令和6年06月17日中野区議会本会議(第2回定例会)の会議録 1.令和6年(2024年)6月17日、中野区議会議事堂において開会された。 1.出席議員(40名) 1番 山 内 あきひろ 2番 武 井 まさき 4番 日 野 たかし 5番 木 村 広 一 6番 斉 藤 けいた 7番 井 関 源 二 8番 黒 沢 ゆ か 9番 大 沢 ひろゆき 10番 武 田 やよい 11番 広 川 まさのり 12番 いのつめ 正 太 13番 間 ひとみ 14番 河 合 り な 15番 加 藤 たくま 16番 高 橋 かずちか 17番 甲 田 ゆり子 18番 小 林 ぜんいち 19番 白 井 ひでふみ 20番 吉 田 康一郎 21番 立 石 り お 22番 小宮山 たかし 23番 内 野 大三郎 24番 い さ 哲 郎 25番 細 野 かよこ 26番 斉 藤 ゆ り 27番 杉 山 司 28番 ひやま 隆 29番 大 内 しんご 30番 伊 藤 正 信 32番 平 山 英 明 33番 南 かつひこ 34番 久 保 り か 35番 石 坂 わたる 36番 むとう 有 子 37番 羽 鳥 だいすけ 38番 浦 野 さとみ 39番 山 本 たかし 40番 中 村 延 子 41番 森 たかゆき 42番 酒 井 たくや 1.欠席議員(2名) 3番 市 川 しんたろう 31番 高 橋 ちあき 1.出席説明員 中 野 区 長 酒 井 直 人 副 区 長 青 山 敬一郎 副 区 長 栗 田 泰 正 教 育 長 田 代 雅 規 企 画 部 長 岩 浅 英 樹 総 務 部 長 濵 口 求 防災危機管理担当部長 吉 沢 健 一 DX推進室長 滝 瀬 裕 之 区民部長、新区役所窓口サービス担当部長 高 橋 昭 彦 文化・産業振興担当部長 高 村 和 哉 子ども教育部長、教育委員会事務局次長 石 崎 公 一 子ども家庭支援担当部長、教育委員会事務局参事(子ども家庭支援担当) 森 克 久 地域支えあい推進部長、地域包括ケア推進担当部長 石 井 大 輔 健康福祉部長 杉 本 兼太郎 環 境 部 長 浅 川 靖 都市基盤部長 松 前 友香子 まちづくり推進部長 角 秀 行 企画部企画課長 中 谷 博 総務部総務課長 永 見 英 光 1.本会の書記は下記のとおりである。 事 務 局 長 堀 越 恵美子 事 務 局 次 長 林 健 議事調査担当係長 鈴 木 均 書 記 若 見 元 彦 書 記 田 村 優 書 記 細 井 翔 太 書 記 森 園 悠 書 記 梅 田 絵里子 書 記 川 辺 翔 斗 書 記 志 賀 優 一 書 記 早 尾 尚 也 書 記 堀 井 翔 平 書 記 金 木 崇 太 書 記 砂 橋 琉 斗
議事日程(令和6年(2024年)6月17日午後1時開議) 日程第1 第50号議案 令和6年度中野区一般会計補正予算 第51号議案 令和6年度中野区国民健康保険事業特別会計補正予算 第52号議案 中野区事務手数料条例の一部を改正する条例 第53号議案 財産の処分について 第54号議案 和解及び損害賠償額の決定について 第55号議案 災害対策用備蓄物資の買入れについて 第56号議案 清掃車の買入れについて 第60号議案 もみじ山文化センター本館舞台照明設備改修工事請負契約 第61号議案 もみじ山文化センター本館エレベーター改修工事請負契約 日程第2 第57号議案 中野区区民活動センター条例の一部を改正する条例 日程第3 第58号議案 中野区家庭的保育事業等の設備及び運営の基準に関する条例の一部を改正する条例 第59号議案 中野区いじめ防止等対策推進条例の一部を改正する条例
午後1時00分開議 ○議長(酒井たくや) 定足数に達しましたので、本日の会議を開きます。 本日の議事日程は、お手元の議事日程表のとおりでありますので、さよう御了承願います。 6月14日の会議に引き続き、一般質問を続行いたします。
中野区議会議員 河 合 り な 1 新しい時代の教育について (1)探究学習について (2)NEXT GIGA(ネクストギガ)について (3)ひとりひとりの可能性を引き出す学びの実現について (4)その他 2 身寄りがない高齢者などの支援について 3 南台小学校新校舎移転について 4 保育園・幼稚園について (1)幼稚園について (2)保育の質について (3)その他 5 その他
○議長(酒井たくや) 初めに、河合りな議員。 〔河合りな議員登壇〕 ○14番(河合りな) 令和6年第2回定例会に当たり、立憲・国民・ネット・無所属議員団の立場から一般質問を行います。質問は通告どおり、その他はありません。 1、新しい時代の教育について。 この4月より教育長が就任されました。時代の変化と子どもの成長スピードは速いものです。区の教育の転換期となり、さらに時代に合った変化となることを期待いたします。 現行の学習指導要領では「どのように学ぶか」が重要視されました。また、グローバル化やAIなど技術革新が進む予測困難な時代に、自分たちで未来を切り開き対応できる力を身につけるため、主体的・対話的で深い学びが実践されています。区でも新しい時代の教育の充実が求められます。 (1)探究学習について。 探究学習とは、自ら課題を設定・解決に向け、情報収集・整理し、意見交換や協働しながらよりよく課題解決するものです。文部科学省のホームページには、変化の激しい社会に対応し、自己の生き方を考えていくための資質・能力の育成を目標と書かれています。2022年度から高等学校で必修化、また今年度は渋谷区の小・中学校で毎日午後が「探究」の時間となり、ニュースになりました。これからの時代に重要な役割を果たすと考えられますが、取組方は自治体差があります。「探究」では様々な力が身につきますが、一番重要なのは学びの楽しさにつながることです。好奇心に基づいた学びが、問いの連鎖から没入感や達成感、そして子どもの自己肯定感にもつながっていきます。本来、知ることは楽しいもの、子どもたちに学びが楽しいことをもっと感じてほしいと考えます。未来につながる子どもたちを育てるために、中野スタイルの探究学習を目指すべきです。区の現在の取組と見解を伺います。まずは、教育委員会や教員の意識醸成から取り組んではいかがですか。 探究学習では、他者との協力・協働が必要です。学校を飛び出し実践することもあります。また、興味・関心に基づくためテーマが多岐にわたり、教員だけでは適切な指導が難しいとも聞きますが、積極的に専門外のテーマでも子どもたちの自由な取組を応援していくべきです。文部科学省のホームページには、探究活動への支援を行う府省庁・関係団体紹介が掲載、愛知県名古屋市では参入民間事業者を募集して、教育委員会と業務提携をいたしました。今後コミュニティ・スクールが進めば、地域の多彩な人材もさらに学校と関わりやすくなります。探究学習実践のため、さらなる学校と外部との連携を進めてはいかがでしょうか。 (2)NEXT GIGA(ネクストギガ)について伺います。 GIGAスクール構想の推進で児童・生徒1人1台端末など整備されましたが、活用には自治体差があります。これから各自治体は端末の更新期となり、このGIGAスクール構想の第2期を一般的に「NEXT GIGA(ネクストギガ)」と呼び、端末のさらなる利活用促進や環境更新を図るフェーズを指します。漫然と過ごせば先行自治体との差がさらに広がり歴然となってしまいます。 令和6年2月、文部科学省デジタル学習基盤特別委員会の第3回配付資料「教育DXに係るKPI」では、教育改革の推進に向けた定量的かつ具体的なKPIなどが盛り込まれ、いつまでに何をするか年次とともに示されました。照らし合わせると、区の取組はどこが不足していますか。今後の教育DXの方針の参考にしてはいかがでしょうか。 先進自治体と比較すると、区のICT導入は進んでいるものの、次の活用展開としての教育DXは後れを取っていると感じています。国は、補正予算や令和6年度予算、また特設ホームページのStuDX Style(スタディーエックススタイル)で情報発信・共有など、様々自治体間の差を埋める支援を示しています。区が今差を埋めるために実施予定の取組をお示しください。 区でも令和7年度1人1台端末の更新期です。文部科学省が令和6年1月29日に公表した学習者用のコンピュータ最低スペック基準は、標準ではなく少なくとも満たすべき仕様で、併せて国の補正予算で端末補助単価5.5万円、公立学校は都道府県経由で共同調達となることが示されました。現在の区の端末はiPad、コスト面ではほかに比べると高いと言われていますが、市場価値が高く下取り可能なため、アップルでは残価設定型リースプログラムを用意しています。また、他の端末でも現場負担を減らす仕組みなどサービスを付加しています。GIGAスクール構想の当初では、全国的に機材不足、端末の一斉調達は困難でしたが、今回の更新期では安定的にそろえられるのでしょうか。また、コスト管理は大事ですが、真に必要とあれば補助単価を上回ってでも調達する端末が子どもたちにとって最適であることを重要視してはいかがですか。 教員の校務用端末が職員室固定のネットワーク分離型の運用は、教育DXの阻害要因と言われています。校務DXの推進は、学校における働き方改革にもつながりますが、区ではいまだにネットワーク分離型、残念ながら後れを取っています。実際に文部科学省が令和5年12月に公表したGIGAスクール構想の下での校務DX化チェックリストに基づく自己点検及び学校向けヒアリングの結果取りまとめの各自治体結果で、中野区は、学校部門は平均点を超すものの、設置者部門では23区中下から2番目の250点、都平均279点、お隣渋谷区は420点で、取組の遅れが際立ちます。令和8年度以降に予定している校務機器などの更新タイミングを待たずに教育の情報化推進計画と並行してでも始められるところから取り組むべきですが、いかがですか。 さて、生成AIが急速に普及しつつある中、国は令和5年7月4日に公表した初等中等教育段階における生成AIの利用に関する暫定的なガイドラインにて、現時点での活用判断の参考資料を示しました。リスクが大きいと考える人も多く、導入はしていませんが、中野区にいたから学べなかったでは手後れです。新しい技術に挑むからこそ見えてくるものがあります。本ガイドラインを基にルールを制定すれば正しく活用できるはずです。子どもたちが時代に取り残されることはあってはなりません。教育現場での生成AI活用検討を前に進めてはいかがでしょうか。 (3)ひとりひとりの可能性を引き出す学びの実現について。 教育DXが進めば、個別最適な学びの環境が整い、さらに自由進度学習となります。これまで評価軸は集団の中の他者と比較する相対評価が、これからは評価基準と比較する絶対評価に変わってきます。しかし、評価設定は難しく、教員が子どもたちの情報を個別に見ていく必要があります。そこで期待されるのが、様々なシステムに散在している教育データを集約し、一つの画面を見るだけで情報を把握可能にする仕組みの教育ダッシュボードです。紙ベースではこれまで把握できなかった学習活動をデータ取得し、可視化・分析できれば授業改善に活用できるため、都立高等学校や先進自治体で導入が始まっています。また、データを共有化し、多くの大人が連携して一人の子どもを見ていけます。区でも子ども一人ひとりの最適な学びを支えるため、教育ダッシュボードの導入を検討してはいかがですか。 インクルーシブ教育の推進にもDXが役立ちます。特別支援教育や不登校対応では、誰一人取り残さない学びを提供するため、深く子ども一人ひとりを理解し、実態に合わせた合理的な配慮や指導内容が重要で、それに特化したソフトが出てきました。例えば、リタリコ(LITALICO)教育ソフトでは、個別の教育支援計画・指導計画の作成や、それぞれの子どもに適した教材、教員向け研修動画など、教員を包括的にサポートできます。また、データは教職員や学校間でも共有でき、小学校から中学校に上がるときも円滑な引継ぎが可能、保護者とも情報共有ができ、切れ目ない支援を実現できます。より配慮が必要な子どもたちへの支援に取り組むために、速やかに特別支援教育ソフトを導入してはいかがでしょうか。 2番、身寄りがない高齢者などの支援について伺います。 高齢化や長寿命化が進んでおり、区でも65歳以上人口の高齢者割合は令和5年度現在で約20%程度、高齢者を含む世帯数のうち、高齢者単身世帯割合は53%を超えています。加えて、少子化や家族関係の希薄化で頼る身寄りのない高齢者も増えています。自ら意思決定できる高齢者が一人で尊厳ある生活を選択したくても、入院・手術、介護保健施設へ入る際など身元保証の有無が生活を制約しています。従来の人に依存した身元保証は行き詰まるおそれがあり、家族に頼らない制度の在り方が問われています。 社会の急速な変化に課題を所管する省庁がなかったため、国は昨年度、厚生労働省が実態把握を行うとしました。区では、住宅においてあんしんすまいパック、社会福祉協議会のあんしんサポートなど支援制度はありますが、身元保証ではありません。昨今身元保証の民間サービスが広がる一方、契約トラブルが相次ぎ、国民生活センターへの相談件数は近年5年で3倍となり、内閣府は令和6年4月19日、第1回孤独・孤立対策推進本部で高齢者等終身サポート事業者ガイドライン(案)を示しました。静岡市では、身元保証業者との契約ルールなど基準を定め、優良認証する制度を導入。市民向けガイドラインを定めたり、民間サービスと協定を結び連携する自治体もあります。区でも喫緊の課題と捉え、国のガイドラインの有効活用や身元保証制度の構築など、在り方と具体的方策を検討してはいかがですか。 高齢者が死後を含めて安心して自立した生活を送る取組の構築が急がれます。服薬情報や遺言書、身元保証会社との契約も家の中で埋もれて見つけられない。互助会登録情報を気づかず葬儀後に未利用解約することがあると聞きました。また近年、身寄りのない方の孤独死が全国的に増え、親族に遺体引取りを拒まれる事例もあり、その場合、行旅病人及行旅死亡人取扱法または墓地、埋葬等に関する法律で扱われて、費用負担と親族探しなどの事務負担は自治体です。また、親族がいても自治体が拙速に処理をし、無縁仏とされてしまった報道もありました。今後も孤独死が増えれば自治体側の負担は増えるはずです。 先進自治体と呼ばれる神奈川県横須賀市では、終活情報登録伝達制度で、電話一本で終活データを登録でき、神奈川県大和市では生前に埋葬契約など、法律の専門家と連携し支援をしています。既存の地域包括ケアシステムを活用するなど、どう生きるか、死後どうするか、区が親族や事業者情報を集約できる制度を検討してはいかがですか。 3、南台小学校新校舎移転について。 南中野地域では三つの小学校が二つに統合され、来年度4月には地域最後の移転となる南台小学校の新校舎が完成。児童、保護者、地域の関係者などから待ち望まれています。しかし、他地域の移転の際、年度末で忙しい中、教職員が引っ越しの対応をして大変苦労したと聞きました。本来業務に専念させるべきです。教職員負担を最低限に抑えられるよう、引っ越し業者を手配してはいかがでしょうか。 学校は地域の中心です。南中野地域では、これまで小学校を借りてお祭りなどを行ってまいりました。新校舎は人工芝となり、地域が力を入れている7町会合同防災訓練は、これまで同様の形での実施が難しくなります。しかし、新避難所となる新校舎でなくては意味がありません。新しく多目的室なども増えますが、裏手の駐車場など日頃教育活動に使わない部分も活用できる可能性があります。従来どおり開かれた学校運営として地域やPTAの声に耳を傾け、地域活用を柔軟に対応していただきたいのですが、いかがでしょうか。 4番、保育園・幼稚園について。 幼児期の学校教育・保育支援の向上を目指して始まった子ども・子育て支援制度が改正、保育給付認定がなくても利用できるこども誰でも通園制度が示されました。これまでも幼稚園では共働き家庭に向けて預かり保育が増え、保育内容では幼稚園・保育園の共通指針「幼児期の終わりまでに育ってほしい10の姿」が設定、それぞれ文部科学省、子ども家庭庁と省庁一元化はされていませんが、違いは薄れつつあり、今後も幼保共通化が進んでいくと考えられます。 昨今、待機児童が減り、区内でも閉園する幼稚園や保育園が出てきました。しかし、今後少子化が進んでも、多様かつ質の高い保育を受ける権利、施設へのアクセス保障は自治体の責務です。 (1)幼稚園について。 かみさぎ幼稚園は、令和6年第1回定例会子ども文教委員会にて建て替えの考え方が報告されました。しかし、区立幼稚園はいまだ今後の在り方がこども園化を含めて示されておらず、ひがしなかの幼稚園の老朽化も進み、これ以上先延ばしはできません。区立幼稚園をこども園化や民営化する自治体が多い中、世田谷区では待機児童のためにこども園化する予定を、社会状況の変化から集約化して幼稚園のまま残す方針に変更しました。今後、区立幼稚園の在り方は、改めて他自治体の状況を整理し、早期に考え方を示すべきです。スケジュールと見解を伺います。 二つの区立幼稚園はどちらも北部区境、かみさぎ幼稚園は現地建て替えとなり、通いたくても遠くて選択できない方もいます。今の場所にとどまることが正しいのか、本来根本的な配置検討も必要です。また、障害を持つ子が区立園に集まる傾向があり、保育園利用は就労などの条件があるため、未就労家庭の受皿は幼稚園・こども園となっています。国は、今後インクルーシブ保育を目指すとしており、こども誰でも通園制度が発展して保育園でも未就労家庭の障害を持つ子どもの受入れが進んでいく可能性もあります。共通化が進む中、区立の幼稚園・保育園は縦割りで事業の在り方を考えるのではなく、未就学児施設として総合的に検討していってはいかがでしょうか。 (2)保育の質について。 保育園を必要とする方が必要なタイミングで利用できることが理想で、それは定員に空きのある状態が必要です。待機児童解消後、一部支給も含めた運営補助などを実施する自治体が増えてきました。また、国は子育て支援相談機能など保育園の多機能化を進めています。今後は、園に預けていない家庭にとっても子育て拠点となるため、通いやすい距離に維持される必要があります。空き定員補填を含め、保育園が選択すれば収支補填となり存続できる仕組みを検討・充実してはいかがですか。 区は全ての園で保育の質を確保するために保育の質ガイドラインを作成。昨年改訂したものの、コロナ禍もあり、内部活用にとどまっています。子どもにとって本当に必要なことは何か保護者が知ることで事業者も育ちます。子育てに関わる人全てで保育の質ガイドラインの理解浸透が必要です。 世田谷区では、漫画活用の分かりやすい解説パンフレットを作成。他自治体でもガイドラインの目的や保護者向けにガイドラインを交えた実践事例紹介などを実施しています。理解浸透のため、まずは区立園で保育の質ガイドラインを生かした保護者向け情報発信を充実させてはいかがでしょうか。 どこでもいいから預けられる状況から入園先を選ぶ時代になりました。保護者の就労形態は変化、年度途中入園も増え、相談内容は細分化、区側の負担も増えます。例えば、チャットボットなど保育DXを導入してマニュアル化を進めれば、保護者側から見ても入園情報がさらに整理されます。また、今後希望者が全入園となれば、区でも情報集約して課題蓄積し、何を優先すべきか、指数や加点の在り方を検討すべきです。今後どのように煩雑化する入園対応を整えていくのか、区の見解を伺います。 近年、不適切保育の報道が増えました。また、保育士が働きやすい適正な環境を整えることは、保育の質向上に大きく関わります。そのために、これまでも児童福祉法で年に1回実地検査を義務付けている指導検査に力を入れるよう指摘してまいりましたが、児童相談所設置市となり人員体制が強化されてもいまだ100%実施できていません。指導検査の人員体制強化をすべきです。見解を伺います。 今回の子ども・子育て支援制度の改正の中で、76年ぶりに保育士配置基準が見直され、現場負担が軽減されました。しかし、保育士確保が難しいため、当面の間は従前の基準により運営することも妨げないと期限未定の経過措置が設けられ、利益優先の事業者がいた場合、今後も最小人数しか配置されない懸念も残ります。区立園の4月保育士配置は新基準を満たしていますか。また、私立園の改善状況の把握をしてはいかがでしょうか。 以上で私の全ての質問を終わります。ありがとうございました。 〔区長酒井直人登壇〕 ○区長(酒井直人) 河合議員の御質問にお答えいたします。 私からは、2、身寄りがない高齢者などの支援についてでございます。 初めに、身寄りのない高齢者のサポートについての御質問です。区としては、身元保証の問題は重要な課題であると認識をしておりまして、身寄りのない高齢者のサポートとして社会福祉協議会が実施をしています一人暮らしや身寄りのない高齢者の日常的な見守りから入院時の対応等を行うあんしんサポート事業を案内しているところであります。また、医療機関や介護施設等に入る際の費用の支払いを保証するといった民間事業者による身元保証サービスの提供について、地域包括支援センター等において相談に対応しているところであります。今後も区民の声や国等の動向も注視しながら、適切な事業者への指導や区民周知を推進してまいります。 次に、地域包括ケアシステムを活用した終活支援についてです。高齢者の支援に当たりましては、要支援者台帳システムよって基本的な情報を集約しておりまして、アウトリーチ活動や伴走支援の際に活用してきたところであります。今後は、地域包括支援センターにおける情報の集約化も図っていきたいと考えておりますが、個人の契約情報など、行政として把握できる情報には限りもありまして、エンディングノートやACP(アドバンス・ケア・プランニング)の作成支援を並行して行うなど、終末期の支援を充実させていく考えでございます。 〔教育長田代雅規登壇〕 ○教育長(田代雅規) 私のほうからは、新しい時代の教育についての御質問の中から回答していきます。 まず最初に、探究的な学習についてです。各学校において学習指導要領に基づき総合的な学習の時間を中心に探究的な学習に取り組んでおります。各教科の授業においても、課題の設定、情報の収集、整理・分析、まとめ・表現の探究プロセスを取り入れ、探究的な学習活動を実施しているところです。今後子どもたちが知的好奇心や探究心に基づいて主体的に各教科の授業に取り組めるよう、授業の資質向上を図り、探究的な学習を一層充実させてまいります。 二つ目の探究的な学習の充実に向けて教員への啓発についてです。現在も教育指導訪問等の機会を捉えて教員の普及啓発に努めているところです。中野区では、授業力の向上を担う教育マスター教員を活用して、探究的な学習を重視した授業研究を行い、教員研修、授業公開等を通してその取組を広めております。今後は学校教育向上事業等でよりよい指導方法を研究して、中野区独自の探究的な学習をつくり上げてまいります。 続きまして、探究的な学習の充実のための外部との連携についてです。探究的な学習では、学校内だけでなく地域等の様々な人と協働することは大切であると考えております。これまでも外部講師を招いての学習は各学校において活発に行われており、今後も大学や専門機関等と積極的に連携を図ってまいります。 続きまして、教育DXのKPIに照らした改善の取組についてです。