平成16年07月29日中野区議会交通対策特別委員会
平成16年07月29日中野区議会交通対策特別委員会の会議録
平成16年7月29日交通対策特別委員会 中野区議会交通対策特別委員会〔平成16年7月29日〕

交通対策特別委員会会議録

○開会日 平成16年7月29日

○場所  中野区議会第2委員会室

○開会  午後1時02分

○閉会  午後4時37分

○出席委員(14名)
 昆 まさ子委員長
 奥田 けんじ副委員長
 いでい 良輔委員
 伊東 しんじ委員
 北原 奉昭委員
 久保 りか委員
 小堤 勇委員
 きたごう 秀文委員
 平島 好人委員
 長沢 和彦委員
 岡本 いさお委員
 篠 国昭委員
 伊藤 岩男委員
 江口 済三郎委員

○欠席委員(0名)

○出席説明員
 都市整備部長 石井 正行
 都市整備部経営担当参事 服部 敏信
 土木担当課長 尾﨑 孝
 地区整備担当課長 岩井 克英
 交通安全対策担当課長 上村 晃一

○事務局職員
 書記 杉本 兼太郎
 書記 巣山 和孝

○委員長署名

○審査日程
陳情
(継続審査分)
(15)第16号陳情 首都高速中央環状新宿線について、「工事の一部中断・見直し」を求める住           民活動を支援することについて
 第 7 号陳情 上鷺宮・鷺宮から中野駅までミニバスを走らせることについて
要求資料の提出
 1 ミニバスの運行にかかる交通規制図について(交通安全対策担当)
所管事項の報告
 1 首都高速中央環状新宿線換気塔のアンケート結果について(都市計画担当)
 2 首都高速中央環状新宿線の火災時の換気運転について(都市計画担当)
 3 踏切対策基本方針(東京都策定)について(地区整備担当)
 4 西武新宿線沿線まちづくり及び踏切対策に係る区の取り組みについて(地区整備担当)
 5 平成16年度西武新宿線踏切渋滞解消促進期成同盟理事会(第2回)の概要について
(地区整備担当)
その他

委員長
 それでは、定足数に達しましたので、ただいまから交通対策特別委員会を開会いたします。

(午後1時02分)

 審査日程のご協議をいただくため、委員会を休憩いたします。

(午後1時02分)

委員長
 委員会を再開いたします。

(午後1時04分)

 審査日程についてお諮りいたします。本日の審査は、お手元に配付の審査日程(案)(資料1)により、ただいま休憩中にご協議いただきましたとおり進めさせていただきたいと思いますが、ご異議ございませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 ご異議ございませんので、そのように進めます。
 それでは、陳情の審査を行います。
 平成15年第16号陳情、首都高速中央環状新宿線について、「工事の一部中断・見直し」を求める住民活動を支援することについてを議題に供します。
 先ほど休憩中にご協議いただきましたとおり、本件陳情に関連した所管事項の報告2件を先に受けたいと思いますので、本件陳情を一旦保留といたしたいと思いますが、ご異議ございませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 ご異議ございませんので、平成15年第16号陳情を一旦保留といたします。
 それでは、本陳情に関連する所管事項の報告を受けたいと思います。
 まず首都高速中央環状新宿線換気塔のアンケート結果についての報告を求めます。
服部都市整備部経営担当参事
 それでは、お手元にお配りしてございます首都高速中央環状新宿線換気塔のアンケートの結果(資料2)につきまして報告申し上げます。
 開けていただきますと、A3版で色刷りでございます、何ページかにわたってございます。
 去る2月26日から3月18日にかけまして、首都高速道路公団主催によります換気塔のデザインと換気塔の規模、大きさの見直しに関します地元説明会が行われました。これはこの委員会でも報告させてもらってございます。中野区におきましては、東中野換気所につきましては、2月26日の塔山小学校、また本町換気所におきましては、3月9日に向台小学校におきまして開催されました。その説明会におきまして、公団よりアンケートへの御協力のお願いもありましたし、また換気塔から、そこに結果で書いてございますように、100メートルの範囲の方々にアンケートを行ったものでございます。このたび換気塔のデザインを含めてアンケート結果がまとまりましたので、私の方からお手元の資料に従って報告させていただきます。
 アンケートで伺ったことは、そこに1から5ございます。まず1につきましては、換気塔の高さにつきまして、後ほど御紹介申し上げます。下の方の2、3、4、5とございます。2から4までは換気塔のデザインにつきまして、最後の5につきましては、デザインにつきましてのさまざまな御意見をまとめたものでございます。アンケート結果は、そこに集計表がございますけれども、9,056部を配布させていただきまして、返信されました回答数は659部となってございます。
 まず問1の換気塔の高さにつきまして、左側の方に円グラフがございます。全体で見ますと62%の方から高さは45メートルとするのがよいとのご意見でございました。高さが30メートルのご意見は、そこにありますように、緑でございますけれども、8%、その他が30%でございます。その他のご意見として、建設反対、それから不明、不特定もありましたし、また円グラフの上段でございますが、紫の色でございますけれども、45メートルを超えるのがよいとのご意見も5%でございますか、そこに書いてございます。地区ごとに見ていただきますと、右の方にそれぞれ換気塔の設置場所につきまして分けてございますけれども、全体で見ますと同様に高さが45メートルのご意見が一番多くなってございます。
 問2の方、下の方でございますけれども、換気塔のデザインに関するご意見、さまざまな観点から伺ってございます。デザインの印象というところで、問2でございますけれども、すっきりした感じがよいが一番多くなってございます。また、そのほか清潔、明るい、落ち着いた感じがよいが多くのご意見になってございます。
 問3の方におきましては、換気塔の調和とまちの目印というところの質問の項でございますが、目印を望むという方が36%、逆に印象を薄くが30%でして分かれた結果となってございます。
 問4でございますけれども、デザインの連続性と地域性という問いでございます。地域性を配慮するという御意見が48%、また連続性がというところでは23%、ここでは地域性を配慮願いたいというご意見が多くなってございます。
 この項の最後、問5ですけれども、換気塔デザインについてのさまざまなご意見の中から、主なご意見を挙げてございます。ご意見を分類、整理いたしますと、煙突のように見えないデザイン、周囲に溶け込んだデザイン、地域と調和したデザイン、汚れの目立たないものなどのご意見が多くございました。右の方にまいりますと換気塔の規模、高さの関係のご説明でございます。換気塔の高さにつきましては、問1の方で申し上げましたように、アンケート結果の中の全体での意見では45メートルの高さがよいという回答が約6割を超す程度にとどまってございますこと。また、1月に開催された当委員会で休憩中に首都高速道路公団の方よりご説明申し上げましたときにもご理解いただいたところでございますけれども、換気塔のシミュレーションの関係でも、周辺の建物への影響が少ないところが45メートルということであることから、首都高速道路公団といたしましては、換気塔、この資料では、排気部と給気部と分けてございますが、いわゆる換気塔の高さにつきましては45メートルといたしたいと考えてございます。
 続きまして、右下の方ですけれども、今後の流れをご説明申し上げます。換気塔のデザインについてのご説明でございます。デザインにつきましては、先ほどの問2から問5までの関係を踏まえまして、圧迫感の少ないこと、周辺の景観、風景との調和、また時の移り変わりに配慮した、そういったものをデザインの設計方針として挙げてございます。それに今回のアンケート結果のキーワード、そこに三つ挙げてございます。周囲に溶け込んだもの、地域性を配慮、すっきり、清潔、明るい感じ、そういったもの等を勘案しながら換気塔デザインを取りまとめまして、デザインの選考委員会、ここに注意書きがございます。デザイン選考委員会は、デザイン案を審議、選定するために、首都高速道路公団の方で、建築や土木、景観や色彩などの専門家で構成する委員会を設置して、そこで選考していた経過でございます。そこでご審議いただきまして、換気塔デザインを選定したものでございます。
 次のページを開けていただけますでしょうか。
 今の設計方針、並びにキーワードを勘案して、換気塔の平面、立面図をそこで挙げてございます。そこに、いわゆる換気塔を排気部、給気部に分けてございます。排気部につきましては、すっきり見える六角形を採用してございます。そして統一性を確保するとともに周辺との調和をするために無彩色の色合い、灰色系といいますか、そういった色合いで考えてございます。一方で、給気部、吸気の関係でありますけれども、地域性を確保しながら歩行者から極めて近い距離から見える色合いで表現することとしてございます。立面図の方では、排気塔の方はグレー系、また吸気塔の方は茶系となってございます。これは東中野の換気所におきます想定で、こういう色合いを考えてございます。なお、換気塔の位置図につきましては、右の方に図柄がありますように、排気部と給気部を分けてございます。前回以前の説明でも、従前ですと赤い破線が当初の計画でございました。それを全体的な、新しい脱硝装置等々の導入によりまして、こういった規模に縮小してきたということでございます。なお、換気塔につきまして、本年3月以前は、横幅が15メートル、奥行きが7メートルという計画でございました。そこから横幅及び奥行きを3月段階では7メートル程度として一旦縮小いたしまして、現段階でさらに必要なところはそぎまして、お手持ちの図にありますように、排気部につきましては、そこにありますように横幅が6メートル、奥行きが5.4メートルの規模となる見込みとなってございます。
 なお、次のページではイメージ図を挙げてございます。これは、今、申し上げました東中野換気所におきます換気塔の排気部のところでございます。遠景、近景等でございます。先ほども、吸気の方の関係は、地域の特定というところで、一番右端のところを見ていただきますと、グレー系と茶系、給気部の方が茶系ということで、地域の環境に合う形、あるいは歩行者の方の目線から見える形での配慮をいたしてございます。
 なお、次のページが同じように本町換気所の関係でございまして、同じような形で、デザインの関係でも、想定した形で遠景、近景を挙げてございます。
 最後に、もとに戻っていただきまして、今後のスケジュールの方のご案内をさせていただきます。1ページの右下の方でございます。首都高速道路公団といたしましては、換気塔の詳細設計を今年度、平成16年度内に行いまして、工事につきましては、そこに書いてございますように、平成17年度から18年度にかけまして行う見込みとなってございます。
 以上が前回の委員会の中でもご説明、報告させていただきましたけれども、換気塔アンケートの結果等々でございます。
委員長
 ただいまの報告に対して質疑はございませんか。
小堤委員
 換気塔アンケートは100メートル以内の範囲の方々に配付されたようですが、半径100メートル以内ですね。どういうふうに、また住んでいる方の何割ぐらいに配布されたかを聞きたいんですけれども。
服部都市整備部経営担当参事
 配布の仕方は、先ほども説明で申し上げましたように、まず1点目、説明会にご参加の方、それから100メートル範囲の方につきましてはポストに投げ入れでございます。それから何割ぐらいの方に配付されたかにつきましては、私の方は数字を控えてございません。9,056部が配布の総数でございます。全体の地域の数字、詳細を持ってございませんから、何割ぐらいという数字はすぐに出せないところでございます。
小堤委員
 換気塔は首都高速中央環状新宿線に9ヵ所あるんですよね。今回7ヵ所で、説明会なりアンケート調査を行ったということなんですけれども、何か特別に2ヵ所やらないという理由はあったんですか。
服部都市整備部経営担当参事
 首都高速中央環状新宿線沿線は5区ございます。そのうち当中野区におきましては東中野と本町でございますが、換気塔のうち合計9カ所が確かにございますけれども、そういう意味では、影響がないという判断で、下から、表にありますように、神山町、代々木、本町、東中野、上落合、中落合、要町ということで伺ってございます。
小堤委員
 そうすると、これまでに換気塔のアンケートなり説明会を開いてきました。ただ、どのぐらいの住民に行き渡ったのか、今、数字では何割とは言えないということなんですね。しかし、区民の声というのは、まだまだ一部の声というふうにして見なければならない部分があると思うんですね。中でも東中野換気所について、ここでは建設反対が35%と飛び抜けて高いんですね。この点についてどういう認識を持っていらっしゃいますか。
服部都市整備部経営担当参事
 今回の換気塔のアンケート結果の、高さについての全体での意見は、先ほど説明させていただいてございます。1ページ目の左上の表ですか、円グラフを見ていただきますと、62%が当時のシミュレーションによります一番影響が少ない45メートルの高さがよいということでの回答でございますが、その隣の棒グラフ、換気所ごとの意見の東中野換気所につきましては、青色、45メートルの高さがよいが45%、一方、今、委員の御紹介でございますが、オレンジ色、反対が35%でございます。首都高速道路公団といたしましても、私どもが受けた説明の中では、多くの方からこういった反対のご意見が出されたことにつきましては、真摯に受けとめているという状況であると認識してございます。換気塔の必要性は、これまで私の方の立場でも説明してきたわけでございますが、区といたしましても、引き続き住民への十分な説明を行い、理解を得るよう求めていきたいと思ってございます。
小堤委員
 首都高速道路公団は、そういう多くの方の反対意見があるから、真摯に受けとめるというご回答なんですけれども、どういう理由で反対しているのか、そこが大事だと思うんですけれども、それはどういうふうに見ていらっしゃるんですかね。
服部都市整備部経営担当参事
 私どもの方、区といたしましても、アンケートの現物は、直に拝見してございません。全体の回答の割合をもとに、これまで首都高速道路公団とも協議してきた経過でございます。反対している背景とか、その辺は判断しかねますけれども、一般的に申し上げますと、沿道にある程度高い建物がある地域等々につきましては、なかなかご理解といいますか、願えないのかなという感じを持ってございます。
小堤委員
 今後も換気塔についての説明会は、これから何カ所か続きますけれども、首都高速道路公団は、それを行って、高さ、規模を決定すると言っているようですけれども、まだまだ住民の意思が十分に反映されているという状況ではないと思います。また、東中野換気所についても、さらに説明会等を開いて住民の声を聞くべきだと思うんですよ。地域の納得が得られないならば、これからの工事もいろいろと支障が出てくると思うので、繰り返しの説明会を区として首都高速道路公団に要求すべきと思いますけれども、いかがでしょうか。
服部都市整備部経営担当参事
 私どもの方も、地元の自治体でございます、こういった換気塔アンケートの結果、これは区としても受けとめていくことは当然必要だと思ってございますが、先ほどもお答えいたしましたように、首都高速道路公団に対しましても、必要な住民への理解をしていただくような対応をとっていくような形で要請していきたいと思っております。やり方は、さまざまなやり方がありますので、その辺は首都高速道路公団等の判断だと思っていますけれども、区といたしましても、こういった反対につきましては、受けとめながら、十分にそういったご理解を求めるべく対応を図るように要請をしていきたいと考えてございます。
小堤委員
 今、答弁がありましたけれども、そのようにぜひ進めていただきたいということを要望しておきます。
長沢委員
 スケジュールのところを伺いたいんですが、地元説明会を8月10日まで行って、それから16年度、日程には書いていませんけれども、詳細の設計に臨むという。今、小堤委員の方も言いましたけれども、広範に関与するというんですか、住民の皆さんへの説明会というのは、この後はもう開かれないということですか。
服部都市整備部経営担当参事
 保留させてください。今、確認させてもらいます。
長沢委員
 今回の換気塔アンケートの方なんですが、配布数に対して回答率7.3%、これが多いのか、少ないのか、私にはわからないんですが、例えばアンケートの対象は、説明会に来られた方と換気塔から100メートル範囲の方ということなんですが、659人の回答された方のうち、それぞれの比率というのは、おおよそでいいんですが、わかりますか。
服部都市整備部経営担当参事
 大変申しわけございません。首都高速道路公団の方も、回答につきましては、個人のお名前も入っているということも伺ってございますので、私どもの方も、集計表の中身の現物は拝見してございません。そのこともありますし、また首都高速道路公団の方から回答の内訳、先ほども申し上げた説明会に参加された方と、投げ込み等によります100メートル範囲の方々の割合については、数字は持ってございません。
長沢委員
 換気塔の高さ、規模をどうしていくのか、高さのところは45メートルにされたいということですね。確かに換気塔アンケートの結果を見ると、45メートルが一番多いと出ているんですが、課長のご答弁は換気塔アンケートの結果に基づいたものなんですか。それとも、もともと45メートルというお話をされていて、換気塔アンケートの結果でも、45メートルが一番多かったという、そういうことも踏まえてのさっきの45メートルにしたいというご意見なのか、それは首都高速道路公団の方の判断でもありますけれども、課長の言った意味はどういうことなんですか。
服部都市整備部経営担当参事
 首都高速道路公団の方の考え方をご説明申し上げます。去る1月の当委員会休憩中に、首都高速道路公団の所管の課長から、換気塔のシミュレーションについてのご説明がございました。その中で、換気塔からどう煙が出まして、どう流れていくかというときに、15メートル、30メートル、45メートルという三つの高さそれぞれの、いわば有害物質の出方といいますか、あのときのご説明のご記憶がありましょうか、首都高速道路公団の方は当初、換気塔の高さを45メートルとは考えてございませんで、三つのシミュレーションの中で、45メートルが一番影響が少ないというご説明をしてございます。そういった経過を踏まえて、なお、さらに換気塔が高い方がいいという方も現に当時からおられました。また、一方では、換気塔を下げてくれというようなご意見もあると首都高速道路公団は認識してございます。そこで、首都高速道路公団といたしましては、例えば換気塔を低くするという方向が定まる前提は、地元の総意が必要という認識で、今回それを踏まえて換気塔のアンケート調査を行ったという経過でございます。したがって、当初から45メートルというところでは言い切ってございませんで、こういったシミュレーションの結果のご説明もありますけれども、関係の住民の方々の換気塔アンケートの結果を勘案しながら、総合的に45メートルの高さが一番、近隣の建物とか、環境等に影響が少ないという判断をしたものと考えてございます。
長沢委員
 地元の皆さんや私なんかも、シミュレーションは早くから見せていただきましたけれども、問題はといいますか、一定のこういう首都高速道路公団なりの考えのもとでアンケートを行う、一定の情報も提供しながら、皆さんのところで、こういう中で考えてくださいよという、そういうやり方というかね。もう一方でというか、今回は換気塔の規模や高さ、デザイン等のアンケートだから、この中には出てこないのかもしれないんですが、私どもは再三発言もさせてもらっています、質問もさせてもらっていますけれども、今の技術的なところで、確かに100%、NO2であるとか、SPMを除去するというのは難しいと。ただ、かなり除去率の高い装置も出来るようになってきたわけですけれども。前にも質問させていただきましたけれども、土壌の脱硝装置のような、そういうものを併設していくならば、よりそういったものの除去率を高めることができるのではないか、その辺については、ぜひ検討もしてほしいというか、首都高速道路公団に対しても要望もしていただきたいんだということも言わせてもいただいた。技術的なところは今どういうふうになっているのかというのを私もわからないで伺ってはいますけれども、実際にこれから、そういうものを全く考えられていないのか。つまり、他のところでやられているところとまた条件が違うと思うんですね。一方では、こういう換気塔をつくられて、それと併設した形でやってもらいたいんだというのが、これが地元の方からも出ている意見でもあるというふうに思っているんで、そういう意味では、そういったことを改めて首都高速道路公団側に要望していくという、そういうお考えはないのか、その辺を伺いたいんですが、もし技術的なところでの一定の研究なり何とかというのをされているんだったら、そういうことも紹介していただきたいんですけれども、いかがですか。
服部都市整備部経営担当参事
 今の件も、この委員会で、私の方から実験の概要をご説明してございます。環状7号線の板橋区の大和町ですか、あそこで土壌脱硝の実験を行った結果、稼働するにもかかわらず余り効果がなかったということの実証が出てございます。また、中央環状新宿線に土壌脱硝を用いることは膨大な規模の設備が必要なこと、周辺の土地を相当確保しなければいけないといいますか、そういった関係で、事業費とか、それから工事期間といいますか、そういった現実的なところも含めて、土壌脱硝装置の導入は困難という言い方を、首都高速道路公団の方が説明会で言っておりますし、私もこの委員会ではお答えしてきてございます。一定のそういった検証とか、現実的に財政的なところも含めて難しいということをお答えしてございますので、首都高速道路公団としては、中央環状新宿線につきましては用いないという判断を聞いてございます。
 先ほど1点だけ失礼申し上げました。説明会の今後の予定といいますか、先ほども小堤委員の方から、地元の住民の方々のご理解といいますか、それは区としても十分に首都高速道路公団に申し入れるというお答えをした経過がございますけれども、首都高速道路公団の方の話といたしましては、現段階でまだやっている最中でございますが、ああいう大きい形の地域説明会につきましては、次回は工事に関する説明になるといいますか、そういうことを聞いてございます。したがって、先ほど小堤委員の方へのお答えでもあります、さまざまな多様な住民理解の方法がございますので、その辺を区としては首都高速道路公団の方に申し入れをしていきたいと考えてございます。
奥田委員
 委員の皆さんからあればと思ったんですけれども、今回は区の行政の立場からのご説明ということなんですが、首都高速道路公団から直接の説明というのをこの場で受けるということは可能なんでしょうか。
服部都市整備部経営担当参事
 1月に開催された当委員会のときに、あのときは視察というところがありました関係で、本来なら私がすべてお答えすべきところを、時間の関係で、首都高速道路公団の課長に来ていただいて、当委員会休憩中に、換気塔の排気のシミュレーションのお話をさせていただきました。一般的にこれは議会の方の議事運営だと思いますが、首都高速道路公団の方も、その辺は必要に応じまして出向いていくという方向で過日、私の方には報告が入ってございます。
奥田委員
 特に委員の皆さんの方から希望がなければ、これで構わないと思うんですが、もう少し詳細なことを直接というご意見がほかの委員の皆さんからもあるようでしたら、そういった場を設けていただければというふうに思ったんですけれども。
委員長
 委員会を休憩いたします。

