中野区議会中野駅周辺整備・西武新宿線沿線まちづくり調査特別委員会〔令和4年8月19日〕
中野駅周辺整備・西武新宿線沿線まちづくり調査特別委員会会議記録
○開会日 令和4年8月19日
○場所 中野区議会第1・2委員会室
○開会 午後1時00分
○閉会 午後4時24分
○出席委員(13名)
久保 りか委員長
市川 しんたろう副委員長
河合 りな委員
斉藤 ゆり委員
羽鳥 だいすけ委員
吉田 康一郎委員
内川 和久委員
高橋 かずちか委員
白井 ひでふみ委員
山本 たかし委員
南 かつひこ委員
むとう 有子委員
来住 和行委員
○欠席委員(0名)
○出席説明員
副区長 横山 克人
企画部構造改革担当課長 瀬谷 泰祐
企画部広聴・広報課長 高村 和哉
総務部長 海老沢 憲一
文化・産業振興担当部長 高橋 昭彦
区民部産業振興課長 平田 祐子
環境部長 朝井 めぐみ
都市基盤部長 奈良 浩二
都市基盤部交通政策課長 宮澤 晋史
まちづくり推進部長 豊川 士朗
中野駅周辺まちづくり担当部長 松前 友香子
まちづくり推進部まちづくり計画課長 千田 真史
まちづくり推進部中野駅地区・周辺基盤整備担当課長 石原 千鶴
まちづくり推進部中野駅周辺地区担当課長、
まちづくり推進部中野駅周辺エリアマネジメント担当課長 山本 光男
○事務局職員
書記 髙橋 万里
書記 田村 優
○委員長署名
審査日程
○議題
中野駅新北口駅前エリアの再整備について
中野駅西側南北通路及び橋上駅舎等整備について
中野駅周辺各地区の整備について
都市観光・地域振興の推進について
脱炭素社会の実現を見据えたまちづくりについて
西武新宿線連続立体交差事業及び各駅周辺整備について
連続立体交差事業の区間の延伸について
鉄道上部空間の活用・整備について
高齢化社会における移動の安全・円滑化について
○要求資料の提出
1 官民連携まちなか再生推進事業に係る応募書類について(中野駅周辺エリアマネジメント担当)
○所管事項の報告
1 今後の観光施策の検討状況について(中間報告)(広聴・広報課)
2 新たな公共交通サービスの導入について(交通政策課)
3 中野駅南口地区地区計画変更(原案)について(中野駅周辺地区担当)
4 その他
(1)令和4年度西武新宿線踏切渋滞解消促進期成同盟の決起大会について(まちづくり計画課)
○その他
委員長
定足数に達しましたので、中野駅周辺整備・西武新宿線沿線まちづくり調査特別委員会を開会いたします。
(午後1時00分)
本日の審査日程についてお諮りいたします。
本日は、お手元の審査日程(案)(資料1)のとおり進めたいと思いますが、これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
御異議ありませんので、そのように進めます。
なお、審査に当たっては午後5時を目途に進め、午後3時頃に休憩を取りたいと思いますので、御協力をお願いいたします。
次に、報道関係者の方から当委員会の様子を録音したい旨の許可願がありましたので、御相談のため委員会を暫時休憩いたします。
(午後1時01分)
委員長
委員会を再開いたします。
(午後1時01分)
報道関係者から録音の許可を求める申出については、これを許可するに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
御異議ありませんので、そのように決定をいたします。
報道関係者の方に申し上げます。許可の申出の際にお示しをいただいた目的以外に録音したものを使用しないこと、また、休憩中の録音は認められておりませんので、休憩になりましたら録音を止めていただきますようお願いいたします。
それでは、議事に入ります。
中野駅新北口駅前エリアの再整備について、中野駅西側南北通路及び橋上駅舎等整備について、中野駅周辺各地区の整備について、都市観光・地域振興の推進について、脱炭素社会の実現を見据えたまちづくりについて、西武新宿線連続立体交差事業及び各駅周辺整備について、連続立体交差事業の区間の延伸について、鉄道上部空間の活用・整備について、高齢化社会における移動の安全・円滑化についてを一括して議題に供します。
初めに、要求資料の提出を受けます。7月5日の当委員会で要求いたしました資料につきまして、お手元に配付のとおり提出がありました。
それでは、官民連携まちなか再生推進事業に係る応募書類についての補足説明を求めます。
山本まちづくり推進部中野駅周辺エリアマネジメント担当課長
それでは、官民連携まちなか再生推進事業に係る応募書類について補足説明いたします。(資料2)こちらにつきましては、令和4年の第2回定例会の本委員会において、中野駅周辺エリアマネジメント協議会設立について御報告をした際に、当該事業について選定されなかったことについて担当者としてどう分析したのか、また、今後ビジョン策定を行っていくに当たり、どのように取り組んでいくのかなどの御意見をいただいたところです。このため令和4年度の補助対象事業における応募書類について資料要求があり、当該資料を提出するものです。
令和4年度官民連携まちなか再生推進事業に係る中野区の応募書類については、別紙のとおりです。
恐れ入りますが、別紙を御覧ください。応募様式A-2につきましては、未来ビジョンの対象エリア及び策定方針等を記載してございます。エリアの位置付け及びエリア設定の考え方についてですが、中野区都市計画マスタープランにおけるエリアの位置付けであったり、中野駅周辺まちづくりグランドデザインバージョン3におけるエリアの位置付け等々について記載をしてございます。
続きまして、応募様式A-3を御覧ください。こちらはエリアプラットフォームについての記載でございます。今回設立しましたエリアプラットフォームの構成員の方々のお名前を記載しているところでございます。
続きまして、応募様式A-4、優れた活動実績を有する者についてです。こちらにつきましては、協議会のアドバイザーとなっている先生のお名前を記載しているものになっております。
応募様式A-5、事業効果についてです。こちらについては、民間及び公共によるパブリック空間の創出・活用についての記載をしてございます。
最後になりますが、応募様式A-6、エリアプラットフォーム継続のための財源及び体制等についてです。こちらにつきましては、中野駅周辺エリアマネジメント協議会において中野駅周辺全域で展開することについて協議・検討する場として記載してございます。
各区におけるヒアリング等を通じまして、中野区としましては、ビジョン策定においてはこれまで連携を行っている地域団体とも引き続き協議をしながら、ビジョン策定に当たっていくことを考えております。また、暮らしをよりよくするために必要なことを見つけ、解決方法を考えながら、それぞれが事業の担い手として行動していくよう新たな事業者を発掘していこうと考えております。
最後になりますが、区有施設及び市街地再開発事業によって創出される公開空地の活用を民間事業者とともに検討し、区の関わり方としてその活用における仕組み・手続等を整備していくことが、ヒアリングをした自治体等から学んだこととなります。
御説明は以上となります。
委員長
要求資料に関する質疑はありませんか。
斉藤委員
御報告、また、資料提出、ありがとうございました。7月5日の委員会から今日に至るまで日にちがございますけれども、他の自治体との比較ということを先ほどお話しになられましたけれども、どのようにヒアリングをなさったのか、まず確認させてください。
山本まちづくり推進部中野駅周辺エリアマネジメント担当課長
他地区におけるヒアリングとしましては、具体的に他地区で取り組まれているエリアマネジメントの活動についてのヒアリングを中心に進めておりました。その際に、その対象となるエリアにおける過去の取組であったり、また、今後どのように事業を展開していくかといったところについて重点的にヒアリングしたところであります。
斉藤委員
今回、こちらの事業が難しかったということで、その理由についてある程度分析しなければいけないと思っているところです。それについて通った他自治体のヒアリングということですが、どのぐらいの自治体と、前回たしか目黒区だけお話を聞いていたと伺っていましたけれども、どのぐらいの自治体とヒアリングをなさったんでしょうか。
山本まちづくり推進部中野駅周辺エリアマネジメント担当課長
現在までにヒアリングを行った自治体としましては、先ほど委員の方からもお話があったように、目黒区と、それ以外に杉並区、あと渋谷区にある民間の団体なんですけども、ササハタハツまちラボという、こちらの3団体についてヒアリングを行っております。
斉藤委員
ササハタハツまちラボは対象でしたでしょうか。すみません、国土交通省のこの資料を見ているんですけれども、渋谷区の取組でそちらも対象でしたっけ。
山本まちづくり推進部中野駅周辺エリアマネジメント担当課長
最後に申し上げましたササハタハツまちラボにつきましては、令和4年度の取組としてではなくて、令和2年度、3年度の取組で事業選定されている団体のことになります。
斉藤委員
すみません、ちょっと引っかかってしまいました。
それで、その中で、区としてどうしてこれが取れなかったかということに関しましてどのように分析されたのか、もう一度ちょっと明確に教えてください。
山本まちづくり推進部中野駅周辺エリアマネジメント担当課長
実際、他地区とのヒアリングの中で感じた点についてなんですけども、例えば応募様式のA-3でいうと、他地区のヒアリングを通しての話でいきますと、組織横断的な課題共有を早期に行う。具体的に申し上げますと、早い段階からまちづくりに関係する組織、また、部署が官民を超えて集まり、現状の問題点を共有し、取組の目的から一緒に検討するという姿が見えたことがあります。また、リスクを取れるプレーヤーを入れるという観点から申し上げますと、事業の担い手として、ふだんから地域に根差し、パブリックマインド、要するにみんなのために役に立つようなことをやろうとする気持ちという意味なんですけども、そういった気持ちを持って事業者が参画している、そういった存在があったということが特徴として挙げられるかと思います。
斉藤委員
ということは、多くの事業者、通常でいえばエリアマネジメントというのは地権者とか住民とか事業者が集まって協議体をつくって進めていくわけですけれども、そういう横断的なプラットフォームがあった。でも、中野区の場合は、今回は区のほうが事務局としてマネジメントして、たしかこの700万円は事業者に委託して未来のビジョンをつくっていくための、事業委託のために主に使っていたということで、結構区が主導だった。そういうところで他自治体とは違っていたというふうな認識の御説明でよろしかったでしょうか。
山本まちづくり推進部中野駅周辺エリアマネジメント担当課長
委員のおっしゃるとおりだと思います。1点ちょっと補足させていただきますと、区のほうが関わっているということに関しましては、例えば目黒区さんにおいても区のほうが、そういったエリアマネジメント団体との関係の中でいうと、資金のほうを提供したりという形がありますので、こちらに関していえば中野区のほうも関係は同じなのかなというふうに感じております。
斉藤委員
中野区の場合は、結構、私が見た感じですと、区のほうが主体となって事業者に委託してつくってもらっているという感じ、印象を受けております。目黒区としても、区はもちろん資金援助等々、基盤の支援をしていますけれども、どちらかというと他の事業者、地権者、住民の方のほうが重要視されている。そこがちょっと違うのかなというふうには印象で思ったんですけれども、御担当として教えてください。
山本まちづくり推進部中野駅周辺エリアマネジメント担当課長
委員おっしゃるとおり、目黒区のほうに至りましては、過去に平成29年とか、そういったかなり活動が長いことが違いとして挙げられるかと思います。その際、平成29年頃の話としましては、やはり中目黒に対する愛着や誇りを持った方々を中心に、じゃあ、この中目黒駅周辺についてどういうふうなまちを将来像として掲げていくのかという、そういった協議体の場が既にありましたので、そういった中で話合いを進めながら、また、その話合いの過程の延長としてエリアマネジメントをやっていこうという形がありましたので、そういった土台の部分が過去からの歴史という部分でちょっと差はあるのかなというふうに感じております。
斉藤委員
品川区の例の、天王洲アイルのところを伺ったんですけども、やはりもう随分長い間そちらで事業をなさっている事業者さんたちが構築していたものがあって、そういう意味からいうと、国土交通省の求めるものとすごく近かったのではないかというふうな、これはあくまでもお話を伺った方の印象なんですけれども、きちんとした理由があるわけじゃないですけど、そういうふうなお話を伺いました。ということで、何を申し上げたいかといいますと、もともとこの事業が、区が出そうと思っていたものと国土交通省が求めていた事業とが違っていたのか、それで取れなかったのか。それとも、もっと違っていて、資料の作り方とか、この後ろのほうに、ちらっと見ただけなんですけど、結構空白のところがあって、こういうところをもう少し考え方を示して作っていったら、もしかしたら満額と言わなくても少し、何分の1か取れたのではないかとか、そういう印象もあるんですけれども、その点いかがでしょうか。
山本まちづくり推進部中野駅周辺エリアマネジメント担当課長
委員おっしゃるとおり、事業自体の話で国土交通省との、実際求めているものとのミスマッチがあったのではないかというところに関しましては、さきの委員会でも申し上げましたとおり、なかなか落ちた理由というものが明確に国土交通省から示されていない点がありますので、なかなかちょっと一概にそうとも言い切れない部分があるのかなというふうに感じております。また、事業の内容自体についてもやはり様々な選定過程があるかと思います。具体的に区のほうとしましても、よく事業者を選定する中でプロポーザルという形の方式を取っておりまして、そういった形の中で各応募事業者さんに対してヒアリングを行ったりすることがありますけども、そういった際によく感じるのが、やはりその事業自体をやりたいという気持ち、そういったことに関してよく言われることはあるんですけども、じゃあ、やりたいと言ったことを実際どう実現できるのか、そういったことになりますと、やはり過去に行ってきた事業行動であったりとか、そういったものがやはり評価されるという部分がもしかしたらあるのかなというふうに考えている部分もあります。
あともう一つ、実際書かれている記載の内容について、後ろの部分について空白がありますよという御指摘につきましても、委員のおっしゃる考え方も一つありまして、やはり将来的なプラン、今後ビジョンを策定して、その策定した後の事業展開においてどう展開していくのかという将来的なものも、やはり区のほうとしては持っていかなければならないのかなというふうに感じております。なかなか空白に対しての文字の多さで、大小でという部分に注視するのかというと、また違うという形も考え方としてはありますけども、やはりそういった部分に関しても、もしかすると話としてはなくなっていたのかなというふうに感じております。
斉藤委員
ミスマッチがあったのか、事業がどうして取れなかったのかについて、なかなか推測しかできないというところは、何とお伺いしていいのかちょっと分からないところなので、ちょっとその具体例のところで三つだけ聞きたいんですけれども、まず、どこかチェックが入っていなかったところがあって、A-5のところの官民連携によるパブリック空間の創出、ここに米印がついていますけど、ウォーカブル税制の活用、これ活用予定なしということですけれども、これは活用予定全くなしのビジョンでなさっていたんでしょうか。
山本まちづくり推進部中野駅周辺エリアマネジメント担当課長
その当時には、委員おっしゃるとおり活用予定がなかったということになります。
松前中野駅周辺まちづくり担当部長
今、担当課長のほうからるる御質問に対して御答弁を差し上げているところなんですが、少し私のほうからも補足をして御説明をさせていただきたいと思います。
基本的にこの中野区の応募用紙は、本日お配りしたそのものでございます。担当が申し上げましたとおり、目黒区や渋谷区、杉並区さんにもヒアリングを行ったところです。その報告等を受けて私どもとして認識をしておりますのは、どうしても中野区のこの応募様式、特にまちづくりの過去3年の取組といったような、最初のA-2の一番下のところですね。どうしても我々、中野駅周辺、ハードのまちづくり、これを非常に推進していって、だからこそ複数地区のそれぞれの開発者と地域が連携して、いいマネジメントをしていきたいというところの記載になっているんですが、他区、例えば目黒区さんにおきましては、既に地域の方主体のエリアマネジメントの協議会、一般社団法人、そういったものが立ち上がっていたりですとか、その団体が既に実証実験を始めていたりですとか、あるいは、区自身もそこの団体と、例えば公共空間、河川敷等々をその占用の特例を使って契約をするなど、既にかなり具体的な取組が行われていて、そういったものの記載がこの応募様式の随所に、事業効果であったり取組の実績、そういったことを表現されていたのかなというふうに思っております。
