令和6年01月31日中野区議会総務委員会
令和6年01月31日中野区議会総務委員会の会議録
中野区議会総務委員会〔令和4年3月16日〕

中野区議会総務委員会〔令和631日〕

 

総務委員会会議記録

 

○開会日 令和631

 

○場所  中野区議会第1委員会室

 

○開会  午後時00分

 

閉会  午後53

 

○出席委員(8名)

 杉山 司委員長

 内野 大三郎副委員長

 加藤 たくま委員

 吉田 康一郎委員

 高橋 かずちか委員

 小林 ぜんいち委員

 山本 たかし委員

 平山 英明委員

 

○欠席委員(2名)

 浦野 さとみ委員

 森 たかゆき委員

 

○出席説明員

 副区長 青山 敬一郎

 副区長 栗田 泰正

 企画部長 岩浅 英樹

 企画部企画課長(企画部参事事務取扱) 森 克久

 企画部ユニバーサルデザイン推進担当課長 国分 雄樹

 企画部資産管理活用課長 瀬谷 泰祐

 企画部財政課長 竹内 賢三

 企画部広聴・広報課長、企画部秘書担当課長 矢澤 岳

 総務部長 濵口 求

 防災危機管理担当部長、総務部防災危機管理課長事務取扱 杉本 兼太郎

 DX推進室長 滝瀬 裕之

 総務部総務課長 浅川 靖

 総務部特別定額給付金担当課長、総務部DX推進室基幹システム標準化担当課長 保積 武範

 総務部法務担当課長 尾関 信行

 総務部職員課長 吉沢 健一

 総務部人事政策・育成担当課長 石橋 一彦

 総務部施設課長 大須賀 亮

 総務部新区役所建築担当課長、総務部DX推進室庁舎管理担当課長 天野 伸哉

 総務部契約課長 原 太洋

 総務部防災担当課長 福嶋 和明

 総務部生活・交通安全担当課長 阿部 靖

 総務部DX推進室情報システム課長 伊東 知秀

 総務部DX推進室新区役所整備課長 中村 洋

 会計室長 志賀 聡

 選挙管理委員会事務局長 永田 純一

 監査事務局長 吉村 恒治

 

○事務局職員

 事務局長 堀越 恵美子

 事務局次長 林 健

 書記 若見 元彦

 書記 堀井 翔平

 

○委員長署名


審査日程

○議題

 政策、計画及び財政について

○所管事項の報告

 1 物価高騰対策について(企画課)

 2 中野駅新北口駅前エリアの再整備に係る資産の活用について(資産管理活用課)

 3 中野区個人情報保護審議会委員の委嘱について(総務課)

 4 会計年度任用職員に対する勤勉手当の支給について(職員課)

 5 令和6年度組織編成(案)について(人事政策・育成担当)

 6 中野区人材育成計画策定の考え方について(人事政策・育成担当)

 7 中野区公契約審議会の答申及び令和6年度労働報酬下限額の取扱いについて(契約課)

 8 中野区新庁舎落成式及び区民見学会の実施について(新区役所整備課)

 9 中野区議会議員選挙に関する争訟について(選挙管理委員会事務局)

10 その他

 (1)令和6年能登半島地震への区の対応状況について(防災危機管理課)

その他

 

委員長

 定足数に達しましたので、総務委員会を開会します。

 

(午後1時00分)

 

 本日の審査日程ですが、お手元の審査日程(案)(資料1)に沿って進めたいと思いますが、これに御異議ありませんか。

 

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 御異議ありませんので、そのように進めます。

 なお、審査に当たっては、午後5時を目途に進め、3時頃に休憩を取りたいと思いますので、御協力をお願いします。

 それでは、議事に入ります。

 政策、計画及び財政についてを議題に供します。

 所管の報告を求めます。

 初めに、1番、物価高騰対策についての報告を求めます。

森企画部企画課長(企画部参事事務取扱)

 それでは、物価高騰対策につきまして御報告をいたします。(資料2)

 なお、本件につきましては、当委員会のほか、本日開催されております閉会中の厚生委員会においても同様の報告をするものでございます。

 区は、物価高騰の影響により経済的に厳しい状況に置かれた区民や区内事業者を支援するための対策を講じているところでありますが、今般の国や東京都の動向を踏まえまして追加の対策を講じるとともに、一部の対策については取りやめることを検討しておりますので、御報告をするものでございます。

 まず、1の実施を検討中の対策でございますが、価格高騰支援給付金の追加給付ということで、対象世帯を拡充するというものでございます。これまで住民税非課税世帯等への支援も行ってきたところでありますが、今般は住民税均等割のみ課税世帯に対しまして1世帯当たり7万円または10万円を給付するというものでございます。また、低所得世帯、非課税世帯、均等割のみ課税世帯の方々のうち、18歳以下の子どもがいる世帯に対しましては、子ども1人当たり5万円の追加給付をするということでございます。こちらにつきまして、本年第1回定例会において御提案いたします補正予算に計上する想定で検討を進めているところでございます。

 2番目、実施を取り止めることを検討している対策ですが、記載の事業につきましては、第3回定例会におきまして補正予算を議決いただきまして事務を進めてきたところでありますが、東京都の12月補正予算の計上内容を踏まえまして、実施を取りやめる方向で検討しているものでございます。医療機関等物価高騰対策、介護サービス事業所物価高騰対策の一部、公衆浴場物価高騰対策、障害福祉サービス事業所の物価高騰対策でございます。こちらにつきましても、第1回定例会で御提案いたします補正予算のほうに減額補正という形で計上を予定しております。

 2ページ目の3番、実施中又は実質済の対策につきましては、これまで予算で議決いただきまして実施を進めてきたというものでございます。その一覧を掲載しておりますので、御確認いただければと思います。

 3ページ目の4番、その他でございますが、「デフレ完全脱却のための総合経済対策」というのを国が定めまして、様々経済対策を進めているところでございますが、令和6年度に新たに住民税非課税または均等割のみ課税となる世帯への給付ですとか、当該世帯の子育て世帯への加算、また定額減税し切れないと見込まれる所得水準の方への調整給付、こういったものにつきましても現在概要が示されているところでございます。これらの支援につきましては、令和6年度の住民税情報等を基に、令和6年、できる限り早期に給付を開始していくということでございまして、現在、国からの情報を随時収集しながら準備を進めていると、検討を進めているというところでございます。

 最後に、参考ですが、今年度、現時点で交付限度額を示されております地方創生臨時交付金の金額を、記載のとおり今情報を得ているところでございまして、お示しをしております。

 御報告は以上でございます。

委員長

 ただいまの報告に対して質疑はありませんか。

加藤委員

 1ページの2の実施を取り止めることを検討している対策ですけれども、第2回定例会で補正予算を組んだ際に、東京都は、上半期6か月分は出すけど、その後はちょっとまだ示されていないから、区は下半期の分を出すということでやっていたと思うんですけれども、もし東京都がこういうふうにやることがなかった場合、その第2定例会の補正予算を組んだときの想定だと、ここの補助金は何月ぐらいに支給する予定だったか。もう既に出しちゃったか。ちょっとその辺、どういうスキームでやろうとしていたのか教えてください。

森企画部企画課長(企画部参事事務取扱)

 まず、補正予算につきましては第3回定例会で議決いただいたものでございます。

 今、委員お話しのとおり、その第3回定例会に御提案しました補正予算編成の段階においては、東京都が事業者支援として上半期分のみ実施ということで、下半期分については実施の予定というか、そういうことは今計画されていないといったような情報があったものですから、区としては、下半期分を補正予算で計上させていただきまして計画をしてきたというところでございます。

 一部の事業については、例えば医療機関の支援などについては、食事代とか、そういったものについては実績ベースで支給するといったような計画があったものですから、それはその状況を見ながらというところはあるわけですが、全体としては、当然、補正予算で議決いただいたものについては随時準備を進めていき、今ぐらいの時期には第1回定例会のところでの給付というのは想定はしていたというところではございます。

加藤委員

 すみません。まず、第3回定例会だったということですね。失礼しました。

 もう一部出しているところもあるんですか、この給付を。

森企画部企画課長(企画部参事事務取扱)

 今回、取りやめをする方向で検討しているもののこちらの記載の4事業については、事業者からの申請もまだ受付はしておりませんで、支給もしていないというところでございます。

加藤委員

 じゃあ、最終的に3月とかに支給するというようなスケジュール感だったということですか。

森企画部企画課長(企画部参事事務取扱)

 まあ、そうですね、年度内、そういったような想定を持っていたというところでございます。

加藤委員

 じゃあ、東京都がひょっとしたら下半期も出すかもしれないというところで、そういった判断をなさったということなんですか。

森企画部企画課長(企画部参事事務取扱)

 当然、第3回定例会で補正予算として提案させていただいたわけですので、区としては、その時点では実施をするということで事務は進めてきたところでございます。結果として、東京都の12月補正予算の報道発表が12月の上旬にあったわけですが、その時点においてまだ申請と受付をこれらの事業についてはしなかったということでございます。

加藤委員

 下半期において、東京都と中野区から、二重取りという言い方はあれかもしれないですけど、両方から支給されるというケースは状況として免れたわけですけど、でも、事業者からすれば両方欲しいと思うわけじゃないですか。この辺はどういうふうに……。両方あげることはできないですか。

森企画部企画課長(企画部参事事務取扱)

 一部の、まず情報を得ている範囲でありますが、例えば医療機関等の物価高騰対策については、両方、都と区からの併給は認められないといったような情報は得ているところでございます。

 全体的な考え方としまして、区としては、補正予算で提案をさせていただいた金額、こちらが必要であろうということで考えていたところでございまして、さらにそれに加えて、仮にですよ、仮に東京都との併給があるかどうかということについては、当然、区としての必要な金額はこれだというふうに判断をさせていただいていたので、東京都が今回実施するということになったということでございますので、区のほうは取りやめをするということで検討を進めているところでございます。

平山委員

 私もこの取りやめのところで、東京都が12月発表にプレス発表でとおっしゃっていましたけど、これ、情報収集というのは逐次やっていらっしゃったんですか。

森企画部企画課長(企画部参事事務取扱)

 当然、第3回定例会における補正予算を計上するその時点においてもそうですし、その後も東京都の担当部局に対して所管のほうから情報収集はしていたということでありますが、結果としてプレス発表を経て区のほうは状況を把握したということになります。

平山委員

 所管がそれぞれありますから全部を把握されているわけじゃないかもしれませんが、最終的に、プレス発表の前に一番最後に東京都に確認を取られたのはいつですか。

森企画部企画課長(企画部参事事務取扱)

 申し訳ありません。そこの時期、最終的に東京都といつコンタクトを取ったのかというところの部分については、ちょっとすみません、承知をしておりません。

平山委員

 大事なことじゃないですか。それは把握をされたほうがいいと思いますよ。

 ということと、第3回定例会でなくてもよかったのかなという思いはあったわけなんです、もう少し東京都の動きを見てから。半年だけやって、残り半年やらないというのはおよそ考えにくいのでということは、公の場面ではないですけども、お話をさせていただいていたつもりです。ただ、どうしてもあのタイミングでということに強いこだわりを持っていらっしゃったので、出されたものをこちらとしては、いや、こんな支援策はまかりならんというわけにはいきませんけども、でも、やっぱり東京都の動向はずっと注視をしていただきたいということはお願いをしてきたつもりではいますので、それはそれでということと、また、あとは、これがどのような形で処理されるかというときになった時点でいろいろとお尋ねをしていこうとは思っていますけども、補正予算は緊急かつ、いわゆる迅速性を求められる、どうしても社会情勢の変化等によって必要となる、そういうものですから、補正予算であったとしても予算編成方針を持って、予算編成方針に基づいて編成されるわけですから、その予算編成方針の中には国や都の動向を注視するというのが書いてあるわけですから、だから、今回の件はそういったところはどうなのかなという疑問は残ります。

 ということと、もう一つ、先ほど加藤委員もちょっと言っていらっしゃいましたけど、私もそこが疑問に残っていて、区はこういう支援をやりますということを発表したわけじゃないですか。でも、東京都がやりますからやらなくしますというのは、これは区の都合ですよね。公に対して区が公表したことを、東京都がそもそもやることになったので中止をするということが果たして許されるのかどうかということについては、これはいわゆる法的なスタンスとかというのは検証されたんですか。

森企画部企画課長(企画部参事事務取扱)

 厳密に今、委員がおっしゃった法的にどうなのかといったようなことについて、詳細に法務担当の見解を得たとかということはございません。ございませんが、区として、こういう状況、全体の状況を踏まえて今回については取りやめることにしたということで、そういう検討をしているということでございます。

平山委員

 どうしてこんな大事なことを法務担当に、今もそこにいらっしゃいますけど、相談されないんですか。あと、外の法律事務所とも何か連携していなかったでしたか。

 要は、当初、区民に対して、あるいは区内事業者に対して告知をされたときに──ただし書があったら別ですよ。ただし、東京都で同様の事業が継続される、あるいは再開される、実施をされるということになった場合は、中野区としての支援は取りやめさせていただきますとか、検討させていただきますというただし書があったら別ですけど、ただし書はなかったですよね。

森企画部企画課長(企画部参事事務取扱)

 特に今おっしゃったようなただし書なりをして周知はしていないと認識しておりまして、補正予算で計上してこういう政策を打つということで、ある意味、公になったということのみだと考えています。

平山委員

 区として、いわゆる意思決定をされて政策決定をされた。予算を伴うことであるので、議会に対して補正予算を組んで審議をして議決をされた。その議決をもって区民や対象となる区内事業者の方に告知をされた事業、これをまだ期間が残っている間に途中で取りやめてしまうということが本当に許されるのかなというのが疑問なんですよ。いいのかどうか私も分からないんです。そこは簡単に判断されないほうがよかったんじゃないのかなと思うんですけど。

 ちなみに、法務担当に伺いますけど、これは全く問題ないんですか。

尾関総務部法務担当課長

 私のほうから、今、法的な問題についてお答えできることはあまりないんですけども、法的な義務とかというお話ではなくて、いわゆる政策としての変更というところについての区民の信頼とかという話であるかもしれないと思います。

平山委員

 いやいや、私が問うているのは、法的な義務を問うているんですよ。

尾関総務部法務担当課長

 政策の変更について、一つひとつ、1人のある方との法的な義務という点については、私の個人的な見解ですけれども、特にそういうものが生じるというふうには考えておりません。

平山委員

 いや、個人的な見解ではなくて、法務担当というお立場でお答えいただきたいんですけど。

尾関総務部法務担当課長

 今のお答えが法務担当課長としてのお答えです。

平山委員

 一応、法務担当としてはこういうお答えで。だけど、よくよく慎重になされたほうがいいと思いますよ。法的な責任は本当にあるのかないのか。まあ、あるのかないのかというのは、実際は争いを起こしてみないと分からないわけですから。だけども、仮に争いを起こされた場合、負けてしまうような判断を区がしちゃいけないわけじゃないですか。他方で、さっきおっしゃった、いわゆる道義的な部分の責任というものも生じているわけですよね。

 だから、一つは、第3回定例会でなくてもよかったかもしれないというものを、もう少し慎重に東京都と連携を図りながら、補正予算という議会の議決を伴う非常に重い決定ですから、そういう流れで進まれればと。これはたらればの話にはなってしまいますけども、そこはよくよく検証していただきたいというのが一つと、いや、さっきの二重みたいな話もあったので、私もそういうのはないほうがいいと思いますよ。恐らく今回の対象の方々は個人ではない場合が多いので。入院された方は別ですよ。ただ、入院された方は、あれですよね、食事代とかですよね。これ、違うのか。これは病院に対する支援ですか。(「個人ではない」と呼ぶ者あり)じゃあ、個人ではないので、恐らく皆さん理解をしてくださるとは思います。だけども、先ほども申し上げたように、区が一度政策決定をして議会の議決まで経ているものを、東京都がやることになりましたからという理由だけで全くゼロに戻してしまうということについて、どこまで庁内で慎重な議論をなされたのか。法務担当から今お考えは頂きましたけども、肝腎の企画課としては法務担当に御相談すらされていなかった。そこはちょっとよくよく受け止めていただいて、今後の糧というか、今後こういうことがないようにしていただきたいなと思っているんですけど、どうですか。

岩浅企画部長

 委員御指摘ございましたけれども、第3回定例会におきまして補正予算をお願いいたしました。そのときには、今回、取消しをしようと思っているものに加えまして、私立幼稚園、子どもが通う施設ですとか、東京都の間接補助があるものないものを含めまして年間の支援をやりたいということで区として判断をさせていただいて、予算の提案をさせていただきました。その時点では、事業者さんの皆さんも安心させたいという気持ちもございましたし、やる必要があるという判断をして実施をしたものでございます。

 今回、取りやめをする医療機関、障害、介護事業所等につきましても、申請の通知は送っておりませんけれども、議決を頂いたということで、区がこういうことをやるんだと、こういう姿勢があるんだというのは当然知っているものでございます。準備を進めている途中で中止をしようということで判断したところでございますけれども、今後、東京都の状況ですとか、情報収集を一層強化いたしまして、区として適切な判断ができるような体制は取っていきたいと考えております。

委員長

 他に質疑はございませんか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 質疑がなければ、以上で本報告について終了します。

 [1]次に、2番、中野駅新北口駅前エリアの再整備に係る資産の活用についての報告を求めます。

瀬谷企画部資産管理活用課長

 それでは、中野駅新北口駅前エリアの再整備に係る資産の活用について御報告いたします。

(資料3)