(午後1時33分)

委員長
 再開いたします。

(午後1時41分)

 それでは、質疑を続行いたします。
 ほかに質疑ございませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 なければ、以上で本件報告について終了をいたします。
 続きまして、首都高速中央環状新宿線の火災時の換気運転についての報告を求めます。
服部都市整備部経営担当参事
 それでは、A4版1枚の資料(資料3)でございます。これは前回の委員会で、万が一、トンネル内で火災が起こった時の対応はどうかというご質問をいただきました。今般、絵柄も含めてお示しさせていただきます。そこに挙げております火災時におきます換気運転についての基本的な考え方、どう基本的に対応するかというところでございます。
 まず初めに、火災の初期段階におきましては、そこのイメージ図の上の方でございます。運転手、あるいは乗客の方々などの避難環境の向上のために留意する。また、火災の後期段階におきましては、当然ながら消防活動の支援、そういったことを踏まえて、それぞれの時点にあった換気運転を行いたいと考えてございます。
 運用の方法の案として、火災の初期段階におきましては、そこに書いてございますように、風上の方から、絵柄がありますように、風速を極力ゼロに近づけまして、煙の拡散を防ぎながら排煙をするという形の換気の運用を行っていきたいと考えてございます。なお、そこに絵柄で非常口を書いてございます。これも設置の間隔が最大で350メートルということで、東京、あるいは日本でもそうですけれども、国内最大級の設備といいますか、後ほど最後の方にご紹介申し上げますけれども、さまざまな防災設備を施してございます。この辺の換気の関係の運転はこういった運用でやっていく。
 また、マル2の方が火災の後期段階でございます。そこでは、消防活動の支援のために、いわば上流側からの消防活動のスタートを想定いたしまして、トンネル内の縦流風速を極力火点の風下の方に流しながら排煙をするという方向でございます。したがって、そこに絵柄がありますように、風上の方から消防隊が入って消火活動に当たるという内容でございます。具体的な運用につきましては、一番最後にございますように、詳細な検討を行って決定をいたしたいと聞いてございます。なお、先ほど冒頭に申し上げました防災設備、これも以前、この委員会でパンフレットをお配りした中の記載がございますけれども、水噴霧設備とか、あるいは非常口、それから消火器の設置、自動火災検知器、これも相当な幅で首都高速中央環状新宿線の中に設置する予定でございまして、先ほども申し上げましたように、トータルで見れば、トンネル内の事故や火災の発生など、万が一の場合に備えまして、国内最大級の防災設備の施しを行っていきたい、そう聞いてございます。
委員長
 ただいまの報告に対して質疑はございませんか。
奥田委員
 排気に関しての部分なんですが、間隔が相当離れていますよね、1個ずつの間が。その間、かなりの距離を引っ張ってきてというお話もあるんですが、間をつなぐ部分での排気というのは、もう少し具体的にどういった形になるんでしょうか。
服部都市整備部経営担当参事
 従前お答えしていますように、つまり換気塔の機能は吸気と排気の二つございます。おおむね1キロに1カ所換気塔を置くということですから、最大限でも500メートル前後の間、この絵柄がありますように、その間で排気の運転を行うという内容でございます。したがって、片方、空気を送る方向を考えながら、たまたまある場所を、図柄がありますように、ある換気所の中間点、あるいは近い点で行った場合でも、2カ所の換気塔を中心に排気を行うといいますか、そういったところで対応する。先ほども申し上げた、そのほかにさまざまな防災設備を施しながら、水噴霧装置とか、後は消防隊が活動しやすいような運転等々を行ってやっていくということで聞いてございます。
奥田委員
 500メートルでも引っ張ってきて出すというのはわかったんですけれども、私、前回の質問でもさせていただいたように、ほかの地下運用の施設があると思うんですね。例えば、地下鉄であるとか、地下街であるとか、地下トンネルであるとか、そういったものの対応、おそらく1キロ刻みで排気をさせるということではないと思うんですが、この場合、換気塔以外に小さな口を設けるようなこととか、その他の対応というのは考えられていないんですか。
服部都市整備部経営担当参事
 基本的な仕組みは、今申し上げた換気塔の排気機能、それから吸気機能を活用してやっていくといいますか、なおそのほかに、当然ながら通常の、今、委員の方で例示がされたような地下鉄とか、あるいは地下街とか、さまざまな防災上必要な施設が想定されてございますように、首都高速道路公団といたしましても、トンネル内におきましては、煙を吸う排気口につきましては、短い区間にそれを据え付けまして、排気の空気としては2カ所の換気塔の排気機能から外に逃がしますけれども、基本的には極めて短い間隔で排気の機能をトンネル内上空に設置するといいますか、そういう方向で、なるべく排気の対流を防ぐといいますか、そういう方向で聞いてございます。
江口委員
 所管というか、消防というのは、我々は関係性がないものですから、こういう説明よりも、できましたら、消防法で定められている基準というのがありますよね。そういうのをできたら調べていただいて、それ以上に例えば地下に関してはされているのか、東京都で定められている基準でやっているのか。特に近年、各高速道路だとか、そういうところでのトンネル火災などで、法律が相当厳しくなって、また改善もしてきているわけで、そのことを教えてもらった方が、どういう基準でここが設置されているかということがわかるので、次回で結構ですから、委員長、お諮りいただいて、それも今度教えていただければ助かります。
委員長
 ただいま、江口委員から資料要求が出されましたので、委員会を休憩して取り扱いを協議したいと思いますが、ご異議ございませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

