平成24年09月28日中野区議会決算特別委員会
平成24年09月28日中野区議会決算特別委員会の会議録
平成24年09月28日決算特別委員会(第4日)

.平成24年(2012年)9月28日、中野区議会第一・第二委員会室において開会された。

.出席委員(41名)

  1番  若  林  しげお         2番  高  橋  かずちか

  3番  木  村  広  一        4番  甲  田  ゆり子

  5番  小  林  ぜんいち        6番  中  村  延  子

  7番  石  坂  わたる         8番  後  藤  英  之

  9番  石  川  直  行       10番  内  川  和  久

 11番  ひぐち   和  正       12番  いでい   良  輔

 13番  白  井  ひでふみ       14番  平  山  英  明

 15番  南     かつひこ       16番  森     たかゆき

 17番  いながき  じゅん子       18番  林     まさみ

 19番  小宮山   たかし        21番  伊  東  しんじ

 22番  佐  野  れいじ        23番  北  原  ともあき

 24番  吉  原     宏       25番  小  林  秀  明

 26番  久  保  り  か       27番  酒  井  たくや

 28番  奥  田  けんじ        29番  近  藤  さえ子

 30番  金  子     洋       31番  長  沢  和  彦

 32番  大  内  しんご        33番  伊  藤  正  信

 34番  高  橋  ちあき        35番  市  川  みのる

 36番  篠     国  昭       37番  やながわ  妙  子

 38番  佐  伯  利  昭        39番  むとう   有  子

 40番  か  せ  次  郎       41番  来  住  和  行

 42番  岩  永  しほ子

.欠席委員(1名)

 20番  浦  野  さとみ

.出席説明員

 中野区長    田中 大輔

 副区長     金野 晃

 副区長     阪井 清志

 教育長     田辺 裕子

 政策室長    竹内 沖司

 政策室副参事(企画担当)        野村 建樹

 政策室副参事(予算担当)        奈良 浩二

 政策室副参事(広報担当)        酒井 直人

 政策室副参事(情報・改善担当)     平田 祐子

 経営室長    川崎 亨

 危機管理担当部長荒牧 正伸

 経営室副参事(経営担当)        戸辺 眞

 経営室副参事(人事担当)        角  秀行

 経営室副参事(施設担当)        小山内 秀樹

 経営室副参事(行政監理担当)      岩浅 英樹

 経営室副参事(経理担当、債権管理担当) 伊東 知秀

 都市政策推進室長長田 久雄

 都市政策推進室副参事(産業・都市振興担当) 横山 俊

 都市政策推進室副参事(にぎわい・商業振興担当) 滝瀬 裕之

 都市政策推進室副参事(中野駅周辺まちづくり担当) 松前 友香子

 都市政策推進室副参事(中野駅周辺計画担当) 石井 大輔

 地域支えあい推進室長          瀬田 敏幸

 地域支えあい推進室副参事(地域活動推進担当) 朝井 めぐみ

 地域支えあい推進室副参事(区民活動センター調整担当)、

 中部すこやか福祉センター所長 遠藤 由紀夫

 中部すこやか福祉センター副参事(地域ケア担当) 松原 弘宜

 中部すこやか福祉センター副参事(地域支援担当) 波多江 貴代美

 北部すこやか福祉センター所長      服部 敏信

 北部すこやか福祉センター副参事(地域ケア担当) 大橋 雄治

 南部すこやか福祉センター所長      橋本 美文

 南部すこやか福祉センター副参事(地域ケア担当) 松本 和也

 南部すこやか福祉センター副参事(地域支援担当) 杉本 兼太郎

 鷺宮すこやか福祉センター所長      村木 誠

 鷺宮すこやか福祉センター副参事(地域ケア担当) 齋藤 真紀子

 鷺宮すこやか福祉センター副参事(地域支援担当) 高橋 昭彦

 区民サービス管理部長          登 弘毅

 区民サービス管理部副参事(区民サービス担当) 藤井 康弘

 区民サービス管理部副参事(税務担当)  長﨑 武史

 区民サービス管理部副参事(介護保険担当) 小山 真実

 子ども教育部長、教育委員会事務局次長  髙橋 信一

 子ども教育部副参事(子ども教育経営担当)、教育委員会事務局副参事(子ども教育経営担当)

白土 純

 子ども教育部副参事(子育て支援担当)、子ども家庭教育センター所長、教育委員会事務局副参事(特別支援教育等連携担当) 黒田 玲子

 子ども教育部副参事(保育園・幼稚園担当)、幼児教育センター所長、教育委員会事務局副参事

(就学前教育連携担当) 海老沢 憲一

 子ども教育部副参事(子ども教育施設担当)、教育委員会事務局副参事(子ども教育施設担当)

伊藤 正秀

 健康福祉部長  田中 政之

 保健所長    山川 博之

 健康福祉部副参事(福祉推進担当)    小田 史子

 健康福祉部参事(保健予防担当)     向山 晴子

 健康福祉部副参事(障害福祉担当)    永田 純一

 健康福祉部副参事(生活援護担当)    伊藤 政子

 健康福祉部副参事(学習スポーツ担当)  浅川 靖

 環境部長    小谷松 弘市

 環境部副参事(地球温暖化対策担当)   上村 晃一

 環境部副参事(生活環境担当)      堀越 恵美子

 都市基盤部長  尾﨑 孝

 都市基盤部副参事(都市計画担当)    相澤 明郎

 都市基盤部副参事(地域まちづくり担当) 田中 正弥

 都市基盤部副参事(都市基盤整備担当)  石井 正行

 都市基盤部副参事(建築担当)      豊川 士朗

 都市基盤部副参事(防災・都市安全担当) 佐藤 芳邦

 都市基盤部副参事(生活安全担当、交通対策担当) 高橋 均

 会計室長    辻本 将紀

 教育委員会事務局副参事(学校再編担当) 石濱 良行

 教育委員会事務局指導室長        川島 隆宏

 選挙管理委員会事務局長         吉村 恒治

.本会の書記は下記のとおりである。

 事務局長     篠原 文彦

 事務局次長    青山 敬一郎

 議事調査担当係長 佐藤  肇

 書  記     関村 英希

 書  記     河村 孝雄

 書  記     東 利司雄

 書  記     丸尾 明美

 書  記     土屋 佳代子

 書  記     細川 道明

 書  記     江口 誠人

 書  記     鈴木  均

 書  記     永見 英光

 書  記     竹内 賢三

 書  記     香月 俊介


      午前10時00分開会

○佐野委員長 定足数に達しましたので、ただいまから決算特別委員会を開会いたします。

 認定第1号から認定第5号までの計5件を一括して議題に供します。

 昨日、9月27日(木曜日)の理事会の報告をまず行います。

 本日の委員会運営についてです。本日の総括質疑の順番は、1番目に、昨日に引き続き佐伯利昭委員、2番目に後藤英之委員、3番目に篠 国昭委員、4番目に甲田ゆり子委員、5番目に金子 洋の順で、5名で質疑を行うことと確認いたしました。

 次に、資料要求についてですが、お手元に配付の資料要求一覧追加分のとおり、新たに2件の資料要求について整理を行いました。

 

平成24年(2012)9月28日

決算特別委員会

 

決算特別委員会資料要求一覧(追加分)

 

追加分 

◆建設分科会関係

30 (仮称)本町五丁目公園用地費分割取得実績及び今後の予定            <自>

 

◆子ども文教分科会関係

89 平成24年度におけるいじめに関するアンケート調査(国・東京都)    <自>

 

 

○佐野委員長 以上が理事会の報告ですが、何か質疑はございますでしょうか。

     〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○佐野委員長 なければ、ただいまの報告のとおり委員会を運営することに御異議ございませんでしょうか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○佐野委員長 御異議ありませんので、そのように決定をさせていただきます。

 続いて、資料要求についてお諮りいたします。

 お手元の資料要求一覧追加分のとおり資料を要求することに御異議ございませんでしょうか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○佐野委員長 御異議ありませんので、そのように決定いたします。

 なお、資料は休憩中に配付をさせていただきたいと思っております。

 ただいまから総括質疑を行いますが、答弁される理事者は答弁前に大きな声で職名を述べるようお願いを申し上げます。

 それでは早速、質疑に入ります。佐伯利昭委員、昨日に続いて質疑をお願いいたします。

○佐伯委員 おはようございます。昨日に引き続きまして、総括質疑を行わせていただきたいと思います。時間もありませんので、ぽんぽん行きたいと思います。

 スポーツの振興について伺います。

 初めに、現在2020年のオリンピック・パラリンピックの東京招致活動が行われ、我が中野区議会スポーツ議員連盟といたしましても、大内議長を先頭に招致活動に協力をしているわけですが、区が考える日本でオリンピックを行うことの目的・意義、これはどういうふうにお考えでしょうか。

○野村政策室副参事(企画担当) 東日本大震災からの復興プロセスにおきまして、招致は被災地の方々だけではなく、日本全体に元気や活力、夢を与えてくれるものというふうに考えてございます。また、この被災時以降に多くの国際社会からの支援をいただきました。こういった国際社会に対して感謝の意を伝える場となる。あわせまして、そうしたオリンピック・パラリンピックにおけますアスリートの活躍を間近で見ることによって、また、ハード整備も含めまして、スポーツ環境が整うことによりまして、広くスポーツ全般の振興に資するものというふうに考えてございます。

○佐伯委員 ありがとうございます。そうですね。オリンピックを通して、元気と勇気、活力、そしてアスリートが活躍をすることによって、国民が一体となってそうした力になっていくということが目的に挙げられると思います。

 さて、そうした中で、好成績を上げるべく、そのためのアスリートの育成、これも日ごろから自治体として取り組んでいくべき、オリンピック招致ということを行うのであれば、これまでも再三申し上げてきましたけれども、そういったことに心がけていくことが大切だと思います。

 そうした観点から、これまで中野区は、スポーツ団体等に対して十分な支援をしてきたとお考えでしょうか。

○浅川健康福祉部副参事(学習スポーツ担当) スポーツ団体に対しましては、極めて厳しい財政状況の中で可能な限り補助金の支給を行うとともに、場の提供や使用料の減免、区民大会などの後援やPR等、さまざまな方法で支援しているところでございます。

○佐伯委員 確かに、個々の問題、そういった支援もあるかと思いますけれども、やはりスポーツ施設の問題ですよね。中野はもともと施設が少ないと言われながら、いろんなところでまたスポーツの場が少なくなってきたりしている。一方でまた、体育館の建てかえ問題、これが今スポーツ団体にとっては大変興味の中心となっているわけなんですけれども、中野体育館の建てかえは、グランドデザインVer.3を見てもいまだ方向が定まらない。区役所の移転計画が北になったり南になったりしているうちに、そのあおりで体育館の建てかえ位置まで今右往左往としている段階です。こうした体育館の建てかえ問題などについては、一刻も早くきちんとした方向性を出すべきだと思いますけど、いかがでしょうか。

○浅川健康福祉部副参事(学習スポーツ担当) 中野体育館につきましては、中野駅周辺まちづくりグランドデザインVer.3では、体育館の位置については「防災機能や新たな施設機能のあり方を勘案して、最適な配置を検討していく」としているところでございます。公共施設の配置を全体的にとらえ、その一環といたしまして中野体育館についても現在鋭意検討しているところでございます。

○佐伯委員 やはり、利用団体としては、その検討も結構ですけれども、早く、一日も早くきちんとした方向を出してもらいたいというのが希望だと思いますので、ぜひその辺よろしくお願いします。

 さて、その財源としても一つ伺います。

 練馬区では、平成21年1月、区内7番目の体育館として練馬区立中村南スポーツ交流センターを開設しました。ことし2月、会派でこちらを視察しましたけれども、大変立派な施設です。駅からはちょっと離れているとはいえ、地下の駐車場も充実し、運営は指定管理者として東京ドームグループが行っていると――これ、パンフレットですけれども、本当にうらやましい施設でした。担当の方の説明では、建設に当たり、まちづくり交付金が財源として充てられているという話がありました。このまちづくり交付金、中野区においてもスポーツ施設建設についてはこうした財源も利用していくということを考えられないでしょうか。

○浅川健康福祉部副参事(学習スポーツ担当) 中野体育館をはじめといたします今後のスポーツ施設の計画におきまして、財源の確保についても重要な要素として視野に入れまして、活用できる交付金は積極的に活用するという方向で検討しているところでございます。

○佐伯委員 そういった方向をぜひ考えていってもらいたいと思うんですけれども、実はこれ、練馬区立中村南スポーツ交流センターということで、体育館という名前はついていないんですね。結局、地域のコミュニティ施設ということでこのまちづくり交付金がもらえたということをお聞きしました。こうしたいろいろな工夫、ぜひ考えていっていただきたいと思います。

 さて、このように他区では知恵を絞ってさまざまな財源対策をしています。今年度初めて、中野区ではサッカーくじからの助成金、totoの助成金の申請をし、これには長年我が会派を獲得をお願いしていたもので、ことしの予算の採決に当たり、討論の中で申請を大変評価したものですけれども、この獲得の見通しはいかがでしょうか。

○浅川健康福祉部副参事(学習スポーツ担当) toto、独立行政法人日本スポーツ振興センターでございますが、ここが交付する平成24年度スポーツ振興事業に対する助成金に、哲学堂公園テニスコート人工芝改修工事事業として申請をいたしまして、申請どおりの2,551万7,000円の交付の内定を得ているところでございます。これに基づきまして、来年2月に工事を予定しているところでございます。

○佐伯委員 本当に長年、このサッカーくじ、totoの助成金については我々もお願いをしてきたところですから、ぜひ施設づくりに関して、ある財源、財政が厳しい中でというお話がありました。ぜひこういった財源を確実に獲得をして、スポーツの振興を図っていただきたいと思います。

 こうしていろいろとスポーツの場の確保をやっている中で、一方で、残念ながら、スポーツの場が失われているという実態もあります。厚生の資料39を見ていただきたいと思います。これは一昨年も私、お話をさせていただきましたけれども、まず、学校のグラウンドの問題で、芝生の養生期間におけるグラウンドが使用できない期間の問題です。この厚生の39の資料を見ても、例えば北原小学校、8月全く使えません。9月、頭を除いて使えません。裏を見ると、北原小学校、10月も使えない。啓明も使えない、若宮も使えない、武蔵台も使えない、こういう状況になってしまっているんです。2020年といえば、今から8年後ですから、当然、今の小学生・中学生がオリンピックの選手ともなり得る、そういう年代。そういう子どもたちが、スポーツの秋と言われるこの時期に、2カ月も3カ月もグラウンドを使うことができない。こういう状況をどうお考えでしょうか。

○伊藤子ども教育部、教育委員会事務局副参事(子ども教育施設担当) 芝生の養生については、毎年秋に、冬芝の種を巻くオーバーシードの期間と、芝生の傷みの程度により、各学校と管理業者の判断で決めている養生期間がございます。校庭を使用できない養生期間の対応については、体育館の利用などで工夫してまいりたいと考えております。

○佐伯委員 体育館でとおっしゃいますけれども、こうして2カ月も3カ月も養生のためグラウンドが使えないことを、初めから想定していたんでしょうか。

○伊藤子ども教育部、教育委員会事務局副参事(子ども教育施設担当) オーバーシードのために3週間から1カ月程度養生期間が必要であるということは想定しておりました。そのため、学校の運営については、養生期間を考慮した運営を行っていると認識しているところでございます。

○佐伯委員 ですから、3週間から1カ月は想定していたけれども、こんな2カ月も3カ月も使えないということは想定もしていなかったし、説明もなかったですよね。そういった中で、今体育館も使ってという話がありました。一方で、子どもの体力の向上をこうした観点から、指導室のお考えをお聞きしたいと思います。

○川島教育委員会事務局指導室長 芝生化がされている学校におきましては、委員おっしゃるように、養生のため一定期間、校庭の使用が制限されることがありますが、例えば、体育の授業などでは、年間指導計画を工夫します。例えば、その使えない時期は跳び箱やマット運動、それから、ドッジボールなど体育館に適しているようなそういう授業を行う。また、休み時間の子どもたちの運動の確保がありますので、体育館を開放するなどして、校庭が使用できないときにも子どもたちが体を動かすことができるように努めているところです。

 今後も、芝生化のメリットも一方でありますので、その使い方なども工夫しながら、先ほど申し上げましたように、施設の使い方を工夫して体力の向上に努めていきたいと考えております。

○佐伯委員 工夫だけではどうしても賄い切れない部分がありますよね。特に、この期間というのは、小学校でいえば連合運動会がある。連合運動会があるのに自分の校庭で練習もできない。そういう学校が出てきているという状況があるわけですよ。やっぱり、これについてはもう1回しっかりと考えていただきたいと思うんですけれども、しかも、使える状況のときも、例えば武蔵台小学校などでは芝生の間に穴まであいている状況で、サッカーのチームですらあまり使用したくないと、こういう状況なんです。私は、武蔵台小学校が芝生化されると、当時の文教委員会でかなりのやりとりをしました。当時は、小谷松さんが担当理事者で、舞台裏では担当係長さんにかなり激しい指摘もしました。また、利用団体からもやめたほうがいいという意見がかなりありました。しかし、その声を聞き入れずに事業を行った結果が、こういう状況です。今、ここで小谷松さんに「どうです。言ったとおりでしょう」と言ってお答えをいただきたいところですけれども、それはルール違反になってしまいますから、こうした状況を担当はまめに足を運んで現場を見ているのか。見ているとしたら、率直な御感想をお聞かせください。

○伊藤子ども教育部、教育委員会事務局副参事(子ども教育施設担当) ダスト舗装の校庭に比べ、地面がやわらかい芝生は、使用することにより凹凸のできやすいことは認識してございます。養生等に若干の制約がございますが、芝生は子どもたちの足にやさしく、けがを減少させたり、校庭で遊ぶ子どもの数がふえたり、また、芝生が育つ過程を通して自然学習ができるという効果があったりと、よい点があると考えているところでございます。

○佐伯委員 校庭で遊ぶ子がふえたって、芝生じゃなくたって遊びますよ。いろいろ言っていますけれども、やっぱりおかしいなと思うのは、自然環境云々、確かにそれも大切ですけれども、グラウンドの目的は何かということですよ。やっぱり子どもたちが伸び伸びと走り回れて――芝生はだって、一輪車はできませんよ。以前、いろいろ議論がありました。学校の体育館でフットサルを禁止したんですね、小学校の体育館で。何で禁止したんだって言ったら、体育館には卒業制作が飾ってあるから、それにボールが当たると卒業制作が壊れると。体育館というのは、少なくとも卒業制作を飾るためにつくられたものじゃないですよね。そういう理屈をつけて、どんどん使える場を少なくしてしまっているというのが現状だと思います。本当に子どもたちの体力の向上、さらにはアスリートの育成、こういったことを考えて、しっかりと考えていっていただきたいと思います。

 次に、2020年の東京オリンピックを招致することによって、私たちはロンドンオリンピックから廃止をされてしまった野球、ソフトボール、こういったものを復活させていくということで、全力で今取り組んでいるところです。そうした中、選手の育成や場の確保ということで、もう一つ、また中野区はそれに逆行することが行われてしまいました。ことしの1月号の「ないせす」、これに4月以降の学校校庭の抽せんをないせすネットで行うということが掲載をされました。なぜ利用者に何の相談も、事前説明もないままにこうしたことを決め、「ないせす」に掲載をしたんでしょう。

○浅川健康福祉部副参事(学習スポーツ担当) 小学校の校庭開放につきましては、これまで区内を三つの地域に分け、それぞれ2カ月に一度の割合で利用団体に区役所及び鷺宮区民活動センターで開催する抽せん会に集まっていただき、2カ月ごとの利用団体を決めてきたものでございます。昨年度、「新しい中野をつくる10か年計画(第2次)」の電子区役所の拡充の一環といたしまして、小学校球技開放、中学校校庭開放及び妙正寺川運動広場の利用についても抽せん方法を電子化し、パソコンや携帯電話からも抽せんに参加できるようにし、区民の利便性を高めることとしたものでございます。

 球技開放事業自体の利用方法変更ではなく、これまでも行ってきました抽せんの方式を抽せん会方式から電子方式へと変更するものであったことや、各団体とも区のホームページの一覧表を事前に印刷して抽せん会に臨んでおり、こういった意味から、パソコンにも対応できるという状況にあったため、まず、「ないせす」によってお知らせをいたしまして、その後、全利用団体が集まる抽せん会等の場で詳しい説明を行おうとしたものでございます。

○佐伯委員 「主要施策の成果(別冊)」の201ページに、今副参事が言われたお話しですよね。施設予約システム「ないせすネット」で予約できる福祉施設をふやし、区民の施設利用に関する公平性・利便性を高める。これを学校開放に当てはめようとすること自体が無理があったんです。これはもう厚生委員会でかなりやりとりをしましたから、これから前のことは言いません。

 先ほどの資料、厚生の資料39を見てください。例えば、この表面、上鷺宮小学校の9月、これを見ますと、今言われたように、三つのこま、これが9ありますから、3×9=27こまあるわけなんです。この27こまの中で、この9月は17枠、特定のチームが取るという状況になりました。27のうち17を特定のチームが取れちゃうんです。このシステムで。今公平性云々ということが主要施策の成果にありましたけれども、例えばこういった状況を前年と比べて、獲得しているそのこま数が極端に違う学校があるかないかとか、そういった検証というのはされているんですか。

○浅川健康福祉部副参事(学習スポーツ担当) 区で行いました説明会で出された意見としても、例えば、抽せん会の場というのは単なる抽せんだけではなくて、同じ小学校を使う団体同士で情報交換を行いつつ抽せんに臨んでいたけれども、電子方式によりできなくなったというような御意見もいただきまして、ただいまの御意見のような話ではなかったかと思います。前提といたしまして、区では、こうした説明会で出された意見やその他の利用団体、関係団体の意見も十分に踏まえまして、24年度からは団体登録の際に利用する団体名を登録し、同じ場所を利用する団体同士、地域での情報交換が十分可能になるように工夫してまいったところでございます。

 その前提に立ちまして、今の御質問のように、その後、どのように変化したかといこうとでございますが、全地域の小学校の利用状況を概観してみた場合、ごく一部の小学校を除いては、抽せん方法変更の前後で大きな変化は見られないため、おおむね地域ごとに円滑な利用が行われているものと認識しているところでございます。

○佐伯委員 認識しているだけで、話を聞いていないでしょう。それで、もう一つ、登録の方法についてもお聞きします。

 登録の段階において、その人数、各団体がどういうふうにあるかということで、「加入されている連盟に選手登録の人数を確認をします」と書いてあるんです、ホームページで取った資料には。連盟に確認はしているんですか。

○浅川健康福祉部副参事(学習スポーツ担当) はい。団体登録の際の人数を正確に把握するため、これまでは野球やサッカーといった競技種目別の連盟に確認をしておりました。しかし、先ほど藻申しました説明会で、利用団体の方からより厳正に人数把握をすべきであり、そのためには各団体とも加入しているスポーツ保険というものがあるわけなんだから、これの利用者数と突き合わせるのがいいという御意見をいただいたため、その方式に変更したものでございます。これも利用者団体と話し合いながら、利用方法を厳正にしていくということの一環であると思っております。

 ただし、今後ともよりよい方法を模索する中で、連盟と照合する可能性というものは残ってございますので、案内の文言としてはこれを残しているものでございます。

○佐伯委員 そうしたら、今後のことを考えて残しているということですと、じゃあ、今言ったスポーツ保険の問題、登録人について、スポーツ保険のことなんか全然書いてないですよ。結局、後付けで出てきたことじゃないですか。これを見て、じゃあ、新しく登録しよう、新しくチームを立ち上げようという人がこれを見て、登録しに行って、窓口で「いやいや、スポーツ保険のコピーが必要なんですよ」と。もし、それをやるんだったら、「スポーツ保険に加入していることを条件とする」とかそういったことを書かなかったら、スポーツ保険なんかどこにも書いてないんですよ。そうじゃないですか。

○浅川健康福祉部副参事(学習スポーツ担当) ただいまお答えいたしましたように、利用団体の御意見に基づいて変更したため、当初からの団体登録の案内には書いてございませんが、利用団体には別途周知しているところでございます。各種スポーツ保険の加入は、義務付けはしておりませんけれども、各団体が自主的に加入しているという実態を踏まえまして、それを団体登録の適正化に生かすという方法で、関係団体とも調整の上、採用した方式であるため、特段の問題はないと考えております。

 なお、その資料というのは、24年度の団体登録のものでございますので、もうそれは終了しております。

○佐伯委員 終了しているんですか。だって、じゃあ、これから新たな団体をつくろうという人は、もう入れないんですか。終了しているということは。

○浅川健康福祉部副参事(学習スポーツ担当) 終了していると申しましたのは、24年度の団体登録は終了しておりますので、25年度、これからこの方式で団体登録をいたします場合には、そのように修正して登録をするものと思っております。

○佐伯委員 違います。じゃあ、24年の11月から新しい団体をつくろうとしたら、つくれないんですか。もう終了しているということは。

○浅川健康福祉部副参事(学習スポーツ担当) 団体をつくるということではなくて、24年度の校庭を利用する団体の団体登録でございますので、25年度はまた25年度の登録になると思ってございます。

○佐伯委員 言っていることがちょっとかみ合わないんだけど、11月1日から新しいチームをつくってグラウンドを使いたいなと思ったら、もうそれは登録が終わっているからだめですよということなんですか。

○浅川健康福祉部副参事(学習スポーツ担当) 団体登録そのものは、24年度のものは24年度でございます。

○佐伯委員 24年度の新しい登録はできないんですかと聞いているんです。11月1日から新しいチームをつくって、グラウンドを借りたい、参加したいというところは、もう締め切りだからだめですよということなんですか。

○浅川健康福祉部副参事(学習スポーツ担当) 24年度の登録の申請期間は3月28日から4月10日ということで、それについては終わっております。

○佐伯委員 じゃあ、だめなんですね。これ、まだホームページに出ていますよ。団体登録についてと。もういいです。いろいろ言っても、やっぱり認識が全然違うと思いますので、これから新しい団体を今年度に登録できないなんていうこと、これは大変なことですよ。新しいチームがつくれないということですから。公平性を言ったところでは、現在の方式では、先ほど説明したように、27区分中17も取れてしまう場合がある。利便性といっても、これまで2カ月に一度だった抽せんが毎月になって、予定表づくりに担当のお母さんが苦労しているという状況もあります。毎月の抽せんになったため、チームの新しい年の行事、結局前の月の15日を過ぎないと翌月の予定が立たないということで、今、各チームは新年の行事をどうしようか、3月の卒業生を送る、そういう行事をどうしようかと。それが、1月の頭のことが12月の半ば越えないとわからない、決まらないわけですから、そういう状況にあります。また、この方式によって、連続して取れるという確率が少なくなったために、例えば三つに分けたときに、野球・サッカー・野球、サッカー・野球・サッカーとなった場合には、毎回ラインを引いては消して、ラインを引いては消してやらなくてはいけない。その校庭開放の石灰のことだって、校長会からいろいろ話が出ているでしょう。そういったこともあるわけですよ。練習だって細切れになってしまって、本当に子どもたちが継続した練習ができないという状況にもなってきていると。そんなことで本当にアスリートづくりとか、オリンピックの向けた選手づくりなんていうのはできるのかということで、大変私は不安に思っています。

 そういう中で、先ほどもありましたけれども、抽せんの会場で顔を合わせていろいろと情報交換をしたり、譲ったり、譲り合ったりした場面もありました。そういうことが全然できなくなってしまって、結局はこの方式になっていいことは一つもないんです。ぜひこのあたりはもう一度考え直していただきたい。電子化ということも必要かもしれないけれども、それが本当に適するのかどうかということ、これをしっかりと考えていただきたいと思います。

 さて、これで終わりますけれども、スポーツの振興について、やはり先ほども言いましたけれども、スポーツを通して国民が一体となれると、一緒になって応援をして、元気になれる。こういったことが大変大切なことだと思います。ロンドンオリンピックでも、38のメダル、38の日の丸が揚がりました。そういったことによって、国民が元気になる。私は今でも思い出すんですけれども、前回のワールドベースボールクラシック、これで予選で日本に勝った韓国チームが、マウンドに韓国の国旗を立てました。それを見て、イチロー選手が大変怒りとも悔しさとも言えない表情を浮かべました。そのイチロー選手が決勝戦で再度当たった韓国戦で決勝打を放って、日の丸を持ってウイニングランをした姿を見て、多くの日本人が勇気付けられたと思います。スポーツというのは、そういう力がある。国民が本当に東日本大震災を経て、今国民が一緒になって頑張っていかなきゃいけないというとき、ぜひこの東京オリンピック招致をして、いい選手をつくって、そして、国全体が元気になれる。そういう状況をつくっていきたいと思いますので、そのためにぜひ一緒になってやっていきたいと思います。

 これで私の総括質疑は終わらせていただきます。どうもありがとうございました。

○佐野委員長 以上で佐伯利昭委員の質疑を終了いたします。

 続きまして、後藤英之委員の質疑を行いたいと思います。後藤委員、質疑をお願いします。

○後藤委員 おはようございます。平成24年決算特別委員会におきまして、みんなの党の立場から総括質疑をさせていただきます。理事者の皆様におかれましては、前向き・明解・簡潔な御答弁をお願い申し上げ、質疑に入らせていただきます。

