令和5年11月27日中野区議会本会議(第4回定例会)
令和5年11月27日中野区議会本会議(第4回定例会)の会議録

1.令和5年(2023年)11月27日、中野区議会議事堂において開会された。

1.出席議員(42名)

  1番  山  内  あきひろ        2番  武  井  まさき

  3番  斉  藤  けいた         4番  井  関  源  二

  5番  黒  沢  ゆ  か        6番  大  沢  ひろゆき

  7番  武  田  やよい         8番  いのつめ  正  太

  9番  間     ひとみ        10番  市  川  しんたろう

 11番  加  藤  たくま        12番  日  野  たかし

 13番  木  村  広  一       14番  吉  田  康一郎

 15番  立  石  り  お       16番  内  野  大三郎

 17番  広  川  まさのり       18番  河  合  り  な

 19番  細  野  かよこ        20番  斉  藤  ゆ  り

 21番  高  橋  かずちか       22番  大  内  しんご

 23番  甲  田  ゆり子        24番  小  林  ぜんいち

 25番  白  井  ひでふみ       26番  小宮山   たかし

 27番  羽  鳥  だいすけ       28番  い  さ  哲  郎

 29番  杉  山     司       30番  ひやま      隆

 31番  山  本  たかし        32番  伊  藤  正  信

 33番  高  橋  ちあき        34番  平  山  英  明

 35番  南     かつひこ       36番  久  保  り  か

 37番  石  坂  わたる        38番  むとう   有  子

 39番  浦  野  さとみ        40番  中  村  延  子

 41番  森     たかゆき       42番  酒  井  たくや

.欠席議員

      な  し

.出席説明員

 中 野 区 長  酒 井 直 人      副  区  長  青 山 敬一郎

 副  区  長  栗 田 泰 正      教  育  長  入 野 貴美子

 総 務 部 長  濵 口   求      防災危機管理担当部長 杉 本 兼太郎

 DX推進室長  滝 瀬 裕 之      区民部長、新区役所窓口サービス担当部長 高 橋 昭 彦

 文化・産業振興担当部長 高 村 和 哉   子ども教育部長、教育委員会事務局次長 石 崎 公 一

 子ども家庭支援担当部長、教育委員会事務局参事(子ども家庭支援担当) 小 田 史 子 地域支えあい推進部長、地域包括ケア推進担当部長 石 井 大 輔

 健康福祉部長  鳥 井 文 哉      保 健 所 長  佐 藤 壽志子

 環 境 部 長  松 前 友香子      都市基盤部長  豊 川 士 朗

 まちづくり推進部長 角   秀 行     中野駅周辺まちづくり担当部長 千 田 真 史

 企画部企画課長(企画部参事事務取扱) 森   克 久     総務部総務課長  浅 川   靖

.本会の書記は下記のとおりである。

 事 務 局 長  堀 越 恵美子      事 務 局 次 長  林     健

 議事調査担当係長 鈴 木   均      書     記  立 川   衛

 書     記  若 見 元 彦      書     記  髙 田 英 明

 書     記  鎌 形 聡 美      書     記  田 村   優

 書     記  細 井 翔 太      書     記  早 尾 尚 也

 書     記  堀 井 翔 平      書     記  金 木 崇 太

 書     記  髙 橋 万 里      書     記  川 辺 翔 斗

 

 議事日程(令和5年(2023年)11月27日午後1時開議)

日程第1 第90号議案 令和5年度中野区一般会計補正予算

 

午後1時00分開会

○議長(酒井たくや) ただいまから令和5年第4回中野区議会定例会を開会いたします。

 本日の会議を開きます。

 会議録署名員は、会議規則第128条の規定に基づき議長から御指名申し上げます。

 4番井関源二議員、38番むとう有子議員にお願いいたします。

 次に、会期についてお諮りいたします。本定例会の会期は、本日から12月12日までの16日間といたしたいと思いますが、これに御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(酒井たくや) 御異議ありませんので、さよう決定いたします。

 本日の議事日程は、お手元の議事日程表のとおりでありますので、さよう御了承願います。

 この際、お手元の一般質問一覧表のとおり、山本たかし議員、加藤たくま議員、久保りか議員、浦野さとみ議員、内野大三郎議員、中村延子議員、高橋かずちか議員、南かつひこ議員、いさ哲郎議員、黒沢ゆか議員、杉山司議員、山内あきひろ議員、日野たかし議員、大沢ひろゆき議員、河合りな議員、大内しんご議員、斉藤ゆり議員、むとう有子議員、石坂わたる議員、小宮山たかし議員、吉田康一郎議員、立石りお議員、斉藤けいた議員、井関源二議員より質問の通告がありますので、これを順次許します。

 

 中野区議会議員 山 本 たかし

 1 令和6年度予算編成について

  (1)物価高騰への対応について

  (2)学校給食費無償化について

  (3)公契約条例について

  (4)その他

 2 中野駅新北口駅前エリア再整備事業について

 3 学校教育について

  (1)教育委員会と子ども教育部の組織体制について

  (2)施設と物品の整備について

  (3)学校教室の断熱について

  (4)その他

 4 中野区内の分煙推進ついて

 5 運動施設などの老朽化について

 6 その他

 

○議長(酒井たくや) 最初に、山本たかし議員。

〔山本たかし議員登壇〕

○31番(山本たかし) 令和5年第4回定例会におきまして、立憲・国民・ネット・無所属議員団の立場から一般質問をいたします。質問は通告のとおりです。その他はございません。

 1、令和6年度予算編成についてお伺いいたします。

 (1)物価高騰への対応について。

 物価高騰が止まりません。10月の生鮮食品を除くコアCPIである東京都区部消費者物価指数は106.0と、前年同月比2.7%上昇し、伸び率は4か月ぶりに前月を上回りました。サービス価格において原材料費の高騰分を価格転嫁する動きが一服する一方で、人件費への転嫁が緩やかに広まっている可能性があるとの声が指摘されています。

 150円前後で落ち着いてしまっている対ドル円為替ですが、円の価値も下がり、現在、日本に海外からの観光客が大勢来て、皆「日本は安い」とインタビューで答える報道がされています。今後は、この安い日本の状態が続くというよりは、日本が海外並みの物価に追いついていくために円安加速が起こっており、まだまだ物価高騰が続くのではないかと見る意見が大勢です。

 日本での大幅な賃上げは、まずは国際的な競争をするグローバル企業から始まるのでしょうが、そうだとしても、日本の中小企業にも広まっていくにはまだまだ時間がかかります。

 今年度、区は、国・都以外の物価高騰対策として、低所得者向け支援や学校教材費の家庭支援、来月12月からのキャッシュレス支援など様々行ってまいりました。まず、区がこれまでやってこられた支援については、引き続き来年度も行っていくということでよろしいでしょうか。

 現在国では補正予算が審議中ですが、成立すれば5,000億円の臨時交付金が振り分けられる予定です。この臨時交付金の活用については、推奨事業メニューの中で用いる必要がありますが、現在区として推奨事業メニューの中で何を検討されているのでしょうか。伺います。

 中小企業の賃上げ、人材不足支援メニューも入っております。区で活用できるものは活用していただきたいと思いますが、現在、コロナ禍におけるゼロゼロ融資により、経営状況に苦しんでおられる事業者が多くおられる状況です。事業者を支援するお金には補助金と助成金がありますが、この二つの違いを理解できている事業者は多くはありません。

 助成金の所管は厚生労働省、補助金の所管は経済産業省。財源については、助成金は雇用保険料、補助金は税金。支給の決定方法は、助成金は要件を満たしていれば100%、補助金は採択制。使用用途は、助成金については自由、補助金は限定的ということで、全くの別物です。何百種類もの助成金のメニューがありますが、まとめたサイトなどもなく、機会を生かせていない状況が多分にあると考えます。

 補助金と違い、入ってきた助成金は活用が自由なため、事業者側にとって返済や人件費など大いに活用ができます。区民のみならず事業者に対しても積極的なアウトリーチを進め、申請主義からの脱却を図ることが必要ではないでしょうか。区として、事業者への助成金メニューをサポートする体制をこれまで以上に図るべきと考えますが、いかがでしょうか。

 次に、森林環境譲与税について伺います。これまで、この税の活用の在り方について区と質疑を通して議論してまいりました。令和3年度から1校、2校、3校と徐々に小・中学校へ使われることになりましたが、いつまで現状の制度としてあるか分からないこの特定財源の使われ方に不公平が生じぬよう、なぜ古い学校がまだまだあるのに適用が年に数校となってしまっているのか、甚だ疑問です。そうした間に、森林環境譲与税そのものの考え方について国の議論が進み、自治体間での配分の見直しが検討されています。まず、令和6年度の歳入見込みと使途予定はどう考えておられるのか、伺います。

 前定例会決算特別委員会総括質疑の中で、我が会派の森幹事長が活用の考え方の見直しについて伺い、前向きな答弁でした。現在の森林環境譲与税の活用は、区の施設を新築及び改築する際の内装への木材の利用や木製備品等の活用、既存施設での備品等の買い替え時等に木製備品等の整備に活用となっており、施設内でしか活用を検討できない状況は課題だと考えます。

 全国での使われ方として、全国でも多く取り組まれている、3歳児に木製おもちゃをプレゼントし、木に触れる体験を通して木育を推進するウッドスタート事業には、今の考えでは使えません。

 また、高齢化社会により、高齢者が外に元気に出ていただくことをお願いしてはおりますが、中野区内には歩道に休むスペースがなく、外出しづらいとの声も聞きます。リハビリのためつえで歩いておられる方が、通りの個人宅の敷地の低い塀に座ってやむなく休んでおられる姿を毎朝拝見いたします。この高齢化社会において、歩道で少し休める椅子やベンチはとても必要です。施設に関係するわけではない物品などにも、森林環境譲与税で、区内歩道などを含めて設置してあげられるような使い方に考え方を見直すべきと考えますが、いかがでしょうか。見解を伺います。

 杉並区では、次年度予算として、森林環境譲与税6,200万円の使い道の案を募集し、10案に取りまとめ、区民1人につき3件まで投票できる新予算事業を進めております。狙いは、区民に区政を身近に感じてもらうことと、区民のニーズを予算に反映することのようで、酒井区政として区民に参加してもらい、区民の意見を取り入れることにこれまで努めてきましたが、この杉並区の事業は、酒井区長にとってボトムアップの考え方として親和性が高く、また、区民に区政を身近に感じて関心を持ってもらえる効果が望めるのではないでしょうか。財源を森林環境譲与税に限るわけではなく、こうした区民との参加型予算事業の実施をしてはいかがでしょうか。伺います。

 (2)学校給食費無償化について伺います。

 区は、今年度、下半期は物価高騰への対策として、公立、私立問わず、学校給食食材費相当額について、所得制限なしで給付としました。区長は、義務教育であることから本来国が支援すべきとの姿勢を出されており、その姿勢には一定理解するところです。しかし、中野区の区境をまたぐと無償化になるという状況は、望ましい状況とは言えません。次年度については、区立で事業として無償化、私立については給付金で負担軽減策として実施すべきと考えますが、いかがでしょうか。

 また、これまで指摘してきたとおり、給食食材費は1校の私費会計に対応するには大きすぎる金額だと考えます。支出の適正性、透明性を担保するためにも、当然、学校給食食材費の公会計化も進めるべきと考えますが、その予定でしょうか。伺います。実施するとなれば、例年約8億円かかる見込みでありますが、今後の財政フレームは成り立つのか確認をいたします。

 (3)公契約条例について伺います。

 東京都の最低賃金は、10月1日から時間額1,113円となりました。一方、今年から、区の労働報酬下限額は1,170円と定め、運用されておりますが、止まらぬ物価高、人材不足からの賃上げの波も押し寄せ、多くの職種の求人募集賃金はそれ以上となっており、民間の給与募集水準には決して達していないという現実があります。

 こうした中、区が委嘱している中野区公契約審議会において審議されている令和6年度の労働報酬下限額について、委託契約や指定管理協定の下限額の見込みは幾らになったのか伺います。

 公契約における賃金を上げることは、人材の確保と質の維持を目的とし、結果、公共サービスの質を落とさない取組ですが、職種別下限額の設定も今後大切だと考えます。千代田区では、2019年より、国家資格が必要な職種や労働条件が厳しい職種など特定の6職種を選び、賃金の下限額を定めました。具体的には、警備員、保全管理員は国の公共工事設計労務単価に準じ、清掃員、介護職、栄養士、保健師、看護師については区職員の賃金表から算出したようで、区の労働報酬下限額より高い値として設定しました。

 外国人労働者の増加が見込まれる介護職で設定したことは意義が大きく、派遣社員による定数不足の常態化を抱える当区の清掃職では、一定評価すべきものであると思います。今後は、千代田区、多摩市、野田市のように、職種別に賃金設定をすべきと考えますが、いかがでしょうか。また、まだまだこの条例の意義や区の労働報酬下限額について認知が足りません。雇用主側や被用者、区民に向けて、公契約条例のさらなる周知が必要と考えます。いかがでしょうか。

 るる伺いましたが、学校建て替え費用が現行の旧施設整備計画では52億円となっておりますが、第3回定例会総務委員会で中野区実施計画の報告では、質疑で70億円との答弁もありました。今後は、児童館の運営・整備についても費用が発生し、公契約条例の委託費、指定管理費増の影響もあります。これらが現状だけでも予想される中で、反映された区の財政フレームはいつ示されるのでしょうか。伺って、次の項に移ります。

 2、中野駅新北口駅前エリア再整備事業について伺います。

 11月8日に、NHKでは、中野サンプラザ跡地再開発、建設費約250億円増の見通しとのタイトルをはじめ、各社報道がありました。報道された記事の中で、区が事業計画責任者であると誤認されかねない文言が散見されましたが、今回のこの報道に対して、区として、報道各社に対してどのように対応したのでしょうか。区からの説明が正しく理解してもらえるよう求めたのでしょうか。また、訂正記事を求めたのか、確認をいたします。

 区の一大プロジェクトでもあり、区民の皆さんの関心も高い事業です。間違った理解が独り歩きすることは、誰も得をしません。こういったことが起きぬよう、今後の報道対応へは十分理解していただけるよう説明を求めます。見解を伺います。

 また、報道では、資材価格の高騰などで250億円の上振れによって、収支計画を考え直さないといけないと読み取れました。しかし、区としては、これまで物価高騰があった中で、継続して収支計画を考えてきたと私は認識しています。この点も確認いたします。

 これまで、区は、事業者側が資材高騰や地価の高騰などで採算性が厳しいと言われていると述べてきており、結果、プラス250億円も飲み込めるとなれば、どこに限界があるのか理解できかねます。

 区は、10月の中野駅周辺整備・西武新宿線沿線まちづくり調査特別委員会で、従前資産価格が約550億円から約640億円と約90億円上がる中で、区の権利床である展望施設、バンケット等、子どもの遊び場の3施設での年間利益を合計年3,000万円として、試算の報告がありました。仮に70年使うと設定すると、約20億円の利益で、従前資産増加分90億円から70年の利益20億円を引けば70億円となり、つまり年間1億円の経費をかけ、運営する資産となります。せめて経費のかからないように、3施設で年1億円の利益に迫れるようにすべきではないでしょうか。権利床のランニング収支を改善する努力が必要と考えますが、いかがでしょうか。伺います。また、現在の試算では、展望施設の活用において、区民などへの料金設定を区はどう考えているのでしょうか。伺います。

 事業者がバンケットの拡充を行わないことも気になります。事業者からの再提案のエリアマネジメントスペースを工夫しバンケット機能を確認するという案では、当初と比較し、面積と発想が違うのではないかと考えます。当初の提案内容と異なり、提案内容の継承をしているとは言えないのではないでしょうか。まだ時間があります。権利床を含む施設全体を通して、最後まで区側は考え、事業者に対してよりよい方策を求めて、区民、来街者のための拠点施設となるよう構想すべきと考えますが、その姿勢でよろしいでしょうか。確認をいたします。

 3、学校教育について。

 (1)教育委員会と子ども教育部の組織体制について伺います。

 区は、平成23年度から、子ども教育部と教育委員会事務局の管理職を一定兼務する組織体制へと変更し、12年がたちました。現在、子育て先進区を目指す酒井区政となり、また、国では、こども家庭庁が設置され、子ども関係予算と業務が大幅に増えており、人員、残業時間など、庁内でもかなり忙しい部署だと見えます。

 これまで我が会派は、学校現場での課題解決に向けて、スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカー、ICT支援員など、学校や子どもたちをサポートする様々な人員配置を求めてきており、対応に当たっていただいたことを評価します。しかし、その様々な人員配置をマネジメントする業務の繁忙さ、役職の兼務によって、学校現場に直接赴いて現場を見に行く時間や、学校現場からのSOSに対応できる物理的時間が少なくならざるを得なくなり、学校現場に注力したいのにできない状況が生まれているのではないかと懸念しております。

 不登校児童・生徒数が、当区だけでなく、全国的な大幅な増加傾向となっている現在、抜本的に取り組もうにも、兼務が多く、繁忙過ぎる組織体制では、進めていくことができないのではないかとも心配しております。また、これまで我が会派が求めている社会教育主事の教育委員会への配置などの課題もあります。

 現在でも、23区の中でほとんどの区が子ども教育部局と教育委員会事務局が分かれている中で、当区が子ども教育部と教育委員会事務局兼務の組織体制となり、当初の目的は何であり、そしてまた果たせているのでしょうか。伺います。

 国はこども家庭庁を設置し進め、区は子育て先進区を掲げて進めており、予算と業務が増加しており、今後も増加が見込まれます。これからの教育環境の課題と未来を見据えた組織体制を検証し、見直すことも必要ではないでしょうか。見解を伺います。

 次に、(2)施設と物品の整備について伺います。

 今回、机と椅子の耐用年数15年に合わせて、補正予算の議案が出てまいりました。52億円の予定であった学校が、今後は1校当たりの施設整備費も大幅増の見込みの中で、子どもたちの環境には、改築新校とまだ改築されていない学校との施設と物品の格差をできる限り感じさせない、区と教育委員会による努力と配慮が必要です。

 文部科学省は、義務教育諸学校に備える教材の例示品目と整備数量の目安を取りまとめた参考資料である教材整備指針と、並びに令和2年度から令和11年度までの期間で教材整備計画が策定されています。教材整備計画では地方交付税措置がなされておりますが、当区は不交付団体のため、国からの財政措置はなく、自治体により整備予算に大きなばらつきや差が生じていることが懸念もされております。区は、国の学校教材整備指針と学校整備計画を参考として、児童・生徒への教材整備について進めてはいかがでしょうか。

 また、地域の学校を見ると、給食用の配膳台車、跳び箱や体操マット、楽器やボールなどの部活動の道具、顕微鏡などの理科教材が古いと聞いています。昭和に購入した古い顕微鏡をせめて2人に1人は新しいものでと計画するも、高額なため、物品更新には何年もかかるといった話も耳にします。

 当区の特徴でもある校割予算ですが、予算には限りがあります。学校長の判断が計画に大きな影響を及ぼしますが、学校長が変わることになれば、新校長は前校長の計画を一定引き受けなければなりません。様々な学校内の運営物品や教材の更新について、校割予算の学校長判断だけに委ねるのではなく、これまで以上に区と教育委員会側からの配慮を求めたいのです。

 区は、児童・生徒用の机や椅子の耐用年数による備品計画だけではなく、先に挙げた物品の買換えなどについても、学校だけに任せるのではなく、他校と比べて特に古いものがないように、区が小・中学校に調査をかけ、計画的に物品環境を更新すべきであると考えますが、見解を伺います。

 区は、子どもの権利に関する条例を策定し、子どもの意見表明権を尊重しております。子ども関係の計画策定に当たり、子どもに直接意見を聞いたり、区立図書館の本購入時にも意見を聞いたり、児童館や学童クラブで遊びのルールを子どもたちと決めるなど、子どもたちの意見を聞き、反映する取組を各所で始めております。

 学校内の物品の状態や状況については、保護者やPTAにとっても把握しづらい状況です。当事者である子どもたちに意見を聞いてみる必要があるのではないでしょうか。区内公立小・中学校に通う子どもたち自身の考えを聞き、それを基にして、学校の環境改善や地域との交流や外部講師を招聘するなど、様々なことに使える予算を各学校に、校割予算とは別に付ける事業をしてはいかがでしょうか。見解を伺います。

 (3)学校教室の断熱について伺います。

 暑すぎる教室問題が今年も起こり、全国では、子どもたちを心配する先生や保護者の声が上がりました。区では、これまで、公立小・中学校の体育館や普通教室、特別教室に冷暖房設備を設置しましたが、熱中症計が基準値を超えれば校庭もプールもできず、教室にいることになりますが、想像以上の連続の猛暑に、冷暖房の効きが弱く暑すぎるといった状況があれば、授業にも集中しづらく、対応が必要と考えます。

 こうした中、学校教室の断熱改修ワークショップというものが全国で開かれております。教室の断熱化のため、最上階の天井に断熱材を入れたり、内窓による断熱強化をしたりなど、1教室150万円程度で工事可能という情報もあります。子どもたちの熱中症軽減、電気代も抑えられ、省エネにもなります。環境教育としても効果的とのことです。

 また、2024年4月1日から、大規模な非住宅建築物の省エネ基準が引上げとなりました。今、建設予定の学校に対しては、この新基準対応として断熱化が図られておりますが、特に建築年数の古い学校では、教室をはじめ廊下や西日の当たる角部屋など、校内各所の暑さ対策が課題となっています。中野区でも各校の状況を調査し、屋上の熱がじかに伝わる最上階の教室の断熱化や、断熱フィルムなどを用いた廊下の西日対策などを始めるべきではないでしょうか。区の見解を伺います。

 次に、4、中野区内の分煙推進について伺います。

 2020年4月1日から改正健康増進法が施行され、飲食店が原則屋内禁煙となり、コロナ禍において、屋外でも多くの喫煙所が撤去されるなど、たばこを吸える場所は大きく数を減らしました。一方で、喫煙所の数が減ったことにより、数少ない喫煙所に多くの喫煙者が集中してしまい、その周囲での受動喫煙が余計に起こりやすくなっており、また、区内地域で生活をしている身としても、歩きたばこや吸殻のポイ捨てといった問題も一向になくなっているとは思えません。

 都政新報10月13日の元特別区職員の方のコラムでは、喫煙できる場所を減らすことが禁煙を促進するのではなく、むしろそれは隠れた節度なき喫煙を生むのではないか。これは、放置自転車が、駐輪禁止や撤去の徹底では減らず、駐輪場の拡充で減少したのと似ている法則だと述べておられ、私も同じ認識です。

 中野駅周辺地区では、2005年7月31日から路上喫煙禁止地区に指定し、2021年4月からは路上喫煙禁止地区の範囲を拡大しました。路上喫煙禁止地区内には、指定喫煙所を設置しており、喫煙場所の利用を促しております。中野駅周辺地区は100年に一度の大再開発中でもあり、今後も中野駅周辺地区の喫煙所の確保が必要だと考えますが、いかがでしょうか。

 また、西武新宿線沿線の区内各駅においてもまちづくり計画策定に向け動かれておりますが、それに伴い、路上喫煙禁止地区についても併せて検討を進めるべきと考えますが、見解を伺います。

 令和3年1月からは、区立公園等の受動喫煙防止対策として、2,500平方メートル未満の公園は禁煙とし、灰皿があった公園は撤去されました。野方駅周辺地域では、駅南側くるみ公園では長年灰皿があり、吸う場所として認識されておりましたが、撤去後も区の委託による巡回指導、地域の方のポイ捨てごみ拾い活動、公園内禁煙の文字ののぼり旗を掲げていますが、まだまだ減りません。こうした現状を区はどう捉えているのでしょうか。また、これまでの対策以外に、別の対策が必要だと考えますが、見解を伺います。

 たばこ税は、ここ10年間、20億円の歳入が続けてある状況の中、例えば令和4年度については、分煙や受動喫煙など対策費として使われた合計は幾ら支出されたのか、伺います。いずれにせよ、少額かとは思います。

 喫煙所を設けるスペースがないのであれば、他自治体のように、建築物とならないトレーラー型や、商店街の空き店舗を区が借り上げ、提供するなどの方法も考えられます。野方駅周辺は人流と飲食店が多く、毎日地域の方がごみ拾いをしても大量のたばこの吸殻が落ちている現状であり、ボランティアの方々も嘆いております。野方駅周辺に早急に喫煙所を設ける必要があると考えますが、区の見解について伺います。

 最後に、受動喫煙を生まない分煙を進める環境行政と、禁煙を支援・促進する健康行政など、各ケースによって保健所、道路管理課、公園課、まちづくり計画課など所管が多く分かれており、連携が重要になってきます。どこが音頭を取るのかなど体制をきっちり決めて、検討に当たっていただきたいと考えますが、見解を伺います。

 5、運動施設などの老朽化について伺います。

 まず、上高田庭球場のコートの老朽化について伺います。このテニスコートは、平成28年度の改修工事によって現在の人口クレーコートとなり、比較的滑りやすいこと、マットのクッション性による負担の軽減、ボールが速くなりにくくラリーが続きやすい、排水性が高いなどの特徴があり、導入されたもののようですが、経年劣化によって表面が摩耗し、通常よりも滑りやすくなってきていることもあり、利用者の方々から、2時間に1回は転んでいる人を見るし、捻挫など多くの負傷者が出ていると聞いております。

