平成16年05月28日中野区議会中野駅周辺・警察大学校等跡地整備特別委員会
平成16年05月28日中野区議会中野駅周辺・警察大学校等跡地整備特別委員会の会議録
平成16年5月28日中野駅周辺・警察大学校等跡地整備特別委員会 中野区議会中野駅周辺・警察大学校等跡地整備特別委員会〔平成16年5月28日〕

中野駅周辺・警察大学校等跡地整備特別委員会会議記録

○開会日 平成16年5月28日

○場所  中野区議会第2委員会室

○開会  午後1時04分

○閉会  午後5時00分

○出席委員(13名)
 市川 みのる委員長
 むとう 有子副委員長
 佐野 れいじ委員
 伊藤 正信委員
 吉原 宏委員
 高倉 良生委員
 かせ 次郎委員
 飯島 きんいち委員
 佐伯 利昭委員
 佐藤 ひろこ委員
 来住 和行委員
 斉藤 高輝委員
 池田 一雄委員

○欠席委員(1名)
 若林 ふくぞう委員

○出席説明員
 区長室長 田辺 裕子
 まちづくり総合調整担当部長 那須井 幸一
 政策計画担当課長 鈴木 由美子
 保健福祉部長 菅野 泰一
 保健福祉部経営担当課長 寺嶋 誠一郎
 健康づくり担当課長 今 恵里
 都市整備部長 石井 正行
 都市整備部経営担当参事 服部 敏信
 公園緑地担当課長 斎木 正雄
 中野駅周辺整備担当課長 豊川 士朗

○事務局職員
 書記 松本 桂治
 書記 廣地 毅

○委員長署名



○審査日程
議題
 1 中野駅周辺のまちづくりについて
 2 警察大学校等跡地のまちづくりについて
要求資料の提出
 1 民間開発によるオープンスペースの整備事例(港区防衛庁跡地開発)について
(中野駅周辺整備担当)
所管事項の報告
 1 中野駅周辺まちづくりの考え方(案)について(中野駅周辺整備担当)
その他

委員長
 それでは、定足数に達しましたので、中野駅周辺・警察大学校等跡地整備特別委員会を開会します。

(午後1時04分)

 本日はお手元に配付の審査日程(案)(資料1)により、審査を進めることで御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 御異議ありませんので、その審査日程(案)の「(案)」を外しまして、お手元に配付の資料どおりに審査を進めることにいたします。
 審査に当たりましては、5時を目途に進めたいと思います。途中3時を過ぎるようなときには、3時に休憩をとりたいと思います。よろしくあわせて御協力のほどをお願い申し上げます。
 それでは、議事に入ります。
 中野駅周辺のまちづくりについて、警察大学校等跡地のまちづくりについてを議題に供します。
 前々回の委員会で佐藤委員から資料要求がありました。本日、御用意いただいておりますので、その補足説明を求めたいと思います。
 民間開発によるオープンスペースの整備事例(港区防衛庁跡地開発)についての説明を求めます。
豊川中野駅周辺整備担当課長
 それでは、お手元の資料(資料2)に沿いまして御説明をさせていただきます。
 民間開発によるオープンスペースの整備事例(港区防衛庁跡地開発)についてということでございます。これはいわゆる六本木にある防衛庁の跡地についての事例でございます。
 概要をお読みいたしますと、港区の防衛庁跡地(約10ヘクタール)は、財務省から民間事業者へ一括処分されまして、民間事業者による開発事業が計画されております。本計画は、公共施設として道路等の整備と合わせまして、当該跡地に隣接する都市計画公園(港区立檜町公園)と一体となったオープンスペース(約2.6ヘクタール)の整備を行うこととしております。
 これらにつきましては、地名は六本木ではなくて赤坂九丁目ですが、赤坂九丁目地区計画というものにより都市計画決定されているところでございます。
 これまでのスケジュールは下にお示ししたとおりでありまして、平成11年6月9日には、国有財産関東地方審議会答申によりまして、一般競争入札による一括処分が適当であるという答申が出ております。その後、都市計画などの専門家をメンバーとする検討部会を設置して検討を重ねてまいりまして、平成12年5月には、防衛庁の本庁舎--これはたしか市ヶ谷だったと思いますが、移転をしております。それから平成13年4月26日には、再開発地区計画の方針になりますが、都市計画決定をしております。その後、同じく平成13年5月25日には、一般競争入札を公示いたしまして、平成13年9月17日には、三井不動産株式会社を幹事社とするグループが落札しております。平成15年3月31日には、地区計画の整備計画が決定しております。
 こういったわけで事業が進むというふうなことでございますが、港区の対応といたしましては、そこにお示ししてございますが、財務省、東京都、港区の3者による本件の土地利用に関する協議をしておりますが、それにおいて港区は、定住人口の確保、オープンスペースの確保、潤いと安らぎ空間の創設実現、公共公益施設の導入及び整備費用の事業者負担等を財務省及び東京都に申し入れをしております。その中で、オープンスペースにつきましては、隣接の既存都市計画公園であります檜町公園との一体性に留意しまして、2.6ヘクタールの広さを確保したい、それから既存のオープンスペースの整備、檜町公園の再整備にかかる事業費の負担を求めております。この内容が開発条件として設定されておりまして、今後、事業が進むというふうなことになっておると聞いております。
委員長
 ただいまの要求資料につきましての質疑がありましたら受け付けます。
佐藤委員
 どうもありがとうございます。約10ヘクタールの跡地、中野区は13.5ですから、少しは狭いけれども大体同じぐらいのところ、それから隣接する檜町公園、これは1.4ヘクタールだったと思いますけれども、中野区の囲町公園は0.5ヘクタールで約3倍ということだと思います。それと一体となったオープンスペースが2.6ヘクタールですから、あわせて約4ヘクタールの一体となったオープンスペースを整備されるということで、中野区もこの前の素案によりますと3から4ヘクタール確保する、4ヘクタールというところでいえば同じような規模の数字になるのかなというふうに思っております。それを、港区では緑地として、いわゆる緑あふれる公園としての一体としての整備を計画していらっしゃるというふうにお聞きしてまいりました。民間でも、公園として、中身が緑地としての整備ができるという事例は、この前も板橋の住宅に行ってきまして、そこに約4.5ヘクタールの緑の森が、たしか三井不動産の開発された住宅団地だったと思いますけれども、そこに整備されたということで、そういう民間でつくるオープンスペースも、こちらの誘導の仕方、あるいは住民の方たちのさまざまなかかわり方によって、きちんと整備されていくんだということが、さまざまな事例の中にあったということも見てまいりました。民間に売却、処分すると、民間はそのときに計画していても、以後どうなるかわからない。いわゆる公園としては、都市計画公園として整備されるわけだから、きちんと都市計画上位置づけられるけれども、民間に売却してしまってそこをオープンスペースということは、将来にわたってそこがオープンスペース、緑の公園上のものとして用意されることが確約できないんじゃないかという御意見もあるんですけれども、そこの点、この事例においてはどうなのかということをお聞きします。
豊川中野駅周辺整備担当課長
 今の御質問、今のところ私たちもその点に関する情報は得ておりませんが、今後、港区と事業者が協議する中で、そのような事項に関しても検討されていくものであろうというふうに考えております。
佐藤委員
 その情報というと、どういう情報を得ていないということをおっしゃったのかしら。いわゆるきちんと整備していくということの情報は得ていないということなのか。今、最後にお伺いしたのは、手法としてこういう手法をとったときに、都市計画決定と同じように、そこが公園という名前ではないですけれども、そこを緑地にしていこうということが決まったら、緑地として将来にわたってきちんと計画決定されていくのと同じような位置づけができるんでしょうかということをお伺いしたんですが。
豊川中野駅周辺整備担当課長
 大変失礼いたしました。この防衛庁跡地のオープンスペースに関しましては、まず、地区計画という都市計画によりまして、オープンスペースの整備ということは決定されております。また、この地区計画の方針におきまして、このオープンスペースは緑豊かなものとして整備するということが決められております。そういったことと実際の整備に関しましては、港区と事業者の方で協議しながらしていくと。ですから、実際上の担保といたしましては、こういった地区計画という都市計画決定されたものによって、十分担保されているというふうに考えているところでございます。
佐藤委員
 公園としての都市計画決定と、ここでは地区計画としての都市計画決定、同じ都市計画決定ということで、きちんとそこの緑地のスペースについては担保されていくということでよろしいわけですよね。そのところは民間の開発によっても、こちらの条件づけ、誘導の策として、緑地の確保が都市計画決定としても可能であるということだと思います。
 それで、この広さの部分なんですけれども、檜町公園は1.4ヘクタール、プラス2.6ヘクタールということです。この2.6ヘクタールを出すためには、ここにつくられる建物の高度利用があった上での2.6ヘクタールのスペースというふうに考えてよろしいんでしょうか。
豊川中野駅周辺整備担当課長
 御指摘のとおりでございます。
佐藤委員
 六本木という土地柄ですから、かなりの高さの高度利用があった上での2.6ヘクタールという決定になったんだと思います。もともとあったのが1.4ヘクタールということで、合計が4ヘクタール、それで中野区に照らし合わせていくと、中野区は公園部分、檜町公園に当たる部分は0.5ヘクタールしかない。そこで、あと3.5ヘクタールの部分というのが、六本木以上の高度利用をしないと確保できないんじゃないかと、数字だけでいきますとそういうふうな懸念もあります。逆に中野区の土地柄でいくと、六本木以上の高度利用も適するような土地柄ではないし、高度利用といってもある程度限られてくると思う中で、オープンスペースの広さというのが、民間の教室だけでここまで出てくるかどうか、不安な部分もあります。もともと公園が港区が1.4ヘクタールあった、中野区では0.5ヘクタールである、いろいろと考えていきますと、中野区部分の公園としての面積を、全体のオープンスペースの規模から考えて足りないときには、さまざまな手法を使って、公園としての部分もある程度スペースを広げていかなくちゃいけない、考え方もとらなくちゃいけないと思いますけれども、どのように考えていらっしゃるんでしょうか。
豊川中野駅周辺整備担当課長
 まず、御質問前半の高度利用に関してでございます。確かに、防衛庁跡地の開発計画は、新聞報道などで見る限り相当な高度利用ということが言われております。ただ、高度利用は、実は周辺の状況ですとか地下と表裏一体な関係がございます。そういったことから考えますと、中野の警察学校跡地につきましては、もちろん一定の高度利用はしますが、防衛庁跡地ほど高度利用せずとも、十分に必要なオープンスペースが確保できるというふうな見通しは持っているところでございます。
 それから御質問の後段のことについてでありますが、中野駅周辺地区におきましては、これは中野区役所周辺という広域避難場所に指定しております。当然、これは避難する人口が決まっておりますので、必要な面積というのはおのずから出てくるわけでございます。これは公園ですとかオープンスペース以外にも、民間の、例えば建物、敷地、あるいは区役所の前庭なども参入できるわけでございますが、こういったことの参入、それからあとは、今回予定しております開発者負担のオープンスペース、公開空地、そういうものをすべて足し合わせて、なお不足する場合には、区の方としましても、何らかの方策を検討するというふうなことは考えておるところでございます。
佐藤委員
 民間でのスペース確保が十分目標に達しない場合には、きちんと区としての公園としての確保策も検討していただくように要望させていただきます。
池田委員
 中野区のまちづくり計画の考え方で出てくるところの、再開発等促進区を定める地区計画を採用するということですけれども、ここの六本木の場合は採用されているんですか。
豊川中野駅周辺整備担当課長
 採用されております。
池田委員
 そうしますと、ホームページでとった策定基準ですが、この場合、計画容積率が1,000%以上を上回ることというのが裁定基準になっていますね。ですから、当然これは適用されたと考えられますね。
豊川中野駅周辺整備担当課長
 そのとおりだと思います。
池田委員
 今、課長は答弁で、中野の場合は余り高度化しなくても、容積率を緩和しなくてもできるんじゃないかみたいなことをおっしゃっていましたが、東京都がこの開発促進区の地区計画制度を利用する場合には1,000%以上ですから、裁定基準を採用したとしても、仮に20%の建ぺい率だと50階建て、1階のフロアの高さを3.5メートルとすると175メートル、まあ六本木の235メートルには及ばないけれども、かなり高度の超高層ビルが建つというふうに考えられるんですね。今の報告で、整備計画が都市計画決定した年月日をちょっとおっしゃいましたけれども、それをもう1度お聞かせいただきたいのと、今度中野区が最初に発表するのは地区計画の方針ですよね、これはいつ六本木の場合は決まったんでしょうか。
豊川中野駅周辺整備担当課長
 まず、防衛庁跡地の地区計画の方針の決定につきましては、この資料にもありますとおり、平成13年4月26日でございます。それから、地区計画の整備計画の決定は、平成15年3月31日でございます。
池田委員
 そうしますと、地区計画の方針が出て丸2年目に整備方針が出たということになりますね。そうするとこの2年間、15年3月31日というのは、この表で見ると--ここにも書いてありますね。工事が始まったのは、結局この後ということになるわけですか。
豊川中野駅周辺整備担当課長
 この後であると思われます。
池田委員
 この地区計画の方針から整備計画が出るまで2年かかっていますよね。ところが中野区の場合は、1年弱でつくるというやり方ですよね。こちらの方が対象区域は10ヘクタールで中野より4ヘクタール小さいわけですよね。小さいところなのに中野区の倍もかかる、逆に言えば、中野区はその半分の期間でつくってできるというのはどういうことなんですか。
豊川中野駅周辺整備担当課長
 その辺の期間については、私ども他区の事例なので何とも答えようがないんですが、少なくとも私たちの考えている予定といたしましては、お示ししておりますような警大跡地に関するスケジュールで十分できるというふうに考えております。
かせ委員
 港区の対応についてお聞きしたいんですが、よろしいですね。
 港区は、定住人口の確保、オープンスペースの確保云々、公共公益施設の導入及び整備費用の事業者負担等を財務省及び東京都に申し入れたというふうに書かれているわけですけれども、公共施設公益施設という区分がありまして、檜町公園は公共施設ですよね。そして、新たにつくられたというか、一体とした整備をした2.6ヘクタールについては、公共公益施設というふうに理解してよろしいですか。
豊川中野駅周辺整備担当課長
 私もそのように理解しております。
かせ委員
 そうしますと、新たにできる公園というものはどういうことになるんでしょうか。これは、公共施設になるんですか。
豊川中野駅周辺整備担当課長
 まず、新たにできる2.6ヘクタールは公園という位置づけではありません。あくまでも地区計画におきます公共空地というふうな位置づけになっております。
かせ委員
 ちょっとわからないんですが、かつての公園は公共施設ですよね。そして、新しくできたところは公共公益施設……。
豊川中野駅周辺整備担当課長
 この檜町公園といいますのは、赤坂九丁目地区計画の区域外にあります。ですから、既存の檜町公園につきましては、そういった位置づけは特にされておりません。今回お話しいただいております公共空地は、あくまでも地区計画における公共施設、公共空地として位置づけをしたものでございます。
かせ委員
 この後にもあると思うんですけれども、そうすると檜町公園は整備しなかった、するんでしょうか。
豊川中野駅周辺整備担当課長
 檜町公園も現状では整備いたしませんが、港区の対応を見ますと、檜町公園の再整備についても今後求めるというふうなことも言っております。
かせ委員
 わかりました。そうすると、新たに整備された公共公益施設について、事業者負担ということですけれども、この事業者というのは、開発者ということになりますね、確認ですが。
豊川中野駅周辺整備担当課長
 御指摘のとおりでございます。
かせ委員 
 そうすると、開発業者が財務省及び東京都に対して、整備費用の負担を申し入れたということですか。
豊川中野駅周辺整備担当課長
 この負担というのは、必ずしも費用ということだけではございません。例えば事業者が所有した土地、その一部をこういった公共公益施設的なオープンスペースとして整備することも、事業者負担というふうな位置づけをしております。
かせ委員
 だから、それを財務省及び東京都に申し入れたと。整備費用の事業者負担等を財務省及び東京都に申し入れたというふうになっているんですが、財務省は東京都を通じて、事業者に整備費用を負担してくださいということを申し入れるということですか。
豊川中野駅周辺整備担当課長
 要するに、当初協議においては、港区がこういったオープンスペースの整備負担などを申し入れました。これらのことが開発者が防衛庁跡地を開発する中での開発条件として設定されているわけでございます。
かせ委員
 ちょっと私の聞いていることと違ってますますわからなくなるんですが、これはどういうことなのかということですよ。事業者に対して払いなさいということを、財務省や東京都に申し入れたんですか。そのことについて聞いているんですが。だれがお金を払うか聞いているんです。
豊川中野駅周辺整備担当課長
 この場合お金を払うということではなくて、開発をする際、こういったオープンスペースを整備することが、敷地を開発する条件の一つになっているということでございます。
那須井まちづくり総合調整担当部長
 今の点ですけれども、もともと中野駅周辺の警察大学跡地と同じように、この土地は財務省の土地でございまして、地区計画等の計画の決定権限、東京都それから区にあるわけですけれども、そういった中で、区が港区のエリアでございますから、港区がこういった開発をするに当たって、最初は財務省、東京都等といろいろ打ち合わせしていく中で、港区がここについてはオープンスペースや道路の一部整備といったものを開発者負担でやりたいということを、地権者である財務省、それから都市計画の決定権者である東京都と打ち合わせをして、そういうことでお願いしたいということを申し入れたということが、ここに書いてあるんですね。その後、実際に土地を買った人がそういったものを整備するという段取りになります。
かせ委員
 そうすると、これからの話だということと。それから、これについてまた後でも伺うと思うんですが、管理の問題ですけれども、管理者によって費用負担というものが義務づけられてくると思うんですよ。だから、その公園がどういう管理になるのか。いわゆる管理者負担金ということもあると思うんですけれども、その関係で今聞いているんですが、そういたしますと、このオープンスペースというのは、管理者は開発者の方なんですか。
豊川中野駅周辺整備担当課長
 整備される予定のオープンスペースにつきましては、実際の管理は地域で行うと聞いております。
かせ委員
 私がお聞きしているのは、だれが具体的に管理をするかというんじゃなくて、管理者はだれになるのかということなんですよ。管理するというのは、例えば中野区でも区立公園はたくさんありますけれども、地域の人たちとの協力で管理しているという例はあります。しかし、管理者というのは中野区なんですよね、区立公園の場合には。それで、管理者負担金という義務づけが出てくるのは、だから、だれが管理者になるのか。管理者というのは施行者と全く別であってもいいわけですよ。今後の費用負担については、管理者がどうなるのかということに非常に決定的になると思うんです。そのことについてお聞きしているんですが。だれが管理するんじゃなくて、管理者はだれなのかということです。
豊川中野駅周辺整備担当課長
 そのあたりの管理者がだれになるのかということにつきましても、今後地域と協議をするというふうなことで聞いてございます。
かせ委員
 そのことについては、開発を進めるときに非常に重要な問題になるんですよ。後々の問題じゃないんです。それは既に計画の中に決まっているはずだと思うんですね。これをはっきりさせていただきたいと思います。わからなければ、後で調べていただきたいんですが。
那須井まちづくり総合調整担当部長
 この公共施設、こういった面的開発をしますと、道路というようなものは、例えば中野区でも区画道路とか警察大学の土地はありますけれども、そういったものについては、将来管理者は当然区になるというふうに想定されます。しかしながら、こういったオープンスペースについては、この時点では、これはその開発者、具体的には、港区の場合には三井不動産を幹事社とするグループが落札しているわけですね。こういったグループが当面管理しますけれども、それは住宅等とかを処分すればそこに権利者が発生します。そういったことで、この土地は民間の土地でございます。もちろん規制がある土地ですよ。オープンスペースとして使うこと以外に使い道はない、そういうふうに規制された土地ですけれども、そういった土地、民間が管理し、民間がその管理費用も出すということでございますので、先ほど課長が申し上げましたように、将来の区域の地権者と協議をされて管理がなされるということになります。
かせ委員
 これもインターネットでとったんですが、公共施設という言葉なんですけれども、公共施設と公共公益施設というふうに施設が区分されているんですよね。それで、例えば公共施設になりますと、都市再開発法第2条に定められているようですけれども、道路、公園、広場、その他政令で定められる公共の用に供する施設ということで、緑地、下水道、河川、運河、水路並びに学校教育法に規定する公立の小中学校、これを公共施設というふうに規定されている。御承知でしょうけれども。それで、公共公益施設というのは、同じく公共のための施設で、開発ビルの中によく設けられている市民ホールとか集会室等々ですね。専らそこに居住する人たちの便宜のためにやられるということなんですよ。この計画の中に含まれている整備される公園というものが、公共公益施設ということになると、主たる役割というのは、住民のための施設ということになってしまいます。それをそうじゃなくてだれでも使える、例えば公の公園ということになると、これは公共施設になります。そして、その公共施設の場合には、このように書かれていますね。施行者が公共施設整備を行う場合、公共施設の管理者または管理者となるべき者に対し、その整備費用の全部または一部を負担することを求めることができると。これにより支払われる費用を公共施設管理者負担金ということなんです。ですから、開発者が公園を整備して、公共の用に供しますという、公共施設ということで行政との話し合いがつけば、これは公共施設なんです。そうした場合には、一部または全部を開発費用を管理者に要求することができる、これが法律の解釈のようなんです。というと、先ほど言った管理者がだれになるのか、どういう公園になるのかというのは非常に大事なんです。だれがつくったかということじゃないんですよ。そこのところをはっきりさせていただきたい。
那須井まちづくり総合調整担当部長
 今の法律の規定、基準等でございますけれども、先ほど私も申し上げましたように、公共施設、例えば警大跡地と道路等については、恐らく将来管理者は区ということになって、区が管理負担していくわけですね。だけれども、こういった港区の防衛庁跡地のようなオープンスペースについて、どのように管理していくかというのは、やはりその地域で決めていくのであろうというふうに思います。それに対して、一般に開放するので区の負担を求めると、地域からそういった要望があることももちろん想定されますけれども、基本的には、この全体の開発の中で考えていくことだと思っております。ですから今これについて、どういう管理者、どういう負担になるのか明確に述べよというのは、なかなか難しいと考えております。
池田委員
 そうしますと、それは中野区の場合にも同じ考え方になるわけですよね。
那須井まちづくり総合調整担当部長
 そのようなことについて、同じになるかどうかというのは、今後この開発をどのように行っていくかという中で決めていくことだと思います。場合によると、地区計画という制度を使っておりますので、参考になる事例だと思っております。
池田委員
 そうしますと、計画されている0.5ヘクタールの公園、地区計画による--そうすると、これも公園じゃなくてオープンスペースになるんですか。それから、いわゆるあっちからこっちから引っ張り出してくるオープンスペース、公共空地は、結局のところ、部長は地域の住民が相談して管理するのが好ましいというふうに一般的方針として答弁されていますから、中野区においても完成後は地域住民が管理する、といったって地域住民が金を出せるわけじゃないですから、区が管理するということになる。そうしますと、それに必要な管理費というのは当然出てくるわけですよね。今まで中野区がなぜ公園を買わないのかという理由の一つに、ランニングコストが膨大になるということをあなた方は何度も答弁されておりますけれども、結局同じことじゃないですか。ランニングコストについては、開発者負担でもってオープンスペースを出させても、結局は中野区の負担になるということで、公園が買えないということの理由に、ランニングコストを持ち出してくるというのはおかしいことなんじゃないですか。
那須井まちづくり総合調整担当部長 
 0.5ヘクタールについては、まだ、これは決めたわけではないですよ。0.5ヘクタールの公園をこの地区内に設けたい、その周辺に公共空地をつけたいということで、まとまった空間をつくるというふうにこれまで申し上げているところでございます。公共空地につきましては、先ほども答弁もさせていただきましたように、今後いろいろ検討していかなければいけないことだと思っています。今、ここで、にわかにこういう管理、こういう負担だということが言える状況ではございません。しかしながら、私どもはランニングコストが公園をつくったときと同じとか課題になるというようなことは、選択肢の中には考えておりません。区の負担が課題にならないような管理というものは、当然あると思っています。基本的に、地元の開発者に関係するこの土地を開発し利用される方々の負担を求めていくことになると考えております。
委員長
 いいですか。
池田委員
 後でまた報告の関連で質問します。
委員長
 委員会を暫時休憩します。

