平成16年12月03日中野区議会基本構想調査・江古田の森整備特別委員会(第4回定例会)
平成16年12月03日中野区議会基本構想調査・江古田の森整備特別委員会(第4回定例会)の会議録
平成16年12月3日基本構想調査・江古田の森整備特別委員会 中野区議会基本構想調査・江古田の森整備特別委員会〔平成16年12月3日〕

基本構想調査・江古田の森整備特別委員会会議記録

○開会日 平成16年12月3日

○場所  中野区議会第2委員会室

○開会  午後1時12分

○閉会  午後2時31分

○出席委員(14名)
 こしみず 敏明委員長
 近藤 さえ子副委員長
 酒井 たくや委員
 大内 しんご委員
 高橋 ちあき委員
 やながわ 妙子委員
 はっとり 幸子委員
 山崎 芳夫委員
 小串 まさのり委員
 岩永 しほ子委員
 斉藤 金造委員
 大泉 正勝委員
 藤本 やすたみ委員
 江田 とおる委員

○欠席委員(0名)

○出席説明員
 区長室長 田辺 裕子
 まちづくり総合調整担当部長 那須井 幸一
 政策計画担当課長 鈴木 由美子
 計画担当課長 川崎 亨
 総務部長 石神 正義
 財務担当課長 村木 誠
 区民生活部長 本橋 一夫
 江古田地域センター所長 安部 秀康
 子ども家庭部長 柳澤 一平
 保健福祉部長 菅野 泰一
 高齢福祉担当課長 冨永 清
 障害福祉担当課長 田中 政之
 都市整備部長 石井 正行
 公園緑地担当課長 斎木 正雄
 教育委員会事務局次長 金野 晃

○事務局職員
 次長 飯塚 太郎
 書記 鳥居 誠
 書記 永田 純一

○委員長署名



○審査日程
陳情
 第48号陳情 「区民憲章」を定める場合は、基本構想改定の中でなく、別途とすべきことについて
所管事項の報告
 1 中野区基本構想素案について
その他

委員長
 では、定足数に達しましたので、基本構想調査・江古田の森整備特別委員会を開会いたします。

(午後1時12分)

 本日の審査日程(資料1)について御協議いただきたいと思いますので、委員会を暫時休憩いたします。

(午後1時14分)

委員長
 休憩中に御協議いただきましたとおり、本日は第48号陳情を議題に供した後、一たん保留し、所管事項の報告の1番、中野区基本構想素案についての報告を受け、その後に陳情の審査を行いたいと思いますが、御異議はございませんでしょうか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