 ご異議ございませんので、委員会を暫時休憩いたします。

(午後1時49分)

委員長
 それでは、再開いたします。

(午後1時51分)

 休憩中にご協議いただきましたとおり、江口委員から要求のありましたトンネル火災時などにおける関係法令を委員会資料として要求することにご異議ございませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 ご異議ございませんので、そのように決定いたします。
 それでは、質疑を続行いたします。
 他に質疑はございませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 質疑がなければ、以上で本件報告について終了をいたします。
 それでは、先ほど一旦保留といたしました。平成15年第16号陳情、首都高速中央環状新宿線について、「工事の一部中断・見直し」を求める住民活動を支援することについてを改めて議題に供します。
 これより本件陳情の審査を行いますが、陳情者の方から委員長の方に補足説明をしたいという申し出がありました。委員会を休憩して補足説明を受けたいと思いますが、ご異議ございませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 ご異議ございませんので、委員会を休憩いたします。

(午後1時52分)

委員長
 それでは、再開いたします。

(午後2時01分)

 これより本件陳情に対する質疑を行います。質疑はございませんか。
奥田委員
 陳情審査の中で、今後、車から出る排気が相当程度下がってくるだろうということで、理事者側からも幾つか資料も出していただいてはいるんですけれども、この陳情の結論を出す前に改めてそこの部分を整理させていただきたいんですが、以前に資料として出していただいたものなのか、説明会でいただいたものなのか、わからないんですけれども、換気塔高さによる環境への影響検討という中に、排気塔からの排ガス濃度という数字が示されていて、バックグラウンド濃度という項目があります。そこにバックグラウンド濃度は平成19年度の推計値であるというふうにされていると思います。ここのバックグラウンド濃度の推計値を出した、推計をした時点というのは、いつの時点で推計値を出したものだったでしょうか。
服部都市整備部経営担当参事
 私の方から、今、委員のご指摘の関係のどの時点で推計したかというところは、詳細は首都高速道路公団からは聞いてございません。この辺の資料作成が、本年1月にこの委員会でもご説明してございますので、その直近の段階、あるいはそこにありますように低濃度脱硝設備の関係の導入がほぼ決まりました昨年の12月以降、1月時点の段階での集計と、日程的にはそういうことで推論をいたしてございます。
奥田委員
 これは陳情者の方のご意見と首都高速道路公団からの意見のギャップのもとになっているところの数字だと思うんですね。ですから、理事者側でそのように推量されるのは当然だと思うんですが、ひょっとしたら推計値のもとになっているデータが、車が排ガス規制を受ける以前のものの推計上のある1点をとったものかもしれませんので、これは審査にかかわる重要な部分ですので詳細な確認をとっていただきたいんですけれども。
服部都市整備部経営担当参事
 確認ということは、実務上できなくはないと思ってございますけれども、前回の委員会の中でも、私の方でもお答えさせてもらって、資料でもご説明してございますように、国が平成13年度に向こう10カ年間で2010年までの早い時期に低公害車の車両を1,000万台という目標を掲げて、いわばアクションプログラムをまとめて進めてきてございました。当初より、いろいろなメーカーとか、税制の関係の配慮で、確かに低公害車の進捗は進んでございます。したがって、19年の推計の値も、こういう国が示すアクションプログラム等々を勘案して、今のところ5,000万台程度という日本全国の自動車の規模が変わらなければ、一定の伸びで低公害車の導入があるといいますか、そういう前提で首都高速中央環状新宿線の地下につきましても、そういった台数等が走行する前提で挙げてございます。そういった理論上の想定だと考えてございます。
平島委員
 以前にお答えになったことで、確認の意味でお伺いしたいんですが、この換気塔アンケートの中でも話があったと思うんですけれども。45メートルの高さが一番適正であるといったんですかね、一番望ましいというようなご説明をしたとかというお話を伺ったと思うんですが、また、山手通りの沿道のところは、現状の高さを勘案してというお話を伺ったと思うんですが、まずそれを確認したいんですが。
服部都市整備部経営担当参事
 今の委員がお示しいたしました換気塔の高さによる環境への影響検討、これは先ほど再三ご説明してございます。去る1月にこの委員会休憩中に、視察場所に行く前に首都高速道路公団の方から受けた説明で、東中野、本町周辺の建物の高さを勘案して、シミュレーションでございますから、それで、15メートル、30メートル、45メートルの影響ということの想定をして挙げたものでございます。だた、その際に、45メートルが適正という言い方ではないと私は記憶してございます。最も周辺の建物への影響が少ない、そういうお答えをしたと思ってございます。先ほども私、その旨のお答えを首都高速道路公団に代わってさせていただきました。ですから、去る1月の首都高速道路公団の課長も、そういった形、適正という言い方ではなくて、周辺建物への影響が極めて、その三つの中から考えれば少ないといいますか、そういうご判断でお答えしたと思ってございます。
平島委員
 それを踏まえてお伺いしたいんですが、周辺の建物の高さというのは、今後どういう高さになるかわからないわけですよね、建て替えられた場合というのは。現状の高さを勘案してというお話でしたから、そういった場合に、この間の図ですと、たしか横風が吹いたりとか、いろいろなことがありましたね。そういったことを勘案してということにだったと思うんですが。先日、別のところの、鍛冶橋だったかな、古いやつなんですが、換気塔を見させてもらったんです。そこですと、当時の高さとしてはよかったんですが、今はもう隣にパシフィック何とかビルだったかな、建ったりとか、実際的には換気塔としてのそういう意味での機能には疑問を持つようなところがあったんですよ。それを逆に照らし合わせて考えた場合に、将来的にそういう建物がもしも建築された場合には、例えばそういうものに対するフォローとか、民間的な負担とかというのは、どういうふうに想定されて、考えられているんでしょうか。もしくは、そういう意見から首都高速道路公団から出されたんでしょうか。そういうのがあったらお伺いしたいんです。
服部都市整備部経営担当参事
 当沿線におきましては、用途地域上は商業地域でございますので、一定の高さは建築可能でございます。現段階で、私が承知していますのは、10階から13階ぐらいの高さが高い方の建物だと思っております。したがって、現段階ではそうでございますので、その前提でシミュレーションをかけてございます。今後の建て替え動向につきましてどうかと問われても、なかなかこれは経済動向とか、オーナーさん、建主さんのお考えといいますか、後は全体の敷地面積の関係もございますので、何とも言いがたいところがございますけれども、その辺は特に今回のシミュレーションでは、将来にわたって想定する形ではないと認識してございます。
平島委員
 すると、今後、もし、特に民間になるんですが、建築計画等を沿道で行ってきた場合に、民間の方である程度はその辺を考慮して、自分のところの負担でといったら言葉はきついかもしれませんが、そういった形でやらざるを得なくなるという環境になるということですか。
服部都市整備部経営担当参事
 先ほどの委員からのご紹介の換気塔の高さによる環境への影響検討の資料によりますと、バックグラウンドの濃度は19年段階での推計値でございます。また、今回、希釈をさせていただいて想定した場合では、環境基準をはるかに下回る形の排出のガスといいますか、それもありますけれども、ここで挙げています45メートル、大体13階程度の建物を想定して、風向きを考えて、そこに挙げてございます通常時の風の流れというところで考えてございますので、将来、高い建物ができた段階でどうかというのは、この辺はまた首都高速道路公団とオーナーさん、建主さんとの相談といいますか、特別に煙が出ることを想定して、さらに高い建物を考えて、それは建築基準法上建築ができるという前提ですけれども、その場合の影響が出るから云々というところでは、区としては係わりがなかなか難しい、むしろ首都高速道路公団と建主との関係の中での協議の可能性があるかと考えてございます。
平島委員
 確認なんですが、そうすると、これは仮定の話で申しわけないんですが、もしそういうような影響が出てきたというか、何らかのそういう危惧されるような案件が出てきたときに、区としては、対応するような状況にはないというか、係わるような考えはないということになるんでしょうか。
服部都市整備部経営担当参事
 建築の確認とか、そういった窓口は中野区でもございます。そういった場合に窓口等での相談といいますか、そういう中で、当地には換気塔がありまして、こういう規模でありますというお話をさせてもらうぐらいの係わりといいますか、そういった情報提供といいますか、そういうことだと思っております。
平島委員
 そうすると、極論的な言い方になるかもしれませんが、地域の開発に対して何らかの影響を及ぼすということになるわけですよね。これは活性化に直接につながるかどうかというのは、その計画規模にもよると思うんですが、そういった条件面においては、ある種の制限が加わる可能性は、制限といったらおかしいですかね、そういうブレーキになるようなこともある得るというようなことも、一応想定はされているということなんですか、そういう説明をするということは。
服部都市整備部経営担当参事
 なかなか仮定の話が難しいところでございます。一般的に申し上げて、現状でも10階から13階が建ってきているところでございます。そこでの影響を勘案して、先ほどのシミュレーションをかけたところが首都高速道路公団の経過でございますけれども、先々の建てかえ動向のいかんはわかりませんけれども、そういう意味では、さらに高い建物ということが法的に許されまして、それができる場合という仮定におきましても、区といたしましても、そういった情報提供は精いっぱいといいますか、現にそこに建っていますので、それを当然勘案しながら、新たに建てかえをする方々のご判断で、より有効利用とか、あるいは影響が少ないといいますか、さまざまな角度から判断するものと考えてございます。先ほど紹介された鍛冶橋の換気塔も、今や周りのビルが随分高いところにございます。あれでも当時、30メートルと私は承知しておりますけれども、周りにも、もっと建物があって、そういう意味では、そういう時代の状況の変化する中で、先がなかなか見えないところの一つの例でございますけれども、それは当然、後でつくるオーナーさんとか、建築主体の方が、そういった余条件として勘案して建てかえをするということだと私は思っております。
平島委員
 だから、仮定の話ですから、あんまりそういうことについて言ってもしようがないので、一応そういうお考えだということはわかりました。
 また違う話なんですが、この陳情が出た当初の段階でも、どなたかから質問があったかと思うんですが、こういう高層建築物といいましょうか、どうしても震災とか、そういう天災的なものについての影響についてどうだというお話があると思うんですが。換気塔は以前と比べて随分スリムになりましたね。でも、高さは同じだと。そういった場合には、建築上の強度というのは当然考えられてつくられていると思うんですが、先ほども鍛冶橋の例を出しましたけれども、あれは幅が19メートルで、高さが31メートルなんですね、御存じだと思うんですが、それでも相当の圧迫感というか、あるんですけれども。これが例えば今回幅が6メートルで、高さが45メートルですか、相当な鉛筆型といいましょうかね、大げさなことを言えば。実はこの間、首都高速道路公団の方に、強度についてはどれぐらいまで考えられているかというお話をしたら、例としては阪神の震災程度までは耐えられるような設計をするというようなお話を伺ったんですけれども、もしもそれを超える場合についてはどうなのか、これも仮定になってしまいますが、地震の震度については、ここまでが上限だということはないものですから、そういった場合、それが倒壊することによって生じる損害ですとか、例えば民間の建物に対して倒れてしまったとか、そういったものに対しては、責任というのはどこにあるんですかね。
服部都市整備部経営担当参事
 当然ながら事業主体であります首都高速道路公団と認識してございます。
平島委員
 以前首都高速道路公団の方にお伺いしたときには、明確な回答は来なかったので、確認していただきたいのですが、想定されているもの、特に天災ですね、起こった場合には、責任の所在については明確ではないというようなお答えを伺ったんです。別に公式な場ではないですから、それを確認してもらいたい。というのは、地域の方でそういう不安を持っている方が少なからずいらっしゃると思います。特にこういう建物ですから、無人ですよね、こういうものは、人が常にいるわけではないですから、何かあったときに、機械的に警報が出るかどうかわかりませんが、そういったケースもあり得ますので、そういった場合についての安心感というのもないと、なかなか納得しにくいのかなという要素もありますので、明確に調べていただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。
服部都市整備部経営担当参事
 その辺は改めて確認させていただきますが、今私が申し上げた部分では、当然さまざまな天変地異の場合には免責がありますよね。その辺もありますけれども、当然ながら地元の区といたしましては、そういった免責の範囲もあろうかと思ってございますけれども、現に事業主体の首都高速道路公団が中野区内の中央グリーン帯に2カ所の換気塔を置きますので、その辺の関係につきましては、当然ながら責任を持っていただきたい、あるいは持っていただくべきだということでは申し入れたいと思ってございます。また、先ほど御質問いただきました具体的な根拠等については調べさせていただいて、次回でもそれはご説明申し上げます。
平島委員
 あと最後、1点だけ。先ほどの所管のところでアンケートのことを伺いましたけれども、私個人としてアンケート用紙を見ていないものですから、どういった形でアンケートをしたか、それを出していただくことはできないでしょうか。というのは、心理的な話なんですが、アンケートのやり方によっては、自然と反対しにくいアンケートだったりとか、極端なことを言えば、賛成しにくいとか、やっぱりいろいろとあると思いますので、見てみたいなと思うんですが、委員長、お諮りいただけたらありがたいんですが。
委員長
 ただいま、平島委員から資料要求が出されましたので、委員会を休憩して取り扱いを協議したいと思いますが、ご異議ございませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

 ご異議ございませんので、委員会を暫時休憩いたします。

(午後2時19分)

委員長
 それでは、再開いたします。

(午後2時21分)

