平成16年9月9日基本構想調査・江古田の森整備特別委員会
中野区議会基本構想調査・江古田の森整備特別委員会〔平成16年9月9日〕
基本構想調査・江古田の森整備特別委員会記録
○開会日 平成16年9月9日
○場所 中野区議会第2委員会室
○開会 午後1時03分
○閉会 午後3時46分
○出席委員(14名)
こしみず 敏明委員長
近藤 さえ子副委員長
酒井 たくや委員
大内 しんご委員
高橋 ちあき委員
やながわ 妙子委員
はっとり 幸子委員
山崎 芳夫委員
小串 まさのり委員
岩永 しほ子委員
斉藤 金造委員
大泉 正勝委員
藤本 やすたみ委員
江田 とおる委員
○欠席委員(0名)
○出席説明員
区長室長 田辺 裕子
まちづくり総合調整担当部長 那須井 幸一
政策計画担当課長 鈴木 由美子
計画担当課長 川崎 亨
総務部長 石神 正義
財務担当課長 村木 誠
区民生活部長 本橋 一夫
江古田地域センター所長 安部 秀康
子ども家庭部長 柳澤 一平
保健福祉部長 菅野 泰一
高齢福祉担当課長 冨永 清
障害福祉担当課長 田中 政之
都市整備部長 石井 正行
公園緑地担当課長 斎木 正雄
教育委員会事務局次長 金野 晃
○事務局職員
局長 正木 洋介
書記 鳥居 誠
書記 永田 純一
○委員長署名
○審査日程
議題
基本構想について
所管事項の報告
1 「基本構想・新しい中野をつくる10か年計画」検討素材(NO.4)(政策計画担当)
その他
委員長
では、定足数に達しましたので、基本構想調査・江古田の森整備特別委員会を開会いたします。
(午後1時03分)
本日の審査については、お手元に配付の審査日程(案)(資料1)のとおり進めたいと思いますが、御異議はございませんでしょうか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
そのように進めさせていただきます。
なお、審査に当たっては、5時を目途に進めたいと思いますので、御協力よろしくお願いを申し上げます。
それでは、議事に入ります。
基本構想についてを議題に供します。
それでは、所管事項の報告を受けたいと思います。
「基本構想・新しい中野をつくる10か年計画」検討素材NO.4についての報告を受けたいと思います。
川崎計画担当課長
それでは、「基本構想・新しい中野をつくる10か年計画」検討素材NO.4について御報告を申し上げます。
お手元にお配りをしてございます資料(資料2)のとおり、このたび基本構想10か年計画に関する現在の検討状況を検討素材NO.4としてまとめました。
その内容は、下記にありますように、一つは基本構想を文章化したもの、そして新しい中野をつくる10か年計画につきましては、今後10カ年の財政運営の考え方、そして10カ年の人口の推移、そして基本構想の領域ごとに対応します事業展開ということで、4点の資料をきょうは御用意いたしました。
それでは、資料の順に従いまして、内容について説明をさせていただきたいと思います。
初めに、資料1、中野区基本構想(第1稿)でございます。こちらは、これまで基本構想につきまして、基本構想の構成案ということでお示ししてきたものを文章化、基本構想として最終的な形に近づけた文章化案ということで、第1稿ということできょう御報告をするものでございます。
ページをお開きいただきたいと思います。
まず目次でございますけれども、全体の構成につきましては、これまでと変わってございません。
2ページ、新たな時代に向けてと題しまして、基本構想の前文に当たる部分でございますが、ここではまず初めに中野区のまちがどのような成り立ちをしてきたか、いかに先人の御努力によってこのまちが形づくられてきたかということを簡単に述べた後に、その次の段落では、現在の基本構想をなぜ今改定するのか、そのことについて、時代の変化など、その状況について御説明をしています。
ページをめくっていただきますと、3ページでございます、ここでは基本構想、将来像と10年後に実現すべき姿を明らかにしているということ、基本構想の位置付けとして、この基本構想は、これからの10年、日本全体が大きく変革へと進む中で、中野区に住む人だけでなく、中野のまちで学び、働き、活動する人たちの暮らしやつながりを支え、まちとしての存在する価値を創造し続けるための区民の共通目標となりますという、その位置付けを書いてあります。
あわせまして、すべて区の仕事はこの基本構想に沿って進められるということでお示しをしてあります。
基本構想の構成案の段階では、区民の共通目標であり、区民全体の契約というような表現を使っておりましたが、区民の皆さんとの意見交換の中で、なかなか区民全体の契約ということについて、わかりにくい、その意図するところがさまざまにとらえられるということで、ここでは区民の共通目標という形で表現をしております。
次の段落では、基本構想の将来像を実現するために新しい10か年計画をつくりますということで、将来像がどれだけ実現をしてきたかということをはかるために、具体的な指標設定をするということにしてあります。指標につきましては、前回まではものさしというような表現をしておりましたが、なかなかわかりにくいということで、端的に指標という表現に改めてあります。
そして、その後、基本構想と10か年計画は21世紀にふさわしい自治体として、みずからのことは主体的に決定し、同時にその責任も負う、自己決定、自己責任と自立と相互の支え、そしてさらに公の支援を前提にした自助、共助の考え方に基づくということで、その考え方を示しています。
以上が前書きということで、なぜ今、基本構想を改定するのか、そしてその基本構想はどういう位置付けを持つのかということの説明でございます。
続きまして、4ページでございます。
こちらでは、中野のまちの基本理念ということで、基本理念として区民憲章を掲げたいということで、これはこれまでの案と同じでございます。ただ、そこに掲げてある内容でございますが、五つの柱で示した中で、5番目のところに、これまでは自己決定・自己責任という言葉が使われてきたわけですけれども、短い文章の中に自己決定・自己責任ということが入っていることによって、さまざまなとらえ方がされるということで、今回は私たちは、一人ひとりが、みずから決定し、行動し、参加して自治を担うことで、心豊かな、いきいきとしたまちをつくります、このような形に表現を変えてあります。また、五つの文章の全体を表現する言葉として、生かされる個性、発揮される力というタイトルをつけてみました。
続きまして、5ページでございます。
ここからは中野まちの将来像ということでございます。
まず初めに、各領域ごとについて、この後、将来像、あるいは10年後に実現するまちの姿と描いていくわけですが、その内容をコンパクトにまとめるものということで、最初に4領域にそれぞれどういうことが書かれているかということをまとめてあります。
1番目の持続可能な活力あるまちづくりということでは、従来の都市からにぎわいと活力のあるまちを目指すということ、二つ目の自立してともに成長する人づくりということでは、ともに子育てを支え、子どもを見守る体制の整った豊かな地域社会を築きますということ、そして三つ目の領域でございます支えあい安心して暮らせるまちというところでは、これまでの多くの支えあいの活動をさらに発展させる。そして高齢者や障害者の皆さんも住み慣れた地域で安心して暮らせる、そんなまちを目指すというふうなこと、当然、行政として必要な支援はしっかり用意をしていくということです。四つ目の柱、区民が発想し、区民が選択する新しい自治というところでは、区民の皆さんみずからが決定し、行動し、参加して自治を担うことを原則とする、そして地域の力で安心で安全の暮らしを実現していく、あるいは平和の実現に向けた努力を続けていきますということを表現しております。
続きまして、領域ごとに見た将来像でございます。これはこれまで構成案でお示しをしてきた内容につきまして、これまでの意見を踏まえて、文章を修正したり、あるいは加えたりしてきているものでございます。
初めに、「持続可能な活力あるまちづくり」の将来像ということで、ここでは柱立ては変わってきておりません。
7ページをお開きいただきたいと思いますが、I-3安全で快適な都市基盤が整備されたまちということで、ここの三つ目のところでは、まちの中では段差や障害物などが減り、あらゆる人々にとって障壁を生み出さないユニバーサルデザインの理念に基づくまちづくりが進んでいるということで、バリアフリーという今ある障害をどうなくすかということではなくて、そもそもだれにとっても使いやすい、暮らしやすい、そんなまちをつくっていくということでございます。
次に、二つ目の領域で、自立してともに成長する人づくりの将来像、二つ目の柱でございますが、子どもから大人まで能力を生かしながらということで、ここでは三つ目のマルで、子どもたちは豊かな情操をはぐくみ、知力、体力を高めながら、自分の将来に希望や明確な目標を持ち、いきいきと学んでいますと、知力だけではなくて、体力、そういったこともしっかり表現すべきだということで加わっております。
次の8ページでございます。ここでは「支えあい安心して暮らせるまち」の将来像ということで、みずからが健康や生活を守りということでございますが、この中で二つ目のマルのところでは、高齢者や障害者の皆さんも、就労や地域活動などを通じて積極的に社会参加をし、いきいきと暮らしている、こんなような表現が加わっております。
次のIII -2地域の支えあいのところでございますけれども、個人や家庭だけでは解決が困難な課題については、地域のみんなで解決しというようなことで、個人や家庭だけで頑張るのではなくて、やはり地域みんなで支えるということで改めて表現の工夫をしています。
III -3のところでは、区が必要な支援を用意するということなんですが、ここでは区民のニーズに適切にこえる、そういったことで必要な支援を用意していくというようなことでございます。
次に、四つ目の領域のところでは、地域を基盤に区民がみずからまちづくりに取り組むまちということでは、まず第1に区民の皆さんが必要な情報をしっかり入手して、その上で区民の皆さんが政策決定過程に参画していくということを1番目に掲げています。
また、みずから決定し、行動し、参加して、地域の問題の解決、以前は地域経営ということで表現をしていたんですけれども、なかなかわかりにくいということで、地域にさまざま起こり得る問題の解決に取り組んでいると、そのような表現に改めています。
続きまして、9ページでございます。上から四つ目のところ、一人ひとりが平和の大切さを自覚し、平和な世界を希求して、地域での暮らしを営んでいますという平和の視点ということが欠けているのではないかという御意見もありましたので、ここでは1項目加えております。
そして、最後、「小さな区役所」で質の高い行政を実現するまちということでは、区民参加で区政運営を進めていくというようなこと、そしてまた三つ目のマルのところでは、これまでも民間でできることは民間にということで表現をしてきていましたけれども、もう少し言葉を添えまして、区の行ってきたサービスのうち効率や質の面、そういった点で民間で行う方が望ましいものについては、民間に委ねることを原則とするということで、説明を少し加えております。
続きまして、10ページでございます。ここからは10年後に実現するまちの姿ということで、10年後にはここまで達成をしていたいというまちの姿を描いたところでございますけれども、まず1の「持続可能な活力あるまちづくり」の10年後の姿ということで、四つ目のマルのところでは、区外からも起業を目指す人が多く集まってくると。また、そのことによって地域全体の経済力が高まっていますということでございます。意見交換の場でも、外部からいろいろな産業が入ってきて、結果、地元の産業が衰えるということがあってはならないのではないかということもございました。そういうことがなく、既存の産業も含めて地域全体の経済力が高まっている、そんな姿を描いています。
続きまして、11ページです。ここでは環境に配慮する区民生活が根づくまちでございます。ここで加えましたのは、2行目のところです。環境保全のための消費行動など日々の区民の皆さんの生活の中で、消費に当たっても環境保全という視点で取り組む、そのような姿を描いています。
次に、その下のI-3安全で快適な都市基盤を着実に築くまちということで、冒頭、災害に強くということで、これまでは安心とやすらぎという表現だったんですが、災害に強いということが第1だろうということも大分御意見がありました。災害に強くというようなことを加えてあります。
四つ目のマルのところでは、区内各所では障害の有無や年齢と書いてあります。多様な人々が気持ちよく利用できるという、先ほど申し上げましたユニバーサルデザインの考え方に基づいて環境づくりが進んでいるというふうなこと。
