令和7年08月25日中野区議会区民委員会
令和7年08月25日中野区議会区民委員会の会議録

中野区議会区民委員会〔令和7年8月25日〕

 

区民委員会会議記録

 

○開会日 令和7年8月25日

 

○場所  中野区議会第2委員会室

 

○開会  午後1時00分

 

○閉会  午後6時06分

 

○出席委員(8名)

 甲田 ゆり子委員長

 武田 やよい副委員長

 日野 たかし委員

 いのつめ 正太委員

 内野 大三郎委員

 杉山 司委員

 高橋 かずちか委員

 むとう 有子委員

 

○欠席委員(0名)

 

○出席説明員

 区民部長、窓口サービス担当部長 高橋 昭彦

 文化・産業振興担当部長 高村 和哉

 区民部区民サービス課長、区民部窓口サービス担当課長 小堺 充

 区民部戸籍住民課長 白井 亮

 区民部税務課長 栗栖 康幸

 区民部保険医療課長 宮脇 正治

 区民部産業振興課長 国分 雄樹

 区民部文化振興・多文化共生推進課長 冨士縄 篤

 環境部長 浅川 靖

 環境部環境課長 伊東 知秀

 環境部ごみゼロ推進課長 鈴木 康正

 清掃事務所長 秦 友洋

 

○事務局職員

 書記 北村 勇人

 書記 梅田 絵里子

 

○委員長署名


 

審査日程

○議題

 区民相談及び消費生活について

 戸籍及び住民基本台帳等について

 区税について

 国民健康保険及び後期高齢者医療等について

 産業振興について

 シティプロモーション及び観光について

 文化、生涯学習及び国際化について

 環境、地球温暖化対策及び緑化推進について

 清掃事業及びリサイクルについて

○所管事項の報告

 1 窓口来庁者アンケートの実施結果について(窓口サービス担当)

 2 令和6年度までの区債権の状況と令和7年度における収入率向上に向けた取組について(税務課、保険医療課)

 3 令和7年度(2025年度)特別区税の当初課税状況(6月末現在)について(税務課)

 4 令和7年度(2025年度)国民健康保険料の賦課状況について(保険医療課)

 5 次世代育成に資する文化・芸術の鑑賞・体験機会に係る令和7年度事業の実施状況について(文化振興・多文化共生推進課)

 6 中野区環境審議会の答申及び今後の中野区環境基本計画改定における考え方について(環境課)

 7 中野区環境基本計画及び中野区脱炭素ロードマップ等の進捗状況について(環境課)

 8 生物多様性保全に向けた生き物調査の実施結果について(環境課)

 9 その他

  (1)子どもエコ講座の実施結果について

○地方都市行政視察について

○その他

 

委員長

 それでは、定足数に達しましたので、区民委員会を開会いたします。

 

(午後1時00分)

 

 本日の審査日程ですが、お手元の審査日程(案)(資料1)に沿って進めたいと思いますが、これに御異議ありませんか。

 

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 御異議ありませんので、そのように進めます。

 なお、審査に当たっては、午後5時を目途に進め、3時頃に休憩を取りたいと思いますので、御協力をお願いいたします。

 それでは、議事に入ります。

 区民相談及び消費生活について、戸籍及び住民基本台帳等について、区税について、国民健康保険及び後期高齢者医療等について、産業振興について、シティプロモーション及び観光について、文化、生涯学習及び国際化について、環境、地球温暖化対策及び緑化推進について、清掃事業及びリサイクルについてを議題に供します。

 所管事項の報告を受けます。

 初めに、窓口来庁者アンケートの実施結果についての報告を求めます。

小堺区民部窓口サービス担当課長

 それでは、窓口来庁者アンケートの実施結果について御報告いたします。(資料2)

来庁者を対象に実施した窓口アンケート調査により、来庁者の利用満足度を測定いたしました。こちらは昨年も同様に実施したものでございますが、昨年と異なる点として、調査実施時期については、昨年は8月末でしたが、今年は税務課の課税通知書送付後及び保険医療課の保険料賦課通知発送後で、窓口対応の繁忙期にかかっている6月末に実施していること、また、満足度について、フロアごとの来庁者年代別にクロス分析をしております。

 それでは、鏡文を御覧ください。

 1番、実施期間については、本年6月23日から6月27日の5日間でした。

 2番、実施方法については、来庁時にアンケート用紙をお渡ししまして御記入いただくものと、用紙のQRコードを読み込んで、WEB(LoGoフォーム)で御回答いただくこととしました。

 3番、実施場所については、本庁舎2階から4階、7階から9階です。

 4番、回収結果については、昨年を上回る2,194件でした。

 5番、アンケートの実施結果についてでございます。別紙を御覧ください。概要といたしましては、回答者の年代については30代、40代、20代の順に多い結果でした。これは、中野区の人口構成で20代、30代、40歳代が多いことによると推察いたします。

 本庁舎にて展開する「なかのスマート窓口」につきまして、「満足・やや満足」と回答した割合は81%となり、昨年度と同水準となりました。一方で、待ち時間やフロアの混雑、案内表示等について不満を持つ来庁者も存在しております。

 フロアごとの回答数についてでございます。こちらは2階、3階、9階の順に回答数が多くございました。この回答数が多いフロアについて、フロア別、2階、3階、9階につきまして年代別に分析したところ、30代以下の満足度が高く、40代以上の来庁者の「やや不満・不満」と回答した割合が多い結果となりました。

 次の別紙の2ページ目を御覧ください。アの総合案内などにより目的の階に迷わず行けたかについて、「満足・やや満足」の割合は93%となりました。イの待ち時間や対応時間については、8割近くが満足している一方で、不満に思う割合も一定数存在しております。ウ及びエに関しては、来庁者の半数以上が複数の窓口を利用しており、8割以上の来庁者が手続に満足しているものの、手続に要する時間等に対しての不満の声もありました。また、オ及びカに関しては、書かない手続ができるマイナンバーカードなどの情報を読み取って、申請書に氏名などを印字するシステムである申請書自動交付機について、認知度が1割程度と低い結果でしたが、利用した方の満足度は9割以上の高い満足度でした。

 鏡文にお戻りください。6番、窓口サービス向上に向けた今後の取組についてでございます。1点目、「待たない」を実現するための複数窓口の利用者に係る待ち時間等の短縮についてでございます。全体的な満足度では約8割の方が満足していたものの、待ち時間などに不満のある方が一定数いること、アンケート項目回答で待ち時間に関して改善を求める要望があること、フロア窓口の特性により複数の手続きを取る方が半数以上いることから、窓口間の手続を連携し、複数窓口の利用者に係る待ち時間等の短縮を図り、利便性を高める方策を検討いたします。

 2点目、「書かない」を実現するための氏名等を自動で印字するシステムの案内周知についてでございます。さきにアンケート実施結果にて説明させていただいたとおり、利用満足度は高いが認知度が低いので、動画サービスの活用による周知や来庁者における適切な利用案内により、引き続き来庁者の書く負担の軽減を図ってまいります。

 3点目、「迷わない」を実現するための分かりやすい案内表示等の検討についてでございます。案内表示に関する要望を受け、庁舎管理担当と協議の上、来庁者が目的の窓口にて円滑に手続ができるように改善を進めてまいります。

 御報告は以上となります。

委員長

 ただいまの報告に対し、質疑はありませんか。

いのつめ委員

 御報告ありがとうございます。前回、同様の来庁者アンケートが行われたのが昨年の8月で、今回期間をずらしてちょっと繁忙期のようなところで実施を頂いたということになります。まず実施場所からなんですが、2~4階と7~9階なので、そこの階数は変えていないということですよね。同じところで期間だけずらして同様のアンケートを行ったということだと思います。なので、まずは昨年度の比較のところで、回答者数が繁忙期なので増えるかなと思ったんですけど、回答は2,194で来庁者数が1万2,000人なので、あまり変わっていないような気がするんですが、これはなぜか教えていただけますか。

小堺区民部窓口サービス担当課長

 こちら、アンケートを渡して回答していただくための手順等は全く変えておりませんので、とすると、おっしゃるようになぜ繁忙期なのに少なかったのかというところに関しては、その原因は特定できていないところでございます。

いのつめ委員

 分かりました。先ほど聞いていてちょっと思ったのが、実施方法がありますよね。紙及びWEBでLoGoフォームを使ってというところで、紙でどれだけ回答とか、どれだけWEBで回答とかが分かれば教えていただきたいんですけど。

小堺区民部窓口サービス担当課長

 紙による回答は2,186件、WEBによる回答は8件でした。

いのつめ委員

 WEBがちょっと少ないというか1桁台だということで、実施のときに終わった方に紙をお配りしたりとか、あとはこのWEB側のやつはどういうときに発信をされて、回答を頂いたのか教えていただけますか。

小堺区民部窓口サービス担当課長

 こちら、アンケートの調査票の右隅にQRコードが付してありまして、そちらを読み取って、後ほど御回答いただける方は御回答いただくと。こういったアンケートでございますので、配布したところでできるだけ記入していただきまして、その後すぐに回収するということを目的にしておりました。

いのつめ委員

 分かりました。それなので紙のほうが多いというのは非常によく分かるんですけど、せっかくWEBでも実施をしているので、右隅にQRをやって、プラスアルファで読み取っていただく以外のところで、もっと簡単に答えられるような実施方法のところで工夫をしていただけると、まだ回答いただけている件数があまり変わっていないところの原因の分析はまだなさっていないということだったので、実施方法のところでもそういった工夫をしてみていただければと思います。

 あとは、結果のところで分析のところを見てみると、昨年度と比べると、待ち時間のところだけ満足度自体は下がってしまっているという形ですかね。昨年の「待たない」は、そうですよね。「満足」が62%でしたものね。今回が59%なので、3%ちょっと下がってしまっているという形だと思います。昨年もアンケートをやって、やっぱり「待たない」のところに課題ありというような分析がなされていたと思うので、この待ち時間の短縮というのは昨年度行ったアンケートの今後の方策として、課題として上がっていたと思うんですけれども、昨年度から今年度でこの待ち時間の短縮というところで何か取組はやられたのか教えていただけますか。

小堺区民部窓口サービス担当課長

 今年度は業務の特殊事情と申しますか、例えば戸籍住民課が所管しておりますマイナンバーカードの更新の関係、公的個人認証、電子証明書の更新の需要があったりとか、様々そういった昨年よりもプラスになる繁忙理由があった、混雑理由があった。そこを窓口のレイアウトの変更とか、窓口のしつらえを変えるという取組をしたりとかしまして、そういった取組をしたところであります。そういった取組が若干功を奏して、繁忙のマイナス、デメリットを相殺する形でこの数字になっているということは一定評価できるのかなというのは認識しております。

いのつめ委員

 要は繁忙期なので、当然待ち時間は増えますよと。ただ一方で、その結果自体はそんなに変わっていなかったのは、一定そうした施策の成果が出たんじゃないかという分析をなさっているということですね。分かりました。どうしてもマイナンバー関連とか時間がかかると思いますので、待ち時間は出てしまうと思うんですけれども、一応今後もサービス向上に向けた今後の取組のところで、この待ち時間の短縮というのは引き続き課題に上がっていると思いますので、ここで言うと具体的に複数窓口を利用する際の利便性を高める等、方策も上げていただいていると思いますので、引き続き取組を頂ければと思います。

 これも待ち時間のところに関連すると思うんですけれども、今後、幾つか上がっている見えてきた課題があって、それに対する方策があって、これに対応して人繰りというか、要は人員の配置に何か変化というのはありますか。今後の取組の中で何か方策をやるに当たって人を増やすだとか、ちょっと今過剰になっているところがあるなら減らすだとか、そういった人員配置のところで変化というのはありますか。

小堺区民部窓口サービス担当課長

 まず、人の数ありきということではなくて、仕事の業務をフローとして分析したところで、業務量に対して、ここの業務に関してはここまで人は要らないだろう、この業務量に対して供給量としての努力はここまで割かなくていいだろうというところも、まずバランスを取る必要があると思っていまして、直ちに人をどうするというよりも、まずは中の業務分析をした上でのバランスを整えていくと。業務需要に対して供給を整えていくということになろうかと思います。

いのつめ委員

 分かりました。まず人員の前に中でタスクの整理等をやって、そこを最適化してというのを優先的に行うということですね。分かりました。

 最後、さっき御報告の中でも触れていただきましたけど、自動交付機、マイナンバーカードとか運転免許証等を読み取って申請書に印字するものですよね。満足度は高い一方で知らない人が非常に多いというのは、もう既に課題として挙げていただいていると思うんですけれども、これって現状周知というか、ここにこれがありますよ、こういうふうに使えますよみたいなのというのは、区民の方はどこで知ることができますか。

小堺区民部窓口サービス担当課長

 ホームページの「書かない窓口」というところの御案内のところで、この申請書自動交付機というものを御案内しております。

いのつめ委員

 ありがとうございます。逆に言うと、そこ以外のところで、区民の方が例えば来たときに何かを目にして、そういったものがあるんだというのを新たに知ることは、要は事前にそういうのを調べていって、その過程で見つけていないと、なかなかこれを知る機会というのはないという形ですかね。

小堺区民部窓口サービス担当課長

 補足させていただきますと、実際に来庁したときに、まず申請書自動交付機はそこにありますよという表示をしていることと、あと、6月末辺りからその運用を徹底するようにしたんですが、戸籍の窓口の業務委託の方にも、こういうことでしたらこちらの機械が使えますよというような個別の人為的な御案内もさせていただいております。あと、併せて今後のことになるんですが、ホームページと、さらに動画等を使いまして、今、広報広聴課の広報アドバイザーのアドバイスを受けながら作り込んでいる最中でございますが、そういった動画の案内もさせていただこうかと考えております。

いのつめ委員

 分かりました。せっかく使った方だとかなり満足度が高いので、次の課題というか、あれは普及とか啓発のところかなと思いますので、今、「知らない」が8割で、無回答を含めると9割近くの方が使っていないような形になりますので、広報というと難しいところもあると思いますけど、御案内のところも既に改善いただいている部分もあると思いますが、ぜひ引き続きの取組をよろしくお願いいたします。

高橋委員

 報告ありがとうございました。私自身がいろいろ区民の方から伺っている印象と違って、満足度は結構いい数字が出ているなというふうに思っていたんですけど、その一つに、アンケートの結果が先ほどの報告で紙とWEBとの数、WEBは8件という話なんですけど、これって結局、本来ならもうちょっとアンケートの取り具合というか工夫があって、もう少しWEBで対応できるような方々の反応というのを反映させると、もうちょっといろんな課題が見えてきたんじゃないかなとも思ったりするんですけども、このWEBの8件という少なさというのをどう捉えて、今後どうしていきたいというふうに考えているのか教えていただけますか。

小堺区民部窓口サービス担当課長

 その場で御回答いただく即時性で、ある程度その場で答えていただいたほうが確実にお答えが頂けるのかと思っていたんですけども、今、委員御指摘のとおり、例えば通常の調査の区民意識実態調査等ではWEBなどでしっかり考えていただいて、御回答いただくような機会も設定しているというのは認識しております。そのような方法も、その場で回収して書いてもらうことだけを前提にするのではなく、実際、御自身が窓口を利用した経験を基に御自宅で振り返っていただいて御記入いただくような、そういった対応も研究しないといけないかとは考えております。

高橋委員

 私がもし窓口でアンケートというふうに考えると、紙だとちょっと嫌だなというか出さないかな。やっぱりWEBとか、そういう感じのほうが反応しやすいかなと思うんですよね。ただ、ここの実施場所が2階から4階というのと7階から9階というところの2か所というか2ゾーンでやっていらっしゃるんだと思うんだけども、そこでの窓口に来ている方の対応というのが多分違うんじゃないかと思うんですけど、その2階から4階と7階から9階との区民の方の来庁者の傾向というか、その辺は何かつかんでいらっしゃるんですか。

小堺区民部窓口サービス担当課長

 やはりライフイベントに係る手続、2階、3階は若い方、30代の方が多かったりとかするんですが、9階などは共用窓口ではあるんですが、事業者さんが多いというところで、まず区民ではないというところでいうと、同じアンケートの項目でよかったのかというところも確かに検証する材料としてはあるかと思います。今後について、その点は考えていきたいと考えております。

高橋委員

 2階から4階、ライフイベントということで若い方というところもあると思うんですけど、逆に御高齢の方も多いんじゃないかなというふうに思っていまして、7階、9階、事業者というところの企業の方々もいろいろ登録とか申請業務とか業務の中でいらっしゃっているという中で、いわゆる時間のタイムパフォーマンスというところの意識も違ってくると思うんですよ。そうすると、7階、9階と2階から4階のアンケートの回収率というのは、先ほどのトータルで2,194件という中で、そのゾーンでの回収率というのはあるんですか。把握されているんですか。

小堺区民部窓口サービス担当課長

 回答率というところではフロアごとに一応把握してございまして、資料の別紙の表面のほうにはなるんですけども、左側のフロアごとの回答数と、その割合というところでお示しさせていただいているところでございます。

高橋委員

 失礼しました。ここに出ているんですね。今後デジタル化を進めていくという中で、そういう区民の声とかニーズとか今後の取組にも反映させやすいという意味では、どんどん来庁者の方の対応もデジタル化していくというか、そういうデジタルデバイドの話はあるにしても、進めていくというのがこれからあるべき姿だなと思っていて、そういう中でこれをどうきちっと区民のニーズを引き出していくのかというのが非常に大事だと思っているんですね。例えば3ページ目のイの待ち時間のところも、不満に思う割合も一定数存在するってあるんですけど、ここの詳細の分析というのが非常に大事だと思っているんですけども、ここについては「満足・やや満足」で、残りが無回答を除くと不満のある程度のパーセンテージは出ているんですけども、これが待ち時間なのか、その辺どういう形で満足されていないのかという詳細分析はされているんでしょうか。

小堺区民部窓口サービス担当課長

 待ち時間に関しては、いわゆる手順からいいますと、御用向きをお伝えいただいて、発券機で発券してから受付をして呼ばれるまでの時間、それから申請書を出してから証明書が交付される場合ですね。実際、求めたものが得られるまでの時間、処理が終わったまでの時間、この時間から構成されるんですけど、この待ち時間に関しては、どちらが多いかというところまでの分析はしておりません。全体の総体としてかかった時間というところで、どちらにウェイトがあるのかという分析はしていないので、全体の時間ということでアンケートをお答えいただいています。

高橋委員

 その満足じゃないところをもうちょっときちっと細かく追っていくようにしていただきたいなと思うんですね。例えばフロアマネジャーというんですかね、コンシェルジュというんですかね、の関係はそういう意見の中に特になかったんでしょうか。

小堺区民部窓口サービス担当課長

 アンケート項目自体は丁寧に対応しているか、説明が分かりやすかったかというところで拾っていて、その点については特に不満というところはなかったんですが、自由記載で御意見というところでは、若干手持ち無沙汰のように過剰人員じゃないかというような意見も、数は少ないんですけど、頂いているようなところでございます。

高橋委員

 去年の開庁のところでは、やっぱりマンパワーでのサポートというのも当然必要ですし、いわゆるフロアマネジャーのシステムというのを新しい取組ということで打ち出しているので、その展開はいいんですけども、1年たっていく中でその辺の物件費というか、外注という意味でいわゆる税金を使っているわけですから、そこの費用対効果とか、適正な業務とか、適正な人員とか、そういうところも、このアンケートと直接関係ないにしても、そういう意見もやっぱり出ているということは、その辺も今後どうされていくのかというのはどこかできちっと検証した上でやらなきゃいけないと思うんですけども、その辺について今後どう考えていらっしゃるんですかね。

小堺区民部窓口サービス担当課長

 当初の設計では、インフラとして発券機に1人つける。9階などはセルフサービスコーナーの案内に2人つけるというような現状でございまして、インフラとしてはそのように当初の設定としてはその人数を整えたんですが、実際運用してみてどうなのかというところもございます。我々としては運用する側の立場として、そういった視点でより効率的な、例えば2階などでは繁忙期でもう少し応援人員が必要だということもございますので、総量を変えないにしても柔軟な配置が、業務量の緩急に合わせた配置ができないかとか、そもそも絶対数が過剰なのかどうかとか、そこら辺の検証も両方合わせてやっていくべきかなとは考えております。

高橋委員

 将来だけど、遠くない近い将来は、いわゆるAIとかそういうことを考えたときに、マンパワーでいいのか、あるいはもっとIT化を進めてやるのがいいのかというのも、その辺も視点に入れながら、いわゆるコスト、費用対効果をきちっと考えていただくのと、区民サービスの充実というのを両にらみでやっていただきたいと思います。これは要望しておきます。

 それともう一つ、自動で印字できるシステムというのの認知度が非常に少ないという中で御意見はありましたけども、そこについてはやはり工夫をしていただいて、とにかくIT化、デジタル化と併せて、より効率的な形を進めていただきたいというのが一つ。

 それともう一つは、いわゆる案内表示というか、サイン関係のこと。これはユニバーサルデザインの視点も必ず必要だと思っていますので、この辺も区民の声とUDの専門家の意見を聞いて、きちっと改善をしていただきたいと思います。この2点についてどうお考えですか。

小堺区民部窓口サービス担当課長

 人為的な案内だけじゃなく、今般デジタル化というところでいうと、高齢者は高齢者なりに、若い方はさくさく進めるように、オムニチャネルといういろんな媒体を通じて、その方々に合った手続ができるようにしていくということは一つ取り組まなければいけないということは、国のほうもそちらの方向を推奨していますので、我々もその潮流に乗って検討してまいりたいと考えています。

 あと、案内表示、これも当初の設計でインフラとしてあまり案内、サインを出さないという考え方がありましたので、ただ実際、先ほど申したようにやっていって分かった改善すべきこと、あるいはもうちょっとこうしたらよくなるんじゃないかというような工夫の余地があるところ、こういったところにつきましては、我々サービスを運用していく立場で責任所管である庁舎管理担当とも協議しながら、改善をしてまいりたいと考えております。

高橋委員

 最後にしますけど、我々の議会のほうのいわゆるIT環境というか、電波の状況とかは非常によろしくないんですよね、致命的に。再三申し上げているんだけど、1年以上たってもまだ改善されていないんですけど、この2階、4階、7階、9階のフロア、窓口業務を中心とするこのフロアのインターネット環境を含めたそういう環境は、もうきちっと充足しているということでいいんですか。それともまだこれから改善する予定があるんですか。その辺だけ教えてください。

小堺区民部窓口サービス担当課長

 具体的なところについては所管外になってしまうんですけども、実際に先ほどのアンケート調査の中でも、待ち状況をWEBで確認しようとしたところ、電波環境が悪くて見られなかったという御意見も頂いていまして、そういったお声は私どものほうで所管に伝えて、対応を善処を求めているところでございます。

高橋委員

 所管からの回答は、いつまでに直るとか、いわゆるこういうのがあったらいいよねとか、そういう話じゃなくて、実際に区民が不利益を受けているわけなので、きちっと期限を区切って当然回答を求めていると思うんですけど、その辺はいかがでしょうか。

