平成16年03月22日中野区議会中野駅周辺・警察大学校等跡地整備特別委員会(第1回定例会)
平成16年03月22日中野区議会中野駅周辺・警察大学校等跡地整備特別委員会(第1回定例会)の会議録
平成16年3月22日中野駅周辺・警察大学校等跡地整備特別委員会 中野区議会中野駅周辺・警察大学校等跡地整備特別委員会〔平成16年3月22日〕

中野駅周辺・警察大学校等跡地整備特別委員会会議記録

○開会日 平成16年3月22日

○場所  中野区議会第2委員会室

○開会  午後1時00分

○閉会  午後5時04分

○出席委員(14名)
 市川 みのる委員長
 むとう 有子副委員長
 佐野 れいじ委員
 伊藤 正信委員
 きたごう 秀文委員
 高倉 良生委員
 かせ 次郎委員
 若林 ふくぞう委員
 飯島 きんいち委員
 佐伯 利昭委員
 佐藤 ひろこ委員
 来住 和行委員
 斉藤 高輝委員
 池田 一雄委員

○欠席委員(0名)

○出席説明員
 区長室長 金野 晃
 環境部長 寺部 守芳
 資源循環推進課長 大杉 規子
 保健所長 清水 裕幸
 保健福祉課長 川崎 亨
 まちづくり調整担当部長 那須井 幸一
 まちづくり課長 久保田 浩二

○事務局職員
 書記 荒井 勉
 書記 吉田 哲郎

○委員長署名



○審査日程
陳情
(新規付託分)
 第14号陳情 警察大学校等跡地の立地を生かした防災公園について
 第16号陳情 中野駅北口広場の存続について
 第19号陳情 警察大学校等跡地の開発利用計画について
要求資料の提出
 1 中野駅周辺のまちづくりに係わる都市計画決定の経緯等について(まちづくり課)
 2 防災公園等の整備手法及び都市計画上の条件等について(まちづくり課)
所管事項の報告
 1 東京警察病院用地の取得について(まちづくり課)
 2 その他
   (1)東京警察病院の移転整備について(保健福祉課)
その他


委員長
 定足数に達しましたので、中野駅周辺・警察大学校等跡地整備特別委員会を開会します。

(午後1時00分)

 本日は、お手元に配付の審査日程(案)(資料1)により審査を進めることで御異議ございませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 審査に当たりましては、5時を目途で進めさせていただきますので、よろしくお願いいたします。
 それでは、まず初めに今定例会にかかりました陳情審査に入ります。
 第14号陳情、警察大学校等跡地の立地を生かした防災公園についてを議題に供します。
 本陳情には委員長の手元に2,200名分の署名が届いておりますので、あらかじめ申し上げておきます。
 新規付託でございますので、書記に朗読させます。
書記

〔陳情文書表朗読〕

委員長
 陳情者の皆さんがきょうはお見えになっておりますが、何か補足説明とか、補足資料の配付の御希望がございましたら、許可することでよろしいでしょうか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 委員会を暫時休憩します。

(午後1時04分)

委員長
 再開します。

(午後1時11分)

 ただいま傍聴の希望者が15名を超えましたので、希望者全員傍聴することに御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 御異議ございませんので、そのように決定いたします。
 もう1回委員会を休憩します。

(午後1時11分)

委員長
 委員会を再開します。

(午後1時28分)

 理事者に対して質疑がありましたら、どうぞ。
佐野委員
 今、陳情者の方からるる説明がございました。目黒区の補助金制度があるんだよというお話ですよね。そういう制度があるというふうに私も認知しております。その中で、今まで中野区がやってまいりました公園のいろいろつくり、用地取得から始まって、管理維持費というものが今まで中野区の中ではかかっているわけでございます。そうした中で、区としての実質的な負担があるという事実があるということだと私は思うんです。そういう意味で、あえてコスト面から総合的にこういったものは考えていかなければならないなというふうに思っております。そういう中で警察大学校跡地における公園の整備をこれから考えていった場合、これは先般の予特の中でも質問がありましたが、コスト、公園の整備を行う場合の費用とその財源の試算ということは一体どうなんだろうかという角度から、例えば4ヘクタール、10ヘクタール、こうした概算でも構わないけれども、区が管理するとした場合の維持管理費、そして平和の森公園の場合から試算して年間どのくらい考えられるのかというようなことがあったと思うんですけれども、再度この場でお尋ね申し上げますので、その辺についてまず理事者の方からお答えいただきたいと思います。
久保田まちづくり課長
 跡地についてはまだ処分の単価というものは確定をしているわけではございません。基本的には財務省の方で評価をして、それで売買をする、処分をするということになりますので、現時点では想定でしかございませんけれども、これも総括でもお答えいたしましたけれども、仮に平米当たりの単価として40万から50万程度というようなものをまずは想定をして試算をしてみたいと思っておりますけれども、財務省から国有地の払い下げに当たって新たな施設、例えば公園等をつくる場合について、3分の1の無償貸付という制度がございます。こういったものを想定をしていきますと、用地の取得費については、4ヘクタールでも100億以上はかかるだろうと試算できますし、10ヘクタールでは300億というふうに想定がされると思います。これについては平和の森公園の例等と比較しても、この程度の負担は覚悟しなければならないというふうに思っております。
 それで、用地の取得なんですけれども、その財源内訳としては、一つは国庫の補助金がございますし、東京都からの都市計画交付金、そのほか区での起債、さらに一般財源ということになります。それで国庫補助については、制度上3分の1の補助というものがございますけれども、東京都の中にある中野区でございますので、東京都の予算枠、国の予算枠もその上にあります。そういった枠からすると、実際の補助対象というのは3分の1の補助率をいただくことは全額としては難しいだろうと。わずかであるというふうに考えております。それから、都市計画交付金についても、これも都市計画税等がもとになるわけでございますので、もともとは区の財源と言ってもいいかもしれませんけれども、やはり23区全体の中での枠の中で決まってくるものでございますので、幾らということは現段階ではなかなか試算できないんですけれども、国の国庫補助の枠、それから都市計画交付金の枠は余り多くないだろうということからすると、多くが起債になるだろうというふうに考えております。起債については、用地取得費から国庫補助を引いた75%について起債で認められるというようなことにもなっておりますので、残ったところは一般財源で埋めなければならないというようなことになるかと思います。
 それから、施設の整備費についても、これも4ヘクタールでも9億以上かかるでしょうし、10ヘクタールでも20億以上と。それから財源については、もちろん国庫補助というものがございまして、これはあくまで補助の対象となるものについてその補助がなされるということで、その率は2分の1というふうになっておりますけれども、用地費と同様に補助対象以外のものも含めて区の過大な負担は免れないだろうというふうに思っております。
 それから、年間の維持経費についても、これも平和の森の例から考えますと、4ヘクタールで年間6,000万円以上、それから10ヘクタールでは1億3,000万円程度は考えなければならないというふうに想定をしているところでございます。
佐野委員
 今、お話しございましたように、取得から維持管理経費まで、かなり国庫補助金を受けても膨大な経費がかかってくるんではないかということが予想されるわけです。これをまずどうするかと一つの問題が私はあるような気がするわけです。そこで、従来いろいろなこの委員会の中でも話されておりましたが、民間の力をかりたり、開発者行為負担を図ったり、換地を考えたり、コスト面から総合的なことを考えていかなければならないんだろうなというふうに思うわけですけれども、今、理事者の方からお話がございました費用も踏まえまして、警察大学跡地において区が単独で公園を仮に整備することは非常に難しいものなのかどうか、コスト面からですね。区の見解というものをお聞きしたいと思います。
久保田まちづくり課長
 あくまでコスト面ということからしますと、非常に難しいというふうに考えているところでございます。
佐野委員
 そういった一面があるということも事実だと私も思っております。かといいまして、そのすべてこれからどうしていくかということをみんなで論議しながら決めていくことが大切なわけですけれども、まちのにぎわいも十分配慮しながら、そしてまた、今の陳情の中にもありますような公園というようなことも考え、公園、オープンスペースの確保の誘導ということも私は必要だろうというふうに思っております。具体的にはそうした場合どのような誘導策が考えられるか。またその際、行政の最大の役割というのはどこにあるかということについてお尋ねしたいと思います。
久保田まちづくり課長
 一つは用地を取得される方、建物を整備される方に公園と道路といった公共施設について整備をしていただくというような、開発者負担で公共施設の整備を図ったらどうかというのが今のところの考え方でございます。これについては、どのような整備を行うかということについて、都市計画として例えば地区計画というようなものをかけまして規制、誘導を図っていきたい。その中であわせて現在の用途地域の見直しといいますか、公共貢献に合った容積率の付与というようなことを都市計画の中で定めて誘導を図っていくというような方法があるかと思っております。そういった誘導を都市計画権限を持っております区なり、都なり、そういう行政がまちづくりについての枠組みをつくって、主体的にまちづくりを進めていくという役割を果たしていくんだというふうに認識をしております。
佐野委員
 今お答えいただきましたように、私もやはり複合的な、総合的な面からこのまちづくりを考えていく必要があるというふうに思っております。そういう意味で、今の陳情の中にありますことも必要でしょう。ただしそのコストという面も考えていかなければなりません。そしてまた、将来の中野区のまちづくり、そうした面からも考えていかなければなりません。したがって、いろいろな角度から今後検討する必要があるというふうに思っております。これはあくまでも私の意見でございます。
委員長
 答弁はよろしいですね。
池田委員
 今、課長がおっしゃったことは、要するに新都市建設公社の案を実現をさせていく上で、緑の公園を設定するなんていうことになると、こういうことになるんですよというふうに、その今つくられている計画を成立させたいがための理由づけというふうに私は思うんです。平和の森公園を私たちがつくったときに、いろいろな困難がありました。だけれども、それをまさにあそこも同盟をつくって、区民の皆さんと一体になって、当時僕は特別委員会の副委員長をやっていましたから、随分法務省にも東京都都市計画局にも通いましたけれども、住民の皆さんと一緒にね。そういう中で財源問題についても新しいところが開けてきたわけです。結果的に言えば、平和の森公園はほとんど中野区の負担なしにつくられたわけです。こちら側の4ヘクタールについては、下に下水処理場というのができましたけれども、それでも防災公園という役割は、下に処理場があろうとも果たせるわけですから、それによって覆蓋の費用も含めて東京都が持って、今やもうすぐ完成間近というところまで来ていますね。結局、そういう知恵を働かせるということが非常に私は大事だというふうに思うんです。それがないのは、結局今度の計画が、この間区民フォーラムの最後のあいさつの中で区長はまた再度強調しておりましたけれども、新都市建設公社に案をつくっていただいて、そこでできたものを区案としてさらにまとめていくと。その過程では区民の皆さん方の意見を聞いてもいいですよと。こういうふうな図式で明らかなように、あくまでもほかのことにはもう目を散らさないで、この中野駅周辺調査検討委員会は新都市建設公社でいくんだと。これがあるからみんなほかのものについてはねぐってしまうという、そういう結果になってきているんじゃないですか。前から申し上げている私の持論ですけれども、再度お聞きします。
久保田まちづくり課長
 今年度の調査委託については新都市建設公社にお願いをしているという関係から、その案を受けて区としての案をつくっていくということは間違いがないかと思っております。それで我々の考えは、必ずしも跡地だけではなくて、中野駅周辺についてどうしていったらいいかというような中で、賑わいの心ですとか、もちろん跡地の中に公園をつくらないというようなことを我々は検討しているわけではございませんので、にぎわいと環境が調和したというようなまちづくりを考えているわけでございます。我々としては跡地だけではなくて、もう少し広い範囲でどういったまちづくりをしていったらいいかというような中で、跡地については開発者負担で、できるだけ区の負担を少なくして公共施設の整備を図っていったらどうかというような考え方でございます。
池田委員
 結局、現在まだ死んではいない警察大学等跡地利用転換計画ね、これは2年間かけて、60人もの区民の方が参加していろいろ練り上げたわけです。それから専門家が参加して、それをさらに熟成させ、そしてその後に中野区がこの利用転換計画の母体になるものをつくり上げたわけです。足かけ4年かけたわけです。ところが今度はもう最初からその区民参加のところはなくなっちゃって、専門家がつくるところからスタートしているわけです。確かに区民の皆さん方は参加していますよ。だけれども、毎回毎回やられているのは、都内山手線管内17カ所の都市再生の進んでいるところのスライドをどんどん映して、これしかないみたいなやり方で進めているじゃないですか。この間の区民フォーラムののときだって中野の南の代表の方が委員になっている町会の会長さんが、いつもスライドを見せられて、私たちの意見を言う時間が本当にないと、言っても取り上げられないまま、結果的に残るのは新都市建設公社の案だけだと、そういうふうに批判されていましたよね。それが実態じゃないですか。そういう進め方をしているところに大きな問題があるんです。遅くはないですから、これだけきょうだってたくさんの皆さん方が傍聴に来られて、それで署名も2,200人も集められて、さまざまな意見交流をやられて、東京都に行ったり、国に行ったり、目黒区に行ったりしていろいろ調査をされて、この警大跡地のまちづくりについてみずから区民として参画をしたいということで、これだけはっきりした意思表示をされているわけでしょう。こういう区民の皆さん方の意見を今取り入れるべきですよ。そのためには、3月30日に発表すると言っているけれども、それを延期すべきですよ。でなければ、30日に発表したことが区長の弁によれば……。
委員長
 池田委員、質疑をどうぞ。
池田委員
 していますよ。今度は区長の案になるということでしょう。それじゃだめなんです。
久保田まちづくり課長
 検討委員会は確かに30日で今年度それでまとめたいというふうに思っておりますけれども、具体的にどういうふうな形でまとめるかというのは、これからその日を迎えないと何とも言えないところですけれども、あくまで区としてはそれを受けとめて、もちろんいろいろな御意見を参考にさせていただいて区案としていくわけでございますので、新都市建設公社の案がそのまま区案ということではないというふうに我々は考えております。
池田委員
 だけれども、2月6日に皆さん方が区長に会ったときに、区案をつくる責任者である区長が、区役所は警大跡地の西の方に持っていくということをおっしゃったわけでしょう。
委員長
 委員会を暫時休憩します。