 御異議ございませんので、そのように進めてまいります。
 なお、審査に当たっては、午後5時を目途に進めたいと思いますので、御協力をよろしくお願い申し上げます。
 それでは、審査に入ります。
 第48号陳情、「区民憲章」を定める場合は、基本構想改定の中でなく、別途とすべきことについてを議題に供します。
 陳情を一たん保留をします。
 所管事項の報告を受けたいと思います。
 1.中野区基本構想素案についての報告を受けたいと思います。
川崎計画担当課長
 それでは、お手元にございます中野区基本構想素案についての資料(資料2)に基づきまして、御報告をさせていただきます。
 このたび、中野区基本構想素案、お手元にお配りをしております別添1の資料のとおりまとめましたので、その内容について御報告をさせていただきたいと思います。
 本日は、素案とあわせまして、前回、さきにお示しをいたしました基本構想の第1稿素案の対照表をお配りしてございますので、本日はそちらをもとに説明をさせていただきたいと思いますので、別添2の資料をごらんいただきたいというふうに思います。
 初めに、具体的な内容に入ります前に、今回、素案を作成するに当たりまして、大きな変更を二つほど行いました。そのことについて、まず御報告をいたしたいと思います。
 その第1は、基本理念、これを区民憲章として位置付けようということでこれまで御提案をしてきましたが、その区民憲章としての位置付けをやめるということでございます。この基本構想の中に区民憲章を組み入れるということにつきましては、検討素材の第1段階から当特別委員会におきましてもその具体的な年限を想定をした基本構想と区民憲章との関係などにつきまして、さまざま御意見をいただき、その後も陳情が出されるなど、さまざま御意見をいただいてきたところでございます。この間、慎重に判断をしてということで申し上げておりましたが、この素案を発表するに当たりまして、この基本理念を区民憲章とするということをやめるという判断をいたしたものでございます。
 しかし、一方で、この基本構想には基本となる理念というものは必要でございますので、これまで掲げてきた基本理念としてのその内容につきましては御賛同いただけるものと考え、基本理念ということで、そのまま基本構想の中におさめたいというふうに考えております。なお、区民憲章そのものにつきましては、これまでさまざま御議論があったことを踏まえまして、今後、慎重に考えていきたいというふうに思います。
 第2の変更点でございますが、今回、基本構想の将来像の達成状況を示す指標を基本構想の本文の中に掲げようということで御提案をしてきましたが、今回の素案の中では、その指標を削除しております。前回の当委員会でも、10年後の将来像、10年後に実現する姿について、それぞれ指標を付けるべきではないかというような御提案をいただきまして、検討してきたわけですけれども、一方で、基本構想の中に指標を置いてその説明がないまま、あるいは具体的な目標数値がないままではわかりにくいというお声もありました。しかしながら、その指標の説明書きですとか、あるいは具体的数値、これを基本構想本体に記述をするということは適切ではないと考えまして、この基本構想とあわせて策定をいたします10か年計画におきまして、その指標、そしてその具体的な目標数値を明らかにしていきたいというふうに考えております。
 なお、本日、別添3ということで、現在考えております指標の候補についても資料をお配りしておりますので、後ほど簡単に御説明をさせていただきたいと思います。
 それでは、別添2の「第1稿から素案への変更箇所について」という資料に基づきまして、少しお時間をいただき、主な変更点について説明をさせていただきたいと思います。この間、文章表現について、そうした、こうしたと、あるいはさまざまといったような用語が多用されているというような文章作法上の御指摘もいただいておりますので、そういった点についても文章表現を改めております。そういった点については省きまして、主に内容が大きく変わった点について御説明をさせていただきたいというふうに思っています。
 それでは、1ページ目でございますが、第1章「新たな時代に向けて」ということで、これは前回、古代から書き起こしていたということで、かなり記述が粗いというようなことも御意見がありました。そこで、中野区誕生から今日までを簡単に記述をするということに改めました。そのページの一番最後のところに「発展させ」ということでアンダーラインが引いてあります。前回までは「再生」という言葉で使っていたんですけれども、やはり今の中野を愛するという、そういう視点からは「再生」という表現は不適切であろうということで改めております。
 次の2ページをごらんいただきますと、ここでは前回、基本理念を区民憲章として掲げるというふうに表現をしてありましたところを改めたものでございます。また、中段のところでは、10か年計画で指標をつくること、そしてまた、そのすぐ下のところでは「自己決定・自己責任」、あるいは「自助・共助・公助」ということについて表現がわかりにくいという声がありましたので、文章を短くし、わかりやすくしたものでございます。
 続きまして、下の方に行きますと、第2章ということで「中野のまちの基本理念」、ここでは「区民憲章」という表現を削除いたしました。内容としては変更はございません。
 3ページに行きまして、第3章、中野のまちの将来像ということです。この中野のまちの将来像というところでは、これまで住宅都市だけでなく--何か住宅都市ということがやや否定的な印象を受けるというふうなことで御意見がありました。住宅都市であることの魅力を高めるべきという御意見、あるいは子育て、あるいは高齢者問題の中でも住宅問題については高い関心が寄せられたということで、住宅都市を肯定的にとらえた上で、次にあります第1の領域のところでも、良好な住環境をつくるというようなことで、住環境についての内容を記述しております。
 また、だれにとっても暮らしやすいという表現が加わっておりますけれども、これはユニバーサルデザインの視点を大切にすべきだというようなことの御意見を受けまして、ユニバーサルデザインについては、だれにも使いやすいですとか、万人、すべての人のための設計--いろいろな表現をされるんですけれども、その一番広い概念であるだれにとっても暮らしやすいというような表現を使いまして、この後、出てきます将来像でも不自由を感じないやさしいまちといった形でユニバーサルデザインの考え方を取り入れているところでございます。
 4ページに進みますと、ここは4つの領域とその方向ということで、三つ目の領域のところです。ここではIIIの「支えあい安心して暮らせるまち」のところで、支援を必要とする区民に支援が的確に提供されるよう、そして、支援が必要な人々の権利を守りながらということで加えてあります。この間、区の果たす役割がなかなか見えにくいというふうなこと、あるいは前々回の委員会でも、例えば障害者の皆さんの親亡き後の問題なんかも考えて、やはりしっかり行政の役割を書き込むべきだというふうな御意見を当委員会でもいただいております。そういったことを踏まえまして、区が支援を必要とする人々に対してしっかりセーフティネットを用意するということを記述して、将来像や10年後の姿でも具体的に記述をしているところでございます。
 その次のⅣのところでは、アンダーラインがかなり引いてありますけれども、これは地域課題の取り組みと区政の参加について、この間の自治基本条例の審議会の議論などを踏まえながら文言を整理したものでございます。
 続きまして、5ページにまいります。将来像のところで、第1の領域のところですけれども、ここでは、まず産業のところで中野区が目指す産業の発展の方向性、これをしっかり区は持って明確に示すべきというようなこともございましたので、そのようなこと、あるいは人の行き来が盛んになるということはまちの活力につながるというようなことで、交通環境のことなどもここで加えております。