小堺区民部窓口サービス担当課長

 なるべく早くというところで申し伝えているところであるんですが、期限というところに関してはまだ確約はできていないところでございます。

高橋委員

 なるべく早くと言って、もう1年以上たっている庁舎で、区長もいろんなところで表彰を受けただとか、新しい庁舎の自慢をされているんですけど、インターネット環境とかそういう通信関係が駄目って、昭和時代のビルなのかみたいなね。もういいかげんにしてほしいというところが大いにあるんですけども、きちっと期限を区切って、いつまでに100%改善するとか、そういうのをぜひこの委員会でも区民サービスの目線で報告を頂きたいと思いますので、強く要望しておきますので、よろしくお願いします。

日野委員

 今、高橋委員からあったそういう窓口だけじゃなくて、庁舎で区民の方が携帯の電波がというのも今後アンケートというか、吸い上げる形でぜひやっていただきたいなというふうに私も思います。今回このアンケートで様々な項目を設けて、満足か満足ではなかったのかというところと、あと年代別に取ってもいらっしゃいます。30代以下の満足度が高い。40代以上は「やや不満」と「不満」が多かったというふうになっているんですが、これは40代以上の方の割合として「やや不満・不満」が多かったのは、どういったところが原因だったのか。また、30代以下は満足度が高かったのはどういったところだったのか。その辺の分析というのはされているんでしょうか。

小堺区民部窓口サービス担当課長

 各年代における内訳としての、その年代は何が満足で、何が不満だったのかというところの精緻な分析はしておりません。ただ、不満である方も数%いらっしゃいましたけども、「やや不満」と「不満」が1割程度いましたが、こちらのうち6割が待ち時間の不満だということは把握してございます。

日野委員

 待ち時間の場合でも、人によって例えば10分でも長いと感じる方もいれば、20分、30分でも別に長くは思わないという方もいらっしゃるかもしれない。だけど、年代別に傾向が分かっているのであれば、ひょっとしたらそこに課題があるのかもしれないというふうにも思えるんですね。なので、先ほど高橋委員からも詳細な分析というお話がありましたけども、何が課題なのかというのを見つけるためのアンケートにぜひしていただきたいなというふうに思うんです。この表紙のほうで、今後の取組というところで、一つには複数窓口の利用者に係る待ち時間等の短縮とあります。これは、このアンケートの中から複数窓口を使っている人が待ち時間が多いと感じている人が多かったのか。ちょっと私はそういうふうには見えなかったんですね、ここのアンケートからは。その辺はちゃんと分析されて、ここが課題だと思われて、今後の取組に載せられているんでしょうか。

小堺区民部窓口サービス担当課長

 複数窓口の利用があったということに関して、実際に定量的にこの手続からこの手続につながって、これだけの利用があったという連関のところまでは把握してございませんでして、中でも総量的に利用ありという方が半数以上いらっしゃって、かつ待ち時間が課題だというところになってくると、概して複数の手続をやられた方で待ち時間に不満のある方がいるのかなというふうにも考えていまして、そうなれば複数窓口の手続を早くすれば不満が減り、満足度が上がるのかなというふうに考えまして、一つの仮説でございますが、そういった考えでこの資料は作成したものでございます。

日野委員

 今後の取組としてやるのであれば、本来はちゃんとした分析をしてから、ここが課題だと見つけてからやったほうがいいんじゃないかと思いますので、今後はぜひそうしていただきたいと思うんです。もう一つは、先ほどから出ています「書かない窓口」、ここは明らかにアンケートから課題があって、見つけられていて、周知がやはり不足しているだろうということで周知を図っていく。これはいいとは思うんです。もう一方で、来庁しなくてもいい。そういう窓口ということで、「行かない窓口」ということで区は取り組んでいますよね。LoGoフォームで提出したりとか、また、「ぴったりサービス」なんかもやり始めていて、そういったところの声というのは今、拾えるような状況になっているんでしょうか。

小堺区民部窓口サービス担当課長

 四つのプラスワンの「行かない」のほうになりますけども、行かない手続に関する推奨は所管のデジタル政策課が進めていまして、そちらのほうがそういった実態的な把握もしてございます。委員のおっしゃるように使えるものは使えなきゃいけないということでいいますと、マイナポータルというところの「引越しワンストップサービス」などはどんどん推奨していくべきかなと。窓口サービスの立場からも使えるものは使えるということでは推奨していきたいとは考えております。

日野委員

 窓口という大きな枠でいうと、やはりこの「行かない窓口」も同じく区民が申請するとか、そういったところで同じくくりになると思うので、そこも含めて区民が行かないほうがやりやすい方もいらっしゃいますし、また、直接来て窓口でやったほうがやりやすいという方もいらっしゃいますし、その辺もしっかりアンケートの取り方もちゃんと工夫して、また分析もした上で今後の取組を、じゃ、ここが課題だからこうしようと。それをするためにはこれだけの調査をしようという、そういった段取りを取って今後進めていっていただきたいと思うんですけども、最後いかがでしょうか。

小堺区民部窓口サービス担当課長

 御指摘いただきました課題を把握して、その改善に向けるというところでは、まさに課題の要因を特定しなきゃいけないということだと思っています。その点については相対的な満足度調査だけじゃなくて、課題を深掘りするような、そこにたどり着くような分析も必要だというふうには認識しております。それは次のステップだというふうに考えておりますので、その手順をしっかり踏んで進めてまいりたいと考えております。

内野委員

 御報告ありがとうございました。今の日野委員の質問にも関連するんですけども、確かに課題が分からないアンケートを幾らやったって多分無駄だと思うので、課題が見える化できるようなアンケートに改善していっていただきたいと思います。その上で、「なかのスマート窓口」という「迷わない、動かない、待たない、書かない」という窓口はいつから目指していたんでしたっけ。

小堺区民部窓口サービス担当課長

 こちらは、この新区役所の整備事業というところでその考え方をうたっているときからでございまして、総務委員会と区民委員会でも御報告させていただいたというところでいうと、令和5年には総体的なコンセプトを打ち出して、その話を進めていくためのベース、基礎をつくったというところがその辺りだったというふうに認識しております。

内野委員

 ということは、開庁したときにはある程度それが達成されていて、去年のアンケート、今年のアンケートでは、これがほとんど9割以上は満足していなきゃおかしいんですよ。それを目指して開庁したのにまだ課題がこれだけあるというのはよく分からない。だから、そもそもこのアンケート自体もやり始めた時点で、それが見える化されなかったら、なぜそうなったのかという検証にならないじゃないですか。だから、今、日野委員がおっしゃったような課題抽出型のもうちょっと細かいアンケートをしなきゃいけないというふうに思いました。その上で、恐らく回答している人たちって、待っている間に回答したほうがいいんですよ。その場で待っている間に回答できたほうが恐らく回答率は上がるんですよ。だって、やることがないんだもの。高橋委員もおっしゃっていましたけど、2階は致命的に電波が入らないんですよ。これは庁舎管理で課題はまた別の課ってお聞きしましたけども、10階はそれでもまだまし、上がってくると電波はつながる。2階へ行くと絶望的という。庁内にいるだけでそれを実感するので、その辺もちょっと改善できるように庁舎管理のほうには伝えていただきたい。待っている間にできるアンケートの中身のほうが多分よくて、最後の窓口のところで待ち時間はどうでしたかという答えをぴっと押すぐらいの、そのぐらいのものにしないと多分回答率はずっと一緒だと思います。なので、入り口のところのアンケートをするとしたら、課題の中身をきちんと抽出できるようなものにすることと、待ち時間の間にすぐできるアンケートですよというふうに簡便なものにすること。それと、ネット環境のところというのは多分セットにするべきだと思うんですけども、いかがでしょうか。

小堺区民部窓口サービス担当課長

 待っている間にお答えいただくのがやはり効率的かなというふうに考えています。その方法として先ほど高橋委員から御指摘があったように紙だけじゃなくてWEBでもできるようにと。若い世代向きなどはそのほうがよろしいかもしれませんので。しかも、それがおっくうでなく、答えやすいような設問の流れだったりとか、そもそもその設問のつくりが何を聞きたいのか分かるようなつくり、課題もかつあぶり出せるようなものと。なかなか言うはやすしで難しいところはございますが、あまり量が多くなっても、それはそれで面倒なアンケートになってしまいますので、ちょうどいいバランスでしっかり聞くべきものは聞けて、書く方にも負担がなく、案内するほうにも負担がないというようなものを目指していきたいと思います。

 あと、電波環境につきましては先ほど来お話が出ていますが、窓口サービスだけじゃなくて庁舎管理全体のインフラの話になりますので、今後はしっかり窓口サービスが、実際区民が利用される方は、2階は6割いらっしゃいます。その方々が大変困っているんだということをてこにして、庁舎のインフラの改善を進めていくように働きかけていきたいと考えています。

むとう委員

 このまとめてくださったグラフの部分なんですけれども、1個目で回答者の年齢ということで色分けされていて、次から回答者の年齢の色分けが多少変わっちゃうんですよね。特に20歳未満と40代はほぼ同じブルーになっちゃって、70歳以上は本当は紺色だったのに黄色になっちゃってとか、これ、統一してくれたほうが、年代別がこのまま全部にも統一してくれたほうが分かりよかったんじゃないかなというふうに思うんですが、変えた意図は何かあるんですか。

小堺区民部窓口サービス担当課長

 御指摘はごもっとなところでございまして、統一的な色合いにしたほうが確かに全体を通して分かりやすいというのがございます。特段統一しなかったことに関してそこまで配慮が至っていなかったというふうに反省しています。

むとう委員

 私もなかなか年齢とともに理解度が薄くなっていくので。ですから、この年齢別というふうに書いてくれている回答者の年齢というところと、フロアの年齢別というところ以外は、裏面とかは全く年齢に関係ない色合いなんですよね。リンクしていないんですね、全く。ということで、なかなかこれは最初に年齢別の色分けを示されちゃっているので、これも年齢別に関係あるのかななんてちょっと思っちゃったりもするので、もうちょっと私にも分かりやすいまとめ方の色分けをしていただけるとありがたいかなというのはお願いとして言っておきます。

 それから、やはり他の委員からも質問がありましたけれども、待ち時間について長いと感じるか、短いと感じるかは本当に人によってとか、その人のそのときの急ぎ具合とかによって、急いでいる日にちょっと立ち寄って、ぱぱっと済まそうと思ったのに待たされると、5分でも10分でも長く感じるかもしれないし、時間をたっぷり取って、どうせ区役所は時間がかかるだろうなんて思って来ている方にとっては、10分、20分なら待てるのかもしれないんですけれども、一体待ち時間について長くて不満だった人は大体何分で長いと感じているのかとかというのが分かったほうがいいかなと思うんですけれども、これもやっぱり年齢別に、裏面のところで「満足」が59%もあるからいいんだみたいな感じのことをおっしゃっているけれども、どういう人たちにとって何分ぐらいまでが可能なのかというところはしっかり分かるような分析をしたほうがいいのではないかなというふうに思ったんですが、これ、今回示されている部分では分からないけれども、細かく区としては、それは把握できているんですか、このアンケートで。

小堺区民部窓口サービス担当課長

 時間の絶対値に関して、それを感じられる長さの違い、感覚的な長さの違い、それに伴う不満の度合い、これに関しては、そこまでの分析はこのアンケートではしておりません。

むとう委員

 単に待ち時間を少なくしようというときに、一体区民はどれぐらいで長いと感じるのかというところを把握しないと、区が短縮する時間の目標値ってなかなか出てこないと思うんですよ。ですから、どうせなら区民の皆様はどれぐらいで長いと感じるのかというところは把握したほうがいいかと思いますので、また来年やるのであればそうしていただきたいというふうに思います。

 それから、複数窓口を利用する方が半数以上いるわけですよね。やっぱり来たついでに全部の用事を済まそうと思う方は、一回で済まそうというふうに考える方は多くいらっしゃるかと思うんですけども、これも全然年齢別も分からないんですかね。

小堺区民部窓口サービス担当課長

 こちらは、ちょっとこの資料のほうにはお示ししていないんですけど、フロアと年代別に複数窓口で同じ手続を取った方、あるいはそれに近い同じ階で済ませたほうがいいと思っている方の割合は一応把握してございます。

むとう委員

 ということは、複数窓口を利用したという方は何歳代が多いんですか。

小堺区民部窓口サービス担当課長

 複数窓口を利用したという年代で多いのは、一番多いのはやはり20歳未満の方が多かったですね。その次に20代、その次に30代、その次に4番目に70歳以上ということになってくるんですが、一応そういったような割合で、やはり若い方が利用しているということになります。

むとう委員

 分かりました。やっぱり全てにおいて年齢別でどうだったのかというのも、こちらにも分かるように出していただけたほうがありがたいかなというふうに思います。それで、やはり複数窓口を利用する方がこんなに多いということは、それで待ち時間も長くなって不満に感じる方も当然多いのかなというふうには思うんですけれども、ちょっとここから離れますけれども、無料の車、駐車、かつて議会で問題にしたことがあるんですが、1階の窓口に来て、区役所にこういう手続に来て、1階スタンプだかを頂くと1時間車は無料だったけれども、複数って一体どれだけ時間がかかっているのか。1時間で済まない場合もあって不満の声が区民の方から上げられていた経験があったもので、そうしたら複数の窓口で用事があって、それぞれで待たせていて時間がかかった場合には、もう1個スタンプを押してあげて無料時間を長くしてあげたらどうなのなんて質問をしたらば、それはそれでなかなかいい御答弁を頂けていなかったんですけれども、今後そういうことも複数手続に要する時間についても改善しなければならないとか、複数で来る方が多いということなので、そういう無料にする駐車場のことも含めて私は検討すべきではないかなと思うんですけれども、いかがでしょうか。

小堺区民部窓口サービス担当課長

 駐車券の利用に関する考え方は庁舎管理担当のほうで決めている方針になるんですが、実際私どものほうでこれだけ待ち時間が長くてお困りの方がいるという情報は伝えることができますので、そういった意味で課題を共有していきたいなとは考えています。

むとう委員

 ぜひそれは共有して、改善していただけたらというふうに思います。やはり分かりやすい案内表示の検討ということで、当初から分かりにくいねって、区役所ができたときから表示は少なくて、小さくて、見づらくてというのはずっとあったかと思うんですけれども、お若い方は割と小さくても見えるし、いろんなことに注意力があるので、ぱっと見てぐるっと見えちゃうんだけど、私、年を取ってくると本当に感じるんですが、ここに書いてあるじゃないと言われるまで気づかなかったりすることはあるんですよね。だから、やっぱり本当に年を取れば取るほど大きく分かりやすい表示というのが私にとっても切実な課題なんですけれども、年齢によってもすごく差があるんだけれども、やはり高齢者や障害者にとって分かりやすい区役所ということになってくれば、それはみんなにとって分かりやすいものになっていくと思うので、何でもよく分かる若い年齢層に合わせるのではなくて、なかなか分かりにくくなってきた高齢者であったり、障害者であったりみたいな人たちに利用しやすいというところを目指していってほしいなというふうに私は常々思っているんですけれども、このアンケート調査をして今回結果が報告されて、今後取組のところで書かれている分かりやすい案内表示の検討というのは具体的に何をどう変えていくのかって、まだこれ、集計したばかりで答えは出ていないんでしょうか。何か具体的な改善点というのは見えているんでしょうか。

小堺区民部窓口サービス担当課長

 具体的に案内表示に関して、ここはこうしたほうがいいというところまでは、今把握はしてございませんでして、ただ、適時対応はしているところでございますが、定時後の対応などでエスカレーターで上がった方が、帰りはエスカレーターは止まってしまいますので、そうするとエレベーターを探さなきゃいけない。エレベーターがどこにあるか分からない。そういった苦情があったというところがありまして、そこは庶務課に相談してエレベーターの分かりやすい表示をつけたりとか。いかんせん案内表示は極力少なくするという考え方のコンセプトがあるものですから、そことバランスを取りながら、でも、ここだけはこうしたいというところでは、こちらの立場で申入れはしているところでございます。

むとう委員

 また担当が違うのかもしれないんだけど、新庁舎はなるべく案内版を少なくというコンセプトというのは、どこから来ているんですか。区民にとってそれってメリットはあるんでしょうかね。何というか、おしゃれなホテルとかではないわけですし、区役所というのは利用する区民にとって分かりやすいということが一番大事なコンセプトだと私は思うんだけど、あなたに言ってもしようがないのかもしれないんだけど、何で案内表示を少なくするというのが新しい庁舎のコンセプトになったんですか。もしそのいきさつを知っていたら教えていただけますか。担当が違うから分からないですかね。

委員長

委員会を休憩します。

 

(午後1時51分)

 

委員長

 委員会を再開します。

 

(午後1時53分)

 

むとう委員

 新庁舎のコンセプトはコンセプトとしてやってみて、やっぱりずっと分かりやすい案内表示が必要だということで、1年間の中でオープン当初から様々これは区民からも議員からも、分かりやすい表示はもっと必要だよということは言っていて、ところどころで表示をつけてくれたことも知っているんだけれども、造ったときのコンセプトはあったにせよ、そのコンセプトどおりに運営がなされているとは思えないので、十分な人による案内ということですが、人による案内が十分かといったら不十分で、どこまで人にお金をかけるのかということもあるし、一々人に案内されなくても書いてあればそれで行き着ける場合もあるし、迷惑をかけたくないと思う方もいると思うので。だから、やっぱりこの区民委員会で区民のこういった来庁者のアンケートを取っている担当者の視点で、区民のアンケートを取ってももうちょっと分かりやすい表示が必要だよということが上がってきている以上、区のコンセプトを変えるような方向性でしっかりと物を申していく必要があるんではないでしょうか。

小堺区民部窓口サービス担当課長

 どんな方も漏れずにちゃんとサービスができるようにするべきだというのが私ども区民サービスを提供する立場でございますので、そういったところではユニバーサルデザインの視点も必要になってきます。大きく設計を変えるかどうかというところの問題はあるんですが、今私ができるところは運用のレベルで、ここはこうすべきだという微修正、改善は取り組むことができると思いますので、そういった対応を検討してまいりたいと思います。

杉山委員

 他の委員からもいろいろ質問がありましたけども、書かないシステムの満足度は今87%ということで、私は去年これを使ってみたときに、私がもし選ぶのだったら「やや不満」。去年ですよ。今年は満足度が多いということは、多分大分改善されていると思うんですよ。マイナンバーカードを入れて、僕のときはシステムが何回かリブートしたのか、前に戻ったのか。あと、2台ありますか。1台は動いていなかったんです。手前1個、右側だけ動いていた。改善されたのでいいのかなと思いますけども、今実際2階と3階ってその印字システムは何台あるんですか。

小堺区民部窓口サービス担当課長

 申請書自動交付機は2台でございます。

杉山委員

 2階に2台。

小堺区民部窓口サービス担当課長

 はい。2階に2台です。

杉山委員

 3階にはない。

小堺区民部窓口サービス担当課長

 はい。

杉山委員

 2台なので、1人が多分、僕もコンシェルジュに案内されて、やり方が何か書いてあるのを見て、自分でやってみて、いまいち動かなくて、でも動いて、確かに印字されてスピーディーに次の窓口に行けるという形なので、やったときにはそこそこ満足したんですけど、それを今回知らないという結果が出ていて、案内周知が今後の取組に入っていますよね。これ、案内周知をしたときに、じゃ、実際そこにみんな来たときに2台で足りるのかどうかとか、逆に案内して、みんなが知っちゃったときに、コンシェルジュじゃなくて印字装置をたくさんにしたほうがいいんじゃないかとか、そこら辺の検討って実際はしていらっしゃいますか。

小堺区民部窓口サービス担当課長

 現状、申請書自動交付機の対応している帳票というのが転出入に関わる戸籍住民の手続が中心になってございまして、その対応できる手続、実際今まで受けた実績があったものの手続に対する申請書自動交付機が対応できる割合というのは大体8割なんですね。なので、絶対量として一度に来てしまったら、それはかなり厳しいものはありますが、今現状もうちょっと案内を増やしていけば、十分機器の有効活用はできていくのかなと思います。今のところさらに台数が必要だというような定量的なものは上がっていませんので、そういったものがもし出た暁にはまた考えなきゃいけないのかと考えています。

杉山委員

 今回その結果が、来年調査したときに、「知らない」が半分で「知っている」が半分になったときに、その2台の稼働で行けるのかどうか。それから、2階ってあの装置、今無理やり場所的に離れて置いていますよね。入り口と奥のほうと。じゃ、仮説で3台必要だなとなったときに、1台追加しなきゃいけないときに、フロアにこれを置く場所って今ないんじゃないですか。実際はどうですか。

小堺区民部窓口サービス担当課長

 申請書自動交付機を仮に新たに置くべきとなった場合は、レイアウト、記載窓口等をやはり見直す必要も出てきますし、そういった検討はセットして行っていくべきものになろうかと思います。

杉山委員

 そういうふうになるんですよ。なので、今回このアンケート結果を入れて、自分たちで仮説を検証して対策を練って、ここに報告いただいていますけど、その先も常々考えていかないと、レイアウトが変更になるのと1台入れるのと、どっちが大事なのかみたいなてんびんにかけるとか、そういうことも含めて、このデータというのは検討していかなきゃいけないと思うので、そこは御担当として重々先の先まで読んで対策を練っていただきたい。その辺、要望にしておきます。

武田委員

 このアンケートについて、昨年は11月15日に御報告を頂いたかと思います。その際に、やはり皆様が今御指摘されたような、満足している人がこれだけいますよ、不満だという人がこれだけいますよという表面的なことではなくて、どこが不満なのか、何が足りないと思っているのかということを詳細に把握するべきではないかということは、その点でも御指摘を申し上げたと思うんですね。ただ、同じようなものが取られていると。年齢によるクロスをかけられただけというような状況になっています。今の質疑なんかを聞いていても、このアンケート自体、今のやり方というのはフロアマネジャーさんを受託している事業者さんが御自分たちの会社の業務改善のために取ったアンケートをベースに使わせていただいているということなので、いろいろな視点でのアンケートを取っていくということは同じやり方ではできないと思うんですね。改善に向けては、やはり区が責任を持ってきちんとアンケートを実施すべきだと思うんですが、この辺りはいかがでしょうか。

小堺区民部窓口サービス担当課長

 当初の令和6年11月15日に報告させていただいたときには、新庁舎整備事業の取組というところで安全安心なシンボルとなる新庁舎とか、環境に配慮した新庁舎とか、区民活動の推進に係る新庁舎とか、区民の利便性が高まる新庁舎というパッケージとしての状況を、まずスタートとして整ったかどうかということを確認するためのアンケート調査で、今回は1年間たってオペレーションが継続したところで、一応オペレーションは安定したかどうか。安定度を見るということが大きな目的になってございました。るる御指摘いただいたように課題を抽出する、あぶり出すための調査になってございませんので、実際にこれから改善の取組をやっていくということになってくると、やはり御指摘いただいているような例えば年代でも、その年代が何を問題としているのか、どこに問題があるのか。総体的な満足度、不満足度ではなく、問題をクリアしていくために、例えば待ち時間を短縮するにはどうしたらいいかとか、そういったところに踏み込んだ取組ができるような、それを改善する調査が必要になると思います。それにつきましては、今回のこういった流れでやってきたアンケートは一旦終わり、次はまたその改善のための取組の調査ということは必然的にやらざるを得ないというように考えております。