そういう視点でいきますと、どうしても中野区は、これからそういったものを具体的に検討していこう、まさに複数地区の再開発事業者がどのようなエリアマネジメントを想定し得るのか、あるいは、既に中野四季の都市(まち)でも公共空地を使っていろいろな取組がされていたり、また、中野駅周辺の商店街、それぞれ北口・南口で活発にいろいろな意見交換をする場等も持たれている、そんな動きも既に発芽はしております。なので、今あるそういった小さな動きが、将来まちづくりが進んで複数のそれぞれのプレーヤーの方々がどう考えているのか、それを皆が共通としてどのようなビジョンを描けるのか、そういったところをまさに今年度以降にしっかりと中野区としても検討を深めてまいりたいし、そのような具体の取組がこの事業の応募については、ひょっとしたらその要であったのかなというふうに感じてございます。したがいまして、令和4年度については、選定からは外れてしまったところではございますけれども、来年度以降も、これ複数年で手を挙げて活用しているといった事例もございますので、そういったところを参考にしながら中野区の具体的な取組、どういうことが考えられるのか、そういったものをしっかりと深掘りしていきたいと考えております。
斉藤委員
ありがとうございました。では、ちょっと具体的に幾つか伺いたかったんですけど、それはまた、じゃあ、これからを期待してまいりたいと思います。
最後に一つだけ。今、来年度以降の話をなさっていましたけれども、国土交通省の資料を見ますと、2ページの下のところに、「エリアプラットフォーム構築及び未来ビジョン等選定における準備段階においてのみ市区町村を補助対象とすることができる」とありますので、来年度以降もし手を挙げる場合は協議会のほうで取られるとか、何か、どういうふうにお考えになっていらっしゃるのか、今後のことについて最後に質問したいと思います。
山本まちづくり推進部中野駅周辺エリアマネジメント担当課長
今後につきまして今現在想定しておりますのは、エリアプラットフォームの構築という部分の中には、エリアプラットフォームを構築することだけでなく、その中の運営という部分の話もありますので、そういった形でエリアプラットフォームの構築をしつつ、まずは基軸にしながら募集をしていきたいというふうに考えております。
斉藤委員
私が伺いたかったのは、エリアプラットフォームの構築、運営は協議会が立ち上がって今年度もう一般財源でやるわけですよね。今年度一応つくっていく方向なわけですよね。今コーディネートをしてくださっている事業者さんも今年度の契約というふうに、たしか予算を取っていたと思うんですけども、来年度は、つまりどういうふうに考えてこちらの推進事業を取っていくのかいかないのか、そこを伺いたかったということです。
山本まちづくり推進部中野駅周辺エリアマネジメント担当課長
エリアプラットフォームと未来ビジョンにつきましては、市区町村が申請主体となりますので、まだ現在のところの段階ではございますが、エリアプラットフォームの中の協議体という部分は来年度も引き続きやりながら、そういった様々な人材が集う協議、交流する場というふうにして、引き続き活動していきたいというふうに考えております。
松前中野駅周辺まちづくり担当部長
すみません、補足をさせていただきたいと思います。今年度協議会を立ち上げて、プラットフォームの構築、ビジョンの検討を進めてまいります。ただ、今年度だけで全てがきっちりというところではないだろうと思ってございまして、来年度も引き続きそういった協議体での、あるいは別な形でのそういった場は必要であろうと思っておりますので、来年度につきましても引き続き、中野区が申請する形として同様な申請というか、そういった獲得を目指していきたいというふうには考えております。
南委員
7月5日のときの資料を出していただいたということで、まず前回の資料に戻るんですが、エリアマネジメントの協議会ということで設立をされているんですが、この中に公共交通の事業者が入っていない。例えばJRであるとか関東バス、京王バス等が入っていないというのは、何か向こうの都合があるのか。その辺はどういう理由があるんでしょうか。
山本まちづくり推進部中野駅周辺エリアマネジメント担当課長
交通事業者につきましては、昨年度のうちにエリアマネジメントがどういうふうに展開していくのかということを御説明して、まだちょっと具体的な活動内容であったりビジョンが見えないという形の中で、今現在については参加を見送るというふうな形で回答を得ております。
南委員
じゃあ、現在見送るということなんですが、この資料の中には、エリアプラットフォームの構成者の中に公共交通事業者等ということで、名称は載っていませんけれども、区としては公共交通のJRなりバス事業者なりがこのプラットフォームの中に入っていただくよう努力をしていくのか、それとも、もう向こうの意思としてそういうところには難しいですねという話なのか、その辺はどういうふうになっているんでしょうか。
山本まちづくり推進部中野駅周辺エリアマネジメント担当課長
交通事業者さんの意思という部分に関しては、ちょっとなかなか読み取れない部分もありますが、やはり他地区の事例等々を鑑みますと交通事業者さんが入っている自治体もありますので、区としましては交通事業者さんにも、引き続き時期を見ながら参画のお願いをしていくというふうな考えを持っております。
南委員
なかなか交通事業者、読み取れないということなんですが、この中野駅新北口の再開発を考えれば当然、JRも今橋上駅舎をつくっていますし、さらにまた、バスターミナルもつくる方向で今動こうとしているわけですよね。その中で何か積極性が全然見えないんですけども、その辺はもう相手の意向だけで、全く区として、向こうが駄目だったらもうそれはそれでしようがないという考えなのか。もっと本当に積極的に全体的なエリアマネジメントを考えるのであれば、もっと積極的に声かけをするなりやっていかなきゃいけないんじゃないかなと思うんですけども、それはどうなんでしょうか。
松前中野駅周辺まちづくり担当部長
少し補足をさせていただきたいと思います。委員の御指摘の交通事業者、構成員の案のときに書かせていただいたときは、やはり主にJRを想定していたところでございます。委員御指摘のとおり、やはりJRさん、今後橋上駅舎だけでなく駅ビルもつくってくるし、様々まちづくりの中で非常に重要なパートナーであるというふうに認識をしてございます。今年度の協議会の参画につきましては、ずっと参画のお願いというか、働きかけをしていたところなんですが、JRさんとしての判断は、今年度についてはまだ少し遠慮するといったところでした。ただ、私どもとしては、非常に重要なパートナーでございますし、今後とも引き続き、こういった場合も含めていろいろ参画をしていただけるように働きかけを続けてまいりたいというふうに考えております。
南委員
全体的な、やはり中野区としてのこの中野駅周辺のエリアマネジメントですので、交通事業者をぜひとも巻き込んでいただいて、本当にすばらしいエリアマネジメントが構築できるように最善の努力をお願いしたいと思いますので、これは要望としておきます。
白井委員
前回の委員会の主たる報告ではなくて、関連の報告で今回資料を提出していただいたものです。主体でいうと、前回エリアマネジメントの協議会の設立について報告があって、その際にその団体として活用を考えていたこの推進事業に係る補助金の応募書類の説明です。拝見させてもらうと、結構すかすかだなと。ほかの自治体がどのような申込みの形式で記載されたか分からないんですけど、先ほど理事者のほうから御説明がありましたけども、既に運営主体が決まっている自治体もあり、または、具体的な取組を既に検討しているだとか、実証実験をやっているだとか、または、もう既にこれまでの実績として記載されているのがあるんですが、恐らくその辺はもうほぼほぼ中野区の記載するところが全部真っ白なんですかね。他の自治体に比べると、ミスマッチという話があったんでしょうけど、これで補助金を活用しようとしていたのかというと、単純に今白紙のブランクのところを埋めんがために補助金くださいというような申請にしか見えない。そうすると、元に戻すと、応募書類の中身はほかの自治体と比べようがないので、うちが出した資料は分かりました。じゃあ、協議会、具体的にこの後どうするんですかというところが前回も聞いたままなんですけど、補助金の活用についても今後も、今年だけで終わりじゃないから検討していくと。一方で、もう動かさなきゃいけないタイミングにも入るわけですよね。どうするんですかというところの報告が前回もなかったし、今回この応募書類の提出はいただいたんですけど、やっぱりそこが抜けているのかなと思うんですけど、いかがですかね。さっきから何となく今後の検討みたいな話しか出てこないんですけど、どうでしょうか。
山本まちづくり推進部中野駅周辺エリアマネジメント担当課長
中野駅周辺エリアマネジメントにつきましては、今、中野駅周辺の中野二丁目、三丁目、四丁目、五丁目も含めた形で、特に中野二丁目、三丁目、四丁目のほうで市街地再開発事業が進んでおり、そちらの中で公共に資する空間、オープンスペースであったり、広場にあったりというものが創出されておりますので、そういったところの部分に関して、まずは事業展開をどうしていくのかという、こちらについてはもしかすると各事業主体の方が考えていくものが1個あるかと思います。その上でそれぞれの事業展開を見据え、オープンスペースを活用したそういった空間の活用を見据えながら、各エリアごとがうまく融合して、そういった中野二・三・四・五丁目のそういったエリアの部分で融合した、何か一つ取組とか事業展開をしていければなというふうに考えているのが、今の中野駅周辺エリアマネジメントだというふうに考えております。
白井委員
もっとはっきり聞きましょうか。いわゆるエリアマネジメントの協議会で具体的に何をやるのかというのが自分たちでは決められないから、この補助金を活用して補助金で民間の事業者さんに業務委託して決めてもらう、考えてもらうというのを当て込んでいたというのがもともとの予算編成の中の考え方じゃないかと思うんですね。そうすると、もう補助金の分が入ってこないとなると、区は一財を投入して、自分たちじゃ無理だから事業者さんに委託するのかと。その結論をいつ出すんですかと。もしくは、今どう考えていますかと。補助金が取れないんだったらその考えも改めますというのか、ここはどうするんですかと聞いているんですよ。今年度予算の中で見込んでいるわけでしょう、これ。そこだと思うんですけど。来年度以降どうしますじゃなくて、まず今年度の計画の中でどうしようとしていたのかと。その話を持ってこないと、これ、一体いつ報告するつもりですか、この中身をというふうに私は感じているんですけど、どうですかね。
山本まちづくり推進部中野駅周辺エリアマネジメント担当課長
国庫補助金が取れなかったことにつきましては、区としましては、エリアマネジメントビジョン自体は進めていかなければならない、また、ビジョンの策定を行っていけなければならないというふうに考えておりますので、一般財源等を活用しながらというところの中で、区の内部の調整等も図って進めていきたいというふうに考えております。
白井委員
今「と考えております」と言ったけど、すごく大事な話ですよ。口頭で聞かれたから答えるという話じゃなくて、今年度としての駅前の大きな大きな取組の柱の話をようやっとぺろっとしゃべったわけでしょう、今。じゃないですかね。本当はその話をメインにするのが一番なんじゃないですかね。当て込んでいた補助金が取れませんでしたと。何でなんだと。それは理由はいろいろあるんでしょう。逆に言うと、取れたか取れなかったか、結果しか分からないし、我々としては今回区が提出した書類を見た上で、ああ、そうなのかなと判断をするしかない状況なんですけど、では、区の計画としてどうするのというところなので、そこじゃないですかね。それは、本当は我々が聞いて答えるんじゃなくて、区側からちゃんとまとめてその報告をすべき案件じゃないですかね。と思うんですけど。単純に考えると、補助金を取れなかったから自前でやりますと言っているとしか聞こえなくて、だから事業者さんへの委託なんでしょうね。そこは変わりませんというふうな話しか聞こえないんですよね。だけど、それは聞かれたからじゃなくて、まず区としてどうするのという御報告があるべき。前回も同じニュアンスで今後の検討と言ったけど、今聞いて決定ですか。そこが一番大事じゃないですかね。どうでしょうか。
松前中野駅周辺まちづくり担当部長
前回6月に協議会を立ち上げたという御報告を差し上げました。この事業につきましては、今年度協議会を立ち上げてビジョンをつくる。その策定に当たりましては予算を計上させていただいておりまして、それに対してこういった国費を考えていたわけですが、それは残念ながら採択をされなかった。では、じゃあ、その予算はどうするのかというところにもつながるかと思っております。私どもとしては、やはりしっかりとビジョンを検討していくことが非常に大事だと捉えておりまして、計上させていただいた予算を活用して外部コンサルタントのほうを選定し、契約をさせていただきました。その中でこの1年どのようにその検討をしていくのか。協議会を立ち上げたけれども、具体なビジョンについて議論するための運営会議、これを複数回開いていって、そういったいろいろな意見をいただきながら取りまとめをしていきたい、そのように考えているところです。
白井委員
繰り返しになりますけど、その話がやっぱり一番の報告ですよ。前回から引き続き、今回からも引き続きで、ようやっと今聞いて答えたというんですけど、本当は一番初めにそこだと思います。エリアマネジメントの設立の協議会が6月にあったんですけど、当て込んでいた補助金が切れたのでどうするのというところがずっと返事がなかったんですから。それはやっぱり一番の報告で、口頭で答える話じゃなくて、それこそ本当は書類で出すべき話ですよ。区としての取組の変更なわけですから。当て込んでいた話の。じゃないですかね。と思います。質疑の中で繰り返し出てくる話じゃなくて、やっぱり大きな大きな柱として取り組んでいるわけなので、そこは一番に本来は報告あるべき案件じゃないですかねというところを強調しておきたいと思います。
委員長
他に質疑はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
質疑がなければ、要求資料の提出についての報告は終了いたします。
次に、所管事項の報告を受けます。
1番、今後の観光施策の検討状況について報告を求めます。
高村企画部広聴・広報課長
それでは、今後の観光施策の検討状況について報告いたします。(資料3)4月から担当部内での学習や検討、シンクタンクや観光に取り組んでいる区や財団などのヒアリングを行い、論点等を整理しながら、6月に今後の観光施策を検討するために中野区観光施策検討会を設置したところでございます。その検討会や検討会委員との、現時点での協議内容について中間の報告をするものでございます。なお、本件は閉会中の総務委員会でも報告いたします。
1、中野区観光施策検討会等の概要でございます。第1回検討会は令和4年6月17日に中野区役所会議室で実施いたしました。出席者は別紙1のとおりでございます。次に、検討会での協議・確認事項は、(3)のアからエの4点でございます。なお、この4点につきまして第1回検討会実施後も各委員と意見交換や協議を行ってきたところでございます。
2、協議・確認した内容でございます。4点のうち1点目、平成24年6月に策定しました中野区都市観光ビジョンについて、戦略と主な取組の実施状況をはじめ、七つの視点から検証いたしました。別紙2を御覧ください。
視点1、戦略と主な取り組みの達成状況についてですが、裏面も併せて御覧いただければと存じます。九つの戦略のうち成果があったと評価できるのは、食文化の資源化、個性的なイベントの創出の二つの戦略のみとなりました。また、六つの成果指標のうち目標を達成したのは二つの指標のみでございます。
視点2、めざすべき将来像とサブテーマの設定については、期待が大き過ぎて目標が高過ぎたとの評価となっております。
次に、視点3、観光の定義ですが、都市観光という捉え自体はおおむね適切であった一方、視点4、観光のターゲットの捉えは、視点2とも関連いたしますが、インバウンドや遠方からの誘客への期待が大き過ぎた、また、インバウンド・アウトバウンドのような二項対立的に捉えるべきではなかったとの評価に至っております。
視点5、中野区の資源や魅力の掘り起こしにつきましては、地域密着・参加型のイベントが開催されているなど評価できる一方、中野区認定観光資源はほとんど知られていないこと、また、サンプラザやブロードウェイを除き、訴求性の高い観光資源がない非観光地であることを認識した上で強みを考える必要があったこと、さらに、中野の資源について情報発信力が弱く、そのためまちのブランディングができていないとの指摘がございました。
視点6については、観光活動の中心として長く携わる人や組織が乏しいこと、また、視点7については、観光に取り組むネットワークが小さく、連携力が低いとの評価にそれぞれなっております。
次に、協議・確認事項の2点目、表紙の2の(2)、観光や中野区を取り巻く社会状況等の確認についてでございます。3点について当検討会で確認いたしました。お手数ですが、別紙3をご覧ください。
1、新型コロナウイルス感染症の影響ですが、飲食店来店者数、イベントチケット販売数などは、回復傾向にはあるものの緩やかであり、また、インバウンドについては、回復には時間を要する見込みであること。一方、感染症の拡大・長期化によって、まちに出かける喜びを再認識した人が多いことを確認したところでございます。
2、国や都の観光施策等につきましては、基本的にインバウンドが基軸で、それに期待している点は変わっていないことを確認いたしました。
