令和7年11月25日中野区議会本会議(第4回定例会)
令和7年11月25日中野区議会本会議(第4回定例会)の会議録

.令和7年(2025年)11月25日、中野区議会議事堂において開会された。

.出席議員(40名)

  1番  高  橋  ちあき         2番  山  内  あきひろ

  3番  武  井  まさき         4番  日  野  たかし

  5番  木  村  広  一        6番  斉  藤  けいた

  7番  井  関  源  二        8番  黒  沢  ゆ  か

  9番  大  沢  ひろゆき       10番  武  田  やよい

 11番  広  川  まさのり       12番  いのつめ  正  太

 13番  間     ひとみ        14番  河  合  り  な

 15番  市  川  しんたろう      16番  加  藤  たくま

 17番  甲  田  ゆり子        18番  小  林  ぜんいち

 19番  白  井  ひでふみ       20番  吉  田  康一郎

 21番  立  石  り  お       22番  小宮山   たかし

 23番  内  野  大三郎        24番  い  さ  哲  郎

 25番  細  野  かよこ        26番  斉  藤  ゆ  り

 27番  杉  山     司       28番  ひやま      隆

 29番  高  橋  かずちか       30番  大  内  しんご

 31番  伊  藤  正  信       32番  平  山  英  明

 33番  南     かつひこ       34番     欠  員

 35番  石  坂  わたる        36番  むとう   有  子

 37番  羽  鳥  だいすけ       38番  浦  野  さとみ

 39番  山  本  たかし        41番  酒  井  たくや

 42番  森     たかゆき

.欠席議員(1名)

 40番  中  村  延  子

.出席説明員

 中 野 区 長  酒 井 直 人      副  区  長  青 山 敬一郎

 副  区  長  栗 田 泰 正      教  育  長  田 代 雅 規

 企 画 部 長  岩 浅 英 樹      総 務 部 長  濵 口   求

 防災危機管理担当部長 千 田 真 史    区民部長、窓口サービス担当部長 高 橋 昭 彦

 子ども教育部長、教育委員会事務局次長 石 崎 公 一    地域支えあい推進部長、地域包括ケア推進担当部長 石 井 大 輔

 健康福祉部長  杉 本 兼太郎      保 健 所 長  水 口 千 寿

 環 境 部 長  浅 川   靖      都市基盤部長  松 前 友香子

 まちづくり推進部長 角   秀 行     中野駅周辺まちづくり担当部長 高 村 和 哉

 企画部企画課長  中 谷   博      総務部総務課長  永 見 英 光

.本会の書記は下記のとおりである。

 事 務 局 長  堀 越 恵美子      事 務 局 次 長  分 藤   憲

 議事調査担当係長 鈴 木   均      書     記  田 村   優

 書     記  細 井 翔 太      書     記  森 園   悠

 書     記  北 村 勇 人      書     記  梅 田 絵里子

 書     記  川 辺 翔 斗      書     記  志 賀 優 一

 書     記  竹 中 雅 人      書     記  堀 井 翔 平

 書     記  稲 葉 悠 介      書     記  砂 橋 琉 斗

 

 議事日程(令和7年(2025年)11月25日午後1時開議)

日程第1 第102号議案 令和7年度中野区一般会計補正予算

 

午後1時00分開会

○議長(森たかゆき) ただいまから令和7年第4回中野区議会定例会を開会いたします。

 本日の会議を開きます。

 会議録署名員は、会議規則第128条の規定に基づき、議長から御指名申し上げます。15番市川しんたろう議員、26番斉藤ゆり議員にお願いいたします。

 次に、会期についてお諮りいたします。本定例会の会期は、本日から12月10日までの16日間といたしたいと思いますが、これに御異議ありませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(森たかゆき) 御異議ありませんので、さよう決定いたします。

 本日の議事日程はお手元の議事日程表のとおりでありますので、さよう御了承願います。

 この際、申し上げます。令和7年11月1日付をもちまして、お手元の文書のとおり、本会議参与に人事異動がありましたので、御報告いたします。

 

本会議参与の人事異動

 

令和7年(2025年)11月1日

発 令

氏 名

総務部防災危機管理担当部長

千田 真史

まちづくり推進部

中野駅周辺まちづくり担当部長

区民部文化・産業振興担当部長

吉沢 健一

総務部防災危機管理担当部長

まちづくり推進部

中野駅周辺まちづくり担当部長

高村 和哉

区民部文化・産業振興担当部長

 

○議長(森たかゆき) 次に、令和7年11月1日付及び11月14日付をもちまして、お手元の文書のとおり、委員会参与に人事異動がありましたので、念のため御報告いたします。

 

人 事 異 動 表

発令年月日 令和7年111

【部長級】

 

区長発令

発令権者   中野区長 酒井 直人

発令

氏 名

現職

備考

総務部防災危機管理担当部長

千田 真史

まちづくり推進部中野駅周辺まちづくり担当部長

 

