令和4年03月22日中野区議会情報政策等調査特別委員会(第1回定例会)
令和4年03月22日中野区議会情報政策等調査特別委員会(第1回定例会)の会議録

中野区議会情報政策等調査特別委員会〔令和4年3月22日〕

 

情報政策等調査特別委員会会議記録

 

○開会日 令和4年3月22日

 

○場所  中野区議会第1委員会室

 

○開会  午後1時00分

 

○閉会  午後2時30分

 

○出席委員(13名)

 加藤 たくま委員長

 小杉 一男副委員長

 日野 たかし委員

 渡辺 たけし委員

 立石 りお委員

 杉山 司委員

 いさ 哲郎委員

 小林 ぜんいち委員

 石坂 わたる委員

 近藤 さえ子委員

 大内 しんご委員

 高橋 ちあき委員

 森 たかゆき委員

 

○欠席委員(1名)

 間 ひとみ委員

 

○出席説明員

 副区長 白土 純

 企画部長 高橋 昭彦

 構造改革担当部長、企画部構造改革担当課長事務取扱 石井 大輔

 企画課長 堀越 恵美子

 企画部情報システム課長 白井 亮

 企画部住民情報システム担当課長 伊東 知秀

 総務部長 海老沢 憲一

 新区役所整備担当部長 滝瀬 裕之

 職員課長 中谷 博

 新区役所整備課長 中村 洋

 区民部長 鳥井 文哉

 戸籍住民課長 伊藤 正秀

 税務課長 竹内 賢三

 教育委員会事務局次長 青山 敬一郎

 学校教育課長 松原 弘宜

 指導室長 齊藤 光司

 

○事務局職員

 書記 五十嵐 一生

 書記 田村 優

 

○委員長署名


審査日程

○議題

 デジタル・トランスフォーメーション(DX)について

 マイナンバーカードの利用促進について

 教育現場におけるICT(GIGAスクール)について

 区民に対するデジタルツールによる情報発信の普及啓発について

 区民のデジタルデバイドの解消について

○所管事項の報告

 1 令和4年度の情報政策の主な取組について(企画課)

 2 申請等手続に係る押印等の見直しについて(新区役所整備課)

 3 その他

○地方都市行政視察について

○その他

 

委員長

 定足数に達しましたので、情報政策等調査特別委員会を開会いたします。

 

(午後1時00分)

 

 本日の審査日程ですが、お手元の審査日程(案)(資料1)のとおり進めたいと思いますが、御異議ありませんか。

 

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 御異議ありませんので、そのように進めます。

 なお、審査に当たっては5時を目途に進め、3時頃に休憩を取りたいと思いますので、御協力をお願いいたします。

 それでは、議事に入ります。

 デジタル・トランスフォーメーション(DX)について、マイナンバーカードの利用促進について、教育現場におけるICT(GIGAスクール)について、区民に対するデジタルツールによる情報発信の普及啓発について、区民のデジタルデバイドの解消についてを一括して議題に供します。

 初めに、所管事項の報告を受けます。

 1番、令和4年度の情報政策の主な取組についての報告を求めます。

堀越企画課長

 令和4年度の情報政策の主な取組について御報告申し上げます。(資料2)

 区では、2021年11月に第2次中野区地域情報化推進計画を策定いたしまして、中野区のDX(デジタル・トランスフォーメーション)の推進を本格的にスタートしたところでございます。

 令和4年度予算では、新庁舎整備を契機といたしましたDX推進によります働き方改革、行政事務の効率化や組織横断的な区民サービスの向上の取組に係る経費を盛り込んでおりまして、社会の変化に対応いたしました質の高い行政サービスを提供してまいりたいと考えております。

 今回は、そのうちの主な取組を報告するものでございます。

 なお、これらの項目などは、さきの予算特別委員会で御提出させていただきました令和4年度当初予算(案)の概要などに掲載させていただいているものとなってございます。

 1番、デジタル・トランスフォーメーション(DX)についてでございます。

 (1)インターネットデータセンターの再構築による機能強化でございます。職員が業務で利用しますインターネットの通信速度及び利便性の向上等を図るため、東京都のシステム構築に合わせまして、区とインターネット間の通信を中継いたしますサービスを再構築するものでございます。

 (2)新庁舎ネットワーク設計でございます。新庁舎におきまして必要なネットワーク回線の設計を行ってまいります。

 (3)ユニファイド・コミュニケーションの導入でございます。区職員の生産性の向上や業務の迅速化・適正化を図り、生み出されました時間を区民サービスの向上に生かすため、業務用チャット、ウェブ会議、電話機能等を統合いたしましたシステムを導入いたします。令和4年度は構築用のライセンス購入を行いまして、システム構築を開始いたします。

 (4)ぴったりサービス電子申請連携システムの構築でございます。子育てや介護に関します手続、転出・転入ワンストップサービスに係ります手続について、令和5年4月までに順次マイナポータル等からオンライン申請を行うことができるよう、国と連携システムを新たに構築するものでございます。

 2ページ目でございまして、(5)図面等電子化業務でございます。紙図面の劣化防止、保管場所の削減などのために図面の電子化を行いまして、新庁舎移転を契機といたしましたペーパーレスの推進を図ってまいります。

 (6)新庁舎移転を契機といたしましたペーパーレス化でございます。内部管理システムの改修、書類の電子化など、ペーパーレスの推進を図ってまいります。

 (7)新庁舎におけます共通発券機の一部先行導入でございます。全庁共通発券機について、移転後に円滑に運用ができますよう、戸籍住民課及び保険医療課の窓口に一部先行導入するものでございます。

 (8)AI-OCR導入による住民税収納事務の効率化でございます。口座振替と口座振込の依頼書、特別徴収の納入済通知書の入力業務を自動化いたしまして、効率化を図ってまいります。

 (9)DX推進体制でございます。新たにDX推進室を設置し、人材育成や専門知識を有する外部人材の確保を進めながら、区民の利便性の向上、地域の活性化、効率的で質の高い情報基盤の整備による区政運営の推進を行ってまいります。

 2番、マイナンバーカード交付体制の強化でございます。夜間延長窓口実施日の増を実施して、交付体制を強化してまいります。

 3番、教育現場におけますICT(GIGAスクール)についてでございます。教師がデジタル教科書を効果的に活用いたしましたオンライン学習を展開することによりまして、児童・生徒一人ひとりの「分かる」「できる」授業を実施していくとともに、教師の働き方改革にも取り組むものでございます。また、区立の中学校に採点システム、小・中学校に大型多機能印刷機を導入するものでございます。

 3ページ目でございます。

 4番、区民に対するデジタルツールによる情報発信の普及啓発についてでございます。

 (1)区ホームページのリニューアルでございまして、こちらはスマートフォン対応やトップページのデザインの見直し、検索性の向上などを行うものでございまして、また、災害などの危機情報などを迅速かつ効率的に区民の方へ届けるために、ホームページとSNSを連携いたします。さらに、デザインを統一し、各課が個別に作成しておりますホームページとの統合を行うものでございます。

 (2)統合型GISの構築でございます。令和5年度の統合型GISの構築に向けまして、デジタル道路現況平面図の整備と公開するデータの電子化を進めるものでございます。GISの説明はお読み取りいただければと思います。

 5番、区民のデジタルデバイドの解消について。デジタル化が急速に進んでいく中で、区民サービスを格差なく受けられる環境を構築いたしまして、区民サービスの向上、生活支援を行うためにモバイル機器の貸出しを行う講習等を実施いたします。

 6番、その他といたしまして、(1)は、中野区区民意識・実態調査でございます。令和4年の調査から、回答方法にオンライン回答を加えるものでございます。

 (2)人財マネジメントシステムの導入でございまして、こちらは職員に関する情報、職務経験ですとか職務意向などをデータベース化いたしまして、長期的・効果的な人材育成、能力開発や適切な人事配置、また業務の効率化を図るものでございます。

 (3)商店街のキャッシュレス化でございます。中野区の商店街のキャッシュレス化導入支援として補助を行いたいと考えております。

 4ページ目でございます。

 (4)ごみ分別AIチャットボット機能の導入でございまして、こちらは分別全般に回答いたしますチャットボット機能を構築いたしまして、区のホームページからアクセスできるようにするものでございます。