あと、みどりの拠点となる公園の計画的な整備や、今ある緑地の保全ということです。身近なみどり、例えば屋上緑化ということもお示ししてきたんですけれども、やはりまとまったみどり、こういったものをしっかり守り、またつくり出していくことが必要ではないかという御意見を大分いただきましたので、ここでは改めてそのことを書いてあります。
その下では、新たな公共交通サービス、これまでは新たなバス交通というふうな書き方だったんですけれども、それではとらえ方が狭いのではないかということで、公共交通サービスということで書いてあります。
次に、IIの領域で、「自立してともに成長する人づくり」の10年後の姿ということで、実はここは前回は三つの柱立てでつくっていました。適正配置された学校が生かされるまちということが3本目の柱としてあったんですが、将来像の方が二つの柱ということで、わかりにくいという御意見もありましたので、学校のことも含めまして二つの柱で表現をしています。
一つ目の子育て支援活動など、地域活動が広がるまちということでは、二つ目のマルのところで、地域の人々の協力によって、学校では多様で特色のある活動、これも当初、部活動、課外活動というようなことで表現をしていたんですけれども、もう少し幅広く活動ということで活発に行われているということでございます。
その下のII-2でございますけれども、子どもから大人まで、地域の中で能力を伸ばせるまちということですが、次の13ページをごらんいただきたいと思います。ここでは、上から3番目と4番目については、適正配置された学校が生かされるまちという中で表現をされてきたもの、それに少し内容を充実したものです。そして五つ目のマルでは、社会人が能力を開発して学ぶ場や、高齢者や青少年が新しい分野の知識を得るなど、区民が学習する機会が多様に用意をされているということ、そのすぐ下のマルのところでは、やはり中野の伝統も大切にすべきだという声も大分ありました。そういった意味で歴史のある芸能や手工芸などが大切に守り伝えられ、その上でさまざまな芸術・文化活動が区内各地で活発に展開をされている、そんな姿を描いています。
続きまして、3の領域になりますが、「支えあい安心して暮らせるまち」の10年後の姿ということでございますが、1番目のマルでは、健康維持や機能の維持だけではなく、さらに体力の向上に努めているというような姿、そして14ページになりますと、二つ目のマルで高齢者や障害者が就労や地域活動を通じて社会参加、さまざまな交流や活動にかかわっていきいきと暮らしているという項目を加えております。
二つ目の柱でございます、地域活動を中心にともに支えあうまちというところでは、三つ目のマルで、退職後の人々に多様な地域活動や自治の場が用意をされていてということで、そこでは豊富な経験と能力を生かした活動や新しい分野の活動に参加しやすくなっていますということです。これから団塊の世代が退職をする、そんな時期を迎えるに当たって、その人たちの豊富な経験を生かす、そんな姿も描くべきではないかというお声もありました。そういったことでこの文章を加えてあります。
さらに、その下のところでは、青少年が支えあいの活動に多数の若者が参加をしている、そんな姿も加えております。
次に、安心した暮らしが保障されるまちということでは、1番目には、最適なサービスの組み合わせによって計画に自立や機能維持を図るケアマネジメントを行う体制が組まれているということで、ケアマネジメントというのはどういうことかということを少し具体的に表現をしてあります。
次に、15ページでございます。上から二つ目のマルで、個人や地域が担えない範囲の需要については区が必要な支援を用意して暮らしを支えていますということで、公助の部分をしっかりあらわしています。
次に、4番目の領域です。「区民が発想し、区民が選択する新しい自治」の10年後の領域でございます。1番目の柱のところでは、下から三つ目のところでは、地域では、災害時への対応や防犯のための備えなど安全・安心な暮らしを支えるための取り組みが進んでいるというふうなこと、そのすぐ下では身近な地域で平和の実現を願うさまざまな活動が展開をされているということで描いています。
次に、16ページでございます。ここでは公共サービスがさまざまな担い手によって提供される、そういうときになってくるわけですが、多様な公共サービスがニーズに即応した質の高いものとして区民に評価をされている、そんな姿を描いています。
最後に、「小さな区役所」で、質の高い行政を実現するまちということで、これから区の行財政運営をどのようにしていくかという視点でそこには書いております。
以上が将来像と10年後の姿ということで、次に17ページ、18ページでございます。
ここでは、まず初めに基本構想と計画体系、今回、基本構想とあわせて新しい中野をつくる10か年計画を策定するわけですけれども、その関係についてお示しをしています。
次に、2番目のところでは、行財政運営の基本原則ということで、以前、基本構想を実現するためにということで、区民の役割と行政の役割ということで書いていたんですが、前段と重複する部分もあるということで、一旦はこの項目を落としたわけですけれども、意見交換の中でしっかり行政はどういう姿勢でこれから取り組むのかということを明らかにすべきだという声もいただきました。そういった意味で、改めてここで行財政運営の基本原則ということで掲げてあります。持続可能な行財政を確立する、公共サービスを多様な担い手に開放し、公助を確保する、参加と地域自治を進める。そして18ページ、開かれた公正な行政を確立すること、あと目標と成果による行政経営、そして最後に自治体としての自己決定、自己責任を実現するということで、さまざまな制度改革の中にあって、中野区として自己決定、自己責任により対応できる、そんな自立した自治体を目指すということで書いてあります。
以上が基本構想の文章化の第1稿ということで、きょう御報告をする内容でございます。
続きまして、資料2、10か年の行財政運営の考え方、これにつきまして引き続き説明をさせていただきたいと思います。お手元の右上に資料2としてあります10か年の行財政運営の考え方、この資料をごらんいただきたいと思います。
ここでは、前書きで少子・高齢化の急速な進行など今の社会状況を説明した上で、現在の日本経済の成熟化、低成長下のもとでは、区民の皆さんや企業の皆さんの経済的活動を基盤とする区の財源の大幅な増加を期待することはできない、そういった中で区は財政状況の厳しさを再確認し、三位一体改革など国や都の制度改革や権限移譲に的確に対応するため、これまでの発想を大きく見直し、簡素で効率的、効果的な行政経営と安定した財政基盤を確立する必要がある、そういう前提に立ってこれから行政運営、財政運営を進めていくということで書いてあります。
これから御説明する内容につきましては、これまで予算審議などを通じ、区議会では御報告をしてきた内容が大部分を占めておりますけれども、区民の皆さんに改めて区の行財政運営の考え方をお示しするという意味でこの資料を作成しております。
初めに、行政運営の考え方ということで、区は区民主体の区政運営を目指し、自治と参加を進めるということ、そして区政を効果的、効率的に経営するために仕事のプロセス、評価の仕組みなどを整えていくということでございます。
そして、以下、各項目に分けて書いてございますが、初めに透明性、公正性の確保ということで、区政に関する情報公開ですとか、情報共有を一層進めていくということ、そして目標と成果による管理、これは現在進めております区政運営の改革、目標と成果による管理、これを継続的に行っていくということでございます。
次のページに行きまして、2ページでございますが、権限委譲と組織の簡素化ということでございます。組織の簡素化を図り、各部に人員、施設、財産、そういった経営資源を配分して、最大限活用できるような経営に当たるということ。職員一人ひとりはそれぞれ組織目標の達成に向けその職責を果たしていくということ。そして4番目として職員の意識改革と人材育成でございます。区が目指す行財政改革を真に実行あるものとするためには、職員の意識改革と資質向上は不可欠ということで、そのための取り組みを進めていくということでございます。5番目の計画的な定数管理ということで、10年後には2,000人体制を目指すということから、計画的な定数管理を行っていきたいということでございます。
以上が行政運営の考え方でございますが、続きまして、財政の状況と財政運営の考え方につきましては、総務部長の方から御説明申し上げます。
石神総務部長
それでは、引き続きまして財政運営についての考え方を御説明させていただきます。
今のページ、2ページの下、大きなIIということで財政の状況と書いてございます。財政運営につきましては、10か年の計画をつくるためには、財政がどのようになっているか、これを見なければ10年間でできる事業の規模は決まらないわけですが、規模を決めていくための財政の運営の考え方を整理しているものでございます。まずIIということで書いてありますのは、財政の運営が現在どのように行われているか、どういう状況にあるかということをまとめております。区の財政につきましては、ここに書いてございますように、特別区税、特別区交付金、いわゆる財調、それから土地保有税等、そういったものと国からの補助金、こういったもので運営されているわけでございます。
そのうち、3ページの方ですが、中野区がみずからの判断で使い方を決められる財源、いわゆる一般財源と言われるものですが、これが15年度決算でいいますと887億円のうちの625億円ですということでございます。これは決算上示されている内容でございます。しかし、一般財源については、3ページの下の方に書いてございますが、景気の変動により増減するものでございます。そういった場合、減少した場合、実施しているサービスを削減しなくてはいけないような状況をつくらないということで考えていく必要があるということで、4ページの方には、この10年間の一般財源の推移を書いてございます。常に同じような形で入ってくるわけではなくて、景気の変動によりまして、大きくは40億円規模で増減が出てくる、これを安定的にしていかなければならないという課題を書いてございます。
そして、これを安定的にする仕組みとして基金の積み立て、これを行っているんだということで、現在の状況として基金の推移をお示ししてございます。上の方の状況と合わせながら見ていただきますと、非常に厳しい状況になっているということでございます。
また、将来にわたって利用できる基盤をつくるということでいいますと、財政運営の中では、将来の利益を享受する区民の税負担についても考えていくんだということで、その分について借り入れをするということで、起債を行っていますということが書いてございます。また、起債をしていく場合には、借金ですから、それを長期にわたって返済する必要があるということで、借りられるだけ借りてしまうということになりますと、将来の返済額がふえるということで、一般財源を使ってしまう、やはり同じようにサービスを削減をしなければならない状況を生んでしまうということで、現在の起債の状況を書いてございます。ここに書いてございますように、起債の額を極力減らしてきているわけですが、現在ではここに書いてある15年度末で562億円ありますということでございます。そういった結果を見ていきますと、まだまだ現在は年度ごとに入ってくる歳入で、その年度に必要な歳出が全部賄われていないということの状況にあるということでございます。
それを安定的にしていくために、持続可能な財政運営をしていくためにということで、今後10年間をどういうふうに考えていくのかということで書いてございますのは、5ページの下の部分、持続可能な財政運営(安定的な財政運営のために)と書いてございます。持続可能な財政運営には、毎年度の支出を当該年度の収入で賄える運営にするということが必要だと、今言ったとおりでございます。16年度の予算では、今年度、今執行しているわけですが、こういった支出額が収入額で賄い切れずに約19億円の財源対策を行っています。17年度もこういったことを予定しているということを書いてございます。また、こうした状況に対して、持続可能な財政運営にするために、事務事業の見直しというのは常にやっていくということが必要ですが、さらに今後、10か年ということをやっていきますと、10年間で実施すべき施策を把握して財源を確保していくという計画が必要だということでございます。そういった中・長期的な歳入歳出を適正に見込むために、景気変動による歳入の増減の影響への対策、これは基金であるとか、そういったものをやる、積み立てるということですね。そのために起債、それからほかの事業を圧迫しないために基金の積み立て、また施設だとか、そういった整備をするための計画をしっかり持って行うということ、それから事務事業の実施の方向や内容を常に見直していくということ、一度決めてしまったサービスをそのまま続けるのではなくて、その都度のニーズに適切にこたえていくような取り組みに切りかえていく、そういったことが必要だということです。