武田委員

 すみません。私はそれを区が直接やってくださいというふうに申し上げているんですが、その点についてはいかがですか。

小堺区民部窓口サービス担当課長

 それは今回のセルフモニタリングに乗じた形ではなく、区のほうで内容を考えて実施していく話になると思います。仮にセルフモニタリングに乗っけるとすると膨大な量になってしまいますので、ここの満足度調査では耐え得るものにはならないと思います。なので、別途そこは区が責任を持って仕上げていくものになろうかと思います。

武田委員

 やはり区できちんと状況を把握していくと。しかも、窓口の中では待ち時間がどうだったかということだけではなくて、今の窓口の在り方として利用している窓口に来た方がきちんと目的を果たせたのかということも大事なところだと思いますので、その点も踏まえてやっていただきたいなと。それともう一点が、今回は昨年のアンケートよりは若干繁忙期に寄った時期にされているんですけれども、厳密に言えば最大の繁忙期は外しているわけですよね。繁忙期は繁忙期で繁忙期対応ということをやられたと思うんですけれども、その結果も踏まえた形で、併せて昨年、繁忙期対応の御報告を頂いたときには、行く行くはフロア割、今のフロア構成では2階に来庁者が集中し過ぎるということも含めて、フロア構成を変更することも含めて検討するというような御回答を頂いていたかと思うんですけれども、全体のアンケートだけではなくて、日常の繁忙期の対応がどうだったのかということも含めて改めて検証していく必要があると思うんですけれども、その御予定はいかがでしょうか。

小堺区民部窓口サービス担当課長

 設計の問題にも関わるところでございますが、2階の窓口の在り方や手続の全体量に対してさばけるような供給ができる体制になっているかということも検証した上で、全庁的なレイアウトの調整ということも視野に入れて検討はしてまいりたいと考えています。

武田委員

 時期的に考えると、通常の今の窓口の委託が5年だと考えると、5年目に当たる2028年度にはプロポーザルをやっていないと間に合わないんじゃないかなと思うんですね。逆算すると前の年が予算要求と。そうしてくると、今年度と来年度ぐらいで一定目安をつけていかなければいけないんではないかと思うんですけれども、具体的には来年度早々にそういった検証を改めて実施するというふうに受け止めていてよろしいでしょうか。

小堺区民部窓口サービス担当課長

 私ども区民部としましては、そこの課題を認識しておりますので、どのようなレイアウトが望ましいのかということを今、検討に着手し始めようとしている段階でございます。旧庁舎と違ってレイアウト変更に伴う責任分界点が庁舎管理担当と違っているところもございます。そこら辺も整理しながら、できる時期を見極めて対応してまいりたいと考えております。

武田委員

 期限が決まっているところの中で一定見出していくということがあると思いますので、そこはやはり時間というか期限というか、どういったことが次に起きてくるのかということを意識して、逆算してきちんとやるべきところを詰めていっていただきたいと思いますが、そのようなスケジュールで少なくとも今年度、来年度で一定整理をしていくという認識でよろしいですか。

小堺区民部窓口サービス担当課長

 そのような認識で、何をやるべきか、どのようにできているのかというところを見極めていきたいというふうに考えております。

委員長

 他に質疑はありませんか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 なければ、以上で本報告について終了いたします。

 次に、2番、令和6年度までの区債権の状況と令和7年度における収入率向上に向けた取組についての報告を求めます。

栗栖区民部税務課長

 令和6年度までの区債権の状況と令和7年度における収入率の向上に向けた取組について御報告いたします(資料3)。

本報告は、当委員会のほか、総務委員会及び厚生委員会におきましても、共通の資料により所管事項を報告するものです。

 区では、中野区の債権の管理に関する条例の規定に基づき、債権の適正な管理に努め、収入率向上に向けた取組を進めてきたところです。このたび、区債権のこれまでの状況と令和7年度における収入率向上に向けた取組を取りまとめましたので、御報告いたします。

 まず1、令和6年度までの区全体の未収金についてでございます。区全体の収入未済額は令和6年度で約45億円となり、令和5年度と比較して約4,600万円増加いたしました。不納欠損額も令和5年度と比較して約7,200万円増加いたしました。

 続いて、2、各債権の状況についてでございます。まず(1)主要3債権(特別区民税、国民健康保険料及び介護保険料)についてでございます。主要3債権の令和6年度の収入未済額は約30億円で、令和5年度と比較すると約2,400万円減少いたしました。一方、不納欠損額は約5,400万円増加いたしました。

 2ページから各債権の状況でございます。当委員会所管事項に関する債権について御説明いたします。ア、特別区民税についてです。収入未済額は約7億5,000万円、令和5年度から約2,700万円減少いたしました。収入率は97.8%で0.1ポイント上昇、不納欠損額は約8,300万円で、2,300万円ほど減少しております。

 現状についてでございます。収入率は年々上昇しております。その要因としては、納税案内センターを活用した督促・催告・滞納処分の早期着手及び滞納整理専門員を活用した高額滞納案件の滞納整理等が挙げられます。

 課題といたしましては、現年分の調定額・納税義務者数が増加していることに伴い、滞納者数、滞納額も増加すると予測されるため、業務の効率化や体制強化が必要と考えております。

 これまでの主な取組は、滞納整理専門員を活用した専門的な滞納整理など、記載のとおりです。

 令和7年度の主な取組といたしましては、目標収入率は0.1ポイント増の97.9%とし、財産調査を効率化して調査件数の増加を図ることや、区内滞納者に対する滞納処分を強化するために課税状況照会を早期に行ってまいります。

宮脇区民部保険医療課長

 続きまして、イの国民健康保険料の御説明をいたします。表4を御覧ください。令和6年度は収入未済額は約21億7,000万円で、令和5年度から約1,000万円減少しました。収入率は76.3%で1.2%の上昇、不納欠損額は約8億円で約4,200万円の増となっております。

 現状でございますが、現年度分の収入未済額の減少と新たな滞納繰越しの抑制を図ることを目標に、現年度未納分への早期対処や口座振替納付の獲得推進などを実施しました。現年度分につきましては、収入額は増加したものの調定額の増加が大幅であったため、収入率は微減となりましたが、滞納繰越分の収入率は上昇し、全体として滞納繰越額は減少しております。

 課題といたしましては、滞納整理業務の効率化、外国人への収納対策などの取組を通じ、債権管理体制のさらなる強化が必要と考えております。

 これまでの主な取組でございますが、催告センターの通年稼働による効率的な催告や財産調査の実施、職員による差押えなどの機能強化を図るなど、記載のとおりの取組を行ってまいりました。

 令和7年度の主な取組といたしましては、目標収入率77.5%としまして、より効率的な催告、財産調査を実施するとともに、職員による差押え等の機能強化、納付相談の拡大による職員滞納処分体制の強化、口座振替の勧奨強化、ネパール語、ベトナム語による納付案内などに取り組んでいく考えでございます。

 続きまして、次に4ページ、(2)のその他の債権のほうに移らせていただきます。区債権には主要3債権以外にも、強制徴収できる公債権とできない公債権がございます。また、公債権以外に各種福祉資金貸付金返還金などの私債権がございます。これらの主要3債権を除く公債権と私債権の令和6年度の収入未済額の合計は約14億円となっており、不納欠損額は約1億3,000万円でございました。収入未済額及び不納欠損額が大きいもののうち、当委員会の所管事項に関する後期高齢者医療保険料の詳細につきまして御説明いたします。

 それでは、アの後期高齢者医療保険料の表7を御覧ください。令和6年度の収入未済額は約8,000万円で、令和5年度から約400万円増加しました。収入率は0.1%減の98.2%、不納欠損額は約2,000万円で約440万円の増加となっております。現状でございますが、被保険者数の増加や一人当たりの保険料の上昇により調定額が増加し、現年分の収入率は下がりましたが、滞納繰越分において催告センターの活用や差押え等により収入額、収入率ともに増加をいたしまして、全体の収入率は微減にとどまった状況です。

 課題といたしましては、普通徴収による賦課額の割合は増加しており、引き続き現年分の保険料の安定的な確保が課題となっています。また、高額滞納者への差押えや催告センターの活用による滞納整理業務のさらなる効率化が必要であると考えております。

 これまでの主な取組は、75歳到達による新規加入者や、特別徴収から普通徴収の切替え対象者への口座振替への加入などの促進を図るなど、記載の取組を行ってまいりました。

 令和7年度の主な取組といたしましては、目標収入率を98.5%とし、口座振替の加入促進、定期的な督促状の発送、催告センターによる電話催告等の各催告、職員による高額滞納者への差押えを実施するなど、各取組を進めてまいります。

 御報告は以上となります。

委員長

 ただいまの報告に対し、質疑はありませんか。

むとう委員

 しっかりと払わなければいけないものについて、特に最初の報告にあった特別区民税であるとかは、たまっちゃうと払えなくなっちゃうから、現年分からしっかりと取っていくということでいいかとは思うんですけれども、国民健康保険に至ってはやはり厳しい生活の中で実際に払えない方もいらっしゃる現実もあるかと思うので、主な取組の中で当然やっているかと思いますけれども、センターを活用して催告することも大事なんですし、押さえられる資産があれば差押えというのもあるかとは思いますけれども、払えない厳しい状況の中にいらっしゃる方に対しては、生活をどう立て直していくのかというところの相談業務というのは実際にはどういうふうに連携して行われているんでしょうか。

宮脇区民部保険医療課長

 保険医療の部分の国保に当たるところでの苦しいというお声を頂く場面というのは、当然支払いの納付相談のタイミングなどでございます。そういったときに生活がどうしても苦しいというような、それから保険料を払いづらいと。そういうような声があったときには、窓口の中で対応している中で生活の状況などを詳しくお伺いするなどをしまして、必要であればくらしサポートという部署が生活保護のところにございます。そちらのほうに御案内を差し上げるというような取組をやっているところでございます。

むとう委員

 どれぐらいの割合で、そのくらしサポートのほうにつなげられている実績というのはどれぐらいあるんでしょうか。

宮脇区民部保険医療課長

 詳細な件数は今ここでは持ち合わせてございません。そうですね。感覚的にそれほど多い件数ではないんですけれども、一定の割合はいるかなというふうに考えております。

むとう委員

 しっかりと払うということは大事なことなんだけれども、どうしても払えない方というのが今のこの厳しい物価が上がり、手取りが増えない状況の中でなかなか厳しい方もおられるかと思うので、そこは何というか、サラ金ではありませんからね。生活をどうしたら立て直してあげられるのかというところにきちんと力を注いで、相談をしっかりした上でトータルに頂くというようなことの努力、もちろんしっかり収入があって、高額所得層のほうで払えないという方は許しがたいので、そこはしっかり取っていただかなければならないですけれども、本当に苦しい方に対しては、サラ金ではないんだよというところで、その方の生活をどう再建してあげることにお手伝いすることができるのかというところから、その優しい目線を持ってしっかりと回収してください。お願いいたします。

武田委員

 何点かお伺いをいたします。一つは特別区民税でお伺いをしたいんですけれども、2023年の御報告のときには5万円以下の少額滞納の方が多かったと。昨年ちょっと伺ったときには、少額ということではなくて全体的に滞納者が増えている。特に転出してしまう方がちょっと多くなっているというお話がありました。昨年度、今回御報告いただいている傾向としてはどういった形でしょうか。

栗栖区民部税務課長

 滞納者数につきましては減少傾向にございます。昨年度よりも1,000人程度減っているところでございます。少額の滞納者、5万円以下というところで前回もお話しさせていただいているかと思いますが、こちらも人数的には減っているところでございます。一つは、以前は少額滞納者に対して職員が手が回り切れていなかったという部分はあったかと思います。しかしながら、今、納税案内センターの活用というところで調査業務などを委託していることなどによりまして、少額滞納者のほうの調査及び執行停止にも取り組んでいるところでございます。

武田委員

 ありがとうございます。滞納というか、アプローチをできている方が増えているということはいいことなんだなというふうに思っています。先ほどむとう委員もおっしゃられていましたけれども、督促を送るだけで反応がないと、そのまま滞納ということにしておくということではなくて、アプローチをして、本当に払えない方には執行停止という措置をきちんとしていくということは大事だと思いますので、これは確実に続けていっていただきたいなというふうに思います。

 国民健康保険のほうでお伺いをしたいんですが、外国人への収納対策というところでは、納付案内であるとか催告センターでというようなお話があるんですけれども、実際これ、一番最初に国民健康保険に加入していただくときの説明が不足しているというのも一つ要因ではないかなというふうに思っています。特に日本語学校などで半期ごとに大勢の人数で転入届をしていらっしゃる方について、国民健康保険の加入ですとか国民健康保険の御案内というのはどのようにしているのかというのを御説明いただけますか。

宮脇区民部保険医療課長

 転入されてくる方のうち、外国の方になります。外国の方につきましては、まず国民健康保険に加入しているかどうかの確認を戸籍住民課のほうでしていただいた後に、国民健康保険の窓口のほうに御案内をそのまましていただく形になります。国民健康保険の窓口のほうに来ていただいたところで、中野区というか日本には国民健康保険制度というのがありまして、そこで国民健康保険の制度のガイドを渡しながら簡単な御説明を差し上げるというような形にはなっております。そういった意味で比較的ごく一般的な説明を外国の方に対して、しているというような状況かなというふうに思います。

武田委員

 数十人単位で予約を取って転入の手続をされる方にも同じようにされていますか。

宮脇区民部保険医療課長

 予約を取って来られている方というのは、戸籍住民課のほうで臨時のサポート窓口を今回も用意したということでございます。そこの場所で国民健康保険の加入をするかしないかというところの選別や、外国人の方への御説明などをしているということではありません。戸籍住民課での一時的なお手続のための聞き取りなど、そこは戸籍住民課のほうでやっていただいた後に2階の転入の手続のほうに来られて、先ほど御説明したような流れになるということになります。

武田委員

 やはり特に外国の方で転入していらっしゃる方、社会保障の制度が全くなかったりだとか、国によって状況が全然違うと、何のために入るのかが分からないというようなことも多々あるかと思うんですね。これ、昨年、行政書士会の皆さんからもちょっとお伺いをしたんですけれども、外国人相談の中でもやはり転入後、国民健康保険のお話で滞ることがあるということをお聞きしています。滞納になってから納付書が届いて、これは何のお金か分からないという状況になる前に、やはり丁寧にきちんと説明をするですとか、特定の日本語学校で中野に寮があるとかで大勢いらっしゃることが分かっているというところには、例えば学校のほうに説明に出向いて、事前にちゃんと社会保障の制度であるとか、税の制度をきちんとお話をして理解をしていただくというような努力も必要なんじゃないかなと思うんですが、その辺りいかがでしょう。

宮脇区民部保険医療課長

 外国語版のチラシを配布するなど、今既存の制度を事前に周知はしておるところではありますけれども、確かに外国の方には分かりづらい、本国のほうにそういった制度がないというような背景もございます。そうなってくると、留学生などの多い時期もありますので、そういう方、日本語学校のほうへのアプローチ、それが効果的な側面もあるかなというふうに思います。具体的に今どのようなアプローチをするかというところについては、検討できているところはございませんけれども、そういった点についてもやはり必要性はあるかなというふうに感じますので、どのようなことができるのか検討をしてまいりたいと思います。

武田委員

 その点はぜひ外国人の相談窓口というのもせっかくつくられたわけなので、連携をして進めていっていただければなと。あと1点、後期高齢者医療のほうでお伺いをしたいんですけれども、普通徴収への切替えの方が増えていると。この要因というのは何でしょう。

宮脇区民部保険医療課長

 そうですね。普通徴収の方の増えている要因ということなんですけれども、一つには、賦課額が、令和6年度の決算ですけれども、保険料の上昇もありまして上がっています。そういったところから、年金の特別徴収だけで賦課できる額よりも普通徴収に回ってしまう方の割合が増えてきたというような状況が賦課額の上昇によって起きているんじゃないかなと分析しております。

武田委員

 あともう一点ちょっとあるかと思っています。これ、昨年も指摘をしたんですけれども、今まで国民健康保険に加入をしていて、年金のほうから特別徴収で引かれていたと。ただ、その方たちは75歳の年齢到達で後期高齢になった途端に年金からの特別徴収が止まって、御自分で再度申請しないと特別徴収にならないという仕組みになっていたかと思います。ただ、なかなかそのことを把握している方って少ないと思うんですね。なので、御本人は年金から引かれているというふうに思っていらっしゃるけれども、実際は年齢到達で保険が変わったら引かれなくなってくると。再度申請をしていただく。ただ、すぐには始まらないので、その間、普通徴収の間ができてしまって、口座振替もしてくださいというようなことにもなっていて、実際に被保険者の方にとっても御負担ですし、保険者にとっても払っていただけない期間ができてしまうと。何でもかんでも徴収すればいいとは思わないんですけれども、ただ、そういった手間をなくしていくということの事務改善というのは、やはり保険者として国に働きかけていくべきなのではないかと。というのも保険料の情報を出すのは両方とも市区町村なわけですよね。後期高齢者医療であっても。それでさらに年金のほうの天引きをするのは、これは日本年金機構なわけですよ。結局情報をやり取りするところは同じなわけです。それが年齢で区切られて一回落ちてしまってというような、もう一個手間がかかってしまうと。そういうところをやはり改善していってほしいというところは、これは全国で同じことが起きていると思うので、やはり何らかの形で事務改善を求めていくべきではないかと思うんですけれども、その辺りはいかがでしょうか。

宮脇区民部保険医療課長

 武田委員おっしゃるとおり、国民健康保険から後期高齢者医療の制度に移行する際に普通徴収に変更するようなことになってしまうということ、そこがよく認知されていないというような状況がございます。ここは制度上どうしても一保険者が何か対応できる部分というのが限られておりますので、委員がおっしゃるように制度の問題を解決するためには国に対する要望というのが必要になってくるかなというふうに思います。具体的に後期高齢者医療については広域連合が総括していますが、そちらのほうから国の高齢者医療課のほうに対して令和7年6月に要望を出しております。その中で国民健康保険から後期高齢者医療制度への移行に当たっては、新たに被保険者となった場合に本人の希望により切れ目なく特別徴収することを可能にしてもらいたいと。このような要望をしているところです。

武田委員

 これについては、やはり広域連合と一緒にそれぞれの市区町村の保険者も要望をしていくべきだと思いますので、改善に向けて引き続き取り組んでいただければなと思います。

 最後に1点、この報告と直接ということではないんですが、昨年この報告と併せて、これまで税・国保の一元化を含めて取り組みますというようなことを重点プロジェクトに掲げていたことについて、税と保険料の一元化についてはやめるという報告を頂いたかと思います。その際に、その報告のあった区民委員会と、区民委員会だけではなく総務委員会のほうでも、やはりちょっとおかしいのではないかと。きちんと再検討すべきではないかというふうな声が上がっていたと思うんですけれども、その後、何か御検討を部長、されていますでしょうか。

高橋区民部長

 一元化については、昨年の第2回定例会だったと思いますが、報告をさせていただいております。徴収については、税と今まで一緒に一元化するというところについて方針を改めるということと、生活困窮については情報の共有化など、そういった対応がしっかりできるようにしていくというところで、方向転換する方向で報告をいたしました。その後、具体的に事務上でどういうふうに情報の共有化が図れるか。あるいは先ほども話に出ておりましたくらしサポートの連携といったところをどのように進めるかというところの検討を今進めているところでございます。

武田委員

 お支払いできないというふうな方たちに対してどういうサポートをしていくかというのは、当然全体的に連携して取り組んでいただきたいところだと思うんですけれども、その前提となる債権がどのぐらい、要は払えていないものがどのぐらいあるのかということをやはり一緒にしていくというところでは、いずれにしても情報は一本にしていかなきゃいけないところが出てくるわけですよね。そのことを滞納分に限っては徴収を一元的にしていく、調査も一つの契約にしていくというところで事務を減らすことができるのではないかというところもあるんですけれども、そこについては再検討はされないという認識でしょうか。

高橋区民部長

 現状では各債権所管で対応をし、そして連携を図っていくという形でその充実を考えてございます。

武田委員

 やはり各債権所管でというところの問題点があったということもあって、重点プロジェクトでも取り組まれるというお話であったというふうに認識をしていますので、このことについては引き続き再検討を求めていきたいと思います。これは要望にします。

委員長

 他に質疑はありませんか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 質疑がなければ、以上で本報告については終了いたします。

 次に、3番、令和7年度(2025年度)特別区税の当初課税状況(6月末現在)についての報告を求めます。

栗栖区民部税務課長

 それでは、令和7年度特別区税の当初課税状況について御報告いたします。(資料4)

 まずは2ページを御覧ください。4、税目別調定額、5、納税義務者数等について、令和7年度6月末現在と前年の6月末時点を比較したものを表で示しております。この概要について1ページに文章で説明しております。

 1ページにお戻りください。1、特別区税全体についてです。中野区の特別区税は、特別区民税、軽自動車税、特別区たばこ税の3税ですが、この合計の当初調定額は405億4,139万6,000円となり、38億8,696万5,000円増加しております。

 (1)現年課税分についてです。3税の現年課税分の当初調定額は397億6,469万2,000円となり、39億301万9,000円増加いたしました。このうち、特別区民税については391億1,011万8,000円となり、定額減税の縮小や一人当たりの所得額及び納税義務者数の増加により、39億323万7,000円増加しております。令和6年度及び7年度の定額減税額は、2ページ、6に記載のとおりでございます。

 (2)滞納繰越分についてです。滞納繰越分は、特別区民税、軽自動車税だけとなっておりますが、当初調定額は7億7,670万4,000円となり、1,605万4,000円減少しております。

 2、特別区民税現年度分納税義務者数でございます。当初の納税義務者数は20万9,665人となり、4,383人の増加となっております。

 3、当初課税処理につきましては、それぞれ御覧の日付と通数で通知しております。

 2ページにつきましては、後ほどお読み取りください。

 御報告は以上です。

委員長

 ただいまの報告に対し、質疑はありませんか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 では、質疑がなければ、以上で本報告については終了いたします。

 次に、4番、令和7年度(2025年度)国民健康保険料の賦課状況についての報告を求めます。

宮脇区民部保険医療課長

 それでは、令和7年度国民健康保険料の賦課状況につきまして御報告申し上げます。(資料5)

 初めに、資料の1番、令和7年度当初賦課決定額を御覧ください。令和7年度当初賦課決定額でございますが、令和7年度の現年賦課分は100億9,677万6,000円となりまして、前年度比で0.52%の減となっております。

