令和5年07月07日中野区議会本会議(第2回定例会)
令和5年07月07日中野区議会本会議(第2回定例会)の会議録

.令和5年(2023年)7月7日、中野区議会議事堂において開会された。

.出席議員(42名)

  1番  山  内  あきひろ        2番  武  井  まさき

  3番  斉  藤  けいた         4番  井  関  源  二

  5番  黒  沢  ゆ  か        6番  大  沢  ひろゆき

  7番  武  田  やよい         8番  いのつめ  正  太

  9番  間     ひとみ        10番  市  川  しんたろう

 11番  加  藤  たくま        12番  日  野  たかし

 13番  木  村  広  一       14番  吉  田  康一郎

 15番  立  石  り  お       16番  内  野  大三郎

 17番  広  川  まさのり       18番  河  合  り  な

 19番  細  野  かよこ        20番  斉  藤  ゆ  り

 21番  高  橋  かずちか       22番  大  内  しんご

 23番  甲  田  ゆり子        24番  小  林  ぜんいち

 25番  白  井  ひでふみ       26番  小宮山   たかし

 27番  羽  鳥  だいすけ       28番  い  さ  哲  郎

 29番  杉  山     司       30番  ひやま      隆

 31番  山  本  たかし        32番  伊  藤  正  信

 33番  高  橋  ちあき        34番  平  山  英  明

 35番  南     かつひこ       36番  久  保  り  か

 37番  石  坂  わたる        38番  むとう   有  子

 39番  浦  野  さとみ        40番  中  村  延  子

 41番  森     たかゆき       42番  酒  井  たくや

.欠席議員

      な  し

.出席説明員

 中 野 区 長  酒 井 直 人      副区長、総務部長(副区長事務取扱) 青 山 敬一郎

 副  区  長  横 山 克 人      教  育  長  入 野 貴美子

 企 画 部 長  岩 浅 英 樹      防災危機管理担当部長 石 崎 公 一

 DX推進室長  滝 瀬 裕 之      区民部長、新区役所窓口サービス担当部長 高 橋 昭 彦

 文化・産業振興担当部長 高 村 和 哉   子ども教育部長、教育委員会事務局次長 濵 口   求

 子ども家庭支援担当部長、教育委員会事務局参事(子ども家庭支援担当) 小 田 史 子 地域支えあい推進部長、地域包括ケア推進担当部長 石 井 大 輔

 健康福祉部長  鳥 井 文 哉      保 健 所 長  佐 藤 壽志子

 環 境 部 長  松 前 友香子      都市基盤部長  豊 川 士 朗

 まちづくり推進部長 角   秀 行     中野駅周辺まちづくり担当部長 千 田 真 史

 企画部企画課長(企画部参事事務取扱) 森   克 久     総務部総務課長  浅 川   靖

.本会の書記は下記のとおりである。

 事 務 局 長  堀 越 恵美子      事 務 局 次 長  林     健

 議事調査担当係長 鈴 木   均      書     記  立 川   衛

 書     記  若 見 元 彦      書     記  髙 田 英 明

 書     記  鎌 形 聡 美      書     記  田 村   優

 書     記  細 井 翔 太      書     記  早 尾 尚 也

 書     記  堀 井 翔 平      書     記  金 木 崇 太

 書     記  髙 橋 万 里      書     記  川 辺 翔 斗

 

 議事日程(令和5年(2023年)7月7日午後1時開議)

日程第1 第42号議案 令和5年度中野区一般会計補正予算

     第43号議案 中野区事務手数料条例の一部を改正する条例

     第44号議案 中野区職員の給与に関する条例等の一部を改正する条例

     第45号議案 中野区職員の特殊勤務手当に関する条例の一部を改正する条例

     第46号議案 もみじ山文化センター西館トイレ改修等工事請負契約

     第47号議案 温暖化対策推進オフィス跡施設整備工事請負契約

     第48号議案 哲学堂公園庭球場照明等改修工事請負契約

     第50号議案 中野区障害者福祉会館条例等の一部を改正する条例

     第51号議案 中野区指定障害児通所支援の事業等の人員、設備及び運営の基準等に関する条例等の一部を改正する条例

     第52号議案 中野区中野四丁目地区における建築物の制限に関する条例等の一部を改正する条例

     第53号議案 中野区児童福祉施設の設備及び運営の基準に関する条例の一部を改正する条例

     第54号議案 中野区家庭的保育事業等の設備及び運営の基準に関する条例及び中野区特定教育・保育施設及び特定地域型保育事業並びに特定子ども・子育て支援施設等の運営の基準に関する条例の一部を改正する条例

     第55号議案 中野区立学童クラブ条例の一部を改正する条例

     第56号議案 中野区立キッズ・プラザ条例の一部を改正する条例

     第58号議案 中野区立小学校及び中学校教育職員の勤務時間、休日、休暇等に関する条例の一部を改正する条例

     第59号議案 旧中野東中学校校舎等解体工事請負契約に係る契約金額の変更について

     第60号議案 谷戸小学校普通教室棟増築等工事請負契約

日程第2 第57号議案 中野区立学校設置条例の一部を改正する条例

日程第3 議員提出議案第10号 インボイス制度の実施延期を求める意見書

日程第4 [1]第3号陳情  乳幼児(生後6ヶ月から4歳)と小児(5歳から11歳)のコロナワクチン<接種に関する陳情

日程第5 第5号陳情 消費税インボイス制度導入の中止を求める意見書を政府に提出することについて

日程第6 第6号陳情 加齢に伴う難聴を改善するため、補聴器購入費助成等の支援策を求める陳情

日程第7 第9号陳情 中野区の「地域子ども施設の整備・事業展開の方向性」に対するこどもの意見聴取と、こどもの意見反映について

日程第8 令和4年度中野区一般会計繰越明許費繰越計算書について

日程第9 令和4年度中野区区政情報の公開に関する条例の運営状況について

日程第10 令和4年度中野区個人情報の保護に関する条例の運営状況について

日程第11 令和4年度中野区職員倫理条例の運営状況について

日程第12 法人の経営状況を説明する書類の提出について

      ○中野区土地開発公社

      ○野方駅整備株式会社

追加議事日程

日程第13 同意第5号 中野区副区長選任の同意について

日程第14 議員提出議案第11号 中野区議会議員の議員報酬及び費用弁償等に関する条例の一部を改正する条例

日程第15 議員提出議案第12号 特別支援学校・学級等への教員等の適切な配置を求める意見書

日程第16 議員提出議案第13号 健康保険証の廃止撤回を求める意見書

日程第17 議員提出議案第14号 有機フッ素化合物(PFAS)汚染に対する早急な調査と対策を求める意見書

日程第18 議員提出議案第15号 同性間の婚姻に関する議論を深めることを求める意見書

日程第19 議員提出議案第16号 前監査委員 髙橋信一さんに対する感謝状贈呈に関する決議

日程第20 議員提出議案第17号 議員の派遣について

 

午後1時00分開議

○議長(酒井たくや) 定足数に達しましたので、本日の会議を開きます。

 本日の議事日程は、お手元の議事日程表のとおりでありますので、さよう御了承願います。

 この際、御紹介申し上げます。令和5年6月30日付で本区監査委員を退任されました髙橋信一さんを御紹介申し上げます。

〔前監査委員髙橋信一登壇〕

○前監査委員(髙橋信一) ただいま御紹介いただきました髙橋信一でございます。

 在任中は様々なことがありました。今ここに立ちますと、監査のときもあるんですけども、議会のときも思い出される部分がありました。監査は4年、そして、議会に関わる理事者をやって20年、都合こちら、議会モードで言いますと6期分はやっていたということになります。

 この間、いろんなことが思い出されました。まず議会中は、質問にたじたじになって、急所をつかれてどうしようかというときとか、早く自分の質問が来ないように、前で時間切れにならないのかなと思っていたり、または会派控室のほうで、どうしても通してもらえないということで右往左往した、そんな思い出がいっぱいあります。そのときはそのときですが、今は楽しい思い出になっています。

 また、監査では様々な指摘をさせていただきました。区側のほうもいろいろ直していただいたり、議会側のほうで私が一番感謝したいのは、私たちの作った監査報告を議会の質問に使っていただいた。そういったことでは、自分たちの仕事がすごく、職員を含めてですけども、感慨深いものがあるのかなというふうに思っております。都合24年間ですが、長い間本当にお世話になりました。

 最後に、区側と議会のますますの発展を祈念いたしまして、私の御挨拶を終わらせていただきます。どうもありがとうございました。

○議長(酒井たくや) 以上で紹介を終わります。

 さらに御紹介申し上げます。令和5年7月1日付で本区監査委員に就任されました海老沢憲一さんを御紹介申し上げます。

〔監査委員海老沢憲一登壇〕

○監査委員(海老沢憲一) ただいま御紹介いただきました海老沢でございます。

 選任に当たりましては、議会の皆様の御同意を賜り、誠にありがとうございました。その御期待に応えられるよう、監査制度の趣旨を踏まえ、職責を十分に果たしていく所存でございます。どうぞよろしくお願いいたします。

○議長(酒井たくや) 以上で紹介を終わります。

 この際、申し上げます。令和5年7月1日付をもちまして、お手元の文書のとおり本会議参与に人事異動がありましたので、御報告いたします。

 

本会議参与の人事異動

 

令和5年(2023年)7月1日

発 令

氏 名

総務部長

(副区長 青山 敬一郎 事務取扱)

 

○議長(酒井たくや) 次に、令和5年7月1日付をもちまして、お手元の文書のとおり委員会参与に人事異動がありましたので、念のため御報告いたします。

 

人 事 異 動 表

 

 

 

 

 

 

 

発令年月日 令和5年7月1日

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【部長級】

 

 

 

区長発令

発令権者   中野区長 酒井 直人

 

 

 

発令

氏 名

備 考

 

 

総務部長

( 副区長 青山 敬一郎 事務取扱 )

 

 

 

 

 

 

 

 

 

備考

 

 

1 前総務部長 海老沢 憲一は、令和5年6月30日をもって退職

 

 

○議長(酒井たくや) これより日程に入ります。

 お諮りいたします。この際、本日の日程を追加し、日程第13、同意第5号、中野区副区長選任の同意についてを先議するに御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(酒井たくや) 御異議ありませんので、さよう議事を進行いたします。

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 同意第5号 中野区副区長選任の同意について

 

○議長(酒井たくや) 日程第13、同意第5号、中野区副区長選任の同意についてを上程いたします。

 区長の説明を求めます。

〔区長酒井直人登壇〕

○区長(酒井直人) ただいま上程されました同意第5号、中野区副区長選任の同意につきまして御説明申し上げます。

 この同意案は、本日をもって退職します横山克人副区長の後任者として、栗田泰正さんを選任いたしたく、地方自治法第162条の規定により、議会の同意をお願いするものでございます。

 栗田さんは、平成6年に建設省に入省され、これまでの間、青森市都市政策部長、同市都市整備部長、国土交通省九州地方整備局建政部都市・住宅整備課長、同省近畿地方整備局企画部広域計画課長、同省総合政策局総務課国際協力官、同省都市・地域整備局まちづくり推進課都市総合事業推進室課長補佐、同局街路交通施設課長補佐、福岡県建築都市部都市計画課長などを務められた後、国土交通省都市局都市安全課広域防災専門官、同課企画専門官、同局街路交通施設課企画専門官、岡山市都市整備局統括審議監、同局都市・交通・公園担当局長、国土交通省都市局まちづくり推進課官民連携推進室長などを歴任され、現在、復興庁統括官付参事官を務められています。

 このように、栗田さんは国土交通省等や地方公共団体において数々の要職を歴任され、その能力と手腕を大いに発揮されてこられました。この間の豊富な経験と優れた識見は副区長として適任であることから、この際、本区の副区長として、本区における行政の進展に御尽力いただきたいと考えた次第でございます。

 本件につきまして、何とぞ御同意くださいますようお願い申し上げます。

○議長(酒井たくや) 本件については、質疑、委員会付託、討論を省略し、直ちに採決いたしたいと思いますが、これに御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(酒井たくや) 御異議ありませんので、これより採決いたします。

 上程中の同意第5号に同意するに御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(酒井たくや) 御異議ありませんので、同意第5号はこれに同意するに決しました。

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 第42号議案 令和5年度中野区一般会計補正予算

 第43号議案 中野区事務手数料条例の一部を改正する条例

 第44号議案 中野区職員の給与に関する条例等の一部を改正する条例

 第45号議案 中野区職員の特殊勤務手当に関する条例の一部を改正する条例

 第46号議案 もみじ山文化センター西館トイレ改修等工事請負契約

 第47号議案 温暖化対策推進オフィス跡施設整備工事請負契約

 第48号議案 哲学堂公園庭球場照明等改修工事請負契約

 第50号議案 中野区障害者福祉会館条例等の一部を改正する条例

 第51号議案 中野区指定障害児通所支援の事業等の人員、設備及び運営の基準等に関する条例等の一部を改正する条例

 第52号議案 中野区中野四丁目地区における建築物の制限に関する条例等の一部を改正する条例

 第53号議案 中野区児童福祉施設の設備及び運営の基準に関する条例の一部を改正する条例

 第54号議案 中野区家庭的保育事業等の設備及び運営の基準に関する条例及び中野区特定教育・保育施設及び特定地域型保育事業並びに特定子ども・子育て支援施設等の運営の基準に関する条例の一部を改正する条例

