令和3年12月06日中野区議会中野駅周辺整備・西武新宿線沿線まちづくり調査特別委員会(第4回定例会)
令和3年12月06日中野区議会中野駅周辺整備・西武新宿線沿線まちづくり調査特別委員会(第4回定例会)の会議録

中野区議会中野駅周辺整備・西武新宿線沿線まちづくり調査特別委員会〔令和3年12月6日〕

 

中野駅周辺整備・西武新宿線沿線まちづくり調査特別委員会会議記録

 

○開会日 令和3年12月6日

 

○場所  中野区議会第1委員会室

 

○開会  午後1時00分

 

○閉会  午後5時54分

 

○出席委員(14名)

 久保 りか委員長

 市川 しんたろう副委員長

 河合 りな委員

 斉藤 ゆり委員

 羽鳥 だいすけ委員

 吉田 康一郎委員

 内川 和久委員

高橋 かずちか委員

 白井 ひでふみ委員

 いながき じゅん子委員

 山本 たかし委員

 南 かつひこ委員

 むとう 有子委員

 来住 和行委員

 

○欠席委員(0名)

 

○出席説明員

 副区長 横山 克人

 企画部長 高橋 昭彦

 構造改革担当部長、企画部構造改革担当課長事務取扱 石井 大輔

 企画部広聴・広報課長 高村 和哉

 総務部長 海老沢 憲一

 区民部長 鳥井 文哉

 区民部産業振興課長 平田 祐子

 環境部長 朝井 めぐみ

 都市基盤部長 奈良 浩二

 都市基盤部交通政策課長 村田 賢佑

 まちづくり推進部長 豊川 士朗

 中野駅周辺まちづくり担当部長 松前 友香子

 まちづくり推進部まちづくり計画課長 千田 真史

 まちづくり推進部中野駅周辺まちづくり課長、

 まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長 小幡 一隆

 まちづくり推進部中野駅地区・周辺基盤整備担当課長 石原 千鶴

 まちづくり推進部中野駅周辺地区担当課長、

 まちづくり推進部中野駅周辺エリアマネジメント担当課長 石橋 一彦

 

○事務局職員

 書記 髙橋 万里

 書記 若見 元彦

 

○委員長署名


審査日程

○議題

 中野駅新北口駅前エリアの再整備について

 中野駅西側南北通路及び橋上駅舎等整備について

 中野駅周辺各地区の整備について

 都市観光・地域振興の推進について

 脱炭素社会の実現を見据えたまちづくりについて

 西武新宿線連続立体交差事業及び各駅周辺整備について

 連続立体交差事業の区間の延伸について

 鉄道上部空間の活用・整備について

 高齢化社会における移動の安全・円滑化について

所管事項の報告

 1 観光施策の見直しについて(広聴・広報課)

 2 新たな公共交通サービスの導入について(交通政策課)

 3 中野駅新北口駅前エリアの再整備について(中野駅新北口駅前エリア担当)

 4 令和3年度中野駅地区の整備状況について(中野駅地区・周辺基盤整備担当)

 5 囲町西地区のまちづくりについて(中野駅周辺地区担当)

○その他

 

委員長

 定足数に達しましたので、中野駅周辺整備・西武新宿線沿線まちづくり調査特別委員会を開会いたします。

 

(午後1時00分)

 

 傍聴者の方から、当委員会の様子を録音したい旨の許可願がありましたので、御相談のため、委員会を暫時休憩いたします。

 

(午後1時01分)

 

委員長

 委員会を再開いたします。

 

(午後1時01分)

 

 傍聴者から録音の許可を求める申出については、許可することに御異議ありませんか。

 

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 御異議ありませんので、そのように決定をいたします。

 傍聴者の方に申し上げます。許可の申出の際にお示しいただいた目的以外に録音したものを使用しないこと、また、休憩中の録音は認められておりませんので、休憩になりましたら録音は止めていただきますよう、よろしくお願いいたします。

 本日の審査日程についてお諮りいたします。本日はお手元の審査日程(案)(資料1)のとおり進めたいと思いますが、これに御異議ありませんか。

 

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 御異議ありませんので、そのように進めます。

 なお、審査に当たっては、午後5時を目途に進め、午後3時頃に休憩を取りたいと思いますので、御協力をお願いいたします。

 それでは、議事に入ります。

 中野駅新北口駅前エリアの再整備について、中野駅西側南北通路及び橋上駅舎等整備について、中野駅周辺各地区の整備について、都市観光・地域振興の推進について、脱炭素社会の実現を見据えたまちづくりについて、西武新宿線連続立体交差事業及び各駅周辺整備について、連続立体交差事業の区間の延伸について、鉄道上部空間の活用・整備について、高齢化社会における移動の安全・円滑化についてを一括して議題に供します。

 所管事項の報告を受けます。

 1番、観光施策の見直しについての報告を求めます。

高村企画部広聴・広報課長

 それでは、観光施策の見直しについて報告いたします。(資料2)なお、本件は総務委員会でも報告しております。

 区の観光施策は平成24年度に策定した中野区都市観光ビジョンにより進めてきたところですが、社会状況が大きく変化していること、また、中野区基本構想を改定するとともに、新たに中野区基本計画を策定したことを踏まえ、基本計画で示した事業の展開に基づき、観光施策の見直しに着手するものでございます。

 1、現状と課題、強みでございます。

 (1)社会状況の変化ですが、観光の大きな契機としてきたオリンピック・パラリンピックが終了したこと、また、感染症の影響によりインバウンドが減少したこと、一方、5Gをはじめとした通信環境が進展しているところでございます。

 (2)中野区の観光に関する取組に係る課題でございます。観光情報サイトの認知度が低いことやNakano Free Wi-Fiの利用度・利用者満足度が低いなど、現在の取組は費用対効果が低いと捉えております。また、観光に携わる団体や人材が不足していると考えてございます。

 (3)中野区の強み(観光が期待できる要素)ですが、中野駅周辺まちづくりが進展していること、三つ目の点、アニメなどサブカルチャー、伝統芸能、伝統工芸など、幅広い文化芸術活動が展開されていること、さらにその次の点、様々な祭りや催しが実施されていることなどがあると捉えております。また、五つ目から七つ目の点ですが、中野ブロードウェイなどの商店街が点在しているとともに、中野駅周辺などには飲食店が集積しており個性的な店があること、さらに大学、各種・専修学校、学校が多いなどが強みとして挙げられると考えております。

 次のページ、(4)その他の関連要因としましては、ワクチン接種の浸透と感染抑止に伴う消費行動の活性化が期待できることや、国や都による地域・経済活性化施策が新設・拡大することが想定されることが挙げられます。

 これらを踏まえまして、2、観光施策の基本的な考え方を整理いたしました。

 (1)これまでの取組を検証し、費用対効果の低いものは一旦止めること、(3)アフターコロナを見据えること、(4)今後の観光施策を中野区と有識者、関係団体、区内事業者により検討するなどを基本的な考えとする考えでございます。

 これらを踏まえまして、令和4年度に実施予定の見直し、地域資源の開発・拡大、そして今後の観光の在り方検討についての考えをお示しいたします。

 まず、令和4年度に実施予定の見直しについて2点ございます。1点目、(1)Nakano Free Wi-Fiですが、行政評価などを踏まえた検証の結果、観光用としては利用されていないこと、利用者満足度が低いことなどが明らかとなっております。一方、中野駅周辺にはカフェや中野区観光協会が実施するフリーWi-Fiがあることがございます。さらに、フリーWi-Fiの利用について、(イ)防災の観点、(ウ)区有施設の観点、(エ)通信環境の変化の観点からそれぞれ検証いたしました。その結果はこちらにお示ししたとおりでございます。

 以上を踏まえまして、イ、見直し内容でございます。Nakano Free Wi-Fiを2022年5月末に廃止したいと考えてございます。その一方で、中野区立図書館をはじめ、区有施設でフリーWi-Fiが利用できる場所や条件、中野四季の森公園で利用できるフリーWi-Fiなどを中野区ホームページ等で広報したいと考えてございます。

 (2)中野区公式観光サイト(まるっと中野)についてでございます。

 ア、検証結果です。当サイトの認知度が低いこと、また、SNSのフォロワー数が少なく、インプレッション数が低い状況にございます。ただし、区民レポーターによる掲載記事は好評でございます。

 これらを踏まえまして、イ、見直し内容でございますが、中野区公式観光サイトの運営委託を廃止し、現観光サイトに蓄積した情報を整理し、中野区ホームページや財団が運営し、無料で利用できる多言語観光ポータルサイトにPR効果が高いと思われる情報を掲載したいと考えてございます。

 一方、区民レポーターの活動を拡充し、同レポーターによる観光情報の発信を増やしていきたいと考えております。また、現公式観光サイトと連携したまるっと中野のSNSによる情報発信はやめ、今後の観光情報は中野区のSNSなどによって発信していく考えでございます。

 次に4、地域資源の開発・拡大でございます。

 (1)中野ミューラルプロジェクトの推進です。6月の総務委員会で今年度の取組予定を報告いたしましたが、区内事業者、JR中野駅、鷺宮小と連携した壁画事業を事業者の経費負担により実施し、二つの壁画を制作したところですが、商店街などから、さらに壁画を区内で展開してほしいとの声が区に寄せられております。これらを踏まえまして、この中野ミューラルプロジェクトを進め、公募により区内の建築物に壁画を施す事業を期間限定で実施したいと考えてございます。

 ア、事業原資ですが、信金中央金庫の寄附事業「SCBふるさと応援団」から1,000万円の寄付を得て、当事業の財源とすることを想定してございます。なお、当寄附が受けられない場合は、この壁画事業は実施しない考えでございます。

 イ、実施予定期間は、令和4年から5年度の2年といたします。

 ウ、実施体制ですが、SCBふるさと応援団申請において、中野区の推薦団体となる西武信用金庫との協働事業とし、壁画の決定、ワークショップ運営、当事業のPRを協力して実施する考えでございます。また、壁画の方向性や施工する壁画を決定するため、学識経験者や区民を構成員とした審査会を設置することを考えてございます。

 (2)中野区認定観光資源の検証でございます。後ほど御説明いたしますが、令和4年度に学識経験者などによる検討会を設置し、今後の観光の在り方を協議する考えでございます。その中で認定観光資源とその活用を検証し、内容を整理した上で、取組の充実を図りたいと考えてございます。

 (3)フィルムコミッションの再検討でございます。今年度中に中野区のPRとイメージアップにつながる中野区での映像作品の制作に関わる支援について、再検討の上、調整し、実施の拡大を図りたいと考えてございます。

 ア、基本的な考え方としましては、単なる区内施設の使用等ではなく、中野区のPR、文化芸術振興や産業振興に寄与するものについて協力する考えでございます。

 また、イですが、協力基準の明確化や、中野区と中野区観光協会などの民間団体での役割分担を明確にすること、区有施設を利用した場合の費用負担などについて再検討・再調整したいと考えてございます。

 (4)ふるさと納税額増加に向けた運用の工夫でございます。ふるさと納税の返礼品を増やすため、区内金融機関と連携して区内事業者を対象とした返礼品の開発説明会・検討会の実施を進めていく考えでございます。また、ふるさと納税の利用拡大を図り、中野区が利用するポータルサイトの数を増やしたいと考えてございます。さらに、中野区として、政策的観点から望ましいと判断する取組につきましては、ガバメントクラウドファンディングを今後も活用していきたいと考えております。

 (5)なかのまちめぐり博覧会の検証等でございます。今年度、なかのまちめぐり博覧会実行委員会からの依頼と了解を得て、区内9事業所の若手社員が参加しているナカノミライプロジェクトのワークショップで企画したテストイベントを12月下旬から実施する想定で調整しているところでございます。その実施結果を、同実行委員会と中野区で検証し、今後まちめぐり博覧会を実施するか否かや、区の財政的支援のない形での区民参加型のイベントを開催する方法などを検討する予定でございます。

 次に5、今後の観光のあり方検討でございます。

 (1)令和3年度は、中野区における「観光」の定義などをまちめぐり博覧会実行委員会委員等と議論し、整理するとともに、令和4年度に行う今後の観光のあり方検討会のメンバーを選出したいと考えてございます。

 (2)令和4年度ですが、中野区のほか、学識経験者、関係団体、区内事業者による検討会を設置し、まず、中野区都市観光ビジョンの検証をいたします。その上で、アフターコロナにおける中野区の観光施策の方向性や取組案を検討し、今後の方向性等を明らかにする考えでございます。

 6、スケジュールですが、こちらにお示ししたとおりでございます。今後の観光のあり方につきましては、来年5月から9月まで集中して、中野区、学識経験者等による検討をしたいと考えてございます。また、7月に中間報告として、検討状況を議会へ御報告し、議会の御意見をいただいた上でさらに検討を進め、9月に今後の観光のあり方の方向性や取組案をまとめたいと考えてございます。

 報告は以上でございます。

委員長

 ただいまの報告に対し、質疑はありませんか。

むとう委員

 今までやってこられた施策を見直して次に生かしていくということがすごく大事なことかと思うので、こういった方向性は歓迎するところではあるんですけれども、参考までに教えていただきたいんですけれども、今回の検証の中で、Nakano Free Wi-Fiをやめるということなんですけれども、費用対効果がよくなかったということなんですが、これまでこのことに一体幾らのお金をかけたのか教えてください。

高村企画部広聴・広報課長

 まず、整備という点で、システムの構築ですとか、整備という、いわゆるイニシャルコストが約2,000万円、それから運用経費についてはサイトの展開などもありますので、5,000万円ぐらいがこれまでかかった経費でございます。

むとう委員

 ということは、7,000万円ぐらいかけてやってきたということなわけですね。それで、費用対効果がよくなかったということなんですけれども、検証結果のところに、観光用としては利用されていないと。区内の在住者の利用がほとんどということなんですが、逆にどういったことで区内の在住者に利用されたんでしょうか。

高村企画部広聴・広報課長

 中野駅北口周辺が大体4割、それから中野四季の森公園が15%ぐらいです。ですので、この辺にお住まいの方と、いわゆる近場から区内からいらっしゃる方が使っているというのが主たるところでございます。

むとう委員

 はい、分かりました。また、まるっと中野も廃止ということなんですが、まるっと中野についても、これまで幾ら経費をかけたのか教えてください。

高村企画部広聴・広報課長

 運営経費が4,500万円ぐらいになると思います。さらに、構築の時期に少しお金がかかっていますので、トータルで5,000万円以上になっているというふうに認識してございます。

むとう委員

 5,000万円かけてもそんなに利用されなかったという残念な結果なんですけれども、今後こういったことを踏まえて、これから中野の観光の在り方について検討をするということですので、こういった失敗、やってみなければ分からない部分も多分にあったかとは思いますけれども、本当に財政が厳しい中ですから、こういった費用対効果が得られそうもないことは、もう本当に慎重に、二度とこういうことがないように、十分な検討をして今後の方向性を決めていただきたいということを要望しておきます。

斉藤委員

 御報告ありがとうございました。整理して検討されていくということは期待したいところでございます。

 2点質問したいと思います。中野区には様々な観光資源がありまして、それが認定観光資源としてまとめられておりますけれども、まだまだ入れていいのではないかというものもございます。今日は担当課長さんいらしていないんですけれども、同時並行として、まず中野区の文化財等々を整理しておく。そこに入れるために、その前段階として同時並行で中野区の文化財等を整理しておく必要があると思うんですけれども、その辺はいかがでしょうか。

高村企画部広聴・広報課長

 この観光の見直しと併せて、当然この取組が文化芸術に関わるものが多いですので、来年度、文化芸術の基本方針、こちらの検討が担当のほうで進められます。当然うちと関連してお互いに関わってやっていくというふうになりますので、今御指摘の認定観光資源についても、どういった整理をするかは別として、文化芸術に関わる今資源が非常に少ないです。八つぐらいですので、そちらの議論も踏まえて、文化財等についても、認定観光資源にするのか、新たに何か認定するのか等々含めて検討していきたいと考えてございます。

斉藤委員

 ぜひまず素材、きちんと整理していただければと思います。そして、この施策の見直しについて、中野区都市観光ビジョンの検証として様々な方による検討会を設置しとあります。こちら、区民の名前が入っておりませんけれども、公募委員はいかがでしょうか。学識経験者の中に含まれるのでしょうか。

高村企画部広聴・広報課長

 ここには区内事業者と書きましたけども、当然その中に区民の方が入ってくると認識してございます。

斉藤委員

 区内事業者の中に区民が入るということですか。一般区民は公募で入れられないということですか。

高村企画部広聴・広報課長

 短期間で実効性のある議論をしたいと考えてございます。事前の段階で、例えば満足度調査をしたりアンケート調査という段階で区民の方に関わっていただいて、それを基に、いわゆる事業者ですとか学識経験者等で議論して検討の内容を深めていきたいと考えてございます。

斉藤委員

 区民の方の意見が入る仕組みということは、ぜひ取り組んでいただきたいと思います。

 同じ筋からなんですけれども、例えば今、「なかのEYE」というような、皆さんがいろんなまちの中の様子を上げられるようなアプリがございます。例えば、まあ、なかのEYEを使う必要はないんですけれども、あのようなもので区民の意見を吸い上げるような仕組みというのを検討されてはどうかと思いますけれども、いかがでしょうか。

高村企画部広聴・広報課長

 今後、例えば、区民レポーターの投稿などを充実させたいと考えております。その情報を集める方法として、今委員がおっしゃったようなアプリみたいなものがいいのか、その辺も検討会の中で検討したいというふうに考えてございます。

斉藤委員

 そして、様々な観光資源の中には、文化財だけではなくて、本当にまちのいろいろな場面というものがあると思います。それは恐らく、これから景観方針をつくっていくに当たりましても関係していくことではないかと思うんですけれども、中野区のすばらしい景観を集めていく、それも観光資源の材料の一つになるのではないかと思いますけれども、そことの兼ね合いはいかがでしょうか。

高村企画部広聴・広報課長

 いわゆるそういう景観なども一つ資源として考えられるというふうには思っております。一方で、今123件ある観光資源、かなりその領域が広くてばらつきがあるために、あまり目立ったものになっていないということもございますので、どういったものが中野でPRできる観光資源なのか。例えば、景観もあれば人という部分だとか団体の活動というのも一つ考えられるという議論もございます。その辺をしっかり検討会で議論したいというふうに考えてございます。

斉藤委員

 ぜひ、例えば祭りとかにぎわいとか、そういうものも含まれて、もちろんここの中に入っておりますけれども、そういうことも取り組まれていかれたらいいと思いますので、期待をしているところです。

 これは私の要望なんですけれども、ぜひ様々な、中野駅周辺だけではなく、いろんなところでエリアマネジメントという考え方がこれから進んでいくと思います。まちづくりの中で観光資源の考え方がありつつ、それをまちづくりの中で生かしていってほしいということを最後に要望して質問を終わります。

白井委員

 まずは感想から。これまで区政として二の足を踏んできたというか、ぱっとしない政策の在庫整理、棚卸し感が非常にあるかなというふうに思います。これは長い期間取り組んできたものもありますし、修正してきたもの、また区としても、本来は打ち上げ花火のように取り組んできたような施策もあって、ただ検証が、このタイミングでやらなきゃいけないところもあるんだろうなというふうに思うところもいっぱいあるんです。

 まずは所管から。広聴・広報課でこれを取り扱うということなんですけど、それぞれの施策、幾つか出ていますけど、これはもともと広聴・広報課でやってきた施策じゃないですよね。企画に広聴・広報が移ってきたので対象にはなるんでしょうけども、産業振興で取り組んできたり、またはまちづくりで取り組んできたり、それぞれの所管でやってきたものを一旦整理し直して、どうして広聴・広報で行うようになったんでしょうか。この取組について教えてください。

高村企画部広聴・広報課長

 感染症の影響が一つ大きい話かなと思います。いわゆる、今まではグローバル戦略というような大本の考え方があって、中野から外へ世界へというふうに今まで進めてきたところですが、シティプロモーションもそうですけれども、今こういう感染症のある中で、なかなかインバウンドみたいな、外向けの打ち出しができないということで、区内の事業者の活動とかに注目して今広報に力を入れています。そういうところに一旦観光の施策も寄せて、先ほど委員からもお話がありましたけれども、棚卸しをして整理するという意味で当課に移ってきたというふうに認識してございます。

白井委員

 本当はそれぞれの旗振り役の所管があったわけなので、そこでの検証があって束ね直しはいいかなと思うんですけど、大きく方向転換があったんだろうというふうに捉えます。

 通信網についてのWi-Fi整備についてまずお話を伺いたいと思います。10年ぐらいですか、取り初め、施策の初めからやり出した頃は、まだまだ「フリーWi-Fi」という言葉自体が新しい時代からの取組でした。区内の産業振興だとか、もしくは海外からの方々のインバウンドを取り込むというような施策の中から主要駅での展開をしてきたところです。平時においての利用は今言った目的なんですけども、これは災害時についても情報発信がいかにできるか。通信網を整えるというところから区が取り組んできた施策でもあります。費用対効果を考えて取りやめるというのはあるんですけども、災害時についての不安が残るところです。ここには、(イ)のところに防災の観点からというので、00000JAPAN(ファイブゼロジャパン)、通信会社が無料で使えるようなWi-Fi網だとかいうのを整備して貸出しをしてくれるという、これを当て込んでるというのと、もう一つでは、地域BWAと言って、中野区が独占電波帯と契約していることによって使える通信網があります。一方、体育館は、避難者の通信網としてジェイコムさんの御協力をいただいて現在整備をしているんですけども、ジェイコムさんからは、次の整備に当たってというか、今後の展開に当たっては、いま一度、今無料で貸し出してもらえているものを整備したいというお声も聞こえています。ここへ来て、さらにWi-Fiが一旦停止になってしまうと、平時においてのいわゆる費用対効果はもちろんなんですけど、災害時の通信網も本当にどこまで担保できるのかなというのと、一方、地域BWAもなかなか、中野区内の中での事業ベースが整っていない、非常に苦しい経営状態にあるとも聞いています。どうやってWi-Fi網だとか通信網整備をするのかというところは大事な観点じゃないかと思うんですけども、お伺いします。

高村企画部広聴・広報課長

 まずは、Nakano Free Wi-Fiは、主たる目的としては観光用として入れたというところから今回見直しというふうに入りました。当然、庁内の議論の中で、有事のとき、防災時に問題がないかということも検証したのが、先ほど委員からも御説明があったところでございます。一方で、Nakano Free Wi-Fiそのものも有事のときには使えますが、やはり接続時間が短かったりアクセスが集中した場合については不安定だということも分かっていますので、取りあえず、Nakano Free Wi-Fiとして代替する防災という点では、00000JAPAN(ファイブゼロジャパン)だとか地域BWAで対応すると。今後、もっとこういう、観光だとかそういう話ではなくて、防災対策として一つ、あと区有施設の整備の中でどういうふうに通信環境を整備していくかという議論が必要だというふうには認識してございます。

白井委員

 Wi-Fi整備が主要駅で整ってきて、一方でWi-Fiのちまたでの普及も広がってきて、中野区は一人の人がずっと接続状態にならないように時間制限を設けたりだとか、入り直しをしなければならないような、いわゆる制限をかけるような利用設定を示してきたところです。一方、民間の通信会社でなかなかそういう利用はなくて、割と気軽に使えるような通信網もあるところから、非常に使い勝手が悪いというお話もありました。これを立て直すに当たって、Nakano Free Wi-Fi Plusという、商店街も含めた産業振興施策を打ち出してきたところです。現在この取組というのは見直しには入っていないんですけども、今後展開をどのように考えておられるのかお伺いします。