教育DXに関わるKPIについては、クラウド環境を活用した校務支援システムになっていないなど、基準を満たしていない事項もあり、今後改善の必要性は認識しております。教育の情報化推進計画の改訂に向けて教育DXに関わるKPIも参考にしていきたいと考えております。 続きまして、教育DXの現状と今後の展望についてですが、他の自治体の教育DXの現状把握に努め、全国の事例や教育ICT環境整備の動向を注視しつつ、課題解決に向けた検討・検証を今後進めてまいります。 学習用端末のリプレースについてです。学習用端末のリプレースについては、教育委員会情報システム委員会で子どもにとって最適な端末についての検討を始めており、また別途安定的な調達方法についても情報収集を行い検討しているところであります。 校務DXの推進についてです。これまでもICT機器の環境整備を進め、教員の働きやすさに向けた改善の取組を行っているところです。今後の具体的な対応策については、教育の情報化推進計画の改訂作業と併せて学校情報化支援業務委託業者の意見を参考に取組を進めてまいりたいと考えております。 続きまして、生成AIの学校での利用についてです。学校における生成AIの利用については、文部科学省のガイドラインに示されているとおり、教育活動の目的を達成するために効果的かどうかの判断をすることや、児童・生徒のAIリテラシーを育成することなどの十分な対策が必要です。そのために、国や地方自治体の動向を注視しながら段階を追って進めていく必要があると考えております。まずは教員が活用できるようにすることに向けて、生成AIの利用に当たっての様々な課題を整理してまいります。 続きまして、教育ダッシュボードについてです。教育ダッシュボードは有効であると認識しておりますが、活用の目的を明確にしてデータを選定する必要があると認識しており、先進自治体の取組について情報収集を行うとともに、課題整理を今後行ってまいります。 続きまして、一人ひとりの可能性を引き出すアプリ等についてです。各校ではこれまでも自校の児童・生徒の実態に応じたアプリをiPadに個別にインストールし、教育効果を高める工夫を行ってまいりました。今後も一人ひとりの可能性を引き出す学びが実現できるよう、様々なアプリやデジタル教材等について、その有効性や費用対効果を研究し、効果的なものは学校に情報提供してまいります。 続きまして、南台小学校新校舎移転についての御質問です。新校舎移転に際しては、効果的かつ安全に移転が行えるよう、これまでどおり事業者を手配する予定でおります。また、移転する学校については、校務主事を増配置しているところです。引っ越しに当たっては、教職員の負担を抑えられるよう、荷物の運搬のほか、荷物の梱包・開梱についても可能な限り事業者等に任せる考えでおります。 続きまして、学校の地域利用についてです。南台小学校新校舎については、多目的室やランチルーム、地域連携室兼PTA室など使いやすい1階に設置しております。その他の学校施設についても、学校長と相談の上、地域活動やPTA活動のために活用してほしいと考えております。 続きまして、保育園・幼稚園についてです。まず最初に、区立幼稚園の在り方についてですが、社会情勢の変化に伴い幼児教育、保育ニーズが多様化する中、区立幼稚園もこのことに対応していく必要があるものと認識しております。かみさぎ幼稚園、ひがしなかの幼稚園の園舎は、老朽化に伴う建て替え等について検討を進めているところであり、今後新しい時代に即した区立幼稚園の在り方についても、園、保護者、地域の声を聞くとともに、他自治体の動向も踏まえつつ、園舎建て替えと併せて検討してまいります。 最後の御質問ですけれども、区立幼稚園・保育園の事業の在り方についてです。幼児教育、保育ニーズの多様化やこども誰でも通園制度等により、今後区立幼稚園・区立保育園においても様々な状況の児童の入園が進んでいくものと見込んでおり、各園で実施している事業についても柔軟な対応ができるよう見直していく必要があると認識しております。 〔子ども教育部長石崎公一登壇〕 ○子ども教育部長(石崎公一) 私からは、保育園・幼稚園についてのうち、保育の質についての御質問についてお答えします。 初めに、入園予約制度や期間を限定した減収補填についてでございます。近年、保育休業は長期化の傾向が見られ、0歳児の4月入園は減少、1歳児、2歳児の4月入園が増加しております。0歳児が年度途中で入園するまでの間の空き転用を補完する方策として、こども誰でも通園制度や一時保育の預かり先を検討してまいります。 次に、保育の質ガイドラインの理解浸透についてでございます。保育の質ガイドラインの保護者への周知につきましては、現在区ホームページに掲載しているほか、区立保育園の保護者会での紹介、園で毎月発行している保護者向け通知に関連記事を掲載するなどを実施しているところでございます。今後も継続的に保護者に対する情報発信を行うとともに、発信方法についても工夫を凝らしながら、保育の質ガイドラインの理解浸透を図ってまいりたいと考えてございます。 次に、入園状況の多様化における対応についてでございます。区が様々な待機児童対策を実施してきたことや保護者の就労形態が変化してきたことなどにより、これまでは入園することが難しかった事由や指数での入園が可能となってございます。一方で、兄弟同時入所・入園や里帰り出産期間の取扱いなどにも対応する必要が出てまいりました。こうした社会情勢等の変化を的確に捉えるため、入園申込み状況などを分析する中で保護者のニーズを把握した上で、入園要件や指数の考え方を見直すことで様々な事情により保育が必要なお子さんが入園できるように改善してまいりたいと考えてございます。 次に、指数検査の人員体制の強化についてでございます。区内の保育施設の実地検査は、少なくとも2年に1回は実施してございまして、昨年度は76施設、今年度は83施設を予定しております。また、実地検査を実施していない施設に対しましても書面審査は行ってございます。実地検査は、不適切保育や事故の未然防止につながるため、人員配置や検査体制を見直すことなどで実地検査を行う施設数を増やしてまいりたいと考えてございます。 次に、新基準による区立保育園の保育士配置でございます。令和6年4月の区立保育園の保育士配置につきましては、新基準に照らしても不足はないところでございます。一方、私立保育園の改善状況等の把握についてでございますが、毎年各私立保育園に対して施設調査書の提出を義務付けており、その中で配置基準を満たしているかどうか確認を行っているところでございます。令和6年4月の私立保育園の保育士配置につきまして、新基準に照らしても不足はないところでございます。今後も新基準に職員配置が継続されているかどうか、毎月の提出書類を確認するなど、状況把握を行ってまいりたいと考えてございます。 ○議長(酒井たくや) 以上で河合りな議員の質問は終わります。
中野区議会議員 武 井 まさき 1 鷺宮西住宅建替えの整備手法について 2 中野区産業振興方針について 3 区内のクーリングシェルター設置について 4 その他
○議長(酒井たくや) 次に、武井まさき議員。 〔武井まさき議員登壇〕 ○2番(武井まさき) 令和6年第2回定例会におきまして、自由民主党議員団の立場から一般質問させていただきます。 質問に先立ちまして、この新しい本会議場で一般質問ができることを、計画・工事に携わった職員の皆様、事業者の皆様、先輩議員の皆様に感謝を申し上げます。 それでは、質問に入らせていただきます。 1、鷺宮西住宅建替え計画について。 新しく開校した鷺の杜小学校の西武新宿線を挟んで南側に広がる大規模団地鷺宮西住宅は、建設後60年以上が経過し、老朽化が進んでいます。そこで、今回建て替えに向けた検討が行われることについて質問いたします。 鷺宮西住宅周辺は第一種低層住居専用地域であり、閑静な住宅地が広がっています。鷺宮西住宅から中杉通りまで大型車両が出入りできる道路がないのが現状です。建て替えの工事のための工事車両の近隣住民への影響、解体工事時の騒音などが想定されます。工事の話については、地域の理解を得る上でも丁寧に行っていくべきだと考えます。こうした工事段階の話について、近隣住民への説明はどのように行うのかお伺いをいたします。 そして、前定例会で質問をいたしました鷺の杜小学校の通学路になっている鷺宮第2号踏切は、鷺宮西住宅に隣接しています。工事期間中のこの踏切への影響が最小限になるように、児童の安全を守る立場として、中野区から工事を担当する東京都住宅供給公社に要望していただくようにお願いいたします。現在は、鷺宮第2号踏切が開かずに通学中の児童が踏切前に滞留してしまう場合は、鷺宮西住宅の敷地内に滞留するように指導がされています。建て替え工事中は児童の滞留場所を含めてどのように通学の安全を確保するのかお伺いをいたします。 鷺宮西住宅一帯は、災害時の広域避難所に指定されています。鷺宮西住宅の建て替えに当たっては、いつ起こってもおかしくないと言われている首都直下地震に備えるためにも、広域避難所としての機能強化は不可欠と考えます。区の認識をお伺いいたします。 鷺宮西住宅に隣接する鷺宮運動広場は、朝のラジオ体操から、野球、サッカーと地域住人の大切な運動広場となっています。その鷺宮運動広場の下に妙正寺川の地下調整池の整備が計画されています。地下調整池の整備後は、鷺宮運動広場はどのように再整備が進められるのかお伺いをいたします。 2、産業振興方針についてお伺いします。 中野区産業振興方針は、民間企業、大学の誘致・集積、産学公連携の推進、中野駅周辺エリアマネジメント、ビジネス拡大の促進、経営力の向上、人材確保と雇用の創出、自己変革する商店街の支援、ICT・コンテンツ関連産業の振興、ライフサポート関連産業の振興など、広範の方向性を網羅しております。また、これまで中野区の産業として含まれてこなかった農業も明記され、幅広い事業者に対して手を差し伸べることができるすばらしい内容となっております。しかしながら、具体的に中野区がどのような産業を育てたいのかが見えてきません。現在の中野区は、中野の魅力を多様性としているため、産業振興方針もあらゆるケースを踏まえるがために軸が見えません。中野区とはどのようなまちか、何が魅力なのかを考えると、皆さんもよく御存じのとおり、立地条件がよいことから、大学進学、社会人就職を機に初めて東京に住むまちとして選ばれます。そして、そういう人たちが何かしらのスタートアップをするまちだと思います。我が会派として、ドローンなどの飛行実験、浸水予測システムにおける日本初の社会実験を行うなど、そういった観点においてもスタートアップのまちとして発信できないか、そういった考え方が軸にあってもよいのではないでしょうか。であれば、中野区はスタートアップしたい方々を応援する、そんな区政を目指すのはいかがでしょうか、区の見解をお伺いします。 令和3年中野区議会第4回定例会で加藤議員が取り上げましたが、中野区の創業支援制度は、資金面、能力面などで自信がない方が飲食業にチャレンジできるということで人気が出た。将来的に新区役所前に位置する中野四季の森公園イベント広場及び周辺道路を活用し、キッチンカー事業者に期間限定で場所の無償提供ができれば、区の職員がお弁当を買い求めやすく、好循環が望め、新たなにぎわいが創出できる。事業者は中野で商売を始め、お客さんがつけば中野で店舗を持ちたいと考え、空き店舗対策にもつながる可能性がある。エリアマネジメントで生まれた活力を区全体に広げるためにも、このような空間活用があってもよいと思うと。コロナがあり、現在新庁舎にやっと移転して、いよいよ本格的に中野区全域でのエリアマネジメントを進めなくてはならないと考えます。現在の中の四季の森公園イベント広場はキッチンカーの数も少なく、まだキッチンカーを置くスペースも多くあります。キッチンカーによるチャレンジショップや、また音楽やダンスなどの発表の場など、もっとチャレンジしやすい環境が必要だと思います。 次に、産業振興方針には、デジタル地域通貨の導入、キャッシュレス化の推進も盛り込まれています。キャッシュレス化が進む一方で、まだキャッシュレス化に対応できていない店舗も多くあります。導入しない理由は様々ですが、よく分からないので導入をしないという方がいるのも事実であります。 いよいよ7月3日より20年ぶりに新札の発行が始まります。区内産業では、自動販売機、飲食店などの券売機、コインランドリーなどの両替機など、新札の発行により仕様を変更しないと新札に対応できない機材を持っている事業者も少なくありません。大手スーパーやコンビニの比較的大きな資本力を持った企業は自動精算機など新札対応も可能ですが、個人で経営している飲食店やコインランドリーには大きな負担となります。2021年に発行された新500円硬貨が自動販売機などに対応するのに時間がかかったのも記憶に新しいです。区としては、キャッシュレス対応には融資制度などを紹介して相談に乗っています。であるならば、区内の新札対応で困っている区内事業者の相談にも対応すべきであると考えます。機械を新札に対応するタイミングで、同時にキャッシュレス対応をする事業者もあると思います。新札対応の相談を受けることは、結果的にキャッシュレス普及にもつながると思いますが、区のお考えをお伺いいたします。 3、区内のクーリングシェルター設置についてお伺いいたします。 昨日6月16日は全国的に暑さが続き、午後3時までに30度を超えた地域は全国275地点で観測されました。本日17日も関東・東北地方では35度以上になるところもあるとの予報が出ています。東京都の猛暑日の日数も年々増加傾向にあり、夏になると熱中症など気温が高いことによる事故の報道が多くなったように感じます。 気象庁と環境省が共同で発表している猛暑に対応するための熱中症アラートが運用されています。熱中症警戒アラートは、危険な暑さが予想される場合に暑さへの気づきを促し、熱中症への警戒を呼びかけるものです。熱中症の危険性が極めて高くなると予想される日の前日17時頃、または当日朝5時頃の1日に2回発表されます。そして本年、令和6年4月からは熱中症警戒アラートの一段上の熱中症特別警戒アラートが新たに創設されました。熱中症特別警戒アラートとは、過去に例のない危険な暑さが予想され、熱中症による重大な健康被害が生じるおそれがある場合に発令されます。熱中症に関する情報は、ニュースや天気予報、環境省及び気象庁のサイトなどでは確認できます。しかし、リアルタイムに熱中症に注意すべきというような情報が受動的に入ってくる機会が少ないのが現状です。 現在、区内では、人体への影響がある光化学オキシダントの濃度上昇によって空気にもやがかかったような状況になる光化学スモッグ、その注意報が発令した場合、防災行政無線のスピーカーを利用して注意報の発令をお知らせしています。区民の安全を守るのであれば、光化学スモッグ注意報同様に、4月から運用が始まった熱中症特別警戒アラート発生時の防災行政無線での注意報を発令するべきだと思いますが、区のお考えをお伺いいたします。 危険な暑さと表現される熱中症警戒アラート発令時には、政府、東京都からは、できるだけ外出は避け、空調の効いている室内にとどまることが推奨され、また、屋外やエアコンなどが設置されていない屋内での運動は原則中止、もしくは延期が推奨されています。学校の体育の授業中、部活動の練習中などに子どもたちが熱中症の疑いがあり搬送されたという報道を夏場には頻繁に目にいたします。区内の学校、幼稚園、保育園などにも熱中症の事故防止について周知や指導は徹底されているのでしょうか。熱中症アラートが発生していなくても、グラウンドや体育館の気温、湿度などを計測して注意すべきだと思いますが、区のお考えをお伺いいたします。 政府は2024年春に施行する方針の改正気候変動適応法で、熱中症特別警戒アラートが発令された場合には、自治体に対しては、公共施設だけではなく、ショッピングセンターなどの民間施設の冷房が効いた部屋をクーリングシェルターとして事前に指定し、開放することを求めています。東京都の熱中症対策ポータルサイトには、都内のクーリングシェルター・クールシェアスポットが登録してあります。23区中未登録の区が2区、1地点のみの登録が2区、ほか19区が複数の地点をクーリングシェルター、もしくはクールシェアスポットとして登録しています。中野区は1地点のみの登録でした。中野区も一部の区有施設を涼みどころと指定しています。ホームページの検索で「中野区 熱中症」と検索して中野区のページに入り、ページ中ほどまでスクロールして、「暑さをしのぐ区有施設のご案内」という項目に、各地域の高齢者会館、高齢者福祉センター、児童館、区民活動センターの紹介が出てきます。ほかの区ではクーリングシェルター・クールシェアスポットとして区有施設などを指定し、周知をしています。中野区でもクーリングシェルターという考え方の下、もっと分かりやすく周知をするべきだと考えますが、中野区のお考えをお伺いいたします。 以上で全ての質問を終わります。御清聴ありがとうございました。 〔区長酒井直人登壇〕 ○区長(酒井直人) 武井議員の御質問で、私からは最初の鷺宮西住宅建替えの整備手法についてで、初めに建て替え工事に伴う住民説明についてでございます。 東京都住宅供給公社からは、鷺宮西住宅の建て替えに当たって、具体的な建て替え時期や工事内容が決まった段階で工事前に近隣住民への説明会を開催すると聞いているところであります。具体的には、工事車両の搬入路や作業時間などの説明が東京都住宅供給公社から行われるものと考えております。 続きまして、広域避難場所としての防災機能の向上についてでございます。公社鷺宮西住宅の建て替えに当たっては、当該地が広域避難場所に指定されていることを踏まえ、地域の防災性の向上に資する取組などが必要不可欠であると考えております。現在、東京都住宅供給公社からは、道路や公園、広場の整備をはじめ、当該地の防災性を向上させる取組を推進するなどの都市計画提案が提出されているところであります。今後、関係部署や東京都住宅供給公社とも連携を図りながら、防災機能の向上に向けた具体的な検討を進めてまいります。 最後に、鷺宮運動広場の再整備についてでございます。妙正寺川の地下調節池の整備や鷺宮西住宅の建て替えに合わせ、鷺宮運動広場につきましては、既存の公園としての機能に加え、隣接して整備される東京都住宅供給公社の広場と連携をした防災機能の向上や、地域との接点ににぎわいや憩いを創出する空間として再整備をしていくことを検討しているところでございます。 〔教育長田代雅規登壇〕 ○教育長(田代雅規) 私からは二つの御質問について御回答させていただきます。 まず、最初に鷺宮西住宅建替えの整備手法についての中から、工事期間中の安全確保についてです。現在、鷺の杜小学校に通学する児童は、踏切前の道路に整列して横断しており、鷺宮西住宅の敷地内に滞留することはほとんどない状況です。鷺宮西住宅の建て替え工事中に踏切が長時間開かないなどの滞留の場所の確保については、今後工事施工者である東京都住宅供給公社等に要望してまいります。 二つ目の御質問の区内のクーリングシェルター設置についての中から、熱中症警戒アラート発生時の小・中学校における指導についてですが、中野区の小・中学校ではスポーツ指導中の熱中症予防ガイドブック、公益財団法人日本体育協会の運動に関する暑さ指数、WBGTを用いた指針に基づきWBGT31度以上の場合は屋内運動は原則中止にしております。 〔文化・産業振興担当部長高村和哉登壇〕 ○文化・産業振興担当部長(高村和哉) 私からは、中野区産業振興方針に関する御質問にお答えいたします。 まず、スタートアップを応援する区政についてでございます。中野区産業振興方針では、現産業を振興するとともに、中野区で新たに興し、未来に継続発展できる産業を育成することを目標としてございます。これを踏まえ、創業イノベーション促進を重要施策の一つとして位置付けてございます。若手企業家向けのチャレンジショップ事業や創業者、ネットワークの構築・支援、金融機関と連携したスタートアップ支援に取り組むことをはじめ、文化・芸術を含めた幅広いジャンルで中野でスタートアップする方を応援する環境づくりを進めてまいりたいと考えてございます。 私から最後に、新札対応の相談を契機としたキャッシュレス化の促しについてでございます。新札対応にお困りの事業者やキャッシュレス化の必要性を理解しながらも対応できていない事業者が少なくないと認識してございます。新札対応の相談が寄せられた際は、システムのアップデートや活用できる補助金を案内する一方、区が11月から実施するデジタル地域通貨事業を説明するなど、この機会にキャッシュレスへの切替えを促してまいります。 〔健康福祉部長杉本兼太郎登壇〕 ○健康福祉部長(杉本兼太郎) 私からは、区内のクーリングシェルター設置についての御質問のうち、まず区の熱中症対策についてお答えいたします。 区では、熱中症対策として、暑さの厳しい期間、高齢者会館や高齢者福祉施設、区民活動センター等の区有施設を、暑さをしのぐ涼みどころとして開放しております。また、区報や区ホームページ等によりまして、熱中症予防のための普及啓発や、高齢者に向けたチラシ配布、熱中症対策講座を実施しております。 次に、熱中症特別警戒情報発表時の区民周知についてでございます。気象庁は、今年の夏に猛暑日が増えるとの見通しを示しておりますので、暑さ指数に応じた熱中症予防行動を区民に促していく必要があると認識しております。また、熱中症特別警戒情報の発表時に、猛暑に対する避難行動を取るための区民への周知につきましては、防災行政無線の活用を含め効果的な広報を検討してまいります。 最後に、クーリングシェルターの指定についてでございます。熱中症の対策には、涼しい環境への避難や小まめな休憩が大切なことから、区では避暑施設や外出時の休憩場所として涼みどころとして開放してございます。御提案のクーリングシェルターは涼みどころと同じ目的の施設であることから、クーリングシェルターとしての指定につきましても検討してまいります。 〔武井まさき議員登壇〕 ○2番(武井まさき) すみません、再質問させていただきます。 先ほど鷺宮西住宅建て替えの鷺宮第2号踏切の件で教育長から答弁がありましたが、生徒は現在滞留していないという答弁がありました。私が見守りをしたときには、現場の写真も確保しましたが、滞留している日も確実にあったと思うんですけども、そこら辺は、区は確認しているのでしょうか。また、確認していないのであれば調査していただけたらと思います。見解をお伺いします。 〔教育長田代雅規登壇〕 ○教育長(田代雅規) ただいまの御質問で、鷺宮西住宅に入っての滞留はないという話を聞いているんですけれども、踏切前でたまっていたということがあるか。警備員には、そういう状況はほとんどないという報告を受けていたんですけれども、改めて確認したいと思っております。 ○議長(酒井たくや) 以上で武井まさき議員の質問は終わります。
中野区議会議員 間 ひとみ 1 災害時を見据えた地域づくりの強化について (1)連携による施策効果の向上について (2)町会・自治会活動支援について (3)公益活動推進について (4)その他 2 区民と推進する環境施策について 3 障がい者の活躍支援について 4 今後の児童館について 5 その他
