令和3年06月08日中野区議会建設委員会(第2回定例会)
令和3年06月08日中野区議会建設委員会(第2回定例会)の会議録

中野区議会建設委員会〔令和3年6月8日〕

 

建設委員会会議記録

 

○開会日 令和3年6月8日

 

○場所  中野区議会第4委員会室

 

○開会  午後1時00分

 

○閉会  午後3時20分

 

○出席委員(9名)

 いさ 哲郎委員長

 渡辺 たけし副委員長

 市川 しんたろう委員

 斉藤 ゆり委員

 木村 広一委員

 小杉 一男委員

 いでい 良輔委員

 酒井 たくや委員

 吉田 康一郎委員

 

○欠席委員(0名)

 

○出席説明員

 都市基盤部長 奈良 浩二

 都市基盤部都市計画課長 安田 道孝

 都市基盤部道路課長 井上 雄城

 都市基盤部公園緑地課長 林 健

 まちづくり推進部長 豊川 士朗

 中野駅周辺まちづくり担当部長 松前 友香子

 まちづくり推進部まちづくり計画課長 千田 真史

 まちづくり推進部野方以西担当課長 工藤 虎之介

 まちづくり推進部中野駅周辺まちづくり課長、まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長 小幡 一隆

 まちづくり推進部中野駅周辺地区担当課長、まちづくり推進部中野駅周辺エリアマネジメント担当課長 石橋 一彦

 

○事務局職員

 書記 若見 元彦

 書記 髙橋 万里

 

○委員長署名


審査日程

○所管事項の報告

 1 若宮地区の防災まちづくりにおける地元検討組織の立ち上げについて(まちづくり計画課)

 2 中野駅新北口駅前エリアの再整備について(中野駅新北口駅前エリア担当)

 3 中野駅南口地区まちづくりについて(中野駅周辺地区担当)

 4 中野駅西口地区まちづくりについて(中野駅周辺地区担当)

 5 その他

 (1)西武新宿線沿線まちづくり整備方針(野方駅周辺地区編)(素案)の意見交換会について(野方以西担当課長)

○所管事務継続調査について

○その他

 

委員長

 定足数に達しましたので、建設委員会を開会いたします。

 

(午後1時00分)

 

 本日の審査日程についてお諮りいたします。

 本日はお手元に配付の審査日程(案)(資料1)のとおりに進めたいと思いますが、これに御異議はありませんか。

 

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 御異議ありませんので、そのように進めます。

 なお、審査に当たっては3時頃に休憩を入れ、5時を目途に進めてまいりたいと思いますので、御協力をお願いいたします。

 先日に引き続き、所管事項の報告を受けたいと思います。

 1番、若宮地区の防災まちづくりにおける地元検討組織の立ち上げについて、報告をお願いします。

千田まちづくり推進部まちづくり計画課長

 それでは、若宮地区の防災まちづくりにおける地元検討組織の立ち上げについて報告いたします。資料を御覧ください。(資料2)

 1、若宮地区の現状と課題についてでございますが、東京都による地震に関する地域危険度測定調査(第8回)において、危険度ランクが4以上に指定された地区は区内に26町丁目あり、そのうち、防災まちづくり事業等を実施していない地区は18町丁目あります。このため、危険度ランクの改善に有効な補正不燃領域率を高めるための取組として、新たな防火規制、いわゆる新防火規制の区域拡大に関する調整を進めておりますが、それでもなお、危険度ランク3以下への改善が見込まれる不燃領域率60%に至らないと予測されるのが若宮地区です。

 ここで、添付の参考資料を御覧ください。(1)不燃領域率についてでございますが、東京都の防災都市づくり推進計画では、不燃領域率を市街地の延焼性を評価する指標にしており、一定の広さを有する空地・道路や耐火・準耐火建築物の割合が増えて、不燃領域率が60%に達すると延焼被害が大幅に低減するとされております。この傾向は中段の折れ線グラフで確認することができます。

 次に、(2)新たな防火規制についてですが、これは東京都建築安全条例による建築物の防火規制で、下段に図示しているとおり、木造・防火構造建築物の耐火性能について強化を求める規制となります。

 報告資料の1ページ目にお戻りください。中段の表及び別添資料の図で示すとおり、若宮地区はいずれの町丁目でも火災危険度、活動困難度、総合危険度が高く、新たな防火規制導入10年後の補正不燃領域率は目標とする60%に至らないと予測されていることから、新たな防火規制の導入に加えた防災まちづくりの取組が必要な状況にあります。

 次に2、防災まちづくりの手法についてですが、若宮地区は幅員5.45メートルの道路、いわゆる三間道路が地区内に多く配されていることから、効果的・効率的にまちの防災性を高めるためには、地域資源である当該道路を生かした防災まちづくりが有効です。このため、若宮地区では地区計画制度による地域特性を生かした地域ルールで防災性の向上に寄与する空間を確保して、まちの安全性の向上を図る手法を地域住民と協働して検討いたします。

 なお、この手法は、道路拡幅等による用地買収を伴わないため、地域と行政双方の負担軽減が期待されます。

 検討に当たっては、地域住民が主体となる協議会を設立して、地域と区の協働体制を構築し、進めてまいります。

 次に3、協議会の設立についてですが、検討内容が土地や建物の制限に関する事項に及ぶため、協議会委員は、地区内の土地または建物の所有者等に限定いたします。また、協議会の構成は、対象区域に存する町会・自治会、商店街組合の代表及び推薦者と次世代育成委員並びに公募による委員といたします。

 (1)協議会の概要についてですが、期間、開催回数、委員構成は記載のとおりです。活動内容につきましては、若宮地区における防災上の課題や防災まちづくりの目標・方針を確認して共有し、地区計画制度の活用など、地域ルールに関する具体的な検討を行います。また、活動に当たっては適宜、アンケートやまちづくりニュースの発行を行い、地域への周知と意見集約を広く図ってまいります。

 (2)協議会委員の公募についてですが、7月20日号の区報等により周知を行い、アからエに記載のとおり行います。

 最後に4、今後のスケジュールですが、本年9月に協議会を設立して、令和4年度に地区計画策定手続を開始し、令和5年度に都市計画決定を目標に進めてまいります。

 私からの報告は以上です。

委員長

 一旦休憩をいたします。

 

(午後1時04分)

 

委員長

 再開します。

 

(午後1時05分)

 

 ただいまの1番の報告についての質疑はありませんか。

市川委員

 御報告ありがとうございました。2の手法についてお伺いをさせていただきます。若宮地区は三間道路、幅員が5.45メートルで非常に狭い道路が多く配されているというところで、「地域資源である当該道路を生かして」という表現なんですけど、生かしてというのは、例えば道路をこの先広げられたら、もっと防災性が高まるとかという考えは普通あると思うんですけど、生かしてというところをもうちょっと教えてもらえますか。

千田まちづくり推進部まちづくり計画課長

 中野区内の道路についてなんですが、かなり狭隘道路が多く、一定6メートル幅員を確保されれば防災上もかなり活動に寄与するというところでございます。残念ながら若宮地区は、そういった意味では6メートル道路は少ないんですけど、一方で、6メートルを若干欠ける、旧来の規格である三間道路は多く配されておりますので、この道路をベースに6メートル空間を確保するというのが最も有効だろうということで、そういった意味では今後のまちづくりを進めるための機軸と考えていきたいと思っていますので、資源を生かすというような表現を使わせていただきました。

市川委員

 分かりました。6メートルを若干欠けているけども、おおむねなっているということで、それで逆に聞きたいのは、若宮地区はこういった事情で今やっている。用地買収も伴わないからスピード感を持って行えていけるんじゃないかなというお話なんですけど、と同時に、防災まちづくりという観点で見ると、例えば野方一丁目、二丁目とかというのも同様に、非常に危険なんじゃないか、狭隘道路がさらに多くて、これから防災まちづくりが必要なんじゃないかと言われているんですけど、こことここの差というか、こっちを先に取り組むと思うんですけども、その差はどういうところにあるんでしょうか。

千田まちづくり推進部まちづくり計画課長

 昨年の第3回定例会で今回の地域危険度調査における中野区の状態に対する解析のほうを行って、報告させていただきました。その報告の中では、先ほどの新たな防火規制、新防火規制の導入でなお足りないのは若宮地区と野方地区というところで、若宮地区については、用地買収を伴わないまちのルールで改善できるだろうという見込みが立ったので、今回その取組をさせていただくというところです。一方で、野方地区については、やはり一定の公共事業を導入する、用地買収を伴う公共事業の導入がやはり必要なんじゃないかという検証が今なお残っておりますので、現段階としてはそちらの検討を行っているというところでございます。

市川委員

 その野方地区の検討というのは、どういった検討なんですか。

千田まちづくり推進部まちづくり計画課長

 まず一つは、道路の拡幅というのが一番、第一選択としてはございますが、道路の拡幅というのは、やはり防災のためだけで拡幅するには行政にとっても地域にとっても負担が大きいというのがございますので、例えば交通基盤としての充実とか、道路という都市基盤のネットワークとしての充実、そういった視点の中から最も有効な拡幅を行える箇所、そういったところはどこかというところも含めながら検討を進めているというところでございます。

市川委員

 今後進めていただきたいのは、もちろん若宮地区もこのまま進めていただきたいんですけど、比較的負担が少ないという理由でやるということではなくて、もちろんやりづらいところからも進めていただきたいと思うんです。

 3の協議会の設立についてというところなんですけども、17名程度というところで協議会を設立させるわけですよね。いろんな方、町会・自治会、商店街、また公募があったりというところに、逆に若宮地区付近の同等のレベルで防災性、さらに向上させなきゃいけない地区の方も一緒に勉強会をするということは考えられないのかというのは思うんですが。

千田まちづくり推進部まちづくり計画課長

 今回、若宮地区のまちづくりの取組につきましては、やはり地域危険度が高いという現状に対して、地域と行政でどう取り組むかというのをテーマに、また、その改善手法としては、既存の建物等とかに規制をかけることで改善できるというところの議論、提案をしたいと思っていますので、そういった意味では区域内の土地・建物を有する方に限定して進めていきたいというところでございます。

市川委員

 もちろんそれはそうなんだと思うんですけど、ただ、やはりこれ、負担が少ないけども、例えばほかの地区になったら、今の言い方の表現になると負担が大きいところですね、負担が大きいところについては住民の合意形成に時間がかかるんじゃないかなと思うんですよ。ですから、あらかじめそういった情報、他地区になるけども、いろんな情報というのを共有してもらって、それに対する理解というのを深めていただく、そういう土壌を醸成していくということが重要になると思うんですけど、いかがですか。

千田まちづくり推進部まちづくり計画課長

 今、委員からお話しいただいたとおり、公共事業だけでは最終的な地域の課題改善には完全にはいかないというところで、今回の若宮地区の取組も、やはり危険度4、5を脱するところが目標で、3になることを目標にしているというところがございますので、そういった意味では、こういった取組は広く周知しながら、特に地域のほうで皆さん、こういったまちの強化に取り組みたいというような意識が醸成されるような情報発信等は、この活動を通じて行っていきたいというふうに思います。

市川委員

 町会・自治会、商店街ということになれば、例えば町連だったり、区商連という単位での組織がありますので、ブロックが同じかもしれませんからね、しっかりそういった情報共有というのは、同じブロック内で、近い、近接の町会長さんたち、商店会長さんたちにはしっかり共有をしていただきたいと思います。これは要望です。