 本報告は、1月29日の中野駅周辺整備・西武新宿線沿線まちづくり調査特別委員会に報告した内容から総務委員会の所管部分を報告するものです。

 初めに、1番、事業計画の案の概要になります。別紙を御覧ください。

 左上、1番、施行地区の概要及び事業の目的につきましては、記載のとおりでございます。

 2番、再開発事業の概要のうち、資金計画について御覧ください。こちらは、令和4年12月時点でも特別委員会等で御報告していた総事業費のほうから約389億円増加した、総事業費として2,639億円となっております。支出の主な増要因は、物価上昇や施設の配置等の調整による工事費の増によるものです。収入の主な増要因は、事業者の収支改善として住宅や床価格の増に伴う保留床処分金の増と伺っております。

 3番、主な経緯と予定を御覧ください。こちらのほう、これまで施設建設物の竣工につきましては2028年度とされておりました。昨今の物価高騰の対応検討ですとか拠点施設の在り方の再整理などによりスケジュールを見直してきたこと、また、検討してきた支出計画やアスベスト除去を踏まえて工期などを精査した結果、2029年度に竣工予定が変更となっております。

 4番から6番につきましては、記載のとおりでございます。

 次ページ以降に建物断面図、各階ごとの施設配置を記載しております。

 区が権利変換を想定している権利床につきましては、バンケットコンベンションセンターが4ページ、4階部分、また5ページの5階部分にございます。また、5階には子どもの屋内遊び場と展望施設につながるエレベーターがある展望ロビーを配置しております。

 6ページをお開きください。44階から59階の事務所の一部、60階と61階のフロア、北側の事務所、南側が展望施設となっております。

 7ページの62階の展望施設が区の権利床となります。なお、展望テラス部分は全体共用部となります。

 表紙のほうにお戻りください。

 2番、区関連資産についてです。

 (1)従前資産につきましては、権利変換の評価基準日を見据えた評価額として、以下の表のとおり合計で663億5,000万円余と示されております。従前資産につきましては、区として3社の不動産鑑定を行いまして、財産価格審議会に付議しました。結果として、当該評価額は適正であると確認したところです。この従前資産のうち400億円分を転出補償金とするため、まちづくり中野21の従前資産約354億円、それを差し引きました45億円につきましては、区の本庁舎の土地建物の一部を充ててまいります。本庁舎の一部を転出補償金に換えていくこと、すなわち処分することは、議会の議決に付すべき契約及び財産の取得又は処分に関する条例の要件に該当する見込みであるため、第1回定例会に議案を提出する予定です。

 下の段、(2)モデル権利変換案についてです。転出補償金400億円以外の従前資産約263億円分につきましては、権利変換を受けることとなります。現在の想定では、事務所床が約1万平米、それ以外の床で約6,300平米となっております。令和4年12月の時点では、権利変換をする従前資産は約240億円で、事務所が約1万1,300平米と示されておりました。権利変換する従前資産が約23億円増加しているのに権利床の面積が1,300平米減ってしまったのは、工事費の高騰、従前資産の上昇も含めまして事業費全体が増額となっており、それに伴い権利床、保留床を含む従後の床価格が上昇したことが原因となっております。なお、従前資産につきましては、権利変換の同意に向けまして引き続き施行予定者と協議をしてまいります。

 裏面へ行っていただきまして、最後に、3番、今後の予定になります。令和6年第1回定例会では、従前資産評価など関連する報告と併せまして、区の財産の処分に関する議案、サンプラザ地区に係るまちづくりの整備方針の変更に関する議案を提出したいと考えております。議決が得られた後に、3月中に事業計画の同意、令和6年度に入ってから事業計画の認可がなされた後、権利変換の同意手続を進めてまいりたいと考えております。

 御報告は以上です。

委員長

 ただいまの報告に対して質疑はありませんか。

高橋委員

 報告ありがとうございました。

 特別委員会でも御報告いただいた内容と重複しているとは思うんですけど、ちょっとお聞きしたいのは、2ページ目、かがみの裏面のスケジュール、今後の予定の件ですけども、令和6年4月以降というところで、施行認可、その後、いろいろな節目節目のが入っているんですけど、これ、特別委員会でもちょっと報告を受けたとは思いますけど、個別のスケジュールの詳細の日程、何月とか、その辺のキーデートを教えていただけますか。確認の意味で。

瀬谷企画部資産管理活用課長

 令和6年度に入ってからの予定でよろしかったでしょうか。一応、3月に我々で事業計画の同意のほうをしましたら、施行予定者側が認可の申請のほうを行ってまいります。認可の申請をして、事業認可が得られるのが大体6月頃を想定しております。従前資産のうち権利変換を希望しない旨の申出につきましては、そこから一定の期間を設けた間に、施行予定者のほうからの通知がございまして申出期間が出てくることになります。その同意期間の間に同意をいたしまして、権利変換の申請のほうはおおむね令和6年の10月頃かなというふうに考えております。権利変換計画の認可につきましては令和7年の1月頃ですね。その後、明渡しをして本格的な工事になっていくというような想定でございます。

高橋委員

 この別紙のイメージパースを拝見しても、今まで報告は受けていますけども、262メートルのタワーができて、低層階にはホテル、ホールがあるという中で、区民であったりとか来外者が、にぎわいというか、界隈性というか、にぎわいを醸し出す人々が出入りできる場面というと、そのホールというのは、いわゆるコンサートなりなんなりというのを予約した人が来るわけじゃないですか。ホテルといっても、これ、いわゆるビジネスホテルプラスアルファの機能だと思うんですけど、ここの飲食機能といっても、ホテルゲストが朝食を利用したりとか、ちょっと待合ロビーでお茶するとか、多分そういうレベルのホテルの来外者用機能だと思うんですよ。そうすると、見たときに、展望ゾーンでの展望テラスであったり展望レストランというのは議論の中で検討されていますけども、上層部は事務所で下は住宅となったときに、商業ゾーンが非常に少なくなっているという話があって、この辺の最終調整というのが、さっきの話ですと、権利変換計画同意、それで認可申請をとなると、10月には完全に各地権者の権利調整が終わって、これがフィックスで、そこからはもう動かないという形になって、手続が進んで、実際の設計に入っていくと思うんですよ。そうすると、それまでの間に、区として、にぎわいをつくり出すための施策として民間事業者なりに、施行予定者なりにどういう今後アプローチをしていくのかというか、その辺の区の考え方というか、その辺をちょっと確認しておきたいんですけども、その辺はいかがなんでしょうか。

瀬谷企画部資産管理活用課長

 こちらの全体の施設の再整備事業の中身のところは、おおむねまちづくりのほうで所管している部分になるんですけども、こちらのほう、これまで区としてこの拠点施設に必要な機能というのは一旦整理をしてきたところです。その中で、にぎわいの創出ということも大事な案件ということで、区でやる部分もありますけども、民間にもちろんやっていただく部分がもともと想定されていたところでございます。その中で、今後ともそういったにぎわい創出につながるよう申入れをしていく、そういうふうな認識でございます。

高橋委員

 まちづくりのほうがやるのは分かっているんですけど、あえて聞いたのは、区として権利床を持つというのは、プロジェクトが、ビルが出来上がって竣工したら終わりじゃないじゃないですか。ということは、これから50年、100年先まで運命共同体として一緒に歩んでいかなきゃいけないといったときに、その辺のにぎわいであったり、このプロジェクトの成立性、成功性というのを考えたときには、やはり区の地権者として、このプロジェクトを未来永劫成功させるためにきちっとした発言権も、権利者としてそれは主張すべきものもあると思うんですよ。その辺は強い態度で臨んでいただきたいと思いますし、オフィスも床を持つということであれば、これはマスターリース方式だということだと思うんですけども、じゃあ、オフィスは事業者の中で誰が責任を持ってしっかりといい客先を連れてくるのか、埋めるのか。テナント保証があるわけじゃないのでね。住宅は、住宅に特化しているディベロッパーが自分らで埋めていくんでしょうけど、じゃあ、ディベロッパーが住宅、自分のところの得意業務だけやっていりゃいいのかという話で考えたときには、やっぱり地権者として、プロジェクトを成功させる区としてしっかりやっていかなきゃいけないでしょうし、商業は、じゃ、誰が責任を持って主導してやっていくのか、その辺も含めてきちっと区として対応していただきたいと思うんですけど、その辺はいかがでしょうか。

瀬谷企画部資産管理活用課長

 高橋委員おっしゃるとおりだと思います。我々地権者として、権利床がしっかり運用に乗るように、ほかの民間の施設とも連携してやっていく必要があるというふうに考えております。これまでも申出等してまいりましたが、今後ともしっかりと施行予定者とも連携を図って協議をしてまいりたいというふうに考えております。

高橋委員

 もう一つだけにしておきますけど、あと、12月、冒頭の委員会の報告では、そこから変わってはいると言いながらも、7億円余の収入といいますか、床のいわゆる収入があるという中で、その扱いを今後どうしてくのかというのもきちっと議会に説明をしていただきたいし、一般財源にそのまま入って何に使われたか分からないというんじゃ、将来の50年、あるいは100年先の建て替えであったりとか、あるいは、今後、新庁舎のさらなる新庁舎へ向けてのお金の手当てをどうするのかとか、区有施設の整備もありますので、その辺も含めた形で、少なくともこの事業収支がどうなっていくのかというのは議会につまびらかに報告してもらわなきゃいけないですし、しっかりとした、プールしたお金が将来の新しいプロジェクトであったりメンテナンスにきちっと特化して使えるような、そういう形もしっかり考えていかなきゃいけないと思うので、その辺は早い段階で議会に考え方を示して説明していただきたいと思うんですけど、その辺はいかがでしょうか。

瀬谷企画部資産管理活用課長

 委員御指摘のランニングというか、権利床から得れるランニングの収益のところにつきましては、今までは施設整備等、そういったものに使うとか、もちろんこちらの修繕費等に積み立てていかなきゃいけないとか、そういったこともいろいろ検討しまして、基金の活用も含めまして検討したいというふうに御報告していたところです。まだ結論は出ておりませんが、今後とも検討して、適宜に議会にも報告したいというふうに考えてございます。

山本委員

 御報告ありがとうございました。

 ちょっと驚いたんですけれども、この3ページで、2階が駐輪場なんですかね。2階に駐輪場が来ている図が示されているんですけれども、これはどういった状況でこういうふうになられたんですか。

瀬谷企画部資産管理活用課長

 申し訳ございません、こちらも所管外になりますが、施設配置の関係で。あとは、建物整備の収支改善のために地下構造のところをコンパクトにしたいという趣旨も伺っております。

山本委員

 所管外ということで、その中でも答えてくださってありがとうございました。

 1万1,300平米の事務所床が1万平米、減ったということなんですが、この1,300平米減ったということで、収支にはどういうような減収の見込みでいらっしゃるのか教えていただけますか。

瀬谷企画部資産管理活用課長

 前回12月のときに権利床で得られるランニングの収支の試算みたいなものをお出しさせていただきました。そのときには、1万1,300平米で、年間収支、収益としては7億5,000万円程度の事務所からの収入が得られるのではないかというふうに試算していたところです。今回、1万平米になってしまうことによりまして、年間の想定収支につきましては6億6,300万円程度となっておりまして、9,000万円程度の減少が考えられるかなというふうに想定しております。

山本委員

 9,000万円、約1億円と見ればなかなか大きい数字ですね。これ、その収支計画をもって要は事務所床を減らすという御判断をされたわけじゃないですか。まあ、状況として減ることになったんだけれども、事務所床に目線を向けて決定されたわけですよね。要は、権利床の考え方は、皆さんは区有施設整備計画で財源の確保を目的として活用していくというふうに書かれている中で、ほかの施設もある中でどうしてこの事務所床にされたのかなと思ったんですけど、ちょっと教えていただけますか。

瀬谷企画部資産管理活用課長

 先ほど説明させていただきましたとおり、仕入れ値が高騰しているので売値のほうも変わってきてしまうという状況で、トータルで取れる床の面積が減ってきてしまうということを御説明させていただきました。その中で、展望フロアの部分につきましては、展望施設も事務所の床につきましても区の床を考えておりますので、取り合いで増減というのは考えられるのかなというふうには思っておりました。ただ、それ以外のあとバンケットコンベンションセンターですとか子どもの遊び場につきましては、5階のホールの上の広場の周りに配置しているということがあります。その分を減らしてしまうと、空地が増える状態になってしまって、事務所が増えるという形には速やかにはいかないというところもございます。そうしたところも含めまして、事務所の床のところを、残念ですけれども、一旦減床する見込みで協議をしているところです。

岩浅企画部長

 権利床の扱いに関しましては、区として必要な機能を入れていきたいということで、当初、事務所を考えておりましたけれども、子どもの遊び場ですとか展望施設、バンケットについても取得したいということで、これまで御説明をさせていただいています。

 今回、値上がりしたことによって事務所が減っているということですけども、まずは子どもの屋内遊び場機能とバンケットの機能は基本的には一定の面積が必要になると考えておりますので、区が必要だと思っている機能を維持するためには前回と変わらない面積が必要であろうということで、そこについては減らしていないところでございます。

 そうすると、調整ができるのが事務所と展望施設というところになりますけれども、今の時点では、展望も有料、無料とか、いろいろまだ検討しているところでございますけれども、現時点では、前回お示しした部分の展望のスペースが必要ということで、調整が今、事務所になっているという状況でございます。この面積につきましても、現在もまだ事業者のほうと調整をしているところでございますので、先ほど権利変換の日程の御質問がございましたけれども、それまでに詰めていきながら面積は確定をしていきたいというふうに考えているところでございます。

吉田委員

 まず、今、私、中野駅周辺整備・西武新宿線沿線まちづくり調査特別委員会に出ていないので今回初めて見ているんですけど、年間の収益が当初の──当初というか、これまでの御説明より9,000万円減って6億6,300万円ぐらいになりそうだと。今、口頭でお話を頂いたんですけれども、これ、今後の予定の令和6年第1回定例会、区財産の処分に関する議案の提出と、これまでにきちんと口頭じゃなくて数値で収支計画、何十年にわたってというものは示していただけますよね。それなく議案なんか判断させないですよね。

瀬谷企画部資産管理活用課長

 吉田委員御指摘のとおり、変わっている部分がございますので、その部分については参考で収支想定みたいなものをもう一度お示しすることはできるかなというふうに考えております。ただ、今後70年間とか、そういったトレンドを踏まえてというのはなかなか難しいかなというふうに思っております。できるところで検討させていただきたいと考えております。

吉田委員

 議案の判断に多分最重要な情報の一つなので、参考というか、当然、将来のことは何が起きるか分からないので変わるものですけれども、今のうちに、議決を求める、判断を求める段階で、区はこういう認識でしたというのはきちんと正式に表明をする必要があるので、出してください。

 そして、ちょっと言葉の確認なんですけど、最後のページ、62階平面図と屋上平面図とありますけれども、最上階というのはこの62階をいうんですか、屋上を最上階というんですか。

瀬谷企画部資産管理活用課長

 私の認識でも、最上階というのは部屋がある階でございまして、あとは屋上という認識でおります。

吉田委員

 つまり最上階はこの62階ということですね。そうしますと、この62階の配置図を見ると、住宅がコの字になっていて、これ、南側が展望施設及び展望テラスになっていると。だから、最上階の4分の3ぐらいが分譲して売る住宅で、4分の1ぐらいが展望施設、展望テラスだと、こういう図だと理解すればいいんでしょうか。

瀬谷企画部資産管理活用課長

 割合というのはちょっと明確には分かりませんが、おおむね認識のとおりだと。

吉田委員

 この住宅、分譲すると思うんですけど、これ、コの字の、何戸ぐらいで売るのか、1戸当たりの販売の想定価格は幾らぐらいと認識して先ほどの6億6,300万円とか。要するに、共益費の部分がどうこうとか、たくさんいろんな計算の中で区の収支が出てくるんでしょうけど、これ、どれぐらいの想定で販売価格、それから何戸売る予定なんですか。それ、示されているんですか、事業者から。

瀬谷企画部資産管理活用課長

 こちらの住宅の部分につきましては、施行予定者側のほうで、民間のほうで、分譲と聞いておりますけども、運用していくということで聞いておりまして。ただ、具体的な面積が1戸当たりどれくらいなのか、ここの部分に何戸入るのかとか、想定の販売価格とか、そういったところについてはまだ伺っておりません。

吉田委員

 これも議決の前にお示しいただけますか。

瀬谷企画部資産管理活用課長

 細かなところについては難しいのではないかなというふうに考えております。

吉田委員

 この建物で最上階を住宅にしますと。これ、分譲しますと。多分、皆さんが一番注目するのは、この最上階の一番いいトップクリームの住宅が目玉になると思うんです。それについて、何戸ぐらい売るのか、幾らで売るのか。多分、一番重要な情報の一つだと思うんですけど、少しも区は、民間のやることだから関係ありませんという、そういう御認識なんですか。

瀬谷企画部資産管理活用課長

 申し訳ございません、この部分については、まちづくり所管のところもございますので。ですが、情報収集には努めてまいりたいというふうに考えてございます。(「まちづくりは今日来ていらっしゃるの」「所管外」「所管外なの。あ、了解。分かりました」と呼ぶ者あり)

吉田委員

 じゃあ、所管外ということでございますので、担当のところから後で教えていただくようにお願いします。

加藤委員

 議決が今後待っている中で、本当にこのスキームでいいのかという確認の上で、再三議論がありましたけど、定期借地でやったらこうなって、今の形が一番収まりがいいんだというのとか、様々な情報を、そういったところのシミュレーションを示してもらえたらななんて思うんですけど、そこら辺は次の定例会までに出すことは可能ですか。難しければ難しいでいいですけど。いや、納得した上で前に進みたいということです。

