令和4年12月01日中野区議会子ども文教委員会(第4回定例会)
令和4年12月01日中野区議会子ども文教委員会(第4回定例会)の会議録

中野区議会子ども文教委員会〔令和4年12月1日〕

 

子ども文教委員会会議記録

 

○開会日 令和4年12月1日

 

○場所  中野区議会第5委員会室

 

○開会  午後1時00分

 

○閉会  午後5時46分

 

○出席委員(7名)

 森 たかゆき委員長

 甲田 ゆり子副委員長

 河合 りな委員

 羽鳥 だいすけ委員

 加藤 たくま委員

 内川 和久委員

 白井 ひでふみ委員

 

○欠席委員(0名)

 

○出席説明員

 教育長 入野 貴美子

 子ども教育部長、教育委員会事務局次長 濵口 求

 子ども家庭支援担当部長、子ども・若者支援センター所長、教育委員会事務局参事(子ども家庭支援担当) 小田 史子

 子ども教育部参事(子ども・若者支援センター児童福祉課長事務取扱、児童相談所長事務取扱、児童相談所児童福祉課長事務取扱) 古川 康司

 子ども教育部子ども・教育政策課長、教育委員会事務局子ども・教育政策課長、教育委員会事務局学校再編・地域連携担当課長 渡邊 健治

 子ども教育部子ども政策担当課長、教育委員会事務局子ども政策担当課長 青木 大

 子ども教育部保育園・幼稚園課長、教育委員会事務局保育園・幼稚園課長 半田 浩之

 子ども教育部保育施設利用調整担当課長、子ども教育部幼児施設整備担当課長 藤嶋 正彦

 子ども教育部子ども教育施設課長、教育委員会事務局子ども教育施設課長 藤永 益次

 子ども教育部子育て支援課長 滝浪 亜未

 子ども教育部育成活動推進課長 細野 修一

 子ども・若者支援センター子ども・若者相談課長 菅野 多身子

 児童相談所副所長、児童相談所一時保護所長 神谷 万美

 教育委員会事務局指導室長 齊藤 光司

 教育委員会事務局学校教育課長 松原 弘宜

 

○事務局職員

 書記 若見 元彦

 書記 金木 崇太

 

○委員長署名


審査日程

○議案

 第81号議案 令和4年度中野区一般会計補正予算(関係分)

○所管事項の報告

 1 令和5年度予算で検討中の主な取り組み(案)について(子ども教育部、教育委員会事務局)

 2 令和4年度の新型コロナウイルス感染症に係る医療・生活・経済支援対策事業の取組状況について(子ども教育部、教育委員会事務局)

 3 新型コロナウイルス感染症の影響下における原油価格・物価高騰等の緊急対策について(子ども教育部、教育委員会事務局)

 4 令和4年度中野区教育委員会の権限に属する事務の管理及び執行の状況の点検及び評価(令和3年度分)の結果に関する報告書の提出について(子ども・教育政策課)

 5 中野区教育ビジョン(第4次)素案について(子ども・教育政策課)

 

委員長

 定足数に達しましたので、本日の子ども文教委員会を開会します。

 

(午後1時00分)

 

 本定例会における委員会審査の進め方及び割り振りについて協議したいので、委員会を休憩いたします。

 

(午後1時00分)

 

委員長

 委員会を再開します。

 

(午後1時00分)

 

 本定例会における委員会の審査の割り振りですが、休憩中に御協議いただきましたとおり、お手元の審査日程(案)(資料1)に沿い、1日目は議案の審査及び所管事項の報告の6番まで、2日目は残りの所管事項の報告を行い、3日目は審査の状況を見ながら改めてお諮りしたいと思いますが、よろしいでしょうか。

 

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 次に、第81号議案の審査ですが、所管事項の報告の3番が関連しますので、本議案を議題に供した後、一旦保留とし、所管事項の報告の3番を先に受け、その後改めて議題に供し、審査したいと思いますが、御異議ございませんか。

 

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 次に、所管事項の報告につきましては、6番と9番の報告が関連しますので一括して報告を受けることとし、また、報告を受ける順番については9番を先に受けたいと思いますが、よろしいでしょうか。

 

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 御異議ありませんので、そのように進めます。

 なお、審査に当たっては午後5時を目途に進めたいと思います。また、3時頃に休憩を取りたいと思いますので、御協力をお願いいたします。

 それでは、議事に入ります。

 議案の審査を行います。初めに、第81号議案、令和4年度中野区一般会計補正予算(関係分)を議題に供します。

 審査日程の協議の際に御確認いただきましたとおり、関連する所管事項の報告を先に受けたいと思いますので、本議案の審査を一旦保留といたします。

 所管事項の報告の3番、新型コロナウイルス感染症の影響下における原油価格・物価高騰等の緊急対策についての報告を求めます。

渡邊子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 それでは、新型コロナウイルス感染症の影響下における原油価格・物価高騰等の緊急対策について御報告いたします。(資料2)

 なお、本件は、今定例会において開催される建設委員会を除く各常任委員会及び危機管理・感染症対策調査特別委員会において御報告するものでございます。

 区は、原油価格・物価高騰等の緊急対策として、原油価格や電気・ガス料金を含む物価高騰の影響により、経済的に厳しい状況に置かれた区民や区内事業者を支援するため、金銭給付的な生活支援のほか、公共的サービスのうち、急激な物価高騰等によりサービスの量や質の確保に影響を及ぼすおそれのあるものについて、事業形態に応じた緊急対策を行っているところでございます。また、依然として原油価格・物価高騰が続いていることから、政府が10月に取りまとめた「物価高克服・経済再生実現のための総合経済対策」や東京都の「原油・原材料価格・物価高騰等対策」を踏まえ、新たな対策を講じていくこととしました。

 初めに、1の取組状況ですが、現在取り組んでいる対策事業について、当委員会所管分について御報告いたします。別添の資料を御覧ください。

 1、低所得の子育て世帯に対する子育て世帯生活支援特別給付金(ひとり親世帯・ひとり親世帯以外)につきましては、物価高騰の緊急経済対策として、新型コロナウイルス感染症の感染拡大による影響が大きい低所得者の子育て世帯への生活支援として、対象児童1人あたり一律5万円を支給するものでございます。

 2、区立小中学校学校給食費の負担軽減については、原油価格・物価高騰等による給食費食材費の値上がりを踏まえ、質を落とすこと無く給食提供するため、給食物資代金の一部を区が支払うことにより、保護者負担の軽減を図るものでございます。

 3、私立幼稚園・保育所等物価高騰対策につきましては、私立幼稚園・保育所等に係る光熱費の負担増に対する補助を行うものでございます。

 4、民間学童クラブ物価高騰対策については、民間学童クラブに係る光熱費の負担増に対する補助を行うものでございます。

 続いて、1枚目の報告資料にお戻りください。

 2、検討中の主な対策についてでございます。当委員会所管事項といたしましては、3事業ございます。

 まず一つ目、低所得者のひとり親世帯等に対する支援については、児童扶養手当受給者等のひとり親世帯等に対する給付金を支給するものでございます。

 次に、二つ目、私立幼稚園・保育所等、民間学童クラブへの支援につきましては、急激な物価高騰等の状況下における支援といたしまして、光熱費の追加支援を行うものでございます。

 最後に、三つ目、病後児保育施設への支援につきましては、光熱費の負担増に伴い、委託料を増額するものでございます。

 最後に、参考といたしまして令和4年度の地方創生臨時交付金の交付見込額をお示ししております。裏面2ページ目を御覧ください。令和4年度の地方創生臨時交付金の交付見込額は合計で10億3,422万8,000円となっております。

 本件につきましては報告は以上でございます。よろしくお願いいたします。

委員長

 ただいまの報告に対して質疑はございますか。

羽鳥委員

 今検討中の主な対策のところで、私立幼稚園や保育所等、民間学童クラブが、所管分ですね、民間学童クラブのところで光熱費食材費等の追加支援を行うという御説明だったんですけれども、これは光熱費の増、支援というところでは、この前も補正予算で計上されたところですが、今回新たに追加というふうになったのはどういった理由によるものなんでしょうか。

半田子ども教育部、教育委員会事務局保育園・幼稚園課長

 私立保育園・保育所等に係る支援でございますけれども、こちらにつきましては先般、第3回定例会のほうで、光熱費分ということで区の独自の支援として補正予算をお願いしたところでございます。その後、東京都のほうから私立幼稚園・保育所等に対する物価高騰対策事業ということで新たに通知のほうがございまして、今回それに伴って新たな支援のほうを検討した結果、こういった形で、後ほど補正予算のほうをお願いするものでございます。

羽鳥委員

 中身としては、額も追加されたということですか。

半田子ども教育部、教育委員会事務局保育園・幼稚園課長

 支給額につきましては、先般第3回定例会でお願いしたときには12か月分ということで区で設定した単価がございましたけれども、今回東京都が出してきているスキームにつきましては下半期6か月分になります。こちらの単価につきましては先般区でお願いした単価より高かったものでございますから、その差額分につきまして今回新たに補正をお願いするものでございます。

羽鳥委員

 つまり、追加分というふうなのは、都の補助単価のほうが高かったから、その分が追加ということになる、こういう中身ということですかね。

半田子ども教育部、教育委員会事務局保育園・幼稚園課長

 委員御指摘のとおり、基本的には都の単価のほうが高かったので、その差額分について今回補正をお願いするものでございますけれども、ただ、私立幼稚園につきましては東京都のほうは支援を行ってございませんので、こちらについては新たに区単独で支援のほうをお願いするものでございます。

加藤委員

 この急激な物価高騰に対するというところではありますけれども、今予算編成も来年度のをやっていると思うんですけれども、来年度においてもこの物価が上がっていく可能性はありますし、逆に円安傾向から円高になる可能性もある中で、今回に関しては激変緩和措置ですけれども、来年度の予算をやる上ではどういう見込みで積算をしていくものなんですか。これは全体的にですね。

渡邊子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 円安等につきましては、今後動向を注視していかなければならないというふうに考えているところでございます。来年度の予算につきましては、今年度の状況を踏まえて積算を今進めているところというところになります。

加藤委員

 例えば急激な円高になって、何かサポートしたものが逆に過剰に区が持ち出しちゃっているみたいな状況も出てくると考えたときに、最低金額で設定して、やっぱりその激変緩和分は後で補正するのかとか、その辺の考え方みたいな、何か指針があったら教えてください。

渡邊子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 例えば光熱費等につきましては、今回のこの補助金の交付という形で、時限的なものという形で交付いたしますので、来年度そのままを引き継いで交付していくというものではございませんので、来年度の状況を見て対応していくということになります。

加藤委員

 それだと結局、急激に円高になったときに何か補助し過ぎたなみたいなことも出てくるのかなと思うんですけど、何かそこは、例えば過剰に出し過ぎたなみたいなことがあったら、返してともなかなかできないと思うんですけど、その辺はどうするんですか。

渡邊子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 ですので、今回交付する補助金につきましては来年度そのままの金額を上乗せするという形ではなくて、今年度の対応として交付するものになります。来年度の金額につきましては、これまでの算定と同様にそれぞれの単価がありますので、その単価に基づいて給付していくということになります。

加藤委員

 そうすると、来年度も急激な物価高騰等があったら補助金をその都度つけていくという考え方ということでよろしいですか。

渡邊子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 民間施設に対する支援といたしましてはそのような考え方になろうかと思います。

加藤委員

 財源は地方創生臨時交付金とかが今はなっていますけど、来年度は入ってくる──まあ、物価高騰に対してはまた新たなものがあるかもしれませんけれども、その財源はあろうとなかろうと、そこは出していくということなんですか。それは財政課の話か。

委員長

 ちょっと休憩します。

 

(午後1時12分)

 

委員長

 再開します。

 

(午後1時14分)

 

渡邊子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 ただいまの件につきましては所管外となりますので、答弁のほうは差し控えさせていただきます。

河合委員

 低所得者のひとり親世帯等の支援に関して質問させていただきます。こちらは、多分これまでのスキームであると児童扶養手当とかの住民非課税世帯はもう口座が分かっていて、そこにそのまま直接振り込まれているのではないかなと思っていたんですけれども、今回もそのようなスキームでよろしいですか。

滝浪子ども教育部子育て支援課長

 委員おっしゃるとおり、今回のこの給付金につきましては、現在行っている特別支援給付金の給付者に対して追加で給付するものですので、こちらで口座を把握しておりますので、基本的にはそちらの口座に振り込む形になります。

河合委員

 ありがとうございます。多分、今回子育て世帯の応援給付金というのが同時に補正であったかと思うんですけど、それを受けている人もこれは関わりなく、そちらと併せてこれも別額でもらえるということでよろしいですか。

滝浪子ども教育部子育て支援課長

 はい。それともまた別の制度ですので、これはこれで対象となる方につきましては給付いたします。

河合委員

 ありがとうございます。家計急変世帯、毎回毎回かなり把握するのを苦労されているかと思うんですけど、今回の告知に関してはどのようにしていく予定ですか。

滝浪子ども教育部子育て支援課長

 先ほど申し上げたとおり、これは現在行っている給付金の給付世帯に対して行うものですので、改めてこれを個別には周知することというか、これまでの給付金について給付された方にこういう給付をいたしますというものを、区報、ホームページ等を通じて周知するものでございます。

河合委員

 じゃ、今回の支給、家計急変世帯を含んでいると思っていたんですけど、家計急変世帯は含まれませんか。

滝浪子ども教育部子育て支援課長

 これ独自に対する申請は受け付けずに、今やっている給付金に対して、家計急変も含めて支給した方に給付するものでございます。

河合委員

 家計急変世帯、これまでの家計急変世帯ということなのかなというのを、今話を聞きながら思ったんですけど、それ、逆にやらなくていいんですかって、ちょっと今話を聞いていて思ったところを心配しております。実際に、本当に今もまだ少しずつ少しずつ状況が変わっていて、特に今なんかは物価高騰があるからこういうふうにやるわけで、物価高騰によっての家計急変という方もいらっしゃるんじゃないかと思うんですけど、そこら辺は区としてはどう考えていますか。

滝浪子ども教育部子育て支援課長

 家計急変の方につきましては2月末まで申請を受け付けておりますので、そこまでに申請を頂いた方につきましてはこれの給付の対象にもなります。

羽鳥委員

 取組状況のところと関わってお尋ねしたいんですけれども、小・中学校の給食費の負担軽減というところで、この11月から1月支払分の牛乳代金の一部を支払手続を行い、学校別・月別負担額を定めた。そうすることによって保護者負担の軽減を図るということなんですけれども、何か報道とかを見ていると結構今は物価高騰が非常に激しくて、給食の中身も変更せざるを得ないというふうなことなんかも聞いています。例えば、油が値上がりし過ぎていて揚げ物が作れないだとか、あとは牛肉だったものを豚肉に変えるだとか、そういった工夫をされているという報道も目にしました。中野区でもそういった声というのは出ているんでしょうか。

松原教育委員会事務局学校教育課長

 毎月、都費の栄養士によります栄養士の研究会というのがございます。そういったところを通しまして学校給食の状況を聞いているところでございますけれども、第3回定例会での補正予算の対応をしていただいた、こちらのほうでもって現在のところ特に不都合なことは起こっていない、そういうふうに聞いてございます。

羽鳥委員

 分かりました。現在そういった状況ということで、一定安心をしました。

 河合委員もちょっと聞かれていたんですけれども、低所得者のひとり親世帯等への支援ということで検討中の主な対策として、児童扶養手当受給者等のひとり親世帯等へ給付金を支給するということなんですけれども、この前の定例会の際に、やっぱり幅広く、物価高騰の対策に対しては子育て世帯などに給付金を支給しないんですかというふうに聞いたところ、それはあまり考えていないような御答弁だったかと思うんですけれども、その後、庁内で、部内で検討されて、この検討中の主な対策については既に受給されている世帯に対して支給するという枠組みですけれども、ちょっとこれは所管外になってしまう──所管外というか、総務のほうになってしまうんですが、子育て世帯全般に対する給付金も考えられているというふうなものも耳にしまして、部内のほうでそういう子育て世帯に対する給付金の必要性という声が出されたのだろうかというふうにちょっと気になったんですけれども、議論とかは出たんですかね。いかがでしょうか。

渡邊子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 他の部署のほうにおきましては、子育て世帯応援給付金のほうを検討しているというところになります。当然子ども教育部としてもそちらのほうが検討されているということは把握はしておりますけれども、むしろそちらの所管のほうで検討を進めたというものになります。他の部のほうの検討が進んだというものでございます。

内川委員

 教えてもらいたいんですが、別添資料の3番、私立幼稚園・保育所物価高騰対策と4番、民間学童クラブ物価高騰対策で金額が出ているんですけれども、これの、どうしてこういう数字が出るのか、その計算式というのかな、それをちょっと教えてもらいたいんですけれども。

半田子ども教育部、教育委員会事務局保育園・幼稚園課長

 まず、3番、私立幼稚園・保育所物価高騰対策の部分に係る部分でございますけれども、こちらの金額につきましては光熱費の負担増ということで、光熱費につきましては区立の保育園・幼稚園等でもお支払いしているところがございますので、こちらをベースに、どの程度上がっているかというのを試算した上でこの金額を決めているところでございます。

内川委員

 どの程度上がっているかという、それを係数として、例えば昨年の実績に掛けるその係数みたいな、そういう計算の仕方ですか。

半田子ども教育部、教育委員会事務局保育園・幼稚園課長

 委員御指摘のとおりでございます。

内川委員

 それと、臨時交付金の使い方なんですけれども、例えば2番の給食費、これなんかは、こうやって見ると、電力・ガス・食料品等価格高騰重点支援地方交付金を使っているのかなと思うんですが、それでいいのかな、その使い方というのは。

委員長

 休憩します。

 

(午後1時22分)

 

委員長

 委員会を再開します。

 

(午後1時23分)

 

渡邊子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 臨時交付金の使い方については企画部の方で決めているところでございます。

 

細野子ども教育部育成活動推進課長

 それから、さきほどの4番、民間学童クラブ物価高騰対策のほうでございますが、光熱水費のほうにつきましては保育園・幼稚園と同様の積算をし、第3回定例会で補正をお願いした金額に加えまして、さらに加算をしてお支払いを考えているものでございます。また、もう一つの児童館等における光熱水費の増額という部分もございまして、そちらも併せてこちらに積算しているところでございます。

内川委員

 確認なんですけれども、では別添の3番、4番、これの金額の出し方というのは、ある程度その係数を掛けた。今までの月に係数を掛けたんだよ、そういう理解でよろしいですか。

半田子ども教育部、教育委員会事務局保育園・幼稚園課長

 各施設によって事情は異なるかと思いますけれども、一つのモデルケースとして、区立の保育園・幼稚園等の状況を確認した上でどの程度上がっているかということで、そちらを基に試算したものということになります。

委員長

 他にございますか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 なければ、以上で本報告については終了いたします。

 それでは、先ほど一旦保留といたしました第81号議案、令和4年度中野区一般会計補正予算(関係分)を改めて議題にします。

 本議案は総務委員会に付託されておりますが、子ども文教委員会の関係分について当委員会で審査し、賛成多数となった意見があれば総務委員会に申し送ることとなっておりますので、御承知おきください。

 それでは、本議案について理事者の補足説明を求めます。

渡邊子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 それでは、令和4年度中野区一般会計補正予算のうち、子ども教育部、教育委員会事務局所管分につきまして、一括して補足説明させていただきます。

 最初に、5ページをお開きください。歳出の表の中段、5款子ども教育費でございます。補正前予算額459億5,080万3,000円を4億8,044万9,000円に増額いたしまして、補正後予算額464億3,125万2,000円とするものでございます。

 それでは、歳出補正予算及び債務負担行為の補正の個別の内容につきまして説明させていただきます。また、関連する歳入の内容につきましては後ほど歳入のページで説明をさせていただきます。

 24ページ、25ページをお開きください。1項子ども費でございます。2目保育園・幼稚園費は、1、保育園・幼稚園、(1)幼児施策調整では旧東中野図書館施設に係る光熱費として141万3,000円を増額し、(2)区立保育園では区立保育園に係る光熱費として1,434万7,000円を増額いたします。(3)私立施設給付では物価高騰に伴う私立保育所等への支援に係る補助として3,803万1,000円を増額いたします。(5)幼稚園・保育支援では物価高騰に伴う私立幼稚園等への支援に係る補助として732万2,000円を増額し、私立幼稚園に係る光熱費として87万4,000円を増額いたします。続きまして、その下の4目子育て支援費は、低所得者のひとり親世帯等生活支援給付金に係る経費として2億1,533万9,000円を増額いたします。続きまして、その下の5目育成活動推進費は、1、地域子ども施設調整、(3)民間運営施設管理では物価高騰に伴う民間学童クラブへの支援に係る補助として80万2,000円を増額いたします。(4)地域子ども施設管理では児童館等に係る光熱費として1,032万9,000円を増額いたします。

 26ページ、27ページを御覧ください。2項教育費でございます。3目教育施設費は、1、教育施設保全、(1)学校施設営繕(小学校)では小学校に係る光熱費として1億1,966万6,000円を増額し、(2)学校施設営繕(中学校)では中学校に係る光熱費として7,022万6,000円を増額いたします。2、教育施設整備、(1)学校施設整備では中野第一小学校跡施設給食室整備設計業務に係る委託料として210万円を増額いたします。

 続きまして、債務負担行為につきまして説明をさせていただきます。40ページ、41ページをお開きください。上から三つ目、明和中学校校舎等建設工事につきましては、賃金水準・物価水準の変動や地中障害物撤去等の対応に伴い、建築工事に係る工事費を増額し、契約変更に係る工事期間が令和4年度から令和6年度までの3年度にわたるため、債務負担行為を設定するものでございます。続いて、その下の中野第一小学校跡施設給食室等改修工事実施設計業務委託につきましては、中野第一小学校跡施設の給食室整備に係る設計委託に係る委託料を増額し、契約変更に係る期間が令和4年度から令和5年度までの2年度にわたるため、債務負担行為を設定するものでございます。

 続きまして、歳入について御説明をさせていただきます。18ページ、19ページをお開きください。14款都支出金、2項都補助金、4目子ども教育補助金は、2、子ども家庭支援包括補助では物価高騰に伴う認可保育施設への支援経費に係る補助として132万円を増額いたします。36、ひとり親世帯等生活支援給付金では低所得者のひとり親世帯等生活支援給付金支給に係る補助として1億590万円を増額いたします。37、保育所等物価高騰緊急対策事業では物価高騰に伴う私立保育所等への支援経費に係る補助として5,448万2,000円を増額いたします。