斉藤委員

 御報告ありがとうございました。私も地元、近くでございますので、大変課題のある地域で取組、これから期待するところであります。市川委員の質問にもちょっと重なるんですけれども、地区計画制度において地域特性を生かした地域ルールでといって、道路は拡幅しないということですと、ここの参考資料にある防火規制、例えば耐火性能の高い建築物へ誘導する等が示されておりますけれども、ほかに、この地域に関係なくても一般的な例でいいんですけども、例えばほかにどのような検討事例があるか、御紹介ください。

千田まちづくり推進部まちづくり計画課長

 旧来の手法でございますけど、やはり木造密集地域とか延焼が懸念される地域におきましては、ポケットパーク的なもの整備して、建物の密集度を低減させるとか、そういったものもございます。また、今回行うこちらの取組についても、5.45メートルの道路の周囲をやはり一定の規制をかけることで空間を確保すると。その空間が確保されたことで災害時の活動、これが6メートル道路相当の活動ができるように担保するというところが目標でございますので、こちらも一つ空間確保という中では、防災的な手法としては代表的なものになってまいります。

斉藤委員

 ポケットパークは分かるんですけど、一定の空間を作るって、具体的にどういうことでしょうか。

千田まちづくり推進部まちづくり計画課長

 今回、若宮地区で考えていますのは5.45メートルの道路を中心に、沿道の道路に規制して、一定の規制をかけて、それで災害時として6メートル以上の空間を確保するというのを我々サイドとしては目指しているところがありまして、こういったところを地域に投げかけるというのが今回のスタートラインというところでございます。

斉藤委員

 それは用地買収をせずにそういうことが、空間が確保できる場所があったらということでしょうか。

千田まちづくり推進部まちづくり計画課長

 規模の違いはあるんですけど、分かりやすいので言うと、よく再開発事業とか大規模な開発行為で歩道状空地が創出されるケースがあると思うんですけど、ああいったところは道路の沿道に歩道状の空間、民有地の空間というのが確保されて、もって道路機能、あと地域環境を向上させるというところで、それの住宅地の中の小規模バージョンというのが比較的分かりやすいかと思います。

斉藤委員

 分かりました。ありがとうございます。それをいろいろ協議していく協議会なんですけれども、こちら一応、原則として土地・建物の所有者等とするということは、推薦、各町会・自治会、商店街組合、あと公募による方、この方もそれぞれ土地・建物の所有者、原則としてということで考えてよろしいでしょうか。

千田まちづくり推進部まちづくり計画課長

 そのとおりでございます。

斉藤委員

 そこで質問なんですけれども、次世代育成委員がここに入っております。次世代育成委員というのは、地域の子育て、子育て活動に関する情報提供や提案・助言などを区の事業や政策形成に生かして、協力していきますという一つ活動がありまして、多分それに該当していくと思うんですけれども、次世代育成委員がここに入ることで区としてのどのような期待をしていらっしゃるのか、お伺いします。

千田まちづくり推進部まちづくり計画課長

 今回、次世代育成委員さんのそもそもの役割ということでお願いしているというところではなく、今回まちの今の現状の課題を解消して、それで将来、若い世代の方が住み続けたいとか、また、そういうところにつながるようなところを踏まえて、若い人たちの意見も欲しいという地域からの声もあったので、次世代育成委員さんという枠組みの中で協力を要請したというところでございます。

斉藤委員

 若い方だったらいろいろな、例えばPTAとか、幼稚園・保育園に通っていらっしゃるとか、いろんなジャンルの方があるんですけれども、次世代育成委員を選ばれた何か理由があるんでしょうか。

千田まちづくり推進部まちづくり計画課長

 特に次世代育成委員さんという組織の特徴から、ここを最もふさわしいというところで行ったわけではなく、地域からいろいろ意見、助言をもらった中で選択したというところでございます。したがいまして、土地・建物を有する方で若い世代の方、今後公募もやってまいりますし、また、地域からの推薦ということも期待しているところでございます。

斉藤委員

 おっしゃることは分かるんですけれども、やっぱり次世代育成委員としての名前でこちらの委員になっていただくには、次世代育成委員でなければならないんですというようなお願いの仕方をしていただきたいと思います。先ほど、どのような活用、地域特性を生かした活用ができるのかと伺ったときに、例えばポケットパークとか、少し憩いの場が子どもたちにできるとか、歩道の使い方が次世代育成委員の目線から見て様々な方、子育て中の方々の意見を吸い上げる立場の方から見て、ユニバーサルデザインが必要であるからだとか、やっぱりそういうふうに理由をつけた上で次世代育成委員をこちらのメンバーにしていただく、そういうふうに、やはり筋は通していただきたいというふうに思うんですけれども、いかがでしょうか。

千田まちづくり推進部まちづくり計画課長

 今、協議会の設立に向けて準備会ということでお声がけさせていただいて、協力いただいている会、そちらのほうを設置しておりまして、その中でも既に次世代育成委員さん、今の段階からも御協力いただいております。今委員からいただいたお話も含めて、また、若い世代の方にも参加いただきたいという趣旨も伝え、本協議会の中で対応できれば対応したいというふうに考えております。

斉藤委員

 次世代育成委員が様々なところに出ていらっしゃる中で、こうしたまちづくり協議会に出るのは割と珍しい例なんですね、大変に。ですから、まちを若い世代で作っていく、特にこの防災まちづくりに関した視点ってすごく斬新で、いい取組だと思いますので、この方たちのスキルを生かした形で、しかも世代間、町会・自治会、商店街の方々も含めて一体化してまちを作っていくというふうに機運を醸成していただきたいと思います。よろしくお願いいたします。

小杉委員

 主に2のところでしょうかね、若宮地区の現状と課題とか、手法についてもそうですけども、私も、私事ですけど、野方二丁目に住んでいるんですけど、家の前は2.5メートルぐらいの幅しかないんですけれども、幅員5.45メートルの道路といったら結構広いんじゃないかなと私からは思うんですよね。それが6メートルになって、そんなの気持ちの問題じゃないのかなと。たかが50センチで安全になるのというのは、それは広いにこしたことないんだけど、そんなに実感が伴わないんですけども、その辺は、6メートルにすることによって、6割達成するためにというのは分かるんだけど、具体的にその効果というのは何かありますか。どうでしょうか。

千田まちづくり推進部まちづくり計画課長

 やはり今現在このまちが危険という指定をされていること、その指定から外れること、これに対して6メートル道路、6メートル空間を確保するというのが有効というのが一番大きなところでございます。あとは、実効性としてでございますけど、これも様々感覚的なもの、データ的なところもあるんですけど、例えば建築基準法で求められる4メートルの道路、あれというのは、あくまで土地利用に当たっての建物の安全性という視点で4メートルは必要なんですけど、一方、道路法の中では、車の通行というのを考えると4.5メートルというところが確保されて、効果としては求められるところがありまして、車で運転された方、普通車レベルだと、その50センチの違いというので、かなりとまって、ドアミラーの重なりを見ながらじゃないとすれ違えないのと、あとはすっと通れる4.5メートル、50センチというのは、やはり相応に効果があるのかなというところで私の実体験からも考えているところでございます。

小杉委員

 やっぱり5.45メートルが6メートルになるというのが、私の2.5メートルの家の前からすれば理解できないというかね、双方向がしやすく、車が双方向ですれ違うことが困難なところがすれ違いやすくなる、だから安全になるという感じですかね。どうなんでしょうかね。

千田まちづくり推進部まちづくり計画課長

 もう一度、先ほどの質問も併せてお答えさせていただきますと……、すみません、先ほどのは訂正いたしまして、やはり何よりの目的は、地域危険度を下げるというのが今回の取組の目標で、これを6メートルにすることで活動困難度、こちらに対する危険度が大きく低下するというところがございます。したがいまして、一番の目的、そして効果もやはりそこにあるということで考えているところでございます。

小杉委員

 地域危険度を低くさせることがというのは、理屈上そうなんだろうなとは思うんだけど、具体的にはあんまりないということなんですか、どうなんですか。

千田まちづくり推進部まちづくり計画課長

 地震に関する地域危険度のほか、様々災害時に寄与する道路の幅員というのが6メートルであったり、12メートルであったり、規定されているところでございます。その幅員が規定される背景には、やはり様々、緊急車両が停車した上で活動するとか、そういったことも踏まえて数値的な設定がされておりますので、ですから、そういった実効的な効果も当然あるんだろうということでは認識しているところでございます。

小杉委員

 消防車がとまって、すれ違うというのは、それは広ければいいとは思うんですけども、何かちょっと、いまいち感覚としてちょっと理解できないなというのがあります。安全なまちになっていくのはいいとは思うんですが。

 加えて聞きますけども、若宮地区の一・二・三丁目ですけど、どれくらいの家屋に影響があるというふうに想定しているんですか。

千田まちづくり推進部まちづくり計画課長

 これの規制をかける区域については、今後協議会の中で提案して設定してまいりますので、現段階の中で、区として一方的に想定しているものは、今の段階ではまだお示しできる段階にないというところでございます。

小杉委員

 大体でいいんですけども、数軒なのか、100軒なのか、200軒なのかとか、そういうのはないんですか。大体の予測というか、数軒程度の話を協議会、団体作ってやるというわけじゃないでしょう。大体、区の想定としてはどのぐらい、どこの道路で何軒ぐらいとかというのは把握されていると思うんですが、その辺はありますか。どうですか。

千田まちづくり推進部まちづくり計画課長

 現在、区のほうで想定している路線、ここが効果的じゃないかということで提案させていただく予定の道路はございますけど、その規模の中では、今委員おっしゃるような100軒、200軒規模を大きく超えるような規模でございます。

小杉委員

 100軒、200軒規模を超えるということですね。やはりそれだけの規模でやるということで、条例で都市計画を変えて、条例で6メートル空間を生み出していくということなので、条例化するに当たっては住民の、その当事者の方というのは1軒1軒が、同意が要るということなんでしょうかね。

千田まちづくり推進部まちづくり計画課長

 基本的な合意が、合意として理解が必要ということになります。

小杉委員

 御理解が必要ということで、例えばそういった100軒、200軒規模のということの当事者も、十分この協議会の中に参加をしていただくのがいいのかなと思うんですが、公募委員が5人ということになっています。この中に参加を、公募ですから、いろいろ集まれば選ばれることになると思うんですが、当事者の方々もこういったところに公募として選出されて、意見を言っていくということは、この5人の中で考えているということでよろしいんでしょうかね。

千田まちづくり推進部まちづくり計画課長

 今回、地区計画を検討する対象区域内で全ての委員のほうは選定していくというところでございまして、その手段が土地・建物を有する方で地域の町会等から推薦をいだたく、もしくは当人の場合か、公募の場合という違いでございまして、それ以外にもこちら、協議会の概要の活動内容に記載のとおり、アンケートとか、まちづくりニュースを適宜配布しながら周知と意見集約は広く行っていきたいということで考えております。

小杉委員

 地域の方、当事者の方、十分意見を反映できるように、しっかり進めていただきたいと思います。要望とさせていただきます。

吉田委員

 これ、私は初めて読ませていただいたんですが、理解し切っていないかもしれないんですけど、非常によい試みだろうなというふうに思っています。狭隘道路が多い中野の中では比較的まだましな三間道路がいっぱいある、それを活用すると。それはいいんですけれども、出来上がりの姿はいつ頃を想定しているんですか。