瀬谷企画部資産管理活用課長

 議案の提出の段階でまた改めて数字等を精査してというのは、なかなか難しいのかなというふうに考えております。

加藤委員

 いや、非常に素人考えで、別に買うのと年間借り続けるのでというところで何年というところのシミュレーションぐらいかなと思うんですけど、それが難しいというのであれですけど、やっぱりちょっと今の段階だと、いろんな議員さんの考えがある中で、もう少しいろんな情報を出していただかないと納得が難しいのかなみたいなところがあろうかと思いますので、これ、このままこれだけじゃなくて出せるものは出していただきたいなと思います。

 何かお話がありましたけども、やはり最終的に権利変換をするときに、今出されている数字すら最終的に協議で変わっちゃうんじゃないかとずっと恐れていて、もう変わらないんですかとか、いつになったらちゃんとフィックスするのかというのは、議案を出された後にめちゃくちゃ、1割、2割すり変わっちゃったら話が違うじゃないかとなっちゃうし、議案がどれだけの拘束力があるのか、もうそのままいっちゃうのかと、その辺のお話はできますか。

瀬谷企画部資産管理活用課長

 まず、議案の部分ですけども、議案につきましては、先ほど申し上げました区の従前資産のところで、こちらにつきまして、中野区の建物部分につきまして、一部を処分、お金に換えていくというところで議案を提出させていただきます。こちらの従前資産評価につきましては、基本的にはこの金額でほぼ決まりという形で議案のほうを出させていただきます。時点修正がある場合につきましては、基本的に下がる話じゃなくて、それ以上という──議決を頂いていますので、その金額以上ということを想定しているところです。

 あと、権利変換の床につきましては、今現在も協議をしている最中でございますので、実際に決まってくるのは、施行予定者側から事業認可を得た後に権利変換計画というものが示されると。それについて区としての判断をいたしまして、同意するかしないかというところで、同意することによってほぼ決まりという形になっていくのかなという認識でございます。

加藤委員

 ちゃんと理解できなかったですけど、今後この数字が、資産の評価としては変わらないけど、その後は権利変換のところでは数字が変わる可能性がまだあるということを言っているんですか。

瀬谷企画部資産管理活用課長

 ほぼ委員御指摘のとおりでございます。従前資産については、基本的にはこの金額でいくことを考えております。モデル権利変換につきましては、現在も協議中というところで、ただ、全体のパイとしては、事業計画として決まっているというか、固めてきているところもありますので、大幅に動くということはなかなか考えにくいのかなというふうに考えております。

加藤委員

 そこ、言葉を濁されて、最終的にやっぱり無理でしたと。この件だけじゃなくて、よく区はやってきたわけで、それが信じられないので、本当にこれで終わりでいいのかなというところで、我々が議案をよしとした後にやっぱり無理でしたなんて言われても、もう止めようがないんですよね、その交渉のところは。我々がこれじゃ駄目だって止めるような議案がもうない中で、じゃあ、いいのかなというのが不安になってしまうんですけども。これでいきますとも言えないんでしょうけど、何かそこはもう、区はこれ以上絶対、断固この数字で守りますみたいなスタンスはないのかなと。

岩浅企画部長

 今回の資料にお示しさせていただいております従前資産評価につきましては、事業者、施行予定者が提案というふうになっておりますけども、区としても鑑定等を行っておりますので、それを踏まえた上で今回資料をお示ししておりますので、基本的にはこの金額が大きく変わることはない。若干ぶれがあるかもしれませんけれども、大きなぶれはないということでございます。

 権利変換の案につきましては、先ほど申しましたけれども、子どもの遊び場ですかバンケット等につきましては、基本に必要な面積だと思っておりますので、今後、大きな──金額、若干、今100平米単位になっていますけれども、そこの図では当然出てくると思っておりますけれども、こちらについても大きな差はないものというふうに今現在認識をしております。

 おっしゃるとおり、議決というのは今回の第1回定例会での議決になりますけれども、それ以降の権利変換等につきましても、当然、議会のほうにもお示しをさせていただいて、御相談しながら確定をしていくというふうに考えておりますので、議員の皆さんの目に留まるシーンというのは議決以後もあるということで、御相談しながら進めていきたいと考えております。

加藤委員

 ここに「約」と書いてある平米のところをちゃんと精査していったら端数ぐらいの差があるぐらいの認識。まあ、それは言い過ぎかもしれないですけど、そういうイメージで捉えておけばいいということでいいということですよね。

瀬谷企画部資産管理活用課長

 そういった認識で、今後とも御説明しながら進めていきたいというふうに考えております。

吉田委員

 改めて認識を伺いたいんですけど、今回また住宅部分が増えるわけですよね。何戸増えるんでしたか。

瀬谷企画部資産管理活用課長

 こちらの詳細につきましては所管外ということになるんですが、資料の別紙のほうの1ページ目、真ん中の段の5番のところの概要のところに住戸数、住宅戸数というのが書いてございまして、全体で約1,250戸と伺っております。

吉田委員

 だから、何戸増えたんでしたか。

瀬谷企画部資産管理活用課長

 従前お示しされていた資料では1,100戸というふうに書かれておりましたので、150戸ほど増えているというふうに認識しています。

吉田委員

 ありがとうございます。

 それだけ分譲先が増えて、区分所有者が増えて、底地の所有者も150人増えるわけ、150世帯増えるわけですよね。そういう認識でいいんですか。

瀬谷企画部資産管理活用課長

 分譲と伺っておりますので、そういう認識で大丈夫かなというふうに思います。

吉田委員

 そうしますと、収益上はきっとそういう手法だというふうに事業者は思うかもしれないんですけど、70年後とか80年後とか60年後は分かりませんけど、これ、老朽化してまた建て替えだというときには、さらに150軒多くの土地所有者の合意を得て再開発をしなきゃいけなくなるんですけど、本当にそんなどんどん──今1,250プラス何人かな、それだけの合意を取って再開発がちゃんと将来できるんだという御認識なんですか。

瀬谷企画部資産管理活用課長

 区のほうも、この中でも一定のウエートを持って資産を持っておりますので、そういったところも含めまして協議をして進めていくものというふうな考えでございます。

吉田委員

 これまで既存のマンションとか、そういうところでも、要するに年数がたってというか、時代がたって、例えば相続があって何とかといって、本当に所有者を探すのが難しくなったり、あるいは、今のグローバル化とかといって、所有者がそもそも海外にいる人が増えてなかなか連絡も取れなくなってと。半世紀以上たった将来はもっと複雑な所有者の状況になると思うんですけど、そういう状況でも区はここで持っている権利床で発揮している機能をその次の建て替えでもつつがなくその権利を保持し続けられるということを──まあ、その頃には我々はみんな死んでいますけどね。そういうちゃんと見通しというかを持ってこの計画を進めているんだと言えるんですかということを質問したいんですけど。

岩浅企画部長

 今回の再開発につきましては、中野駅前という中野の顔となる部分でございますので、そこに今後将来的に、何十年後か分かりませんけれども、改めて開発が必要になった場合につきましても、区の意向といいますか、そういったものをきちっと発揮をしていくために、権利の土地というのを持っておきたいということで、このようなスキームで提案をさせていただいているというものでございます。

委員長

 他に質疑はございませんか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 質疑がなければ、以上で本報告について終了します。

 次に、3番、中野区個人情報保護審議会委員の委嘱についての報告を求めます。

浅川総務部総務課長

 それでは、中野区個人情報保護審議会委員の委嘱について、お手元の資料を基に御報告いたします。(資料4)

 今回、国の個人情報保護法改正に伴い新たに定めた同法律施行条例第17条の規定に基づき、個人情報保護審議会委員の委嘱を項目1のとおり8名の方に対し行ったものでございます。

 2にございますとおり、任期は令和5年11月1日から2年間ということでございますが、先日1月24日に第1回の審議会を開催いたしまして、会長、副会長を選出したことから今回の報告となったものでございます。

 主な職務は、3にあるとおりでございます。

 報告は以上でございます。

委員長

 ただいまの報告に対して質疑はございませんか。

加藤委員

 学識経験者で明治大学教授がお二人いるという状況が、それぞれの先生の能力を疑うわけじゃないですけど、同じ所属の方が、しかも正副会長というところで、何かちょっと偏りを感じてしまうんですけど、その辺はどうお考えですか。

浅川総務部総務課長

 これ、たまたま本職の所属としては同じ大学というふうになったわけでございますが、偏りということから申しますと、会長となりました丸橋教授につきましては、言わば法律の面から情報法を専攻している方でございます。副会長になりました斉藤委員につきましては、理系といいますか、情報ネットワークとかセンシングという意味で、違う面から専攻しているということでございまして、この委員会の機能という面からすると、偏りなく、逆にいろんな多方面から個人情報というところを見ていただける方というふうにして選んでいるところでございます。

加藤委員

 基本的に学識経験者はどうやってこの方がいいなというのが選考過程であるんですか。

浅川総務部総務課長

 これは区長が委嘱をしたということにはなってございます。では、実際にどのようにということでございますけれども、専攻を持った教授の方につきましては、ただいま申し上げましたとおり、中野区の個人情報の保護について審議していただく場合には、どういう御専門の、どういう立場の、どういう専攻をしている方にやっていただくのが最もふさわしいかということを考えまして、あとは個々の事情とかを考慮いたしまして、最終的に落ち着いたというところでございます。

加藤委員

 結局、区長がこの人がいいというふうに推薦というか任命をしているということなんですか。何か職員のほうでこういう人がいいなというのを、区長にそういった情報共有して、それで選ばれているんですか。その辺の選考の過程を教えてください。

浅川総務部総務課長

 これは、附属機関の委員ということでございまして、区長が任命するものでございますので、それは区長が任命したということでございます。ただ、そう言いましても、事務局として、この委員会の性格に照らし合わせまして、どういう方がふさわしいかというような下準備はもちろんしているところでございます。最終的には区長が決めているものでございます。

加藤委員

 そうしたら、職員のほうでこの人がいいかなというのを、区長に今回そういうふうに情報を出したということですか。

浅川総務部総務課長

 附属機関の委員の決め方というのは、先ほど申しましたとおりでございまして、その中で、区長と職員というふうにおっしゃいましたけれども、組織としてそれは下調べをしたりすることもありますし、また区長のほうから意見があるということもあるところでございますが、最終的には、組織として、事務局として案を出し、区長が決めたということでございます。

加藤委員

 区長が自分でこの人がいいと言うのを選んでそっちで調べたという意味なのか、この人がいいですと推薦したのかと、その辺を聞きたい。

浅川総務部総務課長

 個々の方について、この場合はどうなのかということについてのお答えは控えさせていただきまして、最終的に事務局としての組織としての準備を行いまして、最終的には区長が委嘱したということでございます。

加藤委員

 ちょっと休憩してもらえますか。

委員長

 休憩します。

 

(午後2時06分)

 

委員長

 委員会を再開します。

 

(午後2時09分)

 

吉田委員

 私も、同じ大学から、学部が違うとはいえ、会長、副会長という方を選任することは不適切だと思います。今後こういうことのないようにしていただきたいと思いますが、日本は大学もたくさんありますし、知見をたくさん有していらっしゃる方もたくさんいるので、あらぬ誤解を受けるというか、誤解がなくても、やっぱり学校には、大変申し訳ないけども、学閥とか、いろんなものもありますので、このお二方はそれぞれ優秀、有能、適切な方だと私は信じますけれども、しかし、一つの組織のところから2人選任されるということは不適切だと思いますが、今後そういうことにも配慮して人選をしていただけますか。

浅川総務部総務課長

 確かに見え方として、同じ大学の教授がそろったというよりは、違う方のほうがそういう意味では広いところから選んだのかなというようなことになるかと思いますけれども、もちろん幅広いところから今後も人選していくということを事務局の立場で模索していきたいと思いますが、何よりも考えるのは、その附属機関において、この場合、個人情報保護審議会でございますので、区民の個人情報を適切に守るために適切な分野の方になっていただくということが一番かなというふうに思ってございます。

吉田委員

 私は、その御答弁では今納得していなくて、我が1億3,000万の国民の中でたった一つの大学の方しか適切な方がいらっしゃらないとは思わないので、重ねて要望して終わります。

委員長

 他に質疑はございませんか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 質疑がなければ、以上で本報告について終了します。

 次に、4番、会計年度任用職員に対する勤勉手当の支給についての報告を求めます。

吉沢総務部職員課長

 それでは、会計年度任用職員に対する勤勉手当の支給につきまして御報告いたします。お手元の資料を御覧いただきたいと存じます。(資料5)

 まず、項番1、導入の経緯でございます。

 令和6年4月1日施行の改正法におきましては、令和6年度からパートタイムの会計年度任用職員に勤勉手当を支給することが可能となりました。また、総務省から、パートタイムの会計年度任用職員につきましては、「令和6年度から、対象となる職員に、勤勉手当を適切に支給すべきものであること」との通知がなされました。

 なお、特別区におきましては、令和5年11月の統一交渉によりまして、令和6年度から会計年度任用職員に勤勉手当を支払うことで妥結しております。これらを踏まえまして、会計年度任用職員について勤勉手当を新たに導入するものでございます。

 次に、項番の2、勤勉手当の支給内容でございます。

 まず、支給対象につきましては、会計年度任用職員については、今までも期末手当が支給されていましたが、期末手当の支給対象と同様となってございます。主な支給要件としますと、基準日、6月1及び12月1日に在職している、それから、1週間当たりの勤務時間が15時間30分以上または週3日以上、任用期間が6か月以上という期末手当の支給対象者と同様ということになってございます。

 続いて、支給月数につきましては、常勤職員(一般職員)と同様となってございます。令和6年度は、表の米印の記載のとおり、勤勉手当、6月と12月のそれぞれ1.125月、年間としまして2.25月ということになります。

 最後に、項番の3、勤勉手当の支給に係るシステム改修でございます。令和6年度、令和6年6月から会計年度任用職員に勤勉手当を支給開始するため、令和5年度、今年度より人事・給与総合情報システムの改修を行っていく予定でございます。

 なお、令和6年第1回定例会に提案予定の補正予算にシステム改修経費を計上しております。また、中野区会計年度任用職員の給与及び費用弁償に関する条例の一部改正につきましても提案する予定でございます。

 御報告は以上でございます。

委員長

 ただいまの報告に対して質疑はございませんか。

加藤委員

 期末手当と勤勉手当の定義、差をちょっと教えてほしいんですけど。

吉沢総務部職員課長

 勤勉手当につきましては、人事評価、成績率を加味したというところでの勤勉手当ということになってございまして、いわゆるボーナスという意味においてのものが期末手当ということになろうかなというふうに考えてございます。

加藤委員

 だから、普通の職員だと、勤勉手当に業績評価が、よしあしで掛ける係数が変わるんでしたか、一般職員は。

吉沢総務部職員課長

 委員御案内のとおり、勤勉手当のほうが人事評価を加味した成績率というところで、年間としますと2.25月というところなんですけれども、それに対して100%であれば中位というところと、上位の方、それから下位の方ということで設けていくというのが成績率でございます。

加藤委員

 そうすると、今回、パートタイムの会計年度任用職員の勤勉手当は一律ということになっていますけど、そもそも会計年度任用職員に人事評価はあるんでしょうか。

吉沢総務部職員課長

 現行におきましても人事評価、能力・態度評価というものは行ってございます。それによって翌年度の更新だとかということの評価をさせていただいているところではあるんですけれども、今回のような勤勉手当の支給のための要件を満たしているということではございませんので、今後、勤勉手当のための評価をしていくに当たっては、業績評価も含まれていきます。業績評価と能力・態度評価を合わせた評価結果についても本人に開示していくというのがこの勤勉手当創設に伴う評価方法ということになってまいります。

加藤委員

 すみません、ちょっと勘違いしていたんですけど、だから、結局、これはさっき言っていた一般職員と同じで、勤勉手当を100%もらったときの数字であって、会計年度任用職員も人事評価、業績評価をやって、一般職員と同じようにこれより減る可能性もあるという制度だということですか。

吉沢総務部職員課長

 経過措置が設けられていまして、令和6年度、令和7年度につきましては、成績率を一律中位と、100%支給していいですよというような経過措置は設けられてございます。今回、2.25月を新たに特別給として、来年度から勤勉手当が創設されていきますので、その分が──今まで会計年度任用職員の方については期末手当しか、この2.40月。来年度については支給されていなかったものが、新たに2.25月が追加されて支給されていくというものでございます。

委員長

 他に質疑はございませんか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 質疑がなければ、以上で本報告について終了します。

 次に、5番、令和6年度組織編成(案)についての報告を求めます。

石橋総務部人事政策・育成担当課長

 それでは、令和6年度組織編成(案)につきまして御報告をいたします。(資料6)

 来年度は新区役所移転年度に当たることから、大きな組織再編は抑制することを基本として進めてまいりました。

 表の資料の左側が令和6年度、右が現行の組織でございます。令和6年度に変更するものにつき、黄色の色付けをしてございます。

 主な変更箇所と理由を御説明いたします。

 まず、企画部でございますが、企画部につきましては、特に変更はございません。

 次に、総務部でございます。総務部では、DX推進室の情報システム課におきまして名称の変更をしてございます。デジタル社会の実現を目的に、国がデジタル庁、東京都はデジタルサービス局を設置、そうした潮流と情報政策における課題解決の手段となるデジタル化に着目しまして、情報システム課をデジタル政策課へ、基幹システム標準化担当課長をデジタル基盤整備担当課長へ、各係もデジタル政策係、デジタル基盤整備係等へ名称を変更しました。なお、新区役所整備課につきましては変更はございませんが、新庁舎移転後の一定時期に人員を区民サービス課、あるいは新しいデジタル政策課等へ、関連する他部署、他部課に再配置することを基本と考えてございます。また、令和7年度に向け、DX推進室の在り方を含め、業務改革、業務改善等の観点から組織変更の検討を進めてまいります。

