令和4年04月25日中野区議会区民委員会
令和4年04月25日中野区議会区民委員会の会議録

中野区議会区民委員会〔令和4年4月25日〕

 

区民委員会会議記録

 

○開会日 令和4年4月25日

 

○場所  中野区議会第2委員会室

 

○開会  午後1時00分

 

○閉会  午後2時56分

 

○出席委員(8名)

 伊藤 正信委員長

 竹村 あきひろ副委員長

 杉山 司委員

 小宮山 たかし委員

 大内 しんご委員

 南 かつひこ委員

 むとう 有子委員

 来住 和行委員

 

○欠席委員(0名)

 

○出席説明員

 区民部長 鳥井 文哉

 文化・産業振興担当部長 高橋 昭彦

 区民文化国際課長 鈴木 宣広

 文化国際交流担当課長 矢澤 岳

 保険医療課長 伊藤 廣昭

 環境部長 朝井 めぐみ

 環境課長 永見 英光

 

○事務局職員

 書記 高田 英明

 書記 有明 健人

 

○委員長署名


審査日程

○委員会参与の変更及び異動について

○議題

 区民相談及び消費生活について

 戸籍及び住民基本台帳等について

 区税について

 国民健康保険及び後期高齢者医療等について

 産業振興について

 文化、生涯学習及び国際化について

 環境、地球温暖化対策及び緑化推進について

 清掃事業及びリサイクルについて

○所管事項の報告

 1 文化施設における改修工事の延期について(文化国際交流担当)

 2 ウクライナからの避難民に対する相談窓口の設置について(文化国際交流担当)

 3 旧中野刑務所正門の基本計画・保存活用計画について(文化国際交流担当)

 4 その他

○その他

 

委員長

 定足数に達しましたので、区民委員会を開会いたします。

 

(午後1時00分)

 

 初めに、本日から大内しんご委員が当委員会の委員として出席されることをお知らせします。

 本日の審査日程ですが、お手元の審査日程(案)(資料1)のとおり進めたいと思いますが、これに御異議ありませんか。

 

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 御異議ありませんので、そのように進めます。

 なお、審査は5時を目途に進め、3時頃に休憩を取りたいと思いますので、御協力をお願いいたします。

 初めに、委員会参与の変更及び異動について、お手元の資料(資料2)のとおり、4月1日付で委員会参与の変更及び異動がありましたので、御承知おきのほどよろしくお願いいたします。

 それでは、議事に入ります。

 区民相談及び消費生活について、戸籍及び住民基本台帳等について、区税について、国民健康保険及び後期高齢者医療等について、産業振興について、文化、生涯学習及び国際化について、環境、地球温暖化対策及び緑化推進について、清掃事業及びリサイクルについてを議題に供します。

 所管事項の報告を受けます。

 1番、文化施設における改修工事の延期についての報告を求めます。

矢澤文化国際交流担当課長

 それでは、文化施設における改修工事の延期につきまして御報告いたします。(資料3)

 こちらは令和4年度に予定している文化施設における改修工事の一部につきまして、新型コロナウイルス感染症の拡大による影響により延期をすることとなったため報告するものでございます。

 1番、延期となる改修工事でございますが、もみじ山文化センター西館小ホールでございまして、当初予定していた休館期間が令和4年11月4日から令和5年1月14日、工事内容は音響設備改修でございました。

 2番、延期理由についてでございますが、新型コロナウイルス感染症の拡大により世界的に半導体が不足しているため、音響設備の改修に必要な機材が調達困難であるため延期するものでございます。

 3番、今後の対応についてでございますが、半導体の調達状況を踏まえまして、改めて改修時期を調整しているところでございます。

委員長

 ただいまの報告に対して質疑はありませんか。

小宮山委員

 ありがとうございます。この施設の老朽化によって、指定管理者も老朽化した施設の運用について、また新型コロナの影響についていろいろ苦しんでいらっしゃることだと思います。中野区としては、この指定管理者に関しては、3つの文化施設の運営に対して3億円以上のお金を出している。さらに、これまでコロナ禍になってから累計で2億5,000万円以上のお金を出している。中野区としても、区民の税金を使って、区民の文化、芸術の振興のために働いていってくださいと指定管理者にお願いしておるわけですが、それでもまだまだ指定管理者も古い施設の運用はなかなか大変なようで、この週末、4月23日(土曜日)に、なかのZERO区民フェスタ、区民芸能祭というお祭りが行われました。

 これはステージを使って、区内のいろいろな団体に出演をしていただくというイベントでした。区民による区民のためのお祭り、そして、区民のための施設を使っている。区立施設を使っている。そういうお祭りです。フラダンスが出たり、尺八が出たり、ダンス、吹奏楽も、内容としては取り留めのないお祭りなんですけれども、この舞台に出演するに当たって、1万円の出演料を区民が納めなければいけなかった。指定管理者は区民から1万円の出演料を徴収していたという話があるんです。

 区民のための区民のお祭りで、区の施設を使ってやろうというのに、さらに区民がお金を出さなきゃ舞台に上げてもらえないのかということに私はちょっと違和感を感じました。老朽化した施設だから、区民のお金を巻き上げてそれで修理に充てるのかなとか、そういうことも考えたりするんですけれども、その辺りの事情はどんなふうになっているのか。

委員長

 委員会を暫時休憩いたします。

 

(午後1時03分)

 

委員長

 委員会を再開いたします。

 

(午後1時03分)

 

小宮山委員

 老朽化した施設を使っていてお金がかかるのだろう、運営が大変なんだろうと思いますけれども、その辺りの事実関係は一体どうなっているのか、御存じでしたら教えてください。

矢澤文化国際交流担当課長

 先週末、委員がおっしゃるとおり区民芸能祭がもみじ山文化センターにおきまして行われたというのは承知しておりますが、委員御指摘のとおり、出演料1万円のことにつきましては私どものほうでも詳細は把握しておりませんので、事実関係を指定管理者に確認を取ってまいりたいというふうに思っております。

小宮山委員

 ぜひ指定管理者が老朽化した施設を使って困ることのないように、今までもお金はたっぷり渡しているはずだと思うんです。コロナ禍になってから2億5,000万円以上渡しています。ぜひ施設の管理運営、きちんとやっていただきたい。区民にたかると言っては失礼ですけれども、区民からお金を徴収するようなことはないように、こういう区民のためのイベントなんですから、そういったことも見据えてぜひ運営をしていっていただきたいと私は思います。要望しておきます。よろしくお願いします。

高橋文化・産業振興担当部長

 今の御発言ですと、施設の老朽化ということと区民芸能祭が関係があるように議事録に残ってしまうと思うんです。そこについては事実が確認できませんし、区民に誤解を与えかねませんので、そこについては御配慮いただきたいと思いますし、御指摘のあった点についてはしっかり確認して、適正な運用であると思いますが、今後も運営していきたいと思います。

小宮山委員

 老朽化と本当に関連があるのかどうかということは私も分からなくて、その辺りは推測なんですけれども、どちらにしても区民に負担をなるべくかけないように区内の文化、芸術振興をしていっていただきたいとお願いをしておきます。よろしくお願いします。

杉山委員

 改修工事の延期の理由が半導体の調達と書いてあるんだけれども、僕は大学で半導体をやっていたので分かるんです。半導体は大体シリコンでできている。もしくは化合物半導体だったらガリウムヒ素とかインジウムリンとか、そういうⅢ-Ⅴ族でできている半導体なんです。これは音響設備の改修に必要な機材の調達困難が、半導体の調達が困難であるという原因で、今後の対応は半導体の調達状況を踏まえと書いてあるんです。こんなのは踏まえられますか。半導体の調達状況ではなくて、音響設備そのものの入手をいろいろ尽力してやる、それが今後の対応かなと思うんです。すごく違和感があるんですけれども、どうですか。

矢澤文化国際交流担当課長

 もみじ山文化センター西館小ホールの音響機器は様々ございまして、音源に関する機器ですとか、あるいはシステムを構築するケーブルですとか、その接続盤ですとか、音を加工する機器。いろいろ様々組み合わせて音響設備が成り立っている。その根本となるのが半導体の不足ということでして、製品を作る工場がありますけれども、そこの工場の稼働が制限されていたりですとか、あるいはそのコンテナが不足することにより物流が止まっていたりとか、そういったことに伴って世界的に半導体が不足しているというところであります。新型コロナの状況を見ないと、製品に使う半導体がいつ調達できるかどうか、今見通しが立っていないので、改めて改修時期を調整するものでございます。

杉山委員

 半導体はいろいろあるんです。新しく今製造している半導体は、確かに新型コロナがあって人がいないし、素材も調達に結構苦しんでいるのは確かなんですけれども、音響設備の中でも、型落ちしているとか、PA機器は遅いけれども、埋め込むスピーカーとか、そういうところの半導体はそんなにないことはないんです。それを今半導体の状況を踏まえて時期を調整すると書いてありますけれども、半導体の調達状況はメーカーが一生懸命やってくれるので、それではないところで、中野区としては対応をするべきなのではないか。探してみるとか、入れるものを考え直して工事を遅らせないとか、いろいろな考え方ができると思うんです。それはいかがですか。

矢澤文化国際交流担当課長

 今委員がおっしゃるとおり、半導体を使っている機器は様々ありまして、特に古くから使っている機器が型番でしか入手できない。我々は、工事をするに当たっては施設とも再三にわたり調整はしてきたところではありますが、機器メーカーとしましても、世界的な新型コロナの影響による半導体の不足により、どうしてもその型番ではないと今のもみじ山文化センター西館小ホールが運営しているような音響設備がどうしても構築できないというところでございますので、今回、繰り返しの答弁になりますけれども、半導体の調達状況を見据えながら、改めて改修時期については調整していくものでございます。

杉山委員

 現実的なやり方というのはあると思いますので、それを探っていただきたいんです。簡単にとは言わないけれども、改修時期を延ばすことで収入も落ちるし、区民に対する貸出しとか、イベントとか、そういうのは全部ずれていっちゃうんです。なるべくオンスケジュールでいかせないと、区政としてはゆがんでくる。そこら辺は本当に重々意識して、なるべく早いやり方で、調達そのものは区は多分手出しできないから、それ以外のところで何とか丸く収まるようにうまく調整していただきたいと思います。要望で結構です。