千田まちづくり推進部まちづくり計画課長

 現在、9月に協議会を設置する予定にしているんですが、その段階ではやはりどういったルール、制限をかけるかという区の考えは、そこを第1回目とした後、早々に提案していきたいと思いますので、その際にはまたこちらの委員会のほうにも、こういった形で区から提案したいという御報告はさせていただく予定にしております。おおむね9月以降、早い段階の第2回目頃ということで想定しています。

吉田委員

 ちょっとイメージがよく分からないんですけど、最後には都市計画を決定すると。建築条例として施行すると。よく分からないんですけど、例えば6メートル幅になるぐらいまで幅、例えば30センチぐらい地先の人が、そこの範囲には建物を今後建て替えのときには建てないでくれとか、あるいは、場合によっては今ある塀を、今度建て替えのときにはセットバックみたいな形で、生け垣でも何でも造ってくれとか、そんなことなのかなと僕はイメージしているんですけれども、それを全体に各道路ごとに線を引いていく、中心線とか、どこの線を起点にするか分からないんですけど、そういうようなイメージで建て替えとかごとにだんだんそれが実現していく、そういうイメージですか。

千田まちづくり推進部まちづくり計画課長

 今委員がおっしゃったとおりのものでございます。

木村委員

 先ほどから質疑を聞いていて、若宮地区以外の地域はどうなんだという話もいろいろ出ていたかと思うんですけども、そういうところもあるんですが、なぜこの時期なのかというのもちょっと確認できればと思うんですけども、これまでいろいろ検討はしてきたのかもしれないんですけども、例えば今回、根拠となっているのが地域危険度測定調査、第8回目というふうになっています。第7回目というのは、この若宮地区、どうだったんでしょうか。

千田まちづくり推進部まちづくり計画課長

 今、私のほうで第7回目の資料はございませんもので、確認して後ほど御報告いたします。

木村委員

 これ、5年の1回の調査なので、結構それによって、時期によっていろいろ変更というか、危険度が、当然建て替えが進んだりとかすると危険度がいろいろ変わったりはする、そんな大きくは変わらないんでしょうけども、ただ、現状を踏まえた、ちゃんと計画を作るためには、今回第8回目ということは平成30年、次の調査というのはいつになるんでしょうか。

千田まちづくり推進部まちづくり計画課長

 次の更新時期が本年の早ければ12月を予定しておりますので、今後、先ほどの新防火規制の取組も含めて、そちらの公表を受けて対応していくということで考えております。

木村委員

 ということは、その第9回目の調査報告を受けて計画を立てていくということなんですけども、そういった意味ではもう少し時間をかけても、調査結果がどうなるかはまだ分からない、さっきの話からいくとですね。そのまま、危険度が大きく変わるわけではないんでしょうけども、9回目の結果はちゃんと受けた上で計画を立てていく、それに合わせて計画を作るんでしょうけども、そういう流れからいくと、要はこの計画を令和4年、来年度に、なぜこの時期にやらなきゃいけないのかというのがちょっとまだ見えてきていないんですけども、その理由というのはありますか。

千田まちづくり推進部まちづくり計画課長

 逆に平成28年度に、この地域危険度が5、4と指定された区域に関する具体的な、行政としてこれだったら改善できますよというものを示すことができなかったというところがむしろ課題かなということで考えておりまして、早々に危険度が高いという地域については改善手法なり、現状の周知なりというのを取り組んでいきたいということで考えているところでございます。

木村委員

 そういった意味ではエリアの話とか時期の話、だったらもう少し早く取り組んだらどうかという話にもなりますし、なぜこの時期なのかというのが、理由が別にあるかどうか分からないんですけども、そこがちょっと不明かなというのは話を伺って感じたところでございます。そういった意味では、今後の進捗というのは、こちらもしっかりとまた確認とかしていきたいというふうに思っています。先ほどの答弁保留があれば、また後で教えていただきます。

市川委員

 先ほど協議会を設立するという前に準備会が設立されているという話だったんですが、それは地域の皆さんから持ち上がって発足した会なのかどうか、その詳細を教えてください。

千田まちづくり推進部まちづくり計画課長

 こちらのほうにつきまして、地区町連等を通じて我々のほうから情報発信に協力していただいて、その必要性と取組に関する準備に御協力いただくというために、そちらのほうの準備会というのを設置しておりまして、発足そのものも区からの投げかけというところになります。

市川委員

 じゃ区から発信をして、地区町連に協力をいただいてやったということだと思うんです。では、さっき言ったように、地区町連とか、町連という組織を使って発信をしたということだと思うんですけども、若宮じゃなくてですよ、ほかのところにも準備会を設立するように発信するということは考えないんですか。

千田まちづくり推進部まちづくり計画課長

 まず一つ目のステップとしては、先ほど委員からもお話があった新防火に対する規制、こちらも第9回、そちらのほうの数字を見て、この規制をかければ一定60%まで達成するだろうということが再度確認されるという予定で、それでやはり達成しないのは、今見込んでいるのは若宮と野方というところになりますので、委員からのお話で準備会を今後考えていかなきゃいけないのは野方地区かなというところなんですけど、一方で、その会を設置した中で、区としてはどういう手法を考えているんですかというのが現在お答えできる段階にないもので、まずそちらを内部検討させていただいた上で、地域と対話できる体制を早々に作ってから協議会設立というのを考えていきたいと思っています。

市川委員

 じゃ早急にその検討を進めていただいて、野方の皆さんにも御提案できるようにしていただきたいと思います。

 あと、若宮一丁目に洗心寮がございますよね。これは防災まちづくりに何か生かされるんでしょうか。

千田まちづくり推進部まちづくり計画課長

 こちらについては、やはり一団の空地を提供することになりますので、不燃領域率が向上するということが見込まれるところでございます。

市川委員

 何か防災性にさらに寄与するようなものにするのか、それともただ更地にしておしまいなのか、それを教えていただけますか。

千田まちづくり推進部まちづくり計画課長

 まず一つは、こちらの防災まちづくりの中の安全性に関する定量的な効果、そちらが先ほどの不燃領域率、あと、その空間を地域でどう活用するのかというのは、通常公園整備でもそうなんですけど、日常の利用と、あと災害時の利用という二つの視点の中で、地域の方たちと意見交換しながら公共施設の利用を考えていくということになりますので、基本的には同じステップを歩んでいくということで考えています。

市川委員

 分かりました。いずれにしましても、そういったそれぞれの個々の計画もそうなんですけど、ただ、防災というものの最上位計画が地域防災計画、そういったものがございます。そういったものとしっかり整合性がとれたものにしていく、これはしっかり留意していただきたいと思います。要望です。

小杉委員

 今ふと思ったんですけども、5.45メートルを6メートルにするに当たって、人の私有地などを借りるような形だと思うんですけども、その土地は人の土地ですよね。建蔽率を変えるから、今まで建っていた家屋と同じようなものが建つよというのは分かるんですけど、その土地は無料で貸してもらうような形をイメージするんですか。例えば税金が控除されるとか、何かあるんですかね。

千田まちづくり推進部まちづくり計画課長

 これから地域との話になりますけど、我々が想定しているのは、実は地域の防災性の機能を高めるためには行政で道路を造るという手法ではなくて、地域の皆さんが自らの土地に対する使い方を、みんなで同じルールを作ることで防災機能を上げるということですので、我々が考えているのは、民有地のままで災害時に寄与する空間にしてもらうということで考えておりますので、特に区が借りて管理するということは考えておりません。

委員長

 他に質疑はありませんか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 質疑がなければ、以上で本報告について終了いたします。

 次に、2番、中野駅新北口駅前エリアの再整備についての報告を求めます。

小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長

 それでは、中野駅新北口駅前エリアの再整備について御報告をいたします。(資料3)本報告は総務委員会、それから中野駅周辺・西武新宿線沿線まちづくり調査特別委員会との重複報告となります。また、区有地等の資産活用については企画課の所管となりますが、これまでの新北口の進捗状況として本日報告をさせていただきます。

 区が地権者として参画する、中野駅新北口駅前エリア拠点施設整備事業に関する区有地等資産活用の考え方についての御報告でございます。

 最初に1番、中野駅新北口駅前エリア再整備の経緯ですけれども、主な経緯については記載のとおりでございます。サンプラザ地区に関わるまちづくり整備の方針に示すとおり、区はこれまで中野区役所、中野サンプラザ、中野駅新北口駅前広場等を一体的に整備し、新たな都市機能を備えた交流とにぎわいの拠点となるまちづくりを目指し、これまで事業化に向けた検討を進めてまいりました。こうした方針を踏まえまして、中野駅新北口駅前エリア再整備事業計画を策定し、民間事業者を募集・選定してきたというものでございます。

 2番、本事業における区有地等資産活用の考え方についてでございますが、まず最初に別紙というか、3ページ目になりますが、参考資料をお開きいただきたいと思います。こちらは再整備事業計画の抜粋でございますけれども、これまで再整備事業計画において区有地等資産活用の考え方を示しておりました。上の囲みのところが考え方ですけれども、区有地等資産の一部については転出し、新区役所整備等の財源として確保すると。上記を除く資産については、市街地再開発事業において権利変換をすると。権利変換する資産については、今後の計画・調整の過程で公的資産の有効活用や公共施設の適正配置の観点から総合的に判断するというものとし、土地のみでの所有も視野に入れて検討するというふうにしておりました。今回、こちらの資産を土地のみで所有することについて、施行予定者にヒアリングを行うなど、区として事業スキームの実現性を比較・検討したものでございます。

 それでは、2枚目の別紙を御覧いただきたいと思います。別紙でございますが、上部に前提条件を記しております。土地のみの権利変換については、定期借地権を設定すること、また、底地は全て区が所有することなどを前提条件としております。

 表の左側、①が土地に権利変換した場合、右側、②が土地及び床に権利変換した場合でございます。表の上部、モデル図になっておりまして、①については底地を全て区が所有し、定期借地権を設定するモデルです。②については区、関係権利者、保留床取得者の土地については共有となりまして、区も権利床を持つというモデルでございます。一番左の欄に比較の視点を示しておりまして、まちづくりの視点、それからスケジュール、資産活用、権利者の合意形成といった視点で比較をしております。

 結論としまして、土地に権利変換した場合、事業収支の改善のために提案内容の見直しが必要となり、まちづくりの実現に影響すること、それから、見直しによりましてスケジュールが遅延するということ、また、追加投資が必要となる可能性があること、他の地権者の合意形成が困難であること、こういった視点から結果としまして、資産を土地のみに権利変換するのではなくて、土地と床への権利変換により権利床を取得することを前提として、今後施行予定者と検討・協議及び調整を進めていくことといたします。

 なお、権利変換により取得する権利床の活用につきましては、民間事業者への貸し付けなど、行政サービスの財源確保を目的とした資産の有効活用を図ることを基本といたします。

 表紙に戻っていただきまして、3番、今後の予定でございます。令和3年6月、中野駅周辺まちづくり及び施行予定者提案に関する区民説明会を予定しておりまして、こちらは6月17日を予定しております。その後、施設計画の検討を進めまして、秋頃に拠点施設整備計画案に関する区民説明会を実施し、環境アセスメント手続に入りまして、令和4年度には都市計画手続を進めたいと考えております。