○議長(酒井たくや) 次に、間ひとみ議員。 〔間ひとみ議員登壇〕 ○13番(間ひとみ) 令和6年第2回定例会において、立憲・国民・ネット・無所属議員団の立場から一般質問いたします。質問は通告どおり、5のその他で1問伺います。 初めに1、災害時を見据えた地域づくりの強化についての(1)連携による施策効果の向上について伺います。 新庁舎の移転に伴い電子作戦卓を導入するなど、区の防災DXはまさに始まったところです。まずは庁内でのデジタル機器を活用した訓練を重ね、災害発生時に備えるとともに、全区的な防災DXの発展につなげていただくことを期待しています。他方、次期基本計画も見据え、直接的な防災対策にとどまらない、連携による施策効果の向上もさらに取り組んでいただきたいと考えます。 4月23日に行われた危機管理対策等調査特別委員会の学習会において、講師の鍵屋一先生が、福祉、防災、コミュニティの連携で強みを生かし、弱みを補完する避難支援体制、つまり、日常も災害時も支え合える地域共生社会の実現が重要であるという旨のお話をされました。中野区を見ると、防災に関することは総務部防災危機管理課所管で、地域活動支援に関しては地域支えあい推進部でそれぞれが施策推進を図っている状況です。地域コミュニティを育むことが、ひいては防災対策にもつながっていくというこの関係性を区はどう捉えているのでしょうか、見解を伺います。 中野区では、避難行動要支援者の災害時個別避難支援計画を地域支えあい推進部の地域活動推進課が担当し、民生委員さんの協力の下、作成していますが、作成止まりでした。今年度は初めて総合防災訓練において災害時要支援者の避難訓練を実施するとのことですが、これまで計画の作成のみにとどまってきたのは縦割りの弊害と言えるのではないでしょうか。所管をまたがる施策に当たっては、大本である部署も進捗管理を行うべきです。防災対策に関する施策は、防災危機管理課が全庁的な進捗状況を把握し、全体最適を図る必要があると考えますが、見解を伺います。 区が各地域で活動する公益活動を支援していく中で、災害時にも支援の役割を担っていただけるよう働きかけるなど、個別の施策の掛け合わせによる相乗効果も狙った取組を図ることが有効と考えます。具体的に進めていくには組織上の連携が不可欠ですが、区はどのように取り組み、施策展開をしていかれるのか伺います。 次に(2)町会・自治会活動支援について伺います。 町会・自治会の高齢化や担い手不足の現状はいまだ大きな課題です。町会への加入促進だけでは解決にならず、多角的な仕掛けが必要ではないでしょうか。 港区では、町会・自治会・マンション交流活性化プロジェクトとして、イベントを運営する町会・自治会とイベント運営に関わりたい人のマッチングを図るイベントお助けバンクを開始しました。地域に在学・在住・在勤する18歳以上の方が対象で、区の説明会と面談も行われるとのことで、丁寧なマッチングを図り、お助けという関わり方の先も見据えていることが伺えます。また、想定しているイベントの中には、地域のお祭りや盆踊りだけでなく防災訓練も含まれており、災害時に力になってくださる新たな人材を発掘することも期待できます。これまできっかけがなく、地域で活動するに至らなかった方が地域に飛び込む最初のきっかけを創出することは、中野区の各地域の未来への大きな投資になると考えます。このような事例を参考に、町会・自治会のイベント等において区が地域と区民等のマッチングを図れるような仕組みづくりを検討されてはいかがでしょうか。 2018年5月の厚生委員会で報告された区民の町会・自治会活動への参加の促進に関する検討会の資料を見ると、町会・自治会の代表者や学識経験者による課題整理や今後の方策を考えられています。ここにおける課題は、高齢者を中心とした活動主体側の視点が強く出てしまう点ではないでしょうか。千葉市の令和4年度千葉市市民自治推進課、町会自治会ワークショップ報告書では、50歳代以下の市民を中心とした5か月間のワークショップを実施し、「町会自治会活動の担い手を増やす7つの方法」を提案しており、若い世代はICTの活用による業務の効率化や情報にアクセスしやすい環境づくりが必要と考え提案していることから、世代間の課題認識の違いが見てとれます。意思決定をする役員が高齢化している中で、次世代の町会・自治会の在り方へのシフトが進みづらい現状は否めません。次世代の担い手を生み出すために千葉市のような若い世代からの提案の場をつくることも有効な手段だと考えますが、見解を伺います。 次に(3)公益活動推進について伺います。 区民による公益活動を推進していくに当たり、区は助成金制度の在り方を検討してきました。その中で、基金助成を見直し、令和5年度からチャレンジ基金助成が誕生しました。公益活動を始めたばかりの団体に対し、ゼロに近い状態から伴走的支援を行い、地域とつないだり、収益に対する課題解決のための支援等も行っていくとのことでしたが、現状としては目指す姿どおりの伴走的支援ができているとは言い難いのではないでしょうか。 団体の活動を維持していくためには、資金調達の課題が大きいと聞きますが、区は資金調達の経験もノウハウも持ち合わせていません。活動団体の成長や持続性を支援するためにも、資金調達のアドバイスを含む伴走的な団体支援について専門家への委託を検討してはいかがでしょうか。 区と地域活動団体はもっと双方の役割等を把握し、それぞれの強みを生かし、協働で区政課題を解決するような事業構築も今後は必要であると考えます。チャレンジ基金や政策助成制度の最適化を図るとともに、業務委託の提案制度に関しては、そういった制度への見直しも考えられるのではないでしょうか。見解を伺います。 区が昨年度から正式に導入したためまっぷなかのですが、他自治体の活用状況を見ると、イベントのみに限らず、児童館だよりや幼稚園の園庭開放などの子育て情報が集約されていたり、行政や社会福祉協議会の事業が掲載されていたりと、実に多様な活用が見受けられます。全ての広報媒体をチェックする区民はまれです。広聴・広報課がXとLINEに同じ情報を流しているように、どれか一つでも見てくれたら成功という姿勢は大切です。区も日頃から公益活動イベント等の掲載と併せて、区ホームページと同様の情報を掲載し、活用が盛んな情報集約ツールへと育てることで、災害時等の緊急情報発信の有効なツールの一つになると考えますが、見解を伺います。 次に2、新たな環境施策の創出について伺います。 区が自治体の責任として果たしていくゼロカーボンシティなかのの実現に向け具体的な取組を実施している一方で、区民への環境配慮への意識改革や行動変容に向けた取組がなかなか進んでいない点は今後取り組むべき課題と考えます。 令和3年第1回定例会の予算特別委員会の質疑で御紹介した気候市民会議は、無作為抽出により環境に興味のない方にも参加していただき、課題や対策の選択肢を学びながら意見交換し提言を行うものですが、重要なのは、多くの参加者が環境課題が自分事であるという意識を持つことが可能になる点にあります。日本では、札幌市での開催から始まり、今や全国各地で開催されており、今年度は杉並区においても16歳から70歳代の77名の参加者による杉並区気候区民会議を実施しています。区が令和4年度に一度開催したゼロカーボンシティなかのシンポジウムのように、内容はとてもよかったのに次につながらないのは、費用対効果も薄く非常にもったいないことです。継続的な塾議の上、独自のアクションを導き出すことや、環境問題に関心のない方一人ひとりの意識や行動に変容をもたらす方策として、中野区版の気候区民会議を開催していただくことを改めて求めますが、見解を伺います。 子どもたちの環境意識の向上を図ることは、家庭への波及効果が大きいことについてもこれまで述べてきました。単発のイベントや発表の場の創出だけでなく、継続した学びの場の創出がゼロカーボンシティなかのの達成に大きく寄与すると考えます。今後、子どもを対象とした環境施策の拡充を図っていただくことを求めますが、見解を伺います。 プラスチックごみの削減には一層取り組む必要があることから、様々な自治体が給水スポット設置への取組を加速させています。練馬区やさいたま市など多数の自治体はウォータースタンド株式会社との協定により、市の施設に2年間無料で水道直結型のウオーターサーバーを設置し、利用者がマイボトルへ給水できるよう環境整備を行うことでペットボトルの削減に取り組んでいます。使用された水量を測定し、ペットボトルに換算したときの削減量を可視化することができる点が特徴で、夏の暑い時期には熱中症対策としても有効です。中野区も他自治体を参考に協定を結ぶなどし、環境施策として庁舎以外における給水スポットの拡充に取り組まれてはいかがでしょうか。 次に3、障がい者の活躍支援について伺います。 ICTの活用が進む中、自治体は障害者雇用の推進と併せて、新たな障害者の働き方を模索することが求められているのではないでしょうか。埼玉県では令和2年度に音声のテキスト化、名刺作成など各部署の定型的な業務を集約した拠点スマートステーションflat(フラット)を開設し、会計年度任用職員として障害者を雇用することで、ICTを駆使した業務効率化と障害者雇用の両立を図っています。区も新庁舎移転に伴うDXの推進によって、組織全体の働き方や仕事の仕方が変わり、障害のある職員の働き方にも様々に影響を及ぼしていると聞いています。障害者雇用を推進していくに当たり、今後は個々の障害特性に合わせて業務を再構築することや、テレワークを含めた柔軟な働き方の推進が求められると考えます。また、今年度から、自治体における障害者の法定雇用率が2.8%となり、さらに令和8年度からは3%となる中で、障害者雇用の観点からも選ばれる組織になるために、区としてどのような対策をすべきと考えているのか、見解を伺います。 社会全体が賃金の引上げに取り組む中、障害者の工賃向上に向けた取組は足並みをそろえていません。区は、障害者就労施設の支援を障害者福祉事業団に委託していますが、共同受注の促進は効果を上げている一方で、授産品の開発や単価を上げるための支援は十分とは言えず、さらなる方策が必要と考えます。 先日江戸川区は、障害者やひきこもりなど就労が困難な人の雇用機会を確保するため、寄附金を財源にクラフトビールの醸造・販売を開始することを発表しました。商品価値を高めるため、東京藝術大学にビジネスモデルやブランディングの提案を依頼し、ラベル貼りや販売などの作業を区内約40の福祉作業所などに委託することで、4万本分の販売で104人分の収入増につなげるとのことです。工賃向上のために各自治体が様々工夫されており、中野区としてもさらなる取組強化を求めます。区はこれまで行ってきた工賃向上のための支援について、その成果と課題をどう捉えているのか、今後の取組についての考えを伺います。 また、区は事業者の経営に関するコンサルタント派遣を平成23年度から3年間実施し、工賃向上につなげた実績がありますが、さらなる工賃向上のためには、売上を生み出せる授産品開発のためのアイデアや実現に向けた具体的なアドバイスのできる人材を障害者福祉事業団に配置できるよう検討すべきではないでしょうか。 昨年、東京都がデフリンピックのPRとして、音声をテキスト化するなど耳の不自由な人との交流に役立つデジタル技術を体験できるコンセプトカフェ「みるカフェ」を実施しました。様々な最新のデジタル機器を活用しながら、聴覚障害を持つカフェスタッフとコミュニケーションを取るという体験を通じて、障害やインクルーシブ社会への理解を促進できるといういいイベントだったと聞いています。区としても障害への理解促進の取組として、庁舎1階のナカノバ等を活用したイベントを開催したり、入所しているテナントにも協力を仰ぐなど、旧庁舎では実現できなかった障害者の活躍の場を創出してはいかがでしょうか。 次に4、今後の児童館について伺います。 区は、基幹型、乳幼児機能強化型、中高生機能強化型の新しい児童館運営を来年から実施するに当たり、今年度モデル事業を行うことになっています。城山ふれあいの家で基幹型、朝日が丘児童館で乳幼児機能強化型のモデル事業を実施し、両館とも開館曜日は月曜日から土曜日、時間は19時まで延長することが子ども文教委員会で報告されています。保護者は、乳幼児機能強化型と聞くと、開館曜日や時間の延長の拡充以上に、中身がどう強化されるのかに期待し、乳幼児専用館であるとか、乳幼児のおもちゃが格段に充実しているなど、他とは差別化が図られているイメージを持ちます。乳幼児機能強化型児童館は民間委託し、基幹型児童館は直営となることでそれぞれの強みを生かし、乳幼児親子や子どもたちが居場所を選択できる未来に期待します。 一方で、委託の仕様書には区の求める機能を可能な限り示し、事業者の提案頼みにならないようにすべきところですが、その具体的な内容は明らかになっていません。0歳から18歳を対象とした児童福祉法で定められた児童館として運用していく中で、乳幼児機能強化型児童館とはどういうものなのか明確に示すべきと考えますが、いかがでしょうか。 また、乳幼児機能強化型児童館は、委託化のスケジュールを考えると検証の期間が十分であるとは言えず心配です。どのようにモデル事業の中で検証していくのか、見解を伺います。 本年3月11日の子ども文教委員会の資料によると、モデル事業を実施しながら、児童館の運営指針策定等を経て、新たな児童館の運営モデルを確立していくとしています。本来であれば、運営指針があった上で実現するために必要な職員配置や委託の募集内容を決定するところだと思いますが、仮に運営指針の策定前に委託募集を開始することになっても問題がないのでしょうか、伺います。 また、各児童館にあるルールは、その時々の利用者の意見を取り入れた独自のルールとなっていますが、今の子どもの意見を取り入れたルールづくりをすべきで、各館ごとに特色があっていいと考えます。利用ルールの見直しについては、定期的に子どもたちと話し合う場を設けていただくよう求めますが、伺います。 モデル事業の開館時間延長については、主たる利用者である中高生の利用者がそもそも少ない中で、1時間延長による効果を測ることは困難です。また、他自治体での中高生の居場所事業では、21時や22時まで開館しているのに対し、19時までの開館ではニーズに応え切れていないと感じます。さらに、中高生が専用のスペースを確保できるのは大きな児童館のみです。中高生の居場所づくりに当たっては、館ごとに異なる間取りや広さの特徴を生かし、十分なスペースを確保できる児童館に設備を充実させた上で設置し、さらなる時間延長も視野に入れるべきと考えますが、いかがでしょうか。 最後に5、その他で、配電地上機器を活用した広報について伺います。 中野区でも推進している無電柱化に伴い、電柱上に設置していた変圧器や開閉器を収めた配電地上機器が道路上部に整備されています。この機器はこれまで他自治体において帰宅困難者避難施設の案内や子どもの描いた絵画作品をラッピング装飾するなど、公共目的の有料の広告物により活用されていました。一方で、令和5年1月に国が、屋外広告物条例ガイドラインを改正したことや都の特例的な規制緩和により、民間企業に対し掲載広告を募り広告料を取る取組が始まっています。 港区では、配電地上機器を活用したみなとタバコルール等のさらなる浸透・啓発に取り組んでいますが、令和4年度より都の特例制度を活用し、同機器への商業広告による広告料収入により、その施工・維持管理費等の財政負担の軽減を実現しています。ミューラルプロジェクトによるまちなか美術館など文化・芸術を中心として、そして防災対策などの目的でも活用を見込めることから、区もこの仕組みの活用を検討されてはいかがでしょうか。 以上で私の全ての一般質問を終わります。御清聴ありがとうございました。 〔区長酒井直人登壇〕 ○区長(酒井直人) 間議員の御質問にお答えいたします。 初めに、災害時を見据えた地域づくりの強化についてでございます。 地域コミュニティの防災対策について。区民がそれぞれの目的を持ったコミュニティに属し、活発に活動することは区の活性化にもつながり、防災対策においても地域コミュニティは重要な組織であると認識をしていることから、組織内で連携を密にして地域コミュニティの防災対策を進めてまいります。 次に、防災対策に関する全体最適についての御質問です。防災対策に関する施策については、主管課である防災危機管理課が進捗管理を行っているところであります。震災をはじめ、区全体で対応が必要な災害が発生した場合には、防災危機管理課が災害対策司令部として全庁的な状況を収集把握し、対応に当たっています。また、総合防災訓練をはじめ、各部にまたがる職員図上訓練についても組織を挙げた全体調整を取っております。今後とも防災対策について各部との連携を密にして全体最適を図ってまいります。 次に、組織上の連携についてです。区では、地域の防災会が行う防災訓練のほか、訓練に参加したことのない方に訓練体験を通して学んでいただくことを目的として、防災体験デーを定期的に開催しております。防災体験デーでは、様々な公益活動団体の行事に合わせ、連携して防災力の向上に努めております。現在も様々な団体に連携を呼びかけておりまして、関係各部と連携をし、公益活動団体の防災力の向上にも取り組んでまいります。 次に、町会・自治会のイベントと区民のマッチングについてです。区では、東京都及び東京都つながり創生財団と連携をし、困り事を持つ町会・自治会と自身の経験や得意なことを生かして地域の役に立ってみたい人をつなぐオンラインのマッチングプラットフォームであるまちの腕きき掲示板、こちらを令和3年度から開始をしております。これまでに町会活動のパンフレット作成や防災訓練の動画編集、イベント申込みのデジタル化支援などのマッチング事例がありまして、今後もこのプラットフォームの活用を促してまいります。 次に、次世代の担い手を生み出す支援についてであります。今年の3月に開催されました町会、団体等の交流イベント、中野区つながり広場、こちらでは子ども向け事業や活動のデジタル化など、若い世代を巻き込んだ好事例が紹介されました。若い世代に町会・自治会を知ってもらって身近に感じてもらうことが加入促進と担い手を育てることにつながると考えておりまして、若い世代が参加しやすい様々な機会を設けてまいります。 次に、地域活動団体の資金調達支援についてです。地域活動団体の抱える課題に運営資金の調達があることは把握しておりまして、先日行われた区民公益活動推進協議会においても話題になりました。今後も協議会において資金調達支援の在り方をテーマとして議論を進めてまいります。 次に、制度の見直し、最適化についてでございます。政策助成制度、業務委託の提案制度につきましては、制度発足から17年を経過しておりまして、地域活動団体の活動状況や性質、社会情勢や区政課題等を踏まえながら制度の改善に向けた見直しを行ってまいります。また、昨年度から始まったチャレンジ基金につきましては、昨年度の実績を検証し、最適化を図ってまいります。制度の見直し、最適化に向けて、制度活用団体や中野区区民公益活動推進協議会等の意見も聞きながら進めてまいります。 次に、ためまっぷなかのの活用についてです。ためまっぷなかのは、プッシュ型ではないため即時性はありませんが、区民が日頃から地域の情報を得るツールとして活用されることで、災害時の情報発信ツールとしての効果も発揮すると考えております。区民への情報伝達ツールの一つとして、各部署が積極的に活用するよう促してまいります。 続きまして、区民と推進する環境施策についての項で、まず気候区民会議と脱炭素に向けた学習機会の提供についてでございます。 一般に気候市民会議は、参加者を無作為で選び、主としてワークショップ形式で環境について学び、最後に何らかの成果を求めるという基本的なスタイルでありまして、参加者の行動変容のきっかけづくりになる取組と考えております。区民一人ひとりが環境問題を自分事として捉え、自発的な行動を起こすことが、ゼロカーボンシティ実現に向けて非常に重要であります。今後、既に実施している自治体の事例なども研究し、脱炭素に向けた区民の効果的な学習機会の提供方法について検討してまいります。 次に、子どもを対象とした環境施策の拡充についてです。子どもを対象とした環境施策は、未来を担う主人公たちに知識を深め、行動に生かしてもらうというだけでなく、さらに家族ぐるみで環境問題を考えてもらうきっかけにもなります。今年度の授業では、夏休みの子どもエコ講座を2日間に拡充するほか、新たに生き物調査と連動した子ども生き物観察会を実施する予定であります。今後も子どもたちが環境について主体的に考え、行動を起こすきっかけとなる学習機会を増やすとともに、その中で子どもからの意見も聞き取って施策に取り入れてまいります。 次に、区有施設に設置した冷水機のウオーターサーバーへの切替えについてです。現在、区有施設には、施設利用者とまたそれ以外の方にも水分補給をしていただくための給水スポットとして冷水機を22施設に29台設置しております。また、本庁舎の1階には、来庁者の水分補給目的と併せ、3R推進とプラスチック削減の普及啓発を図るため、現在マイボトルに給水できるウオーターサーバーの設置を準備しておりまして、7月中には利用開始できるところであります。本庁舎以外の区有施設の冷水機をウオーターサーバーに切り替えることについては、本庁舎での使用状況も踏まえ対応してまいります。 次に、障がい者の活躍支援について。 障害のある職員の採用、働き方の今後の取組です。区では、中野区職員障害者活躍推進計画を定め、法定雇用率の達成及び障害者にとって働きやすい環境整備の取組を進めております。法定雇用率の段階的な引上げや障害者採用選考における受験上限年齢の大幅引上げなど、障害者雇用を取り巻く環境とともに、新庁舎移転を契機とした働き方や仕事の在り方も変化しておりまして、それらの変化に合わせた環境の整備改善が求められております。区では、今年度から障害者雇用支援員を2名配置し、障害者本人や職場への支援体制を強化しておりまして、職員個々の障害特性に合わせた柔軟な働き方や適切な業務の選定などの検討を含め、障害者にとって魅力ある職場となる取組を進めているところであります。 次に、工賃向上への区の取組と人材配置についてです。区は障害者の自立した生活を支えるため、障害者就労支援施設が安定的に仕事を確保することができるよう、共同受注促進事業や障害者就労施設が日頃作成している生産品等の販売会の実施を推進してまいりました。これによって工賃水準を下支えし、その向上に向けて一定の力になったと考えております。今後はこうした取組に加えて新たな自主生産品の開発が必要と考えておりまして、様々な業態との交流・協力が重要となります。御提案のような障害者のアイデアを生かした取組も大切と考えておりまして、専門的な人材の障害者福祉事業団への配置も含め検討してまいります。 最後に、庁舎1階を活用した障害者活躍推進等について。新庁舎の1階は区民活動を推進し、にぎわいの中心となる場所として位置付けておりまして、多彩な区民活動の機能を配置し、にぎわいや憩いの場となるよう整備しております。現在庁舎1階を活用した障害者就労支援の製品の販売会や小・中学生や高校生が楽しめる手話に関するイベント、障害当事者を交えて行うワークショップなどを検討しておりまして、こうした事業の実施に当たっては、1階のテナントなどの協議も検討してまいります。 〔子ども家庭支援担当部長森克久登壇〕 ○子ども家庭支援担当部長(森克久) 今後の児童館についての御質問にお答えをいたします。 まず、乳幼児機能強化型児童館についてでございます。乳幼児機能強化型児童館は、児童館運営・整備推進計画におきまして、これまでの児童館が果たしてきた機能・役割に加えまして、乳幼児親子を対象とした事業を強化した運営を行うものとしており、乳幼児親子向けの講座やイベントの充実、親子の交流の場、交流の促進、子育て・子育ちに関する相談・助言機能を強化した運営を行うものとしております。講座やイベントの充実、専門的な相談・助言機能の強化については、受託事業者の企画提案によりまして特色ある事業を展開してまいります。 続きまして、モデル事業を踏まえた委託化の検討についてでございます。乳幼児機能強化型児童館の委託に向けた事業者募集につきましては9月頃の開始を予定しております。モデル事業を実施していく中で、子どもも含めた来館者や来館者以外にも意見を聴取していくほか、外部有識者も入れて検討を進め、委託の仕様に反映させてまいります。 続きまして、児童館運営指針の策定と委託募集の開始についてでございます。児童館運営指針は、中野区児童館運営・整備推進計画で示している委託となる児童館の機能役割や今後進めていくモデル事業の状況などを踏まえながら年内を目途に検討をしてまいります。一方、委託の募集開始は9月頃を予定しておりますが、運営指針の検討の方向性とも整合を取りながら仕様をまとめていく予定のため、運営指針の策定前に募集を開始することに問題はないと考えております。 続きまして、利用ルールの見直しについてでございます。新たな児童館の運営に当たりまして、子どもたちの意見も取り入れてルールの見直しを進めてまいります。 最後に、開館時間の延長についてでございます。中高生世代が自由に過ごせる居場所が不足しておりまして、区としての取組が急務など認識しておりまして、まずモデル事業を通じて19時まで延長し、中高生世代のニーズを捉え、児童館の役割を踏まえた上で、最適な開館時間を検討してまいります。 〔文化・産業振興担当部長高村和哉登壇〕 ○文化・産業振興担当部長(高村和哉) 私からは、その他、配電地上機器を活用した文化・芸術などの発信についてお答えします。 配電地上機器における広告料収入分を公共表示分へ充当する仕組みを活用した壁画などの文化・芸術の発信について民間主導の中野ミューラルプロジェクトの一環として検討してまいります。併せて、防災での活用可能性についても検討していく考えでございます。 ○議長(酒井たくや) 以上で間ひとみ議員の質問は終わります。