 第55号議案 中野区立学童クラブ条例の一部を改正する条例

 第56号議案 中野区立キッズ・プラザ条例の一部を改正する条例

 第58号議案 中野区立小学校及び中学校教育職員の勤務時間、休日、休暇等に関する条例の一部を改正する条例

 第59号議案 旧中野東中学校校舎等解体工事請負契約に係る契約金額の変更について

 第60号議案 谷戸小学校普通教室棟増築等工事請負契約

(委員会報告)

 

○議長(酒井たくや) 日程第1、第42号議案から第48号議案まで、第50号議案から第56号議案まで、及び第58号議案から第60号議案までの計17件を一括議題に供します。

 

令和5年(2023年)6月28日

 

中野区議会議長 殿

 

総務委員長 杉山 司 

(公印省略)

 

議案の審査結果について

 

本委員会に付託された下記議案は、審査の結果、原案を可決すべきものと決定したので、中野区議会会議規則第78条の規定により報告します。

 

 

議案番号

件    名

決定月日

43

中野区事務手数料条例の一部を改正する条例

628

44

中野区職員の給与に関する条例等の一部を改正する条例

628

45

中野区職員の特殊勤務手当に関する条例の一部を改正する条例

628

46

もみじ山文化センター西館トイレ改修等工事請負契約

628

47

温暖化対策推進オフィス跡施設整備工事請負契約

628

48

哲学堂公園庭球場照明等改修工事請負契約

628

 

令和5年(2023年)6月29日

 

中野区議会議長 殿

 

総務委員長 杉山 司 

(公印省略)

 

議案の審査結果について

 

本委員会に付託された下記議案は、審査の結果、原案を可決すべきものと決定したので、中野区議会会議規則第78条の規定により報告します。

 

 

議案番号

件    名

決定月日

42

令和5年度中野区一般会計補正予算

629

59

旧中野東中学校校舎等解体工事請負契約に係る契約金額の変更について

629

60

谷戸小学校普通教室棟増築等工事請負契約

629

 

令和5年(2023年)6月28日

 

中野区議会議長 殿

 

厚生委員長 日野 たかし

      (公印省略)

議案の審査結果について

 

本委員会に付託された下記議案は、審査の結果、原案を可決すべきものと決定したので、中野区議会会議規則第78条の規定により報告します。

 

 

議案番号

件    名

決定月日

50

中野区障害者福祉会館条例等の一部を改正する条例

628

51

中野区指定障害児通所支援の事業等の人員、設備及び運営の基準等に関する条例等の一部を改正する条例

628

 

令和5年(2023年)6月28日

 

中野区議会議長 殿

 

建設委員長 南 かつひこ

      (公印省略)

議案の審査結果について

 

本委員会に付託された下記議案は、審査の結果、原案を可決すべきものと決定したので、中野区議会会議規則第78条の規定により報告します。

 

 

議案番号

件    名

決定月日

52

中野区中野四丁目地区における建築物の制限に関する条例等の一部を改正する条例

628

 

令和5年(2023年)6月29日

 

中野区議会議長 殿

 

子ども文教委員長 斉藤 ゆり

      (公印省略)

 

議案の審査結果について

 

本委員会に付託された下記議案は、審査の結果、原案を可決すべきものと決定したので、中野区議会会議規則第78条の規定により報告します。

 

 

議案番号

件    名

決定月日

53

中野区児童福祉施設の設備及び運営の基準に関する条例の一部を改正する条例

629

54

中野区家庭的保育事業等の設備及び運営の基準に関する条例及び中野区特定教育・保育施設及び特定地域型保育事業並びに特定子ども・子育て支援施設等の運営の基準に関する条例の一部を改正する条例

629

55

中野区立学童クラブ条例の一部を改正する条例

629

56

中野区立キッズ・プラザ条例の一部を改正する条例

629

58

中野区立小学校及び中学校教育職員の勤務時間、休日、休暇等に関する条例の一部を改正する条例

629

 

○議長(酒井たくや) お諮りいたします。上程中の議案に関する委員長報告は、会議規則第40条第3項の規定により省略いたしたいと思いますが、御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(酒井たくや) 御異議ありませんので、委員長報告は省略いたします。

 これより討論に入ります。白井ひでふみ議員、石坂わたる議員から討論の通告書が提出されていますので、順次、通告議員の討論を許します。

 最初に、白井ひでふみ議員。

〔白井ひでふみ議員登壇〕

○25番(白井ひでふみ) ただいま上程されました第42号議案、令和5年度中野区一般会計補正予算に対し、公明党議員団として賛成の立場から討論を行います。

 当該補正予算は、歳入歳出予算の総額にそれぞれ17億3,974万6,000円を追加し、歳入歳出の予算の総額をそれぞれ1,995億9,589万9,000円とするものです。

 補正予算の内容としては、現在の物価高騰下における区民の生活支援策や商店街の支援策として、キャッシュレス決済でのポイント還元によるお買物支援事業、資材高騰下における区が発注する各種工事費等の増額や、これに伴う債務負担行為、道路交通法改正による自転車用ヘルメット普及啓発事業、幼稚園・保育園における安全対策強化等支援、ベビーシッター利用支援事業の増額等々が盛り込まれています。

 これらの補正予算に対して、我が会派として3点に絞り、意見を申し述べます。

 一つには、キャッシュレス決済によるお買物支援事業について、我が会派として、令和5年度の当初予算に物価高騰に対する区の支援策が見受けられないことから、予算成立後、直ちに区に対して要望を行ってきた項目であり、評価するところであります。

 キャッシュレス決済によるお買物支援事業は、一昨年の令和3年度に中野区として初めて実施した事業であり、昨年の令和4年度も実施をしてまいりました。国の物価高騰対策のために設けられた地方創生臨時交付金を区として活用するとともに、東京都は国の当該交付金を活用したキャッシュレス決済でのお買物支援事業を実施する自治体に対して助成を行う制度を創設、国と都の財源を併せて、昨年は10月と12月の2回にわたり実施してきた事業です。国においては、与党など賛成多数で成立した地方創生臨時交付金であり、国、東京都、そして中野区においても賛否を覆すことなく、我が党として一貫して推進した施策であり、引き続きの推進をしてまいります。

 二つには、資材高騰下における区が発注する各種工事費等の増額や、これに伴う債務負担行為について、毎年行われる設計労務単価の改定だけではもはや対応できない急激な物価高騰に対して、工事等請負契約のスライド条項、特に単品スライド条項の発動のための基準を策定する必要があると訴えてきたところです。この条項による工事費等の増額については、区内事業者を守る観点からも賛意を示すものです。

 ただし、当該事業費の債務負担行為の中には、学校の建て替えのために旧第九中学校跡地の仮設校舎の改築費用の一部が含まれています。仮設校舎の改築費用については、質疑において、これまで数億円から10億円と説明が変わり、直近では35億円との概算が示され、現段階での試算でも31億円になるとの答弁がありました。仮設校舎の改築費用については、当初のずさんな積算は施設整備計画や財政フレームへの信頼性を損ねるものであり、子ども文教委員会においても具体的な金額を資料として示していない区の姿勢は大いに遺憾であります。改めて、経緯と今後の学校改築計画の検証・検討を強く求めます。

 三つには、学校給食費の無償化について述べておきます。当該補正予算には、物価高騰下の小・中学校の教材費の支援策として、小学生5,000円、中学生9,000円の助成が盛り込まれています。子ども文教委員会の質疑において、給食費の無償化の代わりに教材費助成を行うのではないが、給食費の無償化との比較検討は行ったとの答弁があったと聞きます。

 また、23区の中では、区長の公約としている杉並区を含め、もはや20区が実施、また実施予定とまで取組が進み、残りの3区の中に中野区は含まれている状況であるとのこと。さらに実施に向けた検討が進んでいる区もあるやに聞きます。

 これまで我が会派として、区に対して要望や質疑でも取り上げてきた項目です。給食費無償化の実施をかたくなに拒む区の姿勢は改めるべきであることを強調しておきます。

 最後に、現下の物価高騰は区民の生活に大きな影響を及ぼしています。特に低所得者層への影響は大きく、今後はさらなる支援策として、非課税世帯と同程度の所得水準にある世帯等に対し、区独自の支援策を望むとともに、当該補正予算が区民の安心と安全を守る、実りある支援策となることを願い、賛成の討論といたします。

○議長(酒井たくや) 次に、石坂わたる議員。

〔石坂わたる議員登壇〕

○37番(石坂わたる) 第44号議案、中野区職員の給与に関する条例等の一部を改正する条例及び第58号議案、中野区立小学校及び中学校教育職員の勤務時間、休日、休暇等に関する条例の一部を改正する条例に対する賛成討論をいたします。

 今回の改正は、令和5年度特別区職員労働組合連合会、いわゆる特区連と特別区長会との間で、パートナーシップ関係にある者に係る給与の取扱いについて妥結をした同意内容に基づくものです。なお、その同意内容に沿って特別区人事・厚生事務組合が、職員の扶養手当などについて同性パートナーも配偶者と同等とみなして支給するよう、中野区を含む各区に通知がされています。そして、その通知内容は、同性パートナー同士の関係に関して、これまでは男女間のみに認められていた配偶者を対象に含む扶養手当、居住手当、単身赴任手当及び退職手当について、パートナーシップ関係の相手方を対象に加え、配偶者と同等の取扱いとするものです。

 なお、二つの条例のうち、第44号議案は条例名に「等」と入っているように、一つの条例で複数の既存の条例改正がなされることとなります。この第44号議案の成立によって、中野区役所においては、パートナーシップ関係にある同性カップル等において、その一方あるいはその双方が中野区の職員である場合、区職員はパートナーを扶養家族として扶養手当を受けられるようになったり、死亡時にパートナーが死亡による退職の場合の退職手当の支給対象となったりします。私は、過去の議会質問で類似の趣旨の事項を取り上げたこともあり、本条例改正におけるこの部分に関して強く賛意を示すところです。

 ただし、今回の条例改正は手放しで喜べることばかりではありません。従来より、配偶者が当該区職員に代わって常時養育できる場合を除き、実子や養子、それに準ずるものなどといった自身の小学校就学前の子どもがいる場合や、要介護者を抱えている場合には深夜勤務をさせてはならないという、既存の条例による規制がありました。これは裏を返せば、常時養育できる配偶者がいる場合には、小さな子どもがいたり要介護者がいる場合にも深夜勤務を可能とする条例でもあります。

 これについて、配偶者がいない場合でも常時養育できるパートナーがいる場合は深夜勤務を可能とできるなどの規定も、同性カップルが異性カップル同等となります。これは、子どもや要介護者がいる男女の夫婦と同様の扱いで責任が増すということについては私も同意する部分があります。しかし、その一方で、当該区職員がパートナーとパートナーの子どもと同居している場合で、パートナーが常時養育できる状況にない場合に、深夜勤務を制限する対象に条例上なっていない問題があります。

 なお、未届けの男女の事実婚の場合で家族関係が確認できない場合にも同様なことが起こり得ますが、中野区のパートナーシップ制度は備考欄で子どもとの関係を確認することができます。責任や負担は男女間の夫婦と同様の扱いが増えるが、男女間の夫婦と同様の配慮はされないということが発生する可能性が否定し切れません。そして、幼い子どもがいる場合あるいは要介護者がいる場合のこの取扱いに関しては、中野区立小・中学校教育職員に適用される第58号議案の条例改正においても起こり得ます。

 中野区パートナーシップ宣誓では、備考欄に一方の側の子どもの名前を記載することで、2人が育てている子として明示をすることができるようになっています。パートナーの子と我が子との間に差を設けるべきではありません。この問題に関しては、今後の条例改正や施行規則の制定、あるいは運用上の工夫が強く求められます。

 また、今回、特別区人事・厚生事務組合の通知に沿った条例改正ではありますが、公務に当たる人間は区の職員だけではありません。中野区立小学校及び中学校の学校医、学校歯科医及び学校薬剤師の公務災害補償に関する条例における遺族補償や、水防及び災害応急措置の業務に従事した者の損害補償に関する条例施行規則における遺族の補償についても、同じタイミングで改正を図るべきだったと思います。これらについての早急な見直しが不可欠です。