 御報告は以上でございます。

委員長

 ただいまの報告に対し、質疑はありませんか。

吉田委員

 見させていただきました。要するにここに書いてあることは、もうやっちまったことだから、今から変えるのは大変だから、このままいかせてもらいますよと、そう言っているだけのことですよね。要するに議会に対して全く数字を示さず、定期借地の場合だったらこれぐらいですという数字を出さないまま、権利変換方式を強引に追認させて、そのやり方で入札というか、これを行って、それでも高く従前資産を評価したところを無理やり落として、従前資産を100億円も低く評価した事業者を選定して、そことのやりとりが見直しをすると大変になるから、このままいかせていただきます、そうじゃないとまちづくり遅れますと、こういうことを漢字をいっぱい使って書いているだけですよね。こんなものは認められないと私は思っています。そして、ほかにも何点か、幾つか個別に書いてあること全て、まじめに努力をすれば、スケジュールが延びるというものも改善、圧縮できるし、ほかの権利者の合意形成が困難というのも形成できるし、一生懸命書いていただきましたけど、全く納得できるものではないということだけ申し上げさせていただきます。今の私の指摘について、何か御答弁はありますか。

小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長

 本日の資料に示すとおりでございますけれども、これまで新北口駅前エリアのまちづくりを進めると、ここのエリアについて、どういった将来像がいいのかということを考えて今回の募集を進めてきたということでございます。ですので、資産活用を大前提としてまちづくりを進めてきたということではなくて、ここのエリアの将来像を描きながらまちづくりを進めてきたということでございます。

吉田委員

 底地を持ったらまちづくりができないなどという言い方をしているように思いますけれども、そんなことは全くない。今の御答弁でも全く納得できないです。これは意見だけ申し上げます。

小杉委員

 一番最後のページを見ると、考え方では、三つ目の「・」のところでは、公的資産の有効活用とか、適正配置の観点から総合的な判断をするとなっていますが、今、区としては事業者に聞いて、二つの案について聞いたということなんですが、結論としては②を考えているけども、事業者に①も含めて意見を聞いた、区の姿勢としては①も決めているということですか。

小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長

 本日の参考資料につきましては、民間事業者を募集する前の段階で区の区有地等資産活用の考え方として示したものでございます。これを踏まえて、この再整備事業計画を踏まえて民間事業者を募集して、選定をしたと。選定をした際には、土地は共有、床は事務所床に権利変換をするという一定の条件で募集をしましたけれども、それと併せて、土地のみでの所有の考え方というところも提出をしていただいておりました。選定した後に民間事業者、施行予定者にその土地のみでの所有の考え方を確認をして、本日の資料になってございます。区としましては、本日の資料でいえば、②の土地及び床に権利変換をするということで今後協議・調整を進めていきたいと考えております。

小杉委員

 1枚目のページを見ると、本来区として、事業スキームの実現性を比較検討と書いていますけども、本来区がどうあるべきかというものを考えて進めていくのに、事業者にその実現性を聞くというのが、何かあまり主体性がないんじゃないかななんて思うんですけれども、①のことに関しても、例えば底地権の賃借料の収入があったりとか、将来、区役所の種地とする将来の話とか、そういったことというのは、検討はしていないんでしょうか、どうですかね。

小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長

 区としましては新北口駅前エリアの再整備事業計画、ここの将来像、どんなまちづくりにしたいかというようなことを考えて、事業スキームも併せて検討してきたということでございます。その中で②を前提としておりましたけれども、①の土地に権利変換をしてはどうかというような御意見もいただいておりましたので、そこについての事業スキームを確認したというものでございます。

小杉委員

 よく分からないので、度々聞きますけども、計画を進めるために事業者には聞いているということですけれども、区としては、今の段階では②で進めていくということなんでしょうけれども、①については今まで検討してこなかった、定期借地ではこれは無理なんだというふうに判断した理由というのは何かありますか。

小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長

 今回比較検討しました結果、事業性の問題等ございまして、提案内容の見直しが必要ということで、スケジュールも遅延すると、こういったところで今回、②の土地及び床に権利変換でいきたいというものでございます。

小杉委員

 事業性がこっちの底地権だと低くなるというのは、具体的にはどういったことなんでしょうか。

小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長

 ①の場合は、定期借地権を設定いたしますので、定期借地権を設定いたしますと借地権付きの床になっていくと。そうすると保留床を最終的には売却して、そこで事業費を捻出していくということになりますけれども、その保留床の売却費が定期借地権付きということで下がるということで、全体的に事業費が借地権付きの保留床処分では賄えないというようなことでございます。

小杉委員

 事業者が売りにくいとか、そういうことはあるとは思う、事業者としては売りにくくなるよというのは分かるんですけど、区にとって、例えば50年後、60年後、区役所を移転するといったときに、今度建てる区役所は平和の森公園の中に建てますなんていうわけにもいかないわけですし、そういった将来のことも含めて検討して、区有地の、公共施設の適正配置という観点からも検討されてきたんでしょうか、どうなんでしょうか。

小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長

 全体として区有施設整備計画というのを企画課のほうで検討しておりますけれども、そこの中で、この新北口駅前エリアについても今回、土地及び床に権利変換をして進めていこうということで確認をしてきたものでございます。

小杉委員

 私もちょっと納得できないなと思うんですが、6月に区民説明会を開くに当たっては、提案の仕方としてはどういった提案になるんですか。②を前提に区民には説明がされるということでしょうか。

小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長

 民間事業者を募集して選定をしてきたわけですけれども、その際に②を前提として、仮設定をして提案をしていただいたということで、今回、施行予定者を選出したということでございます。ですので、②を前提とした提案の内容というところを6月の説明会で説明をするということでございます。

小杉委員

 仮に①になったら、どういうふうになるとか、①で進めていくという考えはもうないということで、具体的にどういうふうに、①にしたら具体的にどのぐらいにお金がなるのかというのは、試算はされているんでしょうかね。

小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長

 今回、民間事業者にも確認をしながらこの事業スキームの整理をしておりますけれども、①の土地に権利変換ということで進めていった場合には、やはり見直しによってスケジュールが、かなり追加の期間がかかるというようなことと、追加の投資が必要になるですとか、ここに記載のとおり、こういった理由で今回②の土地及び床に権利変換ということで進めたいということでございます。

小杉委員

 期間の延長とか追加の投資というのは、それは事業者としてはそうだと思うんですが、私はやっぱり区としてしっかり、区が主体としてしっかり将来のことも含めて検討を、判断をしっかりしていくことも必要だと思いますので、事業者の事業性の確保だけで判断されるというのは、いかがなものかと思います。意見とさせていただきます。

渡辺委員

 別紙のスキーム比較の表なんですけど、私も何で今さらこんな比較をしているのというのは素朴な疑問としてあるんですけど、何で今この時期こんな比較をしたんですか。改めて聞きます。今比較して何の意味があるんですかという話です。

小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長

 土地のみを所有した場合の提案というところも求めておりましたので、改めて今回整理をしたということでございます。

渡辺委員

 だから、募集要項を作る前にこういう比較をしたんだったら分かるんですよ、まだ。というか、それが本来あるべき、やってほしかったことなんですけども、②のやり方で募集要項をかけて、事業者がこのやり方でという前提で提案書を作って出してきて、今さら底地権、定期借地権でやりますって、そんなののめるわけがないし、7,000人のホールとかってやっぱりリスクが高いわけだから、例えば定期借地権にした場合、じゃ2,000人のホールにしましょうとか、当然保留床、レジデンス部分とかも価格は高くないわけだから、そういう事業収益を見込んだ上での、今の提案書よりはスモールサイズになるかもしれませんけども、こういうまちづくりできますよというような、そういった提案を示して、こっちのほうが、土地を売却したらこれだけすごいものを造れますよとか、そういうのを比較した上での議論だったら分かるんですよ。今さら、権利床、転出補償金、土地を売却しますという前提で作ってきた提案書を基に、じゃ定期借地権でどうですかって今さら事業者に言ったって、それは資金不足していますよと言うに決まっているじゃないですか。何で今こんなことをやっているのというのを聞いているんです。

小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長

 あくまで民間事業者募集については再整備事業計画ということで、ここのエリアの将来像を描いて、それに基づいて提案をしていただいたと。その中では公共性の高い市街地再開発事業というところを尊重して進めてきておりまして、再開発事業の一般的なスキームということで提案をいただいたということでございます。その提案の中で、土地のみを権利変換するところも御意見をいただいておりましたので、今回確認したということでございます。

渡辺委員

 底地権を持ったままの提案も頂いた、要望を頂いたという、それで話をしたということですか。だから、何で今この時期にわざわざ定期借地権のスキームの、事業者に対して投げたのかという根底、その背景を知りたい、じゃ背景を教えてください。何でそういうふうにしようということになったんですか。

小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長

 全てその前提は再整備事業計画にございまして、今日の参考資料のところですけれども、公的資産の有効活用、公共施設の適正配置の観点からということで、土地のみでの所有も視野に入れてということで、ここのことについても事業者に確認をしてきたと。その結果が本日の資料でございます。

渡辺委員

 ちょっと質問を変えますけど、どうしても定期借地権でやりたいと区が言って、それは無理だといった場合、それは契約を破棄して、もう1回審査をやり直しという、そういうふうなことだったら可能かもしれないんですけども、そういったことはできるんですか、区のほうで。

小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長

 これまで本地区のまちづくりの計画を定め、再整備事業計画を策定し、民間事業者募集を進めてきておりますので、区としてはこの進め方、流れに沿って進めていきたいと考えております。

渡辺委員

 だから、初めからできないって分かっていてやっている話を、今さらこんな資料を出さなくていいだろうという話なんですよ。散々私も定期借地権でやったらという話をしたけども、そういうのをもう聞かないで突き進んでここまで来ているわけなんだから、突っ張り通せばいいじゃないですかという話なんですよ、このまま。何で今さらこんな資料を出して、さもやりました的な、ちょっとどうかと思います、これは本当に。ちなみに、この資料を使って区民説明会とかもやろうとしているんですか。

小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長

 本資料については、区の権利者としての考え方ですので、区民説明会においては、あくまでもまちづくりという点で、中野駅周辺のまちづくり、それから新北口駅前エリアの施行予定者の提案内容ということで御説明する予定でございます。

渡辺委員

 質問は、この資料を出して説明するんですかと聞いているんです。

小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長

 権利変換の事業スキームについては、説明する予定はございません。

渡辺委員

 そうですね、この資料は出したら本当恥ずかしいことだと思いますので、本当やめたほうがいいと思います。

 結局、一筆共有でやるという話なわけなんですけれども、別紙2のA、B・C、Xによる共有ということでありますけども、具体的に中野区、国、都、野村不動産、あとレジデンスを買ったそういう人たちの組合等、ちょっと具体的な共有者というのを挙げてもらっていいですか。

小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長

 ②のモデルを見ていただきますと、Aが区でございます。B・C、他権利者というところが本エリアで言えば国と東京都ということになります。Xは保留床でございますので、今回の民間事業者ということになります。

