中野区議会区民委員会〔令和5年6月29日〕
区民委員会会議記録
○開会日 令和5年6月29日
○場所 中野区議会第2委員会室
○開会 午後1時00分
○閉会 午後4時37分
○出席委員(8名)
市川 しんたろう委員長
細野 かよこ副委員長
武井 まさき委員
武田 やよい委員
甲田 ゆり子委員
小宮山 たかし委員
石坂 わたる委員
酒井 たくや委員
○欠席委員(0名)
○出席説明員
区民部長、新区役所窓口サービス担当部長 高橋 昭彦
文化・産業振興担当部長、区民部シティプロモーション担当課長事務取扱 高村 和哉
区民部区民サービス課長、区民部新区役所窓口サービス担当課長 小堺 充
区民部戸籍住民課長、区民部マイナンバーカード活用推進担当課長 白井 亮
区民部税務課長 滝浪 亜未
区民部保険医療課長 宮脇 正治
区民部産業振興課長 松丸 晃大
区民部文化振興・多文化共生推進課長 冨士縄 篤
環境部長 松前 友香子
環境部環境課長 永見 英光
環境部ごみゼロ推進課長、清掃事務所長 阿部 正宏
○事務局職員
書記 細井 翔太
書記 髙橋 万里
○委員長署名
審査日程
○意見書の案文調製
○所管事項の報告
1 新型コロナウイルス感染症の影響により収入が減少した世帯等に係る令和4年度国民健康保険
料の減免申請受付期間の延長について(保険医療課)
2 中野区産業振興方針(骨子)について(産業振興課)
3 次世代育成に資する文化・芸術の鑑賞・体験機会の充実策(骨子案)について(文化振興・多文化共生推進課)
4 もみじ山文化センター本館の改修工事に伴う休館について(文化振興・多文化共生推進課)
5 令和5年度中野区シティプロモーションにおける助成事業の決定について(シティプロモーション担当)
6 脱炭素社会の実現に向けた区有施設整備の考え方について※(環境課)
7 その他
(1)マイナンバーカード普及促進に向けた出張申請サポートの実施について(戸籍住民課)
(2)証明書等発行手数料の支払における電子マネー決済の拡充について(戸籍住民課)
(3)中野区産業経済融資制度における新型コロナウイルス対策緊急応援優遇の受付期間延長について(産業振興課)
(4)子どもエコ講座の実施について(環境課)
○所管事務継続調査について
○その他
委員長
定足数に達したので、区民委員会を開会します。
(午後1時00分)
本日の審査日程ですが、お手元の審査日程(案)(資料1)のとおり進めたいと思いますが、これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
御異議ありませんので、そのように進めます。
なお、審査は5時を目途に進め、3時頃に休憩を取りたいと思いますので、御協力をお願いします。
それでは、議事に入ります。
前回の委員会で第4号陳情が採択されたことに伴う意見書の案文調製を行います。
委員会を暫時休憩いたします。
(午後1時00分)
委員長
委員会を再開いたします。
(午後1時01分)
インボイス制度の実施延期を求める意見書の案文は、休憩中に確認したとおりとし、提案者は細野副委員長、武田委員、石坂委員、小宮山委員。そして、提案者代表は細野副委員長と確認したいと思いますが、御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
御異議ありませんので、そのように決定いたします。
次に、第5号陳情が採択されたことに伴う意見書の案文調製について御協議いただくため、委員会を暫時休憩いたします。
(午後1時01分)
委員長
委員会を再開いたします。
(午後1時02分)
休憩中に御確認いただいたとおり、第5号陳情が採択されたことに伴う意見書につきまして、当委員会では案文の調製を行わないことを確認したいと思いますが、御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
御異議はありませんので、そのように決定します。
以上で意見書の案文調製を終了します。
昨日に引き続き、所管事項の報告を受けたいと思います。
初めに、1番、新型コロナウイルス感染症の影響により収入が減少した世帯等に係る令和4年度国民健康保険料の減免申請受付期間の延長についての報告を求めます。
宮脇区民部保険医療課長
それでは、新型コロナウイルス感染症の影響により収入が減少した世帯等に係る令和4年度国民健康保険料の減免申請受付期間の延長について御報告いたします。(資料2)
お手元の資料を御覧ください。
新型コロナウイルス感染症の影響により収入が減少した世帯等の国民健康保険料の減免につきましては、令和5年5月8日より新型コロナウイルスが5類感染症に位置付けられたことから、令和4年度保険料の減免をもって国の財政支援は終了いたしました。財政支援は終了となりましたが、令和5年6月には令和4年の収入額が確定することから、令和4年と令和3年の主たる生計維持者の事業収入などを比較いたしまして、その額が3割以上減少している場合には、令和4年度の保険料が減免対象となる可能性がございます。このため、区は当初、令和5年3月31日をもって減免の申請受付を終了する旨、中野区ホームページなどで周知をしてまいりましたが、申請受付期間を以下のとおり延長し、減免制度の周知を図ることといたします。
1番、延長後の申請受付期限でございます。令和5年9月29日(金曜日)までといたします。
2番、周知方法でございます。国保だよりへの掲載、これは6月13日に発送した保険料の納入通知書のほうに同封してございます。それから、周知チラシの送付、これは催告書へ同封をしております。それから、区報6月20日号への掲載について、記載のとおり既に周知をしております。同じく中野区ホームページにつきましても、既に掲載をしているところでございます。このほか、資料には記載をしておりませんが、順次各方面に依頼をするなどして周知を強化してまいります。例えば関東バス、京王バスへの車内の広告、それから、区のお知らせ板への掲示、区内サミットなど複数店舗へのチラシの設置、区商連だよりへの掲載などをはじめ、区役所本庁舎関係部署や庁外施設にもポスターやチラシの掲示、あるいは設置を予定してございます。
資料の最後には参考といたしまして、令和4年度実績件数及び減免額をお示しいたしました。御参照ください。
簡単ではございますが、御報告は以上です。
委員長
ただいまの報告に対して質疑はありませんか。
武井委員
周知方法のところで、周知チラシの送付、毎週200名程度とありますが、この数字はどこから出てきたのかお教え願います。
宮脇区民部保険医療課長
200名というものですけれども、こちらについては令和4年度の第1期から第10期の間に2期以上未納がある方、こちらを対象に抽出しまして、お送りしているものです。その200名という数字なんですけれども、こちらは毎週200名ずつ送ることの意味なんですけれども、およそ200名程度送りまして、反応が返ってきまして、納付相談などに結びつけるというふうに事務を流してございます。あまり多く一度に送ってしまいますと、これはこれで対応し切れないというところで、対象の方は順次、もう少しいるんですけれども、200名ずつお送りさせていただいていると。そういう流れになってございます。
武井委員
こういった制度を本当に多くの方に、せっかく延長するのであれば、お知らせしたほうがいいと思いますので、例えば区の緊急融資などを借りに来る方に周知とかはもちろん窓口でされたりしているのでしょうか。
宮脇区民部保険医療課長
緊急融資の申込みに来られる方ということでございますが、私どものほうとしましては産業振興センターのほうで受付をしている、その窓口のほうにチラシを置いて、御案内を進めていきたいと、そのように考えてございます。
石坂委員
今、毎週200名程度というのはなぜかという質問があって、今の御答弁の中で200名よりは多いような答弁がありましたけども、トータル何人ぐらいを見込まれているのか教えてください。
宮脇区民部保険医療課長
トータルですと1,400名から1,500名、その程度の数字になってございます。
石坂委員
その辺の数の方がいらっしゃるということで、それで実際に進めないと分からないところでありますけども、延長した場合に大体何件で幾ら分ぐらいが最大かかるだろうとか、あるいはこのぐらいかかるだろうという見込みはあったりするんでしょうか。
宮脇区民部保険医療課長
6月28日現在、昨日の時点ですけれども、77件の申請が4月からございました。一日にしますと、営業日でいいますと1件ちょっとというような状況なんですけれども、ここを、周知をもう少し強化することによって、最終的には例えば200件だとか300件だとか、そういった数字を目指して増やしていきたいと、そのように考えてございます。
金額なんですけれども、1件当たり大体12万円とか13万円とか、そのくらいの保険料の軽減額に結びつきます。それ掛ける200件、300件というような規模を想定していると、このように考えてございます。
石坂委員
そのぐらいの金額がかかるというところでありますけども、国の財政支援が終了になるというところで、これは区の一般財源で出す形になるという形でよろしいんでしょうか。
宮脇区民部保険医療課長
この制度につきましては、令和4年度保険料につきまして、10分の10の国からの交付金が出てございます。さらに事務費に関してなんですが、令和4年度分の保険料に関してという制限がございますが、事務費も10分の10の交付の予定となってございます。
石坂委員
そうしますと、区のほうの負担は、持ち出しはなくて済むということであるかと思いますけども、これというのは23区の他区ですと、同じようなことをされている区はどの程度あるのか分かりますでしょうか。
宮脇区民部保険医療課長
他区で受付期間を延長している自治体ですが、23区の中では文京区と大田区の2区となります。
石坂委員
やっている区が少ない中で中野区が行うことはとてもいいと思いますけども、逆にどこでもやっているわけではないことなので、しっかりと周知しないと、やっていること自体知られないということになってしまいますので、そこの周知の仕方、先ほども産業振興センターなどのところでチラシなども置くという話はありましたけども、ほかにも区役所全体、あるいはそれこそ生活保護、生活相談の窓口ですとか、社会福祉協議会のほうの貸付けなどの場面等々にも、区民の目に止まるところにより多くチラシが置かれているということが必要だと思うんですけど、その辺ていかがお考えでしょうか。
宮脇区民部保険医療課長
今おっしゃられました例えば社会福祉協議会、こちらについても相談のお客様がかぶる可能性はございます。そういった意味では、ぜひ置いていきたいというふうに計画をしてございます。また、生活保護、こちらも同じようにお客様としてはニーズがある程度発生するのかなというところです。庁内、ほかにも様々なセクションに置こうと思っていますが、そういったところに置いていくことというのは非常に重要な意義があるかなというふうに考えてございます。
酒井委員
御報告ありがとうございます。こちらの国民健康保険料の減免申請の受付期間の延長に関しましては、我が会派の山本たかし議員がさきの予算特別委員会の総括質疑で提案をさせていただいたんですけども、すぐに御対応いただいて感謝申し上げるところですけれども、ちょっと制度を教えていただきたいんですけども、そもそも生計維持者の事業収入等が3割減ると、こちらの減免の対象になりますね。その減免額に関しては国庫のほうで10分の10補填されるわけですよね。それはいつからいつまでだったのかまず簡単に教えてください。
宮脇区民部保険医療課長
こちらにつきましては、令和2年1月にコロナが急にはやり出して、そうすると、令和元年度の最後の2期ですね。こちらの部分が最初に令和元年度分ということで対象になりました。以降、令和2年度分、令和3年度分、令和4年度分という形で続いてきたものでございます。
酒井委員
ありがとうございます。令和元年度分は2期だけですので、年間を通じた実績で見ると、令和2年度、令和3年度、そして令和4年度はこちらのほうで減免額が1億2,400万円余というふうになっていると思うんですけれども、ですよね。(「違います」と呼ぶ者あり)違う。だから、令和2年度と令和3年度の年間の減免分の額を教えていただけますかって聞いたんです。
宮脇区民部保険医療課長
令和元年度分が、こちらの承認決定件数ですが、2,193件、金額にしますと7,294万円余り、それから令和2年度分、こちらについては2,543件、金額にしまして4億5,600万円余り、それから令和3年度分ですが、こちらが1,225件、金額にしまして1億9,700万円余り。先ほど令和4年度分については御報告したとおりです。
酒井委員
それで、今回2類から5類に位置付けられる中で、区としてはこの減免の申請の受付を令和5年3月31日をもって終了するというふうな考え方だったんですよね。山本議員の提案もあって、令和5年9月29日まで約5か月ですか、延長しましたよと。これは国のほうで3月31日で締め切ってくださいねというのがあったのか、どういうふうなところで当区としては3月31日で当初は判断されていたんでしょうか。
宮脇区民部保険医療課長
国から3月31日をもって受付を終了しなさいというような内容の通知が特段あったわけではございません。それで、区としましては3月31日でもって納期の到来分については基本さばけますので、新しく申請を受け付けるのは、今度は令和5年度以降のものがメインになってしまいます。といったことで、言ってみればお客様があまり期待できないというところもございましたので、3月31日をもって終了というふうに当初は考えてございました。
酒井委員
ですから、国がそういった、いついつまでしか減免措置をやりませんよというところで切るんだったら分かるんですけれども、令和4年度の保険料を令和4年度末の3月31日で切っちゃっているわけじゃないですか。けど、4月以降の対象者も77件ある中では、やっぱり当初からそういう考え方もあっていいのかなというふうに思うんですけど、その辺はやっぱり難しかったんですか。
宮脇区民部保険医療課長
酒井委員おっしゃるとおり、当初からそういった考えを持つことも考えられた状況ではあったかと思います。ただし、令和5年度において他の様々な保険医療課としての取組もございます。そういった中で優先順位等も考えまして、5年度の中ではできる範囲のところをやっていくということを考えたところでございます。
酒井委員
そうはいっても、この対象者というのが、収入が3割減少しているという大変に困っている方が対象になっている制度なので、今後こういうことがあった際には、ちょっと柔軟な今回の取組のようなこと、要するに申請期間の延長なんかをすることによって、被保険者に対して寄り添っていくようなことも考えていただきたいなと思っています。先ほど石坂委員からもありましたが、文京区と大田区と中野区しかやっていないんですよね。だから、実は大変にすばらしいことに取り組んでいただいたとも思っていますし、こういう考え方を持って今後も行っていただきたいと思います。
それから最後、広報のところは、バスであったり、お知らせ板であったり、お店に掲示したりだとか、こういった税、国民健康保険でここまでいつも広報ってされていましたか。かなり工夫されているように感じたんですけれども、その辺の取組、何か特段あればちょっと教えてください。
宮脇区民部保険医療課長
今回、区内各施設、それから出先施設も含めた本庁舎、そういったところへの周知というのは、例えばその他の減免制度だとか、そういったことで周知をしてまいったことがございます。ほかにも掲示板ですけれども、ちょっと今、具体的な名称がすぐには思いつきませんけれども、掲示板を過去に活用したことはございます。店舗のほうに置かせていただくということに関しては、今回踏み込んだ対応というふうに取らせていただきました。
酒井委員
ありがとうございます。23区の中で文京区、大田区、中野区のみ、こういうふうに猶予を持って被保険者に寄り添っていると。それからまた広報に関しても、よりやっぱり知ってもらいたい、周知したいという中で、今まで以上の取組をされたことは大変に評価しておるところです。昨日に区債権の状況と収入率向上に向けた取組というところの報告があったんですけれども、他方、国民健康保険料はやっぱり収納率が低いんですよね。減免のこういった周知をしながら収納率の向上に、その方はもともと払っている分が返ってくるわけなので、なかなか難しいと思うんですけど、これを収納率の向上に令和4年度分から令和5年度分に結びつけるようなことってやっぱり難しいんですか。
宮脇区民部保険医療課長
令和4年度の国民健康保険料、こちらを減額した暁には、そのお金をどのようにお使いいただくかについては、こちらのほうで何か保険料、例えば令和5年度の保険料に充ててくださいというようなことは、あくまでもお願いはできるけれども、もちろん強制することもできるものではございません。ですので、もし令和5年度のお支払い、引き続きつらいというようなお声が相談の中などでありましたら、そこはよろしければ令和5年度の保険料の払込みのほうに充ててみるのもいかがでしょうかというような御案内は可能だと思ってございます。
酒井委員
あくまでお願いベースですよね。収納率のところのお話になったので、1点だけちょっと昨日気になったことがあるので、教えてください。国民健康保険料で収納率アップのための取組で、督促状発送時期の前倒しって昨日触れていたと思うんです。ちょっともう一度その督促状発送時期の前倒し、国民健康保険料について、そこを簡単に教えてください。
宮脇区民部保険医療課長
昨日の資料の中で、督促状の発送時期を繰り上げていきたいというようなお話を差し上げました。現行約2か月後に督促状を発送しておりましたけれども、これを1か月前倒しをしまして送ると。こういったことをやりたい。それによって早期の納付勧奨を実現したい。こういうものでございます。
酒井委員
要するに納期限が過ぎてから2か月後に、払っていませんよ、払ってくださいよという督促状を今まで出していたのを、それを工夫して、1か月過ぎたところで督促状を発付するようにしましたよということだと思うんですけれども、こういった督促状の納期限から過ぎてからの発付に関してのルールなんかはあるんですか。国民健康保険法などで。
宮脇区民部保険医療課長
督促状の発付期限につきましては、国民健康保険税については地方税法の規定により納期後20日以内とされてございますが、国民健康保険料につきましては、各保険者の定めにより発付期限を定めなさいと、そのような決まりになってございます。
酒井委員
保険者はどちらになりますか。東京都と中野区。
宮脇区民部保険医療課長
保険者に関しては、平成30年度に共同の仕組みに移行しましたので、中野区並びに東京都という形になります。
酒井委員
徴収をしております中野区としては、この督促状の発付に関して定めなければならないという中で、どのように定めていますか。
宮脇区民部保険医療課長
保険料の発付期限については保険者によって定めるという規定はございますが、中野区においては明確に定めているものではございません。
酒井委員
では、これを受けて、どのように区としては定めようとお考えなんですか。今まで定めていなかったのはよくないんですよ。けど、やっぱりこれからが大事なので、どうお考えですか。
宮脇区民部保険医療課長
1か月の前倒しを実現するということで、こちらについてはその実施状況を鑑みまして、例えばそのタイミングをもう少し早くできるのか、それとも実務的に難しいのか。その辺りは事業の進捗を確認しながら、一定この時期がよかろうというところの結論は出してまいりたいと思います。
酒井委員
そうおっしゃいますけど、今、現になくて、定めなければならないんですから、やっぱり早期に定めなければならないと思います。規則だ何だ、そういう形で定めるわけでしょう。部内、課内で柔軟に期限も変更することができるわけじゃないですか。だから、そこを取り組んでいただきたいんです。
最後にしますが、これね、税では地方税法の中で、納期限を過ぎると、もともと20日以内に督促状を発付しなければならないという、そういう表現だったんです。けど、当区も実はそれをやっていなかったんですよね。それ、私も提案させていただいたんですけれども、改められたのはいつ頃かお答えできますか。
滝浪区民部税務課長
令和2年度から20日後の発付としております。
酒井委員
それによって収入率は高くなりましたか。
