令和4年03月15日中野区議会厚生委員会(第1回定例会)
令和4年03月15日中野区議会厚生委員会(第1回定例会)の会議録

中野区議会厚生委員会〔令和4年3月15日〕

 

厚生委員会会議記録

 

○開会日 令和4年3月15日

 

○場所  中野区議会第3委員会室

 

○開会  午後1時00分

 

○閉会  午後5時06分

 

○出席委員(8名)

 小林 ぜんいち委員長

 山本 たかし副委員長

 間 ひとみ委員

 高橋 かずちか委員

 石坂 わたる委員

 近藤 さえ子委員

 浦野 さとみ委員

 久保 りか委員

 

○欠席委員(0名)

 

○出席説明員

 地域支えあい推進部長 角 秀行

 地域包括ケア推進担当部長 藤井 多希子

 地域支えあい推進部地域活動推進課長 高橋 英昭

 地域支えあい推進部地域保健福祉調整担当課長、中部すこやか福祉センター所長 高橋 均

 地域支えあい推進部区民活動推進担当課長 宇田川 直子

 地域支えあい推進部地域包括ケア推進課長 小山 真実

 地域支えあい推進部介護・高齢者支援課長 葉山 義彦

 健康福祉部長 岩浅 英樹

 保健所長、健康福祉部地域医療連携担当課長事務取扱 佐藤 壽志子

 健康福祉部福祉推進課長 石崎 公一

 健康福祉部スポーツ振興課長 古本 正士

 健康福祉部障害福祉課長 河村 陽子

 健康福祉部保健予防課長 関 なおみ

 健康福祉部新型コロナウイルスワクチン接種担当課長 瀬谷 泰祐

 健康福祉部生活衛生課長 菅野 多身子

 

○事務局職員

 書記 鎌形 聡美

 書記 本多 正篤

 

○委員長署名

 


審査日程

○陳情

〔新規付託分〕

 第5号陳情 「第25回デフリンピック夏季大会の東京招致を求める意見書」の提出を求めることについて

○所管事項の報告

 1 重層的支援体制整備事業の実施について(地域包括ケア推進課)

 2 中野区におけるひきこもり支援事業について(地域包括ケア推進課)

 3 高額介護サービス費の算定誤りについて(介護・高齢者支援課)

 4 成年後見制度利用促進に係る体制整備について(福祉推進課)

 5 中野区社会福祉会館総合防水改修その他工事について(福祉推進課)

 6 議会の委任に基づく専決処分について(スポーツ振興課)

 7 中野区やよい荘・弥生福祉作業施設の再整備方針の変更について(障害福祉課)

 8 新型コロナウイルスワクチンの接種について(新型コロナウイルスワクチン接種担当)

 9 予防接種事務における特定個人情報保護評価書の更新について(新型コロナウイルスワクチン接種担当)

10 中野区自殺対策計画改定に伴う第2期自殺対策審議会の設置等について(保健予防課)

11 動物の愛護及び管理に関する法律の改正に伴う犬猫等販売業者へのマイクロチップ装着等の義務化への対応について(生活衛生課)

12 その他

(1)令和4年度中野区食品衛生監視指導計画(案)への意見募集の結果について(生活衛生課)

○所管事務継続調査について

○その他

 

委員長

 定足数に達しましたので、厚生委員会を開会します。

 

(午後1時00分)

 

 初めに、陳情者からの申出により手話通訳を行いますので、御承知おきください。

 本日の審査日程ですが、お手元の審査日程(案)(資料1)のとおり進めたいと思いますが、これに御異議ありませんか。

 

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 御異議ありませんので、そのように進めます。

 なお、審査は、5時を目途に進め、3時頃に休憩を取りたいと思いますので、御協力をお願いします。

 それでは、議事に入ります。

 初めに、陳情の審査を行います。第5号陳情、「第25回デフリンピック夏季大会の東京招致を求める意見書」の提出を求めることについてを議題に供します。

 委員会を休憩します。

 

(午後1時01分)

 

委員長

 委員会を再開します。

 

(午後1時06分)

 

 本件に対する質疑を行います。質疑はありませんか。

高橋委員

 区の担当に聞きたいんですけれども、この間の2020オリンピック・パラリンピック競技大会については、議会でも議員連盟を発足した中で、スポーツ振興という形で進めてきたという中で、今回デフリンピックというものが、オリンピック・パラリンピックの枠に当てはまらない方々がいるとすれば、スポーツ振興という観点からもきちっと区のスポーツ施策の展開という形では考えていかなければいけないのではないかと思うんです。区としてデフリンピックを東京都に意見書を出す話ではありますけれども、デフリンピックを通して中野のそういうスポーツ振興にどういう影響なりインパクトがあるかとか、その辺の検討というのはされたんであれば教えていただきたいです。

古本健康福祉部スポーツ振興課長

 今年度、昨年ですけれども、私どもでつくった中野区スポーツ健康づくり推進計画の中では、オリンピックのレガシーとして、障害者スポーツの推進ということが挙げられております。このデフリンピックと申しますのは、聾者の方の国際スポーツ大会で、パラリンピックのほうには、逆に聾者の方は出場されていないということになりますので、もし仮に東京でデフリンピックが開催されるようになれば、今までよりも幅広い障害者スポーツの振興に寄与するのではないかと考えています。

近藤委員

 聾者の方が今どのぐらい中野区にいらして、それで、その中でどのぐらいの方がスポーツをやっているという把握とかはされていますか。

古本健康福祉部スポーツ振興課長

 障害のある方で手帳を取得されている方は、耳の障害で700人弱でございます。この中でどれぐらいの方がスポーツをされているかは数値としては把握はしてございません。

近藤委員

 そして、中野区では、この聾者の方というか、障害の方に向けて、スポーツ環境というのはどのようなことを整備しているんですか。

古本健康福祉部スポーツ振興課長

 区内のスポーツ施設の中で、障害者の方を対象としたスポーツの教室を行っておりまして、そこには手話の通訳の方を派遣してスポーツをしていただくというようなことを行っております。

近藤委員

 何か会場を取ったりとか、そういったことの優遇措置みたいなこととかはあるんですか。

古本健康福祉部スポーツ振興課長

 通常の方と同じような形で予約をしていただく。教室に参加するのは、健常者の方も参加できるようになっていますし、特に制限というのはございません。

近藤委員

 そうしますと、障害の方に対するスポーツの大会的なものというのはどういうものがあるんですか。

古本健康福祉部スポーツ振興課長

 聾者の方をピンポイントで対象にした事業というのはないんですけれども、身体障害の方を対象にした事業、知的障害者の事業もあります。大きく分けますと身体障害者向けと知的障害者向けがありまして、聾者の方はこの身体障害者向けの教室に参加していただくということでございます。

近藤委員

 大会的なものというのはあるんですか。

古本健康福祉部スポーツ振興課長

 大会というのはございません。

近藤委員

 そして、今までも要望などは区に寄せられているんですか。

古本健康福祉部スポーツ振興課長

 特に聾者の方から大会をというのは、話はございません。

近藤委員

 パラリンピックなどがある中で、ここの部分だけ競技大会がないというのは、環境が整っていないのかなという思いもありますけれども、オリンピック・パラリンピックが行われて、その後の環境というのは整備していこうというお考えがあるんですか。

古本健康福祉部スポーツ振興課長

 区内のスポーツ・コミュニティプラザとか、キリンレモンスポーツセンターにおいて、障害者向けスポーツを充実させていっているところでございます。

石坂委員

 近藤委員の質問の中で、障害者向けのスポーツは取組があるということですけれども、そうした際に、聴覚障害者をターゲットにしたものですとか、そこに特にこういう配慮をしているものとかというのは何かあったりしますでしょうか。

古本健康福祉部スポーツ振興課長

 先ほども申しましたけれども、区内のスポーツ・コミュニティプラザとかキリンレモンスポーツセンターで行われるスポーツ教室に対しては、手話通訳を派遣してございます。

石坂委員

 一般向けのものはあると思うんですけれども、こうした中でデフリンピックで行われているような競技とかを障害者の方がされる機会というのは、これまでそうした意図での何か取組というのはあったんでしょうか。

古本健康福祉部スポーツ振興課長

 このスポーツ教室では卓球とかバドミントンとか様々行っておりますが、特に耳の不自由な方向けというのはございません。

石坂委員

 それから、これまでパラリンピックのときなんかですと、パラリンピック種目を体験できるようなものとか、それ以前から障害者スポーツを体験できる機会は、頻度はともかく何かしらあったと思うんです。聴覚障害者の方のデフリンピック競技だとか、聴覚障害者のスポーツを体験できるようなものというのはこれまで何か機会は一般向けにはありましたでしょうか。

古本健康福祉部スポーツ振興課長

 今までのところではありません。視覚障害者のものはございました。

石坂委員

 そうしたときに、もちろんデフリンピックを招致するという意見書の話があって、中野区議会が可決したとして、あるいは区の行政からも東京都に働きかけもできるんでしょうけれども、やはり機運を高めるということを考えたときに、聴覚障害者のデフリンピック競技あるいは聴覚障害者スポーツを体験できる、あるいは聴覚障害者の人と一緒に区民の人ができるような機会とかというものも開催していくことなども必要だと思うんですが、その辺はいかがお考えでしょうか。

古本健康福祉部スポーツ振興課長

 デフリンピックの招致の動きがこれから活発になっていくと思いますけれども、区としても何らか障害者スポーツの振興に寄与するような事業を考えていきたいと思います。

石坂委員

 特にこうしたオリンピック・パラリンピックもですけれども、開催することが決まって、開催するまで、開催期間中は、国とか東京都からも予算的なものが何かしら支援がある可能性あります。そうではないときから、あるいはそうではない時期になっても、やって、楽しかった、よかったでは駄目なので、そこは聴覚障害のことについて知ってもらう、聴覚障害者のスポーツに取り組んでいくということが必要であると思うのです。その辺というのはいかがお考えでしょうか。

古本健康福祉部スポーツ振興課長

 今後も聴覚障害者の方のスポーツ振興に限らずですけれども、幅広く進めていきたいというふうに考えてございます。

石坂委員

 これまで区のほうで、障害福祉のほうでも障害者と区民の方が接するようなふれあい運動会ですとか、そうした機会などもあったかと思うんですけれども、特に私が知る限りでは、聴覚障害者の方をターゲットにしたものというのはあまり感じられていないんです。障害福祉のほうで行っているような障害理解ですとか、区民と障害者が触れ合うような場面でも、何かしら工夫とかというのも考えられるのではないかと思うんです。その辺はいかがお考えでしょうか。

河村健康福祉部障害福祉課長

 一昨年、手話言語条例を整備させていただきまして、その中で普及啓発ということで取り組んでいるところでございます。

石坂委員

 何かそこは具体的に聴覚障害者のスポーツに関して、今の障害の関係で、もし実績があれば教えていただけますでしょうか。

河村健康福祉部障害福祉課長

 スポーツのほうにつきましては、こちらのほうではなく所管のほうでお願いしておりまして、障害福祉課のほうでは、理解促進ですとか、あとは啓発事業、やさしい手話教室等で区民の皆様に知っていただくということに取り組んでございます。

石坂委員

 スポーツはスポーツの所管ということでありますけれども、ふれあい運動会とかは障害福祉課がやっていますので、障害福祉課のほうでもできる聴覚障害者のスポーツあるいは聴覚障害者とスポーツという形で何か考えていっていただければと思います。これは要望で結構です。

 あと、今回これが進められていく中で、現在何か東京都のほうとかでもし何か動きがあるようであれば、教えていただけますでしょうか。

古本健康福祉部スポーツ振興課長

 東京都の動きとして聞いているところでは、都議会に議員のデフリンピックの支援の議連というのが結成される動きがあるというのは聞いております。

高橋委員

 今担当からのお話ですと、障害者スポーツの普及と同時に、今回はデフリンピックの話ですけれども、それとは別に聴覚障害者の方々へのスポーツ振興の施策も進めていくんだというお話と受け取ったんです。まず確認しますけれども、それは間違いないですか。

古本健康福祉部スポーツ振興課長

 聴覚障害者の方も対象にしたスポーツも今後進めていきたいというふうに考えております。

高橋委員

 そうすると、例えばキリンレモンスポーツセンターですけれども、中野で最新のスポーツセンターです。例えば聴覚障害の方がスポーツのイベントをやろうとしたときに、ユニバーサルデザインの観点からすると、導入していることがあるのか。あるいはそうであれば、導入しなければいけないことがあるのか。例えばスターターの音が聞こえないのであれば、電光表示のスターターを整備しなきゃいけないとか、そういうマテリアル的なものの検討とか、その辺のことも今後進めていかなければいけないと思うんですけれども、その辺のお考えというのはどんなふうになっているんでしょうか。

古本健康福祉部スポーツ振興課長

 現時点では、そういう機械というんでしょうか、そういうのは入っていません。今やっているのは、手話通訳程度しかやっておりませんが、今後もそういうことは視野に入れて進めていく必要があろうかと考えております。

高橋委員

 最後にしますけれども、ユニバーサルデザインの思想からすると、当然聴覚障害の方がいろいろ行動されるのであれば、手話通訳の方が同行してということになるのでしょう。でも、本来は御自分1人でも、そういう手話通訳の方がなくてもスポーツができる、そういうインフラ環境の整備はUDとしてはしていかなきゃいけないと思うんですけれども、その辺のお考えはどうでしょう。

古本健康福祉部スポーツ振興課長

 一度には難しいかもしれませんが、そういう方向性を持って進めていく必要はあろうかと考えております。

委員長

 他に質疑はありませんか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 質疑がなければ、取扱い協議のため、委員会を暫時休憩いたします。

 

(午後1時20分)

 

委員長

 委員会を再開します。

 

(午後1時22分)

 

 質疑はありませんか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 なければ、質疑を終結します。

 次に、意見の開陳を行います。意見はありませんか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 なければ、意見の開陳を終結します。

 次に、討論を行います。討論はありませんか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 なければ、討論を終結します。

 これより本件について採決を行います。

 お諮りします。第5号陳情、「第25回デフリンピック夏季大会の東京招致を求める意見書」の提出を求めることについてを採択すべきものと決することに賛成の委員は挙手を願います。

 

〔賛成者挙手〕

 

委員長

 挙手全員、よって、本件は採択すべきものと決しました。

 第5号陳情が採択されたことに伴い意見書の案文調製が必要となりますが、案文の作成につきましては正副委員長に御一任いただき、15時の休憩の後案文の調製をしたいと思いますが、御異議ありませんか。

 

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 御異議ありませんので、そのように決定します。

 以上で第5号陳情の審査を終了します。

 委員会を休憩します。

 

(午後1時23分)

 

委員長

 委員会を再開します。

 

(午後1時24分)

 

 昨日に引き続き所管事項の報告を受けます。

 初めに、1番、重層的支援体制整備事業の実施について、昨日の答弁保留について、理事者の発言を求めます。

小山地域支えあい推進部地域包括ケア推進課長

 昨日は久保委員よりの御質問にお答えできず大変申し訳ございませんでした。

 御質問の内容は、委員会資料4ページの表の下段、第4号から第6号の補助金等の名称の欄に、これまで活用してきた補助金名を記載したほうがよいのではないかというものでございました。

 お答えといたしましては、令和3年度、第5号の多機関協働事業のみに補助金を活用しているところでございます。補助金対象事業名は、地域共生社会の実現に向けた包括的支援体制整備事業、事業メニューにつきましては、重層的支援体制事業への移行準備事業というふうになります。下段の真ん中のあたりに米印で記載しましたのは、この多機関協働事業につきまして、移行準備事業の補助金を活用したということを分かるような形で記載をいたしましたけれども、御説明が大変不足であったというところでございます。

 また、このような記載にした理由といたしましては、令和4年度の交付金の交付要件、それから組立てがこれまでのものとは少し変更になったことがございました。令和3年度までは、例えば4、5、6の個別の事業に対してそれぞれ交付をされてきたものが、令和4年度からは4、5、6全てを行うことが要件となったというものでございます。そのために対比について記載するところが難しく、新しい交付金ということもありましたので、この斜線という形になりましたけれども、今後は分かりやすい資料、それから説明を心がけたいと思っております。申し訳ございませんでした。

久保委員

 丁寧な御説明ありがとうございます。この補助金等名称のところの斜線の部分に、本来であれば移行準備事業が入るのではないかということで昨日質問させていただきました。ただ、今御説明にあるように、令和4年度から事業対象などが変わっていることや、また、国で示す既存制度の対象事業についても、若干内容が令和2年3年と今まで助成金を使っていたものとは変わってきているということで、一概にこの表の中でここに記述を入れることが適切ではなかったということなんだというふうに受け止めています。