3、中野区の変化については、中野駅周辺の再整備が進展しており、具体的にまちの変化となって見えてきていること、また、再整備完了後には鉄道利用者が約16万人、バス利用者、歩行者が約9万人増加する見込みであり、これらに期待できることを確認しております。
恐縮ですが、資料の表紙にお戻りください。協議・確認した事項の3点目、2の(3)「中野区都市観光ビジョン」の改定の可否でございます。先ほど御説明した中野区都市観光ビジョンの検証結果や、また、新たなビジョンとなる将来像は、昨年3月に改定した中野区基本構想などで既に描かれていること、さらに、社会経済を取り巻く状況の変化が著しいことを踏まえ、検討会としては中野区都市観光ビジョンは廃止し、それに代わり観光振興に係る方針を策定したほうがよいとの考えに至っております。
資料の裏面、協議・確認した事項の4点目、(4)今後の観光施策の検討にあたっての視点等でございます。これまで御説明しました協議・確認事項3点を踏まえた上で、基本的な考え方と施策検討に当たっての五つの視点と検討したい取組案を協議いたしました。
ア、基本的な考え方ですが、こちらにお示しした3点でございます。中野区における観光施策はまちづくりの一環であるとの認識の下、中野の強みや資源を明らかにし、それらに関する情報の発信力を強化することで中野をブランディングすること。また、中野の多様性を生かして、在住者、在勤者、在学者、来街者の全てが都市・中野区のユーザーであると捉え、具体的な取組の企画・実施と情報発信は、来街者の意向を探りつつ、区民・事業者・団体と中野区の連携・協力によって進めること。これらを踏まえて、中野における観光とは何かを明らかにしていくべきとの考えが、おおむねの考えとしてまとまったところでございます。
イ、施策検討の視点・取組案ですが、別紙4を御覧ください。こちらにお示しした五つの視点に基づくこと、また、この資料にお示しした捉えや認識等、取組案について今後検討していくべきとの協議がなされました。
視点1のターゲットについては、区民、在勤者、在学者、周辺地域の住民、新宿や渋谷を訪れたついでに寄る人をメインターゲットとして捉えること。視点2の「中野の強み、資源を捉え、情報発信を強化する」では、強みとしては様々な人や違いを受け入れる風土、多様性やほどよさなど、資料に示した5点であり、主な資源としては、多様で豊かな人材やリーズナブルでおいしい飲食店が集積しているなどのほか、まだ掘り起こしをされていない魅力があるということ自体も資源であるとの認識で検討を進めるのがよいということが協議されました。また、視点3「観光エリアを行政区域で捉えない」では、中野と高円寺など動線や文化(テーマ)の親和性が高いエリアでくくって企画を立てるとともに、情報発信していくのがよいのではないかとの協議がなされました。視点4では、「中野区と関係団体・事業者との連携力を高める」では、地域貢献意識の高い区内事業所は中野区の資源、中野区が様々に支援することで事業活動がしやすいまちとしてのブランディングが可能となり、それをアピールすること、また、観光を推進する人や組織を育成すること、それから、中野区は後方支援やコーディネーター役に徹することがよいのではないかとの協議がなされました。視点5、その他として、ユニバーサルデザイン、多言語対応を進めること、また、施策や取組の効果を測定する適切な手法を設定して評価し、施策や取組の見直し・改善を図ることが必要であることが協議されました。そして、施策の検討を深めるためには、表の右側に示した検討したい取組案それぞれを検討していくことが有効であるとの意見があったところです。
お手数ですが、表紙の裏面にお戻りください。3、今後の検討プロセス・スケジュールでございます。検討会での協議内容と各委員による検討、また、本日の特別委員会と閉会中の総務委員会における区議会の御意見に基づき、関係部署を交えて庁内で議論を重ねるとともに、検討会で改めて協議しながら中野区の今後の観光施策案をまとめたいと考えてございます。その後、その案を第3回定例会の本特別委員会と総務委員会で報告した後、さらに議会の御意見を伺った上で庁内での再協議を経て、中野区の今後の観光施策を決定したいと考えてございます。具体的なスケジュールは資料にお示ししたとおりでございます。
報告は以上でございます。
委員長
ただいまの報告に対し、質疑はありませんか。
吉田委員
ありがとうございます。拝見させていただいたんですが、これ、観光施策を進めるということにいろいろ一生懸命検討がなされているんですけど、オーバーツーリズムという言葉もあるとおり、過大に、要するにキャパシティーを超えた観光というのが行われるといろいろと問題も起きてくる。これについてはどういう検討を行ってきましたか。
高村企画部広聴・広報課長
その点についても認識してございますが、現状の中野区としては、オーバーツーリズムといった状況にまでは至ってはいません。ただ、この検討会でも検討されたとおり、あくまで観光施策というのもまちづくりの一環として捉え、一番大事なのは区内にお住まいの方、また、在勤・在学者、そういった方たちが心地よく生活できたり、あるいは営業を営めたりという、その環境が一番大事だというところは共通した認識となってございます。
吉田委員
中野がオーバーツーリズムという状況ではないという根拠は何ですか。
高村企画部広聴・広報課長
実際に、いわゆる来街者数が著しく増えたというデータが示されておりませんので、それを確認しておりませんのでそのような認識でおります。
吉田委員
その変化だけでなくて、もともとのキャパシティーをオーバーしている場合、オーバーツーリズムというんですが、もともとオーバーしてしまったということは、どういうことをもってそれがないというふうに、要するに具体的な根拠は何ですかというふうにお伺いしています。変化だけでなくて。
高村企画部広聴・広報課長
私たちの議論の中では変化という捉えをしています。分かりやすい例で言えば、やはり京都の例かと思います。実際にインバウンドが増えて、著しく来街者が増えたことで様々問題が生じたということがございますので、圧倒的な数が増えたというところは一つの指標になろうかというふうに考えてございます。
吉田委員
分かりました。じゃあ、後で結構ですので、来街者数の変化について数字を示してください。
高村企画部広聴・広報課長
具体的にお示しできるデータがあればお示しいたします。推計値としては2万人ぐらい増えたという、以前のまちづくりの数値がありますので。それから、乗降客数が以前と比べてどのぐらい増えたか、そのデータをお示ししたいと思います。
羽鳥委員
今、課長のほうから報告はされたわけですけども、その検討の視点というふうなところを聞いていまして、これまでの中野区都市観光ビジョンに比べて、いわば身の丈に合ったようなものを方針としてつくりたいというふうに考えているのかなというふうに聞きました。一方で、これを聞いていると、やっぱり検討委員会の方が、別紙2のところで、視点5で、中野区の資源や魅力を掘り起こせたかという中で、先ほど課長も触れられていたんですけども、中野区が改めて非観光地だと認識すべきであるというふうに答えているように、じゃ、中野区として観光施策を方針として定める意義というのはどこにあるんだろうかということを思うんですね。そうすると、これまでの中野区都市観光ビジョンは身の丈に合っていなかったかもしれないけども、中野をインバウンドもどんどんと来る一大観光地にしようという点ではビジョンが必要。こういう取組をしてインバウンドを引き寄せるんだというふうなものが必要だったかもしれない。でも、身の丈に合ったものにするというふうになってくると、中野の特徴としてやっぱり住宅の都市であって、日本でも一番過密な行政区であるという中で、果たしてこの観光の方針を定める必要があるのかというそもそものところから、私なんかちょっと、まとめられていてちょっと失礼かもしれないんですが、思ってしまうんですね。まず、方針としてまとめる意義というのを今どのように認識をされているのか、ちょっとお答えいただけますか。
高村企画部広聴・広報課長
今、委員御指摘の点は、この検討会の中でも出た意見の中に一つございました。それに関連して、やはりこれ、まちづくりの一環として捉えるんだという必要性があるということと、もう一つ、「観光」という言葉を使わなくてもいいのではないかと、そういう捉えであれば。シティプロモーションといった、要は区のイメージアップだったり、そういうものと一体として示していくことも必要ではないかという議論もあります。ただ、要は何かしら中野をPRして中野に来てもらって、いずれ中野に住んだり働いてもらうという、その視点自体は絶対大事だということも逆に共通の認識としてありますので、「観光」という言葉が適切かどうか分かりませんが、いわゆる観光的視点というものを持って考えていくことは区として必要かというふうに考えてございます。
羽鳥委員
そうですね。課長の話した中身はすごくよく分かる。なるほどと思ったんですけど、それがやっぱり「観光」という言葉と結びつかないんですよね。やっぱり中野に来たくなる、住みたくなるというふうな、それはそれで非常によく分かったんですけども、「観光」という言葉を使わなくてもよいのではないかというふうに、シティプロモーションやまちづくりの一環というふうなことではどうなんでしょうね。例えば、私の住んでいる地域には妙正寺川があって、とても観光と言えるようなものじゃないけれども、一方で、日々この川べりの、河川の通路なんかではジョギングを楽しんでいる区民――区民だけじゃないと思いますけど、そういう方々がいるという中で、例えばそういうところの水辺の整備みたいなものをやっていったら、ひょっとしたら住む方が増えたりだとか、中野までちょっと足を延ばしてみようかなという方は増えるかもしれない。ただ、それは観光なのかと言われるとちょっと違うと思うので、この方針を策定するというときに、どこまでを射程に入れた取組をしようとしているのか。観光というと、やっぱり来てもらうというようなイメージがすごく強いわけですよね。どういうところ、住宅、今私が言ったところで言うと、本当に河川の分野なんかと公園とか、そういうところとかの話になってきてしまったりするんですけども、どこまでをその方針に入れ込もうというふうなことを考えていらっしゃるんでしょうか。
高村企画部広聴・広報課長
現時点では明確に決めているものはございません。ただ、前回の第4回定例会のときにもここで議論になったとおり、観光の最終的な目的というのはやはりまちづくりで、そこに住んで営む人が豊かになるというのが最終目標という点は変わりませんので、そこの視点はぶらさずにということになると思います。「観光」という言葉自体が「visit」という捉えになりがちなんですけれども、定義があるわけではありませんし、また、この中野区都市観光ビジョン、平成24年の6月のときの都市観光という捉えも、先ほど御案内したとおり、そういった「visit」に限らず体験みたいなものも入っています。ですので、いわゆる最終的にはまちづくりとほぼ同義になってくるのか。そこが最終目的とはなりますけれども、そこに向けて来街者を呼び込んだり、中野区をPRするための方針というものが一つあっていいのかなということ。それから、先ほど中野区を取り巻く社会状況の確認の中に、やはり中野区の場合は中野駅周辺の再整備による変化というものが一つあります。これは大きな要素ですし、また、西武新宿線沿線の連続立体交差事業、これに伴うまちづくりということも進んでいく見込みですから、変化の要素があるので、その辺を踏まえて中野区をどうPRしていくか、来街者をどう呼び込んでいくかというようなことは、やはり考える必要があるというふうに認識しております。
むとう委員
今様々御意見が出されていて、私も何かほぼ同じような疑問を持っているんですけれども、やっぱり外から観光を目的に来てくれる方を増やしていきたいという思いがあるんですか、今でも。かつてというか、少し前、前区長のときに、ちょっと言葉は違うかもしれませんけれども、中野駅を東京の玄関の顔にするだとか、すごく大風呂敷だったと思うんですけれども、そのことが、だから中野駅の周辺に観光バスを止められるような場所も作るだとかといったことも、かつて言っていたこともあったんですけれども、そういう視点というのは今でもまだあるということなんでしょうか。
高村企画部広聴・広報課長
まさに今、委員がおっしゃった点をこの検討会等で検証して、そういったことではなかった、それはちょっと大風呂敷だったというようなところの結果に至っています。今後考えていくに当たっては、メインターゲットはやっぱり、先ほどお話ししたとおり、区民、在勤者、在学者、周辺の住民というようなところがメインになるということと、インバウンドについてはあくまでまちのユーザーの1人として捉えて、過度に期待しないというところで考えていくというふうな認識にこの検討会では至っています。区としてもそれを踏まえて検討を深めたいと思っています。一方で、中野にとってはまだ、ここの分析にもありましたけども、中野のよさというのを十分に情報発信できていないとか、先ほどお話ししたとおり、変化、今後まちが変わっていくという要素があったり、あるいは、多様な人材がいたりとか、あと、地域密着の参加型のイベントみたいなものも、ほかの自治体にないものもありますので、こういったこと自体をPRしていくことは非常に必要かなと。ただ、おっしゃるように、それを「観光」という言葉で、あるいは観光施策として捉えるかということは、今後庁内で十分議論していきたいというふうに思います。
むとう委員
そういうことを今検討してくださっているということで、つまりここで出された検討の結果というのが、やっぱり非観光地だから、観光地として中野が発展していくという考え方はもう捨て去って、本当に住みやすい中野のまちにするんだとか、何か大きな中野のコンセプトとして、この検討会での検討結果が中野区政の全体に影響を及ぼして、今後を考え直すというようなきっかけにこれがなるというふうに受け止めてよいのでしょうか。
高村企画部広聴・広報課長
先ほど御説明しましたように、この検討会と検討委員による検討結果、今日お示ししたものと、それから、今回委員会報告した上で各委員からの御指摘を受けた点、御意見、これを踏まえて庁内での議論を深めたいというふうに考えてございます。
むとう委員
ということであるならば、この検討会、これからまだ何回か続けられる。8月上旬までということだから、もうこれ終わってしまったんですか。まだ開かれるんですか。
高村企画部広聴・広報課長
第1回検討会とその後のそれに継続した委員さんとの協議というのが、今、委員がお話しになった話で、今日御報告をして、さらに閉会中に総務委員会でも御報告させていただいて、各委員からいただいた意見を基に庁内で議論を深めて、その上でもう一回検討会に当てたいというふうに思っています。その上で案を、それが観光施策という言い方になるのかも含めて、今日も御意見いただきましたので、いずれにしても今後どういう形でやっていくかという案を作成して、第3回定例会でまた議会にお示ししたいというふうに考えてございます。
むとう委員
今後に期待していきたいと思うんですけれども、私もやはり無理して観光地というふうに、観光資源と何をもって言うかは、先ほどの説明の中にもいろいろあったので何だかよく分かりませんけれども、中野に観光に来たいという印象というのは、私は全くないので、やはりむしろ中野というのは本当に住んでいる人にとって住みやすい、利便性の高いまちであるということを追求していったほうがいいのではないかと。私は個人的にはそう思っています。オリンピックの前ですか、コロナが始まる前でしたから、とにかく中野でも国を挙げて民泊、民泊ということで、中野にはホテルみたいなものがサンプラザぐらいしかないということもあり、民泊、民泊ということで民泊を増やしたかと思うんですけれども、実際に私の家の隣が民泊になったんです、ある日突然。もうすごい住宅密集地の中で民泊になり、夜中までドンチャン騒ぎをされて実に迷惑だったんですよ。そういうことがあると、もともと住んでいる人がここは住みたくないね、出ていこうということにもなってしまうんですよ。だから、中途半端に観光地を目指すということなのか、本当に住みやすい、定住者を増やしていきたいと思うのかというところで、まちづくりの形が大きく違ってくると思いますので、この検討会の検討結果がどうなるのか分かりませんけれども、それを踏まえて中野のまち全体をどういうコンセプトでこれから進めていくのかというところをしっかりと見極めていただきたいというふうに要望しておきます。
河合委員
御説明ありがとうございました。まずちょっと1点、皆さんも確認しているところなんですけど、中野区都市観光ビジョンを廃止して観光振興の方針を定める。これ、中野区都市観光ビジョンに代わって行う方針というのはどういう点が異なるのか、具体的に教えてほしいです。例えば、中野区都市観光ビジョンのほうはこれまでの観光、いわゆる世の中が指している観光というものを指して、今回御説明いただいているように観光振興に係る方針のほうは、もうちょっと広がったシティプロモーションとかの内容が入ってくるようなものを策定するから別のものであるというか、そういうことなんでしょうか。
高村企画部広聴・広報課長
検討会の議論としては、この中野区都市観光ビジョン、先ほども言いました都市観光としての定義としては、中野の文化、商業、娯楽、飲食、サービスといった多様な都市機能の魅力を来街者が気楽に楽しむ形態ということなので、この定義自体はいいというふうな共通認識だったんですけど、一方でビジョンとして掲げていますので、かなり大きな目標、要は将来像が描かれています。そういったものは必要ないだろうと。むしろ今の都市観光の定義をさらにより住民側に寄せたような形にした上で、そういう捉えの上での観光施策みたいな方針と具体的な取組をつくったらどうかというのが検討会での議論でございます。