滝浪区民部税務課長
具体的な数字は今お伝えできませんが、少なからず上昇したというところは確認しております。
酒井委員
それでね、これも当初、納期限から20日でもともと地方税法では定められているんですけど、区としては、20日では督促状を送っていなかったんですよ。何でかといいますと、20日で送っちゃったら納期限との関係で、まだ期限があるのにというので怒られる方もいらっしゃるから、そういうので区のほうはちょっと後ろ向きに捉えられて、なかなか進まなかったんですよ。けど、実際にそれを地方税法のとおりに督促状を納期限から20日後に発付するようになって、現場からそんなにクレームはないというふうに僕、聞いているんですよ。これは何が大事かというと、主要3債権で税のところはもう令和2年にやっているんですよ。地方税法に倣って。けど、国民健康保険のところは定めなさいと言われていたのに定めていない。むしろ本当は国民健康保険のところも、じゃ、納期限から20日でやろうよって一緒にやってもらわなきゃ、せっかくこの区債権の状況とかって報告して、主要3債権なんだって行政側が言っているのに、そこの債権のところに関することが全然連携できていないのがやっぱりちょっとよくないなと思うので、質疑をさせていただきました。今回こういった納期限から督促状をどのように発付していくかというのはこれから議論されると思いますし、税のほうにももう実績がありますから、お尋ねしながら、なるたけ納期限が過ぎてから早いほうに送るのがいいわけですから、ちょっとその辺はこれからしっかり取り組んでいただきたいと思いますが、最後に御答弁をお願いします。
宮脇区民部保険医療課長
委員のおっしゃる納期後の20日以内というところ、そちらの期限で税のほうはやれているというところでございますので、国民健康保険においてもそういったことが可能かどうかしっかり前向きに検討してまいりたいと思います。
甲田委員
私もこの点については大変評価をしたいと思います。二つだけちょっとお聞きしたいんですけども、これ、もし令和4年度分を対象者がもう既に支払ってしまった場合でも、また申請をすれば戻るということはあるんですか。
宮脇区民部保険医療課長
既に支払いをしてしまったケースですけれども、戻る運用になってございます。
甲田委員
分かりました。ありがとうございます。あと、延長していただいた申請受付期限が9月29日ということなんですけども、国の財政支援が終了したということで、これが限界なのか、なぜこの申請期限なのかというところをちょっと教えていただければと思います。
宮脇区民部保険医療課長
限界ということでしたが、9月29日より先に延ばせないというルールも逆にございません。なので、この期限をなぜ設定したかというところになりますが、過去の申請の実績、これを考えまして、大変7月、8月、9月に集中している時期が多うございました。その後の事務処理の関係もございます。9月で終わった後、またその処理において年内いっぱいかかるような状況もございます。これまで令和2年、令和3年、令和4年と継続しながら事業を進めていったものが終わっていくということで、担当も離れてしまうというところもございますので、こちらについては9月29日で切らせていただくと。そういった理由でございます。
委員長
他に質疑はございますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
質疑がなければ、以上で本報告について終了いたします。
次に2番、中野区産業振興方針(骨子)について報告を求めます。
松丸区民部産業振興課長
それでは、中野区産業振興方針(骨子)について御報告させていただきます。(資料3)
昨年度より、「中野区基本計画」に基づきまして、新たな産業振興方針の策定に向けて平成24年に策定した「中野区産業振興ビジョン」の検証、区内産業・商業の現況分析、関係団体や学識経験者などとの意見交換を行ってまいりました。
今年度に入りまして、新型コロナウイルス感染症の5類への移行を契機としまして、インバウンド需要の急速な回復、各地でのイベントの開催など、経済活動は今後さらに活発化していく動きを見せておりますが、一方で、緊迫が続くウクライナ情勢や円安、エネルギー・原材料価格や物流費の高騰などによる値上げが続いておりまして、区内経済に影響を与えている状況にございます。
こういった状況を踏まえまして、中野区における産業振興の目的、背景、現状と課題、基本方針、施策案などを整理しまして、中野区産業振興方針の骨子としておまとめしたものでございます。
別紙を御覧ください。ポイントとなるところに絞って御説明をさせていただきます。
初めに、1ページを御覧ください。中野区の産業振興の目的(目標)でございますが、中野の地域経済が健全に発展し、区民生活が向上していることを目的とするものでございます。視点としては、現在の中野区の産業を振興することと、中野区で新たに興し、未来に継続・発展できる産業を育成すること、この二つの振興を軸としております。
次に、2ページを御覧ください。産業振興方針の策定に当たっての上位計画・関連計画について、基本計画で産業振興課に関連する箇所などを記載させていただきました。詳細についてはお読み取りいただければと思います。
次に、3ページを御覧ください。社会経済の状況をまとめたものでございます。国内経済について簡単に御説明させていただきます。コロナ禍を経て、経済活動が再開されつつございますが、価格転嫁ができていない企業、人手不足が顕著に現れている企業など、新たな課題に直面している事業者もございます。一方で、物販・デジタル系の日本国内の消費者向けの電子商取引やインターネット通販が増加傾向にあることから、新たな販路の開拓を意識したり、SDGsの機運の高まりやカーボンニュートラルの普及といった企業の価値観の変化を意識する企業も増えておりまして、多様化するニーズに合った支援を検討していく必要がございます。
4ページを御覧ください。こちらは中野区の概況ということでございます。中野区の人口ですが、今年の1月1日時点の人口ですが、夜間人口は33万3,593人と微増傾向にございますが、高齢化率、合計特殊出生率を見ますと少子高齢化の傾向が見られます。昼間人口は32万5,767人となっておりまして、昼夜の人口差は縮小傾向にございます。この一方で、事業所数は1万917事業所と減少傾向にございまして、経済対策に力を入れていく必要があろうかと思います。また、人口ピラミッドを御覧いただきたいと思いますが、20代後半が一番多く、生産年齢人口が多いのが中野区の特徴となってございます。
5ページを御覧ください。中野区産業振興ビジョンの再検証を行いました。達成できたこともございますが、多くの項目におきまして道半ばの状況でございます。継続した支援が求められている項目もあれば、現在の社会構造、背景、経済情勢などを捉えまして、施策を再度検討していく必要があろうかと思います。
6ページを御覧ください。国や都の主な取組をまとめてございます。各関係機関と連携を図りながら区内事業者への支援を進めてまいりたいと考えております。
7ページを御覧ください。中野区の産業部門の主な取組でございます。経営相談としましては、産業振興センターにおける商工相談、融資に関する相談受付の実施、経営全般・創業で悩んでいらっしゃる事業者に対しましては、中小企業診断士による出張相談の実施、販路拡大としましては、ビジネスフェアに出展した事業者に対して費用の一部を補助、創業支援としましては、産業振興センターにおいて経営支援、創業等の講座・セミナーを実施、ビジネスプランコンテストにつきましては、西武信用金庫との共同開催。雇用支援としましては、ハローワークや東京しごと財団、杉並区等と連携しまして、就職相談・面接会を実施。勤労者福利厚生事業支援としましては、勤労者サービスセンターへの運営補助を行っております。このほか、東京商工会議所中野支部とも連携を密に行いまして、包括的なサポート体制を築いております。
8ページを御覧ください。中野区の商業部門の主な取組でございます。組織力強化支援といたしまして、商店街の組織力や連携機能強化、IT機能の強化や先駆的な取組に対して補助する商店街連合会事業補助金の支給、集客の仕掛けづくりとしましては、商店街のイベント事業への支援、環境整備事業への支援、経営力の向上としましては、商店街のデジタル化、キャッシュレス化の支援、地域商業全体の活性化としましては、プレミアム商品券事業やポイント還元事業の実施などを行っております。このほか、中野区商店街連合会や中野区商店街振興組合連合会とも連携を密に行いまして、包括的なサポート体制を築いております。
9ページを御覧ください。中小事業者の環境の現状についてでございます。産業の構成、デジタル化率、景況感、課題認識・ニーズについてそれぞれまとめられております。
10ページを御覧ください。先ほどの現状を基に整理分析した課題でございます。幾つか御紹介したいと思います。1つ目の項目、新型コロナウイルス感染症長期化の影響や物価高騰による影響ですが、前者は業種や事業所において差が大きくなっておりますが、後者につきましては業種を問わず影響が出ておりまして、異なる傾向が見られます。こういった傾向を踏まえまして、効果的な支援を打っていく必要があろうかと思います。
二つ目の項目、中小企業の経営安定化支援ですが、支援メニューが豊富で、ワンストップの中小企業振興公社は秋葉原まで出向く必要があること、区内で事業を継続するためには創業時だけでなく、顧客のあっせんなど販路開拓・拡大といった継続的な支援が必要であり、また孤立しやすい経営者間でのネットワークづくりの支援が求められていること、人材確保の支援強化が必要であること、こういった声が事業者から寄せられております。
三つ目の項目、意欲ある中小企業の成長・発展に向けた支援ですが、新商品開発や地域貢献などに取り組む事業者への支援を促進する視点などが必要ということでございます。
四つ目の項目、創業・スタートアップ支援でございますが、女性起業家への積極的な支援、その道のマイスターなど区が認定する制度の検討などが求められているところでございます。
11ページを御覧ください。こちらは商業・商店街の現状についてでございます。産業同様に、構成、デジタル化率、景況感、課題認識・ニーズについてそれぞれまとめられております。
12ページを御覧ください。現状をこちらも整理・分析した課題でございます。こちらも幾つか御紹介させていただきたいと思います。一つ目の項目、商店街の活力維持でございますが、インバウンド対策を推進する上でも、商店街・商店のデジタル化、キャッシュレス化の推進を進めること、所有する商店街施設管理の適正化を図ること、事業承継等を支援すること、空き店舗対策を講じること、成長が見込まれる商店街への支援を強化することなどが求められているところでございます。
二つ目の項目、魅力ある店舗の創出ですが、区内に根づいて個店経営を継続してもらうためには様々な課題がありますが、支援の構築を検討していく必要があります。
三つ目の項目、商工関係団体の組織力と活動の低下への対応ですが、商店街の事務局機能の強化のためには、単に経常業務の補助を検討するのではなく、商店街が行うことのできる収益事業の研究や支援といった幅広く捉えた支援の仕組みづくりを行うことが必要だと考えております。
13ページ、14ページは、まちづくりの視点、都市観光の視点から、それぞれ産業振興に関連した課題を抽出したものとなります。後ほどお読み取りいただければと思います。
15ページを御覧ください。ここまで整理した内容を基に産業振興方針の基本方針を四つ定めました。産業振興のメインとなる柱としましては1番と2番で、3番と4番はサブとなる柱としてイメージしていただければと思います。1、中野区の立地や環境を生かした中小企業振興策を実施する。いわゆる産業部門の振興でございます。2、キャッシュレス化と個店支援を中心とした商店街支援を進める。いわゆる商業部門の振興でございます。3、地域の中小企業や商店街・商店の振興に寄与するまちづくりを進める。まちづくりの中に産業振興を関連づけていくということでございます。4、「文化・芸術」「コンテンツ」「グルメ」を重視した都市観光施策を進める。都市観光施策のシティプロモーションの中に産業振興を関連づけていくということでございます。
16ページ以降につきましては、今こちらでお話しさせていただきました四つの柱に沿いまして、展開される施策や主な取組の事例をまとめたものとなっております。後ほどお読み取りいただければと思います。
表紙、かがみ文のほうにお戻りください。予定している今後のスケジュールについてでございます。議会の皆様から頂いた御意見ですとか、関係団体・事業者等のヒアリングを踏まえまして、庁内での協議を重ねていきたいと思っておりまして、第3回定例会では中野区産業振興方針(素案)の御報告、第4回定例会におきましては中野区産業振興方針(案)の御報告、令和6年2月には中野区産業振興方針を策定する予定となっております。
御報告は以上でございます。
委員長
ただいまの報告に対して質疑はございますか。
武井委員
中野区産業振興方針の骨子の7ページ目にありました経営相談のところで、中小企業診断士さんに相談するという。今どれくらい相談件数があるとか、そういう今の実施状況は分かりますでしょうか。
松丸区民部産業振興課長
こちらは中小企業診断士によるどこでも出張相談についてによるものかと思いますが、一度の申込みにつきまして2回の相談が受けられるものというふうになっております。現在の利用状況につきましては、中小企業診断士会のほうで実施しているものでございますので、詳しい件数は把握してはございませんが、昨年と比較しておおむね同じ程度というふうになっておるということでございます。
武井委員
これ、私自身も利用したことのある制度なので、ぜひこれは多く広く使っていただくようにしていただきたいと思います。あと、下に融資あっせんとありますが、こういった中野区の融資制度を借りに来る。特に運転資金で借りに来る経営者さんは経営も困っていると思いますので、こういった中小企業診断士さんとの相談をセットでといいますか、お勧めしていただければと思います。
あと、8ページ目にありました商店街のイベント事業の支援に関しまして、いろいろな支援をされていると思います。それで、各商店街でいろいろなイベントなどをしていると思いますが、各商店街、中野区内でもいいですし、それ以外でもいいですし、成功事例の共有などをしてはいかがかなと思いますが、どうでしょうか。
松丸区民部産業振興課長
成功、失敗につきましては、何をもって成功かどうかというところはなかなか判断が難しいところではございますけれども、中野区商店街連合会のほうで発行しております中野区商連情報におきまして、各商店街におけるイベントの実施状況につきましては情報提供させていただいておりまして、会員店舗のほうに配布させていただいておるところでございます。こちらと併せまして、東京都のほうで東京商店街グランプリ事業を毎年度実施しておりまして、こちらは都内の商店街が実施している優秀なイベントを表彰しております。この内容につきましては、冊子化したものの配布と併せまして、ホームページで皆様のほうにお知らせしているところでございます。
武井委員
次に、17ページの施策案でありましたデジタル地域通貨の導入とありましたが、現状で何か進展などありましたらお知らせください。
松丸区民部産業振興課長
昨年度、中野区商店街連合会ですとか中野区商店街振興組合連合会のほうで専門家の助言を受けながら、区内共通商品券の電子化に向けた調査研究を行ってまいりました。こちらは電子商品券に向けた動きになっておりますけれども、今、中野区のほうでも地域通貨について検討を進めているところでございまして、併せて協議を重ねながら前に進めていく必要があろうかというふうに考えております。
小宮山委員
15ページの基本方針1、2、3、4とありますけども、この1、2、3、4のうち1、2、3というのは、これが例えば杉並区の基本方針ですと言われたら、ああ、そうですかと受け止められるような、どこの自治体でも多かれ少なかれ区内産業の振興というのは取り組んでいることだと思います。中野区らしさを出す必要がどこまであるかという話もありますけど、中野区らしさを出して、そしてそれがシティプロモーションにも結びついていくものとしては、やっぱり4番というのはとても大事なことだと思うんです。今まで4番と思われる事業として何をやっていたかというと、3区合同の誘客促進事業、これは東京都の補助金も受け取って、例えばさいとう・たかをのメモリアル追悼展をやりました。これ、来場者は472人、経費は683万円かかったので、1人当たり1万4,470円かかったんです。あるいは声優とかレスラーが来て、中野区の豆知識を問うクイズみたいのをやって、290万円でやって、2,410回再生、Ⅰ視聴当たり1,200円ぐらいかかっているんです、私、これは3回ぐらい見ましたけど。あるいはマジンガーZはちょっと例外として、プリキュアショーもやりました。プリキュアショーは180万円でやって、何十人かは忘れましたけど、1人当たり6,000円か7,000円ぐらいの参加費がかかっている。そういうことを今までコンテンツ産業とか、あるいは誘客促進としてやってきたんだけど、それじゃ、何というか、たまたま区内にある会社に市場価格で仕事を発注したというだけのことであって、何か違うなと思うんです。どんなことをこれからやっていくかというのが19ページに書いてあると思います。ここに載っているフィルムコミッションというのは、1月にこの委員会で報告されたときに私がリクエストしたことを載せていただいてありがたいんですが、ありがたいので、これも本当に今の体制でできるとはあまり思えないんですけども、これをちゃんとやっていけば、「文化・芸術」も「コンテンツ」も都市観光にもつながる。そして産業振興にもつながるものですから、ちゃんとやっていただきたいなと思います。
あと何を言おうかな。フィルムコミッションを本当にちゃんとやっていける見込みがあって、ここに載せているんでしょうか。
高村区民部シティプロモーション担当課長事務取扱
まずちょっと先に前提を御説明させていただきたいんですけれども、昨年度、中野区の都市観光施策の見直しということで、総務委員会と中野駅周辺整備・西武新宿線沿線まちづくり調査特別委員会、こちらのほうで議論をして、中野区の都市観光施策方針というのを定めたところです。その内容が踏まえられて、こちらに入っているところです。今までフィルムコミッションについてはシティプロモーションのほうで持っていましたので、その中で今、委員が御指摘のような、なかなかフィルムコミッションが稼働していなかったということがあって、この方針の中で見直しが示されて、今見直しに着手しています。実際にかなりアプローチが増えていまして、事業者とか民間の活動の発信を大分増やしたものですから、この古い庁舎ですとか、それから産業振興センターですとか、商店街ですとか、かなり引きが来ています。ですので、正しいいわゆるルールづくりをして、できるだけ経費も確保しながら中野のアピールができるようなことで今、見直しをしておりますので、またそこが正式に決まりましたら御報告させていただきたいと思います。
小宮山委員
川島商店街でもやっぱり独自にフィルムコミッションの運営をしていまして、それが商店街の年間100万円以上の収益に結びついていたりします。あるいは、川島商店街でもうまくできていないんですけど、うまくやれば、例えばロケ弁当の発注ですとか、あるいはロケ隊がお店を借りたときに、有料でお貸しするからといって、それでお店の利益にもつながったりとか、利益につなげていくこと、あるいは区内産業の振興につなげていくことも可能なことなので、ぜひよろしくお願いしたいと思います。
あとは、中野区ならではの産業という視点で、お笑いであるとかエンターテインメント全般というのは、中野区ならではの産業だと思うんです。毎日のように中野区内でお笑いライブとかをやっていますし、あるいは小さな劇場とかもいっぱいありますし、音楽とか、そういういろんな文化・芸術をやっている方もたくさんいらっしゃいます。それもエンターテインメント産業と位置付けて支援していくことで、中野区ならではの色がより強く出せると私は思うんですけど、ここにはほとんどそれが触れられていないのはとても残念なことであるので、その辺りをぜひ見直していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