むとう委員

 ちなみに、この改修工事は幾らの予算で、既にどこかに委託をしていたものですよね。そこをもう一度教えてください。

矢澤文化国際交流担当課長

 こちらのもみじ山文化センター西館小ホールの改修工事につきましては令和4年度の予算で計上しているものでございまして、工事金額としては1億1,700万円余でございます。まだこちらにつきましては、執行は当然していない状況でございます。

むとう委員

 私は音響の設備とかは素人で全然何も分からないんですけれども、1億7,000万円ものお金をかけて改修しなければならないほど音響の設備がもう傷んでいたということなんだろうと思うんです。そうすると、ここで会場費を納めて借りていろいろなさる方にとっては、音響が今ひど過ぎているのか、使いものにならないのか、中野のこのホールは駄目だねということで借手もいないのか、それは実際問題どういう状況になっているんでしょうか。

矢澤文化国際交流担当課長

 私は先ほど予算金額を1億1,700万円余というふうに申し上げました。

 それで、現状もみじ山文化センター西館小ホールの音響につきましては問題なく使えているところでありますが、もみじ山文化センター西館小ホール自体を昭和47年に設立しまして、それ以降、都度改修は行ってきたところではあるんですけれども、基盤となる音響設備につきましてはこれまで改修が行われてきてございません。現状、問題なく使えてはいるんですけれども、例えばマイクのコネクタ部分にさびが生じているですとか、そういった音響設備全体が経年劣化することによって、いつ壊れてもおかしくない状況にあることは一方でございます。なので、令和4年度予算でこの音響設備を一刻も早く改修するということで予算計上させていただいたところでございますが、こういった半導体の不足によって、今なかなか改修時期を見通すことが困難な状況になってございます。

むとう委員

 では、今のところは支障なく使えているという認識でよろしいんですか。ただ、いつ壊れてしまうか分からない危険性をはらんでいるということ、そうだとすると、例えばちゃんとプロの方とか、素人とか玄人とかないかもしれませんけれども、音に関して、あそこできちんとした音源でやっていこうと思っている、そういう意識の高い団体であったりすると、私なんかは分からないけれども、音響はすごく大事な要素なわけでしょう。そうすると、例えばある日突然本番中に壊れちゃうなんてことになるんですか。そういう危険性があるということなんですか。

矢澤文化国際交流担当課長

 今のところ、そこまでの危険性をはらんでいるという認識ではございません。

むとう委員

 ということは、この期間が後になっても一向に支障がないという認識なんですか。だとするなら、今やる必要があるのかという疑問も生じてきてしまうんです。確かにいつ壊れてしまうか分からない不安を抱えながらは嫌だから、きちんとメンテナンスをしたいという気持ちは分かるけれども、支障ない、突然壊れることは今のところないということであるならば、あえて1億1,700万円余かけてやる必要性そのものがどうなのかとちょっと疑問に思ってしまうんです。その辺はどういう認識をなさっているんですか。

矢澤文化国際交流担当課長

 毎年施設課を通じて、施設の緊急度評価というものをやっているところでございまして、昨年度、その緊急度評価のところで、このもみじ山文化センター西館小ホールの特にこの音響設備のところが、やはり老朽化が進んでいるので工事をする必要があるというところに基づきまして、我々としましては令和4年度の予算にこの音響設備の工事の改修の予算計上をさせていただいたところでございます。ですので、あと何回以上使うと壊れてしまうとか、そういうわけでは、もちろんないわけでございますけれども、いずれにしましても経年劣化が進んでいるので、できるだけ早いうちに改修工事をしないと、区民の皆さん、団体の皆さんに御不便、御負担をかけてしまうということにもなりますので、我々としましては、できるだけ半導体の調達を見据えながら、早い時期に改修工事を実施したいと考えております。

むとう委員

 いいんですけれども、多分ここに、ちゃんと職員で音響の方は今もいらっしゃるんですよね。専門の方がいて、こういう機材もなかなか予算がなく買換えができないということもあり、丁寧に手入れをしながら使用してきてくださった結果、長いことそんなに損傷なく使われてきていたのかなと思うので、ただ単に年月だけでもう駄目だということではなくて、本当に音響そのものに影響がないのであれば、丁寧に使いながら長く使ったって全然いいんじゃないかと思うんですけれども、そういう種類のものではないんですか。

矢澤文化国際交流担当課長

 特に今回、音響設備の中で例えばマイクですとか、いわゆる音を加工する機器、ミキサーとか、そういったものは当然その機器の入替えで対応できるものでありますけれども、今回老朽化が主に進んでいるのはその基盤となる部分のところで、48年、49年以上使っているとなると、どうしてもそこの根幹となる部分が壊れてしまうと当然音が出なくなってしまうというおそれがありますので、そこにつきましては、何らかの形で半導体が調達される限り速やかに工事をしないといけないのかなという認識で所管としては思っております。

むとう委員

 分からなくはないのでいいんですけれども、でも、結局やるべきときにできないということで、いつどうなるか分からないということであるならば、この時期、これから一般に貸し出すわけです。貸し出す際にそういう危険性もあるということで、劣化はしているということで、使用料を少しお安くするとか、そういう配慮というのはあるんですか。

矢澤文化国際交流担当課長

 中野区行政財産使用料条例施行規則に基づきまして、このもみじ山文化センター西館小ホールの利用料につきましても区民の使われる皆さんに対して負担をいただくものでございますが、今のところそういった予定は考えておりません。いわゆる免除につきましては考えておりません。

むとう委員

 別に免除とまではいかなくても、支障がないという判断をしているが、支障がないと言いながら修理は必要だと言っている。でも、修理ができないで延びているということは、何らかの支障も来すおそれもあるということであるならば、時期が延びたことによってこの時期も使えますということだけれども、本来直すべき設備が直っていない中で貸し出すわけですから、ある程度の減免とかというのも考えたほうがいいのではないか。この時期に限っては、そういう配慮も必要なのではないかと私は思うんですけれども、それは支障がないからいいんだということであるならば、だったら、支障がないなら修理することもないではないかとなってしまうので、ちょっと考えたほうがいいのではないかというふうに思いますが、いかがですか。

矢澤文化国際交流担当課長

 繰り返しの答弁になりますが、現状使っていただく分には支障がないというふうには所管としては判断しておりますが、機器を長く使っていることもありまして、そこに対する更新が必要であるということで、改修時期につきましては引き続き見定めていきたいというふうに考えております。

南委員

 今の質疑をお聞きしていて、この音響設備をあらかじめ故障する前に改修工事をしようということなのでしょうけれども、それはそれでいいんです。ちょっとお聞きしたいのは、今の音響機器が非常に老朽化しているという区内での判断で改修するということなんですが、要は、基盤に万が一支障があれば、故障した場合には音が出なくなるおそれがあるということなんですが、ということは、基盤の部分については、メンテナンスということはもう不可能だという判断ということなんですか。

矢澤文化国際交流担当課長

 メンテナンスにつきましては、日々指定管理者の職員のほうでやっておりますし、そこについては必要最低限度のメンテナンスは我々の指定管理者のほうでも行っているという認識でございます。

南委員

 メンテナンスはしているけれども、例えば基盤の部分で故障してしまい。その部分を交換できるような、そういう部品の調達はもう不可能なんだという意味なんですか。

矢澤文化国際交流担当課長

 そこの部分につきましては、現状、その半導体が不足していますので、そこは工事を行う必要があるというところで、単純な交換というのは難しい状況にあると認識してございます。

南委員

 ということは、要は、故障の原因というのは、半導体ということに限るということなんですか。だから、半導体が調達できないからということで、部品の交換といっても、そこの部分が非常に関わってくるから新しいものに変えなきゃいけない。理由がよく分からなくなってきたんですけれども、もう一度答弁をお願いできますか。

矢澤文化国際交流担当課長

 根幹のシステムとなる部分が半導体で構成されているものというふうに所管としては認識してございますので、その半導体がそもそも手に入らないと、根幹となるシステムの工事が難しいというところで、結局は半導体の調達状況を見据えないと工事ができないというふうには今所管としては認識しているところでございます。

杉山委員

 半導体の調達が今難しいから、今1億1,700万円という予算があります。この予算は、半導体が例えば高騰したとか、機材が値上がりしたとか、そういうときは誰がお金を持つんですか。調達は中野区としては1億1,700万円でフィックス、中野区が調達する商品なのか。そこだけ確認します。

矢澤文化国際交流担当課長

 中野区が調達するものと考えています。

杉山委員

 そうすると、その予算としては、ぶれちゃう可能性も正直ありますよね。そこら辺が、半導体製品の価格変動というのは、今世の中はずっとそんな感じなんで、可能性はあるんですけれども、さっきも言いましたけれども、代替品とか、予定していた予算内に収めていくみたいな、半導体の調達状況を踏まえていてもいいんだけれども、それ以外の手法も考えていただきたい。予算があることなんで、予算が跳ね上がってもいいというわけではないと思うので、そこは再考していただきたい。要望で結構です。

大内委員

 今回、これを見ると、新型コロナの感染症拡大、新型コロナは2年前から始まっている。予算はつい1か月前に取ったばかり。ということは、その二、三か月前ぐらいには、大体このぐらい調達できるだとか、予算はこのぐらいかかるだとかやっているわけでしょう。その時点で、本来もう間に合わないと分かっていたのではないか。ウクライナのああいった戦争の影響で入ってこないというのはまだ分かる、3月に入ってからなので。でも、新型コロナはもう2年たっている。今さら新型コロナの理由を出されたって、新型コロナは分かっていた。では、新型コロナが急速に落ち着くと思ったから予算計上したんですかという話になる。もう新型コロナが収束に向かっていて、夏ぐらいには完璧に収まっていて、調達もできると、そういう予想をしていたということなのか。だって、2年前から新型コロナはあるんだ。調達するときに、予算を組んでいるわけでしょう。その予算を計上しているということは、そういうつもりだったのか。新型コロナが多分夏までに収束するから大丈夫ですよと、そういうことだったのか。新型コロナがずっと続くと思っていなかったという理由になるのか。

