令和5年02月27日中野区議会予算特別委員会総務分科会
令和5年02月27日中野区議会予算特別委員会総務分科会の会議録

中野区議会総務分科会〔令和5年2月27日〕

 

総務分科会会議記録

 

○開会日 令和5年2月27日

 

○場所  中野区議会第1委員会室

 

○開会  午後1時00分

 

○閉会  午後3時15分

 

○出席委員(9名)

 ひやま 隆主査

 立石 りお副主査

 日野 たかし委員

 内野 大三郎委員

 若林 しげお委員

 高橋 かずちか委員

 中村 延子委員

 平山 英明委員

 長沢 和彦委員

 

○欠席委員(0名)

 

○出席説明員

 副区長 青山 敬一郎

 副区長 横山 克人

 企画部長 石井 大輔

 企画部企画課長、企画部ユニバーサルデザイン推進担当課長 堀越 恵美子

 企画部構造改革担当課長 瀬谷 泰祐

 企画部財政課長 森 克久

 企画部広聴・広報課長 高村 和哉

 総務部長 海老沢 憲一

 防災危機管理担当部長、総務部防災危機管理課長事務取扱 石崎 公一

 DX推進室長 滝瀬 裕之

 総務部総務課長 浅川 靖

 総務部特別定額給付金担当課長、総務部DX推進室基幹システム標準化担当課長 伊東 知秀

 総務部法務担当課長 尾関 信行

 総務部職員課長 吉沢 健一

 総務部人材育成担当課長 石橋 一彦

 総務部施設課長 髙田 班

 総務部新区役所建築担当課長、総務部DX推進室庁舎管理担当課長 天野 伸哉

 総務部経理課長 宮脇 正治

 総務部防災担当課長 吉澤 直樹

 総務部生活・交通安全担当課長 阿部 靖

 総務部DX推進室情報システム課長 白井 亮

 総務部DX推進室新区役所整備課長 中村 洋

 会計室長 吉村 恒治

 選挙管理委員会事務局長 田中 謙一

 監査事務局長 志賀 聡

 

○事務局職員

 事務局長 長﨑 武史

 事務局次長 林 健

 書記 立川 衛

 書記 川辺 翔斗

 

○主査署名


審査日程

○議題

 第5号議案 令和5年度中野区一般会計予算(分担分)

 第6号議案 令和5年度中野区用地特別会計予算

 第7号議案 令和5年度中野区国民健康保険事業特別会計予算(分担分)

 第9号議案 令和5年度中野区介護保険特別会計予算(分担分)

 

主査

 定足数に達しましたので、総務分科会を開会します。

 

(午後1時00分)

 

 第5号議案、令和5年度中野区一般会計予算(分担分)、第6号議案、令和5年度中野区用地特別会計予算、第7号議案、令和5年度中野区国民健康保険事業特別会計予算(分担分)及び第9号議案、令和5年度中野区介護保険特別会計予算(分担分)を一括して議題に供します(資料1)。

 前回の分科会に引き続き、一般会計歳入について、歳入予算説明書補助資料により一括して質疑を行います。

 初めに前回の分科会で答弁保留となった、中村委員の15款、財産収入、1項、財産運用収入、1目、財産貸付収入、1節、土地・建物等中、旧本町図書館貸付に関する質疑について、理事者の答弁を求めます。

宮脇総務部経理課長

 先日の旧本町図書館に関する答弁におきまして、旧本町図書館の貸付けが財産価格審議会への付議を省略することができる基準に該当する旨の御答弁をさせていただきましたが、こちら誤りでありましたので訂正をさせていただきます。

 また、権利床や他の暫定活用時には財産価格審議会にかけていくのかという御質問もございましたが、制度所管といたしましては、中野区公有財産規則第55条に基づき財産価格審議会への諮問が必要であると捉えてございます。

瀬谷企画部構造改革担当課長

 こちらの本町図書館について付議をしなかった理由のところなんですが、本町図書館の暫定貸付けについては相手方の適格性、信頼性、地域貢献等を要件として付している公募型プロポーザル方式により、企画点と価格点を総合的に判断し選定することといたしました。参考貸付料につきましては固定資産税と都市計画税相当額を計算しておりまして、このプロポーザルの要件を踏まえた上で設定しているというところから、公有財産規則第55条のただし書に当たる手続の例外として判断し、財産価格審議会への付議はいたしませんでした。

中村委員

 金曜日の御答弁の中でちょっと間違いがあったということで、その財産価格審議会に付議を省略できる基準のところには当てはまらないということで、今回、公有財産規則のところの55条のただし書のところ、例外のところというところなんですが、これは別に区長が指定するものについてはこの限りではないというところで、今回、財産価格審議会を通さなかったという判断なんですけれども、こういった事例というのは今までにあったんでしょうか、その確認をさせてください。

宮脇総務部経理課長

 こうした事例については、制度所管としては把握してございません。

中村委員

 今までの、昨年ですかね、旧本町図書館の暫定貸付についてということで御報告を何回か頂いたときにも質疑をさせていただいているかと思うんですけれども、その貸付料の算定方法というものも突如出てきていて、今までに何かしらそういった、この算定基準というものが議会に提示されてからその貸付料というものが出てきたわけではなくて、一緒に出てきたというふうに認識をしているんですね。今まで経理課が持っていたその区の貸付けの財産の算定のところとは、この算定方法というのは全く別物なんですけれども、こういったその例外をするに当たって、何ていうのかな、何でこれがその財産価格審議会を通さなくてよかったという判断をしたのかが非常に疑問なんですけれども、そこはどういう判断で、先ほどの答弁の繰り返しになっちゃうのかもしれないんですけれども、なかなか納得しがたいというか、それで本当に公正性が担保できているのかというところが非常に疑問なんですけど、そこはいかがお考えですか。

瀬谷企画部構造改革担当課長

 旧本町図書館の建物は50年以上経過しておったことと、区の施策推進への協力義務を課していること、また、現状のままの引渡しであって区は修繕の義務等を負わないこと、また、先ほど申しましたとおり貸付先の選定についてプロポーザル方式を取ることなどから、経理課の算定基準による賃借料では貸付先が見つからないこと、あと、条件を踏まえた貸付料の算定には財産価格審議会への諮問、答申にはなかなかなじまないということで判断し、区としてこの方向で進めたというものであります。