 休憩中にご協議いただきましたとおり、平島委員から要求のありました換気塔に関するアンケートの設問等が掲載されている山手だよりの現物を委員会資料として要求することにご異議ございませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 ご異議ございませんので、そのように決定いたします。
 それでは、質疑を続行いたします。
 他に質疑はございませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 質疑がなければ、取り扱い協議のため、委員会を休憩いたします。

(午後2時22分)

委員長
 それでは、再開いたします。

(午後2時23分)

 お諮りいたします。休憩中に確認したとおり、平成15年第16号陳情、首都高速中央環状新宿線について、「工事の一部中断・見直し」を求める住民活動を支援することについては、本日のところ保留と決することにご異議ございませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 ご異議ございませんので、そのように決定いたします。
 以上で平成15年第16号陳情についての本日の審査を終了いたします。
 続きまして、第7号陳情、上鷺宮・鷺宮から中野駅までミニバスを走らせることについてを議題に供します。
 ここで、先ほど休憩中にご協議いただきましたとおり、前回、陳情の審査のときに要求しました資料が提出されておりますので、先に要求資料の提出についての補足説明と質疑を行いたいと思いますので、本件陳情を一旦保留といたしたいと思いますが、ご異議ございませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 ご異議ございませんので、第7号陳情を一旦保留といたします。
 それでは、要求資料の提出がありますので、理事者から補足説明を求めます。
上村交通安全対策担当課長
 それでは、ミニバスの運行にかかる交通規制図(資料4)につきましては、ミニバスが通行可能な道路を地図にとのご趣旨でございましたので、区の方で車幅規制や一方通行などを記載いたしました中野区内交通規制図として既存のものがございましたので、上鷺宮、鷺宮の地域の部分を拡大してコピーしたものを用意させていただきました。
 地図の説明の前に、一般論としてバスの路線の許可について手続的な面をご説明いたします。
 バスが道路を通行できるかできないか等につきましては、国の基準というものは特にございません。バス運行についての基準というものは特にございません。手続としましては、バス会社が国土交通省関東運輸局へ新設路線の免許申請をいたしますと、申請を受けた関東運輸局は、通行する道路について、交通管理者である警察と道路管理者及び自治体の長に意見照会を求めます。そして両方からオーケーという回答があって許可をするという流れになっております。その際、車両制限令に基づく車幅の制限や規制がかかっている道路を通行するという場合などについては、自治体の側で特殊車両の通行認定を出していれば可能となるわけでございます。通常、バス事業者は、そういうところを通る場合は、事前に自治体や警察に調整が図られてから免許申請を行うということでございます。
 例で申しますと、武蔵野市でムーバスを走らせる際にも、これらの車幅制限や規制がネックとなりましたけれども、特殊車両の通行認定を道路管理者の市から得るということで、また一部杉並区から得るということで実現させたということでございます。武蔵野市の例ですと、予定コースに幅員が5.2メートルの道路があったわけですけれども、そこを通そうとしたときに、バスの車幅が2.06とした場合、車両制限に基づくとその2倍プラス1.5メートルの幅員が必要となります。プラス1.5メートルというのは、相互通行路ですと両側に50センチ、50センチで1メートル、そして通過する間に50センチ、1メートル50センチをプラスすることになり、5.62メートル必要ということがわかって対応に苦慮したそうでございます。その結果、ムーバスを特殊車両として市の方で道路管理者の武蔵野市と杉並区から通行認定を受けたということがございました。
 それでは、図の説明を簡単にさせていただきます。
 下に凡例がございますけれども、青と緑の線が道路の幅員を示したものです。6メートル以上、6メートルから5メートル、5メートルから4メートル、4メートル未満という4種類の色分けがしてございます。そこに車幅制限がかかっている部分は、地図の方で区間を赤の矢印で表示しており、丸の中の数値が車幅の制限値となっております。例えばマル1.9とか、マル1.5となっているのは、その道路については、車幅1.9メートル、1.5メートルの車両は通れないということになります。車両制限令の計算式によって出る制限値を超える車両の通行規制を明示したのが車幅制限値でございます。これは大型車両の通行を制限するという住民要望などによるものでございます。
 あと凡例で左の方から二つ目にピンク色の矢印で一歩通行路がございますけれども、地図の中にピンク色の矢印で示されているのが一方通行路でございます。
 端的にいってミニバスが通行可能な道はどこかと問われますと、結論から述べますと、先ほど申し上げましたけれども、車幅制限、規制がかかっている場合であっても、武蔵野市などの例と同じように、道路管理者の特殊車両の通行認定を得れば可能となるわけでございます。
 説明としましては以上でございます。
委員長
 ただいまの資料説明に対しての質疑はございますか。
小堤委員
 この交通規制図はいつ頃の調査の図なんでしょうか。
上村交通安全対策担当課長
 平成8年度作成のものございまして、担当の者にチェックをかけていただいておりますけども、様式等がそのままきちんなっているかどうかにつきましてはそうでない部分もございます。
小堤委員
 平成8年というのは、バス需要調査をやったころの表ということだと思います。
 それで、これはこういう幅で、こういう一方通行で、また双方向も通れると、そういうものを示した図であって、これを設定するときに、例えば地域住民の方の説明とか、合意とか、そういうものはあるわけですか。
上村交通安全対策担当課長
 車幅規制につきましては、地域にお住まいの方の住民要望等によるものだというふうに聞いてございます。通常の車幅制限令から出てくるところの計算式は、先ほど申しましたように、相互通行路、一方通行路、それぞれ計算式が出てございますけれども、それを上回る規制につきましては、住民の方々から、この道は大型車両については通ってほしくないというような形でできたものでございます。平成8年ごろと申しましたが、バス需要調査をやるために作ったわけではございませんで、土木担当の方の交通規制図でございます。
小堤委員
 平成8年のときにも、バス需要調査によって、区はあの地域を通る二つの路線を検討したんですね。一つは上鷺宮地域をぐるっと回るAコースというやつと、もう一つ、Bコースというのは、この内側で、具体的にアカシア通り、とちの木通り、さくら通りと、これもBコースとして、バス需要調査の結果で、要望のあるコースとして出したわけなんですね。それ自体は、いろいろな財政的な問題、地域のそういう理解の問題等々で実現しなかったんですけれども、やはり内側を通る、住宅地を通るというのも、こういう調査の中で出てきたわけなんですけれども、その辺の認識はそれでよろしいですか。
上村交通安全対策担当課長
 地域ニュース等の情報によりますと、上鷺宮地域でのバスの要望等につきましては、昭和56年ごろから3案等を、A案、B案、C案、そして幹線道路を遠回りにするものと、あと今、委員がおっしゃいました、さくら通り、とちの木通り、アカシア通りを通る案、内側を通る案というような形で、昭和56年ごろから地域要望としてあったと認識してございます。
小堤委員
 冒頭の説明の中で、幅員が5.62メートル必要という説明でしたね。これは、例えば武蔵野市のムーバスの件でいうと、相互通行道路、行き交う場合には5.62は必要だと。しかし、一方通行の道路は3.56という規定なんですね。中野区でも、もし仮に一方通行で通るという場合には、いわゆる3.56メートル以上あればいいという認識でよろしいですか。
上村交通安全対策担当課長
 委員のおっしゃいましたそのとおりでございます。一方通行路では、そういう形になりまして、プラス1.5メートルは必要でございます。日野リエッセで2.08メートル、吉祥寺の場合は2.08メートルを2センチ改良して2.06メートルにしたという流れが、ともかく車幅を短くしようという努力をされたというふうに聞いておりますけれども、そういう意味では、4メートル道路でも可能でございます。そういう意味では、上鷺宮地域は一方通行路がかなり多くございますので、さくら通りとかアカシア通りなども、そのまま特殊車利用というような通行認定をしなくても十分通行は可能だというふうに認識してございます。
小堤委員
 最後にしますけれども、参考程度なんですけれども、以前に中野区はコミュニティバスの検討をしたときに、関東バスと宮園タクシーに依頼したんですね。そのときに、宮園タクシーは住宅地を通る路線を提案してきましたね。その運行道路というのは、あれは勝手に宮園タクシーさんが作ったのか、それとも事前に区の方に、こういう交通規制図を参考にしてあの路線を作ったのでしょうかね。
上村交通安全対策担当課長
 宮園自動車からは、ワゴンタクシーを使う路線ということで、昨年の秋口に提案を受けた経過がございます。その中で、関東バス、宮園自動車とも相互意見交換をしながら進めてきたというふうに聞いてございます。
小堤委員
 だから、宮園タクシーさんがワゴンタクシーを走らせるときに、こういう区の交通規制図を参考にして、あの運行路線を決めたんですかということをお聞きしたんですよね。
上村交通安全対策担当課長
 一応、一方通行路とか、ワゴンタクシーですと大体1.7メートルの車幅がございますけれども、そういうような交通規制は認識しながら運行経路を提案してきたものと認識してございます。
小堤委員
 今の課長の答弁だったら、区でこういうのをしろとして提出したわけではないですね。宮園タクシーさんは、この道路なら通れますよというので線を引いたという、そういう認識に至るんですけれども、それでよろしいですか。
上村交通安全対策担当課長
 宮園自動車との意見交換の過程については、承知してございませんので、確認をさせていただきたいと思います。
委員長
 確認は今できますでしょうか。また、次の委員会等のところでご答弁できるんでしょうか。
上村交通安全対策担当課長
 運行につきましては、実現をするためにということで意見交換はしておりましたけれども、区として、この道をというような意見交換はしてございません。宮園自動車は既に福祉バスを運行していますので、交通規制図等は十分に認識してございます。
委員長
 ただいまは答弁保留をお答えになったということでよろしいですね。
 ほかに御質疑ございませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 質疑がなければ、以上で要求資料の提出について終了いたします。
 それでは、第7号陳情、上鷺宮、鷺宮から中野駅までミニバスを走らせることについてを改めて議題に供します。
 それでは、これより本件陳情に対する質疑を行います。質疑はございませんか。
小堤委員
 陳情者からの補足説明というのはないんですか。
委員長
 私の方に事前に陳情者からの補足説明があるというふうには伺っておりません。
 委員会を暫時休憩いたします。

(午後2時40分)

委員長
 委員会を再開いたします。

(午後2時41分)

