中野区議会中野駅周辺整備・西武新宿線沿線まちづくり調査特別委員会〔令和4年3月17日〕
中野駅周辺整備・西武新宿線沿線まちづくり調査特別委員会会議記録
○開会日 令和4年3月17日
○場所 中野区議会第1委員会室
○開会 午後1時00分
○閉会 午後5時18分
○出席委員(14名)
久保 りか委員長
市川 しんたろう副委員長
河合 りな委員
斉藤 ゆり委員
羽鳥 だいすけ委員
吉田 康一郎委員
内川 和久委員
高橋 かずちか委員
白井 ひでふみ委員
いながき じゅん子委員
山本 たかし委員
南 かつひこ委員
むとう 有子委員
来住 和行委員
○欠席委員(0名)
○出席説明員
副区長 横山 克人
企画部長 高橋 昭彦
構造改革担当部長、企画部構造改革担当課長事務取扱 石井 大輔
総務部長 海老沢 憲一
総務部総務課長 浅川 靖
区民部長 鳥井 文哉
区民部産業振興課長 平田 祐子
環境部長 朝井 めぐみ
環境部環境課長 波多江 貴代美
都市基盤部長 奈良 浩二
都市基盤部交通政策課長 村田 賢佑
まちづくり推進部長 豊川 士朗
中野駅周辺まちづくり担当部長 松前 友香子
まちづくり推進部まちづくり計画課長 千田 真史
まちづくり推進部野方以西担当課長 工藤 虎之介
まちづくり推進部中野駅周辺まちづくり課長、
まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長 小幡 一隆
まちづくり推進部中野駅地区・周辺基盤整備担当課長 石原 千鶴
まちづくり推進部中野駅周辺地区担当課長、
まちづくり推進部中野駅周辺エリアマネジメント担当課長 石橋 一彦
○事務局職員
書記 髙橋 万里
書記 若見 元彦
○委員長署名
審査日程
○議題
中野駅新北口駅前エリアの再整備について
中野駅西側南北通路及び橋上駅舎等整備について
中野駅周辺各地区の整備について
都市観光・地域振興の推進について
脱炭素社会の実現を見据えたまちづくりについて
西武新宿線連続立体交差事業及び各駅周辺整備について
連続立体交差事業の区間の延伸について
鉄道上部空間の活用・整備について
高齢化社会における移動の安全・円滑化について
○所管事項の報告
1 中野駅新北口駅前エリアの再整備について(構造改革担当)
2 西武新宿線沿線まちづくり整備方針(野方駅周辺地区編)の策定について(野方以西担当)
3 中野五丁目商業エリアのまちづくりについて(中野駅周辺まちづくり課)
4 採択された請願・陳情及び主な検討事項の処理状況について(中野駅新北口駅前エリア担当)
5 中野駅南口地区のまちづくりについて(中野駅周辺地区担当)
6 その他
(1)令和3年度西武新宿線踏切渋滞解消促進期成同盟による要請活動について(まちづくり計画課)
○その他
委員長
それでは、定足数に達しましたので、中野駅周辺整備・西武新宿線沿線まちづくり調査特別委員会を開会いたします。
(午後1時00分)
本日の審査の進め方について協議をしたいため、委員会を暫時休憩いたします。
(午後1時00分)
委員長
委員会を再開いたします。
(午後1時00分)
本日の審査日程ですが、お手元の審査日程(案)(資料1)のとおりとし、所管事項の報告の1番と4番の内容が関連をいたしますので、一括して報告を受けたいと思いますが、これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
御異議ありませんので、そのように進めます。
なお、審査に当たっては、午後5時を目途に進め、午後3時頃に休憩を取りたいと思いますので、御協力をお願いいたします。
次に、報道関係者の方から当委員会の様子を録音したい旨の許可願がありましたので、御相談のため委員会を暫時休憩いたします。
(午後1時01分)
委員長
それでは、委員会を再開いたします。
(午後1時01分)
報道関係者から録音の許可を求める申出については、これを許可するに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
御異議ありませんので、そのように決定をいたします。
報道関係者の方に申し上げます。許可の申出の際にお示しをいただいた目的以外に録音したものを使用しないこと、また休憩中の録音は認められておりませんので、休憩になりましたら録音は止めていただきますよう、よろしくお願いいたします。
それでは、議事に入ります。
中野駅新北口駅前エリアの再整備について、中野駅西側南北通路及び橋上駅舎等整備について、中野駅周辺各地区の整備について、都市観光・地域振興の推進について、脱炭素社会の実現を見据えたまちづくりについて、西武新宿線連続立体交差事業及び各駅周辺整備について、連続立体交差事業の区間の延伸について、鉄道上部空間の活用・整備について、高齢化社会における移動の安全・円滑化についてを一括して議題に供します。
所管事項の報告を受けます。
審査日程の協議の際、御確認をいただきましたとおり、1番、中野駅新北口駅前エリアの再整備についてと4番、採択された請願・陳情及び主な検討事項の処理状況についての報告を一括して求めます。
石井企画部構造改革担当課長事務取扱
それでは、まず私から、中野駅新北口駅前エリアの再整備について御報告申し上げます。(資料2)なお、本報告につきましては総務委員会においても同様の報告をしております。
それでは、まず1番でございます。中野駅新北口駅前エリア拠点施設整備の説明会の開催結果でございます。
まず、開催概要でございますが、日時が令和4年1月20日に行われております。参加者数45人ということでございます。
配付資料でございますが、別紙1のとおり、また、説明会における意見の概要及び意見に対する考え方については別紙2のとおりでございますので、お読みいただきたいと思っております。
次に2番でございます。環境影響評価の手続きについてでございます。
本事業の施行予定者が、令和4年1月21日に、東京都環境影響評価条例に基づく環境影響評価調査計画書を東京都環境局へ提出しております。その後の手続が進められておるということでございます。
次に、3番の権利床活用の検討状況についてでございます。
まず(1)基本的な考え方でございますが、中野駅新北口駅前エリア再整備事業計画では、区有地等資産につきまして、その一部は市街地再開発事業において転出し、転出補償金を新区役所整備等の財源として確保、残りの資産は権利変換し、事業への一定の関与を保持するものとしているところでございます。
次に(2)の権利床活用の検討でございます。中野区区有施設整備計画では、権利床につきまして、民間事業者への貸付けなど、行政サービスの財源確保を目的とした資産の有効活用を図るものとしてございます。
民間事業者への貸付けが可能な床でございますが、現時点で、施設の用途構成から、事務所、高層棟最上階、低層部商業空間が想定されるため、比較検討を行っているところでございます。
表1につきましては、その用途を事務所、最上階、商業床、それぞれの用途、収益性、施設マネジメントの観点ということで比較検討しているところでございます。
また、表2につきましては、それらの組み合わせ例ということで三つのパターンをお示ししておりますが、それぞれにおける面積、収支の試算をしたところでございます。これは指数で表示しておりますので、全部事務所で取得したAパターンを100とした場合の数値ということでお読みとりいただきたいと思っております。
次に、4番でございます。施設整備における区の基本姿勢でございます。
まず(1)拠点施設整備・誘導の基本方針でございます。中野駅新北口駅前エリア再整備事業計画では、中野のシンボル空間となる新たな文化・芸術等発信拠点の形成、公共公益性の向上につながる空間構成、持続可能性を高める用途構成や機能の三つを拠点施設整備・誘導の基本方針としているところでございます。
次に、(2)の都市計画決定に向けた考え方でございます。都市計画決定に当たりましては、当地区で掲げるまちづくりの実現、空地の確保やその他公共貢献の内容、事業計画の妥当性などを総合的に勘案し、都市計画の内容を定めていく考えでございます。
それから(3)の中野のシンボル空間形成に向けてということですが、中野駅新北口駅前エリアは中野のシンボル空間でございまして、拠点施設の検討に当たりましては、区民にとって魅力的で誇りとなる施設となるよう、施行予定者に働きかけてまいります。また、拠点施設の整備は数年にわたるため、その間に中野の文化やにぎわいを絶やさないよう、情報発信や期待醸成に取り組むことを求めていくものでございます。
最後に今後の予定でございます。令和4年度につきましては、全地権者と施行予定者間で都市計画手続に向けた基本協定を締結する予定でございます。それから都市計画手続に入っていく予定でございます。
報告は以上でございます。
小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長
それでは4番、採択された請願・陳情及び主な検討事項の処理状況について御報告をいたします。(資料3)
まず、1番の陳情でございますが、29年第2号陳情でございます。区役所・サンプラザ地区の再整備を独自性・先進性に富むものとすることについてでございます。
趣旨でございますが、中野の文化・アイデンティティを継承発展させる、区民が誇れる意匠・計画とされたい。敷地の持つ生活空間としての可能性、近隣街区との連動性の探求、それから4番、地球環境対策への適合、それから主なところで5番、施設の利用者・生活者との双方向性や透明性を高める工夫をしていただきたいというようなものでございます。
処理状況でございますが、前段のところにはこれまでの経緯を記載しておりますが、直近のところでは、令和3年5月に区と施行予定者で基本協定を締結し、現在はこの陳情の趣旨も踏まえまして、事業化に向けた検討の協議及び調整を行っているところでございます。また、今後、民間を中心としたエリアマネジメントの取組など、計画段階から地域と連携した活動を誘導してまいります。
2番の陳情でございます。29年第14号陳情でございます。区役所・サンプラザ地区の再整備にあたり専門家集団との意見交換の場を設置することについてです。
趣旨でございますが、再整備事業に関して、中野区内の建築まちづくりの専門家を招集して、計画検討から実施計画策定、事業実現に向けて行政との意見交換ができる場を設置してくださいというものでございます。
処理状況でございますが、経緯については前段の陳情と同じなので省略させていただきます。これまでの検討過程では、令和元年10月まで開催した区役所・サンプラザ地区再整備推進区民会議において、関連団体からの推薦者を委員に追加をして実施をしております。またその後、検討の各段階において、中野区内の建築関連団体と意見交換を実施しております。今後も必要に応じて、意見交換の機会を設けてまいります。
御報告は以上でございます。
委員長
ただいまの報告に対し、質疑はありませんか。
斉藤委員
御報告をありがとうございました。だんだんと進んでまいりまして、2番、環境影響評価手続について進められたということが書かれていますけれども、こちらは、前回の委員会でも御報告ありましたように、容積率を900%から1000%に上げることで変更がありまして、この評価手続に進められたということは、一応1000%の躯体の設計を基に評価を出されたということでよろしいでしょうか。
小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長
前回の委員会で御報告をしましたように、容積率については1000%を活用する方向で検討を進めてございます。それを前提としまして1000%を活用するとした場合の施設規模において、環境影響評価手続を進めているところでございます。
斉藤委員
ということで、どんどん計画が進んでいく、着々と進んでいくということに少し心配をしております。いろいろなことが進められていくのに当たり、透明性を持って公正に段取りを踏んでいかれたいというふうに望んでおります。
それに当たりまして2点ほど伺いたいと思います。まず、サンプラザの拠点の施設を持っているまちづくり中野21というところがサンプラザの土地・建物を持っているわけですけれども、こちらの解散が、進めていくのに当たって必要となっていくのだと思います。こちらは議会としてどのように関わっていくのか教えてください。
浅川総務部総務課長
今の御質問で、まちづくり中野21の解散でございますけれども、このタイミングといたしましては、権利変換後、おおむねの債務・債権を整理した後ということになるため、その段階でこれは議決が必要でございますけれども、これはそのタイミングで解散の議決を受けてということで考えているところでございます。
斉藤委員
ということは、一応全部段取りが終わってから議会の議決になるということだと思います。
もう一つ、「サンプラザ地区に係るまちづくり整備の方針について」ということで、区議会で議決しているものがございます。こちら、まちづくり中野21においては、「将来にわたって同社の所有地を保有させ、中野駅周辺のまちづくりをけん引させるものである」というふうにされています。サンプラザ整備に当たりまして、こちらについても整理が必要だと思いますけれども、これの変更に関してはどういうふうに扱われるか教えてください。
浅川総務部総務課長
現時点では、民間開発事業者から、市街地再開発事業の事業計画でありますとか、権利変換計画の具体的な提示がございませんので、まちづくり中野21の処分が確定した状態になっているというふうには認識してございません。整備の方針についてのことでございますけれども、最終的にまちづくり中野21が権利変換計画に同意するということになった場合には、その前には、所有地の処分を決定する時点でございますので、少なくともこの方針について議決をお願いすると、提案したいと思っているところでございます。
斉藤委員
もう、でも、中野駅新北口駅前拠点施設については、あの施設を整備して進めていくということは決められて進められていることですので、これはあるところの時点において決断されていくことだと思うんですけれども、それは、ちょっと今お話が分かりにくかったんですけれども、それはそれでよろしかったでしょうか。
浅川総務部総務課長
確かにこの整備方針を議決いただいたのは2008年(平成20年)のことでございまして、このときからすると、このまちづくりは進展しているところではございます。かといって、これが全て決まったというわけではございませんで、確かにこれは、その後のさらなる進展によりまして整備方針を変えていく、あるいは部分的に削除するといったことが必要となってくるということは考えられるところでございますが、それが今の時点なのかというと、今の時点ではないと思っているところでございます。
斉藤委員
ということは、解散はする、あるところで。将来にわたって所有させというところは、所有をさせつつ、もしかしたら整備を進めていく可能性があるということですか。
浅川総務部総務課長
そういうことではなくて、今御指摘のところの「所有させ」のところは、方針の4というところで、「中野区は、株式会社まちづくり中野21に将来にわたって同社の所有地を保有させ」というところでございますけれども、この意味合いは、中野駅周辺のまちづくりの計画、これが整うまでの間、所有地を保有するという意味でございまして、未来永劫保有し続けるという意味ではないということでございます。
斉藤委員
ということは、将来にわたっての言葉の定義といいますか、使っている意味合いが、未来永劫ではなく、あるところでまちづくりのこちらの計画が進んでいくところを期限としているというふうに考えてよろしいんでしょうか。
海老沢総務部長
まちづくり中野21の役割というのは、中野駅周辺のまちづくりを主体的に進めていくために関わっていくということがこの会社の目的ということでございますので、「将来にわたって同社の所有地を保有させ」というのは、そのまちづくりが動き始める時期まで保有していくということで認識しているというところでございます。
斉藤委員
まあ、分かったような、分からないような感じなんですけれども、こちらに関して、そこのサンプラザの土地、そして建物の運用について、しっかりとしかるべきときに議会にも諮り、分かりやすいように進めていただきたいと考えます。それがいつになるかということは、転出補償等の数字が分かってからのことだというふうに今認識をいたしました。
もう一つ、2点目なんですけれども、区が様々動産・不動産の処分をする際、財産の取得又は処分をする際、議会の議決に付さなければならないという条例がございます。サンプラザの土地、そして区役所の土地、こちらに関して財産の取得と処分が発生すると思いますけれども、これは議会の議決に付されることに値するんでしょうか。
石井企画部構造改革担当課長事務取扱
財産の処分ということに関する議決でございますが、議会の議決に付すべき契約及び財産の取得又は処分に関する条例、この要件に該当する場合はそれに該当するということなんですが、権利変換についてはそれに該当はいたしません。転出補償の場合がその処分に当たるというふうに捉えておりますけれども、それも要件に当てはまる場合は議決になるというふうに捉えております。
斉藤委員
ということは、要件に当てはまる場合は規定があるので分かります。これはとても大きなお金が動くことなんですけれども、当てはまらない場合というのは、例えばどういう事例があるんでしょうか。
石井企画部構造改革担当課長事務取扱
まず、条例の財産の処分ということですが、予定価格が2,000万円以上の不動産で、また土地につきましては、1件5,000平方メートル以上のものに限るということとなっておりますので、そうした要件に当てはまるかどうかというところでございます。
斉藤委員
ということは、まちづくり中野21が持っているサンプラザの土地の転出補償だけで、新庁舎の整備をしていくと思うんですけれども、それ以外の区の持っている財産の転出補償については要件に当たらない可能性があるということでよろしいんでしょうか。
石井企画部構造改革担当課長事務取扱
現時点では、権利変換がどのくらいで、転出補償がどのくらいでというところがまだ決まっておりませんし、それが定まった段階で、該当するということであれば、提案するということになろうかと考えています。
斉藤委員
ということは、この資料のスケジュールでいきますと、令和5年度、来年度から再来年度にかけて都市計画決定されて、事業認可されて、権利変換の計画認可ということに進んでまいりますので、その頃までに詳細が分かって、そのときに必要なら諮られていくということでよろしかったでしょうか。
石井企画部構造改革担当課長事務取扱
この後の流れですが、今回の資料では都市計画の手続とありますけれども、都市計画の決定後に事業計画の認可ということがあります。さらにその先には、権利変換計画の認可ということがございます。権利変換の認可の前には、権利変換計画にそれぞれの地権者が同意をするということになりますので、その時点で該当するようであれば御提案するということになります。
斉藤委員
分かりました。ということで、昨年事業者が決定して、そのとき900%で応募されました。そのうち容積率1000%でということで変更がありました。例えば、そのような大きな変更があったときに、こちらのほうで何も意見が言えずにどんどん進んでいってしまうということが、私はとても心配をしております。今伺った、議会として議決が必要な案件というのが全部一応終わった後、いろんなことが進んだ後の議決、態度を示せるということになるような気がいたします。私は思っているんですけれども、本当に大きな財産が動いていくわけです。何らかの方法で、こちら側からの意見を示していくような機会がないのかなということを思っているんですけれども、そういうことはどうなんでしょうか。ちょっと教えていただければと思います。
石井企画部構造改革担当課長事務取扱
この後の手続は、都市計画に基づいて進めていくということになりますし、市街地再開発事業ということで、法定の事業で進めていくということになります。それぞれ都市計画で決めていくということもありますし、また事業についても事業計画認可、権利変換認可というような手続を進めてまいりますので、区としてはそういった手続に沿って進めていきますし、その間、先ほど御質問にあったような、不動産に関しての議決が必要だということになりましたら、それはその段階で対応していきたいというところでございます。こういった一連の流れを進めていくという考えでございます。
斉藤委員
区としては、今ある規定に沿って進められていくということは理解するところなんですけれども、その都度きちんと御報告をいただきつつ、こちらの場でも様々議論をしつつ、いい形で、本当に100年に一度と言われるようなまちづくりを進めていきたいというふうに思っております。今はちょっとそういう決意表明というか、そこでとどめておきたいと思います。ありがとうございました。
高橋委員
報告ありがとうございました。どなたに聞いたらいいのかなと思うんですけど、中野駅周辺のまちづくり、いろいろ聞きたいんだけど、今回ここの件で、中野駅新北口駅前エリアの拠点整備のまちづくり、これは、区が目指すゴールは何なんですか。
小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長
区としましては、ここの施設を整備するに当たって、中野駅新北口駅前エリアの将来像を描く再整備事業計画というのを定めておりまして、この中にここの地区の将来像を記載してございます。この方針に基づきまして、コンセプトとしては、「中野サンプラザのDNAを継承した、新たなシンボル拠点をつくる」、「中野駅周辺の回遊性を高め、にぎわいと交流に満ちたまちをつくる」、「未来に続く中野の活力・文化・暮らしをつくる」、これを実現していくということでございます。
高橋委員
ずっと議論をしてきた中野駅周辺まちづくりグランドデザインバージョン3、ああいう形を踏まえた上で、再開発によって権利床が、転出補償金で新庁舎を建てるというのが一つの目的ではあると思うんですけど、いわゆるまちづくりとしてここの場所を考えたときには、やっぱり不動産会社じゃないんだから、いかに床を高く貸して、床の収益をどれだけ上げるかという、そういう議論じゃないはずですよね。そうすると、区民の土地を活用して、例えばにぎわいであったり活性化であったり、将来、この駅を拠点としたにぎわい展開をしていく。それが周辺の商業施設にも波及したり、何よりも区民が利用して喜んでいただく、来街者が来て活性化する、インバウンドにも反応していく。いろいろなことを通して中野のまちづくりを東京やもっと広く世界に発信していくという、そういう大きなまちづくりの理念の基に開発しているというふうな認識で僕はいたんですけど、それは間違いないですか。
小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長