区民部文化・産業振興担当部長

吉沢 健一

総務部防災危機管理担当部長

 

まちづくり推進部中野駅周辺まちづくり担当部長

高村 和哉

区民部文化・産業振興担当部長

 

 

人 事 異 動 表

 

発令年月日 令和7年1114

兼務発令

【課長級】

区長発令

発令権者  中野区長 酒井 直人

兼務を発令する職

氏 名

兼務者の現職

備考

 

まちづくり推進部中野駅新北口駅前エリア担当課長

小幡 一隆

まちづくり推進部まちづくり計画課長(統括課長)

 

 

○議長(森たかゆき) この際、お手元の一般質問一覧表のとおり、ひやま隆議員、伊藤正信議員、甲田ゆり子議員、武田やよい議員、内野大三郎議員、河合りな議員、市川しんたろう議員、白井ひでふみ議員、広川まさのり議員、大沢ひろゆき議員、杉山司議員、大内しんご議員、日野たかし議員、黒沢ゆか議員、細野かよこ議員、加藤たくま議員、山本たかし議員、山内あきひろ議員、むとう有子議員、石坂わたる議員、小宮山たかし議員、吉田康一郎議員、立石りお議員、斉藤けいた議員、井関源二議員より質問の通告がありますので、これを順次許します。

 

 中野区議会議員 ひやま   隆

 1 令和8年度中野区予算編成方針について

  (1)物価高騰対策について

  (2)新規・拡充事業について

  (3)その他

 2 中野区基本計画について

  (1)基本計画の位置づけと計画期間について

  (2)重点プロジェクトと成果指標について

  (3)その他

 3 中野区区有施設整備計画について

  (1)施設更新に係る財政フレームについて

  (2)保健所の移転整備について

  (3)その他

 4 中野駅新北口駅前エリアのまちづくりについて

  (1)再開発がもたらす便益について

  (2)再整備事業計画改定の方向性について

  (3)その他

 5 西武新宿線沿線まちづくりについて

  (1)連続立体交差事業について

  (2)新井薬師前駅・沼袋駅周辺まちづくりについて

  (3)その他

 6 その他

 

○議長(森たかゆき) 最初に、ひやま隆議員。

〔ひやま隆議員登壇〕

○28番(ひやま隆) 令和7年第4回定例会に当たりまして、立憲・国民・ネット・無所属議員団の立場から一般質問を行います。質問は通告のとおりです。

 初めに1、令和8年度中野区予算編成方針について。

 (1)物価高騰対策について伺います。総務省が今年1月に公表したデータによると、全国消費者物価指数の令和6年平均は、前年度比2.7%の上昇となりました。令和7年度についても、日銀の先月10月の展望レポートでは、上昇率を中央値プラス2.1%と予測しつつ、上振れリスクを指摘しています。こうした中、新年度予算に向けて、今年も我が会派では区内各団体の皆様との意見交換会を実施いたしましたが、多くの皆様から物価高騰への対策を求める声が寄せられました。物価高騰から区民の生活を守るため、中野区としてもさらなる対策を講じていく必要があると考えます。

 前回の令和7年度中野区予算編成方針では、「物価の高騰により生じた社会不安から区民が安心して生活出来る環境を充実させることが区の責務である」との記載がありましたが、令和8年度中野区予算編成方針では、物価高騰対策に関する具体的な記載がありません。新年度予算編成に向けた物価高騰対策の区のお考えを伺うとともに、新年度予算で検討中の区独自の物価高騰対策の主な取組について伺います。

 一方、中野区ではこれまで様々な物価高騰対策を実施してきましたが、それらの一部は経常経費化しつつあり、ただ漫然と継続すれば、区財政の圧迫要因ともなりかねません。今後も物価高騰による区民生活への影響が続くことが予想される中、限られた財源で最大の効果を発揮するためには、既存事業のより精緻な効果検証と、区民ニーズを的確に捉えたより精度の高い積算が不可欠です。令和8年度予算編成方針では、「物価上昇は財政に大きく影響を与えており、経済・物価動向に応じた機動的な政策運営が求められている」とありますが、この間の物価高騰により中野区の歳出規模はどれくらい押し上げられているのか、改めて区財政への影響を伺うとともに、今後の物価高騰対策に関して、方針で示すところの「機動的な政策運営」とは具体的にどのようなことをお考えなのか、伺います。

 次に、(2)新規・拡充事業について伺います。前年度に続き、令和8年度予算編成方針においても、「新規・拡充事業は、真に必要であり優先度の高いものとする精査を徹底し、関連する既存事業の統合再編、見直し等事業のスクラップにより経費を生み出すこと」とあります。今年度、これらのスクラップにより経費を生み出した実績について、金額も併せて伺います。

