令和5年09月25日中野区議会決算特別委員会
令和5年09月25日中野区議会決算特別委員会の会議録

.令和5年(2023年)9月25日、中野区議会第一・第二委員会室において開会された。

.出席委員(39名)

  3番  斉  藤  けいた         4番  井  関  源  二

  5番  黒  沢  ゆ  か        6番  大  沢  ひろゆき

  7番  武  田  やよい         8番  いのつめ  正  太

  9番  間     ひとみ        10番  市  川  しんたろう

 11番  加  藤  たくま        12番  日  野  たかし

 13番  木  村  広  一       15番  立  石  り  お

 16番  内  野  大三郎        17番  広  川  まさのり

 18番  河  合  り  な       19番  細  野  かよこ

 20番  斉  藤  ゆ  り       21番  高  橋  かずちか

 22番  大  内  しんご        23番  甲  田  ゆり子

 24番  小  林  ぜんいち       25番  白  井  ひでふみ

 26番  小宮山   たかし        27番  羽  鳥  だいすけ

 28番  い  さ  哲  郎       29番  杉  山     司

 30番  ひやま      隆       31番  山  本  たかし

 32番  伊  藤  正  信       33番  高  橋  ちあき

 34番  平  山  英  明       35番  南     かつひこ

 36番  久  保  り  か       37番  石  坂  わたる

 38番  むとう   有  子       39番  浦  野  さとみ

 40番  中  村  延  子       41番  森     たかゆき

 42番  酒  井  たくや

.欠席委員(3名)

  1番  山  内  あきひろ         2番  武  井  まさき

 14番  吉  田  康一郎

.出席説明員

 中野区長    酒井 直人

 副区長     青山 敬一郎

 副区長     栗田 泰正

 教育長     入野 貴美子

 企画部長    岩浅 英樹

 企画課長    森 克久

 ユニバーサルデザイン推進担当課長    国分 雄樹

 資産管理活用課長 瀬谷 泰祐

 財政課長    竹内 賢三

 広聴・広報課長 矢澤 岳

 総務部長    濵口 求

 防災危機管理担当部長、防災危機管理課長事務取扱 杉本 兼太郎

 DX推進室長  滝瀬 裕之

 総務課長    浅川 靖

 人事政策・育成担当課長         石橋 一彦

 施設課長    大須賀 亮

 庁舎管理担当課長 天野 伸哉

 契約課長    原 太洋

 防災担当課長  福嶋 和明

 生活・交通安全担当課長         阿部 靖

 区民部長、新区役所窓口サービス担当部長 高橋 昭彦

 文化・産業振興担当部長         高村 和哉

 税務課長    滝浪 亜未

 保険医療課長  宮脇 正治

 産業振興課長  松丸 晃大

 文化振興・多文化共生推進課長      冨士縄 篤

 子ども教育部長、教育委員会事務局次長  石崎 公一   

 子ども家庭支援担当部長、教育委員会事務局参事(子ども家庭支援担当) 小田 史子

 保育園・幼稚園課長           半田 浩之

 保育施設利用調整担当課長、幼児施設整備担当課長 藤嶋 正彦

 子ども教育施設課長           藤永 益次

 育成活動推進課長 細野 修一

 指導室長    齊藤 光司

 学務課長    佐藤 貴之

 地域支えあい推進部長、地域包括ケア推進担当部長 石井 大輔

 地域活動推進課長、すこやか福祉センター調整担当課長 高橋 英昭

 区民活動推進担当課長          池内 明日香

 地域包括ケア推進課長          河村 陽子

 介護・高齢者支援課長          古本 正士

 健康福祉部長  鳥井 文哉

 保健所長    佐藤 壽志子

 福祉推進課長  中谷 博

 障害福祉課長  辻本 将紀

 障害福祉サービス担当課長        大場 大輔

 生活援護課長  葉山 義彦

 生活保護担当課長 只野 孝子

 保健企画課長  中村 誠

 保健予防課長  鹿島 剛

 生活衛生課長  秦 友洋

 環境部長    松前 友香子

 環境課長    永見 英光

 ごみゼロ推進課長 阿部 正宏

 都市基盤部長  豊川 士朗

 都市計画課長  塚本 剛史

 公園課長    村田 賢佑

 建築課長    石原 千鶴

 交通政策課長  宮澤 晋史

 住宅課長    落合 麻理子

 まちづくり推進部長           角 秀行

 中野駅周辺まちづくり担当部長      千田 真史

 まちづくり計画課長           安田 道孝

 中野駅周辺まちづくり課長        小幡 一隆

 会計室長    志賀 聡

.本会の書記は下記のとおりである。

 事務局長     堀越 恵美子

 事務局次長    林 健

 議事調査担当係長 鈴木 均

 書  記     立川 衛

 書  記     若見 元彦

 書  記     鎌形 聡美

 書  記     髙田 英明

 書  記     田村 優

 書  記     細井 翔太

 書  記     早尾 尚也

 書  記     堀井 翔平

 書  記     金木 崇太

 書  記     髙橋 万里

 書  記     川辺 翔斗

1.委員長署名


午前10時00分開議

○杉山委員長 定足数に達しましたので、ただいまから決算特別委員会を開会します。

 認定第1号から認定第5号までの計5件を一括して議題に供します。

 初めに、委員会の運営について御確認したいことがありますので、委員会を一旦休憩し、理事会を開きたいと思います。

 委員会を休憩します。

午前10時00分休憩

 

午前10時03分開議

○杉山委員長 委員会を再開します。

 ただいま開かれました理事会の報告をします。

 9月21日の委員会資料について区議会事務局長より訂正の申出があり、当該資料のデータを差し替えることを了承いたしました。

 以上が理事会の報告ですが、質疑はありませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○杉山委員長 なければ、ただいまの報告のとおり委員会を運営することに御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○杉山委員長 御異議ありませんので、そのように決します。

 次に、要求資料についてですが、前回の委員会で要求した資料323件全ての資料が提出され、タブレット型携帯端末等で閲覧できるようになっております。資料作成に当たられた職員の皆さん、ありがとうございました。

 次に、総括質疑一覧がタブレット型携帯端末等で閲覧できますので、参考に御覧ください。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

令和5年(2023)9月25日

決算特別委員会

 

総 括 質 疑 一 覧

 

氏名・会派等

質   疑   項   目

ひやま 隆

(立国ネ無)

1 令和4年度決算について

 (1)物価高騰による区財政への影響について

 (2)歳入について

 (3)歳出について

 (4)財政指標について

 (5)その他

2 防災・減災対策について

3 新型コロナウイルス感染症対策について

4 その他

加藤 たくま

(自 民)

1 中野区基本計画における施策の進捗状況からみる令和4年度決算について

2 財政フレームについて

3 職員の人材育成・適正配置について

4 業務発注について

5 中野区の農業政策について

6 その他

小林 ぜんいち

(公 明)

1 令和4年度決算について

2 保育園・子育て支援について

3 区有施設整備について

4 その他

羽鳥 だいすけ

(共 産)

1 2022年度決算について

 (1)財政指標について

 (2)重点プロジェクトについて

 (3)特別会計について

 (4)その他

2 気候危機について

3 より良い働く環境について

 (1)清掃職員について

 (2)公契約について

 (3)その他

4 保育施策について

5 鷺宮地域の課題について

6 その他

大沢 ひろゆき

(都ファ)

1 令和4年度決算について

 (1)決算数値からみる予算策定時の精度と予算の位置づけについて

 (2)人件費(一般会計)における予算と決算との乖離について

 (3)款別決算における予算額と執行額との乖離について

 (4)事業メニューにおける予算額と執行額との乖離について

 (5)都支出金の活用について

 (6)その他

2 中野区の脱炭素化の状況について

3 その他

森 たかゆき

(立国ネ無)

1 令和4年度決算について

 (1)決算状況と今後の財政運営について

 (2)区の意思決定過程の見直しについて

 (3)人事施策について

 (4)教育環境の改善について

 (5)公園行政について

 (6)その他

2 その他

高橋 ちあき

(自 民)

1 令和4年度決算について

2 主要施策の成果について

3 中野サンプラザのプロジェクションマッピングについて

4 中野区実施計画(骨子)について

5 その他

久保 りか

(公 明)

1 令和4年度決算について

 (1)補正予算について

 (2)歳出抑制と効果について

 (3)物価高騰対策について

 (4)業務改善について

 (5)その他

2 西武新宿線沿線まちづくりについて

3 地域共生社会に向けた取り組みについて

4 災害対策について

5 中野駅周辺まちづくりについて

6 その他

いさ 哲郎

(共 産)

1 区内産業の支援について

2 ジェンダー平等の取り組みについて

3 ヒートアイランド対策について

4 障害児・者施策について

5 公園や道路の環境について

6 中野駅周辺地域の課題について

7 その他

10

黒沢 ゆか

(都ファ)

1 子育て支援について

 (1)物価高騰に伴う子ども食堂運営助成について

 (2)ベビーシッター利用支援事業(一時預かり利用支援)について

 (3)重度の障がいを持つお子さんと家族のウェルビーイングについて

 (4)妊娠・出産・子育てトータルケア事業について

 (5)病児保育について

 (6)その他

2 福祉職の人材育成プラン及び評価について

3 中野区役所の障がい者雇用について

4 介護現場の人材確保について

5 その他

11

間 ひとみ

立国ネ無

1 令和4年度決算について

2 妊娠・出産・子育て支援について

3 子どもに寄り添う不登校支援について

4 環境施策について

5 若者政策について

6 誰一人取り残さないための防災施策について

7 その他

12

山内 あきひろ

(自 民)

1 地域包括ケアシステムについて

2 医療体制の充実について

3 東中野の区所有施設について

4 その他

13

南 かつひこ

(公 明)

1 令和4年度決算について

 (1)特別区民税について

 (2)国民健康保険料について

 (3)特別区債について

 (4)基金と将来負担額について

 (5)行政評価(内部評価)とそれに伴う事業の課題について

 (6)その他

2 西武新宿線連続立体交差事業について

3 沼袋駅周辺まちづくりについて

4 中野区区有施設整備計画について

5 その他

14

細野 かよこ

立国ネ無

1 2022年度決算について

 (1)介護保険特別会計について

 (2)その他

2 介護が必要になっても安心して住み続けられる中野について

 (1)認知症支援について

 (2)地域密着型サービスについて

 (3)その他

3 「香害」(化学物質過敏症)について

4 中野区子どもの権利に関する条例について

5 全ての職員が働きやすい職場について

 (1)中野区職員のワーク・ライフ・バランスと女性活躍推進計画について

 (2)会計年度任用職員について

 (3)その他

6 その他

15

高橋 かずちか

(自 民)

1 中野区における文化芸術振興について

 (1)東京都指定無形民族文化財「江古田獅子舞」について

 (2)史跡を含めた文化財に関する考え方について

 (3)松が丘整地碑の移設について

 (4)伝統芸能団体への支援について

 (5)その他

2 誰にとっても安心して訪れたくなるまちづくりについて

 (1)ユニバーサルデザイン思想を具体化する「ココロのバリアフリー計画」の具体的展開について

 (2)治安の悪化への対応について

 (3)歩行者利便増進道路(ほこみち)制度の展開について

 (4)その他

3 西武新宿線連続立体交差事業の推進について

4 その他

16

河合 りな

立国ネ無

1 令和4年度決算について

 (1)歳出について

 (2)児童相談所の関連事業について

 (3)人件費について

 (4)ベビーシッター利用支援事業について

 (5)養育費に関する公正証書等作成支援について

 (6)その他

2 障害児者への支援について

 (1)障害児の支援に係る所得制限について

 (2)障害児者の居場所支援について

 (3)その他

3 その他

17

むとう 有子

(無所属)

1 区長車について

2 中野区吸い殻、空き缶等の散乱及び歩行喫煙の防止等に関する条例について

3 児童館における一時預かり事業について

4 清掃事業について

5 保育経費について

6 その他

18

石坂 わたる

(無所属)

1 平常時と災害時を問わぬユニバーサルデザインと合理的配慮について

2 同性パートナーを家族として扱うことについて

3 福祉・保育・看護・幼児教育を含む教育などの人材育成・確保について

4 その他

19

小宮山 たかし

(無所属)

1 軽井沢少年自然の家について

2 3区合同アニメ事業について

3 その他

20

吉田 康一郎

(無所属)

1 令和4年度決算について

2 育児支援政策について

3 まちづくりについて

4 社会保障政策について

5 国民保護政策について

6 人権政策について

7 その他

21

立石 りお

(無所属)

1 令和4年度決算について

2 行政評価について

3 区有施設再整備について

4 自治体DXについて

5 その他

22

斉藤 けいた

(無所属)

1 区立小中学校の学校給食費相当額の給付金について

 (1)事務費について

 (2)小学生の給付金の差別化について

 (3)来年度に向けた早期決断について

 (4)その他

2 中野区のふるさと納税について

 (1)控除額について

 (2)返礼品について

 (3)返礼品開発について

 (4)プロモーション活動について

 (5)他の先行自治体の調査について

 (6)その他

3 なかのEYEについて

 (1)民間委託料について

 (2)登録者数について

 (3)周知方法について

 (4)投稿からどの位の期間で解決するかについて

 (5)サイト内容が更新されていない件について

 (6)中野区の公式LINEとの統合について

 (7)その他

4 その他

23

井関 源二

(無所属)

1 少子化対策について

2 子育て政策について

3 防災対策について

4 その他

 

○杉山委員長 本日は総括質疑の1日目となります。1番目にひやま隆委員、2番目に加藤たくま委員、3番目に小林ぜんいち委員、4番目に羽鳥だいすけ委員の順で4名の総括質疑を行います。

 ただいまから総括質疑を行いますが、答弁される理事者は答弁前に大きな声で職名を述べるようお願いいたします。

 それでは、質疑に入ります。

 ひやま隆委員、質疑をどうぞ。

○ひやま委員 おはようございます。令和5年第3回決算特別委員会におきまして、立憲・国民・ネット・無所属議員団の立場から総括質疑を行います。先週末も区内各所で例大祭、たくさん行事がございまして、私の地域も昨日、おとといと例大祭がございまして、大変な盛り上がりを見せておりました。私も参加させていただきましたけれども、翌日が決算総括質疑トップバッターというこの現実と何とか向き合いながら私もおみこしを担がせていただきました。久しぶりの総括質疑ということで大変緊張しておりますけれども、理事者の皆様、どうぞよろしくお願いいたします。

 それでは、まず、物価高騰による区財政への影響から伺ってまいります。

 令和4年度の予算特別委員会の総括質疑が始まったのが昨年2月24日ですが、くしくも同じ日にロシアによるウクライナ侵攻が始まりました。そして、その後の世界的なエネルギー価格、食料価格の高騰が生じたことは周知のとおりです。昨年度の決算を見る際に、この物価高騰が区財政にどれくらい影響したのか、やはりここが一番気になるところです。単刀直入に伺います。物価高騰により歳出規模はどれくらい拡大したのでしょうか。答弁をお願いします。

○竹内財政課長 物価高騰による影響につきまして、普通会計ベースの決算では歳出総額において前年度比5.1%の増となっており、物価高騰が反映された数字であると認識してございます。物価高騰による決算額だけを捉えるのは難しいところでございますが、令和4年度の原油価格、物価高騰等の緊急対策の総事業費の合計は75億7,162万7,000円となってございます。

○ひやま委員 この間、中野区としても様々な対策を実施してきました。この中には国からの臨時交付金、あるいは東京都からの支出金などで対応されたものも多いかと思います。このうち、中野区独自の事業はどれくらいあるのか、金額も併せて伺います。

○森企画課長 中野区独自の物価高騰対策事業でございますが、国や都の個別の補助金の充当がなく、地方創生臨時交付金や一般財源を活用して実施した独自の事業は区立小・中学校給食費の負担軽減や子育て世帯生活応援給付など合わせて9事業ございまして、その9事業の決算額の合計は9億8,000万円余となっております。

○ひやま委員 それらの事業が区民ニーズを的確に捉えたものなのか。時期を逸することなく実施できたのか。それが福祉向上につながったのか。これについてはしっかりと検証が必要かと思います。それについてはどのようにお考えですか。

○森企画課長 これらの事業の執行率で見ますと、私立幼稚園・保育所等物価高騰対策や介護サービス事業所物価高騰対策、子育て世帯生活応援給付金事業など、90%を超えている事業があるということで、一定程度ニーズに応えられたものだと考えてございます。昨年度の実施状況を検証しつつ現在の状況を踏まえまして、引き続き必要な対策の検討をしてまいりたいと考えております。

○ひやま委員 昨年10月の総務委員会におきましてこの物価高騰対策に関する基本的な考え方がお示しされました。それによりますと、区民に対する金銭給付的な生活応援のほか、公共的サービスのうち急激な原油価格・物価高騰等によりサービスの量や質の確保に影響を及ぼすおそれのあるものについて事業形態に応じた補助等を行うとあります。このお考えは今も変わっていませんか。

○森企画課長 令和5年第2回定例会の常任委員会におきまして同様の考え方を御報告しておりまして、現在も変わっていないところでございます。

○ひやま委員 やや抽象的といいますか、ざっくりした考え方のような気もいたします。では、昨年度実施した物価高騰対策のうち本年度も引き続き実施しているもの、これはどれくらいありますか。

○森企画課長 各種給付金事業や事業者支援、キャッシュレス決済ポイント還元事業、産業経済融資における利率優遇措置など合計10事業につきまして本年度も実施しているということでございます。

○ひやま委員 逆に打ち切ったものはありますか。

○森企画課長 現時点におきましては、プレミアム付商品券事業や商店街街路灯等の電気料金助成の増額といったものについては今年度はまだ実施していないところでございます。

○ひやま委員 ほとんど継続して実施しているということですね。もちろん今年に入ってからも物価高騰は続いておりますし、しっかりと物価高騰への対策を区としても実施していかなくてはいけないと思います。一方で、物価高騰対策に関する現行の基本的な考え方がやや抽象的で、出口戦略といいますか、どういったときに補助などを行うのか、それをもう少しクリアにしていく必要があると思います。この点についてはどのようにお考えですか。

○森企画課長 物価高騰対策を実施するに当たっての具体的な基準につきましては、数値で言うと消費者物価指数や実質賃金といったような指標を踏まえるといったようなことも考えられるところでございますが、どのような判断基準が適切か、国や東京都、他区の動向も踏まえながら検討してまいります。

○ひやま委員 かなり難しい部分だと思いますが、公平性、透明性がやはり最も求められる部分ですので、よくそこは御検討いただきたいと思います。

 また、先ほども申し上げましたけれども、それと併せて様々実施している事業というのが区民ニーズを的確に捉えたものなのか、この点についてもしっかり検証が必要だと思いますので、これはお願いします。

 一方、気になりますのは物価高騰による今後の歳出規模の拡大の部分です。特に中野区は新庁舎整備、中野駅周辺まちづくり、学校施設の建て替えなど、かなり規模の大きい事業が続きます。今の物価高騰が今後も続く、高止まりする。こんな予測もありますが、仮にそうなってくるとそもそもの資金計画の前提が崩れてくるのではないか。ひいては区の財政運営にも大きな影響が出てくるものというふうに考えますけれども、その点についてはどのようにお考えですか。

○竹内財政課長 区が実施する様々な事業において物価高騰による影響が出ていると認識してございます。特に施設整備において影響が大きいと考えておりまして、物価高騰を踏まえ、計画性を持った財政運営を行っていくことが必要と考えてございます。

○ひやま委員 例えば現行の施設整備計画では、小・中学校1校当たりの更新経費は52億円とされています。昨年、森議員から既に52億円での建て替えは現実的に無理ではないかというふうに申し上げました。御答弁では一概に無理とは言えないということですけれども、ただ、現実として、物価高騰、インフレ、円安傾向はこの間続いております。資材価格の高騰や工事単価の上昇も続いています。現在の状況からさすがにもう1校52億円での建て替えは無理な状況ではないかと考えますが、改めて区の認識を伺います。

○藤永子ども教育施設課長 学校施設整備費についてでございます。施設整備計画における1校当たりの学校施設整備費52億円は建設モデルとして延べ床面積約1万平方メートルで建設した中野第一小学校の工事費を参考として積算したものでございます。学校建設においては、当該学校の生徒数などの様々の状況により工事ボリュームが変動しますが、今般の工事費高騰の状況を鑑みますと、改築した学校と同規模の建て替えを行う場合、52億円で改築することは今後非常に難しい状況であると認識してございます。

○ひやま委員 今後の見通しについて様々な見方がありますけれども、共通しているのは当面は続くというもので、以前のデフレ経済に戻ることは考えにくいのではないかということです。こうなってくると、やはり財政フレーム、ひいては施設整備計画、施設更新経費の将来推計、この辺りも見直しが必要な段階に入ってきているのではないか。このように考えるわけですけれども、この点はどのようにお考えですか。

○竹内財政課長 施設更新経費につきましては、昨今の物価高騰等を踏まえて推計いたしまして適切に財政フレームに反映する必要があると考えてございます。今定例会でお示しする実施計画では、これらを踏まえまして見直したフレームと考えてございます。

○ひやま委員 施設整備計画と、それから施設更新経費の将来推計、ここについてはいかがですか。

○瀬谷資産管理活用課長 施設更新経費の将来推計についてでございます。次期基本計画と併せて改定する区有施設整備計画においても社会経済情勢等を踏まえた上で施設更新経費の将来推計を試算する考えでございます。

○ひやま委員 物価高騰による歳入への影響ですが、政府の財政白書を拝見しても、資源や材料等の高騰によりそれが価格転嫁される状況が続いています。そうなってくると、今度はそれが消費税に反映されてくる。結果として地方消費税交付金の増にもつながっていくのではないか、こういった見方もあります。ただ一方で、この物価高騰により買い控え、消費抑制が顕著になっている。こういったデータもあります。そうなってくると、今度は逆に消費の落ち込みによる地方消費税交付金の減、さらには市町村民税法人分の収入減、結果として特別交付金にも影響してくる。こうしたことも想定されるわけですが、昨年度の状況と今後の見込みについて伺います。

○竹内財政課長 令和4年度の特別区交付金は前年度比36億円余、率で9%の増となってございます。また、地方消費税交付金は前年度比5億円余、率で6.7%の増となってございます。令和5年度決算見込み及び令和6年度予算フレームについては、現時点においておのおの増を見込んでいるところでございます。しかしながら、買い控え等の消費抑制など、今後の社会経済情勢を注視しながら適切に予算編成を進めていきたいと考えてございます。

○ひやま委員 ありがとうございます。この辺りについてはちょっとまた後ほど伺ってまいります。

 次に、歳入について伺っていきます。財政白書を拝見しますと、令和4年度の歳入決算額は1,694億円で前年度比86億円、5.4%の増、このうち歳入一般財源は932億円、前年度比で6.9%の増とあります。これについて、当初予算における見込みとの比較、これを御答弁ください。

○竹内財政課長 令和4年度の歳入一般財源の当初予算額が約835億円でございまして、決算では97億円、11.6%の増となってございます。

○ひやま委員 当初と比較しておよそ80億円の上振れということですけれども、前年度に続き大幅な増収となった。この要因について伺います。

○竹内財政課長 特別区税は特別区民税の増により、特別区交付金は原資となる調整税等のうち固定資産税が638億円、率にして4.9%増となったことから、ともに増加してございます。また、消費動向を反映いたしまして地方消費税交付金も増加していまして、これらが歳入一般財源の大幅増収の要因となっていると分析してございます。

○ひやま委員 このうち特別区交付金はそのほとんどを特別区民税が占めているわけですが、令和4年度の実績とその要因について御答弁をお願いします。

滝浪税務課長 令和4年度の特別区民税の収入額は359億4,691万5,000円であり、令和3年度に比べまして19億6,915万9,000円の増となりました。その主な理由といたしましては、納税義務者数は横ばいでしたが、平均給与収入金額が増えたことなどにより1人当たりの所得金額が増額となったことと考えてございます。

○ひやま委員 納税者1人当たりの所得額の増、これについては、2021年から2022年にかけて経済社会活動の段階的引上げに伴い景気は持ち直しの動きがありました。財政白書を拝見しますと、中野区の納税者1人当たりの所得額、これは増加傾向にあるんですけれども、他方で23区平均と比較すると中野区は下回っております。しかも昨年度は前年度比で差が広がっていますが、これはどのように分析されていますか。

○滝浪税務課長 令和4年度の中野区の納税者1人当たりの所得額は、令和3年度に比べまして16万3,000円増の426万6,000円となっております。令和4年度の23区の納税者1人当たりの所得額と比較いたしますと52万9,000円下回っており、令和3年度における差額の50万3,000円からその差額が大きくなっております。23区は全ての区で納税者1人当たりの所得額が前年度に比べて増えておりまして、中でも1人当たり所得額が最も高い港区において前年度に比べまして飛び抜けて増加していることが23区平均の前年度比を押し上げている要因であると考えております。

○ひやま委員 今後についてですけれども、例えば記録的な物価高騰が進む中で、今年の春闘では、大手企業を中心に満額を含む、近年にない高い水準の回答が相次ぎました。東京商工リサーチの調査などでは、2023年度の賃上げは企業の84.8%が実施した、このようなデータもあります。今後の納税者1人当たりの所得額の見通し、これについてはどのようにお考えですか。

○滝浪税務課長 令和5年度も多くの企業で賃金の引上げが続いていることから、給与収入が主な所得と考えられる中野区民の1人当たりの所得額の増加傾向は続くと考えられます。

○ひやま委員 納税義務者数についてですが、財政白書を拝見しますと、平成25年度から令和2年度までは増加していたものの、令和3年度は減少し、令和4年度は横ばいとあります。この要因はどのようにお考えですか。

○滝浪税務課長 納税義務者数は、令和3年度は前年度から0.4%の減となりまして、令和4年度につきましては前年度から0.1%の微減となっております。これは、いずれも区の人口が減っており、特に15歳から64歳までのいわゆる生産年齢人口が減少していることが主な要因であると認識してございます。

○ひやま委員 中野区の総人口が減少したということですけれども、参考までにこの10年間の中野区の総人口の推移について概略を教えてください。

○浅川総務課長 それぞれの年について1月1日現在ということでお答えをさせていただきます。2013年の中野区の総人口は31万1,256人でございました。その後人口は毎年増加し、2020年には33万5,234名を数えました。ところが、2021年、この10年で初めて微減となりまして33万4,632人、2022年にはさらに約2,600人減少いたしまして33万2,017人となりました。しかし、2023年には33万3,593人に回復しているところでございます。なお、直近の9月1日現在の総人口は33万6,613人でございます。

○ひやま委員 2013年から2020年にかけては増加し続けていたのが、2021年、2022年と減少したということですが、その要因というのはどのように分析されていますか。

○森企画課長 人口減少の要因でございますが、新型コロナウイルス感染症の影響を受けまして、在宅勤務者の増加ですとか、あと外国人の帰国などによりまして転出超過となった。また、出生数の減や、一方で死亡数の増がありまして自然減が拡大したようなことで人口減少になったということで、その要因と捉えております。

○ひやま委員 中野区基本計画においても将来人口推計についての記載があります。その推計では、中野区の総人口は2035年まで増加を続けて、2035年をピークにその後は減少に転じるとあります。これまでの人口推移、まちづくりの動向、コロナ禍の影響なんかも踏まえて推計を行ったとのことですけれども、既に、これ、策定時の推計とは異なる結果となっています。人口はあらゆる計画の前提となるものですので、当然、特別区民税の収入状況、ひいては今後の財政見通しにも大きく影響しますので、今後の状況について、これはよくよく注視していく必要があると思います。この将来人口推計について改めて区の考え方を聞かせてください。

○浅川総務課長 ただいまの企画課長のお答えで、新型コロナウイルス感染症の影響が予想以上に大きかったのだろうということがございましたけれども、この将来人口推計の捉え方を見直さざるを得ないような人口減少が再度起きるのか。それとも、新型コロナウイルス感染症の社会への影響という極めて特異で、また短期的な現象だったのか即断はできないということから、少し長い目で推移を見ていく必要があると考えているところでございます。

○ひやま委員 この人口動態というのは非常に大きなテーマでありますので、また次の機会に改めて取り上げさせていただきたいと思います。

 一方で、納税義務者数でいえば、現在、中野区では同時多発的にまちづくりが進行しています。特に中野駅周辺を中心にレジデンス、マンションをはじめとした住居が今後どんどん増えていくことが予想されます。こうしたまちづくりの進展というのは納税義務者数にも大きく影響を与えるものと推察します。この点について御答弁をお願いします。

○滝浪税務課長 中野駅周辺のまちづくりの進展によりまして、令和6年以降、駅周辺のマンションなどの入居開始が予定されております。これに伴いまして特別区民税の納税義務者数が増加し、税収が増える要因になるものと考えております。

○ひやま委員 令和4年度の特別区民税徴収率についてですけれども、財政白書を拝見しますと、現年課税分は令和3年度に99%、令和4年度についても横ばいとなっています。この10年間ずっと23区平均を下回っている状況でしたけれども、昨年度は23区平均を上回る結果となりました。また、滞納繰越分も含めた徴収率も0.3ポイント上昇し、97.4%となっています。職員の皆さんの創意工夫と御苦労に心からエールを送りたいと思いますが、この徴収率向上に向けては、この間、国税局OBである滞納整理専門員の協力の下で滞納整理、財産調査などの取組を実施されてきたと聞いております。今回の結果をどのように捉えておりますでしょうか。

○滝浪税務課長 滞納整理専門員を活用しました高額滞納者対策、督促状の発付時期繰上げによる滞納処分、催告の迅速化など、継続的に取組を進めてまいりました。これらの取組によりまして滞納繰越分が圧縮され、特別区民税全体の徴収率向上につながっているものと考えてございます。

○ひやま委員 引き続き徴収率向上に向けたさらなる取組をお願いします。

 次に、特別区交付金ですが、当初予算編成時の積算と比較してどのような数字になりましたでしょうか。また、その要因も併せて伺います。

○竹内財政課長 令和4年度当初予算額は405億円、決算額は447億円でございまして、前年度比42億円、率で10.4%の増となってございます。特別区交付金の原資となる調整税等の増が要因であると捉えておりまして、特に市町村民税法人分は625億円、率にして11.3%増の影響が大きいと考えてございます。

○ひやま委員 一般論として特別区交付金は景気の影響を受けやすいと言われておりますが、想定以上に企業収益が堅調だったと。今後の景気動向については様々な予測がありますけれども、実体経済を見ますと、昨年あたりから個人消費や設備投資など内需の持ち直しに伴いGDPも実質、名目ともに緩やかな回復が続いております。一方で、今後は円安による企業業績への影響、それにリンクして物価上昇の再加速などのリスク要因も考えられます。これらは、市町村民税法人分の収入状況、結果として特別区交付金にも影響してきますので、今後も注視する必要があると思いますが、担当としてはどのようにお考えですか。

○竹内財政課長 市町村民税法人分は景気に左右されやすいという特徴がございますので、その動向については注視していきたいと考えてございます。

○ひやま委員 歳入についてるる伺ってまいりましたが、当初予算編成時より80億円の上振れ、前年度の94億円に続き大幅な上振れとなりました。コロナに加えて物価高騰という不確実性の多い時代であるがゆえの想定外の上振れであると一定理解はいたしますが、他方、そうした時代だからこそ、逆に今度は想定外の下振れ、こういったリスクにも十分な備えが私は必要だと思います。令和4年度の想定外の歳入増の要因を十分に分析された上で今後の行財政運営につなげていただきたいと思いますが、担当としてはどのようにお考えですか。