中村委員

 では確認しますが、今回、公有財産規則の55条のところのただし書で例外として扱ったということなんですけれども、こちらについて、要は財産価格審議会に付議しないということについて起案というのはされているんでしょうか。

瀬谷企画部構造改革担当課長

 旧本町図書館の暫定貸付けにつきましては起案を通っているところなんですが、そこの中に財産価格審議会に付議しないということ自体を明記したものはございません。

中村委員

 ということは、何だろう、起案しなくていいものなんですかね。いや、なんか、本当にこの貸付料自体が正当な価格なのかというところが、やっぱりもともと経理課で持っている基準とかそういったところに当てはめるなら分かるんですけれども、今回暫定活用も初めて行うというところで、こういった貸付料の算定も新たに定めたもので、にもかかわらず、その起案もせずして、さらには財産価格審議会にも付議をしていないというところは問題がなかったのかというところが、どうチェック機能を果たせるのかなというところが疑問なんですけれども、そこはどなたかお答えになられますでしょうか。

瀬谷企画部構造改革担当課長

 旧本町図書館の暫定貸付けについての起案の中では、貸付けに当たっての最低金額の設定について記載をしているところです。そうした額で暫定貸付けを行っていくということについて意思決定した起案文になりますが、この中に、確かに財産価格審議会への付議をする、しないということは明言はされていませんが、前提として、その考えの基には財産価格審議会の付議にはなじまないという判断があってこういった起案をしているところです。

中村委員

 ごめんなさい、別角度で聞くんですけれども、公有財産規則のところでただし書のところというのは、別に区長が指定するものについてはこの限りではないというふうにあるんですけれども、この旧本町図書館に関する起案というのはどこ決定になるんですか。

瀬谷企画部構造改革担当課長

 企画部の部長決定で行っております。

中村委員

 部長決定なんだけれども、このただし書のところは、区長が指定するものについてはこの限りではないというふうになっているわけじゃないですか。そこにすごく矛盾を感じるんですけれども。

 先ほど一番最初の御答弁、経理課長の御答弁で、付議を省略できる基準、これ区長決定だというふうに認識していますけれども、ここにも当てはまらないということですよね。であるならば、部長決定で何でもできちゃうんじゃないのっていう、部長の判断で、どういう基準で貸付料を定めるかということができてしまう仕組みになっているんじゃないかというふうに懸念を持つんですけど、そこはいかがですか。

宮脇総務部経理課長

 おっしゃるとおり部長決定で判断になりますので、私ども経理課のほうに物によっては話が届かないというような案件も想定されることではございます。ただし原則としまして、付議省略基準のほうに当てはまらないものについては財産価格審議会に付議しなければならないということになってございますので、そこは原則どおり各所管のほうで付議したいということで私どものほうに依頼が上がってくると、そのようなつくりになってございますので、基本漏れてくることはないのではないかというふうに考えてございます。

中村委員

 一方で、今回の件については財産価格審議会に付議を省略できる基準に当てはまっていないものの付議していないんですよね──というところをどう見るかというところなんです。結局それが発生しちゃっているということなんですよね。そういうものはないというふうに、今、思われるとおっしゃっているんですけれども、このケースについては、結局、財産価格審議会に付議を省略できる基準にも何も当てはまっていなくって、今回付議もしていないわけです。ということは、やっぱり付議するべきだったということなのかなと思うんですけれども、そこは区としてはどうお考えなんですかね。ちょっとこうなってしまうと、ちょっとどう考えればいいのかなと思うんですけど、そこはいかがですか。

瀬谷企画部構造改革担当課長

 先ほど申し上げましたとおり、本町図書館の暫定貸付けについては、相手方にいろんな要件を課したりとか、プロポーザル方式で企画点、価格点を選定していく形を取っていると、そういった根拠となる、前提となる下限額として参考貸付料というのを示しておりますが、こちらにつきましても、なかなか財産価格審議会への付議にはなじまないというふうに判断したところでございます。

中村委員

 今回の件についてはもう既に貸付け始まっていて、事業者さん、相手方もいらっしゃって、事業者さんは事業者さんで、もうこの条件で手上げをされているということもあってなかなか、この予算のその歳入云々というところとはこの話は別の話だなとは思ってはいるんですけれども、今回の件について、やっぱり本来付議すべきだというふうに見えるのにもかかわらず付議していないというのは、やはり手順、手続に何かしら問題があったんじゃないかなというふうに感じるところではあります。今回の予算については先ほど申し上げたとおりなんですけれども、今後、今回の件についてしっかりとその検証と経緯というところを、改めて総務委員会に御報告いただきたいなというふうに思うんですけど、いかがですか。

石井企画部長

 今回、担当からも、本町図書館の暫定貸付けの経緯については御説明したところでございまして、手続としては適正だったというふうに考えているところでございます。個別の案件で、この本町図書館の状態からしますと、やはりこういった判断をして進めるということであって、それによってこの暫定貸付けを進めることができるということで考えておりましたし、その後、プロポーザルということで公平公正な手続を経て進めてきたということでございますので、この件については適正に進めてきたということでございます。

中村委員

 今の私の質問には答えてもらっていないんですけど。改めて今回の件、検証をしていただいて、経緯も含めた、何ていうのかな、総括的なものについて、しっかりと総務委員会のほうに御報告頂きたいなというふうに思うんですけれども、そこはいかがでしょうか。しかるべき方に御答弁頂きたいんですけど。

海老沢総務部長

 今回の件につきまして、起案決定ですね、この事業決定するときには経理課の協議もちゃんと回ってきているわけですので、そういった事務の進め方については一定合意の上というか、中で合意して進めてきたというところでは、意思決定については問題はないかなというふうには考えているところでございますけれども、一方で、こういった手続につきまして、新しい形といいますか、こういう今回の事案については今までにないような形で取り扱ったという形もありますので、今後そういった暫定活用というのは増えていく中で、やはりそういったところの整理は必要だというふうに考えております。そういった整理を行いまして、総務委員会でもまた御議論いただきたいというふうには考えています。