(午後1時43分)

委員長
 委員会を再開します。

(午後1時45分)

池田委員
 それで、警大跡地の西の方につくるとおっしゃったと。これはほかの場でも部長がたしかどこかでしゃべっているんです。ところが今までのこの我々が正式に報告を受けているところの検討委員会の中ではそういうのは出ていないんです。ブロック的な提示というのはありますよ。こういうゾーンとしての提示というのはあるけれども、具体的に区役所を西の端に持っていくということは、この間、委員長が総括質疑でちょっと紹介されたけれども、それ以外は……。
委員長
 あれは私の個人的なビジョンですから。
池田委員
 個人的な理論であっても、そういうことは紹介されましたけれども、ないんですね、この調査検討委員会の報告の中には。ということは、区長としてはかなりもうそれを先に行った具体的なイメージを持っている。区役所を今度はタウンホールという言葉で使うというのは、これは検討委員会の中で出ていますけれども、タウンホールを西の方に持っていくということをもうイメージをされているということは、これは明らかに新都市建設公社の計画というのが母体になって区案というのがつくられているということをはからずも区長みずからもおっしゃっているということなのであって、そんなに皆さん方が非常に対峙をさせている緑の公園だとか、防災都市公園だとかというものはもうもぐり込めるという余地が非常に少なくなっているわけです。そこでただ言葉だけ区民参加がありますと言っても、それは今この委員会のその場だけの話ということになるんじゃないですか。
久保田まちづくり課長
 先ほど区役所の位置がという話がございましたけれども、第3回目の委員会の報告も前回の当委員会で報告を差し上げましたけれども、その中で公共施設等というようなことで、西の方ですとか、そういうようなところについての案が考えられるというようなお話は差し上げたところでございます。それで、フォーラムなんかではその中には区役所の移転も考えているというようなお話はしているようなところでございます。それから、我々はあくまでそれを委託の中でそういうようないろいろなまちづくりの観点からの検討をして、具体的には区としてどうしていくかということはちゃんと検討していかなければいけないと思っております。
 それから、最初の方の答弁で漏れがございましたのでお答えを差し上げたいんですが、漏れといいますか、平和の森公園につきましては、用地取得のうちにもちろん一般財源も入っていますし、起債も起こしております。それから施設整備費についても同じようにかかっているというようなことで、区の負担がないということは事実ではございません。区としての負担があったということでございます。
池田委員
 一番最後の話からいけば、財調の裏負担というのがついたんです。それがかなりな額を占めていて、我々はそれも区の負担だとは思いますけれどもね。でも、あなた方がよく言うところの実質的な区負担というのは、全然ないわけじゃないけれども、非常に少なかったということなんです。
 それで、前段に戻りますけれども、結局、今この新都市建設公社の案で何が何でも行くということをぜひ改めていただきたいと思うんです。この間も予算特別委員会の総括質疑で私紹介しましたけれども、財務省の国有財産処分課の課長補佐とお会いして話を聞きましたけれども、財務省としては期限を区切って早くと言っているんじゃないんだと。早くとは言っているけれども、期限は切ってないんですということを担当官から確認してきたわけです。それでそういう余裕があれば、今、国は今までとは全く違った観点からの都市公園づくりというのを提案してきているんです。例えばこの美しい国づくり政策大綱、これは去年の7月に出ましたけれども、これは都市再開発を弁護士の立場から批判している五十嵐敬喜さんも、国の文書の中でこれほど今までと違った文書を見たのは初めてだと。とりわけまちづくり、国づくりという観点で出た中では突出しているというふうに評価しておりました。ここは今まで、今でも国と地方合わせて40兆円の公共事業がされておりますけれども、そういう公共事業のあり方というものを変えなければいけない。国土交通省はこの国を魅力ある国にするためには、まずみずから襟を正し、その上で官民挙げての取り組みのきっかけをつくるように努力すべきであるというふうに前書きで書いてありまして、その中で、この都市公園についても緑地保全、緑化推進策の充実ということで、都市公園の整備、都市空間の緑化、緑地の保全を一体的に推進するため、都市公園法、都市緑地保全法を統合するということで、これは今、今年度この統合法が国会に出される予定になっているんです。現にもう具体的にこの美しい国づくりの中では、15年度にもう既に緑地保全・緑化推進策の充実ということで、既に予算内示額で--これはちょっとこの資料が古いから予算内示額なんですが、事業費でもって120億もついているんです、この美しい国づくりの政策大綱を進めていく上で。そういうふうに国も今までと違って新しい方向での都市公園のあり方というものを具体的に提起をして、具体的に予算がついているときなんです。
 だからそれは当事者たちの、私たちの努力によって、あそこを防災公園をつくろう、緑の広場をつくろうということでもっと努力をすれば、財源のあり方についても新しい道が生まれる可能性があるわけです。そういう方向、例えばこの美しい国づくりであるとか、それに基づいた都市緑地保全法の一部を改正する法律というのがもう出ていますけれども、これが出たのはことしの2月9日で、まだほやほやですけれども、こういうところでも、例えば都市公園をつくっていく上で、例えば都市公園法の一部改正があって、立体都市公園制度の創設というのもあるんです。この立体都市公園制度の創設というのですぐ私たちが思うのは平和の森公園なんです。平和の森公園のあの広大な芝生は立体公園なんです。そういういろいろな道が開けているわけです。開けつつあるわけです。ここで今そういうあり方に、区民の皆さん方がこうやってさまざまな考え方を陳情で述べられ、そしてその裏付けとなるような調査についても具体的に進められているそういう区民の方々に参加してもらって、もう1回十分考える必要があるんじゃないですか。もうことしの3月30日にその新都市建設公社の案を出して、もうそれ一度で進むということを改めるべきじゃないですか。
那須井まちづくり調整担当部長
 ただいまのお話でございますけれども、るる公園のお話をしていただきました。公園そのものは非常に都市の緑ということで重要なわけですけれども、我々はまちづくりは公園だけを整備することがまちづくりでは、御案内と思いますけれども、そういうことではないと思っています。ここに住む、それから都市活動を行う、それから周辺には商業施設もあって、商業振興、いろいろなことを考えていかなきゃいけないのがまちづくりだというふうに思っているわけです。それから、先ほど来公社案を押しつけるというようなことをおっしゃっておりますけれども、我々調査検討の中で、また調査検討委員会の中でもオープンスペースをどういうふうに確保するかというのも重要なテーマとしてこれ議論しているわけです。それと区民の方も、これは委員も御指摘のように、委員の方も参画をしていただいて、いろいろな意見が出ています。そういった中でこういったまちづくりの検討をしているわけです。そういった中でまたこの素案ができれば、区案にするために、これは区民の御意見を伺う、それから議論もしていきたいということを申し上げているわけです。
 それともう一つ、これは区長の発言という御指摘なのではっきりさせておかなきゃいけないと思いますけれども、区役所とかサンプラザを移転するというのを区で今現在決めているわけではございません。検討委員会の中では、先ほど申し上げましたように区役所、サンプラザを移転したらどうかという案が出ています。それはいろいろな検討の中ですから、当然そういった案も出ます。それから区民の中からも区役所やサンプラザを移転させたらどうかというような意見も出ています。そういった中で参考に申し上げた、前後がちょっと私もはっきりいたしませんけれども、そういった中で出たお話だと思っておりますので、そのような認識で御理解をいただきたいと思います。
池田委員
 もう部長の答弁は私はその場限りだと思うんです。だって現にもう進んでいるじゃないですか。30日には取りまとめ案を出そうというわけでしょう。その取りまとめ案の中身は相当具体的なものを出すことになると前回のこの委員会でおっしゃったじゃないですか。その具体的というのが、現在までの調査検討委員会の中では、さっき課長も言ったけれども、公共建設物というような形でもってブロックの表が出ていますよ。それ僕もちょっと今気がつかなかったんだけれども、フォーラムではだれか発言したんですね。だれが発言したんですかね。あそこの理事長ですかね。西の方にやる。それから防災公園についても、1ヘクタール、まあ2ヘクタールは欲しいところですねという発言は覚えています。つまり今までの住民と区が4年間かけてつくってきたこの警大跡地のまちづくりというのは、緑の広場を主体とした、今は計画がなくなってしまったけれども、処理工場を入れ込んだ、そういう全体として見ればグラウンドもあるし、ギャラリーもあるとかそういう案も入っていましたし、それから老人福祉施設もある、住宅もある、そういう案でしたけれども、全体とすれば緑のネットワークを中心としたそういう広場であったわけです。それが今部長の言うオープンスペースというのは、もう我々そこの丸井の本社のところのオープンスペースとか、六本木ヒルズのオープンスペースとか、そういうところで見ていますよ。ああいう鉄とコンクリートに囲まれた広場なんていうのは、本当にただのオープンスペースであって、公園じゃないですよ。
 だけれども、今まで少なくともこの中野区で区民と区議会と区がつくってきた警大跡地構想というのは、公園を主体とした計画です。それが超高層ビルに囲まれたオープンスペースに変えられてしまえば、それはもう全然区民の思い、我々の考え方とは違うものが出てくるということになるわけで、しかも先ほど紹介をしたように、今、国全体が国土交通省が中心となって、今までのやり方はもう間違っていたんだと。この美しい国づくりの冒頭の前文では、国土交通省は、今まで国はどんどんやってきたと。その結果、社会資本はある程度量的には充足されたが、我が国土は国民一人ひとりにとって本当に魅力のあるものとなったであろうか。都市には電線が張りめぐらされ云々と、こういうふうに今の都市の状況を嘆いているんです。美しさは心のありようとも深く結びついている。私たちは社会資本の整備を目的でなく、手段であることをはっきり認識していたか。量的充足を追求する余り、質の面でおろそかな部分がなかったか。こう問いかけているわけです。まさに今ここでやられようとしているような計画をつくっていけば、それはこういうふうな点で反省をしなければならないようなそういう施設になってしまうんじゃないんですか。やはりここは一呼吸置いて、これだけ区民の皆さんが具体的に参加の意志をあらわしているわけですから、そういう皆さん方に参加をしてもらって、もう一度これはつくり直すべきですよ。そのときにはこの新都市建設公社のつくった案は一つの案として区民の前に提示すればいいじゃないですか。いかがですか。
久保田まちづくり課長
 従前の計画について御指摘がございましたけれども、これは一方では確かに防災公園というのがありますけれども、その一方では清掃工場というものがあって、こことの関係でどうしても緩衝帯としての役割も含めて公園で囲むというようなことで防災公園の計画があったわけでございます。その清掃工場については中止というようなことの中で、改めて我々としては公園、オープンスペースの機能について考えていきたいというふうに思っております。
 それから、先ほども指摘がございました、国の考え方ですけれども、官民挙げてというふうに御指摘があったかと思いますけれども、我々も今まで官側だけですべて公園をつくっていくということでは限界があるというようなことから、やはり官民、民間と公共が連携をしてそういった空間をつくっていく必要があるだろうというような中で、我々としては公園なり、オープンスペースの整備といったものを図っていきたいというふうに思っているところでございます。
池田委員
 それで国が今までの都市におけるまちづくりについて一定の方向転換をしているということは、この先ほど統合化するという都市緑地保全法、この中で運用方針というのが国土交通省から出されているわけですけれども、その中に、重要な駅前の緑化の推進を重点的に図るべき地区及び当該地区における緑化の推進に関する事項という中で、事例として、具体的には例えば駅前等都市のシンボルとなる地区、特に緑が少ない住宅地というふうになっているんですが、冒頭に駅前等都市のシンボルとなる地区にこういう緑地をつくるべきだということを言ってきているわけです。だから今までの一般的な概念としては、今450カ所も進められている再開発がほとんど駅前再開発であるわけですけれども、駅前はもうビルで囲むものだというのが一般的な常識だったですよね。ところが政府までこういうふうに事例の最先頭に駅前等都市のシンボルとなる地区を緑地保全地区として指定すべきだと。これをやるのは具体的には当該市町村、つまり中野区になるわけですけれども、そういう動きがですね、これはまだ2月だからごらんになっていないかもしれないけれども、これだけの厚み、全部ホームページで私とったんです。ホームベージを見れば幾らでも出ている資料ですから、こういうものをぜひ研究していただきたいと思いますが、いかがですか。
久保田まちづくり課長
 ホームページで閲覧をしてみたいと思います。
池田委員
 それで、ぜひこの住民参加という点で、今の時点でどういうことが考えられるのか。今までは3月30日に取りまとめ案が出てくる。かなり具体的な、それこそ区役所を西に置くというような案が出てくるんだと思うんですが、その取りまとめ案について住民の皆さん方どうぞ御意見を言ってくださいというんじゃなくて、何とかもっと手ごたえのある住民参加のやり方というのは考えられませんか。というのは、この計画案が示されて、区の計画となって、その後は非常に早く行っちゃうんです。都市計画法がもう何度も改正されて、例えば目黒の資料が出ていますけれども、上目黒一丁目の再開発では、申請をして、認定までわずか3カ月ですよ。これは今まで当委員会で私が申し上げてきたように、法律のたび重なる改正によって、今までアセスメントも何でも時間をかけてやっていたものが非常に短縮をされているという実態を紹介しましたよね。そのまさにいい事例が上目黒一丁目再開発は出ていて、3カ月です。その間に住民から出された意見だとか公聴会だとか、そういうものも全部圧縮して、もう官僚がわーっとやっちゃうわけですよ。そういうふうに一度進行しちゃったら、もう後戻りがきかないんです。でも今だったらできるんです、まだ。計画になっていませんから。申請していませんから。そういう段階で皆さん方が参加できる何らかの具体的な方法を検討していただきたいと思うんですが、いかがですか。
久保田まちづくり課長
 我々16年度に入って、区案とする段階ではそういった議論の場というものを設けていきたいというふうに考えております。今のお話は都市計画の手続に入ったらそのぐらいの短縮がなされたというふうに我々はとらえておりますので、都市計画の手続に入る前に区案の策定というものがあるわけでございますので、その段階でいろいろな御議論をいただきたいというふうに思っております。
委員長
 よろしいですね。
 続いて質疑がありましたら、どうぞ。よろしいですか。