委員お話しのとおりでございまして、この中野駅新北口駅前エリアをシンボル拠点にしていくということで、まちづくりの視点で検討してこの事業を進めてきたものでございます。ただ、その事業の進捗と併せて区有地等資産活用の考え方、区有地の資産も活用しながら、新庁舎の財源等も捻出しながらまちづくりを実現していくということでございます。
高橋委員
(2)の権利床活用の検討という、この資料を拝見しているんですけど、転出補償金を抜いた、要は区が持てる権利床の活用のパターンということで例示してもらっているわけです。その比較検討を行っていると言うんですけど、誰がどういう形でどのように行っているんですか、その比較検討を。
石井企画部構造改革担当課長事務取扱
これは庁内で議論をしているということでございますので、内容としては今日お示ししたような、用途の概要ですとか、あるいは組み合わせのパターン、こういったことで検討しているところでございます。
高橋委員
用途概要とか組み合わせパターンを幾つかお示しいただいている中で、床をオフィスに全部貸せば一番収益性はいいよということで、100とすれば、要は、この上の図のところに低層階の商業であったり、中間のオフィスであったり、最上階のというのがありますけど、それによって収益が違ってくるんだと思うんだけど、区がここで何をしたいのかという、その意思というか思いというのは、本当は、僕は区長に聞きたいと思うんだけど、区民の財産を使って何をしていくかといったときに、区の目指す未来志向型の施策なのか、あるいはまちづくりのにぎわいを具体的に展開するための施策なのか。そこをしっかり明確に打ち出していただいた中でこのパターンを示していただかないと、それは床を100として、59と47とありますけども、それは収益性を考えれば100がいいに決まっているけども、いや、いや、そうじゃないよ。それに代わる区の施策を展開するために、収益はないけども、それによってこういう、区民にとって効果が得られるというか、そういう何か思想みたいなものがないと、何かこの資料だけだと、これは民間の事業者が普通に作れて示される資料じゃないですか。そこに区の意思というか、理念というか、まちづくりに対する思いというか、その辺を示していただかないと、100じゃなくて、例えば極端に言ったら、47だけども、ああ、それはこっちのほうがいいなとか、何かそういう、議会が判断するような、そういう考え方というかを示していただかないと、何か判断のしようがないというか、その辺の議論のベースがないと思うんですけど、その辺はいかがでしょう。
石井企画部構造改革担当課長事務取扱
まず権利床で申しますと、(2)の中にもございますとおり、行政サービスの財源確保を目的とした資産の有効活用を図るというのが、これは区の考えでございます。
下の表でいいますと、年間収支ということでパターンによって収支が違いますけれども、そこで得られるものを、区のサービス、具体のサービスが何かというのはあるとは思いますが、それらの財源確保ということで使っていきたいということでございます。
ここの再整備での意思ということで申しますと、再整備そのものが真っさらな状態で民間が再開発をしているということではなくて、区としては、再整備事業計画を示し、区の意思は、まずは再整備事業計画にあるというふうに考えております。ですから、先ほど将来像ということでもお話ししたとおり、この中でシンボル拠点をつくることですとか、にぎわいと交流に満ちたまちをつくることですとか、これらを民間とともにつくり上げていくということが大きな目的でございます。
高橋委員
民間とともにつくり上げていく、それは再開発事業の中で、権利調整というのがこれから具体的に進んでくれば生々しい話にもなってくると思うんですよ。だって、民間事業者は利益を追求するわけだから。区役所は、当然税金を無駄にしちゃいけないというものはあるにしても、やっぱり区民の公共的なサービスであったり、利益だったり、にぎわいをつくって、結果的には区民のためになるという、そういう崇高な理念があるわけじゃないですか。そうしたときに、やっぱりきちっとしたものを、例えば区の重要な施策を展開していくもののために、収益性を100とするオフィスに貸さずに、こういう展開をしていくようなことをするとか、そういうものというのを今後きちっと示していただかないといけないと思うので、その辺を、考え方がどうなのか、権利調整の中でどういうふうに進んでいるのか、そういうものをしっかりと示していただきたいと思うんですけれども、今後についてですね、そうしないと判断のしようもないですし、我々がつくり上げたものが区民のためになるという形のきちっとしたストーリーがないと、やっぱりこれは皆さん納得できないと思うので、その辺はきちっと報告していただきたいと思うんですけど、いかがでしょうか。
石井企画部構造改革担当課長事務取扱
再開発の施設の中で、いわゆる公共施設といったものを設けるという考えはございませんで、再開発の中で全体のシンボル空間をつくっていくということが大きな目的となっています。それを、やはり、より区民にとってよい形に導いていくということが我々の使命でございまして、権利床の活用もありますし、再開発全体をよりよい形に導いていくような取組をこれから行っていきたいというふうに思っております。その中で、権利床につきましてはよりよい形での活用を考えていきたいと思っておりますけれども、やはりここで申し上げているとおり、行政サービスの財源確保を目的とするというところが大きな点でございまして、全体の開発の中での区民にとってのよりよい空間づくり、これは区としてそこを目指して取り組んでいきたいと思っております。
高橋委員
もう最後にしますけども、要はきちっと、区が収益確保という話はおっしゃったけども、それはそうなんだけども、でも、やっぱり、そうはいっても、床をうまくきちっと展開していくわけであって、その中身はきちっと、考え方というかストーリーを示していただかないと、例えば床をもうちょっと区民が利用できるような活用の仕方をするとか、あるいは子育て先進区と標榜しているんであれば、そういうものなのかとか、あるいはこれからの高齢化社会に向けてとか、あるいはここを中野のにぎわいのアニメの聖地として展開していくんであれば、そういう展開をどうするとか、何かそういう具体的な区の考え方を示してもらわないと、僕らは分からないというか、議論のテーブルにつけないところがあって、そうするとやっぱり民間事業者主導で進んでいるんじゃないかというような疑念を持ちかねないので、その辺は要望にしておきますから、きちっと区の考え方、理念、にぎわいを展開するなら、どういうふうにしていくのかとか、あるいはこれからの区の重要施策展開のためにどう使いたいのかとか、そのためにどうしていきたいとか、そういうのを具体的に示していただきたいということを要望しておきます。
白井委員
今、高橋委員からもありましたけども、私も同じところをもう1回お伺いしたいと思います。
その前に順番で、一番初めに、今回の報告の中では、いわゆる新北口駅前エリアの拠点整備について説明会を行った結果報告が一番になっています。個々に聞いていると時間がないので、ざっとで結構です。総評としてどのような雰囲気というのか、意見が多かったのか、概略で結構です。全体を通して教えていただければと思います。
小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長
意見の概要、意見に対する考え方というのは別紙2に示しております。意見の概要としましては、やはり施設計画が、容積も見直すというようなことで、どういうふうな計画になっていくのかというようなところに関心が高かったかなというふうに思っております。また、併せて、文化ですとかホールの考え方、それから一方で、今後の新北口駅前広場に関連して歩行者動線がどうなっていくのか、そういったところに御意見をいただいたかなというふうに考えてございます。
白井委員
前回の委員会の中でも報告がありましたけども、やっぱり容積率が900%から1000%に変わるというところで、ここは非常に大きな注目点でもあろうかと思います。説明会の中で十分説明されたんだと思うんですけども、何もここだけが説明じゃないので、区民の方に伝わるように、しっかりと区として説明の努力は続けていただきたいと思います。
2点目、環境影響評価についてなんですけども、これは東京都環境局のほうへ、所定の手続に基づいて書類を提出したということですから、今後この手順に沿って報告がなされていくということなので、ここはまず置いておきます。
3点目、ここですね。権利床の活用についてです。冒頭申し上げましたけども、私もここは高橋委員と同じように考えています。ざっと言うと、やっぱり中野区は不動産業じゃないんだぞと、私も同感です。確かにここで財源確保をしたいんですよね。区役所だとかサンプラザの跡地の再整備についての費用を捻出したいというのは第一義なんですけども、一方で、権利床を持った上で今後のまちづくりに何らかの関与を残しておきたいというのと同時に、床を持つということは、当然維持管理経費もかかっていくことであり、ただじゃないので、財産であるんだけども、あまりにも採算性を考えないと負の遺産ともなりかねないという、こんな状況になろうかと思います。
一方、ここで表されているのは、単純に費用面の積算ですよというので、一つが事務所としてオフィスの活用、それから最上階の展望だとか店舗としての活用、商業施設、これは上層部になると書いてあるんですけども、この一部を持つ。または、これの組み合わせによって3パターンほど示されているところです。それで、この3パターンによってどれが一番有効活用で収支が得られるのかというところだけ記されていて、区の考え方は何なんですかという、先ほどの高橋委員の問合せに対して、行政サービスの財源確保が目的なんだと言われると、それはやっぱり不動産業にしか聞こえなくて、リスクもあるだろうし、財源も確保しなきゃならないんだけども、駅前一等地のここの再開発をするに当たって、区としてどうしたいんですかというのが、えっ、これだけですかという、有効活用を考えるというのは財源確保だけですかとやっぱり思ってしまいます。もう一度ここ、単純にここで示されたのは、財源確保のためのその意味合いだけの資料なんですか。区としてどうしようというコンセプトはそれ以外ないんでしょうか。いかがでしょう。
石井企画部構造改革担当課長事務取扱
行政サービスの財源確保という考え方をこれは示したものでございまして、この中で比較検討を行っています。それで、ここで何を実現したいかというと、ちょっと同じ話になるかと思いますけれども、やはり再開発の中で求めてきた目標としているところ、まちづくりの観点から求めてきたものがございます。文化の発信という点では、この中での施設の構成にもなりますし、あるいはエリアマネジメント施設ということが入っている中では、交流の拠点といったような位置付けも捉えられるというふうに思っています。また、公共空間をかなり広く取っておりますので、防災性とかも含めて、この中で実現できるというふうに考えておりまして、権利床の考え方については、まずこのようにお伝えしておりますけれども、全体で捉えている中で、区としての目標を立てていっているという考えでございます。
白井委員
やっぱり薄いですよね。事業採算性の数値の部分だけ粗々出されていて、それ以外のものがないとなると、本当はいの一番に出てくるのは、やっぱりそこを最優先に議論して、区側として明らかにすべき位置付けなんじゃないかなと思います。それに対して、やっぱりこんなことをやろうと思うんだけども、事業採算がなかなか難しいというような見方なら分かるんですけど、初めにお金ありきみたいな話だけ書かれると、もう少し夢があってもいいんだろうなと思います。
同じように、4番についてです。施設整備における区の基本姿勢というところなんですけども、その(3)番、こう書いてあります。(3)中野のシンボル空間形成に向けてと。「中野駅新北口駅前エリアは中野のシンボル空間であり、拠点施設の検討にあたっては区民にとって魅力的で誇りとなる施設となるよう、施行予定者に働きかけていく」と。中野区は働きかけるんじゃなくて、区としてもうちょっと積極的な姿勢を示す必要があるんじゃないかと思うんですけども、この文言自体も、これが基本姿勢ですと言われると弱くないですかと思うんですけど、いかがですか。
石井企画部構造改革担当課長事務取扱
施行予定者に働きかけていく、実際、協議をするというような表現も言えるかと思いますけれども、協議していく中で様々、施行予定者からもこの間提案があり、今回の区民への説明会で出てきているものは、当初の提案からさらに検討した内容が出てきております。さらに、今回の説明会の中でもまた意見を頂いているところもございますから、それをさらに実現するにはどうしたらよいか、そういった協議も進めているところでございまして、議会でもまたいろいろ議論があろうかと思いますから、そういったものも含めて施行予定者とは協議を進めていきたいと考えております。
白井委員
御自身で、中野のシンボル空間であって、また区民にとって魅力的で誇りとなる施設となるようと言われているので、ぜひこの文言に沿うように区側としても積極的なコンセプトの打ち出しをやってもらいたいと思います。
一方で、この権利床の考え方、床を持つという考え方は、今後の中野区周辺の再整備に当たっても大きなテーマだと思います。既に中野四季の都市(まち)の再整備に当たっても、建物の権利床を持っているところです。事実上これは維持管理費を区が払い続けている状態になっていて、一体、ここでどういう成果物を生み出すのか。区として事業に当たってどういう貢献をするのかというところをシビアに見ていかなきゃならないということもあると思います。サンプラザ・区役所のところもそう、さらに駅前の商工会館の建て替えに当たっても同じように権利床の話が出てくる。冒頭、いわゆる床を持つということはそれなりの維持管理費もかかるわけで、場合によっては本当に採算を考えていかないと負の遺産ともなると言いました。また一方で、これは単純に事業採算だけ取れば、それはオフィスに貸し出すというやり方になってしまうと、これは本当に不動産業になりかねないんですよ。副次的な扱いでいうと、行政財産は、まず行政の目的に沿うから本来持つべきものであって、そのためなんですよ。利益を上げるために不動産物件を持つという考え方はあり得ないわけで、現在持っている行政財産をどう活用するかというところで時限的に使えるという発想に変わってくるわけなので、現状持っているから、ここで採算を考えれば何でもいいというわけじゃなくて、やっぱり今後のこともあるし、周辺施設の考え方もあるので、区としてどうするのかという全体的な考え方も示した上で、このサンプラザに当たってもどう取り組むんだという位置付けを考えてもらいたいと思うんですけども、全体感から立って、権利床の区としての考え方を示すべきではないかと思いますけども、お伺いします。
石井企画部構造改革担当課長事務取扱
新北口駅前エリアでの権利床もございますし、今、御案内のあった旧商工会館ですとか、あるいは中野二丁目の再開発におきましても権利床を持ちます。いずれも再開発の物件の中に入るということになりますと、ただ、区が直接事業をやるということになりましたら、維持管理費がやはりどうしてもかかってしまうということになりますので、そこで収益を得ながら進めていくということがまずは基本ではないかなというふうには思っております。この辺りの不動産の有効活用、これについては様々課題が、これからこうやって権利床が増えていく中では、しっかりと管理していく必要があるというふうに思っておりまして、区としては不動産の有効活用ということ、それから適正な管理ということ、それを行うためにきちんとその方針を整えて進めていきたいと思っていますし、また、専管的に行う組織の検討なども行っているところでございます。そうした形で全体としては進めていきたいと考えております。
白井委員
大きな中野駅南口のものが抜けていましたね。確かにここも含めてです。今、述べていただいたとおりでして、その場その場の事業の中で、区として一つひとつコンセプトを明らかにするだけじゃなくて、全体として本当にこれから大きな流れが出来上がっていくので、この権利床を持つということに関しては。しっかりと考え方を示していただきたいと思います。最後は要望で結構です。
内川委員
質問は、高橋委員と白井委員のほうと重なりますけれども、権利床活用の検討のところです。表1のところに用途概要とありまして、事務所、最上階、商業床と分かれていて、それぞれ用途、収益性、施設マネジメントの観点がありますけれども、私ちょっと心配なのは、①の事務所の収益性のところ、ここに「オフィス賃貸として安定した高収益」と書かれていますけども、これは本当にこの先それが続くのかなと。今コロナの影響でテレワークが定着して、本当にオフィス需要はこの後これだけ続いていくのかなとちょっと不安に思うんです。しかも、この近くには中野二丁目に丸一棟オフィスビルもできますよね。中野三丁目の桃丘小学校跡地にも多分オフィスとかマンションが来るんでしょう。そういった環境を考えると、この「オフィス賃貸として安定した高収益」、ちょっと不安に思うんですけど、いかがですか。
石井企画部構造改革担当課長事務取扱
それこそ、中野セントラルパーク、中野四季の都市(まち)の開発前はなかなか中野区も、オフィスの空間ということで、そういうふうには見られていない部分がございましたけども、中野四季の都市(まち)の開発やまた今後のこういった中野駅周辺の開発に伴いまして、中野駅周辺というものがこうしたオフィスを供給するエリアという認識をされているというふうに捉えております。この中野駅の本当に直近になる部分ですので、非常に事務所の利用ということも十分考えられるというふうには思っております。ただ、おっしゃるとおり、やはりリスクがあるということは承知をしておりまして、そのリスクをどう回避できるかといったことも含めて事業者と協議をしていきたいと考えております。
内川委員
となると、この「安定した高収益」という表現は、ちょっとそう言い切れないなと私は思います。
それから③の商業床のところです。「商業部分の上層階であり低収益」、これは下層階の路面の部分の商業部分というのは、これは中野区では持てないんですか。
石井企画部構造改革担当課長事務取扱
実際、商業床の部分については、施行予定者のほうでも、そちらを活用するという考えもございまして、実際区としてその商業床を取るという場合で想定されますのが、商業部分の上層階というところでございます。
内川委員
路面に面した低層階の商業床は中野区では取れないんですか。持てないんですか。
石井企画部構造改革担当課長事務取扱
施設の配置上、様々パターンはあると思います。ですから、路面の部分を取るとか、ほかの例えばホールとかホテルのほうを取るとかという考えはなくはないと思っていますけれども、今回のシミュレーションで捉えたのがここの上層階の部分ということでございます。
内川委員
もし低層階の部分が取れるとしたら、「低収益」というのもやっぱり表現はおかしいですよね。いかがですか。
石井企画部構造改革担当課長事務取扱
オフィスと比べますと、やはり収益部分では落ちるということは言われておりますので、こういった表現としております。
内川委員
それと、単純に分からないので、また教えてもらいたいんですが、表2のところ、Aパターン、Bパターン、Cパターンとあって、Aパターンの事務所のみが100、Bパターンの事務所と最上階だと、計85とあるんですけれども、最上階の部分が割り当てとしては32。では、事務所の部分は、100から32を引いて68にならないんですか。計100に何でならないという、そういうちょっと単純な質問です。
石井企画部構造改革担当課長事務取扱
これは床の単価の違いでして、最上階は床の単価が高いので、同じボリュームとしても、最上階で取るとその分単価が高くなるので、その分面積が小さくなるということでございます。
内川委員
単価が高いんであれば、その下の年間収支のところも、これは59と出ているけれども、これは本当にもう少し上がらないんですか。どうなんですか。
石井企画部構造改革担当課長事務取扱
今回のベースにしておりますのが、最上階を展望ロビー、店舗ということで活用した場合ということとしております。これは説明会の資料にもあるとおりなんですけれども、仮にそういった展望ロビーですとか店舗といったことになりますと、その上の表1のところにも収益性で述べておりますけども、やはりオフィスと比べると展望ロビーやレストランになると、その収益性が落ちるということがございますので、それを想定いたしますと、床の単価は上がるけれども、収益性は下がるというようなことが想定されるということでございます。
内川委員
表2のこの面積にしても、年間収支の数字にしても、見込みというか、これは全然もう確定したものじゃないよね。何かこれだけ見ていると、何か先ほど、高橋委員も、白井委員もおっしゃっていましたけれども、これはぱっと、私個人だったら、やっぱり年間安定した収益が欲しいから、事務所のみかな、Aパターンかなと思うけれども、でも、中野区は違うでしょう。これでは全く本当につまらなくて、やっぱり、もし不動産を持つんであれば、いろんな用途に使えるものを取ったほうがいいと思うんですよね。だから、やっぱり屋上があったり、商業の部分があったりしたほうが自由度があるというのか、区民が望むそういった機能を入れることができるというのか、私もそう思うんですけれども、いかがですか。
石井企画部構造改革担当課長事務取扱
いずれも、その床を持ったとしても、区が直接やるというよりは、民間に貸し付けてということを想定しております。そうしますと、あえて区が持ってリスクを取るというよりは、民間でそのような展開ができるようなことがよいのではないかというふうに思っております。ですから、今後の交渉に当たっては、民間の床の部分についても、やはり、区民が楽しめる、区民にとっても喜ばれるような用途、それを誘導してほしいといったことを投げかけていきたいと思っております。
内川委員
最後にしますけれども、区民にとって喜ばれる用途であるならば、これは全部事務所にしちゃったら、全然そんなことは実現できないよね、正直言って。ここはしっかりと考えていただいて、先ほど何人かの委員もおっしゃっていましたけれども、不動産屋にならないということを要望とさせていただきます。
羽鳥委員
他の委員も言われている、私も権利床活用の検討のところでお尋ねしたいんですけれども、先ほど白井委員の質疑の中で、権利者の考え方を示すべきではないかという質疑がありまして、お答えを聞いていたんですけど、やっぱり区の考えというのがよく分からないんですよね。どういった考え、なぜここに、権利床候補としてやっていて、区は何をしたくてというのが全然見えてこないんですよね。お答えを聞いても。一体何をしたい、どんなことを検討、やりたいというふうに考えていらっしゃるんですか。
石井企画部構造改革担当課長事務取扱
