平成25年09月11日中野区議会本会議(第3回定例会)
平成25年09月11日中野区議会本会議(第3回定例会)の会議録
25.06.13 中野区議会第2回定例会(第4号)

.平成25年(2013年)9月11日、中野区議会議事堂において開会された。

.出席議員(42名)

  1番  若  林  しげお         2番  高  橋  かずちか

  3番  木  村  広  一        4番  甲  田  ゆり子

  5番  小  林  ぜんいち        6番  中  村  延  子

  7番  石  坂  わたる         8番  後  藤  英  之

  9番  石  川  直  行       10番  伊  東  しんじ

 11番  内  川  和  久       12番  ひぐち   和  正

 13番  白  井  ひでふみ       14番  平  山  英  明

 15番  南     かつひこ       16番  森     たかゆき

 17番  いながき  じゅん子       18番  林     まさみ

 19番  小宮山   たかし        20番  浦  野  さとみ

 21番  佐  野  れいじ        22番  北  原  ともあき

 23番  吉  原      宏       24番  いでい   良  輔

 25番  小  林  秀  明       26番  久  保  り  か

 27番  酒  井  たくや        28番  奥  田  けんじ

 29番  近  藤  さえ子        30番  金  子     洋

 31番  長  沢  和  彦       32番  大  内  しんご

 33番  伊  藤  正  信       34番  高  橋  ちあき

 35番  市  川  みのる        36番  篠     国  昭

 37番  やながわ  妙  子       38番  佐  伯  利  昭

 39番  むとう   有  子       40番  か  せ  次  郎

 41番  来  住  和  行       42番  岩  永  しほ子

.欠席議員

      な  し

.出席説明員

 中 野 区 長  田 中 大 輔      副  区  長  金 野   晃

 副  区  長  英   直 彦      教  育  長  田 辺 裕 子

 政 策 室 長  竹 内 沖 司       経 営 室 長  川 崎   亨

 都市政策推進室長 長 田 久 雄      地域支えあい推進室長 瀬 田 敏 幸

 区民サービス管理部長 白 土   純    子ども教育部長、教育委員会事務局次長 髙 橋 信 一

 健康福祉部長   野 村 建 樹      保 健 所 長  寺 西   新

 環 境 部 長  小谷松 弘 市      都市基盤部長   尾 﨑   孝

 政策室副参事(企画担当) 海老沢 憲 一  経営室副参事(経営担当) 戸 辺   眞

.本会の書記は下記のとおりである。

 事 務 局 長  篠 原 文 彦      事務局次長    青 山 敬一郎

 議事調査担当係長 佐 藤   肇      書     記  関 村 英 希

 書     記  東   利司雄      書     記  土 屋 佳代子

 書     記  細 川 道 明      書     記  江 口 誠 人

 書     記  永 見 英 光      書     記  鈴 木   均

 書     記  井 田 裕 之      書     記  竹 内 賢 三

 書     記  遠 藤 良 太      書     記  香 月 俊 介

 

 議事日程(平成25年(2013年)9月11日午後1時開議)

日程第1 認定第1号 平成24年度中野区一般会計歳入歳出決算の認定について

 

午後1時00分開議

○議長(伊東しんじ) 定足数に達しましたので、本日の会議を開きます。

 本日の議事日程は、お手元に配付の議事日程表のとおりでありますので、さよう御了承願います。

 昨日の会議に引き続き、一般質問を続行いたします。

 

 中野区議会議員 吉 原   宏

 1 平成24年度決算について

 2 インフラの老朽化と財源確保について

 3 都市観光の推進について

 4 その他

 

○議長(伊東しんじ) 最初に、吉原宏議員。

〔吉原宏議員登壇〕

○23番(吉原宏) 第3回定例会に際しまして、自由民主党の立場から一般質問をさせていただきます。

 質問に先立ちまして、昨日、我が会派大内しんご議員からもお話がございましたが、2020年、東京オリンピック・パラリンピック開催が決定いたしましたことに際しまして、私からもお祝いを申し上げさせていただきたいと思います。

 質問ですが、通告順に、1番、平成24年度決算について、2番、インフラの老朽化と財源確保ついて、3番、都市観光の推進について、その他はございません。

 それでは、まず初めに、平成24年度決算について質問させていただきます。

 なお、決算については、この一般質問の後、決算特別委員会で詳細な質疑が行われますので、ここでは、決算全体の区としての評価を中心にお伺いしたいと思います。

 平成24年度の普通会計決算額は、歳入総額が1,145億円、歳出総額が1,125億円となり、歳入から歳出を差し引いた形式収支は20億円の黒字となり、これから翌年度に繰り越すべき財源を差し引いた実質収支は、16億円あまりの黒字となっています。しかし、単年度収支は980万円あまりの赤字となり、実質単年度収支も4億5,000万円あまりの赤字となっています。この実質単年度収支は、2年連続の赤字となりました。監査委員の決算審査意見書においても、この実質単年度収支が2年連続して赤字となっている点が強調されております。

 そこで伺います。

 決算収支において、単年度収支が赤字となったこと、さらに、実質単年度収支が2年連続の赤字となったことについて、区としてどのように評価していますでしょうか、お答えください。

 次に、財政指標についてお伺いします。

 財政指標で最も注目されるのは、財政の弾力性を見る経常収支比率ではないかと思います。平成24年度決算の経常収支比率は、前年度の93%を0.5ポイント上回る93.5%となっています。これは6年連続の上昇であり、平成23年度決算が平成12年度以来の11年ぶりの90%台であったことに加え、平成24年度は、さらに0.5ポイント上昇する結果となっています。監査委員の決算審査意見書においても、特別区平均の85.8%と比べ高く、かつ長期にわたって上回っていること、過去13年で最も高く、かつて財政状況が最も厳しかった平成9年度から平成11年度にかけての水準に近づいているといったことが述べられております。この経常収支比率は、平成23年度決算においてその前年度を4.6ポイント上回る93%と急激に高くなり、今回の平成24年度決算では、93.5%とさらに高くなってきました。

 財政白書ではこの要因について分析しているようですが、専門用語も多く、理解するのは容易ではありません。経常収支比率が100%を超え、区財政が最も厳しかった平成11年度のころの財政状況に現在の財政状況は近づいてきているのでしょうか。経常収支比率の数値だけを見るならば、平成11年度のころに近づいているように見えますが、あの当時とは全く違う財政状況なのではないかと考えています。基金残高は387億円と前年度まで2年連続で減少していたものが増加に転じ、また、起債残高は、390億円と前年度に比較して50億円、11.3%の減となり、2年連続して減少しています。

 決算状況から見える区の財政状況は、区民の皆さんにとって最も関心のあることだと思います。区の現状をわかりやすい言葉であの当時とは全く違う財政状況にあるということをこの決算の評価を通じて区民の皆さんにしっかりと伝えていくべきではないかと思います。区の見解はいかがでしょうか、お答えください。

 24年度予算の編成時に示された「財政運営の考え方」では、一般財源を充当する事業費の見通しについて、毎年度の事業見直しと人件費の削減効果により平成27年度までは逓減するが、平成28年度にはその効果も縮小し、増加に転ずると推計しています。このため、平成28年度に向けて、次の4項目に取り組むとしていました。一つは、区税と国民健康保険の収納率向上、まちづくりによる収入確保などの歳入向上策、二つ目は、生活保護等の制度運用の改善、三つ目は、医療費や介護給付費の抑制、四つ目は、職員数のさらなる見直しです。このうち区税と国民健康保険料の収納率向上と職員数のさらなる見直しについて、平成24年度決算の状況から、その取り組みと目標の達成状況をお伺いしたいと思います。

 まず、区税と国民健康保険料の収納率向上についてです。平成24年度決算の状況を見ると、特別区民税は、徴収率88.2%と前年度の87.8%に比べ0.4ポイント上回る結果となっています。しかし、監査委員の決算審査意見書を見ると、「徴収率は増となったが、特別区全体で見ると依然として下位である」とその順位は低いと述べられています。また、国民健康保険料は、収納率69.3%と前年度の67.9%に比べ1.4ポイント上回っています。同様に、審査意見書では、「収納率の特別区内の位置は中位であるが、上昇している」と述べられています。しかし、収入未済は28億円、不能欠損額は10億円となっています。

 こうした区民税や国民健康保険料の収納対策については、昨年10月に収納率向上対策が改定され、取り組みが強化されたと認識しています。また、この対策では、収納目標が掲げられ、平成26年に目標達成を目指すとされています。特別区民税は、現年度分が97.5%、滞納繰越分が23%、特別区内の順位は10位以内と目標設定がなされております。同様に、国民健康保険料は、現年度分が85%、滞納繰越分が26%、特別区内の順位は10位以内を目標とするとされています。

 そこでお伺いいたします。

 今回の平成24年度決算における区民税と国民健康保険料の収納状況、特別区内の順位などどのように評価していますでしょうか。今後、収納率向上対策に掲げた平成26年度目標は達成できるとお考えでしょうか。見通しをお答えください。

 また、平成26年度目標の達成に向けた課題などがありましたら、あわせてお答えください。

 次に、職員数の見直し、人件費についてお伺いします。

 平成24年度決算において、人件費は215億円、前年度に比べ、11億円、4.9%の減となっています。区は、人件費の抑制を図るため、職員2,000人体制を目指し、職員定数の削減を進めております。目標年次は、平成23年度の事業見直しにおいて、それまで平成28年度に達成するとしていた目標を1年前倒しし、平成27年度と定めました。平成24年度決算における人件費の状況や現状を見る限り、計画どおり順調に進んでいるように見えますが、一方で、人件費の削減効果がなくなる平成28年度以降、扶助費などふえ続ける歳出への対策の一つとして、職員数のさらなる見直しが必要との認識が示されてきました。

 そこでお伺いいたします。

 職員2,000人体制の目標達成に向けた現在の達成状況と今後の職員数のさらなる見直しの検討状況をお聞かせください。

 以上でこの項の質問を終わります。

 次に、インフラの老朽化と財源確保についてお伺いします。

 現在、高度経済成長期に急速に整備されてきた道路、橋梁、公園、公営住宅、下水道などの都市基盤施設の多くが耐用年数とされる50年を超え、全国各地でその老朽化が深刻な問題となっています。また、政府の骨太の方針においても、国土強靭化も含め、「新しく造ることから賢く使うこと」が強調され、「新設」から「インフラ老朽化対策と長寿命化対策」などに重点化していくことが打ち出されています。長寿命化計画を策定し、取り組むことで、これまでの、「傷んでから直す」維持管理から「傷みが小さいうちから計画的に補修する」予防保全型の維持管理に転換することで、区民生活の安全、安心を確保しながら、将来的な財政負担を抑制することになると言われています。

 既にさまざまな自治体では、道路、橋梁、公園、公営住宅、下水道などについて、長寿命化計画が策定されています。区では、本年5月、橋梁長寿命化修繕計画が策定され、公表されました。道路舗装の長寿命化や公園、区営住宅の長寿命化計画は公表されていないように思いますが、その対応は進めているのでしょうか、お聞かせください。

 長寿命化修繕計画の一例として、山形県道路舗装長寿命化修繕計画では、計画の効果として、予防保全型工法を取り入れた修繕を実施した場合、従来の対処療法型の修繕と比較して、今後30年間で約2割のコスト縮減が期待できるとされています。区では長寿命化計画による効果をどのように考えていますでしょうか、お聞かせいただきたいと思います。

 私は、第1回定例会一般質問において、国の緊急経済対策を受け、自治体が管理するインフラの点検や耐震化などに限定して使うことができる防災・安全交付金を活用し、区民の命と暮らしを守るための施策を加速することを求め、質問をいたしました。その際、都市基盤部長から、防災・安全交付金の活用について、「地域住民の命と暮らしを守る施策等を推進するため、新たに創設されることとなる防災・安全交付金を最大限活用できるよう取り組んでまいります。具体的には、交付金の適用条件や区の想定できる事業など、国からの正確な情報を待って検討していきたいと考えております」との御答弁をいただきました。その後の検討状況はいかがでしょうか。区が管理するインフラ全般の老朽化対策として、維持管理や修繕、改修、更新の各事業に加え、点検業務や長寿命化計画の策定など、交付金を有効に活用し、スピード感を持った施策展開が必要だと考えます。これまで道路舗装工事などは、ほとんど一般財源で行ってきましたが、事業費の2分の1の交付金が得られれば、これまで事業に充てていた同額の一般財源を活用して、2倍の規模の事業を行うことができるようになります。区の見解をお聞かせいただきたいと思います。

 現在、国において、消費税増税の実施判断に合わせ、平成25年度補正予算を秋にも編成する方向で検討が進められていると聞きます。前回の緊急経済対策同様、公共事業の前倒しなどのための交付金予算の増額は盛り込まれることも考えられます。区が管理するインフラ全般の長寿命化計画や交付金計画などが整っていれば、国の補正予算への対応も的確にでき、かつ財政効果も高いと考えます。区として、どのような体制がとられているのでしょうか、お答えください。

 以上でこの項の質問を終わります。

 次に、都市観光の推進について伺います。

 中野区では、昨年6月に都市観光ビジョンを策定し、区内のさまざまな地域資源の魅力を来街者が気軽に楽しむ形態を都市観光とし、産学公が一体となって推進することとしました。本年4月には、全国でも珍しい民間との協働による観光ホームページ「まるっと中野」の開設、11月に予定されている都市観光イベント「なかのまちめぐり博覧会」など、さまざまな取り組みを進めています。これらの取り組みは、国の観光立国推進などの状況を的確に踏まえ、見据えた施策であり、マスコミでも取り上げられているほか、他自治体からの視察、研修など大きく注目を浴びております。

 さて、現在、中野駅周辺は、キリン本社グループの移転や明治大学、帝京平成大学の進出など、今後の予定を含め、約2万人の人員を迎え、昼夜問わずにぎわっている状態です。しかし、区内全域を見渡しますと、中野駅周辺以外の地域では、解散に至った商店街などもあり、いわば中野駅周辺ひとり勝ちといったようなことも揶揄される状況でもあります。今後は、中野駅周辺への2万人や、これらに関係する人々、また、新たに中野区に行ってみたいという人々を中野駅周辺だけではなく、中野駅周辺以外の多くの地域に呼び込んで、地域消費や交流の向上などによって、区内全体の活性化を図っていくべきだと考えます。それには、地域の魅力を掘り起こし、磨き上げ、効果的にPRするなど、来街、回遊の動機につながる取り組みが今後一層重要になっていくと考えています。

 こうした点を踏まえ、幾つか質問をいたします。

 まず、都市観光ホームページ「まるっと中野」の運営状況について伺います。

 このホームページは、公民協働による都市観光情報発信事業として、区とサンケイリビング新聞社により、4月19日から開設されたものですが、開設から現在のアクセス数の状況については、どうなっているのでしょうか。開設から月ごとのアクセス数についてお答え願います。

 また、アクセス数など数字だけでは見えない市場からの評価はいかがなのでしょうか。視聴した感想など、いわゆるユーザーの評価はどのようになっていますでしょうか、お伺いをいたします。

 さらに、今後、このホームページをさらに周知するための魅力の向上や内容のさらなる充実など戦略・方法についてはどのようにお考えなのでしょうか、お伺いをいたします。

 続いて、なかのまちめぐり博覧会についてお伺いします。8月28日の建設委員会でも報告があったところですが、確認の意味も含め、改めて何点か伺います。

 まず、この博覧会の目的はどのようなものなのでしょうか。区では、チャンプルーフェスタやにぎわいフェスタ、そして、昨日、我が会派大内議員の質問にもありました東北復興大祭典など、中野四季の森公園など新しい施設も活用されることにより、数万人から十数万人規模での集客を見込むイベントが増えてきております。このまちめぐり博覧会はどのようなイベントなのか、その目的についてお伺いいたします。

 この博覧会は、区内全域を対象とした個別のイベントを集約した博覧会ということですが、開催される地域や個別のイベントの種類や内訳はどうなっているのでしょうか。また、博覧会をPRするマスコットキャラクターを公募、選定中とのことでありました。今、日本中がキャラクターブームであります。博覧会に多くの人々に参加してもらうためには、こうしたキャラクターを活用したPRが欠かせないものとなっていることは十分に理解できます。しかし、その一方、区内では、商店街のキャラクターや経済団体のキャラクターなど多くのキャラクターが存在しているところでもあります。この博覧会に多くの来場者を呼び込むに当たり、地域の魅力をPRしていくには、博覧会のキャラクターのPRはもとより地域のキャラクターのPRも重要であると考えますがいかがでしょうか、御見解をお伺いいたします。

 10月12日から13日には、中野にぎわいフェスタ、また、11月9日と10日には東北復興大祭典など、区と実行委員会が主催するイベントが行われる予定です。このまちめぐり博覧会は11月15日から始まります。これらのイベントと開催期間の調整をしたほうが相乗効果も上がるのではないかと思われますが、どのようにお考えなのでしょうか。

 続いて、観光資源の発掘・開発についてお伺いします。

 今年度の補正予算において観光資源の発掘・開発事業が採択されましたが、この事業については、国の緊急雇用に係る補助金を充てるとのことでした。事業の取り組みの状況についてお聞きしますが、観光資源の発掘、開発はどのように行っているのでしょうか。また、その種別や件数、さらに、その資源をどのように観光資源としてPRするのでしょうか、あわせてお伺いをいたします。

 また、この事業を通じた新規の雇用は何人ぐらい創出されたのでしょうか、お伺いをいたします。

 開発された観光資源は、区はもとより民間部門によるさまざまな集客、観光事業などの活用を促進し、効果的なPRを進めていくべきと思いますがいかがでしょうか。

 最後に、外国人観光客について伺います。

 既にマンガ、アニメなどの知名度などにより、中野区への外国人観光客は増えつつあるところであります。一方、来年3月には、中野四季の都市地区に早稲田大学中野国際コミュニティプラザの開設が予定されています。建物の1階には、地域とのコミュニケーションの場としての生涯学習施設を設け、2階から11階は国際学生寮を設置するとのことです。この国際学生寮には、数百人の留学生が居住予定であると聞いております。今後の都市観光の推進には、既存の外国人観光客やこれらの留学生、さらに、関係する人々、さらに、これまで中野のことを知らなかった層への区の魅力のPRが重要と考えます。

 そこでお伺いいたします。

 今後は、外国人向けの都市観光のPRも重要であると考えますが、どのような方針を持って区の魅力を外国人向けに発信していくのか、御見解をお伺いします。

 外国人向けのPRには、ウエブサイトや紙などさまざまな媒体、さらに、空港や主要駅などの主要な交通拠点への設置などさまざまな取り組みが必要と考えられます。こうした媒体や設置場所をさらに拡充していくことも重要であると考えますが、御見解をお伺いいたします。

 中野駅周辺では、既に多くの人でにぎわっているところであります。しかしながら、区全体の地域活性化を考える場合において、区内全域においてより多くの来街者の増加や区内回遊の向上を目指す取り組みが必要です。それには、区のさらなるイメージ向上のためにも、地域資源をより魅力的に磨き上げ、効果的に発信していく必要があります。まるっと中野の開設、なかのまちめぐり博覧会、観光資源の発掘、開発といったさまざまな事業により、都市観光の推進の取り組みが効果を上げ、内外を問わず、外国人も含め、多くの人が絶えず中野のまちを訪れ、区内の至るところで活気とにぎわいあふれる状況が実現することを祈念いたしまして、私の全ての質問を終了いたします。

 どうもありがとうございました。

〔区長田中大輔登壇〕

○区長(中野大輔) 吉原議員の御質問にお答えをいたします。

 24年度決算についてであります。

 単年度収支、実質単年度収支についてです。単年度収支は、黒字と赤字を繰り返すことが通常と考えるべきだと思っています。平成24年度決算では、単年度収支が3年ぶりに赤字となりましたが、財政運営上問題はないと考えております。また、実質単年度収支が2年連続赤字となったことは、財政調整基金の取り崩しが積み立てを上回った結果でありまして、引き続き厳しい財政状況の中にある、このことのあらわれだと考えております。しかし、当初予算では財政調整基金を57億円取り崩すこととしておりましたが、事業執行方法の工夫や効率化、また、歳入確保などに年度内取り組んだ結果、最終的には、財政調整基金の減を5億円にとどめることができた、このようなことでありました。