 次に、区民部でございます。戸籍住民課におきまして、マイナンバーカード活用推進担当課長を廃止いたします。マイナンバーカードの普及促進につきましては、引き続き戸籍住民課が担い、活用促進につきましては、各部課がそれぞれの施策の中で検討していくことといたします。文化振興・多文化共生推進課におきまして、シティプロモーション担当課長を廃止いたします。文化振興・多文化共生推進課長がシティプロモーションについても一体的にマネジメントすることにより、人員の合理的活用等を図りながら機能強化も図ってまいります。また、デジタル地域通貨や開発に伴う商店街再生の取組に向けた機能強化のため、産業振興課の各係を再編いたします。

 次に、子ども教育部、教育委員会でございます。体制・機能強化のため、子ども・教育政策課、育成活動推進課、指導室、学務課において各係等を設置してございます。

 次に、地域支えあい推進部でございます。医療・介護を包括ケアの視点で一体的に進めるため、介護・高齢者支援課の高齢者支援機能を地域包括ケア推進課に移管します。これにより高齢者支援担当課長を医療・介護連携推進担当課長に改め、介護・高齢者支援課から地域包括ケア推進課へ移管します。また、今年度、重層的支援体制の強化として基幹型の機能を導入するため、大幅な組織変更を行いました。それにより新組織を運営していく中でより効果的、効率的な組織とする必要が生じたため、先ほど申し上げました高齢者関連の事務移管を含め、一部の係等の再編を行います。なお、介護保険に係る分掌事務につきましては、介護保険課として再配置をいたします。

 次に、健康福祉部でございます。新型コロナウイルス感染症の5類移行、ワクチンの定期接種化に伴い、保健所次長、新型コロナウイルスワクチン接種担当課長及び係長を廃止し、保健所を通常体制といたします。

 環境部につきましては、変更はございません。

 次に、都市基盤部です。公園課におきまして、シェアサイクルやプレーパーク等、公園の機能が拡大しており、体制強化のための係を設置いたします。

 以下、まちづくり推進部、各行政委員会等の変更はございません。

 御報告は以上でございます。

委員長

 ただいまの報告に対して質疑はございませんか。

平山委員

 今回の組織編成で部長級の方の数と課長級の方の数、係長級の方の数、これはそれぞれどう変化していますか。

石橋総務部人事政策・育成担当課長

 単純にポスト数、重複しているところはちょっと除きますけれども、部長におきましては今年度が21、来年度が19で二つ減、課長におきましては今年度が95、来年度が92で3減、係長につきましては今年度が417、来年度が429で12増になってございます。

小林委員

 先ほど令和7年度に大きな組織編成があるのでということは、今回は条例には係るようなものはないと、そういう認識でまずいいんですかね。組織変更の条例に係ることはないか。

石橋総務部人事政策・育成担当課長

 今年度はありません。今年度というか、来年度に向けてはありません。令和7年度に向けては、可能性はあるのかなというふうに考えてございます。大きな組織変更の可能性はあるかなというふうに考えてございます。

小林委員

 さっき聞いていて、一つだけ。厚生委員会になってしまうのかもしれないんですけど、地域支えあいで、介護・高齢者支援課というのがなくなって──4ページのところで、医療・介護連携推進担当というふうに変わるというのがありました。これを見ると、地域支えあいのところに「高齢者支援」というのがなくなってしまうんですけども、包含するとさっき話があったんですけど……。ここで聞いて分かるんでしょうかね。「高齢者」という言葉が令和6年4月1日のこちら側には一つもなくなってきちゃうんですよ。包含されて「高齢者支援」という言葉はもうなくしてしまう。(「高齢者イコール医療・介護者」と呼ぶ者あり)そう。先ほど高齢者支援というのは医療・介護連携推進担当というふうに変わるというふうに言って、介護は介護保険のほうに移しますよという御説明だったと思うんですね。「高齢者支援」という言葉がなくなってしまうと、高齢者、私たちの支援はどこでしてもらえるのという。

 今、今年の連絡一覧を見ていても、そういうふうになってきちゃうとどこへ行っちゃうんだろうなというふうに思ったので、まず確認だけさせてください。

石橋総務部人事政策・育成担当課長

 確かに名前、名称という意味では「高齢者」という言葉が消えてきました。地域活動推進課のほうに高齢者支援基盤整備係ということで「高齢者」というところは残りますが、ソフト面の中での「高齢者」というところは消えていますが、仕事が消えるわけではないので、そういった意味で、所管のほうでは分かりやすい案内とそういったところを区民周知を図っていきたいというふうに考えてございます。

小林委員

 高齢者の基盤整備と高齢者支援とは全然立場が違うので、私が受けるのは高齢者支援であって、基盤整備をするのは役所の中だけの話になってくるので、その辺、ここで議論することじゃないと思うんですけども、少し考えていただきたいなというふうに……(「高齢者、病気か介護しかないのかみたいになっちゃう」と呼ぶ者あり)

 それから、今、厚生委員会じゃなくて総務委員会ですから、総務委員会の、デジタル政策課とデジタル基盤整備担当課に変わりますと、情報システム課と基盤システム標準化担当がなくなりますということなんですけども、これはなぜこういう名称に変わっているんですか。

石橋総務部人事政策・育成担当課長

 本来、組織を変えるに当たっては、基本的には戦略に伴って変えていくのが基本で進めてまいりました。今回につきましては、先ほど申し上げました国のデジタル庁とかデジタルサービス局とかの流れ、デジタル社会形成基本法に基づくというもので、それに倣って区のほうも合わせていきたいというような所管からの話がございました。併せて、これから特にデジタル化による施策の推進というところが肝になりますので、ネーミングというところは強いのですが、その意味で区としてそういうふうに考えたといったところでございます。

小林委員

 最後に「ネーミング」という言葉がありましたけども、国や都はそうかもしれないけど、中野区は今まで情報システムとシステム標準化ということでたしかやってきたはずなんですよ。何で急にこんな……。ごめんなさい、まだ標準化なんてこれから行っていくというところだったと思うんですけども、一気に新庁舎移行とともに「デジタル政策課」なんていう名称に変わってしまうんですか、担当部署。

伊東総務部DX推進室情報システム課長

 今回の組織名称変更の趣旨の一つに、区民等にとって分かりやすい名称に変更したというものがございます。いわゆる区のほうでどういった業務をしているかという、イメージしやすいということを考えまして。情報システム課といいますと、情報システムの調達、運用、管理、あとセキュリティなどを担当する部署、あと、あるいは、パソコン、ネットワークなどの具体的なシステムや機器に関わる部署という、どちらかというと区役所内部向けの組織というイメージでございます。一方、デジタル政策課というと、今述べたシステム関連の仕事のほか、デジタル化による区民サービスの向上ですとか、地域の情報化などの推進などに関する施策の企画調整などを担当する部署というイメージがございます。現にこの間、新たな電子申請を導入したり、また統合型GISの本格稼働によりまして区民等の利便性の向上を図ってきてございます。また、MS365の導入によりまして、内部事務の効率化を図って、行政サービスの向上を図ってきてございます。今後もこういった新たなデジタル技術を活用することによりましてさらなる区民サービスの向上等を図っていく、そういった組織であるという趣旨で今回名称を変更したということでございます。

小林委員

 いやいや、ちょっとそれはおかしいでしょう。だって、今、去年の11月に作成した第2次中野区地域情報化推進計画を見ていますけど、そんなこと全然うたわれていないじゃない。去年11月にこれは作成したばっかりで、見直し後の情報化に向けた取組というようなところが重点的に言われていて、デジタル化なんていうことは、デジタル政策や戦略のことなんか一つもここにうたわれていないですよ。それなのに、分かりやすい名称とか戦略とかと言われるけど、戦略も何にもないし、情報化に向けた取組をこれからやっていきましょうと去年の11月に策定されたばっかりのところには、こんな「デジタル」なんていう言葉は一つも載っていないのに勝手に変えちゃうの。そういう何、分かりやすい名称というのはそんなのでいいんですか。

 いや、戦略があるんだったら示してほしいし、デジタル政策というんだったら。デジタル政策がないのに……。だって、ないでしょう。ここに載っているのはデジタル政策じゃないものね。去年11月だよね──につくった第2次中野区地域情報化推進計画の改定版にはそれが一つも載っていないのに、いきなり名称だけ変えてしまう。分かりやすいから、戦略も何にもないのに、政策もないのに変えてしまう。そういう名称の変更の仕方を区はするんですか。

伊東総務部DX推進室情報システム課長

 現在の第2次中野区地域情報化推進計画に様々な計画が載っかってございますが、それについては国の自治体のDX推進計画、それに基づいた様々な事業を実施するという形、あるいは東京都の施策に関連した施策を推進するということでございますので、国の流れ、東京都の流れ、それに合致していく流れを計画に載っけているということでございますので、この趣旨としては認識が合っているかなというふうに感じてございます。

小林委員

 いやいや、国や東京都の話をしているんじゃなくて、中野区の第2次です。去年、2023年11月に改定版をつくりました。その中にはデジタル政策の戦略も何もない。何もないのに名称だけ変更して変えていってしまうの、それを聞いているんです。

 いや、だって、情報システム課とか基幹システム標準化というところで今までやってきたわけでしょう。これから標準化についてはどんどん推進していきましょうと言っていたのに、基幹システム標準化というのはなくなっちゃってデジタル基盤整備担当とデジタル政策。

 だから、変えるんだったら政策の戦略の中身をきちっと改定版に沿って議会に示すべきでしょう。じゃないと合わないじゃん、中身と。首を横に振っているけど、どう考えてもそうだと思いますよ。だって、戦略がないんだから、改定版の中にそうしたデジタルの。だから、それは、国や都が「デジタル」という言葉を使ったから中野区も「デジタル」を使いましょう、デジタル政策をやりましょうなんて、ちょっとおかしくないですか。だから、それをきちっと示してくださいよ、そういったものを、名称を変えるんだったら少なくとも。そうじゃないと、名称だけがただただ独り歩きしていくだけになるじゃない。いかがですか。

伊東総務部DX推進室情報システム課長

 繰り返しとなりますけども、名称は中野区地域情報化推進計画となってございますが、施策については、先ほど言いましたように、国の計画にのっとったり、行政手続のオンライン化とかデジタル化、そういったことをこの計画に載っけてございますので、それを着実に進めていくということで、先ほど言いましたように区民サービスの向上等を図っていくということで、今回は区民にとって組織の業務内容が分かりやすい、そういった観点で変更ということでございまして、業務についてはこの計画にのっとって戦略的に進めているというふうに認識してございます。

小林委員

 いや、私の認識、全然違うので、地域情報化推進計画のこの中を見ても、去年議論してきたことの中でも、デジタル政策なんて、だって全然載っていないでしょう。これ、総務部なので、総務部長、いかがですか。これ、5ページや10ページのものじゃないので中身の確認は今すぐできないですけど、この中で、去年の第2回定例会、第3回定例会で、また第4回定例会で議論してきたことの中身とデジタル政策課とデジタル基盤整備担当というのはちょっと違うんじゃないかということと、戦略があったり政策があるのであればきちっと示してほしいと。なぜならばこの改定版と違うから。いかがでしょうか。

濵口総務部長

 組織の今回お示しした課の名称変更につきましては、委員の御指摘のとおり、戦略をしっかりと持って今後の情報政策の推進計画をどういうふうに進めるかといったところの観点は大変重要だという認識は持ってございます。

 委員御指摘の改定版において、先ほど課長も答弁しておりますとおり、国や都の動向なども踏まえながらこういった計画を定めていくというところで、区としてもこういった計画を持っているところでございますので、まずは分かりやすく、そしてどういった機能を区として担っていくべきかといったところの観点で名称変更という組織の見直しをさせていただくという御提案でございますけども、併せて、今後、計画とそごがないような、そういった取組もしっかり戦略を立てていきたいという考えでございます。

小林委員

 今後戦略も立てていくということで、今後立てていくということなので、いつ示してもらえますか、そういったことを。4月から名称が変わるというのであれば、早急に第1回定例会で示していただかないと、名称だけ変えました、内容はえーとと言っている間にずるずると4月になってしまう、名称が変わってしまうというふうに思うので、4月1日からの名称になるのであれば、その前にきちっとした戦略も示していただきたいと思いますけど。

濵口総務部長

 当然、戦略、どういった取組を今後進めていくかということのお示しをするということは、私どもとしてもしっかり取り組む必要があるという認識は持ってございますが、今日の段階で時期についてはなかなかちょっと御答弁が難しいところでございますけれども、所管ともしっかり協議をして、しっかりとした、そういったことをお示しするように取り組んでまいりたいと考えてございます。

小林委員

 しっかり出していただきたいと思います。出さないで、「政策」とつくからには相当なものがないと。ただのシステム課ではありません、デジタルですと、国も都も言っていますというだけの分かりやすいという根拠のない話では全く意味がないと思うので、その辺はきちっと示していただきたいと思います。

 先ほど平山委員のほうから部長、課長、係長級の話が、人数の話がありました。その上で、新庁舎になれば、業務改善というか、仕事の効率化が図られるという議論がこれまでずっとされてきました。機器も今回相当な数で入れ替わります。それから、システムも変わってきます。そして、新たな区民にとっては今まで見ても触ってもいなかったような機器が窓口にもずらっと並びます。そういった中で、職員は部課長が若干減って係長が増えてきますけども、効率化という意味ではどのくらいの職員数の変化があるんでしょうか。また、効率化される職員の人数とともに、仕事量、どう変わっていくんでしょうか。

石橋総務部人事政策・育成担当課長

 前回、定数管理計画の途中経過というか進捗の確認で報告させていただきました。その中では、10年間で2,100人の中でマネジメントしていくというところに変わりはなくて、まだ具体的にデジタルの効果が現れるというところは見込んではいません。恐らく超過勤務だとか、そういった個別の課を切り分けていったところでは数字が出るというのは、結構前にユニファイド・コミュニケーションところで数字を出したところでございますが、それによって人が何人減るというところにまでは行っていないので、そこについてはまだ数値として出せるものではございません。

小林委員

 組織が変わるということで、大きな変化が、一定の新庁舎に移って部、課、係などの名前がそんなに大きく変わらないところでもシステムががもうがらっと変わってしまう、一夜にしてもう昨日見ていた姿と今日からの姿と全く違うということになってくるので、新しいシステムを入れたからといって今日から180度変わるわけではないことは理解できますけども、その辺もしっかりと示していただかないと、大きな大きな区民の税金を使った多額な、超多額なシステムを中野区は導入しているわけですから、そういったところもきちっと示していただく。特にこのシステム分野というのは──システム分野というか、DX推進に関わるところは、相当な額の機器を入れているわけですし、システムをつくっているわけですから、莫大な費用をかけたけども全く人件費というか仕事量が効率化されていなかったなんていうことがあったら、これは区民にとって大きな不利益になるので、その辺は出していただきたいと思います。

 その上で、先ほど新庁舎担当は、新庁舎が2月に完成して、5月の連休明けに移転をして、一定の時期に縮小してくという御説明があったかと思います。今回の示されているものについては、これ、全く令和5年度も令和6年度も変わっていないんですよね。さっきのデジタルはがらっと変わっちゃう、名称、分かりやすいとかという話。だけど、これについては全く同じ人が同じことをやっているということになるんですが、これはいつ頃どういうふうな形で、このままずっと令和6年度行くのか、もう全くなくしてしまうのか、もしくは違う課にしていくのか。役目というのはいつ頃どう変わっていくんですか。もう少し具体的にお願いします。

石橋総務部人事政策・育成担当課長

 基本的にこの形は変えないままある程度まで行くのかなというふうに思っています。ただ、さっき申し上げましたとおり、今、四つの係で動いてございますが、もちろん整備といったところはもう終わりますし、業務推進についても、区民サービスの窓口だとか、あるいは新しいデジタル政策のところでのツールの話だとかといったところは、そちらに人員を配置していくべきだというふうに考えてございます。ただ、プロジェクトマネジメントとして、予算、決算とかもありますので、一定程度残るかな。ただ、それも含めて、DX推進室の在り方、業務改善の在り方、業務改革ですかね──のところも含めて、大きく考え方をまとめていきたいというふうに思っていますので、年度途中にこの組織の解体も含めて、また当然進捗というか早い段階で議会にお示しした上で、戦略をつくった上で組織改編という形をちょっと考えているところでございます。

小林委員

 戦略をつくった上で示していただくこと、先ほど戦略がない中でつくっていくというのがありましたから、大きな違いがありますので、それはお願いします。

 今、その中で業務改善という話が出て、今年、この中に業務改善はありましたか。ごめんなさい。まず、業務改善の課は令和6年度ないですよね。業務改善はすごい大事な部署で、これまでそういう役務をずっと担ってきたんですけども、その業務改善が令和6年度もないというのは、どうして業務改善という部署がないんですかね。

石橋総務部人事政策・育成担当課長

 組織条例の中で所掌事務を記載してございまして、いわゆる評価及び改善につきましては企画部が担っているところでございます。実質のところの業務改善、いわゆる施策に対する評価とそれに対する改善、大きな行政改革みたいなところを含めては、今、企画部の企画課の企画調整係というところが担っています。ただ、その中に「構造改革」とはあっても「業務改善」という言葉が出てこないのがちょっと問題になってございました。変遷していく中で、業務改革、業務改善というところが、各課とか、新区役所のほうの新しい働き方のオペレーションの部分だとか、人材育成の部分だとか、分散をしてしまっているのが今少し問題だなというふうに考えてございますので、先ほど申し上げました、R6年度の中の所掌事務の中には、企画の、今、企画調整の中に「業務改善」という言葉を改めて明記をしたいなというふうに思っています。ただ、もっと大きな考え方が必要ですので、それは先ほど申し上げました組織改編の新たな考え方の中でお示しをしていきたいというふうに考えてございます。

