令和4年02月02日中野区議会建設委員会
令和4年02月02日中野区議会建設委員会の会議録

中野区議会建設委員会〔令和4年2月2日〕

 

建設委員会会議記録

 

○開会日 令和4年2月2日

 

○場所  中野区議会第4委員会室

 

○開会  午後1時00分

 

○閉会  午後4時48分

 

○出席委員(8名)

 いさ 哲郎委員長

 渡辺 たけし副委員長

 市川 しんたろう委員

 斉藤 ゆり委員

 木村 広一委員

 小杉 一男委員

 酒井 たくや委員

 吉田 康一郎委員

 

○欠席委員(0名)

 

○出席説明員

 都市基盤部長 奈良 浩二

 都市基盤部都市計画課長 安田 道孝

 都市基盤部道路課長 井上 雄城

 都市基盤部公園緑地課長 林 健

 都市基盤部建築課長 小山内 秀樹

 都市基盤部交通政策課長 村田 賢佑

 都市基盤部住宅課長 池内 明日香

 まちづくり推進部長 豊川 士朗

 中野駅周辺まちづくり担当部長 松前 友香子

 まちづくり推進部まちづくり計画課長 千田 真史

 まちづくり推進部野方以西担当課長 工藤 虎之介

 まちづくり推進部まちづくり事業課長 川野 英明

 まちづくり推進部まちづくり用地担当課長 酒井 雅勝

 まちづくり推進部街路用地担当課長 長沼 彰

 まちづくり推進部新井薬師前・沼袋駅周辺まちづくり担当課長 近江 淳一

 まちづくり推進部防災まちづくり担当課長 三戸 勇二

 まちづくり推進部中野駅周辺まちづくり課長、まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長 小幡 一隆

 まちづくり推進部中野駅地区・周辺基盤整備担当課長 石原 千鶴

 まちづくり推進部中野駅周辺地区担当課長、まちづくり推進部中野駅周辺エリアマネジメント担当課長 石橋 一彦

 

○事務局職員

 書記 若見 元彦

 書記 髙橋 万里

 

○委員長署名


審査日程

○議題

 安全で快適に住めるまちづくりについて

 交通環境の整備について

 道路の整備について

 公園の整備及び緑化の推進について

○所管事項の報告

 1 令和3年度(2021年度)第2回中野区都市計画審議会について(都市計画課)

 2 中野区都市計画マスタープランの改定について(都市計画課)

 3 中野区景観方針(素案)について(都市計画課)

 4 区管理の下水道施設の損傷について(道路課)

 5 訴訟事件の判決について(道路課)

 6 控訴事件の判決及び同判決に対する上告の提起等について(公園緑地課)

 7 新たな公共交通サービスの導入について(交通政策課)

 8 中野区自転車利用総合計画の見直し及び中野区自転車活用推進計画の策定について(交通政策課)

 9 中野区地区まちづくり条例に基づく地区計画住民原案((仮称)上高田四丁目17番~19番地区)について(まちづくり計画課)

10 東京都市計画道路補助第220号線第Ⅰ期区間等の進捗状況及び第Ⅱ期区間の事業認可について(まちづくり事業課)

11 中野駅西口地区のまちづくりについて(中野駅周辺地区担当)

12 囲町東地区のまちづくりについて(中野駅周辺地区担当)

13 中野駅周辺におけるエリアマネジメントについて(中野駅周辺エリアマネジメント担当)

14 その他

(1)弥生町三丁目周辺地区地区計画の案の縦覧等について(防災まちづくり担当)

 

○地方都市行政視察について

○その他

 

委員長

 定足数に達しましたので、建設委員会を開会いたします。

 

(午後1時00分)

 

 本日の審査日程ですが、お手元の審査日程(案)(資料1)のとおり進めたいと思いますが、これに御異議ありませんか。

 

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 御異議ありませんので、そのように進めます。

 なお、審査は5時を目途に進め、3時頃に休憩を取りたいと思いますので、御協力をお願いいたします。

 それでは、議事に入ります。

 安全で快適に住めるまちづくりについて、交通環境の整備について、道路の整備について、公園の整備及び緑化の推進についてを議題に供します。

 まず、所管事項の報告の1番、令和3年度(2021年度)第2回中野区都市計画審議会についての報告を求めます。

安田都市基盤部都市計画課長

 それでは、令和3年度(2021年度)第2回中野区都市計画審議会について御報告いたします。(資料2)

 1、開催日時でございます。令和4年1月21日(金曜日)午後2時から開催し、開催場所は記載のとおりでございます。なお、当日は、新型コロナウイルス感染症予防の観点から、幹事の出席は必要最小限とし、マスク着用、アルコール消毒など、感染予防に十分配慮し、各委員の席の間隔を空け、説明幹事を絞り込みました。また、今回は、会場参加に加え、ウェブによるリモート参加も可能とするなど、工夫を行って実施してございます。

 次に、当日の審議事項でございます。

 諮問事項が1件ございました。東京都市計画生産緑地地区の変更について諮問がなされ、案のとおり了承されてございます。

 報告事項は3件で、資料に記載のとおりでございます。

 資料の詳細につきましては後ほどお読み取りいただければと存じます。

 御報告は以上でございます。

委員長

 ただいまの報告に対して質疑はありませんか。

小杉委員

 前にも質疑があったと思うんですが、東京都市計画生産緑地地区の変更については、1の4行目のところで「農業従事者へのあっせん」と書いてあるのですが、どういった形で何件ぐらい行われたのか、教えていただけますか。

安田都市基盤部都市計画課長

 農業従事者へのあっせんは、区の農業関係を担当している部署を通じてあっせんをしてございます。あっせんの結果はゼロだったということです。

小杉委員

 区の関係部署を通じてあっせんをしたけれども、結果としてゼロ件でしたということですね。分かりました。残念だなとちょっと感じました。

 それと、あと、囲町地区のまちづくりについてもここで聞いてもよろしいですか。いいですよね。

委員長

 はい。

小杉委員

 ちょっと今見たのですけど、1枚目の裏面にある今後の予定についてということですが、都市計画手続関連について、都市計画決定が今年の6月、組合設立認可が来年で、権利変換計画認可というものも来年ということですが、囲町東地区が今、進んでいますけれども、今度は囲町西地区ということで、すぐに進んでいくのだなと思って、すごく短期間に進められるのではないかと感じています。地域の住民の方も、住民自治でよく話し合って、納得のいく形でという要望書なんかも区に出されているかと思うんですが、これはちょっと早いような感じがするのですが、どういった理由でこのスケジューリングをしているのか、あまりにも早期ではないかと思うんですが、いかがかなと思うんですが、どうでしょうか。

安田都市基盤部都市計画課長

 ちょっと休憩をお願いいたします。

委員長

 休憩します。

 

(午後1時05分)

 

委員長

 再開します。

 

(午後1時07分)

 

石橋まちづくり推進部中野駅周辺地区担当課長

 早急なという形での御意見でございましたが、要望書が出ていることも確認をさせていただいているところでございます。このまちづくりにつきましては、以前もお話はさせていただいたかもしれませんが、まちづくりが始まったのは15年ほど前、区のほうと、あと、地域の有志のほうでまちづくりの勉強会から始まりまして、囲町地区全体のまちづくりの地区計画をつくるような勉強会が2009年に立ち上がりまして、先に囲町東地区が2011年に準備組合として設立されて、今現在は、囲町東地区につきましては権利変換の認可申請をしているという状況でございます。遅れること、囲町西地区につきましては、2013年にまちづくりの勉強会を進めていこうということで地域の有志で進められまして、2018年に準備組合が設立されて、4年をかけて都市計画の手続に踏んでいこうというような状況になったところでございます。その間の組合、準備組合の話合いの経過だとか、合意の状況だとか、あるいは区の考え方だとか、そういうものを踏まえまして都市計画を進めていくというような形にしたところでございます。

小杉委員

 今までのまちづくりの議論の中で、時間が非常にかかって、合意を取り付けるために努力されてきたことは分かるのですが、裏面にある都市計画決定から権利変換計画認可というところまで、国土交通省の資料なんかによると、平均でも5年ぐらいかかっているという話は前にちょっと聞いたのですが、この期間は何かすごく短いような感じがするのですが、囲町東地区なんかでもいろいろ、なかなか納得できないという方もおられたということなので、1年で済ませてしまうということはちょっと懸念するのですけれども、その辺は、とんとんと進めていく理由というか、どういったことがあるのでしょうか。

石橋まちづくり推進部中野駅周辺地区担当課長

 まちづくりは様々ですので、平均的にいつかというところも難しいのですが、これは組合が設定したスケジュールでございますが、一般的には、都市計画決定がされた後、1年ぐらいかけて、合意状況を見ながら組合の設立認可をされると。その後も1年ぐらいかけて権利変換の認可になると。規模に応じて工事が3年から4年という形で、ある意味一般的のようなスケジュールを組まれていると感じております。

市川委員

 先ほどの質問とちょっと関連してお伺いしたいのですけども、農業の担当部署とおっしゃったのですけど、どこでしたか、中野区で言えば。

安田都市基盤部都市計画課長

 産業振興課でございます。

市川委員

 産業振興課長が今、いらっしゃらないのでお尋ねできないのですけども、知っている限りでいいのですが、そのあっせんというのは、例えば中野区で言うとJA東京中央会とかになると思うんですけど、こういう農業関連団体とか組織とか、そういったところにも掛け合ったという話なんですか。

安田都市基盤部都市計画課長

 私が把握しているところでは、区内の農業従事者、そういったところにあっせんをしていると聞いております。

市川委員

 もちろん、上鷺宮の地域ですので、例えば練馬区とか杉並区とか、そういったところにも隣接しているかと思うんですね。そうやって考えると、中野区だけではなくて、JA東京中央会の所管している地域に全体的に聞いてみると、例えば、ここだったら私たちもやってもいいかなという方も増えるかと思うんですね。ですから、今後こういうことがまた、生産緑地という問題で、前の続けるか続けないかという問題がありますので、また同様の機会が増えるかと思うんですね。出てくるかと思うんですね。そういったときには、JA東京中央会みたいな、そういったところの組織に尋ねてみて、より広範囲でそういった従事者を探すということも緑の保全というものに大きく寄与すると思うんですけど、いかがでしょうか。

安田都市基盤部都市計画課長

 委員のおっしゃるとおり、各種団体等、公的な団体等にも声がけをしているところでございますけれども、そういったことも必要かなと思っています。ただ、この件につきましては、事前にそういった団体から相談を得ながら、土地の所有者と話しながら進めてきたこともありますので、そういった事情でございます。

木村委員

 先ほどの囲町地区の質疑でちょっと確認なんですけども、小杉委員の質問の内容は、組合設立認可と権利変換計画認可を2023年に同年に行うというような質疑があったのですが、理事者の答えは、組合設立から1年以降、権利変換の計画の認可が大体想定されるという話だったのですけども、権利変換の計画というのは、今の段階ですと何年頃ということで想定されているということでしょうか。

石橋まちづくり推進部中野駅周辺地区担当課長

 組合設立認可以降は2023年からというふうにしていますので、当然、同年に権利変換計画認可があるわけではございません。組合側の現在の予定では、組合設立認可が2023年中で、権利変換計画認可が2024年中というような形で予定をしてございます。

小杉委員

 準備組合が30件というふうになっていますけれども、これは現在の数字ということですか。

石橋まちづくり推進部中野駅周辺地区担当課長

 現在の準備組合の加入者で区のほうで把握しているのは、41件の権利者の母数がありまして、そのうちの30件が準備組合に加入しているというような状況でございます。

小杉委員

 11件が入っていないということですから、この間も先ほども申し上げましたけど、要望が出ているのをしっかり受け止めていくということがやっぱり必要かなと。合意あってのまちづくりだと思うので、その辺をしっかり受け止めてほしいなと思うんですが、その辺はいかがでしょうか。

石橋まちづくり推進部中野駅周辺地区担当課長

 様々な慎重に進めたいという方々の御意見は真摯に受け止めたいというふうに考えております。今おっしゃった41件の母数に対しての30件、残り11件というところは、準備組合に加入しているから賛成、反対というものではございません。逆に言うと、準備組合に加入していない方の中にも賛成の方、反対の方はいらっしゃいますので、しかも、その温度差とか、いわゆる反対する理由だとかは様々ですので、全権利者に向けて、組合のほう、区も併せて丁寧に対応していきたいというふうに考えています。

委員長

 他に質疑はありますか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 なければ、本報告について終了いたします。

 次に、2番、中野区都市計画マスタープランの改定についての報告を求めます。

安田都市基盤部都市計画課長

 それでは、中野区都市計画マスタープランの改定について御報告いたします。(資料3)

 中野区都市計画マスタープランの改定につきましては、令和3年10月に素案骨子を作成し、区民との意見交換会や専門家からのアドバイスを受けるなど、対応を行ってまいりました。このたび素案を取りまとめましたので、御報告するものでございます。今後、さらに区民等との意見交換会を実施し、改定案を取りまとめていきます。

 それでは、素案概要を基に御説明いたします。

 恐れ入りますが、別添資料1を御覧願います。別添資料1、1ページでは、これまでも当委員会で御報告してきた内容でございますが、都市計画マスタープランの位置付け、役割、改定の目的、目標年次、構成等をお示ししてございます。目標年次はおおむね20年後を想定しております。

 2ページでは中野区の現状と都市整備上の課題をお示ししてございます。今回の改定の主なポイントは、改定の目的にお示しのとおり、基本構想や東京都の上位計画との整合、これまでの各まちづくり等の取組の成果、社会経済情勢の変化への対応に加え、こちらにお示しの六つの都市整備上の課題に対応させるものでございます。都市整備上の課題で新たな視点としましては、公共交通や自転車の利用促進、居心地がよく歩きたくなるまちなかづくり、新型コロナウイルス感染症への対応も踏まえた都市づくり、災害に強く回復力のあるまちづくり、また、空き家への適切な対策、マンションの適正管理、地域に根差した景観形成、脱炭素社会などを新しい視点として挙げてございます。

 続きまして、3ページでございます。都市整備の三つの基本理念、すなわち、都市の発展を持続させる、自然災害に打ちかつ、豊かな暮らしを育む、及び都市整備の目標を示してございます。これらはこれまでに御報告した内容でございます。

 続きまして、5ページから19ページにかけては全体構造に関するものでございます。新しい視点としましては、全体構想としまして、都市計画の基本となる土地利用及び都市基盤の二つを都市の骨格づくりの基本として別立てにした点でございます。さらに、この二つの視点を踏まえまして、活力、防災、住環境、魅力、環境という六つのテーマを設定し、都市づくりの基本方針を整理してございます。こちらについてもこれまで御説明をしてきたとおりでございます。

 続きまして、20ページから27ページにかけてでございます。こちらは地域別構想でございます。こちらも、これまで御説明のとおり、七つの地域に分けて地域別構想をお示ししてございます。これは、各駅を中心とした都市整備上の課題の同質性に着目し、7地域に分けてございます。現行の都市計画マスタープランと同様に七つの地域となっております。

 28ページ以降は推進方策をお示ししてございます。ここでは、本都市計画マスタープランが示すまちづくりの方針を様々な都市づくり・まちづくり手法の積極的な活用で実現すること、関係主体の協働による都市づくり・まちづくりの推進について、地域の住民や権利者等が合意形成をして、身近な地区を単位とするまちづくりの推進等をお示ししてございます。

 以上が概要の説明でございます。

 なお、素案本冊は別紙2のとおりになります。後ほど御覧いただければと思います。なお、挿入写真や図版等は現在、整理中でございますので、こちらのほうは後ほど整理していきたいと思います。

 恐れ入ります。かがみ文にお戻りいただきたいと存じます。3、素案骨子に関する区民等との意見交換会の結果でございます。資料にお示しのとおり、昨年10月19日、21日、26日の3日間にわたり開催してございます。新型コロナウイルス感染症の観点から事前申込制として、当日は検温、消毒、マスク等の着用等の対策をして実施してございます。参加者は全体で10名、当時の主な質疑応答については、恐れ入りますが、別添資料3のとおりでございます。質問と回答につきましては資料のとおりで、お読み取りいただければと思います。全体としまして、都市計画マスタープランの改定に関しましては好意的であり、資料にお示しのとおり、御意見や今後の進め方に関する質問等がございました。

 恐れ入ります、再びかがみ文にお戻りいただき、4、専門家への意見聴取でございます。恐れ入りますが、こちらは別添資料4となります。都市計画マスタープランを改定するに当たりまして、都市計画等に関する学識経験者5名及び都市計画審議会学識委員5名をアドバイザーとして選任し、それぞれの専門の立場から、素案を取りまとめるに当たり様々な御意見、アドバイス等を頂いております。これらは改定を進める中で参考としているところでございます。詳細は資料を後ほど御覧いただければと存じます。

 表紙にお戻りいただきまして、5、素案に対する意見交換会の開催でございます。開催日は、地域別構想の7地域に合わせ、2月22日から3月8日にかけての計6回、資料にお示しの会場で実施いたします。なお、3月8日につきましては区役所での会場でございますが、中野区景観方針(素案)に関する意見交換会も併せて行います。前回同様、新型コロナウイルス感染症予防対策に十分配慮して対応してまいります。

 6番、今後の予定でございます。本報告の後、令和4年2月22日から3月8日にかけて七つの地域で意見交換会を行います。その後、4月に改定案を取りまとめ、パブリックコメント等の手続を行い、6月に改定、公表をする予定となってございます。

 御報告は以上でございます。

委員長

 ただいまの報告に対して質疑はありませんか。

吉田委員

 今回の都市計画マスタープランは前回と比べてどのように違っているか、一番大きいところを二つ三つ挙げていただくとどういうところですか。

安田都市基盤部都市計画課長

 今回の都市計画マスタープランの改定の基本的なポイントとしましては、先ほどの御報告のとおり、上位計画の改定や基本構想等の改定を受けて、整合性を確保する。あるいは、現在進んでいます中野駅周辺のまちづくり、西武新宿線沿線のまちづくり、木密地域の防災まちづくりなど、そういったまちづくり、さらに、社会経済情勢の変化や、都市計画に係る法律、制度等の変化に対応しているということでございます。都市整備上の課題で新しい視点を先ほど申し上げましたが、そのほか、都市計画マスタープランに挙げたものとしては、データを重んじまして、都市整備に関するデータや図版を少し多く入れております。それぞれの基本方針に対応する形でデータ、地図等を挙げている点が特徴でございます。