 区の財政状況について、経常収支比率が100%を超え、大変厳しかった平成11年頃、このころと比較してどうなのか、こういったような御質問がありました。平成11年度は、特別区債の残高、区債残高が631億円、また、土地開発公社保有地の簿価が217億円、これを合わせますと、実質的な区の債務というのは、848億円に上っていたわけであります。比べまして、貯金であります基金のほうですが、基金の残高は49億円、財政調整基金の残高に至っては、176万円と底をつく状況ということでありました。これに比べまして、平成24年度は、特別区債の残高が390億円、土地開発公社の保有地簿価が148億円で、債務の合計は538億円であります。一方、基金の残高は387億円で、そのうち財政調整基金の残高は200億円、このように、大きく状況が異なっている、このように言えると思っております。さらに、この間に行ってきた事業によって、公園の用地等々の純資産の合計額もかなり増加をしているというようなことを考えると、11年から今日に比べると、かなり大きく状況が変わっていることがわかる、こんなふうに思います。また、平成11年度には、経常一般財源の45.9%を人件費に充てておりました。これを計画的に職員数を削減してきて、平成24年度には、30.6%に抑えられております。このように、財務体質の改善が進んできたということだと思います。平成23年度からの経常収支比率の上昇、これについても何度か御説明をしているところですが、公共用地先行取得等事業債の分割償還、実際に事業をやって、そのために公債費支出が増加をしている、これが原因なんですけれども、この償還の財源については、国や都の補助金、また、特別区交付金の財産費等の財源を充当しているわけでして、経常収支比率にはあらわれていますが、しかし、実際には、一般財源への影響というのはかなり抑え込みながらやってきている、このようなことだと理解をしていただきたい、このように思っております。また、予算編成段階で公債費負担比率という区独自の指標を用いて公債費の支出割合を一般財源の10%程度に抑制するという規律を我々としては課しているわけですが、このみずからに課した規律が守られてきているということもあわせてお話をさせていただきたい、このように思っております。今後とも、区の財政状況については、区民にわかりやすく説明をしていくことが大事だと思っておりますし、また、決して歳入が増加をするとか、財政状況が好転するとか、そういったようなこと、甘い見通しを持てる状況では全くないということでありますので、引き続き緊張した財政運営を行っていかなければならない、このように思っております。

 それから、税・国保収納率の評価と見通し、課題についてであります。平成24年度におきます特別区民税の収納状況は、現年分は96.6%で、プラス0.3ポイントでありました。滞納繰越分は21.0%で、プラス2.6ポイントでありまして、それぞれ前年度実績を上回ったものであります。それなりに努力をしたというところですが、しかし、特別区の中での順位は22位と低迷をしているということでございまして、今後もさらなる収納対策が急務である、このように考えております。一方、国民健康保険の収納状況ですが、現年度分は83.7%でプラス0.8ポイント、滞納繰越分は23.3%でプラス0.2ポイントと、それぞれ前年度実績を上回りました。特別区中の順位も12位という成果を上げることができたということであります。

 平成26年度の目標、これを達成することができるかどうか、こういった御質問がありました。区民税の目標達成については、正直なかなか厳しい状況にあると言わざるを得ないとは思っております。しかしながらというか、昨今、区内の新築マンション等の建設によって、40代、50代の比較的収入が安定して、納税も安定的に期待できる住民が増加するなど、明るい兆しも見えてきているということは言えるように思っております。このため、今後は、現年分の滞納整理の早期着手や臨戸徴収強化対策、これを引き続き実施するほか、最近、収納率上位の区について、詳しく視察をして、分析もしているところですが、こうした上位の区の行ってきた努力の結果を参考にしながら、この視察の成果を生かし、効果的な徴収対策を実施して、目標達成に向けて努力を重ねてまいります。一方、国民健康保険の目標は、さらに口座振替加入率の向上でありますとか差し押さえ等の滞納処分の強化に取り組むことで達成可能ではないかと考えております。今後ともペイジー、口座振替受け付けサービスの活用や差し押さえなど、更なる収納対策の強化を図ってまいります。

 職員2,000人体制の達成状況と今後の見通しについてであります。平成25年4月1日現在、職員数は、常勤職員2,062人、再任用短時間勤務職員182人、再任用短時間勤務職員の常勤換算後は146人、182人いますが、短時間ですので、常勤に換算すると146人ということになるということでして、ここから広域復興、協働など他団体への派遣職員の25名を除外いたしますと、合計2,183人、このようになっております。今後の事業の見直しや定数の見直しの取り組みによって、平成27年度には、職員2,000人体制が達成できる見通しであります。職員2,000人体制実現後も、施設の運営や窓口業務の委託化等により、職員数をさらに削減することが可能と見込んでおります。なお、職員2,000人体制実現後の職員数については、中長期的な職員定数計画により定めることとしておりまして、現在その内容を検討しているところであります。

 それから、道路舗装あるいは公園、区営住宅などの長寿命化計画についてであります。道路については、道路舗装の劣化状況を5年ごとに調査を行って、その劣化状況を数値的に把握して、5段階のランクづけを行って、それを道路管理システムに情報を取り込みまして、その結果をもとに、区民からの陳情や路線の交通量などを総合的に勘案して、優先的に維持補修すべき道路を選定して、修繕を行っている状況にあります。次回の調査は、道路ストック総点検として平成26年度に実施をする予定でありまして、その結果をもとに、今後の修繕計画をさらに拡充した長寿命化計画を策定してまいります。また、公園施設については、平成21年度に遊具やトイレを中心に長寿命化計画を策定しました。平成24年度に国のほうから新しい策定指針の案が示されましたことから、現在、その指針案に基づいて改定作業を進めております。区営住宅につきましては、これまで継続して適切な修繕が実施されるよう計画的に改修を行っているところでありますが、今後さらに長寿命化計画を策定する、この方向で検討していきたいと考えております。

 長寿命化計画の効果についてであります。橋梁や道路舗装、道路標識、道路反射鏡、街路灯の柱などの道路施設の老朽化が中野区においても進行しているところであります。今後、これらの維持修繕に係る費用の増大が懸念されております。橋梁につきましては、昨年度に長寿命化計画を策定して、毎年の橋梁修繕費用の平準化を図ったところですが、この計画の策定により社会資本整備総合交付金を活用できるようになりまして、財政効果も、50年の維持管理経費で見ると、約65億円の縮減につながることが期待できるわけであります。公園施設につきましては、平成21年度に長寿命化計画を策定し、ライフサイクルコストの縮減を図ったところですが、これによって、予防保全型の維持管理を行い、財政効果も50年の維持管理経費で見ると、約17億円の縮減になることが期待できるわけであります。このことから、社会インフラの長寿命化計画による修繕管理方法は大変財政効果が高いものだ、こう考えております。

 それから、防災安全交付金の活用についてであります。防災安全交付金につきましては、平成26年度から橋梁長寿命化修繕計画に基づく橋梁の修繕工事に活用する予定であります。また、平成26年度には、区道の舗装や道路標識、道路反射鏡、街路灯、のり面、擁壁などの道路施設点検にも活用して、修繕計画を策定する予定ということであります。

 交付金を活用して事業規模を拡大することができるのではないか、このような御質問でありました。道路舗装をはじめ街路灯やガードパイプなどの道路附属物の修繕工事全てが事業費の2分の1の交付金を得られるとは限りませんが、交付金の活用によって事業規模をこれまでより拡大することが可能になる、このように考えております。

 それから、こうした長寿命化や交付金の活用など区の体制についてどうかということであります。区が管理するインフラの老朽化の対策及び財源確保につきましては、所管する部におきまして十分に調整を行って、財源の確保あるいは計画的な長寿命化に努めているところであります。また、複数の部にまたがる案件、これにつきましては、財政担当がかかわりまして全庁的な調整を行い、的確に取り組んでいるところであります。

 私からは以上です。

〔都市政策推進室長長田久雄登壇〕

○都市政策推進室長(長田久雄) 都市観光の推進についてお答えをいたします。

 まず、都市観光ホームページ「まるっと中野」の運営状況についてでございます。開設以降のアクセス数、いわゆるページビューの数につきましては、4月が2万2,000件、5月が2万1,000件、6月が3万件、7月が3万7,000件と、6月以降は毎月向上している状況でございます。協定企業が7月に行ったアンケートでは、いろいろなお店や場所が紹介されていて楽しい、近いのに行ったことがないので行ってみたい、中野通になれそうだ、そういった感想が区の内外から寄せられており、一定の好意的な評価があるところでございます。今後は、協定企業と協議しつつ、飲食やイベント関連など掲載記事の内容をさらに量や質ともに増やしていく考えでございます。また、まるっと中野と連動したフェイスブックページを開設予定でもあり、協定企業が行う紙面発行やイベントなどとあわせて、立体的に発信をしていく考えでございます。

 次に、なかのまちめぐり博覧会の目的についてでございます。この博覧会は、企業や団体などさまざまな主体が歴史、文化、飲食、娯楽といった地域の資源を活用して企画運営するイベントを区内各所で開催し、多くの区民や来街者が地域の魅力を気軽に楽しめる機会を提供するものでございます。これにより、区内全域に多くの来街者を誘致するとともに、回遊性を高め、地域での観光消費や交流の増など経済的・社会的効果による地域活性化を目指すものでございます。

 次に、なかのまちめぐり博覧会の開催地域やイベントの種類、内訳についてでございます。鷺ノ宮、都立家政、野方などの西武新宿線沿線の西のエリア、沼袋、江古田、新井薬師などの東のエリア、また、中野駅周辺や東中野、中野坂上、新中野などの東京メトロ沿線の各地域において行われるものでございます。個別のイベントは、まち歩きツアーが10件、飲食や音楽などの各種イベントが18件、電車やバスの見学などの体験、見学が21件、各種セミナーといった講座、講演が12件など合わせて60件程度のイベントが開催される予定でございます。

 このなかのまちめぐり博覧会においての地域のキャラクターのPRについてでございます。商店会や団体、大学などが所有するキャラクターをさまざまな媒体やイベント等を通じて露出の機会をふやすことで、地域の魅力の効果的なPRに資するものと考えているところでございます。なお、この博覧会では商店街のキャラクターを活用した個別のイベントが開催される予定でもあり、11月16日に区と実行委員会がJR中野駅前北口広場で予定をしております博覧会のオープニングイベントでも、博覧会のキャラクターとあわせて地域のキャラクターのPRを行う予定でございます。

 博覧会の開催に関連して、にぎわいフェスタ、復興祭などとの同時開催についてでございます。中野にぎわいフェスタは、中野駅近隣の商店会などが中心となって中野駅周辺のにぎわい創出による商業活性化を目指すものであり、また、東北復興大祭典は、東北の復興を目的としているものでございます。区内全域を対象として、それぞれの地域の資源の魅力を発信していくことを目的としたなかのまちめぐり博覧会とは目的、趣旨が異なるものと考えており、同時の開催はそれぞれの訴求力や発信力などさまざまな影響を及ぼすものと考えているところでございます。多種多様なイベントが一定の期間に連続的に行われることがまちの活性化にとって有効なものになっていると考えているところでございます。

 次に、観光資源の発掘・開発事業についてでございます。観光資源の発掘、開発の方法についてでございますが、この事業は、観光資源の発掘、開発に係る情報収集及び実態調査、観光案内表示の設置などを行うものでございます。観光資源の発掘は、地域資源を歴史、文化、自然、グルメ、サブカルチャーなどおおむね6種類に区分し、その資源の由来、由緒や物語性の付与などの磨き上げを行った上で、区の認定観光資源として160カ所程度を認定する予定でございます。認定観光資源には看板やステッカー等により観光案内表示を設置するとともに、これらの回遊に資するまち歩きルートの設定や観光ガイドパンフレットの作成、さらに、観光ホームページ「まるっと中野」でも観光資源としてPRしていく考えでございます。

 この事業を通じた新規の雇用の人数でございますが、この事業実施によって、新規に13人程度の雇用が創出される予定でございます。

 それから、この事業についての民間の活用促進と効果的なPRについてでございますが、この事業は、区が行う観光基盤の整備の一環であり、民間部門が区の認定観光資源を活用して、集客、観光に係る事業を自発的に組成していくことを目指しているものでございます。具体的には、まち歩きツアーの開催や新たな観光商品、関連グッズなど観光をはじめとするさまざまな観光・集客事業であり、民間の利活用に資する適切な情報提供を行っていきたいと考えているところでございます。

 最後に、外国人観光客の誘致についてでございます。一時的な来街や滞在、在住など、その形態を問わず、区の魅力を誰もが理解しやすいように発信していくことが重要であるというふうに考えております。今後、都市観光ホームページ「まるっと中野」の外国人向け記事の充実を図るとともに、区内地域ごとの多言語パンフレットの作成など紙媒体の充実、さらに、これらの設置場所の増設の検討など、多様な手法を検討してまいりたいと考えてございます。また、国や都の調査などを踏まえ、外国人の来日動向を分析し、どの国のどのような層へのアプローチが効果的かなどの研究を通じて、適切な外国人観光客の誘致方法を検討していきたいと考えております。

 私からは以上でございます。

○議長(伊東しんじ) 以上で吉原宏議員の質問は終わります。

 

 中野区議会議員 小 林 ぜんいち

 1 建築・都市政策について

 2 子育て施策について

 3 高齢者の安全・安心施策について

 4 地域支えあい推進について

 5 その他

 

○議長(伊東しんじ) 次に、小林ぜんいち議員。

〔小林ぜんいち議員登壇〕

○5番(小林ぜんいち) 平成25年第3回定例会に当たり、公明党議員団の立場から一般質問をさせていただきますので、よろしくお願いいたします。

 質問項目は通告のとおりで、その他で2問、お聞きいたします。

 1、建築・都市政策について。

 初めに、中野駅周辺まちづくり範囲の拡大についてお伺いをいたします。

 中野駅北口は、中野四季の都市、中野四季の森公園ができ、セントラルパークや大学には多くの人たちが集い始め、北口のまちづくりが大きく進化してきています。一方、中野駅南口方面は、店舗が減少し、マンションなど住宅が新たに建ち始め、まちの様相が変化してきています。南口方面の皆さんからは、中野駅周辺まちづくりグランドデザインVer.3のエリア内の格差が生じ、南口にも北口のその効果が波及し、北口とバランスのとれたにぎわいのあるまちづくりを待ち望む声を聞きます。

 そこで、次の5年後、10年後のまちづくりのため、Ver.3などの今までのまちづくりをPDCAサイクルのもとに検証しながら、ここに住まう生活者の視点に立ち、先を読んだ大胆なにぎわいのある南口まちづくり整備ができるよう、4点の視点から質問をいたします。

 第1に、中野五差路の右折レーンなど整備工事着工が予定された今、桃園区民活動センターや区民の大事な地域医療を担う拠点病院も含めた中野通り沿いの中央四丁目・五丁目地域に配置される人の立ち寄れる施設を公共、医療、福祉、子育てゾーンとして、にぎわいのある人の流れを引き寄せる計画をつくるべきと考えます。

 第2に、既存のまちの回遊性を確保するとともに、中野五差路南側中央地域へもまちづくりの拡大と拡充を図ってはいかがでしょうか。

 第3に、そのための手法の一つとして、都市計画の用途地域、容積率、建ぺい率等の見直しを図ってはいかがでしょうか。

 昨年第1回定例会、第3回定例会でも質問しました、街並み誘導型地区計画の導入もその一つと考えます。地区計画で建物の壁面の位置と建物の高さの制限を定め、さらに、その計画に基づいた区の条例を制定することにより、建築基準法の制限である前面道路による容積率制限や道路斜線を緩和します。これにより、建築物の壁面や高さを一定の範囲内に誘導し、土地の有効利用を推進したり、良好な街並みを形成する制限です。練馬区内にある複数の駅前など身近な地域でもこの手法を活用し、まちづくりが行われています。

 また、第4に、昨年第3回定例会、今年第1回定例会でも提案してきました中野らしい空中権など新しい制度の導入を思い切って取り入れてはいかがでしょうか。

 以上、4点について区長の御見解をお伺いいたします。

 次に、違法ハウス・脱法ハウス対策についてお伺いをいたします。

 テレビ、新聞などで報道されているビル、マンションの室内を細かく区切って住居として使っているいわゆる違法ハウス、脱法ハウスは、狭く、危険な住居環境で、建築基準法、消防法などに照らし、違法性の高い建物で、中野区内の身近なところで見受けられるようにもなりました。空き家の正規によらないコンバージョンや既存のオフィスビルやマンション、アパートを無届けのまま用途転用し、いわゆるシェアハウスへ違法に改修し、生活困窮者を中心に貸し出すなど、シェアハウスの果たすべき本来の役割が揺らいでいます。

 国土交通省は、7月30日までに、全国で違法性のある物件として398件を掌握しています。中野区内にも30棟以上あると推定され、200人を超える人が入居しているとも考えられています。国土交通省は、7月、建築士会、建築業協会、賃貸住宅管理業団体などへ、それぞれの立場での関与がないよう周知を図っています。

 違法ハウスの存在の背景には、建築だけではなく、さまざまな要因があると考えます。生活困窮者を中心に各世代で入居しており、住民票、就労、収入確保など生活の拠点として実は重要な役割を担い、果たしています。入居者に対し、直ちに違法と決めつけ、生活支援者として引き受けることは憂慮することであります。国の指針、動向もありますが、区として建築分野、住宅分野、生活支援分野、区民サービス分野などが連携し、対策強化をとる必要があると考えます。

 違法ハウスのパトロール対策を設け、また、今後予想される新規のシェアハウス等建築計画に対し、要綱づくりや指導強化に取り組んではいかがでしょうか。住まうことは人の権利を尊重していくこと、どう救っていったらよいか、将来的な展望として大事な点であり、今、対応策への検討を行う時期に来ていると考えます。区の御見解をお伺いいたします。

 この項の最後に、中野区版中高層集合住宅の防災対策マニュアル作成についてお伺いをいたします。

 中野区内では、まちづくりや防災、耐震化、不燃化、土地活用などにより、中野駅南口や中野坂上をはじめ各地で高層住宅、高層ビルの計画、建設が進んできています。東日本大震災以降、南海トラフを中心とした次の巨大地震も語られ始めている中で、国、都の耐震等の補助事業もあり、建てかえなどが進むものと考えます。東日本大震災の折には、高層マンションのエレベーターをはじめ設備機器の停止も重なり、住まう方々の避難と被災状況の確認がおくれた地域もありました。こうしたことも踏まえ、昨年来、国、都、区の地域防災計画などの見直しも大きく図られてきていますが、不十分な部分もあります。私たちのまち中野で、高層建物はもちろん10階前後の中層の建物であっても、大震災など災害時に地域や行政と連携のとれる体制の強化を図るべきと考えます。

 江東区、品川区などでは、中高層を含むマンションなどの防災力向上のために、管理者、事業者に対して防災対策マニュアルを作成し、町会、自治会を含め住民同士が連携をとるなどの対策をとっており、区は、このマニュアル作成のベースとなる手引を作成しています。中野区も、マンション住民同士の連帯の大切さ、地域防災会、町会、自治会への加入と連携、自助、共助の観点から、中野区版中高層集合住宅の防災対策マニュアルの手引を整備し、作成が必要と考えます。さらに、中高層マンションの管理者、事業者が作成した防災対策マニュアルを点検、確認する場を設け、内容の確認を行い、実効性を高めるなどの方策をとり、よりよいマニュアルの作成の推進を図ったらいかがでしょうか。区の御見解をお伺いし、この項の質問を終わります。

 2、子育て施策について。

 初めに、病児・病後児保育施設の拡充についてお伺いをいたします。

 発熱など病気になった児童や病気の回復期に至るまでの子どもを一時的に預かってくれる病児・病後児保育施設の整備が徐々に進んできています。病児・病後児保育を利用する保護者からは、新しい会社で働き始めたばかりで、子どもが病気になったとき、仕事を続ける上で心強いといった期待の声があります。

 厚生労働省は、1994年度から病後児保育の補助を開始しました。2006年度以降は、病児保育も対象に加えています。2015年度にスタートする子ども・子育て新支援制度においても、7月にその方針が提示されました。地域子ども・子育て支援事業の一つとして病児・病後児保育が位置付けられ、国は、支援の拡充を進めていく予定です。2011年度、全国の各自治体が補助金を交付した病児保育施設は503施設、病後児保育施設は523施設となっています。23区の中でも、既に病児保育施設を持つ区は13区あり、病後児保育施設は、中野区も含め、20区で実施しています。

 中野区の病後児保育所は区立仲町保育園と聖オディリアホームの2施設で、病児保育施設がありません。昨年、2012年度の利用者は、仲町保育室が延べ244人、聖オディリアホームが延べ52人、2園で延べ300人近いお子さんが利用をしています。特に中野区の中央に位置し、比較的駅に近く、利便性のよい仲町病後児保育施設には日によってキャンセル待ちが生じることもあると聞き、利用者は年々増加傾向にあります。

 我が会派のやながわ議員が保育士をしていた40年前から、熱があるから、保育園から、迎えに来てください、休ませてくださいと言われるなど、病気のお子さんを預かってもらえる体制は今も変わっていないと聞きます。これからは、休みのとれない方の受け皿として、病児・病後児施設がさらに必要で、病児・病後児保育事業を拡充し、多様な保育ニーズに応えるべきです。

 本来は、病児保育、病後児保育は、区の事業として区の施設で行うものと考えます。区は、新しくできる区立・私立保育園には、病児・病後児保育室を設けるべきと考えます。国の整備補助事業でもあるので、区は、積極的に新たな病児保育施設の拡充を検討してはいかがでしょうか。病児保育は医療との連携も重要であり、区内の病院施設やクリニックが開設、改修されるなど、区は、設置可能な機会などをしっかり情報収集し、あわせて病児・病後児保育施設の拡充も検討してはいかがでしょうか。また、病気のお子さんを預かっている病児・病後児保育室には、緊急時の対応ができるようAEDの設置も必要と考えます。セーフティーネットとして設置をしてはいかがでしょうか。区の見解をお伺いいたします。