 質疑を続行いたします。
小堤委員
 私は、この陳情の趣旨、1、2とありますけれども、これはやはり必要という認識です。この間、基本構想をつくるということで、区は意見交換会をやっております。上鷺宮地域センターでの意見交換会で質問に答えて、区長は上鷺宮地域から中野までバスを走らせたいと、こういう答弁をされたんですね。現実的に考えれば、あの上鷺宮地域、鷺宮地域、かなり広い地域です。そしてそこには多くの住民の方が住んでいるんですね。そういう地域で、まちの中心である中野駅方面への直通の交通機関、具体的にはバスになると思いますけれども、これ自体がないというのは大変不便だったんですね。そういう意味で、運行上、支障のない道路、幹線道路ということになりますけれども、これは早期に走らせるということが必要だと思います。あわせて、主旨のもう一つの方にありますけれども、やはり住宅地を走る路線も中野区として検討していかなければならないと思っております。その目的は、大きく二つあると思うんですけれども、幹線バスの路線、もしくは身近な鉄道駅と結ぶものですね。それともう一つは、日常生活で利用する区の施設、商店、病院、金融機関等々、これらへの交通手段なんですね。こうしたバスは必要だと思うので、早期に検討を開始すべきというふうに前にも質問いたしましたけれども、再度お答え願いたいと思うんですけれども。
上村交通安全対策担当課長
 前段で区長の上鷺宮地域センターで行われた意見交換会における発言のご紹介がございました。区長の方からは、バスの問題については、できるだけ早い時期に上鷺宮地域から中野駅周辺までの新しいバス路線を誘致できるような事業をつくっていけるよう検討していきたいという趣旨で述べたと聞いてございます。コミュニティバスを身近な鉄道拠点に、または公共施設等を結ぶ手段としてという提案でございますけれども、現時点では、所管部、また区の考え方としましては、基本構想・新しい中野をつくる10か年計画策定の中で、検討素材ナンバー3の段階でございますけれども、10年間に想定される取り組みの例としてバス路線新設等と記載してございます。これは幹線道路を走る案として、今財政的裏付けを持った計画となるよう、区長室等々へ事業提案をしているところでございます。現時点では、まずは過度な財政負担にならなく、交通規制の面でも調整が少なく、上鷺宮地域から中野駅へというご要望を早く実現するという、実現可能な意味で幹線道路を走る路線を区としては選択したいと考えてございます。その後で、バスの運行について検証もしなければいけない一定の時期も来ますし、またコミュニティバスの検討会ということを、ぜひということであれば、その時点で検討してもいいのではないかと考えております。さまざまな、コミュニティバスも含めて、乗合タクシーやデマンド交通など高齢者のための足の確保策の新交通システムというのは研究テーマであろうかと認識してございます。
小堤委員
 私の第1回定例会での総括質疑に対し、早期に幹線道路を走るバスの運行のめどをつけたいと区長が答弁をされています。それにあわせて、そういうコミュニティバス、住宅地を走るミニバスは必要だから、私は、一定の時間がかかるものだと思うんですよね。財政的な問題にしても、地域での説明、了解の問題にしても。あの中を通るバスというは小型バスでなければいけませんから、新たにつくるんですね。初期の投資費用というのもかかりますから、そういうことを含めても、やはり自宅から身近にあるバス停、これから社会が進むにつれて必要というものだと思うんです。だから、基本構想・新しい中野をつくる10か年計画の中でも、もちろん、そういう話し合いの項目がありますので、していただきますけれども、それだけではなくて、関係する機関で検討会の設置ということを強く望みたいわけなんですね。実は武蔵野市のムーバス、これもおよそ7年かかっているんですね、検討から実施まで。平成元年にいわゆる交通不便を訴える市民の手紙が市長に行ったんですね。そして市長が平成2年にシンポジウムでコミュニティバスの必要性を発言したんですね。それから市民交通システム検討委員会、あるいはコミュニティバス実施検討委員会、またコミュニティバス推進委員会等々を経ながら、平成7年に武蔵野市市民交通計画策定ということに進んで、平成7年の11月26日にバスが運行されたんですね。こういう一つのスタンスというんですか、またこういう取り組みをしたからこそ武蔵野市では早期に黒字になって運行が成功していくということにもつながったわけなんですね。そういう点を振り返る点でも、課長、もう一歩進んで、検討会をつくるということで、今、基本構想・新しい中野をつくる10か年計画で検討するのが先ではないかというのではなくて、そういう検討をするということも考えていただきたいと思いますけれども、いかがですか。
上村交通安全対策担当課長
 委員からのご要望でございますけれども、現在、幹線道路を通すということにつきましても、まだ財政的な裏付け、また課題等をクリアしなければいけないことがさまざまございます。目標としましては、基本構想・新しい中野をつくる10か年計画の前期5年の早い時期に、私ども所管部としては17年度を目指してという決意でおりますけれども、それにつきましても、さまざまな地域の説明やらバス事業者の調整、やることがたくさんございますので、その実現をまずは選択して、そこに向かっての努力をしてまいりたいと考えてございます。
小堤委員
 そういう課長の答弁でしたけれども、あわせて検討してもらいたいということをあわせて言いたいと思います。
 実は私たち、日本共産党議員団として、この間視察に行ったんですね。7月27日、酒田市に行きまして、ここでは主に住民参加ということで、市民参加の市政運営とか、議会のインターネット中継等々を中心にお聞きしたんですけれども、あわせてコミュニティバスを運行しているものですから、その資料も提出していただいたんですね。それを見ますと、ここは本当に人口が10万人を切るんですけれども、るんるんバスというんですね。平成9年に福祉課でプロジェクトチームをつくったんですけれども、もう平成10年10月にバスの運行を始めたんですね。現在は10路線ですよ。地域性がありますから、毎日運行するのは3路線で、後は週3回というのが7路線なんですね。これなんかも、いわゆる既存のバス事業者と競合しない地域とか、今までつくったコミュニティバスでも、いろいろと住民の要望を聞きながら、組み替えなんかもしながら、知恵を出しながら今は10路線なんですよ。これは住民の足の確保という問題を、市政全般の施策を実施する上でも必要という認識なんですね。ここは年間予算が386億円です。その中でも、年間5,000万円ほどの区の補助をしているんですよね。だから、その市の姿勢というんですかね、そういうものがこういう形で現れていると思うんですよ。そういうことも含めて、やはり検討を開始するという問題。この問題は、何も中野区の北西部、上鷺宮、鷺宮地域だけではなくて、中野区全体の中のそういう基幹的な交通路線から外される地域、こことも十分に検討していかなければならない問題なんですよ。しかも、こうしたことが、高齢化社会が進むについては、やはりお年寄りが元気に表で活動させるということ自体が、福祉にしても、介護にしても、そういう社会福祉費などを逆に下げるという効果なんかも実際にあるわけですから、そういう点を含めてでも、やはりこういう検討会の設置、重ねて要望したいと思います。
委員長
 ご要望ですか。
小堤委員
 はい。
久保委員
 今、小堤委員もおっしゃっていましたけれども、基本構想・新しい中野をつくる10か年計画の中で、財政的裏付けを持って、5か年の中の早い時期に走らせていきたいというようなことで、課長はおっしゃっていましたよね。午前中に開かれた総務委員会の方でも、基本構想・新しい中野をつくる10か年計画の12月の計画素案を出すときには、財政的な裏付けというのも載せていきたいという話があったんですけれども、そういうことになると、バスに関しても、大体12月ぐらいまでに財政的な裏付けというのももちろん出してくるということなんでしょうか。
上村交通安全対策担当課長
 基本構想・新しい中野をつくる10か年計画の検討素材ナンバー3につきましては、議会にも担当部から報告しているとおりでございまして、素案の日程が8月から来年にずれ込んだということで、スケジュールの変更につきましては、幾つかの理由がございましたけれども、所管部としては、事業提案は区長及び区長室へしているところでございまして、17年度の予算編成作業の中で明らかになってくるかと思いますが、もちろん17年度予算ですので、12月ごろには大体の方向は明らかになってくるのではないかと思いますが、今この時点でどういうような表現になってくるかというのは、申しかねます。
久保委員
 私としては、6月11日までの交通対策特別委員会を踏まえ、幹線道路を走らせるバスというのを区としては検討しているというふうに認識をしています。私たち公明党議員団としましても、7月26日に武蔵野市のムーバスと国分寺市のぶんバスというのを視察に行ってまいりました。両方のバスともにコミュニティバスなんですが、福祉バスというよりも、駅を中心に利用者を募っているというか、そういった形のバスになっていたんですね。初期投資に関しても、ぶんバスの方は、もともとバス会社の方の負担ということで、バス自体も買っているというか、そういった形になっていまして、かなり初期投資に関してもかかっていないかなと思われました。コミュニティバスはコミュニティバスとして検討を進めながら、幹線道路を走らせるバスというのがあくまでも基本構想・新しい中野をつくる10か年計画の中では考えられているというふうに私としては認識をしているんですが、その辺はいかがでしょうか。
上村交通安全対策担当課長
 委員の申されたとおり、今、基本構想・新しい中野をつくる10か年計画の中で検討していますのは、幹線道路を走るバスでございます。
長沢委員
 基本的なことを伺いたいんですけれども、前からご答弁では区側も特に今、基本構想・新しい中野をつくる10か年計画の策定作業を進めている中で、そういう中にも入っていますかね、上鷺宮地域の幹線バスは。ご答弁の中では、それはやると、それがいつになるか、財政状況なり、いろいろな調査なり、これから住民への説明も含めると、一定の期間もかかるけれども、所管としては早い時期に、17年度からやりたいと、そういうご答弁でしたね。それはわかっているんです。もう一つ、陳情との関係でいえば、住宅地の中を走らせるというところでは、ご答弁にあったのか、委員の方からあったのかわかりませんが、路線とか、これまでの住区協議会等の経過などの話もありました。住区協議会等の経過では一定の走らせてほしくない、言い方は違ったかもしれませんけれども、ニュアンス的には、そういうような住民の方もいるという話もありました。ただ、区としては、コミュニティバスが必要だと住民の皆さんがいる。そういうご認識は当然持たれている、それはいいですか。
上村交通安全対策担当課長
 そういう認識は持ってございます。
長沢委員
 ただ、いろいろと住民の合意であるとか、合意形成という言い方をされましたかね。財政の問題等々で一定の時間はかかるだろうと。先ほど課長が言われたのは、幹線道路を走らせる路線を新設すると。その後に検証もして、そういう中でコミュニティバスについても考えていきたい、そういうご答弁だったと思いますが、それは間違いないですか。
上村交通安全対策担当課長
 先ほどは、まず幹線道路を走らせて、走らせた後も、行政評価、サンセット事業でするとすれば、検証しないといけないということなので、そういう意味では一定の時期に検証をする時期があるというふうに認識してございます。ですので、コミュニティバスを含め、先ほど言いましたように、例えば乗合タクシーとか、デマンド交通とか、GPSを使った、かなりITを駆使したようなものとか、いろいろとまだまだ幾つか時代状況で別な方法も出てくるかと思いますし、それにつきましても、全部行政が担うものなのか、またいろいろと民間の知恵を出しながら、そういう事業者が現れてくるのかということもにらんだ、そういう研究をしていきたいというふうに考えてございます。
長沢委員
 幹線道路を走らせるバス路線の新設について検証すると。コミュニティバスについても、今おっしゃられましたけれども、いろいろな手法というのがあると思います。ただ、先ほどは、住宅地内を走らせてほしいという住民の方がいるという認識はあるし、必要だという住民の方もいる、そういうお考えもあると。ただ、それを行政がやるのかどうかという、そのお考えはそういうふうなことかと思いますけれども、コミュニティのバスについても、検討会みたいなのも、要するに設置するかどうかも検討されるように言われましたよね。それはどうですか。
上村交通安全対策担当課長
 検証する時期にコミュニティバスの検討会をということであれば、コミュニティバスを含めさまざまな新交通システムなどを研究する検討会なのか、研究会なのか、そういう検討の場というのもあってもいいかなというふうに申し上げました。
長沢委員
 それで、基本構想・新しい中野をつくる10か年計画との関係でも伺いたいんです。基本構想というのは、10年後の中野の姿をあらわすんだと。それに向けて、新しい中野をつくる10か年計画を立てていくんだということですね。その中には、もちろん、こういう事業をやりますよということもあるんだけれども、例えば10年というスパンで、かなり先の話ではありますから、新たにそういうバスをこの中を走らせるという、コミュニティバスのことについて、そういう検討の場を設けていくということは必要なんではないかと。先ほどちょっと言わせていただいた住区協議会でのそういう合意というのは大事なことですけれども、そうはいっても20年もたっていますから。これは先般の委員会の中でも質問させていただきましたけれども、それを基本構想なり、新しい中野をつくる10か年計画の中で位置付けていただきたいと思うんですね。事業部制ということで、皆さんのところの権限が非常に大きくなったと言われているわけですから、所管としてはしっかりとその辺を言っていただきたいと思うんです。基本構想の話になって恐縮なんですが、基本構想はこれから決めていくし、新しい中野をつくる10か年計画は、その議決に伴って、これはもう年度を越えるんですかね、16年度以降なのかもしれないんですが、そういう中で検討をしていくということはしっかりと位置付けてほしいと思っているんですが、その点はいかがですか。
上村交通安全対策担当課長
 基本構想・新しい中野をつくる10か年計画検討素材ナンバー3の中でも、10年後に実現するまちの姿の1項目として、私どもの関係の項目が1項目ございます。新たなバス交通など便利でだれもが利用しやすい交通環境が整備されているというのが10年後に実現するまちの姿となってございますので、これに伴って、今のところ、前期後期という話からすれば、前期5か年の中では幹線道路をまず走らせるバス路線の新設をバス会社に誘致したい。あわせて、研究はしていきますけれども、これはまだ後期5年のローリングとか、まだ始まっていないのに、そういうことを申し上げるのはふさわしくないかもしれませんけれども、そういうものもまた検討する機会、また視野に入れていきたいというふうに考えてございます。
長沢委員
 最後にしますけれども、今、研究されるということも、後からの訂正のような感じもしましたけれども、ぜひしてほしいんですね。というのは、やはり幹線道路の中での検証、それを踏まえた上でというと、少し住民の皆さん、利用者の方々にも違いが出てくると思うんですね。もちろん、幹線道路のところで必要だというご意見も出てくるし、実際に乗る方も非常に多くなると思います。また、そうあってほしいと思います。ただ、同時に、幹線道路と相対的な意味で、住宅地の中に入るコミュニティバスというのも、これはこれで十分に意見というか、要望があるわけですから、そういう意味では、ぜひとも、繰り返しになりますけれども、前期後期というような分け方もせずに、研究の段階では早くしていただきたいなと。その上で、大事なのは、そういう検討会なりということを立ち上げていくという方向に行っていただきたい。これは要望なんですが、ご意見があれば聞きたいんですが、いかがでしょうか。
委員長
 質疑が続いておりますけれども、実は最初にお諮りしませんでしたが、3時を目途に休憩を入れたいと思っておりました。ただし、本件の陳情の審査だけは、少し時間を食い込むけれども、済ませた方がいいかなというふうな思いもありますが、皆さんのご意見をお聞きしたいと思いますので委員会を休憩いたします。

(午後3時04分)

委員長
 それでは、委員会を再開いたします。

(午後3時04分)

 3時を回っておりますので、委員会を暫時休憩をいたします。

(午後3時04分)

委員長
 それでは、委員会を再開いたします。

(午後3時21分)