 中野区の産業成長戦略について質問させていただきます。

 中野区産業振興は、中野駅周辺まちづくりや各種団体設立、産業振興ビジョン案発表等と連動し、今まさにソフト・ハード両面から、新しいなかのへ向け、大きな躍動を始めつつあります。

 そこでまずお尋ねしたいのが、そもそも産業振興のミッションをどう設定されているかということです。地方自治法第2条の14項より、地方公共団体の事務処理は、最小の経費で最大の効果を上げるよう定められています。この観点から、産業振興の経費と区民の利益という効果の関係はどうでしょうか。産業振興コストによる区内生産力の上昇、あるいは経済波及効果、あるいは税収インパクト、地域ニーズを満たすサービス供給量増加等に関する効果の関係をどう考えられているか、お尋ねいたします。

○横山都市政策推進室副参事(産業・都市振興担当) 生産力を決めていく要素というのは幾つかあるというふうにされてございますが、区内の事業者が増加し、取引が拡大するといった点で直接の売り上げ増ということになってくるというふうに思ってございますし、また、新たなサービスですとかビジネスモデルの創出、経営力や労働力の向上といったようなことも産業の振興という点につながってくるというふうに思ってございます。区内の事業者のそうした活性化を通じまして、また、雇用の創出の拡大ということにもつながると思ってございますし、そこに働く人々による消費の増加、こういったことも誘発されてくるというものと思ってございます。

 そういったことを通じまして、区税収の増加というものも期待されるところでございます。

 また、供給量という点でございますけれども、例えば、産業振興ビジョン案で触れましたとおり、今後ニーズが増加してくると見込まれてございます生活支援、ライフサポート関連などを重点促進分野というふうにしてございますけれども、こういったサービス供給が地域の身近なところで増加していくといったような効果がまた想定されているところでございます。

○後藤委員 産業振興がどんなビジョンを有しているのかは、目標とする姿などで漠然とわかるのですが、どんな戦略をもって目標を達成していくのか。目標を達成すると、どうなっていくのか。具体的に、特に定量的にもわかりづらいです。効果に対する明確な考え方と戦略プランを示していただきたいと思います。御所見はいかがでしょうか。

○横山都市政策推進室副参事(産業・都市振興担当) 例えば、産業振興ビジョンでも触れてございますけれども、今後、少子高齢化が進みます中野区におきましても、個々のニーズに応じた地域生活への支援、こういった重要性は増してくるものというふうに考えてございまして、そういったニーズがさまざまに満たされる、あるいはICT活用によってサービスがうまく組み合わされて、簡便に得られる。そういった中野区、そういった地域になっていくということは、一つ重要な中野のブランドというような効果につながってくるものというふうに思ってございます。そういったものを公的部門やボランタリー部門だけではなく、民間産業によりましてもトータルに、切れ目なくサービス提供がされていく状態、これを一つの状態として思い描いているところでございます。

 また、これは地域課題の解決といった公益にもかなうものと考えているところでございます。

 この実現に向けての戦略という点では、今後、大学の関連学部との連携によりまして、ライフサポート関連産業の可能性・必要性といったことについて関心喚起を図っていくことでございますとか、あるいは、そういった産業の振興を促進する事業施策の創設、また、そうした政策について協議する場の設定、そういったことを進めていくことによりまして、達成してまいりたいというようなことをビジョンの中でも掲げさせていただいたところでございます。

○後藤委員 先ほどと同じように、ビジョンについてはわかるのですが、産業振興について、戦略なき運営、現状の運営はあまりにも不安なので、早期に戦略プランと効果に対する明確な考え方を今後ぜひ立案していただきたいと要望いたします。

 では、産業振興における自助・共助・公助の関係ですが、元来、事業経営は、自助と共助が基本であると考えます。例外的に、中野区全体の発展・成長や公益に寄与する産業や事業こそが区として公助すべき対象であると考えます。その上で、公助すべき対象として中小事業主を特筆されていますが、私も中小事業主の中に公助の対象が多いことに賛成です。

 そこで、大企業にあって多くの中小事業主に不足しているものと、公助で支援する内容は何だとお考えですか。

○横山都市政策推進室副参事(産業・都市振興担当) 中小事業者の言葉の定義といったようなことにも関連してまいりますけれども、まず、大きな差としては資本力、それから、従業者数の差ということとなっていると思います。さまざま業種や個人の属性等によりまして一概に規定できるものではございませんけれども、この差に起因するものといたしまして、安定性や信用力、あるいは経営力や企画開発力、また、営業力や提案力、そしてまた、人材の確保力といったようなことが一般には指摘されているというふうに承知してございます。区として、行政としての支援の基本を一言で申しますと、こういった格差等への補完的な支援ということになってくるかと思ってございます。

○後藤委員 そうしたものも大切だと思います。一番重要かつ中小事業主の未来に活路を見出すポイントは、戦略経営の有無だと私は思います。戦略があれば、中小企業者でも莫大な利益を上げられます。特に、中小企業者の多い中野区におきましては、こうした戦略が特に重要になってくるのではないかと思われます。例えば、すき間市場を独占している事業者の場合などです。しかし、多くの中小事業者に戦略経営の視点やノウハウが欠落しているように見えます。対して、大企業が例外なく戦略経営を行っているので、競争原理から結果は明らかです。

 そこで、起業家や中小事業主たちの経営革新を促すべく、経営上の戦略格差を埋める支援が特に必要と思います。加えて、先ほどおっしゃられたスケールメリット、受益のギャップを埋め、信用力を付加する等の公助をする必要があると考えますが、いかがですか。

○横山都市政策推進室副参事(産業・都市振興担当) 経営支援といったようなことでその一環に位置付くものというふうに考えてございます。

○後藤委員 ありがとうございます。そのためには、具体的にどういう支援が考えられますか。

○横山都市政策推進室副参事(産業・都市振興担当) 具体的には、経営戦略など経営ノウハウですとか先進事例研究などの観点から、経営力向上への支援といったことでございますとか、実際の事業計画、あるいは資金計画などへの構築の場合の専門的アドバイス、あるいは、経営者間のネットワークの構築等の支援といったようなことが考えられるというふうに思ってございます。

○後藤委員 そうした支援も重要かとは思うんですが、私が今申し上げたのは、戦略的支援が必要なのではないかというふうに申し上げたんですが、中小企業に戦略的な要素をもたらすためには、何が必要だとお考えですか。

○横山都市政策推進室副参事(産業・都市振興担当) 産業振興ビジョンでも触れてございますが、区といたしまして、区内の大半を占める中小企業、ここに対する経営力ですとかビジネスチャンスの拡大、こういった取り組みを掲げてございます。こういったビジョンを示して、区としてもこのような産業振興を図っていく姿勢を内外に示していくと。そういったようなことを戦略というふうに考えて、ビジョンの中で示させていただいたところでございます。

○後藤委員 さて、産業振興により、区内生産力と雇用が拡大し、経済波及効果や昼間人口の増加などにより財政力の向上が図られ、さらなる区の事業への再投資により投資対効果のプラスの循環をつくっていくことが重要かと思います。同時に、職住近接ということ――つまり稼いだ人たちやファミリー層の定住率を上げ、また、新たに稼ぎ手が中野区に移り住むという循環をつくることが重要と考えますが、どうですか。

○横山都市政策推進室副参事(産業・都市振興担当) 区といたしまして、産業振興を図るということを直接の目的としてございますが、この産業振興が図られることによりまして、区民の方々の担税力が増し、そしてまた、区に定住していただけるようにしてまいりたいというふうに考えてございます。

○後藤委員 産業振興と職住近接の観点からも、最高レベルの生活を充足するライフサポート関連産業の充実を描いておられるのかと思いますが、最高レベルの生活を実現し、定住率を上げ、稼ぎ手を呼び込むために、ほかにはないすぐれた独自性をどう目指しますか。

○横山都市政策推進室副参事(産業・都市振興担当) 今般、案を御報告してございます産業振興ビジョン、これに限らずに、中野区の基本構想でございますとか10か年計画(第2次)、そしてまた、中野駅周辺まちづくりのグランドデザイン等々、さまざまに区独自の将来像を描いてきているところでございます。これらを着実に推進していくということによりまして、他とは違う魅力が創造発信されていくということを目指しているところでございます。「住みたいまち」といったような昨今のメディアでの取り上げ方等にもあらわれてきているところかなというふうに思ってございます。

○後藤委員 私は、区民に多様な選択肢が用意され、それを選べる状態を中野につくり出すということは、中野の経済成長と平均所得の向上、すなわち中野と区民が豊かになることと相互に近い関係にあると考えています。そのための産業振興でもあるという認識でよろしいですか。

○横山都市政策推進室副参事(産業・都市振興担当) 直接的には区内の産業振興と経済活性化、また、それによります雇用の創出ということが目標でございます。また、それらを通じまして、区民の所得の向上も期待すると、そういう関係にあると考えております。

○後藤委員 そこで、現状は、中野区民及び東京都23区民の平均所得は幾らで、中野区の平均所得に関して、目指す目標はありますか。また、そのためにはどんな施策がありますか。

○横山都市政策推進室副参事(産業・都市振興担当) 総所得ということでは、中野区が370万7,000円、23区平均で410万8,000円というふうに承知してございます。こういった所得そのものについての目標値というものは特に掲げてございませんけれども、先ほど来の御答弁のとおり、産業振興と雇用創出によって進めていく考えでございます。

○後藤委員 ぜひ、ここにも目標意識を持っていただきたいと要望します。

 次に、産業振興ビジョン案における重点分野の産業についてお尋ねいたします。

 さて、そこでお尋ねいたしますが、全事業所のうちICTコンテンツ関連産業の事業所数の割合、ライフサポート関連産業の割合、これら重点産業を合算した割合は、それぞれどれくらいですか。

○横山都市政策推進室副参事(産業・都市振興担当) 直近の国の調査によりますと、ICT・コンテンツ関連産業、これは産業振興ビジョンの中でのくくり方になりますけれども、占める割合、中野区では約5.2%でございます。また、同じくライフサポート関連産業につきましては73.7%、合わせまして約8割ということになってございます。

○後藤委員 ということは、新規に生まれる事業所まで含めると、重点産業の割合はほぼ大多数に見えるのですが、これらを一気に振興支援することには、選択と集中の観点からも無理があると思います。段階を追って丁寧に支援していくべきかと思いますが、今後分野ごとのステップと平行して、詳細な業種ごとの段階的な支援スケジュールを作成していくべきかと思いますが、いかがですか。

○横山都市政策推進室副参事(産業・都市振興担当) 今般お示ししました産業振興ビジョンにおきまして、ライフサポート関連産業といたしましたものは、こうした産業分類による業種において、そのようなサポートサービスの提供や創出といったものが可能であると、このように考えられるものを示しているところでございます。したがいまして、ここに示したすべての業種、この業種でありさえすえば、すべからく振興を支援していくというものではございません。今後、重点的に促進・支援していくべき対象等を明確にいたしまして、順次事業構築を図って、取り組みを進めていくこととしてございます。

○後藤委員 ただ近年、ICT・コンテンツ産業は、事業所の増加に比較し、従業者数の増加率は少なく、全体として個々の事業所規模は縮小しているイメージです。産業振興ビジョン案では、この産業の成果指標をまさに事業所数としていますが、事業所の売り上げ規模や従業員規模にかかわらず、事業所数がふえれば、それが成果とお考えですか。また、その理由を伺います。

○横山都市政策推進室副参事(産業・都市振興担当) ICT・コンテンツ産業というくくり、あるいは、それぞれの一事業所当たりのくくりといたしましても、売上や従業員数、こういった数値の補足というものは、きちんとした調査をかけませんとなかなか難しい状況にございます。また、ICT・コンテンツ業界とひと口に言ってございますけれども、それぞれの事業所ごとには当然得意分野、専門技術等も異なるわけでございまして、そういった事業所が一定の規模の集積がされることによりまして、全体としてそういった対応性が確保されたり、あるいは新たな連携が得られたりいたしまして、他の業種等も含めたビジネスチャンス等の拡大の可能性等も高まるというふうに考えられる。そのようなことから、一つの産業振興と、それを見て取る指標として考えられるとして設定しているものでございます。

○後藤委員 そうした多様な取引を起こしていく上でも、区内のライフサポート産業を補完する上でも、ICT・コンテンツ関連産業に関しては、今後特にその生産性と競争力を育成していく必要があると考えます。ライフサポート産業に関しても、ICT・コンテンツを活用する等で経営革新がなされる可能性があります。今後の産業振興にはICTを活用した包括的・戦略的な視点が不可欠と考えられますが、いかがですか。

○横山都市政策推進室副参事(産業・都市振興担当) そのような認識に立ちまして、今般御報告させていただきました産業振興ビジョン、その中でその方向を出したというふうに考えてございます。

○後藤委員 続きまして、産業振興におけるマーケティング・マネジメントの視点について。

 さて、私は、マーケティング・マネジメントの観点が産業振興において特に重要になると考えています。マーケティングとは、簡潔に言えば、今ある市場を伸ばし、新しい市場をつくり出す活動です。市場をどうとらえ、戦略的・継続的な働きかけをして、結果、市場全体を成長させるマーケティング活動が重要です。その上で、区としては、個別のマーケティング活動とその機能をマネジメントしていくということです。マーケティング及びマネジメントの概念とともに、企業だけではなく、自治体事業を対象としたものでもあります。今後の中野区産業振興の場面でも用いるべく手法と考えられますが、いかがですか。

○横山都市政策推進室副参事(産業・都市振興担当) 現在、中野区といたしましては、区が政策等を進めていくに当たりましては、地域の課題等を把握して、目標を設定いたしまして、その実現や解決のために議会をはじめ地域の各主体等とさまざまに意見交換を経て、そしてまた、成果の評価をしつつ、区民価値の創造・最大化を図ると、目指すといった経営的手法を取り入れているところでございます。

○後藤委員 そういった経営的手法の中にマーケティング活動を入れてはいいんじゃないのかというような問いなんですけれども、中野区自体がそういった手法を行うことに加え、民間の事業者や団体、事業者のクラスターがマーケティングを含む戦略を立案・実施するための支援も重要かと思います。御所見はいかがでしょうか。

○横山都市政策推進室副参事(産業・都市振興担当) そのように、必要性があるかというふうに思ってございます。

○後藤委員 ありがとうございます。マーケティングで重要視されるプロモーション戦略の構成要素、これは広報、広告、営業、販売促進という、当たり前に商業者が駆使する、駆使しなければいけない戦略という面での事業者に対する支援について、私は特に重要と思い、かつ産業振興ビジョン案では手薄に感じました。御所見を伺います。

○横山都市政策推進室副参事(産業・都市振興担当) 基本的には、各事業者の創意工夫ということになろうかと思ってございます。区といたしましては、今般、重点促進産業の分野を定め、それを促進していくといったことですとか、あるいはまちづくりの進展・振興によります中野区の発信力のアップ、そういったような取り組みを進めているところでございまして、これらが全体の底上げといたしまして、各事業者の広報・販売促進活動等の側面的支援にも当たってくるものというふうにも考えてございます。

 また、今後は、産業振興ビジョンで掲げました方向性、これの実現に向けまして、具体的な事業の構築等を通じて、支援を図ってまいるという考えでございます。

○後藤委員 ありがとうございます。

 さて、そこで、今後の中野区産業振興における研究対象としている自治体、加えてライバルとしている自治体はございますか。

○横山都市政策推進室副参事(産業・都市振興担当) 幾つか参考にさせていただいてはございますけれども、それぞれ立地ですとか歴史的な成り立ちといったようなことも異なってございまして、特段の設定はしてございません。

○後藤委員 例えば、ICT産業においてあまりにも有名な渋谷区のビットバレーは民間主導でしたが、ITベンチャーブームの先駆けであり、現在でも港、千代田、中央の都心3区に次ぐICT・コンテンツ関連産業の集積地となっています。事業所数は3,000件を超え、中野区の742件に比較して、その集積規模の大きさがわかります。今後、中野区は、ICT・コンテンツ産業の集積地を目指すので、こうした先例が事例研究の対象になり得るのではないか、御所見を伺います。

○横山都市政策推進室副参事(産業・都市振興担当) さまざまな条件が違うといったようなことはございますけれども、参考にさせていただくべきところがあろうかと思ってございます。一定の企業集積をなし得たと。また、それによりますブランドアップの効果、これが大きかったものというふうに考えてございます。

○後藤委員 つまり、研究の価値があるのだということだと思いますので、よろしくお願いいたします。

 では、産業振興における中野の強み、弱み、存在するチャンス、成功阻害要因をどう分析されているかお尋ねします。その上でどのようにこの分析を生かしていくか、お答えください。

○横山都市政策推進室副参事(産業・都市振興担当) さまざまなとらえ方ができるかと思ってございますが、中野区ということで見てみますと、強みという点では、例えばアニメやマンガ、あるいはサブカルチャーといったようなイメージが持たれていること。そしてまた、地盤も固く、都心にも近いといったこと。それから、一定の人口集積に加えまして、中野駅周辺のまちづくりの進展によりまして、新たな企業や大学の集積、あるいは流入人口の増加等が挙げられるかなというふうに思ってございます。

 弱みという点でございますけれども、事業所数自体の少なさ、そしてまた、際立った産業集積、あるいは観光資源といったものがないこと。そしてまた、今般御報告はさせていただいてございますが、これまで産業振興施策全体を示すようなビジョン等も体系的にお示ししてこなかったことなどが挙げられるかと思ってございます。

 機会という点では、日本文化等への関心が世界的に高まっていること。また、阻害要因といたしましては、総体として国内市場の減少といったようなことが挙げられるかというふうに思ってございます。

 これらに対しての取り組みでございますけれども、強みやチャンスを生かして取り組んでいくのが基本となるかと思ってございます。例えば、さらなるまちづくりを進めることによりまして、企業集積の誘致環境を整備していくことでございますとか、既存のコンテンツなどの地域資源、これと大学などの新たな資源とを結びつけて、新たな産業化を進めていくこと。あるいは、少子高齢化に伴いますニーズの拡大をとらえたライフサポート関連産業等を目玉として進めていくこと。そういったことになろうかと思ってございます。そういった中身を含めました産業振興ビジョンを策定いたしまして、区としてもこのような姿勢をしっかり発信していくといったようなことが必要になってくるというふうに考えているところでございます。

○後藤委員 中野に人と優秀な事業者を呼び込み、育てていくためにも、競争戦略は絶対に必要です。他の地域ではなく、中野を選んでもらわないといけない。そのために新しい中野の競争優位性、選ばれる理由を、他の自治体との比較の中でシビアに分析し、打ち出していかなければなりません。こうした認識はお持ちでしょうか。

○横山都市政策推進室副参事(産業・都市振興担当) そのようなことが必要かというふうに思ってございます。

○後藤委員 具体的に、何か分析していることや戦略的プランはありますか。

○横山都市政策推進室副参事(産業・都市振興担当) 先ほどの御答弁に重なりますけれども、産業振興ビジョンでございますとか中野駅周辺のグランドデザイン等々、こういった構想を立てまして進めていく。このことによって、中野区の魅力というものを発信してまいりたいというふうに思ってございます。

○後藤委員 産学公連携の推進や経営者の経営力の向上支援などは、将来大きな競争優位性につながると思います。ここで確認ですが、産学公連携と連携戦略を考えたときに、その対象は区内に限られるのか、区外にもその可能性を求めますか。

○横山都市政策推進室副参事(産業・都市振興担当) 特段、区内に限定しているわけではございませんけれども、産業振興ビジョンの中では、特に区内大学がお持ちの学部、そこにありますその特色や知的財産、こういったものをうまく活用した連携を進めてまいりたいというふうに考えてございます。

○後藤委員 産学公連携には大きな期待を持っています。また同時に、産業を振興する上で――テーマは変わりますが、市場をどこに設定するか。それは、区内なのか、区外も含めるのか。中野区は、中野駅周辺まちづくりと連動した形で産業振興ビジョン案を発表していますし、区外を含めてということだとは思いますが、改めて確認いたします。

○横山都市政策推進室副参事(産業・都市振興担当) 基本は、区内産業の振興ということが目標としてございます。しかしながら、そのためには、区内の事業者等が区外、ないしは海外等も含めた取引ですとか海外展開といったような観点も抜きにできないというふうに考えているところでございます。

○後藤委員 重点産業は、区外も含めた市場の中でどのような立ち位置を目指しますか。選択するポジションによってとるべき戦略が変わってきます。例えば、シェアナンバーワンの企業――例えばキリンみたいな企業では、突出しない戦略などが重要ですが、ベンチャー企業、中野区が対象とする中小事業者などは、逆に突出することが大切です。私は、独自性の高いオンリーワンのポジショニングを中野区は選択すべきだと思っていますが、この点、中野がどのポジションを選択・支援するかによって採用すべき競争戦略が変わってきますが、いかがですか。

○横山都市政策推進室副参事(産業・都市振興担当) 重点促進分野としてございます、例えばICT・コンテンツ関連の産業は、成長産業に分類される領域というふうにされてございます。今後さらに成熟していくとともに、中でもソーシャル・ネットワーク・サービス(SNS)やクラウドコンピューティングといったものを活用した業態やサービスがビジネスチャンスというふうにされてございます。こういった関連産業を振興していくとしてございます区といたしましては、「コンテンツのまち」といったようなイメージもうまく使いながら、こうした技術等に関連付けた各種の業種・業態での活用・発展を促進していく。そういった戦略をとることになるかと思ってございます。

 また、ライフサポート関連産業といたしましても、国も重点的にしているところが一部ございますけれども、今般、10か年計画の第2次を踏まえまして、新たに産業振興ビジョンにおいて区としてくくり出した概念でもございます。既に多くの先駆的な取り組みもされているところでございますが、まだまだ今後も時代のニーズを先取りして、進展していく領域として「有効産業」というように位置付ける説も承知してございます。区といたしましては、これに関連した学部を要する大学などの進出、これも好機といたしまして、産学公連携によりますライフサポート関連の可能性ですとか商品、そういったものに対する研究などを促進して、後押しをしていくと。このような戦略になろうかというふうに思って、ビジョンのほうでもお示ししたところでございます。

○後藤委員 市場の中におけるポジションというのは、比較競争の中からどのポジションを選択するのかというところから戦略を立てるという発想でございますので、ぜひともそういう発想を持ってポジショニングの設定を行っていただきたいと思います。要望です。

 また、現在、ICT・コンテンツ関連産業の成果指標は事業所数となっており、ライフサポート産業の成果指標は増加率となっており、中小企業の振興における成果指標は前年より売上高が増加した事業所の割合となっています。成果指標がばらばらなんですが、それぞれ異なる理由と、妥当とされる根拠をお尋ねいたします。

○横山都市政策推進室副参事(産業・都市振興担当) ICT・コンテンツ関連ということでございますけれども、先ほど若干触れさせていただきましたが、中小企業でありましても、それぞれの得意分野、専門技術といったものがございます。そういったものを強みとして発揮していただける機会というものがあると考えてございまして、それらを活用して他の産業との多様な取引等々も起こるというふうに思ってございます。それらを推計する指標として、ICT・コンテンツ関連の事業所数というものを取らせていただいてございます。

 また、ライフサポート関連の指標でございますが、先ほど御答弁させていただいたように、新たに設定したものでございますので、その伸長を見ていくためには指数化がふさわしいというふうに考えたところでございます。売り上げそのものにつきましては、経済情勢に大きく影響されるところでございまして、ただ、そういった中にあっても、前年比較であれば、増加としていれば、区独自の状況・施策等との関係もある程度分析しやすいというようなことから、また、調査コスト等も考えましてこのような指標を選択させていただいたものでございます。

○後藤委員 そうした成果指標もあっていいとは思いますが、私は成果指標とは、市場規模をいかにしてはかり、成長を経済的に可視化することが重要と考えています。なぜなら、事業の規模をはかるのが売上高や利益であるのと同様に、産業の成長を図るものは市場規模だからです。そのために、成果指標に市場規模がないのは違和感があります。市場規模をはかることが仮に無理であるなら、はかる手段を考えるか、せめて産業振興ビジョン素案にあった税収に結びつく従業者数をそれぞれに入れてみてはいかがでしょうか。つまり、投資に対する、コストに対するリターンがない指標がないという状況はいかがかと思いますが、いかがですか。

○横山都市政策推進室副参事(産業・都市振興担当) 端的には、売上高といったものが望ましい指標の一つというふうには考えてはございます。しかしながら、今回、産業振興ビジョンでくくり出しました重点産業等々のくくり方に対しましては、調査データがございません。我々も毎年度測定し得る指標というものを探していく必要もございました。また、従業員数についても同様な状況にございます。そういった点では、あえてビジョンの中に指標としては記載してございませんけれども、数年おきに発表されます国のそういった調査データ、これについては当然注視をして、事業施策等を考えていくというふうにしているところでございます。

○後藤委員 国の調査結果もぜひ参考にしていただきたいと要望します。

 また、刻々と変化する市場に対応するため、マーケティングにおいては長期的な視点も重要視されますが、重点産業のライフサイクルはどれくらいと設定されていますか。

○横山都市政策推進室副参事(産業・都市振興担当) 多種多様な産業をくくってございますので、一概に言えるところではございません。これも諸説言えるところでございまして、一説には20年、あるいは30年とも言われているところでございます。また、ICTやコンテンツ産業というのは、比較的盛衰が激しいというようなことも言われているというふうに思ってございます。

○後藤委員 ちょっと関連なんですが、一般にICTやコンテンツ産業は比較的短いというふうにおっしゃっているんですけれども、ここに大きな投資をしていく、中野の重点産業として育てていくということなんですが、この短いというのは、例えば1年で終わるのか、5年で終わるのか、10年で終わるのか。大体どれくらいのもくろみを立てておられますか。

○横山都市政策推進室副参事(産業・都市振興担当) そのようなスパンというものについては、特段設定はしてございません。

○後藤委員 また、業種にもよりますが、場所のブランド力は企業の売り上げに大きくかかわっています。ですので、中野が育てた優良企業が成長後、移転されるようなことのないようにしなければなりません。そのためにも、中野自体のブランディング戦略の強化と実施が重要だと思いますが、どう構想されていますか。

○横山都市政策推進室副参事(産業・都市振興担当) 産業振興といった点からでございますけれども、今般のビジョン等でお示ししてございます重点産業、それから、その産業の振興によりまして、地域生活の充実といったようなこと、そしてまた、そういったことを支えていくまちづくり、こういったことのもとになってございます、先ほど来のさまざまな計画といったもの。これらを有機的に関連付けながら実現させていくといったことが中野ブランドの形成のベースになるだろうというふうに思ってございます。こういった取り組みや区の姿勢といったものの発信というものがブランディングにとっても重要というふうに考えてございます。

○後藤委員 続きまして、新規事業・新規事業者育成支援について、また、中野区の産業振興は、今ある市場の維持拡大と新規市場の創造活動の双方を両立支援するということでよろしいですか。

○横山都市政策推進室副参事(産業・都市振興担当) 両面あるというふうに考えてございます。

○後藤委員 私が重要だと思っているのは、新規事業・新規事業者の育成をいかに支援していくのかということです。これには幾つかのパターンが対象とされると思います。第1に、全く新しく中野から生まれてくる場合、次に、中野の既存事業から乗りかえ、あるいは拡大してくる場合、最後に、区外から移転してくる場合などです。いずれの場合にも、大きな成長の可能性があることから、ここにこそ公助が特に必要と思います。産業振興ビジョン案には、非常に魅力的な経営革新支援の方法論が多数描かれていることは大変評価できます。ただし、多くは主に既存事業を対象としたイノベーションのための施策に見受けられます。もちろんそれも大変大切ですが、新規事業・新規事業者の育成をより手厚く行うことでまちは大きく活性化すると考えますが、いかがでしょうか。

○横山都市政策推進室副参事(産業・都市振興担当) 例えば、産業振興ビジョンの中の中でも、ライフサポート関連産業の振興の項のところで触れてございますけれども、これから新たなニーズが出て、それに対するサービス供給をふやしていく必要があるだろう、あるいは、サービス供給の質を変えていく必要があるだろうというふうに考えてございます。そのようなサービス供給量の増加のためには、新たな創業・起業といったようなことの促進も必要というふうに考えてございます。

○後藤委員 ありがとうございます。それで、例えば起業する際、事業主はどんな要素を考慮して場所を選ぶと分析され、今後どのように分析結果を生かされますか。

○横山都市政策推進室副参事(産業・都市振興担当) 一般的には、対象となる顧客の多い少ないといったようなことでございますとか、サプライ、あるいはサプライチェーン、情報の得やすさ、取引関係との連絡・交流のしやすさ、オフィスの立地や賃料、それから、ブランドイメージといったようなことで選択をされてくるものと思ってございます。これらそれぞれによって対応は違ってまいりますけれども、先ほど来申し上げているようなブランド、中野のブランド、魅力づくりをしていくようなことに始まりまして、さまざまな支援策をつくっていくというようなことで、これらの支援を進めて行けるというふうに考えてございます。