 私は、この件についてずっと申し上げておりますけれども、せっかくやってきたんだから、ちゃんとそれが分かるように目に見えるようにすべきではないのかなということでお伝えをしてきたという思いもあります。今御説明いただきましたことについては承知をしているつもりでございますけれども、こういった表が出たときに、過去のものがどのよう生かされているのかということが分かるようにしていただきたいなとは思いますので、今、この別表のほうを書き換えるということではないということは承知をいたしました。そういったことがしっかり今後もきちっと記録として残っていくような形で心がけていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

 1点、この別表についてお聞きをしたいと思っておりましたのが、子ども・子育て支援交付金に関してなんですけれども、今回子育てひろばということで、これも従来の補助金とは変わって重層的支援体制に整備事業を一体的に実施する事業になっています。あともう一点、子ども・子育てのところで、利用者支援事業というのが入ってきているんですけれども、ここが、担当課が子育て支援課と育成活動推進課というところで、委員会の所管外のところになっております。子ども文教委員会の中ではこの重層的支援体制に関しての報告等もなかったようですし、予算の分科会の中でもそういった質疑はなかったようにお聞きをしております。そういった面で、やはり全庁的で取り組むというところで、地域包括ケアのときにも申し上げましたけれども、どうしても子どものところとの連携というのがまだまだ密になっていないと思っているところです。その辺りについては、どのように連携を図られていくのか教えてください。

小山地域支えあい推進部地域包括ケア推進課長

 この利用者支援事業につきましてはすこやか福祉センターでも実施をしているところでございますし、包括ケアの総合アクションプランの中でも、子どもの相談のフロー図についても、子ども・若者支援センター、それから、すこやか福祉センターともに受けて適切に対応していくというようなことで今回入れさせていただいたこともございますので、やはり庁内の中でしっかり連携が必要かなと思っているところでございます。

 今後、関係部署とも調整をしながら、より多くの方に分かりやすく御説明をし、併せて事業についても、重層的支援体制整備の中でどのように進めていくかということも議論が必要かなと思っておりますので、そこにつきましては適切に対応させていただき、また必要に応じて関係機関とも調整し、御報告などもさせていただければというふうに思っているところでございます。

久保委員

 今利用者支援事業のところ、ここは、すこやか福祉センターと子育て支援課とが連動していると思うんですが、子育てひろばのことについては、これは令和4年度から事業の内容が変わるのかどうか、重層的支援ということが生かされるのか、その辺のところはお分かりになられますか。所管外なので、難しいでしょうか。

小山地域支えあい推進部地域包括ケア推進課長

 所管外で詳細を把握してございません。申し訳ありません。

久保委員

 分かりました。そういった点でも、さらに連携は必要かなと思っておりますし、子育てひろばのことで、重層的支援というのがどういうふうに入ってくるのかというところは、これは子ども文教委員会の中では全く質疑されていないのではないかと思っておりますので、しっかりそういったところも連携を密にしていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

委員長

 他に質疑はありませんか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 質疑がなければ、以上で本報告について終了いたします。

 次に、2番、中野区におけるひきこもり支援事業についての報告を求めます。

小山地域支えあい推進部地域包括ケア推進課長

 それでは、中野区におけるひきこもり支援事業について御説明をいたします。(資料2)

 1、経過でございます。

 区では、ひきこもり状態にある方やその御家族は、ひきこもりに至った原因や過程、ひきこもっている期間、抱えている生活課題などが様々であることから、必要となる支援も一人ひとりの状況により異なるため、関係部署が連携をしてひきこもり支援に取り組んでまいりました。また、基本計画の重点プロジェクトの中でも、ひきこもりについての取組を進めることとしているところでございます。

 また、他方、国の取組といたしましても、ひきこもり支援施策の推進ということで、①ひきこもり相談窓口の明確化、周知、②支援対象者の実態やニーズの把握、③市町村プラットフォームの設置、運営を実施することとしているところでございます。

 2のひきこもり支援事業の具体的な取組でございます。

 まず1点目につきましては、社会福祉協議会への委託で進めてまいりたいと考えております。今後、区のひきこもり支援を充実させるためには、関係部署が実施している既存の支援を継続しつつ、これまで個別に支援を行っていた区と社会福祉協議会が協働し、包括的に支援する体制を構築する必要があると考えております。令和4年度から、ひきこもり支援事業を社会福祉協議会に委託しひきこもり相談窓口を設置するなど、ひきこもり状態にある本人や家族が相談しやすい環境を整えてまいります。

 ア、委託の目的でございます。ひきこもり状態にある本人や家族等を支援することにより、ひきこもり状態にある本人の社会参加を促進し、本人及び家族等の福祉の増進を図ります。また、重層的支援体制整備事業の参加支援事業といたしまして、既存の社会参加に向けた支援では対応できない本人や世帯のニーズ等に対応するため、地域の社会資源などを活用して社会とのつながりをつくるための支援を行います。

 イ、主な委託内容でございます。ひきこもり相談窓口の設置。裏面に参ります。ひきこもり支援に関する情報発信、アウトリーチ等を通じた継続的支援、ひきこもり状態にある者を対象とした居場所づくり、ひきこもり状態にある者や家族が参加する講演会の実施、家族会の支援でございます。

 次に、2点目でございます。ひきこもり支援関係機関とのネットワークの構築を行ってまいります。地域課題、地域づくり、支援方法などについて、当事者団体、家族会とともに検討し、中野区の実情に合ったネットワークを構築するため、市町村プラットフォームとして地域包括ケア推進会議にひきこもり支援部会を設置いたしました。

 ア、構成員でございます。学識経験者、中野区社会福祉協議会、民生・児童委員、東京都ひきこもりサポートネットなど、関係する機関の方に御参加いただいているところでございます。

 イ、主な検討事項でございます。支援対象者の実態やニーズの把握、課題の共有、地域における支援者連携のネットワークの構築、当事者家族に適切に届く効果的な情報発信、ひきこもりへの理解促進のための普及啓発でございます。

 2、今後の予定でございますけれども、令和4年4月、ひきこもり支援事業実施委託を開始いたします。新たなひきこもり相談窓口等について、ホームページ等で掲載をしていく予定でございます。5月、第2回ひきこもり支援部会を開催したいと考えております。以降、年4回ほど実施をする予定でございます。

委員長

 ただいまの報告に対し質疑はありませんか。

間委員

 御報告ありがとうございます。ちょっと確認したいんですけれども、このひきこもりの相談に関して、御家族の御相談が多いのか、御本人の御相談が多いのか、その割合などもお分かりでしたら教えてください。

小山地域支えあい推進部地域包括ケア推進課長

 区のほうで、すこやか福祉センターで具体的にはこれまでも相談をお受けしておりました。もちろん社会福祉協議会でもお受けしていたんですけれども、区の相談実績といたしましては、やはり御家族の方からの相談が大半になります。令和3年度1月末時点での数字を申し上げますと、48件に対しまして家族からの御相談は30件というふうになってございます。御本人からのものは6件ということでございます。

間委員

 ちょっと聞き取れなかったんですけれども、48件というのは全体の数で、そのうちの30件が御家族の方ですか。

小山地域支えあい推進部地域包括ケア推進課長

 すこやか福祉センター4所で、今年度1月末の段階での相談件数の総数が48件となってございます。そのうち家族の方からの相談が30件ということになってございます。

間委員

 御本人からが6件というところで36件、それ以外のところは別のところから御相談ということなんでしょうか。ちょっと数が合わなかったので、すみません。

小山地域支えあい推進部地域包括ケア推進課長

 関係者ということで、御近所の方であったり、例えば8050のケースのような介護保険のサービス事業者の方から対象者のお子様というような形で御相談があったりという件数が12件となってございます。

間委員

 そうすると、御本人というよりは、御家族だったりその他の方からの御相談がやはり大多数というところだと理解できました。今回社協さんにひきこもり相談窓口というところで設置もして、委託をするということですけれども、その委託に当たって窓口というのは、要は御来所いただくこと前提なのか、そのほかにも何か御相談いただけるツールがあるのかというところをどのようにお考えなのか伺います。

小山地域支えあい推進部地域包括ケア推進課長

 社会福祉協議会の委託の内容といたしましては、ひきこもり相談窓口ということを明確にしていただき、専用の電話等も使いまして、電話での御相談もお受けできるようにしたいと考えております。

間委員

 こちらは区のほうからこういう形でもお願いしますと、例えばLINEでの相談ができるようにしている自治体があったりとか、オンラインでZoomとかを使ってというのはあまりないかもしれないんですけれども、様々なやり方で、メールだったりとかも含め相談ができる形を整えている自治体もあるんですけれども、そういったところは区として要望していくということも検討されますでしょうか。

小山地域支えあい推進部地域包括ケア推進課長

 来年度初めて委託をするというところで、現在は主に電話、それから来所等で、あと訪問ということもございますが、その三つで主に進めてまいりたいと考えておるところでございます。先ほどの取組の二つ目でも御紹介いたしました部会を設置してございますので、様々当事者であったり関係団体の方たちに入っていただいておりますので、そういうところの議論の中で、今後どのように相談をお受けするのが相談しやすいのかとか、どのような環境がよいのかということについては協議をして決めてまいりたいと考えます。

間委員

 特に御本人となると、来所というのは非常に難しいですし、その代わり訪問という形も取れるということですので、どういう形がいいか引き続き検討はお願いしたいと思います。

 資料の裏面のひきこもり状態にある者を対象とした居場所づくりというところに関してなんですけれども、今現状として、ひきこもり状態にある方を対象とした居場所というのはどのようなものがあるんでしょうか。

小山地域支えあい推進部地域包括ケア推進課長

 なかなか御本人直接というところはまだまだ十分ではないというふうに認識をしております。相談者である御家族の方の家族会であったり、あるいはNPOの活動がその居場所に該当するかと思いますけれども、まだまだ御本人の居場所というところでは十分ではないかなというふうに認識をしているところです。

間委員

 大和地区のほうに例えば切手を貼ったりとかするような場所だったりとか、おばあちゃんたちとお話ができるような場所だったりとかがあるというふうにも伺っております。そういった小規模といいますか、でも、いろいろな居場所というのはたくさんまちなかサロン同様にあるのかなというふうに思っていまして、ここの部分も地域包括ケア総合アクションプランの中に明記はされていないのかもしれないんですけれども、そういったところも拾っていくことによって、昨日も地域偏在ということもお伝えしました。このエリアにもこういった活動をしてくださるところを増やしていくべきだみたいなところにもつなげていけると思いますので、そういったところの把握でしたりとか、そこもしっかりとやっていただきつつ、皆さんとのひきこもり支援部会の中でも御意見いただきながら拡充していっていただきたいと思います。

 最後に確認なんですけれども、ひきこもり支援部会というのは、構成員の中に学識経験者の方もおられる。その他いろいろな方が参加していらっしゃるということですけれども、こちらのほうは既にもう1回目の部会は開催されているというところで、どのような意見が出たりしたのか教えていただけますか。

小山地域支えあい推進部地域包括ケア推進課長

 第1回目を実施いたしました。第1回目ということで、ひきこもりに関しましては様々見識がある方、または具体的な活動をされている方という方が構成員としてはほとんどでしたけれども、まずは区や国や都の動きについて共有をするということで、東京都が出しておりますひきこもりに係る支援協議会というところの提言を皆さんで確認をしたというようなところでございます。

間委員

 年に4回実施をされるということなので、今後より深掘りをしていくといいますか、いろいろな議論をされていくことと思います。こちらのメンバーというのは、どのぐらいの任期、特に学識経験者の方は任期があるのかなと思っておりまして、あと必要があればメンバーが増えていったりとかということもお考えなのかというところだけお聞かせください。

小山地域支えあい推進部地域包括ケア推進課長

 今のところ任期は定めておりませんので、検討については、また、御報告をさせていただきながら、必要があるときにはメンバーも代えながらというところで進めさせていただきたいと考えております。

久保委員

 分科会でも様々お伺いをしたところなんですけれども、分科会のときに作っていただいた資料の中で、主な相談方法という中に、電話、来所、訪問、メールほかというのがございました。これは一番最初はもしかしたら来所とか電話で、そこから継続的なところで訪問、メールというような相談だったのかもしれないんですけれども、先ほどからすると、もしかしたら一番最初にメールという相談のやり取りもあるのかなと感じております。今まで区で行ってきた支援体制と、この予算特別委員会のときの資料というのは区の今までの事業実績であったので、社会福祉協議会としてはどういった形で相談をしていたのかというところが、内容が違ったようなところがあるのか、ほぼ同じような形で今までもその支援をしてきたのか、その辺りのことを教えてください。

小山地域支えあい推進部地域包括ケア推進課長

 社会福祉協議会のほうでも、ひきこもりというふうな相談窓口ではございませんでしたけれども、福祉の相談窓口というところで同じような相談をお受けしているところでございます。資料等をいただいている中では、やはり御家族からの相談が多いと聞いているところでございます。また訪問による御相談も受けておりますけれども、主には御家族の電話でしたり、そういう家族会にいらしたときに御相談をお受けするとか、そのようなことがメインだと聞いているところでございます。

久保委員

 区は区で、今までもすこやか福祉センターで相談体制を設けていて、これから社会福祉協議会のほうで委託ということになってしまうと、すこやか福祉センターでずっと継続的に、きっと長く関わられるようなことになると思うので、そこら辺のところはどのようにされるんでしょうか。

小山地域支えあい推進部地域包括ケア推進課長

 今回、予算特別委員会の資料としてお出しさせていただいたひきこもりの区の相談の実績でございますけれども、ひきこもりというところで直接御相談いただくケースもございますし、様々な御相談の中でひきこもりというようなところで御支援をしているようなケースも含めましてカウントをしているところでございます。ですので、ほかにも様々解決をしなければいけない課題をお持ちだったりもしますので、そういう方たちにつきましては、継続してすこやか福祉センターで御支援をする。また社会福祉協議会の委託の中で、参加支援、様々就労であったり居場所であったりというところが広がっていけば、そちらを御案内するような取組になっていくのかなと今考えているところでございます。

久保委員

 結局今までやってきたところがそれで途絶えてしまってもいけないですし、今まで相談をしてきた方が、さらにまた様々な支援につながるような形で今回のことでしていくというところで、だから、情報共有が、今まですこやか福祉センターというところで受けていた相談をこの社会福祉協議会に、相談内容ですとか個人のデータをそのまますぐにそちらに移行というわけにもいかないのであろうと思うので、そこは様々な御家庭の問題があるところなので、丁寧にやっていただきたいなと思っています。

 また、継続的に相談を受ける場合に相談相手が代わってしまうと、そこでどうしても相談が途絶えてしまうというケースもあるんです。そこら辺のところは、どうしても区の場合は異動があったりいろいろあるので、例えば保健師さんのことなんかでも、そこら辺をどういうふうにしていくのかというところも重要なところではないかと思いますので、そこもしっかり丁寧に行っていただきたいと思っておりますけれども、これはどのようにしっかり継続を図られるおつもりですか。

小山地域支えあい推進部地域包括ケア推進課長

 委託の内容につきましても、アウトリーチ等を通じた継続的な支援というふうなことも内容に含まれておりますので、委託事業におきましても、その辺りはしっかりと継続して支援ができるように、担当者がいろいろ代わるとかそういうことではなく、その辺りもしっかりと実績報告等も確認をさせていただきたいと思っておりますし、すこやか福祉センターとの連携というふうなお話で言いますと、そのケースについて社協のひきこもりというところの切り口で御支援が必要なのか、すこやか福祉センターの様々保健福祉という相談の中で御支援が必要なのかというところも見極めまして、きちんとキーとなる人を決めながら、しっかり継続的にサポートができればいいのではないかというふうに考えているところでございます。

久保委員

 前々から申し上げておりますけれども、ひきこもりという状況を生んでいる理由というのは人それぞれですし、決してそのひきこもりということだけが問題であるということではないと思うので、ひきこもりたくないんだけれども、そうならざるを得ない状況がある方であるとか、また、支える御家族の問題であるとか、相談内容は様々だと思うんです。経済面の不安とか生活のことですとか御病気ですとか、そういう内容は相談内容としては非常に多いので、そういう支援をどういうふうに結んでいくのかということがさらに課題だと思いますし、既にそういった実績もつくってきているところではないかと思いますので、よりきめ細やかな支援をお願いしたいと思っています。

 児童相談所が開設をされるということになって、今回御相談をされる方の15歳以下が令和3年度では6名となっていました。若い人の相談というのは、すこやか福祉センターもですし、今度社協だけではなく、児童相談所のしっかりサポートの体制も重要ではないかと思っているんですが、子ども・若者支援センターとかとの連携の在り方についてはどのようになっているのか教えてください。

小山地域支えあい推進部地域包括ケア推進課長

 ひきこもりにつきまして施策を進めるに当たりましては、子ども・若者センターのほうともいろいろ調整をしているところでございます。それぞれすこやか福祉センターも、子ども・若者センターも年齢に制限があるというところでは、基本的には役割の中で、まずは第一義的に相談を受け止め、様々その課題であったり継続する年数等によりましてきっちりと引き継いでいって、継続的に途切れないように支援をするというようなことについては、現在確認をしているところでございます。