 区として御意見に対応する形で、年に一度、施設整備日に、テニスコートへ砂である充填材と呼ばれるものを散布し、利用者へ散水とブラッシングの御協力を頂くことで、滑りやすさと砂の均一化の軽減を図りましたが、利用者からは、充填剤に関しては年に一度では足りず、散水に関しては、1番コートに関してはコート内に高低差があり、すぐに乾いてしまう箇所と逆に水がたまってしまう箇所が出てしまう状況であり、ブラッシングについては砂がコート外にたまる一方で、ちり取りなどでコート内に運ぶしかない状況になっていると聞いております。

 私も現地を視察し、このテニスコートは、1階の駐車場の上に蓋をする形で建てており、妙正寺川真横にある地理的特性から、一定傾きをつけ、川に排水する構造とする形になったこと、砂以外の方法で対応となると、床から大規模な修繕をせねばならないことが分かりました。

 利用者の声を聞きながら、安心してプレーしていただけるよう、早急に修繕並びに改善に動くべきと考えますが、いかがでしょうか。見解を伺います。

 最後に、江古田の森公園の多目的運動広場の老朽化について伺います。

 この運動広場は、江古田川の水位が上がった際の調節池として設置されていますが、ふだんは江古田の森公園の多目的運動広場として区民に活用されています。昭和62年に出来、平成23年度に改修してから12年たっており、床表面のコーティングが随所で大幅に剥がれており、劣化が目立ちます。江古田の森公園多目的運動広場は、区内での防災訓練の大会や消防団操法大会なども長年開かれており、早急に対策が必要と考えますが、いかがでしょうか。伺って、私の全ての質問を終わります。御清聴ありがとうございました。

〔区長酒井直人登壇〕

○区長(酒井直人) 山本議員の御質問にお答えいたします。

 まず初めに、令和6年度予算編成について。

 令和6年度予算編成における物価高騰対策についてでございます。キャッシュレス決済ポイント還元事業につきましては、デジタル地域通貨事業と併せて検討を進めているところで、低所得世帯向け支援については、国の動向を注視しながら検討してまいります。国において議論が行われている介護報酬等の公定価格の改定の影響がある障害福祉や介護保険などの事業者への支援については、改定後の公定価格や物価の状況などを踏まえながら検討し、公衆浴場への燃料費支援など、これまで経常的に支援を行ってきたものについては、物価の状況を踏まえて、当初予算において助成額等の増額を検討します。その他の各種物価高騰対策についても、物価の状況等を踏まえながら、必要な時期に必要な支援を行ってまいります。

 次に、推奨事業メニューを活用した事業の検討状況についてです。推奨事業メニューの追加分につきましては、既に実施している物価高騰対策事業に充当することを想定しております。引き続き今後の物価水準等の動向を注視し、地方創生臨時交付金の枠にとらわれず、区民及び区内事業者への必要な支援策を検討してまいります。

 次に、事業者への助成金をサポートする体制づくりについてです。現在、中野区産業振興センターにおける経営相談の中で、各種助成金制度や融資あっせんなどの支援を行っておりますが、申請手続が煩雑であることをはじめ、事業者に寄り添った支援が十分に行われていないと認識をしております。このことを踏まえ、区内事業者の様々な悩みや課題に対応可能なコーディネーターを中心とした経営支援体制の構築に向けて、事業者や関係団体と協議しながら検討を進めております。この体制の中で助成金制度の案内を含め、事業者が様々なサポートが受けられる伴走型の経営支援を実施していきたいと考えております。

 次に、令和6年度の森林環境譲与税の見込みについてです。令和6年度の森林環境譲与税の歳入としては4,200万円程度を見込んでおります。使途の予定としては、区立学校など既存施設における木製備品の充実を図るとともに、新区役所の1階スペースやキッズスペースなど区民が多く訪れるフロアや地域図書館における木材活用などを検討しております。

 次に、森林環境譲与税の活用の考え方について。区は、現在、森林環境譲与税活用の考え方として、区有施設の新築・改築時における内装への木材活用や木製備品等の整備、または既存施設での木製備品等への買い替え、整備に活用することとしております。今後は、区民等へ木材利用の意義をより広くPRしていくため、区民に提供する物品や区有施設外の設備等にも活用するなど、考え方の見直しを検討します。

 次に、参加型予算事業についてです。参加型予算については、今年度から杉並区が実施していることは認識しております。引き続き他自治体の実施状況も注視し、中野区に適した参加型予算の方策について研究してまいります。

 次に、給食費無償化の実施についてです。来年度の給食費の保護者負担軽減につきましては、区立小・中学校及び都立特別支援学校小・中学部を対象として、保護者の負担軽減を図ることを検討しております。区立以外の国立、都立、私立等の対応については、現在検討しているところであります。

 次に、学校給食を無償化した際の財政フレームについてでございます。学校給食費無償化に係る事業費については適切に積算をしておりますが、予定した基金積立てが行えなくなるなどの影響があると認識をしております。その影響も考慮した上で安定的な区政運営を進めていくことができるよう、財政フレームを作成しております。

 次に、令和6年度の労働報酬下限額についてです。中野区公契約審議会において審議されている令和6年度の労働報酬下限額については、12月に答申を受ける予定であります。これまでの審議会で整理された委託契約・指定管理協定における令和6年度の労働報酬下限額の案は、1時間当たり1,310円となっております。

 次に、職種別の労働報酬下限額の設定です。公契約に従事する者に適正な労働条件を確保する上で、職種ごとに労働報酬下限額を設定することも考えられます。一方、職種ごとの労働報酬下限額を運用することによる受注者の報告書作成の事務負担等もあることから、導入については、来年度の公契約審議会の審議事項の一つとして考えてまいります。

 次に、公契約条例のさらなる周知です。区ホームページでの周知のほか、外国語での案内も併記した、目に止まりやすい周知ポスターや周知カードを新たに作成の上、受注者や従事者へのさらなる周知を図ってまいります。

 次に、経費増を反映した財政フレームについてです。学校や児童館の施設整備の経費増については、既に財政フレームに反映をしております。公契約条例による委託費、指定管理費の増加の影響など、令和6年度予算に影響のある経費増については、第1回定例会でお示しする財政フレームに反映する予定であります。

 次に、中野駅新北口駅前エリア再整備についてで、権利床の運用想定収支、展望施設の入場料についてでございます。第3回定例会の関係委員会資料でお示した運用想定収支は、運用想定の一例として、展望ロビーや展望テラスの入場料を無料とし、テナント面積など一定の条件設定をして試算をしております。今後の運用検討に当たっては、適宜、議会等へ報告しながら、収支と区民等が利用するサービスとのバランスも踏まえ、検討を進めていく考えでございます。

 次に、学校教育についてで、教育委員会事務局と子ども教育部の組織体制の見直しについてであります。区は、子育て支援政策と教育政策を一体的、総合的に実現できる執行体制を構築し、幼児期から小・中学校の連携教育を強化してまいりました。区内の保幼小中において、発達や学びの連続性を踏まえた教育を展開するなど、効果的な取組を進めておりますが、さらに充実していきたいと考えております。

 次に、中野区内の分煙推進についてで、分煙や受動喫煙対策経費についてでございます。令和4年度決算における分煙や受動喫煙対策に係る経費は650万円余りとなっています。内容としては、喫煙所清掃委託や受動喫煙対策啓発用チラシの印刷などでございます。

 最後に、中野区内の分煙推進についてで、分煙の推進等に向けた体制についてでございます。分煙の推進等に当たっては、関係部署の連携が重要であると認識しておりまして、そのための効果的な体制について検討をしてまいります。

〔教育長入野貴美子登壇〕

○教育長(入野貴美子) 初めに、令和6年度予算編成についての学校給食費無償化について。

 給食費公会計化についてお答えをいたします。給食費無償化に当たり、給食費の公会計化を図っている自治体があることは認識しております。給食費の公会計化に向けましては、先行自治体の例も踏まえ、来年度以降、導入の検討を行い、費用面や体制等について整理を行いたいと考えております。

 次に、学校教育についての御質問です。

 まず、学校整備計画、学校教材整備指針を参考にした教材整備についてでございます。学校教材整備指針は、各学校や自治体が参考にするために国が策定したものであり、教材・教具の選定に当たっては、これまでも新規に例示された教材の一部について、区が一括して購入してきております。

 次に、施設と物品の整備についてです。学校の教材の購入についてです。配膳台を含め、理科備品や体育用具などの教材は、原則、学校長が必要に応じ購入しておりますが、学校からの要望等を踏まえ、区が一括して購入することもございます。今後も、学校と調整しながら、必要な物品を購入していく考えでございます。

 次に、子どもの意見を基にした学校予算についてでございます。現在は、校割予算の範囲内で、子どもたちから出た意見に各学校が対応しております。子どもたちの意見や考え、思いなどを尊重し、その意見等に基づいて、学校が特色ある教育活動を実施したり、学校の環境改善を行ったりすることは、意義深い取組と考えております。さらにこの取組を進めるために、さらなる予算措置を検討しているところでございます。

 最後に、学校教室の断熱化についてです。改築校においては、複層ガラスの採用や、国の省エネ基準を遵守するなど、教室の断熱化に取り組んできております。既存校の体育館等につきましては、冷房化工事に合わせて、外壁材等の断熱改修のほか、屋根材の遮熱塗装を実施したところでございます。教室等における日射による室内環境への影響については、各校の立地や教室配置により様々な状況でございます。他自治体の取組などを情報収集した上で、今後予定している大規模改修時において、有効性や費用対効果を含め、検討してまいります。

〔中野駅周辺まちづくり担当部長千田真史登壇〕

○中野駅周辺まちづくり担当部長(千田真史) それでは、私から、中野駅新北口駅前エリアの再整備について、及び中野区内の分煙推進についての一部についてお答えさせていただきます。

 まず、新北口駅前エリアの再整備の報道への対応についてです。一連の報道では、市街地再開発整備事業が民間事業であるところ、区の事業であるかのような表現や、事業費についても施工予定者の検討事項であるところ、区の負担が増加するかのような誤解を招く報道もありました。このような事実と異なる部分について、報道機関へ新北口の市街地再開発事業は民間の事業であり、事業費についても施工予定者の検討であることを正しく報道するよう申入れを行いました。区といたしましては、区の説明内容を報道機関が適切に報道するよう、丁寧な対応を心がけていきたいと考えております。

 次に、物価高騰、人件費高騰への対応検討についてです。物価高騰、人件費高騰については区でも注視しており、新北口駅前エリアの市街地再開発事業への影響についても、昨年度来、施工予定者と協議、調整、検討を進め、その進捗状況について、適宜、区議会に報告を行ってまいりました。また、その対応策について施工予定者が検討を進め、区と施工予定者で事業収支が成立する見込みであることを確認できたことから、区として11月に都市計画を決定いたしました。

 次に、拠点施設や権利床活用の施工予定者の協議についてです。施設計画の検討に当たっては、これまで拠点施設の在り方及び必要な導入機能について区として整理し、さらには区関連資産の活用に関しても、現在方向性を示して検討を進めているところでございます。当初提案とは異なっている箇所もありますが、事業の成立性に配慮しつつ、拠点施設整備により、地域経済の発展や国際競争力の強化、まちの回遊性や安全・安心の向上を図り、持続可能で活力のある都市を形成することを目指しております。拠点施設整備のコンセプトの実現に向け、今後も引き続き区として強い意志を持って、施工予定者とさらなる協議調整を行ってまいります。

 最後に、中野駅周辺における喫煙所の確保についてです。中野駅周辺における喫煙所設置については、条例に基づき対応していくこととなります。中野駅周辺地区の喫煙所整備については、社会情勢を踏まえながら、適切に対応してまいります。

〔都市基盤部長豊川士朗登壇〕

○都市基盤部長(豊川士朗) まず、中野区内の分煙推進について何点かお答えいたします。

 路上喫煙禁止地区の指定についてでございます。新たに路上喫煙禁止地区に指定する場合につきましては、根拠となる条例の趣旨や地元の意向等を踏まえ、区としてどのような地区に適用すべきか検討の上、進めることが必要となります。西武新宿線沿線地区への路上喫煙禁止地区の指定や喫煙所の設置につきましては、区民意向等を把握するため、各地区のまちづくりの進捗状況を共有し、検討を進めることが重要と考えてございます。

 それから、喫煙者へのさらなる対応についてでございます。現在、区では、喫煙の多い公園での巡回警備を増やすことや禁煙看板の内容を工夫することによりまして、一定程度の効果は得ておりますが、完全にはなくなっていない状況でございます。さらなる対応といたしまして、防犯カメラを設置することで、禁止されている喫煙を未然に防ぐとともに、映像から得られる情報から、効果的な対応を図ってまいります。

 それから、野方駅周辺の喫煙所の設置についてでございますが、直ちに喫煙所の設置は困難であると考えてはございますが、現状を把握しながら、可能な対策を検討してまいります。

 それから、運動施設などの老朽化についてのうち、江古田の森公園多目的運動広場についてでございますが、舗装が剥がれ、劣化していることは認識をしてございます。令和6年度に、劣化した舗装の改修工事を予定をしてございます。

〔健康福祉部長鳥井文哉登壇〕

○健康福祉部長(鳥井文哉) 私からは、運動施設などの老朽化についての御質問のうち、上高田運動施設庭球場の改修についてお答えをいたします。上高田運動施設の庭球場は、前回改修時に、スポーツ振興くじの助成を受けて改修を行ってございます。この助成を受けて整備した施設の財産処分年限は、原則として10年とされてございます。この財産処分年限や施設の構造なども考慮し、利用者の声を丁寧に聞き、改修に向けて検討を進めてまいります。

○議長(酒井たくや) 以上で山本たかし議員の質問は終わります。

 

 中野区議会議員 加 藤 たくま

 1 中野区実施計画について

 2 財政フレームについて

 3 中野区デジタル地域通貨事業について

 4 子どもの生活実態調査の結果を踏まえた子育て支援体制について

 5 その他

 

○議長(酒井たくや) 次に、加藤たくま議員。

〔加藤たくま議員登壇〕

○11番(加藤たくま) 自由民主党議員団の立場から一般質問させていただきます。

 1、中野区実施計画について。

 本件については、さきの定例会の決算特別委員会総括質疑で取り上げましたが、改めて違った切り口から質問させていただきます。

 令和3年に策定された中野区基本計画には112の成果指標が設定されており、令和5年7月の委員会において、その中間報告が行われました。成果指標のうち、計画策定時から低下した指標は40、全体の36%であり、区政の一部停滞・後退が明らかになりました。

 そこで、総括質疑において、成果指標がマイナスになった理由と今後の展開について質疑をしました。恐ろしいことに、そもそも中野区基本計画と照らし合わせて予算編成をしていないということが明らかになりました。最上位計画である中野区基本計画を無視した区政運営でした。今後は、自ら掲げた目標達成のため努力していただくほかありません。

 例えば、低下している成果指標に「地域包括支援センターを身近に感じる人の割合(50歳代以上)」があります。さきの定例会の厚生委員会で、現状として地域包括支援センターの人員体制の見直しが必要であり、人員配置に関する条例改正をする考えが示されました。予算の増額が唯一の答えなのか現時点では分かりませんが、成果指標の目標達成に向けた改善策を立てたということは、成果指標が有効に使われていると考えます。

 しかし、どうやっても達成が困難である指標が散見されました。例えば、成果指標「感染症の予防を心がけている人の割合」は、基本計画策定時の値がコロナ禍だからこそピークで、メディアからも感染症に関する警戒がなくなり、下がっていく指標です。成果指標の設定が、基本計画策定時に慌てて使えそうな指標を探すために、このような結果を招いていると考えます。

 本来であれば、じっくりと成果指標となる指標を作る必要がありますが、多くは手頃な中野区区民意識・実態調査から選ばれております。区民意識・実態調査は、継続性を重視するがあまり、時代に合っていない設問があります。また、調査する年によって回答者の世代分布が全く異なるにもかかわらず、調整されないまま、若者世代の割合次第で結果が大きく変わるなどの問題が判明しました。

 前例踏襲主義の役所文化において、中野区区民意識・実態調査で継続性を維持したい気持ちも理解できなくもありませんが、新たな時代に向け区政を前進させていくためには、新たな設問も加えるべきと考えます。しかし、急激にアンケート内容を変更することは困難であり、現行の区民意識・実態調査と並行して新たな調査を始めることも一案かと考えます。方法は要検討ですけれども、区民意識・実態調査の内容を改定すべきと考えますが、区の見解をお伺いします。

 区民意識・実態調査以外も成果指標として使っております。例えば、子育て施策の成果指標に、保護者満足度調査にある「「中野区保育の質ガイドライン」を知っている保護者のうち、ガイドラインが教育・保育に役立てられていると感じる保護者の割合」があります。保育の質ガイドラインを知らない人がその対象から外れる理由が分からなければ、知っている方も役立てられているかまで分からない、非常に難解な指標です。指標にするならば、同調査にあります「現在利用している施設等における教育・保育の内容について、満足していますか」を採用する方がシンプルです。保育の質ガイドラインはあくまで手段であり、施設に満足しているかという目的を指標にすべきです。

 中野区実施計画では、合理的ではない成果指標を変更すべきと考えますが、区の見解をお伺いいたします。

 今回の質問を受けて、中野区実施計画の抜本的な内容変更がなされることを期待いたしませんが、次期中野区基本計画においては、指摘事項の反映をお願いしまして、この項の質問を終えます。

 2、財政フレームについて。

 中野区基本計画の10年間の財政フレームでは、基本計画の前期2年間、後期3年間、次期基本計画の5年間、それぞれの合計値が示されるも、各年度の具体的な数値は分かりません。しかし、さきの定例会で報告された中野区実施計画(素案)においては、残り3年間の各年度のそれぞれの財政フレームが示されました。

 中野区実施計画の財政フレームには存在し、当初予算の概要で示される財政フレームにはない指標があります。新規・拡充等事業の内数にあります施設関連経費という項目です。私が再三、財政フレームに入れるべきだと申し上げている項目です。

 施設関連経費は大きな金額である上に、年度によって大きく変化するため、その内訳を明確に示すべきにもかかわらず、予算上、非常に見えづらい数値であります。今年度の予算は、新区役所整備費により大きく金額を伸ばし、前年度に比べて約377億円、23.9%の増の約1,956億円となりました。

 うち、投資的経費の増額は349億円でした。この投資的経費のうち、一般財源がどの程度なのか、とにかく分かりづらいです。中長期的にも必要な投資的経費の一般財源と特別財源の内訳も分からないまま財政を議論しても空虚であると、ずっと考えておりました。ところが、中野区実施計画では、単年度ごとの施設関連経費が示されたことから、これからは、今後10年間の財政フレームにおいても施設関連経費を示すことができると考えますが、区の見解をお伺いします。

 予算上、一般財源において施設関連経費が記載されなければ、計画的な施設計画ができるのかを判断し難いです。中野区は、以前、コロナ禍で歳入の大幅な減少を危惧し、鍋横区民活動センター、中野本郷小学校の設計を延期し、整備まで3年以上の遅れが生じております。このような事態のために、財政調整基金の年度間調整分を充てることもあり得たわけですが、判断できる数値は示されることもなく、行政側の判断で延期となりました。

 施設関連経費を財政フレームに記載するのであれば、中野区区有施設整備計画に試算されている施設更新経費の試算結果を財政フレームに当てはめれば、非常に明解となります。中野区区有施設整備計画の施設更新費の試算結果で、今後20年間平均97億円との結果です。この金額を基準に、施設関連経費の財源を一般財源、基金、起債のバランスを考えます。

 例えば、ある年の施設関連経費が50億円だとしたとき、97億円引く50億円の47億円は、基金として積み立てる。ある年は、例えば施設関連経費150億円かかるのであれば、150億円引く97億円の53億円は基金、起債から賄うといった、シンプルな財政運営が可能となると思います。新規・拡充等事業の経費の内訳はブラックボックスでしたが、施設関連経費を抽出するだけで、財政運営が理解しやすいものとなります。

 ところで、今、20年間平均97億円と言いましたが、到底この金額では収まらない物価高騰があります。令和3年度に策定された中野区基本計画の財政フレームで、次期基本計画5年間の施設関連経費が407億円でありましたが、先ほど紹介しました実施計画(素案)では641億円に増額しました。物価高騰で1.57倍の上昇となっております。単純計算で、20年間の平均97億円掛ける物価高騰1.57倍を掛けますと、20年間平均は152億円となります。

 そして、さらなる問題があります。施設更新経費の試算条件は、建物の更新は現在と同じ延べ床面積で更新すると仮定しています。今、小学校、区民活動センターなどで大規模改修をして、面積を維持、減少させている、もしくはその予定の施設があるでしょうか。そう考えると、倍率はさらに増えることは間違いありません。起債をする際に、世代間負担の公平化を図ると言い訳をしますけれども、オーバースペックの施設の建設は、次世代に大きな負担となります。区有施設整備計画において、総延べ床面積の考え方としては、総延べ床面積の縮減を図ると書いてありますが、区としてボリュームコントロールをしている様子は見受けられません。

 そこで、どの部署が、どのようにして、総延べ床面積の増加の抑制を行っていくのか、伺います。

 先日、総務委員会の地方都市行政視察で、名古屋市のアセットマネジメントを伺いました。2020年から2050年までの30年間に人口が6%減少、生産年齢人口の割合低下も踏まえた財政の観点から、一般施設を同30年間で、人口減少よりも多めの延べ床面積8%の減少の方向性を示しております。施設の維持管理は、あくまで財政状況で考えているわけであります。

 中野区においても、総延べ床面積の縮減を図るという文言にとどめるのではなく、具体的な数字を示し、そこへ向けた施設の再編計画を策定すべきと考えますが、区の見解を伺います。

 もしボリューム増を了とするのであれば、区有施設整備計画に将来資産は現在と同じ延べ床面積との仮定をやめて試算しなければ、財政フレームが組めません。

 また、施設利用の考えを改める必要があると思います。現在空室がかなりありますが、規制緩和により空室を埋め、それでも部屋が足りなければ、再整備に合わせて面積を広げる判断をすべきです。やるべきことをやっておりません。前定例会の白井議員の一般質問において、区民活動センターの集会室における飲食を可能とすべきとの御提案に、実施との答弁でありました。ほかに利用率を上げるためにも、例えば区民活動センターの集会室の利用について、1週間前くらいに空室があれば、特例措置の緩和などを行い、ビジネスの会議くらいならば使えるよう、利用の門戸を広げるなどの工夫が必要だと考えますが、区の見解をお伺いします。

 話を財政フレームに戻しますが、仮に全ての経費が、来年度、主な取組に入り、新規・拡充等事業の経費となれば、テクニカル的には財政フレームにおける事業の経常経費である一般事業費をゼロとすることが、さきの定例会で明らかになりました。となると、一般事業費と新規・拡充等事業の経費の線引きが曖昧であり、一般事業費を抑え込むために無理やり推進事業に変更すれば、見かけ上は一般事業費を抑え込むことができます。

 そういった財政フレームに意味があるのか疑問があり、真の意味での一般事業費の抑制ができるとは思えません。一般事業費と新規・拡充等事業の経費の考え方について伺います。

 新規・拡充等事業の考え方をしっかりと定義付け、計画に沿った確固とした施設関連経費を基礎とする投資的経費の資金スキームこそが財政フレームの根本となり、持続可能な財政運営の礎になると考えます。区の財政フレームに関する認識を伺い、この項の質問を終えます。

 3、中野区デジタル地域通貨事業について。

 中野区でデジタル地域通貨の検討を進めているということですが、大手決済事業者がある中で、新たに構築したアプリケーションが、どれだけ区民にメリットがあるものとして受け止められ、インストールしてもらうことができるのか、魅力ある事業を構築できるかが、中野区内の経済活性化に向けた鍵だと考えます。

 これまで物価高騰対策の一環として、一昨年、昨年、今年度は12月から実施予定ですけれども、3年間にわたりキャッシュレス決済ポイント還元事業を実施してきましたが、これまでの事業とデジタル地域通貨事業の違いはどのようなものになるか、伺います。

 大手決済事業者を利用するか、独自の決済手段を構築するかの差があるにせよ、経済対策として実施するのであれば、中野区内の店舗がメリットを享受できるスキームにする必要があろうかと思いますが、デジタル地域通貨を導入した場合、店舗側のメリットはどのようなものになるか、伺います。

 利用可能な店舗が多くなければ、利用者も増えません。利用可能店舗の開拓、拡大のために、どのような視点を持ってこの事業を進めていくのでしょうか。一方で、利用者がいなければ、導入店舗も広がっていきません。利用者を増やすための取組と併せて伺います。

 デジタル地域通貨事業の導入に当たり、区内経済の活性化のみを目的として導入するのではなく、アプリケーションを活用して全庁的な政策・施策を推進できるように、デジタル地域通貨の構築段階から、拡張性のある仕様になることを期待します。

 例といたしまして、健康施策、地域活動に関する活用について伺います。

 まず、健康施策。先日、我が自由民主党会派は、新潟県見附市のスマートウエルネスについて視察を行いました。見附市は、スマートウエルネスシティ首長研究会という、全国123自治体が加盟する団体のチャーターメンバーです。研究会設立時の共同宣言で、プロジェクトの目的として、ウエルネスをこれからのまちづくりの中核に捉え、健康に関心のある層だけが参加するこれまでの政策から脱却し、市民誰もが参加し、生活習慣病予防及び寝たきり予防を可能とするまちづくりを目指す。そのために、科学的根拠に基づき、市民の健康状態の改善が実証された健康まちづくり政策を、自治体間の連携によって、3年をめどに推進していこうというものであります。

 見附市では、スマートウエルネス施策として、「健幸ポイント事業」を実施しております。この事業は、市民の健康づくりを応援し、地域を活性化することを目的とした事業で、歩数や健康づくり事業への参加、健康診断の受診、ダイエットや筋肉増加といった健康に資する活動を行った市民に対し、ポイントを付与する事業です。