吉田委員

 上位計画とかいろんなものに合わせて変えるのは当然やらなきゃいけないことで、義務的な変更なんですけど、例えば、4メートル以上の都市基盤を都市計画マスタープランに載せていたり、グリーンインフラということを載せていたりしていますが、これは前の都市計画マスタープランにもあったのですか。

安田都市基盤部都市計画課長

 前回の都市計画マスタープランではそれを文章としてお示ししてございましたが、これにつきましては、例えば、道路につきましてはデータと地図を挙げておりまして、グリーンインフラ等の考え方も前回は載せていますけれども、より明示的に、主として進めるところと補助的に進めるところ分けて、それぞれの都市構造は、資料の素案概要によりますと、例えば4ページで、拠点のまちづくりとグリーンインフラを結び付けるような形でお示ししている点が特徴となっております。

吉田委員

 私もいろんな質疑をしてまいりましたけども、そういうことも酌んでいただきながら、区民に非常に分かりやすく、課題と、それに取り組む目標というか、姿がよく分かる都市計画マスタープランになっているかなと思いまして、ぜひ、こういう改定の案の決定に当たって、削除しないで進めていただきたいと思います。

委員長

 要望ですか。

吉田委員

 はい。

木村委員

 ちょっと確認なんですけど、専門家への意見聴取をされているということなんですが、これは、専門家の方が様々要望というか、意見を入れているのですけども、いわゆる今回の素案に対しての意見ということでいいですか。それとも、その前の素案概要に対しての意見で、既に素案に反映したのか、どっちなんですか。

安田都市基盤部都市計画課長

 素案を策定するに当たりまして、元は素案なんですけども、素案のたたきを作りまして、それを基に概要とともに御説明した形になります。

木村委員

 では、今回報告された素案というのは、専門家等、アドバイザー等の意見を既に反映させたものということでよろしいですか。

安田都市基盤部都市計画課長

 全体を通じて様々な意見を専門的なところから頂いておりまして、全て反映するということはできないのですけども、反映できるところは反映して、課題となっているところ、例えば先生方同士でちょっと対立するというか、同じような意見が違う視点であるところは、今後整理しながら、案としてまとめていきたいと考えております。

木村委員

 では、素案の次に案になるかと思うんですが、そこまでにまたアドバイザーの意見を反映する機会もあるということかと思うんですけども、そういった意味では、ちょっと個人的になんですが、別添資料4の1ページで、佐土原教授ですか。中段のちょっと下がっているところなんですけども、特に、脱炭素社会をつくるという意味で、「地域別構想に記述がない。」、これはいいのですが、「中野駅周辺の中央地域でのエネルギー効率的利用の記述をしたほうが良い。」とか、3ページ目の村木教授のところで、中野駅周辺の、特に環境とかエネルギーに対する観点を入れたほうがいいというふうに書いてあります。今、中野区の環境施策というのは、特に昨年から基本構想も含めて施策を推進しているのですけども、具体的な数値を何とかしていくためには、まちづくりが一番かなり影響するところが大きいかと思うので、特に都市計画マスタープランの中で、しっかりと取組をしていくと。ここに書いているとおり、中野駅周辺の環境施策というか、CO削減の取組というのは大変大きいものがあるので、ぜひこういった記述は、計画も含めて都市計画マスタープランの案の中にもう少し詳細に入れていただければと思うんですけども、いかがですか。

安田都市基盤部都市計画課長

 専門的な観点から意見を頂いておりますけれども、既に進んでいるまちづくりとの整合や、あと、環境基本計画、そちらとの調整の中で適切に対応できるところはしていきたいと考えております。

市川委員

 お尋ねをさせていただきます。

 概要の28ページです。最後のところ、推進方策のところでございます。4、身近な地区を単位とするまちづくりの推進と記してあります。身近な地区という単位なんですけども、これは、地区計画を立てる際にも、たしか最低面積みたいなものが決まっているはずなんですが、ちょっと確認で教えていただけませんか。

安田都市基盤部都市計画課長

 身近な地区は、地区計画みたいな自主的な都市計画、地域で合意形成をして進めていく地区計画を想定しています。面積につきましては、住民が提案する場合には一定の面積ということが都市計画法第21条にありまして、例えば、行政が進めるとか、そういった場合は特に定められていないのですけども、0.5ヘクタールということが一つありまして、さらに、まちづくり条例等でそれを下げているというふうに認識してございます。0.3ヘクタールだったと思うんですけれども。

市川委員

 行政も伴って計画を立てていくと、0.3ヘクタールまで落とすことができる、要するに、狭くすることができる、より身近な地区という単位でまちづくりが実現できるということであると思うんですね。同時に、まちづくりをする上で、そういう住民発意であったりとか、この後の報告にもあるかと思うんですけど、そういった区民が密接したまちづくりは今後大事なことだと思います。囲町地区もそうだと思います。非常に大事なことだと思っています。

 同時に、中野区が責任を持って進めていくということで言うと、防災というのは欠かせないわけであります。

 11ページにちょっと戻らせていただくのですけども、11ページに「街区再編まちづくりの推進による災害に強い市街地の形成」とございます。広さというのは0.5ヘクタールとか0.3ヘクタールという話があったのですけども、そういった身近な街区で身近な単位として狭くした0.3ヘクタールとか0.5ヘクタールというところで、街区再編まちづくりの推進による災害に強いというものは担保できるものなんですか。

安田都市基盤部都市計画課長

 住民提案のまちづくりにつきましては一定の面積があるのですけども、重要なのは、その地域での防災上の課題とか、周辺地域の影響とか関係性とか、そういったものでどれだけ公共性があるかということを加味していくので、提案した地区がそのままということはないのですけれども、そういったときに、地域に住んでいらっしゃる住民の方々や権利者が自分たちのまちの課題を整理して、まちづくりの計画の最初の発端をつくっていく、そこは大事だと思っております。その後、街区再編となりますと基盤整備も伴ってきますので、公共事業をやる行政とタッグを組み、いかに地域にとって良好なまちに発展していくか、そういった計画の発展性を含めて進めるのが大事かなと考えております。

市川委員

 分かりました。そういう街区を形成していくには行政の力も必要だし、周辺地区との関係性であったり、その周辺、その地区だけではなくて、全体的な課題というものも共通に認識しておく必要があるということだと思うんですね。ということであれば、仮に、この後、Aという身近な地区でまちづくりの推進をしていく場合に、隣がどういう状況なのかは分かりませんけども、隣をBとした場合に、B地区との共存をしていくことによって解決する課題、それはまた出てくると思うんですね。ということは、やはり、一つの地区をやっていくだけではなくて、継ぎはぎみたいに一つずつつなげていくということが重要なのかなというふうに、今、課長の答弁を聞いていると聞き取れたのですけど、そういうことでよろしいですか。

安田都市基盤部都市計画課長

 委員のおっしゃるとおり、公共事業をやっている場所というのは限られていますので、そういったまちづくりに加えて、住民の方々、権利者の方々が身近な地区でいろんなまちづくりの課題を把握して、周辺地域の影響も含めて提案するということは非常に重要なことで、そういったことを支援する中で、各地区で都市計画マスタープランを根拠に課題を共有しながら、パッチワークのように広がっていくと非常にいいかなというふうに認識しております。

市川委員

 分かりました。ぜひ進めていただきたいと思います。

 あと、ごめんなさい、戻るのですけど、素案概要の2ページの3)災害に対するさらなる安全性の確保のところに「災害に強く回復力のあるまちづくりの推進」とございます。一般的に災害に強いというのは、耐火性であったり防火性であったり、あとは耐震性であったりということは思い浮かぶのですけども、回復力ということをちょっともう少し詳しく教えていただけませんか。

安田都市基盤部都市計画課長

 これまでは防災まちづくりで災害を技術力で防ぐということで進んできたのですけども、最近のまちづくりの中で災害に強く回復力のあるまちづくりという考え方がありまして、これにつきましては、現在の基本構想の中でも、安全・安心で住み続けたくなるまち、持続可能なまちの1番目として挙げているものでございます。災害が起こっても被害を絶対に防ぐということは難しいのですけど、被害が起きたときに早期に立ち直れる、そういった準備、都市基盤の構成といったものを進めていくということで、回復です。復興とか、そういったことが大事だという考え方でございます。

市川委員

 今後、首都直下型地震が起きるとか、水害とかも増えてきているわけですけども、都市基盤ですぐ立ち上がれるとか復興ができるみたいなお話があったのですが、具体的に、例えば、全国のどこでもいいですけども、こういったものが回復力のある都市基盤なんだというものはございますか。例とかを分かりやすく教えていただけるとありがたいです。

安田都市基盤部都市計画課長

 災害に対する回復力のあるまちにつきましては、最近起こっているところですと、水害です。水害に対して、ハザードマップをふだんから使って自分たちの危険な場所を把握しておいて、それをまちづくりやソフトの避難計画に生かしていると。それをきめ細かくやっているような自治体は西のほうで聞いております。また、有名なのは、ちょっと古くなりますけど、阪神・淡路大震災のときに、こちらについて、大規模な火災が生じて燃えたまちもあります。そういったところの近くの地域で神戸市の真野地区というところがありますけれども、やはり木造住宅密集市街地で、非常に危険なところであると。ただ、そこに対して防災の観点からいろいろな課題を整理して、住民のコミュニティを共同化していると。実際に被害に遭ったときにすぐに反応ができたということで、その後、地区計画のまちづくりとか復興も早かったと、そういった事例は聞いております。

市川委員

 分かりました。そういったことというのは、災害が起きることを防ぐことは不可能なわけですので。ただ、全国各地でいろんな災害が起きている中で、そこで一番悲惨なのは、もちろん、その瞬間に被害に遭うことも大変大きなことなんですけども、そこに住めなくなってしまう、そういったことが非常に多くなってきていると思いますので、回復力のある防災というのは、今お話を聞いている限りでは非常に今後大事なことになるだろうと思いますので、ぜひそういったところはもう少し追求していただきたいなと、これは要望とさせていただきたいと思います。

小杉委員

 専門家の御意見をざっと見ましたけども、エネルギー問題とか脱炭素とか、そういった話が結構言われていて、なるほどと。やっぱり、まちづくりの中でも、こういった環境の問題に皆さんの意識が高まっているのだろうなと思いました。

 本編のものを見ると、やはり、木村委員も言われましたけど、具体的に数値化をして進めていくべきだなと私も感じました。具体的に進めるということでは、環境基本計画とか、そっちのほうでやるという形に切り分けているのかどうなのかということを伺いたいのですが。

安田都市基盤部都市計画課長

 環境に関しては環境基本計画と整合性を取りながらということはあります。新しいデータというのは様々変わっているところがありますので、そういったところは、やはり、環境部のそういった知見を生かしながら進めていきたいと思います。

小杉委員

 中野区区有施設整備計画なんかも、どこかで誰かが言われていましたけども、そういった在り方みたいなものをしっかり盛り込んでいくべきではないかみたいな意見もたしかあったと思うんですが、そういったところも基本的にはこの中には盛り込まれていないという。それもやっぱりあちらの計画との役割分担をしているという感じですか。

安田都市基盤部都市計画課長

 情報を共有しながら進めています。さらに、都市計画マスタープランでありますので、今後の具体的な都市計画決定とか、そういった指針になる視点がありますので、あまり細かく書き過ぎるとというところもあります。そういったところで整理をしながら進めているところでございます。

小杉委員

 あと、気になるのは、ユニバーサルデザインとかバリアフリーに配慮したという。障害者でも住みやすい住環境の向上というのは大切だなと日頃思っているのですが、ごめんなさい、全部読んだわけではないので非常にあれなんですけども、住宅とか区営住宅の問題とかでは触れてあるのですが、例えば、道路とか信号機とかの音響信号の問題とかは私どもも議会で取り上げたことはあるのですが、そういった点は対象の範囲内には入っていないのでしょうか。どうでしょうか。

安田都市基盤部都市計画課長

 ユニバーサルデザイン、バリアフリーの視点は総論として書いてございますけれども、例えば、都市の骨格をつくるというところでは都市基盤の整備の方針を入れています。そういったところでしっかりネットワークとかの利便性を考えていますので、その手法としては個別にあると思うんですけども、あまり深くそちらは入っていないということです。

吉田委員

 戦後の日本はなかなか有事に備えない国だったので、こういう計画をずっと進めてきたことは当然なんですが、私も何度か質疑をさせていただきましたが、防災に関することはすごく計画にも盛り込まれていると思うんですが、武力攻撃事態とか、最近、北朝鮮が迎撃不能なミサイルの開発をどんどん進めているようですが、この計画の中で、もちろん上位計画、上位法制に基づいてやっているので、ここに折り込まれていると思うんですけど、国民保護計画に関する部分というのはどこを読み込めば、これがそうですよと読めるのでしょうか。

安田都市基盤部都市計画課長

 委員の御質問の件は行政計画の部分だと思うんですけども、安全とか安心というところでは間接的に関わってくるのかなと思います。ただ、例えば、そういうときの有事に対する防災都市計画の在り方が例えば上位計画にあれば、そういったものを生かしてくるのですけども、現在の中ではそこまでは把握していないところです。

吉田委員

 ぶっちゃけ盛り込まれていないということかな。

安田都市基盤部都市計画課長

 防災まちづくりのところでは広い視点では関わるのかなと思います。

吉田委員

 今後、国のいろいろな検討はやっぱり進んでいくと思うんですね。上のほうがまだ細かく決まっていないから書けないよということは分かるのですけど、ちょっと頭出しというか、ここに盛り込んであるから、ここを発展させていけば、一応想定というか、しているんですよという、ちょっとてにをはでもいいので、書き込みはしてもらっておいたほうがいいかなと思いますが、いかがでしょうか。

安田都市基盤部都市計画課長

 概要の1番目に全体の上位計画との関連が書いてあります。まず、そこは前提として踏まえていくので、そういったものがもし取り込まれていればあるのですけども、現在、例えば都市づくりのグランドデザインや東京都の都市計画区域の整備、開発及び保全の方針、こういったところではまだ具体的にというものはないので、このレベルでございます。

斉藤委員

 アドバイザーによる意見のところにもあるのですけれども、やっぱり、都市計画マスタープランにより中野区がこれから計画を進められていくに当たり、子育てとか高齢者、福祉の目線というものはとても大事だと思います。これから様々ないろいろな施策、計画が立てられたり施策が進められるに当たりまして、子育て、教育、福祉の計画や、都市基盤部のほうから参加するような会議体とか、そういう意見をこちらの目線から出していくような体制とか、何か工夫をされていこうと思われることがあるようでしたら教えてください。

安田都市基盤部都市計画課長

 これにつきましては、基本構想・基本計画の中で横断的に進めていく施策の中で、例えば重点プロジェクト等で参加をしたりしております。横のつながりを進めていく中で、こういった都市計画マスタープランに示される都市基盤整備の方針が整合性があれば、そういったものを一緒に考えていこうというふうに思っています。

斉藤委員

 住宅マスタープランのときもそうなんですけれども、ぜひ、庁内で横断的な目線で都市基盤整備を進めていかれるようにと思います。要望で結構です。

酒井委員

 まず、意見交換会等で寄せられた主な意見の4番のところ、「タワーマンションなどにファミリー層が住むとなると、最近区では学校等を縮小しているがどう対応するのか。」に対して、「マンション建設などに伴って予測される人口増などに対応した都市基盤の整備や公共施設等の整備などの考え方についても都市計画マスタープランの中で示していく。」と、これは大切な視点だと思うんです。それはどの辺りに入っておりますか。ちょっと教えてください。

安田都市基盤部都市計画課長

 具体的にということはないのですけども、それぞれの方針の中での変化とかを伴いながら、あるいは、公共施設整備の中でそういったところを、人口規模や──例えば、4ページの基本的な都市構造の部分に。

酒井委員

 概要版ですか。

安田都市基盤部都市計画課長

 はい、概要版です。係るところで、概要版のところではそこなんですけども、本編の27ページのまちの拠点というところです。例えば交流拠点のところでは、駅周辺など公共交通の利便性が高い地区において、人口の規模や構成など、そういったものを踏まえて進めていくとか、そういった盛り込み方をしてございます。

酒井委員

 これで盛り込んでいるというと、ちょっと僕はそう読み取れないのかなと思うんですよ。本当に今、区内の様々なところでマンションの建設なんかが進んでおったり、それから、中野駅周辺に関しましては、全ての計画が出来上がると、昼間人口は2万人、夜間は1万5,000人程度増えるのではないかというふうに言われておりますよね。例えば、人口の増に関してはこの中に生かされているのかということは非常に重要だと思うんですよ。要するに、公共インフラをどうするかという。僕はそこがあまり見えないのではないのかなと。課長はおっしゃいましたけれども、そういう視点がちょっとないのではないのかなと思いますので、今から入れられるのかどうかは、もう素案ですから、ちょっと分かりませんが、やっぱりそういうところはしっかり押さえて進めていただきたいと思います。

 それで、次のところで、最初に、概要版のところで新しい視点のところを教えてくださいましたよね、第1章のところの。ちょっともう一度教えてください。新型コロナの対応も踏まえたまちづくりであったり、いろいろあると思うんですけど。