高橋委員

 今の部長のお話とさっきの経理課長の話でね、ちょっと確認したいんですけど、今、問題なかったという話があるんだけれども、その手続的にね、問題なかったという話があるんだけども、法的に逸脱しているとかそういう話じゃなくて、明らかに予算分科会での説明がきちっとできていなくて、しかも予算分科会の日程がずれ込んでいるような話の中でね、問題ないって言われちゃうと、それはちょっと違うんじゃないのという話があって、公有財産規則55条の例外規程の中で区長判断でというところがありますと。それは誰が判断するんですかって、今回の場合は部長判断だという話があって、経理の担当からは、その部長の判断というところが、経理の担当所管にちゃんと情報が届かないというところが想定されるというような話があったんだけど、それじゃ駄目じゃないの。その辺どうなの。それって、企業の組織体としてそんなことがあっていいの。あくまでも、だって契約の所管は経理なわけでしょう。予算の形も経理に上がってくるんだろうけれども、区長の判断という名の下に部長が判断するって話があったとしても、それがそのまま、情報が来ないというか、知らずに進んでいくことも想定されるという話は、それはちょっと納得できないんだけど、その辺はどうなんですか。

海老沢総務部長

 通常、今の規程どおりに貸し出す場合には、その財産価格審議会の審査も要らないというか、通常のルートであれば、特に部長の判断で貸し付けるということは今までやられてきたというところがありますけれども、こういった新しい形で貸し出す場合には、庁内で合意をして、しっかりどういう形で貸し出すかというのは区として判断をしてやるということが必要だと考えています。先ほどの話として、そういった通常の形であれば経理課のほうには案件としては回ってこないというか、その部のほうで判断してということ──判断というか、その基準どおり貸し付けるということはあるというふうに考えておりますけれども、今回の場合には、そういったところで協議をしているというところで、そのルールにのっとらない形で進めていくということについては、しっかり経理課のほうと協議をして進めていくということになっているというふうにお考えになっていただきたいというふうに考えています。

高橋委員

 その経理課のいわゆる契約というか話と、実際の事業をやる事業部の部長の判断というかというところがある中でね、やっぱりその辺、組織としてきちっと対応していただきたいという中で、そういうことがあるから、逆に第三者的なきちっとした立場での財産価格審議会というものがあるわけで、そのレアケースで公有財産規則55条の例外規程というのはあるにしてもね。やっぱり暫定とはいいながらも、貸付けであったりあるいは処分をするという話の中で、今後権利床の話とか、いろいろ区有施設の整備もどんどん進んでいくわけだから、やっぱりそれは財産価格審議会をきちっと機能させるというところで今後検討していくとか、そうしないと、例外規程がそのまま進んでいって、部署間調整ができないまま議会にも説明がきちっと納得できる形がないような形は、それはおかしいと思うんですよ。逆に財産価格審議会をきちっと機能させるとか、第三者的な判断をきちっともらうべきだと思うんですけど、その辺はいかがでしょうか。

海老沢総務部長

 今後、資産をどういうふうに活用していくかという中で様々なケースが出てくるというふうには、想定は我々もしているわけでございますけれども、その際に、やはり第三者的な判断というか、アドバイスというか、そういったところというのは必要だというふうには考えているところでございます。財産価格審議会の今後の在り方というか、使い方というところにつきましても、それも含めまして様々なケースに対応できるように今後少し整理をしていきたいというふうに考えています。

高橋委員

 ぜひ議会にまた報告をお願いいたします。

平山委員

 先ほどからちょっとお話をお聞きしていると、企画課と経理課の中でどういう協議がなされてきたのかというのがいまいちよく分からないんですが、まず、起案だとか事案決定だとかというお話がありましたが、事案決定に対する規程がありますよね。これに照らしたときに、今回の意思決定については区長ではなくて部長が行うことができるという、これに当たるものというのはどれになりますか。

瀬谷企画部構造改革担当課長

 今回の貸付けにつきましては、事案決定規程にのっとって部長の決裁までということで処理をいたしました。

平山委員

 だから、事案決定規程のどこにのっとってそういう御判断をされたんですか。

瀬谷企画部構造改革担当課長

 公有財産及び物品の事案の中で、公有財産の管理及び処分という項目がございまして、その中で普通財産の貸付けという項目が、決定権者、部長というふうになっておりますので、それに基づいて行いました。

平山委員

 他方で、いわゆる意思決定、区長がなすべき意思決定の中には、区の基本方針であったり基本計画等、そういったものに関わることであったり、あるいは区における重大な事案、これについては区長が意思決定をしなくてはならないというふうになっていますよね。それ以外は部長が意思決定をすることというのは規程上は問題なかろうとは思うんですが、ただ本件については、この貸出しの直前に区有施設整備計画でしたっけ──が定められましたよね。区の基本計画とも言える計画だと思うんですが、これの変更に関わる案件というふうには捉えられなかったんですか。

瀬谷企画部構造改革担当課長

 今回の案件につきましては、区有施設整備計画そのものの変更というふうには捉えておりませんでした。

平山委員

 とはいえ、区有施設整備計画に書かれていることと違う判断という形にはなっているんですよね。計画自体を変更するものではないけども、計画に書かれていることと別なこと、これを実行しようというときに、これは区長の御判断は要らないという、そういう見解なんですか。

瀬谷企画部構造改革担当課長

 今回の案件につきましては、令和4年の2月に意思決定をさせていただいて、その本町図書館の暫定貸付けによる利活用について決めて、3月にも総務委員会のほうに報告していたところです。

平山委員

 いやいや、質問に答えてほしいんですけど、総務委員会で御報告をされたのはよく承知をしているんですが、そうではなくて、施設整備計画に書かれていることから更新されるような中身について、これは区の重要な計画ですからね、その変更ということについて、区長の御判断は要らないというふうにされたのはどうしてかというのを伺っております。

石井企画部長

 区有施設整備計画そのものが、今、担当からお答えしたように、そのものではございませんけれども、その中の案件で、方針を変更するような事案が生じたということで、これについては庁内でも合意、調整をして意思決定をしまして、先ほどお答えしたように2月ですかね、昨年の2月に委員会のほうに御報告をしたところでございます。