高村企画部広聴・広報課長

 今、委員が御指摘になったNakano Free Wi-Fi Plusは、商店街ですとか店舗のほうで入れているものです。これとNakano Free Wi-Fiを、駅周辺等でやっていたものを公民連携という形でつなげたものでして、当面は商店街、それから各店舗のほうでNakano Free Wi-Fi Plusを使っていく。今後、駅周辺の再開発が進んだり、先ほどお話ししたように、通信環境そのものの技術だとかそういうものが変わっていますので、そういう中で産業振興のほうと併せて検討していこうというふうに考えてございます。

白井委員

 言い方は悪いんですけど、区が一生懸命旗振りをして御賛同いただいた商店街もあるわけです。もともと施策の展開に当たっては、これに参入できるのは経済的に大きな規模を持っているだとか、いわゆる商店街として力があるところしかなかなか参入できないだろうという予測がついたところです。案の定、ここまでの見直しになると、今度引けない状態にもなりますから、どういう体制が本当にいいのかというのはよくよく、平時の利用についても考えていただく必要があろうかと思います。

 次に、観光サイトまるっと中野なんですけど、これは事業者に委託をして進めてきたところです。今後は、事業者の委託をやめるということは、どのような振興策を具体的に考えておられるのかお伺いをいたします。

高村企画部広聴・広報課長

 基本的には区の自前で情報発信をしていきたいというふうに考えてございます。今、委員がお話しになった、事業者に委託して事業者のほうである程度情報も集めてやっていますが、我々のほうでシティプロモーションの取組を進めていく中で、かなりいろんな情報が集まってくるようになったこと。あと区民レポーターの情報なども今集められるように、その取組を強化していますので、そういった中で中野区のサイトと、それから先ほどお話ししました財団が運営している8言語対応の多言語観光ポータルサイト、インバウンドだとか国内の旅行者向けなんですが、そちらのほうに振り分けて情報発信をしていきたい。いずれにしても自前でやっていきたいというふうに考えてございます。

白井委員

 最後に角度を変えて、これは見直しではないんですけども、提案してきている中で、もともとは産業振興、それからステージを変えてシティプロモーションだとか、さらには観光施策の平時における広告収入が得られないかというところから進められた企画があります。それはデジタルサイネージです。もともと防災の観点からだったんですけど、やっぱり費用がかかるところから、平時の運用をどうするんだというところで、広告収入が得られないかというところから取組が様々挙がったんですが、結局最後はまとまらずにいたところでもあります。今言ったみたいに、観光施策とWi-Fiの通信網のものでもあります。もちろん費用対効果もあるんですけども、災害時の活用も考えられなくはないかなと思います。これはスタートもしていないので、二つともに重なる分野でいきなり見直しが出てきているので、今後の再編の中でどのような取組ができるのか。ぜひこれも検討いただければありがたいなと思っています。最後は要望にしておきます。

高橋委員

 報告ありがとうございました。観光施策ということで、冒頭に都市観光ビジョンというのが明らかな成果を示すことに至らなかったという話があるんですけど、これは何で成果が出せなかったんですか。

高村企画部広聴・広報課長

 それ自体、何で成果が出せなかったのかというところは、明確に今お示しできませんけども、その検証は来年度したいと思っていますが、一番は、やはり中野から世界へという形で、いわゆるグローバル戦略という形で出していた。それがマッチしなかったことと、それから感染症の関連があって、いわゆるインバウンド、要は全てオリンピック・パラリンピックというところを目標に、先ほどのフリーWi-Fiもそうですけれども、入れてきた。それが感染症の影響で遅れたり、インバウンドが期待したほどなかった。この辺が一つ理由かというふうに考えてございます。

高橋委員

 グローバル、世界という、それは目指す方向性としてはすばらしいと思うんだけども、でも結局、グローバル戦略というのが都市観光ビジョンにうたわれてはいたけども、僕もこのビジョンが出たときに幾つか質問させてもらったけども、やっぱりもう一つの大きなキーワードとしては、産学公連携というのがあって、それが結果的に、後段で別の意味でも出ているけども、中野のある財産というかポテンシャルを生かしていくというところがあったんだけども、結局その産学公連携もきちっと進められなかった。オリンピック・パラリンピックに向けてとおっしゃるけども、コロナとおっしゃるけども、それは24年から策定していたわけでしょうと。産学公連携で具体的にその成果を出していなかったというか、きちっと取り組まなかったんじゃないかなと僕は思うんですよ。だって最近、この一、二年、都市観光ビジョンという言葉は全然聞いたことなくて、何かもう塩漬けになっちゃったのかなと思って質問しようかと思っていたぐらいですから。そうしたときに、区が中野の産学公連携を具体的に進めていこうという中で、例えば、せっかく民間団体がいわゆる広報のサイトをつくろうと思ってつくれば、まるっと中野をつくるし、それで何千万円もかけているわけでしょう。わざわざダブルスタンダードというか、産学公連携とうたいながら、そこをつぶしにかかるようなイメージを、言葉は悪いけども、競合するような形になったような気もするし、Wi-Fiにしたって、もうずっとつながらない、つながらないと言われていたのに、ずっとそのまま続けてきて、民間が独自にいろんなところと組んで中野四季の森公園等でちゃんとつながる形をやっているわけじゃないですか。やっぱりその辺の、区がきちっとやってこなかったんじゃないかという印象が非常に強いんだけども、今後新しくこれから進めていくという中で、産学公連携とか、その辺の話についてはどうお考えなんですか。

高村企画部広聴・広報課長

 おっしゃるとおりだと思います。産学公連携みたいなものが実効性を上げられなかった。当初は、例えば協議会の設置の検討などもビジョンに入っておりましたので、そういう意味でも、今、広聴・広報のほうに来て棚卸しするということだというふうに認識しています。今、当課の取組というのは、区内の事業者ですとか学識者ですとか、それから学校、各種学校などとの関わりが非常に強いです。そういう中で実効性のある議論ができるメンバーを集めて観光の在り方の見直しをするということですので、まさに今おっしゃったような、産学公連携というものの実効性を上げる取組の最初としてこの検討会をやるというふうに認識してございます。

高橋委員

 先ほど、むとう委員からの質問も出たように、まるっと中野でかけたコスト、あるいはWi-Fiでかけたコスト、その辺を後から検証したら、それがどうだったのかという議論もあるんだけども、それは大いに反省していただいて次に生かしてもらいたいと思うんですけど、ただ一方、区がこういう観光、いわゆる中野のにぎわいであったりとかブランドイメージを上げるためにやっていく施策というのを、きちっと区の発意でこの議会に示していただいて、コストがこれだけかかるとか、あるいは産学公連携でこう進めていきたいという、そういう方向性を出して一つ取り組んでもらって、それがもしうまくいかなかったんであれば、いかにいかなかったのかというのを、きちっとコストも含めた形で委員会に示していただいて、きちっとした説明をしていただける、そういうのを一つひとつストーリーの中でやってもらえれば、委員会としていろいろ御意見は出るかもしれないけども、次にどう生かしていくかとなると思うんですよ。だけど、今までのを見ていると、全部ばらばらで、区とトータルの戦略というか、ゴールをどこに持っていっているのかというのが非常に分からないと思うんですよ。今回、都市観光ビジョンとかをやめて新しく持っていくという話があるんだけども、区長はどうしたいと思っているんですか。中野区の観光施策。だって、区長が発想してこういうのをつくっていくわけでしょう。

高村企画部広聴・広報課長

 区として議論してお出ししているものでありますが、区としての考えとしては、まず、区としては、ちゃんと検証して次へつなげる実効性のある議論をするためには、区だけではなくて、こういう取組に真剣に関わっている人や実際に困っている方たちと一緒に議論して、その議論を踏まえて区としてどうするか。当然、先ほどもお示ししましたけども、議会にも都市観光ビジョンの検証結果をまず御報告して、あと中間の報告もさせていただきたいと思っています。そこで議会の御意見も伺って、要は、いろんな方の意見を聞いた上で、区として最終的にこういう観光施策を進めていく、あるいはこういう方向性でやっていく、こういう取組をやりたいということをお示ししていく、それが区としての姿勢でございます。

高橋委員

 その辺は、最後の今後の在り方についてということで、観光の定義なども委員会、博覧会の方と議論したり整理するとか、あるいは観光施策見直しの考え方の進め方についても、有識者、関係団体、いろんな方々と検討していく。あるいは、いろいろ話が出ているんだけども、結局テーブルにばっと広げて皆さんの意見をもらってという話で、基本構想もそうだったじゃないですか。皆さんとか関係者の声を聞くというのはもちろん大事なんだけども、その前に区がどうしたいのか、あるいは区がどういうことでどう進めていきたいのかというのを具体的にまず出してもらって、それで皆さんのそういう関係者の方々に集まってもらって意見をもらわないと、みんな議論が百出して、結局それぞれ全部入りみたいなページになるのかとか、いいところだけ取っていくといっても、結局それは正しいことをおっしゃっている人たちが、その意見の集約だけども、それは中野じゃなくても、隣の豊島区でも練馬区でも渋谷区でもどこでも、地方都市でも、やっぱり観光といったら同じような形になっていくと思うんですよ。中野ならではの特色であったり中野のオリジナリティーを出していくためには、やっぱりほかと競合しても勝ち残っていくためのというのは、区としてのきちっとしたビジョンなり思いなり、観光についての考え方をきちっと持った上で、こういう検討会なり意見というものを集約していかないと、結局、検討会やりました、議会にも報告しました、でもそれっきりとか、そういうのが結構、区のいろんな行政散見するじゃないですか。お金もかけてアンケートを取ってとか。そういうのではなくて、やっぱり区としてしっかりとした柱を持って、中野をこれからどう持っていきたいのか。そのための施策の大きな展開として観光があるんだという形で進めていくような取組にしないと、成果がゴールにつながっていかないと思うんですけども、その辺はどうお考えでしょうか。

高村企画部広聴・広報課長

 今、実際に、例えば、ナカノミライプロジェクトのワークショップで、かなり日頃から深く関わっている事業者が九つありますし、それからまちめぐり博覧会なんかも、委任と依頼を受けて私たちは企画を立てています。日頃から議論をしているような人たちとやはりちゃんと議論しなきゃいけないと思っています。

 それから、観光については、区の考え方というよりは、仮説は一つ必要かなと思っていまして、今、観光の見直しに当たっては、中野の観光の目指すところ、要は達成すべき目的は何かというところをお示ししながら議論したいと思っています。今までは人を呼んでお金を落とすというところだったんですけれども、最終的には。恐らく、区で働いてくれる人が増えることや、もしかしたら区に住んでくれる人が増える、そういうところなんじゃないかというのが区で今議論しているところですので、そういった仮説をちゃんと、実効性のある議論ができる人たち、事業者ですとか有識者に当てて、先ほどおっしゃっていましたが、やはり観光、似たところもありますけど、中野区が目指すところは何かいうところをしっかり深掘りして方向性等を示していきたいというふうに考えてございます。

高橋委員

 もう最後にしますけども、ぜひ積極的に進めていただきたいと思います。というのは、今言ったように、検討会の結果報告を聞く委員会じゃなくて、区がどうしたいのかという話があるので、やっぱりそれは区長がどういう思いだという強いメッセージをまずここに出してもらわないと、僕らは議論できないじゃないですか。だって、観光を否定する人なんか誰もいないわけだから。にぎわいであったり魅力づくりを否定する人はいないわけだけど、それをこれからどう中野が、都市間競争の中で生き残っていくためにアフターコロナの中でやっていくかと考えたときには、僕らも議論したい、それにはやっぱり区長、区の思いがあって、それについて方向性を議論した上で、検討会や識見のある学識経験者の方々を交えて議論したものをまたこちらへフィードバックしてもらう、そういう進め方にしていただきたいと思います。これは要望にしておきます。

来住委員

 議会に対しては、これまで令和2年度の主要施策の成果の中で、この問題については、ちょっと先ほどは簡潔に報告いただきましたけど、やはりかなり突っ込んだ内部評価をされているというふうに私は読み取ってきたんですけども、内部的に評価をされた中身として、今回示されたこの中身に到達するまでのこの評価の部分についてもう一度説明いただけますか。

高村企画部広聴・広報課長

 まずは、お示ししたとおり、観光用として使われているかどうかというところを検証したところでございます。それは先ほどお示ししたとおりです。また、従来は、いわゆる通信環境が上がる、よくなることでインバウンドが呼び込めるというところがあったんですけれども、国のほうからも明確にそういう方針が出ていましたが、実際には国際ローミングですとか、それからコンビニエンスストアで購入できるプリペイドのSIMカードを使っていたりですとか、あと海外用のモバイルWi-Fiルーターをレンタルしているですとか、やはり一定所得が高い方たちが来街しているということもありますので、フリーWi-Fiがそこまでのいわゆる利用価値が高いものではないというようなところが見えてきたというところです。

 さらに、先ほど白井委員からもありましたけども、防災上の観点で、有事のときにどうかというときには代替するものがある。

 それから、実際にこのNakano Free Wi-Fiを生活困窮の方が使っているという側面がありましたので、そういったお話も聞いていましたので、実際にそういった方のお話も直接聞きました。そういう方には、いわゆる区立図書館にはフリーWi-Fiが入っていますし、それから区民活動センターもありまして、ZEROホールでも今、条件付ですけれども、Wi-Fiルーターを貸したりしていますので、そういったものをしっかり御案内していくことで、そういった方の利用というのは担保できるかなというふうに考えてございます。

 さらに、民間の動きとして、ここにも書きましたが、ドコモのフリーWi-Fiが2月に終わる。セブン&アイグループのセブンスポットも3月末で終わるという状況です。大分通信環境のフリーWi-Fiというものの重みが少し減ってきた、比重が変わってきたということもございますので、この辺は今後の通信環境の技術的なものだとか、浸透していくものがどうかというのをちゃんと踏まえて支援の仕方を考えていくというところが検証結果でございます。

来住委員

 やはり今後も引き続き、途中経過にしろいろいろ御報告はいただきたいと思うんですが、中野で観光というときに、今後の検討の中での問題なんですが、何が資源なのかと、中野でいえばね。そこがやっぱり、きちっとまず行政的に定まっていないと検討がずれてしまう。私はそう思います。これはまちづくりハンドブック、以前紹介したことがありますが、まちづくり百選、中野で作られたものですが、これは1986年に区が制作したものです。これを改めて見てみますと、中野に存在する、例えばですけども、紹介されている中では、上高田の童謡の「たきび」のモデルとなった垣根であるとか、宝仙寺の町役場の跡のものであるとか、いろいろ中野区全体に、地域にある、そういういわゆる歴史的な、今回、旧中野刑務所跡の正門もそうですけども、そういうふうに、ずっと私たちの先代が大事にして残してきたもの、これは区民共通の財産でもあるし、観光といったときに、その地域の方々がやっぱりみんなに見てほしい、世界の人に見てほしい、誇れる自分たちのまちを売り込む、こういう気持ちが区民の中に育ってこないと本当の意味での観光という、そういう資源になり切れないんだと僕は思います。新たなものに展開していくこと、それは新しいものも必要でしょう。しかし、今ある資源、これをどう発掘し、区民のものにしていくのか。その宝を世界に発信していくのかという、そういうことの検討の中で、改めて中野区にある資産としての価値を、資源としての価値を、やっぱり見直していく、積み上げていく、この考えが今後の検討の中で感じられないんですけども、その辺は担当としてどのようにお考えですか。

高村企画部広聴・広報課長

 先ほどもお話ししましたが、まず、観光の目指すものが何かというところをしっかり議論することが大事だというふうに今考えています。今のところの仮説として、やはり中野で働いてくれる人が増えること、それから最終的には住んでくれる方が増えること、この辺が目標なのではないかという点からPRできる資源は何かということで、いわゆる観光資源を検討していく必要があると思っています。

 それから、委員御指摘の観光資源については当然大事だと思っていますし、認定観光資源で、今の123件の中にも大方は入ってございます。ただ、資源として認定するだけでは駄目で、どう整理してどう見せていくかということもありますし、逆に言うと数が多過ぎて少し定まりがないというところもあります。

 さらに、人の部分です。人も資源だったりですとか、団体の活動も資源ということも考えられますので、今、委員からお話があった話も含めて、勤める方が増える、住む方が増えると仮説を立てた場合にPRできる資源は何かというのをしっかり議論していきたいと考えてございます。

来住委員

 例えば、東中野の神田川沿いの桜であるとか、いわゆる四季折々のそういう中野が持っている季節感の豊かな、そういう持ち合わせているものに一つは光を当てながら生かしていく、発信をしていくということなども、総合的に今あるものに光を当てる形での、東中野でいえば、もちろん桜と菜の花の景観もそうですけども、哲学堂の四季折々の紅葉であるとか、それらもあります。ですから、そういうものを残していく、生かしていくという、そういう基本に置きながら、その発信をしながら、中野のよさを伝えて見ていただくということが大事な視点じゃないかというふうに常々思っていますので、その点はぜひ強調しておきたいと思いますので、これは要望で結構ですので、よろしくお願いしたいと思います。

河合委員

 御報告ありがとうございました。私としましては、全体の問題、観光の問題が広報に来てよかったなと感じております。区が中野区をどう見せていくのか、価値を高めていくのか、観光として多くの方にいろんなことを伝えていくのかというのが必要な目線になってくると思うので、ぜひ広報のほうからそういう視点もしっかりと入れてやっていっていただきたいと思います。

 その中で、数々これから、観光のまず本となるものを整理していくというところも重要だとは思いますが、同時に出口になる場所、パンフレットであったり、今回でいうと見直しになるとなっておりますまるっと中野という観光サイト、やっぱりこういうふうに発信していく場所というところがかなりやはり重要。本当にどうでもいいものも、見せ方をすごくよくすると、どうでもよくなくなっていくということが多分にあると思っているので、本当にここに力を入れていただきたいなと思っているんです。これは、まずサイト自体は、中野区のホームページに入ってくるという形になるんでしょうか。

高村企画部広聴・広報課長

 今、まるっと中野に掲載されている情報を整理した上で、大方を中野区のホームページに、令和5年度にリニューアルを考えていますので、もしリニューアルできる場合についてはサブサイトみたいな形で打ち出しもできますから、そこをメインにしたい、プラットフォームにしたいというふうに考えてございます。

 さらに、インバウンドですとか旅行者向けの情報20ぐらいは、先ほど御紹介した財団が運営している多言語観光ポータルサイトに利用できますので、そちらを使うと。メインは中野区のホームページというふうに考えてございます。

河合委員

 ありがとうございます。ちなみに、その業務自体はまたどこかと御相談しながらホームページを構築していく形になるんでしょうか。

高村企画部広聴・広報課長

 当課で自前でやろうと考えてございます。当課は広報アドバイザーもおりますし、実際にいろんな事業者との関わりも持っていますので、そういった御意見も聞きながら工夫して発信してまいりたいと考えてございます。

河合委員

 ありがとうございます。これまでそういう意味ではお願いしてきたものが、かなり自前ででできるようになってくると、費用対効果もかなり見込めるのではないかなというのを、今お話を聞いていて思いましたので、ホームページのリニューアルを併せてしっかりと取り組んでいただけたらと思います。

 次のページのふるさと納税のところで質問ですが、返礼品を増やすとありますが、返礼品の数だけが山盛りあっても、この返礼品というものも、区らしさ、区の質、どういうものを発信していくのかというのが重要になってくると思うんですけれども、そこら辺何かお考えありますか。

高村企画部広聴・広報課長

 もちろん返礼品のいわゆるPR度というものが、魅力が一番だと思います。一方で、返礼品の数に比例してふるさと納税額が増えているというデータもございますので、両輪で考えていく必要があると考えてございます。

河合委員

 ありがとうございます。そのデータなどがあることは、今教えていただいたのでよかったです。そんな中でも、ぜひ中野らしい返礼品になるようにまた御検討いただけたらと思っています。

 あともう一つ、これは、もしかしたら所管じゃないかもしれないんですけど、区有施設でフリーWi-Fiができる場所を、これは広報すると書いてあるんですけれど、災害時の心配もあまり要らないだろう、観光の方もそんなに使っていないだろう。でも、必要な方の、皆さんが先ほどから、一般質問でも、必要な方に使えるような場所を確保していかなきゃいけないというお話はあったかと思うんですけど、それを拡大していく場所を、今あるスポット以上にスポットを設けていくという予定はあったりしますか。

高村企画部広聴・広報課長

 まずは、先ほどお話ししたとおり、今利用できる、あるいはこういう条件で利用できるということを広報していこうと考えてございます。区民の方につきましては、新しい区役所においては、区民の方が活動できるスペースでいわゆるWi-Fiを使える、そういった環境を検討しているところでございます。

羽鳥委員

 報告の中身から順々に聞いていきたいんですけれども、最初のページのところで、先ほど来住委員の質疑の中で、認定観光資源の件数が多過ぎるみたいな答弁があったんですけども、取組に係る課題として認定観光資源があまり活用されていないというのは、これはどういった課題ということなんでしょうか。

高村企画部広聴・広報課長

 認定したものの、いわゆるそれをどういう切り口で見せていくかとか使っていくかということが十分できていないというところは認識してございます。さらに言うと、数が多いと、やはり整理の仕方とか、どこを強調して出していくかというところが今のところ難しいなというふうに考えていますので、議論としては当然、中野に魅力のある資源というのはどういうものかと、広くできるだけ多く取って、ただ、それをどう位置付けて、どういう光を当ててPRしていくかというところは少し特化させていく必要があるかというふうに今仮説を立てているところでございます。

羽鳥委員

 分かりました。あと、その下にあるフィルムコミッションの実施が少ないということなんですけれども、ちょっと実績について、何か年がどうなっているかとお聞きしたいんですけど、どうでしょうか。

高村企画部広聴・広報課長

 区が関わっている中では、令和2年度が2件で、今年度が3件で、1件調整中でございます。

羽鳥委員

 フィルムコミッションについては、4ページのところで、「フィルムコミッションの再検討」というふうにあって、「基本的な考え方」として、「単なる区内施設等の使用ではなく、中野区のPR、文化芸術振興や産業振興に寄与するものについて協力する」というふうになっていて、区内の施設を貸してあげるよと。そのときに、使用料なんかを免除なりするとか、どういう枠組みで協力をしていたんでしょうか。

高村企画部広聴・広報課長

 今はまず、例えば公園の使用ですと占用のまず申請が必要で、それが許可された後にも、当然使用料が、映画だったら幾らとか、撮影だったら幾らと定まってございます。それ以外についても、こちらのほうで内容を精査して、これであればPRになるというものは、うちの職員が立ち会って撮影していたというところです。それについては使用料は取らない形でやっていたものでございます。

羽鳥委員

 これからは再検討という中で、文化芸術振興や産業振興に寄与するものということは、中野区と何らかの施策とかと関わりがあるものについて協力をするよと。ちょっと狭くなるような、そんなイメージ、どういったイメージになるんでしょうか。

高村企画部広聴・広報課長

 そうではなくて、要は撮影だけに、一緒に例えば場所をお貸ししてとなると、結局映画だったりドラマのクレジットに出るだけという形になります。それでは中野のPRになかなかなりませんので、もう一工夫あったりですとか、例えばそういう撮影したことについても、許可をいただいて区でPRできるですとか、あと今後の活動で何らか協力し合えるですとか、そういったつながりが持てないかということで検討したいというふうに考えてございます。

羽鳥委員

 今までは、例えば映画のエンドロールとかにテロップが流れるだけというふうに、クレジットされるだけというふうになっていたのが、今後は、例えばうちのところで撮影したんですよというふうにこちら側がPRできるようになるとか、そういった双方向というか、こっち側もアピールできるようにしていきたい、そういう協力関係にしていきたいということですか。