〔「はい」と呼ぶ者あり〕

委員長
 それでは、取り扱いに移ります。
かせ委員
 陳情に戻って……。
委員長
 陳情に戻ってって、今陳情をやっているんじゃないですか。
 委員会を暫時休憩します。

(午後2時05分)

委員長
 委員会を再開します。

(午後2時05分)

かせ委員
 かなり大きなお話になりましたので、項目についてお聞きしていきたいと思います。
 第1項なんですが、警察大学校跡地に、区民の命を守り、安全な避難地の核として必要な広さを持つ防災公園というふうに言われていますけれども、先ほど池田委員が質問していましたとおり、当初の計画というのはまさにこのことが大きな命題といいますか、課題になっていたと思うんです。この安全な避難地の核としてということについてはどういうふうに考えていらっしゃるでしょうか。
久保田まちづくり課長
 もともとの計画の中でも広域避難場所の防災機能についてかなり書いてあって、その中で周辺市街地について不燃化を進めなければならないというような長期的な課題もあったわけですけれども、現在もそれについては同じだと思っております。跡地については、跡地だけじゃなくて、その周辺も含めて広域避難場所の指定がなされております。跡地以外についてはかなり不燃化されておりますけれども、跡地についてはオープンスペースを囲んで一定の不燃の建物をつくっていった中で空間を確保していきたいというふうに思っております。跡地の中だけではもともとの計画でもやはり十分ではないということで、いろいろなオープンスペースをつなげてその避難空間をつくっていくべきだというようなことが書かれておりますとおり、今回の計画でも中心となるのは公園ですとか、オープンスペースになりますけれども、それ以外のこちらの駅前広場ですとか、サンプラザ、区役所の敷地ですとか、これからつくります区画街路1号とか2号とか、そういったところも含めて全体として防災、避難場所の空地というふうに考えておりますので、全体の中で防災機能をちゃんと確保していくべきだというふうな認識には変わりはございません。
かせ委員
 おっしゃっていることをそのまま聞いていると、変更がないのかなというような気がしてくるんですけれども、実はこのときの計画というのは、非常にかなり詳細なといいますか、具体的なイメージが持たれながらつくられたというふうに私認識しているんですが、今おっしゃったように、確かに中央防災公園というのは4ヘクタールということになっていますけれども、この4ヘクタールについては、そのほかに清掃工場はなくなったわけですけれども、それを除いても、そのほかの建物等については、それもこの中央の防災公園に対してそれぞれの建物がオープンスペース、それを開放しながら、全体的には7ないし8ヘクタールの防災公園をつくっていくんだとか、それから周辺との関係から言えば、中層ビル、それも軒を連ねて壁になるようなものをつくっていくとか、そのとき参考にされたのは、前にも白鬚なんかのことも出てきたと思うんですが、火災を支えるためには、まずは火災を遮るんだと。その壁が必要だということで、まずは周りにそういう燃えない建物を建てるというようなものが第1点です。
 それから、そのほかのものについては、緑のことがかなり強調されていたというふうに思います。緑については、街路樹というのも必要ですし、それから公園の中も適切に配慮されることも必要だし、建物の近辺に配置されることが必要だというふうに計画されていたと思うんですけれども、今言われている開発者負担原則ということで言いますと、これまでの議論の中で出てきたのは、例えば3%ぐらいの提供でつくられるものとか、そういうふうなことが言われていたというふうに思うんですけれども、そうなると本当に小さなものになってしまう。こういうことになってしまうんじゃないですか。
 私もインターネットでいろいろ調べてきたんです。まず緑ですけれども、これは財団法人都市緑化技術開発機構の公園緑地防災技術共同研究会というところで出されている本なんですけれども、ここでは樹木の効用として、建築物倒壊被害の軽減ということで、街路樹が緩衝帯となることで避難路が確保されるとか、周辺建物からの落下物被害の軽減、壁面緑化によるかわらやモルタル等の落下が防止できるとか、それからランドマークの役割として、周辺建物等が倒壊し、状況が一変した場合、大木が目標になりますとか、心理的効果、樹木があることによって避難民に安心感をもたらすというようなことで言われています。これについてはいろいろ研究されているところでありまして、兵庫県の震災博物館というところで震災にかかわるいろいろなデータが展示されておりまして、インターネットでも公開されているんです。こういうようなことの研究によって、いろいろなところでこういう提案が出されています。深まっていきますといろいろな方面に行きますけれども、まずここで陳情との関係で言えば、緑の役割ということになりますね。この緑の役割、果たせるものとして、今、議論されているような開発でどれだけのものがあって、どういう効果が望まれるのか。その辺ちょっと教えてください。
久保田まちづくり課長
 緑については、検討委員会の中でも既存のものを生かしたらどうかというようなことで、我々としてもできるものはやっていきたいと思っておりますし、具体的には今後公園の計画ですとか、建物の配置計画、こういった中で緑化をどういうふうにやっていくのか。もちろん新たな緑化にも努めて、街路についてもやっていくわけでございますので、そういった中で具体的な樹木についてはまた検討したいというふうに思っております。
かせ委員
 それは再三言われていることですけれども、例えば建物と建物の間に数本の木が植わっているということでは効果がないんです。樹木についても、ある例えば外壁であるとか、一つの固まりであるとか、そういうものでないと効果がないんです。そういうイメージというのが全然出てこないんです。建物と建物の間に小さな木が1本植わっているということでは、これは何の効果もない。そういうことしかちょっと見えてこないんですが、どういうイメージで木を植えようとしているのか。
久保田まちづくり課長
 まず、木の話に入る前に、広域避難場所についての防災機能の確保ということについては、根本的には周辺の市街地を不燃化しない限りは、幾ら中に木を植えたとしても余り意味がないというのが理論的な考え方でございますので、我々としては確かに周辺の市街地、なかなか不燃化は難しいと思っておりますので、将来的にはやらなきゃいけませんけれども、中については不燃の建物で囲むというようなことが一つは必要だろうと思っております。緑については、もちろん防災性の観点でも必要かもしれませんけれども、潤いとかそういった観点から緑化に努めていきたいというふうに思っております。
かせ委員
 防災のことについては、僕は十分承知の上で聞いているんですけれども、当然、周辺の防災機能を高めていくということが必要です。それは当然です。しかし、周辺のまちを全体的に防災機能を高めていくということになりますと、これは建てかえ時に指導してそういう防火性の高いものをつくっていくということで、これは相当な時間がかかるわけです。そして、それだから大丈夫だということじゃないんです。ですから、今あるところの公園、今これからつくろうとする公園の中だけはこれは安全だという地域にしなきゃいけないと思うんです。これはもう当然です、周りを不燃化するということは。そのことを僕は今どうこう言っているんじゃないんです。それは当然のことだというふうに認識しています。それで、この中のことはどうなのかということになると、例えば不燃化しますよと言っています。しかし不燃化といっても、高い建物を建てればどうなのかということは、それだけじゃ安全ではないというのは、今までの中でも相当論議してきました。
 それで、そういうことだろうと思って、白鬚のこともインターネットですぐ出ますから、見ていただきたいと思うんですけれども、ここのところはもともと関東大震災であるとか、それから下町の3・10の大空襲がありますよね。そのときに相当な被害があったということで、それを教訓にして、ここでは逃げなくても安全にそこで生活できるような防災まちづくりを進めているんです。これなんかでは建物が壁のようになって、建物と建物の間とか、通路とか、全部いざというときには防火シャッターがおりて、煙や火が入ってこないような仕組みがありますし、それから各建物からは散水栓ですか、そんなものが設置されているとか、それぞれの窓には防火シャッターが設けられるとか、まさに建物自身が火を受けつけないという構造でつくっています。これだったらよくわかる。ただしここでつくられようというのは、超高層ビルをあっちに、こっちにと、乱ぐい歯みたいにつくるわけでしょう。今の西新宿みたいな建物になるんだろうと思うんです。そうした場合には例えば新井町の住宅街から押し寄せる火を食いとめられないですよ。だからそもそもの計画というのはそういうことまで想定してつくったわけですよ、これね。私も委員で参加していましたけれども、そういう構想というのはないじゃないですか。どこにあるんですか。
久保田まちづくり課長
 具体的にどういうような建物を配置するかは、今後のことかと思いますけれども、我々としては、例えばそういう周辺部に壁状の建物で囲んで、中央部に高層化を図るとか、いろいろな工夫はできるかと思いますので、そういった中で防災性の高い空間を確保していきたいというふうに考えております。ちなみに新井からについては、新井部分について平和の森公園周辺地区で現在耐震不燃化の促進をやっているところでございますし、早稲田通り沿道については既にかなりのものが耐震不燃化がなされているということで、そちらからの延焼というのは余りないだろうと我々としては考えているところでございます。
かせ委員
 今おかしいなと思ったんですけれども、間違いじゃないかと思うんですが、中央部に高い建物ということだったんですが、もともと押し寄せる周りからの火災から防ぐためにはそういう建物であり、そして、その中の緑によって輻射熱を吸収するとかという仕組みで、その内側に初めて避難のための安全な地域というのが生まれるわけですよね。ですから、前の構想ではまさにそのとおりで、中央部防災公園なんてなっていて、名前も中央部なんですけれども、公園もやはりその中の真ん中にあるということが効果的であるという検討ですよね。そういうことでしょう。先ほどは真ん中に高い建物とおっしゃいましたけれども、いいんですか、それで。
久保田まちづくり課長
 例えばということで、周辺のそういった道路側に沿道にそういった建物をやって、延焼防止の配置をして、中の方にまた建物をつくったらどうかというような考えで述べたものでございます。
かせ委員
 それは非常に危険だというふうに思います。いろいろな方がシミュレーションしていますけれども、高い建物というのはどういう役割を果たすかといいますと、まずは上空からの風を中に引き入れますよね。ですから、このサンプラザの周りを見たとしても、ちょっと新井町あたりまで行くと風がなくても、ここだと物すごい風が吹いているじゃないですか。高い建物自身がそういう機能を果たしちゃうんです。上空の強い風を下におびき寄せるんです。そのことが周りの熱風を中に吹き寄せることになるんじゃないですか。だからそういうことで言いますと、非常に危険な考え方だというふうに思います。
 それで、その中で緑ですけれども、まだ触れていない部分は、緑というのは、これもいろいろインターネットでとったんですけれども、阪神大震災でまちが倒壊したときに、街路樹ですが、プラタナスかなんかだと思うんですが、建物が倒れかかっても、プラタナスの木が押さえているんです。だからそれ以上の倒壊を防いでいるとか、それから周りのあたり全体が焼け野原になっても、公園には木が残っているとかね。そういうようなことで大変な役割を果たしている。そして、特に高層ビルで僕が心配なのは、先ほど熱風をおびき寄せるんじゃないかという心配もあるけれども、このときには落下物が相当出ると思うんです。それで大方今の建物というのは自由構造ですよね。建物の躯体自身は強固にできているけれども、そこに張られている壁というのは例えばボルトでとまっていたり、あるいはのりでとまっていたりと。ですから、何か熱があったり、それから経年変化によってもろくなると落ちる可能性というのは出てきますね。ましてや大震災や大火災ということになると、すぐに劣化してしまって、ぼろぼろ落ちてくるという可能性があります。窓だってこなごなに砕け散って落ちてくるということがありますよね。そうした場合に何が防いでくれるかというと、これも木の役割ということで書いてあるんです。そういう落下物を、特に効果的なのは常緑樹であるとか、密に枝を張っている木というのは効果があるとかというふうに言われています。それが緩衝材として受けとめてくれるんです。そういうことで樹木の役割というのは非常に強いですし、樹木を配置して、中にそういう広場があり、しかも水でもあればもっとよくなるわけです。芝生であったり、水であったり、こういうようなことがいいんだということで、これは阪神大震災緊急調査報告書というのが出されていまして、この中でもいろいろ詳しいことが書いてあるんです。公園事業の推進ということでは、樹木の役割と、こういう絵入りのものも出ていますけれども、こういうものこそ公園には必要であるというふうに思うんです。こういう検討というのはどうされているんですか。
久保田まちづくり課長
 もちろん我々は樹木を植えないと言っているわけではなくて、樹木ももちろん植えて、中に新たにつくる建物については耐震不燃化の建物を建てていくわけでございます。今、委員がおっしゃった落下物の問題については、既存建物でかなり老朽化したものについては看板を含めていろいろなものが震災時には落下するというようなことを言われておりまして、それの対策が求められていると思われます。我々としては新しい建物についてはそういう落下物も含めて耐震不燃化を図っていくという中で、ここを防災拠点、防災機能を高めたいと思っております。樹木が古い建物の倒壊を防ぐというようなことはもちろん認識をしてございます。ここのものについては新しいものにしていくということでありますので、そういった危惧についてはないであろうというふうに考えております。
かせ委員
 本当に甘いといいますか、古い建物というのは確かに落下物が想定されるのですけれども、この落下物対策ということでは、これは白髭のときには各階に強固なベランダを設けています。なぜかといいますと、落下物を外には落とさない。そのフロアのものは全部そこで回収してしまうという設計がされています。ところが今の建物ということはどうなのかというと、御承知のように、壁全面がガラスであったりとか、そういう構造になっています。見た目にはきれいなんだけれども、果たしてこういう建物が本当に落下物に対して大丈夫なのかどうなのかについては、まだ新しいということと、それから大震災を経験していないということで検証されていないという面もあるんですけれども、こういうことについて、新しいから安心だということは全然ないと思うんです。むしろ安全ということであるならば、最悪の事態というものも想定しながら、そういったものがあったとしても避難する住民に対しては被害を与えないという発想が必要でしょう。そうなってくると、先ほどから再三言っていますけれども、避難路の確保といえば、避難路に対して樹木を多くするとか、それから防災公園の中についても建物の近くには特に樹木を多く植えるとか、そういうことをしないと、実際には防災公園にはならないんです。
 それで、私たちも専門家から聞きましたけれども、そういう高層建物、再開発地域ですよね、そういったところへ逃げるのはもう死にに行くようなものだという極論的といいますか、ショッキングなことを言う研究者もいますよ。だからそういうまちづくりを今あえて中野でやろうということについてはもっと慎重になって、そして区民の皆さん、相当な関心を持っておられるし、そしていろいろな知識も持っておられるわけです。そういった方たちと本当に防災の専門家を入れた検討ということをまちづくりの中に入れていかないと、本当に見てくれだけで、何かあったらそこには近づけないというまちになってしまうんじゃないかということを心配しているわけです。こういうことで、池田委員と同じような質問になってしまうんですけれども、そういう区民の不安なり、心配なりということがあるわけですから、区としてどうなんですか、今後どういう検討をされるのか。
那須井まちづくり調整担当部長
 今、江東区や墨田区、白鬚の話も出ましたけれども、防災拠点を例にされましたけれども、やはりその地域地域で危険度だとか緊急度、そういったものが違うわけでございます。地域の状況も違うわけで、中野には中野に合った避難広場の確保の方法というのを考えていかなきゃいけないと思っているところでございます。今、委員の方から建物の間に数本の木を植えるというような御指摘もありましたけれども、そういうようなまだレベルの御認識の中で今危険だとか、防災上問題があるとかということでは議論が進まないんだろうと思うんです。我々十分このまちが避難広場として機能するように、まち全体で機能するようにきちんとまちづくりをしていきたいと思っているところでございまして、今後さらに具体的な考えをお示ししたいと思っているところです。
かせ委員
 検討していただくというような答弁だと思うんですが、そうしますと、時間の問題があるんです。それでやはりまだまだ部長がおっしゃるように認識はその程度なのかもしれません。だからそれだけ関心はあるんだけれども、議論が深まっていないのかもしれません。いずれにしても、十分に区民の皆さん、我々も含めてですが、駅周辺の、特に警察大学校の跡地についてどうするかというところで、共通項がまだまだ少ない。そういうふうにしか私は受け取れないんですが、そうしますと、さらに真剣な議論というものが必要になってくるし、さらに時間をかけて立派なまちづくりをしたんだというものをつくっていこうじゃないですか。そうしますと、スケジュール的には延ばすという考えはあるんですか。
那須井まちづくり調整担当部長
 どういう時点で延ばすという御質問かわかりませんけれども、私どもこの計画につきましては、この3月30日に第4回目の検討委員会がある。そこで一定の方向が示されるということだと思っていまして、それに基づきまして先ほど課長から申し上げたように、いろいろ区民の議論、私も申し上げましたけれども、議論、御意見を伺いながら、これは粛々と進めていきたいと思っております。この警察大学校も移転してから3年たって、いまだに土地利用の計画案ができていないという状況にあるわけです。そういった状況を一刻も早く解消し、区民の生活、それから都市活動、活力だとか、産業振興だとか、そういうことも含めてこのまちを早急につくっていく必要があると思っております。
委員長
 委員会を暫時休憩にします。