この基本的な考え方にもあるとおり、権利変換をして、まず事業への一定の関与を保持するということはございます。関与すると言ったところでどこがよいかということで、候補として考えられるのはこれらでございますので、その中で、まずは財源確保といったこと、これは考え方としても示しておりますので、まずはそういった観点で検討をしているということでございます。ただし、候補としては様々ございますので、今回は比較検討ということでお示しし、議論いただきたいということでお出ししたものでございます。
羽鳥委員
その事業に関与するためにどこかの権利床は持たないといけないというふうな、そういったお答えに聞こえるんです。やっぱり、区の考えとしては、どういったことをやりたいというのは相変わらず見えてはこないなというふうに思います。
先ほど内川委員も企業等のオフィス賃貸のところで「安定した高収益」というのに不安があるということで、私も非常に同感であります。コロナ禍になって2年で、いわゆる大丸有地区なんかでも空き室率が非常に上昇していって、今後なかなか戻らないだろうというふうに言われている中で、山手線からも外れる中野区というところで本当に空き室が生まれないというのがあるのかなというふうに不安に思います。
ここを権利床として持って賃貸をするということになると又貸しという形になると思うんですけれども、借りる企業なり団体からしたら、直接事業者から借りるよりも区が借りているものをさらに又貸しされるというところで、より収益的に不利になったりだとかして、あまり魅力的に映らないんじゃないかなというふうに思うんですけれども、そのことについてはどうでしょうか。
石井企画部構造改革担当課長事務取扱
事務所、ほかもだと思いますけども、その所有者によっての優劣というか、それはないというふうに思っております。
羽鳥委員
いや、所有者によっての優劣じゃなくて、又貸しをするという、区が全く収益も考えていませんよというふうに言うんだったら、それはほかのオフィス床と値段は変わらないんでしょうけれども、ちょっとは収益を持っておきたいとかだったら、ほかのオフィス床より高くなる可能性だってあるんじゃないんですか。そういうところで企業にとって魅力的じゃないとかいろいろ差が出てくるんじゃないんですかという疑念なんですけども、いかがでしょうか。
石井企画部構造改革担当課長事務取扱
事務所の貸付けということになりますと、ここの絵にも示しておりますけれども、事務所としての全体のボリュームがあって、そのうちの一部を区が取るということになります。区が持っているので賃料が高いとか低いとかということは考えておらず、やはり一体の中の運用ということを考えておりますので、その点では区であるとか、その所有者によっての違いというのはないというふうに考えています。
羽鳥委員
分かりました。あと、年間収支の出し方について、この表2のところでお聞きしたいんですけれども、これは指数になっているのは、まだ面積が決まっていないからということなんですか。
石井企画部構造改革担当課長事務取扱
面積であったり、実際の事業の想定で出してはおりますけれども、実際の経費というのは、まだあくまでもシミュレーションということで、こういった出し方をいたしました。
羽鳥委員
賃料収入と管理等経費のこの出し方というのは、金額はちょっと、なかなか今は出せないと思うんですけれども、出し方はどういうふうにやっているんですか。オフィスの、例えば23区とか平均の賃料があって、そこに面積を掛けているのかとか、どういった考えで出しているんでしょうか。
石井企画部構造改革担当課長事務取扱
ここのシミュレーションは、施行予定者に協力を得て出してもらったものです。実際その賃料、ここのところで得られるであろう賃料があり、さらに管理として、実際の例えば光熱水費ですとか警備の経費ですとか、あるいは設備、それから共益費、様々な経費がかかってきますので、そういったものを差し引いたものということでございます。
羽鳥委員
あと、これは子ども文教委員会でもちょっと聞いたんですけれども、こういう再整備の計画をつくる際に、部を超えていろいろと検討されているところだと思うんですけど、区民の行政需要への対応というところで、例えば学校なんかでいうと、子ども文教委員会なんかでは、平和の森小学校のことがこの前報告をされて、新校舎になるときには大体700人ちょっとというふうな区内最大規模の児童数になって、さらに今後中野駅前のまちづくりが進捗すると、二、三教室、90人くらい増えるかなということが報告されていたんですね。私、そこで、子ども教育部としても学校の大きさから考えて、もうこの開発は無理です、やめてくださいみたいな、そういったお話とか相談はあったんですかというふうに聞くと、そういうのは全然ないというふうなお答えなんですよね。それだと、幾ら100年のまちづくりというふうに言ったって、そこで暮らす人にとっては、狭い学校をやっぱり長い間押しつけることになるんじゃないのかというふうに指摘させていただいたわけですけれども、区のほうから、900%から1000%になるというときに、それはもう区民の生活にとって、これは無理ですとかというふうなことをちょっと言わなかったのかなというのを疑問に思うんですけれども、それについてはいかがでしょうか。
小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長
中野駅新北口にかかわらず、中野駅周辺まちづくりの各事業は、再開発が進んだ後に、どのぐらい住宅ができて、どのぐらいお子さんが増えるというようなところは想定をしておりまして、それについては子ども教育の担当と共有をして進めてきているということでございます。
羽鳥委員
共有はしても、それは結局、子ども文教委員会のいろんな学校の計画とか見ても、そこと兼ね合わせて、じゃあ、開発の規模をこんな最大限でいこうというのをちょっとやめましょうかとか、そういう話はしていないわけですよね。そういうのをちょっと考えていただきたいなということは思います。
南委員
まず、先ほど、採択された請願・陳情の主な処理状況についても報告がありました。二つ目の陳情で、29年第14号陳情の中で、専門家集団の意見交換会の場を設置してもらいたいという陳情が採択されて、その処理状況については、今後も必要に応じて意見交換の機会を持っていくというふうになっているんですけども、結局、そういった専門家の意見を収集して、本来区として独自のものをつくり上げていかなきゃならないんではないかなと思うんですけど、先ほどから皆さんから御指摘ありますけども、基本姿勢の中の(3)番のところ、施行予定者に働きかけていく、これだけで終わってしまうのかなというのは非常に何か不安を感じるんですけども、その辺はどういうお考えなんでしょうか。
小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長
請願・陳情の処理状況についてというところでございますが、専門家集団との意見交換ということで、施行予定者を選定して提案の内容について意見交換をしたり、今回の容積率の割増しについて、その方向性が出たところで意見交換をしたりということをしてきております。その中で、専門家として、ここの拠点施設の在り方について、施設の在り方について御意見を頂いて、それも踏まえてよりよい計画にしていくということで進めてきているということでございます。
南委員
いや、その辺が何か明確に、区として独自でやっていく、特に権利床のところですよね。皆さんが言っていらっしゃるように、組み合わせの面積、収支の試算を見ると、もう何かAパターンありきみたいな感じでの誘導というふうにしか思えない何か資料に取られかねないんですけども、もっとこの権利床について皆さんから、どういったことをするのかというのを本当に明確にしていかないと、権利床でいえば、こちらの中野セントラルパークのところもそうですけど、一般社団法人中野区産業振興推進機構のほうに転貸をして、10年ほど産業振興に資する事業を行ってきたと。この間、区民委員会でも、総括とは言えないけども、報告がありましたけども、要はICTコンテンツ、さらにはライフサポート産業の促進を行うという中で機構に任せていたけれども、結局何も生み出せなかったというのが私が実感しているところなんですけども、そういったところを考えれば、もうただ単に転貸するような内容のものであったら何も生み出せない。本当に皆さんが言われるように、不動産業になってしまうような内容にならざるを得ないと思うんですけど、その辺、本当に総括的なことを含めて、どのようにお考えなのかお聞かせ願いたいと思います。
石井企画部構造改革担当課長事務取扱
ちょっと何度も繰り返しにはなってまいりますけれども、行政サービスの財源確保ということが大きくて、これも財源を確保して、じゃあ、その財源をまたどう活用するのかといったことも総務委員会のほうでもちょっと議論になったところがございます。やはり今後の区の財政的なことですとか、あるいは区有施設の今後の整備をもっとトータルで長期的に見たときにも、やはりここで財源を確保しておくということは非常に重要な観点でございまして、その確保した財源をどう活用するのか。これはもう我々としてもまだ検討している段階ではございますけれども、そこを確実に進めていきたいというところがございます。一方で権利床については、収益という点ではAというところが一番高いところではございますけれども、こういった比較検討をするということを議論した上で、最終的に区としての判断をしていきたいというふうに思っております。
南委員
財源確保というのは、もう当然重要ですよ。新区役所の財源の問題もあるわけですから、それは重要だというのはよくよく分かるんですけども、何か施行者に全てお任せというふうにしか、もうどうしても取れない。何かこうもっと創造的な、区として独自の創造的な、権利床のところなんかについては特に、何かもっと膨らむような、区民からしたら夢があるような、そういうまちづくりになっていかなきゃいけないんじゃないかなと思うので、もうこれは繰り返してもしようがないので要望としておきますけれども、しっかりとその組立てをやっていただきたいと思いますので、要望としておきます。
河合委員
御報告ありがとうございました。まず最初に確認したいことが、この地域、特に新北口駅前エリアに関しましては、今後この中野駅周辺の中でも最も価値の高い場所、地域になるんですよね。そこは確認させてください。
小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長
中野駅前の公共施設等もある一等地といいますか、顔となる施設でございまして、ここにシンボル拠点をつくるということを考えてございますので、そういった位置付けになるというふうには考えてございます。
河合委員
今御説明いただいたように、ここのエリアが中野駅というか、中野区全域において一番価値の高いエリアになるというのは、皆さんも当然、この計画を進めていく中で御存じのことかと思います。その中で、この場所は駅に近いところであって、ホールもできるわけで、中野駅の立地を考えると、下手したら中央線のかなり遠い地域からここを目指していらっしゃる方もいるという意味では、非常に集客ができる場所でもあるのではないかというのを非常に考えているんですね。ホールだけではなくて、やっぱりその収益性というところ以外にも、もっともっと、観光とまでは言い切らなくても、集客できる施設というのをここの地域に整えていくことが重要なのではないかなと思っております。その中で、区としては、それを権利床ではなく、権利床以外で事業者自体が主体となってそういうことを考えていただきたいということで話を進めているんですよね。
小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長
中野駅新北口の再整備に当たっては、新北口の将来像ということで再整備事業計画をお示しして、この中でにぎわいと交流に満ちたまちをつくるということで、民間事業者を公募し、選定をしてきたということでございます。ですので、ここの事業を通して、ここの地区をにぎわいと交流に満ちたまちとしていきたいというまちづくりの考え方で進めているものでございます。
河合委員
ありがとうございます。私とか、これはお話を聞いていて、皆さんがここが不動産業になるんではないかという御懸念をされているところも非常によく分かるんですけれども、やはり土地として非常に収益性の高い土地であるというのは、まず一つ重要なポイントだと思っていて、ほかの権利床よりも、さらにここの権利床は価値の高いものになるというところは押さえるべきポイントなのかなと思っております。そうなってくると、やっぱり皆様御指摘のとおり、ほかの権利床と役割分担をどうしていくかとか、考え方を示していくというところが大切であって、だから、ここだけを特化して取り出して、このような資料の作り方をしてしまうと、逆に不動産業をやるんじゃないかというふうな指摘になって、皆さんの議論がそこにつながってしまっているのかなと思っているんですね。収益性だけでいくと、やはりしっかりと、そこは事業者に区民に資する事業をやっていただくというところを区としては牽引していただきたい。しっかりとこれから交渉して、区民に資する事業は事業者にやってもらうほうが区としてもしっかりとした安定財源を、今後のことを考えてやっていくためには必要だと思っておりますし、その価値が取れる場所であるというのは非常によく分かるところなので、事業者に対して、私としては区がしっかりと要望していくということが大事だと思っております。そこはしっかりとこれからも話を進めていっていただきたいと思っておりますが、いかがでしょうか。
小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長
中野駅新北口の拠点施設整備の検討を今進めておりまして、その中で施設計画が固まって、その中でこの中のテナントがどういうものが入るのかというような流れになってくるかと思いますけれども、基本的に民間事業がやっていく店舗の部分のテナントというのは、民間事業の採算性の中で事業者が誘致していくというような考え方になるかと思います。ただ、その中で、区としてここをにぎわいと交流に満ちたまちをつくるということで、区民に魅力的で誇りとなる施設となるよう、そういった視点で事業者にこういった施設を設けてはどうか、その辺は区民の方の意見も踏まえまして事業者に要望していきたいと考えてございます。
河合委員
せっかく900%を1000%にしたところもありますので、そこの交渉はしっかりと事業者と今後も進めていただきたいと思います。また、他の委員からも指摘がありましたように、ただ、この財源を集めるだけでいいのかというよりかは、その財源の活用というポイントも非常に重要となってくると思いますので、そこもぜひ、また検討を進めていっていただきたいと思います。こちらは要望で結構です。
来住委員
権利床についての基本的な各委員から質疑がありましたので、私も理解するところが大きいなというふうに聞いていました。やっぱり区としての基本的な思想といいますか、考えがきちんと定まっていないのではないかというところをちょっと懸念します。皆さんもそういう懸念をそれぞれの立場で表明されたと思います。
私からは、唯一の区民の財産を全ての区民そのものがやっぱり生かしていただく、利用していただくということを考えたときに、昨夜の東北、宮城県、福島県沖の地震を皆さんも体験されて本当に心配しました。今回この計画の中で出されているのは、災害時は中野区役所一帯が担う広域避難場所の機能を補完するという位置付けをされているんですね。これはこれまでも言ってこられたんですけども、やっぱり多くの区民の皆さんが求めているのは、今回1,000戸の住戸が想定されていますけども、ここに入れる区民というのは限られているわけですし、やはり区民全ての人たちが、いざというときに何らかの形で避難したり、その期間、安心に過ごせるような、区が持っている土地、区が所有しているところでいかにそれをきちんと確保するかということは、これはもう区の使命なわけですね。その点で考えると、これだけ広大な最後となる大きな区の土地を防災、災害時に対して、いわゆる避難との関係で見ると、機能を補完する程度の位置付けにしかなっていないんですけど、これはもうちょっと違うんじゃないか。やっぱり区の中心にあって、区民の皆さんが誰でも、東西南北から一定の、いざというときには頼れる、区役所もあって頼れる位置なわけですよ。そこにどういうものを確保するかというのは、区としてこれは絶対に離しちゃいけない大事な要素だと思うんですけども、補完程度でしかないというのはどういうことでしょうか。
小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長
拠点施設整備の検討に当たっては、防災性能の強化という点でも検討を進めてございまして、特に区の権利床、土地でということではないですけれども、この拠点施設整備を進めることによって、広く空地も生み出すことができたり、地震、災害に強い建物、災害時にも持続可能な施設を持った建物も整備できると。そういった中で、ここの地区全体を災害に強いまちにして、実際に災害時には中野四季の森公園、広域避難場所に連携する施設であったりですとか、一時滞在ができるような場所であったりですとか、そういったことをこの拠点施設整備全体で高めていきたいというふうに考えてございます。
来住委員
おっしゃったように、中野四季の森公園が一つの中心になりますけども、中野四季の森公園を考えても、中野セントラルパークの二つの高層のビルがあり、大学も二つそれなりの高さを確保していますし、さらに今後、囲町西地区、囲町東地区もそういう形で進めようとしているわけですし、中野四丁目西地区もそういう計画が示されている。したがって、相当この高層の中に、中野四季の森公園がさらに避難の場所としてなっていくわけですから、これは本当にしっかりとした対応を具体的に検討しておかないと、逃げ込むことによって焼け死んじゃうような、そういう場所にならざるを得ないようなことが以前から指摘されているんですけども、さらに今回これだけの高さをここに造るわけですから、これは今回の区が持っている土地の中で、地域の皆さんが避難できるその機能をどうやって新しい段階で持たせるのかということは、これは本当に特別に考えてほしいと思っているわけです。そういう点では、今後の課題ではありますけども、中野区はそういうものをここに備えたということを、やっぱり今回の計画の中で位置付けられたということを、きちんと今後の計画の中で示していただきたいということをお願いしておきます。
もう1点、説明会の報告がありますけども、この中でもやはり、周辺の住環境に配慮した高さ、容積率にしてほしいであるとか、風の環境、風害、これについての問題の指摘もされています。ですから、区民の皆さんの中からは、そのものを利用できなくても、そこに行く、区役所があるわけですから、そこに東西南北からいろんな相談者が来るわけですね。したがって、ビルによる影響というのは、中の問題も大事ですけど、外で受ける環境の影響というのは非常に大きいわけです。
それに対して回答はこうなっているわけですね。「環境アセスメントの調査に先立ち、風環境のシミュレーションを行っており、環境の悪化を防ぐための対策を検討している」ということですけども、こういうものはやっぱりもう既に、どういう形でこの環境悪化を防ぐのかということ、日影の問題も総合的に判断するという回答なんですけども、そういうことにきちんと答えるようなものを持ち合わせて、区民の中に説明をしていくということを、やっぱりぜひ本格的に検討して対応を示していただくということなしには、区民のなかなか理解は広がらないし、理解できない状況の中で進んでいくということだけはやめてほしいなと思いますので、その点、最後お聞きします。
小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長
現在、拠点施設整備の施設計画については検討中でございまして、環境アセスメントの手続というのも進めてございます。その手続の中できちんと検証していくとともに、これから施設計画が具体的に固まっていく中で、各段階でその点にはどういう対策が打てるのか、そこはきちんと説明をしながら進めてまいりたいと考えてございます。
吉田委員
私からも質問しますが、最近、中野区は権利床大好きですよね。いろいろ権利床、権利床と言っているんだけど、先行事例としての中野四季の都市(まち)のセントラルパークのイーストとサウスですか。ここの権利床、これを確保して運用している、これもここに書かれている事業への一定の関与を保持するために持っているんだと思うんだけど、この間も総務委員会を傍聴して聞いていましたけど、今の中野四季の都市(まち)の権利床の中野区の運用はうまくいっているんですか。
石井企画部構造改革担当課長事務取扱
中野四季の都市(まち)のセントラルパークですけれども、現時点では一般社団法人中野区産業振興推進機構が活用し、そこから収入も得ておりますので、今の段階では特に問題なく運用しております。
吉田委員
問題なくうまくいっているという認識なんですね。議会では問題だ、どうなっているのかよく分からんと、こういう質疑がずっと延々と続いていると私は理解しているんですけど、この状態がうまくいっていると思っていると、私は思わないんですね。この新しいところの権利床についても、要するに財源確保が目的だと。それが一番最初に出てきましたよね。その上でいかなる活用ができるかと。そんなことを今の時点で、令和4年になって言っていることがおかしいんですよ。財源確保が目的だったら、底地で権利を持っていればいいし、あるいは売らないで、70年とかの定借で貸せばよかったし、財源確保が目的だったら別の方法がもっとあったはずなんですよ。それについての比較検討もしないでこういうことをやっている。しかも、さらに、区民からの要望をこれから聞いてまいりますと。何十年区民の要望を聞いているんですか。もう各段階で様々な意見書とかいろんなものを区民は出してきているから、もう要望は出尽くしているんですよ。それに対して、ここに三つ組み合わせのパターンとか出してきますよね。Aパターン、Bパターン、Cパターン。このAとかBとかCとか、この三つをこれから検討しますというのがそもそもおかしいんですよ。区としてこういう方針があります、やりたいことがありますと言ったら、こういう三つのパターンがあっても、区がやりたいのはこういうことなので、採算を度外視してもこういうことをやりますとか、今、財源確保が一番大事だから、こういうことをやりますと。三つ出してどれにしようかなと、何で今の時点で言っていて、それについて、どの全ての会派から質問があってもきちんと答えない。ちゃんと答えてください。
石井企画部構造改革担当課長事務取扱