小林委員

 終わりにしますけど、要は、企画部の中で行政評価、行政改革について行っているのであれば、その業務改善、さっき言ったように令和6年度の組織の中には入っていないんですけども、きちっと立場を入れてやっていかないと、何かなし崩しに、行政評価をしているのか業務改善を行っているのか、訳が分からないようなことで進んできたこの1年間の令和5年度の様々な施策もあります。どこでどうチェックされたのかも分からないということがたくさんあり過ぎるので、業務改善、行政評価、中立的な立場できちっとしながら、予算も含めてできる部署を早めに分かるように見せていただきたいなと。

 本来であれば、さっき言ったように、戦略のないものをつくっちゃう、戦略はこれからです。そして、戦略をつくった上で出してくるということであれば、一番最初に業務改善、行政評価ということを基にした組織というのをつくっておかなければ砂上の楼閣になるんじゃないのかなというふうに見えたので、そういったことを含めてお願いしたいなというふうに、最後は要望にしておきます。お願いします。

委員長

 要望ですね。

加藤委員

 部活動の地域移行の話でいろいろな所管とお話しさせていただいて、もちろんベースは中学校をベースに考えるものなんですけれども、やはりスポーツ振興課、部署をまたいでこれを成功させていこうという中で、なかなか難しいなみたいな声もあって。昔は教育委員会の中にスポーツが入っていたというふうにも聞いておりまして、そういったのが昔に戻せないのかな。もしくは、スポーツ振興課は健康福祉部に残しながらも、教育委員会の中に部活動など──文化もあるので、そういう部活動を中心とした。と言いながらも、地域移行と言っていますので、地域との連携もあるので、何かそういった係長ポストとかをつくらないと、これ、回っていかないのかなという危惧をしているんですけども、そういったのを大幅な改編の中でちょっと検討していただきたいなと思うんですけど、御見解はいかがでしょうか。

石橋総務部人事政策・育成担当課長

 確かに部活動の地域移行に関して、教育委員会と今うちが健康福祉部のスポーツ振興課のほうで検討しているところでございます。確かに委員おっしゃるとおり、平成23年度に、もともと教育委員会のほうにあった生涯学習課、そこがスポーツも担当していて、そのときに健康福祉部のほうに移管をされたという歴史がございます。そのときは、オリンピックの機運醸成だとか、あとスポーツの多義性というか文化との関連性とか、あるいは健康の部分とかという意味で、そのときに結構ほかの23区も移管されたところが多くなっているというふうに聞いてございます。今、23区で言うと、20区ぐらいはうちと同じように教育委員会にはない状況にはなってございますので、組織を移管してというよりも、連携の中でそういった課題を解決していく。中野区においても、教育委員会とスポーツ振興課のほうで、今、連携組織みたいなというか、PTみたいなのを組んでやっているみたいなので、そういった連携を強化していくということがこの地域移行の課題解決につなげていけることなんじゃないかなというふうに考えてございます。

加藤委員

 そういう体制などは聞いていたんですけど、何かなかなかそこが、うまく連携が人によって進まないこととかもあったりもするので、そうじゃなくて、人事で障害をなくしたほうが早かったりもするのかなみたいなところでちょっと御提案させていただいていたんですけれども。

 いずれにせよ、やっぱり部活動の地域移行というところで、学校外のところで地域でスポーツをやられている方、今後は文化庁が文化部活動に関して進めていくみたいな話ですけども、そういった中で、そこら辺のところが、コミュニティスクールとかもありますけど、何か話がどんどん大きくなってきちゃって、ちょっと教育委員会マターじゃないような。まさにそうだと思うんです。かなり広がってきちゃったので、何かそこら辺のサポート体制みたいなところは、いろいろ縦割りの中で難しい中ですけど、ちょっと調整がしやすいような体制を構築していただきたいなと。これは要望です。

委員長

 要望ですか。

平山委員

 すみません、加藤委員がいいことを言われたので、ちょっと便乗してというか。

 いつ、平成23年、2023年と言いましたか。いわゆる教育委員会から健康福祉部のほうに持ってきた。僕も割と期が古い議員になってしまったので、当時どんな議論があったかと。要は何で健康福祉部に持ってきたのか。高齢者の皆様をはじめとして健康促進のためのスポーツという位置付けに変えたわけなんですよ。そうではなくて、そもそもいわゆる心と体の健康だとか、身体能力を伸ばしていこうだとかというスポーツ路線というのはどうなるんだということに対して、これ、けんけんがくがくあったわけなんですよね。ただ、当時の区はそっちにかじを切って、現実に政策も進んでいたんです。地域スポーツクラブが2か所できましたよね。いわゆるヘルスケアのような研究も進めていって、それも一つ形にしようとしていったという、実際に組織を移動して、政策もそのとおり進んでいたんですよ。ちょっと新しい区政になってそこが、健康のためのスポーツなのか、競技としてのスポーツなのか、何なのかという定義がまたなくなっちゃったような感じになってきている。

 ということを考えたときに、今、特段のこれという取組が見ていてないんだと思うんですね。だから、加藤委員おっしゃったように、今、逆に力を入れるべきは部活動等々のことなのかもしれないし。そうなれば、やっぱり組織はそこにあるからそこで仕事がされるわけだからというふうにも思いますから、だから、そういうふうな観点で、令和7年度以降、大きな組織編成されるというのであれば、もう一回区としてのスポーツの在り方というのを検討してみられたらいいんじゃないかなと思うんです。いやいや、加藤委員がおっしゃって、ああ、なるほど、昔はそんなことがあったななんて思い出してしまって。

 今を見たときに、今、ないんですよ、当区のスポーツというものに関する積極的な取組は。2020東京オリンピック・パラリンピックで機運を醸成しましょうということがあって、施設使用料を半額にしましょうとかということがあっただけで、何か特化したような取組はないわけなんですよね。だから、そこの政策をどこに持っていくのかということと、その組織がどうあるべきかという最初におっしゃったこととやっぱりリンクをしてくる話だと思うので、そこは令和7年度に向けてまた、他区の状況もそうですけども、当区としてどうあるべきかということを含めてしっかり検討いただきたいなと。スポーツはものすごく大事ですから。スポーツ議連の会長がいらっしゃるし。なので、思いますけども、どう思われますか。

石橋総務部人事政策・育成担当課長

 ちょっと細かいことは正直分からないところではございますが、基本的に組織の考え方というのは、さっき申し上げましたとおり戦略ありきなので、組織構造はやっぱり戦略に従うというふうにしたいなというふうに思っていますので、スポーツに限らずほかのものも、区のマネジメントサイクルの議論の中で来年度何をやってくというところの夏までにはやるという仕組みは今ありますので、その中でそういった大きな考え方、その次に、じゃ、手段としての組織をどう考えるのかとセットで、これから区の中で議論を深めたいというふうに思います。

平山委員

 ぜひよろしくお願いしますというか、ということは、逆に取ると、スポーツというものに関してあまり戦略が練られていないのかなと。だって、こっちに置いておきながら教育委員会とも連携を取りながらやっていますよという状況なわけでしょう。でも、こっち側に何が何でも置いておかなきゃいけない状況というのが今そんなに見えないじゃないですか。だから、ぜひ。

 前は防災がまちづくりにあって、都市基盤部にあって──まちづくりか。でも、これは総務部に残すべきだと何回も何回も言ったんですけど、そのときは区として信念があって、いや、中野の都市基盤を考えたときに、防災対応力を強化するためにはまちづくりと同時並行で進めていかなきゃいけないんだという明確な考えがあったんですよ。今、総務部に戻ってきて、水を得た魚のようにまた総務部として防災も頑張っていらっしゃる、新しい切り口で。だから、本当にこの組織のありようは大事だと思いますから、ぜひよろしくお願いします。みんなを褒めておいてもらって。

委員長

 要望でよろしいですか。

 3時になりますので、委員会を休憩いたします。

 

(午後2時57分)

 

委員長

 委員会を再開します。

 

(午後3時20分)

 

 休憩前に引き続き質疑はございませんか。5番です。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 質疑がなければ、以上で本報告について終了します。

 次に、6番、中野区人材育成計画策定の考え方についての報告を求めます。

石橋総務部人事政策・育成担当課長

 それでは、中野区人材育成計画策定の考え方につきまして御報告をいたします。(資料7)

 1番、計画策定の目的と位置づけでございます。

 区は、基本構想・基本計画の実現に向け、「目指すべき中野区職員の姿」の人材育成を目的に、2021年度に「中野区人材育成基本方針」を策定しました。また、2022年度には「中野区職員定数管理計画」を定め、この二つを人事行政の基軸として組織運営を行うとしてございます。

 現在、区の組織運営には様々な課題があり、その解決に当たる職員を育成し、組織力を強化することが急務であります。そのため、人事施策の中でも「育成」に主眼を置きながら、人材育成基本方針に掲げた戦略を推進するための具体的な取組、スケジュール、成果指標を明らかにした人材育成計画を策定することといたしました。これにより、人材育成基本方針の実効性を高め、計画的に「目指すべき中野区職員の姿」を具現化し、人的資源の側面から基本構想・基本計画の着実な実現を図ります。

 なお、本計画の策定に当たっては、総務省が昨年12月に策定しました「人材育成・確保基本方針策定指針」の趣旨に留意して策定をしてございます。

 2ページ目に区の人材マネジメントの体系図を記してございます。

 3ページ目を御覧ください。2番、人材育成基本方針の概要でございます。2022年3月に策定しました人材育成基本方針の概要を記載してございます。

 (1)番は、「目指すべき中野区職員の姿」の五つの標語でございます。

 (2)番は、「目指すべき中野区職員の姿」に対応した五つの取組方針でございます。

 (3)番は、「目指すべき中野区職員の姿」の実現に向けた四つの戦略、及びその実効性を高めるための視点を記載してございます。幾つか紹介します。

 戦略1は、人材確保でございます。そこの丸の二つ目、内部での育成が困難なレベルの知識・スキルを有する高度専門人材につきましては、様々な採用手法を活用し、即戦力の獲得を図る必要がございます。丸の三つ目、多様な働き方の推進、働き続けられる良質な職場環境を整備することで、縮小する労働市場における人材獲得の競争力を高める必要がございます。

 4ページ目を御覧ください。

 戦略2は、人事配置・人材育成でございます。丸の一つ目、行政経験の少ない職員の割合が高まる中、区の業務遂行の基本となる実務能力を確実に身につけるとともに、行政としての専門性も強化し、組織力を高める必要がございます。丸の二つ目、自治体DXの推進に向け、全職員のデジタルスキルやデータリテラシーの底上げを図るとともに、DX推進のリーダーを育成し、サービス向上、業務改善を進める必要がございます。丸の五つ目でございます。現場や地域での活動を重視し、庁内では得られない情報やスキル、人的ネットワークを外部から獲得する仕組みを構築することで、職員の育成、組織力の強化を図る必要がございます。丸の六つ目、VUCAの時代におきましても、区民の真のニーズや未知の区政課題への対応・解決につなげられる行政サービスの在り方を構築するため、EBPMとともに、サービスデザインの視点を取り入れた政策形成能力を身につけ、政策の成功可能性を高めていく必要があります。

 戦略3は、人事評価でございます。丸の二つ目、信賞必罰を基本とし、区組織の人材マネジメントに対する職員の信頼感、期待感、納得感を高める必要があります。

 戦略4は、職場環境の整備でございます。丸の一つ目、管理職が職場・現場のリーダーとなり、改善・改革マインドを高めるとともに、職場全体に人材育成の風土を醸成させる必要があります。丸の四つ目、ハラスメントを防止し、心理的安全性の高い職場環境を整備する必要があります。

 これらの視点を踏まえながら人材育成計画を策定してまいります。

 5ページ目を御覧ください。ここからが人材育成計画の考え方になります。

 3番、人材育成計画の概要でございます。ここに定義をしてございます。人材育成計画は、人材育成基本方針に掲げた戦略をより戦術的に実行するため、人材開発、組織開発の二つのアプローチから、人材マネジメントに関する基礎的な要素を分解して、12の目的を設定しました。それぞれの目的に対する具体的な取組、スケジュール、成果指標を明らかにしたものでございます。

 下のイメージ図にあるとおり、基本構想・基本計画を実現するために「目指すべき中野区職員の姿」があります。その職員像を獲得・育成していくための戦略として人材育成基本方針があり、さらにそれを戦術的に進めて実効性を高めるために今回の人材育成計画があるという構造でございます。

 図にあるとおり、人材育成計画の考え方は、人材開発としての個人へのアプローチ、それから組織開発としての組織・環境へのアプローチの二つの観点から構成してございます。上の個人へのアプローチは、知識・スキルのカテゴリーとして三つの目的、意識・行動のカテゴリーとして二つの目的、思考のカテゴリーとして二つ、下の組織・環境へのアプローチでは、マネジメントのカテゴリーとして三つ、それから職場環境・組織文化のカテゴリーとして二つ、都合12の目的を設定して取組を進めることを考えてございます。

 6ページ目を御覧ください。少し細かく人材育成計画の戦術なり構造でございます。12の目的を少し詳しく御説明いたします。5ページ目のイメージ図と併せて御覧いただければと思います。

 まず、個人へのアプローチ(人材開発)でございます。「目指すべき中野区職員」として求められる資質を高めるために必要な取組でございます。

 まず、知識・スキルのカテゴリーです。

 ①番は「行政実務能力」及び「専門能力」の向上です。法務や会計等の基本的な実務知識とともに、特定分野の専門性を向上させ、それぞれそれをさらに次世代に確実に承継していく仕組みを構築して、組織の知識基盤を強固なものとしていきたいというふうに考えてございます。

 ②番は「デジタルスキル」の向上です。これは言わずもがなの必須スキルとして、昨年度取りまとめましたDX人材育成・確保等の考え方に基づいて計画的に進めてまいります。

 ③番は「ヒューマンスキル」、いわゆる対人関係能力でございます。これも組織人としてごく基本的なスキルでございますが、VUCAの時代においては改めて強調されるスキルでございます。コミュニケーション能力だとかファシリテーション、それからリーダーシップやコーチング等の能力を職層に応じたレベルまで高めていきます。

 次に、意識・行動のカテゴリーです。

 ④番は「現場志向」の浸透です。地域や現場の実態を肌感覚で理解することをはじめ、庁内では得難い知識や経験、人的ネットワークを獲得し、そこで得たものを区政に還元すると。業務に活用することが目的です。そのための職員が積極的に地域や現場に飛び出す環境を整備してまいります。

 ⑤番は「改善志向」の浸透でございます。常に改善・改革を試みる意識、行動様式であること、それが職員や組織の基本姿勢となるように改善活動の一層の推進を図ってまいります。

 次に、思考のカテゴリーです。

 ⑥番は「EBPM」の浸透です。EBPMを浸透させ、データリテラシーを有する政策形成能力の高い組織を確立し、政策の実現可能性を高めてまいります。

 ⑦番は「サービスデザイン思考」の浸透でございます。サービスデザインとは、徹底的に利用者の視点に立ってサービスの在り方を考える思考法でございます。データに現れない事象や利用者自身も気づいていないニーズ、あるいは未知の課題に対して、個人に着目するサービスデザイン思考で施策や事業、手続を検討し、EBPMによる政策形成プロセスを補強してまいります。

 以上が個人に対するアプローチでございます。

 次に、組織・環境へのアプローチです。これは「目指すべき中野区職員」が活躍し得る土壌整備のために必要な取組になります。

 まず、マネジメントのカテゴリーです。

 「人事制度」の信頼性向上です。人事評価や人事配置をはじめ、信頼性や納得感が高い人事制度を構築・運用し、職員のエンゲージメントを高めてまいります。

 ⑨番は「管理職」の変革でございます。ここでは管理職を環境と捉えました。管理職自身の意識改革を促し、職場の変革のリーダーとして管理職も育成してまいります。

 ⑩番は「コンプライアンス」及び「ガバナンス」でございます。職員のコンプライアンス、組織のガバナンスを強化し、健全な区政運営体制を構築してまいります。

 最後に、職場環境・組織文化のカテゴリーです。

 「ワークライフバランス」及び「健康経営」の推進、さらに、⑫番、「ハラスメントゼロ」及び「心理的安全性」の強化です。これらが中野区職員が育つ大前提で最も基本となる思想になるところです。改めて制度や仕組みの環境整備、組織文化の醸成を図ってまいります。

 今後、素案の策定に向け、これら12の目的について、具体的な取組、スケジュール、成果指標を示してまいります。

 (2)番、計画の期間でございますが、来年度からの5年間を計画期間としたいというふうに考えてございます。

 最後のページです。4番、今後のスケジュールでございます。策定過程において職員への周知、あるいは理解浸透を図りたいと考えておりまして、この後、職員アンケートを実施したいと考えてございます。それを踏まえ、素案を策定していきます。その後、さらに素案についての職員アンケートを実施し、案を策定、6月に完成する予定でございます。その後、新人職員に対しても研修プログラムの中で周知、理解を図りたいと考えてございます。