矢澤文化国際交流担当課長

 委員がおっしゃるとおり、新型コロナウイルスにつきましては2年前から続いておりまして、こちらにつきましては、予算計上する段階で、我々としましても、当然こういった新型コロナの影響によって半導体が不足するおそれがあるかもしれないけれども、ただ、予算計上のときにはきちんと調達できる見込みがあったので、我々としましては予算計上させていただいたところであります。しかし、4月に入ってから、実際に交渉している施設課と調整をする中で、やはり新型コロナの影響で半導体の調達が難しくなった。ついては本年度の工事をすることが難しくなったということで話がありまして、今回報告させていただいたものでございます。

大内委員

 だから、今の話を聞いていると、1月かその時点では、入ると言われたということでしょう。4月になったら、急にやはり入りませんと、新型コロナはもう2年続いている。この2か月で大きく変わったわけではない。むしろ1月は厳しかったと思う。では、そもそもその業者は新型コロナが収まるから大丈夫ですと言っていたのか。調達できそうな幾つかの会社を当たったんだろうけれども、新型コロナが理由というが、新型コロナはもう2年前からある。予測できなかったのか。むしろ、そんな予算を計上したのか。新型コロナがまだ続きそうだと思っていなかった、業者はもう1月の時点では入ると言っていました、でも、4月に入ったら新型コロナが延びているのでやはり調達できません。そんなことがあるのか。

 1月の時点と今の時点で、劇的に新型コロナが、日本でもそうだけれども、世界中でよほど広がっているのかというんだったら分かるけれども、決してそうではない。あるいはもう中国だとかに限定しているんでとかいう話かもしれないけれども、それにしたって、1月時点で予測できなかったのか。要するに、調達しようとした会社、どこの民間か知らないけれども、その時点で入りますよと言っていたんでしょう。新型コロナは2年前からある。この二、三か月でそんな簡単に変わるわけがあるかと言っている。だから、この理由では、そもそもそんなので1億1,700万円余の予算計上をしたのか。どうですか。

高橋文化・産業振興担当部長

 積算、そして、予算提案の段階で、業者からの状況確認で、調達の見込みがあるということで提案をしたわけですが、委員がおっしゃるように、我々は予算を提案して、予算を認めていただいたときは確実に執行するというところで出さなければいけません。そういう中では、今回、執行できない状況を生んでしまっていることについては、予算の提案時にしっかりとしたリサーチをし尽くしていなかった部分があるかというふうに思います。

 当然業者のほうも、新型コロナの状況を見据えて調達状況を予測して、こちらのほうで執行できるようなところで状況を共有しながら進めたわけですけれども、結果として、こういうふうな状況を招いたことについては、我々として確認不足ということは否めない形でございますので、今後こういったことが二度と起こらないように、確実に執行できるような形で予算提案をしていきたいと思います。今回は申し訳ございません。結果として、こういう遅れを招いてしまっているわけですが、利用者の方々に影響がないように、なるべく早い段階で見通しを立てられるよう我々も尽力していきたいと思います。

大内委員

 それ以上はいいですけれども、要は、これが理由だとすると、多分ほかの工事もたくさん止まるのではないかと心配になる。当該委員会ではなくて、ほかの委員会にも、今日、工事は全部延期になりました、来年はできませんとあるのか。だって、新型コロナの影響だと書けば、何でもオーケーだと思っているのではないか。新型コロナの影響を踏まえてちゃんと予算計上したのではないんですか。予算の計上の仕方が、いいかげんとは言いませんけれども、甘いというか、先を読んでいないのか。今までの他の委員も、こんなに壊れそうな装置を使っていていいんですかとさんざん言われているではないか。それを分かっていてやっているのか。

 当該委員会では、ほかの延期するというものが出てこないのが望ましいんだけれども、そうなると、他のところでも、工事のこういった音響とは限らないけれども、これで言うところの半導体を使うような工事に関しては全部遅れが出るのかなという心配もするんで、本来なら予算計上をするとき、この間、予算は通ったばかりなんでしょう。うちは反対したけれども、だったら、通したほうも責任がある。しっかりやれと、通した人のほうから、もっと文句が出てもいいはずなんだけれども、ちゃんとこれはやらないと、予算を通っても、新型コロナの理由というのが、もう2年前から始まっている。この新型コロナの理由で簡単に収めちゃいけないと思います。今後しっかりやってください。

来住委員

 音響については私も詳しくないのでよく存じ上げませんけれども、例えば東中野の駅のホームドアが、基盤はもう既にできたのに、ドアがつかないんです。私もJRさんにお聞きすると、中国からの部品が調達できないということでドアの部分が工事できないでいるんだということで、2度ほど私もあの駅から聞いているんです。今回のここについて、どういうルートでこの部品が入ってくるのか分かりませんけれども、聞いていて、恐らくそういう周りとの環境によって影響が出ているのかという懸念もします。

 心配するのは、借りる団体は、音楽にしろ演劇にしろ、1年から1年半、また直近でも半年ぐらいかけて当然仕込みをするわけです。そうやって予約をして借りていますので、そこで音響の不具合がもし出たとしたら、その興行といいますか、その団体にとっても、貸す側にとっても、損害も含めて大変な事態が発生するわけです。経年劣化という中で、ちょっと危ない中で当面はやらなければいけないという状況になりますので、そこは本当に早急に手だてを取ることが、何かが起きたときにはこの音響がなければ興行できないわけですから、そこは本当に急ぐ必要があると思うんです。だから、そこは業者さんなり、調達する側と十分な意思疎通を図って、見通しを早目に立てて、この委員会にも報告していただくということが大事だと思いますけれども、その点だけ伺います。

矢澤文化国際交流担当課長

 今回の改修工事の延期に伴いまして、当然区民、それから利用される団体につきましては多大な御迷惑をおかけしてしまうというところでございますので、我々としましても、皆さんに迷惑をかけないような形での調達時期を見定めていきたいというふうには考えております。

委員長

 他に質疑ありませんか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 なければ、以上で本報告については終了いたします。

 次に2番、ウクライナからの避難民に対する相談窓口の設置についての報告を求めます。

矢澤文化国際交流担当課長

 それでは、ウクライナからの避難民に対する相談窓口の設置につきまして御報告いたします。(資料4)

 現在、令和4年2月から始まりましたロシアのウクライナ侵攻によりまして、周辺各国へ避難するウクライナ人が増加しているところでございまして、国においても在留資格等の緩和による受入体制を整備している中におきまして、中野区におきましても、ウクライナからの避難民に対し支援を行うための相談窓口を設置したので報告するものでございます。

 1、名称でございますが、ウクライナ避難民ワンストップ相談窓口でございます。

 2、設置目的でございますが、ロシアによるウクライナ侵攻を理由として中野区に避難するウクライナ人に対しまして支援を行うためでございます。

 3、業務内容でございますが、ウクライナから避難してきたウクライナ人の相談内容に応じまして、必要な情報の提供を行うほか、国や東京都などの相談窓口、あるいは区の各窓口への案内を行うものでございます。

 4、設置場所と開始及び受付時間につきましては、中野区役所6階2番区民文化国際課窓口、開始日につきましては、既に始まっておりますが4月13日(水曜日)から、受付時間につきましては、平日の午前9時から午後5時となっております。

 5、対応言語につきましては、やさしい日本語としまして、その他の言語につきましては、AI多言語通訳システムを使用しまして、主に英語、ロシア語などにより対応しているものでございます。

 6、周知方法でございますが、中野区在住のウクライナ人に対しまして、やさしい日本語及び英語による通知文を郵送しましたほか、中野区ホームページにおきまして、この相談窓口を設置したことを周知しているものでございます。

委員長

 ただいまの報告に対して質疑はありませんか。

小宮山委員

 ワンストップ窓口とうたっておきながら、内容を見ると、国や都などの相談窓口や区の各窓口への案内を行うと書いてありまして、全然ワンストップではないじゃないかと思うんですけれども、それは置いておきまして、どんな情報を提供し得るものでしょうか。どんなサービスというか、制度とかがあるものでしょうか。ざっと教えてください。

矢澤文化国際交流担当課長

 現在、国や東京都におきましても、支援できる内容がまだまだ限られているところでございますので、まずは東京都で行っている支援につきましての情報提供を行っていきます。実はこの相談窓口を設置しましたけれども、まだ問合せ件数が1件も来ていない状況でございまして、仮に今後問合せが来た場合に応じて、どんな形での支援が必要なのかということを私どもの相談窓口でしっかりと聞きながら、しかるべき対応を行っていきたいというふうに思っております。

小宮山委員

 そこを具体的に、例えば家を用意できますとか、家賃、お金を渡せますとか、そういった何かもっと具体的な支援が用意されているのかと思ったら、どうもそうではなさそうで、今現在、区内にウクライナ人が既に住んでいたら、その人を頼ってやってくるような人はあり得ると思うんです。今現在区内在住のウクライナ人の世帯が分かれば世帯数はどのぐらいなんでしょうか。

矢澤文化国際交流担当課長

 4月7日現在ですけれども、今中野区に在住しているウクライナ人は12人いらっしゃいます。

小宮山委員

 世帯数は分からないですね。12人ということですが、3世帯ぐらいあってもおかしくはないのかなと思います。そういった人を頼ってやってくる可能性がないわけではないとは思いますので、より具体的な支援はどんな支援ができるのかということをもうちょっと詰めて考えていただければと思います。要望しておきます。

むとう委員

 小宮山委員の質問に対するお答えを聞いてすごく不安になったんですけれども、相談があって、相談を受けたら、しかるべき対応をする。しかるべき対応をある程度予測できるじゃないですか。今は中野にいる同じ国の方を頼ってくるかもしれないけれども、例えば長期化していきそうですから、長期化した際に、そんなに住環境が恵まれているとは思えないから、まず住まいをどうするのか、それから、頼られて受け入れても、当面は受け入れる覚悟で引き受けていらっしゃると思うけれども、生活にはお金もかかっていくわけですから、お金の問題をどう支援していくのかとか、具体的に相談を受けたときに、区はこういうことを事前に想定できる内容から、今のうちに想像をめぐらせて、こういう支援ができるかという用意を何もしないで相談窓口だけつくるのかというのは、何をやっているのかと、今聞いていてすごく不安になったんです。全部国や都へ回しちゃうからいいんだというだけのことなのか。区として、自治体として、何ができるのか、どうするのかをもうちょっと考えてから窓口をつくればよかった。今のところ、4月13日からで、まだ相談がゼロだからいいんだけれども、ゼロのうちにある程度想像して、できることを用意しておく必要があるのではないんですか。もうちょっと何かふがいある答えをしてください。