 説明は以上でございます。よろしく御審議のほどお願い申し上げます。

委員長

 それでは、本件に対する質疑を行います。質疑はございますか。

河合委員

 まず、子ども教育費の学校改築の中野第一小学校のところで確認です。今回補正に出てきた理由を、ちょっと令和3年からこの中野第一小学校って空いていたと思うんですよね。何で今時期、この補正なのか、もう一度説明ください。

藤永子ども教育部、教育委員会事務局子ども教育施設課長

 この旧向台小学校、中野第一小学校の給食室整備につきましては、今後予定している令和6年度からの中野本郷小学校の代替校舎としての使用が目前にございます。そのため、令和5年の改修工事をするため、その施設を使用するための改修工事のための今回の設計になってございます。

河合委員

 ありがとうございます。これ、当初にはついていなかったんでしょうか。

藤永子ども教育部、教育委員会事務局子ども教育施設課長

 ついてございません。

河合委員

 これ、本来は当初系に出しておいて、きちんと計画的にやるべき工事だったのではないかと思うんですけど、そこについてはいかがですか。

藤永子ども教育部、教育委員会事務局子ども教育施設課長

 当初においては内製化して設計業務を実施する予定でございました。そこの経緯でございますが、当該小学校につきましては中野第一小学校として令和3年3月まで使用してございます。その際に再編によって子どもの数も児童数も増えまして、それ相応の再編の工事をしてございます。それによって学校運営もされていたということを前提として、中野本郷小学校が令和6年度に入っても使用できるというふうな認識で、最小限の工事で済むと認識してございました。しかし、令和4年7月──本年7月ですけれども、給食の学校教育課の職員と当該施設に入り、中をもう一度確認したところ、やはり現状、衛生関係から給食環境の整備ということをしたほうがいいというふうな話になりまして、工事が職員の内製ではできないと。工事・設計規模が膨らむということで、この予算になったところでございます。もちろん、委員おっしゃるとおり当初から計画し、令和3年においてしっかりと当該場所を見て調整していればというところはございますけれども、そういう事情でございます。

河合委員

 スケジュール感のことは今確認させていただきました。工事費に関して、かなり額があるんですけれども、この工事内容というのは給食室をきれいにするのでこの額なんでしょうか。

藤永子ども教育部、教育委員会事務局子ども教育施設課長

 当該改修の概要につきましては、先ほど御説明したとおり衛生環境を改善するための、食材の動線をまず改善するというものがございます。また、給食室内で材料を調べる検収スペース、また、給食室内の各機器のレイアウト変更、それに伴う給排水設備等の変更、そして、そのレイアウトが広がったことによる、せり出しによる調理員の休憩スペースを隣の図工室に移すことなどなどの工事が入りまして、この設計費になってございます。

河合委員

 当初は、これ、そもそもこの改修は、一番最初に、御説明の中では当初設計をやらない予定だったのを、発注したら額がさらに足りなくて、増え──ちょっともう1回、そこの細かいところをもう1回ちょっと説明もらっていいですか。そこが分からない。タイムラインがちょっと分からなくなっていて。まず、一番最初に部内でやろうとした。部内でやろうとしたけど、できなかった。その後、発注はもう、1回出した。

藤永子ども教育部、教育委員会事務局子ども教育施設課長

 すみません、複雑で申し訳ございません。一番最初は、その閉校前の学校の給食調理室で済むもの、そこで調理が済むものと思っていましたけれども、やはり中身を見てみると、先ほど言った食材の動線等が必要なので、その給食調理室の隣の図工室を改築して、そこまでせり出して給食室を拡張するということが食材動線のために必要と。各種レイアウトの変更も伴って必要ということで、当初の予定よりも広まったことによって設計規模が膨らみ、内部で設計というところもそこまでの工事はないと思っていたんですけれども、部屋が広がると。機器のレイアウト変更も広がる、給排水施設も変わるということで、設計工事規模が広がったことによって外出しせざるを得なくなったということで、委託に変わったというところでございます。

加藤委員

 ちょっと今の質問の続きになっちゃいますけど、何か、排水機能がどうだとかというよりは、メインはそのせり出してしまったところに210万円かかっちゃっているという認識でいいんですか。

藤永子ども教育部、教育委員会事務局子ども教育施設課長

 すみません、先ほど申し上げたとおり、当初はその部屋で済むもの、そんなに工事はしないもの、今まで使ったもので済むものと考えていました。ただ、見てみると、やっぱり配膳スペースも造らなきゃいけない、中のレイアウトを変更しなきゃいけないということで、やっぱり隣の図工室を使用したいということになって広がって、せり出したこともそうですし、中のレイアウト変更、そして給排水設備、いろいろな改修が増加していったことによって、内部での設計は難しい、外に委託に出そうということになったと。

加藤委員

 じゃ、結局直営で設計をしようとしたけれども、直営でできないから発注をやっぱりしますという結論になったと。

藤永子ども教育部、教育委員会事務局子ども教育施設課長

 申し訳ございません、そのとおりです。

加藤委員

 そうなると、今度、図工室は、その代替はどうなっちゃうのかというのが気になるんですけれども。

藤永子ども教育部、教育委員会事務局子ども教育施設課長

 おっしゃるとおり、4階の一室に図工室を移転するという工事も発生してございます。

加藤委員

 そうすると、そこも設計委託するんですか。それは内製でできるの。

藤永子ども教育部、教育委員会事務局子ども教育施設課長

 それも含まれていると。設計のときに。

加藤委員

 2年前まで使えていたものがちょっと無理ですという、その差もちょっとよく分からないんですけど。2年前までは無理くりの、本当に劣悪な労働環境というか、そういう感じだったということですか。

藤永子ども教育部、教育委員会事務局子ども教育施設課長

 2年前も給食調理は適正にやってございましたけれども、また改修の機会もございましてもう一度点検したのが、より改善を求める上での今回の設計工事ということです。

加藤委員

 では、教室数がどのぐらい空く見込みかもよく分からないですけど、結局何か、子ども、チルドレンファーストじゃなくて、何かそういう働く人たちのところが優先されやしないかという、急なレイアウトのバランスの変化というのが気になってしまうんですけれども。その辺はもう全然、もう全体的に空き部屋があるという認識でいいんですか。

松原教育委員会事務局学校教育課長

 ちょっと補足をさせていただきますけれども、令和2年のときには現中野第一小学校が使用していたわけでございますけれども、御案内と存じますけれども、そのときに大規模な食中毒が発生いたしました。そのときに検証委員会をつくったわけなんですけれども、やはり、先ほど子ども教育施設課長のほうから答弁申し上げましたけれども、動線あるいは器具につきましても更新をするというようなところを、こちらのほうは衛生担当のほうから厳しく言われるようになりましたので、そういう観点から再度見直した結果というようなところでございます。

加藤委員

 じゃ、今の件は私は理解できましたけれども、河合委員が後でやるか分からないですけど。

 ちょっとほかのところで、24ページの保育園・幼稚園費のところですけれども、私立施設給付が3,800万円ぐらいで、幼稚園・保育支援が730万円ぐらいということで、ちょっと園の数というか園児のバランスからすると何か大分差を感じるんですけど、もう一回この積算根拠。先ほど内川委員もしていましたけど、ちょっとこんなに差が出る理由というのを教えてもらえますか。

半田子ども教育部、教育委員会事務局保育園・幼稚園課長

 民間の保育園と幼稚園に関する支援につきましては、まず、先般の第3回定例会のときに物価高騰対策ということでお願いをしておりまして、このときの試算につきましては、先ほど申し上げましたとおり区立の保育園ですとか幼稚園の光熱水費等の状況を踏まえた上で単価のほうを設定したものでございます。今回もそちらに準じた形で試算をした上で、今回こういった形で補正予算のほうをお願いしておりまして、具体的に申し上げますと、今回新たに追加する分につきましては1号認定児の場合には1,930円、2・3号認定児につきましては5,090円程度を予定しているところでございますけれども、比率といたしましては幼稚園のほうが保育園の4割弱程度になってはございますけれども、ただ、先ほど申し上げましたとおり、第3回定例会でお願いした補正のときに、この試算につきましては光熱水費等の状況を踏まえた上でこちらが適正ではないかというふうに区のほうでは考えまして、今回この金額でお願いしているところでございます。

加藤委員

 区立園で設定したのをこれに合わせているということでよろしいですか。

半田子ども教育部、教育委員会事務局保育園・幼稚園課長

 区立園をそのまま引っ張ってきたというわけではなくて、区立の保育園とか幼稚園の光熱水費も高騰している状況、その辺のパーセンテージ等を参考に今回この単価のほうを設定しているということでございます。

加藤委員

 でもこれ、財源が都支出金ですよね。だから、結局金額は決まっているけど、何か区立園って区が設定した金額ですよね。東京都の予算ベースと一般財源でやっているベースで考え方が、そこは調整入っているのか。でも、ここは算定、今のお話だと区立園の考え方でやっていると言うけど、この補正のほとんどの財源は都支出金なわけですよね。だから、東京都が決めたルールでこれは出されるんじゃないですかね。そこら辺をちょっともう一回細かく教えてください。

半田子ども教育部、教育委員会事務局保育園・幼稚園課長

 今回の補正につきましては、委員おっしゃるとおり東京都の単価のほうが今回新たに出てきた単価がございますので、そちらを基に、区としても同じ同程度の金額でということで、まず保育園につきましては東京都と同程度でということで試算をしたものでございます。幼稚園につきましては東京都のほうは補助等のスキームを出してきておりませんので、今回一般財源で支援をするという形の事業になりますけれども、その単価につきましては第3回定例会でお願いしたときの単価を参考に、保育園と幼稚園の単価に差をつけた形で今回補正をお願いするという、そういった部分でございます。

加藤委員

 ということは、私立保育園は東京都の設定した金額で、私立幼稚園は区が以前区立園に適用した金額をやったからこの差額が生じているということですか。差額って、差はあるんですけれども、バランスがちょっと合わないなというような金額になるということですか。

半田子ども教育部、教育委員会事務局保育園・幼稚園課長

 園につきましては、各園の規模ですとか、また光熱費の状況ですとか、給食の状況なんかも直営だったり委託だったり、あと保護者負担もありますので、様々な状況でというのがまず実態としてございます。単価のほうが、東京都のほうから幼稚園に関しましては特に今回出ておりませんので、その中で、区立の今の状況を参考にした上で単価のほうを設定したというものでございますけれども、今後、幼稚園の単価はどういった金額が適切かにつきましては、今後庁内のほうでも検討していきたいというふうに考えてございます。

加藤委員

 今回は後から、私立幼稚園にないから区は一般財源である程度出すけど、東京都が出す補助よりは、金額としては一人単価なのか園の規模なのか、いろいろ含めて見劣りするような金額ではあるということですか。

半田子ども教育部、教育委員会事務局保育園・幼稚園課長

 保育園につきましては、給食につきましては運営費の中でお願いしておりまして、特に給食に関する保護者負担というのは求めておりませんけれども、幼稚園につきましては基本的にはお弁当ですとか、また給食を行う場合にも保護者負担等を求めているところでございます。そういった中で、保育園と幼稚園の単価がどの程度が適切かというのはちょっとこちらのほうでも様々検討したところではございますけれども、今回はこういった形での補正をお願いしているところでございます。先ほどの繰り返しになりますけれども、今後、保育園と幼稚園の単価の違いにつきましてはまた改めて検討のほうをしていきたいというふうに考えてございます。

河合委員

 先ほどの続きをさせてもらいます。加藤委員の質疑の中で、2年前まで使われていたのを何でより改善しなきゃいけないんだというところで、食中毒の影響があったために見直したところをいろいろ見直さなければいけないという話が御答弁の中であったかと思うんですけど、それにしても、令和2年に食中毒があって令和3年には閉めているわけで、どうしてここまで、今現在ここの補正のタイミングで出さなければいけない、ここまでこれが出てこられなかったのかの理由をもう少し丁寧に御説明いただけませんか。

藤永子ども教育部、教育委員会事務局子ども教育施設課長

 すみません、まず第1に、申し訳ございませんが、旧向台小学校、中野第一小学校が閉まった令和3年3月、それからその年度、令和3年度において1年間、そのことについて子ども教育施設課と学校教育をうちがコントロールして調整して、そこの状況の給食施設を見てちゃんとそういう検討をしていなかったというのが一番大きいところでございます。令和6年4月に中野本郷小学校が移ってくるということから逆算して、ぎりぎりのタイミングになってしまった状況に結果的になってしまいますけど、今年の夏頃調整して、教育委員会事務局内でですけど調整して、その聞き取りと実地を学校給食でやったところでこれでは足りないというところになったわけでございます。委員おっしゃるとおり、このタイミングになった原因というのは、やはりもう少し前にそういう状況であったとしても早めに調整すべきであったし、やはりそういう部分の検討は足りていなかったというところでございます。

河合委員

 ありがとうございます。じゃ、これ、今この補正が通ってきちんと契約までたどり着ければ、スケジュール的には間に合うというところで今動いていらっしゃるというような認識で大丈夫ですか。

藤永子ども教育部、教育委員会事務局子ども教育施設課長

 この設計業務を、この予算がもし通りましたら設計にすぐ発注を出し、債務負担行為を設定していただいていますので、来年の5月、6月ぐらいまでに終え、その設計を基にして改修工事をかけて、令和5年度中に終わらせ、令和6年4月の子どもたち、児童の方々をお迎えするというぎりぎりのタイミングですけれども、スケジュールどおりと考えてございます。

河合委員

 これ、逆に、今の話でいくと、これが間に合わないこと、契約が不調になった場合、間に合わないことがあり得たりするんですか。しっかり間に合わせなきゃいけないと当然お思いだとは思うんですけれども、これはもし間に合わなかったらどういうふうな対応をしていくんですか。

藤永子ども教育部、教育委員会事務局子ども教育施設課長

 現在この積算についてはしっかりと施設課と行い、契約してくれるような事業者の状況も加味して設計してございます。現状ではこの予算を通していただいて設計を実施し、速やかに改修するということを考えてございます。

河合委員

 ありがとうございます。ちょっと間に合わないということは、やっぱりこの学校、中野本郷小学校、かなりいろいろな様々な面で今御迷惑をかけている状態だと思いますので、絶対あり得ないと思っておりますし、しっかりここは取り組んでいただきたいなと思っています。これが、逆にここまで手をつけられなかったという状況から加味すると、やっぱり施設に対する負荷というのは我が会派からも指摘しておりましたが、やっぱり全体のスケジュールを調整しながら新規の学校もやってというところで、非常にタイトなところでやっていらっしゃるんじゃないかなというのは非常に思うところです。やっぱりここは、学校というところは子どもたちが、全員の子どもが通う大事なところだから、やっぱりもっとしっかり、必ずスケジュールを守れるような動かし方をするためにも、しっかりと人やお金というのはつけていかなきゃいけないところだと思うんですよね。そこに関しては区の認識をお願いします。

濵口子ども教育部長

 今回の補正をお願いしている件も含めまして、学校の改築・改修といったものが続いていくというような状況がございます。教育委員会といたしましては、子ども教育施設課を中心といたしまして計画的にそういったものを進めていくということで取り組んでございますが、今、委員御指摘のありましたとおり、区全体の施設課等との調整も含め、しっかりとそういった取組をしていくということで、調整なども今後しっかりと行っていきたいと考えてございます。

白井委員

 私も中野第一小学校の給食施設についてお聞きしたいと思います。全体の補正予算の中身は、いわゆる物価高騰対策の中で、光熱費を中心として区が補助を行うだとか独自の給付を行うというものなんですけど、明らかにこれだけ異質なんですよね。まず第1に、皆さん聞かれましたけど、この設計業務というのは、より便利がいいというような使い勝手のためなのか、これをどうしてもやらないと課題が残るという改修なのか、そこをちょっと教えてください。

藤永子ども教育部、教育委員会事務局子ども教育施設課長

 先ほども申しましたとおり、やはり衛生環境、学校教育の衛生を維持するという面で必要な工事だと思っております。

白井委員

 この配膳スペースの確保という話をされていたんですけど、要は、これをやらないと課題が残るという話でいいんですか。ちょっとここをきれいにするだとか、便利になるから、使い勝手がいいからなんていう話ではなくて、これをやっておかないと給食室は課題がありますということなんですか。だからこんな年度途中に設計業務が出てくるという話なんですか。

松原教育委員会事務局学校教育課長

 先ほどちょっと申し上げました、便利というようなところもありますけれども、実際令和2年のときの事故というものが、文部科学省あるいは東京都から、それから中野区保健所のほうからも指摘処分を受けた件でございます。今回の設計に際しましては、保健所の見解のほうも聞いているところでございます。いわゆる衛生区域、汚染区域、非汚染区域というようなところのその分離、そういったところに関しても非常にいずれのような区と違いまして厳しく言われているところでございますので、そういった要件を満たすためにはこういった改修が必要になる、そういうように認識してございます。

白井委員

 っていう質問をして、何の答えが返ってくるか分かりますか。これ、2020年のときなんですよね。たしか、かなり大規模な話で、しかも学校給食で、これは100人単位じゃなかったでしたっけ。違いましたっけ。前例のない食中毒事件だという話になって、言語道断だという話をした覚えがあるんです。給食も一旦止めて、施設改修もやって、そのときにもこれで大丈夫だという対策のお話を聞いた覚えがあるんですけど、今の話だと課題が残っているという話ですか、これ。

委員長

 休憩します。

 

(午後1時55分)

 

委員長

 再開します。

 

(午後2時01分)

 

松原教育委員会事務局学校教育課長

 先ほど、令和2年度の食中毒のお話をさせていただきました。そちらのほうでも指摘を受けて、そして検討委員会を設けまして、早急に対策を取りました。その後、令和3年度、令和4年度、また厳しい目を持って、安全性をより高めるというような観点から今回の給食室の整備に至ったところでございます。

白井委員

 休憩中るる述べましたけど、もともとの食中毒の事件の話のやつは、都内の中でも全国的にも本当に異例の異例で、大問題だったわけです。より安全性を高めるということでの工事ならば、これはもう一番、最優先としてやらなきゃいけないところなんですけど、大事なのは、課題を漏らすような取組だとかというのが一番気になる。しかも、今申し上げたみたいに前例のない事故を起こしているわけですからね。必ず、もうこんなことがあってはならないんだというところの取組をしっかりやっていただかないと、どうも途中から出てくる予算が聞こえると不安になる。だから、決してこの後はこんなことが二度と起こることのないように、ここだけの学校の話ではないですけれども、中野区としては全力で取り組んでいただきたいと思います。最後は要望で結構です。

羽鳥委員

 明和中学校校舎等建築工事の債務負担行為のところをお聞きしたいんですけれども、先ほど債務負担行為と、令和4年度、今年度については歳出予算計上額はないけれども総額としては増えるというところで、契約金額の上昇や、また物価の上昇とか、あるいはまた工事内容のことを言われていたかと思うんですけれども、それぞれどの要因で幾ら増えたのかというふうな御説明はいただけますか。

藤永子ども教育部、教育委員会事務局子ども教育施設課長

 すみません、債務負担行為に関することでございますが、要素は三つほどございまして、まず一つは、地中障害物、地中埋設物が発見されたというものがあります。もう一つは物価上昇に伴うインフレのスライド、もう一つが擁壁工事でございます。地中埋設物は今回の工事において発見されまして、その除去に追加工事が発生してございます。もう一つ、先ほど申しました擁壁工事なんですけれども、工事の進捗が遅れてございまして、今年度の歳出予算に関わるところで言えば擁壁工事の出来高が上がらないので、4,700万円ほど今年の出来高が来年に移行してございます。それと相殺する形で地中埋設物の発生を相殺する形になっていますので、委員おっしゃられたとおり、令和4年度の歳出予算については変動なしゼロというところでございます。しかし、加えてインフレスライドでございますが、経理課から通知したインフレスライドによって再計算したところ、当該工事約45億円ほどで建設工事がございますが、これについて5,000万円のインフレスライドが発生するというところでございます。そのことについて、ルールとしては最終年度にインフレスライドを支出するということでございまして、令和4年度の歳出予算は変動ございませんが、令和5年度に先ほど言った擁壁工事が今年の分が行くと。それが4,700万円。そして、加えて令和6年度にインフレスライド分が発生しまして、令和5年、令和6年の歳出予算増大に伴って債務負担行為が1億円ほど増大したというところが全容でございます。

委員長

 他にございますか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 なければ、質疑を終結いたします。

 それでは、意見についてお伺いをいたします。意見はございますか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 それでは、第81号議案について、意見なしとして総務委員会に申し送ることに御異議ございませんか。

 

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 御異議ありませんので、そのように決定いたします。

 以上で第81号議案、令和4年度中野区一般会計補正予算(関係分)の審査を終了いたします。

 次に、所管事項の報告を受けたいと思います。

 1番、令和5年度予算で検討中の主な取り組み(案)についての報告を求めます。

渡邊子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 それでは、令和5年度予算の検討中の主な取り組み(案)について御報告をいたします。

(資料3)

 この取組は、令和5年度予算編成で検討中の主な新規、拡充、推進及び見直し事業につきまして、現在の検討状況をお示しするものでございます。資料につきましては、検討中の主な取組項目を基本構想において描く四つのまちの姿に分類し、これをさらに基本計画で示す政策ごとに区分してございます。

 それでは、別紙を御覧ください。それでは、当委員会所管の子ども教育部、教育委員会事務局の関係事項につきまして御説明させていただきます。なお、説明につきましては新規事業・拡充事業について説明をさせていただきまして、「推進」と書かれている事業につきましてはお読み取りいただければと思います。

 まず、2ページを御覧ください。上から四つ目、11、文化、芸術体験の充実、推進につきましてはお読み取りください。

 続きまして、3ページを御覧ください。1、中野区子どもの権利に関する条例の推進、拡充といたしまして、子ども相談室に係る面談室の什器の整備、相談室の愛称キャラクターの募集や子どもの権利の普及啓発を実施するものでございます。