 休憩前に引き続きまして第7号陳情の質疑を続行いたします。
 ご質疑はございますか。
久保委員
 先ほど新交通システムの推進というお話があったかと思うんですが、今回の陳情に関しましては、上鷺宮、鷺宮からの中野駅までのミニバスを走らせてくださいということで、主旨、1番があります。今、幹線道路を走るバスということで検討されているということだと思うんですけれども、ほかにも中野区内には大変交通不便地域なども多いわけですから、基本構想の中に新たなバス交通など便利でだれもが利用しやすい交通環境が整備されているというふうに、10年後に実現するまちの姿の中にもあるように、さまざまな交通環境の整備というのが必要ではないかと思うんですね。例えば、ミニバスにこだわらず、交通不便地域の新交通システムの推進というような形で、今度は新しい中野をつくる10か年計画の方にまた新たに加えていくという、そういったようなことは考えられるのでしょうか。
上村交通安全対策担当課長
 現在は、基本構想・新しい中野をつくる10か年計画検討素材ナンバー3の段階では、10年間で想定される取り組み、バス路線新設等となってございます。等ということの意味は、ある意味では、そういう新交通システムの研究なども対象となっていると認識してございます。
久保委員
 どうしてもバス路線新設等となっておりますと、先ほどから出ておりますように、幹線道路を走るバス、これ一つが走っただけでも、もう計画が整ったようにも感じられると思うので、もっと具体的に新交通システムの推進というふうなことで、先ほど課長が言われていましたような乗合タクシーとか、デマンド交通とか、そういうことも含めて検討していくということで、何もコミュニティバスだけの検討を行っていくというわけではなくて、すべての中野区内の交通不便地域のことも考えなければいけませんし、また交通不便だけではなくて、ユニバーサルデザインのまちづくりということにもつながっていく、そういう交通システムというのも改善されなければいけないかと思うんですが、その辺をきちんと明確に新しい中野をつくる10か年計画の中に示していくということはできないでしょうか。
上村交通安全対策担当課長
 現在、基本構想・新しい中野をつくる10か年計画検討素材ナンバー3の段階ですので、財政的な裏付けを持ったとなりますと、ある意味で具体的な表現には、バス路線新設というようなものとなるかと思いますが、そのほか研究テーマ等につきましては、どういう表現ができるのか、検討させていただきたいと思っております。
江口委員
 今までの話の中で、特に上鷺宮、鷺宮地域から中野駅というのは、もう何十年来というかな、私が議員になって30年ですけれども、もう私がなったころから、地元の議員は何しろ南北交通を確保してくれということを言ってきたわけね。そういう中で、議会でも何度か必ずこの問題は出ていたわけですけれども、基本的には今まで実現できなかったと。それには、一つは、今、課長が言ったように、本格的に行政が交通の空白地域を解消しようというよりも、まず最初にバス会社に言ってどうだろうかという形の方が多くて、基本的にバス会社としては、絶対にここは赤字路線になるから嫌だということで、ほとんどが、その都度、相談すればだめ、相談すればだめということになってきたように私は記憶をしているんですね。例えばミニバスを走らせる市町村なんかに行くと、自分たちのまちでは、バス停だとか交通機関からどのぐらいの距離が空白なのかということまで出して、地図をきちんと描いて本格的に取り組んできた。実際には中野はそこまではまだやっていないと思うんですね、そういう細かなことを。ですから、上鷺宮だとか、鷺宮地域だって、南の方だって、江古田の方だって、そういうところはあるわけですね、そういう地域が。だから、そういうことも含めて、基本構想の中で検討するということが今出ているようですから、しっかりと区の交通網対策というのかな、今までは交通安全対策というので交通安全に全部議会も来てしまったのが多かったので、あまり路線的なものは確保してこなかったのが多分多かったと思うんですね。そういうことを前提に取り組まなければ、そういう解消がすぐにできるということにはならないかというふうに私は思っているんですが、いかがでしょうか。
上村交通安全対策担当課長
 委員からご指摘のとおり、これから高齢者等、また交通不便地域の解消について、区政目標等でも私どもの分野では掲げてございますので、それに基づきまして鉄道の駅、またバス停からの距離等に鑑みまして交通不便地域、そうした基本的な考え方を明確にして、交通網対策に取り組んでまいりたいというふうに考えてございます。
江口委員
 今お答えになったことは、まちづくりと非常に関連があるんですね。特に武蔵野市なんかもそうでしょうし。そこにどう人が動向するか、それによって利用が違う。ですから、今、久保委員が言ったように、国分寺へ行った場合は、一つの路線は40分以上かかる、1周するのに。そこはなかなか赤字が解消できないという部分があったりとか、それから結構混む場合には、立ち席の場合には高齢者にとっては大変きついという問題も出てきているというふうに私も思うし、そのまま座っていければ楽なんですけれども、それが混み出すと非常にきつい、10分でも20分でもそこに立っているのはきついというような問題も出てくる。そういうことも、やっている自治体があるわけですから、きちんと調査しながら、いいものをつくっていくということからやっていけばいいんではないかと思うんですが、もう一つは、今回の打ち出した基本構想の中に、幹線道路の上鷺宮地域から中野駅までの路線を確保すると、そういう決意は述べております。一つは財政的な援助も考えざるを得ないという区の多分英断の中でやったんですが、心配なのは、中野では、まだ路線の中で全部わかっているわけではありませんけれども、非常に赤字路線というのをバス会社は抱えているわけですね。バス会社というのは赤字路線になるとすぐに廃止したがる。お客さんが乗らないんだから、いいではないかという、そういうもとで廃止をする、そういう問題が出てくる可能性もある。今回進めていただいている中野新橋を通る南台から中野駅への40数年ぶりに復活するバス路線、これはもうバス会社の方が積極的にやると言ってくれたんですけれども、一時やはり赤字になるのではないかということで一歩引いてしまった。しかし、区の強い、やるべきだということで、またそれに対する準備が進んでいるということは聞いてはいるんですが、バス会社としては、赤字になるのではないかというのがすぐにひらめいて、一時腰を引いたというのがあります。そうなってくると、こういう路線を区が新設したといったときに、本当に慎重にやっていかないと。では、ほかのバス路線も、新設路線並の区の援助が欲しいということだって想定せざるを得ない部分が出てくるわけですね。もう早目に交通の空白地域というのを全部出して、どうあるべきなのかということから、もうそれはできるはずなんだから、やっておくべきだと思うんですけれども、それはいかがなんでしょうか。
上村交通安全対策担当課長
 委員から提案ございました交通空白地域を明確にして、総合的に取り組むということにつきまして、その方向で検討してまいりたいと思っております。また、一つ加えますと、関東バスの幹線道路の提案も、やはり赤字覚悟で、区の一定の補助というのを、区は決断するんですけれども、そんなすべてを補てんするような、他の自治体でやっているような、赤字部分を補てんするというような、そういうようなものは想定してございませんので、かなり関東バスとしては赤字覚悟で取り組むというような形を聞いてございます。
委員長
 ほかに質疑ございませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 質疑がなければ、取り扱いの御協議のため委員会を休憩いたします。

(午後3時31分)

委員長
 委員会を再開いたします。

(午後3時32分)