 また、令和7年度予算編成方針から、新たに「計画等に位置付けられていない新規・拡充事業を立案する場合は、既存事業の見直し等を必須とし、その経費については、既存事業の上限額を超えないように努めること」という文言が加わりました。今年度これに該当する新規・拡充事業の事業数を伺うとともに、既存事業の上限額を超えないという方針の遵守状況について伺います。

 また、今回の予算編成方針においても、新規・拡充事業については、「事業期間の時期を見定めること」が明記されております。昨年から当初予算の概要には終期を設定して計画した事業の一覧が掲載されることになりましたが、それらを拝見すると、令和7年度予算案における新規・拡充事業のうち、事業期間を設定した事業は15事業、前年度の6事業から大きく増加しております。区の取組を評価したいところですが、そもそも新規・拡充等事業が82事業ある中で、方針を遵守したのがそのうち15業事業となると、やはり予算編成方針との整合性が問われます。前回の予算編成方針では、事業期間を見定め、計画作成を「徹底する」とありましたが、今回からは「必須とする」となっており、財政担当の心意気は感じるところですが、事業期間を見定めるという方針の実効性をどのように確保していかれるのか、来年度予算編成に当たっての具体的な取組について伺います。

 また、今回からは新規・拡充事業の計画策定に際しての庁内調整の部分に新たに「財政課を含めた」との記述が明記されておりますが、これまで財政課との調整はどのようになっていたのか、今回新たにこのような記載をされた理由を伺います。

 さきに物価高騰対策についてるるお伺いしましたが、長期化する物価高騰により多くの区民が苦しむ今こそ、行政としての政策の創造力が問われるときはありません。そうした中で、事業期間も含めたより厳格な計画策定と、より精緻な効果測定に基づいた既存事業の見直しとスクラップが求められるのではないかと考えますが、この点について来年度予算編成に当たっての具体的な取組について伺います。

 伺って、この項の質問を終わります。

 次に、2、中野区基本計画について。

 (1)基本計画の位置づけと計画期間について伺います。自治体の最上位計画である基本構想は、かつて地方自治法でその策定が義務付けられておりましたが、平成23年にその規定が廃止されました。しかし、廃止後も多くの自治体で基本構想とそれに基づく基本計画、実施計画などからなる総合計画を策定し、それに基づいた行政運営が行われております。旧自治省の委託調査報告である「市町村計画策定方法研究報告」によると、総合計画は基本構想、基本計画、実施計画の3層で構成することが適当であるとされ、現在23区においても、この3層構成を採用している割合が多くなっております。一方、中野区においては現行の基本計画のうち、後半3年間は基本構想、基本計画、実施計画の実質的に3層からなる取組を進めてきたところですが、次期基本計画では基本構想、基本計画の2層構成による策定が示されております。次期基本計画の策定に当たり、総合計画の構成を2層とされた根拠を伺うとともに、それぞれのメリットとデメリットをどのように捉えているのか伺います。

 次期中野区基本計画(素案)の計画期間は、令和8年度から令和12年度までの5年間となっております。このうち前半2年間を前期、後半3年間を後期として事業の進捗管理を行うとしています。基本計画の計画期間に関する他区の状況をお調べすると、計画期間は主に10年程度が多い傾向が見られますが、区によっては5年、6年、8年といった事例も見受けられました。また、計画期間が10年といった長期計画の場合、概ねそれにひもづく形で、基本計画を具体化するための中期ないしは短期計画を策定しているケースが見受けられました。一方、中野区の基本計画(素案)を拝見すると、計画期間は5年間の中期計画でありますが、それぞれの施策の事業展開を拝見すると、後期の3年間は「推進」の2文字だけのものがほとんどで、総体として中期ビジョンとしての整合性・具体性の観点から疑問が残ります。基本計画(素案)においては、「計画策定後、区を取り巻く社会経済状況が大きく変化した場合には、必要に応じて計画の改定を行います」とありますが、特に後期3年間の施策展開については、今後その具体性をどのように示されるおつもりなのか、またその場合、改定の必要性は考えておられないのか、見解を伺います。

 また、先ほど申し述べたとおり、長期ビジョンとしての基本計画で体系を示し、2年から3年の実施計画でそれを具現化するといった手法も選択肢としては考えられる中で、5年間という中期ビジョンで基本計画を策定すると判断された根拠を伺うとともに、その意義をどのようにお考えなのか伺います。