 2、子どもの貧困対策の推進、拡充といたしまして、学習支援事業や子ども食堂への支援の拡充を図るとともに、生活に困窮する子育て世帯を必要な支援につなげるための体制の充実を図るほか、東京都立大学が実施する「令和4年度子どもの生活実態調査」の詳細分析を行うものでございます。

 3、里親支援の拡充につきましては、里親支援につきまして、家事援助や相互支援制度などの教育支援を拡充することにより、里親の登録数の拡大及び委託促進を図るものでございます。

 4、一時保護中及び里親家庭で生活する子どもの権利擁護推進、拡充といたしまして、一時保護中及び里親家庭で生活する子どもを対象に、第三者が子どもの声を聴取し、児童相談所が行う処遇等に関して子どもの声を尊重する仕組みをつくるものでございます。

 5、ひがしなかの幼稚園の第2園庭の整備、新規といたしまして、中野東中学校跡地の一部につきまして、ひがしなかの幼稚園の第2園庭として整備し、教育環境の充実を図るものでございます。

 6、学校図書館機能の拡充といたしまして、学校図書館の蔵書を新書に更新し、子どもたちの読書に対する意欲を高めるほか、全小・中学校において放課後・夏季休業期間も学校図書室を開放し、子どもたちが安心して過ごせる場所として活用を図るものでございます。

 7、学校運営協議会・地域学校協働本部の設置、拡充といたしまして、「(仮称)学校運営協議会」と「(仮称)地域学校協働本部」は、それぞれが持つ役割を十分に機能させ、一体的に推進し、令和5年度においても中学校区を増やし、モデル実施を行うものでございます。

 8、区立小中学校の指導体制・組織体制の充実といたしまして、児童・生徒一人ひとりの学習状況に応じたきめ細かな指導を行うため、任期付短時間勤務職員を増員するほか、教員の負担軽減を図るため、小学校の学級担任業務を補佐する職員を配置するものでございます。

 9、中学校部活動の地域移行、新規といたしまして、休日における部活動の地域移行を目指し、有識者等による委嘱委員会を立ち上げ、区としての方向性を協議するものでございます。

 10、英語教育の充実といたしまして、外国語指導助手の配置の充実や、中学校1年生を対象とした宿泊による英語体験活動等の取組を通して、英語学習の関心・意欲を高め、コミュニケーション能力の向上を図るものでございます。

 4ページを御覧ください。

 11、教育相談体制の充実といたしまして、増加し続けている不登校傾向の児童・生徒やヤングケアラーなどに対してきめ細かな支援を充実させるため、スクールソーシャルワーカーの体制を強化するほか、スクールロイヤーを配置し、学校への法律的支援を行うものでございます。

 12、区立学校再編等の推進はお読み取りください。

 13、小学校選択制移動教室業務委託、新規といたしまして、一部の移動教室について貸切バス及び宿泊施設の手配等、移動教室の諸業務を委託し、円滑かつ安定的な実施を図るものでございます。

 14、区立学校の環境改善に向けた計画的な改修等、推進はお読み取りください。

 15、子育て支援ハンドブック「おひるね」の発行、拡充といたしまして、中野区の子育て支援サービス情報を掲載した子育て支援ハンドブック「おひるね」の内容を更新するものでございます。

 16、保育所等の空き定員を活用した未就園児の定期的な預かりモデル事業、新規といたしまして、保育所や幼稚園を利用していない未就園児に対し、保育所等の空き定員を活用した定期的な保育をモデル事業として実施し、空き定員の活用方法等の検証を行うものでございます。

 17、小規模保育施設等における防災対策の推進、新規といたしまして、認可保育施設のうち、総合的な防災対策の取組を行う施設に対して区加算を支給するものでございます。

 18、障害児の受け入れに対する加算、新規といたしまして、認可保育所のうち、障害児の保育時間について標準の保育時間11時間に延長して障害児を受け入れている園に対する扶助費を加算するものでございます。

 19、私立幼稚園等預かり保育推進補助金、拡充といたしまして、私立幼稚園等で実施している教育時間前後や長期休業期間中の預かり保育について、現在の交付要件を見直すことにより各園の預かり保育の充実への取組を推進するものでございます。

 20、民間保育施設の新規開設支援、拡充といたしまして、民間保育事業者が行う認可保育所の施設整備等に対して補助するとともに、認可外保育施設の認可化及び指導監督基準への適合に向けた支援を行うものでございます。

 21、高校生等医療費助成事業、新規といたしまして、高校生の保健の向上と健全な育成を図り、子育て支援に資することを目的として、高校生等に係る医療費助成を実施するものでございます。

 続きまして、5ページを御覧ください。

 22、ひとり親家庭支援、新規といたしまして、ひとり親家庭に対し情報発信の強化、相談しやすい環境づくり、関係機関との連携強化や養育費確保に向けた支援を行うほか、離婚調停中で実質ひとり親家庭となった家庭に対し、金銭給付を行うものでございます。

 23、子育て家庭ホームヘルプサービス事業、推進はお読み取りください。

 25、地域子ども施設等の機能拡充等といたしまして、キッズ・プラザ未整備校において、放課後児童が小学校内で帰宅せずに利用できる居場所・遊び場を整備するため、児童館が実施している学校・地域連携事業を拡充するほか、老朽化が著しい児童館施設の改修や、区立保育園、児童館等の施設改修工事、キッズ・プラザ新規開設の準備、常設プレーパークの設置に向けた検討を行うものでございます。

 26、児童館の機能拡充等といたしまして、ふれあいの家の開館日を拡充するとともに、一部の児童館・ふれあいの家で行っている日曜日乳幼児親子開放事業の実施施設を拡充するものでございます。

 27、若者育成支援事業、推進はお読み取りください。

 続きまして、7ページを御覧ください。

 15、中央図書館児童コーナー等環境改善事業、新規といたしまして、子ども読書活動を推進するため、低年齢の子どもたちに魅力のある児童コーナー等を整備するものでございます。

 16、区立図書館蔵書・貸出拡充事業といたしまして、区立図書館の蔵書を充実させ、貸出冊数の向上を図るため、蔵書の更新年数の改善を図るものでございます。

 続きまして、9ページを御覧ください。

 14、通学路児童見守り業務、拡充といたしまして、通学児童の登下校時の安全対策を推進するため、通学路児童見守り交通安全指導員の配置時間を増やすものでございます。

 続きまして、10ページを御覧ください。

 4、新庁舎整備事業及び新庁舎移転に伴う業務改善、推進は読み取りください。

 8、収納率向上への拡充といたしまして、保育料の口座振替を促進するため、Webフォームからの申込みができるようにするものでございます。

 項目の内容についての御説明は以上となります。

 恐れ入りますが、1枚目、最初の資料にお戻りください。2、区民からの意見募集について御説明をいたします。当該内容を基に、区民と区長のタウンミーティングを、12月21日、22日の午後6時30分から区役所において開催する予定です。21日は子育て先進区と地域包括ケア体制をテーマに、22日は活力ある持続可能なテーマと区政運営をテーマとして予定をしております。また、区ホームページ及び12月20日号の区報に掲載し、郵便、ファクス、メールによりまして区民からの御意見を頂きたいと考えております。

 報告は以上でございます。

委員長

 ただいまの報告に対して質疑はございますか。

河合委員

 ありがとうございます。たくさんの取組に取り込まれるんだなというのを、ざっと見て、数多く報告されていることはありがたいなと思っております。その中でちょっと、これはどういう事業なのかなというのをちょっと確認させていただきたいのが、3ページの一時保護中及び里親家庭の権利擁護推進なんですけれども、これ、今、私の記憶が正しければ、一時保護をされている方に関してはかなり丁寧に子どもの意見を取り組む仕組みというのを、何か御意見をもらえるのか、御意見ボックスじゃないけど、何かそういうのをやって取り組んでいたんじゃなかったかなというのを思っているんです。これは、それ以外で何かやるのか、そういうこととはまた別の仕組みなのかという、答えられる範囲で教えてください。

神谷児童相談所副所長

 一時保護中のお子さんにとりましては、委員御指摘のとおり、一時保護所に入所しているお子さんたちについて、第三者委員の聞き取りですとか意見箱による意見の聴取などはしております。そちらについては、来年度こういった事業の中での取組としては、それも包含したような形での事業展開というのを予定しております。特に一時保護所以外で一時保護委託をしているお子さんたちにはそういった制度が整えられていないといったことですとか、里親家庭に関して第三者が関与する仕組みがないといったところで、里親家庭に急に伺うということではなくて、一時保護の段階から継続した取組というのが必要というふうに考えておりまして、こうした事業について検討しているところでございます。

河合委員

 ありがとうございます。また今後、細かい仕組みや取組みたいなところは教えていただけるのかなとは思うんですけど、非常にそういうところは大事だなというのは今お話を聞いていて思いました。

 続いて、並びの中学校部活動の地域移行というところに関しては、ここというところを目指されていたというのは区の中であったかなとは思うんですけど、これは1年かけて協議するんでしょうか。どういうところまで、実施に結びつけるところまで行くのか、この1年間でどういうところまで目指されるのか、分かる範囲で教えていただけると。

齊藤教育委員会事務局指導室長

 1年間検討委員会のほうを立ち上げまして、学校現場の教員や地域のスポーツクラブの方などもお招きをします。それから学識経験者の方にも入っていただきまして、様々な課題を洗い出しながら、どういう形で地域移行していくことがよりこの中野区としてのよさも生かしながら今の部活動の在り方を変えていけるかということをしっかりと検討していきたいというのが来年度の目標でございます。その後、令和7年度辺りから新しい形でスタートできればというふうに思っていますので、まだ細かいところまでは全ては決まってはいませんが、モデル的なスタート、令和6年度ぐらいから幾つかの形でスタートできればというふうには考えているところです。

河合委員

 ありがとうございます。令和7年度にここを目指すと書いてあって、来年、令和5年度としては協議会を立ち上げ、令和6年度にもう少し細かな仕組みをつくっていくみたいなことなのかなというのは今話を聞いていて思ったんですけど、そういう細かにどういうふうにしていくかというのは協議会立ち上げ後に報告があるんですかね。どういうタイミングで、協議会を立ち上げる前に、どういう仕組みにしていきますよ、どういう協議のスケジュールにしてきますよというのは報告ありますか。

齊藤教育委員会事務局指導室長

 国や都の方向性も十分に注視をした上、来年度の検討会の中で議論のほうを深めていきたいというふうに考えていますので、またその内容につきましては報告のほうはさせていただきたいというふうに考えてございます。

河合委員

 ありがとうございます。

 次のページの4ページで、教育相談体制のところで「スクールロイヤー」という言葉が出てきました。これが配置されるとどのような効果があるのか教えてください。

齊藤教育委員会事務局指導室長

 学校に様々な御要望等が今寄せられているようなケースが何件かございます。学校も丁寧に保護者の思いに寄り添いながら対応しているところではあるのですが、なかなか難しい案件などもございますので、ぜひアドバイスを頂きながら、子どもたちにとってよりよい教育活動を進めていくために、法的な助言を頂きながら対応していきたいというふうに考えているものでございます。

河合委員

 ありがとうございます。これ、ちなみにスクールロイヤーは全体、区内で一人とかになるんですか。何かどういう感じの配置を検討されていますか。

齊藤教育委員会事務局指導室長

 お一人の方という形ではなくて、何かあったときに相談できるような方を確保しておいて、そこで対応していただくようにという形で今検討はしているところです。他区も様々な形で取り入れていますので、うちの区として、より学校の状況に合わせてアドバイスを頂けるような形で進めていきたいというふうには思っているところでございます。

河合委員

 ありがとうございました。

 次に、子育て支援ハンドブック「おひるね」の発行って書いてあります。ただ、「おひるね」、かなり網羅性は高いんですけど、ほかの自治体などがこういうのを出していたり、東京都が出しているものというのは、もっと困りごとの視点で切り口があったり、読みやすくできる工夫というのが非常にされていて、手に取る側もかなり分かりやすい状態になっていて、ほかの自治体がそういうふうにできているのであれば、中野区がこれは改めてやっぱり必要だねということでやるのであれば、そういう視点をしっかりと入れていっていただきたいと思っておりますけれども、いかがですか。

渡邊子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 子育て支援ハンドブックにつきましてはしばらく発行のほうを停止しておりましたけれども、改めて発行していくというものになります。発行に当たりましては、今委員御指摘のとおり、分かりやすい見やすいものということで検討を進めていきたいと考えているところでございます。

河合委員

 ありがとうございます。

 すみません、では飛ばして、保育園周りでお伺いします。保育に関しては我が会派からもかなり言ってきたことをたくさん取り入れていただけたのかなと思って歓迎するところです。その中でも保育園の空き定員を活用した定期的預かりモデルというのがあるんですけれども、以前私のほうからも空き定員──以前、昔、区としては待機児型の空き定員を活用した保育園の定期利用保育をやっておりまして、他自治体はそういうことではなくて、待機ではなくても空きの保育があるところは使わせるようにというやり方がありますよというのを御指摘させていただいております。これはそのことになるのか、それとも何か、「モデル事業」って書かれているということは、ほかに見本とする事業がどこかで示されているのか、それを教えてください。

藤嶋子ども教育部幼児施設整備担当課長

 まず、以前行っておりました定期利用保育につきましては、そちらにつきましてはあくまで保育園に入園できなかった方を対象といたしまして、利用調整終了後に定員の空いている保育園に、そういった保育園に入っていなかった方を受け入れるというか、保育を行うというもので、あくまで待機児童対策というところで実施していたものでございます。そちらのほうにつきましては、ちょっと需要の減少に伴いまして事業のほうは廃止という形にはなってございますけれども、今回の保育所の空き定員を活用した定期的な預かりモデル事業につきましては、こちらにつきましては国のほうで来年度モデル事業として、本来保育園のほうの利用対象とはならない保育認定を受けていないお子さんも含めて、保育施設・教育施設を利用していない方を、保育園の空き定員のほうを利用して、そういったお子さんについても定期的に保育を行うというところのモデル事業というのを実施するというふうになってございまして、その中で、そういった保育施設・教育施設に入っていない未就園の利用の方の支援と併せて、そういった保育園の空き定員の活用について検証していくというものを国のほうで実施するというふうになってございますので、区としてもそのモデル事業のほうに、公募制の事業となってございますので、そちらのほうにちょっと手を挙げていきたいというふうに考えているところでございます。

河合委員

 ありがとうございます。これはまだ、公募制って、多分公募されていないと思うので、詳細って決まっていないのかなと思うんですけれども、もしこれに手を挙げたら中野区全体でできるのか、それともやっぱり区立園とかがまずはやってみるとかになるのか、何かそこら辺で今分かることはありますか。

藤嶋子ども教育部幼児施設整備担当課長

 公募はこれからというところでございまして、事業のスキームの詳細につきましても示されるのが来年2月くらいと今のところ聞いてございますので、それ以後公募のほうが始まって、公募のほうで選ばれれば恐らく年度途中からの開始になるというふうに今のところ想定しているところでございます。まだ実際、一自治体当たりどれくらい予算規模が割り当てられるのかというところもまだはっきりとは決まっていないところなんですけれども、今のところ、想定としては、やはりモデル事業というところもございますし、広く実施できるほどの予算規模にはならない。やはり空き定員、想定しているところでも、空きがやはり保育施設の中でも多く発生している小規模事業者ですとか、そういったところを想定して、最初はやはり限定的なところでやっていくような形になるというふうに想定はしているところでございます。

河合委員

 ありがとうございます。減収補填的な目的があるというのはお話の中であったのかなと思っていて、こういうスキームでされることは、今、私立の保育園さんで困っているところは多くあると思うので、ぜひ活用できたらいいなというのは話を聞いていて思いました。

 次のページに行きまして、25の子ども施設の中に常設プレーパークの検討というのが書いてあるんです。これちょっと、所管に聞いてもどうなのかなというのはあるんですけど、これは公園課が入るべきじゃないのって思うんです。何で企画部と子ども教育部だけでやっているのかというの、これは答えられないと思うんですけど、どうなんでしょう。これ、入れるべきじゃないんですか。

細野子ども教育部育成活動推進課長

 こちらにつきましては本会議でも御答弁申し上げたとおり、関係所管で全庁的な検討が必要というふうに認識しているところでございまして、今後全庁的な議論を進めていきたいというふうに検討しているところでございます。

河合委員

 子ども文教委員会から指摘があったことはきちんと伝えておいていただけたらと思います。おかしいと思います。うちの会派としてもやっぱりここだけで話す話じゃないと思っていますので、よろしくお願いします。

 あとは、いろいろ様々御要望を聞いていただいてありがたいなと思っているんですけれども、その中で、最後10ページの4で、新庁舎整備が行われるところだと思っています。これはいろいろ様々、庁内の環境を整えていくということだとは思うんですけど、これ、庁内の環境が整っていったら学校現場は実際どうなっていくのかなというのはちょっと不思議に──不思議というか、気にしております。やっぱり同じ環境を整えていかないと、どっちかがよくてどっちが悪かったら、結局活用できない、連絡取れないということがあり得たりするのかなと思っています。例えば庁内ではMS365を入れるという話があったと思うんですけど、学校現場というのは今後こういう庁舎の流れでどういうふうについていって、MS365に関してはどうしていくのかというのはもう決めているんでしょうか。

松原教育委員会事務局学校教育課長

 校務パソコン、校務系のネットワーク等に関して、今御質問のあったMS365、こちらを利用するかどうかというところは現時点では決定をしているものではございません。来年度、教育情報化推進計画、こちらの改定の作業に入るわけですけれども、そういった中でどういった環境にしていくのかというような、その詳細についても検討を進めていくことになってございます。

河合委員

 これは逆に、庁舎とそこの教育における情報化推進計画のスピード感にずれというのはないんでしょうか。どっちかが先に進んじゃって、情報、特に教育現場のほうが後ろになったり遅れて取り組むということにはならないですか。

松原教育委員会事務局学校教育課長

 基本的に学校現場におきましては、庁内情報系、校務系、学習系という3系統になってございます。庁舎のほうとの直接的なつながりがあるというと、庁内情報系というところでございますけれども、こちらについての活用というのは主に学校管理職、そういったところになってございます。一般の教員のほうにつきましては校務系と学習系、いわゆる指導用のパソコンを使ってとかというふうな話になります。委員御指摘のとおり、とはいいましても庁舎のほうでの情報システム、こちらのほうの整備、情報の公開・共有についてはしっかりと進めて、今後の整備につなげてまいりたいと考えております。

加藤委員

 項目がいっぱいありますので、広く浅くお伺いいたします。

 まず、2ページの11番ですけれども、文化、芸術体験の充実ですけど、推進ということで、そんな強い言葉ではないですけれども、具体的にどういったことをされるんですか。

松原教育委員会事務局学校教育課長

 子どもの体験事業の充実ということにつきましては、今年度も予算をつけまして各学校のほうで取り組んでいるものでございます。現在の方向性といたしましては、同じように各学校におきまして、それぞれのほうでもって文化芸術というような観点から体験事業を充実してもらうというような方向性で検討しているところでございます。

加藤委員

 各学校で何をやるかは決めてもらって、それに対する予算措置をするということでいいんですか。

松原教育委員会事務局学校教育課長

 そのとおりでございます。

加藤委員

 分かりました。

 次に、3ページの政策6の2、子どもの貧困対策で、「令和4年度子どもの生活実態調査」ですけれども、中野区においては高校2年生を対象に調査をするということで、高校無償化などの影響もあり、多分前回調査より内容というか結果が大きく異なってくるだろうなというところで、その調査結果については非常に興味深いところですけれども、これを詳細分析ということですけれども、中野区として東京都立大学がやった以上に何か出そうという、意欲的に詳細分析を行うということになると思うんですけど、何かイメージがあったら教えてください。

青木子ども教育部、教育委員会事務局子ども政策担当課長

 こちらの調査につきましては、委員おっしゃるとおり東京都立大学が実施するものでございます。それで、中野区以外にも複数の区で高校2年生年齢の子どもと子育て家庭を対象に実施するものでございます。それで、東京都立大学としては一義的に分析はすることとなっておりますが、調査した複数の自治体をまとめて分析するような形になりまして、中野区独自の分析というのはごく一部というふうに聞いておりまして、今回は区として予算を計上しまして、東京都立大学に対して詳細分析のほうをお願いして、区の特徴等を把握していくといったことを目的として考えてございます。

加藤委員

 これは東京都立大学に詳細分析をお願いするということなんですね。分かりました。

 では、続きまして同じ3ページ、政策7の7で、学校運営協議会・地域学校協働本部の設置というところでありますけれども、私も今定例会の一般質問で、あらゆる子ども政策は中学校区でやっていくべきだということで、区長も答弁で中学校区という圏域を意識しながら子ども教育施策を展開していきたいということで御答弁いただいたんですけれども、そうすると、この学校運営協議会などの場においても何か中学校区でという、その代表でありますけれども、その中で、質問の中では、児童館とかそういったところも中学校区でやっていくということは全てそういうところが関与していっていいのかなと思うんですけれども、この中に児童館が入ってやっていくということは検討可能か、もしくはもう入っているのか分からないですけれども、その辺の見解を教えてください。

渡邊子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 こちらに記載しております学校運営協議会、こちらについて中学校区単位で設置していくということは検討しておりますけれども、その中に児童館がということになりますと、まだそこまでは検討が進んでおりませんので、これからの検討課題ということになろうかと思います。

加藤委員

 あらゆるそういう子ども政策は中学校区で、その地域で全部スクラムを組んでやっていただきたいと思いますので、そういったところからあらゆる会議体に児童館が絡むような形ができればいいのかなというふうに期待します。

 同じく3ページの8の区立小学校の指導体制・組織体制の充実ということで、任期付短時間勤務教員を増員するというところでありますけれども、そもそも一般の教員もなかなか確保できないと伺っている中で、ちょっとこの任期付の方がどういった資格が必要なのか、あと集まる見込みがあるのかみたいな、その辺を教えてもらえますか。

齊藤教育委員会事務局指導室長

 任期付短時間教員につきましては教員免許を取得している方を募集をしております。全国的に教員不足が今言われてはいますが、中野区周辺の方々に広く声をかけながらしっかりと募集をして、選考の過程で子どもたちとしっかりと関われる、そして学力向上ということを目的に配置をしておりますので、子どもたちの学力をしっかり伸ばしていけるような教員をぜひ集めていきたいというふうには思っています。