 (5)区内障害児通所支援施設におけますICT環境整備でございます。新型コロナウイルス感染症拡大の状況下におきましても継続的な支援を行えるよう、オンラインでの療育等を行う環境を整備するものでございます。

 最後に、(6)区立保育園におけるICT化でございます。保育業務支援システムを導入いたしまして事務のICT化を進めるとともに、保護者の利便性向上を図るものでございます。

 御報告は以上でございます。

委員長

 委員会を休憩いたします。

 

(午後1時08分)

 

委員長

 委員会を再開いたします。

 

(午後1時10分)

 

 ただいまの報告に対して質疑はありませんか。

杉山委員

 報告ありがとうございます。

 全体的にですけれども、例えば1ページの1の(1)に書いてある「利便性の向上」、(3)には「業務の迅速化・適正化」、2ページの(5)には「ペーパーレスの推進」とか、(8)ですと「入力業務を自動化し」と、いろいろな効率が上がる、効率を上げていこうと、人件費をこういうICTに頼って業務の効率化を図って、余ったリソースを新たなサービスに投入していくと。

 そういうことが多分DXの軸だと思うんですが、これはどの程度、例えば1ページの1の(3)ユニファイド・コミュニケーションの導入で、「業務の迅速化・適正化」は、これ、幾らかけたらどの程度業務が効率化されて、余ったリソースは何割ぐらいがほかの業務に回せるとか、同じ業務を深掘りできるか、そういう何か数値的なものというのは何か各部署でお持ちなのでしょうか。そういうことは考えていますか。

白井企画部情報システム課長

 今、委員御質問のありましたユニファイド・コミュニケーションの導入に当たりましては、こちらのほう、費用の見込みとしては、現在も令和5年度予算要求等に向けては精査中というところではございますが、おおよそ構築に係る経費としましては3億5,000万円程度と。また、ランニング経費としては年間3億円程度を見込んでいるものでございます。

 一方で、削減コスト等につきましては、これらもかなり総合的なソフトウエアになってまいりますので、一概にこれだというところはなかなか難しいものではございますが、ウェブ会議の効率化でございましたり、区内部の会議のための移動、また内部の連絡の取次ぎ等が不要になるといったところ、細かいところの積み上げではございますが、削減効果というところは望まれると考えてございます。おおよそ概算の試算でございますが、年間職員全体で5万時間程度の導入効果を見込めないかといったところは考えているところでございます。

杉山委員

 そこら辺の数字というのは結構大事だと思っていまして、お金をたくさんかけたけどやっぱり仕事の効率もあんまり上がらなかったとか、データとしては蓄積されているけど職員のリソースはうまく使えなかったみたいな、たくさんお金をかければいいけど、それに見合ったコスト、メリットが出ていないとか、そういうのを一般企業ならこそ気にするところでもあります。特にここは行政ですけれども、それぞれの部署でそういう意識を持って、これを是が非でもこのぐらいの工数を削減して新たなもの、サービスに使うんだみたいな強い意識を持って進めていただきたいと、このDXに関しては思っております。要望で結構です。

白井企画部情報システム課長

 申し訳ありません。ちょっと先ほど、私の答弁で、Microsoft365の構築におよそ3億5,000万円余というところの見込みを示しましたが、大変申し訳ありませんでした。ちょっと工事費の見込みが抜けておりまして、およそ現在の想定で5億円余を見込んでいるものでございます。答弁訂正させてください。大変失礼しました。

いさ委員

 今、理事者の皆さんが頑張ってこの報告をまとめていただいたということなんですが、改めてこうやって出てくると、ちょっといろいろ聞きたいことも出てきてしまいはするんですが、今時点では1点だけ。

 3ページ4番の区民に対するデジタルツールの情報発信の普及啓発について、このホームページのことをちょっとだけお聞きしたいんですけれども、これ、私、以前も総括質疑で見づらいじゃないかということで改善を求めたりしたこともあったんです。だからこれ自身はすごく歓迎をしたいんですけれども、一方で、どうやってこれを改善していくのか、その方向性のところが少し気になります。というのは、今までもユーザーインターフェースがどんなふうであるかというそのものの体系だってつくっていたと思うんですよね。それを例えば、では別の事業者にしますなのか、何か区が違う考えを提供するのか、どういった方法でこの改善をすることになっているんでしょうか。

高橋企画部長

 ホームページについては多々御意見を頂いているところでございます。これから企画提案公募しまして事業者も決定していくわけですが、区としては、直感的に見て分かるようなところでホームページのほうを変えていきたいと思っていますし、これまでのところのアクセシビリティーとか、そういったところについてもしっかりと御意見頂いたところを留意して、今後対応していきたいと考えてございます。

いさ委員

 基本的には、何でしょうか、その業者に任せてお願いする格好になるということですか。

高橋企画部長

 区としてこれまでのホームページを運用してきた実績がございますわけで、丸投げという話ではなく、区として課題認識しているところをしっかりとお伝えする中で提案を求めていきたいと思いますし、議会から頂いたことについても、そこについてはしっかり捉えながら進めていきたいと考えてございます。

いさ委員

 ちょっとすみません、その前に確認ですけれども、業者さんは同じ事業者さんにお願いするんでしたか。

高橋企画部長

 先ほど申し上げたとおり、7月を予定しておりますけれども、企画提案公募して、業者のほうは選定していきたいと思ってございます。

いさ委員

 そうなると、以前のホームページがどうだったというところから、これからどうしたいという話が出てくるわけでして、そこいら辺りをきちんとまとめて事業者にお願いしないといけないということになろうかと思うのですね。

 そこに当たって、皆さんから頂いた意見というのもそうなんですけど、先々見据えて、ユーザーインターフェースはデザインの要素がすごく強いですよね。今までそういうものが考えられていなかったというふうに思うんです。何かこの、言ってみれば行政文書のようなホームページだったんじゃないかなというふうに思えるんですけれども、そこを区民がどうやったら使いやすいというところで変えていくにはそれなりの、見やすいホームページを作っているような事業者というところが目玉になってくるんじゃないかと思うんですけれども、選定に当たっては、そういうところはどのように考えていくんでしょうか。

高橋企画部長

 そこは複数の事業者から手挙げを期待するわけですので、しっかり評価項目を設定して臨んでいきたいと考えてございます。

 今のホームページでは、例えばスマホ対応についてはよく分からなかったりというようなところもありますし、具体的にどこが課題となっているかというところはしっかり押さえながら、評価選定してまいりたいと考えてございます。

いさ委員

 そうなんですよね。ここに書いてあるスマートフォン対応というのは本当に大事な話だと思うし、結局それも見え方でデザインの話なので、力のあるできる事業者さんをしっかり選んでほしいなと思うんですが、それとあわせて、検索性の向上というのも課題に挙がっていますよね。これもずっと気になっていて、今の検索エンジンに対してどうやったら引っかかっていくのかというのも実は技術の部分だったりするので、そこら辺りも事業者さんにしっかり話を聞いて、どういう検索キーワードで引っかけていくのか、どういうふうにユーザーから見たら検索キーワードがつくられていくのかみたいなノウハウを持っている人がいるので、改めてそういう技術力をきっちり持っていて実績のある事業者さんをしっかり選んでいただきたいなと思いますが、いかがでしょうか。

高橋企画部長

 委員御指摘のように検索機能、またトップページからの分類、そこについては利用者のほうから見れば重要な要素ですので、そこはしっかり押さえて検討を進めてまいりたいと思います。

立石委員

 ちょっと質問の前に、情報政策等調査特別委員会ということで、区のDXを推進していく、そういった議論を深める委員会だと思っているのですが、ちょっと報告がこの2件というのは少し悲しいなというふうに思っています。ただ、今回、GIGAスクールというところが出てきたので、どこまで答えていただけるか分かりませんが、ちょっとこちらについて質問していきます。

 2ページの3、「オンライン学習」というふうに記載がありますが、令和3年度のたしか第7号補正予算ですかね、学習系ネットワークの再構築とモバイルルーターの補正予算が議決されて、再構築については新学期から、モバイルルーターについては今年度から暫定的に活用しているというふうになると思います。この間、学級閉鎖ですとか、新型コロナの影響で学校に行けない状況だったりとか、あるいはそういった学校の判断で在宅学習などができる機会があったのではないかと、そういう意味でモバイルルーターが活用されていたんだと思うんですが、報告を頂いていないので、実際どういうふうに活用されていたのか分からないので、お答えできる範囲でお聞きしたいと思います。

