令和5年07月04日中野区議会危機管理対策等調査特別委員会(第2回定例会)
令和5年07月04日中野区議会危機管理対策等調査特別委員会(第2回定例会)の会議録
平成26年12月04日中野駅周辺地区等整備特別委員会.doc

中野区議会危機管理対策等調査特別委員会〔令和5年7月4日〕

 

危機管理対策等調査特別委員会会議記録

 

○開会日 令和5年7月4日

 

○場所  中野区議会第1委員会室

 

○開会  午後1時01分

 

○閉会  午後6時08分

 

○出席委員(14名)

 間 ひとみ委員長

 武井 まさき副委員長

 井関 源二委員

 大沢 ひろゆき委員

 いのつめ 正太委員

 加藤 たくま委員

 日野 たかし委員

 吉田 康一郎委員

 広川 まさのり委員

 河合 りな委員

 大内 しんご委員

 ひやま 隆委員

 南 かつひこ委員

 石坂 わたる委員

 

○欠席委員(0名)

 

○出席説明員

 防災危機管理担当部長、総務部防災危機管理課長事務取扱 石崎 公一

 総務部防災担当課長 福嶋 和明

 総務部生活・交通安全担当課長 阿部 靖

 地域支えあい推進部長 石井 大輔

 地域支えあい推進部地域活動推進課長 高橋 英昭

 地域支えあい推進部区民活動推進担当課長 池内 明日香

 健康福祉部長 鳥井 文哉

 保健所長、健康福祉部地域医療連携担当課長事務取扱 佐藤 壽志子

 保健所次長 杉本 兼太郎

 健康福祉部福祉推進課長 中谷 博

 健康福祉部保健企画課長、健康福祉部新型コロナウイルスワクチン接種担当課長 中村 誠

 健康福祉部保健予防課長 鹿島 剛

 環境部長 松前 友香子

 環境部環境課長 永見 英光

 都市基盤部長 豊川 士朗

 都市基盤部都市計画課長 塚本 剛史

 都市基盤部道路管理課長 高田 班

 まちづくり推進部長 角 秀行

 まちづくり推進部まちづくり計画課長 安田 道孝

 まちづくり推進部防災まちづくり担当課長 青木 隆道

 教育委員会事務局次長 濵口 求

 教育委員会事務局学務課長 佐藤 貴之

 

○事務局職員

 書記 髙橋 万里

 書記 細井 翔太

 

○委員長署名


審査日程

○委員会参与の紹介

○議題

 危機管理対策について

 国民保護対策について

 震災対策について

 医療連携体制について

 風水害対策について

 防災まちづくりについて

 防犯対策について

 気候変動問題への対策について

○調査事項の経過並びに現状について

 1 危機管理対策について(防災危機管理課)

 2 災害対策について(防災危機管理課)

 3 防災まちづくり(木密地域不燃化促進及び避難路の整備)について(まちづくり計画課、まちづくり事業課)

 4 防犯対策について(防災危機管理課)

 5 脱炭素社会の実現に向けた取組の推進について(環境課)

○所管事項の報告

 1 中野区政のBCP(中野区事業継続計画)の令和5年度における優先業務について(防災危機管理課)

 2 新型コロナウイルス感染症対策の検証及び今後の課題について(保健企画課、保健予防課)

 3 令和5年度新型コロナウイルスワクチン接種計画の策定について(新型コロナウイルスワクチン接種担当)

 4 新型コロナウイルスワクチン個別接種促進支援事業の実施について(新型コロナウイルスワクチン接種担当)

 5 脱炭素社会の実現に向けた区有施設整備の考え方について(環境課)

 6 新たな防火規制区域の拡大について(まちづくり計画課)

○その他

 

委員長

 定足数に達しましたので、危機管理対策等調査特別委員会を開会いたします。

 

(午後1時01分)

 

 本日の審査の進め方について協議したいため、委員会を暫時休憩いたします。

 

(午後1時01分)

 

委員長

 委員会を再開いたします。

 

(午後1時01分)

 

 本日の審査日程ですけれども、お手元の審査日程(案)(資料1)のとおりとし、調査事項の経過並びに現状については1番から5番まで一括して説明を求め、その後質疑を行いと思いますが、これに御異議ございませんか。

 

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 御異議ございませんので、そのように進めます。

 なお、審査に当たっては、午後5時を目途に進め、3時頃休憩を取りたいと思いますので、御協力お願いいたします。

 議事に入る前に、本日は、正副委員長互選後初めての委員会となりますので、委員会参与の紹介を受けたいと思います。(資料2)

 順番によろしくお願いいたします。

石崎防災危機管理担当部長

 防災危機管理担当部長、防災危機管理課長事務取扱の石崎でございます。よろしくお願いいたします。

 私から、総務部内の参与を紹介いたします。

 防災担当課長、福嶋和明です。

福嶋総務部防災担当課長

 福嶋でございます。どうぞよろしくお願いいたします。

石崎防災危機管理担当部長

 生活・交通安全担当課長、阿部靖です。

阿部総務部生活・交通安全担当課長

 阿部でございます。よろしくお願いいたします。

石崎防災危機管理担当部長

 以上で総務部の紹介を終わります。

石井地域支えあい推進部長

 地域支えあい推進部長の石井でございます。よろしくお願いいたします。

 私からは、地域支えあい推進部内の参与を御紹介いたします。

 まず、地域活動推進課長、高橋英昭でございます。

高橋地域支えあい推進部地域活動推進課長

 高橋でございます。よろしくお願いいたします。

石井地域支えあい推進部長

 次に、区民活動推進担当課長、池内明日香でございます。

池内地域支えあい推進部区民活動推進担当課長

 池内です。よろしくお願いいたします。

石井地域支えあい推進部長

 以上で地域支えあい推進部の紹介を終わります。

鳥井健康福祉部長

 私は、健康福祉部長の鳥井文哉でございます。よろしくお願いいたします。

 私から、健康福祉部内の参与を紹介いたします。

 保健所長、地域医療連携担当課長事務取扱の佐藤壽志子でございます。

佐藤保健所長、健康福祉部地域医療連携担当課長

 佐藤でございます。よろしくお願いいたします。

鳥井健康福祉部長

 保健所次長の杉本兼太郎でございます。

杉本保健所次長

 杉本でございます。よろしくお願いします。

鳥井健康福祉部長

 福祉推進課長の中谷博でございます。

中谷健康福祉部福祉推進課長

 中谷でございます。よろしくお願いいたします。

鳥井健康福祉部長

 保健企画課長、新型コロナウイルスワクチン接種担当課長の中村誠でございます。

中村健康福祉部保健企画課長、健康福祉部新型コロナウイルスワクチン接種担当課長

 中村でございます。よろしくお願いいたします。

鳥井健康福祉部長

 保健予防課長の鹿島剛でございます。

鹿島健康福祉部保健予防課長

 鹿島です。よろしくお願いいたします。

鳥井健康福祉部長

 健康福祉部は以上でございます。よろしくお願いいたします。

松前環境部長

 環境部長の松前でございます。どうぞよろしくお願いいたします。

 環境部内の参与を紹介いたします。

 環境課長、永見英光です。

永見環境部環境課長

 永見です。よろしくお願いいたします。

松前環境部長

 以上で環境部の紹介を終わります。

豊川都市基盤部長

 都市基盤部長の豊川でございます。どうぞよろしくお願いいたします。

 私からは、都市基盤部内の参与を御紹介いたします。

 まず、都市計画課長の塚本剛史でございます。

塚本都市基盤部都市計画課長

 塚本でございます。よろしくお願いいたします。

豊川都市基盤部長

 道路管理課長、高田班でございます。

高田都市基盤部道路管理課長

 高田でございます。よろしくお願いいたします。

豊川都市基盤部長

 都市基盤部は以上でございます。

角まちづくり推進部長

 まちづくり推進部長の角でございます。よろしくお願いいたします。

 私から、まちづくり推進部内の参与を御紹介させていただきます。

 まちづくり計画課長の安田道孝です。

安田まちづくり推進部まちづくり計画課長

 安田でございます。よろしくお願いいたします。

角まちづくり推進部長

 防災まちづくり担当課長の青木隆道です。

青木まちづくり推進部防災まちづくり担当課長

 青木です。どうぞよろしくお願いいたします。

角まちづくり推進部長

 以上でまちづくり推進部の紹介を終わります。よろしくお願いいたします。

濵口教育委員会事務局次長

 教育委員会事務局次長の濵口でございます。よろしくお願いいたします。

 私からは、教育委員会事務局内の参与を紹介いたします。

 学務課長、佐藤貴之です。

佐藤教育委員会事務局学務課長

 佐藤です。よろしくお願いいたします。

濵口教育委員会事務局次長

 以上で教育委員会事務局の紹介を終わります。

委員長

 以上で委員会参与の紹介を終了いたします。

 それでは、議事に入ります。

 危機管理対策について、国民保護対策について、震災対策について、医療連携体制について、風水害対策について、防災まちづくりについて、防犯対策について、気候変動問題への対策についてを一括して議題に供します。

 調査事項の経過並びに現状についての説明を受けます。質疑については、後ほど一括して受けたいと思います。

 1番、危機管理対策について、2番、災害対策について、3番、防災まちづくり(木密地域不燃化促進及び避難路の整備)について、4番、防犯対策について、5番、脱炭素社会の実現に向けた取組の推進について、以上5件について一括して説明を求めます。

石崎総務部防災危機管理課長

 私から、まず初めに、危機管理対策について御説明を申し上げます。資料(資料3)を御覧ください。

 資料の1番、中野区における危機管理対策についてでございます。

 危機管理とは、危機を未然に防止すること、被害を最小限に食い止めることであり、そのために、平常時から危機への対策を講じることと、緊急時に迅速かつ的確な対策を図ることが求められております。

 このため、区は中野区危機管理ガイドライン及び中野区政のBCPを定めるとともに、危機が発生した場合や発生するおそれがある場合には危機管理等対策会議を設置し対応することとしてございます。

 また、災害時の危機管理体制につきまして、震災や風水害等の自然災害には中野区地域防災計画を定め、災害対策本部を設置し対応することとしており、ミサイルなどの武力攻撃事態等には中野区国民保護計画を定め、国民保護対策本部等を設置し対応することとしてございます。

 これらに加え、各種計画に基づく個別の対応マニュアルの作成や訓練、研修等に取り組むことにより、不測の事態に即応し得るよう危機管理体制を構築しているところでございます。

 危機管理体制等についてでございますけれども、資料の1ページの下にあります表が危機対策レベルと対策の体制でございます。危機管理レベル1から4、それぞれの想定被害規模に応じまして、表の一番右のとおり対策組織・会議等を設置しているところでございます。

 ページをおめくりいただきまして、2ページの(2)の表でございますが、こちらは、令和元年度以降に設置・開催した各種会議の開催回数等でございます。会議名、開催事由、そして開催回数及び期間について記してございますので、こちらをお読み取りいただければと思ってございます。

 続きまして、実施している研修や訓練でございます。危機管理・コンプライアンス研修、緊急対応訓練、総合防災訓練、震災図上訓練、避難所運営会議、自衛消防訓練や避難訓練などがございます。

 次に、2番といたしまして、中野区政のBCPについてでございます。

 中野区事業継続計画においては、震災や強毒性新型インフルエンザの発生時に、行政サービスや区の基幹業務など継続の必要性の高い通常業務は、なるべく中断させることなく、また、中断した場合においても、でき得る限り早期に復旧するため、対象となる業務、執行体制や執務環境の整備等の必要な取組を定めてございます。

 一つ目、BCPに基づく新型コロナウイルスへの対応でございます。

 今般の新型コロナウイルス感染症対策におきましては、保健所業務の適正執行のための緊急応援態勢や、感染症蔓延防止対策のための事業等の一時休止、延期や区施設の貸出し中止、短縮などの対策を講じる中でも、区民への影響の大きい優先業務の確実な執行を図ってまいりました。

 二つ目、今後の新型インフルエンザ等の感染拡大に備えてでございます。

 今般の新型コロナウイルス感染症は、現行のBCPで想定した新型インフルエンザの被害想定とは異なりますことから、今後、各所管部署と連携し見直しを行っていきます。また、新型コロナウイルス感染症の経験を踏まえ、今後の新型インフルエンザ等の発生や、新型インフルエンザ等の感染拡大のおそれがある場合は、区民の生命及び健康の安全確保を期するため講じる対策を、実施手順として定めました。

 三つ目、通学路の安全対策でございます。

 通学路の安全対策として、学校・PTA・警察署・第三建設事務所・道路建設課・防災危機管理課・学務課で、学校から抽出された危険箇所を合同で点検し、対応策を協議して、通学路の安全対策を実施してございます。

 また、全区立小学校において、通学する児童の登校時及び下校時の安全を確保するため、通学路上の危険と思われる箇所に交通安全指導員を配置していることや、登下校時の児童・生徒の安全を守ること及び学校・PTA・地域が連携して行っている見守り活動を補完し、通学路の安全対策を充実するため、区立小学校の通学路へ防犯カメラを設置しているところでございます。

 続きまして、大きな4番、感染症対策でございます。

 一つ目、新型インフルエンザ等の感染症への対応でございます。

 区民の生命、身体及び財産に重大な被害を生じさせる感染症の感染拡大が生じた際は、地域保健の中心である保健所が、地域における健康危機管理においても中核的役割を果たしてございます。現場の対応は、感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律と新型インフルエンザ等対策特別措置法にのっとり、感染症の類型に合わせて、健康被害の発生予防、拡大防止、治療等に関する業務対応、様々な法的措置や施策を実施し、住民の生命、身体及び財産への重大な被害の発生が最小限になるよう抑制に努めてございます。

 保健所では、平時より感染症法に基づき、感染症の発生情報の正確な把握と分析、的確な予防・診断治療に係る対策を図り、多様な感染症の発生及び蔓延を防止することを目的に感染症発生動向調査を実施してございます。感染症発生動向調査には、周囲への感染拡大防止を図ることが必要な場合に実施する全数把握と、患者数が多数で全数を把握する必要がない場合に実施する定点把握がございます。また、医師からの患者発生届出等により、保健所は必要に応じて患者に対する積極的疫学調査を実施し、接触者等に対し健康調査を行います。感染源・感染経路と病原菌保有者の調査を行い、消毒・保健指導を実施することにより疾病の蔓延防止に努めているところでございます。

 二つ目、新型コロナウイルス感染症への対応でございます。

 新型コロナウイルスは令和元年12月に中国で初めて確認され、その後急速に拡大いたしました。令和2年1月には世界保健機関が「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」と宣言し、各国政府にその感染対策を要請してございます。

 国においては令和2年1月に初めて陽性者が確認され、都内でも2例目が1月下旬に発生、その後急速に拡大いたしましたが、当初は感染性や病原性等の特性が判明せず、また、検査・治療方法、ワクチンが確立・存在していなかったものでございます。

 このため、令和2年1月29日に健康危機管理に関する情報共有を図るため、健康危機管理連絡調整会議を立ち上げ、同年2月3日には健康危機に関する基本的な対策を講じるために中野区健康危機管理対策本部を設置し、全庁的な体制を整備したところでございます。

 同年5月15日以降は、主に毎週実施する危機管理等対策会議を通じて、国や都の政策動向や区内感染状況の情報共有及び人員態勢の確認及び全庁応援態勢などを協議・確認してまいりました。

 最後に、5番目、国民保護対策でございます。

 武力攻撃事態等における国民の保護のための措置に関する法律や国民の保護に関する基本指針等を踏まえ、国民の保護に関する計画といたしまして中野区国民保護計画を作成し、この計画に基づき、区民の御協力を得つつ、他の機関と連携協力し、自ら区民の保護のための措置を的確、迅速に実施し、その区域において関係機関が実施する国民保護措置を総合的に推進しているところでございます。

 ミサイルなどの武力攻撃といった武力攻撃事態では、国民保護対策本部を、危険物質を有する施設や大規模集客施設等への攻撃といった緊急対処事態では、緊急対処事態対策本部を設置し、対応することとしてございます。

 一つ目、中野区国民保護計画でございます。

 計画では、ミサイルなどの武力攻撃といった武力攻撃事態をはじめ、危険物質を有する施設や大規模集客施設等への攻撃等が発生した場合、国や都などと連携・協力し、区民の避難誘導や救援、被害を少なくするための対策を実施することとし、この国民保護措置が適切に行えるよう、実施体制や避難・救援に関する事項について定めているものでございます。

 二つ目、全国一斉伝達試験の実施でございます。

 区では、総務省消防庁が年4回実施するJアラートを用いた全国一斉の伝達試験に参加してございます。防災行政無線で放送が流れるほか、中野区防災情報メール、LINE、Twitterによる情報発信、中野区ホームページの情報掲載がJアラートに連携し、自動的に行えるようにしてございます。

 今年度は、6月7日、こちらは延期してございますが、この後、8月23日、11月15日及び令和6年2月9日の4回実施する予定でございます。

 最後に、避難施設の確保でございます。

 武力攻撃事態等において区民の避難及び避難区民等の救援を的確かつ迅速に実施するため、避難施設としてコンクリート造りの堅牢な建築物や地下施設の確保に努めており、現在、内閣官房国民保護ポータルサイトに掲載されている避難施設は86か所であり、さらに、都営地下鉄大江戸線の東中野駅等3か所、中野ブロードウェイ等5か所が追加で指定されたところでございます。今後も緊急一時避難施設の確保に努めていくところでございます。

 なお、避難施設の指定につきましては、東京都知事が行っているものでございます。

 危機管理対策についての報告は以上でございます。

 私から、続きまして、災害対策についても御説明をさせていただきます。こちらも災害対策についての資料(資料4)を御覧ください。

 まず初めに、震災対策についてでございます。

 災害対策基本法第42条に基づき、中野区地域防災計画を策定し、震災に対して備えているところでございます。

 震災発生時には、中野区災害対策本部を中心に災対各部と各防災関係機関が連携してその全機能を有効に発揮し、区民の協力の下、災害予防、災害応急及び災害復旧等の災害対策を実施することにより、中野区の区域並びに住民の生命及び財産を災害から保護するよう努めているところでございます。

 町会・自治会等との連携でございます。

 地震による被害を軽減し、その後の救援活動を実施していくためには、発災直後から地域住民が主体となって「自分のまちは自分たちで守る」活動を展開していくことが必要でございます。

 特に、初期消火や発災直後からの72時間以内の救助活動等では、共助の取組が重要であることから、区では、地域防災会を中心に地域一体となった共助の取組を推進しているところでございまして、地域防災会への活動支援として、地域防災会が行う防災訓練等の防災活動に対する助成を行いますとともに、防災活動拠点に必要な資機材等の配備をするなど、地域防災会の防災行動力の向上を図っているところでございます。

 次に、災害時における要支援者の支援でございます。

 要支援者に対しては、地域、防災関係機関、介護・福祉サービス等事業者、医療機関、ボランティア等の多様な主体の連携や協力により、平常時から情報の把握に努めるとともに、避難所に安心して生活できる場所、資機材、備蓄等の配備や二次避難所の確保、外国人に対する支援など、災害時における様々な支援体制を整備しているところでございます。

 特に、避難行動要支援者に対しましては、発災直後に支援が必要となりますことから、平常時から名簿の整備、個別避難支援計画の作成や支援者の確保を進め、円滑かつ迅速な避難支援が行えるよう努めますとともに、避難行動要支援者の安否確認や救出・救助などを行うため、各避難所組織の中に避難支援部、避難支援班を設置しているところでございます。

 続きまして、医療連携体制でございます。

 中野区医師会、中野区歯科医師会、中野区薬剤師会、東京都柔道整復師会中野支部、東京都助産師会新宿・中野・杉並地区分会、中野区災害医療コーディネーター、中野区災害薬事コーディネーター、区内災害拠点病院等の医療機関、日赤奉仕団、医療チーム及びボランティア、東京都等との連携、協力により、医療救護、保健・健康の相談支援、防疫の体制を確保しているところでございます。

 中野区災害医療コーディネーターをはじめ、中野区医師会等との連携の下、発災後は速やかに医療救護活動拠点として15か所の医療救護所、そのうち6か所は緊急医療救護所、28か所の救護所を設置いたしまして、医療救護活動を実施しますとともに医療資器材や医薬品等の備蓄及び調達ができる体制を整備してございます。

 また、保健師・栄養士その他必要な職種により健康調査や健康相談等を実施するとともに、被災住民に適切なメンタルヘルスケアも実施していくこととしてございます。

 続きまして、避難所の管理運営体制でございます。

 避難所の運営は、区、施設管理者、地域防災会が避難所運営本部を組織し運営に当たることとしてございます。発災時に円滑な避難所運営を行うことができるように、平常時より、区職員、施設管理者、地域防災会が避難所運営会議を開催し、避難所運営管理マニュアルの作成等を行うとともに、実際に即した避難所開設に係る訓練を実施しているところでございます。

 また、避難した全ての人の安全、安心な生活を確保するとともに、女性や要配慮者等の視点を踏まえた運営に努めているところでございます。

 続きまして、在宅避難に関する支援でございます。

 在宅避難者や指定避難所以外の場所に避難した被災者に対しまして、関係機関や避難所運営組織と連携し、避難状況の把握に努めるとともに、食料等必要な物資の配布及び保健医療サービスの提供、その他避難所以外に滞在する被災者の生活環境の整備に必要な措置を講ずるよう努めているところでございます。

 また、食事や支援物資の提供などについて、地域の避難所において地域全体のために行われていることを周知徹底してまいります。

 続きまして、帰宅困難者対策でございます。

 平成27年3月に行政、鉄道事業者、駅周辺事業者等の連携・協力による帰宅困難者対策を取りまとめた「中野区災害時帰宅困難者対策行動計画」を策定し、平成28年7月に計画の一部を修正いたしました。

 また、災害発生時に、鉄道等の公共交通機関が運行を停止し、当分の間復旧の見込みがない場合において、職場や学校などの所属がなく、帰宅が可能になるまでの間、一時的に待機する施設として「帰宅困難者一時滞在施設」の確保に努めてございます。

 現在、なかのZEROや明治大学中野キャンパスをはじめ、「13か所の帰宅困難者一時滞在施設」を確保してございます。

 続きまして、災害協定でございます。

 自治体との相互協力・応援協定をはじめとし、医療救護活動、物資等の供給、緊急輸送、応急対策業務や施設利用に関する協定など、様々な団体と137の協定を締結し、災害時に速やかに応急対策が実施できるよう備えてございます。

 今後も、必要な協定につきましては締結を進めてまいります。

 続きまして、他自治体、民間事業者等との協力体制でございます。

 災害時に自らのみでは迅速かつ十分な応急対応が困難な場合でも、可能な限り速やかな対応が実施できるよう、他自治体等とは、物資の提供、人員の派遣や廃棄物処理等、民間事業者等とは、災害協定の締結内容に基づき、相互に連携・協力をしているところでございます。