 個々の事例に基づいて方向を修正していくというケースはこれまでもあろうかというふうに考えておりまして、この件についてもそのような手続を進めてきたところでございます。

平山委員

 方針を変更したことについては、区長の決裁を得られたんですか。

瀬谷企画部構造改革担当課長

 一応、先ほど申し上げました2月に本町図書館を暫定貸付けしようということ自体については部長で決定しているところなんですが、区有施設整備計画に基づく本町図書館の扱いについては、民間施設誘致を検討するということで一旦決定していたところです。決定というか、方向性を示していたところなんですが、その後、ここの旧本町図書館の建物のところが、北側に擁壁を抱えておりまして、建物が擁壁と一体になっているということから、すぐさまの除却とか、こういった民間施設誘致というのはなかなか難しいというふうに判断いたしまして、片や旧本町図書館の建物は築55年ぐらいということで、あと5年程度はまだ利用できるというところで暫定貸付けをしていくということで決定したところです。

平山委員

 委員会の報告って庁議にかけないんですか。

瀬谷企画部構造改革担当課長

 はい、庁議にもかけております。

平山委員

 たまたまそのときの庁議の場には区長がいらっしゃらなかったんですか。そうではなくて、区長もこの報告は受けられているんですか。

瀬谷企画部構造改革担当課長

 こちらの報告、庁議で報告したときはもちろん区長もおりました。

平山委員

 先ほどからお聞きをすると、意思決定については規程に基づいて部長が行った。意思決定後のことについて、まずはその貸付けをするという意思決定ですね、それについて部長が行った。そのことについて、委員会に報告する前に庁議に諮って区長へも御報告をした。じゃあ、その暫定貸付けに当たり財産価格審議会を通さないということについては、区長に御報告は行っていますか。

瀬谷企画部構造改革担当課長

 こちらの財産価格審議会のほうに付議する、しないということにつきましては、庁議にはかけておりません。

平山委員

 いや、庁議にかけたかかけていないかを聞いているんじゃなくて、区長に御報告をされていますかと伺っているんです。

瀬谷企画部構造改革担当課長

 区長のほうには情報を入れております。

平山委員

 区長は何とおっしゃいましたか。

瀬谷企画部構造改革担当課長

 特段、何でしょう、問題があるとかそういった御指摘を頂いたという覚えはありません。

平山委員

 区長は追認をされたという認識でいいですか。

瀬谷企画部構造改革担当課長

 はい、その認識でよろしいかと思います。

平山委員

 じゃあ、区長が追認されたなら何の問題もないとなるんですかね。

 今度は経理課にお聞きをします。本件について、企画課との協議、これはきちんとなされましたか。

宮脇総務部経理課長

 本件について企画課と事前の協議というものはありました。その中で、貸付料の算定の方法について御相談を受けた経過はございます。

平山委員

 その中で経理課としては、この規程の55条にのっとって、区長のできる規程というものを活用すれば財産価格審議会にかけなくてもいいという御認識だったんですか、その協議の中では。それとも、経理担当としてはこれは財産価格審議会にきちんと図るべきだという御認識だったんですか。

宮脇総務部経理課長

 原則は財産価格審議会にかけるべきだという認識でございます。その旨も、その認識であることも伝えてございますが、今回の件におきましては、その特殊性に鑑みやむを得ないというところの、例外としての判断をこちらのほうとしても追認したというような形になります。

平山委員

 そちらが追認というのはどういうことなんですか。意思決定の前のプロセスの中では、そちらは意思を示されなかった。あるいはそちらの意思というものが協議の中で全く反映されなかったということになりますよ。追認すべきことではないでしょう。だし、経理課という立場が、決まったことを追認しますというのは、それはお立場が違うんじゃないですか。担当課長同士で協議をされて、経理課としてのお立場はどういう主張をなされたんですか。

宮脇総務部経理課長

 経理課といたしましては、財産価格審議会のほうに本来かけるべき案件ではあるというところではありますが、その特殊性というところについては、ただし書にある規程に基づいて例外として取り扱うということもあり得るという、そういった判断をいたしました。

平山委員

 先ほどと御答弁が違いますが、先ほどは追認をしましたというふうにおっしゃいました。今は判断をいたしましたというふうにおっしゃいました。どっちが正しいんですか。

宮脇総務部経理課長

 追認という言葉遣いについては誤りです。判断をいたしました。

平山委員

 とはいっても、思ってもいないことが簡単に出てくるとも、この場で出てくるとも思えないんですが、部長同士の中でこの件について協議はなされたんですか。

石井企画部長

 この件については、総務部長と協議をしてきたところでございます。

平山委員

 総務部長の見解はどうだったんですか。

海老沢総務部長

 今回の事例については、そういった価格の仕方、それから相手方の決め方ということについては、その建物の経緯を鑑みると手法としてはあるのかというふうな認識を持っております。

平山委員

 じゃあ協議の結果、双方そういう認識になられて事案決定に至ったということですか。

 また話を変えます。とはいえ、初めての事例であったわけですよね。しかも、区長のいわゆる例外規程を使うということは、これ、よっぽどのことですよね。これが乱発をされてしまったら、ほとんど規程や規則や条例の意味がなくなってしまいますから。全てにその条文って、基本は入っているものですから。要するに役所は法令順守でも何でもなくなってしまう。そういうことになってしまうというおそれがある。

 この、例外規程を使う際に、簡単にこの事案決定の規程に基づくだけでなく、やはりそれなりの議論を経て、この例外規程の活用をされる、こういったことはないんですか。当区において。

石井企画部長

 今回の件につきましても、総務部経理課と協議を重ねてきたところです。実際に価格の設定の在り方ですとか、貸付けの進め方、それからプロポーザルについてもどういうふうな形でやったらよいのかということで協議をしてきた結果でございまして、その例外規程そのものを最終的にはそこで進めようということにはなったところでございますが、できる限り適正な進め方でやろうということでやってきたところでございます。今回、このやり方自体が適正であったというふうに判断しているところでございます。