 病児・病後児保育施設で従事する保育士や看護師さんは、風邪などで体調を崩しているお子さんと常に接しています。特に経験の浅い方は、病気への感染を防ぐため対策をとりながら従事しているそうですが、感染などにより体調を崩し、病気の感染により医療費がかかることや心の負担もあると考えます。現在の病児・病後児保育室もさまざまな課題がありますが、より充実した病児・病後児保育の新設、拡充をすることを強く要望いたします。

 次に、母子生活支援施設の未利用室活用についてお伺いをいたします。

 地域の皆さんより、昼間使われていないトワイライトルームの活用をすべきとの声をいただき、母子生活支援施設、旧母子寮の見学をさせていただきました。現在、トワイライト事業の活用は働いている保護者がほとんどと聞いていますが、本来は、働いていない保護者が病気等で早い時間から活用することも可能です。トワイライト事業の周知をより広く行うことや母子生活支援施設に入所しているお母さんの自立に役立つ事業をあいている部屋を活用し行う工夫などをすべきと考えますがいかがでしょうか。区の御見解をお伺いし、この項の質問を終わります。

 3、高齢者の安全・安心施策について。

 振り込め詐欺・母さん助けて詐欺防止についてお伺いをいたします。

 中野区内でも、振り込め詐欺、母さん助けて詐欺が以前から横行しています。中野区の現状について、被害件数、総額などを調べてみると、2011年は、中野署管内で15件、約5,500万円、野方署管内で19件、約4,700万円、中野区全体では34件、1億200万円、2012年は、中野署管内で25件、約8,400万円、野方署管内で42件、約1億5,000万円、中野区全体では67件、2億3,400万円、ことしは、8月31日現在で、既に中野署管内で28件、1億1,300万円、野方署管内で35件、約7,300万円、中野区全体では63件、1億8,600万円と、件数も増加し、被害額も2億円になろうとしています。また、中野区は、中央線沿線の他区に比べて突出しているとも聞きます。

 警察署では、町会、高齢者会館等での会合の折に講話時間をいただき、詐欺防止のために周知徹底を図っています。手口は、以前あった銀行などでの振り込め詐欺、還付金振り込め詐欺は激減し、かばんを置き忘れたと言って自宅前での手渡しによる母さん助けて詐欺による新しい手口が多くなってきているそうです。警察も、銀行など金融機関と連携し、情報の共有により、未然の防止対策も行っていますが、なかなか減らないのが現状です。その一つに、子役からの電話で、恥ずかしいからほかの家族には絶対言わないでと言われ、確認などをせずにいて、事件の発覚が遅くなっているとも聞きます。

 区民の大事な財産を守るため、区が中心となり、警察、町会、ことぶき会、民生・児童委員、地域包括支援センター、地域支えあい見守りの場で具体例による映像などの放映を行い、関係所管との横の連携を深め、防止のため、講話、講演会などを増やしてはいかがでしょうか。区は、防災無線、青パトによる巡回放送、ホームページ、区報などで注意喚起を行っていますが、さらに、高齢者向けの区発行書面に添付をしてはいかがでしょうか。行政として大きな役割を果たすべきと考えます。高齢者だけではなく、若い世代へも、区民の危機管理に対する姿勢として、注意喚起、啓発のために広報を行ってはいかがでしょうか。

 警察が呼びかける詐欺防止機器の一つに、呼び出し音の前に「これからの会話を録音します」と流れる振り込め詐欺見張隊があります。中野署管内は200台中30台設置、野方署管内では200台中45台設置にとどまっています。警察署だけでは効果のある機器の設置も進んでいないのが現状です。区が警察に協力し、町会、自治会など区民に広く振り込め詐欺見張隊の設置を呼びかけてはいかがでしょうか。また、町会、地域での防犯カメラ設置を拡充することで、犯罪の抑止力、防止にもつながり、自宅までとりに来る手渡し詐欺に対し、録画の解析により解決にもつながります。そのため、防犯カメラ設置地区を警察と協力し、推進してはいかがでしょうか。区の御見解をお伺いし、この項の質問を終わります。

 4、地域支えあい推進について。

 初めに、町会加入促進についてお伺いいたします。

 町会の皆さんは、まちの方々の顔と顔をつなげる役目を負いながら、地域行事などを通じ、地域の安全、安心のため、また、地域を見守り、支えてくださり、今や行政の届かないところ、できないところを町会が担ってくださっています。町会の皆様方の御苦労を高く評価いたします。

 区では、転入時に窓口で町会への加入参加の促進をチラシにより案内しています。そこで、窓口で町会の案内地図を一緒に渡してはいかがでしょうか。暮らす場所がどんなまちか、町会か、一目でわかる町会別範囲地図を区ホームページへ添付を行ってはいかがでしょうか。また、地図のある書面を区民活動センターなどに置き、広く区民に町会加入の促進が図れるよう呼びかけてはいかがでしょうか。また、アパート、マンションなどの契約にかかわる不動産業界や管理組合、大家さんとの連携をさらに深め、不動産業界などへ加入促進の働きを強めてはいかがでしょうか、区の見解をお伺いいたします。

 次に、地域包括支援センターの愛称づけについてお伺いをいたします。

 地域包括支援センターが設置され、8年が経過しましたが、事業内容の周知が不足しているため、高齢者の皆様の御相談に対し、地域包括支援センターへ相談してみてはいかがでしょうかとお答えすると、いまだに施設・事業所名から何の施設か、どんな事業を行っているのかわからないとの声を多くいただきます。法的につけられている名称ですが、区民に明快にわかる施設愛称をつけてはいかがでしょうか。

 区で発行する地域包括支援センターの案内チラシにも、「保健・福祉の高齢者なんでも相談所 地域包括支援センター」とうたわれています。保健、福祉だけでなく、高齢者の虐待防止につながる施設でもあります。案内チラシを活用した何でも相談できる窓口をアピールした愛称、例えば保健・福祉の高齢者なんでも相談 地域包括支援センター、長寿あんしん相談センター、高齢者なんでも相談支援センターなどはいかがでしょうか。また、電話に出るときも、「高齢者なんでも相談 地域包括支援センターです」と出るなど、工夫をしてはいかがでしょうか。今後、利用者がますます多くなる施設と考えますので、多くの方々がわかりやすく、気軽に活用していただける地域包括支援センターとなるよう工夫を行ってはいかがでしょうか、区の見解をお伺いいたします。

 この項の最後に、中部すこやか福祉センター案内表示板設置についてお伺いをいたします。

 私の地元には、中部すこやか福祉センターがあります。2010年7月に開所し、3年が経過しましたが、場所がわかりにくいとの声を地元でもよくお聞きします。住宅地域の中にあり、以前は仲町小学校でしたが、学区域外の方々にはなじみがありません。中部すこやか福祉センターとなってからは、中部圏域の方々を中心に、バスや電車などを利用し、訪問する方が多くなってきています。しかし、停留所や駅からは少々迷路のようになっており、わかりにくいと言われています。特に青梅街道からの表示が少なく、迷う方が多いようです。案内表示板の設置を青梅街道沿い、大久保通り沿い、また、中部すこやか福祉センター近隣町会掲示板など各所へ増設してはいかがでしょうか。御見解をお伺いし、この項の質問を終わります。

 5、その他。

 初めに、選挙投票済み証を活用した選挙割イベントで商店街の活性化についてお伺いをいたします。

 今年の6月21日に都議会議員選挙と7月23日に参議院選挙と大きな選挙が二つ行われましたが、特に猛暑の中で行われたためか、投票率が低調に終わりました。投票率向上の取り組みが求められている中、全国各地の商店街では、投票の機会を商店街活性化につなげようとする試みがふえています。2004年に新宿区の早稲田商店街が始めた投票した証明書である投票済み証を持参した買い物客に対して行う商品の割引サービスなどがその後全国の商店街に広がりました。現在では、投票所で看板やポスターと一緒に写真を撮り、飲食店などでそれを見せると割引になるサービスなど、いわゆる選挙割に取り組む商店街もふえてきています。一方、中野駅周辺では、中野四季の都市地区の開幕に伴い、参入した企業の従業員や大学の学生によって、駅北口を中心ににぎわいを見せています。しかし、中野駅周辺を除く地域商店街にはその効果が十分に及ばず、地域商業活性化、まちづくりの取り組みが望まれています。

 そこで、こうした選挙割に取り組む商店会に対し、区が補助金などを支出し、支援することで、投票率の向上と商店の売り上げ拡大を狙う施策を展開してはいかがでしょうか。また、有権者10万人規模の人が投票所に行く選挙期間に合わせて実施する商店街イベントなど、選挙をテーマとした商店街事業を地域商業活性化の施策として区が展開してみてはいかがでしょうか。これにより、中野駅周辺以外の商店街にも利用を促す効果が期待できると考えます。区の後押しで行うと、区内全域でのまちの振興に役立つと考えますがいかがでしょうか。区の見解をお伺いいたします。

 最後に、国民体育大会、スポーツ祭東京2013などへの取り組みについてお伺いをいたします。

 東日本大震災復興支援スポーツ祭東京2013、いわゆる東京国体として第68回国民体育大会が9月28日から10月8日、また、第13回全国障害者スポーツ大会が10月12日から14日の間、開催されます。中野区内では、中野体育館で開催されるデモンストレーションスポーツにフラッグフットボールと躰道があります。区議会も、スポーツ議連として、4月20日、競技推進の協力にフラッグフットボールをスポーツ推進委員の皆さんと対抗戦を行いました。私は昨年第1回定例会で区として支援をしていくべきではないかと提案をし、中野区は、区報をはじめNICSなどを通し、区民の皆様へ広報を行ってきました。デモスポなど、こうしたスポーツが国体後も広く普及するため、競技大会への後押しの取り組みは現在どのように行っているのでしょうか。当日は、学校や団体をはじめ区を挙げて開催の後押しができるよう、今後もさらに力を入れてはいかがでしょうか。また、JCNが中継するなど映像を活用した広報にも力を入れ、周知を図ってはいかがでしょうか。

 最後になりますが、東京でのオリンピック・パラリンピック開催の決定が、先日、8日早朝に発表され、まちではオリンピックの話題でいっぱいです。中野は、新オリンピックスタジアムまでわずか15分ほどの場所にあります。開催まで7年間あるので、区として独自に子どもたちを対象にしたスポーツ海外交流イベントなどの開催や心のこもったおもてなしを通して行うボランティア活動を支援し、2016年、リオデジャネイロへ代表を派遣するなど、積極的に世紀の平和イベントの開催に向け、取り組んではいかがでしょうか。夢と希望と勇気を生むオリンピックに向け、スポーツとボランティアの裾野を広げてはいかがでしょうか。区長の御見解をお伺いし、私の全ての質問を終了いたします。

 大変ありがとうございました。

〔区長田中大輔登壇〕

○区長(田中大輔) 小林ぜんいち議員の御質問にお答えをいたします。

 建築・都市政策について。中野五差路以南のまちづくりについての御質問でした。中野五差路以南の地区について、現在、具体的なまちづくり計画等はないわけですが、今後、中野駅周辺まちづくりの進捗状況を見ながら、回遊性の確保など、まちのあり方の検討に取り組む必要も生じてくるものと認識をしております。

 そのまちづくりの中で、街並み誘導型地区計画の導入についての御提案がありました。御指摘の街並み誘導型地区計画の導入については、地域の意向などを踏まえながら、まちの将来像を明確にした上で、手法の一つとして検討することになる、このように考えております。今後、状況が整えば、必要に応じ、取り組んでまいります。

 それから、新しい空中権などを活用したまちづくりを行ってはどうか、こういう御質問であります。現在、御指摘の空中権を活用したまちづくりは都心のごく限られた区域のみで活用可能となっております。今後は、この地区にふさわしいさまざまな可能性について検討する必要もあるもの、このように認識をしております。

 それから、違法ハウス、脱法ハウスについてであります。近年は、シェアハウスと言われる多数の貸し室を設けた住宅が増加していることは確かであります。その中には、窓がない、面積や天井高が足りない、いざというときの避難経路となる窓先空地が設けられていない、などの違法な状態が認められるいわゆる違法シェアハウスが多く見られることが問題となっております。区といたしましても、これら違法シェアハウスについては、必要に応じ、庁内だけでなく、消防署など関係機関とも連携をとりながら、適切に対応していっているところであります。

 パトロールの強化についてであります。シェアハウスは、戸建て住宅や共同住宅などの建物と外観上の差異はなく、また、届け出の要らない内部改修によって違法な状態とする場合が多いことから、パトロールにより発見することが難しく、工事騒音によって周辺住民からの通報等で現地調査を行って発覚したケースもあります。東京都では、区市町村協力のもとに、東京都ホームページに情報受け付け窓口を設け、情報提供の呼びかけを行っております。国交省のホームページにも同様の窓口が設けられておりまして、常時通知がされています。区では、住民からの直接通報でも東京都と協議をしながら、違法ハウスの特定を進めてきたところであります。今後は、情報受け付け窓口での実績を踏まえ、中野区のホームページでも情報提供を呼びかけ、受け付けできるよう準備を行っております。

 要綱等で対応を強化してはどうか、こういうことであります。国は、これらシェアハウスと言われる住宅について、建築基準法で言う寄宿舎と位置付けて、その基準を守るよう指導を行っています。新規のシェアハウス計画については、こうした基準を準用するといったことから、要綱等を作成しなくても、国の技術的助言を踏まえれば、現行諸法令で十分対応ができると考えております。計画する事業者等には、こうしたことを踏まえ、事前指導等で法令を遵守するよう徹底させていきたい、こう考えております。

 しかしながら、23区内で違法シェアハウスがかなり広範囲に増加している状況にあるということでありますので、今後、都区一体となった広域的な対応も必要、このように考えているところであります。

 それから、中高層集合住宅の防災マニュアルの作成についてであります。中高層集合住宅と地域や行政との連携の強化が必要だ、こういったことでありますが、中高層集合住宅への働きかけにつきましては、管理組合等の主催する防災訓練、消火訓練などを通して行ってきているところであります。中高層集合住宅で防災会を立ち上げたところも出てきております。しかし、住宅の形態や住民の世代構成などによっては、住民同士の連携さえおぼつかない難しいところも多く、今後も地域との連携も含めた災害対策の推進について、消防署とも連携をして、粘り強く働きかけを行っていきたい、こう考えております。

 防災対策マニュアル作成の手引をつくってはどうか、こういうことであります。中高層集合住宅における防災対策については、昨年度作成した地域防災住民組織活動の手引に基本的な事項は掲載をしてあります。これが活用できるものと考えております。今後、独自の中高層マンションの防災対策マニュアル作成の手引について検討課題としてまいりたい、このように思います。中高層マンションでの防災対策マニュアルの作成について、よりこれからも一層さまざまな機会を通じて指導、相談等に積極的に対応していく、こういう考え方であります。

 それから、その他のスポーツでの取り組みについてで、オリンピック開催に向けた取り組みという御質問がありました。オリンピック開催のためには、運営を支える組織化された多くのボランティアや世界のアスリートや観戦者を日本の東京で迎え入れる国民のおもてなしの心の涵養など、さまざまな取り組みが必要であります。今後、東京都や大会組織委員会より具体化され、示されることになる、こう考えております。こうした東京都などの考えや動きを踏まえて、区としてオリンピックの開催成功に向けた効果的な取り組みについて検討し、実施をしてまいりたい、こう考えているところであります。

 私からは以上です。

〔子ども教育部長髙橋信一登壇〕

○子ども教育部長(髙橋信一) 私からは、子育て施策についてお答えいたします。

 初めに、病児・病後児保育施設の拡充についてでございます。病児・病後児保育、特に病児保育につきましては、施設の状況、保育に携わる職員、医療機関との調整も含め課題が多いため、慎重に検討してまいりたいと考えます。

 次に、母子生活支援施設の未利用室の活用についてでございます。トワイライト事業は、平成23年度から始め、当初、利用日は39日でございました。平成24年度には、利用日が約4倍の169日に伸びているところでございます。今後は、就労家庭だけでなく、病気や一時的に子どもの保育をすることが困難となった場合に利用できる一般の家庭にも広く周知し、子育てに役立つサービスになるよう充実に努めたいと考えてございます。

 もう1点、病後児保育室のAEDについてお答えいたします。

 病後児保育室のAEDにつきましては、設置を検討していきたいと考えます。

〔都市基盤部長尾﨑孝登壇〕

○都市基盤部長(尾﨑孝) 私からは、高齢者の安全・安心施策についてお答えをいたします。

 振り込め詐欺防止対策の取り組みについてでございます。区は、警察や町会、自治会と連携し、振り込め詐欺防止キャンペーンをはじめとした啓発活動を実施しており、こうした活動は、繰り返し実施して犯罪防止を図っていくことが重要であると考えております。また、民生委員協議会では、警察と協定を結び、振り込め詐欺被害防止アドバイザーとして活動しており、ひとり暮らし高齢者調査においても、振り込め詐欺防止の啓発を行っているところでございます。今後、区といたしましては、各団体とより一層の連携をして情報共有を図り、高齢者が集う催し物において最新の手口や対処方法などを紹介し、被害の未然防止に努めてまいりたいと考えております。また、防止のための映像の放映についても、関係機関と協力し、実施してまいりたいと考えております。

 次に、広報啓発活動でございます。ホームページをはじめとした広報媒体につきましては、振り込め詐欺防止の注意喚起をすることに非常に有効な手段であると考えているところでございます。区報につきましては、8月20日号で掲載しておりますが、今後も日々変化する振り込め詐欺の手口をタイムリーに紹介し、高齢者だけでなく、さまざまな世代に注意喚起してまいりたいと考えております。

 次に、自動通話録音警告機設置への協力についてでございます。自動通話録音警告機につきましては、振り込め詐欺など特殊詐欺の未然防止と区民を犯罪から保護する意味で効果があるものと認識しております。御提案のとおり、警察と連携した上で、区民に広く設置を呼びかけてまいりたいと考えております。あわせまして、留守番電話機能を利用してかけ直しをする対策なども有効な防止手段と認識しております。広報に努めてまいりたいと思います。

 次に、防犯カメラの設置推進でございます。中野区においても、町会、自治会、商店会などの地域団体による防犯カメラ設置を推進しており、平成20年度から防犯カメラ設置に係る諸費用について、東京都と連携して補助金を負担しているところでございます。今後もさらに警察と連携し、各町会、自治会、商店会などに対し、広報媒体や会合の場といった機会を活用し、防犯カメラ設置の働きをしてまいりたい、そのように考えております。

〔地域支えあい推進室長瀬田敏幸登壇〕

○地域支えあい推進室長(瀬田敏幸) 私からは、地域支えあい推進に関連いたしました御質問にお答えをいたします。

 まず、地図を利用した町会の加入促進についてでございます。区内に転入された方々にPRするために、総合窓口に設置してある区政情報ディスプレイにより町会への加入促進を促すとともに、町会エリアのわかる地図の提供を含め、効果的な加入促進の方策を検討してまいります。また、現在の区のホームページは、住所から検索いたしまして、町会、自治会を簡単に調べることができるものでございます。町会ごとのエリア地図の表示についても、今後検討してまいります。さらに、区民活動センターでは、加入促進のチラシに加えまして、町会エリアのわかる地図を御案内用として配置してまいりたいと考えております。

 町会への加入促進に関連いたしまして、不動産業界との連携についてでございます。不動産業界に対しましては、全日本不動産協会東京都本部中野・杉並支部に町会加入促進に向けた協力を本年8月に要請いたしまして、アパート等の賃貸借契約の際に加入促進チラシの配布をいたしまして、PRしていただくことといたしました。今後も協力していただける事業者等と連携いたしまして、加入促進を進めてまいります。

 次に、地域包括支援センターの愛称についてでございます。区では、これまでも「高齢者なんでも相談所 地域包括支援センター」と表記いたしましたパンフレットの配布など、区民にわかりやすいPRを行ってきております。今後もチラシや電話応対に際しまして、高齢者なんでも相談所としての機能をわかりやすくPRするとともに、利用者懇談会などさまざまな機会に御意見を伺いながら、さらに改善方法について検討していきたいと考えております。

 最後に、中部すこやか福祉センター案内表示看板設置についてでございます。近隣町会の御了解のもと、中部すこやか福祉センターの場所を示す図を町会の掲示板に張らせていただいているところでございます。また、青梅街道沿いには案内表示看板をビルの壁面に1カ所、大久保通り沿いなどにも矢印表示で道順を示した案内板を設置しております。引き続き施設を訪れる方々にとってよりわかりやすく、効果的な案内表示看板をふやすなど利便性の向上に努めてまいります。

〔都市政策推進室長長田久雄登壇〕

○都市政策推進室長(長田久雄) 選挙を活用した商店街の活性化についてでございます。御提案の選挙も含め、さまざまな機会を捉えて商店街等がみずから担う活性化の取り組みに対しては、先進的な事例の紹介や既存の商店街補助金の有効活用など必要かつ適切な情報提供などの支援を行っていく考えでございます。