 未解決の課題が多々あり、賛否に迷うところではあります。しかし、今回は、通知の内容をより早く着実に実現するための第一歩であると受け止めることといたします。今後は、今回なされた即時の条例改正にとどまらず、区職員の中において、同性カップルが男女のカップルと同様に扱われるようになることや、区職員にとどまることなく、公務に従事する様々な人たちに関しても同様に扱われるようになることに関して、順次かつ可及的速やかに進めていく必要があることを指摘いたします。

 以上、両議案に対して賛成をいたしますが、今後も様々な課題があり、他区の動向に左右されることなく、中野区独自であっても取組を進めていくことを求め、賛成討論といたします。

○議長(酒井たくや) 他に討論がなければ、討論を終結いたします。

 これより採決いたします。

 上程中の議案を委員会報告どおり可決するに御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(酒井たくや) 御異議ありませんので、さよう決定いたします。

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 第57号議案 中野区立学校設置条例の一部を改正する条例

(委員長報告)

 

○議長(酒井たくや) 日程第2、第57号議案、中野区立学校設置条例の一部を改正する条例を議題に供します。

 

令和5年(2023年)6月29日

 

中野区議会議長 殿

 

子ども文教委員長 斉藤 ゆり

      (公印省略)

 

議案の審査結果について

 

本委員会に付託された下記議案は、審査の結果、原案を可決すべきものと決定したので、中野区議会会議規則第78条の規定により報告します。

 

 

議案番号

件    名

決定月日

57

中野区立学校設置条例の一部を改正する条例

629

 

○議長(酒井たくや) 子ども文教委員会の審査の報告を求めます。斉藤ゆり子ども文教委員長。

〔斉藤ゆり議員登壇〕

○20番(斉藤ゆり) ただいま議題に供されました第57号議案、中野区立学校設置条例の一部を改正する条例に関しまして、子ども文教委員会における審査の経過並びに結果について御報告申し上げます。

 本議案は、鷺宮小学校及び西中野小学校の廃止、鷺の杜小学校の新設並びに中野本郷小学校の位置の変更に伴う規定整備をするものです。この条例の施行時期は令和6年4月1日です。

 本議案は、6月26日の本会議において当委員会に付託され、6月29日に審査を行いました。

 審査の進め方として、本議案を議題に供した後、理事者から補足説明を受け、質疑を行いました。

 その主な質疑応答の内容を紹介いたします。

 初めに、鷺宮小学校と西中野小学校の統合により、通学区域が西武新宿線を挟むことになる。踏切を渡ることになるが、区として跨線橋等を設置する考えはなかったのかとの質疑があり、比較検討は行ってきたが、構造物設置の検証については別の部署となる。西武新宿線の連続立体交差事業を注視しながら検討していくとの答弁がありました。

 これに関連して他の委員から、これまで跨線橋の設置を求めてきたところである。所管に任せるという態度ではなく、強い意志と責任を持って、教育委員会として求めていく姿勢が必要なのではないかとの質疑があり、西武新宿線の連続立体交差事業や構造物を造る場合にも時間を要するという課題があるため、引き続き関係部署へ働きかけを行いたい。一方で、令和6年4月には新校が開校するので、警備の人員を確保し、しっかりした体制で安全対策の充実を図りたいとの答弁がありました。

 次に、学校の位置が変わることで通学路が変更となる。安全面を考慮し、通学区域の見直しなどの検討を今後課題として認識し、取り組んでもらえるのかとの質疑があり、児童や保護者の不安や困り事もあるため、できるだけ早期に課題に取り組んでまいりたいとの答弁がありました。

 以上が主な質疑応答の内容です。

 その後、委員会を休憩して、取扱いを協議した後、委員会を再開し、さらに質疑を求めましたが、質疑はなく、質疑を終結しました。

 次に、意見の開陳を求めたところ、1名の委員から意見がありましたので御紹介します。新しい学校を設置し、位置が変わる場合、通学路や通学区域等の見直しも議論の中に入れて、課題解決に向けた方策も今後示していただきたいとの意見がありました。

 さらに意見を求めましたが、意見はなく、意見の開陳を終結しました。

 次に、討論を求めたところ、1名の委員が本議案に反対の立場から、反対の理由として2点ある。1点目は、この条例によって、子どもたちの学校環境が悪化するということである。区は12から18クラスが小学校における適正規模として統廃合を進めてきた。しかし、現行の鷺宮小学校は12クラス、西中野小学校は10クラスと適正規模を僅かに下回る水準であるにもかかわらず統廃合し、その結果、19クラスという適正規模を超える学校になってしまう。そもそもこの適正規模というものには教育学的な根拠もない。また、第1次学校再編計画においては度々この問題を指摘してきたが、再編後適正規模を超えた学校が5校も誕生しており、学校再編による子どもたちの教育環境の悪化は明らかである。そうしたことは、校庭面積の狭さからも明らかである。鷺の杜小学校になることによって、児童1人当たりの校庭面積は施設基準を割り込んでしまうことになる。今後の鷺ノ宮駅周辺のまちづくりにおいて、児童数が大幅に増える可能性がある。統廃合してしまえば、増え過ぎた児童を受け入れる学校がなくなってしまうことから、学校があることがそもそも必要である。踏切の安全対策の検討がきちんと行われていないことも問題である。開かずの踏切に警備員を配置するというだけでは、子どもたちの安全な通学の方策にはなり得ない。

 2点目は、小規模校の大事さについて区の認識が足りていないことである。小規模校は、子ども一人ひとりに目が届く優れた面もあるほか、区が進めているコミュニティ・スクールの展開においても、その地域の学校があるということが何より大事と考える。学校は単に子どもたちが通う場所であるだけではなく、地域の人たちの中心となる施設であり、地域の維持発展にかけがえのない役割を果たしていると考える。こうした点からも今回のこの条例には反対ということを述べ、討論とするとの討論を行いました。

 さらに討論を求めましたが、討論はなく、討論を終結しました。

 そして、本議案について挙手による採決を行ったところ、賛成多数で可決すべきものと決した次第です。

 以上で、第57号議案に関する子ども文教委員会における審査の経過並びに結果の報告を終了いたします。

○議長(酒井たくや) ただいまの報告について御質疑ありませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(酒井たくや) 御質疑なければ、質疑を終結いたします。

 これより討論に入ります。久保りか議員から討論の通告書が提出されていますので、通告議員の討論を許します。久保りか議員。

〔久保りか議員登壇〕

○36番(久保りか) ただいま上程されました第57号議案、中野区立学校設置条例の一部を改正する条例について、公明党議員団として賛成の立場で討論を行います。

 本条例は、鷺宮小学校、西中野小学校を統合し、旧中野第八中学校の位置に鷺の杜小学校を新設し、本郷小学校を現地建て替えするための代替校舎を旧向台小学校の位置に改めるものです。

 鷺の杜小学校については、中野区立小中学校再編計画(第2次)にて再編スケジュールが示され、2018年度から統合準備がスタート。地域やPTA、学校の支援に関係する方々による学校統合委員会が設置され、再編を円滑に進めるための協議が進められました。また、鷺宮小学校、西中野小学校では、統合に向け、互いの学校を知り理解を深めるために、交流活動を活発に実施してきました。また、統合をスムーズに行うために、互いの学校が進める特色ある学校教育や学校行事、特色ある地域の活動なども相互に理解し共有し、新しくできる学校が子どもたちの教育活動のみならず、地域にとって誇りある学校として歓迎されるよう、両校とも努力を惜しまずに取り組んでいる姿に、学校再編の大きな意義を感じています。

 学校再編計画では、充実した学校教育のため、望ましい規模の学校をつくることを掲げています。学校での行事や集団生活が活発に行われ、子ども同士の触れ合いや友人関係がつくられるためには、一定の集団規模や学級数を確保する必要があり、個に応じた指導の充実や多様な学習展開などのためには、一定規模の教員数を確保できる学級数が必要とされています。

 再編計画では、小学校における望ましい規模は少なくとも12学級から18学級を目指すとしています。しかし、現実には、これまでの統合新校では18学級を超えているのが現状です。望ましい規模を超えることは、望ましくない教育が行われるのではないかとの懸念が生まれてしまいます。学校再編の最後の統合新校である鷺の杜小学校開校までには、これまでの統合新校での学級数と望ましい規模について検証すべきであります。

 統合新校では同時に、学童クラブの待機児童増加という課題も生まれています。この点についても今定例会では改善を求めてきたところですが、学童クラブ待機児童ゼロを目指し、待機児童の解消に取り組むという区長のリーダーシップに期待します。

 また、鷺の杜小学校に通う西中野小学校区域の児童は全員、踏切を横断し通学せざるを得ないことから、連続立体交差事業により踏切除却が可能となるまでの期間、通学路における跨線橋などの構造物の設置や踏切横断時の安全対策を強く求めてきました。この点については、教育委員会、西武新宿線沿線のまちづくりを進めるまちづくり推進部がしっかり連携を図りながら取り組んでいかなければいけないと考えます。西武新宿線野方以西の連続立体交差事業による踏切除却と子どもたちのための安全な通学路、まちづくりについては、不断の努力により進めていくことを求めます。

 今定例会の一般質問でも地域開放型学校図書館について取り上げましたが、建設中の鷺の杜小学校、今回、整備基本設計案が示された本郷小学校、いずれの基本計画にも地域開放型学校図書館が整備されることになっていました。しかし、鷺の杜小学校では整備はされるが、開設はされない。本郷小学校も基本計画を変更することができず、整備されるが、地域開放型学校図書館としては開設されないとのことです。予算をつけて、せっかく整備をしても開設されないなどということは、それこそ税金の無駄遣いであり、到底納得のいく話ではありません。

 これまでの議論の中でも、既に開設された3校のみを継続し、その後は開設しないという結論ありきで、現在整備が進んでいる学校についてはどうするのかということまで検討がされたのか、検討経緯が明らかにされぬままです。地域開放型学校図書館以外にも、学校の改築については変更のプロセスが見えず、積算の根拠も不明確な点が散見されています。この点については、学校再編計画の検証と併せ、検討段階における変更過程を整備費用の経緯も含め、きちんと議会への報告を示すべきと求めておきます。

 本郷小学校においては、仮校舎として利用する旧向台小学校への通学のため、中野区で初の取組であるスクールバスを導入することになっています。通学距離や通学路の安全対策を十分に講じることは重要でありますが、これまでにも通学距離の長い小学校についてはスクールバスの要望もあり、スクールバス導入の基準を示す必要があったと考えます。また、スクールバス運行の初の試みに関する課題は多く、それらの課題をクリアしながら、子どもたちが安全に通学できるよう十分に検討し、無事故で通学できるための対策を十分に行うことを望みます。

 新しい学校が子どもたちの夢と希望を育み、中野の未来を開く学び舎となることを願い、第57号議案に対する賛成討論とさせていただきます。

○議長(酒井たくや) 他に討論がなければ、討論を終結いたします。

 これより起立により採決いたします。

 上程中の議案を委員長報告どおり可決するに賛成の方は御起立願います。

〔賛成者起立〕

○議長(酒井たくや) 起立多数。よって、上程中の議案は可決するに決しました。

 お諮りいたします。この際、本日の日程をさらに追加し、日程第14、議員提出議案第11号、中野区議会議員の議員報酬及び費用弁償等に関する条例の一部を改正する条例を先議するに御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(酒井たくや) 御異議ありませんので、さよう議事を進行いたします。

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 議員提出議案第11号 中野区議会議員の議員報酬及び費用弁償等に関する条例の一部を改正する

条例

 

○議長(酒井たくや) 日程第14、議員提出議案第11号、中野区議会議員の議員報酬及び費用弁償等に関する条例の一部を改正する条例を上程いたします。

 提案者代表の説明を求めます。森たかゆき議員。

〔森たかゆき議員登壇〕

○41番(森たかゆき) ただいま議題に供されました議員提出議案第11号、中野区議会議員の議員報酬及び費用弁償等に関する条例の一部を改正する条例につきまして、提案者を代表いたしまして提案理由の説明を申し上げます。

 本議案は、本条例の施行の日から令和6年3月31日までの間に出発する旅行に係る費用弁償の額を、3,000円から1,500円に減額する特例措置を定めるものです。

 本条例の施行時期は公布の日です。

 同僚議員におかれましては、何とぞ満場一致で御賛同賜りますようお願い申し上げ、提案理由の説明といたします。

○議長(酒井たくや) 本件について御質疑ありませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(酒井たくや) 御質疑なければ、質疑を終結いたします。

 本件については、委員会付託を省略いたしたいと思いますが、御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(酒井たくや) 御異議ありませんので、委員会付託を省略いたします。

 本件については、討論の通告がありませんので、直ちに採決いたしたいと思いますが、御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(酒井たくや) 御異議ありませんので、これより採決いたします。

 上程中の議案を原案どおり可決するに御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(酒井たくや) 御異議ありませんので、さよう決定いたします。

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 議員提出議案第10号 インボイス制度の実施延期を求める意見書

 