 続きまして、風水害対策についてでございます。

 震災対策と同様、中野区地域防災計画を策定し、風水害等に対しましても備えてございます。風水害等の災害が発生し、または発生するおそれがある場合は、台風や集中豪雨等の気象状況に応じて、夜間・休日連絡態勢から第三次非常配備態勢を取ることとしてございます。

 風水害の応急対策といたしましては、区内の被害や河川状況に応じた現場確認をはじめ、気象や河川情報を収集し、必要に応じて高齢者等避難や避難指示等の発令、一時避難所の開設等の避難者対応などを実施してございます。

 なお、風水害対策の活動や対策は、震災対策と共通する部分が多いため、震災対策と異なることについて御説明を申し上げます。

 まず一つ目が、避難所の管理運営体制でございます。

 水害時の避難につきましては、大雨や台風の接近、被害の状況などを踏まえ、一時避難所及び水害時避難所を開設、運営してございます。

 一時避難所は、避難指示等の避難情報が発令されていない状況でも自発的に避難する方を受け入れるため、必要に応じて開設する区民活動センター等がこれに当たりまして、水害時避難所は、避難指示等の避難情報が区から発令された場合や避難者が多数見込まれる場合に開設する浸水想定区域外にある小中学校等がこれに当たります。

 二つ目、中野区ハザードマップの活用推進でございます。

 都が公表した「神田川流域浸水想定区域図」を参考に、神田川や妙正寺川等で大規模な洪水があった場合や区内で土砂災害が発生した場合に備え、避難所の位置や安全な避難方法などを盛り込んだ中野区ハザードマップを作成し配布しているところでございます。

 ハザードマップ等の配布に際しましては、居住する地域の災害リスクや住宅の条件等を考慮した上で取るべき行動や適切な避難先を判断できるよう周知に努めているところでございます。

 3番が、令和元年度以降に設置した応急対策における職員態勢でございます。

 震災につきましては、令和3年度、情報連絡態勢を2回取ったところでございます。

 ページをおめくりいただきまして、最後のページ、こちらが風水害でございます。令和元年度から令和5年度まで、それぞれ表のとおりの職員態勢をしいたところでございますので、こちらについてはお読み取りいただければと思います。

 私からは以上でございます。

安田まちづくり推進部まちづくり計画課長

 私からは、3番目、防災まちづくり(木密地域不燃化促進及び避難所の整備)についてを御報告申し上げます。恐れ入りますが、資料(資料5)を御覧ください。

 初めに、1番目、南台一・二丁目地区でございます。

 地区面積約25.8ヘクタール、事業は平成11年度から着手してございます。また、平成21年度には東大附属中等教育学校周辺の不燃化促進事業を導入し、平成27年度には防災公園として南台いちょう公園の整備を完了してございます。今年度は、建て替え時に合わせ、地区施設道路の拡幅や新設道路の整備を実施してございます。

 続きまして、2番目、南台四丁目地区でございます。

 面積は約18.8ヘクタールでございます。平成4年度から地区計画を定め、防災まちづくりを進めているところでございます。取組状況としましては、平成4年度に「南台四丁目地区地区計画」の決定、建て替え時に合わせた地区施設道路の用地取得、拡幅整備を実施してございます。今年度の取組は、建物の建て替え時に合わせた各地区の地区施設道路の用地取得を推進しているところでございます。

 続きまして、3、平和の森公園周辺地区でございます。

 事業を行っている地区面積は約52.0ヘクタールでございます。事業は平成5年度から実施してございます。取組状況は、平成5年度に「平和の森公園周辺地区地区計画」を決定し、地区施設道路用地の取得開始、令和4年度に優先整備区間の区画道路2号の用地取得を完了してございます。今年度の取組は、区画道路1号、2号の詳細設計、実施設計及び道路整備の実施を予定してございます。また、建物の建て替え時に合わせた地区施設道路の拡幅整備を推進してございます。

 続きまして、4、弥生町三丁目周辺地区でございます。

 地区の面積は約21.3ヘクタールで、平成26年度に事業着手してございます。取組状況としましては、平成24年度に不燃化推進特定整備地区、いわゆる不燃化特区の指定を東京都から受け、平成30年度に都営住宅跡地を活用した土地区画整理事業によって区画道路2本と宅地の造成をしてございます。このほか、避難道路5号、6号を整備し、併せて防災機能のある川島公園を整備してございます。令和4年度には「弥生町三丁目周辺地区地区計画」を決定し、地区施設道路の用地取得はおおむね完了してございます。今年度の取組は、接道不良敷地の解消に向け、弥生町2―19番地区の防災街区整備事業の都市計画決定、事業認可に向けた準備組織の支援を進めてまいります。

 次に、5、大和町地区の防災まちづくりでございます。

 地区面積は約67.5ヘクタール、平成29年度に事業着手してございます。主な取組状況は、平成25年度に補助227号線、いわゆる大和町中央通りの東京都施行による道路整備事業の開始を受け、また、平成26年度に不燃化特区の指定、大和町中央通り沿道、平成28年度に大和町のほぼ全域を不燃化特区に指定、平成30年に「大和町防災まちづくり計画」を策定し、令和2年度から優先整備路線の避難道路の用地取得を開始してございます。今年度の取組は、優先整備となる避難道路に関する拡幅整備の推進、不燃化特区制度を活用した不燃化促進事業を行うこととしてございます。

 最後に、6、その他の木造住宅密集地域の防災まちづくりについてでございます。

 現在、若宮地区及び上高田一・二丁目及び三丁目周辺地区で防災まちづくりを進めており、これは、東京都の地震に関する地域危険度測定調査における地域危険度が高い地域に向けた新たな防火規制の導入を行うとともに、地区計画による地区特性を生かした防災まちづくりの検討を進めているところでございます。

 なお、その他でございます。所管は部が変わりますが、河川改修の関係で、都への河川改修及び下水道施設整備要請に関するものでございます。こちらにつきましては、豪雨災害から区民の命と暮らしを守るため、東京都に対し、目標整備水準に対応した河川改修の早期実現、1時間当たり75ミリ降雨に対応した河川整備の早期実施に向けた浸水対策の軽減等を要望しているところでございます。

 御報告は以上でございます。

阿部総務部生活・交通安全担当課長

 それでは、私から、防犯対策について御報告させていただきます。資料(資料6)を御覧ください。

 1、防犯対策について。

 区では、区民が安心して生活を送ることができる地域社会の実現を目的として、警察をはじめとした関係機関と連携し、犯罪情報等に関するメール配信や、青色灯防犯パトロールカーの運行、防犯カメラの維持管理・助成、区民団体が行う防犯活動への支援、各種広報啓発活動を推進しております。

 主な業務ですが、安心・安全メール配信事業、自動通話録音機貸与事業、新入学児童に対する防犯ブザーの配布事業、青色灯防犯パトロールカーの運行、防犯設備に関する補助金交付事業・防犯設備維持管理に関する補助金交付事業、警察や防犯協会等と連携した各種広報啓発活動の推進、防犯パトロール団体等に対する助成事業などがございます。

 2、犯罪被害防止啓発活動についてでございます。

 地域の防犯意識を高め、犯罪抑止につなげていくため、区内で発生した犯罪情報や不審者情報等について、中野区安全・安心メールで登録者に配信をしております。

 また、高齢者を狙ったオレオレ詐欺をはじめとする特殊詐欺の被害防止のため、詐欺被害防止に効果がある自動通話録音機の貸与事業や、区報や区ホームページへの記事掲載、防災行政無線を活用した注意喚起放送などを実施しております。

 主な業績ですが、中野区安全・安心メールにつきましては、令和4年度、登録者は1万2,638件、前年比プラス261件、配信件数につきましては128件、前年比マイナス4件でございました。

 自動通話録音機の貸与事業につきましては、区内在住のおおむね65歳以上の方が居住する世帯に対して自動通話録音機を無料で貸与しております。令和4年度末で合計で3,950台を貸与しており、令和5年度につきましては750台を貸与予定となっております。

 中野区内の特殊詐欺の認知件数でございますが、令和4年中は認知件数80件、前年比マイナス7件、被害金額については約2億1,000万円、こちらは前年比でプラス約5,000万円となっております。

 3、地域の防犯・見守り強化についてでございます。

 区では、子どもを犯罪から守り、地域における犯罪被害を防止するため、平成18年4月から青色灯防犯パトロールカーを運行しており、区内全域、特に子ども関連施設やその周辺地域を重点的にパトロールしております。また、新入学児童に対して防犯ブザーを配布しております。

 青色灯防犯パトロールカーの運行内容ですが、3台11名体制で、日曜・祝日を除く午前9時半から午後7時15分まで、土曜日は午後6時15分まで運行しております。

 業務内容ですが、不審者・声かけ事案等発生時の当該地区の重点パトロール、子どもの見守り促進広報を行いながらの児童館・公園周辺のパトロール、振り込め詐欺被害防止広報を行いながらの住宅街パトロール、学校、警察等との合同通学路点検で把握した見守り重点箇所のパトロールなどがございます。

 4、防犯カメラの設置についてでございます。

 区では、各種犯罪の抑止や、事件・事故が発生した場合の早期解決を図るため、主要交差点に「交差点防犯カメラ」を設置・管理し、警察からの映像開示の照会に対応しております。

 また、東京都と連携し、町会や商店街などの地域団体が設置する防犯設備、防犯カメラの補助金交付事業と、維持管理経費に関する補助事業を推進しているほか、区独自でも防犯設備の電気料金、保守点検費、修繕費等を補助する事業を実施しております。

 他に、区では、通学路や公園内における犯罪の抑止及び事件・事故発生時の早期解明を目的として通学路カメラや公園カメラ等を設置、管理しております。

 主に屋外に設置している防犯カメラの現状ですが、合計で1,126台となっております。内訳については、こちらの表をお読み取りください。

 なお、中野区内の刑法犯認知件数の推移でございますが、平成10年から令和4年にかけての認知件数が掲載してあります。こちらについてもお読み取りいただければと思います。

 ページをおめくりください。5、町会・自治会・警察との連携についてでございます。

 特殊詐欺、侵入窃盗、痴漢など、区民に身近な犯罪被害を防止するため、中野・野方両警察署や防犯協会、町会、自治会等と連携し、各種防犯キャンペーンを実施するとともに、防犯パトロール団体との交流会を開催し、警察署防犯係員を講師に招いて区内の犯罪情勢等について意見交換を行っております。

 また、区内で発生した犯罪や子どもに対する声かけ事案等について、警察署と情報交換し、青色灯防犯パトロールカーの運行に活用するほか、教育委員会等の関係機関との連携により、犯罪被害防止を図っております。

 さらに、区では、地域防犯活動を促進するため、中野・野方両防犯協会に補助金を交付しているほか、パトロール団体に対しては、防犯資器材、パトロール用ベスト、誘導灯などの支給や、パトロール活動に伴う事故等に対応するため保険料の助成を行うなど、地域の防犯活動を支援しております。

 私からの説明は以上です。

永見環境部環境課長

 それでは、脱炭素社会の実現に向けた取組の推進について御説明をいたします。(資料7)

 1、背景でございます。

 地球温暖化の主な要因は、二酸化炭素をはじめとした温室効果ガスの増加であると考えられており、2015年にはCOP21において「パリ協定」が採択されるなど、全世界において対策が進められております。

 2020年には、我が国においても2050年までにカーボンニュートラルを目指す宣言が行われ、中野区においても2021年に「中野区ゼロカーボンシティ宣言」を行うなど、脱炭素社会の実現に向けた取組を推進しております。

 2、これまでの経過と現状でございます。

 (1)区の計画による位置付け。

 ①中野区基本計画。こちらでは、施策で「脱炭素社会の推進と気候変動への適応」を定めるとともに、重点プロジェクトにおきましても「脱炭素社会の実現を見据えたまちづくり」を位置付けております。

 ②中野区環境基本計画。こちらでは、基本目標の1といたしまして、「脱炭素社会の推進と気候変動への適応」を定めるとともに、2030年度において二酸化炭素排出量を2013年度比で46%削減を目指すことを目標としております。

 ③中野区地球温暖化対策地方公共団体実行計画(事務事業編)。こちらは、区の事務事業から発生する温室効果ガスの削減目標を定め、その目標を達成するための行動計画でございます。目標としては、環境基本計画と同様に2030年度までに2013年度比で46%削減を目指すことを目標にしております。

 (2)現在実施している主な取組といたしまして、環境部が実施している主な事業を御紹介いたします。

 ①省エネルギー設備の設置に係る費用の補助。住宅や事業所において蓄電システム、高断熱窓・ドア、太陽光発電システムを設置する区民等に対して、費用の補助を実施しております。

 ②普及啓発事業。普及啓発イベントであります「なかのエコフェア」のほか「なかのエコポイント」、また「なかのエコチャレンジ」などを実施しております。

 ③カーボン・オフセット事業。なかの里・まち連携自治体である群馬県みなかみ町及び喜多方市と協定を締結して、カーボン・オフセットを着実に進める「中野の森プロジェクト」に取り組んでおります。

 ④区の事務事業における排出抑制。区有施設の再生可能エネルギー電力への切替え、電気自動車への切替え、環境マネジメントシステムなどを推進しております。また、後ほど所管事項の報告で報告をさせていただきますが、今後、区有施設整備における脱炭素化についても推進してまいります。

 3、今後予定している主な取組でございます。

 (1)脱炭素社会の実現に向けた分析調査等の実施。

 今年度、区内の二酸化炭素排出に関する現状把握、区民及び事業者へのアンケート調査を行いまして、二酸化炭素の排出削減に関するポテンシャルの分析を行います。また、関係部署との調整等を通じて、効果的な施策について検討を進めます。

 (2)脱炭素ロードマップの策定。

 (1)の分析調査等の結果を踏まえて、来年度の早期に、全庁的な施策の展開や、区民、事業者の取組等を示す「脱炭素ロードマップ」を作成し、脱炭素社会の実現に向けた取組を推進してまいります。

 (3)事業の再構築。

 今後、脱炭素社会の実現に資する施策に一層注力していくため、新規事業の実施や事業の拡充に係る検討を進める一方で、先ほど御紹介した事業も含めまして、既存事業の廃止や効率化を前提とした事業の再構築にも取り組んでまいります。

 最後に、参考といたしまして、二酸化炭素排出量の推移として、2013年度から最新のデータまでの推移を掲載いたしました。区内全域といたしましては、2020年度の段階で、2013年度比で18%削減となっております。また、部門ごとの推移の表も掲載しましたので、お読み取りいただければと思います。

 区有施設といたしましては、2021年度の段階で、2013年度比で26.3%削減となっております。

 御報告は以上でございます。

委員長

 ただいまの説明に対し、質疑はありませんか。

いのつめ委員

 御報告ありがとうございました。

 まず、災害対策についての2ページ目、(6)帰宅困難者対策について伺います。

 最後のところで、帰宅困難者一時滞在施設の確保について言及がされています。現状、13か所の一時滞在施設を確保しているというふうにありますが、今後もこの施設は民間含めて増える予定ではありますでしょうか。

石崎総務部防災危機管理課長

 帰宅困難者が相当数発生することが予想されてございますので、各施設との調整になりますけれども、でき得る限りこういった施設を確保してまいりたいと考えてございます。

いのつめ委員

 帰宅困難者数について触れられたと思うんですけれども、平成28年に行動計画を出して、その中で想定される帰宅困難者数について出していて、1万6,870人だったかな、そのとき出しているんですけれども。

 それが平成24年に東京都のほうから出されているのを基にしていると思うんですが、特にコロナ前後でそこら辺の人数は変わってきているかなと思うんですが、そういったところ、最新の試算等はしているのでしょうか。

石崎総務部防災危機管理課長

 昨年度、東京都が新たな震災に対する被害想定を出しておりますので、今後はそれに基づいた計画を進めていきたいと考えてございます。

いのつめ委員

 二点目なんですけれども、続いて、防犯対策についての1ページ目、2、犯罪被害防止啓発活動についての部分でお伺いいたします。

 まず一点目、自動通話録音機貸与事業がございます。ここのところで令和5年度は750台貸与予定というふうにありますが、その前のところで令和4年度末で計3,950台とあります。これは令和4年度と比べて、この750台という数字は増えているのか減っているのか、お伺いいたします。

阿部総務部生活・交通安全担当課長

 この台数につきましては、令和4年度の購入についても750台、令和5年度も750台ですので、同数となります。

いのつめ委員

 台数は据置きということだったんですけれども、この事業、直接的に非常に効果があると思っているので、できれば、周知のところをどのようにしているのか、お伺いいたします。

阿部総務部生活・交通安全担当課長

 区報やホームページでの掲載、また、町会連合会ですとか民生児童委員連絡会等に出席して私のほうから周知の依頼をさせていただいて、それぞれの団体から高齢者の方とかにも直接周知していただいています。

 また、野方・中野両警察署にも、自動通話録音機の貸与については、区の録音機を渡して実際やっていただいておりますので、両警察署からも周知をやっていただいております。

いのつめ委員

 二点目、中野区特殊詐欺認知件数についてなんですけれども、あくまで認知件数というところで、相談件数とは異なるという認識ですが、そちらで認識相違ないでしょうか。

阿部総務部生活・交通安全担当課長

 認知件数というのは被害届を受理した件数となりますので、相談とはまた別です。実際に被害として警察署が被害届を受理した件数となります。

いのつめ委員

 具体的に相談件数については把握されていますでしょうか。

阿部総務部生活・交通安全担当課長

 相談件数については、こちらのほうでは把握しておりません。

いのつめ委員

 どっちかというと、相談件数の中で未然に防げた件数とかが個人的に大事なのかなと思うので、もし可能であれば相談件数とかも出していただいたほうがいいんじゃないのかなと思います。

 その後なんですけれども、相談を受けて未然に防ぐという話になったときに、警察ですとか、特殊詐欺だと消費者センター辺りも関係してくるのかなと思うんですけれども、そういった機関との連携についてはどのようになっていますでしょうか。

阿部総務部生活・交通安全担当課長

 まず、先ほど未然に防止した件数が大事という話がございましたが、いわゆる特殊詐欺のアポ電といいまして、犯行の予兆電話がかかってきたという情報については、警察署からこちらの生活・交通安全係のほうにも連絡が来ますので、その段階で青色灯防犯パトロールカ―を現場に巡回させて啓発活動を実施しております。

 また、消費生活センターということですが、消費生活センターは主に、直接的な特殊詐欺の被害という相談ではなくて、やはり点検商法ですとか、そういった部分の相談も多いかと思っております。そういったところとも今後連携については検討していきたいと思います。

いのつめ委員

 最後なんですけれども、特殊詐欺のところ、主に電話辺りがメインになって、ここで「オレオレ詐欺をはじめとする」というふうにあると思うんですけれども、最近、特に新型コロナが明けてから、高齢者の方でスマホを持たれる方が多くなってきていると思うんです。そうすると、電話以外のところ、例えばメールですとかSNSを通じた詐欺の被害というのも増えてくるかなと思うんです。

 今、例えば電話のところで自動通話録音機が強力な対策にはなっているのかなと思うんですけれども、電話以外を想定した特殊詐欺の対策等についてはどのようになっていますでしょうか。

阿部総務部生活・交通安全担当課長

 やはり主に、依然として電話、特に自宅の固定電話からの詐欺被害が非常に多いと聞いておりまして、特に、詐欺被害の9割は自宅の固定電話がきっかけと聞いております。

 ただ、委員おっしゃいますように、スマホに偽のメールが来たりというところからの被害もあるというふうに聞いておりますので、今後も警察署と連携して、様々な防犯キャンペーン等を通じて広報啓発活動をしていきたいと考えております。

加藤委員

 災害対策についてのうち、災害協定に関してお伺いします。

 昨年度の監査委員からの報告、「令和4年度行政監査結果報告書 区が締結している協定について」というのが今年の3月に出されているわけですけれども、この中で、災害協定について、しっかりと中身が実効性があるものなのかどうかが監査の中で行われたということですけれども、実際、いろいろ調べると、締結書の覚書の本文が紛失しているとか、そういった話もあるということを伺っています。

 そういった中で、今回のこの特別委員会の調査事項の詳細の中にも災害協定というものが入っているので、この辺の見直しはこの委員会の中においてもかなり重要なポイントになってくるのかなと私個人は思っているところであります。

 私、たまたま今年から都立富士高校の防災教育推進委員というものを拝命しまして、そこで、災害時に富士高校と中野区がどういう連携をするんだと。中野区側から聞いていたのは、災害物資をそこに置くことができると聞いていたので、その委員会の中でそういうふうに聞いているんですがどうですかと言ったら、担当者が、え、そうなんですかというようなリアクションだったわけです。

 それで、監査委員の資料を見たら、その締結をしたのが平成12年、だからもう大分前の話なので、引継ぎの中でどこかで、そういう締結を中野区と高校でやっているということが引き継がれていなかったのかもしれないなと。その後、見つかりましたということだったんですけれども、見つかったところで、中身としては、今の校舎の形と違うんですという話で、同じようにはできないから改めて見直さないといけないですねということでした。

 つまり、ここで問題として分かったのが、中野区側がしっかりと協定を結んでいるとちゃんと認識していたとしても、相手側がその事実を知らない、忘れてしまっているという事例もあったり、あと、協定の中で建物の形が変わっちゃってそのままのルールは運用できないというような事実が、私がちょっと聞いただけでそのぐらいのことが出てきてしまっている。

 災害協定というのが、今いきなり災害が起こった際に現場で大混乱するなんて、協定の見直しはすごく大変かもしれませんけれども、いざ起こってしまったときにそこからルールをつくるなんて、到底間に合わないので、事前にそういったところをチェックしていく必要があると思っているんですけれども、担当の御見解をお伺いします。

石崎総務部防災危機管理課長事務取扱

 委員御指摘のとおり、昨年監査の中で各種協定についての御意見をいただいたところでございます。

 これまで、協定先とは毎年連絡を取り合って、協定の中身に変更する箇所があれば言ってくれというような緩やかな形の確認というのは行われてきましたけれども、委員御指摘のとおり、一つひとつの文言または図面に沿っての確認というところまでやっていませんでした。

 今年度、昨年度の監査の指摘もございましたので、全ての協定においてもう一度実効性のあるものかどうかというところも含めて点検していきたいと考えているところでございます。

日野委員

 まず、危機管理対策についてのうちで、通学路の安全対策について確認です。

 交通安全指導員の配置については、今年度は昨年度と比較して大体倍ぐらいの予算をつけていただいて、指導員を配置するということになっていると思うんですが、指導員の確保というのは現状どのようになっているか分かりますか。