 特に歩くことを推奨しておりまして、国土交通省、まちづくりにおける健康増進効果を把握するための歩行量調査のガイドラインに示されております、一歩当たりの医療費抑制効果が0.065円から0.072円を参考に、今よりも1,500歩多く歩くことを目指すことで、1人当たり年間約3万5,000円の医療費相当が抑制できると推定し、毎日8,000歩以上歩いた人に、年間6,000ポイントを付与しております。結果的に医療費、介護費が抑制され、行政コストである国民健康保険、介護保険事業会計の繰出金の抑制につながったということです。

 中野区のデジタル地域通貨のプラットフォームにおいて、スマートフォンの歩数カウント機能と連動できれば、見附市のような健康ポイントを効率よく付与できると考えますが、区の見解をお伺いします。

 ところで、中野区もスマートウエルネスシティ首長研究会に2014年から加盟しているようですが、これまで一切報告がありません。現在の中野区のスマートウエルネスに関わる取組状況について伺います。

 続いて、地域活動について。今年の第2回定例会において、地域活動ポイントの導入について質問した際に、地域活動に対するポイントは、地域活動の活性化に向けた仕掛けとして有効であり、デジタル地域通貨の導入に合わせて組み込んでいくのが効率的かつ効果的であると御答弁いただきました。デジタル地域通貨事業の検討が進んでいく中、地域活動ポイントの取組や地域活動活性化モデルの現在の検討状況について伺います。

 プラットフォームを構築する段階から、利用者視点に立ち事業を組み立てるべきです。例えば、GPS機能が使える仕様であれば、利用者がいつ、どこを歩くのか情報を分析し、観光やウオーカブルなまちづくりの施策の展開にも生かせ、個人情報や家族情報と連動できれば、子育てに関する情報など、利用者個人に合わせた情報をプッシュ通知することが可能となり、区民と区をつなぐよいツールになると考えます。コミュニティポイントを様々な施策とひも付けて効果的な展開ができるよう、事業者提案させるべきと考えますが、それについて伺いまして、この項の質問を終えます。

 4、子どもの生活実態調査の結果を踏まえた子育て支援体制について。

 東京都立大学の子ども・若者貧困研究センターが、中野区内の高校2年生年齢の子どもに対して行った令和4年度子どもの生活実態調査の報告書がさきの定例会で示され、調査結果はエビデンスに基づく政策の一助になると考えます。

 この調査の前提には、生活困難度というものがあります。生活困難度は、子どもの生活における三大困難を三つの要素、1、低所得、2、家計の逼迫、3、子どもの体験や所有物の欠如から捉えており、その3要素のうち二つ以上該当する世帯を困窮層、一つのみ該当する世帯を周辺層、どれにも該当しない世帯を一般層と分類しております。

 低所得は、世帯所得が142万9,000円を下回るかどうか。二つ目は家計の逼迫で、経済的な理由により、光熱費、家賃などの滞納、必要品が買えなかった経験があったか。三つ目の子どもの体験や所有物の欠如は、子どもと過去1年において、海水浴、博物館などに行ったかどうか、また、お小遣いをあげたか、家族旅行に行ったかなどの経験、また、子どもの年齢に合った本、スポーツ用品、おもちゃ、子どもが自宅で宿題をすることができる場所を提供できたかどうか、全15項目のうち、経済的理由で三つ以上該当するかが問われます。

 発送数1,664通で、有効回答数は分析上512サンプルで、有効回答率は30.8%でした。調査結果で、興味深いものについて幾つか取り上げさせていただきます。子どもの様々な所有物の所有率は、生活困難度別で差はありましたけれども、スマートフォンには差がありません。スマートフォンを所有したい人はほとんど所有しているということから、高校生に対する政策を検討する場合、スマホの活用が有効と考えられます。

 また、生活の楽しさについて10点満点で尋ね、5以上と回答した率は83.3%で、生活困難度との相関性はなく、悩み事は生活困難度別に異なる可能性が示唆されます。例えばアルバイトの場合は、一般層16.3%に対して、33.8%の2倍程度である困窮層、周辺層は、生活のためにアルバイトをせざるを得ない可能性があり、就労の悩みがある可能性があり、一般層においては大学受験などの悩みがあるかもしれません。どの環境でも楽しさ、悩みがあることは参考になりますし、注意すべき結果であります。

 また、ヤングケアラーについて、毎日4時間以上、家事や育児、介護等に該当する活動を行っている子どもをヤングケアラーと定義した場合、家事は1.2%、弟や妹の世話は0.4%、父母・祖父母などの家族の介護・看病及び家族の通訳や手続の手伝いは0%で、最大値を取ると合計1.6%、65人に1人という結果です。厚生労働省の令和2年度の調査結果では、全日制の高校では24人に1人がヤングケアラーであり、本調査のほうが低い割合です。ちなみに、よく聞く17人に1人というのは、中学生のことです。国の調査は、全国の高校6万8,000人にアンケートを送付し、7,407人の回答、回答率は約11%です。双方のアンケートの回答率などを総合的に勘案すれば、都立大学の調査のほうが精度高く実態を捉えていると考えられます。

 となりますと、65人に1人と、24人に1人という差は、都市部特有のものだとすれば、今後、ヤングケアラー対策を中野区がそのまま実施することは、政策として見誤りがある可能性があります。そこで、国の調査の数字との違いをどう分析しているか、見解を伺います。

 子どもの経験・体験について、子どもに過去1年にさせた体験として、困窮層の48.1%が金銭的な理由でキャンプやバーベキューに行くことができないと回答しているほか、習い事、学習塾に通わせる、1年に1回くらいの家族旅行についても、家庭の状況より差が生じております。

 我が会派としましては、これまで、海の体験事業、中学校総合体育大会連合陸上競技大会の国立競技場での実施などを提案し、生活困窮度に関係ないプライスレスな体験・経験ができる事業の実現をしてきました。また、小学校6年生から中学校3年生を対象にしていた学習支援事業についても拡充を求め、今年度から小学校5年生まで、今後小学校4年生までの拡充が予定されております。

 このように、子どもの経験・体験の機会の拡充を進めてきましたが、区は、今回の調査結果を踏まえて、どのように子どもの経験・体験に関する施策を進めていくのか、見解をお伺いします。

 子どもの住居の重要な要素である自分の部屋と自分の家の中で勉強ができる場所を持ちたいが持っていないと回答したのは25%で、生活困難度別に困窮・周辺層が多いという結果です。私は大学受験のときに、毎日、お隣、杉並区の高円寺図書館に行っておりました。その図書館は、机と椅子だけの大部屋があり、150人ぐらいが座れ、利用者はほぼ受験、資格試験の勉強をされている方でした。区が机と椅子だけ用意するだけでも、子どもたちの居場所になります。区はこのような世帯に寄り添える政策をさらに進めるべきと考えますが、見解を伺います。

 子どもの進学について、進学予定はない、分からないと答えた子どもに、進学しない理由を聞くと、32%が経済的な問題を挙げています。親ではなく、子どもが答えたものです。3割の子どもが世帯の経済状況を見て、大学へ進学しないと方向性を答えるわけです。教育費は非常に重要な問題であります。

 少しケースは異なりますけれども、私も、学生時代に奨学金制度を活用しまして、大学、大学院を卒業しました。博士課程まで進学したために、奨学金をもらう期間は5年間に及び、借金総額は1,000万円まで到達し、今でも奨学金3万円を毎月返還しております。残り2年間あります。

 当時、博士課程まで進学した仲間たちとは「1,000万円プレーヤーだな」などと苦笑いし、不安を抱えながらも、明るい未来はあると信じて頑張っております。自分の人生に投資するといえば聞こえはいいですが、投資行為はある意味ギャンブルで、借金をしてまで投資をするわけです。私自身、返済が大変厳しい時期があり、1年間返還を延期した年もありました。住宅ローンを組む際にもハードルの一つとなります。

 教育費の問題は、行政がある程度担えないか期待するところであります。私は、令和4年決算特別委員会において、今から子どもが欲しいと思う家庭の金銭的な不安を取り除くセーフティネットとして、奨学金制度の創設を提案しました。

 その際にも取り上げましたが、社会保障・人口問題研究所の18歳から34歳までの未婚の方への調査で、一生結婚するつもりはないという人の割合は、2000年代に入って増加傾向が続き、男性が6年前から5.3ポイント伸ばし17.3%、女性は6.6ポイント伸ばし14.6%となり、34歳以下で一生結婚するつもりはないと決断する人が増えております。また、結婚願望があっても結婚に至らない場合もあるため、未婚率は相当高くなるでしょう。

 日本の人口維持には、子どもがいる世帯にさらに産んでいただくほかありません。しかし、教育費を考えると、3人目以降の子どもは厳しいと考える世帯は相当数いると考えます。経済的な不安を取り除き、もっと子どもを産んでもいいと思える環境の整備のため、区財政を踏まえると、現実的なラインとして、3人目以降を対象とした奨学金の制度設計でもよいと考えます。今回の調査結果を踏まえた区の見解を伺いまして、私の全ての質問を終えます。御清聴ありがとうございました。

〔区長酒井直人登壇〕

○区長(酒井直人) 加藤議員の御質問にお答えいたします。

 初めに、区民意識・実態調査の内容についてです。中野区区民意識・実態調査は、年1回、2,000人の区民を対象とし、区民意識と実態の変化を把握し、広く公表するとともに、今後の政策立案のエビデンスとして活用する目的で実施をしております。そのため、基本計画の成果指標など、現行施策の達成度を測る質問を行う一方、社会情勢や地域課題を見据えた質問を加えるなど、設問の新陳代謝に努めております。例えば、昨年度の調査では、デジタル端末の利用状況やひきこもりについて、今年度はヤングケアラーの意味や自転車用ヘルメット着用実態等について新たな質問項目を設定しております。今後も、次期基本計画策定等も十分視野に入れて、区民意識・実態調査が区の施策の確かなエビデンスとなるよう努めてまいります。

 次に、実施計画における成果指標についてです。基本計画で設定した成果指標については、施策の各取組を実施したことによる成果を数値で表すものとして設定したものであります。現在検討を進めている中野区実施計画における成果指標については、基本計画策定時からの制度変更等によって、同様の方法で数値を算出することが困難になったものについてのみ変更することとしております。来年度から検討を進めていく次期基本計画における成果指標については、現基本計画の状況や議会からの御意見も踏まえながら検討してまいります。

 次に、財政フレームへの施設関連経費の掲載についてです。持続可能な財政運営を行うに当たって、議論することができるような財政フレームを示すことが必要だと考えております。施設関連経費につきましては、今後の財政フレームにおいてより分かりやすく示してまいります。

 次に、区有施設の総延べ床面積についてでございます。区有施設整備計画では、改築は原則として従来施設から延べ床面積を増加させないこと、新たな施設サービスの実施に当たり施設整備が必要な場合は、他の施設の併設や廃止施設の転用を検討すること、未利用施設の売却を検討することなどによって、総床面積の増加を抑制していくものとしております。総床面積については、企画部が中心となって把握や調整をしていく考えでございます。

 次に、総延べ床面積の削減目標についてです。長期的には、将来の区の人口減少、サービス概要の変化などを見据えて、適正な施設規模の検討、区有施設の見直しや再編を行っていく必要があると認識しておりますが、具体的な目標値を示すことについては、今後研究してまいります。

 次に、区民活動センターの集会室の利用についての御質問です。現在、施設予約システムの導入を見据え、区民活動センター集会室の利用ルールを見直しておりまして、区民の活動や交流促進に向け、利用要件の緩和や改善を図ってまいります。飲食を伴う利用についても、区民活動センター運営委員会の合意が得られ次第、運用開始をしてまいります。

 次に、一般事業費と新規・拡充等事業の経費の考え方についてです。一般事業費は、義務的経費を除いた事業の経常経費について計上しております。新規・拡充等事業は、実施に当たって政策的な判断を要する事業や臨時的な事業について計上しております。一般事業費と新規・拡充等事業の合計が当該年度の事業費になるものでありまして、いずれの経費についてもエビデンスを基にした分析により適切な需要推計を行い、計上しているものであります。

 次に、中野区デジタル地域通貨事業についてで、キャッシュレス決済ポイント還元事業との違いについてです。大手決済事業者によるキャッシュレス決済ポイント還元事業は、買物などで支払った金額に応じてポイントが付与される仕組みでありまして、そのポイントは地域にかかわらず買物や特典と交換できるものであります。一方、デジタル地域通貨は、特定の地域やコミュニティでのみ使用できる電子通貨でありまして、地域内での消費が促進され、地域経済の活性化につながるとともに、ボランティア活動やエコ活動、健康増進に寄与する行動などへポイントを付与し、獲得したポイントを地域内の買物や支払いなどに利用できるコミュニティポイントとして、自治体の施策を側面で促進することができる点が大きな違いであります。

 次に、店舗側のメリットについてです。各店舗にとっては、大手決済事業者によるキャッシュレス決済ポイント還元事業と比べて、決済手数料や換金手数料の負担が縮減、軽減されます。また、利用者情報や流通経路のデータが入手できるため、店舗ごとの利用状況が把握しやすく、各店舗のマーケティング施策につなげられることも利点であります。さらに、地域内のみで流通する通貨であるため、当該店舗をリピートして利用することが期待できます。

 次に、利用可能店舗や利用者を増やす取組についてでございます。これまで協議してきた中野区商店街連合会など区内経済団体と連携をして、各店舗へ様々な機会を通じて、デジタル地域通貨の仕組みや導入することのメリットを動画なども利用しながら、分かりやすく丁寧な説明を繰り返し行ってまいります。他方で、店舗、利用者双方にとって使い勝手のよいアプリケーションを構築することや、店舗側にとって過度な負担とならない手数料を設定していくことが不可欠であると認識をしております。一方、利用者を増やすためには、操作性が高く、使用感のあるアプリといたします。また、プレミアム通貨を発行するとともに、コミュニティポイントの付与や様々な支払いへの利用など、今後の可能性を分かりやすく示し、利用者にとってのメリットを明らかにしてまいります。さらに、通貨の名称やロゴのデザインを公募するなど、区民に愛着を持ってもらう工夫をしていきます。これらについて積極的に広報していきたいと考えております。

 次に、スマートフォンと連動したプラットフォームについてです。他自治体において、地域通貨のプラットフォームを活用して、健康ポイントとひも付けた施策を実施している事例があることは認識をしているところであります。デジタル地域通貨の実施に当たっては、他のアプリなどのデジタルデータと連動が可能とするなど、使用感や拡張性を担保したプラットフォームの導入を検討してまいります。

 次に、スマートウエルネスシティー(SWC)の取組状況についてです。これまで中野区もスマートウエルネスシティ首長研究会に参加をし、スマートウエルネスシティの理念を踏まえたまちづくりの実現に向けて検討を行ってきたところであります。今年度末に策定予定の中野区健康福祉総合推進計画の素案においても、スマートウエルネスシティの理念を踏まえ、産官学の連携を図りながら、健康づくり施策を推進するための基本的な、具体的な方策について検討することを明記したところであります。今後、デジタル地域通貨事業のプラットフォームを活用した健康ポイントの仕組みなど、先進事例を検証し、産官学の連携による健康づくり事業の実現に向けて検討を進めてまいります。

 次に、地域活動ポイントについてです。地域活動ポイントは、地域活動を活性化させるツールとして有効であると考えておりまして、デジタル地域通貨のプラットフォームを活用した形での展開を検討しております。

 私からは最後に、コミュニティポイントの展開に関する事業者提案についてです。区がデジタル地域通貨事業を導入する目的の一つは、区の政策、施策を側面的に推進することでありまして、コミュニティポイントの付与とその利用は必須であると考えております。デジタル地域通貨のプラットフォームを構築する段階から、様々なコミュニティポイントと連動できる仕様にすることを前提とするとともに、事業者からもコミュニティポイントとしての活用の提案も受けながら、庁内や関係団体等との検討を進めてまいります。

〔子ども家庭支援担当部長小田史子登壇〕

○子ども家庭支援担当部長(小田史子) 私からは、子どもの生活実態調査の結果を踏まえた子育て支援体制についての御質問にお答えさせていただきます。

 初めに、ヤングケアラーの割合についてでございます。今回の区内の高校2年生年齢の子どもと保護者を対象とした実態調査と、令和2年度に厚生労働省が実施した調査では、ヤングケアラーの定義が異なるため、ケアを担っている子どもの割合に相違が見られたものと思っております。現在実施しております中野区ヤングケアラー実態調査の実施結果も含めまして、ヤングケアラーの実態把握を行ってまいります。

 次に、子どもの経験・体験の機会の拡充についてでございます。子どもの経験・体験につきましては、家庭の経済状況等にかかわらず、多様な経験・体験を得て、豊かな人間性を育むことができる環境を整えることが重要であると認識してございます。本調査におきましても、家庭の生活困難度により差が見られますため、本調査の分析結果も踏まえ、子どもの経験・体験の機会の確保に向けて施策を充実していく考えでございます。

 学習スペースの確保についての御質問でございます。子どもの学習環境につきましては、家庭の経済状況などによりまして学習の機会が奪われることがないよう、自宅以外で子どもが安心かつ集中して学習できる場所を確保することは重要であると認識しておりまして、可能な範囲で、児童館、区立図書館等の区有施設において、学習スペースとしての開放を進めてきたところでございます。本調査におきましても、家庭の生活困難度により差が見られるために、さらに取組を充実させてまいります。

 最後に、奨学金制度の検討についての御質問でございます。本調査におきまして、子どもの成長に合わせて必要となる教育費が家計にとって大きな負担になっているなど、子どもの進学や就学に関する現状を把握することができました。本調査の分析結果を踏まえまして、奨学金制度を含め、進学や就学に向けた支援の在り方について、全庁的な検討を進めてまいります。

〔加藤たくま議員登壇〕

○11番(加藤たくま) 区有施設整備計画において、延べ床面積をこれ以上増やさないように縮減を図っていくというところの質疑に関しまして、再質問させていただきます。

 区有施設整備計画の中で、面積をそのまま同じと仮定して試算がされているわけで、それで、今まで小学校を改築すると大体1.3倍ぐらいの延べ床面積が増えているかな。新しく鍋横区民活動センター、今出ていますけど、500平米から900平米ぐらいで、大体1.8倍ぐらいになっている。この中野区自体では、23区で比較すると、区民1人当たりの延べ床面積は下から2番目で、現状少ないというのであれば増やせばいいとは思うんですけども、そうすると、今度試算するときに、延べ床面積を増やした試算でやらないと、結局財政フレームに乗っけたときに、結果的に増えちゃいましたと、やっぱり大きいのにしますというのを繰り返していると、いつまでたっても将来的な、持続可能な経営というのが難しいと思うので、縮減を図っていくという、先ほど明言されておりましたけど、その辺のところを踏まえて、もう一度御答弁いただきたいと思います。

〔区長酒井直人登壇〕

○区長(酒井直人) 加藤議員の再質問にお答えいたします。総延べ床面積について縮減の目標を掲げておりますけれども、1個当たりの施設の面積が増えており、総計としてそれが増えていく傾向にあるということ、それについては認識をしているところでございます。今後の区の総延べ床面積についての考え方については、改めてこの現状を踏まえながら検討してまいりたいと思います。

○議長(酒井たくや) 以上で加藤たくま議員の質問は終わります。

 

 中野区議会議員 久 保 り か

 1 物価高騰対策について

 2 学校給食無償化について

 3 西武新宿線沿線まちづくりについて

 4 新庁舎多機能トイレ設置について

 5 保育の充実について

 6 不登校対策・多様な学びの充実について

 7 区民健診の充実について

 8 その他

 

○議長(酒井たくや) 次に、久保りか議員。

〔久保りか議員登壇〕

○36番(久保りか) 令和5年第4回定例会において、公明党議員団の立場で一般質問を行います。質問は通告どおり、その他はございません。

 初めに、物価高騰対策について伺います。

 11月14日、公明党議員団として、「物価高騰対策と経済再生に向けた緊急要望」を区長に提出いたしました。11月2日に政府が決定した総合経済対策によれば、エネルギー、食料品価格などの物価高騰の影響を受けた生活者・事業者に対し、地方公共団体が地域の実情に合わせて必要な支援をきめ細やかに実施できるよう、重点支援交付金を「低所得世帯支援枠」及び「推奨支援メニュー」実施のため、追加するとしています。緊急要望では、低所得世帯支援枠に1世帯当たり7万円を追加することが盛り込まれたことを踏まえ、区に対し、年内の予算化に向け迅速に対応することを求めております。国の補正予算可決後、速やかに区として補正予算を組み、対象世帯に対し、年度内に給付を可能とすべきと考えますが、いかがでしょうか。伺います。

 また、緊急要望では、併せて、推奨事業メニューの追加を受け、区は年内の予算化に向けた検討を行うことを求めております。推奨支援メニューについて、区民及び区内事業者支援策について、効果的な活用を検討すべきと考えます。区の検討状況を伺います。

 これまで、我が会派として、非課税世帯ではないが、同様に家計が逼迫していると考えられる低所得世帯に対する区独自の支援策を求めてきました。これに対し、区が、住民税均等割のみ課税世帯などに対し、独自の支援策である3万円給付をスタートさせたことは評価しております。しかし、この対象ともならない低所得世帯が多くあり、何らかの支援が必要であると考えます。国は、今後定額減税を実施する方針を示していますが、この恩恵を受けることのできない世帯への支援策も同時に進められる予定です。定額減税の恩恵を十分に受けられないと考えられる所得水準の方々への支援策について、区として備える必要があると考えます。見解を求めます。

 物価高騰対策に関連し、区役所・サンプラザ地区再整備について伺います。

 11月8日に報じられた「中野サンプラザ跡地で計画中の再開発をめぐり、新たに建設する複合施設などの建設費が、1年前の想定より約250億円増額する見通しとなった。建築資材や人件費の高騰などが主な要因で、事業費は1割増しの総額約2,500億円となる。区と事業者は計画の一部見直しを検討する。」などの報道に対し、区民の皆様から、250億円増額とはどのようなことなのかと聞かれることが多くあります。物価高騰による建設費の増額について、区はどのように受け止めているのか、また、区財政への直接的な影響はないのか、伺います。

 さらに、中野駅周辺のみならず、予定されている区有施設の改築や大規模改修などにも、建設資材の高騰などは大きな影響を及ぼすことになると考えます。区として、この点についてどのように考えられているのか、対策を講じる必要はないのか、影響を受ける事業、事業費についても早急に議会にお示しいただくことを求め、この項の質問を終わります。

 2番目に、学校給食無償化について伺います。

 11月10日に実施された「知事と区市町村長との意見交換」を拝見いたしました。意見交換の目的は、「知事が、区市町村長との意見交換を通じて、各区市町村における課題や今後の取組などをお伺いし、「未来の東京」戦略などの推進や来年度予算の検討に生かしていく。」とのことであります。意見交換において、区長は、給食費無償化に向けた要望を掲げ、国への働きかけと財政的な支援を要望されました。その際、令和6年度に区が実施予定の学校給食費区負担額について、8億4,500万円と示されています。この算定基準について伺います。

 現在、国は、学校給食費の無償化を実施する各教育委員会などにおける取組の実態調査を行っています。国の実態調査は、学校給食費の無償化を実施する各教育委員会などにおける取組の実態調査となっておりますが、中野区は調査対象となっているのか、また、対象となっていたのであれば、どのような回答をされたのかお聞きします。

 令和6年度においては、給食費相当額の給付ではなく、中野区立小・中学校における給食無償化を年度当初から実施すべきと考えます。お考えを伺います。

 また、今年度、給付対象とした区立学校以外に在籍する小・中学生に対しては、物価高騰対策として、令和6年度も継続的な給付がされるべきと考えますが、いかがでしょうか。伺って、この項の質問を終わります。

 3番目に、西武新宿線沿線まちづくりについて伺います。

 本年10月の都議会第3回定例会にて、我が党の高倉良生都議会議員が、中野区を走る西武新宿線中井駅から井荻駅間の連続立体交差化について質問し、「野方駅より西の区間も早期事業化を図るべきですが、この鉄道立体化については、西武新宿線と環状七号線が立体交差しているため、野方駅西側の野方1号踏切が除却できない事態が心配されます。この事業が開かずの踏切解消を目指す以上、除却できない踏切があってはならないと考える。中野区も、この点を懸念しており、都は、区の要望を十分受け止めて、事業計画に万全を期すべきと考える。」と、野方駅から井荻駅付近の鉄道立体化に伴う野方1号踏切について、都の見解を求めました。

 それに対し、都は、「西武新宿線の野方1号踏切の除却について、都は、過年度実施した連続立体交差事業の調査において、野方駅直近の本踏切を残存することで検討してございます。一方、中野区においては、野方駅周辺のまちづくりを考える上で、本踏切の解消は重要な課題であることから、その方策を検討しております。この踏切を除却するためには、既設の道路立体箇所の再整備が必要となることから、費用負担を含む事業スキームなど整理すべき課題があり、その解決に向けて区と意見交換を行っているところでございます。今後とも、地元、区や鉄道事業者と連携しながら、鉄道立体化に向けて着実に取り組んでまいります。」と、都からは答弁がありました。

 野方1号踏切の除却について整理すべき課題はあるが、その解決に向けて取り組むとの答弁があったことは、我が会派が都議会とも連携し、取り組んできた成果だと考えています。