高村区民部シティプロモーション担当課長事務取扱
その点についても議論したところなんですが、いわゆるエンターテインメント産業の支援も必要なんですけども、実際に委員も御存じのとおり、かなりいろんな活動があるので、まずはそちらの情報発信を強化したり、それからマッチングさせて違うイベントにしたりとか、企画にしたり、そこに力を入れようということで、昨年の都市観光施策方針の中での議論となったものです。ですので、まずはそこから着手というふうに考えてございます。
また一方で、区内にはブシロードさんですとか、トムスさんですとか、いわゆるそういったコンテンツ産業をかなり今、活発にやっているところがありますので、そういったところの商品とかサービスをふるさと納税の返礼品としてアピールする。そんなことで活性化の支援を一部補助していきたいというふうに考えてございます。
小宮山委員
今のエンターテインメント産業をいろんなマッチングをさせたりとか、そういう支援をしていくというのはどこの部署でやるんでしょう。
高村区民部シティプロモーション担当課長事務取扱
文化振興・多文化共生推進課が今回、シティプロモーション係が企画の広聴・広報課から移ってきていますので、そこと、それから産業振興課の親和性が高いですので、その双方が協力しながら進めていくというふうに考えてございます。
武田委員
産業振興方針の骨子についての今後のスケジュールのところでちょっと1点お伺いをしたいのですが、スケジュールの中で関係団体や事業者さんからのヒアリング、庁内協議というのはあるんですが、ヒアリングの対象になっていない一般の方たちから意見を聞いたりとか、提案を受けるというような機会はあるのでしょうか。
松丸区民部産業振興課長
関係団体につきましては、経済団体ですとか、区内の中小企業の経営者の方だとか、経済を活動されている方につきまして、ヒアリングを行う予定となってございます。一般の区民の方につきましては、今回産業振興に特化してございますので、一般の区民の方については、今回は予定してございません。
武田委員
提案の中で、例えばこれから先、中野で何か事業を興してみたいなという方とか、何かやってみたいなという方は、今時点で経済団体には入っていらっしゃらなくても、そういう思いを持った方がいらっしゃるんじゃないかなと思うんですね。できればそういった方たちからの意見も聞いていただけると、より新しい提案が出てくるのではないかと思うんですが、いかがでしょう。
松丸区民部産業振興課長
潜在的な創業、起業を希望される方につきましては、区内に一定数いらっしゃるのかなというふうに思っております。東京商工会議所中野支部のほうでもそういった動向については把握しておりますので、東京商工会議所中野支部ですとか中野区商店街連合会だとか経済団体のほうのヒアリングの中で、そういった声を拾いながら進めていきたいというふうに考えております。
武田委員
ぜひ幅広い声を拾っていただけるとありがたいかなと思いますので、よろしくお願いします。
方針の骨子の資料の中から何点かお伺いしたいんですけれども、資料9ページの中で中野区の現状と課題の分析をされているところで、産業の構成として廃業数が創業数を上回っていると。廃業している数のほうが多いという現状だというふうに分析をされているんだと思うんですけれども、その要因は何だというような分析をされていますか。
松丸区民部産業振興課長
こちら、平成26年から平成28年にかけてでございますけども、経済センサスで追いますと、新設の事業者が1,879件、廃業が2,478件でございました。こちらの要因につきましては、かなりいろいろ様々各事業者ごとに要因についてはございますが、このヒアリングの中で、この辺りを確認しながら進めていきたいというふうに考えております。現状この分析の中では、数字を把握しているというところでございますので、これからになってこようかと思います。
武田委員
その次の行にデジタル化というところで、キャッシュレスの問題ともちょっと関わってくるのかなと思うんですが、デジタル化に投資した業種で低いのは、理容業が0%、小売業12%というふうに出ているんですけれども、この辺り低い理由ですとか、昨日のお話の中でも全体の事業者さんの数の中で約半数ぐらいがキャッシュレスの対応というふうにされていると。ということは、約半数はキャッシュレス支援というのを受けていないという事業者さんになるのかなと思うんですね。この辺りの支援策というところでの分析とか要因、お聞きになっていることがあれば教えてください。
松丸区民部産業振興課長
業態につきましてでございますけれども、IT化が進みにくい業態、業種もございます。理容業界が今0%というふうになっておりますけれども、こちらにつきましては予約システムですとか会計システムなど、IT化を進められる部分もございますけれども、個人営業などでIT化をするメリットがなかなか少ないものであると判断される方も一定数いらっしゃるというふうに推測されるものでございます。
武田委員
やはりデジタル化をすること自体が、メリットがないというふうにお考えのところがあるということであれば、振興策というところもキャッシュレスに特化したような形ではない振興策をぜひ考えていただきたいなというふうに思います。
もう1点気になっているのが、同じ9ページの課題認識・ニーズの中で、区の融資窓口が委託になって以降、職員との交流がなくというところがあるんですね。地域の皆さんの声をどういった形で拾っていくのかというのはすごく大事な要素だと思うんですけれども、この辺のことについて実際今どういうふうな形で区としては意見交換なり、情報共有というのをされているのか教えていただけますか。
松丸区民部産業振興課長
こちら、区内事業者のアンケートの結果から拾ったものでございますけれども、平成26年から産業振興センターにつきましては指定管理運営委託となってございまして、窓口につきましては委託事業者の方にお願いしているところでございます。委託事業者のほうから月1回は報告を実は受けてございまして、その中で、様々窓口で頂いた意見だとかを中野区のほうに情報共有させていただいているところでございます。今後も指定管理事業者と連携を密に取りながら進めていきたいというふうに考えております。
武田委員
間に指定管理者さんが入っているということで、直接思いが伝わらないというところをお持ちなんじゃないかなと思うんですね。その辺りはぜひ御配慮を頂いたほうがいいかなというふうに思います。
それと、資料の11ページの中で、景況感として商店街自体は衰退傾向にあるというふうに感じていらっしゃる方が半数以上あるというところと、デジタル化では、一般店では対応できない商店も多いというような記述があるんですけれども、これ自体も将来的には必要なところはあるかなと思うんですが、先ほどなじまないというふうな業態もあるというところもありましたので、実際にほかの産業振興にも力を注ぐ必要があるんではないかと思うのですが、その辺りについて具体的に何かあれば教えてください。
松丸区民部産業振興課長
商店街が衰退している傾向があるんではないかということで掲載させていただいたところでございます。商店街につきましては様々な形態がございます。商店街には近隣型、地域型、広域型、超広域型の類型がございまして、こういった商店街ごとの類型に合わせた支援というのが必要になってくるんじゃないかというふうに考えております。超広域型につきましては、中野区はございませんが、中野区では三つの類型、近隣型と地域型と広域型でございますが、それぞれに合わせた支援を考えていきたいというふうに思っております。キャッシュレス化だけではないということも認識しておりますので、幅広く捉えて支援の制度を考えていきたいというに考えております。
武田委員
ぜひよろしくお願いします。
あと、13ページのほうで、まちづくりとの連携というところになるのかと思うんですけれども、東中野駅周辺、特に東口のほうは再開発の話が出ています。その中で昨年、まちづくり計画課のほうの所管で地域との意見交換会というのが開かれたんですけれども、そこの中では事業者さんだけではなくて、一般の方たちの中で、最近の再開発で共通しているような、どこにでもある同じようなまちではなくて、東中野らしさを大切にしたまちにしたいと。これ以上高層マンションは要らない。高い建物は要らないという声のほうが多かったかというふうに私はちょっと感じているんですね。地元の飲食店街ですとか、あと商店街の方の意向を尊重した産業振興とまちづくりというところで、ハードだけではなくてソフトの面も合わせて、早い段階から一緒に取り組めるというような形ができるといいのではないかと思うのですが、この辺りはどういうふうになりますでしょうか。
松丸区民部産業振興課長
東中野駅東口周辺地区のまちづくりに関して、意見交換会を昨年度も実施してきたところでございます。こちらにつきましては、まちづくり計画課と産業振興課共同で開催したものでございます。地域の商業者の皆様の感じている課題だとか東中野の魅力、それから将来像につきましてはそれぞれ御意見を伺いながら、まちづくり部門と協力して、ハードとソフト連携しながら前に進めていきたいというふうに考えております。
武田委員
これは本当に地域の皆さんが、今のまちを残してほしいという声がとても強いかと思いますので、ぜひそのような地域の皆さんの意向を酌んだ形でのまちづくりを進めていただきたいなというふうに思います。
それと、17ページをちょっと確認させていただきたいのですが、魅力ある個店の創出ということで、伴走型経営支援、モデル商店街事業というのがあるかと思うんですね。このモデル商店街事業の中では、沼袋と新井薬師前というふうに記載があるんですけれども、実際にどの程度にぎわっているかというと、にぎわっているような感じがする沼袋と新井薬師前ということだけではなくて、できれば、例えば空き店舗がちょっと増えてしまっていて、少し元気がなくなっているんだけれども、何かしらの支援ができるところにも着目をしていただいて、モデル的にまた元気を取り戻してもらうというようなことをやっていただけるといいのかなと。進んでいるところがまたさらに進んでいくということになると、自分たちの商店街にはちょっと体力がないなと思われている商店街が、やはりちょっと自分たちは違うねというふうに思ってしまうという印象を与えてしまうんじゃないかなとも思うんですね。そうではなくて、こういった形が取り入れられるよであるとか、空き店舗を活用した形でまた盛り上げていこうよということにスポットを当てていただけるような事業、モデル化というところをしていただけるといいかなと思うんですけれども、その辺りはいかがでしょう。
松丸区民部産業振興課長
まず17ページの主な取組案のところでございますけれども、こちらは取組案でございますので、こちらのまま施策ということではございませんので、案ということで御理解いただければと思います。こちらは沼袋と新井薬師前ということで事例として挙げさせていただいているところでございますけれども、こちらにつきましては西武新宿線沿線のまちづくりと連動した商店街振興ということで二つ挙げさせていただいたところでございます。委員おっしゃいますように中野区には様々な商店街がございます。空き店舗が多くある商店街もございますし、課題については様々かと思います。個店支援の在り方につきましては、それぞれの商店街の動向だとか状況に合わせた形で進めていきたいというふうに考えております。
武田委員
ありがとうございます。ぜひ進めていただければと思います。
最後に1点だけ、同じページの中になかの里・まち連携事業の見直しというのが入っていらして、これ自体は直接的にはキャッシュレス化とか個店支援というところのものではないかなとは思っているんですけれども、実際このなかの里・まち連携事業の見直しというのは何を想定されているんでしょうか。
松丸区民部産業振興課長
なかの里・まち連携事業につきましては、なかの里・まち連携の目的として経済交流だけでなく、環境・観光交流といったところもございます。そのうちの経済交流の部分につきましてはかなり今、弱い状況になってきているというふうに認識しているところでございます。今年が、里・まち連携が始まりまして15周年の年になっております。今までの事業を見直しつつ、今後に向けて新たな事業を展開していく時期にあると思っておりますので、こちらで見直しというふうに書かせていただいたものでございます。
石坂委員
何点か伺いますけども、まず最初に細かいところですけども、3ページの世界経済トレンドのところで、これは文言の関係なんですけども、「ロシアによるウクライナ侵攻が続き(停滞し)」のところで、これは何が停滞しているのかよく読み取れなくて、さすがに侵攻が停滞しているということはないと思うんですけども、物流が停滞しているのか、輸出入が停滞しているのか等々あると思うんですが、これは何が停滞している意味を指しているのか教えてください。
松丸区民部産業振興課長
こちらは経済全般ということで捉えての停滞というふうに書かせていただきました。
石坂委員
そうしますと、恐らくこれって、「、」の前に「(停滞し)」が入っちゃっていますが、後段のほうに本来あるべき言葉なのかなという感じがしたので、そこはちょっと書き方を今後考えていただければと思います。
それから、その下の国内経済・トレンドのところで、多くのことが文末が現在形になっているんですが、「新型コロナウイルス感染症拡大・長期化により、大きな影響を受けたのは次の7業種である」と言っているんですけども、今も実際に福祉法人、あるいは民間の企業さんなんかでもかなり人材確保が難しくなっているですとか、あと、これまで国の支援があったので何とか回っていたものが、一気に支援を受けた分の税金がかかったりですとか、支援が止まってしまった中での事業継続はかなり厳しくなるだろうとおっしゃっている事業者さんが多いので、意味するところはそうじゃないと思うんですけど、「大きな影響を受けた」というふうに過去形にしてしまうんじゃなくて、受け続けているし、今後もかなり心配な状況なので、ここを「受けたのは」としてしまうと、これでもう済んだことに見えてしまいかねないので、ここのところの表現は気をつけていただければと思うんですけど、いかがでしょうか。
松丸区民部産業振興課長
こちらは、論文ですとかシンクタンクの内容を基に、国内経済・トレンドにつきましては記載させていただいたところでございます。今後、素案、案にしていく段階につきまして、少し表現等を整理しまして、内容等を詰めていきたいというふうに考えております。
石坂委員
今後ますます支援が必要になると考えて、進めていただければと思います。
それから、7ページの経営相談のところで、現在の経営相談という意味であれば、「中野中小企業診断士会に委託し、経営全般・創業の悩みに対して、中小企業診断士による出張相談を実施」という形で、創業後のことであればこれでいいんですけども、実際、事業所を増やしていく。今、中野区は減少傾向にあるなんていう部分もほかのところにありましたので、増やしていくことを考えていきますと、法人設立に関しては行政書士、登記については司法書士等々、様々な士業の人が関わる中であるので、何か中小企業診断士だけ飛び出して見えるような感じがあるんですけども、ほかの士業との連携とかというのはあまり考えていないんでしょうか。
松丸区民部産業振興課長
こちらは中野中小企業診断士会ということで今現在書かせていただいているところでございます。今後の取組の中でも少し記載させていただいているところでございますけども、創業・スタートアップ支援というものも予定してございまして、トータル的な部分で支援を考えております。その中では伴走型ということで、創業の段階からその先に向けて段階に応じて、その企業に合った、事業者に合った支援というのを考えていきたいというふうに考えております。
石坂委員
その場合は、他の士業との連携というか、個人か団体かはともかくとして、考えていらっしゃるということでよろしいでしょうか。
松丸区民部産業振興課長
様々な業種と連携しながら進めていく必要があろうかと思います。東京商工会議所のほうでも行っている中に、税理士の相談だとかございますので、そういったところと連携しながら進めていきたいというふうに考えております。
石坂委員
ぜひ広げていく形でお願いできればと思います。
それから、10ページのほうで、「女性起業家の促進するための工夫が必要」で、括弧でその先に「(←子育て先進区を目指す中野区)」という形で、女性起業家が増えることと子育て先進区って必ずしもイコールじゃない気がしていて、そこって単に女性起業家であるということではなくて、子育てを支援するような事業をするとか、その会社の中のライフワークバランスがしっかりと保たれているですとか、そうしたことがむしろ視点であるべきところが、女性起業家であれば女性起業家だし、子育て先進区であれば、これ以外のものも入ってくると思うんですけど、その辺りというのはどうなんでしょうか。
松丸区民部産業振興課長
両側面があろうかというふうに考えておりまして、まず女性起業家に対する支援という部分と、あと女性起業家の中にも育児だとかを経て、少し余裕が出てきて、子育てをしながらも起業されたいという方も一定数いらっしゃるかなというふうに思っております。実際、豊島区では女性起業家に向けた支援制度というのをつくってございますので、そういったところを参考にしながら今後の方向性を定めていきたいというふうに考えております。
石坂委員
そういう形で女性起業家の両方の面があって、今、女性起業家の他の区のほうも参考にしながらという形でしたけども、女性起業家に限定しない子育て先進区を目指す中野区の観点での何か支援というのは考えていらっしゃるのか。そこは今回は入っていないという理解になるのかどうなんでしょうか。
松丸区民部産業振興課長
子育て先進区を目指す中野区という視点も当然入ってこようかと思います。しかしながら、子育てに関連したお店を増やせば、子育て先進区に向けた産業振興策かというと、そういうわけではないかなというふうに思っておりますので、幅広く捉えながらこの辺りを深く進め、検討していきたいというふうに考えております。
石坂委員
それこそ女性起業家が増えることはいいわけですけども、女性起業家がブラック企業であることなんて絶対ないとは言えないことですので、そこはしっかりと考え方を詰めていっていただければと思います。
それから、13ページのほうで、「歩行者デッキ、地区施設広場など、文化・芸術活動を可能とする歩行者専用空間を創出」という形で書いてあります。同じとは言えませんけど似たようなものというのかな、東京都のほうのヘブンアーティストとか東京都が認定をして、東京都が指定した場所、これは都有地の場合もあれば、それ以外の商業施設等々、様々な場所があり、そうしたことを東京都は展開していますが、その東京都が指定している場所が、渋谷区とか新宿区、練馬区もあるんですけど、中野区にはない状態になっていて、実際ヘブンアーティストの方で、私、その方のパフォーマンスをお台場まで見に行ったこともあるんですが、残念ながら中野区にはそうした活動できる場所がないというところがありますので、そうした東京都のヘブンアーティストの活動とか、その制度自体も参考にしつつ、東京都のヘブンアーティストなのか、中野区が新たに認定をしたアーティストなのか、あるいはその場所に関しても中野区はどこの場所ができるのかというところをやっていかれると、この歩行者デッキ、地区施設広場など区単独でやる以上の成果が出ると思うので、そこっていかがお考えでしょうか。
高村文化・産業振興担当部長
今、委員御指摘のヘブンアーティストなんですけども、東京都のほうで認定するに当たって、ハード面の要件がかなり厳しくなっています。そのハード面の要件をクリアして、要は大きさですとか周辺のがあって、その上で規制緩和をかけてという形になっているので、現時点での中野で該当するところがないというところです。仮に独自にやるにしても、例えばエリアマネジメントみたいな形でルールづくりをして、地域の方だとか、そういう中心となる人たちが責任を持って運営するので、規制緩和をするみたいな必要がある。それでここに記載がされているところです。ただ、そういったものがあるのが望ましいとは認識しておりますので、今後研究してまいります。
石坂委員