久保委員

 もう一点、家族会の支援というのがあります。ここでも家族会、中野わの会が構成員ということで書かれておりますけれども、こういった家族会の具体的な支援というのは、今まで区はどのようになさってきたんでしょうか。

小山地域支えあい推進部地域包括ケア推進課長

 活動の場にお邪魔をし、様々な方のお話を伺うですとか、その中で活動場所にちょっと困っているような状況があれば私どものほうで活動場所についても御相談を受けながら、この会自体が継続したり広がっていくような御支援はさせていただいていたところでございます。

久保委員

 昨日も、こういった公益団体というか、支援の在り方ということで、わの会も大変高齢の方も多くて、いわゆる8050問題にちょうど該当するような方たちで、御自分の先行きを考えられて、わの会の設立に至ったというようなお話もお聞きをしています。そういった方たちの不安を取り除いていくような体制ということが非常に重要であるなと思っておりまして、全ての方たちに全ての支援というわけにいかないかもしれないんですけれども、まず直近の課題として、ここには一番力を注がなければいけない、場合によって、生活であるとか命を支えるというところにしっかり結びつけていくような支援体制というのが重要であると思っております。今までにもそういった支援を進めてきたとは思いますけれども、より具体的にそれらが進められていくということが、今回改めてこうやってひきこもり支援事業を進めてきたという大きな意義ではないかと思います。その辺についてはいかがお考えですか。

小山地域支えあい推進部地域包括ケア推進課長

 今年度は、コロナのこともございましたので、家族会の活動が継続するように、また広がっていくようにということで、様々御相談を受けて対応をさせていただいたところでございますけれども、ひきこもり状態そのことがよろしくない状況ではなく、そういうことが続くことによる様々な心身に影響を及ぼしたり生活困窮というようなところの課題も出てくるというところでは、すこやか福祉センターにおいても、社会福祉協議会におきましても、支援の内容については幅広くきめ細かく進めていく必要があると思っておりますので、その辺りはしっかりと社会福祉協議会とも連携をしながら対応させていただきたいというふうに考えております。

藤井地域包括ケア推進担当部長

 少し補足なんですけれども、来年度からは重層的支援体制も始まりますし、個別ケア会議も始まりますので、ケースによっては重層的支援会議というものを開催いたしまして、関係者で支援プランをつくりながら進めていくということで、継続性や、本人だけではない家族も含めた支援体制を構築できると考えております。

久保委員

 個別の支援体制をしっかりつくっていく。今までも目に見えない形ではいろいろな支援を行っていたんでしょうけれども、今御説明があったような形で、個別のケース会議といいますか、そういった中でしっかり支援体制をつくっていくということでございますので、今後、また、ひきこもり支援事業がスタートしまして、委員会にも報告があるとは思いますが、中には公のところで語られるのがなかなか難しいようなケースもあるかと思います。そういったところもしっかりと踏まえつつと思っています。そういったことで一つ思っているのは、警察との関係性というところを一つお伺いしたいと思っているんです。構成員の中には入っていないようですが、この連携はどのようになっているでしょうか。

小山地域支えあい推進部地域包括ケア推進課長

 ひきこもりというところでの警察との連携ということは、今特に何か個別に進めるということはございませんけれども、支援が困難なケースについては、生命の危機ですとか、身体を傷つけるとか、危害を加えるとか、様々なことがこれまでもございましたので、その都度警察の方とは情報を共有できる範囲で共有をさせていただきながら、連携はしてきているところでございますので、ひきこもりの生活課題を抱えていらっしゃる方についても同様の対応はしていけると考えております。

久保委員

 そういったケースだけを心配する必要もないのですが、最悪な事態ということも想定をしながら動かなければいけないところもあるかと思いますし、あと先ほど15歳以下ということで、学校ですとか、そういったところとの連携というところも、この構成員の中にはないけれども、重層的支援の中で個別のケースに当たっては、それぞれの関係のところとしっかりつなぎながらサポートしていくというようなことで進められるということでよろしいですか。

小山地域支えあい推進部地域包括ケア推進課長

 実際に、今年度も、昨年度も、学校との連携というところでは、不登校のお子さんが全て何か支援が必要かというとそうではございませんけれども、学校のほうで心配なお子さんに関しましては、すこやか福祉センターのほうでも情報をいただき、支援の方法についても検討したり、様々連携をして対応しているというようなこともございますので、その辺りは幅広く、個人情報もございますけれども、支障がない範囲といいますか、そういうものも共有しながら、しっかりと地域の中でも一緒に御支援できるような体制をつくる必要があるかなと思っていますので、地域ケア会議の個別会議の中であったり、重層的支援会議の中でも、そういう関係者の方に御参加いただき考えていくということは、今後もう少し進むのではないかなというふうに考えているところでございます。

近藤委員

 今様々久保委員のほうから御質問があったんですけれども、私もちょっと重なるところはあるんですが、本当に個別の支援体制がとても大事だという思いです。アウトリーチ等を通じた継続的な支援が行われていくということですけれども、これは社会福祉協議会に委託をしまして、そうしますと、ここのアウトリーチと社会福祉協議会との訪問という形がどう変わっていくところをもう一度確認させてください。

小山地域支えあい推進部地域包括ケア推進課長

 この委託のところにありますアウトリーチ等を通じた継続的支援というのは、社会福祉協議会として、お宅を訪問して相談を受けるとか、なかなかアプローチができない方に訪問を繰り返しながらアプローチをするということで、特に区のこれまでのアウトリーチチームの活動と何か変更があるというものではございませんので、主にひきこもりに関しては、社会福祉協議会の方たちによるアウトリーチを充実させていくというようなことになります。

近藤委員

 そうしますと、今まではすこやか福祉センターとか、中野区のアウトリーチチームが行っていたものが、社会福祉協議会のアウトリーチになるわけですか。

小山地域支えあい推進部地域包括ケア推進課長

 先ほども御答弁させていただきましたけれども、これまですこやか福祉センターが関わっているケースについては、ひきこもりだけではなく様々な生活課題もある方もいらっしゃる中でのひきこもりの対応をさせていただいていましたので、保健師ですとか福祉ですとか心理職ですとか、すこやか福祉センターに配置をしている専門職のケアが必要な方については、引き続きすこやか福祉センターで対応することになると思います。一方、社会福祉協議会の対象の方でも、そういった専門的な支援が必要な方に関しましては、すこやか福祉センターと連携をして対応するというようなことになっていくと思いますので、これまで関わってきたことにつきまして、この専門窓口ができたからといって、そちらにバトンタッチするような、そういうふうなことは今予定はしてございません。

近藤委員

 協議というか、その方にはこちらのほうがいいというみたいな検討をされて、担当というかが代わるということなんですか。

小山地域支えあい推進部地域包括ケア推進課長

 例えばすこやか福祉センターで関わっているケースで、御家族の会に御紹介をしたほうがいい方については、例えば御家族の方は社会福祉協議会の様々把握をしている家族会に御紹介するですとか、そういうことに関しては、その方の支援を今後どうするかといった重層的支援会議であったり個別支援会議であったりという中で議論をして、それぞれ適切な支援が必要な役割の方に結びつくような、そういう議論をしながら進めていくことになりますので、一概にすこやか福祉センターのものはずっとすこやか福祉センターで対応するとか、社会福祉協議会で関わっていた方は社会福祉協議会でずっと関わるということではなく、随時その方の状況に合わせて連携をして、必要な支援を御提供できればよいのではないかと考えているところでございます。

近藤委員

 本当にいろいろな様々な方がいらっしゃって、相談に行けない方もいらっしゃると思いますし、まだ発見できない方もいらっしゃると思うんです。そのときに、どんな居場所がいいのだろうかとか、どうやって支援したらいいんだろうかと、皆さん、さんざん考えると思うんですけれども、私が知っているひきこもりの方というのは、すごく喪失感があったり、つらい経験をしたりとか、そういった方が結構いらっしゃるんです。そういったときに、グリーフケアというか、そういったものが必要で、この地域における支援者連携のネットワークの構築とかもありますけれども、地域の方なんかに絶対会いたくないみたいなこともあって、親も本当に地域からは隠したいというようなこともあるんです。

 様々本当にいろいろなケースがあるんですけれども、最終的には寄り添ってくれる家族以外の方という存在がすごく大事だと思うんです。そこがつながって、自己肯定感を持って、もしかしたら人間が信じられるのではないかと思ったときには、いろいろなところに出ていけると思うんです。そこをどうつくっていくかというのが、それは少数なのかもしれないんですけれども、その辺はどのように対応していかれるおつもりですか。

小山地域支えあい推進部地域包括ケア推進課長

 そのことについては、まさに居場所というところにつながってくるのかなというふうにも思います。居心地がよくてお話を聞いていただくことで、少し喪失感などもなくなり、外に目が向くような、そういうことが可能になる居心地のいい場所ということを考えますと、そういうものが中野区内にあるのかないのか、それから、東京都のシステムの中でのそういう専門相談窓口を御紹介するだけでいいのかというようなことは今後検討していかなければいけないかなと思いますので、様々な相談ケースについても一つずつ分析が必要なんだと思いますけれども、そういうものも踏まえまして、必要な居場所であったり社会資源については、これからきちんと体系化をしていく必要があるかと思っています。現在は、まだ今ある社会資源の中のものを御紹介するとか、そういうことになってしまっておりますので、その辺りも含めて、部会の中では様々御意見ですとか情報をいただきながら進めてまいりたいと考えているところでございます。

藤井地域包括ケア推進担当部長

 今回のひきこもりの方のための居場所づくりに関しましては、社会福祉協議会の今回の委託の内容の目的の四つ目に含まれておりまして、例えばケースを通じて、このような方にはこのような居場所が必要ということになれば、その開発までも含めて、今回委託できるのかなというふうにも考えているところでございます。

近藤委員

 ですけれども、居場所以前に人とつながれるということが一番大事で、そこにはこの区から出ているのが中部すこやか福祉センターの保健師だけというか、保健師はここだけですよね。そういった意味では、もう少し保健師の方などに入っていただくというのが、今もう2回目ですけれども、それを含めて勉強をされたりとか、そういったことが必要なのではないかなと思いますけれども、いかがですか。

小山地域支えあい推進部地域包括ケア推進課長

 1か所のすこやかの保健師ということではございますけれども、実際に区の組織の中では、様々部会で議論された内容等につきましては持ち帰り、4所の保健師が共有するような中の会議もございますので、しっかりそこは共有を図りながら対応はしていけるように、現在もしておりますけれども、新しい取組ですので、改めてその辺りはしっかりと進めてまいりたいと考えております。

近藤委員

 取りあえず、そのひきこもりの方と家族が、こういう大きな窓口ができたということはすごく救われます。家族の方が本当に自分1人で抱えていたのが、外に出して相談ができるというのもすごくいいことです。ただ、ひきこもり本人に何とか自信をつけて社会と関わってもらおうというのは、ぱっと相談ができるということはなかなかないと思うので、きめ細かい訪問が私はすごく価値があるというか、意味があると思うんです。そこのところを大きく進めることも大事ですけれども、小さな小さな積み重ねでそこの気持ちをほぐしていくというか、していただきたいと思うんです。そこは大丈夫ですか。

小山地域支えあい推進部地域包括ケア推進課長

 私どもの調査の中でも、ひきこもりがちの方については、区の様々な情報が届きにくいというようなこともございますので、その辺りは様々な手法を使いまして届くようにするとともに、一人ひとりのお宅に訪問をして声かけをしていくということについてもとても重要だと思っておりますので、併せて対応してまいりたいと考えております。

近藤委員

 それで居場所ができればもちろんいいんですけれども、居場所と言っても、皆さん、それぞれ抱えているものが違いますから、そこに当てはまるか分からないので、23区、東京都、国、そういった大きな視野でその居場所を紹介していけたりつくっていけたり、そういう取組に発展して、今もあるのかもしれませんけれども、中野区で頑張って居場所をつくろうとして、全然そこが合わないものであったら仕方がないので、そこら辺は大きな範囲で検討していただいて、その人たちに合う居場所というのができるといいなと感じますけれども、いかがですか。

小山地域支えあい推進部地域包括ケア推進課長

 私どもが今開催をしています部会の構成員にも、東京都の関連組織の方もいらっしゃるということでは、その辺りは中野区できめ細かな対応をする必要もございますが、様々な仕組みの活用、情報共有をしながら活用していくということも併せて、どんな方法がいいのかということについて検討はさせていただきたいと思っているところでございます。

近藤委員

 それで、これは先ほど間委員の質問のときに、ひきこもり支援部会の構成員というのが代わることもあるとおっしゃっていたんですけれども、区の職員も、生活援護課長とか児童相談所設置調整担当課長とかではなくて、例えば福祉推進の人権、それこそグリーフケアなんていうのは専門のところがありますから、そういう方も入れていくという形も取って、しっかりとした本当にひきこもりの方の精神面をサポートしていくためにどうしたらいいかということなんかも検討していかれるといいと思いますけれども、いかがですか。

小山地域支えあい推進部地域包括ケア推進課長

 区の職員につきましては、委員の皆さん、これまで様々ひきこもりについて取り組んでいらした方たちのアドバイスも伺いながら現在決めているところでございますけれども、情報の共有というところでは、幅広く情報提供はその中でもできるとよいというふうに思いますので、区の側の構成員に関しましては少し調整をさせていただきたいと思います。

浦野委員

 この間、国や都もいろいろな大きな動向がある中で、区としてもこれまでやってきた部分と、この間予算の分科会でも伺いましたが、新規の事業として予算化をして、これからまたさらに進めていくという中では評価をしたいと思います。先日、去年の11月末の区報でしたか、特集が組まれて、広く区民の方にも知ってもらう一つのきっかけとしては、区の姿勢もそれを通じて私も感じたところです。

 それで、先日、約1,100万円の予算の社協への委託の中でどういうことをしていくのかというところでも少しお伺いをしましたけれども、これが今回の報告の中の委託内容というところに明記されているのかと思うんです。その上で伺いたいんですけれども、平成30年度のときに、内閣府が生活の状況に関する調査をしたときに、全国で40歳から64歳の方の1.45%、全国だと61.3万人がひきこもり状態にあるのではという推計が出されて、結構衝撃的な数字だと私も思ったんです。中野区でその推計値に基づいて当てはめたときに、それを伺ったのは3年ぐらい前でしたけれども、1,600人ぐらいいるんじゃないかというようなことでした。今区として、その状況にある方というのは、多少人口の動きもありますけれども、そういうひきこもり状態にある方が今どれぐらいいらっしゃるのかというのは、どれぐらいの数字として今把握されているんでしょうか。

小山地域支えあい推進部地域包括ケア推進課長

 具体的にそういう数字は持っておりませんけれども、このコロナの関係もございまして、少し割合としては増えてきているのではないかと捉えているところでございます。そういったことについて、部会の中でも支援対象者の実態やニーズの把握というところは進めていきたいと考えておりますので、その中で中野区の現在の対象者についても、区が把握できるといいと思っているところでございます。

浦野委員

 今回のこの設置される窓口なんですけれども、これから児相や若者支援センター等もできる中で、今回のこの社協さんへの委託のこの窓口については、年齢というのはどういう形で想定しているんでしょうか。

小山地域支えあい推進部地域包括ケア推進課長

 特に年齢の制限とかは設けてございません。

浦野委員

 そうすると、ここを新たな窓口として設置する、どなたでも、年齢の制限のない窓口ですということで周知されていくんだろうと思うんですけれども、これは今回区が新たに設置するので、こういう窓口がありますということをどれだけ広く知ってもらえるか、周知していくかというのがまず最初のところとして大事になってくると思うんです。この予算の委託の中にも、情報発信のところというのは入っているというふうにも伺ったんですけれども、具体的にその周知の方法というのはどういう形でされていく予定なんでしょうか。これは委託の中身なので、実際、社協さんのところにも関わるかもしれないんですけれども、伺いたいと思います。

小山地域支えあい推進部地域包括ケア推進課長

 先ほども申しました区の情報が、ひきこもっていらっしゃる方には届きにくいということもございますので、具体的な内容については社会福祉協議会が委託の中で進めることにはなりますけれども、様々区が今把握しています調査の結果なりを御説明しながら、効果的に発信ができるようにはお願いしたいと考えているところでございます。

浦野委員

 私は全部の自治体を見たわけではないんですけれども、例えば文京区さんで、ひきこもりに悩んでいたらというような形でパンフレットを作成されていて、その中で、これはいいなと思ったのが、QアンドAというのがあって、例えばひきこもり相談とかとすると、ひきこもり状態になければ相談できないのかなとか、家族とか当事者だけではなくてという形で、ここには実際、自分の子どもがそうかもしれないので、同じような御家族の方と話がしたい場合どうすればいいのかとか、不登校の子どもがいるけれども、どこに相談すればいいか。これを見たら、自分でも相談していいんだと思えるような中身かなと。全部見たわけではないので、ほかにももうちょっといいものがあるかもしれないんですけれども、ただ窓口ができましたというよりは、こういう場合でもここで相談できますと、早めのところで相談をつないでいくということが一つ大事だと思うので、そういう周知の方法も非常に有効なのではないかと思うんですけれども、その辺りはいかがでしょうか。