 次に、(2)重点プロジェクトと成果指標について伺います。今回の基本計画(素案)においても、三つの重点プロジェクトが示されております。こうした政策横断的なアプローチにより、いわゆる縦割り行政の弊害を解消し、複合課題の解決に向けた取組を加速させることを期待するところです。一方、重点プロジェクト3、活力ある持続可能なまちの実現からは、「脱炭素社会の実現を見据えたまちづくり」が削除されました。この点については、これまで多くの同僚議員から指摘があったところです。重点プロジェクトではなく、区政運営の基本方針の中に位置付けを盛り込むことで、全庁的な取組として進めていくという方向は一つの考え方ではあると思いますが、重点プロジェクトに位置付けることで、重点プロジェクト推進会議などを通じての進捗管理も大切な視点なのではないかと考えます。中野駅周辺まちづくり、西武新宿線沿線まちづくりなど、今後とも大規模なまちづくりが進む中野区において、環境負荷低減は不可欠な視点です。これらの点を鑑み、区政運営の基本方針と合わせて重点プロジェクトにおいても脱炭素社会の実現を盛り込むべきであると考えますが、見解を伺います。

 次に、成果指標について伺います。次期中野区基本計画を着実に推進し、計画の実効性を確保する上で成果指標は重要な位置付けです。今回の基本計画(素案)からは、施策ごとの成果指標に加えて、重点プロジェクトにも成果指標と目標値を設定するという新たな試みが見受けられます。政策横断的な重点プロジェクトを推し進めるに当たって、その効果や成果を客観的に捉えながら進めていくということは大変重要であり、今回の区の姿勢を評価するところです。しかし、その指標の在り方と中身については、さらなる検討が必要なのではないかと考えます。

 例えば、地域包括ケア体制の実現の指標として1人あたり後期高齢者医療費を設定しておられますが、そもそも地域包括ケアの本質は、高齢者が住み慣れた地域で尊厳ある生活を継続できるよう、医療、介護、予防、住まい、生活支援を一体的に提供することにあります。医療費削減を主眼とすれば、必要なケアが抑制され、むしろ高齢者のQOLが損なわれるおそれもあります。酒井区政の重要施策の一つでもある地域包括ケアを進める上での成果指標を、なぜこのような指標にしたのか疑問が残ります。もちろんこの指標だけではなく、それぞれの施策ごとに設定されている指標と合わせて総合的に成果を捉えていくのだろうと推察いたしますが、であるとしても、プロジェクト全体の成果をより的確に捉えることができる指標の設定が必要です。三つの重点プロジェクトのうち、残りの二つの指標についても重点プロジェクト全体の成果を的確に捕捉できているとは言いがたく、さらなる検討が必要なのではないかと考えますが、見解を伺います。

 また、重点プロジェクトの成果指標及び目標値は、現状それぞれ一つずつ設定をされておりますが、一つの指標で網羅的に成果を捉えるのではなく、より多角的な視点で成果指標及び目標値を設定する必要があるのではないかと考えますが、区の見解を伺います。

 伺って、この項の質問を終わります。

 次に、3、中野区区有施設整備計画について。

 (1)施設更新に係る財政フレームについて伺います。さきの第3回定例会において御報告がありました中野区区有施設整備計画(素案)では、施設更新経費及び延べ床面積の考え方がお示しをされました。今後、中野区では多額の財政負担を要する区有施設の更新が見込まれており、着実に施設の更新・保全を進めていく上で、これに必要となる更新経費を精緻に試算するとともに、長期的な視点を持ちながら計画的に財源を確保していくことは極めて重要であります。こうした中、区の新たな方針では、各施設整備基金に対し減価償却費相当の25%を積み立て、さらに物価高騰分を加味するとしておりますが、現状、積立目標額には達しておりません。加えて、仮に積立てが積立目標額に達したとしても、物価高騰の長期化により更新経費についても今後さらなる上昇が懸念される中では、現状、区の各施設整備基金の積立てが物価高騰等によるコスト上昇に十分耐えるものとはならないことが想定されます。これらの点を鑑み、計画策定後においても引き続き実際の整備費用と積算費用との差額を検証し、仮に差異が生じる際は積立比率を増加するなど、さらなる方策を速やかに検討するべきであると考えますが、見解を伺います。

 区有施設整備計画(素案)では、平和の森小学校跡地に多世代交流や地域コミュニティの醸成に資する複合交流拠点として、中高生年代向け拠点施設、男女共同参画センター、児童発達支援センター、地域交流スペース等の機能を整備するとともに、野方保育園を移転整備するといった新たな取組も記載されております。平和の森小学校については、これまで新校の整備財源等に充当するため売却するとしてきましたが、売却を取りやめても整備財源を確保できる見込みが立ったため、方針を変更したとのことです。多様な区民ニーズに対応するために政策判断として売却方針を変更した点については、一定理解いたしますが、財源を確保できる見込みが立ったため方針を変更したという点については、疑問が残ります。今後の施設整備において財政負担の最も大きなウエートを占めるのは学校施設になろうかと思いますが、区の従来の考え方では1校当たりの更新経費は50億円としてきましたが、区有施設整備計画(素案)では78億円に膨らんでおります。先ほど来るる申し上げておりますとおり、現状の区の義務教育施設整備基金の積立ての考え方では、今後の全体の学校施設更新に十分対応できるものとはなっておりません。個別個別の短期的な視点で学校施設の整備財源を捉えるのではなく、全体の長期的な視野で整備財源を捉え、その上で必要な財源を着実に確保していくことが重要であると考えますが、区の認識を伺います。