様々制約があるということで、ちなみにこれを中野区独自でやる場合だと、歩行者デッキとか地区施設広場とかに関しては、かなり区独自で要件緩和してできるような感じなのか、そこはまだ結構難関そうな感じなんでしょうか。
高村文化・産業振興担当部長
先ほど申しましたが、この中野駅周辺の再整備に関わって、エリアマネジメントの一環としてそれができないかということは、区として協議会のほうに投げかけていくことは可能かというふうには思います。
石坂委員
ぜひそうしていただければと思います。今、中野駅周辺とありましたけども、中野駅周辺以外にも西武線なんかも今度まちづくりなんかも進んでいきますし、まだ取りあえず計画はないですけども、丸ノ内線沿線側が何もなくていいということもないと思いますので、そこは全区的に考えていらっしゃるのか、あるいはやっぱり区の中心の中野駅限定なのかというのはどうなんでしょうか。
高村文化・産業振興担当部長
可能であれば全区的とは思うんですが、先ほどから申しておりますように、なかなか規制面、法的な規制等々がございますので、まずはそういう考えは持ちつつ、可能なところではそういったものを誘導していく。そんな方向で考えていきたいというふうに思っております。
石坂委員
そういう形で、どこの場所でも可能性を最初から消してしまうともったいないので、可能性については様々な場所で検討しながら進めていっていただければと思います。これは要望で結構です。
甲田委員
私も勉強不足で、今まで検証を行って議論してこられたこと、ほかの委員会だったので、ちょっと分からないところもたくさんありますけれども、今回、平成24年につくった産業振興ビジョンを検証して、産業振興方針をつくっていくということに関してすごく期待をしております。本当に中野はすごく可能性が満ちているし、多様な人たちがいらっしゃるけれども、やはり課題がたくさんあって、たくさんあり過ぎるがゆえに本当にポイントを定めてやっていくというのは難しいことだなというふうに感じていますので、ぜひ頑張っていただきたいんですけども、ちょっとお聞きしたいのは、12年前にこの産業振興ビジョンをつくったときと状況は相当変わっていると思うんですけれども、ここに細かく書いていただいたんですが、一番は何がどう変わってきたのかという、今の時代と何が合わないのかというところをもう一度ちょっと簡単に教えていただければと思います。
松丸区民部産業振興課長
産業振興ビジョンでございますけれども、当時、上位計画と関連計画等に基づきまして策定してまいりました。当時のビジョンでございますが、重点産業というものを設定しておりまして、当時の背景としまして、中野四季の都市(まち)地区がオープンするような時期でございました。都心から移転してくるような企業だとか大学とかもあった時代でございます。また、時代背景的にICT化を進めていくだとか、アニメ、サブカルチャーといったコンテンツ産業が中野区に多くあること。この辺りは今と変わりませんけれども、こういったところから集積していくんではなかろうかという一定の仮説を立てて、ビジョンというものが策定されたものでございます。今回は、昨年度検証を進めまして振り返りを行った際に、今の時代に合っているもの、引き続き支援が必要ではないかというものにつきましては、今後の方針の中にまた改めて入れていくところでございますけれども、合わなくなっているところについては改めていきたいというふうに考えております。
甲田委員
ありがとうございます。私自身がずっとこのところ思っていることとしては、すごく来街者を引き込むようないろんなものはあるんですけれども、住民のニーズが本当に反映されるまちづくりを進めていきたいなということがあります。一方、皆さんから言われるのは、商店街が衰退している。先ほどもありましたけども、商店街が本当に、特に私の地域は西武線沿線で新井薬師、沼袋、まちづくりを進めることによってお店がどんどんなくなっていって、これから希望はあるんですよというふうに説明はしているんですけど、でもやっぱり買い物がしづらいとか、いろんなお店がないとかということで、商店街に体力がないと感じている方々も相当いらっしゃいますし、商店街振興組合の役員さん自身も、もう会長になる人が次いないとか、役員になる人がいないとか、本当に大変な思いをしながら高齢の皆さんが頑張ってくださっている。でも一方、個店の側の方々は商店街に入っても何のメリットもないというようなことで、抜けていってしまう方もいらっしゃる。いろんな現状がありながら、でも住民の方は、商店街がなくなってしまうということがどういうことなのかということが全然分かっていない。街路灯もなくなる、防犯カメラもなくなる。そういうことがあまり現実味がないというところが、もうちょっとうまく皆さんに意識の変革ができて、住民のニーズが反映された商店街がつくられていくことにならないかなというのをすごく感じていますので、今回いろんな商店街とか中小企業にヒアリングをされたということなので、どんなヒアリングをしたのか、調査をこれまで重ねてきたのか、どの程度やってきたのかということをまずちょっとお聞きしたいなと思います。
松丸区民部産業振興課長
これまで中野区商店街連合会ですとか東京商工会議所中野支部、それから区内団体でございますけれども、協議を重ねてまいりました。ヒアリングだとかを進めながら意見を伺ってまいりました。関係団体につきましては、8事業者につきましてヒアリングを行いまして、中小企業の生の声を頂いてきたところでございます。そのほか、学識経験者の方にお話を伺いまして、中野区ならではの産業とは何かということですとか、中野区の特徴、東京都の動向、それから東京都の中でも中野区の位置付けだとか、そういったところを踏まえて今回の骨子にまとめ上げさせていただいたところでございます。
甲田委員
ありがとうございます。そういった専門家の意見をお聞きするということもすごく大事ですし、まちで生活をしているいろんな世代の住民のニーズというものも、この産業振興に関わってどういうふうに感じているのかということも、ぜひ生の声をこれからも聞いていただきたいなと思っています。
一つちょっと私がどうしても分からないのが、12ページにある空き店舗対策というところなんですけど、空き店舗の定義って何だろうとずっとこの間考えていまして、商店街にある空き店舗って、ここにありますように問題点として店舗の老朽化、所有者に貸す意思がない、家賃の折り合いがつかない、商店街に活気、魅力がないとかいろいろありますけど、所有者に貸す意思がないというものは空き店舗と言わないんじゃないかなと思っていて、ずっとこれが、私、よく、お店を出したい方から空き店舗はないですかねと言われるんですけど、空いていないんですよね、意外と。というところで、でも、空き店舗があるのであれば、ぜひ活用したほうがいいと思いますし、支援をして安く貸して、前に品川のほうにちょっと視察に行ったことがあったんですけれども、そこでは商店街の空き店舗を商店街が支援をして、子育て支援の居場所みたいなところに対して貸した。それを東京都と区の空き店舗事業、両方を取って合わせる形で、子育て支援のところと商店街の担当のところと両方から助成金が出て、そこに子育ての方々がいらっしゃることによって商店街がかなり潤ってきたというふうに会長さんがおっしゃっていて、すばらしい取組だなと思っていたんですけど、そういうことがあちこちで行われていくのであれば、とてもいいことだなと思っているんですけど、この空き店舗に関して今どういうふうに区が考えられているのか、ちょっと確認させてください。
松丸区民部産業振興課長
ヒアリングの中でも空き店舗につきましては様々な御意見がございました。例えばなんですけど、中野駅周辺の商店街につきましては、比較的空き店舗が出てもすぐに埋まってしまうという御意見もあったりだとか、その一方で、割とまちなかにある商店街につきましては、いつまでも空き店舗のままだよという声もあったりだとか、様々御意見を頂いておるところでございます。そういったところから、ここの問題点の中に①から⑤まで様々ございますけれども、問題点として掲げさせていただいたものでございます。委員おっしゃいますように子育ての関連した施設というか、ものを空き店舗の中で活用することによって、商店街に一定のにぎわいが起こるんじゃないかということも認識しております。今回19ページのほうで一つ、多様な文化が共生するゲストハウスや宿泊可能な仕掛け屋敷の誘導というのがございますけれども、こちらにつきまして、具体的な例を挙げさせていただきますと、子どもがこの仕掛け屋敷を使って、少し遊び心のあるような体験型の宿泊施設なんかも空き店舗を活用した事例なんですけども、そういったこともございますので、こういった様々な視野を持って空き店舗活用というのを考えていきたいというふうに考えております。
甲田委員
活用の前に、そういう店舗を探している方に対する情報とか、あとは住民のニーズとかと合わせて、何か公表できたり、一元化をどこかでできたりとかしないかなということが今ちょっと思っているところなんですね。そういうこともちょっと検討していただければいいかなというふうに思っています。
あと、先ほどから新井薬師、沼袋のモデル商店街ということが出ていました。まちづくりを進めていく中で、商店街の支援というものを区のまちづくりの担当に言っても、なかなかそれはやっぱり難しい部分もあるし、商店街の担当だけでも難しいとなると、やはり本当に部署の縦割を超えてうまく連携していただいて、商店街とまちづくりを合わせた形で、せっかくこの西武線沿線は今まちづくりを進めていますので、これを契機として商店街ががらっと変わるような、そういう支援をモデルとしてぜひやっていただきたいなと思っているんですけど、部署の縦割というのが相当ネックになってきたかなというふうにずっと感じておりまして、どっちがイニシアティブを取っていくのかぐらいのことを今考えていただきたいなと思うんですけども、ぜひお願いしたいと思うんですが、どうでしょうか。
松丸区民部産業振興課長
まちづくりの部門、いわゆるハード部門でございますけれども、そちらとソフト部門の産業振興課と足並みをそろえていくということがまず一つ必要になるかと思います。一方で、まちづくりにつきましては区のほうの計画に沿って、区の考えを示して進めていくものであると思います。それを進める中で、商店街さんですとか、まちの方の声というのとそごがあっても、なかなか前に進めていくときにうまくいきませんので、まちの方の意見だとか考えだとかを酌み取りながら、一緒になって考えていきたいというふうに考えております。
酒井委員
すみません。教えてください。前回の産業振興ビジョンは平成24年に策定されて、平成31年度まで。何年物だったかまず教えてください。
松丸区民部産業振興課長
旧ビジョンにつきましては平成24年に策定しまして、平成31年度までの計画でございました。
酒井委員
この間4年間、産業振興に関する当区の考え方というのも空白の期間になっているんですよね。けど、背景を考えると、コロナがあったので、やっぱりそういったことが落ち着いてからというところは若干分かるところでもあるんですけれども、前回は7年物だったんです。7年物だったでしょう。8年物かな、平成24年から平成31年までだから。今回はどういうふうにお考えですか。それと、上位計画である基本計画との兼ね合い、年数も含めた、それを教えてください。
松丸区民部産業振興課長
まず旧産業振興ビジョンが平成31年までだったということでございますので、今回策定する期間までの間、空白の期間があるということでございますけれども、こちらにつきましては基本計画に基づいて産業振興のほうは行わせていただきました。今回策定させていただきます産業振興方針につきましては、基本計画と合わせた計画でございますので、計画期間についても同様に考えてございます。
酒井委員
基本計画は今、後期が令和7年度まででしょう。だから、どういうふうに考えていらっしゃるんですか。それからまたローリングをかけていくんでしょうけれども、令和7年度までなんですか。
松丸区民部産業振興課長
基本計画に合わせて今回方針を策定させていただくものでございますが、産業振興方針につきましては、経済状況がかなり影響を受けるものでございますので、日々見直しをかけていく必要があろうかと思います。その状況を鑑みながら方針のローリングをかけていきたいというふうに考えております。
酒井委員
基本的にどれぐらいで考えているんですか。要するに、この16ページからは具体の取組を書いているんですよ、いろいろ。なのに、日々ローリングをかけて何年間か分からないといったら、どういうふうに取り組んでいくかが見えないでしょう。だから、基本計画との兼ね合いと何年ぐらいで今回示されている骨子のところでは考えているんですかって聞いているんです。
高村文化・産業振興担当部長
まず、この産業振興方針の見直しは昨年度から着手していまして、そのときに基本計画を基に、昨年度策定した都市観光施策方針、それから文化芸術振興基本方針、これと同様の考え方で、基本計画を実現するというのを一つ置きつつ、一定の目安としては5年から10年ぐらいを見据えています。ただ、時代の変化が大きかったり、それから取り巻く状況が変わったり、このコロナでさんざんそういうことが分かりましたので、施策の方針と取組案を三つとも出して、それをちゃんと検証しながら進めていくというようなやり方でいきたいと。要は計画ではなく方針という形で進めていきたい。それに基づいて毎年度の予算でしっかり取組を組んで、議会の議論を経て進めていくという考えでございます。
酒井委員
すると、前回の産業振興ビジョンでしたらステップを分けておりまして、一定施策の取組ってあったんですけれども、今回はあくまで考え方で、それぞれ単年度の予算の中で産業振興の取組を説明していくということなんですか。
高村文化・産業振興担当部長
都市観光施策方針のほうでは、おおむねその取組によっても段階があるかなというふうには考えていまして、ステップ1、ステップ2、ステップ3みたいな出し方はしました。それは必ずしも年次ということではなくて、これがある程度行くと、こっちに行くだろうということですので、つくり方としては、ほかの2方針とある程度合わせる必要があると思っていますので、そういう段階が示せるものは段階で示す。そうでないものは取組案と示すという形でお示しできたらというふうに思っています。
酒井委員
まず5年か10年か分からないというところと、それは経済状況だとか、そういった環境が今目まぐるしく変わっていますから、柔軟に対応するためなんだとおっしゃるんですけれども、方針で一定考え方があって、けど、やっぱりその下に順序立てて、期限をつくってやっていくというのがなければ、せっかくいい取組もいろいろ書いているのに、それが期限はないわけなんですよ。いいことを書いて。区民からすると、やってほしいことはいっぱいあるんですけども、じゃあ、それ、どうするのってなる中では、年数も5年から10年というよりももう少しちゃんと示した中で、どうやっていくかというのがあってもいいのかなというふうには感じました。
それで、前回の産業振興ビジョンを見ると、産業振興協議会をつくりますとか、あと、商店街のビジョンをつくりますよとか、今回の中野区産業振興ビジョンの再検証というところで、戦略では検証しているように見えるんですけれども、さっき言ったようなところが全く取り組まれていなかったりだとか、それから今回も検証▲、実際やれていないということだと思うんですけど、ここまで多いというのは、実は結構重く受け止めなければならなくて、じゃあ、これは何が大事かといいますと、中野区としての産業振興に対する在り方の考え方から変えていかないと、まるで前回のはほとんど取り組めなくて、ここまで▲があるところの考え方を変えていかなきゃならないのかなと僕も思うんです。僕も実は、法人住民税が中野は来ませんからね、そういう中で産業政策であったり、商店街振興の施策というのは国や都の政策に頼っているところがあったりだとか、僕もそういう感覚だったんですよ。けど、そうじゃない考え方にしなければならないと思うんですよね。法人住民税は来ないけれども、住民税で返ってくるかもしれない。もしくは、そこで雇用が生まれるかもしれない。にぎわいが生まれるだとか、それからまた、たとえ新しい事業が入ってきて、中野から出て、違うところで、港区だ、渋谷区で事業をやったとしても、結果としては東京都に対しての税で返ってきたりだとか、国全体がよくなるよというような考え方の中で、中野でまずはにぎわいのためにこの様々な取組をするんですけれども、結果として出ていっても、やっぱりそれは全体がよくなるんだという大らかな気持ちで、今までと違う産業振興の取組方が重要なんじゃないのかなというふうに思っています。
最後に1点だけ、もう長くなっちゃうので。商店街のところ、先ほどるる同僚委員からもあったんですけれども、空き店舗のところで考え方を整理していただきたいのは、商店街って商店街ですから、近隣商業地域か、もしくは商業地域なんですよ。ということは土地のポテンシャルが非常にあるんです。そこに空き店舗がある、もしくは1階とお家がつながっているから貸したくないんだということは、区にとって実は損失なんですよね。立地がよくて、土地のポテンシャルのあるところ、もっと使ってもらったほうが僕はいいと思うんです。そう考えると、空き店舗の解消であったりだとか、商店街の支援の取組というのは今まで以上に踏み込んだことを今後やっていただきたいなと思っているんですけれども、この産業振興方針の考えの中ではどのようにお考えでしょうか。
松丸区民部産業振興課長
委員おっしゃいますように、空き店舗の中には1階が店舗で、2階が居住空間といったところが空いてしまっていて、1階が空いたままになってしまっているというケースもあろうかと思います。東京都の見解ですと、個人の資産形成に資するような補助というところはなかなかできかねるところではあるんですけれども、中野区としてどういったところが商店街振興、産業支援、産業振興の中で求められているのかというのをきちんと見極めながら、今後、政策的に考えていきたいというふうに思います。
酒井委員
結局、そこでも質問でも、都の考え方ではというふうにおっしゃるんですよ。そうじゃなくて、区として区の中の近隣商業地域であったり、商業地域のそういった土地のポテンシャルのあるところでしっかり生かしていただきたい。空き店舗を解消していきたい、まちのにぎわいを創りたいとなると、区独自の取組もできると思うので、都の事例を出すんじゃなくて、区として今難しいんだと、そう答えていただいたほうがいいし、さっきまで都頼りの考え方はやめましょうよと言っていたんですから、そういうふうな御答弁を頂いたほうがよかったのかなと思います。意見なので結構です。
委員長
他に質疑はございますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
質疑がなければ、以上で本報告について終了いたします。
次に3番、次世代育成に資する文化・芸術の鑑賞・体験機会の充実策(骨子案)についての報告を求めます。
冨士縄区民部文化振興・多文化共生推進課長
それでは、次世代育成に資する文化・芸術の鑑賞・体験機会の充実策(骨子案)につきまして、資料(資料4)に基づき御報告させていただきます。
区は、中野区基本構想及び基本計画を踏まえまして、2023年3月に中野区文化芸術振興基本方針を策定し、その中で「つながり、ひろがる創造性あふれるまちなかの」の実現を目指し、五つの取組の柱を明らかにしました。そして、その中で特に重要である、その中の一つである「子どもの心の豊かさを育み、次世代へと継承する」このことを進めていくために、今般、次世代育成に資する文化・芸術の鑑賞・体験の充実策の骨子案をまとめました。
まず初めに、1、区の子どもたちの文化・芸術に関する現状と課題といたしまして、ここにあります(1)から(5)、まず初めに、(1)子どもの文化・芸術に関して、区民の需要が高い一方、現現在の文化的環境への満足度が低い、(2)子どもが文化・芸術に触れ、体験する機会が少ない、(3)子どもの文化・芸術活動や発表機会が限られている、(4)文化・芸術活動における場所が限られている、(5)、これは文化・芸術全般に当てはまるものでありますが、文化・芸術活動に関する情報発信が弱い。これらを現状と課題として捉えております。
そして、2、これらの現状と課題を踏まえまして、基本的な考え方といたしまして、(1)子どもたちの豊かな心の形成に資する文化・芸術の鑑賞・体験機会を増やす、(2)主に次世代を担う子どもたちや若者の文化・芸術活動を促進するための環境を整備する、(3)中野区における文化・芸術活動や作品の情報発信を強化する。この3点を掲げさせていただきました。