安田都市基盤部都市計画課長

 都市整備上の主な課題の御質問だったと思います。そういう中で新しい視点となりますのは、公共交通や自転車の利用促進、新型コロナウイルス感染症への対応も踏まえた都市づくり、2番目の持続可能性向上のための都市活力の強化は、国内外からの観光や交流など、要するに、インバウンドの関係です。災害に対するさらなる安全性の確保のところでは、災害に強く回復力のあるまちづくりの推進、良好な住環境と住宅の確保のところでは、空き家への適切な対策とマンションの適正管理や再生支援、さらに、5番目の中野の個性となる魅力や潤いの創出につきましては景観を入れておりまして、地域に根差した歴史的・文化的景観保全・活用と。都市活動から発生する環境負荷の低減では、脱炭素社会ということ、そういったところが主な課題です。

酒井委員

 良好な住環境と住宅の確保のところのユニバーサルデザイン、バリアフリーは当然なんですけれども、平成21年のときからこういう観点は入っておりましたでしょうか。

安田都市基盤部都市計画課長

 はい、現行の都市計画マスタープランにもそういった観点は入っております。

酒井委員

 ちょっと細かいところで大変恐縮なんですけれども、総論で本当はやらなきゃならない、ちょっと気になったので。本編の151ページです。神田川四季の道の写真がたまたま使われていたので、ちょっとお尋ねしたいと思うんですけども、こちらは車椅子は入れますか。

安田都市基盤部都市計画課長

 把握してございません。すみません。

酒井委員

 たしか入れなかったと思うんですよ。法律上は120センチメートル以上の幅をつくってくださいよと。だけど、無理だったら90センチメートルでいいですよみたいなところで、最低の90センチメートルを基準にして運用していたと思うんですよ、たしか。平成21年からバリアフリーと言っていて、ユニバーサルデザイン条例もできて、こういうようなお写真を使われていると、やっぱり、新しく都市計画マスタープランをつくった際には、そういったところもちょっと区内で総点検していただきたいのです。絵に描いた餅にしないようにやっていただきたいと思います。いかがですか。

安田都市基盤部都市計画課長

 写真、図版につきましてはほかのところにも課題のあるものがあって、今、ちょっと調整中とありますけども、そういったところをちゃんとチェックするのが重要だと思っております。

酒井委員

 写真のことを言っているのではないんですよ。バリアフリーをうたって、平成21年からつくった都市計画マスタープランで言って、条例もつくって、今度、改定しますよと、向こう20年後の計画の中で。だけど、過去からなかなかバリアフリーになっていないところはあるよと。そういったところをやっぱりしっかりと新しくつくるんだと改めて総点検して、改善すべきところは改善してくださいねと言っているんですよ。

安田都市基盤部都市計画課長

 そのように対応したいと思います。

酒井委員

 最後にします。その前のページの149ページです。中東部地域におけるまちづくりの方針のところです。総論ではなくて各論ばかりで大変恐縮なんですけれども、平成21年4月の都市計画マスタープランには、東中野駅東口に関してはバリアフリーの文言が入っていたんですよ。前回の御報告でちょっと後退しているのではないですか。改定素案が出されたのかな、前回は。そのときに、東中野駅東口のバリアフリーの記述がないですよねと。今、僕はちょっと答弁を調べたのですけれども、課長は、次の素案の報告においてはそういったことはしっかりと記していきたいと答えられているんですよ。まず、それでよかったですか。

安田都市基盤部都市計画課長

 はい、おっしゃるとおりでございます。

酒井委員

 どうして記されていないのですか。

安田都市基盤部都市計画課長

 調整の中でこうなったのですけれども、ちょっと後退しているところがあるので、整理していきたいと思います。

酒井委員

 これは今後20年間の計画でしょう。現行のものは平成21年からのところなんですよ。その頃から東中野駅東口のバリアフリーということは触れられて、なかなか進んでいない、様々課題があることは重々理解しますけれども、まちづくりの一番根幹である都市計画マスタープランのところで記述されないということは、地域の住民にとっては20年間動かないことと一緒ではないですか。先ほどは、素案なので記述は難しいかもしれませんと人口のところで言いましたけれども、こちらのところはやっぱりしっかり記していただきたいと思いますが、部長にお聞きしたほうがよろしいですか。

奈良都市基盤部長

 前回そういった御意見を頂きながら、今回入っていないわけでございますけども、調整の過程でというふうに担当課長がお答えしたとおりなんですが、全体として東中野駅周辺のまちづくりを進めている中での検討の中で、こういった調整になったということでございます。今、御指摘を頂きましたので、改めて検討し直していきたいと思ってございます。

委員長

 他に質疑はございますか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 なければ、本報告について終了いたします。

 次に、3番、中野区景観方針(素案)についての報告を求めます。

安田都市基盤部都市計画課長

 それでは、中野区景観方針(素案)について御報告を申し上げます。(資料4)

 区はこれまで景観方針策定に向け検討を進めてまいりましたが、このたびその素案を取りまとめたので、御報告するものでございます。

 1番、景観方針策定の目的でございます。中野区が多くの人々を引きつけ、将来にわたって持続的に発展するために、区民や来街者等にとって魅力的で、住み働く場として愛着と誇りを持つことができるような優れた都市景観の形成を目的とするものでございます。

 2番、ここでは中野区景観方針(素案概要)を用いまして御説明を申し上げます。

 恐れ入りますが、別添資料1をお開き願います。1ページの左側を御覧願います。(1)中野区景観方針策定の目的と役割をお示ししてございます。これまでも当委員会で御報告いたしましたとおりの内容でございます。お読み取り願います。

 (2)景観方針の位置付けは、体系図にお示しのとおり、東京都景観計画や区の基本構想、都市計画マスタープランに即して方針を定めるものでございます。

 (3)中野区景観方針の構成でございます。大きくは第1章と第2章から構成され、第1章は景観づくり基本方針、すなわち、景観づくりの目指す方向性をお示しし、第2章では景観づくりガイドラインとして、基本方針の実現に必要な役割、推進施策、ロードマップ等をお示しするものでございます。

 続きまして、第1章、景観づくり基本方針で、景観づくりの現状として、中野区内の景観に関する現状、課題をお示ししてございます。これらの現状、課題をお示しした上で、景観は地域の個性を演出し、区の魅力を高める重要な要素であり、地域の活性化を図るため、景観を守り、生かし、育てることが重要である旨をお示ししてございます。

 資料の右側、2番目でございます。中野区の景観特性では景観特性を捉える景観構成要素をお示ししてございます。景観づくりを考えていく中で重要な要素として3点を挙げております。すなわち、自然的要素、歴史的・文化的要素、まち並みにおける要素でございます。

 資料の2ページでは、これらの三つの構成要素として、まず、自然的要素が特徴の景観特性の例を分類視点ごとに写真添付でお示ししてございます。なお、これらの場所や写真はあくまでも参考であり、こうした景観資源は地域の住民の皆さんたちなどから推薦を頂き、共有していくことが重要と考えております。

 3ページ左側は、歴史的・文化的な要素が特徴の景観特性でございます。同様に写真等で例を示してございます。

 3ページ右側は、個性的なまち並みが特徴の景観特性に関し、参考例を分類視点ごとにお示ししてございます。

 4ページでございます。これら景観特性や景観要素の分布を地図に落とし込んだものでございます。これらも参考例として挙げているものでございます。今後、区が景観行政を進めるに当たっては、区民、事業者や区などから多くの景観資源を抽出し、共有し、こうした地図を豊富化し、景観まちづくりの資源として活用していくものと考えております。

 4ページ右側は、景観づくりの基本目標、基本方針をお示ししてございます。基本目標は、これまでも当委員会で御報告のとおり、「つながる はじまる なかの ~自分のまちに愛着と誇りを持てる都市景観をみんなの手でつくる~」としてございます。景観づくりの基本方針では、景観特性ごとに三つの景観づくりの方針を定め、景観づくりの施策の展開を図っていくことを図でお示ししてございます。

 恐れ入ります。5ページから7ページにかけてでございます。こちらにつきましては、それぞれの基本方針ごとに、良好な景観形成に向けどのような点に配慮したらいいか、取組方法を参考例としてお示ししてございます。これらの手法も様々ある中の例示であり、景観法や都市計画法、建築基準法などの各手法や地域の協定など、地域で合意形成をしながら、様々な手法を組み合わせて良好な景観形成を目指していく手法例でございます。

 次に、8ページでございます。第2章、景観づくりガイドラインでお示しするものでございます。

 まず、(1)景観づくりにおける関係者の役割と連携でございます。区民、事業者、企業、区がそれぞれの役割と責務を認識し、相互に連携、協力をすることを示してございます。

 (2)景観づくりの取り組み方では三つのステップをお示ししてございます。

 9ページでは、区民参加の仕組みづくりとして、景観づくりに向け各主体が関わる場づくり、景観づくりに関わる人材育成や景観形成活動への支援の必要性、景観に取り組む体制、推進方策やロードマップ等をお示ししてございます。

 素案本冊につきましては、別添資料2でございますが、詳細は後ほど御覧いただければと思います。

 大変恐れ入ります。表紙にお戻りいただき、4、素案に関する意見交換会でございます。景観方針に関する意見交換会は3月8日(火曜日)、午後7時から中野区役所で開催する予定でございます。当日は都市計画マスタープラン(素案)の意見交換会と同時に開催する予定でございます。新型コロナウイルス感染症予防には十分注意して行う予定でございます。

 5番目、今後の予定でございます。本年度は、素案の意見交換会等を踏まえ、案の取りまとめに向け作業を進めております。令和4年度初めに案を取りまとめ、パブリックコメント等を経て、6月を目途に景観方針の策定を目指します。その後、景観行政団体への移行に向けた東京都との調整の着手、景観方針をベースとした景観計画の検討、区の組織体制の整備を経て、令和5年度以降に景観行政団体への移行、景観計画の策定、条例制定を踏まえた景観行政の推進を図ることを予定してございます。

 御報告は以上でございます。

委員長

 ただいまの報告に対し質疑はありませんか。

斉藤委員

 御報告ありがとうございました。

 しばらく前になりますけれども、新しい中野をつくる10か年計画にも景観行政団体への移行ということが掲載されておりまして、ようやくそれについての道筋、こちらの方針への章立てができたということで、私はうれしく思っております。

 スケジュールの確認なんですけれども、こちらで方針を策定されます。準備を始めます。景観行政団体への移行への準備と、景観計画、景観条例の検討を同時並行で準備して、その後、景観行政団体への移行をして、景観計画の策定、景観条例の制定という順番でよろしいでしょうか。

安田都市基盤部都市計画課長

 原則としてそのとおりでございます。ただし、景観方針を策定する中で、東京都と具体的に協議に着手するのは、景観方針を核として景観計画をつくっていかなくてはいけないと。さらに、事務移管を受ける手続もしなくてはいけないといったものがございます。

斉藤委員

 ということは、庁内での体制も整えていかなければいけないということだと思うんですけれども、私は知識がないので、景観行政団体になるに当たって、どのくらいの区にとっての事務作業量になるのでしょうか。これは、例えば、新しい課をつくらなければ、課といいますか、部署をどのくらいのボリュームでつくらなければならないような行政事務作業になるのでしょうか。

安田都市基盤部都市計画課長

 現在、景観方針を定めるのは、区としてどういったことを要素にまちづくりを進めていくか、そういう指針をつくっているところでございます。この後、例えば、景観まちづくりで作業をどれだけ増やしていくか、そういったこともありますし、あと、景観行政団体になったときに事務移管を受ける事務量がどれぐらいか、予算がどれぐらいかは、景観方針で進めるまちづくりの方向性によって変わってくると思いますので、そういったことも含めて整理をしているところでございます。

斉藤委員

 ということは、これからいろいろ細かいことを決めていくので、まだ具体的には示せないということだと思います。

 令和5年度以降となっているのは、おおむねどのくらいの期間を想定していらして、移行と書いていらっしゃるのでしょうか。

安田都市基盤部都市計画課長

 詳細は、令和4年度の東京都との調整の着手という中で、具体的な事務量とか内容とか、これから進めていくべきところを調整していくので、そこからですから、今の段階では調整中です。

斉藤委員

 つまり、数年のことなのか、5年とか、もっとかかってしまうものなのか。

安田都市基盤部都市計画課長

 基本的にはここに書いてあるとおりなので、令和5年度には都知事協議や景観行政団体への移行を目指していきたいと考えております。

斉藤委員

 こちらの規制と誘導の方針をつくり、進めていく区としては事務作業量も増えていく、まちづくり、これから中野駅周辺は進んでいるところですけど、新しく西武新宿線沿線はこれからスタートするものであります。そんな中で全てを調整して進めていくということは大変な御苦労だと思います。それでも、23区で3区しか団体になっていないところがありまして、中野区はほぼ最後になるのかなと思うんですけれども、それでもこの体制を整えていきたいという思いはとても大事なことだと私は思っております。というのは、まちづくりに当たって、デザインをしていく、まちづくりの方針を持ってつくっていく、これは、区にとってもそこの部分が付加価値になっていく。例えば、どこの駅前だか分からないようなまちがいっぱいできるのではなくて、機能的にいいかもしれないけれども、どこの駅だか分からないようなまちがたくさんできるより、区民の思いも含めて、このまちに帰ってきてよかったなみたいな、そんな思いが続いていくような、そんなまちづくりができていくための一つの方策になるのかなと思って、大変期待しているところなんですが、そんなふうに描いていてよろしいでしょうか。

安田都市基盤部都市計画課長

 都市計画やまちづくりを進める中で、成熟した都市として自分たちの責任でまちづくりを進めるということは非常に重要と考えておりまして、そういった中で権限を取得して、良好なまちを実現していく、そういった視点では、景観行政を進める視点は非常に重要と考えております。そういった中で、23区の中でもほとんどの区が進めている、あるいは、全国の自治体、千七百四十何件かある中での800自治体近くがそういったことで自主的に取得して個性あるまちづくりを進めているという点で、やはり大事なのかなというふうに考えております。

斉藤委員

 そして、その中でやはり一つとてもポイントになるのは、区民によるまちづくりというか、区民参加であることという点だと思います。ここに書かれておりますけれども、区民と事業者と行政が協力していくということで、事業者さんはそこでなりわいを持ったりしていくわけですから、ある程度住みやすいのかなと思うんですが、区民がそういう機運を醸成していくために、やっぱり、ある程度行政のほうで仕掛けをしていくことが必要だと思います。これは何度か質問をさせていただいていますが、まだ具体的にはないとは思いますけれども、今の時点で、また何か仕掛けとしてお考えのことがありましたらお聞かせください。

安田都市基盤部都市計画課長

 先ほどの身近な地区を単位とするまちづくりとも重なるのですけども、やはり、そこに住み、生活し、権利者も含めて、そういった人たちが自分たちのまちの課題やいいところを発見して、それらをまちづくりに生かす、そういったことは非常に重要であり、そういった気づきをしっかり捉えていきたいと。ですから、景観資源を、先ほどの地図にありますけども、地域の人からたくさん出していただいて共有化をしていくと。それらを専門家がどういうふうにそういった要素を生かしていくか、景観づくりに連動させていくかという視点があります。そういった中で、専門家を交えたワークショップや、あるいは、例えば、昔ありましたまちづくり百選ではないですけど、景観資源を皆さんで出して、それを共有していくとか、景観に関するニュースやPR活動等、そういったことも進めて、地域で共有化をしてそれを生かす仕組み、様々なまちづくりが進んでいる中で、タイミングがあればそれを景観という視点から一緒に考え合っていくということを、先ほどの自然的要素や歴史・文化の関わり、あるいは、新しく進めるまちづくりの中で生かしていければというふうに思っています。

斉藤委員

 具体的に、例えば、区民活動センターの事業部会でそれぞれ部門を持って勉強会をするのに区が直接フォローをするとか、既存のまちづくり協議会に景観の視点を持った方が来る勉強会をするとか、もう少し、もう一段階具体的なアイデアというものは今はないでしょうか。

安田都市基盤部都市計画課長

 先ほども触れたかもしれないですけども、例えば、ワークショップをやるときに専門家を派遣するとか、そういった手もありますし、これから進める中で参加と協働の仕組みというものをつくらなければいけませんので、そういう参加と協働の仕組みの中でより豊富化した進め方を考えています。先進自治体を例に考えていくのが一番いいと思うんですけども、そういった点を考慮したいと思います。

斉藤委員

 ぜひどんどん具体的にアプローチをしていただいて、区民との協働を進めていかれたいと思います。

 ここの概要のところの8ページになるのでしょうか。第1ステップ、第2ステップ、第3ステップとありますけれども、この図を見ると、第3ステップのところは第2ステップが終わってからのような印象になるのですが、私としては、例えば、モデルをやっていく第2ステップのモデル事業なのか、区全体のところで捉えていく取組なのか、両方あると思うんですけれども、ここにおいても、やはり区民参加のモデルといいますか、ひとつやってみるほうがいいのではないかと、今、ここを見たところで思ったのですが、いかがでしょうか。

安田都市基盤部都市計画課長

 参考として承りたいと思います。

吉田委員

 景観方針を定めていかれるということで、大変いいことだなと。中身も拝見していて、非常にいい方向で検討を進めていただいているなと思うんですが、その前提の基で、ここはちょっと足りないねということがありまして、中野区には沼だの池だのというのは何個ぐらいあるのですか。

安田都市基盤部都市計画課長

 把握していません。すみません。

吉田委員

 今度、環境の分野でも、初めて中野区に希少な動植物があるかどうかを調査してくれるということだそうなんですけれども、そういうことも非常に大事で、あと、池だの沼だの、あるいは泉だの湧き水だの、川だけではなくて、そういった小さな水辺というものも、実は、日本中のどこへ行っても、こんな小さな沼が非常に古くから言い伝えがあってとか、非常に貴重な観光資源であったり、郷土の価値であったりするんですね。それを区役所が把握していないということは問題であって、やっぱり、中野区内にどういう湖沼、沼沢、池や沼や泉や湧き水があるのか、そういうことをきちんと把握されていて、それが大事な景観としてポイントアウトされて、それができれば大切に保存されると。そして中野区の景観の価値としてきちんと認識されると。場合によっては、それに関連して、そこに貴重な動植物があるのであれば、その貴重な動植物があるということも把握をして、その保全にも努める、そういうところが、ちょっと一生懸命見ていたのですけど、ざっくばらんに緑とか川とか、そういうところだけはあって、小さく見えるけども大事な概念であるところの、小さな水辺というか、そういうものが、自然の意味でも、あるいは、歴史の意味でも大切な景観のポイントなので、ちょっと盛り込んでいただきたいなと思いますが、いかがでしょうか。