 お諮りいたします。休憩中に確認したとおり、第7号陳情、上鷺宮・鷺宮から中野駅までミニバスを走らせることについては、本日のところ保留と決することにご異議ございませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 ご異議ございませんので、そのように決定します。
 以上で第7号陳情についての本日の審査を終了いたします。
 それでは、残りの所管事項の報告を受けたいと思います。
 1と2が終わっておりますので、3から報告を受けます。踏切対策基本方針、東京都策定についての報告を求めます。
岩井地区整備担当課長
 それでは、6月10日に公表されました、東京都が策定いたしました踏切対策基本方針(資料5)につきましてご報告いたします。
 まずページをめくっていただきまして、はじめにの欄をご説明いたします、よろしいでしょうか。まず6行目からご説明いたします。現在、東京都内には約1,200カ所の踏切が存在しているということです。それで交通渋滞を始めとしましてさまざまな問題が日常的に発生している、このようなことでございます。2行飛ばします。そのため首都東京の魅力向上、国際競争力強化等のためにという都市像を実現していくために、踏切問題の早期解消が必要となっている。このような認識から東京都では踏切対策を促進するために、踏切対策基本方針を策定したということでございます。
 続きまして、1ページをご覧ください。ページをめくっていただきまして、1ページでございます。
 まず第1章、東京都内の踏切の現状でございます。1ページから5ページまでが現状を述べておりますが、1ページ、海外主要都市との踏切数の比較ということで、単位面積当たりの踏切数を比較してございます。東京を100とした場合に海外の主要都市はこのような状況になっているということで、都内の踏切の数が多いということがいえると思います。
 続きまして、3ページをご覧ください。
 3ページは主な踏切問題が整理をされております。例といたしまして、まず大きく道路渋滞の発生、マル2としまして地域の分断による生活の不便やまちづくりの遅れ、さらに踏切事故の危険性と大きく三つが掲げられております。その中では、渋滞の発生により自動車交通が阻害される、またバス等公共交通の定時性が確保できないということ。2番としまして、踏切により地域が分断され生活が不便である。また、マル3としましては、自動車と歩行者、自転車との動線が交錯して危険であると、このようなことが述べられております。
 このような現状の中で、6ページをご覧いただきたいと思います。
 6ページから12ページまでは、第2章、これまでの東京都の踏切対策が述べられております。その中で、まず図表の2の1、上段ですけれども、都内の踏切数と立体化事業延長の推移ということで、おおむね30年間にわたります事業の推移が記載をされております。
 次に、8ページをご覧ください。
 そういう中で、8ページの図表の2の4ですけれども、現在、事業中、または事業の準備中、連続立体交差事業が事業中である、または準備中の区間が合計9区間記載をされております。このような状況だということでございます。
 続きまして、13ページをご覧いただきたいと思います。
 13ページ、第3章、踏切対策基本方針の策定でございます。13ページから15ページが第3章ですが、まず(1)基本方針の策定のねらいですが、先ほど言いましたように東京の国際都市としての魅力向上、都市再生の推進を目的とした効率的、効果的な踏切対策の推進を策定のねらいとしております。
 (3)ですが、方針の主な内容です。まず重点踏切、それと重点交差予定箇所をまず抽出をしたということです。次に重点踏切の解消を図るために鉄道立体化の検討対象区間を抽出したということです。鉄道立体化の検討対象区間を抽出した。3番としましては、重点踏切等のうち鉄道立体化の検討対象区間に含まれない重点踏切であるとか、重点交差予定箇所については、鉄道立体化以外の対策の検討対象区間として抽出したと、少し難しい表現になっていますけれども、このようなことでございます。後ほどまた詳しく説明をいたします。
 次に、16ページをご覧ください。
 先ほど述べました重点踏切の考え方ですが、都内に約1,200カ所踏切があるというふうに先ほど申し上げました。その中で立体交差事業が事業中、または単独立体交差が事業中の除却予定の踏切を除きますと残りか約1,060カ所あるということです。その1,060カ所の踏切のうち、次に掲げます指標に基づきまして重点踏切を抽出したということです。その指標でございますけれども、表の4の1、先ほど言いましたように、まず重点踏切抽出の視点としましては三つございます。道路渋滞の発生、地域の分断による生活の不便やまちづくりの遅れ、踏切事故の危険性、このような視点に基づきまして九つの指標で重点踏切を抽出した。具体的には、右側に掲げてございます。例えば踏切遮断が長い、自動車交通量が多い等、九つの視点に基づきまして重点踏切を抽出したということでございます。1,200カ所の踏切のうち重点踏切をこのような視点で抽出をしたということでございます。
 次に、23ページをご覧ください。
 23ページ以降は、先ほど言いましたように1,060カ所の踏切のうち、今説明しました指標によりまして重点踏切を394カ所、23ページの上段です、394カ所抽出した、この一覧表が載っております。
 次に、25ページをご覧ください。
 25ページの右側、踏切の番号ですけれども、257番、中井第5号から274番、鷺ノ宮第5号、ここまでが西武新宿線の中野区内にある踏切でございます。合計で18カ所ございます。中野区内の踏切は20カ所ございますけれども、そのうち18カ所が重点踏切として抽出をされたということでございます。
 27ページをご覧ください。
 27ページは重点交差予定箇所ということで、ここに掲げました19カ所が抽出されております。これは都市計画道路と鉄道との交差予定箇所ということですが、ここの部分については中野区内にはございませんので、説明を省略させていただきます。
 次に、28ページをご説明いたします。
 第5章です。先ほど394カ所の重点踏切を抽出いたしました。その中で、説明文を読みますけれども、第4章で抽出した重点踏切等について、個々の重点踏切に着目するのではなく、これらを立地条件等によってグループ化いたしまして、グループごとに対策を検討していく、このような考え方だということでございました。では、グループ化の基準、(2)ですけれども、マル1とマル2、重点踏切同士及び重点交差予定箇所と重点踏切の間隔が1キロ以上離れていれば別の検討対象区間としよう。また、既設及び事業中の道路立体箇所で検討対象区間を分けるということでございます。一番下にイメージがありますけれども、オレンジが重点踏切、グリーンがその他の踏切ということでございます。重点踏切が1キロ以上離れている場合には、別のグループにする。さらには、既に立体交差がされているところ、またはその予定箇所で対象区間を分けるというような考え方でございます。
 次に、29ページ、このようにグループ化いたしまして、その中で鉄道の立体化の検討対象区間とする。それと鉄道立体化以外の対策の検討対象区間とする、二つに大きく分けるという考え方です。その抽出の視点ですけれども、さらに遮断時間が長い踏切の数であるとか、自動車の交通量が多い踏切の数、そのグループの中にそういう踏切が入っているか、入っていないかというような、そういう視点で、鉄道立体化にするか、またはその他の対策にするかということを分けていくという考え方でございます。
 その結果といたしまして、33ページをご覧ください。33ページはそういう視点でグループ化をさらに線引きいたしまして、鉄道立体化の検討の対象区間としようというのがここに掲げられた一覧表でございます。20区間を抽出したということでございます。その中で、中ほどに西武新宿線で、区間名です、中井から野方駅付近、またその1段下ですけれども、野方から井荻駅付近ということが鉄道立体化の検討対象区間になった。すなわち、西武新宿線の中野区内の部分につきましては、全区間が一応鉄道立体化の検討対象区間になったということでございます。
 次のページをご覧いただきたいと思います。35ページから45ページまでは他の地域のものですので省略してあります。
 46ページ、中井から野方駅付近、区間番号11番でございます。この中には全部で12カ所の踏切がございます。新宿を含めまして12カ所の踏切がございます。すべてがオレンジ色ですので、すべて重点踏切、なおかつこの区間の中では、中野区内は9カ所ございまして、9カ所すべてが重点踏切ということになっております。マルの二つ目ですけれども、当区間の踏切は遮断時間が長いであるとか、また各踏切は自動車交通量が多いと。さらに新井薬師の第1号は歩行者交通量が多いと、このようなことが述べられております。
 次のページに移ります。次のページは野方から井荻駅付近でございます。杉並区を含めまして16カ所の踏切、うち重点踏切13カ所となっておりますが、中野区内に限定いたしますと11カ所の踏切のうち9カ所が重点踏切と。野方駅付近と鷺宮から杉並区方面へ行ったところの踏切、2カ所がその他の踏切に位置付けられておりますが、11カ所のうち9カ所が重点踏切と、このようなことが述べられております。
 次のページに移ります。5の3は鉄道立体化以外の対策の検討対象区間に述べられておりますが、ここにつきましても、区内はすべて鉄道立体化の対象区間になりましたので、説明は省略をさせていただきます。こういう形で中野区内全線が鉄道立体化の対象区間になったということでございます。
 次に、少し飛ばします。67ページ以降を御説明いたします。
 第6章、踏切対策の新たな取り組みということで、国への要望等、また新たな取り組みが書いてございますが、67ページの一番下、イでございます。現在、連続立体交差事業の事業主体は都道府県、政令市ということになっておりますけれども、この方針の中では、区市町が事業主体となり、そのような制度の創設を国に求めていく、このようなことが述べられております。そのほか財源確保の問題等についても掲げられております。
 最後に、72ページをご覧いただきたいと思います。
 第7章、踏切対策推進会議の設置ということで、踏切対策基本方針を推進していくため、また関係機関との連携を一層強化するという意味で、踏切対策推進会議を設置していこうというようなことがここで述べられております。
 参考ということで、資料の中間のまとめに対する意見の概要、昨年の12月に踏切対策基本方針の中間のまとめをまとめたわけですけれども、それについての学識経験者と都民からの意見、さまざまな意見が寄せられた、その意見の概要がここに記載をされております。
委員長
 ただいまの報告につきまして質疑はございませんか。
岡本委員
 今の報告を受けまして、やっとというか、中野区の思いが舞台にのっかったという思いでおりますが、まだ先のことだと思いますが、中野区も事業主体になれるということですので、財政の負担の割合とか、この計画が、まだ先のことでしょうけれども、おおむねどんなスケジュールで実現に向けていくのか、なかなか答えにくいでしょうが、わかる範囲でお願いします。
岩井地区整備担当課長
 先ほど67ページのところでご説明いたしましたが、区市町が事業主体となる鉄道立体交差事業制度の創設ということで、これは東京都の考え方として国へ求めていこうということでございます。我々の認識といたしましては、国と都道府県の関係は、いろいろな問題があろうと思いますので、これについてもこれから議論が深まっていくだろうと思っております。また、財源の問題につきましても、現在、都道府県が事業主体となることで一定の財源の負担割合は定まっておりますけれども、この制度創設が区にとってどのくらいの財政負担になるのか、まだ見えない部分がございます。その点では、十分にこれから議論をしていく、そのような状況であろうと思っております。
 それからもう1点、鉄道立体交差事業というのは、これからも一定の期間がかかるというふうに思っています。区としてのさまざまな取り組みのほかにも、東京都との関係での調整もございますし、それを踏まえて国へ要望していく、また国がそれを踏まえて都市計画決定、事業採択を行い、また事業採択を行った後、具体的に事業認可、それから事業実施というようなことになるわけでございますけれども、一つの例を申し上げますと、4月の当委員会で視察をいたしました大和駅の鉄道立体交差事業も工事期間として約10年かかっているということでございますし、それに至るまでの取り組みというのも、おおむね10何年ということでございます。これまでにさまざまな検討を区はしてきておりますけれども、鉄道立体交差に関しての取り組みについて着手したというような状況でございますので、そのような期間は我々としても想定しておかなければいけないかなというふうに思っております。
岡本委員
 新たな事業主体ということですが、従来というか、かつて西武鉄道側がいろいろと検討しておった時代の西武鉄道側の負担と新たな事業主体が各自治体になった場合の負担は、鉄道会社としてはどういうふうになるのかもわかりますか。少し鉄道会社の方が楽になるような感じさえ、新しい事業主体ですと感じられますが、その辺もまだはっきりしていませんか。
岩井地区整備担当課長
 まず67ページの区市町が事業主体となる連続立体交差事業の創設という、この文章でございますけれども、こういうことを都として考えて、国に求めていくということで、これが既に決まったというような受けとめ方はまだしておりません。現在の仕組みの中では、事業主体が都道府県で鉄道立体交差、高架をやった場合、鉄道事業者が14%、残りを国が2分の1、都道府県と区市町村が4分の1という財源割合は定まっておりますけれども、これが今後、都が考えておりますこういう新たな制度の創設になったときに、どのような財源割合になるのかも、今後いろいろな調整があろうと思っております。
長沢委員
 今のところで関連して伺いますが、今の新しい区市町が事業主体となる鉄道立体交差事業制度の創設は、都が考えているということで、これは例えば、地元の区市町村からの要望でこういうものをつくろうということではないということですか。あくまでも東京都自身が考えて。理由としては、東京都が事業主体では、一定のペースでしか進まないから、こういうものをつくってやってもらうのがいいのではないかと、そういうことなんですか。
岩井地区整備担当課長
 区市町から事業主体がこういうふうになるべきだという形での要望を受けて、都が考えたというふうには、我々は認識してございません。ただし、都としては、これまでのさまざまな事業を進める中で、地元が主体となった方がより事業が早まるのではないかという認識であろうと思っております。我々の働きかけによってということではございません。ただ、こういう認識であったというふうに理解をしております。さらに、財源の問題について明らかになっておりませんので、先ほどの現行の仕組みの中では一定の割合がありますけれども、こういう制度になったときに、どういうふうになるのかは十分にまだ見えておりませんので、それについては今後さらなる協議というのは必要になってくるというふうに思っております。
長沢委員
 要するに早くやってほしければ、自分たちのところでやりなさいということで、財政負担が地元の自治体にかかってきたのでは、これは本末転倒の話ではないかと思っているんですね。これはいただいた資料だと思いますけれども、都市計画事業者の負担における東京都内の市町村、区の負担の根拠というところでも、区自身が求めたものについては、受益の限度において当該市町村に対して経費の一部を負担させるというところで、やはりあるわけですね。もう一つ、具体的に聞きたいのは、46、47ページのところですね。どういう言い方をすればいいですか。区間番号11、これが中井から野方駅、区間番号12、当然ながら区も区民、議会とともに西武新宿線踏切渋滞解消促進期成同盟をつくって、連続立体、地下化というのものを求めてきました。こういう形で、こういう重点になってるよということは、都の方も中野の駅について、踏切のこういう渋滞の状況については認識もされていて、こういうことで重点の区域だよということはお決めになられたということだと思うんですが、これは2区間になっていますね。中野区としては、当然2区間ともに事業の実施を求めていくということだと思うんですけれども、そういうことでいいんですか。
岩井地区整備担当課長
 区内全区間が連続立体化になるように、区としては考えていきたいと思っております。
長沢委員
 ただ、こういう形で二つになっているわけだから、当然二つのことで手を挙げると、事業としては二つですよと、そういうことにならないんですか。これはあくまでも一つという考えでいいんですか。
岩井地区整備担当課長
 34ページをご覧いただきたいと思います。これは文章の中でどういうふうにそれを読み取れるかというのは、想定で読み取るのはまずいということもございますけれども、区間の柔軟性というところでございます。下の方、本方針では、既設及び事業中の道路立体箇所などで区間分けを行っていますけれども、方針策定後、具体的な対策を検討するに当たっては、区間ごとに地域特性が異なることなどから、本方針による区間の範囲に拘束されるものではないと、これをどう読み取るかという部分がございます。基本的には一定の考え方で区間を分けたというふうに記載をしておりますけれども、今後、具体的な検討をしていく中で、地域特性等を踏まえながら区間の範囲というものを具体的に考えていこうということでございます。先ほど最後に説明いたしましたけれども、踏切対策推進会議やこれからの東京都との協議の場等もございます。その中で都の考え方も確認しながら区の考え方を伝えていくというようなことになろうかと思っております。
篠委員
 立体化というのは、地下は一切考えない立体化でよろしいんですか。
岩井地区整備担当課長
 ここでは、連続立体化という形をとっていますけれども、高架、鉄道を上部に上げる、または地下化する、これを含めて立体化というふうに表現をしております。
篠委員
 区民に説明しますときに、立体化というと地下を想定しない可能性は十分にあるんですね。西武新宿線の特殊事情で、地下化という決定は延期になっていますけれども、あれが消えているわけではないわけですよね。それでよろしいですか。
岩井地区整備担当課長
 西武新宿線の地下化の計画、平成7年ごろ、一応中止になったと申しましょうか、その計画は消えているわけではございません。
篠委員
 その後の運輸政策審議会答申第18号というのがありますよね、平成12年でしたか、それもそこに載っていなくても、しっかり生きているという考えでいいんですね。
岩井地区整備担当課長
 西武線の地下化の問題は、西武鉄道自身の計画として、輸送力増強というふうなことから急行線の地下化の計画をされたということでございますけれども、そういう面での計画はまだあるというふうに思っております。ただ、今回、東京都が計画をしました踏切対策基本方針は、道路の渋滞解消という視点、さらには中野区内も含めて踏切の渋滞箇所はかなり多い、こういうことを抜本的に解消していくと、こういう中で計画をつくったものだというふうに思っております。
篠委員
 西武鉄道のいわゆる一方的で、法的にやらなくてはいけないという形が永久に残るはずであるという認識でよろしいですね。
岩井地区整備担当課長
 現段階で都市計画が残っているということでございますけれども、都市計画の部分について、今後、都、ないし西武鉄道についても一定の対応というのが今後出てくるだろうと思っております。区といたしましては、いずれにしても、早期に踏切渋滞解消を解決する取り組みが必要だろうと思っておりますし、東京都が今回出されました基本方針にのっとった対応が必要だろうと思っております。