〔健康福祉部長野村建樹登壇〕

○健康福祉部長(野村建樹) 私からは、スポーツ祭東京2013についての御質問にお答えをいたします。

 デモンストレーションとしてのスポーツ行事、これは、この後も普及をしていくために後押しが必要ではないかという御質問でございました。フラッグフットボールは、区立の小学校の授業や中学校での特別活動等に取り入れられておりまして、区として普及に積極的に取り組んでいるところでございます。また、躰道につきましては、競技団体の全国組織でありますNPO法人日本躰道協会、これが中野に設置をされているということもございまして、今後も普及発展につながるよう協力をしていきたいというふうに思ってございます。なお、大会の当日は、来場者へ試合の実況解説放送あるいは解説書を配布するといったような方法で普及を図る予定で準備をしてございます。さらに、JCN等関係団体とただいま調整中ではございますが、リポーターによる競技体験の形でPR番組を作成し、放映するということで予定してございます。

○議長(伊東しんじ) 以上で小林ぜんいち議員の質問は終わります。

 

 中野区議会議員 浦 野 さとみ

 1 よりよい子育て支援について

  (1)子どもの貧困問題と就学援助について

  (2)学童クラブとキッズ・プラザの民間委託について

 2 若者が置かれている雇用の現状とブラック企業対策について

 3 高齢者施策の拡充について

  (1)介護保険要支援者への給付はずしについて

  (2)特別養護老人ホームの増設について

  (3)高齢者のいきがいの場について

 4 住民参加での再生可能エネルギー普及・促進について

 5 中野駅周辺地区等整備について

 6 平和行政について

 7 その他

 

○議長(伊東しんじ) 次に、浦野さとみ議員。

〔浦野さとみ議員登壇〕

○20番(浦野さとみ) 2013年第3回定例会本会議において、日本共産党議員団の立場から一般質問を行います。

 質問は通告どおりで、その他の項はありません。

 初めに、よりよい子育て支援について。

 子どもの貧困問題と就学援助について伺います。

 日本の子どもの貧困は、深刻な状況となっています。日本全体では300万人以上、6人から7人に1人の子どもが親の低所得によって経済的な不利にさらされています。貧困率が急速に高まったのは、非正規雇用がふえ、子育て世代の所得が減ったことにあります。特に子どもがいる現役世帯のうち大人が1人の世帯の相対的貧困率は、OECD経済協力開発機構加盟国の中で最も高くなっています。女性の方が非正規の仕事につく割合が高いことから、母子世帯の母親の収入が激減していることが大きな要因にもなっています。

 そのような中、先月、8月から生活保護基準の大幅引き下げが行われました。今回の減額は、食費や光熱水費などに充てられる生活扶助費です。たとえ数千円でも、ぎりぎりで生活している方にとっては、耐えがたいことです。そのため、この夏の厳しい猛暑の中でもエアコンの使用を控えざるを得ない状況だった、エアコン使用分を捻出するために食費を節約して生活したという方もおられました。この削減は、今回だけにとどまらず、来年、再来年と3年かけて総額670億円も削減される予定ですが、ここまでの規模は、現在の生活保護制度発足後、一度もありません。減額されたのは生活保護利用世帯の9割以上にも上り、人数が多い世帯ほど減額幅が大きく、特に子どもが多くなればなるほど削減率も高くなっています。

 そこで伺います。

 今回引き下げとなった18歳以下の子どもがいる世帯は、区内で何世帯になりますか。また、一番影響が大きかった子ども2人以上の世帯構成とその引き下げ額はどの程度だったか、答弁を求めます。

 この生活保護基準の引き下げは、生活保護利用者の暮らしを直撃するだけでなく、就学援助をはじめ最低賃金や年金など多岐にわたる分野に影響を及ぼす大問題です。これでは、格差はますます広がるばかりです。就学援助は、経済的に苦しい児童・生徒の就学を区市町村が援助する制度です。厚労省は、生活保護基準と就学援助を切り離して影響のないようにしてもらいたいという趣旨の通達を出しましたが、それを裏付ける財政的な保証は何もしていません。そのため、就学援助の実施主体である各地方自治体からは、影響は出るという意見が続出しています。

 8月20日の都政新報によると、世田谷区では、就学援助について、来年度以降も現行の水準を維持し、生活保護基準引き下げの影響が出ないように対応する考えであることが報道をされました。しかし、23区ほとんどの区で対応が未定となっており、区によっては、対象が狭くなり、就学援助から締め出される区民が出ることも懸念されています。中野区においても、来年度、この就学援助について、生活保護基準の引き下げの影響が出ないように対応すべきです。見解を伺います。

 一方、中野区では、事業見直しの一環として、その先取りのような形で、昨年度から就学援助の基準を生活保護基準の1.2倍から1.15倍へ引き下げを行いました。今年度、就学援助の認定を受けた小・中学生は2,958人であり、実に全体の4人に1人の小・中学生が対象となっています。中学生に至っては、3人に1人に近い児童が対象となっています。所得はふえていないのに、区の引き下げで認定の対象外になった小・中学生がいます。教育費を軽減するためにも、基準を1.2倍にすべきではありませんか、答弁を求めます。

 さきの6月の通常国会で、子どもの貧困対策の推進に関する法律案が全会一致で成立しました。これは、年1回、子どもの貧困や対策の実施状況を公表することや、政府が大綱を作成し、その大綱には、貧困率や生活保護世帯の子どもの高校進学率などの指標を改善するための施策を定めるとしています。また、各自治体は、貧困家庭の就学や学費の援助、学習支援に取り組むとされています。中野区として、子どもの貧困問題について、実態の把握をしながらどのように取り組んでいくのか、現状と法制定を受けての目標、具体的施策について答弁を求めます。

 次に、学童クラブとキッズ・プラザの民間委託について伺います。

 区内には、現在、25の公設学童クラブと5カ所の民設民営の学童クラブがあります。公設学童クラブは、区の運営が8カ所、民営が17カ所となっていますが、2016年度までに区の運営の全てが民間委託される予定です。その中で、来年度、白桜と塔山学童クラブについては、キッズ・プラザの運営と同時に一括で民間委託される予定で、これは、区で初めてとなります。その点において、保護者からは、大きな不安の声が出されています。これまでに民間委託された学童クラブは、併設された児童館の職員が残っており、委託後も併設する児童館の館長(区職員)が学童クラブ所長を兼務し、業務終了後に作成される業務日誌を点検しながら現場での状況を管理してきました。しかし、今回の一括委託では、白桜小学校内には、区職員は1人も残らない計画です。また、一括委託でありながら、引き継ぎ期間もこれまでと同様の1カ月半弱という計画になっています。あわせて民間事業者が職員を配置する際、常勤2名の配置バランス、一定の経験者採用を規定していくことを明確にしてほしいとの要望も出されています。こういった地域から出ている不安や要望に丁寧に対応していくことが必要と考えますが、どう対応されていくのか答弁を求め、この項の質問を終わります。

 次に、若者が置かれている雇用の現状とブラック企業対策について伺います。

 深刻なデフレ不況のもと、東京では15歳から24歳の失業率が7.4%になり、非正規雇用の若者は2人に1人、その8割は、年収150万円未満です。中野区内でも例外でないと考えます。ある区民の方は、区内にも営業所がある配送業者に息子が勤めているが、8年働いても非正規社員のまま、休みもほとんどなく、朝7時過ぎには出社をして、帰宅は夜の11時近くで、家には寝に帰ってくるだけの状態になっています。また、薬品メーカー会社に勤務する方は、社会人2年目で、正社員ではあるが、残業をつけると会社幹部に怒られるため、サービス残業で賃金には反映されていない、同僚の離職率が非常に高いとの相談も寄せられました。これは、ごく一部の例にすぎません。昨年の国際労働機関、ILO第101回総会では、若者雇用の危機が中心課題となり、若者に投資を、そうでなければ一つの世代が失われるという呼びかけが各国政府、関係機関に発せられました。

 そこで伺います。

 こうした若者が置かれている雇用の現状について、区の認識、見解をお聞かせください。

 一方、若者を酷使し、使い捨てにするブラック企業対策として、厚生労働省は、初めてこの9月を集中月間に設定し、取り組みを実施しています。長時間労働やパワーハラスメントに苦しむ若者たちが泣き寝入りせず、勇気ある告発運動に立ち上がったことが社会問題になり、政府を動かしたと言えます。厚労省は、今月を過重労働重点監督月間として、一つ、長時間労働の抑制に向けて、若者の使い捨てが疑われる企業に対する集中的な監督指導を行う、二つ目として、初日に9月1日、「全国いっせいの電話相談」を実施する、三つ目、職場のパワハラ予防の周知啓発、この3点をこの集中月間で取り組んでいます。初日の全国いっせい無料電話相談では、一時なかなか電話がつながらない状態にもなり、1日で1,000件を超える相談が寄せられたとのことです。相談の半数が20代、30代の若者にかかわるもので、主な相談の内容は、賃金不払い残業(サービス残業)についてが5割、長時間労働や過重労働が4割、また、パワーハラスメントに関する相談も寄せられたとのことです。労働者本人からの相談が7割近く、また、家族からの相談も2割を超えたとのことです。この2日以降も、全国の労働局や労働基準監督署にある総合労働相談コーナーなどで相談や情報を受け付け、それを踏まえて、企業への監督指導を実施するとしています。

 そこで伺います。

 この問題では、国や東京都が大きな役割を果たすことが重要と考えますが、区としても取り組めることがあれば実施していくことが必要です。生活援護分野や就労相談窓口で区民から相談を受けた際には、国や都の関連機関につなぐこととあわせ、区としても社会全体で啓発に取り組むといった対応の一つとして、区報やホームページ等を通じて労働基準法や最低賃金法などの遵守について積極的にPRをしていくことが必要と考えますがいかがでしょうか。見解を伺い、この項の質問を終わります。

 次に、高齢者施策の拡充について。

 初めに、介護保険の要支援者への給付はずしについて伺います。

 政府の社会保障制度改革国民会議は、8月にまとめた報告書で、介護保険の要支援1、2の人、約154万人の保険給付外しを打ち出し、さらに、今月の4日には、要支援と認定された高齢者に対する保険給付を廃止し、市区町村に任される新しい地域支援事業に段階的に移行し、丸投げする方針を明示しました。中野区内では、この要支援1、2と認定された方は、ことし7月末現在で4,195人となります。これまでも、政府は、要支援者をサービスから外す仕組みを何年も前から準備し、2005年・2011年改定時にも実施をしてきましたが、サービスが必要と認められた要支援者を外すのは、受給権の大きな侵害です。

 この新しい地域支援事業は、市区町村が地域の実情に応じ、住民主体の取り組み等を積極的に活用して行うとしています。つまり、サービスメニューも事業者も、区市町村の判断になります。よくも悪くも自治体次第となり、財政面が厳しければ、サービスメニューは介護予防サービスより減る可能性も大きくなります。また、任意で委託した事業者に、サービスの質の確保など、責任の所在が曖昧になることも懸念されます。要支援者の多くは、自宅でかろうじて生活できる方々です。サービスがあるからこそ生活できる方も多くいます。そういった現在保険給付を受けている要支援1、2の方を対象から外してしまうのは問題です。こうした懸念される問題を含め、要支援者に与える影響をどのように認識されているのか、見解を伺います。

 次に、特別養護老人ホームの増設について伺います。

 8月末の厚生委員会で、旧富士見中学校跡地に整備が予定されている特別養護老人ホームについて、事業者が決定し、68名の入所定員であることが報告されました。しかし、これは第4期介護保険事業計画分に当たる整備であり、第5期で示された100床整備については、まだ予定が立っておりません。第6期の改定に向け、今後東京都の名寄せが行われると思いますが、2010年の都の名寄せでは、区内の特養ホーム待機者は1,200名を超えています。第5期分の一刻も早い整備が求められますがいかがでしょうか。

 また、区長会や議長会でも、財政措置の拡充、都有地の廉価提供など用地取得に関する支援を要望されていますが、東京都に対して用地確保に対する財政支援を引き続き求めると同時に、公有地等で適する場所があれば、第5期整備分にこだわらず、大幅な計画目標の引き上げ、整備拡充も必要と考えます。見解を伺います。

 この項の最後で、高齢者の生きがいの場について1点伺います。

 昨年度、区内四つの高齢者福祉センター廃止が条例で決定され、ことし4月には松が丘と弥生が、また、来年度には堀江と鷺宮の各高齢者福祉センターも廃止となる予定です。この問題については、高齢者施策の後退につながるとして繰り返し問題点を指摘し続け、廃止すべきではないと求めてきました。先月、8月6日に堀江高齢者福祉センターで開催された利用者説明会では、会場の大広間がぎっしりと埋まり、100人を超える方が参加、大半の参加者からは、40を超える自主グループの活動がこれまで同様に可能なのか、現在の利用者は介護保険を利用していない人が大半であり、ここに来ること自体が介護予防になっているのに、高齢者の生きがいの場、よりどころの場を奪わないでほしいなど廃止の見直しを求める声が多数出されました。区は、サークルの利用については、利用時間帯を細分化させて、より多くのサークルの利用してもらう、また、桃園区民活動センターや中部すこやか福祉センターを利用していただくことで活動の場は確保したいとしていますが、利用頻度や距離の問題等も含め、課題は多く残されます。実際、ことし既に廃止になった弥生高齢者福祉センターでは、ここを活動の場としていたサークル団体において、時間や場所の面で活動の制限が生じています。これらの問題をどう解決していくのか、高齢者の生きがいの場がなくなっていくことをどう考えているのか、答弁を求め、この項の質問を終わります。

 次に、住民参加での再生可能エネルギー普及促進について伺います。

 きょうは、東日本大震災及び福島第1原発事故の重大事故からちょうど2年半となりました。今もなお避難者は29万人になり、原発事故による避難者も10万人を超えています。原発事故は、汚染水流出など危機的状況は回避されていません。福島の漁業者は、9月から全面開始予定だった試験操業も8月末に急遽中断、延期となりました。全国及び福島、宮城、各県の漁業協同組合連合会は、汚染水流出を一刻も早くとめる対策をと経済産業省に要請しています。岩手県の漁民組合も、農林水産省に対し、漁船漁業支援の強化を求めています。また、首相官邸前での毎週の抗議行動をはじめ全国各地で原発ゼロや再稼働反対を求める運動が続けられています。原発事故は収束していないとの認識に立って、一刻も早い解決が求められます。

 同時に、エネルギー全体のあり方も問われ続けています。区は、これまで再生可能エネルギーの普及促進については、第2次アクションプログラムや中野区環境基本計画の改定の中で検討していきたいと答弁してきました。9月4日、区民委員会にて、環境基本計画第2次アクションプログラム(案)が示され、今月中にこのプログラムの決定をし、今定例会中に報告するとしています。示された案の中では、小・中学校への太陽光発電機器の設置とあわせ、年間100件ずつ、3年間で計300件の太陽光発電機器等の新規設置を目指すとしていますが、区としての助成制度はなく、情報提供を進めるのみとなっています。これまでも、区として助成制度開始を求めてきましたが、その際、なかのエコポイント制度の拡充を通して、太陽光発電機器の導入等につながるインセンティブづくりに努めていくとの答弁でした。しかし、このエコポイント制度の参加登録は、目標の2,000世帯に対し、1,300世帯ほどにとどまっており、設置へのインセンティブになっているとは言いがたいと考えますが、現時点でのなかのエコポイント制度についての区の評価はいかがでしょうか。やはり普及を進める上では、設置についての直接の助成制度が必要と考えます。あわせて答弁を求めます。

 党議員団では、7月末に静岡市を訪れ、地域主導による再生可能エネルギー導入事業の取り組みについて視察に伺いました。静岡発!コミュニティーソーラー みんなで創る地域発電所として、地域主導、市民参加、地域のエネルギーを地域のみんなでつくるをキーワードに、2年前から事業化に向け、市と民間が協働で取り組みを開始したとのことです。市民ファンドを形成し、それを財源にしながら、日本平動物園、清水エスパルスのホームスタジアム等、市内の公共施設3カ所に太陽光発電を設置、固定価格買い取り制度を利用し、電力会社への売電収入を市民に分配するという仕組みです。担当者は、市民が多く集う場所に設置することで自然エネルギーに対する啓発を進めながら、今後さらに発展させていきたいと意欲を示されていました。

 また、東京都内では、多摩市において、市民の力に依拠して、自然エネルギーで多摩の未来をつくろうと多摩電力合同会社が市民団体を母体に設置され、ことし7月から売電を開始しています。多摩電力合同会社が発足した当時から、多摩市、地域の金融機関、専門家に地域住民が参加する検討協議会がスタートし、バックアップ機運も広がり、今後、都市型のモデルにしようと精力的に取り組まれています。

 ことしの予算特別委員会総括質疑でも紹介、提案をさせていただいた杉並区や世田谷区の事例等もあわせ、また、区民の出資型で行うことへの支援も含めて、地域主体、住民参加のあり方についても積極的に取り組みを進めていくべきです。そのためにも、今回の第2次アクションプログラムや今後の環境基本計画の中に盛り込むべきと考えますがいかがでしょうか、答弁を求めて、この項の質問を終わります。

 次に、中野駅周辺地区等整備について伺います。

 8月30日の中野駅周辺地区等整備特別委員会において、新しい区役所整備方針(案)について報告がありました。既にこれまでに報告があったように、中野駅周辺地区のまちづくりにおいては、第1期整備が完了し、中野区役所の配置については、現在の中野体育館を含む中野四季の都市区域3区有地で、地権者や庁内での調整検討を進めているとのことです。しかし、施設規模や事業手法、また、区民が一番関心のある事業にかかわる建設費などは、いまだ具体的に示されていません。区の財政が厳しいと区民生活に大きな影響を及ぼす分野の事業見直しを一方で行いながら、今後も予定される中野駅周辺まちづくり等の総事業費は明らかにされていません。

 そこで、3点、伺います。

 今後計画が予定される中野駅周辺まちづくりにかかわる総事業費は一体どの程度を見込んでいるのでしょうか。

 また、今回報告のあった新しい区役所整備方針(案)に基づいて、10月の下旬に区民意見交換会が開催される予定です。資金計画や事業手法、施設配備等はその後の整備構想の策定の段階で区民にも示していくとのことですが、区民合意のあり方として十分と言えるのでしょうか。区民が一番知りたいこれらの情報を明らかにした上で説明会を開催し、賛否も含めて区民の意見を今後の計画に反映すべきではないでしょうか。

 さらに、これまで区が繰り返し言ってきた経済効果についてですが、既に整備が完了した四季の都市部分と第1期整備について、経済波及効果はどの程度あったのか、数値で具体的にお示しください。

 最後に、1点、中野駅構内のホームドア設置について伺います。

 6月にJR中野駅構内ホームにて視覚障害者がホームに転落する事故が起きました。幸い大事には至らずではありましたが、駅構内の安全対策は急務と考えます。視覚障害者団体からもJRに要望書が提出をされ、今月中には、視覚障害者の方とJR職員が駅構内の安全対策について一緒に検証する予定と伺っています。今回の事故を受け、区としてもより積極的にホームドア設置を要望すべきと考えますが、見解を伺い、この項の質問を終わります。

 最後に、平和行政について伺います。

 ことしは終戦から68年、日本政府に被爆国としての原点に立ち返ることを繰り返し求めた長崎市長の平和宣言は、私たち一人ひとりにも、平和とは何か、核兵器のない社会を本気でどうつくっていくのかを強く問うものでした。全国自治体の90%近くが非核宣言をしており、中野区も、1982年8月に憲法擁護・非核都市の宣言を行っています。この宣言は、区民の平和を希求する声を背景に、約1万2,000人の請願を区議会が採択したことによって生まれたものです。8月5日付のなかの区報は、「伝えることが平和への第一歩~記憶を受け継ぎ、未来へ引き継ぐ~」と題して、特集が組まれました。

 区では、年1回の平和のつどいや年4回の平和企画展示等を行っており、私も、平和の森公園事業所併設の平和資料展示室の常設展示やこの期間開催されていた広島・長崎の原爆記録写真展示へ行ってまいりました。なかのZERO小ホールで毎年開催される平和のつどいは、ここ3年間では一番多い参加者で、200名を超えたと伺いました。憲法改正議論もある中、平和への取り組みはより一層重要となってきます。今後、区の平和事業をどう発展させていくのか、見解を伺います。

 最後に、1点、区役所前にある平和の宣言塔は、文字が判読できない状態となっています。汚れではなく、塔の素材の性質上の風化で、やむを得ないとのことですが、新しいものにするなど、宣言塔にふさわしい状態にすべきと考えますがいかがでしょうか、答弁を求めます。

 以上で全ての質問を終わります。

〔区長田中大輔登壇〕

○区長(田中大輔) 浦野議員の御質問にお答えをいたします。

 若者の雇用の現状認識についてということであります。失業率が高く、非正規雇用が多い状況が固定化している、こうした現状についてどういう認識を持っているかということであります。現在国が景気回復として進めているように、企業経営の改善による雇用機会の創出や成長産業へ労働者が移りやすくなる環境整備等が重要であると考えております。また、変化する社会状況の中で、雇用のミスマッチを解消したり、みずから適していて将来性のある職業のスキルを身につけられるような相談や教育、訓練の充実が求められていると考えております。

 また、区の雇用に関する対策についての御質問であります。現在、就労求人支援サイト「ぐっJOBなかの」のリンクや区窓口のパンフレット等でハローワーク新宿や東京しごとセンターなどの相談機関を紹介しているところであります。今後ともこうした取り組みを引き続き継続してまいります。