(午後2時32分)

委員長
 再開します。

(午後2時32分)

佐藤委員
 陳情のところに公園とか緑とかということの御要望が主なんですけれども、この前出されました中間のまとめというところでは、公園ということをきちっと言葉としてはうたってありますでしょうか。
久保田まちづくり課長
 公園と空地あわせて都市の広場というような形で、公園ということは位置づけてございます。
佐藤委員
 3回の調査検討会のまとめということで、3回では非常に議論も不十分じゃないかという御指摘もありました。私もそうじゃないかと思いますけれども、3回の議論の中で、私も3回とも傍聴しておりまして、区民委員の方たちがもちろん参加されています。区民委員の方たちから、やはり警大跡地についてはオープンスペースの確保、緑の確保ということがかなり多く出ていたような印象を受けます。その中で最初にきちっと言葉として出ていなかったところで、区民委員の方の御努力もあって、そういう声もきちっと反映されてオープンスペースの確保という言葉が出てきたのかな、位置づけられたのかなと思っておりますけれども、一定規模以上の空地を公園との一体性に配慮して設けるということですけれども、一定規模以上というのはどのようなイメージなのか。それから、そのオープンスペースの確保については、なぜ必要だということの御議論になったのか、お伺いいたします。
久保田まちづくり課長
 前段の一定規模というのは、具体的にはまだ検討の途中でございまして、4回目では一定程度のものを出さなきゃいけないと思っておりますが、少なくとも公園と同じぐらいのオープンスペースは一体として確保できないかなというふうに思っているところでございます。この必要性ということでは、やはり防災の避難空間というようなことと、あとはやはりにぎわいのためのそういう広場の確保というようなことでオープンスペースを確保していきたいというようなことでございます。
佐藤委員
 これからそのオープンスペースあるいは公園についての広さと規模、それから先ほどからいろいろ議論になっております整備手法の問題がこれから議論の中心になるということで考えてよろしいんでしょうか。
久保田まちづくり課長
 規模についてはやはり第4回である程度皆さんに議論していただかなければいけないと思っておりますけれども、その整備手法については、これは技術的な制度面の話もありますので、例示等はしなければいけないと思っておりますけれども、具体化については今後の課題かなというふうに思っております。
佐藤委員
 整備手法としてはさまざま、もちろん陳情の中に出されている手法もその一つだろうと思いますし、その手法についての防災公園の整備の仕方について、前回の委員会で資料要求させていただいて、今回資料として出ておりますが、もし委員長に諮っていただけるようでしたら、陳情に関連する防災公園の部分ですので、先に御説明いただければありがたいかなと思っておりますけれども、いかがですか。
委員長
 委員会を暫時休憩にします。

(午後2時36分)

委員長
 委員会を再開します。

(午後2時37分)

 先ほど佐藤委員の方から要求がありました防災公園等の整備手法についての資料は、後ほど所管事項の報告並びに要求資料の提出として取り上げる項目ではありましたけれども、この現在の第14号陳情の審査に必要ということで、審査に付して審査を進めさせていただきます。よろしくお願いいたします。
 それでは、説明をどうぞ。
久保田まちづくり課長
 それでは、防災公園等の整備手法及び都市計画上の条件等について御説明をいたします。(資料2)
 表裏ございますけれども、まず防災公園の定義でございます。ここでは大震火災時における都市の防災性を強化し、国民の生命、財産を守るため、避難地、避難路等として機能する都市公園とされております。
 防災公園の種類とその役割でございますけれども、これは大きい方からいきまして、広域防災拠点の機能を有する都市公園といったものから、広域避難地の機能を有する都市公園、一時避難地の機能を有する都市公園、避難路の機能を有する都市公園、緩衝緑地の機能を有する都市公園、身近な防災活動拠点の機能を有する都市公園というような分けがなされておりまして、それぞれ規模等が役割の中に書いてあります。広域防災拠点の機能を有するものについては、これはかなり大きなもので、50ヘクタール以上、広域的な復旧・復興活動の拠点となる都市公園です。それから広域避難地については、これも広域的な避難の用に供する都市公園でございまして、面積としては10ヘクタール以上、それから一次避難地の都市公園でございますけれども、一時的な避難の用に供する都市公園で、面積1ヘクタール以上、それから避難路については、緑道で幅員としては10メートル以上。あとは緩衝緑地としては、コンビナート地帯の背後地を遮断するものとか、そういったものがなっております。それから括弧の中で、広域避難場所、一時避難場所、避難道路というのは、東京都の震災対策条例で知事が指定するものの名称になってございます。
 それから、防災公園に求められる施設としては、以下1から7にありますように、園路、広場、それから水の関連施設、非常用の便所、情報関連施設、エネルギー、照明関連施設、備蓄倉庫、管理事務所、こういったものをそれぞれの役割ですとか、種類によって選択をしてつくっていくことになるということでございます。
 裏面をごらんください。
 また、防災公園の定義の中にありました都市公園ということでございますけれども、公園というものの定義がまずここにいろいろ書いてあります。都市公園については、都市公園法に基づきまして、一つは国または地方公共団体が設置する都市計画施設である公園または緑地、もう一つは、地方公共団体が都市計画区域内において設置する公園または緑地となっていまして、後段については都市計画施設ではないものでございます。それで都市公園というものは、今ありました都市計画法、それから都市公園法等に基づきまして、街区公園、近隣公園、地区公園、総合公園、運動公園、広域公園、特殊公園に種別をされております。これは順番からいって小さいものから大きいものに並べておりますけれども、例えば街区公園では0.25ヘクタールを標準とするとか、近隣公園では2ヘクタール、地区公園では4ヘクタール、総合公園では50ヘクタールと。そういったいろいろな基準、標準的なものが定められているといいますか、決まっているところでございます。
 それから、公園の主な整備手法ということでございますけれども、一番代表的なものは、陳情の中にもあったかと思いますけれども、都市公園事業ということで、都市公園だけではございませんけれども、こういったものの新設、改築にかかわる事業で、国庫補助等をいただいて行う事業でございます。2番目は、これも以前紹介をしておりますけれども、都市基盤整備公団が地方公共団体の要請に基づいて行います防災公園街区整備事業というもので、これは防災公園と周辺市街地の一体的な整備というものでございます。そのほか土地区画整理事業で道路、公園といった公共施設の整備を図るものもありますし、開発行為ということで、許可を受けて道路、公園等を整備していくものといったものがあります。もちろん国のいろいろな制度についてはこれに類するものがいろいろありますけれども、大きくはこんなところが公園の整備の手法でございます。
副委員長
 ただいまの御説明について、何か御質疑ありますか。
佐藤委員
 先ほどなぜ公園と一体になったオープンスペースの確保というところで、もちろん防災ということが一つ大きな理由としてということですが、防災公園に求められる施設としてこの中のものという、いろいろ書いてありますよね。貯水槽だとか、このようなものは想定していらっしゃるのか。
久保田まちづくり課長
 今回の広域避難場所というのは、防災公園といいますか、公園だけではなくて、周辺も含めてということで、例えば警察病院の整備というものもございますし、この中で緊急のための施設といったものも整備をする予定と聞いておりますので、周辺でどういったものを整備するかといったものも含めて具体的な施設については今後考えていかなければならないかというふうに思っております。
佐藤委員
 考えていかなければならないと思います。防災機能をこの中の施設を確保していくということもこれからの議論の中で必要になってくると思います。
 それで広さのところですけれども、先ほど陳情者の方からもあったように、10ヘクタール以上は都立公園ということになるということでいいんですか。だから中野で今議論の素材にするとしたら、これ以下、一時避難所以下の公園がその対象になり得るということでよろしいんでしょうか。
久保田まちづくり課長
 都と区の役割分担の中で10ヘクタールという境がございます。それから、ここで示します防災公園でございますけれども、これはあくまでも目安ということになっております。もちろんほかのところでは防災公園そのものがない広域避難場所もございますし、防災公園としてここでは例えば広域避難場所10ヘクタールというふうになっていますけれども、都で整備しているものでは100を超えるようなものもあったりとか、いろいろその場所、役割の中で決まってくるものと考えております。これはあくまで防災公園を所管しております国土交通省が考えている標準的なものでございます。
佐藤委員
 それで裏面の整備手法のところですけれども、整備手法でここに4点、防災機能を持たせる公園をつくるのであればここの4点のやり方がありました。これについてもう少し詳しく、国それから東京都、あるいは自治体の分担、先ほど口頭での御説明で、例えば想定される金額として当て込んでおっしゃっていましたけれども、金額を当て込まない状態での割合としての分担を改めて、これは後でまた資料要求になると思いますけれども、もうちょっと詳しく資料として出していただくことを後ほどお願いしようかなというふうに思っております。それは後ほどの問題なんですけれども、あともう一つ、これからさまざまな整備手法を、今は警大跡地の陳情ですけれども、警大跡地の陳情の中にもありますオープンスペースだとか、公園だとか、それからあと、緑を生かすということですけれども、これについてこの前の議会でどなたかの御質問に対して、区長が緑を生かしていくということを御答弁されていると思うんですけれども、その辺は御確認を再度したいんですけれども、いかがでしょうか。
久保田まちづくり課長
 もちろん生かせるものについては生かしていきたいというふうに考えております。
佐藤委員
 緑を生かす手法だとか、生かし方だとか、負担とあるいは効果の割合を考えていかなくちゃいけないということで、この前の予算案の中で、既に予算は可決しましたけれども、予算の中で中野駅周辺まちづくり計画の中で、中野駅周辺まちづくり事業の国庫補助要望にかかわる費用対効果の検討というふうに出ております。ここについて考えられる手法とかが今お考えになっているのであればお伺いいたします。
久保田まちづくり課長
 今、御指摘の件につきましては、例えば国庫補助事業をやる場合には採択というものが必要でございますので、それに当たって、その事業をやる効果がどのくらいかということを必ず事前に検証して、それをもとに採択に向けた申請をしなければいけませんので、例えば街路事業、市街地再開発事業とか、そういった都市計画事業をやる場合、また新しい制度でまちづくり交付金とか、そういったものを採用するに当たってそういった検討を必ずしていかないと採択はされないというようなことがございますので、そういった必要性があるために計上したものでございます。
佐藤委員
 さまざまな手法を検討すべきだと思います。財政効果の問題、実現度の問題、それから区民が望んでいるまちづくりが可能かどうか、満足度の問題ということがあると思います。それで今度3月30日で調査検討会というものは終わるわけですよね。しかし、それはあくまでも調査検討会であって、この前もこの委員会で言いましたけれども、たしか調査検討会で素案をつくる計画である、区報にもそう載りましたよね。だけれども、あれは調査検討会はあくまでも調査、いろいろな素材を出すものであって、何かをまとめる、いわゆる素案であってもまとめるというのは区の仕事じゃないかというふうに申し上げたと思うんです。調査検討会で素案をつくるんじゃなくて、区が、先ほど案とおっしゃったんですけれども、その後それを受けて今度は区が素案づくりで、素案に対してまた区民の意見を聞いていく。パブコメもしていく。さまざまな手法でできるだけたくさんの区民の方の意見を聞いていく。そしてまた案をつくって、また意見を聞いていく。その繰り返し、キャッチボールを何回かしていかなくちゃいけないと思っているんですけれども、その辺はどう御検討されたんでしょうか。
久保田まちづくり課長
 今回の調査検討委員会は、あくまでも調査の一環としてやっているものでございますので、調査検討委員会でまとめを行って、それを調査委託として最終的には報告、時間がないわけですけれども、いただいて、その呼び方が素案なのかどうかというようなこともございますけれども、あくまでそれを受け取って、区として区の案を策定するときに区民の方の御意見をいただくというようなことをやっていきたいというふうに思っております。
佐藤委員
 私は検討会での素案、その計画を委託したときの委託にもそのことが入っていたということで、ちょっとそれはおかしいなというふうに思っております。それをまた素案として調査検討会がまとめて出していくというのもちょっとおかしなやり方だなと思っております。あくまでもそれを受けて、いわゆる調査検討の結果、さまざまな手法、考え方を受けて、その後区として素案をつくっていく。それをまた再び区民の方に諮るという、何回ものキャッチボールが必要だと思っております。その後、この中間のまとめのところにも出されていたと思いますし、議論の中にもあったと思いますけれども、その後の場づくりということで、まちづくり協議会ということが提案されていたように思うんです。そのことについては現在どのような御検討の状態だったのか、調査検討委員会ではまちづくり協議会に対してどのような議論がされていたのか。それを受けとめて、今後どのような方向に行くのか。わかっているところで教えてください。
久保田まちづくり課長
 通常まちづくり協議会といいますと、そこの整備を行う地権者が中心となるわけでございまして、今回の4回目でどこまでそこを明らかにするかというところはまだ議論をしている最中でございますけれども、少なくとも開発をするような事業者が決まった段階で周辺の方、地元の方を含めてそういうまちづくり協議会をつくっていくということは多分やらなければいけないことだと思いますし、その前段のまだその事業者が決まらない段階でまちづくり協議会という、名称はいろいろありますけれども、そういった場づくりも必要ではないかと思っております。ちょっとまちづくり協議会という名はどうかなというような気はしますけれども、そういった議論をする場は必要だろうと思っております。
佐藤委員
 ぜひ事業者だけじゃなくて、区民のさまざまな参加を得ながら議論する場づくり、新たにつくっていただきたいと思います。
 先ほどどんな手法がといった中に、まちづくり交付金というお話が課長の方からありました。国土交通省のホームページにも載っていて、少し調べさせていただきました。先ほど池田委員がおっしゃった、国が新しい国づくり政策大綱というふうな考え方を示された、その流れをくんでいく中でのまちづくり交付金という新しい制度の創設ということで、来年度から始まる。まだ法改正はされていないので、4月1日からということで、細かなことはまだこれからということの全く新しいこれからのまちづくりの交付金のあり方ですけれども、そこの3点の基本の柱というのが地方の自主性を高める、縦割りじゃないんですよ、まちづくり全般に通じて今までできなかったことをどうぞやってくださいという趣旨と、それから住民主体でまちづくりを進めるべきであるという考え方、住民、NPO、企業との連携によるまちづくりを進める。その中にはそういう意味でのまちづくり協議会的な仕組みも入る。それがどうその地方自治体できちっとできているかどうかがまちづくり交付金が利用できる採択要件の重要な柱になるということもお伺いしてきました。
 それから事業評価というのも、事前評価だけじゃなくて、事後評価も含めて、市民の満足度を中心に据えた評価基準をということもこの考え方の中にはあるということで、返ってみますと、今度の中野駅周辺整備のところの成果指標ですね。中野の中で行政評価の手法をとって事業評価をしているわけですけれども、成果指標がただ進捗状況になってしまっているんですよね。そこのところはどうなのか。もし本当に満足度ということでいくと、住民の満足度をどこかではかっていくような形のものが必要であったと思うし、それからあと、例えばまちのにぎわいということをおっしゃっているのであれば、どれだけまちに来る人がそれによってふえるのか、あるいは住みよさということで言えば、住みよいということをどういうふうな指標ではかっていくのかということも必要じゃないかと思ったんですけれども、それはちょっと今の段階での私の調べたところでの考え方であって、ただ、これからの新しい制度なので、いろいろと考え方は変わってくると思いますけれども、そういうことに関しての御認識というか、現在の考え方をお伺いいたします。
久保田まちづくり課長
 これは行政評価の中でもいろいろ議論があったところでございまして、成果指標ということであれば、例えば駅の周辺ということでありますと、乗降客ですとか、商店街の例えば売り上げだとか、いろいろなものがあるかと思いますけれども、まだ計画もつくっている段階、この中でそういった成果指標を出すというのはまず難しいだろうというような中で、我々としては進捗状況というような成果指標といいますか、それに類する指標を出さざるを得なかったのかなと思っております。ただ、今後具体的な計画をつくって、事業ということを視野に入れた場合については、委員御指摘のような成果指標をしっかりわかる形でお示しをして、評価をいただくというようなことが必要だろうというふうに考えております。
佐藤委員
 国も理想とか理念は少しずつ市民、住民中心のあり方に変わってきているのかなと思うんですけれども、本当に何としてもまちづくり交付金が本当に実際に中野区に役立つものになるかというと、やはり財源の移譲がない。自治体に対して本当に必要なことを自由にやってくださいよといったって、なかなか必要なことを自由にやる財源そのものが本当にきちっと手当してくれているものかどうかは、まだまだ不十分なところがあるんじゃないかと思うんです。今までできなかった例えば先ほどもあった木を植樹していくというところですね、これすごくお金がかかります。例えば桜並木の整備をしていくということであれば、今までは使えなかった。いろいろな中でお金がなかったらできなかった。それがこれを使ったらできるとか、それから住民参加の手法でもってさまざまな住民活動でここに子育て支援施設をつくっていこうだとか、障害を持つ人たちの施設をつくっていこうだとか、住民の発案でさまざまなNPOの活動拠点をつくっていこうということに対しても使えていくだとか、それからタウンモビリティーの実験などにも使えていくだとか、さまざまな例示はされております。だからそういうところでの発展的にいろいろ周辺で使える可能性はあるのかなと思うんですけれども、ここにおいてもやはりまちづくりの基本というのは住民が主体である。そういったまちづくりの計画に対して国もさまざまな交付金の活用策を考えていこうという流れになっていくことは間違いないと思います。そういう意味で、住民が主体のまちづくりの場をどんなふうにつくっていくのかということは、大変さまざまな手法、財源をどこから得ていくのかを考えていく意味でもすごく重要な柱だと思うんですけれども、いかがでしょうか。
久保田まちづくり課長
 いろいろな財源対策といいますか、財源の確保、どういう形でいろいろな施設の整備を行っていくかということについては、一番重要なことだと思っておりますので、まちづくり交付金の制度も含めて研究をさらに深めたいと思っております。
佐藤委員
 後ほど諮っていただきたいんですけれども、資料として先ほど言いました公園整備手法のいろいろな財源の割合と、それからまちづくり交付金、これは4月からということで、4月になればある程度わかると思うので、その情報を資料として提供していただくということをお願いできればと思っておりますが、それは今ここで聞けばいいのか、後で休憩して聞くんでしょうか。どちらでしょうか。お任せしますが。
副委員長
 ただいま資料要求がありましたので、休憩をいたします。