河合委員
ありがとうございます。非常に分かりやすく感じました。
今言われた観光振興に関わる方針をお示しいただくことまでが、この協議会というか検討会がやってくださるということでよろしいですか。
高村企画部広聴・広報課長
検討会の設置目的としてはそのように考えてございます。
河合委員
ありがとうございます。検討会が、ここの方々が御努力いただいてその案が出てきたら、そこからまた新たに観光の細かな施策や関係づくりなどを進めていくということでよろしいでしょうか。
高村企画部広聴・広報課長
基本的にそのとおりでございます。
河合委員
ありがとうございます。これ、意見なんですけども、今、中野区では楽しい小さなお祭りがたくさん出てきて、若い方もいろいろ挑戦してお祭りをやってくださっていると思いますので、これが落ち着いて方向性が定まってきたら、そういう挑戦している若い方たちが、みんなが連携できるような仕組みというのをぜひ整えていっていただきたいなと思っています。
南委員
観光施策はまちづくりが非常に重要になってくるというふうなお話なんですが、今現在中野区においてはこの中野駅周辺、それから、先ほど課長のほうからありました西武新宿線沿線のまちづくりがあるんですけども、大きく言えばその二つが、大きなまちづくりが今後展開されていくということになってくるんですけども、この中野駅周辺と西武新宿線沿線のまちづくり、これを基本的に強化していくというか、それで観光施策の方針策定をしていくということですか。
高村企画部広聴・広報課長
先ほど検討会から検討の視点・取組案として別紙4というものを御紹介させていただいたところなんですけど、そこの検討の視点の2で強みと主な資源というのがございます。この辺を中心に今後観光施策を考えていきたいと思っておりまして、今、委員からお話のあった中野駅周辺の再整備や西武新宿線沿線のまちづくりは、この中の一つの変化するというところになると思います。要は、変わってより住みやすいまち、あるいは営みやすいまち、場合によってはちょっとした楽しみがあるまちというところになるのかなというところで、その強みのうちの一つとして外へPRできるものになるかというふうに認識してございます。
南委員
それはよく分かるんですけども、要は中野駅周辺開発と、それから西武新宿線の開発のまちづくり、そこの部分だけになってしまわないかというところが一番心配しているところで、要はちょっと地域格差が出てしまって、それで終わってしまうような、要はこの観光振興に係る方針の策定で終わってしまったならば意味がないんじゃないかなというのを非常に危惧するんですが、まちづくりをする中で周りのエリア、地域に何か波及できるような、そういう何か方針なり策定というのは考えていらっしゃるんですか。
高村企画部広聴・広報課長
委員のお話は、まちづくりそのもののお話かなというふうに思います。一方で、我々が今考えている観光というのは、まちづくりの一環として捉えて、区民の方、在勤者、在学者、あと周辺の住民の方が中野区を訪れたときにいいなと思うような、そういうための仕掛けだったり、あと考えというものを、方針というのをお示ししていきたいというふうに思っていますので、ちょっとステージが違うかなと思いますが、いずれにしても地域格差がいい意味でなくて、まあ、いい意味で差別化されていていいと思うんですけども、住みやすい環境だったり、営みやすい環境というのは、結果としてそれが対外的にアピールするポイントになるというふうな認識ではおります。
南委員
そういうまちづくりをする中において、私が心配しているのは、先ほど言いましたように、そういった地域的な格差がどうしても出てくるのではないかというところであるんですけれども、その中でまた、中野区には観光資源といった、いわゆる歴史・文化に関することについてもしっかりとした観光資源があるわけですね。例えば、私は北部のほうに住んでいますので、旧野方配水塔にしましても、それから哲学堂公園にしましても、それぞれ観光資源としては非常に大きな中野区にとっての財産になるのではないかと思うんですけれども、酒井区政になってその辺りがインバウンドからもう文化財保護というところに変わってしまったというのが、私としてはちょっと残念なところではあるんですけれども、その辺の文化財についての観光資源の考え方というのは、課長はどのようにお考えですか。
高村企画部広聴・広報課長
この検討会でも指摘があったところですけれども、議論があったところですけれども、今おっしゃったような資源については、旧野方配水塔ですとか、ああいったところは中野区の認定観光資源にはなっています。ただ、区にはそれなりの、地域の方にとってみれば、あるいは私たち職員にとってみれば誇るべき資源というのはあるんですけれども、ただそれを認定しただけにとどまっていたなということや、いわゆるそういった、まあ、いいなという資源というのは、その切り口であったり、ストーリーをつくったり、何かと組み合わせてPRしないとなかなか訴求しないということも事実かなと。また、この検討会でもその指摘があったところです。ですので、観光資源そのものもやはり外から見て魅力のあるものというところを引き出さなきゃいけないですし、その出し方の工夫ということを、やはり区だけではなくて関係団体であったり、あるいは、今回の指摘の中にもあるんですけども、インフルエンサーを使ってPRしたりだとか、ストーリーづくりをしたりだとか、そういったことが必要かというふうに考えてございます。
白井委員
前回御報告いただいたときにも少しお話ししたんですけども、やっぱりどこかで棚卸しをしなきゃいけないとお話をしたところです。中野区都市観光ビジョンの位置付けというのは基本構想・基本計画の下に位置するようなもので、そういう面では非常に大きな大きな施策でもあります。それにぶら下がった個々の施策が外国人の方々のインバウンドを大きくどう取り組むかという状況の中で、中野区も自治体間の競争の中でどうやって、区の大きな大きな財源ともなりますし、にぎわいともなりますし、それを囲い込むかという施策でもありました。このコロナ禍の中なので、よくよくダウンサイジングは考えなきゃいけないところなんですけど、一方で棚卸しし過ぎてちょっと寂しい思いもあって、大丈夫かなと思うようなところもあります。現在、もともとのその計画の中で大きく変化とは言わないですけども、やっぱり中野駅前と、それから、西武新宿線地下化に伴って上部活用だとか、野方以西についても今後となっているんですけども、まちづくりのコンセプトが大きくまだまだこれから進捗している中で、大本の施策、観光が全てとは言わないですけども、位置付けをこのタイミングでがらっと変えてしまうことに対して、果たしてそれでいいのかなと思う部分があるんですね。何となくそれぞれの施策、もともとは非常にそういう面では上位計画に位置付けするものがなくなってしまうとなると、単純に施策ですと言われると、果たしてそれでいいのかなと思うことがあるんですけど、どうでしょうか。
高村企画部広聴・広報課長
その体系的な位置付けという点では、確かに委員の御指摘の部分はあるかと思うんですが、一方で基本構想が改定されて新たな目標像というのができています。それを踏まえた形の議論になっているかという点と、あと、体系的な話とは違いますが、先ほどもお話ししたとおり、これからこの観光を考えるに当たっては変化があるということが一つの強み。先ほども言いましたが、今、委員がお話しになったように、中野駅周辺というのはやはり変わっていって、しかもその変わっていく姿はまだ具体的に私たちも明確には分かっていないぐらいの、むしろ可能性のあるものだと思っています。そういったものをしっかり強みとして捉え、情報発信したり、あるいは仕掛けていくということで今検討していこうと思っていますので、その点では大きな問題にはならないかというふうに認識してございます。
白井委員
今、中野駅の話があったので、じゃ、まずここから。さっきの報告の中でエリアマネジメントについてのお話がありました。それこそ関連した報告ではあるんだけど、メインはこの協議会についてどうするのか、今後どう運営していくのかという話があったんですけど、中野区の今後のこの中野区都市観光ビジョンに代わる施策の考えの中で、どうやってこの振興策を考えるかといったとき、やっぱりどうしてもここは外しようがないと思うんですよね。一方で、例えばシティプロモーションという言葉を使っていましたけども、中野の駅前のエリアマネジメントとかまちづくりについてどう反映させていくおつもりがありますか。むしろ、観光施策じゃなくてこっちが本当はメインに入ってくるお話じゃないかと思うんです。あえて何を聞いているかと思うんですけど、具体的にどのように検討されているのか、また、どう反映させていくおつもりなのか教えてください。
高村企画部広聴・広報課長
委員のお話のとおり、どちらが、まあ、鶏と卵かもしれませんけれども、どちらも切っても切り離せない話ですし、中野駅周辺の再整備というのは、この観光と捉えた場合もすごく核になるものの一つだというのは間違いないというふうに認識しております。ただ、いずれも、これ、文化・芸術振興もそうですし、産業振興もそうですし、今のまちづくりの話もそうなんですが、全て観光に関わるものになっています。ですので、あえて都市観光ビジョンというところから来た、私たちが捉える観光施策という切り口でまず整理しました。この整理をして、そのメンバーで整理したものを今回特別委員会のほうで御報告させていただき、さらに総務委員会で御報告させていただいて、御意見をいただいた上で庁内の関連部署を集めて議論をすると。こういうプロセスにしないとなかなか議論が深まっていきませんし、逆に言うと拡散してしまうというふうに考えて、そういう手順で今検討を進めているところでございます。
白井委員
さらに、区の中で名所や文化財等の指定を行って、これらを観光施設として格上げしていくというような計画もありました。もはや観光地じゃないかという言い方になってくると、もともと背伸び感が非常に強くて本当に活用できますかというお話もしていたところなんですけど、ここを見直すとなると区有施設をどう整備するのかというところも大きく変わります。もっと言うと公園をどう整備するのかというところも変わってくると思うんですけども、この点についてはどのように考えられますか。
高村企画部広聴・広報課長
そういった、場合によっては影響が出てくるということは認識してございます。ですので、逆に言うと、いわゆる観光施策という狭い捉えの中での深掘りした分析の下に、本当にそれを基にして庁内議論をしたほうがよりいいかということでこのプロセスにしています。当然委員の御指摘のとおり、例えば公園を観光資源としていくというような議論になり、そういうふうに考えていくのであれば、委員おっしゃったとおり、それこそ区有施設整備計画であったり、公園の再整備計画などにも影響が出てくるということは、そのロジックとしてはあるというふうに認識しております。
白井委員
今幾つかお聞きしたんですけど、要は中野区都市観光ビジョンという限りはやっぱり上位計画で、それにひもづいている計画がたくさん出てくるわけですよ。それこそ区全体の、どういうまちにしていくのかという大きな大きな施策や体系にもつながっていくわけで、一方でこれをダウンサイジングして、この中で観光振興に係る方針のほうがいいんじゃないかというお話が出ているんですけど、どうそぎ落としていくのかというところ、もしくは、どう反映させるのか確認させてもらったところです。多分に影響が出てくるんですね。一方で、この中では、中野区都市観光ビジョンの中で「ビジョン」という言葉はやめて「方針」という話だったんですけど、私からすると、そもそも「観光振興」という言葉が本当に正しいのかなとすら思っています。言い換えてまちづくりというお話がありました。広聴・広報課長からはシティプロモーションというお話があったんですけど、やっぱり中野区としてどうするのという大前提のお話、基本構想・基本計画を受けて振興施策にするのか、方針にするのか分かりませんけども、どうするのかというのもタイトルからよく考えないと、何の施策体系と位置付けて体系づけられているのかが今までとは変わってくるのかなと思います。もう既にほとんど委員の皆さんとは意見交換が終わっていて、あとは内部の中の検討段階だと思います。現状、この点どのように考えておられるのかだけお伺いしておきます。
高村企画部広聴・広報課長
私の説明が十分ではなかったかもしれませんが、先ほど羽鳥委員の御指摘も同じだというふうに思っていまして、この検討会の中でも「観光振興」という言葉は、今までのを引っ張ってあえて言っているんですが、シティプロモーションみたいな形のイメージアップというほうの、そういうところを強調したほうがいいという議論もあります。ですので、言葉もそうですし、また、観光施策という捉えで方針を出すべきかということも含めて議論していく必要があるかなというふうに思っています。それと、今の議論の中では、どちらかというと中野区都市観光ビジョンのほうは、実はハード寄りだったということも、その上位計画がという白井委員のお話もありましたけど、当然それにひもづくのでハードル寄りだった。今実際に区がやっているシティプロモーションの取組だとかというのは非常にソフト的ですので、そちらに寄せて議論したほうがいいんじゃないかということもあります。いずれにしてもその辺検証した結果、また、状況が変わってきた結果、中野区都市観光ビジョンというのはいかがか、あるいは、「観光振興」とか「観光」という言葉はいかがかということが、今日各委員からも意見をいただきましたので、それを踏まえて議論したいというふうに考えてございます。
来住委員
関連はするんですけども、まず、中野区都市観光ビジョンの検証を行ったと。その結果が報告されて、その視点4と視点5のところでは、ちょっとこの検証はどういう結果が出るのかなと思っていましたが、出されている内容は極めて検証の深まった形での結果が出ているのではないかと。これは私なりに思います。その点、報告いただいたように、視点4の中でも、地元、地域の人を優先すべきであったであるとか、中野の多様性を生かして、在住者、在勤者、在学者、来街者の全てがいわゆるユーザーとなって、そういう捉え方が必要だったというようなことでこれまでの方向を検証されている。視点5の中でも、中野区の認定観光資源はその存在自体がほとんど知られていないと。そのとおりだなというふうに思いますし、各委員から指摘いただいたところ、課長の答弁と合わせると、極めて検討会での検証は一定深められた中身ではないかというふうに思います。それを基にして、今後どういう施策を具体化していくのかということが次の段階に来ているんだというふうに思うんですね。
私もやっぱり中野区の特性として、まず一つは落ち着いた住宅地域であると。ましてや、癒された生活の場をどうその中で作り出していくのかということが大前提。それから、もう一つ大きなのは、やっぱり外国人、住民基本台帳で示されている直近の区報での数字でも、令和4年6月1日現在ではかなり外国人の方が増えていらっしゃるんですね。人口でいうと1万6,868人お住まいになっている。それから、恐らく100か国ぐらいになるんでしょうか、ちょっと正確ではないですが、それだけやっぱり多様な文化を持ち合わせる人たちがこの中野で生活をされている。したがって、何を言いたいかといいますと、この33万人の中野区民、この中には外国籍の1万6,000人を超える方もいらっしゃる。そういう人たちがやっぱり自分たちの住んでいる中野を誇れる、自慢できる、そういうことをどう作り出すかということが、やっぱり外に向けた発信力になるんじゃないかなというふうに私は常々思っているんですけど、まずその点いかがでしょうか。
高村企画部広聴・広報課長
委員御指摘の点は、別紙4の検討1のターゲットを定めているというところでちょっとお示ししているんですけれども、この検討会と、あと検討委員との議論の中でも、要は地域の外国の方が楽しめるものとか、そういったものは何かというのをよく探って、それを情報発信するということ自体が、結果としてインバウンドとかにもつながっていくというような認識には至っております。
来住委員
他の委員からもありましたが、やはり中野駅周辺は今後大きく変わりますが、一極集中的なそのまち、そこに焦点を当てるやり方、そういう発信の仕方、やっぱりそこは極めて正しくないと私は思います。私は中野でいうと東部地域ですけども、もう本当に桜の季節、神田川、それから、緑でいうと宝仙寺がありますし、それぞれの地域に幅広く、縦長の中野の地理の形状からいってあるわけですね。そういう持っている財産、自然の財産をやっぱり生かすということがこの全体の考えの中にきちんと座っていないと、何か新しいものを作るからそこに集中して光を当てるというやり方は、これは成功しないと。将来30年、50年先を見越して、中野をどう発信するかというときには、やはり今暮らしている方々が今身近に感じていることをどう行政として捉えて評価し、生かしていくかということなしには、こういう今後の方向性は出てこないというふうに思います。検証は検証として行われて、私は一定の評価する面がありますので、それを踏まえながら、次に進む上では、やはり33万人の区民、1万6,000人を超える海外の方々を含めて、そこの声を検討委員会で一定の、もちろんその方々は見識のある方だと思うんですけども、やっぱり区民、そこに住んで暮らしている人たち、実際体感している人たちの声をやっぱり酌み上げて次の方向、方針に生かすということがないと、せっかく作ろうとしているものがいいものにならないんじゃないかと思いますが、その点はいかがでしょうか。