加藤委員

 その思いはあるんでしょうけど、実際いるのかどうかというところで、その辺、一時期何人足りないと言いましたか、東京都で150人でしたっけ、500人でしたっけ、何かそのぐらいの単位で足りないみたいな数字を聞いていましたけど、来年度もそれが改善する見込みがあるのかとか、その辺の思いとは別に実情をちょっと教えてもらっていいですか。

齊藤教育委員会事務局指導室長

 東京都のほうでも、来年度に向けては教員をしっかり確保するために動いてくれております。また、この任期付短時間教員につきましては週に4日勤務ということですので、逆にフルではないというところで、そういう枠で働きたいというような教員免許を持った方もいらっしゃいますので、ぜひそういう方をうまく我々のほうでも、様々な方面にも声をかけながら募集をかけていきたいというふうに考えております。

加藤委員

 ひとまず分かりました。

 では、7ページ、政策15の16、区立図書館蔵書・貸出充実事業ですけれども、この夏にやりました友愛クラブ等の懇談会で何かDVDとかを充実してほしいみたいな話もあったんですけれども、そもそも本以外を拡充するというか、そうなると何か図書館の意義みたいなものがそもそもどこにあるのかとか、今後オンラインの──オンラインというか、デジタル図書みたいな話もある中で、図書館の意義というものがどういうものなのかというのをちょっと念のため確認したいなって。どこまで区はやらないといけないのか。求められるものはいっぱいあると思うんですけれども、今は図書館のあり方検討会とかもありますけれども、ちょっとそもそも図書館、最低限ここまでやらないといけないみたいなところとか、何か区が持っているもの。マックスを言い始めたら切りがないと思うんですけど、その辺ちょっと念のため確認させてください。

渡邊子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 委員御指摘のとおり、現在は今後の図書館の在り方ということで外部の方に検討を進めていただいているというところです。区立図書館がどこまで果たさなければならないかというところになりますと非常に難しいんですけれども、当然図書を貸し出すわけですけれども、単に人気があるものをたくさん貸し出せばいいということではなくて、やはり学術書ですとか、なかなか図書館でなければ読めないようなものを提供するということは図書館としての役割としてはまずあるだろうと考えます。同時に今求められているものとして、検討会の中でも意見としてあるのが居場所としての機能ということがありまして、そのところで、一定程度ゆったりと過ごす、本を読む、あるいは中野東図書館なんかでは子どものためのスペースを設けるなどの、地域の方が来やすくなるような取組も一定程度進めているというところになります。ですので、各自治体によってその内容については変わってくるだろうと思いますけれども、今後さらに議論を深めて、その在り方の方向性を出していきたいと考えております。

加藤委員

 あり方検討会の議事録を読ませていただきましたけれども、かなりいろいろな意見が出ていて、これを集約するのは非常に大変だなというふうには思いますけれども、だからそういう意味では最低限備え持たないといけない機能と本当に区民が求めている機能をという、何かそれぞれ分けて考えないと本当に途方もない施設数と蔵書数になってしまうんだろうなというところなので、その辺ちょっと区としてしっかりとしたスタンス、最低限のところを持っていただいたほうがいいのかなということで、これは指摘させていただいて終わります。

 あと、10ページの、区政運営等に関するその他の取組の4の新庁舎整備事業及び新庁舎移転に伴う業務改善ですけれども、ちょっと総務委員会とか情報特とかでペーパーレスの話とかはよく出るんですけど、DX推進室が主に答えてしまうので、何か理想論を語っている側のほうになっちゃうので、現場、実態として、子ども教育部としては何かどうなのかというのを、漠とした質問ですけれども、総務からこう言われているけどここがなかなか難しい──なかなか言えないかもしれないですけど、何か、そっちの総務部から言われた答えだけではこっちも信じられないところで、実際どうなのかというのを、ちょっとこういう場でないと聞けないのかなということで、ちょっと教えてもらえないかなと。

濵口子ども教育部長

 ペーパーレス化を含めますそういった取組につきまして、区全体で今進めているところでございます。当然子ども教育部、教育委員会事務局といたしましても、できるだけ紙ベースの書類ですとか保存ものを減らすということで、有効スペースを生み出すといったことですとか、事務のデータ化によります簡素化といったことが重要だとは思ってございますので、今様々各課で検討等を進めているところでございます。当然必要なものにつきましてどういった形で保存していくべきかということを併せて検討してございますが、当事務局におきましても区としての方向性について一体となって進めていく必要があると認識してございます。

加藤委員

 まあ、具体的には言えないところがあったんでしょうけど。

 あと、最後は要望で、この中に入っていないんですけれども、一般質問の中で、中学校の総合体育大会で国立競技場での開催の復活を要望していたんですけれども、何となく内々で聞いたところ予算規模もなかなか大変だなというふうにも思いますけど、一応中学校は3年間あるから、3年に1回開催とか、何かそんなアイデアを出しながらもしっかりとその辺を復活に向けて道筋を立てていただけたらなと、これは要望で終わらせます。

 私からは以上です。

羽鳥委員

 私からも幾つかお聞きをいたします。

 最初に、3ページのところで学校図書館機能の充実というものがあって、その中身として学校図書館の蔵書を新書に更新し、環境面を充実するという中身があります。私も、この学校図書館の蔵書がやっぱり古くて、もっと更新をしてほしいと、計画をもって更新してほしいということを求めてきたところなので、また改めて拡充という中身になっているのはよいことだなと思っていますが、この取組ではどのようなことをされるおつもりでしょうか。

齊藤教育委員会事務局指導室長

 今委員御指摘のとおり、蔵書数は満たしてはいるんですが、古い本が多いということで、ぜひ毎年確実に新しい本を入れていって、少し時間はかかりますけれども学校にある図書、入替えを徐々にしながら、廃棄をしながら、新しい本に変えていきたいということを検討していますので、予算の関係もありますけれども、ぜひ計画的に学校の図書館の蔵書を新しくしていく、そういう方向で検討しているところでございます。

羽鳥委員

 前にお聞きしたときはちょっと目標年次についてはなかなかお答えできないのかなと思ったんですけれども、現段階での目標年、計画的に更新していくけれども、ではいつが完了なのかとかというのはなかなかまだお示しは難しいような状態なんでしょうか。

齊藤教育委員会事務局指導室長

 なかなか難しいところでありますけれども、10年ぐらいかけてしっかりと新しい蔵書に変えていけたらいいなというふうには考えているところでございます。

羽鳥委員

 分かりました。

 あと、放課後についても学校図書室を開放していくということで、これも子どもたちの居場所として非常に重要かなと思います。今年度、夏休みの開放なども行って、やっぱり子どもたちからは結構好評というか、よい反応があったんでしょうか。

齊藤教育委員会事務局指導室長

 今年の夏、かなりの日数、学校図書館を開放することで、子どもたちも来て勉強するですとか、先生方にいろいろ質問をしたりなんていう活動が進みました。実際に図書館を実習室のように放課後開放しているような学校では、やはりそこで勉強する子どもが増えたというふうな報告も来ておりますので、ぜひ子どもたちが安心して学習できる場所、安心していられる場所ということで、より図書館を充実していきたいというふうに考えているところでございます。

羽鳥委員

 この開放というところでは管理する大人が必要かと思うんですけれども、学校図書館指導員の方が全校に配置されていますが、多分、たしか終業の時間にそれなりにちょっと制限があって、それがちょっとネックになってくるのかなとも思うんですけれども、ここの学校図書館指導員さんの時間を延ばすということで対応されるのか、それとも司書教諭さんとかそういう学校の職員のほうで対応されるのか、どういった形で対応されていくんでしょうか。

齊藤教育委員会事務局指導室長

 時間につきましてはこれまでも課題としては上がっていたところなので、ぜひ来年度以降は業務委託のほうをかけて、しっかりと人を確保しながら、時間のほうも拡充をしながらいけたらというふうには考えているところなので、ぜひ子どもたちの読書活動が充実するように、より手厚くサポートしながら進めていけたらというふうに考えているところでございます。

羽鳥委員

 その業務委託というのは、今区立図書館をやっている事業者さんにお願いするというような感じなんですか。それとも新たに業務委託契約なんかを結ばれるんですか。

齊藤教育委員会事務局指導室長

 契約についてはまだこれからですので、今後募集をかけて進めていけたらというふうに考えているところでございます。

羽鳥委員

 全校的に業務委託をかけていく。図書館全体の管理をもう業務委託するということですか。

齊藤教育委員会事務局指導室長

 はい。小・中学校全校で進めていけたらというふうに考えているところでございます。

羽鳥委員

 分かりました。

 次の、学校運営協議会と地域学校協働本部のところなんですけれども、今年度から明和中学校のところで学校運営協議会を設置されて、モデル設置ということになって、その理由として、たしか他区で経験のある方がいらっしゃるというふうなことと、あと小学校が多くていろいろと試せるということだったと思うんですけれども、これを来年度も1校増やして、同じようなところで増やそうというふうに考えているんですか。

渡邊子ども教育部、教育委員会事務局学校再編・地域連携担当課長

 今年は中学校区一つというところで行いまして、来年度はこれから検討していくということになりますけれども、確かに委員おっしゃったとおり、今年度につきましては他の自治体のところで経験された校長先生がいらっしゃいますので、そちらのところを選んだというところになります。来年度につきまして、1中学校区にするのか、あるいは2なのかというところについては、今後また詳細については検討していきたいと考えております。

羽鳥委員

 前の議論の際には、地域コーディネーターの方が非常に重要で、これが確保できているんでしょうかというふうにお聞きした際に、確保できていないというふうにお答えがあったかと思うんですけれども、区が狙っている効果をきちんと検証していくときに、ではモデルを拡大するときにその人たちは確保──では、明和中学校区でその後確保できたんですか。

渡邊子ども教育部、教育委員会事務局学校再編・地域連携担当課長

 現時点で学校運営協議会というものが立ち上がっているというわけではございません。現時点ではまだ校長先生等が集まって協議を進めているというところになりますので、地域コーディネーターにつきましても現在確保しているという状況ではございます。

羽鳥委員

 いや、それでモデル校だけを増やすというのだと、果たして本当にそれは学校運営協議会の設置を増やそう、モデル実施を増やそうという話なんですか、それは。ちょっと話が違うんじゃないのかなというふうに思うんですけれども。確保の、狙いたいことというか、狙っている効果、おっしゃりたいことというのは別にそこまで反対するものではないんですけれども、区が狙っている効果に対して核となる人がいない中で、モデル校を増やすというふうなやり方が本当にこれで大丈夫というか、いいんですか、それで。

渡邊子ども教育部、教育委員会事務局学校再編・地域連携担当課長

 まだ地域学校運営協議会等が立ち上がっていない状況でありますけれども、学校の先生を中心に様々な方を今検討しているというところになりますので、地域コーディネーター等につきましても検討して、速やかに立ち上げられればというふうに期待をしているところでございます。

羽鳥委員

 何か、既存の組織にさらに追加して、新しい校長先生たちとかが担う組織が増えて、さらに先生が大変になっていくばかりじゃないのかなというのがすごく心配です。前に指導室長が、この学校協議会と地域学校協働本部がきちんと機能すれば教員の負担が軽くなるんだというふうなことをおっしゃっていた。それは、そういう人がいたら、それでうまくいったらそうなるというふうな話だったと思うんですよね。そういうのがない中でやっぱり進めるというのは、反対ではないですけれども、やっぱりちょっと懸念を示さざるを得ないかなと、ちょっと心配をせざるを得ないかなというふうに思います。

 ちょっと次のところをお聞きしたいと思います。先ほど加藤委員も聞いていたので、区立小・中学校の指導体制・組織体制の充実というところで、きめ細かな指導を行うために任期付短時間勤務教員を増員するというので、私も確保できるのかなというのはちょっと心配です。都内でも、どこだったかな、報道で、100人以上の教員が足りなくて、だから教頭先生が担任をやっているだとか、いろいろなひずみが生まれているというふうな報道も目にして、これというのは、書いている中身としては「きめ細かな指導を行うため」というふうに書いてあるんですけれども、実質的にはそういう不足教員を埋めるためにこういう任期付短時間教員を雇用するとかそういう話になっているんじゃないだろうかという。これを実施することによって、現行のクラス人数よりもきめ細かい指導が行えるようになるんでしょうか。

齊藤教育委員会事務局指導室長

 教員の定数につきましては都のほうでもう決められていまして、都のほうから必要な人数は配置済みということになってございます。こちらの任期付短時間教員につきましては中野区独自の採用をしていますので、学校の先生方と連携をしながら、算数の少人数授業ですとか放課後の学習の時間に任期付短時間勤務教員の先生方が子どもたちと関わり、子どもたちがなかなかまだ学習が定着していないような部分をしっかりとサポートしてもらうための制度でございますので、決して不足しているところを補うというものではないので、ぜひ学力向上にしっかりと寄与していただけるような教員を採用していきたいというふうに考えております。

羽鳥委員

 今室長おっしゃった中身では、算数の少人数のところ、習熟度別をやられていますよね。少人数と放課後の指導というところをお示しいただいたんですけれども、中身としてはその中身で考えているということなんですか。それとも日常的にクラスに入って、もうそれこそ、じゃ、ちょっとクラスの半分の子は後ろの黒板なりをちょっと使って授業やろうねというふうに、日常的に少人数とかというのとはちょっと違う、どういう中身なんでしょうか。

齊藤教育委員会事務局指導室長

 メインとしましては、算数の少人数の時間に各それぞれのクラスに入って、支援を必要としているようなお子さんの学習のサポートというような形では入ってもらっていますが、それはそれぞれ学校の状況にもよりますので、校長先生の活用の中で、学力向上に資するような活用の仕方ということは行ってもらってはおりますので、算数少人数にしか入らないということではございませんので、しっかりと子どもたちに関わってもらうというところが一番、そして学力向上を狙っているということでございます。

羽鳥委員

 分かりました。

 あと、この小学校の学級担任業務を補佐する職員というのはどういった中身なんでしょう。

齊藤教育委員会事務局指導室長

 こちらは東京都のほうで制度として行っているものでございまして、これまでも様々な形で人配置はしていたんですけれども、来年度からエデュケーションアシスタントというような形で、低学年の1年生から3年生の学年に一人支援員をつけて、学級経営上の必要な業務などを行ったりですとか、子どもたちの相談に乗ったり、登下校の見守りをしたりというような形で支援をしてもらうことを考えています。

羽鳥委員

 各学校にお一人、各学年にお一人、どういった規模でしょうか。

齊藤教育委員会事務局指導室長

 小学校の各1年生から3年生まで、学年に一人ずつというような配置を考えてございます。

羽鳥委員

 分かりました。

 ちょっとその3ページの上のほうのところで、子どもの貧困対策の推進というので、学習支援事業や子ども食堂への支援の拡充という、この中身についてちょっとお答えください。

青木子ども教育部、教育委員会事務局子ども政策担当課長

 まず、学習支援事業の拡充につきましては、先般子ども文教委員会でもお示しさせていただいたとおり、まず学年の拡充というのがあります。現行小学6年生から中学1年生から3年生までを対象に実施しておりますが、そこは小学5年生からということで来年度については考えております。あとは対象世帯に児童扶養手当の受給世帯のほうも追加していきたいということと、あとは、中学生について現在の事業ですと週に1回の受講というふうにしておりましたが、ここについては希望に応じて2回の受講までを可能とするということで考えてございます。子ども食堂への支援につきましては、これまでも支援のほうを区として拡充してきたところでございますが、来年度につきましては特に子ども食堂のまだ開設されていない小学校区について、立ち上げに要する設備等の経費を上乗せして助成するようなことを考えてございます。

委員長

 他にございますか。まだありますか。

 ちょっと1回休憩しましょうか。一旦休憩で、3時25分再開にします。

 

(午後3時03分)

 

委員長

 再開します。

 

(午後3時23分)

 

 休憩前に引き続き、所管事項の報告1番について質疑はございますか。

羽鳥委員

 すみません。休憩前から引き続きお尋ねいたします。

 9ページの、安全・安心な生活環境と防犯まちづくりを進めるということなんですが、その中で14番、通学路児童見守り業務で、通学路児童見守り交通安全指導員の配置時間を増やすということで、非常によいことかなと思います。大体どのくらい増やそうという中身になっているんでしょうか。

松原教育委員会事務局学校教育課長

 一応方向性といたしまして、現在よりも基本的に倍ぐらいの時間を延ばしたいという方向で検討しているところでございます。

羽鳥委員

 これは全体の学校、全部の学校で倍くらいになるのか、それとも幾つかの特定の学校とかで増えていって、それをならしていくと倍になるということなのか、どういった増え方をするんでしょうか。

松原教育委員会事務局学校教育課長

 再編あるいは改築があった場合にはそこに上乗せをして時間を増やしている、そういう運用をしていたわけですけれども、今答弁申し上げましたのは、一般的、全ての学校において見守りの時間について倍に増やしていきたいと考えているところでございます。

羽鳥委員

 配置場所を増やすんですかね。配置時間を増やす。倍というのは、どういった形で倍に増えるんでしょうか。

松原教育委員会事務局学校教育課長

 時間数でございます。

羽鳥委員

 放課後の時間ですかね。大体どういった時間帯が増えることになりますか。

松原教育委員会事務局学校教育課長

 どこの場所に登下校何時間ずつ充てるのか、そういったところは学校の事情によります。したがいまして、それを含めましてトータルで各学校倍になっていくような方向で担当としては検討しているところでございます。

羽鳥委員

 分かりました。結構再編した学校なんかでは子どもたちがかなりたくさんいて、うまく──うまくというか、安全な環境がちょっと整えられていないんじゃないのかというのでPTAのほうからも出されていたので、非常によかったかなと思います。

 あと、ちょっとこれは書いていないからちょっと聞くという感じなんですけれども、さっき物価高騰のところで給食費のことをお聞きしたんですけれども、あれって、今年度の後半のところで保護者負担軽減のために特別に措置をしたということになって、来年度のこと、以前来年度はどうしますかとお聞きした際には、まだ検討中みたいなお話だったかと思うんです。今回この来年度の検討中の主な取組の中にないというふうなことは、これは来年度には給食費の保護者負担軽減のための措置はないというふうな感じになるんでしょうか。

松原教育委員会事務局学校教育課長

 給食費1食単価が幾らの給食費になるのか、それから保護者負担あるいは今年度補正で対応しました区のほうからの上乗せ、どういった手法を取ろうかというようなところについては現在検討しているところでございます。

羽鳥委員

 では、やらないとかそういうことでもなく、まだ検討中と、こういったことですか。

松原教育委員会事務局学校教育課長

 一応やはりこちらの物価高騰の状況ですとか、その辺の見通しのほうについては動く部分というものが多うございますので、その辺につきましては現在精査をしているところでございます。

内川委員

 区分のところを見ていたんですけれども、真ん中の項のところも構造改革実行プログラムということですよね。この区分の説明を。それで、先ほど御説明あった中で、どれが構造改革なのかなと見ましたところ、まず4ページの13番、小学校選択制移動教室業務委託、それから5ページの26番、児童館の機能拡充、あともう一つあったかな、10ページの8番ですよね、収納率向上への対策。私、構造改革実行プログラムというのは新型コロナの影響により財政難になると。それに伴った事業の見直し、それから削減を3年間集中的にやっていくんだというふうに理解したんですが、それにそぐうものでしょうか、この構造改革のところに黒丸がついていますけれども。

濵口子ども教育部長

 区分でございますけれども、今回の来年度予算の中で主な取組として記載をしているものの中を、構造改革実行プログラム、また区施設整備計画や基本計画、重点プロジェクトなどのそういった区分を分けているというところでございます。今委員御指摘の構造改革につきましては、その取組の中で、これまで構造改革実行プログラムの中で検討してきているものが該当するという組分けをしてございまして、財政的な対応への取組として構造改革実行プログラムの中で取組を進めていくということでございましたので、こういったところの中の対象の事業としてそれが該当するというものでございます。財政負担というところも1点取組の当初にはございましたが、その事業の精査ですとか取組の方向性といったところの検討の中で、今回の取組の主なものとして記載をしているというものでございます。

内川委員

 構造改革実行プログラムの考え方を区としてはこういうふうに変えていっているんだという説明というのは今まであったのかな。

濵口子ども教育部長

 構造改革実行プログラムにつきましては、当初の新型コロナウイルス感染症の影響なども踏まえ、そういったところの財政負担といったところのことが重点的にあったというところでございますが、施策・組織を含めて構造的なところの取組の検討というものでスタートしてございます。その後、財政の負担が、一定、当初の見込みほどではなかったというところがございますので、今その考え方ですとか今後の構造改革実行プログラムの扱いについて、区全体として今改めて検討しているというものでございます。

内川委員

 3年間集中的に取り組むということで、多分来年度がその3年目になるのかな。集中して取り組む。その前に、ちょっと考え方を180度ハンドルを切り直していくようなふうに取られないのかなとは思っちゃうんですが、そこはどうなんですか。

濵口子ども教育部長

 御指摘のとおり3年度にわたりということで、令和5年度というところのものでございます。しかしながら、構造改革実行プログラムの中には中長期的な視点で施設などの今後につきましても検討していくというようなものもございますので、その実行プログラムをどうするかということと併せて、そういった今後の課題については引き続きの検討があるという認識でございます。

内川委員

 今御担当が実行プログラムをどうするかとおっしゃいましたけれども、そこを決めてからじゃないですか、これ。出すんだったら。違いますか。

濵口子ども教育部長

 御指摘のとおり、もちろん構造改革実行プログラムについては方向性をしっかりと検討して、区としてどう取組を進めるかといったところの精査は必要だという認識がございます。一方で、その中に盛り込まれております検討中の主な取組、幾つかございますけれども、こういったものについてはこれまでの検討の中で、来年度予算化をして事業として進めてまいりたいという判断をしているものでございます。

内川委員

 そういう説明も多分この委員会でもあまりなかったのかなと思いますし、推進・拡充はまだしも、新規が1個ありますよね。4番の13番ですか、小学校選択制移動教室業務委託。実行プログラムにおいては、新規事業というのはよほど効果とか効率性が認められるものでないと挙げてはいけないのかなと私は理解していましたけれども、それにこれは該当するんですか。