安田都市基盤部都市計画課長

 委員のおっしゃるとおり、水辺空間は非常に大事だと思いますし、地域に愛着がある歴史的な、地名に関係するものであれば、なおさらそういったものは景観資源となり得ると思います。参考意見として受け取りたいと思います。

小杉委員

 景観条例は、近隣区でも同じようにこういった検討が進んで決められていくものなのか、それとも中野区独自なのか、ちょっと教えてください。

安田都市基盤部都市計画課長

 景観方針は景観計画などの主要な要素としてなすもので、近隣区ですと、常に景観行政団体では景観計画はつくっています。例えば、新宿区とか杉並区とか練馬区、そういったところは、基本的な考え方は一緒なんですけども、それぞれ地域の特性を生かして、どういったものを残したらいいか、あるいは、どういったところを重点地区として定めたらいいか、それぞれ個性はありますが、基本的な景観を見る要素としては、統一性というか、合わせたところはあります。

小杉委員

 まち並みにおける要素の中で特色ある住宅地とか云々と書いてありますが、今でも地区計画とか建築協定とかで一定に建物の規制とかをしていると思うんですが、それが全区に広がって、区民参加でそういうものの一定のルールを決めていくという認識でいいでしょうか。

安田都市基盤部都市計画課長

 独自の景観形成という活動もあると思いますけれども、まちづくりが進んでいる地区、あるいは、これから進めようとしている地区でそういった要素が入ってくると、例えば生け垣の連続性とか、そういったものでよりよいまちづくりにつながるのかなというふうに考えております。

小杉委員

 区民参加での体制づくりというのは、常設か何かで置かれて検討をされるのかどうなのか、伺いたいのですけども。

安田都市基盤部都市計画課長

 区民参加でやる場合に、地域ごとでまちづくりに併せてやるというのが一番柔軟性があるかと思うんですけども、例えば、重要な景観、守るべき景観、史跡とか、そういったものをやるときは、関係団体とか、そういう制度の中で、例えば景観協議会とかで関係者が集まって、学識経験者も入れて考えていくというものはあります。あるいは、制限とかを課したときは景観審議会とかいうものも立ち上げて、そこに諮問をして審査をしていただくという考え方もあると思います。

市川委員

 お尋ねをさせていただきます。景観というのはほとんど美観といったぐらいですから、やはり、自然であったりとか歴史とか、史跡という今の話もあったと思うんですけども、また、公園とか、そういう美しいまち並みであったり住環境であったりということを思い浮かべていたのですけども、私は中野四丁目で生まれ育ちまして、中野五丁目の繁華街というところで育ったんですね。もちろん、きれいな水とか緑とか、そういうところで生まれ育った方たちにとっての美しいものはそういうものだったということはあるのですけど、これは僕の個人の話ですが、やはり、中野五丁目のああいう赤ちょうちんがあったりとか、煙がもくもくしていたりとか、ああいうものも一つの景観だと僕は思っているんですよ。この中でしっかり、7ページのところですかね、活気やにぎわいというところも記しておられますし、あとは、その前のページの6ページというところにあって、中野駅周辺の繁華街ということであると、ブロードウェイとかサンモールのところでの中野の生活文化を発信するような界隈を形成するというふうに示されております。当然、中野駅周辺にはブロードウェイとかサンモールだけではなくて、北口だけでも一番街、二番街、三番街、狸小路、白線通り、仲見世通り、ふれあいロードとそれぞれいっぱいあって、そういったところのものもあると思うんですよ。こういうところというのは、景観の定義付けによると思うんですけども、今のところのそういった繁華街の景観に対する検討状況をもう一度教えていただいていいですか。

安田都市基盤部都市計画課長

 区内で景観資源を豊富化していく、景観資源というのはどういったものかということで、今回の方針でも事例をお示ししてございますけれども、やはり、緑とか水辺の景観もございますが、暮らしの中のそういったにぎわいや潤い、個性、それが地域の人が愛着を持って誇りを持てるようなものであれば、そういったものを生かしていくことが大事だし、あるいは、にぎわいを新たに創って人を呼び込むような景観形成もあるかと思います。そういったところの観点なので、そういった考えは入っております。

市川委員

 分かりました。ちょっと読み取り不足だったので失礼いたしました。では、引き続きそういう検討を進めていただきたいと思います。

 気になるのは、9ページのところで景観計画の運用というところがございまして、実質的にこういうことをして、実務としてこういうことをしていくということが書いてあるわけですけども、例えば、屋外広告物の規制誘導であったりとか建築物等の規制誘導、そういった規制が発生すると、ああいうところのよさというものは消えていく可能性があるのではないかなと思うんですよ。だから、やはり、先ほどの都市計画マスタープランのときにもそれぞれの地域ごとにきめ細かくと課長は答弁をされていましたけども、景観についても、地域ごとにさらに細かくしっかり検討していって、規制をそれぞれしていく中でも、ここは規制をしないほうがいいのではないかということは、もちろんこの中ではできるということですよね。確認です。

安田都市基盤部都市計画課長

 様々な手法を組み合わせて良好な景観をつくっていくと。規制もあれば誘導もあります。その中で大事なことは、景観づくりの手法も先ほどの都市計画マスタープランと同じで、都市基盤整備の視点が入っています。やはり安全性とか、そういったものも非常に大事なので、そういった中で両立する中で、あるいは、法律の範囲の中で良好なまちにつながるものができてくるといいかなというふうに考えております。

市川委員

 ぜひ進めていただきたいと思います。

 例えば、ちょっと大げさになってしまいますけど、台湾とかにも夜市とかがありますよね。ああいうところは、そういう景観が、やはりガイドブックとかを見ていると結構前のほうに来ていて、みんながあそこに行ったりとかするんですよ。そうすると、中野区はこれから中野駅周辺で大きな再開発等々が進んでいますけども、そういった商業施設というものもあるかと思うんですが、昔ながらのそういったものを求めて来る方たちが多い。そういったものがアフターコロナの観光資源に必ずなると思っていますので、そういったものを守っていくためにも、そういったことはしっかり行っていただきたいと思います。

 あともう一つ、ごめんなさい。同じ6ページです。地域に根差している風景や暮らしの表情を守り伝えながら景観づくりを進める、この(ア)と(イ)の部分です。先人たちの暮らしがかいま見られる生活文化資源、または、古い地名を現在に生かす、こういったことというのは、例えば、西口の広場に桃園という名前がついたりとか、あとは、そういったものがあると思うんですね。これからまちづくりをしていく上で、建て替えであったり再開発であったり、そういったことが進む可能性が非常に高くなっていると。そういったところでは、まちづくり推進部としっかりそういったことを共通して連携して、所管を超えて意見を交わしているのかどうか、そういったものをしっかり事業者に伝えるように言っているのかどうかを教えてください。

安田都市基盤部都市計画課長

 先ほどの繰り返しになりますけども、まちづくりが進んでいる地区や、今後新たに入っていく地区において、まちづくりを豊かにする要素としては非常に景観は重要だと思います。そういう中で、地名を生かしていくとか、先ほどのにぎわいを創っていくとか、あと、地域の顔を新たに創るケースもあると思うんですけども、そういった視点でちゃんと連携を取りながら進めていくことが大事だと考えております。

委員長

 他に質疑はございますか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 なければ、以上で本報告について終了いたします。

 次に、4番、区管理の下水道施設の損傷についての報告を求めます。

井上都市基盤部道路課長

 それでは、区管理の下水道施設の損傷について、資料(資料5)を基に御報告いたします。

 区が管理する道路の地下に埋設されている下水道施設については、通常、東京都下水道局が管理を行っています。このため、地方分権一括法の施行により財務省から譲与を受けた道路、あるいは、私道の寄附により区有通路等として区が管理することになった道路の地下に埋設されている下水道施設は、公共下水道施設としての基準を満たしているものについては区から下水道局へ管理を移管しています。しかし、下水道本管の径が細い、あるいは流末が公共下水につながっていないなど、公共下水の施設としての基準を満たしていない下水道施設は移管ができないため、区が管理を行っているものがございます。このたび、このような区が管理をしている下水道施設が損傷したことが原因の道路陥没が発生したことから、報告するものでございます。

 1、概要を御覧ください。道路陥没が発生した日は令和3年12月1日で、中野五丁目22番先の路線でございます。裏面に位置図がございますので御確認ください。

 恐れ入りますが、表面にお戻りいただきまして、当該箇所は下水道本管に接続している取付管の接続部の損傷が原因とするものでしたが、同日中に緊急対策工事を実施し、交通解放をしています。当該路線を調査した結果、近傍の接続部にも劣化が確認されたため、このまま放置しておくことによるさらなる道路の陥没及び沿道住宅の公衆衛生上の問題を未然に防ぐため、当該路線の地下に埋設されている下水道施設全体の修繕工事が必要な状況となっています。

 2、今後の予定ですが、令和4年3月に中野五丁目下水道施設緊急修繕工事設計委託、令和4年度に修繕工事を予定しています。なお、本件については令和4年第1回定例会での予算措置の上、修繕工事の設計を委託する予定でございます。

 本報告は以上です。

委員長

 ただいまの報告について質疑はありますか。

酒井委員

 これは区が管理する道路、区道になりますか。

井上都市基盤部道路課長

 こちらは、中野区が管理している認定外道路と呼ばれているところでございます。

酒井委員

 認定外道路については、区は、道路法が改正されて、5年に一度道路をしっかりチェックして、道路の維持補修計画、総合管理計画みたいなものをつくっているじゃないですか。そこの対象にこれはなるのでしょうか。

井上都市基盤部道路課長

 道路法に基づく法定点検につきましては、橋梁とか、そういった施設でございまして、道路の舗装そのものは法定点検の対象物ではないといったところでございます。それから、区道が道路法に基づく管理の対象になってございますので、区有通路ですとかこちらの認定外道路、あるいは水路といったものは対象にはなっていないところでございます。

酒井委員

 ありがとうございます。

 こういった認定外道路については、この記述を見ると26路線、総延長約12.5キロメートル、これは下水のほうの話ですか。それとも道路のほうの話ですか。ちょっと教えてください。

井上都市基盤部道路課長

 区で管理している区有通路と認定外道路、水路についてはもう少し延長がございまして、こちらの26路線、12.5キロメートルにつきましては、区が管理する下水道施設がある路線でございます。

酒井委員

 通常の道路であったらば維持補修というふうな感じで、長期的なスパンで区としても取り組んでいるじゃないですか。このような認定外道路であったりだとか水路であったりだとか、区が管理しているけれども法的な道路でないところというような表現でいいのでしょうか。こういうふうなところは区としての管理の計画というのは持っているのですか。

井上都市基盤部道路課長

 道路法が適用されている区道とは異なりまして、中野区区有通路条例に基づいて管理をしている道路でございまして、中野区道路舗装維持管理計画ですとか、そういったものの対象にはなっていない道路でございます。

酒井委員

 ということは、こういったものに関しては、ある種定期的な管理だとか計画的なものはないという理解でいいですよね。

井上都市基盤部道路課長

 委員のおっしゃるとおりでございますが、日常管理として、パトロールですとか、あるいは舗装の劣化、そういったものについては適宜対応しているところでございます。

酒井委員

 適宜対応されているとおっしゃっても、陥没が発生しているんですよ。それを考えると、やっぱり、区が通常管理しているような道路とはまたちょっと扱いのところは違うのかな、管理のところというのは通常の道路よりもちょっと劣るといいますか、落ちるところがあるのかなと思うんですよ。今回、こういうふうな事例が見られて、下水道に関しては26路線、12.5キロメートルじゃないですか。それ以外にも、区有通路がありますよとか、認定外道路がありますよとか、水路がありますよとか、そういうものはどれぐらいあるのかということは今、お聞きできますか。

井上都市基盤部道路課長

 中野区内には総延長で530キロメートルほどの道路が私道も含めてございまして、そのうち区有通路が約30キロメートル、認定外道路が約5.88キロメートル、それから、水路が13.3キロメートルございます。

酒井委員

 こういうふうな形で、今回、道路の陥没が認定外道路のところで発生して、下水道のところも整備しなければならないよということで、一緒に上のほうもやるのかなと思ったりしているのですけれども、これは、計画的な点検といいますか、ちょっと考えていったほうがいいのか。こういう取組は、他の自治体の事例も含めて、一番いい方法というのはどういうふうな。要するに、陥没したからやるというわけにいかないじゃないですか。他方、限られた財源の中で、道路、橋梁、公園、それから、道路の附属物等々は計画的にやっているわけですよ。ここをどうするのかというのは、今、区としてのお考えはあるのですか。

井上都市基盤部道路課長

 こういった路線につきましては、将来的には下水道局へこの施設を引き継いでいくことが求められていると考えてございます。

酒井委員

 それはそのとおりなんですよ。下水道局に渡せるものは渡していくということは当然なんですよ。だけど、渡していくにも、やっぱり考え方もしっかり持っていかなきゃならないのかなということであったりとか、下水道の話だけではないんですよ。渡せるものは当然渡してください。渡せないものはあるわけでしょう、つながっていなければ。では、それの整備はどうするのか、区有通路はどうするのか、認定外道路はどうするのか、東京都のほうにつながっていない下水道はどうするのか、水路はどうするのかというところのお考えをちょっとお尋ねしているのです。

井上都市基盤部道路課長

 今回のこういった道路陥没を受けまして、区のほうでほかの25路線につきましても緊急で点検を実施いたしました。全体的に老朽化が進んでいるという状況を把握いたしまして、局部的に損傷している箇所もございましたので、こちらについては順次対応をしてまいりたいと考えております。こういった路線については、まずは、全体で、今、どのような状況になっているかというところの把握が必要ですので、この箇所の緊急工事が完了しましたら、次のステップとして全体の点検を実施したいと考えてございます。

委員長

 他に質疑はございますか。ありませんか。よろしいですか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 では、以上で本報告について終了いたします。

 次に、5番、訴訟事件の判決についての報告を求めます。

井上都市基盤部道路課長

 それでは、訴訟事件の判決について、資料を(資料6)基に御報告いたします。本報告は総務委員会との重複報告になります。

 1、事件名ですが、損害賠償請求事件です。

 2、当事者ですが、原告が中野区民、被告が中野区です。

 3、訴訟の経過ですが、令和3年9月29日に東京簡易裁判所に訴えの提起がされたもので、11月24日に東京簡易裁判所で一部認容、一部棄却判決の言渡しがありました。

 4、事件の概要です。本件は、原告が神田川沿いの遊歩道、こちらは神田川四季の道でございますが、こちらを散歩している際に分電盤に頭部を強打し負傷したことにより損害を被ったと主張し、3万8,050円の支払いを求めたものです。

 5、請求の内容は記載のとおりです。

 6、判決でございますが、主文としましては、被告は原告に対し2万3,635円を支払え。原告のその余の請求を棄却する。訴訟費用は10分し、その3を原告、その余、すなわち7を被告の負担とするといったものでございました。判決の理由の要旨ですが、本件事故は、原告が通常の注意を払って歩行していれば本件分電盤に衝突しなかったことは明らかであり、原告には過失がある。もっとも、本件事故は分電盤への衝突防止のための注意喚起が何らなされていなかったため発生したものであり、原告は中野区内に引っ越してきて間がなく遊歩道上にある分電盤の位置などを十分に把握していなかったと推測されることを考慮すると、その過失は3割にとどまるべきであるといったものでした。

 報告は以上です。

委員長

 ただいまの報告に対して質疑はございますか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 質疑がなければ、以上で本報告について終了いたします。

 次に、6番、控訴事件の判決及び同判決に対する上告の提起等について報告を求めます。

林都市基盤部公園緑地課長

 それでは、控訴事件の判決及び同判決に対する上告の提起等について御報告申し上げます。(資料7)なお、本件は閉会中の総務委員会でも御報告させていただいたものでございます。

 1、事件名は損害賠償請求住民訴訟控訴事件でございます。

 2、当事者は、控訴人が中野区民、被控訴人が中野区長でございます。

 3、訴訟の経過でございます。令和元年8月23日に東京地方裁判所に訴えの提起がございました。令和3年4月9日に東京地方裁判所で棄却判決の言渡しがあり、4月22日に東京高等裁判所に控訴の提起がございました。控訴の提起があったことにつきましては、令和3年7月30日の閉会中の建設委員会で御報告申し上げたところでございます。このたび令和3年12月1日に東京高等裁判所で棄却判決の言渡しがあり、12月3日に最高裁判所に上告の提起及び上告受理の申立てがございました。

 4、事案の概要でございます。本件は、控訴人が、平和の森公園の再整備に関し、本件工事の請負人が難燃物または不燃物ではない材料を使用して工事を施工したことは工事請負契約の債務の本旨に従った履行とはいえないことから、本件工事費用相当額の支出命令は違法であり、本件支出命令を発出する権限を法令上本来的に有する中野区長の地位にある酒井直人には中野区が被った損害を賠償する責任があると主張し、区長個人に対し工事の支出額である1億180万5,030円の支払いを請求するよう義務付けることを求めた住民訴訟でございます。原判決は、本件支出命令が違法であるとは認められないとして控訴人の請求を棄却したところ、控訴人がこれを不服として控訴を提起したものでございます。

 恐れ入ります。裏面を御覧ください。5、控訴の趣旨は記載のとおりでございます。

 6、判決でございます。主文としましては、本件控訴を棄却する。控訴費用は控訴人の負担とするというものでございます。判決理由の要旨は記載のとおりでございます。その下段でございますが、参考として原判決の理由の要旨を記載してございます。後ほどお読みいただければと存じます。