 私からは以上です。

〔教育長田辺裕子登壇〕

○教育長(田辺裕子) 就学援助についての御質問がございました。生活保護基準の引き下げに伴う就学援助の対応につきましては、対象となる世帯の状況等について把握をした上で、対応の必要性について検討してまいります。

 また、就学援助の認定基準の見直しにつきましては、認定率や区内小・中学校に在籍する児童・生徒の世帯の経済状況などを勘案して行ったものでございまして、就学援助の認定率を戻す考えはございません。

〔健康福祉部長野村建樹登壇〕

○健康福祉部長(野村建樹) 子育て支援の中の生活保護関係の御質問でございますが、平成25年8月1日現在で、母子世帯も含めまして、18歳以下の子どもがいる被保護世帯は284世帯となってございます。

 また、今回の基準改定で最も引き下げ額が大きかった、影響が大きかった世帯はということの御質問でございますが、30代の御夫婦と18歳以下の子どもが6人、合計8人世帯というのがございますが、この世帯で1万301円という引き下げになってございます。

 次に、高齢者施策の拡充の項で、第5期介護保険事業計画の特養100床の整備ということでの御質問でございます。現在これについて具体化には至ってございませんが、公有地の活用などにより、整備の推進を図ってまいりたいというふうに思ってございます。

 また、この整備計画の前倒しあるいは数値の引き上げということでございますが、特別養護老人ホーム等の介護保険施設の整備につきましては、介護給付費に大きく影響を与えるということから、3年ごとに策定をいたします介護保険事業計画に基づいて取り組みを進めてまいりたいというふうに思ってございます。

〔子ども教育部長髙橋信一登壇〕

○子ども教育部長(髙橋信一) 子どもの貧困対策の推進に関する法律への対応についてお答えいたします。

 今後、政府が定める子どもの貧困対策に関する大綱や東京都の動向などを見きわめ、適切な対応を図ってまいります。

 続きまして、キッズ・プラザの委託についてでございます。運営委託に当たり、キッズ・プラザ及び学童クラブの保護者、地域の方々等を対象に説明会を数回開催して、丁寧な説明を行っているところでございます。委託後の運営につきましては、事業者と調整を図りながら、サービスの維持向上に努めてまいります。

〔区民サービス管理部長白土純登壇〕

○区民サービス管理部長(白土純) 私からは、介護保険要支援者のサービスについての御質問にお答えいたします。

 要支援1、2の認定を受けている方の介護保険サービスを区市町村の事業に移行することにつきましては、社会保険審議会で議論されている段階でございます。国の案では、要支援者に対する予防給付については、市町村が地域の実情に応じ、住民主体の取り組みを含めた多様な主体による柔軟な取り組みにより、効果的かつ効率的にサービスを提供できるよう地域支援事業の形式に見直すことを検討するとされております。今後は、国の介護保険制度の改正の動向を注視しながら、要支援1、2の方を対象にしたサービスについて検討していくことになりますが、その検討の中で、必要なサービスが受けられるよう留意してまいりたいと考えてございます。

〔地域支えあい推進室長瀬田敏幸登壇〕

○地域支えあい推進室長(瀬田敏幸) 私からは、堀江高齢者福祉センターでの自主活動の活動継続についての御質問にお答えをいたします。

 現在同センターでは42団体が活動しておりますが、新たな施設活用が始まる際には、今までの午後の利用時間帯を2区分に分けることで活動の時間枠をふやす対応を考えてございます。また、自主団体の皆様には、中部すこやか福祉センターや桃園区民活動センターなどの近隣施設の御利用を勧めることで、高齢者の自主的な活動が継続できるものと考えております。

〔環境部長小谷松弘市登壇〕

○環境部長(小谷松弘市) 私からは、住民参加での再生可能エネルギーの普及促進につきましてお答えをいたします。

 初めに、再生可能エネルギーの普及となかのエコポイントへの区の評価についてでございます。このエコポイントにつきましては、平成23年7月に制度を開始いたしまして、家庭における電気使用量の削減率に応じ、ポイントを付与してまいりました。それを平成24年度には都市ガスも加えまして、CO削減量に応じたポイント付与としたものでございます。これは、家庭におけます太陽光発電設備の設置も含めCO削減の取り組みを支援する制度でございまして、太陽光発電機器設置のインセンティブにもなっていると考えております。インセンティブとなるポイント付与につきましては、平成24年度から始まったばかりでございます。今後の実施状況を見ながら、さらなる制度の改善を検討してまいります。

 次に、太陽光発電機器の区の助成についてでございます。再エネ、省エネの取り組みにつきましては、太陽光発電のような機器によるものだけではなく、多様にまたさまざまな形で普及してございます。また、一定の条件で持ち家しか対象としにくい太陽光発電の設置そのものへの助成は考えておりません。今後も太陽光発電機器に関する情報提供やなかのエコポイント制度の改善などを通じまして、太陽光発電機器の導入等につながるインセンティブづくりに努めてまいりたいと考えてございます。

 それから、住民参加によります再生エネルギー普及、また、太陽光発電機器設置促進、これを第2次アクションプログラム、それから、環境基本計画改定へ明記をしてはというお尋ねでございますが、区では、これまで、ホームページや環境イベント等により、太陽光発電機器等に関する情報や国や東京都の支援制度につきまして情報提供を行ってきたところでございます。ちなみに設置件数の目標と実績で見ますと、第1次アクションプログラムにおきまして、平成20年度から3年間で計180件の新規設置の目標を掲げておりましたが、その後の2年間も含めまして5年間で860件の新規設置がございまして、総計で1,150件と、この設置件数は目標を超えて着実に増加してございます。こうしたことから、第2次アクションプログラムにおきましても、積極的な情報提供を進めてまいりたいと考えてございます。

〔都市政策推進室長長田久雄登壇〕

○都市政策推進室長(長田久雄) 中野駅周辺地区等整備についてのうち、2点についてお答えを申し上げます。

 まず、中野駅周辺まちづくりの総事業費についてでございますが、区の実施する中野駅周辺のまちづくり事業費は、それぞれの事業の詳細が決まってまいりませんと定まってまいりません。道路や公園、駅前広場等の整備につきましては、都市計画事業として実施するなど極力一般財源の歳出を抑制しながら実施をしてまいりたいというふうに考えているところでございます。

 次に、中野駅周辺整備の経済波及効果についてでございます。まちづくりの経済波及効果といたしましては、就労・就学者の純増に加え、関連するビジネス来街者の増加、それに伴う周辺商店街等での消費増加、幅広い地域事業者の活力向上などが考えられるというところでございます。

 私からは以上でございます。

〔経営室長川崎亨登壇〕

○経営室長(川崎亨) 新しい区役所整備基本方針(案)の説明会についてお答えをいたします。

 新しい区役所整備基本方針(案)は、学識経験者による検討会の意見などを踏まえ、新しい区役所に必要な機能の方向性についてまとめたものでございます。こうした段階から区民の皆様に御説明することで、さまざまな角度から御意見をいただけるものと考えております。移転整備の場所が明らかになった段階で、施設規模、事業手法、事業費なども含めて整備基本構想として取りまとめることとしておりますが、その際にも、区民の皆様に御説明をし、御意見をいただく予定でございます。建設に至るまでの各段階で、区民の皆様に丁寧に御説明をしていく考えでございます。

〔都市基盤部長尾﨑孝登壇〕

○都市基盤部長(尾﨑孝) 中野駅ホームドアの設置についてお答えいたします。

 ホームドア等の設置による転落防止対策につきましては、国が定めた移動等円滑化の促進に関する基本方針により、優先的に整備すべき駅を検討し、地域の支援のもと、可能な限りホームドアの設置を促進することとされております。具体的には、1日の利用客10万人以上の駅について、ホームドアの設置、またはホームの端が容易に判断できるよう工夫した点字ブロックの設置による転落防止対策を優先して速やかに実施するよう努めるものとされております。中野駅は転落防止対策の対象駅となっており、当面の対策として、このような点字ブロックの設置がJRにより行われております。区といたしましては、今後、中野駅の整備の進捗にあわせ、鉄道事業者としてホームドアを早期に設置するようJRに強く働きかけていきたいと考えております。

〔政策室長竹内沖司登壇〕

○政策室長(竹内沖司) 平和行政についての御質問にお答えをいたします。

 まず、平和事業についてでございますが、平和事業は、平和基金の運用益を財源とし、区のその時々の財政状況に大きく影響を受けることなく、毎年度継続して一定の取り組みを行っているところでございます。今後もこうした枠組みの中で、より効果的な取り組みを行ってきたいというふうに考えております。

 次に、庁舎前の宣言塔についてでございますが、清掃は日常的に行っておりますが、塔の素材の性質上、風化といったことについてはやむを得ないと考えておりまして、文字盤を新しく改修する考えはございません。

○議長(伊東しんじ) 以上で浦野さとみ議員の質問は終わります。

 議事の都合により、暫時休憩いたします。

午後3時24分休憩

 

午後3時45分開議

○副議長(やながわ妙子) 会議を再開いたします。

 この際、申し上げます。議事の都合上、会議時間を延長いたします。

 一般質問を続行いたします。

 

 中野区議会議員 中 村 延 子

 1 不登校対策について

 2 危機管理について

 3 災害対策について

  (1)防災教育について

  (2)外国人への情報提供について

 4 その他

 

○副議長(やながわ妙子) 中村延子議員。

〔中村延子議員登壇〕

○6番(中村延子) 平成25年第3回定例会に当たり、民主党議員団の立場から一般質問をさせていただきます。

 質問は、通告のとおり、1、不登校対策について、2、危機管理について、3、災害対策についての(1)防災教育について、(2)外国人への情報提供についてです。その他はございません。

 まず初めに、不登校対策についてお伺いをいたします。

 中野区教育ビジョンの教育理念は、「一人ひとりの可能性を伸ばし、未来を切り拓く力を育む」とあります。目指す人間像としては、生命を尊重し、優しさ、思いやりの心を持つ人、コミュニケーション能力を高め、豊かな人間関係をつくる人、みずから考え、創意工夫し、課題を解決する人、みずからの健康や体力の増進を図る人となっています。どんな子どもたちであっても個性を生かし、伸ばしていくこと、そして、大人になり、日本や東京や、そして、中野にとって必要な人材として成長していくために、公教育は非常に大切なものだと考えています。だからこそ、どんな状況の児童・生徒に対しても、できる限りの環境を整え、彼らに合った指導のもと、彼らの長所を引き出すことが求められていると考えています。

 ことし4月、兵庫県川西市で行われている子どもの人権オンブズパーソンという事業を視察してきました。公的第三者機関であり、大学教授や弁護士など専門知識を持ったチームでオンブズパーソンは構成されています。そのほか相談専門員を置き、子どもたちが抱えている問題の相談、調査、また、調整、そして、啓発といった活動を行い、一定の成果を上げているとのことでした。

 中野区でも、さまざまな子どもたちの健全育成の事業を行っています。中野区が不登校児童・生徒の未然防止策でどのような取り組みをしているか教えてください。

 さまざまな未然防止の対策がとられていたとしても、不登校の児童・生徒の数を解消するのはなかなか難しく、平成23年度には、小学校で31名、中学校で98名の児童・生徒が不登校だったとの報告を受けています。ここで言われる不登校の定義を教えてください。

 中野区教育委員会の事業の中に、教育相談室「フリーステップルーム」があります。フリーステップルームは、適応指導教育であり、不登校児童・生徒の居場所で、学校への復帰に向けて教科学習をする場所です。ここで生徒たちは、コミュニケーション能力を育てるきっかけづくりとして、小集団活動や体験活動、行事などに取り組みます。また、相談員のカウンセリングを通して子どもたちを励ましながら、社会的自立を目指す施設となっています。対象者は、中野区立の小学校、中学校に在籍する小学校5年生から中学校3年生までの不登校児童・生徒です。

 先週9月4日に、中野二丁目にある南部教育相談室「南部フリーステップルーム」を見学させていただきました。在籍しているクラスメートに通級している姿を見られることを恐怖に感じる生徒が多いこともあり、開室時間を9時にし、学校に通っている生徒たちと通学時間が重ならないようにするなど、子どもたちがまずは安心して通級できる配慮がされています。また、夏休みや冬休みなど学校が閉まっている時期も、フリーステップルームは開室しています。これは、不登校の児童・生徒には地域での居場所がないことが多いため、居場所づくりとして行っていると相談員の先生に伺いました。現在、北部と南部合わせて何名の児童・生徒がフリーステップルームに通っているか教えてください。

 また、ここから小・中学校への復帰率はどれぐらいなのでしょうか、伺います。

 このように、学校復帰への準備として、フリーステップルームでは、さまざまなケアをしています。しかしながら、児童・生徒の在籍は学校であり、クラスです。学校、フリーステップルームなどの関係機関、保護者の皆さんが共通の認識を持ち、連携をして子どもたちを育てる体制を整えていくということが非常に重要だと考えます。

 フリーステップルームに入級する手続として、まずは、その生徒の在籍する学校からの申し込みが必要になります。このことからも、学校や担任の先生が児童・生徒を継続して見守り続けなければなりません。そのためには、先生方の意識向上が必要不可欠です。現在、学校の先生の意識向上のための研修などはあるのでしょうか。担任の先生の意識の違いによって児童・生徒の復帰率にも差が出てしまう懸念があります。そうならないためにも先生たちへの一定の指導が必要と考えますが、区の見解をお聞かせください。

 フリーステップルームの相談員の先生にお話を伺ったところ、通い出すまでの期間が3カ月以内の子どもは大体半年以内で学校への復帰ができるようになるとお話をされていました。傾向として、フリーステップルームに通い出すまでの期間が短ければ短いほど学校への復帰も早いそうです。逆に、不登校の期間が長く、ひきこもっている期間が長ければ長いほど復帰には時間がかかるとのことでした。不登校になった児童・生徒への初期対応はどのようにされているのでしょうか。担任の先生の児童・生徒への対応が迅速に行われることが必要不可欠だと思いますが、現状を教えてください。

 また、フリーステップルームは、小学校5年生からが対象になります。しかしながら、不登校児童は1年生から4年生までにも存在すると思います。4年生までの児童へのアプローチはどのようにされているのでしょうか、お答えください。

 不登校まではいかずとも、不登校ぎみ、いわゆる予備軍の児童・生徒も中にはいらっしゃると思います。不登校の主となる理由を把握していらっしゃいますでしょうか。最悪の場合、不登校により、学力低下や非行でさらに学校に行かなくなるという負の連鎖が起きる可能性もあり、そのような子どもたちを狙っている大人も残念ながらも存在します。こうした人たちから子どもたちを守るためにも、しっかりと情報を把握し、対応をしていただきたいと思いますがいかがでしょうか、区の見解をお聞かせください。

 続いて、危機管理についてお伺いをいたします。

 きょうは9月11日です。12年前に起きましたアメリカ同時多発テロの発生した日です。当時、アメリカで在学していた私にとっては、東日本大震災と同じくらい忘れられない、そして、忘れてはいけない日となりました。たび重なるテロの影響もあり、世界各国では、セキュリティー対策はその後何度も見直され、強化をされています。

 一方、大量殺傷というテロとは種別が異なるかもしれませんが、地方自治体への暴力行為がさまざまな要因により行われてきており、後を絶ちません。平成23年9月には、高松市役所で、生活保護を減額された女性がガソリンをかぶり、ライターで火をつけようとする事件が起きました。あわや来庁者を巻き込んだ大惨事に発展するおそれもありました。大阪市西成区の役所では、2012年8月、生活保護受給者の女性が保護費の返還を求められたことに激昂し、千枚通しで職員を刺す殺人未遂事件がありました。大阪市鶴見区では、長時間カウンターで待たされたことが原因でのこぎりを振り回した男が逮捕される事件も起きています。暴力が高じて職員が殺害されてしまうという最悪のケースも起きています。栃木県鹿沼市では、平成13年10月、市と業者の癒着関係を断ち切った職員に対し、一方的な恨みを募らせた廃棄物処理業者の男らがこの職員を帰宅途中に拉致し、殺害するという事件が起きています。

 このように、行政への不満や逆恨みから暴力行為が行われ、職員は危険と隣り合わせでお仕事をされています。大きなニュースになりました7月12日に宝塚市で起きた火炎瓶事件も同じ事例です。この宝塚市役所の事件を受けて、区では、8月26日に税務分野で危機管理訓練が行われました。私もこの訓練を見学させていただきましたが、犯人役の警察の方の演技がとてもうまく、さながらの訓練だったと思います。今回は、税務分野が対象でしたが、そのほかの部署へこの訓練が行われる旨の周知はされたのでしょうか。どの分野でも、お客様イコール区民とかかわるところでは、いつ何どきこのような事件が起きるかわからず、危機管理を徹底しなければいけないと考えますがいかがでしょうか。

 また、全庁的に危機管理の当事者意識を持つべきだと考えます。今回の税務分野での訓練を受け、税務分野が学んだ教訓やポイントを全庁的に共有するために周知する予定はあるのでしょうか、お聞かせください。

 中野区では危機管理ガイドラインを定めており、想定する危機を8種類に分けているとことしの第1回定例会予算特別委員会で答弁をされています。その中には、1、大地震や豪雨などの自然災害、2、大規模火災や鉄道事故などの重大事故、3、武力行為事態、4、緊急対処事態、5、暴動等の重大事件、6、中毒等の健康被害、7、行政運営上の事件、事故、8、そのほか勤務時間外の職員の不祥事と分類されています。今回の訓練の対象となったケースは、7の行政運営上の事件や事故に当たります。このような不当要求行為への全庁的な対応マニュアルは存在するとのことですが、この訓練の実績を受けて新たに更新をすべきと考えますが、いかがでしょうか。

 平成20年度決算特別委員会総括質疑でも我が会派の佐伯議員から同じ質問が出ておりますが、不当要求行為に屈するということは、区に入るべきお金が入らなかったり、出さなくてもいいお金を出さなくてはいけなくなります。これは最大の税金の無駄遣いであり、また、職員の方々への精神的負担にもつながります。もし職員の方が不当要求行為が原因で精神的な疾患に陥れば、区の損失につながり、区民にとっては、二重、三重の損失になります。そういった意味でも、区として統一した対応を考えるべきときに来ていると考えますがいかがでしょうか。

 また、人数や人員構成が異なる違う部署では、不当要求行為に対する対応も変わってきます。マニュアルだけではなかなか実感が持てないですし、すぐに対応ができるとも思えません。先日の税務分野での訓練の際も、事前に警察の方からさすまたなど道具の使用方法を説明されたのにもかかわらず、訓練中にはうまく使いこなせず、これが訓練ではなく、本当の場面であれば、3人の方が殉職してしまうという状態でした。実際に訓練をしなければ、実践するのは難しいと考えます。全ての部署というのはなかなか時間的にも難しいのかもしれませんが、そのほかの区民と直接接する部署でも危機管理訓練を実施すべきと思いますが、いかがでしょうか。

 区民の安全と安心を脅かす事態を未然に防止し、また、被害を最小限に食いとめる対策を構築することはとても重要です。中野区は、そのような不当要求行為には屈さないという姿勢を示していただきたいとお願いをし、次の質問に移ります。

 次に、災害対策についてお伺いをいたします。

 その中で、まず、防災教育についてお聞きいたします。

 2011年3月11日に発生した東日本大震災以降、さまざまな形で防災教育の見直しが行われてきました。先月30日、仙台市の上杉山通小学校へ防災教育の視察へ行ってまいりました。阪神・淡路大震災から東日本大震災までの間、平日、学校のある時間帯に起きた負傷者50名以上の地震は14%しかなかったそうです。まずは学校にいなくても自分自身を守れる防災教育が必要と考え、仙台市では、現在、防災教育の見直しが行われてきているそうです。また、大震災前から何かあったときに地域に残って頼りになるのは中学生しかいないという声はあったそうですが、震災後、避難所や地域における児童・生徒の予想以上の力に驚かされた大人たちも多かったそうです。彼らの姿を今後の教育活動に生かし、災害時に他者や地域のために協力し、助け合う力や心の育成を一層充実させていく必要があると震災から見えた課題として挙げています。

 中野区でも、中学生の防災隊が消防団合同訓練や総合防災訓練などに参加をしています。区立中学では消防署による救命講習を受講しており、今回の東日本大震災のように大人が少ない時間帯に地域にいる中学生は、大きな人材です。学校独自の防災隊を組織している中学校が平成23年度には11校中3校だったところ、現在は9校にまで増えていることには高く評価をいたします。今後、全ての中学校へ広げていただき、もっと多くの中学生に地域の防災訓練へ参加をしてもらうべきと考えますが、区の考えをお聞かせください。

 8月24日と25日に、区立中野中学校で宿泊防災訓練が行われたと伺いました。救護訓練、消火器訓練、軽架搬ポンプ訓練、炊き出しや講演会など多岐にわたった宿泊訓練だったと伺っています。生徒や先生方のほかに、区の防災担当職員、中野消防署の職員の方、町会の役員さん、消防団、日赤の救護班の方など多くの方が参加をされたそうです。このような宿泊訓練が行われたことはとても画期的なことだと思いますし、中野中学校だけではなく、全ての中学校でも取り入れるべきと考えますがいかがでしょうか。地域の方々や関係機関の協力なくしては実施できるものではないため、なかなか難しいところもあるかもしれませんが、区が全面的にサポートをし、実施すべきと考えます。見解をお聞かせください。