小山地域支えあい推進部地域包括ケア推進課長

 社会福祉協議会に委託といった経緯につきましては先ほども御説明をいたしました。もともと社会福祉協議会のほうでもそのような取組を進めているということもございまして委託をするところでございますので、様々なこれまでの経験等も踏まえまして、なるべく幅広い形で御相談が入るような工夫についてはしていただけるものと思っておりおります。そのようなチラシ等につきましては情報提供いただいて、区のほうでも多少御意見等が言えるような、そんな形で進めさせていただければと思っております。

浦野委員

 既に取り組んでいる自治体の例とか、パンフレット、紙だけではなくて、インターネットであるとか、様々な媒体で、かつ、それを見た方が相談しやすい周知の方法はぜひ区としても積極的に検討していってほしいと思います。

 もう一つなんですけれども、都のひきこもりサポートネットというのが既にあると思うんです。こことの連携というのは、区内の中のいろいろな関係機関、これまでやってきたところとのつながりも、もちろんそれはそれで非常に大事ですし、あと東京都としてやっているところ、当事者として自分の住んでいる自治体にはなかなか相談しづらい、情報が漏れるとかということではなくて、少し離れたところという感じで、そういう形で東京都のそういうところにも相談が行くケースも、これまでもあったと思うんです。そことのこれからの連携というのはどうしていくのかというところを伺いたいと思います。

小山地域支えあい推進部地域包括ケア推進課長

 身近な地域の中での御相談はちょっとハードルが高いというか、行きにくいというようなこともあるということを私どもも承知しておりまして、なるべく匿名性の高い相談というところが、もしかしたら相談しやすいところになるのかなと思っております。部会の構成員の中にも、東京都のひきこもりサポートネットの方に入っていただいておりますので、その中で中野区の方がどれぐらい御相談があるのかどうかというところを把握しているのか私どもも把握をしてございませんけれども、そのようなアドバイスはいただけるのではないかというふうに考えているところでございます。

浦野委員

 この構成の中にいろいろな方が入っているので、これから実際新規で始まる事業の中で部会も開催されていくという中では、ぜひ積極的な議論をして、またここの委員会にも報告できるタイミングでぜひ教えていただきたいと思います。本当にひきこもりのその支援、息の長い支援になると思いますし、他の委員からも先ほどあったように、一人ひとり状況が異なる中で、さっきコロナでというお話もありましたけれども、いろいろな支援の在り方、これが正解だということもなかなか難しいかもしれないですけれども、区がこれから進めていく中で、ここには大いに期待をしていますし、私も自分も含めて学びながら、よりよいほうに行けるように、ここは区と議会側も一緒に力を合わせていきたいと思っておりますので、またぜひ委員会等にも適宜御報告いただきながらしていただければと思います。これは要望で結構です。

石坂委員

 何点か伺います。

 ほかの委員からも質問が出ましたアウトリーチのところで詳しく教えていただきたいんですけれども、まず、担い手が誰になるのかというところが、既存の職員がほかの業務をしながらここのアウトリーチも担っていくのか。あるいは異動等によって人を調整して、アウトリーチ専門の職員を送る形になるのか、あるいはこれを行うために新たに人を雇うとかということ、どういった形で人の確保を想定しているのか教えてください。

小山地域支えあい推進部地域包括ケア推進課長

 委託事業ですので、この事業に何人というようなことはちょっと区からは申し上げられませんが、私どもが委託をする内容についてしっかり履行していただく体制をつくってくださいということはお話をさせていただいているところです。また、社会福祉協議会でも、これまでも関わっていた職員の方もいらっしゃいますので、そういう体制も継続しながら対応していただけるというふうに聞いているところでございます。

石坂委員

 委託費用の中には人件費相当分なども含まれて委託になっているという理解でよろしいんでしょうか。

小山地域支えあい推進部地域包括ケア推進課長

 相当分ということで含まれているところでございます。

石坂委員

 あと一定の経験がある方という話も出ましたけれども、このアウトリーチチームのほうは組合せとかもあるのかもしれませんけれども、経験のある方ですとかソーシャルワーカーの資格がある方がある程度事業を回せるだけの人が入るという理解でいいかどうか確認させてください。

小山地域支えあい推進部地域包括ケア推進課長

 実際に委託を始めるに当たりまして、私どもの指定はしてございません。こういう職種の方でないといけないという指定はございませんけれども、参考ということで、どういう方が関わるのかということについては把握をしてまいりたいと考えております。

石坂委員

 把握をして十分な形で進めていただければと思います。

 あと、このアウトリーチの中身というのは何をするのかというところなんですけれども、これは実際にまだ把握されていない方を把握していく場合もあれば、既に把握されている方に対して定期的に様子を見にいくなどもあると思うんです。その辺りというのはどのようなものを考えているのか詳しく教えてください。

小山地域支えあい推進部地域包括ケア推進課長

 両方になると思います。既に関わっている方でなかなか会うことができないというような方の訪問であったり、あるいは様々な機関であったり、関係者の方から情報をいただき訪問するケースもあると思いますので、双方であると思います。

石坂委員

 ある程度定期的に見守り的な形あるいは働きかけにいく場合というのは、どのぐらいの頻度で担当者が家まで来てくれるとかというのは、目安的なものは何かあったりするんでしょうか。

小山地域支えあい推進部地域包括ケア推進課長

 ケース・バイ・ケースと聞いております。

石坂委員

 ただ、関係性をつくるのに十分な頻度では来てもらえるものになるという理解で大丈夫でしょうか。

小山地域支えあい推進部地域包括ケア推進課長

 訪問の目的はやはり関係性を持つということでございますので、そのような形でケース・バイ・ケースで対応させていただくことになると思います。

石坂委員

 しっかりとそこは必要なことですので進めていただければと思います。

 あと委託内容の中なんですけれども、このひきこもり相談窓口の設置という形で窓口を設けるわけですけれども、ひきこもりの方の場合ですと、当事者で動ける方がどこまでいるのか、家族からなのかとあります。家から出なくても、電話、SNS、メール、様々な手段を確保すべきだと思うんですけれども、いかがお考えでしょうか。

小山地域支えあい推進部地域包括ケア推進課長

 現在委託の中では電話回線というふうなお話をさせていただいているところでございます。SNS等については、個人情報とかもありますので、その辺りは今後検討していく必要があるかなというふうに思っております。

石坂委員

 電話とかでも、SNSとかのほうがハードルが低く相談できる方もいらっしゃると思いますので、そこはしっかりと前向きに検討いただければと思います。

 あと構成員の中の学識経験者なんですけれども、これは既に参加されている方あるいは今後想定されている方について、どういった学識経験者の方を想定しているのか教えてください。

小山地域支えあい推進部地域包括ケア推進課長

 詳細な経歴は今手元にないんですけれども、東京都のひきこもりの施策について関わっていらっしゃる方をお呼びしているところでございます。

石坂委員

 その辺は精神医療だとか福祉だとか心理のほうに詳しい方という理解でよろしいでしょうか。

小山地域支えあい推進部地域包括ケア推進課長

 臨床心理学等を専門とされていらっしゃる方でございます。

石坂委員

 安心しました。

 それから、先ほど近藤委員から、すこやか福祉センターの保健師だけなんですかという話がありました。ほかにも障害者の相談支援事業所のほうが北部であったりですとか、地域包括支援センターが鷺宮になっているんですけれども、これは何か理由があって北部や鷺宮が選ばれているのか、たまたまなのか教えてください。

小山地域支えあい推進部地域包括ケア推進課長

 すこやか福祉センターの保健師を例えば4所というところはなかなか難しい、中で共有できるということで、立場は違いますけれども、四つのすこやか福祉センターの圏域の中から出ていただけるような人選にしてございます。

石坂委員

 こういう形で、中部からは保健師、鷺宮からは地域包括支援センター、北部からはすこやか福祉センターの障害者相談支援事業所ということになるわけですけれども、南部のほうが、これは逆に言うと入ってなくなってしまうのかと思うんです。いかがなんでしょうか。

小山地域支えあい推進部地域包括ケア推進課長

 その辺りは情報共有ということで、内部でしっかりと情報共有していきたいと考えているところでございます。

石坂委員

 ぜひ漏れがないような形でと思います。

 あと区のほうの児童相談所設置調整担当課長がこれまで入っているということですけれども、4月に実際に児相がスタートする形になります。児相の課長もいますし、あと子どもの福祉の課長、また子ども・若者支援センターの職員等々もあるわけですけれども、この辺りは、みらいステップなかのの関係では、今後はどなたが入った形になるんでしょうか。

小山地域支えあい推進部地域包括ケア推進課長

 児童相談所の関連の管理職が入ることになります。

間委員

 一つ聞き漏らしてしまって申し訳ありません。

 これまで会派としては、ひきこもりの窓口の設置、それから、ひきこもりの支援者のイメージ図を作成してほしいということを要望してまいりました。印刷してきたんですけれども、これは町田市のひきこもり支援のイメージ図なんです。こういったものはこれから支援する側の方にとっても、支援される側の方、支援を受ける側にとっても、どういう支援を受けられるのかというところが見える形で、見える化、可視化されているということはすごく重要なことと会派としても考えております。先ほど浦野委員からの御紹介のあったパンフレットの中にも、ちょっと違った形ではありますけれども、支援を受けられるところというのも分かりやすく載せられていて、他の自治体としてもそういったことに取り組まれていると思います。区としてはこういったものの作成についてはどのようにお考えでしょうか。

小山地域支えあい推進部地域包括ケア推進課長

 私どもも、ひきこもりに関する様々な支援であったり、支援者への理解であったりというところでは幅広く広報していく必要があると思っております。また、部会の構成員にも、東京都であったり新宿区であったり、様々な自治体等の中でも活動されていらっしゃる方がいらっしゃいますので、他区であったり他の自治体のよい事例なども含めながら、分かりやすい広報、分かりやすい発信をさせていただきたいと思っているところでございます。

間委員

 このイメージ図とかマップというところにこだわっているんですけれども、簡潔に分かるというところが、支援を受けるのは面倒くさいとかならずに、こういうふうに行ったらいいんだと前向きに捉えていただけることにもつながると思いますので、ぜひ取り組んでいただきたいと思います。よろしくお願いします。

山本委員

 1点だけ伺います。いよいよ始まるということで、相談窓口を本当にありがとうございます。頑張ってほしいなと思うんですが、ひきこもり支援部会で、しんじゅく若者サポートステーションが入っています。これは何ででしょう。

小山地域支えあい推進部地域包括ケア推進課長

 中野区にはこのような団体がないということもございまして、地域的にはお隣ということもございますので、まずはこちらに入っていただき、いろいろ参考にさせていただきながら進めたいと考えているところでございます。

山本委員

 児相もできて、若者相談で連携していこうというような感じだと思うんです。このしんじゅく若者サポートステーションを運営されている事業者は分かりますか。

小山地域支えあい推進部地域包括ケア推進課長

 今手元にございません。

山本委員

 前に質問させていただいた日本労働者協同組合なんです。いわゆるワーカーズコープというところなんですが、企業組合労協センター事業団が受託しておりますので、ひきこもりの方の社会参加にいろいろな知恵と経験を持っていらっしゃいますので、こういった機会も捉えて、こういったところも吸収して相談していっていただきたいなと思うんですが、いかがですか。

小山地域支えあい推進部地域包括ケア推進課長

 私どももこの部会の構成員を検討する際には、様々活動団体様のネット等も拝見させていただきながら、中野区のためにいろいろ情報をいただいたり一緒にやっていただける団体さんを選んでメンバーになっていただきましたので、しっかりと経験等もこの場で御提供いただきながら、よりよい施策等が展開できればいいなというふうには思っているところでございます。

委員長

 他に質疑はありませんか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 質疑がなければ、以上で本報告について終了いたします。

 次に、3番、高額介護サービス費の算定誤りについての報告を求めます。

葉山地域支えあい推進部介護・高齢者支援課長

 高額介護サービス費の算定誤りについて報告をいたします。

 資料(資料3)を御覧ください。1番、概要でございます。

 介護保険には、介護サービスの1か月当たりの利用者負担額の合計額が一定の上限額を超えた場合に、その上限額を超えた分を支給する高額介護サービス費という制度がございます。今般、この高額介護サービス費の算定におきまして誤りがあり、その一部について過少支給、少なく支給をしていたことが判明いたしました。

 その内容ですが、2の(1)誤り内容としては、介護保険システムで算定をする際に、公費負担医療対象者の利用者負担額を含めずに計算をしておりました。

 分かりにくいところもございますので、(2)で事例を挙げさせていただきまして、算定方法について御説明いたします。高額介護サービス費は世帯で合算した利用者負担額から、利用者負担上限額を引いて算出いたします。算定例の表を御覧ください。通常の方の場合、介護保険の利用者負担は1割ですが、一部にこの例のように公費負担医療対象となるサービスのある方がいらっしゃいます。この例では、公費負担のない上の二つの訪問介護、通所介護のサービスについては通常どおり9割が介護保険給付、1割が利用者負担額です。

 一番下の訪問看護に公費負担があったというこの例では、さらに公費負担が入り、このサービスの利用者負担額は500円となっております。この場合、現状のシステムの誤った算定では、上二つのサービスの利用負担額3万円と2万円のみを合算しており、高額介護サービス費としては5,600円、本来の正しい算定では6,100円ですので、このケースでは500円の追加支給ということになります。

 資料の裏面、2ページ目を御覧ください。3番、追加支給対象でございます。(1)期間といたしましては、令和2年2月利用分から令和3年10月利用分です。時効は記載のとおりとなっております。対象者は69世帯69人、金額は合計で94万3,120円でございます。

 4の対応でございますが、まず、おわびと時効の進行を中断するための通知を2月25日に送付いたしました。今後、システム改修を早急に行い、システム改修が終わり次第追加支給を行ってまいります。

 最後に、5の再発防止でございますが、システムを改修する際適用条件の確認を確実に行い、検証作業のチェックを強化することにより再発防止に努めてまいります。

 説明は以上でございます。大変申し訳ございませんでした。

委員長

 ただいまの報告に対し質疑はありませんか。

間委員

 御報告ありがとうございます。こちらは厚労省から通知があったものだと思いますけれども、いつ厚労省から通知があったのか教えてください。

葉山地域支えあい推進部介護・高齢者支援課長

 こちらでございます。令和3年12月23日に、国から全国の自治体に向けまして、公費負担医療対象者の高額介護サービス費の算定について確認するよう依頼があったものでございます。

間委員

 そのほか伺うのが、他区の現状、要は、その通知があってからの他区の対応状況はいかがですか。

葉山地域支えあい推進部介護・高齢者支援課長

 各区とも、この調査の確認をした後回答して、速やかにシステム改修を含め追加支給の事務に入っているという状況でございます。全国の自治体に関しましては、国からの報告では大体3分の2ぐらいで発生しているということで、1,000ぐらいの自治体数になるかと思っております。それから、23区におきましては、22区について算定誤りがあったということで確認しております。

間委員

 他区でどのような御対応をされているのかと検索してみますと、結構日程というか、対応された時期が少しずれがあるのかなと感じております。私が確認したところで一番早かったのは世田谷区で、10月29日の時点で、ホームページにこの件について報告を上げていらっしゃいました。豊島区、港区、墨田区、杉並区なんかでも確認され、ちょっと早い2月とか1月とかに対応されているようです。港区のホームページを見ますと、若干省略しますが、令和3年10月以降、各自治体において算定誤りの事例が報告されたため、区においても急遽確認した後、2月3日にホームページに上げていらっしゃるんですけれども、中野区としては、この厚労省の通知を受けて、どのようなスケジュール感で御対応されてきたんでしょうか。

葉山地域支えあい推進部介護・高齢者支援課長

 この12月23日の国からの確認の依頼でございますけれども、こちらが1月の頭までに回答を求める内容となってございます。私どもといたしましては、23日に確認の依頼を受けて、そこから調査をスタートしたという状況でございます。実際に私どものほうで、今回資料のほうに表しておりますこの期間の部分について、調査を始めたのが1月から精査に入りまして、計算が終わりましたのが2月の半ばということになっております。

間委員

 国のほうから依頼があって、1月の頭までにということだったけれども、実際に国のほうに御報告されたのが2月半ばということでしょうか。

葉山地域支えあい推進部介護・高齢者支援課長

 国への報告につきましては、システムの仕様として、その部分、今回報告させていただいております算定誤りの部分について、仕様上どうなっているかというところの確認でございます。実際に私どものほうでは、対象者の方であるとか金額等についてはデータの中身を職員の手作業によるんですけれども、確認をさせていただいたというのが1月以降ということになっております。