(午後1時42分)

委員長
 委員会を再開します。

(午後1時42分)

 それでは、所管事項に移ってよろしいですか。

〔「はい」と呼ぶ者あり〕

委員長
 なければ、所管事項の報告に移ります。
 中野駅周辺まちづくりの考え方(案)について、理事者の報告を求めます。
豊川中野駅周辺整備担当課長
 それでは、中野駅周辺まちづくりの考え方(案)(資料3)について、御説明をさせていただきたいと思います。
 前回、中野駅周辺のまちづくりに関しましては、計画検討素案をお示しいたしております。その後、区民対話集会、あるいは区民検討会などで出されました意見を踏まえまして、現在の中野駅周辺のまちづくりに関します区の考え方を整理したものが、今お手元にお配りしております中野駅周辺まちづくりの考え方(案)についてでございます。なお、この考え方(案)を検討する際、これまで区民対話集会、あるいは区民検討会などで出されました意見などを参考にしましたが、そういった意見をまとめたものが1枚の両面コピーになっております。主な意見などというペーパーでございます。まず、この主な意見の方から先に説明させていただきまして、その内容を踏まえながらまちづくりの考え方、本文について説明をさせていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
 まず、主な意見の方でございます。これは、表面、最初の方が4月に2回行われました区民対話集会で出ました主な意見について、概略、概要をお示ししております。この丸印が出された意見でございまして、矢印以下がこのときの区長の答えということになっております。
 裏面は、5月26日、おとといですが、杉並区の高円寺中学校におきまして、杉並区の住民を対象に計画検討素案の説明会を行いました。その際に出された主な意見の概略をお示ししております。
 それから、その下、これは5月13日に行いました区民検討会での主な意見についてまとめをしてございます。この区民検討会につきましては、これは区民対話集会や住民説明会のように、御質問に対して1件1件区がお答えするというふうな趣旨ではございませんで、あくまでも議論するという趣旨でございますので、区民検討会の主な意見につきまして、意見の項目をずっとお示ししているわけでございます。
 それでは、まず表側、2回の対話集会におきます主な意見について御紹介いたしたいと思います。
 まず、最初の御意見でございますが、避難場所としての公園をつくらないのか。これに関しましては、既存の公園以外に、公園、公開空地、緑道などを予定しておりまして、これまでと同様の広域避難場所としての機能を確保したいというお答えをしております。これは計画検討素案におきましてもお示ししていることでございます。
 次に、現在の跡地の中にある緑を残してほしい、これに対しましては、可能な限り残していきたいと。あと町全体につきましても緑豊かになると。これも計画検討素案に考え方をお示ししてございます。
 それから、次ですが、区が直接新たな公園を整備する予定はないのか。これは、原則は開発者負担、ただし、必要があれば区も整備しますということをお示ししておりまして、これは今回の考え方に一部考えを盛り込んでおります。
 それから、民間事業者によるまちづくりでは、どのような町になるかわからないのではないか。これは、区の考えをしっかり示しまして、地区計画などの規制・誘導によって、あるべき姿の実現を図る。また、産業振興の観点からも誘導するということを述べております。
 それから、跡地以外はどうなるのか。これも、計画検討素案を述べておりますが、50ヘクタール全体で考えるというふうなことでございます。
 それから、中野駅の改良などについての具体的な姿が見えてこない。こういった意見に対しましては、今後、JRなどに積極的に要請などを行っていきたいというふうなことをお答えしています。これは、今回の考え方につきましても記述補強をしてございます。
 それから、次の意見ですが、北口広場で行っている音楽や踊りなどの活動を今後も継続したい。これに関しましては、現在の北口広場が駅前広場として都市計画決定されておりますので、難しいということをお答えしてございます。
 それから、こういった大規模な開発は必要がないというお答えに関しましては、何も手をつけなくてよいということではない、なるべく区の財政負担が少ない方法で、まちづくりを進めるというふうなことでお答えしてございます。
 それから、9月に計画をつくるのは期間が短いというお話につきましては、例えば対話集会ですとか区民検討会、そういったものもあります。それから、これまでの調査検討委員会の報告も踏まえますので、今後とも御意見を伺う機会を持ちながら進めていきたいというふうなお答えをしてございます。
 裏に移ります。おととい行われました杉並区の住民説明会での主な意見でございます。10数名の方々から意見をいただきましたが、内容としては、ほぼお示しした内容に集約されると思います。
 まず、1番目ですが、区役所の前やNTTドコモビルの前などでは避難できないのではないか。安全な避難場所を確保してほしいという御意見でした。これに関しましては、現在、広域避難場所に指定されておりますので、この機能は当然確保してまちづくりを行うということでございます。これは計画検討素案にもお示ししてございます。
 次に、土地利用転換計画におきましては、公園を4ヘクタールとるとのことでありましたがどうなったのかという御意見に対しましては、既存の公園を含めまして、提供公園、公開空地などを一体的に整備しますので、3~4ヘクタールのオープンスペースは確保できますというお答えをしてあります。これは計画検討素案の方にも述べているところでございます。
 それから、次に、警察病院の御質問がございました。杉並区民も利用できるのか。これは当然可能であるというお答えをしてございます。
 次は、5月13日に行われました区民検討会での主な意見でございます。これは割といろいろな意見をいただきましたが、主な意見はこういったところでございます。
 まず、容積率など、具体的なプランニングを検討する必要がある。
 それから、この委員会にコンサルタントをつけてほしい。
 具体的な方針を示して、それに基づいて議論した方がよい。
 JRの動向がまちづくりに大きく影響する。今後の整合性などを考えるとJRにも協力を求める必要がある。
 あるいは、この委員会の構成員も各自さまざまな能力を持っているので、各自できることを主体的に動き、この場で発表するようなことも必要であろうというふうな御意見をいただいております。
 そういった御意見を踏まえましてつくりましたものが、今お手元にあります中野駅周辺まちづくりの考え方(案)でございます。
 まず、表紙のタイトルの下にサブタイトル「にぎわいと環境が調和したまちづくりに向けて」というふうにしてございます。これは、環境を重視するという考え方でございます。これは計画検討素案におきましても、まちづくりのコンセプトとしてお示ししております。そういったわけで、サブタイトルにこういったものをつけたわけでございます。
 1枚めくっていただきまして、目次をごらんいただきたいと思います。
 まず、前文として、中野駅周辺まちづくりの着実な整備に向けてというふうなところがございます。それから、本文が全部で6章構成になっております。それから、その後に事業推進のための考え方というふうなことでお示ししてございます。
 それでは、順に内容を簡単に御説明をいたしたいと思います。ここでちょっとお断りですが、2ページの下に、中野駅周辺まちづくりの着実な整備に向けてという四角の囲まれた字があります。これは、実は次のページのタイトルでございまして、ちょっと1行ずれてしまいました。大変失礼いたしました。3ページの表題としてお読みいただきたいと思います。
 まず、3ページをごらんいただきたいと思います。中野駅周辺まちづくりの着実な整備に向けましては、まず、中野駅周辺まちづくりの考え方の位置づけといたしましては、これはそこに書いてありますとおり、今後の検討素材として、区の考え方を示すものであるということでございます。
 それから、中野駅周辺まちづくりの新たな背景については、これまでいろいろ述べてきたところですので省略させていただきたいと思います。
 次に、4ページに移りたいと思います。ここからは各論に入ってまいります。まず、第1章といたしましては、中野駅周辺のまちづくりの基本的な考え方でございます。これは、都市計画マスタープランにおきましても、中野区の「にぎわいの心」と位置づけをされているところから、多様な都市機能を集積複合、あるいは魅力の向上などを目指すということを述べております。また、当然、広域避難場所としての機能も確保するということも述べてございます。
 それから、その下の1番、中野区の現況と課題につきましては、調査検討委員会で示された内容を整理して書いておりまして、この辺はちょっと省略をさせていただきたいと思います。
 それから、6ページをごらんいただきたいと思います。ここでは、2番ですが、まちづくりのコンセプトを示してございます。「にぎわいと環境が調和したまちづくり」は、計画検討素案でもお示ししたものでございますが、これを補強して記述しているところでございます。
 まず、1番といたしましては、「にぎわいの心」の育成・整備。2番といたしましては、多様な交流を生むさまざまな機能の複合・連携。それから、3番といたしましては、人にやさしく地球にやさしい町の形成といったところでございます。
 それから、6ページの下の3番まちづくり指針でございます。これは今回新たに追加したものでございます。これは計画検討素案の最後の方に、公共、民間、住民の役割分担について述べております。これに基づいてまちづくりを進めるわけですが、そういったまちづくりをより具体化するために、このような指針を示す必要があるというふうな考えからお示しをしたものでございます。この指針の内容は、7ページに丸ゴシック体で書いてあるところでございます。基本的な考え方といたしましては、これまでの計画検討素案で述べてきたものを引き継いでいるものでございます。
 それから、7ページの真ん中あたりですが、第2章、土地利用及び基盤施設の整備の考え方に移りたいと思います。これは、これまでの調査検討委員会での検討、それからあるいは対話集会での御意見などを踏まえまして、今回新たに整理して記述したものでございます。
 まず、1番、土地利用計画の考え方、これにつきましては、そこにお示ししましたとおり、各地区の個性を生かす、商店街の保全育成、あるいはにぎわいのある複合市街地等を示してありますが、その下の駅周辺の土地利用計画に当たっては、道路・鉄道等の都市基盤施設の整備、容量等に十分配慮して策定する。これは、対話集会などで出た御意見の中で、いわゆる交通負荷ですか、そういったものがどうなんだろうというお話がありましたので、こういった記述をしたところでございます。それから、その下の警大跡地の土地利用は、周辺の調和に配慮しながら西側から東側に向かって段階的に高度利用することを原則とし、公園や緑地、公開空地等を十分に確保する。それで、この記述、特に周辺との調和ということに関しましては、杉並区側も密集市街地といったことも若干考慮して記述したものでございます。それから、公園や緑地、公開空地を十分に確保するに関しましても、対話集会などで出された意見をもとに記述を補強したものでございます。
 それから、7ページの下にタイトルだけ残っておりますが、2番、交通基盤整備の考え方でございます。これに関しましては、マル1中野駅及び周辺の整備、マル2道路、マル3バス等の公共交通、マル4自動車駐車場及び自転車駐車場の整備ということで述べてございますが、特に、マル1の中野駅及び周辺の整備に関しましては、区民検討会や対話集会で、駅の整備、あるいはJRとの連携ということがかなり述べられておりましたので、その辺を含めまして記述を補強したものでございます。それから、マル3バス等の公共交通の記述に関しましては、先ほどの1番、土地利用計画の考え方の黒ポツで4番目の道路・鉄道等の都市基盤施設の整備、容量等の配慮、こういったところと関連いたしまして、要するに、公共交通手段といったことの整備によりまして、自動車の発生、交通量を抑制するというふうな意図で記述してございます。それから、マル4の自動車駐車場及び自転車駐車場の整備の黒ポツの1番目ですが、これに関しましては、今と同様でございまして、対話集会で出ました自動車の増加を抑制するというふうなことから、中野駅周辺の自動車の数の集中を避けるような位置への駐車場の配置をお示ししたものでございます。
 それから、その下、3番の供給処理施設整備の考え方はそこにお示ししていますとおり、土地利用計画に適合した処理能力が満たされるように整備する、あるいはリサイクルの関連で「ごみ・ゼロ都市中野」のモデル的地区とするようなものにする、あるいは環境に十分配慮するということを述べております。
 それから、9ページでございますが、4番、公共公益施設等の整備の考え方、これに関しましては、素案で既に触れられた内容を記述補強したものでございます。中野区役所庁舎の件、その次は、歩行者デッキ、ポケットパーク等の整備、あるいは広域施設等述べているところでございます。
 それから、9ページの下半分でございますが、第3章に移ります。環境整備計画の考え方、これもこれまでの議論や検討を踏まえまして、新たに整理した項目でございます。
 まず、1番、整備方針、これは計画検討素案にも述べておりますが、環境負荷の軽減、ゆとりや快適さの創出により、持続可能な町を実現するというふうなこと。それから、2点目といたしましては、公共交通機関の利用を促進することによりまして、自動車の発生交通量を抑えるというふうなこと、これは繰り返し申しますが対話集会の方でもたびたび意見が出されている項目でございます。
 それから、9ページの下の方、2番、主な施設整備の考え方、これも計画検討素案で示してある内容をさらに整理したものでございますが、10ページの一番上の行です。最初の黒ポツですが、一団の「都市の広場」を形成するための公園の整備に当たっては、必要な場合は国庫補助の導入を図る。これは、先ほどの佐藤委員との御質問とも若干関連がありますが、要するにそういった広域避難場所としての機能、維持、そういったもので、原則としては開発者負担によりましてオープンスペースを確保しますが、なお、必要がある場合には、そういった行政として整備することも検討する、そのために国庫補助の導入を図るというふうなことを記載しているところでございます。それから、その次の、緑陰が形成され、潤いや安らぎ云々、それから中野駅の改良、これは計画検討素案でもお示しした内容でございます。
 それから、3番、景観計画の考え方でございます。これに関しましては、計画検討素案の冒頭に、都市景観に配慮するという表現がございました。この辺は、若干内容を補足いたしましてここに移したものでございます。
 次に4番、環境保全の考え方、これは計画検討素案に出されている内容を記載しております。
 次の5番、町の安全・安心対策の考え方、この黒ポツの一番目は、繰り返し申し上げておりますが、中野区役所一帯は広域避難場所でありますので、その機能が引き続き確保できるように、土地利用を誘導するということでございます。これは、繰り返しになりますが、対話集会ですとか、おとといの杉並区などでも出た意見を参考してあるところでございます。それから、その次の防犯面での配慮、それからユニバーサルデザインなどにつきましては、計画検討素案でお示しした内容を、記述補強したものでございます。
 次でございます。10ページの下の方ですが、第4章、産業振興への貢献にかかるまちづくりの考え方でございます。この章に関しましては、計画検討素案には、それほど詳しく記載しておりませんでしたが、当然産業振興という項目も中野駅周辺にありましては、必要なものと考えます。そういったことから、これまでの議論ですとか、先ほど出されましたまちづくり産業調査会の報告などを踏まえまして、記述したものでございます。
 まず、1番「にぎわいの心」の育成整備方針でございます。これに関しましては、ごらんいただいたとおりの内容でございまして、そういったいろいろな施設を誘致したい、それには集客性を高めるものが必要であるということでございます。
 それから、(2)中野にふさわしい都市型新事業の集積・育成・立地促進のための施設整備事業が必要であると。これは、そこに例えばということで、IT産業、知的ビジネス等々、具体的にお示ししてございます。2番、3番も同様でございます。
 ちなみに、参考といたしまして、区外の事業者が中野区を見た場合どういうふうな可能性があるかということにつきましては、そこにお示しのとおり、市場としての優位性がある、それから立地コストが低いというふうなことが示されております。
 それから、2番の規制誘導施策でございます。これは、あくまでも具体的な策というよりは、方向性をお示ししてあるものでございます。
 まず、マル1ですが、都市計画的手法による規制・誘導、これは地区計画ですとか、再開発促進区などの都市計画によりまして、土地の高度利用と適正な道路、公園などの整備を図ると、これで町並みのデザインの誘導を図るというふうなことでございます。
 それから、2番目といたしましては、事業手法によりまして規制・誘導を図ると。
 それから、3番目といたしましては、産業振興施策によりまして規制・誘導を図る。
 それから、4番目ですが、これは近年いろいろ話題になっています構造改革特区、これは一つの例で、こういった新たな施策を活用できないかということでお示ししてございます。産業構造特区制度の活用を検討しまして、これまでの規制にとらわれない柔軟な発想でまちづくりを行いまして、産業の振興ができたらというふうに考えているところでございます。例えば、専門職育成特区ですとか、新産業創出特区--これは知的特区とも言いますけれども--というふうなこともお示ししてございます。
 それから、5番目といたしましては、産学連携の仲介組織の設立による産学連携の推進誘導などもお示ししてございます。
 それから、次、12ページの下の方、3番のにぎわいのための具体的な町のつくり方でございます。これはこういった産業振興に対しまして、まちづくりという観点から、どのようなことを具体的にすればいいのかということを簡単に述べているところでございます。そこでお示ししておりますのは、まず、中野駅の整備改修ですとか、駅前広場等の交通結節点機能の整備、改善、それからにぎわいの広場、空間の創出、それから町の回遊性、それから景観の創出などをお示ししてございます。特に、この景観というのは新しい考え方かと思います。
 それから、4番、中野らしい魅力の形成でございます。これは本文が13ページにいっておりますが、今のところ、中野らしさというのはこの二つかなと考えております。まず、サブカルチャーの集積などを踏まえた、中野らしさの発見、発展。それから、人が集う仕組みとしての「広場」の創出。これ以外にも、今後、中野らしさというのをもう少し整備できたらというふうに考えているところでございます。
 13ページの第5章に移りたいと思います。第5章、各地区の整備計画及び事業手法の考え方、これは素案で既にお示しした内容を、記述を補強したものでございます。
 まず、1番警大跡地地区整備の考え方、この整備方針は、計画検討素案と同じですので、省略をさせていただきます。整備計画につきましても、素案に沿った内容ですので、省略をさせていただきます。
 14ページでございますが、事業手法、これも素案の内容を一部補強したものでございます。それから、4番目の資金計画、これにつきましては、先ほども申し上げましたが、公園等の基盤施設については国庫補助導入も検討すると、これは先ほどの10ページの上の方の記載を補強したものでございます。5番、工程計画、これは17年度に財務省用地の処分がされて、地区計画の方針の都市計画決定を目指しますというふうなことをお示ししてございます。