 御報告は以上でございます。

委員長

 ただいまの報告に対して質疑はございませんか。

平山委員

 一般質問でこれも計画をつくったほうがいいんじゃないですかとお尋ねをして進めていただいているので、感謝もしますし、一番先に質問しないと失礼かなと思うので伺っていきます。ちょっとスピードが遅いような気がしますけどね。

 まず、この位置付けなんですが、位置付けと期間なんですけど、人材育成基本方針というのは年次が決まっているんでしたか。

石橋総務部人事政策・育成担当課長

 年次は決まっていないです。

平山委員

 一応、相関図を見ると、基本計画等の下にあって、この人材育成基本方針にこの計画はひもづいてくるわけですよね。この期間を見ると、特にこの人材育成計画も区の基本計画とはスケジュール的にはリンクは今後もさせないような考えなんですか。

石橋総務部人事政策・育成担当課長

 今のところ、それにリンクさせるようなことは考えてございませんが、先ほど申し上げました国の人材育成・確保基本方針策定指針では、長期計画が変わるのであれば、そのときに見直しを検討しているべきだというふうにありますので、基本的に、でも、この基本方針だとかというものは普遍的なものだと考えているので、基本は変えないと。ただ、大きく変わったりした場合には、この期間中でもセットで考えていきたいなというふうに思っています。

平山委員

 基本方針が普遍的なものと聞いて大変ショックを受けたんですが。いや、あのね、この3ページの「目指すべき中野区職員の姿」、これ、基本方針で定めたものじゃないですか。これはあくまでも私の感想ですよ。1番、2番というのは全ての職員に当てはまるものではないんじゃないのかなと思っているわけなんです。3番も──2番、3番か。2番、3番ね。「地域に飛び出して、多様な人材と積極的に関わり、信頼関係を築く」、「多様な地域の人材をコーディネートして、地域の課題を解決する」ということについては、そのような取組をしたくてもできない職員の方はいらっしゃると思うんですよ。何か少し偏りがあるようなこの五つの姿に見えるんですね。

 やっぱり区を取り巻く環境が変わっていけば目指すべき職員の姿も変わっていくべきじゃないかというふうに思っていて。だから、ある程度いろんなタイミング、基本計画を改定するとか、いろんなタイミングの中で、少しここは見直しを図られたほうが。恐らくその前の行動指針みたいなものがあって、そこから少し派生しているようなふうに思うんですね。でも、この目指すべき中野区の職員の姿を実現できているかどうかというのを測る評価システムもないじゃないですか、現状は。この姿を実現したら、評価システムがないというか、何か評価されるわけでもないから、大事なところはやっぱりそこだと思うんですよね。ちゃんと人事評価にもリンクをしていく、そういったものをつくるというのを目指すことを考えられたらどうかなと思っていたので、普遍的だと聞いて、うーんと思ったんですが、まあ、さすがに、とは言っても10年も20年も見直さないということはないと思うので、ちょっとここについても職員の皆さんがどう思っているのかというのを、アンケートを取る必要はないと思いますけども、いろんな形でいろんな職場の方にヒアリングをしながら見つめていただくという努力をしていただけないかなと思いますけど、どうですか。

石橋総務部人事政策・育成担当課長

 ちょっと、「普遍的な」、言葉が強烈過ぎたかもしれません。変える必要もあるかなというふうには思っています。

 今、委員おっしゃったように、今回一番大事にしたいのは、この作成過程というのを大事にしたくて、前回、目指すべき職員の姿、行動指針にしろ、基本方針にしろ、総務部で主導でやってきたというところで、職員への周知が図られていないというのが課題だと認識しています。今回アンケートを先ほど取ると申し上げましたけれども、その中に、恥ずかしいですけれど、この職員の姿を知っていますかとか、基本方針を知っていますか、どのぐらいで知っていますかというのも最初に入れます。それを踏まえた上で、それも多分認識しなきゃいけないので、そこからスタートしたいなというふうに考えてございます。

平山委員

 いろんな声をぜひ聞いていただけたらなと思います。

 この四つの戦略、前文で、「そのため、人事施策のうち、特に育成を主眼として、人材育成基本方針に掲げた戦略の推進に必要な具体的な」云々ということが書かれているんですけど、この戦略が四つあって、1発目がいきなり人材確保で、よそから人を、優秀な人材を採ってきましょうということになっているわけなんですよ。これはやっぱり、まずは中の人をきちんとどこにも負けないような職員に育てましょうというのが先に来るべきじゃないかと個人的には思っています。だから、ここの並びは少し考えていただきたいなと思うのと、人材確保、人事配置・人材育成、人事評価、職場環境の整備というこの四つの戦略の中身自体は、これはこれでいいのかと思うんですけど、もう少し目的を明確にするために、例えば何とかの人材確保とか、公平・公正な人事評価とか、人が生きる人事配置とか、何かそういう枕言葉をつけることによってもう少し取組を明確にするような形にされてはどうかなと思いますけど、どうでしょうか。

石橋総務部人事政策・育成担当課長

 今、委員おっしゃった四つの戦略は、人材育成基本方針に書かれているものなので、基本的にここは今回はいじらないですね。目的は、基本構想を実現するための目指すべき職員の姿にどうアプローチしていくのかというところなので、今回、切り口を変えながら人材育成基本方針、12の目的というところを設定して、いろんな打ち手をこれからお見せするという形になります。そうすると、今回ちょっと示した人材育成に主眼を置いたといったのはまさにそこで、人材確保についてはほとんど触れられていないです。さっき言った視点のところは、方針のところをちょっと焼き直したところなので、こういった配置とか育成とか評価とか職場環境を高めることによって必然的に確保にもつながっていくみたいな論理構成にしているので、そこには当てずに、育成に主眼を置いて様々なアプローチ、育つための職場環境だとかというところに特に力を入れて今回計画をつくったというような構成になっています。

平山委員

 方針にこうあるのであれば、それはそれでいじるわけにはいかないと思うんですけど、だったらサブタイトルみたいなものをつくるとかね。ふわっとした言葉の遊びみたいなものというのは全く無意味なものだというふうに思っているんですけど、逆に、その1行で何かを表現するというような文字がはまればぶれにくくなるんですよ、戦略が、これを基軸とした戦略なんだということになるので。だから、そういったこともぜひ御検討を頂ければなと思います。

 これ、人材育成計画の最大の星は何かというとDXなんですよ。さっきのやり取りで情報システム課長の言葉を借りるとデジタルなんですよ。どっちなんだろうみたいなね。でも、DXでもあれだと思うんですけど、要はちゃんとそことリンクができるかというか、複雑なアプリケーションを皆さんが使って仕事を効率的に進めていくということになったときに、ちゃんとそれを使いこなすことができるような人材育成を行っていかなきゃいけないし、そういう人を育てていかなくちゃいけないし。それは当区において全く不十分だと私は思っていますから。もうその主導権を人材育成が握るんだというぐらいのつもりで中身をつくってほしいんですよ、よくリンクをしながら。今の体制だと、あ、そういうDX関係のことについてはこっちねみたいなふうになっているような風潮があるように見えるんですよ、実際入ってくるものの研修は担当がこちらなわけだから。じゃ、どこまで現状の人材育成がそこにかんでいるんですかというと、なかなかそうではない。ここをどうこの計画の中に落とし込んでいけて現実的なものにしていけるのか。それをやっていく体制をどういうふうにやっていくことができるのか。目指すは令和7年なのかもしれませんけど、それが絶対この計画の星になってくると思っていて。

 なので、もちろんDXの分野だけではなくてそのほかもそうですけども、よくよく連携を取っていただいて、だけど、殊、人材育成ということについては、そちらの部署でコントロールするんだという思うぐらいのつもりで内容を仕上げていただきたいなと思っているんですけど、どうですか。

石橋総務部人事政策・育成担当課長

 全く委員のおっしゃるとおりだなというふうに思っています。これまでの反省点も踏まえ、昨年度、一緒にやってきましたが、人事主導でDX人材の育成・確保の考え方というのを取りまとめて、そのプログラムは役割分担として情報システムが研修とかをやっていくとなっているんですが、大きな構想については人事のほうで固めました。

 今回、まだお見せ、出てこないんですけども、大きな肝になるのは、DXリーダーというのをいかに育成するか。そこにも成果指標で何人やるのか、そのリーダーの中にも役割が三つぐらい分かれていてそれを何人やるのかというところも、成果指標として今回載せる予定になっています。あとは、ツールとしてのMS365だとか、うちの人財マネジメントシステムだとか、それをうまく活用して人材マネジメントを動かしていくというところの構成に主要な要素になっているので、そこはうまくお見せしながら、職員に対して周知というか浸透させていきたいというふうに思っています。

平山委員

 最後にします。本当は戦略をもう一つ増やして、当区として、何度も言ってきていますけども、若手人材の育成という切り口が欲しいなと思っているぐらいのところなんです。だから、どこかに若い職員にピックアップをした人材育成というか、そういったところも、通常の研修のメニューに載せるということではなくて、中野区独自のそういう取組を目指してみられてはと。当区は、ほら、若手の職員が多いほうですから。この層がいかに育っていくかということが5年後、10年後の──10年後、20年後ぐらいになるのか。この区政のありようにかかってきますから、そこはぜひともお願いしたいと思いますけど、どうでしょうか。

石橋総務部人事政策・育成担当課長

 それも全くそのとおりだと思います。大きく今回は、その若手の育成というところと、あと逆に高齢というか、役職定年だとか、あるいは定年延長とかがあるので、その60を超えた、あるいはその近辺の職員をいかに活用していくのかというところも課題なので、どちらかというと今はそっちのほうがやることとしては多いんですけども、そういった層の切り口で今回アプローチをあまりしていなかったので、そこら辺も含めてちょっと素案に反映させていきたいなというふうに思います。

高橋委員

 報告ありがとうございました。

 ちょっと抽象的なことで申し訳ないんですけど、文章、これ、今報告いただいたやつ、非常に体系的によくできていると思うんですよ。ただ、私が、全部読み取っているわけじゃないんだけども、今説明を受けて受けた印象ね。そうすると、最先端企業か、あるいは外資系企業の人材育成のようにすごくよくできているのかもしれないんだけども、さっき平山委員もおっしゃったけど、人材確保というのがばちんと出ていて、じゃ、外部からもう優秀な人をばんばんやればいいのか。じゃあ、これに、枠からずれていく人はもう要らないんですよというふうに感じ取られるぐらいドライというか、文章がきちっとできているからそう受け取られるのかもしれないんだけど、僕はそういう印象をちょっと受けたんですよ。

 今、若手の話、育成の話も出たけれども、例えば新卒でこれから入る若い人たちにいきなりこれを見せて、これで人材活動をやっていけというのは、それはありだと思うんです。ただ、今、それぞれ組織の中で業務を担当されて日々区民のために活動している職員がいるわけじゃないですか。そこには係長さんもいれば、課長さんもいれば、部長さんもいるわけで、その人たちの年齢とレベルと在籍日数によるやっぱり職場のありようというのもあって、その人たちのやっぱり人材も育成しなきゃいけないという中で、ないんだろうけども、あまりにもきちっとした文章でばちんと前面に出されちゃうと、日々苦労されている職場でも、例えば自分がやりたいところで意気盛んにやっていこうというところに、ポジションにばちっとはまっているのであれば、どんなつらいタスクを受けたって、それは乗り越えてやっていくだろうけども、やっぱり職場とか上司というのは自分で選べないわけだから、そうすると、たまたま今、自分の思いじゃないところで働いていて、厳しい上司からいろいろ、仕事がうまく自分の思うとおりにできないような人もいるわけじゃないですか。そのときにその人たちが病んでしまったりしたらいけないなというのがあるので、やっぱり丁寧にね。少しアローワンスという意味では、さっき平山委員がおっしゃったのは、僕、まさにそうだと思うんだけど、例えばDXとか、分かりやすい具体的なものがないと、文字づらだけでどんどんプレッシャーが来るようなことがあっちゃいけないなと思うんですよ。

 というのは、基本構想・基本計画、実施計画とか、あるいは構造改革とか、いろいろその都度方針が出てきていて、さっきのいろんな話、組織の話もあったけど、やっぱり戦略があって、そして組織があるんだという話があるけども、なかなか戦略を感じないような説明も一部受けたりしている中で、その中で、じゃあ、職員さんがレベルと年次とキャリアによってどう感じるのかというのもあるので、質問という形でもないんだけど、すごく心配しているのは、職員一人ひとりのキャリアを含めて丁寧に親切に。ゴールは、だって、区民のためによりよい組織をつくるということなんだろうから、そこがうまく機能するようにしていただきたいと思うんですけども、その辺のお考え、全般的なことで申し訳ないですけど、どうでしょうか。

石橋総務部人事政策・育成担当課長

 まさに今、委員がおっしゃったようなことの心配が庁内会議でもありまして、今までやってきた人たちの努力とか、そういった意識を全否定するように見えちゃうというふうに言われたことがありまして、実際この書いてあることとかやることは、そんな目新しいこともなくて、当たり前のことをちょっときれいにかっこよく書いてしまったということなので、今おっしゃったような、あと平山委員おっしゃったような標語みたいな形も含めて、まあ、言葉、愛情あふれるような考え方、策定に、ちょっとやってみたいというふうに思います。ありがとうございます。

高橋委員

 愛情というのはよく分からないんだけど、ただ、区民に接する職員がやっぱりハッピーじゃなければ区民もハッピーにならないと思うし、そこは細やかに丁寧に対応していただくということと、職員のスキルと能力とポジションというものをよく考えた形で、よりよい人材育成計画をつくって──育成ですから、それぞれのレベルでいろんな場面で育成できるように、これは要望にしておきますので、よろしくお願いします。

吉田委員

 ありがとうございます。

 これ、読ませていただいて、大事なことが欠けているなと思っています。というのは、これ、非常にテクニックについて細かく要求項目が書いてあるんだけれども、手段ではなくて、一番最初に目的の部分がないといけないのかなと。この(2)以降は全く問題ないと思うんですけど、一番最初の「目指すべき中野区職員の姿」、ここの一番冒頭にぜひ加えていただきたい内容というかコンテンツというのがあると思っていて。

 それは、地方公務員法の30条に基づく、中野区の職員というのは全体の奉仕者であると。この地方公務員法第30条でいう全体への奉仕者。この「全体」とは何を指すか。これ、司法の判断で、他国も含む国際社会でもなく、東京都でも中野区でもなく、この「全体」とは日本国と日本国民を指すと、このように定められているんですね。つまり、ここで一生懸命この計画に基づいて能力を高めていただく、中野区職員が何のために能力を高めて仕事をされるかというと、日本国民全体のためなんですよ。中野区民のためだけではなく、あるいは敵対国も含め他国のためでもなくですね。全体の奉仕者である、その役を果たすためにこういう様々なことが必要なんだと。目的と動機は全体の奉仕をするためなんだという前提がないと、スピード重視で何をしようが、多様な地域の人材をコーディネートしようが、エビデンスベースで一生懸命何をしようが、目的がずれたらその仕事は全て内容が変わっていってしまう。これは一番最初に全体の奉仕者としてきちんとした能力と成果を発揮するということがあって、その後にこの全部が書いてあれば私は安心するんですが、いかがでしょうか。

石橋総務部人事政策・育成担当課長

 委員おっしゃること、あると思います。ここには書き切れていないんですけども、そもそもこの中野区職員の姿が、何のためにこういった人を育てなきゃいけないかというと、基本構想・基本計画を実現するためなんです。本当は前段にいわゆる「つながる はじまる なかの」という中野区の基本構想の理念、いわゆるミッション、ビジョン、バリューみたいなものをひも付けて、それを実現するような構造になっている。理論的にはしているんですね。その中に委員おっしゃるようなことが当然入っていますので、そこをどこまでこれに落とし込めるのか、大前提として、そこはまた考えていきたいなというふうに思っていますが、その理念は当然大事かなというふうに思っています。

吉田委員

 名は体を表すというか、当然上部の様々なものに基づいてこれがあるというのはもちろん分かるんですけれども、やっぱり目にする一番、少なくとも──ほかの部分はよろしいんです。一番最初の「目指すべき中野区職員の姿」、ここの目指す目標についてだけは改めてそれを冒頭に加えていただきたいなと思います。

委員長

 意見でよろしいですか。

吉田委員

 じゃあ、何かコメントがあれば。

石橋総務部人事政策・育成担当課長

 どういうふうに表現できるのかちょっと考えますけれども、配慮して考えたいと思います。

加藤委員

 戦略1の人材確保について伺いますけれども、中野区は人材確保のために何かリクルート的なことは率先してやられているのか。

石橋総務部人事政策・育成担当課長

 一番のマスとしてというところでは大卒の職員の採用になるので、具体的に大学のほうに直接出向いて説明をするだとか、あるいは専門学校ですね、公務員の専門学校に行って説明をするだとか、あと、区独自で採用説明会を開いているので、多分ほかの区も同じようなことやっていますが、中野区は結構その点に関しても数とか質とかを含めても力を入れているというふうに認識をしてございます。

加藤委員

 そういうふうにやられているというのは、ちゃんと聞いたことがなかったので、いいなと思います。

 ちょっと自民党のある会の勉強会で、教員不足というのをテーマで東京都の教育委員会に来ていただいてその辺の事情を聞いたら、やっぱりリクルート活動にすごい力を入れて、何とか今年度ちょっと持ち直したなんていう。民間企業があれだけ人材確保に向けて積極的にやっていて、行政だからとあぐらをかいていた時代もあったかもしれないですけれども、実際、今、人気がなくなっていると、最近記事にも出始めているような状況の中で、やっぱり公務員の魅力というのをしっかりと伝えていかないといけないのかなというふうに思いますので、他区もやっているということですけど、中野区として何か独自性みたいなのがあったり──これから考えていくのか、あったらちょっと教えてください。