佐藤教育委員会事務局学務課長

 現状、こちらの委託についてはシルバー人材センターで行っているところですけれども、おおむね人員のほうは確保できていると把握しているところでございます。

日野委員

 本来は、学校再編をしているところに関してはもう少し手厚くしていただいたほうがいいということを質疑でもしてきたんですけれども、交通安全指導員が、ここの学校は例えばここまで人が必要ないというところを柔軟にほかの学校に充てる、例えば学校再編でもう少し人が欲しいというところに充てることも考えられるというようなお話もあったと思うんです。その辺についても柔軟に対応していただきたいと思うんですけれども、その辺はいかがですか。

佐藤教育委員会事務局学務課長

 現状で、再編のところは、再編の1年後、2年後は加配しているところではありますけれども、委員おっしゃるとおり、ほかの学校で、危険箇所が少ないからほかの学校に回していいよという御意見等あれば、各学校、ほかのところに回すということも考えられるかなと思っておりますので、その辺は柔軟な対応を取っていきたいと考えてございます。

日野委員

 ありがとうございます。

 次に、災害対策についてなんですけれども、在宅避難に対する支援、やはりここは今後非常に重要になってくるかなと思っていまして、昔は、災害が発生しました、避難所に逃げましょうというような考えの中から、今、建築物も耐震も大分進んできて、基本的には身の安全が確保できれば在宅避難をするという考え方がかなり浸透してきているというか一般的になってきていると思っています。

 ここの在宅避難に対する支援の中には、「被災者の生活環境の整備に必要な措置を講ずるよう努めている。」というふうになっているんですが、今現状、どのような取組が進んでいるんでしょうか。

石崎総務部防災危機管理課長

 今までは、備蓄物資についても、どちらかというと避難所に来る方に対しての例えば食料であるとか水であるとかという備蓄をしていたものが、今後は、なるべく在宅の中で避難していただく、その中でもライフラインが止まったりすることが考えられますので、それに向けて備蓄を、例えば食料とか水だけを避難所に取りに来るという人がいてもきちんと配布できるような備蓄を進めるとか、そういったことを進めているところでございます。

日野委員

 特に、避難行動要支援者に対しては、避難の支援をするまたは安否確認するというようなのが主だと思うんですけれども、恐らく在宅避難という部分に対しては、避難行動要支援者に対しての支援というのが一番大きいのかなと考えています。

 そうすると、相当な数がいらっしゃって、ちょっと避難所には行けないという方に対する食料の支援だったり、そういったところは防災というか地域支えあい推進部等と連携しながらやっていく必要が出てくると思うんですが、今後、そういうところに関して連携しながら取り組んでいくという部分については何か進んでいるんでしょうか。

石崎総務部防災危機管理課長

 委員おっしゃるように、要支援者の方に対するものを、今、最重要視しているのは安否確認、72時間以内にちゃんとその方が生存されているかどうか、誰も手が入っていないのはどういう状態でいるかというのをまずは確認することが必要かと思って、それに対する計画でありますとか対応を考えてございます。

 その方がその場で避難できる状況にあるということであれば、その方がもし、平常時に施設等に行っている場合もございます、そうすればそこを経由して支援ができるであるとか、何の支援も入っていない人に対してはどこかから支援物資を届けるということもありますので、その人に合ったテーラーメードな支援ができるような環境整備を今後は進めていかなければいけないのではないかということは認識しているところでございます。

日野委員

 もちろん安否確認というのは一番大事なところではあるんですけれども、やはりちょっと、もう一歩進んで、例えばですけれども、災害にもよると思うんですが、長期になる在宅避難という場合に食料支援だったりは後々は必要になってくると思うので、もう一歩先に進んだ在宅支援の考え方というのに少し取り組んでいただきたいなと思っておりますので。これは要望にしておきます。

吉田委員

 いろいろと御報告ありがとうございます。

 私、今回の特別委員会に、特に、この調査事項に国民保護対策について盛り込んでいただくようにお願いして、受けていただいたわけですが、国民保護対策、これまでも幾つか質疑をしてまいりましたけれども、まず、基本的なところから御確認したいんです。

 危機管理対策そして災害対策の一環として国民保護対策というのは位置付けられているわけですけれども、例えば、災害対策の中で、初めに1として震災対策という項目があって、2、風水害対策についてとあって、震災対策と共通する部分が多いため、震災対策と異なるものについてといって記載されているわけですよ。

 これと同じように国民保護対策も、災害対策、風水害対策と共通する部分と、事態の違いによって異なる対応が必要な部分があると思うので、一般的な災害対策の中で、国民保護対策として特別に、特出しをして取組について御説明いただく内容というとどういうものになるのか、改めて教えてください。

石崎総務部防災危機管理課長

 国民保護計画につきましては、中野区で中野区国民保護計画というものを策定しているわけですけれども、策定をしたのが平成28年ということでもございますので、そこについては今後も見直しが必要かなと思っているところでございます。

 それに基づいた、例えば弾道ミサイルで被災したときの想定に基づく初期対処マニュアルであるとか、国が示すような避難実施の要領パターンを作成するとかということが国から求められているところでございますので、そういったことも着手していきたいと考えているところでございます。

吉田委員

 例えば、災害対策のときにいろいろな関係機関と協力体制を組んでいらっしゃるじゃないですか、協定を結んだり。ミサイルの着弾自体あってはならない事態ですが、そこで例えばけが人が出たときとかある一定の範囲に被害が及んだときに、例えば医療機関とかとの連携についてはほかの災害対策と同じような協定が結ばれているのか、あるいは準用することがもう決まっているのか、その辺についてはどのようになっておりますか。

石崎総務部防災危機管理課長

 当然、ミサイル等によって甚大な被害が出ているということであれば、中野区内だけで対応できるかどうかということもあると思いますけれども、そういう事態になれば国を挙げての支援体制が組まれることになってございますし、病院であるとか医療機関についてもしっかりした体制が取られるものだというふうには認識しているところでございます。

吉田委員

 事が起きてから慌ててその場で対応するんじゃなくて、事前から協定を結んでおくとか、いろんなことを震災対策についても風水害対策についてもやっているわけじゃないですか。それと同じように国民保護対策についても、事前にそういうような準備が必要だから国民保護計画があるわけで、この計画に基づいて、例えばということを今申し上げたんですが、医療機関との連携についてあらかじめ協定などは結んであるんですかということを聞いているんです。

石崎総務部防災危機管理課長

 国民保護に関して、特にそれを基に病院、医療機関と協定を結んでいるということはございません。

吉田委員

 そうかなとも思うんですが、冒頭から申し上げている、例えば災害対策の基本的なほかの協定のことを準用するとか、そういうような約束事はしていますか。

石崎総務部防災危機管理課長

 特に、今のところの協定の中で国民保護に関連してやっているということはないです。

吉田委員

 分かりました。

 これ、やるべきだと思うんですね。というのは、これから次の質問に移りますけれども、これまで何度も質疑していただいて、だんだん進んでいただいていると思いますが、まずは一時避難施設について、中野区の場合だと大江戸線の二つの駅、東中野駅と中野坂上駅が初め指定されて、その後、東京都がどんどん指定をしていって、今、都のホームページにも出ていますけれども、中野区内でも小学校とか保育園とかいろいろなところが一時避難場所として指定されてきていますね。

 そして、前々からの答弁で、民間との協定も一生懸命結ぶ取組をされている。これはつまり、国民保護計画についてもきちんと、民間との協力のために協定を、どんどん、一生懸命結ぶ努力を始めているということで、高く評価するわけですけれども、そういうことを医療機関だ何とかだの様々なほかの機関とも事前にやりましょうよというふうに申し上げているんですけれども、いかがですか。

石崎総務部防災危機管理課長

 国民保護計画につきましては、国そして東京都と連携した中で動いていく必要があるかなと思ってございますので、協議した上で、必要なことについて検討していきたいと考えてございます。

吉田委員

 ぜひ、待っているんじゃなくて、積極的に国、都に要望していっていただきたいと思います。

 民間との協定、一生懸命取り組んでいらっしゃる状況だと思いますが、現状、民間施設の協定というのは今どれぐらいできていらっしゃいますか。

石崎総務部防災危機管理課長

 すみません、正確な数がちょっと出ないんですけれども、五つ程度だと思ってございます。

吉田委員

 五つだとまだまだ33万区民の中で心もとないので、さらに取組を進めていただきたいと思います。

 それから、これも何度か御質問、御要請をさせていただいておりますが、事態に備えた避難訓練、例えば、今年に入って、5月に青森県の津軽市が住民避難訓練をやっておりますが、こういう避難訓練についての検討状況はどんな状況ですか。

石崎総務部防災危機管理課長

 避難訓練について、やるからには実効性のあるものがやりたいなと思ってございますので、各機関と情報交換をしながら、どんなことがあるのかということで情報交換をしているところでございます。

吉田委員

 実施に向けての情報交換という理解でよろしいんですか。

石崎総務部防災危機管理課長

 実施を含めた情報交換でございます。

大沢委員

 防災まちづくりについてお伺いしたいんですが、資料を見ていると、順調に進捗しているのか順調に進捗していないのかというのがよく読み取れない資料のような気がしていて。

 どういうことかというと、例えば、不燃領域率71.2%と1ページ目に書いてあるじゃないですか。取組状況のところを見ると、用地取得率68%と書いてあるじゃないですか。

 これは、きっと計画がもともとあるんだと思っていて、いつまでに何%終わらせて、それで最終的にまちづくりをいつまでに終わらせますというマイルストーンが恐らくもともとあるんだろうな、一つひとつについて。それに対して、今、順調にいっているのか、それとも遅れがあるのか。もし遅れがあるんだったら、それをリカバリーするために何をするのか。そういう観点で説明していただいたほうが分かりやすいかなと思ったんですが、今ここまでやっています、今年ここまでやるつもりですという感じの資料に見えるので、その辺は変えられないのでしょうか。

青木まちづくり推進部防災まちづくり担当課長

 防災まちづくりに関しては、整備計画を定めて進めているところでございまして、特に、その中では、いついつまでにどこまでという事業期間は防災まちづくりに関してはないというところでございます。

 ただ、やはり御指摘のとおり、目標としましては、ここにある不燃領域率、東京都が定めている指標でございますけれども、これが70%を超えると延焼していかないというところで基本的には安全になるという指標がありまして、この70%を目指しながらやっているところでございます。

 用地取得率ですけれども、防災まちづくりに関しては、今言った不燃化を高めるところと併せて道路を造っていくところのダブルで進めているところでございまして、不燃化を定めながら、特にここは建物が建て替わりながら不燃化を高めるところと道路を太くして避難を誘導していくところの両方で定めているところでございます。

大沢委員

 とはいえ、いつまでに目指しているの。70%という指標だったらその70%の指標を既に超えているところが、今でいうと1番と3番は既に超えましたということなんですよね、きっと。残りに関しては、4番の弥生町はかなり近いけれども、ほかのところはまだかなり遠いですみたいな、そんな状況なわけですよね。

 それを、いつ頃までにどうやってやっていくのというのは、目標として持ったほうがいいんじゃないかなと思うんですけれども、いかがでしょうか。

青木まちづくり推進部防災まちづくり担当課長

 確かに、そこは目標を持って進めていかなければいけないと感じております。

 ここは東京都ないし国から補助をいただきながら不燃化を進めるというところで進めておりまして、目標を定めながらというところは、補助の関係等含めて国もしくは都と連携しながらになりますが、特に不燃化特区に関しては令和7年度までに目標を定めていく、達成していくというところを設けておりますので、そこに向けて邁進していくというところでございます。

大沢委員

 今ので、令和7年度までに全体を達成するというふうに受け取りましたので、じゃ、そこに向けてどうするのかというふうな感じで今度は見ていきたいと思います。ありがとうございます。

 続きまして、防犯対策のところについてです。

 防犯カメラの設置についての部分なんですけれども、一番上、特に今、台数的な中心となっているのが、街頭防犯カメラ805台設置というところで、全体の70%以上がここにあるというふうな形だと思っています。

 その中で、片や中心となっている町会や商店街、特に商店街は今、一般質問でもさせていただいたんですけれども、もともと73あったのかな、それがこの10年間で今61ぐらいまで減ってきている、そんな事象もあって、かなり維持が厳しいというふうなお話も聞いているというところなんです。

 これはそのままにしておくと、区が今受け継ぐスキームというのはないというふうに聞いていて、商店街がやらない、それで町会も受けないということになるとなくなる、そんな仕組みになっているというふうに聞いているんですけれども、まず、その点の私の認識が合っているかどうか教えていただけますか。

阿部総務部生活・交通安全担当課長

 今委員がおっしゃいました、町会、商店街が設置する防犯カメラについては、御存じのとおり非常に防犯カメラに占める割合も多くて、犯罪抑止に役立つ効果というのは非常に大きいものがあると考えております。

 しかし、この町会、商店街が設置するカメラについては、都とか区、またその商店街それぞれで集めたお金を元につけているもので、機種とかメーカーもそれぞれ異なるもので、区で一律に管理するということは現時点においては考えておりません。

 しかしながら、こういったものを維持管理するということは今後も非常に有効なものであると考えておりますので、今後も維持管理に関する相談についてはきめ細やかに対応していきたいと考えております。

大沢委員

 要は、区も吟味をして、この場所に関しては何とか残したいみたいなところをちゃんと一定のガイドラインを決めて、何かあったときも残す場所をちゃんと決めておいたほうがいいよな、そのために区営に切り替えていくとか、そういうスキームを持たないと、そろそろ危なくなってきているかなという気がしておりますが、いかがでしょうか。

阿部総務部生活・交通安全担当課長

 その点につきましても、今後、町会などに対しても防犯カメラの有効性ですとか犯罪抑止に役立つ効果、こういったものをよく説明していきたいと考えております。

大沢委員

 最後に一点、脱炭素社会の実現に向けた取組の推進というところでございますけれども、ここで三点ほど確認したいことがあります。

 まず、一番最後の参考のページ、これは事実関係のところなんですけれども、区有施設のCO排出量、これが平成28年度から29年度に、15%ぐらいですか、一気にすとんと落ちていて、そこから今度はじりじりと右肩上がりに上がっていっているというふうな形で、約10%ぐらいその後増えているということが起きているんですけれども、これは何か原因があるんですか。

永見環境部環境課長

 まず、平成28年度から平成29年度にかけて落ちているということなんですけれども、単一の原因ではないとは思いますけれども、段階的に再生可能エネルギー電力に区有施設は切り替えていっているというのがありますので、そういった効果が一定この段階ではあったのかなと考えております。

 また、近年、3年ほど増えている、こちらは、新型コロナウイルスの感染拡大の影響もありまして、ワクチン接種のために土日も施設を開けていたり、窓を開けた状態で空調をつけたり、あとは、新設の施設がこの時期に幾つかあったというようなところもあって増えているというふうに分析をしております。

大沢委員

 承知いたしました。

 最後に、もう一点だけです。

 年度ごとの目標みたいなもの、要は、例えば令和2年度、実際には2019年度にたしかゼロカーボンシティ宣言をしているかと思うのでまだないのかなと思うんですけれども、年度ごとに一体全体どこまでの目標に持っていくのか、例えば中野区のCO排出量は今後何年にはどうなっていくのかというところ。

 これは、3の今後予定している主な取組の(2)における脱炭素ロードマップの中で明確に年度ごとの目標値が出てくる、こういう理解をすればいいんでしょうか。

永見環境部環境課長

 COの削減に関しましては、区の取組もございますけれども、例えば建築物省エネ法の改正でございますとか、東京都の条例の創設でございますとか、あと、民間の様々な高効率な機器の開発であったり、いろいろな状況がある中で、全体としては減らしていくものだと考えておりまして、この年にこれだけ減らすというのを示すのはなかなか難しいかなと思っておりますので、脱炭素ロードマップにおきましては、一定の期間、10年なり、そのぐらいのスパンでこのぐらい減らしていく、そのためにこんな取組が考えられるということで示していくという考えでございます。

大沢委員

 そもそも、2030年に46%削減するというところまではまず決まっていると思っていいですよね、それが目標として。

 2030年に46%というのは結構それなりにドラスティックな数字ではある、それなりにですね。そのドラスティックな数字を達成するためにはこんな手段とこんな手段とこんな手段、例えば蓄電はこうするとか太陽光はこうするとかいろんな手段が挙げられた上で、それがこの程度まで普及しないと理屈上46%減りませんということのような気もするんですが、その辺りはちゃんと計画されるんでしょうかという趣旨です。

永見環境部環境課長

 区内全体のCO削減なんですけれども、参考の資料でお示ししておりますグラフを見ていただきますと、2020年度の段階で2013年度比で18.2%削減。もし仮にこれと同じ推移で2030年度まで延びた場合、大体44%ぐらい削減ということになります。

 なので、少し足りないというようなところはあると思いますので、先ほど申し上げましたような国の法改正であったり様々な要因がある中で、区がどんなことを取り組んでいくべきなのかというところを、脱炭素ロードマップの中で一定考え方を示していきたいと考えております。

大沢委員

 分かりました。

 可能な限り定量化していただいて、各年度においてどのぐらいまでのラインなのかというところを、このまま今の傾向上そもそも同じように引っ張れるのかというところも少し疑問もあったりいたしますので、その辺も含めて見ていただければと思う次第です。こちらは意見でございます。

石坂委員

 何点か伺います。

 危機管理対策についてと災害対策についての報告の中で、両方にかぶるようなところで伺っていきたいと思いますけれども、まず災害対策のところで、1の(2)災害時における要支援者の支援の中で、備蓄等の配備や二次避難所の確保、これはとてもいいことであると思われるところです。

 危機管理対策についての2ページ目で、1の(3)実施している研修や訓練とありまして、研修や訓練の例示、列挙されて「など」で締まっている形になっておりますが、平成27年までは中野区の2か所での総合防災訓練以外に、もう1か所災害医療救護訓練が行われ、そこと併せて当事者が参加する形での二次避難所開設訓練なども行っていたかと思います。

 備蓄ですとか二次避難所の確保が進んでいる中で、二次避難所の開設訓練などの状況はどのようになっていますでしょうか。

石崎総務部防災危機管理課長

 訓練全般なんですけれども、新型コロナウイルスの関係で直接の訓練ができなかった時期もあって、昨年から様々な訓練を復活しているところでございます。

 委員がおっしゃるような二次避難所の開設訓練等もまだ実施できていないところですので、今後については、これまでやっていたような訓練についてはなるべく復活できるようにしていきたいと考えているところでございます。

石坂委員

 ぜひ、実施の際には障害の当事者の方が参加できる形で進めていただければと要望しておきます。

 それから、災害対策の2ページ目、帰宅困難者対策というところがあります。

 様々な施設が帰宅困難者対策の一時滞在場所になっていくわけですけれども、これに対して、やはり障害者でも帰宅困難者が出る場合があるかと思いますけれども、ここに対して何かしら対策はされているんでしょうか。

石崎総務部防災危機管理課長

 特に障害者の方を特定したということではなくて、含めた中で滞在できるような形ということで考えているところでございます。

石坂委員

 ということは、人の確保、要は、何かしらのサポートできる者の確保はあるような形で考えていらっしゃるという理解でよろしいでしょうか。

石崎総務部防災危機管理課長

 帰宅困難者ということですので、通常外出をされている状況の中で避難をしていくというような想定ですので、そういった助けがありながらやっている方を想定した中での対応ということ。特別にそこに用意するのではなくて、随行している方とか一緒に行動されている方がいる中での避難という想定の中でやっていくということを考えています。

石坂委員

 不自由な方であれば随行の方はいらっしゃるわけですけれども、例えば視覚障害者で白い杖を使って歩かれている方、聴覚障害の方で御自身で歩かれている方、また知的精神の方でも重度な方でなければ御自身で歩いたりしていますので、その辺り、災害で一時帰宅困難者の中にそうした方がいる前提、単独で移動されている方もいる前提で体制を組んでいくとか訓練をしていくとかという観点が抜けてはいけないと思うんですけれども、今後そうしたことを取り入れていく考え方はありますでしょうか。

石崎総務部防災危機管理課長

 委員おっしゃるように、確かにそういった方がいらっしゃって、その人たちがそういうところで不便を感じることがないように、そして孤立することがないようにしっかり対応を考えていきたいと思ってございます。

石坂委員

 ありがとうございます。

 資料の作り方のところでなんですけれども、危機管理対策の1の(2)に令和元年度以降に設置・開催した各種会議の開催回数等というのがありまして、一方で、災害対策についての3ページ目、4ページ目のところで、3の令和元年度以降に設置した応急対策における職員態勢という形で載っています。

 コロナウイルスですとか風水害ですとか、仮想サーバーシステムの障害などもあり、あと令和3年度の地震に関して載っかっているんですけれども、もちろん5年で切ってしまうとこういう形になるところではありますけれども、災害対策を考えていく上で、大きな地震はそんなに来るものではないです、やはり大きな地震の対策はとても重要な中で、この5年間に、令和元年以降に入らないけれども、こうした資料を作成する際に東日本大震災のときにどうだったのかという観点での記載はしていただきたいな、そうじゃないと、なかなか考えていくことは難しいなと思うんですけれども、その辺り、今後の資料の作成についての考えをお聞かせいただけますでしょうか。

石崎総務部防災危機管理課長

 今回は、現状とこれまでの経過というところであったので、現状に近い5年間で記載をさせていただきました。

 当然、今後対策を打っていく中では、東日本大震災もそうですし、昨年出た被害想定でもそうですので、そういったものをきちんと勘案した計画づくり、資料作りに努めていきたいと考えてございます。

大内委員

 先に、まず、脱炭素社会の実現に向けて。

 これは前回から報告があって、また変わったので改めて聞きますけれども、2050年までに排出量実質ゼロを目指すということである、中野区自らが。前も言っているんだけれども、書き方についてもうちょっと直したほうがいいんじゃないか。

 要は、新庁舎もゼロを目指す構造になっているんですね、建物が。

永見環境部環境課長

 新区役所につきましては、ZEB Readyという認証を取得することになったということで、基準のエネルギー消費量に比べて50%ほど落としたような施設になる予定でございます。

大内委員

 50%はゼロじゃないんだよね。これ、実質ゼロを目指すと書いてある。自ら区のほうが50%を目指すという建物を造っていては、民間の人に言えないんじゃないの。

永見環境部環境課長

 新しくできる段階で、高断熱であったり高効率の設備を備えた上で、主に省エネ性能を高めて50%ほど低減させるということでございます。

 一方で、創エネですね、電力をつくる、エネルギーをつくるという部分に関しましては、なかなか、ちょっと足りていない部分もあるかと思いますので、この面につきましても、新区役所に限った話ではございませんが、今後の創エネ技術、技術開発に今後期待される部分もありますので、開発が進んでいった段階でそういった機能も今後備えていくというところについて検討していくのかなと考えております。

大内委員

 宣言しているのが2021年10月なんですよ。これはまだ設計が十分間に合った段階なんだよ。その段階で、そもそもがゼロを目指していなかったんじゃないですかということになってしまうから、書き方は気をつけたほうがいいんじゃないですかと。