渡辺委員

 民間事業者以外にレジデンスを購入した人たちも、それぞれ床を持つというふうに私は認識しているんですけども、その辺はどうなんですか。

小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長

 保留床として一旦施行者が所有をしますけれども、その後には分譲ということであれば一般の方に売却をされるということかなというふうに思います。

渡辺委員

 そうですよね。だから権利者がどんどん分散されていくということで、今は、今回建て替えということで区がほとんど所有しているわけですから、建て替えがスムーズにいっているわけですけれども、次の建て替えの時期は非常に合意形成というものが難しいのではないのかなと。ブロードウェイとか、まさに今そういう状態で、なかなか建て替えができていないという問題もあるわけですけれども、そういったことを区が主導して行ったというふうに私は考えているんですけども、本当にサステナブルとか言っておきながら全然先の世代のことも、種地として残さないで、こういう今の、それこそまちづくりをすごいよくするために権利床という形をとりましたと言っていますけども、今がよければそれでいいのかというような言い方になっちゃうわけなんですよ、それは。その辺ちょっと、区が主導してやったんですよ、これ。ちょっと担当者に聞くのもあれなんで、どう思います、これ。区が今後のトラブルの種を次の世代に持っていきましたというふうに私は解釈しているんですけども、その点はどういうふうに解釈していますか。

小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長

 区としては、繰り返しになりますが、こちらの地区のまちづくり、将来像というものを描きながら、区の権利床、土地の評価、そういったところから新区役所の整備、そういった全体を見ながら今回の事業スキームで整備をしてきたということでございます。

渡辺委員

 もうあまりくどくど言ってもあれなんですけども、本当にこれは先の世代の人から見たら、何をやってくれたんだと思われてもしようがないようなことをやっているということは肝に銘じていただきたいし、こんなことは本来あっちゃいけない、今後同じような再開発を中野区が行う際には、やっぱり土地を守るためにはどうすればいいかという、そこの優先事項というのもやっぱり検討はしてもらいたいんですよね。全くしていなかったじゃないですか、今まで。土地を保留、手放すべきか、持ち続けるべきかというような、そういった議論もきちんとまちづくり事業部の中でも、ほかの企画部とかでもそうですけども、区全体として土地の、区有地のあり方、考え方というものをしっかりと考えた上でまちづくりをしていってもらいたいと思います。要望です。

酒井委員

 今回、中野駅新北口駅前エリアの再整備で、区有地等資産活用の考え方についての報告です。そもそもこの区有地等資産活用の考え方は企画部企画課が所管している、関連して建設委員会で報告している、そういうことですか。

小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長

 区有地等資産活用の考え方については企画課の所管でございます。これまで建設委員会で新北口駅前エリアの事業について、その進捗等、御説明してまいりましたので、その一環として御説明をさせていただいたというふうに考えております。また、本日は3番の今後の予定のところにつきまして、建設委員会で御説明をしたかったということでございます。

酒井委員

 なかなか直接の所管でないところもあるのかなと思うんですが、ただ、ちょっとお尋ねしたいんですけれども、別紙のところの前提条件、「区有地等資産については、400億円分転出し」とあるんですけれども、こういった数字とか、こういう考え方というのは今まで出てきていましたか。

小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長

 400億円分の転出というのは、再整備の際に、民間事業者募集をした際に条件設定をしておりまして、その条件設定として400億円分転出と、その残りの資産について権利変換ということで提案を求めておりました。その400億円分というのは、新区役所整備の費用であったり、借入金返済の費用であったり、その他税というようなところを考えて400億円と設定しているものでございます。

酒井委員

 募集要項の中には入っていましたけれども、議会への報告とか、こういうのは今回初めてですか、この数字が出てきたのは。

小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長

 民間事業者募集の前提としておりましたということですが、これまでの議会への説明の中でも400億円というのはお話ししているかと思います。

酒井委員

 それで区としてこの前提条件、400億円分の転出、要するに転出補償で400億円得ますよ、区役所の分、新区役所の分、それから売却に伴う税負担がありますよ、それから借金を返さなきゃならない、それは分かるんですけども、この数字って、もう確定なんですか。

小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長

 こちらについても仮の設定の数値でございまして、これから権利変換の計画を詰めていく中で新区役所整備費用等も精査し、所要経費がどのぐらいかかるのかというのを見込んだ上で具体的な金額として決まってくるというものでございます。

酒井委員

 この転出補償がどういうふうになって、それ以外の土地及び床に権利変換するところが、区財政にも大きく影響するわけなんですよね。そう考えると、この3番の今後の予定に関しましては、都市計画手続のところしか入っていないんですよ。要するにこれは前回に報告があったときの、新北口駅前エリアの再整備についての今後の予定をそのままコピーといいますか、横引きしているだけなんですよ。けど、今回400億円分の転出が出てきて、それから今後の権利床に関しては、民間事業者など行政サービスの財源確保とした貸付をすると書いているんであるならば、今後の権利変換に至るまで、区としてどういう考え方でもって進めていくかというのはやっぱりここ、あったほうがいいのかなと思うんです。それで、今後は注意していただきたいと思うんですけども、1点気になる、これがお尋ねできるのかどうか確認したいんですが、権利床に関しては「民間事業者への貸付など」とあるんですね。この「など」ということについてお尋ねできるのかと、恐らく権利床に関しては、1万3,000平米ぐらい出るというのが議会答弁であったと思うんですけども、それを貸し付けた場合の利ざやってどれぐらいになるか、この2点ってお答えできますか。それとも所管が違うんだったら、それで結構なんですけど。

小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長

 御質問の件に関しては企画課の所管になります。

酒井委員

 分かりました。じゃ特別委員会で誰かに聞いてもらいます。

 それで、今後のスケジュール、この都市計画手続をするんですけれども、その後、都市計画決定もするでしょう。権利変換としてのうちの考え方を固めていきますよ、権利変換いつ頃ですよというのだけちょっと最後、確認させていただいていいですか。

小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長

 令和4年度から都市計画の手続に入ってまいりますので、その手続に入っていく際には建物の計画がほぼほぼ、規模感といいますか、そこは決まっていないといけないということになります。その建物の規模感を固めるには、それぞれの権利者の権利変換の方向性というのも、規模に影響しない程度に固めていかなければいけないということになりますので、今年度の終わりまでには権利変換の概略といいますか、方向性を固めなければいけないということになります。

酒井委員

 最後にします。令和3年度中に権利変換の方向性は固めますよと。それがいつぐらいに議会報告されるのかと、権利変換の確定というのがたしか令和5年のいつ頃だったかだけ、この2点、最後教えてください。

小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長

 権利変換の考え方のプロセスといいますか、手続につきましては企画課の所管になりますので、私からはお答えできません。権利変換につきましては、令和4年度に都市計画手続、令和5年度に権利変換の手続に入っていくというようなスケジュールでございます。

委員長

 他に質疑はありませんか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 質疑がなければ、以上で本報告について終了いたします。

 次に、3番、中野駅南口地区まちづくりについての報告を求めます。

石橋まちづくり推進部中野駅周辺地区担当課長

 それでは、中野駅南口地区まちづくりについて御報告をいたします。(資料4)

 中野駅南口地区、具体的には中野二丁目地区のまちづくりでございます。こちらの下の図、クリーム色のエリア、A地区につきましては現在、土地区画整理事業と市街地再開発事業の一体的施行により事業が進んでいます。一方、これに隣接するファミリーロードを中心とするB地区、下の図でピンク色のエリアにつきましても、まちづくりの検討を進めているところでございます。今回はそのB地区のまちづくりについての御報告でございます。

 2ページ目を御覧ください。1番、B地区の概況でございます。B地区につきましては、これまでも何度かまちづくりの検討状況を本委員会において御報告させていただいておりますが、改めて概況を御説明いたします。

 (1)地区計画で示しているまちづくりの目標と方針でございます。

 ①目標でございます。「○」の二つ目がB地区の中心となります。建物の更新に合わせて商業・業務機能を誘導すること、また、歩行者空間やオープンスペースを創出すること、防災性を向上させることなどを目標としてございます。

 ②土地利用の方針でございます。ここでも協調建て替え等による商業・業務機能を誘導すること、安全で快適な歩行者空間を創出することがその中心となります。

 (2)土地利用の状況でございます。ここでは四つほど、その特徴を記載してございます。用途地域は商業地域で、指定容積率は中野区で最も高い600%でございます。その他、9割が業務・商業施設、7割が5階建て以下の建物、3割以上が旧耐震基準の建物となってございます。

 こうした状況から、(3)このエリアのまちづくりで検討すべき事項、問題点でございます。一つ目、道路・歩行者空間が狭いこと、二つ目、斜線制限により高度利用が図りにくい状況であること、前面道路の幅員が狭く、指定容積率が適用できない敷地が多いこと、四つ目、旧耐震基準以前に建築された築40年以上の建物が多いことが問題点として挙げられます。

 これらを踏まえ、3ページ目でございます。2番、B地区におけるまちづくりの方向性でございます。

 (1)導入を検討するまちづくりの手法でございます。B地区を囲む中野通り、大久保通り、南口駅前広場、そしてファミリーロードの各道路沿道の敷地について、街並み誘導型地区計画の導入を検討したいというふうに考えております。

 ①街並み誘導型地区計画の概要でございます。そもそも街並み誘導型地区計画とは、地区計画制度の一つでございます。具体的には、ここにある真ん中ほどの四角の囲みにある①から⑤についての建築に係る制限を都市計画に定めると、斜線制限及び前面道路幅員による容積率制限が緩和されるというものです。イメージ図で御説明いたしますと、左側が現状における建築の制限で、前面道路からの斜線制限により上部がカットされたような建物になってございます。そこで街並み誘導型地区計画を導入し、高さ、容積率、敷地面積の限度を定め、壁面を後退させて建物を建築した場合、斜線制限の適用が緩和され、ここに記載している赤い部分にも建築が可能となります。そのほか、セットバックされたことに伴い、前面道路による容積率の制限も緩和されます。B地区については、こうした建築のルールを適用していってはどうかというふうに考えてございます。

 これによる効果、言い換えれば狙いを②に記載してございます。②街並み誘導型地区計画の導入効果でございます。「○」の一つ目、歩行者空間の創出でございます。壁面後退がなされることで、歩行者空間が広がって、商店街としての安全・安心な買い物空間が確保されます。4ページ目ですね、「○」の二つ目、容積率制限の緩和及び斜線制限の緩和でございます。先ほども御説明しましたとおり、街並み誘導型地区計画を導入し、高さ、容積率、敷地面積の限度を定め、壁面を後退させて建物を建築した場合、斜線制限がなくなる。それから、前面道路が拡幅されたことに伴い、容積率の制限も緩和されます。これにより建物の自由度が上がり、効率的な土地利用を図ることができます。「○」の三つ目、統一感のある街並み形成を図ることができます。建物の壁面位置や高さがルール化されることによって、統一感のある街並みが形成されます。こうしたことを狙いとしています。

 (2)これまでの検討状況でございます。2019年度にまちづくり全般に関する意向調査を、また、昨年度は街並み誘導型地区計画を想定したまちづくりについての意向調査を権利者向けに実施いたしました。昨年実施の街並み誘導型地区計画に係る意向調査の主な内容、結果を記載してございますので、後ほど御覧いただければと思います。

 5ページ目、最後、3番、今後の進め方でございます。今年度は引き続き街並み誘導型地区計画に関して、権利者から意向調査を行いたいと思います。そのためにオープンハウス等を実施していきたいというふうに考えています。そうした意見をもとに地区計画のたたき台を作成して、意見交換会を実施し、地区計画の素案・原案を作成していきたいというふうに考えています。2022年度にはそうしたものをもとに都市計画決定をしていきたいというふうに考えています。