続きまして、3、基本的な考え方に基づく具体的な取組案でございます。大きく分けて五つの具体的な取組策を考えております。(1)、一つ目といたしましては、子どもの豊かな心の形成に資する文化・芸術の鑑賞・体験機会となる事業に対する施設利用料金の減額です。これは、子どもの豊かな心の形成に資する文化・芸術の鑑賞・体験機会を提供する事業に対しまして、ホールなどの文化施設の利用料金を減額することで、プロフェッショナルなどの一流アーティストが実施する事業の提供、こういった促進を図っていくものでございます。対象といたしましては、ここにありますアの対象と、イの対象施設については記載のとおりでございますが、減額の種類、ウにつきましては、①事業の内容、将来性、発展性を重視し、審査により利用料金を減額する方法と、二つ目としまして、事業の実施に応じ、次回利用時の利用料金を減額する方法、実績による減額する方法を考えております。
二つ目といたしまして、子どもを対象とした文化施設事業の充実です。これにつきましては、上記(1)において減額となった事業のうち、特に優れた実績を上げた事業につきまして、なかのZERO指定管理者が実施する区の指定事業に組み込むなど、このような方法によりまして、子どもを対象とした事業の拡充につなげていくものです。
三つ目といたしまして、子どもの文化・芸術活動等を活性化するための施設利用料金の減額です。これは、学校の部活動ですとか、文化・芸術に係るサークル活動などに対しまして、ホールなどの文化施設の利用料金を減額することで、そういった活動の活性化を図っていきたいと、このように考えております。
四つ目といたしまして、「(仮称)子ども文化芸術振興基金」の創設です。こちらは、次世代を担う子どもが文化・芸術に親しみ、自ら文化・芸術を創造する可能性を広げる活動を安定的かつ継続的に支援することができる、こういったことを目的としております。なお、現在のシティプロモーション事業助成につきましては、同基金による事業助成の転換をこの中で検討していきたいというふうに考えております。この基金を活用した事業の例といたしまして、子ども・次世代のアーティストの発掘と活躍の場の創出、子どもの興味を広げる機会の創出、全ての子どもが平等に文化・芸術に触れる機会の創出、このような事業を考えてございます。こちら、事業全般といたしまして、学校などへ訪問を行いまして、そういった場を提供しますアウトリーチによる展開を積極的に図っていきたいというふうに考えております。
最後に、五つ目といたしまして、情報発信の強化です。こちらはSNSの積極的な活用とともに、ホームページや広報物の掲載情報を改善し、事業の魅力を分かりやすく伝え、興味を喚起するような情報の発信に努めていく。このようなことを考えてございます。
最後に4、今後予定しているスケジュールでございます。この後、7月から9月、文化・芸術関係団体等へ意見聴取を行いまして、ここでこのような充実策の骨子案をさらに充実させていくものとするために、こういった意見聴取を考えてございます。そして、10月に充実策(案)を第3回定例会にて報告をさせていただきまして、12月には充実策ということで第4回定例会にて報告を予定してございます。さらに、令和6年2月には「(仮称)子ども文化芸術振興基金設置条例」の条例案、こちらの議案を提出できればというふうに考えてございます。来年の7月、文化施設利用料金減額の運用開始を考えてございます。
御報告は以上となります。
委員長
ただいまの報告に対し、御質疑はございますか。
武井委員
取組案のアのところで、子どもを対象とした一流アーティストなどによる文化・芸術事業とありますが、この一流アーティストという基準か何かあれば教えてください。
冨士縄区民部文化振興・多文化共生推進課長
特に今現在、一流につきましては、基準等は持っていないものでございますけども、基本的にはプロのアーティストですとか、実績があるようなアーティストを想定しているものでございます。
武井委員
ありがとうございます。このアーティストのところでは、例えば阿波踊りの団体でしたりとか、そういった民間の団体でも、民謡の団体ですとか、子どもにたくさん対象としてもいい団体があると思いましたので、質問させていただきました。
次に、ウの減額の種類で、想定減額率50%とありますが、こちらは想定とありますが、50%以上割り引くというケースもあるのでしょうか質問させてください。
冨士縄区民部文化振興・多文化共生推進課長
こちらにつきましては想定減額率ということで考えてございまして、一応50%ということで今考えているところでございますが、そういった団体等への意見聴取等々を踏まえまして、どのくらいの減額率がいいかということにつきましては、今後明らかにしていきたいというふうに考えてございます。
武田委員
取組案の4のところで2点ほどお伺いをしたいんですけれども、1点、現在のシティプロモーション事業助成を、転換を検討するというような記述があるんですけれども、これは意図としては、現在のシティプロモーション事業自体が基本的に3団体までの助成になっていて、回数によって助成額が変わったときに差額が出たら次点までというようになっていたかなと。この事業助成の対象にならなくても、かなりいい事業があるというところを拾っていって、対象を拡大するという意図という認識でよろしいんでしょうか。
高村区民部シティプロモーション担当課長事務取扱
そのとおりでございます。
武田委員
幅広い活動を広げていただくというところでは進めていただければいいなというふうに思っています。
もう1点は、全ての子どもが平等に文化・芸術に触れる機会の創出というところで、特に学校への訪問などアウトリーチによる展開を図るって、このことはすごく重要だというふうに感じています。令和2年1月に中野区で調査報告をまとめられた子どもと子育て家庭の実態調査、この中で、生活困窮度別、困難度別のお子さんのいろいろな体験ができない理由ですとか、割合というものが報告の中にありました。金銭的理由でできないもの、ちょっと特徴的だったものは、博物館、科学館、美術館などの体験については、一般家庭で0%だった、行けなかったというのは、ただ、困窮層という分類をされているところの方たちは24.2%体験できていないと。スポーツ観戦ですとか劇場に行くというところは一般層で0.4%で、困窮層になると30.3%の方たちが体験できていないという数字が出ていました。このお子さんのときの幅広い体験に差ができるということは、後々の教育の格差であったりとか、将来の自分の選択肢を広げていくということでの体験の幅、ものすごく差がついてしまうと思うんですね。このことをフォローしていくというのは、日本財団の調査でも、子どもの貧困対策を放置した場合の将来の経済的損失、かなり大きな数字が出ているかと思うんですけれども、ここをなくしていく、貧困を断っていくということの一つとしてもすごく重要だと思うんですね。在り方として、やはり特定の方たちを集めて、ここに来てくださいというやり方というのは、違う意味での差別を生んだり、いじめの原因にもなったりするかと思うので、様々な機会、特に学校ですとか集まりやすい、みんなが平等に見られるという環境の中でいいものを見ていく、体験をしていくというこの事業はぜひ進めていただきたいと思います。そういう観点は当然お持ちなんだろうなというふうに思いつつ、ちょっと思いを聞かせていただければ。
冨士縄区民部文化振興・多文化共生推進課長
こちらにつきましては委員がおっしゃいますとおり、やはり子どものときからそういった体験ですとか、鑑賞ですとか、そういったものがないと、その後の成長におきまして影響があるということは、こちらとして認識しているところでございます。そういったことを踏まえまして、どういうふうに提供していくかにつきましては今後、具体的な検討をしていくことになりますけども、委員が先ほどおっしゃっていたように一定の層を集めてこうやるといったところですと、なかなか抵抗があったりですとか、そういったこともあると思いますので、そういったことを踏まえつつ、いろいろな状況に置かれている子どもが自然な状態で鑑賞ですとか体験できるような形で、そういった機会が提供できればというふうに考えてございます。
小宮山委員
この取組案の1と2なんですけども、例えば有名なアニメのキャラクターのコンサートとかでも、内容さえよければ該当するようになるんでしょうか。
冨士縄区民部文化振興・多文化共生推進課長
具体的なコンテンツといいますか、内容につきましては今後具体化していきますけども、次世代育成に資するそういった提供の機会というふうになれば、そういったものも対象になってくるのかなというふうには考えてございます。
小宮山委員
お金を持っている大きな会社が行う、そういったコンサートを中野区がどこまで支援する必要があるのかなというのもちょっと疑問には思いますので、今後いろんなことを考えるときに参考にしてください。
そして、例えばそういうコンサートの場合、中野区民じゃないお客さんもたくさん来ると思います。中野区の税金を使って利用料金を減額しているのに、そのメリットを受けるのは中野区民かどうか分からない。なかのZEROでもお客さんが中野区民かどうかというデータを取っていないと思うんですけども、そういった辺りは考えていらっしゃるのか、それをよしとしているのかどうか教えてください。
冨士縄区民部文化振興・多文化共生推進課長
こちらの取組につきましては、基本的にといいますか、原則といいますか、中野区の子どもたちに資するような、そういった内容が提供できる事業、そういったものを想定していますので、今、委員おっしゃるようなほかの区の子どもたち、ほかの住民が来るといったところは、今のところ想定はしていないところでございます。
小宮山委員
そうはいっても、具体名を出すと、例えば「しまじろう」のコンサートとかがあれば、ほかの区からもたくさんお客さんが来たりするわけですよ。そういったことも想定してやっていただかないと、そのときに、あなた、中野区民じゃないから入れませんと言えるのかどうかという辺りも想定して、今後組み立てていただきたいと、これは要望にしておきます。
そして、取組案の(1)とかでは、プロフェッショナルなどの一流アーティストにこだわっているようなんですけども、その一方で、子ども基金の一番下の活用事例では、次世代のアーティストの発掘と活躍の場の創出とか言っている。その辺が、同じ紙の中でも矛盾したところがあるんじゃないのかなと。次世代のアーティストとかにもどんどん中野区の子どもたちの前で活躍できるチャンスを与えていってあげるという視点もあっていいんじゃないのかなと思うんですが、いかがでしょうか。
冨士縄区民部文化振興・多文化共生推進課長
こちらの(1)の取組につきましては、子どもたちにそういったプロフェッショナルな一流のアーティストによる文化・芸術の鑑賞・体験の機会を与えさせたいと。そういったものを増やしたいということを目的として、こういった取組案を考えているものでございます。一方、(4)につきましては、こういったように次世代を担う子どもたちがそういった文化・芸術に親しんで、自らがそういった表現活動をする。そういったところに支援をしていこうということが、この(4)による目的の中心になりますので、そういった辺りでは矛盾はしていないのかなというふうに考えてございます。
石坂委員
何点か伺いますが、今回の次世代育成に資する文化・芸術の鑑賞・体験機会の充実策という形で、今は骨子案で、今後様々な形でまとめていくわけですけども、これに関して作成する上で社会教育主事は何らかの形で関わっているんでしょうか。
冨士縄区民部文化振興・多文化共生推進課長
こちらにつきましては、生涯学習というものも一つその範囲になってございますので、まさに今こちら、文化芸術・多文化共生推進課のほうに社会教育主事はおりますので、充実策を考えていく上ではそこに関わってつくっている。そういったような状況になってございます。
石坂委員
すごくいいなと思います。と同時に、やはり作成するだけではなくて、これを充実していく。実際にスタートした後での動きの中で様々な文化活動を展開される方とかが社会教育主事に相談したり、一緒に連携したりとかということも今後あり得ると思うので、その辺の位置付けというのはどうなんでしょうか。
冨士縄区民部文化振興・多文化共生推進課長
そちらにつきましても、当然この充実策をつくっていくだけではなくて、今後運用していく上で、またさらに改善とか、実際の事業を組み立てていく中でも必要なことと考えていますので、それにつきましてもそういった形で関わっていくというふうに考えてございます。
石坂委員
やはり最近存在を知らない方だとか、どういう仕事、役割があるのかとかいうことを知らない方も多いので、いい形で見える形で活用していっていただければなと思うところです。
基本的な考え方が2ページのところにありまして、(1)で子どもたちの豊かな心の形成に資する文化・芸術の鑑賞・体験機会を増やすという形でありまして、豊かな心というときに文部科学省の中での定義というか、豊かな心に関する説明としては、「他人を思いやる心、生命や人権を尊重する心、自然や美しいものに感動する心、正義感や公正さを重んじる心、勤労観・職業観など、子どもたちに豊かな人間性と社会性を育むための教育を実現する」とあります。教育を実現するところはあれですけども、ここにおいても実現するところは、この豊かな心に関しては当然そうあるべきかなと思うところです。
ここで今回、文化・芸術の鑑賞・体験とありますけども、この文化が何を意味するのかというところがあるかと思います。(3)のアのところで、子どもの文化・芸術活動、区立・区内私立学校の部活動なんて言葉も入ってきます。文化というときに、アート的なものとか、カルチャー的なものを意味する場合もあれば、学校でいう文化部というときには、それこそ科学的なものですとか、歴史的なものなんかも入ってきますし、中野区の施設でも、例えばなかのZEROなんかですと、今回の割引の対象とかではないですが、ただ、文化施設であるなかのZEROの中には科学実験室なんかもあったりしますので、やはり科学であるとか、職業体験的なものであるとか、異文化、エスニックカルチャーであるとか、マイノリティ文化とか、そうしたものを知るとか、歴史について改めて知るなんていうことなんかもこの文化に入ってくるのか、あるいはアーティスト的な文化限定なのかというのは何かお考えでしょうか。
高村文化・産業振興担当部長
基本的にここでいう文化・芸術は、文化芸術基本法の第8条から14条に列記されているものを考えてございます。広いという理解でおります。
石坂委員
幅広い形で展開していっていただけるということで、よかったなと思うところです。
そしてあと、3ページのところで、全ての子どもが平等に文化・芸術に触れる機会の創出とありまして、今のような文化という定義の上で、障害があるお子さん、外国籍のお子さん、フェアというのはジェンダーを含めるLGBTのお子さんですが、そうしたお子さんが平等に参加ができるですとか、参加できるだけじゃなくて、お互いにマジョリティ側の多くのお子さんと一緒に何か活動していく。あるいはお互いに異なるものについて相互に知っていくですとか、そうしたものなんかも含めた意味での全ての子どもが平等にという理解でよいのかどうか教えてください。
冨士縄区民部文化振興・多文化共生推進課長
こちらにつきましては委員おっしゃいますとおり幅広い対象を含めまして、それぞれどういったことを体験したいのかということも一定踏まえつつ、具体的な事業展開をする上では検討していきたいというふうに考えてございます。
石坂委員
中野区は、ユニバーサルデザイン推進条例ですとか、多文化についての条例ですとかがあり、それは所管ではないけど、全庁的にやっていく当然のものである形の条例のつくりになっておりますので、こうした様々な団体が様々な活動を展開していく中で、もちろん最初からそういった視点があるものであれば歓迎ですし、ちょっとした工夫で障害のあるお子さんが参加しやすくなるですとか、そうしたことの工夫などについて区が積極的に助言などもできるような形で進めていっていただければと思います。これは要望としておきます。
委員長
休憩いたします。
(午後3時01分)
委員長
委員会を再開いたします。
(午後3時20分)
休憩前に引き続き質疑を行います。質疑はございますか。
甲田委員
まず、この子どものための文化・芸術の鑑賞・体験の充実策ということについては、おおむね方向性はいいと思うんですけど、ちょっと確認したいんですけれども、文化芸術振興基本方針を3月に策定しまして、これを見ると、今後の取組の方向性ということで1から5までありまして、この一つが四つ目に「子どもの心の豊かさを育み、次世代へと継承する」というふうになっていまして、そのほかの四つの取組についてはどういうふうに充実策というのか、これだけが充実策なのか、それとも順次充実策をつくっていくということなのかちょっとよく分からないので、教えていただきたいと思います。
冨士縄区民部文化振興・多文化共生推進課長
こちらにつきましては、今般、子ども・次世代の育成に資する文化・芸術の鑑賞・体験機会の充実策ということで御報告させていただいていますけども、ほかの取組の方向性におきましては、昨年度定めました文化芸術振興基本方針に基づきまして、この中で今後の取組の方向性というものがそれぞれ定められてございますので、こちらに一定取組の展開例などもその中に定められてございますので、そういったものを今後検討いたしまして、その中で実施していく。そのようなことを考えてございます。
甲田委員
そうすると、4番の「子どもの心の豊かさを育み、次世代へと継承する」の項目は、この方針の中の23ページにあるんですけども、ここにも取組の展開例というのはありますよね。ほかと差をつけているのはどういう意味なんでしょうか。
冨士縄区民部文化振興・多文化共生推進課長
こちらにつきましては、今回こちらの中で、「子どもの心の豊かさを育み、次世代へと継承する」ということで、今後の取組の方向性を定めているものでございますけども、一定この中で具体策というものがまとまりましたので、今回こういった形で報告をさせていただいているというものでございます。
甲田委員
説明は分かるんですけど、まとまりましたというんじゃなくて、まとめていこうというときの区の取組は、どうしてここだけ急にがっと来ているのかということを聞いています。
高村文化・産業振興担当部長
この後、御報告させていただきますけども、シティプロモーション事業助成、これを文化・芸術、子ども・子育て対象で、昨年度、一昨年度、今年度もやってきているんですけども、そういった中で文化・芸術と子育てとか子育ちという親和性が非常に高いということをすごく実感したところです。昨年度予算でも、子どもの体験を取り戻すということで体験学習の、いわゆる学校現場に行って文化・芸術とか、そういったものを体験するというような予算を組ませていただいて実施したところ、非常に満足度も高く、実感もありましたので、その点を踏まえて、まずは次世代育成に資する文化・芸術鑑賞・体験機会の充実策ということで今回お示しさせていただいたものです。
甲田委員
この取組の方向性の中の4番の「子どもの心の豊かさを育み、次世代へと継承する」という中のまたさらにというよりも、子どものための文化・芸術の鑑賞・体験の充実策なんですね。ちょっと私が勘違いしていたのかなと思うんですけど、分かりました。子どもの文化・芸術というのは教育というところにも関連してきますし、すごく大事なことだなというふうにも思います。この取組の方向性の五つの中にもいろいろ展開例がありまして、お祭りとかも一つの文化だと思いますし、また私、進めてきましたアール・ブリュットなんかも、本当に障害というところの理解を深めるような文化でもあると思います。なので、体験の機会というところでいうと、子どもの教育の現場とか、何か施設を減額してとかというだけではなくて、やはり今ある文化をお子さんの教育の中に溶け込ませていくような、そういう取組も大事だなとは思っています。こういうふうに充実策を、具体的に取組を行うことも大事だと思うんですけれども、そのほかの文化に関しても充実させていくことで、それがお子さんの次世代の心の育みに寄与していくということにもつながるかなと思うんですけれども、そういったところからはどういうふうに考えますか。