 次に、I-2のところでございます。I-3も含めてでございますけれども、今回の意見交換会を通じまして、やはりまちのうるおいとしての要素であるみどりについては、さまざま御意見をいただいております。大きな公共のみどりに加えまして個人のみどりということもいろいろ言われましたので、ここでは将来像の中にも人々がみどりも育て、うるおいとやすらぎが感じられるまちとなっているというようなことで加えてあります。
 また、その下のI-3のところでは、「景観に配慮した」というような言葉を加えてありますけれども、これも景観緑三法の制定などありまして、区としてもやはり景観行政をしっかり第一に掲げるべきではないかというふうな御意見もいただいて、そのような言葉を加えたところでございます。
 その下、第2の領域、「自立してともに成長する人づくり」のところでは、子ども、子育てのことなんですけれども、これについてもさまざま御意見をいただいております。大変関心の高い分野でございましたが、子育て支援施策の充実とあわせまして、やはり家庭が基本であると。こういったこともしっかり記述すべきというふうな御意見をいただいておりまして、その意味で、家庭を基本にということでタイトルを改め、本文の中でも愛情と責任をもって家庭が子どもをはぐくんでいると、そのような表現に改めております。
  続きまして、6ページでございます。6ページは第3の領域に入りますけれども、ここではやはり一番下のところ、「区は区民の権利を保障し、必要なサービスや支援が受けられるよう、」と次のページにわたって書いてありますが、先ほど申し上げましたように、区の役割を明確にした上で、第1にこの項を掲げたというものでございます。
 7ページに移りまして、中ごろに、「区や区議会は、区民への説明責任を果たすために、コミュニケーションを構築しています」ということで、これは前回までは「小さな区役所」の方に置いておいたんですが、これはやはり区政参加にかかわる重要な要素ということで、1の領域に移したものでございます。
 次に、8ページに行きます。ここでは「10年後に実現するまちの姿」の章に入るわけですけれども、I-1のところで、タイトルを変えました。この間、中野駅周辺まちづくりや産業だけがまちの活力ではないというような御意見がありました。そういった意味では、産業と人々の活力ということです。この駅周辺のまちづくり、今後の10年間で非常に重要なタイトルに変わりはないということでございますけれども、もう少し広がりのあるタイトルというふうにしたところでございます。
 次に、9ページでございます。9ページでは、「環境に配慮する区民生活が根づくまち」ということで、環境問題についても、この意見交換の中ではさまざま御意見があったところですけれども、この間、不足をしておりました太陽光発電など自然エネルギーの普及についても言われていましたので、そのことを項目として加えております。
 10ページに行きますと、中ごろから第2の領域に入ってきます。ここでは三つ目のマルで、「保護や特別な支援が必要な子どものために、状況に応じた適切な支援が提供されています。」ということで、意見交換の中では障害のあるお子さんの保護者の皆様から、障害児学級の問題を初め施策の充実を求める声が多数ありました。そういった意味で、この表現を加えております。
 その下の方では、子育て不安というような表現を使っていたわけですけれども、もう少し子育てに肯定感を持てるような積極的な表現の方がいいのではないかということで、ここでは安心して子育てをしています、できていますというようなことをあらわしています。
 また、その下では、保育園、幼稚園の一元化という表現、これについては当委員会でも、意味するところは何なのかというふうな御質問もいただいております。そういった意味で、その内容を具体的に書きあらわしました。
 次に、11ページにまいります。11ページでは、II-2の領域になるわけですけれども、ここでは、二つ目、三つ目のマルのところで女性や障害者の社会参画のことについて分けて記述をしております。
 また、その下の教育の分野では、健康づくりに力を入れるべきであるというようなことでありますとか、基礎学力の向上をまず第一に掲げるべきであるというような、さまざま教育の分野についても御意見をいただいております。それらを反映させる形で内容を整理しております。
 続きまして、13ページです。13ページのIII-3、安心した暮らしが保障されるまちというところでは、感染症やさまざまな健康の脅威から守られるということで、区民の暮らしが守られるという中には、当然、健康ということも入るのではないかということで、この健康危機に関する行政の役割を追加してあります。
 続きまして、14ページに行きますと、IV-2の領域の三つ目のマルのところです。「区民の安心な暮らしを守るため、区は適切な危機管理のしくみを整えています。」ということを追加してあります。これにつきましても、議会の一般質問などを初めさまざま、しっかりした体制を組むべきだというようなことで御意見をいただいておりますので、この10年後の姿の中にも記述をしたものでございます。
 15ページからは、「将来像の実現をめざして」ということでございまして、ここでは指標を10か年の中で設定をするというようなこと、あるいは一番下のマルのところで、ここでもやはり区がしっかりセーフティネットを築いていくというようなことで、行政の役割を改めて記述をしているものでございます。
 以上、大変駆け足で恐縮でございましたが、主な変更点ということでございます。そのほかの変更点についてはアンダーラインでお示しをしていますので、ごらんをいただければというふうに思います。
 以上の変更を反映をしたものが素案ということで冊子にしてきょうお配りをしているものでございますが、この内容につきまして、1枚目の報告の資料に戻りまして御説明をいたしますが、この内容につきまして、12月23日に区報の特集号を発行いたしまして、パブリックコメントの手続を開始したいというふうに考えております。また、この際には関連をします自治基本条例、あるいは市民の公共活動についての条例に関するパブリックコメントもあわせてこの紙面で行う予定でございます。
 また、その後、地域意見交換会ということで、来年年明けの1月17日から31日にかけまして、地域センターを中心に地域意見交換会を実施したいというふうに考えております。地域を回っての意見交歓会、全地域を回るということでは3回目となりますので、今回は地域ごとにテーマを絞るなど、開催の仕方について工夫をしながら、また、あわせまして現在検討を進めております自治基本条例でありますとか次世代育成支援計画についても、関連分野ということで御紹介をしながら意見交換をしていきたいというふうに考えております。
 なお、この意見交換におきましては、現在、作業を進めております10か年計画の検討状況につきましても、新しい資料を作成いたしまして当委員会に御報告をした上で、あわせて意見交換の場でお示しをしていきたいというふうに考えております。
 以上が素案についての内容でございます。 
 あと、時間が長くなって恐縮でございますが、もう1点資料を別添3ということでお付けをしておりますので、こちらを少しごらんいただきたいと思います。
 先ほど申し上げましたが、この指標についてはなるべく将来像、10年後の姿に対応する形で設定をすべきではないかということで、今回、指標の項目をかなりふやしました。その指標の内容につきまして、その指標が何を意味するのか。そして、その指標からどういったことが読み取れるのかということを説明した上で、現在の一番近い数字、これをそこに掲げてあります。