高村企画部広聴・広報課長

 一面ではありますが、そういったところでございます。例えば、一番多いのが、もう皆さん御存じのとおり中野ブロードウェイですとか、ああいったところの撮影が多いわけですけども、そういったところはそれだけでいわゆる中野だというふうに分かるんですが、あとは、あえてそこが分からないから撮影するというケースが多いんですね。中野だと分からないのでドラマとして使うには適しているというのがありますので、ただ、そういうものも中野で撮ったんだよとか、今おっしゃったような、中野のこういうところで実は撮影されたものですと許可が得られてうちがPRできれば、それは一つプラスかなというふうに考えていますので、そういったことをまだ、決めているわけではないんですけども、もう少しPR性を上げる。要は、フィルムコミッションに職員が関わるにはかなり労力を使います。その割にはPRにつながっていないというところもあって、この見直しが必要だと考えておりますので、今のも一つの視点として検討していきたいというふうに思っています。

羽鳥委員

 何か分からないからこそ、そこで撮影していたら、そういうPRされてしまうと逆に相手方にとっては何か困るところも出てくるんじゃないのかなというふうな気がして、それは今一側面というふうにおっしゃっていたんですけども、それで実施の拡大が図れるのかなというのがちょっと疑問なんですけれども、そのことでどうなんでしょう。実施はどう拡大を図っていくというか、中野区の側が、もっと中野のところで、中野の地を使っていってくださいみたいなアピールをしていくとか、どういうふうに実施の拡大を図っていこうとしているんでしょうか。

高村企画部広聴・広報課長

 説明不足だったと思います。実際に最近、今年度に入ってから、ホームページを直したりですとか、事業所の関係などが増えていますので、あとナカノさんの関係で拡大しているようなルートもありまして、問合せが増えてきています。なので、そういったものに対応したいんですけれども、対応していきたいと考えて、整理の必要があるかなというふうに認識しているところでして、ただ、繰り返しですが、その場所貸しだけだとすると区のPRにはならないので、そこを何か工夫する必要があるだろうというふうに考えているところでございます。

羽鳥委員

 ては、ちょっと別のところを聞きます。1ページに戻って、中野区の強みというところで、アニメをはじめとしたサブカルチャーというふうなことで、よく文化のところでこう言われるんですけれども、これを強みとして区は感じているという後に、これは見直しの中身だから書いていないのかもしれないんですけれども、区としては、どういったことをやってきたのかなというふうに、私は振り返ると、何かイベントとかをやってきたぐらいしかあまり思いつかないんですよね。私も区民委員会で副委員長とも一緒にやっていましたけれども、区が果たしてそのイベントを支援する意味があるのだろうか。もっと民間の人たちの創意工夫に任せたほうが全然うまくいくんじゃないだろうかというふうに感じていたんですね。私はアニメはとても好きですけれども、そんなふうに思うんですね。区は、これまでどういったことをやられてきましたか。まず、ちょっとお聞きします。

高村企画部広聴・広報課長

 まず、先ほど御指摘があった点の説明をさせていただければと思うんですが、これはサブカルチャーがあることがすごくいいという記述ではなくて、幅広い文化芸術等々があるということで記載したものでございます。

 それから、委員がおっしゃっているとおりで、いわゆるアニメの関係ですとか、今ブシロードさんとかとの関わりが増えていますけども、中野大好きナカノさんも今区が直接やっているものはほとんどありません。発信だけです。事業費一切かけていません。商品の開発だとか、それぞれのイベントなども全部事業者だとか区民の、ある意味ファンの方たちが進めているものです。ですので、そういった形で進んでいくほうが望ましいというふうに認識していますし、例えば、ちょっと御質問と合わないかもしれませんが、まちめぐり博覧会の見直しなども今回しているんですけれども、これも冊子を作っていろんなイベントを載せたものの、結果として、めぐらなかったということは分かっていますので、やはりイベントをやればいいということではないし、先ほどおっしゃっていたサブカルチャーに関わるというところは、アニメのイベントを産業振興のほうでやっていますけれども、それ以外については基本的には区が間接的、後方支援するような形だったり、今でいえば民に任せていて、その情報発信をナカノさんを通じてやっているですとか、こういう方向で進めていけばいいかなというふうに認識しております。

羽鳥委員

 そうですね。アニメなんかを行政が支援するというふうな事例、全国で見ると結構あるんですけれども、私自身いろいろとアニメを日々見ていて、それですごく感じるのは、たくさんのアニメがある中で、それに何らかの特定のタイトルのコンテンツとかに注目をして、じゃあ消費に向かおうとかというふうなのはすごく数少ないわけですよね。本当に費用対効果としてはかなり悪いし、うまくいかないなというふうに思うんですよね。それだったらまだアニメの制作会社とかと話合いなんかをして、じゃあ、中野を舞台にワンカット入れてくれないかとか言ってくれたほうがはるかに人も来てもらって、そういうときに、お店があるから、じゃあ、ちょっと消費していこうかみたいな、すごく付随的なものが期待できる程度で、あんまり主として考えられないなというふうに思っているんですね。今、中野区の強みとして考えているという、これはあるということよりは、幅広い文化があるというふうなことで考えているということなんだけども、今、答弁のあったところでは、やっぱり民間の方がやっていけるようにということをおっしゃっていたんですけども、中野区としては今後観光のところで、じゃあ、アニメを使おうとかというふうなので、行政が主導して何かやろうとか、そういうのではないということですね。ちょっと確認です。

高村企画部広聴・広報課長

 今のところそのように考えています。また実際に、中野大好きナカノさんは完全に当区から手が離れたものについて非常に広がっていますので、先ほど委員のお話がありましたけども、中野のあるエリアを舞台にしたD4DJ(ディーフォーディージェー)の一部アニメがあったりですとか、その辺も先ほどお話ししたフィルムコミッションの一つヒントかなというふうに考えて、中では議論しているところなんですけど、完全に基本的に手が離れたところで、ただ、それを何らかの形でPRできればいいかなというふうに今のところは思っております。

羽鳥委員

 分かりました。あと、さっき来住委員も言っていたんですけれども、中野区としてどう観光をしていくのか、観光をどう盛り上げていくと言ったらいいんですかね。施策を実施していくのかというところで、やっぱり中野というのがどういうまちなのかというのは本当に踏まえる必要があるかなというふうに思うんですよね。中野は全国でも有数の住宅密集のまち、人口密集のまちなわけで、認定の観光資源なんか、歴史や史跡なんかも、基本的には住宅街の中にあったりするわけです。そうすると、たくさん人が来られると、いや、そういった場所は今のところは、幸いと言うべきか不幸と言うべきかはちょっと分かりませんが、それはないと思うんですけれども、あまりたくさんの人が来られると、そこの住んでいる方にとってやっぱりよくないというふうに思うんですよね。古くは、観光公害という言葉もあって、近年ではオーバーツーリズムなんていうふうな言葉で、やはり訪れた人が住んでいる人を邪魔するというか、生活を侵害するようなことがずっと問題になってきたわけです。2006年には、議員立法で観光立国推進基本法というのが全会一致で成立をして、そこでは、住んでよし、訪れてよしの国づくりをするんだというふうに基本理念の1番目に掲げられて、それはすごい大事な法改正だったと思うんですよね。でも、現実には、そういったものに基づく政策は行われなくて、インバウンドをどんどんと持ってこようというふうなので、やはり来街者数を増やそうとか、消費額を増やそうというふうにして現実の政策が行われてきたというところに、それを推進すればするほど、さっき中野区都市観光ビジョンがうまくいかなかったというふうに言ったのとまさに同じように、やっぱり中野のまちとマッチしていない、かみ合っていなかった政策だと思うんです。そういう点では、今後達成すべき目標は何かを議論することは非常に大事というふうに課長がおっしゃっていたのは本当に大事だなというふうに思って、答弁のところでは、これまでは来街者のところは指標としてあったけれども、最終的に働いてくれるとか、住んでくれる人が増えるというふうなところにつなげていきたいとおっしゃっていたのは、まさにこの推進法の基本理念に基づいたものだと思うんですね。そういった点で、私は中野区民から、私たちのまちの大事にしたいところは何かだとか、アピールしたいところは何かだとか、大事な資源だと思っているものは何かだとか、やっぱり詳しく地域ごとに聞いていくような必要があるんじゃないのかなというふうに思うんですけれども、それについては、来年度以降検討されてもいいんじゃないかなと思うんですけども、いかがでしょうか。

高村企画部広聴・広報課長

 先ほど斉藤委員からの御質問にもありましたが、どういうものに魅力を感じているかということは、やはりウェブなどを使ったアンケート調査とかもすごくやる必要があるかなと考えております。この考えに至ったのは、今ミライプロジェクトのワークショップをやっていまして、この中には九つの事業所の若手社員が来ているんですけども、非常にやはり正直な意見がすごく出てきます。それというのは、今まで区のほうで整理してきた、きれいにしてきたものとやはりギャップがあったりしますので、そういったアンケート調査をしたり、聞き取りをした上で、その材料を基に仮説を立てて検討会で議論していきたいというふうに考えてございます。

いながき委員

 (3)のフィルムコミッションの再検討の中に、「中野区と中野区観光協会などの民間団体での役割分担を明確にする」とあるんですが、このフィルムコミッション云々に限らず、いろんなイベントですとか、クラウドファンディングですとかで、中野区観光協会という団体さんの名前をしょっちゅう見かけます。中野区と中野区観光協会との関係というのはどういうふうに、関係がどうというか、何でしょうね。補助金を出してお仕事していただいているのか、業務委託しているのか。本当にあちこちこの協会さんの名前を見るんですが、どういう、お金の流れというか、どうなっているんでしょうか。

高村企画部広聴・広報課長

 現在は明確ないわゆる関係というのがございません。特に補助を出しているとか、人の派遣をしているということはございません。

いながき委員

 じゃあ、中野区からのお金の流れはゼロということで動いていただいているということでよろしいですか。

高村企画部広聴・広報課長

 例えば、実行委員会としてにぎわいフェスタみたいなのに観光協会がかかっていますけども、そちらに対して補助したりということはございますが、観光協会自体に人の派遣をしたり、あるいはお金を補助しているということはありません。

いながき委員

 ただ、その協会自体というか、その観光協会がやっているイベントなんかにお金を出すというのは、補助していることと同じかなとも思うんですが、そういった、ここが主催でいろいろやっていらっしゃる事業については、補助金という形でお金が出ているということですかね。

高村企画部広聴・広報課長

 繰り返しですが、にぎわいフェスタみたいなイベントについては、当然区は補助していますので、そういう意味では委員のおっしゃるとおりだと思います。

いながき委員

 この団体主催のイベントなり、そういった事業にお金が、事業自体に補助金がということなんですけど、全体として年間としてどれぐらいのお金が流れているかというのはお答えになれますか。

委員長

 所管がまたがっている。(「私じゃないので」と呼ぶ者あり)

いながき委員

 分かりました。今中野区の、例えば観光大使という方々がいらっしゃいますが、その方々もたしかこの協会の方でしたか。確認します。

高村企画部広聴・広報課長

 そのように認識してございます。

いながき委員

 他の自治体の例を見ますと、観光大使という方々は、割と芸能人とか著名人とか、そのよしあしは置いておいて、そういったケースがほとんどでありまして、中野区でもそういう観光大使の方々いらっしゃるわけですが、その方々の区民の方の認知度ですとか、その評価ですとか、そういったものというのは御担当としてどのように、このままで、観光大使はそういった著名人なりそういった方々じゃなくて、今の観光大使の方にこれからも続けていただきたいというふうに考えていらっしゃるのか、その辺をお聞きします。(「休憩してもらっていいですか」と呼ぶ者あり)

委員長

 休憩いたします。

 

(午後2時12分)

 

委員長

 再開いたします。

 

(午後2時13分)

 

 他に質疑はありませんか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 質疑がなければ、以上で本報告については終了いたします。

 2番、新たな公共交通サービスの導入について報告を求めます。

村田都市基盤部交通政策課長

 それでは、新たな公共交通サービスの導入について御報告申し上げます。(資料3)

 本報告は、公共交通ネットワークの充実に向けた取組として進めております新たな公共交通サービスの導入に関する検討状況について御報告するものでございます。

 1、地域公共交通勉強会の開催状況でございます。

 (1)対象地域及び参加団体でございますが、別紙1を御覧いただきたいと思いますが、対象区域を区境・西武新宿線・早稲田通り・環状7号線・中杉通りに囲まれた範囲といたしまして、以下に示す町会・自治会から出席いただきまして、当該地域への新たな公共交通サービスの導入について勉強会を行っているところでございます。

 表紙にお戻りいただきまして、(2)開催日時及び検討内容等に記載のとおり、これまで4回の勉強会を開催、実施いたしまして、運行形態、車両、ルートなど様々な検討を行ってまいりました。

 2、新たな公共交通サービスに関するアンケートについてでございますが、地域との勉強会と並行いたしまして、当該地域の様々な御意見等を伺うためアンケートも実施をいたしました。概要について、別紙2に整理しておりますので御覧ください。主な内容について御説明をしてまいります。

 左側、1、アンケートの実施要領でございますが、左下の地図にも記載しておりますが、先ほど御説明した範囲におきまして、封書2,000件、票といたしましては4,000票を送付いたしまして、有効回答714票、回収率35.9%でございました。

 真ん中、2、回答者の属性につきましては記載のとおりですので、お読み取りをお願いいたします。

 右側、3、普段の外出時の移動状況でございます。「普段の外出における自宅近くの交通に関する困りごと・問題点」では、「とくになし」が48.3%で最も多かったですが、次いで「駅やバス停が遠い」が26.3%、「タクシーが利用しづらい」が20.3%と続いております。これらを町丁目別に見てみますと、「駅やバス停が遠い」では、大和町四丁目、若宮二丁目が5割以上、「タクシーが利用しづらい」では、大和町二丁目、白鷺一丁目、若宮地区が2割以上を占めております。

 次のページにお進みいただきまして、左側の利用目的別目的地・交通手段及び頻度でございます。通勤・通学の目的地は、上記以外の都内、つまり中野区や周辺区以外が約5割を占め、鉄道・自転車の利用が多く、頻度はほぼ毎日など高い状況でございます。買物の目的地は、杉並区、都立家政駅周辺、野方駅周辺の割合が高く、徒歩のみ・自転車の利用が多く、頻度は週に半分程度の割合が高い状況でございます。公共施設の利用の目的地では、中野駅周辺、野方駅周辺、鷺ノ宮駅周辺の割合が高く、徒歩のみ・自転車の利用が多いほか、路線バスの利用割合が通勤・通学や買物と比べ高くなっております。また、頻度は月に数回以下等、低い傾向にございます。

 右側、4、新たな公共交通サービスの利用意向でございます。利用意向では、「利用する」が約4割、「将来必要になったら利用したい」が約3割と7割を超える方が一定の利用意向を持たれております。そのうち、平日の利用する場所については、野方駅周辺、早稲田通りのバス停、マルエツ中野若宮店周辺、鷺ノ宮駅、都立家政駅の順に割合が高くなっております。また、右側の図に示しますように、バス停留所や鉄道駅の利用意向は、当該施設に近い居住地が高くなっておりますが、駅やバス停から遠い場所においても一定の利用意向が見られます。

 新たな公共交通サービスの内容につきましては、運行間隔は20分に1便が約5割と最も多く、停留所までは徒歩時間は5分以内が約5割と最も多く、1回の料金の限度額は200円が約5割と最も多い結果でございました。

 下段の利用時間帯につきましては、7時から20時頃の利用意向が高い時間帯となっております。

 以上がアンケート結果の概要でございます。

 お手数ですが、表紙にお戻りください。

 3、実証実験の概要でございます。アンケートや地域勉強会の内容も踏まえまして、実証実験を検討しております。現時点での想定でございますが、令和4年度の下半期頃の実証実験を見込んでおります。運行事業者につきましては公募により選定をし、運行形態は路線を定めた定時運行、運行車両は2台程度で、定員8名程度として考えてございます。

 なお、運行ルート、停留場所、運行時間帯、運行間隔、運賃等は今後も勉強会等で検討を進め、事業者募集のための参考として運行計画案を取りまとめてまいりますが、運行計画案は、事業者提案や警視庁等の関係者調整に伴いまして最終的な実証実験とは異なる場合がございます。

 次のページで、4、今後の予定でございます。先ほど申し上げましたとおり、令和4年度の下半期頃の実証実験開始を見込んだ場合、令和4年1月以降に実証実験運行計画案を取りまとめまして事業者を募集いたします。なお、募集に当たりましては、本事業の執行は、令和4年度予算の議決を得られることを条件とするなど明記をしてまいります。その後、令和4年4月以降に事業者を決定しまして、実証実験の運行に関する関係者調整・手続を開始いたします。令和4年度内に実証実験の実施と結果を取りまとめまして、令和5年度に実証実験結果の検証を行っていく予定でございます。

 御報告は以上でございます。

委員長

 ただいまの報告に対し、質疑はありませんか。

羽鳥委員

 新しく報告が出てきてよかったなと思います。ちょっと順番にお聞きしたいんですけれども、まず実証実験の概要というところで、運行の形態というところで、路線を定めた定時運行となっていまして、前のときにはオンデマンド型であるだとかいろいろと検討されていたと思うんですけども、今回定時運行というふうにされたのはどういった理由からになるんでしょうか。

村田都市基盤部交通政策課長

 確かに、委員おっしゃるとおり、オンデマンドという案もあったかと思います。そういう様々な検討をしていく中で、やはり当該地域の地形というか道路事情、そういったところもいろいろ踏まえて検討しているところでございます。御存じのとおり、道路幅が狭いですとか、一方通行が多いですとか、あと学校が幾つもあって、いわゆる通学路とかスクールゾーンとかそういうので規制がかかっているとか、そういったところを考えますと、やはりなるべく安全に運行できるような道路がどこか、そういったところを考えていったときに、オンデマンドですといろんなところを通ってしまう可能性もあると。そういった様々なことを踏まえまして、いろいろ御意見も伺った中で、今回定時、定路線ということで検討を進めているといったところでございます。

羽鳥委員

 なるほど。あと、これは「事業者募集に提示する」と書いてあるところなんですけど、運行ルートのやり方として、地域内の循環の運行なのか、それとも中野駅に最終的には向かうようなルートでやっていくとか、そういうものなのか、そういうのはちょっと、今お示しできるものはありますか。

村田都市基盤部交通政策課長

 まず、今回の実証実験におきましては、地域内だけで回るものを考えております。中野駅とかに行きたいとか、そういう要望も確かにアンケートとかでありますけれども、そこにつきましては公共交通として路線バスに接続をしやすいように、地域内でいわゆる中野方面に行ける路線バスの駅に近いようなところに停留所を設けるとか、そういった工夫で、乗り換えは必要になってしまうとは思うんですけれども、そういったところの工夫は今しているところでございます。

羽鳥委員

 いろんな関係法令の申請、要は陸運局に申請をするだとかということもおっしゃっていたと思うんですけども、この実証実験に当たっては、そういうのは必要になってくるんでしょうか。

村田都市基盤部交通政策課長

 必要になるというふうに認識をしております。

羽鳥委員

 一応法令的には、バス路線というふうな位置付けとして実証実験というのをやっていくという感じになるんですか。

村田都市基盤部交通政策課長

 バス路線という言い方が適切なのか分からないんですけども、当然、バス事業者がもしやるということになれば、バスの一環みたいなところもあるかと思いますし、いわゆるそういうような乗り物と同じような形態かなというふうに思っております。

羽鳥委員

 あと、この地域の事情というところで気になるのは、杉並区のほうに行きたい、阿佐ヶ谷のほうに行きたいだとか、あるいは大和町とかだと高円寺のほうに行きたいとかというふうなので、杉並区のところに停留所のようなものを設けられるかどうかみたいなことは、ちょっと課題として出てくると思うんですよね。区としては、いや、それは区の予算でやるものだからなかなか設けられませんよと多分おっしゃりたいような気がするんですけれども、接続でもいいんですけれども、その辺りの区民の利便性との兼ね合いでは、どのように今考えているでしょうか。

村田都市基盤部交通政策課長

 当該地域の西側が阿佐ヶ谷寄りというんですかね。東側というか、大和町の辺りが高円寺寄りというようなところだと思います。中野区と杉並区境の関係を見ると、ちょっとこう、斜めに区境があったりして、いわゆる高円寺のほうは、結構もう中野と道路を挟んですぐかなといったところがございます。地域の勉強会でもいろいろ御意見をいただいたりとかしている中で、例えば、大和町の地域の方は早稲田通りを渡って高円寺まで行く、商店街で買物をするとか、そういう御意見もいろいろいただきました。そのように杉並区で買物をするとかそういったこともあるんだろうなというふうに思っておりまして、杉並区の中で停留所を設けるというのはなかなか難しいかなと思っているんですけれども、例えば大和町中央通りの辺り、早稲田通りとその付近に停留場所を設けることができれば、歩いて道路を渡っていただくということはありますけども、そこの商店街でお買物ができるとか、そういった、いわゆる地域の方がどういったところで買物をしたいかとか、そういったニーズというんですか、そういったところは確認をさせていただきながら、なるべくそういうことがかなうようなルートはどうだろうということを地域の方と一緒に勉強させていただいて、今検討しているといったところでございます。

羽鳥委員

 分かりました。あと、アンケートのところを見てみると、いろんな年代の方から御回答をいただいているわけですけれども、例えば年齢とか世帯構成とかというのは、どうなんでしょうか。実際にこの地域の年齢の構成や世帯の構成とかと比べて著しく違うとか、同じぐらいだとか、そういうのは何か分かりますか。

村田都市基盤部交通政策課長

 その割合というんですか。そういったところはそれほど差異がないかなと思っております。地域によってその人口の数も違うと思いますけども、そこまで大きな差が出ているような結果にはなっていないかなというふうに思っております。

羽鳥委員

 分かりました。あと、アンケートの裏面のところで、「普段の外出時の移動状況」というところで、通勤・通学と買物と公共施設の利用があるんですけれども、いや、何かこの地域は高齢の方がやっぱり多いというところでは、通院とかというのは結構需要としてあるんじゃないかなというふうに思ったんですけども、それはどういったカウント、集計をされるんでしょうか。

村田都市基盤部交通政策課長

 今回、通勤・通学は、そういうことをされている方が多いだろうということで伺っているのと、買物もどなたでも買物はするだろうといったことで伺っています。今までいろんなお話をさせていただく中で、やっぱり中野駅のほう、中野区役所とかいわゆる公共施設に行きにくいとかそういう話もあった中で、果たしてどれぐらいの方が区役所までふだん来られるのかといったところは確認しなければいけないといったところで、この三つは特出しをして確認させていただきました。当然、通院とかそういったところもあるといったところで、自由記入といったところで、通院とかお見舞いとか、そういったところで書いていただいた方もいらっしゃいます。自由記入の中では、通院とかお見舞いとかそういった方が一番多かったんですけれども、それは12.7%の方がそういう利用もするといったところで回答はいただいております。ただ、通院とかだと、どこの病院に行くというのがいろいろあるかと思いますので、この地域特有というか、そういう利用がされるのかといったところで御回答はいただいたのかなというふうに思っております。

羽鳥委員

 分かりました。確かに、阿佐ヶ谷のほうに行きたいのか、中野のほうに行きたいのか、病院一つとってもいろんなところに行きたい方がいらっしゃると思うので、ただ、そういう方がやっぱり多いんじゃないかなというふうに思ったので。でも、12.7%の方がそういうふうに、自由記入であっても、通院ないしお見舞いとかというふうに書いたというふうな、こういったことですか。

村田都市基盤部交通政策課長

 そのとおり12.7%の方が通院とかというふうに自由記入で書いていただいたんですけれども、どこの病院に行きたいかといったところは分からないですけれども、やっぱり中野方面、例えば警察病院に行きたいとか、ほかの病院もいろいろあるかと思いますけども、既存の路線バスとか鉄道駅に近いところに乗り換えがなるべくできやすいようなルート、そういったところを考えていけば、そういう病院にも行きやすいような環境が整うんじゃないかといったところでルートのほうは検討しているというようなところでございます。