 結果的に、今言ったことで、ゼロを目指すということであるけれども、少なくともこのとき目指した後に設計し、その前にも設計をやったかもしれないけれども、当面は50%を目指す建物なんでしょう。

 その後、建ってからまたいろいろ技術革新があって、最終的にはこれから25年後にはゼロに近づけるというか目指すというようにちゃんと言ってくれないと、区が宣言していて区が自ら造る建物が50%なんですよ、目標は。民間の人に何て言うんですか。ここに今度、野村を中心としたグループが中野サンプラザと中野区役所跡地に造りますよね。それにはゼロを目指せと言うんですか。言えないでしょう。

 向こうが、いや、うちは民間なのでせめて30%削減で、その後、技術革新でゼロに持ってきますよと説明を受けて、じゃ、よろしくお願いしますで納得するの。中野区がゼロを目指すということは、ゼロなんでしょう。

 それなのに、相変わらずこういうことを書かれていると、民間のほうは本気にしないよ。中野区が当面造るものは50%しか目指していないじゃないですか、宣言しているけれども、中野区が造るものは当面50%なんでしょうと。じゃ、民間は幾ら望んでいるんですか、その後の技術革新で限りなくゼロになっていけばいいんですよという説明をするんですか。

 というふうに言われるから、もうちょっとこれは表記の仕方をうまく書かないと、書いてあるだけで全然やる気ないじゃないか、全然とは言いませんよ、でも、ゼロを目指すということであればやる気がないよねというふうに取られちゃうんだよね。

 言葉はかっこいいんだよ、ゼロを目指すと。でも、そもそも中野区はゼロを目指した建物を造っていないじゃないかという話になりますけれども、どうですか。

永見環境部環境課長

 実際に建築物を、省エネ性能を高めていって、100%以上エネルギー消費を減らしていくということになりますと、施設の大きさでありますとか形状でありますとか、そういった様々な要因がある中で、新区役所ぐらいの大きさの規模ですと、今現在の技術で100%削減するというところがなかなか困難であったというところなのかなと考えております。

 今現在、後ほど所管事項の報告でも御報告しますが、ZEB Redeyという50%削減ということで現時点で方針として考えていきたいなと考えておりますけれども、繰り返しになってしまいますが、今後、創エネ技術の進展などを見越した上で、段階的にそういった形での改築なども見据えていく必要があるのかなと考えております。

大内委員

 今の話を聞いていると、当面は50%を目指すよと言うんだったらそうやって書いてくださいよ、当面は50%と。技術革新によって最終的に2050年にはゼロになるようにするとかいうふうに書いてくれないと。

 当面は50%みたいな言い方されちゃうと、宣言したのに違うじゃないかというふうに取られちゃうし、最終的にゼロに持っていくというような書き方をしてくれないと、民間の人にこれを宣言してくださいと言っても、今造っている区役所が違うじゃないかと言われちゃったら、いや、これはこうなんですよ、当面50%。

 だから、民間が造る、例えばこれからできる、分からないけれども、住友不動産が今造っている中野駅南口もそうかもしれない、囲町もそうかもしれない、当面50%は必ずまず目指してくださいというふうな説明から入っているのか入っていないのか分からないけれども、そうしたらそういう説明ができるじゃないですか。いきなりゼロを目指してくださいと言ったって、それは無理だよと言われるに決まっているんだから。例えは悪いけれども、交通事故ゼロを目指すと警察が幾ら言ってもやっぱり事故は起こるもので、仕方ない。でも、それとはちょっと違うんだよ、そういうものとは。

 だから、これは表記をするときに、説明するときに分かるようにもうちょっと気をつけてやってくれないと、言葉だけ歩いちゃうと、実際造っている中野区役所はそんなの目指していませんよということになってしまうからね。

 いいです、これは毎回言っているので。でも、表記が全然変わらないわけ、言い方も、説明も。いつも納得しているようなことをこと言っているけれども、全然納得していないのかなと思うんだよ。

 次に、元に戻りますが、災害対策で、医療連携体制なんですけれども、書いてあることは分かります、医療コーディネーターをはじめいろいろ医師会等と連携、15か所の医療救護所、6か所の緊急医療救護所、28か所の救護所。

 実際、こういうところでコーディネートされている医師会の方たち、医療チームの方たちが稼働したことはあるんですか、活動したことが。

石崎総務部防災危機管理課長

 実際の災害でそういった活動をしたということはまだございません。

大内委員

 災害じゃない、すみません、訓練はしたことありますか。

石崎総務部防災危機管理課長

 総合防災訓練の中で医療救護訓練をやってございますので、その中ではトリアージ等を含めた訓練を実施しているところでございます。

大内委員

 私が聞いたのは、全ての拠点でと言ったんです。あなたは総合防災訓練と言った、それは一部なんですよ。やっていないところもあるわけだ。

 総合防災訓練でやっている場所が、これでいうところの医療救護所になるんですか。例えば学校でやった場合、そこが医療救護所になるんですか。

石崎総務部防災危機管理課長

 毎年、総合防災訓練を持ち回りの中で地域を変えてやってございますので、医療救護所になるのは、学校の避難所を医療救護所としますので、そういった意味では医療救護所になるところで訓練をやるということでございます。

大内委員

 全てのところでもう終わったんですか。

石崎総務部防災危機管理課長

 毎年1か所ですので、まだ全てのところでは終わってございません。

大内委員

 だから、そういうのをどんどんやっていかないといけない、毎年南北1か所とか言わないで。当面はとにかくどんどんやっていかないと、いつ震災というか地震が起きるか分からないから、年に2か所とか言っていないで、新型コロナ明けたんだから、どんどんやっていただきたい。

 あと、6か所は緊急医療救護所とあるでしょう。あと、28か所の救護所。これはどういうところなんですか。

石崎総務部防災危機管理課長

 すみません、ちょっとお時間いただいていいですか。

委員長

 答弁保留とします。

大内委員

 先に飛ばして、危機管理対策で、今回の新型コロナウイルス等の対応とかいろいろ書いてあるんだけれども、区役所の窓口等を見ると、パーティションと言えばいいのかな、受付、あれはもうなくなっているんですか。

石崎総務部防災危機管理課長

 パーティションについては、基本的には取るような形になっていますけれども、一部、判断の中で必要だというところについては残っているところもございます。

大内委員

 受付のところと仕事場と二つあるんだけれども、両方とも残っているところは残っている、残っていないところは残っていないということ。

石崎総務部防災危機管理課長

 職場内は、事務所スペースについては残っているところはほとんどないかなと思ってございますけれども、やはり区民の方と接しているところ、一部、距離が近いでありますとかそういったところについては、各所属の判断の中で残しているところもあるかというふうには認識しています。

大内委員

 結局、新型コロナが5類に落ちたとしても、今、爆発的に広がっていますよね。そういった中で、パーティションを早急に取ることが必要なのかな。今、どこまで国あるいは保健所が把握しているか知らないけれども、とにかく爆発的に広がっているんですけれども、パーティションを取って捨てちゃったら、どこかに取ってあるのか知りませんけれども、早急に取る必要があるのかなと思うんです。

 今言ったように、対面のところ、あまり来ないところは別ですけれども、やはり多いところとかは急いで取る必要が何であるのかなと思うんですけれども。

石崎総務部防災危機管理課長

 基本的に、委員おっしゃるように、対面のところ、感染状況によっては必要なところもあるかと思いますけれども、逆に、パーティションとか上からつるしている飛散防止のビニールシートみたいなものがかえって風通しを悪くするとかいったこともありますし、パーティションを置くことで声が聞こえなくてかえって距離が近くなってしまうとか、いろんなことがあって、マスクをしていればある程度感染が防げるというような知見も分かってきましたので、その場合、場合に合わせた対応というのが必要かなと思ってございます。

 やっぱりある程度マスクをして飛沫が飛ばないように、飛沫感染しないような対策というのは必要だと思いますけれども、今の状況の中では、必要に応じてマスクをして対応するでありますとか、そういったことで一定程度の感染拡大は防げるんじゃないかというところから、統一のパーティションというものをしていないという状況でございます。

大内委員

 要は、危機管理能力って、何にも問題が起きなかったら言われないんですよ。でも、これで集団的にこの部屋で起きたときに、誰が責任取るんですかというか、例えば防災危機管理課長の周りの人がなったら。

 それは起きなきゃいいんですよ。起きたときに、危機管理能力を言っているやつが、その周りがなっちゃったらしゃれにならないじゃないかという話になっちゃうから、よく気をつけてくださいね、それをお願いしておく。

 それは、いろんな窓口、1階でもいろんな形で感染した方たちがいたけれども、要は、危機管理能力ってそういうことでしょう。みんなが大丈夫だと言っているから大丈夫じゃなくて、それを先頭になって考えなきゃいけないところなので、大丈夫だから大丈夫じゃなくて、まず先頭に立ってそういうところを気をつけるところは気をつけていかないと、危機管理能力、みんながやっているから大丈夫、みんながやっていないから大丈夫とか、そういうことじゃないからね。それよくやっておいてください。

石崎総務部防災危機管理課長

 大変失礼いたしました。答弁保留についてお答えします。

 まず、救護所ですけれども、ここにつきましては、区内の避難所等に設置するものですけれども、医療機関によるものではなくて、日赤奉仕団等によって軽症者等の対応を行うところを救護所としてございますので、場所としては避難所等で設置するものでございます。

 緊急医療避難所6か所でございますけれども、ここにつきましては、15か所の医療救護所の中で医療機関に近いところについて緊急医療救護所として6か所を指定して、そこでさらなる対応が必要な人は医療機関に送れるというようなところを指定するということでございます。

大内委員

 最後に。

 これが開設されているときには病院は閉まっているんですか。

石崎総務部防災危機管理課長

 必要な拠点病院については、やっている前提でございます。

大内委員

 必要なというのは、どういうところが必要でどういうところが必要じゃないとかいう、要するに何か所ぐらいあるんですかというのと、あと最後に、こういうのが設置をされるのは、予定では災害が起きた翌日、翌々日、当日。

石崎総務部防災危機管理課長

 設置をするのは速やかにということですので、そのために医療機関というか医師会の方に、災害が起こった際にはそこの救護所に駆けつけていただくような体制になってございます。

 もう一つ、医療機関ですけれども、ここについては拠点病院のことを言っていますので、民間の診療所とかではなくて病院を想定しているところでございます。

南委員

 一点だけ。

 災害対策についての中で、帰宅困難者対策なんですけれども、2011年の3・11東日本大震災のときに、中野区も震度5強ですか、かなりの揺れがあって、その際に、私の記憶では、JR中野駅が構内にいる人たちを全て外に出してシャッターを閉めてしまったんですよね。

 そのことによって、中野区役所それから中野サンプラザの広場前にすごい人だかりの帰宅困難者が待機をしているという状況になりました。その後、本当に帰れないという方々に対しては、中野区で、小・中学校の体育館でしたかね、そちらのほうに誘導するというようなことを取ったわけですけれども、非常に混乱した状況になってしまった。

 それはJRからすれば、危険を起こさないといいますか、そのために外に出してしまって、悪い言い方をすれば締め出したという感じですね。そういう状況になってしまったんですけれども、帰宅困難者が中野区役所またサンプラザ前に本当に人だかりになって溢れてしまったということに対して、その後、中野区とJR中野駅との間で何かその辺りの話合いはしたんでしたか。

石崎総務部防災危機管理課長

 中野区とというよりも、東京都知事がその事態についてはかなり問題であったという発言もされていますし、それを受けて鉄道事業者のほうでも考え方を変えたというふうになっているかと認識してございます。

 もう一つ大きくなったのは、東日本大震災があったときは各企業であるとか事業所、もう危ないから早く帰れと帰した状態があったんですけれども、現在においては、安定するまで事業所の中にとどまってくれとお願いをするというふうに考え方を変更したということもございます。

 それで帰宅困難者がいなくなるかというと、そんなことはないですから、帰宅困難者対策については区でも十分考えていきたいとは思いますけれども、あわせて、各事業者、企業でありますとか鉄道事業者であるとか、できることをそれぞれがやっていただくという中で対応を考えていく必要があるのかなという認識ではいるところでございます。

南委員

 そういう当時の状況もあった上で、この書面の中では、平成27年3月に鉄道事業者そのほか周辺事業者との連携、協力によって帰宅困難者に対する対策を取りまとめた、それが中野区災害時帰宅困難者対策行動計画、これを策定した、翌年、平成28年7月に計画の一部を修正しているというふうに、そこで策定もしたんですけれども。

 その際に、先ほど言ったような中野駅、それは中野駅に限らずということだったんでしょうけれども、JRが締め出しをしてしまった、シャッターを下ろして一切中に入らせなかったことでさらに帰宅困難者が混乱してしまったという事実は、これは否めないと思うんですね。

 だから、そういう内容のことは、この行動計画を策定した中においては、そのようなことも含めて策定されているんですか、どういう状況なんでしょうか。

石崎総務部防災危機管理課長

 ここにも記してありますとおり、鉄道事業者とかも含めた中で協力しているということになってございますので、当然、自分たちは知らないということがない計画になっているものと認識しているところでございます。

南委員

 ということは、今後またあれだけの大震災が、今、30年以内が、10年以内に大震災が起こるというようなことも推測されている中でありますけれども、3・11のときはある意味初めての経験的な、そういう大震災ということになったわけですけれども、今後のことを考えた場合には、当然あの3・11を教訓にしておかなければならないわけですね。

 そういったことからすると、今後もしああいった大震災とかが起こった場合には、これまでの反省すべき点はきちっと反省した上で、帰宅困難者の対策についても連携をしっかり取りながら、情報共有をしっかり取りながらやっていかなければならないと思うんですけれども、その辺はいかがでしょうか。

石崎総務部防災危機管理課長

 今後、様々な計画を立てる場合には、当然3・11の東日本大震災も踏まえるとともに、新たな被害想定というのも出てきていますので、いつも災害のたびに想定外の被害というのが出てしまうわけですので、あらゆる面からいろいろな想定をして、なるべく多くの方に安全に過ごしていただけるような環境というものをしっかり構築していきたいと考えております。

南委員

 それで、中野サンプラザなんですけれども、この間、7月2日に全て、50年の歴史を終えて閉館をしたという形なんですけれども、中野サンプラザ自体は帰宅困難者のそういう施設に入っていたんですか。

石崎総務部防災危機管理課長

 協定を結んで、そのようなことで使わせていただくということにしてございました。

南委員

 今回、中野サンプラザは閉館してしまうということになってくると、協定を結んでいたことが全てなくなってしまう。

 ということを考えると、中野サンプラザにどれだけの方々を収容できていたのか、それがなくなってしまうということになれば、また新たな帰宅困難者の対策として拡充していかなきゃならないと思うんですけれども、その辺はどのようにお考えですか。

石崎総務部防災危機管理課長事務取扱

 今年度、地域防災計画を改定する修正作業を今進めているところでございます。去年新たな被害想定も出てございますので、それに見合ってどういうふうに帰宅困難者の方を収容できるかということについては総合的に考えていきたいと考えております。

南委員

 それと、今、中野駅周辺は100年に一度のまちづくりということで、当然、中野サンプラザが閉館して、来年区役所も移転をしてという形で、駅前、中野サンプラザ、区役所一帯の再開発も進んでいくわけです。今、南口のほうも、公社住宅のところがまた新たな2棟のツインビルといいますか、そういったものができてきて、今後、北口も南口も再開発がどんどん進んでいくような状況になってくるわけですね。

 今、災害協定ということで様々な団体と137の協定を結んでいらっしゃるんですけれども、再開発が進む約7、8年とか10年未満の中において、どんどん周りが変わっていくわけですね。その中においては、やっぱり一つひとつの災害協定についても見直しをかけていかなきゃならない状況も出てくるんじゃないかなと思うんですけれども、その辺はどのようにお考えでしょうか。

石崎総務部防災危機管理課長

 先ほど加藤委員からも、現在の協定についてどうなんだという御質問がございまして、協定を結ぶにおいて一番大切なことは、それが本当に実効性のある、有効性のある協定の内容で、いざ災害が起きたときに本当にそれが実行されるということが一番大切かなと思ってございます。

 総合的に、いろんな面で見てみてどういうものが足りないのか、各事業者の方からどういったことで御協力をいただけるのかということを様々検討して、どうしても災害時には一人でも多くの方の御協力を得ないとうまく回っていかないということは認識しているところでございますし、その輪を協定といった形で広げていければいいかなと考えているところでございます。

委員長

 3時になりましたので、一旦休憩に入りたいと思います。

 

(午後2時59分)

 

委員長

 委員会を再開いたします。

 

(午後3時19分)

 

井関委員

 脱炭素社会の実現に向けた取組の推進についての(2)④の「区有施設における再生可能エネルギー電力への切替」というのは、区有施設全て、将来的には再生可能エネルギー電力に切替えされるという認識でよろしいでしょうか。

永見環境部環境課長

 その方向で進めたいと考えております。

井関委員

 ちなみに、今どれぐらい、何割とか、どの程度の施設が切替えが進んでいて、あとどれぐらいの施設が進んでいないとかいうのはお分かりになりますでしょうか。

永見環境部環境課長

 今現在、大体78%ぐらいが切替え済みでございます。

井関委員

 ありがとうございます。じゃ、これが進めばますますカーボンゼロに近づくということだと思います。

 この中で、自転車の記載がないんですが、自転車というのは非常に脱炭素社会で有効な手段だと思うんですが、何か自転車を推奨しない理由などはあるんでしょうか。

永見環境部環境課長

 自転車について、今回の資料には書いてはございませんけれども、交通政策の中などで自転車のシェアリングサービスとかいったところも行っておりますので、こちらで御紹介した主な取組は環境部の主な取組を記載したものでございますが、区役所全体の中でそういった取組についても取り組んでいるところでございます。

吉田委員

 防犯カメラについてまず伺います。

 総務委員会でも同様の質問をしたんですけれども、今回、いろいろ防犯カメラに補助金を出すに当たって、これは中野区情報システム調達ガイドラインの適用範囲でしょうか。

阿部総務部生活・交通安全担当課長

 こちらについては適用外でございます。

吉田委員

 適用外なのはちょっと残念なわけですよ。区が補助金を使って、区民の税金を使ってやることでありまして、このガイドラインには区としての投資が効率的、効果的に行われる必要があるという旨がうたわれているんですけれども、準用ということも考えられないですか。

阿部総務部生活・交通安全担当課長

 こちらについては準用もしておりません。

吉田委員

 区の補助金で行われることについて、ガイドラインでいっている、情報セキュリティーについてきちんとコントロールすると。この補助金についてはコントロールしなくていい、そういう認識でしょうか。

阿部総務部生活・交通安全担当課長

 こちらの情報管理等につきましては各町会等において要綱等を定めていただいておりまして、防犯カメラを確認したり見たりできる範囲とか要綱等を定めていただいておりますので、適正に管理していただいているものと認識しております。

吉田委員

 町会なども準公共的な性格がある団体で、区からやっぱり補助金が出ている団体ですね。この町会、商店街等についての調達行動について、その団体が要綱を定めている。その要綱についても、区として、情報セキュリティーをきちんと管理してください、そのような要請はしていますか。

阿部総務部生活・交通安全担当課長

 こちらの防犯カメラにつきましては、要綱の中で、防犯カメラについては基本的には捜査関係からの照会に基づいて見ていただくということと、管理責任者等を定めておりますので、適正に管理をしていただいているものと認識しております。

吉田委員

 区としてこれについて全然何も考えていないということが分かって、非常に残念なんですけれども。

 総務委員会では、区が例えば区立の保育園などに事故が起きないように監視カメラを入れるときには、当然このガイドラインの適用内。そのガイドラインに即して要請した内容というのが、中国製の監視カメラの調達については、米国がまず販売も流通も全て禁止をしている。そして、イギリスとオーストラリアが政府機関の調達を禁止し、既に調達して設置したものについては今度は除去を始めている。そして、日本の内閣においても諸外国のそういう状況については注視していて、そういう配慮が必要だ、こういうことを言っている。こういう状況ですね。

 その背景には何があるかというと、中国の国内の裁判所でも問題になっていますけれども、中国製のカメラにはバックドア、外から不正に操作をして内部の情報を抜き取ることができるというものが入っているものが横行していて、例えば民間の人が闇業者からバックドアのパスワードなどを不正に取得して、中国国内だけじゃない、日本や韓国に設置してある監視カメラ18万件から情報を勝手に盗み取っていた、その情報は適当に使っていたということが、中国の、これは北京の日本の地裁に当たる裁判所で刑事裁判になったり、あるいは、闇業者がたくさんのそういう情報を売買している、こういうものが1例だけではなくて後を絶たないというような状況がある。

 あるいは、日本の国内でも、日本のある研究では、中国製のカメラからバックドアが発見された。このようなこともあって、先ほどのアメリカ、イギリス、オーストラリアのような状況、そして日本政府も留意をしているという状況があるわけです。

 そして、中野区においても、中野区のガイドラインにおいて、少なくとも区内のカメラについてはそういうセキュリティーホールが起きないようにきちんとします、このような答弁があったわけですけれども、区が補助金を出す区内の町会、商店街などのカメラの調達行動についても、区として、そういうことが現実に起きていることを無視して、放置しますという答弁は非常に残念でありまして、今後、何か検討していただきたいんですが、いかがですか。

阿部総務部生活・交通安全担当課長

 委員おっしゃいました中国製カメラのバックドアに関しましては、私も情報として認識をしているところでございます。

 一方、中国製のカメラに限らず、日本において特定の国の防犯カメラ等の輸入禁止措置等が現在取られていないというふうに認識しておりますので、区でも一律に禁止等はしていないものと認識しております。また何かしらの方針等が示された際には、検討していきたいと考えております。

吉田委員

 どこかの国のを禁止するという言い方をすると、何かの差別的行為だというふうに思われるかもしれませんけれども、情報セキュリティーに問題があるバックドアがある製品についてはこれを調達しないように配慮すること、これは何らの差別的行為でもないわけです。

 我が国の国柄からすると、国を指定するというのがもし難しい、あるいは中野区として難しいとしても、情報セキュリティーに問題がある製品は購買、使用しないでくれと言うことは全然問題がないと思うんです。

 実際、私はある商店街の会長しておりまして、私の近隣の商店街あるいは近隣の町会で防犯カメラを設置するというときに、事業者はもう中野区とか国に先んじて、これはアメリカのNDAA、NDDA準拠の製品ですとか、既にそういう製品の紹介をしてくるわけですよ。米国基準で大丈夫だからこれを使いましょうという言い方をもう民間の事業者がしているんですね。