 それから、14ページの2番ですが、既成市街地の整備の考え方、これもやはり素案でお示しした内容の補強をしてございます。
 マル1の囲町地区に関しましては、地区の実情に応じまして計画事業手法に基づくまちづくりを進める、都市計画道路補助221号線の整備もあわせて検討するというふうなことで、お示ししてございます。
 それから、マル2のサンモール、ブロードウェイ地区ですが、これに関しましては、素案でもお示ししておりますが、歩行者回遊空間、憩い空間の確保、それから荷さばき施設等の商業活動を支える機能の確保、そういったことをお示ししております。あるいは、防災という観点から不燃化促進、道路整備などについて述べておるところでございます。
 マル3の南口地区、これも同じく計画検討素案の内容を補強しておりますが、基本的には公社住宅の再開発による環境の改善、それから動線の確保、五差路周辺の整備などをお示ししてございます。
 それから、マル4ですが駅及び駅周辺地区、これはたびたび申し上げておりますが、対話集会、それから区民検討会でも中野駅に関する御意見をたくさんいただいております。そういったことを踏まえまして記述をしたものでございますが、駅南北通路の整備、駅周辺との連絡性、回遊とかいったものをお示ししてございます。それから、駅そのものの改良・整備、それから駅北口の交通結節点機能の改善、既存バス路線の変更やコミュニティバス等の運行を図り交通結節点としての機能を強化するというふうなことをお示ししてございます。
 それから、16ページでございますが、第6章、事業推進化方策の考え方でございます。これは、これまで計画検討素案などでお示ししましたことをもとに、これまでの区の考え方を再び整理したものでございます。事業化の基本方針といたしましては、公平性、透明性の高いまちづくりを目指したいというふうなことでございます。
 まず、1番といたしましては、区民参加でまちづくりを行う。
 それから、2番目といたしましては、公開によるまちづくりを行うと。
 それから、3番目といたしましては、民間活力の活用によってまちづくりを行うというふうなことを基本方針としてお示ししております。特に、この3番の民間活力の活用に関しましては、開発者負担ということを明確にお示ししてございます。
 それから、16ページ下の方ですが、事業推進のための考え方、これは後書き的なものになりますが、今後、この地区で事業推進するために何が必要かということを述べております。
 まず、16ページの下、区民との議論、検討の継続はぜひとも必要であるということも述べております。
 それから、17ページに入りますが、2番目といたしましては、速やかな事業着手、これはできるところから速やかに事業着手を図って、区民の利用を早期に実現したいということを述べております。
 それから、3番目といたしましては、確実な事業化と事業化への柔軟な対応、これは柔軟な対応及び実現可能性の追求を今後とも求めるということでございます。
 それから、最後に、これは冒頭でも述べましたが、公共、民間、住民の役割、こういったものをきちんと分担してから進めるというふうなことが必要ということを述べております。
 以上、内容を長々と御説明いたしましたが、これは現在中野駅周辺まちづくり計画を策定する際に、これまでの検討内容などを踏まえて、現段階での中野区の考え方の状況を整理したものでございます。今後、対話集会ですとか、区民検討会などを踏まえまして、7月にまとまる予定のまちづくりの方針のたたき台に向けて検討を進めてまいりたいと思います。ちなみに、対話集会につきましては、今度は6月17日に、中野駅周辺まちづくりをテーマといたしまして、対話集会をやる予定となっております。
委員長
 質疑がありましたらどうぞ。
来住委員
 対話集会、それから杉並の説明会などもあって、住民の皆さんのいろいろな意見の紹介がありました。まず、一つは、恒常的にこれについての意見を述べられるというのは、新しくできました区民検討会ということになっています。区民検討会は、前回報告があったということなんですが、そもそもこれは要綱で検討会の設置がされていると思うんですが、この検討会で検討していく範囲、与えられている範囲というのは、どの範囲になっているんでしょうか。
豊川中野駅周辺整備担当課長
 この検討会で検討すべき範囲といたしましては、中野駅周辺まちづくり、広さ50ヘクタールの中に関するまちづくりに関する事項でございます。
来住委員
 範囲はそのとおりですけれども、要するに、これまで調査検討委員会が行ってきた調査がございます。それが土台になっていると思うんですけれども、そこに縛られる意見に限るということになるんでしょうか。もう少し、いろいろな角度からの提案も含めた検討が行われていいということでの設置になっているんでしょうか。
豊川中野駅周辺整備担当課長
 そのあたりは要綱にも若干触れておりますが、あくまでも、3月まで行われました中野駅周辺まちづくり調査検討委員会の内容を、引き続き区民の立場で検討するというところからつくった会でございます。ですから、新たな提案、検討なども当然あるとは思いますが、基本的にはそういったこれまでの検討内容をさらに高めていくというふうなことが目的と考えております。
来住委員
 形は検討会ですけれども、これまでの検討の範囲の中での検討にかなり縛られているというふうに思います。さらに、その検討事項ですけれども、ここで検討していく事項は、どういう形に集約されているんですか。
豊川中野駅周辺整備担当課長
 検討事項としては大きく四つに分けてございます。まず、1番といたしましては「にぎわいの心」としてのまちづくりの基本的な方向性、2番目といたしましては、土地利用の基本的な方向性、3番目といたしましては、整備手法の検討、4番目はその他必要な事項、以上の事項でございます。
来住委員
 これまでの調査検討会で検討してきた範囲、枠ということでの延長というふうにおっしゃったんですが、さらに検討事項について、四つ紹介がありました。これまでの調査検討委員会の検討、しかもこれまで出されたいろいろな素案を含めてですけれども、ここで今検討事項の中で、1で「にぎわいの心」としてのまちづくりの基本的な方向性というふうにおっしゃったんですが、これまでまた検討の対象としては、いわゆる環境が調和したまちづくりということも含めた副題も、先ほど報告があった考え方の中にも、ちゃんとなっているんですよね。これまでも私は再三緑の問題や、もちろん各委員からもそれぞれ防災公園等々の問題ありました、いわゆる環境という位置づけですね。それが今紹介があった検討会の検討事項の中には、環境というものが抜け落ちているんですけれども、これはどういうことなんでしょうか。
豊川中野駅周辺整備担当課長
 環境ということに関しましては、単ににぎわいとの調和ということだけではないと考えます。すなわち、今お示ししました「にぎわいの心」としてのまちづくりの基本的な方向性、それから土地利用の基本的な方向性、それから整備手法の検討、これらは全部、当然環境との調和が求められるものと思います。したがいまして、環境という特別な項目を入れておりませんが、当然、今申しました三つの項目は、環境との調和を前提として検討するということでございます。
来住委員
 全然前提になっていないじゃないですか。だって、ここでは検討事項1に明確に「にぎわいの心」としてのまちづくりの基本的な方向性だけになっているんですよ。今まで皆さんがおっしゃってきた、またきょう報告があったこれも、にぎわいと環境の調和、そのまちづくりに向けてということで、ちゃんとにぎわいと環境が一体となって位置づけられて、少なくとも文面上はですよ。調査検討委員会も、今まで出されたいろいろな文書の中には、必ずその環境という問題が触れられていました。しかし、今回この検討委員会の要綱の中からは、環境が落ちているんですよ。基本的に設置する検討委員会の、しかも検討事項の中から環境がないんですから、やはりそれは大きな問題じゃないですか。
豊川中野駅周辺整備担当課長
 繰り返しになりますが、基本的な考えは第1条の設置のところで述べております。つまり、にぎわいと環境が調和したまちづくりを目指した中野駅周辺まちづくり調査検討委員会の内容を引き続き検討するということから、この検討事項にお示しした内容には、当然その環境と調和というものが含まれているというふうなことで考えております。
来住委員
 それは言い逃れですよ。ただの題目ですから、そういうことで、にぎわいと環境というのは一つのね。しかし、検討する事項は、四つに限定されているんですよ。四つの中に、環境が入っていないんじゃないんですかと言っているんです。環境が検討事項の対象になっていないんでしょう。じゃあ、大事なものであり、そういうものであれば、ちゃんと第2条の中に、検討項目に加えるべきじゃないですか。
豊川中野駅周辺整備担当課長
 実体的な議論といたしましては、環境というところでも当然議論されているところでございます。その辺につきましては、今後少し検討をさせていただきたいというふうに考えております。
来住委員
 区民検討会、最初に言いましたように、今後非常に大事な中身を持つようになります。しかも、そこで恒常的に検討していく一つの検討会と、区民が参加できている区民検討会ということですから、その中で、しかも要綱で設置した検討会の検討事項から、環境そのものを落とすということはあってはならないし、どういうふうにこの要綱について変更、改善をなさるんですか。このままじゃ済まないと思いますよ。検討事項に入っていないんですから。
豊川中野駅周辺整備担当課長
 検討会の実際の運営といたしましては、特に環境のことは議論しないというふうに指示するわけではございませんが、御指摘の要綱自体に環境という項目がないというふうなことに関しましては、こういった要綱の、その辺の手直しをできるかどうか、若干検討させていただきたいと思います。
来住委員
 いずれにしても、これはこのままでは済まされないというふうに思いますので、対処していただきたいと思います。
 それから、この杉並の説明会でもそうですし、対話集会でもそうですが、ここに求める近隣の皆さんを含めて、公園であるとか、避難できるいわゆる防災機能、防災公園というものが非常に多く声が出されていると思います。そこで、きょう報告が終わった考え方の案の中では、もちろん具体的な数字は示されておりません。考え方の方向だけが示されているんですが、避難としてここを十分防災的な役割が果たせる、そういうものとして位置づけていくという点では、中野区地域防災計画ですね、これは2003年の防災計画ですが、ここでは警察大学校の跡地については、中核となる防災公園の整備ということで、非常に位置づけを明確にしているんですね。そこで、今回のこれまで言われてきた避難できる広さとしては、9.7というふうにおっしゃってきていますが、2001年当初の計画の時点では、15.2ヘクタールというふうに数値を上げて目標としてきたと思うんです。これが9.7ということになっているのは、何をもって減らされたんですか。
豊川中野駅周辺整備担当課長
 基本的には、中野区役所周辺地区という広域避難場所に避難すべき人口は決まっております。それから、1人当たりの面積も決まっております。そういったところから計算いたしますと、今、委員御指摘のような広さが確保できればというふうに考えているところでございます。それから、それ以外にも、単に広さだけではなくて、建物の配置などでも避難の安全性というものは変わってまいります。そういったことも今後検討を進めてまいりたいというふうに考えております。
来住委員
 1人当たり1平米でしたかね。それでも本当に十分なんていうものじゃなくて、最低の数値だと思うんですよ。ここに9.7ということなんですが、杉並区民も含めてその数字に入っていると思うんですけれども、その数字、何人をこの中で避難の確保ができるのか計算されているのか。それから、今後、当然超高層というふうに思いますけれども、例えば、先ほど紹介があった港区の場合、防衛庁跡地の場合には、恐らく私の弾いた感じでは、一つのビルで、2,000人を超える人が新たに入居する、そういうビルになっています。55階建てということですから、そういう働く人、そこに居住する人を含めて、新たな跡地に建つ建物、そこに当然入居される人、働く人、どういう数値を予測し、計算されているんですか。
 それから、もう1点、先ほどの答弁で私の質問にちゃんと答えていらっしゃらないので、15.2を目標にしていた2001年の計画だったと思うんですが、それが9.7になった、ここをどう減らして、1人当たり1平米ということにされたんですか。
豊川中野駅周辺整備担当課長
 あくまでも、現在の避難人口が9.7万人ということでございます。そういったところから、9.7ヘクタールあれば、十分に避難できるということから定めたものでございます。
 それから、最初の御質問の具体的な人口などについてでございますが、まだ、そういった御利用の具体的な検討には入っておりません。
来住委員
 避難の問題というのは、これは命に直接かかわることです。それだけに、区長の対話なり、説明会でも必ずその問題が出されているし、大きな関心になっているわけです。区が当初2001年のときに予定していた大きさ、広さですね。しかも、4ヘクタールの、まさに、ここで区の新しい防災計画で言っている中核となる跡地の中心に、防災公園がそういう意味では位置づけられていたわけですよ。それも、今回の場合にはなく、避難する広さも狭くし、しかも何人新たな人が入居されるのかも予測されていない。それなのに減らしていく、これは本当に区民の皆さんの不安や命を行政として、やはり第一にどう守っていくのかという視点、その点でも非常に間違っているんではないかというふうに言わざるを得ないんですが、そこについてもう1度部長でも結構ですが、御答弁ください。
那須井まちづくり総合調整担当部長
 防災に関する御心配でございますけれども、私どもは明確に、このまちづくりの考え方の中で、これまでの広域避難場所としての機能をきちんと確保して町をつくっていきますということを、ここに位置づけてあるわけでございまして、ただいまのような安全をどうこう、軽視しているという意味かはわかりませんけれども、そういったことは一切ございません。
来住委員
 先ほど言いましたように、15.2から9.7ヘクタールに減らした。しかも、この検討委員会の中に、防災の位置づけ、環境の問題も含めてたびたび出てきます、きょうの報告の中にも。その中野区を所管とする防災課は、直接この計画の検討過程の中に参加、出席をしているんですか、かかわっているんですか。
那須井まちづくり総合調整担当部長
 去年の第4回目の検討委員会に防災課長も出席を求めております。防災のことがかなり議論になりましたが、そういったことで防災との直接の連携も果たしておりますが、いずれにいたしましても、この中野駅周辺まちづくりというのは、中野区としてこのまちづくり計画を考えているわけでございまして、防災課にかかわらず関係各部、各課と十分な連携をとりながら、策定しているところでございます。
来住委員
 連携をとるのは当然ですよ。計画づくりの中で、最後の4回目の検討委員会には防災課長が出席されたと。要するに、その検討する過程には、参加、出席をされていないわけでしょう。それをまとめる段階で、課長が参加、出席を求められる、そういうやり方が今おっしゃったことで言うと、さらに今後、中野区の計画としてまとめていくわけでしょう。少なくとも防災問題に対する問題は多く出されているわけですし、これからもそうですし、数字の中でも、今指摘したようなものが減らされているわけですよ。その根拠もなかなか明確でないですね。当然かもしれません、所管じゃないですから。そこをやはりどうやって、防災問題をこの跡地の中で位置づけていくのかということが、先ほどの環境という文字で言うと2文字ですけれども、要綱から抜けているように、にぎわいのまちづくりの方向だけが先行してしまって、これまで区民参加のもとにつくってきた、この跡地へのいろいろな計画や思いというものが、どこかに追いやられているのではないかというふうに言わざるを得ないんです。じゃあ、杉並の区民はここに何人避難を予定されているんですか。
那須井まちづくり総合調整担当部長
 区の中の各部署とどういう調整をするかというのは、いろいろなやり方があるんだと思いますね。今あるのは、区民検討会に入っているかどうかということなのか、そういう庁内の組織をつくるべきだということなのかわかりませんけれども、私どもは、この防災の件に関しても、防災課とも十分調整をしているわけです。1時間、2時間の検討会に入ってくれば調整ができたのかということじゃないと思います。やっぱり防災に関しても、そのほかのことに関しても、詳しい所管と担当者も踏まえた議論をしながら進めているわけです。区としては庁議や政策会議というのもあるわけです。そういったところにきちんと諮りながら。ばらばらに、我々まちづくり担当だけがこの計画をつくっているわけではございません。それから、もう一つ念のため申し上げますけれども、これは単に区の各課との調整、防災課との調整だけではありません。防災ということであれば、1人1平米ということを決めている、広域的な場所を指定している東京都の調整もあるわけです。そういった調整をきめ細かに進めながらこういった考え方をつくり、9月の計画案にまとめていこうとしているわけでございます。なお、これも誤解されるといけませんから、9.7ヘクタールしかとらないのかということですけれども、現在、有効面積としては9.7ヘクタール、これは今までの考え方と一貫しております。9万7,000人の避難人口に対して、有効面積9.7ヘクタールという考え方は、この広域避難広場の考え方で一貫しているものでございます。
来住委員
 いずれにしましても、杉並の区民が9,000人だったかと思うんですが、ここに避難の確保ができるということで、調整されているものです。したがって、そういう区民の皆さんの声に、切実な思いを寄せて計画するという点で、私が言いたいのは、例えば緑にしても、これは再三私は紹介していますが、2002年に財務省、当時は国有財産部局長あてに出された既存樹木の保存、それも明確に本数は出していませんけれども、どの部分に少なくともきちんとした既存樹木を残してほしいということを、区として、区長として出しているわけです。防災関係も含めて、連続しているわけですよね。行政は継続が必要だと思うんですよ。そういう点で、今回の中に、緑の問題、環境の問題、防災の問題がやはり追いやられてしまっているということで、この進め方について問題にしているわけです。改めて伺いますが、防災の位置づけについては、新たな予測が今後出てきますね。これでいくと、いろいろな心配事が出てきますけれども、防災に関する部分の関係者、いわゆる所管も含めて、当然今後必要になってくると思いますけれども、それについて改めてお伺いしておきます。
那須井まちづくり総合調整担当部長
 これは何度も御答弁させていただいていますけれども、関係のところとは十分調整し、このまちづくりの考え方を示し、それから9月の計画に向けて努力していきたいというふうに考えているわけでございます。それから、あたかも緑とか防災について、非常に区民検討会等で検討しないかのように印象にとられる御質問がございますけれども、私どもとしては、そういったもの、課長からも答弁させてもらいましたけれども、当然検討していくということで、第1回目の区民検討会には、きょうお示ししました、中野駅周辺まちづくりの考え方の区民検討会の素材を出しています。その中に今回の案も入っているわけですけれども、きちんと緑、環境、防災等についても述べておるところでございます。
池田委員