矢澤文化国際交流担当課長

 説明が不足していて申し訳ありませんでした。例えば実際に中野に身寄りがあって避難されてくるウクライナ人に対してどんな支援を考え得るのか。もちろんお住まいの支援をまず第一に考えられると思っております。そこにつきましては、今東京都のほうでも都営住宅を100戸確保しまして、そこの都営住宅をお貸しして、その中で生活に必要なもの、物品でしたり食料ですとか、そういったものの支援を東京都のほうで行っているところでございます。

 そこのハード面の支援のほかに、今後日本、中野に住んでいくに当たりまして、生活する支援が必要になってきます。例えば実際に働くとき、就労の支援はどういうふうに行えばいいのか、どこをたどっていけばいいのか。それから、お子様がもし越してきたことであれば教育に対する支援、小・中学校の義務教育をどういう形でどこで受けられるか、どういったものを用意すればいいのか。そして、言語の支援というものがありますので、そこにつきましては日本語支援ということで、中野区国際交流協会にも既にお話をさせていただいて、例えば中野区国際交流協会で行っている日本語講座への無料の案内をするですとか、そういった様々な分野におきまして、今後支援策が想定されておりますので、我々としましても、そこの実際のきめ細かい支援をするために、今庁内で連携を取り合いながら、どんな支援内容が考えられるのかということも併せて検討しているところでございます。

むとう委員

 多少の検討があるということが分かってよかったんですけれども、大変な思いをして日本までやってきて、相談をしたけれども、何もなく、都だ国だとたらい回しされて、中野区役所は何もやってくれないなんていうことにならないように、そこはしっかりとやっていただくことを要望しておきます。

南委員

 ウクライナからの避難民に対する相談の窓口を設置したということについては評価したいと思うんですけれども、先ほど質疑の中で、在住のウクライナ人の方が12人いらっしゃるということなんです。4月13日から設置したけれども、相談がまだ1件もないということなんです。反対に、今在住のウクライナの方が12人いらっしゃる。それは分かっていらっしゃるわけです。であれば、そういった12人の方々に、区としてまず働きかけをしていかなければいけないのではないですか。でないと、実際に中野区にいらっしゃるウクライナの方々の身内の方とか、まだウクライナにいらっしゃるのか、日本に来たがっているのかどうか、そういった情報をまず区として積極的に情報把握に努めなければならないと思うんですけれども、その辺はどのようにされていらっしゃるんでしょう。

矢澤文化国際交流担当課長

 中野区に在住しているウクライナ人に対して、この4月13日以降に相談窓口を設置した旨のお便りをやさしい日本語と英語を用いながら郵送したところでございます。今現在リアクションがないわけでございますので、今後は、今住んでいる方たちが非常に鍵になりますので、そこで何らかリアクションがなければ、また別の方法で区としてもコンタクトを取っていく必要があるというふうにも考えておりますし、では、実際にどういうふうに接触を図っていくのか、そういったことは早急に考えていかないといけないのかなというふうには認識してございます。

南委員

 実際に郵送だけではなくて、窓口を設置しましたよということだけではなくて、もっと区として親身になって、実際にコンタクトを取るような方法を取っていかないと、実際の区在住ウクライナの

12人の方々の不安に思われていることとか、どうしたいのかということをいち早く明確に察知しなければならないと思いますので、その辺をどのように今後やっていくのかをもう一度お願いできますか。

矢澤文化国際交流担当課長

 ウクライナからの避難民に対する相談窓口の設置をまず第一としまして、区としましても、いざ来てから、あれをしよう、これをしようと考えては非常に遅い対応となってしまいますので、先ほど申し上げたような様々な教育、就労、それから日本語、語学に関する支援、そういったものをシミュレーションしながら、他部署と共に調整を図りながら今支援策を考えているところでございますし、あとは、私自身も東京都に実際に話を伺いまして、東京都として今実際どういうふうな支援策を考えているのか意見を聞いてきたところでございます。そういったものを踏まえまして、我々自治体レベルでできることは限られておりますので、東京都とも連携しながら、このウクライナからの避難民が来たときに対する支援というのは一緒になってやっていく必要があると考えております。

 そして、肝となる区の在住のウクライナ人に対しましても、今反応が来ていないというところでございますので、次なる手、委員がおっしゃるような直接コンタクトを取るような策も検討して、そして、コンタクトを取ることで、実際に例えば御両親ですとか知人が果たして中野に来る希望があるのかどうかですとか、そういったことも直接取ることによって御意向を伺うことができますので、速やかにそういった対応も検討していきたいというふうに考えております。

南委員

 ぜひそのようにお願いしたいのと、あと国際交流協会があります。その中でこの12人のウクライナの方々というのは国際交流協会の中ではどう把握をされているのか。その状況はどういう状況なのかを教えていただけますか。

矢澤文化国際交流担当課長

 国際交流協会では、伺っている限りですと、その12人については特に把握はされてないというところでございます。

南委員

 把握されていないということなんですけれども、12人の区在住のウクライナの方々とコンタクトを取っていく中で、いざ受入れをするというような形になった場合のことも想定をしていかなければならないと思うんです。その中で国際交流協会と連携をした中で、日本語教育ということが非常に重要になってくると思うんですけれども、先ほど来支援の在り方が明確なものがないというような質疑もありました。そういったこともあらかじめきちっと対応できるような話合いをしっかり国際交流協会ともやっておかなきゃいけないと思うんですけれども、その辺はどのようにお考えですか。

矢澤文化国際交流担当課長

 区としまして、ワンストップ相談窓口を設置する以前、それから設置した後におきましても、国際交流協会が果たすべき役割は非常に大きいというふうに認識してございますので、例えば互いに情報提供をし合いながら、まずは、今後できる支援は何なのかについて話合いをするとともに、やはり国際交流協会におきましては日本語クラスを設置しておりますので、例えばそういった面での実際に来られた場合における日本語支援ができないかどうかということを我々としても提案をしていきたいと思っております。

南委員

 それと、まだウクライナの方々の受入れを中野区としてするかどうかというのは明確にはなっていないんですけれども、それを受け入れるということを想定した場合に、外国の方というのは医療証を取得するには3か月以上滞在していないと医療証が手に入らないということを考えた場合に、区として医療証を発給するまでの間、例えばけがであるとか病気になったときに、自己負担ということになってくるわけですから、そういったあたりのこともしっかりと制度的に先に整備をしていかなければならないというふうに思うんです。その辺は何かお考えはございますか。

矢澤文化国際交流担当課長

 そこにつきましては、委員がおっしゃるとおり、制度面での整備が必要であるというふうには認識してございます。そのため我々としましても、国と、あるいは東京都ともそこは情報を収集しながら、そういったことを所管に伝えて支援策ができないかということで、今支援内容の検討を進めているところでございます。

南委員

 もう最後にしますけれども、とにかくウクライナへのロシアの侵攻というのが、本当に突然暴挙を行ってきたわけなので、それに対して、経済面でも、様々な影響が今後懸念されてくるわけです。そういった中で、ウクライナからの避難民を受け入れるという体制を中野区としても様々なパターンを想定しながら、いざ受け入れるというときにしっかりと対応できるような、そういう仕組みづくりをやっていただきたいと思いますので、これは要望としておきます。

大内委員

 避難民が12人というお話で、もとから中野に在住していたウクライナの方はいらっしゃらないのか。

矢澤文化国際交流担当課長

 もとから中野区に在住しているウクライナ人が今12人というところでございます。

大内委員

 でも、これは避難民に対すると書いてある。今までの質疑を聞いていると、この間の特別機で来たのかどうかは別にして、避難民という言い方をされていると、今回のウクライナの紛争で避難されてきた方が12人いると、普通そう聞こえる。もとから住んでいた方というのは避難民と言わないのではないか。

高橋文化・産業振興担当部長

 御説明がちょっと誤解を生む説明だったかと思いますが、もともと中野区にお住まいの方が12人で、現時点で中野区に避難されてきている方はゼロでございます。これからそういう御相談があった場合に、ワンストップで受け止められるようにということで、今回相談窓口を設置したところでございます。

大内委員

 でも、ここに、「通知文を郵送したほか」と書いてある。避難民の方に郵送したんでしょう。そう読める。では、まだ誰にも送っていないということなのか。

高橋文化・産業振興担当部長

 ここで通知文の郵送と書いてございますのは、今御説明した区内にもともといらっしゃった12人、質疑の中でも、そのいらっしゃる方の縁で、中野区にお住まいになりたいというような方も当然予想されるわけですので、そういったニーズがどうあるかということを確認したいということで、直接の郵送をしたという経過でございます。現時点ではまだ反応はないということなんですが、またどういった手段が適切かということは検討しなければいけませんが、アプローチ策については考えていく必要があるだろうというふうには捉えています。

大内委員

 それでも、設置目的のところに「ロシアによるウクライナ侵攻を理由として中野区に避難するウクライナ人に対し支援を行う」、前提が、もとから住んでいる人たちに対してとか書いていない。ウクライナ人の方たちに郵送したのはいいんです。それは別に否定しているわけではない。最初の設置目的というところ、支援を行うためであって、下に書いてあるのは、補足でやったという話でしょう。そうすると、書き方が、避難民も含めたウクライナ人の方にとかではないと、そもそもがちょっとおかしい。

 それとあと、AIの多言語通訳システムというのは、前にまとめて何十個か入れて各配置場所に置いた。そのことを言っているのか。

矢澤文化国際交流担当課長

 そのとおりでございます。

大内委員

 ということは、もとからあったものでしょう。新たに設置したわけでも何でもなくて、もとからあるものを使ってやっているということでしょう。何か新たにウクライナ語をできるものを入れたみたいな、何かそういうふうに取れちゃうから、もとからあるAIの通訳機だと思うんだけれども、来たら、それを持ってやっているということか。

 そして、もう一つあるのが、周知方法と、さっき言った日本語及び英語による通知文だ。何でウクライナ語で書かないのか。

矢澤文化国際交流担当課長

 対応言語につきましては、委員がおっしゃるとおり、もとから区としまして導入しておりますAI多言語通訳システム、タブレットのものですけれども、それを用いて、実際に来られた方に対しまして支援をする予定でございます。それから、周知方法の6番のところで、やさしい日本語と英語による通知文ということでございますが、ウクライナ語も当初予定はしていたんですけれども、速やかに窓口を設置して、それで在住のウクライナ人に対してもすぐに届くようにということで、配慮ということで、すぐに通訳ができる英語を用いたところであります。