(午後2時59分)

副委員長
 委員会を再開いたします。

(午後3時23分)

 休憩中に御確認したとおり、佐藤委員からの要求のありました資料を委員会として要求することに御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

副委員長
 御異議ありませんので、そのように決めさせていただきます。
 では、陳情の審査に戻りたいと思います。
飯島委員
 もう時間も大分かかっていますので、端的にお答えください。陳情主旨は1、2、3の三つに分かれております。中間のまとめがこの前出されて、フォーラムをおやりになったわけですけれども、そこにはこの主旨にあたかも沿うような表現もあり、同時によく見ると、そうじゃないのかなとかと思うところもあるわけです。主旨の1、この必要な広さというのがどういう判断なのか、もちろん議論はあるんでしょうが、防災公園をつくってくださいという主旨ですから、今この主旨はどう受けとめられているんですか。
久保田まちづくり課長
 現時点では防災公園そのものをつくるかどうかということでは考えておりませんけれども、防災性を持つ公園をつくっていきたいというふうに考えております。
飯島委員
 それは検討会がですか、それとも区がですか。
那須井まちづくり調整担当部長
 今の前に一つ、端的にということなので、余計なことになっちゃうかもわかりませんが、この理由の方に防災公園の関係ですけれども、原則1人2平米、都市部においては1平米ということなんですね。9万7,000人、つまりここの1の主旨は、全部を公園にしてほしいという主旨ともとれるんです。そういうことであれば、非常に今の可能性はかなり難しいというような内容なんです。それで、端的に答えますけれども、検討委員会で今検討している内容です。
飯島委員
 2番、既存の緑を生かした公園、これは公園、それからオープンスペースということで、広場という話になっていますね。これはどうですか。
那須井まちづくり調整担当部長
 緑というのは大切なものだというふうには思っていますけれども、やはりこのまちをどういうふうにつくっていくかという中で、既存の緑すべてを生かすとか、そういったことはかなり現実性がないんだろうと思っています。緑豊かなまちにしていきたいと思っていますけれども。
飯島委員
 どこにもすべてとか書いていないんですけれども、それはそれでいいです。
 3番目、「計画策定に当たっては」、この計画策定というのは多分中野区の計画なんだろうと思うんです。何も書いていないから何とも言えないんですけれども、「市民参加による継続的な議論の場をつくってください」。継続的とか、これはどのくらいを継続的というのかわかりませんが、こういう議論の場、こういう条件的にいろいろついているんですが、とりあえず中核的な目標である議論の場をつくるということについては、中野区の計画をつくる際のね、これはどうお考えですか。
久保田まちづくり課長
 基本的には、継続的かどうかと、その継続的な期間はどうかということはちょっと議論の部分ですけれども、議論の場をつくっていきたいとは考えております。
飯島委員
 それで、今どっちかというと、お答えになる理事者の方も検討委員会の検討なのか、区の検討なのか、これは非常に立て分けが難しくて混乱しているような気がするんです。それで、部長が言ったもろもろのことはちょっと後で聞きますけれども、取りまとめを3月30日に、これは検討委員会の調査報告書の取りまとめですよね。これを3月30日におやりになる。そういうことでよろしいですか。
久保田まちづくり課長
 調査検討委員会としてのまとめでございまして、調査報告書はもちろん受託先であります財団法人新都市建設公社からいただくことになります。
飯島委員
 つまり3月30日には検討委員会としての意見の集約、最終的な。それでさらに委託事業として報告書をもらうのは、またこれをもちろんベースにして報告書が上がってくると、こういうことですね。それが上がってきて、その報告書をベースにして中野区としてはこの警大跡地を含めて駅周辺の整備についての素案をつくる、それとも案をつくる、どっちなんですか。要するに、前に出ていたやつというのはさまざまな表現を皆さんがしているので、どんどんひとり歩きして、一体何が正しいものなのかよくわからなくなっている。取りまとめをする、これは意見の取りまとめですね。そして、調査報告書が出てくる。これは公団から出てくる。それを受けて区が改めておつくりになるのは素案なんですか、計画なんですか、どっちなんですか。
久保田まちづくり課長
 計画案というふうに考えています。
飯島委員
 ところがいただいているペーパーには、前に素案とありました。この素案というのはどうなるんですか。
久保田まちづくり課長
 基本的にはその調査委託で出されたものについて、現段階ではですけれども、そういうふうな素案という形でとらえていきたいと思っています。
飯島委員
 だからこの辺で多分議論が分かれてくるんだと思うんです。つまり調査委託ですから、素案取りまとめの委託とか、そういうことじゃないわけでしょう。だけれども、それは区としては、区が案をつくる際のいわゆる普通の報告書というよりは、たたき台のようなそういう意味での素案と、こうおっしゃっているのか。素案が、素がとれて案になって、案がとれて計画になるというね。よく行政でもつくる素案てあるじゃないですか。だけれども、これは行政機関じゃありませんからね、上げてくるのは、あくまでも。そうすると、この素案とおっしゃっている意味はどういう位置付けのものなんですか。
久保田まちづくり課長
 区の計画のもとになるたたき台ということでございます。
飯島委員
 だからそういうことをちゃんと概念定義しておかないと、どんどん一人歩きしますよ。あたかも物ができちゃっているようなね、私なんか私が知らない計画がどこかにあるのかしらと思うぐらいの議論をされているけれども、その素案の中で取り上げられるものは、この中間のまとめでいろいろ書いてありましたね。そういう意味では、この中間まとめでは、例えば緑あふれ、環境共生に配慮したまちの形成とか、公園と空地からなるオープンスペースの確保とか、これがいわゆる跡地にかかわる部分の中心的な表現ですね。それから駅の周辺でもいろいろなことが書いてあります。こういうことについて、たたき台になる部分については多少のさらに踏み込んだ、公園と空地からなるオープンスペースの確保といったって、都市の広場って何だとなりますよね。そこにはだけれども、一番最初に仕事を委託するときに、防災拠点という考え方で、この辺のこともそういう視点からも検討してくださいというお話もあったんだけれども、そんな言葉はどこにももうこれにはないんですね。防災という言葉が出てくるのはブロードウェイ・サンモール地区だけだったりするので、ですから、この中間のまとめは中間のまとめですから、最終報告書の中の素案として示されるものについてはより具体的な表現がされてくる、この中間のまとめに沿ってね。そういうことが示されたものとして素案があるんだと。つまりいろいろ皆さん議論されているんだけれども、ここまででは一種の概念的な話ですよ。実際にここの中にリアリティーのある実現可能性を持った案としては、こういうものが一つのものとして示されると。素案なんだからね、そういうことなんでしょう、きっと。要するにもう架空のアイデアを示したって意味がないわけですから、そういう検討の中で出てきたリアリティーを持ったそういう計画の一端が示される。その中には例えばオープンスペースのあり方、あるいはオープンスペースの確保の仕方、それぞれについてもある程度踏み込んだ記述がされてくる。そういうことを踏まえないとなかなか必要な広さというのはどういうところなんだとか、あるいは緑を生かすというのはどういうことなのかということがなかなか判断ができないなと私なんかは思うんですけれども、そういうものとして素案が出てくる。こういう理解でいいですか。
久保田まちづくり課長
 例えばオープンスペースについても、どのくらいの規模をどういう形で確保していくかというようなところまで、素案といいますか、取りまとめの中では出していかないと議論ができないだろうということで、今その準備をしているところでございます。
飯島委員
 それから建物、考え方の中でいろいろおっしゃっているんだけれども、それは質疑のやりとりだからいいんですよ、それはお考えを示していただいても。ところがあたかも既存のね、もう既にある程度でき上がった計画に基づいて御答弁されているような気がするんだけれども、物を考えるのはこれからなんでしょう。それは聞かれて何も答えられないと困るなというものはあるかもしれませんけれども、しかし、検討はこれからするものなんですよ。もう既に予断をもって物事を決めちゃっているかのごときやりとりはいかがなものかなと。これはいいです、要望ですから、それでやめておきます。
 それで、今伺った範囲では、区は素案を受けて区の計画案をつくる。もちろん委託調査を出して上がってくるものですから、それと全く正反対のものなんて考えるということは考えられないなという議論ではわかります。それはベースにしながら考える。しかし、十分区としてのその調査最終報告書、つまりいわゆる素案、皆さんがおっしゃるね、それに100%拘束されるものでもない。当然、区として独自の視点やあるいは区民の皆さんの意見や、議会のさまざまな要望やあるいは質疑やということを踏まえながら区案を策定していく。これは一体いつになるんですか。
久保田まちづくり課長
 これは4月以降、来年度に入って議論の場も設定しながらつくっていきたいと思っておりますけれども、できるだけ早い時期に方向性は固めたいと思っております。
飯島委員
 私がこんなことを言うと、また予断をもって受けとめられると困るんですけれども、そうすると、計画案づくりのための大綱ね、方針を示す大綱、この警大跡地及び中野駅周辺のまちづくりにかかわる計画策定大綱みたいなものを早い時期に示して、そしておおよその区側の考え方を示そうと、こういうお考えなんですか。
久保田まちづくり課長
 具体的にどういうふうにやっていくかというのは、これからまたまだもう少し考えさせていただきたいんですけれども、今のそういう大綱を出してというようなことも参考にさせていただきたいと思います。
飯島委員
 なるべく早い時期に出したいと言っているのに、まだそういうのも検討していないというんじゃ、いつ早く出せるのかわからないじゃないですか。ぜひそういうことをきちっと対応方として示しておくことが議論をされる、あるいはいろいろな御意見を言う区民の皆さんにとっても大事なことなんです。ぜひそういうお考えをきちっと示していただきたい。
 それで、広域避難場所にかかわる平米数の確保の問題。これは私がかつて防災関係の特別委員会があって、阪神淡路大震災を受けてつくられたやつでしたが、その中でこういう避難場所の広さ面の機能については当時、私のうろ覚えの記憶ですから何とも言えませんが、単にオープンスペースとして1平米じゃなかったんですね、そのときは。堅固な耐火、もちろん耐震の建物のそういうスペースも計算に入れて1平米だったんですというふうに伺ったんです。だから物が全く何もないところで、1万人なら1万平米を確保するというよりは、広場が5,000平米あって、建物が5,000平米あって、それで1万なんですなんていう、そういう御答弁やら説明やらを受けた記憶もあるんです。その後この避難場所の確保という意味で言うと、広域避難場所で人的な収容人数にかかわって平米数を割り出すときは、全くのオープンスペースで1平米という考え方になったんですか。それとも僕がそのとき聞いた話はだまされていたのかな。
久保田まちづくり課長
 基本的には建物がないところでございます。もちろんその中で例えば駐車場とか、阻害されるものについては除外しなければなりませんし、樹木等があったり、池があったりする。そういった場所は除いて1人1平米を確保するような空地が必要だということです。
飯島委員
 そうすると、基本的にはオープンスペースというか、全く何もないところで1平米計算なんですか。
久保田まちづくり課長
 ちょっと足りなかったんですけれども、もちろん建物の敷地でそういったところ、公園も含めてですけれども、公園ですとか、幹線道路じゃない道路、それから建物の敷地で阻害要因がないような空間について、1人1平米を確保していくというようなところです。
飯島委員
 基本的に考えたら、広域避難場所の指定はされていますよね。それで何人という対象人数があるわけでしょう。そうしたら、どうしたって、この1人1平米の原則を満たすようなそういう努力はしなきゃならないということになるんじゃないですか。そのための最も有効でコストパフォーマンスにすぐれる手法を考えるということになるんじゃないの。だけれども、それはどこでやるのかという問題。皆さんはもう少し広いスパンで、広いエリアで物を考えようとしているのかもしれない。どうも答弁を聞いていると、この駅周辺のさまざまなことの中でそれを考えたい。それはさまざまなことの中で考えたいなんていまだかつて言っていませんでしたからね。警大の跡地の中でなのか、一体的に囲ってみればこうなるから、こうなのかとか、そういうことが素案というものの中に示されてこなければ、だれもそういう防災機能を十分満たす云々という計画の評価判断はできないわけです。その辺はどうなの。
久保田まちづくり課長
 現在指定されているところは22.1ヘクタールございまして、跡地だけではなくて、駅前の広場、それから道路、区役所、サンプラザ、それからもちろん民間のマンションとか、中央中学校とか、体育館とか、そういったところになっておりますので、この素案の中でもそういったことをちゃんと示して、その中で跡地だけではなくて、そういったところも含めてこの9万8,000人を収容できるような空間をつくっていくということを示していきたいと思います。
飯島委員
 そうおっしゃれば、そうそごがある話じゃないんです。そういうこともきちっと。アカウンタビリティーというのは格好いいものじゃないんですから。それは自分が承知しているだけじゃだめなんです。区民の皆さんにきちっとそういうことをお伝えしていく。そうすれば、ああ、そういう範囲の中の指定なんだなと。それをわかった上での議論かどうかということでは全然違ってくるじゃないですか。ぜひそれはこれからのことも含めて、この取りまとめの素案なんかが出てくる過程やなんかについてもよくそれは配慮をしていただきたい。これは要望ですから、結構です。
 それで、時間もこんな時間ですから、最後に伺っておきますが、大綱を示すようなことも一つの手法としてお考えになっていただけるということであれば大変ありがたいと思いますが、それを示すタイミングやら何やらもろもろお考えになっていただくこと。それから、皆さんのこの要望もどういうことなのかというのをきちっとお伺いしながら、僕もこれだけではわからないことがいっぱいあるわけですから、よく対話の場もお考えになった方がいいと思います。それから、しかし一方で行政の責任も明確に果たさなければならないことは、これは事実です。だからその両方をきちっとクリアしていく。そういう体制をぜひこれから区の案を作成するというその過程の中でやっていただきたい。
 今までは調査委託をしているわけですから、それは調査委託をされた機関がきちっとしなければならない。そこの仕事の話ですよ。もちろん区民会議みたいなことで事務局的に皆さんもそれはメンバーとして入っているかもしれないけれども、しかしそれはそれで、あくまでも委託した仕事なんですから、120%ぐらいの能力を生かしてもらって、予算以上の仕事をしてもらうというのは当たり前ですからね。だけれども、今度は皆さんが中野区の案をつくる。そのときの議論の場のセッティング、あるいは情報の提供の仕方、アカウンタビリティー、説明責任の果たし方を十分果たしていただきたい。そうじゃないと、どこかで何か物があたかも固定的になっているがごとき議論はやはり不毛ですから、一緒にいろいろなことを考えてつくっていこうとするならば、ぜひそういう姿勢で取り組んでいただきたいと思います。どうですか、部長。
那須井まちづくり調整担当部長
 御指摘のとおりだと思っております。私どもこの調査委託の中で、素案という言葉が適切かどうかわからない。素案をつくるということでこの調査委託をやっていることもまた事実でございます。そういったものをもとに、それを区としてしっかり、大綱という名にするかどうかは別ですけれども、大綱というようなものにし、区民に諮っていきたい。区民との対話集会にも臨み、それからまた我々としてもいろいろの説明の場、アカウンタビリティーという言葉がございましたけれども、そういったものをきちんと果たしながら、このまちをつくっていきたいというように考えております。
佐伯委員
 私たちはこの問題に関して一番重要なことは財源論だと思います。そういった中で、今、陳情者の皆さんは区の負担が、メンテナンスの問題は別として、ほとんどなくてもできる手法があるんだというふうに御主張なさっている。ちょっと課長の答弁の中が歯切れが悪いんです。国庫補助、これも認められないと思う。思っているのは課長だけなのか。そうなのか、実際に無理なのか。それを具体的にこれこれこうだからこれは認められないんだとか説明がないと、やはり陳情者の皆さんが言われるように、そういう手法を使えばできる可能性もあるのかなと、これは考えて当然だと思うんですけれども、何で無理なのか。何で国庫補助がだめなのか。こういったあたり具体的に御説明いただきたいと思いますけれども。
久保田まちづくり課長
 これは平和の森ですとかの事例でも、実際は補助対象にならなかった部分が多かったというようなことで、3分の1の補助はもらっておりますけれども、全体を見ますと、3分の1までの国庫補助が出ないというのが現実でございます。もちろんそこまでもらえたものもあるのかもしれませんけれども、東京都の枠、国庫補助の枠からすると、同じような公園がある年に集中したりしますと、3分の1までもらえない場合が多いんだというようなことを聞いております。あとは都市計画交付金についても、23区の枠の中で配分をされたりしますので、なかなか満額制度で決められたものまでいただけないというような事例が多いということでございます。
佐伯委員
 場合が多いんだとか、そういう事例があるんだとかということではなくて、具体的にこの警大跡地の問題について、財務省とか東京都とかと折衝はされたんですか。
那須井まちづくり調整担当部長