 先の「知事と区市町村長との意見交換」にて、区長は、西武新宿線の連続立体交差化の実現について取り上げられました。知事との意見交換は、年に一度の機会であり、限られた時間の中、野方駅から井荻駅間付近の連続立体交差事業を課題として示し、「野方駅周辺のまちづくりを進める上で、野方駅直近の踏切除却がまちづくりの生命線であると考えており、引き続き意見交換を行いながら、計画の早期具体化を要望する。」と知事に直接訴えたことを評価しています。

 区長は、意見交換で、野方駅から井荻駅付近の連続立体交差事業を取り上げることについて、どのような思いで臨まれたのか、区長のお考えを伺います。

 第3回定例会の決算特別委員会総括質疑において、野方以西のまちづくりについて、今後は、より一層地域に出向き、ボトムアップでまちづくりを推進していくべきと質問いたしました。区からは、地域の皆様と意見交換を図りながら、まちづくりの具体化に向けて取り組むとの答弁がありました。これまでに加え、より積極的に地域に出向き、地域のより多くの世代から意見を聞きながら、まちづくりを進めていくべきと考えます。区の見解を求め、この項の質問を終わります。

 4番目に、新庁舎の多機能トイレ設置について伺います。

 第3回定例会において、我が会派の白井議員より、「新庁舎におけるバリアフリートイレは、先駆的なモデルケースとなるように、障害者団体など当事者からの細かな声をくみ上げながら整備していると聞きますが、これから進む中野駅周辺の再整備においても模範となるように、今後とも、利用者の声を聞きながら検討を進めていただきたい」との質問を行いました。

 その後、公明党議員団として、障害者団体の皆様とともに、新庁舎の設置予定の多機能トイレのメーカーのショールームを訪ね、ユニバーサルシートの使用感や課題について、利用する当事者の皆様から率直な御意見をお聞きする貴重な機会を得ることができました。新庁舎担当にも、その際お聞きした「大人用のおむつ替えの際に利用するユニバーサルシートについては、縦型ではなく、横型のほうが利用しやすく、介助をする方、される方のどちらにとっても負担が軽減される」などの具体的な意見を伝え、改善を求めてきました。

 特に、閉庁日であっても、午前8時半ごろから午後9時半ごろまで、開放時間中は利用可能な1階の多機能トイレについて、当事者の意見を踏まえ、計画の変更が必要であると考えます。区の見解を伺います。

 多機能トイレに関連し、新庁舎に設置される授乳室についても併せて伺います。授乳室の利用については、男女を問わず、子育て中の方が利用されることになります。授乳室の案内サインについては、利用する方が安心して利用できるような配慮が必要であると考えます。区のお考えを伺い、この項の質問を終わります。

 5番目に、保育の充実について伺います。

 これまで、国の「こども誰でも通園制度」のモデル事業を実施することを求め、他の自治体に先んじて、区がこども誰でも通園制度に取り組まれていることについては評価をしています。国は、令和5年度補正予算において、「こども誰でも通園制度の本格実施を見据えた試行的事業」に対し、保育対策総合支援事業補助金91億円を示しています。

 保育所に通園していない0歳6か月から2歳の未就園児が対象児童で、預かりに必要な経費、人口10万人以上50万人未満の自治体に対しては、1億1,493万2,000円を補助するとしています。この際、こども誰でも通園制度の拡充をすべきと考えますが、いかがでしょうか。伺います。

 一方、施策の内容は、保育所、幼稚園、認定こども園、家庭的保育事業所、小規模保育事業所、地域子育て支援拠点など様々な施設・事業において、補助基準上1人当たり月10時間を上限として実施すると、これまでのモデル事業とは一部内容の変更が生じています。現在実施しているモデル事業については、令和5年度末をもって終了し、新たな制度に変更されるのでしょうか、伺います。

 また、補助基準上1人当たり月10時間を上限として実施することになると、現在区が実施している保育園での一時保育よりも、月上限利用時間が短くなることになります。一時保育とこども誰でも通園制度は、共通する点も多いが、異なる事業であり、本格実施に当たっては、各自治体で、その実情に合わせ、一時預かり事業などを組み合わせて実施することを可能とする必要も出てきます。また、現在の一時預かり事業とこども誰でも通園制度の関係を整理する必要があることも指摘されています。

 こども誰でも通園制度の拡充を前提に、現在子育て支援課が所管する一時保育事業を保育園・幼稚園課所管に変更し、一時保育事業とこども誰でも通園制度のどちらも区民がより利用がしやすくなるよう、庁内での整理が必要ではないかと考えます。御見解を伺います。

 また、多くの区民が制度を利用することができるようにするために、定員に満たない保育園などに対し、こども誰でも通園制度の実施を積極的に働きかけるべきと考えます。お考えをお聞きします。

 こども誰でも通園制度は、障害の有無にかかわらず、全ての保育所などに通っていない子どもとその家庭への支援の強化を目的としています。障害のある子どもも障害のない子どもも、利用できる提供体制を整備していく必要があると考えます。区の見解を求め、この項の質問を終わります。

 6番目に、不登校対策・多様な学びの充実について伺います。

 令和5年11月17日の文部科学省通知によれば、令和4年度の国立、公立、私立の小・中学校の不登校児童生徒数が約29万9,000人、うち学校内外で相談を受けていない児童生徒数が約11万4,000人、うち90日以上欠席している児童生徒数が約5万9,000人と、全て過去最多であり、高水準で推移している。こうした状況において、文部科学省では、本年10月17日に「不登校・いじめ緊急対策パッケージ」を取りまとめ、公表するとともに、政府としても11月2日に閣議決定した「デフレ完全脱却のための総合経済対策」において、不登校児童生徒などの早期発見・早期支援や学びの継続のための取組の方向性を示し、令和5年度補正予算案に反映されたところです。国の通知からも、不登校対策は喫緊の課題であることが明らかです。

 区においても、不登校の現状を把握するとともに、重要課題と位置付け、さらなる不登校対策に取り組むべきと考えます。公明党議員団としても、予算要望を通じ、多岐にわたる不登校対策を求めてまいりました。これからの不登校対策についてどのように取り組まれるのか、伺います。

 これまで、不登校傾向の児童生徒へのオンライン授業の充実について求めてまいりました。世田谷区では「ほっとルームせたがYah!オンライン(ONLINE)」を実施し、学習支援、居場所支援、個別相談支援、体験プログラム、保護者支援を行っています。

 中野区においても、学校単位に限らず、オンライン授業などの実施を検討すべきと考えます。例えば、教育センターを中心に、オンラインを活用した児童生徒に向けた授業や声かけを実施することができるのではないかと考えますが、いかがでしょうか。御見解を伺います。

 国の不登校児童生徒への支援に対する基本的な考え方では、「不登校児童生徒の保護者が悩みを抱えて孤立せず、適切な情報や支援を得られるよう、スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーによる保護者への相談支援の実施に加え、学校設置者などにおける相談窓口の設置や、保護者が必要とする情報を整理し、提供することが求められること。」としています。

 不登校児を抱える保護者の中には、家庭での育て方が悪かったのではないかと自身を責め、思い悩んでいる方、仕事などでやむを得ず不登校の子どもを家に残し外出せざるを得ず、苦しまれている方も多く、これまでこうした保護者の方々からの切実なお声を聴いてまいりました。不登校児童生徒の保護者が悩みを抱えて孤立せず、適切な情報や支援を得られるよう、不登校児の保護者を対象とした保護者会の実施や、保護者向けの不登校に関するハンドブックの作成を実施してはいかがでしょうか。見解を求め、この項の質問を終わります。

 7番目に、区民健診の充実について伺います。

 現在、中野区の国保特定健診、長寿健診、健康づくり健診などの区民健診は、自己負担金500円となっています。区民健診は、以前より、23区では20区が無料で実施しています。健診の有料化は、受益者負担の原則を主張された前区長時代の政策的判断によるものと認識していますが、現酒井区政において、23区中20区が無料で実施している区民健診について、無料化することは検討されてこなかったのでしょうか。また、利用者負担があるのであれば、併せて他自治体の健診と比較し、健診項目の充実が図られるべきではないかと考えますが、平成30年に国の特定健診項目が見直されたことに準じて、項目が追加されただけです。現区政においても、有料の区民健診を継続されているのはなぜなのか、お聞きします。

 一方、国保特定健診は、受診率の向上が依然として課題であり、受診率向上も視野に入れ、区民健診の無料化に取り組むべきではないかと考えます。中野区では、国の標準化、共通化に合わせ、令和7年度に大規模なシステム改修が行われる予定です。システム改修の時期に合わせ、健診の無料化についても検討されるべきではないかと考えますが、いかがでしょうか。伺います。

 区は、昨年より、ホームページ上において国保特定健診を受けずに、職場などでの健診を受診された方に対し、受診結果の情報提供を求めていますが、この1年間での実績は0件とのことです。他自治体では、提供者に対し、商品券などプレゼントを用意し、呼びかけている事例もあります。提供者に対するインセンティブや、案内や提出に関する工夫が必要なのではないでしょうか。お考えを伺います。

 次に、骨粗鬆症検診の導入について伺います。

 急速な高齢化に伴って、骨粗鬆症の患者が年々増加し、骨粗鬆症による骨折は寝たきりの原因の第3位となっています。来年4月1日からスタートする健康日本21(第三次)では、生活習慣病の発症予防、重症化予防として、新たに骨粗鬆症検診受診率15%の目標が掲げられました。骨粗鬆症やその前段階の骨量減少では、対象者はほとんど無症状のため、検診によって骨粗鬆症及びその予備軍を発見し、栄養・運動の指導や医療機関への受診勧奨など適切な介入を行うことが、健康寿命の延伸のため非常に重要となります。

 23区では、骨粗鬆症検診を導入する自治体が増えています。北区では、30歳から70歳の5歳間隔の節目の誕生日を迎える女性の方を対象に、骨粗鬆症検診を無料で実施しています。また、目黒区でも、今年度から骨粗鬆症検診がスタートされました。女性の健康を守る観点から、区として骨粗鬆症検診を導入すべきではないかと考えます。区の見解を求め、以上で私の一般質問を終了とさせていただきます。御清聴大変にありがとうございました。

〔区長酒井直人登壇〕

○区長(酒井直人) 久保議員の御質問にお答えいたします。

 初めに、物価高騰対策について。

 低所得世帯支援のための給付についてでございます。政府が決定した低所得世帯に対する7万円給付事業は、年度内に給付できるよう予算措置等を含め速やかに準備を進めていく考えでございます。

 次に、推奨事業メニューの検討状況についてです。推奨事業メニューの追加分につきましては、既に実施している物価高騰対策事業に充当することを想定しております。引き続き今後の物価水準等の動向を注視し、地方創生臨時交付金の枠にとらわれず、区民及び区内事業者への必要な支援策を検討してまいります。

 次に、定額減税の恩恵を十分に受けることのできない区民への支援策についてでございます。今後の国による検討状況を注視して、速やかに対応ができるように支援策や事業スケジュールについて検討してまいります。

 次に、建築費の増額による影響についてです。中野駅四丁目新北口駅前地区の市街地再開発事業費については、施行予定者による民間事業となりますが、事業者による現在の検討状況より、事業費が、資材費や労務単価の高騰による工事費の増などによって、約250億円程度増額となる見込みと聞いております。事業成立のための対策について施行予定者側から、再開発施設の用途構成の見直しや地下工事の削減などの検討を進め、区と調整を行って、一定の目途が立ったことから、先般の都市計画決定に至ったところであります。また、区としては、当該事業の補助金について区財政の影響も考慮し、市街地再開発事業の補助金はこれまでの検討範囲に抑えつつ、都市計画駐車場や歩行者デッキについて別の補助制度の活用の検討を進めているところであります。

 次に、資材高騰の影響に対する区の考え方についてです。建設資材の高騰などの影響によって、区有施設の改築や大規模改修の費用が増加傾向にあることは認識をしております。施設整備費など財政運営に大きな影響がある投資的経費等につきましては、社会経済情勢を踏まえ、適切に財政フレームなどを予算に反映させ、計画的な予算編成、執行につなげてまいります。

 続きまして、学校給食の無償化についてで、学校給食区負担額の算定根拠についてでございます。区立小・中学校の令和5年度の給食費単価と児童生徒数及び年間食数200食と想定をし、概算として積算を行ったものであります。

 次に、給食費無償化についてです。来年度の給食費の保護者負担軽減については、区立小・中学校及び都立特別支援学校小中学部を対象として、保護者の負担軽減を図ることを検討しているところであります。区立以外の国立、都立、私立等の対応については、現在検討しているところであります。

 次に、西武新宿線沿線まちづくりについてで、知事との意見交換の場で取り上げた私の思いについてでございます。先日、知事との意見交換の場におきまして、私自らが野方以西の連続立体交差事業の早期事業化について要望いたしました。とりわけ野方1号踏切の除却は、まちづくりを進めていく上で重要な課題であるとの認識の下、意見交換を行いました。東京都からは、本踏切を除却するためには整理すべき課題があって、その解決に向けて意見交換を進めていくというお話をいただきました。引き続き区としては、東京都と意見交換を行いながら、野方1号踏切の除却を含めた鉄道の立体化に積極的に取り組んでまいります。

 最後に、より多くの意見を聴くまちづくりの進め方についての御質問です。これまでも、まちづくり検討会からまちづくり構想の提案を受けるなど、地域の意見を聞いてまいりました。今回、多様な世代から幅広く意見を取り入れていく取組の一環として、担当職員が地域の小学校に出向いて、地域の未来の世代を担う子どもたちからの意見を聴いたところであります。今後も引き続き、地域の皆様と意見交換を図りながら、まちづくりの具体化に向けて取り組んでまいります。

〔教育長入野貴美子登壇〕

○教育長(入野貴美子) 初めに、学校給食無償化についてのうち、国から学校給食費の無償化実態調査についてです。この調査は、令和5年9月1日時点で、「令和5年度において学校給食費の無償化を実施中または実施予定の教育委員会等」を対象とした調査でございまして、中野区は調査対象ではないため、回答は行っておりませんでした。

 次に、不登校対策・多様な学びの充実についての御質問です。

 不登校児童生徒の現状と今後の取組でございます。就任以来、不登校対策を重要課題と捉え、様々な支援について見直しを行ってきております。昨年度、教育委員会において、児童・生徒一人ひとりの不登校の状況を把握し、現在、一人ひとりに合った支援や、今後の不登校対策の新しい取組をまとめたガイドラインを作成中でございます。来年度に向けて、不登校の児童生徒が学ぶ場所や時間、方法、内容を自ら選んで取り組むことができるように、多様な学びの場や機会を整備してまいります。

 次に、不登校児童生徒へのオンラインを活用した支援についてでございます。本区では、各小・中学校でオンライン配信ができる環境を整えており、学校の教員が朝の会等で声掛けをしたり、授業を配信したりしております。教育支援室では、9月から、東京都が運用する仮想空間、バーチャル・ラーニング・プラットフォームを活用し、一人ひとりの相談に応じたり、人間関係づくりの支援や学習支援等を行ったりしております。学校外でのオンラインを活用した取組につきましては、今後さらに充実を図ってまいります。

 最後に、不登校児童生徒の保護者支援についてでございます。現在、教育委員会では、相談相手や支援内容が分かる総合的な不登校対策についてまとめたリーフレットを作成しております。併せて、不登校児童生徒、保護者の専用相談窓口の教育センターへの設置について検討しているところでございます。また、教育支援室では、通室している保護者を対象に、保護者会を実施しておりますが、今年度はさらに教育支援室に通室していない不登校児童生徒の保護者の方も参加できるよう、保護者会の対象を広げ、悩みを抱えて孤立することがないよう、保護者同士の交流や保護者会の内容の充実に向けて準備をしているところでございます。

〔DX推進室長滝瀬裕之登壇〕

○DX推進室長(滝瀬裕之) 私からは、新庁舎多機能トイレ設置についてのうち、まず、新庁舎1階の多機能トイレについての御質問です。新庁舎の多機能トイレは、来庁者の利便性確保の観点から、全フロアに設置予定でございます。これまで関係団体に意見を伺いつつ、建物全体での機能分散や、フロアごとの設備等について検討してきたところでございます。土日・祝日も利用可能な新庁舎1階の多機能トイレの多目的シートは、トイレ内の利用動線などを考慮し、縦型から横型に変更するなど、利用者や介助者が利用しやすい設備となるよう検討してまいります。

 続きまして、新庁舎に設置される授乳室でございます。授乳室の案内サインにつきましては、性別を問わず利用しやすい室名称や、ピクトグラムによるサイン計画を検討してまいります。

〔子ども教育部長石崎公一登壇〕

○子ども教育部長(石崎公一) 私からは、保育の充実についての御質問にお答えします。

 まず初めに、こども誰でも通園制度についてでございます。現在、国は、こども誰でも通園制度の本格実施を見据えた試行的事業について検討を進めており、全国150自治体で実施することが予定されてございます。区といたしましても、この試行的事業につきまして、国の検討会での議論を注視しつつ、検討を進めているところでございます。

 続きまして、来年度以降の実施内容についてでございます。こども誰でも通園制度について、国は、モデル事業の実施内容を変更し、時間単位で利用できるようにするなど、より広く柔軟に利用できる制度として実施することにしており、区で現在実施しているモデル事業につきましても、再検討が必要であると認識してございます。

 続きまして、こども誰でも通園制度と一時保育についてでございます。こども誰でも通園制度と一時保育の関係をどのように整理していくかということにつきましては、国においても検討課題とされているところでございます。区といたしましても、国の検討課題を踏まえ、区で実施している一時保育も含む一時預かり事業全体につきまして、最適化を図っていく必要があると認識してございます。

 続きまして、定員に満たない保育所等への働きかけについてでございます。定員に満たない保育所等への支援につきましては課題であると認識しており、こども誰でも通園制度の実施も含め、引き続き検討してまいります。

 私から最後に、障害のある子どもの受入れについてでございます。こども誰でも通園制度は、0歳6か月から2歳までの未就園児の全てを利用対象とする制度でございまして、障害など保育において配慮が必要となる子どもについても受け入れられる体制を整備する必要があると認識しており、実現に向けた課題を明確に捉えた上で、方策を検討していきたいと考えているところでございます。

〔保健所長佐藤壽志子登壇〕

○保健所長(佐藤壽志子) 私からは、区民健診の充実についての御質問にお答えいたします。

 まず、国保特定健診の自己負担についてですが、国保特定健診では、受益者負担の考え方から、検診費用の一部負担をお願いしているものでございます。

 次に、標準化、共通化システムの稼働に合わせた区民健診の自己負担金の検討についてですが、区民健診の自己負担金については、受益者負担の考え方から、検診費用の一部について区民の皆さんに負担をお願いしているものでございますので、現在のところ自己負担は継続していく考えでございます。

 次に、職場健診の情報収集についてのお尋ねですが、労働安全衛生法に基づいて職場で健診等が実施され、「被保険者の健康の維持向上」が図られていると考えております。区民の健診情報を収集することにより、受診率を上げることはできると考えておりますが、現在のところ、区民の皆さんが自ら健診情報の提供を希望する場合のみ、提出いただいているものでございます。提出していただいた場合には、基準に該当する方は、区の実施する特定保健指導を利用できますので、今後はそういった利点の周知を工夫してまいります。

 最後に、骨粗鬆症検診についてでございます。骨粗鬆症検診については、実施した場合の検診後の対応を含め、他自治体の事例も参考にしながら研究してまいります。

〔久保りか議員登壇〕

○36番(久保りか) 2点、再質問をさせていただきます。

 1点は、学校給食の無償化についての国の調査でございまして、国の調査につきましては、中野区は対象外であったという御説明でございました。これは、対象外であったということは、現在中野区で行っている学校給食については給付であるために、無償化という、そういった発想ではないということなのか、確認をさせてください。

 もう1点は、区民健診についての500円ということでの受益者負担の考え方についてでございます。これは、前区長時代から踏襲をされているという考えだと思っておりまして、それは現区政においても見直すことがなく、受益者負担の考え方のまま維持をされているという、そういったお考えでいいのかどうか、確認をさせてください。

 以上2点でございます。

〔教育長入野貴美子登壇〕

○教育長(入野貴美子) 再質問にお答えをいたします。

 国の学校給食費の無償化実態調査についてでございますが、この調査は、令和5年9月1日時点ということで、本区においては当たらなかったということでございます。

〔保健所長佐藤壽志子登壇〕

○保健所長(佐藤壽志子) 久保議員の再質問にお答えいたします。

 区民健診の自己負担についてでございますが、現区政におきましても、引き続き受益者負担の考え方から、検診費用の一部負担をお願いしているものでございます。

○議長(酒井たくや) 以上で久保りか議員の質問は終わります。

 議事の都合により暫時休憩いたします。

午後3時01分休憩

 

午後3時20分開議

○議長(酒井たくや) 会議を再開いたします。

 この際、申し上げます。議事の都合上、会議時間を延長いたします。

 一般質問を続行いたします。

 

 中野区議会議員 浦 野 さとみ

 1 くらしと地域経済を守るための新年度予算編成について

 2 人権が尊重され、一人ひとりが自分らしく生きることができる区政について

  (1)あらゆる施策において、ジェンダー平等の視点を貫くことについて

  (2)誰もが働きやすい職場づくりについて

  (3)住まいの権利について

  (4)子どもの意見表明権の保障について

  (5)生活保護行政の改善・拡充について

  (6)その他

 3 その他

 

○議長(酒井たくや) 浦野さとみ議員。

〔浦野さとみ議員登壇〕

○39番(浦野さとみ) 2023年第4回定例会本会議において、日本共産党議員団を代表し、一般質問を行います。質問は、通告どおりです。

 質問に入る前に、イスラエル軍によるガザへの大規模攻撃、ジェノサイドについて述べます。パレスチナ・ガザ地区の人道状況は、極めて深刻な危機に直面をしています。ハマスによる無差別攻撃について強く非難し、人質の解放を求めます。同時に、どんな理由があっても、イスラエル軍の行為は許されるものではなく、即時停戦すべきです。日本政府に対しても、そのためのあらゆる行動に力を尽くすことを強く求め、質問に入ります。

 初めに、くらしと地域経済を守るための新年度予算編成について伺います。

 長引く物価高騰に悲鳴が上がっています。暮らしを守る緊急の手だてが求められます。同時に、30年に及ぶ経済停滞、暮らしの困難を打開するためには、消費税の減税も含めたお金の集め方、使い方の抜本的な転換が必要です。また、政治の責任で最低賃金の引上げを行うべきです。国が公定価格や報酬で決めている介護や保育などのケア労働者の賃金は、全産業平均より月5万円以上も低いとされています。性別による賃金格差、非正規雇用の待遇改善は待ったなしです。現在議論されている来年度の診療報酬改定について、大幅な引下げが狙われていることは看過できません。インボイス導入から約2か月となりますが、中小企業や小規模事業者、個人事業主の事業継続は、極めて厳しい状況です。こうした国での悪い政治の下で、中野区が住民の暮らしと経済を守り、公の役割を果たす姿勢を貫くことが一層求められます。

 新年度予算編成では、食料品等の高騰により生じた社会不安から区民が安心して生活できる環境を取り戻すことは、区の喫緊の課題であり、区民生活に基軸を置いたサービスを展開することが重要と記されています。物価高騰対策として、今年度行ってきた保育、幼児教育、医療、介護、障害者分野などへの事業所支援については、新年度も継続していくことが必要と考えます。見解を伺います。

 同方針では、基本計画で掲げた重点プロジェクトに対し、財源を優先的に配分するとしています。昨年度の決算審査で、会派として、気候変動対策と脱炭素社会の推進として、環境企画調整事業の執行率が3割にとどまっていることを指摘しました。今夏の猛暑、この11月になっても夏日が出るなど、気候危機への対策は待ったなしです。区の環境基本計画で掲げた目標の達成に向けた、本気の取組が必要です。環境分野での新年度予算編成に向けた区の基本姿勢について伺います。

 同時に、現在補助対象となっている太陽光発電や蓄電システム、高断熱窓やドアについては、さらなる推進をすべきです。また、新たなメニューの拡充についても検討すべきと考えます。併せて答弁を求めます。

 環境施策の取組を進めるためには、森林環境譲与税も積極的に活用すべきです。今後の活用の考え方について伺います。

 異常気象から命を守るためにはエアコンは欠かせませんが、この間の電気料金の高騰により、エアコンがあっても使用を控える方、さらには、経済的な事情からエアコン購入ができない方もいます。練馬区では、今年度からエアコン購入費助成を開始しました。対象は、世帯全員が今年度の住民税が非課税世帯、今年3月分の児童扶養手当を受給している世帯や生活保護を利用している世帯などです。助成額は、エアコン購入費6万2,000円、設置工事費3万8,000円までをそれぞれ上限とし、最大で10万円です。練馬区は、制度導入に当たり、足立区を参考にしたとのことです。23区では、他には江戸川区や港区などが実施をしています。中野区でも、新年度予算での対応をすることを求めます。見解を伺います。

 11月16日から申請が始まった半年分の実質の小・中学校給食無償化は、多くの方から歓迎の声が寄せられています。対象が区立のみでないことは、誰一人取り残さない区の姿勢として、改めて評価いたします。今年度は、年度途中での実施であり、来年3月1日までに申請をしないと、給食費相当分の給付は受けられません。対象となる全ての方に行き届くよう、申請がない方に対しては、申請を促す対応が必要です。現時点で検討されている対応について伺います。

 給食は、極めて基本的な子どもの福祉です。本来、国が一律に実施すべきですが、23区でのこの1年間の大きな変化は、東京都や国の姿勢を変えさせる力があると思います。中野区における給食費の無償化は、来年度は年度当初から実施すべきです。また、対象は区立のみとせず、今年度と同様に私立、国立、都立なども含め、全ての小・中学生を対象にすべきと考えます。見解を伺います。

