平成24年11月19日中野区議会震災対策特別委員会
平成24年11月19日中野区議会震災対策特別委員会の会議録
平成24年11月19日震災対策特別委員会 中野区議会震災対策特別委員会〔平成24年11月19日〕

震災対策特別委員会会議記録

○開会日 平成24年11月19日

○場所  中野区議会第1委員会室

○開会  午後0時59分

○閉会  午後3時05分

○出席委員(14名)
 吉原 宏委員長
 小林 ぜんいち副委員長
 若林 しげお委員
 高橋 かずちか委員
 木村 広一委員
 中村 延子委員
 石川 直行委員
 林 まさみ委員
 浦野 さとみ委員
 長沢 和彦委員
 伊藤 正信委員
 篠 国昭委員
 やながわ 妙子委員
 佐伯 利昭委員

○欠席委員(0名)

○出席説明員
 経営室長 川崎 亨
 危機管理担当部長 荒牧 正伸
 経営室副参事(経営担当) 戸辺 眞
 経営室副参事(施設担当) 小山内 秀樹
 地域支えあい推進室長 瀬田 敏幸
 地域支えあい推進室副参事(地域活動推進担当) 朝井 めぐみ
 区民サービス管理部長 登 弘毅
 区民サービス管理部副参事(戸籍住民担当) 浅野 昭
 環境部長 小谷松 弘市
 環境部副参事(地球温暖化対策担当) 上村 晃一
 都市基盤部長 尾﨑 孝
 都市基盤部副参事(都市計画担当) 相澤 明郎
 都市基盤部副参事(地域まちづくり担当) 田中 正弥
 都市基盤部副参事(都市基盤整備担当) 石井 正行
 都市基盤部副参事(建築担当) 豊川 士朗
 都市基盤部副参事(防災・都市安全担当) 佐藤 芳邦
 都市基盤部副参事(生活安全担当) 高橋 均

○事務局職員
 書記 永見 英光
 書記 土屋 佳代子

○委員長署名

審査日程
○議題
 大地震の対策と復興計画について
 東日本大震災等の被災地の復興支援について
○所管事項の報告
 1 中野区地域防災計画第39次修正(素案)について(防災・都市安全担当)
 2 「2012 東北復興大祭典 なかの」及び「東北復興祈念展」の実施結果について
(生活安全担当)
○その他

委員長
 定足数に達しましたので、震災対策特別委員会を開会します。

(午後0時59分)

 本日の委員会の審査日程は、お手元に配付の審査日程(案)(資料1)のとおり審査を行いたいと思いますので、これに御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 御異議ありませんので、そのように決定します。なお、審査に当たっては3時ごろに休憩を入れ、5時を目途に進めたいと思います。御協力をお願いいたします。
 それでは、議事に入ります。
 大地震の対策と復興計画について、東日本大震災等の被災地の復興支援について、を一括して議題に供します。
 所管事項の報告を受けたいと思います。
 委員会を暫時休憩します。

(午後1時00分)

委員長
 委員会を再開いたします。

(午後1時00分)