それを具体的にどういうふうにやっていくのかということで書いてございますのが、それ以下です、6ページの1以下に書いてございますが、歳入・歳出の見込みの欄で書いてございますのは、現在、国が三位一体改革ということで、国の国庫補助金の見直し、地方交付税の見直し、直接的には中野区には関係ございませんが、こういった見直し、それから税源の移譲ということを考えてございます。こういったことが具体的に実施された場合には、税源移譲だけで国庫負担金等の見直しの額が賄えるのかどうか、こういったことを含めて検討しなければいけない状況にあるということでございます。また、税源移譲で来るお金は、現在中野区がもらっている補助金ではなくて、将来もらうであろう補助金、事業をやって、もらうであろう補助金等について、例えば学校の統廃合で改築をするといったようなことになりますと、それに対する補助金もここでカットされると、現在はもらってございませんので、将来はもらう必要がある、そういう財源も含めて税源移譲が来るということでございます。そういうことで、真ん中に書いてございますように、将来にわたっての収入増が出れば、計画的な事業実施のための基金への積み立てをしっかりやっていかなければいけない、そういったことを考えていくということでございます。
また、東京都も平成15年には「第二次財政再建プラン」を策定しまして補助金の見直しに取り組んでおります。さらに、都区制度改革によりまして、特別区交付金、いわゆる財調の見直しを現在進めているところでございます。これにつきましては、17年度までに課題を解決するということになってございます。また、三位一体も18年度までにということで、年度ごとの計画が提案されるわけですが、現在のところ秋口を一つの目安に考え方が示されるということになってございますので、こういったことが明らかになった段階で全体の収入フレームについて確定をして、事業の計画がどこまでできるか、10か年計画で事業の提案されている内容は、いつの時点から、どのぐらいまでできるのかをしっかりして、10か年計画を固めていきたいと思っております。
具体的に現在の状況と考え方ということで、景気変動への対策ということで考えてございます。これは年度間の収入の増減を調整する機能を持った財政調整基金を計画的に積み立てるということを現在も行っているわけですが、さらに長期的な視点から計画を見直していこうということでございます。
また、起債の返還についても、他の事業を圧迫することのないように、返還できる能力以上に借りてしまいますと、毎年借金を返していくということで、あんまり借り過ぎてしまいますと、事業を圧迫してやめざるを得ないという状況をつくってしまいますので、計画的に行うということを考えているわけでございます。
ちなみに、16年までに見通して、想定した計画ということで、16年度予算の段階でお示しした内容が計画であるわけですが、これに沿って16、17という形で進めていくことになるわけですが、さらにこれに10か年計画の対応を入れて、計画を細かくしていくわけですが、現在持っている計画ということでお示しした内容が表になっているとおりでございます。基金の繰り入れということで、取り崩しの額、その中では退職金、それから施設の改修、年度間調整ということでやっています。また、借金をした場合に、返すわけですが、一括償還ということで20億円を借りて20億円を一遍に返すという時期を迎えてくるわけですが、そういったことに対応するために積み立てを行っております。その積み立ての計画がその下に書いてある基金の積み立てという計画でございます。こういう形で進めていますが、さらに10か年の全体事業量を見ながら、こういう計画を新しくしていきますということでございます。
また、将来負担への対策ということで、将来負担というのは、起債をする、借り入れをするということでございます。これを計画的に行うということで進めていかなくてはいけないということでございます。現在、16年度の予算段階でお示しした内容が最新のものでございますが、そのためには、一般財源のある部分を返済額に回しますから、返済額に見合った分しか借りられないわけです、今の進め方でいえば。それが一般財源の10%ということで、これまでも説明してきているわけですが、今はまだ全体のフレームを示しているわけではございませんが、16年度の予算段階で見込んだ数字でいきますと、表の一番下に書いてございますように、三角部分はもう既に歳入では足りない部分が出ておりますということですが、黒字になっている部分、19年度からは5億円、そういった形で出ておりますが、年に返せる見込みがある金額はそういう金額ですということで示した内容がそこに書いてあるわけです。今後、新しい事業を10か年でやりますと、こういう計画を入れて、いつ借りたらば、いつから返して、どのぐらい返すのかということの計画をしっかりつくっていきたいということで示した内容でございます。
次に、4ということで書いてございますのが計画的な施策の実施ということで、基金の積み立てということでございます。年度間の調整は財調基金ということでやっておりますが、これは一遍にお金のかかるものについて積み立てをして、ときどきの入ってくる収入に極力影響を与えない、計画的に事業を行っていくために預金をするものでございます。現在ある基金残高は、そこに書いてございます、災害対策、社会福祉、刑務所、区営住宅、義務教育、財政調整、減債基金、平和、介護給付という形であります。これは、例えば平和基金のように果実、利子等を活用して行う事業もあるわけですが、そのほかに大きな事業をこれから10か年で計画するということで、事業の説明等を行ってきております。そういう中で今後新たに特定目的の基金を創設するということで、道路、公園整備に対する基金、まちづくりに対する基金、施設改修の基金をつくっていきたいということで考えてございます。これについても、新たに10か年の中では計画を示して財政運営を着実に行っていくということで考え方を示したものでございます。
また、(3)というところで施設の整備計画がございます。施設は年を追って老朽化していきますので、維持していくためのお金は必ず必要になってくるわけです。必要になってから財政の状況に合わせてやっていきますと、緊急対応という言葉で、これまでも説明して、何度か御質問を受けたりしているわけですが、計画的に維持をしていかなければ耐用年数をしっかり保てないということになりますので、整備計画をはっきり持って、年次ごとの施設整備計画を持つということをしていこうということでございます。
また、5のところでは、日常的に行っていくための活動として事務経費の削減ということで、大きくはコストの削減、民間活力の活用ということをやっていうということで出しております。
また、6番目ですが、ここは義務的経費の削減ということで、行政運営の中では、将来的に10年後は2,000人体制ということで見通しているわけですが、財政的に見ると、そういった人件費がどのように動いていくのか、これも既に16年度予算の段階ではお示ししてございますが、このような計画で財政的には減っていきますということを示しているものでございます。これをさらに具体的に手当、公債費等も10か年に合わせて26年度までの計画を具体的にしていくという作業をやって、10か年計画をつくっていきたいということでございます。
また、臨時的な財源対策ということで用地の売却等を考えていると。臨時的というのは、単年度しか影響がないという対策ですが、臨時的なことばかりをやっていたのでは財政が安定的になりませんので、こういったことをやらなくてもいい体制をつくってということで考え方を示したものでございます。17年度予算からこの考え方に基づいてやっていくわけですが、全体フレームがつくれる秋以降になる、三位一体の考え方が示される、また来年になりますと財調の考え方が示される、それでフレーム全体が把握できますので、それ移行、しっかりとした歳入を見込んで、歳出の状況をはっきり把握して、このような個々の計画をしていきたいということで、その結果10か年計画をつくっていきますということで、財政運営の考え方を示したものでございます。
川崎計画担当課長
それでは、私の方から残る2点の資料につきまして御説明を申し上げます。
初めに、資料3、10か年の人口推移でございます。1枚の資料で右上に資料3とあります。今後中野区の人口がどのように推移していくのかということにつきまして、過去5年間の人口動向をもとに推計をしたものでございます。その下の表にありますように、一番下に総計として人口があります。ことし1月1日現在では29万7,493人の人口でございますが、これまでの過去5年間の推移をもとに推計をしますと、10年後の平成26年には29万1,741人、そんな数になっていくのではないかという推計が出ております。あわせまして、年少人口、高齢者人口のそれぞれの数とどのくらいの比率になるのかということで、例えば高齢者人口比率につきましては、現在18.4%、これが10年後には21.2%ということで、5人に1人は高齢者、そういう人口構成になっているというものでございます。
なお、これはこれまでの人口動向をもとにしているものでございまして、これからの区の施策ですとか、あるいは区内の建築動向、そういったものを加味すると、これからまた少し変動要素が加わってくるというものでございます。これにつきましては、今後10か年の全体の事業を組み立てる中で、その影響も踏まえた人口推計というものを示していければというふうに考えております。
次に、資料4でございます。ここでは基本構想の領域に対応した区の施策と事業展開をお示ししてあります。これまでも領域ごとに事業の項目、それも新規拡充の項目だけ並べてお示しをしてきましたけれども、そのときは項目だけでありましたし、また既存の事業はないということで、区の全体として将来像に向かってどういう取り組みをするのかということがなかなかわかりにくいということで、今回はそれぞれの領域ごと、また領域の柱ごとに、その領域でどんな施策の方向付けをして、どんな取り組みをするかということで、それぞれの領域についてお示しをしております。
なお、内容についてはまた御説明申し上げますが、NO.4の段階では、施設についてはより具体的にお示しをできればということでこれまでお話をしておりましたが、現在のところ、個別のそれぞれの施設計画、例えば児童館は何館にして、どことどこがどういう機能を果たす、そういったところまではまだお示しできる段階には至っておりません。現在のそれぞれの施設について、配置ですとか運営方法について検討を進めているところでございますけれども、施設の整備につきましては、いろいろな施設が相互に関連をして、なかなか全体像をまとめた上でお示しできる、そういった段階にまだ至らないということで、大変申しわけございませんが、今回は将来像実現を目指して、区はどんな施策の体系で進むかという資料をお示しさせていただいているところでございます。
以下、それぞれのページごとに各領域ごとの事業、その内容ということが書いてあります。これを一つずつ御説明申し上げますと時間がかかりますので、これまで触れていなかった点など、幾つかポイントでお話をさせていただきたいと思います。
まず1ページ目でございますが、新たな産業の創出と活性化の推進ということです。IT・コンテンツ産業の支援、言葉としては出ていたんですが、具体的に多様な産業が発展をし、地域の経済力を高めるためIT・コンテンツ産業の創業及び連携を支援するということですとか、あるいは新しいビジネスの仕組みや経営手法により多様な産業を展開するために、そういったノウハウを学んでもらうための産業カレッジをつくる、そんなことを検討しております。
次の2ページでございます。一番上のクリーンエネルギーの導入ということで、自然エネルギーの活用、省エネルギーの推進ということなんですが、区立施設、例えば学校の校舎の屋上に太陽光発電システムを導入するなど、そういったクリーンエネルギーの導入を推進していきたい。あるいはごみの発生抑制、資源化ということでは、プラスチック製容器・包装の回収地域の拡大でありますとか、生ごみの資源化、そしてまた家庭ごみの有料化などについても検討を進めたいと考えています。
下から四つ目のところでは、交通バリアフリーの整備ということで、高齢者や障害者が交通機関を利用して安全に移動できるよう駅周辺のバリアフリー化を推進するということ、あるいはその下では、公園の整備と再編ということで、自然と調和した都市基盤を実現するために、今後の施設の見直しで用途を廃止する、そういった施設の跡地を活用して公園を新設する。同時に新設する公園周辺の地区内の小さい公園については、場合によっては廃止をして再編をする、そんなことも考えていきたいということでございます。
3ページでは、大きな課題となっております西武新宿線の立体交差化計画や沿線のまちづくりを具体的に進めるということ。その下の自立してともに成長する人づくりというところでは、中ごろの不安のない出産・育児の環境づくりということでは、産後支援ヘルパーの派遣事業、母親が出産直後、核家族化の中で不安な時期にヘルパーを派遣して、家事、育児、そんなものを援助できないだろうかということを検討しております。