 また、平和の森小学校跡地における財源を確保できる見込みが立ったため方針を変更したという点について、全体の学校整備財源が不足している中、どのような判断基準に基づき見込みが立ったと判断したのか、その根拠について伺います。

 次に、(2)保健所の移転整備について伺います。次期中野区区有施設整備計画では、保健所を現在の教育センター分室に移転整備するとあります。一方で、保健所に係るこれまでの検討経緯としては、平成27年の新しい区役所整備基本構想、その後の平成28年の新しい区役所整備基本計画において、新区役所に併設する方向で検討を進めてきました。これまでの新区役所に併設の考え方から教育センター分室への移転整備に至った経緯とその理由について伺います。

 平成27年の新しい区役所整備基本構想では、「中野区保健所については、区民の利便性の向上や危機管理の強化を図るため、新しい区役所に併設する方向で検討します」とあります。新型コロナウイルス感染症という未曽有の経験を経た今、それらの教訓を生かしながら、中野区としても健康危機管理の強化を図ることは極めて重要です。コロナ禍における大きな課題の一つとしては、全庁横断的な体制の構築、とりわけ危機管理部局と保健衛生部局との緊密な連携が挙げられます。庁舎と保健所が併設であれば、物理的な距離も近く、連携強化が図りやすいというメリットがあり、実際にそうした理由で併設している自治体も多々あります。今回の保健所の移転整備において、健康危機における庁内での情報共有や連携体制の構築はどのように強化されるのか、伺います。

 令和5年7月に開催された危機管理対策等調査特別委員会では、中野区としてのコロナ対策の総括となる「新型コロナウイルス感染症対策の検証及び今後の課題について」の御報告がありました。御報告では、健康危機に備えた今後の課題として、新興感染症の発生に備えて緊急時に利用できるスペースの確保が挙げられております。コロナ禍においては、保健師、看護師といった派遣職員、PCR検査センター業務に関わる職員、感染状況に応じた全庁応援職員といった臨時職員の執務スペースの確保やワクチン接種コールセンターなどのスペースの確保が大きな課題となりました。今後の移転整備に当たっては、それらの課題をどのようにクリアしていくのか、現時点での区のお考えを伺います。

 伺って、この項の質問を終わります。

 次に、4、中野駅新北口駅前エリアのまちづくりについて。

 (1)再開発がもたらす便益について伺います。中野駅新北口駅前エリア再整備事業計画の見直しに伴い、これまで中野区では幅広く区民等から意見を収集することを目的として、意見交換会及び説明会を実施してきました。新たな中野の顔となる100年に一度のまちづくりとも言われる大きな事業だけに、区民の注目も高く、私自身も地域において様々な御質問や御意見を頂戴いたします。そうした中で私が問題意識として強く感じるのは、再開発の目的やメリットといったまちづくりを進める上での基本的な情報が圧倒的に伝わっていないという点です。意見交換会などにおけるこれまでの区の御説明では、拠点施設整備のコンセプトを中心に、回遊性の高まりやにぎわいの創出、サンプラザのDNAの継承といった点をメリットとして挙げております。しかし、それらは総じて漠然としており、これまでの区の御説明では、再整備による具体的なベネフィットを区民の皆さんがイメージしにくいという課題があると考えます。再整備によってもたらされる便益は、新たなにぎわいや雇用の創出などによる経済効果及び中野区全体の活性化、人口の増加に伴う歳入増、権利床を活用した新たな施策展開による利便性の向上など多岐にわたり、そのインパクトは計り知れません。なぜ再開発を進めようとしているのか、区民にはどのような便益がもたらされるのか、それらのまちづくりを進める上での基本的な情報について、意見交換会や区民と区長のタウンミーティングなど様々な機会を通じて、より具体的なイメージで区民に発信する必要があるのではないかと考えますが、見解を伺います。また、区が考える具体的な便益とはどのようなものを想定しておられるのか、併せて伺います。

 次に、(2)再整備事業計画改定の方向性について伺います。現在、中野区では新たな再整備事業計画の策定に当たり、意見交換会やサウンディング型市場調査といった様々な取組を進めているところです。そうした中、この間、一貫して中野区は「再整備事業計画の一部見直し」という表現を用いております。何をもって「一部」とするかについては議論のあるところですが、事ここに至った以上は必要な見直しを行うのは当然のことであり、その際になぜあえて「一部」という限定的な表現を用いるのか疑問です。最初から計画の見直しは最小限にとどめたいとも取れるような消極的な姿勢ではなく、今回の教訓をしっかりと踏まえた上で、区民との対話、議会との対話、そして今回のサウンディング型市場調査などを通じて、弾力的な姿勢で見直しを進めるべきであると考えますが、見解を伺います。併せて、現在の再整備事業計画の中身については、継承すべき点と見直すべき点の取捨選別が重要であると考えます。何を継承し、何を変えるのか、現時点での区のお考えを伺います。