石橋総務部人事政策・育成担当課長

 まず、23区の特徴として、やっぱり特別区人事委員会があって、そのブランドを活用するというのはものすごく大きなことだと思います。さらにその上でというところで、今までは──今までというか、多分、十何年前は人事委員会にあぐらをかいてやっていたのが基本でした。やっぱり自治体間競争とか民間との取り合いとかもあって区も危機感を持って、今でこそ中野区は人気区になりましたけれども、それまではどちらかというと低い状況ではあったので、さっき言ったようなものだとか、基本的に私は数を増やすことが一番大事だなと思っているので、新しい営業先、大学とか専門学校とかも開拓して、直接アプローチする、会って話すということを増やすことが一番だなというふうに思っています。

加藤委員

 人材確保のところ、そういった形で訪問先を増やすなどして精力的にやっていただければ、倍率が上がればおのずといい人材も入ると思いますので、続けていただければと思います。

 戦略3のところで人事評価ですけど、平山委員も取り上げられておりましたけども、これからの目指す職員像というところをやると、今までとちょっと違って、チャレンジングなことをする職員が評価されるのかななんて思いながらも、チャレンジングなことをするとやはり失敗もつきものみたいなところで、もちろんそれは、チャレンジングなところが評価されて、失敗した理由にもよりますけど、失敗ばっかりフォーカスされて人事評価が悪くなっちゃわないようにしていくんでしょうけど、そういったところで、どういうふうにその辺に気をつけて評価制度を確立していくのか、ポイントを教えてください。

石橋総務部人事政策・育成担当課長

 特に今回、評価制度みたいなことでは記していないんですけども、中野区の評価制度はしっかりしていると思います、仕組み自体は。ただ、それを評価する管理職だとか、そのフィードバックみたいなところの能力が欠けているというふうな認識をしているので、その評価の能力、フィードバックの能力、あと課題設定とか、そういったところを、コミュニケーションを取れるような力をつけるような、管理職に対するアプローチというのを重視して取組を進めていきたい、それでその精度を高めていきたいというふうに思っています。

加藤委員

 今、課題は分かったんですけど、その評価者のほうがどうやったらスキルアップできるとお考えですか。

石橋総務部人事政策・育成担当課長

 具体的にはちょっとまだ分からないところがあるんですが、ただ、研修というのは当然あって、それと360度評価も一つありますし、管理職に対する職員アンケートみたいなのを取りながら、管理職が評価されるというところの緊張感を持たせるとか。ある意味モデルみたいな人をつくりながら、その人がどういうふうな形でやってきたのかというのを示して参考にしてもらうというようなものが一番まずやるべきことかなというふうに思っています。

加藤委員

 昔、大学で助手をやっていたときに、ちょうど大学教授が評価されるという時代になって、もういきなり全大学教授が試験とかが緩くなり始めて生徒の質が下がっちゃったみたいな、単位を取りやすい先生の評価が上がっちゃうみたいなのがあって、だから、評価者を評価するというのが必ずしもいい方向には行かないので、やり方次第ではちょっと評価が萎縮しちゃうなというのはあると思うんですけど、その辺、何か懸案と思うんですけど、そちら、どういう見解をお持ちですか。

石橋総務部人事政策・育成担当課長

 その面はありますね。リスクとしてあるので、だから、23区というか、自治体でも360度評価をやったけどやめたとか、そういった面も増えているので。ただ、じゃあ、やめるかという話じゃないと思いますので、いろんなやり方を試しながら、ほかの自治体も、もしくは民間企業も新しい制度を入れながら試してやっていますので、試行錯誤を繰り返しながらいい制度をつくっていきたいなというふうに思っています。

加藤委員

 最後に1点。これはどちらかというと人材育成になるのかも分からないですけど、これを見ていると、持続可能な行財政みたいな視点がなくて、アグレッシブな職員が育って様々試したほうがいいみたいな。でも、やっぱりそこに予算がつきものになりがちかなみたいな。アイデア次第じゃゼロ円でいいことは幾らでもできると思うんですけど、結果的に好きなことをやれよと言ってどんどん事業費が膨らんでしまうみたいなことを防がないといけないなというところで、合理性とか、そういう言葉があるので、その中に入るんでしょうけど、その辺を何か……。いきなり予算は上げないけど好きなことを考えろなんて言ったら萎縮しちゃうというか、何もいいアイデアを出してくれないでしょうけど、とて、そういう観点も必要かなというところを、まあ、どうやればいいかはちょっと僕も浮かばないですけど、でも、それは重要な視点だと思っているんですけど、ちょっと御見解を頂ければと思います。

石橋総務部人事政策・育成担当課長

 何もアグレッシブなことだけが評価されるわけじゃなくて、当たり前のことを、ここで定まったことをしっかりやるという視点も当然あって、ほかにはうちが今やっている評価の視点とかはないんですけど、いわゆる規律性だとか法令遵守も含め、そういった視点で10個の中で能力評価とか態度評価とかをやっていますので、そこにもアプローチできるようになっているんですね。多分、今言ったことはいろんなものに散りばめられていて、改善志向でもそうでしょうし、EBPMとかサービスデザインという考え方もそうでしょうし、あるいはガバナンスだとか、そういったところも含めて、あとヒューマンスキルというところも含めて、当たり前の人間関係のつくり方だとか対応の仕方だとか、そういう形で多様な人材が育つような仕組みにはなっています。全部これが100点満点でいいかというわけじゃなくて、チームとしてポートフォリオができればいいと思っていますので、そういった視点も含めて育成を図って、組織としていい人材がポートフォリオされるような形にしていきたいというふうに思います。

小林委員

 人材育成ということで、この計画策定に向けての様々な考え方を示していただきました。ですけども、私は、人材育成について、中野区はすごく職場環境が整ってきているんじゃないかなというふうには思っています。その中で、先ほどもありましたけども、若い人たちが増えてきた。ここ数年、100人から採用されている。もう一方で、定年間近の人たちもさっきの御説明の中でありました。若い人たちが増えてくると、先週でしたか、業務改善、ワンナップチャレンジとかという、そういうことで各それぞれの部署で様々な業務改善に関わること、また、ある意味では人材育成もされているのかな、そういう今動きがあります。

 人材確保の面では、先ほど100人近いというふうに言いましたけども、昨年は2対1ぐらいで100人近い新卒の方々と50人近い経験者採用の方々がいらっしゃいました。そういった人材確保をして、そういった人数的な環境も整ってきて、上は定年間近の人たちがいる。そういう中で、今度、配置と育成ということがすごく大事になってくる中で、そういうワンナップチャレンジみたいなことも一方ではされている。そうすると、スパイラルとしては正のスパイラルに向かっていく人材育成が今でき始めてきているのかな。ごめんなさい、それはこの計画の策定とはまた少し違う感覚的な話になっていきますけれども。そうした中で、やっぱり人事評価というのは、次に人を伸ばしていくというところですごく大事になってくるのかなと。

 先ほど言った経験者採用の中には、国家公務員の方もいらっしゃれば、地方公務員を経験された方々もいらっしゃる。また、大手の企業で物事を経験された方々も入っていらっしゃる。そうした方々が切磋琢磨していく中で、スキルアップということと育成と評価という、その辺が特にこの四つの戦略の中では大事になってくるのかな。ただ、下支えをする先輩方は、4番の環境整備の中の特にコンプライアンスだとか、それから物事の公務員としての基盤になる情報の収集の仕方だとかということがすごく大事になってくるということを押さえていきながら人材育成というものがされていくんだなというふうに、縦の面と横の面と立体的に──先ほど360度というお話もありましたけれども、そういうふうに見ていくことによって、職員は、部下という言い方がどうか分かりませんけれども、育っていくんだな。そのときの先輩のありようということもすごく大事になってくるのかなと考えたときに、5ページというか、この人材育成計画の概要以降の二つのアプローチというのもありますし、12の目的ということもあります。ここがすごく大事になってくるのかなと。

 もちろん、温度のある言葉のかけ方も当然物事ですから必要だとは思うんですけども、そうしたときにやはり職場環境づくりというのをきちっとしてあげると。一人ひとりも大事なんだけども、人材のお一人おひとりも大事なんだけれども、その職場──分からない、係かもしれない、課かもしれない、部かもしれない。そうした環境を常に一つの単位として見ていきながら、そこを人材育成の場としていくということが大事なのではないのかなというふうに考えるんですけども、そういう部とか課とか係という単位で物事を見ていくというのはいかがですか。もちろんそれは、影響するのは中野区職員全員の部署にもなってくるんですけども、そういった考え方についてはいかがですか。

石橋総務部人事政策・育成担当課長

 委員おっしゃる視点、すごく大事だと思っていて、その意味でも組織・環境へのアプローチ、いわゆる組織開発というところに着目をして様々な条件を整えていこうと。当たり前のことをできる、心理的安全性があるとか、いわゆるエンゲージメントが高いだとかというところを醸成していこうと。その中で、制度というのをしっかりしなきゃいけないし、あと、そこをマネジメントする管理職というものの力が本当に大きいと思っているので、管理職によって全然組織が変わりますので、そこへのアプローチ、管理職に対する管理職個別の育成プログラムをつくろうと思っています。そういうことによって今おっしゃったようなところを醸成していきたい。あと、個人のアプローチにも書いてあるんですが、ヒューマンスキルというのは、個人が組織に対するアプローチのいわゆるスキルなので、個人を高めることによって組織にアプローチできるような、そういったことも仕掛けとしてやっていきたいなというふうに思っています。

小林委員

 ありがとうございます。

 人は石垣というか、人は城というか、やっぱり大事な大事な。ただ人が大事というだけではなくて、やっぱり屋台骨を築くストラクチャーですから、そこをきちっとしてあげるためには、いろんな環境をつくってあげる、守ってあげる、そして伸ばしてあげるということだと思うので、そういったことを……。イメージとして、若手の職員がということではなくて、定年間近の人たちまで、全ての職員の方々がこの意識に立つということがすごく大事。自分はもう課長だからとか部長だからとか、いや、もう定年間近だからとか、そういう立場の物の考え方、職場環境の形成の仕方ということじゃなくて、部長だから俺は知っているんだよとか、課長だからそれはもうあっちもこっちも経験しているんだよとか、職員だから経験していないということではなくて、そこをきちっと、先輩であれば、人生の先輩であれば、職場の先輩であれば、その先輩としての環境づくりというのを大きく担っていく、先輩たちがということもすごく大事なので、そういう視点も入れながら。

 ここに書かれていることは非常に理論的で、かつ計画を策定していくことでは大事な大事な要素ばっかりであるというのは当然だと思っていますけども、人間味あふれるというところで、そういったことも入れていただけると、若手の職員もより先輩たちを見習ってまた伸びていくのではないのかなというふうに思うので、お願いしたいと思います。

 要望だけで終わります。

委員長

 他に質疑はございませんか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 質疑がなければ、以上で本報告について終了します。

 次に、7番、中野区公契約審議会の答申及び令和6年度労働報酬下限額の取扱いについての報告を求めます。

原総務部契約課長

 それでは、中野区公契約審議会の答申及び令和6年度労働報酬下限額の取扱いについて御報告いたします。(資料8)

 区は、中野区公契約条例に基づき中野区公契約審議会を設置しておりますが、区長より諮問を受けた令和6年度の労働報酬下限額につきまして、その答申が昨年12月22日に審議会より出されました。区は、これを受け、条例の規定に基づき、業務委託契約及び指定管理協定に適用する令和6年度の労働報酬下限額を答申の内容どおりに決定し、1月5日に告示したところでございます。

 なお、工事または製造の請負契約に適用する労働報酬下限額につきましては、令和6年度に適用する公共工事設計労務単価が国から公表され次第、答申に基づいてその単価を計算し、告示する予定でございます。

 1番、答申内容ですが、工事、委託、協定における労働報酬下限額について、別紙1のとおり答申されました。

 別紙1を御参照ください。項目の1番が工事等の請負契約、業務委託契約、3番が指定管理協定に関わるものです。

 項目1の(1)熟練労働者及び一人親方につきましては、令和6年度の東京都における公共工事設計労務単価に90%を乗じて得た額を1時間当たりの単価に換算した額を妥当としております。ただし、表中の四つの職種につきましては、都の単価が設定されていないため、類似する職種の単価をそれぞれ準用します。続いて、項目1の(2)熟練労働者や一人親方以外のいわゆる見習い工などの労働者につきましては、設計労務単価の職種のうち、「軽作業員」の単価に70%を乗じて得た額を妥当としております。

 続きまして、項目2番、業務委託契約につきましては、中野区会計年度任用職員の報酬を基本に、東京都の最低賃金、中野区職員の実労働時間数の算出方法等を勘案して得た額としまして、1時間当たり1,310円を妥当としております。

 次の項目3番は、指定管理協定に係る下限額でございますが、項目2番の業務委託契約と同額となっております。なお、指定管理者が管理運営している中野区外の施設である軽井沢少年自然の家につきましては、長野県の最低賃金をベースに下限額を計算することとしております。

 次のページへお進みいただきまして、項目4、次年度の公契約審議会に向けた委員からの意見でございます。今回の答申に当たり、(1)から(3)までの意見が添えられておりますので、お読み取りください。

 続きまして、別紙2でございます。審議会は8月18日から合計4回開催されました。各回の主な議題と意見を審議概要としてまとめてございますので、お読み取りください。

 最後に、1ページ目にお戻りください。項目3番、今後のスケジュールでございます。例年、2月の中旬頃に国より公共工事設計労務単価の改定がございますので、その公表を受けまして工事に関わる令和6年度適用の下限額を決定し、告示をしてまいります。

 御報告については以上でございます。

委員長

 ただいまの報告に対して質疑はありませんか。

山本委員

 御報告ありがとうございました。1,310円ということで、百幾らですかね、アップしたわけなんですけれども、一定、世の中の募集の現状の賃金に少し近づいてきたのかなとは思っております。

 それで、ちょっとお伺いしたいんですが、他区の状況、近隣区、特に状況で情報収集されているところがもしあれば教えていただけますか。

原総務部契約課長

 他区の状況でございますが、他区も中野区と同様に議論が進んでいるところでございまして、公表されている区と公表されていない区が現状ございます。現時点で導入区が11区ある中で、9区ほど確認ができていまして、一番高い自治体で世田谷区が下限額が1,330円、中野区が2番目で1,310円、新宿区が3番目になりまして1,245円という形で、以下、続いていくような形になります。

山本委員

 なるほど。大体横並びもしているのかなとは思うんですが、例えば契約課長会とかで他区さんの審議会での計算の出し方というのは、今回、当区、こういう上昇幅3.89%を掛けてとか、こういった方法で出されたようですけれども、ほかの自治体も大体同じような感じでいらっしゃるんですか。何か分かる範囲で教えていただけたらなと思うんですけども。

原総務部契約課長

 23区の経理課長会というものが不定期でございまして、その中で公契約条例についての意見交換などもしてきているところでございます。その中で、各区の労働報酬下限額を定めるに当たって、具体的な算出式というところが明確に公表できるような形でお聞きしているわけではないんですけれど、基となる部分、考え方として、中野区の会計年度任用職員の報酬をベースにするような区と、あと高卒初任給の金額をベースにする区と様々、そこからちょっと派生してきている、そういったものから時代の流れに合わせて議論をしているというようなことは聞いてございます。

加藤委員

 これまでの事務補助の会計年度任用職員報酬を基本とするのではなく、現業系の報酬を勘案するほうが望ましいのではないかということでそうなったようですけれども、事務補助は幾らなんですか。

原総務部契約課長

 会計年度任用職員の一般事務補助は、今年度が1,173円で、ちょうどこの下限額と同じように、来年度の数字としてはそれが1,220円になってくるものでございます。

加藤委員

 昨年より──昨年というか、今年度と来年度で比較すると幾らだったんですか。

原総務部契約課長

 会計年度任用職員の一般事務補助の上がりとしては、今の金額から47円上がるものでして、中野区の労働報酬下限額であると、今年度1,170円であったものが来年度1,310円に上がりますので、その差は140円上がるものでございます。

加藤委員

 ベースだと47円上がるところを、その基本とするのを一般事務補助に変えた。違うか。現業系か。いずれにせよ、1,220円ぐらいだったところが、今回、その基準を変えたから1,310円になったから、90円ぐらい計算方法が変わったから増えたということでいいんですね。

原総務部契約課長

 端的に申し上げると、委員おっしゃるとおりでございます。もともと会計年度任用職員の一般事務補助ではなく現業系、用務、調理等の時給換算が1,266円でございました。こちらを一つベースに中野区の労働報酬下限額を考えることがより適当だろうという議論が大勢を占めまして、こちらの金額から特別区人事委員会勧告による上昇幅等を勘案すると、来年度はこのぐらい、1,310円が適当だろう、そういった議論がなされたところです。

加藤委員

 現業系というのと一般事務補助というのは、業務の内容でどういった違いがあるんですか。

原総務部契約課長

 あくまで一般事務補助は、私たちが通常働いているところで補助として入っていただく業務になろうかと思います。会計年度任用職員の現業系、用務、調理につきましては、実際にそうした職に相当するものを担っていただく、その場合にお支払いするものでございます。

加藤委員

 現業系は一般事務補助と何が違うか、もう一回言ってもらっていいですか。

吉沢総務部職員課長

 現業系につきましては、保育園における用務だとか調理のことを現業系という形で一くくりと。だから、用務、調理がこの時給単価という形を取らせていただいております。

加藤委員

 委託でそのレベルの発注が多いということなんですか。この議論が公契約審議会でなされたと言っていますけど、それは妥当だと担当課長は判断されますかという。委託というのは、そんな難しいものを委託するのか、そのぐらい当たり前ですよというのか、その辺の仕事の難易度がちょっと分からないので教えてください。