次に、4ページに行きまして、二つ目のところ、子ども家庭支援センターの充実、現在の家庭支援センター、これをさらに児童虐待に適切に対応できるような、先駆型などとも呼ばれておりますが、そんな形で充実を図っていきたいということでございます。
そのすぐ下につきましては、ショートステイ事業の拡充、一時保育事業の実施とありますが、これまでショートステイ、育児に欠けるという要件になっておりますけれども、育児疲れなどの理由、そんなようなときに保護者の心理的、あるいは肉体的な負担を解消する、そんなことのためにも利用できる仕組みもつくっていこうということで、今幾つか申し上げたようなことで子育て支援にさらに力を入れていきたいということでございます。
その下では、延長保育の全園実施ということも書いてございます。
その次の子どもから大人まで地域の中で能力を伸ばせるまちということでは、これまでお話をしてきました児童館の再編ですとか、あるいは下から2番目のところでは、健やかな身体をはぐくむ学校づくりということで、体力向上プログラム、児童・生徒の体力向上を図るための専門家の指導によって、そんなプログラムをつくっていってはどうかということでございます。
次に、5ページでございますが、上から四つ目の欄では、芸術・文化活動の推進、すぐその下では地域スポーツクラブの設立ということで、文化・芸術の活動拠点を整備したり、あるいは地域スポーツクラブを設置し、またそのスポーツクラブが運営をする地域スポーツ健康づくり施設、こんなものをつくっていきたいということでございます。
その下に行きまして、支えあい安心して暮らせるまちというところでは、二つ目のところで、かかりつけ医の推進でありますとか、最後の欄では介護予防事業の実施ということで、この間、意見交換の中でも、これから介護予防をいかに進めるかということでかなり御意見をいただいております。そういったことで、総合的な事業実施をするということで、あわせて痴呆性高齢者の支援対策も展開をしていきたいと考えています。
続きまして、6ページでございます。ここでは、二つ目のところでコミュニティレストランの支援ということがありますが、地域の中でレストラン事業を通じまして、高齢者、障害者の皆さんがそこで働きながら地域の方と交流を深める、そんな施設もできたらばということで考えています。
一番下のところでは、小規模多機能サービス拠点及び特別養護老人ホームの開設誘導ということで、特に小規模多機能については、デイサービスですとか、ショートステイなど、身近な地域で暮らせる、そんな支援をしていく施設として誘導していきたいと考えています。
7ページのところでは、さまざまな高齢者、それから障害者の皆さんのためのグループホーム、これらについても区内に誘導する、そんな取り組みをしていきたいというものでございます。
最後に、8ページ、9ページでございますが、ここは区民が発想し、区民が選択する、新しい自治ということで、地域センターの(仮称)区民活動センターへの転換ですとか、区民の皆さんの安全への取り組みの推進、あるいは区としても電子区役所の推進などによって区民の皆さんの利便性を高めていきたいということを考えております。
最後に、区立施設の保全、再編については、事業内容を改めて施設の点から書いたもので、再掲ということになっております。
以上が資料4の基本構想が描く将来像に向けての施策の御紹介でございます。
以上、大変長時間にわたって恐縮でございましたが、基本構想と10か年計画の検討素材NO.4として御報告をさせていただきました。
委員長
ありがとうございました。
ただいまの報告について質疑はございますか。
大内委員
NO.5というのは出るんですか。
川崎計画担当課長
これまでの予定では、基本構想につきましては、基本構想の素案ということで、12月に素案という形でお示しをします。そのときに、10か年についても、その段階での検討状況ということでお示しをすることになります。したがいまして、今のところは検討素材の4、検討素材ということで基本構想と10か年というふうに構成をしていますけれども、基本構想の素案の段階では、もう基本構想は完全な素案、それとあわせて10か年計画の検討案ということになりますので、その段階でNO.5と呼ぶかどうかについては、まだはっきりしておりませんが、進め方としては、そういうことでございます。その後、素案につきまして区民の皆さんの意見をお伺いした後に、来年の第1回定例会に基本構想議案という形で区議会に御提案を申し上げたいと考えております。
あわせて、今回のNO.4でございますが、さきに御説明したとおり、この内容に基づきまして10月、区議会の第3回定例会が終わった後に、各地域でまた区民の皆様と意見交換をしたいというふうに予定をしているところでございます。
大内委員
それでは、基本構想の方はわかりましたけれども、10か年の方は、これは議決は要らないのかもしれないけれども、発表というのかな、いつごろを予定しているんですか。
川崎計画担当課長
10か年につきましては、基本構想を議会で議決いただいた後に、案という形で進めていきたいというふうに考えております。時期は、基本構想を議決していただいた後ということで、順調に来年の1月定例会に御提案をし、議決をいただけましたらば、その後ということですので、4月以降、なるべく早い時期に案という形でお示しをしていきたいと考えております。
高橋委員
いま一度確認をさせていただきたいんですけれども、さっき大内委員が聞いたように、NO.4が最終的なまとめか。
川崎計画担当課長
今、基本構想と10か年を分けて御説明を申し上げましたが、基本構想につきましては、次に素案という形になります。これまでもまた区として区議会に御提案する内容として固まったものではございませんが、素案という形で、もう一度案として区民の皆さん、議会の委員の皆様にも御意見を伺った後、最終的に案としてまとめます。ですから、基本構想が今後どういうふうに形を変えていくかといいますと、次の形が素案、その次が議案という形になります。
10か年計画につきましては、先ほど申し上げましたように、基本構想を議決いただいた後に最終的な案という形でお示しをします。それまでにつきましては、今後の検討状況によりまして、進んだ段階ごとに、基本構想とあわせて御報告をしていきたい、また区民の皆様にもお示しをしていきたいということでございます。具体的にいえば、さきにお示しをした予定でいいますと、基本構想素案を12月に発表しますので、それにあわせて、その時点での10か年計画の検討内容ということでお示しをしたいと考えています。
高橋委員
そうすると、NO.4に対しての意見交換会を、またこの間やったような感じでまたやるということなんですか。その意見交換会でまた何か意見が出たら、また手が加えられて、最終的に素案にするという、そういう解釈でいいのか。
川崎計画担当課長
今、委員がおっしゃったとおりでございます。
高橋委員
余りしつこく聞いても失礼かと思うんですけれども、ある程度、これがまとまった形になっていっているんだろうなと、話を聞いて、そう思うんですけれども、これでいいかどうかはあれですけれども、私はこの間もお話ししましたように、15地域センターと要所要所のところで今回、意見交換会をするのはどうでしょうかねというような投げかけをしたつもりなんですけれども、またおやりになると伺ったので、何だかむだなような気がするんですよね。最終的に素案が出たときに、十分御意見をいただきまして、こういうふうにしましたというきちんとした自信を持って、区民の皆さんとそういう対応をした方がいいのではないかなという思いがあったので、前回も今度のときはやらない方がいいのではないのかということを提案したんですけれども、また必ず15地域センターで欠かさず意見交換会は決定されているということの理解でいいんですか。
川崎計画担当課長
はい、前回も高橋委員の方からそのような御示唆もいただきまして、私どもとしても検討したわけでございますが、今回、中野区基本構想につきましては、初めて文章化をしたということで、この内容につきまして、ぜひ幅広く皆様の御意見をいただきたいということで考えております。構成案の段階では、言葉が足りなかったり、あるいは構成の関係でなかなかわかりにくいという御意見も多数いただきましたので、改めて文章化をした案ということで御意見をいただければと考えております。
江田委員
文章を初めて見させていただきましたので、細かく見る時間がとてもありません。逆に特長点をお聞きしたいんですが、文章になりまして、非常にソフトなタッチになったなという印象を受けるんですが、ただ、ものの考え方というのは、基本的には変わっていないというふうに思っております。
基本構想と10か年の方で、具体的に変わった部分というのは、表現ではなくて、具体的に変わった部分があるのかないのか、その点だけお答えいただきたいんです。
川崎計画担当課長
変わった点というのは、先ほど説明の折に幾つか申し上げましたが、全体の構成が変わったということがございます。それとあと表現の部分だけということでございますけれども、表現を変えたということにつきましては、先ほどの報告の中で織り交ぜさせていただきましたが、区民の皆様の御意見をもとに、いろいろと新たな考え方、足りない点ということで加えてきているということでございます。全体の大きな点ということでは、まず基本構想、なぜ今見直すのかということについての十分な説明がないのではないかということで、前文のところでそれを加えたこと、あるいは中野のまちをどういうふうに評価をするのか、中野のまちの愛着ということについて何の記述も見られないということで、そのあたりについても前書きの中で加えたこと、あと区民憲章についても、議論となった自己決定、自己責任ということについては、区民憲章の中では表現を改めたということでございます。そして最後に区として将来像の実現に向けて、どのような行財政の基本原則にのっとって進めるのか、そういったことを加えたということでございます。
江田委員
私の聞き方が余り的確ではなかったようですが、資料4で、これは具体的なあれがずっと列挙されていますが、これで変わった部分というのを指摘していただけますか。
川崎計画担当課長
前回までは、将来像に対応する事業ということで、主に現在やっていない新規事業ですとか、あるいは拡充事業ということで項目を並べてありました。今回はそれだけではなくて、現在区が行っている事業、これも含めて並べて表現をしていると。将来像を実現する、そのために区が取り組むことは、何も新規拡充だけではなくて、現在行っていることも着実に進めていく、そういったことで将来像を実現するということで、新しいものだけではなくて、既存事業も加えて、全体像が見えるようにしたということでございます。
内容につきましては、これまで御説明してきた内容を具体的に文章表現してきたということでございます。
江田委員
説明会で、例えばNO.3の場合、例の施設配置の新しい展開で相当特徴的なところが列挙されていて、具体的に言いますと、例えば学童クラブを学校に移行するという、そういう問題についていろいろな意見が出ていましたね。ですから、私がお聞きした一番の中心は、NO.3で皆さんがいろいろと説明なさって、そのことに対して、区民の方々からいろいろな意見が出たわけですが、NO.3で具体的に出されたものが今度のNO.4で変わったものがあるのかどうか。そこに絞ってお聞きしておきたいと思います。
川崎計画担当課長
前回、NO.3のときは、今、委員がおっしゃったように、例えば児童館ですとか、総合公共サービスセンター、そういったものについて具体的な図を示してどういうふうにということで書いてありました。今回の資料につきましては、そこで示したような具体的なものは、おっしゃるとおり盛り込まれておりません。それの意図するところでございますが、基本的には、NO.3でお示しした内容をベースに、今、検討を進めているところでございます。部分的には、検討の中で一部変わっているところもございますけれども、基本的には変わっていないということが一つあります。それとあわせまして、今回、また前回と同じようにして示すということでは、同じことの説明の繰り返しになりますので、次回は具体的な配置数ですとか、そういったものを具体的に示せる段階で改めて全体の考え方をお示ししたいということで、今回のNO.4の段階では、先ほど申し上げましたように、施策全体が見える、そういう資料をもとに意見交換をしていきたいというふうに考えています。ですから、決してNO.3でお示しをして、もうそれで固まったということではなくて、改めて検討を進めた段階で意見をいただきたいというふうに考えています。
江田委員