○竹内財政課長 不透明な社会経済状況であることを十分に認識しながら、歳入の上振れに対して気を緩めることなく、しっかり要因を分析した上で持続可能な行財政運営に努めてまいりたいと考えてございます。

○ひやま委員 一方、気になりますのが今後の税制改正の動向です。市町村民税法人分については、平成26年に一部国税化が実施され、さらに消費税率10%の段階におきましても一部国税化が拡大されました。さらには、ふるさと納税による区財政への影響、これも非常に懸念されるところです。昨年度の寄附金税額控除額についてはどのような結果だったのか伺います。

○滝浪税務課長 令和4年度の特別区民税の寄附金税額控除額は約21億3,000万円であり、前年度から約5億6,000万円の増となってございます。

○ひやま委員 前年度よりも増加しているということですが、こうしたふるさと納税や法人住民税の一部国税化、これについてはその影響について引き続き注視していく必要があると思いますし、これらに加え、今後は森林環境税の見直しといった動きもあります。こうした不合理な税制改正等については、特別区としても国に対して是正に向けた働きかけを強化していかなくてはいけないと思いますが、区長の強い御決意を伺います。

○酒井区長 不合理な税制改正によって区の貴重な財源が奪われ続けている状況にあると認識をしております。本来、地方財源の不足や地域間の税収等の格差については国の責任において措置をすべきものでありまして、地方税を国税化して再分配する手法などは地方税の本旨を無視したものであると考えております。地方に負担転嫁されることがないように、引き続き東京都と区が一丸となり、議会とも連携をして、国に対して改善を強く求めていきたいと考えております。

○ひやま委員 ありがとうございました。

 次に、歳出について伺います。性質別で見ますと義務的経費が前年度比2億円増の722億円、投資的経費が68億円減の232億円、物件費などその他経費が146億円増の669億円となっています。

 まず、義務的経費から伺ってまいります。昨年度の内訳について概要を伺います。

○竹内財政課長 義務的経費の内訳につきましては、人件費の決算額が約201億円、扶助費は約505億円、公債費は約16億円となってございます。

○ひやま委員 人件費についてですが、中野区では昨年10月に中野区職員定数管理計画を策定しました。定数の上限を2,100人として、職員の採用配置、育成等の人事政策を進めていくとしています。この計画を策定した背景にあるのが児童相談所の設置、これが一番大きいわけでありますけれども、こども家庭庁のまとめでは、昨年度、全国の児童相談所が相談を受けて対応した件数、これは速報値で21万9,000件余り、過去最多となったことが分かりました。今後も通告件数が増加していくことも想定される中で、状況に応じてこれらの問題に速やかに対応できる人員を確保していかなければならないと思います。さらには、雇用と年金の引継ぎ時期の変更に伴い再任用職員の増加も予想されます。改めて職員数の展望、それに伴う人件費の影響について伺います。

○石橋人事政策・育成担当課長 職員数につきましては、基本計画の実現に向けた施策の取組への対応、また、DXを原動力とした業務、組織の変革を進めながら、職員定数条例上の2,100人を上限として管理統制をしていきます。

 人件費につきましては、定数管理計画の職員数を基礎に、影響を与えるであろう給与水準の社会的な状況や退職者数、会計年度任用職員の需要数の変化を考慮しながら、職員1人当たりの人件費あるいは人口1人当たりの人件費といった指標を他の23区の数値と比較分析しながら行財政運営への影響を見定めていきたいというふうに考えてございます。

○ひやま委員 我が会派としては、これまで職員定数については2,000人にこだわることなく状況に応じて適正に確保していくことを求めてまいりました。今後の行政需要を見据えた上で適正な職員数を確保していく必要があると思っています。これについてはまた後ほど伺います。

 扶助費について伺っていきます。このところ増加傾向が続いておりましたが、令和4年度は前年度より4億円の減となりました。理由を教えてください。

○竹内財政課長 扶助費の減要因につきましてでございますが、電力・ガス・食料品等価格高騰緊急支援給付金や民間保育・教育給付生活保護費が増となったものの、子育て世帯臨時特別給付金の約26億円の減や住民税非課税世帯等に対する臨時特別給付金約19億円の減、こちらが主な要因となったものと分析してございます。

○ひやま委員 給付金の減ということですが、一方で気になるのが生活保護費、これが3億円の増とあります。昨年度の申請件数、受給世帯数、前年度と併せて教えてください。

○只野生活保護担当課長 生活保護の申請件数は、令和3年度は794件、令和4年度は796件でございます。生活保護の受給世帯数は、令和3年度は6,885世帯、令和4年度は6,891世帯でございます。

○ひやま委員 例えばリーマンショックが発生した平成20年の決算を拝見しますと、生活保護費は受給世帯数が増加したことによって3億円の増となりました。その後の数字を見ますと、このリーマンショック発生から5年間にわたって金額にして総額41億円の増加となっています。当初、新型コロナによる影響はこのリーマンショックを上回るとも言われておりましたが、生活保護費について、コロナ禍ではどのような傾向が見られたのか伺います。

○只野生活保護担当課長 令和2年度、令和3年度は、予定入院の延期や受診控え等があり、医療扶助が大きく減少したため生活保護費は減少となりましたが、令和4年度は受診控え等が減ったことで医療扶助が増え、前年度より生活保護費は全体として増加いたしました。令和4年度の生活保護費は前年度と比較して約2億5,000万円の増、令和2年度と比較して約4,000万円の増であり、リーマンショック時とは異なり、微増であったと捉えております。

○ひやま委員 生活保護費は微増にとどまっている。リーマンショックと比較すると影響は少ないということですが、これは恐らく、国あるいは東京都、中野区が実施してきた様々な支援策、経済対策によるものが大きいものというふうにも推察されるわけですけれども、区としてはどのようにお考えですか。

○只野生活保護担当課長 委員御指摘のとおり、今まで国や東京都、区が実施してきた資金貸付けや支援金などの対策が実施されたことと、あと、リーマンショック時に実施された住居確保給付金事業が制度化されていたことで、コロナ禍においても生活保護受給者数が微増にとどまりました。その結果、リーマンショック時とは異なり、生活保護費が微増にとどまったものと考えております。

○ひやま委員 この間、経済対策、各種支援策が実施されていますけれども、リーマンショックのケースと同様に、これらの制度的な条件がなくなった後、やはり生活保護費の増加が顕著になることも想定されます。今後の中野区における生活保護費の動向について、区としてはどのように想定されておられるのか伺います。

○只野生活保護担当課長 生活保護費の動向は生活保護受給者数の増減に左右されることから、景気や雇用などの社会経済状況を注視していく必要があると考えております。

 なお、生活保護費の4割を占める医療扶助については、新型コロナウイルス感染症の影響が少なくなり、現在増加傾向にあることから、令和5年度の医療扶助は令和4年度に比べ増加すると予測しております。

○ひやま委員 この辺についてはしっかり注視していっていただきたいというふうに思います。

 この生活保護に関連してケースワーカーについて伺います。昨年、中野区としては5年間で18人の増員を決定しております。先ほども取り上げましたが、今後の職員定数にも影響してくるのがやはりこの児童相談所とケースワーカーだと思います。今年度の実績について教えてください。

○只野生活保護担当課長 生活保護ケースワーカーは、今年度は8人増員し、79人配置しております。

○ひやま委員 1人のケースワーカーが受け持つ平均世帯数、これについては国の標準数があると思いますが、これ、何世帯ですか。

○只野生活保護担当課長 区の設置する福祉事務所においては1人のケースワーカー当たり80世帯が標準数でございます。

○ひやま委員 では、昨年度、中野区では1人当たり何世帯を受け持っていたんでしょうか。

○只野生活保護担当課長 昨年度はケースワーカー1人当たり97.1世帯を受け持っておりました。

○ひやま委員 国の標準数を上回っている状況です。今後5年間で18人の増員を決定しているわけですが、仮に18人増員した場合、ケースワーカー1人当たり何世帯を受け持つことになるんですか。

○只野生活保護担当課長 今後の生活保護受給者数が過去の伸び率のまま微増すると想定した場合、ケースワーカーを18人増員することで1人当たり約80世帯を受け持つことになると予測しております。

○ひやま委員 国の標準数には届くという見込みですね。そもそも生活保護というのは生活保障制度の根幹であることは言うまでもありませんですし、それを実現するための根幹を担っているのがケースワーカーです。新型コロナ、物価高騰の中で最後のセーフティーネットとしての生活保護の真価、これが切実に今問われているんだろうと思います。改めて今後のケースワーカーの適正配置についての区の見解を伺います。

○石橋人事政策・育成担当課長 生活援護のケースワーカーにつきましては、職員定数管理計画においても、社会福祉法の法定標準数に基づいた適正なケースワーカーの配置となるよう、段階的に増員を見込むこととするとしてございます。適切に配置していきたいというふうに考えてございます。

○ひやま委員 次に、財政指標について伺います。令和4年度の実質収支比率は前年度と同様の7.4%、望ましいとされているおおむね3%から5%を超えており、財政上の黒字となっています。そして、経常収支比率は前年度を2.3ポイント下回り、70.4%、公債費負担比率は前年度と同様の1.4%、財政力指数は0.50となりました。健全化判断比率の四つの指標も全て早期健全化基準を下回っています。こうした指標からもおおむね健全な財政状況であると言えると思います。その上で気になるところを幾つか伺います。

 まず、経常収支比率に関してです。これについては、昨年も決算特別委員会におきまして我が会派の森議員からも質疑をさせていただきましたが、私からも改めて伺います。昨年度は23区平均を下回り、令和3年度に引き続き低い数字となりました。このような結果となった理由は何ですか。

○竹内財政課長 経常収支比率減の要因につきましては、経常経費に充てた一般財源の伸びに比べ経常収支比率の計算式の分母となる経常一般財源が約65億円と大幅増となったことから、その減要因と考えてございます。

○ひやま委員 分子となる経常経費充当一般財源等が増加したものの、それ以上に分母となる経常一般財源等が増加したということです。これ、他区の状況について分かりますか。

○竹内財政課長 速報値でございますが、現時点において、中央区が64.6%、港区が67.6%、次いで中野区の70.4%となっている状況でございます。

○ひやま委員 これ、中野区だけではなくて、他区も軒並み下がっているということですが、この経常収支比率が下がったことを改善と呼ぶかどうか、これは意見が分かれるところだと思います。経常収支比率が著しく低いということになれば、入ってくるお金に対して、それが果たして行政サービスへと適正に予算配分されているのか、こうしたことも問われるわけです。では、何%が適正なのかということですけれども、一般的に70%から80%が望ましいというふうに言われておりますが、これがいつから何を根拠に言われているのか、改めて御答弁をお願いします。

○竹内財政課長 こちらは、昭和44年に発行されました財務分析:市町村財政効率化の指針――こちら自治省財政局指導課が編集したものですけれども、こちらの中に昭和42年度の経常収支比率を見てみると、ちょっと略しまして、少なくとも75%に収まることが妥当と考えられる。また、略しまして、80%を超える場合はその財政構造は弾力性を失いつつあると考えてよいというような引用がございます。こういったことから昭和44年頃と考えてございます。

○ひやま委員 昭和44年、50年以上も前のものなんですね。お調べすると、ちなみに、昭和44年は世界でアポロ11号が人類初の月面着陸に成功した年だそうです。時代背景も社会情勢も大きく変わっている中でこの50年以上前のものが言われ続けているということに私も驚くわけですけれども、これについては、森議員からも、思考停止ではないかと、こうした厳しい指摘もさせていただきました。もちろん、経常収支比率が不要ということを申し上げたいわけではありませんでして、かつて中野区でも経常収支比率が100%を超えた時代がありました。そのときの決算カードを私が新人の頃に酒井議長から渡されて私も拝見したことがあります。区財政も大変厳しい時代がありました。ちなみに、経常収支比率が100%を超えるとどのようなことになるのか、改めて伺います。

○竹内財政課長 経常収支比率が100%を超過した場合は財政構造の弾力性を失うことになりまして、臨時の財政需要や区民ニーズなどに対応した新たな事業の実施が難しくなると考えてございます。

○ひやま委員 つまり、社会情勢に対応して自由に使えるお金がほぼなくなる。義務的経費に全てを出さなくてはいけなくなりますので、非常に厳しい行財政運営が強いられる。区民の行政サービスの低下を招くことにもなります。そうした意味で、この経常収支比率自体を財政指標として見ていくことは当然必要なんだろうと思います。私が申し上げたいのは、少子化、そして超高齢化など社会情勢も大きく変化する中で、50年以上前の基準をただ漫然と当てはめるのではなくて、歳入歳出構造というのをしっかり見極めながら、経常収支比率の適正な基準、そうした考え方を区としても持たなければならないのではないか。そして、それと併せて新地方公会計などの様々な財政指標を総合的に見ながら財政運営を行っていくことが必要なのではないかというふうに考えます。これについては担当さんはどのようにお考えですか。

○竹内財政課長 委員御指摘のとおり、経常収支比率だけではなく様々な指標、そして将来の財政需要を踏まえまして健全な財政運営に努めていきたいと考えてございます。

○ひやま委員 そもそも経常収支比率というのは、おっしゃるように財政構造の弾力性を示すもの、このように習ってきました。簡単に言えば、社会情勢に対応して自由に使えるお金が多いか少ないか、これを測定する指標ということになろうかと思います。今回の決算を拝見しますと、中野区ではそうしたお金の融通性が高いということになります。先ほども取り上げましたけれども、昨年度は新型コロナ禍に加えて物価高という、区民生活を取り巻く環境というのは大変厳しいものがありました。生活相談数、生活保護申請数、受給世帯数も増加しました。景気は緩やかに回復しているとは言われておりますけれども、区民全体にはまだそれが届いておりません。財政的な融通性が高い中で、こうした切実な区民ニーズに果たしてどこまで応えることができたのか。これが問われているんだろうと思います。この点について区の認識を伺います。

○竹内財政課長 基本構想で描くまちの実現に向けて様々な区政課題への対応や区民サービスに取り組んできたところではございますが、区民ニーズの変化や社会の状況を踏まえまして迅速に対応できるよう取り組んでいきたいと考えてございます。

○ひやま委員 令和4年度当初予算の賛成討論におきまして、我が会派としては、令和3年度の想定外の歳入増の要因、これを十分に分析した上で、様々な状況を想定した弾力的な対応を求めますと申し上げました。コロナ禍に加え物価高騰という行政需要が高まる中で、打ち出す事業のほとんどが臨時交付金、特定財源というのも住民自治の在り方として腑に落ちない部分もあります。他方で、この間、国あるいは東京都から来る様々なメニューによって職員さんの事務量が非常に多くなって、区独自の取組を打ち出すにも現行の職員体制ではなかなかそこまで手が回らない、こういった事情も推察されます。これについては今後の職員定数の在り方の中でよくよく議論していく必要があると思いますが、これについてはどのようにお考えですか。

○石橋人事政策・育成担当課長 職員定数の在り方でございます。職員数につきましては、基本計画の実現に向けた施策をいかに進めるのか。その取組や進捗の状況を短期的にも長期的にも見定めながら、その実現の手段として適正な総職員定数の確保及び各施策への適切かつ柔軟な配分・配置を検討していくということになります。一方で、今後、労働力人口が減少することが予測される中、デジタルトランスフォーメーション、これを原動力としながら業務の改革を進め、組織・定数の合理化を図ることも不可避であるというふうに考えており、総合的かつ戦略的な判断をしていきたいというふうに考えてございます。

○ひやま委員 ありがとうございました。

 次に、基金残高と将来負担額について伺います。財政白書を拝見しますと、令和4年度末の基金残高は前年度よりも103億円増加し769億円、過去最大の数字となりました。昨年8月に中野区がお示しされた新たな財政運営の考え方では、今後10年間の財政フレームと主な基金の積立て、繰入れ計画がお示しされておりますが、年度末実績との比較と今後の見込みについて伺います。

○竹内財政課長 令和4年度の基金残高は769億円となってございまして、前年度より103億円の増となってございます。令和5年度第4号補正を反映した結果、現時点においては令和5年度年末残高見込みに関しましては752億円となってございます。今後の見込みについては、今定例会で報告予定の実施計画における財政フレームでお示ししていきたいと考えてございます。

○ひやま委員 区債残高は239億円ということで、基金残高が特別区債残高を上回っている状況です。一方で債務負担行為、これについてはどうなっていますか。

○竹内財政課長 債務負担行為額は前年度に比較しまして2億円増の566億円となってございます。

○ひやま委員 566億円、かなり大きい数字となっています。そうしますと、区債残高と債務負担行為、これを合わせた将来負担額は805億円で基金残高を上回りました。将来負担額に関してこれまでの推移と傾向を教えてください。

○竹内財政課長 将来負担額は、平成30年度は491億円、令和元年度は706億円、2年度は734億円、3年度は802億円、4年度は805億円と増加傾向にございまして、令和元年度以降、将来負担額は基金残高を上回る傾向にございます。

○ひやま委員 平成30年度までは基金残高が将来負担額を上回っていた。しかし、令和元年度からは将来負担額が基金残高を上回っているということです。今お聞きした数字ですと、やはり債務負担行為のウエート、これが相当大きくなっているということが分かるわけですけれども、この理由を教えてください。

○竹内財政課長 債務負担行為が増となっている理由としまして、区役所新庁舎や学校施設整備、まちづくり等、事業完了までに複数年かかる事業が増加していることから増となっているものと分析してございます。

○ひやま委員 そうしますと、今後、中野区では、中野駅あるいは西武新宿線沿線まちづくり、あるいは学校をはじめとする公共施設の更新がどんどんやってまいります。例えば新地方公会計で見た場合、有形固定資産減価償却率、これは昨年度どれくらいですか。この間の推移と併せて教えてください。

○竹内財政課長 令和4年度決算の有形固定資産減価償却率は58.9%でございました。令和4年度以前につきましては、令和3年度が58.9%、令和2年度が61.5%、令和元年度が66.6%、平成30年度が67%となってございます。

○ひやま委員 昨年度の実績について、近隣区あるいは23区平均、この比較は分かりますか。

○竹内財政課長 他区の令和4年度決算数値につきましては現時点で把握できていないため、令和3年度の決算で比較させていただきます。中野区は58.9%でございましたが、23区平均数値は53.7%でございます。近隣区は、新宿区が68.5%、杉並区は60.8%、練馬区は61.8%、豊島区は39.9%でございます。

○ひやま委員 近隣区の中では比較的低いけれども、23区平均と比較すると上回っていると。公共施設の老朽化が進む中で、今後も施設更新、まちづくりなどで大きな財政負担が予定されています。そうした際、債務負担行為というのは将来的な財政運営を拘束する要因にもなるわけですので、いたずらに拡大するのではなくて、やはり区としての一定の考え方も持つ必要があるんだろうというふうに考えます。この点について担当としてはどのようにお考えですか。

○竹内財政課長 債務負担行為につきましては、後年度の負担となることを踏まえまして慎重に設定しているところでございまして、今後も区民サービスに支障がないように適切に対応していきたいと考えてございます。

○ひやま委員 るる伺ってまいりましたが、いずれにいたしましても物価高騰は一向に収まる気配がなく、新型コロナの新たな変異株の動向も非常に気になるところです。新たな行政課題に迅速に対応し、区民ニーズを的確に捉えた様々な施策を展開していくこと。また、それと併せて今後のまちづくり、施設更新など大きな財政負担に対応する財源を確保していくためにも持続可能な行財政運営に努めていただきたいと思います。改めて御答弁をお願いします。

○竹内財政課長 行政課題や区民ニーズ、財政負担を総合的に的確に見極めながら計画的に健全な財政運営を行っていきたいと考えてございます。

○ひやま委員 ありがとうございました。

 次に、防災・減災対策について伺ってまいります。関東大震災から今年で100年を迎えました。関東大震災100年という節目の年に当たりまして、改めて中野区の防災対策について伺ってまいります。

 東京都は昨年、首都直下地震等の被害想定を10年ぶりに見直しました。最大で死者がおよそ6,150人、建物被害がおよそ19万4,000棟に及ぶとしています。今回の見直しにおける中野区の被害想定の概要を伺います。

○杉本防災危機管理課長 昨年、都が公表しました首都直下地震等の被害想定として都心南部直下地震や多摩東部直下地震等四つの想定地震の被害が示され、中野区で最も被害が大きい地震は多摩東部直下地震でございました。前回の被害想定から約10年が経過し、夜間人口が増加している一方で、住宅の耐震化や不燃化などの取組が進展していることを反映しまして、死者数が98人、建物被害が2,339棟でございまして、その他、火災件数や人的被害におきましてもおおむね被害が減少する想定となってございます。

○ひやま委員 それは前回の被害想定と比較するとどのようになりますか。

○杉本防災危機管理課長 想定する震源が異なるため単純な比較はできませんが、前回最も大きな被害とされていたものは死者数が214人、全壊となる建物棟数が9,241棟でございましたので、最新の想定では死者数が116人、建物被害が約6,900棟減少する想定となってございます。

○ひやま委員 示されたどの項目においても前回の数値よりはおおむね下がっていると。

 では、想定される死者について要因別ではどのようになっていますか。

○杉本防災危機管理課長 要因別死者数は、揺れ建物被害によるものが33人、屋内収容物によるものが4人、火災によるものが27人、ブロック塀等によるものが35人、合計で98人となってございます。

○ひやま委員 建物の揺れ、火災、この二つの要因が大半を占めて、耐震化と不燃化という旧来からの課題が改めて浮き彫りとなった形です。こうした被害想定の見直しを受けて、東京都は今年5月、地域防災計画の一部を4年ぶりに修正しました。今回のポイントとしては、首都直下地震で想定される被害を2030年度までにおおむね半減させるという目標を示して耐震化や不燃化の取組を進めるとしています。具体的には、まず最新の耐震基準を満たしていない可能性がある2000年以前に建てられた住宅への耐震化、これを重点的に進めるというものです。現行の中野区基本計画におきましては、住宅の耐震化率を2025年度目標で100%としております。令和4年度当初予算においても耐震化促進として8億4,000万円余が計上されております。改めて中野区の耐震化の現状について伺います。

○石原建築課長 区は、中野区耐震改修計画に基づき、旧耐震基準で耐震性が不十分な住宅の耐震化率を令和8年度末までに100%とすることを目標とし、旧耐震基準の建築物に対して耐震診断や耐震補強、建て替え、除却などの耐震改修等助成事業を実施しております。

○ひやま委員 旧耐震基準の建物、そして1981年から2000年の新耐震基準の建物、それぞれの耐震化の現状について分かりますか。

○石原建築課長 旧耐震基準の木造及び非木造住宅を合わせた耐震化率は令和4年度末時点で91.7%です。令和2年度末までの新耐震基準で建てられた木造及び非木造住宅は約4万8,000棟となっており、そのうち昭和57年から平成21年までの間に建てられた新耐震基準の木造及び非木造住宅は約2万5,000棟となっております。平成21年(2000年)までに建てられた新耐震基準の建築物の耐震化の現状については、現時点では把握してございません。

○ひやま委員 国土交通省がまとめた熊本地震の報告書を拝見しますと、やはり旧耐震基準の木造住宅の被害率、これが顕著に大きいことが分かります。一方で、1981年から2000年の新耐震基準で建てられた建物についても全体の約8割に被害が出ております。新耐震基準のいわゆるグレーゾーンの問題ですけれども、この問題に関して区の認識を改めて伺います。

○石原建築課長 2000年に建築基準法改正が行われましたが、大きな考え方の変更はないことから、2000年以前に建築された新耐震基準の木造住宅の耐震性は一定程度確保されているものと考えております。しかしながら、国の被害報告もあることから、2000年以前に建築された新耐震基準の木造住宅の問題については区としての対応を検討する必要があると考えております。

○ひやま委員 これについては以前も取り上げさせていただきました。現在、中野区では木造住宅耐震診断助成制度を実施しておりますが、この要件の中にはこのグレーゾーンが含まれておりません。今回の東京都の動きも踏まえて、さらなる耐震化の促進のために、やはり対象範囲の拡充、これを改めて求めたいと思いますけれども、いかがですか。

○石原建築課長 まずは旧耐震基準の木造住宅の耐震化の促進に取り組む必要があると考えておりますが、都の動きを踏まえ、今後区としての取組についても検討してまいります。

○ひやま委員 ありがとうございます。

 今回の東京都の地域防災計画の修正のポイントのもう一つに、自助、共助の備えの促進があります。地域での災害訓練などでよく紹介されるエピソードとして、阪神・淡路大震災では屋内に建物倒壊により閉じ込められた人のうち約8割が家族や近隣の住民によって救出されたという調査報告があります。地域人材資源という側面では、コロナ禍による企業のテレワークの進展は大きな意味を持つと考えます。東京都が都内事業者に実施した調査では、テレワークの実施率は今年8月時点で45%、コロナ禍初期の2020年3月が24%となっていますので、この間テレワークが大きく進展していることが分かります。区民の在宅時間が増えるということは防災の担い手が増え、潜在的な地域防災力の高まりを意味するものと考えます。コロナ禍におけるこうした行動変化の結果として生まれたこれらの地域人材を今後の防災対策に生かして、区民の防災意識を高めていくための取組がますます重要であると考えます。具体的には、普及啓発はもちろんのこと、子どもも含めた家族ぐるみで参加してみたくなるような魅力ある防災訓練を推進するなど、区民が関心を持って主体的に参加できる環境整備、これを中野区としても進めていく必要があると考えますが、区の認識を伺います。

○福嶋防災担当課長 子育て世代を含めた若年層に対する防災啓発や防災訓練の参加促進は重要であると認識しております。区はこれまで防災YouTube制作や防災体験デーの実施内容の工夫により、幅広い層の区民の防災意識向上に努めてまいりました。今後も区民が関心を持って主体的に参加できるような魅力ある防災訓練や啓発を推進してまいります。

○ひやま委員 お調べしますと、親子参加型の避難訓練など魅力的な防災訓練の事例というのは様々な自治体で実施されています。そうした事例もお調べいただきながら、防災の担い手の参加促進や育成に努めていただきたいと思います。

 72時間の壁という言葉があります。人命救助におけるタイムリミットの目安を示すものです。地震や台風、大雨などの災害が起きた際に、被災してから72時間を経過すると生存率が大幅に低下する傾向があることから、人命救助では72時間以内に負傷者を助けなければならないとされています。首都直下地震の発生確率が今後30年で70%という数字が示されておりますが、過去の災害の教訓を踏まえ、ハード面の加速化はもとより、家庭や地域といったソフト面での防災・減災対策の推進が重要であると考えます。区の認識を伺います。

○福嶋防災担当課長 地震発生時におけるソフト面の対策といたしましては、各家庭に対する食料等の備蓄の推進や家具類の転倒防止措置、感震ブレーカーなどの普及促進がございます。また、地震が発生した際にはまず自分の命を守る自助、次に地域での支え合い、共助が重要であります。このため、防災対策に関する普及啓発や総合防災訓練、地域防災訓練などを通じてソフト面での防災・減災対策についても推進してまいります。

○ひやま委員 ありがとうございました。

 次に、新型コロナウイルス感染症対策について伺ってまいります。令和4年度当初予算におきましても新型コロナ対策費として7億8,800万円余が計上されております。今年5月、WHOは新型コロナの緊急事態宣言を終了すると発表しました。また、我が国においても新型コロナの位置付けが2類相当から5類に移行しました。こうした中で、さきの定例会におきまして中野区としても新型コロナ感染症対策の検証及び今後の課題についての御報告がありました。区としての一定の総括ということで、検証で明らかになった課題を踏まえ、今後の感染症対策に生かしていただきたいと思います。その上で何点か伺います。

 繰り返される新型コロナの流行にあって、特に第5波におきましては、中野区においても入院が必要な陽性者が入院する病床がなくて自宅療養を余儀なくされたり、さらに自宅療養中に状態が悪化してもすぐには入院できない、こういったケースが相次ぎました。こうした実態を踏まえ、中野区では区内病院病床確保補助金給付事業を実施しました。令和4年度当初予算で2,800万円余が計上されております。事業の概要を実績も含めて教えてください。

○中村保健企画課長 事業の概要でございますけれども、医療機関が新型コロナウイルス感染症患者の病床を令和3年12月10日までに最大確保した1日当たりの病床数を超えて増やした場合、東京都新型コロナウイルス感染症医療提供体制緊急整備事業病床確保支援事業に上乗せして病床1床につき1日当たり2万1,000円の補助をするというものでございます。実績といたしましては、令和3年度に1病院に対しまして3床を60日間確保した補助として378万円を支給いたしました。令和4年度は、該当がなかったため、実績がございませんでした。なお、本事業は令和4年度末で終了してございます。

○ひやま委員 入院が必要な陽性者の受入れ体制をしっかりと確保していく、これは大変重要だと思います。一方で、新型コロナ蔓延期における医療提供体制の確保に関して、病床や発熱外来、診療など、こうした医療の核となるものについてはきちんと国なり東京都が目標を定め、その上で計画を策定しながら取組を進めていくなど、こうした計画性のある取組が必要なのではないかと考えますが、この点についてはいかがですか。

○鹿島保健予防課長 令和4年12月の感染症法の改正により、都道府県は新たに保健・医療提供体制の確保等に係る数値目標を加えた予防計画を策定することになっております。東京都においては、都、感染症指定医療機関、学識経験者の団体、特別区等で構成される東京都感染症対策連携協議会で協議を行い、現行の東京都感染症予防計画を改定し、その中で数値目標を記載することになっております。

○ひやま委員 平時における計画的な取組が重要だと思いますので、ここは東京都、医療機関と連携しながら取組を進めていただきたいというふうに思います。

 次に、自宅療養者へのフォローアップについて伺います。新型コロナ蔓延期にあっては、病床の逼迫により多くの自宅療養者が発生しました。中には御自宅で症状が悪化して亡くなるケースもあり、自宅等での健康観察や訪問診療等の必要性が大きな課題となりました。自宅療養者のケアについて、この間の取組の概要を簡単に伺います。

○鹿島保健予防課長 当初は、自宅療養者全員に対して保健所が健康観察を行っておりましたが、急速な感染拡大により各保健所における対応が困難となり、東京都における令和3年1月に自宅療養者フォローアップセンター(通称FUC)の区部での導入、令和4年1月からは自宅療養サポートセンター(うちさぽ東京)の開始等、自宅療養者の健康観察を支援する新しい仕組みが創設されました。また、医師会等による訪問診療やリモート診療、酸素濃縮器借入事業、訪問看護ステーションや助産師による健康観察等が開始され、区は引き続き協力して自宅療養者を支援いたしました。

 区独自の事業としては、保健所が行った積極的疫学調査を基に、呼吸苦を訴える患者に対し、保健所及びすこやか福祉センターが直接自宅にパルスオキシメーターを配達するなどの在宅支援などを行いました。

○ひやま委員 自宅療養者に対する健康観察について、医療機関との連携はどのようになっていましたか。

○鹿島保健予防課長 令和4年1月に都の検査・診療医療機関における健康観察支援事業が開始されたのに合わせて、中野区においても医療機関による自宅療養者に対する健康観察を開始しました。診断した医療機関が引き続き健康観察を行うことにより症状の変化等に即時に対応し、入院等の適切な医療につながることができたと考えております。

