中野区議会建設委員会〔令和6年1月30日〕
建設委員会会議記録
○開会日 令和6年1月30日
○場所 中野区議会第4委員会室
○開会 午後1時01分
○閉会 午後4時22分
○出席委員(8名)
南 かつひこ委員長
いのつめ 正太副委員長
斉藤 けいた委員
大沢 ひろゆき委員
白井 ひでふみ委員
いさ 哲郎委員
ひやま 隆委員
伊藤 正信委員
○欠席委員(0名)
○出席説明員
都市基盤部長 豊川 士朗
都市基盤部都市計画課長 塚本 剛史
都市基盤部道路管理課長、道路建設課長 髙田 班
都市基盤部公園課長 村田 賢佑
都市基盤部建築課長 石原 千鶴
都市基盤部交通政策課長 宮澤 晋史
都市基盤部住宅課長 落合 麻理子
まちづくり推進部長 角 秀行
中野駅周辺まちづくり担当部長 千田 真史
まちづくり推進部まちづくり計画課長 安田 道孝
まちづくり推進部野方以西担当課長 桑原 大輔
まちづくり推進部まちづくり事業課長 小倉 芳則
まちづくり推進部まちづくり用地担当課長 酒井 雅勝
まちづくり推進部街路用地担当課長 石井 修
まちづくり推進部新井薬師前・沼袋駅周辺まちづくり担当課長 近江 淳一
まちづくり推進部防災まちづくり担当課長 青木 隆道
まちづくり推進部中野駅周辺まちづくり課長、
まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長 小幡 一隆
まちづくり推進部中野駅地区・周辺基盤整備担当課長、
まちづくり推進部中野駅周辺エリアマネジメント担当課長 井上 雄城
まちづくり推進部中野駅周辺地区担当課長 山本 光男
○事務局職員
書記 高田 英明
書記 早尾 尚也
○委員長署名
審査日程
○議題
安全で快適に住めるまちづくりについて
道路の整備について
公園の整備について
交通環境の整備について
○所管事項の報告
1 名勝哲学堂公園の再整備に係る取組について(公園課)
2 中野区地域公共交通計画(案)について(交通政策課)
3 若宮地区防災まちづくりの進捗状況について(まちづくり計画課)
4 弥生町二丁目19番地区防災街区整備事業の進捗状況について(防災まちづくり担当)
5 中野駅新北口駅前エリアの市街地再開発事業に係る事業計画(案)について(中野駅新北口駅前エリア担当)
6 中野駅周辺地区における市街地再開発事業および土地区画整理事業の進捗状況について(中野駅周辺地区担当)
7 その他
(1)令和5年度西武新宿線踏切渋滞解消促進期成同盟の要請活動について
○その他
委員長
それでは、定足数に達しましたので、建設委員会を開会します。
(午後1時01分)
本日の審査日程ですが、お手元の審査日程(案)(資料1)のとおり進めたいと思いますが、これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
御異議ありませんので、そのように進めます。
なお、審査は5時を目途に進め、3時頃に休憩を取りたいと思いますので、御協力をお願いいたします。
それでは、議事に入ります。
安全で快適に住めるまちづくりについて、道路整備について、公園の整備について、交通環境の整備についてを議題に供します。
所管事項の報告を受けます。
最初に、1番、名勝哲学堂公園の再整備に係る取組についての報告を求めます。
村田都市基盤部公園課長
それでは、名勝哲学堂公園の再整備に係る取組について御報告をいたします。(資料2)
哲学堂公園は、令和5年3月に「名勝哲学堂公園保存活用計画」を策定しておりまして、これに基づく取組状況について御報告するものでございます。
1、再整備基本計画の検討でございます。哲学堂公園は、保存活用計画に基づきまして、その本質的価値を構成する諸要素を適切に保存するとともに、文化財への理解や興味が深まるような活用を図り、併せて来園者の安全性、利便性の向上に資する再整備を行っていく必要がございます。
令和5年度は、これらの整備内容の範囲、規模、手法等の具体化を図るとともに、実施手順や必要な手続等を検証するため、「名勝哲学堂公園再整備基本計画」の取りまとめに向けた検討を進めているところでございます。
2、再整備基本計画の検討状況でございます。学識経験者等への意見聴取でございますが、保存活用計画検討委員会における学識者委員の4名及び文化庁や東京都教育庁などの関係行政機関から、これまで2回の意見聴取を行いました。
主な検討内容につきましては、お手数ですが、別紙を御参照ください。現時点での検討状況のため、今後変更する場合もございますが、三つの視点での整備を色分けして示してございます。赤で示しているものが、文化財の価値を高める保存管理に関する整備に関するもので、七十七場の修復・復元や、桜や斜面林などの更新・育成等を行うものでございます。青で示しているものが、文化財の価値を伝える活用に関する整備に関するもので、案内・解説等の体系的配置や、管理棟内での公開・普及・活用などに関する機能を有する多目的な空間を整備するものでございます。緑で示しているものが、利用と安全に関する整備に関するもので、園路・広場等の改修や管理棟の建て替えなどでございます。それぞれの概要についてはお読み取りいただければと存じます。
お手数ですが、1枚目にお戻りください。3、今後の再整備スケジュール(予定)でございます。令和5年度内には、2月に3回目の学識経験者等への意見聴取を行い、3月にオープンハウスの開催及び再整備基本計画を取りまとめる予定でございます。令和6年度以降におきましては、図に示すようなスケジュールで公園施設、管理棟、古建築物等修復を順次実施していく予定でございます。
なお、ここに示したスケジュールは現時点の予定でありまして、関係機関等との協議・検討状況、発掘調査の状況等により変更の可能性がございます。令和4年3月策定の保存活用計画は、おおむね10年の計画でございますので、中期までの取組状況を踏まえ、状況に応じて改定を行うことを見込んでございます。
御報告は以上でございます。
委員長
ただいまの報告に対し、質疑はありませんか。
ひやま委員
御報告ありがとうございました。哲学堂公園の再整備に係る取組ということで、幾つか質問させていただきます。
まず、この再整備の基本計画、それから、もう既に昨年3月につくられた保存活用計画の位置付けのところなんですけれども、この保存活用計画自体は文化庁のほうに恐らく出されたものだと思うんですけれども、それに基づいて今回、再整備の基本計画をつくるということは、イメージでいうと、保存活用計画が上位計画というか、そういった位置付けという理解でよろしいんですか。
村田都市基盤部公園課長
おっしゃるとおり、保存活用計画は上位の計画でございます。保存活用計画、どちらかというと文章でいろいろこういう方針を示しているというようなものでございますけれども、それをもう少し深掘りして、現地の状況をもう一回確認したり、図で示してさらに検討を深めるとか、そういったことを今回やっている作業で行っているところでございます。
ひやま委員
この保存活用計画を拝見しても、いろいろずらずらと書かれている中で、一番最初にこの基本方針の中で来るのが、いわゆる風致の景観を保全する。その後のいろんな保存のところでも、七十七場をどうやって保存していくのかというのはかなり細かくこちらのほうに書かれているのかなというふうに思います。名勝指定、あるいは風致保全地区ですか。そういった事例なんかもお調べすると、保全というか、風致を保全するというのはかなりストイックにやっぱり皆さん、取り組まれておられて、恐らくここもそういった形で今後、その保全というところはかなり厳密にやっていくのかなというふうに思うんですけれども、その辺の実態というのは今どうなっているんでしょうか。
村田都市基盤部公園課長
保存活用計画ができてまだ1年たっていないところでございますけれども、で、今回の作業をしているところでございます。公園の中でもいわゆる文化財的な古建築物とか、あるいはいわゆる公園、園路とかいろいろ様々なものがありまして、その物によって老朽具合とか、そこら辺が違っているという状況でございます。公園施設につきましては、いわゆる園路とか、そういったところにつきましては順次、直していけるところは直していきたいと思っておりますけれども、古建築物に関しましては、まずはここのスケジュールで示しているように常識門から直していくという方向性で考えてございまして、今現在は具体的に設計は入っていない。来年度から設計へ入って、再来年ぐらいに工事ができればというふうに思っておりますけれども、そういったような順序であるとか、そういったところを改めて今回整理をし直しているというところでございます。
ひやま委員
今回の検討中の主な整備内容のところを拝見しますと、七十七場の修復とか復元とか、当然それは保存活用計画同様に書かれておるんですけれども、ただ一方で、例えば園路の修繕であったりですとか、あるいは管理棟の建て替え、こうしたところもやっぱり載っているんですよね。そのときに、先ほど御答弁いただいた、ただ、保存活用計画の中でうたわれている風致の保存ですよね。それと、こういう整備の部分ですよね、公園の中の。これというのは、文化財、名勝に指定されると、かなりいろんな制約がかかってくるというふうにも聞いておるんですけれども、例えばここに書かれているバリアフリーですとか、あるいは私なんかも地域の人から言われるんですけれども、児童遊園のところの例えばですよ、藤棚のところとか、こういうところの改修は、僕は速やかに、これは当然必要なんだろうなというふうに思うんですけれども、こういうところにも名勝指定にされることによって、いろんな制約というか、条件というか、そういったのがかかってくるというふうに理解してよろしいんですか。
村田都市基盤部公園課長
通常の整備でしたら当然やりたいようにというか、速やかに区だけでやるということができるんですけども、今回、文化財としての名勝指定をされたといったところで、例えば園路の部分のバリアフリーというのも、今現在の形と若干形を変えるということになれば、当然現状変更の手続で文化庁から許可を頂かなければできない部分もありますし、そこまでの許可がなくても報告だけで済むような、いわゆる程度によるところもあるかと思います。今お話しいただいた藤棚につきましては、数年前から老朽していて、結構悪い状態になっているんですけども、ここは速やかに直したいと区としては思っているところなんですけども、その直し方、どういう材料を使って直すのかとか、そういったところを一つひとつ確認してやらなければいけないといったところで、なかなかハードルは、それぞれの場所を直すに当たって高いものかなというふうに思っております。
ひやま委員
哲学堂公園の文化財の保全というのは、もちろんそこは大事だと思っているんですが、ただ、他方で住民の皆さんのニーズというか、この哲学堂再整備に期待することとしては、そういったバリアフリー化であったりですとか、あるいは園路の修繕であったりとか、あるいは児童遊園の遊具の更新であったりとか、これを契機にですね。そうしたニーズというのはやっぱりあると思っていて、そこの風致の保全のところと整備のところと、この辺のバランスというのは非常に難しいんだろうというふうに思いますが、そこは住民の皆さんの要望とか、ニーズとか、そういったのをしっかり丁寧に酌み取っていただきながら、進めていっていただきたいというふうに思っております。
それと関連して、管理棟のところなんですけれども、ここに書かれているものですよね。バリアフリーや利便性を高めた構造とするとか、あるいはボランティアの活動拠点、研究の場、こういったものをもし機能として入れていくのであれば、今の管理棟のスペックだけで果たして収まるのかなというふうな心配があって、ただ、管理棟も管理棟で、これは風致保全という観点から、それを例えば上に延ばしたり、あるいは下に下げたり、それができるのかどうかというのも、その辺もちょっと気になるんですが、その点についてはいかがですか。
村田都市基盤部公園課長
管理棟につきましては、整備自体、建て替え自体はまだもうちょっと先になるかと思うんですけれども、今この学識経験者等関係機関とは話としては出てきているところでございます。今おっしゃっていただいたとおり、こういう機能を入れるとなると、今の場所でちょっとスペックを大きくしないと入り切らないといったところがありまして、上に1層増やすのか、あるいは地下にという話も含めてやっています。上に1層増やすと、いわゆる見た目でちょっと形が変わってしまうので、地下を掘ればどうにかできるのかとか、その場合は地下に埋蔵文化財が埋まっている可能性もあるのでとか、そういったような話が今出ているところなので、なるべくこういう機能をアップさせて、景観的にも問題ないように関係機関と調整をしながら決めていきたいと思っております。
ひやま委員
管理棟については、子育ての世代の皆様からは、例えば授乳室のところとか、おむつ替えのところなんかも今ちょっと暗くて狭いというのもあって、そういったところもぜひ改善してほしいというような要望も頂いていますので、その辺については検討していただきたいと思います。
それから、もう一点ちょっと気になるのが、この哲学堂、今回、名勝指定をされた範囲、部分というのは、例えばここの公園部分だけではなくて、野球場とかテニス場とか、この辺も全部一体として、これは名勝指定というふうな理解でよろしいんですか。
村田都市基盤部公園課長
おっしゃるとおり、野球場とかテニスコートとか、いわゆる哲学堂公園と呼ばれる部分全体が名勝指定ということでございます。
ひやま委員
そうなってくると、風致の保全というのは、ここの例えばテニスコートとか野球場とか、当然こっちにもかかってくるわけですよね。そうすると、例えばここのグラウンドで何か壊れちゃったとか、修理が入る。そういうときも、やはりこれは文化庁なり、そういったところへの確認というか、申請というか、それが必要になってくるということですか。
村田都市基盤部公園課長
やる内容によって多少変わる部分があるかと思うんですけども、何か変えるとなれば、そういう手続を踏む必要があると思います。ただ、一方で、いわゆる運動施設も含めて哲学堂公園を構成している一つというところは保存活用計画の中でもうたわれていまして、この施設自体は必要なものであるということです。その運動施設を運営とかするに当たりまして、例えば安全面でこういうのが必要だとか、いろいろ出てくる部分もあると思うんですけど、そういったところについては当然報告なり、許可を得たり、そういう手続を踏みながらになるかと思うんですけど、そこら辺は適切に対応していきたいと思っております。
ひやま委員
それから、今後の再整備のスケジュールのところで短期、中期、長期と書かれております。この中で、補助金の活用を見込めるもの。今後のですね。そういったところについてはいかがですか。
村田都市基盤部公園課長
具体的に毎年度話し合っていくべきことがあるので、ここで今、全てをお伝えすることはできないんですけども、簡単に申し上げますと、例えばここへ書いてある古建築物等の修復、いわゆる常識門とか六賢台とかいろいろ書いてありますけど、こういった文化財的なものの修復等については、補助金を頂けるというような話になっております。園路とか、いわゆる公園施設っぽいものについてはなかなか難しいといったところで、例えば管理棟の中でも管理棟そのもの全体が対象になるかはちょっと分からないんですけど、その中で文化財を展示するスペースとか、そういう部分的に認められる部分があろうかと思いますので、そこはしっかりと頂けるように協議をしていきたいと思っております。
ひやま委員
そういったところも活用していただきながら進めていっていただきたいと思います。今日も哲学堂公園の前を通って出勤してきましたけれども、この季節になると霜柱とかが立って、園路自体が今ちょっと老朽化で、特に冬の時期なんかは霜柱が溶けた後はぐじゃぐじゃになっちゃったりとかして、園路の部分もやっぱりこれは速やかに改修というか、それが必要だなというふうに思います。哲学堂公園、皆さんに地域からも愛されていますし、名勝指定で区外からもたくさんの方が来られますので、ぜひそういったところも住民の声、あるいは来場者の方の声なんかもしっかり酌み取っていただきながら、よりよい再整備基本計画になっていただきたいというふうに思いますので、これは要望というふうにさせていただきます。
斉藤委員
私は、安全性のところで質問させてください。前回の報告で、指定管理者の4公園において防犯カメラ29台置いてあるということで、たしか令和5年11月1日現在ですかね、29台あったかと思うんですが、この哲学堂公園に関しては、今現在何台防犯カメラがあるのでしょうか。
村田都市基盤部公園課長
哲学堂公園には今現在2台の防犯カメラがございます。
斉藤委員
その2台は、この別紙でいうと、どこの位置に今2台置かれているのか教えていただいてもよろしいでしょうか。
村田都市基盤部公園課長
図面があるかと思うんですけど、左下のほうに梅林というところがあるかと思います。「梅林」と書いて「ばいりん」ですね。ここに2台あるというところでございます。
斉藤委員
4公園で29台で、まず、そもそも2台というのは少ない印象を受けております。さらに言えば、これだけ広い公園であるのにもかかわらず、梅林のところで2台。野球場とかテニスコートもある中で、2台というのは何か感覚的には少ないように感じるのですが、今後の再整備計画などにおいて、この防犯カメラの位置付けはどのようになっていくのか教えていただいてもよろしいでしょうか。
村田都市基盤部公園課長
防犯カメラを設置するといったところでございますが、まず防犯性とか防災性とか、そういったところは高めていきたいと思っております。防犯カメラを設置するにしましても、何かしらポールを立てたりしなければいけないとか、もしくはポールがなくても電気が通せるような場所があるのかといういろいろあるかと思うんですけど、そういったものを設置できる場所であるとか、取付け方とか、そういったところについては関係機関と意見交換しながら、できる範囲でやっていければと思っております。