 1番、中野区地域防災計画第39次修正(素案)についての報告を求めます。
佐藤都市基盤部副参事(防災・都市安全担当)
 それでは、中野区地域防災計画第39次修正(素案)について(資料2)御報告をさせていただきたいと存じます。
 お手元にお配りいたしました資料は、A4の横のもの、中野区地域防災計画第39次修正(素案)概要というもの、それから中野区地域防災計画第39次修正(素案)そのものを編綴したもの、二つお配りしてございます。概要のほうに沿いまして御説明をさせていただきたいと存じます。
 まずは、概要、1枚目をごらんいただきたいと思います。
 こちらのほうが、中野区地域防災計画第39次修正(素案)の構成になってございます。こちらのほうは、以前、当委員会でも御報告させていただきましたとおり、構成を今回このような形で、4部構成というような形でさせていただきたいというものに沿った構成になってございます。これに基づきまして、区は当然ですが、各防災関係機関より上がってきました修正案を取りまとめたものでございます。特に、今回は全部修正という全般にわたるものですので、新旧対照ということではなく、取りまとめたものすべてを全面的な修正ということで資料としてお手元にお配りさせていただいてございます。
 まず、構成のほうは、第1部、基本方針、第1章の39次修正概要ということで、今回の概要の修正の主旨から計画の前提条件ということで、基本的な理念、目標、それから前提となる被害想定、それから第3章として減災目標ということで、第1部を構成させていただいてございます。
 第2部のほうにつきましては、震災予防計画ということで、地域の防災行動力をはじめ、3章編成となってございます。
 それから第3部、震災応急対策計画ということで、発災後の応急対策についての内容につきまして、災害応急対策の活動態勢、第1章から第8章までという形になってございます。
 第4部は、震災復旧・復興計画ということで、生活の安全確保・安定化、復興計画の2章から成ってございます。
 それでは、1枚をおめくりいただきまして、1ページをごらんいただきたいと存じます。
 第1部、基本方針ということで、この1ページ、裏の2ページにわたりまして、第1部の概要をまとめさせていただいてございます。本文におきましては、1ページからとなってございます。
 まず、こちらのほうでは、修正の主旨ということで、今回の39次修正の主旨を挙げさせていただいてございます。想定外の巨大地震における未曾有大震災となった東日本大震災における教訓と、東京都の新たな被害想定における被害への対応を反映するということを主旨として今回の改定を行っているというものでございます。
 それから、基本理念ということで、今回の改定に当たりまして、第39次修正の地域防災計画をつくるに当たりましての理念的なものを四つ挙げさせていただいてございます。
 一つ目が、自助・共助・公助の取り組みそのもの、それから、それぞれの取り組みの連携・協力を推進していくものであるということ。
 二つ目としまして、災害における事象の変化に対して、迅速、的確に行動できる能力を養い、どのような災害が起きても実践対応力というものを向上させていくということを2点目として挙げさせていただいてございます。
 それから3点目としまして、人命救助にあたっては、72時間以内というのが一つの目安とされているということを踏まえまして、72時間以内の対応が特に重要となることを念頭に置いて、発災前、発災後の取り組みを推進する。
 四つ目といたしまして、あらゆる取り組みについて、女性、高齢者、障害者・障害児、乳幼児、妊婦等の災害時要援護者等に対するきめ細かい配慮を行っていく。この四つを理念として挙げさせていただいてございます。
 これらを踏まえまして、基本の目標ということで、大前提となります地震災害から区民の生命と生活基盤を守るため想定される死者数・死傷者数・避難者数の減少を図るとともに、被災者の安全・安心を確保する、このものを最大の目標として掲げさせていただいてございます。
 その次には、今回の前提となります被害想定、それから地震に関する地域危険度という東京都から発表されているものについて掲げさせていただいてございますが、この内容につきましては、省略させていただきます。
 これらの理念、目標のもとに、これらの前提を踏まえまして、2ページのほうになりますが、被害を抑制し、基本目標を達成するための視点と減災目標ということで、三つの柱ということで、これは地域防災計画を立てるということに当たりましても、三つの柱ということで以前にも御説明させていただいた項目ですが、この三つ、それぞれの項目に対して減災目標というものを掲げさせて、内容を整理させていただいてございます。
 一つ目の項目が、住宅の倒壊、火災等の被害の減少ということで、被害想定上の死者数等の減少を図るということから、死者数、これを約120人減少させる、避難者数、約3万3,000人減少させる、建築物の全壊・焼失棟数を約5,600棟減少させるということをそれぞれの目標として掲げさせていただいております。
 それから、右に行きまして、二つ目ですが、円滑な避難行動・避難所運営ということを一つの視点として、これに基づく目標を掲げさせていただいてございます。
 被災状況に応じた円滑な避難を行う。それから、災害時要援護者の状況の迅速な把握を行う、これを3日以内、72時間以内ということをめどに行っていく。それから、避難所、二次避難所、帰宅困難者等の一時滞在施設等の適切な運営を行っていく。これらを目標として掲げさせていただいてございます。
 それから三つ目としまして、迅速な復旧・復興支援ということに関しまして、この視点で減災目標ということで、長期にわたる避難生活における環境整備、適切な健康支援を行っていく。それから二つ目としまして、被災状況の的確な把握と、迅速な生活復旧、都市復興を行っていく。この2点を目標として掲げさせていただいてございます。
 二つ目の柱、三つ目の柱の視点につきましては、定量的でなく定性的ですが、このような形で目標を掲げさせていただいてございます。
 これらの視点によるそれぞれの目標を達成する施策といたしまして、それぞれ下のほうに予防対策、応急対策、復旧・復興対策という中で具体的な主な取り組みというものを掲げて、目標達成のための道筋を明らかにしてございます。
 予防対策でございますが、地域の防災行動力の向上という点から区民、事業者の自助の備えの普及啓発をさらに図っていく。それから、活動手引きの作成や発災時を想定した避難訓練の実施、地域防災会を中心にした共助の取り組みを推進していく。それから、防災活動に取り組む人材の養成、育成をさらに図っていく。これらの取り組みを図っていくということで盛り込ませていただいてございます。
 それから、予防対策の大きな2点目としましては、災害に強い都市基盤整備ということで、木造住宅密集地域の不燃化促進。建物の耐震化、安全対策の促進。防災公園の整備。都市開発にあわせた防災機能の拡充。ライフライン施設の耐震化、バックアップ機能の確保。このような都市基盤整備を図っていくということによりまして、上の目標を達成していくというふうに考えてございます。
 それから二つ目、応急対策の点につきましては、応急活動態勢の整備ということで、防災関係機関が災害時に適切な誘導等が行える手段ということで、情報伝達手段の確保というのをさらに進めていく。また、二つ目としましては、ソーシャルメディアの活用やJCN中野との連携による報道等、多様な手段による区民への情報伝達をさらに進めるというふうに考えてございます。
 続きまして、二つ目としまして、避難者対応の充実でございますが、災害時要援護者の支援の強化、充実を図っていく。女性や災害時要援護者等への配慮した避難所運営を図っていく。また、施設再編等によります避難所機能というものにつきましての方針を策定、明確にしていく。それから、二次避難所の機能の強化。帰宅困難者に対します一時滞在施設の確保。また、仮称ですが、帰宅困難者対策協議会を設置していく。このような対策をとるということで、目標達成を考えていきたいと考えてございます。
 それから、生活の安全確保・安定化につきましては、避難所等におけます保健師、栄養士等の必要な職種による健康調査、健康相談等を実施していく。また、PTSDの把握と支援を長期的に行っていく体制を確保していく。また、被害状況調査の認定、り災証明発行、被災者台帳等を活用した生活再建、都市復興全体の仕組みを整理して最適なシステム等を構築していく。また、最後になりますが、迅速かつ円滑な都市復興と区民生活の再建を図るための震災復興体制というものを整備していくという、これらの取り組みを行いまして目標を達成していくというふうに整理をしているところでございます。こちらのほうが第1部に書かれている内容の概要でございます。
 続きまして、3ページをごらんいただきたいと思います。
 これ以降につきましては、2部、3部、4部それぞれ各章がございますが、各章を1ページずつまとめて概要を整理させていただいてございます。
 まず、第2部、震災予防計画の第1章、地域の防災行動力の向上についてでございます。こちらは本文ですと15ページに対応するところでございます。こちらのほうにつきましては、現状と課題、対策の方向性、そして具体的な取り組みというふうに整理してございますが、これらのような章立て、編をつくりまして整理をしているところでございます。
 東日本大震災等を踏まえまして、防災意識の普及啓発がさらに必要であるということ。また、その防災に取り組むにあたりましても、多様な人材の養成が急務であるということ。また、事業所の地域防災に対する果たす役割というものの整備が必要であるというような現状、課題を踏まえまして、対策と方向性を右のほうに掲げさせていただいてございます。
 区民・事業所における自助の備えの推進、また必要な防災対策の推進、このようなものを進めていく必要性があるということです。また、地域防災会を中心とした共助の取り組みをさらに進めていく。また、発災直後からの救援活動を実施して、被害の軽減を図れるよう、活動の中心となる防災会の取り組みをさらに進めていくというようなことを方向性として挙げさせていただいてございます。また、人材の育成といたしましては、幼少期から大人に至るまで、総合的・継続的な防災教育等を推進していく。また、事業所の防災体制の確保、地域の連携強化というような点を対策の方向性として挙げさせていただいております。
 具体的な取り組みでございますが、区民等における防災対策の推進ということで、下線が引かれてございますが、区及び防災機関は、区民等における防災対策の推進を図るためにさまざまな機会を通じて防災知識をさらに普及させていく。それぞれの発災時の行動や事前の備えを確認できる仕組みづくりなど、家族や個人の単位での防災行動力の向上をさらに図っていくというような、これらの取り組みをさらに進めていくというふうに考えてございます。具体的には、個人で参加できる防災体験デーの実施ですとか、防災座談会というようなことを内容を充実させて実施していく。あるいは防災情報など、地域に密着した提供を行って、防災知識のさらなる啓発を行っていくというようなことを内容としてまとめさせていただいてございます。
 また、2番目として、地域における防災行動力ということで、先ほど申し上げましたが、区、あるいは教育委員会、消防機関等で幼少期からの総合的・継続的な防災教育を継続して行っていくというようなことで、防災教育補助教材等を使った実践的な防災教育の推進、あるいは地域との連携を行いました消火、救助、応急救護訓練等、発災型の総合的な訓練をさらに進めていくというようなことに取り組んでいくという内容をまとめさせていただいてございます。
 また、地域防災会の活動推進ということでは、地域防災会に対する防災住民組織連絡会というものをさらに開催をいたしまして、平常時からの情報交換や情報の共有をさらに図っていく。また、活動の指針となる手引きというものを作成して活動の支援を推進していくというような内容をまとめさせていただいてございます。
 また、最後になりますが、防災青年リーダー、地域の防災リーダー等の、地域の防災の担い手となる者をさらに養成していくということ。また、それにより地域防災会と連携した活動をさらに進めていくというようなことをもって、人材の養成、取り組みとさせていただいてございます。
 次に、4ページのほうですが、震災予防計画の第2章、災害に強い都市基盤整備ということで、こちらのほうは本文の25ページからになってございます。
 こちらのほうですが、対策の方向性といたしまして、木造住宅密集地域における道路整備、建物の不燃化の促進。中野区耐震改修促進計画に基づく建築物の耐震化、安全対策をさらに促進していく。防災基盤の整備、また地域における防災機能の一体的な運用等を図っていく。また、消防水利やライフライン施設等、これは事業者等の防災対策につながりますが、ライフライン等の施設の耐震化等を推進していく。このようなことを方向性として掲げさせていただいてございます。
 この具体的な取り組みといたしましては、1点目として、防災まちづくりの推進ということで、木密地域不燃化10年プロジェクトということで指定をされております弥生三丁目周辺地区、大和町中央通り、これらにつきまして、東京都と連携した防災まちづくりをさらに進めていく。また、そのほか、地区計画その他不燃化促進の事業等によりまして、さらに防災都市づくりのほうを推進していくという内容をまとめさせていただいてございます。
 それからまた、大きな二つ目としまして、防災公園等の整備・都市開発に合わせた防災機能の強化ということで、中野四季の都市エリアにおきます既存の防災機能とあわせまして、新たに加わります防災基盤の効果的な活用というようなことを踏まえまして、エリアにおける一体的な防災機能の運用強化ということを図っていくという内容をまとめさせていただいてございます。
 また、広域避難場所等につきましては、平和の森公園、四季の森公園、江古田の森公園等におけます開発に伴うオープンスペース・緑地のさらなる確保誘導等を図っていく。また、(仮称)南部防災公園、鷺宮調節池上部多目的広場等の整備を図っていく。また、(仮称)本町五丁目公園の整備を行う。また、本町五丁目公園におきましては、広域避難場所等として指定されるよう、引き続き都への要請を行っていくというようなことを内容としてまとめさせていただいてございます。
 また、建築物に関します耐震化につきましては、特定緊急輸送道路沿道の整備事業というようなもの、また防火上重要な役割を果たす区有施設の耐震化を促進していくというような内容をまとめさせていただいてございます。