平山委員

 あのね、初めてやったということは、先例をつくるということになるんです。行政というのは、先例主義なんですよ。前回はこうやったけれども、今回はこうやろう、やっぱりその次はこうやろうというような、その時々によって判断の基準というのが変わってしまうと公平性を欠くから、この先例というものを行政は大事にすべきなんですよね。議会も同じですけど。ということを考えたときに、通常の事案決定と同じような扱いで問題ないんでしょうか。これから先、同様の件が発生してくるということになったときに、区政の中においてもかなり重要な案件ではないかと思うんですが。そういう御認識はなかったわけですか。

石井企画部長

 事案決定規程上は、御案内のとおり部長決定ということではございますが、今御指摘あったとおり、重い事例だろうというふうには認識をしているところでございます。おっしゃるとおり、先例ということで、これからもこういった事例はあるだろうと。特に利活用を進めていくという中では、やはりこういった事例はこれからもあるだろうということでもありましたので、具体の進め方についても検討して、今回はこのような形で進めてきたということでございます。

平山委員

 違いますよ。今回先例をつくられたから、次回以降、同様の例があった場合には同様にしなければいけないんですよ。さっき、次回以降の在り方について云々なんておっしゃっていたけど、先例を自分たちで、自らつくられたわけなんだから。そうしないと、そのときの意思判断が間違っていたのかということになってしまいます。それほど重い決定だということなんです、先例をつくるということは。だから、通常の事案決定のプロセスに乗せるだけではなくて、やっぱり全庁的なまでは申し上げませんけれどもね、少なくとも区長、副区長を交えた上で意思決定を行うべきであったというふうに思うんですけど、どうお考えになりますか。

石井企画部長

 この中では、意思決定ということでは、区長、副区長交えてもちろん進めてきたところでございます。おっしゃるとおり先例ということでは重いものだとは捉えておりますし、これからの利活用、財産、施設の利活用ということからしますと、こういったものの事例を積み重ねながらこの先のより有効な利活用を考えていくということを考えていきたいというふうに思っておりますので、意思決定についてはそういった経緯、今回についてはこういったことで進めてきたということでございます。

平山委員

 ごめんなさい。今、答弁がちょっとよく分からなかったんですけど、意思決定について、事案の決定については部長が行われました。それについて、本来であれば、先例になり得るべき重要な事項なので、区長、副区長も含めた慎重な協議が必要だったんじゃないかということをお尋ねをしたら、いや、この事案については、区長、副区長とともに協議を進めてきましたってお答えになったんですよ。そういうことなんですか。

石井企画部長

 はい、庁内での議論は進めてまいりましたので、実際、部長だけで判断したということではなくて、区長、副区長も交えて検討してきたということでございます。

平山委員

 ということは、あくまで手続上の手法として部長が意思決定者になったけども、本来的には、この件は区長、副区長共に協議をしてきて、それぞれの意思決定の場面で御相談もされながらやってきた。実質的には区長の御決定だ。それは執行機関ですから、補助機関ですから、補助機関が決定するわけにはいかないので、全て最終的には区長の決定ということになるんですけれども、そういう意味ではなくて、きちんと本件については区長も関わられていて、この先例ということも承知をされた上でこれらの流れが進んでいった、この決定が行われていたということなんですか。

石井企画部長

 はい、そのように認識しております。(「はい、大丈夫です」と呼ぶ者あり)

主査

 いいですか。

 他に質疑ありますか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

主査

 他に質疑がなければ、答弁保留部分の質疑を終了します。

 一般会計歳入について他に質疑ありませんか。

 よろしいですか。他に歳入、質疑ありますか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

主査

 質疑がなければ、以上で一般会計歳入の質疑を終了します。

 次に、第2条関係、債務負担行為調書、第3条関係、特別区債現在高調書、第4条一時借入金及び第5条歳出予算の流用についてを一括して質疑を行います。質疑ありませんか。

長沢委員

 債務負担行為調書のところで聞きます。予算説明書の122ページ以降に出てございます。それと当初予算(案)の概要のところで、このほうが分かりやすいかな、19ページ以降出ております。伺いたいのは、この令和5年度の新規設定が一般会計で82件と、限度額自身も106億6,778万6,000円ということで、前年度から63億2,036万円余増となっているということなんですが、この数そのものが、令和4年度が幾つだったのかちょっとここは出ていないので分かりませんが、大変82件って新規分が多いんだけど、この要因、原因は何なんでしょう。理由は何なんでしょうか。

森企画部財政課長

 令和4年度につきましては、債務負担行為ですが、一般会計で36件、限度額43億円余という設定でございました。今回、令和5年度については63億円増と、限度額についてということでございますが、その大きな要因は、新庁舎関連事業の設定がかなり増えたというようなことで捉えております。106億円の限度額のうち、新庁舎関連事業の限度額が64億円余というふうになっておりまして、件数についても50件ということでございますので、ほぼほぼこの増の要因は、新庁舎関連事業について債務負担行為を設定したということと捉えております。

長沢委員

 ありがとうございます。そうすると、新庁舎関連ということになると、来年度──令和5年度、令和6年度にかけてということが大半なのかなと思います。そういう意味では新規のところも、翌年度、まあ、言ってみれば債務負担行為って将来負担ですから、やっぱりそこのところはよくよくっていうことも決算のときにも言わせていただきました。

 今後のことで言いますと、ちょっと債務負担行為の、その将来負担ということの、そういう観点からなんだけど、そうすると、この新庁舎のところがおよそ50件、これ半分ぐらいは、だから新庁舎関連ということですね。これが令和5年度、6年度ということなので、その先のというところでいうとどうなんでしょうかね。まちづくりなり、学校の新たな建て替えなりそういったところかなあというふうに思うんですが、見通しとしては、件数なり、その額なり、その辺はどのように財政課としては想定をされているのか、そこだけちょっと確認させてください。

森企画部財政課長

 今、委員お話がありましたように、まちづくりもそうですし、施設整備、学校施設整備についても令和5年度予算で設定をしておりますので、施設整備については令和6年度以降も続いていくということでございますので、新庁舎の部分についてはほとんどが令和6年度というところになってまいるところではございますが、それ以降についても当然──当然新庁舎のシステム関係などは令和6年度だけじゃなくて経常的にかかってくるので、それ以降の債務負担行為設定等もあるわけですが、そういうのも除いたとしても施設整備の関係では続いていきますので、一定程度の債務負担行為というのは今後もあるかなというふうに捉えています。