中野区議会議員 伊 藤 正 信 1 中野本郷小学校改築と移転について 2 交通安全対策について 3 民生委員・児童委員制度について 4 その他
○議長(酒井たくや) 次に、伊藤正信議員。 〔伊藤正信議員登壇〕 ○30番(伊藤正信) 令和6年第2回定例会におきまして自由民主党議員団の立場で一般質問をさせていただきます。新しい中野区議会本会場にて質問をさせていただくことに感謝しながら質問をさせていただきます。 まず初めに、中野本郷小学校改築と移転について伺います。 中野本郷小学校は、この4月から旧向台小学校に代替校舎として移転し、令和9年に新校舎として改築される予定でございます。築50年を超える小・中学校の改築が今後毎年のように計画されていきます。桃園第二小学校、第七中学校、北原小学校、第二中学校など八つの小・中学校、また、統合されてもう10年以上経っております、また、いまだに新校舎ができていない平和の森小学校と毎年区内の中で小・中学校の建設工事が行われます。 中野本郷小学校は5月から既存校舎の解体が始まり、これに伴い工事車両の通行も増えていることから、児童の通学の安全確保や事故がないよう、現在中野新橋通りから工事車両が入るため、入り口の交差点から学校を越えて中野通りまでの間に6人から7人の交通誘導員が配置されています。どうか今後も徹底して安全第一で工事を進めていただきたいと常々思っております。 3月7日に行われました解体工事の地域説明会では、解体工事に伴う振動を75デシベル以下とするとの説明がありましたが、これは震度3に相当する振動との説明でした。7月からいよいよ躯体の解体に取りかかり工事が本格的に始まるとのことですが、学校に隣接している住宅も多くあり、振動や騒音に配慮しながら進める必要があると考えます。特に西側は校舎が道路側にあり、住宅が密集しておりますので、近隣に配慮し、不安を与えないようにしていただくためにどのような対応を考えているのか伺います。 4月から代替校舎までスクールバスの運行を始めてからもう2か月が経過したところであります。自分も一度5月17日に石崎教育委員会事務局次長と校長先生と、また児童と一緒に杉山公園からバスに乗ってみました。もちろん田代教育長も乗られたかと思います。1台目は7時50分頃に定員が集まり次第出発し、その2号車に乗らせていただき、8時に出発をしました。子どもの様子を見ながら本郷通りの花見橋交差点辺りまでは順調でしたが、山手通りに出るまでの間が渋滞しましたが、何とか25分頃までには成願寺前に到着し、そこから歩いて学校の東門に着きました。約140名の児童がスクールバスで登校していると聞いております。スクールバスが遅れるような事態は生じていないのか、現在のスクールバスの状況をお伺いいたします。 たまたま自分が先週通学路の見守りをしていたところ、1名の児童が、まあ乗り遅れたんでしょうね。警備員と一緒に通学路を通っていったということもありました。 次に、通学路の安全対策について伺います。地域の町会、学校、PTAが協力して見守りを行っているところでありますが、鍋横地域においても主に三つの町会、鍋横町会、千代田町会、宮里町会の役員たちが当番制でそれぞれの通学路の見守りをしているところであります。現状では大きな事故もなく通学できていると思いますが、危ない箇所なども何箇所かあると思います。中野第一小学校とも協力しながら、より安全対策を徹底するべきと考えますが、いかがでしょうか。通学路の安全対策について伺います。 次に、交通安全対策について伺います。 都内の令和5年中の交通人身事故発生件数は3万1,385件で、前年度と比べて増加し、死者数も136人で前年より4人増加いたしました。中野警察署管内においても、昨年11月24日午前10時頃に青梅街道において直進したトラックと道路を横断しようとした歩行者が衝突し、歩行者が死亡する事故が発生いたしました。また、先月の5月19日(日曜日)午前3時35分頃、青梅街道と中野通りが交差する杉山公園の交差点で、横断歩道を歩いていた近くに住む52歳の男性が車にはねられ、病院に搬送されましたが、死亡が確認されました。また、自転車の40代の女性もはねられ、肋骨を折る重傷を負いました。車を運転していたのは、19歳の外国人による無免許運転でひき逃げをし、1時間後に交番に出頭したという悲惨な交通事故が発生をいたしました。 事故による負傷者数は3万4,870人で、そのうちの1万3,571人は自転車乗用中の事故であり、約40%を占めております。中野区の中野警察署、また野方警察署管内においては50%以上を占めており、区内の自転車の関与する交通事故は依然と多く、都内平均と比べても中野区の発生率が多いことから、交通事故防止活動を強力に展開して取り組んでいくことが必要と考えます。 自転車の交通安全対策に向けてスケアード・ストレート方式による体験型の交通安全教室は効果的であると考えます。このような交通安全教室の充実を図るべきと考えますが、区の見解をお伺いいたします。 鍋横地区町会連合会は、東京都の地域の底力発展事業の助成金を活用して、3年に1度、第二中学校の校庭でスタントマンによるスケアード・ストレート式自転車交通安全講習会を開催しております。今年度の11月9日を予定しており、走行中の車と自転車が接触する事故の様子や、自転車に乗りながらスマホ、傘差し、イヤホン、二人乗りなどのマナー違反の様子や内輪差や死角になる場所での事故など、臨場感あふれる演技を見学していただくスケアード・ストレート方式であります。この教室に参加してくれた生徒さんたちや地域の方々に交通安全に対する意識の向上が図られていると思います。自転車の関与する交通事故が多いことから、自転車を利用する方の安全利用を向上させるため、自転車の安全利用講習会の充実も図るべきと考えますが、区の見解をお伺いいたします。 交通安全ルール・マナーの普及啓発活動は、区が警察署、また交通安全協会と連携しながら取り組んでいくことが重要と考えます。最近、区内においても電動キックボードを利用する方が増えてきています。交通事故防止には電動キックボードを利用する方への啓発も必要と考えますが、区の見解をお伺いいたします。 今年5月に道路交通法が改正され、自転車の交通違反に反則金を納付させるいわゆる青切符による取締りが2年以内に始まることになりました。平成25年7月に東京都自転車の安全で適正な利用の促進に関する条例が公布されましたが、以前も質問をさせていただきましたが、中野区においても自転車利用者に対して交通事故防止の義務・努力義務を定める条例を制定し、区民の意識改革を図ることが必要ではないかと考えますが、区の見解を伺います。 最後に、民生委員・児童委員制度について伺います。 民生委員は民生委員法に基づいて厚生労働省から委嘱された非常勤の地方公務員です。社会福祉の精神をもって社会福祉の増進のために地域住民の立場から生活や福祉全般に関する相談・援助活動を行い、創設から100年以上の歴史を持つ制度です。また、全ての民生委員は、児童福祉法によって児童委員と兼ねており、妊娠中の心配事や子育ての不安に関する様々な相談支援を行っています。核家族化が進み、地域社会のつながりが薄くなっている今日、子育てや介護の悩みを抱える人や障害のある方、高齢者など、孤立し必要な支援が受けられないケースがあります。そこで、民生委員・児童委員が地域住民の身近な相談相手となり、支援を必要とする住民と行政や専門機関をつなぐパイプ役を務めております。 民生委員・児童委員は、地域の推薦を受け、厚生労働大臣の委嘱を受けた住民の方で、その地域の事情をよく知り、福祉活動やボランティア活動に理解と熱意があるなどの要件を満たす人が対象になりますが、全国的にも民生委員・児童委員の欠員が埋まらない、成り手が不足しております。中野区においても定員311名に対して31名の欠員があると聞いております。また、今年12月で改選期の年であります。聞くところによりますと、50名近くの方が退任されると伺っています。この状況を区はどう捉えているのか、欠員を埋める対策など、どのように考えているのか伺います。 推薦される方の人材発掘を進めるために、行政が持っている情報と地域で活動している方の情報交換をするなど取り組むことも必要ではないかと考えます。また、欠員がある中、高齢者の増加に伴い、高齢者訪問調査や相談支援なども増加する一方で、児童虐待、ヤングケアラー、ひきこもりなど、昨今の社会的な課題への対応も求められ、役割が広範囲に求められております。民生児童委員の業務の棚卸しをし、改善・見直しを図る必要があると考えますが、区の見解を伺います。 先月、滋賀県大津市で保護観察中の男が担当保護司を殺害したとされる事件は大きな波紋を呼んでいます。保護司の成り手が減っている中、今回の悲しい事件で減少に拍車がかかることも危惧されております。こうした地域社会でのボランティア活動の担い手不足を行政や関係機関と地域がしっかりと考えていかなければならないと感じております。 私の質問は以上で終わります。御清聴ありがとうございました。 〔区長酒井直人登壇〕 ○区長(酒井直人) 伊藤議員の御質問にお答えいたします。私からは、3の民生委員・児童委員制度についてでございます。 民生児童委員の欠員問題についてです。民生児童委員は、今年5月末時点で定員が311名のところ280名、すなわち31名が不足をしておりまして、退任後の協力員10名を加えても21名が不足しておりまして、区としても重要な状況だと捉えております。成り手不足の要因は、任用や業務、報酬など様々な要因があると考えておりまして、それらの改善・工夫から取り組む必要がありまして、具体的な対策を検討してまいります。 続きまして、民生児童委員の業務改善についてであります。少子高齢化に伴う子どもや高齢者をめぐる課題、孤立・孤独問題、虐待等課題の多様化、複雑化など、社会情勢によって民生児童委員に求められる役割も年々増加している傾向にあると考えられます。民生児童委員の業務改善を行うことで業務の負担軽減だけでなく、民生児童委員の担い手確保にもつながると考えます。業務の改善・見直しにつきましては、民生児童委員協議会で話し合いながら進めておりまして、改善できるものについては早期に着手をしてまいります。 〔教育長田代雅規登壇〕 ○教育長(田代雅規) 私のほうからは、中野本郷小学校改築と移転についての御質問から回答させていただきます。 1点目のスクールバスの運行状況についてですが、スクールバスについては、6月1日現在で当初の予定どおり、バス3台に140人程度の児童が乗車している状況であります。スクールバスの運行を始めて2か月が経過しましたが、乗降場所付近に警備員を配置するなど、地域の見守りの協力もあり、バスは遅れることなく安全に登校できております。 2点目の中野本郷小学校の通学路安全対策についてですが、中野本郷小学校が仮校舎へ通学する期間については、交通安全指導員を通常の2倍の4箇所で配置し、所管の警察署にも通学路の安全対策を依頼し、通学時の安全対策を行っております。中野本郷小学校と中野第一小学校の通学路は重なる箇所も多く、PTA間の連携は大切であると認識しており、両校の連携した取組を働きかけていきたいと思っております。 〔総務部長濵口求登壇〕 ○総務部長(濵口求) 私からは、中野本郷小学校改築と移転についての御質問のうち、解体工事中の近隣への配慮についてお答えいたします。 工事に当たっては、各所に騒音振動計を設置し、基準値を超えないよう管理してまいります。また、現場の見やすい位置に週ごとの作業予定を掲示し、躯体の解体作業時は校舎外周に防音パネルを設置するとともに、重機の移動や作業を丁寧に行うなど騒音振動の低減に努め、引き続き周辺住民に配慮しながら作業を進めてまいります。 〔防災危機管理担当部長吉沢健一登壇〕 ○防災危機管理担当部長(吉沢健一) 私からは、交通安全対策についての御質問にお答えいたします。 1点目の交通安全教室実施の補助についてでございます。区も、スケアード・ストレート方式による体験型の交通安全教室は交通事故防止対策に効果的であると認識しております。区は平成27年度から交通安全協会がこの交通安全教室を実施できるよう補助金を増額しております。なお、平成31年度からは、交通安全協会からの要望によりまして、年1回の開催を年2回開催できるよう、さらに補助金を増額し充実を図っており、引き続き交通事故防止の啓発に努めてまいりたいというふうに考えてございます。 続きまして、自転車安全利用講習会の実施についてでございます。区は、中野・野方両警察署と連携しまして自転車安全利用講習会を開催しており、昨年度からは、高齢者に次いで自転車事故が多い児童の保護者世代に対する親子自転車教室や児童館等へ出張形式の講習会の開催も行っております。また、この講習会に参加した方につきましては、区内の協力自転車店において利用できる自転車点検整備費用助成券を提供しまして、損害保険、賠償保険が附帯する自転車整備費用の助成もしているところでございます。今後も交通安全に対する法改正や新たな制度の導入など社会動向を注視しながら、交通安全の充実に努めてまいりたいと考えてございます。 続きまして、電動キックボード利用者への啓発についてでございます。区内のシェアリング事業者が電動キックボードを展開していることは承知しております。区は、利用者の状況につきまして注視しているところでございます。新しい移動手段でございます電動キックボードにつきましても、交通事故防止対策が必要であると認識しており、ホームページ等を通じ、安全利用の啓発を…… ○議長(酒井たくや) 質問時間は終了しております。答弁は結構です。 以上で伊藤正信議員の質問は終わります。
中野区議会議員 むとう 有 子 1 消費生活センターについて 2 指定管理者による管理運営の質の向上について 3 その他
○議長(酒井たくや) 次に、むとう有子議員。 〔むとう有子議員登壇〕 ○36番(むとう有子) 新庁舎で心新たに、区民の皆様からお寄せいただきました御意見を基に質疑をいたします。 新庁舎がオープンし、はや1か月が経過しました。新庁舎建設費224億円、備品購入費15億円、引っ越し代8,800万円、旧庁舎の備品廃棄処分費6,500万円など巨額の税金を投入しました。今後立派な箱物の中身、つまり行政サービスの質の向上が厳しく問われてまいります。「迷わない・待たない・動かない・書かない」利便性の高い窓口を目指していますが、移転したばかりということもあり、迷う方も多く、待ち時間も長く、描いていたスマートな窓口には至っていないようです。また、区役所に電話をした際に声が途切れるなどの苦情も届いています。様々な苦情を真摯に受け止めていただき、今後の改善に期待し、消費生活センターについてお尋ねをいたします。 新庁舎の正面玄関を入り、右手にある案内板には、4階に消費生活センターの名称が載っていますが、エレベーターの中や4階の案内板には載っていません。つまり、1階以外の案内板には「課」までの記載しかなく、消費生活センターが区民サービス課に属することをほとんどの区民は知らないので迷います。年間3,000件もの消費生活相談を受けている消費生活センターの名称が1階以外の案内板に記載がないのは不親切です。さらに言えば、男女共同参画センターの名称は、全ての案内板にありません。森議員の質疑と重複いたしますが、私からもお尋ねいたします。 いずれもセンターと言えるものではなく、おこがましいので記載しないのか。もしくは、消費者問題や男女共同参画を軽んじている姿勢の表れなのでしょうか。全ての案内板に記載すべきです。お答えください。 さて、悪質商法の被害や契約・商品・サービスに関するトラブルについての消費生活相談は、「まずは電話で」と呼びかけているので電話による相談が多いと聞きます。新庁舎4階に行ってみました。あきれることに、共用窓口に近い場所で専門相談員が電話相談を行っていました。一番近い共用窓口では相談員の声が聞こえていました。相談は個人情報に値する内容です。共用窓口で聞こえてしまうのは問題です。専門相談員も雑音の中で電話相談をするのは劣悪な労働環境です。 その一方で、職員二人用の防音ブース286万円を20台も設置していることと矛盾を感じます。なぜ電話相談を受ける場所を部屋にしなかったのでしょうか。今からでも部屋にすべきです。お答えください。 消費生活センターの事業の中に消費生活展の開催があります。消費生活展は、消費者センターを開設した1年後の1982年に第1回が開催され、それから毎年実施され、今年2024年11月に43回目の開催となります。区は、消費者センターを廃止し、2011年に旧区役所に後戻りしてからは、1階ロビーでの開催となり、さらに階段下のロビーの隅へと追いやられ、規模が縮小されました。 1998年に開催した第17回消費生活展は、新設した消費者センター・環境リサイクルプラザのオープン記念行事の一環として予算額は97万1,000円でした。ここまでは消費者センターが主催で、運営委員会が運営を担っていました。翌年の第18回からは実行委員会が主催となり、消費者センターが協賛となったこともあり、予算が50万円に半減し、その後も減額の一途をたどっています。新庁舎での今年度の開催に際し、予算額は掲示物2点の作成費とポスター印刷費のみで7万9,250円です。かつての10分の1以下です。掲示物2点の作成費は、昨年同様の旧区役所ロビーの隅での開催規模であり、広くなったシェアノマでの開催規模に見合う予算ではありません。 そこで、区議会事務局に23区の調査をしていただきました。今年度、区が主催している5区の平均予算額は129万円、区が共催している7区の平均予算額は240万円、中野区と同様に区が後援している3区の平均予算額は57万円です。せめて後援3区の平均予算額57万円くらいは予算化してほしいものです。 そもそも消費生活センターは、地方自治法、消費者基本法、消費者安全法、消費者教育の推進に関する法律に基づき、地方公共団体は消費者教育の推進に関する施策を実施するために必要な財政上の措置を講ずるよう努めなければならないと規定されています。消費生活展は、まさにこれに値する事業です。11月の開催に向けて予算を増額すべきだと考えます。区の見解をお答えください。 消費者行政を軽視してはいないという姿勢を示していただくことを願い、次の質問に移ります。 指定管理者による事業の質の向上についてお尋ねをいたします。 図書館は地域の中で知恵を生み出す源泉であると言われています。フェイクニュースが出回る現代こそ、正しい情報を提供する図書館の役割は重要だと認識しています。1954年、日本図書館協会が採択した「図書館の自由に関する宣言」では、「図書館は、1、資料収集の自由を有する。2、資料提供の自由を有する。3、利用者の秘密を守る。4、すべての検閲に反対する。そして、図書館の自由が侵されるとき、われわれは団結して、あくまで自由を守る」と宣言し、日本中の公立図書館に掲げられ、図書館員の精神的支柱となっています。現在、中野区立の全ての図書館は指定管理者が管理・運営を行っています。公立図書館で働く民間の図書館員であっても、宣言に基づく運営を行うべきだと考えます。 中央図書館入り口入って右手に「宣言」が掲げられていることは知っていますが、6月4日、区に確認したところ、南台、江古田、鷺宮の3地域図書館と3分室には掲げられていないことが判明しました。三日後の6月7日に指定管理者が掲げたと伺い、江古田図書館に見に行きました。ところが、カウンターの奥の来館者が立ち入れない遠い壁にB4ぐらいの紙で、目を凝らしても読めるか読めないかぐらいの宣言が取ってつけたように貼られていました。これでは掲げる意味がありません。指定管理者任せにせず、指定管理者に「宣言」を掲げる意義を認識させ、来館者が読める場所に読める文字の大きさで掲げるようにするべきではないでしょうか、お答えください。 また、絵本が傷んでいても買換えがなされていないとの苦情が届いています。2023年、1人当たりの資料購入費の1位は千代田区で1,177円、中野区は増額したとはいえ3分の1にもならない324円です。資料購入費を増額するべきではないでしょうか、お答えください。 2023年2月放送のNHK「おはよう日本」では、公立図書館における経費節減のしわ寄せが職員の賃金に及び生活が厳しいことが報じられました。低価格競争による低過ぎる指定管理料は図書館サービスの質の低下を招きます。指定管理者が示している中野区立図書館従事者の賃金モデルは、司書資格保有者で年収は250万円から、司書資格保有館長の年収は346万円からとなっています。これは、納税者の全国平均361万円、中野区平均463万円よりも明らかに低い賃金です。指定管理料を支払って終わりではなく、人件費を確認し、指定管理料を上げるなど、ワーキングプアを生み出す構図を見直すべきではないでしょうか、区の見解をお答えください。 