大内委員

 速やかにと言うけれども、別にウクライナ語を変換するのは、普通の文章だったら、ネットであればすぐできる。少なくとも多言語通訳システムがウクライナ語はできるんでしょう。ロシア語はできるけれども、ウクライナ語はできないのか。ここで窓口ですといったら、まして、13日からやるということは、その前から準備している。いまだにウクライナ語の対応ができていないのか。まだ相談がないからいいとかいう問題ではなくて、設置するんだったらそのぐらいやるべきなのではないか。

 だって、ウクライナ語ができる翻訳機を買えばいいだけの話でしょう。「主に英語、ロシア語などにより」と、普通ウクライナ語もできると思う。窓口を設置するのはいいけれども、今、多分翻訳機はそんなに高くないから、せめて1台とか2台ぐらいウクライナ語対応のものを用意したら、これだけ日にちがあって、ウクライナ語対応の機種は、それこそ新型コロナの影響で作っていなくて大変なんですとか、また訳の分からない言い訳をするのではないか。

矢澤文化国際交流担当課長

 AI多言語通訳システムにつきましては、ウクライナ語が少数言語ということでございますので、当初備わっているスペックには、なかなか備わっていなかった。ただ、こういった現状もありますので、我々のほうからタブレットシステムを導入している業者に対して、速やかに導入するように今調整を図っているところでございます。

 それから、周知文のところで、インターネットで調べますとすぐに翻訳が出てくるんですけれども、区としまして、正式な公文書で送る際には、正式な通訳業者に依頼して通訳を行うのが当然であるということで、ただ、そこもウクライナ語というのが少数言語というのが一つ鍵になっておりますので、当初の周知方法につきましては、やさしい日本語と英語を送ったところでございます。ウクライナ語の通訳ができる通訳者につきましても、今東京都とも至急お話をしまして、何とか確保ができないのかという調整はしているところでございます。

大内委員

 そんなのんきなことを言っている場合ではない。ウクライナ語に翻訳するのがそんな大変だったら、辞書でも買ってきてやれ。もっと言うと、国際交流協会があるでしょう。そこに頼んだのか。聞いたのか。ウクライナ語が少しでも分かる方はいらっしゃいますかとやったのか。やったけれども、いないのか。では、今度ウクライナ人の方たちに手紙を送ったんでしょう。住所を分かっているんでしょう。例えばそういうところに手紙を送って、ウクライナ語をやってくれとか、やればいいではないか。もう何週間たっているのか。窓口を設置すればいいという問題ではない。ウクライナ語を分からないからではなくて、努力しろ。公文書だからどうのこうのという問題ではない。ただ設置したというだけで、もう少しやる気を見せてほしい。せめて翻訳機をそろえるとか。住んでいる人がいるのだったら、手紙でいいから、通訳してくださいとか、頼めばいいではないか。3週間以上たっていて何にもできていないと恥ずかしい。

高橋文化・産業振興担当部長

 我々としても、今担当課長から御説明申し上げたように、努力をしながら、ウクライナ語というところも対応を急いでいるところですが、委員がおっしゃるように、言葉の部分がとても大事な部分でございますので、そこがうまくやり取りできるように、環境を整えていきたいと思います。担当課長の説明がありましたように、ウクライナ語に対応するための通訳とか、そういった人材確保が難しい状況もありますが、そこは東京都などとも連携できる部分があるかと思いますので、そこも努力しながら対応ができるように、そして、お声をしっかりと受け止められるように努めていきたいと思います。

大内委員

 東京都と連携して何も進んでいないじゃないか。東京都といつから連携しているのかという話になる。東京都が全然相手をしてくれないのか。別に中野区に1日来てくれという話ではない。これを翻訳してくださいというだけで済むのに、それを東京都と連絡しないと分からないとか、そんなことを言っていないで、自分たちで探すとかしなよ。窓口を設置するだけではなくて、窓口を設置しても、ウクライナ語もしゃべれなかったら、意味はない。多分向こうの方は二、三か国語をしゃべれるから、ドイツ語をしゃべれるかもしれないし、フランス語をしゃべれるか分からないけれども、設置しましたという報告では、まだ一人も来ていないですと。それはウクライナ語も通じないのでは、来ないという話だ。向こうからしてみれば、ウクライナ語だって、私はウクライナ語しかしゃべれないから、行ったって分からないという話かもしれない。東京都と連携と何回も言っているけれども、いつから連携して、何回連携したのか。もっと自分たちで前のめりでやろうという気にならないのか。要望だから、ちゃんとやってほしい。

むとう委員

 聞き忘れてしまったので、参考までに分かれば教えていただきたいんですけれども、こういったウクライナからの避難民に対する相談窓口の設置というのは、全部の自治体で行っているものなんですか。区独自にやってみようということなのか、どういう形で設置になったのか教えてください。

矢澤文化国際交流担当課長

 まず東京都におきましては、こういったワンストップ相談窓口は設置しているところでございまして、23区の中でも、江東区、港区、杉並区、世田谷区などでは、中野区と同じような形でのワンストップ相談窓口を設置しているところでございます。

むとう委員

 それは各区の独自判断ということなんでしょうか。

矢澤文化国際交流担当課長

 そのとおりでございます。

むとう委員

 例えばもともと住んでいるウクライナの方が多い自治体がやっているとか、そういうことでもないのか。独自判断の基準は何だったんでしょうか。

矢澤文化国際交流担当課長

 独自判断の基準というのは特に明確には定めてはいないですけれども、昨今の戦争の状況を考えまして、いつ避難民が来てもおかしくないような形での相談窓口を設置したということでございます。

むとう委員

 今のところ基本は、日本に受け入れてくれる方がいるというのが条件かなと思うんですけれども、そうすると、23区の中で今設置をした区というのは、ウクライナの方が多い区なんですか。ウクライナの方が全然いないところも、もしかしたら自治体によってはあるのかもしれないんだけれども、中野はもともと12人の方がいらっしゃったから来る可能性があるかという判断をされたのか。そういうわけでもないのか。今既に中野と同じように設置した自治体には、ウクライナの方がもともと何人か分からないけれども、住んでいらっしゃる実績があるということなんでしょうか。その辺はお分かりですか。

矢澤文化国際交流担当課長

 当然我々としましても、今お住まいになられているウクライナ人を考慮した上での相談窓口設置でございまして、例えば杉並区ですと、3月末現在ですけれども、6名の方がお住まいになって、それでワンストップ相談窓口をつくったと聞いてございます。

来住委員

 ロシアのウクライナ侵略から昨日でちょうど2か月になりますね。なかなか厳しい状況から脱していませんけれども、今回こういう形で、ワンストップで相談窓口を設けるという点では一つのスタートということになりますし、それから、人道支援の募金を区としても受け付けていますので、それらも区の窓口で受け付けて、それを募金として直接届ける。赤十字などを通して届けるということをやっているわけです。そういうことを区民にどう知らせるか。それが区の姿勢を区民に知らせるとても大事な要素だと思いますので、いろいろ発信をしていただきたいと思うんです。

 これまでの難民受入れの日本の評価というのは、世界では極めて低いんです。避難民ではなくて難民です。いろいろな戦争や争いがあって、国として受け入れる姿勢としては非常に低いものですから、ちょっと残念だなというふうに思っています。しかし、今回のウクライナについては、先ほど紹介があったように、それぞれの自治体がきちんと対応しようということになっていますので、その一つとして、中野区もこういう形でやるということだと思うんです。

 しかし、区が窓口にはなるんですが、言語の教室にしろ、直接海外の人たち、住まわれている外国籍の人たちと接しているのは、子どもを含めて国際交流協会なわけです。そことの接点をどうやって持つかということは、区が直接窓口はいいですけれども、実際にそういう方々をいろいろな形でフォローしているのは、国際交流協会が実働部隊という言い方はおかしいですけれども、実際にやっていただいている。経験もある。しかも、いろいろな外国の方々を把握されているわけです。ですから、国際交流協会と中野区の関係はもちろん密接なわけですから、そこをどうやって生かしていくかということをこのウクライナの機会に、これからあってはいけないけれども、こういうことが起きたときに、もう昨日で2か月たっているわけですから、早急な立ち上げができるような、そういうシステムをよく相談して、今回のこのウクライナ相談窓口についても生かしていただきたいと思うんですけれども、いかがでしょうか。

矢澤文化国際交流担当課長

 中野区国際交流協会が果たす役割といいますのは、対外国人だけではなくて、ウクライナからもし避難民で中野に来られた場合における支援というのは非常に重要なものであると我々としましても認識しているところでございます。例えば日本語を教える場としての提供、それから、日本人と外国人がそれぞれ交流する場として、例えば夕涼み会ですとか様々な事業を行っているわけでございますけれども、そういった場を通じた国際交流ということも国際交流協会にしかできない役割でございますので、我々としましては、ウクライナ支援を実施するに当たりましては、国際交流協会と引き続き連携しながら、よりよい支援策を共にやっていきたいというふうには思っております。

来住委員

 ウクライナの方は12人ですけれども、外国籍の人たちがお互いにつながり合っているわけです。ですから、そこを大事にしてあげる必要があると思うんです。ウクライナの人たちはウクライナの人たちで固まって生きているわけではないので、お互いにそういう言語が違っても、割と共通性があって連帯感が強いわけです。そういう交流も一方でありますので、そこら辺も十分生かしていただいて、国際交流協会の窓口には多言語の制度を紹介する冊子も、今回予算でさらに増し刷りをしました。そういう多言語で中野区の制度が紹介されているわけですから、そういうのを広めていく機会にもしていただきたい。そういう今までの蓄積を生かしていただきたいと思うので、その辺も含めて、最後に伺います。

矢澤文化国際交流担当課長

 国際交流協会ができて34年たちますけれども、日本語クラスだけではなくて、近年ですと、国際交流フェスタですとか、そういった様々国際交流に資する政策が今取られているわけでございます。区としましても、多文化共生推進のために、外国人住民に対するガイドブックを作成しているところでございますし、繰り返しの答弁にはなりますけれども、このウクライナ避難民に対する支援を考える際には、国際交流協会はなくてはならない存在でございますので、どんな支援を行う際におきましても、国際交流協会に相談、そして連携が図れるものはないか、密に連携を取り合いながら進めていきたいと思っております。