○後藤委員 賛成いたします。私も、手前味噌で申しわけないですが、自分の会社を移したときに、全く同じ仕事をしても、場所によって10倍の売り上げの開きが出てきたというようなことがございますので、場所のブランド性というのはいかに大きいかということは痛切しております。それで、例えば……(「じゃあ、中野じゃだめっていうことなの」と呼ぶ者あり)いやいや、中野を今からそういうふうにしていくということです。例えば、神戸市産業振興財団の神戸ドリームキャッチプロジェクトでは、視点が違いますが、独自性のある新規事業者や新事業立ち上げ、新分野進出などを考える事業者にさまざまな支援メニューを提供しており、メニューの着眼点とホームページによる見せ方が非常に魅力的です。中野区で既に行っている支援も多くあるのは承知していますが、こうした形でのわかりやすい支援パッケージづくりと見せ方も参考にしてはいかがと思いますが、どうですか。

○横山都市政策推進室副参事(産業・都市振興担当) これまで別途御報告をさせていただいておりますが、四季の都市(まち)地区に開設予定の産業振興拠点、ここにそのような経営支援でございますとか新規事業の創発などを促進するための専門サポートなど、ワンストップでトータルな支援、これを受けられるような機能を持たせたいということで検討しているところでございます。

○後藤委員 また、例えば、創業支援資金は、創業者にとって魅力的な制度ですが、申し込み要件のうち、創業1年未満の場合に、売り上げが発生していることという要件があり、そもそも既に個人事業主の方が新たに法人を設立する、法人の代表の方が新たに個人事業を始めたり、別法人の設立や分社化をしたりする場合には創業支援資金の対象にならないという制限があり、サービス開発を売りにしていきたい事業主や新規事業に乗りかえたい場合などに利用しにくいのは、制度目的達成の上で致命的に感じますが、いかがでしょうか。また、これは一例であり、新しい中野を創造していくに当たり、既存の産業振興策の見直しも同時に行っていくことも必要と思われますが、いかがですか。

○横山都市政策推進室副参事(産業・都市振興担当) 売り上げの発生を一つ要件にしてございますのは、実際に事業を行っているかどうかを見ていくための確認行為のためでございます。産業振興ビジョンにおきましては、既存事業者がライフサポート関連産業の領域へ事業拡大等を図るといったことに対しましても、一定の優遇制度などで支援をしていく方向を示しているところでございまして、現在、既存の施策等も含め、再構築に向け検討しているところでございます。

○後藤委員 ありがとうございます。創業者や事業を拡大しようとする人たち、事業革新を図ろうとする人たちは未来の産業界の希望と考えますので、ぜひともしかるべき支援をいただき、夢のある中野につなげたいと考えますが、いかがですか。

○横山都市政策推進室副参事(産業・都市振興担当) 言うまでもなく、ニーズのあるところに当然ビジネスチャンスもあるというふうに言われてございます。そうしたチャンスを積極的に生かして、先ほど来のようなライフサポート、地域の公益にもかなう、そういった領域での活躍等が進むよう、支援を検討してまいりたいというふうに思ってございます。

○後藤委員 ありがとうございます。続きまして、産業振興拠点について、また、産業振興拠点とは、企業の生産性の向上に資する情報の集積する場所であると考えてよろしいのでしょうか。その場合、どういった情報がどのように集積されると考えればよいですか。

○横山都市政策推進室副参事(産業・都市振興担当) そのような産業促進のために必要な情報の収集提供機能も必要なものの一つというふうに考えて検討しているところでございます。具体的にどういった情報にするか等々につきましては、現在、ICT・コンテンツ産業振興協議会、これを設置いたしてございまして、こちらでは関係各位の意見も参考にしながら、検討しているところでございます。最終的には、この産業振興拠点を活用していただくとしてございます事業共同体、この設立過程において、十分協議をしてやっていただきたいというふうに考えているところでございます。

○後藤委員 ありがとうございます。じゃあ、すみません。時間の都合で二つ設問を飛ばさせていただきます。

 また、産業振興拠点は、昨年11月に公募しつつも、ことし3月の時点で最終選考、該当なしの結果に終わっています。なぜですか。

○横山都市政策推進室副参事(産業・都市振興担当) これにつきましては、当初、区のほうで目標設定してございましたICT・コンテンツ関連産業、そのものの集積や創出と、それを促進するための拠点という目的であったわけでございますが、いずれの提案も十分ではないとの判断から、該当者なしというふうにしたものでございます。

○後藤委員 一つ飛ばさせていただきます。事業者にとってのメリットは利益の最大化であり、区にとってのメリットは、産業振興の拠点があってくれることだと思いますが、現状、お互いのメリットとデメリット、ないしリスクのバランスがとれていないのではないでしょうか。

○横山都市政策推進室副参事(産業・都市振興担当) 新規事業の創発等が促進されるといったことを産業振興拠点の目的の一つとしてございます。また、これによりまして区内産業の活性化等を図るという、公益の実現というふうに位置付けているものでございます。この公益実現のために事業共同体がその事業を展開するわけでございますけれども、これをその構成員がそれぞれ分担することになるかなというふうに考えているところでございまして、そういった場合であれば、連続して担当していただいている自社の本業等との連携も考えられるというふうに考えてございます。

 こういったスキームが十分可能になるということになるとすれば、事業共同体の事業と、それから、その構成をしている事業者の事業というものがシームレスに連携をして、ワンストップサービスとしても充実していくだろうというふうに考えているところでございます。

○後藤委員 産業振興拠点の稼働に向けて、スケジュールは既に修正済みと思いますが、次回の募集に関し、何を現在検証し、募集要件等をどうするお考えか。私は、産業振興拠点に入る事業共同体に対する区の期待感が前回募集時には大き過ぎたと考えていますが、どうですか。

○横山都市政策推進室副参事(産業・都市振興担当) 前回の事業者募集の際の専門家評価員、こちらのほうからのアドバイスも受けまして、区といたしましては、区がこの拠点で実現したい目的や機能というものをより明確にすることでございますとか、それから、区内の事業者の育成に直結するようなスキームにすること。そしてまた、現実的に可能な交渉とするべく、先ほど申し上げました産業振興協議会、こちらのほうからさまざま御専門的な見地と意見を参考にさせていただきながら、慎重に検討しているところでございます。

○後藤委員 ありがとうございます。スケジュールの観点もぜひしっかり持っていただきたいものですが、次に、ユビキタスについて質問いたします。新しい中野をつくる10か年計画(第2次)でも、先進的な都市基盤整備により、人にやさしいユビキタスなまちづくりを進める旨が描かれています。では、ユビキタスについて具体的なイメージと実現手段についてお尋ねします。

○平田政策室副参事(情報・改善担当) 中野区の目指すユビキタスのイメージというものは、いつでも、どこでも、だれでもがストレスを感じることなく、簡単・簡便にICTと情報ネットワークを活用して、いつまでも元気で生き生きと充実した生活を楽しむことができるまちと考えてございます。また、その実現に当たりましては、さまざまに工夫をして進めていくことが必要かと考えておりますが、基本的には官民の役割分担のもとで、民間事業者が提供する情報サービスの活用や連携、また、地域振興や地域情報化の目的で区が整備するべき基盤、また、民間事業者がみずからの事業で整備する基盤を活用しながら進めていきたいと考えてございます。

○後藤委員 ありがとうございます。続きまして、ICTコンテンツの集積・活用・発信に関する戦略的支援についてお尋ねします。

 中野区都市観光ビジョンにも、来街者に利便性が高いウェブやスマートフォン向けのコンテンツが足りないと。アプリの提供やSNSの情報提供などをICTを生かして取り組むことが必要であると現状認識が描かれております。都市観光として、人の流れの区内回遊を目指す中野区にとっても、総務省発表による1人1台の普及を超えた持ち運びできる携帯電話やスマートフォンをユビキタスの一つのインフラととらえ活用していくことで区内観光の振興につながると思いますが、見解を伺います。

○滝瀬都市政策推進室副参事(にぎわい・商業振興担当) 中野区都市観光ビジョンでございますが、都市観光の将来像の実現に向けまして、情報発信による来街者誘致というものを取り組みの柱の一つとして掲げさせていただいているところでございます。携帯電話やスマートフォンなどへの情報発信もその取り組みの一つでございまして、携帯するコンテンツの充実とあわせまして、効果的な運用を図ることが重要であると考えてございます。

○後藤委員 また、中野区の都市観光から商店街安定にも適した自治体主導のアプリやウェブによる地域活性化も考えられると思いますが、見解を伺います。

○滝瀬都市政策推進室副参事(にぎわい・商業振興担当) 今年度、構築に向けて検討中でございます(仮称)中野区都市観光ホームページでございますが、史跡や旧跡といった地域資源や店舗紹介、イベント、地域ブランドの商品でございますとか、さまざまなコンテンツを掲載する予定でございます。こうしたウェブの活用のほか、御質問のアプリといったようなことにつきまして、こうした多様なインフラを活用した取り組みを今後検討したいと考えております。

○後藤委員 また、コンテンツの流通に関し、コンテンツをどのように集積し、商品化し、発信していく支援を中野区は行っていくお考えでしょうか。

○滝瀬都市政策推進室副参事(にぎわい・商業振興担当) 都市観光ビジョンでございますが、観光資源の拡充に向けまして、アニメやマンガ、伝統工芸品などのいわゆるクリエイティブ産業、それから、ダンス・音楽・演劇といった表現・文化・芸術活動にかかわる活動への活動場所の確保や広報・PRの支援・通信するといったようなことでございます。これらを通じてビジネスチャンスの拡大を後押ししていきたいというふうに考えております。

○後藤委員 例えば、コンテンツ調達・流通の発展、そして、中野区が掲げるICT・コンテンツ産業振興の実現案として、中野区などによるコンテンツポータルサイトを制作・運営する施策が考えられます。区内外の事業者や個人がコンテンツを通じて交流や情報共有、ビジネスマッチングができるというようなものです。現実世界での産業振興拠点ともに、ネットの世界でのコンテンツ集積、情報発信基地としてこうしたサイトをつくることにより、ICT・コンテンツ産業振興が一層と促進できると考えますが、いかがでしょうか。

○横山都市政策推進室副参事(産業・都市振興担当) 先ほどの産業振興拠点、その中で展開できるかどうかというようなことについて、現在検討しているところでございます。

○後藤委員 ありがとうございます。また現在、例えば、商店街連合会によるハートビートなかのなどのポータルサイトが存在しますが、選ばれるサイトになっていないものが多いと感じます。コンテンツをユーザーに選んでもらうためには、デザイン性、コンテンツの内容、技術革新、更新頻度、検索エンジン対策等複合的な要素が必要であり、そこにも戦略と継続的なコストが必要でございます。自治体によっては、フェイスブックやツイッターを安価で使って商店街活性化を図る自治体も存在するようですが、思いつきではよい結果は生み出されません。そこには戦略的な運営と、それに伴う継続的なコストの面の支援を区がどのように考えられているのか、これが必要だと考えられているのか、御見解をお尋ねいたします。

○横山都市政策推進室副参事(産業・都市振興担当) サイト運営、あるいはコンテンツそのものにつきましても、戦略的にどのように運営していくのかといったことについては、民間の活力を活用してまいりたいというふうに思ってございます。公共的な部分として区の関与が必要だと、このような判断がされれば、支援等を検討してまいりたいというふうに思ってございます。

○後藤委員 ありがとうございます。また、産学公連携が、せっかく三つの大学が来るわけですから、ビジネスプランコンテストや中野の逸品グランプリのようなコンテンツ形式のイベントを行うという工夫があります。こうした競争型のイベントは、参加者のやる気を高め、世間の注目度が高く、さまざまなアイデアを集積することが可能で、供給側、需要側の双方にメリットがあるものです。私は、まちのにぎわい創出や新しい中野を世間へアピールする上でも、これらの複合的なコンテンツをより一層行っていくべきだと考えますが、御見解はいかがでしょうか。

○横山都市政策推進室副参事(産業・都市振興担当) 単に注目度を集めるだけのような単発的なイベントという点では、効果が薄いのかなというふうに思ってございまして、仮にそのようなものをした場合であったとしても、その後の実際の実業化に当たってのアドバイスが得られるですとか、資金繰りについての相談が得られるといったような、そういった仕組みをつなげていくことが必要かなというふうに思っているところでございます。

○後藤委員 続きまして、中野区ホームページについてお尋ねします。肝心の中野区ホームページですが、ICTを掲げる自治体として、ぜひいいホームページにしていきたいと考えております。また、中野区広報の手段として、広報と並び大変重要な位置を占めています。中野区ホームページ、まずトップページのアクセスと全体ページビューは月間それぞれ何件ですか。

○酒井政策室副参事(広報担当) トップページは月間で9万から10万アクセスで、全体のページでは約80万ページビューでございます。

○後藤委員 非常に多いアクセス、思ったより多いアクセスかと思います。大変多く利用されている大切なサイトであることがわかり、また、トップページで離脱するだけではなく、中も見られているサイトと、非常に重要なサイトであることがわかります。

 次に、東京23区では足立区がスマートフォン専用サイトを始めましたが、中野区ではどうでしょうか。

○酒井政策室副参事(広報担当) スマートフォンの所有者の割合は、全体の2割を超えているということからも対応が必要だと考えております。現在、対応方法については検討しているところでございます。

○後藤委員 ありがとうございます。次に、パソコンのホームページについてです。最も感じるのが、先輩議員からもこれまでにも指摘があるようですが、検索エンジンの精度の悪さです。現在、検索エンジンはどういうものを使っていますか。

○酒井政策室副参事(広報担当) 検索エンジンにつきましては、グーグル社のものを使用しております。

○後藤委員 検索エンジンが妥当な場合でも、精度を決定する要素として、ディレクトリ構造の課題があります。中野区ホームページでは、カテゴリーとコンテンツのページが混在して見えます。このため、グーグル検索にヒットしづらかったり、内部の検索が使いづらかったりする可能性がありますが、いかがでしょうか。

○酒井政策室副参事(広報担当) 検索精度の向上については、常に取り組んでいかなければならないと考えております。ホームページの事業者とも相談して、検証しながら、さらに検索精度を上げていきたいと考えております。

○後藤委員 ありがとうございます。検索精度の向上を、ぜひとも要望したいと思います。

 また、危機管理は大丈夫ですか。詳細は述べませんが、中野区ホームページはある簡単な処理を施すことで、ブラウザからサーバーのディレクトリが露顕されるといったセキュリティ上初歩的な欠陥を持っていることが確認されました。すぐに担当者にお知らせし、対応していただきましたが、リスキーな状態だったと考えています。これは、自治体だからといってばかにできず、最近でも神戸市でフラッキングが起こっております。これは、基本的なホームページ運営に関するミスです。このため、危機管理意識や体制、ノウハウの点で疑問を感じました。今回の第1回定例会で情報セキュリティについて取り上げ、その矢先のことですが、なぜこういうことが起きたと考えられますか。簡潔にお願いします。

○平田政策室副参事(情報・改善担当) 一般的にホームページでは、URL末尾のファイル名を削除しますと、あらかじめ予定した特定の画面、もしくはエラー表示をする設定になってございます。今回、この設定がなかったために、公開予定状態であるファイルが見えたというものでございます。中野区では、運用上、ウェブサーバー上には公開できない情報は置かない運用をしてございますが、問題が発見された後、直ちに修正を行ったものでございます。

○後藤委員 ただ、極めて初歩的なミスということで、セキュリティ体制やシステムの検証方法に見直しが必要かと思います。さらに、セキュリティホールか存在すると考えるのも妥当かと思い、ここにも見直しが必要かと考えておりますが、御所見をお伺いいたします。

○平田政策室副参事(情報・改善担当) セキュリティチェックにつきましては、危機管理の考え方に照らして、改善を行ってまいりたいと考えております。また、セキュリティホールのチェックにつきましては、区のホームページ公開用サーバーを含むウェブサーバーに関しましては、脆弱性の重要度に応じましてセキュリティ監査を行っております。昨年度も2回の脆弱性検査を行ってございまして、その際、重要な問題は指摘されてございません。ただ、軽微な問題が2点ほど指摘されましたので、今年度、修正を行ってございます。

○後藤委員 本来、ユーザビリティやコンテンツ、デザインの見せ方にも言及したいところではありますが、まずは検索エンジンの精度の件、ディレクトリ構造の件と関連して再検証を望みます。

 また、この項の最後に、ホームページのみならず、中野区の全システムについて全点検を望みますが、いかがですか。

○平田政策室副参事(情報・改善担当) 中野区では、毎年度ホームページを含めますすべてのシステムにおきまして、当区の定めますセキュリティポリシーに基づいたセルフチェック及び外部委託によるチェックシートの監査を行ってございます。今後もそういった取り組みを続けてまいりたいと考えてございます。

○後藤委員 ありがとうございます。ただ、これまでそういった監査を行っていることは私も承知しているのですが、それでも初歩的なミスが起きるというのは、やはり検証に何か問題があるというふうに考えるのが妥当かと考えております。ですので、その検証のやり方を含めて再検証を望むというふうに申し上げているのですが、どうですか。

○平田政策室副参事(情報・改善担当) 現在行っております検証が100%ということはございませんので、さらに有効な方法などを検討してまいりたいと考えております。

○後藤委員 最後に、ハード面での駅周辺まちづくりが着々と推進される中、ソフト面での産業振興もぜひとも戦略性を持って進め、国民の皆様にも理解と納得の得られる最高レベルの生活を実現していただきたいと思います。

 これにて私のすべての質問を終了させていただきます。ありがとうございました。

○佐野委員長 以上で後藤委員の質疑を終了いたします。

 続きまして、篠 国昭委員の質疑を開始したいと思います。

○篠委員 自民党2番バッターでございます。私の後にまだ4人おります。できるだけそちらに時間を回したいとは思っておりますが、うまくいくかどうか、やってみないとわからないという状況でございます。

 資料要求の関係で、一番最初、生活保護行政について、2番目に、震災・防災対策について、3番目に教育問題、最後に、財政運営についてという流れで質問させていただきたいと思っております。

 収入の申告漏れを防ぐため、厚労省は、全国銀行協会の協力を得て、ことし12月から生活保護の申請者やその家族の持つ金融機関の口座を各銀行の本店で一括照会できる仕組みを導入するということでございますが、まず、現在の預貯金の調査はどのように行っておられますか。

○伊藤健康福祉部副参事(生活援護担当) 現在、生活援護担当では、新規申請時及び保護開始後におきましても、生活状態の変化、また、不正が疑われるような場合などに、生活保護法に基づきまして、すべての預貯金の報告を求めているところでございます。本人から申告のありました金融機関の口座につきましては、本人の了承を得て、文書により金融機関に対して口座の有無と残高及び異動明細の報告を求めております。

○篠委員 本人の了承を得てという流れじゃない流れが、相続税等では必ず行われるんですが、全部閉まっちゃうんですか。亡くなられた方の口座はですね、ありとあらゆるものが。そういった厳しい流れとはやっぱり違う流れの中で構築されているんですか。

○伊藤健康福祉部副参事(生活援護担当) 私ども福祉事務所には、強制的な調査権がございませんので、預貯金の調査、それから資産調査、あらゆるものに関しまして、原則的に本人の了解を得ております。同意のものがございませんと、相手方の機関から回答を得られない状況でございます。

○篠委員 現在も中野区では、本店一括照会できる、実施をしている銀行はありますよね。

○伊藤健康福祉部副参事(生活援護担当) 御質問にございましたすべての全銀協の加盟銀行の一括照会は12月からでございますが、今、先行しまして、ゆうちょ、それからみずほ、三菱東京UFJ銀行につきましては、本部に問い合わせをすれば、全店照会ができるような仕組みになってございます。

○篠委員 本店一括照会というのはどういう仕組みか、そこをちょっと具体的に説明してください。

○伊藤健康福祉部副参事(生活援護担当) この仕組みは、福祉事務所が銀行の指定する本店や本部などに、対象者の氏名や生年月日を知らせることによりまして、当該金融機関の全支店について、口座の有無と残高が調査できるという仕組みでございます。なお、この調査につきまして、どのような本人同意をどのような内容で取るかということに関しましては、現在、東京都のほうで国と調整をしているところでございます。

○篠委員 そのほかに、この調査ではできないという部分はあるんですか。異動明細の調査とか……。

○伊藤健康福祉部副参事(生活援護担当) 今、支店ごとに文書で照会している場合、今行っている調査では、すべての異動に関して明細書の報告をいただけますが、この本店一括照会では、残高のみの御回答はいただけるということでございます。

○篠委員 現在の調査と比べて、どのような効果が期待できると思われますか。

○伊藤健康福祉部副参事(生活援護担当) 現在は、本店一括照会ができない銀行に関しまして、本人の申告に基づきまして、一支店ごとに文書を出しております。本人の申告と支店名が違いますと「該当なし」ということになりまして、再度調査をいたしましてやるという、非常に煩雑な状況でございます。今後、すべての全銀協に加盟している金融機関に関しまして、本店一括照会ができるということになりますと非常に事務が効率化されますし、適切な預貯金の調査ができるというふうに期待しております。

○篠委員 大変期待が持てるんですが、調査に本人の同意が必要ということですが、これはなぜでしょう。また、同意を得られない場合は、調査しないということは、残るんですか。

○伊藤健康福祉部副参事(生活援護担当) 先ほども少しお話ししましたが、強制的な調査権がないということのために、本人同意が基本でございます。なお、資産の状況を明らかにするというのは義務でございますので、どうしても同意を得ないと、同意をしないということが起きましたら、指示書というものを出しまして、厳しく指導いたします。その上で、なお応じないということであれば、保護廃止、保護を受けられないという対応をすることもございます。

○篠委員 対抗措置も持っているというふうに受けとめられるんですが、ですけど、政治家の資産開示みたいに、正しいのかどうか、ちょっと怪しい……。「私はこれが資産です」といった、さらに厳しい切り込みというのは想像しがたいんですが、どのようにお考えですか。

○伊藤健康福祉部副参事(生活援護担当) 開示することを義務付ける、強制的にさせるということは現在の生活保護法ではできませんので、法改正が必要になるというふうに考えております。

○篠委員 難しい場面も残ると思うんですが、努力を期待したいと思います。

 多重頻回受診の把握と抑制について質問させていただきます。報道では、10月からレセプト、診療報酬明細書の点検の新型ソフトが導入されるということですが、今までとどのように違うんでしょうか。

○伊藤健康福祉部副参事(生活援護担当) その報道は承知しておりますが、まだソフトが届いておりませんで、詳細は未定でございます。一つだけ確実なところで、東京都の情報では、今、1カ月15回以上の受診が連続3カ月というのが頻回受診でございますが、これが一発で抽出できるようになるというふうに聞いております。現在は、1カ月ごとのデータしか取れませんので、それを職員が加工しまして3カ月縦断点検をするという非常に煩雑な事務を行っておりますが、今後は効率化が図られるものと期待しております。

○篠委員 向精神薬という薬の範疇があるんでしたか。

○伊藤健康福祉部副参事(生活援護担当) 薬の種類で、向精神薬という種類がございます。

○篠委員 これについては、重複処方については現在も抽出できるという理解でよろしいですか。

○伊藤健康福祉部副参事(生活援護担当) これにつきましては、単月、1カ月のうちに複数の医療機関から向精神薬を処方されているというものは、現在のシステムでも抽出できます。

○篠委員 基準をオーバーしている方を抽出して、その後はだれがどのように指導をされるのかお伺いしたいのと、専門知識のある人がその場合指導されるのか、お伺いします。

○伊藤健康福祉部副参事(生活援護担当) まず、基準をオーバーするものを抽出いたしましたら、頻回受診に関しましては、主治医に状況を確認します。それから、向精神薬につきましては、嘱託医の診査を経ます。その上で、指導すべきであるというものをさらに絞りまして、そのことをもってケースワーカーが本人に指導をしております。

○篠委員 医療費の削減という切り込みは、いろいろな方がかなり切り込んでいるんですが、このジェネリック医薬品の利用促進について、具体的な取り組みが始まったようでございますが、この使うかどうかはあくまで本人の気持ち次第ということと、強制はできないと思うんですが、だれがどのような利用を促すのか。ちょっと我々には推測しがたいんですが、その辺について御説明いただきたいと思います。

○伊藤健康福祉部副参事(生活援護担当) まず、ジェネリックの医薬品がある薬で、先発薬を利用している方をシステムで抽出いたします。次に、その抽出された方の処方せんを薬局から提供していただきまして、医師の判断、主治医が後発薬を可能としているかどうかというところを含めて確認いたします。それで、医師がジェネリック医薬品の利用を可としているのに、特別な事情がなく先発薬を利用している方につきましては、個別にお伺いをして、一たんジェネリック医薬品の利用をしていただけるよう促します。この一連の業務につきましては、専門的知識のある医療扶助相談員を配置して取り組んでいく予定でおります。

○篠委員 区もこれについては本気で取り組むんだという姿勢を見せているように我々も認識しているんですが、最後に触れられた部分がそれに当たるんですか。

○伊藤健康福祉部副参事(生活援護担当) ジェネリック医薬品の取り組みにつきましては、厚生労働省、そして東京都とともに、特に生活保護の受給者についてはきちんと取り組んでいくようにというふうに通知をいただいているところですので、中野区としても早く体制を立てまして、このような仕組みをつくって、今取り組んでいるところでございます。

○篠委員 日経の8月14日の切り抜きを持っているんですが、過剰受診抑制や後発薬利用で年間100億円規模をねらうという大きなタイトルをつけて、図や何かでかなりわかりやすくはしているんですが、医療費は全額国だなんて間違いも書いてありますけど、年に100億円規模をねらうなんていう、そんな大きな切り込みが期待できるんでしょうかね。

○伊藤健康福祉部副参事(生活援護担当) 区として今、どの程度この取り組みで効果が出るかというところは今試算しているところでございまして、新しいソフトが届きましたら、今試算する仕組みについても更新されると思いますので、正しく把握していきたいというふうに思っております。

○篠委員 どうもありがとうございました。それでは、震災・防災対策についてお伺いいたします。

 東京都は、減災の数値目標を達成するため、住宅の耐震化率を2010年度の81%から20年度までに95%に高めるといって、かなり高い目標を立てておられますが、木造住宅密集地域の不燃領域率を同20年度70%に引き上げることも目標としている様子ですが、この都の数値目標と中野区との関係はどのようになっておられますか。

○豊川都市基盤部副参事(建築担当) 中野区における住宅の耐震化率の目標でございますけれども、これは中野区の耐震改修促進計画により、平成27年、2014年度末までに90%と設定しているものでございます。今、委員御指摘の都が示している平成32年度、2020年度の数値目標は、区としてはまだ未設定でございますけれども、今後、耐震改修促進計画の見直しの際、この都の数値目標などを参考にしながら、平成27年度以降の数値目標を設定していきたいと考えております。

 不燃領域率については、別の者がお答えをいたします。

○田中都市基盤部副参事(地域まちづくり担当) 木密地域の不燃領域率の目標でございますけれども、東京都は不燃化特区の取り組みと特定整備路線の取り組みによりまして、東京都が定めております整備地域、全体で7,000ヘクタールございますが、この全体として70%という目標の達成を目指すということでございます。区は、先行実施地区に選ばれました弥生町三丁目周辺地区において、東京都の特別の支援策を最大限に活用しながら建物不燃化を推進していくことによりまして、より効率的に木密地域の改善を図っていきたいと考えております。

○篠委員 どうもありがとうございました。国のレベルでは、地震・津波対策は内閣府、洪水は国土交通省、火山の噴火は気象庁と災害によって所管が異なるわけですが、縦割りになっているわけですが、中野区としてはどのような災害であってもしっかり対応していかなければならないわけです。

 そこで、お伺いしたいんですが、中野区と東京都との各種災害時の連携はどのようになっておられますか。

○佐藤都市基盤部副参事(防災・都市安全担当) 災害時におきまして、東京都、あるいは警察、消防等の各防災関係機関との連絡調整は、中野区におきまして、災害対策本部を置きます。その災害対策本部の組織の中の災対司令部司令班が一元的に行うということになっております。災害対策本部の災対司令部司令班から、内容に応じまして、各災対担当部署に連絡することになってございます。また、東京都におきましての窓口は、どのような災害がありましても、総務局総合防災部が窓口となります。これによりまして、一元的に区と都が対応するということになってございます。

○篠委員 ありがとうございます。帰宅困難者対策について、区として検討を進めているとお伺いしていますが、現在、どのような状況下、そして、一時滞在施設の確保はどのようになっているのか、お答えください。

○佐藤都市基盤部副参事(防災・都市安全担当) 東京都では、帰宅困難者対策といたしまして、一斉帰宅の抑制、帰宅困難者への情報提供体制、あるいは一時滞在施設の確保、帰宅支援のための体制整備というものを大きな柱として帰宅困難者対策を進めてございます。区では、この帰宅困難者対策のための一時滞在施設の確保につきましては、来年4月に開校を予定しております大学との協議を今進めているところでございます。その中で、一時滞在施設としての協力要請を行っているというものでございます。その他、中野駅周辺の企業等の協力も得て、施設の確保に努めていきたいと考えてございます。