○ひやま委員 ここについても、自宅療養者に対する医療の提供や健康観察など必要な医療提供体制を確保する取組についてさらに実効性を担保する必要があるというふうに思います。ここについては、東京都が医療関係団体に対して協力要請を法的に可能とするなど、実効性を担保する取組、これをやはり国なり東京都に求めていく必要があると思います。これは要望いたします。

 次に、検査体制についても伺います。新型コロナ蔓延期においては検査ニーズの高まりに十分対応することができず、本来検査が必要な方が検査を受けることができない、こういったケースも発生したと聞いております。検体採取や検査を行う医療機関におけるPPEの不足、あるいは、検体を搬送する煩雑さなど様々な要因が指摘されております。区としてはどのようにお考えですか。

○鹿島保健予防課長 2020年の夏頃より急激に感染拡大が起こり、新型コロナウイルスの検査需要が増大し、検査を受けられる場所の不足や検査キットの不足など、様々な理由で検査の能力が需要に追いつかない事態が発生いたしました。検査が受けられる場所を増やすために、中野区でも医師会と共同で中野区PCR検査センターを開設しました。その後は、行政検査を医療機関へ委託することでほとんどの医療機関で検査が受けられるようになりました。検体の検査分析数を増やすために、民間の検査機関へ委託することで検査機関数を増やすことで対応いたしました。

○ひやま委員 中野区として、中野区PCR検査センターを医師会さんの協力の下でいち早く立ち上げ、検査体制の強化に努められた。このことは高く評価をいたします。

 新たな感染症への備えとして検査体制は重要なポイントの一つです。今回の教訓を踏まえて、検査が初期の段階から円滑に実施されるよう、検体採取の人員確保、あるいは検査に必要な物資の確保、民間の検査機関の活用など、感染症に対する検査能力の確保、これを平時から国、都、医療機関といった関係各所と連携しながら進めていく必要があるというふうに考えますけれども、この点についてはいかがお考えですか。

○鹿島保健予防課長 今後起こり得る新興感染症についてはどのような検査が必要になるか現時点では想定できませんが、今回の新型コロナウイルス感染症の感染拡大の対応を踏まえ、検査能力の確保については、東京都感染症対策連携協議会を活用する等、国や都、医療機関と連携し対応を進めてまいります。

○ひやま委員 新型コロナ対策につきましては、このほか保健所機能の体制、あるいは情報の基盤整備、ワクチン接種体制など様々な大きなテーマがあります。これについてはまた次の機会に質疑をさせていただきますが、いずれにいたしましても、東京都医師会は第9波に入っていると感染対策を呼びかけておりますし、感染力が強いとされる新たな変異株、通称エリスの割合が増えて、一般の医療にも影響が出ております。全数把握から定点把握になり、5類感染症に移行したということも相まって、なかなか新型コロナの感染実態が見えづらい部分もありますが、ただ、高齢者など重症化リスクの高い方にとって新型コロナが依然として脅威であることに変わりはありません。

 他方で、この間繰り返されてきた緊急事態宣言、あるいはまん延防止措置等に伴う様々な対策というのが感染抑止に一定の役割を果たしたことは確かですけれども、それと引換えに社会経済活動に大きな弊害をもたらした。これもまた事実であります。今後も新型コロナ対策と併せて社会経済活動をいかにして両立させていくのか。こういった難しいかじ取りが求められますけれども、この間の教訓を十分生かして、ウィズ・コロナ、アフター・コロナの取組を進めていただきたいと思います。最後に御答弁をお願いします。

○森企画課長 新型コロナウイルス感染症の位置付けが5類へ移行したことに伴いまして社会経済活動が新型コロナウイルス感染症発生前の状態に戻りつつあると、そう認識しております。この間の経験を生かしまして引き続き必要な感染症対策を講じるとともに、社会経済活動のさらなる活性化に向けまして各種事業を進めてまいります。

○ひやま委員 以上で私の全ての総括質疑を終了します。御清聴、ありがとうございました。

○杉山委員長 以上でひやま隆議員の質疑を終了します。

 次に、[1]加藤たくま委員、質疑をどうぞ

○加藤委員 それでは、自民党トップバッターとして総括質疑をさせていただきます。我が会派、ちょっとインフルエンザがはやってしまいまして、今日、風邪を引かないのかどうか不安がありましたけど、何とかこの場に立ててよかったなと思っております。今回は新たな試みで、かなり多くの理事者が参加するような総括質疑となります。せっかく間引きの設定をしたんですけれども、こういった事態になりまして申し訳ないとも思っておりますが、区政前進のためということでいろいろ御指摘させていただきたいと思います。

 それでは、項目1の中野区基本計画における施策の進捗状況からみる令和4年度決算について質疑させていただきます。まず皆様、決算特別委員会の要求資料の総務の113番を御覧いただきたいと思います。これを基本に1時間ぐらいは質疑すると思いますので、ぜひ見ていただきたいなと思っております。ちょっと時間、そのために取りますけども、この資料は今回企画課に作っていただいて、17ページに及ぶ資料でございますけれども、その辺の内容は見ていただいてからということで、皆さん大丈夫ですかね。総務の113番です。

 では、この表について、「中野区基本計画」における施策の成果指標のうち計画策定時から低下した指標及び関連する主な事業一覧というタイトルですけども、この資料は項目の一番左、基本目標から真ん中辺にあります所管部、ここまでの部分に関しましては今年の第2回定例会の全常任委員会で報告された中野区基本計画及び中野区構造改革実行プログラムの進捗状況についてという報告の中で出ていた部分です。そこでは112の指標が設定されておりまして、進捗状況は五つの評価で分類されていました。2025年度の目標値を達成している指標は20個、当初から向上している指標が41個、当初の値から変化がない指標が3個、当初の値から低下している指標は40個、測定不能な項目は8個ありました。この資料は、当初の値から低下している指標40指標をリストアップしたものです。ちなみに、全部で112個指標がありましたので、そのうち40個下がっていて、36%が現状、目標とする指標を下回っているという状況であります。中にはコロナ禍で数値を上昇させるには厳しいだろうと思える指標もありますけれども、それは2020年に策定が計画されている時点で分かっていたことであり、現に基本計画案が出されたときに、例えば指標の中で中野駅の乗車数というものがありましたけれども、コロナ禍なので中野駅の乗車数を増やすなんて絶対無理だろうということで、私、当時、建設委員だったので強く要望したところ、中野駅乗車人員のJR東日本エリア内の順位という項目に変わりまして、結果的に2020年度20位だったものが21年度17位ということで上がった指標であります。これ、人数のままだったら絶対に上がっていなかっただろうと考えられる指標かもしれません。これは好事例でありますけれども、当時再三指摘させていただきましたように、指標は工夫できるものがあったと考えます。適当な指標をそのまま設定して今回達成できずに、自分で自分の首を絞めている状態になっていると考えられます。

 そして、この資料の今説明した成果指標のところより右側の項目はそれに関連する主な取組、主な事業、実施内容とその進捗部分です。17ページのこの資料ですけれども、企画課にゼロから作っていただいたということで感謝いたします。逆に言うと、それまでこういった資料がなかったということで、内容からすれば成果指標とそれにひもづく事業であるわけですから、このぐらいの資料はそもそも区のほうにあってもよかったんではないかなと考えます。

 そこで伺いますけれども、事業の企画、立案、予算編成をするときに、成果指標を見ていない、つまり基本計画を意識した政策決定がなされていなかったということを意味すると思いますけども、区の見解を教えてください。

○森企画課長 基本計画は区政全般にわたる総合的な計画でございまして、各個別計画の上位の計画として位置付けております。区のほとんどの事業は基本計画の政策、施策の取組に位置付けているところでございます。基本計画の全ての成果指標と取組を結び付けて政策議論をしているわけではございませんが、基本計画の推進に向けて、企画立案、予算編成を行って政策形成をしているというふうに考えております。

○加藤委員 基本計画の中で成果指標が大事だということで、それぞれの施策の中に成果指標が設けられたわけですけど、今、結び付けて見ていなかったって。つまり、基本計画で目標として設定している成果指標を見ないで、これまで予算編成だったり、政策立案過程でその事業をやっていいかというのを決定していたということを今おっしゃったわけですけれども、基本計画を何のためにつくったんだという話になるわけですよ、それは。そういった前提の中でこの資料に基づいて施策ごとにお話を伺っていきます。基本的には成果指標が下がった理由、そして成果指標の2025年の目標を達成するために何を改善させるかの2点を中心に伺っていきます。

 施策の1番の人権と多様性の尊重でありますけれども、この指標が下がった理由について教えてください。

○国分ユニバーサルデザイン推進担当課長 ユニバーサルデザインの認知度についてでございますが、年代別に見ると、例年若い世代のほうが高い状況にございます。この認知度の基となっている中野区区民意識実態調査でございますが、回答者に占める30歳代以下の割合が2020年度は28.4%に対し2022年度は17.2%と少なくなっております。こうしたことから、2022年度は回答者に若い世代が減ったことが認知度が下がった一つの要因であると考えております。今後、認知度を上げていくため、若い世代以外にもユニバーサルデザインを広げていくための取組等を充実してまいります。

 また、二つ目の社会全体における男女の地位が平等だと思う人の割合についてでございますが、国の調査においても令和元年度と令和4年度の比較で下がっておりまして、国全体で下がっていると認識しております。これは、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、全国的に雇用状況の悪化、家事負担の増など、とりわけ女性をめぐる問題が表出したことが一つの要因ではないかと考えております。今後この割合を上げていくために、仕事と生活を両立するための公的サービスの充実、男女問わず誰もが働きやすい職場づくりの推進等に取り組んでまいります。

○加藤委員 今、ユニバーサルデザインの認知度が下がった理由が、区民意識実態調査において回答者の年代がばらばらだから若い世代の回答者比率が高いとユニバーサルデザイン認知度が高くなるんではないかと分析されているわけです。確かにそうでしょうけど、そうすると、この区民意識調査の精度というか、信頼性というのを欠いているということを今おっしゃられていると思うわけですけれども、その辺は後で企画課のほうに伺いますけれども、こういった問題点があるということを指摘させていただきまして、次の施策に行きます。

 では、3の地域における人のつながりと愛着が生まれる環境づくりについて、成果指標が下がった理由について伺います。

○池内区民活動推進担当課長 地区祭りやサロンなど広く区民に周知されてきました地域の恒例行事や事業が新型コロナウイルス感染症の影響によりまして活動の停止や規模の縮小を余儀なくされ、住民同士の交流の場が減少したことが大きな原因であると捉えてございます。また、地域における公益活動の再開、活性化に向けた取組として、区民活動センターにおける中間支援組織と連携した伴走支援の強化や、誰もが利用しやすいウェブアプリケーションためまっぷなかのの導入による活動情報の発信、また、活動実績が1年未満の団体への助成制度の設置、それから利用しやすい政策助成制度の見直しを行い取り組んでいるところでございます。

○加藤委員 ためまっぷは今年度からでしたか。ということは数字に表れないですけど、コロナ禍でどんどん下がっているのか。さっきみたいに数値に横ばいと見るぐらいの差しかないのか分かんないですけれども、まだ数値として出ないですけど、そういったウェブ戦略というのは効果が出てくるという、肌感ではどうなんですか、教えてください。

○池内区民活動推進担当課長 こういったウェブアプリケーションになりますと、やはりいろいろな世代だったり、高齢の方もそうですけれども、若い世代にも届きやすいアプリケーションだと思っておりますので、今後活躍していただければと考えております。

○加藤委員 続いて、2ページ目、6の施策、誰もが身近に文化芸術に親しめる環境づくりについて、成果指標が下がっている理由について教えてください。

○冨士縄文化振興・多文化共生推進課長 まず、割合が低下した理由ですけども、新型コロナウイルス感染症の拡大によりまして、区民の活動ですとか行政における取組、こういったものが制限されたこと、これが指標の値に影響しているものと認識しております。そして、目標値達成に向けた改善についてですけども、本年3月に策定いたしました中野区文化芸術振興基本方針に基づきまして、今年6月にオープンしましたなかのZEROの新たな文化芸術スペースの活用を充実させるほか、今年度中に次世代育成に資する文化芸術の鑑賞体験機会の充実策を明らかにいたしまして、子どもや若者、文化芸術活動の促進策を着実に推進していくことで目標値の達成につなげていきたいというふうに考えてございます。

○加藤委員 下がった、横ばいとも言える数字ですけども、この目標に対して上げるにはそれでは弱いのかなと思いますけども、その辺、目標達成のためにはどうすればいいか、もう一回。

○冨士縄文化振興・多文化共生推進課長 繰り返しになりますけども、昨年度、中野区の文化芸術振興基本方針、こちらを策定しました。これに基づく、いろいろ具体的な取組への策が書かれていますので、こういったものを着実に実施していきまして目標値の達成に寄与していきたいと、そういうふうに考えてございます。

○加藤委員 次、7の魅力的な地域資源の発掘・発信ついて、この指標が下がった理由を教えてください。

○高村シティプロモーション担当課長 SNSで発信した地域資源情報のインプレッション数の減少の理由と、あと目標値達成のための改善ですが、2020年度と比べて特に上半期のイベント数が少なかったこと、また、行政評価を踏まえまして、事業者に委託して行っていた観光サイトまるっと中野の運営等、SNSによる情報発信を廃止したところでございます。これらに伴いSNSによる発信数が少なかったことがインプレッション数が減少した主な要因でございます。

 今後、目標値を達成するためには、SNSによる発信数そのものを増やすとともに、区とは異なる視点を持った、中には御自身の発信力の高い方もいらっしゃる区民レポーターによる発信を積極的に行うこと、さらに中野区観光協会などの発信をシェアやリツイートすることで目標値の達成を図ってまいります。

○加藤委員 地域資源というものが急にぽっと現れるわけでもないので、そうすると、投稿が例えば哲学堂公園とかの配信も年がら年中やるわけにもいかないとなると、やっぱりマンネリ化を防ごうという中において、発信の数というか、最初立ち上げたときはいっぱいやるかもしれないけど、徐々に発信する数も減ってくるのかなと考えて、そういうマンネリ化を防ぐためにちゅうちょしているという点もあると考えますが、いかがですか。

○高村シティプロモーション担当課長 委員御指摘のとおり、地域資源の情報発信がパターン化しがちになる、こういう傾向があることは認識しているところでございます。そこで、先ほども申したように、区民レポーターによる異なる切り口での発信ですとか、それから地域資源をストーリー仕立てにするなどの工夫が必要かというふうに考えてございます。

○加藤委員 現在ある地域資源だけに頼るのでなくて、新たな付加価値だったり、今おっしゃったようにストーリー性みたいなものが必要かなと思っていて、以前にも取り上げましたけども、歴史などをやっぱりストーリーとして組み立てるという中で、犬小屋だったり、その事例は挙げましたけども、四季の森にあった場所に、生類憐みの令のシンボリック施設であります犬小屋が天下の悪法と言われている中で、ある意味、中野の黒歴史なんていうふうにも言える施設だと思っておりましたけれども、現在、生類憐れみの令は、戦国時代から続いた切り捨て御免とか、人を殺してもやむなしみたいなそういった感覚をゼロにするために、人の命を大事にしようという観点が一番最初。犬ではなくて、人権擁護の観点からあったとも言われていますし、もちろん動物愛護もありますが、そういったところで、現在世界で最も治安がよいと言われている日本の形をつくった礎の法律という解釈もあるわけで、こういった歴史をしっかり、そういったシンボリックな施設が中野にあったというのを言ってもいいと思っているんですね。各自治体でいろいろ地域資源を見ますと、ちょっとこれはうそではないかぐらい、誇張表現するようなぐらい宣伝するものもあって、でも、こういったものをその自治体が宣伝しなきゃ誰が宣伝するんだというふうに思うわけであって。うそはついてほしくないですけど、ある程度誇張するぐらいだったら、中野区はこういったすばらしい歴史を発信していってもいいのかなと思いますけど、区のお考えをお伺いします。

○高村シティプロモーション担当課長 地域や資源と歴史を関連付けた情報発信は有効かつ必要かというふうに考えてございます。現在、中野区認定観光資源の見直しに着手しておりまして、その中で今おっしゃったような歴史をひもといて、地域や資源と歴史の関連付け、こういったものにも取り組んでそれらの情報発信に努めてまいります。

○加藤委員 あと、観光資源を新たにつくるという観点も必要かなと思っています。新庁舎の議会フロアの屋上というか、議会棟の上のところになるんですけど、あそこから四季の森公園を一望できる展望ラウンジができそうですけれども、そこからVRで四季の森を見て当時の画像と重ね合わせる。例えば犬小屋だったり、日本初の公園と解釈できる花見のメッカであった桃園、あと中央線の前身の甲武鉄道だったり、陸軍鉄道大隊だったり、陸軍省の電信連隊、中野スパイ学校、あと警察大学校、こういった歴史の変遷をVRで見るようにできればいいななんて思っています。新しいサンプラザにおきましては、260メートルぐらいから下を見るのはなかなか現実的ではないな。もし展望ができるんだったらですね。だから、区役所から見るぐらいがちょうどいいかななんて思いますけど、こういった仕掛けをつくることによって新しい観光資源をつくる必要があると思いますけども、いかがですか。

○高村シティプロモーション担当課長 中野駅の北側一帯をVRにより昔の姿を見られるようにすることは、歴史とひもづけた情報発信として非常に可能性を感じるものだというふうに思っております。昨年度、外部委員による検討会を設置して、都市観光施策の見直しに取り組んだところでございますが、その中でもVRとかARの積極的な活用が議論になったところでございます。事業者等と連携しながら、委員の御提案について、旧中野刑務所の正門など現存する文化的資源との関連付けも含めまして検討していきたいと考えてございます。

○加藤委員 あと、中野で何かお土産みたいなのが、我々も視察とか行くと何を持っていけばいいんだろうみたいなんで、中野の名産品みたいなものが欲しいなと思っているんですけども、今いきなりゼロから作るというといろいろもめるところでありますけど、歴史をひもとくと、江戸時代、宝仙寺に象がいたという話は有名ですけれども、象を飼っていた源助という人は、象の餌代を捻出するために象の三色まんじゅうというのを売っていたらしいです。あと、象のふんを使った漢方ですけど、これはなかなか非現実的ですけども。こういった三色まんじゅうぐらいは、歴史からひもとかれたお土産ならなかなかいいのかなみたいな。あと、犬小屋とマッチして、例えば「ブラタモリ」でも中野の町は動物に縁がある町だみたいな紹介で、そういったブランディング化するのもあると思いますけども、そういった中でこういった商品開発も考えたほうがいいのかなと思いますけど、見解をお伺いします。

○高村シティプロモーション担当課長 先ほども申しましたが、歴史をひもづけた資源の開発という視点は中野の都市観光において有効かつ必要かと。ふるさと納税の返礼品というようなところでも可能性があるかというふうに考えてございます。御提案の内容につきましては、まずは宝仙寺などの関係者とその可能性について協議したいと考えてございます。

○加藤委員 ありがとうございます。そこまでというつもりはなかったですけど、そうやっていただけるとありがたいなと思います。

 いずれにせよ、インプレッションが下がっているというのはかなり問題があるとは思っていますけども、様々工夫をやらないと絶対に意味ないものになってしまいますので、この辺は指摘させていただきます。

 続きまして、3ページ、8番、持続可能な地域経済の成長と働き続けられる環境づくりについて、成果指標が下がった理由をお伺いします。

○松丸産業振興課長 こちら業種ごとの違いはございますけれども、他区とほぼ同様でございまして、以前から課題となっておりました後継者不足により事業承継ができないことですとか、ICTやDXが進まずに生産性向上が図れていないことに加えまして、新型コロナウイルス感染症拡大による休業ですとか売上げの減少、これらによる廃業によりまして、新たに開業した事業所数を上回ったことが主たる要因であると捉えております。目標達成に向けましては、中小企業の経営を安定化させることにより事業活動を軌道に乗せて倒産を防いでいくこと。それから、創業スタートアップ支援によりまして、起業者、創業者を増やしていくこと。この二つの施策を軸にした事業展開を考えております。

○加藤委員 ほかにも指標の中で区内従業者数、つまり従業員数の数字もあったわけですけども、そちらについてちょっと説明してください。

○松丸産業振興課長 こちらは様々な要因が考えられるところでございますけれども、従業員数の多い事業所が増えたということと、それから事業規模が拡大されたこと、こういったことが主な要因であるというふうに捉えております。

○加藤委員 何か答弁、かみ合っていたか分かんないですけど。やろうとしていたのは、企業数は減ったのに働いている人が増えたという結果が出ているわけですね。こういった中で、従業員数が増えているんだったら、企業数が、M&Aとか事業承継がうまくいったかで、減っている分にはそんな問題ないのかなと思いますけども、そういった中でも企業数を本当に増やすのであれば、このまま中野区のやり方でいいのかな。失敗に終わってしまいましたけども、ICTCOなんかは区内で産業をつくろうという意味では、うまくはいかなかったですけども、結局、うまくいったとしても区内にとどまってくれなかったみたいな、こういった反省点があるわけですけども、その辺、どういう見解かお伺いします。

○松丸産業振興課長 創業後に中野区内で事業活動を継続するためのインセンティブですとか支援策が十分ではなかったというところは認識しておるところでございます。産業振興機能集約の検討ですとか、今後、創業スタートアップ支援を検討していく中で、他自治体と差別化を図った産業支援策を考えてまいりたいというふうに考えております。

○加藤委員 今後も企業数を増やすという前提でよろしいわけですよね。もちろん指標に入っているわけですから。そうした場合には、僕なんかいろいろドローンを区内で上げさせていただいていますけど、それって何か特区みたいなもんで、ドローン関係者が区内で産業をやってくれないかなみたいな観点でいろいろと上げさせていただいたんですけど、区役所とサンプラザを借りてやらせていただいた建物点検というのはあまりにもうまくいき過ぎてしまいましてね。ドローン建築物調査安全飛行技能者という資格ができてしまって、もう中野だけではなくて全国でできるようになってしまったというもので、中野だけでそういうのが発展すればいいなと思ったんですけど、ちょっとやり過ぎてしまったというのもあるんですけど。そういった意味では、次、ドローンの物流というものが中野区でできないかなみたいなんで実験させていただいているわけですけども、これなんかはいきなり上空を飛ぶことはできませんので、川の中だったら面的な動きができるかなみたいなことで、こういった特区みたいなものが必要かなと。

 あと、エリアマネジメントを使ったら、例えば、エリアというのは面的に見えますけど、空間としてドローンの活用もありかなと思います。また、ロボットだったり新交通を試すようなものがこの中野駅周辺であってもいいのかなと。あと、西武新宿線の上部空間も空けば、また線路の点検技術みたいな新しい技術開発みたいな、こういったことが可能かな。こういったフィールドを提供することによって、中野でやりたいな、中野でやるほうがいいなみたいなところで、先ほどのICTCOでうまくいったけど出ていってしまったみたいではなくて、中野でそういうインセンティブがある事業ができるということをやらないと中野区の産業として企業数が増えていかないのかなと思うんですけど、その辺、見解をお伺いします。

○高村シティプロモーション担当課長 先ほど委員からお話がありましたように、昨年、中野サンプラザでドローンを外壁点検に用いる実証実験、大変話題になったところでございます。当然、建物の調査手法の社会実装を目指したという研究価値もありましたが、これ自体が中野区のプロモーションにも寄与するものになったかなというふうに考えてございます。

 企業数を増やすという点でも、それからシティプロモーションに資するという点でも、多分、今後再整備が進む中野駅周辺が中心になるかと思いますが、そういった実証実験などの要望があれば、法的規制など様々な問題をクリアする必要はいまだありますけれども、そういった開発事業者をはじめ関係各所と協議して進めてまいりたいというふうに考えてございます。

○加藤委員 続きまして、9番、商店街の活性化支援によるにぎわい空間の創出について、指標が下がった理由を教えてください。

○松丸産業振興課長 2020年度は緊急事態宣言の影響によりまして、遠出が制限されまして近所での買物が促進されたことによって増加しましたが、外出制限が解除されることによりまして新型コロナウイルス感染症拡大期以前の水準に戻ったものというふうに捉えております。区内店舗の魅力創出、集客力を高めるための支援ですとか、現在検討を進めておりますデジタル地域通貨を活用しまして、商店街のデジタル化の促進をすることなどにより顧客の利便性の向上を図ってまいりたいと考えております。

○加藤委員 その前に、新型コロナ前からの数値、推移を教えてください。

○松丸産業振興課長 こちら、買物やサービス等利用のために商店街へ週1日行く人の割合ということでございますけれども、新型コロナ前2016年が65.7%、2018年で64.5%、2019年で63.7%だったものが新型コロナ期間につきましては70%台ということでございました。

○加藤委員 結局新型コロナ前のほうが値が低かった。新型コロナで買物を近隣でやってくださいというのがあったから、移動をできるだけするなということで、近隣で買物しろということで、2020年がピークの72.6%だった。それまでは6割台だったと。増えたということで、それは社会状況を考えれば上がるのはあれですけど。新型コロナによって、基本計画策定時の数字を設定した上で、それよりさらに目標値を上げようとしても、かなり新型コロナのおかげで上がってくれた数字をまたさらに上げようというのはかなりむちゃな目標になっていたんではないかなということで、ここは後で全体で指摘させていただきます。

 続きまして、4ページの11番、中野駅周辺のまちづくりにおける都市基盤の整備と多様な都市機能の誘導について、この指標が下がった理由について教えてください。

○小幡中野駅周辺まちづくり課長 当該指標については、過去5年の数値を見ますと、調査年、その調査対象の違いによって上下しながら推移をしておりまして、2022年度の数値が下がったということについて特定される理由はないというふうに考えてございます。引き続き中野駅周辺各事業の確実な進捗を図るとともに駅周辺まちづくりの周知に努めていきたいと考えてございます。

○加藤委員 100年に一度とも言われている開発をしながら顕著な上昇がないというのは何か悲しいなと思うんですけども、その辺、どう見解をお持ちですか。

○小幡中野駅周辺まちづくり課長 現在は各地区で事業が進捗をしているものの、工事中の地区が多数でございまして、未完成の状態でございます。所管としては数値の長期トレンドで数値の推移を見ていきたいというふうに考えてございます。

○加藤委員 駅前などの重点的なまちづくりというのが特に力を入れているなというわけですけど、完成してしまったら下がる数字かなと私は思うんですけど。それはいいです。

 それよりも何かこの指標自体が、駅前の再開発、すごい頑張っているなという指標ですけど、まちづくり推進部としてはこのベンチマークでいいかもしんないですけども、中野区全体で、中野区は駅前開発頑張っているなという見られ方がいいのかなみたいな。例えば公園緑地政策頑張っているなとかだったら理解できるんですけど。私は駅前開発頑張るべきだと思いますけど、あるグループからすれば、それでいいのかなとちょっと疑問を感じる指標だということをここでは指摘をさせていただきます。

 次、17番、発達の課題や障害のある子どもへの教育の充実ということで、この指標が下がった理由についてお伺いします。

○佐藤学務課長 こちらの指標二つございますけれども、まず一つ目、学校生活支援シートのほうですけれども、学校生活支援シートの作成に当たっては学校と保護者のコミュニケーションが重要となりますが、それぞれ就学時の意向が異なることも影響したというふうに考えてございます。引き続き、双方のコミュニケーションが充実するよう、学校と連携して取組を進めてまいりたいと考えてございます。

 もう一つの指標でございますが、こちらにつきましては心理士による特別支援教育巡回相談について、現状でも適切な相談が行われているというふうには認識しているところでございます。引き続き、巡回相談を含めた就学に関わる相談を充実し、取組を推進していきたいというふうに考えてございます。

○加藤委員 2番目の巡回相談で対応したケースの割合が下がっている理由について詳細を教えてください。

○佐藤学務課長 こちらにつきましては、指標を作成した際には年当たり2%ずつ上昇するというところで考えていたところでございますけれども、実際につきましては、特別支援教育に係る巡回相談というのも同時に充実しているところでございます。それによって、結果として指標が、各学校を巡回するというこちらの割合としては下がってしまったというふうに認識しているところでございます。

○加藤委員 ある意味、改善したおかげで数字が下がっているけど、目標は達成できないということですけど、こういった状況で指標というのはこれでいいのか、どうお考えですか。

○佐藤学務課長 こちらについては、指標の設定時の考え方として、改めて学務課として、区として考えていかなくてはいけないのかなというふうに認識しているところではございます。

○加藤委員 では、続きまして5ページ、18、特色ある学校づくりと家庭・地域との協働による学校運営の推進について、この成果指標が下がった理由を教えてください。

○齊藤指導室長 学校での外部人材の活用は、令和元年度までは増加傾向でしたが、新型コロナウイルス感染症の対策で外部人材を招聘して事業等を行うことが難しくなり、令和2年度から令和4年度の間は減少していました。今年度5月に新型コロナウイルス感染症が5類になったことから、外部人材の活用は令和元年度以前に戻りつつあります。また、今後、コミュニティスクールの地域学校協働本部が全校に設置されることで様々な人材活用がより充実していくものと考えております。

○加藤委員 コミュニティスクールでいろいろ地域人材の活用ということがうたわれているわけですから、必ずこの数字は上がっていくものと考えられますけれども、今後は部活を地域へ移行していくという考えが出てきているわけですけども、その検討状況について概要を教えてください。

○齊藤指導室長 今年度、中野区として、部活動の地域移行の在り方や対応方針について、学識経験者、学校の教職員、スポーツ振興課や文化振興・多文化共生推進課の職員、指導主事をメンバーとした検討委員会を立ち上げ、検討を開始したところです。今後、生徒、教員、保護者へのアンケートを実施し、中野区の現状を把握、分析し、令和6年度からは幾つかの部活動において先行実施できるように検討を進めております。

○加藤委員 部活の地域移行というのが、少子化だったり、雑務が増えた教員の労働の改善という職場環境の改善だったり、児童・生徒たちが運動に対する考え方が変わったというので、ちょっとネガティブな感じを受けてこういった状況になってしまったのではないかなとは思っていたんですけども。しかし、先日テレビで室伏広治スポーツ庁長官がおっしゃっていたんですけども、地域移行することで、今までスポーツというのは学校を卒業、部活動を卒業してしまうとやめてしまうようなものだったけども、地域に移行できることになれば、ひょっとしたら生涯スポーツへと持っていけるのではないかみたいな期待の話。そして、またそれが地域力の向上につながるのではないかなみたいな趣旨のお話をされていて感銘を受けたわけですね。そういった意味では、今進めている部活の地域移行の中で生涯スポーツという観点も含んだ上での検討みたいなことを行っていただきたいなと思いますけども、見解を教えてください。

○齊藤指導室長 部活動検討委員会では、生徒だけでなく、地域住民も対象とした、将来にわたりスポーツや文化芸術に継続して親しむことができる機会の確保、環境の整備を行うことを部活動の地域移行の目標の一つとして検討を始めております。地域スポーツ環境の整備が重要な課題であるため、担当所管であるスポーツ振興課と連携して検討を進めてまいります。

○加藤委員 続きまして、20番、地域における子育て支援活動の促進の成果指標が下がった理由を教えてください。

○細野育成活動推進課長 2020年度から2022年度にかけて新型コロナウイルス感染拡大等の影響によりまして、児童館における子育て活動支援事業や育成団体支援事業の実施に制限があったこともあり、値が下がったものというふうに捉えてございます。今後は児童館のソーシャルワーク機能の強化を図り、地域の見守りネットワーク支援、団体支援を進め、子育て活動支援の取組を充実させてまいりたいというふうに考えてございます。