 10年後の目標数値については今後定めていくということでございますが、ページが多いのでざっと主な、前回お示しをしていなかった新しいものでどんなものがあるかというのを簡単に見ていただきたいと思いますが、例えば1ページ目では「通勤・通学による区内の流入人口」というようなものをまちのにぎわいの指標としてはどうかというようなことです。
 2ページ目では、指標のマル2としてあります「環境にやさしい行動をしている区民の割合」、こういったものもどうだろうかということです。
 3ページ目に行きますと、下から2番目にマル6というのがあります。「道路や公共施設で段差などによって歩きにくさを感じる区民の割合」ということで、ここもやはりユニバーサルデザインのまちづくりがどこまで進んでいるかというような、そんなものを図る指標になるのではないかということで検討をしています。
 5ページに行きますと、ここでは「児童・生徒の学力調査結果」、これも項目としてどうだろうかと。今年度実施をした調査結果をもとに考えていきたいということで、その数値については現在教育委員会で集計中ということでございます。
 6ページに行きますと、さまざま関心の高かった子どもの体力の問題ということでは、真ん中にあります指標のマル6、50メートル走がどうであるかとか立ち幅跳びの記録。ごらんいただきますように、平成12年と16年を比べてみましても、全般的に数値が落ちているというふうなことがおわかりいただけるかと思います。
 進みまして、8ページに行きますと、中ごろで「ボランティアセンターに登録している10代・20代の区民」。若者がどういうボランティア活動を進めているかというようなことでございます。
 隣の9ページでは、「地域センター(区民活動センター)の集会室の平均利用率」から身近なところにそういう話し合いの場があって利用されている状況をつかんでいこうというものでございます。
 10ページに行きますと、下の方で指標マル7「家庭内備蓄の割合」ということでございます。今回の新潟県中越地震を見るまでもなく、やはり地震の備えは大切だということで、そのことを項目として挙げております。
 最後、12ページでございますけれども、指標マル6ということで、情報化の進展を図る指標の一つとして、区民のインターネットの利用率ということで数値を挙げています。平成11年度20%だったのが、16年度ではもう60%に近づこうという、そのような数値が出ております。
 こんな新規項目も含めまして、基本構想を描く10年後の姿の実現の度合いを図る指標を、今後、適切に設定をしていきたいというふうに考えております。
 以上が本日、基本構想素案の御報告に際しまして御用意をした資料でございます。なお、当委員会でこの報告を終えた後、基本構想の素案、この本体につきましては、当委員会に所属をされていない議員の皆様方にもお配りをさせていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
 以上で報告を終わらせていただきます。
委員長
 ただいまの報告について、質疑はございますか。
江田委員
 基本素案については、いろいろ読み込ませていただきたいと思うんですが、1点だけお聞きしておきたいと思います。
 対照表になっている方の2ページで、ちょうど半ばあたりですね。『豊かな地域社会は、みずからのことは主体的に決定し、責任をもって取り組む「自己決定・自己責任」と、自立と相互の支えあい、そして公の支援のそれぞれによって成り立つ「自助・共助・公助」に基づいてつくります。』こういうふうに整理をされました。それで、豊かな地域社会をつくっていくためには、そのファクターとしては「自己決定・自己責任」と「自助・共助・公助」に基づいてつくっていくんだと。極めて簡潔な文章になったんですが、これだけで豊かな地域社会というのはつくっていけるんですか。
川崎計画担当課長
 豊かな地域社会をつくる、それのためにはここで基本構想全体で描いております将来像、10年後の姿、それを目指して皆さんで取り組んでいく。区民の皆さん、そして区がしっかり取り組んでいかなければならないというふうに思いますが、そのための取り組む立場、取り組みの仕方ということで、このような表現をさせていただいております。
江田委員
 これは区が考えていることであって、基本構想をつくって区民とともにこれからの、少なくとも10年間目指していこうというわけでしょう。だから、その中で豊かな地域社会をつくっていくという要素はこの二つだけでいいのかという、それで豊かな地域社会ができると考えているのかという質問なんですが。
川崎計画担当課長
 ここで言う豊かな地域社会、その基本構想は中野区を真に豊かな地域社会としていくために、この基本構想をつくりますということで申し上げています。繰り返しになって恐縮ですが、その基本構想で、そのためにどういう将来像を描くかということで、ここで描いているわけですので、ここで書いてあるのは、それはあくまでもそのための取り組みの方法、進め方ということでございますので、これによって取り組むべきことは大変多く、一言では言えない。この基本構想全体で描いていることだということで、お答えをさせていただくしかないかと思っております。
江田委員
 これまでも繰り返し言ってきたんですが、「自己決定・自己責任」という言葉の中身そのものは、区民に対して何を自己決定を求めて、どういう自己責任を果たせと言っているのか。行政はどういう自己決定、自己責任を果たそうとしているのか。いろいろ立場もあるし、それから、行政の立場と区民の立場と全然違うものとが一体になってこういう表現にされていると。これは非常にわかりづらいということを繰り返し言ってきたわけです。
 それから、「自助・共助・公助」の問題についても、行政のベースとなる、基本となる責任問題が非常にあいまいになってくるということをいろんな形で問題指摘をさせていただいたんですが、その二つの言葉に収れんされていっているわけですよ。最初の文章はわかりにくい部分があったけども、今度の文章は二つのファクターに収れんされてしまっている。非常にこれは問題が多いというふうに思うんですね。それで、私たちがこの間、私、議員になって30年になりますけども、その短いわずかな経験の中でも、例えば中野刑務所跡地を解放してきた運動とか、それから警察大学校等を移転させて、あそこを区民のために使いたいという運動もありましたよね。結果としては、省庁移転のそういう運動と重なって成功するということになったけれども、いずれにしても行政も議会も住民も挙げて、そういういろんな運動をしていく中で、一つ一つ問題を解決しながら新しい中野をつくってきたわけです。教育の問題にしても、そういうさまざまな問題をやってきているわけで、社会をつくっていく、あるいは中野をつくっていくというのは、何も「自己決定・自己責任」、「自助・共助・公助」という、そういう問題とはまた別に、やっぱり区民の中から起きてくるさまざまな要求やさまざまな困難やさまざまな問題を行政と議会と一緒になって解決していく中で、さまざまな前進を遂げてきたわけでしょう。豊かな地域社会を築いていくためにという、これはこういう表現で本当に区民の理解や納得を得られると思いますか。
川崎計画担当課長
 今、委員がおっしゃったように、中野区ではこれまで本当に住民の皆さんの運動でさまざまなことに取り組んでこられました。古くは区長の公選制を求めるという動きもありましたし、今、御紹介があった中野刑務所跡地を緑の公園にということで行ってきたと思います。そういったことは、まさに地域のことをみんなで決めて進もうではないかということできているのだろうというふうに思います。この間、「自己決定・自己責任」ということで議論される中でも、私どもが申し上げてきたのは、これはまさに自分たちのことは自分たちで決めるんだ、そのために頑張るんだという、そういった意味での、これは地方自治を進める上でも、そしてあるいはまた個人の生活のレベルでも、やはり自分で行動ができるという、そういった自立を意味するということで、こういう言葉を使っていきたいということで申し上げてきました。そして、その中での議論では、「自助・共助・公助」という、あるいは自己責任ということで、区民の側だけにすべて押し付けて行政は何もしない、そんな考えがあるのではないかというような御意見もありました。そういったことについては、そういうことではございませんということで説明をしてきたわけなんですけども、今回、素案をつくるに当たりまして、具体的にその行政の責任ということを改めてしっかり明示をしたところであります。