松原教育委員会事務局学校教育課長

 こちら、確かに事業自体が新規というところでございます。これまで小学校の移動教室は五、六年生で、一つの学年のほうについては軽井沢少年自然の家、こちらのほうを使って、もう一つのほうについてが日光その他の宿泊施設を学校のほうで選択をして、宿泊による移動教室を行うというようなものでした。その選択をするものについてここに書かれておりますけれども、これまでは全て、例えば宿泊施設との連絡あるいは体験施設、そういった見学施設等々につきましても学校の教員のほうが行っている。それから、添乗員がいないというようなところで、現金の取扱い等々についても教員のほうが行う。そういうようなやり方をしていたところ、今回こちらのほうで挙げているものによって、旅行会社を通すことによって、そういった手配で確実に宿泊場所を確保する。それから、現金等の取扱い、こういったところの事故を未然に防ぐ。そういったところによって、教員の働き方、こちらが大きく変わってくるのかなというふうに考えているところもございます。そういったところから、今委員が非常に大きな効果というふうなところをお話しされましたけれども、そういったような趣旨に当たるものかなというふうには考えております。

内川委員

 先生方の働き方改革、それは分かりますよ。ただ、今の説明を聞いていると、申し訳ないけど先生方か楽したいがためにというふうにしか聞こえないわけですよ。これで委託することによって、ではどのぐらい新たに経費がかかってくるのかな。その数字はまだ分からないですけれども、当然やっぱり経費は増えてくるわけですよね。

松原教育委員会事務局学校教育課長

 旅行会社を通しますから、絶対に新しく発生するのは企画料というようなものになります。まだ金額的なところについては予算のこれから査定等々が入ってくることになろうかと思いますけれども、保護者のほうの負担というのは何とかないような形で進めたいというところがございます。先ほど主に教員の働き方改革のことを申し上げましたけれども、実際、今学校のほうあるいは教育委員会が直接行っているということで、宿泊場所の確保に非常に苦労しているという実態がございます。旅行会社を通すことによって安定的に宿泊場所を確保していけるというところがございますので、そういった意味では子どものほうへの移動教室がスムーズにできる、そういうところのメリットは十分考えられるのかなと思っております。

内川委員

 今までその移動教室等を先生方が主にそういった諸業務を行っていて、宿泊先が取れなかったようなことがあったんですか、じゃあ。

松原教育委員会事務局学校教育課長

 宿泊場所が完全に取れずに実施できなかったというところまではございませんが、なかなか希望の時期に実施ができないというようなところでもって、日程の変更をせざるを得なかったというふうなことはございました。

内川委員

 この業務委託をすることによって、そういった課題は全てきれいにクリアできるということですか。

松原教育委員会事務局学校教育課長

 宿泊場所の確保についてはどうしても旅行会社を経由しているところを優先しているというようなところがございますので、現在の状況よりもかなり改善が見込まれるところでございます。

内川委員

 実行プログラムに黒丸をつけている以上はね、さらに新規とする以上は、よほどやっぱり効果的・効率的な事業でないと私はやっぱり乗せるべきではないのかなと思いますので、これはちょっと要望として聞いておいてください。

白井委員

 私も幾つかお伺いしたいと思います。

 まず初めに2ページ、加藤委員からも質問ありましたけれども、文化、芸術体験の充実についてお伺いしたいと思います。一般質問でも取り上げさせていただいて、区長が直々にお答えいただいて非常に前向きな答弁だったんですけれども、うちの所管ではありませんけれども、文化芸術振興基本方針を今年度末に向けて今策定中という状況です。その中身、五つほど取組が挙げてあって、柱の1番に出てくるのは「団体の支援」、それから「劇場の支援」という言葉がイの一番に両方出てくるという。これ、イの一番に取り組むことというのは本当に文化芸術の方針に当たるんですかという質問で、私はそうじゃなくて、見る側、聴衆やいわゆる観客の支援というのが本来一番であるべきで、特に子どもたちの生きる力・考える力に寄与する、文化芸術の本物に触れる機会をつくってあげたいって。さらに、分け隔てのないように、経済的な個々の負担を求めることなく、できれば学校単位での取組をやってあげられるようなことを考えてほしいという、こんなお話をさせていただいたところです。非常に前向きに答弁いただいて、区長直々にお話を頂いたところなんですけれども、具体的に、この文化、芸術体験の機会を確保するという取組、現在どのようなものを考えておられるのか、あればお伺いしたいと思います。

松原教育委員会事務局学校教育課長

 現在の段階では、まだ具体的にここの団体をこのような形でお呼びしてというふうなところまでには至ってございません。ただ、各小学校長会、それから中学校長会のほうに、今年、1校当たり、スポーツも加わっておりましたけれども、60万円の体験というようなところでそれぞれ考えて実施をしていただいているところでございますけれども、そういったところでの経験も踏まえた形で、来年度、文化芸術というようなテーマで体験事業を組む際には、具体的に、今まさに白井委員が御指摘のとおり、子どもたちが、それこそ経済的な状況とかそういうことは関係なく、全てが文化芸術のほうに親しむことができる、そういった観点のところから実現可能な団体あるいは機会というものを考えてほしい、そういうふうな今要望をしているところでございます。

白井委員

 先般、子ども文教委員会で金沢市のほうに視察に皆で行かせていただく機会がありました。いわゆる子育て支援の取組を様々やっておられる中で、この文化芸術というような観点からの取組も一つあって、クーポン券だったかな、金沢のほうで取組をやっていて、ただ、これはいろいろな施策をくっつけてあって、地元のスポーツ団体とか、そういうのを見に行ける機会だとか、文化団体にくっつけるだとかをやっていて、なかなかそういう分では、配ったクーポンの利用率が非常に少ないという状況でした。視察に行った自治体のことをどうこうと言うのはどうかと思うんですけれども、反面教師とするところがあるのかなと。よりよく先進的に取り組んでおられる自治体ですらこうだったので、我々中野区としてどう取り組むかというところはよく我々としても検討しなきゃならないだろうし、その点学び取ることもあろうかと思います。ぜひ今後の施策、期待しておきたいと思います。

 続いて3ページ、政策7の6番、学校図書館機能の充実についてお話を伺いたいと思います。いわゆる夏季の図書館開放によって子どもたちが非常に有効的に使っていただいて、場所の取り合いになるぐらい非常に効果もあり、人気があったとお話を聞いたところです。かつては図書館は勉強する場所ではないというところから、勉強していたら追い出されるというようなことがあって、ここは本を読む場所なんですというのがあったんですけど、今はこんなことはないということでいいんでしょうか。確認をさせてください。

齊藤教育委員会事務局指導室長

 学校の図書館ですけれども、今、子どもたち、一人1台タブレットを配布はしましたけれども、やはり様々な書籍に当たって根拠を調べるといったようなことが非常に重要視されておりまして、学習情報センターというような機能を持っているのが今の学校図書館というふうに我々も受け止めております。子どもたちが図書館に行って調べ学習をして、そこで考えたことや気づいたことなどをクラスの中でも発表して議論を深めていくというような活用を授業の中でも行っているものがございますので、ぜひ今後も学校図書館をより充実させていきたいというふうに考えております。

白井委員

 すみません、私が学校図書館のやつで聞いたのであれだったんですけど、一般の区立の図書館の話です。区立図書館での開放のやつで、学校図書館は子どもたちの図書館だから、そりゃそうなんですけれども、いわゆる放課後図書館で普通に借りたときに、本をそこで読むならいいんだけれども、自分の勉強道具を持っていたりすると、これは勉強する場所じゃないって使わせてくれなかったということがかつてあったんですけど、今はこんなことがないということでいいんでしょうか。確認をさせてください。

渡邊子ども教育部、教育委員会事務局学校再編・地域連携担当課長

 地域開放型図書館につきましても勉強ができるようなというところで、特に勉強しているということも、出ていってくださいというような対応はしていないというところでございます。

白井委員

 今のは地域開放型図書館で、一般の図書館ね。区立図書館についての利用を確認させてください。

渡邊子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 区立図書館におきましてもそれぞれスペースというものが特に中野東図書館なんかはありまして、そこにおいて勉強等もできるスペースを確保していると、そんなような状況になっております。

白井委員

 何となく歯切れが悪いんだけど、まだ勉強していると追い出されることがあるということですか、今のだと。

渡邊子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 特に勉強していて追い出しているということはございません。

白井委員

 ないよね。難しい質問をしたつもりは全然なかったんですけど、何となく限定的にお答えされると大丈夫かなという疑念は残ったところですけれども、大丈夫というふうに確認をしておきたいと思います。

 続いて、7番、学校運営協議会についての話です。これ、他の委員からも様々御質問あったところなんですけれども、今年秋ぐらいでしたっけね、このモデル校の取組、年度途中からだったと思うんですけれども、ちょっと今からすぐに結論を出せというのは酷だなとも思います。一方で、スタートしますって言った後、我々子ども文教委員会としてこれは何の報告もまだ聞けていないところなので、来年度の主な取組にいきなり出てくるという部分では、やっぱりね、一体今はどうしているのかなとか、どうなったかなぐらいの報告はいただかないと、はい、そうですかとはつながらないものがあるかなと思います。取組としてまだ一定の結論を出すには早いというところから、来年もう一つか二つぐらい増やしたいというのは分かるんですけれども、もう少しその取組を拡充するに当たっての報告をしていただき、ぜひお願いしたいなと思うんですけれども、いかがでしょうか。

渡邊子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 一定程度の方向性が出ましたところで、適切な時期に報告はしていきたいと考えております。

白井委員

 適切な時期、なるべく早めにお願いしたいなと思います。来年度が始まってしまうと検証にならないのでね、ぜひタイミングを計らってのお願いをしておきたいと思います。

 8番については他の委員からたくさん御質問があったので、私からは割愛いたします。

 10番、英語教育の充実についてです。宿泊による英語体験活動等の取組というお話が出てきます。対象は中学校1年生を対象としてとなっているんですけれども、具体的にどのようなイメージを持っておられるのか、今の現段階で検討されるものがあれば教えてください。

齊藤教育委員会事務局指導室長

 中学校1年生を対象に、一泊二日の宿泊の中で英語漬けにするというふうな形で、子どもたちが、グローバルな人材をさらに育てていきたい、小学校から大分英語はしっかり取り組んでいますので、中学校でもぜひこの英語をメインとした体験を実施したいというふうに考えているところでございます。

白井委員

 では、ぜひ英語漬けの取組を進めていただきたいと思います。

 それでは、続きまして4ページ、16番は一般質問で取り上げたので、17番、小規模保育施設等における防災対策の推進についてというやつです。気になるのが、「総合的な防災対策の取組を行う施設に対して区加算を支給する」って書いてあるんですけど、これ、「総合的な防災対策」って何だという疑問が拭えないんですけれども、一体何をやったら防災対策で区は加算してくれるとなるんでしょうか。現段階で考えているものがあれば教えてください。

半田子ども教育部、教育委員会事務局保育園・幼稚園課長

 保育施設の防災対策につきましては、基本的には各園のほうで取り組んでいただくというのが基本的な考え方というふうに考えてございます。ただ、小規模保育施設につきましては経営が小規模ということもありますので、こちらの部分について今回区のほうで加算のほうを検討しているところでございまして、具体的にそういう総合的な防災対策につきましてはできるだけ園のほうが使いやすい形でというふうに検討しておりまして、内容につきましては今後予算の中でお示ししたいというふうに考えてございます。

白井委員

 タイトルは「小規模保育施設等」って書いてあるのね。中身のほうは「認可保育施設等のうち」って書いてあるんですけど、これ、小規模限定になるんですか。まだ対象も、これからどのくらいの範囲になるかも検討中ですか。

半田子ども教育部、教育委員会事務局保育園・幼稚園課長

 先ほど申し上げたとおり、防災対策につきましては各園が基本ということになりますけれども、大規模な案件につきましては公定価格の中で施設機能強化推進加算というのがございまして、そちらのほうで加算もこれまで出ていたところでございます。今回につきましてはそういったものが対象にならない小規模な認可園とかそういったところを対象にということで、今検討しているところでございます。

白井委員

 そうすると、もうちょっと細かく聞きたくなるな。これ、逆に言うと、小規模のやつでどのくらいが、何園ぐらい該当するものですか。そのうち、防災対策をやるところですね。無条件に出るわけじゃないからこの「総合的」という言葉がつくんですけど、まず対象となる園は何園ぐらいになりますか。

半田子ども教育部、教育委員会事務局保育園・幼稚園課長

 対象につきましては今現在検討しているところではございますけれども、例えば認可園とかですと20程度とか、この程度のところで今対象として考えてございます。

白井委員

 分かりました。結構思ったより狭いのかな。そうするとイメージ的には。

 それから、続いて21番の高校生医療費無償化については、これもこれまで一般質問でも多々取り上げてきましたので、質問は飛ばします。

 次、22番、ひとり親家庭支援についてのお話、お伺いしたいと思います。これまでのこの検討状況の報告、委員会の中でもお話があったところです。気になるのは最後のくだり、「金銭給付を行う」と書いてあるんですけれども、具体的な基準というのはどのようなものが既に考えておられるのか、その金銭給付のありようについて教えていただきたいと思います。

滝浪子ども教育部子育て支援課長

 こちらの金銭給付につきましては、離婚成立前、児童扶養手当がまだもらえていないひとり親につきまして給付をしたいというものでございます。

白井委員

 これ、独自財源の発想ですか。

滝浪子ども教育部子育て支援課長

 はい。区の一般財源を予定しております。

白井委員

 金額的な内容というのはまだこれからですか。

委員長

 ちょっと休憩します。

 

(午後3時53分)

 

委員長

 では、再開します。

 

(午後3時53分)

 

白井委員

 これ、じゃ、別途詳細のスキームのまず報告があるということでいいですよね。では、そのタイミングのときにもう一回ちょっと詳細をと思います。前段階のイメージだと、いわゆる要件のところで、具体的な実質的な判断をどうするかというところで、てっきりみなし適用をした上で現段階の判断ができるのかなと思ったんですけど、これは多分ちょっとその辺の境の部分のところと、区の一般財源を投入してでもというところのものの判断というのが分かれてくるのかなと思うので、ここは改めて詳細の報告のタイミングでお伺いしたいと思います。

 あとは、以上かな。児童館のくだりについては一般質問でも取り上げましたし、あと後段の報告でもあるので、そこでお伺いしたいと思います。

 あと、また子育て支援と、それから里親支援については甲田委員のほうに譲りたいと思います。

甲田委員

 すみません。今聞かれていないところだけお伺いしたいんですけれども、3ページの中野区子どもの権利に関する条例の推進、子ども相談室について。面談室の什器を整備するとともに、相談室の愛称やキャラクターを募集するということで、相談しやすい雰囲気を進めるということなんですが、総括質疑で触れさせていただいて、その時点ではちょっと相談しやすいには程遠い状況でしたけれども、現状どんなふうになっているかということと、それから、什器を整備というのは具体的にはどういうことなのかというところをちょっと教えていただけますか。

青木子ども教育部、教育委員会事務局子ども政策担当課長

 現在の相談室の現状でございますが、現状、階段や3階の廊下の壁面に手作りの飾り付けなどや案内表示を行っておりまして、子どもが相談しやすい雰囲気づくりというのに努めているところでございます。来年度につきましては、今、子ども相談室の面談室というのがありまして、そこに老朽化した机と椅子があります。こちらのほうを、より子どもとの面談に適した打合せ机や机に更新をしていくということと、あと、本や書籍とか、あとおもちゃ、こういったものを置くことができる棚の整備を予定しているところでございます。

甲田委員

 担当がやれる範囲で頑張っていただいているのは分かるんですけど、手作りのとかおもちゃとかというか、ここはやっぱり入った時点からと、あと廊下とか、部屋の、古い病院みたいな表示とか、入ったところが本当に、ちょっと怖いんですよ。本当に、そこら辺のところをやっぱり内装からやらないと厳しいかなというところもありますので、その辺ちょっと全体的に考えていただきたいなということや、また、相談しやすいというよりは、そこに行く用事がやっぱりないんですね。相談室しかないので。なので、できれば学習スペースでしたっけ──の部屋もありますし、そこを何か活用するとかして、子どもが何かでそこに行くことができている状態。例えば子ども食堂がたまに開催されていますよとか、この間、子どもの権利の日のフォーラムはとてもよかったと思いますけど、ハイティーン会議の方々がそこで話合いをするだとか、何かいろいろあると思うんですけど、そういったことに活用。あの施設がもったいないなと思うので、もうちょっと活用を考えて、全体的に考えていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

青木子ども教育部、教育委員会事務局子ども政策担当課長

 施設全体というか、空いているスペース等もありますので、教育センター分室の本来の目的というのがありますが、それを踏まえた上で子どもたちにとって利用しやすい施設となるよう、施設所管と連携しながら取り組んでまいりたいというふうに考えてございます。

甲田委員

 ありがとうございます。

 あと、3番の里親支援についてなんですけれども、これも一般質問で取り上げたんですが、総合支援制度は拡充していただくということで一般質問で答えていただいたんですが、家事援助というのもあります。家事援助にしても総合支援制度にしてもマッチングとかが必要かなと思うんですけれども、これはどなたが、どこがやるんでしょうか。

神谷児童相談所副所長

 こちらのマッチングにつきましては、区のほうの里親担当が中心に行うことを想定しております。

甲田委員

 分かりました。家事援助というのは、そういうニーズがあるんですか。里親さんの家庭で家事援助が足りないというようなニーズがあったから、こういうことになったんでしょうか。

神谷児童相談所副所長

 家事援助と、あと養育支援という形で、お子さん自身をお預かりして支援するようなことも含めまして支援をしてまいりたいというふうに考えてございます。

甲田委員

 お子さん自身を預かるというのは、別の場所で。里親家庭同士で預かりを行うということですか。どういう意味ですか。

神谷児童相談所副所長

 里親の家庭にヘルパー等が伺って、訪問をして支援をするというようなことを想定しております。

甲田委員

 それは区の職員が伺って支援をするということですか。

神谷児童相談所副所長

 こちらの事業については、事業委託を行うことを想定しております。

甲田委員

 では、家事援助だけではなくて、養育支援というか、学習だとか、遊びだとか、そういうことでお子さんの面倒を見るということも手伝うということでしょうか。

神谷児童相談所副所長

 その支援の程度につきましてはこれから検討していくことになるかと思いますけれども、学習支援というよりは一般的なお預かりのような形での支援になるかなというふうに想定しております。

甲田委員

 分かりました。ちょっとまた詳しく教えていただきたいと思います。

 あとはちょっと、もう一点だけ。子育て支援ハンドブック「おひるね」の発行ですけれども、復活して更新発行していただくのはいいんですけれども、いろいろと課題があったと思います。今までどんなふうに使われていて、今度はその課題をではどういうふうに整理して、どういう使い方でやっていくのがいいと思われて発行しようと思われているのかというところは教えていただけますか。

渡邊子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 これまでは窓口等でそれを開いて、いろいろなところでその情報を見ることができるという形で利用されていたというところがあります。また、一部配布もしていたというところになります。ですので、そのよさというものは引き継ぎながら、紙ベースで行っていくということを想定しております。ただ、一方で、ホームページというものがリニューアルされますので、直近の情報ですとか最新の情報というものは区のホームページのほうに掲載されていくことになりますので、二次元バーコードなども対応しながら使いやすいものにしていきたいと考えているところでございます。

甲田委員

 ありがとうございます。これまでは、配布は全員に配布していた──全員というか、希望する方に、窓口でもらいたいという方に配布していたんでしたっけ。

渡邊子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 転入してくる子育て世帯の方に配布しておりましたので、同様に考えているところでございます。

甲田委員

 転入してこられた方だけで、今後の、来年度やるものについても同じようなことですか。

渡邊子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 転入される方のほかに、すこやか福祉センター等の窓口でも配布しておりました。配布方法につきましても基本的には今は同様にということは考えているところですけれども、部数につきましては少し精査をしていく必要があるだろうというふうには考えております。

甲田委員

 ちょっとまた詳しく教えていただきたいと思いますが、ちょっと一般質問でも取り上げたんですけれど、来年度、今回の国の補正予算から総合経済対策との経済支援とセットで伴走型相談支援というのが始まるということで、妊娠期から本当に切れ目なく子育てを支援していく。そのときに、面談数が相当増えるというような国の方向性も示されておりまして、その際に子育てガイドブックを指差し確認しながら相談をしましょうみたいな、厚生労働省の資料に載っていまして、私もそれが何だかちょっとよく分からないんですけれども、ただ、妊婦の面談だけではない、出生後も面談を行って、そういった子育ての支援メニューを本当にしっかりとお伝えをしましょうということが主だと思うんですけれども、そういった国の方向性もありますので、今所管はすこやか福祉センターですけれども、妊婦の面談のかんがるーブックなんかとも整理をしていただいて、本当に受け手が使いやすいものにしていただいて、またその伴走型相談支援をやるのは結局こちらではなくて地域支えあい推進部のほうになると思いますので、その所管も担当者が本当にそれをきちんと説明ができるような、使い方ができるようなものを用意していただきたいなと思いますので、この機会にぜひ連携をしていいものをつくっていただきたいなと思っていますが、その辺で何かありますでしょうか。

小田子ども家庭支援担当部長

 がんがるーブックも、かんがるー面接の際にはすこやか福祉センターのほうでそれを使いながら御説明しているというのは承知してございます。「おひるね」を今度新たにつくるときには、子ども教育部、教育委員会事務局だけではなくて、地域支えあい推進部の現場で活用を、今まで古いやつを示しながら御説明されていたということも聞いておりますので、そのメンバーたちともきちんと打合せなどを重ねながら、より分かりやすい、いいものをつくっていきたいというふうに考えております。

委員長

 他にございますか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 なければ、以上で本報告については終了いたします。

 次に、2番、令和4年度の新型コロナウイルス感染症に係る医療・生活・経済支援対策事業の取組状況についての報告を求めます。

渡邊子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 それでは、令和4年度の新型コロナウイルス感染症に係る医療・生活・経済支援対策事業の取組状況について御報告いたします。(資料4)

 本件は、今定例会において開催される建設委員会を除く各常任委員会及び危機管理・感染症対策調査特別委員会においても御報告するものでございます。

 それでは、令和4年度の取組状況について別添資料を御覧ください。本件につきましては10月の当委員会にて9月15日現在の取組状況を報告しておりますが、今回は11月15日現在の取組状況を報告するものでございます。したがいまして、その中でもこの約2か月の間に大きく進捗した事業について御説明いたしますので、他の事業についてはお読み取りいただければと思います。