斉藤委員
前回の報告でも毎年20台ずつ公園の防犯カメラを増やしていくという報告があったかと思うんですが、安全性という部分も一つやはりきちんと見ていかなければいけないと思いますので、再整備計画の中で今いろいろな方の御意見を聞くという所管報告がありましたが、ぜひ安全面、防犯面についても検討していただきたいと要望いたします。
いさ委員
この検討中の整備内容を見ていると、管理棟のことであったり、またトイレ、ベンチ、柵なども整備される計画となっているわけなんですが、冒頭に書かれているように、この報告の中にあるように、哲学堂の本質的価値というものを損なわないような統合されたデザインというものが必要なんじゃないかと思うんですが、こうした整備についても。その点はどのようにお考えでしょうか。
村田都市基盤部公園課長
おっしゃるとおり、統一化された見た目であるとか、材質であるとか、そういったところをやっていく必要があると思っております。じゃ、どういうものがいいのかといったところは、またそういう専門機関とか関係機関とかと話し合って決めていきたいと思っております。
いさ委員
そうなると、今、学識経験者等はここに入って、主に本来の価値のある部分の補修だとかいうことに当たると思うんですけれども、公園のデザインというところで改めてそうした専門家に入ってもらうということは、今後考えていく必要があるというお答えだったでしょうか。それでよろしいでしょうか。
村田都市基盤部公園課長
今回、学識者委員が造園学2名、建築学1名と、あと哲学堂公園の哲学堂の研究者といったところで、昨年度保存活用計画を策定した際に委員としてやっていただいていた先生方でございます。この方々と今も話をしておりまして、そういう柵とかも含めていろいろ意見を頂けていますので、基本的には今回意見を聞いている方及び文化庁とか、東京都の教育庁とか、そういった関係機関と話を詰めていきたいと思っております。
いさ委員
今までの中野区の公園整備について全般的に思うことなんですけれど、そこに中野区の中でこの公園がどんな位置付けであるかとかいったことで、一定デザインの専門家みたいなものは必要になってくるんじゃないかと私は思っているんです。今のところ、例えば事業者さんにもお願いをして、恐らくは既製品であるものをチョイスしていくという格好になっているんだと思うんですけれども、そこに学識経験者等も一緒に入ってもらう。それで、先ほどひやま委員から話もあったように、地元の方にもきちんと入ってもらう中でもんでいくという必要があるんじゃないかと思うんです。これについては要望としておきます。今後、ほかの公園も含めてデザインなり、その在り方というのはモデルケースをここでつくってもいいんじゃないかと思うんですね。この間ちょっとほかの質疑もしたくて、いろいろ他区の公園を回って見ているんですけれど、やっぱりそこは中野区内とはちょっと雰囲気が違うなという印象を持っておりまして、使ってもらうということを前提にデザインを考えていくというのは要るんじゃないかと思います。要望としております。
それで、この中で管理棟のところでバリアフリーという言葉が出てまいります。これは管理棟だけではなくて、公園全体の中で考えていかなければいけないことじゃないかと思うんですが、この点はいかがでしょうか。
村田都市基盤部公園課長
入り口の辺りから管理棟に通る動線、その間も、例えば車椅子の方とか、そういった方が通りやすいように、そういう整備は併せてしていきたいというふうに思っております。当然そのつながる部分と、あとは建物の中と、できるだけバリアフリー化を図っていきたいというふうに思っております。
いさ委員
ちょっと聞き方を変えます。今聞きたかったのは、この公園全体、園路の中で、せっかくこうした展示物を修復するという中では、できるだけそうした場所も例えば車椅子なりで通れるような園路の検討というのはあってもいいんじゃないかと思って、お聞きをしたんですね。川沿いは急斜面がありますから、全部はちょっと難しいかもしれないですけど、できるだけそうした検討はしていく必要があるんじゃないかと思うんですが、いかがでしょうか。
村田都市基盤部公園課長
おっしゃるとおり斜面があったりするので、全てを100%バリアフリーといったところは難しいと思っております。バリアフリーといっても目の見えない方、足の悪い方、そういういろいろあるかと思うんですけども、部分、部分でできる範囲のものを検討はしておりまして、それを文化財との兼ね合いも見ながらどこまでできるかというのを今後詰めて、整備していきたいと思っております。
いさ委員
じゃ、あともう少しだけ。今このスケジュールの中には、先ほどちょっと言いかけた住民参加という部分について、オープンハウスというところで住民の皆さんが閲覧するような格好になっていくということかと思うんですけれども、この公園を使う地域の皆さんがこの公園に対して意見を表明する。その検討に少しでも加わっていくという場所はもう少し検討があってもいいのかなと思いますが、この点はいかがでしょうか。
村田都市基盤部公園課長
今回、どちらかというと保存活用計画で決められた方向性や方針、それを実現するために、いわゆる技術的であるとか、あるいは文化庁とか、そういう文化財の専門家とか、そういう意見を聞きながら、どうできるかといったところを詰めているところでございますので、今の段階ではなかなか一般区民の方という段階ではないかと思います。ただ、その使い方というんですかね、そういったところは今後聞いていく部分があると思うんですけども、それはまた追々というような部分もございますので、今現在は整備に向けた技術的なところを詰めているといったところでございます。
いさ委員
分かりました。確かに専門性が必要なものでもありますから、全部が全部住民の皆さんでというわけにはいかないというのは、それはそうだと思うんですが、いずれにしても、どこかの段階で住民の皆さんがよく使う部分であるとか、こんなふうに皆さんの意見を聞いてやっていきますよというのは、そのやり方自身は明らかにしていく必要があるんじゃないかと思うので、この計画が出ている時点で近隣の皆さん、あ、変わるんだと気にされると思うので、早い段階でこんなふうにやっていきますという少し長めのスケジュールといいますか、出していったほうがいいんじゃないかと思います。これも要望としておきます。
大沢委員
私はこの公園の前で23年ほど生活しているんですけど、ほぼ真向かいでですね。その観点で2点ほどあります。
一つ目は、公開・普及・活用のための施設というところなんですけれども、私、実は12年前に公園ボランティアとして哲学堂公園でガイドをやっていたんですね。そこで育成されてやり始めて、やるんですけれども、しばらくやると、そこで関係が途絶えちゃうというか、その後、それじゃ、何かさらにお願いが来るとか、さらにこういう新しい情報が来たからみたいなことはあまりなくて、それで十数年前にやったけれども、1年ぐらいやって、その後ちょっと立ち消えになっちゃったなみたいなところが正直言ってあったりするんですね。ここのところで、「ボランティアガイドの育成・充実を図るため、資料閲覧や事前準備等を行うスペースを設ける」と書いてあるんですけど、それ以前の問題としてコミュニティとしての関係というか、関係性みたいなものをうまくつくっていかないと、恐らく続かないのかなという気がしているんですけど、これってどんな感じで進めていこうとしているでしょうか。
村田都市基盤部公園課長
今、具体的にお答えすることは難しいんですけれども、今回保存活用計画ができて、いわゆる文化財としての価値を伝えていくといったところで、そういうボランティアの方とか、あるいは学芸員とか、いわゆる専門的にしっかりと研究をしていくと。そういったところも含めて活用していくというところがうたわれてございます。それに向けて、今おっしゃっていただいたとおり、こういう場を設ける以前に、どういうようなやり方をしていくのかとか、そういったところは考えていかなければいけないところだと思っておりますので、文化財の担当とかも含めて、あとは指定管理者とか、そういういわゆる管理のやり方とかも含めて、今後考えていきたいと思っております。
大沢委員
ありがとうございます。あと、この哲学堂公園についての展示・解説で、「現物見学だけでは理解しにくい公園の歴史」、まさしく哲学堂って本当に世界中ここしかないような場所なんですよね。実際には、だから、あそこは本当は世が世ならというか、普通に行っていれば大学になったはずの場所が公園になっただとか、あと哲学館事件との関係であるとか、いろいろ歴史的にもすごいところなんですけど、それがなかなか伝わりにくいというところがあって、ガイドとしてもどっちかというと経験上、中を案内するよりも今みたいな話をすると、みんな、えっ、そうなんだみたいな感じですごく感動されたりというふうなところが実際にはあったりしますから、その辺をしっかりと伝えられるような形を取っていただければというふうに思いますが、いかがでしょう。
村田都市基盤部公園課長
公園に来た方がそこの場所で看板とか案内とか、そういったものを見て理解するというのもありますし、あるいはホームページであるとかそういったものもありますし、あと、ここにも書いてありますけど、QRコードみたいなものを読み込めば、歴史とかそういったところも見られるとか、様々な方法があると思いますので、いろんな方が親しんで楽しんでいただけるような案内の仕方とか、そういったところは考えていきたいと思っております。
大沢委員
分かりました。ありがとうございます。一人の人が基本的には考えたとか、あと6割ぐらいの自治体に行ったとか、そのお金を全部ぶち込んだとか、いろいろすごい歴史があるところなので、その辺が感動的に伝わるようにぜひお願いしたいなと思います。
2点目が、実は【全体】サクラというところなんですけど、23年前に引っ越してきたときは、このさくらの広場って本当にすばらしい桜がたくさんあったんですけど、今はもうほぼほぼ半分以下になっているかなというぐらいになっています。あと、ここの図でいうと、点線の妙正寺川と書いてあるところの両脇が、あたかもある意味千鳥ヶ淵に近いような格好でずっと桜がばっと横に生えていたようなものも今ほとんどないみたいな形になっているかと思うんですが、そこでここの方針のところに書かれているのが、「樹木医の知見等を活かした既存木の保全と併せ、サクラの景観が途絶えないよう、段階的な世代交代を進める」と書いてあるんですけど、今申し上げたようなところというのは今まであまりそういう感じにはなっていなかったように思うんですけど、今後何かそこを変えていくという意味合いですか。
村田都市基盤部公園課長
老朽化、老木となってちょっと元気がない桜等も多々あるかというところでございます。一気に変えてしまうと本当に桜のないような状態になってしまいますので、計画的に伐採もしながらしっかりとそこの場所に植えていくとか、そういったことを考えておりまして、具体的にはどの部分にどういうふうにやっていくかというのは、今後エリアごととか、その木の状態を見ながらやっていきたいというふうに思っております。
大沢委員
さくらの広場であるとか、あと妙正寺川の横の部分というのがどんどん減っていく中で、何でこんなその後メンテナンスされないのといったら、もうここはなかなか難しいんですみたいな話を公園の維持管理者からされたことがあって、それは何でかなという話をしているうちに、例えば水の問題であるとか、要は桜が育つ環境が非常に厳しいから、植え替えしてもちょっと育たないんですとかという、そういうやり取りを実はしたことがあったりするんですが、その辺りも踏まえて、今回は、でも、世代交代を進めていって景観を取り戻していく。そういう理解でいいんですか。
村田都市基盤部公園課長
ちょっと場所によって難しいとかいろいろあるかと思うんですけども、今回、造園学の先生とかも含めてお話をさせていただいております。その中では日照の当たりが悪いとか、そういう話も出ていまして、しっかりと育てていくには日の当たり方とか、おっしゃっていただいたように水の状態とか、そういったところも含めて検討していく必要があると思っておりまして、そこら辺を一つひとつというか、基本的にはしっかりと桜の景観が残せるような形でやるという方向性なんですけども、そのできるできないといったところも見極めながら、今後ちゃんとしっかりやっていきたいと思っております。
大沢委員
ありがとうございます。そうすると、やはり地元にもともと一番愛されていた桜の場所というのは、このさくらの広場のところと、あと妙正寺川の横の部分に斜めに生えていたところ、ここなので、この部分がもし本当に復活できるのであれば、地元としてはすごく喜ばれると思いますので、特に重点的に見ていただければと思います。こちらは要望として結構です。
白井委員
哲学堂公園の再整備については、他の公園と比べて文化財が含まれているところ、それから、国の名勝指定を受けたことによる各関係機関と調整をしなきゃならないというところから、難しさがあるんだろうなと思います。私のほうから、さっきひやま委員からもありましたけど、もう少し聞きたいのが、一般的な公園のメンテナンス費用というのはなかなか補助金が当て込めなくて、中野区の場合、もともと公園面積が少ないので、数だけはたくさんあるんですけども、公園用地を取得する場合は補助金の活用ができる。上部についてもなんですけど、その後の、出来上がった後のランニングコストをどう見るかというところが非常に難しいんですよね。それは同じではあるんですが、今回は文化財の修復が含まれているので、ここの部分が当て込めるというやつなんですけども、具体的にどのぐらいの費用が当て込めるようになるんでしょうか。例えば、これから整備するので、全体の費用などは当然出ていないんでしょうけども、おおむね何割ぐらいですよとか、もしくは上限金額が幾らですよみたいな補助金を当て込める概要みたいなのをまずお伺いさせてください。
村田都市基盤部公園課長
充てられるのが、いわゆる文化財的なものといったところが今の状況でございますが、例えばその文化財の修復に係る金額がありまして、それの2分の1が国の補助金で賄われると。残り2分の1のうちの半分、いわゆる4分の1ですかね、が東京都の裏補助として入るといったところの予定になってございます。
白井委員
国が2分の1、東京都が4分の1で、区が4分の1となると。だから、普通のメンテナンス費用は全額であるんですけど、文化財は幾らかけて修復していくかというところが大きくて、なかなかこれって名勝指定も受けて、文化財のほうの補助金をもらうに当たっても、勝手に直すという状況にはならないので、文化財的にどう価値をとどめながら修復していくかというところの難しさが、まさにこれまで中野区で取り組んだことのほぼほぼ前例がないぐらいの取組が始まっていくんだと思います。
ちなみに、保存活用計画のときには検討委員会が立ち上げられて、制定されました。今回は、再整備計画のところには、造園学2名、建築学1名、哲学堂研究者1名の計4名の方がいわゆる専門職、学識者と書いてあるんですけども、これ、ちなみに前回の保存計画の中でも同じように、名簿を見ると造園学が2名、建築学が1名、井上円了の研究者の方、トップ4人が学識者って書いているんです。これ、同じ4人の方ということでよろしいんですかね。
村田都市基盤部公園課長
おっしゃるとおりでございます。
白井委員
ありがとうございます。恐らく名簿なので、この方々が中心になると思います。ちなみに、こうなってくると、文化財としてどう保存していくかというところが本来はメインの話なのかなと思うんです。確かに公園の整備ではあるんですけども、うち、文化担当は所管が出来上がったんですけども、連携というのはどのようにされていますか。
村田都市基盤部公園課長
まず、保存活用計画については文化財の担当のほうで策定をいたしました。それに基づいて、今回整備の段になったので、公園課のほうで今いろいろ実施しているところでございますが、その中で当然先生方と話すときには情報共有を図ったり、事前に意見を聞いたり、そういうような連携を図っているところでございます。
白井委員
ちょっと気になるのが、大体往々にして文化財的なとか学術委員の方々というと、どうやって最上に残すかとなると、イコール費用算段すると、とてつもない整備費用に跳ね上がっていかないかなという懸念があるんです。かといって経費削減し過ぎると、もはや文化的価値がそんなに削っていいのかという状況になるので、単純に使いやすいとかということじゃなくて、どこの範疇でとどめていくかというところは誰が判断をするようになりますか。
村田都市基盤部公園課長
例えば六賢台とか、いろいろ今後修復していくあれがありますけれども、文化財の物によって老朽具合がもう本当にぼろぼろな感じのものもありますし、ちょっと手を入れればいい。様々な部分があります。建物だけじゃなくて石で作った像みたいなものもあったりしますので、金額的にはどれぐらいかかるかというのはいろいろあるかと思うんですけども、それをどこまで直すのかといったところは、当然どうやってどこまで直すのかというのは今回、先生の中に建築学の先生もいらっしゃいますし、そういう文化財にも携わったことがあるというところ。あとは文化財担当と話をしながら、また文化庁とか、そういったところの御意見も頂きながら、いわゆる華美になるような直し方をするのではなくて、質素ではあるけれども、当然機能としてはしっかりと対応できるというようなレベル感というのは、物によってしっかりと一つひとつ見極めながら対応していきたいというふうに思っております。
白井委員