 ただいま歯切れが悪いというお言葉もありましたけれども、区の今までの公園整備の実例を見ても、区の負担なくして整備ができたなんていうことはあり得ない。しかもランニングコスト、メンテナンスにかかる管理費用も含めれば、かなり大きな費用負担を区はしなきゃならない。特に管理というのは、未来永劫に管理していかなきゃいけないわけです。そういったことで、これだけでも相当な負担になっていくわけでございます。だからそういったところをはっきり御認識の上、いろいろ区民の皆さんも対応していただけないと、これは大きく方向を誤る。区の財政事情は今非常に厳しいです。そういった中で何とか開発者負担で、区の負担が過大にならないように努力を重ねているわけです。特にこの警大跡地の周辺は既成市街地でございます。そういったところには今後何らかの、単なる開発者負担でまちができるとは思えません。そういったところの区の負担というものが将来出てくる可能性はあるわけでございまして、そういったこと全体を見ながらこのまちづくりに取り組んでいきたいというふうに思っております。
佐伯委員
 やはりこれは実際に4月以降計画案をつくって、計画をつくっていくために共通の指針を持つということが一番大事だと思います。一方で金がなくてもできるんだと。一方で金がないからできないんだと。これをやっていったら、どこまで行ったって平行線だし、歩み寄りなんかありませんから、そういったあたりを陳情者の皆さんが納得できるような説明がもしできれば、それはそれで仕方がないなと思いますし、あともう一方、区の考えとして、開発者負担、区が金がないから開発者負担なんだという考えなのか。この開発者負担という手法で望ましいまちができるんだと。どちらなんでしょう。金がないから開発者負担にしちゃうんですか。
那須井まちづくり調整担当部長
 これはまちづくりをしていくに当たって、金がないからまちづくりはできないという理論は本来おかしな理論でございます。これだけの広大な土地に現在公共施設が何もないわけです。道路もなければ、それから公園もない。そういったところに進出してきて、ここで営業活動をやる。それは区民のためにもなるわけですけれども、そういったところで受益を受ける人たちが当然そういった今ない公共施設というものを負担をしていただくというのは、これは本来あるべき姿だと思っております。
若林委員
 特別委員会というのは継続的に物事をやっていかなければいけないんだと私は思っているんです。大変この委員会も長くやっているわけですが、きょうお聞きしていて、各委員の質問と理事者の答弁がかなりかみ合わない。こういうふうに思いました。これも当然だと思うんです。跡地問題で陳情が出てきているし、理事者の方は駅周辺まちづくりで物を考え、検討委員会からの報告を受けながら答弁をしているからだと思っております。そこで、継続という意味で一つ質問します。過去に、現在もやっているんだろうと思いますけれども、国や東京都や中野区、杉並区、連絡会というのは現在もあるんですか。どうですか。
久保田まちづくり課長
 現在はその調査検討委員会の中に財務省、それから東京都も加わってやっております。また、行政レベルでの会議も幹事会といいますか、専門部会という形でやっているところでございます。
若林委員
 今までそういうところに御提案すべき問題があったわけですよ。例えば要望として、地元自治体が跡地問題でつくってくれと、こういうことがあったはずなんです。跡地をどうつくっていくのかと。やはり地元自治体中野区がつくってくれという向こう側の提案があっただろうと思うんです。今はそういうものはないんですか。
久保田まちづくり課長
 基本的には地主である財務省からは、地元の自治体がまちづくりの計画をつくって、それに基づいて処分を行うという考え方には変わりはございません。
若林委員
 そうなると、過去に論議したものもあるわけだ、資料が。それでも今は過去に論議した資料というものはもう全然参考にしていないんですか。どうですか。
久保田まちづくり課長
 もちろん調査検討の中でそういったものも参考にして、使えるものは使っていくということが、今までかけた費用もありますので、そういったスタンスでやっております。
若林委員
 そうなりますと、先ほど計画案がこれから出るんだと、出すんだという話がありました。しかし、この3月30日の検討委員会の案の中にはそのようなものはないんですか。どうですか。
久保田まちづくり課長
 過去の調査ですとか、検討のエッセンスといいますか、使えるものについてはその中でまとめていきたいと思っております。
若林委員
 なるべくこの問題を、今申し上げている課題を早く出さないと、区民の皆さんもあるいは議員の皆さんも、質問をするのになかなかそちらとかみ合わないんです。だから恐らく先ほど課長は16年度中というようにお聞きしたような気がしますけれども、その辺どうですか。
久保田まちづくり課長
 16年度中には区の案としてまとめていきたいと思っています。
若林委員
 じゃあ、連絡会の方はそれでもういいということになっているんですか。どうですか。
久保田まちづくり課長
 もちろん具体的に処分ということになれば、違った形で連絡体制をとっていきたいと思っております。
若林委員
 移転するまでは地元自治体が何をつくるか、何をやるか、計画案、これがあるんですけれども、移転してからはかなりはっきりつくってくれという要望があったはずなんです。ですから、その辺がおくれていると言えばおくれているのかもしれないし、今回のようにまちづくり検討委員会という一つのものができて、そこにある程度お任せをして意見を聞くと。昔も多くの区民の皆さんに入っていただいて跡地問題を検討してきたはずなんです。ですから、かなり進んでもいいんではないかなと私は思っているんです。少しおくれているんじゃないかな。
久保田まちづくり課長
 さまざまな御意見がありますので、鋭意努力してまとめていきたいと思っております。
若林委員
 各委員が質問するにも、かみ合うような方法を一日も早くつくって、それで区民の皆さんも、ああ、こういう形になるのかというものが一日も早く示されるように、ひとつ御努力をしていただきたい。要望。
佐野委員
 今の件は私が前から言っていますけれども、非常に大切ですよ。スケジュール、これからの進め方。特に私前回のときも確認させていただきましたが、もう1回ちょっと確認させてください。そこに行き違いがあるといけないと思います。今言ったように、今月30日にその調査委員会の素案か案かわかりませんけれども、そういったものが出てくるということでしたよね。それを踏まえて、たしか前回のときに私確認させていただきましたけれども、ことしの8月に中野周辺まちづくり計画策定案なるもの、策定案と呼ぶかどうかわかりませんけれども、中野区はそれにまとめをつけて、中野区としてのたたき台として出してくる。その理由は二つあったと思います。一つは、まず基本構想が8月にある程度中野区として出てくるだろうと。そういったことをリンクしながらこの問題も考えていかなければならないからやる必要があるということで、8月ということであった。もう一つは、やはり早くそういった今若林委員がおっしゃったようなことでたたき台を出す必要があると。そういうことでまたそこの論議を深めていきたい。そしてまた、区民の皆さんにもそういった意見を聞いて、あわせながらやっていきたい。
 ここが一番肝心なことなんですけれども、1月26日のこの委員会で部長発言の中で、そういったものを踏まえながら、来年、2005年の3月までに方向性としては決めていきたい。私自身はおしりのない計画というのは全く無意味なわけで、ある程度計画に沿ってこういったものを論議しなくてはならないのではないかという質問に対して、1月26日の部長発言の中で、来年3月までに方向性として区として決めていきたいという発言があったと思うので、議事録を確認してもらえばわかると思いますけれども、そういったことでよろしいのかどうか。もう1回ちょっと念を押させていただきます。
那須井まちづくり調整担当部長
 御指摘のように、それは計画でございますから、多少の前後はございますけれども、そういった方向で、先ほど申し上げましたように、素案という、これもまた繰り返しですけれども、名前がよかったどうかとは別として、3月30日までにその素案ができると。それは素案というのは、公社が受託してつくったものであると。それを受けて、その調査の中でもまとめにふさわしいものをつくり、それを一種の大綱みたいな形に整理をし、それで先ほど申し上げましたように、きちんと区民に諮っていくということで、8月と申し上げましたけれども、8月ぐらいまでには大きな方針は決めていきたいということでございまして、その来年度、2005年の3月までには一つ私ども公園やオープンスペースをとるために基本的な地区計画という都市計画で一定の規制、誘導をしていくわけですけれども、そういったものがきちんと計画決定の運びになるようにしていきたい。3月ぴたりということじゃないかもわかりません。多少何カ月かの前後はあると思いますけれども、そういった方向で推し進めていきたいと思っております。
来住委員
 まとめ方については、先ほど池田委員からも言わせていただきましたが、いずれにしても拙速なまとめをすべきじゃないというのが基本的な私たちの考えです。それで、中間のまとめのときにも繰り返し私の方で指摘をさせていただいたんですが、今回の3月30日の素案の調査検討委員会、そこで出される、調査検討委員会に出されるその素案ですね、私は繰り返し言っているのは、調査検討委員会の少なくとも素案の案を示して、そこで調査検討委員会の皆さんの議論、そしてさらにいろいろな意見もあるでしょうから、それをいただいて素案とすべきだと。最終のまとめの時期の問題は早過ぎるということを前提にしながらも、少なくともそういう調査検討委員会でのまとめということであればそうすべきだということを繰り返し言ってきていますけれども、それについては、素案そのものを30日にその場で示して調査検討委員会のものとするということで進んでいるということですか。
那須井まちづくり調整担当部長
 これも繰り返し御質問を受けて、繰り返しお答えをしているわけでございますけれども、3月30日に素案をその検討委員会としてまとめるということでございます。
来住委員
 検討委員の方には事前の配付もない。その場での配付ということですか。
那須井まちづくり調整担当部長
 この内容については以前からそういった事前に欲しいという御指摘もございました。確かに御指摘もそのとおりかと思いますけれども、これはいろいろこういった案を公社として出すからには、いろいろな調整ごとをしていまして、かなり日程的にそういう調整を最後までしているということもあります。そういうこともございますけれども、私どもとしてはその検討委員会の中でパワーポイントを使ってきちんと御説明をし、委員の皆様に御理解をいただき、検討を進めているところでございます。そういったことで、私どもできれば事前にという御要望におこたえをしたい。なるべくそういうことにこたえているわけです。1回目はそういうことはなかったですけれどもね。2回目、3回目と、そういうことでこたえているわけですけれども、それは1週間も2週間もという前に調整ができるものではないわけでございます。
来住委員
 だから言っているでしょう。時間がない、ぎりぎりでやっているからそういうことになっているんだと。部長がおっしゃるとおりじゃないですか。だから急いで今おしりだけ決めて、素案をつくろうとしているからこそ、そういう矛盾が起きているわけです。だから調査検討委員会の進め方についても問題を指摘してきたわけです。繰り返しそういう乱暴なやり方での素案の発表というのはすべきじゃないということを申し上げておきます。
 陳情の主旨のところの2について、ちょっと二、三お伺いしておきたいんですが、ここでは既存の緑を生かした公園にしてくださいというものになっております。そこで跡地に今既存樹木として残っている樹木、これは昨年11月に都市計画決定されたF字の道路についての樹木の調査を出していただきました。それに引き続いて今現在の跡地に残されている樹木の財務省の調査の資料をいただきました。確認ですが、F字道路で道路がつくられることによって、桜、ヒマラヤスギ、メタセコイヤなどの樹木が80数本がその影響を受けるということになってしまうんですけれども、今現在の財務省の資料ということになってしまうと思うんですが、残されている樹木は何本ということで確認できますか。
久保田まちづくり課長
 前に御提供いたしました資料のとおりでございます。
来住委員
 そうしますと、1,180本ということで、それは既存樹木として残っているということでよろしいということですね。
久保田まちづくり課長
 もちろんこの中で大分老朽化といいますか、衰えを見せているようなものもありますので、実際はこの本数が100%かどうかというのは自信がございません。この調査時点もちょっと前の話ですので、若干違うかと思いますけれども、おおむねこのとおりかなと思います。
来住委員
 そういう生きたものですから、そういう状況は幾つかあると思いますけれども、基本的には1,180本ということで確認をさせていただきました。
 そこで防災に寄与するといいますか、そういう公園ということが1の方では主旨で言われています。しかし、2の方では既存の緑を生かした公園という点でも、その主旨の中にはいろいろな意味が込められているんではないかというふうに私は思うわけですが、防災効果、いわゆる公園や緑地が果たす効果ですね、防災効果とあわせてどういう効果を区としてはその公園や緑地に対して認識をされているんでしょうか。
久保田まちづくり課長
 今御指摘のように、防災といった意味はございますけれども、そのほか憩いですとか、もちろんにぎわい、周辺の建物と一体となって広場のような使われ方をして、そういうにぎわいの一つになるというふうに考えております。
来住委員
 非常に抽象的で。今いろいろなところで研究もされていますし、心理的効果、それから環境保全の効果、もちろん防災効果ですね。それから利用することによる教育的な効果。本当に広い緑地が、公園が持つ区民、住民に対する効果というのはもう広く認識されているところです。そういう点を陳情の理由にもございますように、中野区みどりの基本計画、これは01年の3月ですね。この基本計画をつくりました。ここでの緑についての基本的な区の姿勢というのはどういうものでしょうか。
寺部環境部長
 既存の緑が減っていく中で、緑の保全と創出、これを基本的な考え方にしている計画でございます。
来住委員
 前文といいますか、区長の最初のところで、全部読み上げるわけにはいきませんけれども、緑豊かな空間は都市に住む私たちにとって憩いの場となり、四季の変化の中で自然と触れ合える生活を実現するために欠くことのできないものとなっています。また、災害時には避難場所になるとともに、火災の延焼防止など、安全性の確保にも大切な働きをしています。さらに大気の浄化やヒートアイランド現象の緩和などさまざまな機能を持っていますということでとらえているわけですね。こういう基本計画のもとになっているのが私は中野区のみどりの保護と育成に関する条例だろうと思うんですが、この中で区長の責務というようなことを明確にしていますけれども、どういう責務を区長は負っているんでしょうか。
金野区長室長
 ちょっと条例本文どおりの表現ができないかもしれませんが、緑の保護、育成、あるいは保全という責務を負っているというように承知しております。
来住委員
 この条例も、まず目的がはっきりうたわれていまして、中野区の緑の保護と育成に関し必要な事項を定めると。もちろんですね。区民及び事業者が一体となって緑化を推進し、もって区民の健康で安全かつ快適な生活環境を確保することを目的にしています。さらに区長の責務として、区長は緑の保護と育成に関する施策を積極的に推進しなければならないというふうにして、さらに緑の保護と育成に関する区民の提案及び意見を尊重し、適切な措置を講じなければならないというのが区長の責務としてうたわれています。
 そこで、もう一つ関連して伺いますが、陳情の中でも当然この防災という面と、そして先ほど私は、基本計画の中で大気の浄化やヒートアイランドの現象、それへの寄与といいますか、この点で公園の持つ意味、緑地の持つ役割、これについてはどういう認識をされていますか。具体的に言えば、ヒートアイランド現象の今現状についての認識でも結構です。伺いたいと思います。
金野区長室長
 地球温暖化あるいはヒートアイランド現象、都市にとってはヒートアイランド現象という形であらわれるわけですが、そういったものについて、緑地、それから水面、あるいはさまざまな市街地の中にある緑、そういったものは大きなそういったヒートアイランド現象を緩和し、予防するという効果を持っているというふうに承知しております。
来住委員
 それだけにその既存の樹木をどう活用し、生かしていくかということがその面からも極めて大事になっていると思うんです。新宿御苑を中心にして調査や検討がされております。これは大学の教授などが中心になってやられたものです。01年7月に報告されていますけれども、ここでは御存じのとおり、この100年間で平均気温が3度以上上がったというふうに言われていますし、そういう中で特に新宿のあの御苑も線路に面し、しかも都心の新宿の極めて中心にあるわけです。そういう御苑の緑や芝生や土が果たしている役割というのは、ここでは詳しく御紹介できませんが、周辺との表面温度の差は約7度から8度ともなるというふうに調査をまとめられているんです。そういう点でも防災面に限らず、環境面での既存樹木、公園の果たす役割というのは極めて明瞭です。したがって、先ほどの質疑の中で、既存の緑を生かしていくということについては理事者の方も認めていらっしゃるわけですから、今後特にこの3月30日に出てくる素案の中に、この既存樹木にかかわるそういう残すという点での方向性というのは議論をされてきたと思うんですけれども、どういう位置付けがまずその検討委員会の中でされてきたのか、反映されていくのか。それについて伺っておきます。
久保田まちづくり課長
 検討委員会の中で中間のまとめの中でやはり既存の樹木をできるだけ残すというようなことも議論をして、資料の中にも入れておりますので、基本的にはそういった考え方は同じであろうというふうに思っております。
那須井まちづくり調整担当部長
 ちょっと補足させていただきますけれども、区長は環境、緑とかという責務と申し上げましたけれども、もちろんそのとおりだと、そういった責務はあろうかと思いますけれども、区長には片やにぎわいの機能だとか、そういったものに対する責務もあるわけです。それで、私どもこの調査検討委員会では、環境とにぎわいの調和ということをサブタイトルにして検討を進めているわけでございまして、その辺も御了解をいただきたいと思います。