高村企画部広聴・広報課長
個別の聞き取りなどはしていますが、当初は、実は今、委員がお話しになったように、地域の方だったり、あるいは外国の方だったりということの、ちょっと比較的規模の大きい調査をかけようかというふうに考えていました。ただ、ある程度整理された上で、仮説が立った上で調査をしないとあまり効率的じゃないなという議論もあったので、今日この検討会から出ている考え方、それから、各委員からいただいた意見、こういうのを踏まえて庁内議論をある程度深めた上で、そういったこともやっていければというふうには考えています。加えて、いわゆる地域の方にお聞きするのも一つなんですけども、「観光」という言葉がどうかという今日御指摘がありましたが、外から光を当てるというようなことが観光だねというのもこの中で議論されたところです。ですので、どういう聞き方をするかは別として、地域の方なり、あるいは区民の方なりに聞いたよさというものを、逆に外向きにそれはどう思うかというような、そういう調査というか、意向調査ということも、こういったことを考えていく上では必要かなというふうに考えてございます。
来住委員
哲学堂公園の、一時期私の思い入れもあるんですが、インバウンドでいろいろ計画を考えられた時期もありました。そこでやっぱり利用している新宿区民、中野区民を含めて、近隣の皆さんの意向がきちんと反映されていないじゃないかということも随分申し上げた時期もあります。したがって、今おっしゃったように、いろいろスケジュールはあるんだと思うんですけども、しかし、スケジュールありきではなくて、やっぱり十分区民の皆さんが、利用者の皆さんが納得できるものに仕上げていかなければいけないというふうに思います。「観光」という名称、あくまでもそこにこだわるということでもないというようなニュアンスのこともおっしゃっているので。ただ、このスケジュールを見ますと、12月に中野区における今後の観光施策を議会に報告する。ここで一応終わる形になっているんですよね。11月、その1か月前に決定をし、さらに10月には、1か月前の段階で議会報告を行って、11月、12月ということで報告してまとめていくということなんですけども、もうちょっと、議会にはもちろん必要な報告はいただかなきゃいけませんが、やはり1回投げかけられるような、ワンクッション置けるような、区民や利用者にとっても一緒になってやっぱり盛り立てていかなきゃならないものですから、その辺の時間的な余裕が欲しいなというふうには思うんですけども、いかがでしょうかね。
高村企画部広聴・広報課長
委員御指摘の点というのは、例えばまちのビジョンだったりだとか、区有施設計画だったりすればおっしゃるとおりだと思います。一方で、基本構想もでき、基本計画もでき、また、観光、今でいうと施策レベルで捉えて、どういうふうに展開していこうかという話ですので、十分プロセスとしてはしっかり踏んでいますし、かなり濃密な議論もしてきています。その上で仮説を立てて、意向をある程度聞くという形でまとめ上げれば一定のものができるというふうには考えてございますので、このスケジュールで進めたいというふうに思っております。
山本委員
2点だけございます。
グローバルというところから観光施策があった頃から比べると、本当に隔世の感があるなと思います。まちづくりの一環としてやられるということで、様々な委員の皆さんからも御意見をいただいた中で、私から2点あるんですが、中野は定住人口のみならず、今観光やその交流人口を増やすというところのみならず、中野というのはやっぱり関係人口が全国の中でも大変高い自治体なんじゃないかなと思うんですよね。過去に住んでいたことがある、若い頃に住んでいたことがある、駆け出しの頃に住んでいたことがある、そうした若い方々が住まわれていて、そうした方々がやっぱり地方に帰られたりとか、ほかのまちに住まわれたりしていく中で、皆さんもほかの都市に行かれたら、地方に行かれたら、玄関の駅で「お帰りなさい」という横断幕が張ってあったりすると思うんですよね。何かそうした、要は別紙4の検討の視点1で、メインターゲット、インバウンドについてはあくまでまちのユーザーの1人として捉える、過度に期待せず、特別に意識しないとありますが、そうした関係人口の方々にもメッセージを打つ必要はあるんじゃないかなと思うんですが、いかがですか。
高村企画部広聴・広報課長
検討会の議論の中では、今、委員御指摘のあった話が出ました。実際には、学生時代や若い頃に中野に住んでいた方というのは必ず出てきますし、実際に区長などもそうなので、そういったことはあるということだったんですけども、メインのターゲットとするときに、その方たちへの情報発信ができて仮に届いたとしても、それがなかなか、お住まいだった場所だとか状況によって難しいのではないかという議論も一方であったので、メインターゲットとしては外して、区民、在勤者、在学者、周辺の住民、新宿や渋谷を訪れたついでに寄る人という、気楽なリピーターづくりというふうにしています。ただ、そういった視点を持った議論にはなっていた。その具体策を考えるのは難しいねというのが今の検討会での議論でございます。
山本委員
やっぱりここに帰ってくると落ち着くというようなまちでずっとあってほしいなと思いますので、引き続きその考えを持ちながら進めていっていただきたいのと、検討の視点2で、委員から多分御意見があったんだと思いますが、メタバースやeスポーツを積極的に誘導すると書いていらっしゃって、メタバースとeスポーツはそもそも違うんですけれども、eスポーツについては様々な意見があって、教育上の意見もありますので、いろいろ区が後援とかされるということになると、いろいろと考えが違う方もいらっしゃいますので、よくよく慎重に考えていただきたいなとは思います。これは要望で結構ですので、お願いいたします。
委員長
他に質疑はございませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、以上で本報告について終了いたします。
次に2番、新たな公共交通サービスの導入についての報告を求めます。
宮澤都市基盤部交通政策課長
それでは、新たな公共交通サービスの導入について御報告申し上げます。お手元の報告資料(資料4)を御覧ください。本報告は、令和4年2月の閉会中に御報告しておりました若宮・大和町周辺地区における新たな公共交通サービスの導入に関する実証実験に関して、運行計画がまとまりましたのでその内容について報告するものでございます。なお、本報告は8月25日の建設委員会との重複報告でございます。
1、経緯でございます。冒頭申しましたとおり、令和4年2月に実証実験の事業者募集に関して本委員会に報告いたしました。その後、事業者を公募し、令和4年4月に事業者が関東バス株式会社に決定いたしました。事業者が決定した後、5月頃からバス停候補地付近の住民との調整や関係者調整を行いながら、さらに運行経路やバス停位置について具体的な検討を進め、6月には実際に運行する車両と同タイプのものを使用した現場実査を関係者とともに実施し、実際に車両を走行させたり、バス停位置に車両を停車させたりして運行経路の安全性の確認を行いました。現場実査において道路交通や利用者の安全性の確保が困難な箇所等が新たに判明したことから、運行経路、バス停位置について改善できるよう再検討した上で運行計画案を作成いたしました。作成した運行計画案については、7月に開催した区の附属機関である中野区交通政策推進協議会において、道路運送法第9条第4項及び同法施行規則第9条の2に掲げる関係者間の協議を調えたところでございます。
なお、運行経路に関する検討経緯については、別紙の2ページに概要をまとめておりますので、後ほどお読み取りいただければと存じます。
続きまして、運行計画についてでございます。お手数ではございますが、別紙の1ページ目を御覧ください。
初めに、運行する車両についてでございます。記載しておりますとおり、トヨタ自動車ハイエースコミューター2台を用意しており、乗客用の座席10席、乗務員用の座席2席の定員12名となっております。車両には乗降口にステップがついているほか、車両位置や運行情報が提供できるようバスロケシステムを搭載しております。なお、紙面に白い車体のイメージ写真がありますが、実際に運行する際は事業者である関東バスの車両と分かるようラッピングを施します。
続きまして、運賃でございます。大人200円、子ども100円の運賃で、現金またはICカードのいずれかで支払える仕様としております。今回の実証実験の事業者が関東バス株式会社となっていることから、記載のとおりの割引制度の適用、1日乗車券の利用が可能となっております。その他として、本実証実験で運行するルートの道路幅が狭く、勾配もあり、中大型バスでの運行が困難であるため、運行車両に関わる移動等円滑化基準により、通常の路線バスに求められる設備の設置等の義務について、記載の項目に関する適用除外の認定を受けることとしております。
続きまして、運行ルート等でございます。紙面の地図に示す赤い実線及び点線で描いたものが運行ルートとなっており、線上にところどころある赤い矢印が進行方向を示しております。図中の01番の白鷺一丁目のバス停を起終点とし、1周約7.2キロについて、資料下段の表で示した既存の関東バス停留所を含む14か所のバス停を循環するものとなっております。また、午前9時から午後8時までの運行時間とし、各バス停における運行間隔は二、三十分程度で調整しております。なお、運行許可を受ける際の路線名称は「中野区実証実験運行・若宮大和町循環」で申請しているところでございます。
この交通について、利用例の想定を補足で説明させていただきます。本ルートは、中杉通りや早稲田通りでの既存のバス路線の停留所を経由する計画としております。このため中杉通りで路線バスに乗り換えてJR阿佐ケ谷駅周辺との往復、早稲田通りで路線バスに乗り換えてのJR中野駅周辺との往復にお使いいただくことができます。また、西武新宿線の鷺ノ宮駅の南側にも停留所を設けておりますので、鉄道との直接の乗換えについても利用することができます。このようなことから、例えば野方・大和町方面にお住まいの方であれば、中杉通りまで本実験の車両を利用していただき、乗り換えて阿佐ケ谷駅周辺に行くことや、白鷺・若宮方面にお住まいの方が早稲田通りまで本実験の車両を利用していただき、乗り換えて中野駅周辺に行くなどの利用が考えられます。このほか、本地域にある大和区民活動センター、鷺宮すこやか福祉センター、高齢者会館、白鷺せせらぎ公園周辺などの施設を周回するルートとなっているため、地域内における活動等の移動支援としても利用できると考えております。例えば、仕事帰りに地域の集まりが区民活動センターで行われるときや、保育園へのお迎えをするときなどの移動手段として利用、また、急な天候の変化や行き帰りで荷物が多くなってしまった際などの移動手段としての利用が考えられます。日常の通勤・通学や買物、地域での活動や生活スタイルに合わせて幅広い層の多くの方に御利用いただけるよう、このような利用シナリオも含め、地域に対する周知を今後行っていきたいと考えております。
お手数をおかけいたしますが、報告資料の1枚目にお戻りください。令和4年8月に本報告と並行して、国土交通省関東運輸局に対し実証実験に関する許可申請を行います。また、バス停位置に関する道路等の使用に関する諸手続を道路管理者、警視庁等に対して行います。このほか、自治会、町会、小学校等の地域に対し事前説明を実施していきます。9月頃にはオープンハウス形式を基本とした地域に対する実証実験の周知を行い、その後バス停設置工事を実施いたします。10月頃に実証実験に関する事業の許可を受けた上で、実証実験の運行を開始する予定としております。なお、本実証実験の事業効果及び事業継続に関する判断をするため、中野区交通政策推進協議会などにおいて関係者協議を行いながら、評価基準と検証フローについて作成し、令和5年の1月頃には作成した評価基準等に基づき運行実績データ等により中間評価を実施し、令和5年度における事業の方向性を定めていきたいと考えております。今年度の実証実験結果については、令和5年3月にデータを取りまとめ、令和5年度に結果の詳細な分析・検証を進めていく予定としております。
御報告は以上でございます。
委員長
ただいまの報告に対し、質疑はありませんか。
南委員
今回、公共交通サービスの導入ということで実証実験を本格的に実施するということで、事業者が関東バスに決定したということなんですが、定員が12名で、座席が10名、乗務員席が2名ということで、この乗務員というのは当然運転手と、それからその補助というか、このもう1人の補助の方も運転免許は持っているという考えでよろしいんですか。それとも、いわゆるお客さんとの、要は運賃の回収とか、そういうことのみの乗務員ということなのか、運転免許も持っていらっしゃるのかというのをちょっとお聞きしたいと思います。
宮澤都市基盤部交通政策課長
すみません、私の説明がちょっと不十分だったかもしれないんですけども、乗務員席、運転席と助手席の2席という意味で2席としております。実際に乗務員自体は1名で運行をいたします。運転手1名のみで運行となります。そういうのも運行経費の観点からも、ちょっと常時2名配置しての運行というのはなかなか厳しいのかなと思っております。料金については、料金機を中に設置しておりますので、そこで料金については回収をするといった形になります。
南委員
ちょっとすみません、理解がちょっとできなかったんですけど、運転手がいますよね。助手席にも乗務員がいるということではなくて、もう1台のほうにいるということですか。2台走らせるわけですよね。その辺、すみません、もう一度お願いします。
宮澤都市基盤部交通政策課長
乗務員自体は、2台ありまして、2台に対して1名ずつ配置になります。要は運転手のみの配置になります。
南委員
すみません、(「ワンマンカーだから」と呼ぶ者あり)定員が、ちょっと理解がよく、私の理解があれなんですけど、12名の定員で運転席が1名であるとなると、定員が11名になるんじゃなくて、その辺は、要は助手席は乗せないということにしているということですか。
宮澤都市基盤部交通政策課長
委員おっしゃるとおりでございまして、助手席は乗客の席として使うことはありません。
南委員
分かりました。
あと、ルートがこのようにあって、バス停が14か所ですか、あるんですけども、このバス停にはバスの時刻表というのは明記してあるという考えでよろしいんですかね。
宮澤都市基盤部交通政策課長
バス停にはバスの時刻表が明記されることになります。
南委員
ちょっと簡単なことをお聞きしましたけど、令和5年の3月までに実証実験の結果のデータの取りまとめをすると。取りまとめた上で、令和5年度に令和4年度の実証実験の結果の分析・検証をするということなんですけども、これはもう令和5年度すぐに実証実験の結果を分析して、本格実施にすぐに入るという考えでよろしいんですか。
宮澤都市基盤部交通政策課長
紙面に、10月頃に評価基準・検証フローを作成した上で、令和5年1月頃に中間評価をかけたいといったものを記載してございます。これは、令和5年度にその実証実験を継続するか否か、内容を見直すか否か、そういったことの判断を一旦中間的にやった上で、詳細な半年分のデータというのは令和5年3月まで実証実験を続けないと出てこないので、それは4月以降に詳細に分析をかけていきたいと、そのように考えておりまして、本格実施するかどうかというのはそういった評価の中で考えていくことになるかなと思っております。
南委員
中間評価の中で、もう既にその際には、本格実施するかどうかという判断はもう出来上がっているということですか。
宮澤都市基盤部交通政策課長
ちょっと評価基準については、まだ具体的にどういったものになるかというのは決まっていないので、お示しすることはできないんですけども、本格実施する基準というのは、基本的には今回入れる交通サービスというものの事業性、事業採算性が、運賃収入と経費のバランスが取れている状態というのが基本的な考え方になるかと思っております。ただ、始めて2か月、3か月、6か月の間にそこまでたどり着けるかというのはなかなか難しい点もあるかと思いますので、段階的に評価をかけていくような考えで本格導入までのフローを今後作っていきたいと、そのように考えているところです。
斉藤委員
ありがとうございます。特に、多分何度も一筆書きをなさってルートを考えてくださったのかなと思います。鷺宮のほうの地元から思うと、双鷺公園まで行っていただけてよかったなというふうに思っております。つまり、その利便性が今回のこの実証実験の活用状況に跳ね返ってくるのではないかと思います。細かいことが多分積み重ねられて便利さにつながっていくと思うんですけれども、今一つひとつ細かい質疑をするつもりはないんですが、例えばこっちとこっちを乗り換えるときのお金はどうするとか、一番乗るときにストレスになるのが、さっきもお話がありましたけれども、やっぱり何かあったときにいつ来るんだろうと分からなかったり、このバスロケシステム搭載とありますけど、QRコードをおつけになるのかなとか、幾つかそういう細かいことがたくさんあると思うんですけれども、それについての検証とか、また、御報告とかというのは、いつ頃また示していただけるのか教えてください。
宮澤都市基盤部交通政策課長
まず、細かい点については、随時事業者と問題があれば改善していくということで考えているということと、次の御報告のタイミングとしては、年明けの令和5年の1月頃の評価をかけた後にできればいいかなとは思っております。