羽鳥委員

 分かりました。あと、アンケートの利用意向の高い時間帯というところでは、行きについては、当然ですけれども、7時から10時というふうになって、帰りについては15時から18時くらいが多いという回答なんですけれども、実証実験の中身を見ると、台数は2台程度で、8名程度の、多分ちょっと大きいワンボックスの車なのかなと思うんですけども、こういう時間帯を増便するみたいな、そういうのというのはできるというか、考えているのかというのはどうなんでしょうか。

村田都市基盤部交通政策課長

 まず、この2台といったところにつきましては、アンケートの中で運行間隔、裏面の4番の下段のほうに書いてあると思いますけれども、20分に1便あるといいねという方が53.1%と過半数を占めているといったところを一つの参考といたしまして、当該地域で、どう回るかによって距離は変わるんですけども、距離と平均的な運行速度を勘案したところ、2台程度で回れば、20分に1便というような計算状況になるといったところで、今2台というふうに考えております。それ以上使われるという状況があるかどうかというのはやってみなきゃ分からない部分なので、もしすごく人気が出るとか、そういったところがあれば、そのときにちょっとまた検討しなければいけないとは思うんですけれども、まずは2台で運行したいというふうに考えております。

羽鳥委員

 分かりました。確かに、そのための実証実験ですから、検討していただければと思います。

 この実証実験の費用というのは、どのくらいかかる見積りなんでしょうか。

村田都市基盤部交通政策課長

 今回記載させていただいたようなところで2台、車はワゴン車程度のもので想定をしておりますが、この実証実験を半年やるに当たりまして試算している中では、1,300万円ちょっとぐらいかかるかなといったところがあります。その中で、運賃として幾らか御負担いただくことになると思うんですけども、そこでどの程度入るかといったところはなかなか読めないところもございますが、あくまでもその費用として考えたときには1,300万円ちょっとというふうに今のところ試算をしているところでございます。

羽鳥委員

 これは実証実験だから、今後、実際に便数をどうするかというのは、今後のさらに実証実験を踏まえてということになると思うんですけども、仮にこういった形態でやった場合、まず1,300万円ぐらいが年間の経費としてかかってくる。(「半年」と呼ぶ者あり)ああ、半年か。半年で1,300万円だから年間で2,600万円ということで、これが大体の年間の経費かなというふうに見積もれるということになりますか。

村田都市基盤部交通政策課長

 今回、車両もリースとかでやりますので、本格的にやるとなった場合には、リースなのか、購入なのかといういろいろ条件とか変わると思いますし、サービスの内容というのも見直しをしたときにどうなるかといったところはあろうかと思いますけれども、単純計算すると、そういうようなところになるのかなと思います。

羽鳥委員

 この運賃、多分、いろいろと収入を増やす取組というのは今後しなくちゃ、でも、実証実験だから、取りあえず、まず運賃で賄えるかどうかというのを探るところだと思うんですけども、仮に運賃で賄うとしたら、大体どのくらいの人が乗るとこの経費を運賃で賄うというのができるような水準になるんでしょうか。

村田都市基盤部交通政策課長

 今回の、まあ条件によるので、あくまでも試算ですけれども、1回の運賃が200円というふうに想定した場合に、車1台が1周する間に9名程度乗っていただくことができれば収支としてはバランスをするかなあというふうなところでございます。

羽鳥委員

 要は、乗ったり降りたりとか繰り返して9名というふうなことですよね。常に満員というふうなことではなく、途中で乗ったり降りたりというふうな、一瞬今、定員が8人で9人というふうになると、あれ、厳しいんじゃないのかなというふうに思ったんですけども、そうではなくて、乗ったり降りたりというふうなところを含めて1周で9人というふうなことですね。確認ですけど。

村田都市基盤部交通政策課長

 おっしゃるとおりでございます。

白井委員

 これから検証の話になるんでしょうけども、今回は、いわゆる若宮・大和町エリアの中での運行実験となっています。これは、いわゆる既存の路線バスだとか、あとはタクシーの運行状況もあるので、あまりにもここと重なり過ぎると、そもそも許可が下りなかったりだとか、かえって民業を圧迫してしまって、場合によっては路線バスが成り立たないと、こんな状況にもなってしまいます。新しく路線状況のやつを入れようとなると、要するにそれを重ならないところに入れるという話になるんでしょうけども、このアンケートの中で、いわゆる交通不便対策と言っていいのかな。駅やバス停が遠い地域を一定の区間で拾って中野区内でマップに広げてあります。先ほどの話だと、おおむね1,300万円ぐらいでまずは実証実験を行ってという話だったので、費用積算もこれからになるんでしょうけども、具体的に今回検証した上で、どういう施策展開をするとかというイメージはあるんでしょうか。いかがでしょうか。

村田都市基盤部交通政策課長

 まず、区内の交通ということを考えますと、既存の路線バスとか鉄道といったものがメインになるといったところになります。今回、実証実験させていただくのは、そういう幹線系の交通としての路線バスとか鉄道と重ならないような地域で、考え方としてはフィーダー交通的なところもあるかと思いますし、ラストワンマイル的な考え方も当てはまる部分もあろうかと思います。その中で、今回こういう地域内でやる交通の実験というものは、中野区の中でもこれまでやったことないですし、今後どういうふうになるのかといったところはしっかり検証していくところですけれども、その検証の結果、当然収支のバランスがどの程度になるのかとか、そういったところはいろいろ出てきて、その中でどういうふうに継続できるのか。もしくは、新しい、この方法ではない方法を見直さなければいけないのかとか、そういったところはあろうかと思います。なので、今回の結果から、今後地域の中で、いわゆるバスとか使いにくいような地域の方に対する公共交通としてのそういったサービスは、どういうふうに支援していけるのかといったところを今後検証していって、そういったところから政策的に考えていきたいというふうに思っております。

白井委員

 一方で、いろんな事業形式があるので一概に言えないんですけども、幾つか実際に行っている自治体にお邪魔してお話を伺ったりだとかというのをしてきたんですけど、例えば一般的には、自分たちの日常生活の中で一番使う施設に足があると一番楽なわけですよね。そうすると、お買物ができる場所、例えばスーパーの2階がそのままバス停になっていて、そこに乗り降りができるようにする。さらには、そのバス停を設置する場合には、実はそのスーパーに協賛金をいただいて事業に当て込んだりだとか、大きな病院で、そこにもやっぱり協賛をいただくだとかやり方があろうかと思います。区としての一般財源投入だけではなくて、当然その施設を利用する方々にもメリットになるので、どうやったら採算性が合うような事業として組立てができるのか。また、利用したい人があるのか。ただ、これも、先ほど言ったみたいに、あまりにも路線バスが重なり過ぎると、これはこれで問題があるので、いわゆる交通網としての検証もそうなんですけども、そのニーズと、どうやったら事業採算が合うかという確度の検証も必要だと思うんですけども、この点いかがお考えでしょうか。

村田都市基盤部交通政策課長

 おっしゃるとおり、事業採算がどういうふうになったら成り立つのか。そういうためのサービスというか、取組というか、そういったところは検証が必要かと思います。委員おっしゃるとおり、協賛金といったところで、その施設に来てもらえてお客様が増えるので協賛金としてどうでしょうという話もいろんな自治体でやられているところかなと思いますので、ちょっと今回の実証実験の中でどの程度どういう方がどういうふうに使われるのか、そこら辺がまだ分からない部分ですので、最初からそこまでいけるかといったところは、なかなか難しいかと思うんですけれども、そういった観点で事業の採算性が合うようなことが考えられるのか。あと、広告収入とかいろいろあるかと思いますけれども、そこら辺は考えていきたいかなというふうに思っております。

むとう委員

 本当にこれから高齢化がどんどん進んでいく中で、バス停が遠い、駅が遠いという交通不便のところを解消していくということはすごく重要な施策であるというふうには思ってはいるんですけれども、ちょっと復習なんですけれども、かつてあった「なかのん」、あれはどういう経過をたどったんでしょうか。

村田都市基盤部交通政策課長

 「なかのん」につきましては、鷺宮とかそちらのほうと中野駅周辺とを結ばれているような、いわゆる路線バスに近いような形の運行だったのかなというふうに思っております。当時は、補助金を出したりとかして運行していたと思うんですけども、やはり事業採算性がなかなか合わないといったところもあって今減便等をされているような状況です。事業者から聞けば、やっぱり公共交通なので簡単に便数を少なくするとか、そういったところは地域の方のためのことを考えるとなかなか難しいという御意見もいただきますけれども、一方で、事業の採算性、収支のバランスとかを考えたときに、なかなかやっぱり厳しいといったところも現実としてあるというふうに聞いております。ですので、今回の路線、今回実証実験させていただくところもどうなるか分かりませんけれども、やはりちょっとそういったところを交通事業者と連携をして、どういうふうにやると乗っていただけるのか、そういったところは検証していきたいというふうに思っております。

むとう委員

 採算性を取るというのが大変厳しい状況で、なかなか採算が取れないから便数を減らしてしまうと、便数を減らしたら減らしたで、行きたい時間に乗れないからお客さんはどんどん減るみたいな感じで悪循環をたどっているような、詳しくないんですけど、印象だけ持っているので、本当にこういう交通対策、大事なことなんだけれども、補助金をどこまで入れていくかということにもかかってくるのかとは思うんですけれども、その補助金の在り方とか、その補助金の点では、「なかのん」はどういう経過をたどったんでしょうか。

村田都市基盤部交通政策課長

 具体的な年数は、今手元に資料はないんですけれども、数年間は補助金を入れてやっていったと。その後、バス事業者さんの自主運行的な形で今なっておりまして、今、K01系統という形で、「なかのん」という名称もなくなって今運行をしているというような状況でございます。

むとう委員

 新たな交通対策、違うエリア、そこの部分は含まないんですね、競合しないように。今後どうなっていくのか分からないんですけれども、そちらで示してくれたピンクのところが中野区の中にいろいろ点在していて、不便なところがこんなに広範なエリアであるとなると、本当に大変なことかなと。これをカバーしていくのはなかなか至難の業だろうなというふうに思うので、取りあえず実証実験をしてみないことには分からないということもあるので、今からいかんとも何とも言いようがないんですけれども、「なかのん」のかつてのことも踏まえて、そこも踏まえつつ、次にステップアップしていってほしいかなというふうには思っていますので、取りあえずやってみるしかないのかなというふうに思いますが、やっぱり、やってみるしかないんだけれども、経費がかかることなので、その経費がまた無駄にならないように、その辺は十分実証実験して、それが生かせるような形で結果をまた報告してくださることを待っています。

山本委員

 御報告ありがとうございました。住んでいる人間として、これは本当に皆さん助かるんだろうなというような思いであります。

 1点伺いたいのですが、これからそのルートを決めていかれるということなんですけれども、2台程度で回していくとおっしゃいまして、先ほど羽鳥委員の質問で20分程度を達成するには2台程度じゃないかというようなお考えでしたけれども、2路線を2台でやるのか、それよりもやっぱり20分で回すことのほうがプライオリティーが高いと思われているのか、その辺を伺っていいですか。

村田都市基盤部交通政策課長

 今回、いわゆるぐるっと回るような循環型のルートを今検討しているところでございます。そういったときに、行きと帰りのことを考えますと、例えば逆方向で1便ずつ回したほうが利用者としては使い勝手がいいという部分もあるといったようなところは検討の中で、話の中でも出ている部分もございますけれども、やはりちょっと道路事情として、なかなか同じ場所を通ることができないとか、反対方向になると渋滞等、そういったところも懸念されるとか、そういったところも検討の中で入っておりまして、今回につきましては、やはり地形的な理由がメインになってしまいますけれども、同じところを2台でこう回るといったところを基本的な案として考えているところでございます。

山本委員

 要は6か月間、下半期をかけてやられていくということなんですけども、そのときに、同じ決めたルートで6か月ちゃんとやり切るというような形なんですか。道中、見直しはあるんですか。

村田都市基盤部交通政策課長

 今のところ半年間同じルートで考えております。当然これは、どのルートをどういうふうにやっていくかという許可みたいなものを国から受けてやるものですので、ちょっとそこを柔軟に変えるといったところはなかなか難しいのかなといったところはあろうかなと思っております。

山本委員

 よく分かりました。それで朝の時間帯、8時、9時とか、そこは行きのニーズは高いというような調査結果が生まれておりますけれども、やっぱり大和町は狭隘道路が大変多くて、その中でも保育園ですとか、幼稚園ですとか、そういった方々の自転車ですか、かなり多くて、危ない場面もなかなか、よく見かけるし私も経験したりもします。なので、ちょっと車を運行される際には、そういったところの配慮をよくよくしていただきたいなと思います。いかがですか。

村田都市基盤部交通政策課長

 これはアンケートの結果としてお出しさせていただいたところなんですが、やはり今、地域の方とも交通安全のことについて話をしております。先ほどもちょっと説明させていただいた小学校とか幾つかあって、通学路とかスクールゾーンとか、そういう規制が入っていると。実際我々も今検討しているようなところのルートを朝の時間帯に車で走ってみたりとかしました。そういう中で、例えば、大和町中央通りを北上していくような運行をしてみたんですけども、自転車もいて、歩いている方もいて、すれ違う車もいて、そういう交通量が多いというような状況の中とか、あと、早稲田通りはすごく混んで渋滞していた状況があるとか、そういったところが分かってきましたので、朝の時間帯については、通勤・通学、9時までは結構交通規制がかかっているような道路もすごく多い状況ですので、そういったところを勘案しますと、9時以降じゃないとなかなか運行できないんじゃないかなというのが今のところの検討状況でございます。そういったところを踏まえて案をつくっていって、警察との協議とか許可を受けていきたいというふうに思っております。

南委員

 今回、実証実験をいよいよやっていくということで、本来でしたら、今年度には実証実験を開始できるところだったんですけど、コロナの関係で延期せざるを得ない状況になったということで、そのことを思えば、実証実験がようやっとスタートできるということは非常によかったなというふうに思っておるんですが、先ほどのアンケートを実施した中で、高齢者にとって鉄道やバスの停留所まで非常に距離が遠い地域ということがピンク色で塗られているわけですけれども、その中で今回実証実験を行うところというのは、この図から見ると、一番大きい、広い範囲での実証実験ということでなっているわけですが、まだ、これから先の話があるんですけども、今回この若宮・大和町での実証実験を行って、その実証実験の基に、いざ本格実施というふうになっていった場合、若宮・大和町以外のせっかくアンケートをしていただいた地域がありますよね。ピンク色の面積が小さいところ、それから非常に細かいところとかからも、高齢者にとっては非常に交通の便が悪いというアンケート結果が出ているんですけども、そういったところについては、今後この若宮・大和町の実証実験をやっていく中において、ほかのところもやはりこういった新交通システムを導入していくというお考えというのは変わらないんでしょうか。

村田都市基盤部交通政策課長

 今回、若宮とか大和町の地域でやらせていただくに当たって経緯といたしましては、平成30年頃に全区的にアンケート調査をさせていただいて、いわゆる交通に対する満足度みたいなところの調査をやらせていただいた部分がございます。その中で、若宮とか大和町の地域については、区内の中で相対的に比較すると満足度が低いような結果がございました。また、地域の中でも、交通がちょっと不便であるというようなお声も幾つかいただいていたような状況もございまして、今回地域公共交通としてもネットワークをしっかりとどうにか考えていかなければいけないというふうに考えて、ここをモデル地域として実証実験をさせていただくというところでございます。ほかのエリアのピンクのところにつきましては、確かにこういう平面図上では、そういう色は塗られているようなところもあるんですけども、必ずしも満足度が低いというような状況でもない地域もございます。その中で、今回ここをやったことによって、違う地域でもという話も出てくる可能性もあろうかと思いますけれども、今回の実証実験をやらせていただく中で、いわゆる地域公共交通としてどういったところが効果的なのか、あるいは我々が地域公共交通としてのネットワークをどうにかしようとする中で、どういう支援が考えられるのかといったところが今回の実証実験だと思っておりまして、それをそのままほかの地域で横展開すればいいかと言われると、そうでもないかなというふうに思っておりますので、今後のどういう支援の在り方とか、そういったところを検討する上での実証実験が今回のものであると思っておりますので、また今回の結果を検証して、どういうふうな取組をしていくのかといったところは、その段階で、検証結果とともに考えていきたいと思っております。

南委員

 ほかの地域については、今回の実証実験をした上で、実際に本格運行していく中で、次のことも考えていかなければならなくなるだろうということだと思うんですけども、あと、若宮・大和町地域の中で本格実施をしていくに当たっては、先ほど白井委員のほうからも、一般財源だけではなくて、そういった様々な方法で歳入を取り込んでいくということも非常に必要ではないかというお話がありました。先ほど「なかのん」の話も出てきましたけれども、「なかのん」についてはたしか、東京都の補助金が3年間だけ、1,500万円だったか、2,000万円だったか、はっきりその辺は忘れましたけど、要はその補助金が切れた後は、先ほど御答弁がありましたけれども、運営するバス会社が全ての責任でやっていくということになったので、利用者が激減していく中で、最終的に「なかのん」というのが廃止になったという経緯がありますので、それを思うと本当に、実証実験を行っていく中で、本格実施をやっていくようになるんだと思うんですけども、そういう継続性というものが非常に重要になってくると思うんですね。せっかく実証実験をこれだけやって本格実施に入ったはいいけれども、数年でやはり採算がというようなことになったら元も子もないことになってきますので、その辺はどのようにお考えなのかお伺いをしたい。

村田都市基盤部交通政策課長

 まず、今回の実証実験に当たりましては、来年度の下半期に半年程度を想定しております。令和5年度につきましては、これは継続するかどうかといったところは、今決まっているところではないかなと思っております。それは、やはりどの程度どういうふうに使われるかといったところが分からなくて、収支としてどの程度成り立っているものなのか、そういったところをしっかり検証しなければ簡単に継続するとは言えない。なかなか難しいのかなと思っておりますので、ただ、一方で、どうやったら乗っていただけるのかとか、そういったところはしっかり考えていかなきゃいけないと思いますので、今回の実証実験をした結果については、さっき白井委員からあったようなところも含めて検証をしていきたいというふうに思っております。

いながき委員

 今回の実証実験について、松戸市ですとか港区がグリーンスローモビリティ、これの導入実験をされたということで、これは環境省からの補助金も出るようなんですが、このグリーンスローモビリティを使っての実験ということは御検討はされなかったんでしょうか。

村田都市基盤部交通政策課長

 グリーンスローモビリティは、速度20キロ以下で、電気自動車で、低速で環境にいいような乗り物ですけれども、その車両を今回指定するといったところではなくて、あくまでも何人乗りぐらいのものを、車両を地域で運行していただく、そういったところがあろうかと思います。当然、国とかからそういう車両を借りるとかといったところもあるかと思うんですけれども、今回、ちょっと一部、例えば早稲田通りに出なければなかなか回ることができないみたいなルートもあります。その中で20キロより低いような速度でそもそも走行して大丈夫なのかといったところもあると思いますので、グリーンスローモビリティを排除したといったところではないんですけれども、なかなか難しい部分もあろうかというふうに思っております。事業者の提案の中でそういった車両を使いたいとかというのがあれば、そこはそれで一つの提案ですので、あり得るかなと思っておりますけれども、基本案として考えている中では、通常の車両で考えているといったところでございます。

委員長

 よろしいですか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 質疑がなければ、以上で本報告について終了いたします。

 ここで休憩をと思いますが、今、二つ目の報告が終了をいたしました。3時20分まで休憩します。

 

(午後2時57分)

 

委員長

 それでは、委員会を再開いたします。

 

(午後3時20分)

 

 3番、中野駅新北口駅前エリアの再整備についての報告を求めます。

小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長

 それでは、中野駅新北口駅前エリアの再整備について御報告をいたします。(資料4)

 中野駅新北口駅前エリア拠点施設整備事業につきましては、現在、各地権者及び関係機関と協議を進めながら施設計画の詳細について検討を進めております。

 令和4年1月より環境影響評価(環境アセスメント)の手続に着手する予定としておりまして、これまでの検討内容と施設計画の案の概要について御報告をいたします。

 最初に、添付資料の最後に参考資料をつけておりまして、そちらを御覧ください。中野四丁目新北口地区ということで、こちらは参考として、民間事業者募集提案時の施設計画の概要、配置図、断面図及び次のページには、動線計画や広場の配置、用途構成などをまとめております。御報告の参考として御覧いただければと思います。

 最初の1枚目に戻っていただきまして、1番、これまでの主な検討内容でございます。

 別紙1を御覧ください。最初に歩行者ネットワークの強化に関する検討内容です。最初にアトリウムの新設についてでございます。図面の上の左側が1階の平面図、右側が3階のデッキレベルの平面図となっております。図面を見ながら御確認ください。また、施設計画として、手前の南側に高層棟、北側にホール棟を設けておりまして、この建物の間、立体道路と集いの広場に面したところにアトリウムを設け、提案時には外部空間であったところを利便性の高い室内空間とすることを検討しております。

 なお、アトリウムとは、ガラスなど光を通す素材で覆われた大規模な屋内空間のことでございます。ガラスで覆われた吹き抜け空間に上下移動のための縦動線を設け、また3階の南北方向、東西方向のデッキレベルの動線の交差部である文化の交差点と地上レベルの出会いの広場を結ぶ明るい屋内の交通結節点としたいと考えてございます。また、この場所をガラスなど光や視線を通す素材に囲われた空間とすることで、立体道路沿いの歩行者空間も明るくなるとともに、交通広場側からも交通結節点であるアトリウムを認識できるようにいたします。また、アトリウムの中野通り側には店舗を配しまして、中野通り側の連続したにぎわいに配慮をいたします。

 次に、右上の図でございますが、アトリウムからは北に向かって青の矢印、南に向かって赤の矢印、この矢印のようなフラットなデッキ動線がつながるようにいたしまして、高層棟周りの回遊動線にはひさしを設け、アンブレラフリーの動線といたします。

 また、続きまして右下の図ですが、中野駅新北口から北側に向かうメイン動線となる歩行者デッキについて、提案時よりも拡幅することを検討し、ゆとりを持った歩行者空間としたいと考えております。

 続きまして、次ページに参ります。施設計画における検討事項でございます。

 最初に、地域交流の促進といたしまして、バンケット機能の拡充を検討しております。既存の提案における③のバンケット空間を利用状況に応じたフレキシブルな空間とできるようにするとともに、④の建物の上に1層増やしましてバンケット空間を拡充します。また、提案時にあった会議室①についても、バンケットやイベントなど多様な機能に対応できるスペースといたします。

 続きまして、左下の図、建物の用途構成でございます。提案時はバランスの取れた用途構成としまして、昼間人口・夜間人口・交流人口を床面積比で4対4対2として提案をされておりました。追加の検討におきましても、この比率は変えないものとして検討しております。また、住宅部分については質の向上を図り、長期優良住宅や子育て支援住宅の認定を取得いたします。

 続きまして、右上でございます。防災の視点では、ホール棟と高層棟の間をアトリウムとして室内化することで、一時滞在施設や災害時の情報発信機能を担うものといたします。

 最後に右下でございますが、駐車施設の安全性・利便性の向上といたしまして、B1階を施設及び地域の荷さばき駐車場、B2階を一般車駐車場と機能分離をいたしまして、また駐車場から上に上がると、交通結節点であるアトリウム空間に出られるような明確な動線といたします。さらには、地域の荷さばき駐車場は五丁目への荷さばき機能も担うことから、中野五丁目への新たな荷さばき動線の確保も検討してまいります。

 続きまして、募集選定時の審査委員会からの指摘事項への対応でございます。別紙2を御覧ください。

 中野通り側のにぎわいの形成や建物壁面の圧迫感の軽減という審査委員会からの指摘事項がございました。この点につきましては、中野通り側、それから中野駅新北口から出たところの圧迫感の軽減につきまして、低層部外観のガラス面を一様な壁面ではなくて、ヒューマンスケールに分節することや提案時の低層階のグリッドフレームをやめまして、低層階上部に大きなひさしを設け、高層のボリュームと低層部を分節することで圧迫感を軽減いたします。