 さきに今回の教訓をしっかりと踏まえた上でと申し述べましたが、本事業のこれまでの一連の経緯を振り返った際、改めて公的主体の役割と民間主体の役割を体系的に整理する必要があるのではないかと考えます。これまでの計画で拠点施設に設置予定であった展望施設、バンケット、コンベンションセンター、これらについては当初提案では当時の施行予定者側で設置するものでありましたが、結果的にそれらを区が設置するに至りました。とりわけ展望施設については、事業の採算性、持続可能性の観点から、区がこれを引き受けることが果たして妥当なのか、我が会派としては繰り返し疑問を呈してきたところです。当時の中野駅周辺整備・西武新宿線沿線まちづくり調査特別委員会において、私からも、当初の提案内容に盛り込まれているにもかかわらず、事業者側が設置しないことになった理由をただしたところ、区からは事業者からは事業性が確保できないというふうに聞いているとの答弁がありました。事業性を理由に施行予定者が手放した事業を区が引き受ける一方で、公共貢献を条件に拠点施設の容積率をそれまでの900%から1,000%に緩和するということもありました。こうした区と当時の施行予定者との関係性について、私から片務的な印象が拭えないということも当時の本会議の場で申し上げましたが、この点は本事業を進めていく上での大きな教訓であると考えます。行政がやるべきことと民間がやるべきこと、この点については、これまでの経緯をしっかりと検証し、新たな再整備事業計画を策定するに当たっては、さきに述べた継承すべき点と見直すべき点を踏まえ、整備や運営について行政と民間の役割を明確にするべきであると考えますが、見解を伺います。

 伺って、この項の質問を終わります。

 次に、5、西武新宿線沿線まちづくりについて。

 (1)連続立体交差事業について伺います。東京都が先月10月28日に開催した第3回事業評価委員会において西武新宿線(中井駅~野方駅間)の連続立体交差事業については、事業完了が現行スケジュールからさらに7年延伸され、2034年3月末となることが明らかになりました。そもそも事業スタート時点では事業完了は2021年3月末となっておりましたが、用地取得の遅れなどの理由から、2020年に事業期間は6年延伸され、2027年3月末となった経緯があります。これまで様々な場面でスケジュールは間に合うのかとの質疑をさせていただきましたが、そのたびに2027年3月末の事業完了に向けて取り組んでいるとの答弁のみで、シールドマシンによる掘進工事にはいつ入るのかといった肝心な進捗状況についての御報告はこの間一切ありませんでした。開かずの踏切の解消は地域にとって長年の悲願であることは今さら言うまでもなく、今回の事業期間の再々延伸は極めて遺憾であり、到底容認できるものではありません。改めて中井駅~野方駅間の連続立体交差事業の事業スケジュールについて伺うとともに、今回事業が再び延伸となった理由について伺います。

 連続立体交差事業は、地上の路線を地下に切り替え、その後残った地上の路線などを含む既存施設の撤去までを終えて事業完了となります。つまり、事業は完了していなくとも、その前段階で路線の地下化は完了しているということになります。そもそもこの事業の主眼にあるのは、当然開かずの踏切の除去にあり、区民の皆様の一番の関心事もいつ踏切がなくなるのかという一点に尽きます。今回の事業スケジュールの変更に際して、地下化完了時期の見通しについて伺うとともに、仮に明らかでないのであれば、その時期について速やかに情報提供するよう東京都に対して強く求めていくべきであると考えますが、見解を伺います。

 今回事業費についても約400億円ほど膨れ上がる見込みであると漏れ聞いております。事業費については、2023年6月の事業再評価で約1,219億円に膨れ上がり、これに伴い中野区の負担額も約50億円増の約123億円となった経緯があります。しかも、6月の時点で明らかになっていたにもかかわらず、当時私が所属をしておりました建設委員会に報告があったのは、12月1日でした。肝心な進捗状況について何ら詳細な説明もないまま、中野区が負担する約50億円もの膨大な金額だけが示される、この間のこうした東京都の姿勢はあまりにも誠意に欠けると言わざるを得ません。改めて中井駅~野方駅間の連続立体交差事業の事業費の金額とその増加要因について伺うとともに、今回の事業費の増加に伴い中野区の負担額は一体どの程度増加する見込みなのか、併せて伺います。