 文部科学省が実施した2021年度子どもの学習費調査では、公立、私立ともに小・中学校では、学習費は2018年度の前回調査時と比べ増加しており、公立小学校では、図書、学用品、実習材料費等の支出が最も多くなっています。学校外活動費を見ると、公立、私立小学校ともに、学習塾などの補助学習費が過去最高となっています。GIGAスクール構想開始以降、ルーターなどの通信関係費や電気代など、見えづらい負担になっているとの指摘もあり、隠れ教育費とも言われています。経済的に困窮する家庭は、隠れ教育費を支払うことに押し潰され、習い事や旅行などの学校外での体験機会にも格差が生じています。

 中野区では、今年の第2回定例会にて、区立小・中学校に在籍している児童・生徒に対し、教材費の一部補助を補正予算で実施しました。小学生1人当たり5,000円、中学生1人当たり9,000円で、とても大事なことだと評価をしています。この補正予算措置は、物価高騰の影響を受けているためということが理由になっていましたが、教育を受ける権利との関係で、児童・生徒、保護者にとって、教育費そのものが大きな負担になっている現状についての認識を伺います。

 この教材費については、学校ごとに大きな差が生じています。小学校での年間教材費は、例えば1年生で、一番金額が少ない学校が1万円、一番金額が大きい学校は2万4,000円ほどでした。中学校3年生で、一番少ない学校が1万9,000円、一番大きい学校が6万円ほどでした。学年によっても差はありますが、同じ区立学校の同学年で、これだけの差が生まれています。当然ながら、各学校、学年によって学習の進め方等に合わせた教材を選定しているため、金額だけを見て、一概によい悪いとは言えません。ただ、これだけの差があるということは、教育委員会や各学校間でもきちんと共有をし、適正か否かの判断ができる状況にすべきと考えます。同時に、教育費負担の軽減という視点に立てば、来年度も経済費補助を実施すべきです。併せて見解を伺います。

 11月6日の子ども文教委員会に、「令和4年度子どもの生活実態調査(中野区分)の実施結果について」が報告されました。対象は、高校2年生年齢の子どもとその保護者で、今年1月下旬から2月中旬にかけて実施されました。低所得、家計の圧迫、子どもの体験や所有物の欠如の三つの要素のうち、二つ以上に該当する世帯を困難層とし、一つのみ該当する世帯を周辺層、どれにも該当しない世帯を一般層と分類しています。また、生活困難層は、困難層と周辺層を合わせた層としています。この生活困難層は、全体の20.3%であり、5人に1人という状況です。特に、ひとり親世帯においては約30%となっており、子どもの体験や所有物の欠如を経験している割合が高くなっています。また、大学以上の進学機会については、一般層の親では90%となっているのに対し、困難層、周辺層では72.4%にとどまっており、学びの保障という観点でも差が生まれています。

 区は、今回の調査結果を踏まえ、子どもの貧困対策関連事業のほか、高校生世代への支援について、施策の拡充を検討していくとしています。憲法は、どんな条件でも教育を受ける権利が平等であることを保障しており、学費の値下げや奨学金の抜本的拡充が急がれます。第3回定例会で、会派の広川区議が給付型奨学金を改めて提案をしましたが、今回の調査結果を見ても、その必要性は明らかであり、急ぎ検討を開始すべきです。現段階での認識について伺い、この項の質問を終わります。

 次に、人権が尊重され、一人ひとりが自分らしく生きることができる区政について伺います。

 人権は、多数派が少数派の権利を認めるというものではなく、全ての人に生まれ持って存在し、人間が人間らしく生きていくための権利です。コロナ禍で、格差や貧困が可視化される中、また、勇気を持って声を上げる方がいる中、本来はもっと政治の課題にすべきことがたくさんあると感じています。人権やジェンダーの問題は、学べば学ぶほど過去の自分と向き合うことにもなり、私自身も反省を深めることが多くあります。

 少子化対策についても大きな課題ですが、子どもを産んでもらうための結婚支援や、子どもを産むことが社会貢献であるということが、政策の中心ではいけないと考えます。結婚イコール妊娠・出産ではなく、結婚・妊娠・出産だけがパターンでもありません。

 結婚をする・しない、子どもを産む・産まない、性別にかかわらず誰を好きになるか、暮らし方や生き方は一人ひとりの人権であり、自分自身で決めることです。政治の役割は、こうした一人ひとりの人権を尊重し、誰もが自分らしく生きられるように、多様な生き方を大事にすること、困難を減らし支えること、暮らしに希望が持てるよう、また、将来への不安が少しでも解消されることだと思います。その視点から、以下五つの項目について取り上げます。

 初めに、あらゆる施策において、ジェンダー平等の視点を貫くことについて伺います。

 新型コロナ対策において、ジェンダー平等の視点を貫くことが大事だと、2020年の第2回定例会で求めました。当時の答弁としては、区における政策、施策において盛り込むべき考え方であると認識している。新型コロナ対策において、その視点を持って取り組んでいくとのことでした。ジェンダー平等の社会は、誰かだけに特権を与えるとかではなく、誰もが生きやすい社会をつくっていくことになります。そのため、新型コロナ対策のみならず、区の全ての政策、あらゆる施策において必要な視点であると考えます。見解を伺います。

 区の政策を豊かにし、充実させていくためには、区職員の皆さんが健康であること、人権意識を高く持ち、ジェンダー平等の立場で互いに尊重し合うことは欠かせないと考えます。そのことが、結果的に、住民福祉の向上に努めるという自治体の役割を発揮することにもつながります。

 この観点で、誰もが働きやすい職場づくりについて伺います。

 上智大学の教授などのグループが、都道府県版ジェンダー・ギャップ指数を公表しました。行政の分野では、1位は鳥取県で、県や市町村で課長級の女性比率が全国で最も高く、県の男性職員の育休取得率も44.3%と、最も高くなりました。部局長、次長級の女性の割合は、約20年前の2002年は4.6%、2007年から2013年度までの6年間は約11%で推移をしましたが、2014年度から徐々に増加し、2022年度には22.7%となりました。この取組は、約30年の歴史に及ぶとのことです。

 元知事の片山善博さんが、知事になる以前の1990年代に旧自治省から出向し、県の総務部長を務めたとき、まず、秘書課や財政課といった中枢部署の体制を見直したとのことです。徹夜や長時間労働のない財政課にする方針を示し、冬に集中する仕事を可能な限り夏に振り分けました。また、女性にお茶くみだけをさせないと、庶務に偏っていた女性職員の配置も全面的に見直しました。男性の中には、女性に頭を下げたくないと考える人もいましたが、人事配置の偏りをなくす努力をして、いやが応にも女性職員に頼まなければいけない環境をつくっていったとのことです。こうした体制を整えた上で、女性にもキャリアの門戸を開き、性別による固定的役割観念を払拭させようということにも努めました。片山さんは、こうした課題は、1人の力や短期間で全面解決するのは難しく、特効薬はないと、地道な取組の積み重ねの大切さを語っています。

 私自身、総務委員会に所属していますが、総務委員会に出席する企画部と総務部の管理職に女性は1人もいません。改選後の初顔合わせのときの違和感はずっと残っています。区の附属機関、審議会には、女性比率4割と目標を掲げ、各団体にヒアリング、アプローチもされていますが、区側の意識的な努力は欠かせないと考えます。区の政策決定に関わる分野に、多様な職員を積極的に配置することが必要です。認識を伺います。

 現在示されている中野区男女共同参画基本計画(第5次)素案では、区の管理職員における女性比率向上に向けた啓発・育成では、意見交換会等の実施、職場全体でのサポートできる体制整備が記されています。男性職員の育児や介護関連での休暇を取りやすくしていくことも必要です。今後の具体的な取組方法について伺います。

 中野区でも、例えば、財政課において、従来の予算査定は夜など勤務時間外に行われていましたが、現在は時間内に設定するなど、改善されてきたこともあると伺っています。酒井区政以降、働きやすい職場づくりのために、ほかにはどのようなことが改善されてきたのか、伺います。

 鳥取県の取組のように、数か月や単年度だけの取組ではなく、5年、10年単位での土台づくり、中長期的な計画をより具体的につくっていくことが必要と考えます。同時に、これは職員課だけで解決できる課題ではありません。全ての部署においての認識共有、全職員での働きやすい職場づくりに向けた意識づくり、具体的な手だてが必要です。見解を伺います。

 その際、ハラスメントをなくしていくことは大前提です。今年度初めて、職員向けに、ハラスメントに関するアンケートが行われ、10月の総務委員会で結果が報告されました。誰もが働きやすい職場づくりに向け、この結果を今後につなげることが重要です。若い職員の方々が増える中、働きやすい職場づくりについて、若い職員の方々からアイデアを募ることも必要ではないでしょうか。答弁を求め、次の項に移ります。

 次に、住まいの権利について伺います。

 住まいとは、健康で文化的な最低限度の生活を営む上では欠かせないものです。しかし、ただ箱があればいいということではなく、適切な環境でなければ心身の健康にも悪い影響を与え、弱くもろい住宅は災害時の被害拡大にもつながり、命を奪うことにもなります。同時に、良質な住宅があるだけでは十分ではありません。日本における住まい政策に居住福祉という視点がないことを、住まいの貧困に取り組むネットワーク世話人の稲葉剛さんや、追手門学院大学准教授で、居住貧困問題に関する研究などをされている葛西リサさんは指摘をし、住まいにおけるケアの視点の必要性も強く述べています。まさに人間らしく住まう権利です。

 昨年12月、全世代型社会保障構築会議報告書には、住まいの政策を社会保障の重要な課題と位置付け、必要な施策を本格的に展開すべきとの提言が盛り込まれ、住まい支援強化の方針が国でも示されました。今年7月には、今後の居住支援の在り方を議論するため、厚生労動省、国土交通省、法務省の3省合同の検討会が新たに設置されました。これまで、厚生労動省は、緊急かつ住まいがない人、生活保護など、福祉の領域を担い、国土交通省は、耐震性や公営住宅のハードの提供などの領域を担い、互いの領域をつなぐところがありませんでした。

 国で3省合同の検討が新たに設置されたことは重要ですが、中野区としても、住宅部門と福祉部門が連携をしながら、居住福祉という視点を持ち、住まいの支援を社会保障の観点から捉えることが大切と考えます。住まいの在り方や住まいの支援をこの観点で捉えることについての認識を伺います。

 抜本的には、公営住宅の新規建設、民間賃貸住宅を借り上げ、公営住宅にするなど、供給を増やすことが必要です。同時に、実質賃金が下がり続け、年金額も削減される下で、家計に占める家賃負担は重くのしかかっています。例えば、世田谷区では、民間オーナーが建設した集合住宅を、一定期間、世田谷区の財団が一括借り上げしている公的住宅があり、新規で入居した場合、家賃助成を利用できます。年齢は65歳以上の単身者が対象です。また、目黒区では、18歳未満のお子さんを扶養する世帯に対し、ひとり親の場合も含めて、月額2万円、最長3年間の助成を行っています。改めて、中野区において家賃等の助成の検討を求めます。見解を伺います。

 人間を包み込む住宅側の施策が変わるべきであり、公営住宅も多様な人がいてこそ、ケアの要素があると葛西さんは指摘をしています。東京都立大学の阿部彩教授による研究では、20歳から64歳男女の世帯構造別貧困率は、母子世帯が25.2%と最も高く、単身女性が24.5%と続きます。しかし、ひとり親やシングル女性を対象にした住まいに関する行政支援は、非常に乏しい状況です。性的マイノリティや外国人についても同様です。セーフティネット住宅における住宅確保要配慮者には、低額所得者、高齢者、障害者、子育て世代などが明記されていますが、住まいの支援を行う対象の考え方をより広く捉えながら、現在ある支援の枠にとどまらず、当事者の実態や声を把握する努力を重ねていくことが必要ではないでしょうか。また、それらの実態や声を住宅施策全体の改善や拡充にもつなげていくことも大切と考えます。併せて見解を伺います。

 区営住宅の修繕や計画的な建て替えについて伺います。2022年3月に策定した第4次中野区住宅マスタープランの基本理念には、「だれもが安全、安心に、そして健康に暮らし続けることができるまち・中野」を掲げています。しかし、中野区が昨年度実施した区営住宅等利用者アンケートの結果の記述には、「築50年以上の住宅に住まわせていただいていますが、歩くたびにどの部屋も床もぎしぎし音がして不安です」「天井から鉄の配管の根本が腐食している」「網戸の設置を検討してほしい」「天井からの水漏れで床が水浸しになった」「お風呂場やトイレの壁に換気扇をつけてほしい」など、老朽化している実態がたくさん寄せられています。建て替え目安は70年としていますが、区はこうした声をどのように受け止め、今後の計画的な修繕を行っていくのでしょうか。答弁を求めます。

 戦後の日本の住宅政策は、持家政策、男性稼ぎが主モデルになってきました。住まいの問題も人権問題であり、ジェンダー平等の視点が不可欠です。住宅政策自身の転換を求め、次の項に移ります。

 次に、子どもの意見表明権の保障について伺います。

 子どもの権利を国際的に保障する子どもの権利条約が1989年に国連で採択され、1994年に日本でも同条約を批准しました。それから約30年。子どもの人権への理解がなかなか進まず、いじめ、虐待、自殺、教育格差など課題は山積しています。2022年3月に制定された中野区子どもの権利に関する条例が果たす役割は、一層重要さを増していると考えます。

 本条例が前文に掲げる「子どもは、権利の主体であり、一人の人間としてその尊厳が尊重され、その権利が保障されます。」「私たちは、だれ一人取り残すことなく、全ての子どもが幸せに生きていけるよう子どもの権利を保障します。」「私たちは、子どもの声に耳をかたむけ、その意見、考え、思いを受け止め、これを尊重し、子どもと一緒に、子どもにとって最も善いことを第一に考えます。」との理念をいかに具体的に進めていくかが問われています。

 条例制定後、中野区でも子どもの声を聞く取組が行われてきました。具体的にどのような場面で取り組まれてきたのか伺います。また、各学校などでは、どういう取組がされてきたのかを集約をし、校長会や教育委員会などでも共有していくことが大切と考えます。見解を伺います。

 子どもの声を聞く際には、例えば、日本語教室、一時保護所、放課後等デイサービスなど、社会的にマイノリティの立場にある子どもたちにも意識的に聞き取りを行う手だてを取ってほしいと思いますが、いかがでしょうか。認識を伺います。

 同時に、子どもの意見は聞き置くだけであったり、大人の都合のよいときだけ聞いたりというのでは本末転倒です。各プロセスで聞いていくこと、手法も様々に工夫していくことが大切と考えます。子どもの意見表明権の保障は、大人の応答義務が果たされてこそだと考えますが、認識を伺います。併せて、この間、子どもの声を聞く取組の中で、そこでの意見が反映された事例について、具体的にお答えください。

 都政においては、子どもの政策強化方針の中で、政策全般を子ども目線で捉え直すという考えが示されました。子どもの参加、子どもの対話を通じて、政策の質を高めていくとされています。この視点は、区政全般でも大切ではないかと考えます。例えば、地域公共交通の在り方やまちづくりなども例外ではないと思います。冒頭に、あらゆる区の施策においてジェンダー平等の視点を貫くことが必要ではないかと述べましたが、区政全般を子どもの視点からも捉えていく、可能な限り子どもの意見を聞いていくことも重要と考えます。見解を伺います。

 最後に、生活保護行政の改善・拡充について伺います。

 生活保護法は、「すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。」と定めた憲法第25条の理念に基づき、様々な事情で生活に困っている方に対し、その生活を保障し、同時に自立を助けることを目的とする制度です。私は、特にコロナ禍以降、生活保護制度の改善、拡充の問題はこだわって取り上げてきました。

 それは、生活保護の基準は、最低賃金、就学援助や保育料、介護保険や障害児者のサービス、住民税など、あらゆる制度と連動しているため、生活保護を利用する方だけの問題ではなく、みんなの問題として考えることが大事だからと思っているからです。

 同時に、立場の弱い方への行政の姿勢は、住民全体の姿勢につながります。生活保護を申請する方の多くは、生活保護バッシングなどから、情けない、恥ずかしいとの思いを抱えています。また、いわゆる水際作戦によって、申請すらできない状態が各地でもまだまだ横行しています。かつ、貧困ビジネスにより、生活保護費を搾取される状況もあり、これでは自立どころではありません。ブラックボックス化しやすい分野だけに、こうした課題を一つひとつ可視化することによって、制度を必要とする方が安心して利用できるようにすることが、政治家としての責任であると思っています。

 この間、中野区では、新庁舎に生活援護課が入らない問題や、ケースワーク業務の外部委託問題などがありましたが、見直しが図られてきました。また、ケースワーカーの計画的増員や扶養照会のさらなる運用の改善や、23区で初めて「生活保護の申請は権利です」と記したポスターを作成するなど、大きな前進もあったと思っています。

 先日、足立区において、生活保護申請を希望する方に対し、自立支援センターでの集団生活しか選択肢のないような間違った説明や、借金があるにもかかわらず、さらなる借金をして、自費での転居を提案するなど、いわゆる水際作戦により申請できない事例が大きな問題になりました。中野区ではこうしたことはないと思いますが、住まいがない方が申請に来られた場合、どういった選択肢が示されるのか、確認の意味で伺います。

 年末年始の12月29日から1月3日、区役所は閉庁となりますが、この年末年始期間に、生活に困窮された方が来庁された場合などの対応についても伺います。

 また、年末年始、窓口に来られた方に非常食としてお渡しする乾パンは、改善してほしいと思います。防災危機管理課との連携で、備蓄品の活用もできないかと提案をしてきましたが、路上生活者用として毎年の予算で計上されている乾パン購入費については、改めて改善を求めます。見解を伺います。

 生活援護課に寄せられる相談件数は、昨年度は、コロナ禍の最初の年度とほぼ同数で高止まりをしています。今年度も9月末までの件数を伺うと、このままのペースでいった場合には、コロナ禍の初年度の2020年度を上回る件数になり、生活が苦しい状況は続いています。今年度も、生活保護の申請は権利と記したポスターを作成し、区のお知らせ板やSNSも活用し、制度の周知を図るとしていますが、より一層の制度周知を分かりやすく、正確に、かつ継続的に実施することが必要です。掲示場所などの工夫とともに、新庁舎でも引き続き掲示すべきと考えます。答弁を求め、私の全ての質問を終わります。

〔区長酒井直人登壇〕

○区長(酒井直人) 浦野議員の御質問にお答えいたします。

 初めに、くらしと地域経済を守るための新年度予算編成についてで、新年度予算における事業所支援についてでございます。現在、国において、各事業所の収入となる診療報酬や介護報酬等の公定価格の改定が議論されているところでありまして、まずは、その動向を注視していく考えであります。来年度の事業所支援につきましては、改定後の公定価格や物価の状況などを踏まえながら検討してまいります。

 続きまして、環境分野の基本姿勢と補助メニューについてでございます。環境基本計画におきましては、2030年度における二酸化炭素排出量を2013年度比で46%削減することを目標としておりまして、目標の達成のために、令和6年度予算においては、省エネルギー設備等に対する補助の拡充や緑化推進事業、普及啓発事業の拡充など、脱炭素社会の実現に向けたさらなる事業展開について検討しております。省エネルギー設備等の設置に対する補助としては、現在対象にしている設備への補助を充実するほか、新たなメニューとして、エネファーム、エコキュートの設置に対する補助を開始する考えであります。

 次に、森林環境譲与税の活用についてです。区は、現在、森林環境譲与税活用の考え方として、区有施設の新築・改築時における内装への木材活用や木製備品等の整備、または既存施設への木製備品等への買い替え、整備に活用することとしております。今後は、より幅広く森林環境譲与税を活用するなど、考え方の見直しについて検討を行って、新たな考え方に基づく活用事業を令和6年度中に調整した上で、令和7年度予算に反映していく考えであります。

 次に、新年度予算におけるエアコン購入費助成についてです。エアコンの購入費助成については、新年度予算において対応することは考えておりませんが、他区の取組を参考しながら、区として必要な支援策を検討してまいります。

 給食費相当額の給付金の未申請者への対応についてです。申請書は11月15日に発送し、現時点で4割弱の方から申請を受けているところであります。申請のない対象者には、1月下旬に勧奨通知を送付する予定であります。

 給食費の無償化の実施についてです。来年度の給食費の保護者負担軽減については、区立小・中学校及び都立特別支援学校小・中学部を対象として、保護者の負担軽減を図ることを検討しております。区立以外の国立、都立、私立等の対応については、現在検討しているところであります。

 続きまして、給付型奨学金制度についてでございます。区内の高校2年生年齢の子どもと保護者を対象とした実態調査において、生活困難度により、高校卒業後の進学先に関する親の進学期待や子ども本人の進学希望により差が生じていること、進学する予定のない子どものうち3割程度が経済的制約を理由として挙げていることなど、進学や就学に関する現状を把握することができました。当該分析結果を踏まえ、給付型奨学金制度を含め、進学や就学に向けた支援の在り方について検討を進めてまいります。

 私から最後に、人権が尊重され、一人ひとりが自分らしく生きることができる区政についてで、ジェンダー平等の視点についてでございます。ジェンダー平等の取組は、性別に関わりなく、その個性と能力を十分に発揮し、男女がともに社会に参画し、豊かで活力あるまちの発展につながるものと考えております。そのため、ジェンダー平等の視点は、区のあらゆる政策、施策に必要な視点と考えております。

〔教育長入野貴美子登壇〕

○教育長(入野貴美子) 私からは、児童・生徒、保護者の教育費の負担について、まずお答えをいたします。教育費の負担軽減について、各学校、学校教育の中でもできることとして、各学校が毎年使用する教材について、その選定の際に、物価状況等の実態に応じて、教材費等の徴収額も判断していると認識しております。

 次に、学校ごとの教材費の差と教材費補助の実施についてでございます。学校間で教材費の徴収額に差があることは認識しておりまして、その対応として、既に各学校間で情報共有の場を設ける等、協議するよう校長会に助言しているところでございます。他自治体における事例を参考にし、区においてどのような取組が行えるかについて研究をしてまいります。来年度につきましては、今年度のような教材費補助を行う予定はございませんが、区立小・中学校にAIドリルを公費で購入することを予定しており、教育費の負担軽減は図られるものと考えております。

 最後に、子どもの意見表明権に関する学校の取組についてでございます。これまでも、小・中学校は、学級活動や生徒会活動、学校行事等において、児童・生徒の意見や考え、思いを尊重して、子どもたちが主体となって活動できる場をより増やすための取組を行ってきております。昨年度から、改めて子どもの権利を基盤において、教育課程全般の見直しを図ってきているところでございます。今年度は、中野区子どもの権利に関する条例と関連付けた内容を学習で取り上げたり、子どもの権利について考える行事を設定したりした事例が多く報告されております。引き続き子どもを主体とした学校づくりに向けて、教育委員会が指導・助言をしてまいります。

〔総務部長濵口求登壇〕

○総務部長(濵口求) 私からは、人権が尊重され、一人ひとりが自分らしく生きることができる区政についてのうち、誰もが働きやすい職場づくりについてお答えいたします。

 初めに、管理職員における女性比率の向上についてでございます。今年度から管理職2類選考に指名制が導入され、対象者に対して、副区長、総務部長等による面接を実施し、昇任に対する不安解消や支援のための助言等を行っているところでございます。そうしたことから、管理職2類選考に合格した6名のうち、3名が女性職員でございました。仕事と家庭が両立でき、職員の持てる能力が十分発揮できるよう、職場全体でサポートできる体制を整備することで、女性管理職員を増やしてまいりたいと考えてございます。

 次に、職場づくりで改善されたことについての御質問でございます。

 区は、令和3年度から、男性職員の子育て休暇等計画シートを導入して、業務等で相談したいことや配慮してほしいことなどを所属長と共有したことにより、男性職員の育児休業取得率が大幅に上がってございます。酒井区政になり、男性職員が1か月以上育児休業を取得した割合は、令和2年度の28.6%から、令和3年度は51.5%、令和4年度は50.0%となっており、こうした上昇が大きな成果だと考えてございます。今後も、男性職員の育児休業や育児関連休暇の取得等により、育児参加を促進し、家庭や育児に参加しやすい組織風土の醸成をさらに図ってまいりたいと考えております。

 次に、全ての職員が働きやすい職場づくりについてでございます。ワーク・ライフ・バランスの実現に向け、中野区人材育成基本方針の職場環境の整備では、「誰もが働きやすく、活躍できる職場づくり」を掲げてございます。区は、今後も、マイノリティの理解促進の研修、働き方改革やイクボス推進等の研修を実施し、中野区職員のワーク・ライフ・バランスと、女性活躍推進計画、障害者活躍推進計画の取組を通じて、全ての部署における職員の意識改革や理解促進を行うことで、全ての職員が働きやすく、活躍できる職場づくりを推進してまいります。

 次に、若手職員からのアイデアについてでございます。区は、今後も、ハラスメントの相談体制などの周知や防止に向けた研修を実施させるとともに、アンケートも継続して実態把握を行い、ハラスメントの防止及び良好な職場環境に努めてまいります。若手職員には、先進的な取組を行う自治体や民間事業所を視察して、外部環境の動向を把握することで、新しい発想やアイデアを職場に取り入れ、積極的に業務改善や職場の活性化を図ってもらうよう働きかけてまいりたいと考えてございます。