また、今年度より指定管理者が変わった療育センターアポロ園では十分な引継ぎが行われず、その上、児童心理未経験者が多く、療育の質の低下への不安・不満の声が多数届いています。指定管理料を支払って終わりではなく、指定管理者任せにせず、療育の質の向上に向けて策を講じるべきです。区の見解をお答えください。 子どもたちの健やかな成長を願い、誠実な答弁を求め、質問を終わります。 〔区長酒井直人登壇〕 ○区長(酒井直人) むとう議員の御質問に、私からは1番、消費生活センターについてお答えいたします。 まず、案内表示についてです。サインの表記につきましては、視認性及びデザイン性などの観点を踏まえて全庁で検討を進めて調整をしてきたところであります。引き続き区民に分かりやすい表記になるように今後も検討していきます。 次に、消費生活センターの電話相談に適した執務環境についての御質問です。新庁舎では、フロアごとに機能を持たせ配置を行っておりまして、4階は区民相談窓口をはじめとした相談業務を集約して相互連携をしやすい環境としたところでありまして、消費生活センターについても4階に配置をしたという考えであります。 また、電話についてですが、周囲に聞こえないよう会話できるヘッドセットを使用しておりまして、周囲との距離も十分に確保していることから、業務を行う上で問題はないものと認識をしているところであります。 次に、消費生活展に係る予算措置についてです。消費生活展は、区民の安全で豊かな暮らしを守ることを目的として、消費生活に関する情報を提供するとともに、消費者団体・グループが日頃の活動や研究の成果を発表する形で、これまで区役所旧庁舎の1階を会場として開催してきたところであります。 一方で、消費生活に関わる課題が多様化してきていることも踏まえ、どのような開催形態が区民のために効果的なのかを視点として、今後の開催の在り方を再整理する必要があると考えているところであります。実行委員会の皆さんの意見もお聞きしながら、今後の開催の在り方を整理し、その上で予算措置なども含め、区の関わり方についても検討してまいります。 〔教育長田代雅規登壇〕 ○教育長(田代雅規) 私からは、指定管理者による管理運営の質の向上について3点の御質問にお答えさせていただきます。 まず、1点目の図書館の掲示物についてですが、よりよい図書館運営となるよう、事業者とは毎月1回定期的に連絡調整会議を開催し、課題解決のための話合いを重ねており、今回の掲示物等についても課題を共有してまいります。 二つ目の図書資料の購入費についてですが、区立図書館の図書資料購入費については、令和5年度に約2,400万円増額したところであり、今後も必要な図書資料を整備していく考えです。 3点目の図書館職員の人件費についてですが、区立図書館の委託料は、今年度公契約条例に基づき人件費分についても増額したところです。指定管理者の従業員の給与を区が指定することは難しい面もありますが、今後も人件費を含めた図書館運営に関わる委託料は適正に算定してまいりたいと思っております。 〔健康福祉部長杉本兼太郎登壇〕 ○健康福祉部長(杉本兼太郎) 私からは、指定管理者による管理運営の質の向上についての御質問のうち、療育センターアポロ園についてお答えいたします。 療育センターアポロ園は、今年度から指定管理運営事業者を変更したため、区の担当者も関わりながら引継ぎを行ってまいりましたが、3月末に複数の心理職職員が退職することとなりました。このため、区としては、療育支援の入り口としての療育相談体制を早期に整えるよう事業者に強く働きかけるとともに、療育センターゆめなりあやすこやか福祉センターと連携して対応を図ってまいりました。現在は、前年度までと同程度の職員数となっておりますが、保護者から相談対応等に対する不安の声があることは区も認識してございまして、今後も職員のスキルアップを図るため、区は事業者に対して育成計画を示すよう求めるなど指導に努めてまいります。 ○議長(酒井たくや) 以上でむとう有子議員の質問は終わります。 議事の都合により、暫時休憩いたします。 午後3時01分休憩
午後3時20分開議 ○議長(酒井たくや) 会議を再開いたします。 この際、申し上げます。 議事の都合上、会議時間を延長いたします。 一般質問を続行いたします。
中野区議会議員 石 坂 わたる 1 ユニバーサルデザインと新区役所におけるスパイラルアップについて (1)ハードについて (2)ソフトやハートについて (3)その他 2 性別・性的指向・性自認(ジェンダーアイデンティティ)について (1)包括的性教育などの学校教育について (2)女性について (3)その他 3 マイナポータルと公金受取口座について 4 その他
○議長(酒井たくや) 次に、石坂わたる議員。 〔石坂わたる議員登壇〕 ○35番(石坂わたる) 質問いたします。 1として、新区役所庁舎のUD、すなわちユニバーサルデザインについて、障害者の方などからいただいた声を基に伺います。 国土交通省は、庁舎における設計のUDポイントにおいて、「視覚障害者誘導用ブロック等は、周囲の床面との色の明度差、輝度比を考慮し、容易に識別できるものとする」と明示をしています。しかし、区役所の庁舎の点字ブロックは、床面は灰色の床材、これに対し突起部分の傾斜部は銀色で識別がしづらく、天井面の僅かな平面部のみが黄色で見えづらい。加えて、1階入り口を入ったところからの点字ブロックは障害福祉の窓口までつなぐべきです。そして、階段の段鼻は、弱視者対応の黄色、白内障対応の黒色、高齢者対応の赤色の3色を組み合わせたシールを貼って段差を分かりやすくすべきです。こうした改善についていかがお考えでしょうか。 次に、区政資料センターについて伺います。旧庁舎でも年々縮小され、新庁舎では資料の電子化を理由に、ついに小さな書棚を残すのみとなりました。高齢者や足の悪い人も利用しやすいように、椅子や机を設置する、あるいは椅子のあるシェアノマやナカノのナカニワの近くに設けることを考えるべきです。また、オンライン上のどこにどの資料があるのかや、どの窓口でどの紙資料が手に入るのかを示すこと。今すぐには難しくとも、将来的には、待たない、動かないを実現するために、区政資料コーナーや総合案内まで閲覧したい資料を届けてもらえるなどの在り方や、その場で電子的な区政資料の閲覧やプリントアウトができる形なども検討すべきです。考えを伺います。 そして次に、ソフトやハートのUDです。 区役所内設置のフロア案内板では、左側にフロアごとに色の異なるカラーバーが上下に引かれ、そのフロアに何があるのかを示しています。しかし、カラーバーが途切れている部分があり、屋上庭園は10階と11階のどちらにあるのか。中野就職サポートが3階と4階のどちらなのかなどが不明瞭です。また、発達障害のLD等では、行を正しく追って読むのが難しい人もいて、フロアごとに太線を引いて境を明確に区切る方が親切です。改善はいかがお考えでしょうか。 地震による故障、あるいは安全装置によって南側エレベーターの使用ができなくなった場合、車椅子利用者の避難について職員だけの人力で行うのか。そこに居合わせた一般区民の方にも協力を得て階段を降ろすのかなどの判断が分かれます。また、17時以降の場合に、速やかに階段室を解錠することができるか。職員用の北側エリアの階段やエレベーターも避難に使用できるかなど様々に想定をして考えておくことが必要ではないでしょうか。 また、日本語の案内の理解が難しい海外にルーツを持つ人が的確な窓口に行けるよう平仮名や外国語対応のフロアガイドをペーパーで設置したり、外国人総合相談窓口や転入手続など、多く利用が想定される窓口に誘導できるサインを、パネルあるいは床面への矢印やカラーの線で窓口まで動線を示すステッカーを貼るなど、適切なルートの誘導の在り方を考えるべきではないでしょうか、区の考えを伺います。 次に、その他としてスパイラルアップについて伺います。 JIS規格ならばよいと考えず、移転から落ち着き、かつ遅滞ない段階で区役所を利用される様々な区民にアンケートを行ったり、様々な配慮が必要となり得る当事者や当事者団体に対し、新庁舎における実証と改善のための声を聞く機会を設けるべきと考えますが、いかがでしょうか。 2、性別・性的指向・性自認(ジェンダーアイデンティティ)について伺います。 (1)として、包括的性教育などの学校教育について伺います。 学習指導要領では、性教育の歯止め規定がありますが、都は保護者の了解を得て性教育を進める学校の指定・推進もしています。自他の身体の健康・安全・尊厳を守る知識を学べることが大切です。 世田谷区では、保護者の了解を得られた子に対し、保健所が作成をした資料を用いてより深い性教育を行っています。これについて中野区でも、保護者の了解を得られたケースについてのより深い性教育をすべきではないでしょうか。 また、性的指向・性自認に関し、昨今のトランスジェンダーを性犯罪に結びつける言説が広がっていますが、性犯罪が有意に高い研究結果等はありません。LGBTの子どもたちが偏見にさらされて、自己肯定感を低下させることがないよう、自らの性的指向と性自認を大切にし、SOGIハラ、すなわち性的指向や性自認に関するハラスメントから守られることが当然であるという意識を持てる教育的アプローチ、そしてSOGIハラをしない、させない、見過ごさない意識を子どもたちに涵養することが必要です。また、障害の分野で当たり前となっている不当な差別の禁止と、不当ではない場合に当たる合理的配慮について、学校での教育や指導でできる対応の知識を教員が深められるよう働きかけが必要です。いかがお考えでしょうか。 (2)として、女性活躍について伺います。 これまでに予算や人事など重要な部署を担う多くの女性の課長がいましたが、その多くが部長にならないまま退職をし、続く女性の管理職が増えていない問題があります。女性ではありませんが、似た例に、かつて建築・土木系の中野区プロパーの管理職が少ない時期があり、当時の担当部長が自主的な勉強会を行い、プロパーの管理職を増やす成果があったと耳にしています。女性のキャリアアップや管理職を増やすための勉強会や研修会の機会を増やすべきではないでしょうか。また、単に知識を得るだけではなく、ロールモデルが必要です。他自治体の女性管理職や既に中野区を退職された元女性管理職に講師になってもらうなどもいかがでしょうか。 (3)その他で、同性カップル等、性的マイノリティを対象としたパートナーシップ宣誓制度と住民票について伺います。 中野区パートナーシップ宣誓の取扱いに関する要綱の第2条1項のパートナーの定義は、「双方又はいずれか一方が性的マイノリティであり、互いを人生のパートナーとして、継続的に協力して日常生活を営むことを約した2人の者の関係をいう。」としています。もしこうした関係が男女間の未婚の男女であれば、事実婚状態と言えます。しかし、同性カップルは住民票上は同居人にしかなれず、世帯主に子どもがいる場合、実親のパートナーは事実上親同然でありながら、実親の同居人にすぎません。子どもにとって家族である親のパートナーが同居人なのか、事実婚の関係なのかで大きく受け止めが異なります。また、子どもだけではなく、住民票の「同居人」との記載は、法律上権利義務に差はないものであっても、それを提示された第三者の受け止め方に影響します。二人が住まいを探す際に、同居人では不安定なルームシェアとの関係と大差ないものと受け止められてしまい、男女の事実婚と比べて住まい探しに難航したり、選べる物件が限定される場合があります。法律に基づく婚姻をしていない男女の事実婚カップルと、法律に基づく婚姻ができない同性カップルの利益をより近づけていくためには、男女の事実婚の場合と同様に、住民票の記載を「夫(未届)」、「妻(未届)」とすべきです。長崎県大村市などでの先行事例があり、23区でも杉並区や世田谷区が検討を始めるとしています。全国的に見て同性パートナーシップ制度の先進自治体である中野区でも、実質事実婚状態の関係にある同性カップル及びその子どもの不利益の解消に資するべく、早急に検討に着手すべきです。区長はいかがお考えでしょうか。 3として、マイナポータルの公金受取口座について伺います。 今後、生活困窮者に対する給付に限らず、子どもや障害者、年金生活者等への様々な給付や補助金について、アナログで都度都度口座情報を登録したり、口座情報の共有の承諾を得ることは膨大な手間暇やコストがかかります。マイナポータルでの公金受取口座の登録を生かせばコスト減につながります。今後の区の給付金等に関し、公金受取口座の活用で削減されるコストの一部をポイントや給付の上乗せの形で還元し、公金受取口座登録の促進を進めること、また、しばらくは登録が難しい人のためのアナログな方法等の併用によるコストも生じますが、長期的にはコスト減につながる視点を持って区が公金受取口座の活用に臨むこと、さらに公金受取口座の登録で資産が丸裸になるという誤解を解消することが必要です。いかがお考えでしょうか。 私の質問は以上です。答弁をお願いいたします。 〔区長酒井直人登壇〕 ○区長(酒井直人) 石坂議員の御質問にお答えいたします。 私からは、2の性別・性的指向・性自認についてで、まず(2)女性についてでございます。 女性管理職を増やす取組の強化のお尋ねです。区では、いわゆる女性活躍推進法に基づく特定事業主行動計画を定め、職員のワーク・ライフ・バランスと女性活躍を推進する取組を進めております。区の全管理職に占める女性の割合はここ数年2割前後で推移しておりまして、多様な視点で区政、あるいは区民サービスの提供・改善の取組を進めるためにも、この割合を高めていく必要があると考えております。今後もワーク・ライフ・バランスに資する環境整備をさらに強化するとともに、女性リーダーのロールモデルの設定など、女性職員の昇任意欲やモチベーションを高める取組を同様の課題を抱える近隣区や区内企業とも連携して進めてまいりたいと考えております。 最後に、性的マイノリティを対象としたパートナーシップ宣誓制度と住民票の関係についてでございます。 同性パートナーの住民票への「夫(未届)」、あるいは「妻(未届)」の記載については、他自治体との事務の統一などの課題もありますが、中野区はパートナーシップ宣誓制度を導入していることからも、その理念に沿った検討を直ちに行ってまいりたいと考えております。 〔教育長田代雅規登壇〕 ○教育長(田代雅規) 私からは、性別・性的指向・性自認についての御質問の中から、学習指導要領を超えた内容を含む性教育について回答させていただきます。 本区では、中学校が東京都が実施する性教育の授業実施指定校として、学習指導要領に示されていない内容を含む授業を保護者の了解を得た上で実施しております。今後とも、子どもたちの状況や社会的背景に合わせて保護者の了解を得た上で継続的に実施してまいります。 2点目の学校におけるSOGIハラスメントの防止及び教職員への指導についてですが、各教科の学習や東京都教育委員会の人権教育プログラムに基づいて、性自認・性的指向等について指導し、LGBTの児童・生徒に対する偏見や差別の防止に努めております。教職員向けには、文部科学省が作成したリーフレット等に基づいてSOGIハラスメントが発生しないよう指導してきており、こうした取組を継続してまいります。 〔総務部長濵口求登壇〕 ○総務部長(濵口求) 私からは、ユニバーサルデザインと新区役所におけるスパイラルアップについての御質問にお答えいたします。 初めに、新庁舎における案内・誘導についてでございます。新庁舎に敷設している点字ブロックにつきましては、法令に基づき必要な場所に設置しておりまして、視認性等の基準を満たした製品を採用しております。視覚障害者への誘導については人的対応を基本と考えておりまして、道路からの誘導ブロックは1階の総合案内や防災センターに案内しております。また、人的対応を望まない方もいらっしゃることから、各階には触知案内図を設けることによりまして案内することとしております。障害福祉課のある3階窓口についても、フロア案内人等による人的誘導を行うことにより適切な案内ができていると考えております。階段等につきましても、関係法令に照らし安全性は確保できていると考えておりますが、御指摘いただいた箇所につきましては、今後の利用状況などを見極め、是正が必要となった場合は必要な対応を図ってまいります。 続きまして、フロア案内サインについてでございます。サインの表記につきましては、視認性及びデザイン性などの観点を踏まえ全庁で検討を進めて調整してまいりました。引き続き区民に分かりやすい表記となるよう検討してまいります。 次に、非常時の対応についてでございます。非常時には、車椅子利用者をはじめ、来庁者の安全を最優先に、職員が中心となって避難、誘導を行うことが基本となります。平常時の午後5時以降につきましても、南側の階段を利用して各フロアから避難者が1階まで降りることを可能としてございます。また、火災発生時は避難経路確保のため、階段や執務室の扉が解錠される設計となっているため、北側エレベーターを使用して避難することが可能となります。引き続き様々な事態を想定し、非常時の対応について検討してまいります。 次に、分かりやすい案内・誘導の検討についてでございます。外国の方などをはじめ、様々な利用の方に必要な情報が効果的に伝わるよう、その手法について検討してまいります。 最後にその他で、利用者の声を捉えた検討についてでございます。様々な機会を通して利用者の声を捉えていくことが重要であると考えておりまして、新庁舎開設後の利用状況を踏まえ検討してまいります。 〔企画部長岩浅英樹登壇〕 ○企画部長(岩浅英樹) 区政資料センターの取扱いにつきましてお答えをいたします。 新庁舎移転後は、1階総合案内横に区政資料センターを設置しておりまして、オープンデータ化推進等の観点から閲覧及び複写需要の高い資料を配架しております。資料の閲覧につきましては、より多くの方に座って利用いただけるよう、ナカノバやシェアノマなどで閲覧することが可能な旨、案内しているところでございます。今後も閲覧資料一覧を掲示するなど充実に進めてまいります。 〔DX推進室長滝瀬裕之登壇〕 ○DX推進室長(滝瀬裕之) 私からは、マイナポータルと公金受取口座についてお答えいたします。 まず、公金受取口座の登録促進に向けた施策についてでございます。事務経費の削減及び区民の手続の簡素化などが期待できることから、公金受取口座の登録促進については重要と捉えておりますが、現時点で区として独自にインセンティブを上乗せするなどの対応は考えていないところでございます。 続きまして…… ○議長(酒井たくや) 質問時間は終了しております。答弁は結構です。 以上で石坂わたる議員の質問は終了します。
中野区議会議員 小宮山 たかし 1 子育てひろばについて 2 ためまっぷなかの・公益活動について 3 その他
○議長(酒井たくや) 次に、小宮山たかし議員。 〔小宮山たかし議員登壇〕 ○22番(小宮山たかし) 小宮山たかしでございます。昨年度リニューアル工事されて、床のペンキも塗り直された第二中学校のプール開放に行ってきたんですが、シャワー室前の床が濡れていまして、素っ転びそうになったところを左足1本で踏ん張ったら膝を捻挫してしまいまして、シャワー室前の床の塗装が滑りやすいのはけしからんと区を相手に損害賠償請求してやろうかと考えているところではありますが、今回は子育てひろばについて伺います。 そもそも中野区の子育てひろばは、児童館の全廃を前提にして整備が進められてきたものであります。その多くは、児童館に比べて狭い空間で乳幼児しか利用できない。未就学児は利用できるという規定は一応ありますが、3歳以上ぐらいになると使いにくい雰囲気がある。兄弟利用もしにくい。職員の質を担保する規定も曖昧です。意欲や知識や経験のどれかがあればいいということになっている。資格がなくて、子育て等の経験がなくても職員になることは可能です。中野区は、こんなものと引換えに児童館をなくそうとしていた。児童館全廃を、私の一票と、その他大勢の皆さんのおかげで阻止することができたのは、私のこれまで13年間の議員生活の中でも最大の功績の一つであると自負をしております。そして今、私をはじめとする議会の判断で児童館が守られた今、子育てひろばは一体どうあるべきなのか、改めてその在り方を見直すべきではないでしょうか。 区内の子育てひろばは11か所、年間利用者が最も多いのは中部すこやか福祉センターのどんぐりです。住宅街の中で駅からも遠く、立地がよいわけではないのですが、令和4年度、約5,000組の親子が利用しました。ここは面積も狭くないし、部屋も明るい。特に何があるというわけではありませんが、熱心で親切な職員さんもいらっしゃる。仲町児童館がつぶされ、付近に児童館がなくなってしまった中で貴重な親子の憩いの場となっています。 その一方で、利用者が少ないのは、打越保育園に併設されたパレットひろばと沼袋のエレベーターの壊れたビルの3階にあるペンギン広場です。両者とも立地は悪くないんです。立地は悪くないのに利用者は少ない。打越保育園パレットひろばの令和4年度の年間利用者は、親子合わせて392組、運営経費は665万円ですから、1組当たりのコストは約1万7,000円です。1万7,000円もかけて、たった数時間子育てひろばを使うぐらいなら、そのお金でディズニーランドにでも行っていただいたほうが区民の満足度は高いのではないでしょうか。ここは週5日、1日5時間営業で、令和4年度は236日開設、1日当たりの利用者は約1.7組、その利用者が午前から午後までずっと居座るわけではないですから、ここに常駐する2名の職員さんは、誰も来ない部屋の中で大人2人、一体1日何をして過ごしているんですか。1日5時間勤務でワーキングプアにならずに生活していけるんですかということが気になります。 壁を1枚隔てた隣には、同じ会社が運営する保育園がある。私がちょっと賢い経営者ならば、1日1.7組しか来ない子育てひろばで暇を持て余している職員には、誰も来ない子育てひろばには、お客さんが来てインターホンが鳴ったら行けばいいんだから、ちょっと保育園を手伝いなさいと、そう言いますよ、私がちょっと賢い経営者ならば。子育てひろばの利用者が少なければ少ないほど保育園の運営は楽になる。実際どうしているのかは分かりませんが、私が経営者ならばそうします。 そして、もう一つの沼袋のエレベーターの壊れたビルの3階にあるペンギン広場。ここは設立当初から不自然なことが多かった。区が、ここと子育てひろばの契約を結ぶ1年前の2018年、どこからともなく現れた団体が沼袋のビルの一室で週2回、有料の子育てスペースを始めた。わざわざビルの一室を賃貸して週2回の子育て支援活動をして、多少の補助金を受けたとしても採算が取れるわけがない。どうするんだろうと思って見ていたら、中野区はいつの間にか随意契約で議会への口頭報告のみで、ここを子育てひろばにしていた。どうも、当時の区とこの事業者との間で、水面下で何らかのやり取りがあったんじゃないかということを私は疑っております。その事業者は、品川区で子ども食堂を運営しているNPO法人という触れ込みであったんですが、中野区で子育てひろばの契約を結んでから間もなく、その子ども食堂はやめてしまいました。そのペンギン広場で働いていたという元スタッフ5人が区の担当部署に、経営者によるパワハラ、モラハラの相談をしに来たことがある。