 参考資料として、中野二丁目再開発事業の概要を添付してございます。参考ですので、後ほど御覧いただければと思います。

 報告は以上でございます。

委員会

 ただいまの報告に対し、質疑はありませんか。

市川委員

 御報告ありがとうございました。街並み誘導型地区計画を導入して、規制緩和をして、建て替えの自由度だったりとか、効率的にまちづくりをしていこうということだと思うんですけども、一つ教えていただきたいんですけど、斜線の規制がなくなるというところで、統一感のある街並みを造ると。商店街として、やはり統一感のあるデザインというものを造っていく、これは非常に重要なことだと思うんですけども、2ページ目のところに築40年以上の建物は地区全体の中で3割を超えるというふうになっているんですけども、固有名詞はちょっと避けますけども、例えば某信金さんだったりとか、銀行さんだったりとかというところの建物がある中で、商店街に面しているところが壁になっているんですよね。要するに建物としては玄関の反対側だったりとか、壁になっている部分があると思うんですけども、こういったところに対してもしっかり入り口を前面に持ってこないと、商店街としてのにぎわいというのは創出できないんじゃないかなと思うんですけども、担当の課長からすると、今どういうふうに見ているんでしょうか。

石橋まちづくり推進部中野駅周辺地区担当課長

 某というか、西武信金さんだと思われます。そのことにつきましては、地域の方々、商店街の方々中心に、確かににぎわいの連続性という意味でファミリーロードのところは壁になっているということで問題を認識されています。実際に地区計画でそこのフェースを造るだとかといったところを求めるのは、実例からも難しいかなというふうには考えてございますが、すごく大事なことですので、実際に西武信金さんとも1対1でというか、個別に地権者としてお話をさせていただいておりますし、西武信金さんもその辺の課題は認識をされています。今後も地域の要望を伝えていくのと、様々な場面で地域とともにその辺の課題がどのようにしたら解決できるのかといったところを、建て替えの時期等を含めて話していきたいというふうに考えています。

市川委員

 地区計画でそういった制限をさらに求めていくというか、その中に入れるというのは難しいということだったと思うんですが、ただ、以前、僕が駅周辺の特別委員会に所属、今期もしていますけども、前期でしているときに、A地区、B地区、C地区というこの南口地区の中で分けているときに、A地区は勉強会を行って、これは再開発事業とそれぞれちょっと違うんだとは思うんですけども、勉強会をA地区でやっていて、B地区にも今後というところがあったと思うんですね。B地区の勉強会なのか、まちづくりの検討会なのか、名前は別として、地域の人たちとしっかり協議をする場という中で今言ったお話とかというのを共有する必要があると思うんですね。一番大事なのはもちろん動線、南口のここからC地区にこれからつながっていくんだと思うんですけども、しっかりした動線を造って、人の流れを作る動線を造る、そしてそこがしっかり魅力あるものにしていく、そうしたことによって商店街が、にぎわいが生まれていく、それでオーナーさんだったり、地権者の方たちに御満足いただく、こういう流れだと思うんですけども、こういう勉強会を今後実施していく予定はございますでしょうか。

石橋まちづくり推進部中野駅周辺地区担当課長

 まずそもそも最初の1ページのA・B・C地区につきましては、南口のまちづくり方針、それから都市計画の手続の中で地域の方々とも意見交換をしてきたところでございます。実際にはA地区のほうで先行して市街地再開発事業が進んでいると。B地区につきましては、その進捗に合わせてということで、実際には4年ほど前に商店街のほうから声がかかりまして勉強会をしたといったことがございます。その後、実際に建て替えがファミリーロードのほうで一部始まってしまったと。このままいくと無秩序にまちづくりが進んでしまうんじゃないかというような危惧が地域のほうからもありまして、我々も認識をしまして、一昨年度ですか、まちづくりに関する意向調査、先ほども話したとおり――を実施しまして、昨年度、実際にこれから都市計画を作っていくという中で勉強会を開催する予定で進めてまいりました。ただ、コロナの影響によりまして会うことができない中、郵送という書類形式の形で勉強会をしようといったことで3回ほど実施して、最後に意見をもらって、これからのまちづくりの方針を固めていこうかなというふうに考えておりました。ただ、やっぱり会いたいと。郵送だけで終わらせるのではなくて、会って具体的に話していきたいということで、今年度はまずオープンハウスを実施して、その後、それを基に意見交換会を実施して、それから都市計画の手続に入っていきたいと。ちょっと丁寧なやり方をしていきたいなというふうには思っています。それが勉強会というまとまりではないかもしれませんが、そのような手続で地域の声を拾っていきたいというふうに考えています。

市川委員

 では、よろしくお願いします。あと、ファミリーロードという話が今あった中で、逆に中野通り側ですね、中野通り側の商店街があって、ここも屋根がかかっているじゃないですか。ここの人たちというのはおおむね、こういう地区計画を導入すると、こういう影響があるよというお話を多分これからしていくと思うんですけども、ここの形が、要するにファミリーロードが、斜線規制がなくなって、街並み誘導型で統一感のあるデザインができてくるというのは何となくイメージがわくんですけど、中野通り側っていろんな、屋根がくっついているというのがあって、いろんな制限があると思うんですけども、ここって中野区としてはどういうふうに考えていらっしゃいますか。

石橋まちづくり推進部中野駅周辺地区担当課長

 今回、ファミリーロードを中心にと申し上げましたが、そのほか、中野通り、あるいは大久保通り、それから南口の中野駅前広場、それぞれ条件が違いますので、それぞれに違う形での街並み誘導を仕掛けていきたいなというふうに考えて、昨年も勉強会の資料としてまとめました。具体的に中野通りに関して言いますと、前面道路は、もちろん20メートルありますので、前面道路に容積率の緩和といったところはないかなと。委員おっしゃるとおり、斜線制限がかかっていますので、その辺のセットバックをしたいと。ここについての課題は、歩道が今実際4メートルほどあるんですが、植栽等があってなかなか混み合う場合も多いということで、歩道を少し下げてはどうかと。ただ、下がった上で全部上まで行くのではなくて、途中まで、例えば高さ3メートルまで下がってもらって、それからは現状のまま、高さをそのまま上までいけると、そのような形、様々な形で考えて、今ちょっと提示というか、したところでございます。これは今後、また意見を聞きながら、具体的な数字を定めていきたいと。結論として、様々なやり方で考えていきたいなというふうに思っています。

小杉委員

 街並み誘導型地区計画ですけれども、これは区画街路4号線、沼袋駅もこの手法ということですよね。そのほか、例えばこの手法で完成しましたよという場所は中野区内にあるんでしょうか。

石橋まちづくり推進部中野駅周辺地区担当課長

 今、地区計画がかかっているのは、おっしゃるとおり沼袋のところと、あと中野三丁目ですね、区画整理のところ。完成しているというか、これからでございますが、そこも街並み誘導型地区計画がかかっているところでございます。

小杉委員

 沼袋と中野三丁目がこれの手法でということだということです。これからどうなるのかというところで、沼袋なんかもこれが進んでいっていますが、まちづくりとしては非常にきれいな街並みになるということで、全体としてはいいんですが、やはり心配するのが小さな店舗とかお店を持っているところは、誘導と書いてあるけど、逆に排除されてしまうというところがあると心配します。後ろに下げることによって、例えば建物が非常に狭小になるとかということで、共同化みたいなことも、沼袋なんかもやられていますが、行っていくような、そういった形になるんでしょうか。

石橋まちづくり推進部中野駅周辺地区担当課長

 街並み誘導型地区計画、いわゆるちょっとゆったりとした、建て替えに応じたまちづくりになりますので、ゴールとかはなく、何十年かけて完成させるようなことでございますが、そうした意味でオーナーさんの意向に応じて、建て替えのタイミングもありますし、狭小になってしまった場合、今おっしゃった共同化というのも可能性としてはあるのかなと思います。ただ、その辺は強制するものではなく、オーナーさんの意向で建て替えが進むものというふうに考えております。

小杉委員

 なるほど。これはそれぞれがお家を建てる、建て替えるときに選択肢としてそういうのが、建て替えるのであればこれを、御協力をお願いしてという趣旨は分かりました。となると、今のところ、それで例えば共同化とか、建物が非常に建てづらいようなところというのは、バス通りの一番南のところの商店が何軒かありますが、そういった出ていくことも含めて検討せざるを得ないような場所というのは何軒かあるんだと思うんですが、そういったことというのはどのぐらいあるか、把握していますか。

石橋まちづくり推進部中野駅周辺地区担当課長

 委員おっしゃるようなエリアが確かにここは大きな課題なのかなというふうに思っています。何軒というところは分からないというか、まだ把握し切れていないんですが、これまでも意向調査を実施して、返答のあるところはあります。ただ、ここは登記簿上で213軒の地権者が、区分所有も含めていて、実際に送ってみたところ、返ってこなかったといったところで170幾つか把握しているんですが、その全部がアンケートが返ってきたことではないので、そういったところ、声のないところの意向というのはまだ確認できていません。そういった意味で、これからまたオープンハウスとか、様々な都市計画の手続の中で意見を拾い上げていきたいというふうに考えています。

小杉委員

 その意向調査を送っていただきながら、理解を求めながら、建て替えのときには区も相談に乗るとか、建て替えを今後、何十年になるか分かりませんが、区が調整するなり、区の役割というか、どういった役割になるのかというのを伺えますか。

石橋まちづくり推進部中野駅周辺地区担当課長

 ここのまちづくりを担うのが我々のセクションでございますので、様々な相談にはまちづくりの大きな観点としても乗っていきたいですし、技術的な面では建築課等々ですね、そういったところでサポートをしていきたいというふうに考えています。

小杉委員

 そういう中で、特にやっぱり私は本当に、さっきも言いましたけど、外に出ていかざるを得ないというのは非常に残念だなと非常に思うので、本当に丁寧にそういった対応をしていただいて、できる限りのことをやっていただければと思いますので、これは要望とさせていただきます。

吉田委員

 中野二丁目地区第一種市街地再開発事業、4.の計画配置図の歩行者道路・歩道状空地というのが「○」で記されています。このエリアの右側の道路ですね、過去にも示していただいているのかもしれませんが、道の幅、車道の幅、歩道の幅、それから歩道がセミフラットになっているのか、そこを教えてください。

石橋まちづくり推進部中野駅周辺地区担当課長

 基本的に13メートルですね。歩道が右と左で違うんですが、2.5メートルか3メートルぐらい、傾斜が一番上が千光前通りになりますので、そこから新しい、ここに公社街区と書いてあるところまで緩やかに下がってくるというような形で、大久保通りにつながるというような状況でございます。

吉田委員

 ビルには駐車場等も設置されるようですので、交通処理も大事なんですけれども、南口駅前の大きな人口も、回遊が期待されるし、回遊してもらいたいエリアでもありますので、やっぱりまちのにぎわいの基礎が広い歩道でありますので、なるべく歩道を広くしっかりと、2.5メートルか3メートルかということであれば、しっかり3メートルをとっていただいて、これから高齢化しますので、車いすの方とかも含めて気持ちよく回遊できるようなインフラとしていただきたいんですが、この点どうですか。

石橋まちづくり推進部中野駅周辺地区担当課長

 今回というか、中野駅周辺まちづくりをする一番の重要視点はバリアフリーといったところでございます。特に歩行者空間、今、ウォーカブルという言葉を使っていますが、歩きやすいまちということになりますので、歩道プラス再開発に伴う歩道状空地、そういったものを含めてかなり広い歩行者空間が確保できて、安心・安全に回遊できるような、そんなまちづくりにしていくのが大きなコンセプトでございます。