〔都市基盤部長豊川士朗登壇〕

○都市基盤部長(豊川士朗) 住まいの権利についてお答えいたします。

 まず、住まいの在り方や支援の認識についてでございます。高齢者、障害者などの住宅確保要配慮者につきまして、入居者自身が安心して暮らせるよう、また、民間賃貸住宅のオーナーや不動産事業者が安心して貸すことができるように、住宅部門と福祉部門が連携した相談支援体制を推進していくことが必要であると認識をしてございます。居住支援協議会と連携して取組を行ってまいります。

 それから、家賃等助成についてでございます。区は、住宅部門と福祉部門が連携いたしまして、住宅確保要配慮者の住まいに関するきめ細かいサポート体制を整え、居住支援協議会を中心として、住まいの相談支援の取組を推進しております。また、高齢者、障害者、ひとり親世帯などの民間賃貸住宅への円滑な入居を促進するため、家賃債務保証などの入居支援事業やセーフティネット住宅の登録促進事業を実施してございます。したがいまして、今後中野区では、家賃助成ではなく、きめ細かな相談支援体制の推進やセーフティネット住宅の登録促進等による供給促進に取り組んでまいります。

 それから、住まい支援の対象についてでございます。国が定める住宅確保要配慮者は、低額所得者、高齢者、障害者、子どもを養育している者、外国人などとなってございます。また、LGBT等につきましては、東京都では住宅確保要配慮者として位置付けをされております。これら住宅確保要配慮者のための民間賃貸住宅の円滑な入居促進につきましては、セーフティネット住宅の登録促進を進めてございます。区は、現在、高齢者、障害者、所得の低い方、子育て世帯等につきまして、生活支援を行う福祉部門が住宅部門と連携し、居住支援協議会におきまして、住まいの相談支援や入居者支援事業を実施してございます。まずは、性的マイノリティ相談窓口や、新たに開設する外国人相談窓口を通じまして、属性ごとのニーズ等を把握してまいります。

 それから、区営住宅の計画的な修繕についてでございます。区営住宅につきましては、国土交通省の長期修繕計画作成ガイドラインを踏まえまして、建物の部位や設備に応じた修繕の周期を設定し、予防保全的な観点から修繕計画を立てるとともに、実際の劣化具合の状況を勘案しながら、屋上防水の修繕や外壁補修などを実施してございます。また、入居者が退去した際の修繕や破損時に、区の負担で行う修繕、日常的な保守点検や法令に基づく定期点検なども着実に実施をしていき、区営住宅の住環境の保全と適切な維持管理を行ってまいります。

〔子ども家庭支援担当部長小田史子登壇〕

○子ども家庭支援担当部長(小田史子) 私からは、子どもの意見表明権の保障についての御質問にお答えいたします。

 初めに、子どもの意見表明、参加に関する取組についてでございます。昨年4月に、中野区子どもの権利に関する条例が施行され、この間、条例の理念を踏まえた区政運営を行ってきたことによりまして、様々な施策を進めていく中で、子どもの意見表明、参加に関する取組が進んできたものと認識しております。条例制定前から子どもの声を聞く取組もございましたが、例えば、子ども総合計画や教育ビジョンなど、子どもに関係する計画などの策定過程におきまして、子どもの意見を聞く機会を設けました。ハイティーン会議では、子どもの意見を区政や地域により生かせるような実施内容の充実を図っております。区政や学校、地域などで行われている取組を把握し、共有していくことで、子どもの意見表明、参加に関する取組を推進してまいります。

 次に、様々な立場にある子どもへの聞き取りでございます。子どもの声を聞く際には、全ての子どもが意見を表明できるよう、様々な手段を用意することが重要であると考えております。声を上げにくい状況にあり、一定の配慮や工夫が必要な子どもがいることを認識し、声を聞く機会の確保に向けて検討してまいります。

 子どもの意見の反映についてでございます。子どもの意見を聞くだけではなく、意見がどのように扱われ、どのような結果になったのか、子どもに分かりやすく伝えることが重要であると認識しています。この間、例えば、子ども総合計画の策定過程において、子どもの意見を聞く機会を設け、子どもの意見を反映させるとともに、どのように反映したかを子どもたちにフィードバックを行いました。子どもの意見が尊重され、その意見が十分に反映されるよう、子どもの意見を聞く手法につきまして、引き続き工夫に努めます。

 最後に、区政運営における子どもの参加についてでございます。子どもに優しいまちを実現するためには、子どもをまちづくりのパートナーとして、区政運営における子どもの参加の機会を確保し、施策の推進に反映していくことが重要であると考えております。施策の検討や施設運営を行うに当たり、子どもが参加しやすい形式での意見交換会を開催するなど、子どもの意見につきましても十分に聞き、反映できるよう工夫してまいります。

〔健康福祉部長鳥井文哉登壇〕

○健康福祉部長(鳥井文哉) 私からは、生活保護行政の改善・拡充についての御質問にお答えをいたします。

 まず、保護の御相談の際に、住まいのない方への御説明でございます。住まいのない方から生活保護の御相談があった場合、生活保護の適用のほか、東京都と23区の共同事業によります自立支援センター、また、東京都によるTOKYOチャレンジネットなど、住まいのない方が利用できる選択肢として、生活保護以外の施策も御案内をしてございます。

 次に、住まいのない方が生活保護を申請された場合には、居宅生活に移行できるまでの間、生活保護法に基づく宿所提供施設や、社会福祉法に基づく日常生活支援住居施設などの申請者の方が利用できる施設を御案内しております。

 次に、年末年始に生活に困窮された方への対応でございます。昨年度の年末年始には、生活に困窮された方への対応といたしまして、区役所の夜間・休日窓口において、年末年始に臨時開設されたTOKYOチャレンジネットの案内や、生活保護の受給を希望する方からの申請受付、また、非常食として乾パンをお渡しができるようにいたしました。今年度も、昨年度と同様な対応を予定してございます。

 次に、非常食の改善についての御質問でございます。年末年始や夜間・休日における区役所の夜間・休日窓口や、通常開庁時の生活保護の相談窓口では、主に路上生活者の方向けに、非常食として乾パンを用意しております。他区の状況を見ながら、乾パン以外の食品について検討するとともに、防災備蓄品の活用についても、担当所管と協議してまいります。

 最後に、生活保護のポスターについての御質問です。生活保護のポスターにつきましては、支援を必要としている方が、ためらわず御相談いただけるよう、新庁舎におけるデジタルサイネージを含め、区内施設での掲示や区の掲示板、SNSも活用しながら、生活保護制度について周知を図ってまいります。

○議長(酒井たくや) 以上で浦野さとみ議員の質問は終わります。

 

 中野区議会議員 内 野 大三郎

 1 グリーンインフラについて

 2 中野2丁目の土地区画整理事業について

 3 犯罪被害者支援について

 4 その他

 

○議長(酒井たくや) 次に、内野大三郎議員。

〔内野大三郎議員登壇〕

○16番(内野大三郎) 都民ファーストの会中野区議団の立場から一般質問します。質問は通告のとおりで、その他はございません。

 まず、グリーンインフラについてです。

 都市化に伴い、木を切る事業には反対運動が漏れなくついてきますが、時代遅れだと思います。「東京人」という雑誌では、11月に、「緑化する東京」という特集を組み、都市部での再開発は緑を競う時代になったという記事を掲載しました。区長も副区長も目を通されたとのこと。都市緑化についての基本的な課題認識はお持ちいただけたかもしれません。都市化の進展とは、緑に手を入れ、緑を再生し、都市に根付かせることです。

 ビオトープとは、生物空間、生物生息空間などと訳されていますが、生物が住みやすい環境のことであります。有機的に結びついた生物群、つまり生物社会の生息空間です。この空間があることで、様々な生物が羽を休め、移動して、食物連鎖の中に生きているのです。生態系を支える都市空間の重要な要素となっています。

 都市型災害の典型として、ゲリラ豪雨をはじめとした風水害が近年は多発しています。その課題解決のためには、既存設備の巨大化などでは、巨額の費用と長い年月が必要で、地球環境の変化に追いつかなくなってきています。自然とともにまちが成熟していくためには、グリーンインフラという考え方を取り入れるべきだと考えます。

 東京都では、「緑溢れる東京プロジェクト」として、あらゆる機会を通じて緑を創出、保全し、緑の量的な底上げと質の向上を目指してまいりました。一方、さきに指摘した都市型の社会課題解決への緑の活用や、新型コロナを契機に開放的な緑空間等へのニーズが高まるなど、都市に求められる機能や人々の価値観が変化していることを的確に捉え、自然環境と都市機能との調和がこれまで以上に重要視されるべきであると認識を持ち、世界の都市緑化を徹底的に検証しました。

 そして、100年先を見据えた新たな緑のプロジェクト「(仮称)東京グリーンビズ」を始動、つまり東京の緑を「まもる」「増やし・つなぐ」「活かす」取組の強化により、都市の緑化や生物多様性の保全などを推進し、自然と調和した持続可能な都市へと深化させると宣言しました。東京グリーンビズとは、緑のグリーンとビジネスのビズを掛け合わせた造語ですが、100年先を見据え、都民をはじめ様々な主体との協働により価値を高め、その価値を継承していくことと定義しています。

 このような考え方に基づき、令和4年に、中央区、千代田区でも既に、グリーンインフラに関してのガイドラインや推進基本方針を策定しています。また、仙台市の緑の基本計画においては、「みどりと共生するまち」「みどりで選ばれるまち」「みどりとともに人が育つまち」「みどりを誇りにするまち」「みどりを大切にするまち」として、都市としての緑に対する意思を明確にしています。そして、昭和後期から緑の量的拡大を実施し、その後、質的向上へと、時代の流れとともに計画の内容についても変容を遂げた成功事例だと思われます。そこには、行政、業界、市民との施策の方向性を共有し、三者協働で「杜の都」をつくるという意思疎通がなされた歴史があります。

 国連のSDGsを意識するまでもなく、ポストコロナのこの時代において、グリーンインフラは、洪水防御、大気浄化、ヒートアイランド防止など、多面的な機能を備えながら、持続可能な地域社会を構築していく考え方です。

 そこで、お尋ねします。中野駅周辺のエリアマネジメントと同様に、周辺環境に配慮したグリーンインフラのガイドラインや基本方針などを定め、快適性、創造性にあふれた都市空間を創出するべきと考えますが、いかがでしょうか。

 日本一の街路樹を目指した仙台の緑の政策を参考に、区長のリーダーシップの下、担当部横断的に中野でのグリーンインフラ整備に当たっての共通認識を持つべきと考えますが、いかがでしょうか。

 さらに、小手先の課題解決にも見えるかもしれませんが、既存の街路樹の浸透桝を大きくするなどして、雨水の排水口への抑制を図るべきと考えます。そこで、以前、樹木台帳を作ることを求めましたが、その後の進捗についても気にはなりますけれども、今回は一歩進んで、区で街路樹の管理計画を策定し、グリーンインフラに資する管理目標を定め、中長期的な町並みの統一化を図るべきではないでしょうか。区の見解をお聞きします。

 次に、中野2丁目の土地区画整理事業についてです。

 中野駅南口に出来る新しい歩行者用デッキに、階段、エスカレーター、そしてエレベーターが新設されます。図面上では、エレベーターと線路沿いの壁との間に隙間があるように思われますが、将来的にポイ捨てだらけのゲリラ喫煙所や、不審者などのたまり場になってしまわないかと懸念をしています。中野駅南口周辺では、良好な歩行者空間を確保するため、町会と商店街から、喫煙所の再設置をしない要望書を提出済みです。こうした空間で違法行為が行われないように、区ではその隙間スペースを、どのような使い方を想定しているのでしょうか。

 次に、13メートル幅の主要区画道路についてです。

 新しく出来る線路側から大久保通りへ抜ける主要区画道路は、歩行者空間も広く、坂の勾配も緩やかで、見通しもよいため、車も二輪車もスピードを出すことが予想されます。一方で、中野一、二丁目や中央三、四丁目辺りから歩いて中野駅へ向かう歩行者は、コーシャハイムと郵政宿舎との間の道を通って、主要区画道路をまたぐ形で駅に向かうことになります。13メートル幅員の主要区画道路が優先道路であり、また、信号の設置基準に満たないとのことで、コーシャハイムの切れ目のところの十字路には信号設置はできないとのことですが、この郵政宿舎の北側の道路は、二丁目の東側の方々が駅に向かう最短距離の道なので、怖い思いをすることなく、安全に駅に向かう仕組みを考えてもらいたいと思っていますが、どのような方針になっているのか、お尋ねします。

 次に、犯罪被害者支援についてです。

 前区議会議員の近藤さえ子先生が最も力を入れて取り組んでいた課題です。残念ながら区議会におられませんが、専門だった刑事法の知識をフル活用しながら取り組んでまいりたいと思います。近藤先生の御尽力で、中野区の犯罪被害者支援は全国的にも先進的との高い評価があります。どのような点が先進的なのでしょうか。

 時期的にも早い段階からの支援体制が充実している上に、レベルの高い支援員がいると伺っていますが、質の高い支援を継続させるためには、職員のスキルの継続性や拡充が大切と考えています。そのためには、どのような工夫をすればよいと考えておられるのでしょうか。

 犯罪被害者を生まないためには、加害者をなくすことも大切な視点だと思っています。受刑者の多くは累犯であることから、加害者更生も不可欠ではないでしょうか。本年12月1日からスタートする心情聴取・伝達制度の周知について、どのような取組を考えているのでしょうか、お尋ねします。

 今年6月6日に、犯罪被害者給付制度に基づき被害者や遺族に支払われる給付金の大幅な増額に向けて、政府が動き出しました。その議論の結果として、1年以内に結論を出すことになったようですが、被害の原因行為によって給付額が異なっていたり、自治体によって立替払い制度が存在していなかったりなど、まだまだ課題が残っていると認識しています。そこで、来年早々に出される結論を分析し、先進的な中野区の被害者支援をさらに充実されたいと考えますがいかがでしょうか。

 以上で私の全ての質問を終わります。

〔区長酒井直人登壇〕

○区長(酒井直人) 内野議員の御質問に、私からは、グリーンインフラについてお答えいたします。

 まず初めに、グリーンインフラの方針についてでございます。中野区都市計画マスタープランにおいては、区内の主要な公園、道路、河川などの緑は、景観等による豊かな生活環境の形成だけでなく、防災・減災及び脱炭素など様々な機能を担うことができる、自然環境との調和を図る上での重要な構成要素であるとしております。こうした方針の下、大規模公園や幹線道路、河川などについては、まちを守り、潤いを生み出すグリーンインフラとして位置付け、育成を図っていきたいと考えております。

 次に、グリーンインフラ整備の取組についてです。中野のまちに適したグリーンインフラの在り方については、他自治体の事例等も参考にしつつ、関連部署間で連携しながら整理していきたいと考えております。その上で、全庁的な共通認識を持ちながら、グリーンインフラの整備に取り組んでいきたいと考えております。

 街路樹の管理計画についてでございます。より一層、中野区の街路樹について、樹木の健全な育成を図りつつ、良好な沿道環境を確保していくためにも、道路構造や樹種、景観、管理手法などの管理計画の在り方について研究を進めてまいりたいと考えております。

〔中野駅周辺まちづくり担当部長千田真史登壇〕

○中野駅周辺まちづくり担当部長(千田真史) それでは、私から、中野2丁目の土地区画整理事業についてお答えさせていただきます。

 まず、エレベーターと線路沿いにある空間の管理についてですが、南口駅前広場から、高低差のある東側地区に向けて、再開発地区内の人工地盤とエレベーター等で周辺地盤との高低差を処理し、ユニバーサルデザインに配慮した歩行者動線として整備しております。中野駅南口の東側には、京王バスの定期券等販売所が設けられており、当該部分については、エレベーター設置前と同様に、一定程度人の往来があると考えております。当該部分は、事業完了後、区に移管されることになるため、御懸念される点については、今後の使用状況を注視してまいります。

 最後に、主要区画道路における歩行者への配慮についてです。施設建築物の東側に新設される主要区画道路は、再開発施設内の店舗関係者の往来が想定されますが、交通動線としては大久保通りから出入りすると聞いており、併せて、道路を横断する歩行者に注意して走行するよう組合に伝えております。また、主要区画道路では速度制限を設けるとともに、当該十字路では横断歩道と一時停止の交通規制を設けて、主要区画道路を横断する歩行者に配慮した計画としております。なお、いただいた御意見については、交通管理者と情報共有を図ってまいります。

〔健康福祉部長鳥井文哉登壇〕

○健康福祉部長(鳥井文哉) 私からは、犯罪被害者支援についてお答えいたします。

 まず、中野区が先進的な点についての御質問でございます。中野区では、平成20年4月に、犯罪被害者等の相談支援を行う窓口を開設いたしまして、専門相談員を配置し、きめ細やかな対応を実施してございます。また、平成23年6月から、犯罪被害者等に家事援助等を無料で提供する犯罪被害者等緊急生活サポート事業を開始いたしまして、日常生活が困難となった犯罪被害者等への支援を実施してございます。さらに、令和2年には、中野区犯罪被害者等支援条例を制定いたしまして、遺族支援金等の経済的支援や、犯罪被害のために転居等が必要となった場合の費用の助成、精神的被害の回復のためのカウンセリング費用や弁護士費用の助成など、支援の取組を充実させてございます。このように、比較的早期に相談支援窓口を開設するとともに、様々な支援の取組を拡充させているところが、全国的に見ても先進的と評価されている点であると認識してございます。

 次に、犯罪被害者等相談支援のスキルの継続や拡充の御質問です。犯罪被害者等の相談支援を行うためには、非常に高いスキルが必要であると認識してございます。そうしたスキルを職員が習得するためには、専門研修等の受講だけではなく、中長期的な実務経験が必要不可欠であると考えてございます。今年度から、会計年度任用職員の相談支援員に加えまして、常勤の保健師を配置し、体制を強化したところでございまして、OJTを通じて職員のスキルの継承や向上を図ってまいります。

 次に、犯罪被害者等の心情聴取・伝達制度の周知についての御質問です。犯罪者の更生や再犯防止の観点から、犯罪被害者の心情等を聴取し、犯罪者に伝達するこの制度については、一定の効果が期待できると認識してございます。犯罪被害者等の相談支援を通じて、ヒアリングによりニーズを把握し、必要に応じて適切に対応できるように、個別に周知してまいります。

 最後に、犯罪被害者等支援のさらなる充実についての御質問です。犯罪被害者給付金の制度変更に向けた国の検討の経過を注視するとともに、制度変更の内容を踏まえて、中野区における犯罪被害者等支援の取組についても、見直しや拡充の必要がないか検討してまいります。

○議長(酒井たくや) 以上で内野大三郎議員の質問は終わります。

 

 中野区議会議員 中 村 延 子

 1 行政評価制度について

 2 児童館運営・整備推進計画について

 3 新庁舎整備について

 4 健康施策について

  (1)がん対策について

  (2)性教育について

  (3)不妊治療への支援について

  (4)その他

 5 その他

 

○議長(酒井たくや) 次に、中村延子議員。

〔中村延子議員登壇〕

○40番(中村延子) 令和5年第4回定例会に当たり、立憲・国民・ネット・無所属議員団の立場から一般質問を行います。質問は通告のとおりで、その他はありません。

 まず、行政評価について伺います。

 中野区の行政評価制度は毎年見直しを行っておりますが、令和2年度からは、事務事業点検方式に変更をされました。前年までは、全ての分野を対象に内部評価を実施するなど、内部事務が非常に煩雑だったと聞きます。令和5年度は、各部が選定する46事業と企画部が選定する8事業を対象に、内部評価を実施。同企画部選定事業に対し外部評価も実施し、そのほかの事業については自己点検のみにとどまっています。

 事務事業点検方式に見直されたことは評価していますが、それは、事業一つひとつが区の施策や政策の方向性、さらには基本構想で掲げる10年後のまちの未来にどう効果を発揮しているのか点検しやすい特徴があるからです。一方で、現在の行政評価制度そのものがこうした目的を果たしているかについては、疑問を持たざるを得ません。まず、区として、行政評価の位置付けをどう捉えているのか、伺います。

 2021年12月に、総務委員会で、愛知県知立市の行政評価制度を視察しました。知立市では、委託料や特定の補助金など、実際に予算が伴う政策的な事業を対象として、各係1事業と絞ることで、事業見直しの確実性を増した事務事業点検を実施しています。これにより、予算への反映ができるようになったとのことでした。知立市の場合は、予算への反映という目的で行政評価を行っているため、中野区が何を目的として行政評価を行うのかによっては、参考にできる部分も大きいのではないかと考えます。

 これまで、事務事業の終期を決めるべきということを再三申し上げてきました。令和5年度予算編成方針から、新規・拡充事業の事業計画を立てる際は、事業期間等目標達成の時期を見定め、さらに、当初設定した終了時期を迎える事業については、エビデンスを基にそれまでの効果検証を行い、事業の有効性や実効性を踏まえて、改めて事業計画を立てることとしています。一方で、これらの終了時期は公にされていません。内部で新規・拡充事業の終了時期を定めているのであれば、予算審査で議会にも示していくべきと考えます。さらにその終了時期に合わせて、行政評価制度を活用し、次年度予算への反映を目指していくべきと考えますがいかがでしょうか。さらに、新規・拡充事業だけでなく、継続実施している事業についても終期を定めていくべきです。見解をお示しください。

 11月の総務委員会に、外部評価の実施結果についての報告がありました。私も外部評価の一部を傍聴いたしました。現在の外部評価は、委員会という形にはなっていません。評価結果を見ても、4人の委員それぞれの視点で今後の事業の方向性や意見などが記載されており、まとまった意見にはなっていません。本来違う立場の方々に、一定のまとまった意見を区に出していただくことで、影響力が出るのではないかと考えます。区民からは、外部評価モニターという形で意見募集もされていますが、やり取りもオンライン等で見られず、他の意見募集と何ら変わりがないように思います。こうした課題を整理した上で、今後の行政評価制度の在り方については根本的に見直しを検討すべきではないかと考えますが、区の見解を伺います。

 次に、2番、児童館運営・整備推進計画について伺います。

 第3回定例会では、児童館運営・整備推進計画の素案が示されました。社会情勢の変化に合わせた役割の見直しと機能強化が求められる一方で、児童館職員数が圧倒的に足りないなどの状況から、素案の中で、区は、乳幼児機能強化型児童館として8館及び中高生機能強化型児童館1館を委託化する案を示していますが、同時に区の児童館職員だからこそ蓄積できたノウハウ継承や、現在の利用者ニーズに応えるための改善策も重要です。そのためには、人材育成や新たな役割の認識も重要です。計画を進めていく際には、子どもの権利の考え方に基づき進めていただきたいと考えます。区として、どういう理念を持って今後の児童館の運営・整備を進めていくのか、区の見解を伺います。

 運営・整備推進計画の中では、来年度からモデル事業を進めていく予定です。具体的には、朝日が丘児童館で乳幼児強化型施設、また、城山ふれあいの家で基幹型児童館のモデル事業を行う予定です。よりよい運営にしていくためには、新たな児童館の運営モデルを確立させていくプロセスが重要になります。現在想定しているモデル事業の実施内容、進め方について伺います。職員体制、子どもの意見反映や保護者のニーズ、福祉的な役割、世代間でのタイムシェアなど、どのように進めていくのか、区の見解をお示しください。

 乳幼児強化型及び中高生機能強化型の民間運営になる児童館については、民間のノウハウにより、より魅力的な施設を目指していくべきと考えます。基幹型児童館については、民間運営への質を担保していく上での存在意義も重要です。また、民間のノウハウを基幹型へ波及させるべく、連携をしていく必要もあります。こうした相乗効果も期待ができます。一方で、民間運営に移行するに当たっては、地域の理解を得ながら、丁寧に進めていただきたいと考えますが、区の見解を伺います。

 また、今後は、計画に基づき、建物の改修を進めていくことになりますが、建物の改修だけでなく、古くなったおもちゃ、備品類などの更新も重要になります。令和2年度予算では、森林環境譲与税を活用した木製おもちゃの配置予定もありましたが、執行停止されたままです。子どもにとってより魅力的なものとなるよう、子どもの意見を聞きながら進めていくべきと考えますが、区の見解を伺います。

 3番、新庁舎整備について。

 新庁舎移転を契機にして、区民サービスを飛躍的に向上させることは、我が会派として繰り返し要望をしてきました。区では、新庁舎移転に向けて、書かないサービスの提供を目標に掲げ、最先端の窓口サービスの実現を目指すとしています。他の自治体では、様々な取組の検討が進んでいます。新庁舎への移転機会にサービスを見直す最大のチャンスであり、他自治体に遅れを取るようなことがあってはなりません。第2回定例会本会議では、申請書を出力できる仕組みを検討しているとのことでした。来庁された方の負担を軽減できるよう、ライフイベントで多くの方がお見えになる想定の新庁舎2階、3階の各窓口では、新庁舎の開設当初には多くの手続の申請書出力ができるようになるものと認識していますが、現在の検討状況を伺います。

 また、今後は、区民が自宅等で事前入力してきた内容を窓口で受け付けて、効率的に手続ができる仕組みを整備していくことが主流になっていくものと思われます。このような仕組みは、2、3階窓口はもとより、全庁的に導入が進み、初めて、書かないサービスを実現している新庁舎と言えると考えていますが、現在の検討状況、今後の見通しについて見解をお示しください。

 また、仕組みが構築された後も、一定期間はそれが定着するまで、書かない仕組みを誘導する方策も必要です。申請書の出力の仕組みや事前申請の利用者を案内する優先窓口を設けたり、特別な配慮が必要な方を丁寧に案内できる仕組み、仕掛け、案内窓口の設置を検討するべきと考えますが、伺います。