 また、左下の図、にぎわいの形成については、中野通り側に店舗を拡充し、にぎわいの連続に配慮するとともに、ガラス張りを多用することで視覚的なにぎわいを演出してまいります。

 右下の図、低層部の建物、南棟の外壁隅でございますが、こちらについては工夫をいたしまして、中野駅新北口から五丁目側の見通しに配慮をいたします。

 ここで表紙に戻っていただきまして、もう1点の指摘事項、資金計画の確実性についてでございます。資金計画の確実性につきましては、資金計画は、現在調査・設計段階でございまして、都市計画の手続を踏まえて建物等の詳細が定まり、事業認可の段階で確定をすることになります。また、補助金につきましては、提案時より低く抑えるとともに、中野駅周辺の他の再開発事業における補助金交付状況等を十分に考慮をして、今後の資金計画の検討の中で低減を図ってまいります。

 それでは、2番、施設計画(案)の概要でございます。別紙3を御覧ください。

 市街地再開発事業の概要でございます。左上には、上位計画における当地区の位置付け、右上には当地区におけるまちづくり手法ということで、今後の都市計画手続の内容等を記載してございます。

 また、中段の左側が計画概要でございまして、敷地面積は約2万3,460平方メートル、計画の容積率は約1000%、建物の高さは約250メートル、ほか使用用途は記載のとおりでございます。

 中央が配置図、右側が断面図となっておりまして、断面図を見ていただきますと、建築基準法上の高さは約250メートル、屋上への塔屋などを加えると最高高さは262メートルでございます。

 左下のこれまでの経緯と今後の予定については、変更はございません。

 なお、容積率についてでございますが、事業者公募の提案時は、提案条件である令和2年1月の都市計画及び都市開発諸制度に基づきまして実現可能性に配慮した提案ということで900%という提案となっておりました。当地区は容積率の指定は600%でございますが、高度利用地区の指定基準を満たすことで容積率1000%まで活用できる地区とされておりまして、整備内容、空地の確保ですとか、歩行者ネットワークの整備等を行うことで活用していきたいというものでございます。具体的な施設計画検討の中で、地区のポテンシャルを最大限活用するものとして関係機関と協議を進め、本日の施設計画(案)となってございます。

 次ページに参ります。施設計画の概要といたしまして、整備コンセプトと方針、主な整備内容を示しております。当初の提案にございました最大収容人員7,000人規模のホールや各広場の配置、周辺各地区へのアクセスの項目などは、従前と変わることなく検討を進めてございます。また、追加検討として御説明しましたアトリウムの設置やアクセスの強化としてのデッキの幅員の確保、こういったことは追記をしてございます。

 以上が別紙3の御説明でございます。

 表紙に戻っていただきまして、3番、今後の予定でございます。令和4年1月中旬には、本日御説明をいたしました施設計画(案)の概要に関する区民説明会を実施し、その後、環境影響評価手続に着手をしてまいります。また、年度いっぱい、3月頃までには事業推進に係る関係権利者間の合意形成を進め、令和4年度には都市計画手続を進めてまいりたいと考えてございます。

 御報告は以上でございます。

委員長

 ただいまの報告に対し、質疑はありませんか。

山本委員

 今回報告いただきました内容に大きなことが幾つかあります。まず、今回容積率1000%との大きな変更の報告がありますが、施設計画(案)の概要がありますけど、これはそもそもそれぞれもともとの数値は何だったんでしょうか。

小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長

 当初の提案時の数値でございますが、参考資料を御確認いただきたいと思います。参考資料の中野四丁目新北口地区の表面の左側の中段に計画概要としまして、敷地面積、延べ床面積、容積率、高さ等を記載してございます。容積率は900%、高さは約235メートルでございました。

山本委員

 これに書いてあるからということでしょうけども、大きい変更なんで、ここに書いておくほうがいいんじゃないかな、丁寧なんじゃないかなと思いますけど、まあ、いいです。それはちょっと次からお願いしたいと思いますが、まず、事業者からいつ御相談が来たんですか。また、どういう協議の経過でこの案を決定されたんですか。

小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長

 1000%の活用をしていきたいということは、施行予定者から相談がございまして、事務的には5月下旬ぐらいから御相談があったかなというふうに思っております。ただ、区に正式に活用していきたいという話がございましたのは7月上旬でございまして、東京都との協議というのは7月の中旬ぐらいから開始をしているということでございます。

山本委員

 第1回定例会でうちの会派から、事業者から提案の変更を求められたらどうするんですかと伺ったんですよね。それで、皆さんのほうから計画の遵守を求めていくと答弁があったところなんですよ。区は、当初どおり、実現可能性に配慮した900%で最後お願いしますと求めたんですか。確認します。

小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長

 900%の容積率というのは、提案時に募集要項の条件に従って施行予定者の考えとして900%の提案であったということでございます。それを具体的に計画を進めていく中で、施行予定者からお話があり、さらに具体的なプランを詰めていく中で、よりよいプランとなるよう追加検討事項も含めて検討し、また、その条件を踏まえて東京都、警視庁と協議をして本日の案を作成してきたということでございます。

山本委員

 ちょっとさっぱり分からないんですが、あと議会にも適宜報告していくと答弁されているんですよ。今おっしゃった感じだと、7月中旬ぐらいにはもう報告できるような状況だったかと思うんですよね。つまり、10月11日の委員会で協議中と書かれていたかと思うんですけど、もう少し説明されていてもよかったんじゃないかなと思うんですが、いかがですか。

小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長

 実際に容積を1000%活用していくという考え方が実現できるのかどうか、そういったことを踏まえて東京都とこの間協議をしてきたものでございます。ですので、東京都との協議、また交通関係の警視庁との協議、そういったところをきちんと踏まえた上で、本日案として報告をしているものでございます。

山本委員

 分かりました。資産価値、それから工事費というのはどのくらい増える見込みなのか教えていただけますか。

小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長

 現時点では、アセスメントの手続に入っていきたいということで計画の概要を御説明しておりまして、実際には1000%を活用していく床というところが、どういった用途構成になっていくのか、そういったところは確定しておりませんし、またそれに併せて工事費がどのぐらい増えていくのか、そういったこともこれからになります。ですので、現時点では具体的にどのぐらいというところは、示すことは難しいと考えてございます。

山本委員

 そうしたら、1000%に、100%増えるということで、区民にとってはどんなプラスがあるのか教えていただけますか。

小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長

 1000%を活用していくということで、それを踏まえて、本日、追加検討内容を御説明しております。歩行者ネットワークの強化ですとか、あと1000%を活用していくに当たって、空地を取っていくということも当初の提案時から入っておりますけれども、ございます。そういった公共貢献への内容を踏まえて、容積を割り増して1000%を活用していくというものでございます。

山本委員

 資料の1の裏の右下に、「駐車施設の明快なゾーニング・地域荷捌き動線の実現に向けた検討」とあるんですけれども、そもそも駐車場は法的に設置しなければならない台数があると思うんですけれども、荷さばき駐車場については今回どういう扱いなのか。法的な義務であるのか、地域貢献としての設置であるのか伺わせてください。

小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長

 当地区の駐車場の考え方でございますが、都市計画駐車場として設置をするというところは、この地区にかかってございます。また、この拠点施設整備計画の内容によって附置義務の駐車場というところは、やはり設けなければいけないというところでございます。それに加えて、当初の提案時から地域への貢献として地域の荷さばき駐車場というものを設置してほしいということで要望していたものでございます。

山本委員

 そうすると、駐車場としては設置義務どおりの設置台数というのを求めていくんですか。

小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長

 実際にどのぐらいの需要があるのか、今後駐車場、今検討しております地域ルールの適用というところも踏まえて考えておりますが、それは今後ということになりますので、現時点では必要な駐車場はここに確保していただくということで進めてございます。

山本委員

 今、地域ルールの御説明がありましたけど、この地域ルールを設定することによって設置台数を減らせるということだと思うんですけれども、これは事業者にとって有利な話ではないんですか。要は、それが容積率を上げる理由の一つとして挙がってくることにちょっと疑問を感じているんですが、いかがですか。

小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長

 本日の御説明の時点では、地域ルールというのは活用を前提としておりません。都市計画駐車場、それから附置義務駐車場を設けていただいて、地域の荷さばき駐車場は、地域ルールではない公共貢献として設けていただくということで提案時から求めていたものでございます。地域ルールの適用というのは、これから具体的に計画をつくっていく中で、台数を減したいということであれば、その台数の減と併せてどういった貢献をしていただくのか、またそれは追加で検討することになります。

山本委員

 それから、併せて書いておられます「中野五丁目方面への荷捌き動線の確保を検討」とあるんですけれども、これはもう少し教えていただけますか。

小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長

 現在ここの新北口駅前エリアの東側の中野通りにつきましては、中野五丁目側の荷さばき車両がかなり駐車をしているというようなことで交通上の課題となってございます。こうした課題を解決するために、今拠点施設の整備の計画が進められておりますので、こちらで地域の荷さばき駐車場を賄えないかというようなところでございます。ただ、道路を渡って西側の四丁目ということになりますので、具体的に中野五丁目側に荷物を運ぶために中野五丁目側への動線ということで、中野通りの地下を渡って中野五丁目側で上に上がって荷さばきをするですとか、また、デッキを今五丁目側に接続をしていきたいというふうに考えてございますけれども、デッキの幅員を広げて五丁目側に荷物を運ぶとか、そういったことを併せて現在検討しているものでございます。

山本委員

 地下を通すですとか、案を今おっしゃっていただきましたけども、この五丁目方面への動線が本当に確保できるのかというところの期待と不安とがあるんですけれども、できなくても容積率は1000%にするということでよろしいですか。

小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長

 中野五丁目へのデッキでの接続というところにつきましては、当初から提案に入ってございますので、そこのところは実現をしていきたいということでございます。ただ、現時点では五丁目側の下ろし口の検討というところもあるので、具体的にはちょっと御説明はできないというような状況でございます。当初の提案から加えて荷さばき動線の確保を検討するというようなものでございます。

山本委員

 分かりました。それで、高さが250メートルになるということなんですけれども、えらい高いなと思っていますが、他エリアで250メートル規模の建物というのはどこがありますか。

小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長

 現時点で、東京都の中では、虎ノ門ヒルズが247メートル、最高部で256メートル、東京ミッドタウンが248メートル、最高部も248メートルぐらい、都庁の第一本庁舎が243メートルというところでございます。

山本委員

 都庁よりも高いということで、なかなかイメージとして強烈だなと思っているんですけれども、この250メートルの大体そうした高層の建物周辺のインフラというのはどうなっていらっしゃいますか。

小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長

 中野通り、それから北側の道路、西側の道路、20メートルの道路がございますので、必要なインフラについてはこちらから供給するというような形で計画をしてございます。

山本委員

 いや、例えば、虎ノ門ですとか今例示を出されたところの周辺の区画の街路ですか、幅員とかという、そういったものの幅員、インフラというのはどういうふうになられていますかと伺っているんです。

小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長

 先ほどお話をしたような虎ノ門、ミッドタウンの周辺の道路幅員まで、私は今分かりませんけれども、今回の施設計画の概要を御説明するに当たりまして、今回御説明の容積率、それから高さ、規模、床面積、こうしたところで警視庁とも協議を進めてきておりまして、その結果、今日の案がお示しできているということでございます。

山本委員

 250メートルの高さになって、その周辺環境にどういう影響があるのかというのを、現時点で思われていることを教えてください。

小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長

 本日、この建物規模等御報告をさせていただいた上で、環境影響評価の手続に入ってまいります。その中で環境への影響というところもきちんと検証してまいります。また、これから具体的に施設計画をつくっていく中で、これまでも警視庁さんとは交通関係の協議をしてございますけれども、詳細の内容についてきちんと、周辺交通への影響というところも考えていきたいと考えてございます。

山本委員

 「今後の資金計画の検討の中で低減を図っていく」とあるんですけれども、大体何%のことをおっしゃっておられますか。

小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長

 資金計画につきましては、各地区の整備の内容ですとか公共貢献の内容によって補助金の状況というところも変わってきますので、一概に割合や数字というのは言えないかなというふうに考えてございます。目安としましては、中野駅周辺の他の再開発事業、中野二丁目地区、囲町東地区、こういったところがございますので、こういったところの総事業費に対する補助金の状況15%、その辺りが目安になると考えてございます。

山本委員

 まあ、17%から15%ぐらいが妥当だろうと今御答弁ありましたけれども、そもそもプロポーザルの条件として容積率は入っていなかったんですよね。大手ディベロッパーはどちらも900%で出しておられるということで、私の感覚からすると、それは周辺の高さとか、街路、幅員などを総合的にまちの判断をして、そうやって出してきているんじゃないかと思うんですよ。だから、それを補助金を多めに見積もって審査を通ったら容積率を1000%に上げてほしいというのは、ちょっとプロポーザルの公平性として、どうなんだろう、何なんだろうと、次点候補者なんかは思いたくなっちゃいませんか。そういったところの公平性みたいなのをちょっと感じたりは、私はしています。

 先ほど申し上げましたけれども、この資料が、やっぱり100%上げるということの理由とか変化ですよね。それが我々の議会に分かりづらくてなかなか判断できないのかなと思っています。この議会が納得するようにとか、もっと段階を踏んで、まだここ出せていない情報とか、あるのであれば出してほしいですし、我々はプロでもないので、丁寧な説明と分かりやすい資料、これを求めていきたいと思っています。本会議でこうした重要な案件の情報というのは、しかるべき皆さんのほうの立場の人が質疑を通してやるというのがあってしかるべきだなと思っています。一応、確認ですけれども、これはまだ決定ではないんですよね。

小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長

 本日、施設計画の案の概要について御報告をしているというものでございまして、区としては、今この案でいきたいということでございますけれども、これから環境影響評価の手続もございますし、実際には都市計画の手続もございます。こうした中で、きちんと容積率、高さの最高限度というところが決まってくるということでございます。

吉田委員

 容積率を900%じゃなく1000%に上げると。それによっていろいろ新しく、アトリウムだとか、あるいはバンケットがどうこうとか、いろいろ公共貢献を増やした絵を一生懸命描いたということなのかなあと思うんですけれども、まず、容積率1000%が認められるんであれば、そもそも70年定期借地でも、たくさんの前払い地代がもらえて、やっぱり売る必要はなかったと。区民のなけなしの土地を売らずに再開発ができたなと。今さら、売ることだけ先に決めておいて、随分事業者さんにいい思いをさせるんですねというふうに思って、いまだに定期借地でないことに反対をしていますけれども、この中身についてですが、アトリウム、あるいはレインフリーという言い方をしましたか。そういうところを造るというのは、私は一概に反対しない。いいことだと思うんですけれども、あちこち私も機会をいただいて視察に同行させていただいたときに、例えば大崎駅の事例で、古いデッキは上を全部屋根で覆っていたけども、新しく追加で造ったところは屋根をつけていないと。新しいほうが何でレインフリーでないんですかねと品川区の担当者にお聞きしたら、いや、実は、無宿者の方が住みついてしまうのでレインフリーをやめましたと、こういうふうに、はあ、そういう配慮があるんだと。やっぱり聞いてみるもんだと驚いたんですが、そういうことに対する対処は、ここはどういうふうにやるんでしょうか。

 そして、ここは私有地なんで、なかなかその配慮の仕方というか、住みつかないようにするやり方というのもやりにくいと思うんですよ。その辺については、まずどんなお考えで、このアトリウム、大きなものを造るようですけど、お考えになっていますか。

小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長

 アンブレラフリー動線につきましては、本日高層棟の周りということで、追加検討ということで御説明しております。中野駅の新北口駅前広場と接続をしていくことになりまして、そこからの接続のデッキ上のアンブレラフリーのシェルターの考え方とか、それが景観上どういう課題があるのかとか、そういったことも現在検討しておりまして、新北口駅前エリア、それから新北口の駅前広場の両方がそれぞれ独立した考えじゃなくて、景観的にも考え方も統一をして考えていきたいというふうに考えてございます。また、アトリウムの室内空間の今後の管理については、今後の検討ということになります。

吉田委員

 まあ、今後の検討ということですね。そしてホール、それからバンケットの追加検討などとありますけれども、これも容積率をアップして、多分これは住宅を販売した利益をつくるから余裕が考えられるという、そういう理解でよろしいんですか。

小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長

 最終的には、事業計画の事業収支というところになるかと思いますけれども、住宅、事務所、そういったところを増やすことで収入の部分が確かに上昇することはあります。ただ、一方で、バンケットの追加検討ですとか、また歩行者ネットワークの追加検討、そういった公共貢献にかかってくるところのお金というところも支出としてはございます。これから具体的に事業計画をつくっていく中で、そこのバランスというのをきちんと精査していきたいと考えてございます。

吉田委員

 先ほど別の委員からお話がありましたけど、4月にはもう1000%にと事業者から打診があったと。その後、7月とかいろんな話がありましたけども、これはプロフェッショナルな話なんで、もう多分数字、固まっているものを事業者さんはお持ちだと思うんですよね。参考資料のほうに幾つかあって、ここに計画容積率900%、高さ235メートルも書いてありますよとさっきお話があった。このときの延べ床面積、もうこれは分かるだろうし、多分、住戸をどれぐらい販売する予定で、ここの要するに居住人口が元の計画よりどれぐらい増えるはずだということも、概算分かるだろうし、そして総事業費、1,810億円がどれぐらい増えるかも分かるだろうし、初め甘々に見ていた補助金がどれぐらい減る。やっぱりこれだけの絵を描いてきたときに、概算でもちゃんとやっぱり数字を示せると思うわけです。ずっと、この区役所は、区議会議員に対して一切数字を示さないという奇特な行政を続けていますけれども、ちゃんと数字を示しましょうよと。じゃないと本当、この報告を聞いても、このバンケットの追加の検討といっても、ああ、検討して皆様に希望を持たせてみたけど、やっぱり駄目でしたと、ごめんなさいと。容積率は増やしたけど、バンケットはできませんと。あるいは、ああ、すみません、何か市況も悪くなったので、容積率を増やしたけど、アトリウムも駄目になりましたと。業者さんは一生懸命住戸を増やしてばんばん売ってくれましたけど、公共貢献は、一生懸命努力したけど、結局絵に描いた餅に終わりましたという報告を受けても困るわけですよ、後々ね。このフィージビリティというのも、やっぱり資金計画とかなんとか、絵を描くだけじゃなくて、やっぱり裏付けを伴った報告をいただかないと、これだけ見て、ああ、いいですね、いいですねと言わせて、後でごめんなさいというのはお断りなんですけど、フィージビリティについてどうお考えなんですか。

小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長

 本日追加の検討事項としてお示ししたものがございますけれども、こちらについては、改めて追加の検討ということで検討しておりますので、これは実現をしていきたいというふうに思っております。まだ詳細、協議調整等を要するところについては、今後というところはございますけれども、基本的にはこの内容は実現していくということで考えてございます。

吉田委員

 じゃあ、あと二つだけにします。ホールの運営は、相変わらず区は一切関与しないで、今後もずっと関与しないでやっていけるという、そういう前提で考えているんですね。

小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長

 ホールの運営についてはこれまでと変わらず、民設民営ということでございます。

吉田委員

 最後の質問です。これは居住人口も、あるいは昼間人口も増えるんですけども、区が責任を持ってインフラを整備しますと言っていましたけど、それにかかる費用はどれぐらいなんでしょうか。

小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長

 この市街地再開発事業に伴う導入インフラといったところについては、この事業に引き込むもの、そういったところについてはこの事業でやっていくということになります。

吉田委員

 事業に引き込むという、要するに追加の財政支出はないという、そういう意味ですか。引き込むというのは、どういう意味ですか。

小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長

 広い意味で言えば、この新北口駅前エリアというところがあって、そこの中に拠点施設の街区を整備する。それは区画整理事業で行ってまいります。そこには区画整理事業に対する補助金というのも、区としては考えていかなければいけないということでございます。その拠点施設の敷地の中での再開発事業、これについては事業者が整備をしていくものということでございますが、そこにも再開発事業の補助金としての区への交付ということはございます。

吉田委員

 じゃあ、その補助金、再開発事業への区の補助金はどれぐらい追加になりそうなんですか。

小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長

 現時点では総事業費が出ておりませんので、そこについても現時点では数字はお示しすることはできません。

吉田委員

 最後と思ったんですけど、いつ頃だったら示せそうですか。

小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長

 これから建物規模を踏まえて都市計画手続に入っていく、そうしたところで詰まっていくところもございますし、最終的に資金計画は事業計画認可のところで固まっていくということでございます。その段階に応じて御説明をまたしていきたいというふうに考えてございます。

高橋委員

 御報告ありがとうございました。冒頭の山本委員の質疑の中で、1000%の容積になったというそれが、いわゆる事業収支を改善するためになったような言い方の質疑があったんですけど、本来、1000%に向けて関係機関と協議をしたというのは、東京都とか、あるいは動線関係で警察関係とか、そういうところと協議の中で決まっていったというところでよろしいんですか。

小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長

 まず容積の考え方としまして、ここの地区は、指定容積率は600%ということでございます。そこから空地の整備、歩行者ネットワークの整備、そういった高度利用地区の要件を満たすことで容積が上乗せできるということでございます。様々追加の整備、当初から提案されているもの、追加で検討したものがございますけれども、その要件について東京都と協議をし、また交通上問題ないか警視庁と協議をした結果、1000%を活用していきたいというふうになったものでございます。

高橋委員

 今の話の中で、東京都と協議をして1000%というところに今落ち着いているというところだと思うんですけど、民間の再開発の中で、当然できる限り容積を取って、収支もそうだし、社会地域貢献をしていくというのが、再開発というか、面的整備の常識だと僕は思っているんですけども、例えば地域での総合設計制度なんかも、いわゆる空地であったりとか、幅員の確保であったり、そういう形で貢献する中で、業績の上増しができていくと。そういう中で事業が成り立っていくと。今回のその再開発については、東京都が当初の計画での900%の容積率を1000%にしたということなんですけど、東京都が民間の再開発事業の事業収支改善のために容積率を上げるなんてことはあり得ないわけであって、東京都が900%から1000%に協議を進めてそこに行ったということについては、いわゆる地域貢献というか、先ほど説明があったというところだと思うんですよ。その辺は間違いないですか。

小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長

 容積の割増しにつきましては、高度利用地区の指定の基準の中で、空地ですとか歩行者ネットワークの整備という要件がございます。それを活用することで1000%にしていく、その要件を満たしていくということの内容について東京都と確認をしてきたということでございまして、東京都が1000%でということではなくて、制度上、その積み上げが問題ないかというのを東京都と確認をしてきたということでございます。区としましては、本地域のポテンシャル、容積1000%まで上乗せできるという地区でございますので、そのポテンシャルを最大限生かすということを想定し、検討を進めてきたものでございます。

高橋委員

 この拠点施設整備の中で、区が権利者としてもあるんだけども、いわゆるまちづくりの担当として再開発拠点整備を進めていくことについての、いわゆる地域の貢献というところというのは、どういう点があるのかというのは、幾つか挙げていただけますか。

小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長

 説明が重複するところはございますけれども、1000%を活用していくということで、できるだけ公共貢献を我々としては引き出していきたいというふうに考えてございまして、その広場についてきちんと空地を確保し、より使いやすい広場にしていただくですとか、周辺地域とのデッキの接続、そういった歩行者ネットワークについてもできる限り使いやすいものにしていただきたいとか、そういったところを含めて協議を施行予定者とも進めているところでございます。

高橋委員

 区としてこれから権利調整等の、いわゆる当事者としてはいるんでしょうけども、その辺のまちづくりの事業部局としての地域貢献というものについては、今、御報告があったことはもう最低限のこととしてしっかりと担保し、きちっと事業者と調整して誘導していくといいますか、それは強く要望しておきます。