間委員

 職員さんが一つひとつデータをチェックされてということで、作業としては大変だったのかなと思います。この対象期間に関して今度お伺いしたいんですけれども、10月29日にホームページに出されている世田谷区ですと、ちょっと早いというのもあるんでしょうけれども、令和元年10月から令和3年7月利用分を対象とされている。その他、豊島、港、墨田、杉並区に関しては、令和2年の2月だったり1月から、令和3年の11月の利用分までを対象とされています。中野区は令和2年2月から令和3年10月の利用分となっているんですけれども、この1か月の違いというのはどういった理由でしょうか。

葉山地域支えあい推進部介護・高齢者支援課長

 まず、令和2年2月からという部分でございます。こちらにつきましては、介護保険法の第200条におきまして、「保険料、納付金その他この法律の規定による徴収金を徴収し」という文言で始まる条項で、時効の部分について法の定めがございます。こちらで2年を経過したときは時効によって消滅するという定めがございますので、2年遡るということになります。実際に私どものほうで、時効にかからないようにおわび文と一緒に通知を出しております。そちらによりまして、債務の承認をさせていただいております。それが2月25日になってしまいましたので、時効にかからない部分としては令和2年2月からということになっております。

 それから、終わりのほうの令和3年10月の部分でございます。こちらが例えば今ですとこの3月に支給する分が、令和3年の11月利用分までのところで今支給をするというようなタイムスケジュールになっておりまして、1月に調査をかける時点で、確定しているデータとしては10月分ということで、この時点でのデータを固めた上で確認作業に入ったというところから、この期間になっております。

間委員

 それは11月分を区の判断として対象にすることもできるということでよろしいですか。

葉山地域支えあい推進部介護・高齢者支援課長

 11月以降につきましては、まだ時効の時期が到達しておりませんので、現状もシステムとしては誤った状態でございます。これをシステム改修をして正しい算定ができるようにした後で算定し直して、例えばこの数字に追加をして支給するということも考えられるところでございますので、表現として資料の中で速報値という表現を使っておりますけれども、その部分も含めてということでこの文言を使わせていただいております。

間委員

 それは安心しました。他区と比べて中野区だけ1か月少ないじゃないかとかいうふうになったら困るなと思いましたけれども、そのように御対応いただけるのであればよかったです。

 先ほど2月中に郵送をして、時効の消滅事項の進行を中断する、そのために送っているということなので、これがあと4日遅くて3月1日だったら、また1か月少なくなってしまうというところで、ぎりぎり間に合ったといいますか、1か月分増やすことができたという点は御努力していただいたのではないかと思います。もう少し早く御対応いただくこともできたのかもしれませんけれども、そもそも国のほうで算定の計算がちょっと違ったということだと思いますので、区としては誠意を持って対応いただいたと思います。質問はこれで大丈夫です。

近藤委員

 この対象者69世帯69人というのは、この例で言えば、訪問看護でこの500円がプラスされていなかったと、こういう対象者全員のことですか。

葉山地域支えあい推進部介護・高齢者支援課長

 この例示は分かりやすい金額とか分かりやすい医療系のサービスということでこのように表しております。69名の方のうち、68名の方が難病に関わる法律に基づく医療の公費負担というものが入っている方でございました。もう1人の方が障害者自立支援の精神の関係のサービスを使っていらっしゃる方でございました。大体の方が、介護のサービスの中でも医療系ということで、ほとんどの方がこの訪問看護ということで把握しております。

近藤委員

 医療系は公費負担があるので、だから、利用者負担がこれで言えば500円ですけれども、ここの部分を忘れてしまったというか、システム的にここの部分だけが入らなくなってしまっていたんですか。どういうふうなエラーというか、システム上の誤りがありというのが、どうしてそういうことが起こってしまったのか教えてください。

葉山地域支えあい推進部介護・高齢者支援課長

 この表で申し上げますと、一番下の訪問看護の部分の行、表で言いますとこの行の部分が算定に盛り込むようにはなっていなかったという仕様となっていたということでございます。介護保険のシステムにつきましては、いろいろな会社のほうで制度上のところを把握しながらシステムを構築しているところでございますけれども、今回の算定誤りにつきましては、この部分が抜けていたということで、区としては保険者としての責任として、その辺につきましては皆様におわび申し上げたいということで考えております。

近藤委員

 おわび申し上げるというか、何でこの部分が入らないシステムに、そんな22区もなってしまっていたかがすごく不思議なんです。また、1区はどうしてこれを間違えないで、同じようなシステムを使っているんですか。システムの内容が違うということなんですか。

葉山地域支えあい推進部介護・高齢者支援課長

 基本的な介護保険のシステムの仕様については、国あるいは国保連のほうでお示しいただいて、それに従って各システムの開発業者が参考にしながら、法令等にも当たりながら構築をしていくところでございます。ただ、この部分につきましては非常に複雑な部分ということもございまして、今回このような大きな影響が出たということで把握しているところでございます。

近藤委員

 ということは、このシステムを入れたときからここが抜けてしまっていたということですよね。何かエラーというか、何かの突発的なエラーではないわけですね。このシステムが入っていなかったということですよね。

葉山地域支えあい推進部介護・高齢者支援課長

 システムの構築する上での仕様に関わる部分ですので、途中で人為的な何らかのトラブルがあったとかそういうことではございません。

近藤委員

 それで、1区はそれに気づいて自分たちでそのシステムを変えたというか、うまく構築できていたということで、あとの22区はそのままシステムを入れたら、そこの部分が抜け落ちてしまっていたということですよね。

葉山地域支えあい推進部介護・高齢者支援課長

 考えられるのは、標準的な仕様がございますけれども、それをどう各保険者、自治体のほうでカスタマイズするかという部分もございますので、その辺の違いがあったのではないかと考えております。

近藤委員

 私はコンピュータのことはよく分からないんですけれども、この高額介護サービス支給とかも複雑で、通知をもらった方は、一つもこんなことが不具合が起きているなんてことは分からないと思うんです。どなたかから問合せはありましたか。少ないのではないかとか、そういうのは全くないと思うんです。

葉山地域支えあい推進部介護・高齢者支援課長

 こちらの高額介護サービス費につきましては、区のほうで対象になる方に御案内を差し上げて申請をいただくというような形で、自ら、御自分のほうで高額介護サービス費に当たるかどうかということが御理解できるのは非常に難しい状況の仕組みとなっております。こちらにつきましては、そういったお問合せにつきましてはこれまであったことはございません。

近藤委員

 うちも1か月に1遍高額介護サービス支給決定通知というのをいただいて、利用者負担額があって、支給金額というのが出ているんですけれども、この金額が正しいかなんて全く分からないんです。そういった中でこういう不具合が出てしまっているというのは、チェックのしようが本人たちには全くない。そこは間違っているのではないかと誰も気づかない仕組みになってしまっているし、もっと簡単な仕組みに、これは全部決まっているんでしょうけれども、できないのかなと常々思っていたんです。その辺はどうなんですか。

葉山地域支えあい推進部介護・高齢者支援課長

 様々介護保険の制度がその時々の状況に合わせて少しずつ改正していく中で、複雑になってきたというところもございます。ただ、保険者の責任といたしましては、介護保険制度の運営を適切に行わなければいけないという立場でございますので、その中で今回は算定誤りがあったということで深く反省しております。

近藤委員

 これは本当に大変で、間違いを探すということも大変な作業だと思うし、それを修正することも大変な作業だと思いますし、まず、この高額介護サービス費ということも、支給するのもなかなか大変な状況で、しない方もたくさんいらっしゃると思うんです。そういう何かとても複雑な中で行われている中で、しっかりとチェックして誤りのないようにしていかなければならないのは本当に大変なことだと思うんですけれども、今後はこのようなことがないように気をつけていただきたいと思います。いかがですか。

葉山地域支えあい推進部介護・高齢者支援課長

 今後もそんなことがないように、特にシステムの構築に関しましては、点検、検証を重ねていきたいと思っております。

石坂委員

 今回追加支給対象の時効が2年という形で支給されますけれども、そもそも2年以上前から間違いがあったわけです。誤りがいつからあったのかということが分かればということと、それによって、実際に時効で消滅してしまった分を含めると、総額幾らだったのかは分かりますでしょうか。

葉山地域支えあい推進部介護・高齢者支援課長

 申し訳ありません。こちらが、システムの改修が完了しませんとはっきりとは分からない状況でございます。

石坂委員

 長い期間ですと、かなり時効で影響を受けている部分があるのではないかと思いますので、そちらはまた分かりましたら、委員会のほうなどで御報告いただければと思います。

 あと時効は、要は請求する側からの時効、区民の側からすれば時効は2年なわけですけれども、区のほうからすれば、2年を超えて追加支給はできるのが法律上の考え方だと思うんです。時効を2年で切るというのは、国とかあるいは他自治体とかと足並みをそろえたとかということなのか。あるいはこの時効2年にとらわれずに追加支給を行うような自治体がもしあるようであれば教えていただけますでしょうか。

葉山地域支えあい推進部介護・高齢者支援課長

 介護保険法の規定に基づきますと、支給はかなわないという状況でございますけれども、これほど大きな全国的に影響が出ているものでございますので、国とか都の見解、それから、他の自治体の動向にも注意を払っていきたいと考えております。

久保委員

 今石坂委員の御質問で、いつからこの誤りがあったのかということで、それは先ほど近藤委員の御質疑かな、区のシステム構築時から、本来は盛り込むべきところが入っていなかったということだったので、このシステム構築時はいつだったんですか。

葉山地域支えあい推進部介護・高齢者支援課長

 システム自体は介護保険が始まったときから使用していますけれども、ここまでの間に何回かシステムの入替えもございまして、データにつきましても、その間にどのようになっているかということはこれから精査を進めていきたいと考えております。

久保委員

 だから、一番最初のシステムを構築したときには、そもそもこの公費負担医療の高額介護サービスの算定の在り方も今とは違っていたかもしれないということなんですか。

葉山地域支えあい推進部介護・高齢者支援課長

 一番新しいところで言いますと、平成27年に難病のほうの法律が整備をされたというところがございます。少なくともこの辺りからは可能性としては高いのかなというふうに考えておりますけれども、その辺もまだシステムの改修が終わりませんとはっきりとしたことは申し上げられないという状況でございます。

久保委員

 今の話は、一番短くても平成27年からずっとこの算定だったということですね。長きにわたって、こういった算定の誤りがあったということですか。

葉山地域支えあい推進部介護・高齢者支援課長

 確実なところは今申し上げられませんけれども、法の整備状況であるとか私どもの使っているシステムの状況を考え合わせますと、可能性としては高いかなというふうに考えております。

久保委員

 これは国のほうの通達によると、一部の保険者から算定誤りが発生した旨の報告があった。一部の保険者はなぜ気がついたのか分かりますか。

葉山地域支えあい推進部介護・高齢者支援課長

 私どものほうで把握しているところでは、ほかの部分のシステムの改修を行う際に、この部分について発見をしたということで聞いております。

久保委員

 多くの自治体が気づかずに、長年このシステムを運用していたということなので、これは区だけがとがめられるような事態ではないのであろうということは認識をしています。ただ、先ほど石坂委員もおっしゃっていましたけれども、時効の2年というところで、平成27年まで遡るというところまでできるのかどうか分かりませんけれども、その責任自体は問われる場合があるのではないかと思われます。それが各自治体ごとの判断で今後どうしていくかということではないと思うので、これは国や他の自治体ともしっかりと足並みをそろえるということが正しいのかどうか分かりませんけれども、どういう在り方にしていくということが、この介護保険制度そのものの信頼を失うことになってはいけないので、きちっと適切な対応をしていかなければならないと思うので、区としてもその辺のところは、待ちの姿勢ではなくて、国に対しても、今回の結果をもって今後どういった対応をしていくのかということをきちっとここは23区でもいいですし、協議を進めていただきたいと思うんですけれどもいかがですか。

葉山地域支えあい推進部介護・高齢者支援課長

 区としてもそのように検討を進めたいと考えております。

委員長

 他に質疑はありませんか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 質疑がなければ、以上で本報告について終了いたします。

 休憩にします。

 

(午後3時03分)

 

委員長

 委員会を再開いたします。

 

(午後3時34分)

 

 所管事項の報告を一旦中断し、第5号陳情が採択されたことに伴う意見書の案文調製を行います。

 委員会を暫時休憩いたします。

 

(午後3時34分)

 

委員長

 委員会を再開します。

 

(午後3時37分)

 

 「第25回デフリンピック夏季大会の東京招致を求める意見書」の案文は、休憩中に確認したとおり、提案者は厚生委員全員、また提案代表者は委員長ということで御異議ありませんか。

 

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 御異議ありませんので、そのように決定いたします。

 以上で意見書の案文調製を終了します。

 引き続き所管事項の報告を受けます。

 4番、成年後見制度利用促進に係る体制整備についての報告を求めます。

石崎健康福祉部福祉推進課長

 それでは、私から、成年後見制度利用促進に係る体制整備について、厚生委員会資料(資料4)に基づき御報告させていただきます。

 昨年10月に中野区成年後見制度利用促進計画を策定いたしました。今回御報告いたします成年後見制度利用促進に係る体制整備につきましては、この計画に基づき、今後一層の成年後見制度利用促進を図るために整備するものでございます。

 体制整備でございますが、資料の2、中核機関の設置でございます。

 この中核機関につきましては、成年後見制度の利用を支援するとともに、関係機関、関係団体等の地域連携ネットワークの推進や調整を中心に担うことを役割といたします。この中核機関でございますけれども、中野区と中野区福祉協議会が担ってまいります。

 次に、中核機関の設置時期でございます。令和4年1月1日でございます。

 中核機関が実施する事業につきましては、資料4番の(1)から裏面の(10)まででございますので、お読み取りいただければと思います。

 このうち新規・拡充して実施する主な事業でございます。

 一つ目が、中野区成年後見制度連携推進協議会の設置でございます。成年後見制度に関わる専門職、関係機関及び関係団体等が成年後見制度利用促進に係る課題の共有、情報交換、連携等についての協議を行うものでございます。委員構成につきましては、資料アにございます構成員で構成していく予定でございます。開催につきましては年に2回開催する予定でございます。

 二つ目が、成年後見等支援検討会議の開催でございます。こちらは支援方針や適切な後見人等候補者について、専門的かつ多角的に検討する会議ということで開催してまいります。この会議は、昨年10月から運営方法や様式等を検討する試行ということで行ってきてございます。今年4月からは正式に開催するものでございます。検討する事項につきましては、成年後見制度の申立てに係る事項、そして、権利擁護支援に係る事項、現在成年後見制度を利用している被後見人支援者等からの相談に係る事項でございます。

 会議メンバーはここに記載してあるメンバーを予定してございます。こちらの開催につきましては、毎月2回開催を予定してございます。

 次に三つ目でございます。後見人等に対するモニタリングの実施でございます。後見人等に対して、年に1回程度電話や郵便で困っていることはないか、問題なく成年後見制度を利用できているか、モニタリングを行うものでございます。そこで課題が判明した場合につきましては相談に応じてまいります。また、課題が困難なため専門的かつ多角的な検討が必要な場合につきましては、成年後見制度支援検討会議で検討を行ってまいります。

委員長

 ただいまの報告に対し質疑はありませんか。

石坂委員

 今回、昨日地域包括ケアの総合アクションプランの報告もありましたけれども、成年後見支援センターとこちらの中核機関の役割分担というか、その辺りを教えてください。

石崎健康福祉部福祉推進課長

 中核機関につきましては、成年後見制度が中野区内で有効に活用できますように、主に地域ネットワークの構築等を行ってまいります。一方で、成年後見支援センターにつきましては、成年後見に関する区民からの相談に応じたり対応したりということで、自主的な相談を受け付けるということでやってまいります。

石坂委員

 中核機関が実施する事業を見ますと、多くのものが仕組みづくりなのかなと思うところでありますけれども、(1)の成年後見制度に関する相談というのも、これは個別具体的な相談ではないという認識でいいんでしょうか。

石崎健康福祉部福祉推進課長

 個別的な相談について相談することもございますけれども、基本的に個別の相談については、委員が先ほどおっしゃいました支援センターのほうで受けてまいりますので、そういった役割で進めていきたいと思います。

石坂委員

 それから、裏面のほうです。委員構成のところ、こちらは予定となっています。現状どこまでいくのかはあるんですけれども、弁護士、司法書士、社会福祉士などの専門職後見人になれる資格の方も並んでいます。逆に言うと、専門職後見人になれる資格として、ほかにも税理士や行政書士、精神保健福祉士等がありますけれども、今回こちらの弁護士、司法書士、社会福祉士などが入っていて、今申し上げたものが入っていないことに何かしら理由があるのか。あるいは今後また、予定ということですので、実際この中核機関が立ち上がった後、進めていく中でまた増える可能性などがあるのかどうか教えてください。