○議長(酒井たくや) 日程第3、議員提出議案第10号、インボイス制度の実施延期を求める意見書を上程いたします。

 提案者代表の説明を求めます。細野かよこ議員。

〔細野かよこ議員登壇〕

○19番(細野かよこ) ただいま議題に供されました議員提出議案第10号、インボイス制度の実施延期を求める意見書につきまして、提案理由の説明を申し上げます。

 なお、提案説明は案文の朗読をもって代えさせていただきたいと存じますので、御了承願います。

 インボイス制度の実施延期を求める意見書。

 令和5年10月から消費税のインボイス制度(適格請求書等保存方式)の実施が予定されており、令和3年10月からはインボイス発行事業者の登録申請が開始されている。

 これまで、年間課税売上高が1,000万円以下の事業者は消費税の納税義務が免除されてきた。しかし、インボイス制度の登録事業者になることにより、売上高にかかわらず納税義務が生じることとなる。また、消費税免税事業者はインボイスを発行できないことから、課税事業者との取引から排除される恐れがある。

 このように、現在、長引くコロナ禍や物価高騰などの影響で地域経済が疲弊している中で、インボイス制度が実施されることにより、中小零細事業者、フリーランス等は事業の継続が困難になり、地域経済の衰退に拍車をかけてしまうことは明らかである。

 よって、中野区議会は、政府に対し、インボイス制度の実施を延期することを求める。

 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

 年月日。

 内閣総理大臣、財務大臣、経済産業大臣あて。

 中野区議会議長名。

 以上でございますが、同僚議員におかれましては、何とぞ満場一致で御賛同賜りますようお願い申し上げ、提案理由の説明といたします。

○議長(酒井たくや) 本件について御質疑ありませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(酒井たくや) 御質疑なければ、質疑を終結いたします。

 本件は委員会付託を省略いたしたいと思いますが、御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(酒井たくや) 御異議ありませんので、委員会付託を省略いたします。

 これより討論に入ります。平山英明議員、武田やよい議員から討論の通告書が提出されていますので、順次、通告議員の討論を許します。

 最初に、平山英明議員。

〔平山英明議員登壇〕

○34番(平山英明) 上程中の議員提出議案第10号、インボイス制度の実施延期を求める意見書について、公明党議員団の立場から反対討論を行います。

 本議案は、第4号陳情、インボイス制度の導入延期を求める意見書を政府に提出することについてが区民委員会において賛成多数で採択すべきとされたことにより、議員提出議案として上程されています。他方、第5号陳情、消費税インボイス制度導入の中止を求める意見書を政府に提出することについては、同じく同委員会で賛成多数で採択すべきとされたものの、委員会では提案者の人数が足りず、意見書には至っておりません。本来であれば、第4号陳情と第5号陳情を併せて討論を行いたかったところですが、一方は議案、もう一方は陳情のままの状態のため、本議案のみへの討論となることを御理解ください。

 議案の基となる第4号陳情の趣旨は、「インボイス制度の導入延期を求める意見書を政府に提出してください」であり、第5号陳情の趣旨は、「消費税インボイス制度によって、中小零細企業者・フリーランスの営業と生活が脅かされることから、制度導入の中止を求める意見書を政府に提出してください」となっています。

 インボイス制度導入という大きな制度変更に当たり、公明党は多くの中小企業や個人事業主などからの不安の声を受けての具体的な負担軽減策を与党税制改正大綱へ反映させ、さらにデジタル化による事務負担の軽減も進めています。我々は今後とも、現場の事業者の皆様の声に耳を傾け、税負担の公平性とともに、より負担の少ない制度運用となるように努めるべきとの考えであり、両陳情のそれぞれの趣旨には賛同できず、本議案にも賛同できません。

 その上で、陳情に対する議会としての対応を懸念をしています。両陳情とも議会から政府に対しての意見書提出を求めるものですが、同じ案件に対して一方は延期、一方は中止と、求める趣旨が異なっています。もちろん異なる陳情者から提出された両陳情ですので、その趣旨が異なることは何ら問題ありません。しかし、延期は先に延ばすことで、予定や目的がその時点でなくなるわけではありませんが、中止は予定や目的自体を取りやめてしまうことで、判断としては異なるものです。

 区民委員会の審査では両陳情ともに賛成多数で採択すべきとなりましたが、第4号陳情、第5号陳情ともに賛成が4名、第4号陳情のみ賛成が1名、第4号陳情、第5号陳情ともに反対が2名でした。両方に賛成された委員は、果たしてインボイス制度導入について延期すべきと考えているのか、あるいは中止すべきとお考えなのか、どちらなのでしょうか。

 陳情の求める政府への意見書提出は、「普通地方公共団体の議会は、当該普通地方公共団体の公益に関する事件につき意見書を国会又は関係行政庁に提出することができる」との地方自治法第99条による行為であり、提出主体は議会です。本会議で、委員会同様に延期か中止かの判断なく二つの陳情がどちらも採択され、同案件に対し趣旨の異なる二つの意見書を政府に対し提出するようなことになれば、中野区議会としての見識を疑われるのではと危惧をいたします。

 同僚議員におかれましては、インボイス制度導入に賛成や反対、あるいは慎重といった様々なお考えがあろうかとは思います。導入反対の場合でも、延期か中止どちらなのかの意思を表決態度でお示しいただくことを心から願いまして、討論とさせていただきます。

○議長(酒井たくや) 次に、武田やよい議員。

〔武田やよい議員登壇〕

○7番(武田やよい) ただいま上程されました議員提出議案第10号、インボイス制度の実施延期を求める意見書に対して、日本共産党議員団の立場として賛成討論をいたします。

 インボイス制度は、税率変更を伴わない新たな消費税増税であり、売上げが1,000万円以下であることから消費税免税となっていた事業者を登録させることにより、実質的に課税業者とする制度です。登録をしない場合は契約相手から除外される、もしくは消費税分を上乗せした金額で契約を提示される可能性があるなど、収入が低い事業者に対し、どちらを選択しても負担が大きくなる逆進性の高い制度であり、税が果たす本来の役割の一つである所得の再分配機能に逆行するものです。

 この制度の導入について、出版・編集者業界内で行った意識調査では、約2割の方が廃業を検討、廃業すると回答しています。加えて、アニメ産業を支えるアニメーター、声優の方々も厳しい状況にあり、業界内調査では、廃業を考えている方が27%、多くが20代、30代の下積み世代の若手であることから、産業の未来を担う若手が育たず、業界全体に甚大な影響があると報告されています。これらの声のように、中小事業者、フリーランスの方々の中には、廃業を考えるほど追い詰められた状況にある、そのような方が少なくありません。

 このことは、中野区の産業振興にも大きな影響があると考えられます。過日、インボイス制度についての区長答弁において、中小事業者が9割を超える中野区では影響は深刻との認識が示されており、今定例会中での区民委員会においても、産業振興所管より、一定の影響があると考えているとの答弁がありました。

 同委員会で報告された中野区産業振興方針(骨子)の中では、中野区の産業の現状として、廃業数が創業数を上回っているとあり、産業構成として卸売・小売業が最も多い、アニメ・コンテンツ関連の仕事を手がける事業者が集積していると報告されています。また、基本方針とその取組にも、中小企業の経営安定化、アニメ・コンテンツ産業を生かすことが掲げられており、インボイス制度の打撃を最も深刻に受ける方たちが産業構成の中核であると言えます。

 先日の陳情主旨説明では、陳情者から「廃業相談が30件ほど来ている」との話がありました。この地域経済の中核である事業者が深刻な打撃を受けることは、区が掲げた「中野の地域経済が健全に発展し、区民生活が向上している」との目標に大きな影響を与えるものと思われます。

 また、自営業やフリーランスの方が加入する国民年金について、全国の数字ではありますが、保険料の全額免除・納付猶予者の推移を見ると、コロナ禍前の2019年度は580万人であった件数が、コロナ禍での経済の停滞などにより、2020年度に609万人と1年で29万人も増加しています。さらに、状況はあまり改善されておらず、3年連続で600万人台となり、高止まりの状況となっています。国民年金保険料の免除・猶予は、後日追加納付ができなければ、将来受け取る年金が減額されることになり、高齢期の生活困窮につながるおそれもあります。

 このような状況下で、今まで以上の負担を強いるインボイス制度の性急な実施は、中小事業者、フリーランスの方々の生活・生業を壊すことに直結し、将来の生活を不安にさせる要因となります。

 10月導入が迫る中、今年5月末現在で、全国500万件ほどの免税事業者のうち、登録を行ったのは66万件で1割程度であるとの報道もあり、このまま実施となれば混乱は必至です。直近では、杉並区、渋谷区、三鷹市でインボイス制度の実施延期、慎重な検討を国に求める意見書が可決されています。

 区民生活を守り、誰一人取り残さない中野の実現、地域経済の健全な発展を進めるためにも、インボイス制度実施を延期し、制度自体を再検証することを求めることを要望し、賛成討論といたします。

○議長(酒井たくや) 他に討論がなければ、討論を終結いたします。

 これより起立により採決いたします。

 上程中の議案を原案どおり可決するに賛成の方は御起立願います。

〔賛成者起立〕

○議長(酒井たくや) 起立多数。よって、上程中の議案は可決するに決しました。

 ただいまの議決により、区民委員会に付託した第4号陳情、インボイス制度の導入延期を求める意見書を政府に提出することについては、みなす採択となりますので、さよう御了承願います。

 お諮りいたします。この際、本日の日程をさらに追加し、日程第15、議員提出議案第12号、特別支援学校・学級等への教員等の適切な配置を求める意見書を先議するに御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(酒井たくや) 御異議ありませんので、さよう議事を進行いたします。

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 議員提出議案第12号 特別支援学校・学級等への教員等の適切な配置を求める意見書

 

○議長(酒井たくや) 日程第15、議員提出議案第12号、特別支援学校・学級等への教員等の適切な配置を求める意見書を上程いたします。

 提案者代表の説明を求めます。森たかゆき議員。

〔森たかゆき議員登壇〕

○41番(森たかゆき) ただいま議題に供されました議員提出議案第12号、特別支援学校・学級等への教員等の適切な配置を求める意見書につきまして、提案理由の説明を申し上げます。

 なお、提案説明は案文の朗読をもって代えさせていただきたいと存じますので、御了承願います。

 特別支援学校・学級等への教員等の適切な配置を求める意見書。

 文部科学省「学校基本調査」によると、特別支援教育を受ける児童生徒は年々増加しており、10年間で、特別支援学校については学校数が約11%増加、児童生徒数は約14.3%増加、特別支援学級は1.6倍に増え、児童生徒数は2.1倍に増加している。また通級による指導を受けている児童生徒数は約2.6倍に増え、教育現場では新たな特別支援教育体制の整備が必要になっている。

 このような状況に適切に対処するためには、特別支援学校・学級への専門的な知識や経験を持った教員等の増員が必要不可欠である。また今日、共生社会の形成に向けて、「障害者の権利に関する条約」に基づき、子どもたちの多様性を尊重するインクルーシブ教育システムの構築が求められており、そのためにも我が国の特別支援教育のさらなる拡充が必要である。

 よって、中野区議会は、政府に対し、医療的ケアを含めた特別支援教育が必要な子どもの増加や、さまざまな障がいのある児童生徒に的確に対応した教育を実現するために、特別支援学校・学級等への教員等の適切な配置に向けて、以下の事項について財政措置を含めた特段の措置を講じることを求める。

 記。

 1 特別支援教育支援員の適切な配置。

 障がいのある児童生徒に対し、食事、排泄、教室移動の補助等学校における日常生活動作の介助を行ったり、障がいの児童生徒に対し、学習活動上のサポート等を行う特別支援教育支援員の適切な配置への支援をすること。

 2 特別支援教育コーディネーターの適切な配置。

 保護者や関係機関に対する学校の窓口として、また、学校内の関係者や福祉・医療等の関係機関との連絡調整の役割を担い、子どもたちのニーズに合わせた支援をサポートする特別支援教育コーディネーターの適切な配置とスキルの向上への支援をすること。

 3 看護師等の専門家の適切な配置。

 医療的ケアが必要な子どもや、障がいのある子どもへの支援を的確に実施するために、看護師、ST(言語聴覚士)、OT(作業療法士)、PT(理学療法士)等の専門家の必要に応じた適切な配置への支援をすること。

 4 特別支援学校のセンター的機能の強化。

 各学校でインクルーシブ教育を一体的に進めるために、担当の教員だけでなく学校長等に対する指導や研修等を実施し、校内全体での取り組みを促進するために、特別支援学校のセンター的機能強化への支援をすること。

 5 特別支援教育デジタル支援員(仮称)の配置。

 GIGAスクール構想により整備された1人1台の端末を、特別支援学級や特別支援学校において、授業はもとより、個々の特性や教育的ニーズに応じた支援ツールとして有効に活用するための特別支援教育デジタル支援員(仮称)の配置への支援をすること。