 さきに申し上げましたとおり、2023年12月に中野区の負担額が約50億円増加するとの御報告がありましたが、この間この金額は中野区の基金・起債計画及び財政フレームをはじめとしたしかるべき計画に位置付けられておりません。今年の予算特別委員会においてその理由をただしたところ、区からは「将来の負担金額が明らかになっていないため、財政フレーム等には反映していない」との御答弁でした。約50億円もの金額を財政フレーム等に位置付けてこなかった点は大いに問題ですが、財源的な裏付けもなしに、2027年3月末の事業完了と繰り返し答弁してきた区の姿勢も問われます。いかなる事業であっても財源の裏付けを持って進めることが計画行政の基本であり、それがないということは、果たして本当に事業期間内に事業を完了させようとする意志があったのか、区の本気度に疑念が残ります。本事業に係る費用の速やかな精査を進めるとともに、財政フレームをはじめとしたしかるべき予算の資料に計上するべきであると考えますが、見解を伺います。

 最後に、(2)新井薬師前駅・沼袋駅周辺まちづくりについて。

 まずは、新井薬師前駅周辺まちづくりから伺ってまいります。現在、区画街路第3号線交通広場整備のスケジュールについては、2030年3月末事業完了となっておりますが、今回の連続立体交差事業の延伸に伴い交通広場の整備スケジュールはどのような見込みになるのか伺うとともに、区民への速やかな公表を求めたいと思いますが、見解を伺います。また、このほか連続立体交差事業に連動する事業としては、補助第220号線の1期区間の整備、新井薬師前駅地区で検討している再開発事業なども関連いたします。これらについても事業スケジュールの速やかな見直しと公表を求めたいと思いますが、見解を伺います。

 新井薬師前駅周辺では、特に南口周辺では、用地取得の進展や空き店舗の増加により、商店街のにぎわいが失われ、駅前の薬師駅前協同ビルも今年度中に解体が完了する見込みです。協同ビルが解体されると駅前がさらに寂しくなりますが、これに加えて、今回の事業期間の延伸によって駅前の寂しい状態が、さらにさらに続くことになります。この間、地元の皆様からは交通広場を含む区画街路第3号線については、町会や商店街といった地域団体へ貸し出すなど、地域のにぎわい創出に向けた活用を要望する声が寄せられてきました。南口周辺の区画街路第3号線交通広場予定地については、工事が始まるまでの間、地域のにぎわいに資する新たな土地活用の考え方を検討する必要があると考えますが、見解を伺います。

 次に、沼袋駅周辺まちづくりについて伺います。現在、沼袋駅周辺では連続立体交差事業と併せて区画街路第4号線のまちづくり事業が進められております。現状のスケジュールでは区画街路第4号線の事業期間は2017年8月から2026年3月末までとなっております。しかし、区画街路第4号線の交通広場部分については、連続立体交差事業において地下化が行われた後、整備することとなっており、今回の事業期間の延伸に伴い区画街路第4号線についても現在の事業スケジュールでの完了が見込めないことが明らかとなりました。この間、地権者をはじめとする地元の皆様からは生活再建支援とともに明確な整備スケジュールの提示が求められ続けてきました。今回の連続立体交差事業の事業期間の延伸に伴い、区画街路第4号線の事業スケジュールはどのような見込みとなるのか、速やかな見直しと公表を求めたいと思いますが、見解を伺います。

 伺って、私の全ての質問を終わります。

〔区長酒井直人登壇〕

○区長(酒井直人) ひやま議員の御質問にお答えいたします。

 初めに、令和8年度中野区予算編成方針についてで、物価高騰対策についてです。令和8年度の予算編成方針においては、「最近の物価高騰の状況を十分に踏まえる」と明記したところでありまして、必要な対応を行っていく考えであります。最新の見積りを徴収し事業費に反映しており、具体的な内容については今定例会中の常任委員会において報告予定の「令和8年度予算で検討中の主な取り組み(案)について」でも明らかにしていきたいと考えております。

 続きまして、物価高騰の影響及び機動的な政策運営についてです。物価高騰の区財政への影響を明確に算出することは難しいですが、令和7年度予算においては、物価高騰の影響が大きい物件費のうち、1,000万円以上の事業費においておよそ7億円増と積算したところであります。物価高騰対策については、国や都の動向も注視しながら、補正予算の編成など機動的な政策運営を行い、スピード感のある区政運営を展開してまいります。

 続きまして、令和7年度予算における見直し事業についてです。令和7年度予算編成における主な取り組み上の見直し事業数は15事業でありまして、その削減効果は一般財源ベースで約2,345万円であります。

 続きまして、令和7年度予算編成における計画外事業についてです。令和7年度予算における計画等に位置付けられていない新規・拡充等事業の数は12でございまして、既存事業の上限を超えない事業は6事業となっております。

 次に、予算編成における事業期間設定についてです。令和8年度予算編成においては事業計画策定の際、事業期間を定めて効果を検証することを前提としておりまして、事業期間を定めない場合はその理由を明示することとしたところであります。エビデンスを基に効果検証を行い、事業の有効性や実効性を踏まえて、改めて事業計画を立てるよう徹底してまいります。