斉藤委員
私が伺いたかったのは、細かいことをお示しいただけるのは、運用が始まるのが10月ですけど、次の定例会とか、次の頃に、こういう停留所になって、この辺にQRコードがつくとか、そういう細かいことです。そういうのは、その次の定例会ぐらいのときに御報告いただけるんでしょうか。
宮澤都市基盤部交通政策課長
申し訳ございませんでした。10月頃に運行開始と書いておりますので、第3回定例会のタイミングで御報告できればと考えております。
斉藤委員
あと2点です。
次が、収益を上げるため、やっぱり収益も上がるというのがバス会社には大事なことなので、何か仕組みをお考えでしょうか。別なところに視察に行ったときに、例えば商店街の、乗ると何か、割引じゃないですけど、こんな商店街セールをやっているよとか、そういう情報提供があったり、そういう連携をしたりとかして、このルートに乗ると何かいいことがあるよみたいな、そういう仕組みとか工夫を考える御予定があるかどうか。前も伺ったんですけど、ちょっと教えてください。
宮澤都市基盤部交通政策課長
以前もお答えしているところと重複するかもしれませんけども、キャンペーン等については、今まさに事業者とどういったことができるのかということを検討しているところでございます。ただ、単純な割引キャンペーンとかというよりかは、人が集客できるようなPRの仕方であったり、そういったところで工夫ができればと思っております。
斉藤委員
行政、なかなか難しい面はあると思うんですけども、乗るといいことがあるよみたいな、こういうわくわく感というか、そういうことがこちらにたくさん乗っていただく、御活用いただくことにつながるのかなと思いますので、その辺の工夫はぜひしていただければと思います。
最後、これ、一つ目と関連するんですけど、「中野区実証実験運行・若宮大和町循環」の何か愛称とか、ちょっと長いので、「大和バス」など、何かお考えいただければと思うんですけれども、今のところの御検討はいかがでしょうか。
宮澤都市基盤部交通政策課長
これは、申請する際の名称ということで記載しておりまして、愛称みたいなものは、今回ちょっと実証実験ということで始めさせていただいて、いつまで続けるかということも踏まえ、今後の議論の中でしていきたいと思っていますので、基本的にはこの名称でしばらくはやらせていただければと思っています。
むとう委員
すみません、聞き逃していたら申し訳ないんですけれども、確認させていただきたいんですけれども、ということは、これ、座席10ということで10人までしかお客さんは逆に乗れないということですよね。普通のバスのように立って乗るみたいなものは駄目ということでよろしいですか。
宮澤都市基盤部交通政策課長
委員おっしゃるとおりでございまして、立って乗るといったことはできないことになっております。
むとう委員
それから、料金のところなんですけれども、これはシルバーパスみたいなものは適用除外ですか。
宮澤都市基盤部交通政策課長
シルバーパスにつきましては、今回適用するということにはなっておりません。ただし、本実証実験の事業者が今回関東バスさんになりましたので、今後利用実績とか利用者の属性、また、利用者の意見、料金を上げるとか下げるとかということも含めて確認した上で、場合によっては一般の方に負担を強いることになってしまうかもしれませんが、シルバーパスの適用については継続して事業者と協議していきたいと、そのように考えております。
むとう委員
先ほどのお話だと、これから実証してみなければどうなるかということはちょっと想定できないし、分からないことではあるんですけれども、やっぱりこれはきちんと赤字にはならないということが条件での運行になるということでよろしいですか。
宮澤都市基盤部交通政策課長
先ほども申しましたとおり、基本的には収入と運行経費がバランスする、赤字にならないということを目指していくというのが基本的なことかと思っています。ただ、やはり乗車定員が少ないこと、また、こういった取組自体が区内では初めてということもありまして、ちょっとその辺りも、ただ単に経済性だけで評価していくのか、例えば生活の質が向上するだとかという評価基準を設けるだとか、そういった評価の仕方というのも今後いろいろ考えていきたいなと思っているところです。
むとう委員
これは、そもそも交通の利便性があまりよろしくないところで利便性を高めるということだったかと思うので、そうなってくると、総合的に判断されるということではありますけれども、赤字になっても利便性を優先して動かすという場合に、区が補助金を入れていくとかということもどうするのかなと。今後のことではあるんですけれども、その辺は今のところどのようにお考えなんでしょうか。
宮澤都市基盤部交通政策課長
今回の実証実験について、今後の話にはなりますけども、将来的には区の補助金はなしで運行できるということが基本的な考え方になるかと思っています。ただし、実際にお客さんが乗るようになる状態になるまで交通を成長させる段階のときには、補助金等も検討していくのかなというふうに考えております。
むとう委員
この運行時間が午前9時からということだから、となると、もう最初から通勤・通学の方は除外ということになってしまう時間帯ですよね。赤字にならないというのは結構厳しいのかなと。午後は8時までということでいいんですけれども、午前9時からというところ、これ前もこのところは皆さんから意見があったと思うんですけれども、ここは検討はされないんですか。
宮澤都市基盤部交通政策課長
以前の委員会でも答弁させていただいたんですけども、9時からとしている理由としましては、この地域、スクールゾーン等がありまして、交通規制が9時頃までかかっている状況で、ルートとして今お示ししているルートの中でも、鷺宮であるとか、そういったところに寄りつけない状態になってしまいます。なので、こういった時間設定とさせていただいております。また、9時からというところで、行きの通勤の際にはちょっとお使いいただけないという部分は重々承知しておりまして、その分を日中どういった使い方ができるかということをしっかりPRしながら、利用客数がちょっと増えるような工夫をしていきたいと、そのように考えております。
むとう委員
これから実証実験ですから、やってみなければ全然分からないので、今からどうこうということではないんだけれども、逆に日中動いていただくというところを、日中の利用者を想定するのであるならば、逆に午後8時までというところがどうなのかなというふうには思う部分もあって、通勤・通学には使えない。だけど、夜は8時まで動かすというところでどうなるのかなというのがやっぱり不安材料として、赤字にならないでいけるのかなというのが相当私は不安材料なんですけれども、実証実験ですから、やってみてどうだったかというところで十分今後検証していただきたいと思います。ありがとうございます。
委員長
休憩いたします。
(午後3時01分)
委員長
委員会を再開いたします。
(午後3時20分)
休憩前に引き続き、2番、新たな公共交通サービスの導入についての質疑を進めさせていただきます。
羽鳥委員
もう他の委員から質問されたこともあろうかとは思うんですけども、私からもお聞きしたいと思います。今回実証実験の運行ルートが決まったというふうなことで、ちょっと2月に示した運行経路案から異なってしまっているんですけれども、この運行経路案、運行ルートによってどのくらいの交通不便地域というのが解消できるのかなというのが気になるところなんですけども、この公共交通サービス圏域、停留所から約250メートルということで円が出てきて、この停留所を設けることによってここが250メートル圏域になりますよというのが、令和4年2月の運行経路案の地図と重ねた図があるんですが、こっちの、今度これでやろうというふうに思っている運行ルートでは、どれくらいこの交通不便地域という面積が減少するんでしょうか。
宮澤都市基盤部交通政策課長
すみません、面積の率というところではちょっと数字を出しておりませんので、お示しすることはできないんですけども、この別紙の裏面の、先ほど委員おっしゃられた2ページ目の上段のほうに書いてある、停留所から約250メートルという円を描かせていただいている図なんですけども、これを見ていただけるとおり、かなり、もともと250メートル圏外というところで、平成30年度とかのアンケート結果から交通不便地域という言い方で1回出させていただいたものの部分については潰せているのかなとは思っております。
羽鳥委員
あと、今回の運行ルート案ですと、マルエツの中野若宮店から南下していく予定だったけれども、ちょっとそれはどうやら無理そうだというのは、これはここの令和4年2月の検討の際に出されている②の課題、安全性、早稲田通りとの交差点部に信号がないことという、これがやっぱり課題として出ていたために、このルートではできなくなってしまったということなんでしょうか。
宮澤都市基盤部交通政策課長
委員おっしゃるとおり、課題として早稲田通りとの交差点部に信号がないこと、あと、見通しが悪いということから安全対策が必要であるという課題がありました。また、その上に書かせていただいておりますとおり、もともとの案ですと、このマルエツに1回止まって、1回鷺宮のほうに回ってからまたこの団地のほうに戻ってきて早稲田通りに出ると。バス停を何回も重複してこの辺りに止めるということになって、ちょっと効率的にもあまりよくないと。そういった課題があったと。そのような2点をより改善するという意味で、中杉通りを南下するほうが安全性も効率性も向上すると。そのように考えてルートを変えたといったところです。
羽鳥委員
分かりました。
あと、先ほどむとう委員も触れられていたんですけども、今回、普通運賃は大人200円、小児100円となっていて、シルバーパスについては適用するとはなっていないというんですけども、これはどうしてこういう、シルバーパス適用はしないというふうに判断したというのはどういった理由からなんでしょうか。
宮澤都市基盤部交通政策課長
まず、シルバーパス、事業者である関東バスとの協議が調った上で、シルバーパスの申請については適用させていくというのが東京都のほうにも確認を取ったところなんですけども、現状、今回200円という設定ですけども、通常の既存の路線バスですと、関東バスさんの場合220円と、正規の料金よりも安い価格での運賃設定を今回していると。そういった中でシルバーパスを適用するというのは、事業者さんとしての考えとしては難しいと。そのように現状ではお答えをいただいているところでございます。
羽鳥委員
事業者としてはそういった判断だったのかと思うんですけども、それだったら中野区がシルバーパスを適用できるようにしましょうというふうなことで、する判断はしなかったのかなということなんですけども、いかがでしょうか。
宮澤都市基盤部交通政策課長
委員おっしゃいますとおり、区としましては、シルバーパスの適用については、適用できないかという問いかけといいますか、持ちかけはしております。
羽鳥委員
それは協議が調わなかったというふうなことなんでしょうか。
宮澤都市基盤部交通政策課長
委員おっしゃるとおり、現状では協議が調っていないというところでございます。
羽鳥委員
以前、区議会事務局のほうに、23区のコミュニティバスの現状について調査をしていただいたんですけれども、そうやって23区を見てみると、コミュニティバスがある区のうち、大まかに分けて二つあるんですよね。220円になってシルバーパスが適用になっているか、100円でシルバーパスの適用がないかというふうな二つに大別されるんです。ただ、荒川区なんかでは、コミュニティバスは事業者による自主運行ということになっていて、運賃160円なんですけども、シルバーパスは適用というふうになっているんです。こういうのを見ると、やっぱり実証実験の段階からきちんと適用されるようにするべきだったんじゃないのかなというふうに思います。また、品川区で令和4年3月からコミュニティバスの実証実験が始まっていて、この委員会の前に品川のほうに聞いてみましたところ、運賃は220円になっているんだけど、シルバーパスは適用になっていて、じゃあ、シルバーパスで乗っている人はどのくらいいるんですかというふうに聞くと、利用者の4割だというんですよ。この運行時間の設定から見ても、シルバーパス利用者がかなり多くに上るんじゃないのかなというのは想定されると思うんですけれども、実証実験をするときにそういうのが、実際にこういうふうに区がしたい、いずれはシルバーパスを適用できたらみたいに思っていても、そのときに適用できていなかったら、正確な乗車、ニーズがある人はどのくらい乗るんだろうというのが分からないんじゃないでしょうか。どうでしょうか。
宮澤都市基盤部交通政策課長
まず、委員おっしゃいますとおり、他区の状況としましては、正規の路線バスの運賃であれば、基本的にというか、シルバーパスを適用しているという実態は把握しているところでございます。今回、先ほど申しましたとおり、運賃については200円で、正規の220円よりかは少し安い設定となっているというところで、この200円というのは、地域のアンケート調査、また、勉強会などで、料金の設定としては200円ぐらいまでが、一番高くてもその辺りだろうと、そういうふうにお話があったところで我々としては設定しております。そういった中で、220円にするということ自体も少し高く設定するということになりますので、そういった一般的な方の要望と高齢者の方の要望、どちらもバランスを見ながらシルバーパスの適用ということを考えていかなきゃいけないのかなと思っているところです。また、先ほどむとう委員からもありましたとおり、その事業性という部分、シルバーパスを適用することによって事業性をどう考えるかというところも非常に大事な観点かなと思っております。当然シルバーパスを適用させることによって乗車人員というのは増えるかとは思いますが、その分事業性というものは少し難しくなってくるのかなという。そういった全体的なバランスをやっぱり見ていく必要があると。そのように現状は考えております。
羽鳥委員
それだったら、今回実証期間、まあ、予算の関係もあるんでしょうけども、実証期間半年というふうになっていると、じゃあ、シルバーパスが適用じゃない期間はどうだとか、あるいは適用する期間をつくってみようかなとか、そういうのもなかなか期間的にも難しいんじゃないかなというふうに思います。そういう点では、やっぱりもうちょっと長く検証の期間を取ってもいいんじゃないのかなというふうなことも思いました。
また、これもさっきむとう委員のところで聞かれていた、評価基準をどうするのかというところで、区が将来的には補助金なしで運行できるようにするのが基本というふうに言っていたんですけども、結構成功しているというふうに言われているのは杉並区のコミュニティバスなんかのことで、杉並区の担当者に聞くと、大体コミュニティバスが成功だというふうに言うのは、経費の50%の運賃収入があれば成功というふうに言われている中で、杉並区は8割達成していて、もうかなり、本当に大成功と言っていいような部類になっているというふうな、そういったお話だった。コロナの前ですけども、コロナになって50%ぐらいに落ち込んでしまって、今少しずつ回復はしているけれども、なかなか、そういった現状だというふうなことを聞きました。
そういうときに、その評価基準として生活の質の向上だとか、そういった評価基準を入れることはあり得るというふうにおっしゃったんですけども、補助金なしで運行できるようにするのが基本というふうなところを言われてしまうと、ちょっとほかのところで例えば展開するというときに、なかなかその考え方だと展開は厳しいんじゃないのかなと思うんですけども、いかがでしょうか。
宮澤都市基盤部交通政策課長
まず、委員おっしゃるとおり、他区の場合だと50%で設定したり、80%で収支率を設定したりと、様々かと思っております。ただ、今回こういったラストワンマイルといいますか、フィーダー交通といいますか、そういった形での、いわゆる地域内を循環するようなバスのタイプというのはなかなかないのかなと思っていまして、そういった意味でもこういった交通があり得るのかということを、まずはこの地域で実証実験をして、それが成功した上で他の地域での展開というのを今後考えていく。なので、この地域の検証というのが大事であって、他の地域のことはその後検討していくことになるのかと思います。
羽鳥委員
分かりました。
あと、本格実施に当たってはいろんな評価基準が様々取られるんでしょうけども、実際としてこの運行が収益という点で自立するというのは、大体どのくらいの人が乗るようなイメージになるんでしょうか。
宮澤都市基盤部交通政策課長
今回適用されていますハイエースの場合ですと、まず100%の収支率を出すためには、1便当たり10名以上乗っていないと100%になりません。恐らくですけども。運行経費がどのぐらいかかるかによってちょっと変わってくるところはあるんですけど、10名前後は。要するに、ほぼ満車状態を維持しなきゃいけないといったところで、非常に厳しいものがあるのかと思っています。なので、先ほども言いましたとおり、事業性だけで判断するということになると、100%を目指すのは非常に難しいものになります。今回、関東バスさんがやられるということになったことによって、中杉通りを通っているバス路線であるとか、早稲田通りを通っているバス路線、いわゆる幹線的なバスネットワークがあります。こちらへの波及効果みたいなことも、関東バスさんには評価・検証していっていただきたいと今要望しているところです。そういったトータルで見ることによって、この事業の成立というのを考えてもいいんじゃないかということは、交通政策推進協議会の中の他の交通事業者さんからも御意見として出ているところです。
