、滞留空間とたまり空間ということで、紫色とオレンジ色なんですけど、滞留空間とたまり空間の違いというのは何ですか。

石原まちづくり推進部中野駅地区・周辺基盤整備担当課長

 こちらのほうの凡例でも書いてございますが、滞留空間につきましては、交通とか動線の中でそこにたまれるような場所を考えてございます。たまり空間と意味合いがまた違いまして、こちらは例えば交流とかイベント、そういったところで人が集まってたまれるような空間ということで、名前を変えているところでございます。

吉田委員

 それは分かるんですけど、逆に言えば、滞留空間のところで交流イベントのような人たちはたまっちゃいけないということですかね。

石原まちづくり推進部中野駅地区・周辺基盤整備担当課長

 こちらに関しましては、先ほどのエスカレーターとか階段の動線の線上でございますので、そちらのほうでイベントというところに関しましては、たまり空間を使っていただく、そういったところは配慮していただきたいと考えてございます。

木村委員

 先ほど桃園の歴史についての碑文云々という話もありました。あそこは大正時代の中野駅がそもそもあった場所で、桃園通りがもともとメインというか、今の南側の中野通りというのは人工的に造ったところですから、あそこがもともとからあったところという意味では、そういった歴史も、せっかく同じところに出口ができるということは、そういうのもぜひ反映していただければというふうに思っているんですけども、先ほどちょっと聞いたんですけど、中野通りから上がっていって、左折はできたんですか。一方通行。今どうなっていましたっけ。ファミリーマートの前のところなんですが。

石橋まちづくり推進部中野駅周辺地区担当課長

 桃園通りを……。

木村委員

 いや、線路沿い。

石橋まちづくり推進部中野駅周辺地区担当課長

 線路沿いは双方向通行です。

木村委員

 ありがとうございます。

 それでも、途中はたしか一方通行だったと思うので、あまり車両が動けないエリアかなというふうには思っていまして、そういった意味では、桃園通りを拡幅する計画もあるわけでもないでしょうから、そこは逆に、先ほどの配慮も含めつつ、車両の通行は今の住環境を崩さないようにぜひ気をつけていただきたいというふうに思っております。

 もう一つ、昨日の報告の中で、名称が決まりました。名称をできる三、四年前に決める理由としては、そういった名称が決まったことを実施設計に反映させたいという目的もあるようなんですけども、それは今後、実施設計がこれから策定されていく中で、名称というのは実際にどういうふうに反映されていくと考えていますか。

石橋まちづくり推進部中野駅周辺地区担当課長

 先ほどの交通の話で言うと、線路沿いは双方向通行ですけども、区画整理の中では一方通行の交通ルールを交通管理者と協議をして定めていく予定でございます。

 名前の設定についてですけれども、桃園というのを地域の方が歴史を重んじたということであるならば、樹種でいえば、そういったことが明確にシンボルツリーとして考えられるのかなというふうに思いますし、色合いだとかそういったことも含めて、その名前を最大生かせるようにしていきたいなと考えます。

市川委員

 さっきお話していてちょっと思ったんですけど、犬の銅像があるじゃないですか。あれは中野四丁目の新北口駅前エリアというか、サンプラザの跡地、区画整理と再開発したときに、あの銅像はどこに行っちゃうんですか。今のところ、計画というのはあるんですか。どこに行っちゃうのかなと思ったんですけど。

石原まちづくり推進部中野駅地区・周辺基盤整備担当課長

 現在北口周辺にある犬の銅像とかそういったところにつきましては、現在どういった形で残すかとかも含めて協議中ですので、まだ決まってございません。

市川委員

 ただ、いずれにしても、残すんですよね。

石原まちづくり推進部中野駅地区・周辺基盤整備担当課長

 そこら辺も含めてですので、まだ残すという形で決まっているものではございません。

委員長

 休憩します。

 

(午後4時14分)

 

委員長

 委員会を再開いたします。

 

(午後4時17分)

 

 他に質疑はありませんか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 なければ、以上で本報告について終了いたします。

 次に、7番、その他で何か報告はありますか。

千田まちづくり推進部まちづくり計画課長

 それでは、令和3年度西武新宿線踏切渋滞解消促進期成同盟決起大会について、口頭で御報告いたします。

 本年10月26日(火)野方WIZで開催を予定していた令和3年度決起大会につきましては、令和3年度第2回期成同盟理事会において中止が決定されました。これは新型コロナウイルス対策に関する社会情勢と決起大会の運営趣旨を鑑みた判断でございます。

 なお、多くの方の参加を募る大会場での決起大会は中止といたしますが、代替措置として、期成同盟決起文案についての賛同を加盟団体等から確認した上で、国、都、西武鉄道株式会社への要請活動そのものは行う方向で進めてまいります。

 報告は以上です。

委員長

 ただいまの報告に対し、質疑はありませんか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 質疑がなければ、以上で本報告について終了いたします。

 他に報告はありませんか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 以上で所管事項の報告を終了いたします。

 所管事務継続調査についてお諮りいたします。

 お手元の文書(資料8)に記載された事項について、引き続き閉会中も調査を要するものと決することに御異議ありませんか。

 

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 御異議ありませんので、そのように決定いたします。

 審査日程のその他に入ります。

 

〔「休憩にしてください」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 委員会を休憩いたします。

 

(午後4時18分)

 

委員長

 委員会を再開いたします。

 

(午後4時37分)

 

 休憩中に御確認いただきましたとおり、次回の委員会は第4回定例会中とし、急を要する案件が生じた場合は正副委員長から招集させていただきたいと思いますが、御異議ありませんか。

 

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 御異議ありませんので、そのように決定いたします。

 以上で本日予定した日程は終了いたしますが、各委員、理事者から何か発言はありますか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 なければ、以上で建設委員会を散会いたします。

 

(午後4時37分)