 続きまして、5ページに移らせていただきます。こちらのほうは、第2部、第3章、事業継続計画とあります。こちらは本文のほうの46ページからの部分になります。
 こちらのほうにつきましては、課題といたしまして、東日本大震災における教訓を反映し、非常時優先業務、執務環境、あるいは職員態勢等について検証する必要があるということで、課題として認識しているところでございます。
 これにつきまして具体的な取り組みなんですが、地域防災計画上は、BCPにつきまして具体的な内容につきましては、その枠組みですとか、考え方、構成等、触れているところにすぎませんので、具体的な内容につきましては、BCP、事業継続計画そのものの改定によりまして改正をしていくということで、地域防災計画上は直接的な大きな修正内容はございません。ここに、下線のところに書いてございますが、東日本大震災におけます教訓を反映したこれらの点につきまして検証を行い、中野区政BCPを地域防災計画等と整合性を踏まえた上で改定をしていくということでの内容の修正となってございます。
 続きまして、6ページですが、第3部、第1章、災害応急対策の活動態勢としてございます。こちらのほうは、本文のページで、51ページからとなってございます。
 こちらのほうにつきましては、災害における事象の変化というものに対しまして、迅速・的確に行動できる能力をさらに養っていく、実践応用能力の向上を推進する。また、自助・共助・公助の取り組み、またそれらの連携を推進していくことによって、災害時の応急対策を適切に実施していく。また、都や他の自治体との連携、民間事業者等との災害時における連携、あるいはボランティアとの連携というようなものにつきまして、応急対策を補完、強化し、災害対応能力をさらに高めていくというようなことを基本方針として掲げさせていただいてございます。
 具体的な取り組みのほうですが、各主体におけます応急活動態勢の整備という点につきましては、基本的なところは、従前からも既に地域防災計画のほうには書いてございます。こちらのところをまた改めて書かせていただいてございますが、下線のところですが、初動期の迅速・的確な対応につきまして確認・習熟等を目的とした図上訓練や、より実践的な職員参集訓練等を区としてはさらに進めていくというような内容を新たに加えさせていただいてございます。
 また、自治体等の連携・協力につきましては、都、区、あるいは23区におけます連携というのは、さらに今までも記述があるところでございますが、丸の三つ目、下線のところでございますが、他の自治体との災害時における相互応援協定というようなことを「なかの里・まち連携都市」等を含めまして、他の自治体との協定締結をさらに進めていくというような内容を加えさせていただいてございます。
 また、被災地派遣・復興支援等の経験を生かし、区が被災した場合の自治体等からの支援の受け入れ体制、あるいはどのような形で業務支援をいただくかというようなところについても、一定検討、事前の準備をしていくというような内容を加えさせていただいてございます。
 また、民間事業者、ボランティア等の連携・協力というようなことも、従前の計画でも書いてございましたが、さらにそれを整理していくというようなことで、記載を整理させていただいているところでございます。
 7ページに移らせていただきます。第3部の第2章、情報収集・伝達体制でございます。こちらは本文ですと、87ページからになります。
 こちらにつきましての基本方針は、災害時におけます区組織の内部、あるいは防災関係機関等との間における情報伝達におきまして、現場での状況を詳細に把握しまして、適切な対応が行える手段をさらに確保していく。また、区民の情報伝達につきまして、現行の手段に限らず、ソーシャルメディア等、さまざまなメディアが開発されてございます。そのような手段についての活用を図っていくということを基本方針としてまとめさせていただいてございます。
 具体的な取り組みといたしましては、区内部、また防災関係機関の情報連絡につきましては、従前から取り組んでおります防災行政無線を中心とした連絡体制、連携体制というものをさらに適切に推進していくというようなことで書かせていただいてございます。
 丸の三つ目のところの下線でございますけれども、発災時には、すべての区職員の他、地域防災会等を対象に安否の確認や活動の可否等情報収集するため、携帯電話のメールを活用した緊急一斉防災情報伝達・収集システム、これをさらに充実させていくという内容を加えさせていただいてございます。
 また、区内部につきましては、先ほど申し上げましたとおり、災害時の通信といたしましては、災害時優先電話、あるいは防災行政無線を基幹としたネットワークを確保して、これらの活用を図って、情報収集・伝達を図っていくという内容になってございます。
 また、東京都といたしましては、東京都で整備しております東京都の災害情報システム、通称DIS、こちらのほうを活用した連絡体制というものを構築しているという内容になってございます。
 区民への情報伝達につきましてですが、防災行政無線固定系、いわゆるパンザマスト等を使いました情報伝達を基幹として、さらにデジタル化等の環境の整備を図っていくという内容になってございます。
 また、その防災行政無線を補完するものとして、音声自動応答サービスを導入したという内容。また、区有施設を中心としまして緊急地震速報の受信機を配置して整備をしているという内容を記述、加えさせていただいてございます。
 また、そのほか、区ホームページ、防災情報メールマガジン、エリアメール、各ソーシャルメディア等というようなもので災害情報等を発信していくというような内容を今回整理させていただいてございます。
 また、JCN中野と連携した地域に密着した防災情報の提供というようなことも協定を結び実施していくという内容を加えさせていただいてございます。
 また、最後に、適時適切な情報伝達が行えるよう、いろいろ導入いたしました手段や対象、情報の種類、速やかに伝達できるような伝達例文等を整理して、発災時、混乱の中で確実に伝達ができるような体制も整理していくというようなことを書かせていただいてございます。
 続きまして、8ページに移らせていただきます。こちら第3部、第3章、消火・救出・救助でございます。こちらのほうは、本文の93ページになります。
 こちらのほうは、区民、あるいは事業所の自主防災活動の一環としまして、初期消火、救出・救助というようなものについて書いているところでございますが、内容の多くは消防署、あるいは警察署の内容になってございます。こちらのほうの内容は、従前から計画に盛り込まれておりまして、基本的な発災後の応急対策という意味で、大きく変わっているところはございません。そういう意味で、下線が引かれているところはございません。内容的なところを見直して整理をさせていただいているというところでございます。
 続きまして、9ページでございますが、第3部、第4章、避難者対応のところでございます。こちらは本文の107ページからとなってございます。
 こちらのほうは、避難者、帰宅困難者の対応について、区、警察、消防、あるいは交通事業者、その他防災関係機関、関係事業者、地域防災会等々を含めまして、避難誘導、滞在場所設置運営等につきまして連携強化をしていく。それに伴いまして、避難者等の安全・安心を確保するということを基本的な方針としてさせていただいております。
 また、女性や高齢者等、避難生活上に配慮が必要な方に対しますきめ細かい配慮、対応、支援を行っていくということを基本方針の二つ目とさせていただいてございます。
 また、避難所の収容につきましても、標準的なケースのほかにも、想定以外のケースなどにつきましても、一定の計画というものを立てていくということで、基本方針の三つ目とさせていただいてございます。
 具体的な取り組みにつきましては、避難につきましてですが、こちらのほうは、先ほども申し上げました広域避難場所につきまして、(仮称)本町五丁目公園一帯が都の指定を受け、広域避難場所となるよう働きかけをしているという内容を盛り込まさせていただいてございます。
 また、広域避難場所の中に含まれます江古田の森公園、四季の森公園、平和の森公園等には、災害用トイレや防災井戸等についての整備を行っているということを記載させていただいてございます。
 また、避難所のスペースにおきましては、避難者の収容スペースのほかにも、避難所の運営上必要なスペース、拠点医療救護所でありますとか、災害時要援護者、あるいは女性等、それぞれに配慮したスペース、それから児童・生徒がいる時間帯に発災した場合のその保護のスペース、帰宅困難者のスペース等々について考慮した事前の計画を立てていく、対応を図っていくという内容を書かせていただいてございます。
 また、施設再編に係ります避難所の取り扱いというようなものについての方針を明らかにさせていただいてございます。
 また、避難所運営にあたっての女性、あるいは災害時要援護者への配慮、ペットへの同行避難についての受け入れ体制というようなものにつきましても、整理をしていくということで記載をさせていただいているところでございます。
 また、二次避難所につきましては、発災当初から避難所での支援が困難な方が発生するということを想定いたしまして、早期開設する二次避難所等をあらかじめ設定をしておくというようなことにつきまして、内容として盛り込まさせていただいております。
 また、状況に応じましては、指定以外の社会福祉施設等につきまして、発災時に災害時要援護者の避難生活を支援する場合には、それらを臨時に二次避難所として位置付けるというような形で対応していくというようなことにつきましても、内容として盛り込まさせていただいてございます。
 また、避難所が標準的な屋内収容ができないということで、想定されるような各避難所の被害が、一部の避難所に集中して避難者が多い場合ですとか、一部の避難所が使用できないというようなケースについても、対応の方針を一定明らかにして、計画の中に盛り込まさせていただいてございます。
 それから、大きな二つ目としまして、災害時要援護者支援ということですが、要支援者台帳システムにおきまして、非常災害時救援希望者登録制度の名簿、見守り支えあい活動におきます情報、その他、介護や福祉サービス利用者の状況等の情報を一元化して整理をしていくというような内容を盛り込まさせていただいてございます。この情報につきまして、時系列に応じた各段階での支援の、要援護者に対する支援者、支援内容というものを明らかにして、災害時の要援護者に対する支援というものを一体的な運用を図っていくという内容を加えさせていただいてございます。
 また、在宅難病患者等につきましても、介護サービス事業者や医療機関等の協力のもと、災害時支援プランというものを作成して安否確認、あるいは発災時の支援というような体制をつくっていくというようなことを書かせていただいてございます。
 大きな三つ目といたしまして、帰宅困難者対策でございますが、こちらのほうは、一斉帰宅抑制、集客施設や学校等における利用者・生徒の保護の取り組みの周知徹底を図っていくという内容、また中野駅周辺を中心とした一時滞在施設を確保していく。また、(仮称)帰宅困難者対策協議会、このようなものを設置いたしまして、各機関の役割や協力体制というものをさらに万全なものとしていくというようなことで、協議会等を設置していくという内容を盛り込まさせていただいてございます。
 また、徒歩帰宅者等への適切な情報提供についても対応を加えさせていただいてございます。
 続きまして、10ページ、第3部、第5章、輸送・交通ネットワーク等につきましてでございます。本文は132ページからとなってございます。
 こちらのほうは、従前の緊急物資や救援救護活動等の輸送を円滑に実施するための道路の障害物等を除去するというような内容、あるいは警察におきまして、応急対策等を円滑に行うための通行を確保するというようなことでの交通規制を実施するということが大きな基本方針となってございます。
 また、交通事業者におきましては、運行の復旧に努めるとともに、利用者保護を講じるという内容が大きな基本の方針となってございます。
 具体的にこちらのほうで内容として大きく変わっている点につきましては、二つ目の交通規制の点、こちらは警察署の所管になりますけれども、都内に震度6弱以上の地震が発生した場合に、交通規制を実施していくということになってございます。具体的には、第1次交通規制というようなことで、環7等から都心方向への車両の通行禁止、あるいは高速道路、一般道等6路線、緊急自動車専用道路と指定して交通を規制するというようなことで規制を行う。さらに、状況等を踏まえまして、第2次交通規制を行っていくというような、2段階での交通規制を行っていくという内容を整理させていただいてございます。
 また、交通事業者につきましては、先ほど申し上げた運行の復旧に努めるという点とあわせまして、運休の間におきましても、利用者保護等の策を講じるとともに、関係機関等と連携した帰宅困難者に対する一定の対応を図っていくという内容を記載させていただいてございます。
 また、一番下になりますが、区立施設等への、ヘリコプターの活動の一定の支援になりますヘリサインの整備を行っているという内容を加えさせていただいてございます。
 それから、11ページになりますが、第3部、第6章、物資の確保と供給につきまして、こちらは本文で149ページからになります。
 こちらのほうの基本方針ですが、区民、事業者等に平常時から3日程度の飲料水、食料等、その他災害用の物資等の備蓄に努めるということをさらに普及啓発していくということが基本方針となってございます。また、区といたしましては、水、食料、生活必需品につきまして備蓄、あるいは都や協定事業者からの調達、流通等によってこれらを確保していく。また、確保に当たっては、災害時要援護者、あるいは男女のニーズの違い等に一定の配慮をしながら、これらのものを確保していくということを基本方針とさせていただいてございます。
 具体的な取り組みで、変更点といたしましては、一つ目、区民、事業者等への普及啓発ということで、事業者につきましては、東京都帰宅困難者対策条例等に基づきます従業員や利用者保護のための備蓄についての普及啓発を行っていくということを新たに加えさせていただいてございます。