 それから先ほどFS(フィージビリティスタディ)の話が出ましたけども、最終的なFSの確定というのは、僕も前に総括質疑で質疑しましたけど、今回のこの報告というのは、環境アセスメントに向けてのまず第一関門ということであって、容積率の確定によって建物の外観が決まるので、それによって環境アセスメントを通すことができるので、今回この報告をしたということでよろしいですか。

小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長

 本日の報告の趣旨につきましては、委員お話しのとおりでございます。

高橋委員

 次に、いわゆる都市計画としての決定を受ける中で、事業決定を受けるという中で、そこでのFSのタイムリミットというのは何年何月ですか。

小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長

 今回は環境アセスメントの手続に入りたいということで御説明をしてございます。ここから環境アセスメントの手続に入りまして、都市計画の手続は来年度の夏ぐらいから入っていきたいというふうに考えてございますので、そこまでにはもう少し、容積率、それから高さの最高限度、それから各地権者の状況を踏まえた詳細の計画、そういったところをまた詰めてきて御説明をするという段階になるかと思います。

高橋委員

 今言ったタイムリミットというのは、いわゆる柄が決まって環境アセスメントが通って、その柄の中でどういう施設構成ができて、その施設構成の中で関係権利者の持分がどういうふうになっていくのかというのが決まるというところでよろしいですか。

小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長

 都市計画の手続に入っていく側ですとか、中身のある程度の詳細ですとか、そういったところは都市計画の手続に入る前に決まってきまして、次は事業認可ということになりますので、詳細全てが確定をしてくるのは翌年度の事業認可の段階ということになります。

高橋委員

 翌年に事業認可が確定するとして、いよいよ施設整備というか建設計画が始まっていくという中で、いわゆる事業者としては、当然建設コストの上限もあるでしょうし、あるいは竣工後に施設のレイアウトというか施設構成が決まって、そこにどういう、テナントというと、そういう簡単なものじゃないと思いますけど、商業であったり、そういうオフィスの誘致であったり、そういうものを具体的にどう展開していくかというのは、まさにそれは、民間事業者が会社の命運をかけて、その時点で本当のエンドユーザーであったりオフィスの床を取得する人であったり、それこそFSを確定して事業収支、利回りを確定するために本当の引き出しを開けて、そこからが勝負になってくると思うんですけども、区として、いわゆる事業収支というものを現時点でなかなか資料は出せないというか、その辺の出せる資料が、現在の施設構成、あるいは最終的な権利調整を踏まえての段階として、実際どういう形で出せるのかというのが、なかなか表に、物もデータもないでしょうし、これからだという、そういう認識でよろしいんですか。

小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長

 委員お話しのとおりでございまして、現時点では細かい点についてはこれから、詰まっていない点も多いということでございます。ですので、現時点ではちょっと数値はお示しできません。

白井委員

 新北口駅前エリアの拠点整備について、野村不動産を代表とするグループと東京建物を代表とする2グループの提案がありました。現在は、野村不動産が施行予定者という扱いになっているんですけども、このとき容積率はもともと900%で両グループが提案されているんですけども、確認になります。本来1000%使えるところを区として900%の指定をした、もしくはここの指定について何も触れなかったのか、改めてちょっと確認をさせてください。

小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長

 提案時の公募要件としましては、募集をしておりました令和2年1月現在の都市計画、それから諸制度に基づいて、先ほど容積の割増しの要件に基づいて割り増せるという制度がございますけれども、それに基づいた実現可能性に配慮した提案ということで求めております。ですので、区から900%というようなことは申し上げておりませんで、実現可能な範囲で当然1000%まで活用できるということは承知の上だったかと思いますけれども、その中で900%という提案であったということでございます。

白井委員

 法令上、自分たちがどこまで可能かと御判断いただいた上で、その上で提案されたのが両方とも900%であったということですよね。分かりました。

 今回の事業経費、改正ではなくて、提案時の元の部分です。総事業費1,810億円とありました。先ほど、一般的な補助金の割合をどのぐらいで見るかという話で、おおむね15%から17%とあったんですけども、当初の提案時、野村グループは何%で見ておられたんでしょうか。

小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長

 特に提案時の数値というのは公表しておりませんが、15%は少し超えるような形での提案であったということでございます。

白井委員

 逆に、東京建物は総事業費幾らで何%ぐらいを見ておられたんでしょうか。

小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長

 総事業費については約1,950億円で、1割程度というところで補助金は考えていたということでございます。

白井委員

 もともと提案の段階で補助金の見積りの仕方は、総額がなかなか確定しないとはっきり言えないんでしょうけども、野村不動産を代表とするグループのほうで、補助金の割合を大きく取り過ぎじゃないかと、こんな指摘事項もあったところです。今回改めて、最終的なところは分からないんでしょうけども、いわゆる地域貢献も兼ねて、よりよく事業者の事業提案が出されていますけども、1,810億円と見積もられたものがどのくらいまでの費用になるのか。また、確定がまだしていないのでなかなか言いづらいんでしょうけども、補助金の割合、どのくらい見積もられるのか、この辺、分かれば教えてください。

小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長

 整備内容について、まだまだ確定していないところがあるということでございまして、現時点では総事業費というところは、数値としては出ないということでございます。補助金の考え方につきましては、資料のとおりとなりますけれども、当初の提案よりは低く抑えるということと、中野駅周辺の他の地区の再開発事業、それを踏まえてということで現在指導しているところでございます。

白井委員

 今の話、当初の提案よりも補助金を低く見積もりなさいというのは、やっぱり選定のタイミングのときに高く出し過ぎというふうなことを理解されているということですか。念のために、やっぱり補助金が少なくて事業採算がよくならないように、あらかじめもっと低く見積もりなさいという注意を促しているのか。この辺の解釈、もう1回お願いできますか。

小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長

 選定募集時に審査委員会を構成しまして、外部の委員会から審査をしていただきました。その中で、資金計画の確実性という項目について再精査しなさいということで御指摘を受けたというふうに認識をしてございます。ですので、選定をされたということでございますので、無理な計画ということよりは、より改善を図りなさい、そういう趣旨であったかと認識してございます。

白井委員

 先ほど、建物の高さについて、当初案では235メートルだったのが250メートルになって、大体同じような建物というので都庁だとかミッドタウンだとか、虎ノ門ヒルズなんてお話がありました。逆に、当初提案時の中では容積率900%で、この1割増しの1000%になったような建物、該当するようなものというのはあるんでしょうか。もし分かれば教えてください。

小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長

 当初の他の地区での募集時、それから実際に建築されたもの、そういったものを比較しますと、容積をより活用して建物が建っているという事例はございます。例えば、渋谷区役所ですとか、豊島区役所もそうですし、竹芝の東京都のプロジェクト、そういったところもございます。ただ、公募の条件が各地区で違うので一概には比較はできないというふうに考えてございます。

白井委員

 ちょっと重なる質問ですけど、1割も増えているような建物に当たるんですか。今例示を挙げていただいたものが。

小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長

 ちょっと細かくは、資料を今持ち合わせてはおりませんが、そういった1割というところのプロジェクトもあったかというふうに思います。

白井委員

 あったか、だね。例示はないということですね。もし分かればです。

 それから、様々な改善点がありましたけども、一番最後にお聞きしたいのは駐車場ですね。荷さばきの件です。中野五丁目方面への荷さばき動線の確保ということなので、今回の事業費の積算と、それから最終的には五丁目側に渡ったところにどういうふうな施設を整備するのかというお話も残される課題だと思います。五丁目までの計画を取りまとめた上で、駅前の地区の計画の一帯をするとなると、なかなか最終のところまでが見えなくなってくると思うんですけども、どこまでを今回の計画に入れるのか。例えば、中野通りですぱっと切るというのか、中野通りを渡ったところまでを入れるというのか。それとも五丁目側の一定の区画までの工事も入れるんだとするのか。現状どこまでお考えなのかお伺いします。

小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長

 五丁目側に渡るデッキにつきましても現在並行して検討を進めているところでございます。そのデッキ、それから五丁目側の受け口、そういったところの検討状況にもよりますので、現時点ではこの事業と一緒に進めていけるのか、切り離すべきなのか、そこはちょっと今後の検討の中で見定めてまいりたいと考えてございます。

羽鳥委員

 幾つかお聞きしたいんですけれども、いや、ちょっと今、最初、質問じゃないんですけども、日本語をちゃんと使ってほしいなと思って、アンブレラフリーとかヒューマンスケールだとか、ウォーカブルな歩行者空間とか、傘を使わなくてもよい動線とか、人間の大きさの街並み形成とか、歩きやすい歩行者空間の演出とか一目見て分かるような、日本語をちゃんと使ってほしい。本当、何とかビジョンとか何とか計画のときとかやたら横文字を使って、ぱっと分からないんですよ、本当に。私みたいな人間には。それは街並みのところだけじゃないですけども、本当、お願いします。それはちょっと愚痴なんですけども、それは置いておいて。

 ほかの委員からこの容積率のことがいろいろ触れられています。もともとは600%のところを、最初提案のところは900%だったのを、今回その限度いっぱいの1000%にするということで、これはさっき空地を設けるとか、歩行者動線の確保をするだとか、そういったことで容積をどんどんと積み増していっていると思うんです。それぞれ何でどれくらい積み増したのかとか、そういうのは分割してお示しできますか。

小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長

 高度利用の地区の指定基準というのがございまして、そこに記載をされておるんですけれども、それぞれ今具体的にどれで何%というところはちょっと手元に資料を持っておりません。

羽鳥委員

 手元に資料はなくても、それはそういうふうに示せるものは存在するんですか。

小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長

 指定基準で空地を設けることで何%、それから歩行者ネットワークの確保で何%、そこはきちんと決まってございますので、お示しすることはできます。

羽鳥委員

 分かりました。ちょっとそもそものところで、高度利用地区というのは、かなり低利用のところをこれから高層のところにするから容積率を割り増せるようにしていくよということだと思うんですけども、隣にはサンプラザのビルがあったりして、そんなに何か低利用なのかなという気がするんですけども、これは、そういう高度利用地区に当てはまるような、低利用に当てはまるような地区なんですか、ここは、そもそも。

小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長

 低利用といいますか、今よりもさらに地区を高度利用していくということで、指定容積率よりも公共的な貢献をすることで高度利用していく、そういった考え方でございます。

羽鳥委員

 山本委員とかほかの委員のところでもあったんですけども、容積率をさらに900%から1000%にするという中で、施行予定者から話があり協議してきたというふうなお話だったんですけども、ちょっと私も確認したいんですけど、事業収支を成り立たせたいと、より収益を確保したいというふうなところで施行予定者から話があったということなんですか。

小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長

 当地区は上乗せをして容積1000%が活用できる地区ということなので、ここの地区のポテンシャルを最大限活用して1000%ということも検討したいというようなことでございます。

羽鳥委員

 今回、最初の提案より15メートル高くなるということなんですけれども、それによって環境の悪化というか、環境影響については問題ないというふうな、そういう判断だったということなんですか。

小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長

 当地区のポテンシャルを最大限活用するということで、1000%を活用するということで協議をしてきたということはございます。一方で、環境影響評価というのは、この規模でどういった影響があるのかというのを調査するというのはこれからになりますので、そこでもきちんと確認をしていくということでございます。

羽鳥委員

 ちょっとこの間、私たちの会派でやっぱり、こういう大規模な再開発によって人口が増えて、そこに行政需要が生まれてということなんかも、特に学校の施設なんかはこれからもっと大変になるんじゃないかということを触れてきたわけですけれども、そういった影響とかについて、この容積率をさらに割り増すということについて、関係の部署であるだとか、どういった検討をされたんでしょうか。

小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長

 当然、今回の計画をつくるに当たっては様々協議をしておりまして、小学校ですとか、保育園ですとか、そういった施設の関連部署にも協議をして進めてきたということでございます。

羽鳥委員

 何を協議したんですか。

小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長

 子ども関連施設の設置の必要について、そういったところを協議したということでございます。

羽鳥委員

 ここは学区としては平和の森小学校とかになってくると思うんですけど、学校とか、そういう施設とかも問題ないというふうな、そういったところまでやったんですか。子育て支援施設にするとかということですけれども、建物だけ子育てを応援しても、そこで暮らす人たちにとって暮らしにくかったら大変なことになっちゃうと思うんですけども、そういった、建物だけでなくまち全体にどういう負荷がかかるのかという、そういう検討をされたということなんですか。

小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長

 小・中学校への影響というところにつきましては、新北口駅前エリアというよりは、中野駅周辺の全体での再整備、各地区での再開発等が進んでいく中で、どのぐらい昼間人口、夜間人口が増えていくのか、そういったところを情報提供して共有をしているということでございます。

羽鳥委員

 何か懸念とか、そういった声とかは示されなかったんですか、他部署から。

小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長

 中野駅周辺のまちづくりが進んでいくことを踏まえて対処していくということで聞いてございます。

羽鳥委員

 あと環境影響というところでは、こういった大きいビルを建てることによって、そのビル単体が排出するCOなんかは非常に気になるところですが、もうこういった段階まで行っている中で、どのくらいのCOを排出するだとか、そういったのは何か分かる数字はありますか。

小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長

 まだ、設備的なところについてもこれからですので、現時点ではそれについてお示しできる数値はございません。

羽鳥委員

 例えば、住宅用途で床面積当たり掛けて幾らだとか、事業オフィス当たり掛けて幾らだとかということで、このぐらいの大きさのビルならこのぐらいのCOを排出しますよとかというのは推計できないんですか。

小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長

 住宅の面積ですとか、規模ですとか、それもこれからでございますし、オフィスがトータルで何平米になるのか、そこもこれからなので、現時点では数値はございません。

羽鳥委員

 なるほど、分かりました。それは、環境影響評価の項目には、例えばCOの排出、温室効果ガスの排出とかというのは項目とかあるんじゃないんですか。

小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長

 すみません、ちょっと今、その項目まですぐに御説明できません。必要であれば、お時間いただきたいと思います。(「あるかどうかを確認したい。だから、教えてほしい」と呼ぶ者あり)では、保留とさせていただきます。

委員長

 では、後ほど。答弁保留ということで。

羽鳥委員

 分かりました。ちょっと今後の予定とも関わってなんですけども、基本協定を締結されたわけですよね。されて、今後権利変換とかというふうになってくるんですけども、個人施行予定者というふうなことだと、ちょっと前も触れたことがあるんですけれども、オリンピックの選手村のところで、個人施行というふうなことになって、土地価格が不当に安く都有地が売却をされたというふうなところで、適正価格というところは、ちゃんと評価額どおりのそういった取引がされるのかどうかということはちょっと気になるところなんですけども、それについてはいかがでしょうか。

石井構造改革担当部長

 今回は法定の再開発事業でございますので、従前の評価が従後に評価されるというものでございます。

羽鳥委員

 あと、ちょっとこれはまだ示せない気がするんですけども、区の権利床というのは、概要のところでいうと、大体どういうところになってくるんでしょうか。

石井構造改革担当部長

 どこの権利床を取るかというのはまだ決まっておりませんし、事業者のほうとも協議をしているところですけども、ただ、住宅を取るということはちょっと考えにくいなと思っていますので、それ以外の事務所ですとか交流の床の部分、そういったところの取得になると考えています。

来住委員

 ちょっと議会との関係の部分だけ伺いますけども、今日のこの報告の概要で、区としては次の区民説明会、さらに環境影響評価手続に着手したいということですね。これでいきますということですか。

小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長

 本日、施設計画(案)の概要ということで御説明をしておりまして、この建物の概要、規模感というところで環境影響評価の手続に入っていきたいということでございます。

来住委員

 もちろん躯体が固まらないと説明もできないし、環境影響評価の手続も入れないと思うんですが、ただ、5月からまた6月段階で話を東京都としてきたとおっしゃっているんですが、今回の概要で、高さが15メートル高くなり、さらに容積率、床面積が4,100平米大きくなると。この話は、5月段階であるならば、6月も特別委員会がありましたし、7月も26日に特別委員会をやっていると思います。(「4万」と呼ぶ者あり)ああ、4万か。失礼しました。4万1,000平米増やしているわけですけども、特別委員会との関係で言うならば、決まる相談をする段階で、こういう協議を始めていきますということも含めて、協議の段階の途中も含めて、十分委員会、議会に報告する時間的な余裕はあったと思うんですけども、ちょっとそこが飛ばされて、今日突然この事業概要で説明会に入りますということなんですけども、何かちょっと、大きな変更でありますし、事業者にとってはかなり相当なものを得られる。私たち素人から見ても、そこまでやるのかというぐらいの大きな変更だと思うんですけども、区民や議会に対しては、当然しかるべきときに事前に報告なり、事後報告なり、途中経過を含めてやるべきではなかったかと思うんですけども、その点については、何かちょっと感じられないんですけど、議会との関係ではどのようにお考えですか。

小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長

 先ほど東京都との協議は7月の中旬からということで申し上げましたけれども、実際に100%上乗せできるのかどうかとか、それで周りの交通が大丈夫なのかどうかとか、それはきちんと協議を重ねてみないと、いけるかどうか分からないというようなことがございます。そうした東京都、警視庁との協議を重ねてきた結果、1000%にしても、周りへの影響ということを考えてもいけそうだというようなことで、本日御説明をした上で環境アセスメントの手続に入っていきたいということでございます。

来住委員

 ですから、7月も委員会をやっていますし、協議に入るという段階で、やはり議会に対して、こういう協議を東京都と始めたいという、結果は別ですよ。東京都との協議ですから、区が、事業者が思うようにならないかもしれないけども、しかし、そういう協議をするんであれば、結果を求めて協議されるわけですから、当然議会には報告すべきではないかということを申し上げているんですけども、いかがですか。

小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長

 それぞれ協議が整う段階ということがあるかと思いますけれども、できるかできないかという段階で御説明をしてもというところがございますし、7月から協議を進めていく中で、容積率についても検討を進めるということで、第3回定例会の委員会報告では方向性について御説明をしているというふうに認識してございます。

来住委員

 方向性、環境アセスメントをやりますという報告はいただいていますが、このような大きく変えることも含めて協議を7月から始めていますという報告はされていますかと聞いているんです。

小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長

 10月の委員会で、建物規模や形状、周囲への交通環境の影響などについて関係機関と協議を進めているということで報告をしていたということでございます。

来住委員

 それじゃあ、だって分からないでしょう。今日報告があったようなこの数字まで協議されているなんていうのは、誰も恐らく、委員の皆さん理解、正副委員長も恐らくそこまでは、その報告についての理解はされていないと思いますし、そういう報告の在り方はやっぱり問題だと思います。やっぱり正確に、隠さず、必要な報告を議会にするということだけは、今後の問題でもありますので、そこをきちっとしていただきたいんですけど、どうなんですか。

小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長

 関係機関と協議を進めているということで、方向性については10月に報告をさせていただいて、その上細かい点についてさらに協議を進めて、本日案をつくったということでございます。本日の御報告も施設計画の案ということでございますので、これも環境影響評価の手続によるというところもございますし、今後は都市計画の内容によるというところもございますので、現時点ではこれも施設計画の案ということでございます。

来住委員

 じゃあ、今日の御報告は案なんですね。案として我々も受け取っていいということでよろしいんですね。

小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長

 ただ、案としてお示しをした上でないと、環境アセスメントの手続には入っていけないということでございますので、本日御説明をしているということでございます。

来住委員

 案の状態で環境アセスメントの手続や環境アセスメントができるんですか。手続はできても途中で変えるから実際の環境アセスメントでは変わった内容でやるということでいいんですか。案の状態で環境アセスメントができるというふうに思えないんですけど、それはそれでよろしいということであれば、お答えください。

小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長

 様々環境への影響を評価する、それを調査するという意味で、施設の規模感を示さないとその影響についても調査ができないということで、施設計画の案としてお示しをしているということでございます。

吉田委員

 今ちょっと聞き間違えたのか、いつの委員会でこの容積率の変更について方向性について変更したと言いましたか。

小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長

 10月の特別委員会の再整備の現在の検討状況についてというところで、施設計画というところで、建物規模や形状、そうした周囲の交通環境への影響、そういったところについても現在協議を進めているということで御説明をいたしました。

吉田委員

 その建物規模と触れたから900%を1000%にする協議が、4月に事業者から相談を受けて、東京都と7月から協議を始めて、900%から1000%というのは1割増しですよね。ということを議会に報告したと、こういう認識ですか。

小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長

 建物規模や形状について協議を進めているということで御説明をしました。その容積率が、じゃあ、実際どういうふうに変わっていくのか、そういったところについては、この時点ではきちんと先が見えていなかったということもございますので、そこを確認した上で本日御説明をしているということでございます。

吉田委員

 いや、だから、さっきの答弁、修正してください。前の委員会で、この容積率の変更について方向性を検討したというようなことを言ったじゃないですか。いや、報告したと言ったじゃないですか。

小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長

 具体的に容積率とは申しておりませんが、建物規模や形状については協議を進めているということで、方向性を御説明したという認識で私発言をいたしました。

吉田委員

 いや、変更するといったら、900%できると思ったら890%でしたというので変更なわけですよ。その方向性、ベクトルも分からないで、900%から1000%に変えて、15メートルも、要するに都庁よりも高くなる、そういう重大な事項について、協議中だろうが何だろうが、それはそういう方向性で検討していますって、議会を何だと思っているんですか。報告すべきでしょう。

小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長

 10月時点では具体的な説明はまだできる段階ではございませんでしたので、方向性を御説明した上で、本日、施設計画(案)という形で御説明しております。

吉田委員

 いや、全然その説明になっていない。だから、容積率が上がるか下がるかで事業の採算性が大きく左右されるなんて、一応議員ぐらいだったら分かるわけですよ。この事業はちゃんと採算が取れるのかとみんな心配していたわけですよ。それについて、採算性が向上する可能性があることについて、900%から1000%に検討していますということであれば、それは報告すべきだったんじゃないんですかと。みんなそういう趣旨の質問をしているわけですよ。それを、その段階でできませんでしたという説明も納得いかないけど、それより、さっき私が、これは虚偽答弁じゃないかと思ったのは、前の委員会で報告しましたって。だから、報告に値する報告になっていないでしょうと言っているんです。

小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長

 前の委員会では、規模や形状、関係機関との協議を進めているということで、その内容を御説明したということでございます。

吉田委員

 じゃあ、これで最後だけど、方向性をちゃんと決定してから通告みたいに言うんじゃなくて、議会と相談しましょうという、そういう姿勢を示してくださいというのが一つ。それから、それができなかったときに、いいかげんに言葉尻をごまかすようなことはやめてください。これは要望です。

河合委員

 ありがとうございます。今回の提案内容は大きな変更に感じたのですが、今後も何か大きな変更があった場合は、それは認められるんでしょうか。

小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長

 施設計画の詳細を詰めていく中で、少しずつ段階を追って内容が固まってくるというふうに思っておりまして、本日の段階では規模感というところを御説明させていただいております。また、施設計画の細かい内容につきましては、各段階で詰まってきた段階でまた御説明をしたいと考えてございます。

河合委員

 今私が言ったのは、大きな変更を認めるのかというところでして、例えば、今後ホールのほうが7,000人は不可能でした。6,500人、もしくは逆の数字にしていきますとか、そういう数字を出してきた場合に認めるんでしょうか。

小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長

 そうした、当初の提案の内容にあった大きな項目については、基本的には継承して検討を進めていくということでございますので、そこは変えずに検討を進めていくというふうに考えてございます。

河合委員

 ありがとうございます。変更内容の大小などは、基準になるものはないとは思うんですけれども、それを明確にしていくこと、これなら変更できるが、ここは変更できないなど、明確にすることは可能ですか。

小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長

 なかなか、ここまでよくてここからは難しいとか、ちょっとお示しするのは難しいかなというふうに思っておりますけれども、提案内容の継承ということでより検討を深めていきますので、そこの細かく詰まってきた各段階において変わってくる点というのは御説明をしてまいりたいと考えてございます。