 区長対話集会とかそういうところで出された意見を、きょうの方針の中にも取り入れているということでさっき報告がありましたが、議会でも随分提案をしているんですよね、そういうこともぜひ取り入れていただきたいと思うんです。この防災ということで言えば、皆さん方の考え方は、0.5ヘクタールの公園を中心に公開空地を連担させて、面積としては確保し、周辺を不燃化建築物で囲んで、広域避難場所の役割を果たすことができると何度も言っているし、きょうのやつにも書いてありますよね。私たちは、こういうふうな回りを木造密集地域で囲まれている、回りが燃えやすいような町の中に、さっき紹介しましたけれども、容積率が1,000%を最低とするような高層建築街ができた場合に、大きな災害、震災が起きた場合には、それが回りの炎を防ぐのではなくて、逆に火炎旋風を呼び込んで、避難場所ではなくなってしまうおそれが強いという指摘をされている専門家のことも紹介して、それについてはどう考えているのかということを、2度ぐらい言ったと思うんですよね。そういうことについては、きちんと科学的に検討されるということを、項目の中に折り込むべきじゃないですか。それとも、もう既に科学的にこういう建て方の広域避難場所で、十分命を保証できるというふうな確実な証拠を持っているんですか。
豊川中野駅周辺整備担当課長
 まず、今、委員御指摘の容積率が1,000%というお話でした。これもちょっと先ほどお話があったかもしれませんが、あくまでも1,000%を使わなければいけないというふうなことではないと認識しております。当然、中野と六本木では状況が違いますので、高度利用といいましても、中野と六本木ではおのずからレベルが違うかというふうに考えております。
 それから、今御指摘の点でございますが、これは以前も述べたかもしれませんが、周囲が木造住宅密集地域の場合、それに接してこういった避難場所がある場合、それを取り囲むような耐火、不燃建築物があれば、その中の安全は十分に確保されるというふうな防災の基本的な考え方もあります。そういったことに基づきまして、今後検討を進めていきたいと考えております。
池田委員
 それは、あなたがおっしゃっているだけのことであって、科学的に証明されなければいけないわけですよ。こういう構造建築物になれば、命が保証されるというふうにならなければいけないわけです。もし、人が大震災のときに死んだりしたらどうするんですか。責任をとるわけじゃないでしょう。だから、それを裏づけるものが必要なわけですよ。少なくともそういう検討をするということが、この中に入っていいんじゃないですか。どこにも書いていないですよ、そんなこと。
豊川中野駅周辺整備担当課長
 そのあたりも含めまして、今後、東京都の方と中野区役所周辺地区に関します広域避難場所としての機能確保に関しましては、どのような建物配置、それから空地の配置がいいかということも含めて、東京都の所管部署と十分に検討を図ってまいりたいというふうに考えております。
池田委員
 ですから、そういうことを、安全な広域避難場所を科学的に検討するというふうに文句を入れてくださいよ、この方針の中に。今、同じことをおっしゃったんだから。
豊川中野駅周辺整備担当課長
 広域避難場所の指定というのは、東京都が実情に合わせて行うものでございます。したがいまして、中野区として検討するのではなく、今後、中野区と東京都の協議の上で、具体的な建物配置、空地の配置とを決めていくのが必要であるというふうに考えております。
池田委員
 都市計画事業の本体を認可するのは東京都かもしれないけれども、その計画を立てるのは中野区じゃないですか。今までそういうことをおっしゃっていたでしょう。民間に野放図にやらせるよりも、中野区が地区計画で指導するから安心なんだとおっしゃっているじゃないですか。中野区が事業主体じゃないですか。東京都は、単にそれがいいのか悪いのかということを決定するだけなんですから、中野区の段階でもって命を守れるような、そういう広域避難場所の構造にしなければ意味がないじゃないですか。それについては、当然科学的に検証します、検討しますということは、大前提として入るべきじゃないですか。もう、生きるか死ぬかわからんけれども、広域避難場所として面積さえ整えばいいんだということじゃないと思うんですよ。だから、そういう検討をしたいという項目を入れてくださいよ。対話集会で区民の意見をどんどん入れているのに、どうして私の意見を入れられないんですか。
那須井まちづくり総合調整担当部長
 これは繰り返し申し上げておりますけれども、まちづくり計画案の中に、きちんと広域避難場所としての機能を今後とも確保していきますと申し上げているわけでございます。きちんと区の防災に関する明快なスタンスを述べている。それに対して、先ほどいろいろな環境のところでの調整ということを、御質問にございましたけれども、都を含め、区の内部も含め、十分調整して対応していきますと御答弁をさせていただいているところでございまして、私どもとしては、この防災というものについても、十分検討しながらやっていくということを、この中できちんと記載させていただいているというふうに思っております。
池田委員
 平和の森公園は防災公園なんですが、この南側の端には、御存じのように下水処理場の建物がありますよね。あそこは高さにすれば4階建てぐらいかな。でも、あれでは危ないということで、平和の森公園の芝生公園の方は火煙が押し寄せてきたときに、外周に向かって放水できる強力なポンプがついているんですよ。あの建物、それから周辺の火煙を防ぐための高木、低木を含めた樹林帯、これを放水の膜で覆えるようになっているんですよ。あそこの地下には、ちょっと今具体的な数字は忘れましたけれども、何100トンもの地下用水が入れてあるんですよね。それほどの手だてをしなければ、防災公園としての機能を果たせないということで、あそこは都市防災研究所が、そういう研究のもとに、そういう設計で平和の森公園というのはできているんですよ。そういう計算を中野区はちゃんとやっていたんです、平和の森公園を最初につくるときから、一連の基本計画の前進とあわせて一緒に研究していたんですよ。だから、今度だって当然やるべきじゃないですか。こういう方式で、専門家で危ないということを指摘する人がいるわけですから、そうじゃないんだということを、あなたたちは検証しなきゃいけないわけでしょう。広域避難場所ですから安全でございますじゃ、区民の命を守れるのかどうなのかはっきりしないじゃないですか。だとすれば、それについて検討しますという言葉をなぜ入れられないんですか。確信がないから入れられないんじゃないですか、どうですか。
豊川中野駅周辺整備担当課長
 繰り返しで恐縮でございますけれども、やはり私たちとしては、現在、中野区役所周辺地区の広域避難場所としての機能はぜひとも確保したいということは、これは何ら変わりがないところでございます。そのために、例えば広域避難場所を指定する権限を持っています東京都との調整、指導、あるいは関係機関との調整、そういったことを通じまして、この広域避難場所としての安全性を確保したいということを考えております。今、委員御指摘の平和の森公園に関しましては、今回の中野駅周辺警大跡地とは若干状況が違いまして、特に平和の森公園の場合は、3方向が木造密集住宅地と、しかも道路が狭隘であるというふうな状況があろうかと思います。ところが、この警大跡地に関しましては、杉並区側は確かに密集ではございまして、その他のところはそれほど密集ではございません。そういった意味からも若干状況が違うかなというふうに考えているところでございます。
池田委員
 それは認識不足ですよ。東京都の震災時の想定をもう1度読み直してくださいよ。中野区は、5カ所だか6カ所発火点があって、それが24時間中に4分の3まで広がっちゃうんですよね。中野区は燃えちゃうんですよ、東京都の推定だと。ここだって、当然そういうふうになり得るという危険性はあるわけですよ。絶対ここは燃えないなんてことは言えないでしょう。だから、燃えるということを前提にして、広域避難場所や防災公園というのはつくらなきゃいけないわけじゃないですか。平和の森公園の場合なんていうのは、南からの風の場合にはどう対処するか、北からの場合はあそこは斜面になっているので、どう対処するかということをシミュレーションして、それで樹木をちゃんと植栽しているんですよ。それで樹木の高さも決めているんですよ。そういう綿密な計算をやって、平和の森公園というのはできているから、あそこに逃げ込めば命だけは何とかなるという保証ができているわけですよ。そういうことをここでもやるべきじゃないですか。ただ、面積が1人1平方メートル確保できるから、広域避難場所として有効で安心ですと、そんなふうに言い切っていいんですか。
豊川中野駅周辺整備担当課長
 ただ、単純に、面積が何ヘクタール、何平米あるから安全であるというふうなことでは決してないと私も思っております。すなわち、委員御指摘のような、周辺に木造密集市街地があれば、それを遮断するような建物の配置なども必要かと考えております。そういった意味から、今後東京都の方と、建物の配置、あるいは空地の配置などにつきまして、この広域避難場所として機能を確保できるような方法を協議したいというふうに考えているところでございます。
佐野委員
 15ページの駅周辺のことについてお伺いさせていただきます。まちづくりを進めていく上で、駅というのは非常にキーポイントになっていくというふうに、たしか前々回のときにもおっしゃられていたと思っているんですけれども、その中で西口を設けていって「にぎわいの心」の一つの玄関口にしていくということを考えると、JRとの協議ということを、たしかどなたかの意見が出されたと思うんですよね。それについて、どういう状況でおやりになっているのか。その辺をまずお伺いしたいと思います。
豊川中野駅周辺整備担当課長
 最近、私どもの方で、JRの本社にまいりまして、関係方面と協議を開始したところでございます。
佐野委員
 4月21日のスケジュール表をいただいたわけですけれども、それによりますと、今まで4回の調査検討委員会をお開きになって、それがまとめられて、素案という表現かどうかわかりませんが、出てきたと。その後を受けて、たしか5月からJRとの協議を開始するというふうに書かれていたかと思うんです。したがって、今開始したということですから、それはそれですけれども、やはりこういう場でどのような協議をされて、開始したということは、1回目お会いになっているんでしょうから、次回をどうするか。そして、この案によれば、8月ですか9月を含めて区案を出されるということでしたよね。そこで当然この駅のことについても触れてこなければならないわけですから、協議を開始されたと思うんですけれども、その辺のスケジュールもあわせて、この8月区案が出ることについて、JRとの協議をのせて、その結果ある程度方向性を出していくということなんでしょうか。
那須井まちづくり総合調整担当部長
 この考え方にもお示しいたしましたように、またいろいろなところで区民からも要望をいただいております。このまちづくりにとって、中野駅というのは大変重要な位置づけであろうかと思っております。それで、先ほど課長が御答弁申し上げましたように、もっと早くという意見もございましたけれども、中野駅周辺のまちづくりの姿がある程度見えてきた段階から始めたいということで、5月ごろからといったことで、実際JRと協議を始めているわけですけれども、やはりJRとの協議というのは、防災でいろいろなところと協議をやっている中でも、かなり難しい協議の一つだと思っております。それで、JRとしてすべて負担をしてJRの駅を改修するというような発想にも立っていないわけですね。地域との関係で、地元の負担とかいうこと、いろいろJRが求めてくることが今後予想されます。ですから、ひとつ我々としては事細かに御報告をするというよりは、むしろ大きな流れを御報告させていただきながら、これはJRとかなり細かい詰めをしていかなきゃいけない、戦略的にいろいろ対応していかなきゃいけないということがあろうかと思っております。全力を尽くしてやりたいと思っております。区長もみずからJRに行くというお話も聞いておりまして、かなりの意気込みでJRと対応していこうと思っていますので、状況については、御報告できる時点になりましたら、なるべく早い時点で行いますので、もうしばらく御猶予をいただきたいと思います。
佐野委員
 おっしゃるとおり、交渉というのは非常に難しいし、利害関係が絡みますから、そのとおりだと思います。私がお尋ねしたいのは、8月に出されるであろうまちづくりの中野区としての案、このことについて、駅のことを触れないわけにはいかないと思うんです。したがって、もう考えたら5月から開始するといって5月末ですよね。もう2カ月余しかないわけですよ。今、部長がおっしゃっているような、交渉が非常に難航するであろうという予測であるならば、よりこの2カ月間に、区長みずから行っていただけるというお話ですけれども、そういうことも含めて環境を整えていかないと。8月の区案に何もその辺が載っていなかったというわけにはいかないと思うんです。というのは、やはり真のまちづくりをするには、そこが玄関口になる、中野駅は顔であると書いてあるんですね。ということになれば、それに絶対触れないというわけにはいかないと思いますので、ぜひ全力を挙げまして、交渉は延びても構わないと思いますけれども、区案にはやはりそれ相応の考え方が示されてこないといけないと思いますので、ぜひそれはお願いしたいというふうに思います。
 それから、あともう1点お伺いさせていただきます。5ページのところなんですけれども、中野区の現状と課題というのがございます。これは人口から産業からいろいろお調べになって書いていただけたと思うんですけれども、まず、一番最初にある人口のところは、20~39歳の若い人が多いんだということが書いてありますね。要するに、生産人口が多いと。そして、その次の下の行には、高齢者人口が増加してきているんだというようなことが書かれております。こういったものは、何の統計資料によって、どういう形で分析をされたのか。私自身ちょっとこの辺によくわからない表現がいっぱいあるんですね。人口の減少が予測されると、これは当然何かの根拠を持ってこういうふうに書かれているんだと思うんです。これはあくまでも中野区の現状と課題ということになっているんですね。これを見ますと、ほぼ現状が書かれているんです。課題はどこにあるんですか。その辺もちょっと含めて、分析を持ってきた資料と、課題についてはどのようにお考えになっているかをお聞かせいただきたいと思います。
豊川中野駅周辺整備担当課長
 まず、委員御指摘の事項の根拠でございますが、これは昨年度調査委託をしました内容の一部でございます。当然、それはしかるべき筋から得た情報で、例えば人口などにつきましては、中野区といたしましても人口予測などもしております。そういったことも参考にしながらお示ししているわけでございます。それから、課題についてでありますが、人口などですと、これは確かに現状だけというのもありますが、この現状が今後ともこのまま何もしていなければ改善しないということが課題かなというふうに考えております。それから、土地利用にいたしましても同様で、現在公園の面積が少ないと。しかし、それは何もしないと改善する見込みがないといったことが課題かなというふうに考えているところでございます。
佐野委員
 今、御発言の中に、調査を委託したというふうにおっしゃっていますけれども、調査は費用をとって委託したところが、この人口統計も含めて分析されたということですか。そうしますと、要するに中野区としての統計資料、東京都としての統計資料、こういうところから人口が減ってきているとかどうしているということではないということなんでしょうか。まず、1点それをお伺いします。
豊川中野駅周辺整備担当課長
 人口に関しましては、基本構想策定の作業しておりまして、基本構想策定のデータブックなどのデータをもとに検討しているものでございます。
佐野委員
 そうしますと、今おっしゃっていた調査を委託したところが出したという表現はどういうことですか。
豊川中野駅周辺整備担当課長
 ちょっと言葉足らずで申しわけありません。そういったいろいろな各方面からのデータを、委託し調査したところが、全部まとめたというふうなことでございます。
佐野委員
 やはり、こういうことを記載してはっきりと書く、高齢者人口が増加しているということをするのであれば、しっかりした裏づけ、例えば、数年間の統計をもとにこれだけの人口がふえてきていますよ、それも何歳以上はどうなっていますよというのを、調べて書くべきであって、ここに今おっしゃった基本構想の中で調べたものが載っています、それを調査委託したものが載せたんですということであるなら、やはり、これはしっかりとした中野区の現状を踏まえたことを言った上で問題解決を図りたいということでの一つの資料だと思うんですよ。私は問題分析をするに当たって、大変失礼な言い方かもしれませんけれども、やはりこういった安易なものを分析してかかると、非常にまちづくりにとっても大きな問題が生じると思うんです。例えば、問題分析をするに当たっては、やっぱり目標、目的が何なのかということを、まず、一番最初に確認しなければなりません。その上で現状の把握ですよね。そういう意味で、現状の把握をしたいために、人口統計等とあるいは産業等とが出ているんだと思うんですけれども、そして、さらにそれを進めていこうとするものに対する問題点がそこに出てくるわけですよ。それが課題だと思うんですよ。ところが、課題については一切触れないでほとんど現状だけですよ。タイトルだけは中野区の現状と課題と書いてあるんですよ。私が読む限りでは、これは現状分析、現状分析もどこから持ってきたのか統計資料はわかりませんけれども、こういった問題がありますよ。だから、まちづくりをしていかなければならないんですよということにつながっていくんだと思うんですけれども、今進めていこうとしているまちづくりについて、こういう現状の中で、こういう問題点がある、それが課題だと思うんですよ。したがって、その辺のことは全く触れられていない。さらに、課題が把握できましたら、それに対する問題解決、方法、財政的な裏づけ、そして今度は期間、スケジュール、こういったものが出てきて、それで最終的な完結に持っていくというふうなことで、すべてが成り立っていくんではないかと思うんですよ。したがって、パーツ、パーツにおいては、非常に今苦労されておやりになっていることはよくわかります。ただ、こういったトータルのとらえ方が、私自身はこの文章で見る限りはできていないんではないかなというふうに思うわけです。したがって、この委員会でも言いたいことを言わせていただいて、大変失礼なんですけれども、スケジュールを出してください、こうしてくださいということになって、後へ後へ出てきてしまう。そういうことではなくして、今言った目標、現状把握、分析、そして問題点の把握、それによってどう解決するか、こういったものを一つひとつ踏まえていかないと、前段で私が質問させていただいたJRの駅の問題についても、これもやはり現状がこうあるからこうなっていくんだよということがない限り、なかなか解決には至らないし、交渉力も整ってこないと思うんです。やはり、交渉力を持っているということは、そういった分析能力、そして現状の把握、こういったものをしっかりと踏まえないと交渉力は成立しないと思います。そういう意味で、これからいろいろな面で、御苦労をされることはよくわかりますので、ぜひ、こういった現状を分析される資料もしっかりしたもの、そして、さらには、その現状分析を踏まえてどこに課題があるのか、これをとらえながら解決方法を図っていく、こういったものをお願いしたいと思いますけれども、それについてはいかがでしょうか。
豊川中野駅周辺整備担当課長
 今、委員御指摘の点は十分私も受けとめております。そういったところを参考にしながら、今後まとめていきたいと考えております。
委員長
 委員会を暫時休憩にします。