 続きまして、内訳でございます。国民健康保険料の賦課額は、医療(基礎)分、支援金分、介護分の3本立てになっております。まず医療(基礎)分でございますが、こちらは療養の給付に充てるもので67億7,250万4,000円、前年度と比較しますと1.72%の減となっております。主な理由といたしましては、令和7年度の医療費を令和6年度ほどは増加しないと見込んで、医療(基礎)分の保険料率を令和6年度より低く設定したためでございます。次に支援金分でございますが、支援金分は後期高齢者医療制度を支援するために現役世代が保険料として負担するもので、医療費の増加に伴い24億6,633万4,000円、前年度比で2.67%の増となっております。次に、介護分でございます。こちらは40歳から64歳までの方に賦課されるもので、介護保険料に相当するものでございます。こちらが8億5,793万8,000円で、前年度比で0.22%の増となっております。これらの内容について令和7年6月17日に納入通知書を発出したところでございます。

 次に、2番の保険料率等の比較を御覧ください。令和7年度の保険料率につきましては、本年の3月11日、当委員会で条例改正の御審議を頂いたものでございます。保険料の決定の仕組みといたしまして、加入者全員に一律に係る均等割額と加入者の前年度所得に応じて係る所得割額との合計額ということになってございます。医療(基礎)分、支援金分、介護分、それぞれに均等割額と所得割額、最高限度額が設定されています。内容については記載のとおりでございますので、お読み取りください。

 最後に、裏面にお進みいただきまして、3番、5月末現在の国民健康保険に加入されている世帯数及び被保険者数の状況でございます。世帯数につきましては、前年度比で1.32%増の5万9,509世帯、被保険者数は前年度比で0.19%減の7万2,210人、そのうち介護保険の第2号被保険者である40歳から64歳までの方が前年度比で1.77%減の2万4,786人となっております。

 報告につきましては以上でございます。

委員長

 ただいまの報告に対し、質疑はありませんか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 質疑がなければ、以上で本報告について終了いたします。

 次に、5番、次世代育成に資する文化・芸術の鑑賞・体験機会に係る令和7年度事業の実施状況についての報告を求めます。

冨士縄文化振興・多文化共生推進課長

 それでは、次世代育成に資する文化・芸術の鑑賞・体験の機会に係る令和7年度事業の実施状況について御報告させていただきます。(資料6)

 こちらにつきましては、まず1番、令和7年度子ども育成文化・芸術事業認定制度、区公認制度でございますが、こちらにおける認定事業の決定です。まず簡単に、この区公認制度の制度概要を御説明します。こちらは、子どもの豊かな心の形成に資する文化・芸術の鑑賞・体験機会となる事業のうち、優れているものというふうに認められる事業を「子ども育成文化・芸術事業」として認定をいたしまして支援することで、子どもの文化・芸術の鑑賞・体験機会を充実させるというような制度でございます。こちらの認定を受けますと、大きく分けて、次のアの(ア)、(イ)のところにありますメリットがございます。まずは区有文化施設などの利用料金を減額して利用できるということになりまして、対象施設はもみじ山文化センターをはじめとした各文化施設などでございます。さらに、その施設の減額の内容ですけども、それぞれ「優」と「良」でこのような割合で減額をするような制度になってございます。さらに③といたしまして、認定の次年度のインセンティブといったところで、その実施した事業の実績が顕著だったといったようなことで認められる場合におきましては、次年度その事業内容が同様と認められる場合、認定されるというふうになった場合には、減額率を20%上乗せをするといったようなところになります。さらに特に優れた実績を上げた事業につきましては、なかのZEROの指定管理者が実施する指定事業などに組み込むなど、子どもを対象とした事業の拡充につなげていくといったような制度となってございます。

 募集要件につきましては、こちら、(ア)から(ウ)にあります要件で募集をいたしました。

 (2)募集・応募状況ですが、ア、イにありますとおり、このような募集期間、募集方法で告知をいたしまして、2ページ目のウにありますとおり応募事業数は6事業あったといったところでございます。

 (3)認定結果でございますが、こちら、アの審査基準・方法のところにあります審査基準に基づきまして、組織内に審査会を設置いたしまして、申請事業の提出書類及びプレゼンテーションによる審査を実施したところでございます。審査基準につきましては、別紙1、こちらは最終のページ、5ページにあります、このような1から5の項目ですね。子どもの育成に対する貢献度ですとか、その事業実施者の実績ですとか事業の波及効果、このようなところを見まして審査をしたものでございます。

 その審査によりまして認定した事業は、こちら、イにあります1から3の事業になりまして、事業の内容といたしましては、演技・ダンス・アクション・殺陣のワークショップとステージの発表、こちらが1、もう一つがダンスレッスンと発表会、3がコンテンポラリーダンスを踊るダンスワークショップ、このような内容の事業、この三つを認定したものでございます。認定区分につきましては、それぞれ1が「優」、2が「優」、3が「良」といったところでございまして、全ての事業につきましては、令和6年度に認定を受けていった事業といったところになります。

 恐れ入ります。その下の※印のところですが、当初この事業、今年度につきましては、事業としては4事業認定を予定しておりましたけども、採点、審査の結果、合計点数が20点以上の事業は3事業であったため、3事業の認定としたといったところでございます。なお、プレゼンテーション審査の際には、6事業あった応募事業のうち、1事業については辞退をされたといったようなことがございました。さらに、これら令和6年度に認定した3事業につきまして評価・検証した結果、インセンティブ、上乗せの対象となる事業はなかったといったところでございます。

 (4)今後の予定でございますけども、こちらのイのところの表にございますとおり、8月下旬から来年の3月末まで各事業の実施をいたしまして、さらに来年、令和8年4月から5月の間に各認定事業の評価と検証を行う予定としてございます。

 続きまして3ページ目、2の令和7年度「中野区子ども・若者文化芸術振興基金」の活用事業の実施でございます。こちらは、令和6年度に設置いたしました「中野区子ども・若者文化芸術振興基金」を活用した事業、こちらを実施しまして、子ども・若者の多様な文化・芸術の鑑賞・体験機会を提供するといったものでございます。今年度、令和7年度につきましては、令和6年度の基金活用事業の実施結果ですとか、そういった実施事業の際、ほかでアンケートを取りまして、その中での結果などを踏まえまして、音楽、アート、演劇、アニメなど幅広いジャンルの事業を実施するといったことで予定して、実施を考えてございます。

 4月からこれまで実施した事業につきましては、(1)のところでヴァイオリン入門と弦楽器入門といった二つの事業を実施いたしました。会場は、通常の例えば会議室とかそういったところで行うのではなく、区役所3階のキッズスペースで行うことによりまして、子どもが体験型で参加する事業ですので、そういったところでも親和性の高い場所での実施を行いました。参加方法につきましては事前申込みによって、定員を超えた場合は抽選といたしたところでございます。

 オの参加者数でございますけども、ヴァイオリン入門、弦楽器入門、これらそれぞれにおきまして非常に申込者数は多くなっておりまして、130センチ以上のところでは参加者数というのが若干低いところもございますけども、軒並み募集人数に対しまして申込者数は多いといった結果になってございますので、非常に好評な事業であったということになります。今、話をしました130センチ以上につきましては、ちょっと伸びが、申込者数が若干低いところもありますので、今後は実施者とも相談いたしながら、例えばですけども、年齢による募集など、そういったような工夫を図って、もう少し改善が図れないかどうかを検討してまいりたいと思います。

 (2)今後の実施予定の事業になりますけども、こちら、ジャンルのところにございますとおり、アニメ・声優ですとか音楽、演劇、アート、こういったところのジャンルでの事業展開をこの年度末まで考えてございまして、上半期でここに挙げられているような事業を今後実施していく予定で、今のところ実施に向けて検討を進めているところでございます。

 御報告につきましては以上でございます。

委員長

 ただいまの報告に対し、質疑はありませんか。

いのつめ委員

 御報告ありがとうございました。まず1番の認定事業のところでお伺いをいたします。まず、今年の5月ですかね、昨年度の事業に関しては評価・検証を5月に行われて、その結果として、いずれの事業についてもインセンティブの対象となる事業はなかったということだと思います。まず、どういう評価・検証をしたのかって詳しくお伺いできますか。

冨士縄文化振興・多文化共生推進課長

 こちらにつきましては、当初事業を実施するに当たり、事業の実施者のほうで立てました目標ですね。参加人数ですとか、その波及効果とか、そういったところを、じゃ、その目標を達成したかと。さらに、そういったものが自分たちが想定しているもの以上になったかどうかという視点で検証したものでございます。

いのつめ委員

 ということは、目標はいわゆる定数的なものをおのおのその事業者の方々、事業者というか、その事業の主体の方々に立てていただいて、残念ながら、それがいずれについても著しい成果というところには至らなかったという、こういうことでよろしいですか。

冨士縄文化振興・多文化共生推進課長

 委員おっしゃるとおりでございまして、その定数的なところと、あと参加した方々の満足度とか、そういったところも一定加味をしまして、それが当初の目標以上になっているかどうかといったところになります。

いのつめ委員

 いずれのこの事業も、認定区分のところだけで見ると「優」「優」「良」という形で結構な評価を受けているけど、なかなかこのインセンティブというのは何かハードルが高そうな感じがするんですが、それはそもそもそういう高めなハードルとして設定をしているということでよろしいですか。

冨士縄文化振興・多文化共生推進課長

 委員おっしゃるとおりでして、さらにそれをインセンティブとして減額率が上がるといったところでございますので、当然もともと立てた事業計画につきましてはいい評価があったとしても、実際それをやってみてどうだったかといったところは、そこのインセンティブのところで見ているという形になりますので、さらに上のハードルは高いような設定になってございます。

いのつめ委員

 分かりました。じゃ、そこは意図どおりということですね。ちなみになんですけど、当然この事業者の方々は評価・検証を受けるに当たって、御自身で立てられた目標ですから、これをどういうふうに達成をしていけば、ちょっとそのインセンティブはどれぐらい目指すべき目標なのか分からないですけれども、一定ゴールイメージというのはそれぞれできているということでよろしいですよね。

冨士縄文化振興・多文化共生推進課長

 それぞれその事業に対してどれぐらいの効果があるかとか、参加が見込めるかどうかというのは一定事業実施者のほうで立てているものでございます。

いのつめ委員

 分かりました。いや、ちょっと、せっかくこの高い高い目標があったとしても、そのゴールイメージがないと、そこまでのプロセスというのを踏んでいくことができないんじゃないのかなと思ったので、質問をさせていただきました。非常に納得しました。

 2点目で伺いたいのが、前回の報告だと、4事業に本来はしたかったんですよね。4事業認定を予定していたんだけれども、点数的な基準としてこの20点というのが達成できたのが3事業だけだったので、引き続き3事業ということだと思います。別紙でつけていただいて、この審査基準というのを見せていただいて、満点が32点ですよね。そのうち20点を超えていれば、まずはその認定の土俵には乗れるということで、あとは上位から当然事業を認定していくというところだったと思うんですけども、これってこの点数の分布みたいなのは聞いてお答えいただけますか。5事業の中で何点ぐらい、何点ぐらい、何点ぐらいで、要はこの20点というのが、当初予定していて、全部で6事業のうち1事業は辞退をされたということなので、5事業のうち3事業がクリアをされたということだと思うんですけど、せっかく4事業認定したかったのにそれができなかったというので、ここの基準自体というのが、その20点というのがどれぐらい妥当なのかというのを点数的に知りたくて、教えていただけるようならお願いします。

冨士縄文化振興・多文化共生推進課長

 一応審査会での平均になりますけども、一番上側から今回ですと23点ですね。認定しているもののあれですと21.25ですね。あと、認定が通らなかったところにつきましては、それ以下といったところに、20点未満といったところになります。

いのつめ委員

 ありがとうございます。点数があって、これは審査員の方々がそれぞれ点数評価されると。小数点になるというのは、審査員それぞれに持ち点があってみたいな、そういう結構細かな審査をされているということですか。

冨士縄文化振興・多文化共生推進課長

 それぞれその点数を足し上げていって、それをただ人数で割っているといったところになります。

いのつめ委員

 分かりました。何かそこがクリアできなかったということで、4事業にしたかったけど、今回、前回の報告ですと、一部次年度というか、今でいうところの令和7年度の認定事業の募集に向けて幾つか変更点があって、その中で募集時期の変更と、あと周知の工夫をされたと思います。それぞれいずれも幅広く事業を募集して、目標の4事業を何とか認定しようということで定められた変更点だったと思うんですけれども、これは実際にやってみて、いいように作用したのか、していなかったのかというのは、率直な所感としていかがですか。

冨士縄文化振興・多文化共生推進課長

 時期の変更ですけども、やはり事業実施期間を長くするためには認定を早くして、早くから募集ですとか、そういったところの事業の実施準備を始めていくといったところで効果があったというふうに認識しております。また、昨年は4事業ですかね、応募事業者数でありましたけども、6事業であったということで、それなりにその効果はあったというふうに認識しているところでして、先ほども4事業当初認定という話をしましたけども、無理やりに4事業というものを認定するんではなくて、この事業の実施が子どもたちに優れた文化・芸術の体験の機会を提供するというか、そういったところを充実させるというのがこの事業の制度の趣旨でございますので、その辺りにつきましては制度の趣旨に見合った効果といいますか、変更の効果があったというふうに評価してございます。

いのつめ委員

 分かりました。おっしゃっていただいたとおり、やっぱり趣旨は文化・芸術というのをどのように子どもたちに伝えていくのか、体験させていくのかということだと思いますので、件数よりもどっちかというとクオリティのところを重視されたほうがいいというのは、まさにそのとおりだと思います。件数にこだわるわけじゃないですけれども、やっぱり体験機会というのは多いほうがいいと思いますので、引き続きぜひ工夫をしていただいて、より多くの事業で子どもたちが体験をできるような機会をつくっていただければと思います。

 2点目のところで、今度はこっちですよね。裏面の基金の活用事業の実施のところで、こちらも昨年度実施の中で幾つか課題があったと思います。一番多かったのは、今回実施されたのもおんがくの輪ということで、以前と同様の形でプロのアーティストさんをお迎えして、子どもたちにそれを教えていただく、レッスンをしていただくような形の事業だと思います。まず場所のところでお伺いをしたくて、前回って鷺宮と、あと南中野で、「ナカノバ」という形で、3か所でやられていたと思うんですけども、今回は場所は区役所3階のキッズスペースのみになっています。これは何かあっての変更か教えてください。

冨士縄文化振興・多文化共生推進課長

 前回につきましては、もう少し参加の人数ですとか場所とかも幅広くやっていこうといったところで、昨年度は1月に実施しているところでございます。今回につきましては、一応そういった場所の確保の面ということもあったんですけども、より親しみを持ちながら近いところで、演奏もしながら楽器の体験もできるといったところをもう少しその中でより充実させて実施したかったというところもございまして、3階のキッズスペースを利用してこのような人数で、その日に実際3回、身長による回数の差はございますけども、そういった形でより幅広い子どもたちに体験できるような機会を提供したくて、このような形にしたというところでございます。

いのつめ委員

 今、より幅広いというふうにおっしゃっていただいたと思うんですけど、ぱっと見る限り募集人数もそうですし、あとは今回、身長で分けて、それぞれ枠を設けて申込みを分けていると思うんですけど、単純な参加人数でいうと前回のほうが多分絶対多かったですよね。60、150、120だと思いますので。内容の趣旨がちょっと変わったというのはおっしゃるとおりだと思っていて、どっちかというと対象年齢を下げて、ちっちゃい子向けにしたのかなというふうに思ったんですけど、幅広くというところをもう少し詳しく教えていただけますか。

冨士縄文化振興・多文化共生推進課長

 幅広くについて補足というか説明させていただきますと、楽器につきましては、特にバイオリンなんですけども、年齢というか身長によって、大きいバイオリンとちっちゃいバイオリンというのがありまして、なかなかそういった子どもの生育といったところに合わせた展開というのが前回ちょっと難しかったのかなというのもありまして、今回はそういったところで複数のバイオリン、大きさを複数というか段階を用意しまして、より生育に合わせた楽器体験ができるようにしたという工夫はございます。

いのつめ委員

 何となく分かりました。要は個別最適じゃないですけど、もう少し細分化することによって、それぞれより合ったものを体験できるようにという意味で多分幅広くという言葉を使われたんだと思います。おっしゃることはもっともだと思うんですけど、区民の方々の声を聞いていると、それぞれ住まわれている場所の近くで実施されて、今回区役所3階のキッズスペース1か所で、それこそ北とか南とかのほうでいうと、鷺宮とか、そちらのほうが近い方とかも多いですし、南中野のほうが通いやすかったという声も若干ありますので、そこに関しては今回どういった形でフィードバックがあるか分からないですけど、もちろん子どもたちの生育状況に合わせて様々な体験をさせるというのは大事ですけど、別の意味での幅広い対象を持つというのも大切だと思いますので、この場所に関してはもうちょっと御検討いただけないかなと思うんですが、いかがでしょうか。

冨士縄文化振興・多文化共生推進課長

 今、委員おっしゃるところにつきまして、(2)の実施予定のところで、音楽のところで2段目ですね。プロアーティストによるクラシック音楽の鑑賞・体験ということで、現在確定しているところでは鷺宮西住宅のコミュニティホールなどを利用した実施ということを考えておりますので、こちらでより幅広い地域のアプローチは可能になるというふうに考えてございます。

いのつめ委員

 ありがとうございます。実施予定のところで、場所性についてはこちらのほうでカバーをしていくという、そういう意図ということですね。非常によく分かりました。

委員長

 それでは、一旦ここで、3時になりましたので委員会を休憩します。

 

(午後3時02分)

 

委員長

 委員会を再開いたします。

 

(午後3時20分)

 

高橋委員

 報告ありがとうございました。3ページの基金活用のところですけども、令和7年度は令和6年度の実施結果とアンケート結果などを踏まえてということで、次のページに展開するジャンルの事業を実施しますという御報告を頂いたんですけども、これは結局誰が選別したり、今年度はもうこういう形で決まっているんでしょうけど、誰が決めることになるんですか。何か選定委員会みたいのを開くわけじゃなく、所管が、担当が決めるということでよろしいんですか。

冨士縄文化振興・多文化共生推進課長

 委員おっしゃるとおりで、所管のほうで実施可能性なんかを踏まえて決定していくといったところになります。

高橋委員

 その決定に異論、異存はないんですけども、ただ、そもそもが多様な文化・芸術鑑賞・体験の機会を提供というのを銘打っていらっしゃるので、私としては、例えばこのアニメ、音楽、演劇、アートという中でアニメのところを見ると、たまたま一事業者との共催により実施ってありますけれども、区内には数社こういうアニメコンテンツ産業があるわけで、ぜひともそういう機会をもっと活用して、子どもたちの鑑賞・体験の機会提供というのもあるんですけども、その先には区との連携であったりとか、より密度を濃くする形でのアニメを中野が売りにするという活性化についても、いろんな対外的な対応についても、そういう意味でもっととんがってほしいので、そういうアニメのことについての展開であったりとかいうものをしっかりと進めていただきたい、さらに進めていただきたいと思うんですけど、いかがでしょうか。

冨士縄文化振興・多文化共生推進課長

 中野区は今年、アニメでつながる中野実行委員会というものを設けまして、アニメに力を入れたシティプロモーション等々を進めていくといったところで考えているところでございますけども、各社さんの強みといったところとかも加味しながら、各社さんと協議しながら、そういったところをどういうふうな形でできるのかといったところについては、今年度だけではないので、今後協議の中でどういったところができるのかというのはお互い話し合いながら、いろいろ幅を広げていければ、拡充できればというふうに思ってございます。

高橋委員

 他区との競争をしているわけじゃないんですけども、やはりアニメといったら中野という形で、近隣区であったり、その辺で先行しているところがあるとすれば、そこに負けない形で積極的に展開していただきたいと思います。これは要望にしておきます。

 それともう一つ、2年ほど前かな、もっと前からなんですけど、例えば舞踊連盟がいわゆる踊りを幼稚園の子どもたちに教えたりするような展開があったり、あるいは邦楽連盟が琴の教室体験をしたりとか、あるいは三味線を弾いたりとか、そういう話がありました。そういう日本の伝統和楽器文化もやはり大切な文化を伝承していく上でも必要ですし、中野の子どもたちがそういう和楽器に触れる機会というのもぜひこういう基金を活用して展開していただきたいと思うんですけども、令和7年度はこういう選定というのはもちろんいいんですけども、今後そういう視点も関係の方々と協議をしながら進めていただきたいと思うんですけど、その辺はいかがでしょうか。

冨士縄文化振興・多文化共生推進課長

 意外とアンケートとかを取ってみますと、和太鼓ですとか、そういった伝統的な楽器に対して御興味を持たれているお子さんも多いのかなといったところは肌感としてつかんでいるところでございます。ただ、子どもたちが参加して面白く、そこで興味を持ってもらうといった必要性はございますので、どのような中身でできるか。子どもが飽きないような取組も必要かと思いますので、そういった両面で今後進めていければいいなというふうに考えてございます。

高橋委員

 もちろんアンケートをベースにしたり、開催したときにきちっと実績というか、体験する方々がいっぱい集まって、よかったねと。こういう話になってもらわなきゃしようがないんですけども、ただ、なかなかそういう伝統和楽器というものに対しての今、世の中接点が少なくなっている中で、逆にそういうものを区として伝統文化を守るという側面からも、あるいは中野でそういういろんな団体があるわけなので、そういう文化団体を守るという意味でも仕向けるというか、そういう戦略的な取組も必要だと思いますので、ぜひその辺も進めていただきたいと思うんですけど、いかがでしょうか。

冨士縄文化振興・多文化共生推進課長

 やはりそういった伝統文化を未来に向けて継承していくといったところも我々としての使命のところかなというふうに思ってございますので、今回もプロアーティストによる音楽のところで伝統楽器ですけども、琴だったと思うんですけど、そういったところの楽器体験みたいなところも入れていますので、先ほど委員おっしゃるような伝統楽器につきましても、今後どのようなところでやっていけるかどうか、先ほど言った区としての使命みたいなところも併せて検討していければというふうに思ってございます。

高橋委員

 そういう形で選定をしていくことで、ぜひいろいろな体験を目指していただければと思います。1番目の認定制度についてもやはり同じような視点なんですけど、選定結果の基準で組織内に審査会を設置しとありますけども、この組織内に審査会って、これはどういう意味でしょうか。

冨士縄文化振興・多文化共生推進課長

 区の中で子どもですとか児童の関係ですとか我々文化の関係、そういったところの管理職等々を含めまして、実施可能性だとか子どもへの波及効果だとか、そういったところを見られるような審査会を設置して、そこで審査しているという意味でございます。

高橋委員

 ここについても先ほどと同じ私としては視点なんですけど、ダンスというとどこでも人気で、イベントをやったりすると活況を呈するというのはもちろん分かっていて、今年も令和6年度に引き続いて、このダンス関係が三つ選ばれているというところはあると思うんです。手を挙げて参加の挑戦をされている方々はやはりダンス関係の方が多いから、結果的にこういうダンス関係のが選定されていくというのは、それは必然的なことだろうなとは思うんですけども、先ほど申し上げたとおり区としていわゆる伝統和楽器であったり、あるいは舞踊であったりとか、そういう古典伝統文化のものも少しそういう関係団体と意見調整をいろいろしていただいて、ぜひ手を挙げていただけるような、そういう形になっていけばなと思うんですけども、その辺はいかがでしょうか。