 6 特別支援学校教諭免許状の取得支援。

 特別支援学校教員の特別支援学校教諭免許状の取得率は87.2%となっており、特別支援学校における教育の質の向上の観点から、教職員への取得支援の強化や、大学等における特別支援教育に関する科目の修得促進等、教職員に対する特別支援学校教諭免許状の取得への支援をすること。併せて、特別免許状についても強力に推進すること。

 以上、地方自治法第99条の規定により、意見書を提出する。

 年月日。

 財務大臣、文部科学大臣あて。

 中野区議会議長名。

 以上でございますが、同僚議員におかれましては、何とぞ満場一致で御賛同賜りますようお願い申し上げ、提案理由の説明といたします。

○議長(酒井たくや) 本件について御質疑ありませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(酒井たくや) 御質疑なければ、質疑を終結いたします。

 本件については、委員会付託を省略いたしたいと思いますが、御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(酒井たくや) 御異議ありませんので、委員会付託を省略いたします。

 本件については、討論の通告がありませんので、直ちに採決いたしたいと思いますが、御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(酒井たくや) 御異議ありませんので、これより採決いたします。

 上程中の議案を原案どおり可決するに御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(酒井たくや) 御異議ありませんので、さよう決定いたします。

 お諮りいたします。この際、本日の日程をさらに追加し、日程第16、議員提出議案第13号、健康保険証の廃止撤回を求める意見書を先議するに御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(酒井たくや) 御異議ありませんので、さよう議事を進行いたします。

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 議員提出議案第13号 健康保険証の廃止撤回を求める意見書

 

○議長(酒井たくや) 日程第16、議員提出議案第13号、健康保険証の廃止撤回を求める意見書を上程いたします。

 提案者代表の説明を求めます。浦野さとみ議員。

〔浦野さとみ議員登壇〕

○39番(浦野さとみ) ただいま議題に供されました議員提出議案第13号、健康保険証の廃止撤回を求める意見書につきまして、提案理由の説明を申し上げます。

 なお、提案説明は案文の朗読をもって代えさせていただきたいと存じますので、御了承願います。

 健康保険証の廃止撤回を求める意見書。

 6月の国会で、健康保険証とマイナンバーを一体化する改定マイナンバー法が成立しました。この法改定により、来年10月には現行の保険証が廃止されることになります。政府は、マイナンバーカードを所有しない・できない方には代替措置として紙の資格証を発行するとしていますが、資格証は被保険者が毎年申請する必要があります。遠隔地の施設に入所しているなど、申請そのものが困難である方もおり、無保険状態の方を生み出すことが懸念されています。また保険者の事務負担も膨大になります。保険証をマイナンバーカードに一本化することで、政府は「質の高い医療が提供できるようになる」と説明してきましたが、日本の医療制度の根幹である国民皆保険制度を壊すことになりかねません。

 全国の医療機関から、深刻な事態が報告されています。全国保険医団体連合会が医療機関を対象に行った調査では、マイナンバーカードを使った保険資格の確認で5,493件のトラブルがあり、そのうち66.3%にあたる3,640件で「無効」や「該当資格なし」と表示されたとのことです。また、別人の保険情報が登録されていた事例は厚生労働省の調査で7,300件以上です。誤った情報に基づいて診察や投薬が行われる可能性があるということは、命や健康にかかわる重大事態です。

 この間の共同通信社による電話調査で、一本化に伴う保険証の廃止について72%が廃止や延期を求めているとの調査結果が示されています。また新聞各社の社説でも軒並み「立ち止まって見直す」旨を主張しており、国民の中で不安の声は大きくなっています。

 よって、中野区議会は、政府に対し、健康保険証の廃止を撤回するよう強く要請します。

 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出します。

 年月日。

 内閣総理大臣、総務大臣、厚生労働大臣、デジタル大臣あて。

 中野区議会議長名。

 以上でございますが、同僚議員におかれましては、何とぞ満場一致で御賛同賜りますようお願い申し上げ、提案理由の説明といたします。

○議長(酒井たくや) 本件について御質疑ありませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(酒井たくや) 御質疑なければ、質疑を終結いたします。

 本件については、委員会付託を省略いたしたいと思いますが、御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(酒井たくや) 御異議ありませんので、委員会付託を省略いたします。

 本件については、討論の通告がありませんので、直ちに採決いたしたいと思いますが、御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(酒井たくや) 御異議ありませんので、これより起立により採決いたします。

 上程中の議案を原案どおり可決するに賛成の方は御起立願います。

〔賛成者起立〕

○議長(酒井たくや) 起立少数。よって、上程中の議案は否決するに決しました。

 お諮りいたします。この際、本日の日程をさらに追加し、日程第17、議員提出議案第14号、有機フッ素化合物(PFAS)汚染に対する早急な調査と対策を求める意見書を先議するに御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(酒井たくや) 御異議ありませんので、さよう議事を進行いたします。

──────────────────────────────

 議員提出議案第14号 有機フッ素化合物(PFAS)汚染に対する早急な調査と対策を求める意

見書

 

○議長(酒井たくや) 日程第17、議員提出議案第14号、有機フッ素化合物(PFAS)汚染に対する早急な調査と対策を求める意見書を上程いたします。

 提案者代表の説明を求めます。浦野さとみ議員。

〔浦野さとみ議員登壇〕

○39番(浦野さとみ) ただいま議題に供されました議員提出議案第14号、有機フッ素化合物(PFAS)汚染に対する早急な調査と対策を求める意見書につきまして、提案理由の説明を申し上げます。

 なお、提案説明は案文の朗読をもって代えさせていただきたいと存じますので、御了承願います。

 有機フッ素化合物(PFAS)汚染に対する早急な調査と対策を求める意見書。

 有機フッ素化合物(PFAS)は自然界には存在しない化学物質で、発がん性があることが指摘されています。東京都下の多くの地域で、PFASによる深刻な水質汚染が広がっていることが、この間の報道で明らかになりました。多摩地域では650人分の住民の血液検査の結果、血中からPFASが検出され、健康被害の恐れがあると指摘されています。2021年の環境省水質調査では、代表的な有機フッ素化合物であるPFOS・PFOAの2種類の調査を行ったところ、都内15区20市1町で米国環境保護局の規制値4ナノグラムを上回っており、中野区はPFOSで22ナノグラム、PFOAで6.7ナノグラムと汚染の度合いが高く、区民の健康を守る観点から放置できません。

 東京では、ジャーナリストの情報公開請求によって、2012年に横田基地の倉庫から3,000リットルの泡消火剤が消失したことが明らかになりました。在日米軍基地がPFASの汚染源である可能性が指摘される中、政府は在日米軍に対し調査を依頼していないことを認めています。

 よって、中野区議会は、政府に対し、有機フッ素化合物(PFAS)汚染の早急な調査と対策を行うため、下記事項を強く要請します。

 記。

 1 米国環境保護局等の指針を参考にして、PFAS規制を立法化すること。

 2 国民の健康と生命を守るために、国の責任で疫学調査、環境調査を実施すること。

 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出します。

 年月日。

 内閣総理大臣、外務大臣、厚生労働大臣、環境大臣あて。

 中野区議会議長名。

 以上でございますが、同僚議員におかれましては、何とぞ満場一致で御賛同賜りますようお願い申し上げ、提案理由の説明といたします。

○議長(酒井たくや) 本件について御質疑ありませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(酒井たくや) 御質疑なければ、質疑を終結いたします。

 本件については、委員会付託を省略いたしたいと思いますが、御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(酒井たくや) 御異議ありませんので、委員会付託を省略いたします。

 本件については、討論の通告がありませんので、直ちに採決いたしたいと思いますが、御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(酒井たくや) 御異議ありませんので、これより起立により採決いたします。

 上程中の議案を原案どおり可決するに賛成の方は御起立願います。

〔賛成者起立〕

○議長(酒井たくや) 確認をいたしますので、しばらくお待ちください。

 起立多数。よって、上程中の議案は可決するに決しました。

 お諮りいたします。この際、本日の日程をさらに追加し、日程第18、議員提出議案第15号、同性間の婚姻に関する議論を深めることを求める意見書を先議するに御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(酒井たくや) 御異議ありませんので、さよう議事を進行いたします。

──────────────────────────────

 議員提出議案第15号 同性間の婚姻に関する議論を深めることを求める意見書

 

○議長(酒井たくや) 日程第18、議員提出議案第15号、同性間の婚姻に関する議論を深めることを求める意見書を上程いたします。

 提案者代表の説明を求めます。石坂わたる議員。

〔石坂わたる議員登壇〕

○37番(石坂わたる) ただいま議題に供されました議員提出議案第15号、同性間の婚姻に関する議論を深めることを求める意見書につきまして、提案理由の説明を申し上げます。

 なお、提案説明は案文の朗読をもって代えさせていただきたいと存じますので、御了承願います。

 同性間の婚姻に関する議論を深めることを求める意見書。

 政府は同性間の婚姻について、「憲法24条において想定していない」とし、「現時点では検討していないため、憲法に適合するか否かの検討も行っていない」という見解を表明しています。

 現状では、中野区をはじめ、わが国には地域を問わず、すでに数多くの同性のカップルが人生を共にし、結婚に相当する生活を営んでいます。

 しかし、現在、日本国内において同性の婚姻はできません。

 また、同性の婚姻制度がないことは、異性カップルのみが正当だという認識につながり、多くの性的少数者に、自分もひとしく社会で認められ尊重される存在だと思うことをより難しくさせているとの指摘もあります。

 例えば、同性カップルにおいて、共に築いた財産の相続も、他人と同じ扱いとなってしまっています。共に子ども(一方の実子等)を育てている同性カップルも存在し、大阪や愛知では同性カップルで養育里親となる人がいたり、中野区でも同性カップルが養育里親としての登録が可能となったりしていますが、法的にその子の「両親」になることはできません。

 さらに、結婚した後、伴侶の同意のもとで性別適合手術を受けた人もいますが、「同性の婚姻という状態を避けるため」との理由から、婚姻を解消しなければ戸籍上の性別変更が許されず、見た目や性自認(性同一性)と異なる性別で生活を余儀なくされている人がいます。

 これらは中野区を含む地方自治体に広がる「パートナーシップ制度」では解決することができません。

 性的少数者に対する理解がなかった憲法制定時、同性の婚姻は想定されていませんでした。しかし現在では、日本に住んでいる人口の68.4%の人は既にパートナーシップ制度のある自治体に住み、G7の6か国は同性の婚姻制度等があります。性的少数者への理解や配慮を政府が積極的に呼びかけ、岸田首相も「性的指向、性自認を理由とする不当な差別、偏見はあってはならない。多様性が尊重され、すべての人々がお互いの人権や尊厳を大切にし、生き生きと生きることができる社会を目指していかなければならない。」と述べています。社会的理解も進むもとで、同性カップルに何らの法的保障を与えていないことについて違憲ないしは違憲状態とする地方裁判所レベルでの複数の判決が出たり、同性カップルに「不貞行為の慰謝料請求」を認定する同性カップルに事実婚の異性カップルと同様の責任を求める最高裁判所の判決が出たりしています。

 こうした中で、同性間の婚姻と、それに関連する様々な民事法についての法整備を望む声があります。

 既に2023年6月16日にLGBT理解増進法が国会で成立し、法成立を踏まえ厚生労働省など国から自治体への様々な通知も出され、今後は民事法・刑事法に関する様々な議論も進むものと思われます。そして、全ての国民が、相互に人格と多様な個性を尊重し合い共生する、豊かで活力ある社会の実現が望まれています。

 同性間の婚姻についても「検討していない」から「議論する」へと進むことを求める声があります。

 よって、中野区議会は、国会及び政府に対し、同性間の婚姻に関する議論を深めることを求めます。

 以上、地方自治法第99条の規定により、意見書を提出します。

 年月日。

 衆議院議長、参議院議長、内閣総理大臣、法務大臣あて。

 中野区議会議長名。

 以上でございますが、同僚議員におかれましては、何とぞ満場一致で御賛同賜りますようお願い申し上げ、提案理由の説明といたします。

○議長(酒井たくや) 本件について御質疑ありませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(酒井たくや) 御質疑なければ、質疑を終結いたします。

 本件については、委員会付託を省略いたしたいと思いますが、御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(酒井たくや) 御異議ありませんので、委員会付託を省略いたします。

 本件については、討論の通告がありませんので、直ちに採決いたしたいと思いますが、御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(酒井たくや) 御異議ありませんので、これより採決いたします。

 上程中の議案を原案どおり可決するに御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(酒井たくや) 御異議ありませんので、さよう決定いたします。

 お諮りいたします。この際、本日の日程をさらに追加し、日程第19、議員提出議案第16号、前監査委員 髙橋信一さんに対する感謝状贈呈に関する決議を先議するに御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(酒井たくや) 御異議ありませんので、さよう議事を進行いたします。