 また、一斉帰宅の抑制ということに関しましては、消防署等の協力を得ながら、区内の事業所に対して、従業員の施設内待機や食料の備蓄体制というようなものの啓発について、行っていきたいというふうに考えてございます。

 その他、開設した避難所におきまして、帰宅困難者のための一時的な休憩をする場所の提供ですとかトイレの提供、あるいは、交通機関の運行状況などに関する情報の提供というようなものを支援していくということで今検討を進めてございます。

○篠委員 ありがとうございます。かなり大変なことだとは思いますが、精力的に進めていただきたいと、このように思っております。ありがとうございました。

 次に、地震に強いまちづくりの取り組みとして、木造密集地域不燃化10年プロジェクトが進められているわけですが、11区12地区が先行実施地区として選定され、中野区も弥生町三丁目地区が選ばれています。これについては、各委員も目を離さない取り組みが感じられるんですが、しかし、これだけで不燃化の目標が達成されるとはとても思えないわけで、区としてはどのような取り組みを進めていくつもりなのか、重ねてお伺いしたいと思います。

○田中都市基盤部副参事(地域まちづくり担当) 区は、先行実施地区の弥生町三丁目周辺地区のまちづくりを先行して推進してまいりますとともに、大和町地域など区内のその他の整備地域につきましても、段階的に防災まちづくりを進めていきたいと考えております。

○篠委員 我が会派の政調会長もかなり切り込んで、上高田のほうまで切り込んだ様子ですので、我々も今後も目を離さない取り組みの姿をしっかりとチェックしていきたいと、このように思っております。ありがとうございました。

 東京都は、マンション等の耐震化を促進していくと言っておられます。マンション等の耐震化の費用負担については、どのようになっていらっしゃいますか。特定輸送道路沿道建築物の耐震化と同じように、助成があるものかどうかにも触れてお答えいただければと思います。

○豊川都市基盤部副参事(建築担当) 非木造の共同住宅、いわゆるマンションでございますが、中野区では耐震診断に要する費用につきましては、1件当たり750万円を限度に助成をしているところでございます。それから、マンションの耐震改修工事についてでございますけれども、もみじ山通りですとか本郷通りなど、中野区が指定をしております8路線の道路沿道にあるものについては、1件当たり3,000万円を限度に耐震改修工事の一部を助成しているものでございます。これらは、今申しました8路線の道路でございますけれども、都からの特定緊急輸送道路、あるいは緊急輸送道路に指定はされておりませんけれども、震災後の救助活動や支援活動のために重要な道路でありまして、沿道建築物の耐震化を進める必要があると判断いたしまして、耐震改修工事費の助成をしているものでございます。

 それから、今、委員御指摘のありました特定緊急輸送道路沿道建築物の耐震化助成との比較でございますが、この特定緊急輸送道路沿道建築物の耐震化助成のほうが、より手厚いものとなってございます。

○篠委員 この平成23年度の改修助成、3棟を想定していたということですが、予算執行については47.3%とかなり低いわけですね。これを見ると、これは大変進まんぞと、こういう感触を持つんですが、どうですか。

○豊川都市基盤部副参事(建築担当) 今御指摘のとおり、平成23年度、このマンションの改修助成、3棟を想定しておりましたが、結果的に工事までには至っておらないと。したがって、予算執行率が低くなっていると、そういった状況でございました。前年度の耐震診断の状況から、翌年度耐震改修工事助成件数の見込みを立てて予算案を作成するわけでございますけれども、なかなかこういった区分所有のマンションにつきましては、高額の自己負担の発生する耐震改修工事について、権利者の合意形成に時間を要すると、こういったこともありますので、結果的に耐震改修工事着手に至らない場合が多くあると考えております。今後とも耐震改修の必要性について、普及啓発を行っていきたいと考えております。

○篠委員 耐震改修、調査を入れようという部分では、意見がまとまると思うんですよね。ですけど、200所帯入っているようなマンション、あるいは、何十所帯も入っているマンションの意思統一というのは完全に―― 一人でも反対したら一歩も進みませんなんていうようなことをやっていては進まないわけですよね。どのような行動がとれるんですか。

○豊川都市基盤部副参事(建築担当) 今御指摘の合意形成、これはまさに一番難しいところでございます。区といたしましては、例えば、耐震アドバイザー制度と申しまして、専門家を派遣する制度もございます。こういったことを活用していただきながら、さまざまな側面から支援をしていきたいと考えてございます。

○篠委員 大変難しいと思いますが、過半数で行動をとれるとかという代物じゃないですよね。糸口が私たちは想像できないんですけど、説得員を派遣するということですか。

○豊川都市基盤部副参事(建築担当) 基本的には、説得というよりも、皆さん個人個人が耐震改修の必要性をわかっていただくと。それには、やはりマンション耐震化の専門家が入っていって、十分に説明すると。それで、皆さんの理解・納得を得た上で、皆さん協力して耐震改修をすると、そんなお手伝いができたらと考えております。

○篠委員 ありがとうございました。次に、避難者の安全を守る取り組みとして、広域避難場所の整備についても挙げられているわけですが、中野区では、新たな避難場所は整備されるものかどうかについて、お答えください。

○佐藤都市基盤部副参事(防災・都市安全担当) 中野区といたしましては、今回、東京都で行っております広域避難場所の見直しに際しまして、本町五丁目公園一帯の区域について、新たに広域避難場所として指定をするようにということで東京都のほうに要望しているところでございます。

○篠委員 ありがとうございました。我々は、北の人は震災で助かる余地があるけど、南は、これは139億円かけようと切り込むべきだというような応援論陣を張らせていただいたんですが、あるいは、南部防災公園、まだ認定されていないという状況の理解でよろしいんですか。

○佐藤都市基盤部副参事(防災・都市安全担当) 今年度が5年目の見直しという年に当たっております。現在、東京都のほうで認定についての作業を行っているということで、今年度中には結論が出るというふうに聞いております。

○篠委員 ありがとうございました。では、楽しみにしています。

 避難所となっている施設の耐震化の計画については、どのような我々は受けとめ方でよろしゅうございましょうか。

○小山内経営室副参事(施設担当) 平成24年1月に区有施設耐震改修計画の改定版をまとめてさせていただきまして、委員会で報告したところです。この計画に基づきまして、平成24年度は、11施設につきまして事前調査、強制取得、基本実施作業などの作業を現在進めているところでございます。また、区庁舎につきましても、IS値0.6を確保するための設計を現在行っており、耐震補強工事については、平成25年度以降を予定しております。また、避難所施設として想定されている学校につきましては、耐震補強工事を実施する場合は、原則としてIS値0.75以上とすることで考えております。

○篠委員 もう終わりますけどね、あと1問残しているんですが、例えば、この庁舎。庁舎は幾つでしたか。

○小山内経営室副参事(施設担当) 現在設計しているのは、IS値0.6です。

○篠委員 じゃあ、完璧にしちゃうというのは、どういう状況がそう考えられるんですか。

○小山内経営室副参事(施設担当) 国の指針で定められております0.6の1.5倍、0.9にいたしますと、この今の本庁舎の場合、いわゆる開口部と言われる壁、壁をふやさなければいけないということ。それと、開口部をふさがなければいけなくなるというようなことで、執務室が狭くなる。それで、光が当たらなくなるというようなことで、あまりちょっと環境にはよくない状況が生まれるという基準になります。

○篠委員 なかなか難しいわけですよね。ですけど、現状を前向きに取り組んでいるという理解で、質問を途中で終わらせていただきます。

○佐野委員長 篠委員の質疑の途中ですが、ここで暫時給食休憩にしたいと思います。

 午後1時まで委員会を暫時休憩いたします。

      午後0時01分休憩

 

      午後1時00分開議

○佐野委員長 それでは、委員会を再開いたします。

 なお、お手元に追加の要求資料が配付されておりますので、御確認を願いたいと思います。

 それでは、午前中に引き続きまして、質疑を続行いたします。篠委員、質疑をお願いいたします。

○篠委員 防災の最後は残しましたので、質問させていただきます。鷺宮小学校を避難所とする鷺宮三丁目町会防災会では、7月に避難所開設運営訓練を行ったわけでありますが、準備のための会議・訓練の実施、訓練の実施後の反省のための会議と、3回の会議を招集しました。その際、ゲーム形式の訓練であるクロスロードを行いましたが、このゲームは、参加者がカードに書かれた災害事項をみずからの問題として考え、イエスかノーかで自分の考えを示した上で、参加者同士が意見交換を行いながら、さまざまな意見や価値観を共有していくものであり、防災行動力の向上や防災意識の普及啓発を図る上で大変有意義だったと思います。今後もこのようなゲーム方式の訓練を推進していくべきと考えておりますが、いかがでしょうか。

○佐藤都市基盤部副参事(防災・都市安全担当) 避難所開設運営訓練を実施する中で、今お話のありましたクロスロードなど、参加者みずからが災害時にとるべき行動について考え、話し合う、ゲーム形式の訓練を取り入れて最近おります。その災害時における実際の避難所運営にも大変に役立つものと考えており、今後ともこのようなゲーム形式による図上訓練の積極的な推進を図っていきたいと考えてございます。

○篠委員 大変有意義でしたので、この防災運営会議に参加しまして、自分も参加したんだという実感をしみじみ体感できますので、頑張って中野区じゅうでやっていただければと、このように思っています。ありがとうございました。

 それでは、教育問題について何点かお伺いいたします。

 最初に、いじめについて質問させていただきます。あまり知られていないんですが、日本はノルウェーなどスカンジナビア圏に次いでいじめ研究の先進国だそうでございます。いじめ問題が危険水域を超えるにいたった背景には、二つあると指摘されています。一つは、学校における教師と子どもの師弟関係が崩れ去り、教壇をなくしているのを気がつかない方もいらっしゃいますが、指定関係が崩れ去り、友達関係に変わったということで、善悪を明確にして、だめなものはだめと言い切る教師の気迫と権威が失われた。それが1点だそうです。あと一つは、むき出しの暴力まで教育問題ととらえて学校で抱え込んだこと。このことがいじめ問題への対応を大きく遅らせた大きな全員ととらえられています。校内の暴力行為が制御不能になり、いじめ・自殺を防ぐことができなくなった大きな原因が、言うまでもなく、学校は治外法権であるわけがないわけで、暴力を伴ういじめは犯罪とみなし、直ちに警察に通報すべきであるという指摘のこの流れを、この二つの大きな問題意識としてとらえられると、こういうわけでございます。

 それで、きょう午後配られました資料で、国が左――アンケート調査ですね。右側が東京都のアンケート調査の概略なんですが、この問題点を切り込んでいく中で、文部科学省も教育委員会も学校も、いじめと犯罪の区別ができていない現状という部分がこのアンケート調査でかなりわかると思うんですが、4番目以降の「ひどくぶたれたり、たたかれたり、蹴られたりする」――これは傷害罪。「金品をたかられる」――これは恐喝罪。「金品を隠されたり、盗まれたり、壊されたり、捨てられたりする」――窃盗罪や器物損壊。「嫌なこと、恥ずかしいこと、危険なことをさせられる」――強要罪。8番目の「パソコンや携帯での誹謗中傷」――場合によっては、名誉棄損の犯罪という、1から3番までと4から8番まで区別できるんですが、文科省は犯罪を全部いじめの範疇に入れていると。この結果が、ことし4月に草加市の中学校で起きた事件であるとか、学校から飛び下りを強要された生徒が大きな骨折を起こして重傷を負ったと、そういう問題につながったというふうにとらえられると思うんですが、教育委員会では、私が今述べましたことについてコメントがありましたら、お答えください。

○川島教育委員会事務局指導室長 新聞などで報じられているいじめについては、委員おっしゃるように、もはや犯罪行為と言わざるを得ないものも含まれているというふうに考えております。暴力行為には、その程度もありますが、繰り返し行われるものや大きなけがを負わせるもの、また、金品をたかるについては、ジュースをおごる、おごられるのから始まって、高額な金額を要求するものまで大小あると思います。いずれにいたしましても、教育委員会も学校も、いじめを絶対許さないという毅然な態度で臨んでいくつもりでおります。教員の指導を越えるような悪質なものについては、警察や児童相談所を含めて、関係機関とも連携をして、協力をして対応していきたいというふうに考えております。

○篠委員 それと、教育委員会は、我々は教育長が一番偉いと思っている。ですけど、法的には教育委員長が一番偉いという認識で、かなり――我々ですら、教育長がリーダーだと思っている。法的には、教育委員長がトップであるという法律的な位置付けなんですね。そのために、中野区の場合は毎週金曜日午前中というような、これは例外でして、ふつうは月に1回開かれる教育委員会の定例会議に案件が上げられると。アンケート調査ならアンケート調査。そういったときに、そこで1回流れると、もう簡単に1カ月流れちゃうという、そういう対応であるから、結局は最高責任者の教育委員長を中心とする判断がおくれるという原因になっているという指摘があるわけですが、それについて何かお考えはありますか。

○川島教育委員会事務局指導室長 今、委員おっしゃいましたように、本区ではほぼ毎週、金曜日に教育委員会を開催しております。その都度、報告が必要な案件につきましては報告を申し上げているところです。いじめ問題にいたしましても、重大な案件が起きた場合には、定例会を待たずに臨時会などを開催して、速やかに報告をしてまいりたいというふうに考えております。

○篠委員 そういうことなんですよね。中野区の現状は知っている。全国的なことと比べれば、かなり機能性を発揮できることは事実なんですが、近所の区も中野区のような精力的な行動をとっているんでしょうかね。

○川島教育委員会事務局指導室長 他区・他市の事例については詳しくは存じ上げておりませんが、月1回というよりも、もう少し開いている区もあるようには聞いておりますが、すみません、詳細については存じ上げません。

○篠委員 わかりました。最初に触れた部分で、教育委員会の対応ということで、もう1回戻ってお聞かせいただきますが、出席停止というような処分が6件、今年度あったとお聞きしているんですが、また、品川区でもそういう決意を述べたことが新聞で報道されていますが、そういう状況下ですか。

○川島教育委員会事務局指導室長 出席停止につきましては、学校教育法にもその定めがございますし、中野区の区の管理運営規則にも「悪質な場合には出席停止を求めることができる」というふうになっております。幸いなことに、現在のところ、それを適用するようなものは発生しておりませんが、もし、それを適用するような重い案件が発生しましたら、その段階で判断していきたいというふうに考えております。

○篠委員 おっしゃるとおり、出席停止は学校教育法35条に明記されているわけなんですが、「他の児童・生徒に障害や心身の苦痛などを与えたり、対教師暴力や施設や設備を壊したりした場合は、市町村の教育委員会がその加害者の保護者に対して出席停止を命令することができる」ということなんですが、平成22年のデータでは、いじめを理由とした出席停止措置はわずか6件だったということですね。その一方で、いじめを理由にした不登校の数は2,716件ということを知らされているんですが、私どもはもっとあるんじゃないかと思うんですが、こんなものなんでしょうかね。

○川島教育委員会事務局指導室長 今、委員おっしゃったのは全国の数値かというふうに思いますが、東京都の数値で言いますと、平成23年度に不登校のきっかけとなった数値で、いじめであろうというふうに思えるものは全部で129件というふうな形になっております。

○篠委員 いじめが原因だと特定できたものということですから、なかなか……。ただ、いずれにしろ、2,716人の子どもが犯罪に抵触する行動をとっても、6人以外は逆に悪質ないじめを行った加害者のほうは公然と学校に通っているという現状は、やはり教育委員会の責任というような追求まで入ってこられる可能性は十分あるわけですね。それで、この警察との連携強化というところまで今は議論されているわけですが、こういったことについて、中野区としては教育委員会発の学校に対する通達というようなものは、出すぐらいの強い行動をとるお気持ちがあるのかどうか。いかがですか。

○川島教育委員会事務局指導室長 まず、警察との連携についてなんですが、平成16年度に、児童・生徒の問題行動にかかわる場合に、警察と相互に連絡をするという、そういうような制度を結んでおりまして、いじめの案件につきましては、もし重い案件が発生しましたら、必要に応じてこの制度を適切に適用して、図っていきたいなというふうに思っています。この連絡制度があるということは、各学校にも既に周知はしておりますのが、相談に応じて対応していきたいというふうに考えております。

○篠委員 そういう形で行動をとってもらいたいということを申し上げておきたいと思います。

 少年法というものは、要するに、保護や更生が目的でして、決して即刑事罰、刑法ということではないわけですので、やはり最後は教育委員会をつぶすべきだなんていう議論になる前に、やっぱりしっかりとした行動――ほかはともかく、中野区は毅然とした行動をとるということを申し上げて、この問題は終わりにします。

 次に、学校再編の問題で、現在、中野区立小・中学校再編計画の改定に向けて検討しているということでございます。我々もよく知っているわけなんですが、中野区立小・中学校再編計画改定における基本的な考えを、案じゃなく、案を取った形で我々は提示されたという見方をしているんですが、そのとおりですか。

○石濱教育委員会事務局副参事(学校再編担当) 基本的な考え方の策定についてでございますけれども、教育委員会におきまして、昨年11月から11回にわたり協議を行い、本年3月に「中野区立小・中学校再編計画改定における基本的な考え方(案)」を定めました。この案に基づきまして、3月の子ども文教委員会で報告した後、地域での意見交換会や関係団体への説明を行いました。その後、さらに教育委員会で協議を進め、5月に案を取り、「中野区立小・中学校再編計画改定における基本的な考え方」といたしました。

○篠委員 そういう11月から11回にわたって協議を続けたとかという、一つひとつの行動が重いわけでございますので、案を取るまではですよ。今は、もう案というものは取れた状態で、中野区は行動を起こしている。こういう認識でよろしいんですね。

○石濱教育委員会事務局副参事(学校再編担当) 5月に案を取りまして、考え方を定めましたので、それに基づいて改定に向けて協議を進めております。

○篠委員 基本的な考え方においては、我々も、私は特に子ども文教委員会の委員ですし、基本的な考え方において、どんな点を重視して学校再編を改定しようとしているのかということについてお話しください。

○石濱教育委員会事務局副参事(学校再編担当) 再編計画改定の視点についてでございますけれども、基本的な考え方として、7項目に分けて整理をしてございます。その中でも、望ましい学校規模の確保、それから、小・中学校の通学区域の整合を図ること、この2点について特に重視をしております。望ましい学校規模の確保とは、小学校については12学級から18学級、中学校については9学級から15学級程度を目指すこととして、統合と通学区域の変更によりまして、望ましい学級規模が維持できるようにするものでございます。それから、小・中学校の通学区域の整合を図るということは、今回の改定に当たりまして、新たに加えた視点でございます。小・中学校の連携ですとか、学校と地域・家庭との連携の推進に向けまして、一つの中学校の通学区域と複数の小学校の通学区域が対応するよう、通学区域を見直すことでございます。

○篠委員 学校再編を進めることで、どのような教育効果が上げられるとお考えでしょうか。

○石濱教育委員会事務局副参事(学校再編担当) 学校再編における教育的効果でございますけれども、学校再編は、よりよい教育環境を実現していくために行うものでございます。その効果といたしましては、児童・生徒数が一定規模の学校が確保されることによりまして、さまざまな友達と触れ合うことを通して、人間関係の豊かさがはぐくまれることですとか、教員数がふえることで少人数指導とか習熟度別授業など多様な形態の授業が充実して、学力の向上が図られること。さらには、小・中学校の通学区域の整合性が図られることによりまして、小中連携を進めやすくなることに伴って、9年間を通して、発達段階に応じた計画的かつ継続的な学習指導ですとか生活指導の充実が図られることなどが挙げられます。

○篠委員 実際に、前期が終わって、前期の場合は小中の連携というのを大きな柱には、旗として掲げたわけではないと、こういうわけですよね。

 次に、小中連携、北中野中と武蔵台の研究というものを、途中で指導室長だった小林福太郎先生が目白大学の教授になって、品川で御苦労されて、立派な講演をお聞かせいただいたんですが、それ以外の取り組み、きのう、平山委員の質問にも丁寧にお答えになったようですが、それ以外の行動というのもとっていらっしゃいますか、教育委員会は。

○川島教育委員会事務局指導室長 小中連携教育についてですが、教育委員会としては、重点課題というふうにとらえておりまして、区内すべての小・中学校にそのことについては周知をしております。委員おっしゃいました武蔵台小学校・北中野中学校の取り組みを参考にして、現在各学校で取り組みを進めているところです。例えば、小学生による中学校の授業体験や部活動体験、それから、中学校の先生が小学校に来て出張授業をするということなど、学校の実態に即した取り組みを進めているところです。また、本年度は、小中連携教育検討委員会を新たに設置いたしまして、小中連携教育の具体的な取り組みを検討しているところでございます。

○篠委員 新聞にかなり大きく報道されましたけれども、最近の新聞報道で、文科省の国立教育政策研究所が、全国学力テストの傾向を分析した結果、小学校6年生の半数近く――これが穏やかじゃないんです。小学校5年までに学ぶ少数の掛け算・割り算の意味を理解していないと。半分の人が理解していないというのは、これは大変なことで、そのまま行きますと、中3になったらどうなっちゃうんだろうという世界で、この小中連携というのは、公文式みたいなのもありますけどね、私は自分でやったことはないんですが、わからなきゃ上に行けないというやり方なんでしょうかね。そうじゃなく、この問題に本気で取り組む姿というのが御父兄に理解できれば、理科ということになるとかなり、わかる人はわかるけど、専門的なんですけど、算数とか数学でつまずいて上に行って、私はわかるようにして進んできましたので、そういう苦労はわからないんですけど、何としても努力すると言わないタイプの方々が6年生の時点で半数というのは、これはひょっとするといじめの遠因になるだろう。もう自分の発表する場所が暴力しかないような世界に入っちゃう可能性まで想定しなきゃいけないほど大切だと思うんですが、抽象的じゃなく、ありとあらゆる手段でそれをクリアするという姿勢をぜひ見せていただきたいと。これは要望しておきます。ありがとうございました。

 最後の――これはひょっとすると早く終わるかもしれない。財政運営について、一番上に掲げさせていただいたんですが、その項目に入らせていただきます。

 歳入の確保についてでございますが、平成23年度決算におけるすべての会計の不納欠損額は14億円、収入未済額は79億円となっております。監査意見書の8ページに出ています。いずれも前年度と比べて増加しているわけですが、税、国保、介護の未収金対策は鋭い切り込みがなされましたが、その他の未収金への取り組みは現時点では見えていません。国、国保、介護以外の主な未収金額の内訳とその収納対策について、お伺いしたいと思います。

○伊東経営室副参事(債権管理担当) まず、特別区民税、国民健康保険料、そして、介護保険料の合計の収入未済額につきましては、約66億円となってございます。先ほど委員のお話にありました区全体の収入未済額79億円からこの66億円を引きますと、約13億円となります。ただ、この13億円の中には、国庫支出金ですとか財産収入、この5億円が入ってございますので、こちらを除くいわゆる税、国保、介護以外の未収金につきましては、約8億円となってございます。

 委員お尋ねのこの未収金の内訳でございますけれども、主な内訳でございますが、生活保護費の弁償金、こちらが、昨日もお話ししましたが、約3億2,700万円。そして、健康福祉貸付金返還金につきましては約1億円。生活保護の過年度過払い金、こちらが約7,700万円。それと、区民住宅及び区営住宅等の使用料、こちらは約3,000万円。そして、児童手当等の過払い金返還金と保育園の入園者自己負担金、これがそれぞれ約2,000万円となってございます。

 そして次に、これらの収納対策でございますけれども、それぞれ債権を所管してございます各分野におきまして、まずは文書による督促や催告、そして電話催告、また、訪問による債務者との接触による催告、そういったさまざまな取り組みを実施して、未収金の徴収に取り組んでいるところでございます。

 なお、悪質な滞納者につきましては、法的措置なども講じてございます。

 そして、これらの債権や税、国保、介護の保険料も含めまして、区全体の債権につきましては、経営室の債権管理担当が、債権管理対策会議を通じまして年間徴収計画の進行管理を行っているところでございまして、引き続き、区債権全体の収入未済額の縮減に向けて努力を継続し、歳入の確保に努めてまいりたいと考えております。

○篠委員 8億円というのは大変なお金でして、74の事業の見直し、教育委員会は切り込みが激し過ぎたようなふうに我々には映ったんですが、74の切り込みで生み出した金額が7億3,600万円だと。この7億3,600万円というのは、もうあらゆる議員から相当な文句がわあっと湧くような行動ですよね。ですけど、この金額だけでも8億円ということですので、分野としてはかなりの人を入れてでも行動をとりたいというところだと思うんですが、しっかり工夫して、対応していただきたいと、このように思っています。よろしく。ありがとうございました。

 財政運営上の非常事態についてという項目で、最初に、決算審査意見書では「経常収支比率や公債比率が高い水準にあり、予断を許さない状況にある」と書かれていますが、決算担当としてはどのように考えていらっしゃるか。

○岩浅経営室副参事(行政監理担当) この二つの指標が高い水準にあるというのは、一般的には好ましくないというふうに考えています。しかし、平成23年度決算におきまして、やや特殊な事情もあるというふうに考えております。平成23年度決算におきまして、経常収支比率と公債比率が高くなりましたのは、いずれも(仮称)本町五丁目公園用地、あと(仮称)南部防災公園用地を用地特別会計から一般会計に分割して買い取ったことによるものでございます。用地特別会計におきましては、公共用地先行取得事業債の償還を行って、これが経常的経費に算入されるため、指標の数値が大幅に増加しているということでございます。

 しかし、一般会計に引き取り、事業を開始するに当たりましては、国や都の補助金を最大限に活用いたしまして、事業債の発行額を抑え、それに加えまして、事業債の償還には特別区交付金の財産費を充当するということで、一般財源の負担を極力少なくしていくということでございます。この二つの用地につきましては、今後4年間分割して引き取る計画でございますので、当面経常収支比率、公債比率とも高い状態が続くというふうに想定しております。

 また、別の視点からということで、財務書類のほうを見ていただきますと、平成23年度は地方債残高が69億円減少しております。それによりまして、地方債償還可能年数というものが2.3年減少するなど、好転をしている財政指標もあるということでございます。

○篠委員 区長は、本会議において、前半の部分は丁寧に答えられておりました。財政指標を見るとという部分は、我々議員も、優秀な理事者にあっても読み取れない公会計ですよね。メーンとしては、この財政白書の53ページを見ればいいんですね。そういうことでよろしいですか。

○岩浅経営室副参事(行政監理担当) 財政白書の53ページに、BS等を使った分析ということで、地方債償還可能年数というものを今回載せさせていただいております。

○篠委員 地方債残高が499億円、これで右のほうに、貸借対照表「地方債」+「翌年度償還予定地方債」、これは41ページを見ればいいんですか。

○岩浅経営室副参事(行政監理担当) 財政白書41ページをごらんいただきたいと思います。41ページの右方、貸方となっているほうでございますけれども、そこの区債の部に1番、固定区債、(1)地方債というのがございます。こちら397億7,000万円余。この金額に、少し下に下がっていただきまして、2の流動負債、(1)翌年度償還予定地方債ということで101億8,000万円余、出ております。この固定負債といいますのは、流動負債は翌年度、1年以内に返済を行うもの。それ以降に行うものが1番の固定負債ということになっておりますので、この二つの地方債を合わせたものが現在の地方債残高ということでございます。

○篠委員 53ページに出ていた貸借対照表の地方債、プラス翌年度償還予定地方債、これ両方足したものが現在ある地方債ということですよね。それで、この表は、経常的収支という126億円何がしとなっているんですが、これはページで言うとどこに書いてありますか。

○岩浅経営室副参事(行政監理担当) 財政白書の67ページにございます資金収支計算書でございます。

○篠委員 67ページに経常的収支額175億何がしというのが、これですね。これを上の算式に入れると、こういう図となってあらわれる。こういう理解でよろしいんですね。

○岩浅経営室副参事(行政監理担当) 今ごらんいただきました資金収支計算書の一番上の経常的収支の部、こちらが地方自治体の経常的を活動から発生する資金の収支となっております。ここにございます経常的収支額という175億何がしから基金取り崩し額を引いた金額、49億ございますけれども、これを除いたものが126億1,000万円余ということになります。これを除したものが下の図にございます地方債償還可能年数ということでございます。

○篠委員 とりあえず、二つの指標は上昇しているというんですが、別の視点から見ると、地方債が減少して、改善している指標というのもあるということの具体例だと思うんですが、経常収支比率が上昇した要因になったと説明があった本町五丁目公園事業スキームについて、お手元の要求資料を踏まえて、具体的に質問させていただきたいと思いますが、きょうお昼に配られました「本町五丁目公園用地分割取得実績及び今後の予定」という、これについてちょっと質問させていただきたいと思います。

 公社取得という平成20年、139億円というのがありますが、平成20年のいつでしたか。

○石井都市基盤部副参事(都市基盤整備担当) 平成20年10月でございます。東日本電信電話株式会社より土地開発公社が用地を、今御指摘の139億円で取得をしたところでございます。