○加藤委員 新型コロナ明けしたからといってこの目標を達成するのは非常に困難かと思いますけど、達成のためにどういった工夫をされるのか教えてください。

○細野育成活動推進課長 児童館の機能強化に現在取り組んでおります。その中で地域の見守りネットワーク支援に加え団体支援ということも視点の一つに置いております。そういった子育て団体さんへの活動支援などを充実させることで、よりこの辺りの強化に向けて進めてまいりたいというふうに考えてございます。

○加藤委員 続きまして、22、将来を見通した幼児教育・保育の実現の成果指標が下がってしまった理由を教えてください。

○半田保育園・幼稚園課長 保育の質ガイドラインにつきましては、2020年3月に策定いたしまして、2023年4月に改訂したところでございます。2020年度は策定直後であり、積極的に保護者への周知を行ってまいりましたけれども、その後の周知が不足していたこと等によりまして成果指標が下がってしまったというふうに考えてございます。

○加藤委員 「中野区保育の質ガイドライン」を知っている保護者のうち、ガイドラインが教育・保育に役立てられていると感じる保護者の割合という非常に複雑な指標なわけですけども、ガイドラインを知っているにもかかわらず役立っていると思わない人が増えたというのはかなり問題なのかなと思いますけども。知っている人の割合が指標ぐらいならまだいいのかもしれないですけど、基本的に50ページぐらいあるこの冊子を持っている人はいないでしょうから、チラシの存在が重要になってくるのかなと思います。そういう中で、私も子どもを保育園に預けていますのでチラシを頂きましたけども、保育目標で、丈夫な体、豊かな心を育てるとかいう目標だけ書いてあって、当たり前のことがあるわけですから、チラシを見ても何も印象に残らないわけですね。そんなチラシが必要なのかとちょっと疑問になるわけですね。ガイドラインが存在することをわざわざそこまで宣伝するのかなというふうにも感じるわけですよね。

 もしそれでも宣伝したいというんであれば、所管をまたがるかもしれないですけど、例えばある年は不適切保育でバスの閉じ込めだったり、体罰、暴走車による交通事故などメディアで騒がれている事象に対して対策を講じましたとか、こういったことをチラシに載っけるならまだいいと思うんですけども、何かこの指標に合わせるためということになってしまいますけど。でも、ただ保護者の方々に安心して預けられるなみたいな話をしていくためにも重要なのかなと思いますけど、どうでしょうか。

○半田保育園・幼稚園課長 保育の質ガイドラインにつきましては、区や保育施設だけではなく保護者や地域も含めた関係者が協力して保育の質の向上に取り組むことを目指してございます。保護者の方にも保育の質ガイドラインを御理解いただく必要があると考えてございまして、引き続き保育の質ガイドラインそのものの周知にも努めてまいりたいというふうに考えてございます。

○杉山委員長 加藤委員の質疑の途中ですが、ここで休憩にしたいと思います。

午前11時58分休憩

 

午後1時00分開議

○杉山委員長 委員会を再開します。

 休憩前に引き続き総括質疑を行います。

 加藤委員、質疑をどうぞ。

○加藤委員 午後からも先ほどの続きをさせていただきます。

 続きまして、6ページ、23番、特別な配慮を必要とする子どもとその家庭への一貫した相談支援体制の充実について、指標が下がった理由を教えてください。

○大場障害福祉サービス担当課長 実施回数が7回となりました2022年度は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大が続いておりまして、各施設において事業の回数を減らしてきたためでございます。区立障害児通所支援施設の指定管理者に対しましては具体的な実施回数の指示はしておりませんが、今後、利用者の保護者の状況やニーズに応じた適切な回数の実施を促していくところでございます。

○加藤委員 今このプログラムを実施するというのが、仕様書上、何回やるとかいうのは書いていないということだと伺っていますけども、それでよろしいですね。

○大場障害福祉サービス担当課長 委員のおっしゃいますとおり、指定管理者との協定書の中には保護者を支援するプログラムという記載はしておりませんが、必須事業でございます児童発達支援事業の一環として行われるものでございます。

○加藤委員 事業者の自主事業に対して何回やれという制限も仕様書で定められていないし、予算もついていない中で、24回までやってくれと。自主事業なのに、何かお願いするわけでもなく増やしていくというのはなかなか指標としていかがなものかなということを指摘させていただいて、次へ行きます。

 26、若者が地域や社会で活躍できる環境づくりについて、指標が下がった理由を教えてください。

○細野育成活動推進課長 私から、地域活動やNPOなどの活動に参加した20代、30代の割合の値が下がった理由についてお話しさせていただきます。2020年度から2022年度にかけて新型コロナウイルス感染拡大の影響によって、中・高生の活動の機会や場の確保が困難であり、値が下がったものというふうに考えてございます。2022年度よりハイティーン会議の運営方法を見直すとともに、大学生や社会人を対象とした若者会議を一体的に進めることで若者の育成支援施策及び環境整備の取組を充実させていきたいと考えてございます。

○加藤委員 これは子ども文教委員会などにいたときに再三申し上げておりますけども、この20代、30代が地域活動をやるという指標自体はいいことだと思うんですけど、これがハイティーン会議とかをやって、限られた人数のところの活動がこの指標を上げるに至るのかというところに結構疑問なところがありまして、SNSをやり始めたとか言いますけれども、それだけではなかなか数字が上がってこないかなというところで、これも指摘させていただいて、次へ行きます。

 次、7ページ、28、高齢者が安心して暮らし続けることができる体制の充実というところで指標が下がった理由を教えてください。

○河村地域包括ケア推進課長 私からは、地域包括支援センターを身近に感じる人の割合について御説明をいたします。地域包括支援センターを身近に感じる人の割合は、若干下がり傾向にございますが、20%前半で推移をしておりまして、高齢者に必要な相談窓口は一定継続して認識していただいている状況にあると捉えてございます。今後は、すこやか福祉センター等のアウトリーチチームの強化もさることながら、地域包括支援センターの職員自らが地域に出てアウトリーチできるよう体制整備を図ることが必要だと考えてございます。

○加藤委員 この数字を上げるためには、事業内容を見るとアウトリーチチームの活躍しかないなと思うんですけど、そのアウトリーチチームがなかなか最近機能していないように思えるんですけど、今後どういった面で新しくなっていくのか教えてください。

○河村地域包括ケア推進課長 アウトリーチチームは区民活動センター15圏域ごとに設置をさせていただいてございまして、令和5年4月から各すこやか福祉センターにアウトリーチ推進係を新設するなど体制強化を図ったところでございます。

○加藤委員 そういった報告を受けてもなかなか進まないというところが課題であるということを指摘させていただき、次へ行きます。

 30番、多様な交流・つながりを育み、いつまでも活躍できる環境づくりについて、指標が下がった理由を教えてください。

○池内区民活動推進担当課長 新型コロナウイルス感染症の影響によりまして高齢者の就労や地域活動を通じた社会参加が厳しい状況にあったことが大きな原因であると捉えてございます。区民活動センターを拠点としました区、社会福祉協議会の連携体制により、高齢の方からの様々な活動の相談についても対応できるようにしていきたいと考えております。

○加藤委員 こういった数字を上げていくために今後どういうことをしていくのか伺います。

○池内区民活動推進担当課長 まずは、高齢の方だったり、そういったところのニーズだったりも地域で把握するというところでは、先ほどあった区のアウトリーチチームだったり、それから社会福祉協議会だったりの連携体制により相談を受けてまいりたいと考えております。

○加藤委員 地域デビューをするという意味では、この60歳代以上における地域活動を行っている割合が22.7%から35.1%に上がっているというところが顕著で、ほかは下がっているんですけども。こういったところをさらに後押しするような形で、地域通貨を設定して、そこで有償ボランティア制度など、そういったところをやることによってさらなる後押しをしていく。それが地域デビューにつながっていくと思いますけど、担当の見解はどうですか。

○池内区民活動推進担当課長 地域通貨の導入により地域活動に対するポイントを付与するということは地域活動の活性化に向けた仕掛けとして有効であると認識しております。これは、若い方に限らず高齢の方も同じだと考えております。また、デジタル通貨の導入に合わせて組み込んでいくことが効率的、効果的であると考えてございます。

○加藤委員 次へ行きます。32番、権利擁護と虐待防止の推進について、成果指標が低下している理由を教えてください。

○中谷福祉推進課長 権利擁護と虐待防止の推進の指標としましては、成年後見制度という言葉や仕組みを知っている人の割合でございますが、これが下がってしまった要因としましては、制度そのものの分かりにくさや制度を利用する必要のある方が限られることに加えまして、国や自治体などによる普及啓発の取組が十分効果的なものではなかったことなどによるものと考えてございます。今後は、成年後見制度の普及啓発事業を実施する際に、単独の実施では十分な参加者を集めることが難しいため、集客力の高いイベントと併せて実施するなど事業の効果を高める工夫を行うことによって、成年後見制度の認知度を高めていきたいと考えてございます。

○加藤委員 取材の中で、犯罪被害者のイベントでかなり人を集めたみたいな事例があったんで、ちょっと教えてください。

○中谷福祉推進課長 成年後見制度そのものではないんですけれども、犯罪被害者の支援に関するイベントで、民間の団体が実施したイベントで区が後援をしたものなんですが、セントラルパークサウスの会場を使って、過去に交通事故で亡くなられたバリスタの遺族の方が主催されていたんですけれども、その中で、バリスタの仲間を集めておいしいカフェを提供するイベントと、それと併せて交通事故で亡くなられた方のつらい思いですとか、交通事故が起きないようにということを知ってもらうような普及啓発のイベントを併せて実施することで非常にたくさんの方がお越しいただいて、またマスコミなどでも取り上げられて、周知や啓発の効果が高かったというふうに、そういったイベントがありました。そういったものを参考にして、集客力の高いコンテンツやイベントと併せて開催することで成年後見制度の理解や普及啓発も効果的に行っていきたいと考えています。

○加藤委員 そういったイベントを単発というか、一つの趣旨だけではなくて、いろんな複合的なことによって集客力を高めるというのが非常に有効だと思いますので、それぞれ、この話だけではないです。区全体として何かイベントを組むときにはそういった魅力的なコンテンツとセットでやっていただくということをお願いしたいと思います。

 続きまして、9ページ、34番、障害者への相談支援体制と地域生活移行を支える環境の整備について、成果指標が下がった理由をお伺いします。

○辻本障害福祉課長 成果指標が、この場合は上がった理由ということでございますが、新型コロナウイルス感染症の影響によりまして相談窓口や障害当事者間同士の交流の場等に出向く機会が少なくなったこと、これによりまして情報を得る機会が減ったことが要因の一つであると推測しているところでございます。今後、これらを改善するため、利用できるサービスにつきましての広報、周知の在り方につきまして、より分かりやすい内容とするなど工夫してまいりたいと考えてございます。

○加藤委員 知っていたのに知らない人が増えてしまったみたいな指標にも見えるので、なかなか難儀だなと思います。あと、質問にはしないですけど、やはり解決策として広報が足りないというのは、どこの所管もよく言う話が多いということはここで指摘させていただき、後でまとめて伺います。

 次、37番、認知症のある人とその家族を支える環境づくりについて、指標が下がった理由について教えてください。

○河村地域包括ケア推進課長 オレンジカフェ等、認知症の人や家族が集える場所の設置数についてお答えさせていただきます。新型コロナウイルス感染症の影響によりまして、2か所活動休止を余儀なくされ、17か所と成果指標が低下した状況にあるものの、今年度新たに開設しているオレンジカフェもございまして10月には19か所となる予定でございます。2025年までに25か所とするために、関係機関との連携を一層進め、認知症の人や家族の集える場所を整備してまいりたいと考えてございます。

○加藤委員 ちなみに、事業のほうでは地域拠点の開設、広報など運営支援というのが予定を変更して実施している事業というふうになっていますけど、この内容について教えてください。

○河村地域包括ケア推進課長 こちらにつきましては、4か所、令和4年度から設置をしました認知症の拠点ですけれども、こちらにつきましては基本計画の後期で予定をしていたところでございますが、前倒しをしまして令和4年度に実施させていただいたものでございます。

○加藤委員 その前倒しが黒丸で表示されて何か悪い印象も受けますけども、早くできたならいいのかなとも思いつつ、考え方はよく分わかんないですけど、そういったのがあるということは指摘させていただきます。

 続きまして、10ページ、39、健康的な生活習慣が身につく環境づくりの成果指標が下がった理由について教えてください。

○中村保健企画課長 新型コロナウイルス感染症の影響により、外出や買物などに制限を受けていたことによりましてこれまで行ってきた体調管理が思うようにできなかったことが影響している可能性があると考えてございます。

○加藤委員 この新型コロナ前からのトレンドについて教えてください。

○中村保健企画課長 自身の健康状態がよいと思う区民の割合ですけれども、2017年度は79.2%、2018年度は79.5%、2019年度は79.9%、2020年度は85.7%で、次に調査を行った2022年度が81.9%でございました。

○加藤委員 つまり、新型コロナ前はこの数字が8割いったことがない。さらに前は分かんないですけど、いっていなかったにもかかわらず、2020年度は85.7ということでかなり高い数字になったということで、推測すると、新型コロナで外出というか、外食とかそういったものがなくなって巣籠もり生活をすることによって、自身としては健康的な生活を送られていると思っている人が多くなったのが2020年度なのかなと。その後いろいろと経済活動、社会活動を活発化することによって、健康に対してちょっとネガティブなイメージが増えてこの数値が下がったのかなと思います。これ、先ほど言った商店街に行く人の割合が新型コロナの2020年ピークのときに上がったのと同じで、健康に関しても2020年の巣籠もり生活のときがピークだったと考えられて、そうするとこのときがピークの値で、ある意味、社会全体ですごい広報をした中でこういった数字になって、この後、9割の目標値を達成しようというのはなかなか難しいことだなということで、トレンドをしっかり見ない上でこういった成果目標を立てているということにちょっと疑問があるということを指摘させていただきまして、次の項へ行きます。

 11ページ、41番、生涯にわたり学び続けることができる環境づくりでこの数値が下がった理由について教えてください。

○冨士縄文化振興・多文化共生推進課長 まず、割合が低下した理由ですけれども、こちらにつきましては、新型コロナウイルス感染症の拡大によりまして、区民の活動ですとか取組、事業そのもの、あと区民の学習の機会、こういったものが一定制限されたことによりまして指標の値に影響しているものと認識しているものでございます。

○加藤委員 そもそもこの区民意識調査の設問が区内における様々な学習機会が充実していると感じる区民の割合ですけど、その枕言葉に、講座や教室、スポーツ活動や文化芸術活動など区内において様々な学習機会が充実していると感じる区民の割合となっているようですけれども、そうすると、何かこの指標が本当にこれで正しいのかなとか、あと、こういった指標を上げるためにこの事業がちゃんとひもづいているのかなと疑問がありますことを指摘して、次の項へ行きます。

 12ページ、43番、災害に強い体制づくりについて、数値が下がった理由について教えてください。

○福嶋防災担当課長 地域自主訓練等参加人員が減少した理由といたしましては、新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響を受け、地域防災訓練の実施が見送られたことが要因と考えてございます。今後は、若い世代や要配慮者、外国人などを含めて地域の訓練等に参加していただくため、防災YouTubeの配信や防災体験デー、総合防災訓練など、魅力ある防災訓練を消防署や警察署などの防災関係機関と連携し積極的に展開してまいります。

○加藤委員 これもまた広報を頑張りますという話になってしまいますけど、先ほどひやま議員も取り上げていましたけども、やはり新型コロナでテレワークをやっている中で自宅にいる人が増えているという中で、そういったところで地域の活動の潜在能力や潜在値というのは上がっていると思いますので、そういったところにリーチするような広報をやるならばやっていただきたいということを指摘して、次へ行きます。

 13ページ、44番、西武新宿線連続立体交差事業を契機としたまちづくりの推進の数値が下がった理由について伺います。

○安田まちづくり計画課長 人口が減少した現状値は基本目標策定の翌年の数値であり、特に新型コロナウイルス感染症が流行している時期であり、そうした背景が理由にあると認識してございます。まちづくりの評価は長い年月の経過の中で成果が出るものでございまして、良好な住環境や魅力ある町並みの形成が進むことで定住人口が増えていくものと考えてございます。

○加藤委員 そうですね。まちづくりは5年では語れないと思いますけれども。ただ、数値目標を上げるというふうに言っておりますけれども、現状、例えば用途地域、第一種低層から変えないことには、建て替えしたところで別に人口が増えるような建物を建てるというのはかなり難しいなと思いますけども、そういった中で今まちづくり、いろいろここに挙がっている駅周辺まちづくりだったり防災まちづくり、こういったのを契機に用途地域を変えていかないとそういった人口増加というのはなかなか実現できないと思いますけど、その辺の区の見解をお伺いします。

○安田まちづくり計画課長 委員御指摘のとおり、連続立体交差事業や沿線のまちづくり、そういった契機が大事と考えております。これに併せて都市基盤の整備や駅周辺のにぎわい形成、そして防災を含む周辺の住環境向上に向けた、各地域特性を踏まえた地区計画等、様々なまちづくり手法を駆使することで達成していくものと考えてございます。線路上空活用や用途地域についても、こうした地域特性を踏まえたまちづくりを進める中で検討してまいりたいと考えてございます。

○加藤委員 我が会派でも、公共貢献ということで、サンプラザ容積率600%だったものが、良好な住宅、ホテルを造るとか、そういった要件をかなえることによって容積率1000%まで引き上げた。これ、中野区で一番最初だと聞いていますけども、今後、西武新宿線の駅周辺とかもこういった公共貢献の制度を使うことによりまして、いろいろと駅前の再開発をする際に公共貢献の中に区の欲しい施設を入れるというようなことも重要だと思いますけれども、見解をお伺いします。

○安田まちづくり計画課長 中野駅周辺とは少し性格が異なるものでございますけれども、地域特性や地域の要望を踏まえながら、様々なまちづくり手法を活用していく中で達成していきたいと考えてございます。

○加藤委員 続きまして、45番、各地区の特性に応じたまちづくりの推進について、これも同じような状況だと思いますけども、ここで一つ、事業の内容の中野坂上周辺地区のまちづくりにおける民間開発誘導の検討について未着手とありますけど、これはどういったことでしょうか。

○安田まちづくり計画課長 こちらの理由につきましては、中野坂上地区は新宿副都心に隣接した交通結節点等の立地条件を生かした交流拠点のまちづくりを誘導していく地区として都市計画マスタープランに示されてございます。こうした中で、地区まちづくり条例による地元権利者等のまちづくりの機運を踏まえ、民間再開発事業誘導等の勉強会の支援を行うことを想定してございました。地域では具体的なまちづくりの動きがまだ生じていないため、未着手としてございます。

○加藤委員 これ、5年以内には難しいということなんですかね。そういったところを御指摘させていただいて、次の46番、住宅ストックの質の向上、適切な維持管理及び有効活用の推進について、数値が悪化した理由について伺います。

○落合住宅課長 空き家棟数の増加の要因についてお答えいたします。令和3年度に空き家電話相談窓口を開設し、これを契機として、区民、町会関係者、民生・児童委員などに対して周知を強化したことなどにより、区へ寄せられる相談、苦情が増加しております。一方、空き家棟数の中では、建物自体に大きな損傷が見られるものの数は横ばいであり、大きく増加しているのは、建物自体の管理状況は比較的よいが、雑草や樹木の繁茂または越境があるものでございまして、苦情の多くを占めるのも雑草や樹木の繁茂や越境でございます。こうしたことにより、空き家として把握する件数が増加しているものと考えておりますが、庁内においても建築課、道路管理課、環境課等、関係部署との連携体制を構築して空き家に関する情報の集約と対応を進めているところでございます。

○加藤委員 ランク分けすると、資産として空き家がしっかりあって管理も行き届いているからカウントしなくてもいいんではないかなみたいなのもあると思いますし、その辺は指標の在り方として、悪いやつは横ばいだということなんで、その辺はしっかりと見ていただきたいなと思いますけども。今後そういった中で新たな目的達成のための試みというのは何がありますか。

○落合住宅課長 空き家に関連しましては、相続登記の義務化や所有者の責務の強化、管理が不十分な空き家に対する固定資産税の減額措置の解除などの法改正が予定されており、こうした法改正についても今後セミナーや啓発チラシなどの中で併せて周知してまいります。さらには、町会関係者や民生・児童委員だけでなく、高齢者会館や地域包括支援センター等、高齢者に関連する窓口や団体等を通じて、空き家の管理不全予防に向けて、空き家の所有者だけでなく、持家の所有者に対しても持家の有効活用等の啓発に取り組んでまいります。

○加藤委員 固定資産税減免が解除される可能性もあるというのはかなり大きな事業推進に、国のほうですけども、あると思いますので、しっかりとやっていただきたいと思います。

 次に、47番、まちなかの安全性・快適性の向上について数値が横ばいである理由はどうでしょう。

○塚本都市計画課長 こちらの指標数値でございますが、年度ごとに微小な上下を繰り返してございまして、今委員おっしゃったように、横ばい状態にあるものというふうに認識しているところでございます。

○加藤委員 これ、メインは景観方針、景観計画だと思いますけども、2025年度までにこういった数値を上げていくということですけども、結局、区全体の計画ができたところで、個別計画というのが見えないとなかなか景観が変わってこないと思うんですけど、個別計画というのは今後どうやって、まだ計画の策定の段階かもしれないですけど、その後どういうことが検討されているのか具体的に教えてください。

○塚本都市計画課長 まず、景観まちづくりの推進そのものの考え方でございますが、まず区が景観行政団体となることによりまして区が主体的に景観形成に関わっていくことができる。そういった結果、区民の景観形成に向けた機運が一層高まるものというふうに考えてございます。その上で、景観計画に基づき現在想定しているところといたしましては、まちづくりの検討が進んでいる地区、あるいは今後まちづくりを検討するような地区、そういったところにおきまして、地域住民と一緒に、まちづくりだけでなく景観の視点も併せて検討を行うことなどによって景観づくりの下支えができるものというふうに考えているところでございます。

○加藤委員 区はどこか特定の地域に入り込もうとか、そういった何か考えがあったりするんですか。言われるまで動かないんですか。

○塚本都市計画課長 区としてここをしっかり景観づくりを行っていこうという特別な地区という位置付けは現状ではまだございませんが、まちづくりの進展、そういったところでやはり景観も併せて進めていくべきであるというふうに考えた場合におきましては、積極的に区のほうからも働きかけを行っていきたいというふうに考えてございます。

○加藤委員 何か当初出たときの期待よりはなかなか、実際それぞれの所有のものをどういじくるなんてあり得ないと思うので難しいと思いますけども。でも、やっぱり区が主導していかないとなかなかこんなものは進まないと思いますので、何か言われるまで待つというのはやめていただきたいなということを指摘させていただきます。

 49番、多様なニーズに応じた魅力ある公園の整備で、これはトレンドについて伺います。

○村田公園課長 利用頻度別の割合の単純合計でございますけれども、2015年度が約27.6%、2016年度が約29.1%、2017年度が30.4%、2018年度が約29.1%、2019年度が約31%、2020年度が約34%、2021年度が約37.5%、2022年度が32%となってございます。

○加藤委員 目標値が36%で、ここに載っている指標は、2020年度が34%、現状値が32%ですけれども、ここに書いてある2021年度では37.5%で目標値を達成しているということで、ある意味、外れ年だったみたいな。これは結局、区民意識実態調査がこれでいいのかみたいなところですけども、その辺は最後にまとめて言います。

 続いて、50番、誰もが利用しやすく、円滑に移動できる交通環境の整備で指標が悪くなった理由について教えてください。

○宮澤交通政策課長 アンケートの下がった理由でございますが、アンケートの回答者の感覚的なものとなりますので定量的な分析は困難ではございますが、指標が下がった理由としましては、中野駅周辺における駅ビル工事や再開発等により移転している仮設のバス停、自転車駐車場等が以前よりも利便性が低下したこと、また、新型コロナウイルス感染症の影響によりバスの減便等があったことが影響しているのではないかと考えてございます。目標達成に向けましては、現在策定検討中の地域公共交通計画を策定するとともに、本計画に位置付けられる施策を着実に推進することで目標値を達成していきたいと考えてございます。

○加藤委員 このアンケートでは、満足している割合と、どちらかといえば満足している人があるわけですけど、足し合わせた数値だとトレンドはどうなっていますか。

○宮澤交通政策課長 交通の便についてよいと回答した割合と、どちらかといえばよいと回答した割合は94%となってございます。

○加藤委員 結局、足し合わせると満足している人が大体一緒だということで、何か分析値としてどうなのかなということを指摘して、次へ行きます。

 52番、ごみの減量やリサイクルの推進について、指標が下がった理由を教えてください。

○阿部ごみゼロ推進課長 まず、2021年度のごみ組成調査時には、外出自粛の影響により、テイクアウト食品などの容器包装プラスチックが増えました。これにより排出者が資源回収に回さなかったことが想定されております。今後は、プラスチック新法を踏まえて資源回収の拡充を図るとともに、ごみの分別ルールを周知徹底する形でまいりたいと思います。

○加藤委員 かなり上がってしまっているので、改善を求めたいと思います。

 次に、54番、犯罪や事件・事故の防止と消費生活の安全の推進について、この数値が悪くなった理由を教えてください。

○阿部生活・交通安全担当課長 新型コロナウイルス感染症の影響により自転車利用者が増えたことが自転車関与事故増加の一因にあると考えております。区では、中野、野方両警察署と連携して、自転車事故の多い高齢者が多く参加する自転車安全利用講習会や、30代から50代の保護者世代に向けた親子自転車教室などの充実を図っております。また、7月から新規事業として開始した自転車用ヘルメット購入補助事業等を通じて区民に対して自転車の安全利用を啓発してまいりたいと思っております。

○加藤委員 一般質問でも我が会派の伊藤議員が取り上げましたけども、警察は、来年度以降、自転車にも青切符を切れるように国会で法改正に向けて検討しているということですけれども、改めて伺いますけれども、こういった警察が実効的なことをやってくれるということで、中野区はそういう意味では理念条例でもいいとは思うんですけども、自転車条例を制定すべきと考えますけれども、伺います。

○阿部生活・交通安全担当課長 警察庁が自転車の交通違反に対する交通反則通告制度の導入を検討していることは承知しており、法改正等の動向を注視しているところでございます。自転車の安全利用に関する条例の制定については、他区の制定状況などを調査研究していくとともに、引き続き交通安全啓発の充実に努めていきたいと考えております。

○加藤委員 理念条例でもいいと思いますので、しっかりとつくっていただきたいと思います。

 次、55番、感染症の予防と拡大防止でこの数値が悪化している理由について教えてください。

○鹿島保健予防課長 まず、2020年は97.3%でありましたところ、2022年には94.8%に低下しております。この2年間に何度も新型コロナウイルス感染症の流行を経験し、感染症対策が習慣化されたことが影響していると考えられております。今後も予期せぬ新感染症が流行または再興感染症の定期的な流行等に備えて感染症の予防を呼びかけていき、住民には継続して感染症予防の意識を高めていくことが重要であると考えております。

○中村保健企画課長 こちらの指標のうち、②の区民健診(長寿健診)の受診率のほうにつきまして私のほうからお答えいたします。新型コロナウイルス感染症の感染状況により、健診を行っている医療機関等への受診控えがあったのではないかと考えてございます。しかしながら、受診控えは減ってきていると認識しております。また、新型コロナウイルス感染症の影響で健康に関する区民の関心は以前に比べて高まってきた一面もあると考えてございます。そういった意識に有効に働きかけるような広報を今後工夫していきたいと考えてございます。これに加えて、行動変容を促すナッジ理論を活用した受診の勧奨の工夫などにより、目標の達成に向けた受診率の向上を図ってまいりたいと考えてございます。

○加藤委員 感染症の予防を心がけている人は2020年をピークにちょっと低減してしまうと思いますので、防災意識も一緒ですけども、何かがあったときは上がりますけど、下がってしまうのをできるだけとどめるというようなことをやっていただきたいと思います。長寿健診の受診率が、取材のときに聞いたら、年々下がっているというところで、2018年から右肩下がりになっているわけですけれども。そういったところでやはり昨年も医師会から予算要望があったわけですけど、受診控えに対して、結局広報となってしまうんですけれども、そういったところをしっかりとやっていただきたいと思います。

 次、56番、最後、安全・安心な生活環境の確保、この数値が横ばいの理由を教えてください。

○秦生活衛生課長 まず、西暦の偶数年に実施しております健康福祉に関する意識調査アンケート結果において、食中毒に関心があり、十分理解している割合を成果指標としてございます。直近の2022年の調査は、新型コロナウイルス感染症が蔓延した時期であり、区の食中毒の普及啓発講座など一部中止になったことも影響している可能性があると考えております。

○加藤委員 これで全ての低下した成果指標について伺ってきましたけども、話を聞いていれば、たまたま数字が上がって、今回リストには挙がらないものもあったかもしれないなというぐらい、扱っている成果指標というところの問題点があったわけです。全体として総括をこの後させていただきますけれども。

 まず、中野区区民意識実態調査から持ってきた指標が多いわけですけども、最初に挙げましたユニバーサルデザインの認知度の際には、説明があったとおり、調査に回答した年代の構成によって出てくる結果が大きく変わってくる可能性が示唆されました。毎年取っている値であれば移動平均値を使うとか、また、年代の構成が異なるのであれば人口に対して割り戻した案分値を使うなど、それなりのデータ加工が必要になると思いますが、いかがでしょうか。

○森企画課長 成果指標の設定に当たってのデータの加工につきましてのお尋ねですが、基本計画の現在設定しております成果指標におきましても、年ごとに増減が大きいものにつきましては、5年間の平均値を現状値として設定しているといったような、平均値を取っているというものもございます。確定しました調査結果をさらに加工して成果指標に設定するかどうかということにつきましては、その加工したデータが適切なものと言えるかどうかにつきまして慎重に見極めた上で判断する必要があると考えております。

○加藤委員 既に移動平均しているものもあるということですけども、年代によって大きく変わってくるものとか、このまま何も操作していなかったら自分らで厳しい結果を出すだけだなと思いますので、そこら辺はお任せしますけれども、指摘させていただきます。

 昨年、情報政策等調査特別委員会で兵庫県の統計普及・加工分析事業について伺いました。講師は統計課の職員で、かつ、県立大学の客員教授という異色の方でした。兵庫県はEBPMを先進的に行っている自治体で、統計データとは何か根本的なところから、自治体でもできる経済波及効果の分析などを教えていただきました。神戸マラソンなどの経済波及効果などは自治体で自らそういった推計を行っているということです。中野区には使えないアンケートがたくさんあるかなと私は思うわけですけども、継続性を意識して改良できない状況もあるとも理解しています。しかし、そこで講師の方に伺いましたけれども、使えないのであれば継続性を無視してでも改良すべきとの指摘がありましたというか、そう言っていただきました。そう考えると、今後、区民意識実態調査をどうすべきかということを伺いたいと思います。