冨士縄文化振興・多文化共生推進課長

 こちらの認定制度につきましては、昨年度の事業の評価というか、課題として認識していたところで、ダンスのようなところのちょっと偏りがあったといったところは、結果として今年度も認定した事業でいいますと、そういったところ、同じようなことになっているといったところでございまして、ただ、今回6事業応募があった中では親子で楽しむコンサートであったり、キッズミュージカルであったり、また和太鼓であったり、こういったものもございました。そういった意味では応募自体からいうと、そういったジャンルは増えていっているように思ってございます。ですので、こういう制度があるといったところの周知ですとか、そういったところと、あと、よりまた応募者数が増えるといいますか、こういう制度があって、さらにそれを子どもに波及させていくようなこういう認定制度があるんだよといったところを広めるとともに、そういった申請者等々からの意見も聞きながら今後のまた改善というんですかね、そういったところも図っていきたいというふうに考えてございます。

高橋委員

 こういう認定をされると認定のメリットという形で区内の対象施設の割引があったりということで、より利用しやすくなって、さらに活動や、あるいは区民への周知も広がっていくと思いますので、そういう和の伝統文化の芸能についてもぜひ指導していただくというか、そういう形をうまくやっていただけるように要望をして終わります。

日野委員

 子ども育成文化・芸術事業認定制度、この制度、ちょっと私、全然分かっていなくて、昨年度から始まって今年度2年目ということなのかなと。今年度は4事業予定していたが、3事業になったと。昨年度も4事業にしようとしていたんでしょうか。この事業数というのはどのように決めていらっしゃるんですか。

冨士縄文化振興・多文化共生推進課長

 昨年度は3事業の認定を考えていまして、3事業認定してございました。今年度はさらにそれを増やしてということで考えていて、予算上といいますか、事業の大きさといいますか、そこの規模といたしましては4事業認定をそういった予算等々の中では検討していたところですが、結果としまして3事業になったといったところでございます。

日野委員

 合計20点以上の事業が3事業であったためと書いてあるので、この点数が最低ラインというのが20点とかそのように決めているのか、その年度によって基準が変わるのか。その辺の決め方というのはどのようにされているんですか。

冨士縄文化振興・多文化共生推進課長

 こちらにつきましては年度によって特に変えているといったところではなくて、20点、結局そこを下げてまで多くしようという、先ほどの答弁とも重なりますけど、そういったことでは考えてございませんので、この点数は認定をするためには最低限クリアすべきところとして設定しているものでございます。

日野委員

 あと、この団体の活動場所としては区有施設というところで、かつ、なかのZEROとか野方区民ホールとか、ある程度大きなところでということになると思うんですが、これもやはりその規模というのは何か決まりというか、ある程度の大きさの舞台が持てるような団体とか、そういったような決まりというのがあるんでしょうか。

冨士縄文化振興・多文化共生推進課長

 特に何かそういうのを持てるとかという決まりはなくて、減額して利用できるというふうになるにはここに掲げている文化施設になりますけど、事業展開をしていく中で別にほかの施設等々を使っていただいてもそれは構わない設計になってございます。ただ、今回の自分たちが提案する事業の中でこういった文化施設を活用して、例えば発表であったり、そこでレッスンだったり、ワークショップをやったりといったところが事業の実施場所になっているといったところは一つ必須といいますか、それが減額されるメリットになりますので、それが入っているというのが必ずあるかなというふうに考えています。

日野委員

 分かりました。私も高橋委員と同じように、昨年度も今年度もダンスメインになってしまったというのがもったいないなと思っているんですね。やっぱりメインは子どもたちがやりたいものというのはある程度限られてしまうのかもしれないんですが、様々な選択ができるようなというのがあったほうがいいかなと思っています。今回6事業のうち、ほかには違うジャンルも幾つかあったというふうに先ほど御答弁があったと思うんですが、そういったところに関しての支援というのも先ほどありました。どういった部分が引っかかっているのか。例えば中野区で事業実績がないとか、ほかにも採点の基準があったんですけど、そういったところはそれぞれの団体が明確になっていて、来年度に向けて取り組めるような状況になっているのか、区としてもその辺ある程度バックアップできるような状況になっているのか。その辺はどうなっているでしょうか。

冨士縄文化振興・多文化共生推進課長

 その評価の点につきましては、やはり区内での実績が当然あるというのが募集要件になってございまして、そこは必須なんですけども、それぞれ差異はございますけども、これまで展開している事業内容と変わらない中で、それを今回提案してきているといったようなところが大きいかなというふうに考えてございます。ただ、そういったところも審査を経て、こちらで評価した内容ですとか、そういったものもこういうふうにしたらもっとよくなるんじゃないかといったところのフィードバックも、今回残念ながら認定されなかった事業者に対してもそういうお返しをしていますので、そういったところを参考にしながら、さらに来年度に向けて募集いただく準備いただくということは可能なのかなと思っていますので、さらにそれで事業展開をしていただける団体ですとか、そういったところの裾野は広がっていくのかなというふうに考えてございます。

日野委員

 分かりました。もう一つ、インセンティブの対象は今回なかったと。昨年度もなくて今回もなかったと。ごめんなさい。聞き逃していたらちょっとあれなんですけど、先ほどは、それぞれの団体が目標値を決めて、そこに達していないとか、そういったところが評価の対象とおっしゃっていましたけど、団体側が設定したものだけじゃなくて、当然区のほうからの評価というのもされているのかなと思うんですけど、その辺はどのような評価があるんでしょうか。

冨士縄文化振興・多文化共生推進課長

 なので、そういったところもまず目標として置いたところがどれだけ超えているのかとか、それが人数のところで、例えばですけど、もともと20人参加を見込んでいたのが実際40人来たねとか、あと、さらにそれが話題になっているだとか、そういったところであれば非常にそのインセンティブをするに値するような評価になるかなと思うんですけど、昨年度やった事業の実績からすると、そういった評価にはならなかったといったところで、インセンティブはなかったといったところになります。

日野委員

 最後にします。昨年から始まった事業で2年度目ということで、より中野区の子どもたちがそういう機会に触れられる場所を増やすということはすごくいいことだと思いますので、様々なジャンルでやりたいという方の支援をより広げられるように、それが中野区の子どもたちのためにもなっていくと思いますので、ぜひアンテナを広げていただいて、子どもたちが参加できてよかったという環境をつくっていただきたいと思います。今後についてどのようにお考えか最後伺って終わります。

冨士縄文化振興・多文化共生推進課長

 この制度というか、この充実策ですね。この全体を通じて、やはり文化・芸術の裾野というものを広げるとともに、子どもたちの文化・芸術の体験とか鑑賞機会を増やしていく、充実させていくといったところが主眼になりますので、そのジャンルについてもそうですけども、今年度この事業自体これから拡充してやっていきますので、そういった時々で得られた意見なんかも参考にしつつ、どういったところができるのかといったところを積極的に検討して、さらに充実につながるように努めていきたいというふうに考えてございます。

杉山委員

 もう時間がないので端的に。最初の子ども育成文化・芸術事業認定制度の応募事業数6事業とあるんですけども、これって、中野区としてはやっぱり中野区の子どもたちに上質な文化・芸術に触れていただきたいというキーワードがあって、何でもかんでも募集していないと思うんですけども、中野区として認定される、しないは別にして、おたくの事業者どうですか、どうですかという声がけというのはしているんでしょうか。

冨士縄文化振興・多文化共生推進課長

 そういった中野区のつながりのあったですとか、御興味を持たれているといったところには積極的に周知をした結果、これをやる前に説明会というのも実施しているんですけども、そちらにはもっと多くの団体、ちょっと今、詳しい数はあれなんですけども、これ以上の団体というか、申請しようかなと検討しているところからは引合いというんですかね、声はかかったというようなところでございます。

杉山委員

 それは結構僕、大事だなと思っていまして、これは別に出来レースとかじゃなくて、中野区の意思が届く、その団体に届いていくというのは大事だと思っていまして、それも四方八方にじゃなくて、こういう子どもたちに教えたい、こういうジャンルがある。さっき高橋委員からありましたけど、和楽器もある、生け花もある、何とかもあるって中野区の意思が団体に伝わって、さらにそこから応募してきたというのが大事だと思うので、これも引き続きそういう形でやっていただきたいなと思いますけども、一個だけ、辞退された一事業者、この内容ってどういう内容なんですか。辞退の内容、ジャンルでもいいです。

冨士縄文化振興・多文化共生推進課長

 これは親子で楽しむ物語コンサートというんですかね、そういったような内容でした。

杉山委員

 応募して辞退するというのは何かハードルがあるのかなとか、自信がなかったのかなとか、準備不足だったのかな。いろいろ想定されますけども、そういうところも辞退されたからといって次回なしよとかじゃなくて、なるべくいい人たちであればもう一度チャレンジいただくとか、そういうアプローチというのはしていただきたいなと思いますので、要望にしておきますので、ぜひお願いします。

むとう委員

 私、前回区民委員会ではなかったので、ちょうどこの事業について全然よく分かっていないんですけれども、今日のこの報告で、1番目で区の認定制度ということにおける事業と、それから2番目の基金を活用しての事業、この違いは何なんでしょうか。

冨士縄文化振興・多文化共生推進課長

 こちらのまず区公認制度につきましては、ここに書いてありますとおり、そういった子どもに対して文化・芸術の鑑賞・体験機会、こういったものを実際やられている団体だったり、事業者だったり、こういったところのより優れているものを認定して、それで区の文化施設を活用するといったところで減額をできるといったところを通じて、より良質な文化・芸術を子どもたちに体験とか鑑賞させるような機会を与えるというのがこちらの趣旨です。さらに、こっちの2番目の文化芸術振興基金を活用した事業につきましては、昨年度こういった基金を設けまして、こちらについてはふるさと納税ですとか、そういったところの入ってきたお金をこちらに積み立てて、それを原資として事業展開をしていくといったところの制度になりますけども、多様な文化・芸術のさらにより広いジャンルですとか、なかなか体験できないようなジャンルのものですとか、そういったところの幅広いジャンルの文化・芸術の体験とか鑑賞の機会を与えるといったところがこちらの制度になっています。両者の違いはそういったところになります。

むとう委員

 分かるようで分からないんですが、じゃ、1個目はとにかく事業者募集をしていますよね。2個目のほうは、これも事業者募集をしたんですか。

冨士縄文化振興・多文化共生推進課長

 こちらにつきましても、まず中野区と関わりがあったり、いろいろこれまで事業展開をしていただいたところとかでプロの方とか、そういったところにアプローチをしまして、どういった事業展開ができるかといったような細かい調整を進めながら、実施事業を決めていくといったところになるところでございます。

むとう委員

 ということは、やっとちょっと分かったんですけれども、2個目の基金を活用しての事業というのは応募してもらうわけではなくて、区がこれまで知っている団体さんにお声かけをして、プロの方にお声かけをして、事業展開を基金のお金を活用しながらやってもらうということで、ここに書かれている実施予定の事業とか、これ全部区が団体さんと協議をして、区が進めてきている事業メニューだということなんですかね。1番目は、区がこれまで関わった団体云々ではなくて、広く芸術的にすごく差があるとも思えないんだけれども、公募してもらうということで、これからも区は2本立てでやっていくんですか。

冨士縄文化振興・多文化共生推進課長

 昨年度この委員会でも、令和5年度から事業展開をこういうふうにしていくという報告は度々させていただきまして、次世代育成に資する文化・芸術の鑑賞・体験機会の充実策につきましては、この2本柱で進めていくといったところで報告をして、事業における設計を行ってきているところでございます。

むとう委員

 なかなか両方とも私、よく分からないけれども、どちらも本当にプロフェッショナルな方々にやっていただいているもので、幅広いジャンルというのもそうも変わらないじゃないですか。内容はそんなに違うんですか。これ、2本立てで分けていく必要性があるんですか。そこがなぜ2本立てで分けるのかというところが分からないんですけれども、こちらの基金を活用したほうは、事業の経費は全部基金から区が100%出してやってもらっている事業、こちらの1番目の公認制度については80%とか50%ということで、区が100%出さずやってもらう事業というところの違いだけなんでしょうか。

冨士縄文化振興・多文化共生推進課長

 委員がおっしゃるようなところではなくて、要はこちらは主体的にいろいろ事業展開をそもそもやっているといったところで区の公認制度をして、文化施設の減額というメリットと、さらに情報発信も区がそこを支援してあげることによって、より幅広いところにアプローチしていくことができるというのはこの区公認制度になります。こちらの基金を活用した事業につきましては、どちらもプロが入っているところというのは、こちらの認定制度の中でもプロが関わっているようなものもございますけども、こちらの基金を活用した事業につきましてはさらにジャンルが幅広くて、そこでも補い切れないようなところもこちらで拾っていこうといったところで、さらに子どもたちにより良質なというんですか、プロの例えば楽器ですとか、そういったところの体験機会をこちらで設けることができるというふうに考えてございますので、そのような形で違いはあるというふうに認識しているところでございます。

むとう委員

 私以外の皆さんは分かるんでしょうか。ちょっと私、やっぱりその違い、制度の違いは分かりました。だけど、幅広く子ども・若者に対して文化・芸術に触れてもらいたいというところは全く、体験し鑑賞しながら触れてもらうということでは、中身はそんなに変わらない。こちらの基金を活用したほうは区がある程度お膳立てしているから、幅広いジャンルの方にお願いをしていて100%資金は出す。こちらの区の公認制度については応募ということで、プロに限定はせずNPOも入っていますし、自分たちのほうから手を挙げてもらう。もしそれで、ここで漏れた人たちでもすばらしい分野の人がいれば、こちらの基金を活用した事業の中に組み込んでいくこともできない話ではないんですよね。それはどうやって分けているんでしょうか。区が知っている団体に声をかけて、基金を使ってやってもらう。それは区が知っているだけの範囲で限られているじゃないですか。公募というこっちの区の認定制度を使って、いろんな方が手を挙げてくだされば、区のこれまで知り得なかった団体や分野の方とも出会うチャンスがありますよね。そういう方だって、もしかしたら区が今まで知っていない団体として基金を活用した事業の中に組み込んでいなかったんだとするならば、こちらの分でもやってということも可能になると思うので、この境が全くよく分からないんですけど。

高村文化・産業振興担当部長

 もともと一番最初のスタートは、一流の方たちが、活動している団体の方たちが赤字になってしまうと。子どもたちにより広くいいものを提供しようと思うと、施設使用料も高いし、要はその分、入場料とかがすごく高くなってしまう。だから、そこの部分を下げてもらえれば、実際に多くの人に安く提供できたりとか、場合によっては無料でできるということでつくったのがこの認定制度でございます。一方で、基金のほうは、今までそういう関わりを持った、この認定制度も含めてになってくると思うんですけども、プロの方が区と一緒になって、アンケート結果とかを見ながら積極的に事業をつくっていくという形なんですね。なのでチャレンジでもあって、区と一緒にプログラム自体もつくってやっていっているということです。ですので、委員おっしゃるとおり、こちら側の認定制度の結果、こちら側の基金でチャレンジするという流れになったら、それは理想的ですので、そのようにお考えいただければというふうに思います。

むとう委員

 何となく分かりましたけれども、この制度を否定しているわけではなくて、子ども・若者の、特に子どもの方には小さいうちから様々本当の芸術というか、専門的なものに触れる機会ってすごく大事だと思うので、こういうことはいろんなやり方の中で、いろんなアプローチの中で進めることについて異論があるわけではないんだけれども、あまりにもちょっとよく分からなくてお尋ねをしたんですけれども。だから、区がこれまで知っている団体と声かけをして、いろんなものを一緒に基金を活用してつくり上げていくのが2番目であって、1番目は、区が知らないところの団体であっても、区内で活動している団体にもこういう場をということで、それはいいことだと思うので、こちらで漏れてしまった団体でも今おっしゃったように、もしかしたら今まで区が知らなかった団体であって、いろんなノウハウを持っているかもしれないので、こちらの基金を活用して一緒につくり上げていくほうにもお誘いをして、いろんな芸術ってすごく幅が広いので、一緒にやっていけるようなお仲間を増やしていって、事業の数を増やしていくことはすごくいいことだと思うので、こっちの制度はこっちの制度という仕切りではなくて、今のお答えがあったので少し納得しましたけれども、両方知り得た人材、芸術的なことができる方を本当に区としてはしっかりと連携しながら、いい事業をやってください。

武田委員

 2番目の事業のほうで1点だけちょっとお伺いをしたいんですけれども、アートというところではミューラルプロジェクトの協力事業ということだけで、今年度から中野区の伝統工芸保存会に関係する事務というのが産業振興課から文化振興・多文化共生推進課のほうに移られたと思うんですけれども、このアートというところで中野区伝統工芸保存会の方たちと一緒にやっていくというような設定というのはないんでしょうか。

冨士縄文化振興・多文化共生推進課長

 今のところ何か動いているというところはないですけども、ジャンルですとかそういう展開が、先ほどの答弁とも重なりますけども、アンケート結果だとか事業結果を踏まえて、何かそういったところでできるものがあれば、ほかと一緒の中で一つに入ってくるのかなというふうに思います。

武田委員

 今年、中野区伝統工芸保存会の方の展示会というのを区役所の1階のほうに持ってこられたということで、今までよりは幅広い方も御覧になっていたのかなというところがちょっとあって、その中でも体験のコーナーというのは人気もちょっとあったかなというところと、あと、新宿区のほうは染色協会のほうと共催で毎年「染の小道」というのをやられていて、その中でも染色の体験であるとか、友禅の絵づけの体験というのはお子さんたちもすごく参加をしていて、楽しそうだったなというのもあったんですね。ぜひそういったところも中野区伝統工芸保存会の方とも協力をして、広げていっていただければなと思うんですが、いかがでしょう、改めて。

冨士縄文化振興・多文化共生推進課長

 伝統工芸の中にもいろんなジャンルというかあると思うので、ここの基金活用事業を活用してできるようになるところがあれば、今後検討していければなというふうに思います。

委員長

 他に質疑はありませんか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 質疑がなければ、以上で本報告について終了いたします。

 次に、6番、中野区環境審議会の答申及び今後の中野区環境基本計画改定における考え方についての報告を求めます。

伊東環境部環境課長

 それでは、中野区環境審議会の答申及び今後の中野区環境基本計画改定における考え方につきまして御報告いたします。(資料7)

令和3年9月に現行の第4次中野区環境基本計画を策定いたしまして、この間、様々な取組を行ってきたところでございます。計画では、5年ごとに改定します「中野区基本計画」との整合性を図るため、見直しを5年後に行うこととしてございます。このことを踏まえまして、令和6年7月25日に「環境基本計画の改定に当たっての基本的考え方と、同計画に盛り込むべき事項等について」環境審議会に諮問し、このたび答申を受けたところでございます。また、計画改定における考え方を取りまとめましたので、併せて御報告いたします。

 まず環境審議会でございますが、開催状況のとおり、この間6回ほど開催してございました。

 2ページ目を御覧ください。答申の概要でございます。答申本体は別紙1でございますが、この概要で御説明いたします。まず計画の基本的事項でございます。背景につきましては、先ほど言いましたように令和3年策定いたしまして、策定した当初とは大きく変化した社会経済状況を踏まえまして、計画を改定する必要があるというものでございます。

 (イ)計画の位置付けと期間でございます。丸1個目、本計画は、「中野区基本計画」の下位に位置する個別計画としまして、関連計画などとの整合を図ることが求められる。丸三つ目でございます。環境分野の個別計画のうち、次の計画を包含することが望ましいというような内容でございます。丸の四つ目、計画期間でございますが、上位計画である「中野区基本計画」の期間と合わせまして、令和8年度からの5年間とするのが適切であるというような答申の内容でございます。

 目指す環境像と基本目標でございます。(ア)目指す環境の姿でございます。現行計画におきましては、「区民・事業者・区の連携・協働による持続可能なまち なかの」と定めてございますので、改定後の計画においてもこれを継承するのが望ましいというもの。

 3ページ目を御覧ください。(イ)基本目標でございます。現行計画の枠組みを継承しつつ、次の五つの基本目標を設定し、総合的かつ着実に取り組む必要があるというものでございます。①から⑤でございます。脱炭素な暮らし・仕事・まちの実現と気候変動への適応以下、記載のとおりでございます。

 ウ、基本目標ごとの課題と解決の方向性でございますが、基本目標ごとに1から5まで、例えば脱炭素な暮らし・仕事・まちの実現と気候変動への適応については、記載のとおり解決の方向が、ゼロカーボンシティ実現に向けた脱炭素のまちづくり以下、示されてございます。

 以下、(イ)基本目標2、次の4ページについては、(ウ)基本目標3、(エ)基本目標4、5ページのところで、今回、一番上の丸のところで、生物多様性の保全ということで、新たな内容の答申も受けてございます。(オ)は基本目標5でございます。

 答申全文は別紙1のとおりでございますので、後ほどお読み取りください。

 次に、大きな2番、計画改定の考え方でございます。(1)でございます。この答申ですとか現行計画の進捗状況、それと社会経済状況等を踏まえて計画を検討するというものでございます。次期計画の構成イメージは別紙2のとおりでございます。

 3、今後の予定でございます。9月に素案を策定いたしまして、3定で議会に御報告を予定してございます。その後、11月に意見交換会などを実施いたしまして、年が明けて1月に案を策定、議会に御報告する予定でございまして、その後、パブリック・コメントの手続を実施して、3月、今年度末に第5次中野環境基本計画を策定する予定でございます。

 御報告は以上でございます。

委員長

 ただいまの報告に対し、質疑はありませんか。

いのつめ委員

 御報告ありがとうございます。まず、中野区環境基本計画改定の考え方について伺いたいんですけど、次期計画の改定に当たっての考え方は5ページのこの2行の文章で合っていますかね。伺います。

伊東環境部環境課長

 記載としてはこのとおりでございまして、この答申をまずは踏まえるということと、現行計画の進捗状況、進捗状況についてはこの後の御報告でこの間の環境基本計画ですとか、ロードマップ等の進捗状況を御報告しますが、そういったことを踏まえる。また、社会経済状況を踏まえて検討するというような内容でございます。

いのつめ委員

 それはそのとおりというか、そうだと思うんですけど、答申を踏まえて、今の計画の進捗状況を踏まえて、区を取り巻く社会状況等を踏まえて検討するのは本当にそのとおりだと思うんですけど、何かほかの計画物でいって、もう来月素案が出るわけですよね。この改定における考え方をお示しになるときって、ほかのところだと例えば現状の背景とか課題とかがもろもろわっと羅列で出てくるようなイメージがあるんですが、今回のだと、何かそれが全部答申のほうに入っていて、答申のほうに計画の基本事項として背景があって、位置付けがあって、期間があって、あと目標とか。答申って諮問して、それに対して区に対してこういう意見が申し出られるものだと思うんですけど、何か答申とこの考え方がごっちゃになっているような気がするんですが、これはもうそういうものということでよろしいですか。