○篠委員 予特のときの質問では、11月28日と言っていたんです。まあ、少し変わっても……、ちょっとずれても……。それでですね、その次の中野区取得というのがありますよね。これは中野区が用地特別会計で取得したことを指すんだと思うんですが、これはいつでしたかね。

○石井都市基盤部副参事(都市基盤整備担当) これは、平成22年3月に土地開発公社から用地特別会計によって用地を取得してございます。

○篠委員 年度で言えば、左に書いてあるように平成21年度と、こういうことで、ただ、1年間持っていたことによって、3億2,700万円余りの利息が発生したと。1日に割り返すと70何万円ずつ利息がついたという、この139億円の重さというのがあるわけですが、これは最終的にはどのような会計で処理されるんですか。この3億何がしという部分について言えば。

○石井都市基盤部副参事(都市基盤整備担当) これにつきましても、その後の5年の分割をした中で支払いをしていくということでございます。建設の30の資料をごらんいただきたいと思いますが、ここの下の段の平成22年度から平成26年度まで、それぞれその記載の面積――既に22、23につきましては実績の数値でございますが、24、25、26とほぼ3,000平米程度の今後取得をしていくと、買い戻しをしていくという予定でございます。ここにかかりました費用、計という欄でそれぞれ示してございます。この歳出に見合うといいますか、財源でございます。国費、これが基本的に3分の1でございます。これは用地費の3分の1。それから、次が都費でございますが、これは都市計画交付金でございまして、先ほどの歳出の計の金額、これから今申し上げた国費、これを除いた分の、平均的に言いますと25%というものが都費で、歳入になるということでございます。最後、その他というところでございますが、これにつきましては起債ということでございまして、翌年度から4分割で全額財産費の算定がされ、区に戻ってくるというところでございます。

○篠委員 御丁寧にありがとうございます。それで、平成22年度を見ますと、今の説明ですと、マニュアルどおりでしたら、国が3分の1、残りの3分の2×4分の1、すなわち6分の1が都だと。その他はさらに発生するんですが、国費は3分の1より多くなっていますか。さっと見ても3分の1より多いように見えるんですけど、どうですか。

○石井都市基盤部副参事(都市基盤整備担当) 計算をしていただくとおわかりになるかと思いますが、平成22年度、国費が4,600万円でございます。これにつきましては、ほぼ3分の1でございます。都費のほうが、これが先ほど申し上げました都市計画交付金が15から35%というところで、平均が25というところでございまして、この年につきましてはほぼ35%をいただいているというところでございます。

○篠委員 このやり方で、今丁寧に説明いただいた方法で、問題はその他で、起債、あるいは基金ということはあまり考えづらいので、起債という流れの中に大半入るんだと思うんですが、この場合の起債は、金利というのはどの程度の金利の動きがあるんですか。

○石井都市基盤部副参事(都市基盤整備担当) その辺につきましては、私ちょっと不承知でございますが……。

○奈良政策室副参事(予算担当) 用地取得費にかかります区の負担の相当額につきましては、4年間にわたりまして、今御説明しましたとおり、財産費で措置されてまいります。このため、事業債を起こすに当たりましては、短期の5年債ということで起こしております。このため、現行の金利水準を申し上げますと、政府債で0.2、銀行債で0.5というような水準になってございます。この金利水準を当てはめて考えますと、金利負担の総額というのは約7,400万円弱というふうに試算をしているところでございます。

○篠委員 私の予特の総括のときには、政府債が0.6、あと銀行債、それで、試算しますと、この本町五丁目用地を全部中野区のものにするときに、最終的には1億1,500万円かかるぞというお話しでしたが、今のお話ですと、それの半分ぐらいでこの土地が手に入るというお答えになっているんですが、そういうことなんですか。

○奈良政策室副参事(予算担当) 第1回定例会のときにも同様の御質問をいただいております。そのときの金利水準でございますが、政府債で0.3%ということで、銀行債で0.5%程度ということで推計を行ってございました。そのとき、総額でございますが、金利の総額といたしましては、委員が今お話しされましたとおり、1億1,500万円というふうに見込んでございました。今回は、政府債が現在の金利水準で見ますと0.2%ということで、0.1%下がってございますので、それに基づいて推計をいたしますと、7,400万円程度ということで推計をしているところでございます。

○篠委員 私が金利申し上げたのは、何か違う数字だったみたいなところがあったので、副参事がおっしゃることが正確な、7,000万何がしという現時点の最終的な数字というふうに訂正したほうがいいですわな。

○奈良政策室副参事(予算担当) 1定のときに御質問をいただいたときには、金利が今試算をしておりますよりも高かったということでございますので、委員がおっしゃっていただきましたとおり1億1,500万円ということでございます。ただ、現行の水準で試算をいたしますと7,400万円ということで、この数字が現在の数字というふうに考えてございます。

○篠委員 ありがとうございます。それで、今のところは、意見書にもあるように、この24年度予算では57億円、25年度も51億円の財政調整基金繰り入れを見込むなど、財政が厳しい状況にあるということは間違いないわけで、そういう意味では、やっぱり非常事態という言葉には値するだろうと。この厳しい財政状況の中で、必要な施設整備やその準備は怠ることができないわけですが、基金積み立て計画、起債計画では、平成24年度予算の概要で示されているわけですが、基金も毎年の取り崩しが予定されているわけです。中野区では、公債比率という独自の指標を持ち、計画的に起債をしていますが、23年度決算における公債比率はどのようになっていますか。

○岩浅経営室副参事(行政監理担当) 一般会計の公債費負担比率、中野区方式でございます。平成23年度当初予算では11.2%というふうに見込んでおりました。決算では10.3%ということになっております。

○篠委員 今後も厳しい財政状況を強いられる中で、施設整備にも民間の活力が必要と考えられるわけです。中野区では、江古田の森保健福祉施設がPFIを活用した唯一の事業であったわけですが、この効果をどのように検証されていますか。

○小田健康福祉部副参事(福祉推進担当) 区が江古田の森保健福祉施設を直接建設をした場合の経費は、試算でございますけれども、国や都の補助金を除きまして約59億円というような計算をいたしました。このPFI事業制度を活用いたしまして、初期投資なく、区として必要な特別養護老人ホームですとか介護老人保健施設などの施設を確保できたということは、大きな財政的な効果であるというふうに思っております。また、区と事業者のPFI事業権契約に基づきまして、事業者の経営ですとか運営状態を確認するため、有識者を含めまして、財政状況等の分析を行いまして、経営状況の把握を行っているところでございます。

○篠委員 59億円、どうやって用意しようかという時期も、私も議員として神山区長、そして、池田学さん、お金を編み出す方法を、こうやったらいいんじゃないか、こうやったほうがいいんじゃないかとえらい苦労されていたときに一緒でしたが、PFIというのは、江古田の森については見事な行動がとれたと私は思うんですが、今後、学校の施設が予定されていますよね。それで、1,000億も用意しなければいけない行動の中にあるのかということで、じゃあ、PFIを使った学校への切り込みというのは、日本において何件かでもあるのかということを白土副参事と私、一緒になって質問させていただいて、答えも返ってきていたんですが、その具体的な内容について、もうわかることがあったら、教えてください。

○伊藤子ども教育部、教育委員会事務局副参事(子ども教育施設担当) 他の自治体でのPFIの活用事例でございますけれども、東京都調布市と千葉県市川市で活用事例がございます。東京都調布市の事例では、地域開放施設として屋内プールや地域図書館が併設されてございます。千葉県市川市の事例では、公会堂や保育所、ケアハウスなど、複合施設として併設されております。

○篠委員 複合施設、恐らく現時点で中野区は、それに対する切り込みというのは大きくやっているとは思えませんですが、新しい切り込みにするに値するものかどうかという研究を今後しっかり重ねていただきまして、江古田の森で59億円どうしようかというような行動のときに、知恵を絞って、区民の理解を得て、喜んでもらえたという前提もつくっているわけですから、ぜひ今後研究を進めていただきたいということを要望しておきます。

 お手元にはないんですが、財政運営の考え方というのは、これは今回はもらっていないわけで、これは予算委員会のときなわけなんですが、一生懸命表を、今24年度、25年度の歳入、要するに650億円と、こういう目標設定をして、歳入歳出の差が36億ある。26年度は18億、28年度は8億、29年度は9億オーバー。財政調整基金の繰り入れも最終的には10億まで努力するつもりなんですが、51億円から10億、10億から51億円のいわゆる取り崩しの計画の中に当て込んでいるという、これはだれが見ても、監査に指摘されるまでもなく、厳しいと言わざるを得ないんですが、これに触れてコメントをいただければと思います。

○奈良政策室副参事(予算担当) 財政運営の考え方の中でお示ししておりますとおり、一般財源を充当する事業費は、毎年度事業見直しと人件費の削減効果によりまして、27年度までは低減をしていくという見込みを持ってございます。しかし、28年度にはその効果も縮小いたしまして、増加に転じるというような推計を持っているところでございます。この間、今お話にございましたとおり、歳入と歳出が均衡せず、財政調整基金の繰り入れを続けることになりまして、28年度には財政調整基金の年度間調整分がほぼ底を突いてくるということを考えてございます。監査委員の意見にございますように、財政調整基金の持つ財源の年度間調整機能というのが果たせなくなる事態が想定をされるということでございます。

 こうした危機的な財政状況に陥らないよう、歳入歳出を区が定めます基準となる一般財源規模650億円に近付ける取り組みを強化いたしまして、全事業を視野に入れた歳出構造の再構築を進める必要があるというふうに考えてございます。

○篠委員 枯渇はよくないので、財調基金、ため込みなんて大変な言葉で区長も責められたことがありましたが、共産党さんもあれはポスターから外したようでございまして、えらいことになっちゃったという状況を我々も共有しなければいけないわけで、それであるんならば、枯渇しない対応というのが毎年あるんですが、さらに気を引き締めて対応しなきゃいけないと思うんですが、具体的にはどのようなことであるか、もう一度この辺に触れてお伺いいたします。

○奈良政策室副参事(予算担当) 歳入と歳出の不均衡が続きますと、予算編成の時点におきまして、一定の財政調整基金がなければ、予算そのものが編成できないという状況になります。予算の執行の段階に当たりまして、契約落差を単に使用しないですとかさまざまな執行上の工夫によりまして経費の節減に努めることによりまして、決算剰余金もしっかり確保していくことが最も大切だというふうに思ってございます。こうした剰余金を基金に積み立てることで、年度間調整機能をしっかり果たすことができるだけの残高を確保いたしまして、健全な財政運営につなげていきたいというふうに考えてございます。

○篠委員 ちなみに、23年度の契約落差による節減額はどの程度になりますでしょうか。

○奈良政策室副参事(予算担当) 契約落差による配当保留額ということでございますが、約2億1,000万円ほどになるというふうに見込んでございます。

○篠委員 私とのやりとりのときは、何となく水を打ったように静まり返っているのが不思議なんですが、最後の問答の中で、中野区に置かれた監査委員、監査委員の指摘というのは、読み方によっては、監査1年間何やってたんだみたいな、区長答弁だけ聞いていますと、心配要らないとあの明るさで言われちゃいますと、明るいほうが勝ちかななんていう感じなんですが、そうじゃなく、やっぱり監査はしっかりと監査ができたということで指示に従いまして、ともどもにすばらしい中野をつくっていきたいと思います。ありがとうございました。

○佐野委員長 以上で篠委員の質問を終わります。

 次の質問に入る前に、ここで先ほどの佐伯委員の質問に対しまして、理事者より答弁訂正の申し出がありますので、これを許可したいと思います。

○浅川健康福祉部副参事(学習スポーツ担当) 本日、午前中の佐伯委員からの球技開放の団体登録方法の御質問の中で、平成24年度の団体登録は3月28日から4月10日までで終了していると答弁申し上げましたけれども、その後も申請に対しては随時受け付けることとしております。おわびして、訂正させていただきます。

○佐野委員長 佐伯委員、訂正を受けたということでよろしゅうございますでしょうか――はい。

 それでは、質疑を続行させていただきます。

 次に、質疑の順番としまして、甲田ゆり子委員、質疑をお願いしたいと思います。

○甲田委員 平成24年第3回定例会決算特別委員会に当たりましては、公明党議員団の立場で質問をさせていただきます。初めての総括質疑です。一生懸命行いますので、理事者の皆様におかれましては、明解な答弁をよろしくお願いいたします。

 質問の順番は通告どおりですので、早速質問に入ります。

 1番、防災・減災対策について。まず初めに、(1)被災者支援システムについてお伺いいたします。

 被災者支援システムは、住民基本台帳をもとに被災者支援に必要な情報を一元管理し、災害時に一刻も早く被災者の生活再建を支援するために大事な仕組みです。公明党は、このシステムの導入、全国の自治体への普及を推進してきました。我が会派も、昨年の第2回定例会において、やながわ幹事長が、兵庫県西宮市で開発した被災者支援システムを挙げて、中野区としても導入をと質問し、区は「十分に調査をしながら検討する」との答弁をされておりました。そして、平成24年3月に、来るべき大震災に備えた中野区の具体的な取り組み、中野区地域防災計画改定に向けて(案)の中で、被災者支援システムの導入を検討するとうたわれておりました。そこで伺いますが、その後、被災者支援システム導入への準備はどの程度進んでいますか。東京都が推奨しているGISを活用した罹災証明発行システムについて、先行実施している区はありますでしょうか。あわせて伺います。

○佐藤都市基盤部副参事(防災・都市安全担当) 速やかに被害の状況を調査・把握し、被災者及び被災者の家族に関する情報等を集約した被災者台帳を整え、各種の生活支援や都市復興につなげていくためには、拡張性のあるシステムの導入が必要であるというふうに考えております。

 現在、情報システム、住民記録、罹災証明の発行、都市計画等の関連部署と検討を進めている段階でございます。先般、都の実施いたしましたシステム運用デモンストレーション、目黒区でございましたが、それに対しても見学をし、研究を進めているところでございます。

 なお、東京都の推奨しているシステムについての先行導入を予定している区でございますが、中央区、新宿区、豊島区が先行して導入する予定であると伺っております。

○甲田委員 導入時期の目標は、いつごろでしょうか。

○佐藤都市基盤部副参事(防災・都市安全担当) 現行では、都が推奨するシステムにおいても、システムの内容自体についてですが、被災地での教訓であるとか東京都に固有の課題等を反映し、随時更新がなされている状況であるというふうに聞いております。また、先般、京都の宇治市の水害でこのシステムが試行的に活用されたということも伺っております。それを機に、水害等における対応も新たにシステムに反映されているということで、随時システムの見直し、バージョンアップが図られているという状況だというふうにも聞いてございます。こうした状況や先行導入区の運用状況も確認しながら、適正な時期を見きわめ、導入について考えていきたいと考えてございます。

○甲田委員 このシステムは、被災者の安心と復興支援のために早期に導入すべきと考えます。災害時には、被災者に迅速な支援を行わなければなりませんが、そのために行政が行うべき業務の一つが罹災証明の発行ではないでしょうか。被災者は、罹災証明が発行されなければ、行政サービスの申請ができないからです。東日本大震災において、石巻市では、罹災証明の申請から交付まで2、3カ月待ちだったそうです。罹災証明を出すに当たり、市の職員60人体制で、約6万1,000世帯を周り、住宅の被害状況を目視したといいますが、追いつかず、罹災証明の発行が遅れ、被災者は義援金など現金を受け取れずに、身動きが取れない状態が続いたといいます。罹災証明発行には、住民基本台帳、家屋台帳、被災状況という三つのデータベースを確認・照合する必要があり、従来の仕組みではこれらが別々に存在するため発行に時間がかかり、長蛇の列ができたといいます。被災者支援システムは、情報を一元化しますので、この罹災証明の発行に至るまでの手間を大幅に削減でき、業務をスムーズにすることができます。全国各地で多くの自治体が導入準備を進めていると聞いておりますが、中野区が平成22年に区内全域で現地調査をし、住居表示台帳を電子化されたと聞いています。中野区がこのようなデータを持っているということは、情報の正確性も充実しており、この被災者支援システムに向けての大きなワンステップとなっているのではないでしょうか。当然、個人の情報の一元化ですから、それぞれの情報ごとに担当部署もまたがっております。部署を越えて、横断的に進めなければならないことと思います。早急に、導入に向けた特別検討会というものでも設置をして、スケジュール化していくことが必要ではないでしょうか。御見解を伺います。

○佐藤都市基盤部副参事(防災・都市安全担当) 被災者支援システムを実効性のあるものとして導入するためには、被害状況の調査や認定、あるいは罹災証明の発行、被災者台帳を活用した生活再建、都市復興等の全体にわたります整理、基本方針を定めていく必要があると考えてございます。東京都において、今年の7月に罹災証明発行等にかかわる一定のガイドラインというものも示されております。ガイドラインとして示されたのでございますが、なお、内容的にはまだまだ検討課題とされているところも多くあるというふうに認識してございます。そういった点を踏まえまして、整理をしていきたいというふうに考えてございます。

 また現在、先に述べました関係部署と検討会として立ち上げてございます。今後、その都のガイドライン等も参考にしながら、区として考えを取りまとめ、システム導入に向けて着実に検討を進めてまいりたいと考えております。

○甲田委員 いずれにしましても、このシステムが構築されないうちに大災害が起きた場合、木密地域の多い中野区は大変な混乱が生じることは間違いありません。区民の安心のため、ぜひとも早急な対応をお願いして、この項の質問を終わります。

 次に、(2)地震保険の普及啓発について伺います。

 地震により家が倒壊した場合の被災者の行政の支援策はどのようになっていますか。貸付金を除き、住宅に関するものでお答えください。

○佐藤都市基盤部副参事(防災・都市安全担当) 居住する住宅が全壊するなど、生活基盤に著しい被害を受けた世帯に対しまして、住宅の被害程度や住宅の再建方法に応じて支給する被災者生活再建支援金でありますとか、被災者住家にかかわる応急的な修理を支援する応急修理制度があると受けとめております。

○甲田委員 いずれにしても、それらの支援策では、家が1軒建つというものではないと思います。まさに被災者は自分自身で再建しなければならないところが大きいと言えます。大規模災害の場合には、役所自体も被災し、支援策を行政に何もかもゆだねるということはできないのが現状です。そうしたことを考えたときに、私は地震保険は大変に有効な個人の備えになり、多くの住民が地震保険によって復興に向けての意欲が出てくるのではと思います。今回の東日本大震災で分かったように、あのような大規模で広範囲な地震災害であっても、地震が原因であれば、各社とも保険金を支払いました。東日本大震災において、全体で1兆500億円以上の保険金が支払われたそうです。地震保険は、地震保険法に基づくもので、政府と保険会社が共同で運営をしている公益性の高い保険です。保証内容や保険料はどの会社も一律となっており、地震保険部分は保険会社には利益がほとんどないものとなっています。そのため、一種の社会保障制度とも言えるのではないかと思います。一番大きなことは、地震保険は義援金などと違って罹災証明とは関係がありませんので、保険会社が調査に行くことができれば、原則30日以内に保険金は支払われることになっています。東日本大震災では、社団法人日本損害保険協会内に災害中央対策本部が設置され、相談窓口も強化したとのことです。割引制度や保険料控除の制度もあり、賢くかけておく区民が増えれば、混乱時に少しでも早く民間の支援が届くこととなります。区民の生命と財産を守る自治体の立場からいっても、この保険制度は大事なことではないでしょうか。

 最近は、全国の多くの県や市町村の自治体で、地震保険加入のための普及啓発の取り組みを進めております。耐震診断・耐震改修の促進計画の中に地震保険の普及啓発について盛り込んでPRし、取り組んでいく自治体もあります。保険料率算出機構によれば、東京都の地震保険加入件数は、火災保険に加入している方のうち、地震保険をセットにしている契約が今年度初めて50%台になったということです。そこで私は、区としても積極的に地震保険の普及啓発を行ってはどうかと考えます。例えば、日本損害保険協会の協力を得るなどして、少しでも多くの区民に災害時の備えの一つとして加入促進できるよう啓発していくことが重要なことと考えますが、いかがお考えでしょうか。伺います。

○佐藤都市基盤部副参事(防災・都市安全担当) あくまで自助の取り組みの一つと考えますが、自助の取り組みの一つといたしまして、他の自治体の取り組み事例なども参考に、地震保険の普及啓発等についても検討していきたいと考えます。

○甲田委員 ありがとうございます。次に、(3)の非常災害時救援希望者に対する支援について伺います。

 大地震の際に要援護者をどのように助け出すか。訓練なども大切ですが、まずはこの方々により安全な場所にいていただくことが重要です。この春から夏にかけて、私は地域でミニ防災セミナーを開催してまいりましたが、その中で、御高齢で自力で逃げることが困難と思われる方々の中には、自宅の家具の転倒防止策ができていないという方が少なくないと感じました。突然の地震のその瞬間に家具が倒れてきたら、一瞬で下敷きとなり、助ける側も一人や二人では助け出せないこともあるとのことです。特に、木密地域では、火災の火の手が迫り、助ける側が危険な場合には、最悪の事態となります。災害弱者の方に支援が届く自助・共助の事前の備えが必要です。

 そこでお伺いしたいと思いますが、まず中野区の非常災害時救援希望者登録制度の概要について簡単に御説明をいただけますでしょうか。

○佐藤都市基盤部副参事(防災・都市安全担当) 災害が発生した場合に、自力で避難することが困難な高齢者、障害者などにあらかじめ登録していただきまして、地域の方が中心となって安否確認や避難の支援に当たるものとなってございます。対象となるのは、自力で避難することが困難な65歳以上の方、身体に障害のある方、知的障害のある方、難病の認定を受けている方、精神障害のある方となってございます。

 登録された方の名簿につきましては、地域防災会、区民活動センター、警察、消防に配備し、災害時の救援活動に活用することとしております。

○甲田委員 現在、災害時救援希望登録者は、区全体で何人いますか。

○佐藤都市基盤部副参事(防災・都市安全担当) 平成24年9月1日現在で894名が登録されてございます。

○甲田委員 全体として、救援希望者が、登録が少ないと感じます。お隣の杉並区では、希望登録者は8,000人以上いるそうです。このことについて、なぜこれほど差が出ているのでしょうか。伺います。

○佐藤都市基盤部副参事(防災・都市安全担当) 杉並区においては、地域の助け合いネットワークというものが実施されていると聞いてございます。この制度も、中野区の登録制度と同様に、災害時に高齢や障害などにより自力では困難な方が、地域の方々に支援をしていただいていると伺ってございます。杉並区の場合は、対象となる可能性のある方というのは、介護保険の認定を受けている方、身体障害者手帳をお持ちの方、愛の手帳をお持ちの方、精神障害者保健福祉手帳をお持ちの方、これらの方に制度の周知を行っているというふうに聞いてございます。

 中野区では現在、災害時における要援護者への対応をより確実なものとするため、平常時の見守り、支えあい活動にかかわる情報等を災害時の対応に応用することを踏まえまして、地域防災会、町会自治会、区等の役割を整理し、地域として制度の一体的な運用を図ることができるように検討を進めてまいります。

 こうした取り組みを通じまして、必要な方への支援が行えるように努めていきたいと考えております。

○甲田委員 杉並区にかかわらず、他の区では、ホームページにこの災害時希望救援登録制度の登録方法だけではなく申請書が記入見本までついてアップされているところが多くあります。中野区では、ホームページに対象者と申請先の記載はありますが、申請書がダウンロードできるような形にはなっておりません。区報、ホームページなどより多くの区民が目に触れるところに置いて、申請の仕方、書き方がわかるよう工夫していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

○佐藤都市基盤部副参事(防災・都市安全担当) 区のホームページにおきましては、申請書自体は載ってございませんが、事業案内とともに電子申請ができるよう御案内をしているところでございます。なお、よりわかりやすい周知ができるよう、今後も工夫をしてまいりたいと、このように考えてございます。

○甲田委員 電子申請だけではない、わかりやすいものにしていただきたいと思います。そして、この救援希望登録者というのは、災害時には助けてほしいと言っている方々です。この方たちの情報を防災会に渡すというだけではなく、全員の方の家の中が安全な状態なのか、まず確認をしておかなければならないと思います。例えば、救援希望登録者の御自宅の家具の転倒防止策はなされているのか。されていないお宅には区のサービスを御案内するなど、具体的な支援をすべきと考えますが、いかがでしょうか。伺います。

○佐藤都市基盤部副参事(防災・都市安全担当) 災害時に支援の必要な方こそ、平常時からの自助の取り組みが災害から身を守るために非常に重要であると考えます。そのため、申請時など機会をとらえて、現状を確認したり、家具転倒防止等、事前の備えに関する制度の紹介等を今後行ってまいりたいと考えます。

○甲田委員 その上で、今後は、申請書に家具転倒防止がなされているのかのチェック欄を設けておけば、申請と同時に確認をすることもできると思います。ぜひ一人の犠牲者も出さないとの思いで取り組みを開始していただきたいと思います。

 次に、(4)避難経路について伺います。

 屋外の避難経路については、自治体が周辺の地図を含めた案内図、または一時集合場所や広域避難場所の方向を示す標識を設置している場合があります。

 そこで伺います。現在、中野区は、避難所や広域避難所に行く避難経路というものについては、どのようなお考えを持っていらっしゃいますでしょうか。

○佐藤都市基盤部副参事(防災・都市安全担当) あらかじめ避難経路を定めるという考え方はしてございません。避難所等につきましては、防災地図やホームページ、また、地域に設置しております街頭消火器、あるいは地図付きのサインなどにも表示をしてございます。自宅からの安全な避難経路というものは、発災時の火災や建物の倒壊、風向き等によりさまざまであり、各自が状況を判断していただきまして、まずはその時点で安全な方向、安全な避難ということを考えていただきたいというふうに考えてございます。

○甲田委員 避難経路をあらかじめ指定はできないということは、当然であると思います。区内ほとんどの地域が住宅密集地です。私の住む上高田も火災危険度の高い木密地域ですが、あるシミュレーションによれば、もし地震により火災が発生し、消防活動ができなければ、上高田1・2丁目が数時間ですべて燃え尽きてしまうとも聞いたことがあります。有事に区民の命を守る姿勢として、区として何らかの具体的な検討をしていただきたいという声があります。その声にしっかりとこたえて、どうしたらより安全に区民が避難所に行くことができるのか、その経路についても責任ある姿勢で、真剣に考えていただきたいと思います。

 最近、東日本大震災の教訓を受け、津波の被害から住民を守るため、避難経路をつくり、訓練を行う自治体も増えてまいりました。私たちの住む中野区は、津波ではなく、火災の津波となるかもしれない地域です。火災はどこで発生するかわからず、避難場所や広域避難場所への道が絶たれる可能性もありますので、その場に応じた各自の判断で、より安全なほうへ逃げるというのは当然です。区内に6,000カ所以上ある街頭消火器には、各地域の避難所は記載されております。しかし、矢印もなく、文字だけでは、どの方向に進んでいけばその避難所があるのかわからない方もいます。避難所の近くに住んでいる人はわかっても、最近転入された方や地元出身ではなく、駅と自宅の往復しかしない方、また、地域住民でない方がたまたまそこで被災した場合の帰宅困難者にも知らせることが必要です。そのためにも、せめて避難所や広域避難場所の周辺において、通学路の範囲のようなイメージで比較的大きな通り沿いに適当数の避難経路表示が必要ではないかと思いますが、いかがでしょうか。

○佐藤都市基盤部副参事(防災・都市安全担当) 避難所、広域避難場所の方向、位置等の表示につきましては、どのような表示が可能なのか、どのような表示がふさわしいのかなど、今後検討してまいりたいと考えます。

○甲田委員 また、個々の防災力を高める手だてが必要だと思います。平常時から一時集合場所及び避難所へ向かうまでの道は、危険な道を避けるよう、各自が避難経路を考えておくことが大事だと思います。そのために、防災会ごとに点検を行ってもらい、それに対し区が支援するということであってもよいのではないでしょうか。例えば、それぞれの地域防災会の方が自分の地域内を点検し、地図に落とし込み、その防災マップをその地域の住民に配付するととてもよいと思います。中には、既に防災マップを作成している地域もあると伺っております。

 ここにある区のある地域がつくった防災マップがあります。非常にわかりやすくできております。これは、一つの町会だけの地図を、その地域防災会の方々が歩いて点検し、作成をしたそうです。木密地域ですので、広い道は色をつけて示すなど、工夫がされております。行きどまりや消火器、公衆電話の場所なども記されております。また、危険なブロック塀や古い建物、自動販売機など、各自でチェックして書き込みましょうと呼びかけております。こんなものがあれば、玄関などに常に張っておいて、いつでも確認ができると思います。こういったマップ作成に対する支援を行ってもよいと思います。例えば、各防災会が作成したものを、区のホームページの防災のカテゴリーからダウンロードできるようにするだけでも区民は大変助かりますし、区として区民の安全確保が進むのではないでしょうか。お考えを伺います。

○佐藤都市基盤部副参事(防災・都市安全担当) 防災倉庫、活動拠点や避難所、あるいは防火水槽の位置等、防災の基盤となるものを記載した地域ごとの防災マップの作成については、地域の防災力の向上につながるものと考えております。地域の方が確認された情報の反映等も含めまして、地域防災マップの作成支援について、今後検討していきたいと考えます。