文化財の保存活用についてというのは、先日も、とある文化財が火事に遭ったりとか、とある文化財が地震で倒壊したりとかとなって、しかも修復したばかりとかですね。今後、どういう形で現代の地震にも対応できるような保存をしていくのかというところもあるでしょうし、かといって鉄骨を入れればいいというわけじゃないでしょうから、費用をかけながらも現代的にどう維持していくかというところも新しい過渡期なのかなとも思うところです。なるべく手を入れるなという考え方もあるんでしょうけど、もう少し考えていかないと、せっかく整備したのにということも大いにあるのかなと思っています。
何となくイメージでいうと、壮大な計画と莫大な予算が必要になってくるのかなと思うんですけど、本来こういう基本計画って、先ほどおおむね10年ぐらいの計画はとおっしゃっていたんですけど、短期5年、中期5年で、その後、長期はいつ先までというイメージはありますか。いかがでしょう。
村田都市基盤部公園課長
長期と書いてございますが、今現在の保存活用計画の中では、基本的には短期の部分と中期の部分といったところを中心にまとめているところでございます。今回、短期、中期と書いている様々な修復等がございますけれども、これも文化財であるので、なかなか直し方とか、直すに当たって発掘の調査をしなければいけない。予定どおりにいかない部分もあるかと思うんですけれども、なるべくスケジュールに沿うように進めていければと思っておりますし、長期以降に関しましては、どちらかというと人の専門家を育てるとか、そういったところも含めていく部分になるかと思いますので、また進んでいく中で、より長期的な部分についても明らかにしていきたいというふうに思っております。
白井委員
本来こういう行政計画であるならば、きちっと期間を定めて、いついつまでにって進行管理も含めてやるべきだと思うんですけど、何となくこれってもう少し緩やかに考えているほうがいいんですかね。現段階でもおおむね10年ぐらいという言い方をしているんですけど、場合によってはもっとかかるかもしれないだろうし、一つは、整備の仕方によっての検討は十分時間を取る必要もあるでしょうし、もう一つは、先ほど来言っているように、やっぱりとてつもなく予算が必要になってくるのかなとなると、ある意味お財布の事情を判断しながらの整備という、こんな観点も区側の事情としても必要になってくるのかなと思います。
取りまとめは今年度ですので、今出ている短期と中期のところというのは、取り急ぎやらなければいけないところというイメージでいいんですか。何となく全体的にはかなり老築化しているというイメージがあるんですけど、必要な箇所、短期、中期で全部出ているというよりも、まずは手をかけなきゃならないところをこの10年ぐらいで出しているというイメージでいいんでしょうか。ここを確認させてください。
村田都市基盤部公園課長
事前の調査とか、そういった状態も見まして、この10年でやろうと思っているところがここに示されているものです。古建築物等というところの中には、当然石造物で幾つかまとめた書き方をしている部分もありますけども、建築物的なものでいえば常識門とか六賢台とか霊明閣とか、ここら辺に書いてあるものがやらなければいけないといったところで、以前に直している部分については今回の10年間でやるというところではなくて、次回なのか、その次なのかまだ分かりませんけれども、状態を見てその段階でやるものですので、今回この10年でやるといったところはここに示させていただいているようなところがメインなところかなと思います。
委員長
他に質疑はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
委員会を休憩いたします。
(午後1時47分)
委員長
委員会を再開いたします。
(午後1時49分)
次に、2番、中野区地域公共交通計画(案)についての報告を求めます。
宮澤都市基盤部交通政策課長
それでは、中野区地域公共交通計画(案)について取りまとめましたので、中野区地域公共交通計画(素案)に関する意見交換会の結果と併せ、御報告申し上げます。(資料3)
1、意見交換会の実施結果でございます。初めに、実施日及び参加状況でございますが、12月8日(金曜日)、12月9日(土曜日)の2日間実施し、合計で2名の参加がございました。
次に、関係団体からの意見聴取でございますが、本計画の策定に当たっては、町会や商店街連合会の代表者が委員となっている交通政策推進協議会において計画内容を協議している経緯があるため、中野区福祉団体連合会の1団体のみに意見聴取をしております。なお、回答は、特に意見なしとなっております。
次に、主な意見の概要と区の考え方でございます。お手数ではございますが、別紙1を御覧ください。詳細についてはお読み取りいただければと存じますが、別紙1の第3章、公共交通サービス圏域に関しては、通し番号1のとおり、公共交通ネットワークの構築が難しいエリアにおける年齢構成、移動実態等をしっかりと把握した上で検討を進めるべきとの御意見がありました。また、第5章の施策に関しては、通し番号2から3に記載のとおり、NPO等の活用や福祉的な交通の検討、また、脱炭素化についての意見がございました。その他の意見としましては、通し番号4から5に記載のとおり、中野駅周辺の開発に関連して、区全体の目指す方向性や西武新宿線の連続立体交差事業に関する意見がございました。なお、多くの貴重な意見を頂きましたが、計画(案)に反映すべきものはございませんでした。
お手数ではございますが、報告資料1枚目にお戻りください。2、中野区地域公共交通計画(素案)からの主な変更点でございます。データの更新、軽微な文言や表現等の修正を除き、内容に関する変更点はございません。
3、中野区地域公共交通計画(案)でございます。中野区地域公共交通計画(案)は、別紙2に概要版、別紙3に本編を資料として添付しておりますので、詳細は別途お読み取りいただければと存じます。
4、パブリック・コメント手続の実施についてでございます。中野区地域公共交通計画(案)に関するパブリック・コメント手続は、2月5日(月曜日)から2月26日(月曜日)まで実施いたします。なお、区民への周知は、2月5日号の区報及び中野区ホームページへの掲載を予定しており、このほか、区民活動センター、図書館等で資料を公表いたします。
5、今後の予定でございます。令和6年2月に中野区地域公共交通計画(案)に関するパブリック・コメント手続を実施し、3月に第1回定例会の本委員会にて、パブリック・コメントの結果と併せ、計画の策定について報告したいと考えております。
御報告は以上でございます。
委員長
ただいまの報告に対し、質疑はありませんか。
いさ委員
これまで大体報告されている中身かと思うので、大きくはないんですが、一つだけ、意見の中で、これは鋭いなと思ったことがあって、第5章、施策の3のところですよね。エネルギーのつくり方の問題。結局、今の電気エネルギー、燃料源が石炭、天然ガス等となっていて、CO2削減につながっていない。これは中野区でどうにかできるような話ではないとは思うんですが、ただ、念頭には置いておく必要はあるかなと思うんです。この後の例えば技術革新なんかがあって、何か大きく動く可能性がないとも言えない。それで、環境の問題なので、環境部のほうとも情報共有したほうがいいんじゃないかと思うんですが、この点いかがでしょう。
宮澤都市基盤部交通政策課長
本意見につきましては、この意見交換会後に環境部のほうにも意見共有しておりまして、また環境部としても、この件については環境基本計画等に反映できるかどうかはちょっと別途ですけども、国とか事業所の動向なんかを注視していきたいと、そのような考え方と認識しております。
委員長
他に質疑はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
よろしいですか。質疑がなければ、以上で本報告について終了いたします。
次に3番、若宮地区防災まちづくりの進捗状況についての報告を求めます。
安田まちづくり推進部まちづくり計画課長
それでは、若宮地区防災まちづくりの進捗状況について御報告いたします。(資料4)
本報告は、若宮地区の防災まちづくりについて、進捗状況と今後の取組について御報告するものでございます。なお、本報告は、危機管理対策等調査特別委員会と重複報告となります。
1、若宮地区防災まちづくりの経緯でございます。若宮地区一丁目から三丁目でございますが、こちらは東京都が実施する「地震に関する地域危険度測定調査(第8回)」、平成30年ですけれども、において地域危険度が高いことから、地域住民とともに防災まちづくりを進めております。令和3年10月には、地域住民が主体となった「若宮地区防災まちづくり協議会」が立ち上げられ、区と協働して地区内の防災性向上に向けた防災まちづくりを実施し、令和4年10月には、協議会から「若宮地区防災まちづくり意見書」が区長宛てに提出されてございます。区では、この内容を踏まえ、地区計画のルールや災害時に有効な避難道路等について検討を実施したので、報告するものでございます。
なお、補足でございますが、本地区では地区計画と並行して、東京都建築安全条例第7条の3に基づく新たな防火規制区域を拡大する対象地区として、地区の防災性向上に向けた取組も併せて行っている地区でもございます。これについては既に当委員会でも御報告してございます。
2、若宮地区における主な地区計画のルール等の考え方でございます。恐れ入りますが、別添資料の図を御覧ください。(1)の避難道路ネットワークの考え方でございます。本地区では、地図の上のほうに示してありますように地区の特徴として、濃い青色の道路になりますが、幅員がおおむね5.45メートル、いわゆる三間幅の道路ですね。三間道路程度の道路が網の目状に一定程度あることから、地域から提出された防災まちづくり意見書を踏まえ、こうした既存の三間道路を主軸としたネットワーク形成を図ることとしてございます。なお、避難道路のうち特に重要となる路線、こちらは道路障害物除去路線ですけれども、赤い線で示されている主要な避難道路と言っておりますけども、こちらの道路については、避難や活動空間の確保を図るため、地区計画による壁面の位置の制限、工作物の設置等の制限のルールの導入を検討してございます。こちらは、別添資料の地図の下のほうの図ですね。建物の壁面の位置の制限を図でお示ししてございます。
恐れ入りますが、表紙にお戻りいただきまして、(2)その他の地区計画のルールでございます。こちらにつきましては、他の防災まちづくりを進めている地域、例えば弥生町や南台などの他の木密地域で導入されている、例えば高いブロック塀を禁止する垣・柵の制限や、建物の隣棟間隔等の確保のルールを導入し、繰り返しになりますけれども、併せて東京都建築安全条例に基づく「新たな防火規制」を導入し、燃えにくい建物、建築の誘導を図っていくこととしております。
3、道路障害物除去路線の対象となる主要な避難道路については、沿道の人たちや権利者に対してアンケート調査や意見交換会を実施することとしています。本年2月中に、対象となる沿道の土地・建物所有者及び沿道の居住者にアンケート調査を実施するほか、2月29日の夜間及び3月2日の午前中に、こちらの沿道の方に対して区民活動等で意見交換会を実施する予定となってございます。
次に4、今後の予定でございます。令和5年度は、アンケート、意見交換会等を含む避難道路や地区計画のルールの検討を進め、令和6年度には地区計画(素案)の検討、令和7年度には地区計画の都市計画決定手続を目指して、検討を進めていく予定でございます。
御報告は以上でございます。
委員長
ただいまの報告に対し、質疑はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
よろしいですか。それでは、質疑がなければ、以上で本報告について終了します。
次に4番、弥生町二丁目19番地区防災街区整備事業の進捗状況についての報告を求めます。
青木まちづくり推進部防災まちづくり担当課長
それでは、弥生町二丁目19番地区防災街区整備事業の進捗状況について御報告をいたします。(資料5)なお、本報告は、危機管理対策等調査特別委員会との重複報告となります。
初めに、1番、主な経緯等でございます。弥生町二丁目19番地区につきましては、令和4年3月に地区の全地権者19名が参加いたしまして、防災街区整備事業準備会が設立されております。また、同年7月に準備組織から中野区に対し、「まちづくり提案書」が提出されているというところでございます。区では昨年8月に、当提案内容を考慮しまして、特定防災街区整備地区及び防災街区整備事業の都市計画を決定しているというところでございます。今後は、準備組織からの申請に基づきまして、事業組合設立認可、事業計画認可を予定しているため、進捗状況について報告するものでございます。
続きまして、2番、進捗状況でございます。(1)番、現在の検討状況につきましては、準備組織によりまして、基本設計、公共施設管理者との協議並びに事業計画書等の作成の上で、権利者との合意形成が進められているというところでございます。
(2)番、地域貢献の概要でございます。一つ目としまして、本郷通り拡幅部の用地確保、建物の不燃化により延焼遮断帯機能の強化をしまして、都市の防災性向上に寄与するということです。二つ目としまして、行き止まりの道路や接道不良敷地について、大街区化により老朽建築物を更新し、土地の合理的かつ健全な利用が可能となることがあります。三つ目としまして、老朽化した公園擁壁の改修と南北に通り抜ける歩行者動線を確保しまして、周辺の密集市街地における延焼防止上及び避難上必要となる機能の確保に貢献することを目指しているというところでございます。
(3)番、事業概要(案)につきましては、A3判の別紙にて補足説明をさせていただきます。別紙資料の左下に記載しておりますが、3番、防災街区整備事業の概要としまして、地区の面積とすると0.2ヘクタール、土地所有者・借地権者19名の方々によりまして組成された組合によりまして、2027年度(令和9年度)に事業完了を目指す事業となってございます。
資料の右上でございます4番、整備方針・計画配置図・断面イメージとしまして、先ほど御説明をしました地域貢献の事項が記載されております。地区の北側におきまして、本郷通りの拡幅用地の確保、防災施設建築物の整備による不燃化促進、また地区の西側におきまして、貫通通路の整備によりまして、本郷通りと弥生町二丁目公園を結ぶ歩行者動線の確保、貫通通路の整備に合わせた老朽化した公園の擁壁の改修等を計画してございます。
また、資料右下に記載のとおり、防災施設建築物の概要につきましては、約1,400平米の敷地面積に対して、現状の容積率の上限、こちらが約290%になりますが、の範囲内において、地上10階建て、高さ31メートルの共同住宅等の整備を予定しているところでございます。
かがみ資料にお戻りいただきまして、最後に3、今後のスケジュール(予定)でございます。令和6年3月をめどに準備組織からの申請を受けまして、令和6年度に区による事業計画(案)の縦覧を経まして、東京都による事業組合設立認可及び事業計画認可を予定しているところでございます。併せて、令和6年度に権利変換計画の認可を予定しているところでございます。
御報告は以上となります。
委員長
ただいまの報告に対し、質疑はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
よろしいですか。質疑がなければ、以上で本報告について終了します。
次に5番、中野駅新北口駅前エリアの市街地再開発事業に係る事業計画(案)についての報告を求めます。
小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長
それでは、中野駅新北口駅前エリアの市街地再開発事業に係る事業計画(案)及び資産の活用について御報告をいたします。(資料6)本報告については、この内容について、中野駅周辺整備・西武新宿線沿線まちづくり調査特別委員会との重複報告でございます。
それでは、中野四丁目新北口駅前地区市街地再開発事業の検討状況について御報告をいたします。
1番、市街地再開発事業の事業計画についてでございます。(1)新北口駅前エリアで実現する機能及び地域貢献の更新版についてでございますが、別紙1を御覧いただきたいと思います。こちらについては、10月の委員会報告の際にまとめておりました、実現する機能及び地域貢献の資料の更新版となります。施設の概要がまとまっておりますので、再度添付をしているものでございますが、1ページの左上の計画概要、延べ面積の数値のみ更新をしております。計画概要については別紙2で御説明をいたしますので、別紙1のこちらの資料は参考として御覧いただきたいと思います。
(2)市街地再開発事業の事業計画(案)の概要でございます。別紙2を御覧いただきたいと思います。1ページ目、地区の概況及び事業の目的については、これまで御説明してきたとおりでございますので、お読み取りいただければと思います。
2番、再開発事業の概要でございますが、概要については記載のとおりでございます。資金計画について、収入、支出ともに2,639億となっておりますが、こちらは別紙3で御説明をいたします。
3番、主な経緯と予定でございます。経緯については記載のとおりでございます。予定については一部変更になってございまして、これまで施設建築物の工事完了を2028年度(令和10年度)と想定をしておりましたが、工事完了は2029年度(令和11年度)、再開発事業の完了は2030年度(令和12年度)としております。これは、これまで御説明してまいりました物価高騰の状況を受けての工事費等事業内容の検討ですとか、施設の在り方についての再整理を踏まえましたこと、また、現地調査等によってアスベスト対策工事等が明確になってきたことから、工事期間について精査をした結果によるものでございます。
4番、計画配置図については、大きな変更はございません。