伊東環境部環境課長

 この答申の本体に記載しております現状ですとか背景については、まず区のほうで現状の背景とか世界の動向、日本の状況、あと区の状況、そういった資料を策定いたしまして、審議会で様々議論いただいたというものでございます。直接的には審議会のほうからは課題ですとか解決の方向が示されたということでございまして、その背景とかにつきましては区のほうでお示しをしたもの、それを環境基本計画のほうに載せるというようなイメージでございます。

いのつめ委員

 ということは、この答申の中には環境審議会が申出というか、意見として取りまとめたものと、区のほうでおつくりをして、それがそのまま入ったようなものが2種類含まれているということですか。ごめんなさい。それは答申なのかなというのが率直な思いなんですけど、そこら辺もう一回ちょっと確認させてください。

伊東環境部環境課長

 説明がちょっと不足してございました。審議会の審議をするに当たっては、区が事務局として資料を作成しまして、それを基に先ほど言いましたように審議会で議論、審議いただいて、審議いただいた内容がこの答申ということでございますので、この背景ですとか課題解決の方向性、これも全て審議会のほうで決定して、区のほうに答申をしたというものでございます。

いのつめ委員

 分かりました。じゃ、審議会のほうに区も入っているので、今回この考え方をお示しするときに答申を踏まえるというような記載をすることで、区のほうでお作りをした背景とか、あとは位置付けとか期間とか、いわゆる計画改定の考え方として一般に含まれるべきものは、形としては答申のほうに含まれているけれども、こういう形で考え方としてお示しを頂いたということでよろしいですか。最後確認です。

伊東環境部環境課長

 今の部分そうでございますが、1点、環境審議会は、審議会会長を含め学識経験者ですとか事業者からの推薦、あと公募区民、20名の委員から構成されるのが審議会でございまして、区はあくまでも審議会そのものではなくて事務局という形で関わって、いろんな資料作成とか、そういったことでございますので、先ほどの区ではなくて審議会の委員20名で議論いただいたのがこの答申というものでございます。

いのつめ委員

 ごめんなさい。ちょっと僕の理解力があんまりないんでしょうけど、それで言うと、やっぱり答申のところでこれが示されて、考え方が2行というのはすごく違和感が僕はあります。だって、考え方というのは区が持っているべきで、そこでこの改定に当たって必要な背景とか、それこそ国の動きと区の動きがあって、現状があって、課題があって、そのためにこういうふうな改定をしていくという視点とか見方とかというのを全部含めて包含しているのが僕は考え方だと思っていて、その考え方があって、その後に素案が出てくるわけじゃないですか。ということは、それは区が示すべきものだと思うんですよ。それがこの報告資料だと、答申と進捗状況と社会情勢等を踏まえて検討するというこの2行だけで凝縮されていて、あとは答申を見てくださいみたいなのがすごく違和感があります。あるんですけれども、それで答申のところに含まれているのかなと思ったら、答申それ自体は別に学識の経験者とか有識者の方々が審議委員を務められていて、その方からの意見としてあくまで答申というのはあると。そこの体裁は変わらないということですよね。じゃ、その前提であれば、もう一度お尋ねしますけど、ここでお示しいただいている改定に当たっての考え方というのは、本当にこの2行で充足しますか。

伊東環境部環境課長

 繰り返しになりますけども、区としましては、まず改定に当たって審議会に諮問した。諮問して審議を受けた結果、答申を頂きましたので、答申はかなり重いものというふうに受け止めてございまして、それを基に区として環境課のみならず全庁的に様々な部署とも連携を調整しながら、新たな計画を検討していくというような中身でございますので、あくまで答申を受けて進めていくというものでございます。

いのつめ委員

 すみません。堂々巡りになっちゃうので最後にしますけど、別に答申が重いとか重くないとか、それはどちらでもよくて、答申を踏まえてそれをやるというのは、それはせっかく審議会からそのような答申が出ているので、それを踏まえて改定に当たっての考え方をつくるというのは、それはしごく真っ当でそのとおりだと思いますけど、ただ、考え方、この報告資料もそうですよね。答申及び改定における考え方というこの二つでお出しを頂いているので、果たしてそのうちの片方を担う考え方というのがこういうたった2行の書きぶりだけで充足しているのかというのは違和感があるというふうに僕は思っています。もうお答えは多分変わらないと思うので、こちらでこの件に関しては以上にさせていただきますけれども、というふうに思います。これはもう意見で大丈夫です。

 ごめんなさい、ちょっと細かいところにいきますけど、答申の中で触れられていますけど、事業系ごみの減量と適正排出のところでお伺いをします。以前、ごみの減量についてお伺いした際に、基本的には排出抑制とか、出ないようにするというのを今後進めていきたい。それによってごみの減量というのを実現していきたいというのを御答弁で頂いたと思うんですけども、この事業者に対して事業系ごみの減量についてだと、こちらに書いてある、この答申に書いてあるものでいうと、事業者に対して適切な指導を行い、事業系ごみの減量とか資源化の推進及び適正排出の促進に取り組むことというふうにあります。事業系ごみのところでいうと、ごみの資源化というのはちょっと課題かなと思っていまして、今、古紙とかペットボトルとかびん・缶とかいろいろありますけども、事業系の古紙って今、中野区内って集団回収になっていますよね、古紙の回収って。事業者の方は集団回収のほうにはお持ちになれないので、個別委託とか、あと持込みをするとかというのでしか、こと古紙に関しては処分ができないような状態になっていると思うんです。そうなると、いわゆる資源化の推進といってはいるんですけれども、それのハードルが結構それこそ他区と比べてだと高いんじゃないのかなと思っていまして、文章で文字づらで、これはただの答申なのであれですけども、こういうふうに事業系ごみの減量を考える上だと、この資源化というのは何かしらか区のほうでこういうふうにしてあげないと、一言で推進といっても具体策がないと、なかなか進めるのは難しいかなと思うんですけども、その点はいかがお考えでしょうか。

鈴木環境部ごみゼロ推進課長

 事業系の古紙の関係につきまして、委員おっしゃるとおり区のほうからの働きかけをしていても、なかなか一向に資源化しにくいところがあるのかなというところはあるんですけれども、先ほどおっしゃっておりました事業者の古紙については、現在23区の区長会で下命されている事項でもありまして、23区全体で検討をして、実施するかどうかも含め検討をしているところでございます。それに合わせて中野区のほうでもどのように実施できるかどうかというところを検討していく必要があるのかなというふうに認識しているところでございます。

いのつめ委員

 ありがとうございます。特にやっぱり小規模事業者というふうになってくると、処分のところの負担とかも大きくなっていて、どんどんハードルが上がっていっちゃうんですよね。中野区だけの問題ではないと思いますので、23区全体、東京都全体でどういうふうにすべきかというのを考えていただいて、最終的には促進をしたいのであれば、具体的に区のほうで何ができるかというのは考えていただいて、しっかりと実施を頂ければと思います。最後は要望でお願いします。

高橋委員

 報告ありがとうございました。今、いのつめ委員からごみの個別具体的な話があって、その質疑を聞いていたんですけども、非常に違和感があって、というのは、いのつめ委員が指摘されたこと、私も全く同感でございまして、5ページのところに今後の予定で令和7年9月に第5次環境基本計画の素案が出ていくという話で、いよいよ基本計画に向けてつくっていくわけですよね。いのつめ委員もおっしゃっていましたけど、大事な中野区の環境基本計画をつくるに当たって、普通は時代背景であったりとか、第4次環境基本計画を踏まえた上でのそうしたまず前段があって、ついては環境審議会に諮問をしたと。その諮問の答えを受けて、区として9月に行う第5次環境基本計画の素案をつくるに当たっての環境基本計画の改定に対する基本的な区の考え方を示すというのが筋であって、この報告の仕方も、このタイトルも、この資料の組立ても間違っているんじゃないですかと思うんですけど、いかがでしょうか。もう一回聞きますけど。

浅川環境部長

 ただいまの高橋委員の御質問、それはいのつめ委員の御質問から引き続いているものと思っておりまして、私どもの説明のほうでうまく言っていなかったところがあったら大変申し訳ないと思うところであります。今回の報告の内容でございますけれども、まずは8月1日に環境審議会から答申を受けたということで、その内容をつまびらかに御紹介させていただいたということが前段でございます。そしてその次に、さてそれでは、今度は答申を受けた区といたしまして、今後の計画改定に向けてどのようなアクションをしていくかということが大きな2本立てで書いてあるというところでございます。まだ答申を受けたばかりですので、これから考え始めていくわけなんですけれども、それについて素案として出すというような、つまりは受け取った答申に比べて、まだこれから素案に向けての取組というのは熟度が低いものでございますので、この段においては大きな2番の改定の考え方ということについては、今のところこの2行で説明をしてしまっているということでございます。言葉では書いてございませんけれども、考え方、もちろん答申ということは、これだけの期間と回数で審議していただいたものなので、特に問題があるということではない場合には、基本的な考え方については答申を踏まえるということがベースにあります。その上で、その後の現行計画の進捗状況だとか、その後、社会状況、経済状況が変わったとしたら、それはもちろん加味していくということでございますので、この段階では計画について詳しく書くという段階ではないので、書いていないというものでございます。今後素案をお示しする段階では、この答申を踏まえた部分、その後変わった部分はあるかと思いますが、そこを今度は計画の素案としてはっきりお示ししようとしているということでございます。ちょっと説明のほうがうまくいかなくて大変申し訳なかったと思っております。

高橋委員

 いや、基本計画の素案が出されるというのは、それは基本計画の具体的な策定に向けての議論をこの場でするわけで。だけど、部長がいみじくも基本計画の改定の考え方についてはこの2行ぐらいになってしまっていますとおっしゃったけども、答申の中身を審議するわけじゃないでしょう。答申を受けて区の考え方を審議するという中で、その区の考え方がきちっと出されていないのに、議会でどうやって僕らは審議をするんですかと、そういう話を聞いているわけ。審議会の位置付けも重要だし、答申も大事ですよ。だけど、その答申を出す前にきちっとした背景があるわけであって、それをまず我々に時代背景から含めて、第4次も含めて背景があって、答申を出しました。答申を受けたのは、それは添付資料を御覧ください。答申を受けての区の考え方は一つずつこうですという区の考え方がなかったら、次の素案に行けないじゃないですか。僕らはこの委員会で何を議論するんですかという話です。これ、進め方が違って、やり直しじゃないですかって私は思うわけ。いのつめ委員も先ほど質問をしていて、僕、それを一生懸命聞いていたんだけど、全く説明がよく理解できなかったんですよ。これじゃ、だって、区長がゼロカーボンシティの話なんか公約にしているわけでしょう。区長の公約に関わる基本計画の第5次を出そうとしている素案を前にして、その答申は出ましたと。それは分かるけども、それを受けて区の考え方がきちっと示されていないのに、我々に何を聞くんですか、何を議論しろというんですかという話ですよ。これ、おかしいんじゃないですか。この進め方は認められないんじゃないですかという話をしているんですけど、どうなんですか。

浅川環境部長

 考え方という打ち出しの仕方について、大きな一つ二つという形の打ち出し方について、中野区の考え方が出ていないのではないかというのはそのとおりだと思いますけれども、基本的にはここでは答申の考え方を踏まえて、踏まえてということは現状認識も一致したものとして、区としては計画化を進めさせていただこうと思っているところでございます。

高橋委員

 だって、答申を議論しているわけじゃないんだから。答申を議論するんだったら、答申の委員をここに全部呼んできてくださいよ。それで休憩して質問したいから。区の考え方を聞いて、その考え方を踏まえた上で基本計画の素案に移っていくんじゃないの。だって、今まで区の基本計画であったり、いろんな上位計画の説明って何でも考え方があって、その後、素案があって、計画案があって、そういう手順でやっているんじゃないの。僕、まだ認識が違っているのかもしれないけども、これってどうやって議論するのかというのはいまだに納得いかないんですけど。

浅川環境部長

 まず第1としての答申の内容を委員の皆様にここで御紹介をさせていただいたということでございます。立てつけは書き方として不十分だったかもしれませんけど、基本的には今後素案をお示しする。そのときには基本的にこの答申を踏まえた形で、区も答申は受けたけれど、その答申の中身については基本的にそのような認識でいるということで、お示しを改めて素案の前に、素案をお出しするときに御説明をさせていただこうと思っております。

高橋委員

 いやいや、だって、答申を審議するわけじゃないでしょう、ここは。9月に基本計画の素案を審議してくれというんだったら、それはやりますよ。だけど、その前に、今日は答申の説明会でしょう。そうしたら、考え方はいつ議会のこの区民委員会に示すんですかという話。そのスケジュールを教えてください。素案と一緒ってあり得ないでしょう。だって、考え方をして、それの委員会での議論を踏まえた上で、またいろいろ調整なり修正なりをして基本計画の素案に行くわけでしょう。素案から基本計画に行くんじゃないの。大事なことだからこだわっているんですけど、区長の公約でもあるから。その区長の公約はどうでもいいわけ。手順を踏まなくていいわけ。

浅川環境部長

 今回の答申を踏まえまして、次に素案を打ち出させていただきます。今回の答申についても、その諮問の中身は次期の環境基本計画に対してどのような観点、切り口からどのような内容のものを盛り込めばいいのかということを諮問し、答申を頂いたということでございます。それで、先ほど御説明いたしましたとおり、区としては基本的にはこの考え方は基本的な考え方として、これをベースに考えさせていただくということとともに、別紙のほうに出てきておりますけど、それをどのような構成のイメージとするかということは別紙2に書いたところでございまして、このような立てつけで、次には形式的にはこれにのっとりまして、考え方については答申内容を基本的にはそのまま是としまして、それで素案を出させていただこうと思っているところでございます。

高橋委員

 もう全然意見がかみ合わないんですけど、基本計画の改定、基本計画素案を出す前の改定の考え方が、検討しますという話と構成イメージは別紙ですと。これが区の考え方で、それで納得して次の基本計画素案を9月に受け入れなさいと、こう言っているということで全く認められませんから、私は言っておきます。

日野委員

 すみません。続けてで申し訳ないんですけど、私もいのつめ委員と高橋委員と同じところを思っていまして、今、部長がおっしゃっていた構成イメージも、基本計画の構成がこんなに変わることってありますかね。次期計画の構成って、これ全部諮問どおりなんですよね。なので、考え方っておっしゃっていましたけど、やっぱり諮問どおりに全部まるでつくり変えるかのような、そういった計画に見えますので、そこはしっかりちゃんと区の考えでやっていただく必要があるんじゃないかなと思います。そもそも環境施策って、そこまで行っていくことが大きく変わることじゃないと私は思うんですね。もちろん昨今の気候変動が4年前から変わってきている部分もありますし、対策として少しずつ変えなきゃいけない部分もあるんでしょうけど、こんなに構成ごと丸々変わるような、そんなのはちょっとないんじゃないかなというふうに私は思いますので、そこはしっかり区の考え方を示していただきたいなというふうに思います。

 ちょっと話は変わりまして、この頭紙の最初、計画改定の背景がありますよね。「第4次中野区環境基本計画を作成した当初とは大きく変化した社会経済状況を踏まえて」と。さっき言ったように昨今の気候変動はすごく大きな変化があってということはあると思うんですけど、ここにある「大きく変化した社会経済状況を踏まえて」というのは、これはどういうことなんでしょうか。

伊東環境部環境課長

 現行計画を策定した時期が令和3年9月でございますので、新型コロナウイルスの影響が大きくあった時期でございまして、世界もそうですけども、日本全体としてそういったことを受けた経済状況とか社会状況がございました。現在それが4年たっているということで、それは全般的なことでございまして、あと、環境の分野に関しますと、令和3年度については脱炭素社会の実現に向けた基盤づくりという段階でございまして、カーボンニュートラル宣言を受けて各種、国において動き始めた時期でございました。令和6年度については、国のほうで第6次の環境基本計画に基づきまして、自然採光ですとか脱炭素ですね。そういったことがより一層強く打ち出されたというような、そういった背景の違い、それを踏まえて今回計画をつくるというものでございます。

日野委員

 ごめんなさい。ちょっと分からなくて。この第4次環境基本計画と次期基本計画に向けて社会経済状況が変わったことでどう変わるんですか。今の説明で私は全然分からなかったんですけど、そこをもう一度説明していただけますか。

伊東環境部環境課長

 一部繰り返しになりますけども、令和3年度つくったときには社会全体がコロナというところもありまして、令和5年にコロナが第5類になったということがございまして、当時令和3年とは社会経済状況も一定程度変わってきている。そういったことを踏まえて計画を策定するというような趣旨でございます。

日野委員

 ごめんなさい。分からなかったです。コロナ禍のときの環境施策と今後の環境施策がどう変わるのかというのが今の説明を聞いても全く分からなかったんですね。先ほど申し上げたように環境施策ってそんなに大きく変わることじゃないと思っています。環境が変わったとしてもやること、できることって限られているのかなというふうに思っていて、ここの背景が何で社会経済状況というのが一発目に来ているのかなと。答申にもあるところですよね。そこの区の考え方が今聞いても分かりませんでしたので、やはりちゃんと区の考え方を示していただきたいなというふうに思っています。

 ほかにも言いたいなと思ったんですけど、一つだけ、今、区のほうで環境施策の一環として、この新庁舎では紙の削減をしていますよね。その状況は今、数値的にはよくなってきているのかなと思うんですけど、一方で、今我々は各種団体と懇談会を行っています。そこで言われたのが、事業者側が区に提出する際にはデータでの提出が基本にはなっていると。だけど、データを提出しているにもかかわらず段ボール何箱分の紙も同時に提出するように言われている。これって区としては表面上、紙の排出量を減らした。だけど、代わりに事業者側に出させているんですよ。だから、全く変わっていないどころか、自分たちの負荷を事業者側に押しつけているような状況だというふうに思っているんですね。これは環境部がとかというところの直接的な話ではないですけど、その辺の状況というのは知っていらっしゃるか、どう見ていらっしゃいますか。

伊東環境部環境課長

 区の全ての事業を把握しているわけではございませんが、一般的には区の職員も電子化ということでペーパーレスは進んでおります。一方、事業者ですとか区民の方も電子申請とか、そういったことも進めておりますので、私が認識している限りでは、そういった申請の電子化等によって推進されているのかなと思いますが、個々の事業課でどういうものを求めて、事業者の方はそういった負担があるのかというのは、申し訳ございません。そこまではちょっと把握してございません。

日野委員

 この第4次の計画の中にもPDCAがあって、ちゃんと管理できているかどうかというチェックもするというようにはなっているんですよ。でも、残念ながら今そうはなっていなくて、数値的な目標を達成するために区がほかに負担を押しつけてやっているような状況というのが一部で見られています。今回の答申の中にも「パートナーシップで広げる学びと行動のしくみづくり」というのがあって、「区民等の行動変容促進に向けた取組を持続可能なものにしていくためには、区が率先して行動を示すとともに、区内事業者をはじめ、地域で活動する団体、大学等の教育機関などと連携・協働して活動を広げること」みたいなことを書いているんですけど、今やっている区の姿勢を見たら、事業者側は何なんだと思うと思うんです。大きく構成を変えるよりも、これまでやってきていることを一つひとつPDCAを繰り返しながら、よくしていくということのほうが大事じゃないかなと私は思っているんです。その辺もう一度この区の考え、姿勢を改める必要があると思いますけど、いかがでしょうか。

伊東環境部環境課長

 今、委員御指摘の点については、次期の環境基本計画改定に当たっては各所管ともしっかり連携をしながら、区はそもそも率先しなくちゃいけない。一方、区民ですとか事業者にもそういったことを求めていくということがございますので、委員の御指摘も踏まえて各所管とは計画策定に当たってはしっかり連携、調整していきたいというふうに考えてございます。

日野委員

 そういう状況があって、数値だけの目標を達成しようとすると、そういうことになっちゃうんですね。何でも効率化、目標達成とか、そういうことによって不都合なことがいろいろ起きてくることもあると思うんです。なので、例えばこれは環境課に言う話じゃないのかもしれないですけど、そういったどうしてもやっぱり紙のほうがいいという部分は紙を無理に削減するというよりは、ちゃんと区のほうでそこは紙を出すようにして、それをどう削減していけるかをしっかり取り組んでからなくしていくようなやり方も必要じゃないかなと思います。一気に全部ペーパーレスを推進したから、環境的によしというのは、それはちゃんと見直していきながら、徐々に進めていくということが大事だと思いますので、これは最後要望にしますので、よろしくお願いします。

浅川環境部長

 委員がおっしゃった今の計画との関連、大きく変えなくてはいけない、変えなくていいのではないかということにつきましては、今回の答申の2ページ目の下のところに、「改定後の計画においてもこれを継承するのが望ましい」ということで、基本的には継承する一方で変えていったということでございます。その中で、そうはいっても大きく構成が変わるじゃないかという御質問も頂きました。大きく構成が変わったところは、この同じページの上のほうに書いてあるんですけれども、今までの環境基本計画だけではなくて、生物多様性であるとか、環境計画だとか、こういう個々の計画もこの環境基本計画に包含する方向で考えて、総括として一体の環境計画として見せればどうかということもございますので、そういう意味からは、形式面でもちょっとそれは前回と違った形式があるのかなというふうに考えているところでございます。

 なお、この環境基本計画だけではなくて、区全体の基本計画を今構築、策定している中で、この間も前回この委員会でも御議論がありましたけれども、こちらから御説明したこととして、区のどの施策を考える、実行するにしても、そこに環境側面を入れなくてはいけないということを区政運営の基本方針のところにまだ前回のところでははっきり書き込んではいなかったんですけど、全体的に環境を配慮して進めていくということを書く予定でございます。その中では委員の御指摘のあったように、一つひとつということはちょっと存じ上げていないところはあるんですけれども、区のほうが紙を削減しつつ事業者には紙を求めるということがあるとしたら、それはそれで個々の理由のところは政策的にあるのかもしれませんけど、そういったところも含め、各所管が内部の方に求めるところの求め方の在り方についても、区全体、どこがどうということではなく環境を進めていく。率先行動を行っていくということで考えているところでございます。

日野委員

 基本計画を変えなくていいとは言っていないんです。諮問どおりになっているじゃないですかと。区の考え方を示してくださいということを言ったんです。なので、そこは、じゃ、これだけ変わるということは、これまでの基本計画って大きく誤っていた部分があるのかとも思えてしまうんですよ。何でこんなに変えなきゃいけないのかって。なので、そこは最初に申し上げたとおり区の考え方をしっかり示して、我々が納得できるような、そういったものにしていただきたいと思いますので、これも最後要望にしておきます。

むとう委員

 もう既に前の委員が多くを語っていただいたので、重複するところもありますけれども、私もやっぱりすごく気になったのは、改定における考え方の理由の1番に社会経済状況の変化が著しいというところなんですよね。環境基本計画なわけですから、地球規模での気候変動であるとか。温暖化であるとかというようなところを挙げてくれれば素直に行くんだけれども、経済状況の変化だけを取り上げて書かれると、すごく違和感があります。環境基本計画の改定にそこが重要なのというふうに見えてしまうので、ちょっと違和感を持って、これ、私も最初のところでまず違和感を持ったということを伝えておきます。