委員長

 他に質疑ありませんか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 質疑がなければ、以上で本報告については終了いたします。

 次に3番、旧中野刑務所正門の基本計画・保存活用計画についての報告を求めます。

矢澤文化国際交流担当課長

 それでは、旧中野刑務所正門の基本計画・保存活用計画につきまして報告いたします。(資料5)

 まず1番、計画の策定についてでございますが、まず、旧中野刑務所正門の基本計画では、この旧中野刑務所正門の曳家・保存の前提となります建物構造や地盤等の諸条件及びその他必要となる事項について策定するものでございます。保存活用計画につきましては、基本計画の検討に基づきまして、学識者から意見聴取を行って、保存管理や環境保存、防災、活用方法等について策定するものでございます。それぞれ基本計画は別紙1、保存活用計画につきましては別紙2にございますので、後ほどお読み取りいただければと思ってございます。

 2、基本計画の項目と内容についてでございます。

 (1)基本計画の策定に係る条件整理につきましては、1番、全体工程、それから保存に必要な措置と修復基本方針の策定、それから耐震診断の実施を載せているところでございます。

 (2)構造検討に係る各種試験、こちらにつきましては、れんがコア各種試験、それから壁体表面の目視・打診調査、鉄筋探査、4番の地盤調査を行ったところでございます。

 (3)部分解体工事及び解体調査、昨年度のこの基本計画をつくるに当たりまして、文化財の価値を損なわない範囲におきまして、復原のための基礎資料を収集するため、屋根や守衛室内部仕上げ、土間部分の一部解体を行っておりまして、現在は原状復旧をしているところでございます。

 (4)後藤慶二史料の調査・関係者ヒアリングでございますが、東京工業大学所蔵の後藤慶二史料ですとか、豊多摩監獄から中野刑務所に至るまでの歴史について調査し、学識者等からヒアリングを行ったところでございます。

 2ページをおめくりいただきまして、3、基本計画における各種調査結果の概要についてでございます。

 (1)耐震診断でございますが、様々、6項目実施しましたけれども、まず面内方向につきましては壁量が多く、比較的良好な結果となっておりますが、面外方向につきましては、建物上部に臥梁や床スラブがないことから、耐震性が低い結果が出ております。以上によりまして、補強計画において建物の一体性を確保するとともに、面外補強を行う必要があると調査結果としては出ているところでございます。

 (2)れんがコア抜取り調査でございますが、各種強度を測定したところ、同時代のれんがと比較しまして、焼成密度は高く、吸水率は低いことが判明しました。

 (3)躯体劣化調査でございますが、内部一部解体調査と外部観察から、壁面れんが各所にひび割れが認められましたので、今後充填剤の注入ですとか、破損が著しいれんがの新規置き換えが必要となるところでございます。

 (4)鉄筋探査でございますが、電磁波レーダーによる探査を行った結果、れんが躯体内部には鉄筋などの鋼材は確認されませんでした。

 (5)部分解体調査についてでございますが、屋根部分につきましては、創建期の天然スレートぶきから瓦棒ぶき青色鋼板へ、また昭和55年改修の今現在のものですけれども、グレー系のカラー鋼板の変遷が認められたところでございます。また、試掘調査を行った結果、中央の通路の南及び北側の地下には基礎がないことも判明しております。

 (6)地盤調査も実施しましたところ、現在の曳家予定ライン、移転先とともに、層厚の多少の違いはあるものの、おおむね同じ地層構成となっているところでございます。

 写真については、これまで調査を行ったものでございますので、後ほどお読み取りください。

 3ページをおめくりいただきまして、4番、保存活用計画の項目と内容についてでございます。

 まず、(1)保存管理計画でございますが、①劣化状況につきましては先ほども申し上げたとおりで、様々、れんが部分のひび割れですとか、しっくい、モルタルの剥離ですとか、天井しっくいのひび割れの経年劣化等が認められたところであります。

 ②復原の方針でございますが、復原に当たりましては、後藤慶二の設計意匠を残しつつも、現在の姿が整った豊多摩刑務所時代、1922年から1945年を復原年代とする予定でございます。

 ③保護の方針でございますが、文化庁、重要文化財(建造物)保存活用標準計画の作成要領に基づきまして、屋根、壁面外観、各部屋などを単位としまして、それぞれ保存部分、保全部分、その他の部分に設定しまして保護の方針を定めたところでございます。

 ④修理計画でございますが、令和6年度から移築・修復工事を開始いたします。その際、ひび割れ、剥離、経年劣化等の補修も併せて行っていく予定でございます。

 (2)環境保全計画でございますが、平和の森公園周辺地区地区計画に基づきまして、門の移築先の計画を行う予定でございます。保存区域・整備区域、それから浸水・土砂災害対策、そして周辺樹木の管理につきましては、門の保存及び活用に影響がないよう管理するところでございます。

 (3)防災計画でございますが、①耐震診断、先ほども述べさせていただきましたけれども、特に面外方向につきましては耐力が不足している状況でございますので、地震の震動及び衝撃に対して倒壊する危険性があると判断しているところでございます。

 ②耐震補強計画でございますが、文化庁、重要文化財(建造物)耐震診断指針の安全確保水準に沿いまして、大地震が起きても倒壊せず、かつ人命の安全が図られるものということで、耐震補強案、(ア)屋根面の補強と、(イ)基礎の補強、そして、(ウ)基礎下部に免震装置を設置する。この三つの補強を行った場合、基礎の免震化により地震時の安全性が確保されまして、かつ臥梁や銅棒の増設が不要のため、文化財への意匠性と部材への影響を最小限にとどめることが可能となってございます。

 (4)活用計画でございますが、まず①公開その他の活用の基本方針でございます。門の価値及び中野刑務所が果たしてきた社会的役割から、以下三つのとおりとするところでございます。

 (ア)日本近代建築史上に影響を与えたれんが造り建築物である門の価値を伝えること、(イ)日本の行刑の近代化を推進する先駆的な役割を担った旧豊多摩監獄の歴史を伝えること、それから、(ウ)地域の近代発展を示す公開施設、哲学堂公園ですとか、旧野方配水塔といった施設と連携をするというものでございます。

 ②公開基本計画でございますが、門の四周を見ることができる状態にしまして、外観は常時公開としまして、門の通路、内側の部屋及び元守衛室につきましては公開日を設ける限定公開というふうに今予定しているところでございます。

 それから、③の活用基本計画でございますが、(ア)建築基準法第3条第1項3号に基づきまして、建築審査会による同意を経まして、文化財としての適用除外の指定を受け、消防法による重要文化財相当建造物として、消火器、自動火災報知設備を設置し、機械警備を導入するものでございます。

 (イ)正門の移築先の配置につきましては、今ある場所からの平行移動、西側約100メートルで敷地北寄りに曳家、移築するものでございます。

 (ウ)につきましては、接道する西側と東側に出入口を設ける予定でございまして、見学動線及び2方向避難動線に配慮するものでございます。

 ④管理運営計画につきましては、業務委託を想定するものでございます。

 5番、区民からの意見等の聴取につきましては、この門の保存活用に係る具体的な事項、展示方法ですとか、あるいはICT技術、VRを活用した案内の導入ですとか、周辺の整備内容等につきましては、令和4年度から令和5年度にかけまして区民からの意見、要望を聴取して、それを設計に反映させていくものでございます。

 6番、今後の予定でございますが、令和4年度、基本設計・実施設計業務に着手し、先ほど申し上げた区民意見聴取を行うとともに、令和5年度にこの基本設計・実施設計の業務を完了、そして令和6年度から、この門の曳家地区に係る修復、改築工事の着工を開始する予定でございます。そして、全て終わるのが令和8年度、修復・移築工事でございまして、正門の公開開始は同年度中に行う予定と今考えているところでございます。

委員長

 ただいまの報告に対して質疑ありませんか。

杉山委員

 基本計画とか保存活用計画のスケジュールもいろいろ書いてありまして、実際、その令和6年度の修復・移築工事の着工とか、そういうタイミングはあるんですけれども、ちなみに、用地は学校用地で一括で買ったと思うんです。今の正門を移築した先は学校用地になると思うんですけれども、学校用地にこれを置けない。その処理方法はどうされるのか。

矢澤文化国際交流担当課長

 令和2年度に、西側用地、この門を移築する予定の用地だけではなくて、新平和の森小学校の用地を全体で買ったときの項目としましては学校用地として購入したところでございます。この間、財務省との調整過程におきましても、用地購入後に用途を変更することは区の判断に委ねるということで経理課から聞いておりますので、区としましては学校用地以外ということで今考えているところでございます。

杉山委員

 防災公園にするとか、いろいろな考え方があると思いますけれども、用地変更はどのタイミングで行っていく予定ですか。

矢澤文化国際交流担当課長

 こちらにつきましては、道路もあると思うんですけれども、あそこも今後一般会計から引き取る形でのことを計画しておりますし、あるいは今の新平和の森小学校の用地につきましても一般会計の引き取りを当然行わないといけない。そこにそれぞれ足並みをそろえた形で、我々としましてはこの西側用地の扱いにつきましては用地変更を進めているところでございます。

杉山委員

 その足並みをそろえた用地変更の手続のタイミングは、今のところは想像できていないんですか。

矢澤文化国際交流担当課長

 それぞれ購入する時期が、道路は道路、学校は学校で別というふうには聞いておりますし、まだそこについてはこれから調整するところでございますが、例えば一つのタイミングとしては、平和の森小学校の用地を一般会計として買い取るときというのは一つの判断材料になるのではないかというふうには思っております。

杉山委員

 これは、ちなみに、今小学校用地買取りのタイミングというお話がありましたけれども、これは、たしか全体で100億円でしたか。今その中で、これを曳家で移築する先のお金も含めて、今どういうスキームで考えていらっしゃいますか。

矢澤文化国際交流担当課長

 区としましては、曳家工事をするに当たってはお金も当然かかってくるというところで、一義的には、平和の森小学校の開校を遅らせないことを前提としまして、お金の手だてとしましては、今、平和の森公園がありまして、そこの一部を拡張用地として位置付けられないかということで、区内部で検討を進めているところでございます。