〔「にぎわい責務の根拠条例」と呼ぶ者あり〕

那須井まちづくり調整担当部長
 根拠条例ですか。すべてが根拠に条例があるわけじゃありませんよ、区長の責務は。まちづくりのマスタープランだとか、そういった都市計画で挙げたものの中にきちんとにぎわいを掲げているわけですから。条例に相当するものですね、それは。ということで、環境とにぎわいの調和ということを挙げているわけで、そういうことで進めていこうと思っているわけです。
 それと、時間的にかなりない部分があると言いましたけれども、それを拙速であるというふうに取り違えられては、私の答弁はちょっと表現が悪かったかもわかりませんけれども、それはそういった流れの中で、私ども一刻も早くこの警大跡地を区民の皆様に利用してもらいたいという中でやることをきちんと進めているわけでございます。そういった中でいろいろな調整をしているという状況をお話ししたわけで、私ども拙速にこの検討を進めているわけではございません。一定の早く利用していただかなければいけないという中で努力をしているわけでございます。
来住委員
 区として樹木を残していく、緑を生かしていくというのは足場が必要なわけです。何をもって区がそのことを求めていくかといったら、この先ほど紹介した中野区みどりの保護と育成に関する条例、ここに目的と区長の責任も明確になっているわけです。これをもって、もちろん防災面からも。先ほど五つ紹介しました。そういう側面を持つ緑と公園、しかも既存樹木が千数十本超えてある中、これをどう生かしていくかは、この条例に基づく区長の責任としてきちんと行うべきだということを言っているわけです。そのことも否定されますか。
那須井まちづくり調整担当部長
 今先ほどは、区長は環境だとか緑だとかという、そういうことについて責務を負っていないというふうに申し上げたつもりはございません。
副委員長
 よろしいでしょうか。
 他に御質疑がなければ、取り扱いを協議いたしますが。
 委員会を休憩いたします。