 そうした区民の皆さんと区との取り組みによりまして、豊かな地域社会、それはまたまた繰り返しで恐縮なんですが、この基本構想で描く全体の姿の中にあるというふうに御理解をいただきたいというふうに思います。
江田委員
 全然納得できません。この「自己決定・自己責任」とか、こういう文言ですね。新自由主義の流れがずっと強くなっていく中で出されてきた言葉というふうに理解をしているんですが、そういう「自己決定・自己責任」、「自助・共助・公助」ということをあくまでもここできちっと盛り込みたいということがどうも先行して、こういう表現になっているんではないかというふうな気がしてなりません。そういう点では、私はこれは、この表現、ここの部分については区民の納得を得られるものではないと。区民の感覚とは大きなずれがあるということを申し上げておきたいと思います。他の部分については今後さらに読み込ませていただいて、お聞きをしたいと思います。
 それからもう1点、別添3の方ですが、この指標の問題です。これも見ていけばいろいろあると思うんですが、例えば6ページで、新たに「子どもの50メートル走・立ち幅跳び平均記録」という、こういうものをお出しになっていますよね。これは何を目的に出すのか。それから、学力調査の問題も改めて触れるというふうになっているんですが、何を目的にして出そうとしているのか。それから、それを当然向上させるということで出しているんだと思うんですが、向上させるためにはいろんな取り組みがありますよね。例えば体力の問題で言えば、この前テレビで放映していましたけども、トレーニングの方法によって急速にそういう記録が伸びていくということが放映されていましたけども、例えばトレーニング方法を教育行政の方がもっといろいろ研究して、そういう結果で伸ばしていくとか、あるいは学校でもっとスポーツの時間を大事にしていくとか、あるいは逆に設備を改善して充実させて子どもたちが体力向上に取り組んでいけるようにするとか、いろんなそのための方法というのはあるわけですよね。こういうふうに数字だけ書かれても、何を目的にして、あるいはどういうふうにしてこれを向上させようとしているのかということが全然わからないんですが、これはこの部分だけじゃなくて他の部分でも同じようなことが言えると思うんですが、そこら辺はどういうふうに考えておられるんですか。あるいは書きあらわそうとしているんですか。
川崎計画担当課長
 今の御質問の前段のところで、「自己決定・自己責任」につきましては私どもの方で何が何でもそれと最初から持ち出したということではなくて、区民ワークショップでの議論の中でもそういう御提案は報告の中にもいただいておりますし、また、基本構想審議会の御答申の中にもそういう趣旨でいただいているということを一言申し添えたいと思います。
 今、指標のことについて、子どもの体力のところでございましたけども、指標全般についてということで、私の方からお答えをさせていただきたいと思います。
 この指標はなぜ設けるかということなんですけれども、基本構想で描く10年後の姿、例えば子どもの体力が向上しているというようなことで表現をしておりますけれども、そのあるべき姿がどこまで到達をしているのかということをはかる指標が必要であろうと。子どもの健康という体力向上ということでは、具体的にはこういう数値、これは個々ということではなくて平均値ということですから、中野区の子どもたちの平均的な体力をはかる一つの指標となり得るだろうということでございます。
 この目標を掲げただけで具体的に何をするのかが見えないということでございますが、その具体的に何をするのかということにつきましては、10か年計画で具体的な内容を定めていきます。例えば小・中学校で子どもたちの体力向上を図るためのプログラムをつくってみるとか、いろいろ今、教育委員会の内部でも検討しているわけですけれども、将来像があって、それの実現を目指すための具体的な事業項目というのが10か年にあると。その10か年の中の事業項目というか、区が取り組む中できた、あるいは区民の皆さんが取り組んだ結果で、その結果どういう数値になってくるのを目標としたいのかということで、指標ということで設けているものでございます。
金野教育委員会事務局次長
 「子どもの50メートル走・立ち幅跳び平均記録」について、教育委員会事務局でも議論をしておりますので、少し補足をさせていただきます。
 子どもの体力をはかるということで、さまざまな指標がありますし、体力測定でもこのほかにもボール投げですとか反復横跳びとか、さまざまなものがあるわけですが、そうした中で代表的でわかりやすいものということで幾つか抽出する中で、50メートル走・立ち幅跳びというのは全体的な傾向を示すものとしては比較的わかりやすい数値だろうといって、指標としてとして妥当ではないかという議論をしております。もちろん体力向上のためには日常生活の中で体を動かす機会の増加ですとか、それから学校の教育課程の中での体力づくり、また学校以外、内外でのスポーツをする場や機会の充実、さらに健康や栄養面など、さまざまな要素が絡み合っておりますが、そうしたことを見るにはどうしても何らかの具体的な尺度というようなものを指標にして見るというようなことが有効ではないかという議論をいたしまして、これを抽出して示しているというようなことでございます。
斉藤(金)委員
 別添3の方のことでちょっと聞きたいんですけど、例えば3ページを見ると、マル1のところは過去、データなし。マル4のところは棒を引いてある。そうじゃないところは不明。不明というのが多いんだけど、もう少し工夫はできないの。要するに、介護保険のところだって、当たり前なんだよね、そのころないんだから不明というのは。だから、ただ不明だとか棒を引っ張っちゃうとかというのはちょっと乱暴過ぎないかね。もう少し何か、せっかく出してくれるんだったら工夫のしようが、これはこういう理由でこうなんですよということで、今、現在はこうなんですよというふうにちょっと工夫できないものなの、こういうのは。
川崎計画担当課長
 すみません、委員御指摘のとおり、過去のデータがないことについてもちょっと表現がまちまちとなっております。なぜないのかということで、今御指摘のあった点について言えば、過去にそういった設問項目がなかったということなんですけども、そのことによってデータがないんだということがわかるようにすべきだというのはごもっともですので、今後、資料をつくる際には工夫をしていきたいというふうに考えます。
高橋委員
 関連してなんですけど、表記の仕方もありますけれども、過去の年度がばらばらだったりとか、そういうのもこの比較対象するのにはちょっと見ていておかしいかなって思ったりしますけど、いかがでしょうか。
川崎計画担当課長
 本来であれば、10年前、現在、10年後というふうに見るのが一番わかりやすいんですけれども、なかなかそのデータが適切なものがなく、かといって過去のデータがないものは全部使わないとなると、これからの指標という設定もできなくなりますので、それはそういったことでちょっと苦しい表現になっておりますけれども、このような形で--それで、最新のデータにつきましても、調査年次が例えば3年ごととか5年ごととかいうのがありますので、現在数値についても年度のぶれがあるという点については御理解をいただければというふうに思います。
高橋委員