齊藤指導室長

 学級閉鎖等が、やはり今年になってかなりの数出ております。そういった際に、このオンラインを活用して子どもたちは自宅からということで、学びを止めないというような形で各学校の先生方もいろいろ工夫をしてくれて、やはり子どもたちの発達段階に応じながら決して無理のない範囲で。ただ、家でも学習が遅れないようにということで、いろいろ教員のほうから指示を出したり、実際にタブレットを使ってオンラインで学習アプリに入って取り組むといったようなところで、子どもたちも家にいながらもある程度の学習は継続してできましたので、体調が非常に悪いというお子さん以外はオンラインを活用した授業というのを進めているという現状でございます。

立石委員

 ありがとうございます。生徒の、要は低学年とかは難しかったりとか、学校の判断とかによって取り組み状況はまちまちだというふうには思うんですけど、例えば拡充事業で、令和4年の、情報、オンライン授業用の端末が予算についていたりして、今後もオンライン授業というのは行っていくわけですよね。令和4年度においても新型コロナの感染症の影響がありますし、逆にそうじゃなくなったとき、平時のときにどういうふうに活用していくのか。そういった利用のガイドラインみたいなものを、今回実際に工夫をしながら現場の皆さんが頑張って運用されたと思うんですが、すぐにとは言いませんが、どこかで示していただきたいと思うんですが、そちらについてはいかがですか。

齊藤指導室長

 今年度初めて1人1台ということで導入ができた段階から、各学校もいろいろ工夫をしてそれを活用するという、導入期から拡大期というような形で東京都のほうがロードマップを実は示しておりまして、着実にそこを進めて、ようやく1人1台の日常化というところまではまだもう一歩かなとは思うんですけれども、普及期というようなところを経て来年度の課題というようなところで、1人1台端末を意識しないでも使っていっているような浸透期というのを東京都のほうも目指しておりますので、本区におきましても、これまでいろいろなノウハウの蓄積がございますので、子どもたちにとって効果のあるような使い方。まず当然学校に来て、その中で、授業の中で活用するというのがメインにはなりますが、様々な理由で学校になかなか来られないようなお子さんにもオンライン等を活用してしっかりと学びを進めていければというふうに考えております。

立石委員

 ありがとうございます。

 続いて、学習系ネットワークの再構築について。こちらは4月から、新学期から始まるということで、まだ、先ほど委員長の話ではちょっと報告は難しいという話があったんですが、今、学校も間違いなく4月1日から学習系ネットワークがスタートするのか、あるいは先日内覧会があった令和小学校、新校についても滞りなく進んでいくのか。

 それと、もう1個伺いたいのが、今まで学習系ネットワークを拡充する前は各校1クラスぐらいしかインターネットにアクセスできないということで、授業でネットを使わないように分散して行っていたというふうに認識しているんですが、その辺を拡充することで全クラス、全生徒が同時にアクセスできる環境が整うということで、学習の環境が変わっていくということで運用のほうも今後変わっていくと思うんですが、そちらの準備状況、見通し等をお聞かせください。

松原学校教育課長

 まずは学習系ネットワークの強化、この進行状況でございますけれども、工事が光回線の敷設と、それからネットワーク機器の交換、この2段階ということなんですけれども、光回線の敷設についてはもう終了しております。この年度内にネットワーク機器の交換、こちらのほうを済ませまして新年度には対応できる、そのような予定で進んでいるところでございます。

 また、委員御指摘のとおり、これまでは時間をずらしたりですとか、同時に接続というようなのが厳しい状態でしたけれども、これが完成したときには児童・生徒が同時に接続する、双方向でというようなことも可能になると考えております。

立石委員

 ありがとうございます。

 続いて、ちょっとここにも「働き方改革」という文字がありまして、拡充事業の中にも中学校には採点システムを入れたり、大型印刷機、これは小・中学校ですかね、入れていて、印刷機についてはたしか2校に先行導入されていたと思うんです。4校ですか、失礼いたしました。先行導入されていたと。

 今、新庁舎のほうでも、この情報政策等調査特別委員会で職員の働き方改革という大きなビジョンとか枠組みを話した上で、どういった課題があって、どう効率化していくかという話をしてきたので、教育現場、教員においても本当は働き方改革のあるべき姿から、実際どういう業務に時間がかかっていて、今回この施策でどの程度改善されていくのかというような、そういった本当は議論をしたいというふうに思っているんですが、まずこの二つの施策については現場のどういった業務改善、単純に時間をどの程度削減できる、どういった効果があると見込んで導入されたのでしょうか。

松原学校教育課長

 まず、時間がどれぐらい削減できるかというふうなことにつきましては、多機能印刷機のほうにつきましては、一般的にこれまで使っていたものの4倍ほどのスピード、処理スピードだというふうに聞いてございます。また、先行導入した4校の学校関係者からは、いわゆる肌感覚のような感じになってしまうかもしれませんけれども、非常に劇的に変わった、あるいはそもそも外注に出していた印刷物を自前で作れるようになった、そういったような声が上がっているところでございます。

 採点システムのほうについて、なかなかこれをもって何時間ぐらいの時間の削減ができるのかというようなところにつきましては、中学全校に導入というのは令和4年度からになりますので、それは導入してから適切に検証を進めていきたいというふうに考えております。

立石委員

 ありがとうございます。印刷機でかなり効率化されて、例えば今、庁舎のほうではペーパーレスの議論があったりするわけですが、そういったことも併せて議論されているのかというのをちょっとお聞きしたいのと、あと文部科学省が出している働き方改革事例集で、採点システムを導入したら大体年間1校25時間削減につながったとか、そういった事例集でやっているところなんかもあるので、そういった比較、ある程度効果が見えてきたらちょっと御報告頂きたいと思うんですが、いかがですか。

松原学校教育課長

 今、委員御指摘のように国のガイドラインですとか、あるいは他校での実績、他自治体での実績等々についても適切に情報収集いたしまして、また適切に御報告もさせていただければと考えております。

立石委員

 あと、教育情報化推進計画にちょっと触れたいんですけれども、令和3年4月にできて、大きくは「学び方改革」と「教え方改革」と「働き方改革」と、それを支えるICT環境の推進というのが、四つの目標体系があって、取組がファーストステップ、セカンドステップ、サードステップとそれぞれ進んでいく。

 今、それぞれの施策を見ていると、例えば学習系ネットワークの強化とかはステップ2に進んでいたりするものがあるじゃないですか、電子黒板の導入とか、小学校に対する。一方で、校務系ネットワークの見直し、校務外部接続系ネットワークの構築など、ステップ2にあるんですけれども、実際これを実現できたら職員のテレワークとかが可能になるような環境だと思うんです。

 ただ一方で、本当に今、教員の皆さんにテレワークが必要なのかとか、そういったところも私もちょっと聞いていて、即そこに必要性を見いだせるかといったらなかなか課題もあって難しいんじゃないかなというふうに思っているんですが、ただ、ステップ2というふうになると、ほかの進捗に合わせて十分検討していかないといけない課題だと思うんですが、その点については今どのような検討状況ですか。

松原学校教育課長

 こちらは委員御指摘のとおり、ステップ1、2021年度、2022年度におきまして、ネットワーク系のことにつきまして検討を進めていく、そしてステップ2、2023年度、2024年度のほうから導入していくというふうな計画になっております。

 学校管理職の4名に参加してもらっている教育情報システム委員会というものがございますけれども、その中でもどういった形で、校務外部接続系のネットワークということで、これまでネットワークには全くその接続をさせていなかった校務系の事務をネットワーク化させることによって、効率化が図られるのではないかというようなところの検討についても始めているところでございます。

立石委員

 では、2022年度、来年度検討して2023年度からスタートしていくという体制ということですね。

 学校教育課に関しては標準化の対応で、就学系事務の標準化・共通化というのも令和7年度に向けて走っていくというところで、以前からちょっと私以外の委員も、この学校教育課のシステムに対する結構仕事、ほかの所掌範囲も広いと思うんですけれども足りているのかということで、実際に現場のリソース、職員的なところでいうと、その辺、ICTが分かる人間、人員は足りているというふうに認識されていますか。