○浅川総務課長 区民意識実態調査の目的は様々ございますが、大きなものとして、基本計画の指標の達成度等、区の取組の進捗状況を把握し、区全体の政策に生かすためのエビデンスに活用するというものがございます。このため、質問事項について基本的な設問を経年的に観測していくものへと精選し、各所管が行う個別の事業満足度調査等とは役割分担し、すみ分けていくという方向性を持ってございます。このようなことから、ある程度の設問内容の継続性は保持しつつも、分かりやすく、より正確な選択肢を示せるように改善したり、区が新たに取り組むべき社会課題に対応する設問を取り入れるなど、各設問についての所管との調整をより精緻に行っていこうと思ってございます。また、区民意識実態調査という名のとおり、実際の区民の皆様の意識と実態を可能な限りありのまま反映させることが本調査のあるべき姿と思ってございます。

 回答率の高さはアンケート調査の信頼性の基礎であるとされている中、本調査は3年間の回答率平均約54%という、各種アンケートの調査の中では高い協力を頂いているものでございます。全体の協力率を向上させるだけでなく、例えば回答率の比較的低い若者層により一層協力いただきやすくする目的もあって昨年度からウェブ回答方式を導入しているところではございますが、年代層の分布についても区民の年代分布にできるだけ近しいものにしていくなど、調査精度をさらに高める努力を一層進めていきたいと思ってございます。

○加藤委員 そういった試みをやっていただけたらいいと思います。

 中で挙げましたけど、商店街の利用だったり、健康意識など、新型コロナによる影響がピークである2020年度ほど成果指標がよくなったという結果があり、その後逆に下がっていってしまうということで、目標達成が厳しいものとなっている指標も幾つかありますけれども、それは過去の2020年度より前のデータをしっかり見ていないからこういった設定になってしまっているのかなと思うんですけども、この点についてどのような見解をお持ちか伺います。

○森企画課長 成果指標の目標値の設定についてでございますが、過去のトレンドを踏まえた上で目標値を設定するということについては基本であるというふうに考えておりまして、そういった観点での設定ということもしているということでございます。一方で、一度上昇した値、これを低下させずにさらに上昇させていく目標ということを立てて取組を進めるということも必要だと考えておりまして、そういった観点でも目標値を設定したということで捉えております。

○加藤委員 また、横ばいの指標もありますけれども、何をやっても変わらないみたいな状況になっていて、そうすると、指標がまずいのか、事業が全くうまくいっていないのか、目標値が悪いのかといろいろあるわけですけど、その辺、どのような見解をお持ちですか。

○森企画課長 この成果指標につきましては、各施策の取組を実施したことによる成果を数値で表すということで設定をしておりまして、それぞれの施策の成果指標ということについては妥当なものとして捉えているところでございます。この設定した目標値の達成に向けて今後も取組を進めていくということで考えております。

○加藤委員 指標が上がらない中で、その対応策として広報をしていきますという答弁が幾つかあったわけですけれども、あまりに情報があり過ぎて、例えば中野区のホームページとか見て、お知らせ欄を見たって、3日もあればもう更新されてトップページには載らなくなってしまって、情報があまりにもあふれ過ぎてしまって、逆に区からの情報を全部シャットアウトしてしまうぐらいの状況もあり得るのかなと思う中では、事業施策の中で何か優先順位というか、一般区民に対して――その必要なサービスを持っている人たちにはやっぱり必要ですけれども、一般区民の平均値的なところでどの施策が優先順位が高いかみたいな、こういうことをやらないと区民がなかなか区政について関心を寄せていただけないのかなと思うんですけど、その辺の区の見解を教えてください。

○森企画課長 基本計画におきまして組織横断的かつ重点的に対応することが必要な政策課題に対して重点プロジェクトを設定しているところでございまして、その取組については組織、人員体制の整備と予算の計上を行い、着実に推進していくというふうにしております。ですので、そういった部分での一定の優先順位というのはつけているというふうに考えております。

○加藤委員 そういった意味では、今回はやらないとおっしゃるんでしょうけど、成果指標を見直すことも必要だとは思います。

 ちょっと時間がないんで飛ばしますけども、先ほど冒頭のほうで言いましたけども、基本計画を達成するために事業があるのかなと思ったんですけど、あんまり見ていないというところがスタート地点です。何のために基本計画をつくったんだというところですけれども。その上で今度実施計画なるものをつくるわけですけども、この質問を市川議員にしてもらったら、具体的に、具体的にというキーワードばかり出て、今まで具体的にはなかったのかというような感じのものに対して実施計画が立てられるということになると思うんですけども、実施計画というのは何なのか、会派としてもう一回伺います。

○森企画課長 新型コロナウイルス感染症の拡大の影響によりまして、財政状況を含め先行きが不透明な状況の中、令和3年度に基本計画を策定したこともございまして、結果として、後期の事業展開が前期からの継続というものも少なからずあったというようなことでございます。そういった後期に取り組むべき事業の展開を具体化して基本計画を着実に進めていくため、実施計画を策定するということでございます。

○加藤委員 決算としてこの基本計画の進捗を見ながら各施策について状況を伺いましたけれども、そもそもこの基本計画について見ながら予算編成がされていないというようなところもありましたし、この成果指標も見ていなかったということが出てきて、中野区の最上位計画である基本計画を実現するための区政ではなかったんだなという感想を残して、この項の質問を終えます。

 それでは、次、2、財政フレームについて伺います。

 まず、令和4年度の編成時の財政フレームについて。フリップを使って、読めないのは重々承知ですけど、何が見せたいかというと、財政フレームで、上に歳入歳出がありまして、義務的経費と繰出金、そしてここに赤枠でやっているところに一般事業費と新規・拡充等事業とありますけれども、この一般事業費というのは、この横引きで214億円で毎年ずっと一緒。この一般事業費というのは事業の経常経費ということで認識しておりますけれども、それでよろしいですか。

○竹内財政課長 一般事業費の考え方については、委員御指摘のとおり、義務的経費等を除いた事業費の経常経費でございます。

○加藤委員 いわゆる固定費とでもいうんですかね。経常経費を先ほど214億円で10年間やっていきますと言った翌年、令和5年度の予算編成では244億円になっています。これは30億円の増加となっているわけです。1年もたたずにその財政フレーム、翌年度以降こうすると言っていたやつが簡単に破綻してしまったわけですけども、このことを再三言わせていただきました。こういった状況をどう捉えていますか。

○竹内財政課長 実際の一般事業費につきましては、年度の歳入等もございますので、その年度年度の適当な時期を見計らってこちらのほうへ編成していると、そのように認識してございます。

○加藤委員 毎年様々な行政需要がある中で、単年度の単発事業や施設整備など金額が多少なり高くなることも致し方ないとありますけども、経常経費が膨らんでいくことは将来的に区財政に不安を残すものであります。経常的な経費をしっかり抑え込むことが区政安定に向かっていいのかなと思いますけれども、そういった中で今、一般事業費ともう一つ、新規・拡充等事業というのを言いましたけども、その新規・拡充等事業というのは「等」の中に推進で、新規・拡充・推進事業という意味でよろしいですか。

○竹内財政課長 こちらもそのとおりでございまして、新規・拡充・推進事業の全ての予算額の合計となってございます。

○加藤委員 新規・拡充等事業の中には投資的経費が含まれているということでいいですか。

○竹内財政課長 新規・拡充・推進事業に含まれる投資的経費につきましてはこちらの中に含まれてございます。

○加藤委員 となると、二つの事業費を足したもの、一般事業費と新規・拡充等事業費を足し合わせたものが当年度の事業費という認識でよろしいですか。

○竹内財政課長 委員御指摘のとおり、一般事業費と新規・拡充・推進事業、また、その他の義務的経費等の合計が当該年度の事業費となります。

○加藤委員 ここで一つ疑問が出てくるんですけど、ある事業が拡充・推進事業となると、一般事業費に入っていたものから取り出されて新規・拡充・推進事業となりますというルールで一般事業費を積算するのであれば、例えば全ての事業が拡充事業と指定された場合は、一般事業費はゼロになるというのはテクニカル上あり得ますよね。

○竹内財政課長 委員お示しのとおり、全ての事業が拡充事業になったと仮定した場合、全ての事業が新規・拡充・推進事業となりまして、一般事業費はゼロとなります。

○加藤委員 今こっちのフリップだと、上が一般事業費、下が新規・拡充・推進事業、投資的経費も含めますけども、トータル的に見たらこの金額を抑えていく。今のルールだと、一般事業費って結局ゼロ円にすることも簡単だということですね、言い方とすれば。現実には、だけれども、拡充事業だと認めれば一般事業費から除かれてしまうわけであって、そのことがどうなのかというのはこの総括質疑の中でのやりたいことなんですけども。例えば、あと投資的経費に関しましてもこの新庁舎建設があるといきなり510億円というふうになってしまうので、この事業費バランスを見るためには投資的経費を除いた事業費だったり、固定費とか変動のお金をちゃんと見ていかないと、そういった区の財政が難しいのかなというふうに考えるわけです。

 事業を一個一個見ていくと、例えば令和2年度、令和3年度、令和4年度の予算ですけども、GIGAスクール構想、これは補正予算で途中で生まれたやつですけど、3.7億円でした。これが翌年度はプラス5.5億円になりましたので、拡充事業として新規・拡充事業に入っていくわけです。これが翌年度になると一般事業費に回ります。拡充も推進もしないので、新規ではもちろんありませんので、そうするとこっちの中に入ります。逆に、こっちに耐震化促進事業1億円というのがありましたけれども、これが拡充によって1億円プラスになったんで総額2億円になりました。そうすると、こっちに行ってしまう。こういった中で一般事業費と新規・拡充事業費のお金が決まってくるということが分かるわけですけども。こうなると、一般事業費って何だったんだろうみたいなところ。何だったというか、それを理解をちゃんと、ここの数字は何のために出しているんだぐらい、一般事業費ってふわふわしたものだなというふうに思っているわけですけども、この辺についてちょっと御説明いただけますか。

○竹内財政課長 一般事業費と、あと新規・拡充事業等の経費につきまして、こういった入り繰りがあるというのは認識してございます。そういったものを含めまして区として歳出のほうを全体的にコントロール、総体的にコントロールしていく。そういったことが健全な財政運営につながるのかなと考えてございます。

○加藤委員 もう一回言いますと、私として、考えとしては、例えば家計に置き換えれば、上のほうが住居費とか光熱水費とか通信料、保険料などの固定費と捉えていたんですけど、そうでもないし、下のほうを交際費だったり医療費だったり変動費のほうで物を考えればいいのかなと思ったんですけど、例えば今のコントロールの仕方だと、物価高騰で電気代が1.5倍になりましたといったら、これは拡充事業だねといって、家庭の固定費で考えたらいきなり新規・拡充予算に回しているような、そういった感覚に見えるので。こうなると固定費の考え方が全く難しいなというふうになってくるわけで、何のために一般事業費というのを表示しているのかなというふうになってくるんですけれども、来年度予算からこういったところをしっかりと分類して表示してもらいたいなと考えるわけですけど、いかがでしょうか。

○竹内財政課長 現在、令和6年度予算編成につきましては方針を公表し、全庁的において作業を開始しているところでございます。考え方を変更することにつきましては現在進行中の編成作業に大きな影響を与えることになり、また、経費には物価高騰や人件費増などの増分もございまして、拡充・推進事業部分だけを切り出すのは非常に困難と考えてございます。

○加藤委員 結局、今年度は間に合わないのは分かりました。来年度は可能なんですか。

○竹内財政課長 先ほどの答弁の繰り返しになりますけれども、一般事業費、また新規・拡充等事業、そういった事業費を全体的、総体的にコントロールすることによって健全な財政運営に努めてまいりたいと考えてございます。

○加藤委員 いや、表示することが不可能なものではないと思うんですけど、できないんですか。

○竹内財政課長 こちらの経費をそれぞれ切り出すとなりますとかなり煩雑な作業を膨大に行わなければいけませんので、現在のところでは非常に困難と考えてございます。

○加藤委員 例えば当初予算の概要とか見ると、昨年度幾らで、拡充して幾らみたいな表示をされているじゃないですか。その数字の中で一般財源のところだけ当てればいいだけですから、そんなに難しい作業ですか。

○竹内財政課長 新規・拡充事業に関しまして、各事業部のほうからこちらのほうへ予算編成のときに提出いただいています。その中でそちらの数字を明らかにして、純粋に増分であるとか、そういったところの切り分けをするといったことの作業はかなり困難かと思います。

○加藤委員 そうしたら投資的経費だけでも、その内訳だけでも出すことは可能ですか。

○竹内財政課長 投資的経費につきましては、現在、予算審議におきましても財源内訳等をお示ししているところでございます。財政フレーム上で明示することは難しいと考えていますけれども、分かりやすい説明に努めてまいりたいと考えてございます。

○加藤委員 何で財政フレームに入れないんですか。新規・拡充等の中で、そのうちの投資的経費は幾らかとだけ表示することも難しいですか。

○竹内財政課長 そもそも財政フレームというのは区全体の財政的な流れを示すものでございまして、そちらのほうに特化して示すということは趣旨にはあまりそぐわないものであるかなと考えてございます。

○加藤委員 その投資的経費さえ引いてしまえば、投資的経費以外のだけ見たいんですけど、そっちの表示をしてほしいんですけど、その表示はできますか。

○竹内財政課長 投資的経費に関しましては個別の事業費という形になりますので、こちらの財政フレームで明示することは難しいと考えてございます。

○加藤委員 繰り返しになってしまいますけど、難しいわけないじゃないかと言いたいの。今すぐそれはやってください、そのぐらい。それはいいです。そういったところで、そういうふうに物の考え方、全体的な財政フレームの考え方について提案とお願いということで、この項の質問を終わらせます。

 続いて、3番、職員の人材育成・適正配置についてお伺いします。

 今回特に問題と感じているのが技術職についてです。近年、業界団体から、職員の技術力が低く、発注者、管理者として備えおくべき必要な知識経験が足りないとの話です。発注における仕様のミスにより追加発注によるコスト増や納期遅延となり、行政運営、区民サービスへ大きな影響を残した事例もあるそうです。職員の技術力が低迷しているようであれば取り返しのつかない状況も想定できます。そこで伺いますが、中野区は技術職の育成に当たってはどのようにしているのか。技術職に関する育成方針などがあれば併せて伺います。

○石橋人事政策・育成担当課長 技術職の育成につきましては、職場でのOJTを基本に、基礎的な知識習得や実務能力の向上を目的とした職場単位での研修を実施しているところでございます。また、特定の高度の専門知識や最新の法令、技術情報等の獲得につきましては、特別区職員研修所や東京都あるいは国や関係機関の外部研修を活用して、個々人の職務経験や職務内容、技術レベルに応じて選択受講しているところでございます。また、区は人材育成基本方針を定めてございまして、現在その方針に基づき、土木建築職を中心とした技術職の人材育成プランの策定の検討を進めて、令和6年度には策定したいというふうに考えてございます。

○加藤委員 一方で、業界からの声で、技術職の対応に問題があるとも聞いております。職人気質になっているのか、かなり横柄な態度で対応する職員も少なからずいるということです。許認可等の権力行政といった業務上の性質であること。特定の専門能力を持ち、特定の職場に長くい続けた結果、視野が狭くなることも影響するのではないかと考えます。視野を広げるために、コミュニケーション能力を高めるためにも、技術職特有の特定職場にこだわらず、事務系の窓口職場等の経験をさせる異動ローテーションを経験すべきと考えますが、区の見解をお伺いします。

○石橋人事政策・育成担当課長 区の技術職は、行政として求められるレベルの確かな技術力を身につけることはもちろん、区民や事業者、関係団体の方々の立場に立ち、真のニーズや状況を読み取る力あるいは信頼を得るコミュニケーション能力、関連する周辺領域の知識や状況を理解できる視野の広さも求められるところでございます。異なる分野で区民と直接関わり合える職場の経験は、視野の拡大やコミュニケーション能力の獲得には有効であるというふうに考えてございます。技術職の育成プランの中でも検討を進めていきたいというふうに考えてございます。

○加藤委員 技術職の在り方について、現場のトップであります都市基盤部長から見解をちょっとお伺いしたいと思います。

○豊川都市基盤部長 今、石橋課長のほうが大部分申し上げましたけれども、繰り返しになるかもしれませんが、技術職に求められる能力ですとか役割、そういったものはそもそも行政と民間企業では違うということもありまして、そうした役割や能力は時代時代で変わるものというふうに考えてございます。例えば建築技術職の場合でございますが、かつては職員自らが施設の設計を行ったりですとか工事監理を行う、そういったこともあったわけでございますけれども、現在では必要な業務内容が大幅に増加をしたこと、あるいはその専門分化、そういったことなどによりまして、民間への発注業務、それから進行管理が主流となっているというところでございます。こういった変化に沿った行政と民間の役割分担をしっかり認識しなければいけないというふうに考えているところでございます。基礎的な技術の習得、これはもちろんのことですが、現在では新庁舎移転に伴うDXの推進ですとか進展ですとか新しい働き方への移行、それから関連する法制度の変革や技術分野全般にわたるITシフト、こういった時代の大きな変化に敏感に反応しまして、時代に適した効果的・効率的な役割分担や能力開発についても確実に進めていく必要があるというふうに考えてございます。

 本来、技術職員はあくまでも行政職員でございますので、政策立案ですとか区民の接遇、こういったどの時代でも求められる普遍的な役割、これについても大切にしながら、中野区職員としてのスキルアップもしっかりと図っていきたいというふうに考えてございます。

○加藤委員 私も役所で働いたことがありましたけど、物理の1ページに載っているニュートンの法則も分かんない人が技術職をやって、もう業者と何にも話が進まないみたいなことがあって、逆はないのかもしれないですけど、技術職は逆に区民と対応するようなサービスをしっかりやっていかないと、何が区民に求められているか本当に分からないと思いますので、その辺、しっかりと異動ローテーションを組んでやっていただきたいと思います。ありがとうございます。

 次に、デジタル人材について伺います。新庁舎移転が目の前に迫りまして、職員の働き方や区の業務オペレーションも変化しつつあります。特にMS365の活用は大きな変革をもたらす可能性があります。それに対しては短期的なツールの操作習熟はもちろん、長期的な視点でデジタルを最大限に活用した業務・サービス改革や働き方改革ができる人材の育成が課題であると考えます。区は3月にDX人材の育成の考え方を取りまとめ、それに基づいて職員の育成を進めているとしていますが、現在の取組状況について伺います。

○石橋人事政策・育成担当課長 DX推進に資する人材につきましては、外部人材の獲得と内部人材の育成の両面の対応で実現していく必要があり、とりわけ内部人材の育成につきましては全職員のICTリテラシーの底上げ、管理職の意識改革、そして業務推進の中核となるいわゆるDXリーダーの養成という観点で進めていくこととしてございます。特に各部課に配置するDXリーダーの養成につきましては重要かつ急務と考えており、今年度から協定を締結しているマイクロソフト社や、あるいは東京都と連携して検証を進めているところであり、ここ数年で一定数を育成する予定でございます。また、MS365の操作研修やDX推進に対する意識改革も併せて進めているところでございます。

○加藤委員 先ほどの技術職の技術力強化について言えば、MS365の機能を使って現場と執務室をつなぎ、技術力のある職員がリモートで技術指導ができるようにするなど、仕事の仕方や機能を見直すことで技術力を補えると考えますが、いかがでしょうか。

○石橋人事政策・育成担当課長 MS365を活用し、職場と現場をつなぐリモートワーク、これはこれからの仕事の基本スタイルの一つになるというふうに考えてございます。情報セキュリティに十分配慮しながら、知識や技術レベルを補完する機能としても有効に活用していきたいというふうに考えてございます。

○加藤委員 それぞれの課でデジタル人材として担当者を置いていくことになると思いますけども、その担当者が異動でいなくなると誰もシステムが使えないで、途端にその課が大混乱するみたいなこともあると思います。私自身も大学の研究室にいたりシンクタンクにいたり、地域団体を辞めて、その後2年間ぐらい、「これ、どうやるの」というデジタル系の質問をよく連絡を受けたりもしたわけで、そうすると役所の中でも同じようなことが起こるようなことを懸念するわけですけども、その辺のデジタル人材の異動ローテーションについて伺います。

○石橋人事政策・育成担当課長 先ほどもお話ししたとおり、DXリーダーはここ数年で一定数を育成していく予定でございます。各部課に1、2名程度配置できたらなというふうに考えてございます。その後もDXリーダーによってさらに新たなDXリーダーを継続的に養成する仕組みを構築することによって、特定の職員が特定の職場に固定する必要はない人事異動ローテーションを実現できるというふうに考えてございます。

○加藤委員 今1、2名と言ったんですけど、少なくとも2名いないとそこが回っていかないのかなと思いますので、そこら辺は人数バランスを考えていただきたいと思います。

 2017年5月、国はデジタル社会に対応した行政サービスを実現する方針としてデジタル・ガバメント推進方針を定めました。その一つの柱としてデジタル技術を徹底活用した利用者中心の行政サービスの改革であり、その推進の考え方としてはサービスデザイン思考を取り入れると宣言しています。東京都もサービスデザインガイドラインを定め、サービスデザイン思考を基軸としたDXの推進、サービスの改革、そして職員の育成に取り組み始めております。区もDXを推進するに当たりましてそういった考えを基盤とする人材育成を取り組んではいかがか、伺います。

○石橋人事政策・育成担当課長 徹底的な利用者視点に立ったサービスの在り方を考える、いわゆるサービスデザイン思考の重要性については認識をしてございます。現在、先ほど申し上げましたDXリーダーの育成に当たりまして、その育成研修でのグループワークのテーマとして業務改善だとかデータ活用というこれまでの重視してきた概念とともに、区民サービスの向上を目的としたサービスデザイン思考を新たな議論のテーマとしても取り上げて検証しているところでございます。今後はDXの分野に限ることなく、区民サービスの質向上に貢献する施策構築の仕組みにつながるよう、サービスデザイン思考を人材育成の視点や要素に取り入れた人材マネジメントの取組を検討していきたいというふうに考えてございます。

○加藤委員 そうしましたら、次、4番、業務発注について入っていきます。

 公契約条例についてまず伺います。公契約条例によりまして、1,000万円以上の委託業務においては労働報酬下限額が1,170円となり、無論そのための契約金額になっていると考えます。しかし、1,000万円未満の委託業務においては公契約条例の対象外となるために、東京都の最低賃金1,072円に準じるために契約金額も入札によってかなり割安になってきます。公契約条例では1,000万円以上の委託契約を適用対象としていますが、同時に、ほかの1,000万円未満の委託契約も受託している事業所、1,000万円以上と1,000万円以下、両方取っている会社がありますけども、そういった会社においては、1,000万円以上だと1,170円、そうではないほうは1,072円ということになります。そういう会社が実際にあるというふうに伺っておりまして、といって、同じ会社の従業員で、1,000万円以上だと1,170円で、そうではなかったら1,072円のベースで給料を与えるというわけにもいかないので、1,000万円以下の業務も持っているところは、結局1,170円を最低の時給に設定せざるを得なくなって、このままだと赤字になる見込みだということです。そのような状況が発生していることは区は認識しておりますか。

○原契約課長 公契約条例では、適用対象となる委託契約を1,000万円以上で、かつ規則で定める範囲の業務について対象としていることから、受託事業者内において公契約条例適用業務の従事者か否かにより労働報酬下限額が適用されるものとそうでないものが生じ得ることは認識してございます。一方、公契約条例を適用することによる受託者への報告書作成の事務負担等の観点から、契約予定金額の多寡等を基に適用対象とする委託業務に一定の制限をかけることはやむを得ないとも考えてございます。

○加藤委員 やむを得ないかもしれないですけど、こういった状況のままでいいとお考えですか。

○原契約課長 公契約条例の趣旨として、適切な労働者の契約環境の確保、それと公共サービスの品質確保という観点がございます。そちらの履行のために、公契約条例では、まず対象要件を、対象となる委託業務を制限の下、運用をスタートしてございます。今後の運用については引き続き状況を注視しながら考えていきます。

○加藤委員 こういった事態が発生するということは従前から我が会派としては指摘させていただいたところです。賃金のベースアップによる労働環境の改善というのは必要なことだと思いますけれども、この100円近くのギャップというのはかなり厳しいことになっている。このギャップを埋めるためにそれぞれの事業者が努力されていると。この前我が会派でも取り上げましたけど、全国の自治体の給食事業を担っていたホーユーという会社が経営不振で廃業の道を選び、事業が止まってしまった事例があります。ビジネスモデルに問題があったとも言われていますけども、物価高だったり、そういったものの影響があったわけで、公契約条例ではそういった中で人件費を人為的に上げるものであり、事業者の経営を圧迫させるケースがあり、年度途中で委託が業務停止になる可能性も否定はできません。

 こういったギャップを埋めるためには、乱暴ですけど、三つぐらい方法あるかなと。一つ目は、公契約条例を廃止する。これは現実的ではないので、労働報酬下限額と東京都の最低賃金の差が埋まるまで労働報酬下限額のアップを抑制する。あんまり差を、100円はちょっと大き過ぎるだろうみたいなところを考えるわけです。ちなみに、毎年10月1日に最低賃金は改定されますけれども、東京都は今度10月1日からは41円上昇して1,113円となりまして、98円あったその差は57円となります。こういったことを、差が縮まればそこまでではないかなという考え方があります。

 二つ目は、公契約条例による1,000万円以上の委託業務という表現のうち、この1,000万円以上というのをなくす。つまり、労働報酬下限額を全ての業務に対して設定する。これも抜本的な問題の解決の方法です。

 三つ目は、これはあんまり言えないですけども、75%と推察される最低落札価格を上昇させる。これは表にできない数字で議論はできないですけども、そんなことがあるのかなと思います。

 いろいろ申し上げましたけども、1,000万円未満の事業に対しても1,170円の時給が払えるような措置が必要と考えます。そういった意味で現実的といった労働下限報酬額の上昇を抑制することが一つあるのかなと思いますけども、前回の公契約審議会の答申で、労働報酬下限額は1,170円と指定されたときに、財政側のほうではその金額でいいかという審議も特になく、こういった金額以内でという要望もなく、言われた数字をそのまま業務の金額にしていったわけですけれども、本当に答申で言われた数字をそのまま、財政サイドとしてこのまま入れていいのかなというところが考えられるわけですけども、こういったことを答申の言われたとおり、言いなりにならないみたいなことは区として考えられるのか伺います。

○原契約課長 公契約審議会は、公契約施策の適正な実施を確保するために設置した区長の附属機関でございます。そのため、同審議会での審議を経て出された答申は重く受け止め、尊重すべきものであると考えてございます。

○加藤委員 審議会の種類によりますけど、都市計画審議会なんか別に、こういう方向で行きたいと区が言って、それを追認するような場の審議会ですけども、その趣旨が、そういった審議会によってどのぐらいの発言の重みがあるか変わってくるような感じもしますので、そういった意味では区の意見も少し入っていいのかなと思いますので、その辺はバランスを考えていただきたいなと思うところです。

 次に、工事案件の件ですけども、行政側にも届いておりますけど、東京土建の予算要望で、建設産業の担い手を確保する観点から実効性のある公契約条例を施行することをお願いしたいとありますけれども、要望内容も踏まえてどう対応するかお伺いします。

○原契約課長 まず、区が発注する工事費の積算については、国や都が公表している公共工事の設計労務単価等に基づき適切に行ってございます。その上で、公契約条例適用対象の工事では、国が設定した公共工事設計労務単価を基に、熟練労働者においてはその90%を、見習労働者の方においてはその70%に当たる額を労働報酬下限額として定めているものです。このことは、入札公告時に事業者にも通知していることから、一次請負、二次請負の事業者さんにも労働報酬下限額を踏まえた報酬が請負代金から支払われるものであると考えてございます。

○加藤委員 実効性ある公契約条例をやっているという答えでいいということですか。

○原契約課長 はい、現在そのように考えてございます。

○加藤委員 続きまして、インフレスライド条項について伺います。市川議員の一般質問でインフレスライド条項に対して見直しの検討を行うという答弁を頂きましたので、詳細について伺います。工事請負契約約款第26条第6項のインフレスライド条項を適用する場合のスライド額、協議の流れについて伺います。

○大須賀施設課長 スライド条項の協議の流れですけれども、受注者が、インフレスライド条項の規定により賃金水準または物価上昇の変動により契約金額が不当となったことを示す資料とともに、変更請求概算額を工事主管部署に提出いたします。区は、受注者からの申出を受けた後、受注者とのスライド協議を開始するとともに出来高等の確認を行い、スライド額案を受注者へ提示いたします。受注者は、区から提示されたスライド額案について異議のない場合は承諾書を区へ提出いたします。なお、協議が調わない場合は発注者がスライド額を決定し、受注者へ通知いたします。

○加藤委員 受託者からの申出に基づいて協議を行うということですけども、スライド額の算定対象を判断する上での考え方について伺います。

○大須賀施設課長 インフレスライドの運用の見直しについては今後の検討となりますが、物価高騰の実態を踏まえ、都の工事単価を採用している品目以外で、例えばサッシや可動間仕切り壁、エレベーターなどの品目についても協議の対象としてまいります。

○加藤委員 新しくスライド条項で明確にそういったエレベーターなどを踏まえて今後やっていただけるということですね。ありがとうございます。

 発注図書において工事の数量等の詳細を一式というふうに表記しているものがありますけども、スライド額の協議申出をする際には、一式だと、結局、単価も分からなければロットも分からないわけですから、こういったところの一式表示というのはやめていくべきだと思いますけど、その辺の検討状況を伺います。

○大須賀施設課長 工事積算内訳書の作成ですが、東京都の積算基準を準用し積算業務を行っております。内訳書作成要領に示されているもので、例えば仮設費など一式表示とされているものを除き、原則、数量を明記しております。なお、今後の一式表示の在り方については他の自治体などの状況も把握しながら工夫していきたいと考えております。

○加藤委員 地元の事業者さんとかにお話を聞くと、一式という表示でなかなか見積りも難しいということなので、そこら辺の改善は求めていきたいと思います。

 続きまして、随意契約について。入札ではなくて随意契約によることができる契約の予定価格の範囲についてどのように規定しているのか伺います。

○原契約課長 随意契約によることができる契約の予定価格につきましては地方自治法施行令に業務種別ごとの上限金額が定められてございます。中野区においては、同施行令の上限金額を随意契約によることができる契約の予定価格上限額として中野区契約事務規則において規定してございます。

○加藤委員 私もちょっと公務員をやっていて発注をやっていましたけど、入札か随意契約で作業ボリュームが感覚的に50倍ぐらいは違うかなみたいな。随意契約だと相みつ3社取って、それで金額決定で、ばっと係長の印で終わりというところが、入札になるととんでもない。2、3か月かかる長い作業になってくるわけで、このボリュームの差というのを何とか、随意契約の金額を上げることによってこれが働き方改革につながっていくのかなというふうに思っていたわけですけど、国で決められているということでなかなか難しいことなんだなと思いますけどね。ただ、平成12年からですかね、金額が改定されていないみたいですけど。消費税アップだったり、賃金水準や物価水準が高騰している中、こういった上限額の見直しについて区としても国に働きかけていく必要があるかなと思いますが、見解をお伺いします。

○原契約課長 契約の公平性、公正性というものを担保しつつでございますが、契約手続の効率化及び負担軽減を図る上でも、この間の物価変動等を反映した適切な金額設定とするよう、上限金額の見直しについて国に要望してまいりたいと思います。