5番、施設建築物の概要でございます。こちらについては延べ面積が変更になっておりまして、これまでの29万8,000平方メートルから31万5,000平方メートルとなっております。こちらは施設計画の見直しによりまして、バンケットや子どもの遊び場施設を追加したこと、住宅などの専有面積が増となったり、駐輪場面積の精査を行ったというものでございます。続きまして、住宅の戸数ですが、こちらについては約1,100戸から1,250戸に変更となっております。
6番、イメージパース・断面図ですが、断面図、2ページ目に大きいところがございますので、御覧いただきたいと思います。配置等は変わってございませんけれども、中間層の住宅につきまして、1層追加となっております。これまで最上階は61階であったものが62階となる一方で、全体の建物高さに変更はございません。
続きまして、主な階の平面図によって施設の配置を御説明いたします。まず地下1階でございますが、南側は事務所、北側は地域・施設の荷捌き駐車場でございます。続きまして、1階です。1階は新北口の交通広場階でございますが、南は商業、北側はホールとなってございます。2階ですが、駅前広場階と歩行者デッキの中間階でございまして、南側は駐輪場となってございます。3階です。歩行者デッキの階でございますが、南側は商業、北側はホールの南側にも商業、また、けやき通り側でございますが、これまでホールとホテルの間に北に向かっていくデッキの通路がございましたが、通路は西側のけやき通り沿いに変更となっております。続きまして、4階です。4階は、南側は商業、北側はホール、バンケット、ホテルとなってございます。続きまして、5階でございます。5階は、南側、生活関連施設、子育て支援施設、事務所等、また、上階の展望施設に行くための展望ロビーとなっております。北側は屋上広場周りに子どもの遊び場、エリマネ施設、バンケット、ホテルとなっております。続きまして、8階から42階については住宅となってございます。その上でございますが、44階から59階については事務所になってございます。60、61階ですが、南側は展望施設、北側は事務所でございます。62階につきましては展望施設、展望テラス、北側は住宅となってございます。続きまして屋上ですが、屋上は展望テラスということでございます。
続きまして、8ページですが、都市基盤施設の配置図でございます。左側が223号線の立体道路、右側が都市計画駐車場の位置図を示しております。
9ページ目ですが、デッキと広場等の配置図でございます。左側が1階の駅前広場階、広場1号、2号、それから敷地周りの歩道上空地などを示しております。右側が歩行者デッキ階、広場3号と歩行者デッキのネットワークを示しております。以上が(2)の御説明でございます。
続きまして、(3)事業収支案についてでございます。別紙3を御覧いただきたいと思います。これまでの経過をまとめておりまして、左側が提案時、真ん中が令和4年12月時点、右側が現時点でございます。令和4年12月には総事業費2,250億円。その後、質疑の中で約250億円の上振れということで御説明をしてまいりましたが、現時点では2,639億円。こちらは、さらなる物価上昇というところと、その他、事業によって取得をしていく歩行者デッキの用地取得費等を含めたものによる上昇でございます。
令和4年12月の時点と現時点を比較して御説明いたします。真ん中の表のところでございますが、従前資産評価については、640億円が663億円。一方で、市街地再開発事業の補助金としては、430億円で変更はしてございません。
続きまして、上昇分389億円の内訳でございます。最初に支出ですが、工事費については物価の上昇分、それから施設の配置等調整というところは住宅のフロアの増ですとか、地権者の床の対応分、それから機能向上のための施設増については、駅前広場と歩行者デッキ階を結ぶエスカレーターの事業者負担による追加。その他でございますが、アスベスト処理費、解体費の物価上昇分。機能向上のための施設増というところは、事業者負担による中野五丁目側デッキの用地取得分。転出補償金の減というところにつきましては、他の権利者の転出、権利変換に変わったというところでございます。
収入についてでございます。事業者による収支改善は、住宅の増ですとか床の処分価格の増によるものでございます。その他につきましては、歩行者デッキ、都市計画駐車場の公共性を鑑みた別途補助金分でございます。
続きまして(4)市街地再開発事業の費用便益分析及び税収効果評価についてでございます。別紙4を御覧いただきたいと思います。左側は、市街地再開発事業の費用便益分析についてです。市街地再開発事業の社会的な評価として、事業採択の判断材料の一つとして用いられる分析でございまして、国土交通省のマニュアル案に基づいて実施をしております。事業に要する費用と、その事業から得られる便益から事業を評価しておりまして、下側に分析結果を示しておりますが、総費用に対して総便益、費用便益比(B/C)2.11となってございます。事業採択の判断指標として、一般的には1.0以上ということを言われておりますので、より効果のある事業ということでございます。
右側は、市街地再開発事業による税収効果評価についてでございます。こちらは、再開発事業による税収と負担を算定することによって事業効果の一側面を評価するために実施するもので、こちらも国土交通省のマニュアルに基づいて実施をしております。下が算定結果でございますが、供用開始から9年目には累積収支が黒字転換、供用期間終了までに約258億円の累積黒字ということでございまして、当事業は事業による税収効果によって経済的効果のある事業であると評価ができます。
最後、表紙に戻っていただきまして、今後の予定でございます。令和6年の予定については、これまでの説明から変更はございません。施設建築物の竣工時期のみ令和11年度に変更しております。令和6年第1回定例会では、従前資産評価など関連する報告と併せまして、区財産の処分に関する議案、サンプラザ地区に係るまちづくり整備方針の変更に関する議案を提出したいと考えております。議決が得られた後に事業計画同意、令和6年度に入りまして事業計画認可というふうに進めていきたいと考えております。
御報告は以上でございます。
委員長
ただいまの報告に対し、質疑はありませんか。
ひやま委員
御報告ありがとうございました。この新北口駅前エリアの財産処分も第1回定例会で出てきますし、いよいよ大詰めを迎えているような印象を受けます。その中で、まず別紙1番からちょっと伺ってまいります。別紙1の、先ほど延べ床面積が増えましたというふうな御報告がありました。バンケットや住宅など、こういった駐輪場なども見直したというふうにおっしゃっていました。逆に減ったものというのはありますか。
小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長
物価高騰、工事費高騰等の影響を踏まえまして全体を見直したというところがございまして、住宅が増になっている一方、商業フロアの商業施設は減になっているというところはございます。
ひやま委員
そうすると、この新北口駅前エリアのにぎわいというのが、商業棟が1個減ることによって、その点についてはどうなのかなというふうな心配もあります。その点についてはどのようにお考えになっていますか。
小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長
商業施設の商業フロア、店舗区画の面積としては確かに減となっているところはございますけれども、一方で、この間の権利床の調整、地権者との調整というところもございまして、子育て支援施設ですとかバンケット、展望施設というところも入ってきているところがございまして、そういった全体の商業の延べ床、商業として計算できるというところで集計をしていきますと、提案時の商業の面積と現在の面積というのは遜色ないというふうに考えてございます。
ひやま委員
トータルで見ると、そこは問題ないんだというふうな認識だと思いますが、さりとてちょうど上にあるのと、それから下にあるのとでは、やっぱりどうしてもにぎわいというのは違ってくるんだというふうな気もいたします。
それで、先ほどもう一つ、駐輪場のところなんですが、前回のこの建設委員会でお示しをされた資料を拝見すると、この駐輪場は地下にあったんですよね。駐車場のところに駐輪場というふうに書かれていて、それが今回のこの図で拝見しますと2階のところに来ているというふうになっております。もともとこの2階というのは、逆にどういう使い方だったんですか。
小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長
2階については、交通広場階と歩行者デッキ階に挟まれた高さが決まっている中で1階、2階というところでございまして、十分な階高が取れないフロアという中で検討がされてきたということでございます。当初の提案時には、住宅のエントランスと1階部分の商業の吹き抜けという形になっておりましたが、この間、様々事業収支改善というところの検討ですとか、地権者の床の配置というところを考えてきた上で、ここに現在、駐輪場が計画をされてきたというような経緯でございます。
ひやま委員
一つは、先ほど言ったようにエントランス、当初。それから、吹き抜けということで、ここがある意味で言ったら玄関口というか、出会いの広場のある意味では一番の顔となるようなところ、ここに駐輪場を置かれると。だから、それは、それまでエントランスと吹き抜けだったのが、そこに駐輪場が入ってくる。なかなかちょっとイメージはしにくいんですけれども、そうしたときに圧迫感というか、見た目というか、その辺がどうなるんだろうなというのが一つと、それから、2階の上の階と下の階の3階と4階と1階には商業施設ですよね。商業エリアになっていると、商業施設があって、その上にいきなり駐輪場が来て、その上にまた商業が来ると、果たして連続性という意味でもどうなんだろうなというところがあって、この2点についてはどのように考えていますか。
小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長
駐輪場が2階に来ているというところは、1階から見たら、2階に駐輪場が、自転車が止まっているのが見えるとか、そういうことではないというふうに思いますし、1階から3階に行く際にも駐輪場に自転車が止まっている真ん中を上がっていくという形ではなくて、きちんと区画をされているというふうに認識しているところでございます。1階の商業施設については、確かに交通広場からデッキまでだとかなり高さがあるというところでございますが、商業フロアとしては1階も十分な階高は取っているというふうに考えているところでございます。1階と3階の商業施設というところは、1階、交通広場階には生活に密着するようなスーパーですとか、そういったところが計画をされていて、3階、4階の商業施設には駅ビルと連携をしたような商業施設ということで、若干この商業の性格も違うというふうにも聞いております。ですので、直接の連続性というところは必ずしも必要ないんではないかということで事業者からは聞いておりますが、そうはいっても1階と3階のにぎわいの連続というところは我々も意識をしなければいけないというふうに思っておりますので、そこについては、詳細な計画の際に十分意識をして設計作業を進めていくように今後も要請していきたいというふうに考えてございます。
ひやま委員
分かりました。それから、別紙3の事業収支案のところなんですけれども、提案時、令和4年12月、それから今年の1月時点ということで、三つこちらにあります。従前資産評価額、これを拝見しても、どんどん上がってきているんだなというふうにこちらから見て取れます。他方で、転出補償金のところが減っているんですよね。令和4年12月のときには430億円で、現時点でいうと409億円。この減っている理由というのは何なんですか。
小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長
転出補償金についてですが、令和4年12月、430億円、令和6年1月、409億円というところで、このうち区の転出するという予定の金額については、区としては400億円というところで示しておりますので、そこのところは430億円のうちの400億円、409億円のうちの400億円というところで変わってはございません。一方で、他の権利者が転出する。転出補償金を得るということで進めていたものが、一部権利変換で床に変換をするということで補償金が減になった。他の権利者の要因によるところでございます。
ひやま委員
中野区の転出補償金というのは、そうすると400億円で、これまでと同様に変わらないという理解で分かりました。ちょっと私、教えていただきたいのが、従前評価が上がっていますと。当初中野区はこの転出補償金なんかを活用して、中野区の新庁舎の整備に充てるというふうなことで、それは今ももちろん変わらないと思うんですが、ただ、新庁舎の例えば什器もそうですし、本体の工事も、やはり今のこの物価高騰の影響なんかによってどんどん上がっていると思うんですね。そういったときに、この転出補償金のところなんですけれども、これについてはこれまでずっと400億円、400億円とおっしゃってきたんですけれども、従前評価が上がっている中で、この転出補償金のところを、400億円を見直すと。要するに、もう少し上乗せするというふうな検討というのは、なされたことはあるんですか。
小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長
どのぐらい転出するかというところについては、ちょっと所管外になるんですけれども、区としては400億円ということで、一貫してこれまで進めてきたというところでございます。
ひやま委員
従前評価が上がったところで、これも当然所管外になるんでしょうけれども、上がったところについては権利変換の中で、いろんな区の施策を実現していくということで活用していくというふうなことだと思うんですが、その辺についても400億円ということにどうしてそんなにこだわるんだろうなという疑問があって、そういったところは所管外なのでお答えできないということなので、これ以上お聞きしませんけれども。
それからもう一点は、この事業費が上がっているというところで、今回は389億円で、このうち工事費その他のところでこのように増えていますと。この収入のところで、その他の補助金約48億円というふうにあります。これは具体的にどういった補助金なんですか。
小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長
こちらにつきましては、具体的には歩行者デッキ、周辺地区につながるデッキですとか、都市計画駐車場については最終的に中野区が所有をしていくというような整理を進めておりまして、そこで公共性も鑑みて、そこに補助金、再開発事業に対する区の負担金という形になりますけれども、区が負担をした上で、そこについては区が国庫補助金を得ていくということで考えております。具体的に今検討しているところとしましては、社会資本整備総合交付金の都市地域交通戦略推進事業、こういったところから国庫補助を得ていくということで考えてございます。
ひやま委員
まず一つは、そうすると、駐車場のところが都市計画駐車場、区の持ち物になるというふうにおっしゃっていました。これについては今後どれくらいの歳入というか、区に入ってくるものは見込めるんですか。
小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長
運営は事業者が運営をして、駐車場部分の床のみ区が所有をするというようなことで現在検討しておりまして、その具体的な事業スキーム、それから運営スキームというのは今後整理をした上で御報告をしたいというふうに考えてございます。
ひやま委員
分かりました。それから、アスベストのその他のところで支出が増えていますけれども、このアスベスト、先ほど計画の中でも事業が今回遅れるということで、その理由として一つ挙げておられたのがこのアスベストというところでした。これだけの事業になると、やっぱり事業の計画というか、進捗というか、スケジュールというのは非常に大事だと思うんですが、その際、アスベストというのはこうやって影響するんだろうなというふうに改めて思ったところなんですが、こういうのは今もこの段階でしか分からないものなんですか。
小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長
これまで事業者募集をして、施工予定者を決定して計画を進めてきたという中で、当初アスベストはあるのではないかというふうに想定されておりましたけれども、そのボリューム感というのは全く分からない状況でして、施工予定者が決定をした後に、詳細の調査を具体的にそこから部材を採取したりして、アスベストがどのぐらい含まれるのかというのをちゃんと把握した上で工程を引いたというところで、初めて詳細の設計工程を引いた中で、このぐらいの期間はかかるというふうに分かってきたものでございます。
ひやま委員
それで今回このスケジュールのところが遅れるというふうな御報告がありました。それで様々な影響のところが非常に懸念されるというか、心配なところなんですが、この遅れることによって何か影響というのはあるんですか。
小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長
最終的に再開発の施設建築物の竣工が少し後ろ倒しに2029年度になっていくということでございまして、一方で、西側南北通路・橋上駅舎、駅舎は出来上がってくるというところでございますし、それに関する交通広場、歩行者デッキというのもそれに間に合う形で完成をさせていかなければいけないというところで、人の流れというところには影響しないように本事業も進めていきたいというふうに考えてございます。