 続いて、外国人への情報提供についてお伺いをいたします。

 日本には、大変多くの外国人もお住まいになっています。とりわけ東京の23区には多くの外国人人口があり、中野区でも、本年予算特別委員会で出していただいた資料によると、2013年2月時点で、外国人住民登録者数は1万675人にも上ります。さまざまな国からいらしていますが、その中でも、中国系、韓国系の方、そして、英語圏からいらしている方がとても多くいらっしゃいます。東日本大震災以降、地域防災計画が見直されてきました。その中でも、災害弱者と呼ばれる高齢者、障害者、女性や子どもへの配慮が今まで以上に取り込まれることになりました。一方、こんなにも多くの外国人が住んでいるにもかかわらず、外国人への情報提供については、1行触れられているだけにとどまります。区では、中野区国際交流協会の事業として、総合防災訓練への参加がありますが、昨年度参加された方は、通訳ボランティアの方が15名のみにとどまります。長年お住まいになっている方ならば日本語も理解できると思いますが、いざというときに何が起きたのかわからない、情報もないでは、パニックを起こしかねません。

 私がシアトル近郊の高校に在籍をしていた2001年2月、シアトル近郊でマグニチュード6.8の大きな地震が発生しました。シアトルで大きな地震が起きることは大変に珍しく、冷静に行動ができたのは日本人の生徒のみでした。先生たちを含めたそのほかの人々は、泣き叫んで走り出したり、どなったり、大変なパニック状態に陥っていたことを思い出します。世界には、日本のように地震が頻繁に発生する国はとても珍しく、地震を経験したことがなく日本にやってくる外国人は多く存在すると思います。彼らが災害時にパニックを起こしてしまっては、避難所運営にも支障が出かねないと考えます。中野区国際交流協会に頼るだけではなく、区として外国人のために正確な情報提供を行う体制作りを迅速に進める必要があると思いますが、見解をお聞かせください。

 現在、本庁舎の総合窓口に、英語版、中国語版、韓国語版の防災マップが置かれています。この中には、災害発生時にどのような行動をとるべきかなどがそれぞれの言語で書かれています。ところが、私がいただいたものは2008年7月版で、5年も前のアウトデートな防災マップでした。ただでさえ情報弱者の外国人へお渡しするものです。きちんとした最新情報が手元に渡るようにすべきと考えます。2013年度版はつくられているのでしょうか。もしつくられているのであれば、古いものと一緒に陳列するのではなく、全て最新のものにすべきと考えますがいかがでしょうか。

 来年4月には、早稲田大学の国際コミュニティプラザが完成し、多くの外国人留学生が中野区に住まわれる予定です。また、2020年東京オリンピック開催も決まり、多くの外国人が来日されることも予想されます。きちんとした体制をつくって迎えるべきと考えますが、区の見解をお聞かせください。

 以上で全ての私の質問を終わります。

 ありがとうございました。

〔区長田中大輔登壇〕

○区長(田中大輔) 中村議員の御質問にお答えをいたします。

 危機管理についてであります。兵庫県宝塚市役所における事件を受け、各分野に対して緊急時対応の再確認と職員への徹底を図るよう通知するとともに、税務分野窓口での訓練を実施したところであります。この訓練の実施については、全庁に周知をし、税務分野以外からも約100人の職員が見学をしたところであります。

 今回の訓練で学んだ教訓やポイントを全庁に周知する予定はあるかということです。平常時におけるリスク管理として、各分野では、毎年リスクや危機の発見、抽出、評価を行い、それぞれ対策を講じているところです。今回の訓練の実施結果について直ちに検証を行っており、現在、明らかになった課題や対応について取りまとめを行っています。今後、全庁でこの内容を共有して、危機管理対応能力の向上につなげていきたい、こう思っております。

 また、現在の不当要求防止マニュアルは、宝塚市の事件や今回の訓練のように、凶器を保持している事態を想定したものとはなっていません。今回の訓練の反省も踏まえて、マニュアルの改訂を行うことにしております。一般の来庁者と働く職員の安全を守る体制づくりを急ぐとともに、マニュアルや体制が実際に機能するよう、さまざまな事態を想定した緊急対応訓練を継続的に実施することとしております。

 私からは以上です。

〔教育長田辺裕子登壇〕

○教育長(田辺裕子) 不登校対策についての御質問がございました。いじめや不登校の未然防止のため、年3回のふれあい月間における取り組み状況調査を行い、今、結果の中から有効な解決策について情報を共有し、各学校の取り組みを啓発しているところでございます。さらに、各学校にスクールカウンセラー、心の教室相談員を配置し、日常の教育相談活動を実施しております。そのほか教育相談室での電話、来所相談により、児童・生徒、保護者に対応しているところでございます。

 不登校の定義の質問がございました。文部科学省の定義では、不登校とは、何らかの心理的、情緒的、身体的あるいは社会的要因、背景により、児童・生徒が登校しないあるいはしたくともできない状況にあること、ただし、経済的、病気などの理由によるものを除きますが、そうした状況にあることを言い、これらの者のうち、1年間に連続または断続して30日以上欠席したものの数を不登校児童・生徒数というということになっておりまして、中野区でも、この例によっております。

 また、南北の適応指導教室への通級の状況でございますが、今年度8月末現在で、北部、南部の2カ所に通っている児童・生徒数は、小学校4名、中学校17名、計21名でございます。

 それから、各学校への復帰率でございますが、24年度から25年度へ進級するに当たっての復帰率は、南部で55%、北部で71%でございました。

 それから、不登校対応についての教員研修でございます。まず、担任が早期に児童・生徒の小さな変化に気づき、対応することが不登校対応で重要なことであると認識をしております。そのため、各学校の担当教員が参加する不登校研修会で事例検討会を通した実践的な研修を行っています。また、初任者研修、10年経験者研修などにおきましても、教育相談研修の中で不登校対応について取り上げ、教員の対応力を高めているところでございます。

 次に、初期対応がどうなっているかという御質問でした。児童・生徒に何らかの変化が見られた場合には、担任を中心に、本人や家庭の状況の確認に努めております。このほか管理職、担任、養護教諭、スクールカウンセラーなどを中心に相談体制を整え、家庭に対し、必要に応じて働きかけを行っております。

 次に、小学校4年生までの対応でございます。適応指導教室の対象にならない児童への対応は、先の初期対応と同様、担任の家庭訪問などのほか、管理職、担任、養護教諭、スクールカウンセラー、心の教室相談員などを中心に相談体制を整え、児童や保護者への対応を行っています。また、必要に応じて、教育センターの中にございます教育相談室における相談を行っているところでございます。

 不登校児童・生徒の主な要因という御質問がございました。毎年実施をしています文部科学省のいわゆる問題行動調査におきまして、その主となる要因を把握しています。最も多いのは学校や友人関係への不安による情緒的混乱で、そのほか、生活や学習に対する無気力、無関心、親子関係をめぐる問題などがございます。

 児童・生徒の情報の把握と対応についてでございますが、各学校におきましては、家庭と連携しながら初期の段階で不登校の状況を把握し、状況に応じた校内での組織的対応のほか、家庭や専門家、関係機関と連携した対応など状況に合わせた多面的な対応により、不登校にならないよう努めていくということで対応しております。

 それから、防災教育についての御質問がございました。防災訓練などに参加してもらうよう区として考えてはどうかという御質問でした。中学生に対する防災意識の向上及び実施訓練につきましては、大変重要であると認識をしております。昨年度から、町連主催の軽架搬ポンプ訓練に生徒が参加するようになりました。区としても参加校の拡大を図るよう働きかけているところでございます。

 また、中野中学校で実施をされました宿泊防災訓練の御質問がございました。この訓練で実施されました防災体験活動では、地域や消防署と連携した訓練が行われました。この取り組みは、学校だけではなく、御質問にありましたように、地域の防災会、消防団、消防署などさまざまな関係機関の多方面にわたる調整を経て実現をしたものでございまして、今後どのように各学校が実現できるか検討してまいりたいと考えております。

〔都市基盤部長尾﨑孝登壇〕

○都市基盤部長(尾﨑孝) 私からは、災害対応についてのうち、外国人への情報提供についてお答えをいたします。

 外国人への平常時の情報提供につきましては、区報やホームページによって行っているところでございます。発災時の情報提供につきましては、外国語表記の案内板等を用意するとともに、東京都が設置する外国人災害時情報センターや中野区国際交流協会等との連携により体制を構築し、迅速かつ確実な提供を行うようにしていきたいと考えているところでございます。

 次に、外国語版防災マップについてでございます。防災マップについて、外国語版防災マップの更新は、御指摘にありましたように、2008年7月版以降行っておりませんでした。今年度は、広域避難場所や地域危険度の変更に伴い、外国語版も含めまして、防災マップを新たに作成する予定となっております。作成後の更新に当たっては、外国語版についても、それを反映していくように考えております。

 それから、外国人留学生への対応についての御質問でございます。早稲田大学が開設する中野国際コミュニティプラザは、日本人学生及び外国人留学生が混住する学生寮となると聞いているところでございます。中野国際コミュニティプラザで生活する外国人留学生へ必要な支援を行っていく一方で、あわせまして、災害時通訳ボランティアの募集など災害時の総合支援について、早稲田大学と協議を行ってまいりたい、そのように考えているところでございます。

○副議長(やながわ妙子) 以上で中村延子議員の質問は終わります。

 

 中野区議会議員 石 川 直 行

 1 自転車安全教育について

 2 自転車賠償保険について

 3 放置自転車撤去後のしくみについて

 4 ペットの同行避難について

 5 町会連合会主催のポンプ操法大会について

 6 その他

 

○副議長(やながわ妙子) 次に、石川直行議員。

〔石川直行議員登壇〕

○9番(石川直行) 平成25年度第3回定例会に当たり、みんなの党の立場から一般質問をさせていただきます。

 質問は通告のとおりで、その他はございません。

 初めに、自転車安全教育について質問いたします。

 中野区として、7月7日及び7月13日両日、合計4回、警察署等の協力を得て、自転車安全利用講習会を開催するなど、積極的な取り組みをしていると評価しますが、講習会の結果や今後の講習会のあり方等、反省するべき点があれば教えてください。

 現状では、目にあまるようなマナーの悪さ、ルール無視といった自転車運転に対して、安全運転周知の一層の強化をしていかなければならないと考えますし、過日、中野警察署にて、秋の全国交通安全運動推進会議での署長の挨拶でも自転車事故に触れ、7月、8月を強化月間として、ルール無視の運転者に対して3,000件を超す自転車指導警告カードを発行し、悪質な場合についてはレッドカードを50件以上発行したことにより、自転車事故が激減したと紹介しており、実践することで結果につながった事例であると確信したところです。

 前回、第2回定例会においても、自転車安全教育の取り組みについて質問をさせていただいた際のスケアードストレート式自転車安全教育に関し、中野区として他区における実例を参考に、経費面や事業効果なども検討していくという御回答でしたが、現在までの検討状況をお聞かせください。

 次に、万が一の事故対応として、自転車賠償保険についてお伺いいたします。

 自転車が絡む交通事故の賠償責任は、これまで未成年の場合、保護者の責任を認めず、加害者本人の賠償責任は認めてきましたが、本年7月、神戸地裁にて、小学5年生男子児童の自転車事故に対し、母親が十分な指導を注意をしていたとは言えないとして、保護者に対して9,500万円の賠償責任を認める判決が下されました。自転車事故が小中高校生が加害者となり得る状況を考えると、被害者家族、加害者家族の悲劇をこの中野区から出さないための早急な対策が必要であると思います。

 自転車を点検整備した場合に附帯されるTSマーク附帯保険の場合、補償内容が2種類あり、消費者が選べる制度とはなっておらず、自転車安全整備店がどちらの保険に入っているか確認する必要があります。附帯保険ですから、点検整備をすれば自動的に無償で付与されますが、整備にかかる費用は各店まちまちであり、高額保障の場合、当然点検整備代が高額になることもあります。

 東京都が定めた自転車の安全で適正な利用の促進に関する条例でも、利用者の自転車損害賠償保険加入を努力義務としています。自転車事故により高額な賠償責任を負った家族の将来を考えると、何らかの方策を考えなければなりません。例えば自動車、原動機付自転車の所有者が必ず加入しなければならない自賠責保険のような保険制度を提唱するとか、個人や家族が加入している賠償保険の内容の確認を推奨するなど具体的な取り組みが必要です。中野区として、今後啓蒙活動など中野区として取り組むべき方針があればお示しください。

 続いて、放置自転車撤去後の中野区の仕組みについてお伺いいたします。

 中野区では、中野区自転車等放置防止条例に基づき、放置自転車を撤去しています。撤去された自転車の引き取りには、撤去手数料5,000円が必要となります。この撤去手数料の免除は、撤去の日時より前に盗難届が警察署に提出されている場合に限られており、この際、届け出警察署または交番の名称、届け出年月日、時刻、受理番号、担当警察官名を届け出警察署に確認し、その内容のメモを持参した上、各保管所に引き取りに行くこととなっております。

 一方、新宿区では、放置自転車撤去費用として3,000円を徴収しておりますが、この盗難被害届が提出されていると、中野区と同様、免除になります。また、この際に、さきに申した中野区が必要としている届け出警察署または交番の名称、届け出年月日、時刻、受理番号、担当警察官名を届け出警察署に確認をし、その内容のメモを持参するということを全く不要としております。新宿区に確認したところ、盗難届が提出された案件については、警察署より新宿区を通して各保管場所で各種データを確認することができ、返還通知書及び本人確認のみで返還しているということです。このことは、中野区民が中野区内で盗難に遭い、中野区内警察署に盗難届を提出した場合でも、新宿区内で撤去された自転車については同様の措置が施されます。中野区内で引き取りの場合、保管場所にて被害届のメモ情報を警察署に電話確認しなければならず、時間と手間がかかる上、警察署の開署時間内ということもあり、通常の引き取りに比べ、土曜日及び第2・第4日曜日の引き取りはできません。また、平日の引き取り時間も、通常正午から午後8時までが午後4時30分までと大きな制約がかかっております。一般会社員や公務員の場合、平日月曜日から金曜日、正午から4時30分までに引き取りに行くということは、事実上難しいのではないでしょうか。新宿区の場合、引き取り時間内であれば、土曜日も含めていつでもオーケーとのことです。また、豊島区も同様の仕組みで取り組んでいるとのことでした。

 盗難に遭った方は被害者であり、自転車放置規制区域内に駐輪をし、撤去された者より被害者の方のほうが不便を強いられることに納得できないのではないでしょうか。単にシステム上の違いということであれば、おもてなし運動の一環として、中野区としてもこの新宿方式に移行するべきと考えますがいかがでしょうか、御所見をお伺いいたします。

 次に、ペットの同行避難について質問させていただきます。

 中野区地域防災計画第39次修正の中で、ペットの同行避難に関して、飼い主が被災し、避難所で生活する際のペットの同行避難を受け入れ、校庭等の一部スペースを確保と盛り込まれました。先般、環境省がペットの同行避難を原則とする災害時におけるペットの救護対策ガイドラインを作成し、全国の自治体に配布したと聞いておりますが、中野区としてどう捉えているのでしょうか、お伺いいたします。

 また、このガイドラインの中では、避難者の中に動物アレルギーや過度な要望を通そうとする飼い主がいたなど、東日本大震災のアンケート調査結果の内容を紹介し、避難所における一定のルールづくりを進めていく必要があると指摘しており、ルールづくりの大切さを改めて認識しました。

 平成24年第1回定例会にてペットの同行避難について質問をした際に、区は、地域防災計画の見直しの中で、同行避難に関し、区としての考え方を示し、それに基づき、各避難所の実情に応じた受け入れ等に関するルールづくりを行っていただきたいと答弁されております。

 そこでお伺いいたしますが、指定避難所48カ所の中で一定のルールづくりを行ってる避難所は何カ所あるのでしょうか。

 また、ペットの避難スペースを特定している避難所は何カ所あるのでしょうか、お伺いいたします。

 また、各避難所でルールづくりを行っていただきたいとする願望ではなく、中野区が積極的に取り組むべき課題であると考えます。各避難所運営本部には、地域防災会をはじめ避難所班長、副班長として区の職員も本部会議の委員であり、区民活動センター職員が事務的な処理を行っております。このガイドラインによると、市区町村が行う対策の例として、平常時にはペットとの同行避難を含めた避難訓練、災害時にはペットの適正な飼育にかかわる指導、支援となっております。環境省が作成した災害時におけるペットの救護対策ガイドラインを参考にするなどルールづくりのひな形を明示することが必要であると考えますがいかがでしょうか、御見解をお伺いいたします。

 最後に、中野区町会連合会が主催するポンプ操法大会についてお伺いいたします。

 昨年度より教育委員会を通して中学校に呼びかけをして、中学校防災隊6校が参加をし、ポンプ操法及びバケツリレー等実践訓練を行った取り組みは、高く評価するべきと考えます。また、今年度11月に予定されているポンプ操法大会には、全ての公立中学校にお声をかけていると承知しております。中学校の参加については、引率の先生も含め、1校当たり10名程度の参加人数となり、移動に関する交通費が実費としてかかっております。本年度実施に当たり、この交通費に関しては、主催である町会連合会が負担すると聞いております。

 そこでお伺いいたしますが、町会連合会主催のポンプ操法大会に参加するに当たっての交通費等の実費負担について、防災の観点から、都市基盤部として予算化するべきと考えますがいかがでしょうか、御所見をお伺いいたします。

 また、発災時の初期消火の担い手として大きく期待される中学生に対する防災意識の向上及び実施訓練の重要性をどのように認識しているのか御所見をお伺いし、全ての質問を終了いたします。

〔区長田中大輔登壇〕

○区長(田中大輔) 石川議員の御質問にお答えをいたします。

 自転車安全教育の取り組みについてであります。7月主催の自転車安全利用講習会においては、警察署による交通安全講話、啓発ビデオ観賞、自転車シミュレーター体験を実施いたしました。2日間で計36人の参加者がありました。今後は、さらに受講しやすい環境のもと、幅広い年齢層の区民に参加してもらうため、町会、自治会への講習会参加の勧誘や各区民活動センター運営委員会の働きかけを行い、各種イベントが行われる場所へ出向き、実施することを予定しております。

 スケアードストレート式自転車安全教育について、区内では、警察署や町会などが主催し、実施をしている現状があります。警察は大変熱心に進めているんですけれども、私は、やはり効果についてはやはりよく検証してみる必要があるかな、こんなふうに思っております。今後の区における実施は未定でありますが、その効果についてさらに情報収集に努め、研究してまいりたい、こう思っております。

 自転車賠償保険の啓発であります。近年、交通事故における自転車の関与した事故で、運転者やその保護者が高額な賠償金を負担しなければならない事例も発生しており、区としても、賠償保険加入啓発の必要性を感じております。質問にもありましたが、自転車賠償保険の一つに、自転車安全整備店で点検整備を受けるとTSマーク附帯保険に加入する制度があり、区としても、区民に周知をしているところであります。賠償保険加入の必要性については、自転車安全利用講習会など機会を捉えて啓発をしており、今後も継続してまいりたいと考えております。

 それから、撤去自転車の盗難届のデータの取り扱いであります。警察署への自転車の盗難届の確認につきましては、被害者であろう区民の利便性を考え、所定事項をデータ化した情報を事前に所轄の警察署から提供してもらえるよう働きかけを行ってまいります。

 私からは以上です。

〔教育長田辺裕子登壇〕

○教育長(田辺裕子) 中学生に対する防災意識の向上及び実施訓練の重要性の御質問がございました。中学生に対する防災意識の向上、実施訓練につきましては、大変重要であると認識をしております。現在、区内の中学校では、防災教育補助教材「3.11を忘れない」を活用して、自然災害に対する正しい認識と、それに対応できる力を育てる防災教育を実施しております。また、地域と連携した避難所開設訓練や宿泊訓練に生徒が参加するなどして防災意識の高揚を図っている例もございます。さらに、区立第七中学校におきましては、昨年度、今年度、防災教育をテーマとした研究を進めており、今後、その成果を区内各学校に波及させていきたいと考えております。

〔都市基盤部長尾﨑孝登壇〕

○都市基盤部長(尾﨑孝) 私からは、ペットの同行避難についてお答えをいたします。

 環境省の災害時におけるペットの救援対策ガイドラインについての御質問がございました。環境省が作成した災害時におけるペットの救護対策ガイドラインにつきましては、自治体の役割とともに、飼い主の役割等についても記載されているところでございます。避難所におけるルールづくり等、既に取り組んでいる対策もございますが、ガイドラインの内容を踏まえて対応を検討してまいりたいと考えております。

 次に、ペットのルールがつくられている避難所の数についての御質問がございました。避難所運営に当たる地域防災会の方々と避難所運営管理マニュアルの改定を推進しているところでございます。現在、ペットの避難についてマニュアルを改訂した避難所は25カ所でございます。そのうちペットの避難スペースを特定している避難所は20カ所ございます。