○加藤委員 それで終わらせていただきます。

 続いて、5番、中野区の農業政策について。今定例会一般質問において我が会派の市川議員が都市型農業に関する質問をしまして、推進する旨の答弁を頂きました。そこで、農業政策について具体的に質疑、提案させていただきます。

 中野区内において農地や市街化区域の地域・地区の一つである生産緑地となりますので、そういった生産緑地、今後の中野区としてはどういうふうにやっていくかという展望をお伺いします。

○塚本都市計画課長 現在、区内には8地区、合計で約1.37ヘクタールの生産緑地地区、そして特定生産緑地地区が指定されてございます。生産緑地地区の指定に当たりましては、災害等の防止や良好な生活環境の確保に効果があり、かつ、公共施設等の用に供する土地として適している、そういった要件を満たすことが必要となってございます。区では、令和4年3月に生産緑地地区の指定規模を500平米以上としていたものを300平米以上とすることに引き下げる、そういった条例を施行してございます。区といたしましては、今後も、生産緑地法の趣旨に沿いまして、要件を満たすものについては地区の指定を行っていく考えでございます。

○加藤委員 1992年に改正生産緑地法ができまして、営農を継続することを条件に固定資産税、相続税等の税制上のメリットを受けるもので、30年間の期限を区切り、2022年以降は生産緑地の指定解除というのがありました。いわゆる2022年問題がありましたけれども、その後、法改正が行われまして、解除まで10年間の延期を選択することが可能になりました。また、もともと土地所有者が農業を営むことしか許されていませんでしたけれども、第三者へ農地を貸す、収穫した作物を製造・加工・販売する専用施設の建築、収穫した作物による農家レストランなどの活用などができるように法改正がされました。これによりまして、山場を迎えていた2022年問題でありましたけども、そういった問題は一時的には解決しました。

 しかし、2011年、農林水産省の都市農業に関する実態調査で示された営農者の高齢化、収益性が悪くもうからない、後継者の不足という都市農業が抱える問題が改善されたわけではありません。中野区の生産緑地を所有されている農業者さんにお話を伺ったところ、先祖代々の土地を守りたいが続けられる自信がないということでした。中野区としては、都市型農業の支援をして農業を続けるモチベーションを高めてもらう必要があります。最も重要と考えますのは収益性を高めることで、それにより後継者不足も解消される可能性が高まります。また、地域との連携を図ることで農地の存在感を高めることも重要であります。区は産業振興方針でもそうしたところを明記していただきたいと言っていたわけですけども、何らかの支援を今後していくという見解でよろしいでしょうか。

○松丸産業振興課長 都市型農業の意義や可能性につきましては区として認識しているところでございます。中野区産業振興方針の検討を進める中で、他区の事例などを参考にしながら、支援の在り方ですとか同方針への記載内容について検討してまいりたいと考えております。

○加藤委員 そのような背景で、農業者の皆様と様々相談させていただいた中で三つ柱があるのかなと考えます。一つは、農作物に付加価値をつけて収益性を高める。二つ目は、都市農業の存在価値を高めてさらに誇りを持ってもらう。三つ目は、災害時の一時避難場所、井戸水給水所として農地の必要性を高める。こういったことが考えられるかなと思います。

 一つ目の農作物に付加価値をつけ収益性を高めるについては、キーワードは朝採れと考えています。朝取れというのは、答弁でも頂いておりますけれども、都市で収穫するのに農作物の運搬コスト、時間が格段に少ないことが中野の農業の最大の魅力です。郊外の農地では直売所、道の駅、ファーマーズマーケットなどよく見ますけれども、私も茨城県つくば市に住んでいたときに時々行っておりましたけれども、都心からもよくお客さんがいらっしゃいます。もちろん、運搬コストが少ない分、商品の値段が安いことは当たり前ですが、なぜ都心の方々がわざわざ交通費がかさんでまでそういった野菜を取りに行くのかというのは、皆さん御存じですか。なぜ直売所みたいのがあるのか、皆さん御存じかということですけども、答えは鮮度が、味が全く違うということです。流通ルートに時間がかかり過ぎてしまうということですね。

 東京都中央卸売市場のホームページに、野菜、果物の流通の仕組みによりますと、野菜、果物などの農産物は、基本的に生産者である農家から農協などの出荷団体、卸売市場、スーパー、八百屋などの小売店の経路を経て消費者に届けられます。野菜類の76%、果物類の47%が卸売市場を経て流通しております。生産者から消費者に届くまで1日から3日ぐらいかかってしまいます。例えばトマトなどは収穫する際に、スーパーなどで出す場合には、緑のままもぎ取って、それを出荷して、スーパーに並ぶときに赤くなると。こういった形で収穫をしているわけでありまして、実際は朝、真っ赤っかになったものを夜食うんだったら最大においしいわけでありますので、できるだけその日中に、取った日が、一番ピークの日に収穫できるのが理想なわけです。そういったことを考えると、朝採れ野菜をそのまま地産地消で中野区内に出せるのであれば、郊外の野菜をスーパー、流通したものよりおいしいに違いないですし、こういったことが一つのブランド化できるんではないかと考えているわけですけども、そういった意味で、都市農業である中野の朝採れ野菜をそういった戦略をしてくというアイデアに対して区はどういう見解をお持ちか伺います。

○松丸産業振興課長 都心に近い中野の朝採れ野菜につきましては、消費者のニーズが一定程度あるものと考えております。その一方で、区民や来街者、そして事業者にも、中野区内に農地があって新鮮な野菜が取れるということがあまり知られていない状況に現在ございます。まずは周知することに努めまして、そういった中でブランド化の可能性ですとか支援の在り方を探ってまいりたいと考えております。

○加藤委員 先日、里・まちマルシェで中野区の野菜を里・まち連携が出す中のブースの一つで出していただいたということですけども、お話を伺ったら、午前中で完売するというぐらい人気があったということで、今後は自分らだけの野菜で、里・まちマルシェでなくて単独で出したいみたいな御意向も伺いました。そういった中で、いろんなところで出すというのが必要かなと思いますけれども、まずは使ってみるというところで、中野区役所の食堂だったり、総合体育館1階のカフェなど区有施設内でそういった野菜を使った料理を提供するなどスモールスタートしたらどうかなと思いますけど、いかがでしょうか。

○松丸産業振興課長 区役所新庁舎の食堂・カフェにつきましては契約優先交渉権者が決定しております。当該事業者につきまして区内の朝採れ野菜の提供を働きかけてまいりたいと考えております。また、中野総合体育館内のカフェにつきましては指定管理者が運営しているということでございます。所管部と連携しまして、指定管理者に対しても区内の朝採れ野菜の提供については働きかけてまいりたいと考えております。

○加藤委員 販路に関しては私のほうでちょっといろいろ情報を集めさせていただいたら、区内にある八百屋さんが興味を示していると。もちろん、中野の農業から卸を通さないでいきなり八百屋へ行けば、その分時間も短く中間マージンも取られないということなんで、それなりにメリットが出るわけです。また、その八百屋さんだと区内の50の飲食店と取引しているということで、そのまま中野の飲食店にその野菜が提供できるのかなということです。その八百屋とやるべきだと言っているわけではないですけど、そういったニーズもあるということなんで、かなり魅力があるのかなと思っているわけであります。

 そういった中でブランド化する中で、例えば杉並だとこういった段ボールを作っているそうなんですね。ここまでやるのはなかなかあれですけども、区内の飲食店で中野の朝採れ野菜を使っていますよみたいなステッカーとか使うとか、そういった販売促進だったりすることができるのかなということで、中野の農業支援だけではなくて、中野の飲食店に対するそういった支援にもなりますので、こういった事業をやっていただけないかなということで伺います。

○松丸産業振興課長 のぼり、ステッカーなどの中野区産の朝採れ野菜の啓発物につきましては、販売促進となるとともに、生産者と飲食店とのマッチングのきっかけにもなり得ると考えております。このことからも、まずは朝採れ野菜の周知に努めてまいりたいというふうに考えております。

○加藤委員 そういった中で、この前のマルシェみたいに見えるところで売ることによって、中野で野菜を作っていますよみたいな宣伝もやっぱりしていくというところにおいて、また、エリアマネジメントの観点からも何かいろいろとそういったファーマーズマーケットを積極的にやっていくべきだと思いますけども、いかがでしょうか。

○松丸産業振興課長 様々今申し上げさせていただいておりますけれども、現在まだ中野区内の農家さんの周知というところが不足しているということでございますので、まずは周知というところから始めさせていただいて、その先にステップ、段階を踏んだところで検討を進めていきたいというふうに考えております。

○加藤委員 産業振興の観点はここまでとさせていただきます。

 二つ目は、都市農業の存在感を高めて、さらに誇りを持ってもらうというところにおきましては、食育としての役割が必要かなというところです。中野区は今年、福島県田村市の常葉にあった少年自然の家を売却しました。私も中学校のときに常葉へ行って現地で農業体験したことは今でも覚えています。物理的に行うことが常葉ではできなくなってしまって、その農業体験の穴埋めとしてこういった生産緑地の活用が必要かなと思います。先日、谷戸小学校の3年生が大和町の生産緑地における農業の社会科見学をさせてもらいました。子どもたちが非常に興味深く農業者の話を聞いていました。ちなみに、バスをチャーターして、その後、歴史民俗資料館に行く行程だということで、いろいろとそういった勉強をしたということです。年間で九つの区内小学校が社会科見学をしているそうですけれども、現在、中野区立の学校における農業に関する学習の実施状況と今後の区内農地を活用した農業体験の検討について伺います。

○齊藤指導室長 小学校3年生の社会科において、区内の農家の方々に御協力いただき社会科見学を行っている学校もございますが、見学に行かない学校は、教育委員会で作成している副読本「わたしたちの中野区」を用いて中野区の農業について学習をしております。また、軽井沢移動教室の際に現地で農業体験を実施している学校もございます。今後も、子どもたちにとって充実した体験活動が行えるよう、他団体との連携も含めて検討してまいります。

○加藤委員 もう質問はないんですけど、三つ目に、災害時の一時避難場所、井戸水給水所として農地の必要性を高めるということですけれども、さきの一般質問で、災害発生時には防災空地としての農地等の活用により、一時的避難や農地が生産する食料の確保、井戸水の提供が考えられることから、災害時における農地等の活用について、他自治体の事例を参考にどのような協定が締結できるか検討していきたいと答弁を頂きましたんで、しっかりと前進するようにお願いいたします。

 以上で私の総括質疑を全て終了させていただきますけれども、この仕組み上、せっかく間引きしたのに理事者が30人ぐらいいたということで、最初始まったときすごい多かったんですけれども、非常にいろいろと新たな試みとしてやらせていただいた切り口のやり方でしたけども、基本計画がしっかりと、あんなに皆さんで議論してやってきた基本計画がある種ないがしろにされたまま事業が進められていたのかなということを指摘させていただきまして、私の全ての質問を終了いたします。ありがとうございました。

○杉山委員長 以上で加藤たくま委員の質疑を終了します。

 次に、小林ぜんいち委員、質疑をどうぞ。

○小林委員 令和5年第3回定例会に当たりまして、公明党議員団の立場で決算特別委員会総括質疑をさせていただきます。質疑内容は通告のとおりですけれども、4番、その他で3問予定をしております。質問に入ります。

 1番、令和4年度決算について。初めに令和4年度決算について伺います。

 令和4年度の決算は新型コロナウイルス感染症対策を行う年度であったにもかかわらず、中野区財政白書には、令和4年度の歳入決算額は1,694億円余、歳出決算額は1,623億円余、翌年度へ繰り越すべき実質収支は64億円、実質収支比率は7.4%となりました。また、経常収支比率は前年度比2.3ポイント減の70.4%、実質公債費比率は0.1ポイント減のマイナス4.1%でしたとあり、歳入歳出ともに好調であったことが決算書も含めうかがわれます。

 そこで、令和5年度から基準となる一般財源規模の撤廃を行いました。令和4年度決算を検証して、今後の財政運営として撤廃でいいのか伺います。

○竹内財政課長 歳入が上振れする状況が続き、歳出にあっては過去5年間を見ても令和2年度を除き基準額に収まることはなく、財政規律として十分機能しているとは言えない状態が続いたことを踏まえ、新たな考えを示したところでございます。将来世代の負担にならないよう、基金残高を意識した考え方を新たに盛り込んだところでございまして、引き続き持続可能な財政運営に取り組んでいきたいと考えてございます。

○小林委員 実質収支比率が特別区平均を上回った要因についてどのように捉えているのかお伺いします。

○竹内財政課長 特別区税や特別区交付金の増による歳入が5.4%と増加した一方で投資的経費が減少し、歳出で5.1%の伸びにとどまり、実質収支額が昨年度よりも増加したものと考えてございます。

○小林委員 その上で実質経常収支比率の推移と事業執行の適正化について伺います。

○竹内財政課長 令和元年度以降の経常収支比率の推移を申し上げさせていただきます。令和元年度は80.3%、令和2年度は77.1%、令和3年度は72.7%、令和4年度は70.4%となっています。また、事業の執行率につきましては、令和元年度は90.8%、令和2年度は94.8%、令和3年度は92.4%、令和4年度は92.7%となってございまして、事業執行におかれましては適正であると認識してございます。

○小林委員 基金状況の活用について、基金残高の推移を見ると好調に見えます。今年度、平和の森小学校買戻し――今年度は87億円かと思いますけれども――を行うなど負担増が想定されます。現状どのように考えているのか伺います。

○竹内財政課長 平和の森小学校につきましては財源を起債と考えているところでございます。公債費が財政運営に過度な影響を与えないように、中野区方式の公債費負担比率の目標を定め、それを踏まえて基金と起債の活用を図ってきたところでございます。新たな財政運営の考え方において、基金の積立てと残高の目標額についても整理したところでございます。今後の経済状況の財政への影響などを考慮いたしまして、基金、起債等の活用を検討していきたいと考えてございます。

○小林委員 その今後の基金ですけれども、基金残高をどのように考えているのか伺います。

○竹内財政課長 新たな財政運営の考え方において基金の積立てと残高の目標額について整理いたしました。財政運営の考え方を踏まえ、必要な基金残高を確保していきたいと考えてございます。

○小林委員 様々な基金がある中で、特にその中で学校の改築が進む中、区有施設整備計画と義務教育施設整備基金の現状と今後の基金活用計画について伺います。

○竹内財政課長 義務教育施設整備基金の令和4年度末残高は206億円となってございます。物価高騰などの影響により区有施設整備計画で見込んでいた学校の更新経費は厳しい状況と考えてございます。これらの状況を踏まえまして、計画的に積立て、繰入れを行っていく考えでございます。

○小林委員 債務負担行為が平成29年度までは200億円を割っていたかと思いますけれども、平成30年からは一気に増加し続け、令和4年度末には566億円と膨れ上がっています。債務負担行為は一種の借金と同じと考えます。区はどのように捉えているのでしょうか、伺います。

○竹内財政課長 債務負担行為額は前年度に比較して2億円増の566億円となってございます。債務負担行為は翌年度の予算を縛るものとなるため、特定財源を確実に確保し、負担を抑えていく必要があると考えてございます。なお、債務負担行為については、後年度財政負担を慎重に判断して設定しているところであり、今後も区民サービスに支障がないように適切に対応していきたいと考えてございます。

○小林委員 その公債費負担比率については、将来負担を考えると公債費負担比率を低く抑えるべきであると考えます。公債費負担比率を中野区方式で10%以内に抑えるとしていますが、いつから10%とし、また、10%としている意味を伺います。

○竹内財政課長 こちらは平成22年に策定しました10か年計画第2次において示してございまして、公債費負担比率を10%以内とすることで中長期的に安定的な財政運営ができるという考えの下、この10%以内の範囲内で収めるということを目標にしてございます。

○小林委員 平成22年当時は最大の中野区の財政的な危機もありました。そういった中で背景があってできたかと思います。将来にわたって予算規模の増大により公債費負担が増え続けることを区はどのように考えているのか伺います。

○竹内財政課長 財政負担の平準化と世代間負担の公平化を図る意味から起債は活用していくものでございますが、起債の発行は慎重に取り扱い、公債費が区民サービスに影響を及ぼさないよう適切な財政運営を進めていきたいと考えてございます。

○小林委員 現在の予算規模の増大や物価高騰下で将来負担を考えると、10%を下げるべきではないかと考えます。今までの予算規模と今の予算規模は違います。その予算規模の中で同じ10%でも10%の値は変わってきています。それについていかがお考えでしょうか。

○竹内財政課長 目標値の変更についてでございますが、予算規模の大きな投資的経費の財源については基金と起債をバランスよく活用してございまして、新たな財政運営の考え方でも示したとおり、10%の範囲内で運用していきたいと考えてございます。

○小林委員 今後、児童館の整備が予定されていますが、児童館施設整備の財源は基金か、国や都からの補助があるのでしょうか、伺います。

○竹内財政課長 児童館整備に係る財源につきましては、現時点において児童館整備に係る国や都の補助金はございませんので、基金の活用を考えてございます。

○小林委員 そうすると、その児童館建設等に使える基金はあるのでしょうか。また、あれば、それは何でしょうか。

○竹内財政課長 こちら、社会福祉施設整備基金というものを財源として考えてございます。

○小林委員 児童館として使える基金は社会福祉施設整備基金ということですけども、であれば、基金残高は幾らで、今後の活用計画はどのように考えているのか。また、社会福祉施設整備基金は、既に積んでいるものについては目的が決まっていたかと思いますけれども、お伺いします。

○竹内財政課長 社会福祉施設整備基金の令和4年度末残高は約41億円となってございます。こちらは社会福祉施設の整備に際しまして活用するものでございまして、新たな財政運営の考え方を踏まえ、計画的に積立て、繰入れを行っていく考えでございます。

○小林委員 児童館だけでの積立てというのは特になかった。一般財源を使わざるを得ない、もしくは、ほかの社会福祉施設整備基金を活用していかなければならないということがあります。今後は児童館の維持修繕費が見込まれます。そういった中で中野サンプラザ閉館後のスケジュールの遅れによる経費は、現在、今年度は月5,000万円、来年度からは月3,000万円程度も歳出が見込まれることは今後の財政を圧迫することと考えます。将来にわたって区民への負担増をさらに抱えるのか伺います。

○竹内財政課長 区といたしましては、区民ニーズを的確に捉え、選択と集中を図り事業を進める一方で、区民の負担については最小限に抑えられるように、事業の見直し、改善に取り組み、事業経費の縮減に努めまして安定した持続可能な行財政運営を進めていきたいと考えてございます。

○小林委員 令和4年度の蓄えを今後有効に使う必要があると考えます。財政のイロハであり、釈迦に説法で申し訳ありませんが、最少の経費で最大の効果、財政改革の取組について伺います。

 また、若い職員が現在職員の半数近くまでになってきていると伺っています。今後の財政改革の取組に向けた人材育成が必要かと思います。併せて伺います。

○竹内財政課長 法に定められていますとおり、山積する課題に向き合い、限られた財源の中で基本構想の目標を達成するためには、職員一人ひとりが知恵を出し合い、たゆまぬ努力を行い、効率的、効果的な事業執行を行うことが区民ニーズに応えることにつながると考えてございます。

 若手職員が現在増えている中で財政改革を進めるに当たっては人材育成が非常に重要と認識してございます。令和5年度において、職員全体に向け、財政課において研修を実施したところでございます。今後も、職員課との連携も視野に入れながら、財政運営に関わる研修を企画し、人材育成に努めてまいりたいと考えてございます。

○小林委員 20代、30代の若い職員の方々が財政課長の講義を聞いて勉強されたという話も聞いています。また、入区間もない方々は、財政に関わって、まだ先輩が少ない中で、財政の考え方、改革の考え方、そして補助金等についてもしっかりと学んでいただいて行っていただきたいと思います。

 次に、都区財政調整交付金について伺います。都区財政調整交付金の配分はこれまで7月から8月に合意がなされてきました。今年度の協議の状況と配分予定について伺います。

○竹内財政課長 令和5年度の区配分55.1%ということは9月に入って合意がなされまして、都議会第3回定例会において議案審議が行われることになってございます。区別の算定については、改正条例が議決、公布後に行われることになってございます。区児童相談所の需要額算定、配分については引き続き協議を行っていく、このようなことになってございます。

○小林委員 例年よりも一月、二月近く遅れてやっと9月になって協議がなされたということでありますけれども、令和5年度は令和4年度と比較してどの程度となる見込みでしょうか、伺います。

○竹内財政課長 今年度は23区への配分割合55.1%になったところでございまして、令和5年度当初予算で計上しました434億円は交付されると考えてございます。

○小林委員 ここ数年毎年のように東京都へ都区財政調整交付金について要望していくと聞きますが、児童相談所の開設後、児童相談所事業費の増額を今後は具体的にどのように都へ要望していくのでしょうか、伺います。

○竹内財政課長 児童相談所に係る配分割合が0.1%の増加では児童相談所にかかる経費は賄えないと考えてございます。今後も新たに児童相談所を設置する区も増えてきますので、議会の御支援も頂きながら、23区一丸となって必要な財源について都に主張していきたいと考えてございます。

○小林委員 毎年毎年同じことで要望していく、要望していくと言って、結局のところまだまだ結論が出ていない。また来年度も協議ということも聞いています。先の見えない都区財政調整交付金と財政運営の考え方について区の見解を伺います。

○竹内財政課長 安定的な財政運営を行うに当たっては財政調整交付金の位置付けが非常に大きいものと考えてございます。特別区への配分割合は55.1%と継続されておりまして、児童相談所への対応については都と区でプロジェクトチームを設置して検討することになってございます。今後も情報収集をしっかり行い、財政調整協議において必要な主張を行いながら特別区交付金の確保を行っていきたいと考えてございます。

○小林委員 この項、最後に令和6年度中野区予算編成方針について伺います。8月29日に令和6年度中野区予算編成方針についてが示されました。最初にも述べましたように、新型コロナウイルス感染症対策を行う年度であったにもかかわらず歳入歳出ともに好調で、区は、令和4年度の決算は、地方公共団体の財政健全化に関わる法律に基づく四つの指標について、いずれも健全性を保ち、良好な決算であったとしています。

 そこで、余剰金が64億円と多かった。余剰金が多くなった要因は何か伺います。

○竹内財政課長 決算余剰金が多くなった要因につきましては、歳入が5.4%と増加した一方で歳出が5.1%のみにとどまり、実質収支額が昨年度よりも増加したものが原因だと考えてございます。

○小林委員 余剰金が多いということは、つまり、執行率の低いものは積算が甘かったのか。毎年、積算が甘かったと言われると、いや、そんなことないよということになるかもしれませんけれども、また、事業の打ち出しありきで、曖昧な事業フレームでの予算査定であったのか。その要因は何か伺います。

○竹内財政課長 必要な経費を適切に計上していると認識してございますが、特に予算規模の大きい投資的経費などは事業進捗に遅れ等が生じ、想定した執行額に届かない場合もございまして、執行に当たって一定規模の不用額が発生することもあると考えてございます。投資的経費等の事業進捗や社会状況に左右されるものもございまして、適切に進捗管理を行い財政運営を進めていきたいと考えてございます。

○小林委員 経常経費における不用額の増加は、予算査定で区のビルド・アンド・スクラップ――ビルドの後スクラップができておらず、しっかりとした将来需要の精査がなく、単に例年同様に積み上げた結果、余剰金が発生したものと思われます。見解を伺います。

○竹内財政課長 経常経費の増加につきましては、新規事業等が経常経費化され増加したことも一因と考えてございます。ほかにも物価高騰による委託費や光熱水費等の物件費の増なども要因であると考えてございまして、様々要因があると認識してございます。決算分析や行政評価を基に、費用対効果等を十分に計上し、事業の見直し、改善に取り組みながら事業経費の縮減に努めてまいりたいと考えてございます。

○小林委員 今回の決算は大幅な余剰金があり、それを基金に積み上げたこともあって、財政運営上では健全で、かつ決算は良好であったと認識しているのでしょうか。良好な収支は、当然のことながら、自治体は企業とは異なり、しっかりした予算査定を実施し、大幅なぶれなく予算執行を図るべきです。歳出を上回る歳入に対して、当初予算の段階で基金積立ての予算化を図るべきと考えます。このことは、基金積立ての結果は同じだとしても、基金の当初予算化と余剰金の基金繰入れとは、予算編成のコンセプト、プロセスの面において大きく異なるものと言えます。予算の執行率を十分に踏まえた上で予算編成を行うべきことを今回の決算は示唆していると思いますが、いかがか見解を伺います。

○竹内財政課長 区といたしましても、歳入歳出の見積りの予算精度を向上すべきと考えてございまして、新しい財政運営の考え方でも示したとおり、基金の積立てなどにつきましては当初予算編成時に計上するように努めていきたいと考えてございます。

○小林委員 予算の流用について過去5年間の推移を伺います。

○竹内財政課長 過去5年間の一般会計予算の流用件数につきましては、平成30年度は290件、令和元年度は290件、令和2年度は263件、令和3年度は271件、令和4年度は220件となってございます。

○小林委員 予算の流用については、毎月のように、コロナ禍であったためにあったかと思いますけれども、コロナ禍関連を除いては必要やむを得ない場合に行うものと考えます。当初に想定していなかった、需要の見込みが甘かったなどの類いの流用はないよう、予算編成時にしっかりと行うべきと考えます。

 今年度打ち出されました令和6年度の予算編成方針について伺います。区は、基本計画を着実に進めていくため実施計画の策定検討を進めるとし、「「暮らしの安心」と「まちの活力」 動きはじめた中野の未来のための予算」と、区民生活を軸とした取組について財政を優先的に配分するものとしています。その上で、財政課題への的確な対応をはじめ一般事項としての留意点をうたっています。令和4年度の決算を十分に精査した上で実効性の高い、規律ある予算編成を行っていくべきと考えます。ここまで様々な指摘をさせていただきましたが、令和4年度決算を踏まえ、今後の財政運営を鑑み、令和6年度の予算編成方針について見解を伺います。

○竹内財政課長 「「暮らしの安心」と「まちの活力」 動きはじめた中野の未来のための予算」とするために、基本計画で掲げた重点プロジェクト、区有施設整備に基づく施設整備、社会情勢を踏まえた区民生活を基軸とした取組について、限られた財源を優先的に配分し、実効性の高い、規律ある予算編成を進めていきたいと考えてございます。

○小林委員 ここまで一気に伺ってきましたけれども、令和4年度の予算、決算、そして結果的に見るとやっぱり膨らんだ歳入歳出があり、それを精査されないまま事業がなされ、結果的に未執行であった。余剰金も出てしまった。そうしたことを鑑みると、やはり予算編成時における方針がしっかりと定まっていなかったんではないか。令和4年度についてですね、というふうに思います。この検証をしっかりとした上で令和6年度、今年度しっかりした上で令和6年度の予算編成をしていただきたいと思います。これは予算をつくっていくための決算、大事な大事な決算、この場が一番大事な、ここがあるから令和6年度の予算がしっかりと組んでいけるものというふうに考えますので、その点をお願いします。

○杉山委員長 小林委員の質疑の途中ですが、ここで委員会を休憩いたします。

午後3時00分休憩

 

午後3時20分開議

○杉山委員長 委員会を再開します。

 休憩前に引き続き総括質疑を行います。

 小林ぜんいち委員、質疑をどうぞ。

○小林委員 令和5年第3回定例会決算特別委員会、公明党議員団の立場で総括質疑、休憩後の2番から行わせていただきます。2、保育園・子育て支援について伺います。

 初めに、認可定員、施設本来の定員と利用定員、現在の定員について伺います。区では令和5年度から利用定員を一定程度柔軟に変更することを認めることとしました。令和5年7月現在の認可定員、施設本来の定員と利用定員、現在の定員の現状は何人で、その割合は何%か伺います。また、利用定員に対して在園者数は何人か、その割合、パーセントを伺います。

○藤嶋保育施設利用調整担当課長 区内認可保育所におけます令和5年4月1日現在の認可定員は8,036人、利用定員は7,991人、利用定員の認可定員に対する割合は99.4%でございます。また、利用定員7,991人に対しまして在園者数は7,007人で、在園者数の利用定員に対する割合は87.6%でございます。

○小林委員 次に、保育園での認可定員割れ、施設本来の定員が割れていることについて伺います。保育園事業者の中には、区の誘致により、また、区内で保育園を始められた方や区立保育園から民設民営で保育事業計画を立てて始められた方々もいます。その方々は、認可定員と利用定員の差によって施設本来の定員と現在の定員に差があることによって事業収支の課題を抱えている方もいます。認可定員と利用定員、利用定員と在園者数の差異が生じている、定員割れを起こしている理由、要因は何か伺います。

○藤嶋保育施設利用調整担当課長 認可定員と利用定員の差異が生じている理由、要因につきましては、保育園利用状況などを踏まえまして、利用定員を認可定員より少なくなるよう設定した保育園があることによります。また、利用定員の定員割れが発生している理由、要因といたしましては、区内未就園児人口の減少やゼロ歳の入園申込みが減少し、育児休業を一定期間取得した後の1歳以降の入園申込みが増加しているなど、入園申請の動向の変化による影響が考えられるところでございます。

○小林委員 利用定員が認可定員を下回っている園への補助、未充足による加算はあるのか。また、事業者、法人に対して支援はあるのか伺います。

○藤嶋幼児施設整備担当課長 利用定員の変更は事業者からの申請に基づきまして協議の上で行っているものであり、その結果として利用定員が認可定員を下回ったことに対する補助、加算等は行っておりません。

○小林委員 利用定員に対し、入園者数、入園者の数の定員割れには未充足加算はあるのでしょうか。

○半田保育園・幼稚園課長 地域型保育事業、また認証保育所につきましては、定員が空いていることに対する減収補填のほうを行ってございます。

○小林委員 認可保育園には未充足加算はないのでしょうか、伺います。

○半田保育園・幼稚園課長 私立の認可保育所の令和5年4月の入所率でございますけれども、こちらは約85%でございます。また、例年、年度末までには入所率が上がっていく傾向にございますため、現時点で減収補填を行うことは予定してございません。また、認可保育所につきましては、施設利用状況や地域の保育所を踏まえた上で適正な定員とすることが必要だと考えてございまして、利用定員を柔軟に変更できるよう検討を進めているところでございます。

○小林委員 何でここまで、施設をつくったときの本来の定員、仮に本来の定員が100人としたときに、園をスタートする、開園したときには90人。10人少なくしてやってください、もしくは、やっていきますというふうになって、しかもそのときに入園されてきた方が80人であったりすると、事業計画を100人で立てていた、計画をして開園した園が90人になり、そして80人になってしまうと20人もの事業が合わなくなってくるわけですね。そういったことが現実に起こってきていた。そういったことから今この質問を最初にさせていただきました。それで、最後には、なかなか加算というものがないので、事業者によってはそういったことでの懸念事項が多くある。法人さん一つで行っているところはものすごく大変ですけれども、複数で行っているところについてはその中でカバーし合っているということもあるようですけれども、そういったことでしっかりと、区で誘致をして、区で区有施設を民設民営化していった。そういった施設もあるわけですから、しっかりと見ていっていただきたいと思います。

 次に、その保育園の空き室等の活用と補助金について伺います。空き室等の活用を行うべきと考えます。空き室をどのように考え、活用しているのか。どのような事業を行っているのか伺います。