もう1点お聞きしておきたいと思うんです。私はどうしてこだわるかといいますと、NO.2があり、NO.3があり、NO.4があると。こういうふうに区民に説明をしていますよね。その中で、例えば今の話ですと施設の配置数、学校の統廃合問題とか、そういう基本的なところがまだ明らかになっていないから、児童館の問題とか、いろいろな問題がなかなか出せないということなんだろうと思うんですけれども、そういうものがNO.2でも区民から指摘され、NO.3でも区民の意見がで、NO.4でも同じ意見がいろいろと出てくると。その間に区の考え方が、こういうふうに検討していますとか、そういうものが話として出てくるのであれば別だけれども、同じことの繰り返しということになりますと、いかにも繰り返し繰り返し区民を説得しているという印象になるという気がしているんですね。ですから、もう少しそういうものが見えるようにならないものかという印象を持っておりまして、そういう点からお聞きしているわけです。
それで、具体的な話なんですけれども、総合公共サービスセンターの問題なんですが、そのほかいろいろとあるんですが、特徴的に総合公共サービスセンターのことを取り上げますけれども、統廃合後の学校を活用して総合公共サービスセンターということになりますよね。子育て関係、それから保健福祉の関係を全部、拠点としてそこに集めてくるということになっておりますのが、学校には、御存じのような施設ですから、もともとそれになじむのかという根本問題があるし、第一相当古くなった、そういう建物をもう1回、再活用で、これからの乳幼児健診とか、高齢者の方々が車いすで来るような、そういう方々の施設として一体区民の理解は得られるのか、そういう問題とか、いろいろとあるわけですよね。そういうことに対して、恐らく説明に出れば区民の側から当然、素朴な、実態と余りにもかけ離れているのではないかと、そういうものが当然出てくると思うんですよ。そのときに、NO.3と同じような答え方で果たしていいのか、納得を得られるのか、行政の立場として、それで説明をしたと言えるのか、そういう疑問といいますか、いってみれば大きな問題点を私自身は感じているんですよね。こういう問題については、どのように考えておられるのか、お聞きしておきたいんです。
川崎計画担当課長
まず前段の学校施設が公共総合サービスセンター、イメージしているような施設として適しているかどうかということでございますけれども、都内でもあちこちで学校の統廃合というのは進んでおりまして、跡地活用ということでさまざまな展開がされております。そういったところでは、当然、障害者、高齢者の皆さんの施設への転用ということも行われておりまして、当然、今の学校のままですと、階段があったりだとか、トイレの問題ですとか、いろいろと問題があります。そういったものを改修しながら転用を図っているというところがあります。また、自治体によっては、校舎の耐用年数も考えまして、校舎そのものを建てかえる、新たな施設、それも全く新しい施設をすべて自治体で用意するというのは、経済的な負担も大変ですので、例えば民間の住宅をあわせて整備して、その一部を公共サービスの拠点としていく、さまざまな手法で行っていますので、私どももどのような手法を用いれば、地域の貴重な財産、これをさらにまた地域の皆さんのために生かしていただくものへと生まれかえることができるかということで検討をしているところでございます。
それで、後段のNO.3とNO.4で同じ答えをしていっていかがなものかということでございますが、私どもとしても、できる限り前に進んだ説明はしたいというふうに考えておりますけれども、仮にそこで区の検討段階がとどまっているといたしましても、先ほども申し上げましたが、前回示したから、それでもう次に出てくるのは確定版ということではなくて、しっかり検討が進んだ段階で、また案をお示しをしたいというふうに考えております。先ほど申し上げましたように、現時点での資料づくりということになりますと、同じような内容となりますので、今度は少し視点を変えて、区の施策体系全体がどうであるか、そのあたりを中心に御意見をいただければと考えております。
江田委員
区の説明の仕方はいろいろとあろうと思うんですけれどもね、区民にとって、自分たちのまちがこの計画によってどういうふうに変わっていくのか、そのことが一番やっぱり関心があるわけですよね。そのことに的確に答えられるようなものでなければ、幾ら説明会を繰り返したとしても、それは行政のための説明会であって、区民が理解のいく説明会にはならない、区民の疑問に答えられる説明会にならないのではないか。そこに答えられないと本当の説明会にならないではないかということを非常に強く感じるんです。
それで、私たちの会派の考え方と今、行政の考えとの間に相当な差があるのは事実だけれども、その中で、例えば総合公共サービスセンターが一体どういうものになるのか、今、廃校になった校舎の改修の問題を中心に考えられているんでしょうけれども、そのほかに民間の住宅を云々というような、そういうことも触れられましたけれども、そういうものが詰まっていかないと、総合公共サービスセンターというのはどういうものになるんだということが詰まっていかないままに、まだ検討中です、検討中ですということで、繰り返し、繰り返しそういう説明会をやっているだけでは、区民のそういう疑問に答えられることにならない、それを繰り返しているだけでいいのかということを、私も非常にその点が心配、心配というか不満なんてすが、もう一度、例えば総合公共サービスセンターについてはこういうふうに考えるというのがもうちょっと打ち出せないものなんですか。
川崎計画担当課長
総合公共サービスセンターにつきましては、NO.3でお示しをしたもの以上ということで、当然、NO.3以降、検討を進めているわけですけれども、さらにその先の説明をするためには、区全体の施設の配置のことも含めて検討しなければならないものもあるということで、今の段階では、それについてはお示しをしていないということでございます。そういったものがないままに意見交換会を繰り返すことについてはというお話でございますけれども、前にも御意見がありましたように、今回、基本構想と10か年をともにつくろうということで考えているわけですけれども、基本構想についても、じっくり区民の皆さんと意見交換をすべきだという声も、これまでたくさんいただいておりますので、そういった意味では、今回は基本構想について最終的な形に近いもの、文章化をしたものという形でお示しをする、そういったことによって、基本構想について十分に意見交換をしていきたいということ。そして施策の展開につきましては、全体的な組み立てという視点で意見交換をしていきたいということで考えているところでございます。
江田委員
平行線ですので、これで最後にしますけれども、基本構想と10か年計画を一緒につくっていくということを決めて、これまで走ってこられたのは行政の側ですからね。区民の側がそういうことを求めたわけではなくて、皆さんがこういうふうにやっていく、それできちんとつじつまが合うようなものにしていくんだということでずっとやってこられて、最初は4定には議案としては出していく、こういうことで来られたわけですよ。それが、私自身、非常に余りにも時間的に無理な計画ではないかというふうに私も思っていたし、恐らく多くの方が思っていたんだろうと思うんですが、そういう難しさ、いろいろな問題が出てきているとすれば、率直にそういうものも議会の場には出して、それで説明のあり方も再検討するということがあってもいいのではないかと思うんですよ。説明会自身は私は歓迎をしているんですけれども、説明会が聞かれても同じことの繰り返しになるようでは、余り区民との関係ではいいことではないわけで、そこら辺の時間的な設定などももう少し考えた方がいいのではないでしょうか。少なくとも総合公共サービスセンターなど、恐らく皆さんとしては目玉になるのかもしれませんが、そういうものがどういうものになるということをある程度、区民が描けて、なるほど、それだったら、その方がいいなと言えるようなものに説明できなければ難しいのではないですか。
田辺区長室長
今、委員の私どもの進め方についての御質問かというふうに思いますが、前回、スケジュールの変更についてお話ししたときに、これは私たちの先見の明がなかったというふうに御批判あるかもしれませんけれども、この間の国や東京都の財政の見通しですとか、改革の状況というのをきちんと見極めた上で、私どもとしても、基本構想と10か年計画がきちんと実現可能なものとなるようにということで、所期の目的にあわせた形でスケジュールを変更させていただいたということがございます。NO.3からNO.4というような流れの中で、検討がとまっているというような印象をお持ちになったかというふうに思うんですけれども、先ほどから川崎課長が御説明しておりますように、今回につきましては、事業全体をお示しする中で、基本的に前回と考えを変えているということではなくて、10か年計画については、全体の構成を見ていただいた上で御議論いただきたいという趣旨で御説明をさせていただいたものです。また、基本構想につきましても、文章化をしたということについて、区民の皆さんに改めてこの文章をお読みいただいた上で、御意見を聞きながら基本構想をつくってまいりましたので、こうした文章化についてもさまざまに議論していただきたいという思いでおります。そういう意味では、区民の皆さんが中野の将来を考えていただくには、一歩進んだ形でお示しをするというふうに理解をしていただきたいと思います。
大泉委員
休憩までお付き合いをいただきたいと思います。
今回、初めてNO.4ということで、NO.4が第1稿ということになって、これから内容についていろいろと話が出てくるんだと思うんです。議会でもそうだと思うんです。今までは手続的なことが多かったんだと思いますが、それで伺いたいんですが、内容として伺うんです。憲章というのは、前から個人的に言っているんですが、きょうも個人的に申し上げるんですが、何で計画に憲章が出てくるかというのが理解できないんですよ。役所の計画に区民も守らなければいけないのかどうか、それはわかりませんが、憲章が出てくるというのがわからないんですけれども、もう一度説明願えますか。
川崎計画担当課長
今、委員の方から、行政がつくる計画に、なぜ区民がということが出てくるのかという御質問でございます。基本構想、基本的には自治体運営の総合的な計画ということで位置付けられているわけですけれども、私どもとしては、中野のまちを今後どのようにつくり上げていくか、まちの主人公は区民の皆さんであるということで、区民憲章以下の将来像についても、中野のまちをどういうふうに築いていくかということで書いております。そういった意味で、これから区を築いていく、その主人公である区の皆さんの立場から区民憲章ということで表現をさせていただきました。
大泉委員
いろいろな考えがあるからね、とやかく言いませんけれども、役所の計画だから、区民が30万人全員集まってつくった計画、これから議会が議決するから、そういうふうになるということを皆さんはおっしゃりたいんだろうけれども、役所の計画だから、今はとにかく。自分たちの決意、自分たちが何をやりたいのか、そして区民の対してどうするのか、その段階で区民にどう御協力いただくのか、そしてその次に、皆さん、どういう区を、中野区はこう思っていますので、一緒にやってみましょうという話になるのであって、いきなり基本となる計画に、区民の諸君、集まれと、さあ、進もうではないかなんて言ったって、だめですよ、それは、というふうに思うんですよね。どうでしょうか。
川崎計画担当課長
何とお答えしていいか、なかなか難しいんですけれども、確かに区のつくる計画ということで、本当に繰り返しになって恐縮なんですけれども、区民の皆さんとともにつくっていくという意味合いで区民憲章、これまでも、例えば条例、区としてつくる条例の中でも、区の役割と区民の責務、あるいは区民の役割ということで、区民の皆さんの行動規範ということについても、条例の中でお示しをするという形をとってまいりました。今回の基本構想につきましても、ぜひとも区議会で御議論をいただきまして定めていただく、そういったことの中で区民憲章という形で定めていけるのではないかということで現在考えております。
大泉委員
計画だから、理屈が必要だし、理屈の基本となる哲学とか理念とか、それは必要だというのは、それはよく理解しているんです。ただ、憲章となると、行政憲章とかというんだったら、それは構いませんよ、そういう決意でやるんだなと思いますから。区民憲章となると少し視点が違ってくるのではないかなという気がするんです。要するに、皆さん方は、一緒にやらなければいけないんだけれども、とりあえず自分がやればいいんですよ。協力してくれるものはしてくれるわけだから、してくれない人はしてくれないし、永遠に。それはそれでもうしようがないわけですから、しかしそういう人たちも守っていかなければならないのが行政なわけですから、こんな初歩的なことを言ったってしようがないんですが、そういう発想だから変な文章になるんです。きょう初めて拝見して、これからまた順次やっていきますが、新たな時代に向けての最後から3行目に、これも好き嫌いだから個人的な感想で恐縮ですが、10年後の中野区を云々とあって、すべての区民の行動が今始まります、大きなお世話ではないかというふうに言われませんか、こういうのは。皆さんは区民憲章なんていうことを発想するから、こういう文章が平気で出てくるんだというふうに思うんですけれども、いかがですか。どういう思いでこれをお書きになったんですか。