ひやま委員
ありがとうございます。いよいよ議決の段階になって、やっぱりこの新北口駅前エリアの市街地再開発事業というのも遅滞なく着実に進めていかなくてはいけないというふうに思っております。ただ一方で、これは所管外になってしまうので、今回お聞きはしませんけれども、展望の施設であったりとか、事業の持続可能性といいますか、今後の将来の負担のところとか、そういったちょっとやはり心配なところも非常にあって、そういったところはまたちょっと別の機会で質疑をさせていただきますけれども、そういったところもしっかりと見極めていただきながら、この事業を進めていっていただきたいというふうに思っております。こちらは要望で結構です。
大沢委員
私のほうから4点あります。まず1点は、竣工時期の問題なんですけど、1年遅れましたという話なんですけど、駅前がシンボルを失う期間が5年間だったのが6年間になると。ざっくりで言うと、そういうことなんだと思うんですね。ここまでいろいろ検証した結果として、これ以上さらに遅れる要素というのはもうない。これが確定の時期であるというふうに言い切って大丈夫ですか。
小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長
社会情勢等がどうなるかというところは全く見えないところもございますけれども、具体的に施設計画全体のボリューム感を踏まえて工程を引いて、今回再開発の事業計画としてお示しをしておりますので、現時点ではこの2029年度というところで進めていくというところでございます。
大沢委員
ごめんなさい。ちょっと質問の趣旨が分からなかったみたいなので、もう一回聞きますけど、現時点ではではなくて、これから先、遅れるリスク要素がまだ何か検証する中で残っているんですかという質問をしています。フォースマジュールみたいなやつは別だと考えてください。
小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長
そういう意味で言えば、現在の事業計画のボリュームを持って計画をしておりますので、この工程で進めていくというところでございます。
大沢委員
二つ目の質問が収支のところになるんですけれども、従前資産評価額は640億円とか663億円という数字が出ているんですけど、この妥当性の検証ってどのような形でされていますでしょうか。
小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長
こちらについても区の資産の評価というところで、資産管理の担当の所管になります。聞いておりますのは、不動産鑑定等をした上できちんと確認をしているというふうに聞いてございます。
大沢委員
分かりました。すみません。所管が違うということでこのぐらいにしておきますけれども、3点目ももしかして所管が違ったら申し訳ないんですけど、ここで気になるのが、事業費が令和4年12月の議会報告のときからプラス389億円というのは、17%ほど増加していますというところです。一方、従前資産の評価額が640億円から663億円ですね。ここは約5%の増加というふうになりますよね。ということは、権利変換するに当たって変換する後の物の価値のほうが大きく上がっているように、パーセンテージでいうと3倍以上ですね。という形になるので、変換そのものに影響があるのではないかというふうに考えるんですけど、この点はどうでしょう。
小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長
権利変換後の面積等々は、すみません。所管外でちょっとお答えできません。
大沢委員
分かりました。あと四つ目、これは要望に近いんですけれども、先ほど住宅の増のほかへの影響というところで、トータルでは商業の延べ床は変わっていないと。しかし、フロアという意味というか、外部の人が自由に入る余地という感じですかね。それが減っているというふうな形に聞こえたんですけれども、ごめんなさい。まず、そんな理解で正しいですか。
小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長
委員お話しのとおりで、店舗の区画面積とかは減になってきているというところでございます。
大沢委員
そうすると、これまで第3回定例会とか第4回定例会でいろいろ話が出てきていた中野の商店街のフードコートをつくりましょうだとか、つけめん云々とか何かそんな話がいろいろ出ていたと思うんですけど、これも事業者と調整していきますという答弁を一貫して区長はされていたかと思うんですけど、そこに何か影響が生じるような可能性はあるんですか。
小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長
確かに店舗の区画面積は少し減になっているところではございますが、店舗が入ってくるというところは変わってございませんので、そこについては引き続きというふうに考えてございます。
大沢委員
最後は要望になりますけれども、区として区民のためにそういうふうに入れたいよというふうに今まで事業者と調整するよと言ってきた部分に関しては、影響が生じないようにしっかりとお願いできればと思います。こちらは要望で結構です。
斉藤委員
幾つか確認しながら御質問をさせていただきます。まず別紙1の2ページ目ですね。中野五丁目の部分が、安心して楽しめるにぎわい空間ということで、写真は中野サンモールとか中野ブロードウェイの写真が今載っているかと思うんですが、中野五丁目の問題の一つと言われているのが、どっち側というんですかね、飲み屋街というか飲み屋がたくさんあるところだと思うんですが、地域の商店街の皆様からは、悪質な客引きだったり、不法のごみ捨て、また放置自転車など、たくさんのそういう問題が困っているという声を聞いております。そういう部分ですね。安心してというところを書いてありますが、今の現状、決してあの場所は安心して過ごせる場所ではないんではないかという認識を持っているんですが、所管の見解としてはどのようにお考えでしょうか。
小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長
中野五丁目ということで、新北口というよりは中野五丁目のまちづくりの考え方というようなところかと思います。中野五丁目につきましては、商業エリアについて、まちづくり基本方針を昨年策定してきたというところで、この新北口につながるにぎわい、回遊性というところであったり、また広域避難場所につながる防災軸の強化ということで今後検討を進めていきたいというふうに思っておりまして、具体的に中野北口三番街商店会と意見交換等を始めているところでございます。そうした中で今、委員お話しのような懸念点についても地元の方と意見交換しておりますので、まちづくりの中で地元の方と意見交換しながら、どういったまちを目指していくのか、合意形成を図りながら進めていきたいというふうに考えてございます。
斉藤委員
ありがとうございます。私は、ここに書いてある「安心して」というところが、商業をやられている、店舗をやられている方にとっては非常に重要な課題だと認識しておりますので、意見交換会を今後、中野北口三番街商店会以外の方ともされるということですが、ぜひ安心面というところに関しても、区の皆さんは区民の皆さんの声をしっかり聞いていただきたいと思います。
次の質問に入ります。別紙2の7ページなんですが、62階の平面図の部分なんですが、住宅というところが書いてありますが、改めてこの住宅の部分は今現状どのように考えているのか教えていただいてもよろしいでしょうか。
小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長
62階部分にも、この配置のように住宅フロアがあるということで計画を進めているというふうに聞いておりますが、ここの中の具体的な計画については、特にどうなるとか聞いているところではございません。
斉藤委員
これってもともと、前回の報告でも62階って住宅でしたっけ。そこをちょっと確認させてください。
小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長
すみません。時点をちょっと確認しておりましたが、前回の10月の報告の際にも、最上階には住宅という形でお示しをしてございました。
斉藤委員
ありがとうございます。何かここに住宅がぽんと来るのが違和感を感じてしまうんですよね。急に62階の展望テラスに住宅ということで、前回も私の記憶では確かにこういう話は出ていたかと思うんですが、ここの確認を今後もう一度していただきたいかと思います。
次に、別紙3のところの、私もお金の部分です。ひやま委員から遅れることの懸念点ということが先ほどあったかと思います。私は、万博も推進している党としては大変聞きづらいところではあるんですが、これだけ遅れるとお金に非常に影響があるかと考えています。一般的に遅れたら費用がかかると思うんですが、その辺、所管の認識としてはいかがなものでしょうか。
小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長
物価、工事費等の高騰というところももうしばらく続くというような見込みもございますので、できるだけ速やかに本事業を進めていきたいというふうに考えてございます。
斉藤委員
そこに対して今後予算の変更などを多分行ってくると思うんですが、計画的な部分というのはあるんでしょうか。
小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長
現在この計画、今お示しの計画に基づいて事業計画、事業認可を得て進めていくというところでございますので、現時点、この計画にのっとって順調に進めていきたいというふうに考えてございます。
いさ委員
昨日の委員会で聞かなかったことも含めてちょっと聞きたいと思います。
最初に簡単なほうから。別紙2の2ページ目の地下1階の平面図の中に荷捌き駐車場がございます。これ、地域・施設荷捌き駐車場となっていて、この施設の荷捌きとともに中野五丁目地域の事業者の皆さんの荷捌き場ともなっているという認識だと思うんですけれども、この場所で荷捌きをして、中野通りを渡って向こう側に出てきて、それを荷台などで運ぶということになろうかと思うんですが、とても簡単なものや、とても量の多いものを運ぶときにはなかなか非効率な格好になるんじゃないかと思っていて、果たしてこれは使われるのかなという今ちょっと懸念を抱いていたんですけれども、地元の事業者の皆さんとはどのようなお話をされて、どのような要望というか、その話合いの中で落ち着いたんだと思うんですけど、どういう話になったのかちょっと教えていただけませんか。
小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長
現在、中野通りの中野五丁目側に荷さばきの駐車がかなりあるということで、そこが交通計画上、まちづくりの課題にもなっているところでございます。こうしたところを解決するために、この中野四丁目の新北口の中に荷捌き駐車場を設けて、そこから台車なりで地下通路を通って中野五丁目側に運んで、そこからエレベーターで地上に出て、荷さばきをしていただくということで考えているところでございます。こうしたことで荷さばきをされる方も不安なく、安心してちゃんと駐車ができるということにもなるかと思いますし、あと地元の方、中野五丁目のまちづくりの中でも、こうした駐車場を造るということで御説明をし、また地域の方、商業を営まれている方の御協力も得ていきたいということで、地元の方とちゃんと使っていただけるように協議・調整を図りながら進めていきたいと考えてございます。
いさ委員
今聞きたかったのは、地元の事業者の皆さんがどのような御意見をお持ちで、どういうふうに考えていらっしゃるのかという部分なんですけど、改めて御答弁いただけないでしょうか。
小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長
中野五丁目ですので、事業者というか各店舗の方かと思いますけれども、過去には店舗の方にもアンケートを取ったりして、そういった施設があれば活用の意向があるかどうか、そういったことも確認をして本計画をつくってきたということでございまして、実際に造った後も活用されるように今後も引き続き地元の方と話し合いながら進めていきたいというふうに考えてございます。
いさ委員
私は別に特にこのことを否定しようというつもりじゃないんですけれども、実態的に納品する事業者の側にとって、例えば台車2台で往復しなければいけないみたいになったときには、店舗から離れていると、それ相応に大変だし、また逆に片手で済むものをここに止めて運ばなきゃいけないとなると、本当に使われるのかなという単純な疑問があるんです。それで、その辺りは、地元の事業者の皆さんが納品事業者に何かお願いをするという形で、本当にこれを運営していけるのかなと思って、単純に聞いたわけなんです。この荷さばき場を使えると想定される事業者さん、店舗って中野五丁目のどのぐらいの範囲なんですか。想定はありますか。
小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長
具体的に何メートルとかそういったところ、数値は持っていないところでございますけれども、ちゃんと施設を造ることで、中野五丁目に駐車をしている駐車違反等もきちんと取り締まれるようになるというようなことも聞いておりますし、駐車場を造ることでそうした駐車違反のリスク等もなく、きちんとした時間止められるということにもなるかと思います。そうしたところできちんと使っていただきたいというふうに考えてございます。
いさ委員
これでやめます。私も中野通り沿いのそういう荷さばきの駐車はないほうがいいと思いますし、あの中も狭い道が多いですから、車はなるべく通行しないほうがいいとは思うんですが、実態に即しているのかどうかというところでちょっと疑問がありました。つまり、そこにいる店舗さんも、納品事業者さんにどれだけの強制力を持って、ここを使ってくれと言えるのかというのもありますし、実際に不便だったら、ちょっとの時間止めちゃえということはあるんじゃないかなというふうに思っていて、また、この施設に納品する車と地元で中野五丁目に入っていく車が、例えば年末だったり、月末だったりというふうにかみ合うというときに、きちんと回していけるのかみたいなことも含めて、使い方はよくよく今後も考えていかないといけないんじゃないかと思って、今のうちからちょっと言っておきたいと思います。これは意見です。
じゃ、次なんですけれど、別紙4のところ、昨日もちょっと聞きかけたんですが、この中で費用便益の分析というものが出てきていて、昨日、中野駅周辺整備・西武新宿線沿線まちづくり調査特別委員会で羽鳥議員のほうからも、この区域外というのは何なんだということで質疑があったわけなんですが、ここには「事業の実施前と実施後における地価の差分」というもので書いてあるわけなんですけれども、さらに、この上に便益というものが書いてあって、それは何だという説明が書いてあります。「事業の実施により事業区域の内外にもたらされる社会的利益の総和」というふうに書いてあるんですが、国土交通省のマニュアルの中では、この社会的利益というのは何か説明がありますか。これは一体何を指しているんでしょう。
小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長
国土交通省のマニュアルの、その社会的利益という意味というところまでちょっと具体的に今、持ち合わせておりませんが、便益の社会的利益の総和として区域内と区域外のこの二つの考え方が示されているというところですので、費用便益分析上、区域内の収益向上分、区域外の地価の差分というところが社会的利益ということで理解してございます。
いさ委員
というふうにしかお答えできないかなと思うんですが、昨日も羽鳥議員の質疑の中で、この地価なるものの区切りの仕方の話も出てきたと思うんです。一つの基準で地方の都市開発、それと23区内の都市開発を本当に分析できるのかというところでは大きな疑問があります。また、昨日言いかけたことなんですけれども、結局これって別紙3のところでも、地価が上がって保留床の処分金も上がっていると。したがって、中野区の権利床についても価格は上がっていると。じゃ、それはここでいう利益にどうやって反映させるのかというと、昨日聞いたことでは、権利床の価格が上がったとて、事務所に中野区が賃貸しをするときに、周辺地域の価格もあるから、それ相応に上がっちゃうとそうは借りてくれない。だから、そうそう上げることは難しいよという答弁があったと思うんです。課長からはそのような答弁がありましたね。つまり、地価の上昇に伴って、直ちに一緒に賃貸しの賃料を上げていくというふうにはいかないよねという答弁だったと。だとすると、区域外で地価が上がることによって何か便益が生まれるというところでは、そごが生じているんじゃないかと私は思うんですけど、この点はどのように考えますか。
千田中野駅周辺まちづくり担当部長
昨日の資産管理活用課のほうからのお話かと思うんですけど、そちらについては前回、想定する賃料収入があれから、令和2年から経年しているので、もっと高く見込めるんじゃないかというものに対して、いやいや、地価のほうは向上しているけど、賃料についてはそのまま平行線で推移していますよという答えだったと思うので、今、委員おっしゃっているような話とは若干意味合いが違うのかなというところで認識をしております。
いさ委員