 また、水につきましても、現在、受水槽のないような施設につきましては、ペットボトル、一定確保しているところでございますが、さらに帰宅困難者対応といたしまして、ペットボトルの飲料水を順次確保していくという内容。また、区立施設や公園等に設置する自動販売機についても、バッテリー搭載をした災害救援ベンダーというようなものを積極的に導入して、災害時に無料で配れるというような体制を進めていくというようなことを新たな内容として加えさせていただきました。
 また、飲料水事業者と協定を結びまして、災害時における飲料水の供給に関する協定締結というようなことに基づきまして、一定の飲料水等の確保についても推進していくという内容を加えさせていただいてございます。
 また、食料につきましては、都区の役割分担に基づきまして、区は1日分の食料を備蓄する。また、災害時要援護者等につきましては2日分、あるいは粉乳等につきましては3日分を確保していくというような内容について、改めて記載をさせていただいてございます。
 また、生活必需品につきましても、必要なもの、生活用品、衛生用品等を備蓄、あるいは都、供給業者からの調達により確保していく。また、それらの場合、品目、あるいは配り方等についても一定の配慮をしていくというような内容につきまして、新たな内容を加えさせていただいてございます。
 続きまして、12ページ、第7章、医療救護等につきまして、こちらは本文ですと156ページになります。
 基本方針でございますが、中野区医師会等の医療関係団体、あるいは日本赤十字奉仕団、災害医療ボランティア等との連携協力により、医療救護、保健・健康の相談支援、防疫体制というものをさらに確保していくということを基本方針の一つとして掲げさせていただいてございます。
 また、東京都におきまして、災害医療体制というものが見直されてございます。そういった改正点を反映し、都と連携した医療救護体制というものを推進していくというのを基本方針の二つ目とさせていただいてございます。
 具体的な取り組みのほうでございますが、都の災害医療体制の変更点を反映するという大きな一つ目でございますが、従来の災害医療につきましては、外傷や救命救急への対応が中心というようなところでありましたが、東京都のほうも見直しまして、そういった外傷、救命救急への初動期のほかにも慢性疾患、あるいは健康管理等を主としてケアする、初動期以降の区分についても充実を図っていくというふうな見直しがされてございます。それのターニングポイントというようなものを従前の計画ですと48時間となっていたものを72時間というような形に変更をしてございます。また、72時間以降、慢性疾患や避難所等におきます健康管理等に留意する等につきまして充実を図っていくということにつきまして、記載を新たにさせていただいてございます。
 また、限られた医療資源等を有効に活用するということで、重症者等を円滑に受け入れるために医療機関を災害拠点病院、災害拠点連携病院、その他の病院等に分類し、役割を明確化というような形で東京都もしております。それに伴いまして、中野区におきましても、それに準じた体制をとっていくというようなことで整理をさせていただいてございます。
 また、東京都には、東京都の災害医療コーディネーター、二次医療圏におきましても、地域の医療コーディネーターというのを東京都が設置いたしました。それに伴いまして、(仮称)中野区災害医療コーディネーターというものも新設いたしまして、区内の医療救護等の統括・調整等、また二次医療圏との連絡調整等を強化、推進していくという内容を加えさせていただいてございます。
 さらに、(仮称)中野区医療コーディネーターを中心に連絡調整会議等を設けまして、災害発生前の体制の強化、あるいは発生後の対応の強化というものも図っていくということを考えてございます。
 それから、三つ目の医薬品の備蓄につきましてですが、72時間をめどとして医療救護所や拠点医療救護所に必要な医療救護の物資等を備蓄するにあたりまして、中野区薬剤師会等の協力による流通備蓄等によりそれらの医薬品を確保していくという体制をさらに強化していくというような内容を加えさせていただいてございます。それに当たりまして、医薬品ストックセンターというようなものを設置いたしまして一括管理をし、区内での医薬品の需要に対して十分な対応を図っていきたいというふうに整理をしているところでございます。
 また、三つ目といたしまして、健康調査、相談につきまして、避難所における保健師、栄養士等、必要な職種によります健康調査、健康相談等を実施、あるいはPTSDの把握や支援を長期的に行う体制というものを整備していくという内容を加えさせていただいてございます。
 また、在宅の難病患者に対する災害時の支援計画作成というものにつきましても、一定推進を図りまして、ケアというものを強化していきたいというふうに考えてございます。
 続きまして、13ページでございます。第8章、施設等の応急対策につきまして、こちらは本文では172ページからとなってございます。
 こちらのほうにつきましては、各防災関係機関、ライフライン事業者等が中心となるところでございます。ライフライン事業者等が発災時におきます応急活動態勢を整備し、応急措置や施設の復旧等を迅速に行うというようなこと、また、それに伴います広報等に努めていくというようなことを基本方針とさせていただいてございます。
 また、施設管理者につきましては、被災状況等を的確に把握いたしまして、関係機関と連携・協力のもと必要な応急・復旧対策を講じ、安全を確保していくというようなものを基本方針とさせていただいてございます。
 こちらのほうの内容、各ライフライン、事業者等につきましては、従前から地域防災計画の中に一定の記載がございます。それらをさらに推進していくというような内容になってございます。
 下線の部分につきましてですが、民間団体等との協力によりまして、応急危険度判定を迅速に実施する体制をさらに区として推進していくというようなことで、区内の事業者等との連携を図って、速やかな対応を図っていきたいというふうに考えてございます。
 また、避難所等につきましては、点検を待たずに避難所の使用可否を判断する必要がある。避難者が多数押し寄せているような、いとまがない場合等につきましても、施設管理者や地域の防災会等の方が、あくまで応急的ですが、簡易に施設の安全性を確認できるような仕組みについても今後検討し、安全確認ができないと中に入れないというような時間をできるだけ少なくするというようなことについての取り組みを今後も進めていきたいというふうに考えてございます。
 続きまして、14ページでございます。こちらのほうから第4部、復旧・復興計画となります。その第1章、生活の安全確保・安定化ということで、本文ですと、186ページとなります。
 こちらのほうにつきましても、ごみ・し尿・がれき処理、あるいは応急住宅対策、生活再建にかかわりますさまざまな制度の利用に当たって必要となるり災証明の発行、これらのことを円滑に対応していくというようなことを基本方針として掲げさせていただいてございます。
 また、区民に対しても、それぞれの生活復旧等にかかわります各種制度につきまして、総合的なわかりやすい周知を図っていくというようなことを基本方針として挙げさせていただいてございます。
 1点目、ごみ・し尿・がれき処理、2点目の応急住宅対策というようなところですが、こちらのほうにつきましては、従前の地域防災計画から一定の整理をさせていただいてございます。こちらのほうにつきましても、大きく変更になっているところはございません。
 三つ目、り災証明の発行につきましてですが、被災した世帯の生活再建にかかわるさまざまな制度の利用に当たって必要となるり災証明の発行につきまして、今後、り災状況の調査やり災証明の発行等、迅速に行える体制、システムの構築等を速やかに図っていくというような内容を加えさせていただいてございます。
 今年度の時点で、他区でも導入がされる予定でございますが、そういった他区の先行導入した事例等を踏まえまして、今後整備を図っていくというような内容を加えさせていただいてございます。
 また、生活確保等につきまして、区は、各種サービスにつきましてさまざまな手段を用いて総合的でわかりやすい広報に努めていくということで、掲げさせていただいてございます。
 最後、15ページでございますが、第4部、第2章、復興計画、本文ですと204ページになります。
 こちらのほうにつきまして、従前から復興計画、策定されてございます。ただ、今回、下線にも書いてありますとおり、震災復興マニュアルの改定ということで、東日本大震災により顕在化した課題を踏まえ、震災復興マニュアルを改定していくというふうになってございます。地域防災計画上は、復興計画に伴いまして、一定の考え方を整理してございますが、それに基づきます震災復興マニュアルにつきましても改定していくという内容で、地域防災計画の内容を見直しさせていただいてございます。
 非常に駆け足で雑駁な説明でしたが、地域防災計画第39次(素案)の主な変更点については以上でございます。
 また、この修正素案につきましての今後の予定でございますが、本日、特別委員会で御審議をいただいた後、ホームページ等で公開いたしまして、区民に対して意見募集を今月末、行う予定になってございます。また、防災対策連絡協議会を11月29日に開催して、そちらのほうでも検討をしていただく、意見をいただくことになってございます。また、12月に入りますと、意見交換会を実施する予定になってございます。これらの寄せられました意見等、検討を反映させまして、年内には一定の整理をし、年明けには素案を案という形で見直しをさせていただきまして、また、特別委員会のほうに年明け、御報告をさせていただき、2月に案につきまして再度、防災対策連絡協議会ですとか、意見の募集等を行いまして、3月には案を固めさせていただきまして、最終的に当特別委員会等にも御報告の上、防災会議で決定をさせていただきたいというスケジュールで現在進んでいるところでございます。
 報告につきましては以上でございます。
委員長
 御苦労さまでした。実に多岐にわたります。ただいまの報告に関しまして質疑はありませんか。
高橋委員
 お疲れさまでした。ちょっとお聞きしたいんですけれども、何度か私が意見を申し上げた、減災につながる建てかえ促進策という、あるいは建てかえ促進策への誘導の部分というのは、どこから読み取ればよろしいんでしょうか。
 建築的な話にもなってくるんだとは思うんですけれども、例えば4ページの、対策の方向性については、「道路の整備や建物の不燃化」という文言がありますし、次の具体的な取り組みの4行目には、建物不燃化、共同化促進、道路整備、防災都市づくりというのがあるんですけれども、いずれにしても、地区計画制度や木密関係不燃化事業という、いわゆる東京都が進めていたり、それが中野、指定を受けたり、まさに弥生町で今10年プロジェクトやっている、ああいう面の話ですよね。その面の話はもちろんわかりますし、一方で、去年10月に施行した中野区まちづくり条例はまだ具体策がないという中で、どうやって耐震化を進めるという中で、耐震化にお金は出さないわけですよね、区の方針としては。そうすると、民間の建物の耐震化、あるいは不燃化をどうやって具現化していくのかというところをお聞きしたいんです。
豊川都市基盤部副参事(建築担当)
 今、委員の御指摘のことについては、これはこういった地域防災計画という、いわば基本的な方向性が示された段階で、例えば建築物の耐震化率を上げるには、耐震改修だけではなくて建てかえも促進すると。あるいは地域の不燃領域率を上げるには、防火の改修だけではなくて、むしろ建てかえを進めるべきだと、そういった個別の施策の充実で、数値としては上がっていくのかというふうに考えています。ですから、当然、耐震改修促進計画にしましても、また地域防災計画の改定を受けまして、また近々改定を予定しております。その中で、具体的な方策等は明らかにしていきたいというふうに考えております。
高橋委員
 面整備で、国や東京都のお金を引き出していくという、これは非常にいい施策ですし、ゾーンとして進めていくというのはいいんですけれども、この細かい雑誌の26ページを見ますと、建築物の安全対策という中では、東京都の新たな被害想定では、中野区内で約2,200棟の建物、全壊倒壊が想定されるという話がありますし、横のA4のところでは、1ページ目の危険度というところについては、大和、若宮、野方、南台、弥生町、「危険度の高い地域が連続している」、こういう表現もあるわけですから、すべてが面の網かけで済むならばいいですけれども、そうじゃないとなると、今おっしゃったように個別建てかえの整備というのを進めるしかないと思っていて、ぜひ、この具体的な取り組みであったり、文言の中に、個別建てかえ促進への誘導策の検討とか、そういうものをぜひ盛り込んでいただいて、そういう個別建てかえの誘導というものを、あるいは小さなロットの建てかえというものを担保するような表現を施策につながる位置付けとしてぜひ入れていただきたいんですけれども、いかがでしょうか。
佐藤都市基盤部副参事(防災・都市安全担当)
 今、委員御指摘の趣旨につきまして検討させていただきまして、次回、素案を案というような形にする段階におきまして、建築担当等と検討いたしまして対応したいと思います。
木村委員
 ちょっと前提の大きなテーマなんで、もしかしたらどなたか聞いたか、報告があったかもしれないんですが、今回の防災計画は、第1編が震災対策計画というだけなんですが、風水害とか、大規模事故とかというのは、恐らくこれまで地域防災計画に一緒になっていたと思うんですけれども、これはどの段階で、また報告になるのか、それとも去年と同じ内容がそのまま来るのかというのをちょっと確認したいと思います。
佐藤都市基盤部副参事(防災・都市安全担当)
 現在、第1編の震災対応の部分についての改定をしてございますが、最後、素案を案、案を成案という段階の一番最後のときには、風水害編につきましても、内容につきまして一定の修正をする。基本的には、風水害編は、震災編を準用している部分等も多くございます。そういった内容ですとか、今回大きく構成が変わってございます。そのような内容につきまして、震災編が固まりましたら、そちらのほうについても対応する。また、風水害編のほうにつきましては、実質的な、最低限所要の整備を図らなければならないような部分につきまして整理をして、2月、素案を案にし、意見を求めている段階におきましてあわせて検討して、お示しするような形にしたいというふうに考えてございます。
木村委員