 書かないサービスに関連して、おくやみ窓口、外国人相談窓口の検討状況について伺います。以前の本会議答弁では、事前予約をすることで、必要な手続をあらかじめ手配できるワンストップサービスを検討しているとのことでしたが、どのような手法で実施する考えか、伺います。また、外国人相談窓口については、新庁舎4階に設けて対応するとのことでしたが、具体的に、窓口ではどのような対応を行っていくのでしょうか。区の手続以外の関係機関との連携の検討状況についても、併せて伺います。

 関係団体から、区内施設にユニバーサルベッドの設置についての御要望をいただいており、これまでも我が会派の河合議員が取り上げてきました。新庁舎1階は、土日・祝日も使用でき、これからの区有施設のシンボル的な建物となることから、必要な方が使用しやすいよう、同フロアの多機能トイレに設置される予定のユニバーサルベッドの配置については、より使いやすいものにしていくべきと考えますが、いかがでしょうか。また、開設後も、ユニバーサルデザインの観点から、関係団体等利用する方々から使用状況などを継続的にヒアリングし、改善につなげていくべきと考えますが、見解をお示しください。

 新庁舎整備における子育て先進区を目指す中野区としての姿勢を伺います。

 まず、新庁舎3階に設置予定のキッズスペースについて。このキッズスペースは、子育て先進区を目指す中野区にとって、象徴的なものとなる可能性を秘めていると考えます。中野駅周辺には、屋内ではいはいできるようなスペースは現在なく、サンプラザ跡施設で設置予定の屋内遊び場ができるまでも、当分の間この状況は続きます。手続に来た方だけでなく、気軽に立ち寄れる空間づくりが必要だと考えます。どのようなコンセプト、内容で設置され、運営していく考えか、区長の見解を伺います。

 また、中野駅周辺は、おむつ購入の過疎地であるという認識について。乳幼児を育てる家庭は、お出かけの際に予備のおむつを持ち歩いていますが、緊急的におむつを購入することが必要な事態が起きてしまうことがあります。中野駅周辺は、ドラッグストアでもおむつを扱っている店舗が極端に少なく、緊急事態に購入することが難しいことは度々話題になっています。多くの大規模商業施設には、おむつを購入できる自動販売機の設置が進んでいますが、近年、自治体でもこのおむつ自販機の導入が進んできており、23区では、墨田区、世田谷区、北区の公共施設に設置をされています。墨田区は指定管理者の自主事業としてですが、世田谷区と北区はおむつ自販機を誘導する政策判断を行い、自販機設置の際の条件としたと伺いました。世田谷区では、同時に液体ミルクも自動販売機設置の条件としています。子育て先進区を目指す中野区としても、子育て支援施策の一環として、区有施設におむつ自販機の設置を政策的に進めていくべきと考えます。見解をお示しください。

 さきに述べたように、中野駅周辺はおむつ購入の過疎地です。庁舎1階は、土日・祝日も区民が利用できることから、新庁舎1階におむつ自販機の設置を検討するべきと考えますが、いかがでしょうか。また、乳幼児親子が利用する区有施設、例えばすこやか福祉センターや公園などについても、順次導入を検討すべきと考えます。見解を伺います。

 4番、健康政策について。

 (1)がん対策について伺います。

 まずは、子宮頸がん対策について伺います。11月は子宮頸がん予防月間で、11月17日と18日には、世界保健機構が主催する子宮頸がん撲滅世界一斉イルミネーションと連動したティールブルーキャンペーンも行われました。子宮頸がん対策には、HPVワクチンの接種と子宮頸がん検診の両輪で行っていく必要があります。年間3,000人近くが子宮頸がんでお亡くなりになっていますが、ワクチン接種率が低い日本では、このままだと将来的に年間5,000人以上が命を失う可能性があるとも言われています。

 中野区では、今年度から、男子へのHPVワクチン接種費用助成を始めました。東京都でも、中野区を先進事例として追随していく動きが見られ、さらには自由民主党のHPVワクチン推進議員連盟は、男性へのHPVワクチン定期接種化を政府に要望する方針をさきの総会でまとめました。中野区が先陣を切って進めてきたことで、こうした動きが出てきたと言っても過言ではなく、高く評価しています。

 一方で、定期接種の時期を過ぎてしまった方々を対象としたキャッチアップ接種は、いまだ接種率が伸びないものの、来年度が3か年の最終年度となり、この世代への情報や機会提供は早急な対応が必要です。3回接種を終えるためには、2024年9月末までに1回目の接種をする必要があります。宮崎市では、キャッチアップ世代の接種を促進する目的で、この11月に、大学で集団接種を行う取組を実施しています。熊本大学などでも、キャッチアップ世代を対象とした集団接種が行われています。こうした事例を参考にしながら、中野区でも、キャッチアップ世代に対して、効果的な接種率向上に向けた取組を実施すべきと考えますが、見解をお示しください。

 HPVワクチンはセクシャルデビュー前に接種することで、8から9割近い効果があると言われていますが、二十歳を過ぎたら子宮頸がん検診を受けていただくことも、二次予防、早期発見には必要です。一方で、区の検診受診率は20%を切っており、深刻です。未受診者に対する受診勧奨を実施していますが、受診率の向上にはつながっておらず、新たな対策が必要です。医療機関の女性医師の有無の公表など、これまで受診していただけていない対象者のハードルを下げる取組の実施が必要と考えます。国では、検診の在り方に関する検討会で、ハイリスクHPV検査の導入の検討が行われており、自治体がこれまでの細胞診かHPV検査のいずれかを選択することになる旨、一部報道が出ています。こうした状況を注視しながら、検診受診率の向上に取り組むべきと考えます。見解をお示しください。

 次に、AYA世代のがん対策について伺います。AYA世代とは15歳から39歳と暫定的に定義されています。一般的に貯蓄は少なく、また、医療保険やがん保険の未加入者も少なくありません。思いがけずがんに罹患すると、経済的に困窮するリスクが高くなっています。東京都では、平成30年に、AYA世代のがん患者に関する実態調査を行っており、患者調査では、がん治療が難しくなった場合に過ごしたい場所は、自宅が54.7%と最も多くなっています。

 療養上の課題としては、40歳未満であるAYA世代は、介護保険制度を利用できません。特に20歳から39歳は、制度のはざま世代と呼ばれています。健康保険、医療費の高額療養費制度等、限られた制度しか利用できないため、ターミナル期に介護サービスを利用したい場合、全ての費用を負担することになります。こうした背景から、AYA世代のがんターミナル期の方へ、在宅療養に必要な福祉用具や訪問介護の利用料を助成する自治体もあります。また、ターミナル期に対応できる訪問診療・看護、介護ステーション等との連携や支援も必要です。区の見解をお示しください。

 また、東京都の調査では、医療費以外の経済的負担に関しては、アピアランスケアにかかる費用に対する負担が大きいとの結果が出ています。がん治療による外見の変化が、治療や就労への意欲の低下につながることもあります。抗がん剤治療などにより髪の毛が抜けてしまう方や、乳がん治療で乳房切除を行う方に対し、中野区でもウィッグや補正下着の購入費の助成を行う必要があると考えます。見解を伺います。

 (2)性教育について伺います。

 これまでも包括的性教育の必要性を求めてきましたが、学校教育の中では、学習指導要領の歯止め規定があることの影響から、なかなか性教育の充実は図られていません。一方で、中野区では、昨年度から、子ども政策担当課で、子ども・子育てに関する講演会を実施しており、その一つに、保護者向けの性教育をテーマにした講演会も行われました。オンラインでの開催で、さらにアーカイブ配信をしたこともあり、130名もの方が登録をしていただき、ニーズが高いことは明白です。今年度も同様に実施予定と伺っています。

 一方で、包括的性教育は、子育て家庭だけにとどまらず、広く区民が対象となるべき事業です。決算特別委員会子ども文教分科会の中では、今後については関係所管とも調整した上で検討する旨、御答弁がありました。引き続き来年度以降も、性教育をテーマとした講演会は実施していくべきと考えます。しかるべき所管で継続して実施すべきと考えますが、見解をお示しください。

 (3)不妊治療に対する支援について伺います。

 令和4年4月から、人工授精等の一般不妊治療、体外受精、顕微授精等の生殖補助医療について保険適用されることとなりました。これまで大きな経済的負担となっていたこれらの先進医療についても3割負担となり、窓口での支払いが少額で済むようになり、アクセスしやすくなりました。これにより、若い世代で体外受精などにステップアップをためらっていた新規参入者が大幅に増えたと聞いています。早い段階で先進医療に進むことは、成功率への寄与も期待され、少子化対策にもつながると考えています。

 一方で、一部の先進医療については、保険適用外となっているものもあります。中には、これまでの助成制度の仕組みでは対象とされていたものもあり、保険適用によりカップルの負担になっています。これらを活用される方の多くは、保険適用前から不妊治療を続けている方で、回数や年齢のリミットも近い状況です。現在、東京都では、保険適用外の先進医療に対し助成制度を設けています。23区の中でも、東京都の助成に上乗せ補助を出すなど、保険適用になった後も不妊治療を応援していく姿勢を示している区が9区あります。中野区でも、こうした不妊治療の保険適用外の先進医療に対する支援を新たに始めるべきと考えます。区の見解をお伺いし、私の全ての質問を終わります。ありがとうございました。

〔区長酒井直人登壇〕

○区長(酒井直人) 中村議員の御質問にお答えいたします。

 まず初めに、行政評価制度について。位置付けについてです。行政評価は目標と成果による区政運営のPDCAサイクルにおいて、C(チェック)の役割を担うものでありまして、基本構想で描くまちの姿の実現に向けて区が実施する事業の効果について、事業実績コスト等により測定評価し、必要な改善を行い、次年度予算につなげていくものであります。

 次に、終了時期を定めた新規・拡充事業を議会に示すことについてでございます。新規・拡充事業については、事業期間と目標達成の時期を見定めて事業計画を立てておりまして、国や都の補助事業期間や制度内容を参考に、終了時期を設定することもございます。予算審査における示し方については工夫をしてまいります。

 終期を定めた事業の行政評価の実施についてでございます。終期を定めた事業につきましては、適時適切に効果検証を行っておりまして、次年度以降の取組も決定しております。行政評価の対象として評価、検証を行うことについても検討してまいります。

 継続事業の終期の設定についてです。継続して実施している事業につきましても、行政評価の対象としておりまして、継続、改善(拡充)、改善(縮小)、廃止・終了など6区分で評価を行っているところであります。こうした仕組みの中で事業の終期を定めることについても検討してまいります。

 行政評価の見直しについてでございます。外部評価者それぞれの専門的な視点からいただいた外部評価結果を含めた行政評価の結果を踏まえ、予算編成過程において必要な見直し、改善等の検討を進めております。また、外部評価の公開ヒアリングにつきましては、より多くの区民の方が参加いただけるよう、オンラインでの実施に向けて検討を行っております。こうした現状を踏まえつつ、より実効性のある行政評価の実施に向けて見直しを図ってまいります。

 続きまして、児童館運営・整備推進計画についてで、児童館運営・整備を進めていく上での理念についてでございます。今後、児童館運営・整備推進計画に基づいて、児童館の機能強化の推進や、子ども保護者のニーズを捉えた運営の改善、福祉的課題への対応強化、専門性を持った職員の育成、配置などを進めてまいります。これらを進めていく際には、中野区子どもの権利に関する条例に基づき、子どもを中心に捉え、子どもの意見表明や参加の機会を十分に確保することを理念としていく考えでございます。

 次に、モデル事業の実施内容についてです。児童館の機能強化を進めていくに当たっては、令和6年度に、機能強化後の運営を想定したモデル事業を実施することを予定しております。モデル事業の実施内容としては、基幹型児童館、乳幼児機能強化型児童館に移行する各1館においては、福祉的な課題への対応や、利用者ニーズを捉えた運営改善、幅広い世代が利用しやすいタイムシェア、ゾーニングの見直しなどの諸課題への対応策を検討してまいります。利用者である子どもと子育て家庭の意見、外部有識者による助言なども取り入れながら、モデル事業を通じて、運営指針、マニュアルや利用ルールの見直しを行い、新たな運営モデルの確立につなげていく考えでございます。

 次に、基幹型児童館の役割と民間活力の活用についてです。基幹型児童館の役割として、中学校区内の地域連携や地域子ども施設の巡回支援を位置付けておりまして、基幹型児童館が中心となりながら、委託する児童館を含め、地域連携の促進を図っていく考えでございます。乳幼児機能強化型及び中高生機能強化型の児童館の委託化に当たっては、地域に対して丁寧に説明していくとともに、移行が円滑に進むように様々な工夫を検討してまいります。

 続きまして、おもちゃ、備品類の更新についてです。児童館において、経年劣化の進んだおもちゃ、備品類も見られるため、施設整備とともにこれらの更新を進めていく必要があると考えております。おもちゃ、備品類の更新に当たっては、子どもと子育て家庭の意見を聞きながら進めることによって、魅力的な児童館運営を実現してまいります。

 続きまして、新庁舎整備についてで、申請書出力による書かないサービスの検討状況です。区では、新庁舎移転を契機として、書かないサービスの拡充によって来庁者負担の軽減を図ることで、区民サービスの飛躍的な向上を目指してまいりました。新庁舎では、現庁舎に先行導入した申請書自動交付機に加え、窓口で職員が来庁者に聞き取りを行いながら、システムに入力し、申請書作成ができる仕組みの検討を行っております。高齢者や体の不自由な来庁者が多く来庁する窓口や複数書類の作成が必要な窓口において活用するなど、来庁者の利便性が大きく向上するよう引き続き取り組んでまいります。

 次に、事前申請の仕組みの全庁的な導入検討についてです。来庁者が自宅等で必要な手続の事前入力や申請ができ、来庁した際には、書く負担の軽減や所要時間の短縮につながるといったサービス展開について検討を行ってまいりました。今後は、電子申請の仕組みであるLoGoフォームなどを活用することで、来庁者がスマートフォンやパソコンから来庁する前に申請書等を事前入力した内容を窓口で受け付ける仕組みを、全庁的に展開してまいります。

 次に、書かない仕組みを誘導する方策についてです。書かない仕組みを来庁者に知ってもらって、利用してもらうよう誘導するため、フロア案内人による案内など、窓口状況に応じた方策を検討しております。併せて、高齢者や身体の不自由な来庁者が多く来庁する窓口においては、丁寧に聞き取り、申請書の作成補助等を行うことで、来庁者が安心して手続ができるよう仕組みも検討してまいります。事前申請などの書かない仕組みが区民に定着していくよう、区報や区ホームページのほか、パンフレットやリーフレットなどの様々な媒体を通じて周知してまいります。

 続きまして、おくやみ窓口の検討状況です。おくやみ窓口では、事前予約いただいた段階で、お亡くなりになった方の情報を確認し、庁内の各所管とも連携を取りながら、御遺族が行う必要のある手続を特定することで、適切な手続を一括で行うことができる仕組みを検討してまいります。御来庁いただいた当日には、必要な手続に係る印字済みの申請書等を用意しておきまして、ワンストップ対応を行うことを考えております。

 続きまして、外国人相談窓口で行う対応の検討状況です。対応する内容としては、区役所内はもとより、区役所外の行政機関を含む相談場所の案内及び相談者のニーズに応じた日常生活に係る適切な情報提供などを考えております。基本的には、英語、中国語を中心とした対応が可能な体制による面談及び電話相談を行うことを考えておりますが、他の言語については、AI多言語通訳システムを活用し、最大30言語に対応する予定であります。相談に応じた必要な関係機関との連携が図られるよう、現在相談対応している国際交流協会等とも情報交換をしながら準備を進めてまいります。

 続きまして、新庁舎1階多機能トイレについてでございます。新庁舎の多機能トイレは、来庁者の利便性確保の観点から、全フロアに設置予定であり、これまで関係団体に意見を伺いつつ、建物全体での機能分散やフロアごとの設備等について検討してまいりました。土日・祝日も利用可能な1階の多機能トイレの多目的シートは、トイレ内の利用動線等を考慮し、縦型から横型に変更するなど、利用者や介助者が利用しやすい設備となるよう検討してまいります。現在改定を行っているユニバーサルデザイン推進計画には、有識者等による評価、点検の仕組みを盛り込む予定であって、その仕組みを活用するなど、移転後も継続的に改善、向上を図ってまいります。

 新庁舎3階のキッズスペースについてでございます。新庁舎3階のキッズスペースは、子ども総合窓口に手続に来た方だけでなく、来庁中の子育て世代が気軽に立ち寄れる待合スペースとして準備を進めているところであります。キッズスペースに設置するベンチの素材に木材を使用するほか、親子が立ち寄りやすい、温かい雰囲気となるような整備に取り組んでおりまして、設置運営に当たっても、親子にとって居心地のよい場所となるよう工夫してまいります。

 次に、おむつ自販機の政策的な設置についてです。飲料とともにおむつを販売できる自動販売機は、乳幼児親子が多く訪れる施設、スペースに設置できれば、子育て支援策としての効果が見込めるものと考えられます。今後、多くの乳幼児親子が訪れる施設等については、実施手法も含めて検討してまいります。

 次に、新庁舎1階へのおむつ自販機の設置についてです。現在工事中の新庁舎1階には、自販機コーナーの整備予定がございませんが、いただいた御意見を踏まえ、多くの乳幼児親子が外出しやすくなるよう、おむつ自販機の設置場所や設置方法について検討してまいります。

 私からは最後に、性教育をテーマとした講演会についてでございます。令和4年度に実施した男女共同参画意識調査では、女性が性や妊娠、出産に関して自分で決めるには、子どもの成長と発達に応じた性教育が必要との回答が上位となりました。これを踏まえ、現在改定を行っている男女共同参画基本計画には、性に関する知識の普及啓発のための取組を盛り込むことを考えております。この取組の中で、広く区民を対象とし、性教育をテーマとした講演会の実施についても検討してまいります。

〔保健所長佐藤壽志子登壇〕

○保健所長(佐藤壽志子) 私からは、健康施策についての御質問のうち、がん対策についての幾つかの御質問にお答え申し上げます。

 まず、HPVワクチンにおいて、キャッチアップ接種の接種率向上についてのお尋ねですが、HPVワクチンのキャッチアップ接種の対象年齢に対して、一部の国立大学が、医学部附属病院を拠点として、在校生等に対する集団接種を実施していることを把握しております。ワクチン接種は、被接種者にその意義や副反応について理解してもらう必要があるため、医療機関での個別接種が望ましいと考えており、大規模な医療機関を拠点とした集団接種は、中野区では困難であると考えております。今後は、医師会との連携を図るなど、キャッチアップ世代の接種率向上に向け、接種勧奨を進めてまいります。

 次に、子宮頸がん検診についてのお尋ねですが、子宮頸がん検診の受診率の向上は重要な課題であると認識しており、行動変容を促す受診勧奨など工夫しながら取り組んでまいります。

 医療機関の女性医師の有無の公表については、今後関係者と調整しながら検討してまいります。

 子宮頸がん検診の検査法等については、国の動向を注視し、指針の変更があれば、その内容が示された後に必要な検討及び調整を行ってまいります。

〔地域包括ケア推進担当部長石井大輔登壇〕

○地域包括ケア推進担当部長(石井大輔) 私からは、がん対策についての御質問のうち、AYA世代のがん患者の支援についてお答えいたします。

 AYA世代のがん患者につきましては、学齢期から成人期にかけてライフステージが変化する年代で、一人ひとりのニーズに合わせた支援が必要であると認識しております。訪問診療などの医療従事者や介護事業者などで構成された地域包括ケア推進会議の在宅療養推進部会におきまして、課題の共有と支援の在り方について検討してまいります。

 次に、アピアランスケア助成についての御質問にお答えいたします。区でも、がん治療に伴う外見の変化、アピアランスについての相談が寄せられておりまして、支援が必要であると認識しております。がん患者に対するウィッグ、胸部補整用具等アピアランスケア事業を令和6年度から開始できるよう検討を進めているところでございます。

〔子ども家庭支援担当部長小田史子登壇〕

○子ども家庭支援担当部長(小田史子) 私からは、不妊治療への支援としての保険適用外の不妊治療費助成の御質問にお答えいたします。区では、少子化対策及び子育て支援策として、不妊専門相談や不妊検査に係る費用の助成等を行っているところでございまして、妊娠を望む方、不妊に悩む方を応援する取組を行っております。妊娠を強く願っている方々への支援として、保険適用外の先進医療への費用助成は重要なことだと考えており、現在事業実施について検討しているところでございます。

○議長(酒井たくや) 以上で中村延子議員の質問は終わります。

 

 中野区議会議員 高 橋 かずちか

 1 中野区における文化芸術振興について

  (1)史跡を含めた文化財に関する考え方について

  (2)松が丘整地碑の移設について

  (3)伝統芸能団体への支援について

  (4)その他

 2 がん検診の受診率向上について

 3 みずのとう公園と周辺地区の整備について

 4 江古田三丁目重度障害者グループホーム等施設整備について

 5 その他

 

○議長(酒井たくや) 次に、高橋かずちか議員。

〔高橋かずちか議員登壇〕

○21番(高橋かずちか) 令和5年第4回定例会におきまして、自由民主党議員団の立場から一般質問をさせていただきます。質問内容は、通告内容のほかに、その他として、幼児教育の充実に資する私立幼稚園支援についてお聞きします。

 まず初めに、中野区における文化芸術振興についてお聞きします。

 中野駅周辺や西武新宿線沿線をはじめとしたまちづくりが進み、駅を中心に多くの施設整備が進んでいきます。新しいまちづくりが進む中で、画一的なものでなく、中野らしさをしっかりと打ち出し、区民の方々に再認識をしていただき、来街者に知ってもらうことは、区にとって非常に重要なことと考えます。また、国際化、ボーダレス化が進む社会状況の中で、中野に生まれ育った子どもたちが、中野の歴史伝統文化や日本の古典芸能に触れながら成長し、将来大いにグローバル化の中で活躍をして、中野に凱旋をしていただき、区の発展に寄与してもらいたいと願うばかりであります。

 こうしたことを踏まえて、区民に理解され、子どもたちに根付き、来街者を呼び込む大切な中野の財産としての地域の歴史文化を守る文化財と伝統芸能、古典芸能文化への支援についてお聞きします。

 まず初めに、史跡を含めた文化財に関する考え方についてお聞きします。

 令和4年第3回定例会の決算特別委員会総括質疑で、地域の文化資源について質問した際、他自治体の事例を参考にしながら、地域文化財の保存の在り方について研究していくという答弁をいただいております。歴史民俗資料館で「なかの史跡マップ」や「なかの史跡ガイド」といった区の刊行物が販売されておりますが、そこでお聞きいたします。文化財は、指定や登録されているということだけでなく、地域の歴史を語る上での重要な史跡や、地域の中で守られてきたものもあります。こういった区の歴史を継承していくためには、区民から認知されることが非常に大事だと考えておりますが、区民に広く認知してもらうための方策について伺います。また、未登録文化財の今後の取組の方向性について区はどのように考えているのか、お示しください。

 次に、松が丘整地碑の移設についてお聞きします。

 松が丘二丁目にある整地碑は、昭和8年に結成された江古田土地区画整理組合が、河川改修、道路整備、また、土地の区画整理等の事業を行った記念に、昭和17年に設置したものであります。表には設置の経緯、裏面には区画整理組合の役員の方々の名前が記されております。この整地碑のある土地が、ある経緯を経て区外の不動産事業者の所有となり、敷地開発に際し、整地碑の扱いが課題となっておりました。当該不動産事業者から、区としてこの整地碑の移設ができないかという相談が以前にあったというふうに聞いております。その後の経過と結論についてお聞きをいたします。

 江古田地区の道路環境は比較的恵まれていると思っておりますけれども、これは当時の江古田土地区画整理組合の方々の御努力の賜物であるということは間違いないと思います。整地碑に刻まれている当該組合の役員とゆかりのある方々の中には、現在、町会役員として、また、地域の活動の中核となって活動されている方も何人もいらっしゃいます。移転完了後、セレモニーなどはぜひ行ってほしいと個人的には思っておりますが、お聞きをいたします。移設完了後、関係者、区民、また、地域住民への周知も適切に行ってもらいたいと思いますが、区のお考えをお示しください。

 次、3番目として、伝統芸能団体の支援についてお聞きします。

 中野区は、基本構想において、文化芸術をまち全体に展開していく、また、基本計画では、重点プロジェクトに位置付けております。したがって、古典芸能の保護、普及、次世代への継承については、区として積極的に推進していくものと確信しているところであります。

 まず、お聞きします。中野区には、能や日本舞踊など、古典芸能、伝統芸能に関わる団体が活動されておりますけれども、区はこうした団体の活動についてどのように把握しているのかお聞きします。

 こうした団体が区の施設を利用するに当たっては「音が出ることを理由に断られることがある」、また、施設によっては「和楽器演奏が目的の場合、そもそも予約できないシステムとなっている」、また「舞台を利用する場合でも、楽器や衣装や舞台道具など場所を広く活用しなければならないのに、楽屋が狭く、代替の会議室などの併用利用が難しい状況で、利用を諦めざるを得ないこともある。また、舞台興行利用だけでなく、稽古や教室としての利用も難しい状況になっている」。このような声が寄せられております。

 そこでお聞きをいたします。伝統芸能や古典芸能の関係団体をはじめとした、音が出る活動を行う団体や芸能小劇場などの利用に際して、楽器、衣装、舞台道具などを置く場所を広く確保しないと利用できない団体の楽屋活用などに対する、施設利用に関する利便性の向上策をお示しいただきたいと思います。