 7、上告の提起及び上告受理の申立てでございます。3の訴訟の経過のところで申し上げましたが、東京高等裁判所での棄却判決の言渡しについて、最高裁判所に上告の提起及び上告受理の申立てがなされました。事件名、当事者、上告及び上告受理申立ての趣旨につきましては記載のとおりでございます。

 報告は以上でございます。

委員長

 ただいまの報告に対して質疑はありますか。よろしいでしょうか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 質疑がなければ、以上で本報告について終了いたします。

 次に、7番、新たな公共交通サービスの導入について、これは特別委員会と重複ですね。報告を求めます。

村田都市基盤部交通政策課長

 それでは、新たな公共交通サービスの導入について御報告申し上げます。(資料8)

 本報告は、昨年12月の第4回定例会で御報告しておりました若宮・大和町周辺地区における新たな公共交通サービスの導入に関しまして、実証実験の運行に向けた事業者の募集について御報告するものでございます。また、2月1日の中野駅周辺整備・西武新宿線沿線まちづくり調査特別委員会との重複報告でございます。

 1、事業者選定についてでございます。別紙の参考、運行計画案についても併せて御覧いただければと思います。対象地域は若宮・大和町周辺地域の西武新宿線、環七通り、早稲田通り、中杉通りに囲まれた地域を基本といたしまして、運行事業者を企画提案公募型事業者選定方式により公募いたしまして、総合的に評価した上で選定をいたします。評価に当たりましては、新たな公共交通サービスに関するアンケート結果や地域公共交通勉強会での検討を基に作成した別紙の運行計画案を参考に示しつつ、主に実証実験の運行内容、経済性、運営などについて、交通事業者の実績や知見などに基づく企画提案を求めてまいります。なお、別紙の参考の運行計画案につきましては、事業者の企画提案や警視庁等との関係者調整により、実際の実証実験とは異なる場合がございます。

 続きまして、2番、スケジュールでございます。令和4年2月3日から事業者の公募を始めまして、2月から3月にかけて事業者選定作業、4月に事業者を決定する予定でございます。それ以降、令和4年度の上半期には選定した事業者とともに実証実験の運行に関する関係者調整や手続を行いまして、下半期に実証実験を実施する予定でございます。なお、実証実験の時期につきましては関係機関調整や運行手続等によって変更する場合がございます。

 御報告は以上でございます。

委員長

 ただいまの報告に対し質疑はございますか。

小杉委員

 2ページ目のところの新たな公共交通サービスに関するアンケート結果というのはどんな内容だったでしょうか。

村田都市基盤部交通政策課長

 第4回定例会で御報告をさせていただいた内容でございます。

小杉委員

 了解です。ありがとうございます。

 新たな運行計画案については、主に想定しているのはどういったところでしょうか。買物場所なのかとか、医療機関なのかとか、そういったものというのはどういったものを期待してこういった案をつくられていますか。

村田都市基盤部交通政策課長

 アンケートの中では、当然買物をしたいというところもあって、この地域の真ん中辺にマルエツ中野若宮店というのがございます。あと、高円寺のほうに買物に行かれるといったところもありまして、早稲田通りの南側のところを通っていると。あと、高齢者会館とか、そういったようなところにも近づきたいとか、あと、アンケートの結果からは、毎日使うわけではないですけれども、例えば病院とか行政機関に行くとか、そういったところも考えると、いわゆる路線バスへの乗換えがしやすいとか、そういったところの御意見があって、今、こういうような案を地域の方と話し合って決めたところでございます。あくまでも、勉強会の中でのこういうルートがいいよねというような案を整理したものでございます。

小杉委員

 令和4年度下半期に実験を実施するということですが、検証ですから、その評価をしっかりできるような期間ということを考えるとどのぐらいを想定していますか、期間として。

村田都市基盤部交通政策課長

 今回の実証実験は主に下半期の6か月程度を想定しております。

市川委員

 御報告ありがとうございました。

 別紙のところです。(5)と(7)についてお伺いをさせていただきます。実証実験を行うことというのは、なかなか公共交通が整っていない場所で、どういった方たちがどういう移動しているのかということを調べる意味もあると思うんですね。ICカードで200円を目安と書いてありますけども、一般的に、乗るときにピッとやって、降りるときにもピッとやるようにしないと、どこで誰が乗って、誰がどこで降りたのかが分からないと、どこで乗ったかだけが分かってもあまり意味ないと思うんですが、いかがでしょうか。

村田都市基盤部交通政策課長

 ICカードは利用者が利用しやすいといったところがメインかなと思っておりますので、当然、乗る場所がどこかといったところも分かりやすくなると。一応、仕様の中では、運行事業者の方から、どこから乗ってどこで降りたかとか、そういうようなところの報告も併せて頂けるような形で考えてございます。

市川委員

 分かりました。詳細は仕様書の中には載っていると思うんですね。ここだけではなくて、いろんな細かいことも記述されているんだと思いますので、そこは、事業者さんを公募するに当たって、詳細を詰めていただきたいと思います。

 あと、停留所の間隔は原則300メートル以上となっております。今のところ、下の地図だと、停留所の候補位置となっているのは15か所ぐらいあるのかなと思うんですけども、これはあくまで、地域の皆さんとの勉強会であったりとか、そういうことを通じて、これぐらいあったほうがいいのではないかというところの中での数だと思うんですね。皆さんがこれに乗れると楽だよねとか、あとは道路状況とか、そういったことがあると思うんですけども、ここも細かく、300メートル以上ということは載っていると思うんですけども、例えば、最低でも停留所の数をこれぐらい確保してくださいねとかということはもちろん言っているのですか。

村田都市基盤部交通政策課長

 ここに載っている丸印で書いているところですけども、地域の方と現場を見て回ったりとか、こういうところの近くにあればこの施設に行きやすいとか、そういったような話があった中で決めているところです。これについては、また具体的には警察とかとの協議もあろうかと思いますし、実際には、停留場所の前のお宅の地権者の方とか、そういった方との調整もしなければいけないので、必ずしもこのとおりに置けるといったところではないのですけども、そういうような地域の方の要望等を聞いて、このように定めているといったところでございます。

市川委員

 分かりました。いずれにせよ、そういったことを目標にしてやっていくけども、様々な諸事情を鑑みると、このとおりになるかどうかは分からないけど、これを目指していくということですね。ただ、使われる方の時間が午前9時から夜の9時の12時間でしたか、これはあくまで予定だと思うんですけど、ただ、後ろが夜の9時までやるかどうかは別として、午前9時からというのは多分変わらないんだと思うんですよ。こういった9時からということは、やはり高齢者の方とかは使われると思うんですね。停留所の間隔が300メートル以上ということはあると思うんですけど、15か所なり、そういったことを担保してあげないと、なかなか公共交通サービスの実証実験をやる意味がないと思うので、この辺については、そういった高齢者の皆さんに対するところを極めて大きく検討してあげてほしいなと思います。これは要望として、終わります。

委員長

 他に質疑はございますか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 なければ、以上で本報告について終了いたします。

 次に、8番、中野区自転車利用総合計画の見直し及び中野区自転車活用推進計画の策定についての報告を求めます。

村田都市基盤部交通政策課長

 それでは、中野区自転車利用総合計画の見直し及び中野区自転車活用推進計画の策定について御報告を申し上げます。(資料9)

 1、主旨でございます。平成29年12月に策定いたしました中野区自転車利用総合計画は10年間の計画でございますが、令和4年度に中間見直しを予定しております。一方、平成29年5月に施行されている自転車活用推進法におきましては、自転車の活用の推進に関する施策の総合的かつ計画的な推進を図るため、区市町村に対し区市町村の自転車活用推進計画の策定が努力義務として課せられているといったところでございます。こういったことを踏まえまして、令和4年度にこれらの計画の見直しや策定を一体的に行うものでございます。

 2、根拠法令についてでございますが、自転車利用総合計画は、自転車の安全利用の促進及び自転車等の駐車対策の総合的推進に関する法律、いわゆる自転車法に基づくものでございます。また、自転車活用推進計画は自転車活用推進法に基づくものでございます。

 3、検討体制でございます。計画の見直し、策定に当たりましては、中野区自転車等放置防止条例に規定する区長の附属機関である中野区自転車等駐車対策協議会に諮問するとともに、庁内関係所管において検討、調整をいたします。

 4、調査・検討内容でございます。計画策定に向けましては、現行の自転車利用総合計画の検証、自転車利用に関する住民アンケート調査、自転車活用推進に関する検討などを進めてまいります。

 5、今後の予定でございます。令和4年5月頃に協議会への諮問を予定しております。その後、令和4年度下半期に答申を受けまして、素案の作成及び意見交換会、案作成及びパブリックコメントの実施などを経まして、令和5年4月以降に自転車利用総合計画の見直し及び自転車活用推進計画を策定する予定でございます。

 御報告は以上でございます。

委員長

 ただいまの報告に対して質疑はありますか。

斉藤委員

 御報告ありがとうございます。

 今回、交通政策課のほうが中心となって中野区自転車利用総合計画をつくられると思うんですけれども、交通安全に関しての取組についてはちょっと所管が違うと思うんですが、これは連携して進めていくという認識でよろしいでしょうか。

村田都市基盤部交通政策課長

 交通安全に関しましては総務部のほうで所管をしておりますけれども、当然、関係する内容がございますので、調整とか連携をしながら進めていきたいというふうに思っております。

斉藤委員

 そうだと思います。活用に当たっても、自転車の整備に当たっても、駐輪の問題に当たっても、やはり、そもそも利用する方たちの交通安全のマナーも含めて取り組むことが大事だと思いますので、ぜひ協力して進めていただければと思います。お願いいたします。

委員長

 他に質疑はございますか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 なければ、以上で本報告について終了いたします。

 次の質問に行く前に、3時に近づいていますので休憩にしたいと思います。

 3時15分まで休憩いたします。

 

(午後2時56分)

 

委員長

 委員会を再開いたします。

 

(午後3時15分)

 

 9番、中野区地区まちづくり条例に基づく地区計画住民原案((仮称)上高田四丁目17番~19番地区)についての報告を求めます。

千田まちづくり推進部まちづくり計画課長

 それでは、御報告いたします。(資料10)

 今回の報告は、上高田四丁目団地管理組合法人が中野区地区まちづくり条例による地区計画の住民原案の申出を行うことを検討しており、近々その申出が見込まれる段階に至ったことから、申出人が現在検討している地区計画住民原案の概要及び今後の想定スケジュールについて報告を行うものです。なお、当該条例を活用した住民らによる地区計画住民原案の申出は中野区で初めての事例となります。

 それでは、資料を御覧ください。

 初めに、1、地区計画等の申出制度の概要ですが、地区計画等の申出制度とは、住民に最も身近な都市計画である地区計画等について、住民側の発意で決定または変更を申し出ることができる制度です。当該制度については、都市計画法第16条第3項に、区市町村は条例により、住民、または利害関係人から地区計画等に関する都市計画の決定、もしくは変更、または地区計画等の案の内容となるべき事項を申し出る方法を定めることができると定められており、中野区では、地区計画等の住民原案の申出の手続等について中野区地区まちづくり条例で定めております。同条例では、「地区計画等の住民原案の申出があった時は、区長は当該地区計画等の住民原案の申出を踏まえた地区計画等の決定又は変更をする必要があるかどうかを判断し、必要があると認めるときは、区が地区計画等の原案を作成しなければならない。その判断に当たっては、区長はあらかじめ中野区都市計画審議会の意見を聴かなければならない」と規定しております。なお、類似制度に都市計画法第21条の2による都市計画提案制度がございますが、そちらは都市計画法により申請条件等が定められているのに対し、地区計画等の申出制度は地方公共団体が条例で申請条件等を設定することができることから、より柔軟な制度運用が可能です。

 次に、2、地区計画の住民原案に係る届出ですが、申出人は、上高田四丁目団地の耐震性の課題から、マンション再生を契機としたまちづくりの実現に向けて平成24年に勉強会を発足し、区に相談しながらまちづくりに関する学習や意見交換を行い、平成27年にはまちづくりを実現するための都市計画について本格的な検討を開始しました。その後、まちづくりの進め方について区と情報共有を図りながら、解消すべき地域課題の抽出と目指すまちの将来像の整理を行い、平成31年3月、マンション再生を契機としたまちづくりの実現に地区計画の活用が有効であるとの判断から、「地区が抱える課題の解消を目指し、上高田四丁目17番の地区計画の住民原案の申出を検討する」との届出書を区へ提出されました。そして、届出を受け、区は中野区地区まちづくり条例による申出に必要な情報提供と協議を行ってまいりました。

 裏面を御覧ください。3、地区計画区域(案)ですが、別紙1を御覧ください。こちらに地区の概要を記載しております。表面で示すとおり、対象地区は西武新宿線新井薬師前駅、中井駅、東京メトロ東西線落合駅を最寄り駅とする約2.5ヘクタールの区域です。

 裏面を御覧ください。3、区域設定の考え方の部分で、隣接する市街地関係を示しております。また、参考1で示すとおり、当地区は住宅市街地の開発整備の方針において重点地区に位置付けられております。そして、用途地域の指定状況は参考2のとおりです。

 次に、4、地区及び周辺の現状と課題ですが、区からの情報提供等を踏まえて、申出人が整理した地区及び周辺の現状と課題は別紙2のとおりです。

 別紙2を御覧ください。表面では、①地区周辺の防災上の課題、②広域避難場所や避難所と隣接している立地環境、③検討している地区計画区域内に旧耐震基準によるマンションが集積している現状、④申出人のマンションが建設された後に用途地域が変更されましたが、現状の土地利用で創出されている広場や緑地等が地域の市街地環境に貢献している現状、⑤中野区で最も大きい都市計画公園に隣接する水と緑の潤いある周辺環境について記しております。

 裏面を御覧ください。こちらでは、⑥昭和39年の都市計画決定から長期未開設の都市計画公園が検討されている地区計画区域内に存していること、⑦未接道宅地など、接道が不十分な宅地で街区形成がされているエリアがあること、⑧地形の高低差により南北の歩行者ネットワークが不十分であることなど、地区の公共施設やインフラなどの課題を示しております。今後、申出人からは、この地区及び周辺の現状と課題に対応する地区計画住民原案の申出が行われる予定です。

 最後に、5、当該地区計画住民原案に係る今後の想定スケジュールについてですが、令和4年2月頃に申出人による地区計画住民原案に係る近隣説明会が行われる予定です。その後、3月頃に区へ地区計画住民原案の申出が提出され、4月から5月頃に中野区都市計画審議会へ諮問する予定としております。

 なお、次ページの図は当該条例手続のフロー図となりますので、参考に御覧ください。

 報告は以上です。

委員長

 ただいまの報告に関しまして質疑はありますか。

市川委員

 御報告ありがとうございました。

 ごめんなさい、1点だけちょっと。本筋から離れちゃうのですけど、以前、前期の中野駅周辺整備・都市観光調査特別委員会で中野四丁目のマンション再生の話があったと思うんですが、これは東京都がやっている制度だと思うんですけども、これをここに活用することはできないのですか。

千田まちづくり推進部まちづくり計画課長

 今回は地区計画という手続になってまいりますが、今、委員がおっしゃるのは、旧耐震基準のマンションに対する建て替え支援の制度というものでございまして、様々なそういった制度がある中で、中野駅周辺で、まずそれが第1号として活用されているというところでございます。

小杉委員

 旧耐震基準のマンションということなんですけども、耐震化をするよりも建て替えたほうがいいということで建て替えをするということなんですか。どうでしょうか。

千田まちづくり推進部まちづくり計画課長

 旧耐震基準のマンションにつきましては、耐震強度を高める必要がある建築物というところでございます。

小杉委員

 高めたいということなので、今回、高めるに当たって、現状と、高めるために変わったらこうなるとかということはこれから出てくるということで、現状と、変わった後の基準がこうなるみたいなものというのはどこかに載っていますでしょうか。

千田まちづくり推進部まちづくり計画課長

 すみません、今ちょっとお答えした点で、旧耐震基準のマンションにつきましては、旧耐震基準が現行の求める耐震基準より緩い基準でしたので、その当時の規制の中で、現行と重ねると、場合によってはそれに対しての補強なり何なりが必要なケースがあるというところで、まず、その1点目はお伝えをさせていただきます。

 それから、今の委員からのお話でございますけど、今回は地区計画の申出でございますので、具体的な建築計画についてはここのところには記載をしていないというところになりますが、今後建て替えが行われるものについては、現行の建築基準法の中で構造が決定されますので、当然新耐震基準を満たしてくるということで想定をしております。

小杉委員

 この地域に崖地があると聞いたのですけども、それはどのように変わるのでしょうか。

千田まちづくり推進部まちづくり計画課長

 こちらについては個別の将来的な事業の話になりますけど、提案者の中の上高田四丁目団地の敷地内に、いわゆる危険崖地、レッドゾーンといわれるところが現在存しているというところになります。また、そのうちの一部には区有地もございますので、今回、この地区計画を契機とした取組の中でそれの解消を進めていく予定にしております。

小杉委員

 あと、用途地域の指定については3のところに載っていますけれども、どういうふうに変わるかということを改めて教えてください。

千田まちづくり推進部まちづくり計画課長

 現在は、まずは、地元の申出者が条例に基づいて地域に対する地区計画の説明会、そういったものを行う予定としているということが現行の報告でございまして、今後、具体的な申出の地区計画が明らかになりましたら、今度は、それを実現するために必要な方策として用途地域の変更が必要であるかどうか、それはまたそのときに具体的に判断されることになります。

小杉委員

 今回は耐震性の課題からということで、こういったものを設けてほしいということですけれども、例えば、今、マンションを持っていて、耐震性をもうちょっと強化する必要がある施設に対して、そういったところがあれば、地域の方々の合意ができればこういったものを利用する可能性というものは結構あるのかなとちょっと期待してみたのですが、その辺はどうでしょうか。特別なものなのか、それとも、いろんなところでも活用できていくのかというところについて、ちょっと教えていただけませんか。