松原学校教育課長

 理想というようなものがどこに置くのかというようなところの問題になろうかと思いますけれども、実際問題といたしまして、私どもの所属の職員が、情報システム課の経験をしているその職員が複数おるというような状況でございます。それ以外では企画部等とも適切に連携しながら進めている、そういった状況でございます。

立石委員

 現状では足りていますよということだと思います。今、デジタル庁が、1月に総務省と経済産業省と文部科学省と連名で、教育データ利活用ロードマップというものを出して、先ほどお話しした校務系のデータとあるいは就学系のデータを連携した形で、自治体間、学校間での情報共有ができるような体制なんかを今示しているんですね。私としては、本当にこれはできるのかなというところでかなり疑問に思うところがあります。

 ただ、それができたら、学校間、自治体間の例えば転入、転校された児童の情報が引き継げたりとかそういったことで、ほかにも学習に何か生かせたりするようなデータ連携が可能になるということで、今お話ししたような校務系や標準化への対応というところも大変なのに加えてデジタル庁がそういったロードマップを示しているというところで、人員的に十分なのかなというところで、私としては将来的に見たら心配に思うところがあります。

 令和3年度の予算で任期付職員を募集、求人されたと思うんですけれども、採用実績と内定者数をちょっとお聞かせいただけますか。

中谷職員課長

 内定者数は係長級が2名、主任級が4名で、内定辞退もあったので、採用に至ったのは係長級1名と主任級2名の合わせて3名でございます。

立石委員

 配属はどういう場所になりましたか。

中谷職員課長

 情報システム課に配置になりました。

立石委員

 3名が情報システム課というところで、今、学校教育課としては、今の段階で人員には不足はないというか、この決まった人数の中でやっていけているというふうな認識だと思うんですけど、先ほどのデジタル庁が示しているような今後の課題に対応していく場合には、そういったやはり人材を今後発見していく必要もあるというふうに考えているんですけれども、今回その採用に当たって、学校教育課としては特に必要な、任期付職員を獲得したいみたいな、そういった希望みたいなものは出されたのでしょうか。

松原学校教育課長

 こちらのほうといたしましては、受けた情報提供は、応募された方というふうな中では、特別私どものほうに絶対的に必要となる人材があったというふうにはちょっと考えておりません。

立石委員

 ちょっと分かりづらかったので、もう一回お願いします。

松原学校教育課長

 応募された方の中で、例えば学校現場に相当通じておられる、先ほど来、委員が御指摘のとおり、教育の情報関係に非常に通じておられるというような方が実際応募されてきて、こういった方が教育委員会を例えば希望していると、そういうような情報がもしあれば私どものほうでもぜひというような希望は出したところではございますけれども、そういった情報ではなかったというふうに認識しております。

立石委員

 そろそろすみません、長くなってしまいましたので終わりますけれども、やはり教育委員会に関するデータの取扱いは子どもの学習に関係するところですごく重要なことですし、ある程度その現場感覚を持っている方というのが重要だと思うんですね。

 ただし、先ほどのネットワークの業務のフロントの部分であったり、バック業務の構築のところでいうと、民間のそういったICTの経験者でも、基本的に違う業界でも、個人情報に関してこれは分離しないといけないとか、そういった構築の考え方というところはあまり教育畑というところじゃなくても、ネットワークの構築の部分に関しては共通するスキルだというふうに思っておりますし、今後そういった任期付の職員の求人のタイミングがあれば、ぜひ手を挙げていただきたいなというふうには思っているのですが、こちらは要望とさせていただきます。

 それと最後に、今申し上げてきたような働き方改革の課題だったりとか、こういった教育情報化推進計画の進捗状況ですとか、やはりこの委員会で定期的に御報告頂きたいなというふうに思うんですが、それについてはいかがでしょうか。

松原学校教育課長

 先ほど御答弁させていただきましたように、今、ローカルブレイクアウト、学習系ネットワーク強化の工事をしているというふうなところがございます。やはり、節目節目に進捗状況を適切な形で報告はすべきではないかというふうに考えております。

日野委員

 今回のこの令和4年度の情報政策に係る取組として、複数の部課にわたって取組が報告されているんですけど、この全体のDX推進を担っていくのはどこが担っていくのですか。

高橋企画部長

 企画部で音頭を取りながら今進めているところでございますが、来年度については体制も整備いたしまして、改めてまた推進してまいりたいと考えております。

日野委員

 これは前文に、地域情報化推進計画を策定して、今後の区の情報施策の基本的な方向性を示して中野区のDXを推進していくとあるんですけど、だからこれは地域情報化推進計画にのっとって進めていくということになるんだと思うんですよね。この地域情報化推進計画の推進体制には、CIOオフィスが推進するとなっているんです。もう一度、その推進はどこがするのかをもう一度お答えいただけますか。

白土副区長

 来年度はDX推進室を設置して、そこが中心になって事務的な調整等は進めていくわけですけれども、当然私もCIOといたしましてDXの推進は非常に重要な課題でございますので、これは全体調整、全体を見渡して推進していくというふうに考えてございます。

日野委員

 CIOオフィスとDX推進室の関係というのは、どういうふうになるのでしょうか。この地域情報化推進計画のほうでは、情報システムを活用した区民生活及び行政サービスの向上並びに情報システムの信頼性の確保を図ることを目的としているのがCIOオフィスとなっていて、今回の御報告で、1の(9)のDX推進体制の中で、「区民の利便性の向上と地域の活性化や効率的で質の高い情報基盤の整備による区政運営の推進を行う」と似たような感じで書かれているのですけど、この関係性、どちらが何を担っていくのか、ちょっとここがよく分からないので教えてください。

白土副区長

 政策の推進というのはDX推進室が推進していくわけでございます。CIOオフィスに関してはセキュリティーも含めてなんですが、IT投資の最適化、これをするために、例えばあるシステムを導入するときに構想企画書というのを作って、調達ガイドラインですけれども、それにのっとって調達を進めていく。それに当たって、例えば要件定義に不明確なところはないかとか、セキュリティーは問題ないのかとか、そういうところを審査する、また所管のほうで十分な知識、ITの知識がなければ所管のほうに対して支援をしていく、そういう目的で設置しております。

 CIO補佐官として情報政策官を置いているわけですけれども、この情報政策官についてはCIOを補佐すると。いろいろな自治体で専門的な立場で関わっておられる方を今設置しておりますけれども、そういった意味で私に対しても助言をしていただくし、あるいは区のシステムの所管のほうに対してもいろいろな助言をしていただくという形でございます。

日野委員

 DX推進、区のこれからのDX推進自体は、では、DX推進室が具体的にその区政運営の部分を含めて担っていく、本当に全体的な部分でCIOオフィスがその上の位置にいるということなんですかね。地域情報化推進計画もこれは昨年の12月に策定されたものなので、その辺というのがちょっともちろん明記されていない部分ではあるので、そこはちょっとどこが先導でというのが分かりにくい部分があるので、今後ちゃんと明確に示していただきたいなと思います。

 もう一つ、構造改革としても全体の横串用という部分ではそこを担っていると思うんですけど、そこも先導の一つにも見えてしまうんですね。構造改革と、それからDX推進という部分においてはどういう関係になるんでしょうか。

石井構造改革担当部長

 構造改革の実行プログラムの中でも、デジタルシフトということは戦略として掲げておりますし、そこと構造改革の担当、それとDX推進室と連携しながら進めていくことを考えております。

 DX推進室は主に、今日のペーパーにもありますとおり、ここでいう1番のところが中心になるかと思いますけれども、DXの課題といたしましてはそれ以外にも様々、区の行政サービスのDXを行っていく必要があるといったところもございますので、連携もありますし、あるいは役割分担、それも整理しながら進めていきたいと考えています。

日野委員

 この数年でDX推進というのが非常に重要な役割を果たしていくということになるということは、これは区のほうからも言われていることですし、以前にも私、本来であれば基本計画の中の重点項目の一つになるんじゃないかというふうにも申し上げたんですけれども、今でもそのとおりだと思っているんですけど、その中で構造改革があったりDX推進室ができたり、地域情報化推進計画にはCIOオフィスが担うというふうにもなっているので、そこははっきりとどこが担って推進していくのかというのは示していただきたいなというふうに思っておりますので、これは要望にしておきます。