 そういう、民間に先を行かれている状況ということも認識してください。何か感想があればお願いします。

阿部総務部生活・交通安全担当課長

 今委員がおっしゃいました情報セキュリティーの関係の問題につきましては、今後も引き続き調査、研究していきたいと考えております。

吉田委員

 ありがとうございます。

 次に、避難場所についてお伺いをいたします。

 先般の6月23日のLGBTの理解増進法の施行と同じ日に、厚生労働省から通知が出ています。「公衆浴場や旅館業の施設の共同浴室における男女の取扱いについて」という通知でありまして、これは技術的助言というやつですけれども。

 簡単に言えば、性の自認は女性だけれども、身体的には男性、男性機能を有しているという人の女湯への入室を禁止する、認めない、こういう通知、認めないことを求めるという通知でありまして、これは中野区のような特別区も対象にしていますけれども、この通知は認識していますか。

委員長

 休憩します。

 

(午後3時31分)

 

委員長

 再開します。

 

(午後3時32分)

 

吉田委員

 この通知については当委員会の所管外ということですけれども、この公衆浴場における取扱いは、避難場所などで、当然、避難に当たってお風呂に入りたいとかお風呂を使いたいとかというような状況においても準用、適用される、このように認識していますけれども、この認識を区は共有しているかどうかを聞きたいんですが。

石崎総務部防災危機管理課長

 現在、避難所に浴室等は設置していないので、直ちに準用しますということではないかなと思ってございます。

吉田委員

 分かりました。

 例えば、自衛隊なんかがやってきたときには入浴のサービスみたいなものをするんですけれども、とにかく中野区としては、取りあえず一時避難場所とかそういうところにはそういうことを考えていないというのは分かりましたが、例えば、着替え、更衣ですね、更衣室とか更衣スペース、あるいはトイレ、こういうことにも準用される可能性があるんですけれども、要するにそのような女性専用スペースにこのような国の認識は区は共有して適用しますか。これについてはいかがでしょうか。

石崎総務部防災危機管理課長

 避難所運営につきましては、先ほど御報告の中で申し上げましたように、区と地域防災会と施設管理者との中で避難所運営方針を定めていくことになると思います。

 何よりも一人ひとりの方が苦痛を感じることなく、避難所生活、様々な制約がある中で過ごしていただくことになると思いますので、その中で、多くの方に快適な場所に少しでも近づくような運営を心がけていきたいと考えてございます。

吉田委員

 LGBT法で大事なところは、一般的に国民全体として安全、安心であることが必要であることは間違いないことが書いてあるわけです。

 だから、一部の人の心地よさでなくて、被災者、あるいは地域社会全体が安心、安全であることが避難場所の運営においても前提になる、このように区は認識していますか。

石崎総務部防災危機管理課長

 繰り返しになりますけれども、多くの方により快適な状況の中で避難生活を送っていただくということを目標にしていきたい。その際には、誰かの犠牲の上に多くの方の幸せが成り立つということはないように、細かい方の配慮についてもしっかりと捉えながら運営については進めていきたいと考えてございます。

吉田委員

 一部の方の犠牲というふうに今おっしゃいましたけれども、それは、例えば女性の専用スペースに男性機能を持った方が入ってきて恐怖におののく人という理解をしてよろしいですか。

石崎総務部防災危機管理課長

 具体的に申し上げることはちょっと、様々な場合があるので困難なんですけれども、委員が今おっしゃったようなことであればそれは犯罪行為であるので、犯罪行為を認める運営をすることは認められないことであると思いますけれども、犯罪行為を取り締まるというか、犯罪行為を許さないということについては、少なくとも全避難者が守っていかなきゃいけない最低のルールだと考えてございます。

吉田委員

 了とします。ありがとうございました。

委員長

 他に質疑はございませんか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 なければ、以上で調査事項の経過並びに現状についてを終了いたします。

 次に、所管事項の報告を受けます。

 1番、中野区政のBCP(中野区事業継続計画)の令和5年度における優先業務についての報告を求めます。

石崎総務部防災危機管理課長

 それでは、中野区政のBCPの令和5年度における優先業務について御報告をいたします。

 なお、本報告につきましては、本定例会中の総務委員会でも報告した案件でございます。

 委員会資料(資料8)を御覧ください。中野区政のBCPにおける優先業務等について、令和5年度改めて評価、確認したので、御報告をするものでございます。

 資料の1ページの表でございます。こちらが非常時優先業務の震災編でございます。

 A―1からA―3が優先業務でございます。継続の必要性の高い通常業務数が50、応急業務数が76の計126業務を非常時優先業務といたします。なお、B評価といたしまして、中断による影響はあるが許容される業務として、449の事業メニューを出してございます。

 続きまして、裏面を御覧ください。非常時優先業務、同じく新型インフルエンザ編についての数でございます。

 A評価、非常時優先業務数につきましては、応急対策業務数が45、継続の必要性の高い通常業務が117の合計162でございます。そのほか、B―1として継続を抑制する業務が304、B―2、中断または中止する業務が48、B―3、使用を中止する施設が17ということでございます。

 なお、別紙といたしまして、別紙1に応急業務に関する事業を記してございます。また、別紙2といたしましては、継続性の高い通常業務として震災編、新型インフルエンザ編別に事業を挙げてございますので、こちらのほうは御確認いただければと思います。

 報告は以上です。

委員長

 ただいまの報告に対し、質疑はございませんか。

河合委員

 御報告ありがとうございました。

 中野区政BCP、去年も報告されていて、新型コロナの中で様々毎年見直していくために、毎年報告されるという内容のようです。

 そういう中で、今年度の報告においては、評価、確認したとあるんですけれども、去年と変更点などはあるんでしょうか。

石崎総務部防災危機管理課長

 昨年に比べて、全体の数としまして、非常時優先業務につきまして、継続の必要性の高い通常業務数が昨年54だったものが今年50になってございます。その関係で、全体の数も130から126に変わってございますが、この主な要因といたしましては、毎年行っている事業の見直しであるとか事業を廃止したものがございましたので、その分が減っているということで事業数が減っているもので、事業の必要性が高いものが低く変わったとか、大きな変化についてはございませんでした。

河合委員

 ありがとうございました。

 新型コロナの影響というのは、今回、その変更の中にはありましたか。

石崎総務部防災危機管理課長

 実際に、新型コロナの影響で変わったものということではなくて、事業そのものを見直していく中で変わったということでございます。

石坂委員

 今回御報告いただいたときに、別紙の資料として、継続するべき必要な事業ですとか応急業務を挙げていただきました。一方で、どういったものが中断されるのか、書き切れないところがあると思うんですけれども、これが読み取れないところがあるんですが、もし可能であれば幾つか例を挙げていただく形で、どういったものがBになっているのかというのは分かりますでしょうか。

石崎総務部防災危機管理課長

 B事業と申しましても、必ずやめるというものではなくて、今後なるべく全ての事業について継続をしていく一方で、何かがあったときにやめても差し支えないかなという事業でございます。

 どんなものがあるかというと、多く人が集まるような、集めるような事業であるとか、そういう施設などが多くの項目に入っている事業でございます。

石坂委員

 特に、今、人の集まるところだという話がありましたけれども、私が気になっている点としましては、事業、もちろん緊急性が高い応急業務がある中で、人のやりくりの中でできること、できないことがありますけれども、そうした中で、人数は減らしながらも実施しなきゃいけないことは多々あるかと思います。

 新型インフルエンザ等の感染症でも、あるいは災害、震災等の場合においても、特に区の保健師さんは人数が限定されていたり、相談業務に当たられる方、限られた職種という形である中で、災害に対して人を割きつつも、やはり不安を抱えた方が相談できることというのは細々とでも続けていくことが必要である。

 ただ、当然、いつもどおりの人数が確保できないけれどもという点が出てくるかと思うんですけれども、そうした点に関してはストップすることがない扱いになっているのかどうかというのを教えてください。

石崎総務部防災危機管理課長

 一部、縮小するものに入れる場合もありますけれども、基本的には、今回の知見の中で必ずしも対面でやらなくてもオンラインで相談ができたりということもございますので、一概にやめる、やめないということではなくて、継続しつつとか縮小しつつ続けるとかということで継続するということも含まれてございます。

広川委員

 すみません、同じところなんですけれども、この裏面の非常時優先業務、新型インフルエンザ編のところで、B―3の使用を中止する施設17とあるんですが、これを具体的に教えていただければと思うんですけれども。

石崎総務部防災危機管理課長

 ちょっとお時間いただいてもいいですか、すみません。

委員長

 答弁保留とします。

広川委員

 この報告の、中野区政のBCPの令和5年度における優先業務ということなんですけれども、BCPをつくるに当たって、内閣府からは、六つの大事な要素がある、事業継続、業務継続計画の特に重要な6要素というのを定めていて、そのうちの一つがこの「非常時優先業務の整理」ということだと思うんですね。

 その後の五つの要素というのはどうなっているのかなと思いまして、例えば、「首長不在時の明確な代行順位及び職員の参集体制」「本庁舎が使用できなくなった場合の代替庁舎の特定」「電気、水、食料等の確保」「災害時にもつながりやすい多様な通信手段の確保」「重要な行政データのバックアップ」というのがあるんですけれども、こういったものをどの程度達成しているのか、教えていただきたい。

石崎総務部防災危機管理課長

 委員のおっしゃった内閣府から出ている資料につきましては、大規模災害発生時における地方自治体の業務継続の手引のことをおっしゃっているかなと思ってございます。本手引については今年の5月に改定されて、今委員がおっしゃったことについて、特に重要な6要素ということで記されているものかと思ってございます。

 首長の不在時の明確な代行順位というものは、震災にかかわらず区としては定めているものでございますし、本庁舎が使用できなくなった場合の代替庁舎の設定というのは地域防災計画の中で定めていることでございます。また、電気、水、食料等の確保、災害時にもつながりやすい多様な通信手段の確保ということについても地域防災計画の中で定めてございますし、重要な行政データのバックアップというのはICTのほうでそれについてもきちんと対応しているところでございまして、このBCPの中には、BCPについての改定については平成30年に改定したものが一番最新でございますので、そこまで書き込んでございませんけれども、重要な六つの要素については区としては定めてございます。

 BCPの中に入れるかどうかということについては、今年度、先ほど申し上げたように地域防災計画をつくりますので、それの改定に合わせてBCPも見直していこうかと思ってございますので、その中で入れ込んでいくかどうかというのは改めて検討していきたいと考えてございます。

広川委員

 分かりました。報告のときに、別添資料ででも構いませんので、こういう状況ですというのがあればいいかなと思います。検討いただければと思います。

石崎総務部防災危機管理課長

 すみません。先ほど答弁保留をさせていただいた、非常時の優先業務の中でB区分の17施設のことでお尋ねがございました。

 この17施設というのが、厳密に言うと17か所ではなくて17分野の施設でございまして、例えば小・中学校の施設開放であるとか、スポーツ施設の調整であるとか、遊び場開放でございますとか、軽井沢少年自然の家、また産業振興センターや歴史民俗資料館等々、そういった施設についてのことでございます。

吉田委員

 すみません、ちょっと訂正だけ。

 先ほど、防犯カメラの米国基準について、NDAAと言って、NDDAと言い直したんですけれども、最初のNDAA、ナショナル・ディフェンス・オーソライゼーション・アクトが正しいので、訂正させていただきます。

委員長

 他に質疑はございませんか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 なければ、以上で本報告について終了します。

 次に、2番、新型コロナウイルス感染症対策の検証及び今後の課題についての報告を求めます。

鹿島健康福祉部保健予防課長

 それでは、新型コロナウイルス感染症対策の検証及び今後の課題につきまして御報告いたします。(資料9)

 本件は、3か年にわたる新型コロナウイルス感染症の対応経過を振り返るとともに、今後の新興感染症の流行に備えて取りまとめたものでございます。

 初めに、1番、本検証の構成についてでございます。(1)から(3)までが新型コロナウイルス感染症について、(4)から(6)までが新型コロナウイルスワクチン接種についてまとめてございます。

 恐れ入りますが、別冊の1ページを御覧ください。1番(1)では、新型コロナウイルス感染症につきまして、発生の経緯やコロナウイルスの特徴、感染様式と潜伏期、感染可能期間、病原体診断について記載してございます。続いて、(2)として、国内における発生状況に関して、第1波から第8波までの経緯を記載してございます。(3)では、国内で流行した主な株として、武漢株、欧州株、アルファ株、デルタ株、オミクロン株の特徴を、(4)では、基本的感染対策について記載してございます。

 続いて、5ページから20ページにかけまして、第1波から第8波までの感染拡大期ごとに、発生状況の特徴、国内の感染状況、都の主な対応、区の主な対応、保健予防課職員の超過勤務状況を記載してございます。

 次に、21ページを御覧ください。新型コロナウイルス感染症に係る区の主な取組の検証及び新興感染症等の健康危機に備えた今後の課題をまとめてございます。

 まず、(1)区内医療機関等との連携としては、新型コロナウイルス感染症については、国や都が、感染者数や流行株の病原性を鑑み、体制の制度変更を行ってまいりました。区医師会と保健所では、適宜連絡会や協議会を開催し、情報共有や医療提供体制の確認を行い、限られた医療資源を効率的、効果的に活用するために連携しながら、中野区PCR検査センターの早期設置や往診・リモート診療体制整備など、地域の実情に応じた取組を展開してまいりました。

 また、会計年度任用職員として、新型コロナウイルス感染症対策専門員(医師)を設置し、PCR法による検査保健指導や入院勧告及び就労制限の告知、疫学調査などの助言及び指導を受けるとともに、帝京平成大学から電話相談、疫学調査等の業務協力をはじめ感染症対策に関わる保健師への専門的助言、支援を受けるなどの協力を得てまいりました。

 以下、区内医療機関との連携により実施した主な事業として、中野区PCR検査センター、往診・リモート診療及び酸素濃縮器配送、区内病院病床確保、在宅療養者への配薬事業、医療機関への支援につきまして、概要や実績を記載してございます。

 続いて、23ページを御覧ください。(2)東京都及び各市町村との連携につきましては、東京都による説明会やリモート会議、月例の特別区保健衛生主管部長会、特別区保健所長会及び保健予防課長会などを通して、都内の感染状況や、都や各市町村の新たな施策や取組、現場の声などの情報を共有してまいりました。また、個別の感染者情報などについても、関連区市町村と連携して対応に当たりました。

 また、東京都からは、流行初期に発生した大規模クラスターへの対応をはじめ、感染拡大期における積極的疫学調査や入院調整などの業務支援、広域的な対応、財政的な支援などを受け、活用を図ってまいりました。

 次に、(3)庁内連携につきましては、主に毎週実施する危機管理等対策会議を通じて、国や都の政策動向や区内感染状況の情報共有及び人員態勢の確認及び全庁応援態勢などを協議、確認してまいりました。また、介護・高齢者施設、障害者施設、子ども関連施設などとの関連部署との情報共有や施設調査などについても個別に連携を図り、適切に対応してまいりました。

 次に、(4)人員態勢でございます。新型コロナウイルス感染症への対応では、急激に感染者数が拡大し、第1波の到来時より感染症業務が激増し、常勤職員だけでは対応できない状態になりました。このため、全庁応援職員による応援体制を組んだほか、積極的疫学調査や区民からの電話相談などに対応するための労働者派遣(看護師)の活用、PCR検査センター業務の業務委託を流行初期に実施いたしました。

 保健所態勢は、区内の感染状況に応じて人員数を増減させることといたしましたが、新型コロナウイルス感染症は、感染拡大と収束の波を繰り返すたびに感染規模が拡大するとともに、対応を要する時期も長期化したことから、人員態勢の見直しをしながら対応に当たってまいりました。

 今回活用いたしました労働者派遣は、派遣人数の変更や国や都による制度変更に柔軟に対応できる利点がある一方、業務マネジメントや人員をそろえるまでに日数を要することなどの課題もございました。

 また、国は、新興感染症の発生による感染症危機に備えるため、IHEATの強化や保健所の恒常的な人員体制強化を掲げてございまして、新型コロナウイルス感染症の対応における第6波相当の状況が生じても1か月程度の対応が可能な人員体制とすることを求めております。特に、感染症対応業務に従事する保健師については、人員体制の整備についても検討が必要であると考えてございます。

 次に、(5)執務スペースでございます。令和2年に新型コロナウイルス感染症の流行が始まって以降、労働者派遣職員(保健師・看護師・事務職)、PCR検査センター業務委託職員、感染状況に応じた全庁応援職員、新型コロナウイルスワクチン接種コールセンターなどの業務スペースとして、講堂や相談室、保健所別棟を使用して執務スペースを確保してきた状況でございました。

 今後の保健所移転整備に当たりましても、新興感染症の発生に備えて、緊急時に利用できるスペースを確保する必要があると考えてございます。

 次に25ページを御覧ください。ここからは新型コロナウイルスワクチン接種についてでございます。

 4番、ワクチン接種の対応経過では、(1)として接種開始に向けた体制整備、(2)として接種開始から現在までの経過をまとめてございます。

 また、(3)では、予防接種健康被害救済制度について記載してございます。新型コロナウイルスワクチン接種を受けた方に健康被害が生じた場合は、その健康被害が接種を受けたことによるものであると厚生労働大臣が認定したときは、区から該当者に給付を行う仕組みとなっております。

 申請から認定までの流れといたしましては、区で申請を受け付け、医師で委員構成された中野区予防接種健康被害調査委員会を開催し、健康被害のある事例について医学的な見地から調査を行い、その結果を厚生労働省へ提出いたします。

 新型コロナウイルスワクチン接種を開始して以来、現在までに中野区予防接種健康被害調査委員会を3回開催してございまして、厚生労働省に22件分の進達書を提出して、1件の給付が認定されてございます。

 次に、26ページから27ページにかけまして、本年5月1日時点での接種実績を記載してございますので、後ほど御覧ください。

 次に28ページを御覧ください。新型コロナウイルスワクチン接種に係る主な取組の検証及び今後の課題についてでございます。

 (1)区内医療機関との連携では、接種開始当初に、区内での接種体制の整備に当たり中野区医師会と中野区薬剤師会に御協力いただきまして、中野区医師会館におきまして集団接種を開始し、その後も順次医療機関での個別接種を開始いたしました。

 以降、国から追加接種、対象年齢の拡大、ワクチンの種類の追加等の方針が示されるたびに、中野区医師会と情報共有や協議をしながら進めることで、ワクチン接種を円滑に実施してまいりました。

 (2)国や都、各市町村との連携等といたしましては、国から新たな方針が示されるたびに、予算対応、接種体制の整備を進めてまいりました。当初、本区では、75歳以上、65歳から74歳、16歳から64歳の順に接種券を送付し、16歳から64歳の方については基礎疾患を有する方、高齢者施設等の従事者、保育所等の従事者の順に接種を実施することといたしましたが、接種券を速やかに送付したことによって、区の集団接種会場や個別接種だけでなく、自衛隊の大規模接種センターにおいても早期に接種できる環境を整えることができ、そのことが区民のワクチン接種を促進することにつながったと考えてございます。

 一方で、令和3年7月には、各医療機関のワクチン接種可能回数に対して国からワクチン供給が追いつかず、各医療機関からの希望量どおりのワクチンを供給することができない状況となりました。ワクチンが不足する中では、ワクチンの余剰がある都内の5自治体と連携し、ワクチンの融通調整を実施したほか、文京区、新宿区、港区、板橋区と連携して東京ドームでの集団接種を活用させていただき、より多くの区民が接種できる体制を整備してまいりました。

 次に、(3)民間事業者の活用でございます。区民活動センター及び中野サンプラザでの集団接種では、民間事業者を活用してまいりました。

 また、外部にコールセンターを設置し、接種の予約受付、問合せに対応してまいりました。初めての予約受付開始時にはシステム障害を発生してしまい、予約受付ができない状態となりました。改めておわび申し上げます。申し訳ございませんでした。

 インターネットでの予約に慣れていない高齢者が接種する時期には電話での予約が多くなることから、コールセンターの回線数を増設するなど、状況に応じて回線数を変更して対応してまいりました。また、保健所にも電話での問合せが多く寄せられたことから、保健所内にコールセンターを設置し、事業者が問合せ対応することで区民からの問合せに対応するとともに、早期にワクチン接種を推進できる体制を整えました。

 次に、(4)庁内連携といたしましては、区民活動センターでの集団接種の実施に当たり、全庁における応援体制を組んだほか、高齢者施設や障害者施設での接種については、関連部署と連携して施設の巡回接種を実施してまいりました。また、初回接種時には、各区民活動センターにおきまして、ワクチン接種予約が完了していない高齢者に対するワクチン接種予約支援を実施いたしました。

 次に、(5)令和5年春開始接種以降の接種につきまして、5月8日に開始いたしました令和5年春開始接種について、対象者及び実施方法を記載してございます。また、令和5年秋開始接種以降の対応と課題として、対象や期間、国の政策動向を注視しながら円滑に対応を図ってまいります。

 巻末に参考資料として、新型コロナウイルス感染症を巡る国、都、区の動き、新型コロナウイルス感染症への対応態勢の変遷、新型コロナウイルスワクチン接種の経過を付してございますので、後ほど御覧ください。

 御報告は以上でございます。

委員長

 ただいまの報告に対し、質疑はございませんか。

ひやま委員

 御報告ありがとうございました。

 今定例会の一般質問でも質疑させていただきましたけれども、感染症法上の位置付けが変わりました、WHOも緊急事態宣言を終了しました、こういう、状況は変わりましたけれども、こういうときだからこそ、これまでの対策の有効性とか妥当性についてやっぱりしっかりと検証して、それを次につなげていくのが必要ですよねというふうな質問をさせていただいて、今回この特別委員会でこういった御報告があったということは、私は大変意義のあることだと思っています。

 その上で、幾つかかいつまんで質問させていただきます。

 今回の御報告の中では、発生状況と対応についてということで、第1波から第8波までの、いろいろこちらに書かれております。これを拝見しますと、例えば、中野区内の死者数で見ると、実は第8波が一番多いとここに書いてあるんですが、第8波といいますと、もちろんワクチンも広がりました、新型コロナの例えば飲み薬とかも一定程度広がっています、こういうフェーズの状態だったと思うんですが、一番死者が多かったという第8波、これは理由は何なんですか。

鹿島健康福祉部保健予防課長

 原因については我々もはっきりとは存じ上げませんが、ただ、累積して死者が、感染が長引いているということもありますので……

佐藤保健所長

 7波、8波におきましては、実際にワクチンの接種も進み、町では比較的コロナについての対策が緩んできたところかと思っておりますが、実際の感染者数については、1波、2波、3波に比べて7波、8波が最も多いと思っております。

 8波は、9月26日だと思いましたが、届出が変わっておりますので、こちらで把握した数字はかなり小さくなっておりますが、届出のない患者さんを含めると恐らく8波が最も大きい数の感染者数だったと思っております。

 その中で、若い方については症状がなかったり比較的軽く治るというようなこともあったと思いますが、感染者数が増大するにつれて、いわゆる高齢者、75歳以上というような高齢者の方々は重症化または死亡するというような率が増えてまいります。