 次に、災害時におけるペットのルールづくりのひな形の明示ということで御質問がございました。ペットの同行避難への対応につきましては、避難所運営会議等で、避難所運営管理マニュアルの改訂案等を示して提案しているところでございます。今後、ペット同行避難について、各避難所の運営管理マニュアルの改訂に際しては、災害時におけるペットの救護対策ガイドラインも参考にして提案してまいりたい、そのように考えております。

 次に、町会連合会主催のポンプ操法大会に参加する中学生の交通費の予算化についての御質問がございました。通常行われておりおます防災訓練では参加者に対する交通費を区が負担することはなく、この大会に参加する中学生と引率者に限って実費負担することは難しいというところでございます。主催者への支援の中で区として何かできることはないか検討をしてみたい、そのように考えております。

○副議長(やながわ妙子) 以上で石川直行議員の質問は終わります。

 

 中野区議会議員 内 川 和 久

 1 中野駅南口周辺地域のまちづくりについて

  (1)南口周辺地域のにぎわい創出について

  (2)南口駅前広場の安全対策について

  (3)その他

 2 中野中学校跡地利用について

 3 その他

  (1)「帰宅困難区域」からの避難者について

  (2)災害用医薬品・資機材の備蓄について

 

○副議長(やながわ妙子) 次に、内川和久議員。

[1]内川和久議員登壇

○11番(内川和久) 平成25年度第3回定例会において、自由民主党の立場で一般質問をさせていただきます。

 質問は、通告どおりでございます。1番の(3)その他はございません。

 それでは、1番、中野駅南口周辺地域のまちづくりについてお伺いいたします。

 (1)南口周辺地域のにぎわい創出について。

 平成24年7月、北口駅前広場の竣工と東西連絡通路の開通をもって、中野駅地区第1期整備が完了しました。中野四季の都市もまち開きを迎え、セントラルパークへの企業入居が進み、本年4月には2大学も開校し、多くの就業者、学生が通い始めました。これにより、中野駅周辺地区のにぎわいが非常に増し、また、中野四季の森公園の緑豊かなオープンスペースとオフィスビルと大学キャンパスの整備による中野のまちの変貌は、マスコミ等でも全国的に取り上げられ、注目されているところです。

 こうした中野四季の都市の開発をきっかけとしたにぎわいの創出をぜひとも中野駅南側のまちの活性化にもつなげていくことが非常に重要なことであると私は考えます。今後は、中野四季の森公園の拡張整備や中野駅南側地域の市街地再開発など、次のプロジェクトを進める段階へと入りました。東日本大震災の教訓を踏まえ、来るべき震災に備えて、オープンスペースの拡大、防災機能の向上などを新たなエッセンスとして加えたまちづくりが始まろうとしています。区は、西側橋上駅舎、南北通路、中野三丁目駅前広場、南口駅前広場、中野二丁目地区市街地再開発などの計画調整を進め、平成26年度中の都市計画手続を目指しております。すなわち中野駅周辺再開発の具体的なまちづくりがいよいよ南側でも動き出そうとしているのです。

 一方、本年3月の中野駅周辺まちづくりグランドデザインVer.3にかかわる公共施設配備のあり方についてでは、中野区役所の配置については、中野体育館の配置についてと同様に、中野四季の都市区域3区有地を最優先候補地として検討するという方針が示されました。この方針決定につきましては、さまざまなことを勘案した結果とはいえ、区役所は南側に来るのではないかという淡い期待を抱いていた駅南側の住人にとっては、大変残念な結果でありました。

 そこで幾つかお聞きします。

 まず初めに、区役所の配置に関しては、南北のにぎわい格差解消、周辺地域の配慮などの視点から、駅南側への誘致はどのように検討されたのでしょうか、お答えください。

 次に、このたび新しい区役所整備基本方針(案)が示されましたが、いまだ中野区役所の配置については公共施設の最適配置の中で検討しているとのことですが、最終判断はいつの時期になるのでしょうか。

 また、最終判断をするに当たって、その要素として、防災機能、周辺地域のにぎわいへの配慮、建設費などありますが、区は何を優先順位とするのか、お答えください。

 次に、中野駅周辺再開発については、南北のにぎわい格差の解消は避けては通れません。今後、駅南側地域のにぎわい創出をどのように公民協働で進めるのか、区のお考えをお聞かせください。

 (2)南口駅前広場の安全対策についてお伺いいたします。

 中野駅南口駅前広場は、昭和4年、中野駅南口とあわせて整備されました。その後、昭和21年、都市計画決定、昭和25年都市計画事業決定を経て、昭和25年着工、昭和26年竣工し、現在の形となりました。以降、修繕のみで、大規模な改修は現在まで行われていません。中野駅南口のにぎわいの核となる中野二丁目再開発を契機に、安全で快適な交通結節点とするため、南口駅前広場の拡張整備がこれからの課題であります。

 具体的には、南口駅前広場におけるバス、タクシーなどの交通の集中を解消するとともに、容易に移動できる歩行者空間の形成であります。私も通勤に南口駅前広場を毎日のように通りますが、タクシーとバスが2重、ひどいときには3重と停車している上に、その間を歩行者が通り抜けるなど危ない場面をよく目にします。

 そこで幾つか質問させていただきます。

 まず初めに、中野駅地区第1期整備に伴い、今まで北口駅前広場に設置されていたバス停留所がサンプラザ前や南口駅前広場へと移動されました。その結果、ただでさえ交通がふくそうしていた南口駅前広場は飽和状態となり、本来できない場所へ暫定のバス停留所を設置したために、交通指導員を配置するなど応急的な対応を迫られています。このような状況を区はどのように考えているのでしょうか、お答えください。

 南口駅前広場における容易に移動できる歩行者空間を形成することは、南口周辺のまちのにぎわい創出にとっても重要な課題であると考えます。そのためには、中野駅南口のにぎわいの核となる中野二丁目再開発を契機に、再開発と連携し、安全で快適な交通結節点とするため、南口駅前広場の拡張整備がぜひとも必要となっています。しかしながら、中野二丁目再開発の内容として、公社棟、業務棟、住宅棟、区画道路、南口駅前広場とあり、南口駅前広場のタイムスケジュールとしては、建物が建設された後の再開発の完了する平成35年ごろになるとされております。

 そこでお聞きします。

 今後10年間、南口駅前広場本格整備が行われず、また、現在の交通のふくそうの危険な状況を考えると、何か早急に取り組める対策はないのでしょうか、区のお考えをお聞かせください。

 次に、2番、中野中学校跡地利用についてお伺いいたします。

 旧第九中学校、旧中央中学校の統合新校である中野中学校は、平成26年に中央中跡地の場所で改築される新校舎へと移転します。移転後の中野中学校跡地には、当初、中野体育館が移転するとの計画が立てられました。その後、体育館移転は、四季の都市区域3区有地を候補地とするとの方針に変更され、それに伴い、中野中学校跡地は、事業用地から中学校跡地へと表現が変更されてきました。地元では、いまだに中学校跡地には中野体育館が来るものと信じている方も多くいます。

 宙に浮いた形となった中野中学校跡地は、平成26年6月から平成28年9月までの28カ月、学校法人堀越学園が耐震化に向け全面改築するため、工事期間中の仮校舎として貸し付けを行うこととなっております。

 そこで幾つか質問をさせていただきます。

 まず初めに、中野中学校における避難所機能の継続についてですが、中野中学校における避難所機能についてはこれまでどおり継続していくとのことですが、地域に不安を及ぼさないためには、今後使用する堀越学園との運営協力体制が重要であると考えます。貸し付けに関しては、今後協定書を締結するとのことですが、平成25年4月現在、堀越学園の生徒数は1,354人であり、中野中458人の約3倍となります。生徒が使用しているとき災害が発生した場合、避難所としてのスペースや機能は十分確保できるのか、救援物資の数は足りるのか、どのような運営協力体制をとられるのか、お聞かせください。

 次に、中野中学校温水プールは、旧九中時代の1974年から一般開放されたプールとして広く区民に親しまれてきました。通常、平日は夜間、土曜日は午後から夜間、日曜日は午前、午後、夜間と貸し出しをされています。また、夏休みの期間は、特別一般開放として、平日の昼間も解放されています。平成24年度の年間の利用者数は、開放回数600回で、2万3,000人にも上ります。平成26年に中野中学校が新校に移転された後、その利用はどのようになるのでしょうか。2020年、東京オリンピック、パラリンピックの開催が決定しました。スポーツに対する機運は高まっていくと考えます。移転新校についてもプール開放が予定をされていますが、区民に親しまれている数少ない運動施設の一つとして、堀越学園との協定を行い、ぜひとも現中野中学校のプール開放を継続できないものでしょうか、区のお考えをお聞かせください。

 さらに、堀越学園が仮校舎として使用した後の平成28年度以降、地域の避難所機能の確保はどうなるのでしょうか、お聞きします。

 地元住民の中には、中野中学校跡地の活用の変更について不安を抱いている方も多くおられます。地域の機能が不足することのないよう十分に納得いく説明をされるよう要望し、この項の質問を終わります。

 3、その他、(1)帰宅困難区域からの避難者についてお伺いいたします。

 東京電力福島第1原発事故の避難指示区域が福島県双葉町で再編されるのに伴い、原発20キロ圏の警戒区域での再編がこのたび完了しました。放射線量が高く、事故後6年は戻れないとされる帰宅困難区域の住民は、各自治体の調査で7市町村合わせて2万5,342人にも上ります。立ち入りは禁止され、避難生活は長期化しています。第1原発のある大熊町、双葉町、その南北に位置する富岡町、浪江町で避難者が多く、この4町は、長期の避難を念頭に、住民がまとまって暮らす町外コミュニティ「仮のまち」を構想、第1原発南側に位置するいわき市を主な候補地としています。国も、避難者が暮らす県営災害公営住宅の建設などを進めるため、今年度予算で503億円を計上しました。しかし、避難住民の意向確認が難航し、現時点での災害公営住宅の建設は500戸しか決まっておりません。

 そこで幾つかお聞きします。

 まず初めに、東北大震災以降、中野区において避難生活を続ける方々は、現時点でどのくらいの数なのでしょうか。年度ごとの推移もお答えください。

 また、帰宅困難区域に指定されている大熊町、双葉町、富岡張、浪江町の4町からの避難者の数は現在何人なのか、あわせてお答えください。

 次に、これら避難者の方々の中には、もう福島へは戻れないと考えている方も多くいるのではないかと推察します。区での避難者の受け入れ住宅は都営住宅などですが、3年間の期限つき住宅であり、今後、移転先の確保や生活再建の問題で、精神的な苦労を抱える避難者がふえることが予測されます。また、地域で相談する相手もなく、孤立してしまうことが懸念されます。

 そこでお聞きします。

 区は、避難者の方々の精神面でのケアについて、これまでどのような対応を行ってきたのでしょうか。また、これらの避難者の方々に対しては、今後も精神面でのケア、孤立防止の対応などが必要と考えますが、区のお考えをお聞かせください。

 東北4県の復興、復旧はまだその途上にあり、特に原発事故の放射能汚染による帰宅困難区域が存在する自治体では、さきに申し上げたとおり、多くの方々が長期の避難生活を強いられている状況にあります。中野区は、発災直後から被災自治体への職員派遣など積極的な復旧復興の取り組みを継続されています。区の取り組みは大いに評価すべきと考えておりますが、長期化する避難生活に対する支援が今後ますます重要になると考えます。支援の継続をお願いして、この項の質問は終わります。

 その他(2)災害用医薬品、資機材の備蓄についてお伺いいたします。

 このたび中野区地域防災計画第39次修正が終了しました。この計画は、災害対策基本法第42条の規定に基づき、中野区防災会議が作成したものであります。中野区の区域に係る災害に関し、区民の協力のもとに、災害予防、災害対策を実施することにより、中野区の区域並びに住民の生命及び財産を災害から保護することを目的としています。その中でも、災害用医薬品の備蓄と拠点医療救護所への災害時調剤用資材の備蓄に関しては、より一層の中身の充実が求められます。

 そこで、災害時の医療救護体制について幾つか質問をさせていただきます。

 まず初めに、現在の医療資機材7点セットには、医師の救護活動用資材は備蓄されていますが、薬剤師の救護活動に必要な調剤用資材の備蓄はありません。また、現状では、医薬品卸のメガセンターは湾岸地域や隣接県にあり、災害時の緊急配送は期待できません。最低でも、3日分の災害医薬品の確保が必要と考えます。備蓄医薬品の確保や保管場所についても早急に対処すべきと考えますが、区のお考えをお聞かせください。

 これで全ての質問を終わります。

 御清聴ありがとうございました。

〔区長田中大輔登壇〕

○区長(田中大輔) 内川議員の御質問にお答えをいたします。

 区役所の配置についての検討、この最終判断についてといった御質問がありました。中野駅周辺の各地区でのまちのにぎわいや安全などバランスよく開発が進むことを目指して、区庁舎をどこに位置させるかを検討してきております。新区役所は、さきの震災経験を踏まえ、災害対策の中枢機能を担う施設として区内の貴重な防災空間となる体育館とともに、防災公園と隣接する中野四季の都市地区区域3区有地を第1候補として検討をしているところであります。現段階では、他のあらゆる可能性を否定できるというところまで検討が成熟しているという状況ではない、このように考えております。検討に当たりましては、近隣地権者との協議調整等を行いながら、敷地の最適活用や区域3全体の土地の高度利用を図ることとしております。配置の最終判断をするに当たりましては、検討してきた内容、さまざまな要素を総合的に判断して、勘案して、できるだけ早期に判断できるようにしていきたい、このように考えております。

 駅南側地域のにぎわいの創出についてということであります。駅南側地域のにぎわいの創出については、区と地権者や周辺の方々とがまちづくりの情報を共有するとともに、協働して知恵を出し合っていくことが大切だと考えております。区といたしましては、ことし6月に区議会に対して中野二丁目地区及び中野三丁目地区のまちづくりの進捗状況を御報告したところです。その中で、中野二丁目地区の地区計画検討範囲、中野三丁目地区のまちづくりの範囲、両地区のまちづくりの進め方や駅前広場のイメージ図を提示したところです。現在これに基づいて中野二丁目の再開発の準備組合及び周辺地区の方々、また、中野三丁目駅直近地区の地権者の方々等とまちづくりについてハード、ソフト両面からヒアリングや意見交換を行いながら検討を進めているところであります。

 南口駅前広場の安全対策についての御質問がありました。南口駅前広場は、入り口交差点に交通指導員を配置することにより、現状一定の安全性が保たれているものと認識をしております。

 今後10年間の中で何とか早急に取り組める対策はないのかという御質問でもありました。今後、中野駅周辺地区の駅前広場整備は、地区全体を見据えながら幾つかの段階を経て進めることになります。交通施設の配置につきましても、整備の段階ごとに状況をよく見ながら、最も安全で適切な配置としていきたい、このように考えております。

 私からは以上です。

〔都市基盤部長尾﨑孝登壇〕

○都市基盤部長(尾﨑孝) 私からは、中野中学校跡地利用についての御質問のうち、初めに、新校舎移転後の堀越学園へ貸し付けにおける避難所運営についての御質問にお答えをいたします。

 堀越学園とは、施設の貸し付けに当たって、施設管理者として避難所の運営にかかわることについて確認をしているところでございます。今後、施設の貸し付けに係る協定の締結に当たっては、地域の方たちに不安を及ぼすことのないよう、具体的な協力体制について協議してまいりたいと考えております。

 なお、堀越学園の生徒及び従事者の保護に係る備蓄等については、法人として確保することとなり、区の救援物資等への影響はないものと考えているところです。

 次に、堀越学園へ貸し付けが終了した後の避難所機能についての御質問でございます。中野中学校跡施設の新たな用途が定まるまでの間は、継続して避難所として利用する考えでおります。新たな用途が定まり、避難所としての使用が困難になる場合には、避難経路や必要なスペース、機能等を考慮して、原則として地域防災会単位で避難所の割り振りを行うことになります。地域防災計画でお示ししているとおり、地域に必要な避難所機能は確保していく考えでございます。

 次に、災害用医薬品、資機材の備蓄についての御質問にお答えをいたします。

 区では、避難所、医療救護所及び拠点医療救護所等に一定の災害用医療資機材をあらかじめ備蓄しているところでございます。医療救護活動につきましては、中野区地域防災計画において、(仮称)中野区災害医療コーディネーターの医学的助言等に基づく新たな体制の構築を位置付けているところでございます。災害用医薬品等につきましても、こうした体制の中で、関係機関と連携しながら、現行備蓄の確認、必要な医薬品及び資機材、流通備蓄も含めた医薬品等の確保策、保管場所、保管体制についても内容を整理し、対応について検討してまいります。

 以上でございます。

〔健康福祉部長野村建樹登壇〕

○健康福祉部長(野村建樹) 私からは、現在の中野中学校のプール開放の継続についてという御質問に回答いたします。

 現在の中野中学校施設については、堀越学園に土地、建物を一括して貸し付けるということにしてございますが、同学園においては、このプール部分の利用計画はないということでございます。消防水利としてのみ維持していく予定となってございます。区といたしましては、中野中学校の新校舎、こちらに整備をいたします温水プール施設の一般開放を予定していることから、今後の維持運営コストの面からも、現行のプールの開放継続は難しいと考えております。

〔経営室長川崎亨登壇〕

○経営室長(川崎亨) 東日本大震災により中野区内に避難をされている方に関する御質問のうち、避難者数についてお答えをいたします。

 初めに、区内への避難者数の推移でございますが、大震災の起きた平成23年9月現在で165世帯、352人、昨年9月現在で219世帯439人、ことし9月現在で221世帯、438人となっております。

 次に、大熊町、双葉町、富岡町、浪江町の4町からの避難者数でございますが、この9月現在、51世帯、130人となっております。

 以上でございます。

〔地域支えあい推進室長瀬田敏幸登壇〕

○地域支えあい推進室長(瀬田敏幸) 私からは、避難所の方々への精神面でのケアについてのお尋ねにお答えをいたします。

 区では、すこやか福祉センターを避難者の身近な相談支援の窓口として位置付けてございます。御相談があった場合には、すこやか福祉センターの職員が対応し、必要に応じまして、保健師等の専門職も含め、精神面でのケアに対応する体制をとっております。また、地域の自治会やさまざまな活動団体の方々も、それぞれのお立場から支援をしていただいていることは承知しているところでございます。昨年度は、平成24年6月から7月にかけまして、すこやか福祉センター職員が避難者宅を戸別訪問させていただき、避難者の状況について確認するとともに、相談先としてすこやか福祉センターを周知したところでございます。また、区では、原則月1回、避難者の皆様に対しまして、民間団体や区を含む行政機関等の情報を提供、送付しておりまして、この中でも、相談先としてのすこやか福祉センターの案内に努めているところでございます。今後も社会福祉協議会による取り組みなどとも連携いたしまして、すこやか福祉センターが身近な窓口となり、避難者の皆さんが安心して暮らせるように努めてまいります。

[2]内川和久議員登壇

○11番(内川和久) プール開放の件について再質問いたします。

 質問でも述べましたとおり、このたび2020年のオリンピック・パラリンピック開催が決まりました。これから区民のスポーツに対する機運というのはますます高まっていく、そういった上で、区民がスポーツに接する機会、施設というのは多くて困ることは絶対ないと思うんですよ。しかも、堀越学園に貸し付ける金額は年間一体何千万円なんですか。そのうちの一部を維持管理費に充てて、地域に還元しても私はいいと思うんですけども、区長から御答弁をお願いします。

〔区長田中大輔登壇〕

○区長(田中大輔) 再質問にお答えをいたします。

 基本的に新しい中野中学校で一般開放の利用については充足できる、このように考えておりますので、旧中野中、現在の中野中ですね、それの跡施設を以降も使い続けるという考えはありません。

○副議長(やながわ妙子) 以上で内川和久議員の質問は終わります。

 

 中野区議会議員 小 林 秀 明

 1 若者の起業とICT・コンテンツ産業支援について

 2 企業と学生等が連携して取り組む防災支援について

 3 図書館雑誌スポンサー制度について

 4 就労支援について

 5 学童保育について

 6 特定緊急輸送道路について

 7 旧第六中学校跡地周辺について

 8 その他

 

○副議長(やながわ妙子) 次に、小林秀明議員。

〔小林秀明議員登壇〕

○25番(小林秀明) 平成25年第3回定例会におきまして、公明党の立場から質問をさせていただきます。

 最初に、1番、若者の起業とICT・コンテンツ産業支援について、2番、企業と学生等が連携して取り組む防災支援について、3番、図書館雑誌スポンサー制度について、4番、就労支援について、5番、学童保育について、6番、特定緊急輸送道路について、7番、旧第六中学校跡地周辺について、これの件に関しては別の機会に質問をいたします。8番、その他、中野四季の都市のF字道路の名称についてであります。