千田まちづくり推進部まちづくり計画課長

 今後の展望でございますが、様々な大規模敷地の中で建物が更新されるという機会を捉えて、例えば、地域への貢献度の高い計画として新たにその計画のほうがつくられるのであれば、場合によっては、その実現のために地区計画手法を用いて、さらには、それを実現するために必要な用途等の変更ということも手段としてはあるというところになります。ただ、スタートとしては、やはり、建て替えを目的にしてではなく、あくまで、地区計画で目指す将来像が行政として、また、地域にとっていいものであるのか、それを実現するために必要な方策は何なのかという視点で個別で行っていきますので、ただ、なかなかケース・バイ・ケースで、取組としては難しいハードルも多くあるというところはございます。

吉田委員

 住民の方も問題意識を持っておられて、中野区も一生懸命協力されてということだと思って、期待しているのですけど、この資料の別紙2の裏のほうにいっぱい課題が列挙されていますので、今後、そういうものの解消も行われるような方向で区としては協力していくということでよろしいですよね。

千田まちづくり推進部まちづくり計画課長

 申出を受ける地区計画の詳細につきましては申出を受けてからの御報告となりますが、現段階で様々協議、調整を行っている中では、今、委員のおっしゃるようなものが進められているということで認識をしております。

吉田委員

 なるべくこういうタイミングを捉まえて、なるべく幅広く地域の課題を改善・解消していくべきだと思うんですけれども、今後、例えば、こういう地域の再生に当たって、国とか都とかの制度を活用して、国費、都費が入ってくるような工夫というのはあり得るのですか。

千田まちづくり推進部まちづくり計画課長

 まず、これを実現するための一つの都市計画手法が今回報告している地区計画でございまして、また、その地区計画を実現するための建築等に対する助成というものも、今、委員のおっしゃるようなところは国等でございます。それを今後どう運用するかというようなところは、また別の課題としては残っているところでございます。

吉田委員

 せっかく国や都もいっぱい制度と予算を持っているので、ぜひ活用していただきたいと思うんですが、ちょっと確認で教えてほしいのですが、今、未開設の都市計画公園があるというふうに表記されているのですけど、これはなぜ未開設なんですか。

千田まちづくり推進部まちづくり計画課長

 こちらの現状で未開設である経緯についての詳細のほうは、我々のほうとして現在、把握はしていないところでございますが、昭和39年に都市計画決定をされてから、ここのエリアを公園にするということでは、都市計画上は具体的に方向性が示されているというところです。ただ、一方で、これの実現に当たっては、未接道宅地がここの敷地のみに接しているものがあるとか、様々課題もございますので、そういったところも現在未開設の要因の一つなのかなという推測はできるところでございます。

吉田委員

 なるほど。中野は緑が少ないので、こういうところに早く開設してあったらよかったと思うんですけど、そういうところも含めて緑の多い再開発を行っていっていただけるわけですか。

千田まちづくり推進部まちづくり計画課長

 まず、地区計画の申出を受けて、今後具体的にそれを区が引き継いで地区計画として定めるかというところが現段階でございますが、その実現に当たっては、先ほども御報告したように、恐らく現状の課題を解消する目標としての地区計画が申出としてされると思っておりますので、それに従ってしっかり地域の改善を図っていきたいということを考えております。

委員長

 他に質疑はございますか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 なければ、以上で本報告について終了いたします。

 次に、10番、東京都市計画道路補助第220号線第Ⅰ期区間等の進捗状況及び第Ⅱ期区間の事業認可についての報告を求めます。

川野まちづくり推進部まちづくり事業課長

 それでは、東京都市計画道路補助第220号線第Ⅰ期区間等の進捗状況及び第Ⅱ期区間の事業認可について、私から御報告させていただきます。(資料11)

 補助第220号線第Ⅰ期区間及び区画街路第3号線(交通広場)については、現在、用地取得等を進めております。これらの事業進捗状況と、今後計画している補助第220号線第Ⅱ期区間の事業認可取得時期についての御報告になります。

 現在までの事業の経過として、まず、中井駅・野方駅間の西武新宿線連続立体交差事業は東京都が施行者であり、平成25年4月1日から事業着手をし、令和2年4月に認可変更により令和9年3月31日まで期間を延伸しております。

 補助第220号線第Ⅰ期区間及び区画街路第3号線(交通広場)については、別紙の位置図①を御覧ください。地図中央部の西武新宿線を横断する赤字箇所が現在の事業中である補助第220号線第Ⅰ期区間になります。第Ⅱ期区間については第Ⅰ期区間の南側の青字箇所となります。さらに、中央西側の新井薬師前駅付近に区画街路第3号線(交通広場)がございます。

 1ページ目にお戻り願います。1の事業の経過になります。補助第220号線第Ⅰ期区間は平成27年10月に事業認可を取得して、その後、昨年度の令和2年12月15日に事業施行期間を令和12年3月31日まで延伸しております。区画街路第3号線については、平成29年2月に事業認可を取得し、令和5年3月31日までが事業施行期間となっております。

 次に、用地取得の進捗状況についてです。補助第220号線第Ⅰ期区間は、令和4年1月4日現在で画地ベースで40%、面積ベースで30%です。土地や建物の全所有者に対し令和7年3月31日を引渡期限として説明しております。区画街路第3号線については、画地ベースで46%、面積ベースで16%で、土地や建物の全所有者に対し令和5年3月31日を引渡期限として説明しております。

 次のページになります。3、補助第220号線第Ⅱ期区間の事業認可取得時期についてです。

 別紙に位置図②があります。第Ⅱ期区間の全体延長は約725メートルですが、一部完成区間があるため、今後の認可区間は、新設区間の約300メートルと拡幅区間の約180メートルの、合わせて480メートルとなります。画地数は約70画地、権利者は約210名です。

 次に、今までの経過になります。平成28年8月に第Ⅱ期区間の用地測量説明会を実施し、建設委員会で報告しております。その後、2か年をかけて用地測量を実施しております。令和元年7月に建設委員会で、上高田一・二・三丁目周辺地区の防災まちづくりについて報告した中で、令和元年度中に事業認可を予定していることを説明しております。その後、12月の建設委員会で、認可取得時期をおおむね2年程度延伸することを報告しております。

 そして、今後の事業認可取得時期についてです。令和元年12月におおむね2年程度延伸すると報告しておりますが、その後、3点の状況変化が生じております。そのため、現在事業中の補助第220号線第Ⅰ期区間や区画街路第3号線の事業進捗、そして、事業未着手路線の事業計画を含めて事業の優先順位を検討して、令和5年度内に第Ⅱ期の事業認可取得時期を判断いたします。

 状況変化については3点あります。1点目、中井駅・野方駅間の西武新宿線連続立体交差事業が6年延伸したことに伴い、補助第220号線第Ⅰ期区間を令和2年12月に8年延伸したこと。2点目として、西武新宿線連続立体交差事業への事業協力として、現在、補助第220号線第Ⅰ期区間の3画地を東京都及び西武鉄道株式会社へ作業ヤードとして貸し出しておりますが、さらに区画街路第3号線の4画地についても新たに貸出し要望を受けていることから、早急に用地を取得する必要があると。3点目として、補助第220号線第Ⅰ期区間及び区画街路第3号線の着実な事業推進として、現在の用地取得に携わる職員によって引渡期限までに重点的に用地を取得していく必要がある。これら3点の状況変化により、令和5年度内に事業認可の取得時期を判断いたします。

 報告は以上となります。

委員長

 ただいまの報告に対して質疑はありますか。

酒井委員

 ちょっと教えてください。区画街路第3号線の用地の引渡期限が令和5年3月31日になっていますよね。これはそのままこういうふうなままでいってしまうんでしたか。どういうふうになっているのですか。

川野まちづくり推進部まちづくり事業課長

 現在の認可上、令和5年3月31日までの期間となっておりまして、現在、そこに向けて、全所有者に対して引渡期限を設けているというところになります。

酒井委員

 現状をちょっと見ると、進捗状況を見るとちょっと厳しいところもあったりするのかな。相手もあるのですけれども、これはどう言えばいいんですかね。西武新宿線連続立体交差事業が延伸になった中で、こちらはどうするのかというところもあると思うんですけども、相手がある中で、まずはこういうふうな形で位置付けて進めていくというふうな理解でよろしいですか。

川野まちづくり推進部まちづくり事業課長

 委員のおっしゃるとおりの理解になりますので、この路線は令和5年3月31日までの期限ということを昨年度、権利者の皆様全員に周知しまして、このときまでに立ち退いていただきたいということを初めてそこで説明しております。

酒井委員

 他方、西武新宿線連続立体交差事業が延伸されている中で、ちょっとその辺りの兼ね合いがどうなるのかなと思ってお尋ねしました。

 それと、補助第220号線第Ⅰ期区間の進捗状況を見ながら、第Ⅱ期区間のところを令和5年度内の事業認可取得のために判断するということですよね。ちょっと部長にお尋ねしたいのですけれども、補助第220号線に関しては第Ⅰ期区間、第Ⅱ期区間、第Ⅲ期区間があるわけじゃないですか。また、区画街路第3号線、それから補助第220号線、沼袋に行くと区画街路第4号線があるんですよね。これを重点的に当区としては今、進めておるわけなんですよ。他方、現場の管理職さんを見ると、他のところから、国交省であったり、他区であったり、UR都市機構であったり、東京都から来ていただいて、様々取り組んでいただいております。皆さんの仕事ぶりを本当に見たり聞いたりして、本当にありがたいなというふうに思っているのですけれども、他方、今後は中野区として、野方以西のまちづくり等々もやってくると。それを考えると、やっぱり、区としてずっと、他の自分のところのプロパーでないところにずっとお願いしていくということが本当にいいのかと。今は来ていただいていますから、そういう中で、やっぱり、若手の職員を本当によく現場を熟知されている皆さんに育てていただきながら、区として、人事のところまでにいっちゃうと、それは答えなくて結構なんですけど、部として、部経営として今後どうしていかなきゃならないかということはしっかりつくっていかなきゃならないと思うんですが、その辺はどういうふうになっていますか。

豊川まちづくり推進部長

 今、委員の御指摘のとおり、区の人事方針に関して、あくまでもまちづくり推進部の事業を進めるという視点に絞って申し上げますけども、確かに、今のまちづくり推進部は、部長は私を入れて2名、課長は全部で10名おりますが、10名の課長のうちの6名は外部機関からの期限付の派遣ということでお願いしているところでございます。特に用地関係については、これまでほぼ中野区にノウハウがなかったという関係もあって、期間限定ではありますが、外部から来た課長級職員から用地買収、用地取得等のノウハウを。これは、事業を進めながら職員の育成ということも同時並行でやってもらっているという状況であります。ですから、こういった派遣を今すぐにやめるということは当然できませんけども、将来的には、特に用地業務に関しては、ある程度区の職員で独り立ちできるという状況を狙いながらも、事業を進めながらそういった職員育成に当たっていきたいと、そんな考えでいるところでございます。

酒井委員

 中野駅周辺のまちづくりを除くと、ほとんどが外部から来ていただいているような感じなんですよね。本当にいい方々がいらっしゃっているうちに、そういう体制をどうしていくかだとか。まちづくりに関しては、野方以西も含めると、そんなものは30年、40年となるかも分からない中で、やっぱりそこもしっかり考えて、都市基盤と、それから、まちづくりのところでそういう職員をしっかり育成していくのだと。要するに、公務員でいうと、ゼネラリストではなくて、そういった特化したところ、スペシャリストみたいなところも、やっぱりこれは人事のところまでいっちゃうのですけど、考えていただきたいなと思っております。

 最後にもう1点なんですけれども、先ほど、期間限定で派遣していただいているとおっしゃったじゃないですか。それは何年ぐらいとかの決まりはあるのですか。

豊川まちづくり推進部長

 おおむね2年間というところで聞いております。ただ、これもなかなか場合場合で少し違うという話も聞いておりますけれども。

酒井委員

 最後にします。2年だったらば、皆さんを2年で全部総取替えをするのではなくて、2年のところが、もう1人がその翌年度からの2年だったら、重なったりもするわけじゃないですか。せめてそういうところから考えて、部の全体の中での人事のまちづくりのマネジメントを考えていただきたいと思います。所管に直接関係ないですけれども、ずっと気になっておったもので、ちょっとお聞きしました。お答えがあれば。

豊川まちづくり推進部長

 そういった事業のマネジメントを行いながら、人材育成もしっかりやっていきたいと考えております。

委員長

 他に質疑はございますか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 質疑がなければ、以上で本報告について終了いたします。

 次に、11番、中野駅西口地区のまちづくりについての報告を求めます。

石橋まちづくり推進部中野駅周辺地区担当課長

 中野駅西口地区のまちづくりにつきまして御報告をさせていただきます。(資料12)

 具体的には、中野三丁目土地区画整理事業の進捗状況及び今後の予定についてでございます。

 1番、今年度の進捗状況についてでございます。整備範囲図として地図を記させていただいていますが、参考資料にも同様のものを添付させていただきました。ほとんど中身は同じですが、参考資料のほうは従前の建物を薄く記させていただいています。見比べながらお読み取りいただければと思います。

 今年度の進捗状況でございます。まず、①のAエリア、青く記されたところでございますが、こちらは中野駅西口広場(桃園広場)の予定地でございます。今年度は基本設計が完了し、区民に向けての基本設計についての意見交換会を昨年の8月に実施いたしました。現在は、2023年度の中野駅桃園広場整備に向けて、かさ上げデッキ等に係る実施設計を進めているところでございます。

 次に、②のBエリア、真ん中の緑の部分でございます。現在、地下にある権利者建物の一部基礎撤去を行っており、今後、2022年度末の使用収益開始、権利者さんが戻ってくると。そこに向けて宅地整地や下水道施設、電線共同溝等の基盤整備を進めていく予定でございます。

 2ページ目でございます。③、Cエリア、こちらはオレンジ色の部分で、もともと桃丘小学校があった跡地でございます。こちらはもうほぼ整備が完了しておりまして、2022年2月末、もうすぐでございますが、使用収益開始に向けて宅地整地及び下水道施設、電線共同溝等の基盤整備を今、進めているところでございます。なお、その中の点で囲まれた約2,400平方メートルの拠点施設街区、こちらにつきましては、上位計画等々で、拠点施設街区に誘致する施設、中野三丁目の拠点施設でございますが、中野駅周辺まちづくりグランドデザインVer.3等のまちづくり計画に描く中野三丁目地区の将来像、地域の意向、拠点施設整備・運営に係る事業性等を考慮した上で、区が期待する商業施設等の在り方について、UR都市機構と協議、検討を現在も進めているところでございます。この中身につきましては、2年ほど前でしょうか、方針という形で一部示させていただいているところでございます。なお、拠点施設内に区が取得する自転車駐車場につきましては、10月に御報告しました中野駅周辺自転車駐車場整備計画の見直しの考え方で示した中野三丁目地区の自転車駐車場整備方針、これを前提に、収容台数を約500台として、整備、運営に係る区の将来負担、利用者の利便性等を考慮した上で、具体的な整備仕様、取得・整備費用、運営方法等についてUR都市機構と検討をしているところでございます。

 ④、事業区域外エリアでございます。こちらは何度か当委員会でも御報告させていただいたところでございますが、土地区画整理には入っていないですが、道路整備等で同じように道路事業として行っていくところでございますが、2021年10月に土地所有者と土地の売買契約を締結いたしました。今後、事業と一体的に区画道路の整備を進めていく予定となってございます。

 2番は今後の整備スケジュール(予定)でございます。今お示ししました①から④、あるいは拠点施設のスケジュールの事業完了までを記載してございます、お読み取りいただければと思います。

 御報告は以上でございます。

委員長

 ただいまの報告に対して質疑はありますか。よろしいでしょうか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 質疑がなければ、以上で本報告について終了いたします。

 次に、12番、囲町東地区のまちづくりについての報告を求めます。

石橋まちづくり推進部中野駅周辺地区担当課長

 囲町東地区のまちづくりにつきまして御報告をさせていただきます。(資料13)

 先ほど都市計画審議会のほうでお話をさせていただいたのは囲町西地区でございますが、今回は囲町東地区の状況でございます。

 中野四季の都市(まち)の南側に位置する囲町地区につきましては、囲町東地区につきましては、2020年9月に囲町東地区市街地再開発組合の設立が認可され、組合による市街地再開発事業が進められているといった状況でございます。さらに、当地区では、事業の進捗に伴って、組合が事業計画及び定款の変更認可を東京都に申請し、2011年10月29日に東京都より変更の認可、告示がなされました。また、それを基に組合は権利変換計画を策定し、都市再開発法第72条に基づき、2021年12月に東京都へ権利変換計画の認可申請をしてございます。このことについての御報告でございます。

 まず、1番、事業計画等の主な変更内容でございます。10月に認可されました事業計画、その中身でございますが、まず一つ目、事業施行期間の延伸でございます。権利者交渉による権利変換計画認可申請までの期間の延伸、あるいは工事工程の見直し等、これによりまして事業施行期間を1年ほど延伸いたしました。従前は事業完了が2025年12月末だったところを、2026年12月末と1年間延伸をしてございます。

 2ページ目でございます。次に、資金計画でございます。こちらは、権利変換計画に係る権利者の意向による補償費の精査等、これらを踏まえまして収入金、支出金の見直しを行ったため、資金計画を変更してございます。

 簡単に御説明をします。下の支出金から御覧いただければと思います。収入、支出とも同じですが、総額は、当初665億6,300万円円だったところが642億5,000万円と、23億円ほど減額をされてございます。主な理由でございますが、支出金の3段目のところの補償費でございます。こちらが25億円ほど減ってございます。こちらにつきましては、権利者の転出する方が想定していたよりも少なく、権利変換をする方が多かったと。権利変換計画の権利者交渉の中で権利変換をする方の割合が予想よりも大きく、補償費を支出することが少なくなった、そういった事情でございます。