斉藤委員

 これまでの検討状況の中で、対象となっている方々にまちづくりに関する意向調査を実施し、それでその後、書面で勉強会を実施し、これはほぼ重なっている方だと思うんですけども、把握している方全部ではない御回答であったと。その後、オープンハウスをしていく、まちについて進めていくという御報告だったと思うんですけれども、それでよろしいでしょうか。

石橋まちづくり推進部中野駅周辺地区担当課長

 これまでも郵送で、委員おっしゃるとおり、最初にまちづくりの考え方のアンケートを実施したり、去年は郵送で3回ほどそういった勉強会という形でやったり、アンケートをとったりしたんですが、やはりアンケートの中にも、まだ反対されている方は当然いますし、よく分からないという方もいらっしゃるので、そこはやはり個別に会ってお話をしたいと。それを踏まえた上で意見を取りまとめて、たたき台を作っていきたいと、そのような形で今後進めていきたいというふうに思っています。

斉藤委員

 大変な御苦労であるということは容易に想像できるところですけれども、こちらの開発をしていくのに、例えばすごく近代的な建て替えをしていく方々がいたり、もしかしたら今あるような、ぬくもりのあるような感じになっていくのかなど、これはマネジメントの考えにもよるんでしょうけれども、今のところ何か地域の協議体が、そのようなことを検討する協議体が生まれそうだとか、それをコーディネートしていこうとか、そういう計画だったり動きだったり、あるかどうかだけ教えてください。

石橋まちづくり推進部中野駅周辺地区担当課長

 具体的にはそういった協議体はありませんし、これからも作らないというふうには考えています。ただ、ここは商店街中心のまちになりますので、そういった商店街の方々の組織を中心に御意見を伺いながら、そもそもここのまちづくりに当たっては、まちづくり方針とか地区計画の中で商店街、駅からの商業のにぎわいの連続性ということはうたっていますので、それをどこまで具体化できるのか、これからの地区計画を描いていく中でどこまで書き込めるのか、商店街等を中心に地権者、それから周辺の住民と話をしていきたいというふうに思っています。

小杉委員

 3ページ目のところに高さ制限、最高限度が書いていますけど、例えば沼袋だと、たしか37メートルぐらいだったと思うんですけど、歩く人の街並みはよくなるけども、ちょっと離れてみると、商店街だったのがかなり高い建物がどんどん出てくるという場合が結構あって、将来的に今後の例えば沼袋だったら、街並みというか、まちの商店街の様子ってかなり変わるんだろうなと思うんですけど、そういった点では高さ限度についてはどのように考えているかなということなんですが、どうでしょうか。

石橋まちづくり推進部中野駅周辺地区担当課長

 おっしゃるとおり、あまり高過ぎても圧迫感があるので、そこは街並みということで考えなきゃいけない。今、一案として考えているレベルが50メートルぐらいなのかなというふうには考えてございますが、それもファミリーロード側も、これも案ではございますが、最後まであの狭い、拡幅しても8メートルぐらいの中で、いきなりズドンと50メートルいくのは圧迫感があるので、2段階に分けてみたらどうかなとか、そういったことを案としては考えてございますが、そういうのも含めて地域の方の御意見を伺って決めていきたいというふうに思っています。

小杉委員

 50メートル、かなり高いですね。地域の中の御意見をしっかり、決めていただくので、地区計画の中にそういった地域の声も盛り込みながら、商店のにぎわいとか、今後のことも地区計画の中にそういった住民の声も反映されるというふうに考えていいんですよね。

石橋まちづくり推進部中野駅周辺地区担当課長

 これから手続の中でたたき台、それから都市計画の法的な手続の中で説明会等がございますので、そこで権利者、それから広く一般にという形で御意見を伺う機会がありますので、おっしゃる都市計画審議会も含めて、議会も含めて、声を拾っていきたいというふうに考えています。

委員長

 他に質疑はありませんか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 なければ、以上で本報告について終了いたします。

 次に、4番、中野駅西口地区まちづくりについての報告を求めます。

石橋まちづくり推進部中野駅周辺地区担当課長

 それでは、中野駅西口地区まちづくりについて御報告をいたします。(資料5)

 今回は、現在施行中の中野三丁目土地区画整理事業において、新たに整備する予定の中野駅西口広場につきまして、施行者であるUR都市機構が区と協議調整を行いながら基本設計を取りまとめましたので、その概要を報告するものでございます。別紙の1と2に西口広場のイメージ図がございます。そちらと照らし合わせながらお聞きいただければというふうに思います。

 まず1番、中野駅西口広場の整備概要でございます。

 (1)都市計画の状況でございます。①の中野駅西口広場、それから②の土地区画整理事業につきまして、それぞれ2015年3月に都市計画の変更を決定してございます。西口広場嵩上げ部、約300平米を含めて1,200平米、実質平面で約900平米の駅前広場でございます。

 2ページ目を御覧ください。中ほどの(2)基本設計の概要でございます。西口広場でございますが、2011年2月に策定しました中野駅駅前広場デザイン等整備方針のコンセプトを基にUR都市機構が基本設計を進めてまいりました。そのデザイン方針の検討会メンバーである学識経験者にも御意見を伺いながらコンセプトの具体化を図ってきたところでございます。

 3ページ目に基本設計に取り入れた主な考え方を記載してございます。基本、ユニバーサルデザインに配慮した歩行者動線ということを大前提にした上で、①の広場部(地上部)の「○」の二つ目、周辺街区との舗装デザインと連携をさせること、また「○」の三つ目、地域の歴史を踏まえた植栽を設けながら、休憩、待ち合わせができる空間を整備するとしてございます。

 また、②の嵩上部につきましては、「○」の二つ目、様々な方向からアクセスできる歩行者動線を整備するとともに、地域のイベント利用も視野に入れたゆったりとくつろげる空間を確保する等としてございます。

 最後、2番、今後の予定でございます。今年度はこの基本設計を基に地域に意見交換会を8月頃、実施をする予定でございます。そこで頂いた御意見を基に実施設計を進めていく予定となってございます。西口広場の完成は南北通路完成の1年前ぐらい、2025年度を予定しています。

 参考資料として、中野三丁目土地区画整理事業の概要を添付してございます。後ほど御覧ください。

 報告は以上でございます。

委員長

 ただいまの報告に対し、質疑はありませんか。

市川委員

 御報告ありがとうございました。イメージ図をちょっと拝見していまして、階段でいわゆるステージ状になっているというか、イベント等々にも活用するということですので、イベントを例えば開催する際にそういうものを持ってこなくても、そのまま平場で使えるというような仕立てになっているのかなと思うんですけども、昨日も公園のときに言ったんですけど、いわゆるエリアマネジメントという考え方を盛り込むという解釈でよろしいですね。ここ、エリアマネジメントの一つの拠点として、中野三丁目の中で拠点として今後使っていこうという考え方が、エリマネ担当課長でもあるんですけれども、駅周辺まちづくり推進部として持っているということでよろしいですか。

石橋中野駅周辺エリアマネジメント担当課長

 今回の設計の大きな特徴として、イベント利用を前提にした設計コンセプト、これが大きいのかなというふうに考えています。駅前広場をイベント利用することで、言わば例外的な扱いとなりますので、その例外的な扱いをするとなるとルールが必要でございますし、区として大きな考え方や方針が必要になるというふうに考えています。その際には、委員おっしゃったようなエリアマネジメントの視点が必要になるだろうというふうに考えます。駅前広場を含めた公共空間、おっしゃった公園とかも含めてですが、これから再開発で生まれる公共空地、お尋ねのような中野駅周辺のエリアマネジメントの最大のテーマであるというふうに考えています。この西口広場ができる中でどういう役割を担うのか、どういった機能を担うべきなのかというのをエリアマネジメントの視点で考えていきたいというふうに思っています。

市川委員

 活用していくということで考えるということでございます。そういうイベントを行っていくときに、例えばテントを置いたりとか、何かを置いたりとかとしていくと、今のままいくと中野区の管理になりますので、占用許可とか等々取らなきゃいけないことになると思うんですね。ただ、今後エリアマネジメント協議会ができてきて、もちろん駅周辺の回遊性を高めていくということの中では、昨日も公園のときに言ったんですけど、そういう規制緩和、いわゆるルール作り、今おっしゃいましたけれども、さらに必要だと思っているんですけども、これは所管が都市基盤部になるわけでございますが、庁内の体制としてはいかがでしょうか。

石橋まちづくり推進部中野駅周辺エリアマネジメント担当課長

 これは駅前広場、道路になりますので、最終的には道路管理者の管理に第一義的にはなるというふうに考えています。そのルールもそこが中心となりますが、その考え方に当たっては先ほど申し上げましたようにエリアマネジメントの視点も重要になるかなというふうに考えますので、当然全庁的に組織を組んで対応していきたいというふうに考えています。

市川委員

 ぜひ進めていただきたいと思います。あと、このイメージの中で、下の地面のところですね、見た感じだとインターロッキングみたいな、石みたいになっているんですけども、中野三丁目の近辺にはレンガ坂商店街、そういったものもあって、統一感がある中野三丁目なら中野三丁目の色を出していく、西口広場なら西口広場の色を出していくという報告が前あったかと思うんですけども、それぞれ四つの出入り口を金太郎あめみたいにするんじゃなくて、それぞれのしっかり文化とか伝統とかというものを反映させた、そういう仕立てにしていこうかなという話もあったかと思うんですけども、地面は例えばどういった素材でやっていく予定なんでしょうか。これはUR都市機構が決めていくんですか。

石橋まちづくり推進部中野駅周辺地区担当課長

 今回の設計の大前提となる駅前広場のデザイン方針の議論のときから、あるいは今回の設計においても、この中野三丁目のブランドとなっているレンガ坂商店街等々の雰囲気を継承していこうというような話がありました。実際には、舗装に当たってもレンガ等々を考慮しながら進めていくというのが基本になると思います。ただ、一方で、管理といった側面もございますので、その辺は今後、最終的な管理者としての、そこと比較考慮しながら区として決定をしていきたいというふうに考えています。

市川委員

 ぜひ、それは今後の予定の中の、2021年8月頃というお話があったんですけども、この意見交換会の中で地域の、レンガ坂を含む商店街だったりとか、町会だったりとか、そういった方たちの意見交換をするんだと思うんですけど、これって町会とか商店街以外に誰かが入る意見交換会なんですか。

石橋まちづくり推進部中野駅周辺地区担当課長

 特に町会・商店街を限ったものではなくて、広く区民一般に参加を呼びかけたいというふうに思っています。

市川委員

 たしか西口改札の出入り口の名前を決める際、他の議員が一般質問か何かでされた記憶があるんですけども、これを決めるときに、商店街の皆さんはその中に入っていなかったと思うんですけども、その意見交換会のときと今回名前を決める会でそれぞれ声をかける対象が違うのはなぜですか。

石橋まちづくり推進部中野駅周辺地区担当課長

 名前の募集に当たっては都市基盤部が中心となって実施をしているところでございます。その対象につきましては、多分恐らく募集に当たっての対象は広く一般に同じだったと思います。選定委員の中で町会等、あるいは区内の、町内のメンバーで構成するとなってございまして、町会が地域を代表するということでこのような選定をしたというふうに認識をしてございます。