杉山委員

 平和の森公園の拡張用地に位置付けるということだと思うんですけれども、これは区としては、それを変更することによって何かお金が発生するとか、例えば取得するときの都市計画交付金とかをどう当て込むのか、その辺の考えは今お持ちですか。

矢澤文化国際交流担当課長

 当然都市計画公園としての位置付けになりますので、都市計画決定手続を経る必要があるということと、それを経た後で、東京都に対して都市計画交付金の申請手続ですとか、あるいは財政調整基金の手だてですとか、そういった手だてが考えられるのではないかと今考えております。

杉山委員

 ちなみに、幾らかかるか分からないですけれども、中野区としては、こういう言い方がいいのか分からないですけれども、足が出ないで、例えば都市計画交付金とか、その他、都区財政調整制度とか、その辺でうまくやろうとしているという考えはあるんですか。

矢澤文化国際交流担当課長

 現状、どの程度交付金がもらえるかにつきましては、まだ前段階で、そもそも都市計画決定による手続ができるのかということで今現在進めておりますので、ただシミュレーションする限りですと、丸々お金が返ってくるか、あるいはお釣りが返ってくるか、あるいはそれよりも全然出ないのかにつきましては、この辺につきましてはまだまだ議論があるのかなというふうに思っております。

杉山委員

 今丸々使わなくても大丈夫かもしれない、その辺のファジーな部分というのは、お金がどのぐらいかかるか分からないけれども、足が出ないかもしれないし、出るかもしれない。でも、なるべく出ないようにここに持っていきたいという意思だと思います。それはぜひ進めていただきたいと思います。

 これは、大事なのは、さっきからちょろちょろ出ていますけれども、平和の森小学校の工事そのものが、この曳家によって、スケジュールも平和の森小学校の開校に合わせてだと思うんです。これは何か途中のステップは1回おろそかになっちゃうと、小学校の開校が遅れちゃうかもしれないという心配事がある。でも、それは是が非でも避けたいと、私たちも親御さんたちも小学生たちもそう思っていると思うんです。そこら辺の区としての意気込みというか、意思というか、絶対遅らせないと、そこら辺のお考えを教えてもらっていいですか。

矢澤文化国際交流担当課長

 まず我々としましては文化財の担当でございますので、きちんと旧中野刑務所正門は区の文化財指定でございますので、しっかりと保存活用するということ、そして、移築をして、区民の皆さんに対して活用していただくことをまず大前提としつつも、この間、新平和の森小学校の開設も、この工事次第で非常に影響が及んでしまうことでございますから、移築工事をするのと併せて、必ず平和の森小学校の開校が遅れないような形でのスケジュールの組立てというのを現状連携をしながらやっているところでございます。

杉山委員

 最後にしておきますけれども、ここは文化振興なので、先ほど課長がおっしゃられた文化財として保存活用が大前提だという話だと思うんです。小学校が遅れるんだったら、何かしら手を打っていかなきゃいけない。遅れては駄目だ。遅れないように、区一丸となって進めていくべきだというところだと思うので、そこも本当に肝に銘じて、ぜひとも小学校そのものの開校は遅らせない、これは肝に銘じていただきたいと思います。要望で結構です。

小宮山委員

 ここが今後どのように活用されていくのかということをとても楽しみにしていたんですけれども、保存活用計画案の5-10というところを見ると、展示室、資料室、あるいは休憩スペース、カフェやキッチンカーとかいろいろ検討はされたようなんですが、その結果、内側の部屋及び元守衛室は公開日を設ける限定公開とするというところに今は落ち着いているのかなと思います。これは要するに活用しないといういうことで、今のところ結論は出ているんですか。

矢澤文化国際交流担当課長

 活用しないということではなくて、旧中野刑務所正門に大きな手を加えて、そこを例えばカフェにしたりですとか、あるいは大規模改修することで何かもっと広く来ていただけるものにするとか、そういうことではなくて、あくまで文化財としての価値を損なわない程度の復原にとどめるというところで、ただ、そうは言っても何もしないわけではなくて、例えばその中におけるパネル展示とか、そういったことは今のところこの計画の中では考えているところでございます。

小宮山委員

 例えばカフェにして水道設備とかを置いたり、造作をちょっと変えたりいじったりした場合、文化財としての価値が毀損されてしまったり、文化財の指定がなくなったりとか、そういうことはあり得るんでしょうか。

矢澤文化国際交流担当課長

 十分にその可能性はあるかと思っております。

小宮山委員

 しかし、そういったことを文化財の価値を毀損しない範囲での活用方法というのはまだいろいろと検討していただきたいと思うんです。個人的には、体育館の中にある平和資料展示室とかをこちらに移せるものなら移してもいいのかなと思っていたりはします。狭いのかもしれないですけれども、まだいろいろ今後の区民からの意見聴取もあるようなので、もっと有効な活用の方法をぜひ探っていっていただきたいと要望しておきます。

むとう委員

 今示された活用計画案の図の5-4-02、曳家後の配置イメージというのがあって、敷地的には相当余裕があるのかなと。門をこちらに曳家して、周りの土地は、民家が隣接するとはいえ、敷地そのものにはかなり余裕があるような図面配置になっているので、このエリア全体を生かす活用方法というのがこれから重要になっていくのかなと思います。文化財そのものに手を加えるというよりも、この敷地の中でこの文化財をどう生かし活用していくのかということがすごく重要かなという印象を持ちました。

 これは相当細かい計画、今日二つ示された基本計画、保存活用計画、両方とも案ですけれども、相当深い内容なので、今渡されて、にわかにこれを全部見ることはとてもできないし、専門的なものなので、どれだけ見て私が理解できるかもちょっと分からないんです。これについて、今後の予定では、今年度、区民意見の聴取ということにはなっていますけれども、そもそもこの2冊の計画案、これについての説明会というのはなさらないんでしょうか。

 具体的にこれそのものの内容がすごく深いですから、説明つきでこれを読まないと、私もとても理解できないかなと思っていて、これは計画案だから、これに基づく区民説明会というのを開いていただくというのも必要かと思うんです。今後の予定の中では、そういった形ではなくて、区民意見聴取というふうに書いてはありますけれども、この計画案についての説明会と御意見を伺うというような場面というのは予定の中に位置付けられてはいないのでしょうか。位置付けてほしいという思いを込めてお尋ねなんですけれども、いかがでしょうか。

矢澤文化国際交流担当課長

 現時点ですと、旧中野刑務所正門の基本計画・保存活用計画に関する意見聴取という場を設けることは予定はしておらず、全体の保存活用に関する具体的事項に関する意見聴取を考えているところでございます。

むとう委員

 これからの保存活用という部分では、区民にとっては分かりやすいし、関心の高いところかというふうには思うんですけれども、せっかくの文化財としての建物そのものの基本計画というものについてもこれは案です。専門家の方々がつくられて、これが基本計画の到達点だということなんだと思うんですけれども、区民の中にも、これまで保存というところで、力を注いでいて関心を持っていらっしゃる多くの区民の方の中には、専門的な方もかなりいらっしゃるわけですから、きちんと文化財として、これをこういう形で残すという基本計画そのものについても、きちんと説明会というものを持っていただいたほうがよいのではないかと私は思うんですけれども、もう一度考え直してはいただけないでしょうか。

矢澤文化国際交流担当課長

 今回策定する予定の旧中野刑務所正門の基本計画・保存活用計画、こちらにつきましては、策定後、区のホームページ等で周知は当然する予定ではございます。いただいた本日の委員の意見も参考にしながら、それが実現可能かどうかにつきましては、今後検討してまいりたいと思っております。

むとう委員

 今後意見聴取するのは当然だけれども、せっかくつくった案ですから、案についてもきちんと説明をし、区民の御意見も伺うという場面をぜひ設置していただきたいということを要望しておきます。

高橋文化・産業振興担当部長

 今日御説明した内容は、専門家も交えて、詳細に具体的な曳家、そして建物をどう扱うべきかというところでまとめたものでございます。ここについては区が責任を持ってしっかり進めてまいりたいと思いますし、そこをどう活用するかというところについては、まさに今まで様々に御意見もあったところですので、そこは別途意見をいただく場を設けて、また進めてまいりたいと思います。こちらについては、区民意見がございましたところでございますが、そこを区のほうでしっかりそしゃくして、専門家を交えながら固めたものでございますので、これはこれで進めさせていただきまして、その後の活用については、委員がおっしゃるように敷地もそれ以外の部分もございますし、それをどう活用するかによって文化財としての伝わり方も変わってくる部分でございますので、そこはしっかりやっていきたいと思います。

むとう委員

 否定されてしまったんですけれども、確かに活用については分かりやすいですので、今後区民にとって御意見を伺うのは当然のことなんですけれども、建物そのもの、文化財として区はこういうふうにこの門については基本計画をつくったということで、何も私はけちをつけるわけでも全然ないんです。区がお金をかけてこれだけのものをつくられて基本計画にしたわけですから、これは区民の皆様からいただいた税金でこれだけのものをつくられたわけですから、これについてもきちんと区民の方に、区はこういうふうにしていきたいということで説明をするということはすごく大事なので、区民の中にも、この建物に対して、私は全然素人ですけれども、建築家の方々とかは相当関心を持ってこれまでずっと注視してきたわけですから、区なりの専門家を交えてきちんとしたものをつくったわけですから、自信を持ってこれについても説明会というのをやっていただきたいということをもう一度要望しておきます。

高橋文化・産業振興担当部長

 内容については、もちろん税金を活用してつくったものでございますし、その中身については伝えることで、またこの存在も認識していただけることと思いますので、説明のほうは、どういう形で伝えていくのがふさわしいかも考えながら、御趣旨を受け止めさせていただきたいと思います。

来住委員

 今後の予定で、ここまで来たなという実感、今報告を聞いていたわけですけれども、令和8年度に修復・移築工事の完了、そして正門の公開開始というところまでスケジュールが示されましたので、ここまで来たなと。そういう意味ではいろいろ時間もかかりましたけれども、方向性が見えてきたと、そういう点ではいい方向に来ていると思っています。