基本的な方針はここにあるとおりでございまして、財源確保を目的としたということでございます。その活用ということで申しますと、ここにあるとおりなんですが、貸付けが可能な床ということになりますと、これらの三つということが想定されますので、それで比較検討を行っていることは事実でございます。これにつきまして議会のほうにも御提示し、御議論いただきたいということで、この内容としたところでございます。
吉田委員
これまでいろんなところが意見書を出してきて、こういうふうにやってくれ、こういうふうにやってくれと出ていますよね。もう今、全然具体的な答弁がないわけですよ。じゃあ、Aのパターンなら区はどういうことをやりたいですか。Bだったらどういうことをやりたいですか。Cだったらどういうことをやりたいですか。具体的にそれぞれ案を言ってみてください。
石井企画部構造改革担当課長事務取扱
いずれも民間事業者に貸付けをするということになります。それぞれの床の用途というのは決まっておりますので、その用途で運用をしていくことになります。
吉田委員
民間に貸すに当たっても、区が一応床を持っていて、それを貸すんだから、いろんな貸し方ができる。どういう事業者にどういうことをやるということを求めて貸すという、それを具体的に言ってください。
石井企画部構造改革担当課長事務取扱
事務所でしたら普通に事務所として貸すことになりますし、ここにあるとおり、最上階でしたら展望ロビー、店舗が想定をされます。商業でしたら商業と、これはもう本当にそのとおりで、その中での運用ということになります。ただ、商業については、全体の商業計画ということも配慮しながらと考えています。
吉田委員
今の御答弁で、委員の皆さんが言っているような、中野区の一番一等地の大事なところで、区の将来を牽引するような事業を担保できるんですか、今の答弁で。質問しているんですよ。
石井企画部構造改革担当課長事務取扱
再開発で権利を持つということでの関与をしていくということになります。
吉田委員
要するに、何も考えていないんだよね。答弁できていない。要するに、もう本当に、皆様が何か控え目におっしゃっているけど、丸投げで考えてもらって、これだったらできそうですよということをああ、そうですかというふうにのみ込むだけ。こんな無責任なものをまた議会に出してきて、お笑いだと僕は思いますよ。もっと真面目に考えてください。大体これからあちこちで権利床をつくっていくといったって、できる先から、ここだったらこうしようか、ここだったらこうしようかと、自転車操業みたいに思いつきで考えていくんじゃなくて、そもそも権利床で中野区の駅前全体を、東西南北全部牽引していくのか。それにはこれぐらいの例えば権利床が必要で、この部分にはこういうことが必要で、この部分ではこういうことを権利床でやって、そういう方針が最初にあって最初に諮るべきなんですよ。それがなくて、これから検討します、これから検討しますと。毎定例会、毎定例会、それを言っているだけじゃないですか。方針をこれから定めてくださいと議員の皆さんは優しく言っているけども、定まってなきゃいけないんですよ、先に。こういう方針で行きたい、どうですか。それを承認してから、じゃあというふうに割り振っていくものじゃないんですか。
石井企画部構造改革担当課長事務取扱
まちづくりということでいいますと、非常に長い期間進めておりますし、この中野駅周辺のまちづくりについてはグランドデザインを設け、それに基づいてまちづくりを進めているということでございます。再開発の中でも、権利床を確保するということが、それぞれ区で権利を持っていますから、それについて権利床の活用を考えてきたということでございます。権利床の活用の検討につきましては、区施設整備計画において活用の検討の考え方を示し、あとは、個別のそれぞれの立地条件ですとか、そういったものに基づいて検討していくということで進めてまいりました。ですので、この新北口駅前エリアにつきましても、現在このように検討しておりますとおり、個別で検討していくという考えでございます。
吉田委員
じゃあ、まちづくりの基本方針に基づいて考えると、このA、B、Cのうちどれが望ましいんですか。
石井企画部構造改革担当課長事務取扱
これはまだ比較検討でございますので、これらの中でさらに比較をしていきたいと考えています。
吉田委員
要するに、何も考えていないということですよね。非常に遺憾です。
いながき委員
では、1点だけ。採択された陳情の中で、「区役所・サンプラザ地区の再整備を独自性・先進性に富むものとすること」というところがあるんですが、この計画の中で最も独自性、また先進性に富んでいる部分というのはどこなのかについて御説明をお願いします。
小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長
中野駅新北口駅前エリアのまちづくりを進めていくに当たって、中野駅新北口駅前エリア再整備事業計画、まちの将来像を定めて進めてきてございます。この中で拠点施設整備のコンセプトというところで、中野サンプラザのDNAを継承した、新たなシンボル拠点をつくる、にぎわいと交流に満ちたまちをつくる、未来に続く中野の活力・文化・暮らしをつくる、こういったところをきちんと中野らしくつくっていくというところが、ここの地区の整備の目標といいますか、特徴であるというふうに考えてございます。
いながき委員
いや、この計画で示されていますが、具体的に絵も描かれて。どの部分が独自性・先進性に富む部分なのかというところを御説明いただきたいんです。区民の皆様にも説明したいので。
小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長
区の拠点施設整備のコンセプトというところを踏まえて、事業者、施行予定者が提案をしてきて公募して決定をしたというところでございます。ですので、どこといいますか、拠点施設整備の計画そのものが区のコンセプトを踏まえて考えられたものというふうに考えてございます。
いながき委員
ちょっとどこもないというふうに聞こえてしまうんですけど、具体的には、この陳情の趣旨の中に「中野の文化・アイデンティティを継承発展させる、区民が誇れる意匠・計画とされたい」とあるんですね。中野サンプラザの後のホールにしても、全く形も何も今の中野サンプラザを継承しているとは思えないようなデザインですし、あと、採択された陳情の中野の文化・アイデンティティを、この計画のどの部分で継承発展されようとしているのか。それはちょっとどの部分なのか御説明いただけますか。
小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長
具体的にどこの部分というのはちょっとなかなか難しいですけれども、中野サンプラザのDNAを継承した、新たなシンボル拠点をつくる、そのシンボル拠点ということで、この規模のホールが提案をされて、これが施行予定者の提案を踏まえて、文化・アイデンティティを継承発展されるというふうに考えてございます。
いながき委員
いや、このホールのどの部分が中野サンプラザのDNAを継承されているのか、もう一度お聞きします。どこがどのように継承されているのか、もう一度。
小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長
中野サンプラザの特徴を踏まえて、新たな拠点施設整備に当たっては、ポピュラー音楽公演を主用途としたホールということで提案を受けてございまして、こういったところがこれまでの中野サンプラザを継承して提案をされているものというふうに考えてございます。
いながき委員
いや、ポピュラー音楽のコンサートが開催されるホールなりアリーナというのは全国どこにでもあるわけで、それを中野サンプラザの、そういったポピュラー音楽のコンサートが開催されることをもって中野サンプラザのDNAを継承しているとは、私は言えないのではないかと思うんですけれども、最後もう1回お聞きします。
小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長
中野サンプラザのDNAの継承というところ、どういう解釈かというところかと思いますけれども、そのDNA継承という点を踏まえて、今回事業者から提案をいただいて施行予定者を選定したということでございまして、これを実現していくということでDNAを継承していくと考えてございます。
むとう委員
多くの議員の方が御指摘した点というのは私も本当に同感でして、中野区にとって中野駅前の一等地で、100年に1回の大規模開発ということで、本当にわくわくするような、夢を持てるような、すばらしいものになってほしいというふうに思っているわけですけれども、計画が進むにつれて、どんどん夢もしぼんで、期待もしぼんで、がっかりしていく報告ばかりになっているという印象を私は持っています。
改めてお尋ねいたしますけれども、今日御説明があった、採択された請願・陳情の検討事項の処理状況についての部分で、陳情の2番目の29年第14号陳情のところで、中野区内の建築まちづくりの専門家からの意見を聞いてほしいということだったかと思うんですけれども、この御説明を見ると、これまで開催していた区役所・サンプラザ地区再整備推進区民会議に、さらなる関係団体からの委員を追加してその後も行われたと書いてあるんですけれども、これはいつまで。新たな委員を加えてのこの区民会議というのはいつからいつまで。もうやっていないですよね。何回行われたのか。そこで中野区の建築まちづくりの専門家の方からはどのような意見が出されたのか、改めて教えてください。
小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長
再整備推進区民会議につきましては、再整備事業計画をつくり、それから公募をしていくという時点で終了してございます。その後にこの陳情の趣旨を受けまして、施行予定者から提案があった内容について、建築関連団体との意見交換を実施し、さらには現在の検討状況というところで関連団体と意見交換をしているということでございます。建築の専門家の方々でございますので、施設整備計画の空間構成について、ここの点はどうなっているのか、ここは逆にこういう空間にしたほうがいいんではないか、そういったところを意見交換しております。その意見も踏まえながら、施設整備計画を詰めていきたいというふうに考えてございます。
むとう委員
何回実施されたんでしょうか。
小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長
ちょっと何回、細かい数字までは今すぐに分からないんですけれども、今年度につきましては施行予定者を選定した後に1回、それから容積を見直していくというようなところで、施設計画を説明した後に1回ということで2回実施してございます。
むとう委員
今、説明があった2回ですね。1回、1回でどんな御意見が出たんでしょうか。その空間だけですか、御意見は。
小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長
建築の専門家の方々ですので、空間構成に関する御意見とか、施設の整備の建物のデザインに関する意見ですとか、それから駅前広場とつながる歩行者の動線に関する意見とか、そういった意見であったというふうに認識してございます。
むとう委員
容積率を1000%にしたときにも1回開いたということですが、それについてはどのような御意見が出たんでしょうか。
小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長
容積を見直して高さも高くなるということで御説明をしておりまして、高さに関する御意見もありましたけれども、風環境への御意見ですとか、一方で、容積見直しに当たって、ガラスの空間であるアトリウムを造るですとか、そういったところは魅力になっているというようなところの御意見も頂いたところでございます。
むとう委員
じゃあ、今区が示されている計画については、ほぼ肯定的な御意見だったという受け止め方でしょうか。
小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長
今、見直しの状況について意見交換をしたところでございますが、見直しの内容については、おおむね好感を持って受け取られていたかなというふうに思ってございます。ただ、それでいいということではなくて、引き続き空間構成の点ですとか御意見もいただいておりますので、それは踏まえて今後も検討を進めてまいりたいと考えてございます。
むとう委員
建築の専門家の区民の方ですから、そういう全体的な建物の配置であるとか、空間であるとか、そういうものの御意見なのかと思うんですけれども、今日区が示された権利床の活用の在り方とか、そういう中身については、御意見は頂いていないんでしょうか。
小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長
施設整備計画の内容でございますので、権利床活用については意見交換はしてございません。
むとう委員
何か土地も手放しちゃうし、権利床の活用の在り方も、今日聞いていても本当にがっかりなんですけれども、土地を手放さないで定期借地権方式であるとか、権利床の在り方であるとか、そういうところの御意見は全く聞いていないということですか。
小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長
施設整備計画の内容を御説明して意見を頂いたというものでございます。
むとう委員
建物の中身については聞いているんですか。低層部分が店舗で、ホールが7,000人収容で、住宅があって、事務所があってという、この建物の中身、構成については御意見を伺っているんですか。
小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長
施設整備計画に関する御説明ですので、用途構成ですとか、ホールの規模ですとか、そういったところは御説明してございます。
むとう委員
御説明した上でどのような御意見が出ていますか。
小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長
意見は様々でございまして、各施設整備計画の見直しについて、よくなっているという御意見もありますし、一方で7,000人収容のホールをここに建設するのはどうかというような御意見もございました。
むとう委員
それぞれ賛否両論ある中で、違った意見が出たときには、区はどういう検討をされてきたのでしょうか。
小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長
これまで再整備事業計画をつくり、公募をしてまちづくりの計画を進めてきたというところは、もう一度その経緯について御説明をいたしまして、御意見については御意見として受け取りまして、検討できるところはまたこれから検討していくということでございます。
むとう委員
中野区にお住まいの建築まちづくりの専門家の方の御意見というのは、しっかりと今後も聞いていただきたいというのは要望しておきます。
今日示された、どこが本当に中野らしいとか、ほかの委員の方も質問されておりましたけれども、低層部分が商店で中層部分が住宅で高層部分が事務所、その構成、店舗、住宅、事務所で上が展望ロビーみたいな、これはいろんなところでこういう中身のビルは建っていて、ちっとも中野らしいとか目新しさとか、私は何にも感じない構成なんですけれども、この構成はこのままでいくんですか。
小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長
区の再整備事業計画に基づいて提案をされたということで、基本的には区は地権者ではありますけれども、事業全体は民間が進めていく事業ですので、この計画でより精査をして進めていくというふうに考えてございます。
むとう委員
それでここに、さんざん議論になっていましたけれども、区は民間の事業者に貸与して行政サービスの財源確保を目的として資産の有効活用を図るという、本当にこの言葉に何かすごく違和感があるんです。区として区役所が財源確保を求めるのが、いろんな委員の方から御指摘があったように、本当に不動産屋さんになって、区の行政サービスの財源を確保するというのは、それそのものがいかがなものかというふうに私は感じるんです。行政の財源確保というのが、不動産業みたいなことから得るものなんでしょうか。まず、その考え方の出だしに私は突っかかっちゃうんですよね。違和感がすごくあります。行政サービス、行政の仕事というのは一体何なのかというところをどう捉えているのか。私にも分かりやすくお答えください。
石井企画部構造改革担当課長事務取扱
行政といたしましては、まずは基本的な基幹財源、税ということで、それを基に行政運営をしていくというのが基本であろうというふうに思っております。一方で、資産を持つのもまた行政でございます。その資産を有効活用し、そこから収入を得ていく、それも基本的な区の姿勢であるというふうに考えていますので、ここで得る権利床であったり、その資産を有効活用していくという考えは、区の姿勢の一つでございます。
むとう委員
持っている資産を有効活用する、無駄に使わないということは、そこまでは理解できますよ。持っている資産を、だって区は手放しちゃうんじゃないですか。そこからして資産を大事にしていると言えるんですか。手放さない在り方というものも十分検討した上でこれだというのが、これまでいろんな委員が何度も何度も聞いていますけれども、私も何度も何度も聞いていますけれども、とてもそこも全く理解できないまま今日に私は至っているんですけれども、本当に区民の財産、資産をしっかり守って有効活用していきたいというのであれば、土地は手放さないで定期借地権でここの資産を有効利用するという方法も十分取れたと思うし、これからだって取れるんじゃないかと思うんだけれども、そこに至っては、もう今さら後戻りはしないというところで突き進むという方針に変わりはないんですか。
石井企画部構造改革担当課長事務取扱
今回、この再整備ということの中では、新区役所の整備の財源を確保するということも大きな目的でございました。それについては転出補償金で賄っていくということがございます。一方で、ここの中で事業への一定の関与を保持するということでこの権利床を持つ。その権利床を最大に活用していきたいというのが区の考えでございます。事業のスキームを当初から検討していく中で、市街地再開発事業が最適であるということで進めてまいりましたので、基本的には今考えているスキームで進めていくという考えでございます。
むとう委員
これも多くの委員が指摘されていましたけれども、権利床の活用ということでうまくいっていないじゃないですか。また同じ失敗を繰り返すのかというふうに、すごく心配になります。本当に中野が、全く得意じゃない分野違いの不動産業になり切れるはずもないんですよ。また民間にいいように、言葉が悪いですけれども、いいように利用されてしまうみたいなことになるのではないか。本当にこの権利床の有効活用になるのか。区民にとっての有効活用と言えるものになり得るのかというところが、今もって私は確信が持てない。それは、これまでの中野区の姿勢を見ていて成功していないからですよ。その点の反省というのはないんでしょうか。
石井企画部構造改革担当課長事務取扱
これまでも様々御指摘いただいているように、不動産に関するところで様々課題があったところはございます。それは認識をしてございます。今後これらの資産をさらに有効活用していくということがやはり求められておりますし、特に中野駅周辺においては権利床を確保していくという考えで進めておりますので、それを最有効で活用していくということを区としては進めていきたいと思っていますし、それに向けて体制を整えながら進めていきたい。それで財産を有効活用して、経営体制を整えていきたい、このように考えております。
むとう委員
答えは何年先かに出てくることだと思います。今から未来の予測はできないんだけれども、確認しておきますけれども、この権利床の活用をすることによって、中野区は資産を有効活用できて利益を生み出せると、決してここで損はしないんだ、新たな追加出資なんてことにはならないんだというふうに思っていていいですか。もともと中野サンプラザを買うとき、買った後も、本当に話がどんどん違っていって、どんどん追加出資してきました。またその二の舞になるようなことにはならないんでしょうか。本当に、今確認、確約してほしいんですけれども、確実に、この権利床を活用して中野区の財産を豊かにする、増やすことができる、損失は与えないと言えるんでしょうか。
石井企画部構造改革担当課長事務取扱
今回のシミュレーション、表2でもお示ししたとおり、年間収支ということで得られるものがあると、その果実があるというふうには捉えておりますので、権利床の有効活用をする中で、その収益は確実に得ていきたいというふうに思っております。
むとう委員
まあ、思っているからこういうプランを出すんでしょうけれども、用途の概要を見れば、がっかりしますよね。この資料、区民の方も見たらがっかりされると思うんだけれども、用途は企業等のオフィスとして賃貸、展望ロビー、店舗等として賃貸、商業店舗等として賃貸、これしか書いていないんですよ、用途。これを見れば、何を中野区、本当に不動産屋さんでも始めるのというふうに誰もが思ってしまう内容ですよ。せっかく中野駅前の一等地に、区民が公共施設として利用できるものが何もないんですよね。こんなことでいいんでしょうか。本当に発想が、出だしが違うから、議論はかみ合わないんだけれども、本当に区役所が行政サービスとして財源を確保する手段がこの方法でいいのかというところの原点、在り方にもう1回立ち返って考え直していただきたいというふうに強く私は思います。
そして、4番のところに書いてある区の基本姿勢なんですけれども、「中野のシンボルとなる新たな文化・芸術等発信拠点の形成」と書いてあるんですが、新たな文化・芸術というのはどういうものをイメージされているんでしょうか。
小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長
繰り返しにもなりますけれども、今回施行予定者を選定して、中野のシンボル空間ということで施行予定者から提案を受けたと。これを着実に実現していくことで、ここの新北口駅前エリア、シンボル空間をつくっていくというふうに考えてございます。
むとう委員
シンボル空間を聞いているんじゃなくて、新たな文化・芸術の発信拠点ということなんですが、新たな文化とか新たな芸術というものを中野区はどういうものと捉えているのかという、その根本がなければ何も始まらないんだけれども、中野区は何を新たな文化、何を新たな芸術というふうに捉えているのか、そこを教えてください。
石井企画部構造改革担当課長事務取扱