 2、生活や子育て・介護などを支える取組でございます。2-1、私立保育施設及び私立幼稚園、民間学童クラブにおける感染症対策経費に対する補助は、認可保育施設及び私立幼稚園において順次審査し、決定の処理。民間学童クラブについては、交付申請書を受理しているところでございます。2-2、私立幼稚園連合会観劇事業補助金の増額につきましては、中野区私立幼稚園連合会へ交付決定をしたところでございます。なお、11月14日から16日に連合会による観劇事業が実施されております。他の事業につきましては9月15日時点で既に事業を実施済み、あるいは事業の進捗により件数や金額が増加したものなどでございます。

 1枚目の報告資料にお戻りください。最後の、参考の部分でございます。新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金の交付見込額でございます。令和4年度の地方創生臨時交付金の交付見込額は、通常分、コロナ禍における原油価格・物価高騰対応分及び電力・ガス・食料品等価格高騰重点支援地方交付金を合わせまして10億3,422万8,000円となっております。

 本件につきまして報告は以上でございます。

委員長

 ただいまの報告に対して質疑はございますか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 なければ、以上で本報告については終了いたします。

 次に、4番、令和4年度中野区教育委員会の権限に属する事務の管理及び執行の状況の点検及び評価(令和3年度分)の結果に関する報告書の提出についての報告を求めます。

渡邊子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 それでは、令和4年度中野区教育委員会の権限に属する事務の管理及び執行の状況の点検及び評価(令和3年度分)の結果について御説明を申し上げます。(資料5)

 「地方教育行政の組織及び運営に関する法律」第26条の規定に基づきまして、毎年中野区教育委員会の権限に属する事務の管理及び執行状況につきまして教育に関し学識経験を有する者の知見を活用した点検及び評価を行い、その結果を報告書にまとめましたので御報告するものでございます。

 1、目的でございます。効果的な教育行政の一層の推進を図るとともに区民への説明責任を果たし、信頼される教育行政を推進する。また、平成29年5月に策定いたしました中野区教育ビジョン(第3次)に掲げる取組に係る点検・評価につきましても、この教育事務の点検・評価と一体的に実施するものでございます。

 2、実施方法は、中野区教育ビジョンに掲げる成果指標及び取組内容の進捗状況等に係る評価票を作成いたしまして点検・評価を行い、併せて外部評価委員会を設置して、学識経験者3名の知見を聴取・活用いたしまして、点検・評価を行っております。

 恐れ入りますが、別添の報告書の1ページをお開きください。1、実施の概要、2、実施の目的、3(1)実施方法につきましては、ただいま申し上げたとおりでございます。(2)の評価の視点でございます。①から⑤を記載してございます。①中長期的な視点での評価、②教育行政全般について横断した視点での評価、また③数値で表しにくい目標や成果の点検評価、④結果の公表による教育行政の透明性の実現、⑤見直し改善の活用といった五つの視点としてございます。

 3ページをお開きください。重点項目につきましては七つ設定いたしまして、点検評価を併せて行ってございます。(6)教育ビジョン(第3次)の総合評価は、今年度初めて実施したものでございますが、教育ビジョン(第3次)の改定に当たりまして、目標体系ごとに、策定後5年間の取組について、外部の学識経験者による点検・評価を実施いたしました。(7)には学識経験者の知見の活用といたしまして、外部評価委員と実施結果をお示ししてございます。

 4ページをお開きください。点検・評価結果について、学識経験者からの意見を総評としてまとめてございます。主なところを申し上げます。①外部評価による評価といたしましては、3段落目の2行目からでございますが、令和2年度に小学校で、令和3年度に中学校で新学習指導要領が全面実施となり、外国語学習など新学習指導要領に沿った学習が展開されていることを評価したいとございます。また、その下の4段落目辺りになりますけれども、デジタル化については一人1台端末を活用した事業の展開等、各学校でGIGAスクール構想の取組が進められていることが確認できたとございます。今後は、教育に関わる様々なデータの利活用等、デジタル社会における学校や教育活動の在り方について検討し、一層の工夫と変化に対応できる準備をしてほしいとの御意見を頂きました。また、5段落目の4行目辺りですけれども、特別支援を要する子どもへの教育は、複雑化・多様化している。深い理解を持ち、その子に応じた個別最適な支援を行ってほしいとの御意見を頂いております。

 5ページをお開きください。②の今後の課題につきましては、1段落目の4行目辺りですけれども、今後もwithコロナを意識した学校運営を進めてほしい。また、その3行下辺りですけれども、児童・生徒がコミュニケーションを取る機会を充実させることが求められているとございます。また、2段落目の最後の行には、教職員の働き改革をより推進してほしいとございます。③教育ビジョンの改定に向けてでは、1段落目最後の行になりますけれども、様々なデータを政策立案に生かし、エビデンスを大切にした施策を進めてほしい。また、下から3行目辺りですけれども、中野区には学校と地域の連携等、これまで培ってきた財産がある。それらを生かし、「中野らしい」教育を実現してほしいとの意見を頂いております。

 報告書の6ページから8ページは、各外部評価委員の講評を掲載しております。

 それから、9ページからは重点項目シート、17ページからは5年間の総合的な評価、33ページ以降は区の自己評価シートとなっております。

 52ページ、A3のシートにつきましては、新型コロナウイルス感染症に係る取組としてございます。報告書の詳細につきましては資料をお読み取りください。

 恐れ入りますが、初めの資料にお戻りいただきまして、4、今後の予定でございます。当委員会での報告後、区のホームページにて結果を公表いたします。

 報告は以上でございます。

委員長

 ただいまの報告に対して質疑はございますか。

加藤委員

 まず、教育ビジョンの改定のスケジュールってどうなっているんでしょうか。

渡邊子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 教育ビジョンの改定につきましてはこの後報告案件がございますけれども、第3次を改定しまして、第4次の素案という形でこの後報告する予定でございます。

加藤委員

 素案が出るということなのであれですけど、再三申し上げていますけれども、いろいろと成果指標を調べるのも大変だとは思うんですけれども、やっぱり分析が常に甘くて、数値が悪くなっていると何かぼやかした文章に、その件には触れていないみたいなものの書き方、数字が上がっていれば上がったと何か堂々と書くんですけど、じゃ、何で下がったのか、上がったかまで言及していなくて、その数字を上げるためにどういう努力をしなきゃいけないかって言わないと、結局その指標を持っている意味がそもそもないなと思うわけでありまして、それは次の素案のところで触れる内容になっちゃうとは思うんですけれども、そういった中でも、この分析というのをどういう観点でやってきているのか、その指標を見てどういうふうに分析しているのかというのをちょっと教えてもらえますか。

渡邊子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 成果指標等の分析ということでございますけれども、成果指標につきましては、当然そちらについて過去の実績というものを記載しているというところです。具体的には、例えば17ページ以降、こちらの5年間の総合的な評価のところになりますけれども、こちらが実際の費用の結果の数字を表しておりまして、併せて目標も記載しているというところです。それらの数字を見まして、総括的な評価、それから今後の課題、取組というものも記載しておりまして、外部評価委員の方にはそれらを含めまして評価を頂いているというところでございます。

加藤委員

 だから、なぜ、かなり、今事例で挙げられた17ページの目標1の中の成果指標で「幼児の発達をとらえた意図的・計画的な指導を行っていると感じている保護者の割合」というのが、過去最高の数字で99.3%。目標値100%としているので、ほぼほぼ達成しているみたいなことになるわけですけれども、これがなぜこうなったかというところまでが、いろいろ施策をやっている中でどれが一番効いたかも分からないんだとは思うんですけれども、何かその辺の分析をしっかりとして、来年もちゃんと定着するというのがいまいち分からないわけですね。だから、結局、例えば「保育の質ガイドライン」を基に普及啓発を行ったのが効いているかもしれないけれども、それは今後の課題とのリンク性もないので、結局、来年度何を変えればこの数字を──上げるというよりは多分維持するということになると思うんですけど、そこら辺まで言及していないために、何か今後どうするんだろうというのがやっぱり見えづらいというわけですよ。その辺の分析が甘いので、何か指標を置いても何のためにやっているんだろうというところになってしまうなと思っていて。ほかの指標も、何かかなり上がったり下がったり、その数字でいいのかも分からないんですけど、その辺ちょっと改めて、指標を上げるために本当に職員がそのために努力されているのかとか、その辺の点についてもちょっとお伺いします。

渡邊子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 例えば今の17ページのところで、実際に外部評価委員とのヒアリングというものを各所管課が行っております。委員御指摘のとおり、この成果指標からの御質問というものもありまして、例えばこちらの成果指標の「就学前の集団生活をとおして社会性の基礎が培われていると感じる児童の割合」というところが、令和3年度においては80.2%、目標が令和2年度で89%だったんですけれども、こちらが下がっていたというところを外部評価委員の方も御指摘をされたというふうに記憶しております。こちらの理由としましては、新型コロナの影響ということがあったというところで所管課からお答えしたというところになります。だからこそ、そのような幼児期において就学前教育プログラムを活用するですとか、様々な今後の課題として子育て応援メールを充実させるだとかというところの子育て支援、特にこの就学前の教育を充実するための取組が必要であると、このような評価となっているというところになります。それから外部評価委員の方については、この幼児期における「保育の質ガイドライン」を踏まえた実演習が行われており、「保育の質ガイドライン」が有効だから、さらにそれを高めるような活用をしてもらいたいと、このような評価を頂いたというところでございます。

加藤委員

 ちょっと自分の子どもの話をすると、保育園で何か「保育の質ガイドライン」を配ってくれた区から依頼があったのか、渡されたんですけれども、これを配られただけで普及啓発になったのかと言って、それをもらっただけでこの指標が上がったとはちょっと到底思えないわけですよね。だから、こういうことを区がやっていますって、やろうとしていますって書いてあるだけで、何かそれで、あっ、質が上がったななんて捉えられるわけがないので、実は努力はされているんでしょうけど、これがこの数値がよくなった原因とはあんまり思えないわけで、何か本当にいろいろな事業をやっているので、どれが効いているかというのも分かりづらいとは思うんですけれども、その辺が何かもう、数字を上げるために、本当にそれが、その数字を上げるためにその答えがノーからイエスに変わるというところにリーチしているかというところまで、本当に合っているのかなと。そもそもこの指標でいいのかなというところまでなっちゃうんですけど、その経年変化を捉えるためには今さら変えられないというところもあるんでしょうけれども、でも、新たに変えないといけないそういったものも指標の中にあるのかなと思うので、ちょっとこの後でまたやりますけれども、その辺はしっかりと指標と、そもそもその指標がいいのか、あと、その指標を上げるために、それぞれの政策というのがしっかりとそれを上げるために役立っているのかどうかというところの分析のところまでしっかりとやらないと、ものによってはマイナスに出る政策もあるかもしれないし、お金をかけている割には効いていないものもあるかもしれないのに、それを分析しないとPDCAサイクルは結局回せないので、ずっと前例踏襲でやっていくだけになってしまうので、その辺をしっかりと、効果をちゃんと出せるようにやっていただきたいなと思うので、これは一応質問で、どう思われますか。

渡邊子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 成果指標というのは、確かに委員おっしゃるとおり一面を捉えているものということになります。その一面を捉えている成果指標を上げるための取組は必ずしも一つではなくて、いろいろな取組が総合してその成果に結びついていくものということになります。場合によっては、その取組が今回区が取り上げている成果指標の数値に直接結びつかないようなものもあるかもしれませんけれども、ただ、その取組は、子どもの健全な育成、就学前教育の充実につながるものとして区は実施しておりまして、その観点で外部評価の方も評価していただいているものと認識しておりますので、総合的な対策の中で一つひとつ、確実にできるところから着実に取り組んでいきたいと考えております。

河合委員

 これ、ばーっと眺めていく中で、教育ビジョンの話が度々載っているかと思うんですけど、そもそもこの外部の方の点検評価というのは、この教育ビジョンに基づいてというふうに書いてあるんだと思っていますが、これは、この5年間の教育ビジョンを見て今回そこの評価もされているかと思うんですけど、この目標体系というのは、今後教育ビジョンが改定されていくとその中身も変わってくるんですか。

渡邊子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 この後、教育ビジョン(第4次)の素案につきまして、目標ということにつきましても御報告いたしますけれども、目標そのものはほとんど変わっていないと。大きな目標は変わっていなくて、その中の取組が変わっているというところになってございます。

河合委員

 ありがとうございます。教育ビジョンの改定内容がそこまで大きく変わらないので、今後もこの検討していく、この外部の評価の見ていく項目もそこまで大きくは変わっていかないということですか。

渡邊子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 目標としては変わっていないんですけれども、取組内容が変わってきますので、そういう意味では見るところというものが、今回と来年度というところになりますと変わっていくという部分もあるかと思います。

河合委員

 ありがとうございます。今回は今までの教育ビジョンに照らし合わせた外部評価の方の内容が載っているというところで見ていたんですけれど、もう少しこういう項目の視点もあったらいいんじゃないかなというのを見ながら思ったところがあって、でも、それはどっちかというと教育ビジョンがどうあるべきかというところを反映していけば、この外部の評価は、こういう視点を変えていってこういうふうに見てくれるというのは変わるということですか。

渡邊子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 今回5年間の総合的な評価というものを行ったのは、教育ビジョンの改定を控えておりましたので、その機会と併せて実施したというものになりますので、この評価のものを次の第4次に生かしていると、そのようなものになります。

河合委員

 すみません、改めてお伺いするんですけど、例えばこの評価内容を、もう少しこういう内容を加えていっていただきたいなというのを思ったときには、今度の教育ビジョンの改定にその意見を生かしていけば、この外部評価の人もそういう視点で今後は見て外部評価をしていってくれることになるんですか。

委員長

 ちょっと休憩します。

 

(午後4時26分)

 

委員長

 では、再開します。

 

(午後4時28分)

 

河合委員

 すみません、聞き方を変えまして、中野区がせっかく子どもの権利に関する条例を制定したので、今後は教育ビジョンのいかんに関わらず、今後判断していく姿勢の中にもそういうのが入ってきたらいいんじゃないかなって思ったんですけど、それについてはいかがでしょう。

渡邊子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 基本的には教育委員会等が行っていくものになりますけれども、御意見等をお伝えして今後の検討につなげていきたいと思います。

委員長

 他にございますか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 なければ、以上で本報告については終了いたします。

 次に、5番、中野区教育ビジョン(第4次)素案についての報告を求めます。

渡邊子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 それでは、中野区教育ビジョン(第4次)素案について御報告いたします。(資料6)

 平成29年度に策定いたしました中野区教育ビジョン(第3次)につきましては、この間の教育を巡る状況の変化や事業の実施状況を踏まえ、教育委員会において見直しを進めてきたところでございます。これを踏まえ、中野教育ビジョン(第4次)の素案を取りまとめましたので御報告いたします。

 1、教育理念と、2、教育理念を実現するための視点につきましては、後ほど御説明いたします。また、3の構成につきましては記載のとおりでございます。4、計画期間は、令和5年度からの10年間でございます。5、計画素案といたしまして、別添1といたしまして中野教育ビジョン(第4次)素案と、参考といたしまして別添2の中野区教育大綱の素案につきましても添付しております。

 それでは、恐れ入りますが、別添1、教育ビジョン(第4次)の素案をお開きください。

 1枚おめくりいただきますと目次がございます。構成は大きく3章に分かれております。第1章は教育ビジョンの基本的な考え方、第2章は中野区が目指す教育の姿、第3章は教育ビジョンの目標体系と今後5年間の取組の方向性を表しております。

 1ページをお開きください。始めに、第1章の1、策定の趣旨でございます。これまでの背景、経過などを記載しているところになりますけれども、少子高齢化や超スマート社会、グローバル化、技術革新など、社会状況や教育環境の課題に的確に対応し、子どもたちが健やかに育ち、社会を生き抜くための力を確実に身に付けていくために、一人ひとりの個性を尊重し、可能性を伸ばす教育が求められているものと認識しているものでございます。これに対しまして、教育委員会、区長部局が一体となって全力で取り組んでいくことを述べております。

 また、2ページでございますけれども、2、教育ビジョンの位置付けでございます。中野区における「教育振興基本計画」として位置付けるものでございます。

 3の計画の期間は、先ほど申しましたとおりでございます。なお、おおむね5年を目途に、その間の状況の変化などを踏まえまして改定を行う考えでございます。

 4といたしましては、平成17年以降の沿革も記載してございます。

 続きまして、3ページをお開きください。第2章は、中野区が目指す教育の姿でございます。

 1の教育理念「一人ひとりの可能性を伸ばし、未来を切り開く力を育む」とし、これは第3次から踏襲しております。二つ目の黒の四角のところになりますけれども、「一人ひとりが学校や地域のつながりの中で自分らしく学んでいる」は、教育大綱の素案を踏まえ、第3次から変更した箇所になります。また、「目指す人物像」ということで4点記載してございますが、下から二つ、「公徳心を持ち、共に社会をつくっている人」、それから、もう一つの「家族、わがまち、祖国を愛し、人とのつながりを大切にする人」につきましても教育大綱の3を踏まえまして変更をしております。

 2、教育理念を実現するための視点といたしまして、7点ほど掲げてございます。

 まず1点目は、「「知」、「徳」、「体」のバランスのとれた教育」で、確かな学力、豊かな人間性、健康・体力といったバランスの取れた教育を展開する考えでございます。

 2点目は、「自ら考え、学び、行動する人材を育成する教育」ということで、多種多様な価値観や歴史・文化を認め合う心、コミュニケーション能力などを育んでまいりたいと考えてございます。

 3点目は、「一人ひとりを大切にする教育」で、障害や発達状況に応じたきめ細かな支援を幼児期から一貫して推進してまいりたいと考えてございます。

 4ページでございますが、4点目は「幼児期からの連続した教育」で、幼児期から中学校までの15年間を見通した学びの連続性を踏まえた教育を展開する考えでございます。

 5点目は、「家庭・地域・学校の連携による教育」でございます。それぞれ自らの役割と責任を自覚いたしまして、社会全体で子どもを育てていく考えでございます。

 6点目と7点目につきましては、第3次から新たに追加した視点でございます。6点目は「生涯にわたり自分らしく学べる教育」でございます。生涯を通じて自分らしく主体的に学び続けることのできる環境づくりを進める考えでございます。

 7点目は、「学びの環境の整備と子どもの安全対策」ということで、子どもたちが安心して充実した学校生活を送れるよう、学校施設や設備、情報環境の整備など、教育活動を行うことのできる基盤づくりを進めるというものでございます。

 続きまして、5ページからが第3章でございます。

 初めに、教育ビジョンの目標体系ということで、5ページの表のとおりでございます。幼児期、学齢期、またその間に、幼児期から学齢期ということを挟みまして、生涯を通じてということで大きく分けまして七つの目標を設定し、それぞれ現状と課題を明らかにするとともに成果指標と目標値を設定いたしまして、行政、家庭と地域、それぞれの視点からの取組の方向性を記載してございます。また、今回は新たに取組の方向性の中に主な取組内容と所管課を記載いたしまして分かりやすくしております。

 6ページを御覧ください。目標Ⅰでございます。幼児期の教育の充実を目標として掲げてございます。現状と課題でございますけれども、核家族化の進行によりまして保護者が子育てを学んだり助け合ったりする機会が減少しているなど、円滑な小学校への接続が課題になっているという認識でございます。このため、多様で質の高い教育・保育の環境づくりが求められているという認識でございます。

 取組の方向性といたしましては8ページから記載しております。①就学前教育の質の向上、②家庭の教育力向上へ向けた支援、それから9ページになりますけれども③幼児期の特別支援教育の充実でございます。

 10ページをお開きください。目標Ⅱでは、子どもたち一人ひとりが意欲的に学び、社会で生き抜く確かな学力を身に付け、個性や可能性を伸ばすことを目標としております。課題といたしましては、「個別最適な学び」と「協働的な学び」を一体的に充実させる必要があるという認識でございます。

 12ページをお開きください。下段になりますけれども、取組の方向性といたしましては、①確かな学力の定着、それから13ページになりますけれども②理数教育の充実、③外国語活動・英語教育の充実、それから14ページには④といたしましてICTを活用した学習指導の推進、⑤特別支援教育の理解促進、⑥就学相談・発達段階に応じた支援体制の充実、15ページになりますけれども⑦発達障害教育の推進、⑧教員の授業力向上でございます。

 17ページをお開きください。目標Ⅲでございます。豊かな人間性・社会性が育っているということで、いわゆる「知」「徳」「体」の「徳」の部分に当たります。課題といたしましては、人間関係を築く力、自己肯定感や相互を認め合う心などが求められているという認識でございます。

 取組の方向性でございますけれども、20ページをお開きください。①豊かな心を育む教育の充実、21ページになりますけれども②国際理解教育の推進、③いじめ・不登校支援の強化でございます。

 23ページをお開きください。目標Ⅳでございます。心身ともにたくましく育っていることを目標としております。課題といたしましては、子どもたちを取り巻く社会環境や生活環境の急激な変化等により、子どもの心身の健康にも多くの影響を与えているという認識でございます。

 そのための取組の方向性でございますけれども、26ページをお開きください。①健康保持増進、それから27ページには②体力・運動意欲の向上、③子どもたちの心の健康づくりでございます。

 29ページをお開きください。目標Ⅴでございます。保幼小中の連携や家庭・地域との連携が進み、子どもたちは生き生きと学ぶことを目標としております。課題といたしましては、15年間の学びの連続性を確保した教育・保育の充実が求められており、また、インターネット上の被害が増加しており、子どもたちを守る安全対策への必要性が高まっているとの認識でございます。

 取組の方向性といたしましては、30ページになりますけれども①保幼小中連携教育の推進、31ページになりますけれども②家庭・地域と連携した教育、③子どもの安全対策の推進、④開かれた学校経営などでございます。

 33ページをお開きください。目標Ⅵでございます。地域における学習やスポーツが活発に行われ、活動をとおしての社会参加を目標としております。課題でございますけれども、区民の誰もが生涯にわたって自主的に生涯学習やスポーツ活動を続けることができるよう、活動機会の創出や情報発信の強化などの環境整備が求められているとの認識でございます。