渡辺委員

 この資料を見ていくと、庁内のデジタル化が様々なところで進んでいくという、そういった現状が読み取れるわけなんですけれど、ちょっと改めてもう一度確認したいのが、DXを推進していくことによって最終的に何を目指しているのか、どういったビジョンを持ってDXを推進しているのかというのが、やっぱりはっきりと示していただかないと、この資料を読んでいるだけだと、ただデジタル化を進めているだけなのかなと思ってしまうんですね。今、日野委員も言いましたけれども、どういった方向性、何を最終的に目的としたDX推進なのか、もう一度そこをお聞かせいただいてよろしいですか。

白井企画部情報システム課長

 区の目指すDX推進ですが、大きくはやはり新庁舎に向けて劇的に働き方を変えていかなければいけないといったところは、間違いなく一つの柱になってくるというふうに捉えてございます。一方で、こちらのDXというのは区の職員だけが恩恵を受けるものではなく、区民の方たちにも当然に恩恵がなければいけないというふうに捉えております。いわゆる区民サービスの向上と新区役所を契機とした働き方といったこの二つが、当分の区における焦点になってくるというふうに考えてございます。

渡辺委員

 そうですよね。だから、職員の働き方を変えていくことによって区民への恩恵を最終的には得てもらう。であるならば、そういった書き方をやっぱりしてもらいたいわけなんですよ。例えば、1番の(1)(2)、(2)でもいいですよ。「新庁舎において必要なネットワーク回線の設計を行う」、これによって職員の働き方はこう変わる、ゆえに区民サービスの向上にはこういうふうにつながるとか。ユニファイド・コミュニケーションの導入とかもそうですけれども、こういったシステム構築を開始していったことによって職員の働き方はこういうふうになってくる、ゆえにさらにそれが、働き方が変わってくることによって区民サービスにこういった恩恵を受けられるようになるとか。やっぱり最終的にそこを目指しているのであれば、そこを目指して我々はDXを進めているんだというような、そういった書き方をやっぱりしてもらいたいというのが、この資料を読んでまず思ったことなんですけれども、その点についてどう思いますか。

白井企画部情報システム課長

 今回は令和4年度の情報政策の主な取組というところで、予算の取組から抜粋して記載したというようなところで認識してございます。今後、これらについて個別に御報告するような場合には、委員御指摘の要素も踏まえまして御報告をしていきたいというふうに考えています。

渡辺委員

 ぜひそういった書き方をしてもらいたい。そこで初めて、ではそれに見合ったコストなのか、どうなのか、具体的な数字とかを見ながら議論することができるわけなので、最終的な職員の負担軽減、区民に対する恩恵、そういったものがどの程度あるのかということも今後記載してもらいたい、これは要望にしておきます。

 それからあと1点、オープンデータのことを私はちょっと知りたいんですけれども、ちょっと見た感じ入っていないんですが、オープンデータの開示、そういったものに関してはこの委員会で話してもいいんですよね。

白井企画部情報システム課長

 オープンデータは今回載っていませんが、区の取組としては推進してございますが、令和4年度について特別の予算措置がございませんので今回は計上されていない。一方で、情報政策等調査特別委員会の中で御質問、当案件の中で御質問いただくのは問題ないと捉えております。

渡辺委員

 オープンデータをどんどん開示していくことによって官民連携であったりとか、その二次使用、様々な使い方で、それは結構、私は非常に有益なものであるというふうに感じております。区の進捗状況など本来はもっと、他区と比べてどの程度進んでいるのかとか、何と言いましょう、そのオープンデータを、行政が持っている情報をどんどんどんどん開示していくことによって、多分職員の負担を軽減する部分もあるだろうし、民間事業者がそういったデータを利用することで新たなサービスが生まれたりとかして、区民にも恩恵を受けるものなのかなというふうに感じております。

 ちょっと今回はその辺のオープンデータのことは記載されていないんですけれども、一応区としての考えとして、今後もっともっと積極的にオープンデータを開示していくかどうか、その辺のところだけちょっと聞かせてもらっていいですか。

白井企画部情報システム課長

 オープンデータの取組につきましては、今回、第1回定例会のほうで条例改正等も総務部のほうでもございましたが、区としましては、公開すべき情報は積極的に公開していくというところは引き続き努めてまいりたいというふうに考えてございます。令和元年度から開始しまして当初公開データ数は15にとどまっておりましたが、令和3年度末時点で、今年度8データを追加してございまして、トータルで47データの公開にまで至ってございます。

 また、令和5年度に向けて統合型GISの構築も控えてございます。統合型GISの構築と併せまして、オープンデータのデータの形式も現在のCSV形式が中心になってございますが、これらもいわゆるシステムに対応した形式等のいわゆるデータの数そのものではなくて、公開の仕方のバリエーションなんかにも注目して推進してまいりたいというふうに考えてございます。

渡辺委員

 そうですね。東京都のデータを見ますと、中野以上にオープンデータを開示しているところもありますし、それ以下の23区の中でもあるのでよくもなく悪くもなくというか、そういったふうに見てとれるのですが、今おっしゃったように使い方、やっぱりその取扱いが使いやすいような、そういったオープンデータの仕組みというものを追求していってもらいたいなと。使いづらいものを幾ら開示したところで、それはあまり二次利用としてふさわしくないというような、そういった声も聞いております。

 今後、オープンデータに関しても質の高いものをぜひ出していってもらいたいですし、そこも注力して取り組んでいってもらいたい、これも要望にしておきます。

石坂委員

 資料の2ページのところの3、教育現場におけるICT(GIGAスクール)のところで伺います。

 まず、令和4年度予算の予算説明書補助資料のほうを見ますと1,410万5,000円がデジタル教科書の購入に充てられていますけれども、こちらは指導者用なのか、学習者用のものも含めるのかどうか教えてください。

齊藤指導室長

 こちらは指導者用のデジタル教科書となってございます。

石坂委員

 教師がデジタル教科書を効果的に使用したオンライン学習を展開することですとか、デジタル教科書を活用することで教材準備の時間が短縮されるなどという形で書かれています。今回、指導用、要は教師用のデジタル教科書ということですけれども、デジタル教科書、文部科学省なんかの活用例など様々なものを見ますと、弱視のお子さんにとってとか、あるいは弱視のお子さん含む視覚障害児ですとか、あるいはディスレクシア、読むことの障害のある発達障害児などにとって学習者用のデジタル教科書などがあると、白黒反転を含めた文字色ですとか背景色の変更ができたりですとか、フォントが読みやすいものに変えられる、あるいは振り仮名が表示できる。あと、画面ですとかウィンドウの大きさに合わせた文字サイズ、行数、配置などが自由に変えられるリフロー表示ですとか、音声読み上げなどという機能がつけられたりするところはあります。

 特に中野区の場合は、平成26年に視覚障害、弱視のお子さんの特別支援学級が廃止され、一方で全ての学校に特別支援教室をという流れになっている中で、全てのお子さん全員に平等に配布するのは難しいかもしれませんけれども、やはり発達障害のお子さん、視覚障害のあるお子さんなど、障害児教育の場面で様々学習者用のデジタル教科書の活用が考えられる場面ですとか、あるいは場合によっては少人数、1対1でとか、あるいは少人数で行う中での教師用のデジタル教科書であっても障害のあるお子さんに対する使い方の工夫などできると思うんですけれども、その辺りはいかがお考えでしょうか。

齊藤指導室長

 今お話しいただきましたように、このデジタル教科書は非常に可能性を秘めているというふうに我々も考えております。特別な支援を必要とする子どもたちが本来持っている力がなかなか発揮できないような環境を改善していくためにも、どんな使い方ができるのかということを、また引き続きしっかりと研究を進めながら合理的配慮に努めてまいりたいというふうに考えております。

石坂委員

 お金がかかることでありますけれども、やはり一人ひとりに合わせた教育、特別支援をしっかりと行っていくことが必要ですので、そこはちゅうちょなく進めていただきますようお願いします。

森委員

 私も先ほど渡辺委員から指摘があったオープンデータの話がないのがとても気になったんです。御答弁を聞いていると、予算がついていないから載せていないという話だったんですが、これはそういう資料の作りをしているんですか。