 初めに、若者の起業とICT・コンテンツ産業支援について伺います。

 中野区は、昨年の平成24年10月、今後の中野区の産業振興の柱として、ICT・コンテンツとライフサポートに着目した産業振興ビジョンを策定しました。今年度は、このICT・コンテンツ関連事業の集積、創出またはICT・コンテンツを活用した産業振興の促進に資する事業を行う民間事業者に対する補助制度を創設しました。商店街振興におけるICT・コンテンツの活用やライフサポートビジネスの創出等におけるICT・コンテンツの活用などを対象を絞り、事業者の公募、事業者のプレゼンテーション、専門家等による審査を経て、いよいよ事業決定の段階にあると聞いております。中野区の産業振興の柱の具体化であるこの補助制度の概要と現在の進捗状況をお伺いいたします。

 中野区で起業を目指す若者の相談を受けることがあります。中野区で創業したい、事業を成功させ、一旗揚げたいという、そういう意欲あふれる若者たちです。創業したいのですが、どのような支援が受けられるのか、どこに相談すればいいのか、また、二つ目には、自分の事業に対して投資をしてもらえる投資家や経営パートナーを見つけたい、また、自分のビジネスプランを投資家や経営パートナーに話を聞いてもらう場が欲しいという相談もあります。自分の開発した商品、サービスの販路を開拓したい、あるいは提携先を探したいという相談もあります。中野区ではこのような声にどのように対応されているのか伺います。

 また、融資制度は複雑で、しかも、窓口が国や都などさまざまあり、どの融資制度が一番適しているのかわからないとの相談も受けます。ここで、区として国や都などさまざまな融資制度の紹介や比較をしてのアドバイスなど、若者の創業支援を力強くサポートすべきと考えますが、お伺いいたします。

 中野区の産業振興ビジョンでは、ICT・コンテンツ関連産業を区内産業として支援すると示されていますが、中野で生まれたこのICT・コンテンツを全国へ発信していくことが大切と考えますが、御見解を伺います。

 資金調達や販路、業務提携先の開拓などのビジネスマッチングについて伺います。

 独立行政法人中小企業基盤整備機構主催で、将来的に株式公開、IPOを目指す企業が東京に集まり、ベンチャーキャピタル等の投資家の前でビジネスプランを発表し、商談の場を創出する資金調達マッチングイベント「ベンチャープラザ ファンド in Tokyo」というイベントがあります。また、中小企業やベンチャー企業がすぐれた製品、技術、サービス等を大々的に展示、紹介する「ベンチャーフェアJAPAN」というイベントもあります。この「ベンチャーフェアJAPAN」は、販路の開拓、業務提携といった企業間の取引を実現するビジネスマッチングの機会を提供するイベントです。この「ベンチャーフェアJAPAN」、また、「ベンチャープラザ ファンド in Tokyo」などのような資金調達や販路、業務提携先の開拓などのビジネスマッチングイベントは、若者の起業支援やICT・コンテンツの産業支援にも大きなチャンスとなります。

 中野区は、四季の森公園がオープンし、産業振興拠点の開設を控えているところです。若者の起業支援やICT・コンテンツ産業支援に大きなチャンスとなるように、中野四季の都市のコンベンションホールや中野サンプラザ等を活用してビジネスマッチングイベントの誘致をしてはいかがでしょうか、御見解を伺います。

 以上、この項の質問は終わります。

 2番目に、企業と学生等が連携して取り組む防災支援について伺います。

 四季の都市(まち)地区には、明治大学、帝京平成大学等が誘致されました。今年度4月には、中野区と大学が災害時における協力体制に係る基本協定を結びましたが、具体的に今後どのような連携をとっていくのか伺います。

 地域の方々は、災害時には、平日の日中に滞在する学生の協力を期待しております。ここで、中野区の社会福祉協議会と学生防災ボランティアとの連携について伺います。

 一つ目は、災害時、大学の施設を帰宅困難者のために活用するときの連携について伺います。

 二つ目に、地域の避難所への派遣や支援をどのように連携していくのか伺います。

 三つ目に、社協と学生の連携支援について、訓練等の計画、方針があるのか伺います。

 次に、企業、また、大学を含めた消防署、警察等の連携や総合訓練の計画をするべきと考えますが、これもお伺いいたします。

 さらに、地域住民との連携ですが、四季の都市(まち)、この地区周辺の地域住民も含めた防災力向上のための活動をしていくべきと考えますが、四季の森公園は防災公園であり、この防災機能を最大に発揮し、警察病院の協力も得て、大型防災訓練を行うべきと考えますが、御見解を伺います。

 また、大学生を対象にした防災士講習会の協力についてですが、大学の施設を利用して日本防災士機構の防災士講習会を開き、学生の防災士の育成の協力をすべきと考えますが、御見解を伺います。

 以上でこの項を終了いたします。

 3番目、図書館雑誌スポンサー制度についてですが、今年度の4月から、台東区が図書館雑誌スポンサー制度を取り入れました。区内企業または個人の有志に図書館にある雑誌の定期購読料を負担してもらいます。希望する雑誌を1年間スポンサーとして登録する制度でございます。スポンサーになった企業には、雑誌のカバーに社名や広告を表示することができます。スポンサーになった企業は、地域の社会貢献活動の一翼を担っている、また、スポンサーのイメージがアップするとの思いで参加をしております。これが図書館雑誌スポンサー制度の特色です。地域の方々からのイメージがよく、現在、全国で80カ所以上の図書館でこの制度を採用されております。

 台東区を例にとりますと、スポンサーになったお店のレジの奥には、クマのイラスト入りの小さなポスターが張られておりました。区立中央図書館の雑誌スポンサー制度に参加したことを知らせるポスターです。この制度を利用したお店の声では、店のイメージと合う雑誌を選ぶことによって、うちの商品を気に入ってくれるような人が手にすることも多いんです、また、店に興味を持ってもらえるんじゃないかと思っていますという好評があります。また、区の雑誌リスト270誌の中から、「きょうの料理」、「天然生活」など5誌のスポンサーになりましたなどの声もあります。

 この制度は、2008年、岐阜県の岐南町図書館が最初に導入いたしました。全国に急速に広がり、現在、80カ所以上が採用しています。自治体の財政難で本を買う資料費が年々減る中、蔵書などの充実を図る試みとして有効です。台東区では、今回募集に応じた企業は19社、54誌にスポンサーがつき、地域貢献としてこの制度に期待を寄せています。中野区の区立中央図書館は、多くの雑誌を購入しています。ぜひ中野区版の図書館雑誌スポンサー制度を取り入れてはいかがでしょうか、御見解を伺います。

 以上、この項は終わります。

 4番目、就労支援についてです。

 2年度前にも質問させていただいたテーマであります。平成23年度より、庁舎において、ハローワークとの連携による中野就職サポート事業がスタートいたしました。生活保護受給者、児童扶養手当受給者等を対象として推進してきました。厚生労働省の職員として中野区のために就労支援ナビゲーターによる相談、職業のあっせんや支援するためのプランを作成するなど就労支援員においては、採用試験に同行したり、職場の現地にも訪問したり、就職面接の仕方を教えることなど細かく大切な対応を実施していただきました。そして、大きな実績を上げることができました。

 しかし、現在の雇用状況を見ると、難しい問題は50歳代からです。この年代で働けない中野区民がふえてきました。例ですが、都内の家族の方からこの相談があり、中野区在住の55歳の独身男性で、53歳の時に職をなくして、その後、2年間はアルバイトで生活をしていました。友人もいなくなり、話ができるのは毎晩通っている酒屋の常連のお客だけです。新宿のハローワークにも行かなくなっています。現状のままでは生活保護受給者になりかねないと思います。一人ひとりの状況はさまざまですけれども、このような50代の男性がふえています。精神的な病になる前に、この就労支援員等のアドバイスを受けられるような場が必要と思います。また、就業相談などができる場が身近な区役所にあれば、本人も行きやすく、また、家族との相談もできると思います。この50歳代を中心に中野就職サポート事業を拡充すべきと考えますが、御見解を伺います。

 また、この事業を支えるために、ハローワークの元職員や社会で経験のある人材をスタッフとして公募してはいかがでしょうか。さらに、生活保護の一歩手前で食いとめる生活困窮者支援の窓口を開設すべきと考えますが、御見解を伺います。

 以上、この項の質問は終わります。

 5番目に、学童保育について伺います。

 子どもが小学生になると女性は仕事を続けられなくなる、保護者にとっての小1の壁があります。保育所の待機児童の解消のために保育所をどんどんふやしても、次の保育の落とし穴が待っています。共働きの世帯が必要としているのは、保育所だけでなく、学童保育の利用も必要になります。厚生労働省によると、小学生を預かるこの学童保育施設の利用者は、2012年に85万人ふえ、施設の数は約2倍になりました。しかし、2012年に7,521人と5年ぶりに増加に転じました。保育所に似た需要増に供給が追いつかない構図が見られました。今後、学童保育の待機児童は、数万人単位に上る可能性が高いとされています。

 子どもが小学校に入ると、同時に仕事を諦めざるを得ない女性が大量に発生しているのは確かです。3年前に3歳児の子どもを持つ奥様が、ようやく仕事が決まり、3人家族で中野区に移転してきました。子どもも保育園に入ることになりました。しかし、子どもが小学生になったときに学童クラブに入れず、会社を退職することになりました。厳しい雇用体制の中で働いてきた女性が仕事を続けられない社会になってはならないと思います。学童保育の待機児童が解消すれば、女性の社会進出が進んでいけることになります。そこで、中野区での学童保育状況はどのような推移になっているのか伺います。

 平成24年度の中野区の主要施策の成果によると、平成24年4月1日の状況は、5カ所の学童クラブで待機児童が発生しています。そこで、保育所をふやすことによって潜在的な学童クラブの需要は増加するのではないかと考えますが、これをどのように予測しているのか伺います。

 働きながら子育てをする家庭は何としても中野区が支援していかなければならないと思います。そこで、学童クラブの定員の拡大などによって、まずは、待機児童の解消、サービスの維持向上を図るべきと考えますが、御見解を伺います。

 現在中野区には、今後10月の開設予定の谷戸を含めた8カ所のキッズ・プラザがあります。このキッズ・プラザは、学校からランドセルを背負ったままで利用することができます。夏休みなどの学校休業日に持参したお弁当を食べることもできます。放課後の子どもたちの安全、安心な居場所として保護者や地域から評価されていることも聞いております。そこで、キッズ・プラザの整備予定を前倒しで行うべきと考えますが、御見解を伺います。

 以上、この項の質問を終了いたします。

 6番、特定緊急輸送道路について伺います。

 東京都の特定緊急輸送道路は、青梅街道、環状7号線、新青梅街道、目白通り、早稲田通り一部が指定されています。この特定緊急輸送道路は、阪神・淡路大震災での教訓を踏まえて、地震直後からの発生する緊急輸送を円滑に行うために高速自動車国道、一般国道及びこれらを連絡する幹線道路と、そして、知事が指定する防災拠点を相互に連絡する大切な道路であります。また、ここで言う早稲田通り一部とは、環状7号線から早稲田通りの四季の森のF字道路に入る交差点まで、非常に短いですけど、東京都指定の特定緊急輸送道路として指定されております。この早稲田通りの特定緊急輸送道路は、野方警察、そして、東京警察病院、そして、四季の森のF字道路も含めて、大事な通りとなります。

 この早稲田通り一部は、拡幅工事が決定し、セットバックを要するエリアであります。耐震診断助成は、今年度、平成25年度で終わります。また、補強設計助成は、平成26年度で終わります。また、耐震改修助成は、平成27年度で終わります。中野区は、この沿道は、多くが高齢者が地権者になっています。木造の家屋もあり、耐震診断、耐震工事も進めていかなければなりません。この早稲田通り一部のこの沿道の民間家屋等を含めて、全ての物件について状況を把握していますでしょうか、お伺いいたします。

 また、木造住宅の支援策はどうするのか、建てかえ促進のための十分な支援が必要ではないかと考えますが、伺います。東京都の仕事ではありますが、ここに住んでいる人は中野区民です。生活状況等も含めて把握をぜひお願いいたします。

 そしてまた、野方保育園に隣接する中野福祉作業所の売店「十五夜」も移転しなくてはならないことになります。この点についてはどのように考えているのか伺います。

 以上、この項の質問は終わります。

 最後に、その他ですが、中野四季の都市(まち)のF字道路の名称について伺います。

 中野四季の都市(まち)のF字道路の名称がいまだについていません。近隣の人は、新しい道の意味で、新道と呼んでいます。これを機にこのF字道路の名称を四季の都市(まち)通りあるいは中野四季の都市(まち)通りとしてはいかがでしょうか。区の御見解を伺います。

 以上、全ての項目を終了しました。

 御清聴ありがとうございました。

〔区長田中大輔登壇〕

○区長(田中大輔) 小林議員の御質問にお答えをいたします。

 若者の起業とICT・コンテンツ産業支援について、補助金制度の実施状況についてであります。中野区ICT・コンテンツを活用した産業振興を促進する民間事業等に対する補助金、これは、区として力点を置いておりますICT・コンテンツを活用した産業領域の活性化を図るために立ち上げた補助制度であります。また、ICT・コンテンツの活用の中でも、ライフサポートビジネスや商店街振興など区として重要と位置付けている事業分野に特化して政策的なめり張りをつけているものであります。対象経費の2分の1を補助するものとしているところです。これについて、5月30日から7月末まで活用希望事業者等の公募を行って、選定を行ったところであります。

 それから、若者の起業への支援ということであります。創業支援につきましては、区では、創業相談をはじめ創業融資制度や日本政策金融公庫の新創業融資制度の金利の一部補助を行っているところです。区以外の相談窓口としては、東京信用保証協会の創業アシストプラザ、東京都中小企業振興公社のワンストップ総合相談窓口などがあり、適宜紹介をしております。また、販路開拓という意味では、ビジネスフェアの出展補助を行っており、ICT・コンテンツ産業、ライフサポートビジネスについては、優遇措置、事業資金の本人負担利率年利1.3%のところを年利0.4%にする、こうした優遇措置をとっているところであります。

 それから、ビジネスパートナーなどを得る取り組みといたしましては、ビジネス交流会など東京商工会議所や金融機関など民間によるものがあります。本年10月に開設予定の産業振興拠点においても、ICT・コンテンツを活用したビジネスについて、相談や各種サポートにより、ビジネスマッチングのコーディネートやビジネスプラン実現の支援を行う予定としております。

 さまざまな融資制度の紹介や比較、アドバイスといったようなことを行うべきではないか、こういったことであります。区のホームページでも関係機関の紹介をしているほか、創業支援の一環として区が行っている創業相談において、中小企業診断士の相談員が経営や事業計画等に関する助言とともに、区の創業支援融資をはじめ、国や都、金融機関など諸制度の紹介を行っているところであります。区といたしましても、これらをわかりやすく案内することに努めていきますとともに、ICT・コンテンツ関係では、産業振興拠点で提供する予定のサポートサービス等においても、各種の制度など有益な情報提供に取り組むということを考えております。また、来年度に整備する産業振興センターでも、経営支援や創業支援などを拡充していくこととしております。

 それから、区から生まれたICT・コンテンツの発展についてということであります。産業振興拠点の取り組みなどを普及、PRしていくことと、これらにより、新たなサービスや製品、ビジネスモデルを創造して、中野から発信をしていきたい、このように考えております。また、販路の開拓やビジネスマッチングなど、幅広く動きが出てくるようにということで、イベントを含めたさまざまな取り組みを行うこと、こうしたことも視野に入れて検討していきたい、このように考えております。

 それから、企業と学生が連携して取り組む防災支援について、学生ボランティアの連携についてであります。帰宅困難者対応、明治大学及び帝京平成大学とは、臨時避難所及び帰宅困難者一時滞在施設としての施設提供や災害時の学生によるボランティアとしての協力等の項目について協定を締結しているところです。現在、帰宅困難者一時滞在施設の運営に当たって、開設手順や運営組織、一時滞在スペース、備蓄物資等について、具体的な検討を行っているところであります。

 それから、学生ボランティアの活動についてであります。災害時学生ボランティアの活動場所としては、避難所の運営支援等が想定されております。この円滑な支援のためには、地域と連携することが必須ということであります。災害時のボランティアの受け入れや調整は、社会福祉協議会が設置するボランティア本部によって行われることとなっております。両大学との協定に当たっても、学生ボランティアについては、社会福祉協議会を通じて各地域における活動に従事をしていただくこととなります。今後、社会福祉協議会と連携を図り、学生を対象として、地域とのかかわりを深めることや訓練の実施等についても検討していきたい、こう考えております。

 それから、企業、大学等との地域との連携についてであります。発災時の円滑な連絡、協力を図るためには、地域住民や民間事業者を含め、防災関係機関との平常時からの連携が必要と考えております。これまでも、個々の防災訓練や災害協定の締結に当たって連携を図っているところでありますが、四季の都市(まち)地区周辺におきましても、地域住民や各機関の相互協力等も含めた総合訓練の実施について、その手法、やり方などを検討してまいりたい、こう思っております。

 それから、防災士会の活動支援ということです。発災前の災害予防や発災時の応急活動について、一定のスキルを身につけた防災士、これにつきましては、地域の防災リーダーとして、地域の防災行動力の向上に寄与していただくことが大きく期待をされています。防災士会の皆さんが学生を対象に防災士の育成を実施するといったような場合には、区としても大学を通じて学生に周知するなど、積極的に支援を行っていきたい、こう考えております。

 私からは以上です。

〔教育長田辺裕子登壇〕

○教育長(田辺裕子) 図書館雑誌スポンサー制度についての御質問がございました。この制度は、図書館サービスの向上のほか、財源の確保にも資するものと考えておりまして、導入について検討していきたいと考えております。

〔健康福祉部長野村建樹登壇〕

○健康福祉部長(野村建樹) 中野就職サポート事業の拡充についてでございます。要保護状態に至る前の生活困窮者への就労支援は、現在法制化を進めております生活困窮者自立支援制度の中で取り組んでいくことになるというふうに思ってございます。今年度から幾つかの自治体で生活困窮者自立支援モデル事業、これに取り組んでございまして、こういったものの成果等を参考とし、中野就職サポート事業等の拡充について検討してまいりたいと思ってございます。なお、その中で、就労支援経験者等の人材の活用あるいは相談窓口のあり方、こういったことについても検討を行う予定でございます。

 次に、早稲田通りの拡幅、それに伴う十五夜、福祉作業所売店の件についてでございます。この中野福祉作業所の十五夜におきましては、自主生産品の販売を利用者が体験をいたしまして、接客あるいは職業訓練といったようなこと、さらには工賃のアップといったようなところと地域との交流というさまざまな成果を上げてございます。早稲田通りの拡幅に際しましては、店舗を近隣に確保し、可能な限り継続していきたいということで考えてございます。

〔子ども教育部長髙橋信一登壇〕

○子ども教育部長(髙橋信一) 私からは、学童クラブについてでございます。

 初めに、学童クラブの需要と待機児童対策についてでございます。数カ所の特定の学童クラブで待機が発生しているところでございますが、区全体としては、定員内におさまっているところでございます。年度当初に特定の学童クラブで出ます若干の待機につきましては、夏休み以降にその状態が解消されるケースがほとんどでございます。学童クラブの需要につきましては、事前の需要調査により、予測を立てているところでございます。学童クラブの在籍児童数は年度により変動することがございまして、予測することが難しいところでございますが、需要の実態把握を行い、民間学童クラブや近隣の学童クラブへの誘導を図りながら、待機を生まないよう対応してまいります。

 続きまして、キッズ・プラザの整備についてでございます。キッズ・プラザは、小学生が小学校の校庭や体育館など学校施設を活用しまして、学年を越えた交流をしながら安心して過ごすことができる場でございます。子どもたちの健やかな成長に寄与しているところと考えてございます。キッズ・プラザの整備につきましては、学校再編と整合性を図りながら、計画的に推進してまいりたいと考えます。

〔都市基盤部長尾﨑孝登壇〕

○都市基盤部長(尾﨑孝) 私からは、特定緊急輸送道路についての御質問にお答えをいたします。

 まず、環状7号線から四季の都市(まち)F字道路に接続する早稲田通り沿道の建物状況について把握しているかとの御質問がございました。沿道建築物につきましては、全て把握しております。また、この区間は東京都の特定緊急輸送道路に指定されておりますが、東京都耐震化推進条例により対象となる特定沿道建築物は12棟あり、既に6棟の建築物で耐震診断が済んでいるところでございます。

 続きまして、木造住宅の支援策についてのお尋ねがございました。この区間の昭和56年以前に建築された木造建築物につきましては、中野区の無料耐震診断及び上限を80万円とする建てかえ助成の対象として支援を行っているところでございます。

 最後に、中野四季の都市(まち)のF字道路の名称についての御質問がありました。F字道路を含む中野四季の都市(まち)の道路名称につきましては、近隣の事業所や関係者を含め、幅広く区民の意見を受けとめ、決定していく仕組みを検討してまいりたいと思っております。

 以上でございます。

○副議長(やながわ妙子) 以上で小林秀明議員の質問は終わります。

 お諮りいたします。議事の都合により、本日の会議はこれをもって延会したいと思いますが、これに御異議ございませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○副議長(やながわ妙子) 御異議ありませんので、さよう決定いたします。

 次の会議は明日午後1時より本会議場において開会することを口頭をもって通告いたします。

 本日はこれをもって延会いたします。

午後5時42分散会