いや、そうじゃないんじゃないですかね。地価が上がることで、事業の実施前と実施後の地価の差分であると。それが区域外の利益として出てくると。だから、実際には上がった分の賃料がそのまま上がっていくに従って、賃料も上げていくというわけにはいかないよねという話なわけですから、これがBの便益のところでこういう見立てを立てているということは、ちょっと違うんじゃないかと僕は思うわけなんです。というのは、結局何が言いたいかというと、この国土交通省のマニュアル自身が一つの見方を示しているにせよ、今の中野区のここの市街地再開発の問題でどれだけ妥当性があって、現実に即しているのかというと、うーん、これはどうなのかなと。率直に言って、この資料を出す意味はどこにあったのかなというふうに思っています。何か土台がぐらぐらした上に、イフ、イフのイフの組合せのことですよね。
それで、さらにこの別紙4のところには、その便益の情報を土台にして、今後どうやって黒字が発生するかと。竣工後47年までに258億円の累積黒字が出ます。9年後から黒字に転換しますとなっているわけなんです。でも、その土台は、さっき言ったような国土交通省の分析、本当にこの中野区に当てはまっていくのかというようなものを基に、この先の利益が出ていくというグラフになっているわけなんです。そうなると、これをどこまで真剣に見なきゃいけないのか大いに疑問があるんですが、改めてこの資料を出した意図を問いたいんですけど、お答えいただけませんか。
千田中野駅周辺まちづくり担当部長
まず費用便益調査でございますけど、こちらについては事業の実施効果について判断するための指標というところでございますので、これについては国土交通省のマニュアルに沿って、効果があるというところで、特に地区内便益だけではなくて、周りに対する効果もマニュアル算定上評価されるというところで、この結果を御覧いただければと思います。
また、右側についてはまた別のマニュアルによるもので、これは税収効果についてです。こういった土地利用が図られた場合、ここについても補助金が投入されるわけですけど、税の投資効果はあるのかというのをマニュアルとして算定して、評価の指標としているというところでございますので、そういった指標の中で見ていただければと。一方で、先ほどの、今後、中野区が従後資産として取得する財産活用、それについては当然施設の用途とか運用の仕方、そういったもので全く収益が変わってきますので、そちらはまた別のものということで御認識いただければと思います。
いさ委員
結局そのぐらいのものですよという見方しかできないのかなと、今のお答えからも思いました。昨日もやり取りの中で、これから先、オフィスの需要がどうなっていくかというところで、あんまり先々明るい話ではないということもあったりすると思うんです。これは昨日、羽鳥議員が示したNHKの報道だけじゃないですよね。この間、例えば週刊東洋経済なんかでも特集記事があったと思うんです。オフィスの需要がどうなっていくかというのは、正直この5年先、10年先を考えて、そんなに明るい展望が持てる話じゃない。そういう社会的な情勢だったりを踏まえたものになっているかというと、そうではないというところぐらいの資料だということで、こちらとしては思っておくほかありませんので、改めてこういうものを出した意図が、意味があったのかなというふうにこちらとしては思っています。意見ぐらいにしておきます。
委員長
委員会を休憩いたします。
(午後2時57分)
委員長
委員会を再開いたします。
(午後3時19分)
白井委員
どこからお伺いしようかと思うんですけども、それでは、まず別紙2のところから、区役所・中野サンプラザのレイアウトが今回新しく示されました。それで、前回示されたものと大きく変わっている点、概要で結構なんですけど、いま一度ここを教えていただけますか。
小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長
まず断面図のところで、住宅が中間階1層増えておりまして、建物が、61階が62階になっているというようなところです。あと、配置図のそれぞれの床の配置というところは今回細かく新しく出したところでして、あと大きく変わっているのは3階の平面図でして、これまでホールとホテルの間、北側ですが、ここに通路が、中野四丁目西側に向かっていくようなデッキの通路が、北側に向かっていくデッキの通路があったんですけれども、ホテルがホールにくっつくような形で歩行者動線、デッキ階がけやき通り側に移ったというところが変わってきているというところでございます。その他は大きく変わっているところはないかなというふうに思います。
白井委員
まず私が大きく変わっているなと思ったのは、先ほどひやま委員からもあったんですけど、駐輪場なんですよ。
3ページ、右手の2階平面図というところに、ここに駐輪場というのが入っているんです。この駐輪場は区の所有ですか。
建物のいわゆる附置義務としての駐輪場なんでしょうか教えてください。
小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長
すみません。この駐輪場も今回初めてお示しをしたものでございました。駐輪場については、ここに公共用の駐輪場と住宅用の附置義務駐輪場と商業施設用の駐輪場ということで配置がされておりまして、民間の施設のフロアというところで公共施設も公共貢献の中で造っていただくということで、現在計画をしているところでございます。
白井委員
公共貢献、それから住宅、商業、一緒くたに全部入っているわけですよね。そうすると、区の所有というのは公共用の部分、ここも区ですか。あくまでも区の所有分はないんでしょうか。ここを教えてください。
小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長
駐輪場の部分については、区の所有ということは予定してございません。
白井委員
建物の高さ自体は61階から62階になるんですけども、262メートルで変わらずと。今、駐輪場からお伺いしたのは、もともとは地下にこの駐輪場等の施設があったんですけど、何となくね、どこが地表になっているかというレベルのカウントの仕方が難しいんですけど、高さは変わらない。階層は1階増えているというやつなんですけど、地下は減っていますか、これ。いかがでしょう。
小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長
これまでの事業収支の改善というところで、地下の掘削面積を減らしたいということで、地下を減らすということで検討してきておりまして、地下については面積は減っているところでございますけれども、もっと下の地下2階、3階というところでございますので、そこの部分が減っている上で地下部分、それから、その辺の配置を動かして現在の計画になっているというところでございます。
白井委員
地下部分、地下3階まであったものが2階に減っているとか、そういうイメージですか。一部減っている、面積が減っている。高さは変わらない。階層は1階増えているんだけど、要は費用を抑え込むためにどうしたかというと、もともと地下を掘って駐輪場にしようとしたものを2階に入れた。2階がいいかどうかはあるんだけど、もともと地下に置こうとしたのをわざわざ上に上げようとしたのは、とにかくこのコストが上がっているのをどう抑え込むかという工夫をしたんだという話なのかなと思っているんですね。だから、高さは変わらないんだ、階層は増えていますよと言うんだけど、要は地下が減っているんじゃないかなと私は見たんですけど、どうですかね。
小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長
確かに地下は減ってございます。そこが、どこがどのぐらいというところまで数値は持ち合わせておりませんけれども、地下を減らした上で配置を工夫して、駐輪場については階高が取れないこの2階の部分に配置をしてきたというところでございます。
白井委員
だからね、一番初めにどこが変わりましたかと言ったときに、本当はめちゃくちゃ工夫されたのはここなんじゃないですかね。現下の物価高騰下の中でもあって、ただでさえ費用が増加している中、どうやって中野サンプラザと区役所の費用を抑え込むかという工夫をされたんじゃないかなと。その上で、地下部分を減らしたがゆえに、駐輪場をさてどこに移動しようかというので、この2階部分に持ってきたということなんだろうと思うんですね。住宅の部分も商業の部分も公共貢献の部分も、全部ここへ一緒にまとめて駐輪場にしたんでしょうけども、台数は従前の台数と今回のこの2階部分に置こうとしている台数は変わるんでしょうか。ここも教えてください。
小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長
公共駐輪場としては新北口に1,500台を配置するということで、それに基づいて計画をしていただいたというところで変わってはございません。一方で、住宅の附置義務自転車駐車場、それから商業施設の自転車駐車場、こういったところはそれぞれの戸数ですとか面積によってくるところなので、施設計画が変わった分は変更になっているというふうに考えてございます。
白井委員
住宅の戸数が変わってきたらここは変わってくるというやつなんでしょうね。要するに区側として考えていた部分の1,500台は当初と変わらず整備はできると。位置は変わっているけどもと。位置が変わったことによって気になるのは、せっかくなので、お隣の1階平面図、3ページの同じ図でいくと、どこを1階部分というかなんですけども、現状の区役所の特に玄関部分の低層階部分が新しくバスロータリーになる予定です。ここを1階とするならば、ここの隣の中野サンプラザ側の高層階の部分では商業地域、中野駅から出てきて、そのままデッキにつながっていくのが、実はこれが2階じゃなくて商業施設の3階につながるという意味なんですかね。バスロータリーが1階、中野駅から出てくると3階で、ここのつながっていない間の中2階というところが駐輪場になる。そうすると、駅と地面との差があって、この駐輪場はどこにどうつながるんだろうかとなると、どこから自転車は出入りをする想定になりますか。
小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長
駐輪場につきましては、公共駐輪場はフリンジ配置をして、中野駅周辺は歩いて回遊していただくという方針にのっとって配置をしておりますので、ここの駐輪場についても西のけやき通り側からアクセスをするということで考えております。一部、住宅の駐輪場は住まわれる方のみなので、ちょっと別のところからというところはございますが、公共駐輪場、商業施設の駐輪場については、ホールの南側のちょっと延びたところというか、けやき通り側から入ってきて、ここに止めて、一つ下りれば交通広場階、一つ上がれば歩行者デッキで南北通路、橋上駅舎につながっていくというようなことで考えているところでございます。
白井委員
中野駅から降りて、高層階の中野サンプラザ、奥が中野サンプラザのホールになるんですけども、その一部までが実は駐輪場になっていて、出入口はけやき通り側から入っていく。一部、さっき言った住宅の方は別の出入口があるという話ですか。これに統一ではなくてなんでしょうか。
小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長
住宅については住まわれる方のみの限られた駐輪場ですので、別のところというふうに聞いております。
白井委員
要は、けやき通り側から行くと、ここはまさに2階になるわけだから、スロープというのかな、を上って自転車を駐輪するという、こんな感じなんでしょうね。私は東中野の近くに住んでいるからあれなんですけども、新しく西口駅前広場に整備して、駅前ロータリーの地下と言っているんですけど、実はこれはほとんど1階部分から出入りなんです。ここの利用は非常に多いんです。古くからある環状6号線の地下の駐輪場があるんですけども、ここは結構空いているんです。何でかというと、深いんですよね。ベルトコンベアがついていて、自転車の乗り降りをサポートできるようにはなっているんですけど、やっぱり御高齢の方はなかなか大変なんです。もともと地下に駐輪場を整備しようとしていたから、今回2階にってなるんでしょうけど、この2階の駐輪場を整備するに当たって、利用しやすいようなサポートって具体的にどう考えられていますか。
小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長
現在配置を示しているところで、詳細はこれからということになりますけれども、使っていただかないとというところはございますので、より使いやすい施設というふうに考えていきたいと思っております。一方で、止めてからのアクセスというのは非常にいい駐輪場なのかなというふうに思っておりまして、止めてから一つ上がればデッキで、中野五丁目側にも行けるし、それから駅のほうにも行ける。また、1階、3階で買物をして、上下に動けばすぐに駐輪場に行って荷物を載せられる。そういったところからもアクセス性のよい場所なのかなというふうには考えてございます。
白井委員
今、住宅用の駐輪場のお話をさせていただいたので、ちょっと関連して。圧倒的にこの新しい中野サンプラザの高層階部分は住宅部分が占めるわけです。出入口、エントランス分というのはどこになるんでしょうか。それから、住居用のエレベーターの動線というのはどの位置になるんでしょうか教えてください。
小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長
こちらの4ページの3階平面図を見ていただきたいと思いますけれども、南北通路からつながるデッキがありまして、高層棟の商業等の中の駅前広場側に少し白く四角で抜けているところがあるかと思いますけれども、ここから住宅の方は入っていただいて、上に上がっていく。そういう計画であるというふうに聞いてございます。
白井委員
中野駅を降りて、メイン通りのところが住宅の方々の出入口ということなんですね。分かりました。
それから、同じく6ページ、7ページぐらいに書いてあるもので、ここも新しく変わったところで、展望施設についてです。もともと61階にしようとしたところが62階になって、最後にこの上に屋上の展望テラスというのがつくんですけども、ここの施設自体は、もともとは施工会社、施工者の所有で考えられていました。ところが、施工者のほうからぜひ区のほうに引き取ってほしいというお話で、協議中という話だったんですけども、この展望施設について、また展望テラスについての所有はどこになるんでしょうか教えてください。
小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長
こちらの考え方については10月の段階でもお示しをしておりましたが、従来よりも1層上にはなっていますけれども、60、61階、それから62階の展望施設は区の権利床でというところで考えているところでございます。
白井委員
この具体的な施設の全容が今回細かく出ているところですよね。これも大きく変わったところかなと思います。事業採算のところが一番気になるところです。例えば同じフロアでは住宅施設もあるんですけれども、本来、住宅施設にすれば非常に人気があるでしょうし、区が貸し出すに当たっては、採算性は非常に高いでしょう。ところが、事業者が区のほうに引き取ってくれというお話があったということは、要するに展望施設を設けるとなると、採算性が非常に際どくなってくる。具体的に当然区が事業を行うわけじゃないでしょうから、どこかにお願いしてってなるんですけども、この展望施設を区が引き取るに当たって、さらにここから収支を考えるに当たって、どのような事業展開を考えておられるんでしょうか教えてください。
小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長
このフロアの展望施設については、施工予定者と協議していく中で、区としてもここの新北口駅前エリアに必要な機能ということで整理をし、展望施設ということで、権利床で設けていくということで調整をし、現時点に至っているところでございます。展望施設の今後の運営ですとか、そういったところについては所管外になります。申し訳ございません。
白井委員
これ、所管外はそうなんですけど、いつ頃、区として正式に御報告いただけるようになりますか。
千田中野駅周辺まちづくり担当部長
まだいつ頃というところは特定できないところですけど、ただ今後、具体的な権利床をどのように活用していくか。また、そのスキームについてどうするかというところを、委員会の意見も聞きながら特定していくという流れになります。これも所管外なんですが、そちらのほうからの話としては、横浜とかの事例を参考に、施設の竣工前の一定の時期にはまとめ上げていきたいという話は聞いているところです。
白井委員
併せてね、当然この60、61階の展望施設に関して、区がこの施設を区の所有とした限りは、ここへ出てくるエレベーターの部分というのは本来独占的な位置付けになるんです。ただ、これまでの考え方でいくと、事業者さんが本来やってもらうといったものを、事業者さんが何とか区で引き取ってくれという話で、区が引き取ったわけですよね。そうなってくると、併せて今後の費用だとか、エレベーターの費用も含めてですよ、管理費用が入ってくると思っているんですね。この辺も本当は、区が、はい、そうですかって引き取るものじゃなくて、ぜひ責任は事業者に負ってもらうぐらいの話はどんどん進めてもらいたいと思っているんですね。確かに最終的には議決事項があって、権利変換の話まで決着をつけなきゃならないんですけど、できればこの辺は白黒をつけてもらえるぐらいの努力をぜひ進めてもらいたいと思っているんですけども、確認をさせてください。
小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長