 そうすると、私たちはそういう説明を聞けば、ああなるほどなって思いますけど、こういうものを見てくださいって言われただけでは理解できない方たちがたくさんいらっしゃると思いますから、それがわかるようなあらわし方をされた方がいいかなって思います。
川崎計画担当課長
 先ほど斉藤(金)委員からお話もありました点も含めまして、今回、その指標の候補ということで、いきなり項目をずらずら並べてありますので、この指標がどういうものかということをもう少し丁寧に、あとデータのとり方をどのようにしたのかということについても説明を加えた上で、資料をつくっていきたいというふうに考えます。
岩永委員
 この指標なんですが、今ここに出されている指標は、この間いろいろ区民や議会からも出されてきた、そういう意見を反映してまとめられたものだと思うんですが、今の段階で区としては指標はこれで一応全部といったらいいんですかね、これで指標をつくりたいということなんでしょうか。
川崎計画担当課長
 現在、指標としてなり得るだろうということで、これを挙げておりますが、実は検討している幾つかのまだ候補があるんですけれども、なかなか数値がとりにくいですとかいうことで、まだ結論の出ない部分もありますので、最終的にはこの指標についてもう少し加わるということも想定をしております。
岩永委員
 今、何人かの方から御質問もありましたけれども、要するに、この指標の客観性をどこに置くかという問題があると思うんですね。それから数値ですね、パーセントの数値、これもそのときで同じ項目であっても、とり方によってパーセントも変わるという、そういう言ってみたらなかなか客観的にどこできちんとおさめるかという問題があると思うんです。例えば11ページで区民の意見や要望などが区政に反映されていると思う区民の割合などというのがありますね。例えばこういうのだって、分母をどこにとるのかということによって変わってくる。そういうものを指標におさめていくということについては、どういう考えをお持ちなんでしょうか。
川崎計画担当課長
 今、御指摘のあった点については、区政世論調査ということでございます。調査そのもの、調査設計そのものは変えずにいくということになります。そのときに答える層、答える方というのは、毎回無作為抽出でやっていきますから、当然変わるわけですけれども、この世論調査、そういったことの考え方としては、無作為で一定数の数をとることによってその傾向をつかめるということでございますので、調査そのものの有効性についての議論が始まってしまうと、もうこの指標のつくりようがないんですけれども、ある程度そういったことで傾向の把握できるものを指標としてとらえていきたいというふうに考えています。行政評価の中でも指標をつくっているんですけれども、正直言って難しい面はいろいろございます。調査時期の問題ですとかありますけれども、一定これで将来像の実現度合いが図れるのではないかということで考えているのがこの指標ということで、御理解いただきたいと思います。
岩永委員
 そうしますと、指標も基本構想を一応10年間というスパンをとっているんですが、その間は、そうすると、こういうふうに一番最初にこの指標をということで確定をしたら、それはその10年間変わらずにいくという考えなんですか。
川崎計画担当課長
 指標の数値そのものについては10か年でお示しをしますというふうに、この間言ってまいりました。その意味するところは、やはり5年間の取り組みの中で、また社会の状況も変わったときには、その数値目標--無論、数値目標を下げるということはなかなか許されるものではないかと思いますけれども、その進捗状況によってはさらに高い目標を掲げるというようなことは考えていくことになると思います。
岩永委員
 そうしますと、数値のローリングがあるようですが、項目なんかについては変えない、そのままでいくんですか。
川崎計画担当課長
 これにつきましては、項目自体を変えてしまいますと、その10年間の動きというのがわからなくなりますので、基本的にはこの項目については変えないでいくということになると思っております。
岩永委員
 今のやりとりとの関係で、さっきも出ましたが、例えば教育委員会ですけれども、そうなってくると教育環境の改善がどこまで進んだのか。子どもの学力だとか体力だとか保護者の理解だとか、そういうソフト面はあるんですが、ならばハードな面ですね、教育環境がどこまでどういうふうに改善をされていくというようなことは、ここではないようなんですが、そのあたりはどんなふうに考えておられるんでしょうか。
金野教育委員会事務局次長
 この中では、基本構想で特に方向を掲げてそちらに向かって進めていこうというようなものにつきまして、代表的なものについて指標化をして、その達成度、あるいは目標を示そうというようなことから考えてまいりました。そのほかにもさまざまな課題がありますし、また、重要な課題の中でも指標が大変とりづらいと。具体的な数値の目標を設定しにくいというようなものにつきましては、現在まだ指標化していないと。今、お尋ねのありました教育環境、具体的に例えば施設規模なんかの話ですと、どういう指標・目標をとるのかというふうなことについてなかなか立てにくいというようなこともございまして、現在、指標として設定はしていないという状況でございます。
岩永委員
 そうしますと、一定その10か年計画云々というものとの関係で言うと、その指標と10か年計画がなかなかうまく見えてこないというようになりかねないんですが、そのあたりはどうなんでしょうか。
金野教育委員会事務局次長
 これは全体的なことなんですが、教育委員会の部分で答えますと、さまざまな課題の中で事業の規模等で示していくもの。それから、こういういわゆる成果の指標として区民にとっての姿、将来の姿として示していくものと、それぞれ示し方があると思いまして、すべてをどちらか一方で示すのは難しいかというふうに思っております。
岩永委員
 とりあえず最後にしたいと思うんですが、要するに教育、例えば大きな側面を持っていますので、教育委員会にお聞きするんですが、やはり教育環境改善をどうしていくかということも指標の中にあってしかるべきなんだろうと思うんですね。
 それからもう一方、例えばさっき例に出た「子どもの50メートル走・立ち幅跳び平均記録」などというものがもし指標としてこれが妥当なのかどうかと考えた場合、ここに紹介されている小学5年生だとか2年生だとか、そういう学年での状況というのはわかりますけれども、一方、じゃあ50メートル走が身体的な問題でできる子、できない子、いろんな状況があるわけですね。そういう状況を含めたものが指標として妥当なのかどうかという、そのあたりは教育委員会ではどんなふうに考えているんですか。
金野教育委員会事務局次長
 これにつきましては、平均値でございますので、さまざま子どもたち個人の状況はあっても、全体の傾向を見るというものについては適切だというように考えております。
はっとり委員
 指標についてお伺いをさせていただきます。
 2ページ、3ページ目に指標の緑被率、それから緑地率とあります。この二つの指標については、これまでも中野区の基本計画ですとか環境基本計画に使われてきた指標ですけれども、これ以外の指標ということでは何か検討されたものがあるのかどうかということをお尋ねしたい--先ほどの御報告の中では、区民の皆さんからの御意見で緑に関する御意見が大変多かったというような御報告もありましたけれども、緑被率、緑地率以外のものについての検討をお尋ねしたいと思います。
斎木公園緑地担当課長
 緑に関する指標につきましてのお尋ねですので、私の方からお答えさせていただきますが、この緑被率と緑地率、それ以外には、例えば公園地率とかということがございます。ただ、今回、緑被率と緑地率にしたという経過につきましては、先ほどのお話がありましたけども、調査の仕方によって変わるようなところという部分も緑被率にはございます。ただし、緑地率は一定した面積ということで、その数値は変わりませんので、それを補完し合って緑に関する指標になるだろうということで、この二つに指標をとらせていただいたと、こういうことでございます。