再整備のこの中にもありますけど、新たな文化とか芸術ということでもともと示しておりまして、これは施行予定者からも様々提案があるところです。まずは今まで、中野サンプラザを初めとして文化の発信をしてきたということがございますが、さらに今後も新しいホールですとか、あるいは全体の空間の中で文化・芸術を生み出していく、これはまさにその後の事業の展開であったり、あるいはエリアマネジメントであったり、そういった中で、新たな文化・芸術、これを発信していくその空間としていきたいということでございます。
むとう委員
単語で新たな文化・芸術と書くのは簡単なんだけれども、何を意味するのか、どういうものを中野の文化として高めていきたいのか、中野の芸術として創り出して高めていきたいのかというような考え方の基本を持っていないと、やっぱり私は駄目なんじゃないかと思います。
それから、中野のシンボル空間の形成ということなんだけれども、「区民にとって誇りとなる施設」とここに書いてあるんだけれども、こういうのも言うのは簡単で、聞き流しちゃうとさらっといくんだけれども、誇りとなる施設と。誇りというふうに区民に感じてもらえるというのはどういう施設のことを言っているんでしょうか。
小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長
様々その誇りという点で考え方はあるというふうに思いますけれども、この中野駅新北口駅前エリアの拠点施設がずっと区民に愛されるような、親しまれるような施設にしていきたいというふうに考えてございます。
むとう委員
親しむといったって、この建物のほとんどが住宅で事務所なんですよ。区民がその中に入って何かする機会はそんなに多くはないんですよ。ほとんどが立ち入りできない住宅と事務所なんだもの。だから、本当に誇りある施設になり得るというふうには、ちょっと私の想像では考えが及ばないところです。本当に区がかんで開発するんですから、区民にとってやっぱり公共性のある、空間だけが公共性があってもしようがないんですよ。空間だけは区民が通れて、あの通路があって、雨にも濡れなくて、あっちからこっちに行ったりとか、楽しいわ、ショッピングもできていいわなんて、それはそれなんだけれども、建物そのものに公共性のある機能を入れ込んでいただかなければ、区がここにかんで開発する意味がないんじゃないかぐらいに思っていますので、もうちょっと、賃貸で、それも民間に丸投げで、区の公共性というのはここで何も考えていないようですけれども、権利床の活用という部分に区民が利用できる公共性のある機能、中身というものを、通路だけじゃなくて、しっかり施設の中に入れ込んでいただきたいということを要望いたします。
それからもう1点なんですけれども、最初、斉藤委員がちらっとおっしゃっていましたけれども、私も予算の反対討論でちょっと触れたんですけれども、まちづくり中野21の今後の方針のところに書いてあった、将来にわたって所有させるみたいなところのニュアンスなんですけれども、先ほどの説明だと、将来にわたってという部分の意味合いがすごく限定的であったという御説明があったかと思うんですけれども、これは随分昔のことで私も記憶が定かではないんですけれども、新たに区が4億500万円ぐらいまちづくり中野21に出資しなければならないような事態に陥ったときの大義名分として、ここにきちんとこの一帯の再開発をやらせるんだということで整備方針というものを打ち出して、だから新たな追加出資について補正予算と絡んで出てきていた議案だったんだけれども、納得してほしいという説明だったと思うんですよ。将来にわたってというのが限定的だったという説明を聞いた覚えはないんですけれども、当時もそういう御説明だったんでしょうか。私も過去の記憶が曖昧なので、はっきりとしたことは言えないんですけれども、これは限定的な将来なんだよという説明は、私は聞いた覚えがないんですけれども、その点についてもう一度御説明ください。
浅川総務部総務課長
答え方として限定的だったということでございますけれども、ここの意味合いは、先ほど私も総務部長も申し上げましたとおり、まちづくりを展開していく、そのために、まちづくり中野21にまちづくりを今後主体的に取り組ませるために、そしてまちづくりを牽引させるために持つということでございますので、このまちづくりの計画が終わったということであれば、そのときに役目は終わるということでございます。
むとう委員
その御説明は、当時もそういう御説明をされていたんでしょうか。
浅川総務部総務課長
当時の説明の表現、仕方について、今ちょっとこの場では持ち合わせがございません。申し訳ありません。
むとう委員
ちょっと私も年を取ってきて記憶力が自分で全然自信ないんだけれども、当時そのように言われた記憶はないんだけれども、当時を知る委員は私だけじゃないかと思うので、どうだったかなと、私の記憶をちょっと補強していただけたらありがたいんだけれども、多分そういうニュアンスの説明を、私は聞いた覚えがないんですよね。そうすると、仮にそうだったとしても、今この議会で議決をしたものをそのままにしておいて、全く違う方向性で進めてきてしまったということは、議会に対して実に誠意のないやり方かなというふうに思います。追加出資の理由として、ここにきちんとやらせていくんだということで、運営会社に逃げられて、運営会社の言い値で株も買い取って、そのすごい金額の補正予算のときに、これも出してきていた方針なんですよ。だから、まちづくり中野21にしっかりやらせていくんだから、追加出資もやむなしというふうに考えてほしいというようなニュアンスだったんじゃないかなと思うので、そうだとすると、やっぱり行政の在り方として、こんな強く言っているけど、実はこの3議案、私はまとめて反対しているんですけど、だけど、それにしても、そういう中で一応多数で議決された方針に沿わない形でこれまで進めてきてしまったという行政の手法として、議員も私のようにどんどん記憶力がなくなって忘れているからいいだろうぐらいなところでやられては困るので、行政の手続というのはすごく大事なことだと思うので、こういう方針を議決してもらったけれども、考え方がこう変わってきていますというようなことも、途中途中で御説明があってしかるべきだったんじゃないかなというふうに思っているんですけれども、いかがでしょうか。
海老沢総務部長
先ほどちょっとお話をさせていただきましたけども、まちづくり中野21の存続、設立の理由が中野駅周辺地区の将来にわたるまちづくりに寄与するということでございます。その道筋がついた時期というのは、まちづくり中野21の存続理由がなくなる時期だというふうに考えておりまして、それに合わせてこの方針の記載については何らかの変更が必要ではないかなというふうに考えております。先ほど申しましたように、その時期といたしましては、権利変換が、しっかり計画が定まった時期であろうというふうに考えているところでございます。
むとう委員
ちょっと私も記憶力が曖昧なのでこれ以上強くは言いませんけれども、やっぱり、議決した案件に今後もあることかと思うので、反した方向で行政を運営される際には、その都度丁寧に御説明をしていただきたいということは要望しておきます。
繰り返しになりますけれども、権利床の活用の検討の在り方について、本当にいろんな委員がおっしゃっていましたけれども、中野区がどうしたいのか、区民の公共の福祉を考えていく中で、これでいいのかということは、再度強く検討することを求めて終わります。ありがとうございました。
委員長
休憩をさせていただきたいと思います。
(午後3時06分)
委員長
委員会を再開いたします。
(午後3時25分)
吉田委員
今のむとう委員と先ほどの斉藤委員の関連質問なので、先にやらせていただきます。
今のお話でも理事者の説明が理解できないんですけれども、この間プロポーザルについて選定をして、協定というか、結びましたよね。これを前提として土地を売り払うと。売って権利床が一部戻ってくるけどと。所有権については放棄することを前提として協定を結んだんですよね。
石井企画部構造改革担当課長事務取扱
再開発で協定を結んではおりますけども、今回お示ししたとおり、権利変換と転出補償ということがベースで考えております。
吉田委員
いや、だから、これまでどおり株式会社が土地を持ち続けるということを転換する、そういう状態を変えるということを前提に協定を結んだんですよね。
石井企画部構造改革担当課長事務取扱
協定は、区と施行予定者で再整備を進めていくということ、まずはその提案がありまして、それに基づいて再整備を進めていくということになりますので、株式会社まちづくり中野21をどうするかということは直接的なものではないというふうに、協定の中では直接的なものとしては扱っておりません。
吉田委員
いや、いや、事業者にとってはそうであっても区にとってはそうじゃないですよね。100%この株式会社を持っている区としては、この株式会社が持っている土地を、所有権をほかのものに変えてしまう、土地を売ってしまうということを前提に協定を結んでいるんですよね。
石井企画部構造改革担当課長事務取扱
協定そのものはあくまでも区と施行予定者ということでして、株式会社まちづくり中野21はまた別、区が100%出資しているということはあっても、法人格としては別ということで扱っております。
吉田委員
これは、そうやってずるずるウナギみたいに逃げたってしようがなくて、結局事業者としては、その土地の所有権が株式会社から移ることを前提に、今一生懸命、今日も説明のあった検討もし、多分向こうとしては予算を投じ――予算というか、会社だから経費を投じ、それで新しいいろんな絵を描いて、高い建物を建てて分譲マンションを売って、事務所は貸してと、こういうことを、土地を子会社が手放すことを前提にこれをやっているんですよね。
小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長
区としては、中野駅新北口駅前エリアの再整備に当たって再整備事業計画を策定し、その再整備事業計画の中で区有地等資産活用の考え方というのをお示しして、その考え方に基づいて施行予定者を公募したということでございまして、その考え方に基づいて現在も検討を進めているということでございます。
吉田委員
だから、土地をこの会社が手放すのか手放さないのか、どっちかはっきり言ってください。
海老沢総務部長
先ほど申し上げた中身でございますけれども、現在のところ、そういった権利変換に当たっての計画が今協議中ということでございまして、まだ具体的な提示はされていないという状況でございます。その中で、この方針について何らか変更するということについては、時期は尚早だというふうに考えておりまして、我々といたしましては、権利変換の時期がそういったことで、この方針について手を加えるのであれば、その時期に何らかの変更の手続をするということが適切だろうというふうに考えています。
吉田委員
いや、おかしいでしょう。何度も、土地はちゃんと持ったまま定期借地権とかしたらどうですかと。その考えは絶対ありませんと。もうここ二、三年ずっとそう言われ続けて、じゃあ今度、権利変換というのを床で持つんじゃなくて土地で持ったらどうですかと言ったら、それもあり得ませんと。土地で持つということも考えたけど、やめましたと。床で持ちますと言いましたよね。
小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長
6月の委員会でしたか、土地で持つということは、事業計画上なかなか難しいということで御説明してございます。
吉田委員
いや、難しいじゃなくて、しないんでしょう。
小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長
土地で持つということは難しいということでございますので、一部転出をした上で、土地は共有、あとは床を区分所有で持つということで現在検討を進めてございます。
吉田委員
結局つまり、中野区の子会社は土地を手放すわけですよ。要するに、区は持っても、この子会社は持たないんでしょう。
海老沢総務部長
先ほどから申し上げておりますように、手続の時期といたしましては、権利変換計画が定まった時期というふうに考えています。
吉田委員
これはおかしいんだよね。じゃあ、定まった時期といって、議会でそのときに議決を求めるんですよね。
海老沢総務部長
議会の議決すべき事件等に関する条例に基づきまして、変更するに当たりましては議会の議決が必要だというふうに考えております。
吉田委員
議会が否決したらどうするんですか。
海老沢総務部長
議会に否決されたということであれば、その手続に沿って進めるということになるかと思います。
吉田委員
いや、意味の分かる答弁してください。
海老沢総務部長
その段階において権利変換計画を進めるということであれば、記載されている条項についてはもう無用ということになるので、条例についてはそういった変更の提案をするということになるかと思います。
吉田委員
全然分からない。ちゃんと主語と述語をはっきり言ってください。誰が何を変えるのか、変えないのか。要するに、区が今言っている野村不動産にやってもらうという、そのためにこの子会社の土地を売り払うんだと。将来にわたってこの子会社が、中野駅北口のところのまちづくりを牽引するというのを変えようと区が提案して、それを議会が否決するわけだから、そうすると、子会社がずっとこの土地を持ち続けてまちづくりを牽引しなきゃいけなくなるわけ。野村不動産とやり取りしている内容についてどうするんですかと、こういう質問に答えてください。
委員長
質問の趣旨は伝わっていますか。
海老沢総務部長
はい。
吉田委員
質問は理解していますか。
委員長
どちらがお答えになられますか。
吉田委員
追加の質問、その次にしたい質問があるので、先にします。
そうなったときに、議会が通さなかったら、それまでやってきたことが御破算になるとしたら、野村不動産から損害賠償請求をされる法的な責任を区は負わないんですか。これが次の質問です。
石井企画部構造改革担当課長事務取扱
まちづくり中野21の議決の話で申しますと、解散の議決権の行使ということになりますので、議決権を行使して、まちづくり中野21として解散をどうするかという意思決定をされる、そのうちの議決権の一つのことになります。それで、財産をどうするかというのは、またそれとは別の観点になるかと考えています。
吉田委員
そうやってウナギみたいに逃げてもしようがなくて、議会が認めない。要するに、まちづくり中野21、この子会社が土地を持ち続けなさいと。それを区が変更することはまかりなりませんと議決したらどうなるんですかと聞いているんです。
小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長
今想定している市街地再開発事業で進めていくことは難しいというような判断があれば、それを踏まえて、もう一度事業を再考するというようなことになるかと思いますし、その際に施行予定者との関係ということであれば、その時点で施行予定者と協議をするということになるかと思います。
吉田委員
いや、だからそこで、次の質問をしますと前もって言ったでしょう。そのときに、法的な責任があって、損害賠償請求をされるような裁判を提起されることはありますかと聞いているんです。
委員長
休憩します。
(午後3時37分)
委員長
再開いたします。
(午後3時39分)
海老沢総務部長
もう一度答弁差し上げますけれども、まちづくり中野21が存続する意味というのは、まちづくりが再開発を進めていくということが確定した時期というふうに考えておりますので、その時期が来ましたら、要するに権利変換計画が整う時期でございますけれども、まちづくり中野21の存続意義がなくなるということでございます。
吉田委員
今、休憩中にいろいろな方の御意見を伺ったけど、これは、私は法的にリスクがあると思っています。議会が議決をして、今区がやっていること、それに基づいて子会社の土地を処分すること、将来の議会がそれはまかりならぬと言ったときに、区はそれに従わなきゃいけないですよね。その方針でやらなきゃいけない。となると、事業者の側からすると、話が違うじゃないかといって、これまで営々と努力してきた内容について、事によったら損害賠償請求の裁判を起こされる可能性はあるわけですよ。これは絶対ないと思っているんですか。あるいは、そういうことがないように担保する協定の条文があるとか、ちゃんと契約を結んでいるのか。それを結んでいれば、そういうことがないような契約になっておりますと答弁すればいいんだけど、そういうことがないんであれば、ちゃんとこういう、少なくとも、土地で持つことじゃなくて権利床で持つことを前提に計画している、それの協定を結ぶ前に、区としては議会に、こういう方針でコンペをかけて、協定を結ぶ可能性が高いけれどもと。というか、そもそもそういう方針だけれどもと言って、将来にわたってという言葉についての議決を求めるとか、そういうことをしておけば、こういう問題は起きないと思うんだけども、実際にそういうことになっていないから、今の段階で事態はどんどん、議会の承認なく進んでいるけれども、将来否決されたときに、大丈夫ですと。そんな、区が区民の税金でもって損害賠償をするようなことはありませんと。ちゃんと事業者が、それは残念でしたといって引っ込みますという答弁があれば、僕は安心するんですけど、どうですか。
石井企画部構造改革担当課長事務取扱
今回の報告の中の今後の予定の中にも、全地権者と施行予定者間での都市計画に向けた基本協定の締結ということがございます。この市街地再開発については、個人施行の再開発でございまして、全員同意というのがもう原則でございます。全員がここの意思を再開発の中で表明をし、それで進む事業でございますので、基本的にはその再開発の流れに乗っていくということになります。それぞれの権利者の意思決定をしていくということになりますので、区としてはこういう意思決定します、あるいはまちづくり中野21もこういう意思決定をすると。そういったことについては、区については、まずこういう意思決定をするということについて御報告し、それで進めていくということになろうかと思っております。
吉田委員
今のお話は結局、じゃあ、議会でそれが否決されたときには、区として意思決定ができなかったから、要するに全員の合意がなされなかったということで、何の問題もなく、野村不動産と今ずっとやっている、この一生懸命つくっているものを白紙に戻しても問題ないと、そうおっしゃっているんですね。
石井企画部構造改革担当課長事務取扱
この後としては、やはり都市計画の手続を経ていきますし、それで決定をしていくということになりますので、それに従って進めていきますから、それの中で再開発の仕組みに従って事業を進めていくというところでございます。
吉田委員
質問に答えてください。答弁もう1回お願いします。質問したことに答えてください。
石井企画部構造改革担当課長事務取扱
再開発を進めていく中で、とにかく事業を進めていきますので、議会についてはこの経緯を説明する中で御理解をいただくということもあるし、その議決が要るかどうかということについては先ほど答弁したとおりでございまして、議決事項については、それに従うということになろうかと考えています。
吉田委員
いや、だから、答えてもらいたいのは、区議会が議決をして、これは駄目ですと言ったときには、白紙撤回をしても問題は起きないんですね。はいか、いいえか、どっちかで答えてほしいんですけど。
委員長
答えられないんじゃないですか。たらればの話では難しいと思うので、ちゃんとそこは。
石井企画部構造改革担当課長事務取扱
実際、我々としては、想定している流れ、手続に従って進めていくということでございますので、仮に否決されたらどうかということについてはお答えはできないと考えています。
吉田委員
極めてリスクのある、そして議会を軽視した進め方だと思います。こういうことはやらないでほしいと思います。
山本委員
手短に終わります。御報告いただいて、権利床についてちょっと質問させていただきますけれども、他の委員から権利床自体が新しく始めるかのような御発言がありましたけれども、市街地再開発事業において、この権利床を活用するというのはもう長く進められてきたことでもあります。この件に関してはいいんですが、資産の有効活用を図るという点で、他の委員からも、もう少し区としての考え方をもんで示してほしいというような話がありましたけれども、私としては、それだけではなくて、その前の「行政サービスの財源確保を目的」と書いてありますね。これが目的で、そのための手段で資産の有効活用があるんだと思いますが、まずこの権利床、何平米ぐらいあるものですか。
石井企画部構造改革担当課長事務取扱
施行予定者からの当初提案で示されたもので申しますと、全部事務所としたときには約1万3,000平米の床になると聞いております。
山本委員
1万3,000平米というとかなりな平米数なんですが、この賃料収入から、先ほど管理費、共益費などは引いて、大体幾らぐらい入るのか御試算はあるんですか。
石井企画部構造改革担当課長事務取扱
なかなか数字で金額では申し上げられませんけれども、収支で見ましても、その賃料で収益としては残ると考えています。
山本委員
なかなか具体的な数字は答えられないというのも分かるんですが、数億ぐらい残るというような考えでよろしいんですか。
石井企画部構造改革担当課長事務取扱
規模としてはその程度になると考えています。
山本委員
そうすると、これを権利床で貸して、この建物の躯体というか、活用の期間というのはどのぐらいになるか分かりますか。
石井企画部構造改革担当課長事務取扱
権利床を持ち続けるということでしたら、その期間でございまして、再開発が何年でおしまいということは今ございませんので、持ち続ける限りということでございます。
山本委員
持ち続ける限りということで、かなり長期間にわたってこの収入が見込めるんじゃないかというようなことでした。この行政サービス、何をもって行政サービスを指しているのか、私は今、委員も分からないと思いますが、財源確保を目的とするんですけれども、確保した財源の活用、この書き方だと何に活用されるのかなともやっとしておりまして、漫然とためるんじゃなくて、この目的、ここにお金がかかるから、必要だから、この権利床を活用してやっていきたいんだというような方向性も見えたら、それは一番すっきりするんじゃないかと私は思いまして、定例会だったり、総括質疑だったり質問でありました。皆さん答弁で、基本計画の見直しを待たずに新しい財政運営の考え方を示してまいりたいというような答弁もあったところなんですが、そこにあわせて、この確保した財源を財政調整基金に積むのか、施設整備に積むのか、あるいはどういう割合で積むのかとか、もしくは別建てで、この行政ニーズがあるから使いたいんだというようなことで示していくことが必要なんじゃないかなと思うんですよね。その点いかがですか。
石井企画部構造改革担当課長事務取扱