平山委員

 総括質疑の中で、教育委員会に対して、今後の施設整備について、学校の改築についての考え方をお尋ねをしました。それはどういうお尋ねかというと、要するにインフレが進んでいく中で、やっぱり同じコストで、実質的にお金の価値ということを考えたときに、同じコストで同じ建物というのは建たないわけで、そういう中で、区の財政運営とも照らし合わせたときに、一つは、この施設建設のスケジュールをリスケをされるのか、二つには、そうではなくて、いわゆる施設建設経費というものを考えた上での適正規模というのを考えられるのか、三つには、いやいや、そうではなくて、そのまま進められるのか、要するにこれまでと同様のスペックで進められるのかということをお尋ねをしたとき、教育長からは2番だというお答えがあったんですね。ということは、教育長はその予算に携わる方ではないのであれなんですけど、要するに物価高騰の見合いも見ながら、インフレの度合いも見ながら、今後の学校のありようについては考えをまた改めなきゃいけない部分もあるかもしれないというふうに私は受け止めているんですが、じゃあ他の区有施設について、同様に建設が進んでいくと思うんですが、これについては同じ考えなんですか、それとも教育委員会とは別な考えなんですか。

森企画部財政課長

 当然学校のところで、今、委員お話があったように、物価高騰の状況も見ながら整備費といいますか、規模とかといったことについての見直しも考える必要があるというようなことで、教育委員会も学校施設についてそういう捉えがあるということであれば、当然のことながら、当然施設整備でありますから、他の区有施設についても、今後建設していくものについては、全体を見ながらそこのところのありようについてはその都度、その都度考えていく必要があるかなと思います。

平山委員

 それでね、基本計画って5年じゃないですか。5年で、3年経過したところで今度アクションプランというのをつくられる。この時点で少しいろんなものをいじることができるんですが、施設整備計画って10年の計画じゃないですか。この改定については、やっぱりこれまでと同様、原則は10年だけど、基本計画の改定時、要するにアクションプランとかじゃなくて、基本計画本体の改定時に合わせて改定の必要性について検討するというままでお変わりはないんですか。

瀬谷企画部構造改革担当課長

 区有施設整備計画については、委員御指摘のとおり基本計画の改定と合わせて改定をしていくことを考えております。

平山委員

 いや、例えばね、地域防災計画ってあるじゃないですか。あれって必要に応じて、決まった年次ではなくて、必要に応じてどんどんどんどん改定をされていかれるわけですよね。これからの時代のことを考えたときに、やっぱりスピードが速いわけですよね。基本計画については5年にされたということは、私も提案していましたし、それはそれで区長の御判断としては私としては支持をしているところなんですが、他方で、施設整備計画については、そんなころころころころ変えてしまってはという側面があるのも理解をしますけど。何ていうんだろうかな、とはいえ全く動かさないということになってしまうとなかなか難しいですし、他方でね、いや、でもそれはアクションプランのほうで実はもう施設整備計画に反映されていることがかなり変わっちゃいますよというのもおかしな話じゃないですか。そこのところを踏まえた上で、基本計画については今回アクションプランというものを出されるということになったんですけど、施設整備計画についても何かしらそんな柔軟な対応が可能となるような検討というのもちょっとなされてみてはと思うんですけどどうですか。

瀬谷企画部構造改革担当課長

 今時点では、区有施設整備計画が方向性を定めていて、個別のものについてはその方向性にのっとって具体的なところをお示ししながら進めているという現状であると思います。なので、委員から御指摘、御提案あったところも含めまして検討はしてまいりたいというふうに考えています。

平山委員

 少し無理なというか、難しいことを申し上げているというのは重々承知をしているんですけど。前区政の時代だって基本計画に書かれていたものが意思決定によって全く違うものになって、でも基本計画はそのままの状態が続いていますということもあったわけじゃないですか。こういうことってかなり混乱を招いたんですよね。要するに、区民の皆様が混乱をされることがないように、何を見れば中野区の今のベースとなる方針が分かるのかというものって、やっぱり重要かなというふうに思いますので。これからそういう何ていうか、いろんなものを変化していかなきゃいけない意思決定のタイミングって増えてくるんじゃないかと思っているんですよ。そうなったときに、計画にあることと、実際に行われていること、あるいは目指そうとすることがあまりにも乖離してしまうと、それはそれでやっぱり問題かなというふうに思いますので、これ最後要望でいいですけど、ぜひ御検討いただければと思います。

主査

 他に質疑ありませんか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

主査

 よろしいですか。なければ、債務負担行為調書、特別区債現在高調書、一時借入金及び歳出予算の流用についての質疑を終了します。

 次に、用地特別会計の歳入歳出予算について一括して質疑を行います。該当箇所は補助資料290ページから293ページ、予算説明書179ページから189ページです。質疑はありませんか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

主査

 よろしいですか。なければ、用地特別会計についての質疑を終了します。

 次に、国民健康保険事業特別会計(分担分)について一括して質疑を行います。該当箇所は、補助資料304ページ、諸収入のうち6目納付金、補助資料307ページ、職員人件費、予算説明書212ページから221ページ、給与費明細書です。質疑ありませんか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

主査

 よろしいですか。なければ、国民健康保険事業特別会計(分担分)についての質疑を終了します。

 次に、介護保険特別会計(分担分)について一括して質疑を行います。該当箇所は、補助資料331ページ、諸収入のうち4目納付金、補助資料333ページ、職員人件費、予算説明書258ページから267ページ、給与費明細書です。質疑ありませんか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

主査

 よろしいですか。なければ、介護保険特別会計(分担分)についての質疑を終了します。

 以上で当分科会分担分についての質疑は全て終了したことになりますが、全体を通して質疑漏れはありませんか。

平山委員

 すみません、二つだけ。一つは、さっき最後に総務部長にお尋ねをしようと思ったのを忘れてしまったので改めてお尋ねをしますが、先ほど中村委員とのやり取りの中で、改めて総務委員会で、手続的には適切だったけども、今後のことを云々という話をされていらっしゃいました。ただ、先ほどのやり取りを聞いていると、十分これが先例になり得るということも役所は踏まえられた上で、区長、副区長まで交えて協議をして進められてきたことだということだったんですが、そうであるならば、これについて何かしらの次なる検証が必要なんですか。