高村文化・産業振興担当部長
委員おっしゃるとおりだというふうに理解しています。もともと昨年策定したこの文化芸術振興基本方針の最初でも、文化芸術は、創造性を育み、表現力を高めるとともに、人々の心のつながりや相互に理解し尊重し合う土壌を提供し、多様性を受け入れることができる心豊かな社会を形成するものというふうに基本法の前文にあって、そこを第一に置いて、この基本方針をつくっておりますので、文化振興そのものについては今、委員おっしゃったとおりだと思っています。今回は特に先ほど申したような理由から、ある部分特化してお示ししたものというふうに御理解いただければと思います。
甲田委員
分かりました。それとまた1点お聞きしたいのが、この芸術基本方針のほうには、15ページに今後の取組の方向性の1の取組の展開例のところで、(仮称)文化芸術振興基金の検討というのが書き込まれていました。でも、今回は、(仮称)子ども文化芸術振興基金というふうにちょっと子どもに特化したような形に変わったような気がするんですけれども、これは変わったのか、それとも今回この子どもの基金から取り組むのか、どういうお考えなんでしょうか。
冨士縄区民部文化振興・多文化共生推進課長
こちらにつきましては、基本方針の中では(仮称)文化芸術振興基金ということで展開例といたしまして掲げてございますが、今回この子どもの次世代育成に資する文化・芸術鑑賞・体験機会の充実策の中で、子どもに特化した形で実施していこうというふうに決めて、お示ししているものでございます。
甲田委員
今回は特化した形、そしてその後また特化しない形の基金も検討しているんですか。
高村文化・産業振興担当部長
この文化芸術振興基金の検討ということで、方針で上げた後に庁内議論とかもしまして、文化・芸術振興というとすごく幅広くなってしまうので、なかなか基金を使っても、じゃ、どこをターゲットにするんだというのが議論としてありました。ですので、こちらの方針に記載されているものと今回お示ししたものはある意味同じで、ターゲットをある程度絞り込むことで基金の活用ができるというふうに考えてございます。
小宮山委員
行政には縦割のいろんな所管とかがあるんですけれども、区民とか子どもたちにはそういう壁というのはないわけで、考えてみますと区民活動センターなんかにも立派なホールがあるとか、例えば沼袋なんかはとても立派なホールがあって、そこでコンサートとかできるんですよ。所管は違いますけどね。あるいは産業振興センターも場所が、非常に立地がいい。ここは当所管ですけども、そういったところも利用料金なんかは高くないんですよね。非常に安いのに、しかし、安くなっているからといって、そういうことに使われているかというと使われていなくて、使われていない理由の一つとしては、お金を一円も取っちゃいけないとか、そういった利用ルールが非常に厳しいということがあります。所管が違いますけども、中野区の子どもたちに豊かな文化・芸術を届けたいというのであれば、当所管からもあちら側の所管にそういった利用ルールの見直しとかを働きかけていったほうが、結果として中野区全体の文化・芸術の振興に寄与するんじゃないかなと思いますが、そういった区民活動センター等のルールの見直しをほかの所管にも働きかけることについてはいかがでしょうか。
冨士縄区民部文化振興・多文化共生推進課長
そちらにつきましても、一定区内には区民活動センターですとか、そういったところの集会室があることは存じ上げていて、把握しているところでございますけども、まずは一応こちらの中で所管として取り組める部分を優先しまして、今回この利用料金の減額ということでできればというふうに考えて、御提案をさせていただいているものでございます。ほかのそういったセンターにつきましては利用状況なんかもそれぞれ違いますので、そういったところをちょっと確認等々いたしまして、今後そういったところは庁内で検討ができればなというふうには考えてございます。
小宮山委員
安くすれば使われるのかなというふうなことを考えたときに、安くても使われていない施設があるなということを思ったので、ぜひいろいろ考えていただきたいと思います。
そして、もう1点、基金をつくるそうなんですが、今度なべよこまつりというお祭りがあります。そこで子どもたちがダンスの発表をするそうなんです。ダンスの発表をするに当たって、団体が独自にスピーカーを用意しなきゃいけないので、スピーカーを探していますという問合せが私のところに来まして、じゃあ、川島商店街はスピーカーを持っているから、それを有料で貸しますよという、こういうやり取りを今しているわけです。やっぱり区内でいろんな団体がいろんな発表会とか、いろんなことを活動する際に、例えば新宿区ではいろんな道具、わたあめ機を貸し出したり、スピーカーを貸し出したり、いろいろしてくれるわけなんですけども、中野区はほとんど何もしてくれない。何十年か前のガラクタみたいなプロジェクターを貸し出してくれるだけで何もしてくれない。せっかく基金をつくるんだったら、そうやってお金を集めるんだったら、そういうお金でそういういろんな文化・芸術団体の活動に寄与するような道具を集めて、貸出し制度とかをつくってみてはいかがでしょうか。
冨士縄区民部文化振興・多文化共生推進課長
こちらの子ども文化芸術振興基金に基づきます、その基金を活用した事業ですけども、その事業につきましては今後具体化していく中で、様々な団体ですとか、やる方々の意見を聞きながら事業を構築していく中で必要性を見まして、そういったことも検討できればというふうに考えてございます。
酒井委員
考え方、文化・芸術の支援、それから子どもたちに様々な経験をさせてあげたいなというところは非常に共感できるところでもありますし、評価するところなんですけれども、一流アーティストを誰がどう判断するのかなって。どうするんですか。端的に。
高村文化・産業振興担当部長
そこが一番難しいところだというふうには私たちも思っているんですが、先ほど文化芸術基本法の8条から14条に規定されている文化・芸術といってカテゴリーがそれぞれありますので、キーワードはやっぱり実績になるかなと思っていまして、実績なんですけど、いわゆる興行成績がいいというところだけじゃなくて、子どもたちと関わりがあったとか、何かそういうところが一つヒントになるかなというふうには思っています。いずれにしても、まだちょっと答えを見つけられていませんので、今後しっかり検討していきたいというふうに思っています。
酒井委員
そこが非常に難しくて、向こうは一流だと思っていて、こっちで誰が判断するのって。いや、本当に。文化振興・多文化共生推進課でそういう判断はできるのとか、どうやるのというのが本当に。実際ね、このところの一流のアーティストというところを誰がどうやるのというのは一番入り口のところで難しくて、それはどう考えていますか。
高村文化・産業振興担当部長
やや繰り返しになりますけども、幾つかの実績の指標を重ねるしかないかなと思っています。一定の興行成績だとか、例えば展示会をやったとか、それから子どもに対するアプローチをして、そういう実績があるとか、そういうものを幾つか指標として並べて、それが一定クリアできるというふうにしないと、先ほど来からお話があるように公益活動だとか趣味・サークルもすごく大事なんですけども、そことの線引きの難しさがあったり、先ほど委員がおっしゃったように御自身としては一流だと思っているというところもあるので、複数の客観的指標を並べて、実績の基準を並べて判断していく方向で検討したいというふうに考えています。
酒井委員
子ども向けなものでしょう。例えばが分からないんです。どういうものが。分かりやすい一流アーティスト、今考えているのはあるんですか。
高村文化・産業振興担当部長
後ほど、この次の報告をさせていただきますけれども、昨年度「みんなで楽しく♪クラシックコンサート」というのがございました。この団体の中心となっている方は高嶋ちさ子さんの12人のヴァイオリニストとその周辺の方で、コンサート実績等も非常に高い方です。加えて、子どもに対するアプローチという実績もあった中でやって、昨年度ZEROの小ホールで500人集めたり、アウトリーチをやっています。こういうのは一つ、今のはあくまで分かりやすい例過ぎるんですけども、参考になるかなというふうに思います。
酒井委員
例も出していただいてありがとうございます。他方、その事業者が恩恵を受けるんですよ。施設使用料の減額というので。子どもにどう実際に還元されるのだとか、あと、全ての子どもが平等に文学・芸術に触れるといって、見る料金が高かったりすると、厳しい御家庭の方もいらっしゃることを考えると、こういうふうに事業者もしくは事業に対しての減額にするのがいいのか、施設使用料の見直しの考えがありましたけれども、体育施設は負担率を下げているんですよ。文化・芸術は子どもだけって。大人も楽しみたいんじゃないのだとか、いろんな考え方はあると思うので、その辺を整理して、また次回に報告していただきたいと思っています。
次、最後にしますが、全ての子どもが平等に文化・芸術に触れる機会の創出、非常にいいことだなと思うんですけども、全般を通じて学校への訪問などアウトリーチによる展開を図る。アウトリーチもいいでしょう。けど、本当にどうやってこのアウトリーチを平等にやっていくのというところが非常に引っかかって、こういったところも整理していくべきだなと思うんですけど、どうやって学校に平等にアウトリーチしようとお考えですか。
高村文化・産業振興担当部長
表現が十分ではなかったかと思いますが、先ほど武田委員からも御質問があったとおり、特定の子どもたちとか、例えば貧困の子どもたちを集めるとかいう形ではなくて、シティプロモーション事業助成でもあったんですけど、いろんな学校とかに出張っていく形でやると、そこにいる子どもたち、そこにいる子どもたちというふうになりますけど、は平等にその機会を与えられる。ただ、委員の多分御指摘は、もっと広い意味での子どもたちの平等という御質問かなと思うんですけども、アウトリーチをやることで1か所に集めるよりも、より多くの機会が与えられるという意味でここに記載したものでございます。
委員長
他に質疑はございますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
質疑がなければ、以上で本報告について終了いたします。
次に4番、もみじ山文化センター本館の改修工事に伴う休館についての報告を求めます。
冨士縄区民部文化振興・多文化共生推進課長
それでは、令和7年(2025年)に予定しておりますもみじ山文化センター本館の改修工事に伴う施設の休館につきまして、資料(資料5)に基づき御報告をさせていただきます。
初めに、本館の休館の予定期間ですが、令和7年2月1日から令和7年9月30日まで8か月間の予定となります。
次に、本館工事の概要ですけども、トイレ改修、防火シャッター改修、舞台機構改修、空調機器改修、変電設備改修、照明器具改修、発電設備改修、舞台照明改修、昇降機改修となります。
本館工事・休館に伴う影響ですけども、第1といたしまして、もみじ山文化センター本館と西館につきましては変電設備が同一であることから、本館が休館する一定期間、西館も休館とする予定でございます。
第2といたしまして、本館の改修工事と併せまして、区立中央図書館につきましても一部改修工事を実施することから、本館休館期間中の2か月程度、中央図書館も休館する予定となります。
最後に、本館休館期間中の文化・芸術の取組についてでございますけども、もみじ山文化センター西館ですとか野方区民ホール、なかの芸能小劇場におけます事業を拡充するとともに、アウトリーチによる事業の実施などを図ることによりまして、こういった工事・休館期間中における区民等の文化・芸術の発表、鑑賞の機会を補うような取組を検討しております。
報告は以上となります。
委員長
ただいまの報告について質疑はございますか。
武井委員
もみじ山文化センターが閉館すると、図書館やホールなどの利用の方はたくさんいて、困るとは思うのですが、その間の先ほどもお話にありましたが、アウトリーチによる事業の実施を図っていくというのは、具体的に何を想定されているのかお教えください。
冨士縄区民部文化振興・多文化共生推進課長
この間、区民の方々に御迷惑をおかけして大変申し訳ないというところで考えてございますけども、その中で一応この休館期間中につきましては、アウトリーチということで、例えば学校ですとか保育園ですとか、そういったところに出向いた形での事業展開、要するにホール等を使わないで、鑑賞の機会ですとか、そういったものをしていただけるようなことを実施することによって、少しでも補えればというふうに考えてございます。
甲田委員
図書館は2か月程度ですけど、もみじ山文化センター西館のほうの一定期間というのは大体どのぐらいになるんでしょうか。
冨士縄区民部文化振興・多文化共生推進課長
こちらにつきましては、そんなに長い期間になるということで今聞いているところではございませんけども、恐らく2週間程度ということで今考えてございます。
甲田委員
あと、前回、大分前、何年か前に大々的にやったときというのは、何を改修したんでしたでしょうか。たしか音響とかだったような気がするんですけど。
冨士縄区民部文化振興・多文化共生推進課長
恐らく委員、今おっしゃっているのは、平成28年度における工事かなというふうに思うんですけども、こちらにつきましては……。すみません。ちょっと答弁保留させていただければと思います。
委員長
答弁保留ということで、他に質疑はございますか。
石坂委員
様々本館の工事がされる中でトイレ改修があります。トイレ改修って具体的にどういった改修をするのか教えてください。
冨士縄区民部文化振興・多文化共生推進課長
トイレ改修につきましては、トイレの洋式化、トイレのウォシュレット化、バリアフリートイレ改修、このようなものを想定しているものでございます。
石坂委員
その中で、バリアフリー化はどういったことがこれまでと変わってくるんでしょうか。
冨士縄区民部文化振興・多文化共生推進課長
こちらにつきましては、例えばですけども、オストメイトトイレというものは現状1個しかないんですけども、改修後は4個設置するような形で今考えているところでございます。
石坂委員
かなりオストメイトの方で多目的トイレを利用されることを希望される方って今後ますます増えていくと思いますので、利便性のいいもの、特にこれってできたけども、意外と使えなかったなんていう場合もありますので、気をつけながら障害福祉に詳しい部署ですとか、あるいは当事者からはあれですけども、いずれにしても詳しい方に話をしながら進めていっていただければと思います。
それから、4番のアウトリーチのところ、先ほど武井委員からも質問がありました。その中で学校、保育園ということでしたけども、もみじ山文化センター本館を使われる方って子どもだけではないと思うんですが、アウトリーチはあくまで子ども限定なのか、あくまで例示であって、ほかの世代の方向けのものもあるのでしょうか教えてください。
冨士縄区民部文化振興・多文化共生推進課長
先ほど御答弁さし上げたのは一応例示ということで考えてございまして、現在この辺り、指定管理者のほうといろいろ調整、検討しているところですので、対象につきましては今後その辺でまた検討していくということで考えてございます。
石坂委員
事業者さんの都合もありますでしょうし、あとは従来の利用者のニーズもあると思いますので、その辺り、うまく提供する側、提供される側、両方の状況にとってよいものにしていただけるように要望いたします。
小宮山委員
このもみじ山文化センターには生涯学習支援の拠点もあるはずなんですよ。あんまり活動していないですけども。それで、なかの学び場ステーションとかというサイトを運用したりしているんですが、あまり有効活用されていません。私はここをなくしたほうがいいと思っているんですけども、このたび、中野でためまっぷという新しい活動が始まったことにも合わせて、この休業期間中にここが本当になくてもいいかどうかということを検証したらどうかと思うんですが、いかがでしょうか。
冨士縄区民部文化振興・多文化共生推進課長
生涯学習ステーションにつきましては、一定の利用はあるというふうに想定していて、昨年度ですかね、ホームページもリニューアルしたところで、その辺の周知ですとか、今後充実させていくことでまだ可能性はあるのかなというふうに捉えていますので、今回のこの休館期間中にそれを検証するということは考えてございません。
小宮山委員
しかし、この報告を見ても全く触れられていない。多分意識されていない、認識されていないんじゃないかなと思います。では、その機能も中止。本来であれば、あそこは相談窓口とかもあるんですよ。あんまり誰も行っていないですけども。だから、その機能は休館中どう継続されていきますか。
冨士縄区民部文化振興・多文化共生推進課長
そちらにつきましては、ホームページ等ございますので、そちらを周知するようにするですとか、休館期間中、現場、そこの窓口に行かなくても、そういったことの情報提供というのは可能だというふうに考えてございますので、そちらのほうを有効活用できるようにしていきたいというふうに考えてございます。
委員長
他に質疑はございますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
答弁保留は返ってきていますでしょうか。
冨士縄区民部文化振興・多文化共生推進課長
先ほど答弁保留させていただきました平成28年度の工事だったかと思いますが、こちらにつきましては本館大ホールの天井の耐震補強工事を行ったものでございます。こちら、この当時でも本館が平成5年にできてから結構時期がたってございますので、大屋根をふき替えしたりですとか、屋上の防水、不具合のあった外壁、外周補修工事を行いまして、建物の耐久性を高めた。そんなような工事を行った。そのほかに、音響ですとか舞台環境の向上、省エネ化の工事も行っておりまして、舞台音響設備を一新したということと、両ホールの客席照明をLED化したというようなことが平成28年のときには行われました。
甲田委員
ありがとうございます。エレベーターはいつやったんでしたっけ。エレベーターの改修工事をやったと思いますけれども。
冨士縄区民部文化振興・多文化共生推進課長
このとき西館に新しくエレベーターが2基設置されています。西館のほうはこのときに行われております。
委員長
他に質疑はございますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
質疑がなければ、以上で本報告について終了いたします。
次に5番、令和5年度中野区シティプロモーションにおける助成事業の決定についての報告を求めます。
高村区民部シティプロモーション担当課長事務取扱
それでは、中野区シティプロモーションにおける助成事業の決定について報告いたします。(資料6)
中野区は、令和2年6月に中野区シティプロモーション事業再構築の考え方を明らかにし、これに基づき区内の事業者や団体、区民のつながりや絆づくりに焦点を当て、情報の発信や取組の支援を行っております。その一環として、中野区シティプロモーション事業助成を実施しており、令和5年度は文化・芸術、子育て・教育に関する事業を対象として募集し、12の事業の応募がございました。これらについて厳正な審査の結果、助成する3事業と、次点で減額して助成を行う1事業を決定したので、報告するものでございます。
また、この4事業を広く周知するとともに、応援機運を向上するため、ふるさと納税制度を活用したクラウドファンディングを実施いたします。
1、助成対象事業・助成内容と2、助成の予算額は資料にお示ししたとおりでございます。営利事業可で、本事業助成の予算額は300万円でございます。
3、助成回数の制限でございます。今回から同一事業への助成を3回までとし、2回目となる事業への助成は80万円、3回目は60万円に減額することといたしております。また、減額によって生じた差額は、次点となった事業の申請者の希望があれば助成できることとしております。
4、事業の募集と応募につきましては、資料にお示ししたとおりでございます。
2ページ目、5、助成事業の審査でございます。(1)審査の基準・方法ですが、3ページの別紙1、審査基準に基づき審査会を設置し、申請事業の提出書類と公開プレゼンテーションによる審査を実施いたしました。(2)審査結果でございますが、交付事業数は4、交付総額は300万円でございます。