 34ページに取組の方向性が記載してございます。①区民の生涯学習活動への支援、それから35ページになりますけれども②スポーツ・健康づくりの推進でございます。

 36ページを御覧ください。目標Ⅶでございます。全ての区民が文化や芸術に親しみ、生活の質を高めることを目標としてございます。課題といたしましては、人々が出会い、互いに交流できる機会を充実させ、さまざまな世代の文化芸術振興につなげていくことや、中野の歴史文化芸術の魅力を世界に向けて積極的に発信し、まちの活性化や産業振興につなげていくことが求められているとの認識でございます。

 取組の方向性でございますけれども、37ページの下段になります。①歴史文化・伝統文化の保護、継承、38ページになりますけれども②誰もが身近に気軽に文化芸術に親しめる環境づくり、③子ども読書環境の充実、39ページの中ほどになりますけれども④図書サービスの機能の強化でございます。

 最後になりますけれども、良好な教育環境の整備と子どもの安全対策といたしまして、各目標を達成するための取組も記載したところでございます。課題といたしましては、子どもたちが安心して充実した学校生活を送れるよう、学校施設の改修、教育DXを踏まえた学校の情報環境整備などを進めていく必要があると認識しております。

 このための取組といたしまして、①学校施設整備、42ページになりますけれども②区立学校等における医療的ケア児の支援、③情報モラル教育の推進、④登下校時の安全対策の強化、⑤放課後等の児童の居場所の確保、43ページになりますけれども⑥学校における働き方改革推進でございます。各目標に記載しております、今お読みしませんでした目指す姿あるいは成果指標と目標、主な取組の内容、家庭地域の取組につきましては、お読み取りいただければと思います。

 大変長くなって申し訳ございませんが、一番最初の説明文に戻っていただきまして、下のほうにあります6の意見交換会の実施でございます。12月から来年1月に関係団体と区民との意見交換会の開催を予定しております。

 それから、裏面になりますが、7、今後の予定でございます。3月に意見交換会の結果とパブリック・コメント手続の実施を議会に報告させていただいた後、パブリック・コメント手続を実施いたします。5月には計画を策定いたしまして、6月にパブリック・コメント手続の結果及び計画策定について議会に報告させていただく予定でございます。

 長くなりましたが、報告は以上でございます。

委員長

 ただいまの報告に対して質疑はございますか。

河合委員

 ありがとうございます。今、御説明がありながら見ていったところで確認したいところがあります。前回の子ども文教委員会の中では、教育ビジョンにまつわるアンケートの実施結果を報告されて、今回このアンケートというのはこの中に生かされているんだろうなというふうにちらっと見ていたんですけれども、子どもの就学前の障害理解というところで、前回非常に面白いアンケートの内容が出ていたのがすごく印象にあったんですね。区立幼稚園のほうが障害理解度が高くて区立保育園のほうが障害理解度が低かったというのがすごく面白いアンケートの内容だなと思って、私なりにあれは何でなのかなって思ったときに、区立幼稚園に関しては今かなりの割合で障害を持っているとか発達に課題があるなどのお子さんが、かなり受入れの数が増えているというところをこれまでも確認させていただいているところで、周囲にそういう子がいたり接触する機会が多い人たちのほうがそういう子どもたちを受け入れる土壌ができるんだと思っているんですよね。やっぱそういうアンケートでかなり面白い数字の出方がしているのをこういう中にもっと生かしていかないといけないんじゃないか、アンケートの結果は何だったんだろうって思うんですよ。そういうふうに障害理解が進むというのは、そういう環境を整えていけているからだという区立幼稚園のすばらしい結果があるんだから、ここの内容の中にもう少しそういう視点を入れたほうがいいんじゃないかなって思ったんですけど、それに関してはいかがですか。

渡邊子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 アンケート全てをここに反映させるのは難しいわけですけれども、障害の理解促進というものは、障害のある子の幼児教育あるいは保育を進めていくときに真っ先にやらなければならない非常に重要な課題であるということは認識しておりますので、今回の教育ビジョンの中にもその理解促進というものについては入れているところでございます。具体的には、14ページのところに⑤の取組の方向性として「特別支援教育の理解促進」という形で記載してございますので、こちらの取組に従って、区として、あるいは私立に向けても理解促進を図っていきたいと考えております。

河合委員

 ありがとうございます。これ、ビジョンを基に具体的に様々進めていくことになるかと思うんですけれども、ぜひ交流機会とか、世の中にはそういう方もいらっしゃるけれども、そういう方と一緒に社会を生きていくんだというところは小さな子のほうが柔軟に理解していただけると思うので、ぜひそこら辺はもう少し力を入れていただきたいポイントかなと思っています。

 2点目は、別添で教育大綱をつけていただいている中で、これ、冒頭から性的マイノリティーの話が出てきているんですけど、この教育ビジョンに関してはそういう視点のページというのは文字が見つからない気がするんですけど、どこかに指摘されていたりするんでしょうか。

渡邊子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 「性的マイノリティー」という言葉にはならないんですけれども、考え方として多様な人間性を認め合うということは目指す人物像の中にありますので、そういったものを包含した形の表記になっているということになります。

河合委員

 逆に、その言葉を入れなくていいんですかって思うんですよ。「多様」な中にそういうのが含まれているのは当然察して分かっている中で、きちんと言葉として明示しておくべきではないか。そういうお子様や生徒・児童に対してもきちんと配慮していかなきゃいけない、一緒にそういう理解を深めていかなきゃいけないというのをこれまで散々指摘してきている中で、やっぱりそういうのは文字が入ってこないというのは結構大きなことじゃないかなと思うんですけど、そこに関していかがですか。

渡邊子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 具体的な表記につきましては、現在これは素案ですので、教育委員の方とも相談していきたいと考えております。

河合委員

 ありがとうございます。

 17ページに関して、今後ここから先に不登校の対策、いじめ対策というところが載っているかと思います。我が会派からはこれまで不登校に関してかなり多くいろいろ御指摘させていただいてきて、教育委員会の返答はいつも教育ビジョンの中で示していくというふうに御答弁いただいていたかなと思っていたので、この教育ビジョンが出てくるのをそこの視点で楽しみにしておりました。ただ、まず20ページの成果指標のところで不登校対策のことを指標の中に、たしかこれまではあまり入っていなかったんじゃなかったかな、そこに加えていただいたというのは非常にありがたいなと思うんですけど、この指標が「学校に行くのは楽しい」って書いてあるんですね。これはあくまでいじめや不登校の入り口的なところなのかなと思っていて、じゃ、今現在不登校やいじめの子どもたちに対しての指標ではちょっとないのではないかなというところを思っております。ここはちょっと指標に対してもう少し、付け加えての工夫なのか、今ある子どもたちに対しての指標という視点が、今いじめや不登校で困っている子どもへの解決の指標というのがあったらいいんじゃないかなと思ったところなんですけど、それはいかがでしょうか。

齊藤教育委員会事務局指導室長

 不登校には本当に様々な背景がありまして、要因も今年度もかなり分析をしましたが、無気力、不安、また生活リズムの乱れ、また友人関係をめぐる問題等様々でございました。やはり子どもたちがどのような学校であれば安心して通えるかという支援のニーズですとか、子ども自身が自分の思いとしてどうありたいのかというようなところもしっかりと聞き取った上で、不登校を生まないための未然防止というところで、まずはしっかりと学校、そして関係機関が連携をしながら取り組んでいく必要があるだろうということで、今回こちらの成果指標のほうを入れさせていただきました。

河合委員

 未然防止の指標も当然大事だなというところで、では現時点の子どもたち、困りごとを抱えている子どもたちに対する指標というのも必要なのではないかなという指摘だったんですけど、それについてはどう考えますか。

齊藤教育委員会事務局指導室長

 本当に不登校の数が増えてしまっている。かなりの割合で増えているということで、我々も喫緊の課題であるというふうに重く捉えているところです。ビジョンの中には今回は示してはございませんが、不登校対策という中ではしっかりと不登校の子どもたちへの支援ということでの指標を持って、不登校傾向のある子どもたちの支援には当たっていきたいというふうに考えています。

河合委員

 ありがとうございます。次のページにはかなり不登校対策を手厚く書いていただいたのかなと思っています。現状と今後、これから目指すところというのが書かれている中で、ただ、不登校対策に関しては日進月歩で、毎年毎年こう変わった政策というのが出てくると思います。そうなってくると、ここに書いてあるだけじゃなくて、さらにもっとこういうこともできるんじゃないか、ああいうこともできるんじゃないかというのは新しく出てくると思うんですよね。そこら辺の思いというのをもう少し掲載されていったほうがいいのではないかなというところはいかがでしょうか。

齊藤教育委員会事務局指導室長

 不登校対策は重層的な支援が必要であろうというふうに思っているところです。21ページの主な取組の中に4点、22ページまで記載をさせていただいておりますが、今後も教育相談体制の強化ですとか、スクールソーシャルワーカーの勤務日数のほうも現在月8日というようなところもございますので、この辺りもぜひ増やしていくことで、より手厚い支援を進めていきたいというふうに考えてございます。

河合委員

 ありがとうございます。そういう熱い不登校支援に対する思いというのは今かなり不登校の方が増えてきている中で必要な支援だと思いますので、もう少しここに入ってくるといいなと思っています。

 あと、先ほど教育ビジョンの前で、教育委員会の権限のところの確認事項で子どもの権利に関する条例の話をさせてもらったと思うんですけれども、子どもの権利に関する条例ができたのに、何かここの中にそれが一言も入ってきていないのは気になるなというポイントです。当然学校現場の皆様はそこを配慮されていろいろこれまで活動されていると思うんですけれども、せっかくできた条例を教育ビジョンの中にも生かしていくべきではないかと思いますけれども、そこはいかがでしょうか。

渡邊子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 3ページのところになりますけれども、理念を実現するための視点というものがございます。このところは、一人ひとりの個性を尊重して、多様な子どもたちを誰一人取り残すことなく、可能性を伸ばすことができるよう、一人ひとりを大切にすると。子どもたちの権利というものを尊重しながら、その個性を伸ばしていくんだ、このような視点に基づいて全てが貫かれているというふうには考えているところでございます。

河合委員

 ありがとうございます。すごくそこに関わる、まつわるに近い内容は出てくると思うので、ぜひそういうところにもちょっと文言を検討いただけたらと思います。

 先ほど御説明の中で、犯罪やSNSの巻き込まれの話は、30ページ、31ページにありました。子どもの犯罪被害の防止の視点というところはすごく大事な視点かなと思っているんですけど、我が会派からは、さらにこういうところの被害とかの中で、包括的な性教育というところが性犯罪の巻き込まれの防止や未然防止につながっていくという話はこれまでさせていただいていると思っています。全体を通してそういうふうな視点ももう一つ加えていただけたらなと思っているんですけど、それはいかがでしょう。

渡邊子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 42ページになりますけれども、各目標を達成するための共通の基盤というところの情報モラル教育の推進というのがあります。特に最近、インターネット上、様々なところから子どもたちが被害に遭うということがございますので、この情報の扱い方というものを特に子どもたちにつなげていきまして、性犯罪からも防いでいくと、このような考え方でございます。

河合委員

 ありがとうございます。特に、別に情報モラルとか、今書いてあるインターネットというところに直結しているわけではないと思っているんです。性犯罪。必ずそこで性犯罪に巻き込まれるわけではないとは思っているんですけれども、その視点としては確実に気を持っていただきたいなというところが一つあって、やっぱりそういう視点を持つためにも文言として入れてほしいというところはあるんですよね。子どもたちを取り巻く環境の中に性犯罪も含まれている。子どもたちは、そういうふうなところのためにも、もっと包括的にそういう性教育に関しては学ぶべきだと思っているので、やはりもうちょっとそういう文言に対し、どこか、子どもたちを守るためにもそういう言葉は入ってきてほしいなって思っております。これは要望で結構でございます。

加藤委員

 先ほど河合委員が触れていたんですけど、結局、中野区教育委員会として、子どもの権利に関する条例に関するものを教育ビジョンの基本的な考え方としてわざわざ明記することがないということなんですか。

渡邊子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 この教育ビジョンはいろいろなものをベースにしているというものになります。基本的にはこちらの位置付けのところにありますように、教育振興基本計画ですとか、それから上位に位置する基本構想ですとか基本計画、それから教育大綱、これらと整合性のあるものとして策定しているということになりますので、他の区の条例等をあえてというところについては現在は考えていないところでございます。

加藤委員

 区としては条例を出したけど、教育委員会としては何か協力的じゃないなというところは常にちょっと感じているところがあって、例えば学校内で子どもの意見を表明する場所というのは具体的にどういう場があるのかみたいなところで、何か曖昧な答えで、毎年何かこういう場を用意するというのは今のところ明言されていないというところで、その辺のスタンスはちょっとどうなのかなと思うんですけど、そういった点でもう一回お答えいただければ。

濵口教育委員会事務局次長

 教育ビジョンの改定に向けまして、当然ですが区のほうで子どもの権利に関する条例を制定したところというところは、当然その考え方に基づくというものは持ってございます。そういったところもございまして、この教育ビジョン改定に当たりましては当然子どもたちの意見ですとか今どう考えているかということが大事ですので、せんだって御報告いたしましたアンケートなどによりまして、子どもの今の考えですとか、どういったことを学校にイメージしているかということも十分把握をしたというところはございます。文言としては具体的にそういう言葉があるわけではございませんけれども、当然そういった子どもたちにとっての学校教育、それから生涯教育、社会教育といったところも含めて教育ビジョンというものを策定していくわけでございますので、今後もそういったところの視点は大事にしていきたいと考えてございます。

加藤委員

 その条例自体が結局、「責務」という言葉を入れなかったり、「するものとする」という、何か言葉として弱々しいのが結局こういうところに出てくるのかなというところで、指摘だけさせていただきます。

 中身について、ちょっとかなり各論的な話になってしまうんですけど、例えば……

委員長

 そうしたら、ちょっとその前に一旦休憩させてもらっていいですか。

 委員会を暫時休憩いたします。

 

(午後5時01分)

 

委員長

 それでは、再開します。

 

(午後5時02分)

 

加藤委員

 各論に入らせていただきますけれども、これは別添1の6ページから始まる目標Ⅰのところですけれども、人格形成の基礎となる幼児期の教育の実施、子どもたちがすくすくと育っているというところで、先ほどの報告になってしまいますけれども、同じ項目のところにおいては「保育の質ガイドライン」があることによって数字が上がったみたいなことがあったにもかかわらず、こっちにはその文言が一言も書いていなくて、何かよかったと思っていることが今度は入らないんだなというのは、何か計画としてよかったと言っていたものが継続されないというのはどういうことなのかなと思うんですけど、その辺をまず御確認します。

半田子ども教育部、教育委員会事務局保育園・幼稚園課長

 こちらの教育ビジョンのほうでございますけれども、こちらは就学前教育の質の向上ですとか、家庭の教育力の向上へ向けた支援ということで、こちらにつきましてはお子さんの就学前教育の質の向上を手助けということでの、ビジョンとか基本的な考え方のほうをこちらのほうにお示ししてございます。先ほどの「保育の質ガイドライン」でございますけれども、そちらを担保するために「保育の質ガイドライン」を使っていただくということで、手段としてまずアンケート、資料のほうではお出ししておりますけれども、こちらのほうでは「保育の質ガイドライン」という言葉は出てきませんけれども、決してそのガイドラインを使わないというわけではなくて、あくまで「保育の質ガイドライン」はその手段として、こちらを使って保育の委託を就学前教育で質の向上、そういったことを目指していくといったことでございます。

加藤委員

 まあ、別に「保育の質ガイドライン」自体がよかったからとは僕も思っていないとさっき言ったのであれですけれども、何か、いいと外部評価でもあったところが何か文言から消えちゃうというのが、何か大丈夫かなというふうに思っていましたので、ちょっとその辺、整合性が図れるようにしっかりやっていただけたらなと。

 次に、10ページの目標Ⅱの「子どもたち一人ひとりが意欲的に学び、社会で生き抜くための確かな学力を身に付け、個性や可能性を伸ばしている」のところで、成果指標は11ページに載っていますけれども、確かな学力の定着について、これも先ほどの資料のほうだと、先ほどの報告の評価の結果に関する報告だと20ページに該当するわけですけど、令和3年度で同じ指標のところが81.8%、こっちに載っているのは令和4年度実績ということで1年ずれているんですけど、55.6%ということで、過去6年間で最低の数字を取っている。そうすると何か、今まで上げてきたというのが何かどうなっちゃったんだろうみたいなところで、そういうところには特に触れられておらず、じゃ、この指標って何なんだろうってまたなってしまうわけですよね。その辺ってどのように考えているんですか。

齊藤教育委員会事務局指導室長

 学力調査の結果、今年度、これまでかなり高い数値ではあったんですけれども、残念ながら低い数値になりました。この辺りをしっかりと、どこに課題があるのか、そしてどういう授業の改善を行っていくことが子どもたちに確かな学力を定着させることにつながるのかということで、また改めて学校のほうでは先生方一人ひとりの授業改善というところを進めていきたいというふうには思っているところです。いろいろな課題がまだまだあるというふうに我々も思っていますので、今後に向けてしっかりと取組は進めていきたいというふうに考えているところでございます。

加藤委員

 アンケート調査とかではなくて学力調査ということで、テストからか何か出てきたんだと思うんですけれども、大きくそんなカリキュラムが変わるわけない中で、この数字って本当にゆゆしきものだと思うんですよね。それが何かこの改定のタイミングでそれって見え隠れ、消えちゃうかも分からないですけれども、こんな下がっちゃっているというところが、結局分析がなされないまま次のほうに行っちゃうのかなとなると、結局この──もちろんこの分かりやすい成果指標って絶対残さないといけないんですけど、結局その指標を使ってPDCAをちゃんと回せているのかという、そこをずっと問うているわけであって、何か下がっちゃった、大変だと言って、じゃ、どうするんですかと言ったときに、現場でしっかり考えますしか言われなくて、本当に何が原因だったかって解明しないともっと下がってしまうかもしれないし、ただの波なのかもしれないし。この指標というのを、活用をしっかりとこのビジョンの中でやっていただかないと指標を定めている意味がないと思うんですけれども、もう一回お願いします。

齊藤教育委員会事務局指導室長

 今回、令和4年度の中野区学力に関わる調査の結果につきましては細かい分析をさせていただきましたので、また明日以降になるかと思いますけれども報告のほうはさせていただきたいというふうに思っております。委員御指摘のとおり、やはりしっかりとした分析に基づきまして、どういうところに課題があるのか、そして今後どういう取組をしていくことが中野区が目指している教育により近づいていくのか、そして子どもたち一人ひとりにしっかりとした力を身につけさせるために学校と我々が連携をしながらどんな取組をしていったらいいのかというのは、引き続きしっかりと考えて改善につなげていきたいというふうに考えております。

加藤委員

 これは一例ですけど、指標を定めてそれを上げること自体がその目的にちゃんとリーチするかどうかということも重要ではありますけれども、何でそれが下がっちゃったかとか、分析、どうやれば上がるかというところの、そこの肝のところが重要で、指標自体ではなくてその数字の増減の原因を追究するところまでいかないと意味ないので、その辺はこのビジョンの改定の中でしっかりと改めて考え直していただきたいと思います。これは要望とさせていただきます。

羽鳥委員

 目標Ⅱのところで、その目標Ⅱでは「子どもたち一人ひとりが意欲的に学び、社会で生き抜くための確かな学力を身に付け、個性や可能性を伸ばしている」という目標になっています。この目標自体はよいことかなとは思うんですけれども、成果指標のこの取り方でこの目標というのは、本当に目標がかなえられるのかなというのが左右されるところだと思うんですね。その点において、やっぱり日本の子ども──ちょっとそこは一般論ですけれども、その子どもたちの学力とかの状況で言われていることなんかでは、テストでの正答はできるけれども勉強は嫌いと。学年が上がるにしたがって勉強嫌いがどんどん増えていくということが言われていて、そのことがやっぱり大人になってから自分で学びを深めていこうという意欲を減退させることにもつながっていってしまっているのかなと思います。そうした点で、やっぱり学校期、小・中学校の段階において、学ぶことが楽しいと思える子どもたちに育っていってもらうということは非常に重要かなと思っています。ちょっとそのことについて認識はいかがでしょうか。

齊藤教育委員会事務局指導室長

 委員御指摘のとおり、やはり学ぶことが楽しいというような子どもたちをぜひ育てていきたいなというふうに考えておりますので、やはりそのためには子どもたちが興味を持っていろいろなものに取り組むその中で、子ども自身が積極的に関わる中で意欲を高めていくというふうな取組が非常に大事であろうというふうに考えているところです。生活指標のほうにつきましても、理数教育の充実や外国語活動、英語教育の充実等々書かせていただきました。様々な取組を通して子どもたち一人ひとりの興味関心を引き出したり、その子その子でやはり得意なことなどもあると思いますので、ぜひいい面をしっかりと伸ばしながら、子どもたちが「できた」「分かった」というふうな、そういった実感をもう一時間一時間の授業の中で持てるような、そんな授業をしっかりと行っていただけるように、先生方とともに取り組んでまいりたいと考えています。

羽鳥委員

 その子どもたちの意欲を示す指標として、今指導室長が挙げられたようにこの理数教育の充実というところで、子どもたちの自然科学に対する意欲の状況を示すため、小学生科学展・中学校生徒理科研究発表会への参加校数という指標があります。これを伸ばしていきたいということなんでしょうが、既に令和3年度実績で小学校・中学校とも全てが参加をしているということで、指標としてこれが役に立つだろうかということがちょっと気になるところです。また、これ、参加しているというのは、何をもって参加をしているということになるのか。その学校で一人でも参加をしていれば参加しているというふうに計上されるんでしょうか。

齊藤教育委員会事務局指導室長

 一人でも参加していればいいということでは当然ございません。学校の教育活動の中で、この小学生科学展や中学校生徒理科発表会への参加を一つの目標としまして、子どもたち自身がいろいろ興味を持ったことに対して、自分で様々な書籍に当たったり、インターネット上の情報などを集めながら、そして実際に自分で仮説を立てながら実際に実験をしていくというふうな取組が各学校で行われておりますので、ぜひ実際の科学展や発表会のほうにもより多くの子どもたちが参加してもらえるといいなというふうに考えているところでございます。