川崎計画担当課長
これは先ほどと同じ説明をさせていただくしかないんですけれども、基本構想が描く将来像、それを実現していくのは、まさに中野区に住む30万の区民の皆様、お一人ひとりが主人公で進めていくということで書いております。先ほど来委員がおっしゃって、行政計画としての基本構想と表現の仕方についての御意見ということでございますが、私どもといたしましては、繰り返しの説明で申しわけございませんが、そのような形で考えております。
大泉委員
突然の質問だから、結構ですが、こちらも体系的にきちんとそのうちやりますが、前の文章がやたらと暗いんです。後ろ向きなんです。これも感想だから、今にわかに読んだ感じですから、あるいはもう少し専門家に見せればすごく格調高い文章になるのかわからないけれども、僕に言わせればこんな格調低い文章は見たことがない。中野区の役所の文章能力というのはこの程度かというふうに思われるのはいやだなというぐらい、多少いかがかと思ったんです。例えば30万もの人々が暮らす都市、何か30万も暮らしていたら悪いのかと、そういうニュアンスなんです、これ。最後になって突然、今始まりますなんて、急に明るくしようと思って書くから何だかわけのわからない文章になってしまう、全体のバランスがとれていないということを申し上げたいです。細かくはいっぱいあるんですが、きょうはやめておきましょう。
それから歴史認識というのも、いかがかというのがあるんですけれども、太平洋戦争という言葉をお使いになるんですが、第二次大戦と太平洋戦争、どういうときにどう使うかというのは、わけわからないんだけれども、要するに地球環境だとか地球市民を自覚しろなんて区民に言うわけですから、世界史の流れの中で今の状況を見て、これは多分お書きになっているんだろうなというふうに思うと、太平洋戦争というのは地域戦争かどうか、僕はわかりませんので言っているんですが、何となくコンパクトな、悲惨さに関しては同じなんですけれども、コンパクトな感じがして、世界史全体の流れから書こうとしていることからするとちょっと違うのかなという気がしたりするんです。ですから、本当に高度な深いものをお持ちで書いているのか、ただ単に言葉としてと並べてお書きになったのかということなんですが、どういう考えで太平洋戦争という言葉をお使いになったのか、第二次大戦という言葉と検討をよくされたのかどうか、その辺の考え方を教えてください。
川崎計画担当課長
確かに歴史的にとらえれば、太平洋戦争、第二次世界大戦のある部分ということのとらえ方もあるかと思います。そういった意味では、言葉の使い方については十分に研究をしてみたいと考えます。
大泉委員
次の第2稿では、検討したものをお願いいたします。いずれにしても、格調高く、品格を持った文章をぜひとも期待をしたいと思います。
だって、上から何行目かに書いてあるけれども、鉄道も開通してまちがどんどん発展してきました、小学生の作文ではないんだから、それからもっと申し上げれば、こうしたとか、こうしたことからとか、そのとか、このとか、そういう文章でぱっぱぱっぱとつないでいるんですね。要するにボキャブラリーの不足のあらわれというふうに言う人が多分出てくるのではないかなというので申し上げているんですけれども、次はぜひとも期待をして、第2稿はよくなることを期待いたしております。
それからつくり方で申し上げておきます。ところどころ、非常になるほどなと思うところはあるんですが、指標とついていますね、今回は、非常にわかりよくつけてくれているんですが、指標と上の項目みたいなものと、あんまり合っていないというか、どこにどれが入るんだというのがあるものですから、上に項目が例えば5個あったら、5個に対応した指標というのをつけられた方がいいのではないかなという気がするんですけれども、その辺はいかがなんでしょうか。
川崎計画担当課長
確かに、せっかく将来像が項目分けをして表現していますので、それに対応する形で指標ができれば、よりわかりやすい、おっしゃるとおりかと思いますので、ただ、項目によっては指標の立てられないものというのもあるかと思いますので、その点については検討してみたいと考えています。
大泉委員
指標の立てられない計画というのはあるのか。例えば、公園を整備しますとかといったら、アメリカでよくやる例だけれども、アメリカでもって公園に来る人が2%ふえましたとか、5人ふえましたとか、教科書に書いてありますね、そんなことがね。そういうものなんでしょう、指標って、多分考えているのは。そのために計画をつくるんだろうから、だったら必ずあるはずなんではないでしょうか。指標を立てられない項目なんてというのはちょっと考えられないんですが、いかがでしょうか。
川崎計画担当課長
済みません、言葉が足りなかったかと思います。項目、私も瞬間的にお答えをしたので、言葉と考えが足りなかったかもしれませんが、項目によっては二つが相互に関連をしてあらわしているものなどもございますので、そういったときにはどうかなとちょっと思ったものですから、改めてそれぞれの項目、基本的には、委員のおっしゃるとおり、ここで描いている将来像、具体的に示す指標というものは当然あるわけですので、ここでは表現上、それぞれに対応が可能かどうかということで検討したいと思います。
大泉委員
話が飛ぶんですが、幼稚園と保育園の一元化の問題が12ページに記述されています。一元化が進みというふうに書かれていますが、区の考え方は、幼保一元化については、もう決定をしているというか、考え方を固めたんでしたか。
中野区の考えている幼保一元化というのは、保育園の幼稚園化なのか、幼稚園の保育園化なのか、よくわからないんですが、その辺もあわせてお考えをお知らせいただけますか。
柳澤子ども家庭部長
一般に言われている幼保一元化、いろいろな対応があるようでして、国の方は新しい施設なんて言っていますけれども、中野区の場合、まだ具体的にこれがそうだ、将来的にこうするんだというところまで最終確定したわけではありません。根底には、中野区に住んでいる子どもたちが同一のサービスを受けられる、しかもそれは、できれば同一に近い負担でということが基本になると思っております。これをどう実現していくかということについて、今さまざまな検討をしているわけですけれども、国が言っているような新たな幼保施設みたいなものが出てくることもあるでしょうし、今、中野で考えているのは、幼稚園がある意味ではもう延長した保育園ができております。そうすれば、そこでの保育の時間帯について保育園と幼稚園が近い状況になっているだろうと思っています。そして、その中身として、今は教育の部分の幼稚園と預かりの保育園というイメージを持っているんですけれども、これをできればそう大きな差がないような形が望ましい、つまり同一のサービスが受けられるというふうにしたいと思っています。これを具体的にどう実現していくのかということにつきまして、今さまざまな手法を考えながら進めているという状況でございます。
大泉委員
真ん中に書かれていますが、一元化が進みというのは、どういう意味で使っているんですか。
柳澤子ども家庭部長
今申し上げましたように、基本的な考え方としては、つまり子どもたちが、例えば二つ似たような施設があったら、自由にそれを選択できて、それぞれが同様なサービスが受けられる。その中では、少し色合いがあったりして、むしろ教育に力を入れているようなものがあったり、でも、そこでも長い時間預かってもらえる。一方では、預かりが中心であるというところがあったりして、子どもたちが選択できているというようなことが、一元化が進んできたというふうな考えだと思っています。
大泉委員
指標はどれにあるのか。下に指標がついているけれども、何がどうあるのか。
川崎計画担当課長
一元化の指標ということでございますけれども、ここ全体では子育て支援活動なり地域活動が広がるまちという項目の中でこの項目を掲げてあるわけですけれども、そこでは子どもへの多様なサービス、質の高いサービスということで、その結果がどういうことかといいますと、一つは安心して子どもを産み育てられるということで、例えば合計特殊出生率、こういったものもそれに対応して上がってくる、あるいは子育てをしてストレスを感じる乳幼児の母親の割合が少なくなる、そういったことが指標ということになるかと思います。
大泉委員
またこれはこれでやります、何かでやります。
だから、先ほど申し上げたように、それぞれの小さい項目に合わせて指標をきちんとしていただければわかりやすいかなと思います。中野区が何を目指しているのかなということが、具体的に多少イメージができるかなというふうに思いますので、もし可能ならば御検討を賜ればというふうに思っております。ということを申し上げておきます。
最後に、先ほど施設の話が出ましたので、伺っておきたいと思います。そんなに時間はかかりません。学校の再編の話、施設の再編と学校の再編の話はずっと出ているわけですね。NO.3まで一応出ていました。今回は出せなかった。検討はいろいろと難しいのはよく理解をしているんです。理解した上で申し上げるんですが、なぜなかなか検討が進まないかというか、先へ進めないかと言えばいいのか、どっちかわかりませんが、教育の話と施設再編の話とごっちゃになってしまうと、区民は理解をなかなかできないというか、説明する方も大変なんではないかと思うし、聞いている方も、ごっちゃになってしまうのではないかという気がするんです。学校の統廃合というのは、もう10年も前からずっと検討していて、何年か前にそれなりの案が出て、最終的にこの前伺ったら、教育委員会としてはきちんと案を出して区長部局に渡してあると。ボールは区長部局にあるんですか、今、決定するかしないかという話なんでしょうけれども、そこへ施設がかぶさってきてしまったりなんかすると、聞いている方は、もう皆さんはさんざん聞かされているんだろうけれども、中野区は行革をやるのに当たって、また教育を使ってやろうとしているのではないか、また全体の行革の中でまた教育が犠牲になっているのではないか、もっと言葉の悪い人に言わせれば、しようとしているのではないか、そういうふうに思ってしまうんですよね。我々もまちにいると、どうしてもそういうふうに思っていらっしゃる方がまだまだいっぱいいらっしゃるんで、学校の再編と施設の再編ととりあえずはお分けになった方がいいのかなと思います。確かに、考え方として、学校の再編を行う、それなりにほかの目的に使う学校も出てくるかもしれない、それは何なんだ、施設の再編なんです、確かに全体の話としてはリンクするというか、トータルでもって話さないと理屈が合わない、論理が合わないという面はあるのかもしれませんが、しかし、それはそれでもって大きな流れであって、流れとしてはそうやるにしても、今はきちんと分けてやらないと、ここはなかなか区民の理解というのは得られないのかという素朴な思いがいたします。それがうまくいかないというか、皆さんは決断をしかねていらっしゃるんで、なかなか施設をどうしようかとか、次のものを打ち出せないでいらっしゃるのかなというふうに思ったり何かするんですが、その辺はどうお考えなんでしょうか。
田辺区長室長
これまでも、区民との意見交換会の中で、私たちも施設全体の説明をしてきましたけれども、今、委員のお話のように、学校と全体の施設という関係を御説明するのに私たちも大変苦労いたしましたり、御理解もなかなかいただけない状況も承知をしております。今、委員から御提案もいただいたんですけれども、学校については、前から議論してきた経過もございますので、学校だけ分離して検討するのか、あるいは今までどおり全体でやるのかというのは、今の御意見ですとか、意見交換会の状況も踏まえまして、もう少し詰めさせていただいて、できましたら、なるべく結論としては早い段階でお示しをしていければというふうに思っております。
やながわ委員
いろいろとあるんですが、新しい時代に向けてということで、基本構想の方ができているんですが、新しい時代、大変大事、当面10年間を想定して、これは書かれているようですが、基本的なことも踏まえて新しい時代に、基本的なことをちょっと忘れてしまっているのではないかなという、例えば障害者の施策に関しても、支えあい、安心して暮らせるまちということで、就労や地域活動、あるいは支援費等のことも含めて載っているんですが、指標としては、毎日障害者が外出するって、これ何って、もちろん地域にどんどん出ていく、そういう今までの基本構想、障害のある人、ない人、みな区民、何かそういう標語がありましたね、そういう基本的なところ、一番大事なのは親なき後対策ではないかなというふうに私は思っているんです。これをちゃんとした上で、コミュニティレストラン云々とか、就労支援ですとか、もちろん大事な社会に向かって出ていく、こういったサポートはもう欠かせないものだと思うんですが、そういう基本的な親なき後対策、ここにはグループホームの開設誘導とか、知的障害者の方、あるいは身障者の方々の開設誘導になって、江古田の森のことなのかななんていうぐらいで、それで終わらそうとしているのかなという気さえする。今後10年間といったら、ますます高齢化していく中で、親御さんたちが、こういった指標をきちんと明確にしておかないと不安になってしまうと思うんです。その辺の取り組みが弱いような気がするんですが、この辺はどういう見解でこういうふうにしたのか、御説明をお願いします。