 2点だけ伺いますが、先ほどもやり取りがありました。この4ページの(4)-②のところで、門の外観、外の部分については常時公開をする。門の通路、内側の部屋及び元守衛室については、公開日を設ける限定的な公開とするということで、先ほどの文化財としてのやり取りがちょっとありましたけれども、いわゆる肝になる部分です。もちろん外観も大事なんですけれども、外から見えるものと、実感としてその中に入って見ていただくというのはとても大事な要求でもあると思うんです。その点で、今日のところでは、公開日を設けて限定公開ということではあるんですが、基本的には公開をして、自由に見ていただく。一定の時間的な制限とか、それは必要だと思いますけれども、それらも含めて、今後管理をどうしていくかということにもなっていくでしょうし、文化財としての損なわれないような公開の仕方というのが、もちろん伴ってくると思うんです。今日は計画ですから、今後の検討の中ではそこはもう少し柔軟に考えていただければと思いますけれども、いかがでしょう。

矢澤文化国際交流担当課長

 先ほど申し上げましたとおり、今回の保存活用計画(案)の中においては、外観は常時公開いたしますけれども、内部につきましては限定公開、例えば月に複数回実施することで、区民の皆さん、あるいは来街者の皆さんに対して公開の活用を図っていくという考えでございます。常時公開という案も検討の中ではありましたが、文化財的価値を損なわれるおそれがあるということと、管理の関係ということもございまして、現状計画の中ではこのように示させていただいてございます。ただ、今後区民からの意見聴取のところでしっかり要望を伺うことで、より区民と一緒になって、この旧中野刑務所正門の活用を図っていく努力はしていきたいと思っております。

来住委員

 これから時間もありますので、しっかりと意見を聞いた上で踏まえて、公開についてはやっていただきたいということを申し上げておきます。

 もう一点ですけれども、同じ4ページのところで、区民からの意見等の聴取についてということがあります。門の保存活用に係る具体的な事項については区民意見を聴取するとあります。これは私たちも求めてきたものでありますし、評価をちゃんとしたいと思っています。昨年秋の見学会でいろいろな感想が出されていますのは、委員会でもやり取りをさせていただいているんですが、かなりの数の見学者でしたので、いろいろな感想が恐らく出されたのではないかと、私も当日行って、いろいろ書いていらっしゃる現場を見ていて思いました。非常に熱い思いが見学者の中にあるんだと思いました。それらの出された感想というのは、所管としては一応分類されて形になっているということでよろしいんですか。

矢澤文化国際交流担当課長

 昨年11月に、この旧中野刑務所正門の公開見学会を実施させていただきまして、アンケートも取っておりますので、その辺りの集計は取っているところでございます。

来住委員

 これから年度で言うと、今後の予定の中で区民意見聴取をしていく。それを踏まえて、基本設計・実施設計に入りながら、そこに反映させるための意見の聴取だと思いますし、区民だけではなくて、かなり幅広い人たちが見学していますので、文化財としては、そういう意味では中野区民の財産でもありますけれども、やはり広く公開するものでありますので、今おっしゃったように、例えばそのときに出された見学会での感想というのは分類化されて、ある程度紹介できる形になってまとめられている。そういう意味では、議会にも出していただけるような形になっているということでよろしいんですか。

矢澤文化国際交流担当課長

 昨年11月に行われた公開見学会、全部で2日間行いまして、5,500人程度の入場者数がありまして、そのうちアンケートも半数近い意見をいただいたところでございます。その中で、当然お住まいですとか、どのように知ったですとか、そういった基本情報のほかに、旧中野刑務所正門をどういうふうに活用したほうがいいのかという活用アイデアというのも複数いただいているところでございます。

来住委員

 そこでいただいた意見や、今後聴取する区民意見をどうやって最大限生かしていくか、その工夫とか検討とかはこれからだと思うんですけれども、それらについては、今の段階ではどういう生かし方を考えていらっしゃいますか。

矢澤文化国際交流担当課長

 例えばですけれども、旧中野刑務所正門が昨年区の文化財指定にされたということで、より区民の皆さんに知っていただくための展示の工夫、例えば歴史民俗資料館において、こういった旧中野刑務所正門の在り方についての展示を行うですとか、あるいはより広く学識ですとか専門家の方を招いたシンポジウム、これはまだ予定ですけれども、シンポジウムの開催ですとか、あるいは意見を伺うに当たってのそういった場の設定、そういったものを広く考えているところでございます。

来住委員

 最後、要望にしますけれども、先ほど言ったような、そういう感想なり提案、意見が出されていることについて、これは正副委員長なり、そのやり取りの中で資料としてはそうなりますので、今日のところは、所管としては一応そういう意見のまとめはされているということを伺いましたので、そこにとどめたいと思います。ありがとうございました。

委員長

 他に質疑はありませんか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 質疑がなければ、以上で本報告については終了いたします。

 次に、4番、その他で理事者から何か報告はありませんか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 なければ、以上で所管事項の報告を終了いたします。

 審査日程のその他に入ります。

 委員会を暫時休憩いたします。

 

(午後2時47分)

 

委員長

 委員会を再開いたします。

 

(午後2時48分)

 

 休憩中に御確認いただきましたとおり、次回の委員会は第2回定例会中とし、急を要する案件が生じた場合は正副委員長から招集させていただきたいと思いますが、御異議ありませんか。

 

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 御異議ありませんので、そのように決定します。

 以上で本日予定した日程は終了いたしますが、各委員、理事者から何か発言はありませんか。

来住委員

 その他で1点だけ伺いたいと思います。

 国民健康保険料に関連して伺います。新型コロナウイルスの感染拡大の防止のために、国や東京都の協力要請に基づいて協力をしたことによって、事業者は給付金や協力金を受け取って収入の保証をされたわけです。この一時的な協力金があったからこそ事業が継続できたという事業者も、もちろんおられるわけです。そこで伺いますけれども、国や東京都からの給付金や協力金は、国民健康保険料の計算では収入に含まれる、いわゆる賦課の対象になるということでしょうか。それとも、それは除くということでしょうか。

伊藤保険医療課長

 当初の国民健康保険料としましては、収入として計算をするため給付金等の保険料賦課の対象となります。しかしながら、国民健康保険料には新型コロナウイルスの影響により収入が減少した世帯等に対する減免制度、いわゆるコロナ減免制度によりまして、事業者等がコロナ減免申請した場合には、新型コロナ関連で受け取った国や都の給付金や協力金は事業収入等に含めないで計算をし減免の判定を行うこととなります。

来住委員

 コロナ減免制度は中野区でも一昨年度、昨年度と多くの区民の方々、個人事業者が利用されたわけですけれども、コロナ減免制度では、新型コロナ関連で受け取った国や都の給付金や協力金は事業収入に含めない、減免の判定とするということです。しかし、そのことが知られていない。これからだと思うんですけれども、周知がされていない状況があると思います。特に昨年度は、ほとんどの期間が緊急事態宣言やまん延防止の措置期間だったために、都の要請に基づき休業や時短営業の協力を行った方々はそれ相応の協力金を受け取っておられると思います。

 事業所得は、給付金、協力金を合わせると、収入額が高額になります。今回長期間に及びましたので、したがって、国民健康保険料が高額になるということが予測されるわけです。したがって、これらの方々の多くは、国や都の各種給付金の収入が所得税の対象となることから、国民健康保険料のコロナ減免の判定にも、国や都の各種給付金も事業収入などに含まれると考えておられる。したがって、コロナ減免の申請をしない方もいるということが考えられます。したがって、きちんと新型コロナ関連で受け取った国や都の給付金や協力金は事業収入などに含めないと、そういう減免制定をすることをきちんと周知すべきだと考えるんですけれども、いかがでしょうか。

伊藤保険医療課長

 いわゆるコロナ減免の実施や保険者に対する財政支援につきましては、昨年度は、令和2年度末の3月に示されてございます。また、事務上の取扱いや各自治体からの疑義について、6月に厚生労働省のほうからQアンドA等が形式的に示されてございます。今年度、令和4年度につきましては、減免の実施、保険者に対する財政支援につきましても去る3月に示されたところでございますけれども、事務上の取扱い方法などの通知はまだ来てございません。したがいまして、コロナ減免の対象となる全ての方が申請できるよう、また委員がおっしゃるように、給付金や協力金に関する内容についても分かりやすい内容となるよう、周知方法については今後努めていきたいと考えてございます。

来住委員

 確定申告で次年度の保険料が決まっていきますので、通年ですと、2022年、これからの保険料については、当初の賦課通知と言ったらいいんでしょうか、それはいつ発送される予定で今作業をされているんですか。

伊藤保険医療課長

 現時点におきましては、6月の中旬頃を予定してございます。

来住委員

 そうしますと、そこでは当然確定申告の段階で、協力金等によって、給付金によって、かなり一定の収入として認定されて確定申告をされていますので、保険料がばんと値上げするということになりますが、6月の通知には、それは何らかの形での反映をする時間的なものというのはあるんですか。何かお考えがありますか。

伊藤保険医療課長

 当初賦課通知の発送時には、当初賦課通知とともに、A3表裏、なかの国保だより、それから冊子状になっておりますみんなの国保ガイドを併せて発送をしてございます。紙面上の関係、また事務上の取扱通知が今現在ない中で、どこまで掲載できるかといったところはございますけれども、制度概要については載せさせていただいて、場合によってはホームページに飛ぶ等、そういった周知をしながら行っていきたい。厚生労働省の通知があった後につきましては、先ほど申し上げました繰り返しになりますけれども、分かりやすい形で周知をしていきたいと考えてございます。

来住委員

 最後にしますけれども、かなりの対象者の方々は、保険料の値上げがもうびっくりするほどの額に恐らく跳ね上がると思うんです。今おっしゃったように、厚生労働省の通知が出ないと、なかなかきちんとした通知を当初賦課の通知までに厚生労働省からの通知が出れば間に合うかもしれないけれども、今聞いていて、非常に難しいという感じがしますので、今の段階、そして厚生労働省の通知が出た段階で、国保の対象者にそういう減免制度を活用できるんだという周知をきちんとやっていただきたいと再度お願いします。答弁をお願いします。

伊藤保険医療課長

 周知方法等につきましては、工夫をしながら分かりやすい形でしていきたいと考えてございます。

委員長

 他に発言はありませんか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 なければ、以上で本日の区民委員会を散会します。

 

(午後2時56分)