 ですので、各段階でちょっと、区は小さいので死者数には少しずれがありますが、7波、8波が大きいのは最も患者数が多かったから。それは全国的にも同じ数字になっていると思います。

ひやま委員

 ありがとうございます。やはりそうですよね。

 第8波の感染状況のところの感染者数とかというのは、全数把握から変わって、恐らく新しい基準で算出している数字だと思うんですね。だから、実際にはここの数よりももちろん感染者が非常に多かったということ。

 その中で、先ほど保健所長がおっしゃったように、やっぱり基礎疾患のある方あるいは高齢者の方、いわゆるハイリスクと言われている方が感染が広がっていって、結果としてこういうふうになってしまったという理解だと思うんですね。

 そうすると、例えば、恐らく今の状況としては、今も、これから新型コロナが第9波の入り口に入ったと言う方もいますけれども、同じようにリスクがある方というのは、新型コロナというのは依然としてとして当然脅威だし、区としても新型コロナ対策というのは、フェーズが変わったというふうに区長はおっしゃっていたけれども、やっぱりそこについてはやっていかなくちゃいけないよねと私は思うんですが、その辺について、いかがですか。

佐藤保健所長

 それに対するお答えはなかなか難しいのですが、ヨーロッパなどの傾向を見ていると、一定の人たちが感染をしないと波が収束しないというふうに言われております。現在、日本の既感染者率が4割、5割、6割というところですので、恐らくもう少し大きな波があと1、2回は繰り返されるのではないかというのが有識者の考えだと思います。

 その中で、当然同じような確率で高齢者の方もかかりますので、本当にこれは申し訳ないんですけれども確率の問題なので、掛ける何%という形で死亡される方も当然出てくるはずというふうには思っております。

 ただ、単純にそのまま掛け算をしてしまうとそういうことなんですが、そのために、例えばワクチン接種であるとか、今までやってきた感染対策の集大成ということになりますけれども、今までの知見をフル活用していただいて施設の方や個人の方々が感染対策をしていただくなどを含めて、そのままの方々がかかってしまうようなことがないようにというようなことは考えていきたいと思っております。

 もう一つには、ワクチンがなければかかってしまう方で死亡する方は恐らく一定の割合で決まっているんですが、そこに、医療機関に負荷がかかって医療があふれてしまう場合に、その死亡率が格段に上がってしまうのはこれまでの経験でも分かっております。なので、ピークをなるべく上げないということが最も大事だと思っておりますので、その中で、感染対策というのは引き続き行われていかなくてはならない。

 ただ、感染対策だけを考えればそうなりますが、やはり経済を回すというようなその他の考えもある中で、どこまで感染対策を守ればいいのか、やればいいのかというのは、個人の判断であったり政治の判断になってきますので、それは私からは申し上げられませんが、一定そういう傾向にあって、我々は我々のできることをやっていきたいと思っております。

ひやま委員

 保健所長、今おっしゃったピークを上げないというのは、この間もずっと当然言われてきたことで、要するに、これを抑えるということですよね。

 今までの中野区の新型コロナ3年3か月の中で、ピークを上げないために、一体何が有効なのか、それについてこの間いろいろと検証とか区としてなされてきたわけですよね。保健所長としては、そこについてはどういう御知見をお持ちなんですか。

佐藤保健所長

 まず、ピークを上げないためには、感染の連鎖といいますか、次の方に感染する確率を下げていただくことが何よりも大事ですので、最初の段階では強い隔離の施策が取られていたところです。

 ただ、後半はそういうことではないので、4ページにあります基本的感染対策について、とにかく具合の悪いときは出かけない、それから、マスクとかせきエチケットで飛沫の拡散を防ぐであるとか、手洗いをする。それから、今回の新型コロナウイルスについては、空気感染というとちょっと言い過ぎかなと思いますが、エアロゾルによる感染が強く言われている中で、換気が最も大事であるということが強く言われました。

 3密回避、換気が大事というようなところを皆様の生活の中で守っていただいて、それが感染対策を押さえてきましたし、日本の国民の方々がそれを強く守っていただいたおかげで、欧米なんかに比べて格段に既感染者が少ないというのは、国民全員がこれを守って協力した結果だと思っておりますので、ワクチン接種はまた別にありますけれども、感染対策というのは、そういったことで結果が明らかに出ているのではないかなと私自身は思っております。

ひやま委員

 分かりました。

 それから、28ページ、今後の課題のところなんですが、新型コロナの発生当初は、例えばワクチンにしても保健所の対応にしても、いわゆる自区内完結、要するに中野区内のここで完結してくださいねというふうに、非常に、そういうのがあったと聞いております。

 例えば、ワクチンも、だんだんワクチンの供給量なんかが増えていくにつれて、近隣でも、要するにほかの自治体と連携しながら広域でワクチンの取組ができるようになったけれども、当初は本当に中野区内、自区内で完結してくださいねといった話があったということで、入院調整なんかもそれでかなり苦労されたというふうに聞いたんです。

 保健所の保健師さんが、区内で、ある病院なんかでクラスターが起きちゃったというときに、当然発生届とか入院調整とか、一気に保健所の負担が増えるわけですね。そういうときに、例えばほかの自治体と、近隣と連携しながら保健師さんなり職員さんなりが応援する体制、近隣との、ここに書いてあるとおり連携というのかな、そういうのは今どうなっているんですか。

鹿島健康福祉部保健予防課長

 例えば患者さんの情報を共有するとか、そういうことに関しては、現在でも他区と連絡は取ってきちんと行っております。ただ、保健師を例えばほかの区へ流用するとか、そういうことはあまり行われていないということですね。

 なぜかというと、まず我々の中野区が感染が爆発していれば、当然隣の区も感染は爆発しているはずなので。それが新型コロナの怖いところで、連鎖的にどんどん感染のあれは広がっていくということはありますので。

佐藤保健所長

 今説明がありましたように、例えば東京のような例をとりますと、中野区が感染者が多い場合は杉並区も新宿区も多いということで、都内の協力体制というのは難しかったかなと思っております。

 これは本当に個人的な考えですけれども、例えば、今回新型コロナは対面での作業がほとんどありませんで、電話でしたので、じゃ、青森県の保健所がやってくれないかとか、逆に一時的に忙しくなっている石川県を東京が暇なときにできないかとか考えたことはありますけれども、そこは個人情報の問題もありますし、自治体の壁もありますので、現実にそこまでの実行には移すことはできなかった。これからの国レベルでの課題かなと思っております。

 それから、先ほどIHEATの話が出ましたけれども、これは保健所の行政の職員ではなくて、例えば大学の公衆衛生学教室であるとか、過去に保健所の職務をやった経験者であるとか、そういった方々に国が都道府県単位で登録していただいて、その方々に緊急時に手伝ってというシステムですけれども、東京の場合、実はまだそこがちょっとうまく動いていないこともあるんですが、国も前向きに進めておりますので、これからは、東京都、私たち中野区も活用する方向で検討していかなくてはいけないかなとは思っております。

ひやま委員

 今のにちょっと関連するんですけれども、今度は医療についてなんですが、中野区だったら西部医療圏、杉並区、新宿区、中野区、この三つですよね。この中で見ると、医療資源なり、それが中野はほかの2区と比べたら当然脆弱というふうに言われています。

 今回の新型コロナの中で、例えば入院とか病床のベッドの数とか、いろいろ医療資源については、中野区としては非常に、そういった意味ではほかの2区と比べたらまだまだ脆弱だという中で、医療圏の中での協力というか連携というか、そこについてはどうなっているのかな。

 要するに、さっきおっしゃったように、中野が多く出ているということは当然周りも多く出ているんだろうけれども、ただ、病床の数とか医療資源のあれでいったら、正直、中野よりもそっちのほうが当然強いわけで、そういうときに、中野は、新型コロナが実際増えたときは、ほかの医療圏の中での連携というのはどういうふうになっているんですか。

佐藤保健所長

 これは医療圏ではなくて、私、発生当時には病院の多い自治体におりましたけれども、別にそこの病院がその区の患者さんだけを受けているわけではなくて、もちろんほかの区の患者さんも受けていらっしゃいました。

 そのときは広域調整がございませんでしたので、各保健所がとにかく病院に電話をしまくる。それで、患者さんの足の便の問題、帰りは帰らなくちゃいけないので、足の便もありますので、あと土地カンのあるところがいいということもありますので、近くの病院からとにかく電話をし続けて、どんどん遠くへ電話をしていくというような形の中で、オール東京で患者さんを受け入れてきたということであります。

 それはあまりにも非合理的なので、最終的には東京都が入院調整を行って、どこにどういうベッドが空いているのかということを把握しながら入れることになったということです。

 本来は、感染症指定医療機関は医療圏に一つですので、二次医療圏で完結するべきだと思うんですが、こういうパンデミックの場合は、感染症指定医療機関で対応できるところは割と簡単に突破してしまうので、二次医療圏の一病院ではもう対応できないと私も思っていますし、現実そうでした。

 なので、今回の経験を踏まえて、パンデミックの際には、都道府県で、東京都でやっぱり入院調整を行うという形に速やかに進んでいただくということを、私どももこれから様々なところでお願いしてまいりたいと思います。

ひやま委員

 最後にします。

 今、2類から5類に変わりました。その上で、入院調整というのは今どうなっているのかというのと、今後の展望を最後に教えてください。

鹿島健康福祉部保健予防課長

 現在は、医療、医療の連携で基本的には行われておりますが、そちらのほうでできない場合、例えば入院が困難なケース、基礎疾患があるとか妊婦であるとか、そういうときは保健所のほうにMISTというICTを使った新しいシステムで申請していただいて、我々から東京都に入院調整としてお願いして入院に至るということが現在のスキームでございます。

加藤委員

 まず、確認なんですけれども、頭紙の2の「新型コロナウイルス感染症対策に係る検証及び今後の課題の内容 別紙1のとおり」というのは、この冊子のことでいいんですか。

鹿島健康福祉部保健予防課長

 そのとおりでございます。

加藤委員

 そうだと思うんですけれども、ここの頭紙がそういう意味ではちょっと分かりづらいなと思ったので。

 また、別紙のほうなんですけれども、「新型コロナウイルス感染症対策の検証及び今後の課題について(保健・医療分野)」と書いてあるんですけれども、ほかの分野でもこれをつくられているんですか。

石崎総務部防災危機管理課長

 昨年の第3回定例会になりますけれども、区の全体的な会議体制であるとか対応ということについては検証して、議会のほうには御報告をさせていただいているところでございます。

加藤委員

 分かりました。そういった立てつけになっているということですね。

 中身についてですけれども、国の動向だったり判断というのは区がどうこう言うのもなかなか難しいのかなという中で、我々も新型コロナ対策においてはこんなのをやったらいいんじゃないかなんていろいろ提案しましたけれども、なかなか区単独でやっていくのが難しいということも分かってきたなというところです。

 でも、そういう中で、区の対応というのはどうやっていけばいいのかなというのが今後の課題としてまとめられているものだと思ったんですけれども、それが書かれていると思われるのが28、29ページになるわけです。

 ここだけ見ると、課題とすると今後のワクチン接種の体制のところしか、今後の課題としてはですね、過去にこういったことがあったというのはあるんですけれども、今後はここしか課題じゃないのかみたいな捉え方ができちゃうわけです。

 といいながらも、前のページに行くと、23ページの人員態勢とか、こういったところを見ますと、次のページになりますけれども、最後、「人員体制の整備についても検討が必要である。」次の執務スペースについても、「スペースを確保する必要があると思われる。」というところで、こういった反省点、課題が出ているのに、なぜ最後の取りまとめのほうには入らないのかなという、このまとめ方について何か意味があるのかというのを教えてもらえますか。

杉本保健所次長

 新型コロナウイルス感染症に係る対応としてというところでございますが、21ページから24ページにかけた部分が新型コロナウイルス感染症に係る対応の経過と今後の課題について取りまとめたところでございます。また、28ページから29ページにかけてというところがワクチン接種に係る対応の経過と今後の対応ということでまとめたものでございます。

加藤委員

 そういったまとめか。すみません、勘違いしていました。ワクチン接種とそういったところを分けているということなんですね。そういう意味で理解しました。

 ただ、結局、このまとめたもの、健康福祉部の保健企画課と保健予防課がまとめてこういった検討が必要であるというのは、区の上層部のほうに伝わっている内容なのか。まだ伝わっていないのかなというところが、ここの表現の仕方として、踏み込めていないなというか、まだ検討していないのみたいな。

 また急に起こったときに人員が足りないわけですね、執務スペースが足りないわけですね。そういったところを、まとまったところで、今、区の中でどういった対応、処理がされているのか、教えてください。

杉本保健所次長

 まず、5月8日以降の対応ということで、2類相当から5類に対応が切り替わりました。今回の検証の中では資料としておつけしてございませんが、5月8日以降の人員態勢はどういうふうに行っていくというような部分につきましては全庁的な確認を既に行っているところでございます。

 また、人員態勢の部分は今申し上げたような状況でございますが、今、国では、6月だったかと記憶しているんですけれども、第6波相当の状況が生じても1か月程度の対応が可能な人員を保健所に経常的に配置するのが好ましいというような考え方を示してございますが、第6波相当の人員といいますと、かなりの人員体制になります。ですので、そういった人員体制を経常的に確保する必要があるのか、こういった点については今後も検証が必要だと考えてございます。

 また、執務スペースの部分につきましては、現在、区有施設整備計画の中におきまして保健所の移転整備が掲げられてございます。移転をする際には、現在の保健所に相当するような規模のスペースが必要なのではないかということで、今後、保健所の移転整備を検討する過程で具体的な中身を詰めてまいりたいと考えてございます。

加藤委員

 結局、今後箱の形が変わっていく、場所が変わっていく中でやっていくということで、急に、6波相当のときに足りなかったという状況を今すぐは変えられないという認識ということですか。

杉本保健所次長

 6波相当といいますと、かなりの感染規模でございましたので、保健所の常勤の職員だけで対応するというのはなかなか難しいのかなと考えてございます。

 6波相当の感染規模の際には、労働者派遣の医療職ですとか、PCR検査センターの運営も行ってございましたので、そういった委託の事業者等も入ってございました。ですので、その人員を感染状況が落ち着いているさなかも含めて経常的に確保する必要まではないのかなと考えてございまして、今後の状況等も踏まえながら人員体制については検討してまいりたいと考えてございます。

加藤委員

 国はこう言っているから、区の執行部局に対しては人を増やしてほしいなという要望書にも見えたんですけれども、そういったことではないということなんですか。いつでもそういった人が兼任とかで兼ねて来てくれればそれでいいですよということなんですか。

杉本保健所次長

 具体的な人員体制については、感染状況ですとか、流行しているウイルスの病原性ですとか、そういったものも鑑みながら具体的な人員体制を組み上げていくというような格好になろうかと思いますが、新型コロナウイルス対応に係る6波相当の人員ということになりますと、20人とか30人とかという規模の人員を経常的に確保するというような格好になろうかと思いますので、そこまでの人員が必要なのかというようなところにつきましては今後検討が必要という認識でございます。

加藤委員

 しつこくなっちゃっていますけれども、保健予防課職員の超勤の状況というのが波ごとにまとめられているわけですけれども、最多超過勤務者は60時間とか、そういったところにいってしまっているので、大分6波以降もこなれてきて、うまくいっているのかなと思ったんですけれども、やっぱり仕事が集中してしまう人というのは変わらなくて、ある特定の人に仕事が集中してしまう状況というのは、どんなに人員を足したところで難しいということなんでしょうか。

杉本保健所次長

 できるだけ業務量を平準化するようにというようなところでマネジメントはしてございましたが、どうしても、こちらに提出をしているスタッフの中ですと、医師ですとか、または係長に負荷がかかるというようなところは実態としてございました。

加藤委員

 体制としては理解します。

 課題の中には挙げられていないんですけれども、やっぱりいろいろな政策判断というのをスピーディーにしないといけないという中で、いろいろと知見というか、誰がこう判断すべきだとか、その辺の権限を集中したほうがいいかなみたいなこととか、そういったノウハウみたいなものがここの3年間で何か見出せたなら、そういったところを教えていただきたいなと思うんです。

杉本保健所次長

 先ほどの資料、調査事項の経過並びに現状についての中でも触れましたように、危機管理等対策会議におきまして、原則として毎週実施してございましたので、そういった中で全庁的な確認を図ってまいりました。

 その際には、保健所長、保健予防課長、そのほかに医師もおりましたので、医師会の先生方との調整も踏まえてでございますが、そういった皆さんからいただいた知見、また国や都、他自治体の政策動向、こうしたものを踏まえて、スピーディーに保健所内また健康福祉部内におきまして政策立案をしまして、基本的には毎週開かれておりました政策調整会議におきまして方向性等も確認できましたので、スピーディーな対応はできたのかなと思いますし、今後も同様の対応を図っていければと考えてございます。

加藤委員

 今言われたメンバーだと、例えば区長とかは会議とかにはいるんでしょうけれども、結局、エキスパートというか専門の方々がほとんど判断をして、それを追認するみたいなのが会議の流れになるということなんですか。

杉本保健所次長

 会議の構成員の中には当然区長も含まれてございました。

 全体としては、国や都の政策動向、こうしたものを含めて、保健所長また保健予防課長を中心とする、医学の有識者、ドクターの判断も交えながら、区としてどういった対応を図っていくのか。また、そのよりどころとしての考え方は東京都等からも様々示される部分もございますので、そうしたものを踏まえて、区としての体制を検討していったというような経過がございました。

加藤委員

 最後にしますけれども、最初、会議はやっているけれども、報告すると言いながらも遅れていたり、定期的にできていなかったり、いろいろ混乱があったように記憶しているんです。

 そういったものがどんどん改善されて、次にそういったことが起こったときに、課題として起こらないというか、ノウハウを十分蓄積できているとしても、そのメンバーがいなくなってしまったら、結局またどうすればいいのかみたいになってしまうというところでは、この報告書にはそういうことは書いていないですけれども、こういうふうに物を考えていくんだみたいなものが、ガイドラインなりそういったマニュアルとして区としてちゃんと残しているのかなというのがちょっと気にかかるところなんです。その辺だけ伺って終わります。

石崎総務部防災危機管理課長

 その点につきまして、先ほど、昨年の3定の中で御報告をしたというものなんですけれども、その題名が「今後の新型インフルエンザ等の感染拡大に備えた実施手順について」ということでまとめてございます。

 今回、委員おっしゃったようにかなり混乱した部分もございましたので、それを踏まえて、今後こういうものが起こった際にどういうふうにやっていくかという一定程度の手順についてはまとめてございますので、その手順に従って今後の感染症拡大に備えていきたいと考えてございます。

石坂委員

 ありがとうございます。

 今回の新型コロナウイルス感染症対策の検証及び今後の課題というところで、保健・医療分野ということではあるんですけれども、特に保健予防の分野が感染症の対策も扱いつつ自殺の部分も扱っている部署でもあり、この二つがオーバーラップする部分も多々あると感じています。

 特に、初期の頃に感染者が自死をしてしまうとか、その後、社会的な不安や閉塞感が広がる中での自殺者の増とか、また、実際、差別事案が発生したりなどということもありましたし、新型コロナに限らず今後様々な感染症が起こり得るわけですけれども、パニックとかデマ、そうしたものが発生するリスクというのは常にあると思います。

 そうした中で、必要な情報、正確な知識を広げていくこと、感染についてとか予防について、治療についての正確な知識を普及していくとか、あとは不安をあおらないようにする、また、患者や家族の人権をしっかりと擁護していくような情報発信を、より専門性の高い保健所のほうから発信をしていくことが重要になってくると思います。また、そうすることが結果的に回り回って全体的な感染予防にもつながると思われます。

 その辺り、やはりこうした報告の中に何らかの形で含めてほしかったなと思うところではあるんですが、その点、いかがお考えでしょうか。

佐藤保健所長

 自殺対策も含めて心の問題というのは、今回の新型コロナの一連のパンデミックにおいて重要な話だったかなと思いますが、今回の検証におきましては、主に防疫体制、私たちのマンパワーについて、それからどうやって外部人材を活用するのか、そして、ちょっと話が大きくなりますけれども、庁内の意思決定の体制などについて後に残しておくべきものということで、こういった検証をしているものでございます。

 社会活動や心の問題などについては、様々課題があると思いますが、そこまで幅広くではなく、今回の一連の防疫体制についてをきちんと検証するということが今回の目的ですので、そちらについては割愛をさせていただいたところでございます。

 一つ、情報提供の形については今回触れていないのですけれども、リスクコミュニケーションも含めて、そちらについては国のほうで意見を出したり検証を行っているようでございますので、そちらに任せたいと思っております。

石坂委員

 今回は割愛ということですので、やはりそこに関しても、今回の報告とはまた別の形かもしれませんが、しっかりと部署の中では検証を進めていただきたいということと、情報発信については国のほうがということですので、それを踏まえた区の対策を進めていっていただければと思います。

 それから、こちらの冊子の29ページで気になったのが(5)のイの最後のところで、「令和5年9月以降は国の示す補助の上限額が適用される。」とあるんですけれども、これは具体的に区とか区民に何らかの負担が今後はかかってくるということなのかなと思うので、その辺りはどのような状況なんでしょうか。

中村健康福祉部新型コロナウイルスワクチン接種担当課長

 今年の8月末までは、上限なく10分の10で補助金が交付されたものでございますけれども、9月以降は上限額が設定されまして、その範囲内で補助が受けられるという形になります。

 区民の皆様に対する影響でございますけれども、体制の取り方ですとか接種の実施方法ですとか、そういったことを工夫しながら、区民の皆様に影響の出ない形を考えてまいりたいと考えてございます。

石坂委員

 区民の皆様に影響がないような形になっていくということで、その部分は区の負担で何かしらなされることになるであろうという理解でよろしいでしょうか。

中村健康福祉部新型コロナウイルスワクチン接種担当課長

 補助金の上限が設定されていますので、その中で、例えば過大な規模で実施したりせずに、需要等も見据えつつ、その範囲内で収まる形でできることを考えていきたいと考えてございます。

杉本保健所次長

 若干補足をしますと、国が先々の新型コロナウイルスワクチン接種につきまして、定期予防接種化等も見据えた議論を開始しているというような状況でございます。

 その過程でございますが、今、集団接種から個別接種に切り替えていくというような方針を示してございまして、区でも、かつて区民活動センターですとか中野サンプラザ、医師会館等におきまして実施をしてまいりました集団接種についての費用、ここの部分が主としては今までは10分の10の補助を受けられたんですけれども、今後は接種実績に応じて、回数が少ない施設については精査をして補助金の上限額も引き下げていくというような考えも示してございますので、今後、国からどういった補助金の枠組みになるのか詳細が示されると思いますが、区民の皆さんの接種に影響が出ないようなところで体制を組んでまいりたいと考えてございます。