この中にもありますとおり、行政サービスの財源確保ということは大きな目的でございます。入ってきた賃料とかその収益の部分、それをどう管理していくか、どう運用していくか、これは大きな課題と捉えております。一つのやり方としては、基金に積んで適正に運用していくということがあろうかと考えていまして、基金で考えますと財政調整基金、あるいは特定目的基金ということは考えられるというふうに思っております。仮に特定目的基金といった場合には、どのような目的で使うかということで、そういった設定も必要になってまいりますので、この資産の活用というか、その基金の活用をどうしていくか、これについては検討を今進めているところでございますので、整理ができ次第、またお示ししたいと考えております。
山本委員
しっかりとこの財源確保、何のためにされるのかというのも、議会に示せるようにしていただきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。
あと1点だけ、すみません。900%から1000%になるということで、前回御報告いただいた中に、子育て支援施設を地域交流スペースとしても有効活用していくみたいな追加検討があったかと思うんですけど、その後その事業者と何回か会ったんだと思うんですが、その状況をちょっと教えていただけますか。
小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長
具体的に施設計画を今検討しているところなので、具体的な進捗はまだ今お示しできないんですけれども、文字のとおり、子育て支援施設、そこを地域交流スペースとして有効活用していくということで現在検討しているということでございます。
山本委員
まだそのぐらいの答弁しかできないということなんですが、どういう状況で進んでいるのか私も分からなくて、しっかりと公共性ということをよく考えていただいて進めていっていただければと思いますので、これは要望しておきますので、よろしくお願いいたします。
白井委員
2巡目ですみません。ちょっと確認させてもらいたいと思うんですけど、行政財産の利活用や有効活用といった場合には一定の制限がかかるんですよね。先ほど、特にむとう委員の質疑の中でも、資産の有効活用とか資産活用ということがたくさん出てきたので、ほとんど不動産投資みたいな話に聞こえてきて、権利床の場合というのは、制限がかからないものなんですか。行政財産として持つということは、これはいわゆる、その利活用、有効活用というのは例外規定としてだとか、特段の利用の制限がかかると思っているんですけども、全く条件が異なるんですか。同じ制限になりますか。
石井企画部構造改革担当課長事務取扱
権利床を行政財産として持つか、普通財産として持つか、それは判断があるかなというふうに思っていますが、この新北口で申しますと、普通財産として持つということで考えていますので、それによって貸付けをして収入を得ていくということになろうかと考えています。これを仮に行政財産ということになりましたら行政目的で使用するということになりますので、公の施設のような形を計画していくことになるかと考えています。
白井委員
現在持っているものに対して、普通財産であれば際限なくいわゆる有効活用ができるという解釈でいいんですか。今の話だと。目的だけ変えればいける。
石井企画部構造改革担当課長事務取扱
区が持っている財産の有効活用ということでは、特段の制限はないと考えています。
白井委員
もともと、いわゆる行政が持っている財産というのは、その行政目的に沿ったものでなければ本来駄目なわけでしょう。その用途や目的に沿うものが行政財産として活用できる。そうでなくなった場合は、行政目的がなくなった場合は普通財産になるんですけれども、普通財産は勝手に使っていいという話じゃないわけですよ。何でかといったら、これは勝手に使っちゃうと民業圧迫にもなるから。これをやるとほとんど不動産業と変わらなくなるんですよ。違うかな。だから、国だとかは制限かけていて、あくまでもその用途や目的に沿って行政財産を活用すること。そしてそれ以外にも余りがあるだとか使わない部分があるといった場合には、目的外使用許可が出るだとか、あとは積極的に貸出し条例をつくって運用するだとかというのを中野区としてやってきたわけでしょう。何でこんなこと言っているかというと、平成二十何年、これは私が提案したからですよ。行政財産のいわゆる目的外使用許可だとか、貸出し条例の運用だとか、さらにそれを貸す場合というのは、一般競争入札だとか延々貸せるようにするのではなくて、制限をかけてやらなきゃいけないとかなりシビアに見るんですよ。本来であれば、単純にオフィスの、例えば収益性が高いからといって事務所を持っているから自由に貸していいというんじゃなくて、それを誰に貸すのかだとか、その事務所もどういう目的で貸すのかというところに制限がかかるから、それは役所としてまあまあいいでしょうとなるわけですよ。それを、何でもいいから、とにかくお金もうけができるんだったらどこでもいいですよと言い出すと、それは行政目的でもなければ、本来行政がやることですらないとなりませんか。収益は考えるなと言っているんじゃない。やっぱり考えないと、1回目のとき言ったけど、負の財産になるから。一方で、手放しで資産運用だけというと、それは行き過ぎじゃないかと思うんですけども、どうですか、この辺。
石井企画部構造改革担当課長事務取扱
区では公有財産の規則もあり、普通財産、行政財産それぞれそういったものに従って運用をしているという状況でございます。それで、普通財産については特段の、様々規定はあるにせよ、いわゆる行政目的としてやるわけではないので、行政目的であれば行政財産として運用するということになると思っています。普通財産をそのまま運用するのがいいのかという御指摘ですけれども、一定の規則に基づいてやっていくということがございますけれども、今までですとなかなか権利床といったものが事例としてもありませんでしたし、これからここだけではなくて他のところでも権利床を持つということになります。そのときにどういった運用がいいのか。そういったところの指針のようなものですか。そういったものは整えていったほうがいいのではないかと、そのようには考えておりまして、そんなことも検討しているところでございます。
白井委員
だから、さっき私は言ったんですよ。考え方を示すべきだって。一つの施設だけでなくて全体感を。だから、そこを飛び抜けていきなり資産運用みたいな話になってくるから、本来はもっと制限あるんですよと。行政がやっていい範囲というのがあって、というところを飛び越えて、いきなりお金もうけの採算性だけが出てくるから聞いていて不安になってくる。こういう制限があるんだけども、それでも、この目的のためにという考え方、コンセプトを示さないまま、やっぱりこれだけ出てくると、果たしてそれで本当にいいのかなという疑問が拭えなくなります。ぜひ、ここの考え方をもう一度、一定の制限があるというのをよくよく理解した上で、どう区がするのか、どう行うのかという権利床の活用について、ぜひコンセプトを示していただきたいと思います。再度答弁結構です。
高橋委員
権利床のスケジュール感なんですけど、それについて確認をさせてください。今環境アセスメントにかかっていて、令和4年度に都市計画決定するということですよね。それで令和5年度にはいわゆる事業決定があって、その先に権利変換の決定があって、いよいよ令和6年から解体、着工という話ですか。それでよろしいですか。
小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長
想定スケジュールは、今、委員お話のとおりでございます。
高橋委員
あとの資料にそれは出ていますけどね。だから、要は、今この時点で権利床をどうするんだというのを明示せいという話は言わないけども、冒頭申し上げたとおり、ストーリーがなきゃ説明できないし、僕らは聞いたって理解できないから、やっぱり区として、財源確保という話も今出ていたけども、それと同時に、どういうものをしていくのかというのを、それはにぎわいであったり、中野区の区民のために何をするかということをきちっとやっていただきたい。これはもう一度要望しておきます。
それから、さっき、この計画がどこが先進的ですばらしいんだという質問で、御担当者、僕は聞いていて何かちょっとがっかりしちゃったんだけど、まちづくりの魅力を全然感じなかったんです、今説明の中で。例えば、民間の事業者のやるプロジェクトであるから、区の担当の方としては堂々と夢を語ったりということはできないのかもしれないけれども、でも、例えば、都市計画的な位置付けとして、都心と多摩地区との結節点のここの真ん中で、高層ビルがあって、そして眺望、展望があってそれを区民に提供できるとか、にぎわいの聖地として活性化につなげられるとか、あるいはエリアマネジメントで民間の、あるいは地域の経済団体と一緒になってほかに例を見ないエリアマネジメントを展開して、中野区の、今サブカルチャーがメインなのか分からないけども、そういうことでやって、周辺の地域とコラボしながら、全体のこの地域のまちづくり、にぎわい活性化をやっていくんだとか、あるいは、アリーナだとそれは民設民営かもしれないけども、区としては全国に広がるアリーナ構想の中でも首都圏の駅直結のアリーナであるし、横浜市みたいな仮設的なアリーナじゃなくて、恒久施設としての魅力とか、7,000人規模でいわゆるA級アーティストが呼べるとか、あるいは、スポーツ施設についても、これからはやっていくアーバンスポーツの聖地にできるんだとか、そういう何か夢のあるものを語ってもらえないと、もう、ええっという話になっちゃうわけですよ。それは、そういうのを区がやるという話じゃないにしても、そういうのを目指して民間事業者にきちっと指導して、そういうまちづくりで結果的には区民が喜ぶような施設にしたいんですとか、そういうのをちょっと堂々と言ってくださいよ。どうなんですか、その辺は。
小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長
様々御指摘いただきまして、ありがとうございます。私、どういった点がと1点を申し上げるのはなかなか難しいなと思いまして先ほど答弁をいたしました。委員から今様々お話がありましたように、7,000人のホールを民設で駅直結で造るということであったり、様々、公共空間、広場を造って地域にも資する防災性に高い空間をつくる。また、中野駅新北口と中野五丁目のにぎわいを連携させて回遊性を高めていく。それから、都心でもない、多摩地区でもない、職住近接の用途構成のバランスのよい持続的なまちをつくる、そういったところがこの地域の独自の取組といいますか、シンボル拠点として整備をしていくということのコンセプトであるというふうに考えてございます。
委員長
他に質疑はございませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、以上で本報告について終了いたします。
2番、西武新宿線沿線まちづくり整備方針(野方駅周辺地区編)の策定について報告を求めます。
工藤まちづくり推進部野方以西担当課長
それでは、西武新宿線沿線まちづくり整備方針(野方駅周辺地区編)の策定について報告いたします。(資料4)
令和3年11月にまちづくり整備方針(案)について、パブリック・コメント手続を実施し、令和4年2月に方針を策定いたしました。
まず1番のまちづくり整備方針は、別紙のとおりでございます。整備方針(案)からの修正はございませんので、内容に関する説明は割愛をいたします。
続きまして、2番のパブリック・コメント手続の実施結果についてでございます。意見の募集は、令和3年11月8日から同月29日まで行い、意見は0件でございました。
最後に今後の予定でございます。まちづくり整備方針及びパブリック・コメント手続の実施結果について、令和4年4月に区報及びホームページで公表をいたします。
報告は以上でございます。
委員長
ただいまの報告に対し、質疑はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
質疑がなければ、以上で本報告について終了いたします。
3番、中野五丁目商業エリアのまちづくりについて報告を求めます。
小幡まちづくり推進部中野駅周辺まちづくり課長
それでは、中野五丁目商業エリアのまちづくりについて御報告をいたします。(資料5)
現在、中野五丁目地区において検討中の中野五丁目商業エリアまちづくり基本方針(たたき台)についてでございます。
中野五丁目のまちづくりについては、令和3年3月に中野五丁目地区まちづくりの考え方について御報告をいたしておりまして、この間、今後のまちづくりの方向性を示すまちづくり基本方針の検討を進めてまいりました。
最初に1番、まちづくり検討の背景と目的です。中野五丁目地区は、地区西側の商業集積によってにぎわいや活気のあるまちとなっている一方で、地区内外への回遊性確保、防災性・安全性の向上といった課題を抱えております。
また、中野駅新北口駅前エリアでは、拠点施設整備が検討されておりまして、中野四丁目側の事業進捗と整合を図りつつ、中野四丁目から中野五丁目へのにぎわいの確保、災害時の避難経路の確保等を図ることを目的としております。
2番、検討中のまちづくりの方向性についてでございます。
(1)将来のまちのイメージ等に関する意見についてです。まちづくり基本方針の検討に当たりまして、まちの将来像等につきまして商店会の方々から意見を頂きました。また、まちづくりニュースの1号を令和3年12月に発行いたしまして、地区内の土地・建物の権利者、居住者、営業者に配布をしておりまして意見を募集しております。主な意見につきましては、別紙1のとおりでございます。別紙1を御覧ください。
令和3年10月から令和4年1月の間で意見募集を行い、意見数42件頂いてございます。まちの魅力、困りごとのほか、エリア全体の将来イメージ、またエリア内の内側や幹線道路沿道などの将来イメージについて意見募集の結果を記載してございます。魅力として、個性的な飲食店があり、活気と雑多性がある。一方で、困りごととして、道が狭く歩きにくい、こういった意見がございました。詳細はお読み取りいただければと思います。
続きまして(2)「中野五丁目商業エリアまちづくり基本方針(たたき台)」についてでございます。別紙2を御覧ください。
まず上のほうの左側には、策定の目的・背景、それから商業エリアの現況・課題について記載をしてございます。また、右側には基本方針策定の範囲としまして、当面中野五丁目の商業エリアのまちづくりを検討し、将来的に中野五丁目全体に広げていくこと、また中野四丁目のまちづくりの進捗と併せて検討を進めていくことなどを記載してございます。
続きまして、下のほうに行きまして将来像でございます。たたき台としましては、「誰もが安全で安心して楽しめ 魅力ある店舗が集積した にぎわいがあふれるまち」としております。また、右側に地区の特性ごとに、地区の内側、幹線道路沿道、エリア全体に分けて目指すべき方向性を示しております。
地区の内側では、地元の方々とともに建て替えの促進等、防災性の向上を図る手法を検討すること。また、店舗の連続等によってにぎわいの連続した通りを形成することなどを記載してございます。
真ん中、幹線道路沿道では、土地の高度利用を図ること、また、将来的には早稲田通りの沿道とか、現在の中野駅北口周辺のまちづくりの検討をすること、荷さばき駐車の解消による交通の適正化といったことを記載してございます。
一番右側、エリア全体としましては、中野四丁目と中野五丁目をつなぐデッキの整備や中野四丁目への避難経路、防災軸の確保、将来的な中野二丁目と中野五丁目をつなぐ動線の検討といったことを記載してございます。
表紙に戻っていただきまして、3番、今後の進め方でございます。中野五丁目商業エリアまちづくり基本方針の検討に当たりましては、適宜地域への情報提供、意見交換等を行いながら進めてまいります。令和4年度に入りまして、まちづくり基本方針、本日の報告のたたき台に関する意見交換を行い、その後、案を作成、また、案に関しての意見交換、説明会等を開催しておりまして、令和4年度内にはまちづくり基本方針を策定していきたいと考えてございます。
御報告は以上でございます。
委員長
ただいまの報告に対し、質疑はありませんか。
斉藤委員
御報告ありがとうございました。このまちづくり基本方針の検討に当たり意見を頂くとともにとか意見交換がということが書かれていますけれども、これまでどのぐらいの頻度で、いつ頃からどういうふうな形で行われたのか教えてください。
小幡まちづくり推進部中野駅周辺まちづくり課長
地元と意見交換をしながら基本方針をつくっていきたいという姿勢は持ってございます。ただ、今年度、新型コロナウイルス感染症の拡大というようなこともございまして、実際にはなかなか集まるのが難しいというような状況もございました。そうした中でニュース発行、それからアンケートの配布・回収、そういった機会に商店街の集まりに顔を出して、説明、意見交換をしてきたところでございます。
斉藤委員
商店街の集まりに顔を出して、区のほうでいただいたということで、でも、対面で意見交換できたのはよかったのではないかと思います。区民や事業を営んでいる方々とともに連携して協力していく体制というのはすごく大事なのかなと思います。それは私の思いなんですけれども、いわゆる整備とかまちづくりというと、老朽建築物の更新とか、街区の再編とか、きれいにしていくということに目が行きがちですけれども、この中野五丁目のエリアというのは、いろいろな委員が大事に思われてお話をなさってもいますけれども、昔ながらの町並みとか雑多な味わい深い雰囲気とか、それがとてもいい地域でもあったりいたします。そういう建築、私たちのこの特別委員会でも勉強の機会、視察に行こうということにも取り組んでいたりする、ちょうどテーマであったりもいたします。こういう取組を進めていくことが大事だと思っていますけれども、今後、区としてこのまちづくりに関して、どういうふうなことができる、どういうふうに進めていきたいという方針か、もう一度整理してお聞かせください。
小幡まちづくり推進部中野駅周辺まちづくり課長
今、委員からお話しありましたとおり、中野五丁目の商業エリアについては、界隈性のある魅力ある空間となっている一方で、防災上の課題がある、道が狭いというようなことがありまして、なかなかまちづくりとして両立していくというのが難しいというふうに認識をしてございます。そういった難しさもありますので、まちづくり基本方針、今回たたき台として考え方を示しましたけれども、この考え方について様々意見を地元の方々と話し合いながらまちづくり方針をつくっていきたいというふうに思っておりますし、地域全体を一くくりにということではなくて、各通り、通り、エリアの中の小さい単位でも考え方というところが違うかと思いますので、そこについても各通り、何番街、商店街ごとに話を聞くですとか、そういったことも検討してまいりたいと考えております。
斉藤委員
本当に調整は大変な作業だと思いますけれども、このまちづくり、すてきな魅力ある、かつ安全に進んでいくように、中野四丁目とも連携していくようにということを期待しておりますので、よろしくお願いいたします。
吉田委員
私からはエリア全体、別紙2の左下のエリア全体と緑でくくって、「周辺街区との回遊性を確保し、エリア全体の更なるにぎわいの創出を目指す」というところなんですけど、自分もこの近所の生まれ育ちの人間として、この辺、中野区の中でも一番愛着がある場所なんですが、右上のほうに、「将来的には、まちづくりを中野五丁目全体へ広げていきます」と、こうあるんだけれども、この言葉の意味はいろんな意味があるんでしょうけど、東のほうに商店街のようなエリアがどんどん広がっていくということを、多分地域の人は別に期待していなくて、それよりは、早稲田通りを越えた新井の側に、例えば薬師あいロードだとか、あるいは、春には桜がばあっと続く中野通りとか、中野全体から見たにぎわい軸というか、また、東の中野五丁目の住宅街のほうというよりは、ここの西の中野四丁目のほうが今再開が進んでいる。南とかなんとかも進んでいく。と同じように、ちょっと北との回遊性とか連続性とか拡張性というものを、もうちょっとここには入れ込んでいただいたほうが、周辺のまちの雰囲気というか特色と整合するというか、あるいは地域のニーズに合ったまちづくりになると思うので、中野五丁目内はもちろんこれで十分というか、よく検討していただいているんだけども、周辺の地区との結節というか、つながりという意味では、そういうニュアンスをもっとつくっていただけるとうれしいんですが、何か御答弁ありますか。
小幡まちづくり推進部中野駅周辺まちづくり課長
今、委員お話しの御意見につきましては、地元の商店街の方々と意見交換する際にも、歴史的に北側の新井一丁目とのつながりという御意見はいただいておりまして、そこのところは地域の方の意見も踏まえながら、どういった連続が図っていけるのか、そういったことも含めて考えていきたいと考えてございます。
吉田委員
ありがとうございます。
白井委員
まちづくりの背景と目的のところの後段の部分です。「中野四丁目側の事業進捗と整合を図りつつ、中野五丁目における当面の取り組み」、また、さらに1行飛ばして、「中野四丁目から中野五丁目へのにぎわいの確保や災害時の避難経路の確保等を目的とする」と、こう書いてあります。これは具体的に何を意図されているのか御説明いただけますか。
小幡まちづくり推進部中野駅周辺まちづくり課長
中野五丁目に関しましては、防災性の課題というようなこともございまして、広域避難場所は中野四季の森公園ということになってございます。ですので、東側から西側に避難するというようなことを想定しますと、中野四丁目、中野五丁目のデッキをつないでいくというところ、そこにスムーズに接続できるような、そういった避難経路というようなことを検討していく必要があるというふうに考えてございます。
白井委員
そのまま読めば、これはあれだよね。中野四丁目のサンプラザから中野五丁目側に、地下にするのか、地上にするのか分からないけども、デッキで結ぶだとか、もしくは、元から課題となっている荷さばき場をどうするのかだとか、この商店街でなかなか中が動けない状況になるので、災害時にも対応できるようにこれらを活用しようとすると、当然デッキだけつないで終了なわけはなくて、圧倒的な人数の人たちがたまり場となっても大丈夫なような人だまりもつくらなきゃいけなくなってくると、かなり大がかりな仕組みを想定しなきゃならなくなってくる、実は。それを、「中野四丁目側の事業進捗と整合を図りつつ」まで書いてあると、これはいつまでにそんなスケールを描くつもりなのか、どこまでのスケールを描くつもりなのかというのが基本になってくるんです。