 それから、この別紙で答申が書いてあるんですけれども、これ、私のが1枚抜けているのかどうか、審議会のメンバーが誰なのかが載っていないんですよ、名簿。普通は誰がそんなすばらしい、すばらしいかどうかも読んでいないから分かりませんけど、答申を出した人の責任というか、誰がメンバーなのかぐらいはきちんとまずもって載せるべきではないですか。なぜ載せなかったんですか。私のが1枚切れているんでしょうか。だから、答申にちゃんと載せるべきなんですよ。答申の末尾に何でないんですか。

伊東環境部環境課長

 これは審議会の中で審議されまして、あくまでも答申には、以前の前回の答申には資料編だとか、今、委員御指摘の委員名簿とかたしか載っていたと思いますが、今回の審議会の中では、あくまでも答申は中身だけを掲載すべきという議論がございまして、今回答申の中身としてはこの中身だけをお示ししたというのが結果でございます。

むとう委員

 やっぱり区が区長名で諮問をして、それに対して責任を持って答申って上げるわけですから、それはどこの誰がつくったか分からないような答申ってあり得ないので、きちんと審議会のメンバーは末尾でちゃんと載せるべきだということを私は主張しますので、そこは検討し直してください。これ、違和感があります。どこの誰が出した答申か分からないなんてあり得ないんですよ。そこは改めていただきたいというふうに思います。

 それで、まだ全然全部は読み切れていないんですけれども、この第4次の基本計画から今度第5次をつくるに当たっての答申なわけですけれども、第4次にはなくて新たに答申された内容はどこなのかというのを明らかにして、分かるようにしていただけないでしょうか。どこの部分なんでしょうか。第4次には盛り込まれていなくて、第5次で新たに盛り込まれる答申内容はどこなのかというのを教えてください。

伊東環境部環境課長

 まず、内容の前に計画の立てつけでございますけども、概要の2ページ目の(イ)計画の位置付けと期間の丸三つ目のところ、「計画は、環境分野の個別計画のうち」と書いてあって、「次の計画を包含することが望ましい」ということで丸ポチ四つあります。地球温暖化対策地方公共団体実行計画以下あります。現行の環境基本計画は、この実行計画のうちの区域施策編を入れておりまして、事務事業編は別建てでつくっておりますので、審議会からは一緒にしたほうがいいというようなことで、これを盛り込みます。

 それと下から三つ目、四つ目です。生物多様性地域戦略と環境教育等行動計画ですね。これは現行の計画に計画として位置付けられておりませんので、改めて生物多様性地域戦略と環境教育等行動計画、これを新たに包含するというような中身でございます。

 あと内容としましては、基本的には現行計画と方向性とかは変わらないんですが、資料の5ページ目、最後のページの一番上の丸、生物多様性の保全ですね。これについては新たに内容を盛り込むというような中身となってございます。

むとう委員

 じゃ、新たに盛り込まれる点はこれだけということですよね。だから、やっぱり環境基本計画って環境の全然クリアできないというか、どんどん悪化、地球規模での環境問題というのは、新たな汚染とか新たなものがどんどん汚染源となっていて、環境がよくなってくるというのはなかなかないから、そんなに変化はないかなというふうに私も思っていて、新たに必要な要素が加わったということはいいことだというふうに思いましたが、どこが新たに加わったのかというのをちゃんと分かるような示し方というのをしていただけると親切かなと思いました。じゃ、それ以外についてはもう本当にこれまでの委員がおっしゃったように示し方として問題じゃないかというのは、私も同じ認識で受け止めていますので、しっかりと次に出すときには検討してください。お願いいたします。

杉山委員

 1点だけ、もう他の委員がいろいろ言ったので、ここに書いていないんですけども、答申の中もあまりはっきりしないんですけども、カーボンオフセット事業、これ、どういうふうに。中野区としての意見が書いていないので、中野区として今後どうするのか、第5次にどう入れていくのか、変更するのか。それを伺えれば。そこだけ教えてください。

伊東環境部環境課長

 現在、カーボンオフセット事業については、喜多方市とみなかみ町ですね。そこで事業を展開してございますが、現在の考え方ですと、それをやめたりとか、新たにどこか増やすとか、そういった考えは今のところは持ってございません。ただ、今後、この答申を頂きましたので、これについては環境部所管になりますので、しっかり検討していきたいというふうに考えてございます。

杉山委員

 答申に書いてあるんでしたっけ、それ。分からなかったんですけども、さっき言っていたみなかみ町とか喜多方市とか、みなかみ市の「中野の森」は、もう木は植えられないし、多分喜多方市の何とか公園、環境公園みたいなのにチェンジするみたいな、そういうものだと思うんですけども、ゼロカーボンシティとカーボンニュートラルと多分大きく違うと思うんですよね。ゼロカーボンシティはカーボンをなくしていこうだと思うんですけども、カーボンオフセットはカーボンニュートラルのほうに含まれてくると思うんですけども、その辺って、だから、それは中野区として意思がはっきり出ていないので、質問のしようがなかったので、今後、特にカーボンオフセットのことについても次回の中野区の意思をちょっと拾いたいなと思っています。私は前の区民委員会からずっとカーボンオフセットもそろそろ収束したほうがいいんじゃないかと思っていますけども、その考えを教えていただければ。要望にしておきますけども。

武田委員

 私も今までの皆さんがおっしゃっていたことと本当に同じで、これ、環境基本計画だけではないんですけれども、前期の区民委員会の中でも環境課、環境部の報告というのはあまりにも少な過ぎると。特に基本計画を策定するに当たっては、審議会の委員が選出されましたという以降、一回も報告がなかったんですね。その中でどうやって環境基本計画をつくっていくのかというところで審議ができるのが、素案ができたときというところだけではあまりにも少な過ぎるし、素案ができてくるという前段のところで意見が言えないのかということは言ってきたと思います。それで今回のこの状況というのはやはり重く受け止めていただきたいなというふうに思っています。

 その上でちょっとお伺いをしたいんですが、先ほど日野委員も御指摘されていました。次期計画の構成イメージというものと今回の答申が、第3章までが全く同じつくりになっているんですね。第4章と第5章を付け足して素案ができてくるんではないかというふうにも見えてしまうんですけど、その辺りはいかがでしょうか。

伊東環境部環境課長

 現行計画は基本目標ごとのテーマ、取組方向とか、アクションプログラムの展開ということが同じ章にある仕立てになっておりますが、別々の項目に掲載してあるため一連の流れになっていないという観点がございます。それを踏まえて今のところ検討しているのが、次期の計画では第3章の基本目標別の施策の2の施策の展開で基本目標五つありますけども、基本目標ごとに指標ですとか施策現状、ここに書いてあるとおりでございますけども、現状と課題、方向性、施策の指標、そういった一連の流れをお示ししたいというふうに考えて、こういった構成を一応検討しているということでございます。

武田委員

 すみません。私がお伺いしたのは、この1章から3章までの構成というのが答申と全く同じ形になっていると。残りの期間を考えたときにも、この答申がそのまま基本計画の素案になって、4章、5章だけが後からくっついてくるというつくりで考えていらっしゃるんですかということを伺ったんですが。

伊東環境部環境課長

 第1章の計画改定の背景については、頂いた答申を踏まえて、区として答申そのものということではなくて、それを踏まえて区として各事業所管とも調整しながら、どういった施策を展開していくかというふうなことで進めていきたいというふうに考えてございます。

武田委員

 じゃ、そうしましたら、この答申で出てきたものをそのまま写してくるということではないという確認でよろしいでしょうか。

伊東環境部環境課長

 あくまでも答申を踏まえて区としてしっかり検討する。環境課だけではなくて全庁的に検討しますので、答申そのものが載ってくるということではございません。

武田委員

 それであれば、第4次の計画のときに落としているものの中で、特に第1章、世界の動向、国の動向、東京都の動向というところがまるっと落ちているんですね。今の計画改定の背景というところの答申案の中にもそこは入ってきていないと。この環境問題というのは中野区だけで起きているわけでも、東京都だけで起きているわけでもないわけです。国の昨年報告をされた第6次の環境基本計画の中でもやはり地球全体が今どうなっているかということを踏まえて、世界各地で起きている事象も踏まえてどうするかということを考えていかなきゃいけないということが出ているわけですね。となると、やはり世界の状況で各国がどういったことをしているのか。逆行しているところもあるかもしれないし、気候危機という問題においていろいろな食料の問題なんかも含めて出てきているというのが世界の流れの中であるわけです。世界の動き、国の動き、それから東京都の動きというのは外せないと思うんですけれども、その辺りはどのようにされるんでしょうか。

伊東環境部環境課長

 計画を策定するときには当然その前段で、特に気候変動の問題については世界の動きが大きいので、そういったことはしっかり区が計画策定するときには記載をして、それを受けたそれぞれの計画、事業等を記載していきたいというふうに現在考えてございます。

武田委員

 ここはやはりきちんと押さえていただかないといけない一番大事なところだと思うんです。今何が起きているのか、何をしなければいけないのかということの根底になる部分だと思いますので、そこはやはりきちんと、世界各国の動きも当然見ていただきつつ、環境省が第6次の環境基本計画の概要というのを発表されていますけれども、その中でもやはり世界の潮流というのをきちんと書いているわけなので、そこを改めてきちんと把握をしていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

伊東環境部環境課長

 今、委員御指摘のとおり、背景をしっかり分析等をしないと計画というのはつくれませんので、計画改定の背景についてはそういった視点で記載をしていきたいというふうに考えてございます。

武田委員

 背景だけではないところで、アクションプログラムの展開というものも落とされているわけですね。第4次の基本計画の中では、アクションプログラムというのが相当なページ数を割いていて、これについては次の報告になるのかもしれないんですけれども、これを落とされた経過というのはどういうことでしょう。改めてお願いします。

伊東環境部環境課長

 現行計画では、環境基本計画で定めている基本目標1から5について、それぞれ目標ごとにどういった取組をしていくかというようなものをアクションプログラムとして載っけてございます。この中身については数値目標を定めているものもあったり、こういう事業をやりますよとか、そういった様々な取組内容がございましたので、新しい次期の計画では施策ごとに指標を明確にしたり、そういったことを考えてございまして、それを基に取組、主な事業、事業の展開ということで、アクションプログラムというこの立てつけとは若干違うふうに今ちょっと検討しているというところでございます。

武田委員

 そうしましたら、やはり違い、何を変えてきたのか、どういうことをして、なぜここを変えるのか。その変える理由ですね。その辺りはやはり明確にしていただきたいと思います。要望にします。

高橋委員

 すみません。さっきの続きなんですけども、基本計画改定の考え方、ここの5ページの資料だと、云々を踏まえて検討するというところで終わっているんですけども、いつ考え方をお示しいただけるんですか。確認です。

伊東環境部環境課長

 これから検討いたしまして、素案のときに御説明させていただきたいというふうに考えてございます。

高橋委員

 基本計画素案のときに考え方を示すんですか。ずっとさっきから聞いていて、何か区民委員会というか、委員会というか、議会軽視も甚だしいと思って憤りを覚えているんですけども、じゃ、考え方を説明していただいたときに、今いろいろ各委員から意見が出ていましたけども、その考え方がこれではよしとせずという話になったときには、基本計画の素案には移らないということでよろしいんですか。

浅川環境部長

 今回の報告の資料の書き表し方、構成の仕方について大変紛らわしく、そして適切でないところもあったかと思いますけども、今回、区の考え方につきましてはこの出された答申をベースにして、これに反したりすることではなく、この答申を踏まえていくということが区の考え方でございまして、今回お示しさせていただいたと思っております。その後、ここで御議論いただいたことも踏まえまして、9月には素案を出させていただこうというところでございます。

高橋委員

 いや、区は考え方をこの議会、委員会に示すということが大事であって、そこで区の姿勢なり、今後の将来のビジョンであったりをこの委員会でしっかりと議論するということが大事であって、それが終わって初めて具体的な計画に区が移行すると、それをまた新たに素案として議会が受け入れる、あるいは議論をする。それがあるべき姿だと思うわけですよ。それが今、部長おっしゃったけども、じゃ、審議会の答申を丸のみして、それをよしとして、それで考え方にしてくださいと。今の部長の話だと、そういう話になるけども、そんな乱暴な適当な手抜きの報告でいいの、委員会に対して。

浅川環境部長

 決して手抜きであるとか、そういうふうなつもりでつくったわけではないので、それがそのような受け取り方をされるような報告の在り方だったとしたら、そこは大変申し訳なかったと思っております。ただ、基本的にこの答申に貫いている考え方ということについては、答申を頂いた後で区が、じゃ、その後どのように進めていこうかというところの検討をいたしまして、それについては、それにもとることは何もないということで、これを区の考え方、基本的な素案を今後作成するまでの考え方だと思って、お示ししようと思ったところでございますので、そのようなものとしてお受け取りいただければと思っております。それをさらにブラッシュアップしまして、次に素案という形で出させていただこうと思っているところでございます。

高橋委員

 いや、だって、ブラッシュアップも何もきちっとした考え方を出していなくて、答申をそのまま考え方にしてねって。それって、そんな進め方が今までの基本計画の進め方の中でほかにあるの、そういうやり方。私、ちょっと記憶はないんだけども、今までの委員会、たがだか十数年の経験しかないけども、どうなんですか。ほかでそういう基本計画の策定の過程の中で、そんなワープするようなやり方ってあるんですか。あるいは審議会の答申を考え方にしますから、それで読み取ってくださいということで基本計画の素案に進みますと。そういう進め方を今まで基本計画策定の中でした事例はあるんですか。

浅川環境部長

 我々のこの進め方、書き表し方がほかの全ての計画ものと比べまして、どういうものであるかということを全部説明することはできなくて申し訳ないと思ってございます。この5ページに書いてあるとおり、考え方としては今回の答申、それから、この後で報告させていただきますけれども、現行計画の進捗状況、それからその後の状況等を踏まえて検討させていただくというところでは、そこは新たなものを付け加えることがあるし、基本的な精神はこの答申のとおりやるということで考えているところでございます。

高橋委員

 だから、その辺のことを審議会の答申があって、今後の進捗状況があって、部長がおっしゃった新たな考え方が乗っかると。そういうのを含めてきちっとまとめて議会に提示して議論していただこうというのが考え方の提示じゃないの。絶対おかしいと思うから。表現の仕方とかそういう問題じゃないから。これ、議会に対する進め方、姿勢の根本だからね。完全な手抜きなんだから。というか手順を踏んでいないんだから、これはおかしいよ、部長。あと、参考資料のイメージ図のところに、第4次では2章のところに基本計画改定に当たっての基本的考え方というのがきちっとここに位置付けられて、述べていますよね。今回の次期計画ではそういうものが抜けちゃっているわけ。そうすると、基本計画に対する区の思想なり、ビジョンなり、考え方なり、背景なり、そういうものが出てこないという形になるんだけども、そこら辺についてはどうお考えなんですか。

伊東環境部環境課長

 確かに現行計画では、第2章ということで計画改定するに当たっての基本的考え方を記載しましたが、今回は基本的考え方を持った上で、それを踏まえて新しい計画をつくるという。基本的に、繰り返しになりますけども、答申を踏まえて区としては検討していくというものでございますので。今回、区としては答申を踏まえて、答申だけではなくて、この後御説明します現行計画等の進捗状況も踏まえて検討するということで、今回お示しをしたというものでございます。

委員長

 委員会を休憩します。

 

(午後5時04分)

 

委員長

 委員会を再開いたします。

 

(午後5時21分)

 

高橋委員

 先ほどから申しているように審議会の答申、これはしっかりと受け止めるというのはもちろんなんですけども、その前の背景であったり、あるいは答申を出したときの区の精神であったり、あるいは今まで皆さんの意見を頂いた中で、基本計画の改定の素案を出す前に考え方をきちっと議会に報告して、議論をして、それを踏まえた上で進めていただきたいと改めて申し上げますけども、この点についていかがでしょうか。

伊東環境部環境課長

 今、委員から御指摘、この間様々な皆様方から頂いた御意見を踏まえまして、次回素案をお示しする前に区としての改定に向けた考え方、これをしっかりお示しして、委員の皆様から様々御意見を頂いて、それを素案に反映させていただきたいというふうに考えてございます。

高橋委員

 トータルの基本計画策定までに至るスケジュールについては、きちっと手順を踏んで考えていただくように要望しておきます。

委員長

 他に質疑はありませんか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 質疑がなければ、以上で本報告について終了いたします。

 次に、7番、中野区環境基本計画及び中野区脱炭素ロードマップ等の進捗状況についての報告を求めます。

伊東環境部環境課長

 それでは、中野区環境基本計画及び中野区脱炭素ロードマップ等の進捗状況について御報告いたします。(資料8)

 まず基本計画、1番の(1)でございます。第4次中野区環境基本計画につきましては、アクションプログラムで進捗管理してございました。全部で63ございまして、まず評価方法としては記載のとおりAからDということでございます。内容につきましては、一番最後の別紙でございますアクションプログラムの進捗状況ということで、No1から63までということでございます。基本目標、環境基本計画は五つありますので、それぞれに対応した、例えば基本目標1、脱炭素に関しては1から26、基本目標2については27から31、そういった形で構成してございます。

 1ページ目を御覧ください。そういった63のプログラムにつきまして、Aですね。数値目標を定めたものについては80%以上、定性的なものはほぼ達成できた。そういったものが53ございました。Bが、おおむね達成できたが6、Dが2ということでございます。

 続きまして、2ページ目を御覧ください。基本計画の指標の現状値でございます。基本目標1から5まででございます。1につきましては、脱炭素社会の推進と気候変動への適応ということで、CO排出量の削減目標を定めてございます。以下、基本目標2では循環型社会ということで、ごみの排出量の削減、基本目標3では「景観や街並みについて」を「よい」と評価した区民の割合、同様に基本目標4及び3ページ目、基本目標5では区民意識実態調査、そういったところの数値を目標としてございます。

 続きまして、(2)でございます。これは第3次の実行計画の事務事業編でございます。こちらは、区の事務事業から出る温室効果ガス排出量の削減目標でございます。基準年度から目標は記載のとおりで、現状は令和5年度の数値となってございます。

 最後に、(3)中野区脱炭素ロードマップでございます。昨年6月に策定いたしまして、昨年度の実績が出ましたので、記載してございます。1番目から7番目まで基本的には目標を達成しているというような状況となってございます。

 御報告は以上でございます。

委員長

 ただいまの報告に対し、質疑はありませんか。

むとう委員

 別紙の中でD判断のものがありますよね。二つね。Dはなぜなのか、どういう状況なのか。パーセントは、Dだから0~19%で改善・見直しを要するということになっていますが、具体的中身はどんな感じなんでしょうか。

伊東環境部環境課長

 アクションプログラムのD評価は二つございます。まず18番の中野区立総合体育館における下水熱利用でございます。こちらについては、所管はスポーツ振興課でございまして、中野区立総合体育館において温室効果ガスの排出量を削減するために、隣の中野水再生センターから体育館へ下水処理水を供給しまして、体育館の冷暖房用の熱源として活用すると。活用することによってCOを削減するというものでございまして、昨年度につきましては年間の目標は40トンCOを削減するという目標でございましたが、結果として2トンにとどまったという形でD評価になったというものでございます。

 続きまして、もう一つのDが2ページ目の60番、小・中学校における緑の環境教育の推進でございます。こちらは子ども教育施設課が所管しまして、アクションの内容でございますが、区立小学校において緑のカーテンの維持保全を継続するというものでございまして、昨年度の目標は鷺の杜小学校の新校舎に環境整備するということで、具体的な内容としては鷺の杜小学校の新校舎に緑のカーテンを導入するということがございましたが、様々な事情でそれが設置できなかったということで、それを見送ったということで、代わりに屋上緑化を行ったということでございますが、当初の目標を達成できなかったということでD評価となったというものでございます。

むとう委員

 1個目のDの下水の熱利用なんだけれども、40トンから2トンでしかなかった。それはなぜなんですか。

伊東環境部環境課長

 所管のほうからは、令和6年度猛暑の影響ですとか、あと施設利用者が大幅に増えたということで、結果として冷暖房の使用が増えたということで、思っていた削減効果が見込まれなかったというふうに聞いてございます。

むとう委員

 思った以上に使ってしまったから、全体量からしたら少なくなっちゃったということなんですね。もう一個の鷺の杜小学校の緑のカーテン、できなかったということはなぜ。もろもろの事情でということのもろもろの事情は何なんですか。

伊東環境部環境課長

 所管からは、計画はしましたが、導入後の維持管理の困難さですとか、メンテナンスに関わるコストに懸念があったため、導入を見送ったというふうに聞いてございます。

むとう委員

 緑のカーテンって何でもいいんでしょう。学校によってゴーヤを植えたり、朝顔を植えたり、何でもいいんだよね。そのコストって、種と水と伝わっていくためのひもなのか何か。そんなにコストって、どんなコストがかかるんですか。幾らコストがかかるからできなかったんですか。

伊東環境部環境課長

 その詳細はちょっと確認できてございませんが、それを見送る一方、やはり環境を整備しなくちゃいけないということで、教育委員会としては屋上緑化で緑の整備を行ったというふうに聞いてございます。

むとう委員

 コストがかかってって最初にできなかった理由に上がっていたから、コストって、だって最初から予算の中に入っているんじゃないんですか。その屋上緑化も大事だから、それはそれで否定しないし、それはそれでよかったと思うんだけれども、日が当たるお教室で緑のカーテンってかなりこれまで成果があるよ、あるよという御説明だったから、どうしてしなかったんですか。

伊東環境部環境課長

 コスト以外にも、先ほど言いましたように維持管理の困難さとかメンテナンスに懸念があったということでございますが、詳細は、本当に予算化して導入する予定ではあったものの、どういった判断で取りやめたとかというのは、そこまではちょっとこちら、環境部としては知り得るところではございません。

むとう委員

 ロードマップで進捗状況を管理している立場なのに、どうしてできなかったのかということまでは管理しないんですか。できなかったで終わっちゃうんですか。

伊東環境部環境課長

 これは環境基本計画のアクションプログラムでございまして、ロードマップでの進捗管理とまた別のものでございますので、これについては今、確認が取れているのはそこまでということでございます。

むとう委員

 アクションプログラムについては、こちらでは管理していないの。

伊東環境部環境課長

 アクションプログラムは環境基本計画のアクションプログラムでございますので、環境課が進捗管理をしているというものでございます。

むとう委員

 しているのに報告が上がってきて、そうですかで終わっちゃうんですか。今の話だと、どうしてできなかったの、どうしてなの、何でそうなっちゃったのとかということまではいいんだ。何かそういうのはすごく一個一個不思議ですよね。アクションプログラムの進捗状況を管理するのは環境課であるのであれば、どうしてできなかったのかということはきちんと何なのかとか、最初から、だって緑のカーテン、それなりの手間はかかるけれども、よその学校でもやってきたことだし、目新しいことでもなし、そんなに技術を要することでもなし、なんで、なんでってすごく思いますよね。何でそういうところまで関心を持って聞き取りをなさらないんですか。