○藤嶋幼児施設整備担当課長 保育園の空き室につきましては、事業者にとっては給付費の減少につながるなど経営面で悪影響を及ぼすものと認識しております。区では、空き室の有効活用と未就園児に対する支援について検証するため、こども家庭庁のモデル事業であります未就園児の定期的な預かりモデル事業を実施しているところでございます。

○小林委員 そのモデル事業、たしか都内で2か所ぐらいだったかと思いますけれども、どのような補助金があるのか伺います。また、区事業として行う場合、財源はどのように考えているのか伺います。

○藤嶋幼児施設整備担当課長 モデル事業の事業費につきましては、今年度につきましては、国、都の補助金で全て賄われており、区一般財源からの負担はございません。また、このモデル事業は国が提唱しておりますこども誰でも通園制度へつながる事業であり、今後、各自治体で実施する場合における事業費の財源構成等につきましても国から示されるものと考えております。

○小林委員 そのモデル事業なんですけど、具体的にどのような事業で、そして今その検証は行われているのでしょうか。また、検証した結果、今後どのように中野区では行っていく考えか伺います。

○藤嶋幼児施設整備担当課長 このモデル事業につきましては、保育園の空き定員を活用いたしまして区内在住の未就園の方を定期的にお預かりする事業となってございます。今年8月から区内4施設、定員計6名で預かりを開始いたしまして、9月1日現在で5名の児童に御利用いただきまして、残りの定員1名につきましても入園に向けて調整中でございます。

 また、このモデル事業の検証についてでございますけれども、モデル事業の結果等につきましては、利用者のアンケートや有識者を含む関係者による検討会議により検証することとなっておりまして、現在、中間報告の取りまとめを行っているところでございます。定員に対しまして約6倍の申込みがあったなど、本事業に対する一定のニーズはあるというふうに認識しているところでございます。今後は、来年3月取りまとめ予定の最終報告、こちらのほうも踏まえまして、こども誰でも通園制度としての本格実施に向けまして準備を進めていきたいと考えてございます。

○小林委員 国のモデル事業といっても一定の成果があって、しかも6倍もの申込みがあったということであります。国は、先週半ばですかね、モデル事業を発展させ、こども誰でも通園制度の検討会で示した、親の就労要件に関わらず、時間単位で柔軟に保育園を利用できる仕組みになるようですけれども、こういった将来的な方向性を見据えた上で、補助金も含め、しっかりと保育園を活用するよう要望いたします。

 空き定員のところもそうですし、空いている教室もそうですし、そしてモデル事業、保育園を本当に活用していくというところ、事業者にとっても、小規模の場合には加算があったとしても、大きなところ、認可、認証でないところもあります。そういったところをしっかりと手だてをしていっていただくことを要望します。

 この項、最後に今後の保育園整備と保育事業について伺います。昨年、令和4年4月、待機児がゼロ、なしになりました。今後の保育園整備をどのように考えているのか伺います。

○藤嶋幼児施設整備担当課長 待機児童がゼロとなったことなどを踏まえまして、現在計画中のものを除きまして、当面、新規で保育園を整備する予定はございません。

○小林委員 一定数の保育園が整備されて、先ほど言いましたけれども、定員割れが若干起こっている状況になってきています。今後は児童数の減少が予測されますが、利用定員の算定をどのように考えているのか。また、保育の需要推計をどのように考え、いつ示していくのでしょうか、併せて伺います。

○藤嶋幼児施設整備担当課長 利用定員につきましては、今後、児童数や保育需要の動向に加えまして実際の保育園の利用状況を踏まえて算定してまいります。また、この児童数、保育需要についてでございますけれども、こちらにつきましては区でも推計を行っておりまして、児童数は今後減少していきますが、女性の就業率の上昇などによりまして、今後10年間保育需要はほぼ横ばいで推移していくものと見込んでおります。このことにつきましては、令和5年3月6日、子ども文教委員会で御報告させていただいているところでございますけれども、今後、様々な要因によりまして需要が増減する可能性もあることから、定期的に推計を行いお示ししてまいりたいと考えているところでございます。

○小林委員 定員割れ、児童数の減少などが進むと考えられる中、区は今後の保育事業をどのように考えているのか見解を伺います。

○藤嶋幼児施設整備担当課長 区では、待機児童のほうは解消されましたけれども、児童数の減少の影響によりまして定員割れの増加など新たな課題が生じているというところでございます。また、国におきましては、異次元の少子化対策として、こども誰でも通園制度をはじめとした様々な施策について検討を進めているところでございます。区としても、国の動向を踏まえつつ、待機児童解消後の保育事業の在り方について検討してまいりたいと考えているところでございます。

○小林委員 今保育園に関わって様々伺いましたけれども、子育て、特に中野駅を中心とした中央地域においては、小・中学校の再編によって小学生、中学生の増加が行われている地域もあり、そしてまた、この地域では重なるようにして保育園の需要も多くある中で、少なかった地域であります。保育園がこれまで整備されてきた中で、幼稚園が整備されてきた中で、需要が今後一定かという話もありましたけれども、しっかりとその需要を見込んで、そして推計をしっかりと立てて、小学生、中学生もそうですけれども、しっかりと立てて今後の保育需要に応えていっていただきたいと思います。

 次に、3番、区有施設整備について。

 初めに、建設業界の2024年問題について伺います。この項では、全体的に様々複数の元請さん、下請さん、メーカーさん等にも調査、確認をさせていただいてきたところで質問とさせていただきます。そして、一部これまでの委員と重複する質問もあるかと思いますけれども、改めてお伺いをさせていただきます。

 働き方改革関連法案、いわゆる建設業界の2024年問題があります。長時間勤務や労働環境問題の解決が求められています。2024年4月からは建設業界でも時間外労働の上限が月45時間以内、年360時間以内となる労働時間の適正化が求められます。区は建設工事の2024年問題をどのように捉え、考えているのでしょうか、伺います。

○大須賀施設課長 来年4月から適用される働き方改革関連法を受けまして、今後区が発注する建設工事につきましても適正な工期を確保し、長時間労働の解消に努めてまいります。また、区が発注する新築工事や解体工事については、現在週休2日制を取り入れておりますが、今後、改修工事への導入についても国や都の動向を注視しながら検討を進めてまいりたいと考えております。

○小林委員 建設工事では、これによって、土曜日、日曜日、祝祭日など週休2日の確保が求められ、その結果、工事期間の延長や工事費の増加が想定されます。区は工事期間の設定と工事費の増加についてどのように考えているのでしょうか、伺います。

○大須賀施設課長 建設工事に当たっては、工事規模や内容、施工条件のほか工事に従事する方の週休2日制の実現を考慮し、適切な工期設定と、設定に応じた工事費の算定を行っており、引き続き対応してまいりたいと考えております。

○小林委員 設定もすごく大事なんですけれども、そこにはいろんな課題があります。働き方改革、長時間勤務の常態化された労働環境問題の解決について、工事以外の作業として、毎週、毎月の大量な提出書類作成や各種図書の提出について区担当職員により指示の違いがあるとも聞いています。労働時間の短縮へ向け、業務内容の改善点が多々あると思いますが、見解を伺います。

○大須賀施設課長 工事関係の提出書類につきましては、東京都の基準を準用し、中野区請負者等書類提出処理基準を定めております。今後の見直しにつきましては、都の動向を注視しながら検討してまいりたいと考えております。

○小林委員 様々な提出書類、それは公共工事として必要なものも、また写真ですとか、そこに関わるデータですとか資料という大事なものもたくさんあると思いますけれども、担当者によって違うとか、ないものまで要求されるとか、様々な点にわたって課題があると思いますので、そういった点は改めて改善をしていっていただきたいと思います。

 次に、設計図書と工事内訳書との数量の不整合回避について伺います。設計図書の詳細化不足によって生じる積算数量の現場での不整合が生じていると聞きます。区は御存じでしょうか。不整合の回避をどのようにお考えか伺います。あわせて、不整合を改善すべきと考えますが、見解を伺います。

○大須賀施設課長 設計段階におきまして詳細な現場調査や他職種の担当者と十分な打合せを行った上で設計図を作成するとともに、工事範囲を明確にし、正確な工事費の算定に努めてまいりたいと考えております。

○小林委員 設計図書の一つに工事費内訳書がありますけども、その中に一式として計上された工事項目があります。設計図書の詳細化、詳しい図面の不足により、区が行った工事積算の詳細確認ができず、区の工事費内訳書と差が生じています。内訳書の一式を取りやめ、数量の明確化をすべきではないでしょうか、伺います。

○大須賀施設課長 工事設計内訳書の作成につきましては、東京都の積算基準を準用し積算業務を行っております。内訳書作成要領に示されているもので、例えば仮設費などの一式表示とされているものを除き、原則数量を明記しております。なお、今後の一式表示の取扱いにつきましては、他の自治体などの状況なども把握しながら工夫していきたいと考えております。

○小林委員 設計図書に図面が描かれているんだけれども、その図面は図面でいいんだけれども、現場に行ってみれば、例えば木があるとか、例えば高低差があるとか。そうすると、それ一式ではなかなか積算することもできないし、図面から現場を読み取ることもできないと。もちろん現場調査はそれぞれ皆さんでするのでしょうけれども、そういったときに一式とあると、図面からは100万円だったけれども、現場に行ってみたら200万円になりますと。そういったこともありますので、しっかりとその辺の改善点をお願いしたいと思います。

 次に、工事費の増額、減額と工事指示者の役割について伺います。工事施工現場では、区職員の現場担当者と区職員の上席との指示に異なりがあり、工事のやり直しが生じていると聞きます。異なる指示による工事変更を是正すべきと考えます。また、設計図書の不備や積算不足による漏れ、工事現場で職員の指示違いによって増額工事が生じる場合があります。明らかに職員の指示違いによる増額工事は、請負者の負担ではなく、請け負けではなく、適正な増額支払いを行うべきと考えますが、いかがでしょうか。

○大須賀施設課長 区担当者は工事監督員として立会い等の監督業務を実施し施工状況を把握しておりますが、今後は、より積極的に現場に出向くとともに、上司に報告、連絡、相談するなどして手戻り工事の防止に努めてまいります。また、工事契約約款にのっとり、施工条件が異なる場合や数量の増減が大きい場合には請負金額の変更の協議を受注者と行ってまいります。

○小林委員 区担当職員等の役割、責任分担が不明確と考えます。例えば、コンストラクションマネジメントや設計監理者の区との関わりについて役割が不明確であると特に考えます。高額な委託料にて行うのであるからには、より明解、明確なそれぞれの役割分担が必要と考えます。また、区は、現場での課題解決に当たって、誰が、いつ、どのように早期に回答を行うのか、役割、責任の明確化も併せて必要と思います。見解を伺います。

○大須賀施設課長 コンストラクションマネジメントや工事監理業務の仕様書の業務区分表により責任区分を明確にしております。また、委託業務の実施の際には、CM(コンストラクションマネジメント)や監理者と十分な打合せを行うとともに、受託者に対し管理、指導を徹底してまいりたいと考えております。また、施設整備改修工事の業務は案件ごとに担当職員を構成し遂行しているところでございます。課題解決に当たりましては随時適切な回答が行えるよう、担当職員による報告、連絡、相談を徹底し、情報の共有化を図っているところです。

○小林委員 ありがとうございます。技術職の方々の業務、現場と区役所の中の行き来にもなってきますし、また幅広い工事種目もあります。そういった中でしっかりと、この20年、30年間は中野区において工事が非常に少なかった時代でもあります。また、人材育成に関わってもなかなかできなかった時代もあったかと思いますけれども、しっかりと、これだけ多くの工事件数、そして金額的に非常に大きな金額の工事を抱えている区でありますので、施設課の皆さんにはぜひ頑張っていただきたいと思います。また、力をつけていただきたいと思います。そして、区民のためとなる施設、また予算の執行であるようにお願いをいたします。要望して、終わります。

 次に、過去に例を見ない予期せぬ今日の異常な物価高騰対策について伺います。区民、諸団体には物価高騰対策が行われました。補正予算も組みました。建設工事に関わる物価高騰対策はあるのでしょうか、伺います。

○原契約課長 賃金または物価の変動に基づく請負代金額の変更の措置については、中野区工事請負契約約款第26条に規定してございます。第26条において、比較的緩やかで長期間の価格水準の変動に対応する全体スライド条項、鋼材類や燃料油などの特定の資材価格の急激な価格変動に対応する単品スライド条項、賃金水準や物価水準の短期的で急激な変動に対応するインフレスライド条項を定めてございます。

○小林委員 このスライド条項につきましては、一般質問で我が党の白井議員からも質問をさせていただいたところであります。中野区工事請負契約書約款、この26条が設けられた背景は何でしょうか、伺います。

○原契約課長 中野区工事請負契約約款は、東京都からの勧告を踏まえ、国の公共工事標準請負契約約款を基にしているものでございます。第26条は、契約締結後に賃金水準や物価水準が変動し、当初の請負金額が不適当となった場合であっても適切な水準の請負金額に変更できるよう定められたものでございます。

○小林委員 26条全体は、契約後にも工事金額の変動があったときに対応するというところですけれども、これまでにその中でも第26条第6項の適用をされた案件はあるんでしょうか、伺います。

○原契約課長 労務単価の上昇を受け、平成25年に中野中学校新校舎建設工事請負契約においてインフレスライド条項が適用されてございます。令和元年度以降は複数年の工期となる小・中学校の建設工事請負契約などにおいてインフレスライド条項が適用されているものでございます。

○小林委員 中野区の物価高騰、インフレスライド条項の運用の内容について確認します。簡単に言うと、どういったことがこのインフレスライド条項になるのか教えてください。

○原契約課長 インフレスライド条項でございます。残工期が2か月以上ある工事に対して、賃金水準、物価水準が短期的で急激な変動をした場合にはこのインフレスライド条項を、鋼材類や燃料油など特定の資材価格の急激な変動には単品スライド条項を適用してございます。物価高騰に伴う変動額のうち、インフレスライド条項では残工事費の1%を超えた額を、単品スライド条項では対象工事の0.5%を超えた額を区が負担するスライド額として算定するものでございます。なお、インフレスライド条項を既に適用した工事請負契約であっても、資材価格の高騰により単品スライド条項の適用対象となる場合には同条項に基づく契約金額の変更請求も可能となります。

○小林委員 ありがとうございます。

 単品スライド、簡単に言えば、鉄が上がりましたといったら鉄骨の金額は上がりますと。しかし、鉄筋だとかアルミサッシだとか鉄の扉だとかは上がる要素がないということで、単品ということで、単品スライドはそれについてだけ見るものだと思いますし、インフレスライド条項というのは、進捗状況が100%になる、残っているところ全てについて見ますよ。しかも全ての項目について見ますよということだと思います。令和5年度、第26条第6項のインフレスライド条項を適用する主な案件はあるのでしょうか、伺います。

○原契約課長 令和5年度にインフレスライド条項を適用の上、契約金額の変更をした案件は現時点で旧中野東中学校校舎等解体工事請負契約の1件でございます。なお、本定例会においてインフレスライド条項の適用による契約変更議案を9件上程しているものでございます。

○小林委員 区はこれまでどのように適用、対応してきたのでしょうか、伺います。

○原契約課長 インフレスライド条項による請負代金の変更に当たっては、国や都の規定に基づき、区が定めている運用方針を踏まえ、各工事発注所管において受注者と協議を行っているものでございます。

○小林委員 各発注所管ということでありますけれども、建築工事においては東京都の単価、営繕積算システムのRIBC2というシステムに入れて、そこで計算をするということですけれども、東京都のRIBC2を使うと、全ての項目ではなくて、例えばくいとか建具とか家具とかユニットというのはスライド条項の対象外になってしまうということですけども、このシステムを用いる理由は何でしょうか、伺います。

○大須賀施設課長 営繕積算システムRIBC2ですけれども、RIBC2とは、工事設計内訳書を作成する際に単価データをキーワードやコード検索し、選択することによって内訳書を作成するシステムです。このシステムを使用することで単価を手入力することがなくなり、入力ミスの防止や単価改正時の工事費の再計算も迅速に行えるなど、作業の合理化及び省力化が図れることから本システムを使用しているところです。

○小林委員 そうですよね。全体的な当初の工事積算、当初予算を立てるときの工事費内訳書を作るときの使用については、それが最適であるというふうに思います。しかしながら、今回起こっているこのインフレスライド条項などに関わっては、本来、全ての単価ではなくて一部の項目しか適用しない。それはどういった理由でしょうか。一部しか適用されないと、請求工事費全体の一部だけですから3、40%に減額されるおそれがあります。10要求しても3、4しか見てもらえないということがあります。伺います。

○大須賀施設課長 スライド額の算定に当たっては、受注者から提出される出来高ですとか単価の変動額の資料に基づきまして、区が金額の妥当性について確認を行った上で金額を算定しております。

○小林委員 今日の物価高騰はインフレスライド条項の適正な運用が必要だと思います。なぜならば、これらの案件、令和3年、2021年契約の案件であれば積算時期が今から2年以上も前になる。しかも残工事が6か月以上ある。こうした物件についてはこれから内装工事ですとか進捗率が急に一気に高まっていく。これまで躯体工事で緩やかだったところが、内装工事などで1日100人近い人たちが入ってくると一気に上がっていく。このときに一気に上がっていくということは、ここで大きなお金が動くということであります。この時期、単価の設定も急上昇していきます。一般社団法人建設物価調査会の公的な「建設物価 建築費指数」によると、2015年3月を100としたとき、2023年3月までの8年間で主な上昇率は建築の純工事で121%に、建築全体で125.7%、電気設備工事では115.6%に、衛生設備工事では116%、空調設備工事では106.4%と上昇しています。2021年3月から2023年3月の2年間だけでも建築は118.2%上昇しています。

 中野区工事請負契約書約款第26条第6項、インフレスライド条項の運用について、平成26年2月20日、当時の経営室長決定で――当時は第24条第6項と言っていましたけれども、残工事が2か月以上ある工事、短期的な急激な賃金水準や物価水準が変動し、残工事が1%を超えた場合に請求できる規定。第5項第1号に、スライド額の算出式に当てはめて計算する。第5項第3号に、工事に係る全ての単価を基準日時点のものに入れ替えて算出する。全ての単価を、建築の、残っていれば躯体、仮設からコンクリートから鉄筋から仕上げまで全ての単価について入れ替えて算出するものであります。よって、全ての工事項目について適用すべきと考えますけども、いかがでしょうか、伺います。

○大須賀施設課長 インフレスライドの運用方針の見直しにつきましては今後の検討となりますが、物価高騰の実態を踏まえ、都の工事単価を採用している品目以外で、例えばサッシや可動間仕切り壁、エレベーターなどの品目についても協議の対象としてまいります。

○小林委員 今少しの項目を言っていただきましたけども、スライド条項の、当時の経営室長の運用についての中に、これ、全ての項目とあるんですね、全て。全てということは、例えばガラスもサッシも門扉もフェンスも内装材も全てとあるわけですね。そういったものについてしっかりと見ていく。もちろん上がり幅の大きなものもあれば小さなものもあると思いますけれども、それをしっかり見ていただくと思います。

 しかしながら、今全ての項目に当てはめるというお答えが頂けなかったので、契約約款の条項の趣旨とかけ離れているように思います。工事契約約款を実行する区が行っていないと法的に抵触しないでしょうか、見解を伺います。

○原契約課長 スライド額の算定においては、物価変動の影響が工事案件ごとに異なるものと認識してございます。これまでも工事請負契約約款の規定にのっとり、工事ごとにスライド額を算定してきたところであり、今後も物価高騰に的確に対応の上、スライド条項を運用してまいりたいと思っています。

○小林委員 しっかりと見ていただきたいと思います。やっぱり契約約款ですから、契約をするそれぞれの基準になるもの、一種の法ですから、それはしっかりと履行していってほしいと思います。

 この項、最後に、今後の施設整備費の考え方について伺います。今後、区が施設を持ち続けることは建物の維持管理費、改修費などが増大し、この10年間でもかなり増加していくと考えます。その中で、新庁舎の維持管理費も将来にわたって増大すると考えます。今後幾らかかるか伺います。

○天野庁舎管理担当課長 新庁舎建物の維持管理費については、建物管理費、設備保守費、光熱水費等公共料金、補修費などがございます。現在、令和6年度経費の把握を行っているところでございますが、建物規模等を踏まえると、警備・清掃・設備・保守委託が約3億3,000万円、光熱水費が約1億7,000万円など、今後毎年6億円程度ずつはかかっていくものと想定をしてございます。

○小林委員 施設整備というのは、新しく建てるというところにもお金がかかる。そして、今後、さっき言いましたけど、2024年問題でも新たな費用が負担されてくる。それから、先ほどは触れませんでしたけれども、公契約条例によって単価そのものが上がってくる。職人さんへもし10の金額を渡すのであれば、区は10の単価で積算をしていたのではいけない。都や国が10であったとしても10以上の金額を入れていかなければならないというところで上がってくることもあります。そうした工事費、工期の実態を踏まえて今後の施設整備の試算方法について大きな影響を及ぼすと考えます。また、工期も延びると労務単価の上昇とともにさらに工事費が増大することになります。また、私は今言いましたけれども、公契約条例による単価の適正化などの影響も含め、工事費の増加のほか、維持管理費、改修費の割合も大きくなると考えます。予算編成の中でこうした点も示していくべきと考えます。

 そこで、財政フレームの見直しを行うべきと考えます。区の見解を伺います。

○竹内財政課長 工事費などの経費増加による財政フレームの見直しについてでございます。施設整備費に限らず、財政運営に大きな影響がある投資的経費等につきましては、社会経済情勢を踏まえて適切に財政フレームに反映していきたいと考えてございます。

○小林委員 投資的経費の中でもここが一番大きな金額になってくるわけですよね。経常経費化されていくものもありますし、一方で新たに発生するものもある。様々伺ってきましたけれども、今後の区有施設整備計画をスケジュールとともに見直す必要があると考えますが、いかがお考えでしょうか、伺います。

○瀬谷資産管理活用課長 区有施設整備計画について、こちらにつきましては次期基本計画の改定と併せて改定することを検討しております。改定に当たりましては、社会経済情勢等を踏まえまして更新経費の将来推計を試算したいと考えているところでございます。

○小林委員 さっき言いましたけども、本当に今、歳入歳出も、この決算も非常に数字上はいい、見かけ上はいいと言われている中で、今後のことを考えるとすごく負担が多くなってくる。さっきも言いましたけれども、経常経費化されるもの、それから私たちが将来へ負担をしていくというふうにするもの。将来の私たちにもそれは関わってくる。将来にそれを先送りしていく。基金の積立てやそれぞれの都、国の補助もあるかもしれませんけれども、しっかりとした財政運営をしていかなければならない。その中でしっかりと増えていくものが出てくるということは、財政運営を改めて確認をし、見直していく必要がすごくあると思っています。

 さっきの決算のところでも1回言いましたけれども、令和4年度の決算というのは、これからの予算の中で、ある意味、組んでいってはいけない内容のものがいっぱいあるわけですよね。新型コロナウイルス感染症の中での様々な予備費もありました。国や都からの補助もありました。そういった中で行ってきたことと違う。そして、でも、実はいろんな課題が起こってきている。それをしっかりとこの新たな予算を組んでいく中で、区有施設整備、そういったところに予算とともに盛り込んでいっていただきたいと思います。要望して、終わります。

○小林委員 その他で3問伺います。

 初めに、リトルベビーハンドブックについて伺います。昨年第2回定例会でリトルベビーハンドブックについて提案をさせていただきました。それは、区内で出産されるお子さんに2,500グラム未満の低体重児や身長25センチから45センチに満たない低身長児もいらっしゃる。保護者や看護師さんから、低体重、低身長で出産される母子のケアが区は不十分である。母子手帳に、低体重児、低身長児、リトルベビーの成長記録が記載できる、心に寄り添ったリトルベビーハンドブックを作成し、活用を図ってはいかがかと質疑をさせていただきました。区長の答弁は、「既に運用を開始している自治体から情報収集を行い、保護者の育児支援の充実を図るため、中野区の実態に合わせたハンドブックが作成できるか検討してまいります。」とのことでした。そこで、その後の検討状況、進捗状況を伺います。

○高橋すこやか福祉センター調整担当課長 低出生体重児の発育支援といたしまして、保護者や家族の不安に寄り添い、育児不安や育児鬱の予防、軽減につなげ、子育てを支援するため、令和6年3月にはリトルベビーハンドブックの作成及び配布ができるよう検討を進めており、概要につきましては今定例会中の厚生委員会にて報告する予定でございます。

○小林委員 進んでいることが確認できた点がまず1点よかったと思います。

 そこで、リトルベビーハンドブックを待ち望む声がある中、保護者など当事者、助産師、看護師などのお声も取り入れ、早期に作成していただきたいと考えます。今後の配布方法、予定、スケジュールをどのようにお考えか伺います。

○高橋すこやか福祉センター調整担当課長 リトルベビーハンドブックの作成に当たりましては、盛り込むべき内容など、当事者や関係者の声を可能な限り反映したいと考えております。当事者家族との座談会の実施や関係機関等との意見交換を検討しているところでございます。

○小林委員 これ、ただ作ればいいということではなくて、本当にその当事者の方々は、今発行されている母子健康手帳に書く欄がない、記入する欄がない、グラフに入れる欄がないということですごくお悩みになっているわけですよね。その悲痛なお声をやっぱり実感として聞いていただきたいですし、その実感をきちっと、冊子かもしれない、ハンドブックかもしれないけれども、思いをしっかりと入れ込んでいただきたいと思います。要望して、終わります。

 2番目に、がん患者へのアピアランスケア、ウィッグ等の補助について伺います。先日、近所のがんを患う女性から、頭髪が抜け落ち、外出時の様相が気になる。アピアランスケアとしてウィッグ、かつらを利用したいけれども、購入やレンタル費用が高く、治療費も高く、経済的に苦しく、心身ともにつらいとの御相談を受けました。アピアランスケアについては、本年第1回定例会で我が党の甲田議員からも提案をさせていただきました。区長からは、「適切な支援の在り方について検討してまいります。」との答弁がありました。その後の進捗状況について伺います。

 また、東京都は今年度から、がん患者へのウィッグや人工乳房等の購入費用の助成について取り組む区市町村に対し、包括補助による支援を開始しました。具体的には、市町村が患者に助成する費用の2分の1を都が支援することとし、1人2個まで、1回当たりの補助金額は10万円としています。区として都の補助を活用した上限額をどのように考えているのでしょうか、伺います。

 また、今後、多くのがん患者が地域社会において治療を受けながら自分らしく生活できるよう早期の補助を行うべきと考えますけれども、いかがでしょうか、併せて伺います。

○河村地域包括ケア推進課長 私からは区のアピアランスケア、ウィッグ等の助成についてお答えをいたします。地域包括ケア推進課で設けている在宅療養の窓口にはがん患者の方からの御相談もあり、地域生活を送る上でのお悩み事も聞いてございます。アピアランスケアは、都の補助事業の対象にもなっており、令和6年度からの事業開始に向け検討しているところでございます。助成額につきましては、御本人の負担状況を把握するとともに、他の自治体の例を参考に設定したいと考えてございます。

○小林委員 他の区ではたしか保健所がこの事業について行っていて、東京都にも保健所から申請をたしかしていくようになっていたかと思いますけれども、今、地域支えあい推進部のほうで答えていただいて、ありがとうございます。

 患者さんの中には、やはり仕事をされたい、復帰をしたい。けれども、自分の身なりというか、このアピアランスケアについてすごく気になっているという方も多くいらっしゃいます。私に相談を下さった方は、悲痛な思いというのをひしひしと感じてきて、身近にこういったことを思い、それをどこにも出すことができないでいたという方がいらっしゃるということを私も初めて、先週ですけれども話を伺って、改めて感じました。しっかりと、東京都の補助もあるわけですし、活用していただいて、一日も早く待ち望む方々への補助をしていただきたいと要望して、終わります。

 最後に、地域包括支援センターの人員体制について伺います。高齢者人口の増加が顕著になっています。中野区の65歳以上の人口はこの10年で3,000人増加しています。1年半後には団塊の世代が75歳以上の高齢者となります。単純には4,000人近い方々が増加すると思います。区は高齢者の2025年問題の現状についてどのように捉え、75歳以上の人口に対する支援体制をどのように考えているのか併せて伺います。

○河村地域包括ケア推進課長 区の高齢者の2025年問題の現状と75歳以上高齢者に対する支援についてお答えさせていただきます。65歳以上の高齢者人口は平成30年4月以降微減しておりますが、後期高齢者の割合が年々増加しており、団塊世代が75歳を迎える、いわゆる2025年問題は現実のものとなってございます。介護予防の啓発もあり、後期高齢者でも元気な方も多い一方、寿命の延伸に伴い独り暮らしの高齢者も増えており、見守りや介護のニーズもさらに増加することを見込んでございます。また、生活課題の多様化、複雑化により困難ケースの対応も増加しております。今後、高齢者人口の変化や地域課題を捉えますと、相談支援機関や医療機関、介護サービス事業所、地域資源、それぞれの供給量とサービスの質を確保し、地域包括ケア体制のさらなる強化を図る必要があると考えてございます。特に高齢者支援の要となります地域包括支援センターにおける相談支援体制の強化が急務であると考えてございます。

○小林委員 中野区では、平成18年(2006年)に区内8か所で高齢者何でも相談センター(地域包括支援センター)を、中野区地域包括支援センターの職員及び運営に関する基準を定める条例で、要件は3職種、4人としてスタートしました。多種多様な方が多くなってきています。そして、御相談の内容も多様化していると思います。こうした現状は、この人数で委託料では事業者にとっても大変厳しいと思っています。地域包括支援センターに連絡をさせていただいても、なかなか担当の方が出なかったり、また外出をされていたり、1人当たりで担当される件数も多いと聞いています。人材不足の折、区では2025年問題に対応すべき地域包括支援センターの体制の見直しを図ってはいかがでしょうか。改めて伺います。

○河村地域包括ケア推進課長 今後の地域包括支援センターの体制についてお答えさせていただきます。地域包括支援センターは、中野区地域包括支援センターの職員及び運営に関する基準を定める条例に基づき、一定の専門職を配置してございます。2025年問題に対応していくために、地域包括支援センターの人員配置基準を含めた体制の見直し及び運営の改善を図っていく必要があると考えてございまして、本定例会の厚生委員会において考え方をお示しする予定でございます。

○小林委員 地域包括支援センターがスタートした頃はなかなか地域の中でもなじまなくて、高齢者の方々がどこに何を相談していったらいいのか、そういったことがよく聞かれたことでありました。この頃少しずつ、高齢者はどんなことであっても地域包括支援センターに行ってまず相談してみようという話をすると、どういったところなのか、行ってみたところ、なかなか人手が少なくて対応が遅れるというようなこともあったとも聞いています。そうした中で、これまでの3職種、それはそれでいいかも分かりませんけれども、4人という体制、これは新たに見直していただいて、しっかりとした体制を組んでいただき、2025年問題、それ以降のことも含めて対応のできる、地域の安らぎの場としてなっていただけるようにお願いをして、質疑を終わります。

 全体を通じてなんですけれども、決算についての総括質疑をさせていただきました。先ほども言ったところもありますけれども、決算はやはり来年度の予算のための決算審議でもありますし、そして、この課題をしっかりと来年度に向けて、課題解決の方策を入れ込んだ予算にしていただきたいですし、また、後半で聞きましたけれども、なかなか進んでいなかった案件もあります。そうしたことをしっかりと年度計画を、事業計画を立てる上でも入れ込んでいただいて、中野区のよりよい予算としていっていただけること、また、決算の課題をしっかりと予算の中で生かしていただきたいことを望んで、私の総括質疑を終わります。