(午後3時00分)

委員長
 委員会を再開します。

(午後3時16分)

 それでは休憩前に引き続きまして、所管事項の報告1番を続行して質疑を受け付けます。質疑のある委員は、どうぞ挙手を願います。
飯島委員
 何点か伺っておきたいと思います。まず、このペーパーのつくり方について、ちゃんとページは分けてやるようにしてください。表題が2ページにいって3ページから始まる。1、2ページというのは目次なんだから。そうでしょう。四角いのは、本当はこっち側になきゃいけないんじゃないの。そんなちょっと嫌みを言いましたが、この中野駅周辺まちづくり考え方(案)というのは、一体どういうことなのかな。要するに、中野駅周辺まちづくりの考え方の位置づけというのがありますね。これは、中野駅周辺まちづくり計画を策定するに当たって、今後、区民及び関係者にさまざまな視点から議論、意見をいただくための検討素材として、区の考え方を示すものであると。検討素材として中野駅周辺まちづくりの考え方、区の考え方を示す。検討素材として何かを提示して、議論をして区の考え方をまとめるというのはわかるんですよ。だけど、検討素材として区の考え方を示して、それはどういうことなんですか。検討の素材として中野区の考え方がある。中野区の考え方というのは、要するに検討素材なんだ。じゃあ、出てくるものは何なんですか。その検討素材をもとにして、計画だということになるわけ。まちづくりの考え方だって計画の大前提でしょう。それは計画の検討素材じゃないじゃない。そんな訂正をするための案だというんだったら、また別なんだけど、要するに、どういう手順、流れ、そして手続をもって、中野駅周辺まちづくり計画というものを策定するのかというのが、きちんと押さえられているんですか。
豊川中野駅周辺整備担当課長
 まず、体裁の件は大変失礼いたしました。先ほどに引き続きおわびをさせていただきます。
 それから、今回の表題につきましては、考え方(案)でございます。これに関しましては、確かに中野区のまちづくりの考え方ですので、そういったものを示していくということもあります。ただ、一方では、特別委員会の議論、そういったものを踏まえながら、また内容を少し見直したいというふうなところもありまして、この(案)というのをつけたわけでございます。
 それから、検討素材というのはどういうことかというふうなお話ですが、あくまでも、中野区としては、こういった考えを持っています、持ちつつありますといったことを皆様にお示しいたしまして、今後、中野駅周辺まちづくりはどうあるべきかという、具体的な姿に昇華していきたいというふうな思いから、検討素材として示しますというふうなことでございます。
飯島委員
 だとすると、中野駅周辺まちづくりの考え方(案)はいろいろ議論をする検討の素材になるんだよね。区の考え方も、こういうのを持ちつつあるんだけれども、皆さんの意見を聞いてさらにそれを固めていく。だとすると、考え方じゃなくて、考え方の案を検討素材としてお出しして、どっちかと言えば、そういう中のやりとりを通じてみずからの考え方を固めるんだということじゃないとおかしいんじゃないの。考え方が検討素材だというのは、やっぱりそれは変ですよ。中野駅周辺まちづくりの考え方と中野駅周辺まちづくり計画はどういう関係になるの。そういうことになっていっちゃうので、そもそもお出しになって、要するに議論の素材にしていただこう、あるいは出発点にしていただこうと、区は少なくともこういう考え方を持ちつつありますよという意味での素材とするならば、そういう議論を経た上でまちづくりの考え方というのは、改めて固まるということじゃないですか。そういうことなんじゃないの、想定しているのは。そして、そういう考え方がおおむねそういうことなのかという御理解をいただいた上にこの計画が出てくれば、まちづくり計画そのものについては非常に理解が得やすいし、そういう前提のもとで議論しながら計画づくりが行われているということになるんじゃないの。どうなんですか。もう随分あなたの側に立って私は物を申し上げているつもりで、普通ならこれは何なんだということで終わりですよ。どうなの。
豊川中野駅周辺整備担当課長
 今、全く委員御指摘のとおりだと考えております。したがいまして、きょうお出しした資料に関しましても、例えば3ページの冒頭、一番上でございますが、中野駅周辺まちづくりの考え方、ここに(案)をつけるですとか、そういったところで、今後9月の計画づくりに向けまして修練をさせていただきたいというふうに考えているところでございます。
飯島委員
 こういう手順は非常に大事なんですよ。まちづくり、都市計画の場合、もう御存じのようにね。だから、きちんと一つひとつ踏まえて取り組んでいただきたいと思います。
 見て、いろいろな角度から盛り込むような内容についてお書きになっているんですが、もうちょっとそういうことであれば、これは区としての考え方というよりは、一般社会の通念やどこかで読んだようなことが書いてあるわけでありまして、やっぱりもう少し区の考え方で、こういう考えをまとめつつありますよというんだったら、そういうボリュームのあるものを示した方がいいと思います。そうじゃないと、一つの環境保全の考え方とか、景観計画の考え方とか、10ページにありますけれども、これだけではどういう発想にもなる。むしろ、こういう項目、環境保全の考え方について「町のにぎわいにも配慮しつつ、可能な限り緑豊かな町の形成に努める」これは考え方以前の、いわば項目としてのピックアップに過ぎない。だから、区はそれについてどう考えているのかというのがないとわかりませんよ。それぞれイメージの持ち方は違うだろう。区はこういう具体的なイメージに近いものを持っている、こういうふうにならないと、区が今考えていて、皆さんの議論の素材にしてくださいというものにはなっていかないんだよ。こういうどれどれについて、今後考え方を示しましょうと固めつつある考え方を示すべき項目について、ここに網羅されているのか、網羅されていないという人もいるからね。取りこぼしがあるのかもしれませんけれども、そういうものなんでしょう。用語集じゃないんだから、ちゃんともう少し区の考え方をきちんと示していただきたい。そういうものでないと、議論はなかなかできません。議論がぶれちゃう。区の考え方がどういう考え方かわからない。その辺まで詰めていかれる必要がある。余分なものは要らないんです。どういうことを考えているのかということを示したいなら、考えていることだけ示せばいい。先ほど、佐野委員がちょっとおっしゃっていましたけれども、社会保障・人口問題研究所の人口統計で物を概念的に書いたようなことはいいから、だったらそこにデータブックは別につけるとか、考える部分はもう少し具体的に表示していただきたい。そうじゃないと、これをベースに議論するといったって、どうにもなりませんよね。よくわからない。話を聞いてわかるというなら、話をする、御答弁いただく、そういうものがあるなら、あらかじめここに書けるものは書いておく、そういう議論の素材として話をする、検討素材として使っていただく、こういうことならばちゃんとそうしていただきたいと思います。大変だと思いますよ、それは自分でいろいろなところから持ってくるんだから。だけどそれなりのデータはやっぱりあるし、調査委託をした過去のデータだってあるし、それを使っていくというなら使って、それは引用を示すとか、そんなのは常識ですよ。行政の文書としても、もう少し努力していただきたいと思います。どうですか。もう少し、実際にいろいろしていただくときには、書き込みをして、そしてお示しするというようなことは考えられますか。
豊川中野駅周辺整備担当課長
 御指摘の点は、おっしゃるとおりというふうに認識します。したがいまして、今後、次のステップすなわちまちづくり方針のたたき台をお示しする際には、そういったことを踏まえながら、表現、内容についても十分充実を図りたいというふうに考えております。
佐伯委員
 ぱっと見せていただいて、何でこんなに片仮名ばかりなんだろうなと思うんですよね。エンターテインメントなどの場にアクセスしやすいとか、何だか片仮名ばかりで、もうちょっと日本語で書けないものなのかなと思うんですけれども、その中でもちょっと僕も余り頭がよくないので教えてもらいたいんですけれども、サブカルチャーの集積などを踏まえた中野らしさの発展、これは何を言っているんですか。
豊川中野駅周辺整備担当課長
 まず、片仮名用語が多いという御指摘、これはごもっともかと思います。こういった行政側の文書を出す際には、なるべくそういったものは使わないというふうな方針もあります。したがいまして、今後、次のステップに至る際には、なるべくそういった用語はわかりやすく表現したいと考えております。それで、今御指摘の13ページのサブカルチャーでございます。こういった用語があるわけなんですが、すなわちサブがあればメインがあるということでして、メインは何かということです。一般的には、例えば音楽にいたしましても、正統的なクラシックですとか、ポピュラーといったものではないところ、あるいは絵画など、いわゆるアートにしましても、例えば国立西洋美術館ですとか、そういったものに出るようなものじゃないようなもの、だけれども、それが一部の人にかなり熱狂的な人気があるといったものが、中野に大変集まっている。その一番いい例がアニメですとかフィギュアといわれるちっちゃい人形ですね、そういったものをサブカルチャーと言っています。そういったものが実は中野らしさではないかと、決してサブであるから否定するということではなくて、そういったものも中野のよさとして認識しながら、まちづくりに生かしていきたいというふうなことで書いているわけでございます。
佐伯委員
 何かわかったような、わからなかったような答弁なんですけれども、ちょっとそれは置いておきまして、9ページの公共公益施設等の整備の考え方、この中で、例えばかつては警大跡地に、中央中と桃丘を一緒にした学校をつくろうとか、そういう考え方もあったと思ったんですけれども、学校の再編等の議論の中で、教育委員会などからは、じゃあここに何かちょっと入れてくれとか、施設の統廃合、施設の再配置計画というのが、今議論になっていると思うんですけれども、学校関連のものについて、全然考え方が入っていないんです。これは現状のところ全くないということでよろしいんでしょうか。
田辺区長室長
 今、基本構想10か年計画の中でも、さまざまな施設配置の見直しを検討しておりまして、この段階では、まだ、まちづくりの考え方の案にはお示しをしておりませんが、中野駅周辺地区の整備について、区として区の施設の導入をどのように考えていくのかということは、担当と調整をしております。素案、あるいはまちづくりの計画をお示しする際には、きちんとした形でここに盛り込む、あるいは10か年計画に盛り込むというような形で、統一をとっていきたいというふうに考えております。
吉原委員
 緑は少しでも多い方が区民も喜ぶと思うんです。屋上緑化というのがあるんですけれども、例えば練馬区とか、ほかの区でも、議会で検討されているという話を聞いたんですが、この屋上緑化というものが、今回のこのプロジェクトの中で、検討された経緯はありますでしょうか。
豊川中野駅周辺整備担当課長
 中野駅周辺まちづくり全体の考えが、例えば、エコシティというふうな発想で来ているところもあります。そういった意味から、当然屋上緑化などにつきましても、この地区としても積極的に取り組んでいくというようなところで進めていきたいと考えているところでございます。
吉原委員
 実際、積極的にやっている行政がどれだけあるかは全くわからないんですけれども、環境的効果はどういうものがあるんでしょうか。私たち素人でわからないものですから、もし知っているのがあったら教えてほしいんですが。
斎木公園緑地担当課長
 屋上緑化を進める効果、まずよく言われているのは、樹木ですから、太陽の熱を受けて蒸散作用があるということで、回りの空気を冷やす、そういった意味では、余分な冷暖房の熱エネルギーを使わなくて済むということで、地球全体の環境負荷にやさしいと言われています。それは、いわゆるヒートアイランド現象の緩和というようなこと、そういうものが一番大きな効果かなと考えています。
吉原委員
 超高層ビルでは難しいとか、いろいろそんな話も聞いているんですけれども、どういう場合が適応しにくいとかそういうのを、もし知っていましたら、ちょっと教えてほしいんですけれども。
斎木公園緑地担当課長
 屋上緑化につきましては、高さについて、何か不都合があるということは特に聞いてございません。ただ、実際に屋上緑化は、見るという視覚の方も必要でしょうから、余り高いところにあると、上に上らない限り見えないわけですね。したがいまして、中2階とか中3階とか、そういうところの出っ張りの屋上を利用してやることによって、上から見られるということなので、そういった効果で、やっぱり最上階100何十メートルの上というのは、やってもどうなのかなという気がします。屋上緑化で一番問題になるのは、水やりなんですよね。どうしても重さがありますから、たくさんの土を埋め込むわけにはいきませんので、軽量化するためには薄い層にしなきゃいけない。そうすると、保水能力が当然なくなるわけですから、水やりが年がら年じゅう必要になると。こういうメンテナンスが必要になると。
池田委員
 きょう、冒頭の六本木の防衛庁跡地の報告を聞いていて改めて感じたんですけれども、向こうは、地区計画の中での公園、広場という設定であるにせよ、既存の公園とあわせて4ヘクタールを確保していますよね。検討委員会の中でも、たびたびその写真がスライドで出てきました。建物は本当に三井不動産のホームページを見てびっくりしましたけれども、日本一の高さですよね。235メートル、もう雲をつくような高いビルがあって、そこの下にひょろひょろと公園があるわけですから、形態としては全然感心しませんし、いいものができたとは思いませんけれども、しかし、公園の形とか面積だけをとってみれば、4ヘクタールが街区の北側に半楕円で伸びているわけですよね。そこは、周辺は樹木で覆えるようなことを港区としては今後やるんでしょうから、一応全体から見たオープンスペースの位置とか面積とかというのは、それなりに確保しているなという感じを与えますよね。今後の造成の仕方によっては、4ヘクタールあるわけですから、きちんとした防災公園になる可能性というのは当然ありますよね。杉並区の桃井三丁目の都市基盤整備公団による防災街区整備公園の場合も4ヘクタールで、あそこも杉並区がこれから防災公園にすると言っていますけれども、同じ4ヘクタールですから可能性はある。ところが、中野の場合はわずか0.5でしょう。それも200メートルぐらい離れた現在の囲町公園とくっつけて、つながりをオープンスペースで埋めるというわけですよね。これだと、とてもじゃないけど、どんな工夫をしてみたって命を守れる防災公園になるような、そういう形状とは言いがたいですよね。既に発表されているいろいろな絵を見ても、確かに全部の面積を合計すれば、そのぐらいになるように、これから設計されるのかもしれません。9ヘクタールの広域避難場所としての面積を確保できるような、そういう設計をされるのかもしれませんけれども、その形状からいえば、中野区の素案で出されているブロックパターンの絵からいっても、とても4ヘクタールの公園ということにはならないですよね。こうなってしまったのは、六本木の防衛庁ではともかくできていると、杉並でもできていると、しかし、中野ではそういうことができなかったそもそもの成り立ちというのは、やはり新都市建設公社に全部お任せにしちゃって、--新都市建設公社というのは、東京都の天下り役人がつくっている会社なわけですから、既存の大手ディベロッパーとも非常に交流が深いわけですよ。そういうところの影響を受けて、こんなど真ん中にわずか0.5ヘクタールの公園ぐらいしか設置できなかった、そういう案を出させてしまったというところに、一番の問題があるんじゃないですか。それは、逆なことで言えば、中野区がいかに主体性がなかったか。2001年の跡地利用計画をいかに無視したか。あるいは、2001年計画をつくるために、中野区民がその構想の発表以来13年間にわたって、区民参加でやってきた経過をいかに無視したかということの結果が、こういうちょぼちょぼ公園になって出てきたんだと私は思うんですが、いかがですか。
那須井まちづくり総合調整担当部長
 防衛庁跡地に立派な町ができて、中野に立派な町ができないなんていうことは、私は考えておりません。中野にもすばらしい町をつくっていきたいと考えているわけでございます。その0.5ヘクタール、5,000平米の公園しかできないという条件も、その防衛庁跡地と比較してそういうことをおっしゃるのも内容の理解に苦しみますけれども。私ども申し上げているのは、警大跡地の中で開発者負担で0.5ヘクタールの公園をとっていこう、そのほかに、ここには既に0.5ヘクタール以上の公園があると。足しても2ヘクタール、それにオープンスペースをつけていこうということで、3~4ヘクタールのオープンスペースをつけていく、その形が四角いのがいいのか、もうちょっと町のにぎわいも考えた方がいいのか、それから非常に閉鎖的になって表現としては問題あるかもわかりませんけれども、要するに、ホームレスがそこに住んでいる公園にするのがいいのか、これは十分考えていくべきだと思っております。そういった中で、転換計画のお話もありましたけれども、転換計画は清掃工場が前提でございます。清掃工場は今もう必要ないという条件になった中で、この町をどういうふうにつくっていくかということでございますので、中野駅周辺、特に警大跡地を中心にいたしまして、広域避難広場というものがきちんと確保された、緑も豊かな町ができ上がってくるんだという認識を、きちんと持っていただきたいなと思っているところです。
 それと、これは誤解されるといけませんから申し上げますけれども、新都市建設公社のことでございますけれども、これはまちづくりの非常に経験のある東京都の第3セクターでございまして、そういったところに私どもは調査委託をしております。何もそこだけに単にやらせたということだけじゃなくて、学識経験者、非常にまちづくりの学識のある方々も交え、公募の区民の皆様も交え、検討した調査結果が出ているわけでございます。そういったことで、区民に喜んでいただけるような町がここにできてくると、私どもそのように考えております。
池田委員
 検討委員会の議事録を我々ももらっていますし、私も実際に傍聴しましたけれども、優秀なる学識経験者がどれほどの意見を言ったかといえば、大した意見を言っていないですよ。それが、新都市建設公社が出してきた素案にどれほどの影響を与えたかといえば、ほとんど影響を与えていないですよ。また、影響を与えるような意見について、例えば、中村委員なんかは一生懸命おっしゃっていたけれども、それはほとんど素案には取り上げられていないじゃないですか。中央防災公園をコアとする緑と広場の避難場所ということが、2001年の跡地利用計画のコンセプトですよね。この素案でいけば、それが見事にどこかにすっ飛んじゃったじゃないですか、そういうことを申し上げているんですよ。