4ページの別紙2を御覧ください。交付を決定した四つの事業でございます。まず事業名称「をみんなで楽しく♪クラシック2023」でございます。子どもたちを対象に、プロのバイオリニストたちが音楽をより身近に感じてもらうため、学校へ出張するなど、アウトリーチコンサートを8公演、ワークショップを2回、参加者無料コンサートを1回以上実施するものでございます。昨年度も同趣旨の企画で助成しており、2回目の助成でございます。
次に、事業名称「託児銭湯」でございます。子育て世代の方がゆっくりとお風呂に入れるよう、開業前の銭湯を貸し切り、子どもを預かり、その間、親がお風呂に入ることができるという事業でございます。来年の3月まで月1回開催する予定でして、昨年度も同趣旨の企画で助成しており、こちらも2回目の助成でございます。
三つ目の事業「多世代交流コンサート「歌の力・音楽の力」」でございます。区民を主な対象とし、区内全5か所、参加型の地域多世代交流コンサートを開催いたします。内容は、童謡、唱歌からミュージカル、オペラなど、実施地域の希望に合わせて決定し、YouTubeにて広く配信する予定でございます。
最後に、「第三回中野区子ども漫才Only-1コンテスト」でございます。プロの芸人が区内の小・中学生に漫才を指導し、コンテストで競い合います。参加者は区内から公募し、コンテストは一般客の前で漫才を披露いたします。こちらは3回目の助成となります。審査結果は4位の次点でしたが、同団体が助成を希望するとともに計画の一部を見直し、40万の助成で事業を実施することができる見通しが立ったため、助成を決定したものでございます。
資料の2ページ目にお戻りください。6、ふるさと納税制度を活用したクラウドファンディングでございます。助成を決定した四つの事業について、応援機運を高めるためクラウドファンディングを実施するものでございます。ふるさと納税ポータルサイト内に助成事業ごとにクラウドファンディングの特設ページを開設いたします。募集期間は各事業の実施開始時期に合わせ、当該事業の実施前から90日間とする予定でございます。
7、スケジュールでございます。今月から各事業の実施時期に合わせて、助成事業に対するクラウドファンディングを実施し、各事業につきましてはそれぞれの計画に基づき、来年の3月までに実施するものでございます。
8、その他でございます。当助成事業は、団体等の要望や区政の課題を踏まえ、令和3年度から助成額を増額するとともに、対象を文化・芸術、子育て・教育に関する事業として実施してきたところでございます。当助成事業への需要が高まっていることから、文化振興・多文化共生推進課長から先ほど、次世代育成に資する文化・芸術の鑑賞・体験機会の充実策(骨子案)を御説明しましたが、この視点から見直しを検討したいと考えております。
報告は以上でございます。
委員長
ただいまの報告に対し、御質疑はございますか。
武田委員
今年度の事業というよりは、この先の、先ほど御説明のあった基金への移行というスケジュール感と、規模感をちょっと教えていただきたいんですけれども、実際に基金を立ち上げて、今までのシティプロモーション助成事業のほうから転換をしていく時期はいつ頃を想定されていますか。
高村区民部シティプロモーション担当課長事務取扱
先ほどの充実策の報告で、一定基金の設置スケジュール、それから実際に開始ということを仮の予定でお示ししたところですけど、可能であれば次年度から実施したいと考えております。ただ、規模等については、これからより掘り下げて検討する必要があるなと思っていまして、助成額としての100万円というのは今まで議論を重ねて、要望などを受けて、一定理になかったものかなと思うんですけども、その100万円の助成事業数を増やすということは、やはりかなりの財政負担にもなりますし、基金としても当然ふるさと納税の寄附ですとか、区に対する寄附ですとか、あるいは先ほど小宮山委員からあったフィルムコミッションで入ってくるような歳入みたいなものを積むということを考えているんですけど、あまり大規模なものにもできないかなというのもありますので、今後よく研究して、ある程度めどが立ったところでお示ししたいと思います。
武田委員
そうしますと、基金に実際に転換をしていくというところのめどが立つまでは、この事業を継続される御予定でいるという理解でよろしいんですか。
高村区民部シティプロモーション担当課長事務取扱
可能であれば来年度から、いわゆるこの助成事業そのものも基金と合わせて見直しをしたいと思っています。
武田委員
すみません、しつこくて。可能でなければ続けるという理解でよろしいですか。
高村区民部シティプロモーション担当課長事務取扱
基本的にはこの事業の事業効果は非常に高いと考えております。やめるということは考えておりませんが、一方で、並行してやるということも考えていませんので、転換を前提として検討を進めてまいります。
武田委員
先ほど基金のほうでは、意図として助成対象数を拡大していくという認識でよろしいですかということをお伺いしたと思うんですが、助成額の関係も含めて基金のほうで対象を拡大していこうという件数の幅というもののもし想定があったら教えてください。
高村区民部シティプロモーション担当課長事務取扱
その辺についてもまだ明確な数字を持っておりません。財政負担と、それから実際に必要な額と、その辺をよく見比べて、要は持続可能的にこういったものを展開していきたいというふうに考えていますし、一方で今回、四つ目の事業については、次点というものについては、できるだけ自走化を図るということもすごく大事だと思っていまして、御自身たちで寄附を集めたりですとか、企業協賛をもらえるという見込みが立ったりしています。そういう促しも大事ですので、初動期のシティプロモーション性が高いもので、先ほどの関連で言えば次世代育成に資するというところになるので、その辺はよく今後考えて、ある程度考えの案ができたところで皆さんにお示しして御意見を頂きたいと思います。
小宮山委員
目的自体が違うんでしょうけども、このシティプロモーション事業助成と、あとは公益活動助成の落差があまりにもひど過ぎるなというのをちょっと感じていまして、公益活動助成ですと上限20万円ぐらいで、その中の3分の1は自腹を切らなきゃいけないという制度になっている。一方、このシティプロモーション助成だと100万円も出る。そして、華々しい体力のある団体しか応募できない。体力のない団体は応募できない。自腹を3分の1切りながら公益活動助成をやっている人たちから見ると、手の届かない世界で何か華やかなことをやっていて、羨ましいなみたいな、それは本当はシティプロモーション事業助成が悪いわけじゃなくて、公益活動助成が悪いんだと僕は思いますけども、あまりにも落差がひどくて、その辺りのもうちょっと標準化するものは何かないものでしょうか。
高村区民部シティプロモーション担当課長事務取扱
委員の今のお話は、この助成制度をつくったときの原点のお話だというふうに思っています。最初は、実は30万円の助成で始めたというところがありまして、そのときにクラウドファンディングの整理と、シティプロモーション事業助成の在り方というのをニーズ調査もしながら、議会でも十分議論して、この形になったものです。先ほどいわゆるこちらの金額が大きいというのは当然波及効果が大きいので、実際、昨年度決定した三つの事業についてはメディアで取り上げられたり、次の展開になったり、今回、複数回数になっているのはそこなんですね。成果がすごく上がっていて、かなり波及効果があったというところです。実際には自己資金でかなり負担をしている方たちが多くて、その中でさらに助成を受けて、場合によってはほかから自分たちで寄附も集めてやっている。そういうこともあるので、先ほどの使用料の減免みたいなことも考える必要があるだろうというところが出てきたところです。実際にこれだけの規模にすれば波及効果があるのは間違いない。一方で、営利はよしとしていますけれども、こちらのほうですごくビジネスとして成り立っているというものでもないということは御理解いただければと思います。
武井委員
6番で、ふるさと納税を活用したクラウドファンディングで募集するとありましたが、こちらは現状で具体的なサイトとかがあったり、ほかにあとクラウドファンディングを周知する方法など、考えがありましたら教えてください。
高村区民部シティプロモーション担当課長事務取扱
こちらにも記載しましたが、ふるさと納税を活用したクラウドファンディングでして、サイトでいうとふるさとチョイスと楽天ですね。もし間に合えば今、さとふるとの契約もしようと思っていますので、その三つの中ではふるさと納税のページの中にクラウドファンディングのページを設けるというふうに考えてございます。それに合わせて、SNS等で発信していきたいと考えております。
石坂委員
何点か伺いますが、まず今回のシティプロモーション事業のそもそも、冒頭に書いていますが、シティプロモーション事業再構築の考え方を明らかにし、これに基づき、区内の事業者や団体、区民のつながりや絆づくりに焦点を当て、情報発信や取組の支援を行っているという形で、この事業がその一環として行われているということで、この趣旨は、「中野区のシティプロモーションとは?」という区のホームページのほうにも、区内事業者や団体、区民のつながりに焦点を当て、具体的な取組としては、様々な主体とのワークショップを通じて、区の取組への参画者を増やしていく「ナカノミライプロジェクト」、区民や事業者によるシティプロモーションとなる活動を支援する「シティプロモーション事業助成」、球体関節人形の「ナカノさん」を通して、中野区の魅力を発信する「中野大好きナカノさん」プロジェクトを実施しています。また、区民や区内事業者と連携した情報発信にも力を入れていますとあります。この趣旨を生かして展開されているという形になっておりますが、今回報告の中で8のその他のところで、「対象を文化・芸術、子育て・教育に関する事業として実施してきた。当助成事業への需要が高まっていることから、次世代育成に資する文化・芸術活動を充実する視点から見直しを検討する」という形になっております。次世代育成ということはもちろん重要なわけで、先ほども報告いただいた中で大切な事業だなと思ったわけですけども、シティプロモーションという観点からすると、ここに対象を絞ってしまうことが本当にシティプロモーションの観点としてよろしいのかどうか。そもそもシティプロモーションの定義を変えるとかでもない限りは、ちょっと逆なのかなと思うので、その辺りっていかがなんでしょうか。
高村文化・産業振興担当部長
まさに今この文化・芸術、それから子育て・教育に関する事業を対象として助成をして、昨年度やった三つの事業が非常に大きな広がりを見せました。さらに言えば、自主活動につながったりもしているというところです。そういう意味では、次世代育成に資する文化・芸術活動を充実することが、イコール中野のシティプロモーションにつながるというふうに考えてございます。
石坂委員
それもですけど、それだけではないと思う中で、そこに絞ることで、逆にそこからこれまで応募してきて、もちろんはしにも棒にもかからないところから、ぎりぎりのところまで様々な団体があると思うんですけども、限定していくことでそこから漏れてしまうところも出てくると思うんですね。漏れてしまうところは、中野区の方針と違うということであればあれですけども、そこについてもうちょっと頑張れば行けそうな団体とかに対してフォローしていくとかって考えた際には、これによってそこが狭まってしまう心配というのはないんでしょうか。
高村区民部シティプロモーション担当課長事務取扱
現在もいいものがたくさんある中で、三つないし今回も四つしか助成ができていないというところです。実はこれ、公開プレゼンにしながら、先ほど委員がおっしゃっていただいたように事業者と一緒に中野を元気にする企画をやっています。昨年度は10企業、それが今年は13企業になる予定なんですが、そこの役員の方とかにも公開プレゼンに来ていただいていまして、それはオブザーバーとして意見も言っていただくんですけど、漏れたものの何かマッチングができないかというようなことも考えているんですね。実際に今回もちょっとeスポーツの関係が、ビジネスコンテストで優秀賞を取ったものが来て、残念ながら漏れたんですけど非常にいいもので、これはある事業者さんが興味を持ってくれて、今調整しています。そういった立てつけのやり方については変えないつもりですので、そういう意味ではこのシティプロモーションの本旨に沿ったものになるというふうに考えてございます。
石坂委員
こういった形で可能性があるものというのを絞って漏らせてしまうことはないように進めていただければと思います。
それから、ふるさと納税を活用したクラウドファンディングのところで、募集金額、各事業100万円を上限とするとあるんですけども、今回三つプラス次点のところにも40万円が出るわけですけども、これはすみません、クラウドファンディング、この次点の団体の助成分は入らないのか。そちらにもしやるのであれば、40万円が上限になるのかとかというのはどうなんでしょうか。
高村区民部シティプロモーション担当課長事務取扱
これについても内部、それから議会でも十分議論した上でこのスキームにしたんですけれども、本来のクラウドファンディングというのは、集めた寄附の金額と自分たちの自己資金等で事業を成り立たせています。そういうことも考え得るんですが、そうした場合、区がもしそれをやった場合、不足額を補正予算で組むとか、次年度予算で組むという形になるので、タイムリー性を失うだろうと。また、区が公費負担をするのであれば、その事業自体に価値があるんだから、あらかじめ予算をしっかり確保すべきだという、この両方の議論があって、後者を取ったという形なんですね。ですので、今300万円の予算があるという形ですので、実際にこれ自体も基金を考える一つの理由になっているんですけれども、寄附を頂いても結局事業に充当して増えるとか、そういうことになっていないんです。応援機運をやっているだけなんですね。高めているだけなので、それであれば、こういう事業に応援してくれた人に、その基金に積んで、同趣旨のものについて応援してくださいという形がいいだろうということでやっています。ですので、実際にこれはガバメントクラウドファンディングでやると、可能な数字としては400万円までは集められるということになってございます。
石坂委員
その辺りというのが、寄附をしてくださった方たちは中野区の取組全体がいいねと思って寄附してくださる方もいれば、この事業がいいねと思って寄附される方もいらっしゃると思うので、そこは説明に気をつけないと、かなり誤った認識で寄附されてしまう方がいるといけないので、その辺りの説明の仕方とかは気をつける必要があると思いますが、その辺はいかがでしょうか。
高村区民部シティプロモーション担当課長事務取扱
その辺については気をつけたいと思いますし、やはり今のところはすごく課題を感じています。当初は寄附額が多かったんですね。今は寄附額が少し下がっているんですけど、逆に団体とか事業のほうに直接寄附する方々もいらっしゃいます。広報も工夫するとともに、基金の検討の中でもこの辺の再整理ができたらというふうに考えてございます。
委員長
他に質疑はございますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
質疑がなければ、以上で本報告について終了します。
次に6番、脱炭素社会の実現に向けた区有施設整備の考え方についての報告を求めます。
永見環境部環境課長
それでは、脱炭素社会の実現に向けた区有施設整備の考え方について御報告をいたします。(資料7)本報告につきましては、危機管理対策等調査特別委員会においても御報告をするものでございます。
1番、目的でございます。区は、「第3次中野区地球温暖化対策地方公共団体実行計画(事務事業編)」におきまして、2030年度までに2013年度比で46%の温室効果ガス排出量の削減を目指しております。
また、「中野区ゼロカーボンシティ宣言」を行いまして、2050年までに区の二酸化炭素排出量を実質ゼロにすることを目指しております。
以上を踏まえて、脱炭素社会の実現に向けた区有施設の整備を進めていくものでございます。
2番、基本的な考え方でございます。中野区地球温暖化防止条例では、建築物の断熱性の向上や省エネルギー及び再生可能エネルギーを使用する設備の導入等々を掲げております。
これらを踏まえまして、区有施設整備に当たっては、「建築物のエネルギー消費性能の向上に関する法律」、いわゆる建築物省エネ法と言われますけれども、こちらの基準への適合を前提とした上で、「目指す水準」及び「取り組みの方向性(視点)」等を定め、区有施設の脱炭素化を推進してまいります。
3番、目指す水準でございます。(1)新築・改築建築物において目指すエネルギー消費性能、(ア)1万平米未満の建物はZEB
Ready相当以上、(イ)1万平米以上の建物はZEB Oriented相当以上といたします。なお、ZEBとは、建物で消費する年間の一次エネルギー消費量の収支をゼロにすることを目指した建物でございまして、以下の4段階に定義をされております。ZEB
Readyは下から2番目ですが、省エネで50%以下まで削減、ZEB Orientedは事業所、学校等については省エネで60%以下まで削減と、そういったものになってございます。また、用途種別等により水準の達成が困難となった場合においても、可能な限りエネルギー消費性能の向上に努めます。
次のページに行っていただきまして、(2)建築物の改修時におきましては、高断熱、高効率な設備の導入など、エネルギー消費性能の向上を図るための措置を講じます。
(3)運用段階におけるエネルギー消費性能につきましては、省エネ基準事業者クラス分け評価、こちらは国で毎年実施している評価でございますけれども、こちらにおいて区全体でSランク、最高のランクでございますが、こちらを目指します。
4番、取組の方向性(視点)でございます。(1)建築物の負荷低減、パッシブ技術というふうに言いますけれども、こちらといたしまして、設計段階において断熱化や日射遮蔽などの技術を活用し、環境を適正に保ち、負荷を抑制いたします。その上で、光や風等の自然エネルギーや効率的に制御可能なデザイン手法を活用してまいります。
(2)高効率な設備システムの導入、アクティブ技術というふうに言いますけれども、こちらといたしまして、設備のエネルギー消費量を低減するために、空調、換気、給水、照明等において高効率な省エネルギー設備を導入いたします。
(3)再生可能エネルギー等の有効活用(創エネ技術)といたしまして、区有施設で使用する電力を再生可能エネルギーに切り替えるとともに、太陽光発電設備の設置など再生可能エネルギーの導入を図ってまいります。
(4)環境負荷低減の推進といたしまして、庁有車の電気自動車への切替え促進、また区有施設への充電設備の整備、区有施設への国産木材の活用、屋上の緑化などに取り組んでまいります。
5番、今後のスケジュール(予定)でございます。8月頃に、この考えに基づきまして、脱炭素社会の実現に向けた区有施設整備方針ということで策定をいたします。
御報告は以上でございます。
委員長
ただいまの報告に対し、質疑はございますか。
武田委員
区有施設で今後のスケジュールというところでは、今年の8月頃、整備方針の策定というふうにあるんですけれども、例えば昭和区民活動センターのように今現在、設計、実施設計なり何なりって進んでいるところについては、この考え方というのは反映されているんでしょうか。
永見環境部環境課長
こちらの方針そのものは8月頃に策定をして、その後、施設の計画を立てていく施設というのが基本的には対象となっておりますが、今、委員の御紹介いただいた施設なども、ちょっと所管外ではございますけれども、庁内で調整を図って、可能な限り対応してもらえるような調整はしてございます。
武田委員
あと、すみません。こちらも所管外にはなってしまうかと思うんですけれども、区営住宅、断熱性の、例えば窓を断熱の窓に改修をしていくとか、これはある意味では物価高騰の中でのエネルギーを抑制していく、電気料金だとかガス料金だとかを抑えていくということにもつながるんではないのかなと思うんですけれども、区営住宅もこの改修だったり何なりというところでは対象になってくるという理解でいいですか。