大沢委員

 大変お疲れさまでしたというふうに考えております。

 その中で、ずっと新型コロナ対応を一区民として見ている中で、中野区は非常にポジティブな評価が多かったように思っています。マスコミや何かでもとてもプラス方向で取り上げられたり、早いとか頑張っているということがよく言われている区だったなというふうに一区民からしては見えていました。

 ここの中で検証するに当たって、例えば中野区のPCRセンター、21ページの区独自のセンターであったり、28ページにおけるワクチンクーポンの一括送付であったり、このようなところで非常にポジティブに、早くできた部分というのがあったように思うんですね。

 その辺を、後に残す上においても、ポジティブなところとしてこんなところがあったんですというのをきれいにまとめるというか、ここはすごくポジティブでよかったところですというところもしっかりまとめておくといいかなと思いました。いかがでしょうか。

杉本保健所次長

 PCR検査センターの設置につきましては、資料中にも記載してございますし、今委員から御指摘をいただきました、接種券の早期発送によって自衛隊の大規模接種センターが利用できたというようなところも検証の中には盛り込んでございます。

 また、一方で、先ほど課長から御説明申し上げましたように、ワクチン接種に当たりまして、初期にヒューマンエラーに起因するシステム障害を起こしてしまったりですとか、そうしたマイナスの要素もございましたので、うまく機能した点、評価をされた点、また反省すべき点、それぞれを今回の検証の中には盛り込んだというところでございます。

大沢委員

 そこは分かるんですけれども、非常に点在していて、いいところ、悪いところが点在しているので、ここがすごくポジティブで中野区として今回よくできたことです、結構たくさんあるような気もしているので、一方、ここのところがちょっとネガティブだった部分ですというふうなところを、しょっぱなにきれいにまとめた上で、それで全体のところにばらばらとあるというふうな形にするととても分かりやすいかなと思います。そういう意味でございます。

杉本保健所次長

 やはりこうした検証という形でまとめるというところですと、時系列にまとめていく、また、ポジティブ、ネガティブなものというものもその方の主観によるようなところもあろうかと思いますので、今回につきましては、今回こういった形でまとめたというところでございます。

大沢委員

 分かりました。それでまとめたいということであれば、それで結構でございます。

 もう少し胸を張る書き方になったらいいなというふうに個人的に思っただけです。失礼しました。

広川委員

 一点だけ教えていただきたいんですけれども、25ページの下の(3)予防接種健康被害救済制度のところ、これは、区で申請を受け付けて、その後中野区の予防接種健康被害調査委員会を開催し調査を行って、結果を厚生労働省へ提出するという流れと書いてあるんですけれども、この申請自体は何件ぐらいあったんでしょうか。

中村健康福祉部新型コロナウイルスワクチン接種担当課長

 中野区の予防接種健康被害調査委員会は開催いたしますけれども、そこで、例えば落とすといいますか、進達を差し止めるというような性格のものではなく、専門の医師等の意見を付して国のほうに進達するものでございます。

 ですので、申請件数は22件でございます。

広川委員

 分かりました。

 22件厚生労働省に進達書を提出して、1件のみが給付が認定されるというので、結構ハードルが高いのかなと思ったんですけれども、その点、いかがでしょうか。

中村健康福祉部新型コロナウイルスワクチン接種担当課長

 進達をした22件のほとんど、この1件を除いて、まだ国のほうから結果が戻ってきていない状況でございます。

 この1件につきましては、接種時のアナフィラキシーということで比較的因果関係がはっきりしているということで、早めに認定が下りたものと考えてございます。

広川委員

 まだ結果待ちのものがあるということなんですけれども、例えば、認定されたこの1件、申請から認定されるまでの間、どれぐらいの時間がかかったのか分かりますか。

中村健康福祉部新型コロナウイルスワクチン接種担当課長

 認定された1件に関してですけれども、昨年の6月に進達が行われ、結果が出たのが11月14日でございました。

広川委員

 申請を受けたのはいつでしょうか。

委員長

 休憩します。

 

(午後4時50分)

 

委員長

 再開します。

 

(午後4時50分)

 

中村健康福祉部新型コロナウイルスワクチン接種担当課長

 申請日につきましては、申し訳ございません、ちょっと把握してございません。──手元にございません。失礼いたしました。

広川委員

 これはかなり時間もかかるものなのかな、まだ残りのものについては返事が返ってきていないということで、やはりもうちょっとスピード感を上げていってもらいたいということを国に対しても求めていくべきだと思います。

 そもそも、中野区の中野区予防接種健康被害調査委員会、最初にこの調査委員会が行われたのはいつですか。

中村健康福祉部新型コロナウイルスワクチン接種担当課長

 新型コロナウイルスワクチン接種に係る予防接種健康被害調査委員会の初回は令和4年3月でございました。

広川委員

 昨年の3月ということで、かなり遅いんじゃないかなと思うんですけれども、それ自身、他区と比べてでもいいんですけれども、どう認識されていますか。

中村健康福祉部新型コロナウイルスワクチン接種担当課長

 申請に当たりまして必要書類がいろいろ、たくさんのものを御用意いただくということもありまして、お申し出いただいて、こういったものを御用意くださいということをお伝えしてから実際にその書類がそろうまでに時間がかかったという状況がございます。

 他区の状況は把握してございません。

広川委員

 その調査委員会の立ち上げ自体は、じゃ、遅くはなかったという認識ですか。

中村健康福祉部新型コロナウイルスワクチン接種担当課長

 書類をある程度そろえていただいてから、遅滞なく開催したものと考えてございます。

委員長

 他に質疑はございませんか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 なければ、以上で本報告について終了いたします。

 次に、3番、令和5年度新型コロナウイルスワクチン接種計画の策定についての報告を求めます。

中村健康福祉部新型コロナウイルスワクチン接種担当課長

 令和5年度新型コロナウイルスワクチン接種計画の策定につきまして、資料(資料10)により御報告いたします。

 なお、本件につきましては、今定例会中の厚生委員会におきましても御報告をいたしております。

 令和5年3月8日付で「新型コロナウイルス感染症に係る予防接種の実施について(指示)」の一部が改正され、新型コロナウイルス感染症に係る予防接種の実施期間の延長、令和5年春開始接種の実施が決定いたしました。

 この厚生労働省の方針を受けて、令和5年度中野区新型コロナウイルスワクチン接種実施計画を策定いたしましたので、御報告いたします。

 1、令和5年度接種計画でございますけれども、詳細は別添のとおりでございますので、後ほど御覧いただければと存じます。

 実施計画の概要でございますけれども、(1)の初回接種につきましては、特例臨時接種の実施期間である令和6年3月31日までは、引き続き、生後6か月以上の全ての未接種者を対象に初回接種を実施いたします。

 (2)の令和4年秋開始接種でございますけれども、アの初回接種、1、2回目接種を完了した12歳以上の方につきましては、オミクロン株対応2価ワクチン接種を令和5年5月7日まで実施いたしました。また、イの初回接種を完了した5歳以上11歳以下の方につきましては、オミクロン株対応2価ワクチン接種を令和5年8月31日まで実施いたします。

 (3)の令和5年春開始接種でございますが、接種期間は令和5年5月8日から8月31日まで。接種対象者は、初回接種を完了した方のうち65歳以上の高齢者、それから5歳以上で基礎疾患を有する方そのほか重症化リスクが高いと医師が認める方、そして、重症化リスクが高い方が集まる場所においてサービスを提供する医療機関や高齢者施設、障害者施設等の従事者のいずれかに該当する方です。使用するワクチンは、現在使用しているオミクロン株対応2価ワクチンの使用を基本といたします。接種間隔は、前回接種の終了から3か月以上でございます。

 資料をおめくりいただきまして、次のページになります。オの接種券の発送についてでございますが、65歳以上で初回接種を完了した方、12歳以上64歳以下の方で5回接種を完了した方、そして精神障害者保健福祉手帳、療育手帳の交付を受けている方、こういった方につきましては、区から接種券を発送いたしております。

 カの案内はがきの発送ですが、接種対象者のうち、先ほどのオによる接種券を発送しない、初回接種を完了した方に対して案内はがきを送り、接種に該当し接種を希望する場合には接種券発行申請が必要であることを周知してございます。

 キの令和5年春開始接種のスケジュールにつきましては、資料記載のとおりでございます。

 2の令和5年秋開始接種についてでございますが、令和5年9月以降、追加接種可能な全ての年齢の方を対象に追加接種を実施する予定です。使用するワクチンにつきましては、令和5年度の早期に結論を得るよう国において検討が進められているところでございます。令和5年秋開始接種につきましては、詳細が明らかになった後に接種計画を更新してまいります。

 本件につきましての御報告は以上でございます。

委員長

 委員会を休憩します。

 

(午後4時58分)

 

委員長

 委員会を再開します。

 

(午後5時10分)

 

 先ほどの報告に対し、質疑はございませんか。

石坂委員

 資料の37ページ、高齢者施設等の入所者の接種という形で書かれていて、障害者施設もここに含まれている。施設の嘱託医等が接種を行う施設の場合に、嘱託医やかかりつけ医が施設を訪問して接種という形になっていますし、以前、前の期に一般質問だったか総括質疑で質問をしたことがありましたけれども、要は、他区のお医者さんが中野区内で嘱託医をされている場合に、ワクチンの確保ができなくてお願いできなかったケースを聞いておりますが、現状、中野区ではそういった場合にワクチンの確保などができるような状況になっていますか、教えてください。

中村健康福祉部新型コロナウイルスワクチン接種担当課長

 今、委員おっしゃったような場合につきましては、ワクチンの確保は中野区のほうで行い、中野区のワクチンを使って接種できる体制は取っております。

石坂委員

 その辺は、対象になるところなどに、理解がないままその機会を逃してしまう方がいないようにしっかりと説明とか情報提供を進めていただければと思います。これは要望としておきます。

委員長

 他に質疑はございませんか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 なければ、以上で本報告について終了します。

 次に、4番、新型コロナウイルスワクチン個別接種促進支援事業の実施についての報告を求めます。

中村健康福祉部新型コロナウイルスワクチン接種担当課長

 新型コロナウイルスワクチン個別接種促進支援事業の実施につきまして、資料(資料11)により御報告いたします。

 なお、本件につきましては、今定例会中の厚生委員会におきましても御報告いたしております。

 令和5年4月28日付で、厚生労働省から通知が参りました。この通知による改正により、これまで都道府県が実施してきた新型コロナウイルスワクチン個別接種促進支援事業を区市町村において実施することとなりました。

 つきましては、中野区において、新型コロナウイルスワクチンの個別接種に協力する診療所に対して新型コロナウイルスワクチン個別接種促進支援事業を実施いたします。

 1の支援内容でございますが、資料にございますとおり、一定回数以上を一定期間のうちに実施した場合、回数当たり2,000円の支援を行うというものでございます。

 2の予算措置についてでございますけれども、今回の国通知による実施期間は8月31日まででございますが、これまで国において期間の延長を繰り返してきた経緯があることから、年度末までの延長を想定し、令和6年3月末までの経費を計上してございます。

 3、今後の予定につきましては、資料記載のとおりでございますので、お読み取りいただければと存じます。

 本件につきましての御報告は以上でございます。

委員長

 ただいまの報告に対し、質疑はありませんか。

石坂委員

 口頭でおっしゃったときに、3の予算措置のところで、予算計上しておりますとおっしゃったように聞こえたんですが、ここの資料は予算計上するとありますが、この予算措置分は確保されているものなのか、あるいは補正予算か何かが出てくるものなのか、確認させてください。

中村健康福祉部新型コロナウイルスワクチン接種担当課長

 予算措置でございますけれども、今定例会におきまして補正予算をお願いしているものでございます。

委員長

 他に質疑はございますか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 なければ、以上で本報告について終了します。

 次に、5番、脱炭素社会の実現に向けた区有施設整備の考え方についての報告を求めます。

永見環境部環境課長

 それでは、脱炭素社会の実現に向けた区有施設整備の考え方について御報告をいたします。(資料12)

 本報告につきましては、区民委員会においても御報告をしたものでございます。

 1、目的でございます。

 区は、計画において2030年度までに2013年度比で46%の温室効果ガス排出量の削減を目指しているほか、ゼロカーボンシティ宣言を行っている。そういったところを踏まえまして、脱炭素社会の実現に向けた区有施設整備を進めていくものでございます。

 2、基本的な考え方でございます。

 中野区地球温暖化防止条例におきましても、地球温暖化対策、様々掲げております。そういったところも踏まえまして、今回、目指す水準及び取組の方向性等を定めて、区有施設の脱炭素化を推進してまいります。

 3、目指す水準。

 (1)新築・改築建築物において目指すエネルギー消費性能でございます。(ア)1万平米未満の建物はZEB Ready相当以上、(イ)1万平米以上の建物はZEB Oriented相当以上といたします。

 ZEBとは、建物で消費する年間の一次エネルギー消費量の収支をゼロにすることを目指した建物でございまして、4段階に定義されております。一番上のZEBでございますが、こちらは省エネと創エネ、二つ合わせてゼロ%以下まで削減するという施設でございます。Nearly ZEBにつきましては、省エネと創エネを合わせて25%以下まで削減。それから、ZEB Ready、こちらは省エネのみです、創エネがなく省エネのみで50%以下まで削減。それから、ZEB Oriented、こちらは事業所、学校等については省エネで60%以下まで削減。そういった内容のものでございます。

 また、今後創エネ技術の進展等にも注視いたしまして、将来的にはさらなる削減についても見据えていきたいと考えております。

 (2)建築物の改修時につきましては、高断熱、高効率な設備の導入など、エネルギー消費性能の向上を図るための措置を講じていきます。

 (3)運用段階におけるエネルギー消費性能につきましては、省エネ基準事業者クラス分け評価、国で毎年実施している評価でございますが、こちらにおいて区全体で最高のランク、Sランクを目指してまいります。

 4、取組の方向性(視点)でございます。

 (1)建築物の負荷低減、パッシブ技術といいますが、設計段階において断熱化や日射遮蔽等の技術を活用し、環境を適正に保ち、負荷を抑制してまいります。

 (2)高効率な設備システムの導入、アクティブ技術といいますが、こちらでは設備のエネルギー消費量を低減するために空調・換気、給水、照明等において高効率な省エネルギー設備を導入します。

 (3)再生可能エネルギー等の有効活用(創エネ技術)といたしまして、区有施設で使用する電力を再生可能エネルギーに切り替えるとともに、太陽光発電設備の設置など、再生可能エネルギーの導入を図ってまいります。

 (4)環境負荷低減の推進といたしまして、庁有車の電気自動車への切替え促進、区有施設への充電設備の整備、区有施設への国産木材の活用、屋上の緑化などに取り組んでまいります。

 5、今後のスケジュール(予定)でございます。

 8月頃に、今回の考え方に基づきまして脱炭素社会の実現に向けた区有施設整備方針を策定いたします。

 御報告は以上でございます。

委員長

 ただいまの報告に対し、質疑はありませんか。

大内委員

 先ほど質問したので、かぶらないようにしますけれども、目指す水準というものが一つ、民間に、助成金、補助金といったものを考えているんですか。

永見環境部環境課長

 国のほうで、ZEB化を目指していくに当たって、そのZEB化に要する経費の3分の1の補助というのが出るという補助金がございますので、そちらの活用についても考えていきたいと思っております。

大内委員

 言い方は失礼かもしれないけれども、国の補助金が出るものに対しては区も乗りますよ、区独自ではやる気はありませんよということを言っているんですか。

永見環境部環境課長

 国の中でそういった補助金があるので、使える財源については活用していきたいということでございます。

大内委員

 区独自で一般財源を使って目標達成するためにやるとかということは考えていないんですね。

永見環境部環境課長

 国の補助金も全額出るわけではありませんので、一定の一般財源の負担を含めて、区として投資をしながらZEB化を進めていきたいという考えでございます。

大内委員

 一般財源は、国が出して、残りの3分の1を区が出して、3分の1は東京都が出すとか、そういうこと言っているんでしょう。僕は単独でという意味で言ったんだけれども、多分、あまり今のところ想定していないということにしておきますけれども。

 例えば、こういうのは、罰則じゃないけれども、指導とかするの。ちゃんとそういう設計にしなさいよ、しないと建築確認下りませんよぐらいのことはあるんですか。

永見環境部環境課長

 建築物省エネ法という法律がありますけれども、そちらのほうで基準が段階的に上げられていきまして、今後、ZEBの基準で建築物を建てなければならないというような基準になっていくということを聞いておりますので、そういった意味で、法の基準というのを定められて、何かしら一定の規制がかかるのかなとは思っております。

大内委員

 例えば、地方によっては、こういう景観で、コンビニエンスストアもこういうふうにしなさいよとか、地域によっていろいろあるでしょう。

 要するに、中野区独自、杉並区でも練馬区でも新宿区でもやっていないけれども、中野区に関してはこういった建物を造るときの基準は厳しいんですよという、あなたが今言っているのは、国の基準にのっとってやるというだけなので。じゃ、中野区独自では考えているんですかと聞いたんです。

永見環境部環境課長

 現時点ではそういった国全体の動きもありますので、区独自でできることについてどこまであるのかなというところは難しい面もあるのかなと思っておりますので、現時点では、普及啓発といいますか、ZEBであったり、そういった建物を推奨していくということを考えてございます。

 一方で、まちづくりとかほかの部との調整の中で、区独自の何かしらの規制とかいったことの可能性があるのであれば、調整も図っていきたいとは考えております。

大内委員

 そうすると、中野区って家を建てるのがちょっと高くなっちゃうんですよというぐらいのことが起きるかもしれないんです。

 でも、8月にある程度整備方針策定とか出ているから、今そういう考え方はあるんですか、中野区は他区に比べてこれに向けて取り組んでいるんですよ、だからちょっと建物建てるのは厳しいですよ、1割増しぐらいなるか、5%か、そのぐらいのことをやってこれを目指すとかそういう考え方はなくて、あくまでも国の基準だとか、あるいは東京都も出てくるかもしれない、そういったところに乗るだけであって、乗るというのは言い方は悪いけれども。

 要するに、中野区独自では今のところ考えていないということですね。

永見環境部環境課長

 今回、区有施設の整備の考え方ということですけれども、現時点で、民間の建物に対して規制をかけるという具体的な方法について、具体的な策があるわけではありませんが、そういったことを推奨していくための効果的な方法についてこれから考えていきたいと考えております。

大内委員

 先ほど、できることと言ったから、条例を出すことはできるんですよ。あと、議会が通ればその条例は施行されるわけ。できることというと、それ、できるんですよ。

 そういう、できることは考えているんですかと聞いたんです。なかなか答えをはっきり言わないから、こっちもはっきり聞くけれども。できることはやりますと言ったでしょう。だから、条例を出すことはできるんだよ。そういうことを考えているんですか。

永見環境部環境課長

 いわゆる条例ということですと、恐らく都市基盤部であったり、ほかの部の条例になるのかなと思いますので、ただ、環境施策全体ということで我々としてもほかの部とも調整しながら、できる施策については検討していきたいなと考えております。

大沢委員

 先ほどの話とも少し関連してくるかとは思うんですけれども、まず、ZEBでやりますということで、それは2030年の排出量のほうの目標である46%削減は少なくともクリアしている建物を造りますというコンセプトかなと思います。そこで50%、出すほうの削減はやりますと。

 それに加えて、今度は、排出から創エネを引いたもの、それを実質ゼロにする行為をそこから20年かけてやっていきます、いうそういう考え方かなと基本的にはまず思います、区の建物に関しては。

 それ以外の民間の問題になったときには、中野区の場合はCO排出量の51%がたしか住宅という状況であったと思うので、各家庭の実質ゼロをどうやって実現するのかという論点がもう一つ、区有の設備はごく一部だからそっちに来ると思うんです。

 そのときに、例えば断熱ドアとか断熱窓みたいなもの、そのようなものに重点的に補助金を、別に国とか都とダブっても構わないですからさらに出していくとか、何かそういう色をつけた中野区の特徴というか、先ほど言ったように住宅からの排出量が多いよというふうなことをよく言われていますので、そういうところに特化したような方針だとかそのようなものは、令和6年度につくる脱炭素ロードマップになるのかな、そういう中で明確にしていく、そんな考え方でしょうか。

永見環境部環境課長

 おっしゃるとおり、中野区は住宅におけるCO排出がかなり多いという傾向がございます。

 今現在、今委員から御紹介いただきました高断熱窓、ドアの補助金というのを実施しておりますが、今年度、現時点で結構申請があるという状況がございますので、今後、そういった動向も見据えて、補助の額なり種類を拡充していくということは考えられるかなと思っております。

大沢委員

 恐らく、それを先ほどちょっと言ったような目標みたいな形で、今年度、ここまで逆に使ってもらえるような制度にしていくとか、その告知も含めて、あとは新築のときの周知やなんかも含めてやっていくとか、既築のところであっても建て直す、建て直すというかリフォームするときにそういうものを採用してもらうような提案が実際に届くような仕組みをつくっていくとか、そういうことを目標値として入れていかないと、なかなか数字が伸びていかなくなるんじゃないかなという気がするので、ぜひ考えていただければと思います。こちらは要望で結構です。

日野委員

 目指す水準に三つ書いてありますね。新築・改築時、それから改修時、これは分かるんですけれども、3番目の運用段階におけるエネルギー消費性能として、「省エネ基準事業者クラス分け評価において、区全体でSランクを目指す。」これはどういうことかというのを説明していただけますか。

永見環境部環境課長

 こちらの評価制度ですけれども、経済産業省でつくっている評価制度で、区が毎年、区の事業から排出される状況について報告をいたします。その内容に応じてランク分けがされるということなんですけれども、Sランクといいますのは、5年間の平均で毎年1%以上を低減することということがSランクの内容になっておりまして、区は現在その下のAランクというランクですので、今後そのSランクというのを目指していきたいということでございます。

日野委員

 そうすると、これは既存の施設も含めて全体でという評価のということですか。

永見環境部環境課長

 既存の施設の運営状況のランクでございます。

日野委員

 分かりました。

 例えば、新築・改築において設備を整えるわけですよね。例えば太陽光パネル等を入れます。そうすると、そうした設備というのは数年たつとサイクルで替えていくわけですよね。例えばなんですけれども、太陽光パネルを新規で入れました。それが数年たって、替えることになります。それを廃棄して新しいものを入れるとなると、廃棄と新しいものを入れるというもので、CO的には排出が増えるわけですよね。

 その辺の設備のサイクルというような基準は何かあるんですか。例えば、今、太陽光パネルなんかもリサイクルしたりというものが導入されるとなると、それは環境にとってもいいものというふうにもなると思うんですけれども、これは、施設を造るとき、改築するとき、改修するときというのは入っているんですけれども、施設を保全していく中で設備を替える、そういった基準は入るんですか。それはまた別の方針とかそういうので出てくるんですか。