 それで、ちょっとお聞きしますが、4ページで、都心部においては、質の高い都市型住宅が求められているという現況分析をやって、6ページで、住居機能の確保により、区内定住を促進するということが真ん中辺のところへ出ていますよね。私はこれを読むと、素案でも一応出されていました、複合機能ゾーンということで、住宅を含むということで出されておりましたけれども、いよいよこの複合機能ゾーンのところは、住宅を中心とした開発でいきたいということを、かなり明確に打ち出されてきたのかなという感じを持ったんですけれども、いかがですか。
豊川中野駅周辺整備担当課長
 基本的な考えといたしましては、やはり中野でございますので、例えば汐留や品川駅東口のように、オフィスビル主体の開発ということは当然考えにくいと思います。一方、中野区というのは、以前から住宅地ということもあります。そういったことからも、あくまでもにぎわいというコンセプトを確保しつつも、例えば、上層階の方では住居機能を確保するというふうなことが複合機能ゾーンの土地利用の主な点かなと考えているところでございます。
池田委員
 それはもう検討の過程の中で、かなり認識されてきたことなんだろうというふうに思います。関係者の方もそうおっしゃっていましたよ。とても業務ビルなんかじゃ売れませんよと言っていましたから。検討の中でそういうことがわかってきて、この方針の中でも打ち出されたんだろうなというふうに思うんですね。その関係で、7ページのところに、駅周辺の土地利用計画に当たっては、道路・鉄道等の都市基盤整備の整備、容量等に十分配慮して策定するとあるんですが、この容量というのはどういう意味を言っているんでしょうか。
豊川中野駅周辺整備担当課長
 基本的には、東京都と協議をしながら具体的に決めていくという話になりますが、例えば、こういった土地利用計画を具体的に決めるに際しては、まず、容積率をどうするのかと、あるいは都市利用のゾーンをどうするというふうなお話があります。そういったものを決める際には、上限なく容積をアップするという話ではなくて、当然こういった道路とか鉄道の都市基盤の容量があります。こういったことを十分配慮しながら、例えば容積ですとか、土地利用を決めるというふうなことで書いてあるわけでございます。
池田委員
 新都市建設公社が1,500万円でつくった事業報告書がありますよね。8階に行って見させていただきました。その容量のことなんですけれども、容量については事業者、つまり開発業者の意向を十分尊重しろということが書いてあるんですね。下手に容量を低くして、端的に言えば、開発に伴う業者の利益を損なうことのないようにすべきだというふうに書かれているんですが、やっぱりかなりおおらかにというか、その辺は余り規制を強くしないで十分な保留床ができるような、建物ができるような、そういう容量計算をしようということなんでしょうか。
豊川中野駅周辺整備担当課長
 そういった側面ではなくて、むしろ今回の、特に警大跡地に関する土地利用に関しましては、事業者が利益の還元という形で、道路や公園を負担するというふうなことがあります。そういった観点からも、例えば、容積率、土地利用なんかについても今後検討したいというふうに考えております。
池田委員
 あんまり厳しくしたんじゃ業者が乗ってこないから、その辺は十分配慮して容量についても決めていかなければいけませんよと、そういうふうに、新都市建設公社は業者の立場に立って提言をしていますよ。開発事業者のまちづくり、公共、貢献度等により、総合的な評価が与えられるような、そういう誘導をしてあげなければいけませんよというようなことを書いてありますし、地区計画整備方針にて定める開発条件は、開発業者の計画の自由度を確保するため、過度な制約を設けないように配慮するとともに、見直し相当容積率の見込み程度を、あらかじめ明らかにすることが望ましいと。つまり、業者がここに参入してきて、一般競争入札に参画して、土地を財務省から買って、そこにビルをつくると。その際に、やっぱり十分企業体としての活動が保証できるように、緩くしてあげなければいけませんよということを言っているんだと思うんですね。ついでに言うと、さっき課長の答弁の中で、地区計画の中の再開発促進区に定めるところの容積率の最低が1,000%だということを紹介しましたけれども、確かに原則として1,000%を保証しなければならないとありますから、1,000%から下にすることはできるかもしれませんけれども、これは東京都の基準で、都としては今東京じゅうで都市再生をやっているわけですから、なるべくやわらかに、許容は緩やかにという方向で東京都は進んでいますよ。公的不動産屋と言われているぐらいですからね。だから、そうすると1,000%というのは、ミニマムな値、最低の値として保証してあげなさいよという指導は当然入ってくるんじゃないかなと思うわけです。ましてや、この計画の素案をつくった新都市建設公社は、今読み上げたような形で、業者サイドの開発ができるように中野区も配慮しなければいけませんよと答申しているわけですから、これは本当に大変な超高層の町ができるんだろうなというふうに思うんですよ。オープンスペースをつくるためには、建ぺい率を小さくしなければいけないわけですよ。建ぺい率が小さくなればなるほど、建物が高くなるわけですから、細いものがにょきにょき建つわけです。一層回りに高い建物がない地域だけに、都市景観を維持するように努力するみたいな項目が入っていますけれども、景観としても、我々KDDの黒ビルができたときには本当にびっくりしましたけれども、あんなもんじゃないと。あの倍以上の高さの建物がにょきにょきできるわけですから、本当におったまげるといったような景観上の問題も出てくるんじゃないかというふうに思います。
 区民検討会で出された素案ですけれども、そこに開発フレーム調整中という文句があったんですが、これがここの文書からなくなっています。開発フレーム調整中というのは、先ほどの容量等に十分配慮して策定するというところに書き直されたということでよろしいんですか。
豊川中野駅周辺整備担当課長
 今、御指摘のようなところもあります。それから、先ほど申し上げましたが、広域避難場所としての機能を確保するための空地の配置、それから広さなどいろいろな総合的な観点から、土地利用、容積などは決まってまいります。そういったことから、今後、フレームにつきましては、調整を行っていくというふうなことでございます。
池田委員
 それで、8ページですけれども、対話集会などの区民の要望を取り入れたということで、自動車駐車場及び自転車駐輪場の整備、そこに中野駅周辺区域への自動車の過度な集中を避けるような位置への駐車場の配置とあるんですけれども、この意味がわからないですね。大体、住宅を中心にすると言っていますけれども、どのぐらいの人口増加を想定しているのか。それで、それに伴う自動車の集中、後に書いてあるように、区役所とサンプラの跡地には、商業、業務の複合ビルを建てる、しかも超高層が予定されていますね。高度については、西側から東側に行けば高くなるように設計するというのは、どこかにこの文書に書いてありましたよね。ということからすれば、中野の顔として、区役所とサンプラの跡地には、物すごい超高層ができるというのは、可能性としてはあるわけですよ。そうすると、全部が全部そうじゃないでしょうけど、商業、業務棟になるわけですから、当然のことながらそこには相当の自動車が集中してくるわけですよね。そういう自動車が集中してきながら、駐車場については集中しないように配慮するというのは、すごい矛盾なんですけれども、どういうことでしょうか。
豊川中野駅周辺整備担当課長
 確かに、御指摘のとおり、床面積の大きい建物については、当然自動車の発生交通量も多い、したがって大きな駐車場が必要かというふうに考えております。ただ、その建物に付随する駐車場をどこに置くかということでございまして、必ずしも建物の下、あるいは地下に置くというのではなくて、少し離れた場所に配置をしたらどうかと。その駐車場から建物に至る交通手段を検討したらどうかというふうなことで、今後考える必要があるというふうに思っているところでございます。
池田委員
 そうすると、この中野区素案の16ページに出ている星型マークがついた立体駐車場、これはやめたということですか。
豊川中野駅周辺整備担当課長
 その辺は具体的に決まっているわけではございませんが、いずれにしましても、駐車場に関しましては、ある特定の場所に集中するのではなく、まさにここに書いてありますとおり、過度の集中を避けるように位置なども工夫すべきであるというふうに、今のところは考えているわけでございます。
池田委員
 分散すると、もう一つの危険な側面が出てくるんですよ。要するに、広域避難場所ですから、自動車を分散させると、爆発物が分散させられるのと同じことになっちゃうんですよね。だから、火災になったときに、それらの自動車が次々と誘爆して、避難してきた人たちが巻き込まれるという問題を抱えているんですけれども、そういうことについては考慮されていますか。
豊川中野駅周辺整備担当課長
 今、御指摘の件ですが、広域避難場所としての有効面積を計算する際、当然駐車場などであれば、若干の逓減率というものを持って算定いたします。ですから、そういった意味からも、特に問題はないというふうに考えております。
池田委員
 大前提の問題なんですけれども、今でも環七は1日6万台ぐらいですか、8万台ぐらいだったかな、かなり交通量としては多いですよね。時間帯によっては、ほとんど渋滞をしてしまうという状況ですね。それから、早稲田通りについては、雨が降っているとか、雨が降るかなというときの朝は、もうほとんど渋滞ですよね。こっちの221は通っていませんからね、車はほとんど通れないという状況ですよね。そういういわゆる道路の容量についてと、ここに集中してくるであろう車の台数だとか、住宅が新たにできて、何千人の居住者が住まれるのか、そういうことを検討されているのかどうかわかりませんけれども、でも、当然そういうのはやりますよね。この程度の案のレベルでも、人口が5,000人とか1万人とかふえれば、車もこれだけふえて、交通量もふえて、こうなるああなるという環境問題と絡めて都市計画上の必須の問題ですよね。そういう手順は踏んでいますか。今まで見た文書で見る限りは、新都市建設公社の事業報告も含めて、ないんですよね。環七をどうするかとか、早稲田通りをどうするかとか、早稲田通りは15メートルを5メートル拡幅して、中野通りと環七間を20メートルの道路にするということは書いてあるけれども、それ以外のことは書いていないですよ。そういうこの街区全体の交通容量、想定される居住人口、あるいは業務、商業ビルの交流による自動車の増加台数とか、そういうのはどうされていますか。
豊川中野駅周辺整備担当課長
 これも、先ほどのお話でありました開発フレームのことと関係いたします。したがいまして、今後開発フレームを検討する中で、そういった自動車の台数、それから容量なども検討していくようになると思います。それから、私たちが考えていますのは、この中野駅周辺、特に警大跡地に導入する施設に関しましては、基本的には車での来場というのではなくて、公共交通機関を使っていただくというふうなことがふさわしいというふうに考えております。そういった意味から、同じページにお示ししておりますが、例えば、バスなどの公共交通の利便性の向上、駅の改善などもあわせて進めるわけでございます。
池田委員
 都市計画の基本がなっていないと思うんですよね。一人ひとりの人間の努力の可能性に託してまちづくりをするなんて、そんなばかなことはあり得ないですよ、普通の都市計画というのは。既存の道路の容量がどうで、どのぐらいまでは耐えられるのか、それで新たに道路をつくるとすれば、どのぐらいの幅の道路をどう配置すればいいのかとかいうことがまずあって、その上でこういう町をつくろうというのが普通に進むことなんじゃないですか。それを既存の道路については一切手を触れないで、早稲田通りについては都市計画決定済みの5メートル拡幅はやりますよということだけで、当然のことながら人はふえる、車がふえるということは、ど素人だってわかりますよ。しかし、その解決の方法といえば、なるべく車を使っていただかないようにという個人の努力に期待する、そんなばかな都市計画がありますか。
那須井まちづくり総合調整担当部長
 今の交通問題ですけれども、交通問題には、これまでも検討委員会などで、公社が受託したということで、公社がやってきたということも質問の中にありましたけれども、私が御説明した部分もありまして、東京都の道路交通の大きなネットワークの中で決まってくるということで、環六には今地下に中央環状新宿線ができます。その先には(仮称)中央環状品川線と言われていますけれども、その先に輪のように、環状道路が不足しているというので、そういう道路もできてくる。それから、外環もこれは地元といろいろ調整が進んでいるというふうなことで、環七の交通量も大きく減少するというような大きな方向性というものを一つにらんでいます。そういうことを検討委員会でも説明しています。それから、もう少し細部にわたってお話しすれば、これは都市計画の手続にのっとっていないということですけれども、これは都市計画の手続にのっとって、都市計画の物の考え方にのっとって、一つずつやっていくわけです。これについては、課長からも答弁させていただきましたけれども、やはりこの町をつくるというときに、道路交通、それから鉄道、公共交通も含めて、きちんとした一つの物の考え方、容量のことにも触れているわけですね。そういったことをきちんと精査をして、町を具体的なものにしていく。現段階では、大きな方向性を示しているのであって、個々のどういうボリュームの、先ほど全部超高層ビルが建つんじゃないかとか、そのようなことは今ここで一切触れていないわけです。そういう高度利用をしないとオープンスペースはとれないということは申し上げていますけれども、すべてが杉並区のすぐ隣接まで超高層ができるとか、そういうことを私どもは言っているわけでもないわけです。そういったことを決めるに当たっては、当然交通との関係を精査しながらやっていく、それと一人ひとりの努力ということですが、これはまちづくりというのは、一人ひとりの努力にも期待していかなきゃいけないと思っています。総合交通需要の抑制政策というのもその一つだと思います。できる限り駅の近くの人は歩いていただくとか、TDM施策というのも、これは都もやっておりますけれども、各区ともいろいろ社会実験をやったりしているわけです。中野でもやるべきだと思っていますけれども、そういった一人ひとりの努力も踏まえ、町はできていくんだろうというふうに思っているわけでございます。
池田委員
 環六をつくっているのは、私は賛成しませんけれども、東京都の都市再生、再開発の一大構想の中で、あれはセンター・コア構想の外周道路としてつくっているんですよ。だから、東京都の計画の範囲外にこういう超高層の街区をつくるのはおかしいじゃないかという陳情者の意見発表がありましたよね。まさにそのとおりですよ。アクセスというと英語になっちゃうから何と言ったらいいのか、環六から早稲田通りに接続して、こっちにこう入ってくるのは既存の道路を使うしかないじゃないですか。その早稲田通りは今もう満杯状態ですよ。昼間はともかく、ラッシュのときには満杯状態ですよ。だから、私も豪雨でもじゃんじゃん降っていない限り、めったに車で区役所には来ませんよ。それで豪雨が降ると、本当に15分で自転車なら来られるところを、車だと30分もかかっちゃうんですよ、そういう状況に現在なっているわけです。それに、皆さん方が「にぎわいの心」にするわけでしょう。それで「にぎわいの心」というのは、中野区民だけを寄せるんじゃないんでしょう。そのための商業調査もやったわけでしょう、JR中央線沿線の企業に中野区に来られるつもりはありませんかとかという商業調査をやったわけですよ。だから、ほかからも呼び込もうというわけですよね。じゃなきゃ東京の西の玄関なんていう言葉は出てこないですよね。中野の心だけでいいわけですよ。それをわざわざ東京の西の玄関にしようということは、そういうJR線沿線の人たちも中野に吸収していこうという壮大な構想を持たれているんじゃないですか。それはもう現状で目いっぱいなんだから、それ以上建てたら満杯になっちゃうというのは、はっきりしているじゃないですか。それで、この環境問題についても、9ページで環境負荷の軽減、ゆとりや快適さの創出などにより、持続可能な町を実現するとあるんですけれども、業務ビルというのは企業が来るわけですよね。どういう企業が来るのかは、ここで言っているところのコンテンツ企業なんて言うとあれだから、情報企業ね。情報企業といったって、でかい企業が来るとは思えないんですけれども、いろいろな企業が来るというのは、非常に希望的な観測のあれを出されていますけれども、いずれにしても企業がたくさん来るわけですよ。企業で車を使わない企業なんてあり得ませんよ。企業でてくてく歩いてくる企業なんてあり得ませんよ。そういう企業に歩いてくださいなんてことを言ったら、「にぎわいの心」でしょうと、業務棟でしょうと、業務ビルに我々が入っているのに、車を使っちゃいけないとは何事だということになっちゃいますし、日本はそういうのを全部規制するなんていう社会じゃないんですから。だから、当然それに備えなければいけないわけですね。それは先ほど言ったことですけれども、そういう状況の中で、環境負荷の軽減というのは、一体どういうことなんですか。車が来る、人が来る、ごみが出るでしょう。暖めたり冷ましたりするのに、冬も夏もがんがんボイラーをたくわけですよ。CO2 が出る、熱エネルギーが出るわけですよ。車が来ればNOX が出るじゃないですか。それから、どのぐらいの町を想定しているのかわかりませんけれども、ちょっとお聞きしたいんですけれども、もし5,000人の人がここに住むようになれば、5,000人分のごみが出るわけですよ。そのために、ごみ清掃車がぐるぐる走り回るわけですよね。そういう環境ができるということがわかっていながら、ここに環境の負荷の軽減なんていう言葉を出しても、これは言葉の遊びじゃないですか。区民からそういうふうに言われたからとりあえず出しておこうという、言葉の遊びとしか思えないんですがいかがですか。何か具体的な方策をお持ちですか。
豊川中野駅周辺整備担当課長
 この環境負荷の軽減に関することでございますが、一例といたしましては、先ほど公園緑地担当課長が申し上げました屋上緑化、中水道の利用、あるいは冷暖房にいたしましても、環境負荷の少ないような冷暖房方式の検討など、いろいろ現在ではこの辺の技術革新も進んでおりまして、環境負荷の軽減方法はたくさんあると聞いております。そういったものを総合的に取り入れながら、進めていきたいというふうなことで書いているわけでございます。
委員長
 暫時休憩にします。