 わかりました。ありがとうございます。
 じゃ、ちょっとまた別な質問で、これはこちらの大きいほうの13ページになるかと思うんですけども、減災目標を具体的に掲げていただきまして、それに対して目標を達成するための対策ということで、13ページにさまざま書かれてあります。その中でいろいろ耐震化の目標が平成31年まで、例えば①ですと、すべての住宅の安全性確保を図るとか、年次と数をしっかりと明示して、目標に対して取り組むという、これは非常にすばらしいかと思うんですが、先ほどの高橋委員の指摘にもなるかと思うんですけども、こういうふうに長期間というか、計画、目標を立てて進むというのは、これまで地域防災計画の中ではやってきたことかどうか、ちょっと教えていただけますか。
佐藤都市基盤部副参事(防災・都市安全担当)
 減災目標につきましても、おおむね前回の38次修正の記述におきましても、平成27年度までに何%までというような年次と具体的な目標につきましては、建物の耐震化等につきまして、具体的に掲げさせていただいてございます。
木村委員
 じゃ、これはほぼ踏襲する形になっているのでしょうか、昨年の防災計画から。
佐藤都市基盤部副参事(防災・都市安全担当)
 基本的に踏襲するというような、さらに引き続きこれを推進していくというような形での目標とさせていただいてございます。
木村委員
 ここにも書いていないところにも、多分目標も出ているかと思うので、細かいことは特に伺わないんですけれども、やはり目標を掲げて、実際、何年度まで何%達成するというのは、もちろんその中には、今回の地域防災計画の中で、詳しくはもちろん出てきていないと思うんですけども、しっかりと、できれば何年までに幾つというのが出ればいいんでしょうけども、それは実際スタートしてからの計画というか、案をしっかり出していただければと思います。
 あともう一つが、これまで出てこなかった中で、防災教育というのがあったかと思います。これが大きい冊子で言うと19ページになります。これは区の教育委員会の所管になると思うんですけども、これは佐藤副参事がお答えしていただけるのでしょうか。この詳しい内容ですけども。区の教育委員会の所管に入っている、この内容のことですが。
佐藤都市基盤部副参事(防災・都市安全担当)
 具体的な内容につきましては、申しわけありません、私どもも区教育委員会等から上がってきた、こういう施策を推進するということでまとめさせていただいて、これらの施策を推進するんだなということで整理させていただいたところで、詳細につきましては、内容についてはお答えしかねるところもあろうかと……。
木村委員
 わかりました。私も子ども文教委員会所属なんですけれども、こういう話は子ども文教委員会でも、全くこれまで出たことがない話なんですが、実際、次回の第4定――あしたあるんですけれども、これはあれですかね、子文教でこういうことが報告されるかどうかというのは、ここでお聞きできるものなんでしょうか。
尾﨑都市基盤部長
 大変申しわけございません。この議論は全庁的にやっておりまして、教育委員会のほうにも、この素案という形で情報提供はしております。それをどういう形で常任委員会のほうに御報告するかということにつきましては、教育委員会のほうに情報提供させていただきまして、教育委員会で検討させていただきたいと、そのように思っております。
林委員
 御苦労さまです。以前も質問させていただいたんですが、BCP、事業継続計画のことで、こちらの関連すること、地域防災計画には事業継続計画の役割というふうに書かれているんですが、5ページの概要版を見ると、東日本大震災における教訓を反映し、非常時、優先業務、執務環境、職員体制等について検証し、改定するというふうに書かれているんですが、こちらのほうではそれを反映するというのに、実際BCPはまだ改定されていないような状況なんですが、やはり早急にしなければいけないということで、この前も具体的なお話はいただかなかったんですが、こちらの計画もできたことなので、関連して改定のほうも急ぐべきだと思うんですけど、そちらのほうはどうなっているんでしょうか。
川崎経営室長
 BCPにつきましても、この改定と合わすということを今現在検討を進めております。具体的に、東日本大震災で行政機関がどうあったのか、あるいはその事業、人の体制はどうであったのかというようなことも踏まえて、従来のものを見直しをしているところですので、これにつきましては、年度内に具体的なものをお示ししたいと考えております。
高橋委員
 すみません、もう一つ。ちょっとこの防災計画に盛り込むこと、なじむということではないと思いますので、答えられたらで結構なんですけども。もちろん災害を最小限に、死者の数を極限に減らしていくという減災というのが大上位にあるのはわかるんですけど、不幸にして万が一亡くなられたという不幸な出来事のときの御遺体についての扱いというのは、ここにうたう話ではないので、区としてきちっとその辺を考えていらっしゃるということなら結構なんですけども、御家族のお気持ちであったり、尊厳という話であったり、後はBCPの話にもつながっていくと思うので、その辺がきちっと検討されているということであれば結構なんです。というのは、夏に私、神戸へ行って、阪神・淡路大震災の窓口で、まさに現場で担当した方にいろいろ聞いてきたんですけども、とにかく今の件が非常に悩ましいというところがあって、その辺をどのように考えるかというところは、内に秘めた形でもきちっと押さえておかなきゃいけないと思ったので、ちょっとお聞きしました。
佐藤都市基盤部副参事(防災・都市安全担当)
 今の御質問は、遺体の安置場所ですとか、その後の火葬とかと、そういったことについてということですか。
 現計画上、遺体につきましては、中野体育館ということで、安置場所を定めさせていただいてございます。そういったところで一括して、身元不明等というようなことでの確認等の作業もすると。また、その後の処理につきましても、中野区だけでは対応が難しいというようなところで、東京都と連携しまして、広域的に火葬等というような対応を図っていくということで、現計画の中にも書かれてございます。
篠委員
 概要の3ページの一番下なんですが、拡充で、防災青年リーダー、地域防災リーダー等とございましたよね。これはどのあたりを想定していらっしゃるのか。消防団で活躍している、地域本当に密着型の方々、議員の方々も多数入っているんですが。あるいは宮川知雄さんが理事長をやっていらして――今もやっているかどうかは別として、防災士の全国組織をつくって、葛飾さんなんかも、公明党の先生方も入っていらっしゃるから、ああいったところとの関連で、それとはまた別に、さらに新しいものを想定して、独自に講習をして立ち上げようというような考えで、ここに書かれたのかどうか。その辺をちょっとお聞かせください。
佐藤都市基盤部副参事(防災・都市安全担当)
 まず、防災青年リーダーにつきましては、基本的には現在、中学生等の防災隊というようなことで、次世代を担う人材を育成するというようなことで、東京消防庁と連携をしまして中学生の防災隊、先日も町連主催のポンプ操法大会等ございましたが、そういったところに参加をいただいてすそ野を広げていくということで、ここでは防災青年リーダーの育成というものを考えている。また、地域防災リーダーのほうでございますが、こちらのほうは、あくまで地域防災会で中心となって活動を担っていただける人材を養成するというようなことで、現在東京都で地域防災リーダーの養成のための研修等を実施してございます。そういったところに地域防災会の御推薦の方を参加していただいてございます。あくまで地域の担い手となるということで、地域から御推薦をいただいた方に、さらにリーダーとなり得るような知識や技術、教養等を身につけていただくというような講習、研修をさらに進めていくということで、東京都の研修等をさらに活用していきたいと考えてございます。
 また、防災士などにつきましても、防災士の資格をお持ちの方を総合防災訓練の場ですとか、そういったところで御参加いただいて、地域の指導等に参加していただきまして、地域の中での一定の存在というのですか、位置付けというような形で連携を図るというようなこともあわせて進めていきたいと考えてございます。
篠委員
 ありがとうございました。概要版の13ページ、ちょうど真ん中辺なんですが、建造物の応急対応というところで、「点検を待たずに避難所の使用可否を判断する必要がある場合に、施設管理者や地域防災会等が簡易に施設の安全性を確認できる仕組みについて検討」とあるんですが、現時点でもマニュアルをお持ちですよね。いや、あるいは全然持っていないのか。その辺をお聞かせください。
佐藤都市基盤部副参事(防災・都市安全担当)
 現在でも施設点検というのは、区の職員が民間団体等と協力いたしまして実施するということになってございます。そのときに使います点検活動、点検手順等を含めまして、マニュアルというのは施設担当のほうで整備をしてございます。
篠委員
 さらに具体的な目標を立てるんですか、目標というか、マニュアル的なもの。
佐藤都市基盤部副参事(防災・都市安全担当)
 防災として考えてございますのは、さらにそれをチェック方式というんですか、もっと簡略化というんですか、ポイントを明確にして、最低限確認をして、応急的に施設の使用の可否がその段階で判断できるような、よりどころになるようなものを整備し、そういったものに基づいて、応急的に施設の使用を判断する、そういったものを用意できればというふうに考えてございます。
篠委員
 ここの関連ではないかもしれないんですが、地域防災会が行動を起こすときを一応確認、再度させていただきたいんですが、地域防災会の独自の判断という流れではないように思っているんです。私等の質問等では、区長が最終決断をするということでよろしいのか。事実、3.11のときには、区民活動センターで、体制に近いものを区の職員が中心になってやっていましたけど、あれだけのときにも、避難所についての行動については、現時点では必要ないとか必要あるとかという連絡は一切地域に流れていなかったんではないかと思うんですね。あれだけのもの、大きな災害、東京は離れていますけど、第一段が来たときには全員がびっくりするもの、あの程度では全然反応しないでいいものなのかどうか。何回も頭の中でシミュレートしておかないと、要するに根本ができ上がらないと思うんですけど、その辺に関連して御説明いただければと思います。
佐藤都市基盤部副参事(防災・都市安全担当)
 避難所の開設に当たりましては、東日本大震災を踏まえまして、地域防災会、施設管理者、区のそれぞれの認識がなかなか――あるいは被災者本人の認識がなかなか合わなかったというところで、開設しているものだと思って避難してきた方もいらっしゃいます。また逆に、全くこのような状況であれば開設の必要はないだろうということで行動を起こさなかった方もいらっしゃいます。そういったところの認識というんですか、対応を統一的にするために、防災会、区の職員、施設管理者につきましては、震度5強があった場合には、避難所に参集して状況を把握し、必要があった場合には開設をするというような形で整理をさせていただいてございます。その場合に当たりまして、開設の判断が必要というようなことになった場合には、それは区長だけではなく、防災会の方、施設管理者も決定できるというような整理をさせていただいております。
篠委員
 あのときは、東京は震度どのぐらいでしたか。
佐藤都市基盤部副参事(防災・都市安全担当)
 中野区は震度5強でした。
篠委員
 まさにあの程度以上では行動を起こそうという準備の計画ができるわけですよね。しかしながら、我々が想定できる、体で感じている、あれが5強なんだということに対して、要するにばらばらだったんだけど、今度はばらばらじゃないよということを声高に言わない限りは、一切の行動はスタートしないように思うわけですね。そのところについては、やっぱり防災計画を立てる上で、最低限度リーダーたちには、全員体感しているわけですから、あれが5強なんだと、あのときは体制づくりに中野区は完全に入るんだということで発信しているようには聞こえてこないんですね、この防災計画が。その辺については、今後どのようなことを考えていらっしゃいますか。
佐藤都市基盤部副参事(防災・都市安全担当)
 各防災会におきましては、連絡会というものを東日本大震災以降にも定期的に開催させていただいてございます。今申し上げました方針ということ、震度5強を一つのきっかけにするというようなことで、そういった場では周知させていただいてございます。また、各避難所運営会議等、あるいは避難所運営マニュアルというようなものの内容の確認等の場におきましても、アナウンスをさせていただいているところでございますが、さらにそこら辺は徹底をしていきたいと思います。また、地域防災計画におきましても、そういったところについて、より明確に伝わるような形で整理をさせていただきたいと思います。
やながわ委員
 大変膨大な内容だと思います。今回、第39次のこの地域防災計画は、新しい、新たなという――第39次ではあるけれども、東日本大震災、あるいは東京都の新たな被害想定を踏まえてということで、本当にそういう中野区の地域防災計画も、そうした視点を踏まえて新たな地域防災計画を策定するということで、確認ですが、それでよろしいんでしょうか。
佐藤都市基盤部副参事(防災・都市安全担当)
 今、委員おっしゃったとおり、東日本大震災におきまして未曾有の災害が起きたということでございます。従前からの対策を継続しているという部分も当然ございますが、未曾有の被害が出た大震災にも耐え得る、またそれに伴いまして、いろいろな浮かび上がった諸課題に対しても対応するということで、全面的に改正させていただきまして、新たな地域防災計画ということで作成していくということでございます。
やながわ委員
 東京都の新たな被害想定が出ていますよね。それに対して、中野区は、今回死者数を120人減少させる、あるいは避難者数を約3万3,000人減少する、あるいは建物の全壊・焼失等を約5,600棟減少させる、これが大きな、当区にとっての減災目標という、きちっと定めたわけですね。その根拠は何ですか。
佐藤都市基盤部副参事(防災・都市安全担当)
 数字的な根拠ですか。