河合委員

 ありがとうございます。ちなみに今回15メートル高くなる。15メートルというと、この数字の中だけで235メートルが250メートルになっていくというのは、そんなでもないのかなと感じるところですけど、15メートルというのは、ビルでいうと5階分ぐらいに当たるわけで、かなり大きな変更だと思っているんですけれども、区はそれに対して何か考えはありませんか。

小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長

 15メートルということで、仮に階高3メートルとすると5層分というようなことになります。それを1000%活用するということで検討を進めておりますので、本日こうした検討を進めてきたということで、御報告をさせていただいたということでございます。

河合委員

 すみません、報告をしたことを聞いているのではなく、15メートルに対して区の考え方を聞かせてほしいと言っておりますので、よろしくお願いします。

小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長

 容積を900%から1000%活用していくということで、本地域の最大限のポテンシャルを生かしていくというところの変更でございますので、区としてはこうした変更を活用していきたいというふうに考えてございます。

河合委員

 ありがとうございます。これの話合いを、区としてはどのような会議体で認めたのでしょうか。

小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長

 施行予定者から相談がありまして、庁内でもその内容について確認をし、またさらには追加の検討事項、そういった内容も踏まえまして、区として1000%を活用していくということで庁内で確認をして、本日の施設計画(案)の説明ということで進めてきております。

河合委員

 ありがとうございます。その庁内確認というのは、どこの場でやったのか教えてください。

小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長

 検討状況について随時庁内で、区長、副区長にも御報告をしております。最終的には本報告内容について庁議で確認をして御説明をしているということでございます。

河合委員

 ありがとうございます。ちょっといまいち分からないんですけど、飛ばします。

 もともと1000%でなく900%で提案されていたかと思います。その趣旨というのは御存じでしょうか。ディベロッパーさんがどういう趣旨で900%で提案されていたんでしょうか。

小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長

 特に900%の理由というのは確認をしてございませんが、募集要項にあった実現可能性のある提案ということで900%になっていたというふうに考えてございます。

河合委員

 ありがとうございます。それは何か資料みたいなのは、考え方などはないのかどうなのか、確認したり出していただくことは可能ですか。

小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長

 特に本日もお示ししておりますが、提案時の内容ということで示しておりまして、特にその900%の考え方とかというところはなかったかなというふうに思っております。

河合委員

 ありがとうございます。ちなみに、これは数字として、事業者にとっての資産価値がどれくらい向上するのかとか、先ほどから総事業費の変更の話も出ていて、それは出せないということだったとは思うんですけども、見直しに係る部分というのは、これは区で検討しているところで概算は出せるのかと思うんですけど、出せますか。

小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長

 繰り返しになりますが、総事業費ということで今後検討していく中身でございますので、床が1000%で増加した分、それから工事費、そういったところではじいていくものですので、区では現時点では分かりません。

斉藤委員

 時間もあれなので2点だけ確認させてください。やっぱり、900%から1000%というのは、先ほど細かい建物規模や形状などとおっしゃっていましたけど、決して細かくないというふうにまず思います。そもそも、特に容積率幾つという指定もなく募集したところ、2社がともに900%で出してきた。このとき、やはりこれというのは専門家が、中野区の街路幅員とか、場所による圧迫感とかを考えた上で出されたら、たまたま2社ともに900%だったということだと思うんですけれども、これに関して、区としてどういう印象を持たれましたか。

小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長

 繰り返しになりますが、両事業者が実現可能な範囲ということで900%で提案をしてきたというふうに考えております。

斉藤委員

 なぜ伺ったかというと、やっぱりそれがこの中野区のまちにおいて、当初それがすごく自然だったからではないかなということを思いましたので伺わせていただきました。その上で、様々な検討の後、1000%にしていくということで出されて、そのために市街地再開発事業の中で、地域貢献となるいろいろな条件があるといいということで、追加検討事項が加わったということだと思うんですけれども、その中で、2枚目のページになります。バンケットや会議室、コワーキングスペースを整備する、あと、子育て施設、地域交流スペースというところが4項目出ておりますけれども、①、③、④は分かるんですけども、②について何か区のほうで描いているような地域貢献というところの感覚はありますでしょうか。

小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長

 「子育て支援施設を地域交流スペースとしても有効活用」ということで記載をしておりますので、本施設のための子育て支援施設というよりは、地域に開かれた地域交流スペースとしてもというようなことで認識をしてございます。

委員長

 他に質疑はありませんか。(「委員長、答弁保留……」と呼ぶ者あり)では、答弁保留を先に。

小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長

 先ほど羽鳥委員から、温室効果ガスの項目について、環境アセスメントの項目にあるかという御質問がございました。環境アセスメントの手続につきましては、調査計画書というのをまず計画として出して、それによって調査の項目が決まると。その後に評価書というものを出して評価の結果が決まるということですので、調査計画書を出した段階で温室効果ガスという項目が、調査項目としてこれも調査してくださいということで決まれば、それに基づいて評価書を作っていくというようなことになります。

羽鳥委員

 この調査計画書を出す主体というのをちょっと教えてもらえますか。

小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長

 調査計画書を提出するのは事業者になります。

羽鳥委員

 区はそれに対してどういう関わりを持つことになるんでしょうか。

小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長

 現在、施設の計画というのを協議しながら進めている。また、区も把握しているわけですけれども、そういった中で区も関与しながら調査計画書を事業者が作り、知事に提出をしていくということでございます。

羽鳥委員

 環境への影響というところでは、よい環境基準をというところで最高水準のみたいなことを言っていたような気がするんですけれども、これからビルないし家とかというのはゼロエミッションの、CO排出をしないビルにしていくということが求められて、それが制度化されていくわけですけれども、そういった点では、調査計画書を作る段階で、やっぱりそういう二酸化炭素を排出しないというのを計画書に入れていく、かなり縮減していくというのを入れるべきじゃないのかなということを思うんですけれども、いかがでしょうか。

小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長

 今後、計画をどういうふうにつくっていくかにもよるかと思いますけれども、現時点では環境対策についても整備内容の深度化を図っているというようなことでございます。ですので、ゼロカーボンシティ、そういったところの実現については、また引き続き今後事業者として検討していくということでございます。

羽鳥委員

 いや、その建築に対してどうかということは置いておいて、今後、今本当に技術の日進月歩とともに気候危機に対する認識というのももうどんどんと深まっていって、制度的にも二酸化炭素を排出しない社会にしなければということを言っているわけですよね。2030年度には、新築ビルとかについては二酸化炭素を排出しないようなものにしていこうとなっていく中で、建てた後、僅か数年で、そういった二酸化炭素を排出するような建物だった場合、陳腐化するおそれがあるわけですよ。もう排出をするようなビルだったら、ちょっと私は入れないよということが出てくる可能性が大いにあると思うんですよね。そういう点では、建てても二酸化炭素を排出しないだとかというのは真剣に検討するべきだというふうに思います。1回ビルを建てたら、これは100年とかという話になって、二酸化炭素を延々と排出し続ける施設になるわけですから、そのところ、計画の段階で、今真剣に考えなくてはいけないと要望しておきます。

むとう委員

 今回の変更というのは、やっぱり皆さんがおっしゃったように、容積率を上げて高さも高くしてということで、床面積が広く取れることになり、再開発の業者にとっては利潤がさらに大きく得られるということは、誰の目にも分かる話なんですけれども、そのことによって、区民にとってはどうなのかという視点に立ったときに、そういうことは、区としては検討しなかったんですか。巨大なビル、高い大きな建物を造るということが、区民にとってそれは、中野の区民生活にとってよいことなんですか、よくなることなんですか。何が区民にとって今回の変更がよいことにつながるんでしょうか。

小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長

 容積1000%を活用していくということで本日御説明をしておりまして、また、それを活用して、併せて歩行者ネットワークの強化ですとか、施設計画の追加検討というところも御説明をしております。こういった追加の検討も踏まえて、本日の御説明の内容で進めていきたいというものでございます。

むとう委員

 すみません、よく分からないんだけれども、今日示された追加の検討事項のところで、追加された内容についてそんなに反対するものではないんだけれども、この追加の内容を検討するために、この追加の機能を導入するために、容積率を上げなければ、高さを上げなければ、この追加の機能の検討はできないということなんですか、逆に言えば。

小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長

 少し繰り返しになりますが、当初900%で提案をいただいたと。さらに具体的に計画を進めていく中で、地域の貢献によって1000%を活用していけるエリアであると。それを踏まえて当地区のポテンシャルを最大限活用するということで1000%。それで1000%を検討するに当たって、追加で必要な機能というところを追加検討していただいた上で、本日の施設計画(案)としてお示しをしているものでございます。

むとう委員

 使える容積率なりを目いっぱい、最大限使うことがまちづくりにとって本当によいことなんでしょうか。その点はもう今後、中野区だけじゃないけれども、最大限活用したまちづくりがよいことだという考え方を、もう私そろそろ改めたほうがいいんじゃないかなというふうに思っていて、そういうまちづくりを本当に中野区民が望んでいるのかという点については、区はどう考えているんですか。

小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長

 追加で検討している事項、こうした歩行者ネットワークの強化ですとか、バンケットの拡充、これも区民から要望をいただいていたところもありますし、そういったことで追加の検討をしてきたということでございます。こういった追加の検討と併せて、最大限、この地域のポテンシャルを活用していきたい。1000%を活用していきたいという考え方でございます。

むとう委員

 ですから、今回、導入機能の追加の検討については反対するわけではないんだけれども、この導入機能を追加するために、100%上げて容積率を1000%にしなければできないのか。そんなことしなくて、900%のままでこの追加の検討を入れ込むことは不可能なんですか。要するに、容積率を上げるために追加の検討を加えた、そうではなくて、区民にとって利便性が高まるように、よいものにするために追加の機能を充実させていくことには違和感ないんだけれども、それは900%ではできないんですか。これは、逆を言えば1000%に、最大限大きなものを造りたいがためにあえて追加の機能を入れたって、それは発想が逆じゃないかなと私は違和感を持つんですけれども、言っていること分かりますか。

小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長

 考え方というところかと思います。地域のポテンシャルを最大限活用した上で、公共貢献もできるだけやっていただくということで検討してきたということでございます。

むとう委員

 私が聞いているのは、最大限追加の機能をして地域に貢献するという部分を入れ込むためには、900%ではできなかったということなんですか。そこを聞いているんですけど。

小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長

 トータルとして1000%を活用して計画をするということで、本日の御説明内容になってございます。ですので、900%で追加の検討内容というところは、現実的には実現はできないというふうに考えます。

むとう委員

 そうなんですかね。何か本当、容積率も緩和して最大限使いたい、そのためには何かその方便として地域交流の促進というのが使われているように思えてならなくて、そうではなくて、中野の駅前の一等地に建物を造る際に、中野区民にとってよりよい在り方というのを考えた中で、そんなに高さも、都庁よりも高いとか、それが本当にここに必要なのかと。その発想を変えて、本当に最小限の大きさの中で採算が取れる最小限のところで区民貢献も果たしてほしいと。巨大なものを造ればいいというそういう論理は、まちづくりの中でもう、私は破綻してくるんじゃないかなと思っていて、発想を変えていってほしいなと私は思っています。ですから、どんどん、最大限大きくするということについては違和感を持っているということは、しっかり言っておきたいと思います。

 それで、あと、ここでバランスの取れた用途構成ということで人口のことが触れられていますけれども、こんなに大きく建物をすることによって、ほかの議員の方も心配されていますけれども、どれだけの人口が増えていくのか。それによって学校の受け皿とか様々、区民生活にとっての受け皿というところが本当に気がかりなことなんですけれども、高さも高くし、目いっぱい大きな建物を建てることによって、中野区のここの住宅に住まわれる人はおよそ何人ぐらい増えて、また事務所のスペースで昼間の人口というのもどれぐらい増えるというふうに、これは見込んでいるんでしょうか。何をもってバランスの取れた用途構成と言っているのか、そこの辺を御説明ください。

小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長

 新北口駅前エリアの再整備に当たって再整備事業計画というのを定めております。そこの中で、新北口駅前エリア、持続的に発展をしていくということを目標に再整備を進めていくということで、やはり事務所だけでも住宅だけでも持続的な計画にはならないということで、バランスの取れた用途構成ということで提案を求め、それを実行していただくというような考え方でございます。

むとう委員

 どれぐらいの人口が増えると予想しているんですかということについてお答えがないことと、バランスのよいという、何をもってバランスがよいというふうにおっしゃっているのか、そこの説明もお願いいたします。さっきの答弁だとちっとも分からない。

小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長

 バランスにつきましては、昼間人口、夜間人口、交流人口、そこが偏っていないバランスのよいという意味で御説明をしてございます。また、人口の推計につきましては、中野駅周辺全体で推計をしたものはございますけれども、今後、新北口の計画がより進んでいく中でそこは精査をしながら、また庁内でも共有をしていきたいと考えてございます。

委員長

 むとう委員の質疑の途中ですが、休憩を入れさせていただきます。

 

(午後5時00分)

 

委員長

 では、再開いたします。

 

(午後5時00分)

 

むとう委員

 先ほどのバランスは偏らないということは、昼間の人口、夜の人口、それから交流人口が偏らないというのは同じ割合ということなんですか。どういうのが偏らないバランスの取れたよい状況なんですか。そこはどう捉えるんですか。

小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長

 再整備事業計画では、持続可能性を高めるということで、バランスよく配置をされるということで誘導しております。どれをどのぐらいというようなところは具体的には記しておりませんで、昼間、夜間、交流、そこをバランスよくということで、それを逆に御提案をいただいているということでございます。

むとう委員

 今これで、今日説明していただいたのが施設計画の案だということで、これは案が取れるのはどういう状況なんでしょうか。これから区民説明会をされて、区民の皆様が、今日説明してくださった施設計画について納得できないという反対の声がたくさん区民から上がった場合には、これはどういうふうになるんですか。区民の意見をしっかり聞いて、また練り直しがなされるんでしょうか。

小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長

 既に当初の提案の内容について区民説明会を行いまして意見募集も行っております。そうした中で、具体的な施設計画について意見もいただいております。今後、本日は施設計画(案)の概要ということでございましたけれども、都市計画手続に入っていく、それから事業認可の手続に入っていく。その中で少しずつ具体的に固まってくるというふうに思っておりますので、区民説明会でいただいた意見も、そこには適宜盛り込むことを考えていきながら、具体的な内容を今後詰めていきたいと考えております。

むとう委員

 案の段階で、来年1月中旬に区民説明会をする。それで、区民の御意見も聞き、そのうち案が取れていく中で、案を取る段階での報告であるとか説明というのは、どういう段階で受けられるんでしょうか。

小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長

 繰り返しになりますが、次は都市計画の手続ということで都市計画の案をお示ししていく。最終的に事業計画が固まっていくというのは、事業計画の認可の段階というふうに考えております。

むとう委員

 そうすると、来年度中に都市計画手続になったところで決定したものが示されるということで、決定されるまではどういう手続、私たち議会での報告も含め、区民に対する説明も含め、今後はどういうふうになっていくんでしょうか。これは事業者さんからの提案で、区と一緒になって進めていることだけれども、それに対してたくさんの異論が出てきたときにどうしていくのか、どうもされないのか、このまま突き進むのか、どうなっていくんですか。

小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長

 本日は施設計画の案ということで御説明をして、環境影響評価の手続に入っていきたいと考えてございます。その環境影響というところの手続を踏まえまして、仮に課題があるところであれば改善をする。問題がなければ、その手続が終わった後に都市計画の手続に入っていくということで考えてございます。また、都市計画の手続に入っていく際には、新北口地区のまちづくりということで説明をしたいというふうに考えてございます。

委員長

 よろしいですか。

 

〔「はい」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 質疑がなければ、以上で本報告について終了いたします。

 次に4番、令和3年度中野駅地区の整備状況についての報告を求めます。

石原まちづくり推進部中野駅地区・周辺基盤整備担当課長

 それでは、中野駅及び駅前広場からなる中野駅地区における令和3年度整備状況について御報告いたします。(資料5)本件は、建設委員会においても報告をしてございます。

 1、中野駅西側南北通路・橋上駅舎等事業についてです。現在、中野駅西側南北通路・橋上駅舎・駅ビルからなる道路一体建物の本体工事を進めているところです。

 (1)令和3年度の工事状況です。工事状況につきましては別紙1を御覧ください。本年度は、人工地盤杭の打設、人工地盤鉄骨架設やスラブコンクリートの打設工事を行っております。なお、現在工事の進捗に遅れはございません。令和4年度は、今年度行う工事を引き続き行ってまいります。

 続きまして、資料をお戻りください。(2)本事業に伴う用地交換について御説明いたします。こちらにつきましては別紙2を御覧ください。現在の手続状況でございます。JR東日本は、本事業による駅ビル建設に必要な荷さばき・身障者用駐車場を自社敷地に建設するため、必要面積分を区の用地交換により新北口駅前広場内に確保することとしてございます。図の緑色の区有地をオレンジ色のJR東日本が所有している駅前広場内の土地と交換するものです。現在、用地について交換のための道路区域の変更を完了しており、令和3年度内に用地交換を完了する予定です。

 資料お戻りいただきまして、裏面を御覧ください。(3)中野駅西側南北通路整備に伴う西口デッキの一部委託について報告いたします。こちらにつきましては、別紙3、位置図を御覧ください。南北通路の南側では、中野駅西側南北通路整備事業と中野三丁目土地区画整理事業が並行して行われてございます。裏面に平面図及び断面図を記載しておりますので、こちらも併せて御覧ください。図で黄色に塗られております南北通路整備事業で整備する西口デッキの一部は、土地区画整理で整備する中野駅桃園広場と一体的に設計・施工することで事業の効率化が図られるため、平成27年に締結した事業実施協定に基づき、区画整理事業施行者のUR都市機構に委託することとしております。本年度、整備に関する基本協定及び実施設計協定をUR都市機構と締結し、実施協定に着手してございます。

 続きまして、資料お戻りいただきまして、2、中野駅新北口駅前広場整備について御説明いたします。

 (1)整備の進捗状況でございます。現在、新北口駅前広場追加基本設計の進捗に合わせ、警視庁等の関係機関協議に着手しております。また、駅前広場のデザインについて、中野駅駅前広場デザイン等整備方針に基づき、学識経験者や隣接する関連事業者を交えたデザインワーキングを定期的に行っております。

 続きまして(2)新北口駅前広場の整備委託検討について御報告いたします。こちらは別紙4を御覧ください。中野駅新北口駅前エリアでは複数の事業が行われており、このうち土地区画整理事業と駅前広場や歩行者デッキを整備する街路事業については事業区域が重複しております。街路事業につきましては区が施行者でありますが、事業の効率化を図るため、本事業の整備を土地区画整理事業の施行者であるUR都市機構に委託することを検討しております。また、中野四季の都市(まち)方面や囲町方面の鉄道敷に近接する歩行者デッキにつきましては鉄道近接工事となるため、JR東日本に整備を委託することを検討しております。

 今後の予定ですが、令和3年度から令和4年度に新北口駅前広場整備に関する協定をUR都市機構及びJR東日本と締結する予定です。また、令和4年度から令和11年度にかけて実施設計及び整備工事を進めてまいります。

 御報告は以上です。

委員長

 ただいまの報告に対し、質疑はありませんか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 よろしいでしょうか。質疑がなければ、以上で本報告については終了をいたします。

 5番、囲町西地区のまちづくりについて報告を求めます。

石橋まちづくり推進部中野駅周辺地区担当課長

 それでは、囲町西地区のまちづくりにつきまして御報告をさせていただきます。(資料6)

 本件の内容につきましては、10月の当特別委員会で、囲町地区のまちづくり方針の改定素案及び囲町西地区の市街地再開発事業等に係る都市計画変更素案について御報告をさせていただいたものでございます。その後、説明会を開催するとともに素案に対する意見を募集いたしました。これらを踏まえまして、都市計画の原案及び囲町地区のまちづくり方針の案を定めましたので報告をするものでございます。

 1番、都市計画変更素案説明会及び意見募集の実施状況について、別紙1を御覧いただければと思います。

 説明会と意見募集の実施状況でございます。1番、実施概要。まず、説明会につきまして、10月15日と24日に説明会を開催してございます。こちらは権利者に限らず広く一般に募集をしたものでございます。延べ人数54名の方の参加をいただきました。

 併せて(2)番、意見募集でございますが、その後10月25日から11月11日にかけて、2週間強、意見募集をいたしましたが、これについては、意見は0件でございました。

 2番、主な質問・意見の内容でございます。実質、説明会のみでの意見という形になって、区の考え方を取りまとめてございます。

 主なものを御紹介いたします。まず、都市計画・まちづくり全般に関するものとして2番を御覧いただければと思います。「市街地再開発事業の実施に賛否両論がある中で、区は再開発を進めていくのか」という御質問でございました。これに対して、「地区内では、権利者による市街地再開発準備組合が設立されており、またそれ以前からも様々なまちづくりの議論がなされてきた。こうした経緯等を踏まえながら、区としても上位計画に基づく安全安心なまちの実現に向けて、市街地再開発事業等の都市計画手続きを進めていく必要があると考えている」というふうに回答してございます。

 それから3番、「現在の準備組合の加入状況はどのくらいか。また、まちづくりを進める上で同意率の要件はあるのか」。これまでも、前回もお話ししたとおり、「現在準備組合には、総権利者数41件のうち30件が加入をしてございます。なお、市街地再開事業の組合設立に当たっては、土地所有者及び借地権者の件数及び土地面積それぞれで3分の2以上の同意が必要となりますが、都市計画決定の手続においては、そのような要件はない」と回答してございます。

 4番、「準備組合の未加入者や事業の反対者に対しては、今後どのような対応をしていくのか」。「区としては、権利者及び周辺住民の理解を得られるよう、今後の都市計画手続きの中で丁寧に説明をしていく予定である。また、準備組合に対しても、権利者等に対する十分な説明、丁寧な対応を、様々な機会を通じて求めていく」としてございます。

 次に、市街地再開事業に係るものとして、8番を御覧ください。「権利変換により取得する権利床の位置や面積、また、転出先の代替地等については、自分の希望通りにならないことがあるのか」と。これに関しましては、「市街地再開発事業では、権利者の生活再建への配慮は極めて重要である。客観的な基準に基づく評価や補償が前提となるが、組合において、権利者の意向に極力近づける努力がなされると思う」というふうに答えてございます。

 それから9番、「現在の戸建住宅のまま住み続けたいが、事業の区域から外せないのか」と。これについては「市街地再開発事業では、権利変換により新たに建築された建物の床を取得するか、あるいは、転出して地区外に代替地を取得するかになる。ただ、本事業は区域全体で行う必要があり、一部を区域から外すことは考えていない」と回答してございます。

 それから、周知方法に関するものでございます。10番、区境でございますので、「隣接する杉並区にも適切な情報提供をしてもらいたい」と。「これまでも杉並区役所及び隣接町会に情報提供をしてきたところであるが、今後の周知方法についてはさらに検討する」と回答してございます。

 それから、その他、13番でございます。工事の開始に伴って、杉並区側の補助221号線の予定であったり、住宅街の細い道、こうしたところにも工事車両が通るようになるので心配だと。これについては、「工事車両については四季の都市(まち)を通る動線とするよう、組合に対して指導をしていく」としてございます。

 最後、15番でございます。「住民が主体となって勉強会等の活動をしていくことが必要と感じる。区には、住民が集まれる場所の提供や活動費の補助などを行ってほしい」と。これに対して、「囲町地区では、2006年から区と地権者によるまちづくり勉強会がスタートし、その後、地区計画等にかかる協議会が設立されるなど、区と地権者によってまちづくりの検討が進められてきた。現在は、権利者で組織された準備組合が主体となり再開発の具体的な検討が進められているが、これまで同様、区も関与し、役割分担の中で、協働でまちづくりを進めていく」としてございます。