堀越企画課長

 今回、ちょうど予算を御審議いただいたところ、終わったところでございますが、資料を作るときの基本的な考え方として、来年度の予算の主な取組、当初予算(案)の概要に載っているものを中心に集めたものでございまして、これ以外にも取組、予算はついていなくても取組を進めるものはあろうかと思いますが、今回の資料には割愛させていただいたものでございます。

森委員

 それを見せてほしいんですよ。予算がついてやるものは予算審査の中で見えるんです。なんだけど、予算をつけないで、あるいは事務の費用ぐらいで、皆さんのほうで取り組んでいただくというところで何をやるかなというのはなかなか見えないわけで、そういうものこそぜひ見せていただきたいなというふうに思います。

 先ほど白井課長のほうから御答弁ありましたけど、オープンデータに関しては今回条例を出していただいて、事務手数料も廃止するということです。これも、私も2年ぐらい前ですかね、一般質問で取り上げさせていただいて、なかなかすぐに条例改正までは難しいかなと思ったのもやっていただいて、大変いい取組をしていただいているのだと思うんですよ。それが埋もれてしまうのはとてももったいないので、予算というところに限らず、情報政策としてどうやっていくかというのは、こういった機会のときにはぜひ見せていただきたいなというふうにお願いしておきます。

 それから、後のほうで質問すると人といろいろかぶるのですが、日野委員のほうからは推進体制の話がありました。私も推進体制で一つ気になるのは、CIOオフィスがあって、DX推進室ができて、今回この御報告を頂いているのは各所管で取り組むところがあるわけですね。そうすると、この旗を振るところと各業務所管との関係性とかというのは、どういうふうに進めていくのでしょうか。

白土副区長

 情報政策、システムを導入するのは各所管課でございます。情報政策として全体を取りまとめ調整する、例えば、同じような機能を持ったシステムをいろいろなところで導入するということになりますと、全体最適化という観点からは非常に無駄が多い、重複投資になると、いろいろなデータベースができてしまうと、それについていろいろなコストがかかっていくと。そういう観点、全体最適化の観点もありますけれども、そういった観点を持ちながらCIOオフィスのほうではシステムの構想企画書について審査し、評価をしていると。それについて、私ももちろんその会議に参加して全体の調整を図っていく。

 今回、DX推進室を設置してまいりますけれども、そこには情報システム課も入っておりますが、新しい新区役所の契機として働き方改革を一体的に進めていくという形で考えておりますので、DX推進室を設置したわけでございます。ですので、これからはAIとかRPAの導入を各所管課のほうで積極的にやっていく。そのために、例えば研修、そういったスキルを身につけるための研修、これは区全体でやっていかなければいけない、システムもできれば統一化したほうがいいというようなこともございまして、絶えずその全体調整というか、全体最適を求めていく必要がありますので、CIOオフィスと、それから新しく設置するDX推進室、それで全体の調整を図っていきたいというふうに考えてございます。

森委員

 ということはやっぱり各個別の取組、特に予算がついて、もうこれをやると確定している取組については各業務所管が責任を持って進めていくと、こういうふうに理解していいですか。

白土副区長

 まさしく各所管のほうで責任を持って進めていくことになりますけれども、相互に関連するという施策もございますので、それについてはしっかりと全体調整していくということでございます。

森委員

 少し気になるのが、2ページの(7)の共通発券機の先行導入なんですよ。これは新庁舎移転に向けて非常に重要な取組を先行してやっていただくということなんですが、これは新庁舎の担当のほうで見るのか、区民部のほうで見るのか、その辺りはどうなっているのでしょうか。

中村新区役所整備課長

 こちらの共通発券機の一部先行導入でございますが、こちらの調達自体は区民部のほうで行いまして、先行導入になりますので、新庁舎に行きましたら様々なフロアで使うことになりますので、区民部と新区役所整備課のほう、DX推進室のほうで連携を取って検討のほうをしてまいります。

森委員

 連携を取るのはそうなんですけど、でもこれ、実務は区民部でやるわけですよね。そこで導入をしてどういった効果が出たか、どういった課題が出たか、これを新庁舎担当と情報共有して再来年度の新庁舎移転につなげていくと、こういうことだと思うのです。ということは、実際にやるのは、ここはやっぱり来年度の取組としては区民部が主なのかなというふうに思うんですが、そのように理解してよろしいでしょうか。

白土副区長

 これに関しては、区民部が最大の窓口を持っています。戸籍住民課と保険医療課等ですね。来庁者が一番多いということもございまして、どのようなシステムが最適なのかというところでは区民部のほうが知見を持っていると。それで、共通発券機ですので全庁共通で導入するわけでございますけれども、人の流れであるとか、あるいは戸籍住民課に来た来庁者の方が次はどこに向かうのかといったようなところも含めまして区民部が中心になって選定するわけですけれども、その知見はしっかり検証しまして、全庁の共通発券機の導入につなげていきたいということでございます。

小林委員

 ちょっと質問することがここでふさわしいのかどうか分からないんですけれども、地域情報化推進計画を策定して、新たな新庁舎に向けて情報推進を行っていくということなんです。1点、ここには書かれていないんですけれども、危機管理というか防災的な視点で、この地域情報化推進計画をどのように考えるかについて聞きたいんですが、先週も、東北地方で震度6を超える地震がありました。3.11を経験して、被災者支援システムとか、被災者生活再建システムとか、そういったものもつくられてきました、汎用されてきました。

 そして今回、情報化推進計画で行われる主な取組を見ると、そういったものが連動していかなければならないようなものがあるように思われるんですけれども、これらの個々の取組と、たしか地域情報化推進計画の中には、今回、新型コロナウイルス感染症の拡大もあったということが書かれていたかと思うんですが、それも一つの災害と考えると、地震などの災害も含めてこれらがどう生かされていくのか、どう組み込まれてどう生かされていくのかという視点についてお聞きします。

白井企画部情報システム課長

 所管としては危機管理課にはなってまいりますが、私どもとしても連携した取組はしていかなければいけないというふうに捉えています。災害時、特に地震等において考えられるのは、まず庁舎機能が稼動しないと。そういったときには、今現在私どもで導入を検討しております、ユニファイド・コミュニケーションといったものを活用しました庁舎外からの区役所機能といったところであったり、また、やはり区民の方が被害に遭った際に役所に届け出る手法であったりといったものも、こういった中では変化していかなければいけないものであるというふうに捉えてございます。具体的にというところでは今現在ございませんが、そういったところの視点を持って進めていかなければいけないというふうに捉えています。

小林委員

 ありがとうございます。災害が一つ起こると、災害状況が今、LINEで送れるんでしたよね、たしか。例えば道路とか、公園とか、まちの状況だとか、それはもっと言えば防犯カメラも設置されているので、そういったものでも共有されてくる情報かと思うんですけれども。

 それから、中野では前回たしかなかったと思いますけれども、豪雨災害などのときにり災証明だとかそういったものの発行もされているかと思いますし、そういったものとの連携というのが重要になってくると思いますし、それからそれには、ちょっと今現在どうなっているか、2015年ぐらいのときには――3.11じゃないや、その前の西宮での被災者支援システムが中心だったものを改良して、NTTとか京都大学で被災者支援、生活再建支援システムという新たなものにして、でもそれは全然別なもので対応の仕方も大きく違っていたかと思いますし、それから、今後再建に向けていく段階で、例えば今回、コロナ禍においては給付金の給付というところで、そういった支援システムを使えば実は早くできたという地域もあったりしていて、新たにシステムを組みつくらなくてもそういった対応ができるというものも考えられるので、その辺の連動というか連携というか、大きく関わってくるのではないのかなと。

 この書かれている1番から6番というか、個々のシステムはシステムとして、考え方は考え方として、それはやっぱり大きく束ねていく中に災害の危機管理の視点が大きく含まれてくるというふうに思うんですね。なので、そういったことについて、令和4年度の予算には組み込まれていないかもしれないんですけれども、新たな視点を持って、やはり10年たって3.11を大きく経験した11年目の年になりますが、そういったことについてももう少し視点を加えていただく。