永見環境部環境課長
資料の2ページ目の上の(2)建物の改修時ということでございますが、今御紹介いただいた区営住宅につきましても、改修のタイミングで可能な範囲でということにはなろうかと思いますけれども、高断熱、高効率な設備の導入、こういった措置を図っていきたいと考えております。
石坂委員
まず最初に、裏面のほうの4の(3)で、創エネ技術ということで太陽光発電という形であります。施設によって利用される時間等々が違うわけではありますけども、晴れた日の昼間だけ利用するのではない区有施設がありますので、太陽光発電に関して蓄電とかの考え方というのはどのようになっているんでしょうか。
永見環境部環境課長
こちら、太陽光発電設備の設置などということで書いてありますので、そういった再生可能エネルギーの導入を図っていくに当たって蓄電システムも有効な設備の一つだと思いますので、そういったことも各所管がどのような設備ができるかというところによってくるとは思うんですけれども、そういったところも推奨はしていきたいなと思います。
石坂委員
ぜひ所管として他部署に奨励していっていただければと思います。
あと、同じところの(1)で、光や風等の自然エネルギーとありますが、自然エネルギーでなくても、例えば現在の中野体育館のように水再生センターの熱を利用したりとかというところがあるかと思います。今後はあそこのエリアに学校などもできていく中で、ZEBの考え方でいったときに、そうした自然ではないものの廃熱利用とかというのはどういうふうになっていくのか教えてください。
永見環境部環境課長
今、委員のおっしゃいました体育館に関しては、下水道施設が近くにあるというちょっと特異な事情があるのかなというふうには思いますけれども、(3)の創エネ技術のところで、こちらも太陽光発電設備だけではなくて、いわゆる太陽熱であったりとか、そういったものの利用についても先ほどのお話と同じように項目の一つとして推奨していきたいと考えております。
石坂委員
ぜひ進めていただくとともに、御担当の話の中で、たまたま体育館があそこにあるのでという話がありましたけど、今後あそこに小学校もできますし、区民活動センターも近くにありますので、そうしたところの新設ですとか改築・建て替えなど様々な場面があるかと思いますので、そこのうまい活用も考えていただければと思います。これは要望としておきますので、他の部署との連携をしっかりとしていただければと思います。
甲田委員
この目指す水準、新築・改築の場合ということでアとイとあります。この水準を進めていくことによって、これまでとこれから建築費用というのはどのぐらい上がっていくのかというところは。
永見環境部環境課長
建物の大きさとか形状とか、そういったものによってかなり変わってくるところではあるんですけれども、一般的にZEB Readyというのを行った場合、通常の建物に比べて大体5から10%ぐらいは整備費用が増すということで想定をしております。
甲田委員
ZEB Orientedはどうですか。
永見環境部環境課長
ちょっとこれもあんまり具体的な数字があるわけではないんですけども、ZEB Readyに比べると少し低いというところなのかなと考えております。
甲田委員
そういう上乗せする部分について、現在国費とかというのは入ってくるものなのでしょうか。
永見環境部環境課長
国のほうで補助金がございまして、例えばZEB Readyを目指す場合ということであれば、事業費の3分の1が出るというような補助金がございます。
甲田委員
分かりました。あと、1ページ目の下のところで、「用途種別等により水準の達成が困難となった場合において」ということがあるんですけど、可能性としてどういう場合に困難となるのかということは分かりますか。
永見環境部環境課長
こちらも今現在想定されるものとして、例えば学校ですけれども、学校に関しては建築基準法のほうで彩光、光を取り入れる一定の基準がございます。窓の面積を5分の1設けるというような基準があるんですけれども、それだけ一般の施設に比べて窓の面積を多く取らなければいけないというようなことになると、なかなか断熱性能を上げていくということが通常の施設に比べると難しい面があるということもあるかと思います。ただ、だからといって学校はできないというような話では必ずしもないんですけれども、学校の形状であったり、大きさであったり、そういったところによっては水準の達成が困難になるケースも考えられるのかなと。その場合には、可能な限りエネルギー消費性能の向上に努めるということで、このような記載をさせていただいているものでございます。
甲田委員
その場合の判断というのはどの時点でするものなんでしょうか。この計画というか、方針を考えていく中にそういったことが盛り込まれていくんですか。
永見環境部環境課長
こういった考え方、また、今後方針をつくるということでございますので、基本的に設計をする段階では、この水準を目指すということで進めたいとは思っております。ただ、実際に具体的な設計を行っていく中で、どこまで達成できるのかということを検証しながら、できるだけ近づけていくと。そういった作業になると考えております。
甲田委員
でも、水準を達成させるためには、やはり5%から10%上乗せ、国費も入るとして上乗せしていくわけですから、財政的な考え方も変わってきて、そうすると方針とか、また区有施設整備計画にも影響してくるようなことはないんでしょうか。
永見環境部環境課長
実際に予算を組んだ上で、設計なり施工なりということで委託をしていくような形になると思いますけれども、現実問題、必ずこの水準を達成するという前提で進めますと、経費の兼ね合いとか、そういったところも出てくるかと思いますので、そういったところで設計に入った段階では、あくまで目指すというような形でいきたいと思っておりますが、いろいろ検証した結果、こういった構造にするには相当な費用を要するとか、そういった可能性もあるかと思いますので、設計がある程度見えてきたところで実際に達成できるかどうかというところは分かるようなことになるのかなと思っております。また、区有施設整備計画ですとか、あと今、作業を進めております中野区の実施計画、こちらにおいてもこの考え方、方針に沿った形で財政フレームを組むような形で企画課とも調整しておりますので、そちらのほうに反映されていくような形になるのかなと考えております。
委員長
他に質疑はございますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、本報告について終了いたします。
次に7番、その他で何か報告はございますか。
白井区民部戸籍住民課長
マイナンバーカード普及促進に向けました出張申請サポート事業の実施につきまして、口頭にて御報告をさせていただきます。
就業等で業務時間内に来庁することが困難な区民などを対象といたしまして、週末に区民が集まる商業施設等におきまして、出張申請サポートを実施いたします。こちらは、マイナンバーカードの普及促進を図るとともに、区民がマイナンバーカードを利用した行政サービスが享受できる環境を整えることを目的としており、令和5年度より新たに実施する取組でございます。
事業の概要でございますが、区内商業施設等におきまして、令和5年7月から令和6年3月にかけて、土曜日、日曜日を1回としまして年10回程度行います。実施する内容としましては、申請書の記載のサポート、申請書添付用の写真撮影、マイナンバーカードに関する相談を受け付けいたします。初回の実施日及び実施場所についてとなりますが、7月29日(土曜日)、30日(日曜日)に、南台にございます島忠ホームズ中野本店様に御協力を頂き、実施をいたします。また、第2回以降の実施日、実施場所については調整中であり、今後決定をしてまいります。開催に当たりましては、なかの区報、区ホームページへの掲載のほか、近隣の住宅にチラシのポスティング等を行いまして、区民向けのお知らせを行ってまいります。
御報告は以上でございます。
委員長
ただいまの報告に対し、質疑はございますか。
石坂委員
まず、年10回出張で申請ができるということですけども、その場合の受取りに関しては従来どおりなのか、何かしら工夫はあったりするんでしょうか。
白井区民部戸籍住民課長
マイナンバーカードの今回申請をサポートする事業ということになってございまして、マイナンバーカードの交付に当たりましては本人確認等を必要とするという特性上、まずは本庁での受取りというところが中心になってこようかと考えてございます。
石坂委員
すぐにはできないことかもしれませんけど、そうやってあちこちでやってくというときに、せめて地域事務所レベルとかでも受け取れると違うのかなと思うんですけど、その辺りというのはどうなんでしょうか。
白井区民部戸籍住民課長
マイナンバーカードの交付申請に当たりまして、事前の申請時に来庁方式という形を取った場合につきましては、郵送交付といったこともやってございますので、そういったところを活用していくのかなというふうに考えてございます。
石坂委員
そういう形であればいいと思います。それから、土日で年10回ということで、大体これによって何件くらいの申請を目標にされていくのか。あるいは年10回のじゃなくても、例えば1回目の島忠ホームズでやるということですけど、そのときにどのぐらいのを目標にされているとかというのがもしあるのであれば教えてください。
白井区民部戸籍住民課長
御協力していただける商業施設様の規模によって設置できるブースの数が変わってまいります。ただ、一応目標としましては一日当たり100人程度というところを目標に定めていますので、全体としては2,000人程度の申請にこぎ着けられればと。もう一つの目的としましては、人が集まる商業施設にのぼり等を掲げてやることによって、潜在的な方の申請の機運もつなげてまいりたいといった広報的な側面も併せ持っているものと考えております。
武田委員
申請、これから年10回というところで、想定している商業施設としては区役所に遠いところ、例えば鷺宮だとか南中野。島忠ホームズは南のほうですかね。鷺宮のほうですとか、なかなか大規模なところはちょっと少ないかなとは思うんですけれども、交通にちょっと不便があって、来づらいというところを視野に入れているというのはありますか。
白井区民部戸籍住民課長
現在調整させていただいている施設としましては、薬師あいロード商店街であったり、帝京平成大学といったところで、かなり規模が大きいところが現在の調整先の中心とはなってございます。一方で、今、委員から御指摘がありましたとおり、鷺宮方面であったり、そういったところにつきましては、実施としてはこぎ着けてまいりたいというふうに考えてございまして、事業者等と調整を行っている段階でございます。
武田委員
やはりなかなか来づらいというところの地域の方が、鷺宮の地域事務所なんかは通常の取扱件数も多い地域ではないかと思いますので、御配慮を頂けるといいのかなと思います。
もう1点、別の視点で、今マイナンバーカード、様々な報道で不具合が報道されていると。この中で不安に思って相談をしたいという方で、日中来られないという方の相談にも対応できるということでよろしいでしょうか。
白井区民部戸籍住民課長
今、委員御指摘のありました不安を抱えた区民の方、実際に区役所の窓口のほうにも少数ではございますが、来ていただいています。今回、こちらの事業の実施の目的の一つとしまして、マイナンバーカードに関する相談というところも含めてございますので、もちろんそういった御相談というのはこの場でも応じていきたいと考えているものでございます。
委員長
他に質疑ございますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
質疑がなければ、本報告について終了します。
他に報告はございますか。
白井区民部戸籍住民課長
証明書等発行手数料の支払いにおける電子マネー決済の拡充について御報告をさせていただきます。
令和2年3月より戸籍住民課窓口におきまして、手数料の収納方法としてSuica、PASMO等、交通系電子マネーに対応をしてまいりましたが、新たに令和5年7月5日よりクレジットカード、電子マネーによる支払いに対応いたします。支払いの対象となる証明書等については、これまでと変わらず戸籍関係、住民基本台帳関係、印鑑登録関係、税証明、犬の登録料などの証明書となり、対応しますクレジットカードブランドは、VISA、マスターカード、電子マネーにつきましては楽天Edy、IDとなります。こちらにつきましては、なかの区報、区ホームページ等でのお知らせのほか、SNS等による発信、交付窓口にクレジット払い可能である旨の掲示等を行ってまいります。
御報告は以上でございます。
委員長
ただいまの報告に対し、質疑はございますか。
石坂委員
決済方法が増えるのはすごくいいところではありますが、クレジットカードに関してはVISA、マスターということで、最も普及しているJCBが入っていなかったりとか、電子マネーについてもやはりコンビニ交付と比べると使える電子マネーが少ないなというところではあります。スタート当初なので、増えること自体はいいんですけども、今後タイミングを見てというか、可能なところでやはりそれをさらに増やしていくことは必要であろうと思いますが、その辺は担当はいかがお考えでしょうか。
白井区民部戸籍住民課長
委員御指摘のとおり支払い方法の多様化というのはぜひ図っていく必要があるのかなというふうに考えてございます。まず、いわゆるPayPayなどのQR支払いといったところには引き続き対応していきたい。今回拡充の対象としましては、現在の戸籍住民課に設置しておりますレジで対応可能なキャッシュレス支払いの全てに対応するという形で、クレジットカード2ブランド、電子マネー2ブランドという対応でございます。今後、令和5年10月以降に戸籍住民課の窓口につきましては、新区役所整備を見据えまして、キャッシュレスのセミセルフレジの先行導入を1台想定してございます。こちらにつきましては、先ほど委員御指摘のありましたクレジットカードブランドにつきましても、JCBであったり、アメリカン・エキスプレス、また電子マネーについても、QUICPayなどの支払い方法、また、いわゆるQRコード支払いといったものにも対応したセミセルフレジの導入を考えてございますので、そういったところで展開を図っていきたいというふうに考えております。
委員長
他に質疑はございますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
質疑がなければ、以上で本報告について終了します。
他に何か報告はございますか。
松丸区民部産業振興課長
それでは、中野区産業経済融資制度における新型コロナウイルス対策緊急応援優遇の受付期間延長について御報告させていただきます。
新型コロナウイルス感染症拡大による区内中小企業者の業況悪化に対応するため、令和2年度から中野区産業経済融資の一部資金を対象に、新型コロナウイルス対策緊急応援優遇を、本人負担を無利子にする支援を実施しております。セーフティネット保証4号の認定を受けた事業者が、認定日から一月以内に融資の申込みができるというものでございますが、この現在のセーフティネット保証4号の認定期間が経済産業省の定めによりまして、令和5年6月30日までだったところから令和5年9月30日までに延長となりました。この延長に合わせまして、令和5年7月28日までとしていました中野区の受付期間を令和5年10月31日まで延長するというものでございます。
御報告は以上でございます。
委員長
ただいまの報告に対し、質疑はございますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
質疑がなければ、以上で本報告について終了いたします。
他に報告はございますか。
永見環境部環境課長
それでは、子どもエコ講座の実施について御報告をいたします。
こちらは毎年実施している講座でございますが、今年は8月6日(日曜日)午前、午後の2回、中野区役所におきまして、中野区の在住在学の小学生を対象に子どもエコ講座を実施いたします。講座の内容といたしましては、「はじめよう!エコ・クッキング」ということで、環境に優しい食生活を学ぶカードゲーム形式の講座の実施を予定してございます。定員は各回30名で、なかの区報の7月5日号で周知を予定してございます。
御報告は以上でございます。
委員長
ただいまの報告に対し、質疑はございますか。
石坂委員
こちらのほうは、どのような形で周知などはされていくんでしょうか。
永見環境部環境課長
今申し上げました、なかの区報7月5日号に載せるほか、ホームページにも掲載する予定でございます。
石坂委員
チラシとか、そういうのは作らない形ですか。作って配るとかというのは。
永見環境部環境課長
チラシは作っておりますけれども、広く配布してはございませんが、こちらは毎年非常に人気のある講座でございまして、本当に募集が始まるとどんどん応募があるようなことですので、周知については行き届いているのかなと考えております。
委員長
他に質疑はございますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
質疑がなければ、以上で本報告について終了いたします。
他に報告はございますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、以上で所管事項の報告を終了いたします。
次に、所管事務継続調査についてお諮りします。
お手元の文書(資料8)に記載された事項について、引き続き閉会中も調査を要するものと決するに御異議はございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
御異議がありませんので、そのように決定いたします。
審査日程のその他に入ります。
委員会を暫時休憩いたします。
(午後4時33分)
委員長
委員会を再開します。
(午後4時35分)
区民委員会における委員派遣についてお諮りいたします。
休憩中に御協議いただいたとおり、委員の派遣決定については委員長に御一任いただきたいと思いますが、御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
御異議ありませんので、そのように決定します。
また、次回の委員会は、8月30日(水曜日)午後1時から行うということで御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
御異議ありませんので、そのように決定いたします。
以上で本日予定した日程は終了いたしますが、委員、理事者から何か発言はございますか。
細野委員
大変申し訳ありません。1点ちょっと先ほどの脱炭素社会の実現に向けた区有施設整備の考え方についてのところで、ちょっといいですか。大変すみません。建築コストのほうが、例えばZEB
Readyにした場合には5%から10%ぐらい上乗せになるようなお話があったかと思うんですけれども、ただ、こういう建築物にしていくことで、例えば光熱費とかというのは当然少なくて済むというか、その辺のコストは低くなっていくのかなと思うんですけれども、その辺りはどうなんでしょうか。
永見環境部環境課長
資料に書いてありますけれども、目指す水準のところで、ZEB Readyにした場合には省エネで50%以下まで削減ということで、エネルギーが50%以下まで削減できるということでございます。ZEB
Orientedの場合には、事業所、学校等については省エネ60%以下まで削減ということで、この程度エネルギーが削減できるということでございます。
細野委員
そうすると、例えば建築費で何か高くなった分というか、それが、一概にはもちろん難しいかと思うんですけれども、どれぐらいでその分が回収できるというか、というのは、そこは今、分かりますか。
永見環境部環境課長
そちらもある程度検証はしたんですけれども、なかなか光熱水費が削減する分で採算が取れるというところまではかなり難しいかなということで、ごく一部の部分が回収できるかなというぐらいかなと考えております。
委員長
他に委員、理事者から何か発言はございますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、以上で本日の区民委員会を散会いたします。
(午後4時37分)