 目標を達成するための対策というところで書いておりますが、まず建物の全壊・焼失等数を5,600棟減少させるということにつきましては、当然のことながら、耐震化、不燃化というような取り組みが挙げられてございます。そういった建物の不燃化、耐震化というようなものに伴いまして、建物の耐震化率を90%というような数値まで上げていく、あるいはそれに伴いまして家具の転倒防止等の措置も当然行っていくわけですが、そういった揺れに対する対応を行っていくというのが一つの大きな取り組みでございます。その耐震化、90%に達成するというようなところでは、建物の50%は被害が減少できるのではないかというふうに試算されているところでございます。また、木造密集地域の不燃領域率を70%にするということでありますと、大きく延焼拡大ということが抑えられるということで、焼失棟数も目標の50%までに抑えられるのではないかということ、それが2点目。また、あと地域防災力の向上ということで、防災会の活動ですとか、水利の整備ですとかというようなことで、一定、1割程度の目標数が減じられるのではないかというようなところを考えてございます。揺れなどによる建物全壊2,200棟という現在の被害想定の半分の1,100棟、また地震火災によりますと7,000棟焼失するというところ、不燃領域率を上げることによりまして半減の3,500棟、あるいは防災会等の活動、あるいは基盤の整備によりまして1割程度の1,000棟というようなところを足し上げて5,600棟程度の減少を建物被害では見込んでおります。
 この建物被害がこれだけ減るということになりますと、それぞれ死傷者数――死者数、負傷者数、それぞれも一定の割合減少するというようなことで計算を行いまして、死者数につきましては、6割減の120人を減じることができる、また負傷者におきましても、全壊・焼失棟数に住まわれます世帯数というんですか、その家族構成等を考えまして、3万3,000人というような人数ですね、避難者数をそれだけ減をするというようなことで、一定の計算をさせていただいて、この数値を出したところでございます。
やながわ委員
 おおむね10年以内にそうしたことを達成するというふうにここに書いてありますけれど、計画でこういうふうに書いてあるけれども、実際、はっきり言って、この何というんですか、建物の中の家具転倒防止だとか、耐震だとか、ずっともう震災直後から言っているわけなんですけれども、なかなか進まないという、これを達成するには、本当に事業化する、あるいはアクションを起こしていくということが、とても極めて大事な――計画はつくりました、じゃ、皆さんこれでやりますからと言ったって、恐らく進んでいかない。区民の命と財産を守っていくという、この計画の裏には、後ろには、こうしたものがあるわけですので、これは大変なことだなと、さっきからずっと見ていて、先ほど篠委員からも、防災教育がどうなっているんだと、リーダーはどうやって輩出していくんだと言ったら、中学生対象ですと。こういう一つひとつのことが――中学生対象だと言ったら、じゃ、教育委員会とどんな連携がとれているんだと。あるいは中学生全員にヘルメットを渡せと、私なんかは言ってきているわけですね。あるいは地域の民生委員さんたちにも、みんな渡してあげたらどうなのという、一つひとつが計画を推進していくためにやっていかなければならない事業というか、あるいは区のアクションがありますね。この耐震化だとか、沿道促進だとか、これは東京都の事業と一緒になってやっていかなければならないものもある。しかし、区がやっぱり推進していかなければいけない、ここの後ろにずらっとある一つひとつの計画、これはどうやってやっていくのという、こうしたものに対しての計画は、どのようにお立てになっているんでしょうか。
 計画は出てきたよ、地域防災計画。しかし、これを推進していくためのアクションはどう起こしていくんですかというのが全然書いてないんだよね。こういうのもきちっと、日時は入れられないかもしれないけれど、これに対する裏がない限り、これは絵にかいた餅になってしまう、このことに対してどういうふうに考えていらっしゃるのか、お聞かせいただきたいんです。
尾﨑都市基盤部長
 生命、財産にかかわる、そういった計画でございますので、地域防災計画は役所でつくらなければならない、そういう位置付けではなくて、この地域防災計画を生かしていく、そういう方途が必要だと思います。委員がおっしゃるとおり、この内容についてはかなり多岐にわたっております。細かいところまで配慮して着実に進めていかないと、全体的な、先ほど申し上げた減災まで至らないというふうになります。一つひとつの項目で詳細な記述はできませんけども、私ども全庁を上げてこの素案もつくってまいりましたし、区民に対してやはり自助・共助、そこの部分を強調して言わせていただきますけども、そこがまず肝心というところで、これからも防災会を通じてということに主になってしまうかもしれませんけども、区民の皆さんにお話をさせていただいて、行政としてやるべき事業については着実に進めていくというお約束をさせていただきたいと思います。
 具体的な手法について、この地域防災計画で詳細な記述はもしかしたらないかもしれませんけれども、ここに書いてある精神、方針というものは、具体的な事業として展開していく予定でございますので、その点、御理解いただきたいと思います。
やながわ委員
 よくわかりますし、また信頼しております。また、これを本当に生かし切るというのは、区民一人ひとりの、やっぱり何というんですか、意識を変えていくということがとても大事だと思っております。ほとんどがやっぱり自助でもって決まってしまうという――ある一面ですよ、だからみんな頑張ってと言うんじゃなくて、この意識をどうやっぱり計画をもって、防災教育という、区民に向けて、こういう計画ができたので、それをどういうふうに掘り起こしていくか、熟成させていくかというのも、これがやっぱり行政の私、務めだと思うんですね。これをまずどうするかということも、やっぱり自助のやること、自助って――我々がやることだから、あまり書けないんじゃなくて、私はきちっと、それはそれとして発信していったほうがいいと思っております。なかなかできそうな部分――これ、行政が言う部分じゃない、何か言いにくいだろうと思うけれど、でもやっぱり自分の身はまず自分で守るという、この上に立って、行政でできることはきちっとやっていくという、そういう精神も、ここから発信していっていいんじゃないかと思うんですが、その点、どうでしょう。
尾﨑都市基盤部長
 行政がどのような事業を展開しようとも、それだけですべてが解決できるなんていうことはあり得ない。当然のことながら、中野区にお住まいの方、あるいは事業者、そして我々行政、一体となって取り組んでいかないと、自然災害に対していかに対応していくのかということが出てこない。そういうときになっていると思います。阪神・淡路大震災とか、東日本大震災、そういう震災が起きたときには、皆さんそういった気持ちに一気になっていただけるんですけども、時間とともにこれがだんだんと忘れ去られてしまう。それでは被害に遭われた方に対して、後に残った者が何ら教訓を受けていないということになりますので、ぜひこの機会に我々行政として発信すべことはすべて発信し、一人ひとりが防災についてお考えいただくということをしていただきたい。やっとあの大震災から一定の区としての考えが地域防災計画の中に盛り込まれますので、そういったことを通じまして、もう一回、震災にどう対応していくかということを区民の皆さんと一緒に取り組んでまいりたいというふうに考えております。
やながわ委員
 その上で、私どもも本会議、あるいはさまざまなところで、この防災計画、防災対策、減災対策について提案もし、訴えてもきました。かなり今回の計画の中に盛り込まれているということに対して、本当に評価させていただくんですが、それでも、例えば今回、東日本大震災の教訓を踏まえて、やっぱり女性の視点が本当に大きく欠けていたというところから、今回も女性の視点、あるいはいわゆる災害弱者と言われる方々に対しての対応のあり方がきちっと今回も文言に盛り込まれました。ここにも書いてあるんですが、さらにやはり計画、ここをもとにすべてのことが動くわけですから、そういった中で、やっぱり避難所における避難所運営にも、やっぱり女性の避難所運営のリーダーを――男性が必ずなると思うんですね、そこにサブでもいいですから女性がいないと、さっと動くときに、やっぱり漏れてしまうという、こういう状況もいろんなところの文献でまとめが出てきていますので、見ると、いろんなところの反省点を踏まえると、やはりそういった点が多々出てきておりますので、こういったところにも、きちっとやっぱり運営上における女性のリーダーのあり方、設置、そこも含めて、スタートというところにかかっていますので、細かいことがこれから図っていかれるんだと思うけれど、やはりこれは文言にちょっと入れるべきではないかと思うんですが、お考えをお聞かせいただけないでしょうか。
佐藤都市基盤部副参事(防災・都市安全担当)
 実際に委員等、御指摘にありました避難所におけます、そういった女性ですとか、災害時支援が必要な方への視点というようなことを一定書かせていただきました。そういったものを今後、各避難所ですとかというようなところで、具体的に展開するに当たっては、やはり女性がそこに携わっていくということも一定必要かと考えます。各避難所委員会ですとか、避難所マニュアル等に具体的にどのような形で書けるかというようなところも含めまして、またこの地域防災計画においても、そういった点についてさらに記載を具体的にどのような形で加えていけるか等につきまして、また検討を加えさせていただきたいと思います。
やながわ委員
 ぜひ避難所運営のマニュアル等に盛り込んでいただけるように要望をしておきます。
 それと、さっき新たな計画ですねと、確認をさせていただきました。防災計画の中に、発災した場合、中野区はさまざまな団体と協定を結んでいますね、災害協定。もちろん遠隔地の自治体ともそうなんですが、土木関係、あるいは建築関係、あるいは薬剤師関係、医師会等々あるんですが、よくよく見ると、災害協定を結んだ日時というのはかなり過去になっていて、当時の区長であった神山区長の名前も出てくるという現実があるわけですね。今回、すべての教訓を踏まえて新たな計画ならば、そうした各団体との――皆さん、私たち懇談すると、いざとなったときに、本当にショベルカーだと何だのかんだのという、いろんなものを持っていて、そういう人たちが中野のまちの中をよくわかっているわけですから、いつでも出ていきますよと、こんなお話もよく伺います。ただし、この災害協定を見ると、過去10数年、20年前以上にさかのぼっちゃうケースもあるので、また新たな団体も出てきておりますので、1回きちんと見直しをすべきだと思っているんですが、そういった点についてはどうお考えなんでしょうか。
佐藤都市基盤部副参事(防災・都市安全担当)
 委員おっしゃったとおり、協定を結んだ日時、年月を見ますと、阪神・淡路大震災の後のタイミングですとか、大きな災害が起こった後のタイミングというようなところが多いというところでございます。ただ、その間、全く見直しを行っていないということではなく、必要に応じた見直しを行って、内容を修正している協定もございます。そういった修正の必要がないところはそのまま、過去の締結した年次がそのままになっているところもございますが、毎年、定期的に協定団体等、総合防災訓練に参加しているところもございます。そういったところで連携をとって、常に災害が起きたときに実効性が保てるような形で、各協定団体と連絡等をとって連携しているところも多々ございます。ただ、確かに一部の団体におきましては、そういった点で、現在の状況等を十分把握できていないところも確かにございます。そういったところにつきましては、確認、あるいは協定内容の点検、実効性の担保というようなところを大至急さらに進めていきたいというふうに考えます。
やながわ委員
 ぜひよろしくお願いします。特にライフラインに関しては、さっきもここに書いてありますが、職員をすぐ呼び集めるというんですか、それだってものすごい時間がかかるわけで、そうしたときにやっぱり区内、地元の電気、それから水道、ガスだとか、本当にライフラインをさっと修繕、あるいは緊急の対応も含めて、やはり民間の力も今回の計画では本当により充実したという内容にしておかないと、やっぱりいざというときにどうするのという、この区民の心配というのはそういうところにあるわけでして、見直しを年次ごとにおやりになっているというふうに聞いていますが、さらに漏れていないかも確認をしながら、この災害協定に関しては、相手があるわけですから、相手の方々にもきちんと区の思いが伝わっているように、この際、この39次の改定に伴って何らかのやっぱりアクションと伝達をすべきだと思います。重ねてこれは要望しておきます。何かありましたら。
佐藤都市基盤部副参事(防災・都市安全担当)
 委員おっしゃるとおり、繰り返しになりますが、発災時、実効性のある協定の内容が実行できるというようなことを確実に担保するためにも、至急見直し等を図っていきたいと考えます。
伊藤委員
 第39次の修正ということで、本当に分厚い書類、計画をつくられて御苦労なことは御苦労なんですけども、今、いろんな委員さんからお話があったように、いざとなったときには、これマニュアルというか、計画書を持って、こうすればいい、ああすればいいということは実際にはできないですよね。そこで、私も、以前にも言ったように、本当に31万区民が、災害があって、災害が起きたときにどうすればいいというのは、以前にも言ったように、やっぱり災害用ポケットマニュアル、この概要版の3ページ目にあります災害用ポケットマニュアルの普及ということで、新規と書かれております。たしか、今年度の予算にも予算付けされていたと思うんですけども、まず、この防災計画というのは、我々議員にも恐らく来るでしょうし、あと関係団体、消防署、警察、それから防災会、さまざまな団体に行かれると思うんですけども、実際にこの防災計画の第39次というのは、何部ぐらいつくられるわけでしょうか。それと、災害用ポケットマニュアル、いわゆる細かく区民が目にするようなマニュアルというのは、幾らぐらいつくられるんでしょうか。教えてください。
佐藤都市基盤部副参事(防災・都市安全担当)
 通常、地域防災計画改定のときには550部を作成するということになってございます。また、こちらのポケットマニュアルにつきましては、区報等を活用して、それぞれ各人が連絡先ですとか、備えるようなことをまとめたというようなもので、これが区報の数、配布させていただいているものでございます。
伊藤委員