 先週、大きな大きな地震をやっぱり経験していますので、大きな被害はなかったにしても、やはり明日は私たちの中野の地域の中でも考えられる災害、大災害になる可能性もあるので、もう少し具体的に進めていけるような、予算はないかもしれないんですけれども、学校にも関係あるでしょうし、保健所にも関係してくるでしょうし、土木、防災、建築にも関係してくるでしょうし、もちろん庁舎、先ほど課長がおっしゃったような庁舎の存続も含めて影響してくるわけなので、もう少しその辺の具体的な計画策定などをまとめて、まとめ上げていかなければならないと思うんですけれども、そういったことではいかがでしょうか。

白井企画部情報システム課長

 今お話のございました来年度の取組という中では、1ページ目の1の(4)で、ぴったりサービス電子申請連携システムの構築というところを想定してございます。これらの中で、まず手続のオンライン化を進めていくものとしましては、国が強く求めております子育て、介護に関する手続といったところに着目してございますが、ぴったりサービスの中では、いわゆるり災証明書の申請業務なんかも対応されているという情報も出ておりますので、所管とも連携をして、こういったもののまず導入を共に図っていきたいというふうに考えてございます。

小林委員

 今答えていただいたような横串的な内容、もう少し区民に分かるようなものにしていただいて、先ほども少しあったかと思いますけれども、このDXを推進していく中でこういう点が改善され、改修され、新たに構築していく中で私たちの生活の大きな支援につながる、区にとってはその時間が凝縮されていく中で新たな仕事をそこで生み出していく、また計画をつくっていくことができるというところにはっきりと分かるような表現。表現というのは区民の皆さんにお知らせをしていただける、こういうふうになっているので安心していただきたいというものにつながる表現というのを、またそういう構築をお願いしたいと思います。要望です。

森委員

 ごめんなさい、1点だけ。ホームページのリニューアルに関連して質疑を忘れていました。

 ここに書いてあることは非常に歓迎したいと思うんですが、1点ちょっと確認したいのが、令和元年の台風19号が来たときに、ホームページが非常に重くなってしまったという事例がありました。当時の頂いた答弁では、東京都のセキュリティークラウドがちょっと悪さをしていてそんな状況になってしまったんだという話だったんですね。そっちのほうで改善がされているのか、あるいは当時の答弁では、緊急時は東京都のセキュリティークラウドを通さないでアクセスしてもらえるような方法はないか考えるみたいな御答弁も区長から頂いているんですが、この辺りは現状どのようになっているのでしょうか。

白井企画部情報システム課長

 当時の状況としましてはアクセスが集中したというところで、そちらのほうの対応は完了しておりまして、当時のアクセスがあった場合でも区のホームページは参照可能な状況になっています。

森委員

 ごめんなさい、それは具体的に聞いて大丈夫かな。どういう方法で大丈夫になっているのですか。

白井企画部情報システム課長

 すみません、技術の名前が今ぱっと出てこなくて、一度ちょっと答弁保留にさせていただいてもよろしいですか。すみません。

委員長

 ほかにございますか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 では、答弁保留の部分を除いて、本報告について終了します。

 続きまして、2番、申請等手続に係る押印等の見直しについて、報告をお願いいたします。

中村新区役所整備課長

 それでは、申請等手続に係る押印等の見直しについて御報告申し上げます。(資料3)

 本報告は、今定例会3月14日に開催されました総務委員会においても報告してございます。

 初めに、1番、押印等の見直しをめぐる国及び東京都の動向についてでございます。

 (1)の国の動向でございますが、新型コロナウイルス感染拡大の防止及び行政サービスのデジタル化等の促進のため、地方自治体にも国の取組に準じて押印の見直しに積極的に取り組むよう求めてございます。

 続きまして、(2)の東京都の動向でございますが、ペーパーレス等、5つのレスの徹底方針を定め、取組を進めてございます。

 続きまして、2番の区における対応についてでございます。

 初めに、(1)でございますが、国や都の動向を踏まえ、区民の負担の軽減等を図るため指針を定め、見直しを実施しました。押印、署名による手続については、区が要否を決定することができるものは、区民の負担軽減となるよう廃止いたします。書面、対面による手続については、申請等手続を原則電子化し、簡易的に手続が行えるよう努めることとします。

 裏面2ページに指針がございますので、御確認、お読み取りをお願いいたします。

 続きまして、(2)の押印の廃止状況でございます。今回見直しを実施した結果、従前、押印を求めていた手続1,069件のうち、令和3年12月時点において249件の手続の押印を廃止しました。今後廃止する予定の手続が401件、引き続き押印が必要な手続が419件となってございます。御参考までに、引き続き押印が必要な手続のうち、窓口関係の手続が約320件、内部処理の手続が約100件となってございます。

 最後に3番、今後の取組でございます。国や都などの規定により押印等が必要な手続については、規定が見直された後、速やかに押印等を廃止します。また、押印等を廃止した手続については、電子申請等を活用することで簡易的に手続が行えるよう努めてまいります。

 御報告は以上でございます。

委員長

 ただいまの報告について質疑はありませんか。

立石委員

 御報告ありがとうございます。押印の廃止状況のところで、12月時点において廃止した手続は249件、今後廃止する手続は401件、今廃止したものとこれから廃止するもの、これはどういうふうに区分されているのか確認させてください。

中村新区役所整備課長

 こちらの指針が12月1日に指針のほうを定めましたので、この報告までに押印等を廃止することができたのが249件になります。残りの今後廃止する予定の手続401件につきましては、令和3年度、今年度中に廃止するものや新庁舎移転に向けて廃止するものというふうに聞いてございます。

立石委員

 段階的に廃止していくということですかね。廃止したものに関しては電子化を進めていくとあります。既に廃止したもの、今後廃止するもの合わせて650件あるんですが、これらは全部電子化、内部管理的なものと、あと窓口サービスに関連してくるものがあると思うんですが、大体その比率だったりとか、あるいは東京都の共同電子申請サービスに該当するものとか、傾向があれば確認させてください。

中村新区役所整備課長

 実際、廃止したものの手続が249件でございますけれども、これを事務改善といいますか、実際、書面と対面の廃止をしたものが90件程度あります。そのうち窓口関係の手続は73件で、内部処理のものが17件なので、比較的この押印の廃止に合わせまして事務改善のほうも進んでいるという認識でございます。

立石委員

 ごめんなさい、ちょっと分かりづらかったですが、電子化していくというところで、例えば窓口サービスとかで、今ある電子申請みたいな形で電子化していくという意味合いではなく。ちょっと確認させてください。

中村新区役所整備課長

 すみません、失礼しました。書面、対面で実施しなくて、電子的に完結できる仕組みで事務のほうを実施できるようにしたというものでございます。

立石委員

 対応されているという認識でよろしいですかね。

 それと、ちょっと伺いたいんですけれども、例えば部ごとに押印が廃止された数とか、あるいはされていない、できなかったというような傾向みたいなものがあるんだったらちょっと数字で。ざっと多いところでもいいですし、傾向を教えてください。廃止状況で、例えば、特に廃止ができない部署、どういう部署が多いのかとか、ちょっとその辺の傾向。

中村新区役所整備課長

 区のほうで、一定の区の判断、裁量で実施できるもののうち、一部押印等が残っているものもあるというふうに考えてございまして、部でいいますと、一定程度区の裁量で今後押印等をさらに減らせるというところで残っているところが多い部につきましては、都市基盤部が多いというふうに分析してございます。

立石委員

 これは区の裁量で減らせるということですか。

中村新区役所整備課長

 すみません、失礼しました。本日の資料の別紙の指針でございますけれども、2番の押印の廃止のところになりまして、(2)のアからウについては国の法令や他団体からの義務付けになりますので、区の裁量で押印の廃止は難しいのかなというふうに思ってございます。エ、オにつきましては一定程度区の判断、裁量で押印等を実施しているものになりますので、こちらについては関係所管と調整しながら減らしていく余地があるのかなというふうに思ってございます。

立石委員

 ありがとうございます。では、そのエ、オ、区の裁量で減らせること、場所については、都市基盤部に限らず引き続き取り組んで減らしていっていただきたいと思います。

 最後に、この検討を始めてそれこそア、イ、ウですよね、国とか都の制度が変わって廃止できるようになったというものというのは段階的に増えてきているんですかね。その国のほうでも押印廃止のために法令を改正したりというのはやっていたと思うんですけれども、今も徐々にその対象が増えているのか、ある一定、もうここまでだと打ち止まっているのかという認識だけ確認させてください。