菅野保健福祉部長
指標につきましては、なかなか難しく、適切な指標というのはなかなか難しいもので、ほとんど毎日外出する障害者の割合というのは、基本的に障害者というのが、ひとつは安心した暮らしが保障されるまちの中で、さまざまなサービスとか、福祉サービスの基盤などができて、いろいろと地域の中で基本的に暮らせる、それが大前提ですけれども、そのほかにやはり社会参加というのは非常に重要な課題だというふうに認識しておりまして、障害者であってもまちに出れる、そのためにはさまざまな手段が必要なわけで、例えばホームヘルプの外出介助とか、道がきれいに障害者が通れるようになっているとか、いろいろな要素がないと、ほとんど毎日外出する障害者というのは多くならない。したがって、この指標につきましては、障害者の社会参加だけでなく、保健福祉のサービスの向上の結果でもある指標として、我々といたしましては、指標としてはよろしいのではないかというふうに考えているところなんです。ただ、おっしゃるように、親なき後対策のさまざまな福祉サービスをあらわすような指標も必要ではないかということにつきましては、理解しておりますので、何かいい指標がないかにつきましては、今後また検討してまいりたいと思います。
やながわ委員
今、それが親御さんも高齢化になって不安でたまらないわけですよね。ほかに回りの施策等々をいっぱいいろいろと掲げても、自分たちの一番の不安の根本が解除されなければ、これらは枝葉になってしまうわけですよ。だから、私が今申し上げたように、そういう根本的な命題を避けては通れないので、それもきちんと明記して、ああ、そういうことなんだという安心して暮らせるという、そこがメインに出ているわけですから、その辺をきちんとすべきではないか。今、部長のおっしゃることはよくわかるんですよ。そうあっていただきたいし、そうならなければいけないなと。しかし、本当に安心したというところに、そうした何かあったときの24時間体制の障害者対応、あるいは親なき後、もう安心だ、それがあっての障害者のまちづくりに私はなると思うので、この辺をいきなり毎日まちに出ていかれる障害者なんて言ったって、何言ってるのという、もっとわかりやすく、もっと簡便に、そういった表現をお考えになっていただきたいと思います。要望しておきます。
岩永委員
この委員会でいただいたので、読み込みが足りませんので、理解が不十分なので、改めてこの文章になることによって疑問も出てきましたが、その中の一、二点、集中的に、どうしても、この文章になることによってお聞きをしておきたいと思うことについてお尋ねしたいと思います。
まず1点なんですが、最初の2ページから3ページにかけて、新たな時代に向けてというところがあります。これまで新しい基本構想をつくる場合でも、とにもつくる人間のまち中野を基本理念にしていた現基本構想を生かせるところは生かしていきたいということが、繰り返し答えがありました。議会などでも、区長もそれを繰り返し言っておられます。文章になることによって、そういうことも見えてくる部分もあるんだろうと思っていましたが、少なくとも私が今ざっと御説明をいただくときに目を通した中で、どこがそういう部分に当たるのか、なかなか見出すことができませんでした。特にともにつくる人間のまち中野を基本理念にしている現基本構想は、本当に住民自治ということが太い柱になって貫かれているんですが、今回出されたこれを見てみますと、住民自治という言葉は1カ所も見つけることはできませんでした。自治という言葉は何カ所かぱらぱらとありましたが、住民自治という言葉は、全部を読み込んでいませんから、ここにあります、ここでこういうふうにきちんとしていますということであれば、御説明いただきたいんですが、それを見つけることはできませんでした。
その上で、とても奇妙だなと思ったのは、例えば3ページの上の段落のところ、同時に、基本構想は、主権者である区民の信託を受けて行政を進める区にとってというふうに、わざわざこういうふうに書き込んである、主権者である区民、これはあえて断ることもないと思うくらい、これは当然、自治体にとっては区民の立場ですが、その後、信託を受けて行政を進める区というふうに、わざわざこういう説明をここで入れてあるという、住民自治という本当にだれもがわかる、そういう言葉ではなく、こういうふうな形でわざわざ説明をしてある意図というのがよくわかりません。それとの関係でいえば、例えば少し飛びますが、同じような意味で、最後の18ページのところで、区民による自己決定、自己責任を地域運営の原則としというふうにあります。審議会の答申では、この部分については、二つ、要するに地域社会の再生と共生を進めます、暮らしやすく生活の質が高められる生活都市を築きますという考え方を基本理念として、参画と共同を地域運営の原則とするというふうに、こんなふうにして書かれているんですが、これは地域自治というふうに、わざわざ地域に限定した自治をここに持ち出してきて、こういうふうに書かれている、今度の文章をつくられる基本のところに、一体住民自治というものがどういうふうに座って、どうこの中に反映されたのか、本当に住民自治という言葉が嫌いなのかな、使いたくないのかなと思うような気持ちにさせられるような、拾い読みなので、なかなか意図しているところが読み取れませんので、そのあたり、住民自治というものがどういうふうに考えられていて、どうこの中に太い柱になっているのかというところを一度御説明ください。
川崎計画担当課長
まず3ページの区民の信託を受けて行政を進めるということでございます。これは、とりもなおさず区は区民の信託があってこそ初めて成り立つということで書いてあります。いわずもがなということかもしれませんけれども、改めて区民の信託を受けてのみ行政というのは展開ができるんだということで描いています。
それで、住民自治という言葉がないということですけれども、住民自治という単語では確かにございませんけれども、先ほど委員が引用された18ページのところでも、区民の参加と地域自治というふうなこと、あるいは将来像のところでも、8ページでございますけれども、区民が区の政策決定に参画をしている、あるいはその下では、みずから決定し、行動し、参加して、自治を担うことを原則に区民が主体となってまちのことを考え、地域の問題の解決に取り組んでいるというようなことで、区民の皆さんが進める中野区ということで、その考えは今回の基本構想全体を通じて貫かれているというふうに考えています。
岩永委員
3ページの先ほど引用して今お答えをいただいた部分ですが、信託を受けてのみ行政が成り立つという、そういう言葉でわざわざ言わなくても、住民自治なら住民自治といえば、これは本当にすぐわかる、わざわざ説明をいただかなくてもわかる、そういうものなので、かえってこういう説明の仕方を、ましてや信託ということだけで行政が成り立つというような形で、こういう説明だけで住民自治というものをあらわすというのは無理があると思いますので、この部分についてのこういう表現の仕方は考えていただきたいと思います。これは要望です。
それからもう1点、答申との関係で、どうしてこういう表現になるのかなと思ったのがもう一つありました。2ページの30万もの人々が暮らす都市中野区を区民の意思と力によって21世紀にふさわしい自治体へと再生していくことが求められていますということですが、審議会の答申は、自治を築き、治め、守る、21世紀にふさわしい中野区を目指しますというような形で、指している部分は違うんだけれども、審議会のそういう自治に対する考えなどというのは、本当になかなかここのところには反映されていないというふうに思うんですが、そのあたりはいかがでしょうか。
川崎計画担当課長
確かに、審議会の答申、今おっしゃったように、引用されたところは二つの文脈に分かれているかというふうに思うんですけれども、一つは審議会答申の方も、中野区を再生していくということ、そしてまた一方でまた自治を築き、治め、守るというふうなことで表現をしてきています。そのことについては、先ほど申し上げましたように、今回の基本構想の文章化の中でも、自治を大切にするということは考えとしてしっかり盛り込んでいるというふうに考えています。
委員長
3時になりましたので、休憩を入れたいと思いますが、いかがですか。
〔「はい」と呼ぶ者あり〕
委員長
委員会を休憩いたします。
(午後3時02分)
委員長
委員会を再開いたします。
(午後3時23分)
質疑を続行いたします。
岩永委員
先ほど住民自治ということでお尋ねをしたんですが、今、私は実は23区の中で基本構想をつくったある区の基本構想を持っていて、見たんですが、やはりここの中でも住民自治の実現を基本的な理念としというふうにして、はっきりここでも書かれてありますので、ぜひ先ほどのところについては、先ほどのところというか、要するに基本理念としての住民自治がどうであるのかということが、読んでもわかるようにぜひしていただきたいということ、もう1回お願いしたいと思います。
それから、ここの区では、基本構想の中に、先ほど大泉委員が問題にされた区民憲章、それから私たちもずっと当初から言ってきたんですが、区民憲章について、こういう取り上げ方はしていません。やはり区民憲章の今回成文化をされた中で、少し表現の仕方は変わってきていますけれども、基本理念としての区民憲章、そして区民憲章の中身は区民、私たちはというふうに、これで区民の基本構想に対する立場というのか、区民のあるべき姿というのか、そういうものを区が規定をしていくというのは、余りにもふさわしくないというふうに、どうしても、私たちは最初から言ってきていましたけれども、ここの段階に来ても、こういうふうに少々文言が変わったにしても、こういう取り上げ方、基本理念の中に区民憲章として取り上げ、そこで区民を規定していくということのやり方というのは、これはふさわしくない、避けるべきではないかと思うんですが、もう一度そのあたりはいかがでしょうか。
川崎計画担当課長
まず前段のよその区の基本構想を例にとられてお話がありましたけれども、私どもとしては、中野区としての基本構想をつくり上げていきたいと。その中では、区民憲章の中でも、一人ひとりがみずから決定し、行動し、参加して、自治を担うことで心豊かなという、住民自治ということは、その中にもしっかりと折り込んであるというふうに考えております。
区民憲章についての御意見でございますけれども、これは先ほど来のやりとりの中でも申し上げましたとおり、現時点で私どもとしては、基本構想、中野区民が主体となって中野の将来像の実現をしていくという意味で、ここに区民憲章として収めてはいかがかというふうに現段階では考えております。
岩永委員
これについて先ほど来、大泉委員もいろいろとおっしゃっていましたので、私はこれ以上やりませんが、書くのであれば、区として、行政として、どういうふうにこの基本理念を進めていこうとするのかという立場を書くべきだと思います。区民憲章を定めるというのであれば、それは全く別の場で、区民とともにどういう憲章を定めていこうか、そういう議論の上に立ってつくられていくべきものではないかというふうに思います。これから素案にされるということもありますので、本当に中野区の基本構想として区がつくっていこうという方向が、区民も納得ができる、区民も一緒になって、成功を収められるように進めていこうという、そういうものにすべきだろうと思いますので、こういう形で区民憲章を出すというのは、ぜひ考え直していただきたい、その検討をしていただきたいということで、これは要望しておきます。
それからもう1点お聞きをしたいのは、13ページのところで、学校図書館や地域図書館などの活用により必要な書籍や情報を迅速に入手、活用しながら、区民が身近な場で主体的な学習活動に取り組んでいますというふうに書かれています。これは、学校図書館は学校図書館としての役割はありますし、この間、いろいろなやりとりの中で、学校図書館で地域にどう開放していくかということについては、いろいろと検討を加えていかなければならないということが言われてきました。一方、地域図書館というのは、全くまた別体系、違う法の体系上できている施設であり、法にのっとったサービスの提供をしているという、そういうものなんですが、それを活用していった結果、10年後には中野の図書館行政のサービスは、必要な書籍や情報を迅速に入手、活用し、区民が身近な場で主体的な学習運動に取り組むと、こういうことができているのが中野の図書館行政、図書館サービスの10年後の姿なんでしょうか。それは今はできていない、できていないから10年後はこういうふうに目指すと。図書館サービスというのは、この範囲なんだということなんでしょうか。そのあたりはいかがでしょうか。