海老沢総務部長

 今回の事例についてですが、判断として適切に判断してまいったというふうに考えておりますので、それについて検証ということではなく、今後こういった資産活用を進めていくという事例が、例えば権利床の問題ですとかそういったもので出てくるということの認識がございます──というところでございまして、全体的にその方向性といいますか、一定の考え方というのは今後整理していく必要があるなというふうに考えておりまして、それについて議会にも報告し、御意見を伺いながら進めていきたいという考えでおります。

平山委員

 今後同様の件については、一度区として意思決定をなされているわけなんですよ、先例としてね。それは重く受け止めていただきたいと思います。

 もう一つ、本来であればこれは予算特別委員会の理事会で申し上げることなのかもしれませんが、あえて総務部長と企画部長にお聞きをいたします。内容としては、新庁舎の、いわゆる何ていうんですかね、発券機とかそういったものに関わる件の話です。区民委員会での質疑の様子を当該委員から聞きましたけれども、やっぱりその他のフロア、その他の所管についての質疑というのがなかなか答弁が得られるような状況にはなかったと聞いているんですね。私、直接傍聴したわけではないので分からないんですけれども。要は、区民委員会についている予算ですので当該委員会でその予算について直接云々することはできないんですけど、昨日も申し上げたとおり、もう本当に直前までは総務委員会で報告がなされてきたものであった。その連続性を考えたときにも、あるいは区民委員会会で、予算として区民部に計上された場合には当然区民分科会の中で審査をするということになってしまって、答弁者は限られてしまうわけですよね。だけども、庁舎全体に対する予算であるということ。こういったことを踏まえた上で、何ていうんですか、何かしらの調整をされる、例えば区民部の方々に、他の所管の質問が来ても答えられるような体制を整えられるとか、そういったことってなされたんですか。

海老沢総務部長

 先般、この区民窓口あるいはその区民サービスについての、全庁的に推進するために横断的な検討チームをつくって組織の兼務等発令をしたというところもありまして、組織をつくったわけでございます。その中でその方向性についてはしっかり議論し、これは新庁舎オープンまでの終わりがある話ですから、早急に進めるということで中で議論をして進めてきたというところでございます。その中で、やはりオペレーションの部分でいうと区民部がノウハウが今非常に高いというのは自明なことでございますので、その中で、その区民のオペレーション、その受付事務については区民部のほうが基本的にリーダーシップを取っていくというようなことでの確認はしてございましたので、その中で全庁のことにつきましても区民部の中で説明できるようにというようなことについては、これまでもやり取りをしてきたというところでございます。

平山委員

 じゃあ、そういう準備はなされていたけど──なされた上での区民分科会だったということですね。要は、例えば厚生の所管である生活保護課であったりとか、こういったところというのも来場者が非常に多かったりするわけなんですよね──という問題もあるし、4階以上の話というのも当然あったりもするしというのがあって、要するに予算として提案をされて、我々議会は区民に代わってそれを審査をしていくわけで、皆様としては、区民の皆様に対して、より審査がしやすい形で進められるというのが予算提案ということについての真摯な姿勢なのかなというふうに思っております。だから本来、予算特別委員会の理事会で言うべきことなのかもしれませんけど。そこをよくよく考えられたのかなというので、いや、ぎりぎりまで新区役所整備課でやっていたものですから、そこの部分の議論が、例えば新区役所整備課のほうで、いや、自分ところでやりますとかそういったことがなかったのかどうか、最後ちょっとそれだけ確認させていただいて。

滝瀬DX推進室長

 この間、全庁の中で区民サービスをどのようにしていくかということについては、庁内の会議でございます新しい区役所調整会議というもので全庁で議論してまいりまして、区民委員会と、こちら総務委員会で同じ内容でその窓口サービスといったような御報告もこの間してきたところでございますが、その辺りは十分に、何ていうんでしょうか、先ほどの御指摘の中ではちょっと急なというような御指摘もございましたけれども、区としましては、このような庁内の議論を含めて、先ほど総務部長が申し上げましたけれども、この本部体制の設置ということの中で区民部の職員も兼務もかかってございますので、その中では十分議論、検討してきたのかなというふうに思ってございます。予算については今般区民費についているところでございますが、全庁に関わるものにつきましては、今後、総務委員会でも御議論頂くような形の御報告はしていきたいと考えております。

中村委員

 すみません、今の平山委員に対する御答弁のところで、私が先ほど質問をさせていただいてやり取りをさせていただいて、原則は財産価格審議会に付議をするべきものだったというところは御答弁頂いていると思うんですね。一方で、今回の案件については付議をしていない。一方で、省略できる基準のところにも当てはまっていないわけですよね。これ、平成27年に区長決定されているものですけれども、そこをもって、やっぱり手続に本当に問題がなかったのかという検証はするべきだと思うんですけれども、そこは、あくまでも区は手続に不備はなかった、問題はなかったという認識なんですかね。今のやり取りを聞いていてちょっといただけないなと思ったので、私、もう一度確認をさせてください。

海老沢総務部長

 今回の手続については区長が特段判断したというところで、新しい事例ということもありまして、それにつきましては庁内で議論し、決めたということでございますので、手続自体は問題ないかというふうに考えておりますけれども、今後いろいろなケースが生じるということもありますので、そういったことについて、もう少し方向性というか、考え方というものを整理するということについては必要があるというふうに認識しております。