(午後4時14分)

副委員長
 委員会を再開いたします。

(午後4時17分)

 休憩中に御協議いただきまして、御意見が分かれておりますので、まず継続から諮りたいと思います。継続することに賛成の方、挙手お願いいたします。

〔賛成者挙手〕

副委員長
 挙手多数、よって本件陳情は継続審査と決します。
 以上で第14号陳情、警察大学校等跡地の立地を生かした防災公園についての審査を終了いたします。
 次に、第16号陳情、中野駅北口広場の存続についてを議題に供します。
 新規付託ですので、書記に朗読させます。
書記

〔陳情文書表朗読〕

副委員長
 ただいまの陳情の関連の陳情者、お見えでいらっしゃいますよね。どうでしょうか。陳情者からの補足説明がございます。どうでしょうか、皆さん、許可してよろしいでしょうか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

副委員長
 委員会を暫時休憩いたします。

(午後4時22分)

副委員長
 委員会を再開いたします。

(午後4時27分)

 陳情者の方から補足資料の配付の希望があるんですけれども、よろしいでしょうか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

副委員長
 では、許可することにしたいと思います。
 委員会を休憩いたします。

(午後4時27分)

副委員長
 委員会を再開いたします。

(午後4時38分)

 何か理事者に質疑はございますか。
若林委員
 さっきは本間さんからも話があったんですが、あの広場は国の所有地であって、そして、それを中野区がお借りして、中野区が管理しているんじゃない、中野区はお借りして管理している、こういうことになっている。それで、さっきも説明があったように、国は道路用地としてあそこを幅広く北口をやるべきだと、こういう考え方なんです。それで何年ぐらい前になるかちょっと忘れましたけれども、国は駐輪場なんかにしておくならば返せと、こういうことを強く中野区は言われていると思うんですが、どうですか。
金野区長室長
 私の方で聞き及んでおります限りでは、当初、あの駐輪場は適当でないというようなお話もあったというふうに聞いておりますが、その後放置自転車対策の進展等に伴い、現在では駐輪場として使うことは差し支えないというふうに、国も現状を認めていただいているというふうに承知しております。
若林委員
 それじゃよかったですね。少しの空き地だけれども、幾らかできるからな。私も25年ぐらい使っているんですよ、あそこを。だから皆さんの会とたまには顔を合わせていろいろ話をしたこともある。そこで、また理事者に聞きます。あそこは公園ではないから、使用届というものはしなくてもいいんですか。どうですか。
久保田まちづくり課長
 所管は道路課の方で管理をしてございますけれども、その管理に関する基準はございます。一般的には禁止行為を掲げておりまして、例外措置として支障がないと認めたものについては開催することができるというようなことで、利用の申請等を受け付けているというような状況でございます。
若林委員
 利用した方々にお聞きしてみると、ほとんど届け出をしていない、正直言って。夜なんかはいいやと私も思いますけれどもね。ほとんど届け出をしたグループというのはない。元気ですねというので、私も聞きにいくんですけれども、どう、ここ、ちゃんと利用するに許可もらっているかいと、こう聞くと、ほとんどない。その辺はどうですか。
久保田まちづくり課長
 いろいろ年度別にその利用の受付簿には記載されておりますけれども、これ以外のことはどうかということについては、ちょっと私としては判断できません。ちょっとわからないというところでございます。
若林委員
 担当が道路課だから、質問する方が悪いんだから、その辺は私が失礼だなと思いますけれども、使えるペースがあれば、さっき説明があったように、大変多くの方々が使っているから、きちんと届け出をして、そして使っていただけるようなことを道路課に注文をつけていただくことを要望しておきます。
池田委員
 委員会の前に調べてくればよかったんですが、20数年前に実はこの北口広場の使用についての請願が総務委員会に出されまして、採択されているんです。内容はちょっと忘れましたけれども、団体が使う場合には一定の申請をして、道路課の許可を受けるというふうな内容だったかどうだったか、ちょっと忘れましたけれども、その後もう1回陳情が出まして、これはさらに積極的に電源をつけてほしいという内容の申請だったんです。これも総務委員会で採択をされまして、今はちょっとついているかどうかわからないんですが、100ボルトの電源がつけられまして、もちろん区にきちっと申請しなければいけないんですが、その電源を使って行事をやるということがしばらく行われておりました。そういう経過を御存じですか、どなたか。
金野区長室長
 ちょっと現在どういう状況だったかと申し上げるだけの材料を持っておりません。
副委員長
 他に質疑はございますか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

副委員長
 では、ほかになければ、取り扱いを協議いたしますので、委員会を休憩いたします。

(午後4時43分)

副委員長
 委員会を再開いたします。

(午後4時45分)

 休憩中にお諮りいたしましたとおり、全会一致で継続ということで御異議ございませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

副委員長
 では、本件第16号陳情、中野駅北口広場の存続については継続審査と決します。
 以上で第16号陳情、中野駅北口広場の存続についての審査を終了いたします。
 続きまして、第19号陳情、警察大学校等跡地の開発利用計画についてを議題に供します。
 新規付託の陳情ですので、書記に朗読させます。
書記

〔陳情文書表朗読〕

副委員長
 本件につきましては、陳情者から補足説明や補足資料配付の希望はありません。
 本件にたいして理事者に質疑はありませんか。
 よろしいでしょうか。
 では、質疑がないようであれば、取り扱いを協議いたしますので、委員会を休憩いたします。

(午後4時47分)

副委員長
 再開いたします。

(午後4時50分)

 では、お諮りいたします。
 第19号陳情、警察大学校等跡地の開発利用計画についてを継続審査とすることに御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

副委員長
 御異議がありませんので、そのように決します。
 以上で第19号陳情、警察大学校等跡地開発利用計画についての審査を終了いたします。
 次に、要求資料の説明に入ります。
 先ほど1点は終了いたしましたので、飯島委員から資料要求がありました資料につきまして、本日御用意いたしております。補足説明を求めたいと思います。
久保田まちづくり課長
 それでは、中野駅周辺のまちづくりに係わる都市計画決定の経緯等につきまして御説明を申し上げます。(資料3)
 ここに掲げておりますのは、中野区でつくっております都市計画概要図に沿って、その一部を転記したものでございます。一番最初にございます高度利用地区と申しますのは、建物の敷地の統合等を促して高度利用を促進するような意図で指定をします地域地区の一つでございまして、大体市街地再開発事業と一体で指定するものでございまして、中野四丁目の再開発の区域にかかっております。この区域については、もう1枚めくっていただくと、カラーの概要図がございますので、ごらんいただければと思います。
 それから、都市再開発方針でございますけれども、これも都市計画区域マスタープランを現在策定をしているところですけれども、その中で定めているということでございます。23区全体が計画的な再開発が必要な市街地、いわゆる1号市街地というふうに指定がされていまして、この中で特に一体的かつ総合的に市街地の再開発を促進すべき相当規模の地区というのが再開発促進地区というふうになっておりまして、これが中野四丁目の先ほどの高度利用地区と、西側の部分も含めてかかっているのと、それから南口の中野二丁目の広いエリアについてその促進地区がかかっております。それ以外は、今回の調査対象区域についてはすべて再開発誘導地区というものがかかっておりまして、誘導地区については、今後の再開発の気運の醸成等を図り、再開発に関する公共及び民間の役割を明確にしていくべき区域というふうになっております。ちなみにここで都市計画として定められている整備の方向というものには、警察大学校等跡地の土地利用転換にあわせて駅前の地区の商業・業務の活性化と周辺地区の住環境の整備を進めるというようなことが定められております。促進地区についてはまた細かいものが定められております。
 それから、市街地再開発事業については、先ほどの高度利用地区で一体で定められておりまして、既に事業としては完了しているところです。
 それから、4番目の都市計画道路でございますが、まず一つは東京都所管の道路でございまして、補助74号線、通称路線名では早稲田通りと言われておりますけれども、今回の調査対象区域の部分についてはまだ未整備というところです。それから補助26号線、中野通りについては大体は完成しておりますけれども、南側の五叉路の方についてはまだ未整備というところです。それから、その中に先ほど陳情でもございました中野駅付近広場1万5,600平米というものが、これは昭和37年に都市計画として決定をしているものです。あくまで交通結節点としての広場という位置付けでございます。それから補助221号線、これは図でございますけれども、まだ未整備の中央線に沿った道路でございます。それから223号、これが区役所の西側、通称けやき通りと呼ばれているようなところでございます。これについては整備が完了しております。それから補助71号、大久保通りでございますけれども、これは中野通りとの交差点部分、先ほど五叉路と言いましたけれども、そのあたりについてはまだ整備がされていないというところです。ここでは一部改良工事が施行中ということですけれども、これ以外のところでございます。
 それから、中野区所管の道路でございますけれども、225号、222号、224号、これは区役所周辺の都市計画道路で、既に整備がされているところでございます。225号についてはサンプラザと区役所の間、それから222号については税務署の北と西側を通るところ、それから224号については区役所の北側の道路でございます。それから、中野区街1号線と中野区街2号線については、昨年都市計画決定した跡地内を中心とした道路でございます。
 それから、5番目の駅付近広場につきましては、中野駅の南側と北側に整備が既になされている駅付近広場でございます。
 それから、6番目の都市計画駐車場(自動車駐車場)でございますけれども、これは先ほどの中野通りの一部であります駅付近の広場の中に計画決定をされておりまして、計画上は地下式になっておりまして、まだ未整備の状態でございますけれども、平面で駐車場公社が駐車場としては使っているところです。
 それからあと、都市計画公園でございますけれども、通称、区公園名称としては囲町公園ということで、税務署の北側にあるところでございます。
 それからあと、残りは用途地域・地区でございますが、これについてはもう1枚めくっていただいて、赤や緑の図がございます。駅付近については商業地域で、容積率としては600%になっておりますが、警大跡地等については第1種中高層住居専用地域で、指定容積が200%というような状況です。
 もちろん先ほどの陳情にもございましたけれども、今の第1種中高層住居専用地域の200%のところでは、日影規制というものは東京都の日影規制の条例で決まっているということでございます。
 簡単ではございますけれども、以上で中野駅周辺のまちづくりにかかわります都市計画の決定の経緯といいますか、状況について御説明を申し上げました。
副委員長
 以上の説明について、質疑はありますか。
 質疑がなければ、ただいまの説明は以上で終了いたします。
 次に、所管事項の報告に移ります。
 1番目、東京警察病院用地の取得について、理事者の報告を求めます。
久保田まちづくり課長
 口頭にて御報告申し上げます。
 東京警察病院につきましては3月15日に、全体の用地が2ヘクタールを計画しておりますけれども、これの東半分、1ヘクタールについて財務省から取得をする契約を結んだということでございます。取得の価格ですけれども、財務省からは4月に入りましてホームページ等で公表するということでございます。価格については、表面に残っている工作物ですとか、そういったものの撤去費用についてもいろいろと調整をした上での価格というようなことを伺っておりますけれども、4月になりましたら公表ということでございます。また、残りについては16年度に取得をするということを伺っているところでございます。
副委員長
 以上の報告について、御質疑ございますか。
池田委員
 施設を撤去したものを調整した価格というのは、具体的に言うとどういう意味なんですか。
久保田まちづくり課長
 今、大分上物の撤去が始まって、完了を多分していると思うんですけれども、例えば基礎の部分が一部残っていたりしまして、そういう撤去費用についてはその価格の中に織り込んでいるというようなことをお伺いしております。あとは地表のアスファルト等が残っておれば、そういうことも減額の対象になるということをお伺いしております。
副委員長
 他に質疑はございますか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

副委員長
 よろしいですか。では、質疑がなければ、ただいまの報告は以上で終了いたします。
 その他で何か報告はありますか。
川崎保健福祉課長
 私から東京警察病院の移転整備に関しまして、1点口頭で御報告をさせていただきたいと思います。
 前回の当委員会で警察病院の基本設計が3月中にまとまる予定、見込みであるというようなことを御報告させていただきました。つきましては、本日の委員会にその概要について御報告をできるよう病院側とも連絡をとってきたんですが、本日の段階ではまだ外部にお示しできる段階に至っていないということで、申しわけありませんが、本日のところは御報告ができません。
 なお、病院側といたしましては、この基本設計が対外的にお示しできる段階で、住民の皆様にも説明をしたいということで、4月の半ば、具体的には4月15日ということで説明会が開けるよう、今内部の調整を進めているということでございました。したがいまして、これにおくれることなく当委員会でも報告の機会をいただければというふうに思っております。
副委員長
 以上の報告について、質疑はございませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

副委員長
 なければ、所管事項の報告、ほかにありませんね。
 所管事項の報告は終了いたします。
 次に、その他ですが、次回の委員会運営についてお諮りいたしますので、委員会を暫時休憩いたします。

(午後5時01分)

副委員長
 委員会を再開いたします。

(午後5時03分)

 次回の委員会は、4月12日月曜日午前10時より第2委員会室で開会することに御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

副委員長
 それでは、さよう決します。
 以上で本日予定していた日程はすべて終了いたしますが、委員各位から何か御発言はございませんか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

副委員長
 なければ、以上で本日の中野駅周辺・警察大学校等跡地整備特別委員会を散会いたします。

(午後5時04分)