 収入金でございます。それに沿う形で、一番下、まず、権利者負担金でございますが、権利者の方が権利変換だけでなく、さらに、自分たちでもさらに床を取得しようということで、権利者が負担金を支出して床を購入すると、そういったところでの収入金がございます。それと併せて、そういった影響で、参加組合員が保留床を売却する、具体的には三井不動産レジデンシャル株式会社でございますが、そちらが支出する参加組合の負担金が減ってございます。それから、それに関連して、補助金、あるいは、公共施設管理者負担金というところも変更してございますが、公共施設管理者負担金というのは、主に公共施設、都市計画道路補助221号線、ここの整備に絡むところでございます。こちらにつきましては工事の見直し等々がありまして工事費が上がっていることと、地価の上昇に伴って、その補償費等々が上がっていること、その影響でございます。

 次に、(3)参加組合員の追加でございます。参加組合員につきましては、組合設立当初は三井不動産レジデンシャル株式会社の1者でございましたが、今回、三井不動産株式会社の1者を加えてございます。保留床のうち、住宅用途は三井不動産レジデンシャル株式会社、店舗、事務所用途は三井不動産株式会社が取得することとしたものでございます。

 以上が事業計画変更の主な中身でございます。

 2番、権利変換計画の申請でございます。組合は権利者の意向等を確認の上、権利変換計画を策定し、手続を経て東京都に権利変換計画認可の申請を行って、現在、審査中でございます。

 その手続の中身でございます。(1)権利変換計画の縦覧でございます。権利変換計画を組合のほうで策定し、総会で議決し、縦覧を行ってございます。昨年の11月11日から24日の2週間、それから、それを踏まえた上で、(2)で、権利変換計画の決議を組合総会で行ってございます。その中で、組合が選任した外部審査委員の方々に権利変換計画の中身、それから、権利者から提出された意見書、これについての取扱いを諮り、委員の過半数以上の同意を得て進めたといったものでございます。その後、2021年12月の組合総会におきまして権利変換計画の認可を申請することの議決がされて、東京都のほうに認可申請をしているところでございます。

 3番、今後の予定でございます。間もなく権利変換計画の認可がなされる予定となってございますが、その後、現在の建物の解体工事の着工をいたします。その後、施設建築物、本体工事の施工者、これを入札のほうで決定していく予定でございます。建物の工事着工は2022年度、完了予定は2025年度で、都市計画道路補助221号線の整備の完了は2026年度、これをもって事業の完了としてございます。

 なお、米印でございます。現在の中野西自転車駐車場でございます。当地区の事業の施行に伴って、現在の中野西自転車駐車場、今は1,500台程度でございますが、2022年度内に工事が始まりますので、組合が事業区域内に仮設の自転車駐車場を設置いたします。その後は、完了後、中野駅周辺自転車駐車場整備計画に基づいて、再開発の建物内に新たに自転車駐車場が設置される予定でございます。

 御報告は以上でございます。

委員長

 ただいまの報告に対して質疑はありませんか。

市川委員

 御報告ありがとうございました。

 1の(2)の資金計画のところでお伺いをさせていただきます。公共施設管理者負担金が変更前に比べて変更後は増額がされて、中野区の負担金が増えております。これは工事費の増加によるものだというお話があったのですけども、これは何をもって増加をしたのか、ちょっと教えてください。

石橋まちづくり推進部中野駅周辺地区担当課長

 具体的には、工事の工程を見直したことによって仮設の道路が必要になったといったところが大きなところでございます。工事の要件になってございます。

市川委員

 都市計画道路補助221号線の予定しているところでございますけども、その線路沿いというか、幾つかお宅が並んでいて、その人たちもこの事業に対して賛成、反対がそれぞれあると思うんですね。賛成をしている方、権利変換とかもろもろが済まされる方と、そうでない方と。反対をされている方たちがそこにもし残った場合に、順番がうまくいかなかった場合に、その人たちの解体工事の上で、そこを残してほかは取り払うのか、それとも、賛成していただく、権利変換に応じていただく、補償を受けていただくというところまで待って、全部で一緒にやるのか。それによって工事費というものは大きく変わるということなんですか。

石橋まちづくり推進部中野駅周辺地区担当課長

 工事工程にもよりますが、今、委員がおっしゃったところ、都市計画道路補助221号線の囲町の西側のほうの辺りかなというふうに思いますが、そちらにつきましては工事工程の中では最後のほうかなと思います。そういった意味で、今は同意を頂いている方がほとんどでございますが、おっしゃるとおり、まだ合意ができていない方もいらっしゃることも現実なので、そういう方々がどこに住んでいるかによって工事工程に影響してしまいます。全部がどかないと何かということはなくて、できるところからスタートをしていきますが、ただ、先行する中でボトルネックになるようなところにお住まいだった場合には、先に法的な手続を取りながらという可能性もあるといった状況ではございます。

市川委員

 そうすると、今おっしゃったように、できるところからというのと、一括でやるのと、それでまた工事費が変わる可能性が多分あると思うんですね。そうすると、この資金計画はまた変わってくるということですか。

石橋まちづくり推進部中野駅周辺地区担当課長

 工事の影響によって工事費が変わるということはございます。その都度事業計画変更が必要になってくるというふうに考えています。

市川委員

 事業計画変更をしていくに当たって事務的な準備というものが必要になると思うんですけども、そういったことによって事業がどんどん遅れていってしまうということなんですか。

石橋まちづくり推進部中野駅周辺地区担当課長

 何ともこうだとも言い切れませんが、遅れる要素は出てくるのかなというふうに思っています。事業計画変更は様々な補助金との絡みもありますし、いろんなところとの関係性、ほかの事業との絡みもありますので、総合的に影響し合いながら遅れる要素が増えてくるというふうに考えてございます。

市川委員

 そういった反対をされている方たちにも、地権者といわれているような方もいれば、借家人といわれているような、借地だけを有している方もいらっしゃると思うんですね。ただ、そこはやはり、皆さん、権利者であろうが、借家人の方であろうが、同じまちに住んでいた登場人物の一人でありますので、引き続き丁寧な説明を徹底してもらうように組合に働きかけていただきたい、これが要望でございます。

 あともう一つなんですが、参加組合員負担金が逆に減っているというのは。もう一度理由をちょっと教えてください。

石橋まちづくり推進部中野駅周辺地区担当課長

 まず、権利者の方々で、当初予想していた転出する方というところが思ったよりも、思ったよりもというのは変ですが、建物の中に権利変換をするという方が多かったと。つまり、参加組合員が売却しようと思っていた分の床が減ってしまったと。その分購入費が少なくなっているというところで、33億円ほど参加組合員負担金としては少なくなったと。買う分が少なくなってしまったという単純なことでございます。

市川委員

 それというのは、下の支出金の補償費というところにもなるわけですよね。これは数字の細かいところで大変恐縮ですが、下の支出金で言うと25億円強ですかね。上のほうが30億円ちょっとあるのですが、この差額は何でしょうか。

石橋まちづくり推進部中野駅周辺地区担当課長

 単純化すると、収入金の、その下の権利者負担金といったところでございます。権利者負担金の8億6,000万円ぐらい、これが逆に、組合員がさらにもっと床を欲しいということで、それもまた参加組合員が取得できる床が減ってしまう要素になりますので、そういったところでの差引きの結果でございます。単純に差引きをすると同じ25億円ぐらいになるのですけども、それだけではないのでございますが、そういった要素が入っているといったところでございます。

市川委員

 分かりました。ということは、要するに、権利者の方たちが権利変換をして、思った以上に転出をしないで、その場にとどまっていただく方が多いということだと思うんですね。

 追加で権利者の負担金で8億6,500万円でございますけれども、これというのはさらに増えていく見込みなんですか。先ほど言ったみたいに、工事費が今後変わってくることもあれば、今後、いろんな展開によっては、また床が欲しいと言う方ももちろん増えてくるかもしれないじゃないですか。そういうときもまた、先ほど言ったように、事業の計画の変更が必要になるということですか。

石橋まちづくり推進部中野駅周辺地区担当課長

 基本的にはもうないものというふうに考えています。権利変換計画、事業計画、資金計画、実施設計というものはリンクしながら進んできていますので、ある程度コンクリートした形で今はあるというような状況でございます。

小杉委員

 工事施工会社は、大成建設が駄目になって、その後、どこかに決まっていますか。

石橋まちづくり推進部中野駅周辺地区担当課長

 委員のおっしゃるとおり、当初は特定業務代行制度というものを使いながら、大成建設が一度は選ばれて、そこで組合側と交渉をしていたのですが、契約金額、あるいは工事工程、そういったところで折り合いがつかず、組合のほうから選択をしなかったというようなことが昨年度のことでございます。ここにも記載させていただいているとおり、3番の今後の予定でございますが、施設建築物等の工事施工者の選定(入札)としてございます。予定では3月に入札をして工事施工者を決定し、解体の後に、解体は別の事業者なんですけれども、着工をするというような予定になってございます。

小杉委員

 ありがとうございます。

 あと、先ほども質問が出ていました反対されている方、権利変換に同意ができない方がおられるとは思うんですが、一応解体工事は着工するのだけれども、ぎりぎりまで交渉をするという形になるのでしょうか。どうなるのかなと思ってちょっと心配をしているのですが、見通しというか、あればと思いまして。

石橋まちづくり推進部中野駅周辺地区担当課長

 権利変換計画に当たって同意いただくような判こを押す場面というものが総会議決の前にございました。そのときに判こをまだ押せていない方が数人いたということは事実でございます。その後、現在に至るまで、交渉の中で判こを押された方もいます。まだいらっしゃらない方もいます。何人とは申し上げられませんが、その方々にも組合のほうで丁寧にアプローチをして、認可後には明渡しの通知をしなければいけないので、その前に、あるいはその後でも対応しながら御理解を頂いていくといったところでございます。

小杉委員

 明渡しの通知というのはいつ頃になりそうでしょうか。

石橋まちづくり推進部中野駅周辺地区担当課長

 組合の予定では、認可は2月中というふうに考えられております。その後、明渡しの通知が2月中、あるいは3月の頭ぐらいにかけて、3月末ぐらいに明渡し期限という形で予定をしているというふうに聞いてございます。

小杉委員

 私も、個別の話になると思いますが、丁寧に交渉をしていただければと思います。よろしくお願いします。

木村委員

 資金計画の報告は大体質疑で分かりましたので、最後に記載してあります中野西自転車駐車場について確認したいのですけども、2022年度内に事業区域内に設置するというふうに記載されていますが、実際、最初はどちらに設置されるというふうになっていますか。

石橋まちづくり推進部中野駅周辺地区担当課長

 現在大まかに予定しているところは、線路の北側、都市計画道路補助221号線の予定のところです。駅側の道路沿いに長く整備する予定となってございます。歩行者の動線等を確保しながら整備する予定となってございます。

木村委員

 当然、事業区域内に設置するということは、工事の進捗次第では場所が変わりつつというか、変わっていくということ、要は、ここに固定されるわけではなくて、進捗状況によっては少しずつ移ったりするということの理解でよろしいですか。

石橋まちづくり推進部中野駅周辺地区担当課長

 狭い難しい工事工程になるところなんですけども、変わらないような場所を選んで、今、そこを設定してございます。都市計画道路補助221号線の整備は最後の段階になりますので、建物が建って、そのときに地下の駐輪場ができますので、そこに入って取り壊すという形なので、今の段階では仮設の駐輪場を変えるという予定はございません。

木村委員

 ありがとうございました。

 あともう一つ、すみません。工事が始まった場合ですけども、例えば、区画道路1号とか、これは、早稲田通りからは車両が今は入れないですし、東側も当然中野駅から車両が入れないと思うんですが、工事が始まっても、要は、車両が入れないという状態は変わらないということですか。

石橋まちづくり推進部中野駅周辺地区担当課長

 ある意味、工事動線はここしかないので、杉並区側の都市計画道路補助221号線予定地を通ることはないので、ここを通すような形で交通管理者、道路管理者と協議をして、中野四季の都市(まち)のほうに抜けるような動線にしていく予定でございます。

木村委員

 ということは、この辺は当然杉並方面からしか車両は入れないのですけども、それが変わって、車両が多少入れるようになるということですか。

石橋まちづくり推進部中野駅周辺地区担当課長

 工事車両は全て中野四季の都市(まち)で処理するような形で、中野四季の都市(まち)の西側の道路、南側の道路、中野区役所の隣の道路を使いながらの工事動線を考えているというふうな形で、今は事業者から聞いてございます。

木村委員

 工事車両は何となく規制というか、コントロールができるかと思うんですけど、一般車両がそこから入ってこられるようになるのかどうかというところをちょっとお伺いしたいと思います。

石橋まちづくり推進部中野駅周辺地区担当課長

 工事のところまで一般車両が入ることは当然考えてございませんで、現時点では、──ごめんなさい、お祭り広場を使えるかどうかということですね。

木村委員

 それも含めてです。

石橋まちづくり推進部中野駅周辺地区担当課長

 お祭り広場は多分工事動線だけになろうかなと思います。現在、ちょっとその辺は調整中でございます。工事動線と一般車両の方策を含めて検討していきますが、お祭り広場を交通処理しながら誘導していくというような形になろうかと思います。その先の駅までにはまだ通過できませんので、あと、中野区と杉並区の区境の道路も中野四季の都市(まち)には通じていませんので、お祭り広場を使いながら、一般車両、工事車両の安全性を確保しながら整備・整理していくというようなことでございます。

木村委員

 今聞いたのは、自転車の動線とか車両の動線もいろいろ変わるかもしれないし、まだ囲町西地区の方は当然お住まいになっていますので、できる限り今の状況が続くのが一番いいかと思うので、その辺は気をつけながらぜひ管理というか、していただければと思います。これは要望だけです。

酒井委員

 すみません、1点だけ。資金計画の収入金のところの補助金が4億円ほど落ちているんですよね。

全体で見ると3.3%ですから、数字の整理なのか、ちょっと僕は分かりかねるもので、この落ちた理由が分かればちょっと教えていただけますか。

石橋まちづくり推進部中野駅周辺地区担当課長

 まず、大まかな話になりますが、先ほどの補償費が減ったというところも、補償費も補助金の対象でございますので、そこが減ったということもございます。ただ、一方で、地価の上昇分がございますので、その分が上がったといったところもございます。あとは、先ほど申しました権利変換等、工事の実施設計と資金計画はリンクしてございますので、そういった意味で工事の見直しだとかを含めながら精査されて、補助対象費もそのときに見直したといったところでのこの数字でございます。

委員長

 他に質疑はございますでしょうか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 なければ、以上で本報告について終了いたします。

 次に、13番、中野駅周辺におけるエリアマネジメントについての報告を求めます。

石橋まちづくり推進部中野駅周辺エリアマネジメント担当課長

 中野駅周辺におけるエリアマネジメントについて御報告をいたします。(資料14)

 御案内のとおり、中野駅周辺では様々な実施主体による複数の都市再生事業が数年後の事業完了を目指しまして進められているところでございます。区では、現在から事業完了までの期間、あるいは、事業完了以降のまちの価値、魅力を持続的に維持向上させる仕組みを構築するため、中野駅周辺におけるエリアマネジメントの在り方を官民連携で検討してきています。このことにつきまして、現在の取組状況及び今後の進め方について御報告をいたします。

 まず、1番、中野駅周辺エリアマネジメント協議会の設立についてでございます。中野駅周辺エリアマネジメント協議会を設立いたします。

 (1)はその目的でございます。丸の一つ目、中野駅周辺における市街地開発事業等によって新たに生まれる複数の各開発街区間や、あるいは、新旧のまちづくりの担い手、そして、官民をつなぐプラットフォーム(基盤)を構築するといったことでございます。さらに、個別の開発街区単位では対応できない、または、十分な効果が期待できないが、各街区や地域が連携することにより成果が期待できる、成果が高まる、そういった課題を抽出し、一体的な取組で解決を図るために協議・検討する場となるものだといったことでございます。これにより、中野駅周辺全域におけるまちの機能や価値を持続的に維持向上させる仕組みを構築し、住む・働く・訪れる人や企業などを誘引するべく、まちのブランド力を創出・強化するといったことが目的でございます。まさにエリアマネジメントの目的そのものでございます。

 (2)主な活動内容でございます。まずは、中野駅周辺におけるエリアマネジメントビジョンとなるものを策定していく、あるいは、その後更新をしていくといったことでございます。また、ビジョンについては後ほど説明をいたします。さらに、ビジョンに基づく取組、具体的な方策の検討、実施をしていくことになろうかと思います。ここも後ほどありますが、にぎわい・文化振興、安心安全、環境といったところが主なテーマになります。さらに、公共空間の活用、あるいは、情報の共有やマーケティングへの活用、そして、情報発信、こういったものがエリアマネジメント協議会の主な取組になろうかというふうに考えてございます。

 2ページ目を御覧ください。(3)構成員(案)でございます。協議会設立当初は以下の者を構成員としたいというふうに考えてございます。なお、それぞれの参画の時期や関与の在り方のレベル等につきましては、各構成員と今後協議の上、調整をする必要があるというふうに考えてございます。また、まちづくりの進捗に応じて、個人や企業等を含むほかの者の参画についても検討する必要があるかなというふうに考えてございます。まず、①でございます。ここがメインになります。再開発組合等として五つ挙げてございますが、新北口駅前エリア、中野二丁目地区、囲町東地区、囲町西地区、中野四丁目西地区と、この五つの再開発を結び付けるのが最大の目的でございます。ただ、囲町西地区と中野四丁目西地区につきましてはまだ準備組合の段階でございます。参画の時期は少し遅れるかなというふうに考えてございます。②、既存の開発地区の管理会社・管理組合等でございます。具体的には中野四季の都市(まち)地区、あるいは中野四丁目東地区になります。ここも結び付けていきたいと思います。それから、③、商店会でございます。中野五丁目地区の商店会、いわゆる区商連第7ブロック、14ほどの商店がございます。それから、中野二・三丁目地区の第8ブロック、6ほどの商店がございます。これらも結び付けていこうと。それから、経済団体からの推薦者として、東京商工会議所中野支部、中野工業産業協会、それから、一般社団法人中野区観光協会、ここからも参画を募り、結び付けていきたいと。さらに、⑤では、交通事業者として、JR、中野駅、あるいはバス事業者といったところも含めて検討をしてございます。それから、⑥中野区でございます。警察、あるいは消防署等の公共機関はオブザーバーとしての適宜参加をお願いしたいというふうに考えてございます。