展望ロビーですとか展望フロアに行くエレベーターというところは、展望施設に来られる方が使うということで、専有部ということで維持修繕というところは区が行うというようなことになるかというふうに思っております。一方で、屋外というところについては建物の構造体の一部というところでもありますので、全体共用部分、そこをテラスとして使うんであれば、そこに区が専用使用権というもので、そこを使っていくというような形になるかというふうに考えてございます。そこには、専用で使うということになると、専用使用料とかということが発生をしてくるということになりますけれども、それについては当初提案時、施工予定者側で屋外テラスということで提案もあったという経緯も踏まえて、そこの区の負担については今後協議をしていきたいというふうに考えてございます。
白井委員
ぜひお願いしたいと思います。
次に、別紙2の2ページ、地下1階平面図というところと、別紙1の6ページ、7ページについてちょっとお伺いしたいと思います。要は地下の荷捌き駐車場、それから、中野五丁目への中野サンプラザから連結する地下と地上部の横断通路、それから、中野五丁目に渡った先の、新しく区が下り場として想定している部分についての話です。2ページのところは、地域・施設荷捌き駐車場というところから中野通りを渡って、道がつながっているという感じです。中野通りを渡った先の中野五丁目側に土地の取得をして、新しくこちらに下り口を設ける。中野通りの地下で渡るところと地上部をデッキでつなぐというのが、これまで考え方としてありました。中野サンプラザ・区役所の今回の総事業の中に今言った荷さばきだとか、地下・地上の連結部分、中野五丁目側の下り口として取得する新しい地域、これらは事業の中に含まれるかどうかって前に聞いたときに、まだ分からないという言い方をしたんですけども、今回新しくここも入っています。つまり、中野五丁目側の連結部分と新しく取得する地域は、中野サンプラザ・区役所の事業の中に含まれるという結果になったということでいいのか確認をさせてください。
小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長
別紙2では、2ページの地下1階というところで地下の荷さばきの地下通路というところをお示しし、こちらの資料では9ページに3階平面図というところで、デッキのネットワーク、こちらで中野五丁目側のデッキと上下の接続部分というところを記載しております。ここまで本事業の中に今回事業費には入れてございまして、事業費が2,639億円に上昇しているというところは、この用地の取得という要因も含めてというところでございます。
白井委員
9ページのほうが分かりやすかったですね、荷さばき場のやつで。まず別紙3について、既に令和4年12月に議会報告があったときに、総事業費、中野サンプラザ・区役所の事業費というのがプラス440億円になっていて、全体が2,250億円になっていました。今回の報告の中では、トータルでいうと389億円増えて、2,639億円というふうになっているんですけども、大体費用としては抑える形になっています。増の考え方が幾つかあると思っているんですけども、一つは、これまでこの事業に含まれないと言っていたものが含んだ上で、しかも経費を抑えた上でやっていただいているというのは大きいかなと思っているんです。何でかというと、中野サンプラザ・区役所の事業の中に入っていないところは、また別建てで事業の予算を組まなきゃならなくなってくる。このスキームの中に入れ込んでいただいたというところは、ある意味費用を抑え込んだ上で施設整備をやってもらっているのかなと思っています。この点は、大変私自身は評価しているんですけども、取組についてもう一度ここの点を詳しく教えていただけますか。
小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長
委員お話しのとおり、今回、周辺整備をしていくデッキの整備費用ですとか、中野五丁目側のデッキの下ろし口の用地取得ですとかというところを今回の事業費に含めて事業を組んでおります。ただ一方で、そこを事業に組んだ上で、歩行者デッキについては公共性もあるということで、そこに区が負担をして国庫補助金を獲得していくということのスキームで考えておりますので、その辺が事業スキームとして今回工夫をしてきたというところでございます。
白井委員
補助金を取った上で事業の中に入れ込んでいったのは非常に工夫だと思います。一方で、先ほど申し上げた1階のバスロータリーの低層階の部分は、もともと中野サンプラザ・区役所の事業だったものを一旦切り離した上で、駅前のほうへ寄せたというところも本当は工夫なのかなと思っているんですけど、この点についても詳しく教えていただけますか。
小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長
こちらについては、現在の区役所について事業開始、区画整理事業と市街地再開発事業が進んでいく中で解体をしていくというところでございますが、当初は再開発事業の中で解体をしていくということで考えておりましたが、区画整理事業も進んでいく中で、区役所の低層部分については駅前広場の範囲に入るので、区画整理事業のほうで負担をして解体していく。そういったスキームで整理をしてきたところでございます。
白井委員
ここも工夫していただいているところですよね。補助金を取れるところはしっかり押さえていくというやり方ですし、一方で、この部分は総事業としてはマイナスになるんですけども、あえて今申し上げました中野五丁目部分でのデッキ、新しく渡ったところへの下り口については事業に入れる。その上で経費はどうやって圧縮するかという工夫をされている部分だと思います。ここまでいくと、中野五丁目、どの辺りに下り口ができるんですかという話なんですけども、ここでお聞きしても大丈夫でしょうか。いかがでしょう。
小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長
具体的にどこと資料で示すのは難しいですが、既に地下駐車場の都市計画というところで決定をしておりますので、その都市計画図書の中でも具体的な接続箇所というのはお示しをしてきているところでございます。
白井委員
私も個別名称は避けましょう。現在、ビル一つぐらいのイメージと言ったらいいんですかね。そこが当て込まれている地区です。ただ、下り口としては、人のたまり場としては非常に狭いんですよね。当然ここに、荷さばき場にもなるわけですから、エレベーターなり階段なりを設けた上で、上がってくる部分が必要なんでしょう。人だまりとなってきたときに、ちょうど中野サンプラザからの人が流れてくると、これは全然足りない状況になります。ここから先は周りの土地を譲ってもらうなり、さらにその地下の通路を奥へ広げるのかだとか工夫をしない限りは、向こうへ渡る分はいいんでしょうけど、中野サンプラザから中野五丁目側に渡ってきたときには、これでは全然もたないという状況になります。あくまでも現段階では、ここまでが今回の中野サンプラザ・区役所の事業の中での総体になるんでしょうけども、今後の展開についてはどのように考えておられるか教えてください。
小幡まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長
現在、中野五丁目側への接続というところも詳細を検討しているところでございますが、デッキ、それから地下通路が接続をして、地上部分に階段なりエレベーターなりでアクセスをするというところは確保できますが、十分な滞留空間というのは確保できるというふうには考えておりません。本事業でそこまでは事業に含めておりますけれども、そこから先、中野五丁目への接続空間の滞留空間の考え方ですとか、それから地区計画上の位置付けですとか、そういったところについては中野五丁目のまちづくりと併せて検討していきたいというふうに考えておりまして、そこの在り方についても中野五丁目側の地権者の方々、地域のまちづくりの中で話をしながら、区として進めていきたいというふうに考えてございます。
白井委員
ありがとうございます。ある意味、今回のこの地下の荷さばき場の出入口の部分というのは、五丁目の早稲田通り、それから中野通り、歩道に一番近いところはほとんど駐車場のように車が荷さばきに使っている状態で、決して交通の安全対策を考えたときには健全じゃない。非常に危ない。自転車は車道を走れといっても、もはや車道を走れるようなスペースじゃなくてね。これ一つで解消できるとは、なかなか考えづらいんです。どうしても中側にも設けなきゃならないでしょうし、もう少し網の目を張るような形で荷さばき場を整備していかなきゃならないと思います。まちづくりの中では違うんですけども、駐車場の附置義務をエリア指定した上で減免を考えるという施策も今やっていただいている中なので、例えばそれを原資として、地域のために吐き出していただいた部分、会費を頂くなりして、利用料を頂くなりして、新しく土地を設けていくような事業のスキームなんかも考えられるんだろうなと思います。いずれにしても、この安全対策面はまたちょっと別のスキームで考えなきゃいけないところなんですけども、ぜひ今後も続けていただく必要がありますし、お願いしたいと思います。
委員長
他に質疑はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
質疑がなければ、以上で本報告について終了いたします。
次に6番、中野駅周辺地区における市街地再開発事業および土地区画整理事業の進捗状況についての報告を求めます。
山本まちづくり推進部中野駅周辺地区担当課長
それでは、中野駅周辺地区における市街地再開発事業および土地区画整理事業の進捗状況について御報告いたします。(資料7)
事業施行地区である中野二丁目地区、中野三丁目地区及び囲町東地区における令和5年度の進捗状況について御報告するものです。
1番、中野二丁目地区です。最初に、事業の進捗状況についてです。施工箇所については、図1も併せて御覧ください。当地区では、令和6年2月の竣工に向けて、施設建築物と主要区画道路をはじめとする都市基盤施設の整備が進められています。図1にて黄緑色で示している施設建築物では、内装・外装仕上げ工事が行われています。また、黄色で示している都市基盤施設では、中野駅南口から施設建築物の2階に接続するデッキ整備、また、駅前広場に面した建物の解体工事が行われています。
恐れ入りますが、2ページ目を御覧ください。次に、市街地再開発事業における新たな歳入の確保についてです。建築工事費高騰の影響を受けた市街地再開発事業について、事業の停滞による地権者の生活再建に支障を来さないようにすることを目的とした国の支援策が新たに創設されました。当該補助金の活用に向けて、区では国及び東京都と協議を重ねています。
次に、土地区画整理事業における歳入の確保についてです。当地区では、区の歳入確保に向けて社会資本整備総合交付金を活用しております。事業の着実な推進に向けて、当該交付金の追加要望について、区では国及び東京都と協議を重ねています。
次に、市街地再開発事業における事業計画の変更認可申請についてです。変更内容としましては、新たな国庫補助金の導入、また令和元年度からこれまでの事業実績を踏まえ、資金計画を変更するものです。収入金及び支出金について、変更前、変更後、増減額について表に取りまとめております。ア、収入金についてです。記載のとおりで、変更前に比べて約50億円の増加となっております。このうち、その他補助金が約32億円。その内訳としましては、下に記載してありますとおり、防災・省エネまちづくり緊急促進事業補助金のうち、地域活性化タイプの導入による約18億円、また、国から組合に対する直接補助である政策課題対応タイプの増額により、約14億円が計上されております。
恐れ入りますが、3ページ目を御覧ください。イ、支出金については記載のとおりです。このうち、工事費が約45億円。その内訳としましては、資材価格及び労務単価の高騰により約27億円、住戸の平面計画などによる追加工事により約23億円、また、事業内容の精査により5億円のマイナスが計上されております。
最後に、今後の予定についてです。本年度の事業進捗を踏まえて、市街地再開発事業補助及び都市再生土地区画整理事業補助について、歳入歳出とも財源更正を行う必要があるため、令和6年第1回定例会にて補正予算案の上程を予定しております。その他の予定については、従来から変更はありません。
恐れ入りますが、4ページ目を御覧ください。2番、中野三丁目地区です。最初に、事業の進捗について。施工箇所につきましては、図2及び図3も併せて御覧ください。当地区では、区画道路をはじめとする都市基盤施設の整備が進められております。初めに、図2にて青色で示しているAエリアでは、令和5年7月から、中野駅西側南北通路と接続するかさ上げデッキの下部工事が行われています。同年9月に、当該かさ上げデッキを支える杭工事において地下支障物が発生。その後、除去工事は完了しましたが、当初の想定に比べ、約1か月の工程遅延となっております。また、桃園広場の実施設計では、地下埋設物と舗装仕上げについて、区及び関係機関との協議・検討に時間を要していることから、設計工期を来年度以降に変更する予定でございます。
恐れ入りますが、5ページ目を御覧ください。図2にて黄緑色で示しているBエリアでは、既存建物の地下部分の撤去及び下水道施設等の都市基盤施設の整備を進めております。なお、これらの整備は完了を迎え、現在は従前権利者によって建築工事が進められております。図2にて茶色で示している事業区域外エリアでは、道路部分について整備に向けた設計を進めております。また、その他拠点施設街区では、UR都市機構と当街区権利者との間で拠点施設の建物の用途、規模及び事業の進め方について、引き続き協議・検討を進めていると聞いております。
恐れ入りますが、6ページ目を御覧ください。次に、土地区画整理事業における歳入の確保についてです。当地区では、区の歳入確保に向けて社会資本整備総合交付金を活用しております。事業の着実な推進に向けて、当該交付金の追加要望について、中野二丁目地区と併せて協議を重ねております。
最後に、今後の予定についてです。デッキ整備に係る工事展開の検討を踏まえ、中野駅桃園広場整備の完了予定時期を令和8年6月に変更するものです。また、令和5年度の事業進捗を踏まえて、都市再生土地区画整理事業補助について歳入歳出とも財源更正を行う必要があるため、補正予算案の上程を予定しております。
恐れ入りますが、7ページ目を御覧ください。3番、囲町東地区です。最初に、事業の進捗状況についてです。施工箇所につきましては、図4も併せて御覧ください。当地区では、令和4年9月から施設建築物の建築工事に着手しており、今年度は地盤面下において土の掘削と地下躯体工事を進めていく予定でした。令和5年6月に行った地盤調査において、支持地盤が想定よりも深い位置にあることが判明。追加の根切り工事などが必要となりました。現在、当該工事は完了しましたが、当初の想定に比べ、約6.5か月の工程遅延となっております。
次に、市街地再開発事業における新たな歳入の確保についてです。中野二丁目地区で御説明しました建設工事費高騰に係る国の支援策である当該補助金の活用に向けて協議を重ねております。こちらにつきましては、令和6年度からの活用を検討しております。
次に、市街地再開発事業における事業計画の変更認可申請についてです。変更内容としましては、支持地盤の深さ変更による工事費の見直し、新たな国庫補助金の導入、また、令和3年度からこれまでの事業実績を踏まえ、資金計画を変更するものです。具体的には、ア、収入金については記載のとおりで、変更前に比べて約68億円の増加となっております。このうち、参加組合員負担金等が約39億円、その他補助金が約26億円の増加です。
恐れ入りますが、8ページ目を御覧ください。その他補助金の内訳としましては、防災・省エネまちづくり緊急促進事業補助金のうち、地域活性化タイプの導入によるものが約22億円、また、国から組合に対する直接補助である政策課題対応タイプの増額により約4億円を計上しております。
イ、支出金については記載のとおりで、このうち、工事費が約73億円。内訳としましては、資材価格及び労務単価の高騰により約54億円、各住戸の窓部分における防音性能の向上などの追加工事により約12億円、また、支持地盤の深さ変更による工事で約5億円、解体工事に伴う既存杭など撤去費で約2億円が計上されております。
最後に、今後の予定についてです。支持基盤の深さ変更による工程遅延により、建築工事の完了予定時期を令和8年7月に変更します。併せて、補助221号線の整備に係る工事展開の検討を踏まえ、市街地再開発事業の完了予定時期を令和10年度に変更します。また、本年度の事業進捗を踏まえ、市街地再開発事業補助について財源更正を行う必要があるため、補正予算案の上程を予定しております。
御報告は以上でございます。
委員長
ただいまの報告に対し、質疑はありませんか。
白井委員