○甲田委員 避難路に関しては、個人や地域防災会にお任せというのではなく、できる限りの支援をすることで区民の不安は軽減されるものと思いますので、ぜひ積極的な取り組みをお願いいたします。

 次に、(5)被災地復興支援について伺います。

 中野区では、昨年7月から、宮城県内の被災自治体へ職員を長期にわたって派遣していることは大変評価されるものであります。派遣職員として現地で活躍されている皆様には、改めてお礼を申し上げたいと思います。昨年来、我が会派では、3.11という未曽有の大震災の記憶と記録を絶対に風化させてはならないと訴えてまいりました。そのために、この被災地派遣の職員の貴重な記録もしっかりと残すようにとお願いしてまいりました。

 そこで、派遣職員の状況について、幾つか伺いたいと思います。

 現地には、いまだがれきが残っていると聞いております。復興住宅も着工できた自治体は、依然として数が少ないと伺っております。復興には今後まだまだ時間がかかると思いますが、中野区はいつごろまで復興支援を行うといった見通しをつけているのでしょうか。相手の自治体のことを考えると、職員が腰を据えて支援ができるように考えるべきではないかと思いますが、お考えを伺います。

○高橋都市基盤部副参事(生活安全担当) 中野区では、昨年度に引き続きまして、年度当初から宮城県の東松島、亘理、岩沼、石巻の3市1町に11名の職員を派遣いたしましたが、このうち9名は、中野区と派遣先の自治体との間で、地方自治法にもとづき1年間を通じ派遣する旨の協定を結び、派遣を行っております。区としては、1年間、職員を固定し、現地の業務に専従させることで、1日も早い復興のため、より効果的に貢献できているものと考えております。また、来年度以降の派遣につきましては、本会議において区長から御答弁申し上げておりますが、各自治体において住民の集団移転、地元産業の再生等さまざまな課題に向けて復興業務がまさに本格化していく中で、区として来年度においても現在の職員派遣の枠組みを維持し、復興をともに担っていきたいというふうに考えているところでございます。

○甲田委員 ありがとうございます。私も何度か被災地に足を運びました。がれきのすごさを目に焼きつけてきましたので、現地ではいまだ心身ともに過酷なお仕事もあるのではないかと思っております。8月のある新聞に、被災生活の過酷さについて書かれた記事を目にしました。被災3県で震災関連死も増え続けているそうです。本年7月、岩手県陸前高田に派遣されていた盛岡市の若い男性職員が首をつって自殺をしていたとの記載もありました。地元自治体もぎりぎりのところで頑張っていらっしゃる状況ですが、派遣職員もきっと慣れない土地で一緒になって懸命にお仕事をされているであろうと、胸が痛くなる思いがしました。

 そこで何点か伺います。現地に行っている職員の活動状況は私たちのところには聞こえてきていませんが、その職員が全員元気に活動しているのでしょうか。伺います。

○高橋都市基盤部副参事(生活安全担当) 派遣職員につきましては、毎日の業務報告を受けるほか、月1回、中野区へ帰庁報告のため戻った際には面談する機会を設けるなど、円滑なコミュニケーションの確保に努めております。そうした中で、職員の健康についても、こちらのほうでチェックをしているところです。派遣職員は、仕事におきましても、また、生活の面でも不慣れな環境で過ごしておりますが、復興の最前線にいることを非常に意気に感じておりまして、少しでも貢献できるよう努めながら、ただいま全員元気に活動しております。

○甲田委員 ありがとうございます。自衛隊や警察では、職員のメンタルケアが大事な課題となっております。中野区では、復興支援に行った職員、特に長期で行った職員のメンタルケアは行っているのでしょうか。

○角経営室副参事(人事担当) 平成24年度新規派遣するに当たりまして、職員に対して3月にメンタルヘルス研修を受講させてございます。また、今年の8月に長期派遣されている職員に対しまして、チェックリストによるストレスチェックを行ってございます。なお、このストレスチェックの内容につきましては、保健士、臨床心理士が確認を行っております。今後も十分なメンタルケアを行っていきたいと考えてございます。

○甲田委員 メンタルな部分では、リフレッシュも大切であると思います。休養が取れているか、また、要望などに耳を傾ける等の配慮もしていただき、被災自治体とのきずなをより固くしていけるよう努めていただきたいと思います。

 その上で、現地での業務を通じて、中野区の今後の区民の安心・安全のために生かせるものをきちんと残していただくよう、我が会派としても訴えてまいりました。

 そこで、この項の最後に伺います。派遣職員の貴重な活動、体験記録を今後の区政に生かすことが非常に大事だと思っておりますが、現在までに職員からどのように報告を受けていらっしゃるのでしょうか。また、その報告を聞かれて、上司としてどのように感じていらっしゃるのか、お聞かせください。

○高橋都市基盤部副参事(生活安全担当) 派遣職員につきましては、先ほど申し上げました日常の業務報告、月1回の帰庁報告のほかにも、1年間の派遣任務が終了した後には、年間を通じた活動報告をまとめてもらうこととしております。これまでさまざまな機会に派遣職員から報告を聞いて感じますことは、派遣職員が現地の皆さんとの交流を通じ経験した思いを私どもに真摯に話してくれる中で、一人の職員として通常では得られないような貴重な経験をしているものと、その点を強く感じております。今後も派遣職員一人ひとりがそれぞれ果たすべき任務を通じ、より大きな成果を上げ、1日も早い復興に貢献できるよう、しっかりと支援をしてまいりたいと存じます。

○甲田委員 よろしくお願いします。千年に一度とも言われた大震災の後の被災自治体への派遣職員としての業務や生活、体験した思いなどを記録すること、後世に伝えゆくことはむしろこれからが本番であり、正念場となるのかもしれません。その思いの部分では、ぜひ議会にも区民にも見える形で報告をいただけることを期待して、この項の質問を終わります。

 この項のその他として、1点伺います。

 地震発生時の小・中学生と保護者の対応について伺います。

 小・中学生が学校内にいるときに、震度5強以上の地震が発生した場合は、児童・生徒は勝手に帰らせず、保護者への引き渡しとなっていると思いますが、その場合、保護者との連絡方法や引き取りに行く人なども決めていると思います。地震発生の場合、徹底している内容を教えてください。また、その徹底方法を教えていただけますでしょうか。

○川島教育委員会事務局指導室長 現在、中野区の各小・中学校においては、災害が子どもたちが学校にいるときに発生した場合はもちろんですが、登下校時に発生した場合、それから、警戒宣言が発令された場合などの対応について、年度当初に各学校が保護者に周知をしているところです。また、災害時の学校からの情報提供については、NTTの災害伝言ダイヤル171で確認できるように周知を図っており、一部の学校では、防災訓練の一環として取り組んでいるところです。

○甲田委員 ある区では、地震発生時の学校や保護者の対応の仕方を掲載した防災ミニマニュアルをつくり、児童・生徒本人と保護者に同じものを1冊ずつ渡していました。また、児童・生徒には常時携行させ、学校では2カ月に一度必ず持っているかどうかの確認をしているそうです。学校によっても違う場合があるということですので、保護者に徹底したつもりでも、記憶が薄れていき、いざという時に混乱するおそれもあります。こういった工夫で子どもの安全確保に努めることも大切と考えますが、いかがでしょうか。

○川島教育委員会事務局指導室長 携行型の対応ブックにつきましては、私も見せていただきましたが、地震発生時の対応方法などについてはさまざまな事例があるかと思いますので、それを総合的に検討していきたいというふうに考えております。

○甲田委員 ちょっとよくわからなかった……。もう一度お願いできますでしょうか。

○川島教育委員会事務局指導室長 携帯型の対応ブックにつきましては、地震発生時の対応方法などについて示されております。それは実際見せていただきましたので、各自治体でいろんな工夫がされているかと思いますので、それらを参考にして今後検討していきたいというふうに考えております。

○甲田委員 ぜひ子どもの命を守るために、工夫をよろしくお願いいたします。

 次に、大きな2番の地域の見守り・支えあいについて伺っていきます。

 (1)コミュニティ・ソーシャルワーカーの配置について伺います。

 現在、地域支えあい活動の推進に関する条例に基づきまして、町会・自治会に高齢者や障害者の名簿を提供し、見守りをお願いしておりますが、この支えあい名簿を受け取って、町会加入者以外の方まで見守っていこうと手挙げをしていただいた町会・自治体はまだ全体の約3分の1です。その3分の1の町会では、個人情報の漏えいに気を遣いながらも、どのように見守りを進めていこうかと日々御努力をいただいていることと思います。また、手を挙げていない町会・自治会の皆さんも、従来どおりの見守り活動をしていただいていると思います。名簿を受け取っている、いないにかかわらず、見守り・支えあいを推進する町会・自治会の皆さんからは、現在どのような声が一番多く寄せられているのでしょうか。お聞かせ願います。

○波多江中部すこやか福祉センター副参事(地域支援担当) 見守りや支えあいの活動については、町会・自治会の皆さんの自身の高齢化とともに、活動の担い手不足への不安などの声があると同時に、まち全体の高齢化が進んできたことに改めて気がついたという意見があります。また一方で、見守りの活動などによって、地域の課題が発見できるという意見もございます。

○甲田委員 担い手不足、また高齢化が進んでいるということですけれども、私がお聞きした中では、最近、町会が幾ら見守りをやろうとしても、区はそこをどこまでバックアップしてくれるのかが見えないという声が多いと感じます。見守りをやっても、結局、区は何をしてくれるのか。困難な人を地域の中でどう継続的に支援していくのかということです。やはり、見守り・支えあいを推進するならば、異変を発見した後に区がどのように支援の手を差し伸べるかということが信頼感につながってくると思います。私は、その異変をきっかけとして、地域住民とともにその後の支援をしていくことが大事であると考えます。私も地域で多くの御相談を受けますが、多重の問題が絡み合う御家庭の御相談や、近隣から悪質な嫌がらせを受けて悩む方、悪徳リフォーム業者につかまってしまい悩む方など、行政だけで解決が難しい、重たい問題もあります。行政のサービスは縦割りになっているため、一つひとつみずから申請をしなければ、事は進んでいきません。申請をしたとしても、制度の狭間でその人に合った適切なサービスが行政にない。または、実際には制度があるのに、そこまで行き着くのが困難な方もいらっしゃいます。こういう問題を放置しておくと生活困窮者がますます増え、社会保障は幾ら財源があっても足りなくなってしまうと思います。

 最近、御相談があったごみ屋敷の問題を例に挙げさせていただきます。近隣の人たちは皆、見るに見かねてどうにかしてほしいと区にも相談をしておりました。衛生面や火災の面などの心配がありますが、孤立している本人に注意をしにくく、何かトラブルが起きるのも怖くて何も言えずに困っています。民生委員さん、警察、保健士さん、区の職員が接触を試みたようですが、なかなか解決ができません。こういった事例は多いと思いますが、原則、中野区ではこういう問題はどこが中心になって、どのように解決をしていくのでしょうか。伺います。

○波多江中部すこやか福祉センター副参事(地域支援担当) ごみ屋敷の問題をはじめとするさまざまなこうした困難事例の背景や原因、解決に向けては、事象に即して、どこの部署が機軸になるのかはケース・バイ・ケースというふうに考えております。ただ、すこやか福祉センターや区民活動センターは地域の最前線ということで、最初のインテークの窓口となるということと、区民への窓口については、区民の声をはじめとしてそれぞれのさまざまな分野で一定の相談機能になっているものでございます。

○甲田委員 私が言っているのは窓口ではなくて、解決をしていく中心者ということでございます。行政が強制的に何かをする場合には、条例がなければ手出しができないことになります。手出しができない分野が幾ら連携をとっても、なかなか解決ができないこともあると思います。これが制度の狭間だと思っております。区民から見れば、毎日目に触れる困った問題であり、区民の不安を払拭する手だては区として積極的に行うべきです。私は、困った人を排除していく社会は支えあいの社会とは言えないと思います。むしろ、困った人は困っている人だと受けとめ、さまざまな角度から応援して立ち上がらせていく。それが支援であると考えます。

 先月、大阪府豊中市の視察に行ってまいりました。先駆的な事業を展開しておりましたので、御紹介をしたいと思います。

 大阪府では、平成16年度から、地域福祉計画に基づき、地域における見守り・発見・相談・つなぎの役割を果たすいわゆるコミュニティ・ソーシャルワーカーを配置する事業を社会福祉協議会に委託し、実施をしております。社会福祉士、介護福祉士などの資格の上にさらに研修を重ねたコミュニティ・ソーシャルワーカーは、人口約3、4万人に一人の割合で配置をされております。豊中市の人口は約39万人、高齢化率2割を上回り、人口の入れかわりの激しい点で中野区と似ています。小学校区単位に「なんでも相談窓口」を設けており、そこには相談者本人だけでなく、問題に気付いた周辺の人からも相談が寄せられます。窓口にいる校区福祉員や民生委員さんが解決できない問題は、コミュニティ・ソーシャルワーカーが一緒になり、中心になって、執念を持って、課題解決に取り組んでおります。ごみ屋敷の問題も、ごみ処理リセットプロジェクトを立ち上げ、見事に解決できたばかりか、ごみをためていた高齢者と近隣住民とが話ができるようになり、今後も支え合えるよう、地域の人たちの心をつないでいった好事例があり、2006年からこれまでに約100件ものごみ屋敷を撤去したそうです。8割が高齢者で、このうち約半数が認知症と見られるといいます。本人のプライドや尊厳を大切に、ごみを捨てるか確認をしながら片付け、介護保険サービスやボランティアの援助につなげます。再びごみ屋敷に戻った例はないといいます。これらの取り組みにより、例えば親亡き後の精神障害者の息子の支援、ホームレスの支援、DVで逃げてきた母子の支援、悪質商法で被害に遭ったひとり暮らし高齢者の支援、多重債務の問題、日本の生活文化になじめない外国人の支援など、これまでに地域ボランティアの活動の枠を越えた新たな課題を共有できております。また、引きこもりの若者に対しても、居場所や仕事をつくり出し、パーソナルサポート事業につないで、支え合いだけでなく、就労に結びつけていく流れができています。豊中の市の担当者は、「公平性などの観点から、行政だけでは解決できないことが多かったが、コミュニティ・ソーシャルワーカーが公と民の力をうまく使って、きっちりバックアップしてくれるようになり、市民からの信頼の声が寄せられている」と言われておりました。

 そこで伺います。中野区は、都内でも支えあいの最先端を目指す区として、こういった支える側の人を支える仕組み、そして、解決の中心になっていく人材というものが今後必要になってくると思います。困難課題を解決するために、町会、民生委員さん、地域ボランティアの方たち、そして行政とをつなぐ調整役の人です。そういう人の存在が必要と思いますが、いかがお考えでしょうか。御見解を伺います。

○波多江中部すこやか福祉センター副参事(地域支援担当) すこやか福祉センターの役割として、地域でのアウトリーチによる保健福祉包括ケアと支えあいの地域づくりを推進しているところでございます。地域の社会資源の活用や顔の見えるコミュニケーション、区民の置かれた生活状況に寄り添った支援のできる職員の育成が重要な課題であると認識しております。今後は、エキスパート職員の認定制度の活用も検討していきたいと存じます。

○甲田委員 我が区に合った形で取り組んでいくことが当然望ましいとは思いますが、こういった地域福祉の調整役ともいうべき人材は今後ますます必要になってくると思います。公と民をつなぐとなると、行政の職員ではちょっと難しいのかもしれません。今、厚生労働省が策定中の生活支援戦略の中に、実はこの豊中市の取り組みを参考にして取り入れていこうとしております。我が公明党の山本かなえ参議院議員が7月の参議院特別委員会において取り上げ、このような事業を国としてしっかり制度化していただきたいと訴えました。厚生労働大臣も総理大臣も口をそろえて「参考にしたい」「全国展開できるようにしたい」と答弁しております。早速、豊中市のコミュニティ・ソーシャルワーカーが呼ばれて、特別部会の中で議論をされているようです。生活困窮者が困難な生活から抜け出して、働ける人が健康になって働き、支え合いのきずなが深まる絶好の取り組みだと思います。また、解決の調整役、中心者が、こういう人がいたとしても、今度はその調整役をしっかりサポートできる仕組みがなければ中途半端です。豊中市では、地域福祉計画に基づき、地域福祉ネットワーク会議をコミュニティ・ソーシャルワーカーが主催し、分野を越えた専門職による連携を図ります。また、さらにその上に、ライフセーフティネット総合調整会議という関係行政機関などが集まる会議があり、その地域福祉ネットワーク会議を支援する仕組みをつくっております。課題を共有し、公民協働で、よりきめ細やかな解決の仕組みをつくり出すという、このような体制があってこそ、コミュニティ・ソーシャルワーカーの力量を発揮できると思います。こういった仕組みについても中野区に合った形で今後ぜひ検討してみていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。御見解を伺います。

○波多江中部すこやか福祉センター副参事(地域支援担当) 地域支えあい活動の推進のために、これまでも各すこやか福祉センターエリアや各区民活動センターエリアを対象に、社会福祉協議会や地域包括支援センターのスタッフ、民生・児童委員さんを含めた見守り・支えあいのネットワーク会議を開催するなどの取り組みを進めてきております。

○甲田委員 応用できそうな仕組みはできているけれども、人の配置は人件費の問題があり、今すぐにできないということであると理解をしております。しかし、都内でも、豊島区では今年からコミュニティ・ソーシャルワーカーを社協に委託をして事業を開始しました。国からのバックアップがあればより可能なものになると思いますので、いずれ将来的にこの制度の国の方向性が明らかになったときには、ぜひ前向きに早い検討をお願いしたいと思いますが、地域支えあい推進室長としてはいかがお考えでしょうか。伺います。

○瀬田地域支えあい推進室長 区をはじめ町会・自治会などの自治組織、地域包括支援センター、社会福祉協議会などの関係機関相互におきまして、より有機的、効果的に活動をつなぐ人としてのコーディネーターの役割や機能、そしてまた人材の確保というのは重要な点であると認識してございます。厚生労働省が提示しております生活支援戦略につきましては、その方針決定はまだでございますが、その内容につきましては、御提案のコミュニティ・ソーシャルワーカーなども含めまして、十分に把握に努めていきたいと考えてございます。

 区といたしましては、当面は各すこやか福祉センターを中心に、先ほど御答弁申し上げましたが、エキスパート職員の認定制度、こういったものを活用いたしまして、コーディネーター機能などをより発揮し、取り組んでまいりたいと考えてございます。コミュニティ・ソーシャルワークにつきましては、御紹介のありました豊中市社会福祉協議会での事例も含めまして、その働き方や役割ですとか機能などをどのような形で、また、見守り・支えあいネットワークの仕組みの中でより効果的に生かしていけるのか。さらには、社会福祉協議会や民生・児童委員の皆様との連携の仕組みの中でどういった位置付けをして生かしていけるのか。さまざまな視点からの検討が必要であると考えております。

○甲田委員 ありがとうございました。ぜひ研究をお願いしたいと思います。

○佐野委員長 甲田委員の質疑の途中ですが、3時休憩にここで入りたいと思います。3時15分まで休憩といたします。

      午後2時51分休憩

 

      午後3時15分開議

○佐野委員長 それでは、委員会を続行いたします。

 休憩前に引き続きまして総括質疑を行います。甲田委員、お願いいたします。

○甲田委員 引き続き、質問を行わせていただきます。

 次に、(2)異変発見の体制について伺います。

 現在、中野区で行っている町会・自治会・民生委員さんによる見守りの仕組みですが、異変発見時に区に通報をする連絡先はどこになっておりますか。

○波多江中部すこやか福祉センター副参事(地域支援担当) 各すこやか福祉センターに通報いただくことになっております。

○甲田委員 それでは、23年度では、年間でどのくらいの通報があったのでしょうか。その内容は主にどんなものでしょうか。

○波多江中部すこやか福祉センター副参事(地域支援担当) 23年度につきましては、4すこやか福祉センター全体で53件の異変発見の通報がありました。認知症の進行による徘徊をしている高齢者の発見や、安否確認がとれないということで不安とか心配な状況があるということ。それから、玄関先に新聞がたまっていて安否が心配だというような理由で通報されたケースなどがありました。通報のうち約半数近くは、民生・児童委員さんからの通報でございました。

○甲田委員 連絡を受けたときの区の対応はどのようにしておりますか。

○波多江中部すこやか福祉センター副参事(地域支援担当) 職員が状況を確認した上で、原則的には相手先を訪問しております。また、緊急・急迫による状況の場合は、居合わせた方による110番通報や119番通報により救急車を要請するケースもあります。しかし、必要と判断した場合には、職員が迅速に訪問をしているということでございます。

○甲田委員 また、同様に、そのほかに主に配達をする事業者など169事業者が今提携をしていると聞いておりますが、配達などの仕事をしながら見守りをしていただき、異変があった場合、区へ通報をしていただくことになっていると思いますが、どこに連絡をその方たちはするようになっていて、また、区はどのように対応しているのでしょうか。伺います。

○波多江中部すこやか福祉センター副参事(地域支援担当) 区内事業者からの通報は、地域包括支援センターが受け、対応してございます。その中で、公的なサービスが必要な場合や虐待などの疑いがある場合は、迅速に区と連携をし、対応しているということでございます。

○甲田委員 ということは、町会、自治会、民生委員さんはすこやか、そして、配達事業者の方などは地域包括支援センターということですけれども、豊中市では、安否確認ホットラインという市役所安否確認窓口の設置を明確にしています。連絡をするのは配達等をしている事業者なども含みますが、直接住民の方々でも可能です。当然、連絡を受け緊急の場合には、必要に応じて警察や消防にも協力を要請して、迅速な安否確認を実施しますが、基本的には市の担当職員がコミュニティ・ソーシャルワーカーと連携をして必ず現場に行くということを徹底しているそうです。そして、連絡をくださった方には、配達中などの場合、その場で時間をとらせないようにして、後ほどしっかりとどのように対処したかということを、個人情報に触れない範囲で報告をした上で、その後の支援に結びつけているそうです。協力事業者は約500件の事業所、お店などがあるそうですが、やはり市民からの信頼につながり、協力店舗・事業所が増えているのではないでしょうか。現在、中野区も見守りの協力員を増やしていこうというお考えはありますか。

○波多江中部すこやか福祉センター副参事(地域支援担当) 何らかの見守り支援の担い手については、地域の中に増やしていくことは必要であると考えております。

○甲田委員 町会・自治会の皆さんからは、高齢化が進んでいる中、見守りを一生懸命にやっているが限界があるという声も寄せられています。町会・自治会にばかり頼らず、見守り協力員を増やすため、もっと広く区民や事業所に協力員の要請を呼びかけていくべきです。我が会派では、たびたびこのことを要望してきました。私も、平成23年第3回定例会で具体的な提案もしまして、区は強化していくと具体的に答弁をされておりましたが、町会・自治会以外の見守り協力者がその後増えているように思えません。例えば、もっと多くの事業者や商店の方などに声をかけて、協力員さんを増やし、町会・自治会に御紹介をして、可能であれば見守りについては一緒にやっていただくことでもよいと思います。お互いに知恵を出し合っていくことで、より重層的な見守り・支えあいが進むのではないでしょうか。通報の連絡窓口を一本化するなどして、わかりやすくすべきではないでしょうか。また、報告をくださった方に対して丁寧にフォローする体制をつくりつつ、支える側を増やす具体的な行動を起こしていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

○波多江中部すこやか福祉センター副参事(地域支援担当) 現在、各すこやか福祉センター、地域包括支援センター、障害者相談事業所内において、異変発見時の体制をとっております。それぞれの窓口の役割や機能をわかりやすくPRするなど、通報する方にとって戸惑いや不安のないように対応していきたいと考えております。事業者や一般区民からの通報の統合につきましては、執行方法、経費、庁内各分野との連携の仕組みなどさまざまな課題もあります。今後、検討を進めてまいりたいと思います。

○甲田委員 ありがとうございます。見守り協力員を増やすということについては、区長も大事な施策の一つとして進められていらっしゃることと思いますので、ここで区長の御見解もお伺いしたいと思います。

○田中区長 見守りをしていただける協力者を増やしていくということは、大変重要なことだというふうに思っております。通報先につきましても、包括とか、それから障害者支援事業所が対応するという、このことはそれはそれでいいと思いますけれども、全体の対応のレベルをきちんと合わせるだとか、経過を記録するだとか、経過をフォローするだとかというようなことを考えますと、やはり一本の統一した窓口があって、だけれども、専門的なところに通報したい人は専門的なところに通報するという、そういう基本的な考え方によって整理・統合をしていくべきなのではないかというふうに私は考えておりますので、その方向で検討したいと思います。

○甲田委員 いずれにしても、協力してくださる皆様が、見守りをした気付きを区につなげてよかったと信頼できるような仕組みを構築していただきたいと思います。区の積極的な姿勢を感じてこそ、区民もやりがいを持つことができ、地域での独自の支えあい活動もさらに活性化するものと強く思います。今後の取り組みに期待して、この項の質問を終わります。

 次に、3番、子どもから若者に対する支援について伺います。

 まず、発達障害等の個人を切れ目なく支援することについて伺います。

 近年増え続けていると言われる気になる子ども、いわゆる発達障害を持つお子さんの支援について伺います。

 知的や身体の障害は、特別学級やその後の特別支援学校や施設、福祉作業所への入所等、比較的流れができております。しかしながら、発達障害がある方については、支援が必要であるにもかかわらず、個別の支援とともに成長過程に応じた切れ目のない移行支援をしていくには現状まだ課題があるのではないかと思っておりますが、いかがでしょうか。伺います。

○黒田子ども教育部副参事(子育て支援担当) 現在、発達支援障害についての支援でございますが、区では、乳幼児期は療育センターアポロ園を中心に、通所支援や保育園などの巡回相談事業を行っております。小・中学生期には、個別支援計画会議を行いまして、関連機関の支援の情報の共有や引き継ぎなどを実施しているところでございます。子どもの年齢が高くなるに連れまして、求められる支援の質も変化し、それに応じた対応策も多様化しているというふうなことについては認識をしているところでございまして、区としても国や東京都、また民間機関の支援なども活用しまして、継続した支援を推進していきたいというふうに考えております。

○甲田委員 私は、一番最初の大事なつなぎは、言うまでもなく、小学校入学時だと思っております。発達障害は早期発見が大事と言われておりますが、実際には小学校に上がってから、集団生活の中で、その差は顕著になってきます。小学校新1年生の担任の先生は、発達障害に限らず、子どもが集団行動になじむまでの間に差があり、大変御苦労されていると聞いております。いわゆる小1プロブレムですが、先日、ある学校の先生から、保育園や幼稚園の年長さんには、ぜひ入学前に小学校に来て授業を見学していただきたいとのお話がありました。現在、幼稚園、保育園と学校、または保護者に対して連携をとる御努力をされております。そのことは非常に大切ですが、当事者である児童本人が実際に行ってみて、学校の授業がこんな感じなんだというのを見学してもらうと、入学までの心身ともの準備が違ってくるというのです。百聞は一見にしかずです。小1プロブレムを解消する一つの方法として、まずは学校の授業見学は大切なことと思いますが、いかがでしょうか。

○川島教育委員会事務局指導室長 学校の様子を広く区民に公開して教育活動を知っていただくことは、いわゆる小1プロブレムの解消だけでなく、学校の教育活動を御理解いただいて、地域社会に信頼される学校づくりを進める上でも大切なことだというふうに認識しております。

○甲田委員 ありがとうございます。具体的には、土曜日の公開授業がありますので、夏休みが終わった秋ごろに、気軽に見学に行くというスタイルでよいかと思います。既に親子で来られている方もいらっしゃるようですが、全員の親子にできるだけ来ていただきたいと先生方は思われております。それには「ぜひ行ってみてください」という呼びかけが必要です。学校の負担にならない形で、学校との相談をしながら、区として働きかけをしていただければと思います。教育委員会のお考えを伺います。

○川島教育委員会事務局指導室長 学校公開につきましては、現在第2土曜日にすべての小・中学校で学校公開を行っております。その日程につきましても、教育だより、また、その他の方法において区民の皆様に周知を図っているところですが、各学校からも、地域の幼稚園や保育園に対して積極的に広報をするように働きかけていきたいというふうに考えております。

○甲田委員 よろしくお願いいたします。その上で、発達障害の早期発見の問題も重要です。臨床心理士巡回等による発達の相談などを通して、発達障害があるとされていても保護者が認めないというケースが小学校になっても少なからずあるとも聞いております。親御さんが自分のお子さんをそのように認めるのはなかなか辛いことであると思います。しかしながら、発達障害は、さまざまな研究の結果言われておりますように、その個人の特徴でもあり、大人になるに連れて障害がうまくカバーされることはあっても、その特徴とは一生つき合っていかなくてはならないものであります。ですから、その個人のすぐれている面を前面に出していく生き方を極力早く始めたほうがよいことになります。学校生活、就職活動、仕事など、さまざまな局面において、それがうまくできずに挫折をし、いじめ、不登校、引きこもりにも発展したり、本人が精神まで患っていくケースも多いと聞きました。やはり、特に小学校就学前が早期発見の大事なタイミングとなります。そのときに保護者が認めていけるようにすることが大切です。