永見環境部環境課長

 今回、脱炭素に向けた考え方ということで、いわゆる区有施設において空調設備とかいろいろな機器があると思います。そういったものの更新の考え方というのは、施設課のほうで持っているのかもしれないんですけれども、ちょっと施設の設備更新の考え方について、すみません、こちらでは今は存じておりません。

日野委員

 今、区有施設として、70年とか、また今後さらにその先というふうになるに当たって、建てました、改築しましたというときにこの環境性能をというのは当然いいことだと思うんですけれども、そこから何十年も継続して使っていくというところの、何か基準があったほうがいいのかなと思って質問したところです。

 ちょっと所管が違うということなので、一応そこの辺も含めて今後考えていったほうがいいのかなと思ったので、意見として述べさせていただきました。

吉田委員

 よろしくお願いします。

 ほかの機会で何度も取り上げているとおり、ゼロカーボンとCOの排出量の抑制ということがこの事業の目的、脱炭素社会の実現が目的なんですよね。

永見環境部環境課長

 脱炭素社会の実現が目的ということでございます。

吉田委員

 これは、すなわち、中野区がとにかくCOの排出量を減らすことによって温暖化あるいは地球環境の変動を抑止、防止する、あるいは減殺する、これが目的なんですよね。

永見環境部環境課長

 おっしゃるとおりかと思います。

吉田委員

 その目的に照らして、何度も指摘をしてきましたとおり、前の機会にエネルギー原単位の話を申し上げたのを覚えていらっしゃると思うんですけれども、ここで出てくる目指す水準とかのエネルギー消費性能、ZEBとか、ここに、調達、使用する設備あるいは製品のライフサイクルマネジメントとしてのCOの量というのは反映されているんですか、いないんですか。

永見環境部環境課長

 現時点の考え方では、そこについて、まだ反映されている状況ではありません。

吉田委員

 そのとおりです。

 日野議員も今非常にいい質問をされたとおり、ここで多分出てくる太陽光パネルの例を挙げれば、キヤノングローバル戦略研究所、この道の専門家の研究でもありますが、ここの試算によりますと、例えば住宅用パネルであれば、今世界のパネルの8割ぐらいは中国製ですけれども、中国製パネルでいうと少なくとも7年間は、製造時に排出したCOを、発電を始めてから7年間の間に、削減効果のために、製造時に排出したCOを減らすだけなんですね。なので、7年たたないと、その中国製パネルを使った場合には、COの排出が増えているわけですよ。7年後にようやく製造した段階のCOが解消されて、7年と1日目からようやく本当に削減をされていくわけです。

 それは、国ごとにエネルギー原単位が違うので、例えば日本製のパネル、どこ製のパネル、それによって、製造時に排出した、製造時に必要となったCOの量というのは全然違うんです。前、私は鉄の例を申し上げたことがあるんですけれども、鉄1トン作るのに、日本の鉄工所と中国の鉄工所では、ちょっと前の数字では5倍以上COの排出量の差があったわけです。

 つまり、カタログ性能、製品を使い始めたときにどれだけの機能があるかということ、例えば同じぐらいの性能であっても、その製造時に5倍もの製品を作る上でのCO排出量の差があったらば、それは、カタログスペックが同じでも、製造時コスト、つまりライフサイクルとしてのCOの量、あるいは廃棄を含めて、どのように廃棄をするかでもってCOの排出量が変わってくるんですけれども、それによって本当は調達する製品は異ならなければいけないわけなんですよ。

 それを国際社会ではどうやって国際貿易に組み込んでいくかという課題に、一生懸命今議論をしているところなんですけれども、この中でそういうCOのライフサイクルマネジメントに関わることがあるなら、国内の木材を使用する、この一点だけなんですね。

 それ以外のところは、どこの国の、COをいっぱい使って作った製品か、それこそ省エネに努力して作った製品か、この調達に差がないと、本来の意味のCO削減という目標に照らして、あるいは、太陽光パネルなら太陽光パネル一つ取って、7年以上は必ず使わないと、他の議員がおっしゃったとおり、性能がいいものに変わったからといって別の製品に替えていくと、逆にトータルのCOの排出量が増えていくんですね。

 その点について、全然取組、反映がないですねというふうに私はこれまでも指摘をしてきたんですが、今回もそれについてきちんとした反映がされていないように思うんですが、いかがですか。

永見環境部環境課長

 主に太陽光発電システムについて、委員から過去に御指摘をいただいたところがございました。

 こちらに「再生可能エネルギー等の有効活用」ということで、「太陽光発電設備の設置など」ということで書いてはございますが、今、委員から改めてお話のありましたライフサイクルの課題でございますとか、また、現在の太陽光パネルに関しましては、重量とかいったところで区有施設に設置した際に賄える電力量でありますとか荷重の課題などもあるのかなと思っております。

 ペロブスカイト太陽電池、国産の太陽電池についても以前やり取りがあったと思いますけれども、そういった開発の動向なども見据えながら、より効果的な創エネ設備の導入について、区有施設の整備の今後の中でその辺りを見据えて進めていきたいということは考えております。

吉田委員

 これはなかなか、中野区として取り組むのが確かに難しい分野であることは重々承知しているんですけれども、調達行動において、製造段階でのCOの排出に注目をした製造行動をやっている企業とかもあるんですね。そういうことを実は国連も推奨したりもしています。調達行動において、なるべくCOを排出しないで製造する努力をしている生産者、企業の製品の調達に努力するということがどこかに入っていないと、完全に片手落ちなんですよ。

 例えば、木材一個使うにしても、国内の木材を使うのと外国からタンカーで運んできて使うのでは、輸送に当たって、金額は大したことなくてもCOの排出量というのはやっぱりあるわけですよ。そうすると、輸送コストも含めてなるべくCOを出さないような調達、要するに地産地消ということになるんですけれども、そういうことも含めたCO、スペック性能だけで判断するんじゃなくて、トータルマネジメントについて何か言及があるべきだと思うんですが、いかがですか。

永見環境部環境課長

 調達の段階でどのようなことができるのかというところの検証も含めて、今、委員の御意見をいただきましたので、どのようなことが書けるのか検討したいと思います。

委員長

 他に質疑はございませんか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 なければ、以上で本報告について終了いたします。

 次に、6番、新たな防火規制区域の拡大についての報告を求めます。

安田まちづくり推進部まちづくり計画課長

 それでは、新たな防火規制区域の拡大について御報告いたします。(資料13)

 本報告は、本定例会中の建設委員会と重複報告となります。

 本規制は、東京都の防災都市づくりに示される整備地域に指定されている地域で既に導入されておりましたが、今回、東京都による地震に関する地域危険度測定調査(第9回)を踏まえまして、区は、整備地域以外でも火災危険度が高い地域等に規制を拡大することとしたので、報告するものでございます。

 1番、新たな防火規制区域とはでございます。恐れ入りますが、資料の一番最後になりますけれども、カラーの地図が入っている資料を御参照願います。小さくなっていますので、大きく拡大して見ていただきたいと思います。

 1、背景と目的は、お示しのとおりでございます。区は、新たな防火規制について整備地域以外でも火災危険度の高い地域等に拡大し、これにより、市街地の不燃化を促進し、安全なまちづくりを進めるというものでございます。

 2、新たな防火規制の概要でございます。本規制は、東京都建築安全条例の第7条の3の規定に基づき、準防火地域内で建築等を行う場合に、より燃えにくい建物構造とするものでございます。

 恐れ入りますが、資料の左下の図を御覧ください。準防火地域と防火地域の規制に関する図が示されてございます。準防火地域では、延べ床面積によりまして火災危険度の高い木造住宅の建築が可能でありますが、新たな防火規制が適用されますと、最低でも準耐火以上の建物を建築することが必要になります。区は、これによりまして、安全な町へと実現を目指していきます。

 次に、資料の右側の3を御覧ください。新たな防火規制を拡大する区域を示したものでございます。

 図の中で青色の線で囲んである地域、南台や弥生町地域、北側では大和町、野方、新井等の地域でございますけれども、こちらは既に整備地域で平成15年に本規制が適用されてございます。今回は、これに加えて、火災危険度が高い地域と防災まちづくりを進めている地域、すなわち、赤丸で「火」と字が書いてある縦じまの赤線で囲まれた区域及び防災まちづくりに取り組んでいる地域に拡大していくことになります。

 具体的には、区北部では若宮、沼袋、上高田の縦じまで囲まれた区域、区の南側では中野一丁目、中央四丁目、本町二丁目、四丁目、六丁目の地区でございます。

 恐れ入ります、資料のかがみにお戻りいただきまして、3、地域への周知方法でございます。表になってございますが、8月24日から9月3日にかけまして、該当する地区のある区民活動センター及び産業振興センターで合計8回の説明会を行うほか、該当地区全戸へのパンフレットの配布、区報、ホームページ等で周知していくこととなります。

 4、これまでの経緯は、記載のとおりでございますので、資料をお読み取りください。

 5番目の今後の予定でございますけれども、東京都の意見回答などを得て、令和6年3月に都条例の改正をもって本規制の告示を適用するものでございます。実際に施行されるのは9月からとなります。

 御報告は以上でございます。

委員長

 ただいまの報告に対し、質疑はございませんか。

井関委員

 防火地域に指定されると資産価値が下がるという認識がありまして、例えば、建て直しのときにいろいろ条件があったり、接道している部分にセットバックが必要になったりして、売買のときにちょっと売値が下がるというような認識が私はあるのですが、そういったネガティブな情報というのは、この周知で説明されるんでしょうか。

安田まちづくり推進部まちづくり計画課長

 今回の規制区域は、火災危険度が非常に高い地域、木密地域で道路等が狭い状況にある地域でございます。

 逆に、こちらのところで建て替えをしていきますと、今後、耐震性のある建物に建て替わっていくことになりまして、併せて火にも強い。中野区内で、今回の地域危険度を含む防災都市づくり推進計画で、非常に震災等に対する危険度が高い地域を改善していく、そういったこところがありますので、必ずしもネガティブということではないと考えてございます。

井関委員

 火災対策をしなきゃいけない、そういったポジティブな理由というのは理解しているんですが、防火地域に指定されたことによって、今お住まいの方、不動産をお持ちの方の資産価値が下がる可能性がありますという説明はされるのでしょうか。

安田まちづくり推進部まちづくり計画課長

 そういった状況は把握してございませんので、説明はしないということでございます。

井関委員

 できればそういったことも説明していただいて、区民の方からちょっとそれはという意見があった場合に、何かそういう救済方法などがあることを要望したいんですが。

安田まちづくり推進部まちづくり計画課長

 本規制に当たりましては、これまで木造住宅建て替え助成というのをしています。それに対して新たな防火規制区域がかかることで、補助額が上がることになります。

 また、新たな防火規制を入れることで建蔽率も緩和されるという状況にありますので、そういったところで説明していきたいと思います。

石坂委員

 新たな防火規制を拡大する区域の表、この説明資料を見ますと、今回の新たな防火規制拡大区域によって、木造密集地域かつランク4以上のところはほぼほぼカバーされるのかなと思うところではありますけれども、大和町一丁目とか野方一丁目の南のほうの一部の部分ですとか、南台二丁目の東側の部分、この図を見る限りは木造密集地域でランク4のところなんですけれども、その一部が外れているのは何か理由があってなんでしょうか。

安田まちづくり推進部まちづくり計画課長

 青色の線で外れているところのことですか。防火地域になっていますので、もともと防火規制をかけているところでございますので。

石坂委員

 そうすると、野方一丁目の南の端と大和町一丁目の南の端とか、南台二丁目の東側のほうは、拡大地域あるいは従来からのところの色分けからも漏れているんですけれども、ここのところは別の施策によって対策がされているという理解ということなんでしょうか。

安田まちづくり推進部まちづくり計画課長

 委員がおっしゃるとおりでございます。

石坂委員

 そうしますと、今回これを拡大することで、木造密集地域でランク4以上で、これに限らず何ら対策がされていない地域はなくなるという理解でいいでしょうか。

安田まちづくり推進部まちづくり計画課長

 委員がおっしゃるとおりでございます。

大内委員

 最初に説明があった調査事項のところで、防災まちづくりという資料を最初に頂いたんですよ。ただ、それと、新たにというか、今までのところもそうなんだけれども、一致していないんですよ。

 一致していないというの、例えば1ページ目でいうと、南台一、二丁目の一丁目のほうはもともと入っていないけれども、まちづくりだけは進めていく。大和町なんかは入っているし、ただ、平和の森公園周辺に関しては、新たな防火規制というよりも、元から入っていないけれども防災まちづくりは進めていく。

 要するに、これとこれが一致していないのはどうして。

安田まちづくり推進部まちづくり計画課長

 資料が分かりにくくて申し訳ありません。

 青色で入っている地域、及び、ちょっと南台のところが一部抜けていますけれども、これらの地域は東京都の防災都市づくり推進計画でまちづくりを積極的に進めていくべき地域になって、既にまちづくりを進めているところでございます。

 縦じまで「火」と書いてある今回新たに拡大する地域は、防災まちづくりを推進すべき地域ではないということで、東京都の防災都市づくり推進計画では範囲外になっていたところです。そういったところでも地域危険度が非常に高いということから、区としてはまちづくりを進めていくこととしています。

 なので、青色の地域は入っていますし、今回この縦じまのところについてもそういった視点で新たな防火規制をかけていくことにしています。

大内委員

 そもそもの防災まちづくりというのは、危険度があるからまちづくりをするんじゃないんですかと言っているんです。そもそも、そういう前提だったんじゃないの。

 でも、こっちを見ると、新たな防火規制というよりも、そこにも元から入っていないし、新井の周辺なんか入っていないわけだ。分かる、言っている意味。こっちとこっちが連動していないのはなぜなんですか。

安田まちづくり推進部まちづくり計画課長

 分かりづらくて申し訳ありません。

 青色で囲まれた地域は防災まちづくりを積極的に推進すべき地域。入っていないところは確かにございますけれども、こちらにつきましても防災まちづくりを進めるべき地域となっています。ただ、白色になっているところは──進めるべき地域となっております。

角まちづくり推進部長

 ちょっと補足をさせていただきます。

 先ほど委員お尋ねになりました、例えば新井の平和の森のところについては、既に平成15年のときに新たな防火規制区域というのもかかっていますし、地区計画を定めて建て替え連動型のまちづくりを進めたということで、現在色が白くなっていますけれども、そういった火災危険度が低くなっているということでございます。

 南側の南台につきましても、これまで地区計画をかけてやってきたんですけれども、残念ながら南台二丁目のところについては火災危険度4のままなんですが、引き続きこういった取組を進めていくというところなんですけれども、今回、それ以外のところについて、先日東京都が地域危険度をやった火災危険度4で比較的危ないと言われているところについて、今回こういった新たな防火規制、新防火をかけることによって建て替えが促進された後には、倒れにくく燃えにくい地域に進めていくということで、縦じまのところを追加することで今回御説明させていただいているというのが経緯でございます。

大内委員

 それは分かるんです。

 要は、例えば今言った南台なんか、青い線が何で真ん中なのかな、普通、全部、色がついているところ、入らないと駄目なのかなというのと、あともう一つ、南台一丁目のほうは防災まちづくりに入っているわけだ、しっかり。でも、こっちだと大体青い線の外になっているし、危険区域と元から言われていないところを、じゃ、防災まちづくりをやっていたんですかというふうに見えちゃわないかと言っているの。

安田まちづくり推進部まちづくり計画課長

 資料が分かりづらくて申し訳ありません。

 この南台一丁目の欠けている地域は、防火地域に指定していまして、新たな防火規制よりさらに厳しい規制をかけて防災まちづくりを進めている地域で、そういった中で、青色でかけているというところからしますと、説明が分かりづらくて申し訳ありません。

加藤委員

 今のに関連して、私も弥生町三丁目に住んでいたんですけれども、弥生町三丁目を区切る青い線の南側は今避難道路を造っているから、ここは防火地域に含まれていたと認識しているんですが、いいですよね。

安田まちづくり推進部まちづくり計画課長

 おっしゃるとおりでございます。

加藤委員

 そうすると、青色に囲まれてはいないけれども防火地域に指定されているところも結構あるということでいいんですか。

安田まちづくり推進部まちづくり計画課長

 今回、ここだけちょっと例外的に抜けているんですけれども、もともと整備地域でした。都市防災不燃化促進事業という特別な防災まちづくりの事業手法を入れまして、東京大学附属中等教育学校の120メーターの範囲はより厳しい制限の中で防災まちづくりを進めている地区に該当しますので、この地区は特別にそういったところで規制が強い地域として防災まちづくりを進めたということでございます。

加藤委員

 そうすると、弥生町、南台は青で囲まれていないけれどもより厳しい防火地域はあるということで、ほかの地域に関してはそうではないということですか。ここだけなんですか、そういった例は。

安田まちづくり推進部まちづくり計画課長

 委員がおっしゃるとおりでございます。

 ほかの地域でかけているところは、例えば、もう事業は終わっていますけれども、平和の森公園周辺地区の都市防災不燃化促進事業で、また、大和町中央通りの沿道地区についても都市防災不燃化促進事業がありますけれども、こういうふうに抜けているのは、たまたま東京大学附属中等教育学校周辺の120メーターの範囲のみということになります。

加藤委員

 じゃ、この地図が準防火地域のみを示しているわけではない。

安田まちづくり推進部まちづくり計画課長

 おっしゃるとおりでございます。

加藤委員

 防火地域というのはかなり入り組んでいたりするから、表現をこの地図上ではし切れなかったから載せていないだけということでいいんですか。

安田まちづくり推進部まちづくり計画課長

 分かりやすくするために、委員がおっしゃるとおりにしています。

加藤委員

 逆に皆さん混乱してしまったように思いますけれども。この地図の見方が分かりました。

 中身ですけれども、準耐火建築物になると建蔽率は10%上げられるというのでよろしかったですか。

安田まちづくり推進部まちづくり計画課長

 そういった係数になることになります。

加藤委員

 耐火建築物だったら、インセンティブは何があるんですか。

安田まちづくり推進部まちづくり計画課長

 耐火においてもあります。(「パーセンテージとか何か」と呼ぶ者あり)同じように、一定の地域において、そういった係数となります。

加藤委員

 容積率に関しては、ないということですか。

安田まちづくり推進部まちづくり計画課長

 おっしゃるとおりでございます。

加藤委員

 一般質問とか今年の予算特別委員会総括質疑とかでもやらせてもらいましたけれども、公共貢献とかいったところから容積率のインセンティブをつけたりしないと、まちづくりというのは進まないのかなと思っています。

 そういったところを組み合わせて、建蔽率が上がるのも大きいですけれども、これはルールの中ででして、容積率に対してもインセンティブがつけば、小さい家もそれなりの面積があれば建て替えたときにインセンティブがつくとか、そういったことをやらない限り、恐らくこういった規制が強まれば強まるほど建て替えというよりはリノベーションのほうに走ってしまうかなという懸念があると思うんです。その辺、御担当はどう考えていますか。

安田まちづくり推進部まちづくり計画課長

 いろいろな防災まちづくり手法がありまして、今回の地域危険度が高い地域に新たな防火規制をかけるというのは一つの手法ですけれども、実際に防災まちづくりを進めていく際には、例えば地区計画を使ったり、それによって容積率を上げていったり、場合によっては再開発によって、あるいは総合設計なんかを使いながら、容積率にも委員おっしゃるとおりインセンティブを与えて進めていくような手法があります。

 様々な防災まちづくりの手法の中で、今回は一つの手法として新たな防火規制を入れているということになります。

加藤委員

 今、西武線まちづくりでも結構人員が足りないというところで整理しているところですけれども、地区計画をかけたいといったときに、今、区でそういった体制は取れるものなんですか。

安田まちづくり推進部まちづくり計画課長

 今回の報告と関わりますけれども、新たに防火規制区域を進める中で、地区計画やまちづくりの具体的な事業手法を目指しているような地区、例えば上高田地域や沼袋地域の辺りでは、新防火だけじゃなくてそういった規制を含めて考えています。

 また、若宮も災害危険度が高いところでございますので、そういったところも含めて、今回はまず第一段階として新たな防火規制が入ってきますけれども、そういったまちづくりも検討しているところでございます。

委員長

 他に質疑はございませんか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 なければ、以上で本報告について終了します。

 次に、7番、その他で、何か報告はありませんか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 なければ、以上で所管事項の報告を終了します。

 次に、審査日程のその他に入ります。

 委員会を暫時休憩します。

 

(午後6時00分)

 

委員長

 委員会を再開します。

 

(午後6時05分)

 

 当委員会における委員派遣についてお諮りいたします。休憩中に御協議いただいたとおり、委員の派遣決定については委員長に御一任いただきたいと思いますが、御異議ありませんか。

 

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 御異議ありませんので、そのように決定します。

 また、次回の委員会は、8月21日(月曜日)午前10時から行うということで御異議ありませんか。

 

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 御異議ありませんので、そのように決定します。

 以上で本日予定していた報告は終了しますが、各委員、理事者から御発言はありませんか。

加藤委員

 この委員会は非常に所掌というか調査事項の範囲が広くて、前、防災対策調査特別委員会をやっていたときも、結局、すごい数はこなしたものの何が進展したかなかなか見えづらいところもあって、このままいくとまた同じような状況になってしまうのかなというところで、絞るというわけじゃないですけれども、何か軸みたいなものがなければ、担当もかなり疲弊してしまうでしょうし、既に災害協定がちょっと酷いものであるという監査の結果も出ている中で、多分その辺も中心的にやっていかれるんだろうなという中で、いろいろと大変な状況になるのかなと。

 その辺は、正副委員長、また担当の理事者のほうである程度方向性みたいなものをつくっていかないと厳しいのかなと個人的には思うんですけれども、いかがでしょうか。

委員長

 ありがとうございます。

 正副委員長といたしましても、本当におっしゃるとおりで、この委員会をどのように運営していくのかというところでしっかりと議論して、今回はこのまま報告、受けるものを受けているという形ですけれども、しっかりと今後については決めていきたいな、見定めていきたいなと考えて今お話をしたりもしておりますので、皆様、様々御意見等も頂戴できたらなと思っておりますので、よろしくお願いいたします。

石坂委員

 今、加藤委員からあったように、様々な所管にまたがっているところではありますので、もちろんそれぞれの部署から常任委員会と重複する報告をいただくのもすごく意味はあるんですけれども、常任委員会だとなかなかかぶって質問できないようなところ、例えばですけれども、新型コロナウイルスのような感染症がはやっているときの災害時の廃棄物の問題であるとかという形でかぶるところですと、普段所管外で聞けないことも聞けたりすると思いますので、その辺も考えながら報告をいただけたらありがたいです。お願いいたします。

委員長

 ありがとうございます。御意見頂戴いたしましたので、検討させていただきます。

 その他に御発言ございますでしょうか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 なければ、以上で危機管理対策等調査特別委員会を散会いたします。

 

(午後6時08分)