河合委員
ありがとうございます。簡潔に。今決まっている中で、バリアフリーに関してどういうふうにしていくのか教えていただきたいんですけれども。例えば、ここには移動等の円滑化基準の適用除外として車椅子スペースなどを作らないと書いてありました。もともとこれ、新たな公共交通サービスのことは、御高齢の方というのを対象にされているかと思うんですけど、御高齢の方でも多分に車椅子の方はいらっしゃるんじゃないかなというのをちょっと想定していまして、そういう方であったり、あとは、本当に使うとしたらベビーカーの方とか、そういうのも細かくどうしていくかというのは今御検討されているんでしょうか。
宮澤都市基盤部交通政策課長
委員おっしゃいますとおり、現在検討しているという状況でございます。また、事業者と、基本的には折り畳んでとか、介助者がいる方については乗せるようにお願いしたいと。そのように伝えているところです。ただ、この適用除外のところにも書いておりますけども、乗降口のスロープ、こちらをつけることは非常に厳しい道路構造であったり、道路事情、地域の事情でありますので、介助の方なしでの御乗車というのは基本的にできないことになります。また、冒頭申しましたとおりワンマンで運行しますので、乗務員は1名しかいないという、そういった状況ですので、そういった方については、介護タクシーであったり、ほかにUDタクシーであったり、そういったものの御利用をちょっと案内しようかなと、そのように考えております。
山本委員
御報告ありがとうございました。今回この報告で、これでいくということで、何とか進んでいければいいなとは思っているんですけれども、前回の報告の中で私のほうから、野方のほうの――前回6月ですか――運行経路案だと、この7番、6番、5番のバス停がございまして、この7番よりもう少し、7番で検討していただいているのも大変ありがたいのですが、なるべく、もう少し右に、野方駅のほうに、この三角形の本町通りとみつわ通りの結節点のところまで何とか行ければありがたいなというようなお話をさせていただいたんですけれども、今回御検討していただいた中で、なかなか野方エリアは進入が難しいというような状況になってございます。実際回られたりして、どういった点が困難であったのか伺ってもよろしいですか。
宮澤都市基盤部交通政策課長
この別紙の2ページ目の下段の②の課題で道路幅員等と、ちょっとまとめて書かせていただいているんですけども、道路幅員が狭いというところで、後続車は追い抜きが難しいと。そういったことであったり、民地側でバス待ちスペースがないなど、安全性の確保が困難であるということがまず一番、全体的なものとしてあります。あとは、個別の事情として、実際に地権者の方に当たった上で、ここには置いてほしくないとか、逆に置いていいよと言っていただいた方でも、逆に構造上難しかったりとか、そういった組合せで実際に置けるところを見つけることができなかったというのが現状でございます。ですが、極力野方に近づけたいといったところで、現状の妙正寺川を渡ったところで東のほうに折れて、1か所だけですけども乗り場を作ったというのが現状の検討状況でございます。
山本委員
了解しました。この路線以外にも様々、この道はどうだろうかとか御検討いただいたんだと思います。本当にいろいろ試行錯誤していただいたのは存じ上げておるんですけれども、実証実験でございますから、この半年の中でまたいろんな意見も聞こえてくるのかなと思ってもございます。ほかのルート、まだあるかもしれませんので、もう少し、引き続き検討を進めていっていただきたいなと思いますので、最後に一言だけお願いいたします。
宮澤都市基盤部交通政策課長
委員おっしゃいますとおり、実証実験の中で、今後段階、段階で検証していきたいと思っています。その中で当然安全性がどうであるとかということは関係者とも協議したり、地域の方ともお話ししながら進めていきたいと。ルートについても、地域の方の御理解が進めばルートを変えるということだとか、そういったいい方向への改善というのもできる可能性はあるかなと思っていますので、そういった部分は引き続き検討していきたいと思います。
山本委員
地域住民の理解というのが何よりも大切なのかなと思いますので、引き続き進めていっていただく中でよくなっていければいいなと思っています。
その関連で、このバスですけれども、斉藤委員のほうから先ほど愛称のお話もありましたけれども、全体のこのバスのボディーですか、一目で分かるように、何かラッピングとかは考えていらっしゃるんですか。
宮澤都市基盤部交通政策課長
冒頭、説明の中で少しだけ説明させていただいたんですけども、ラッピングをする予定でございます。こちらの車両については関東バスさんが購入されておりますので、関東バスさんの自社カラーといいますか、そういったものでされると。そういった調整をしています。
山本委員
関東バスさんがデザインを全て考えられるということですか。区側からの意見も伝えた上で反映していただけるというようなことなんですか。
宮澤都市基盤部交通政策課長
当然デザインをしているのは関東バスのほうでやっております。当然出来上がる前に我々としては資料等々確認して、これであればといったところで回答しようと、そういうふうに考えております。基本的には関東バスさんにデザインはお願いしていると。
山本委員
この対象の方ですかね、高齢者の方も、当然障害者の方もおられますし、乳児・幼児やお母さんとか、そういった方々も乗れるんだよということが分かってもらえるような形が望ましいんじゃないかなと思いますので、そういった点も気にしていただければなと思います。
それから、最後1点なんですが、始まっていくと逆回りはないのかというのが、多分お声として上がってくるんじゃないかなと思っているんですが、その点についてはどうですか。
宮澤都市基盤部交通政策課長
現状のルートをそのまま逆回りにするということは、一方通行の道路を通っている関係とかもありまして、現実的にちょっと難しいというところがあります。また、これまでの委員会でも御報告しておりますけども、基本的に左回りといいますか、左折で曲がっていくような方向が基本となります。逆回りについても当然今までも検討はしてきておりまして、早稲田通りの渋滞にはまらないようにとか、そういったことを考えてきています。ただ、逆に言いますと、大和中央通り、早稲田通りに出るときに非常に渋滞しますので、朝の時間だと。ピーク時には渋滞しますので、同じような状況が生まれるということもあります。なので、現状はこの同一方向の回りで実証実験は進めさせていただきたいと、そのように考えております。
来住委員
1点だけ伺います。バスの乗り降りの際の段差のことなんですが、東中野駅の西口の関東バスについても、歩道からバスのステップまでの距離がちょっとあって、その間の停車の位置がちょっとあるために不便を来しているということで、課長にはいろいろ御努力いただいて関東バスさんにもそのようにお話しいただいたという経過がありまして、大変ありがたいと思っています。このバスの場合に、早稲田通り沿いは、当然幹線道路については恐らく歩道上から直接乗れるようにするんだと思うんですけど、そうでない新たに作る停留所などについては、本当に僅かな段差で足がステップにかからないという方々も、つえをついている方もいらっしゃいますし、いろんな状態がありますので、できるだけ、どうやって段差なくスムーズに足をかけられるかという、乗れるかという、降りるときもそうですけども、その辺は何らかの考慮、そういうことについてはお考えになっているんでしょうか。
宮澤都市基盤部交通政策課長
別紙の1枚目、左側の車両のところの④番の仕様というところに書いてあるんですけども、乗降口にはステップがついております。扉を開けるとステップが出てくるような、そういったものになっていて、今回走る地域というのは、委員おっしゃった早稲田通りみたいなマウントアップの歩道の部分だけというよりか、ほとんどマウントアップの歩道のないところで乗降させることになりますので、歩道と車道が同じようなレベルのところからステップに足をかけていただいて乗降していただくと。そういったものに工夫としてはしております。
来住委員
実証実験に入りますので、その辺も含めてよく検証していただければなというふうに要望しておきます。
委員長
以上で本報告については終了いたします。
次に、3番、中野駅南口地区地区計画変更(原案)についての報告を求めます。
山本まちづくり推進部中野駅周辺地区担当課長
それでは、中野駅南口地区地区計画変更(原案)について御報告いたします。(資料5)中野駅南口地区では、平成27年3月に中野駅南口地区計画を都市計画決定しております。また、A地区においては、土地区画整理事業と市街地再開発事業の一体的事業によりまちづくりを進めているところです。今般、A地区に隣接する、下図でいうとピンク色で囲まれた部分、B地区及び紫色で囲まれたC地区について、地区計画の目標や方針に示すまちづくりの実現に向け、地区の実情や特性を踏まえたまちづくりのルールとなる地区計画の変更原案に盛り込むべき内容を取りまとめましたので御報告するものです。
恐れ入りますが、2ページ目をお開きください。
まず1点目、中野駅南口地区の地区計画変更(原案)についてです。こちらについては、既に令和4年第1回定例会の本委員会において素案について御報告してございます。その際に、地区計画変更の素案から今回原案という形になったわけですが、その変更点のみ御説明したいと思います。
まず、計画内容自体の変更はございませんが、文言と表記については一部修正をしております。
恐れ入りますが、別紙1、中野駅南口地区地区計画変更(原案)の概要についてを御覧ください。
一つ目は、1ページ目、左下に記載の2-3、建築物等の整備の方針のうち、B地区の記載についてです。素案のときは「街並み誘導型地区計画を導入し」と記述しておりましたが、2行目以降、「P4の右図で壁面の位置の制限が定められた敷地(7号壁面線を定めた道路のみに面する敷地を除く)」と、街並み誘導型地区計画を適用する具体的な位置を記載するよう修正しております。
二つ目は、2ページ目、③番、壁面の位置の制限についてです。こちらは2か所ありまして、1か所目は1行目後段、ひさしについてです。素案のときは除外規定を設けておりませんでしたが、中野通り沿道の現況を考慮しまして、「ひさし(アーケードと機能を一体とし、歩行者の利便性に資するものを除く)」と修正しております。2か所目は、4行目後段から壁面の位置の制限に関する除外規定、「(ただし、敷地の形態上又は土地の利用上、やむを得ないと認めたものについてはこの限りではない。)」を素案のときから追記してございます。こちらは、壁面の位置の制限を設けることにより建て替えが困難となる敷地が発生することが予想されるため、こちらの適用を想定したものです。
三つ目は、4ページ目、右側の壁面の位置の制限(各壁面後退線)についてです。中野通りと大久保通りが交差する部分について、素案のときは5号壁面線、緑色の表記としておりましたが、現に利用している敷地について道路側からの奥行きが短いことなどを考慮しまして、4号壁面線、赤色の部分に変更してございます。なお、同様の変更は、3ページ目、右下の各道路沿道敷地に定める壁面後退部分の図についても同様に変更してございます。
恐れ入りますが、別紙2、中野駅南口地区計画変更(原案)を御覧ください。こちらの資料は、B地区、C地区について定める地区整備計画の内容を平成27年に都市計画決定された地区計画に落とし込んだものです。なお、赤字にて記載しておりますところは、現行の地区計画図書からの変更箇所を表しております。なお、別紙1で記載している内容と趣旨は同じものになりますので、こちらについては後ほど御確認いただければと思います。
恐れ入りますが、頭紙のほうに戻りまして、2ページ目を御覧ください。
次に、2点目、今後の予定についてです。今年の9月から10月に地区計画変更原案の説明会と同原案の公告・縦覧を、また、12月に地区計画変更案の説明会と同案の公告・縦覧を行っていきます。年が変わって、令和5年1月に中野区都市計画審議会を経た後に、順調に進めば令和5年3月に地区計画変更決定及び告示を行うことを予定しております。
御報告は以上でございます。
委員長
ただいまの報告に対し、質疑はありませんか。
むとう委員
素案から原案になったという御説明だったと思うんですけれども、該当するB地区、C地区の地権者の方から素案が出た段階でどのような御意見があって、この原案にどう反映されたのかという点を教えてください。
山本まちづくり推進部中野駅周辺地区担当課長
素案のときからの変更点についてはございません。また、素案の説明会につきましてはウェブ配信を行っており、そちらの期間、令和4年3月末から4月の頭にかけて行ったんですけども、そちらの段階でも意見のほうはありませんでした。
むとう委員
では、B地区、C地区の地権者の方から御意見は全くなかったというまま、今原案ができているという理解でよろしいですか。
山本まちづくり推進部中野駅周辺地区担当課長
委員おっしゃるとおりでございます。
むとう委員
ということは、B地区、C地区の地権者の方々は、区が示しているこの原案に異論はないというような受け止め方でよろしいんでしょうか。
山本まちづくり推進部中野駅周辺地区担当課長
今お示ししている素案の段階についての話、また、原案については変更なかったので、こちらについては、今、特段意見等はないというふうに考えております。
むとう委員
これから9月、10月にかけてこの原案の説明会を行うということなんですが、この説明会は具体的にどういう方を対象に、いつどこで何回なさるのか教えてください。
山本まちづくり推進部中野駅周辺地区担当課長
原案の説明会ですが、こちらのほうは都市計画法に基づく説明会となっております。対象となる方々としては、B地区、C地区において土地を所有する権利を持っている方々が対象となっております。そのため一般の区民の方々は対象となってはおりません。
次に、2個目の質問で、説明会の回数なんですけども、現在、地権者向けの説明会は2回予定をしております。また、それと併せまして、動画配信を地権者向けに開始していくことを予定しております。
むとう委員
参考までに、B地区、C地区、それぞれ地権者数を教えてください。
山本まちづくり推進部中野駅周辺地区担当課長
地権者の数ですけども、B地区については174名、C地区については郵便局のみなので1件という形になっております。
羽鳥委員
ちょっと容積率のところでお聞きしたいんですけれども、ファミリーロード沿道のところでは、壁面後退をして8メートルの道路とみなすことによって、8メートル×0.6×100%で480%というふうになるんですけども、中野通り沿いのところでは600%が容積率の最高限度なわけですよね。この通り沿いというのはどう定義するのかと。要は、中野通りと敷地が、現状は多分ないと思うんですけども、中野通りとファミリーロード、どっちにも接しているという場合、これはファミリーロード沿道のところの制限がされるということなんでしょうか。
山本まちづくり推進部中野駅周辺地区担当課長
恐れ入りますが、別紙2の、1枚めくった2ページ目のところ、番号でいいますと6番、地区整備計画、2段落目の(3)建築物の容積率の最高限度を御確認いただければと思います。こちらの中でB地区については、赤字で表記してあるとおり、中段のところですけども、「容積率の最高限度は10分の60とする。ただし、次の各号のいずれか該当する場合においては各号で定める値とする」となっておりまして、要するに、区画道路3号の幅員の壁面間距離というものが最大の前面道路敷地となる場合においては、壁面間距離のメートル数値に0.6を乗じた数値を上限とすることになります。今、委員の御質問にあったとおり、中野通り側の幅員なんですけども、こちらのほうが道路幅員としては20メートルということで、ファミリーロードの壁面間距離のほうの最大の値である8メートルよりも大きくなっておりますので、中野通り側の道路幅員を基にして道路幅員による指定容積率が決まります。ただし、容積率の最高限度、一方で10分の60というふうに指定しておりますので、指定容積率と道路幅員による容積率、両方を見たときに小さい値が容積率の最高限度となりますので、容積率の最高限度は10分の60という形になると思います。
羽鳥委員
その地区の容積率が600%だというのは分かるんですけれども、小さいほうの容積率を適用というふうなことだから、中野通りに面している建物であっても、同じ建物が中野通りとファミリーロードに面しているという場合、小さいほうの容積率が適用になるから、その建物の容積率は480%になるというふうなことですか。
山本まちづくり推進部中野駅周辺地区担当課長
すみません、説明がちょっと足らないところがあって申し訳ございません。今申し上げたかったのは、ファミリーロード側の幅員が、要は道路が2面に面している場合の話なんですけども、その場合にファミリーロード側の道路がその敷地に対して道路幅員が最大となる場合については、ファミリーロードの壁面間距離の数値に対して0.6を掛けるという話になりますので、今回道路幅員のみで考えますと、中野通り側が20メートルで、ファミリーロード側の場所によっても多少変わると思うんですけど、最大でも8にしかならないので、8メートル×0.6×100%の480%ではなく、容積率の最高限度は10分の60で、600%が適用されるという形になります。
来住委員