 先日、新潟三条市の子ども・若者サポートシステムを視察してまいりました。三条市では、2年前より、支援が必要な個人を一貫して切れ目なく支援するシステムを構築しました。乳幼児期から若者、35歳ぐらいまでを対象に、組織の縦割りによって支援が途切れてしまうことを課題として、子ども・若者という子ども行政一元化の組織変革をしました。教育委員会の中の子育て支援課に母子保健、虐待防止、障害、児童館などを含め、それまで五つの課にまたがっていた子ども行政を一元化して集約し、この中で情報の共有ができるようにしました。中野区でも、各すこやか福祉センターがその中核となることで、これらの機能が連携できる形となっております。三条市では、まず養護から小・中学校、特別支援学校等に移行する時期に大きなポイントがあるとして、子育てサポートファイル「すまいるファイル」を、出生届を提出されるタイミングですべての家庭に渡しております。このようなファイルです。もうちょっと表紙があるんですけれども、子どもの診断歴や発達の記録、個別の支援計画など、保護者が楽しんでつづることができるこのファイルには、お父さんを応援するパパ手帳も母子手帳と一緒に渡して、収納することができるようになっています。これを全員の御家庭に渡すということが非常にすばらしいと思いました。このことによって、うちの子は障害者ではありませんというような支援上のバリアを外し、また、必要があれば、関係機関との情報共有にも利用できる仕組みになっています。本人の同意を得て、市にデータを登録することができます。細かいことはここでは省略いたしますが、個人情報の保管やセキュリティの問題、市に支援のデータを登録することなど、多くの注意すべき点も慎重に考えられています。お子さんがすこやかに成長していく記録を大切に保管し活用していけるこういったファイルがあれば、極力早い気付きができ、支援すべきことがより明確になると思います。これは、毎年誕生するお子さんの分、かつ乳幼児期に転入してきたお子さんの分だけ印刷すればよいファイルですので、ほとんど経費も、それほどかかりません。中野区でも参考にして、ぜひ取り入れるべきと考えますが、いかがでしょうか。

○黒田子ども教育部副参事(子育て支援担当) 中野区におきましては、本年度より障害児について成長過程に応じた支援経過をつづり、情報を共有するためのサポートファイルを、保護者の同意のもとに発行してございます。保護者が御自分の子どもに障害があるという認識がなければ、サポートファイルを現在は渡すことができておりません。といったことで、制約がございます。出生した赤ちゃん全員にサポートファイルを渡すことにより、子育てをする中で、障害や疾病についてもあわせて理解していただく三条市の方法については、検討していきたいと考えております。

○甲田委員 ありがとうございます。支援が必要な子どもについては、中学卒業時に極端に支援が減り、18歳を超えるとさらに減少し、就職・自立の道のりが険しくなってきます。組織がうまく連携を図るためには、支援が必要な個人を真ん中に置いて連携をとる調整役が必要だと思います。三条市では、この調整を子育て支援課が担うと明確に決めています。そして、例えば、中学を卒業しても、いわゆるニートや引きこもりになってしまった子どもを学校にかわって就労へ促すための取り組みを行う事業、若者サポートステーションに確実につなげる努力をしております。引きこもりの方に対してのアウトリーチ支援もNPOと協力して行っているこのサポートステーションでは、昨年、三条市だけで約800人もの相談を受けたそうです。当然、支援をしてもらいたいという保護者の意思表示、また、成人していれば本人の同意が必要ではありますが、出生児から適切な支援につなげられるシステムや理念を掲げたことは、今後の成果に必ずつながっていくことと思います。

 中野区も、個人の情報共有や移行支援の中心となる調整組織を明確にして、子育て支援分野と障害福祉分野でうまく情報をつなぎ、本人や保護者にアプローチできるシステムをつくることは重要であり、中野区では可能なことであると思いますが、いかがお考えでしょうか。伺います。

○黒田子ども教育部副参事(子育て支援担当) 区は、障害福祉担当、あと子育て支援担当が中心となり、障害者や障害児のそれぞれの支援事業や施策展開を行っております。一方で、各個人の成長過程を通じて、ただいま御説明ございました個人を真ん中に置く形で、一貫した支援の窓口や情報提供、継続的な支援の実施については、すこやか福祉センターのほうにおいて中心として担っております。特に、発達障害を中心とした支援につきましては、関連する部署、ただいま申しました部署も含めて関連した部署が、発達支援推進会議で連携事業の取り組みについて現在その検討を行っているところでございます。一層の連携を進めていくためにも、いろいろな検討を行っていきたいというふうに考えております。

○甲田委員 ぜひ今後も課題を整理していただき、支援が必要な人を見放さないような体制づくりをお願いいたします。

 次に、個人の特性を生かした働き方をマッチングさせる支援について伺います。

 長引く景気の低迷で、生活保護の受給者が過去最多を更新し続けていく中、公明党は、孤立化を防ぐ支えあいの対策を強化するため、新しい福祉社会ビジョンを2010年に発表しました。その中で、環境や医療、介護、農業、観光など成長可能な産業分野を中心に500万人の雇用創出を目指し、若者雇用担当大臣を設置し、若者雇用対策を推進することを提案しております。特に、若者のニートや引きこもりについては大きな問題です。生活保護受給に至る前の生活の維持、再挑戦ができるセーフティネットの再構築が必要です。区としても、力点を置いて支援する取り組みが重要と考え、生活保護に限定しない就労支援について伺います。

 障害に認定されるまでには至らない。しかし、どこか問題があり、就労ができないなどの若者をサポートするためには、今後どういう対策が必要であり、理想的とお考えでしょうか。伺います。

○横山都市政策推進室副参事(産業・都市振興担当) 就労ができないということの理由といたしましては、委員のお話の中にもございましたけれども、景気の動向や受給のミスマッチ、あるいは、学歴や新卒者に偏重した求人傾向といったようなことのほか、いわゆる就活がうまくいかなかったことによります自信喪失・就労意欲の喪失、さらには引きこもり、そしてまた、本人や周囲に自覚されない、あるいは認識されにくい障害や精神的疾患といったようなことなど、さまざまなものが指摘されているところでございます。したがいまして、こうした個々のケースに応じた対策が必要というふうに思ってございまして、これに必要なサポートが公民合わせて望まれるところかというふうに思ってございます。

○甲田委員 また豊中市なんですが、ここではパーソナルサポート事業を行っています。この事業は、就労・自立までの距離のある人たちを視野に入れています。就労まで至らない理由や背景は多様であり、複雑・深刻な場合が多いので、そこに先ほどのコミュニティ・ソーシャルワーカーとの連携を伴っています。引きこもり、生活困窮者、ホームレスの支援は相当な粘り強い寄り添いの行動が必要となりますが、そこを突破するのがパーソナルサポートセンターに配置されたコミュニティ・パーソナルサポーターです。コミュニティ・ソーシャルワーカーと連携して家庭訪問し、徹底して一人の人を引き上げています。何とか引きこもりから出ていけるようになった人を、今度は多種多様なプログラムを用意して、中間就労、有償アルバイトなどにつなげていきます。また、就労意欲が持てた人については、その人の特性に応じた職場へのマッチング作業を市役所の雇用労働課が企画し、実施をしています。基礎自治体でこのような取り組みはまだ珍しいそうです。「企業と求職者の架け橋に」をモットーにして、中小企業を研修などの面から応援し、雇用に結びつけた人の特性を伝え、採用後も相談に乗るなどバックアップができているため、企業としてもリスクが少なくなっています。担当者は、企業にも積極的に出向き、経営者や確かな企業かどうかの見きわめもしながら進めていきます。また、雇用事業の創出までも市で行っていました。

 中野区では、障害のある方の就労支援については障害福祉分野が担当をしておりますが、福祉の部門では、普段接しない企業と連携を密にしていくのはなかなか難しいと思います。個々の障害、特徴を生かせる職場にマッチングさせるために、中小企業や区内商店などへ個々人の特性を理解してもらいながら、職場マッチングを行う事業を立ち上げてみてはいかがでしょうか。例えば、(仮称)若者支援室などとして、産業・都市振興分野が中心的な役割となって、中野就職サポートや各分野とも連携を図り、あらゆる情報の中から個人の特性に合った仕事を見つけ、創り出し、マッチングしていってはいかがでしょうか。伺います。

○横山都市政策推進室副参事(産業・都市振興担当) 先般御報告をさせていただきました産業振興ビジョンの案におきましては、ハローワークをはじめ区内産業関係者、あるいは教育機関等と連携いたしまして、区内企業・事業者が必要とする人材ニーズ、あるいは企業情報、こういったものを把握・共有すること。そしてまた、そういったことを踏まえました企業と求職者のマッチングの機会の充実等を支援していくというふうにしてございます。こうした取り組みにおきまして、御提案のようなマッチング等をどう組み込んでいくかということが課題になるかと思ってございます。御質問にもありましたが、その前段とも言うべき個々の状況に応じた取り組み、これにつきまして、関係所管部署における取り組みや考え方、こういったものを踏まえながら、一連の連携のありようについて検討していくことになるかというふうに思ってございます。

○甲田委員 ぜひ検討をよろしくお願いいたします。区内の企業が区民を採用して利益を上げていってくだされば、これほどよいことはありません。区が主体的に間に入って、大阪の方のような商売感性の高い職員に担当していただき、支援をしていくということもあってよいことと思います。ぜひ今後検討し、一人でも多くの若者が就労できるよう、支援をお願いいたします。

 最後に、その他の項として1点伺います。

 中野区独自の原付等のナンバープレート交付についてお伺いいたします。

 先日の一般質問で、我が会派の小林ぜんいち議員からも質問がありました。原動機付き自転車、いわゆる原付のナンバープレートについてお伺いいたします。

 今、中野区は四季の都市(まち)をはじめ北口のさまざまな整備が進み、また、企業の移転とともに明年には大学中野キャンパスが開校します。多くの若者をはじめ大勢の方々が中野へやってくるようになります。その中には、新たに中野で原付を求める方もいらっしゃると思います。

 初めに、中野区の排気量が50cc以下原動機付き自転車、また、排気量が125cc以下の二輪車等、いわゆる原付の現在の登録台数、年間の登録台数と、また廃車台数についてお伺いいたします。何台でしょうか。伺います。

○長﨑区民サービス管理部副参事(税務担当) 原動機付き自転車の登録台数でございますが、平成23年度末で現在約1万2,000台でございます。この中で、年間の新規の登録台数、これにつきましては約2,000台、また、同じくその年間の廃車台数、これにつきましては2,500台程度ということで、この数年推移しているところでございます。

○甲田委員 年々500台の減少傾向にあるということですが、では、中野区役所や警察署、郵便局などでは、保有台数は何台でしょうか。また、20台以上原付を保有している企業はどのぐらいあるのでしょうか。

○長﨑区民サービス管理部副参事(税務担当) 現在、中野区役所では11台保有をしております。同様に、中野・野方両警察署では8台、郵便局が一番多うございまして、中野・野方・北の郵便局を合わせて330台ほど登録をされているところでございます。また、区内の企業のうち、20台以上の多くの原動機付き自転車を保有している会社は4社ございます。

○甲田委員 結構多いと思います。そこで、中野区で交付している原付のナンバープレートを、中野区をイメージするキャラクターやモチーフを入れた中野区独自のデザインナンバープレートに変えてはいかがでしょうか。中野を訪れる多くの方をはじめ世界からの観光客からも注目を集めると思います。また、多くの台数を保有する区役所をはじめ警察、郵便局、区内企業の保有する原付に取りつけていただけるよう、積極的に働きかけをしてはいかがでしょうか。

○長﨑区民サービス管理部副参事(税務担当) 自治体の観光資源やイメージ、こういったものをPRするために、独自のデザインによりナンバープレートを作製して、それで発行している自治体、非常に増加しているというところでありまして、一定のPR効果といったようなものは伺っているところでございます。23区内でも実施している区もありますので、今後はそれらの区の状況も調査しながら、検討してまいりたいというふうに考えているところでございます。

○甲田委員 ナンバーの形、キャラクターや図案は、区内にいる有名な漫画家やデザイン学校にお願いする方法もあるかと思いますが、区民の皆さんへ広く公募してはいかがでしょうか。

○長﨑区民サービス管理部副参事(税務担当) 区といたしましては、今後、都市観光ですとか産業振興、そういったことに関する施策なども考慮に入れながら、あわせて検討してまいりたいと、このように考えているところでございます。

○甲田委員 ありがとうございます。これからの中野区をアピールするよい機会になると思います。ぜひとも作製と交付を実施の方向で御検討願います。

 以上で私のすべての質問を終わります。長時間ありがとうございました。

○佐野委員長 以上で甲田ゆり子委員の質疑を終了いたします。

 次に、金子委員の質疑に移りたいと思います。金子委員、質疑をどうぞ。

○金子委員 2012年第3回定例会決算特別委員会において、日本共産党議員団の立場から、総括質問をいたします。

 まず初めに、生活保護と自立支援について伺います。

 その1として、保護費の増大について伺います。

 昨年度の決算を説明する中野区の財政白書は、その14ページで扶助費の増加を述べ、この要因として、生活保護費の増加を第一に挙げています。児童福祉費やその他の扶助費の増加より緩やかだとはいえ、生活保護費も年々ふえていることは確かです。中野区の2011年度の生活保護利用者は、月平均で5,787世帯、人員で6,739人まで増加し、人口に占める生活保護受給人員の比率である保護率は2.15%となっています。10年前の2001年度と比べてみると、世帯数で1.7倍、人員で1.6倍、保護率でも1.6倍となっています。

 そこで伺います。この内訳ですけれども、近年の受給世帯の増加にはどんな特徴があるでしょうか。

○伊藤健康福祉部副参事(生活援護担当) 近年の特徴について、平成14年度との比較で申し上げます。最も増加率の高い世帯は、いわゆるその他世帯でございまして、平成14年度と平成23年度の比較では約16.54倍となっております。次に増加率が高い世帯は、高齢者世帯でございまして、やはり14年度と23年度の比較で1.42倍でございます。

○金子委員 働ける人たちが含まれるとされるその他の世帯が急速にふえている、これは確かです。しかし、まだ8割が高齢者世帯、傷病・障害者世帯など、経済的自立の困難な人たちである、このことをよく見ておく必要があると思います。

 では次に、高齢者世帯の増加の要因をどのように考えていらっしゃいますか。

○伊藤健康福祉部副参事(生活援護担当) 高齢化の進行に伴って増加しているというふうに考えてございます。

○金子委員 高齢化の進行によって高齢者がふえても、その人たちが年金で暮らすことができれば、生活保護者がふえることはないはずです。基礎年金は満額でも一人月額6万5,000円です。年金だけでは、最低限度の生活もできない人がふえているということです。

 次に、働ける人たちが含まれるとされるその他世代の増加の要因をどう考えていらっしゃいますか。

○伊藤健康福祉部副参事(生活援護担当) 景気の低迷による雇用状況の悪化が主な要因であるというふうに考えてございます。

○金子委員 リーマンショック以来の景気の低迷ということをおっしゃっていると思いますが、その他世代の増加は、リーマンショック、リーマン危機以前から始まっております。中野区でその他世代がふえ始めているのは2006年ごろからとなっていると思います。また、全国的なデータを見ると、1997年から、それまではずっと減ってきたのが1997年からずっとふえ始めています。この1997年というのは、消費税が5%になった、それが実施された年です。この増税によって経済が冷え込み、不況になった。また、その後、小泉構造改革の時代、そして、リーマン危機などを通じて、ずっと一貫してふえてきております。不安定な非正規雇用が広がって、長期の完全失業者だけでなく、短期・短時間の仕事にしかつけない半失業者と呼んでいる人たちが増加しています。そうした結果が、その他の世代の増加だと考えます。

 そこで伺いますが、中野区の生活保護利用者の中で、何らかの就労による収入がある人たちはどれくらいいますか。

○伊藤健康福祉部副参事(生活援護担当) 平成23年度1年間のデータでは、1回でも就労による収入があった世帯はおよそ17%でございました。

○金子委員 それは、全体の17%ということでしょうか。

○伊藤健康福祉部副参事(生活援護担当) はい、そのとおりでございます。

○金子委員 その他の世帯が全体に占める割合も16%となっていると思います。その何らかの就労による収入があった人たち、その中にはその他世帯だけでなく、障害者や高齢者の方も含まれているとは思いますが、大部分はその他の世帯の人であろうと思います。そうすると、その他の世帯の大部分の人たちが、何らかの就労による収入が、たとえ1日でも、あるということになると思います。このことからも、その他世帯の人たちのすべてが完全失業者ではないし、また、働けるのに働かない人たちではないということが言えると思います。

 次に、医療扶助の増加の問題について伺います。

 昨年度の生活保護執行額の内訳では、医療扶助が39.3%を占めています。各種扶助の割合は、過去の年度もほぼ一定しているということですが、生活保護利用者の多くが高齢者や傷病・障害者です。その人たちの最低限の生活に対する医療費の割合が4割近いことと、健康な一般の人の医療費の自己負担分が生活費に占める割合を比較して、感覚的に高いは非難することは一概にできないと考えます。区では、頻回受診や重複受診、また、向精神薬の重複処方についてチェックをしていると思います。この中で、頻回受診は何をもって頻回受診というふうに判断しているのでしょうか。その基準はどうなっているのでしょうか。また、そうした頻回受診、重複受診、向精神薬の重複処方について、どのくらいの実態となっているのか、お答えください。

○伊藤健康福祉部副参事(生活援護担当) 頻回受診の基準につきましては、平成14年の厚生労働省の通知に基づきまして、月15回受診が3カ月以上継続する者ということでございます。チェックの結果でございますけれども、平成23年度におきましては、頻回受診者は30名抽出されました。その後、主治医への照会をかけまして、指導対象となったものは5名でございました。向精神薬の重複処方につきましては、やはり平成23年度におきまして53名の抽出者が出ましたが、嘱託医の診査を経まして指導対象となったものは26名でございました。

○金子委員 そうすると、医療扶助の総額に比べると、こうした頻回受診、重複受診、また向精神薬の重複処方などによってかかっている医療扶助、医療費というのは、その割合としてはかなり小さな割合と考えていいかと思います。こうした医療費を減らさなければならないということから出発して、こういうチェックをどんどん厳しくする。そういった方向では、本当に必要な医療まで抑制される、そんな心配があるかと思います。そういったことにならないよう、慎重にやっていただきたいと考えております。

 次に、親族の扶養の問題について伺います。

 生活保護の申請があると、区は直径血族と兄弟・姉妹に対して扶養ができるかどうかを尋ねる照会文書を送付していると思います。また、既に受給している人についても、資産調査の一環として、親族の調査と扶養の照会を行っているとのことです。こうした扶養照会は、申請者・受給者の意思を確認して行っていますか。

○伊藤健康福祉部副参事(生活援護担当) はい、行っております。

○金子委員 また、親族による扶養は、資産や稼働能力と同様の保護の要件ですか。つまり、扶養できる親族からの扶養を受けてもなお、保護の基準に収入が満たない場合でなければ、生活保護を受けられない、そういう要件となっているのでしょうか。

○伊藤健康福祉部副参事(生活援護担当) 生活保護法におきましては、生活困窮者の持てる資産や能力を最大限活用して、最低限度の生活保持することを保護の要件としております。扶養義務者の扶養は、生活保護の開始や継続のための要件ではございません。しかし、所管といたしましては、最近の状況から、扶養義務者へ働きかけていくことは大変重要なことというふうに考えております。

○金子委員 今おっしゃられたように、親族による扶養は要件ではありません。生活保護法では、「民法に定める扶養義務者の扶養は、保護に優先して行われるものとする」となっています。実際に、仕送りなどで扶養がされている場合、その分を収入認定して、保護費を減額するということです。また、民法上、強い扶養義務を負うのは夫婦と未成熟の子に対する親だけです。兄弟・姉妹の間や成人した子の親に対する扶養義務は、自分の生活を成り立たせた上で余裕があれば援助をする、そういった義務にとどまっています。また、その扶養の金額についても、お互いに話し合って決めればいいということになっています。こうしたことを十分配慮した対応を求めて、次の質問に移ります。

 次に、(2)の就労支援と自立支援について伺います。

 まず、その他世帯の年齢構成はどのようになっていますか。

○伊藤健康福祉部副参事(生活援護担当) 一番新しいデータで申し上げます。60代が33%、50代が27%、40代が22%となってございます。

○金子委員 30代、20代の比率はどうですか。

○伊藤健康福祉部副参事(生活援護担当) それより低いパーセントでございます。

○金子委員 このように、中高年の人が多く、現下で非常に雇用情勢は厳しいというふうに考えます。8月にさいたま市で開催された生活保護問題議員研修で、ホームレスから生活保護を利用するようになった人たちの話を、当事者の話を聞く機会がありました。ハローワークに週に何度も通っているが、ほとんど面接にたどり着けない。また、たまにたどり着けても、採用はされない。採用されても、すぐに使えないということでやめさせられてしまう、そういった話が大きく聞かれました。雇用において、競争力の弱い人たちが仕事をなくして、生活保護を利用せざるを得なくなっているわけです。その人たちの就労と経済的な自立には、親身になった粘り強い支援が必要だと考えます。

 そこで伺います。2006年度から就労支援プログラムが実施され、ことしの2月からはハローワークからの就職ナビゲーターが常駐する就職サポート事業が始まりました。これらの事業のこれまでの実績はどうなっていますか。

○伊藤健康福祉部副参事(生活援護担当) 2006年度から月1回のハローワークとの相談を実施しました。それから、2011年4月から、39歳までの若年層を対象とした支援を始めました。そして、2012年2月からは中野就職サポートを実施しております。2006年度から2011年度までの実績では、支援者数は1,211人、就労決定者数は415人となっております。

○金子委員 ほぼ3割ぐらいの人たちが就労することができているという点で、非常に大きな役割を果たしていると思います。この就労できた人たちの内容的には、どういった人たちでしょうか。この就職サポートの対象は、生活保護者及び離職者支援の住宅手当を支給している人、また、ひとり親支援の児童扶養手当の受給者と、あと障害者というふうになっておりますけれども、どのような人たちが主にこの就労をすることができているんでしょうか。

○伊藤健康福祉部副参事(生活援護担当) ほぼ9割は生活保護受給者でございます。

○金子委員 先ほど伺ったように、その他世代の人たちの年齢層は非常に高くなっておりますが、中高年の人たちも就労に結びついているでしょうか。

○伊藤健康福祉部副参事(生活援護担当) 2011年度の実績によりますと、就労決定者数136人のうち半分の68人が50歳以上でございました。

○金子委員 こうした就労のうち、正規雇用はどのくらいありますか。

○伊藤健康福祉部副参事(生活援護担当) 4割が正規雇用でございます。

○金子委員 ということは、6割は非正規雇用ですから、非正規雇用でこうした人たちが短期でまた終わって、また仕事が見つからず、生活保護をまた受けざるを得ないとか、あるいは、非正規雇用で生活保護から自立できるまでの収入はないとかといったケースも起こってくるかと思いますが、そういう人たちにやっぱり長期的な支援をしていくことが必要だと思いますが、その辺はどういった支援をされていらっしゃいますか。

○伊藤健康福祉部副参事(生活援護担当) 今の御質問の御答弁の前に、修正させてください。正規職員となった割合ですけれども、失礼いたしました、3割でございます。訂正いたします。

 それから、長期支援のお尋ねでございましたが、就労支援員が就職した後も定期的に面接を行い、御相談に乗っております。

○金子委員 また、就労支援プログラムでは、求職活動をしているが就労に至らない人たちや、また求職の意欲を失ってしまった人たちへの働きかけもするようになっておりますが、こうした働きかけの中で、就労まで結びついた例はどれくらいあるでしょうか。

○伊藤健康福祉部副参事(生活援護担当) 今、原則的に就労支援の期間は、基本的には6カ月としているところですが、対象者の状況によっては延長して支援しております。2011年度の若年層支援の中で、総支援者数67人のうち、26人に対しては期間を延長して実施いたしました。そのうち10人の方が就職できたというものでございます。

○金子委員 ぜひ粘り強い、また、当事者に寄り添った支援を引き続きしていただきたいと思います。

 次に、自立支援は就労による経済的自立だけが自立支援ではありません。日常生活がしっかりできるように助言をしたり援助する日常生活自立支援や、社会的な居場所をつくって孤立を防ぐ社会生活自立支援もこの自立支援の大切な要素だと思います。釧路市では、生活保護利用者の自尊心を回復させるために、中間的就労として、地域のNPOと協力し、有償無償のボランティア活動などを通じて生活保護利用者の居場所づくりに取り組んでいます。そして、このさまざまなボランティア活動を通じて、社会性を見つけて、就労にもつなげていけるような、そういった息の長い援助をしております。中野区では、この就労支援プログラム以外にどういった自立支援の支援を行っているでしょうか。

○伊藤健康福祉部副参事(生活援護担当) 中野区におきましては、精神保健福祉支援プログラム、財産管理支援プログラム、退院促進プログラム、高齢者居宅介護支援事業、居宅生活移行等支援事業、長期入院入所者支援プログラム等を実施して、生活援護世帯のさまざまな自立を支援しております。

○金子委員 また、貧困の連鎖を断ち切る学習支援も、自立支援の中の非常に重要な要素だと思います。厚労省のまとめでは、昨年度の生活保護世帯の子どもの高校進学率は89.5%で、全体の98.2%に比べて10%近く低くなっています。埼玉県では、アスポート教育支援事業というものに取り組んでいます。これは、県内の13カ所で学習教室を設けて、元教師やボランティアの学生が勉強を教えるものです。中学生に勉強を教えるものです。これによって、埼玉県では、生活保護世帯の子どもの高校進学率が86.9%と低い中で、この教室参加者は97.5%まで高めることができました。今、こうした取り組みは全国に広まり始めて、ことしの11月からは静岡県も幾つかの市でモデル事業として開始しようとしています。中野区でもこうした取り組みを検討するつもりはありませんか。

○伊藤健康福祉部副参事(生活援護担当) 現在、中野区では、生活保護世帯の小学校4年生から中学校3年生に対しまして、学習塾や通信講座の受講料を希望により年1回支給しております。また、2008年度より、東京都の受験生チャレンジ支援貸し付け事業の受付窓口を区で実施しておりまして、生活保護世帯ではない低所得世帯に対しまして、中学3年生と高校3年生の学習塾等の受講料及び受験料の貸し付けを行っているところでございます。新たな取り組みを行う考えはございません。

○金子委員 埼玉県などの場合は、この学習支援員が生活保護利用者のお宅を訪問して、不登校になっているようなお子さんとかも含めて粘り強く働きかけて、それを学習教室へ参加させるまで何回も通って説得をしたり、まず親御さんから説得したりといったことをして進めております。こういう学習塾への補助だけでなく、こういった足を運んで生活保護世帯の子どもを支援していく、そうしたことも今後考えていただきたいと要望いたします。

 次に、母子家庭自立支援給付金について伺います。

 この母子家庭自立支援給付金の中で、母子家庭自立支援教育訓練給付金が事業見直しによって縮小されました。この教育訓練給付金というのは、さまざまな職業訓練を受ける、その入学料とか受講料を助成するものです。かつて4割給付であったのが、2009年度から全額給付に拡充されて、その間、この利用者がかなりふえてきていたと思います。しかし、今年度からは事業見直しで2割の給付に縮小されました。この教育訓練給付金の制度によって、これまでどういった資格の取得に結びついていきましたか。

○黒田子ども教育部副参事(子育て支援担当) 教育訓練経費等を利用して取得された資格でございますが、医療事務、ホームヘルパー、簿記、行政書士、介護福祉士、看護師など多岐にわかっております。

○金子委員 かなり就労と自立に結びつく、そういった資格の取得に役立っているというふうに思います。この事業見直しで、2割の給付に縮小させられたわけですけれども、その影響は、まだ半年ぐらいですが、あらわれていますでしょうか。

○黒田子ども教育部副参事(子育て支援担当) 23年度の訓練費や給付金を使われた方の実施件数でございますが、29件でございます。今年度は、区が上乗せ補助をしていた雇用保険のある方はハローワークでの申請となりますので、今現在、区のほうで受け付けております新規回数は2件となっております。

○金子委員 非常に就労や自立に結びつく役割を果たしてきている制度ですので、この制度が発展していくよう、また、再度拡充することも含めて、この制度を守っていくことを要望いたします。

 次に、離職者支援事業について伺います。

 離職者支援事業は、生活保護の受給に至る前の第2のセーフティネットとして2009年10月から開始されて、住宅手当の支給とともにハローワークと連携した再就職の支援を行っています。この離職者支援事業ですけれども、昨年度は、その前の一昨年度に比べて相談者も、また住宅手当の支給者も半減しているようですけれども、この要因は……。どうしたことが要因でこうなっているんでしょうか。

○伊藤健康福祉部副参事(生活援護担当) 離職者支援事業の対象者は、平成19年10月以降に自己都合以外で離職した人ということでございます。利用者数の減の明確な原因についてはわかりかねるところでございますが、その後、新たな保険切れによる大量の失業者が出ていないということも一つの原因であるのではないかというふうに考えてございます。