 新庁舎の完成によって、完成移転後のお披露目のイベントであったり、毎年の新年行事のほか、様々なタイミングにおいて、エントランスホール等での中野区の伝統・古典芸能団体による演奏、演舞などが行われることは、区民にその古典芸能のよさを知ってもらうよい機会だと考えております。かつては、中野区役所にて、江古田の獅子舞も披露されていたということを申し上げておきたいと思います。中野駅新北口駅前エリアの再整備においては、利用、稼働させやすい、小規模でもいいので、古典芸能向けの施設、スペースの確保を働きかけてはどうかと考えております。

 そこでお聞きします。区民に伝統文化・古典芸能の良さを知ってもらうためには、発表の機会の創出と活動の活性化につながる取組が重要と考えます。新庁舎や中野駅新北口駅前エリアの整備を捉えて、区はこうした取組について、考えをお示しいただきたいと思います。また、古典芸能に関する広報については、区民に広く知ってもらい、参加を促す仕掛けが重要であります。区の考えをお示しください。

 次世代を担う子どもたちへのアプローチも重要であります。教育の現場での今後の取組姿勢が非常に重要と考えております。

 そこでお聞きします。古典芸能の魅力や奥深さを知ってもらうためには、見る、体験する、こうした狙いで、次世代を担う子どもたちにアプローチすべきと考えます。その一つとして、和楽器を活用した小・中学校における取組も重要と考えます。区内の小・中学校における和楽器の配備状況や活動状況についてお聞きします。また、小・中学生向けの解説付き公演などを通じて、知ってもらう、観る、触れる、体験する、こうした古典芸能を理解してもらうための内容を教育現場に取り入れるべきと考えますが、いかがでしょうか。

 さらに、施設利用料の見直し方針では、スポーツ施設使用料の新たな軽減策として、施設使用料の50%減額を実施するとしています。一方、文化施設では、子どもの次世代育成に資する文化芸術の鑑賞、体験機会の充実につながる取組の中で、施設使用料の減額制度を検討しているということですが、そうした取組による鑑賞、体験機会の充実を図ることにより、伝統芸能、古典芸能に関する団体の活性化にもつながっていくことが、区の文化芸術振興策として重要と考えますが、区の見解をお示しください。

 2番目として、がん検診の受診率向上についてお聞きします。

 がんは、1981年より死因の第1位となり、2021年には年間約38万人と、約3人に1人ががんで亡くなっております。また、生涯のうちに約2人に1人が罹患すると推計されています。区として区民の生命、命を守る、こうした施策展開は最重要であると考えます。中野区が実施しているがん検診の過去数年間の受診率を見てみますと、思うように向上しておりません。それどころか、よくて横ばい、低下傾向にあります。まず、こうしたがん検診の受診率低迷について区はどのような見解をお持ちか、お示しください。

 これまで国は、がん検診受診率の目標を50%と定め、それを受けて、東京都は、地方自治体にがん検診の受診率の報告を義務付け、目標設定50%実現を目指してきました。国は、本年3月に、新たな第4期がん対策推進基本計画を策定しました。これまでと何が変わったのか。また、今まで50%と定めてきたがん検診受診率目標が新たに60%になったということで、これによって中野区はどのように捉え、60%目標達成のためにどう取り組むのか、お示しください。

 国が示す目標50%にはるか及ばない状況の中で、今般新たな目標60%となり、さらに目標達成が厳しい状況となっております。

 お聞きします。中野区は、がん検診受診率を上げるために、この5年間、どのような取組をしてきたのでしょうか。がん検診受診率は、この5年間、毎年上がっていないということを毎年どのように検証し、次年度に臨んでいたのか、そこをお示しください。いずれも目標50%に程遠いという中で、大腸がん検診はほかよりも数値がいい理由について、区の見解をお示しください。大腸がん同様に、がん検診の受診シールを対象者全員に配付することが受診率向上につながると思いますが、いかがでしょうか。

 さきの定例会本会議一般質問で、白井ひでふみ議員も、受診率向上につながる施策として対象年齢の拡大など工夫が必要であることに触れておられましたけれども、受診率向上には三つのポイントがあると考えております。一つは対象設定を広げる。二つ目は周知方法を工夫する。三つ目は受診環境の改善ということであります。この三つのポイントを踏まえ、受診率向上のために、区は具体的にどのように取り組むのかお示しください。また、中野区医師会が要望しているがん検診の無料化についてどのように考えているのか、見解をお示しください。

 3番目として、みずのとう公園と周辺地区の整備についてお聞きします。

 東京都は、都市計画道路補助第26号線、いわゆる中野通りに関して、現在、新青梅街道から目白通りにかけて、都市計画道路の用地買収を進め、今後新設や道路拡幅等の整備が具体的に進んでいくと考えております。この対象地にはみずのとう公園があり、道路用地として公園の一部が買収されることになります。この公園は、地元町会が防災訓練を行い、祭礼、盆踊り、子ども会のイベントや高齢者の行事などが行われている地域の防災拠点であり、地域活動の最重要拠点であります。

 これまで幾度となくこの件についてはお聞きしておりますけれども、今まで、隣接する都の水道局の広大な敷地には宿舎棟が何棟も建っておりましたけれども、現在は更地となっております。都が独自に活用を検討してしまえば、地域としては、当該敷地を活用してのみずのとう公園拡張という地域にとっての悲願が頓挫してしまうこととなり、大変憂慮をしているところであります。

 そこで、今までの質疑経緯を踏まえ、改めて確認をさせていただきます。この道路整備によって面積が削られてしまうみずのとう公園の隣接南側の都有地を購入するなどして、公園面積を増やして再整備をするなどの考えはないのでしょうか。併せて、みずのとう公園再整備と不可分の、安全対策上、緊急対応として補修した旧野方排水塔の今後の保存、活用についてはどのように考えているのか、お示しください。

 これまでの質疑に対する答弁では、都の補助第26号の整備事業の進捗状況を見ながら考えていくというスタンスでありました。中野区の進め方、戦略として、都が当該用地の活用を決めてしまって、中野区の対応が後手に回らないように、補助第26号の整備事業完了のめどがつく前の早い段階から、区の方針、計画、要望を加味した提案ベースの具体的打合せをすべきと考えますが、区の見解をお示しください。また、国の登録有形文化財や国の名勝指定を受けているみずのとう公園や哲学堂公園を歴史的・文化的資産として活用し、一体的に整備する考えがかつてはあったと思いますが、現在これについてどのように進めていくのか、考えをお示しください。

 4番目としまして、江古田三丁目重度障害者グループホーム等施設整備についてお聞きします。

 障害者のグループホームは、民設民営で整備されておりますけれども、重度の障害者を対象としたものについては、従事者の充実や施設のスペックアップなどが必要であることから、民設民営のハードルが高く、整備が進んでいない状況が続いておりました。その打開策として区が進めてきた、区有地を活用した江古田三丁目重度障害者グループホーム等施設整備については、事業者選定がこれまで4回不調となっておりました。

 お聞きします。今般ようやく事業者が決定いたしました。事業者の決定を含め、これまでの経緯をお示しください。また、選定が不調になったことにより、どのように条件を変えてきたのか、また、問題、課題はないのかをお聞きいたします。

 当該計画用地の旧アポロ園跡地には、小規模多機能ホームや認知症対応型のグループホーム等を行っている「悠遊えごた」が隣接しております。当該施設が建設され、運営が開始された後、災害時等も含めてどのように連携していくのか、また、町会と地域団体とどのように連携を行い、施設の周知を図っていくのか、お聞きします。

 さらに、本件施設の運営開始までのスケジュールをお示しいただくと同時に、重度障害者グループホームの整備自体に関する今後の区の方針についてお聞きします。

 その他といたしまして、幼児教育の充実に資する私立幼稚園支援についてお聞きします。

 幼児教育の重要性、また、その推進を中野区私立幼稚園が担ってきた、その経緯と役割については、私はこれまで幾度となく質疑をしましたし、我が会派としても訴えてまいりました。令和5年第3回定例会の一般質問で市川しんたろう議員が取り上げているとおり、区内の私立幼稚園は、来年度末に2園、令和6年度にはさらにもう1園、閉園を予定していると聞いています。来年度に向けての園児募集の現時点での状況は、どの園も入園者数の落ち込み傾向が顕著であると伺っております。

 お聞きします。このままでは、区内の私立幼稚園が今後次々と閉園することが予想されます。私立幼稚園に対する支援の拡充は待ったなしの状況であり、来年度予算において私立幼稚園に対する園の運営に資する補助金の拡充などを行うべきと考えますが、区の見解をお聞きします。

 保育園については、区が利用調整を行っていることもあり、「保育所等のごあんない」を作成するなどして、区民に対する周知を行っています。一方で、私立幼稚園の情報は集約されておらず、保護者の方が私立幼稚園の情報を集める場合には、個別にホームページなどで情報収集を行っているのが現状です。

 お聞きします。第3回定例会の市川しんたろう議員の一般質問に対する答弁では、保護者の方が私立幼稚園及び区立幼稚園に対する理解が進むよう、広報の充実について検討するということでありましたけれども、来年度、具体的にどのような広報を行うのか、お示しください。

 これまで区は、区立、私立含め、幼児教育について私立幼稚園連合会と連携しながら取り組んできた経緯があり、現在も保幼小の連携が進められており、私立幼稚園の役割は非常に大きいものがあります。また、私立幼稚園は、子どもたちの未来を左右する多感な時期における子どもたちの人間形成に、御家庭の方々とともに歩みながら熱心に取り組み、幼児教育行政の推進に重要な役割を担っていると考えています。

 こうした極めて重要な幼児教育の充実のために必須である優秀な幼稚園教諭の確保と育成につながる支援、また、私立幼稚園の運営改善につながる支援を図るために、積極的、定例的に情報交換を行い、課題についての認識を共有し、丁寧に要望を聞き取り、打開策をつくり上げていくことを進めるべきと考えますが、区の見解をお示しいただきたい。

 以上をもちまして、私の全ての質問を終わります。御清聴ありがとうございました。

〔区長酒井直人登壇〕

○区長(酒井直人) 高橋議員の御質問にお答えいたします。

 中野区における文化芸術振興について。

 最初に、史跡等の区民への認知方策についてです。指定登録文化財をはじめ、史跡や寺院、文化財や地域ごとの回遊コースが掲載されている「なかの史跡マップ」や「なかの史跡ガイド」の内容について、区ホームページの都市観光のサブサイトに掲載するとともに、動画の制作を含め、区のSNSなどを活用して周知をしていきたいと考えております。

 次に、未登録文化財の今後の取組の方向性です。区内には後世に伝えていくべき文化的資源がある一方、未だに文化財登録できていないものもございます。それらを文化財として登録し、保存活用していく必要があると認識をしております。区民や団体からの情報収集にも努めながら、適切な調査等を行い、文化財登録とそれらの情報発信を進めてまいります。

 次に、松が丘整地碑移設に関する交渉経過と結論についてです。地元町会の意向を踏まえるとともに、当該整地碑の区画整理について、歴史民俗資料館の敷地を寄贈いただいた山﨑喜作氏が関わっていることから、歴史民俗資料館の敷地内に移設して保存していくこととしまして、所有者である不動産事業者との交渉を重ねてきたところであります。本年7月、合意に至りまして、歴史民俗資料館への移設経費を不動産事業者が負担し、今年度中に完了させる旨の覚書を締結しているところであります。

 移設完了後の地域住民等への周知についてでございます。移設後、地元町会などへ歴史民俗資料館での報告を検討しているほか、江古田区民活動センターと協力しながら、地域の方々への広報をしてまいりたいと考えております。

 次に、古典芸能に関わる団体の活動の把握でございます。古典芸能、伝統芸能に関わる団体の活動は、なかのZEROなどの文化施設における事業や各団体の情報発信を通じて、活動の把握に努めているところであります。また、本年3月に策定した中野区文化芸術振興基本方針に当たっては、各団体とのヒアリングを実施したところであります。今後は、中野区のプロモーションにもつながる古典芸能、伝統芸能について、文化芸術関連イベントや事業への参加を通じて、団体の活動をより理解するとともに、それらの情報発信に努めてまいります。

 施設利用に関する利便性向上策についてです。区有施設には、近隣にお住まいの方や他の部屋の利用者へ配慮し、音が出る活動を制限している場合があるところでございますが、今後、音出しが可能な施設の情報をまとめ、区ホームページで周知したいと考えております。他方、区の文化施設においては、音が出る活動を行う団体に対し、音楽室など防音性がある部屋の利用を促しているところでありまして、伝統芸能や古典芸能の関係団体に対しても同様のあっせんをしてまいりたいと考えております。また、文化施設における防音などの附帯設備の改善についても今後検討してまいります。

 文化施設のうち、芸能小劇場の楽屋につきましては、道具類を置くための十分な広さがないことは認識しておりますが、施設の構造上、楽屋の拡張などの改善は難しいと考えております。道具類などを置くのに十分なスペースのある施設の利用も併せて促してまいります。

 次に、新庁舎やサンプラザシティにおける取組です。伝統芸能の継承に向けては、区民がその魅力に触れ、感じることができる機会を増やしていくことが必要であると認識をしております。区役所新庁舎1階のイベントスペースでの演奏や他のイベントとのコラボレーション企画などを検討してまいります。中野駅新北口駅前エリアの再整備におきましては、シビックプライドの醸成、子育て先進区の実現、文化芸術の発信拠点形成の実現に向けて、権利床の活用も視野に入れて検討を進めることとしておりまして、古典芸能が発表できる場を有する施設となるよう、施工予定者等と協議してまいります。

 伝統芸能における広報についてです。区では、現在、なかのZEROにおいて伝統芸能の発表機会である伝統芸能大会や、小学生を対象にした能や落語、日本舞踊の体験事業を行っているところであります。これらの事業に多くの区民が参加し、さらに新たな発表の機会のきっかけとするため、区のホームページやSNS、生涯学習情報紙「ないせす」、新区役所1階の情報発信スペースなどを通じて、情報発信の強化に努めてまいります。

 私から最後に、伝統芸能団体の活性化につながる文化芸術振興策です。区では、本年3月に策定した中野区文化芸術振興基本方針に基づき、現在、次世代育成に資する文化芸術の鑑賞、体験機会の充実策を検討しております。この中で、子どもの豊かな心の形成に資する文化芸術の鑑賞、体験機会となる事業のうち、事業の創造性や波及効果、主催者の実績を総合的に審査し、優れていると判断できるものを子ども育成文化芸術事業として認定し、区有文化施設の利用料金を減額することを検討しております。さらに、(仮称)子ども文化芸術振興基金を設立して、区内で活動するアーティストや団体が行っている子どもの育成に資する文化芸術事業を支援することを考えております。日頃からの団体活動の情報発信に加え、こうした仕組みの中で、伝統芸能、古典芸能団体が実施する次世代育成に資する事業を支援していくことは、伝統芸能、古典芸能団体の活性にもつながるものと考えているところでございます。

〔教育長入野貴美子登壇〕

○教育長(入野貴美子) 伝統芸能団体への支援についての御質問にお答えをいたします。

 まず、和楽器の配備状況や活用状況についてでございます。中学校の音楽の学習では、3年間を通じて、1種類以上の和楽器を取り扱うこととなっておりまして、全ての中学校が24から50面の琴を所有しております。また、小学校の音楽の学習では、和楽器の演奏は行わなくてもいいことになっておりますが、多くの学校は琴や和太鼓を取り入れております。所有台数が少ないようでございますが、必要に応じて、学区の中学校から借りたり、講師の先生にお借りをしたりして実施をしております。

 最後に、解説付きの体験など、古典芸能の理解についてでございます。中野区では、体験活動を充実し、本物の文化芸術に触れる機会等を増やすため、昨年度は体験活動の充実事業、今年度は文化芸術体験事業として予算を増額しており、各学校で能楽や雅楽、和太鼓といった古典芸能の鑑賞や体験が行われております。小・中学校が実施している古典芸能の体験教室等では、子ども向けの解説や体験を含めたプログラムが多く取り組まれております。部活動や鑑賞教室を通じて、本物の古典芸能や伝統文化の体験を増やし、子どもたちの豊かな心や創造性を涵養してまいりたいと思います。

〔保健所長佐藤壽志子登壇〕

○保健所長(佐藤壽志子) 私からは、がん検診の受診率向上についての御質問にお答えいたします。

 まず、がん検診受診率についての見解でございますが、がん検診の受診率が低い状態が続いており、受診率の向上に向けた取組が必要であると認識しております。

 次に、がん検診受診率60%に向けた取組でございますが、新たな基本計画は、全体目標として「誰一人取り残さないがん対策を推進し、全ての国民とがんの克服を目指す」を掲げました。そして、がんとの共生などを3本柱に、緩和ケアの充実や死亡率を減らすために、検診受診率を60%に向上させることを目指しております。現状の受診率から考えますと、国から新たに示されたがん検診の受診率60%というのは、大きなチャレンジが必要な目標であると認識しております。これまでと同様の取組では達成困難であり、達成のためには、区がこれまで行ってこなかった取組や工夫が必要であると考えておりますので、民間事業者の持つ知見を活用したり、受診率の高い他自治体の情報などを収集したりしながら、効果的な方策を検討してまいります。

 次に、受診率向上のための5年間の取組と検証後の対応についてですが、受診率が思うように上がらないことについては課題であると認識しており、胃がん検診への内視鏡検査の追加や対象者の拡大、乳がん検診への検診車の導入や、視触診の省略化など、受診しやすい環境の整備に努めてまいりました。これに加え、区報、区ホームページ、区内掲示板を活用し、また、町会、自治会にも御協力いただいて、周知や受診の勧奨に努めてきたところであります。また、普及啓発として、がん征圧月間に、区役所1階区民ホールにて、がんに関する知識・統計に関するパネル掲示を行っているほか、乳がん啓発月間には、中野駅前での街頭キャンペーンやピンクリボン運動の実施などを行ってまいりました。その他、平成29年度から、受診勧奨として、子宮頸がん検診と乳がん検診については、一部の年齢の申込みをしていない方にも受診券を送付しております。

 次に、大腸がん検診の受診率が他のがん検診に比べて高い理由についてのお尋ねですが、大腸がん検診については、基本検診とセットで受診できる受診券シールを送付している上、他のがん検診と比べ受診できる医療機関の数が多いことが理由と推測しております。

 次に、がん検診の受診シールの対象者全員への配付についてのお尋ねですが、基本検診と同時に受診できるセット受診券シールを送付している大腸がん検診については、他のがん検診の受診率と比較して高い傾向にあることから、対象者全員への送付により、受診率の向上は見込めると考えられます。一方、勤務先で検診を受けられるなど、自治体検診の案内が不必要な方が一定数おり、環境への配慮及び経費削減の観点から、申込制により、必要な方にのみ受診券送付を行っております。受診シールを対象者全員に配付することについては、慎重に考えていきたいと思っております。

 次に、受診率向上の取組についてのお尋ねですが、受診の勧奨については、これまでも子宮頸がん検診と乳がん検診の対象者のうち、一部の年齢の方には、申込みなく受診券を送付してまいりました。今後も、各がん検診の受診率を考慮した上で、積極的な勧奨を行ってまいります。周知方法については、行動変容を促すナッジ理論を活用した広報を実施するなど工夫をしていくとともに、他に活用できる媒体がないか情報収集をしてまいります。また、現行の受診券の申込制についても、効率的に受診率を伸ばす方法がないか研究してまいります。受診の利便性については、受診しやすい場所にある区施設における検診車での検診日程の拡大などを進めてまいります。

 最後に、がん検診の自己負担についてですが、がん検診の自己負担については、生活保護受給者世帯や住民税の非課税世帯は免除させていただいております。その他の世帯については、受益者負担の考えから、自己負担金をお願いしております。がん検診の受診率向上については、行動変容を促すような周知の工夫等により対応していきたいと考えております。

〔都市基盤部長豊川士朗登壇〕

○都市基盤部長(豊川士朗) みずのとう公園と周辺地区の整備についてお答えをいたします。

 まず、みずのとう公園再整備における面積確保と旧野方配水塔の今後の保存、活用についてでございます。みずのとう公園は、中野区公園再整備計画におきまして、再整備を行う中核公園として位置付けておりまして、補助第26号線の整備スケジュールに合わせて、地域の声も聞きながら、再整備を進めていく予定でございます。再整備に当たっては、補助第26号線拡幅事業で減ってしまう面積を補い増やしていけるように、東京都とも協議を進めていく考えでございます。また、旧野方配水塔は、安全対策として屋根や外壁などの補修工事を終えたところでございますが、みずのとう公園の再整備と併せ、具体的な保存、活用などについても検討をしていく考えでございます。

 それから、東京都水道局の提案ベースの打合せについてでございますが、東京都水道局とは、現在も定期的に情報共有を行っているところでございます。公園利用に協力をいただけるように、早い段階で区としての考えを整理、検討し、引き続き適切に東京都水道局と連絡調整を図っていく考えでございます。

 それから、みずのとう公園と哲学堂公園の整備の進め方についてございますが、みずのとう公園と哲学堂公園は、文化財としての保存、活用を図るほか、経年劣化による修繕や区民等が利活用することを踏まえた再整備を行う必要があると認識をしてございます。規模や施設は異なりますが、近隣に位置し、文化財としての位置付けもある共通性を踏まえるとともに、補助第26号線整備が完成することによりまして、より連続した立地関係となることも考慮して、再整備を進めていきたいと考えてございます。

〔健康福祉部長鳥井文哉登壇〕

○健康福祉部長(鳥井文哉) 私からは、江古田三丁目重度障害者グループホーム等施設整備についてお答えをいたします。

 まず、今回の事業者決定に係る経緯でございます。江古田三丁目重度障害者グループホーム等施設整備につきましては、平成28年度から令和3年度までの間に4回の事業者公募を行いまして、いずれも不調となってございます。今般、令和5年1月に公募を行いまして、5月に運営事業者候補者を選定し、覚書を交わした後、7月に正式に事業者を決定したものでございます。

 次に、選定に伴う問題についての御質問でございます。選定の不調に伴いまして、これまで、看護師の配置や確保の緩和、また、施設整備費、運営費の補助の増額を図ってまいりました。また、公募開始当初は、区有地に事業者が自ら施設を整備し、東京都や区が整備費の補助をするスキームでございましたが、資材や人件費の高騰により、公募する事業者にとって資金調達が厳しく、参入できなかったことも不調となった要因と考えてございます。そこで、令和4年度に、区が施設を整備し、事業者に貸し付けて運営を行わせるスキームといたしました。その結果、運営事業者が決定したものであり、こうした対応は適切であったと考えてございます。

 次に、隣接施設との連携についての御質問でございます。開設後の運営におきましては、災害時における避難経路や職員体制は、日頃から訓練等が必要でございます。また、隣接する介護施設「悠遊えごた」さんの職員との避難体制等の情報共有を行うことで、災害などの際には、各施設の利用者の安全を速やかに図ることができると考えてございます。

 町会等地域団体との連携でございます。今回事業を運営する日本リック株式会社は、訪問介護や障害者の居宅介護等、地域密着の事業を展開しているところでございます。江古田地域の町会長会議等におきましても、地域と積極的に関わっていきたいと表明してございまして、運営開始後も様々な関わりを積極的に行うよう、区からも促してまいります。

 最後に、運営開始までのスケジュールと今後の整備の考え方でございます。今年度は施設の基本計画を策定し、令和6年度から令和7年度にかけまして基本設計及び実施設計を策定いたします。令和7年度から令和8年度に施設建設を行いまして、令和9年度中に開設を予定してございます。基本計画や基本設計、実施設計につきましては、事業者だけではなく、当事者の御意見、要望を聞きながら進めていきたいと考えてございます。重度障害者のグループホームにつきましては、この江古田三丁目で施設整備を行い民間事業者による運営の開始で終了ということではなく、今後も整備が必要と認識してございます。今後、ニーズを十分把握し、事業者の皆様への周知、誘導を行いながら、整備手法も含めて検討してまいります。

〔子ども教育部長石崎公一登壇〕

○子ども教育部長(石崎公一) 私からは、その他の項で御質問いただいたことについてお答えいたします。

 まず初めに、私立幼稚園に対する補助金の拡充についてでございます。私立幼稚園につきましては、区立幼稚園と連携を図りながら、区の就学前教育を支えてきていると認識してございます。区では、これまでも、私立幼稚園等における幼児教育の振興、充実のため、教育環境整備補助を行ってきてございますが、令和6年度予算において、補助金をさらに拡充することを検討しているところでございます。

 続きまして、私立幼稚園に係る広報についてでございます。私立幼稚園は、それぞれの教育方針に沿って幼児教育を行っており、広報についても、各私立幼稚園において行うものであると認識しているところでございます。一方で、保護者の方からは、私立幼稚園に関する情報を取りまとめてほしいとの要望もいただいており、来年度、入園に係るスケジュールなども含め、区内幼稚園が一覧できるパンフレットの作成について検討をしているところでございます。

 私から最後に、私立幼稚園との連携についてでございます。区は、これまで、私立幼稚園連合会と定期的に情報交換を行ってきたところでございます。今後も引き続き定期的な情報交換を行うことにより、私立幼稚園に係る課題を共有し、どういった施策を行うべきかについて意見交換を行ってまいりたいと考えてございます。

○議長(酒井たくや) 以上で、高橋かずちか議員の質問は終わります。

 お諮りいたします。議事の都合により、本日の会議はこれをもって延会したいと思いますが、これに御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(酒井たくや) 御異議ありませんので、さよう決定いたします。

 次の会議は、明日午後1時より本会議場において開会することを口頭をもって通告いたします。

 本日はこれをもって延会いたします。

午後5時39分延会

 

 

 

会議録署名員 議 長 酒井 たくや

       議 員 井関 源二

       議 員 むとう 有子