篠委員
 現状はそういう流れに確かになっていますけれども、中野区からも、東京都からも、おかしいではないかと、計画決定されているものを延期して、割り増し料金は取っていますけれどもね。でも、お聞きするところによると、西武新宿線と西武池袋線を合わせていただいていたと。お金の大半は西武池袋線の高架工事に使ったという情報も聞いておりますけれども、どこからも地下化は消えていないことに対して、行動をなぜとらないという働きかけは、中野区もしていない、東京都もしていない、住民からもしていないという認識でよろしいですか。
岩井地区整備担当課長
 住民の皆さんは、さまざまな形でこれまでいろいろな運動はされてきたものだろうという認識をしております。区といたしましては、西武鉄道との関係もございますけれども、それと同時に、渋滞解消の問題がかなり差し迫った問題であろうと、これについての住民のさまざまな声も区に寄せられているわけでございます。特に先ほどご説明しましたように、区内20カ所のうち18カ所が重点踏切、重点というのはプラスのイメージではございませんで、ラッシュ時には1時間当たり40分以上が遮断されているというようなこと、さまざまな問題があり、区民生活に支障があり、踏切がつながっているという状況の中で、東京都の考え方を受けて区としても施策を推進していくことが必要だろうと思っております。
篠委員
 西武新宿線踏切渋滞解消促進期成同盟自体も、地下化については、行動のメインに据えていないんだという認識でよろしいですか。
岩井地区整備担当課長
 後ほど西武新宿線踏切渋滞解消促進期成同盟の報告もさせていただきますけれども、西武新宿線踏切渋滞解消促進期成同盟の趣旨といたしましては、西武新宿線全線の地下化を目指すという目的で結成されたと、そのようなことでございます。
伊藤委員
 まず1点、確認の意味でお尋ねしたいんですけれども、27ページ、重点交差予定箇所の抽出ということですけれども、こちらの方に中杉通りが含まれていないんですけれども、これはどういうことなんでしょうか。アスタリスクのところに第三次事業化計画優先整備路線と鉄道との交差部ということで書かれているんですけれども、たしか第三次事業化計画の中には、中杉通りは入っていたように認識しているんですが。
岩井地区整備担当課長
 47ページでございます。野方、井荻駅付近のところでございます。黒丸の二つ目、鉄道立体化に向けた当該区間固有の主な課題ということで、補助133号線、これは中杉通りでございます。補助133号線の整備計画及び事業実施期間との整合を図る必要があるということで、重点交差予定箇所には記載されておりませんけれども、この部分の整備計画との整合を図っていくと、このような考え方になっております。
伊藤委員
 基本方針、歓迎すべきものなんですけれども、その中で実際に絵にかいたもちで終わってしまってはしようがないので、これからの取り組みというものが大変重要な位置を占めてくると思うんですが、67ページ、先ほどご説明にもありましたけれども、イの区市町村等が事業主体になる場合ということですけれども、これにつきまして、今後、都がこれを求めていくと、都が区の立場に立って制度改革を国に求めていくという表現をされているんですけれども、その辺の協議等はどういう予定がなされているんですか。
岩井地区整備担当課長
 今後、このような部分についての説明はあろうかと思っております。先ほどご説明しました踏切対策推進会議というような連携、調整の場でございますけれども、各建設事務所単位、中野区内は第三建設事務所が所管しておりますけれども、建設事務所単位に推進会議を設けるということになっております。そういう中でこのようなところの説明もあろうかと思っております。そういう場でも確認をしていきいたと思いますし、またこれは国と都、または都と区の関係だけではなくて、全国的な問題になるわけでございますので、何らかのそういう動きというものも出てくると思っておりますし、区として、また区市町村の意見を都道府県に、または国に申し述べるという機会も当然、今後出てくると思っております。
伊藤委員
 同じく68ページ、ウとエですけれども、ウの方によりますと、今までの鉄道の立体化、連続立体に関しましては、駅周辺の整備、まちづくり推進を楯にして、まずそちら側が進まないことには、立体化の国からの予算がつきにくいという制約があって、西武新宿線につきましても、沼袋、新井薬師前の2駅周辺で勉強会を立ち上げたという経緯があるんですけれども、国の基準を、緩和を国に求めていくと、東京都の方はこの報告の中で述べているんですけれども、現実にどういうことが想定されるのか。今、この基準に沿って我々は地元で勉強会等を立ち上げているんですけれども、今後どういうことが予測されるのか、また区の立場としてどういうものを求めていくのかということを、今の段階で考え得ることをコメントいただけたらと。
 それともう1点、これは大変重要なことですけれども、エの方ですけれども、鉄道敷地の上部利用促進ということですけれども、鉄道敷の上ですよね、これを第三者に鉄道敷地の権限移譲、あるいは再開発、鉄道敷上部の再開発という重要な文言も記入されているんですけれども、この辺は特に東京都の方から説明はあったんでしょうか。
岩井地区整備担当課長
 二つ御質問ございましたけれども、後段の御質問につきまして、これについても、今後のさまざまな説明の機会、または先ほど言いました推進会議の中で確認をしていくべき内容であると思っております。
 また、基準の緩和等でございますが、後ほどご報告します、地域での勉強会、精力的に行っていただいていますけれども、そういう具体的な内容について、都の報告の中では明らかになってございませんが、よりまちづくりの面からは利用しやすい制度にしていこうと、こういう都の考え方について区としても一定の受けとめ方はしていく必要はあるだろうと思っております。今後、推進会議の中で確認をし、またその内容については、逐次この場を通してご報告をしたいと思っております。
伊藤委員
 最後にいたしますけれども、せっかくこのような西武新宿線踏切渋滞解消促進期成同盟も中野区で発足しましたし、このような東京都の方針も打ち出されたということでありますので、ぜひとも区も前向きに積極的な検討を進めていただいて、先ほどのご答弁にありましたように、10年、10年と、要するに計画段階で10年、工事に10年ということのないように、より一刻も早く立体交差が進むような前向きな取り組みを期待して、意見とさせていただきます。
委員長
 御要望でよろしいんですね。
小堤委員
 72ページの踏切対策市民会議、今の伊藤委員の質問でも答弁があったんですけれども、建設事務所単位でつくるという話でしたね。これを詳しく説明をお願いします。
岩井地区整備担当課長
 この検討会議は、東京都全体ということではなく、各建設事務所のエリアごとに設置をしていくということでございます。東京都建設局第三建設事務所、これは中野、新宿、世田谷を所管しているということでございますので、その関係区市町、さらに西武鉄道、京王帝都、それと東京都、こういうところでこの会議を設置していくということです。
委員長
 世田谷ではなくて、杉並。
岩井地区整備担当課長
 失礼しました。中野、新宿、杉並の地域を所管しておりますので、その関係区と東京都、それから西武鉄道、京王帝都、おおむねそういう構成メンバーで設置をしていくということでございます。これについては、東京都からの情報、また会議がございますので、その中でこういう場を通してご報告をしたいと思っております。
小堤委員
 別の質問なんですけれども、29ページの鉄道立体化の検討対象区間抽出の指標ということで、1から7までは具体的な指標なのでわかるんですけれども、運輸政策云々18号、これを説明願えますか。
岩井地区整備担当課長
 32ページをごらんいただきたいと思います。ここに書いてございます政策審議会答申の18号ということで、ここに掲げてある内容をもとに抽出したということでございます。それ以上の詳しい情報については、まだ把握をしてございません。
委員長
 ほかに質疑ございませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 質疑がなければ、以上で本件報告について終了いたします。
 続きまして、西武新宿線沿線まちづくり及び踏切対策に係る区の取り組みについての報告を求めます。
岩井地区整備担当課長
 それでは、御報告いたします。(資料6)
 西武新宿線のまちづくりについての区の取り組みでございます。先ほどもご説明しました踏切対策基本方針と重なるわけでございますけれども、踏切問題の解決をするためには、立体交差化、高架、地下化を含めまして、立体交差化を図っていくことが必要でございますけれども、この事業について国の採択を受けるに当たりましては、沿線まちづくりの考え方を示すということが必要とされております。そのために次のような取り組みを現在これまで行ってきております。
 まず1点目でございます。中野区、東京都、西武鉄道の3者によりますと検討会を設置してございます。平成15年度につきましては2回開催いたしまして、沿線地域の現状の把握であるとか、課題等の確認をしてきております。今年度につきましては、これらを踏まえましてまちづくりの基本構想について協議をしていくことにしております。
 二つ目は、先ほどの質問の中にもございましたけれども、沿線まちづくりについては、地域の皆さんとの合意を図っていく、また協議をしていくことが必要でございますので、住区協議会、町会等で構成します勉強会を各駅ごとに設置していく考え方でございます。昨年度、沼袋周辺地区につきましては、このような勉強会を立ち上げまして、月1回のペースでこれまでに8回開催をしております。これまでの取り組みでございますけれども、鉄道立体化に取り組んでおります他地区の視察であるとか、または事例の学習、また沼袋地域におきますまちの課題などにつきまして議論をしてきております。新井薬師前につきましては、今年の5月28日、7月10日に準備会を開催いたしました。8月には第1回の勉強会の立ち上げを考えております。勉強会の成果につきましては、先ほど言いましたまちづくりの基本構想に反映をしていこうと考えております。大変申しわけございません。今説明をしておりまして、ミスに気づきまして大変申しわけございません。7月10日ではなくて7月6日でございます。この場をかりまして訂正をさせていただきます。
 以上で説明を終了させていただきます。よろしくお願いいたします。
委員長
 ただいまの報告に対して質疑はありませんか。
長沢委員
 1番と2番の関係をもう一度説明してください。沿線まちづくり対策検討会で対策検討会を設置して、今年度、沿線まちづくりの基本構想について協議をしているということですね。それで、2番の地元勉強会の方、勉強会の成果のまちづくり基本構想というのは、1番でいっている沿線まちづくり基本構想のことなんですか。
岩井地区整備担当課長
 そのとおりでございます。まず区といたしましては、まちづくりの構想、考え方をまとめまして、これを東京都、国に提示していくということでございます。提示に当たっては、西武鉄道、または東京都と事前の調整等も必要ということで、このような検討会を設けているわけでございます。最終的に区が基本構想をまとめるに当たっては、地元との調整等も必要となってまいりますので、その取り組みの一環といたしまして、名前は勉強会というような表現を使っておりますけれども、このような取り組みをしている。ですから、委員のご質問にございましたように、勉強会の一定の成果、まとめと申しましょうか、地域の一応の要望、考え方が当然示されるわけでございますので、それにつきましては、最終的に区で策定いたしますまちづくりの構想の中に反映をしていくという考え方でございます。
長沢委員
 西武新宿線沿線まちづくり基本構想方針について協議をしていって、この関係と地元勉強会、沼袋の方は先行的にやっていて、新井薬師前はこれからやるということで、各駅それぞれ行っていくんだというふうに思うんですが、この成果をまちづくり基本構想を反映していく、これ、スケジュール的にはどういうふうになるんですかね。要するに反映させていく上では、あまり検討会のところでがちがちなものをつくるというふうにはしないよというふうに聞こえるんだけども、今年度そういうことについての協議も一方では行っていくというところで、その関係でもうちょっとご説明いただければと思います。
岩井地区整備担当課長
 三者の検討会、いってみれば区の考え方を決めるに当たりましては、当然事前に東京都の調整もございますし、地域との調整というのはあるわけでございます。そういう面では、いってみれば一定の情報の共有化を図りながら、最終的には区の考え方をまとめていくというようなことでございます。
 そういう中で、その途中経過、また区の考え方を逐次勉強会の中にも提案し、その中での意見調整を図る、このような取り組みをしていきたいというふうに思っております。
長沢委員
 現段階では勉強会のところは、まだまだこれからだと思うんですが、そうはいっても沼袋では進んできているというのはありますけども。前にもちょっと伺ったんですけど、今回の取り組みも沿線まちづくりということで、そういう意味では中野区としては地下化を目指しているということですよね。連続立体地下化ですね。その中でのまちづくりということではあると思うんですが、同時に、まちづくり勉強会としてはかなり広域な形でやっぱり住民が参加して、自分たちのまちをこういうものにしていこうという、そんなお話だったと思うんですね。だから、やられているところもかなり広域な部分でやられていると思うんです。ただ、同時に沿線まちづくりという形で、いざ本当にまちづくりの決定というか、都市計画決定ですかね、していく上で、住民の皆さんが考えた形が、それすべてが取り入れられるかといえば、これは財政の問題とかいろいろあって、なかなか難しいところもあるのかなと思うんです。皆さんこういう形に自由にやってくださいと、区も一定の音頭を取って、しかし現実にやるのはここまでしかできませんよと。あるいは、ここも一応やるんならこういう合意形成にもっていかなくちゃいけませんよというような、こういうことはどういう形で、まあまだ先の話ではありますけど、例えば勉強会に参加されている方であるとか、これからそういうものに参加しようという方であるとか、こういうのに関心のある方、そういう方々にご説明する際に、私が今言ったような疑問には区側としてはどのように対応されていくのか。
岩井地区整備担当課長
 これについては規定の整備をしながら区民対応する必要があろうというふうに思っております。区民の皆さんはさまざまな思いがございます。その思いを実現するためには、財政問題も考えなければいけないということもあるわけでございます。ただ、国と都に対してこの事業を働きかけていくには、周辺のまちづくり、まちがどのようになっていくのかという考え方を示さなければ、なかなか事業選択につながらないというのがあるわけでございます。そういうようなことをこの勉強会の中で区から十分説明をし、一定の理解をしていただきながら具体的な取り組みを行っていただく。こういうことについては十分注意しながら、この勉強会の運営は図っていかなければいけないというふうに思っております。
委員長
 ほかに質疑ございませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 質疑がなければ、以上で本件報告について終了いたします。
 続きまして、平成16年度西武新宿線踏切渋滞解消促進期成同盟理事会の概要についての報告を求めます。
岩井地区整備担当課長
 平成16年度西武新宿線踏切渋滞解消促進期成同盟理事会の第2回の開催の概要(資料7)をご説明いたします。
 7月21日に開催をいたしました。議論の主な内容でございます。まず一つ目といたしまして、参加団体でございます。今年の1月28日に西武新宿線踏切渋滞解消促進期成同盟を結成したわけでございますけれども、その当日に参加申し込みがあった団体が5団体ございました。この5団体の対応につきまして4月の理事会に諮りましたところ、団体の活動内容について確認をしてほしいということがございましたので、アンケート調査を行いました。その結果、回答のあった4団体についてご報告をいたしました。その結果、これらの団体につきまして、加盟団体とするということの確認が行われました。
 続きまして、その活動をより広く広めていこうということから、区内のバスであるとかトラック、タクシー協会などについてにも働きかけが必要ではないかというような議論がされました。この対応につきましては、今後協議をしていこうということでございます。
 二つ目として、先ほどご説明しました東京都の踏切対策基本方針につきまして、下記の内容について概略の説明をいたしました。
 最後でございますけども、この期成同盟の活動内容について、より以上区民に周知を図っていく必要があるというようなことから、積極的にPRを行っていこうというようなことが確認をされました。
委員長
 ただいまの報告について質疑ございませんか。
長沢委員
 具体的に今後呼びかけていこうという団体がありますけども、例えばこういうところに福祉団体とかありますけども、そういうところには呼びかけられていないんですか。
岩井地区整備担当課長
 西武新宿線踏切渋滞解消促進期成同盟の議論の中では、そういう話はまだ出ておりませんけども、当特別委員会でそういう議論があったということについては、西武新宿線踏切渋滞解消促進期成同盟のこの次の理事会の場でご報告をしたいというふうに思っております。
 それから説明を漏らしましたが、裏面をごらんいただきたいと思います。裏面は理事会の構成員ということで、前回も報告をいたしましたけれども、黒く塗ってある部分でございます。ここにつきましては、新井小学校のPTAの役員改選が行われたということで理事が変更になったということでございます。
委員長
 ほかに質疑ございませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 なければ以上で本件報告について終了いたします。
 その他の項で理事者の方からの報告はございませんか。

〔「ありません」と呼ぶ者あり〕

委員長
 なければ以上で所管事項の報告を終了いたします。
 審査日程のその他に入りますが、各委員、理事者から何か発言はありませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 なければ、次回の委員会日程を協議するため委員会を休憩いたします。

(午後4時24分)

委員長
 委員会を再開いたします。

(午後4時36分)

 休憩中にお諮りいたしました2件のことについてお諮りいたします。
 一つは、首都高速道路中央環状線の換気塔に関するアンケート調査の結果等につきまして、首都高速道路公団の方をお呼びするということはしないということ。
 もう1点は次回委員会の日程ですが、第3回定例会中とし、急を要する案件が生じた場合は、正副委員長協議のうえ、連絡したいと思いますが、ご異議ございませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 ご異議ございませんので、そのように決定いたします。
 以上で本日予定した日程は終わりましたが、各委員から何か発言はございませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
  なければ以上で本日の交通対策特別委員会を散会いたします。

(午後4時37分)