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 議員提出議案第16号 前監査委員 髙橋信一さんに対する感謝状贈呈に関する決議

 

○議長(酒井たくや) 日程第19、議員提出議案第16号、前監査委員 髙橋信一さんに対する感謝状贈呈に関する決議を上程いたします。

 提案者代表の説明を求めます。森たかゆき議員。

〔森たかゆき議員登壇〕

○41番(森たかゆき) ただいま上程されました議員提出議案第16号、前監査委員 髙橋信一さんに対する感謝状贈呈に関する決議につきまして、提案者を代表して提案理由の説明を申し上げます。

 前監査委員の髙橋信一さんは、本年6月30日にその任期が満了となり、退任されました。

 髙橋さんは、昭和58年に中野区に入区し、平成15年には区民部産業振興課長に就任されました。それ以降、区民生活部産業振興担当課長、区議会事務局次長、政策室特命担当課長兼基本計画担当課長、政策室基本計画担当副参事、子ども家庭部経営担当、地域子ども家庭支援担当、及び男女平等担当副参事、経営室経営担当統括副参事、子ども教育部長及び教育委員会事務局次長、政策室長、経営室長及び経営室新区役所整備担当部長、総務部長の要職を歴任され、令和元年7月1日に中野区常勤監査委員に就任されました。

 この年の5月1日には新天皇陛下が御即位され、元号が平成から令和に変わりました。新型コロナウイルス感染症が世界的に流行し、これまでにない大きな影響を区政運営に及ぼしました。その後も少子化、高齢化やグローバル化の進展、ICTの急速な進歩など、社会経済状況は加速度的に変化を遂げ、新しい時代の行政サービスが求められるようになりました。

 このように地方自治体を取り巻く状況が大きく変わる中、区民の信託に応える区政運営のチェック機能を強化し、自治体監査の充実を図っていくことが求められていたと言えます。

 こうした時期に、豊かな行政経験と幅広い識見を持った髙橋さんが監査委員に就任され、監査委員の独立性や中立性、客観性を堅持しつつ、様々な監査業務に当たられ、厳格公正な監査をされてきました。

 これらの報告で提示された意見は、中野区の行財政の健全性や事務改善などについて示唆に富むものでした。また、その卓越した行政手腕だけではなく、何よりも明朗で篤実な人柄で人望を集めていたということは言うまでもありません。

 このたび任期を満了され、退職されることになりましたが、髙橋さんのこれまでの功績をたたえ、その御苦労に対し感謝の意を表すために、ここに本議案を提出する次第であります。

 同僚議員におかれましては、何とぞ満場一致で御賛同賜りますようお願い申し上げ、提案理由の説明といたします。

○議長(酒井たくや) 本件については、質疑、委員会付託、討論を省略し、直ちに採決いたしたいと思いますが、これに御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(酒井たくや) 御異議ありませんので、これより採決いたします。

 上程中の議案を原案どおり可決するに御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(酒井たくや) 御異議ありませんので、さよう決定いたします。

 お諮りいたします。この際、本日の日程をさらに追加し、日程第20、議員提出議案第17号、議員の派遣についてを先議するに御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(酒井たくや) 御異議ありませんので、さよう議事を進行いたします。

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 議員提出議案第17号 議員の派遣について

 

○議長(酒井たくや) 日程第20、議員提出議案第17号、議員の派遣についてを上程いたします。

 提案者代表の説明を求めます。森たかゆき議員。

〔森たかゆき議員登壇〕

○41番(森たかゆき) ただいま議題に供されました議員提出議案第17号、議員の派遣についての提案理由の説明を申し上げます。

 本議案は、第61回東京河川改修促進連盟総会及び促進大会に議員を派遣しようとするものです。

 同総会及び大会は令和5年8月10日に開催されるもので、安全で水害のない水と緑豊かな潤いあふれる生活環境をつくるために、河川改修の早期完遂と内水対策の早期実現を図ることを目的としております。

 同僚議員におかれましては、何とぞ満場一致で御賛同賜りますようお願い申し上げ、提案理由の説明といたします。

○議長(酒井たくや) 本件について御質疑ありませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(酒井たくや) 御質疑なければ、質疑を終結いたします。

 本件については、委員会付託を省略いたしたいと思いますが、御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(酒井たくや) 御異議ありませんので、委員会付託を省略いたします。

 本件については、討論の通告がありませんので、直ちに採決いたしたいと思いますが、御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(酒井たくや) 御異議ありませんので、これより採決いたします。

 上程中の議案を原案どおり可決するに御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(酒井たくや) 御異議ありませんので、さよう決定いたします。

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 [2]第3号陳情  乳幼児(生後6ヶ月から4歳)と小児(5歳から11歳)のコロナワクチン接種に関する陳情

(委員長報告)

 

○議長(酒井たくや) 日程第4、[3]第3号陳情 、乳幼児(生後6ヶ月から4歳)と小児(5歳から11歳)のコロナワクチン接種に関する陳情を議題に供します。

 

令和5年(2023年)6月28日

 

中野区議会議長 殿

 

厚生委員長 日野 たかし

(公印省略)

陳情の審査結果について

 

本委員会に付託された陳情を審査の結果、下記のとおり決定したので、中野区議会会議規則第94条の規定により報告します。

 

 

受理番号

件  名

審査結果

決定月日

意見

措置

3

陳情

乳幼児(生後6ヶ月から4歳)と小児(5歳から11歳)のコロナワクチン接種に関する陳情

不採択と

すべきもの

628

 

 

 

○議長(酒井たくや) 厚生委員会の審査の報告を求めます。日野たかし厚生委員長。

〔日野たかし議員登壇〕

○12番(日野たかし) ただいま議題に供されました[4]第3号陳情 、乳幼児(生後6ヶ月から4歳)と小児(5歳から11歳)のコロナワクチン接種に関する陳情に関する厚生委員会における審査の経過並びに結果について御報告申し上げます。

 本陳情の主旨は、次の二つの事項について求めるものです。一つ目として、対象年齢に対する接種券は送付ではなく申告制にすること、二つ目として、現状未記載だが、今後も母子健康手帳の予防接種スケジュールにはコロナワクチンを記載しない、もしくは予防接種スケジュールにコロナワクチンを明記している業者からは母子健康手帳を購入しないことというものです。

 本陳情は、令和5年6月2日に受理され、6月26日の本会議において当委員会に付託され、6月28日に審査を行いました。

 審査の進め方として、本陳情を議題に供した後、委員会を休憩して陳情者から補足資料の提供と補足説明を受け、その後委員会を再開して質疑を行いました。

 その主な質疑応答の内容を紹介します。

 初めに、申告制にした場合の手続が問われ、コールセンターもしくはインターネットで申請し、2週間で手元に接種券が届く。接種券が届いたら、改めて接種の予約をしていただくとの答弁がありました。さらに、例えば定期接種となった場合、母子健康手帳に記載されるのかとの質疑があり、母子健康手帳は業者が作成しているが、仮に定期接種化されれば記載されることも想定されるとの答弁がありました。

 これに関連して他の委員から、母子健康手帳を発行する自治体が記載しないという判断をすることができるのかとの質疑があり、裁量の余地はあるが、必要性と合理的な根拠が見出せるかが論点となるとの答弁がありました。

 次に、ワクチン接種のメリット・デメリットが分かる広報の工夫が必要ではないかとの質疑があり、他自治体の例を参考に工夫していきたいとの答弁がありました。

 以上が主な質疑応答の内容です。

 その後、委員会を休憩して、取扱いを協議した後、委員会を再開し、さらに質疑を求めましたが、質疑はなく、質疑を終結しました。

 次に、意見の開陳を求めましたが、意見はなく、意見の開陳を終結しました。

 次に、討論を求めましたが、討論はなく、討論を終結しました。

 そして、本陳情について挙手による採決を行ったところ、賛成少数で不採択とすべきものと決した次第です。

 以上で、[5]第3号陳情 に関する厚生委員会における審査の経過並びに結果の報告を終了いたします。

○議長(酒井たくや) ただいまの報告について御質疑ありませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(酒井たくや) 質疑がなければ、質疑を終結いたします。

 これより討論に入ります。むとう有子議員から討論の通告書が提出されていますので、通告議員の討論を許します。むとう有子議員。

〔むとう有子議員登壇〕

○38番(むとう有子) ただいま上程されました[6]第3号陳情 、乳幼児(生後6ヶ月から4歳)と小児(5歳から11歳)のコロナワクチン接種に関する陳情について、賛成の立場から討論をいたします。

 2020年1月16日、国内で新型コロナウイルス感染者が初めて確認され、2月5日、大型クルーズ船ダイヤモンド・プリンセス号の乗客・乗員に感染が確認されて、瞬く間に新型コロナウイルスの脅威にさらされました。2021年2月、医療従事者からワクチン接種が始まり、国民の多くは新型コロナワクチンに期待し、こぞって接種をいたしました。

 今年5月8日の国による最後の発表によると、感染者数3,380万3,572人、死亡者数7万4,694人です。5類へ変更後の数字は分かりませんが、その後も確実に増えています。

 7月4日現在、ワクチン接種者は国民全体で1回目81%、2回目80%、3回目68.7%、そのうち小児は1回目24.1%、2回目23.4%、3回目9.8%、乳児は1回目3.9%、2回目3.7%、3回目2.8%です。高齢者はいずれも91%以上となっています。ワクチンの効果を信じて6回目を接種している人もいます。私の周りでは5回接種して二度罹患した人もいますし、全く接種していなくても罹患していない人もいます。ワクチンを打てば打つほど罹患率が高くなるとのデータもあるようです。接種回数と罹患率の相関関係を知りたいところです。

 ワクチン接種が始まった頃は、多くの人が予約を取るのに一生懸命になりましたが、だんだん、接種したのに罹患したり、何度も何度も接種することに疑問を持ったり、ワクチン接種直後に死亡された方の情報や、予防接種健康被害救済制度に申請しても多くの方が認定されていないとの情報も少しずつ聞こえてくるようになり、接種について慎重に考える人が増えてきました。とはいえ、テレビや新聞での報道が少ない中で、関心を持ち、厚生労働省のホームページから厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会の資料まで探し当てると、実態が見えてきます。

 この陳情は、陳情者が厚生労働省のホームページから公開データを調べて、国の資料を陳情文書に盛り込んでくださいました。深く感謝いたしております。

 6月8日、日本小児学会は、新型コロナが5類感染症となり、対策が緩和され、多くの子どもが感染することが予測されるなどとして、引き続き全ての小児に接種を推奨するとし、重症化を防ぐ手段としてワクチン接種は重要だとの考え方を示しました。その理由として、WHOが子どもに対する接種は有効かつ安全としていることと、複数の研究報告で発症予防や重症化予防の効果が確認されていること。日本では未感染の子どもが多いと見られ、感染するとまれに急性脳症や心筋炎を発症し、後遺症が残ったり死亡したりするケースもあるが、現在までのところ、接種推奨に影響を与える重篤な副反応はないことを挙げています。

 その一方で、6月24日、日々現場でワクチン接種による重篤な副反応の治療に当たっている医師や医療従事者1,484名で構成されている全国有志医師の会が、この日本小児学会の声明に抗議し、同学会が小児の健康と命を守るという使命に立ち返ることを強く望むという抗議文を公表しました。さらに、国に対して、小児のみならず全ての人への新型コロナワクチン接種の即時停止を求めています。

 全国有志医師の会は抗議の理由として、日本小児学会が現在までのところ、ワクチン接種の推奨に影響を与える重篤な副反応はないと判断していることに対して、厚生労働省には2023年4月28日公表分までで、副反応疑いが3万6,301件、重篤な副反応が8,537件、接種後死亡が2,059件報告されていること。10代以下についても接種後死亡が15件報告されており、重篤な副反応も心筋炎、心膜炎だけで176件報告されていること。そのほとんど全てについて、厚生労働省は情報不足等により因果関係が評価できないとし、判断保留のままとしていること。にもかかわらず、日本小児学会が、WHOが有効かつ安全としている、接種推奨に影響を与える重篤な副反応はないと判断されていると断じ、子どもたちにまで健康被害が出ている可能性の高いワクチンを何ら疑うことなく推奨するのは異常事態と言わざるを得ませんと指摘をしています。

 以上のように、子どもの健康と命を守る立場の医師においても、乳幼児や小児への新型コロナワクチン接種は賛否が分かれています。本来であれば、国が一旦立ち止まって、新型コロナワクチンの安全性と有効性についてきちんと分析・調査を行うべきです。

 6月26日、健康被害救済制度の下で、厚生労働省の審議会が新たに15歳の男性を含む31人について、接種が原因で死亡したことを否定できないとして救済認定を行いました。これで、接種と死亡の因果関係が否定できないと認定された事案は計103件となりました。死亡の被害認定が100件を超えるのは新型コロナワクチンが初めてです。名古屋大学の小島教授によると、新型コロナワクチン接種での死亡者はインフルエンザの50倍と述べていらっしゃいます。