ありがとうございます。何といってもまずすごいなと思ったのが、その他補助金が入ってくるところですね。市街地再開発事業における新たな歳入確保についてというところになります。三つ御報告いただきました。中野二丁目、それから中野三丁目、そして最後は囲町についてのやつなんですけども、この新たな補助金が中野二丁目と囲町の東側が該当するという感じですかね。さらっと述べられているんですけども、ずっと懸念してきたところで、どうするのかなと思っていたところなんです。現下の物価高騰下の中で、ただでさえ資材が高騰している、人件費が高騰している。中野区のいわゆる区の発注している工事でさえ、もはや応札してくれる事業者が出なくて、不調が出てきている状況です。そんな中、既に受けている事業者さんは、区の事業はある意味それらを後々換算し直して、後から人件費分を足したりだとか、資材高騰分を足したりってできるんですけど、民間はそうはいかないですよね。例えば住宅を建てますよと。1,000万円で発注した物件が、1年たって2年たって出来上がるまでに高騰したので、1,000万円じゃなくて1,500万円になったので、あと500万円発注者さんに払ってくださいって、それは普通、住宅を発注した人は怒りますものね。区はある意味それらを換算した上で費用を見ているやつなんでしょうけども、例えば中野二丁目、囲町の東部分については、一般の方々が地権者として持っておられる土地のところを再開発の事業としてつくり直します。この地権者の方が組合員としての負担金はあるんですけども、計画の最中、それから、まさに施工している最中にどんどん費用が上がっていっていて、もはやそれらの費用負担も全額賄えなくなると、なかなかもうちょっと限界というような事業スキームに近づいているんじゃないかと思っていたところです。補助金も一定限度があって、これ以上なかなか難しいといったときに、さあ、最後どうするか。あくまでも地権者の方々にその費用を払ってくださいというのか、区が関与している事業でもあるので、主体はあくまでも民間なんですけども、その費用について区が負うのかどうかというところが大きな課題だなと思ったんですけども、新たな歳入確保についてというのは、今の費用負担はどうなるんでしょうか教えてください。
山本まちづくり推進部中野駅周辺地区担当課長
こちらの補助金についてなんですけども、再開発補助に関していうと、実際に区が支払った歳出に関して国が2分の1、そして区が2分の1という形になっております。今回、委員から御質問のありました新しい歳入の確保というところの補助金なんですけども、区が歳出を支払った分100%相当を国のほうから後から支払って、区の歳入になるといった事業資金になっております。
白井委員
もちろん全部の事業に当てはまるわけじゃないんでしょうけど、大きいですよね。一旦区は立て替えないといけないんですけども、その分、国がある意味これらの今進行している事業についての上昇分は、新しい補助金のメニューで出しますよと。こんな100%出しますって、なかなか聞いたことがないメニューなんですけども、ほかにありますかね、こんなのって。なかなか例外的な取組だなと思っているんですけど、いかがでしょうか。
山本まちづくり推進部中野駅周辺地区担当課長
こちらの補助金なんですけども、令和4年度に補正予算の中でついたということで伺っております。また、交付対象事業につきましても一定の条件がありまして、事業計画自体が令和4年11月8日までに認可されていることなどという、まさに今時点で物価高騰の影響を受け、さらに事業中であるといったところが対象になってきているというのが特徴的なのかなと考えております。
白井委員
すごい打ち出の小づちだなと思うんですけど、ずっと使えるわけじゃないんですよね。ここは今御説明がありましたけど、令和4年11月までに既に事業認可を取っていないと駄目というやつなので、中野二丁目はラッキーだな。囲町東地区はラッキーだと。となると、囲町西地区ですよ。これからまだ計画で、分かりません。延長があるのかもしれませんし、条件変更もあるかもしれないんですけど、これから事業を組もうとしている人たちは、今まさにどんどん上がっている最中なので、同じ囲町で東地区と西地区でちょっと差がつくところが何というか、非常にすごいなと思う反面、囲町西地区の人たちは大丈夫かなと思うところがあるんですね。この辺、いかがでしょうと聞かれてもなかなか難しいお答えになるんですけども、ぜひここはちょっと頑張ってもらわないと、同じ囲町の地域の方たち、影響が大きいと考えているんですけども、いかがですかね。
山本まちづくり推進部中野駅周辺地区担当課長
委員おっしゃられますとおり、囲町東地区と囲町西地区というところの近接地でありながら、事業の開始の年度が違うことによって補助金のメニューが、今の現状では囲町東地区では適用できるけども、囲町西地区では適用できないといった状況にはなっております。こちらにつきましては、まだ国のほうからも今後どうなるのかというところの正式な情報はありませんし、そこら辺は動向を注視しなきゃいけないのかなとは考えております。ただ一方で、施工者、組合のほうで、まずは自助努力といった形の中で事業費の削減であったりとか、また新たな補助金、追加の工事費を獲得するために参加組合員からの負担金というものをまた新たにできないかということは交渉を続けているというふうに聞いておりますので、そういったものと並行しながら、区のほうとしても新たな適用できる補助金がないのかということの情報収集は進めていければと考えております。
白井委員
同じ角度なんですけど、ちょっと嫌な聞き方をします。先ほど、国が100%出してくれる補助金、現下の物価高騰下の期限付という話ではあるんですけども、一方で、その影響が大きいというところから、区がまずその費用を負担するという判断をするということなんですね。区の事業じゃないんです。あくまでも民間が主体の事業なんです。一方で、区が関与していることではあるんですけども、その上昇分に関して区が出すという判断をしなきゃならない。何でかといったときに、それは国がくれるからというのはそうなんですけど、囲町東地区でこの判断をする。囲町西地区、これから計画なんですけど、普通に考えてどんどん上がっていっているわけですよ。その判断だけを問われれば、囲町東地区はするけども、囲町西地区ではってなるんですね。囲町西地区のときに国からの負担があるかどうかも分からないという状況の中なんですけども、区はその判断をどうするのかというところの基準、いかが考えておられるでしょうか。
山本まちづくり推進部中野駅周辺地区担当課長
今回、委員おっしゃられますとおり、マンションの開発というところの中でいきますと、民間施行というところの話でよく言われるかと思います。しかしながら、市街地再開発事業につきましては都市計画事業化決定をしているというところの意味合いでいきますと、道路や公園、広場といった公共施設の整備であるとか、また、地区計画の中で歩道上空地であるとかというところを位置付けまして、不特定多数の方々が自由に通行できる。そういった歩行者空間を整備するといったことも、市街地再開発事業の完了時点においては新たに創設される空間になると考えております。これらのことが今回のような工事費高騰のために、事業の停滞によって事業を完了しないといったことになると、まちの将来像みたいなところに関しても影響があるというところで、一定程度区のほうも従来から補助金を出しているといった考え方がありますので、そういった都市計画上でのまちづくりの効果みたいなところも検証しながら、補助金を出す出さないといったところの中を検討していきたいと考えております。
委員長
他に質疑はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
質疑がなければ、以上で本報告について終了いたします。
これまで1番から6番まで各報告について行ってまいりましたが、この中で質疑漏れはありませんか。
白井委員
先ほどちょっと質疑せずに終わってしまったので、若宮地区防災まちづくりの進捗状況についてのところと弥生町二丁目19番地区防災街区整備事業の進捗状況についてのところを質問させてもらいたいと思います。若宮地区防災まちづくりの進捗状況についてという報告の中なんですけども、要は、普通はこういう道路の拡幅のときというのは用地を取得するだとか、区が買い上げた上で区画整理をしていくという、こんな感じなんですね。今回のやつは、塀だとかブロック塀みたいなやつを除去してくださいよと。お願いはいいんですけど、一方で、ここに敷地面積が変わってしまうから、用地取得するわけじゃないので、持ったままですよと。一方で、道路の拡幅じゃないので、L字溝の移設しかしないとなっているんですけど、この人たちのメリットというのは何があるんでしょうか。
安田まちづくり推進部まちづくり計画課長
こういった手法ですね、中野区はこれから考えているんですけど、既にやっている区がございまして、世田谷区とか北区、足立区、台東区などがやっております。この若宮地区の特徴として、いわゆる三間道路、5.45メートルの道路が網の目に走っている。既に、大体平均すると1件当たり30センチぐらい、これぐらい下がっている。そこに例えばブロック塀とかがあっていると、将来的に下がっていただくときに除却してもらう。基本的に6メートルの燃えない建物の空間をつくるということが一番目的なので、その30センチ程度を空間として空けていくというところで考えております。この地区ですね、実際に歩いてみますと、既にかなりの部分がそういうふうに下がっているんですね。ただ、古いお宅とか古いブロック塀があるところは除却していただく。なるべく高いブロック塀は壁面の後退で禁止していこう。建て替えるときは、燃えない建物の耐震性ある建物で6メートル空間ということで考えているので、敷地面積はそのままなので、建蔽、容積はそれで使えるということで、そういったところがメリットです。今後、沿道の人たちの意見を聞きながら考えていきたいんですけども、場合によってはそういうインセンティブの可能性も検討してまいりたいと考えております。
白井委員
要は、中野区として新しい取組なんですよね。非常に緩やかなお願いベースで、今ある塀をどけてくださいねと。今後もできれば建てないでくださいねと。今すぐ撤去しようというわけじゃないんですけども、できれば下がってくださいという、こんなお願い。じゃ、一般の2項道路みたいなところで市道に供した場合というのは、例えば都市計画税だとか、固定資産税だとかを減免しますよとかというインセンティブがあると、まだ何となく下がる意味があるのかなと思うんですけど、じゃ、その撤去する費用だとかも助成してくれるのかなとか、満額持ってくれるのかというわけでもなくて、なるべく広くしてくださいねというこの緩いルールで大丈夫なのかなと思いますし、一方で、例えば地区計画みたいな形でその地域の人たちと合意形成して、ここには建物は建てないというのを、みんなでルールを守ろうというわけでもないので、もうちょっとインセンティブがあるような取組じゃなくて大丈夫なんだろうかと思うんですけども、いかがですかね。
安田まちづくり推進部まちづくり計画課長
この地区のこういった地区計画の提案というのは、まちづくり協議会になったから提案されているところです。これに関しては既にもう何回も全戸に対して、この計画をニュースとして配布して、今般もこの12月に、8,000世帯に対してこうしたまちづくりのニュースをお配りして、なおかつ約1,700件の登記を持っている権利者に対しても同様なニュースをお配りしております。そういう中で今のところ反対等はないし、この緩やかなところは非常に今度のまちづくりで重要なところなんですけども、まちづくりというと道路をどんどん買収して買っていく。でも、例えば平和の森公園とか、そういうところを見てみますと、なかなか難しいし、進まない。ただ、この地区の特徴の一番いいところは、いいというのはおかしいんですけども、6メートル弱の道路が網の目にある。なかなかそういう地区はないんですね。そういったところの地区の特徴を生かして、なるべく住民負担を少ないような形で安全なまちにしていく。そういう中で、一つは、これだけじゃなくて、全域に新たな防火規制区域、要するにある程度燃えない建物を建てていただく。建て替えていただくときに、直接の助成金ではないんですけど、建て替えに伴って木造住宅の耐震助成が使える。そういったところもあります。そうやって建て替えていただくことで安全なまちが徐々に進んでいく。そういった地区の可能性が高いということで、この地区の特徴としてはそういったまちづくりで進んでいる。
白井委員
ありがとうございます。続けて、弥生町二丁目19番地区防災街区整備事業の進捗状況についてのほうもそのまま聞きたいと思います。先ほど眺めている間に質疑が終わってしまったんですけど、これ、もともとは本郷通りに面してはいるんでしょうけども、小さい建物がたくさんあって、建て替えがなかなか難しい地域だったように思います。で、共有化というのかな、本来建てられないところの家を建て替えるに当たって、ただし、こんな無条件というわけにはいきませんよというところから地域貢献をしてもらう。それを条件として建て替えをよしとしますよというふうにやった事業。なかなかね、これもレアケースじゃないかなと思います。となると気になるのが、まずは先ほどもちょっと述べられておりましたけど、今回、本来であれば建て替えができないところで、それをよしとするに当たって、どのような部分で区は判断したのか。いわゆる地域貢献、ちょっと主立ったものをもう一度確認させていただければと思います。
青木まちづくり推進部防災まちづくり担当課長
今御指摘のとおり、このエリアにつきましては、特に全体をお寺さんが持っている土地所有者に対して、それぞれ借地権者が18名いらっしゃるというところで、合計で19名で事業を行っているというところでございます。おっしゃるとおり、特に道路になかなか接道していない奥まったところであったりというところもありまして、その辺りを一体的に、まずは共同化するということで、全体に奥まった方々も含めて同一の防災施設建築物にするということと併せて不燃化を図ると。特にRC造の建物にすることで不燃化が図られるというところが大きい話となってございます。
さらに、先ほど御説明したとおり、併せて地区の西側に貫通通路というところを設けまして、こちらは道路ではなくて、敷地内通路という位置付けになりますけれども、そこを整備することで前面道路と裏側のほうの公園を一体的につなぐというところをもって、二方向避難が図られるというところが次に大きい話と地域貢献という内容になってございます。
白井委員
そうすると、次に気になっていくのが、中野区内でいわゆる接道がないところだとか、袋小路みたいなところはいっぱいあるわけですよ。全部が全部当然該当するわけじゃないので、ある一定規模にまとまりそうだとか、そこで防災対策なりだとか、地域貢献をやることによって、いわゆる条件緩和ですよね。ほかのこの事業に当てはまるようなスキームというか、条件設定というのはこれからになるんですかね。それとも、あくまでも個々の事例に相談を受けたときに、折々に判断していくというふうになるのか。要は、もはや建て替えなんてできない、このまちはとか、この地域は無理だと言っているところが、新しい光明が差しているのかなと思うんですけども、この点どのように考えられるでしょうか。
青木まちづくり推進部防災まちづくり担当課長
まさに御指摘のとおり個々の事例といいますか、地区ごとにということになるんですけれども、ここではやはり、この中でも事業に協力される、いわゆる事業協力者という形で民間の方も入ってきてという形になってございます。こちらについては記載のとおり、旭化成不動産レジデンシャルが入っているということでございます。ですので、補助の関係も含めて一定の事業者負担、組合負担というところも生じてくる中でいくと、防災の観点でありながらも、やはり採算性というところも一つ重要になってございます。そういう観点からいきますと、駅からある程度の距離があったりですとか、また容積率に関しましても、ここは特段容積率を緩和させてということではないんですが、ただ一方、通りに面しているというところもあって、容積率が近隣商業というところもあったりするので、そういうある程度の容積率みたいなところも含めて、採算性と防災性というところがちょうどラップするようなところが事業性といいますか、この事業が入れられる一つの視点になるかなというふうに考えてございます。
白井委員
ありがとうございます。
委員長
よろしいですか。それでは、委員会を進行いたします。
次に7番、その他で理事者から何か報告はありますか。
安田まちづくり推進部まちづくり計画課長
それでは、令和5年西武新宿線踏切渋滞解消促進期成同盟の要請活動について、口頭で御報告申し上げます。本報告は、中野駅周辺整備・西武新宿線沿線まちづくり調査特別委員会と重複報告でございます。
昨年8月に開催しました期成同盟の決起大会における決議文を国及び東京都に直接お渡しし、要請活動を行いましたので、御報告するものでございます。国に対しては、昨年末の12月19日に国土交通大臣に対し直接、東京都に対しては、1月19日に東京都議会に対して、メンバーは期成同盟の大野会長をはじめ、区長、議長、都議会議員の同席の下、決議文を直接お渡しし、開かずの踏切解消に向けて、西武新宿線の中井駅から野方駅間の一層の工事の推進及び着工準備採択を受けている野方以西の連立事業の早期事業化に向け、直接要請活動を行いましたので、報告いたします。
私からの報告は以上でございます。
委員長
ただいまの報告に対し、質疑はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
よろしいですか。質疑がなければ、以上で本報告について終了します。
他に報告はありますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、以上で所管事項の報告を終了いたします。
次に、審査日程のその他に入ります。
委員会を暫時休憩します。
(午後4時21分)
委員長
委員会を再開します。
(午後4時22分)
休憩中に御確認いただきましたとおり、次回の委員会は第1回定例会中とし、急を要する案件が生じた場合は、正副委員長から招集させていただきたいと思いますが、御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
御異議ありませんので、そのように決定します。
以上で本日予定した日程は終了いたしますが、各委員、理事者から何か発言はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
よろしいですか。なければ、以上で本日の建設委員会を散会します。
(午後4時22分)