それとはまた別のスタッフが、また別の機会に経営者によるパワハラ、モラハラの相談をしに来たこともある。そうした記録が複数回区には残っているはずですよね。まさか区の担当課長が替わったら、そのパワハラがなかったことにリセットされてしまうわけではないですよね。労働環境があまりよくないために、1か月で3人の職員が辞めたこともあると私は聞いていますが、区の担当部署もそれを御存じないわけはないですよね。 ペンギン広場の運営経費は年約687万円で、年間利用者は696組。1日当たりの利用者は約2.9組。1組当たりのコストは約9,900円。9,900円あれば、さっきディズニーランドは行ったんで、今度はディズニーシーに行けますよ。そのほうが利用者の満足度は高くなるはずです。中野区ありがとう、酒井区長ありがとうと、みんなそう言うはずですよ。ディズニーシーと等しいだけの価値が、それだけのコストをかける意味が今のペンギン広場にあるんですか。どうしてブラックといううわさが絶えないこの事業者と毎年毎年契約を更新しているのか。私には理解ができません。何か弱みでも握られているのか。何か接待でも受けているのか。一生懸命仕事をしていらっしゃるであろう職員さんにこんなことを言いたくないですけども、どうしてもここと随意契約しなければならない理由が何かあるとは私には思えないんですよ。 私がこれまで挙げた数値は、コロナ禍の影響もある令和4年度のデータを基にしていますので、それ以降多少の数字の改善はあるでしょうけれども、経営者の体質とか敷居の高い建物の構造とか雰囲気というものは今も変わっていないはずです。子育てひろばの中には極端に利用者が少なくコストパフォーマンスの悪いところや、職員に対するパワハラのうわさが絶えないところがある。中野区の子育てひろばは、児童館の全廃を前提につくられたはずの施設であります。私の1票と、その他大勢の皆さんの力で中野区の児童館が守られた今、子育てひろばの在り方を見直すべきではないでしょうか。 次に、公益活動について伺います。 様々な社会課題の解決に向けて区民自らが取り組んでいく、区民と区民が支え合っていく公益活動を支援することは、結果として、その社会課題に対する行政の負担を減らすことにもつながる。私はその信念を持って、これまで個人としても議員としても公益活動、市民活動に取り組んでまいりました。 中野区は、公益活動の政策助成として年間1,850万円の予算をつけていますが、その一方で、たった3日間のプロジェクションマッピングには、結果として寄附金や補助金を駆使したとはいえ、たった3日間で5,000万円の予算をつけていました。おかしいじゃないですか。また、世の中の大抵の自治体には存在する市民活動支援センター的なものが中野区だけには存在しない。中野区の公益活動支援体制は非常にお粗末であるということを私はこれまでずっと訴え続けてきました。 その暗闇の中で一筋の光明となったのは、公益活動イベント情報掲示板ためまっぷなかのの開始であります。区内各地のいろんなイベント情報を収集して発信していく。その副産物として、区内のどこでどんな団体が活動しているか、これまで把握できていなかった情報も可視化されていく。私も個人的に情報収集して発信する、そういう活動を10年以上続けておりまして、ためまっぷなかのには大きな期待をしたものです。 前回2月の本会議で、私はためまっぷなかのに区主催のイベント情報がほとんど載っていないのはおかしくないですかということを指摘させていただいたのですが、あれから4か月たった今もその状況は変わっておりません。伝統工芸展なんて区の予算を70万円も使って、区報の表紙と表紙裏も使って代々的に宣伝しているのに、ただで使えるためまっぷなかのには載っていない。ほかにも、ランニングフェスタ、ふれあい運動会、区民と区長とのタウンミーティング、地域での教育委員会などなど、区が主催や協賛する様々なイベントの情報が区のホームページや区報には載っているのに、ためまっぷなかのには載っていない。区として、区主催のイベントに人を呼ぶ気が、ためまっぷなかのを活用していくつもりが本当にあるんですか。区報や区ホームページを所管する広聴・広報課には情報が集まるのに、ためまっぷなかのを所管する地域活動推進課には情報が集まらない。広聴・広報課がちょっと気を利かせて制度を整えて情報を流せばいいだけの簡単な話じゃないですか。それがどうしてもできないというのであれば、広聴・広報課が直接ためまっぷなかのを運用すればいいじゃないですか。 ためまっぷの運営会社の方から聞きましたが、同じくためまっぷを導入している宮城県名取市では、市長自らがためまっぷを毎週チェックして、記載漏れがある場合は、部課長会議で市長自ら掲載の催促をしているそうです。議員が議会で催促しても効き目がない。担当課長が催促しても効き目がない。こうなったら、区長、お願いしますよ。 区長のフェイスブックページを見ると、ためまっぷなかのには掲載されていないはずのイベントにいろいろ精力的に顔を出していらっしゃる。つまり、区長の下には様々なイベント情報が集まっているはずで、そういう多種多様なイベント情報をぜひ下々の区民にも事前に共有をしていただきたい。楽しいイベントがあったので行ってきましたという楽しげな投稿を後から見せられても、下々の区民はどうしようもないんですよ。指をくわえて見ているしかない。 今、中野区には、学び場ステーションというなかのZERO指定管理者がつくった情報の墓場のような全く使えない情報サイトがあります。一つの区に使えない情報サイトは二つも要らない。あのmixiのように、一度寂れた情報サイトは、その後どんなてこ入れをしてもなかなか復活はできないものです。ためまっぷなかのが情報の墓場になるか、あるいは区民に浸透していくか、今が瀬戸際だと思いますよ。私がこの質問を前回の本会議に続いてするのは2回目になりますので、よく聞いてください。ためまっぷなかのの活用の在り方を見直すべきではないですか。 次に、公益活動の一環としての業務委託の提案制度について伺います。 酒井区政が誕生してからこの6年、業務委託の提案をしてきた団体は計12件。そのうち採用されたのは5件でありました。田中区政のときは計37件の応募があり、たった4件しか採用されなかった。酒井区政下において採用率は上がったものの、年間応募件数は年に平均2件程度しかなく、年に平均3件の応募があった田中区政時よりさらに減っています。酒井区政においてもこの制度の硬直化が進んでいると言えそうです。 一方、豊島区の類似制度、豊島区民による事業提案制度は令和5年度233件もの応募があり、その中から区が10テーマを選定し、区民投票によって選ばれた6テーマが今年度予算に反映されたそうであります。繰り返します。豊島区は233件、中野区は2件。どこが違うのかというと、中野区の業務委託の提案制度は豊島区とは違って、提案者自身がその事業を実施しなければならない。提案するにはそれだけの覚悟と責任が伴うんです。これではハードルが高い、高過ぎる。区民の声を聞く酒井区政において区民がより気軽に区政参画できるよう業務委託の提案制度を見直すべきではないでしょうか。 御清聴ありがとうございました。 〔区長酒井直人登壇〕 ○区長(酒井直人) 小宮山議員の御質問のうち、私からは子育てひろばの在り方についてお答えします。 子育てひろばは、乳幼児親子が身近な場所で気軽に利用できる交流の場を提供し、乳幼児親子同士の交流を深める取組や子育てについての相談、情報提供などの援助を目的として整備を進めてきたところであります。今後は、より多くの方が気軽に利用できるよう質の向上を図るとともに、委託の在り方などについても検討してまいります。 〔地域支えあい推進部長石井大輔登壇〕 ○地域支えあい推進部長(石井大輔) 私からは、ためまっぷなかの・公益活動についての御質問にお答えいたします。 まず、ためまっぷなかのの活用促進についてでございます。ためまっぷなかのの運用に当たり、職員の積極的な活用を全庁的に促すため、区職員向け説明会を行ったところでございます。今年度は新規採用職員研修におきまして、ためまっぷなかのの活用を促したところでございます。ためまっぷなかのにおける情報発信機能を有効に活用するため、さらなる運用の改善を図ってまいります。 次に、業務委託の提案制度の見直しについての御質問にお答えいたします。業務委託の提案制度につきましては、制度の在り方について課題の整理を行っているところでございます。区民公益活動推進協議会での議論を進めてまいります。 ○議長(酒井たくや) 以上で小宮山たかし議員の質問は終わります。
中野区議会議員 吉 田 康一郎 1 育児支援政策について (1)出生率の低下について (2)ブラックホール型自治体について (3)幼稚園の給食費支援について (4)経済的支援について (5)その他 2 育児世帯の定着を阻害しない住宅政策について (1)ワンルームマンション規制について (2)その他 3 区の区民に支給や還付等をする口座の一元化について 4 その他
○議長(酒井たくや) 次に、吉田康一郎議員。 〔吉田康一郎議員登壇〕 ○20番(吉田康一郎) 育児支援と防災緑地と平らな歩道の中野を創る会、吉田康一郎です。よろしくお願いいたします。 まず、育児支援政策について伺います。 現在、誰もが認めるとおり、我が国の最大の問題は人口減少です。少子化対策は国全体の最重要の課題であります。 2011年5月に日本生産性本部が発足させた有識者会議日本創成会議が、2014年5月に提言「ストップ少子化・地方元気戦略」を発表し、提起された消滅可能性自治体という概念は社会に大きな衝撃を与え、政府はまち・ひと・しごと創生本部を設置し、同総合戦略を策定し実施することとなりました。 昨年7月、この後継となる有識者会議人口戦略会議が発足し、本年1月に提言書「人口ビジョン2100」を、4月には「令和6年・地方自治体「持続可能性」分析レポート」を発表。新たな分析手法を加え、「ブラックホール型自治体」という分類を示し、この概念も我が国が抱える少子化問題の重要な一側面、該当する自治体に内在する重要な問題を明確に指し示すものとして注目を集め、大きく報じられました。 ブラックホール型自治体とは、出生率が低く、本来は消滅可能性自治体であるのに、他地域からの人口流入に依存して人口の維持や増加を享受し、消滅可能性自治体とならないでいる自治体を指します。東京都の特別区23区の中で16自治体がブラックホール型自治体であり、我が23区内でも出生率が低い中野区はその典型であります。 10年前の日本創成会議の提言も、今年の人口戦略会議の提言も、総花的で各方面に配慮し過ぎに思われる点はありますが、穏当な内容であり、消滅可能性自治体、あるいはブラックホール型自治体という問題提起も、出生率の低い自治体にとっては耳の痛い指摘でしょうけれども、絶対に取り組まなければいけない現実の課題であります。 本定例会の一般質問初日、区長与党会派の、ふだんは理知的な議論を行うように思われる議員から、本件有識者会議の提言に的外れな矮小化を試みるような議論がなされ、何を守りたいのか非常に残念に感じました。そして、この問題に関し、4月25日の中野区長定例記者会見で示された区長の認識は残念の限りでありました。メディアから、これはTOKYO MXです。23区で出生率が2番目に低いことについての受け止めはと聞かれ、区長の回答は、出生率が低いのは昔からだが、中野は賃貸が多く全国から人が出てきて住んでいる。しかも、学生や会社で働き出す人、結婚していない人が住むまちだから、出生率が低いから子育て環境が云々ということにはならない。そして朝日新聞から、ブラックホール型自治体と指摘されたことについての受け止めはと聞かれ、東京に出てくる人が最初に住むまち。学生生活、働き出して転勤で出ていく、結婚して出ていく、子どもができて出ていく。流動性が激しい。中野区に住むんだからブラックホールで消えてしまうのではなく、出ていって活躍されると思っていると答えています。地方から出てきた独身の人が住むからいい、あるいは子どもができたら出ていくけれど、行った先で産み育てるから中野の出生率は低くてもあまり問題がない。人が消えるわけではないから、ブラックホールではない。こういう答弁は何なんですか。ブラックホール型と指摘をされているのは、そういう問題意識ではありません。産み育てる人の比率が下がってしまっている。過去に比べて下がっている。他の自治体より下がっている。こういうことが問題であります。他の地域からの人口流入に依存するのではなく、中野区民がいかに子どもを産みやすく、育てやすく、そして区外に去らずに住むことができるようにするか、それが施策として必要です。 今月5日、厚生労働省が公表した人口動態統計によると、令和5年に都内で生まれた子どもは8万6,347人で戦後最少。また、合計特殊出生率について、東京都は初めて1.00を切り0.99となりました。少子化に歯止めがかかっていません。 さきの第1回定例会における一般質問において、令和4年の合計特殊出生率の区の数値及び23区の順位を聞きましたところ、合計特殊出生率は0.92、23区の順位は22位で、依然として低い水準であると認識しているとの答弁でありました。このような状況がある中で、区が掲げる子育て先進区は実現していると認識しているのか改めて聞きます。そして、ブラックホール型自治体と評価されたことについて、どのように受け止めているのか、改めてお聞きをします。 今年度から来年度にかけて次期基本計画の検討が予定されると聞いています。次期基本計画においては、少子化対策を政策の最優先の柱に位置付けて、その成果が測れるように客観的指標として合計特殊出生率の設定をすべきと考えます。この点について、私は現行の基本計画の策定過程において、何度か取り上げましたが、子ども女性比を向上させるという漠然とした文言にとどまり、具体的な目標値の設定はなされませんでした。ぜひ次期基本計画においては、ブラックホール型自治体を脱却するために客観的な成果指標、合計特殊出生率など、そして目標値を設定し、区の政策効果を測れるようにすべきであると考えます。区の見解を伺います。 幼稚園の給食費支援について伺います。 区では、今年度より区立小・中学校の給食費を無償化し、私立小・中学校の給食費の相当の支援を行い始めました。また、保育園については、従前より保護者の負担は保育料のみで、給食費相当の負担はありません。しかし、幼稚園の給食費については、いまだに一部を除き保護者の負担となっています。 そこで、23区で私立幼稚園の給食費相当額の全額、あるいは一部の支援を行っている区は何区あるのか。そして区立幼稚園で給食費を出している区は何区あり、そのうち無償としている区が何区あるか伺います。そして、他区の直近の状況を踏まえ、当区でも幼稚園の給食費相当の支援を進めるべきと考えますが、見解を伺います。 そして、最後にさらに下がった合計特殊出生率の向上に向けて、区の育児環境全体の底上げが必要であり、先進国の事例を参考として、区として改めて現金給付による支援を追加すべきと考えますが、見解を伺います。 次の質問を短くいたします。 育児世帯の定着に重要な条件となるのが、育児世帯が居住しやすい住宅と住環境の整備であります。中野区は、基本構想・基本計画、第4次中野区住宅マスタープランで、子育てしやすい住宅・住環境を誘導し、子育て世帯が定住できる住まいづくりを進めますと。このような文言をそれぞれに記しています。 そのような住宅の誘導について、ワンルームマンション規制というものがございます。我が区では、中野区集合住宅の建築及び管理に関する条例がこれに当たります。この条例の内容を23区の各区の同様の規制と比べると、住戸の最低床面積やファミリー世帯向け住戸の附置戸数等、我が区よりも厳しい規制、誘導を行っている区が複数あります。我が区としても他の自治体と同様の、より誘導をきちんと厳しく行うように条例を変えるべきだと思いますが、いかがでしょうか。 最後に、豊島区では狭小住戸を有する集合住宅の建築を抑制し、得られた税収を良好な住宅供給の支援に投入するためのワンルームマンション税を導入しています。我が区も同様の税の導入を検討してはどうかと思います。見解を伺います。 他にも質問がありましたが、時間となりましたので、質問を終わります。御清聴ありがとうございました。 〔区長酒井直人登壇〕 ○区長(酒井直人) 吉田議員の御質問にお答えいたします。 私からは、まず最初に、ブラックホール型自治体についての御質問です。出生率が低いにもかかわらず、他の地域からの人口流入により若年女性の人口減少が少ない自治体がブラックホール型自治体と評価されているということでございます。子育て先進区の実現を目指し、子育てしやすいまちづくりを進めていくことによって、子育てを担う世代の流入が生じるものと認識をしております。今後も子どもを産み育てやすいまちの実現に向けた政策や施策を推進していくことによって、出生率の向上にも資するものと考えております。 次に、次期基本計画における成果指標と目標値の設定です。 これまでも基本計画の策定に当たっては、区の政策や施策の成果を把握できるような指標や目標の設定に努めてきたところであります。次期基本計画の策定に当たっては、より適切な内容の指標や目標を設定できるように検討してまいります。 〔子ども家庭支援担当部長森克久登壇〕 ○子ども家庭支援担当部長(森克久) 私からは、育児支援政策についての御質問のうち、まず出生率の低下についてに関連して子育て先進区の実現についてお答えをいたします。 区が目指す子育て先進区は、子どもと子育て家庭の満足度の高いまち、多くの子どもと子育て家庭から選ばれるまちでございます。区は、中野区基本計画におきまして、子育て先進区の実現を重点プロジェクトの一つとして掲げ、子どもと子育て家庭に対するセーフティネットの強化、子育て・子育ち環境の整備などに取り組んでいるところでございまして、着実に歩みを進めていると認識をしております。引き続き基本計画の後期の取組を具体化した実施計画に基づき、子育て先進区の実現に向けて取組を進めてまいりたいと考えております。 続きまして、経済的支援についてお答えをいたします。 都の018サポートの実施など、子育て世代への経済的な支援につきましては、全体的には拡充されてきていると考えております。区独自の経済的な支援につきましては、その効果や公平性、財政負担などを総合的に勘案していく必要がありまして、引き続き他自治体の取組等を研究してまいります。 〔子ども教育部長石崎公一登壇〕 ○子ども教育部長(石崎公一) 私からは、幼稚園の給食費支援についての御質問についてお答えします。 初めに、23区の給食費支援の状況についてでございます。私立幼稚園の給食費相当額に対して何らかの支援を行っているのは11区でございます。一方で、区立幼稚園で給食を提供しているのは12区で、そのうち給食費を無償としているのは6区でございます。 続きまして、区の幼稚園給食費支援についてでございます。区において私立幼稚園の給食費について、所得が一定未満の世帯等に対しまして副食費の補助を行っているところでございます。幼稚園は給食を提供している園もありますが、一方で弁当を持参している園もあり、一律に補助を行うことは難しいことから、現時点で補助を行うことは予定してございません。 〔都市基盤部長松前友香子登壇〕 ○都市基盤部長(松前友香子) 育児世帯の定着を阻害しない住宅政策についてお答えいたします。 集合住宅条例の見直しについて。良好で質の高い住宅の供給を誘導していくため、適宜条例の見直しについて検討していくことは必要であると考えております。住戸の最低床面積の引上げ、これは建築主への過度の負担とならないよう慎重に対応する必要がございますが、ワンルームタイプ住戸の供給を抑制するため、ファミリータイプ住戸の附置の規定については見直しを検討していきたいと考えてございます。 続いて、ワンルームマンション税の導入について。豊島区が法定外税としてワンルームマンション税を導入していることは承知してございます。ワンルームマンション税の導入については、その効果、メリット・デメリット等について研究していきたいと考えてございます。 ○議長(酒井たくや) 以上で吉田康一郎議員の質問は終わります。
中野区議会議員 立 石 り お 1 自治体DXについて (1)来庁せずに相談できる体制整備について (2)庁舎のインターネット環境について (3)ICTを活用した見守り・支えあい支援について (4)その他 2 教育DXについて (1)パソコン教室のラボ化について (2)その他 3 将来を見据えた保育の人員確保について (1)新しい配置基準と、こども誰でも通園制度について (2)保育の人員確保について (3)その他 4 その他