 これまでも、ワクチン接種に伴う健康被害が生じることは避けられないため、医療費や死亡一時金等が給付されてきましたが、厚生労働省の集計では、1977年以降の44年間で、接種による死亡と認定し、死亡一時金等を給付されたのは計151件です。1年平均で換算すると4件未満です。これに対して、新型コロナワクチン接種者の死亡一時金等の給付は2年間で100件を超えており、接種人口、接種回数の多さを考慮しても異例の多さだと言えます。

 しかし、ワクチンの種類別の健康被害認定数のページには、なぜか新型コロナワクチンの認定件数だけ掲載されていません。厚生労働省が一般国民向けに作ったQ&Aサイトにも、健康被害救済制度の説明はありますが、新型コロナワクチンの健康被害審査状況に関するページにはたどり着けないように作られています。国は、新型コロナワクチンによる健康被害の実態を国民に知られたくないからではと疑ってしまいます。

 乳幼児と小児の新型コロナワクチン接種率が低いということは、多くの保護者がワクチンに対して慎重に判断されている結果と言えます。しかし、子育て中の保護者は大変に忙しく生活する中で、公表しているとはいえ、たどり着きにくい厚生労働省のホームページの状況下で、任意とはいえ区から接種券が送られ、その上、母子手帳の予防接種スケジュールに記載があれば、ワクチンの被害実態を知らずに接種してしまう区民の方もおられるのではないでしょうか。

 新型コロナワクチンがあくまでも任意である以上、この陳情の主旨1項、接種券を送付せず、申告制にすること、2項、予防接種スケジュールに新型コロナワクチンの記載のない母子手帳とすること、それにより、これ以上新型コロナワクチン被害者を出したくないとの陳情者の思いに、私は一母親として一議員として心から賛同できます。新型コロナワクチンのリスクを鑑みて、あえて接種券の送付はせず申告制にし、母子手帳に記載しないという自治体もあります。中野区も副反応リスクに向き合い、未来のある子どもたちの命と健康を守る姿勢を示してほしいものです。

 以上、雑駁ではありますが、[7]第3号陳情 、乳幼児(生後6ヶ月から4歳)と小児(5歳から11歳)のコロナワクチン接種に関する陳情についての私からの賛成の討論といたします。

○議長(酒井たくや) 他に討論がなければ、討論を終結いたします。

 これより起立により採決いたします。上程中の陳情を採択するに賛成の方は御起立願います。

〔賛成者起立〕

○議長(酒井たくや) 起立少数。よって、上程中の陳情は不採択とするに決しました。

──────────────────────────────

 第5号陳情 消費税インボイス制度導入の中止を求める意見書を政府に提出することについて

(委員長報告)

 

○議長(酒井たくや) 日程第5、第5号陳情、消費税インボイス制度導入の中止を求める意見書を政府に提出することについてを議題に供します。

 

令和5年(2023年)6月28日

 

中野区議会議長 殿

区民委員長 市川 しんたろう

(公印省略)

 

陳情の審査結果について

 

本委員会に付託された陳情を審査の結果、下記のとおり決定したので、中野区議会会議規則第94条の規定により報告します。

 

 

受理番号

件  名

審査結果

決定月日

意見

措置

5

陳情

消費税インボイス制度導入の中止を求める意見書を政府に提出することについて

採択   すべきもの

628

 

 

 

○議長(酒井たくや) 区民委員会の審査の報告を求めます。市川しんたろう区民委員長。

〔市川しんたろう議員登壇〕

○10番(市川しんたろう) ただいま議題に供されました第5号陳情、消費税インボイス制度導入の中止を求める意見書を政府に提出することについてに関しまして、区民委員会における審査の経過並びに結果について御報告申し上げます。

 本陳情は、消費税インボイス制度によって、中小零細事業者・フリーランスの営業と生活が脅かされることから、制度導入の中止を求める意見書を政府に提出することを求めるものです。

 本陳情は、令和5年6月6日に受理され、6月26日の本会議において当委員会に付託され、6月28日に審査を行いました。

 審査の進め方として、本陳情及び第4号陳情を一括して議題に供した後、委員会を休憩して、本陳情者から補足資料の提供と補足説明を受け、その後、委員会を再開し、質疑を行いました。

 その主な質疑応答の内容を紹介します。

 初めに、インボイス制度の直接的な窓口が区ではないことは承知しているが、制度が分からない方に向けた学習会の開催実績などはあるのかとの質疑があり、インボイス制度は国の制度であるため、中野区が主体となって実施できることは制度の周知ということにとどまる。産業振興センターで4月から5月にかけて、インボイス制度についてのセミナーを実施したとの答弁がございました。

 次に、過去にインボイス制度の影響について、中野区は区内事業者の9割超が中小事業者で、影響が多いという答弁があった。区として、個々の事業者に対する影響、特に産業振興への影響がどの程度あると考えているかとの質疑があり、区内事業者の中には消費税の免税事業者も相当数含まれているので、一定程度の影響があると考えている。国税庁と連携しながら制度の周知を図っていくとの答弁がありました。

 次に、インボイス制度の導入によって、中野区が地方消費税に関してどのような影響を受けるのかとの質疑があり、交付金に関することになるため、財政課の所管となり、税務課としての所管外となるとの答弁がございました。

 以上が主な質疑応答の内容です。

 その後、委員会を休憩して、取扱いを協議した後、委員会を再開し、本陳情の継続審査について挙手による採決を行ったところ、賛成少数で継続審査は否決され、質疑を続行しました。

 その後、再度委員会を休憩して、取扱いを協議した後、委員会を再開し、さらに質疑を求めましたが、質疑はなく、質疑を終結しました。

 次に、意見の開陳を求めたところ、意見はなく、意見の開陳を終結しました。

 次に、討論を求めたところ、1名の委員が本陳情に反対する立場から、インボイス制度が中野区の財政に及ぼす影響について、当委員会では所管外で分からないという中で、中野区議会として判断を下すのは適切なタイミングではないと思われる。また、今回、インボイス制度導入の中止を求める陳情と延期を求める陳情が提出されている中、時期が迫っているため、延期は早急にすべきだと思い賛成したが、中止に関しては延期をした上で議論を積み重ねていくことができることから、本陳情に反対するとの討論を行いました。

 次に、1名の委員が本陳情に賛成する立場から、インボイス制度は、これまで消費税免税となってきた事業者が実質的に課税対象になってしまう制度であり、登録をしない場合、契約相手から排除される可能性があるなど、収入が低い事業者ほど負担が大きくなる逆進性の高い制度である。この制度の導入により、中小事業者、フリーランスは廃業を考えるほど追い詰められており、特にアニメーターや声優の4分の1程度が廃業を考えるという深刻な事態になっている。また、自営業者、フリーランスの方が加入している国民年金の第1号被保険者のうち、低所得によって全額免除や猶予を受けている件数がこの3年間で20万人以上増えたままという実態を考えると、事業者等の負担は計り知れない。この中で強行するということは、区内事業者を潰すこと、立場の弱い方を追い詰めることになるため、本陳情について賛成するとの討論を行いました。

 さらに討論を求めましたが、討論はなく、討論を終結しました。

 そして、本陳情について挙手による採決を行ったところ、賛成多数で採択すべきものと決した次第です。

 以上で、第5号陳情に関する区民委員会における審査の経過並びに結果の報告を終了します。

○議長(酒井たくや) ただいまの報告について御質疑ありませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(酒井たくや) 御質疑なければ、質疑を終結いたします。

 これより討論に入ります。広川まさのり議員から討論の通告書が提出されていますので、通告議員の討論を許します。広川まさのり議員。

〔広川まさのり議員登壇〕

○17番(広川まさのり) 上程中の第5号陳情、消費税インボイス制度導入の中止を求める意見書を政府に提出することについてに対し、日本共産党議員団の立場で賛成の討論を行います。

 これまで売上高1,000万円以下の中小零細事業者やフリーランスは、免税事業者として消費税納入の義務はありませんでしたが、インボイス制度では課税事業者にならざるを得ない状況に追い込まれます。免税事業者のままでいることを選択しても、取引から排除をされたり、消費税分の負担を求められたりするおそれがあります。既に経営状況が苦しい事業者の倒産や廃業が相次ぐことが強く懸念されている上に、制度自体に対する理解が十分に広がっているとは言えません。インボイスを発行できるように登録した免税事業者は1割にとどまっているとの一部報道もあり、このままの実施となれば混乱は必至です。

 インボイス制度は、区民生活にも深刻な影響を及ぼすことが危惧されます。事業者によっては課税分を価格に転嫁せざるを得なくなり、さらなる物価高騰を招くおそれがあります。国に対してインボイス制度中止・延期などを求める意見書を3月末までに採択した自治体は、35都道府県171自治体に達しており、採択された自治体の20%が全会一致となっています。

 中野区議会としても、区内の中小零細事業者やフリーランスのなりわい、そして、地域経済と暮らしを守る観点から、国に対して消費税インボイス制度導入の中止を求める意見書を提出するべきと考え、賛成討論といたします。

○議長(酒井たくや) 他に討論がなければ、討論を終結いたします。

 これより起立により採決いたします。上程中の陳情を採択するに賛成の方は御起立願います。

〔賛成者起立〕

○議長(酒井たくや) 起立少数。よって、上程中の陳情は不採択とするに決しました。

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 第6号陳情 加齢に伴う難聴を改善するため、補聴器購入費助成等の支援策を求める陳情

(委員長報告)

 

○議長(酒井たくや) 日程第6、第6号陳情、加齢に伴う難聴を改善するため、補聴器購入費助成等の支援策を求める陳情を議題に供します。

 

令和5年(2023年)6月28日

 

中野区議会議長 殿

 

厚生委員長 日野 たかし

(公印省略)

陳情の審査結果について

 

本委員会に付託された陳情を審査の結果、下記のとおり決定したので、中野区議会会議規則第94条の規定により報告します。

 

 

受理番号

件  名

審査結果

決定月日

意見

措置

6

陳情

加齢に伴う難聴を改善するため、補聴器購入費助成等の支援策を求める陳情

採   択

すべきもの

628

 

 

 

○議長(酒井たくや) 厚生委員会の審査の報告を求めます。日野たかし厚生委員長。

〔日野たかし議員登壇〕

○12番(日野たかし) ただいま議題に供されました第6号陳情、加齢に伴う難聴を改善するため、補聴器購入費助成等の支援策を求める陳情に関する厚生委員会における審査の経過並びに結果について御報告申し上げます。

 本陳情の主旨は、次の三つの事項について求めるものです。一つ目として、高齢者の難聴対策として、区民健診の検査項目に60歳以上の方に対する聴力検査を加えること。二つ目として、加齢性難聴を改善するため、東京都の福祉保健区市町村包括補助事業を活用して補聴器購入事業を実施すること。三つ目として、補聴器相談医や認定補聴器技能者等と連携し、補聴器を長く有効に使えるように支援することというものです。

 本陳情は、令和5年6月8日に受理され、6月26日の本会議において当委員会に付託され、6月28日に審査を行いました。

 審査の進め方として、本陳情を議題に供した後、委員会を休憩し、陳情者の捕捉説明を受け、その後、委員会を再開して質疑を行いました。

 その主な質疑応答の内容を紹介します。

 初めに、聴力検査の23区の実施状況と対象年齢が問われ、千代田区では60歳以上で耳の聞こえの悪い方、豊島区では65歳の方、北区では65歳以上の奇数年齢の方を対象に実施していると聞いているとの答弁がありました。これに対し、区民健診の中で実施する場合のコストが問われ、約2万7,000人の方が対象になると考えている。北区の単価6,738円で計算した場合には、1億8,000万円ほどの費用がかかるものと考えているとの答弁がありました。

 次に、補聴器購入費助成に関する検討会が設置されていると思うが、検討状況はとの質疑があり、4月と6月の2回実施している。23区内で実施している自治体の概要を説明し、対象者の要件、アフターフォローの必要性、助成に当たっての申請手続などを協議してもらったとの答弁がありました。

 これに関連して他の委員から、助成について前向きに検討を進めているという受け取り方でいいのかとの質疑があり、23区内でも多くの自治体が導入している。制度構築を前進させる形で検討を進めているとの答弁がありました。

 次に、聴力検査の検討状況が問われ、区民健診の項目に聴力検査を加えることについては、現在のところ検討していないとの答弁がありました。

 これに関連して他の委員から、補聴器購入の補助を検討する中で、聴力検査についても区民健診の中でセットで考えることが大事ではないかとの質疑があり、区民健診の性質はあくまでスクリーニングであり、確定診断に至るものではない。疾患などの疑いがあれば、改めて保険診療を受けることになるとの答弁がありました。これに対し、区民健診に加えることが補聴器購入を考える一つのきっかけになると思うので、考えてもらいたいとの要望がありました。