(午後4時07分)

委員長
 再開します。

(午後4時07分)

池田委員
 今のは私が指摘したことに対する答えじゃないんですよね。車が来る、人が来る、会社が来る、ごみが出る、熱エネルギーが排出される、CO2 が出る、NOX が出る、そういうことに対して、どういうふうに環境負荷を軽減されるという具体策をお持ちなんですかということを聞いているわけです。
豊川中野駅周辺整備担当課長
 今、委員御指摘の項目のうち、熱エネルギーが出るということに関しましては、先ほど御答弁した内容でよろしいかと思います。
 それから、自動車交通の件でございますが、中野駅とその周辺がこれだけにぎわいを持っているのはなぜかということを考えますと、これは自動車の交通の便がいいからではないと思うんです。つまり、中野駅周辺がにぎわっているのは、まさに鉄道とかバス、公共交通が便利であるからこそ、中野駅とその周辺はにぎわいを持っているということだと思います。そういった意味からも、今後私たちは公共交通のより一層の利用を図るというふうなことも視野におきまして、この計画を進めたいと考えております。
池田委員
 そうだったら何も立体駐車場をつくったり、駐車場を分散配置をさせることなんか必要ないじゃないですか。駐車場をつくるなんていうことを、全部やめちゃえばいいじゃないですか。立体駐車場をつくるのに500億かかるんですから。言っていることがおかしいですよ。
 委員長がせかせるから次に移りますけれども、10ページの上の方のところに、一団の「都市の広場」を形成するための公園の整備に当たっては、必要な場合は国庫補助の導入を図るということで、さっき質問の答えがこれについてはあったんですけれども、これは何ですか。公園のというと、これは0.5ヘクタールの公園を指すんじゃないわけですか。
豊川中野駅周辺整備担当課長
 例えばという話で申し上げたわけでございますが、必要な広場の面積を確保するために、原則は開発者が負担していただきます。ただ、それでもなお、もう少しこういった広場的なものが必要な場合には、当然行政の責務として、行政の方で負担して整備すると。その場合には、こういった国庫補助などの制度も活用したいということでございます。
池田委員
 足りなくなったというのは、どういう場合を想定して足りなくなるというふうに考えているんですか。
豊川中野駅周辺整備担当課長
 例えば、先ほどからるる申し上げております、広域避難場所としての機能を確保する際の必要な面積というふうなことでございます。
池田委員
 そうすると、つまり1人1平方メートルの公共空間地を確保できなかったと。0.5プラス0.5の公園1ヘクタール、プラス、オープンスペースが9.2ヘクタール確保できないかもしれないというふうに、今お考えになっているということですね。
那須井まちづくり総合調整担当部長
 そういうことではなくて、今課長が申し上げました、さらにそういったことで必要があればということと、もう一つ私どもが考えているのは、開発者負担でこの町をつくっていこうということを考えているわけです。そういった中で、先ほど委員からの御質問でも、六本木に比べて中野の場合は高度利用をたくさんしなければ、オープンスペースができないんじゃないかという御質問もございましたけれども、要するに、開発者負担の中でどこまで出せるかということを含めて、それから、ここの考え方で申し上げているのは、広域避難場所はきちんと整備しますという中で、それは精査した結果、誤差というのは当然ある可能性だってあるわけですね。そういったときに、私どもとしては、こういった国庫負担による公園の整備という道も閉ざしてはいませんよということでございます。
池田委員
 今までの検討委員会や当委員会での報告では全く出なかったことが、きょうここに初めて出てきたわけですよね。だから、我々としては頭にすり込まれているわけですよ。開発者負担で公園は確保します、広域避難場所の9.2ヘクタールは確保しますということを、ずっとあなた方は言い続けてきたわけだから、突如としてこんなものが出てくると、一体これは何だと。結局、容量の関係でどうなるかわからないということは、行き当たりばったりということになっちゃうじゃないですか。要するに、開発企業の思惑で、必要な公園を区でもって自前で負担する必要が出てくるかもしれないということをおっしゃっているわけでしょう。そうすると、今まで言ってきたことは一体何だということになるんですよ。開発者負担で全部やれるようなことを言ってきて、この段に至って、企業からもいろいろな意見が出ているんだと思うんですけれども、足りなくなった場合には、じゃあそれは中野区負担でやりますなんて。もう最初からそういうことで、発想を転換して、必要な中央防災公園としての設定をやられたらどうですか。やっぱり区民の命を守るためには、中央防災公園が必要だと。それがコアにならなければならないと。緑の基本計画でも決めているし、2001年の跡地利用計画でも決めているし、都市計画マスタープランでも中央防災公園ということは設定しているじゃないですか。これは中野区が、田中区長の前までずっと延々として我々議会も含めてやってきたことですよ。そういうものをこの素案で全部ひっくり返そうとされているわけですね。なぜ、今まで議会と区と区民が協力してつくってきた、そういう中心的な考え方を放り投げることができるんですか。これは行政の継続性からいって大問題じゃないですか。
豊川中野駅周辺整備担当課長
 これは再三申し上げておりますが、転換計画のことをおっしゃっているんだと思いますけれども、それはある程度の時間をかけて、都、区、杉並とも一緒につくったものですけれども、条件がもう既に変わっているという中で、どういう町をつくっていくのかということに尽きると思います。それと、企業の要請によって、国庫補助導入も考えるのかというようなことも御指摘をいただきましたけれども、私どもはむしろ企業の要請によってということではなく、この中野駅の周辺に、いかにオープンスペースをとっていくのかということ、そういった区民の要請も受けて、今まで出てなかったろうということですけれども、今回ここにこういった道も閉ざさないということを書き込んだわけです。開発者負担の原則でこの町をつくっていくことについて、基本的な考え、原則開発者負担と申し上げたことに変わりはございません。
池田委員
 地区計画で誘導されると言っていますけれども、その地区計画の主体は、土地を持っている所有権者、つまり開発企業ですよね。財務省から買うわけですから。その地権者の意見を無視して、中野区が勝手に地区計画をつくるわけにはいきませんよね。やっぱり地権者の意見を尊重しなければいけませんよね。それは、一般の地区計画でもそうですよ。一般の住民の住んでいるブロックで地区計画をつくる場合、今まで地区計画が法律に取り入れられた当初のころは、高さを制限するとか、使用目的、用途を制限するとか、そういうことが住民の間でやられましたけれども、それは住民の話し合いの中で決まっていったことですよね。何か非常に突っ走った意見を言う人に対しては、住民が粘り強く話をして決めていったという例が、当初のころ埼玉県ではそういう地区計画の利用がありましたよね。今は大分地区計画が変質してしまって、大いに容積率を緩和して、高い建物をつくるための地区計画に根本的に性格が変わってしまいましたけれども、しかし性格としては、地権者の意見が重視されるという点では変わっていないんですよね。それはいいですよね、そういうことで。中野区が勝手につくれるというわけじゃないですね。基本は、地権者の意見を十分聞いてつくるということですよね。
那須井まちづくり総合調整担当部長
 もちろん、まちづくりというのは、民間の方が建物を建てたりするわけですね。そういうことを考えれば、どんなまちづくりにおいても、それは区が全部土地を買って、区の庁舎を建てるということなら別ですけれども、地権者の意向というのを全く無視して事を進められるというようなことは、あり得ないだろうということでございます。私どもは明確に今までもお話しさせていただいていると思っておりますけれども、財務省としては、民間に一括払い下げを--一括という意味は「1人の」という意味じゃないですけれども、するというときに当たって、区としては、都市計画という手続をとって、それは地区計画制度ですけれども、そういう制度を活用し、これは都の決定権限の部分もあるわけですから、都と区が一緒になってこの町をよりよいものにするために規制を誘導していくということ、そういったために地区計画制度を活用しようとしているわけです。ここに民間の進出する企業の言いなりになって、地区計画をかけるなどというようなことを考えているわけではございません。
池田委員
 そうかもしれませんけれども、言いなりとは言わないけれども、かなり言うことを聞かなければいけない、新都市建設公社も柔軟にやってくださいよと意見を言っているじゃないですか。再開発等促進区を定める地区計画の運用基準も、1,000%などという容積率を最低限度にしなさいということを指定しているじゃないですか。通常の住民じゃ考えられないことですよね。何しろ20%で考えたら50階建てですから、物すごい建物ですよ。そういうものを積極的に素案の中に入れ込んだということは、やっぱり結果的に、あなた方が企業サイドに立って、この計画をつくっているということになるんですよ。先日、元中野区の幹部の方に会ったときに言われたのは「池田さん、この計画は警大跡地優先だよ。時間軸でこの計画を見れば、この素案には、南口とかサンモールだとかいろいろ載っているけれども、これはみんな取り残されて、一番最初に警大跡地だけができて、後はずっと20年も30年も取り残される可能性が強いよ」と。そういうふうに言われたんですよ。そして、この間9階に新都市建設公社の資料を見に行ったら、そういうふうに書いてあるんですよ。整備時期及び整備範囲の検討というところで、Aブロックというのは警大等跡地地区なんですけれども、ここは緊急度二重丸なんですよ。その次に、Bブロックとして、現区役所、中野サンプラザを中心とした地区というのは丸印なんです。サンプラザは10年は経営していかなければいけないわけです。だから、区役所とサンプラザの跡地の再開発というのは、少なくとも今から10年以降の話なんですよ。そういうところが丸印で、緊急度は第2位なんです。それから、Cブロック、補助221号線の整備にあわせて市街地整備を行うという囲町は三角印、それから、ブロードウェイ、サンモール地区も三角印、南口地区は公社住宅があるから、可能性としてはちょっと高いよというので丸印、それから、駅周辺は補助226号線中野通りに附帯する広場、北口広場とか素案に載っている広場のことですけれども、そういう関連で、ここも可能性が高いよということで丸印、結局元幹部の言うように、最優先で進められるのは警大跡地で、そのほかは10年から先「池田さん20年、30年先の話だよ」とその人は言っていましたけれども、まさにそういうことが、新都市建設公社の事業報告の中でも言われているんですよね。これが大体今後の進むべき方向だろうと思うんですが、そうじゃないと言えますか。
那須井まちづくり総合調整担当部長
 今の御質問にお答えする前に、1,000%という話がよく出てきますけれども、例えば汐留の中心部とか、そういった1,000%の開発が、中野の駅のそばから杉並区の隣接まですべてできるなどというふうなお考えなら、それは全く不可能なことだと思っています。1,000%全体ができて超高層が全部できるというなら、そういった開発ができるんであればやってみたいという気もありますけれども、そういったことは大変難しいと思いますね。もちろん、それがすばらしい町だと思って今申し上げたわけじゃないですよ。ただ、そういう可能性があるなら、そういう御質問のとおり、本当にそんな町ができるのであれば、そういう町もつくってみたらどうなるのかなと思いますということです。
 それで、整備の順位でございますけれども、これは当然警大跡地、それからサンプラザは10年ぐらいそのまま継続してということですから、その後区役所とか住宅供給公社のところが少し早くなるのかなというのがあります。私は全体の町が一緒にできればいいと思っていますよ。今防災性だとか、いろいろな問題もありますけれども、早く整備したいと思っていますが、ただし、この地元で住まわれたり、商売をやっている既成市街地について、今まで早過ぎるといういろいろなお話もありましたけれども、そういうところについては、やはりこれからじっくりと、地元とまちづくりの勉強会をやりながら、この町をどうしていくか考えながら進めていきたいと思っているわけでございますので、当然、全体の計画の整備スケジュールというのは差があります。早くできるところ、それからそれに引き続き行われるところ、そういう順序があるのは当然だと考えております。
池田委員
 これで最後にしますが、つまり私は、周辺の再開発を肴にして、警大跡地を開発企業があそこで利益を上げられるようなまちづくり、中央防災公園として命を守るような公園を放棄して、オープンスペースでお茶を濁すような、そういう区民の命を軽視したようなまちづくりを進めるために、回りを肴にしているということを言いたいわけです。
 また、気がついたら。一応ここで終わります。
斉藤(高)委員
 私の方から、数点お聞きしたいと思います。この考え方(案)の前に、今回中野駅周辺まちづくり計画スケジュールの中で、プレス発表とか、さらにその後には区報等で公表するようになっていますけれども、そのときは内容的には、今いただいているこの考え方(案)でプレス発表したり、また区民にこれを公表するのかという点を、まずお聞きしておきます。なぜかというと、これから対話集会の中で、いろいろな意見があった場合に、さらにこれに追加が出るかどうかはわかりませんけれども。その点について、まずお聞きしておきたいと思います。
豊川中野駅周辺整備担当課長
 まず、現在の予定でございます。以前お示ししたスケジュール案とは、若干部分的に異なるところがあるかもしれませんが、現在の予定といたしましては、きょう冒頭に申し上げました6月17日に、区民と区長の対話集会、中野駅周辺まちづくりに関するものがございます。この際に、きょうお示しした考え方、きょうの御議論なども踏まえまして、若干修正した上でお示ししたいと。その上でまた議論を重ねたいというふうに考えているところでございます。その後、7月初旬にはまちづくりの計画方針のたたき台を区報などで公表した後、8月初旬には計画方針の公表をすると。その後、パブリックコメントを経まして、中野駅周辺まちづくりの計画を9月中には策定したいというふうな予定でございます。
斉藤(高)委員
 それで、考え方(案)の中の8ページですね。この第2章の2の交通基盤整備の考え方のマル1に、中野駅及び周辺の整備とあります。私はこれを見て、これから最初に考えなくちゃならないのは、平成20年3月に一応警察病院が開院する予定でございますよね。今現在警察病院は飯田橋で、本当に駅に近い場所です。車いすの方でも安心して病院へ行けるところですけれども、今度中野に警察病院が移転した場合、いざ中野駅で降りた場合に、--ここにはJRと協議していくと書いてありますけれども、一番大切なのは、営団地下鉄ですか、今一つだけエスカレーターの下りがありませんよね。上りより下りの方が大変だという中で、このエスカレーターをどうするかというのは、やはりJRとともに地下鉄とも懇談を設けていただきたいと思っています。その点については、トイレもそうですけれども、バリアフリー法ができて、中野駅は本当に障害者の方が使えるトイレはありません。そういうことを検討する中で入れてはどうかと思いますけれども、その点はどうでしょうか。
豊川中野駅周辺整備担当課長
 今、御指摘の点も踏まえまして、今後JR及び関係機関等の協議を重ねながら実現を図ってまいりたいと考えております。
斉藤(高)委員
 それから2番目のバス等の公共交通ですけれども、ここにバスルート、これはこれからいろいろ検討するでしょうけれども、この停留所の位置があります。これも非常に時間がかかりますよね。今の場所よりちょっと中野通り沿いも、もしかすれば移動するんじゃないかと思いますけれども、それもただここに書いてあるんじゃなくて、もしこれから区民に話す場にあるなら、いつまでにこういうことを考えていきますというようなことを、はっきり言ったらどうかと思います。これを例にして言いますけれども、そういう考えはどうでしょうか。
豊川中野駅周辺整備担当課長
 例えば、冒頭委員御指摘の警察病院の開業というものが、平成19年度末に迫っております。当然、そのときには利用者の足の問題等もあります。そういった事業をとらえまして、こういったバス停の位置、その他さまざまな調整事を必要な時期に図っていきたいというふうに考えております。
斉藤(高)委員
 同じく4の公共公益施設等の整備の考え方とあります。この中に非常にいいことが書いてあります。郵便局、銀行、交番等と、これは今時点でも必要なものになっておりますけれども、今、郵便局も中野駅をおりて野方方面までなくなってしまいました。これからできる施設の中に郵便局ができるかどうかわかりませんけれども、さらにこれから北口は交番大切になりますし、そういう意味では、ここにただ書いているだけではなくして、先ほど言ったように、いつまでにやるようなことを言わないと納得しない面があると思います。さらに、映画と劇場、美術館、これは私の地域で話題になりました。今、このようなことを考える人はいるんでしょうかということでありますから、例えば、サンプラザを利用したり、どこを考えているのかということを、地元の人から問い合わせがありましたので、この場をおかりしてお聞きしておきたいと思いますけれども。
豊川中野駅周辺整備担当課長
 これは、映画館や劇場をどの場所にというふうなのは、具体的に決めているわけではございません。ただ、ほかの町の事例などを見ましても、いわゆる人が集まる文化的な施設、こういったものも今後のまちづくりには当然必要であるということから、今後検討していきたいというふうなことで述べているわけでございます。
斉藤(高)委員