 確かに、区報によく震災が起きたとき、細かくこうすればいい、ああすればいいと書いてあるんですけども。また、消防署なんかでも、地震があったとかってマニュアルありますよね。いろんな町会での関係の人たちはそういうのを手にすることができるんですけども、一般の区民というのはほとんど手にされません。そこで、やっぱり区報とか、ポケットマニュアルが大変大事なことになってくると思います。そして、この本編の111ページにもありますように、中野区内には12カ所の広域避難場所、指定されていますけども、こういうのもやっぱり地図だとか、わかりやすく絵にかいたりとか、あなたの住んでいる地域はここですよと、地図があると思うんですけども、そういうのもわかりやすくつくられたらいかがかなと思いますけど、その辺はどのように考えていますでしょうか。
佐藤都市基盤部副参事(防災・都市安全担当)
 今、委員がおっしゃいました広域避難場所についてですが、現在、東京都で定期的、5年ごとの見直し作業を進めてございます。本来であるとそろそろ見直しの結果が出るということなんですが、聞くところによりますと、津波等の影響によりまして、湾岸地域の避難所についての検討というのが長引いているということで、まだその結果等が出てございません。いずれにしろ、広域避難場所等が見直されるというようなタイミングをはかりまして、中野区といたしましても、地域ごとの防災マップというのを今までもつくってきてございました。今回も広域避難場所等の見直しとあわせまして避難所等の名称もいろいろ変わったりしてございます。また、東日本大震災を契機としたいろいろな対応の見直し事項等もございます。そういったものを含めまして、区民が心得るような、準備するようなことですとか、地図等をまとめまして、各区民のほうに配布できるようなことをしていきたいというふうに考えております。
伊藤委員
 自分の住んでいるところがあって、万が一災害が起きたときにはどこへ避難したらいいのかというのをほとんどの住民の人たちは意識していないというか、大分、震災が起きて意識はしているんでしょうけども、大体自分が住んでいる町会がわからないという人も多いんですよね。何丁目に住んでいるというのはもちろん住所でわかりますけども、自分たちが何々町会、何々防災会に住んでいるということがほとんどわからないんですよね。
 実は、先月も町会連合会の研修会、瀬田さんも朝井さんも参加されて、元消防士の秦さんという方が、女性の消防士の方が講習されておりました。阪神・淡路大震災だとか、東日本大震災の教訓を得て、いろいろとお話をいただきました。7対2対1という数字、この7というのは、地域住民が助け合う、助けられた人が7、あと地元の消防署が助けてくれたのが2、あと1というのが自衛隊ですよね。本当に近隣同士の助け合いというのが、命が助かることにつながるということも知りましたし、あとせっかくこうやって計画ができているんでしょうけども、区役所には頼らないほうがいいと言うんですね、その人は。区役所に頼ったら、もう72時間生きられないですよということも言っていました。その辺、先ほどからも各委員からもお話がありました。みずからのまちはみずからで守る。自分たちのまちは自分たちで守るということ。自分たちの支え合い、助け合いというのが大事だということは私もよく知っていますけども。とにかくわかりやすくマニュアルをつくっていただきたいと思います。いかがでしょうか。
佐藤都市基盤部副参事(防災・都市安全担当)
 区からの自助、あるいは共助というところのメッセージ、あるいはどう行動すればよいかというような点につきまして、各区民が読んだときにすぐわかる、わかりやすいということに心がけまして、今後出します地図ですとか、パンフレット等は作成していきたいと考えます。
石川委員
 避難所の開設についてちょっと改めて確認をしたいんですが、避難所開設は、今までの防災計画でも施設管理者、地域防災会の要員が協力、またはそれぞれ独自に開設できるというふうになっておるんですが、避難所はそもそも避難所運営本部、その前に避難所運営会議というものが現状でもあると思うんですが、避難所運営会議、もしくはその後開設したから本部が組織されるということなのかもしれませんが、本来は避難所運営会議が避難所を開設をするというふうにしたほうが、その後の運営がスムーズにいくと思うんですが、いかがでしょうか。
佐藤都市基盤部副参事(防災・都市安全担当)
 避難所運営会議、実質的に避難所が運営された場合の運営要領ですとか、決定事項、あるいはマニュアル等につきまして決めている会議ではございますが、実質的にだれが判断をしてというようなところを明確にするという意味から、区長、あるいは施設管理者、あるいは防災会会長というような形で具体的な名称を挙げております。今後もそういった形での整理をしていければというふうに考えているところでございます。
石川委員
 例えば、避難所が指定されていて、そこに10なら10の防災会があると。そうすると、その10のうちの防災会の一つの防災会が独自に判断をすれば避難所が開設できるというふうに読み取れるんですが、その場合でも、ここに書いてある、12ページですか、12ページの医療・救護体制の確保ということで、発災時に各避難所等に医療救護所を設置、うち15カ所云々と書いてあるですが、一防災会が独自で避難所を開設した場合に対しても、そこの、うち15カ所の医療救護所を設置するということは区としても確認ができてそういう体制がとれるというふうにお考えでしょうか。
佐藤都市基盤部副参事(防災・都市安全担当)
 避難所を開設した場合というのは、当然多くの避難者、負傷者というようなものが出ているという前提に立った判断でございます。その場合には、当然拠点医療救護所等を開設するという必要性があるということで、実際に拠点医療救護所を開設するに当たりましては、医師会の先生方がそこに参集しなければならないということで、そういった連絡を区のほうで医師会等と実質的に行わなければなりませんが、当然のことながら、避難所が開設された場合にはそういった必要性があるということで、あわせて拠点医療救護所等の開設も手配をすると考えております。
石川委員
 今の説明だと、やはり長い文章の中での計画かなと思ってしまうんですが、とにかく避難所を開設した、避難所が開設されれば医療救護所を設置というふうになっておりますから、もう一度お伺いしますが、中野区区長の判断ではなく、各避難所の各防災会の判断で開設をされた場合、医療救護所は設置されるんでしょうか。
佐藤都市基盤部副参事(防災・都市安全担当)
 説明が不適切で申しわけございません。各避難所が当然開設された場合には、医療救護所も設置されるという判断でございます。
石川委員
 じゃ、そういうことで確認をしました。
 また、再度、避難所を開設するに当たって、各防災会の判断で開設ができるということの説明だと思うんですが、現状では、避難所運営会議というものがありますから、避難所運営会議が開設を判断をされれば、当然そこの中に入っている各防災会の皆さんが避難所開設に対してオーケーを出したということでスムーズな運営ができると思います。幾つかある防災会の一つが独自で判断をされた場合、実際に避難所が開設されて、その際に避難所運営本部が立ち上がったときに、果たしてどこまで円滑な運用ができるのかというところが疑問に残るんですが、再度その辺のところはどうお考えでしょうか。
佐藤都市基盤部副参事(防災・都市安全担当)
 先ほども震度5強の地震が発生した場合には、各防災会の方も指定された避難所にお集まりいただいて、そこで状況等を判断していただくということにしてございます。その場におきまして、当然複数の防災会が指定されています避難所におきましては、それぞれの防災会の方がお集まりいただきまして、そこで判断がされるというふうに考えます。その場合に、厳密にどなたがということではないにしろ、御協議をいただくような形にはなろうかと思いますが、防災会の代表の方が決定をして開設をするという形になろうかというふうに考えます。
佐伯委員
 今回の計画、復旧・復興というところに力を入れてくださったことについては、素直に高く評価をしたいと思います。そういった中で、我々は常々、復興・復旧に対してのマニュアル、これの重要性というのを言ってきたわけなんですけども、ここの中で東日本大震災により顕在化した課題ということが書かれているんですけれども、概要版の15ページ、区がとらえているこの顕在化した課題というのはどういったものがあるんでしょうか。
相澤都市基盤部副参事(都市計画担当)
 東日本大震災、1年半以上たっているわけですけれども、復興まちづくり、これがなかなか思うように進んでいないという現実がございます。幾つか課題があるというふうに私ども分析しておるんですが、その一つは、住民の合意づくりが非常に困難をきわめているというようなことでございます。また、用地の買収、そういったことなどについても、膨大な作業が実際にはあるというようなことです。実際にまた用地の買収なんかの地権者を把握する、そういったことも数多くのそういった手続があるというふうに聞いてございます。例えばの例を申し上げましたが、復興マニュアルでは手順をいろいろ示しているものも現在ございますが、現実的なそういった課題、そういったものをどういうふうにとらえてマニュアルをバージョンアップさせていくかというように考えてございます。そういうものを整理した上で改定をしていきたいというふうに考えてございます。
佐伯委員
 そうしますと、期間的な問題なんですけれども、私は、できればこの防災計画の修正に合わせてこういうマニュアルができてくればいいなと思いますけど、来年の3月に策定ということになると、なかなか時間的には厳しいかなと思いますけども、具体的にはいつごろというふうにお考えでしょう。
相澤都市基盤部副参事(都市計画担当)
 この地域防災計画、現在、改定作業中でございますが、私どもも並行して課題の整理等も行っております。いつというようなことは、今この場ではすぐ申し上げられませんが、防災計画ができて、そう遅くない時期にきちっとまとめていきたいと思ってございます。
佐伯委員
 今、るる課題をお答えいただきましたけども、この防災計画の素案の冊子のほうの212ページを見ますと、例えば、住民意見を反映した復興都市計画案を作成して、公告縦覧し、都市計画決定する、震災後6カ月と書いてありますよね。これはかなりハードなスケジュールになるんじゃないかな。当然、これはやってもらわなきゃいけないことだと思いますけども、実際に今お答えになったように、例えばことしの夏、私も気仙沼に行ったときに、被災地で津波で流された、そこに1軒だけぽつんと建って床屋さんをやっている家があったりとか、そういう状況が生まれてきてしまう可能性ってあると思うんですよね。そういう中で、具体的にこういったものを住民の意見の聴取であるとか、どういう単位で話をまとめていくのかということを考えれば、当然、これは手順を考えて、ある程度強制力のあるものにしていかなきゃいけないと思います。
 そういう中で、以前から申し上げていますけど、例えば練馬では、復興条例、こういったものをつくっているわけですけど、そういうのを条例化して、本当にあってはならないことですけど、万一の際にはきちんとした備え、手順というのが実行できるような、そういう体制づくりというのも必要になってくるかと思いますけど、いかがでしょうか。
相澤都市基盤部副参事(都市計画担当)
 こちらの本編のほうの一番最後のページ、214ページ、215ページをごらんいただきたいと思います。まさに委員指摘の内容、これも盛り込んでございますが、214ページの中の震災復興体制の整備というようなところで、具体的にマニュアルの改定とか、あるいは委員指摘のあったような、215ページの最後ですが、市街地復興整備条例、条例施行規則の制定の検討等、具体的にこれをやっていく上での具体的な方策も触れているところでございます。
 また、先ほど実際に6カ月ではなかなか難しいんではないかということもございます。確かに、実際に被害の状況、大規模になれば、この一定の示した期間では終わらないということも十分想定されます。このマニュアルについては、ある程度、東京都が標準マニュアルのようなものを、簡易なものですが、示してございます。それとの整合性もございますが、今言われたように、一定の目標を定めた上で、あとは大規模になって、住民合意が時間とれた場合、そういったことも想定をしてマニュアルをつくっていきたいというふうに考えてございます。
浦野委員
 1点だけお伺いいたします。先ほど他の委員の質問の中で、この防災計画の第2編の風水害や第3編の大規模事故については後日報告ということだったんですけども、今の第38次の計画の中で、第3編のところで、放射線の応急対策ということが触れられていると思うですけども、これは今後御報告のある大規模事故対策計画の中にこれは盛り込まれるということの理解でよろしいんでしょうか。
佐藤都市基盤部副参事(防災・都市安全担当)
 大規模事故編につきましても、所要の見直し部分につきましては、修正をいたしまして、地域防災計画としてお示しをしたいというふうに考えてございます。
浦野委員
 今回、東京都の防災計画の中で、不十分ながらも東日本大震災で問題となった福島の原発事故についてのところが触れられたとは思うんですけども、以前も質問したと思うんですけども、この中野区の地域防災計画の中にはそれが、原発事故についてのことは考えないということでしたけども、そのあたりは今回の中にも震災のこの対応の中にも盛り込まないということなんでしょうか。
佐藤都市基盤部副参事(防災・都市安全担当)
 あくまで原子力関係、放射能関係の事故というのは、中野区内にあります施設ですとか、あるいはそういったものを移送している車両等における事故の場合の対応を整理するというのが目的でございます。遠隔地におきまして起こった原子力事故等につきましての対応等をこの震災編の中に入れるという予定は今のところございません。
浦野委員
 今回も福島で事故があって、遠隔地でありますけども、明らかに東京でも放射能が風の流れによって来たということは明らかですし、近くで茨城県や静岡県にも原発もありますので、あくまでも中野区のということなんですけども、ただ、遠隔地で起きた場合でも、中野区に対してやっぱり影響というものはあるので、そのあたり、改めてこの中に盛り込んでいただくよう、これは改めて要望しておきたいと思います。
委員長
 他に質疑ございますか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 なければ以上で本報告を終了いたします。
 委員会を暫時休憩いたします。