 本体資料にお戻りいただきまして、2番、囲町地区まちづくり方針の改定案(別紙2)、それから3番の囲町西地区市街地再開発事業にかかる都市計画変更原案(別紙3)でございますが、これを受けて大きな変更はございません。2番の一部方針のほうでパース図を具体的に追加をしてございますが、大きな変更はございません。後ほどお読み取りください。

 最後4番、今後のスケジュールでございます。都市計画手続関係でございますが、今日の報告をした後、明日、まちづくり方針の改定案、都市計画原案に対する説明会を、これは権利者向けに行います。それから、都市計画原案の縦覧・意見書の募集という形で、こちらは都市計画に基づく法定の説明会・意見書の募集でございます。対象は関係権利者のみとなります。

 それを受けて来年、まずまちづくり方針を改定した後、今度は都市計画(案)に対する説明会及び縦覧・意見書の募集を、これは権利者に限らず対象を広くして行います。その後、4月以降に、都市計画審議会への諮問という形で、用途地域がございますので、東京都及び中野区で諮問をしていきます。6月に都市計画決定の告示を予定しているところでございます。

 再開発事業関係でございますが、2023年以降に組合設立認可、最終的には2027年度に事業の完了を予定してございます。

 報告は以上でございます。

委員長

 本報告について質疑はありませんか。

吉田委員

 お疲れさまです。ありがとうございます。まず、囲町西地区のまちづくりについてなんですけど、これまでずっとこれまでの状況を伺っていて、どちらかというと順調に地域の住民合意も形成できて進んでいるのかなと思っていたんですけれども、ちょっと最近になって、ここの地域の方の中で、先ほど御報告があったような、反対意見の方から私も陳情を受ける機会があったんですよ。それで、原則として私は、これまでずっと申し上げてきたとおり、この別紙2にある囲町地区のまちづくりの方針に賛成です。駅に至近なこの地域は高度利用をされて、駅を中心ににぎわいの中心となっていくべき地域だと認識しているんですけども、その再開発、あるいは建物の更新に当たって、地権者、住民の方の犠牲の下にあるものであってはならないと。やっぱりウィン・ウィンで、区も、地域の方も、そして事業者もそれぞれがそれぞれの立場で、ああ、これでよかったなと思うものでなければいけないという意味で、御説明にもあったとおり、丁寧な御説明が必要であるのと同時に、別紙1にある、戸建ての方もいらっしゃって、これも私も何度か申し上げましたけど、自分自身戸建てに住んでいて、突然マンションに移れと言われても、暮らし方、住み方が違うので困るなと思う住民の方の気持ちはよく分かるわけですよ。かと言いつつ、この地域は高度利用をしたほうが区全体のプラスになる。それもよく分かる。そうしたら、ここの答弁の欄にあるとおり、代替の適正な戸建ての場所を確保してというか、そこの住民の方が、これなら住み方は変わらないかというふうに思っていただけるような代替手段は本当は区としては、区も関与するまちづくりの計画の中での準備組合、組合の事業ですから、そこはやっぱり区は努力しなきゃいけないと思うんですね。障害とか制約条件とかいろいろあるんでしょうけれども、住民の方が財産を毀損したり、あるいは納得いかないまま追い立てられるような形にならない、納得がいくようにしていただきたいなと。引き続きお骨折りをいただきたいと思うんです。ちょっとお聞きすると、囲町東地区のほうでも、もともと住んでいたのは南向きの場所だったから、マンションに移っても南向きの場所を提示してもらえると思ったら、北向きでどうしようとか、ちょっと案に相違して、外から新しく来られる方がここしかないという状況の中で、お金と勘案してその北向きの場所に住むんでしょうけど、もともと南向きに住んでいた人が、そういう長年の暮らし方を新しいところに移っても維持したいというのが当然のことでありましょうし、そういうことにもなるべく100%、住民の方がよかったなと。あるいは何も損がなかったなと思えるように御指導をお願いしたいと思います。これが一つです。

 もう一つは、前々からちょっと、どうしてこうなんだろうと思って、なかなか変わらないので、ちょっとこの場でお聞きするんですが、囲町広場のところが事業計画地の中に三角に食い込んでいますよね。そのおかげで、東地区の一番左の広場の西側の住宅と、これも形が1か所、いじめられているところありますが、囲町広場は囲町地区計画に繰り入れればいいのになと思うんですけど、その上で、もう南側に広場も新しく造るし、全体としては広場の面積が広がるんだから、この左側の住宅と角がいじめられているようなところは、容積率いっぱいにというか、うまく使えるような形状に、この囲町広場さえ計画地に入れればできるような気もするんですけど、そういうことは難しいんですかね。

石橋まちづくり推進部中野駅周辺地区担当課長

 結論から申し上げますと、難しいとなります。四季の都市(まち)のまちづくりのときから地区計画の中でここを、もともと警察大学校の跡地ということで、ここに囲町広場を設置しようという形でまちづくりが進められてきました。そういった意味で、ここはこういう形で今あると。それを除いた形での今の囲町地区のまちづくりの形がこうなってございますが、出来上がったときには、もちろん囲町地区の中ではございませんが、この南側には公開空地が出来上がる予定になってございますので、一体的な活用の在り方だとか、そこら辺はちょっとなかなかルールも含めて考えなきゃいけないんですが、広い、合わせて2,000平米ぐらいの空間という形が出来上がるものでございます。

むとう委員

 市街地再開発事業というものの在り方が、本当にいろんなところで、感情的にこじれてうまくいかないなというのをつくづく実感をしているところなんですけれども、今、吉田委員がおっしゃったように、ある日突然、私も戸建ての持ち家に住んでいますけれども、市街地再開発事業だからということで、まちづくり検討会でしたか。勉強会ですか。何かそんな名称から始まってどんどん巻き込まれていくという状況の中で、本当に何か気の毒に思うという状況があるというのは、もう実感を込めてお伝えしたいんですけれども、区にとっては区の方針をつくり、地域の皆さんでまちづくりをお勉強して一緒に考えてというところから、長い年月をかけて進めてきているから、降って湧いた話ではないんだよという、こうやってきたんだよというふうにおっしゃるんだけれども、そのまちづくり勉強会からスタートしたときから、私は何度となく、本当に地権者の皆さんに十分説明をして丁寧な合意形成を図っていってほしいということは常々私は言ってきていたつもりなんですけれども、この囲町西地区についても、でも、やっぱりかという思いとして、多くの区民は、市街地再開発事業そのものの在り方というのをやっぱりなかなか理解しているわけではないですから、自分はこのままで、このままこの環境で住み続けたいと思う方は、そういうところに足を運ばないわけですよね。だから、再開発をしたい人たちだけが集まってやってくれればいいし、自分はそこに加わりたくないし、再開発じゃなくて、このままこの環境で戸建てに住みたいと思う方は最初から行かない。行かなければ、自分のところのエリアは巻き込まれないんだ、自分のうちは巻き込まれないんだという思いからスタートする方も多いわけですよね。

 まあ、たまたまというか、準備組合をつくるところから加わっていた方のお話も伺いましたけれども、やっぱりそこは、この30人の中に入っている方なのかもしれないんだけれども、加わってはいたけれども、とにかく再開発でまちづくりをするんだという人たちばっかりが集まっていて、やっぱり自分はこのままでいいんだと、違う在り方のまちづくりを考えていたんだけれども、とてもそういうことが言える雰囲気ではなくて、やっぱり嫌な感じで、反対意見は言えない。どんどん、行け行けゴーゴーで、どんどん再開発、高層化のプランばっかり出てくるので、もう嫌だから行かないみたいな感じで抜けられた方の話も聞きました。だから、自分たちの住んでいるこのエリアにとってどういうまちづくりがいいのかというところから本当にちゃんと議論してこれが練り上げられていったならいいんだけれども、やっぱりこういった方向性に違和感を持って、また違った手法のまちづくりをしたいと考えていた人にとっては、準備組合のところに行くのも、本当に何か賛成派、反対派みたいな感じで意見も言いづらくて、足が重くなり遠のいてしまって、まあ、まあと言っている間に、10月15日と24日の説明会に行ってみたらば、いきなりもうここまでできていて、これでいきますよみたいな感じで言われて、もうちょっと嫌だ、これはちょっと納得しがたいという声が、今やっぱり囲町の西地区の中から出てきているわけですよね。本当にこの手法という、この市街地再開発事業の在り方という進め方についても、法的なこととか、住民はなかなか分かりませんから、やはり区はきちんと入っていって丁寧な説明をこれまでしてほしかったなと思うんですよね。準備組合でもいろんな意見、本当にこの地域で昔から住んでいる方が、何かこう嫌な関係になっちゃうのはすごく嫌だし、みんなが納得できる、本当にこれは再開発してよかったねと思えるものになれば、なってほしいと本当に思うし、嫌だと思ったまま嫌で、自分たちの要求も通らず、何だか知らないけど何か嫌なことに巻き込まれて、人生設計が狂ってしまったなんていう人があってはならないと私はすごく思っていて、これまで一人も、進んでいることが分からないじゃなくて、誰もがどういう状況でどういう議論があってどういうふうに進んでいるのかということを丁寧にやっぱり伝えていくということが、本当に一部の進めたい人たちだけでここまで到達している感があるんですけれども、区はその点はどういうふうに考えていらっしゃるのかしら。誰もが住みやすいまちになってよかったねと思えるような再開発であってほしいと私もすごく思うので、東地区でもそうでしたし、西地区でもやっぱりこの進め方、この結論に違和感を持っている人がいる、嫌だと思っている人がいるということがとても残念でならないんですけれども、区はどういうふうに受け止めていらっしゃるんでしょうか。当然区にもそういう声、意見が耳に入っていると思うんですけれども、どういうふうに受け止めて、考えて、今後に向けてどうしようかなと思っていらっしゃるのか。ちゃんと分かるように御説明ください。

石橋まちづくり推進部中野駅周辺地区担当課長

 様々な声をいただいています。初めて聞いただとか知らなかっただとか、そういう意見があるのも聞いていまして、それは区の伝え方であったり、あるいは組合側の伝え方が不十分だったということは、ある意味反省しなきゃいけない部分なのかなというふうには思って、これからの考え方をちょっと変えていく必要があるかなというふうに今考えているところでございます。

 一方で、先ほどもありましたとおり、囲町地区のまちづくりについては、地域の方と区のほうで長年議論をしてきたところでございます。歴史的に言うと、区のほうで、中野駅、四季の都市(まち)のまちづくりの計画というのは2005年につくってきたときから、囲町のほうも議論をし始めて、2006年にまちづくり勉強会というのを区のほうで主催をしながら、アンケートを取って一定の調査物をまとめて、そこからがある意味、まちづくりの動きが出てきたのかなというふうに思っています。

 その中で、2009年に地区計画等を検討する協議会なるものが地域の中からできてきたと。最初に囲町東地区のほうが準備組合を2011年に立ち上げました。まだ合意状況とかの問題もあって囲町西地区のほうはそこから外れるような形でしたが、囲町東地区の動きを見ながら、2013年に囲町西地区のほうで、まさしく有志によってまちづくりを考える会というものが設立されて、様々な議論をした上で、さらに翌年度、2014年にはまちづくり推進検討会というのを立ち上げて、まさにこれは地域主導で、区もオブザーバーとしては参加をさせていただきながら情報提供させていただいて、再開発に向けて動いていこうじゃないかというのを何回も何回も議論されていたというのを把握してございます。それを踏まえながら、2018年に準備組合を立ち上げたといった経緯がございます。

 ずっと議論をしてきて、様々な悩みを抱えながら地域の方々が、もちろん反対の意見も当然毎回ありまして、そことの調整だとか御理解だとかも地域の中でもやりながら進んできたといったところでございます。

 アナウンスの仕方とかも、準備組合が立ち上がってからも、準備組合として様々な全体説明会だとか、あるいは個別の訪問だとか、あるいはニュースレターとかでやられたというのは十分把握をしてございます。ただ、さっき申し上げましたとおり、届いていないというのはやっぱり全てだと思いますので、何か新しい方策でアナウンスできるようなこと、それは区と組合と役割分担しながら検討してアプローチをしていって情報を伝えながら、まちづくりの御理解をいただくということを考えているところでございます。

むとう委員

 最初からやっぱり、区の方針が出されて、それに賛成と思われる方だけで進められてきたということが問題なんですよ。再開発を進めたくない、嫌だなというふうに考えている人にこそ参加してもらって、一緒にこの地区をどうしていったらいいかというまちづくりを進めてこなかったことが大きな間違いだと私は思っているんです。進めたい人たちだけが集まってどんどん進めてきたという反省をしっかりしてほしいんですよね。だから、これからもいろんなところで、市街地再開発事業という手法でやっていくのかもしれないけれども、再開発なんてしなくて結構よと、私はこのまま住みたいのよと、嫌だなと思っている人にこそ、一緒にそういう人を引っ張って来てもらって、意見を言ってもらって、一緒に、じゃあどういうのだったらいいんだろうねというふうに丁寧に進めてほしかったなと思うんですよ。そこをしてこなくて、ああ、進めたい、再開発したいという人ばっかりが集まって、区だって反対意見を言わない人たちばっかりの集団だったら、事は早く進んでいきますし、とんとん拍子にいくと思うんですけれども、やっぱりその結果がこの案なんじゃないかなと思えてならないんですよ。だから、これは東地区でも異論があった、また西地区でも異論があるという、このやり方というのは、いいかげん区も学んで、二度とこういう状況にならないようにしてほしいなと思うんですよね。本当にこのまま西地区、この案で強引に進めていいことはないと。本当に嫌だなと思っている人たちの理解が進まない中で、これは進めるべきではないというふうに思っているんですけれども、区はどういうふうに対応されていきますか。

石橋まちづくり推進部中野駅周辺地区担当課長

 今、都市計画を進めていくという段階の中で、都市計画の法に基づく手続の中で様々な御意見をいただくというような段階です。区のほうの考え方としては、東京都の考え方から、中野駅周辺の在り方なり、中野区の都市計画マスタープランの中で中野駅周辺の考え方があり、グランドデザインVer.3でそれぞれ囲町地区の考え方があり、まちづくり方針という形で様々に議論をして、そのときにも区民の方の意見を聞きながら進めてきたところで、今現在に至るといったところで、囲町地区の西地区についても、市街地再開発事業によって高度利用を図って良質な住宅を誘導しようと。道路基盤も整備しながら空地を確保して、緑を確保しながら、囲町西地区としてのまちづくりを進めていきたいというような手順を踏んできたところでございます。

 そういった意味で、中野区だけでこれができるものでは当然ございませんので、地域の方々の財産を使いながら、資金を使いながら事業を進めていく。官民連携で進めていくものでございますので、御理解いただけるように、当然反対の方々も参画していただきながら、まちづくりを進めていきたいというふうに考えてございます。

むとう委員

 今日も今後のスケジュールというのが、ばんと示されちゃうわけですよ。区は仕事としてこれを進めていて、手続を踏んで順番どおりどんどんとスケジュールどおりこなしていくのが仕事だから、こういうスケジュールを示さざるを得ないんだと思うんだけれども、でも、これはあくまでも予定ですから、私はやっぱり、区は仕事として進めているから手続をちゃんと踏んでいますよ、何年もかけてやっていますよとおっしゃるんだけれども、それから置いてきぼりになっている地権者がいるということを、やっぱりきちんと区はフォローし切れてなかったんだということの反省点に立って、これはあくまでも予定ですから、地権者の皆様が御納得できるような御理解を本当に丁寧に進めて、この案もどうだったら納得していただけるのか、どういうふうに、また逆に変えれば御納得していただけるのかということを、みんながやっぱり100%の合意を取るのは難しいけれども、ここはだって少ないんですよ、そういう意味では。少ない人数、41件ですか。だとするならば、学級委員会でしょう。学校の1クラスです。だから、それぐらいまとめ切れないなんていうのは、やっぱり区の力量不足だし、誰も置いてきぼりにしないで、きちんと理解がされるまで、御納得されるまで、これはあくまでも今後の予定のスケジュールでしかないので、この予定が遅れても丁寧にきちんと合意形成を図っていただきたいと思いますが、この予定が遅れてもきちんと合意形成を図るという姿勢を打ち出してほしいんですが、いかがですか。

石橋まちづくり推進部中野駅周辺地区担当課長

 都市計画はまちづくりの一般的、抽象的な方向性を示す大きな枠組みでございます。手続にのっとって進めていくというような段取りがあって、その時々に意見書等を出して意見を言う機会があり、都市計画審議会にかけて諮問・答申という形で、手続の中でやっていくものと考えてございますので、予定として、6月の都市計画決定を目指して進んでいくということに今のところ変わりはございません。

むとう委員

 目指すのは分かっているけれども、でも、目指す中で、やっぱり置いてかれてしまう人がいないようにきちんと合意形成を図っていってほしいと。ここに至るまでに既に合意形成が不十分だったわけですから、これからこの手続どおり、予定どおり何でも進めますという強固な態度ではなくて、そういう態度を示したら、本当になお、嫌だなと思っている人は嫌になっちゃいますよ。自分の土地・建物を本当に何で組合に勝手にされなきゃいけないんだというふうに、もうどんどん距離が広がっていくばかりですから、これは、予定は予定であったにせよ、そこの予定どおり進められるかどうかは、やっぱり区がしっかり準備組合と一緒になって合意形成を丁寧に図れるか図れないか次第では、予定も変わり得るというぐらいの思いで話合いに臨んでいただかないと、意見は聞きます、意見は聞きますと言うけれども、手続の中で、意見を言って変わったためしってないじゃないですか。形だけ意見を聞いたって何の意味もないんですよ。自分の身に置き換えて考えてくださいよ。自分が持っている土地と建物が他人様に勝手にされてどうしていいんですか。こんな理不尽なことはないですよ。やっぱりそこは皆さんが納得できるように丁寧に、今まで丁寧さが足りなかったという反省点はあるようなことをおっしゃってくださいましたので、心して、進めるかどうか分かりませんけれども、進むことになるのかどうかも分かりませんけれども、丁寧な対応をしっかりと約束していただきたいと思いますが、いかがですか。

石橋まちづくり推進部中野駅周辺地区担当課長

 先ほどの回答の中にもありましたとおり、足りない部分というところで、組合とともに、丁寧な対応は区と組合とパートナーシップを取ってやっていきたいというふうに考えてございます。

来住委員

 囲町東地区の場合も、まちづくりがかなり前の段階から立ち上がったけども、現在、権利変換の縦覧が行われる段階でも、なかなか納得がいかないという方々がいらっしゃって、東京都への不服審査が提出をされているという、そういう状況が囲町東地区でもあるわけですね。今日の報告では囲町西地区ということで、囲町西地区再開発を考える会の方から、関係する議員に送られたのか分かりませんが、区長への要望書というのを頂いています。これによりますと、反対ということもありますが、このような拙速な事業の進め方には反対であるというふうになっています。そういう訴えですね。同時に、準備組合に参加している方でも、一定数は計画に疑義を持っていらっしゃって反対の方もいらっしゃるというふうに記されているんですが、今日の説明会の報告でも、権利者が41件ですよね。30件が準備組合に加入されているということなんですが、2013年に、囲町西地区については、囲町西地区まちづくりを考える会が立ち上がったにもかかわらず、準備組合そのものが30件でしかないというのは、自分たちのまちの今後について考えてきたにもかかわらず、約3割の方々が準備組合にもまだお入りになれないというのは、何か取組の段階で、区が関わっていながらこういう状況に立ち至っているというのは、もう一度その点がやっぱり一番肝心なところかなというふうに思うんですけど、いかがでしょうか。

石橋まちづくり推進部中野駅周辺地区担当課長

 当初の先ほどの2013年の頃から大きく、多少は人数は、加入者は増えてございますが、現時点で7割二、三分のところでしょうか。この方々が全て賛成しているわけでもなくて、反対されている方、様々な意見もありますし、賛成のレベルも様々だというふうに組合のほうから聞いてございます。一方で、組合に入っていない方も同様で、賛成だけど組合にはまだ参加しないというような方々もいらっしゃるのも事実でございます。組合のほうで実際にアンケートを取りながら、その方々に聞いたところ、純粋に賛成というのは大体4割5分ぐらいで、3割5分の方が反対はしないというような認識、そのレベル感は様々ですが、なので、反対じゃない方の意見が8割を超えているような状況というふうなアンケート結果も出ているところでございます。まあ、レベル感は様々なので、そうした形で、今こうやって具体的に進む形になった中で、さらにアプローチをしていって合意を得ていく。一人でも多くの参加、それから少しでも多くの納得を得られるような手続を組合のほうで、区も共に進めていきたいというふうに考えてございます。

来住委員

 ですから、3割の人たちは組合に入らない。それから、入っていない方々の中でもいろんな声もあると。その実態を、だって41件しかいないんですから、その一人ひとりをやっぱり、区が手のひらに乗るくらいの、訪問を含めて把握をするべきだと思うんですよ。そのくらいのことをやらないと取り残されるといいますか、そういう方々をつくらないという、先ほどのやり取りも含めてですけども、私もそう思うんですよ。したがって、その反対、この要望書にあるような拙速なやり方の事業の進め方がやっぱり問題だということなわけですから、今日御報告になったスケジュールもありますけども、まずは、やっぱりどれだけ多くの方々に中身を御理解をいただくかということで、区自身が、組合任せじゃなくて区が、大変ですけども、やっぱり出向いて、その10人なり、反対だという意思を表明されている方々に寄り添って、計画の中身を御理解いただくという、そういう姿勢がその41人の方々に伝わってこそ、こういう事業というのは成功するんだと思うんですけど、またそうすべきだと思うんですけども、スケジュールありきの計画、この進め方ではなかなか理解をこれ以上広げていく、理解をいただくというふうにならないと思いますので、そこはもう一度私からも、そのスケジュールありきでなく、理解をいただくための努力の期間としてどうするか。具体的に説明会でもおっしゃっているわけですね。同意に必要なことについては丁寧に対応していく、様々な機会を通じて求めていくということなんですが、自らがやっぱり出かけていくという、そういう姿勢が大事だと思うんですけど、どうですか。

石橋まちづくり推進部中野駅周辺地区担当課長

 先日、反対されている数名の方と区のほうでお会いをしまして、直接意見もお伺いしました。様々意見を伺いまして、それでこの後どのような形で、進められている理事の方々と議論をしていけばいいのかというところの次の段階へのステップに向けての検討をしていきたいという話をさせていただいたので、そういった意味で積み重ねながら、区の役割を果たしていきたいというふうに考えています。

来住委員

 ぜひ現場での組合そのものに対するそれぞれの皆さんの地元の方、地権者の方の思いはあると思います。しかし、一番区がフェアな位置にいるわけですから、区自身がやはりその役割を担って、そういう方々に丁寧な場を持って出かけることも含めて、やっぱりやるべきだと思うんですけども、それはそういうことで、組合は組合で、もちろんその役割あるでしょうから、しかし、区としての役割で担ってやるべきだと思うんですけども、そこは今後もきちんとやっていくと、必要な対応をしていくと、丁寧にやっていくということでよろしいですか。

石橋まちづくり推進部中野駅周辺地区担当課長

 はい、丁寧にやっていきたいと思います。

委員長

 他に質疑はありませんか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 質疑がなければ、以上で本報告について終了いたします。

 他に報告はありますか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 以上で所管事項の報告を終了いたします。

 次に、審査日程のその他に入ります。

 委員会を暫時休憩いたします。

 

(午後5時52分)

 

委員長

 委員会を再開いたします。

 

(午後5時54分)

 

 休憩中に御確認をいただきましたとおり、次回の委員会は2月1日(火曜日)13時より行うということで、御異議ありませんか。

 

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 御異議ありませんので、そのように決定をいたします。

 以上で本日予定した日程は終了いたしますが、各委員、理事者から御発言はありませんか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 以上で、中野駅周辺整備・西武新宿線沿線まちづくり調査特別委員会を散会いたします。

 

(午後5時54分)