石崎健康福祉部福祉推進課長

 委員お尋ねの件は(1)のほう、それとも(2)のほうですか。

石坂委員

 まずは(1)を教えてください。

石崎健康福祉部福祉推進課長

 (1)の構成員につきましては、この協議会の性質上、課題の共有とか情報交換とかということで広く成年後見制度に関わっている方を想定してこのメンバー構成については考えているものでございます。ですので、今後この制度が広がり、より多くの人が関わるようになった際には、関わっている人については広くこの協議会のほうには参加していただいて、より活発な意見交換ができる協議会にしてまいりたいと考えてございます。

石坂委員

 広く各専門ごとに、またいろいろな知見があると思いますので、そこはうまく活用していっていただければと思います。

 それから(2)のほうの支援検討会、こちらのほうは支援方針ですとか、候補者について専門的、多角的に検討するということで、こちらのほうにおいても税理士、精神保健福祉士、行政書士等が果たせる役割だと思うんです。その辺りはいかがお考えでしょうか。

石崎健康福祉部福祉推進課長

 こちらの会議体につきましては、実際に今成年後見人をされている方ということで、具体的に請け負っている方を当初メンバーとして入れてございます。今後これも議論が進んでいく中で、より多くの方に参加していただいたほうがより正確なものになるということであれば、その時点で構成員については考えていきたいというふうに思ってございます。

久保委員

 5番の(1)です。金融機関、これは今どこを想定されていますか。

石崎健康福祉部福祉推進課長

 信金協議会のほうで推薦を出してもらえればというふうに考えてございます。

久保委員

 信金協議会ということで身近なところということですね。郵便局などは考えてはいらっしゃらないですか。

石崎健康福祉部福祉推進課長

 今後の課題として、郵便局でありますとか都市銀行であるとかというところも考えられるところではあるんですけれども、今は金融機関に対してどんなお困り事があるのかというところでスタートさせたいというところから、今地域密着型と言われている信金の方々から意見を聞くところから始めたいと思ってございまして、先ほどの委員の繰り返しになってしまいますけれども、今後の展開として必要性があれば、そこについても検討はしていきたいというふうに思ってございます。

久保委員

 また、今回この委員の中に市民後見人が入っています。この市民後見人についてはどのように選ばれるんですか。

石崎健康福祉部福祉推進課長

 現在社会福祉協議会のほうで市民後見人を育てて、その人たちが活動しているということでグループができておりますので、そこのところから代表者という形で推薦していただければと考えてございます。

久保委員

 分かりました。それと最後のところなんですけれども、後見人等に対するモニタリングの実施、この「等」はどういった方が該当するのか教えてください。

石崎健康福祉部福祉推進課長

 被後見人でありますとか、あとは、今後チームということで多くの人に支えてもらうことを考えていますので、そういったチームのメンバーからの相談もあるかなということで「等」という表現をさせていただいてございます。

久保委員

 これはモニタリングの相談ということを今おっしゃられていて、相談の対象となる方たちにモニタリングしていくという意味なんですね。このモニタリングを行って、「課題が困難なため専門的かつ多角的な検討が必要な場合は、成年後見制度支援検討会議で検討を行う」となっているので、様々な事例に対して対応を深めていくというような考え方でいいんですか。

石崎健康福祉部福祉推進課長

 今までは後見人の方がついた時点で、後見人の方と被後見人の方の関係という中でやっていっていただいたんですけれども、1回決めてしまってそれで終わりということではなくて、そこが本当にうまくいっているのかとか、何らかの支援が必要かということについてモニタリングが必要ではないかということで、その後見人活動をやっていく際の問題点とかのモニタリングということでございますので、そこに関わる方についての相談については応じていきたいと考えてございます。

久保委員

 そういった事例があったかどうかというところで分からないんですけれども、何らかのトラブルがあって、後見人との関係性など、その辺のところで今おっしゃられたような事例等が今までにも現実にあったんでしょうか。

石崎健康福祉部福祉推進課長

 直接区のほうに苦情を寄せられるということはなかったことですけれども、何らかのことは想定されるというのは、これまでの後見人の様子を伺っているとあるということが想定されるので、こういったものが必要ではないかということで今回設置したものでございます。

委員長

 他に質疑はありませんか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 質疑がなければ、以上で本報告について終了いたします。

 次に、5番、中野区社会福祉会館総合防水改修その他工事についての報告を求めます。

石崎健康福祉部福祉推進課長

 それでは、中野区社会福祉会館総合防水改修その他工事について、資料(資料5)に基づき御報告を申し上げます。

 中野区福祉会館につきましては、平成7年2月に竣工いたしまして27年経過してございます。その間、不具合があった場合に維持補修をしながら運営してきたところでございます。近年、大雨や台風などの自然災害等で発生している雨漏りへの対応、トイレ洋式化、経年劣化が見られる1階シャッターの改修等が必要になってきているところでございます。会館利用者、また会館内の団体への影響を最小限にするため、防水工事改修と並行して実施することを予定しているものでございます。

 工事の予定期間でございます。今年7月から来年の3月までを予定してございます。

 工事の概要でございます。一つが総合防水改修工事でございます。そして二つ目がトイレの洋式化、その他の工事でございます。三つ目が1階自由通路部分のシャッターの改修工事でございます。そして四つ目につきましては、3階AB会議室のスライディングドアレールの取替工事ということでございます。

 工事に伴う影響ですが、一つ目は、1階の自由通路、そして立体駐車場及び駐輪場の閉鎖でございます。二つ目が、2階にございますなかの芸能小劇場の利用制限でございます。こちらにつきましては、平日昼間の工事となってございますので、工事期間の利用を中止するものでございまして、平日の夜間及び日曜祝日につきましては工事をやってございませんので、その期間については利用が可能というものでございます。三つ目が、トイレ洋式化、その他工事中の該当トイレの一時使用中止ということでございます。トイレにつきましては、1階ずつ完成してから次の階に移りますので、大体3週間から4週間程度当該の工事中のトイレが利用中止になる予定でございます。

委員長

 ただいまの報告に対し質疑はありませんか。

石坂委員

 まず、下からになっちゃいますけれども、工事に伴う影響についてで、1階自由通路、立体駐車場及び駐輪場の閉鎖とあるんです。こちらは特にスマイル歯科のほうを使われる方や障害者の方が駐車場を使われるケースはこれまでもあるかと思うんですけれども、この期間中そうした方に対して何かしら別の場所を確保して案内できたりとかということは考えていらっしゃるんでしょうか。

石崎健康福祉部福祉推進課長

 障害がある方で利用される方については区役所の駐車場を御案内して、区役所の駐車場を御利用いただけるようにしたいというふうに考えてございます。

石坂委員

 しっかり分かりやすい形で案内をしていただければと思います。

 あと3番の工事概要のところの(3)の1階シャッター改修工事ですけれども、これは片方がシャッター改修工事をやっていてこちらが使えないとなると、特に利用者の方が迂回する必要が出てくるかと思います。特に車椅子の方なんかですと迂回が大変なケースもあると思いますけれども、その辺は対応はしっかりなされるということで大丈夫でしょうか。

石崎健康福祉部福祉推進課長

 このシャッター工事期間中につきましては、北側に職員通路があるんですけれども、そこのところを利用して、車椅子またはストレッチャーでの利用ができるということを確認してございますので、そちらのほうを利用していただいて、会館内に入っていただくようにしたいと考えてございます。

石坂委員

 ぜひしっかりと案内をしていただければと思います。

 あとトイレの洋式化その他工事とあるんですけれども、これは多目的トイレに関して何か影響とか変化が出てくる形でしょうか。

石崎健康福祉部福祉推進課長

 4階から6階部分の工事につきましては、洋式化のほか、手すりをつけたりウォシュレット仕様にしたり、赤ちゃんが乗れるようなものを用意したりするということでございます。

石坂委員

 それは普通のトイレも多目的トイレもという理解で大丈夫でしょうか。

石崎健康福祉部福祉推進課長

 4階部分、5階部分、6階部分の現状だれでもトイレと言っているところについても同様のことでございます。

委員長

 他に質疑はありませんか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 質疑がなければ、以上で本報告について終了いたします。

 次に、6番、議会の委任に基づく専決処分についての報告を求めます。

古本健康福祉部スポーツ振興課長

 それでは、議会の委任に基づきます専決処分について報告をいたします。(資料6)

 この内容は総務委員会でも報告をさせていただきます。資料を御覧いただきたいと思います。

 1番、和解の当事者でございますが、申立人は中野区、相手方は元中野区職員でございます。

 2番、経過の概要でございます。相手方は、平成9年度から平成13年度までの間、旧中野区立中野体育館の施設使用料の一部を横領し、中野区に対しまして合計で2,303万1,695円の損害を与えたものでございます。相手方はこの損害額を分納により支払いをしておりましたが、分納の取決めを行ったにもかかわらず未払いとなっております額が平成31年3月までの間に合計で51万円ございまして、この未払額の支払いに関して、区は東京簡易裁判所に和解を申し立てたものでございます。

 3番、申立ての経過でございます。令和3年11月5日に東京簡易裁判所に訴え提起前の和解申立てを行いました。その後、令和4年1月13日に和解が成立をしております。

 4番、和解条項でございます。4項目ございまして、(1)は、未払いであります51万円について相手方に支払い義務があることを認めるものです。(2)は、この51万円を令和4年2月から令和6年2月までは毎月5日までに2万円ずつ、令和6年3月につきましては5日までに1万円を支払うというものでございます。(3)この支払うべき51万円につきまして支払いが滞り未納額が4万円に達した場合、いわゆる期限の利益を失いまして、残っている残金を直ちに支払うというものでございます。(4)和解の費用は各自の負担とするというものでございます。

委員長

 ただいまの報告に対し、質疑はありませんか。

石坂委員

 和解の費用は各自の負担とあるんですが、大体幾らぐらいを見込まれているとかはあったりするんでしょうか。

古本健康福祉部スポーツ振興課長

 各自の負担というところの項目かと思いますが、申立てに私どもの負担、申立人の負担としましては、印紙代とか切手代でございます。私どもとその相手方共通で負担するのは、裁判所まで行く交通費とか、そのようなものが該当になります。

近藤委員

 これは51万円は未払いで和解申立てをしたんですけれども、その前の払っていない金額においてはどういうふうになっているんですか。

古本健康福祉部スポーツ振興課長

 全体のうち、2,000万円ほどありまして、過去にこの方は毎年分割して払っていたんですけれども、過去にところどころ滞っているところがありまして、それが51万円でございます。この51万円について、裁判所が区とその債務者の間に関与することによって債務の弁済を担保しようというものでございまして、残り、まだ1,900万円ほどありますけれども、それにつきましては、今回の51万円が完済した後また払っていただくということでございます。

近藤委員

 まだこの51万円が払われても1,900万円ぐらいがあるということですね。

古本健康福祉部スポーツ振興課長

 そのとおりでございます。

近藤委員

 これは、当時も大変問題になったんですけれども、何でこんなことができてしまったんだと、本当に管理体制がひどかったというのをつくづく……。平成9年から平成13年の間の使用料を横領していたわけですよね。この4年間にもわたる間の見抜けなかったというのはどういう理由だったんでしょうか。

古本健康福祉部スポーツ振興課長

 平成9年度から平成13年度までの間、少しずつ被害額が増えていっておりまして、この当該職員が人事異動で異動するわけですけれども、その異動した後の決算額を前年度と比べたときに大きく乖離があったということで、事件が判明したということでございます。

近藤委員

 これは1人の人に任せきりにして、チェック機能が全く効いていなかったという大変ひどい例だと思うんです。ぜひこういったことがないように、今は指定管理者ですから安心だと思わずに、管理体制というのはしっかりと見ていっていただきたいと思いますけれども、このことに関しての教訓というかは何かありますか。

古本健康福祉部スポーツ振興課長

 この事件を機に、中野体育館は指定管理者制度に移行したわけでございますが、現在におきましても、区のほうで指定管理者の業務をしっかり確認、指導も含めまして行う必要があろうかと思います。

近藤委員

 当時は、全体としては、裁判にはしなかったわけですか。

古本健康福祉部スポーツ振興課長

 区はこの方を刑事告発して、裁判を行ったということでございます。額につきましては、2,000万円のお金につきましては、この方は刑務所に入りましたから、その刑務所の出所後に払っていくということで現在まで来ているということでございます。

近藤委員

 遅延金みたいなものは発生していないということですか。この横領した額に対しての遅延金は発生しているんですか。

古本健康福祉部スポーツ振興課長

 遅延金というのは発生してございません。

委員長

 他に質疑はありませんか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 質疑がなければ、以上で本報告について終了いたします。

 次に、7番、中野区やよい荘・弥生福祉作業施設の再整備方針の変更についての報告を求めます。

河村健康福祉部障害福祉課長

 中野区やよい荘・弥生福祉作業施設の再整備方針の変更について御報告をさせていただきます。委員会資料(資料7)を御覧ください。

 中野区やよい荘・弥生福祉作業施設につきましては、第3回定例会の厚生委員会で再整備方針を御報告したところでございますが、このたび、以下のとおり変更いたしますので、再度御報告をさせていただきます。

 1、変更の内容でございます。

 中野区やよい荘・弥生福祉作業施設の改修後の使用者は公募を予定しておりましたが、公募によらず、現在福祉作業施設を使用している法人が再整備後も引き続き使用を希望するときは、優先して使用貸借契約を締結する方針に変更いたします。

 2、変更の理由でございます。

 同施設は、知的障害者の親御さんが障害の有無にかかわらず地域の中で働く場を保障するために区に働きかけた結果、区がその機能のために整備したものであるということ、また、福祉作業施設の現法人は知的障害者を対象とした福祉サービスがない時代から活動の場をつくり、施設整備の働きかけを行うほか、現在も就労継続支援、生活介護、共同生活援助、相談支援事業、居宅支援サービス、介護人を育成するための公益事業を実施し、中野区における知的障害者支援の中心的役割を担ってきたところでございます。このことから、福祉作業施設の機能を生かし、現使用者である法人に引き続き貸し付けることに変更いたします。その際には、人材を効率的に配置できる環境を確保するため、建物を一括して貸付けを行います。

 3、変更後の整備方針についてでございます。

 実施事業につきましては、第3回定例会で御報告したとおりでございまして、生活介護、就労継続支援B型につきましては各10人として、生活寮はグループホーム、緊急一時保護はショートステイへ法内化いたします。

 次に、スケジュールでございます。スケジュールにつきましても、第3回定例会で報告をしたとおりとし、令和4年度、改修設計業務委託、令和4年度いっぱいで生活寮、緊急一時保護事業が終了となります。令和5年度、施設改修工事、仮施設における福祉作業施設の継続、令和6年度、民間事業者による事業の実施としたいと考えてございます。

委員長

 ただいまの報告に対し、質疑はありませんか。

久保委員

 第3回定例会の際に、やよい荘・弥生福祉作業場につきましては質疑をいろいろさせていただいて、その際に、私はやよい荘の公募というのが本当になじむのかどうかということを幾つか聞かせていただきました。例えば生活介護、就労継続支援B型のこの今行っている事業をそのまま事業者が継続して行うべきではないかということでも質問させていただきまして、再整備後は公募したいとお答えになられておりました。また、根本的に変わっているのは、施設整備については、公設の福祉施設を再整備する場合に国が実施する補助の対象にならないということがあるので、区が国庫補助と同等の整備補助を行うということになるので公平性を期すために公募したいというふうにお答えになられておりました。

 結論的には、このときに私が質問をさせていただいて提案をさせていただいたとおりに今回変更になっているんだとは思うのですが、なぜ10月の第3回定例会の時点で、区としては、これは公平な在り方だ、こういった公募をすることが公平であるというふうに認識をされていたのか。そして、そのように議会の委員会の中で説明をしてきたものが、今回にこういうふうに方針が変更になられたのか、詳細に御説明をお願いいたします。

河村健康福祉部障害福祉課長

 ただいまお話をいただきましたとおり、第3回定例会に当たりましては、公平性を担保するというところで公募をするということのお話をさせていただいたところでございます。そちらについては、現在も大和のほうにつきましては建替えということがございますので、公募ということは継続して進めたいと思ってございます。一方、弥生につきましては、議会で御意見をいただいたということもございますし、現在利用している利用者の皆様からの声、あとは実施をしてくださっている事業者の声というところを勘案させていただきまして、区のほうで、これまで弥生の福祉作業施設を設立してきた経過に鑑みて、公募ということで、万が一業者の方が代わってしまって、今現在生活介護、就労継続支援B型事業にお通いの方が混乱することがないようにということで、事業者に希望がある場合には貸付けをするという決定をしたものでございます。その経過に当たりましては、区の法務担当のほうにも相談をして問題がないということの回答をいただいているところでございます。