(午後3時01分)

委員長
 それでは、再開いたします。

(午後3時01分)

 次に、「2012 東北復興大祭典 なかの」及び「東北復興祈念展」の実施結果について(資料3)の報告を求めます。
高橋当初基盤部副参事(生活安全担当)
 では、「2012 東北復興大祭典 なかの」及び「東北復興祈念展」の実施結果について御報告を申し上げます。
 本日は、先月の13、14の両日にわたり開催しました本件事業の実施結果につきまして、改めて御報告をさせていただくものでございます。
 1の事業名から4の会場まで、以上の項目につきましては、これまで本委員会に御報告を申し上げてきました内容のとおりですので、本日はお読み取りいただければと存じます。
 5の下のほう、主な実施状況ですが、まず(1)、各県、自治体の復旧・復興の歩み等の紹介、観光・文化のPRのため、区役所やサンプラザにおきましてパネルの展示、物産品の紹介等を行いました。
 次に(2)、震災後の活動状況等の紹介、防災に関する啓発のため、区役所におきまして、自衛隊による被災地救援・復旧活動の紹介、区職員派遣自治体における活動状況等の紹介、区による防災体験・PRコーナーによる啓発等を行いました。
 さらに(3)、物産品・食品販売等のブースの出店状況でございますが、資料に記載のとおり、各会場にブースを展開しまして、会場全体で56のブースの出店がございました。
 次に(4)、サンプラザ前広場のメインステージにおきましては、さまざまな郷土芸能の披露、楽器の演奏等行いました。
 次に(5)、青森市から寄贈をいただきましたねぶたでございますが、サンプラザ前広場に展示しまして、夜間はライトアップも行い、会場の皆様に御観覧をいただきました。
 最後に、当日の来場者数ですが、2日間で14万人から15万人の多数の皆様に御来場いただいたものというふうに推計しております。
 最後に、本件につきましては、建設委員会にも報告をさせていただく予定であることを申し添えさせていただきます。
 本件に関する報告は以上でございます。よろしくお願いいたします。
委員長
 前回も口頭報告を受けまして、質疑を受けました。特によろしいですか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 なければ以上で所管の報告を終了いたします。
 3番、その他ありますか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 なければ、以上で所管の報告を終わります。
 次に、審査日程のその他に入ります。
 各委員、理事者から何か発言はありませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 なければ、次回の日程について協議したいと思いますので、委員会を休憩いたします。

(午後3時04分)

委員長
 委員会を再開いたします。

(午後3時05分)

 休憩中に御確認いただきましたとおり、次回は、第4回定例会中とし、急を要する案件が生じた場合は、正副委員長から連絡させていただきたいと思いますが、御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 御異議ありませんので、そのように決定いたします。
 本日予定した日程は終了しますが、各委員、理事者から発言はありませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 なければ以上で震災対策特別委員会を散会します。

(午後3時05分)