市川委員

 6月中にたしか名前を決めるというのも期限が来るんでしたっけ。その辺をちょっと確認したいんですけど。改札口の名前ですね、公募しているかと思うんですけども。

井上都市基盤部道路課長

 6月21日が募集の締め切りとなってございます。

市川委員

 締め切りがあと2週間ないぐらいですので、そこにさらにちょっと構成委員を変えていくというのは大変だと思うんですけども、今回整備をしていくという仕立ての中では、そういった地域の意見というか、商店街の方だったりとか町会の方たち、あらゆる方にちゃんと意見を聴取して、その人たちが何を求めているのか、しっかり聴取をしていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。これは要望です。

小杉委員

 ②の土地区画整理事業について、なかなかイメージがつかないなと思って、基本設計を取りまとめたということですが、私ちょっと一区民として思うので質問したいなと思いますが、この概要を見ても、防災性という意味は分かるんですが、こんな太い道路が本当に必要なのかなと思っちゃうんですけども、この先、高円寺のほうに抜けると一方通行ですよね。南側のほうに行くのもたしか一方通行だと思うんですけど、ここだけ太い道路をする意味って何か、どういった意味があるんでしょうかね。

石橋まちづくり推進部中野駅周辺地区担当課長

 ここのまちづくりについては、平成27年の都市計画決定に向けて、様々地域の声の意見を聞きながら進めてきたところでございます。ここはやはり防災性、安全性という意味で、9メートル、8メートルの道路を拡張整備して、防災性を高めたいというのが大きな道路の整備の目標でございます。併せて西口広場を造っていくといったところで、まちづくりを進めてまいりました。そういった意味で、防災性、安全性の確保の観点からこういった道路を整備していくといったようなところでございます。

小杉委員

 防災性ということだったんですけど、防災的にはどういった意味があるか、御担当の方、答えられますかね……。じゃいいです、いいです。

 あと、地域住民の方で土地区画整理事業に対しての同意というか、そういったところというのは、嫌だよという人がいるってちょっと聞いたこともあるんですけども、その辺はどのような見通し、現状かなと思いまして、どうでしょうか。

石橋まちづくり推進部中野駅周辺地区担当課長

 現在ここに地権者が16件いまして、まだ合意いただけていない方が1件ございます。その方に対しては御理解いただけるように、UR都市機構が主導して説明に当たって、御理解いただいているような状況でございます。

吉田委員

 参考資料の市街化予想図のところで、商業業務地、赤く塗ってあるブロックが3つありますね。この一番右のは既存のいじらないところと組み合わさってるから違うんでしょうけれども、残り左側の二つの赤いブロックは、この敷地丸々高い塀が立つということでしょうか。

石橋まちづくり推進部中野駅周辺地区担当課長

 この赤いエリアで言うと、まず真ん中から説明しますと、これは各地権者の数軒の方が換地先として戻ってくるところなので、それぞれの設計によって変わってくると思います。最大の高さは、ここは、総合設計とか使ってですけども50メートルまで、使わなければ31メートルまでの高さが建てられるというような状況でございます。個別になってしまうかなと思います。一方で左側、桃小跡地のメインのところですけれども、こちらは拠点施設を設けるということで、ここは基本的には1街区の中で一つの建物が建って、先ほど申し上げた総合設計を使えば50メートルまで建てられるような可能性のあるところでございます。

吉田委員

 まだコンセプトとか全然決まっていないとは思うんですけど、商業業務地区になるわけだから昼間人口とかもいっぱい期待される、予想されるような感じなんですかね。昼間人口がどれぐらい増えそうだとか、そういう見通しとか感触みたいなのはあるんですか。

石橋まちづくり推進部中野駅周辺地区担当課長

 その数字は、ここはなかなか出しにくいところがございますが、恐らくここは、地区計画で1階については住居系は駄目よという形のルールをしていますので、ただ、その上は恐らく収益性等を考えてマンション等が増えていくのではないか、さっき言った拠点施設についても、その可能性があるのかなというふうに考えますが、ほかのエリアほどの大きな夜間人口ですかね、それから昼間人口も含めて、そのインパクトは限りなく少ないかなというふうに思います。

吉田委員

 分かりました。形ができてきたらまた御報告いただけると思うんですが、いずれにせよ、既存、これまでよりはにぎわうというか、人口、昼間・夜間とも増えるんでしょうと。そして延焼遮断という意味も含めて、防火性とか、あるいは避難とか、様々な取り回しを考えて、やっぱり広い道路、そしてそれがバリアフリーであること、そして回遊性とか、いろんな意味で使い勝手がいいことが必要なので、やっぱり広い道路は必要だろうなと思うわけで、ここについても車道だけでなく、歩道もしっかりと、あるいは自転車走行空間とかもしっかりとっていただけるんでしょうか。

石橋まちづくり推進部中野駅周辺地区担当課長

 ここも北側の道路を中心に、歩車分離のような形で、歩道を設置しますし、こちらも先ほど申し上げました街並み誘導型地区計画をかけて、50センチのセットバックが要求されますので、そういった意味での歩行者空間の確保、中野二丁目ほどではございませんが、そのような形で歩きやすい街区を整備してまいりたいというふうに思います。

委員長

 他に質疑はありませんか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 質疑がなければ、以上で本報告について終了いたします。

千田まちづくり推進部まちづくり計画課長

 先ほど木村委員からの御質問に対して保留させていただいた分について御報告いたします。

 先ほどの第7回地域危険度測定調査のときでございますが、若宮一丁目、二丁目、三丁目の順でそれぞれお答えしますと、まず第8回目で火災危険度が5、4、4だったものが第7回については4、3、3でございました。また、総合危険度につきましては、第8回で5、4、4だったものが第7回では3、3、2ということで、今回もいずれでも危険度が上がったというところでございます。

 なお、こちらの上がった理由でございますが、第7回までは活動困難度という指標が含まれていなかったというところでございまして、活動困難度を仮に当時に当てはめて評価いたしますと、第7回につきましては、第8回が5、4、4だった火災危険度が4、4、3、さらには総合危険度については、第8回で5、4、4だったものが4、4、3という形になるというところでございます。

木村委員

 もう1回確認するんですが。今回の第8回のデータを基に、地区計画というか、ここの若宮のまちづくりをするということなんですけども、要は5年後、つまり第9回目が令和4年度にあるということ、要は調査ですよね、ということでまずよろしかったでしょうか。

千田まちづくり推進部まちづくり計画課長

 説明のほうが悪くて申し訳ございません。既に調査のほうは実施、東京都のほうでしている最中でございまして、公表されるのが本年12月頃という状況でございます。したがいまして、一部の情報のほうは頂戴しているという現状はございます。

木村委員

 本年12月ということは、今度作る地区計画には、しっかりとデータが反映されたものが素案としてできるということでよかったですか。

千田まちづくり推進部まちづくり計画課長

 委員おっしゃるとおりでございます。

委員長

 よろしいですか。

 それでは、5番、その他で何か報告はありますか。

工藤まちづくり推進部野方以西担当課長

 それでは、私のほうから西武新宿線沿線まちづくり整備方針(野方駅周辺地区編)素案の意見交換会について口頭報告いたします。

 昨年度の第1回定例会本委員会にて意見交換会の延期を報告いたしました。このたび延期しておりました本意見交換会について、7月17日(土曜日)、18日(日曜日)、21日(水曜日)に野方区民活動センターにて開催する予定でございます。開催に当たりましては、コロナウイルス感染拡大防止のため、事前申込制とするとともに、各回に定員を設けさせていただきます。

 意見交換会後の予定でございますが、10月に整備方針案の公表、パブリック・コメントを経て、12月以降に整備方針として策定していきたいと考えているところでございます。

 報告は以上でございます。

委員長

 質疑はありませんか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 他に質疑がなければ、本報告について終了といたします。

 他に報告はありませんか。その他ですが。

 休憩いたします。

 

(午後2時58分)

 

委員長

 再開いたします。

 

(午後3時01分)

 

 全体を通して、他に質疑漏れ等ございませんか。

 休憩いたします。

 

(午後3時02分)

 

委員長

 再開をさせていただきます。

 

(午後3時07分)

 

 改めて、全体を通しての質問漏れ等はございますか。

吉田委員

 すみません、ちょっと質問漏れをいたしまして、昨日、中野区基本計画(改定素案)について質問をしなかったことについて、二つだけ質問させていただきます。

 257ページの道路・橋梁の着実な整備・改修、それから260ページの多様なニーズに応じた魅力ある公園の整備、この二つについて、私、初当選以来、一般質問においても、それぞれの予算・決算特別委員会においても建設委員会にはいませんでしたけれども、時々にこの計画の素案とかたたき台とか、いろんなものが出てきたときに質問をしたり、時間がなくて質問が切れても理事者とは相談したりして、まず道路については、中野区が全国で一番道幅が狭いと。1番か、2番か、3番か、細かなことはどうでもよくて、全国でワーストだ、4メートルに満たない道路が44%とか45%とか、全国で一番多いと。これこそが中野区の基本計画に位置付けるべき道路の質の向上ということで、問題意識として、そして将来の整備すべき指標として掲げるべきだということを申し上げてきたと。公園についても、中野区は1人当たり公園面積、あるいは自治体における公園の面積のシェア、これが全国でワースト5から抜けたことがないと。これこそが計画に盛り込むべき、中野区の区民のために区が改善すべき計画として目標を掲げるべきことだと、このようにずっと訴え続けてまいりました。今回の素案を見て、どういうふうに盛り込まれているかが全然分からないので、御説明をいただきたい。

林都市基盤部公園緑地課長

 公園につきましては、今回基本計画の計画期間が5年間ということでございまして、公園の整備のそういった面積よりも、むしろ多様なニーズに応じた魅力ある公園の整備がふさわしいと考えまして、利用率、それから満足度なんかを成果指標にしたというところでございます。

井上都市基盤部道路課長

 道路の整備におきましても、様々な道路の課題がございますが、その中でも重要であるというところで、今回バリアフリーですとか無電柱化、あるいは橋梁の老朽化に対する対策等をここに指標として盛り込んでいるところでございます。

吉田委員

 分かりました。じゃ要望だけお伝えします。この基本計画には各分野二つしか目標を掲げないようになっているようでございますので、その目標にもし掲げないとしても、問題意識としては今申し上げたことについてきちんと盛り込んで、明確に分かるように盛り込んでいただきたい、これだけ御要望申し上げます。

委員長

 以上で所管事項の報告を終了します。

 所管事務継続調査について、お諮りいたします。

 お手元に配付の文書(資料6)に記載された事項について、引き続き閉会中も調査を要するものと決することに御異議ありませんか。

 

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 御異議ありませんので、そのように決定いたします。

 審査日程のその他に入ります。

 休憩します。

 

(午後3時12分)

 

委員長

 委員会を再開いたします。

 

(午後3時20分)

 

 建設委員会における委員派遣についてお諮りいたします。

 休憩中に御協議いただいたとおり、委員の派遣決定については委員長に御一任いただきたいと思いますが、御異議ありませんか。

 

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 御異議ありませんので、そのように決定いたします。

 また、次の委員会は7月30日(金曜日)午後1時に行うということで御異議ありませんか。

 

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 御異議ありませんので、そのように決定します。

 以上で本日予定した日程は終了いたしますが、委員、理事者から何か発言はございますか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 なければ、以上で本日の建設委員会を散会いたします。

 

(午後3時20分)