中村新区役所整備課長

 今回の押印の廃止に当たりまして、国と東京都のほうでも取組のほうを進めてございまして、今後さらに押印等の廃止ができる事務については増えてくるものというふうに考えてございます。

杉山委員

 ちょっと全体的なというか、電子、申請等手続による押印の見直しは、例えば企業の中とかでも、多分庁内の中でもそうなんですけれど、担当が印鑑を押して、係長が押して、課長が押して、部長の承認があって何かが通るみたいな、こういう押印承認システムみたいな、普通は紙のフォーマットがあって、そういうものをDX――今回、情報政策等調査特別委員会に報告するということは、グループウエアとか、そういう承認ステップを踏んだ承認システムみたいな、こういうものをもう導入しつつ減らしていくのか、単純に紙に印鑑を押すことを排除する形だけを取ったのか、どっちなんですか。

中村新区役所整備課長

 杉山委員御指摘の区のほうの内部事務の決済については、既に区のほうで文書管理システムという起案するシステムがございまして、電子上で完結できるような仕組みがございます。今回はどちらかというと、委員御指摘の後者のほうの、区民や内部処理の際に職員等が押印を押さなくて済むような手続について報告してございます。

杉山委員

 あと、内部的なものというのはそういうものを導入されていて、対外的なものの印鑑のサービスを、印鑑の押すべきものというのは減らしていくと。それに伴って、印鑑はやっぱりその人だという証明みたいなものじゃないですか。そこら辺のガイドラインというのは国から出ていると思うんですけれども、中野区としてそこら辺のエビデンスが印鑑なしでも十分行けるような考え方というか、そういうのはまとめてあるんでしたか。

中村新区役所整備課長

 もともと押印を求めていた意味になろうかと思いますけれども、やはり本人確認の意味合いが強いのかなというふうに思ってございます。今後、本人確認の仕組みをどう担保するかというところはまさに検討しているところでございまして、例えば、ID、パスワード方式による認証等や本人であることが確認されたメールアドレスからの提出等、様々な手段があると思いますけれども、今後検討していく話かなというふうに思ってございます。

杉山委員

 そこでやっぱり今お話が出てきましたけれど、大事なのはデジタルデバイド対応。メールアドレスとかIDとかパスワードを知りませんみたいな方々をどう拾っていくのかというところで、この押印の数を減らすことにはかなり強く紐づいてくると思うので、そこら辺というのはしっかりとした、全員が使える、使っていただけるサービスに変更していく必要があると思います。そこの辺の意識を持って運用していただきたいなと思います。

森委員

 御報告ありがとうございます。区の裁量でなくせるものもまだ残るものがあるということなんですが、引き続き押印が必要な419件のうち、国の規定で残さないといけないもの、都の規定で残さないといけないもの、区のほうで残すと判断したもの、こういう内訳の数字というのは出るのでしょうか。

中村新区役所整備課長

 すみません、指針の中で御紹介しますと、別紙の指針の2番の(2)のアからオがそちらの該当事由になりまして、引き続き押印が残るもので、こちらでいうアの法令等に定めがあるものにつきましては119件になります。続きまして、イの本区以外の組織・団体からの押印の義務付けられているものについては38件になります。続きまして、ウの登記または登録印を押印しており印鑑証明を求められているものにつきましては89件になりまして、それ以外のものがエからオに当たりますので、おおむね170件程度が、一定程度区の裁量で減らせる余地があるものというふうに分析してございます。

森委員

 それで、国が押印廃止の話を出してきたときに、婚姻届とかもなくしますという話が出たんですよ。私は、えっと思ったんです。というのは、婚姻届ですから、一生のうちに何回出すよという話なんですよ。もっとほかになくせるところがあるんじゃないのというのが、そのときの素直な感想だったんです。

 つまり何が言いたいかというと、件数だけを追うのと実際に押印が求められている人の負担にどれだけなっているかというのは、ちょっと話が違うんだと思うんです。さっきの話だと都市基盤部が多いという話ですから、直接区民というよりは事業者さんとかなのかもしれないですけど、今後区の裁量のほうで減らしていく努力をする際には対象者の負担がどうなっているかも見ていただいて、負担の重いところから減らしてあげるとか。件数だけを追うよりも、実際に負担が減るような形で進めていっていただきたいなというふうに思うのですが、いかがでしょうか。

中村新区役所整備課長

 今後検討を進めていく中で、区民関係の手続を中心に区民の負担が軽減されるような方向で調整のほうをしてまいります。

石坂委員

 2の区における対応についての(1)のアのところで、「押印及び署名の手続を廃止する」という言葉があります。署名の廃止、これは恐らく記名でよい、記名となりますと、自筆以外にも印刷、ゴム印、代筆などが可能になると思うんですけれども、(2)のほうでは押印の廃止状況が出ているんですけれども、署名のほうの廃止状況というのは、こちらは把握はされていないということなのか、今回たまたま載せていないだけなのか、もし把握しているようであれば状況を教えていただけますでしょうか。

中村新区役所整備課長

 国や都から示されているマニュアルが押印を中心なものになりますので、今回はまずは押印の廃止状況について報告させていだきました、署名の廃止状況も数は把握してございますので御案内申し上げますと、署名につきましては全体で575件ございまして、廃止済みのものが46件、廃止予定のものが19件、存続のものが510件でございます。

石坂委員

 そうしますと、ほかの押印のほうと比べると、かなり署名のほうは全体的な効率が高いのかなと思うんですけれども、その辺りは積極的に進めていく考え方とかというのは、どのような感じになっているのでしょうか。

中村新区役所整備課長

 こちらの署名のほうが本人確認性という意味では押印よりも強いというところで、一定程度署名のほうがまだ残っているのかなという状況がございます。こちらの署名につきましても、今後国や都からも方針等が示されましたら、こちらのほうも対応してまいります。

委員長

 ほかにございますか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 質疑がなければ、以上で本報告について終了いたします。

白井企画部情報システム課長

 すみません、先ほどの森委員の御質問について、答弁保留させていただいたものについてお答えさせていただきます。

 区のほうで、豪雨災害の際に起きましたホームページのアクセス集中による対応におきましては、コンテンツデリバリーネットワークという技術を導入してございます。こちらにつきましては、都のセキュリティークラウドのほうを通って通信が来ますと。それに対する対応としまして、都のセキュリティークラウドの手前に区のホームページをキャッシュサーバーという形でコピーを大量につくりまして、参照時に、区民の方等が参照する際には、区のホームページにつきましては、セキュリティークラウドを通らずにその手前で参照するような技術を用いて現在アクセス集中を回避するという対応を取ってございます。

 なお、令和4年度、東京都のほうが、このセキュリティークラウドの改修に当たりましてCDNのサービスのほうも提供することになってございますので、区が独自に構築しますのは令和4年度までで、東京都の構築移行につきましては東京都のセキュリティークラウドのサービスの中で同様の機能が担保されるものというふうになってございます。

委員長

 では、次に進みます。

 次に、3番、その他で、理事者から何か報告はございますか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 なければ、以上で所管の報告を終了いたします。

 次に、地方都市行政視察について。

 昨年12月23日、24日に行いました当委員会の地方都市行政視察について、お手元の調査報告(案)(資料4)のとおり議長に報告したいと思いますが、御異議ありませんか。

 

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 御異議ありませんので、そのように決定いたします。

 次に、審査日程のその他に入ります。

 委員会を暫時休憩いたします。

 

(午後2時29分)

 

委員長

 委員会を再開いたします。

 

(午後2時30分)

 

 休憩中に御協議いただいたとおり、次回の委員会は4月11日(月曜日)午後1時からとし、株式会社オカムラのラボオフィスCO-RiZラボについての視察を行うこととしたいと思いますが、御異議ありませんか。

 

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 御異議ありませんので、そのように決定いたします。

 以上で本日予定した日程は終了いたしますが、各委員、理事者から御発言はありませんか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 なければ、以上で情報政策等調査特別委員会を散会いたします。ありがとうございました。

 

(午後2時30分)