原総務部契約課長

 公契約条例の適用となる委託の案件につきましては9業種と定めてございます。そちら、主に特別な技術というものを持ち合わせていなくてもできるであろうという、窓口の仕事であったり、実際に用務、調理というものも含まれていますけれど、そういった業務を中心に組み立てております。そうした中で、現業系の業務といいますか、そういった業務の性質上は、一般事務補助というものを今まで基準となる考え方として採用してございましたが、用務、調理という現業系の会計年度任用職員の業務内容を勘案しても、そちらが適当であるという公契約審議会の議論というものは一定程度妥当であるのかなと考えております。

加藤委員

 いきなり上がり過ぎちゃって、今度……。これ、何度も言っていますけど、上がっちゃって、例えば議論が、今回こういう計算式だと言っていますけど、公契約審議会でやっぱり1,500円ぐらい必要だと言ったときに、区側としてそれはさすがに幾ら何でもという仕組みがないというのを昨年の予算審議でやらせていただいたんですけど、いまだにそれはないんですか。この金額を言われてもちょっとさすがにみたいな仕組みがないまま、公契約審議会の委員が言ったとおりの数字になっちゃっているという今の仕組みが、ちょっとそこの仕組み自体は妥当じゃないんだよなと。アッパーはここまでですみたいな話ができないんじゃないかなというところを危惧しているんですけど、その辺はどうですか。

原総務部契約課長

 委員おっしゃるとおり、公契約審議会で議論していただく諮問事項ではございますが、その議論が私たちのほうで考えているものともちろんずれていってしまわないように確認はしていかなければいけないものだとは考えております。ただ、公契約審議会、労働報酬下限額を定めるに当たって基となる考え方としては、会計年度任用職員の報酬、また東京都の最低賃金、その他勘案事項という形で明確に定めてございます。また、6名の審議委員がおりますけれど、事業者団体の方、労働者団体の方、それと学識経験者の方という形でバランスよく委員配置をしながら、それぞれの意見を牽制し合いながら、調整し合いながら落ち着きどころを探っていく、そういった議論の中で根拠のあるラインにおのずと収まってくるものなのかなとは考えております。

加藤委員

 あと、さっき新宿区は1,245円と言っていたじゃないですか。9区あって上位2位まで入っているけど、平均はもっと下なんだなと思ったときに、上がり過ぎかなと思ってしまうんですけれども。だから、これは幾ら何でもみたいな話が。だって、言っちゃえば、都心であればあるほど高いかなという感覚はあるんですけど、新宿区より高いというのが……。今、区の財政的に、いろいろ工事費が上がっちゃって想像もつかないぐらいの金額になっていて、ある程度絞らないといけないよねと、全体でシーリングをかけないといけないよねという雰囲気があってもいいのかなというところで、それを止めるような仕組みがないというところにちょっと疑問があるんですけども。だって、参加しているメンバーは上げたほうがいいと言う方々ばかりじゃないですか。そこで、いや、これは上げ過ぎだよと言うようなお立場の人はいるんですか、そこに。

原総務部契約課長

 金額のこの上げ幅という部分でいきますと、委員構成として、そこの部分にキャップをかけていくというのは実際にお支払いをする事業者側の方であろうと思います。また、そういったものを踏まえて、学識経験者として他区の状況であるとか国の動向、そういったものを踏まえた着地点の見いだし方というのを学識経験者の方にしていただくことになろうかと思います。

加藤委員

 何となく現業系にした、インフレ率を入れていますみたいなところですけども、ここの数字がさらに何とかといってどんどん増えていく可能性もある中で、本当に、だから、財政当局からそういった公契約審議会でそういった指摘をすることはやはりないんですか、企画サイドから。

竹内企画部財政課長

 財政のほうから特にそういった御意見というのはすることはしていませんし、ちょっとそういうところは考えにくいかなと思います。我々サイドでできることは、相対的に人件費のバランスであるとか、そういったことを、歳出、歳入のバランスというのを見ながら、それをどう組み立てていくかというのは見ていかなければいけないかなと思いますので、こういう動きはしっかりと見ながら、全体のバランスを見て、歳入、歳出のバランスをしっかりとかじ取りをしていくことは必要かなと考えております。

岩浅企画部長

 答申になりますので、答申は当然区としては真摯に受け止めるというのが立場だと思っております。最終的に、様々審議会がございまして、計画等につきましても答申を頂くことになりますけれども、実際どうするかというのは当然区としての判断をいたしますので、その中で委員おっしゃるような財政の状況ですとか、そういったものも反映することは可能にはなると思います。ただ、基本的には答申を尊重して区政運営を行っていくことが基本だとは思っております。

加藤委員

 これも前に取り上げましたけど、だから、1,000万以上だとこの1,310円で、1,000万以下だと東京都の最低賃金で物を考えるんでしょう、恐らく。そういった中で、両方取っちゃった会社の従業員、それぞれが何か、あっちの事業をやっている人は1,310円だけど、こっちだとそうじゃないよねみたいなところの差が出てきてしまうと、やっぱりギャップに耐えられないので1,310円にするというところで、あまりの急激な変化だと企業側が耐えられるのかなみたいなところが非常に気になるところなので、本当に区全体で注視していただきたいなと。これは要望で終らせます。

平山委員

 今の答弁で、財政当局が判断する立場に僕はないと思っていて、財政当局が判断するのは、予算総体の中で区にどれだけ歳入能力と歳出能力があるかということで、賃金の多寡を決めるものに対して区の財政状況は、それはまた別の話でしょう。だったら、仕事を出す量を、ロットを減らすというのを考えるのが財政当局の判断じゃないんですか。お給料を下げて仕事を多く出すということをコントロールするのは財政当局の判断じゃないんじゃないですか。

岩浅企画部長

 私の答弁が十分じゃなかったかと思います。私が申しましたのは、財政当局として判断をするというふうに言ったつもりではなく、区として様々答申を得る、審議会等にお願いをして答申を頂くことがございます。それに対して最終的に区として様々な状況を踏まえて判断をして、計画をつくるのもそうですし、こういった施策を打っていくという意味で申し上げました。財政当局で金額の多寡をどうのこうのというつもりで申したのではございません。

平山委員

 じゃあ、どうして企画部長という立場でお答えになったんですか。

岩浅企画部長

 その前に財政課長のほうから答弁をさせていただきました。財政運営的にどうなんだということでしたので、区全体にも関係、施策等に関係があるという立場で申し上げをいたしました。

平山委員

 財政運営と賃金の多寡は関係あるんですか。そこを言っているんですよ。そこは違うんじゃないですか。区がコントロールすべきは、企画部がコントロールすべきは、例えばそれぞれの部署でこれだけ予算をつくりたい、その中で建設の部署がある、何の部署がある、人、そこでいわゆる人件費がかかるところがある、それも含めた予算要求を、概算要求を、これは難しい、ここまではちょっと厳しいねというふうなことが財政当局の、あるいは企画部のお仕事なんじゃないですか。そうしないと、ごめんなさいね、加藤委員の質問だったのであまり失礼なことになってはいけないんですけど、私は財政当局への質問だと思ったんですよ。財政運営に関わることなので企画部長として答えましたと。でも、答えは区全体の話ですと。ちょっとこれは誤解を生むような答弁になりませんか、と懸念しているんですよ。

 じゃあ、区の財政が逼迫してきたら人件費を減らしていくということを、区内じゃなくて区の外に求めるんですか。そんなことあってはいけないでしょう。そういう人件費を低く見積もった見積りで予算を立てろという指示を出すんですか。そんなことあり得ないじゃないですか。だから、ちょっと御答弁が正確じゃないんじゃないかと思ったんですけど、改めて伺います。

岩浅企画部長

 すみません、答弁が十分でなく、申し訳ないと思います。企画部、財政当局担当として外部の方の賃金を云々かんぬんという、制約をかけて予算要求させるというのは考えておりませんので、適切な金額で適切な業務を行っていただくための予算をつくっていきたいというふうに考えているところでございます。答弁が財政という面を加えていたとすれば申し訳なく思います。

吉田委員

 別紙2の第3回の①制度周知の充実というところで、「多言語対応した周知カード、ポスターを作成する予定」とありますけれども、この周知は、これ、公契約審議会で審議しているので、中野区が公契約でもって契約する相手、その就労者に対する周知カードという理解でよろしいんですか。

原総務部契約課長

 委員おっしゃるとおり、こちらで議論になったものは、あくまで公契約条例適用対象の委託、工事が中心ではあったんですけれど、工事のお話を主眼に置いてございます。そちらの内容を示した周知カード、ポスターというのを作成する、作成した、それをこれから使っていくというようなことでございます。

吉田委員

 技術実習生、あるいは特定技能の在留ビザ、これを取得できる条件として、日本語能力検定N4、あるいはA2、こういう日本語能力がなければそもそも在留資格を得られないというふうに私は認識をしております。そういう能力を必要としない技能というのは、俗に言う技人国、技術、人文知識、それから国際業務、要するにシステムエンジニア、プログラマーとか、セキュリティの技術者とか、コンサルティング、マーケティング、あるいはデザイナー、こういう能力がある人であって、建設の労働者についてはN4以上の日本語能力が求められていて、その能力がない者が就労していれば在留資格のない不法就労者だと思うんですけど、見解はいかがですか。

原総務部契約課長

 実際に例えば工事現場で働いている方、外国人の方もいらっしゃるということでお聞きしています。その方たちの言語能力、そういった背景、状況までは正確にはちょっと分かりかねる部分もあるんですが、今回、審議会に参加している東京土建であるとか、あと建設事業者さんですね、委員さんを含んでいる中で、こういったお声も頂いています。そういったことも踏まえて、やるべきところはやろうということで対応しているものでございます。

吉田委員

 いや、建設の現場からそういう声が上がるというのは構わないんですけれども、民間の契約ではなくて、区民の税金を使った公契約、税金を使った就労ですね、これに関して在留資格がない人を対象とした対応をするというのは矛盾があるわけですね。ですから、私が聞いているのは、中野区が公契約でもって仕事をしてもらう、その人たちの中に日本語技能を要さない在留資格の相手方がいるのかお聞きしたいんですけど、今の範囲ではそれがない。これは区が不法就労を簡単に言えば黙認をして、それをしかも逆に支援をすると、こういう手助けを区がしていることになると、こういうふうに認識していますけど。

濵口総務部長

 今回、委託の事業者に対しての周知というところで、こういったお話が議事録の中に盛り込まれているということでございますが、事業者、工事の現場の中でそういった日本語が使えない、話せないといった方ですとか不法というようなところの詳細まで、なかなか把握というところは難しいというところがございます。一方で、区の委託の事業でございますので、しっかりとしたそういう適正な、業務を履行していただくということと併せて、そういったいわゆる人工といいますか、作業に当たる方についてもきちっと、そういった在留資格がある方ですとか、そういった条件を事業者側にもしっかりとして伝えていくということを心がけていきたいと考えてございます。

吉田委員

 だから、やさしい日本語でもって周知カード、あるいは周知の仕方をしてあげるとかということであればまだ──まだというか、理解はできるんですけれども、就労資格がない人に便宜を図るということを地方公共団体がやるべきではないので、制度の改正を求めるか、日本語能力がない人にも要するに建設事業に携わってもらえるような在留制度の改正を国に求めるとか、そういうことなくして何か現実問題として不法に就労している人がいるからその人たちのためにというのは、ちょっと筋が逆だと思います。ちょっとこれは私は問題だと思います。

濵口総務部長

 区として、そういった不法な方を積極的といいますか、そういった方を黙認するということではございませんで、そういったことがないというのは望ましいということはもちろん委員のおっしゃるとおりでございます。

 こういった周知につきましては、今回の報酬下限額といったところをしっかりとお伝えするということの工夫ということでお示しをしておりますので、そこにつきましては、やさしい日本語で伝わるといったところの取組といったところは工夫してまいりたいと思っておりますし、併せて、そういった不法につながるようなことについては、事業者の実態なども把握しながら区としてどういった対応ができるか研究してまいりたいと考えてございます。

吉田委員

 重ねて念のため申し上げますけど、在留資格は、日本人と結婚をして、そういう資格で在留資格があるとか、そういうような人たちは、日本語能力がなくても全く問題がないというか、構わないというか。しかし、これは労働ですからね。賃金をもらう労働をするために入国をしている人たち、こういう人たちについてこのような対応をすることは、今の現行法では不適切だと新ためて念を押させていただきます。

委員長

 他に質疑はございませんか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 質疑がなければ、以上で本報告について終了します。

 次に、8番、中野区新庁舎落成式及び区民見学会の実施についての報告を求めます。

中村総務部DX推進室新区役所整備課長

 それでは、中野区新庁舎落成式及び区民見学会の実施について報告させていただきます。(資料9)

 新庁舎落成式及び区民見学会でございますが、新庁舎への移転に当たりまして、区民や区政関係者の皆様に新庁舎の落成を報告するとともに、新庁舎について広く紹介することを目的として実施するものでございます。

 初めに、1番、落成式でございますが、式典を4月19日(金曜日)の午前10時から新庁舎1階のイベントスペースで開催します。参加者は200名程度を想定しており、関係者挨拶のほか、新庁舎建設事業者への感謝状の授与、新庁舎のPR動画の上映等を予定してございます。式典終了後、内覧会を11時から実施し、区民交流スペース等を見学いただく予定でございます。

 続きまして、2番、区民見学会でございます。区民見学会につきましては、資料のとおり、3回に分けて実施します。参加者は各回1,000人、合計3,000人を予定しており、申込制とし、応募者多数の場合は抽せんで参加者を決定します。参加者の募集につきましては、2月下旬に発行予定のなかの区報新庁舎特別号や区のホームページで公表します。

 御報告は以上でございます。

委員長

 ただいまの報告に対して質疑はございませんか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 質疑がなければ、以上で本報告について終了します。

 次に、9番、中野区議会議員選挙に関する争訟についての報告を求めます。

永田選挙管理委員会事務局長

 それでは、中野区議会議員選挙に関する争訟につきまして、お手元の資料によりまして御報告いたします。(資料10)

 本件につきましては、昨年8月28日の当委員会におきまして、東京都選挙管理委員会による裁決の結果につきまして御報告をしたところでございますが、その後の進捗につきまして御報告をさせていただくものでございます。

 8月の報告では、項目2、これまでの経過の(7)審査の申立てに対する都選管の裁決、8月9日まで報告させていただいてございます。その後、(8)東京高等裁判所への提訴が9月7日にいさ議員から行われ、その判決が12月14日にございました。そして、(10)最高裁判所への上告が12月21日となってございます。

 前回の報告と重複する箇所の御説明は割愛をさせていただきます。東京高等裁判所の判決は裏面の4番でございます。(1)令和5年4月23日執行の中野区議会議員選挙における当選の効力に関し、被告(東京都選挙管理委員会)が同年8月9日付でした裁決を取り消す。(2)訴訟費用は被告の負担とするというものでございます。この裁判では、「いさしんいち」と書かれた票が有効であるかということが争点となりましたが、都選管が無効とした裁決を取り消し、有効であるとの判断が示されたものでございます。

 5番、最高裁判所への上告でございます。12月21日に東京都選挙管理委員会はこの判決を不服として最高裁判所に上告をしてございます。今後、最高裁判所におきまして何らかの決定が行われるものと考えてございます。

 御報告は以上でございます。

委員長

 ただいまの報告に対して質疑はございませんか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 質疑がなければ、以上で本報告について終了します。

 次に、10番、その他で理事者から何か報告はありませんか。

杉本総務部防災危機管理課長事務取扱

 それでは、令和6年能登半島地震への区の対応状況につきまして口頭により御報告いたします。

 本年1月1日に発生しました令和6年能登半島地震につきましては、中野区の震度が3であり、災害時の相互応援協定を締結している自治体につきましても最大震度は4でございましたので、被災自治体から応援要請があった場合に支援していくこととしております。

 現在、全国市長会による調整を経まして、特別区を含む東京都は石川県輪島市を中心に支援することとしており、人的支援や物的支援を実施してまいります。具体的には、人的支援として、住家被害認定をリモート判定するため、1月27日から3日間、都庁に建築職職員を派遣したほか、保健師等の派遣や、さらなる人的支援を実施する場合に備えた準備を進めております。また、輪島市へのふるさと納税の代理受付や義援金の受付を開始しております。物的支援につきましては、現時点で支援要請等はございませんが、全国知事会を通じて東京都に支援要請があった場合に対応してまいります。

 御報告は以上でございます。

委員長

 ただいまの報告に対して質疑はございませんか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 質疑がなければ、以上で本報告について終了します。

 他に報告はございませんか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 なければ、以上で所管事項の報告を終了します。

 次に、審査日程のその他に入ります。

 委員会を暫時休憩します。

 

(午後4時47分)

 

委員長

 委員会を再開します。

 

(午後4時47分)

 

 休憩中に御確認いただきましたとおり、次回の委員会は第1回定例会中とし、急を要する案件が生じた場合は、正副委員長から招集させていただきたいと思いますが、御異議ありませんか。

 

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 御異議ありませんので、そのように決定いたします。

 以上で本日予定した日程は終了しますが、各委員、理事者から何か発言はございませんか。

小林委員

 休憩していただけますか。

委員長

 休憩いたします。

 

(午後4時47分)

 

委員長

 委員会を再開します。

 

(午後4時53分)

 

 各委員、理事者から何か発言はございませんか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 なければ、以上で本日の総務委員会を散会します。

 

(午後4時53分)