はっとり委員
 今回、私も一般質問もさせていただいたんですけれども、景観緑三法ができて、その成立するまでの国会での議論の中でも、これからの緑の保全ということが、単純に緑の量をふやすということではなくて、緑の質ということが非常に大事なんだというような方向性の決議--最終的に決議もあったところですけれども、そうした国の方向性も踏まえて、やはり緑地--これまでのような考え方だけで、これから先10か年の基本計画の中で指標をとるということだと限界があるのかなというふうに考えるんですけれども、そのあたりはいかがでしょうか。
斎木公園緑地担当課長
 緑の質ということになりますと、なかなかそれが指標に、即つながるかということだとなかなか難しくて、その仕分けができないのが現状だということで、あえてそれを指標にするということは今の段階では難しいということで、お答えさせていただきたいと思います。
はっとり委員
 確かにそういう面があるとは思うんですけれども、今、いわゆる自然率、あるいは自然地率というような言い方もされるようですが、そういう、単に緑ということではなくて、土とか水とかということも考え合わせた上での自然率ということが言われてきているんですけれども、そういう自然率ということに対しては、何か検討はされましたでしょうか。
斎木公園緑地担当課長
 自然面率の必要性というのは、やはり都市化が進む中で、それぞれ比熱が違います。比熱が違いますので、例えば例としましては砂漠みたいなところ、一帯同じような、そういう状況になると、昼間の温度だとか夜の温度の差がかなり急激になりまして、それを補うためのエネルギーが大量に必要になると。そういうことがございますので、このごろの学説というか、研究としてそういう自然面率の大切さが今うたわれていますけども、ただ、この段階でその自然面率をとれるかどうかということはなかなか難しいので、この状況ではお答えできませんけども、自然面率の考え方としては、今、私が申し上げたようなことで大切なことだと、こんなふうに思っています。
はっとり委員
 質を指標としてとるのは難しいというお話が先ほどあったんですけれども、質ということで考えると、これまでの量から質へというような考え方の中では、例えば在来種を使うというようなことも、指標として重要なものになってくるというような考え方があると思うんですが、これから課題としてぜひ指標に、これまでのような緑地率、緑被率という指標だけを使うのではなくて、やっぱりこれから10年というのは非常に大事な10年だと思いますし、その中で新たな考え方、先進的な取り組みをしているところもありますけれども、そういうところを調査されて、新しい考え方というものも取り入れた形での指標づくりということを検討していただきたいと思うんですけれども、いかがでしょうか。
斎木公園緑地担当課長
 先ほどちょっと答弁に不足がありましたので、付け加えさせていただきますけども、指標の中に緑地率、緑被率、それから緑視率というのもかつては使っていました。ただこれは、これも一度やったんですが、要するに、目に見えるやつを調査するとなると、かなりな時間と経費もかかるということで、今の緑被率と緑地率に移行したという計画がございますので付け加えさせていただきますし、また、緑に関する指標について、今、問題提起されたようなことも含めまして、今後どんなものが指標になり得るか検討させていただきたいと、こういうふうに思っております。
大泉委員
 幾つか初歩的なことでお聞きします。
 最初に、対照表の6ページですが、これは前から伺おうかと思って伺い方がよく練れなかったものですから、練れないまま伺いますが、6ページのIII-1、だれもがみずから健康や暮らしを守り云々とありますね。それで、最初のマルです。区民一人ひとりが健康の大切さを自覚し--ずっときて、自分の体や心とうまく付き合いながら生きていますと、こう言うんですが、これはどういう意味なのかなというのがちょっとわからないんですよね。確かに病気なんかをされた方に、うまく付き合ってくださいよというふうに言うお医者さんも結構いて、それが慰めになったりなんかするという話は聞いたことがありますけども、そういう意味ではないんだと思うんですけども、もしそういう意味だったらそれで結構なんですが、どういうことなんでしょう。
川崎計画担当課長
 健康づくりというところでございます。完全に健康な方もいらっしゃいますし、中には体や心に病気をお持ち、あるいは障害のある方もいらっしゃいます。そういった状況を受容しながらその中で健康に暮らすという、そのような思いを込めて表現をしたものでございます。
大泉委員
 今の説明だったら、別に書かなくたっていいじゃないかというふうになりませんか。答えている方がなお悪くて、文章の方がまだいいっていう感じです。別に失礼なことを言っているつもりはないんですけど。申し上げたいことは、区の姿勢があんまり感じられないんですよ。そういう意味で、ちょっと僕はいかがかなというふうに思って読んだんですが、うまくやってくださいよということを言っているわけでしょう。ぐあい悪そうですね、うまくやってくださいよという、こういうニュアンスですよ、これは読むと。だとすると、基本構想でばっと区民に示して、それで具合の悪い方はうまくやってくださいというふうに言っていることになりかねないのかなというふうに思うので、もうちょっと文章をうまくできるなら、区としては健康を守りますという姿勢をもうちょっと--もうちょっとというか、すごく入れられればなおいいんじゃないのかなという気がするんですが--いいんじゃないかという気がするというよりも、そういうふうにしていただきたいなというふうに思うんです。
 それから、もう1つ質問ですが、新旧対照表の6ページの同じところの左上です。「乳幼児の健やかな成長と育児を支える環境が整っています。」というのが前にありました。今回はどうしちゃったのかって、さっきちょっと聞き逃したのかもわかりませんが、この項はどうなっちゃいましたか。
川崎計画担当課長
 まず、前段のうまく付き合いながらのところなんですけども、当然、医療や保険制度なども含めて区として取り組む部分が当然あるわけなんですけども、ここで確かにうまく表現し切れていないんですけれども、病気の中で現代の医療をもっても解決できない難病と言われるものもございますし、あるいは障害ということもある。そういった中でみんな元気にというところもなかなか言い切れないところで、そういった方についてもそういう状況の中でも健康で暮らしていただきたいと。何度説明しましても、なかなか表現が適切でないという御意見で、検討せよということですので、きょうのところは御意見を伺ってもう少し考えたいというふうに思います。
 もう1つの乳幼児の健やかな成長と育児をというところが項目を削除ということなんですけれども、これは5ページのところのII-1の領域の三つ目のところ、「子育て支援などのサービスが整い、子育て世代が不安を感じることなく暮らすことができるようになっています。」ということで、その環境のことをここであらわしたということで、今回は削除をしたものでございます。
大泉委員
 前の方がいいかなという--こういう文章になれているのかわからないけれども、要するに、さっきどなたかおっしゃっていたけども、何かの手を引こう、手を引こうというか、後ろへ行こう、後ろへ行こうというふうに、どうもそういう気がするんですよね。ところどころいいところもあるんですよ、もちろんね。
 最初の御答弁ですけども、要するに、無理なこととか不可能なことというのは書かない方がいいと思うんですよね。無理なんだから、土台が--だと思っていらっしゃるんならよ。我々としては区としては中野区区民30万人全員が健康で生き生きと暮らしている区にしますとかぐらい書いてほしいですよ。でも、無理なんだから、だったらもうちょっとお考えになった方がいいんじゃないかなという気がしますけども。