 それから、12ページのマル4に構造改革特区などの新たな施策の活用、私はこれは非常にいいと思いますけれども、この中で適用例を出しておりますけれども、これは規制関係もあるんでしょうけれども、もし特区適用となりますと、どのような、区民でいえばわかりやすい変化が起きてくるんでしょうか。
豊川中野駅周辺整備担当課長
 これも私ども十分に調査をしているわけでもございませんが、そこにお出ししていますとおり、例えば、大学を設置する際に校舎の自己所有は不要ですとか、大学教員なども兼業手続を緩和するというふうなこと、あるいは株式会社が大学を設置できるというふうな柔軟な方法で、こういった大学等ができるということから、これまでの形にないような教育機関ができるんじゃないかというふうに考えております。
斉藤(高)委員
 もう1点で終わりますけれども、16ページに、先ほどから部長は勉強会、勉強会と言っておりましたけれども、この区民との議論、検討の継続ということで、区民と区長の対話集会の開催、各地区における勉強会等の継続、区民検討会云々という形で書いてあります。確かに勉強は大切だと思いますし、過去にサンモールとかはやっていたと思いますけれども、あと勉強会というのは、どこの地域でそのようなことを考えていくのかということを、最後にお聞きして終わりたいと思います。
豊川中野駅周辺整備担当課長
 現在、具体的に考えておりますのは、例えば囲町の勉強会、それからブロードウェイ、あるいはサンモール、そういったところの勉強会を考えているところでございます。
佐藤委員
 前回、区民検討会の男女比のことで御質問いたしました。検討していただけるということでしたけれども、先日、区民検討会の第1回目を傍聴しましたら、女性の方は1人という状態で、そのまま何の検討もされていない状態で始まったということです。それは男女平等基本条例に努力することと書いてあることから、条例違反にも当たることじゃないかと思いますが、どうお考えになったんでしょうか。
豊川中野駅周辺整備担当課長
 確かに、御指摘のとおり、こういった検討会、会議等に男女比が適切に入るということは理想の姿かと思います。現にそういった定めで区もやっているところでございますが、今回の区民検討会に関しましては、昨年度の調査検討委員会のメンバーのうち、区民の方々に引き続き前年度の内容を高めるために検討していただくというふうな前提がございました。こういった面から、やむを得ず現在の委員の構成になるというふうなことでございました。
 それから、新たに女性の委員を追加してはどうかというふうなお話もございました。これにつきましても、検討したところでございますが、やはりこれまでの議論の継続性などを考えた場合に、ここで新たな委員を入れるということはどうなのかというふうな議論もありました。そういった中で、現在の姿になったわけでございますが、実際には区民対話集会などを見ましても、女性の方が数多く発言されています。そういったところから見ましても、実態としては決して女性の意見を入れていないということではないと思います。ただ、そうは言いましても、確かに実態としては女性が少ないということもあるわけでございます。そういった面から、もし、今後こういった検討会等を立ち上げる際は、また留意していきたいと思います。また、今回の区民検討会のメンバーの中には、地元の町内会ですとか、消防会からの推薦の方々にそのまま入っていただいたという経緯もございます。当然こういった団体推薦に関しましては、なかなか男女の指定をするということは難しゅうございます。そういったことからも、現在の姿になるというふうに考えているところでございます。
佐藤委員 
 新たに設置するのは4割にしていくという目標が既に掲げられております。基本構想では5割にするんだという目標も立てられているのに、継続したということですけど、新たに設置された区民検討会が4割にいくということまで私は言っておりませんけれども、余りにもバランスを欠いている。こういう状態に対して、区としてはこういう状態は本当に正しい判断であったと思われますか。
田辺区長室長
 全体の調整をする立場から、私の方からお答えをさせていただきます。男女平等基本条例を制定いたしまして、半数を目指すということで努力してきておりまして、確実に庁内にあります審議会ですとか、要綱等の設置の会議体では4割以上、あるいは条例設置のものについては3割以上ということで進めてきております。こうしたことを全庁的に進めていくというのは今後もしていかなければいけません。ただ、今回の検討委員会につきましては、先ほど担当課長の方からお話ししましたような経過がございます。こうした経過があるということは承知しているわけですが、全庁的に施策として男女共同参画を進めるという立場は、推進していきたいというふうに思っております。
佐藤委員
 その立場があるからお聞きしているんですけれども、正しい判断だったと思われますか。
田辺区長室長
 さまざまな分野から声を反映するという意味から、こうしたことが望ましい姿かどうかということは、私たちは反省材料として持っていきたいというふうに思っております。
佐藤委員
 望ましい姿じゃなかったと思います。本当に今回のことは以後2度と起こらないような形で、何か会議体をつくるときというのは、やはり男女の比率に関して、きちんと考えていくんだということは徹底していただきたいと思います。
 この検討素材の中身について、7ページですけれども、先ほどの公園が公共の空間かどうかのところで、いろいろなやりとりがややこしかったんですが、まちづくり指針のところに「民間と公共の連携により」というふうな書き方になっております。この書き方なんですけれども、民間と公共の連携によりという書き方はあるんでしょうか。公共というのは、これから民間と行政が一緒につくっていくもの、いわゆる新たなる公共という立て方もされています。それから、JRは民間企業です。だけど、公共交通機関という大事な交通機関を担っております。これはおかしいと思いませんか。
豊川中野駅周辺整備担当課長
 多分公共というのはいろいろな意味があると思います。今、委員御指摘のような公共交通機関という場合の公共は、当然これは民間企業が担う場合もあるということでございます。ただ、ここで私たちが言っております公共というのは、行政を想定しているわけでございます。そういった意味で公共という言葉が使われることもありますので、特に表現としてはこれでよろしいのかなというふうに考えております。
佐藤委員
 区全体の大事な方針づくりです。基本構想で何を議論しているのか。それから、今NPO、自主団体との協働のあり方というのも考えております。そこの中で公共というのは、一体何だろうというところでの言葉の意味づけというのを、これから区全体で考えていかなければいけない大事なときだと思うんですよ。だから、大事な考え方づくりだったら、その中に使われる言葉というのは、きちんと意味を精査していかないと即ややこしい--区民に対して、あるところでは、公共というのは民間も一緒につくる、これからはそういう公共なんですよと言っていながら、あるところでは、これは行政だけですよというんだったら、民間と行政の連携により公共のスペースを生み出していくとか、そういうふうな書き方じゃないと、基本構想とか、そういうものにも合致した考え方のベースというのはできないのではないかと思いますが、いかがでしょうか。
豊川中野駅周辺整備担当課長
 今、委員御指摘のところは十分踏まえまして、基本構想の表現などとも整合性を図りながら、今後若干検討を加えたいというふうに考えております。
佐藤委員
 ぜひ、整理していただきたいと思います。
 それから、同じまちづくり指針のところの最後のところです。これはもう一般的にそういうふうに頭になっちゃっているから、今さらと思うんですけれども、環境と開発が両立できるという言い方です。この開発というのは、環境と相対することだというふうに考えられてきた部分がありますよね。だけど、これからのまちづくりにおいて、環境と開発は対立するものではないというふうにおっしゃってきているし、そういう考え方をとっていきたいとおっしゃっているのに、両立というのは既に何か別なものとしてあって、両立していくんだということになってしまいますよね。環境全部をだめにしていくような開発は違うんだ、そういう開発じゃない開発をこれからしていくんだという開発の視点を変えたと思うんですよ。世界の環境会議か何かで、これからの開発は持続可能な開発だと言っているあたりは、環境を含めた開発を言っているわけです。だから、普通の頭の中では対立させてしまうんですけれども、これからのあり方としてどうなのかという言葉の整理、意味づけは、やっぱりさせた方がいいと思います。それから都市再生という言葉があります。再生というのは、高層ビルだけが建つわけじゃない。今中野の町の中でいくと、再生というのは緑の再生、これが何よりも重要だと思います。都市再生の重要課題として、緑の再生を位置づけるということでいくと、緑の保全というだけの領域にとどまるんじゃなくて、新たに緑をふやしていく、植樹していくという考え方に立つべきだと思います。これは先ほども紹介しました板橋の民間の敷地でつくられている、20年間森が育ったという状態を見て、そこは20年前住民の方たちが植樹をされた、植樹して、そして町を緑の森に再生していくことができるんだということを感じました。そういう意味で緑の町の再生を、ここの中にぜひ入れ込んでいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
豊川中野駅周辺整備担当課長
 まず、今、委員御指摘の用語についてですが、この辺は、今後私どもの方で勉強していきたいというふうに考えております。
 それから、緑の再生についてですが、これも確かに指針にはないんですが、ほかの項目に何回も何回も出てきているところでございます。その辺と指針との整合性を少し図っていきたいと考えております。
佐藤委員
 それから最後に、公園のことです。公園を、民間開発を中心にしながら、国の補助金も使いながら全体で3~4ヘクタール、私は最低4ヘクタールは絶対確保していただきたいと思いますけれども、4ヘクタールのものを確保していくということをおっしゃっております。それで、さまざまな高度利用の中で、どう公開空地がとれていくのかということを考えますと、やはり区として公園部分を最低ここまで確保ということも、考え方としてもう検討していかなくちゃいけないということで、ここに明記されてきたんだと思います。突然出てきたんではなくて、言葉としては出てきておりますけれども、対話集会では、当初から区としても公園を新たに整備してまいります、取得してまいりますということは答えられていることだと思っておりますが、そういう方向で今の囲町の0.5、それからどこかから余ってくる0.5で1ヘクタールですよね。それに、やっぱりまた最低1ヘクタール足して都市計画公園としての2ヘクタールを準備していくということも、これから検討できるんじゃないかと思っています。それに、どんな仕組みを誘導していくのかということは、できるだけ税金の負担のない形を検討していかなければならないと思いますけれども、これからそういう検討をしていくこともあるということの御認識についてはいかがでしょうか。
豊川中野駅周辺整備担当課長
 今の公園などの整備の御指摘でございますが、そういったことも含めまして、さまざまな視点から、必要な面積確保等は努めていきたいというふうに考えているところでございます。
来住委員
 1点だけお伺いします。いろいろ出てくる素案であるとか考え方が、委託された新都市建設公社の調査、いわゆる委託した調査がもとになって、下敷きになって出てきているわけですが、成果物として調査の報告書が出ているというふうに思うんです。その中で具体的に一つお伺いしますけれども、いわゆる街区1号、2号の道路が都市計画決定されているわけですが、これについては、具体的に資産、土地、それから整備費用については出されているんでしょうか。
豊川中野駅周辺整備担当課長
 今、御指摘の区画街路につきましては、今後具体的な設計作業を進めてまいります。その中で費用なども具体的に検討していきたいというふうに考えております。
来住委員
 そういうことを聞いているんではなくて、この委託した新都市建設公社が出してきた報告書の中で、具体的に決定しているのはその道路だけですよね。まあ、警察病院もありますけれども。その道路についての参考的な費用、概算でもいいんですけれども、その数字は盛り込まれて出してきているんですか。確認したいんです。
豊川中野駅周辺整備担当課長
 今回、私たちがまちづくりの計画をつくるに当たって参考とするべき調査委託の内容につきましては、今御指摘の区画街路の整備、具体的に幾らかということは出ておりませんが、いろいろな想定をする中でデータは示してございます。そういったものを参考にしながら、今後検討していきたいというふうに考えております。
来住委員
 私が閲覧した記憶ですから、正確でないかもしれませんけれども、参考として土地代が64億円だったと思います。整備費用として4.3の土地を取得し整備すると、それだけかかるという参考として出されたと思うんですけれども、それは認識されていないんですか。数字として出ているんじゃないですか。
那須井まちづくり総合調整担当部長
 この区画道路については、本年度基本設計をやりたいと思っております。その道路の費用等について、どのぐらいかかるのかということになりますと、正式に答えられるのはそういった成果のもとにお答えをしなければいけないと思っております。現時点では、開発者負担ということを皆さんにお話ししているわけですから、そういった中で想定した数字であります。この道路の整備費用そのものが出ているかと言われて、まだ幾らという金が出ていますというふうに答えるような内容ではないということでございます。今後、今の用地、それから工事費については、周辺の開発とあわせて埋設物等を決めていかなければいけませんから、そういった中できちんとした数字を出していきたいと考えているところでございます。
来住委員
 何もきちんとした数字を出してくれと言っているんではなくて、委託して、受託した予算の中で、報告書の中に成果をまとめたわけでしょう。その中に、今決定された区画道路については、将来的にだれが負担するかということを聞いているんじゃないんです。参考として数字が示されているんではないですかと聞いているだけなんです。イエスかノーかだけなんですよ。
那須井まちづくり総合調整担当部長
 これは繰り返しになりますけれども、開発者負担ということの前提としての数字ですから、報告書の中にそういった数字を参考として載せてあるかどうかという御質問であれば、参考としてそういった数字を検討してきた経緯がございますので、ありますけれども。
来住委員
 都市計画決定した道路を、開発者が負担して、取得し、整備をするんですね。そういうケースはあるんですか。
那須井まちづくり総合調整担当部長
 そうしたケースはたくさんの開発の中であります。今いろいろ出ておりますけれども、大規模開発であるところの防衛庁跡地についても、地区計画ということで、周辺道路の拡幅等については開発者が整備しておりますし、計画決定された道路を整備する予定になっています。汐留にしても、秋葉原の開発にしても、都市計画決定された区画道路等について、開発者の負担で行われている例は幾らでもあります。
来住委員
 都市計画決定した道路の整備なり費用負担について、もし他であれば、ぜひ参考までに資料としていただきたい。それから、先ほど数字的にこの区画1号、2号について、一定の資産のもとに数字が出されているということですから、根拠となるものがなければその数字は出てこないわけですから、そのもととなっている根拠を含めてぜひ出していただきたいと思いますので、ちょっと委員長にお諮りして皆さんに相談させていただきたいと思います。
委員長
 委員会を休憩にします。

(午後4時53分)

委員長
 委員会を再開します。

(午後4時56分)

 ただいま休憩中に確認したとおり、来住委員から要求のありました資料を委員会として要求することに御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 御異議ありませんので、そのように決します。

池田委員
 新都市建設公社に委託した成果としての報告書はかなり分厚いですから、議員1人1冊なんて言いませんので、会派に1冊配付してほしいんですよ。そのことを今来住委員が言ったんだけど、ちょっとその部分だけのコピーみたいなものを……。

委員長
 ちょっと待ってください。会派に1冊という話になると、委員会の要求する資料とまた種類が違ってくるから……。
 委員会を休憩にします。

(午後4時57分)

委員長
 委員会を再開します。

(午後4時58分)

 休憩中に確認したとおり、池田委員から要求のありました資料を委員会として要求することに御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 御異議ありませんので、そのように決します。次の委員会で提出できるということでよろしいですね。

〔「はい」と呼ぶ者あり〕

委員長
 それでは、以上をもちましてただいまの報告を終わりたいと思いますが、よろしいですか。

〔「はい」と呼ぶ者あり〕

委員長
 所管事項の報告、その他はございませんね。

〔「はい」と呼ぶ者あり〕

委員長
 次に、その他、次回の委員会についてお諮りしますので、委員会を暫時休憩にします。

(午後4時59分)

委員長
 委員会を再開します。

(午後4時59分)

 次回の日程ですが、基本的には第2回定例会中に開会することとし、それまでの間に何か緊急な案件があった場合には招集させていただくということでよろしいでしょうか。

〔「はい」と呼ぶ者あり〕

委員長
 それでは、そのようにいたします。
 以上で本日予定した日程はすべて終了ですが、委員各位から発言は何かございますか。

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

委員長
 なければ、以上で本日の中野駅周辺・警察大学校等跡地整備特別委員会を散会します。どうもお疲れさまでした。

(午後5時00分)