金野教育委員会事務局次長
12ページのⅡ-2、子どもから大人まで地域の中で能力をのばせるまちというものの中で、将来の姿として描いております。学校図書館につきましても、もちろん子どもは学校の中で使うわけですが、それ以外にも地域開放できないかという視点から検討を加えておりますので、それも含めて記述をしたということです。それから地域図書館は当然、地域図書館としての役割がありますので、それが十分に区民に活用できるようになっていくということです。書籍や情報、特に情報とわざわざ示しましたのは、これから図書館でもインターネットの活用ですとか、書籍によらないさまざまな情報媒体などにも対応していくという考え方もありますので、そういうものも活用できるようになるということで、全体として区民が身近な場で区民が学習活動に取り組むような姿というように考えています。これが今、実現できているのか、できていないのかというふうなお尋ねでございますが、全くこういうことがないということではなくて、現在でも一定程度こういう役割は果たしておりますし、こういうような姿はあると思っております。ただ、10年後の姿として、改めてこういったものがしっかりとつくられている、それを支えるためのさまざまなことをやっていかなければいけない、そんな視点で記述しているものでございます。
岩永委員
私は、こういう表現、図書館サービス、図書行政の一部分だと思います。これまでも、その地域やその自治体の文化を測るというのには図書館を見たらわかるというふうに言われてきたように、ただ情報を提供する、それが遅いか速いかということだけではない。それから学習活動に取り組むというのは、何のために取り組んでいくのかというのも、そこら辺にも目的があるわけで、こういう遅いか速いかとか、その場があるかどうかだけではなくて、本当に図書館の果たしている役割、地域交流であったり、区民の自治意識を高めるというような役割を果たしたり、区の文化を引き上げていく、そういうソフトの面でも当然、図書館行政というのはあるべきで、そのあたりをきちんともう少し、書くのであれば、さらに今よりももっともっと進んだ、充実していく、そういうものとして明らかにしているべきではないかと思うんですが、いかがでしょうか。
金野教育委員会事務局次長
私の理解では、ここの記述全体がそうなんですが、図書館の役割を総論的に書いているということではなくて、特徴的に将来のまちの姿として、こういったことを実現していきたい、こういう姿にしたいということを重点的に表現しているというところでございます。御指摘のように、図書館の役割がこれで全部表現できているかと言われれば、特に中央図書館の役割などについては具体的に書いていないわけでございますので、そういうことについても、これから検討の中でどんな扱いをするか、議論をしていきたいと思います。
岩永委員
全部網羅をしろという意味で言ったのではなくて、10年後の姿なんだから、今よりももっと進んだもの、もっと充実したものとして描かれていてしかるべきなんだろうと思うんです。だから、あっ、そうか、もっとこういうふうに進めていく、そういうふうなものになるんだなというふうな、そういうあるべき方向、教育委員会としてどう充実させていくのか、そういうものとして考えるべきであって、これだけに絞られてしまっているのかというふうにとらえられますので、それではやはりよくないのではないかということでお願いしましたので、ぜひよろしくお願いします。
いろいろとあるんですが、とりあえず最後の一つにしておきたいんですが、10ページの持続可能な活力あるまちづくりの10年後という部分ですが、今回もこういうふうな、全体が成文化になるような流れの中なので、この部分ももう少し変わるのかなというふうに思っていたんですが、ほとんどこの部分も変わらないで来ているように思います。
私がとても気になるのは、「持続可能な活力あるまちづくり」の10年後ということで、一つは中野駅周辺整備をひきがねとして産業の活力がみなぎるまち、環境に配慮する区民生活が根づくまち、こうありますね。これを読んでいると、一体、だれが、どうするのかというようなことがなかなかわからない。一つひとつ細かく書く必要はないにしても、これは区の基本構想であって、区はどう責任を持つのか、区はどういう役割を果たすのか、区はどんなふうに、どうするのかということがもう少し見えてもいいのではないかと思うんですが、例えば一番上のところでは、豊かな空間を備えた快適で魅力ある新しい拠点となっています。サンプラなどについても再整備が動き始めていますとか、商店街などでは、消費者が新しい発見や体験、おもしろさなどを体感できる場へと発展していますとか、そうしています、ああしていますというような表現の仕方にここはなっています。では、区はどうするのかというものは一体どこで明らかになるのでしょうか。
川崎計画担当課長
今回の基本構想は、10年後に実現をする姿ということで、その姿を具体的に描いているわけですが、具体的な実現の手だてということにつきましては、あわせて策定をいたします10か年計画の中で具体的な事業については明らかにしていきたいと考えています。
岩永委員
そうすると、区は何をする、区はここではどうするというのは、10か年計画の中で、区の役割、区の果たす責任が明確になる。基本構想の中では、区の果たす責任などについては、ほとんど読み取れないでもいいということなのでしょうか。
川崎計画担当課長
ここで描かれている将来像、10年後の姿に向けて区は努力をしていくということでございます。ですから、それぞれの領域に描かれている姿を実現するために、区としては行政の立場で全力を尽くしていくということでございます。
岩永委員
なかなか区の果たす役割というのか、区の責任、責任と果たす役割ですね、そのあたりが、私がざっと見ただけでは、私自身でいえばなかなかつかむことができませんでした。区の基本構想で、計画の中に、区でいう前後5年ずつ、あわせて10年がどういうふうに出てくるかわかりませんが、少なくとも区の基本構想なわけだから、区がどういう立場で、どういう責任を持って、どういう役割を果たすのかというのは、もう少し見えるようにぜひしていただきたいと思います。これも要望にしておきます。
江田委員
先ほど大泉委員と岩永委員と二人から区民憲章のことが出ております。私もこの1点に絞ってもう一度確認をしておきたいと思うんですが、基本構想はこれからの10年の区民の共通の目標ですよね、3ページに書いてありますようにね。10年という期間を一応想定した区民共通の目標ということで基本構想は書かれているわけですよね。区民憲章というものは、そもそも4ページにあるように、普遍的な理念を憲章として定めている自治体がたくさんあるわけですよね。だから、当面のことでは、いろいろな意見が違っていてなかなか一致しないけれども、将来の中野をこういうまちにしていきたいとか、こういうことでお互いに力を合わせようということで、立場を越えて、ここはお互いに共通の理解として確認できるというものが区民憲章として定められているんだと思うんですね。ですから、そういう意味では、期限を定めていない、半永久的なものとして定められているというふうに思うんですね。これが10年という期限を切った基本構想の中に、わざわざ区民憲章としてなぜ書き込まれなければならないのかというのがどうしてもわからないんですよ。10年たって、また新しい基本構想をつくる時期が来るだろうと思うんですが、そのときに区民憲章というのは一体どういうふうに扱うんですか。
川崎計画担当課長
この点につきましては、本会議などの御質疑もいただいたところでございますが、基本的には、区民憲章ということで普遍的な理念を掲げているということでございます。これが10年後にもそのまま普遍的理念ということでとらえられるということであれば、それはまた次の基本構想に引き継がれていくということだろうと思います。現時点でのできる限り普遍的な理念ということでございますが、10年後になるかどうかわかりませんけれども、新たな基本構想をつくる、そのときにはこのことも含めて考えるということになってまいります。
江田委員
そこがおかしいんですよ。要するに、区民憲章というのは、いろいろな文献を調べてみても、やはり普遍的なものとして期間の定めのない共通の理想を描いたものが憲章と定められているわけでしょう。今おっしゃったのは、10年後にもこれが普遍的な理念として通用するならば、新しい基本構想の中にも引き継がれていくだろうというふうにおっしゃるんだけれども、10年後にも普遍的な理念として通用するものではなかったら区民憲章ではないわけですよ。だから、そういう期限の定めのない半永久的な理想を、あるいは共通の理念を盛り込んだ区民憲章を10年という期限を切ったものの中に盛り込むということの考えが私は理解できない、そこのところをもう少し整理して、私は区民憲章は別に定めるべきだというふうに思っているんですが、そこのところが今の答弁では到底納得できないんですが、もう一度お考えをお聞きします。
川崎計画担当課長
確かに、今回の基本構想は10年後の具体的な姿を描く、これを特徴的なものとしておりますけれども、10年後の姿の手前に、もう少し先を見通そうということで将来像というものを描いております。将来像を描く、10年後の姿も含めてでございますけれども、それのもととなる考え方を普遍的な理念ということで、この基本構想の中にあわせて掲げたい、その普遍的な理念に基づいて、将来像、あるいは10年後の姿も導き出されているということで、私が先ほど10年後には見直される、見直されるというのは、予定をされているという意味ではなくて、これはあくまでも普遍的な理念ということで現時点で考えているものだということでございます。
江田委員
ですから、普遍的な理念であり、ここでは基本的な理念というふうに書かれているんですが、基本的な理念だったら基本的な理念と書けばいいではないですか。なぜ区民憲章というふうにわざわざつけなければならないのかというところが納得できないんです。普遍的な理念として、冒頭にこういう五つの項目を掲げますということだったら、中身に対しては別として、そういう掲げ方はあるでしょう。だけども、それを区民憲章という言葉であらわすということは無理があるじゃないですかということを言っているんですよ。
川崎計画担当課長
無理があるという御意見ですけれども、私どもとしては、こういう形でいかがでしょうかということで御提案をしています。このことにつきましては、基本構想審議会の答申の中でも、冒頭に区民憲章という形で、盛り込む形で御答申をいただいております。そういったことも含めて、今回の基本構想の冒頭に区民憲章という形で掲げてみたいということで書いております。
江田委員
最初から同じことの繰り返しです。
それで、改めて求めたいんですが、10年をスパンとした基本構想の中に、区民憲章という次元の違うものを盛り込むことの基本的な考え方、必要性、あるいは整合性と言ってもいいかもしれませんが、そこら辺をもう少しわかるように説明していただけませんか。次回でいいです。
結局、大泉委員も、角度が多少違うのかもしれませんが、同じことをおっしゃっているのではないかと思いながら聞いているんですけれども、いろいろと答弁をいただくんだけれども、全然納得できないんですよ。納得できるようなきちんとした説明を次回していただくようにお願いをします。
委員長
他に質疑はございますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
質疑がなければ、以上で本報告は終了いたします。
その他、所管事項の報告はございますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
それでは、以上で所管事項の報告を終了いたします。
次に、その他に入りますが、各委員、理事者から何か発言はございますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、次回日程について協議いたしますので、委員会を暫時休憩いたします。
(午後3時45分)
委員長
委員会を再開いたします。
(午後3時46分)
休憩中に御協議いただきましたように、次回の委員会は第3回定例会中に第二委員会室で開会したいと思いますが、御異議ございませんでしょうか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
御異議ございませんので、そのように決定をいたします。
以上で本日予定した日程をすべて終了いたしましたが、委員各位から特に発言はございますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、以上で本日の基本構想調査・江古田の森整備特別委員会を散会いたします。御苦労さまでした。
(午後3時46分)