久保委員

 それは第3回定例会のときに確認をしたことだったわけです。なぜその時点でそこまでの確認や、また庁内での議論がされていなかったんだろうかと思います。また、利用されている方のお声や、現在受託をしている事業者の方のお声を聞くなど、そういった対応をその時点でどうしてされなかったのかと私は不思議に思っています。

河村健康福祉部障害福祉課長

 私どものほうの利用者の方への御説明等が不足していたということもあろうかと思いますし、庁内調整というところでも、ほかの施設の設置に当たりまして、直近では、もみじやま支援センターにつきましても公募をするというようなことで対応してございましたので、そういったスキームで庁内調整をして御報告をしたという経過でございます。

久保委員

 なので、10月の時点では、契約担当だったり法務担当と検討をして、これは公募でなければいけないという一定の結論が出ていたんですか。出ていたんだったら、その結論を覆したことになってしまうわけなんです。

河村健康福祉部障害福祉課長

 法務担当、契約担当のほうには御相談はしておりましたけれども、違法ということではない、そういう結果をいただいてございます。

久保委員

 だから、結局早めにそういった調整を行っておけば、こんなに時間がかかって、方針を変更するということがなくてよかったと思いますし、事業者の方や利用者の方たちにも、不安を与えるようなことにならなくてよかったのではないかと思うんです。そういう意味では、これは明らかに担当として、最初にきちっとこの事業をどうしていくのかという方針を決定する段階でのここは調整不足といいますか、そういうところではないかと思うんですけれども、その辺についてはいかがですか。

河村健康福祉部障害福祉課長

 ただいま委員よりお話しいただきましたように、調整について不十分だったというふうに認識してございます。

久保委員

 それで今回再整備方針を変更するということになられて、公募にはよらずに、優先して使用賃貸契約を締結する方針に変更するということになっています。このことによりまして、先ほど法務ですとか契約のほうとも、これは認められることであるということも調整がついているということでございますので、速やかにこういった事業の実施に進めていくことができるというふうに思ってよろしいんでしょうか。

河村健康福祉部障害福祉課長

 こちらは公募ではなく使用貸借契約へという切替えについてはそのように進めさせていただきたいと思ってございます。

 あともう一点、やよい荘・弥生福祉作業施設の工事の期間、使用する予定の児童館のほうが継続して開設するというふうになってございますので、代替施設につきましては検討していく必要があると認識しているところでございます。

久保委員

 代替施設についてのことは、せんだって分科会の中でも少しお伺いをして、まだ検討されているというところであるかと思います。今回整備方針をこのように変更されたことでありますし、代替施設のこともそうですけれども、その先のことも、まだまだもしかしたら不十分な点もあるかと思いますので、そこも検討した上で進めていただきたいと思いますし、また議会にも順次御報告をいただきたいと思いますが、いかがですか。

河村健康福祉部障害福祉課長

 現在代替施設についてはまだ定まっていないというところでございますが、代替施設が決まった後にはまた御報告をさせていただきたいと思っておりますし、様々不十分なところがあったと認識はしてございますので、そういったことがないようにきちんと障害福祉サービスを提供できる体制を整備してまいりたいと考えてございます。

石坂委員

 今回の公募によらずに現在の法人のほうが優先して使用貸借契約を締結できる方針に変更ということで、これに関して実際に施設を利用されている方やその御家族の方などから意見の聴取などを行ったのか、あるいはこれに伴って何か意見が寄せられたりしていれば教えてください。

河村健康福祉部障害福祉課長

 第3回定例会で議会報告させていただきました後に、それぞれの施設の利用者説明会というのを実施してございます。

石坂委員

 そのときの幾つか主立った意見などがあれば教えていただけますでしょうか。

河村健康福祉部障害福祉課長

 主立った意見としましては、ただいま御報告しましたやよい荘につきまして、公募しないでほしいという御意見ですとか、大和に関しては代替施設の旧中野福祉作業所が遠いということで、そこに通所するための手段を検討してほしいということ、あとは緊急一時保護が令和4年度で終了いたしますので、令和5年度のショートステイの確保というところでの御要望等をいただいているところでございます。

委員長

 他に質疑はありませんか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 質疑がなければ、以上で本報告について終了いたします。

 次に8番、新型コロナウイルスワクチンの接種についての報告を求めます。

瀬谷健康福祉部新型コロナウイルスワクチン接種担当課長

 それでは、新型コロナウイルスワクチンの接種について御報告いたします。(資料8)

 本件は、危機管理・感染症対策調査特別委員会においても御報告いたします。お手元の資料を御覧ください。

 1番目の3回目の接種についてです。

 3回目接種については、国からの通知に基づき、2回目接種からの接種間隔を順次に前倒ししていたところです。予約状況を踏まえて2月下旬に余裕があったため、2月21日から、18歳以上64歳以下も含めて、全ての区民が6か月以上経過後に3回目接種を受けられるようにしました。これに伴いまして、(1)に記載のとおり、1月20日付で更新していた追加接種実施計画を2月18日付で更新いたしました。詳細につきましては、後ほど別添の計画冊子を御覧いただければと存じます。

 続いて(2)中野サンプラザでの保育従事者等の接種についてです。2月10日から中野サンプラザの空き枠を活用して3回目接種を行っております。対象は、イ③に記載のとおり、区内の保育施設、児童館、学童クラブ、高齢者施設、障害者施設等の従事者、清掃事業に従事する職員、区立幼稚園、小・中学校の教職員等としています。2月末現在で152人が接種いたしました。

 (3)番、こちらも中野サンプラザでの64歳以下の6か月経過後の当日受付接種についてです。2月21日以前は多くの64歳以下の方の接種間隔は8か月以降でしたので、6か月経過後で3回目接種を受けたいという方を当日受付で接種いたしました。2月10日から2月20日まで合計1,536人が当日受付で接種されました。

 なお、中野サンプラザでは当日受付の窓口は終了しておりますが、予約枠に空きがあれば、区の予約サイト及びコールセンターから当日の予約接種ができることになっております。

 2番目、小児、5歳以上11歳以下の方の1、2回目接種についてです。

 (1)小児用のワクチンの確保についてですが、現在1,600回分を受領しております。3月中旬から5月1日までには2万回分を受領する予定です。小児用も1回目接種から3週間後に2回目接種を受けることとなっておりますので、1万800人分のワクチンを確保できる予定です。

 (2)予約受付等についてです。3月中に確保できるワクチンに限りがあったため、早期接種を希望する方は3月4日から、それ以外の方は3月9日から予約を開始いたしました。区の予約サイトの予約状況ですが、現在4月1日までの1回目接種の予約を24の医療機関が受けており、約900の予約を受け付けております。予約の枠残りが少なくなっていることから、対応を検討しているところです。

 (3)スケジュールですが、3月12日(土曜日)から接種を開始しております。3月14日付の朝の接種記録システム、VRSの速報では、109人が1回目の接種を受けております。

委員長

 ただいまの報告に対し質疑はありませんか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 質疑がなければ、以上で本報告について終了いたします。

 次に、9番、予防接種事務における特定個人情報保護評価書の更新についての報告を求めます。

瀬谷健康福祉部新型コロナウイルスワクチン接種担当課長

 予防接種事務における特定個人情報保護評価書の更新につきまして御報告いたします。(資料9)

 本件につきましても危機管理・感染症対策調査特別委員会でも御報告をする予定です。資料を御覧ください。

 1月18日の本委員会にて御報告いたしました特定個人情報保護評価の再実施について、パブリック・コメントによる意見聴取及び個人情報保護審議会第三者点検部会の点検が終了し、評価書を更新いたしました。パブリック・コメント手続について提出された意見はございませんでした。

 2の第三者点検部会につきましては、2月24日に開催されました。部会の点検を踏まえまして、(2)のアに記載のとおり、予防接種履歴ファイルに記録される項目として、障害福祉関連情報がある旨を追記いたしました。また、(2)のイにありますとおり、ワクチン接種記録システム、VRSによって医療機関が入力する接種記録情報を区のほうでも確認することを追記いたしました。変更箇所は以上となります。

 3、評価書の公表になります。

 更新した評価書につきましては、国の個人情報保護委員会に提出するとともに、中野区のホームページ及び区政資料センター、各区民活動センター、中野区保健所で公表してまいります。

委員長

 ただいまの報告に対し質疑はありませんか。

石坂委員

 第三者点検により変更した箇所の中の障害者福祉関係情報を追記とありますけれども、この障害者福祉関係情報はもうちょっと詳しく、どんな情報が追記されたのか分かれば教えてください。

瀬谷健康福祉部新型コロナウイルスワクチン接種担当課長

 こちらは、もともとこちらの予防接種履歴ファイルの中に、障害者手帳1級取得者情報は高齢者予防接種の対象者抽出のときに入れていたということがありまして、こちらの記載はもともとあったんですが、こちらが障害者福祉関連情報として認識のほうが漏れておりまして、そちらに印をつけ忘れていたというところがございましたので、そちらの記載を追記させていただきました。

石坂委員

 記載が漏れていたというのは、何か原因があって漏れていたんでしょうか。

瀬谷健康福祉部新型コロナウイルスワクチン接種担当課長

 こちらは単純な記載漏れでございました。

石坂委員

 単純なということですけれども、今後気をつけてやっていただければと思いますし、また、障害の状態によって、接種が急がれる方、あるいは合併症を引き起こした方もいますので、その辺の福祉の情報はちゃんと厳密に必要な情報を必要な形で閲覧できる形で入れていっていただければと思います。これは要望で結構です。

委員長

 他には質疑ありませんか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 質疑がなければ、以上で本報告について終了いたします。

 次に、10番、中野区自殺対策計画改定に伴う第2期自殺対策審議会の設置等についての報告を求めます。

関健康福祉部保健予防課長

 それでは、中野区自殺対策計画改定に伴います第2期自殺対策審議会の設置等について御報告させていただきます。(資料10)

 まず、審議会設置の背景でございますが、平成28年4月に改定されました自殺対策基本法第13条の規定により、全ての都道府県及び区市町村は、自殺対策計画を定めることが義務づけられました。中野区といたしましては、令和元年に第1期自殺対策審議会を設置し、5か年計画として計画を策定したところでございます。次期計画に向けた改定内容を検討するため、今般第2期審議会を設置したので御報告いたします。

 諮問内容といたしましては、これまで区は自殺対策に取り組んでまいりましたが、これをさらに全区的な取組として推進するため、総合的、専門的な視点から、次期計画の基本的な考えと盛り込むべき事項について諮問するものでございます。

 設置・開催状況については、昨年9月1日付で審議会を設置、委員を委嘱いたしました。コロナ等の落ち着いています11月29日に第1回審議会を対面で開催しております。この中で、国や都、区の現状や取組の進捗について意見交換をしたところでございます。

 今後のスケジュールといたしまして、来年度は3回程度の審議会を開催し、年度末に答申をいたします。令和5年度に素案を策定、計画案といたしまして2月ごろに決定したいと考えております。

 参考までに、次ページに審議会の委員一覧と、直近の区、都、国における自殺率の推移を示してございます。例年3月頃の自殺対策予防月間に、区、都の自殺率について国が公表する予定でございますが、今年度についてはまだ公表されていない状況でございます。

委員長

 ただいまの報告に対し質疑はありませんか。

浦野委員

 諮問事項のところで、今でも区として取り組んでいるけれども、さらに広げて推進するために「総合的、専門的な視点から」という記載があるんですけれども、これは、これまでの第1期のときの審議会での諮問と変更している点というか、さらに進めるために、審議会に対して新たに追加したことというのはあるんでしょうか。

関健康福祉部保健予防課長

 前回策定した時点は、全国的にも高齢者、男性等が数としては自殺が多いということで、その辺りに着目をされておりましたが、社会状況の変化等で、若者や女性についても視点をということで、その辺りについて今後は検討していく予定でございます。

浦野委員

 分科会のときにもちょっとお聞きして、この間の傾向と、特にコロナ禍で、自殺が今まで減少傾向にあったものが、2020年度のところで増えて、特に中野でいうと男性も女性も増えているけれども、女性は倍以上にもなっているというようなこともあって、それが全国や東京都と比べても、中野が少し高いような感じはあるんです。その辺というのは、どういう分析で、要因は一つだけということではないと思うんですけれども、担当としては、現状としてどういうような認識をされているんでしょうか。

関健康福祉部保健予防課長

 御指摘のとおり、今の段階ですと、中野区に特徴的なことなのか、都市圏で特徴的なことなのか等、まだ分析し切れていない部分もございますし、昨年度の確定値がまだ出ていないという部分もございますが、引き続き分析を進めてまいりまして、国の専門家の意見といたしましては、これまでの傾向が非常に顕著に表れているという部分もありますので、何かしら若者や女性にこれまでの社会的な影響のしわ寄せが来ているのではないかというような意見もありまして、その辺も深めてまいりたいと思います。

浦野委員

 既に第2期の第1回審議会が11月に開かれて、そのときの議事録とか資料を公開されているので、私も拝見させていただきました。そこでも今課長から御説明があったような都市部──新宿もちょっと同じような傾向なんですか──というのがあって、若い方や女性の方、あと単身の方が多いというような傾向も、もしかしたらあるのかもしれないような、そういう議論も議事録で拝見しました。こういうのは経年的に見ていかないと、単年度での分析はなかなか難しいと思うんですけれども、そこはまたこちらも審議会での議論も注目しながら、区としての一定の分析もぜひ進めていっていただきたいと思います。

 それで、分科会のときにも、新年度、自殺対策の事業が予算として若干増額になっていて、検索の頻度を上げるというようなところ等々増額の要因としておっしゃられていましたけれども、これは、5年計画の中での今ちょうど3年が終わるところで、この間のそうした一定の分析なども踏まえて、新年度、新たにそういう対応をされていくという認識でよろしいでしょうか。

関健康福祉部保健予防課長

 今回増額したものにつきましては、以前より導入しておりますインターネットゲートキーパーというか、メール相談の方策として、説明しましたように頻度を上げるというもので、今回の改定に合わせて上げるというものではございません。今回審議の中で必要な施策等が出てまいりましたら、それはまた来年度以降反映していきたいと考えているところでございます。

浦野委員

 分かりました。ぜひそこは併せてお願いしたいと思います。

 今5年計画の中のあと残り2年があって、同時に今度の改定に向けて1年間審議会での議論と、再来年度のところで、2年間、計画素案から計画案と重なっていく期間になります。そうすると、現在の計画の下での今これからもさらに現状分析等をしながら、さらに次年度の予算でも新たな対策を打っていくということなんですけれども、これは、実際の計画がある中で、でも、次の計画のことも議論していく。重なっていくので、しかも、今までの傾向とまた違うことが出てきている中で、次回の計画改定を待たずに、特に再来年度になるんですか、新たな対応は適宜それはされていくということでよろしいんでしょうか。

関健康福祉部保健予防課長

 御指摘のとおり、まだ5か年計画の中で動ける範囲というものもございますので、来年度につきましては、各事業の評価等を踏まえまして、必要な対策は講じていきたいと考えてございます。

浦野委員

 最後にしますけれども、先ほど御報告があった例えばひきこもりの支援のところであったりとか、いろいろなところで関連して、この間のときも、生活援護のところの相談の中でそういう傾向が見られたら連携をしていくというようなこともありました。今度新たに始まるひきこもりの支援のところとの連携というのも、これまで以上に重要になってくると思うので、その他部署との1部署に限らずいろいろなところとの連携、引き続き強化も含めて行っていただきたいと思います。その点、最後に確認したいと思います。

関健康福祉部保健予防課長

 御指摘のとおり、自殺予防は重層的な対応が必要ですし、庁内の各関係部署が力を合わせて対策をしていく必要があると思いますので、その辺りは強化してまいりたいと思います。

石坂委員

 裏面のほうの参考2という形で自殺死亡率の推移が出ていまして、令和元年以外は中野区や他の東京都や全国でも高く、また、特に令和2年は中野区が10.6から21.5へと倍増という感じに増えていますけれども、こちらは何か中野区の特徴というか原因などがもしあれば教えてください。

関健康福祉部保健予防課長

 原因等を分析するのは非常に難しい状況で、ただ言えるのは、前回もお話ししましたけれども、女性については幅広い年齢で増えているというところを分析していく必要があるかなと思っております。

石坂委員

 しっかりと分析して、その形で審議会のほうで話合いを進めていただければと思いますし、審議会のほうの答申などがまた委員会に出てくるときには、その辺も明らかになるような形のものになることを期待しております。

 また参考1のほうで、審議会委員で東京都立中部総合精神保健福祉センターの広報援助課長という形で書かれている方がいらっしゃいます。中部総合精神保健福祉センターが関わっているのは多いと思うんですけれども、広報援助課長というのがどういった役割なのか、あるいはこの課長さんという方が一般の事務職なのか、何かしら専門職の方なのかが分かれば教えてください。