以前にも中野駅南口地区の計画の報告に際して、私のほうからは、いわゆる地権者、今回でいうと指定されたB地区の地権者、174名という数字だったと思うんですが、やはり今後計画を変更し、原案を作り、説明会に入っていくということですね。大事なことは、やっぱり地権者の方々の機運といいますか、やっぱりそういうものをどう構築していくかということが、これはもうやる側にとってはとても大事なこと。常々言っていることですけども。以前、意向調査的なアンケートでしたかね、取られた土地がありましたけども、なかなか数字的にはそういう意向を示した方が少なかったように思うんですが、この174名、いわゆるB地区の中の地権者の方々のそういう動きといいますか、思いというのが一定やはり高められているというような、以前委員会で報告された以降、そういう努力もされて一定の高まりが出てきているというふうに区としては認識をされて、把握されているということでよろしいんでしょうか。
山本まちづくり推進部中野駅周辺地区担当課長
直近の委員会で報告しましたのが令和4年の1月だったかと思います。その際にも同じような御意見をいただいておりまして、その後、素案の説明会を行ってウェブ配信による動画配信をしてきたところでございます。ウェブ配信による現在の視聴回数なんですけども、3月の末から4月にかけての、ちょうど動画配信の意見募集の期間が終了した翌日の時点でいきますと、213回の視聴回数を数えておりますので、そういった意味におきますとたくさんの方に確認ができて、そういったもので機運は高まっているのではないかと、一部ではそう考えております。
来住委員
そういう数字の把握は必要だと思います。したがって、その174名の地権者の方々が、やはり直接対面が、コロナの中で説明会も含めてなかなか厳しい状況に、環境に置かれていますので、しかし、そういう中でもとても大事な今後の計画になっていきますので、最初の段階が大事だというふうにほかのところでも常々申し上げていますが、やっぱりこの計画段階で地権者の方々の御理解といいますか、意向をちゃんと、どう酌み取るかということが大事な仕事だというふうに思います。回数は今おっしゃった213回という、これが多いか少ないかは別としても、やはり174名の地権者全ての方々が、本当にそれに参加されたのかというのはちょっと把握できないと思いますので、その辺はやっぱり何らかの形の対面での把握を心がけていかないと、いろんな思いが、それぞれですので、そこは今後の努力の中で、説明会を開きましたで済まないので、1件1件、一人ひとりに対しての働きかけが必要だと思います。そういう努力をぜひしていただきたいと思うんですが、今後の方向としてはどうなんでしょうか。大事なことだと思っているんですけど。
山本まちづくり推進部中野駅周辺地区担当課長
先ほど委員より説明会の開催方法であったり、また、地権者の方への対応ということで御質問いただいたかと思います。原案の説明会につきましては、地権者に対してですけども、動画配信に合わせた形で対面での説明会というものを2回開催する予定となっております。また、今後の予定についてですけども、案の説明会につきましては、今度一般区民に対しても広く意見を求めるという機会になります。原案の説明会についても、実は一般向けの動画配信も途中から開催し、また、説明会も2回開催していく予定になっておりますので、そういった意見をもらう期間、また、原案自体について周知する場ということを、長い期間設ける形で今後対応していければというふうに考えております。
来住委員
スケジュールがなければ事は進みませんけども、もうスケジュールありきではなくて、やはり地権者の方々はそのまちに思いがいろいろありますので、丁寧に進めていただきたいというふうに思います。要望しておきます。
委員長
他に質疑はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
質疑がなければ、以上で本報告について終了いたします。
次に、4番、その他で理事者から何か報告はありますか。
千田まちづくり推進部まちづくり計画課長
それでは、令和4年度西武新宿線踏切渋滞解消促進期成同盟の決起大会について、口頭で報告いたします。本年度の決起大会は、来週の8月23日(火曜日)に開催いたします。会場はこれまで同様野方WIZです。よろしくお願いいたします。
なお、今回の決起大会は、新型コロナウイルスの感染状況を鑑み、より多くの方に参加を呼びかける従来形式ではなく、加盟団体から複数名の参加を募る形式で実施いたします。本開催形式により、参加者数は会場定員の半数程度と見込んでおります。
私からの報告は以上です。
委員長
ただいまの報告に対し、質疑はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
質疑がなければ、以上で本報告について終了いたします。
他に報告はありますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
以上で所管事項の報告を終了いたします。
次に、審査日程のその他に入ります。
委員会を暫時休憩いたします。
(午後4時06分)
委員長
委員会を再開いたします。
(午後4時07分)
休憩中に御確認いただきましたとおり、次回の委員会は第3回定例会中とし、急を要する案件が生じた場合は正副委員長から招集させていただきたいと思いますが、御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
御異議ありませんのでそのように決定いたします。
以上で本日予定した日程は終了いたしますが、各委員、理事者から御発言はありませんか。
内川委員
中野三丁目、旧桃丘小学校を含む土地区画整理事業の報告がここのところ全然なくて、どうなってしまっているのかなと。そのまま止まってしまっているイメージがあるんですね。これ、この先報告する予定というのはあるんですか。
山本まちづくり推進部中野駅周辺地区担当課長
中野三丁目の土地区画整理事業につきましては、今年度につきましては年度末頃を予定しまして、報告を1度やろうと考えております。報告の内容といたしましては、拠点施設の整備内容と、あと中野三丁目土地区画整理事業の進捗状況について御報告できればというふうに考えてございます。
来住委員
中野囲町西地区の再開発計画に関する要望書というのをこの当該の委員に出されたかどうか、私宛てに来ていますので、ちょっと1点だけ確認をさせてください。この要望書は、囲町西地区再開発を考える会の代表の方からの要望書です。その中を全部紹介できませんが、私たちの住んでいる中野四丁目囲町西地区では再開発計画が進められていますと。しかし、その中でこれまでも区長に対してもいろいろ、議員にもいろんな、拙速な都市計画決定をしないでほしいという要望を重ねてきたというふうになっています。今回、地権者5名が準備組合を脱退しましたというふうになっていて、囲町西地区の、これは組合施行ですので区がどこまで関与できるかは別としても、しかし、実質的には区も関わるわけですから、囲町西地区の準備組合によると、同地区の地権者は41名だと。私道の3名を含むとなっているんですけども、区が把握しているこの地権者数と、それから、準備組合の組合員数、まとめて聞きますが、今回5名準備組合を脱退したという情報ですけども、これは区としては把握されている、確認されているということでよろしいですか。
山本まちづくり推進部中野駅周辺地区担当課長
地権者数及び加入者数については、委員おっしゃるとおり、7月30日現在では41名中、加入者数は29名だったと準備組合のほうから報告を受けております。また、委員からお話のあった5名の脱退についてなんですけども、準備組合のほうから5名の脱退届というものを確認しているというふうな形の御報告は受けておりますが、実際脱退届を出した方一人ひとりに対して、まだちょっと情報の把握、接触ということは取れておりませんので、引き続きそういった脱退届を出された方々について、その意向などを準備組合のほうから確認するように今回求めたというところになります。
来住委員
当委員会には、2月の1日に囲町西地区のまちづくりについての報告をいただいています。その中で今後のスケジュールについて、組合設立認可が2023年以降、権利変換、計画認可、工事着工ということで、2023年、いつということにはなっていませんけど、この年度からそういうスケジュールに入っていきますという報告をいただいています。今、準備組合としては、組合設立をされる方向でいっているというふうに伺ってはいるんですが、実際に準備組合の5名の方が脱退されたとなりますと、準備組合から組合になる場合はいわゆる条件があると思うんですね。条件というのは、いわゆる地権者の何割の方々が組合員としてきちんと、東京都が出すことですから、東京都へ申請する際には、それはどういう条件になっているのか。数字的な条件を教えてください。
山本まちづくり推進部中野駅周辺地区担当課長
組合設立の認可に当たっての条件なんですけども、こちらのほうは都市再開発法に定められているものでして、地権者の3分の2以上の同意が必要というふうに記載されてございます。
来住委員
先ほど中野駅南口のことについても伺いましたけども、やはり地権者の方々の理解が調うということがまちづくりの前提だというふうに、これは常々言っていることですけども、今回、この囲町西地区の場合も一定努力を組合としてはされてきたと思うんですね。しかし、この段階で5名の方が準備組合を脱退されたということになりますと、やはりそこの部分が、区がどこまでできるかは別としても、やっぱり合意を取って、次に行くにしても、組合の認可に次は行くわけですけども、組合認可を東京都に申請する段階でこういう数字になっているということは、これは今おっしゃった3分の2が調わなければ、この事業の認可を東京都へ申請できないということになっているということでよろしいわけですか。
山本まちづくり推進部中野駅周辺地区担当課長
委員おっしゃるとおり、地権者3分の2以上の同意がなければ組合設立の申請ができないので、そもそも申請ができないという条件になるかと思います。
来住委員
最後、これ要望しておきますけども、やはり囲町東地区のほうは一定調って解体が進んでいますよね。ここでもやっぱりいろいろ、この段階で私も申し上げてきましたけども、やはり合意をどうつくっていくか、組合施行といえども、やはり区としても、それは直接的な関与はできなくても、一定のそういう状況の把握と合意づくりについての、一定のノウハウが区にもないわけじゃないので、そういうことはやっぱり必要なんだと思うんですよね、やる以上は、関わる以上は。そこはやっぱり丁寧に組合に対して合意づくりを、本当に時間がかかったとしてもそこでやる必要があるんだというところは、ぜひ声をかけていただきたいというふうに、要望ですけどもちょっと答えていただければ。そのくらいのことは区としてもできるのではないかと思いますが、いかがですか。
山本まちづくり推進部中野駅周辺地区担当課長
委員のおっしゃるとおり、やはりこれまでも丁寧な説明を心がけるように指導するというふうなことを申し上げてきました。今回、準備組合の脱退届が出ているということで、一方で5名の方々に対しては組合のほうから意向調査をお願いしているというふうな状況になります。今回、準備組合の脱退届が出たという事情も踏まえまして、いま一度組合のほうには丁寧な説明と、あと、各地権者一人ひとりお悩みが違うと思いますので、そういった形で寄り添った形の対応をしていくよう指導するように、区のほうも対応していきたいと考えております。
むとう委員
すみません、今の来住委員の質問に続いてなんですけれども、私も同じところで、中野囲町西地区の再開発計画に関する要望書というのを頂いた1人なんですけど、多分全部の議員、それから、区長のところにも届いているのではないかと思うんですけれども、先ほど来住議員が確認してくださったように、当初だと組合の設立というのは次年度だったかと思うんですけれども、今回その書面によると、準備組合のほうから今年度の10月の本組合設立決議と年度内の本組合設立許可という予定が発表されたということなんですけれども、これは事実ですか。
山本まちづくり推進部中野駅周辺地区担当課長
委員おっしゃるとおりです。
むとう委員
ということは、当初議会で説明を受けていた予定よりも早まっているということでしょうか。
山本まちづくり推進部中野駅周辺地区担当課長
先ほど申し上げましたのは、委員のほうからもありましたとおり、10月の本組合設立決議、あと、年度内の本組合設立認可ということで、準備組合のほうから区のほうへ報告があったのは一つ事実でございます。なお、区のほうから本委員会のほうに説明している内容としましては、令和4年2月1日のものがありますけども、こちらの記載ですと、2023年からということで組合設立認可の記載をさせてもらっております。こちらの記載につきましては、都市計画の案の今後変更案という形でこのときは御報告しており、その後、都市計画審議会の議決を経ることが可能かどうかというものの確立性がなかったというものなので、2023年からという表現にして組合設立認可というふうに記載しているものです。
むとう委員
ということは、区のほうで都市計画決定したので早まってきているということなんですか。
山本まちづくり推進部中野駅周辺地区担当課長
区のほうとしましては、組合設立認可については、令和4年2月1日に報告した内容から変わっておりません。一方で、準備組合のほうとしましては、各土地建物を持っている地権者さんのほうに同意を求めていって、3分の2以上の合意を得た後に組合を設立するという手続があります。この際に、土地建物の地権者だけではなく、建物使用者、要は借家人という方の存在もありますので、そういった形で準備組合も、借家人に対しての対応は建物所有者から行うようになっておりますので、そういった大まかなスケジュールを示した上で、建物所有者さんが動けるような形で1度お示しをしているものと区のほうは認識してございます。
むとう委員
先ほど確認があったように、実際には5名の方が脱退をされて、つまり今の状況だと3分の2の同意にはなっていないわけですよね。そういう状況の中で10月に本組合設立決議なんていう予定だけが示されると、えっ、というふうに私も首を傾げたくなってしまうんですけれども。これから5名について丁寧に確認に行かれるということなんですけれども、囲町東地区のときも、今回ディベロッパーが違うのでそうはならないことを願うんですけれども、結構強引にというか、私もその場にいたわけではないので一方聞きですから何とも言えませんけれども、言葉も強くて、逆に本当に区民の方、地権者の方にとっては、あまりにも強引で不愉快な思いをされた方が囲町東地区ではいらしたんですよね。だから、今回5名脱退された方について事情をお聞きに行かれるということではあるんだけれども、その際にまたそのような、囲町東地区での区民の方からの苦情のようなことが起きないように、やっぱり地権者の方の御意向を尊重するような形で、きちんと……。強引に、脱会しないでまた入りなさいみたいな、そういうことではなくて、言い方が難しいんですけれども、強引な説得みたいなことにならないように、十分準備組合の事務局のほうには区のほうから、あくまでも意向を正しく確認するだけだということを……。そこで強引にもう一度加入しなさい的なことにならないように、それはきちんと御理解をしていただいた上で、自発的にまた再加入しますということであれば、それはそれで結構なんですけれども、そこに強引な手法が使われないように十分区としても、区も進めたいからその辺についてはあまり言いたくないかもしれませんけれども、そのようなことが起きないようにきちんと準備組合のほうにはくぎを刺しておいていただきたいんですが、いかがですか。
山本まちづくり推進部中野駅周辺地区担当課長
過去に言葉が高圧的だというお話を今伺いましたので、併せて準備組合のほうにもその旨伝えさせていただければというふうに考えております。
むとう委員
それから、この要望書について、区としてはどのように受け止めていらっしゃるんでしょうか。
山本まちづくり推進部中野駅周辺地区担当課長
5名の脱退につきましては、先ほどから繰り返しにはなりますけども、準備組合のほうに脱退届というものが出されておりますので、今、組合のほうに確認を取ってその内容について確認をしていければというふうに考えております。また、準備組合のほうの話でいいますと、今後ともより丁寧な説明を心がけながら対応していきたいというふうに考えております。
むとう委員
当然区のほうにもこの要望書が来ている。区長宛てに来ているということでよろしいんですよね。読まれていらっしゃるんですね、担当者も。読んでいらっしゃいますか。
山本まちづくり推進部中野駅周辺地区担当課長
区のほうにも8月16日付で来ておりましたので、こちらの要望書に関しましては一応目を通しているところでございます。
むとう委員
この要望書の最後のところには、「拙速な本組合設立の中止と一方的なスケジュールの撤回を指導することを強く要望します」と結ばれているんですけれども、これについて区はどのように受け止めていらっしゃいますか。
山本まちづくり推進部中野駅周辺地区担当課長
先ほど来申し上げて、繰り返しになりますけども、組合設立認可につきましては地権者の3分の2以上の同意が必要になりますので、10月末というふうな形での本組合設立の決議については、それまでにもし間に合わなければこのスケジュールにはのってこないというふうに考えております。
委員長
以上で中野駅周辺整備・西武新宿線沿線まちづくり調査特別委員会を散会いたします。
(午後4時24分)