さらには、3番の今後の進め方については令和4年度しか書いていなくて、この後のたたき台が基本方針の案を作成して、意見交換をやって、説明会をやって、基本方針策定までと書いてあるんだけど、これは令和4年度で全部やるつもりですか。普通は何月というのを区切ってやるんだけど、これは、どこまで令和4年度中にやろうとするのか。今私が言ったみたいに、どこまでのまちづくりを本当に想定しているのか。さらには、このサンプラザ・区役所の今進めている計画に連動させるのか、この辺が見えないんですけども、区はどう考えていますか。
小幡まちづくり推進部中野駅周辺まちづくり課長
表紙記載の今後の進め方の令和4年度につきましては、ちょっと分かりにくくてすみません。令和4年度内にまちづくり基本方針の策定まで行っていきたいというふうに考えてございます。中野駅新北口駅前エリアの都市計画手続を令和4年度に進めていくということを考えておりまして、それと併せて中野五丁目商業エリアのまちづくりの基本的な方針は定めていきたいというふうに考えてございます。具体的に歩行者デッキ等の検討は進めてございますけれども、例えば避難の際の十分な空間の確保ですとか、そういったところについては、方針を策定した後にそれに基づいて少し時間をかけて地元の方と意見交換しながら進めていきたいと考えてございます。
白井委員
地元の方と時間をかけて意見交換というところと、一番初めに説明のあった令和4年度中に基本方針の策定までというところが非常に言葉の矛盾を感じるんですよね。だって、今まで中野五丁目のまちづくりで地域の中でもんでもいないわけでしょう。サンプラザ・区役所の中で、どうやって荷さばき場と連動させるかだとか、中野四丁目の人だまりのものを中野五丁目にどう渡すかという検討をやっているんだけど、それを具体的に接続をどうするか、どこまでやるのかという計画もない中、何でこんなに令和4年度中に急いでまとめなきゃならないのかというと、サンプラザ・区役所の計画に合わせないと、というところからじゃないんですか。だから、事業進捗と整合を図りつつという言葉が出てくるんじゃないんですか。相当難しい話のことを言っていませんか。と不安になるんですけど、いかがでしょうか。
小幡まちづくり推進部中野駅周辺まちづくり課長
中野駅新北口駅前エリアの事業進捗と整合させる形で基本方針をつくっていきたいというふうには考えてございますけれども、まちづくりの基本方針ですので、どういった方向性で取り組んでいくのかというようなことを定めていきたいということでございまして、具体的にどういった事業、どういった地区計画、整備手法の内容、そういったところは、まずは基本方針を定めた上で具体的には少し時間をかけてやっていきたいということでございます。
白井委員
他の委員の方もたくさん聞きたいと思うので、もう最後にします。中野五丁目のこのまちづくりの話というのは度々話が出てくるんだけども、やっぱり本当に難しいんだと思う、ここ。権利が複雑に入り組んでいて。いろんな話が出てくるんだけど、なかなか進まない。一方で、どうしてこんないきなり出てきたと思ったら、取りまとめの案まで出てくるんだろうという疑問符が拭えなくて、サンプラザ・区役所の計画にどうしても合わせたいとしか見えなくなるわけですよ。しかも、今年度中にはやりたいんだというけど、まだ案も固まっていないどころか、意見交換会もこれからでしょう、正直言うと。区のつくった案だけで。あまりにも急ピッチの話じゃないですか。本当は、サンプラザ・区役所の中野四丁目側の計画とできれば併せてやりたいという意図はよく分かるんだけど、これに合わせるというのを全面的に押し出し過ぎると、中野五丁目ですよ。中野五丁目全体のまちづくりに当面はと書いてあるけど、当面にもならないと思う、これでは。本当に後段に言った、よく意見を聞いてじゃないと、まとまるものもまとまらないと思う。ぜひ、よく検討してもらいたいと思います。同じ答弁になるでしょうから、御答弁は結構です。
河合委員
報告ありがとうございます。今回は、まずは中野五丁目の商店の方とお話ししながら考え方をまとめるたたき台をつくったというところで、これから皆さんとこれを基に機運醸成を図りながら話を進めていくという段階だと思っています。やっぱりそれぞれ個店の方からしてみれば、自分たちが商業を営んでいる地点で、そこを何とかしてまでまちのことを考えなきゃいけないのかと思う方も中にはいらっしゃるんじゃないかなと思うんですけど、これはまち全体の安全性、防災や防犯のことがここには書かれていて、それが課題となっているがために、やはりまちをそのままにしておいては危ないんではないかというところが根本にあるから、それを理解してもらうというのが一番、まちの方に対して今区が求めているところというのは、まずそれでよろしいですか。
小幡まちづくり推進部中野駅周辺まちづくり課長
こちらの背景のところにも記載してございますけれども、現況・課題、界隈性のある魅力ある空間である一方で、防災性に課題があるということで、より安全な空間にしていきたいということでまちづくりを進めているということでございます。そういった中で中野駅新北口の接続というところもございます。そういった、まずは区として現況・課題として認識をしているところを地域の方と共有をした上でまちづくりを進めていきたいというふうに考えてございます。
河合委員
皆さんの御意見を聞いて進めていくには時間がかかるかとは思うんですけれども、やはり丁寧に御理解していただくことが、一番まちの安全と今のよさを生かしたまままちを新しくつくり上げていくところにつながると思うので、そこはまた丁寧にお話を進めていただきたいと思っております。
その中で、今回お話を聞いているのが居住者とか権利者と書いてはあるんですけれども、防犯のところで、うちの会派にも何度か御相談の話が来ております。今は商業の視点での防犯というところはかなり進んでいるのかなと思うんですけれど、ここを通っていかなければいけない、居住者の方に対する防犯という意味では、ちょっとまだまだ懸念があるなというのをまちの状況として感じていて、そこは早急に、今できることも解決していってほしいと思っているので、ここにも書かれているんですよね。治安・マナーということは書かれているんですけど、居住者に対する防犯というところもしっかりと視点として入れていっていただきたいと思っておりますが、いかがですか。
小幡まちづくり推進部中野駅周辺まちづくり課長
商店街の集まりで意見交換する際にも様々そういった、マナーですとか、防犯ですとかというところも御意見を頂いておりまして、そういった点もきちんと地元の方と意見交換しながら、まちづくりでできること、それから区の他所管につなぐこと、そういったことがあるかと思いますけれども、お話を聞きながら整理をしていきたいと考えてございます。
来住委員
1点だけ伺います。エリア全体の中で、先ほどありましたけども、広域避難場所である中野四丁目方面への避難経路と防災軸の確保ということで、さらに別紙1でも、困りごとの中の意見が多かった項目に防災ということもあるわけですね。私が先ほどのことで申し上げましたけども、やっぱり地域性というよりも、区内全体として防災に対する不安なり要望というのは非常に強いわけですね。私は先ほど短絡的に言いましたけども、やっぱり新しくできる中野四丁目側に含めて、例えば集いの広場があったり、ホールがあったりという、そういう一定のスペースがあるわけですね。したがって、例えば、民間の事業者かもしれないけども、ホールそのものを、いざというときには避難として、一時的な避難になるかもしれませんけども、やっぱり安全を確保するということで活用できるような協定を結ぶとか、生かしていくとか、防災に寄与するということで、私が先ほど申し上げたのは具体的にはそういうことなんです。そういうことも含めて、やっぱり今回の計画も、サンプラザを含めた計画の中で、全体的なエリアの中で計画をされていくわけですから、防災というのをそういう意味では位置付けて機能するような、ホールも含めた活用ができるようなものをぜひ検討していただきたいということを、具体的にはそういうことを申し上げているわけですけども、いかがでしょうか。
小幡まちづくり推進部中野駅周辺まちづくり課長
先ほども拠点施設全体で防災性を高めるというお話をしましたけれども、その施設の中で防災性を高めるというよりは、周辺街区との連携という点で拠点施設の計画の中でどういったことができるのか。ホールについては、実際にそのホールが空のときなのか、ホールにお客さんがいっぱいいるときだったらどうなのかとか、そういう議論もございますし、アトリウムという室内の大きな空間も造る予定ですので、そういったところがうまく動線と併せて効果的に機能するように施行予定者と検討を進めてまいりたいと考えてございます。
羽鳥委員
私も防災のところで、界隈性と防災性を両立させるというのは、結構大変な課題じゃないのかなというふうに思うんですけれども、読んでみると、耐火性能があるような建物に建て替え促進をしていくというのがその方策として書かれているのかなと思うんですけど、区としてはどのようにその両立を図っていこうとお考えなんでしょうか。
小幡まちづくり推進部中野駅周辺まちづくり課長
委員今お話しのとおりなかなか難しい課題でございまして、正直申し上げて、これなら解決できるという手法はございません。様々、手法にもメリット・デメリットがありますので、そういったところを丁寧に説明しながら、地区ごとにどんなことができるのか、それを考えていきたいと考えてございます。
羽鳥委員
ただ、何か、防災の設備なんかをそういうところには多めに配置をするというのは、法令上可能なのかどうかとか、そういうのは何か規制があったりするものなんでしょうか。
小幡まちづくり推進部中野駅周辺まちづくり課長
ちょっとそこまで、細かいことは今すぐには、すみません、分からないんですけれども、地区ごとにどういった手法で防災性を高めていけるのか、そういった話合いをしながら進めていきたいと考えてございます。
羽鳥委員
分かりました。あと、まちづくりというふうに言うと、結構市街地再開発なんかがよく、その動議みたいな感じで取り上げられるわけですけども、ここを見ている限りでは、まちの人からも、市街地再開発でというふうな声もないし、区としてもそういうふうには思っていないということでいいんですか。確認ですが。
小幡まちづくり推進部中野駅周辺まちづくり課長
中野五丁目商業エリアでも、各地区によって考え方が違うというふうに思っておりまして、この地区全体をまとめて再開発というようなことはないですけれども、その地区の内側のところでは、建て替えに合わせて防災性能を高めていくというようなことになるでしょうし、早稲田通り、中野通りの沿道だったり、中野駅北口の駅直近のところであったり、そういったところは一定以上の規模の整備というようなことも想定されるところではあります。
羽鳥委員
あと、幹線道路沿道のところに「中野駅北口直近の拠点整備の検討」というのがあるんですけれども、これは中身としてはどういった中身になるんでしょうか。
小幡まちづくり推進部中野駅周辺まちづくり課長
中野駅周辺、南北、東西、様々まちづくり拠点施設の整備が進んできておりまして、区の考え方としまして、中野駅北口周辺でも拠点施設の整備の検討が必要であろうということでございまして、特に今現在具体的な検討があるということではございません。
羽鳥委員
拠点施設というのは、どういう施設が当たるんですか。
小幡まちづくり推進部中野駅周辺まちづくり課長
この地域でいえば、中野駅の北口の出た直近のところ、地域のまちづくりに資する拠点となるような施設というような位置付けかと思います。
羽鳥委員
何かよく分からないんですけど、例えば、東中野駅なんかで新しくなったアトレとか、ああいうような感じなのか、どういうようなものなんですか。いや、何かそういうものを造っちゃうと、中野五丁目の人たちとちょっとかぶっちゃわないかなと思うんですけど、どういうものなんですか。
小幡まちづくり推進部中野駅周辺まちづくり課長
ある程度の規模の施設という意味でございまして、具体的な整備の中身、検討については今後ということでございます。
羽鳥委員
分かりました。あと、別紙1にある中野五丁目商業エリア全体の将来イメージというのは、これは区が言ったというよりも、まちの人たちにお寄せいただいたその意見ということなんですか。
小幡まちづくり推進部中野駅周辺まちづくり課長
委員お話しのとおりでございます。
羽鳥委員
分かりました。じゃあ、ちょっと答えにくいかもしれないですけども、エリア全体の将来イメージの「懐かしさと未来感が混在したまち」というのはどういうまちなのかというのがいまいちよく分からないんですけども、いや、ちょっとこれは地域の人からお寄せいただいたものだから答えにくいとなったら、それでも仕方ないかなと思うんですけども、どういったものなんでしょうか。
小幡まちづくり推進部中野駅周辺まちづくり課長
お寄せいただいた意見ですので、ちょっと私から説明はしにくいということでございます。
羽鳥委員
分かりました。
いながき委員
1点だけ伺います。目指すべき方向性の中で、地区内側で「地元の意向を把握しながら建替え促進等の防災性向上を図るための手法の検討」とあります。ここの地区には、皆さん御存じの中野ブロードウェイがありまして、中野ブロードウェイは中野駅北口の顔のみならず、中野区の顔とも言えるような存在なわけでして、ただ、もう竣工からかなり時間がたっているということで、民間の施設ではありますが、こちらの防災性の向上、安全性の向上というのは中野区にとっても非常に大事な問題になってくると。このまちづくりを考える上で、こちらの中野ブロードウェイを今後どう建て替えなり更新をしていくかも含めて大事なテーマとなってくると思うんですが、区として、民間の施設ではありますけれども、中野ブロードウェイの理事会の方々なんかと意見交換なり協議なり何かそういった取組は既になさっているんでしょうか。
小幡まちづくり推進部中野駅周辺まちづくり課長
今回のまちづくり基本方針では、各エリアについて将来的にどういったまちにしていきたいということを示していきたいというふうに思っております。それぞれの建物の建て替えについては、区がどうというよりは、地権者の方々が合意形成をして進めていくということで考えてございますので、中野ブロードウェイにつきましても、地権者の方が今後について考えたいということであれば区として相談に乗ってまちづくりを進めていきたいということで考えてございます。
いながき委員
中野区としては、もう積極的には関わっていかないと、そういった御答弁ということでよろしいでしょうか。
小幡まちづくり推進部中野駅周辺まちづくり課長
基本的には民間の建物ですので、民間の合意形成によって建物は建て替えが進んでいくと。具体的に何か建て替えですとか、計画が出てきた際には、区としてまちづくりの視点で様々協力はしていきたいというふうに考えてございます。
むとう委員
参考までにお尋ねしたいんですけれども、幹線道路沿道ということで、③で「早稲田通りの事業進捗にあわせたまちづくりの検討」と書かれているんですが、早稲田通りの拡幅の事業だと思うんですが、中野区内で何割ぐらい進んでいるんでしょうか。
小幡まちづくり推進部中野駅周辺まちづくり課長
すみません、現在どのぐらいの進捗かというところは、今手元に持ち合わせてございません。
むとう委員
当分先の話なんではないかと思いますけれども。「将来的には、まちづくりを中野五丁目全体へ広げていきます」というのも、これは大変気がかりで、民有地ですから民有地の所有者の合意形成が絶対的な要素というふうに思っていますので、今の段階からこんな書いちゃうことが私は気がかりになるんですけれども、これは書く必要があるんでしょうか。
小幡まちづくり推進部中野駅周辺まちづくり課長
まちづくり基本方針については、このエリアについて将来的にどういうまちにしていきたいというようなことで示していくものですので、まちづくり基本方針をつくったからといって、その地権者の権利に直接制約がかかるというものではございません。今回、中野五丁目の商業エリアということで検討を進めてまいりますけれども、東側の中野五丁目のどちらかというと住宅地のところですね。こことも整合を図っていく必要があるというふうに考えてございまして、中野五丁目商業エリアの検討、それを将来的には全体、東側にも広げていきたいという考え方を示してございます。
むとう委員
将来的というのは、いつぐらいのことを考えているんでしょうか。さっきの件もあるので、将来的という言葉が引っかかりますので、お答えください。
小幡まちづくり推進部中野駅周辺まちづくり課長
中野五丁目商業エリアの検討、その先の将来的ということでございまして、具体的にいつというところは今のところはございません。
委員長
他に質疑はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、以上で本報告を終了いたします。
5番、中野駅南口地区のまちづくりについて報告を求めます。
石橋まちづくり推進部中野駅周辺地区担当課長
それでは、中野駅南口地区のまちづくりにつきまして御報告をいたします。(資料6)1ページ目の下の図を御覧いただきながら聞いていただければと思います。
中野駅南口地区では、2015年に南口地区の地区計画を都市計画決定してございます。下の図にあるとおり、黄色で描いてあるA地区におきましては、現在土地区画整理と市街地再開発事業の一体的施行によるまちづくり事業が進められているところでございます。
一方、これに隣接する再開発周辺のB地区、下でいうピンク色のエリア、ファミリーロード周辺でございます。及びC地区、下の紫色、中野郵便局のところにつきましても、商業・業務機能の誘導、歩行者空間やオープンスペースの創出などを地区計画の目標・方針に定めているところでございます。今後、A地区の再開発事業による新たな南口のにぎわいの核が形成されることから、B地区及びC地区においても、これを契機とした商業地域にふさわしい駅からの連続したにぎわいを創出するため、駅前立地を生かした土地の有効利用を進めていきたいというふうに考えてございます。
このことからB地区及びC地区――C地区は一部でございますが――につきまして、地区計画の目標や方針に示すまちづくりの実現に向け、地区の実情や特性を踏まえたまちづくりのルールとなる地区計画の変更素案を取りまとめましたので、御報告するものでございます。
2ページ目を御覧ください。
1番、まずこれまでの検討状況でございます。この案件につきましては、これまでも議会のほうに何度か御報告させていただいているところでございます。2019年度でございますが、まちづくりに関する意向調査を関係権利者向けに実施してございます。それから昨年度2020年度につきましてはまちづくり勉強会を開催してございますが、コロナ禍の始まりということで、実際に対面ではなくて書面開催という形で、全3回権利者に向けて説明書等々を送付させていただいていたところでございます。このことについて、まちづくりに関する意向調査、ある意味2回目の意向調査を関係権利者に実施をしてございます。それを踏まえまして、2021年度今年度、まちづくりのオープンハウスを、パネル展示説明会としてございますが、8月に3日間開催をしてございます。それらを踏まえてたたき台、まちづくりのルールの地区計画のたたき台をつくった上で説明会を開催してございます。ただ、こちらの説明会も実際に対面ということではなくて、ウェブ開催という形で基本的には開催をしてございます。それを踏まえまして、また意向調査を実施し、今回素案を取りまとめたといった状況でございます。
その素案の内容でございますが、別紙を御覧いただければと思います。
別紙の1ページ目でございます。今回、中野駅南口地区の地区計画、特に地区整備計画というものを変更していくものでございます。中ほどに書いてあるとおり、地区計画とは、①の目標があり、②の方針があり、③の今説明した地区整備計画というものがございます。先ほど申し上げました2015年に、このエリアについては地区計画を都市計画決定してございます。そのときには、A地区・B地区・C地区ともにまず①の目標については定めてございます。②の方針につきましても、A地区・B地区・C地区について定めてございます。③の地区整備計画につきましては、先行するA地区、再開発、区画整理のエリアでございます。ここは地区整備計画を定めて、B地区・C地区につきましては今回、特にB地区につきまして今回定めたといったものでございます。
改めて地区計画の目標でございますが、1番、B地区・C地区につきまして記載をしてございます。再開発の周辺地区において、商業地域にふさわしい、駅からの連続したにぎわいを創出するため、これが1番の目的でございます。駅前立地を生かした土地の有効利用を進め、建物更新に合わせた商業・業務機能の誘導、安全で快適な歩行者空間やオープンスペースの創出、防災性の向上を図る。これが目標でございます。
2番、2-1、2-2、2-3というところが方針でございますが、2-1番の土地利用の方針、特にB地区について御説明します。駅前立地を生かした土地の合理的かつ健全な有効利用を誘導するとともに、安全で快適な歩行者空間の創出、あるいは商業・業務機能を誘導、駅から連続したにぎわいのある魅力的な商店街の形成と統一感のある街並みを形成したいと。
2-2番、地区施設の整備方針として区画道路を整備していこうと。緊急車両の通行や誰もが安心して歩行できる区画道路整備、あるいは安全で快適な歩行者空間を確保するための区画道路を整備するというような整備方針でございます。
2-3、建築物等の整備の方針として、今回メインとなる街並み誘導型の地区計画を入れていこうと。ここで、安全で快適な歩行者空間を確保し、駅からの連続したにぎわいの創出と統一感のある良好な街並みを形成したいといったところでございます。
この目標、方針は変わってございません。
ここからがメインで、3-1番、ここからが地区整備計画について定めたものでございます。3-1は追加という形で、道路について、④の区画道路3号、これはファミリーロードのことでございますが、ここを地区施設として位置付けて、⑤区画道路4号、一部のところですけど、ここを6メートルに拡幅するといったところを一つ追記してございます。
メインはこちら、2ページ目になります。地区整備計画で定める建物の建て替えのルール案でございます。今回七つお示しをしてございます。
まず①番の容積率の最高限度、こちらは、現在基準の容積も中野区の最大の600%でございますが、そこを最高限度と改めて位置付けると。これは後に説明する街並み誘導型地区計画の条件となっているものでございます。ただ、こちらに書いてあるとおり、ファミリーロードにつきましては、建築基準法の関係でございまして、前面道路が少し狭いので、それによる容積率の制限があり、600まではいきませんよというような条件となってございます。
②番、敷地面積の最低限度も定めましょうと。こちらは商業地域でございますが、一般的に中野区では商業系は最低限度はありませんが、このエリアにおきましては最低限度を60平米にしまして、敷地の細分化を防止したいというところでございます。