○議長(酒井たくや) 次に、立石りお議員。 〔立石りお議員登壇〕 ○21番(立石りお) 令和6年第2回定例会において一般質問いたします。 初めに自治体DXについて。来庁せずに相談できる体制整備について伺ってまいります。 新しい庁舎のコンセプトに「迷わない、待たない、動かない、書かない」、四つのないにプラス1で「行かない」スマート窓口を掲げております。庁舎移転後、庁内の職員にはMS365を搭載した新しい端末が配備されたことにより、全庁の職員がTeamsの機能を活用することで外部とのウェブ会議ができる環境が整備されました。しかし、現在でも対面を原則としている手続や申請業務があります。また、7月1日からスタートするナカノバの予約に関しては、一般利用者はLINEで2か月先の利用予約まで受け付け、文化振興を目的とした団体には半年先の利用予約を受け付けるようになります。こちらの予約には対面の面談が必要となっております。そのほかにも、妊婦の方や介護関連など移動の困難な方が対象となる福祉系の手続においても対面原則となっている手続があります。移動が困難な方々に関してはウェブ会議のニーズも高いと考えます。反対にデジタルが苦手な方は対面を希望される方も多いと思いますので、行政サービスを受ける区民が、来庁するか、来庁しないか選べるよう、ウェブ会議への対応も進めてほしいと思います。区としては、これまで申請業務については全庁的に調査をして、法令に照らし電子化が可能か検討を進めてきたと思います。ただ、対面原則の手続や面談については本格的な調査を行っていないと認識しております。全庁的に対面原則となっている面談・面接を調査し、ウェブ会議への対応が可能なのか課題を整理した上で推進していくべきと考えます。区の見解を伺います。 続いて、庁舎のインターネット環境についてです。新しい庁舎6階の会議室は、審議会など来庁者も利用できるスペースですが、来庁者向けのWi-Fiが整備されておりません。無線LANの整備範囲を検討していた当時は、審議会は紙の資料を配布することを想定していたとのことですが、その後ペーパーレスで運用するよう方針が変更になったことから整備ができていないとのことです。 令和6年度予算で、区の会議に参加する一般来庁者に貸し出すため、単年度リースのルーターを導入しているとのことですが、利用状況や通信費などの費用対効果を比較した上で、無線LANの整備も検討する必要があると考えます。区の見解を伺います。 また、地下駐車場のエリアなど、職員、来庁者がそれぞれ無線LANを使用できないエリア、また電話などの通信の接続が不安定なエリアを全庁的に調査していただきたいと思います。特に、現在無線LANが引かれていないエリアに関しては、議会に報告をした上で、環境整備の必要性について再度検討していく必要があると考えます。区の見解を伺います。 続いて、ICTを活用した見守り・支えあい支援についてです。 すこやか福祉センターでは、子育て相談支援システム、母子保護・乳幼児健診システム、児童相談システム、ほかのシステムを合わせて七つのシステムを活用して相談業務を行っているため、複数のシステムを閲覧、更新する必要があります。また、精神保健関連の情報は手書きの資料で管理しているため入力の手間が発生しています。 中野区実施計画によると、今年度にすこやか福祉センターのアウトリーチ活動における相談支援業務システムの導入計画を作成して、来年度にシステムの導入が予定されております。こども家庭庁は、教育分野の複数のシステムを閲覧できるようにし、児童・生徒の学業、健康状態、家庭状況など様々な複数のデータを一つの画面にまとめてダッシュボードに表示し、可視化することで、効果的な学級運営やきめ細かい個別指導・支援に役立てることや、学習指導面では児童・生徒の学びに関するデータを広く活用することで効果的な学級運営につながることとし、教育データの利活用の方針を打ち出しています。福祉の分野においても、様々な所管やシステムにまたがるデータをまとめて表示・分析できるようになることで、教育委員会や福祉分野が所有する相談情報などを共有することができます。また、様々な情報を分野横断的に参照することで、アウトリーチなどで行うケースワークの際にも活用できると考えます。複数のシステムを横断的に閲覧できるシステムの導入を検討してはどうか、区の見解を伺います。 また、今年度、児童相談所では相談業務システムを導入しており、端末にLTEの閉域網を搭載しており、出先からも相談内容をシステムに更新できる体制を目指しております。すこやか福祉センターの相談業務においても、類似の業務が発生するため、同様のシステム導入が考えられると思いますが、区の職員などがケースワーク業務において訪問時に活用する上でどのようなシステムの導入を検討しているのか区の見解を伺います。 また、こちらで検討した内容については、教育DXにも共通する内容が多々あるため、教育委員会に対しても適時情報共有をお願いいたします。 続いて、教育DXについてです。 パソコン教室のラボ化について伺います。 近年、生成AIなど技術革新の速度は加速しており、人間に求められる能力も刻々と変化をしております。かつて、ものづくり大国と呼ばれた日本の技術力の低下やデジタル人材の不足といった課題は深刻なため、テクノロジーに関するリテラシーを底上げするための教育環境の整備は急務であり、児童・生徒に最先端のテクノロジーを学ぶ機会を提供する必要があります。小・中学校のプログラミング教育が必修化されましたが、さらなる深化が求められております。 初等中等教育における技術教育を研究する日本産業技術教育学会は、学習指導要領の改訂を見据え、5月28日、中学校の技術・家庭科の技術分野を、情報活用能力をベースにものづくりの技術と情報通信技術を融合した新教科「テクノロジー科」に再編すべきと提言をしております。理系教育にアートの要素を加えて、創造力や問題解決能力を養うSTEAM教育の強化をするため、コンピュータサイエンスやプログラミング、3DプリンターやCAD、デジタルものづくり、ロボティクス、データ活用などの教育環境を整備すべきと考えます。 既に戸田市や渋谷区の一部の学校ではパソコン教室をSTEAM Labとしてリニューアルしています。また、イギリス、ドイツ、フィンランド、シンガポールなど、海外では10年以上前からこのような教育環境を整備する流れがあり、イギリスでは小学生から3Dプリンター、レーザーカッター、ロボットなどの最先端の機器に触れてものづくりの学習ができる環境が整備されております。 GIGAスクール構想により1人1台の端末が配備されたことにより、パソコン教室の必要性はなくなりつつあります。こういった施設や使われていない空き教室を活用して、子どもたちが最先端のテクノロジーに触れられる学習環境を整備してはどうかと考えます。実施に向けて現在どのような課題があるのか見解を伺います。もし課題をクリアし、区として実施をする場合には、指定校を募集し、意欲のある学校から導入を検討してはどうでしょうか。 最後に、将来を見据えた保育の人員確保について伺います。 今年度の4月から4歳から5歳の子どもらに対する保育士の配置基準の見直しがされ、現在は猶予期間になっております。また、現在試行で行っている保育園のこども誰でも通園制度については、令和8年度からは本格実施を迎えることになります。共同通信の記事によると、全国の市区町村にこども誰でも通園制度の実施に向けた不安を複数回答で聞いたところ、保育士確保などの体制整備が間に合わないとの回答が74%に上ったと報道されています。今後、全国的に保育人員の獲得競争が始まることが想定されることから、中野区としても対策を講じなければ相対的に保育人員の待遇が低下をし、今いる保育人員が流出してしまう可能性もあります。一方で、中野区としてどの程度の保育人員を確保していくべきなのか、利用者のニーズや園の経営状況、受入れ体制など複数の要素を勘案した上で検討を進めなくてはなりません。 こども誰でも通園制度に関しては、まだ利用ニーズが潜在化していないことから調査が必要です。例えば、生後4か月以内の乳児家庭に保健師、指導員が訪問するこんにちは赤ちゃん訪問制度などで、未就園児の親に接触できる機会を活用し、保護者ニーズを調査してはどうでしょうか、区の見解を伺います。 調査を踏まえ、利用者のニーズが多く、保育人員の増員が必要になると判断した場合には、今後獲得競争が激化することを見越し、中野区としても前提を改め、保育人員の処遇改善や業務負担軽減の対策を検討すべきと考えます。見解を伺います。 以上で私の全ての質問を終わります。御清聴ありがとうございました。 〔区長酒井直人登壇〕 ○区長(酒井直人) 立石議員の御質問にお答えいたします。 まず、自治体DXについて。来庁せずに相談できる体制整備についてでございます。 MS365の導入等によって職員がウェブ会議を行いやすくなるなど、区民や事業者の方ともスムーズに対応できる環境が整いました。対面の必要がない面談・面接については、原則オンラインで可能となるよう推進をしてまいります。なお、現在、全庁において面談・面接が原則となっている手続数等は把握していないため、今後調査を行うなどして実態を把握してまいります。 次に、会議用のインターネット環境についてです。本年6月5日から貸出しを開始し、現時点では貸出しの実績がまだありませんが、今後も引き続き利用状況等を確認し、費用対効果や区民の利便性を踏まえ、会議室への区民利用Wi-Fiの導入なども含めて検討してまいります。 新庁舎の通信状況についてです。地下駐車場等では、インターネットや電話の通信環境が不安定であることは認識をしております。今後、調査の実施と環境整備の必要性について検討してまいります。 次に、システムを横断したデータの活用について。すこやか福祉センターで行うケースワークは、対象者を中心として世帯の情報や本人の生育歴に関する情報など多岐にわたる情報を参照しながら支援を組み立てる必要があります。そのため、すこやか福祉センター内で保健師、福祉職などの専門職を中心としたPTを組成し、既存の複数システムのデータを横断的に閲覧活用する、いわゆる情報ダッシュボードの仕組みの導入に向けて検討しているところであります。 次に、訪問時のシステム活用についてです。現在、すこやか福祉センターで保健師等の専門職がケースの自宅などを訪問する際は、携帯電話を携行して通話等に利用しています。訪問先での相談支援においては、区や関係機関のホームページの閲覧、情報提供などの機会も多く、訪問先で過去の相談記録を参照することが可能になることで、より適切なケースワークにつなげることから、現在検討中のシステムにおいてはアウトリーチでの使用も視野に入れて検討してまいります。 次に、将来を見据えた保育の人員確保についてで、未就園児の保護者ニーズ調査についてでございます。今年度と来年度でこども誰でも通園制度の試行的事業を実施しているところであります。そこでの検証やこんにちは赤ちゃん訪問などの機会も捉え、未就園児の保護者ニーズを把握してまいります。 次に、保育の人材確保についてです。区では、保育士不足については現在でも課題と認識しておりまして、処遇改善策としては、保育従事職員宿舎借り上げ支援事業補助金や保育士等キャリアアップ事業扶助等を、業務負担軽減策としてはICT化推進事業補助等の事業を実施しています。 保育士確保におけるこども誰でも通園制度の本格実施による影響については、十分に精査した上で必要な支援について検討してまいります。 〔教育長田代雅規登壇〕 ○教育長(田代雅規) 私のほうからは、教育DXについての中で、コンピュータ教室の有効活用について御回答させていただきます。 子どもたちが最先端のテクノロジーに触れるには、整備だけでなく教育人材の育成や導入経費等が課題であり、コンピュータ教室の有効活用について、最先端の自治体の取組を参考に研究していきたいと考えております。 ○議長(酒井たくや) 以上で立石りお議員の質問は終わります。
中野区議会議員 斉 藤 けいた 1 防災政策について (1)ペットの同行避難について (2)その他 2 新たな門出のおもてなしについて (1)新庁舎における記念写真撮影スポットについて (2)中野区オリジナル婚姻届について (3)その他 3 その他
○議長(酒井たくや) 次に、斉藤けいた議員。 〔斉藤けいた議員登壇〕 ○6番(斉藤けいた) 令和6年第2回定例会、日本維新の会の立場から一般質問を行います。質問は通告どおりで、その他はございません。 1、防災政策について。 災害時におけるペットの同行避難について質問いたします。 平成30年3月に環境省が、人とペットの災害対策ガイドラインを発表いたしました。このガイドラインにおいて、自治体の役割としては、飼い主の自己責任を促すために、国の同行避難のガイドラインを住民に周知し、平常時からの備えの大切さを啓蒙しておくべきと記載されています。さらに、災害対策基本法に基づく国の防災基本計画には、地域防災計画における動物の取扱いの位置付けを明確化しており、動物の救護などが適切に行われるように整備体制を図ること、避難場所における家庭動物のためのスペース確保に努めることと明記されています。これは、動物愛護、被災者である飼い主の避難支援、そして放浪動物発生防止の観点からも行われるべきであり、民間との連携などの活用においても重要なことだと考えます。 これを前提に、中野区のペットの同行避難の現状と今後の対策について伺ってまいります。 まず、災害時のペットの同行避難の混乱を防ぐためには、事前にルール、情報の周知が重要です。これは、区民の皆さんはもちろん、地域の防災会の方々、さらには区役所職員の方々も同様です。中野区では43か所全ての避難所においてペットの同行避難が可能です。その中で、本年1月1日に発生した能登半島地震を踏まえ、現在区と防災会の方々との間でペットの同行避難についてどのような話が交わされておりますか。また、ペットの同行避難の区の方針に対し、43か所の避難所の防災会の方々は御理解を示されていますでしょうか。 能登半島地震では同行避難ができずに避難できなかった被災者のことが報道されました。中野区も同様に、被害が起きた際に実際には同行避難の準備ができていない、受け入れられないということが起きないためにも改めて確認をさせてください。また、避難所を開設する運営者向けの詳細な避難所のペット受入れガイドラインも必要だと考えますが、区の見解をお聞かせください。 中野区地域防災計画において、同行避難の受入れ場所は、原則として校庭の一部に設置していると定めています。校庭の一部とのことですが、各避難場所、具体的に校庭のどこのスペースをペットの避難スペースにするかは決められていますか。もし決められていない場合は、災害時の混乱を未然に防ぐためにも、校庭のどこの部分をペットの避難場所として使用するかを具体的に決めておく必要があると考えますが、区の見解を教えてください。 東京23区の自治体によっては、避難所運営会議や区、学校において検討し、あらかじめ動物専用スペースや行動エリアを定めると地域防災計画に記載されている自治体もございます。中野区においても、校庭の一部の記載だけにとどまらず、あらかじめ動物専用スペースや行動エリアを定めるまで踏み込んだ防災計画への記載が必要だと考えますが、いかがでしょうか。 東日本大震災、能登半島地震では、避難所での人とペットのトラブルとして、犬の鳴き声や臭いなどの苦情が最も多く、またアレルギーを持っている人と同じスペースで飼育することが難しい状況にあったなど、健康への影響について報告されており、私は現実的には人とペットはある程度スペースの区分けをする必要があると考えます。しかし、その一方で、ペットの避難場所が野ざらしの校庭ですと、気候による危険性を考慮した対策としては不十分であります。 他の自治体の事例を見てみますと、目黒区ではテントを使って雨風を防ぎ、なるべく室内につくるべきと記載。静岡県では、サッカーゴールや渡り廊下を利用するなど具体的なガイドラインが示されています。中野区においても、避難所の学校や町会で日頃使用しているテント、ブルーシート、サッカーゴールなど、ペットの避難場所で使用することを認めていただきたいと考えますが、区の見解をお伺いいたします。 荒川区では今年3月に、23区初の「災害時におけるトレーラーハウスの優先貸出に関する協定」を結びました。事業者は、地震など災害時の動物収容施設などの確保を目的として、荒川区からの要請に基づき、荒川区に対し、優先的にトレーラーハウスの運搬、設置、貸出しを行うとしたものです。能登半島地震でも、飼い主がペットとともに避難所に入ることができず、車中泊をするケースが多く見られました。車内のように狭い空間で長時間じっとしていると、人がエコノミー症候群になる危険性がありますし、夏の場合は、人もペットも熱中症になるおそれもあるため、十分に注意が必要です。中野区地域防災計画においても、車中泊者発生抑制に向けた取組も示されております。その解決策として、能登半島地震の際には、石川県でトレーラーハウスが動物収容施設として活用されました。中野区においても、ペットの同行避難がスムーズに行われなかった場合、同様なことが起きることが予想されます。中野区でも事前に、災害時におけるトレーラーハウスの優先貸出協定を結ぶことを提案いたしますが、区の見解をお聞かせください。 私は、昨年の第4回定例会の一般質問においてもペット防災に関しての質疑をいたしました。その中で、中野区独自のペット、動物に特化した防災ハンドブックやリーフレットの作成を要望いたしました。その後の進捗状況はいかがでしょうか。 現在中野区で既に作成されている愛犬手帳、愛猫手帳、中野区民防災ハンドブックにも、もう少しペットの同行避難や日頃からの備えに関する情報を増やしていただきたいと考えますが、区の見解をお聞かせください。 昨今、ペットの同行避難だけではなく、ペットの同伴避難に関しても、様々な自治体にて話題に上がっております。当区においても、現在災害時における同伴避難の設置を求める陳情が提出されています。私は、まずは区内避難所における同行避難の体制をしっかりと整え、周知していくことが重要だと考えます。現状の中野区のペットの同行避難にはまだまだ改善できる点があると思います。今回の質疑も含め、改善、また新たな試みを採用していただけることを要望し、次の項の質問に移ります。 2、新たな門出のおもてなしについて。 次に、新庁舎における記念写真撮影スポットについて伺います。 旧庁舎での出来事です。いつもどおり登庁する際に、中野区役所と書かれた黒い石碑の前で婚姻届を持って自撮りで写真を撮っているカップルに出会いました。お話を伺ったところ、婚姻届を出す前に記念写真を撮りたいと思い、区役所内、写真を撮れる場所を探し、最終的に入り口の黒い石碑の前で記念撮影をすることにしたとのことでした。旧庁舎の「中野区役所」と書かれていた石碑は重厚感はありましたが、決して写真映えするようなスポットではありませんでした。また、旧庁舎では、婚姻届を提出する前に記念写真を撮ることのできるような写真スポットはありませんでした。その後、他の自治体を確認したところ、写真スポットとしてのレベルの格差はあるにしろ、多くの自治体で記念写真を撮影することのできるようなフォトスポットが設置されていました。婚姻届を提出する日は特別な一日です。この特別な一日、感動をすてきに残したいというカップルの方はたくさんいるのではないでしょうか。 そこで、新庁舎においては、婚姻届を出す方に向けて、新たに記念写真を撮影することのできるフォトスポットの設置を要望いたしますが、区の見解を伺います。 また、中野区はパートナーシップ宣誓制度もございます。婚姻届同様、パートナーシップ宣誓書受領証を受け取ったカップルの方にも、担当職員の方からお勧めしていただくなど、撮影スポットですてきな写真を撮っていただきたいと考えますが、いかがでしょうか。 次に、中野区オリジナル婚姻届についてです。婚姻届は、国の通達で様式が決まっておりますが、余白のデザインについては各自治体で自由に決めることができます。全国的にも様々な自治体で、結婚、婚姻という人生の門出を祝福する気持ちでオリジナルの婚姻届を作成しております。中野区においても、中野区に愛着を持ってもらい、中野区に住み続けたいと感じてもらえるようなオリジナルの婚姻届を作成していただきたいと考えますが、区の見解をお伺いいたします。 デザインの作成に当たっては、高校生や大学生を含め、広く公募するという手法はいかがでしょうか。デザインの公募をすることによって、学生や若い方々が中野区の未来を考えるきっかけになると思いますが、区の見解をお聞かせください。 以上にて私の一般質問を終わります。ありがとうございました。 〔区長酒井直人登壇〕 ○区長(酒井直人) 斉藤議員の御質問にお答えいたします。防災政策についてで、ペットの同行避難の周知についてです。 現在、各避難所においてペットの同行避難に対応していくため、避難所運営会議や地域防災住民組織との連絡会議の中で周知して共有を図っているところであります。また、避難所のペット受入れのガイドラインについては、避難所運営会議等を踏まえて検討してまいります。 ペットの避難スペースについてです。ペットの具体的な受入れ場所については、避難所ごとの運営会議で検討し、ペット受入れに係る施設の利用方法を避難所マニュアルで示して、避難所運営を担う地域防災会と併せて共有しているところであります。 テント等の活用についてです。ペットの避難場所として学校が教育活動で使用しているテントやサッカーゴール、渡り廊下等の活用については、今後、避難所運営会議等を踏まえて検討してまいります。 次に、トレーラーハウスの活用についてでございます。ペットの避難場所は、現在校庭等の活用を考えておりますが、トレーラーハウスの活用も含め、他自治体等の先進的な事例も研究してまいります。 最後に、飼い主に向けた防災情報の周知についてであります。ペットの飼い主に向けた防災情報につきましては、非常時に活用していただけるよう、避難所一覧や日頃からの備えなどを盛り込んだ新たな区独自のリーフレットの作成を検討しているところであります。 〔文化・産業振興担当部長高村和哉登壇〕 ○文化・産業振興担当部長(高村和哉) 私からは、新たな門出のおもてなしに関する御質問にお答えいたします。 まず、新庁舎における記念写真の撮影スポットについてでございます。婚姻届を提出した方々が記念写真を撮影できるよう、庁舎2階のスペースの一角にパネルを設置する準備を進めているところでございます。記念写真撮影用のパネルは、パートナーシップ宣誓書の受領書の交付を受けた方々にもお使いいただきたいと考えておりまして、区ホームページや窓口で案内してまいります。 最後に、中野区オリジナル婚姻届についてでございます。記念写真撮影用のパネル設置と併せて中野区オリジナル婚姻届を作成したいと考えてございます。オリジナル婚姻届は、当面、中野区シティプロモーションキャラクターの中野大好きナカノさんを活用したデザインにより作成したいと考えておりますが、追加のデザインにつきましては公募することも検討してまいります。 ○議長(酒井たくや) 以上で斉藤けいた議員の質問は終わります。
中野区議会議員 井 関 源 二 1 中野区のDX(IT)施策について 2 区役所新庁舎と中野四季の森公園の動線について 3 『五等分の花嫁∽×中野区 五周年祭』について 4 その他