 それからもう1つ、その次のページ、7ページなんですが、健康にちょっとひっかかって恐縮です。一番上のマルです。保健福祉・医療など、制度として整備されるべきサービスが云々とあるんですが、制度として整備されるべきというふうに書かれていますが、これはどこが整備するサービスなんですか。国なんですか、都なんですか、区なんですか。それとも自分でやれということなんですか。それとも自分でやれということを区が応援しますということなんでしょうか。制度というんだから、何らかの法的な力が設計した何かだと思うんですけども、その辺はどういうことをおっしゃっているんでしょう。
川崎計画担当課長
 ここに表現をしておりますのは、そのあるべき姿、10年後にはここまで実現をしたい姿ということで書いております。そういった意味では、保健福祉・医療などの制度が整備をされているという状況、それを実現するためには、当然、区みずからやることもございますし、都や国が担う範囲については区としての働きかけ、そういったこともあるというふうに考えております。
大泉委員
 要するに、これを読んだのではわからない--基本構想ではそこまでは--基本構想を区民が読んだ場合、ああ、そこまでやってくれるんだなんていうことはわからないということですか。
川崎計画担当課長
 今回の基本構想では、そのあるべき姿を描き、それに向かって行政がどういう運営方針で望むかということをお示ししています。具体的にその将来像の実現を目指して区が何をするのか。どういう責任を果たしていくのかという具体的な内容につきましては、10か年計画の中で具体的にお示しをしていきたいというふうに考えます。
大泉委員
 ちょっと話は変わるんですけども、うちの会派というか、ほかの会派からも出ておりますけども、乳幼児医療費に関連して、要するに子ども医療も--うちなんかは子ども医療費の制度を創設した方がいいという考えを持っているんですが、それで当局とか区とたまにさまざまなところでやり合ったりしている最中ですけども、そういうのというのは基本構想に何らかの形で反映をするということは、ちょっと無理なんでしょうか。今、乳幼児医療費というのはそれなりに中野区は23区並みにやっていますよね。23区の方向としては、流れとしてもうちょっと広げよう。小学校、中学校とか、すごいところは中学校までやっちゃうみたいなところがあるようですけども、そういうふうになっていると思うんですね。言ってみれば、一つの流れになりつつあるかと思うんですよ。これは多分とめられないし、とまらないだろうなというふうに我々は認識しているんですが、そういうことからすると、我が中野区でも何らかの形で、お金があるとかないとかというよりもという次元じゃなくて、せっかく基本構想をつくるときですから、考え方としてきちっと入れていただいた方がいいのかなというふうに思ったりはしているんですが、その辺はうまくできないものなんでしょうか。
川崎計画担当課長
 個別子育て支援ということでお話がありましたけれども、その基本構想のつくり方ということで、私の方からお答えをさせていただきます。
 乳幼児医療制度について、現在、中野区が小学校入学前まで行っています。これにつきまして年齢拡大をというような声があるのは、私どもも承知をしているところでございますが、その具体的な事業項目、これにつきまして基本構想の中に具体的に記述をするということは難しいというふうに考えております。ここでは子育て支援などのサービスが整い、不安を感じることなく暮らすことができるという10年後の姿を描いているわけでございますが、これに向けて具体的な事業というものをさまざま今検討しているところでございますが、そこで今、御提案の件がどうなる、こうなるということは私の方から言える立場ではございませんが、具体的に10年後の姿を実現するためにはどういう取り組みをするか。これについては10か年計画の中で案としてお示しをした上でまたさらに御意見を伺って、必要な事業項目については盛り込んでいくということになると思います。
大泉委員
 考え方ですので、基本構想は文字通り考え方なんだと思うので、一定のそういう考え方をもうお出しになった方がいいんじゃないのかなというふうに我々は思うわけです。我々としては出していただきたいなというふうに思っているわけです。今みたいな御答弁ですと、やっぱりさっき言ったようにうまく付き合いながらというか、言葉じりをとらえるようで申しわけないですけど、やっぱりうまく付き合いながらという姿勢が端無くも出ちゃっているのかなということなんですね。ということになっちゃうわけです、我々からするとね。ですから、ちょっとその辺も、文字通りうまくという言葉を使わせていただければ、うまく処理していただけませんかねと、こういうことになるんですけども、どうでしょうか、もう一度。
田辺区長室長
 個別の事業につきまして、これからどういう考え方を持つかというのは、今、担当の課長の方からお話をさせていただいたところですが、その個別の事業を含みます、区としてこの問題でありますれば健康、あるいは医療・福祉の問題について区としてどういうふうに向かうべきかというようなことについては、うまく付き合えばいいということではありませんので、背景としてその事業の方向をきちんと見きわめながら、表現については十分工夫をしていきたいというふうに考えております。
委員長
 他に質疑はございますか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 質疑がなければ、以上で報告は終了をいたします。
 では、改めまして、第48号陳情 「区民憲章」を定める場合は、基本構想改定の中ではなく、別途とすべきことについてを議題に供します。
 本件に対して質疑はございますか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 質疑がなければ、取り扱いを協議したいので、委員会を休憩いたします。

(午後2時22分)

委員長
 委員会を再開いたします。

(午後2時27分)

 本件について、継続審査とするか、挙手によって採決を行います。
 お諮りいたします。第48号陳情を継続審査することに賛成の委員は挙手を願います。

〔賛成者挙手〕

委員長
 挙手多数。よって、本件は継続審査と決しました。
 以上で、第48号陳情の審査を終了します。
 その他、所管事項の報告はございますか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 それでは、以上で所管事項の報告を終了いたします。
 次にその他に入りますが、各委員、理事者から何か発言はございますか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 なければ、次回日程について協議いたしますので、委員会を暫時休憩いたします。

(午後2時28分)

委員長
 委員会を再開いたします。

(午後2時31分)

 休憩中に御協議いただきましたように、次回の委員会は、12月24日(金曜日)午前10時に第2委員会室で開会したいと思いますが、御異議ございませんでしょうか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 御異議ございませんので、そのように決定をいたします。
 以上で本日予定した日程はすべて終了いたしますが、各委員から特に発言はございますか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 なければ、以上で本日の基本構想調査・江古田の森整備特別委員会を散会いたします。御苦労さまでした。

(午後2時31分)