③壁面の位置、これが今回のメインでございます。壁面の位置を一定程度後退して、道路を拡幅していきたいと。建て替えに応じて拡幅していきたいといったところでございます。これは後ほどまた説明をしたいというふうに思います。
④番、工作物の設置の制限として、今下がった部分については、通行の妨げとなるものは駄目ですよと。ただ、一定のものについては大丈夫ですというようなルールでございます。
高さの最高限度を⑤で設定してございます。このエリアにおきましては、50メートルを最高限度としたいというふうに考えてございます。
それから⑥建築物の用途の制限です。こちら、先ほども何回も申し上げておりますとおり、駅からの連続したにぎわい、いわゆる商店街を形成してございますので、建物の1階につきましては、住宅用途は駄目ですよといったルールを設定したいというふうに考えてございます。
最後⑦番は、建物の形態・色彩ということで、奇抜なものは駄目ですよというようなルールでございます。
3ページ目を御覧ください。今掲げました①から⑦のルール、こちらはB地区、ファミリーロード中心のところです。こちらにつきましては全てかけていくと。C地区、中野郵便局のところでございますが、こちらはファミリーロードに面しているところをこのような形でルールを設定したいということで、壁面後退と工作物の設置と形態、意匠、ここだけルールをかけたいと。
四角でくくってあるところです。①から⑤番、容積率の最高限度、敷地面積の最低限度、壁面の位置、工作物の設置、高さの最高限度、これを定めることによって、右側の緑のところで様々な緩和があると。これがいわゆる街並み誘導型の地区計画、こういうようなものを導入したいというふうに考えてございます。
緑のところで、制限緩和の①として、前面道路が結果拡幅されたことによって、容積率の緩和ができると。それから制限の緩和の②、③としては、斜線制限が緩和されますと。本来であれば道路斜線だとか、隣地斜線とかで建物はカットしなきゃいけないところをそこも建てられますよと。町並みの関係、容積率の高度利用の関係、そういったところでの緩和を図っていきたいというふうに考えてございます。
その下のオレンジのところです。ここがメインになります。③の壁面の位置の制限のところでございます。今回三つのパターンでルールを設定していきたいと。メインのファミリーロード沿道といったところです。こちらにつきましては、現道は5.2メートルから6.36メートル、ほとんど6.36メートルなんですけれども、1部5.2メートルという狭いところの道路となってございます。ここにつきましては、建て替えに当たっては0.82メートル、まず、高さ16メートルまでは下がってくださいというようなルールでございます。これによって8メートルの道路空間、歩行者空間を確保したいといったところでございます。そこを基礎に、6.36メートルが一番多い幅員になりますので、それが8メートルになるためには、それぞれ0.82メートル下がっていただければ8メートルが確保されると。一方、5.2メートルのところを8メートルまで拡幅してしまうと、狭小敷地がございますので、ちょっと下がり過ぎだと。それでは建て直しができないという御意見もいただきながら、今回0.82メートル下がるという形でのルールを設定したいというふうに考えてございます。
高さの最高限度は50メートルなんですけども、そのまま上までずっと行ってしまうと、やはり圧迫感があるといったところで、高さ16メートルで、さらに2メートル後退をお願いしたいなと。そういったところで16メートルの1回スカイラインをそろえていきたいなというふうに考えてございます。16メートルを超えたところでは、それぞれさらに2メートル、2.82メートルずつ下がっていただいて12メートル確保するという形で圧迫感の軽減を図って町並みを整えていきたいというふうに考えてございます。これがファミリーロードの壁面後退の考え方でございます。
一方、中野通りでございます。中野通りは幅員20メートルの十分な道路空間があるんですが、歩道空間につきましては現在4メートルとなってございます。歩行者も御案内のとおり多いというところで、さらに植栽があるので、事実上は3メートルぐらいしかないといったところで、歩行者空間、商店街も形成されていますので、そういった意味で、安全確保、買い物が快適にできるということで、ここは1階部分につきましては1メートル下がっていただきましょうと。有効幅員を4メートル、5メートル確保したいというような考えでございます。高さ3メートルから上は、50センチだけ下がっていただきましょうというようなルールを設定してございます。
最後、大久保通り、それから南口駅前広場沿道でございます。こちらはそれぞれもう既に歩道の幅員は十分に取れてございますので、50センチだけ下がっていただいて、町並みの形成といったところでお願いしたいなというふうに考えてございます。
こういったルールを三つつくりながら、街並み誘導の地区計画を導入していきたいというふうに考えてございます。
最後でございます。4ページ目、細かいところは、今御説明したところを文字化したものでございます。
右下の今後の予定を御覧いただければと思います。この御報告の後、地区計画の変更の素案の説明会を開催したいと考えてございます。ただ、この状況ですので、また説明会という形、対面では難しいなという判断をしました。そうした中で、ホームページで動画配信をしながら、2週間配信をして、また意見募集をしたいと。意見募集をした上で、来年度地区計画の変更の原案を取りまとめていきたいというふうに思います。議会に報告をした後に、都市計画に基づく説明会を実施し、原案の公告・縦覧、これは夏頃かなというふうに考えてございます。それから、その意見を受けまして、秋頃、10月・11月頃に地区計画変更の案、これを取りまとめて説明会を実施したいと。年明けに都市計画審議会のほうに諮問をし、答申を受けて都市計画決定というふうなことを予定してございます。
御報告は以上でございます。
委員長
休憩いたします。
(午後4時55分)
委員長
再開いたします。
(午後4時55分)
ただいまの報告に対し、質疑はありませんか。
南委員
このB地区をまず地区計画の変更をかけていくということなんですが、B地区の地権者の数はどれぐらいなんですか。
石橋まちづくり推進部中野駅周辺地区担当課長
約170件でございます。
南委員
それで、今様々に御説明をいただいて、地区計画をかけていくに当たって、街並み誘導型の地区計画をしていくということで、当然この壁面後退をさせながら町並みを明るくといいますか、そういった趣旨も、にぎわいと見た目も明るくというようなことも視野に入れてこの街並み誘導型地区計画をかけていかれると思うんですが、この街並み誘導型地区計画をかけるに当たって、地区計画、これの変更が決まって最終的には都市計画決定に持っていくわけなんですけども、この地区計画を進めるに当たって建物の共同化とかそういったことはどういう考えでお持ちなんでしょうか。建物の共同化というと非常に何かハードルが高いというふうに思うんですけども、今、沼袋の区画街路第4号も中野区では初めての街並み誘導型地区計画を基に始めているんですけれども、まあ徐々に沼袋商店街通りについては、区画街路第4号については、かなり進みつつある状況ではあるんですが、共同化となるとなかなかハードルが高くて、やはり地権者それぞれの思いがありますので、なかなか難しいというふうに思うんですけども、その建物の共同化ということについてはどのようにお考えなんでしょうか。
石橋まちづくり推進部中野駅周辺地区担当課長
委員おっしゃるとおりの課題があるのかなというふうに思っています。ここは先ほど申し上げましたとおり、一部やはり狭小の敷地もございますので、建て替えする場合には難しいというような御意見も伺っていたりします。その際には共同化の可能性もあるんですが、なかなか区からという形で共同化の御提案をするとかいうことは難しいのですが、そういった話があれば御相談に乗りながら、何か支援ができることがあればというレベルでございますが、関与していきたいというふうに考えてございます。
南委員
共同化は本当に難しいかと思います。その中にあって、やはり南口のある意味顔になる部分の一つであります。A地区が今開発が進められている中で、B地区・C地区と進めていくということなので、その中でそれに整合性が取れるようなまちづくりというのが必要になってくると思いますので、しっかりその辺りはうまく進められるように最大限努力していただければなと思いますので、これは要望としておきます。
来住委員
南口の地区計画をしてから都市計画決定されて7年がたつわけですけど、その後、裏面でいろいろこれまでの検討状況を報告いただきました。2019年度の意向調査の実施、さらに2020年度の意向調査の実施、2021年度も意向調査を実施しているので、それぞれ関係権利者の何人が対象で、対象は先ほど170件とおっしゃっていたので、これがB地区の地権者なのかなと思うので、それも含めて、それぞれ年度ごとに意向調査の実施、その権利者から何件の方ができたんですか。
石橋まちづくり推進部中野駅周辺地区担当課長
こちらは全てB地区の権利者、区分所有の方も含めての権利者数でございます。その方々に対して登記簿を取ってアンケートを実施しました。最初の2019年度につきましては、そのときは218件把握してございまして、返答があったのは50件、23%強といったところでございます。それから2020年度でございますが、こちらが、そのとき精査をして178件の方に通知を送って、そのときの返答は29件、16%ぐらいですね。それから、今年度でございます。これは174件が母数で30件の回答をいただきました。17%強の回答でございました。
来住委員
昨年6月もたしか関係する報告を受けたと思うんですが、その都度私も、地権者との関係で区はいろいろ努力をしていただいてはいるんですが、しかし、アンケート、いわゆる意向調査の実態が権利者に比べて非常に低いわけですね。2019年度が50件で、2021年度は30件というような回答ですので、特にこのB地区はいろんな方々が現に御商売をなさっている方々なわけですから、ここの権利者の機運といいますか、やっぱりやっていこうと。まちをみんなで変えていこうと、よくしていこうという、その辺が、この数からいってもなかなか実感できないんですけども、どういうふうにお感じになっているのか。何が足りないのか。どうしていったらいいのかという、何かちょっと方向性も含めて、ありましたらお聞きしたい。
石橋まちづくり推進部中野駅周辺地区担当課長
委員おっしゃるとおり、返答の母数というのは、統計的に見ても優位な数だとは認識してございません。様々に担当としても工夫を凝らしながら、動画配信だとか、そこでも反応がない場合には改めて送ったりだとか、オープンハウスというのは初めて実施しましたけれども、そのときの案内だとか、様々手法を凝らしまして取り組んできたところでございます。ただ、だんだん返答が少なくなってきているという事実もございますし、同じ方の回答もあるのかなというふうに思っておりますので、そこは地域の方にも御協力いただきながら、商店街の方にも御協力いただきながら、少しでも増やして、少しでも意向を酌んでいきたいというふうに考えてございます。
来住委員
やっぱり直接の面談で説明をしていくとか、やっぱりウェブでの説明会ですと限界がありますし、それぞれの思いがなかなか伝わらないということになりますので、この2年間のコロナの苦労の中でやってこられたと思うんですけど、計画変更、今後手続に入っていくということになるんですが、この間の2年間がそういう状況だったわけですから、そこは丁寧に一定期間を置きながら、権利者の方々がこれだけのまだ非常に機運として高まっていない中で、区がその予定に基づいて手続をしていくという、そういうやり方になっていくと、やっぱりそこで、これからやろうとしている人たちにとっても、それから関心をちゃんと示していただけない人たちにとっても、いい結果を生まないんじゃないかと思いますので、そこは十分区と担当として配慮する必要があるんじゃないかと思いますけども、いかがでしょうか。
石橋まちづくり推進部中野駅周辺地区担当課長
丁寧に説明していきたいというふうな考えは当然持ちながら進めているところでございます。一方で、もう既に建て替えの意向を頂いていたり、実際に建て替えがされているだとか、そういった事実もある中で、地域からも早くやってくれということも伺っているところでございます。その辺のバランスを見ながら手続のほうに入っていきたいというふうに思っています。
来住委員
ちょっと時間ありませんので、また次回にしますけど、ぜひそこはちゃんと組んで慎重に丁寧にやっていくことが今の段階ではとても、後のことを考えたときに大事だということを申し上げておきます。これは要望しておきます。
委員長
他に質疑はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、以上で本報告について終了いたします。
次に6番、その他で、理事者から何か報告はありますか。
千田まちづくり推進部まちづくり計画課長
それでは、令和3年度西武新宿線踏切渋滞解消促進期成同盟の要請活動について口頭で御報告いたします。
昨年10月の本委員会で報告させていただいたとおり、令和3年度の期成同盟決起大会は中止といたしましたが、中野区議会を初めとした期成同盟加盟団体の御協力の下、要請決議文を採択し、国、東京都、西武鉄道株式会社への要請活動そのものは実施いたしました。国への要請活動は、昨年12月末にまちづくり推進部長以下、担当職員で国土交通省を訪ねて行いました。また、財務省、東京都、西武鉄道株式会社につきましては決議文の郵送により行いました。
本委員会を初めとした中野区議会の皆様には、期成同盟の活動について多大なる御協力、御支援を賜りありがとうございました。
私からの報告は以上です。
委員長
ただいまの報告に対し、質疑はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
質疑がなければ、以上で本報告について終了いたします。
他に報告はありますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
以上で所管事項の報告を終了いたします。
次に、審査日程のその他に入ります。
委員会を暫時休憩いたします。
(午後5時07分)
委員長
委員会を再開します。
(午後5時07分)
休憩中に御確認をいただきましたとおり、次回の委員会は第2回定例会中とし、急を要する案件が生じた場合は、正副委員長から招集をさせていただきたいと思いますが、御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
御異議ありませんので、そのように決定をいたします。
以上で報告した日程は終了いたしますが、各委員、理事者から御発言はありませんか。
来住委員
1点だけ、すみません。中野囲町西地区の再開発計画に関する要望書というのを地権者の方が、正式には、囲町西地区再開発を考える会の方からお手紙で頂いています。ちょっと何点か確認をしたいんですけども、まず令和4年2月1日の当委員会で報告いただいた、西地区についての今後のスケジュールということで、令和4年2月17日から令和4年3月3日まで都市計画(案)の縦覧・意見書の提出があって、4月に都市計画審議会への諮問、6月に都市計画決定ということの報告だったと思うんですが、これは変わっていないということでしょうか。
石橋まちづくり推進部中野駅周辺地区担当課長
変更してございません。
来住委員
囲町西地区、先ほど紹介した要望書、これは令和4年1月20日にも、実は区長に提出されたものを私にも頂いて、議員の皆さんにも届いたのかと思うんですが、すみません、担当課長、その内容はどういう内容で区長宛のものになっていましたか。
石橋まちづくり推進部中野駅周辺地区担当課長
総じて慎重に進めてほしいと。この囲町西地区の都市計画については見直してほしいというような内容でございました。
来住委員
そうですね。やはり拙速な決定はしないでほしいという、地権者14名の署名とともに提出をされていたと思います。今般頂いた要望書によりますと、準備組合の地権者の方、5名の方が脱会をされたと。さらに今日控え室に来ていただいたときに、さらに1名の方が脱会をされたということですけども、それは担当としてお聞きになっていることですか。
石橋まちづくり推進部中野駅周辺地区担当課長
今日の話は伺っていませんが、要望書については、私のほうも伺っていますし、組合とも共有させていただいております。
来住委員
やはり先ほどの中野駅南口地区のことでもそうですけども、地権者の方々の思いが区と連携しながら本来行政と一体となって進めなきゃならないまちづくりが、当事者にしてみると、どんどんスケジュールに基づいてやられていると。C地区についても断固として反対だとかということではないというのは、前回の委員会でも私も述べました。要するに、今のやり方で拙速にやらないでくださいという、そういう思いがあの署名に、令和4年2月1日の委員会でも申し上げた、そういう思いだったと思うんですよ。ですから、そのときにも、スケジュールどおりではなくて、やはり現場のそういう方々、地権者の中で準備組合を脱退したりする方々にちゃんと歩み寄った、区としても話をしてほしいということだったと思うんですよ。そういう努力はしていただいたんでしょうか。
石橋まちづくり推進部中野駅周辺地区担当課長
これも前回申し上げましたけれども、このまちづくりは今始まった話じゃなくて、2006年から地域の方々とともに進めてきたところでございます。この前のを受けまして、あと今回のも受けまして、組合と共有し、主体的には組合でございますが、各地権者のほうに令和4年3月26日にも全体説明会を予定してございます。その案内も含めて様々な意向の確認をして、また丁寧な説明を心がけて御理解をいただいているところでございます。
来住委員
理解が進んでいないから脱会されるわけでしょう。41名の地権者のうち、加入者が30人、未加入が10人、脱会が6人ということになっているわけですよ。ですから、やはり、もちろん民民の開発ではあるんですけど、区がちゃんと主導しているわけですから、区が入って、やっぱり理解を求めてじっくりやっていくと。これはもう、そういうものですよ。そんな区のスケジュールに合わせて住民を誘導するんじゃなくて、やっぱり住民自身が自分たちのまちをどうするかという開発計画なんですから、そこは本当に立ち止まりながら、丁寧に、丁寧に寄り添っていただきたいということを思います。最後もう一度御答弁ください。寄り添っていただきたいんです、地権者に。
石橋まちづくり推進部中野駅周辺地区担当課長
慎重派の方々も含めて、区も対応させていただいたところでございます。推進派というか、理事の方々、ほかの賛成者の方々含め、様々な意見交換をさせていただきながらここまで来たところでございます。そういった総合的に話を聞きながら区としてまちづくりを進めていくといったところで今現在あるところでございます。今後も区としても丁寧に対応していきたいというふうに考えています。
むとう委員
来住委員と同じような意見なんですけれども、囲町西地区の再開発を考える会の方から今日も、この委員会が始まる前にお手紙も頂きましたけれども、私道を含めて地権者が41人で、準備組合の会員数は24人ということで、加入率は58.5%となったというようなお手紙なんですけれども、区は把握していらっしゃいますか。
石橋まちづくり推進部中野駅周辺地区担当課長
この件につきましても組合と情報共有をして、実際に我々が頂いた要望書の中の脱退者の中には、もともと組合に加入されていない方もいらっしゃいました。そういったことも踏まえて、また新たに組合に加入された方もいらっしゃいました。そういった意味では、確かに減ってはいますが、そのような形で組合も様々に努力をして合意をいただけるように今動いているところでございます。
むとう委員
ということは、区が把握している、その私道を含めて所有者41人のうち、何名の方が準備組合に入っているんですか。
石橋まちづくり推進部中野駅周辺地区担当課長
まさに今日伺ったところでございます。さっきのプラス1は分かりませんが、全部で41のところ28の加入という形で、パーセンテージで言うと68.29%というふうに聞いております。
むとう委員
すると、住民の方がカウントしている数と4人も開きがあるんですけれども、その辺は、区はきちんと確認した数字なので正しいという認識ですか。
石橋まちづくり推進部中野駅周辺地区担当課長
組合から聞いた数字でございます。
むとう委員
やっぱり、これだけ地域の方が疑問を感じて動かれていて、十分まだ理解が進んでいないから都市計画決定を急がないでくださいとおっしゃっている以上、来住委員と同じなんですけれども、やっぱり住んでいらっしゃる方、地権者の方の意向が十分に反映できる、しっかり理解した上で一緒に進めていきましょうというふうにならない限り、慌てないで、計画どおり区が進めるのではなくて、こういう動きがある中で、やっぱりちょっと立ち止まって、本当に住民の方に寄り添って進めていただきたいというのは、私からも強く要望しておきたいと思いますが、いかがですか。
石橋まちづくり推進部中野駅周辺地区担当課長
繰り返しになります。ずっと議論をされてきて、権利者の方々も様々に苦労されてここまで来たところでございます。都市計画が始まってからはスケジュールどおりですが、それまで都市計画に入るまでに何回も何回もリスケジュールをしてここまで来たところでございます。まだ丁寧に説明する必要はありますが、組合とともに説明していきたいというふうに考えています。
むとう委員
確かに、勉強会から始まって長い歳月をかけてきたという、そちらの思いは分かるんだけれども、やっぱりなかなか理解が進んでいない中で、まちづくりの勉強会から、出席するとその開発に巻き込まれていってしまう。だから、お勉強会に行かないほうがいいかなぐらいのところからの理解のスタートなんですよ。だから、やっぱりすごく開きがあるわけ。進めていきたいという思いの方と、やっぱりちょっと嫌だな、どういうことなのかしらとずっと踏みとどまっていた方がたくさんいらっしゃるわけだから、やっぱり十分足並みがそろうまで、理解が進んで、区の担当の職員の方にとっては、長年やってきたんですとおっしゃるけれども、そこに暮らしている地権者が理解が進んでいない中で長年やってきたということだけを押しつけられても、やっぱり納得できませんので、もう一度ゆっくり、本当に寄り添う形で、予定どおりに進めることばかりに動くのではなくて、予定を遅らせても丁寧に理解が進む歩調がそろうまで待つという姿勢を持っていただきたいというふうに思いますので、強く要望しておきます。
委員長
他に発言はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
以上で中野駅周辺整備・西武新宿線沿線まちづくり調査特別委員会を散会いたします。
(午後5時18分)