○議長(酒井たくや) 次に、井関源二議員。 〔井関源二議員登壇〕 ○7番(井関源二) れいわ新選組の井関源二です。よろしくお願いいたします。質問は通告どおり、その他の項目はございません。 1、中野区のDX(IT)施策について。 中野区ではペーパーレスなどデジタルトランスフォーメーション、ITを推進しているという認識でおりますが、そこでお伺いします。 ①個人情報保護委員会では、2023年度の企業や行政機関からの個人情報の漏えい件数が1万3,279件で過去最多だったと公表したそうです。個人情報が含まれる資料の誤送付や誤廃棄など人為的なミスが多かったそうです。中野区でもこれまで多くヒューマンエラーが発生している認識でおります。ヒューマンエラーは絶対起こります。ヒューマンエラーが発生することを前提としたシステム設計、理念が必要と考えていますが、現在中野区ではあまりそういった前提を感じません。中野区では、ヒューマンエラー、プランBなどをどのように考えているでしょうか。 ②新しい区役所になって、今後さらなる区民サービスの向上を期待しておりますが、利便性の向上とともに情報セキュリティに関する心配があります。中野区は情報セキュリティについてどのように考えて取組を行っているでしょうか。また、どのようにして高いセキュリティを保持しようと考えているのでしょうか。 ③中野区は職員の方が欠勤するとき、電話で連絡しているのでしょうか。受けるほうも電車内にいたり、朝の準備中に電話の対応をしたりしなくてはならないのは不便かと思います。オンラインで連絡するのを前提にしたらいかがでしょうか。 ④23区では、欠席の届出をオンラインで完結している学校が増えているそうです。中野区の学校でも、わざわざ電話で欠席を伝えるのではなく、オンラインで連絡することを前提として、電話はサブで選択できるような体制にしたほうがいいのではないでしょうか。 2、区役所新庁舎と中野四季の森公園の動線について。 区役所新庁舎と中野四季の森公園のスムーズな移動ができません。横断歩道があれば非常に便利になります。新庁舎が完成し、ナカノバ、NYAcafe側の出口から出てみると、中野四季の森公園やセントラルパークに行くためには南側のエントランス方面にいちいち戻らないといけません。先日セントラルパークでスマイルアロハというハワイアンのイベントが開催されているときに区役所に来たのですが、1階のナカノバではピアノと弦楽器の演奏が行われ、どちらも盛り上がっていました。せっかくお互い近い距離で、あそこで面白そうなことをやっていると思っても、直接的に移動できないのは不便です。また、庁舎で働いている方が、今日はセントラルパークでランチをしようと、セントラルパークで働いている方が、ちょっと今日は区役所のカフェや売店のパンにしようと思っても、現在の動線は不便です。子どもの移動があるので信号機のある横断歩道があればいいと考えます。もしくは地下駐輪場とつなぐ形で地下通路があればいいと思います。セントラルパーク内は駐輪禁止という柵の中に多数の自転車が止まっていますが、横断歩道もしくは地下通路ができれば、中野四季の森公園北側の駐輪場の利用率も高くなると考えます。現在道路を横断する方が大勢います。事故が発生する前に対策が急務かと思われますが、区の見解をお伺いします。 3、『五等分の花嫁∽×中野区 五周年祭』について。 皆さんは、現在開催されている「五等分の花嫁∽×中野区 五周年祭」のイベントは御存じでしょうか。また、「五等分の花嫁∽」という作品は御存じでしょうか。御存じの方、御存じではない方、いらっしゃるかと思いますが、原作は累計2,000万部、テレビシリーズを2期に劇場版をやり、現在新作の劇場版が制作されている大変人気がある作品だそうです。最初ブックファーストのポスターで、この「五等分の花嫁∽×中野区 五周年祭」のキャンペーンを知りまして、「ふうん、こんなことをやっているのか」と思ったのですが、その後、この区役所新庁舎の1階、ナカノのナカニワでチラシが置いてあるのを見まして、「中野区が関わっているのか。これは面白いことをやっているな」と思いました。 某議員からは原作を全巻持っていると言われました。某議員からは「誰推しですか」と聞かれ、「流し見していただけで、あまり知らないんです」とお伝えすると、大層失望した顔をされていました。今回通告した際も、この見出しの「五等分の花嫁∽」の横にあるSが横向きのマーク、これは相似記号というものだそうですが、どうやって変換するか分からなく省略していたのですが、事務局の方が「相似で出ます。載せたほうがいいです」と熱く言っていただきました。それくらい熱量がある作品のようです。 そして、「五等分の花嫁∽×中野区 五周年祭」のイベントですが、これは大きく分けて三つ。等身大パネルでのスタンプラリーと缶バッジがもらえるお買い物フェア、オリジナルグッズ販売だそうです。現在6月30日まで開催中だそうです。区役所の1階ナカニワに置いてあったチラシを、本日は議長の許可を得てこちらにお持ちしようと思ったのですが、数日前にチラシはなくなってしまいました。先日、サンロードにある甘味処に食事に行った際お伺いしたのですが、「すごい反響がある。20代から30代の方が来る。男女ともに来る。5月のゴールデンウイーク明けの売上げが助かった。880円以上購入すると缶バッジを一つもらえるが、痛バッグを作るため、一人のお客さんが880円分の注文を何回もしてくれる」と教えていただきました。痛バッグとは、かばんの外側に透明のホルダーがついていて、そこに同じ作品やキャラクターの缶バッジを並べ、作品やキャラクターへの愛を主張したものです。そして、「サンプラザが閉館中の今、こういったほかの地域から中野に来るイベントをまたどんどんやってほしい」と御要望がありました。 インターネットの感想を拝見すると、中野区でしか買えない今回のグッズをネットでも販売してほしいという御意見がありました。そこで何点かお伺いします。 ①まず、本キャンペーンの第二弾、第三弾をやってはいかがでしょうか。今回のキャンペーンは、オリジナルグッズを取り扱っているのはブックファースト中野店、文教堂中野坂上店、中野マルイの3店舗だそうです。もし第二弾ができたら、そのときは中野区役所のローソンやアザレアでも取り扱うのはいかがでしょうか。缶バッジがもらえる対象店にNYAcafeを加えてはいかがでしょうか。コラボメニューを用意するのはいかがでしょうか。来庁者が増えます。 「五等分の花嫁∽」に出演されている声優さんの、例えばオープニングイベント、感謝イベント、閉会イベントなどをやってはいかがでしょうか。「五等分の花嫁∽」には5人姉妹が出てくるのですが、そのキャラクターの声優さんは大変に人気があるそうです。なかのZERO大ホールではお客さんが入り切れないくらいの集客が見込めます。中野大好きナカノさんに5人姉妹のコスプレをしたオリジナルグッズを展開するのはいかがでしょうか。 「五等分の花嫁∽」の舞台は、愛知県東海市だそうです。そこで両自治体をまたぐキャンペーンをやるのはいかがでしょうか。中野区で購入したオリジナルグッズを東海市で撮影し、SNSでアップすると、抽選で別のグッズが当たったり、イベントに参加できたりするのはいかがでしょうか。お互いの自治体で相互でやればウィン・ウィンです。さらに、JRや旅行会社などの事業者に協力していただければウィン・ウィン・ウィンです。 ②第二弾のキャンペーンが実施できなかったとしても、せっかく今回のキャンペーンで「五等分の花嫁∽」と中野区で関係ができたので、ふるさと納税の返礼品に「五等分の花嫁∽」のオリジナルグッズ、特にフィギュアを用意するのはいかがでしょうか。そんな、フィギュアなんて作って在庫を抱えることになったらどうするんだとお思いの方もいらっしゃるかもしれません。そこで、私の知っている魔法の言葉をお伝えします。それは数量限定、そして完全受注生産です。ファンは「限定品」という言葉に弱いです。ただでさえグッズを求めているところに、さらに限定品という冠がつくと顧客満足度は上昇します。かく言う私も、私は「うる星やつら」が好きなのですが、一昨年アシックスと「うる星やつら」の限定700足のコラボスニーカーが発売されたとき、私も朝から並びました。そして、受注生産にすれば、もし最低受注数に達しなければ受け付けを中止してしまえるのです。ツアーなどの最低開催人数と一緒です。私が調べましたところ、くしくも、中野区に本社があるブシロードは「五等分の花嫁∽」のフィギュアを販売しているようです。もし可能であれば、現在制作中の新作映画公開時に、劇場に、「中野区ふるさと納税数量限定完全受注生産フィギュア」のフライヤーを折り込ませていただきたいです。 ③「五等分の花嫁∽」の話をさせていただきましたが、実は「五等分の花嫁∽」と中野区とはあまり関係がないんですね。5人姉妹の名字が「中野」だったことによりコラボしたそうです。こういった一見中野区と関係ないような作品でも、イベントを仕掛けると皆さんから大反響がありました。今回のキャンペーンでせっかくスキームやノウハウが蓄積されたのですから、今後はやはり、一見中野区と関係ないように見える作品でも同じようにイベントを仕掛けるのはいかがでしょうか。 以上で私の質問を終わります。ありがとうございました。 〔区長酒井直人登壇〕 ○区長(酒井直人) 私からは、区役所新庁舎と中野四季の森公園の動線についてお答えいたします。 横断歩道設置要望の実施についてです。区としても、新庁舎移転に伴い、周辺の利便性を向上させるため、中野四季の森公園と拡張エリアをつなぐ横断歩道の設置が必要であると考えております。横断歩道の設置は警察が所管するということで、管轄警察署に対して、区として設置要望を既に実施をしているところであります。 〔教育長田代雅規登壇〕 ○教育長(田代雅規) 私からは、中野区のDX施策についての中から、欠席連絡ツールの利用について回答いたします。 区立幼稚園、小・中学校に学校情報配信システムを導入し、学校から緊急情報などを配信することができるようにしております。また、このシステムには、出欠席を保護者がスマートフォン等で連絡する機能もあります。一方で、欠席連絡に関しては欠席の理由も聞き取りたいと希望している学校もあり、利用については各学校に判断を委ねているところでございます。 〔DX推進室長滝瀬裕之登壇〕 ○DX推進室長(滝瀬裕之) 私からは、中野区のDX(IT)施策についてのうち、まずヒューマンエラーの対策についてお答え申し上げます。 区の事務に関する事件・事故は、書類の誤発送や誤記載、メールアドレスの誤入力や送付方法の間違いなどが挙げられるところでございます。対策としては、書類発送の際の複数人でのダブルチェックやシステム導入の際には操作ミスによる事故が発生しにくいシステムの選定、また操作方法に関する研修などを実施しているところでございます。また、有事における手順や連絡体制をあらかじめ職員を含む関係者などと共有するなど、定期的に訓練を行い、事故が発生しても被害が最小限となるよう取組を進めておりまして、今後も強化をしてまいりたいと考えております。 次に、情報セキュリティについてでございます。区では、情報セキュリティ体制として情報安全対策基準やICT-BCPの策定、情報セキュリティマネジメントシステムに関する国際規格であるISO27001の認証取得など様々な取組を進めてきたところでございます。併せて、定期的な情報セキュリティ監査や全職員を対象とした情報セキュリティ研修の実施などにより、職員による情報資産や秘密保持に関する事項等の適正な取扱いに万全を期しているところでございます。今後も高いセキュリティレベルを維持するため、PDCAサイクルにより継続して情報セキュリティ対策に取り組んでまいります。 〔総務部長濵口求登壇〕 ○総務部長(濵口求) 私からは、中野区のDX施策の御質問のうち、職員の連絡手段としてのデジタル活用についてお答えいたします。 服務規程には、出張・休暇等により不在になるときは上司等に連絡し、支障のないようにしておかなければならないとございますが、連絡手段についての定めはございません。急を要する場合や連絡内容がオンラインになじまない場合などもありますので、引き続き適切な伝達手段により連絡するよう職員に周知するとともに、より働きやすい環境を整えてまいります。 〔文化・産業振興担当部長高村和哉登壇〕 ○文化・産業振興担当部長(高村和哉) 私からは、『五等分の花嫁∽×中野区 五周年祭』についてお答えいたします。 まず、当イベントのさらなる展開についてでございますが、今回のイベントは、中野区観光協会が主催し、中野区サブカルチャー推進委員会、中野サンプラザシティエリアマネジメント準備会が協力して企画されたものを中野区が後援を行ったものでございます。オリジナルグッズの制作は、権利関係などにより難しいと聞いておりますが、御提案につきましては、主催者、協力者にはお伝えいたします。また、第二弾、第三弾の企画があれば、区として後方支援してまいります。 次に、オリジナルグッズのふるさと納税返礼品への活用についてでございますが、アニメーションなどのコンテンツに関連した商品を返礼品とする場合、ふるさと納税に係る地場産品の基準をクリアする必要があることに加えて、権利関係の問題をはじめ様々なハードルを超えなければならないと認識してございます。現時点では返礼品とすることが極めて困難であると考えておりますが、可能性については探ってまいります。 最後に、区と関係がないように思える作品のイベント企画についてでございますが、今回のイベントにおきましても、中野家の五つ子と中野区という親和性がございました。中野の歴史や地名など、何かしらひも付けできるイベントが好ましいと考えておりますが、中野区のプロモーションになるとともに、来場者増が見込める企画であれば、観光協会や民間事業者とのマッチングを図るなどの支援はしてまいります。 ○議長(酒井たくや) 以上で井関源二議員の質問は終わります。 以上をもって質問は終了いたしました。 これより日程に入ります。 ────────────────────────────── 第50号議案 令和6年度中野区一般会計補正予算 第51号議案 令和6年度中野区国民健康保険事業特別会計補正予算 第52号議案 中野区事務手数料条例の一部を改正する条例 第53号議案 財産の処分について 第54号議案 和解及び損害賠償額の決定について 第55号議案 災害対策用備蓄物資の買入れについて 第56号議案 清掃車の買入れについて 第60号議案 もみじ山文化センター本館舞台照明設備改修工事請負契約 第61号議案 もみじ山文化センター本館エレベーター改修工事請負契約
○議長(酒井たくや) 日程第1、第50議案から第56議案まで、第60議案及び第61議案の計9件を一括上程いたします。 理事者の説明を求めます。 〔副区長青山敬一郎登壇〕 ○副区長(青山敬一郎) ただいま上程されました第50号議案から第56号議案まで、第60号議案及び第61号議案の9議案につきまして、一括して提案理由の説明をいたします。 第50号議案、令和6年度中野区一般会計補正予算は、歳入歳出にそれぞれ32億4,248万4000円を追加計上するものです。これにより既定予算との合計額は2,038億9,043万6,000円となります。 初めに、この補正の歳出予算の内容を説明いたします。 まず、総務費ですが、低所得者支援及び定額減税補足給付金に係る経費21億1,012万円及び児童手当制度拡充及び定額減税の実施に伴う人事・給与総合情報システムの改修に係る経費1,249万1,000円を追加計上するものです。 次に、子ども費ですが、定額減税の実施に伴う子ども・子育て支援システムの改修に係る経費380万2,000円を追加計上するものです。 次に、教育費ですが、区立学校以外の学齢期児童・生徒保護者支援に係る経費の増額分538万3,000円、江原小学校改修工事費の増額分294万1,000円、谷戸小学校校舎増築工事費の増額分2,589万4,000円、第五中学校改修工事費の増額分590万8,000円、南台小学校新校舎整備に係る工事費の増額分1億7,334万9,000円、明和中学校新校舎整備に係る工事費の増額分2億8,425万5,000円及び旧中野中学校耐震改修工事費の増額分3,542万円を追加計上するものです。 次に、保健所費ですが、新型コロナウイルスワクチン定期予防接種事業に係る経費5億1,936万1,000円を追加計上するものです。 次に、都市基盤費ですが、道路補修及びバリアフリー改良工事費の増額分311万4,000円を追加計上するものです。 次に、まちづくり推進費ですが、中野駅新北口歩行者通路整備に係る負担金の増額分6,044万6,000円を追加計上するものです。 この補正の歳入予算といたしましては、国庫支出金2億9,539万7,000円、繰入金28億8,093万4,000円及び諸収入6,615万3,000円を追加計上するものです。 続きまして、繰越明許費について説明いたします。これは、今年度内にその支出が終わらない見込みである中野区公園再整備計画による大和公園再整備に係る経費2億1,084万5,000円について、翌年度に繰越しを行うため、計上するものです。 続きまして、債務負担行為の補正について説明いたします。 旧中野刑務所正門移築・修復工事について、期間が3年度にわたるため、令和6年度から令和8年度分までの経費1,771万円、旧中野刑務所正門移築・修復工事監理業務委託について、期間が3年度にわたるため、令和6年度から令和8年度分までの経費226万円、桃園第二小学校新校舎基本設計・実施設計業務委託について、期間が3年度にわたるため、令和6年度から令和8年度分までの経費1,089万8,000円、第七中学校新校舎基本設計・実施設計業務委託について、期間が2年度にわたるため、令和6年度及び令和7年度分経費1,010万2,000円及び中野駅新北口駅前広場整備について、期間が3年度にわたるため、令和7年度及び令和8年度分経費29億585万9,000円を追加計上するものです。 第51号議案、令和6年度中野区国民健康保険事業特別会計補正予算は、歳入歳出にそれぞれ1,833万円を追加計上するものです。これにより既定予算との合計額は351億233万円となります。 この補正の歳出予算の内容は、国保運営費につきまして、被保険者への加入者情報等の送付に係る経費1,833万円を追加計上するものです。 この補正の歳入予算といたしましては、国庫支出金955万5,000円及び都支出金877万5,000円を追加計上するものです。 第52号議案、中野区事務手数料条例の一部を改正する条例は、開発行為の許可申請手数料等の額を改め、宅地造成等に関する工事許可申請手数料等を定めるとともに、建築基準法等の改正に伴い規定を整備するものです。 この条例の施行時期は公布の日で、一部は令和6年7月31日です。 第53号議案、財産の処分については、区役所庁舎に係る建物の第三建設事務所に関する専有部分について、区分所有面積の割合に応じた当該建物の敷地に係る土地の共有持分を東京都に売り払うに当たり、議会の議決をお願いするものです。 土地の所在は、中野区中野四丁目2番139、土地の種類及び面積は、宅地8,557.38平方メートル、売り払う共有持分の割合は10000分の963、処分価格は16億5,000万円です。 第54号議案、和解及び損害賠償額の決定については、令和元年9月11日付で締結した住民情報システム端末及びプリンタ機器等の賃貸借契約を区の申出により令和6年5月31日付で解除したことに伴う損害賠償について和解を成立させ、損害賠償額を決定するに当たり、議会の議決をお願いするものです。 和解条件の要旨は、賃借料の残額相当額として、相手方が被った損害額672万7,380円について区に賠償義務があることを認め、これを相手方に支払うものです。 第55号議案、災害対策用備蓄物資の買入れについては、財産の取得に当たり、議会の議決をお願いするものです。 取得する財産は災害対策用の備蓄物資で、取得に要する金額は1億9,780万9,714円です。 第56号議案、清掃車の買入れについては、財産の取得に当たり、議会の議決をお願いするものです。 取得する財産は、一般廃棄物の収集運搬に使用する清掃車3台で、取得に要する金額は3,900万4,891円です。 第60号議案、もみじ山文化センター本館舞台照明設備改修工事請負契約は、もみじ山文化センター本館舞台照明設備改修工事に係る請負契約を締結するに当たり、議会の議決をお願いするものです。 契約の方法は随意契約、契約の金額は2億130万円、契約の相手方は丸茂電機株式会社です。 なお、この工事の完了予定は令和7年5月です。 第61号議案、もみじ山文化センター本館エレベーター改修工事請負契約は、もみじ山文化センター本館エレベーター改修工事に係る請負契約を締結するに当たり、議会の議決をお願いするものです。 契約の方法は随意契約、契約の金額は2億7,390万円、契約の相手方は日本オーチス・エレベータ株式会社です。 なお、この工事の完了予定は令和7年10月です。 以上、9議案につきまして、よろしく御審議の上、御賛同くださいますよう、お願い申し上げます。 ○議長(酒井たくや) 本件について御質疑ありませんか。 〔「なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(酒井たくや) 御質疑なければ、質疑を終結いたします。 上程中の議案は、会議規則に従い、総務委員会に付託いたします。 ────────────────────────────── 第57号議案 中野区区民活動センター条例の一部を改正する条例
○議長(酒井たくや) 日程第2、第57号議案、中野区区民活動センター条例の一部を改正する条例を上程いたします。 理事者の説明を求めます。 〔副区長青山敬一郎登壇〕 ○副区長(青山敬一郎) ただいま上程されました第57号議案につきまして、提案理由の説明をいたします。 第57号議案、中野区区民活動センター条例の一部を改正する条例は、昭和区民活動センターの位置を改めるとともに、同センターに置く施設及びその使用料を定めるものです。 この条例の施行時期は令和6年11月1日で、一部は公布の日です。 以上、本議案につきまして、よろしく御審議の上、御賛同くださいますよう、お願い申し上げます。 ○議長(酒井たくや) 本件について御質疑ありませんか。 〔「なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(酒井たくや) 御質疑なければ、質疑を終結いたします。 上程中の議案は、会議規則に従い、厚生委員会に付託いたします。 ────────────────────────────── 第58号議案 中野区家庭的保育事業等の設備及び運営の基準に関する条例の一部を改正する条例 第59号議案 中野区いじめ防止等対策推進条例の一部を改正する条例
○議長(酒井たくや) 日程第3、第58号議案及び第59号議案の計2件を一括上程いたします。 理事者の説明を求めます。 〔副区長青山敬一郎登壇〕 ○副区長(青山敬一郎) ただいま上程されました第58号議案及び第59号議案の2議案につきまして、一括して提案理由の説明をいたします。 第58号議案、中野区家庭的保育事業等の設備及び運営の基準に関する条例の一部を改正する条例は、家庭的保育事業等の設備及び運営に関する基準の改正に伴い、小規模保育事業等における保育士等の配置基準について規定を整備するものです。 この条例の施行時期は、公布の日です。 第59号議案、中野区いじめ防止等対策推進条例の一部を改正する条例は、いじめ問題対策委員会の専門調査員及び調査部会について規定するものです。 この条例の施行時期は、公布の日です。 以上、2議案につきまして、よろしく御審議の上、御賛同くださいますよう、お願い申し上げます。 ○議長(酒井たくや) 本件について御質疑ありませんか。 〔「なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(酒井たくや) 御質疑なければ、質疑を終結いたします。 上程中の議案は、会議規則に従い、子ども文教委員会に付託いたします。 次に、陳情の訂正についてお諮りいたします。 お手元の文書のとおり、陳情の訂正の申出がありますので、これを承認いたしたいと思いますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(酒井たくや) 御異議ありませんので、さよう承認するに決しました。
陳情訂正願 令和6年5月27日 中野区議会議長 殿 陳情者 ≪記載削除≫ 氏名 ≪記載削除≫
令和6年1月31日付をもって提出した次の陳情を下記のとおり訂正願います。
第3号陳情 災害時における同伴避難所の設置を求める陳情
記
(訂正内容) ○件名及び主旨中、 「同伴避難所の設置を求める」 を 「同伴避難所設置の検討を求める」 に訂正する。
(訂正理由:差し支えなければ、該当するものに○をしてください。) 委員会審査の状況を考慮して
○議長(酒井たくや) 次に、陳情の常任委員会への付託について申し上げます。 お手元の陳情付託件名表Ⅰに記載の陳情につきましては、記載のとおりそれぞれ所管の常任委員会に審査を付託いたします。
令和6年第2回定例会 令和6年6月17日付託
陳情付託件名表(I) 第4号陳情 中部スポーツ・コミュニティプラザの屋外運動広場にテニス用ラインの常設、及び利 用料金の見直しを求める陳情書 《建設委員会付託》 第5号陳情 区内鉄道各駅周辺に路上喫煙禁止地区の指定を求める陳情
○議長(酒井たくや) 本日はこれをもって散会いたします。 午後5時03分散会
会議録署名員 議 長 酒井 たくや 議 員 井関 源二 議 員 石坂 わたる
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