関健康福祉部保健予防課長

 中部の広報援助課長というものが他自治体等と連携をする窓口になる課長ということで、この方は公衆衛生医師の方で精神科が専門の方になってございます。

久保委員

 先ほど浦野委員の質疑と若干重なるところがあるんですけれども、今までもこの施策に取り組んできたけれども、さらに全区的な取組として対策を推進するということで、先ほど若者、女性の自殺者の対策ということも言われておりました。現状で今欠けている施策はどのようなものなのか、また、これから全区的な取組として対策を急がなければいけないことはどのようなことなのか、その課題がもし見えていたら教えてください。

関健康福祉部保健予防課長

 御指摘のとおり、女性や若者の視点といったことがあまり計画のほうに盛り込まれておりませんでしたので、その辺りの連携のことは記載してまいりたいと思っています。また、今般児相設立に伴いまして若者相談等もできましたので、そういったところとも連携をしてまいりたいと考えてございます。

久保委員

 審議会の委員についてなんですけれども、そういった視点で今回新たにこの審議会の委員としてこういった方を加えたというようなところ、今までと違うような方を加えたというようなところはあるんでしょうか。

関健康福祉部保健予防課長

 今回審議会の委員としましては、ひとまず前回の計画の関係の方を集めていますが、今回第1回の議論の中で、若者や女性に関係する方を入れるなり、庁内の関係の方を加えてはどうかという御意見もありましたので、まずは庁内の関係部署から次回の審議会には出席いただくようなことを検討しているところでございます。

久保委員

 というのは、先ほどおっしゃられたような児童相談所とか子ども・若者支援センターのそういった庁内の関係者から加わっていくということなんでしょうか。

関健康福祉部保健予防課長

 御指摘のとおり、まずは庁内の関係の方で、必要に応じまして何かいい団体等があれば加えていきたいと考えているところでございます。

委員長

 他に質疑はありませんか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 質疑がなければ、以上で本報告について終了いたします。

 次に、11番、動物の愛護及び管理に関する法律の改正に伴う犬猫等販売業者へのマイクロチップ装着等の義務化への対応についての報告を求めます。

菅野健康福祉部生活衛生課長

 動物の愛護及び管理に関する法律の改正に伴う犬猫等販売業者へのマイクロチップ装着等の義務化への対応につきまして、お手元の資料(資料11)を基に御報告をさせていただきます。

 1、概要についてです。

 動物の愛護及び管理に関する法律の一部が令和元年6月に改正され、犬猫等販売業者へのマイクロチップの装着等の義務化につきましては令和4年6月1日に施行されるものでございます。本年2月に、国からマイクロチップ装着等の義務化に係る制度の概要につきまして詳細が示されたところでありまして、狂犬病予防法に基づく犬の登録の特例、ワンストップサービス化の導入によりまして、犬の登録手続の流れが変更になるため、事務手数料の徴収等について見直しを行うものでございます。

 まず、犬の登録手続の流れがどのように変更になるのか御説明をさせていただきたいと思いますので、恐れ入りますが、ページをおめくりいただきまして、3ページの参考という資料を御覧いただきたいと思います。上段(1)が現行になりまして、下段の(2)が改正後の手続の流れになっております。

 現行の流れは、狂犬病予防法に基づき、犬を取得した場合、所有者、飼い主の方が区の窓口で犬の登録申請をしていただきまして、その際、申請書の審査や鑑札の交付等を行う事務手数料といたしまして3,000円をお支払いいただいております。改正後の手続につきましては、改正動物愛護法に基づきまして、犬猫等販売業者であります犬猫繁殖業者、ブリーダーであるとか、ペットショップにつきましては、令和4年6月1日以降に犬または猫を取得した場合、マイクロチップの装着と、その所有する犬猫の情報につきまして環境大臣の登録を受けることが義務となります。

 手続の流れの順番は、①、②など番号を付している順に御覧をいただきたいと思います。まず初めに、①犬猫繁殖業者、ブリーダーが獣医師にマイクロチップを装着してもらいまして、発行されました証明書を添付して、環境大臣が指定する指定登録機関、こちらは日本獣医師会になります──に登録申請をしていただきます。その際、指定登録機関に手数料といたしまして、オンライン申請の場合300円、紙申請の場合1,000円をお支払いいただきます。

 なお、マイクロチップの登録手数料につきましては、狂犬病予防法に基づく犬の登録手続3,000円とは異なるものでございます。

 次に、登録を受けた犬または猫を譲り受けたペットショップ、飼い主の方は環境大臣の変更登録を受けることが義務となります。その際も指定登録機関に手数料をお支払いいただきます。狂犬病予防法の犬の登録に必要な情報は指定登録機関から自治体に通知されまして、狂犬病予防法の特例によりまして犬の登録申請とみなされ、装着しているマイクロチップが犬の鑑札とみなされる。この一連の手続をワンストップサービスと言います。このワンストップサービスの導入によりまして、所有者の方が区の窓口で手続を行う必要がなくなるというものでございます。

 なお、犬猫販売業者を除きます所有者の方、例えば譲り受けた譲渡でありますとか、御自宅で生まれた場合などはマイクロチップの装着は努力義務となります。

 1ページ目の2番ですけれども、こちらはマイクロチップの装着等の義務化に関する動物愛護法の改正の内容についてです。今の手続の流れの中で御説明をいたしましたので、省略をさせていただきます。

 次に、2ページの3、ワンストップサービスへの参加についてでございます。

 こちらは各自治体の判断になりますけれども、ワンストップサービスに参加した場合、所有者の方が区の窓口で手続をする必要がなくなりまして、利便性が高まることや、区の各受付窓口におけます申請登録等の事務量の軽減が図られますことから、令和4年6月から参加することといたします。

 次に、4、狂犬病予防法に基づく犬の登録等の手数料徴収につきまして、2点ございます。

 (1)、令和4年6月1日施行後の登録手数料につきましては、ワンストップサービスに参加することにより、区の窓口で行っております犬の登録事務や鑑札の交付事務が大幅に簡素化されることや、犬の所有者がマイクロチップの登録手数料と狂犬病予防法によります犬の登録手数料を二重に支払うこととなるため、マイクロチップ装着犬の所有者からは狂犬病予防法に基づく犬の登録手数料を徴収しないことといたします。

 なお、マイクロチップを装着していない場合は、現行どおり窓口におきまして登録手続を行い、登録手数料を徴収いたします。

 次に、(2)ですけれども、犬に装着されましたマイクロチップは原則として取り外すことが禁止されておりますが、健康や安全の保持上支障が生ずるおそれがあるときは、改正動物愛護法に基づきまして、やむを得ず取り外すことができまして、取り除いた場合は所有者はその旨を区に届出し、区は犬の所有者に犬の鑑札を交付しなければならないとなっております。この手数料の徴収につきましては、現在狂犬病予防法施行令の規定に基づきまして、鑑札をなくした場合などの再交付と同様の事務が発生することを踏まえまして、再交付手数料1,600円と同額を徴収することといたします。

 なお、この手数料の徴収に係る改正につきましては、今定例会に事務手数料条例の改正案を提出しております。

 最後に、5、今後の予定でございます。

 令和4年4月から区ホームページ、区報は5月5日号に掲載をいたしまして、周知を図ってまいります。令和4年6月1日、マイクロチップ装着等の義務化、ワンストップサービスへの参加をいたします。

委員長

 ただいまの報告に対し質疑はありませんか。

石坂委員

 犬に関して、マイクロチップが義務化されるということがよく分かったんですけれども、表面の2の(2)のところで、マイクロチップを装着した犬猫を譲り受けた者への変更登録の義務化というのがあります。犬はもともと義務化されるわけですから、当然もらえば埋まっているだろうという想定が成り立つようになっていくと思うんですけれども、猫に関しては、譲り受けたときに分からないとかという場合が出てきそうな気がするんです。特に猫に関しては、これを怠ると何か罰則的なものとかペナルティ的なものがあるのかどうか教えてください。

菅野健康福祉部生活衛生課長

 罰則につきましては、犬猫の販売業者に対しますマイクロチップの装着ですとか、情報登録を今後第一種動物取扱業が取り扱う動物の管理の方法等の基準というものがあるんですけれども、そこに今後追加をする予定と伺っております。その内容ですけれども、この犬猫等販売業者がマイクロチップの装着ですとか情報登録をしなかった場合には、基準省令違反といたしまして、勧告でありますとか命令、取消し処分の対象となりまして、これらに関する罰則の対象となるというものでございます。

石坂委員

 個人間の場合は特にないという理解でいいんでしょうか。個人同士の場合はないということでいいんでしょうか。

菅野健康福祉部生活衛生課長

 現時点で国のほうから示されておりますのは、犬猫等販売業者に対する罰則と伺っております。

高橋委員

 報告ありがとうございました。これは、狂犬病という視点から、ブリーダーあるいは販売業者から譲り受けたオーナーとかがマイクロチップ化を推奨していくということなのか。狂犬病が第一の主眼になっているのか。例えば家で生まれた子どもにはその義務がないという話をさっきされたと思うんだけれども、要は、例えば動物をちゃんと適正に管理をしなきゃいけないということで、きちっとマイクロチップを埋め込んで管理をするということであればいいんだけれども、結局、完全にマイクロチップ化されるわけではなくて、家庭で生まれた犬猫にはそれがなかったりとか、個人間のときにはそれが義務付けされなくなったときのばらつき感があったときに、結局そういうのは今までどおり区に届出をして、狂犬病に関しても鑑札を発行してということになると、もうちょっと徹底する方向とか何かそういうことというのは区は考えているんですか。

菅野健康福祉部生活衛生課長

 今回の改正というのは、主に動物愛護法の改正というのが中心になっております。その中で狂犬病予防法に基づく特例としまして、先ほどの申請を登録とみなすでありますとか、マイクロチップを鑑札とみなすというような規定が改正動物愛護法の中に規定をされているというところでございます。そもそもこのマイクロチップが義務化されることになった理由といたしましては、迷子になったときでありますとか、災害で飼い主の方と離れ離れになってしまったというような場合に、このマイクロチップの番号と飼い主の方の情報とを照合することで飼い主の方の元に帰ること、戻ることができるというところで、そのほかにも、犬猫の違法な放棄でありますとか、そういったことにつきましても減らすことができるという目的で義務化されたと考えております。その義務化を国のほうが進めていくに当たりましては、恐らく犬猫等を購入される方の多くはペットショップであるとか、そういうところからの購入が多いということで、そういうところに義務付けをされたのではないかというふうには考えております。

高橋委員

 愛護法に基づいて、今おっしゃった迷子になったりということとか災害のこととかがあって、あるいはこういう社会状況の変化で、コロナ禍でステイホームが多くなったりする中で、寂しくてペットを飼ったり、ただ後で飼えなくなっちゃったりして勝手に放置したりとか、どこかへ捨てちゃうとか、そういうことにならないようにということで、新規のブリーダーやペットショップや購入していくような方々には、きちっとそういうのを埋め込んで、所在と管理というか、所有者をはっきりさせるということはあると思うんです。

 そうすると、例えば犬猫以外、今ペットの種類はどんどん増えているじゃないですか。犬猫はもちろん、そこに狂犬病とかそういうのも絡んでくるんだと思うんだけれども、犬猫以外のそういうペットもそういうふうに管理をしたら、飼うときの飼い主がきちっと責任を持ってちゃんと飼い続けるという形に、不法に手放したりすることがないようなことにもつながると思うんだけれども、そういう話は今回の流れにはまだないんですか。

菅野健康福祉部生活衛生課長

 今回の国が登録を義務付けているというのは、犬と猫というふうになります。マイクロチップ自体は犬猫でないと装着できないものではなくて、哺乳類でありますとか、爬虫類でありますとか、そういったものにも使用できるものというふうには伺っております。

高橋委員

 まずは犬猫で、いずれそういうペットのところにも広く広がっていくような雰囲気なのか。それはまだ全く分からず、現状、とにかく犬と猫をまずやっていくというところまでなんですか。

菅野健康福祉部生活衛生課長

 現時点では、犬猫を対象としたというところです。こちらのほうで把握していないところではありますけれども、例えば危害を加えるようなそういった動物と言っていいのか、そういったものにつきましては、何らかの登録が必要というものも現在ございますので、そういったものは危険なことが想定されるものにつきましては、そういった管理は別になされていると考えております。

高橋委員

 最後にします。これによって、飼い主さんとかは区にわざわざ届出をする必要がなくて、業者さんなんかも、ウェブサイトとかいうことで便利になるという話がありました。逆に区の今まで対応していた窓口として、これの何か効果というか、そういうのはどういうものがあるんですか。

菅野健康福祉部生活衛生課長

 区民の方の利便性が高まるということ以外には、やはり区の窓口業務というのが事務量が減少するというのがございます。最初の現行のところでも御説明をさせていただきましたけれども、区の窓口にお見えになりますと、登録申請を基に、内容審査したりでありますとか、あとは鑑札交付をしたりでありますとか、保健所につきましては、犬の原簿への登録事務というのを行っております。区のほうでも、窓口は保健所だけではなくて、戸籍住民課でありますとか、地域事務所でありますとか、各すこやか福祉センターのほうでも受付業務をしていただいております。ですので、区全体の窓口の事務量が軽減されるというふうには考えております。過去の状況などから換算しますと、今後進めていかないと、まだ厳密なところは分からないんですけれども、恐らく8割程度新規登録につきましては減少するのではないかというふうに考えております。

久保委員

 既に登録が済んでいて、鑑札交付されている犬がマイクロチップを装着した場合というのは、これは届出はどうなるんでしょうか。

菅野健康福祉部生活衛生課長

 既に鑑札があってマイクロチップを登録された場合の手続ということでしょうか。そちらにつきましては、マイクロチップの登録手続を6月1日以降指定登録機関のほうにしていただきまして、それにつきましては、その指定登録機関からワンストップサービスに基づきまして区のほうにその登録情報というのが参りますので、それを基に区のほうで、指定登録機関から送られました登録情報と区のほうの現在の狂犬病予防法に基づく原簿と照合いたしまして、原簿のほうを管理していくということになります。

久保委員

 令和4年6月以前からマイクロチップを装着している犬も数多くいると思うんですけれども、それは今までは区のほうには情報がないということでしょうか。

菅野健康福祉部生活衛生課長

 委員がおっしゃるとおりでございます。

久保委員

 そういう場合は、その犬がマイクロチップ装着を既にしている場合は、これは改めてまた指定登録機関に再登録などをしなければ、区のほうには情報は行かないということですか。

菅野健康福祉部生活衛生課長

 そのままこちらの指定登録機関のほうに登録をしていただかない場合、区のほうに情報が来ないというふうになります。現在、もう既にマイクロチップを登録していただいている場合には、現在もできるんですけれども、日本獣医師会の移行の登録サイトというのがございますので、そちらのほうに手続をしていただければ、無料で6月1日以降移行ができるというのがございます。そちらのほうで手続をしていただきましたら、区のほうに情報が届くというふうになります。

委員長

 他に質疑はありませんか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 質疑がなければ、以上で本報告について終了いたします。

 次に、12番、その他で何か報告はありますか。

菅野健康福祉部生活衛生課長

 令和4年度中野区食品衛生監視指導計画(案)への意見募集の結果につきまして、口頭をもって御報告をさせていただきます。

 令和3年第4回定例会の厚生委員会におきまして御報告をいたしました令和4年度中野区食品衛生監視指導計画案につきましては、2月8日(火曜日)から2月21日(月曜日)まで、区報、ホームページ等で公表いたしまして意見募集を行いましたが、寄せられた意見はございませんでした。

 なお、策定しました計画につきましては、区報3月20日号で周知をいたしまして、内容の詳細は3月下旬から区のホームページ、保健所のほか、各すこやか福祉センター、各区民活動センター及び図書館で閲覧に供する予定でございます。

委員長

 ただいまの報告に対し、質疑はありませんか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 質疑がなければ、以上で本報告について終了します。

 他に報告がありますか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 なければ、以上で所管事項の報告を終了します。

 次に、所管事務継続調査についてお諮りします。

 お手元の文書(資料12)に記載された事項について、閉会中も継続審査することについて御異議ありませんか。

 

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 御異議ありませんので、そのように決定いたします。

 審査日程のその他に入ります。

 委員会を暫時休憩します。

 

(午後5時00分)

 

委員長

 委員会を再開します。

 

(午後5時01分)

 

 休憩中に御協議いただいたとおり、次回の委員会は5月12日(木曜日)午後1時からということで御異議ありませんか。

 

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 御異議ありませんので、そのように決定します。

 以上で本日予定した日程は終了しますが、委員、理事者から何か発言はございますか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 委員会を休憩します。

 

(午後5時01分)

 

委員長

 委員会を再開いたします。

 

(午後5時05分)

 

 他にありますか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 なければ、以上で本日の厚生委員会を散会いたします。

 

(午後5時06分)