これが構成員(案)でございます。

 (4)組織運営等でございます。組織の在り方でございますが、会長、副会長を設置していきたいと思っていますが、構成員の中からの互選が原則でございます。ただ、協議会設立当初の会長は中野区長が担います。丸の二つ目、学識経験者等にアドバイザーとして参画をしていただく予定となってございます。事務局は中野区が主として担っていくことになります。経費につきましては中野区が予算の範囲内で支出します。当初でございます。ビジョンの策定、更新に係る経費、こちらは補助金の活用も含めながら予算化をしていきたいというふうに考えてございます。それから、協議会運営に係る事務費、それから、アドバイザー報酬、こういったものを中野区が予算の範囲内で支出したいと。ただ、この先でございますが、これ以外の経費、例えば、協議会が何か独自で事業をするといったような場合には協議会で協議・決議を検討し、構成員の負担として拠出すると。その際には法人化ということを見据えながら議論をしていくことになろうかと思います。

 (5)でございます。設立に向けたこれまでの取組等でございますが、これまで構成員等に対する個別のヒアリング、あるいは意見交換会等を実施してきました。それから、参加するに当たっての規約、あるいは協定書等を含めて整備をしてございます。それを踏まえて、今後、協議会への参画に向けた各構成員組織で意思決定をする必要が出てくるかなというふうに思います。そして、今年の4月を予定してございますが、設立総会を開催し、協議会を設立していくという予定でございます。

 次のページでございます。2番、中野駅周辺エリアマネジメントビジョンの策定についてです。まずは、先ほど申し上げましたとおり、ビジョンを策定していきます。

 まず、(1)ビジョンの性質・目的でございます。新旧のまちづくりの担い手、あるいは官民が将来像を共有し、その実現に向けた取組の方向性を一つにするための指針であるといったものでございます。これは協議会がつくるもの、協議会のビジョンでございますので、行政計画でございません。なので、丸の二つ目、ビジョン策定後は、協議会と区で、あるいは構成員で協定を締結した上で、各構成員がビジョンを尊重し、中野駅周辺まちづくりの取組を官民連携で進めていくものとするというふうに考えてございます。

 (2)ビジョンの構成案でございます。当然、中野駅周辺におけるまちの将来像、ソフト面から描いた将来像があると。それから、将来像実現に向けた取組の主なテーマでございます。今回は三つ掲げてございます。にぎわい・文化振興、安心安全(防犯・防災)、それから、環境、ゼロカーボンシティへの貢献でございます。それから、具体的方策、機能・役割分担として、公共空間活用の在り方、情報(データ)の共有・活用、情報発信の在り方、それから、各街区の機能、あるいは構成員等の役割の考え方、こういったことを明記していきたいというふうに考えてございます。最後に、ロードマップ(短期、中期、長期)、これは補助金に求められている要素でもございますので、しっかり明記をしていく必要があるかなというふうに考えてございます。

 最後、3番、エリアマネジメントの取組ステップでございます。

 エリアマネジメントは終わりがない取組でございます。ここに記していることは、全ての中野駅周辺の今のプロジェクトが完成する2030年ぐらいまでをめどにしてございますが、その先もずっと続くということで、ステップ①・②・③としてございます。まず、ステップ①は、エリアマネジメント準備・初動期として、協議会を設立します、それから、ビジョンを策定しますといったところの準備期間になります。ステップ②は、2024年春あたり、その前からも含めてサンプラザが閉鎖をする期間でございます。新北口の再開発が完了する、全てのプロジェクト完了する5年先、6年先、そこまで何とかにぎわいをつないでいこうということもエリアマネジメントの大きな目的でございます。そうした意味で、ビジョンに基づく事業展開をここでしていくと。さらに、この間には各街区の事業、再開発が完了したりすることで公共空間が拡大していきます。そういったところで様々な取組ができる、ビジョンに基づく展開ができるというふうに考えます。あるいは、構成員を拡大していく時期かなと。個人、個別企業等を含む、あるいは、新たな構成員の参画というところもこの時期になろうかなというふうに考えます。ステップ③は事業完了後でございますが、先ほども申し上げましたとおり、協議会が主体となって何か事業を展開する、そうした場合には法人組織の設立が必要であろうと。あるいは、収益事業の実施の展開になった場合には新たな組織の在り方が必要になってくると、そういった形でステップ①・②・③で進めていきたいというふうに考えてございます。

 御報告は以上でございます。

委員長

 ただいまの報告に対し質疑はありませんか。

市川委員

 御報告ありがとうございました。

 1の(3)構成員(案)のところでお伺いをさせていただきます。中野駅周辺エリアマネジメント協議会の一番大きな目的である、それぞれの組合であったり、後に組合になるであろう準備組合の皆さんがそれぞれの地区をつないでいく、これが大きな目的だということだったのですけども、準備組合とか、そういうことの云々の前に、どういうものが誘導されるかということがまだ分からない。先ほど御報告があった中野三丁目の地区がありますよね。こちらの中野三丁目は、商店会とか、そういったところは入っているのだけども、拠点整備のところの話は入っていないと思います。先ほどの報告の中でも、区が期待する商業施設等の在り方についてはUR都市機構と協議、検討を進めていると思うんですね。そういったところにおいては、今後UR都市機構がどういう事業展開をしていくのかは分からないですけども、例えば評価方針の中にそういったものをちゃんと入れるとか、募集をかけるなり、要件の中にこういうものをしっかり示していくというところはしっかり話をしているということでよろしいですか。

石橋まちづくり推進部中野駅周辺エリアマネジメント担当課長

 先ほどの議題の中にあった中野三丁目の拠点施設の誘導の在り方については、今、UR都市機構がほかの権利者等も含めて事業の在り方、進め方を今、検討しているところでございます。こんな商業施設の在り方が望ましいということはこれまで議論をしてきたところでございますが、そうしたところも含めて、UR都市機構がどういう形でそこに関与してくるのか、残っていくのか、事業に関与するのかというところがこの先のエリアマネジメントについては重要になってきますので、ほかの事業者がそこで展開するのであれば、そこにエリアマネジメントの関与というところを義務付けるとか、あるいは、UR都市機構が残るのであれば、そこにプレーヤーとして参加していただくとか、そういったところは話をさせていただいて、これから具体的に詰めていくような段階になろうかと思います。

市川委員

 UR都市機構というものの性格上、あまりこういったところに参加するとは僕は思わないのだけども、だけど、まだ決まっていない以上、現時点でUR都市機構の担当者の方とかに参加をしていただくということも含めて考えていくべきだと思うんですね。それは、相手がどういう反応するかは分からないですけども、そういったことを一旦伝えてみるということはあってもいいのかなと思うんですが、いかがでしょうか。

石橋まちづくり推進部中野駅周辺エリアマネジメント担当課長

 中野三丁目の事業も私が担当してございますので、そこも含めてエリアマネジメントのことも話をさせていただいているところでございます。どのような形でこれからの協議会に参画するかは、まだ具体的には話はさせていただいていないのですけども、必要に応じて、準備会も含めて、御協力いただけるようにお話をさせていただきたいというふうに思っています。

市川委員

 分かりました。構成員は、この間、昨日ですか、中野駅周辺整備・西武新宿線沿線まちづくり調査特別委員会でもお話があったように、構成員の数は今後増やしていくだろうし、その都度変化をさせていくものだ、協議会の形は変わっていくものだという話があったと思うんですね。ですから、四季の森公園等々も3年やっていますので、そういったところも参加をしていただけると期待をしているところでございます。

 もう一つ教えていただきたいのですが、2の中野駅周辺エリアマネジメントビジョンの策定についてです。2の(2)のビジョンの構成案、具体的方策の中に情報(データ)の共有・活用というところがございます。データというのは具体的に言うとどういったことになるか、もうちょっと教えてください。

石橋まちづくり推進部中野駅周辺エリアマネジメント担当課長

 様々、各構成員が所有する固有のデータというものがございます。例えば商店会で言うと、交通量、それから、その属性、利用者、様々あろうかなというふうに思いますが、実際にはそれが共有されていないというような現実がございます。そういったものを協議会でデータベース化して、うまく加工できて、そういったものが最初のデータの共有の在り方なのかなと。それが商業マーケティングだとか、あるいは、ほかのにぎわいとか安心安全とかいったところにつなげていければいいかなと思っていますが、恐らく、最初の段階では十分な情報にはならないかと思います。この先の展望として、今、情報の在り方とか情報の取り方というものが急速に高度化していますので、中野駅周辺エリアマネジメント協議会として持つのか、それとも、個々の構成員が持つのかは分かりませんが、そういった様々な高度のデータといったところをシステム化して、それをうまく活用できるような、そういった新たなマーケティングの在り方というか、情報共有の在り方というか、そういうものは一つの大きなテーマになろうかというふうに考えています。

市川委員

 分かりました。そういった大きなビッグデータといわれるようなものもあるかもしれませんけども、最初、サンプラザ中野の閉鎖時期であったりとか、新たなテナントさんであったり、昨日、中野駅周辺整備・西武新宿線沿線まちづくり調査特別委員会でも質疑があったのですが、中野駅周辺エリアマネジメント協議会の初期のメンバーの方たちと、この後登場してくるであろう方たちというのはまた別の方たちである可能性が非常に高いですよね。もちろん、最初の方たちもずっといらっしゃるのでしょうけども、新たなメンバーたちがどんどん増えていくというところで、そういうメンバーを増やすためにも、そういったデータを早急にしっかりまとめていくということで、そういった方たちを中野駅周辺のエリアに誘導しやすくなるし、参画がしやすくなるだろうし、そういったものが一つ武器になる、そういう認識でよろしいですか。

石橋まちづくり推進部中野駅周辺エリアマネジメント担当課長

 新しいメンバーは、しかも、この先には、もしかしたら会員費という形で財源を獲得する必要が出てくるかなと思います。そうしたときには、やはりメリットを提供できなきゃいけないので、そうした意味で一番活用しやすいのは、そうした加工されたデータ、商業に活用できるようなデータ、そういったところが一つ挙げられるのかなというふうに考えますので、メリットとなるような、誘引できるような、そういった資産というふうに考えてございます。

市川委員

 そういったメリットのあるような、外から参画をする方にとって判断材料に大きくなるようなものが構築できれば、一つの大変大きな資産になると思うんですね。ただ、そういったものがフリーライダーというようなただ乗りみたいなことをされてはいけませんから、そういったところでしっかり回避という形なのか、負担金なのかは分かりません。BIDとか、いろいろ話はありますけどね。そういったところで、今後の先の展開をしていくことで、協議会の中でそういった資金計画のこともしっかり考えていただきたいと思いますけども、その辺はいかがですか。

石橋まちづくり推進部中野駅周辺エリアマネジメント担当課長

 今は結構理想的な話をさせていただいていますが、まず、ビジョンをつくり、当初に挙げた参加構成員、この方がどう考えるかというところが一番大きいかなと思います。その先に、こういったものが必要だとか、そうした場合には、自走できるようにちゃんと財源を確保しなきゃいけない、会費を集めなきゃいけない、これを集めなきゃいけないというふうになったときに、初めてそういった話になろうかなと思います。一番は、やはり、協議会の前提としての各構成員がそれぞれのエリアに対してのエリアマネジメントの仕掛け方というところが一番大事なので、まず部分最適をやった上で、全体最適になるようなエリアマネジメントの仕組みを考えていくと。それをまず協議会で議論をし、ビジョンで形にし、アクションにつなげていきたいというふうに考えます。

吉田委員

 1の(4)の組織運営等のところです。協議会設立当初の会長は区長が担うと。事務局は中野区が担うと。これはずっと私も要望してきたことなので、この線で検討を進めていただいたことに感謝します。この線で進めてください。

石橋まちづくり推進部中野駅周辺エリアマネジメント担当課長

 まず、当初の立ち上げはすごく大事なので、中野区が担う必要があるかなというふうに考えています。エリアマネジメントというものは民間主導ではあるのですが、それぞれの役割分担が必要だと思いますので。区の関わり方というものも明確にしなきゃいけないと思いますので、規約はあるのですが、まずは協定等を結びながら、それぞれの役割分担、その中の一つとしてこういったことを書いていきたいなというふうに考えています。

斉藤委員

 ちょっと確認なんですけど、大きなエリアマネジメントを協議会を立ち上げて進めていくに当たり、区が事務局を担うということですけれども、──すみません、その前に、学識経験者をアドバイザーとして入れるとおっしゃっていましたけど、これは1人でしょうか、複数でしょうか。また、どういう方を想定しているのか、もう一度確認させてください。

石橋まちづくり推進部中野駅周辺エリアマネジメント担当課長

 当初は1人というふうに考えてございます。エリアマネジメントに精通した、特に、今回、さっきは情報の話をしましたが、公共空間の活用というところの物理的なところも極めて重要だというふうに考えますので、そこの公共空間の活用の在り方に精通した大学教授の方を想定しているところでございます。

斉藤委員

 そこで、全体最適を見渡していく方、その方が協議会をマネジメントしていく、御意見を頂くということだと思うんですけれども、ほかに運営していくのにアドバイスを頂くような事業者さんとか、そういう方々の導入ということは今のところは予定していない、区のほうで担うということでよろしいでしょうか。

石橋まちづくり推進部中野駅周辺エリアマネジメント担当課長

 来年度予算をこれから御審議いただくところでございますが、そこで、ビジョンを策定する支援とともに、当初の中野駅周辺エリアマネジメント協議会の立ち上げのところの支援も併せてしていただくというようなパッケージでの予定を考えてございます。それは専門の業者にお願いしたいと。ただ、2年目以降は、協議会が立ち上がって、区が中心になりながら、ほかの構成員と役割分担をしながら運営していきたいというふうに考えます。

酒井委員

 1点だけ教えてください。組織運営等のところで、エリアマネジメントの考え方というものは、南北で幾つか再開発が行われて、当然それぞれのところではエリアマネジメントを行うのですけど、統合してプラットフォームみたいな形で、先ほどおっしゃったように、全体最適のためにエリアマネジメントをするわけじゃないですか。お金のところをちょっと教えていただきたいのですけれども、要するに、設立当初、それから、ビジョンをつくるまでは区のほうで一定支援しますよと。そういう中では公費が投入されますよと。それ以降に関しては当然自走していただく、自立していただくという考えでよろしいですよね。

石橋まちづくり推進部中野駅周辺エリアマネジメント担当課長

 どこまでかは分かりませんが、区のほうで当初は支出をする予定です。ただ、そんなに事務費としてかかるとは思っていなくて、本当に印刷製本費、今年も18万円を計上させていただいていますが、月々2回ほど会合を開く予定になっていますが、そういったところに必要な事務費としての印刷製本費、そのぐらいを、そのぐらいというのは変ですけど、区のほうでは負担したいというふうに考えています。

酒井委員

 それで、当然、行く行くは自立していただくという考えなんでしょう。

石橋まちづくり推進部中野駅周辺エリアマネジメント担当課長

 ステップ②のどの段階なのか、ステップ③なのかは分かりませんが、民間の動きになるように自走の仕組みをずっと協議して、模索していくということになろうかと思います。

委員長

 他に質疑はございますか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 なければ、以上で本報告について終了いたします。

 次に、14番、その他で何か報告はありますか。

三戸まちづくり推進部防災まちづくり担当課長

 弥生町三丁目周辺地区地区計画の案の縦覧等について御報告いたします。

 昨年12月2日の建設委員会でお知らせした弥生町三丁目周辺地区地区計画原案の縦覧開始につきましては、12月15日から12月28日までの2週間で地区計画の原案を縦覧に供し、1月4日まで意見書の提出を受け付けました。結果としましては、閲覧者は3名、意見書提出はございませんでした。その後、1月21日に中野区都市計画審議会において弥生町三丁目周辺地区地区計画の案について御説明いたしました。また、都市計画法第19条に基づき、地区計画に定める事項のうち知事への協議を要するものについて東京都と協議を行い、1月24日付で都として意見はない旨の協議結果通知書を受領しております。今後、都市計画法第17条に基づきまして、地区計画の案の縦覧等について2月10日に公告し、2月24日までの2週間、公衆の縦覧に供します。縦覧に供された地区計画の案について意見を述べられる場合には2月24日までに意見書を提出することができます。地区計画の案に関する縦覧期間や縦覧場所については区の掲示板、区報、区のホームページ等で周知する予定です。

 御報告は以上でございます。

委員長

 ただいまの報告に対して質疑はありませんか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 質疑がなければ、以上で本報告について終了いたします。

 他に報告はありますか。ございませんね。

 

〔「ありません」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 それでは、所管事項の報告は以上で終わります。

 次に、地方都市行政視察についてです。

 1月17日に予定していた大阪市への視察ですけれども、内々では御連絡をさせていただきましたが、改めてこの場で、新型コロナ感染拡大の状況を踏まえて中止とさせていただいたということの報告をさせていただきます。

 次に、審査日程のその他に入ります。

 委員会を暫時休憩いたします。

 

(午後4時38分)

 

委員長

 委員会を再開いたします。

 

(午後4時39分)

 

 休憩中に御確認いただきましたとおり、次回の委員会は第1回定例会中とし、急を要する案件が生じた場合は正副委員長から招集させていただきたいと思いますが、御異議ありませんか。

 

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 御異議ありませんので、そのように決定いたします。

 以上で本日予定した日程は終了しますが、各委員、理事者から何か発言はありますか。

酒井委員

 休憩をしていただいてよろしいですか。

委員長

 休憩します。

 

(午後4時40分)

 

委員長

 委員会を再開します。

 

(午後4時48分)

 

 以上で本日予定した日程は終了しますが、各委員、理事者から何か発言はほかにありますか。よろしいですね。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 以上で建設委員会を散会いたします。

 

(午後4時48分)