羽鳥委員

 もちろん、より多くの子どもたちの参加を目指されているところだと思うんですけれども、いや、現実として参加コースというふうな指標になっている場合、一人でもその学校から参加していればこれは計上されるのか。それだったら、内実がよく分からなくなってしまうんじゃないのかな。例えば、目標からすれば例えば人数だとか──まあ、人数ってなるとすごく、ちょっとノルマくさくなってしまうので、それがよいのかというのはあると思うんですけれども、これが本当に計測できるのかなという疑問があるんですけれども。質問としては、参加コースというのはやっぱり一人でもその学校から参加していれば、これは校数としてカウントされるんですか。

齊藤教育委員会事務局指導室長

 基本的に、発表ですとか小学生科学展は各学校の代表のお子さんが作品を展示してもらったり発表したり、発表は中学生の場合はグループで発表するような学校も当然ございますけれども、非常に子どもたち、我々大人がなかなか気づかないような視点でいろいろなものに興味を持って、非常に興味深い調べ学習等を進めてくれていますし、また考察等もかなり踏み込んで丁寧に時間をかけて研究をしたなというような成果も見て取れる作品が多く出展されていますので、ぜひそういった活動を積極的に行っていきたいと思っていますので、各学校で一人だけというふうにならないように、我々もしっかりと学校のほうと連携をしながら進めていきたいと思っております。

羽鳥委員

 分かりました。取組自体は非常によいものだとは思いますので、進めていただきたいと思います。

 それで、学びに対して意欲的な子どもが増えていってほしいなというふうに私も思います。そうした中で、例えばこういう検討が取れるのかどうかはちょっと疑問なんですけど、例えばもう直接的に勉強が好きだと思う子どもの割合だとか、そういったものというのは指標として取れないものなんでしょうか。

齊藤教育委員会事務局指導室長

 指標につきましては、勉強が好きかどうかというのを直接に聞くというのは一つの方法かなとは思いますけれども、子どもたちと日々先生方が関わる中で、子どもたちの取組状況などをきちんと評価をしたりなんていうことも行っていますし、また、学力調査の中では「勉強は好きですか」というような項目はあるんですけれども、それだけをもってすぐこの確かな学力の定着というところまでは難しいかなというところもございますので、様々な取組を通しながら子どもたちにしっかりとした学力を定着させていけたらというふうに考えています。

羽鳥委員

 そうですね。私もそれだけで確かな学力が身についているというふうにはなかなかはかれないから、やっぱりいろいろな指標と組み合わせてこそそういった指標も生きてくるのかなと思ったので、ちょっと提案というか、そうしたことも考えてもらえたらなと思いました。

 また、教員の授業力向上という指標のところでは、これは子どもたちに対してあの先生の教え方というか、あの先生ってあれですね、特定の先生の教え方ではないですけれども、自分にとって分かりやすい教え方をしてくれているというふうに感じる子どもの割合という指標になる、子どもたちに対して聞くものなんですか、これは。

齊藤教育委員会事務局指導室長

 はい。こちらは子どもたちに聞いているものでございます。

羽鳥委員

 この直接的な指標としてよしあしはあると思うんですけれども、第2回定例会の当委員会での議論の際に、教員の働き方改革の御報告があったときに、指摘というか、アンケート結果について指摘させていただいた際に、区立学校の教員の中で子どもと向き合う時間を確保できている教員の割合というのが、「確保できている」と「どちらかというと確保できている」が合わせても44%しかないと。「確保できていない」「どちらかというと確保できていない」でもう56%になって、こっちのほうが多くなってしまっているという現状としては、先生の実感としてかなり大変な状況になっているんじゃないのかなと思うんですね。そうした中では、子どもたちが分かりやすい授業をしてもらったなというふうな指標もこれは非常に大事な指標かなとは思うんですけれども、先生たちが子どもたちに対して自分がやっぱりしっかりと向き合えていたな、こういう割合を増やそうというのも、確かな学力を身につける、子どもたちが意欲的に学びたくなるという点でもすごく大事な指標じゃないかなというふうに思って、ぜひともこういうものも成果指標に加えられたらどうだろうかというふうに思うんですけれども、ちょっといろいろとこの間、すぐ、じゃあそうしますというわけはいかないとは思うんですけれども、ちょっとお考えを聞かせいただけたらなと思います。

齊藤教育委員会事務局指導室長

 先生方も本当に一人ひとりの状況をしっかりと見ながら、その子に合った支援の仕方というようなところで授業のほうを進めてくれているなというふうに思っています。子どもとしっかりと向き合う時間が確保できているかどうかという質問をされたときに、多分現場の先生方とすると、なかなかそこに、本来はもっと子どもの話をゆっくり聞いたりですとか、なかなか学力の定着が進まないようなお子さんを個別に指導したりというような時間を取りたいというふうな思いを持ってくださっている先生方が非常に多くいるというふうに私も学校を回って思っているところです。小学校では45分、中学校では50分という1時間の中で、クラスの子どもたち全員に声をかけたり、一人ひとりの学習した状況を把握して、その子に合った次の手だてを講じているなんていう先生方が多いので、今委員御指摘のように、やっぱり先生方にも今後も働き方改革ということを進めながら、しっかりと子どもたち一人ひとりと向き合うような時間は確保できたらというふうに思っていますので、ぜひそういう取組を通して子どもたちがより学力が高くなるような、そんな取組は行っていければというふうに思っているところでございます。

羽鳥委員

 指導室長も御存じかとは思いますけれども、同じアンケートでやっぱり、前よりは減ったとはいえ、かなり在校時間が長いという状況がやっぱり示されていて、区の教員の授業力向上の取組では、人材育成事業、OJTを進めというふうになっていまして、これは非常に重要だし、何ら否定するものではないんですけれども、現実として授業力を向上させるための時間がない、あるいは向上させても子どもたちと向き合う時間がないというふうな状況では、やっぱり確かな学力という点ではかなり難しい条件があるんじゃないのかなと危惧しますので、私としてはぜひとも、さっきも提案しましたような指標も加えていただきたいなというふうに思います。これはちょっと御要望ということで。

 また、目標Ⅲのところでは、「自他の生命や人権を尊重する教育が行われ、さまざまな体験活動を通じて、子どもたちの豊かな人間性・社会性が育っている」、これもまた目標としては非常に重要なものかなと思っています。これも道徳教育だけにより解消してはいけないと思うんですよね。道徳というのは、これはこれで社会的道徳、非常に大事なものですけれども、やはりこの成果指標では道徳の授業で自分の考えを深めたり話し合ったりする活動に取り組んでいると答えた児童・生徒の割合の中で、道徳の授業ということそのものが、私自身は評価をするような、道徳の授業を評価するというふうなものがいいのかという点ではちょっと否定的な考えは持っているんですけれども、そうすると求められるべき道徳というか、いわゆるいい子、こういうあるべき姿というか、そういうものばかり答えるようになってしまうんじゃないのかなと思っていて、そういう点では人権教育、基本的人権、さっきの──さっきのというか、子どもの権利をしっかりと把握するということともちょっと重なるんですけれども、基本的人権の中身というものをきちんと認識をする。自分はどのような人権を持っていて、どう他者の人権を尊重しなければいけないのか、これはまた道徳とは違う観点だと思うんです。こういったものも、人権についての例えば成果指標などで、人権について理解できていると思っている子どもの割合とか、そうした指標も必要ではないかなと、このように思うんです。この人権教育、人権について自分は理解していると思っている子どもの割合、そういったことを設けてはいかがかなと思うんですけれども、いかがでしょうか。

齊藤教育委員会事務局指導室長

 道徳教育自体は、道徳の授業だけではなくて様々な教育活動を通して行うという位置付けになってございます。こちらの成果指標も、子ども自身が授業の中で自分の考えを深めたり話し合ったりする活動に取り組んでいるというふうな質問項目に対しての回答ということで、区内小学校・中学校ともに先生方が本当に工夫した授業を行ってくれているなというふうに思っていますので、道徳の授業のみならず、様々な教育活動を通して道徳教育、そして人権教育をしっかりと進めていく必要があるというふうに考えておりますし、子どもたちに人権への理解というのも、アンケートを取るかどうかはまた別にしましても、様々な場面でやはり人権に関わるような内容のものを扱ったりですとか、子どもたち自身が学校生活を送る中でも友達との関わりや自分自身を大事にするといったようなことはいろいろな場面でもございますので、ぜひそういう様々な教育活動を通して、しっかりと子どもたちに人権教育、そして道徳教育のほうは進めていけたらと考えています。

羽鳥委員

 お願いします。

 あと、目標Ⅴのところで、「保幼小中の連携や家庭・地域との連携が進み、子どもたちは生き生きと学んでいる」。この中の4番の開かれた学校経営のところでは、コミュニティ・スクールの取組を推進しますとあります。先ほど学校運営協議会の話なんかで、核となる地域コーディネーターがいない中で本当にこの取組をどんどんと進めていっていいのだろうかという。理念は分かるんですけれども、核となる人がなかなか確保できないという中で進めていっていいんだろうかという懸念をちょっと表明させていただいたんですけれども、区としては中野区コミュニティ・スクールというものを、さっきは学校運営協議会ということで、来年度モデル校を一つないし二つですかね、つくりたいということをおっしゃられたんですけれども、今後10年のところで、区としては基本的には全てで確立できるようにしていきたいというふうな、こういったお考えなんでしょうか。

渡邊子ども教育部、教育委員会事務局学校再編・地域連携担当課長

 コミュニティ・スクールにつきましては、この10年間の中で全区的に広げていきたいという考え方は持っているところでございます。

羽鳥委員

 さっきも言った、繰り返しになってしまうんですけれども、理念は分かるんですけれども、本当に条件が整っていない中で推進というだけになっていると、本当にそれは理念に基づいたものができるんですかというのが本当に気になる。先生が大変になるだけじゃないんでしょうかというのがやっぱり気になるんですね。これはやっぱり、条件が整っていなくても──条件というか、完全な求めている形になっていなくても進めていこうと。どういった条件が整えばモデル校なりで進めていこうというふうに区は判断していかれるんでしょう。

渡邊子ども教育部、教育委員会事務局学校再編・地域連携担当課長

 委員おっしゃるとおり、コミュニティ・スクールというものは短期間で出来上がるというものではなくて、少しずつその意識というものが広がっていって、少しずつ出来上がってくるものということになります。他の自治体を見ても短期間で出来上がっているという事例はあまり多くなくて、むしろ時間をかけているというところがございますので、そういう意味では拙速にならずに着実に進めていきたいとは考えております。その中でやはりキーになる人は、やっぱりどのような方が学校運営協議会のメンバーになるですとか、あるいは地域コーディネーターの方ですとか、地域学校協働本部のところのメンバーの方につきましても既存の様々な方にと一部は想定しているところではありますけれども、人材というものを選定しながら、あるいは育成しながら着実に進めていきたいというふうには考えているところでございます。

白井委員

 時間も押しているのでなるべく簡潔にしたいと思いますけど、その上でまず考え方というか、教育ビジョンは教育委員会が策定するもの、同タイミングで今回は教育大綱が中野区として改正をされてつくられているという状況ですよね。この教育ビジョンと教育大綱の違い。区がつくっているのと都教育委員会がやっているというので違いはあるんですけれども、まず端的にこの違いについて教えていただけますでしょうか。

渡邊子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 教育大綱につきましては区長が策定していくものということになりまして、その教育大綱に基づいて、教育大綱を踏まえて策定していくものが教育ビジョンということの位置付けになります。大きな視点ですとか取組の方向性が教育大綱には示されておりますけれども、それを踏まえて、そういう意味では教育ビジョンのほうには細かな取組なんかも中野区の場合は取り入れているというものになります。

白井委員

 内容についての違いというのが、私のイメージだと教育ビジョンのほうというのは教育の主軸でいいのかなと思っていたんですが、いわゆる文化芸術、スポーツで、この後段のくだりは教育ビジョンには入ってくるんですけど、ほかの自治体って割と教育としての大きな取組のメインというイメージだと思うんですが、これでいいですか。

渡邊子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 教育ビジョンは各自治体で若干つくり方は違うんですけれども、学校教育の部分、それから社会教育の部分はあります。中野区の場合は、学校教育、それから社会教育の部分につきましてもこの中に取り込んでいるということになります。

白井委員

 そうなんですよね。うちのやつはちょっと対象よりは広いんですよね。割とそういう部分では学校教育をぎゅっとこの柱にしてあってつくってあるところもあるんですけど、いわゆる学校教育以外のところにも広がっているところがあるかなと思います。だから後段は「生涯を通して」なんて言葉が出てきたりだとかという話なんでしょう。

 一方で、構成自体はいわゆる第3次とあまり変わっていないのかなと思うところもあります。ただし、この間の背景は本当に大きく変わっていて、やっぱり一つはコロナによって今までの学校教育現場で考えた教育のありようががらっと変わらなきゃいけなかったこと、それから、この間に乗じていわゆるGIGAスクール構想の前倒しであったところから、第3次に予定されていた緩やかないわゆるICTの活用だとかと言っていたところが一気に進んでいるという。取組のソフト面が追いつかないぐらいハード面が一気に流れ込んできたという状況があったので、環境の変化は物すごく大きいものがあったんだなと思います。一方、乳幼児のほうの取組についてもそうですけれども、これまでのように保育園に入れない、十分な教育・保育が受けられない環境からいよいよ待機児の解消になって、乳幼児の施設、いわゆる保育園淘汰の時代に入ってきているというところから、今後、息の長い計画をつくるんですよね。10年間の計画。途中で改定が入るので実際は10年の計画はならないんですけれども、今後10年を描くとなると、本当はもう少し先を見通した大胆な取組を描くというようなこともあってもいいのかなと思うところです。逆に言うと、これに書いていないからやらないとなるとちょっと狭めてしまうところがあると思うので、現段階ではまだここに書くまでには至っていないけれども検討するものがあるなんていうふうに捉えていいんでしょうか、いかがでしょうか。

渡邊子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 こちらの教育ビジョンのほうの今後の取組の方向性というものは、こちらの目次にも記載してございますけれども、今後5年間の取組ということで記載しております。計画そのものは、人物像ですとか目指す姿がございますので10年計画になりますけれども、取組につきましては5年間の取組の方向性を書いていると。そこの5年先のものまでは現時点ではなかなか書けないということがございますので、5年の計画を書いて、5年を目途に見直しをしていくということになります。これに書かれていないものがということですけれども、もちろんこの間に様々な社会状況の変化等がございますので、それに応じて、ここに書かれていなくても区の取組の中に盛り込むものは出てくるというふうには想定しているところでございます。

白井委員

 ありがとうございます。私の個人的な考え方としては、いわゆる学校教育の中身のありようというのは、正直言うとあんまりとやかく言う立場ではないほうがいいのかなと思っているんです。逆に言うと、教育委員会は独立で考えていただいて進むというほうがいい。議会の関与の仕方というのは、その周りを囲める、皆さんが取り組もうとするところの支援策をというほうが本当は理想なのかなって。あまり中身までこうやれああやれと言うのは、ちょっとやり過ぎなのかなと思うところはあります。その上で、では何をやるんだ、何に関与するんだと言ったときに、本当は、やっぱりもう他の委員が言っているように、学校の先生たちがいわゆる子どもたちと真正面に向き合う時間をたっぷりつくれるようにというのは、そのための支援策をというのが本当は大きいんじゃないかなと思います。取組が七つほど掲げてあって、子どもたちの視点から書いてあるんですけれども、もっと、第3次からの踏襲で第4次に書かれているとこうなるんだろうなとは思うんですが、現在抱えている課題というのがあると思うんですよね。もう昨今でも、先ほどもありましたけど、いわゆる成り手不足と言われる教員不足のお話があったりだとか、ようやっと区が取り組もうとしているコミュニティ・スクールの取組、今日も報告があったところです。とにかく先生方が忙しいところをどうやってカバーしてあげられるのかだとか、本当は抜本的には中野区で独自の教員採用ができればこれに越したことはないんですけど、なかなか難しい。では、側面的支援をだとかというところで、現状の子どもたちの取組だとかとなってくると、現状と課題、今後の取組というふうに挙げられてくるんでしょうけど、教育現場で抱えているもの、教育委員会として見えているものってあるんじゃないかなと思うんですね。それが教育ビジョンに反映させるものなのか、もしくはそれは区として対応すべきものだから教育大綱に入れるべきものなのかは分からないんですけど、逆に言うと、これの本当はもっと取り組んであげなきゃいけないところというところを挙げ連ねた課題というのもあって、それに対する取組というのもあってもいいんじゃないかなと思っています。それ自体は教育ビジョンになるのか教育大綱になるのかは分からないですけれども、いわゆる本当にがっつりと学校の先生が子どもたちと向き合える時間をつくるために区として何をしていこうとするのか、こんな取組があってもいいんじゃないかなと思うんですけれども、いかがですかね。

渡邊子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 教育委員会が考えるべき事柄、いわゆる教育委員会の所掌事務なのか、あるいは区長のほうの所掌事務なのかという観点があります。こちらにつきましては当然法律の中で決まっておりまして、教員の人事の部分ということになりますと教育委員会の所掌事務ということになります。ただし、その周りを支える部分ということになりますと、一部はやはり区長部局にも影響してくるところはあるんだろうと思います。こちらの教育ビジョンのほうの43ページのところには「学校における働き方改革の推進」ということも記載しておりまして、子どもたちの学校教育というものを支えるベースとなるのはやはり学校の先生の働き方ということがありますので、今回はこの共通基盤というところで、この6番の「学校における働き方改革推進」というのを記述したものでございます。したがいまして、教育ビジョンの中でも、先生たちが子どもたちと向き合えるような時間を確保できるような取組を進めていきたいということで今回記載しているものでございます。

河合委員

 すみません、追加でお伺いしたいことが出てきましたのでお願いします。スクールロイヤー、先ほど予算の主な取組の中に入ってきていたと思うんですけど、これは予算が通っていないからまだ教育ビジョンの中には関わってこないというようなところなんでしょうか。

齊藤教育委員会事務局指導室長

 予算についてはこれからというところもありますので、検討を進めているという段階でございます。

河合委員

 これはでも、今後使っていくところでスクールロイヤーが生徒に関係する部分もあると思うので、これは載せていっちゃ駄目なものなんですかね。

委員長

 ちょっと休憩します。

 

(午後5時40分)

 

委員長

 委員会を再開します。

 

(午後5時40分)

 

渡邊子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 教育ビジョンにつきましては今後の大きな考え方でございますので、予算に反映されているということではなくて、今後の大きな方向性の中で書けるものは書いていくということになります。

河合委員

 そうなってくると、やっぱり21ページとかの今後の目指す方向の中には、今回万が一予算が通らなかったとしても、来年、再来年度にはスクールロイヤーを調整して入れていきたいという気持ちがあると思うんですよね。今、万が一の話をしましたけど。そう考えたら、やっぱり今後やりたいのであったら、こういうところの、このいじめ・不登校のところに関わってくる問題として、そういう新しく予算でせっかく挑戦したいと思って入れているものはきちんと示していったほうがいいんじゃないかなと思いますけど、いかがですか。

濵口教育委員会事務局次長

 スクールロイヤーにつきましては今後予算をお願いいたしまして、そういった方向で学校への対応に生かしていきたいというふうに方向性としては持ってございます。まだ、しかしながら詳細ですとか予算が議決いただけるかということもまだ見えませんですし、そういったところを今の段階で教育ビジョンの中に反映するということはなかなか文言としても難しいという判断でございました。先ほど課長が答弁いたしましたとおり、41ページのところで、良好な教育環境の整備と子どもの安全対策の推進ということで、3次にはなかった、いわゆる子どもたちの教育をより充実するための共通基盤をしっかりと支えるというような体制をつくっていくという考え方を持ってございますので、先ほど白井委員からも御指摘がありました教員の働き方、それを支える体制をどうつくっていくかという方向性を教育委員会としてはしっかり持って取組を進めたいと考えているところでございます。

河合委員

 スクールロイヤーの件は承知いたしました。

 先ほど私、子どもの権利の話をさせていただいたと思うんですけど、救済委員というのができた中で、そういう方々との関わりというのはこの中に入ってこないものなんですか。教育には関わらない、教育委員会はそう考えているんでしょうか。

濵口教育委員会事務局次長

 子どもたちの権利、それから子どもたちの意見・主張といったものを大事にしていくという方向性は当然教育委員会としても持ってございますし、救済委員におかれます相談などは当然教育委員会事務局と区長部局のほうの連携、職員が兼務をしているというような体制もございますので、そういった中でしっかりと受け止めて、学校も含めた子どもたちの中に、そういったいただいた意見などは反映していくという考え方を持ってございます。

河合委員

 ありがとうございます。考え方にあるんだったら、やっぱり一言入れてもいいのかなというところはありますので、ちょっと今後考え、改定していく中でそういうところは入れなくていいのか、もう一度御検討いただけたらと思っています。この教育ビジョンがやっぱりできると、これを基に皆さんがしっかり取り組んでいかなきゃいけないってなってくると思う中で、すごく大事なことを集めてここに書かれていくと思うんですよね。やっぱりここに書かれていることが中野が目指していくものになっていくのであれば、それをどうやってしっかりと現場まで浸透させながらこの教育ビジョンが目指すものを取り組んでいくかというところも、これまでも実行されているんでしょうけれども、さらにいろいろ加わってきた中で改めて浸透させていかないといけないと思うんですけど、そこはどういうふうに、この教育ビジョンの第4次改定したものは現場に取り組んでいくことになるんですか。

渡邊子ども教育部、教育委員会事務局子ども・教育政策課長

 まだ素案の段階ですけれども、また様々手続を経て策定した後に、当然、特に影響の大きい学校ですとか、就学前教育施設ですとか、そういったところにはこちらのほうの情報を提供して浸透させていきたいというふうには考えております。

委員長

 他にございますか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 なければ、以上で本報告については終了いたします。

 それでは、委員会を休憩します。

 

(午後5時45分)

 

委員長

 では、委員会を再開して確認します。

 

(午後5時46分)

 

 本日はここまでとしたいと思いますが、御異議ございませんか。

 

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 御異議ありませんので、そのように決定します。

 次回の委員会は、明日12月2日(金曜日)午後1時から当委員会で行うことを口頭をもって通告します。

 以上で本日の日程は終了しますが、各委員、理事者から何か発言はございますか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 なければ、以上で本日の子ども文教委員会を散会いたします。

 

(午後5時46分)