伊東環境部環境課長

 この小・中学校における緑の環境教育推進については、環境基本計画を策定した令和3年度から5年度まで全てAということで計画的に進捗してございました。今のこの令和6年度については、結果として教育委員会の事情で設置はされていなかったということでD評価になりましたが、これについては今年度既に始まっておりますので、計画は立てている。それについてはしっかり進捗管理をしていきたいというふうに考えてございます。

むとう委員

 いいんだけど、これを見せられて、Dが二つしかないんだから、何でこの二つができなかったのかって、普通これを報告を受けたら関心を持つよね。ちゃんとAで53個、それはよかった。随分できたねと思うけれども、全然駄目だったDが二つあると、それは目立つじゃない。何でそこをちゃんと説明できる材料をそろえておかないのかというのは、本当にきちんと担当として進捗状況を管理する姿勢が欠如しているんじゃないかという印象を持っちゃうんですけれども、大丈夫ですか。

浅川環境部長

 これは、アクションプラグラムは先ほどの御報告にもありましたとおり、現行の環境基本計画の進行の仕方でございますので、こういうやり方自体をどうするかということでアクションプログラムをまとめるんじゃなくて、次期は一つひとつの項目に対して目標を定めてというふうにして、より厳格にやっていこうと思っております。ここについては、もともとアクションプログラムをそもそも決めるときに所管のほうから、ここは鷺の杜小学校で緑のカーテンを設置することでやると宣言しておりますので、あくまでもそれをA、B、Cで評価するときは、やると言ったことをやれなかったので、それについてはDと評価せざるを得なかった。ただ、それでは教育委員会としては何もしなかったのかというと、そこは屋上緑化で補完しましたということでございます。ただ、もともとの計画策定のときに、じゃ、どれをやるとどのぐらいの効果があるかということを検証したものではなかったので、それについての屋上緑化と比較した場合の効果というのは見えなかった。少なくともやるということでやったものができなかったので、これはDで仕方ないということで、ここではそういう評価になっているということでございます。

日野委員

 私もこのアクションプログラムの進捗状況の別紙のほうで、例えば2番の水素社会に向けた普及啓発、これは何をされたんですか。

伊東環境部環境課長

 この2番の水素社会に向けた普及啓発につきましては、このアクションの内容としては、区民ですとか事業者に水素社会ですとか水素利用技術についての理解が深まるように普及啓発をしたというものでございまして、中身としては毎年秋になかのエコフェアを行いまして、そこでいわゆる水素で動く燃料電池バス、これを区民の方に試乗していただいて、水素社会、水素技術についての理解を深めていただくということで、令和6年度については、目標はなかのエコフェア1日でございますけども、400人に乗っていただくというような目標を定めまして、結果として570名の方が燃料電池バスに試乗していただいて、そういった体験をしていただいたということで、目標を上回ったということでA評価ということでございます。

日野委員

 普及啓発がアクションプログラムの一つなので、普及啓発をするということができればAになるわけなんですよね。ただ、水素社会としての前進があったかというと目に見える形であったわけじゃない。だけど、Aだと。ほかにも例えば公共建築物における木材利用の促進、これは実際に木材が使われて、それは形として前に進んでいる。これもAだと。全部で63の項目がある中で、普及啓発をしましたよでAになっているものもあれば、現状維持ですよでAになっているものもあれば、実際に目に見える形で進みましたよというものもAになっていて、次期はもうちょっと違う形で、この前に進んだよというのが分かるようなものにしたほうが、環境施策として、あ、前に進んだのか、進んでいないのかというのが分かるようになるんじゃないかなと思うんですけど、その辺はいかがですか。

伊東環境部環境課長

 確かに現行のアクションプログラムは、委員御指摘のとおり数値目標を定めていたり、定性的にこういった事業を行えばAと。そういった評価でございましたので、次の計画については先ほどの御報告のときにも少し御説明しましたが、基本目標ごとに施策を幾つか記載しまして、そこで現状と課題、方向性、施策ごとの指標をしっかり定めて、それにひもづく取組ですとか事業の展開を示していきたいというふうに、指標で次期の計画はお示ししていきたいというふうに現在考えてございます。

日野委員

 そこはよくよく工夫というか検討していただきたいなと思うんです。もう一つは、例えば34番の無電柱化の推進とか、44番の公園の適正な維持管理、これはそれぞれ道路課だったり、公園課だったりが、計画どおりというんですかね、やっていけば自然とAになっているというものなんですけど、これは環境課のほうから、例えばこういう公園の適正な維持管理をするに当たってこういうことを、計画に基づいてではあるんですけども、黙っていれば進むようなものというのが幾つか散見されているんですけども、その辺というのは各所管とのやり取りというのは何かあるんですかね。やり取りというんですかね、この環境計画に基づいた進め方というところは。

伊東環境部環境課長

 今まさに委員御指摘の点につきましては、今後、全庁的に計画をまとめる中で各所管としっかり詰めていきたいというふうに考えてございます。

日野委員

 細かい話になるので最後なんですけど、例えばなんですけど、さっきも環境施策って中野区の中でできることって限られていると思っているんですね。それでも前に進まなきゃいけないと。例えば中野区の緑地化を進めましょうとなった場合に、じゃ、中野区でどこがそういうことができるかとなると、例えば一つは公園がありますと。でも、公園も、中野区は一人当たりの公園面積って23区の下から2番目という広さしかありません。だけど、公園一つひとつを見ると、23区では真ん中ぐらいなんですね。公園の数はいっぱいある。じゃ、それは何かというと、小さなあまり使われていない公園、町会の防災倉庫が置いてあるだけだったりとか、あまり効果というか、緑地化としてはなかなか今まで手がつけられてこなかったところ、そういったところに例えばこの公園はしっかり緑地化をしましょう、この公園は美化を進めましょうとか、そういったことというのは各所管との連携をしていくことというのが今後大事なんじゃないかなと思うんですが、最後その点、先ほども答弁されましたけども、連携という部分においてしっかりやっていただきたいと思うんですが、いかがですか。

伊東環境部環境課長

 委員の御指摘ですね、現在も様々な形で行っておるところでございますけども、例えば緑については環境基本計画で定めるとともに、具体的に今後改定予定のみどりの基本計画、そこでしっかり公園の緑ですとか緑のネットワーク、そういったことも所管と連携しながら位置付ける。そのほかの環境基本計画に盛り込む内容についてもしっかり各所管と連携しながら、環境部が音頭を取って計画をまとめていきたいというふうに考えてございます。

杉山委員

 カーボンオフセットが出てきました。アクションプログラムの6番、7番にありますカーボンオフセット、これ、森林整備はみなかみの森だと思いますけども、どっちも推進、推進と書いてありますけども、実際に推進ってできないですよね。要は、J-クレジットを使えというのはずっと言い続けているわけで、それが推進かどうか分からない。それから、みなかみの森は拡張もできなければ、木も植えられない状態で維持費だけかかっているわけですよ。この推進という推進の中身を教えてもらっていいですか。

伊東環境部環境課長

 こちらについては、6番のカーボンオフセット(森林整備)の推進につきましては、アクションの内容としては、なかの里・まち連携自治体であるみなかみ町において、15ヘクタールの「中野の森」の森林整備を行うことで区内のイベントですとか、事業活動等で排出されるCO量をオフセット埋合せをするというものでございまして、みなかみ町でのCO吸収量を中野区の事業でオフセットをするという形で現在推進をしているという中身でございます。

杉山委員

 何を推進しているのか。推進って維持じゃなくて、要は事業の拡大とかだと思うんですよ。推進の今意味がよく分からなかったので、もう一回教えてもらっていいですか。

伊東環境部環境課長

 みなかみ町の「中野の森」については、たしか平成26年ぐらいです。10年ほど前から植林を行いまして、一定程度森林が育ってきてございまして、毎年毎年報告を受けてございますけども、CO吸収量は増えてきているということでございまして、例えば令和5年度は92トンの吸収量、昨年度はさらに木が育ったことによって98トンということで、こちらについては着実に植林した森が育ってきて、COを吸収して推進しているというような内容でございます。

杉山委員

 結果的に数字が大きくなっているから推進だということ。今の答弁をそういうふうに受け止めましたけども、実際その前のページの3ページのロードマップを見て、カーボンオフセットの推進に関しては、推進といっても削減量の予測が152ってずっと書いてある。ここだけですね。ほかは推進とか、何とか化とか数字が上がっているものはありますけど、これは推進と言わないですよね、この数字の計画だと。何でこういう形なんですか。

伊東環境部環境課長

 ロードマップについては2030年度まで同じ数字を記載してございますが、カーボンオフセットについては区で吸収量を算定するということではなくて、認証を受けて、その結果、進捗してきてございますので、これについて区のほうで現状の喜多方市のクレジットと、みなかみ町の吸収量の現状の152t-co2、これを最低限維持していくというような目標でございまして、ただ、結果としては先ほど言いましたように森林のほうについては成長するということで、昨年度については当初の目標よりも上回ったというような実績を頂いたということでございます。

杉山委員

 今、御担当のほうから、最低限の維持をしていくということで数字がそのままだというお話。それを推進とは言わないと思いますけども、この上のロードマップでは資源回収とか、そこから食品ロスの削減とか、結構いい実績が出ていて、やっぱりこのカーボンオフセットにお金を幾らか使っている、維持管理で使っている中で、ほかのところにお金を使ったほうがいいんじゃないか。例えば先ほど日野委員がおっしゃっていましたけども、ポケットパークの緑地とか、要は区内のほうにお金を使って緑化を進めていく。そういうほうが、もうカーボンオフセットは限界なんじゃないかと私は思いますので、そういうことを一旦立ち止まって考えていただくという方針もあるのかなと思いますので、答弁は求めませんので、御検討いただきたいと思います。

武田委員

 まず資料全体のつくりとして、実績の表だけが貼りついているだけということで、誰に対して何をどのように見せたいのかというところが本当に分からないので、資料のつくり方というものをやはりちょっと再検討していただきたいなと思います。

 その上で、皆さんもおっしゃっているアクションプログラムなんですけれども、先ほどの基本計画の中の御説明では、これは解消していって、基本目標の中にそれぞれ入れていくと。ただ、今のつくりだと基本目標の中の目標値というのが1コマだけあって、何をするのかというところは具体的に出てきていないんですけれども、見直しというのは今あるアクションプログラムの中身というのをそれぞれの目標の中に当て込むだけなのか、改めてつくり直すのか、どういったお考えなんでしょう。

伊東環境部環境課長

 次期の計画については、改めて一から検討したいというふうに考えてございます。

武田委員

 そうしましたら、ぜひ見直していただきたいなと思うものがアクションプログラムの中には本当にたくさんあるんですね。Aをものすごくつけていらっしゃるんですけれども、先ほど日野委員も指摘されていた水素社会に向けた普及啓発というところでは水素バスの試乗というのがあったんですけれども、実際、環境課の中では水素社会の実現というところで水素燃料の車、レンタカーの貸出しというのが振るわなくてやめていたりというのがありますよね。そういったことの中で本当に進んでいるのかというところを事務事業の細かい事業別にきちんと見ていく必要があると思っています。

 あと、16番の環境に配慮した庁有車への代替というのが、実績としては昨年の環境白書の中で出ているものを見ると、そもそも年度の目標が低いんですよね。毎年1台とか2台とか。その1台、2台ができましたでA。庁有車何台あるうちの何台を替えようとしているのかというところから見たら、これが本当にAなのかというところはものすごく疑問が残るわけです。なので、これは今後解消されるということなので、新しく構築するときには、所管がプログラムを出してくるのかもしれないんですけれども、メニューをそもそも設定するというところで環境課できちんと判断をするべきだと思うんですけれども、どのような形でつくられているんでしょうか。

伊東環境部環境課長

 その点につきましては、第一義的には各事業所管がその事業なりを考えて、目標も定めていくというところはございますが、そこはやはり全庁調整を担う環境課がしっかり全体的な視点で調整をすべきところはするということで進めていきたいというふうに考えてございます。

武田委員

 脱炭素ロードマップもつくられていますよね。それも目標があって進めていくと。そことの整合性というのはどのように取っていくんでしょうか。

伊東環境部環境課長

 これまで委員会のほうには環境基本計画と脱炭素ロードマップは別個のもの。当然後からつくりましたので、別個なんですけども、次期の環境基本計画ではロードマップを包含するというふうに御説明してございましたので、その仕立てについては今検討中でございますが、環境基本計画の中にしっかり一体的に包含したいというふうに考えてございます。

武田委員

 そうすると、実際の行動のプログラム、どういったことをメニュー化していくのか。それが脱炭素ロードマップとバランスがちゃんと取れているのかということについても、きちんと環境課もそれぞれの所管が出してきたものを確認して、単に出てきたものを合わせるという形ではなくて、基本計画の中に入れていくと。そのことについては別途御説明を頂くということでよろしいですか。

伊東環境部環境課長

 各所管から出てきたものをそのまま計画に盛り込むということではなくて、環境課として環境の視点で見て、様々な分野と気候変動だけではございませんので、しっかりその辺は調整しながら計画に盛り込んでいきたいというふうに考えてございます。

委員長

 他に質疑はありませんか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 なければ、以上で本報告について終了いたします。

 次に、8番、生物多様性保全に向けた生き物調査の実施結果についての報告を求めます。

伊東環境部環境課長

 それでは、生物多様性保全に向けた生き物調査の実施結果につきまして御報告いたします。(資料9)

 調査内容につきましては記載のとおりでございます。昨年の秋と今年の春行いました。場所については、記載のとおり公園、河川、区有施設でございます。区有施設は学校でございます。対象は記載のとおりでございます。内容は、生態調査と希少種・外来種の抽出でございます。専門の事業者に業務委託をして行いました。

 調査結果でございます。別紙1を御覧ください。非常に細かい数字で恐縮でございますけども、今回、昨年の秋と春の合計の一覧の結果でございます。左側に場所、公園、河川、区有施設ということで、具体的に江古田の森公園等々が載ってございます。上の欄がそれぞれ植物、昆虫類、水生生物などとなってございます。真ん中の大きいところがそれぞれの場所で確認されました希少種を記載してございます。右から2番目のところは、特定外来生物がこういったところで確認されたというような内容でございます。

 それでは表紙に戻っていただきまして、大きな3番でございます。区民等への周知啓発でございます。今回の調査結果を基に中野区の生き物ガイドブックというものを別紙2でございますが、作成いたしました。ガイドブックは区のホームページに掲載しまして、広く区民へ啓発を行ってございます。

 4、その他でございます。今回の調査結果を踏まえまして、中野区生物多様性地域戦略を策定いたします。これは、次期の環境基本計画に包含する予定です。なお、ここに記載してございませんが、昨年、本調査を実施する中で、昨年10月に小学生を対象として、江古田の森公園において子どもの生き物観察会を実施いたしました。この生き物観察会は、今年度は対象を広げて小学生以上ということで大人の方も可としてございます。10月4日(土曜日)に午前中2回に分けて行います。場所は同じ江古田の森公園で、定員は各回とも15名ということでございます。参加費は無料でございます。

 御報告は以上でございます。

委員長

 ただいまの報告に対し、質疑はありませんか。

いのつめ委員

 御報告ありがとうございます。この別紙2であるガイドブックについてお尋ねをいたします。3番の区民等への周知啓発のところでこのガイドブックを作成して、現状、区ホームページに掲載して、区民への啓発を行うというふうに書いてあります。ガイドブックを印刷して、多分カラー版があると思うんですけども、カラー版を印刷して、いわゆるちゃんと製本されたものって、今回は御用意はしているんですか。

伊東環境部環境課長

 100部ほど印刷物として作りまして、主に学校ですとか図書館に、部数は限られていますけども配布をして、直接手に取って見ていただくようにしてございます。

いのつめ委員

 学校とか図書館といったところ、そういったところで利用をしていただければということで多分お渡しをしているんだと思います。そもそもこのガイドブックを作った趣旨のところは、書いてあるとおり周知啓発に資するものとして今回作成したということでよろしいですよね。

伊東環境部環境課長

 委員のおっしゃるとおりでございまして、特に中野区として場所は限られてしまいますが、全区的に調査したのは恐らく初めてだろうということでございまして、まずは区民の方に身近な公園、河川にこういった動植物がいるんだよということで啓発するということから始めたいというふうに考えまして、このガイドブックを作成したものでございます。

いのつめ委員

 実際に刷られたのは100部前後というふうな話でしたけど、それが学校ですとか図書館とかに配布をされて、その後どういうふうに活用されているのかって後追いはされていますか。

伊東環境部環境課長

 まだ作成して配布して日も浅いので、どういった形で例えば学校の授業で使われているかとか、そういったことは今後折を見て、機会があれば確認してみたいというふうに考えてございます。

いのつめ委員

 お聞きした意図としては、ちゃんとガイドブックという形でこういうふうにおまとめをして、中を見てみると結構子ども向けのいい教材になりそうな立てつけになっていて、これだけ作って100部だけ刷って、各地で配布して、その後、後追いがないとなると、せっかく作ってもちゃんと活用がなされないんじゃないのかなというのはちょっと懸念としてありまして、刷ったのは100部だけども、ホームページのほうに掲載しているので、啓発では使えるというふうになると思いますけど、掲載しただけじゃ多分活用はされませんので、区のほうでせっかく作ったものをどういうふうに活用していくのか。ターゲットをつくって、例えば子どもたちに周知をするのか、おっしゃっていただいたように授業の中で使うようにするのか、はたまたそういうような体験教室みたいのをつくって、その中の教材として使うのか。いろいろ活用の幅ってあると思うので、せっかく作ったので、その活用のところをどういうふうに使っていくのかについてもぜひ検討していただきたいなと思うんですけども、この点いかがですか。

伊東環境部環境課長

 学校のほうに実際のガイドブックを配布する際には、ホームページのほうで掲載しているということで、子どもたちとかにしっかりお話しいただくということで、今タブレットで見られるので、ぜひそういった活用を推進していただきたいということで教育委員会のほうにお話をしてございます。

むとう委員

 質問というよりもお願いなんですけれども、タブレットで見れば大きくなるんですけど、これ、あまりにも文字が小さ過ぎて、縦幅はあるわけだから2段、2行に分けるとか、もうちょっと大きな字、この面積の中でもできたと思うんですよ。ちょっとそういう努力をしていただけますか。あまりにも小さ過ぎて。という資料の作り方の文字の工夫をお願いします。一応遠近両用をかけていますが、なかなか厳しい状況です。要望でお願いします。

委員長

 他に質疑はありませんか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 なければ、以上で本報告については終了いたします。

 次に、9番、その他で何か報告はありますか。

伊東環境部環境課長

 それでは、「子どもエコ講座」の実施結果につきまして、口頭により御報告いたします。

 今年度は8月3日の日曜日、そして11日の「山の日」の祝日に実施をいたしました。まず8月3日でございますが、木材に触れ、森林の大切さを学ぶということをテーマに、対象を小学1年生から3年生の親子で参加ということで、午前と午後の2回実施いたしました。参加者は午前、午後の合計で19組38名でございました。なお、定員は各回20組でございました。

 次に、8月11日でございますが、こちらは小学校高学年、4年生から6年生を対象としまして、エネルギーの大切さを学ぶ。実際に太陽光発電キットを使ってエネルギーを作ったり、作ったエネルギーをためたり、あと、エネルギーは限りがありますので、省エネの大切さ、そういったことを講座を行いまして、午前と午後の2回実施して、合計で14名参加いただきました。場所は「ナカノバ」で行いました。ただ、定員は各回40名でございました。実施後のアンケートでは、ほとんどのお子さんが講座の内容がよかった、地球に優しい行動を行おうと思ったと回答がございました。

 御報告は以上でございます。

委員長

 ただいまの報告に対し、質疑はありませんか。

武田委員

 私、この「子どもエコ講座」の8月11日の日にちょっと見学をさせていただきました。午後だったんですけれども、中身的には請け負った方のところがちゃんと環境のことというのをまず説明してから工作に入ったという感じだったので、参加者の方が少ないのが非常にもったいなかったなと。この辺りは、参加者の少なさということについてはどのような評価をされているんでしょうか。

伊東環境部環境課長

 毎年、参加者は定員を埋まらなくて課題というふうに認識してございまして、今回それを踏まえまして、昨年の反省を踏まえまして、周知方法をさらに充実したところでございます。区報、区ホームページはもちろんのこと、子育て応援メールですとか、チラシの配架、デジタルサイネージの使用、あとチラシも小学校、児童館、図書館に配布をし、あと区内のお知らせ掲示板へのチラシの掲示も行いました。区内24か所でございますが、そういったことを行いましたが、今回こういった結果になりましたので、さらに分析をして、参加者が多く来ていただくように工夫を重ねてまいりたいと考えてございます。

武田委員

 曜日の設定とかも含めて、皆さんがどういうふうに動いていくかということもちょっと予測をされたほうがいいのかなというのと、他の部署がやっているような事業で抱き合わせをすることで、来てもらう人が増えるんじゃないかということとかも併せてちょっと御検討されたほうがいいんじゃないかなと思っているんですけれども。あと、ごみゼロ推進課のほうでも夏休みのお子さんを対象にした学習事業みたいなことをやっていらっしゃると。同じ部の中で同じようなことを似たような日にちの中でやっていらっしゃるというところもあるので、そこは一定部内で整理をされるということはないんでしょうか。

伊東環境部環境課長

 今委員から御指摘がありましたように様々分析をして、どうしたら参加者が来ていただくかということをさらに詰めていきたいというふうに考えてございます。

武田委員

 やはり限られた職員の方と限られた予算の中で、どうやって効果を上げていくかということは常に考えていかなければいけないことだと思うので、前の年にこうやっていたから同じようにこうやってということではなくて、部内の似たような事業をどういうふうにしていくのか。それから、他部と連携できるものがないのかというのは検討していっていただきたいと思います。要望にします。

委員長

 他に質疑はありませんか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 質疑がなければ、本報告について終了いたします。

 ほかに報告はありませんか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 なければ、以上で所管事項の報告を終了いたします。

 次に、地方都市行政視察について御協議いただきたいことがありますので、委員会を暫時休憩いたします。

 

(午後6時04分)

 

委員長

 委員会を再開いたします。

 

(午後6時05分)

 

 休憩中に御協議いただきましたとおり、当委員会の今年度の地方都市行政視察は、大阪府豊中市の中小企業支援・創業支援についてと兵庫県尼崎市の環境施策についてとし、日程は10月30日(木曜日)から31日(金曜日)の2日間としたいと思いますが、御異議ありませんか。

 

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 御異議ありませんので、そのように決定します。

 以上で地方都市行政視察について終了いたします。

 審査日程のその他に入ります。

 委員会を暫時休憩いたします。

 

(午後6時05分)

 

委員長

 委員会を再開します。

 

(午後6時06分)

 

 休憩中に御確認しましたとおり、次回の委員会は第3回定例会中とし、急を要する案件が生じた場合は正副委員長から招集させていただきたいと思いますが、御異議ありませんか。

 

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 御異議ありませんので、そのように決定いたします。

 以上で本日予定した日程は終了しますが、各委員、理事者から何か発言はございますか。

 

〔「なし」と呼ぶ者あり〕

 

委員長

 なければ、以上で本日の区民委員会を散会いたします。

 

(午後06分)