中村委員

 先ほど平山委員もおっしゃったとおり、やっぱりこの原則じゃないところでこの例外規程のところを用いてやっていくことというのは、やはり原則的にはよくないことだと思うんですね。今回の案件についても、最終的に区長も御判断されたというような御答弁も企画部長からありましたけれども、一方で、その起案のところでは、そういった付議する、付議しないも記載をしない中でやっていて、本当にその手続がよかったのかというのは、ちゃんとしたこの金額の価格の妥当性というところが誰も判断していないわけですよ。その、例えばですけど、以前に委員会の中でも申し上げましたけれども、この暫定活用の基準というものが、最初に議会のほうに提示をされて、今後暫定活用する際にはこの算定基準でいきますというのが事前に提示されて、それを議会の中で議論をした上で、今回の旧本町図書館みたいなケースが出てきたのであれば、まあいいと思うんです。それはそれで区として決定をしたものなのでいいと思うんですけれども、今回のケースはそうではなかったんですよね。一緒に旧本町図書館のケースがあって出てきているというところがあって、本当にこの手続でよかったのかというのは私は甚だ疑問であります。だからこそ検証が必要だと思っていますし、何でこんなに早く手続を進めなきゃいけなかったのか、一回一旦立ち止まって、今回の暫定活用のやり方のその算定基準というのを定めた上でやってもよかったと思うんですよね。それをなぜしなかったのかなというところはいまだに疑問に思っています。

 そういったところをしっかりと検証するべきだと思っているので、先ほど御報告いただきたいというふうにお伝えをしたんですけれども、先ほどの総務部長の御答弁だと、そうではないと。そこの部分には不備はなかった、今後のことについて検証する必要があるから御報告したいというような御答弁だったと思うんですけれども、改めて私たちは、このケースについてもしっかり検証をした上で今後どうしていくべきかというところは考えていかなければいけないと思っているんですけれども、そこはいかがお考えですか。

青山副区長

 まず答弁の前に、この御質疑に関して、大変当分科会を混乱させてしまって、日程にも影響を与えてしまったということにつきましておわびをまず申し上げたいと思っております。

 それから、検証の件でございますけれども、先ほど来、担当のほうでお答えしておりますように、手続上瑕疵はなかったというふうには思っております。ただ、御質問に対して明快にお答えすることができなかったというようなことですとか、それから、何が基準に当てはまって、どういう場合に例外が適用できるのかということが、議会の先生方ですとかあるいは区民の方が知りたいと思ったときに分かりにくくなっているというようなことも一つ課題かと思っておりますので、その辺は、そういうことについては、今回疑義を持たれてしまったというようなことですとか、いろいろ御迷惑をおかけしたということについては、きちんと反省して、検証して、そういうことがないようにということはやらせていただきたいというふうに思っております。

 それからもう一つは、意思決定の関係ですけれども、これも先ほど御答弁ありましたけど、必ずその区の重要案件につきましては、区長を入れた政策関係の会議ですとか、そういったものはやっております。その上で、事案決定規程というものがあって、何ていうか、書類上の決裁権者が誰であるか、課長であったり部長であったりするわけなんですけれども、そういうふうに決まっておりますが、だからといって部長までの単独の判断でやっているという形ではなくて、区長まで判断があって、区長の委任を受けて決定をしているというような形であるということを改めて申し上げておきたいと思っております。

 改めまして、いろいろと委員会運営に支障を来したということについてはおわびを申し上げます。申し訳ありませんでした。

平山委員

 ごめんなさい、答弁がよく分からないんですけど、何を検証されるんですか。

青山副区長

 今回いろいろと、何といいますか、どういうふうに今回のことを決定してきたのかということがすぐに分かりにくかったというようなことですとか、御説明が明確でなかったというようなこと、そういうことについて、ちょっと私どものほうでどういうことに問題があってそういうことになってしまったのかというようなことをちょっと検証させていただきたいというふうに思っております。

平山委員

 それは執行機関側の調整の問題とスキルの問題であって、議会に報告するような問題ではないと思っているんですけど、そういう理解なんですか。

青山副区長

 何ていいますか、確かにおっしゃるとおり私どもの内部の問題ですので、その検証結果を御報告するというよりは、今後、同様の事案が出てきたときに、このような混乱を引き起こさないように、しっかりと、今回の原因をきちんと把握した上で、今後はこういったことが起きないようにさせていただきたいということでございます。

平山委員

 原因というのは、分科会を混乱させた原因なんですか、何の原因なんですか。

青山副区長

 結果として分科会を混乱させてしまったということがございます。それについては、先ほど来申し上げていますように、何ていうか、担当のほうできちんと明快に御説明できるような整理ができていなかったというようなことですとか、それから規程に当てはまっているのか、当てはまっていないのかということが、外部の方から御覧になったときに分かりにくくなっているというようなことですとか、そういったことで、どういうところに原因があって、私どものほうがきちんとできなかったのかというところの原因究明ということでございます。

平山委員

 いや、だからそれは執行機関側の問題ですよ。うまく説明ができなかった、規程がどこに当てはまっているのかというのか御理解いただけなかった、それは努力をしていただければいい話で、何を検証する必要があるんですか。それは、次の議会に向けて答弁をスムーズにやりましょうという検証はどうぞおやりになっていただければいいんですけど、それを、何を議会に報告するんですか。そちら側の努力を我々にお伝えになりたいんですか。

青山副区長

 ですから今申し上げています検証というのは、特にその結果を議会に御報告するというものではなくて、今後こうした事案があった場合にきちんと御説明できて、明確な根拠をきちんとお示しできるようにしていくという私どもの考えということでございます。

平山委員

 それは当たり前のことですよ。こういう場面で、わざわざそういうふうに丁寧におっしゃる以前の問題であって、常にそういうことには取り組んでいただくというか、取り組まれるべきだと私は思いますけどもね。でも、そういうお気持ちだというのであれば、それをお気持ちとして受け止めましょう。

主査

 他に質疑ありますか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

主査

 よろしいですか。なければ、以上で当分科会分担分の質疑を終結したいと思いますが、これに御異議ありませんか。

 

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

 

主査

 御異議ありませんので、当分科会分担分の質疑を終結いたします。

 質疑は全て終了したので、意見の取りまとめに入ります。

 分科会を暫時休憩いたします。

 

(午後2時15分)

 

主査

 分科会を再開します。

 

(午後3時14分)

 

 意見の申出はありますか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

主査

 なければ、当分科会としては、意見なしということで全体会に申し送りたいと思いますが、これに御異議ありませんか。

 

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

 

主査

 御異議ありませんので、そのように決定をいたします。

 以上で当分科会の全ての日程を終了いたしますが、委員、理事者から特に御発言はありますか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

主査

 なければ、以上をもって総務分科会を散会します。

 

(午後3時15分)