○金子委員 生活保護の捕捉率、つまり受けられる人のうち、実際に受けている人の割合は、厚労省の推計でも3割程度と低くなっています。こうした捕捉率の引くさから見て、まだまだ不十分ではありますが、生活保護は雇用や年金制度から振るい落とされた人たちの最後のセーフティネットとなっています。財政負担になっていることで、この制度を後退させて、貧困に苦しむ人を放り出すことのないように希望して、この項の質問を終わります。

 次に、高齢者の入浴事業について伺います。

 高齢者会館、高齢者福祉センターの入浴事業は、どういう目的から始められたものでしょうか。

○高橋鷺宮すこやか福祉センター副参事(地域支援担当) 高齢者会館、高齢者福祉センターにつきましては、地域の高齢者が健康で明るい生活を営むことができるよう設置しているところでございますけれども、浴場につきましては、主に利用者同士の触れ合い・交流を促進するために提供してきました。

○金子委員 こうした利用者同士の高齢者の交流、こういった場としてこの入浴事業は続いてきたわけですけれども、2007年度に区は、翌年度から、2008年度からの高齢者会館の入浴事業の廃止を打ち出しました。これに対して、継続を求める陳情が出され、その結果、廃止は見送りになりましたが、2009年度からこの制度が入浴困難高齢者支援入浴に変更されました。この変更の内容は、どういった内容でしたでしょうか。

○高橋鷺宮すこやか福祉センター副参事(地域支援担当) 平成21年6月、高齢者会館利用者を対象とした入浴事業を廃止しまして、同年の7月から入浴困難高齢者入浴事業を開始いたしました。この入浴困難高齢者入浴事業につきましては、身体機能の低下により入浴機会の確保が困難となった高齢者に対して入浴の場を提供するものでございまして、健康の増進と福祉の向上に寄与することを目的としてきました。

○金子委員 それまでは、地域のお年寄りが自由に、また、無料で利用できた。それを対象者を限定したわけです。その結果、利用者は激減しました。2009年度に変更される直前の2008年度には、年間に延べ1万4,880人が利用していましたが、4月から事業が変更になった2009年度には延べ7,495人に半減し、2010年度には延べ3,731人とさらに半減、2011年度には延べ2,986人というふうに減少してきています。昨年度の登録者・利用者の数はどうなっているんですか。

○高橋鷺宮すこやか福祉センター副参事(地域支援担当) 登録者は85名、うち実利用者は31人、延べ利用者は3,018人という数字になっております。

○金子委員 それが事業見直しでことし7月からは高齢者会館での入浴事業を廃止して、公衆浴場を使って車で送迎をする。また、エクササイズなどを組み合わせた集団での入浴事業という新しい事業への移行が決められました。この結果はどのようになったでしょうか。

○高橋鷺宮すこやか福祉センター副参事(地域支援担当) 6月末で入浴困難高齢者入浴事業を廃止しまして、その後、委員おっしゃる事業の開始を予定して、準備を進めておりましたが、入浴サービス希望者の数が少なかったため、事業として実施することを見送りまして、来年度の予算編成の中で再検討するということで対応を今しております。

○金子委員 利用者にとっては、車による送迎往復3時間というのは負担になるのではないか、この事業を希望する人たちはあまりいないのではないかということを昨年の事業見直し前から我が党は指摘してきましたが、実際そのとおりといいますか、移行を希望した人は5人にとどまったということです。また、会場、場所となる浴場にとっては、通常の営業時間前に場所を提供することになり、負担が大きいという問題もあります。また、委託介護予防事業者にとっては、利用者5人では事業の採算が成り立たないということになりました。初めから高齢者会館での入浴事業廃止、それがありきでの新事業の拙速な導入、これが失敗につながったと考えますが、いかがでしょうか。

○高橋鷺宮すこやか福祉センター副参事(地域支援担当) 現時点でニーズを把握して、事業の検討をしているところでございます。

○金子委員 今年度の実施は見送りということで、移行を希望した5人の人たちに対しては、高齢者福祉センターでの入浴を案内するということでしたが、結果はどのようになったでしょうか。

○高橋鷺宮すこやか福祉センター副参事(地域支援担当) 個別に御説明をいたしまして、必要に応じて近隣の入浴施設等を御案内したところでございます。

○金子委員 結局、いろいろ制度の対象者を狭めることによって、利用者が減り、また、それが減ってきているということでまた制度を変えるという中で、かつては地域のお年寄りが身近なところで集まって交流しながら入浴ができた。そういった場が失われるという結果になっていると思います。また、高齢者福祉センターの入浴までもが廃止されようとしています。こうした高齢者の交流と、また健康のための場所、こういったものがなくならないようにすることを求めるものです。

 これをもって、この項の質問を終わります。

 次に、保育の充実について伺います。

 第一に、保育需要への対応について伺います。

 共産党の議員団は、認可保育園を希望しても入所できない待機児の解消を議会のたびに提案してきました。初めに、直近の待機児数を伺います。認可園待機児は何人でしょうか。また、認可園に申し込んで入所を待ちながら、認証保育所などに預けている、これを除いた新基準の待機児は何人でしょうか。

○海老沢子ども教育部副参事(保育園・幼稚園担当) 9月1日におきまして認可保育園に申し込みを行ったものの入所できない、いわゆる旧定義の待機児につきましては374人でございます。一方で、そのうち認証保育所に入所している方や特定の保育園のみを希望している方等を除きまして、純粋な待機児童というふうに認識しております新定義につきましては、待機児につきまして106人というふうになってございます。

○金子委員 そうしますと、新基準の待機児106人、つまり認証保育所などにも入れないでいる子どもたちはどうしているんでしょうか。認可外の施設やベビーホテルなどに預けられているのでしょうか。そうした実態を区は把握していらっしゃいますか。

○海老沢子ども教育部副参事(保育園・幼稚園担当) 本年4月における待機児114人の内訳でございますが、育児休業中の方が86人、休職中の方が28人というふうに把握しておりまして、家庭で保育され、入園を待っている状態であるというふうに認識しております。

○金子委員 区は、10か年計画で待機児をゼロにすることを目標にしていました。これまでに示しきてた待機児をゼロにする目標の年は何年だったでしょうか。

○海老沢子ども教育部副参事(保育園・幼稚園担当) 新しい中野をつくる10か年計画(第2次)におきまして、平成26年度を目標値といたしまして待機児ゼロというふうに掲げておりますが、区は、毎年度ゼロ、4月の待機児ゼロ人を目標といたしまして、保育需要の推計を行い、対応の方針を作成して、対策を進めているというところでございます。

○金子委員 おととしの4月に新基準でも136人の待機児が出たため、区は「今後の保育需要への対応方針について」という文書を出して、保育需要の予測を見直し、保育定員を227人ふやしました。しかし、需要の増加は予測を上回って、昨年4月には135人の待機が生まれました。この結果を受けて、再び区は対応方針の改定版を出して、再び需要予測を見直しましたが、ことし4月にも114人の待機児が生まれています。

 そこで伺います。今年度へ向けた保育定員の拡大は計画では何人で、実績では何人拡大されたんでしょうか。また、本年度の実際の保育需要は予測値をどれだけ上回ったのでしょうか。

○海老沢子ども教育部副参事(保育園・幼稚園担当) 今年度4月に向けまして、昨年度中に217人の定員増を計画いたしまして、待機対策を実施したこと等によりまして、平成24年4月の保育施設への入所者数は前年度よりも246人増加してございます。今年度4月の保育需要につきましては、昨年度よりも100人程度増加すると予測いたしまして待機児対策を進めてきたところでございますが、実際は225人増加したということで、114人の待機が生じたということになったということでございます。

○金子委員 昨年度のこの改定版の対応方針では、未就学児の人口は「現在は増加傾向にあるが、一定の時期から減少する」というふうに予測しています。また、保育需要についても「現在は増加傾向にあるが、対象人口の45%程度に落ち着く」というふうに推測しています。こうした長期的には減少するとか一定程度に落ち着くといった予測から、認可保育園の定員をふやし過ぎると後が大変だという意識が働いて、それが長期的な予測そのものも低く見させて、当面の需要の見通しさえも毎年毎年このように狂わせているのではないですか。

○海老沢子ども教育部副参事(保育園・幼稚園担当) 人口推計につきましては、現在の状況では、おおむね出産期に当たる女性の人口は今後減少していくということが予想されるため、乳幼児の人口が減少するというふうに予想しているものでございます。また、保育需要につきましては、平成21年度に区が実施したアンケート調査の結果、また、東京都の保育計画に記載されている都内市町村の調査結果の平均から、おおむね45%が上限であると、保育需要の上限であるというふうに推測しているところでございます。

 今後の保育需要の推計に当たりましては、通常の推計方法に加えまして、さまざまな角度からの手法ということで研究してまいりたいというふうに考えてございます。

○金子委員 未就学時の人口が一定の時期から減少するというこの予測ですけれども、やはり安心して子育てをできる、働きながら子育てできる基盤をつくって、それによって少子化を克服していこうという姿勢に非常に欠けているように思います。また、経済的理由から共働きをしたい、また、せざるを得ないという子育て世代の状況をしっかり見ることが大切だと考えます。認証保育所に預けながら、なお認可園を希望している保護者の子どもが、376から106を引いて268人いるということだと思います。もっぱら認証保育所や家庭福祉員任せでは、根本的な解決にはならないと考えます。認可園の待機児をなくすために、区はどのような計画を持っていますか。

○海老沢子ども教育部副参事(保育園・幼稚園担当) 平成24年度当初も、認証保育所に通園している365人のうち195人、53%が認証保育所のみを希望しているなど、保育ニーズについては多様でございまして、多様な保育サービスによってこたえるということが必要であるというふうに考えてございます。毎年度示している保育需要の対応方針につきまして、認可保育園を含めまして多様な保育サービスによって対応を進めていくということにしているものでございます。

○金子委員 区は、保育需要に対応するために、ことし12月からグループ型家庭的保育を実施するとしています。これは、待機の多いゼロ歳児から2歳児への緊急対応としては必要なものだとは思います。しかし、子どもの育ちには、保育環境を整えることが重要です。計画されているグループ型家庭的保育の保育環境や保育人員の増減はどうなっていますでしょうか。

○海老沢子ども教育部副参事(保育園・幼稚園担当) このグループ型家庭福祉員事業、家庭的保育事業につきましては、2カ所の国家公務員宿舎を区が借り上げて、法人に委託して各施設3名の家庭的保育者を配置するということで、ゼロ歳児から2歳児までの児童を預かる事業でございます。これにつきましては、児童の定員につきましては、1カ所につきまして6人、もう1カ所につきましては9人ということで、2カ所計15人の保育を行うということでございます。家庭的保育事業につきましては、家庭的保育者1名につきまして3人までの子どもを預かる体制となっておりまして、これは認可保育園における児童福祉法最低基準も同様であるということでございますので、安全な保育の体制としては問題はないというふうに考えてございます。

 また、指定した区立保育園と連携をいたしまして、園だよりの配付ですとか、あるいは身体測定や行事の参加など、保育を補完していくということをしておりまして、保育の質も担保されるというふうに考えてございます。

○金子委員 認可保育園では、乳幼児保育は看護師も入るなど、人員配置は弾力的に行うことができています。また、一定の集団で園児を保育するので、目も行き届くし、また手を添えることができます。家庭福祉員にも共通する問題ですが、二人や三人という少ない子どもが相手だとしても、別々の部屋に分かれて一人で見るというのは非常に大変だと思いますが、いかがでしょうか。

○海老沢子ども教育部副参事(保育園・幼稚園担当) 先ほど申しましたが、指定された区立園との連携をしながら保育の質を担保していく、また、保育を補完していくというところがございます。それに、児童福祉法最低基準にのっとった人数を保育するということで、保育の体制としては問題ないというふうに考えてございます。

○金子委員 グループ型家庭的保育の対象は2歳児までです。また、認証保育所もB型は2歳児までで、就学前まで預かるA型でも、3歳児以上の定員はごくわずかとなっています。これらに預けられている子どもたちの3歳からの保育をどうするかということが問題になってくると思います。近年、3歳児以上でも幼稚園より保育園を希望する保護者の割合がふえていると聞きます。結局、ゼロ歳児から就学前まで預かれる認可保育園の増設がどうしても必要になるのではありませんか。

○海老沢子ども教育部副参事(保育園・幼稚園担当) 現在のところでございますが、3歳児以上に大きな待機が生じている状況にはないということでございます。今後、ニーズの高まりが予想されているところでございますので、幼稚園の預かり保育の拡充など、多様な方法を推進して、こたえてまいりたいというふうに考えてございます。

○金子委員 また、区は認証保育所を利用している保護者に、認可園の保育料との差額を2万円を上限として補助していますが、2011年度には、昨年度には2万円のこの上限に達してしまった保護者が86%に達しています。差額が全額補助されているのは約14%に過ぎません。また、所得の低下を反映してか、その14%の中でも前年度と比べて差額1万円未満の保護者が減って、1万円以上2万円未満の保護者がふえている状態です。

 そこでお聞きしますが、この保護者補助の上限の大幅な引き上げが必要と考えますが、いかがでしょうか。

○海老沢子ども教育部副参事(保育園・幼稚園担当) 保育サービスにつきましては、負担のあり方につきましては、現在保育サービスのあり方を検討する審議会を立ち上げまして、総合的に検討を進めていくということにしております。その審議会の議論の内容を踏まえながら、検討していきたいというふうに考えております。

○金子委員 次に、保育園の防災対策について、短くお尋ねします。

 震災時の園児を守る防災対策とどうなっていますでしょうか。これは私立保育園ですけれども、園児の防災対策はどういうふうになっていますでしょうか。私立園への情報の伝達や、あるいは食料の備蓄など、どのような体制になっているか、お答えください。

○海老沢子ども教育部副参事(保育園・幼稚園担当) 大規模災害等の発生時につきましては、保育園、公私を問わずですが、在園児の安全を確保し、保護者に引き渡すということが第一の課題というふうに認識しています。公私立を問わず、情報連絡体制をとっているところでございます。また、保護者の帰宅困難に備えまして、在園児に対する飲料水、あるいは非常食などの備えを行っているというところでございます。

○金子委員 こうした水や食料などの備蓄は、何日分備蓄されているんでしょうか。

○海老沢子ども教育部副参事(保育園・幼稚園担当) 区立園でございますが、飲料水については1週間分程度、食料については3日分程度というふうに認識しております。

○金子委員 私立園ではどのようになっているか、把握はされていないんでしょうか。

○海老沢子ども教育部副参事(保育園・幼稚園担当) 私立園につきましては、私立園の独自に準備するということは基本になるというふうに考えてございますが、区立の情報交換の中で、備蓄については整えていただきたいということで、区立と同じ内容について御紹介をしているところでございます。

○金子委員 次に、二次避難所としての保育園について伺います。

 地域防災計画の中で、区内の25の保育園と児童館が二次避難所に指定されております。乳幼児親子や被災孤児・震災孤児の二次避難所に指定されております。この二次避難所の機能をはじめとして、地域防災計画の中での私立保育園の役割、これについて区からよく説明をしてほしいという要望が私立園の園長会から出されております。こうした説明を早期にするように求めたいと思いますが、いかがでしょうか。

○佐藤都市基盤部副参事(防災・都市安全担当) 現在、区内の保育園のうち13園を二次避難所と指定してございます。その内訳としまして、区立5園、指定管理者3園、私立が5園となってございます。災害時の物資については、被害の状況等によって必要となる物資が異なることや、備蓄場所の確保が難しいというようなことで、避難所や区内の七つの備蓄倉庫から輸送するというようなことを具体的には対応として考えてございます。こういった二次避難所としての運営について不明な点があるということでございましたら、説明の機会を設け、確認をとるようにしたいと考えてございます。

○金子委員 次に、4の震災対策についてお伺いします。

 (1)の木造住宅密集地域の耐震化・不燃化について伺います。

 東京都が2008年に明らかにした地震に関する地域危険度の地図を見ますと、環状七号線沿線に火災危険度の高い地域が分布しています。中野区では、木造住宅の密集する野方・大和町・若宮にかけて火災危険度4や5の地域が連なっています。阪神・淡路大震災の死者の多くは圧死によるものであり、倒壊によって出火した家も多く、つぶれない家・燃えにくいまちづくりは緊急の課題となっています。

 そこでまず、木造住宅の耐震化の促進について伺います。木造住宅の簡易診断、一般耐震診断の実施状況はどのようになっておりますでしょうか。

○豊川都市基盤部副参事(建築担当) 木造住宅の耐震診断の実績でございますが、中野区で事業を開始いたしました平成16年度から昨年度末、平成23年度末まででございますが、簡易耐震診断で1,779棟、それから、一般診断で1,004棟実施をしております。

○金子委員 そのうち、耐震改修や建てかえに結びついたものはどのくらいあるでしょうか。

○豊川都市基盤部副参事(建築担当) 区が全部把握をしているわけではございませんが、区が把握をしている耐震改修済みのものが242棟、建てかえが71棟ございます。

○金子委員 中野区では、他の区と比べて建てかえが比較的進んでいると言えるかもしれませんが、耐震改修が進んでいません。東日本大震災を受けて区民の防災意識が高まった昨年度も、ことしの1月末までで簡易診断は196棟、一般診断が78棟、合計274棟の木造住宅の耐震診断が行われていますけれども、建てかえ助成は16棟、補強工事は13棟しかされておりません。区は、2015年度末までに住宅の耐震化率90%、木造では83%を目標にしていますが、昨年度末の到達は推計で住宅の耐震化率が82%、木造住宅では71%にとどまっています。耐震診断が耐震改修や建てかえに至らなかった理由は何だと考えられますか。

○豊川都市基盤部副参事(建築担当) 耐震診断後の改修ですとか建てかえができない。この理由はさまざまあろうかと思いますが、総じて言えますことは、耐震改修や建てかえの必要性はある程度理解はしつつも、その耐震改修や建てかえに要する手間ですとか期間、そういったものを考えますと、なかなか踏み切れない区民が多い。そういったことを考えております。

○金子委員 共産党の議員団は、木造住宅の耐震改修への助成を繰り返し求めてきましたが、そのたびに区は、個人資産の形成に資する助成はしないとか、個人資産の保全は自己責任だという説明を繰り返して、助成を拒否されてきました。その一方で、区は、緊急輸送道路沿道の耐震化には東京都と一緒に助成をしています。これも個人資産の形成に資することには変わりないは思いますが、助成をする根拠をどう説明されますか。

○豊川都市基盤部副参事(建築担当) 緊急輸送道路沿道の耐震化促進につきましては、この議会でもたびたびその必要性を説明してまいりました。この緊急輸送道路沿道の耐震化は非常に公共性が高いと、そういったことから事業を進めているものでございます。

○金子委員 公共性のあるものには助成をするということですね。では、区は、東京都震災対策条例による整備地域や火災危険度4以上の地域で木造住宅の建てかえの助成をしています。この助成をする根拠は何でしょうか。

○豊川都市基盤部副参事(建築担当) そういった危険度の高い地域については、これは個別の住宅のそういった防災精度の向上、これが地区の安全を守るために非常に大切であると。そういったことから、御指摘のような助成をしているものでございます。

○金子委員 木造住宅密集地域では、建てかえには公共性があるというお答えだったと思います。おっしゃるとおり、木造地域で住宅の倒壊を防ぐことは、倒壊による出火と延焼や避難路の閉塞を防いで、まち全体の危険を低減して、地域住民の生命・財産を守る極めて公共的な課題だと思います。ならば、木造住宅の建てかえには公共性があって、改修には公共性がないとする根拠はないと考えますが、いかがでしょうか。

○豊川都市基盤部副参事(建築担当) この木造密集地域の震災時の安全性確保、この取り組みにつきましては、これは単に耐震改修の促進ということではなくて、例えば、建てかえですとか強度化、不燃化の促進、あるいはもっと言いますと公共空間の整備、そういったこととあわせまして、総合的にバランスよく取り組む必要があると考えています。そういったことは地区で総合的に施策を展開して、安全確保と、そういうことでございます。

○金子委員 また、木密地域だから公共的で、それ以外では公共的ではないかという議論にも疑問があります。第一に、住宅が個人資産だからといって公費投入を否定することには根拠がないと考えます。1991年の雲仙普賢岳災害等、災害救助法や被災者生活再建支援法により、被災者のインフラ整備や住宅再建の個人補償に対して公費が投入されています。各種助成制度や住宅エコポイントなどを見ても、需要の動機付けや景気浮揚策として政策化されているものは、すべて個人の資産形成につながっています。憲法や法律にも、個人資産への公費投入を原則として禁じた条項は存在しません。国土交通省の見解でも、公費投入を否定することに対し、今は一般的ではないとしています。第二に、住宅は住民の生存権の基盤であり、国や自治体にはそれを守る責任があるというのは、法的にも、社会通念上も一般的となっています。住生活基本法は、住宅について、「国民の健康で文化的な生活にとって不可欠の基盤である」と規定しています。そして、「国及び地方公共団体は、住生活の安定の確保及び向上の推進に関する施策を策定し及び実施する責務を有する」としています。また、「国及び地方公共団体は、住宅の地震に対する安全性の向上を目的とした改築の促進のために必要な施策を講ずるものとする」とも定めています。日本経団連も、住生活の向上につながる成長戦略を求めるという宣言の中で、「住宅は、人々が日々の生活を営み、良好な町並みや地域コミュニティを形成するのに不可欠であり、個人資産にとどまらない社会資産である」としています。こうした住宅の社会性・公共性と自治体の公的責任について、区はどのように考えていらっしゃいますか。

○豊川都市基盤部副参事(建築担当) 今いろいろ事例を挙げていただきましたけれども、個人資産形成に公費を投入となったとしても、それが高い公共性を有するものについては問題ない。これは当然のことであろうと思っています。それから、当然、そういった社会資産としての住宅、これに対して一定の公共側が支援をする、これはしごく当然のことであります。例えば、中野区の場合は、これはその耐震診断、そういったものを軸に支援をしていると、そんなことでございます。

○金子委員 こうした観点から、木密地域に限らず、木造住宅の耐震改修に助成することは、区民の生命・財産を震災から守るために必要であり、それがまたとりわけ木密地域の安全性を高めることにもつながると考えます。

 また、墨田区は、今年度12月から新不燃化促進事業を始めました。従来の不燃化建てかえ助成に加えて、防耐火改修助成を行うとしています。この防耐火改修助成では、建てかえの進まない木造住宅の防火性能を高めることを目指して、外壁や屋根を耐火性の高い建材に取りかえたり、窓ガラスを割れにくいものに変えたりする、そういう工事の費用に最大で100万円の補助をするというものです。中野区の木密地域の不燃化の促進にも、こうした制度を取り入れていく必要があると考えますが、いかがでしょうか。

○豊川都市基盤部副参事(建築担当) 中野区もこれまで、不燃化促進が必要な地区に関しましては、必要な施策を施してまいりました。例えば、平和の森公園周辺地区ですとか方南道路沿道地区等で不燃化促進事業というのを展開してまいりました。今後もそういった必要がある地域については、そういった事業を展開していくことになろうかと考えております。

○金子委員 では次に、避難経路等の確保についてに進みます。共産党議員団は、京都市の細街路・袋小路の防災対策の視察をしてまいりました。京都には、幅1メートルから2メートル程度の非常に狭い路地を挟んで、両側に木造の長屋が連なっている、そういった地域があります。しかし、この景観こそが京都のまちでもあり、この景観を残しながら、災害に強いまちにするためにどうするかを考えて、住民とも協議を続けながらたどり着いたのは、第一に、細い道でも通り抜けられるようにするということ。第二に、住む人のない家は撤去して広場にするということ。第三に、壁やひさしをそろえるなどの地域ルールをつくって、建てかえやリフォームを進めるという、こうした方法でした。また、中央区の月島でも、細い路地を通路として認めながら、不燃化の建てかえを促進する取り組みをまちづくり協議会とともに考えて方法を編み出し、進めています。

 そこで伺います。防災まちづくりの協議の場を地域につくり、地域の実情や住民の意向を生かしたまちづくりが必要と考えますが、いかがでしょうか。

○田中都市基盤部副参事(地域まちづくり担当) 区としましては、従来より、地域の実情に合ったまちづくりを考える必要がある。また、まちづくりの実現には、地域の方々の理解と協力が不可欠でありますので、まちづくりの検討の際には合意形成に向けた協議の場が必要であるというふうに考えております。

○佐野委員長 金子委員の質疑の途中でありますが、5時になりましたので、進行につきまして、暫時委員会を休憩いたします。

      午後4時59分休憩

 

      午後4時59分開議

○佐野委員長 それでは、委員会を再開いたします。

 休憩中に確認したとおり、金子委員の質疑時間はあと5分程度ですので、質疑をこのまま続行させていただきます。金子委員、どうぞ質疑を続けてください。

○金子委員 大和町などには、狭隘道路や行きどまり道路が多数見受けられます。地域でのまちづくりルールをつくり、避難経路の確保を進めていくことが有効だと考えますが、いかがでしょうか。

○田中都市基盤部副参事(地域まちづくり担当) 大和町地域は、木造の住宅が密集しておりますし、道路も狭い。火災危険度ですとか避難経路の問題、さまざまな防災上の課題がございます。安全に避難できる避難経路網の確保というのは非常に重要だと思いますし、燃えにくい建物などへの誘導、あるいは防災まちづくりを地域の方々と一緒になって検討していく。それによって、まちづくりのルールである、例えば地区計画、そのもとに安全なまちの実現を目指していきたいというふうに考えております。

○金子委員 次に、地震の際にブロック塀の倒壊や擁壁の崩壊は人の命を奪うだけでなく、避難路をふさぎ、緊急車両の通行を妨げます。中野区は、2009年にブロック塀や擁壁の危険度の実態調査を実施していますが、その結果はどうでしたでしょうか。どのくらい危険なブロック塀や擁壁が見つかったのでしょうか。お答えください。

○豊川都市基盤部副参事(建築担当) ブロック塀のまず調査でございます。これは、今委員の御指摘の調査以外に、これは何回か実施をして、その都度現状を把握しているところでございまして、緊急に対応を要するものについては、必要な指導等を実施しているところでございます。それから、擁壁につきましては、中野区地域防災計画に人工斜面の急傾斜地として指定される11カ所について常に状況を把握するとともに、災害時などに必要に応じて対応しているところでございます。

○金子委員 こうした危険なブロック塀の撤去や擁壁の修理のために助成をする考えはありませんか。これも公共性の高い課題だと思いますが、いかがでしょうか。

○豊川都市基盤部副参事(建築担当) ブロック塀の倒壊による被害防止に向けまして、現在実施中の生け垣・植樹帯設置助成等を活用しながら、既存擁壁の安全性確保策とあわせて、さらに有効な施策についても検討したいと考えております。

○金子委員 次に、住民による初期消火について何点か伺います。

 京都の視察で目についたのは、消火器の多さです。中野区の街頭消火器の設置状況はどうなっていますでしょうか。

○佐藤都市基盤部副参事(防災・都市安全担当) 区では、地域における初期消火能力の向上のために、区内全域に街頭消火器の設置を進めてきております。1街区に1本、おおむね25世帯に1本という割合で設置することを原則としており、現在おおむね6,200本の街頭消火器を設置してございます。

○金子委員 それで十分だという御認識でしょうか。これをもっとふやすという考えはございませんか。

○佐藤都市基盤部副参事(防災・都市安全担当) 基準に基づき、一定数の設置を図っている現状だと考えています。ただ、火災危険度の高い地域等にも必要に応じて増設するなど、実情に応じた設置についても考えていきたいと考えてございます。

○金子委員 こうした街頭消火器、これを地域防災マップで住民に周知徹底するなど、いつでもいざという時に使えるようにしていく必要があると考えます。

 次に、雨水貯留槽や天水槽など、身近な水利について伺います。

 かつて中野区は、天水槽の普及の取り組みをしてきました。どういった取り組みで、現在はその取り組みはどうなっていますでしょうか。

○上村環境部副参事(地球温暖化対策担当) 平成8年度から家庭向けに雨水の有効利用を進めるため、天水槽、いわゆる雨水貯留容器のあっせんを行っておりました。雨水貯留容器のあっせん実績は、平均すると年間1、2件と少なく、平成16年度から平成20年度の5年間では1件となりました。価格についても、あっせんしなくてもあっせん価格と同額、またはそれ以下で購入できるなどということもあり、平成20年度をもってあっせんは終了してございます。

○金子委員 こうした天水槽とあわせて、雨水地下貯留槽についても普及啓発を進め、助成制度も含めて検討していく必要があると考えております。

 以上をもって私の総括質疑を終わります。どうもありがとうございました。

○佐野委員長 以上で金子委員の総括質疑を終わらせていただきます。

 以上で本日の総括質疑をすべて終了いたします。

 次回の委員会は、10月1日(月曜日)午前10時から当委員会室において開会することを口頭をもって通告いたします。

 以上で本日の決算特別委員会を散会いたします。

      午後5時06分散会