○杉山委員長 以上で小林ぜんいち委員の質疑を終了します。

 次に、羽鳥だいすけ委員、質疑をどうぞ。

○羽鳥委員 2023年第3回定例会決算特別委員会において、日本共産党議員団の立場から総括質疑を行います。

 初めに、2022年度決算について伺います。2022年度決算は普通会計で歳入総額1,694億4,233万3,000円、歳出総額1,622億7,599万4,000円となり、特別定額給付金の支給が行われた2020年度を除けば、過去最大の規模となりました。また、2022年度は2021年9月に中野区基本計画が定められてから初めて予算が編成された年度になります。重点プロジェクト及び四つの基本目標に沿った施策展開がしっかり行われたかどうかが財政指標とともに決算を評価する上で重要な指標となります。

 まず、財政指標について伺います。2022年度の特別区民税と特別区交付金の予算編成当初の計上額についてお答えください。

○竹内財政課長 令和4年度の予算編成当初の計上額は、特別区民税については321億1,313万5,000円、特別区交付金は405億円でございます。

○羽鳥委員 特別区民税と特別区交付金の決算額はどうなったでしょうか。

○竹内財政課長 令和4年度の決算額は、特別区民税については359億4,691万4,845円、特別区交付金は447億112万5,000円でございます。

○羽鳥委員 どちらも予算額を上回りましたが、見込み差の原因についてどのように分析をされていますか。

○竹内財政課長 まず、特別区交付金について御説明させていだきます。特別区交付金の見込み差につきまして、令和4年度の当初予算額では405億円、決算額は447億円でございまして、特別区交付金の原資となる調整税等の増が要因であると捉えてございます。調整税等のうち市町村民税法人分は当初5,507億円、再調整後6,132億円となりまして、625億円、率にして11.3%の増となってございます。

○滝浪税務課長 特別区民税の当初予算額における見込み差につきましては、区民税の大部分を占める現年度分の調定額の見込み差によるところが大きいと考えております。その主な要因といたしましては、1人当たりの平均給与収入金額におきまして、当初予算では前年度から0.5%の増と見込んでおりましたが、実際には2.6%の増となったことにございます。また、譲渡所得の分離課税分につきまして、特に高額の株式等に係る譲渡所得を有する納税義務者がいたことも見込み差の要因と考えてございます。

○羽鳥委員 予算額からの上振れというのは2021年度もありましたけども、なぜこの見込みの上振れが続いているのでしょうか、お答えください。

○竹内財政課長 予算額見込みの上振れが続いている要因につきましては、令和3年度については新型コロナウイルス感染症の影響により減収を積算していたところでございますが、想定以上の企業収益の堅調な推移により上振れが生じたところであると考えてございます。また、令和4年度につきましては、消費動向を反映して歳入一般財源の大幅な増収につながり、上振れが生じたものと分析してございます。

○羽鳥委員 全体として企業収益の増が押し上げて財政が上向いたということが言えるんだと思いますが、区民一人ひとりの生活状況というところを見ていきますと少し懸念もあります。例えば飲食店について言えば、営業所得などが区民の状態を把握する上で指標となります。また、コロナ給付金との関連ではその他所得に関わりが出てきます。2022年度の営業所得、その他所得は前年度と比べてどのように変化をしたでしょうか、お答えください。

○滝浪税務課長 営業所得者の1人当たりの平均総所得金額等の金額につきましては、令和4年度は約519万6,000円、令和5年度は約461万円であり、11.3%の減となっております。年金所得や不動産所得などのその他の所得者の1人当たりの平均総所得金額等の金額は、令和4年度は約330万5,000円、令和5年度は約324万1,000円であり、1.9%の減となってございます。

○羽鳥委員 どちらも減っていますが、特に営業所得については1人当たりで11.3%も減ということで、自営業者の方々の苦境がここに出ているのではないかなと思います。また、給付金を受け取った自営業者の方からは、売上げが落ち込んでいるのに税も保険料も上がってしまい、本当に大変、こうした声も伺っています。生活困窮者の文字どおり命綱となっている生活保護制度についてはどうなっているでしょうか。2020年度、2021年度、2022年度に生活援護課に来た生活相談の件数はどのように推移しているでしょうか。また、実際に生活保護の開始決定の件数はどのようになっているでしょうか、お答えください。

○葉山生活援護課長 生活保護の相談件数は、2020年度4,350件、2021年度3,942件、2022年度4,354件。保護の開始件数は、2020年度889件、2021年度762件、2022年度767件でございます。

○羽鳥委員 こうした数字からは、相談に来て、一旦は21年度減ったけれども、22年度また一昨年度と同じくらいにまで増加をしたんですね、相談の件数。しかし、保護開始の件数は伸びていない。元に戻っていないというか、そういった状況にあります。やっぱり低い基準というのが保護開始に結び付いていないのかなということも思いました。全体としては好調な税収というふうに言えますが、物価高騰の下で自営業者の方の苦境や、生活保護を受けたいと思いながらも保護に結び付かない区民の姿が浮かび上がってくるのではないかと考えます。また、こうした一人ひとりの苦境に目を向けることが非常に大切になってきます。低過ぎる保護基準は、たとえ生活保護を受けられたとしても非常に苦しい生活が待っています。

 また、賃金について、先ほど上昇しているというお答えがあったんですけれども、しかし、実質賃金で見てみますと、9月8日に発表された7月までの実質賃金指数を見てみますと、7月まで16か月連続で下がっていて、2022年度は全てマイナスになっています。区民の中でやっぱり格差が広がっているのではないのかなと懸念をします。そうした中、区は好調な歳入をどのように支出をしたでしょうか。財政白書を見ると、実質収支額は10年以上黒字を記録するとともに、2021年度は過去最高の60億9,682万円に達しておりました。2022年度の実質収支額はどのようになったでしょうか。また、その水準についてお答えください。

○竹内財政課長 令和4年度決算の実質収支は64億2,952万9,000円でございまして、令和3年度より増加して高い水準となっていると考えてございます。

○羽鳥委員 この結果、実質収支比率はどのようになっているでしょうか。

○竹内財政課長 令和4年度決算の実質収支比率は7.4%でございます。

○羽鳥委員 実質収支比率は一般的に3%から5%が望ましいとされていますが、それはなぜでしょうか。

○竹内財政課長 実質収支比率の適正水準の理由でございますけれども、剰余金が多ければ多いほど財政運営が良好とは単純に言えないものでございまして、適度の剰余を超えるものは行政水準の向上や区政負担の軽減に充てられるべきという考え方があるためでございます。

○羽鳥委員 そうなんですよね。ちゃんと収入があるならその分を区民福祉の向上に使っていこう、これがやっぱり財政の趣旨だと思います。そうした点から、2年連続で実質収支比率が7.4%という非常に高い水準になっていることについてどのような見解をお持ちでしょうか。

○竹内財政課長 当初予算においても特別区税や特別区交付金の伸びを見込んだ予算編成をしておりましたが、これは余った収入があったために実質収支比率が高いという形となってございます。望ましいとされる3%から5%を超過していることの課題については認識してございますけれども、一定程度健全な財政運営を確保することができたと考えてございます。

○羽鳥委員 財政の指標を見れば、それは健全な運営になっていますよ。問題はこれをちゃんと区民福祉の向上に使いましたかということだと思うんですね。健全な財政運営ができたということだけで終わりにしてはやっぱりいけないと思います。

 前年度からどの程度財政が好転したかを示す指標である単年度収支と実質単年度収支はどのようになったでしょうか。

○竹内財政課長 令和4年度決算における単年度収支は3億3,270万9,000円、実質単年度収支は51億1,879万9,000円でございました。

○羽鳥委員 この10年間、実質単年度収支が黒字の年というのは8年あって、ほぼ一貫して財政が好転し続けているというのが分かります。こうした中で、財政調整基金をはじめとする基金全体も積み上がっていっています。2022年度の当初予算編成時の基金への積立額と、基金からの取崩し額はどのように見込んでいたでしょうか。

○竹内財政課長 令和4年度当初予算編成時における基金の積立額は165億5,693万8,000円、基金繰入金は176億9,929万1,000円でございました。

○羽鳥委員 それによってこの基金残高はどの程度になると見込んでいたのか。基金全体と財政調整基金について、それぞれお答えください。

○竹内財政課長 令和4年度当初予算における基金残高は、基金全体で576億3,638万8,000円、うち財政調整基金は292億749万5,000円を見込んでございました。

○羽鳥委員 実際に決算を迎えましてこの金額はそれぞれどのようになったでしょうか。

○竹内財政課長 令和4年度末残高として、基金全体は768億6,482万円でございまして、そのうち財政調整基金は347億8,498万円でございました。

○羽鳥委員 基金全体にしても財政調整基金にしてもその額は過去最高に積み上がっています。このことを、さっきも言ったんですけども、健全な財政運営ができて、予想以上に基金も積み上がって万々歳というふうな、こういうことで終わらせてはいけないと思います。財政を無制限に膨張させてもよいというわけではありませんが、得られた財源を区民要求の実現に活用してきたか問われると思います。2022年度は9次にわたる補正予算を計上しました。補正予算額総額はどの程度になったでしょうか、お答えください。

○竹内財政課長 一般会計の補正予算総額、事業費でございますけれども、こちらが132億9,726万8,000円でございます。

○羽鳥委員 昨年度はアベノミクスの影響による円安やロシアによるウクライナ侵略もあって、物価高騰の影響が区民の暮らし、営業を直撃しました。補正予算の中で物価高騰対策としてどのような事業を実施し、どの程度の額を計上したのでしょうか。

○森企画課長 物価高騰対策でございますが、各種給付金や事業者支援、プレミアム付商品券事業など全22事業を実施しておりまして、予算計上額としては75億1,000万円余でございました。なお、それに対する決算額としては57億3,000万円余になってございます。

○羽鳥委員 物価高騰対策として57億円余、決算として計上されているということなんですが、財源構成の内訳はどうなっているのでしょうか。

○森企画課長 先ほど申し上げた決算額57億3,000万円余の財源構成でございますが、一般財源で1億8,000万円余、地方創生臨時交付金で11億8,000万円余、臨時交付金以外の国、都の補助金で44億9,000万円余になってございます。なお、こちらの国、都補助金には、今後精算を行いまして返還が発生するものも含まれております。

○羽鳥委員 57億円余りを物価高騰に使ったというふうに言っても、この中を見てみると、一般財源では僅か1億8,000万円までになってしまいます。区もこの物価高騰対策に支出しなかったわけではないんでしょうけども、単独事業として実施したものはさらに少ないのではないでしょうか。見解を伺います。

○森企画課長 単独で、区の独自の考えで実施した物価高騰対策でございますが、国や都の個別の補助金がなく、地方創生臨時交付金や一般財源を活用して実施した事業で申し上げると、区立小・中学校給食費の負担軽減や子育て世帯生活応援給付金など合わせて9事業で、その決算額の合計は9億8,000万円余となるものでございます。区としましては、区民や事業者の状況を把握しまして、他区の取組も参考にしつつ必要な対策を講じてきたものと考えております。

○羽鳥委員 今、単独事業だと決算額9億8,000万円というふうにおっしゃいましたけれども、この9億8,000万円のうち臨時交付金の財源というのが9億1,799万2,865円ということで、ほとんど臨時交付金で賄っているんですよね。一般財源で賄っている額は6,454万円というふうにさらに減ってしまうんですよ。こういうところを見ると、施策展開にちょっと積極性が足りないんではないのかなということを思います。こういった取組を進める上では、やっぱり職員からの政策提案がもっと出されるようにする取組が必要だったのではないでしょうか。こうした財政状況を受けて、2024年度の予算編成においてどのような改善を図っていくつもりでしょうか、お答えください。

○竹内財政課長 令和6年度当初予算編成に向けた改善についてでございますが、策定を進めている中野区実施計画や区有施設整備計画を踏まえまして、歳入歳出を適切に見込みながら区民サービスの向上を図る予算編成を進めていきたいと考えてございます。

○羽鳥委員 ぜひとも区民に寄り添って積極的な施策展開をお願いいたします。

 職員の提案を生かすという点で、まだまだやっぱり私は改善が多く必要だと思います。2020年度、2021年度、2022年度の職員提案の件数を見てみますと、僅か3件、7件、3件というような、こんな水準です。この職員提案について聞きますと、その年度で成果を出そうというふうになっている制度のため、新施策の提案には適していないとも聞いています。ぜひともこうした制度の改善も要望をいたします。

 今、経済状況の好転ということでるる述べられておりましたけれども、全体を見てみると、好調なのは企業収益だけで、区民一人ひとりの収入を見るとますます生活がやっぱり大変になっているということが言える。改めてこのことは言いたいと思います。物価高騰対策として、我が会派が繰り返し求めてきた学校給食費の実質無償化や給付金対象世帯を独自に拡充することなどを今年度実施に踏み切ったということは評価をいたします。来年度に当たってさらに積極的な施策展開がなされることを希望して、この項の質問を終えます。

 重点プロジェクトに関わってちょっとお尋ねをいたします。重点プロジェクトでは、子育て先進区の実現、地域包括ケア体制の実現、活力ある持続可能なまちの実現を掲げました。子育て先進区の実現に関連しては、子どもの権利に関する条例に基づいた施策の推進や保育園待機児童ゼロが実現したことなど、区政の中でも画期をなした時期であると思います。子育て先進区の実現に関連した事業の実施結果についてお答えください。

○森企画課長 子育て先進区の実施に関連した事業の実施状況でございますが、子どもの権利の侵害から速やかな救済及び子どもの権利の保障を守るための子ども相談室の開設、また、食のセーフティーネットの確保とともに支援が必要な子どもを早期に発見し支援につなげるための子ども食堂運営助成、子どもの居場所づくりのためのキッズ・プラザ令和の開設や学童クラブ待機児童対策、妊娠・出産・子育てトータルケア事業の充実のための産後ケアの対象拡大等、これらなどを実施したというところでございます。

○羽鳥委員 子ども食堂の助成の拡充や学習支援の強化、また、今触れてもらいました待機児童の問題なんかも非常に多くの方に喜ばれているし、やっぱり区政の前進であると思います。または子どもの権利救済機関の活動など、数字としては見えにくいものの、子どもの権利に関する条例の具体化として重要なものもあり、評価をいたします。

 地域包括ケア体制の実現に当たって、必要な支援が届いていない人に支援を届けるための多様な主体との連携とアウトリーチ活動が非常に重要であったと思います。区の評価をお尋ねいたします。

○高橋すこやか福祉センター調整担当課長 アウトリーチチームは、民生・児童委員や社会福祉協議会などの関係機関と連携や情報共有を図りながら、支援が必要な人の早期発見につなげているところでございます。令和4年度のアウトリーチチームの活動実績を見ますと、相談件数は492件、必要な支援につなげた人数は468件となっており、年々上昇傾向にあることから、活動の認知及び関係機関との連携が円滑に進んでいると評価しております。

○羽鳥委員 アウトリーチ活動については、連携がうまくいく場合もあれば、いかない場合もあって、職員によって対応に差があるとも聞いています。アウトリーチ活動、我が会派も非常に重要だと思っておりまして、この技術向上のための研修が非常に重要かなと思うんですけれども、2022年度ではどのような取組を行ったでしょうか。

○高橋すこやか福祉センター調整担当課長 令和4年度は、地域づくりに向けた団体支援や、支援が必要な人を地域で支えていくための伴走型支援について学ぶほか、アウトリーチチーム間での事例の共有や検証、すこやか福祉センター圏域ごとの関係機関を交えた地域の課題の共有や情報交換の実施、学識経験者を招いた地域支えあい推進講座など、様々な機会を通じて知識と技術力の向上に取り組んだところでございます。

○羽鳥委員 この間私も活動発表会などを行った際にアウトリーチ活動の事例をお聞きして、重要な活動をされているなというふうに実感をしております。ぜひとも誰一人取り残さない中野区実現のために力を尽くしていただきたいと思います。

 活力ある持続可能なまちの実現に関する質問は、次の項目で気候危機対策としてお聞きしたいと思います。

 この項目の最後に特別会計について伺います。

 まず、国民健康保険事業特別会計について伺います。2022年度の国民健康保険事業特別会計は、歳入決算額326億2,494万2,000円、歳出決算額は323億1,515万1,000円となりました。歳入歳出規模は前年度よりも縮小しました。その要因について伺います。

○宮脇保険医療課長 歳入歳出規模が縮小した背景といたしまして、被保険者数が前年度よりも減少していることが挙げられます。加えまして、令和3年度は新型コロナウイルス感染症の拡大による受診控えの反動の影響で医療給付費が大幅に増加いたしましたが、令和4年度はその影響が一定程度落ち着いたことが要因となってございます。

○羽鳥委員 また、この10年ほどで見ますと、国民健康保険事業特別会計は、ただ縮小しただけでなく、被保険者の構成も変化をしてきたかと思うのですけれども、その中身についてお答えください。

○宮脇保険医療課長 年齢構成としては年々高齢化が進んでおり、65歳以上の被保険者数は平成24年度から令和4年度にかけて約2%増加しております。一方、収入が見込める世代の割合は約2%減少してございます。今後、社会保険の適用の拡大による影響を受け、さらに収入が見込める世代の割合が低くなることが想定されます。

○羽鳥委員 この10年間で国保の被保険者は年齢も高くなり、そうした中で給与所得者も減っていると。所得が少ない、あるいは所得がない方の割合がどんどんと増えてきています。来年10月には社保加入の企業規模も引き下げられ、この傾向はますます加速をしていきます。このことは、より少ない収入の人が国保財政を支えざるを得ないという国保の構造問題をより深刻にしてしまうものかと思います。そうした中で、区は2022年度と2023年度でどのような保険料低減の措置を取ったのでしょうか、お答えください。

○宮脇保険医療課長 令和4年度分につきましては、財政健全化計画のとおり、介護分と支援金分の納付金の5%相当額を一般会計からの繰入れで賄う激変緩和措置に加えまして、医療分につきましても納付金の5%相当額を繰り入れる措置を特例的に行いました。令和5年度分ですが、財政健全化計画どおり、介護分と支援金分の納付金の4%相当額を一般会計からの繰入れで賄う激変緩和措置に加えまして、医療分に6%、支援金分に1%をさらに追加して、医療分の10%相当額、支援金分の5%相当額を一般会計から繰入れを行う措置を特例的に行いました。

○羽鳥委員 この措置も当初、2022年度始まるときにはこの単年度だけの措置ですよというふうに言っていたんですけれども、国保財政が苦しくなる。そうした中で保険料収入を上げないとどうやったって収支がかみ合わなくなるという中で今年度についても繰入れをやるというふうなことで、こうした措置は私は非常に評価をしております。やっぱり赤字解消計画の策定を国から求められている中で、こうした措置を区が独自に取ったというのは非常に大事なことであったかなと思います。

 しかし、今、中野区の赤字解消計画は、国から求められて実施中なわけですが、来年度からは新たな改定をして、またどういう赤字解消計画にするかというような、こういう年度を迎えることになります。こうした中、先日、東京都の国保運営協議会では東京都国保運営方針の改定案が示されました。この中では、一般財源からの法定外繰入れ解消・削減の具体的目標が明記されるなど、各自治体が保険料引下げのために行っている独自の繰入れを敵視する姿勢が見られます。東京都の方針どおりに赤字解消を進めれば、次年度からの保険料の大幅引上げは避けられません。区はどのような方針で来年度保険料の算定に臨むつもりでしょうか、見解をお尋ねします。

○宮脇保険医療課長 来年度の保険料につきましては、今後、都から示される納付金や標準保険料率、特別区全体の保険料の動向を踏まえ、検討してまいりたいと思います。

○羽鳥委員 現段階でのお答えはそれが精いっぱいなのかなということを思うんですけれども、これ以上の負担は耐えられないというのがやっぱり被保険者の率直な声です。先ほども言いましたが、2022年度、2023年度に区が行った独自の繰入れというのを我が会派は評価を本当にしています。しかし、今年度の国保会計の予算は、これ以上の被保険者の負担増は耐えられないとの立場から反対をいたしました。来年度の保険料算定に当たっては、先ほども述べたような区民の苦境により目を向けていただきたいと思います。

 続いて、介護保険特別会計について伺います。2022年度は、第8期介護保険事業計画の中間年度に当たります。第8期はこれまでの事業計画で初めて前期からの値上げをしませんでした。区の取組を改めて評価をいたします。その上で、給付見込みをきちんと算定し、保険料を取り過ぎていることがないか確認をしたいと思います。

 まず、2022年度の保険給付費の見込みと実績についていかがでしょうか、お答えください。

○古本介護・高齢者支援課長 令和4年度におけます介護サービス給付費の計画額は212億9,844万8,000円でございまして、実績額は213億9,197万3,370円でございました。

○羽鳥委員 想定を若干上回る規模ということで、おおむね正確なものであったかなと思います。また、保険給付については第8期における基盤整備の影響も受けるかと思います。そうした中で、地域密着型サービスについて、区はどの程度施設整備目標を持ち、現状の実績はどの程度でしょうか。

○古本介護・高齢者支援課長 第8期の計画におきましては、認知症高齢者グループホームを4か所、小規模多機能型居宅介護等を1か所、定期巡回・随時対応型訪問介護看護を2か所、都市型軽費老人ホームを2か所整備するという目標を設定してございます。令和5年9月現在でございますが、整備中のものも含めまして、認知症高齢者グループホームが2か所、定期巡回・随時対応型訪問介護看護が1か所という整備状況でございます。

○羽鳥委員 実績を見てみますと、整備目標とはちょっとかけ離れている状況にあって、厳しい状況がうかがえます。この問題については、今定例会での一般質問において我が会派の武田議員が質問を行い、区からは、整備に当たって土地確保の課題があるとともに、公有地活用について検討する旨の答弁がありました。今後の整備を推進する上で非常に重要な見解であったかなと思います。地域密着型サービスについては、認知症グループホームのように一定整備が進んだものもあれば、都市型軽費老人ホームのようにこれから需要が高くなるんではないかと思われるものもあります。区の積極的な取組を要望いたします。

 第8期に当たっては、区は介護給付費準備基金積立金を取り崩して保険料値上げを防ぐとしていました。これまでは、計画上は取り崩す予定でしたが、決算では結果的に積立額が増えている、こんなこともありました。2022年度の介護給付費準備基金積立金について、予算編成時の年度末見込額と決算値はそれぞれどうなったでしょうか、お答えください。

○古本介護・高齢者支援課長 令和4年度におけます介護給付費準備基金の残高の見込額でございますが、24億609万6,011円でございまして、実績額のほうが28億294万9,807円という結果でございました。

○羽鳥委員 見込額より増えたわけですけれども、こうした基金をもう一歩、積立金の取崩し額を増やすということによって、値上げをしなかったということは非常に大事、本当に大事だと思います。しかし、保険料引下げに足を踏み出していただきたかったなというのが率直な思いです。これから策定する第9期介護保険事業計画に当たってはさらなる基金活用を求め、この項目の質問を終えます。

 続いて、気候危機について伺います。2023年7月の世界気温は観測史上最高となり、アントニオ・グテーレス国連事務総長は、地球温暖化の時代は終わり、地球沸騰化の時代が到来したと警告を発しました。東京でも真夏日、猛暑日の最多記録を更新するなど、区民の暮らしに影響が出ています。今年の猛暑は深刻ですが、この水準の猛暑は想定外ではなく、気候変動の揺らぎの範囲内であり、来年以降もこのような猛暑になる確率はさらに上がっていきます。こうした中で、気温上昇を産業革命以降1.5度未満に抑えるために、2030年度に2013年度比で二酸化炭素排出量を46%削減するという環境基本計画の目標に向けて様々な対策を取っていかなければなりません。

 まず、年々深刻さを増す気候危機とも呼ぶべきこの気候変動について、区は事態の切迫性をどのように認識をされていますか。

○永見環境課長 地球温暖化の影響による気候変動は、猛暑日や熱帯夜の増加、記録的な規模の台風や短時間集中豪雨の発生など、人々の生活に甚大な影響を及ぼしており、国際社会全体で早急に対策に取り組むべき課題であると考えております。

○羽鳥委員 そうですね。早急に取り組んでいかないと本当に大変です。2030年までにこの目標を達成するというのが最低限の目標になっています。2022年度における二酸化炭素排出削減に資する中野区の取組、どうだったかといいますと、例えば蓄電システム導入助成と高断熱窓・ドア設置助成、これは当初予算計上額と想定件数はどのくらいでしたか。

○永見環境課長 蓄電システムにつきましては、125件の補助を想定し、1,250万円の補助金額を計上しておりました。高断熱窓・ドアにつきましては、50件の補助を想定し、750万円の補助金額を計上しておりました。

○羽鳥委員 同事業について決算実績はどうだったでしょうか。

○永見環境課長 蓄電システムにつきましては、49件の補助で補助金額が490万円でございました。高断熱窓・ドアにつきましては、21件の補助で補助金額は228万8,000円でございました。

○羽鳥委員 執行率は僅か3割ほどにとどまっています。主要施策の成果、決算説明資料を読んでも、こんなに執行率の低い主要施策はないですよ。この要因について区はどのように分析されていますか。

○永見環境課長 蓄電システムにつきましては、予算編成当初は住宅の新築時における太陽光発電システムと合わせての購入や災害時における活用等の需要を見込んでおりましたが、全国的な住宅着工件数の減少や新型コロナウイルスの影響による在宅時間の増加等の電力需要の変化もあり、導入件数が当初の想定ほど伸びなかったものと考えております。また、高断熱窓・ドアにつきましては、東京都の補助実績や他区の状況を参考に補助件数を見込みましたが、対象者が補助を認識してから活用するまで一定の時間を要するため、初年度は実績が少なかったことも要因であると考えております。

○羽鳥委員 今年度は同事業の当初予算と現在までの実績というのはどのようになっているでしょうか。

○永見環境課長 蓄電システムにつきましては、60件の補助を見込み、600万円の当初予算を計上しております。8月末現在33件の補助を実施しておりまして、補助金額は330万円でございます。高断熱窓・ドアにつきましては、30件の補助を見込み、450万円の当初予算を計上しております。8月末現在18件の補助を実施しており、補助金額は250万1,000円でございます。

○羽鳥委員 今年度はこの実績を伸ばすために何か工夫をされたんでしょうか。

○永見環境課長 高断熱窓・ドアにつきましては、補助率を4分の1から2分の1にしたほか、窓とドアを別々に申請できるように工夫をいたしました。また、補助メニューごとに別々に作成しておりましたチラシを全てのメニューをまとめて掲載したチラシに変更いたしまして、関係部署とも連携して周知に努めております。

○羽鳥委員 そうした工夫をされたということなんですけれども、この実績を見てみますと前年度よりも僅かに増えているにすぎないということで、引き続きこの改善が必要なんではないのかなと思います。

 また、中野区の二酸化炭素排出量の原因の7割を占める電力由来の排出を削減していくためには、単なる事業の周知ではなく、エネルギーシフトを早急に進める重要性を知らせるような広報の工夫が必要かと思うんですけれども、どのようにお考えでしょうか。

○永見環境課長 脱炭素社会の実現に当たっては、再生可能エネルギー電力への切替えや創エネ設備の拡充等が必要であり、今後は、事業の周知のみではなく、エネルギーの状況や利用に関する普及啓発等も含め広報を工夫していきたいと考えております。

○羽鳥委員 中立的な事業の概要説明だけでは、やっぱり人は、なかなか意識ある人しか動かないです。本当に大変なんだと。2030年までに対策を取らないと本当に取り返しがつかなくなるというような、こういう切迫性をしっかりと訴えてもらいたいと思います。

 ここで杉並区のことをちょっと紹介したいと思うんですけども、杉並区では、再エネ導入助成として太陽光発電設備導入助成と蓄電池導入助成を行っています。また、断熱改修と省エネルギー対策助成として窓断熱や高反射塗装やエコキュートやエネファームの導入助成を行っております。昨年度は約6,000万円を当初予算に計上して、断熱改修と省エネ助成は2,150万円の補正を計上しています。今年度も二つ合わせて約8,000万円当初予算に計上しましたが、予算を使い切り、先日2事業で合計約4,300万円を補正計上しています。文字どおり、中野区とは事業の規模の桁が違います。担当課にお話を伺ったところ、土建組合での研修会に伺って事業の説明を行ったり、区商連にも伺ってチラシを配ったりなど、事業者の協力を仰ぐ取組をされてきたそうです。

 中野区でもこうした事業者の協力を得るための取組が必要ではないでしょうか。

○永見環境課長 省エネルギー機器等設置補助の実施に当たりましては、住まいのリフォーム相談を行っている区内の建設事業者団体等に対して事業の周知を行いました。今後、その他の事業者も含め、さらなる周知の工夫をしていきたいと考えております。

○羽鳥委員 こうした事業なんかは、本当に区内の工務店なんかに行ってもらったら区内産業を育成することにもやっぱりつながるわけです。そうした相乗効果を生み出せるような、そうした施策展開も考えてもらいたいなということも思います。

 省エネ、再エネ設備の普及のためには、あともう一つ、東京都の省エネ、再エネ施策を積極的に活用していくということが非常に重要です。東京都の施策について区はどのようなお知らせをしていますか。

○永見環境課長 現在ということですが、区のホームページや窓口等において都の事業の紹介を行っております。

○羽鳥委員 東京都の施策を活用して太陽光発電設備を導入する場合、自己負担なく導入できるようなこうした制度もあります。こういった制度を積極的に活用するなどして、再生可能エネルギーへの大規模なエネルギーシフトを行うことなしに区の二酸化炭素排出削減目標を達成する道はありません。本当にありません。時間がないんです。一日も早い施策展開を求めます。

 省エネ、再エネ設備の普及を進めるに当たっては中野区のメニューはまだまだ少ないように感じます。杉並区でもやっているような高反射塗装への補助やエコキュートの導入補助、また、複数のメニューを同時に使うことによって補助を上乗せすることなど様々な手法があります。新年度予算編成に向けてメニューの拡充が必要ではないでしょうか。

○永見環境課長 さらなる再生可能エネルギー設備等の普及に向けて、令和6年度予算では新たな補助の実施についても検討をしております。

○羽鳥委員 ぜひともよろしくお願いします。

 中野区は、あと民営借家、賃貸物件が6割にも上る状況にあって、持家だけではなくて、こうした世帯が使える施策を用意することが非常に重要です。区には知恵を絞っていただきたいと思います。

○杉山委員長 羽鳥委員の質疑の途中ですが、5時になりましたので、今後の運営について協議するため、理事会を開会します。

 委員会を休憩します。

午後4時59分休憩

 

午後5時03分開議

○杉山委員長 委員会を再開します。

 ただいまの理事会の報告をします。

 羽鳥委員の質疑の途中ですが、本日は終了し、次回、羽鳥委員から始めることを確認しました。

 以上は理事会の報告ですが、質疑はありませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○杉山委員長 なければ、ただいまの報告のとおり、委員会を運営することに御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○杉山委員長 御異議ありませんので、そのように決定し、本日の総括質疑を終了します。

 次回の委員会は9月26日(火曜日)午前10時から当委員会室で開会することを口頭をもって通告します。

 以上で本日の決算特別委員会を散会します。

午後5時03分散会