 以上が主な質疑応答の内容です。

 その後、委員会を休憩して、本陳情の取扱いを協議した後、委員会を再開し、さらに質疑を求めましたが、質疑はなく、質疑を終結しました。

 次に、意見の開陳を求めたところ、意見はなく、意見の開陳を終結しました。

 次に、討論を求めたところ、1名の委員が本陳情に反対する立場から、補聴器の必要性は承知している。認知症予防、抑鬱、社会的孤立の軽減をもたらされることも分かってきている。国の消費生活センターにも様々な相談が寄せられている中、補聴器使用の啓発・支援を進めるべきと考えている。陳情の1項から3項のうち、1項が不採択と判断する要因である。聞こえづらさの原因には、補聴器では改善できないとされる病や、耳の中に付着したごみを取り除いたところ耳が聞こえるようになったという例もある。健康診断の結果をもって耳が悪いと受け止め、補聴器を購入してしまうといった問題も起き得るなど懸念が大きいため、不採択と考えた。2項について、包括補助事業を活用する場合、区として予算化しなければならず、今年度区で行われている検討会で、補助事業活用も含め、金額、対象者を検討すべきと考える。3項については、区内の耳鼻科にいる専門家を周知し、連携を進めていくべきと考えるとの討論を行いました。

 次に、1名の委員が本陳情に賛成する立場から、高齢化が進む下で、聞こえの支援は極めて重要な課題となる。難聴は生活の質の低下につながり、認知症のリスクを高めることも明らかになっている。加齢性難聴に対しては、早期診断、補聴器の早期着用が進行の抑制に有効とされ、区民健診で聴力検査を行うことは、軽度の難聴を発見し、認知症などの予防にも効果が期待できる。購入費が高いことが補聴器を使用する上で大きなハードルとなっていて、加齢性難聴者への補聴器購入補助制度は23区でも18区が実施に踏み出している。今回の陳情には多くの区民の切実な願いが3,148筆の署名という形で寄せられ、区民の願いに応える助成制度の開始は急務となっている。補聴器は買って装着すればすぐに聞こえるものではなく、使用前の専門家との関わりや使用後の連携やフォローなど、補聴器を有効に使い続けられる仕組みを検討することが求められている。区として実施の検討を進めているところであるが、議会として本陳情を採択し、検討を前に進めることは非常に重要と考えるとの討論を行いました。

 さらに討論を求めましたが、討論はなく、討論を終結しました。

 そして、本陳情について挙手による採決を行ったところ、賛成多数で採択すべきものと決した次第です。

 以上で、第6号陳情に関する厚生委員会における審査の経過並びに結果の報告を終了します。

○議長(酒井たくや) ただいまの報告について御質疑ありませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(酒井たくや) 質疑がなければ、質疑を終結いたします。

 これより討論に入ります。いさ哲郎議員から討論の通告書が提出されていますので、通告議員の討論を許します。いさ哲郎議員。

〔いさ哲郎議員登壇〕

○28番(いさ哲郎) 第6号陳情、加齢に伴う難聴を改善するため、補聴器購入費助成等の支援策を求める陳情に対して、日本共産党議員団の立場から賛成の討論を行います。

 加齢性難聴は認知症の大きなリスクです。2020年には国際アルツハイマー病会議において、予防可能な12の要因の中で、難聴は認知症の最大の危険因子であるとの指摘もされています。補聴器の使用により、認知症の進行を抑えることができることを示しています。

 本陳情の主旨の1項目には、「区民健診の検査項目に、60才以上の方に対する聴力検査を加えてください」とあります。聴力検査を健診に加えれば、難聴の早期発見につながります。早期の補聴器使用は聴力の衰えを防ぐ効果が高く、それだけ認知症予防へ寄与することになります。

 聞こえの支援は長年の区民の願いです。高齢者の半数が難聴であることから喫緊の課題であるにもかかわらず、補聴器の金額が高く、購入をためらう方が少なくありません。また、購入しても、日常的に違和感なく使えるようになるためには、補聴器の調整や訓練など使用に慣れるための一定の期間が必要であり、そうした支援も同時に行っていくことが大切です。

 中野区が掲げる「誰一人取り残されることのない安心できる地域社会」の実現に向け、補聴器購入等の支援策は重要な課題です。補聴器購入等の支援の陳情は2年前にも提出されましたが、継続審査の上、不採択となりました。しかし、区民の皆さんの粘り強い運動が区を動かしました。今年度の事業、医師会との検討については、既に2回開催され、補聴器購入等助成に向け動き出していることが議会で示されました。

 全国では120以上、23区でも18の自治体で補聴器購入補助制度が実現しています。今度こそ中野区は補聴器助成を求める声に応えるべきです。当区においても、陳情主旨に沿った聞こえの支援事業を速やかに実現させることを求め、陳情に対する賛成討論とします。

○議長(酒井たくや) 他に討論がなければ、討論を終結いたします。

 これより起立により採決いたします。上程中の陳情を採択するに賛成の方は御起立願います。

〔賛成者起立〕

○議長(酒井たくや) 起立多数。よって、上程中の陳情は採択するに決しました。

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 第9号陳情 中野区の「地域子ども施設の整備・事業展開の方向性」に対するこどもの意見聴取と、こどもの意見反映について

(委員会報告)

 

○議長(酒井たくや) 日程第7、第9号陳情、中野区の「地域子ども施設の整備・事業展開の方向性」に対するこどもの意見聴取と、こどもの意見反映についてを議題に供します。

 

令和5年(2023年)6月29日

 

中野区議会議長 殿

 

子ども文教委員長 斉藤 ゆり

      (公印省略)

 

陳情の審査結果について

 

本委員会に付託された陳情を審査の結果、下記のとおり決定したので、中野区議会会議規則第94条の規定により報告します。

 

 

受理番号

件  名

審査結果

決定月日

意見

措置

9

陳情

中野区の「地域子ども施設の整備・事業展開の方向性」に対するこどもの意見聴取と、こどもの意見反映について

採択

すべきもの

629

 

 

 

○議長(酒井たくや) お諮りいたします。上程中の陳情に関する委員長報告は、会議規則第40条第3項の規定により省略いたしたいと思いますが、御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(酒井たくや) 御異議ありませんので、委員長報告は省略いたします。

 本件については、討論の通告がありませんので、直ちに採決いたしたいと思いますが、御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(酒井たくや) 御異議ありませんので、これより採決いたします。上程中の陳情を採択するに御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(酒井たくや) 御異議ありませんので、上程中の陳情は採択するに決しました。

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 令和4年度中野区一般会計繰越明許費繰越計算書について

 

○議長(酒井たくや) 日程第8、令和4年度中野区一般会計繰越明許費繰越計算書について報告いたします。

 理事者の報告を求めます。

〔副区長青山敬一郎登壇〕

○副区長(青山敬一郎) ただいまの令和4年度中野区一般会計繰越明許費につきまして、繰越計算書に基づき御報告いたします。

 これは、令和4年第3回定例会及び第4回定例会並びに令和5年第1回定例会で議決されました、令和4年度中野区一般会計補正予算の繰越明許費に係るもので、その内容は、中野区子育て世帯生活応援給付金に係る経費4,660万5,000円、プレミアム付商品券事業に係る経費3,324万8,000円、弥生町三丁目避難道路7号無電柱化整備に係る経費1,478万3,000円、南台一・二丁目地区区画道路第2号新設工事に係る経費2,636万5,000円、中野三丁目地区地区施設道路整備に係る経費524万3,000円、中野三丁目地区都市再生土地区画整理事業補助に係る経費10億303万6,000円及び中野二丁目土地区画整理事業に係る電線共同溝引込管路整備に係る経費2,888万4,000円を、それぞれ令和5年度に繰り越したものです。

 繰越しの財源は、既収入特定財源3億4,900万円、未収入特定財源4億2,135万4,000円及び一般財源3億8,781万円です。

 繰り越しました理由は、いずれも事業の執行が2年度にわたるためです。

 本件につきまして、よろしく御了承くださいますようお願い申し上げます。

○議長(酒井たくや) 本件について御質疑ありませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(酒井たくや) 質疑がなければ、以上で報告を終わります。

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 令和4年度中野区区政情報の公開に関する条例の運営状況について

 

○議長(酒井たくや) 日程第9、令和4年度中野区区政情報の公開に関する条例の運営状況について報告いたします。

 本件については、中野区区政情報の公開に関する条例第17条の規定に基づき、区長から6月20日付の文書のとおり報告がありましたので、さよう御了承願います。

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 令和4年度中野区個人情報の保護に関する条例の運営状況について

 

○議長(酒井たくや) 日程第10、令和4年度中野区個人情報の保護に関する条例の運営状況について報告いたします。

 本件については、中野区個人情報の保護に関する法律施行条例附則第5条第2項の規定により読み替えて適用する同条例第18条の規定に基づき、区長から6月20日付の文書のとおり報告がありましたので、さよう御了承願います。

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 令和4年度中野区職員倫理条例の運営状況について

 

○議長(酒井たくや) 日程第11、令和4年度中野区職員倫理条例の運営状況について報告いたします。

 本件については、中野区職員倫理条例第11条の規定に基づき、区長から6月20日付の文書のとおり報告がありましたので、さよう御了承願います。

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 法人の経営状況を説明する書類の提出について

 

○議長(酒井たくや) 日程第12、法人の経営状況を説明する書類の提出について報告いたします。

 本件については、地方自治法第243条の3第2項の規定に基づき、区長から6月20日付の文書のとおり、中野区土地開発公社及び野方駅整備株式会社の経営状況を説明する書類が提出されましたので、さよう御了承願います。

 次に、陳情の継続審査についてお諮りいたします。

 お手元の陳情継続審査件名表に記載の陳情については、付託委員会から継続審査の申出がありますので、継続審査の可否について、これより起立により採決いたします。

 第7号陳情、中野区議会傍聴に関する運営ルールの変更と必要な情報開示を求める陳情は、議会運営委員会の申出どおり継続審査に付したいと思いますが、これに賛成の方は御起立願います。

〔賛成者起立〕

○議長(酒井たくや) 起立多数。よって、第7号陳情は継続審査に付すことに決しました。

 

令和5年第2回定例会

陳情継続審査件名表

 

《議会運営委員会付託》

 第7号陳情 中野区議会傍聴に関する運営ルールの変更と必要な情報開示を求める陳情

 

○議長(酒井たくや) 次に、常任委員会の所管事務継続調査についてお諮りいたします。

 お手元の常任委員会所管事務継続調査件名表に記載の調査事件については、それぞれ所管委員会から継続調査の申出がありますので、これを申出どおりに継続調査に付すことに御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(酒井たくや) 御異議ありませんので、さよう決定いたします。

 

常任委員会所管事務継続調査件名表

令和5年第2回定例会

総務委員会

 1 政策、計画及び財政について

 1 平和、人権及び男女共同参画について

 1 広聴及び広報について

 1 評価及び改善について

 1 情報政策及び情報システムについて

 1 人事及び組織について

 1 危機管理、防災及び都市安全について

 

区民委員会

 1 区民相談及び消費生活について

 1 戸籍及び住民基本台帳等について

 1 区税について

 1 国民健康保険及び後期高齢者医療等について

 1 産業振興について

 1 シティプロモーション及び観光について

 1 文化、生涯学習及び国際化について

 1 環境、地球温暖化対策及び緑化推進について

 1 清掃事業及びリサイクルについて

 

厚生委員会

 1 地域活動の推進について

 1 地域子育て支援及び地域保健福祉について

 1 介護保険及び高齢者支援について

 1 社会福祉について

 1 スポーツについて

 1 福祉事務所及び保健所について

 1 保健衛生について

 

建設委員会

 1 安全で快適に住めるまちづくりについて

 1 道路の整備について

 1 公園の整備について

 1 交通環境の整備について

 

子ども文教委員会

 1 学校教育の充実について

 1 学校と地域の連携について

 1 知的資産について

 1 子どもの育成及び若者支援について

 

○議長(酒井たくや) 次に、議会運営委員会の所管事項継続調査についてお諮りいたします。

 お手元の議会運営委員会所管事項継続調査件名表に記載の調査事件については、議会運営委員会から継続調査の申出がありますので、これを申出どおりに継続調査に付すことに御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(酒井たくや) 御異議ありませんので、さよう決定いたします。

 

議会運営委員会所管事項継続調査件名表

令和5年第2回定例会

 1 議会の運営について

 1 議会の会議規則、委員会に関する条例等について

 

○議長(酒井たくや) 以上で本日の日程を全て終了いたしましたので、散会いたします。

 令和5年第2回中野区議会定例会を閉じます。

午後2時57分閉会

 

 

 

会議録署名員 議 長 酒井 たくや

       議 員 武井 まさき

       議 員 中村 延子