 次に、計画策定に当たっての財政課との調整についてです。計画策定に際しては、財政の裏付けが担保されることが重要であります。事案決定規程上も、新たに財源を要する事案の決定に当たっては、財政課長の審査が必要とされておりまして、これを徹底するために記載したものであります。

 次に、厳格な計画策定と効果測定に基づいた見直しについてです。事業計画を立てる際は予算をかけるだけの効果が得られるかどうかなど、統計や業務データ等の収集・分析から客観的な論拠を見出し、エビデンス・ベースでの計画作成を必須としております。見直し・改善すべき課題及び必要性、実施により見込まれる効果について数値を用いて記述するなど、より精緻な効果測定を行い、予算編成に取り組んでまいります。

 次に、基本構想・基本計画を2層とした根拠等についてでございます。次期基本計画は基本構想で描く10年後のまちの姿を目指す後半5年間の計画としたため、現在と同じ2層構成としたものであります。2層構成とするメリットは、現在の構成を踏襲することによって、基本構想の実現に向け現在の基本計画から発展している状態が分かりやすいという点があります。デメリットとしては、計画期間終盤の具体的な取組を記載しづらいということであります。

 次に、後期3年間の施策展開の示し方と計画改定についてです。後期の3年間を含め計画期間中の施策展開は、基本計画に基づき取組を進めていくとともに、各年度の予算等の中で具体化していくものと考えております。現時点で計画期間内の改定は想定しておりませんが、区を取り巻く社会経済状況が大きく変化した場合には、必要に応じて計画の改定を行う考えでございます。

 次に、計画期間を5年間とする理由と意義についてです。現行の基本計画の策定方針において、社会経済状況の変化が激しい中で、計画の実現性を高めることを目的に、従来10年間としていた計画期間を5年間とする見直しを行ったところであります。現在検討中の基本計画においても、この考え方を継続することとし、基本構想の実現に向けた10年間のうち、後半の5年間を計画期間として設定したものであります。

 次に、重点プロジェクトへの環境視点の盛り込みについてです。基本計画(素案)に対して、重点プロジェクト3に「環境」や「脱炭素社会の実現」に関する内容を盛り込むべきとの御意見を数多く頂いたところであります。基本計画(案)を作成する中で対応を検討してまいります。

 次に、重点プロジェクトの成果指標についてです。重点プロジェクトの成果については、複数の政策・施策の複合的な成果を捕捉できる重点プロジェクトの成果指標とプロジェクトごとの関連する施策の成果指標の達成状況を併せて総合的に検証を行うことによって、プロジェクト全体の成果を捕捉できると考えております。

 続きまして、中野駅新北口駅前エリアのまちづくりについてで、再開発がもたらす便益についてです。中野駅新北口駅前エリアの再整備について、駅周辺の東西南北を一体としたまちづくりの一環として行うことや、再整備によって実現可能なことを様々な機会を通じて分かりやすく発信していくことが必要であると認識をしております。再整備によって区民や来街者の増加による周辺商店街を含めた地域の消費喚起や経済効果の拡大、企業誘致と雇用の創出、税収増による区民サービス向上に資する政策への展開、快適な緑空間の創出や緑化の促進、環境負荷の低減やウォーカブルなまちなどの実現が期待をできます。さらに、これまで中野サンプラザが有してきた機能の担保や乗り換え利便性の向上、バリアフリーの実現、歩行者デッキによる回遊性の向上、避難経路や滞在スペースの確保などによる防災性や安全性の向上など、都市機能を強化し、区民等が享受できるものになると考えております。

 次に、再整備事業計画見直しの姿勢・考え方です。再整備事業計画の見直しに当たっては、区民及び関係団体からの意見を集約するとともに、サウンディング型市場調査の結果を合わせ見ながら、見直しの考え方や方向性などを明らかにしてまいります。再整備事業計画の性格や地区計画、基本コンセプトは踏まえる一方、コンセプトを深化するとともに、多目的ホールの整備・誘導方針、公共公益性につながる空間構成、持続可能性を高める用途構成や機能など、拠点施設整備・誘導の方針や事業手法、区有地等資産活用の考え方、想定スケジュールなど、事業化に向けた方針を見直す考えでございます。

 次に、再整備に当たっての区と民間の役割分担についてです。今後見直しする再整備事業計画は、拠点施設整備に当たり、区として求める都市機能や事業化に向けた基本方針を示すとともに、民間活力を活用した整備を誘導する上での指針とするものであります。再整備事業計画の見直しに当たっては、導入すべき機能や施設に応じた整備・運営・管理等について、区と民間の役割分担を併せて検討し、明らかにしてまいります。

〔企画部長岩浅英樹登壇〕

○企画部長(岩浅英樹) 中野区区有施設整備計画について、初めに区有施設整備計画策定後の検証についてお答えをいたします。近年、顕著である物価高騰や今後の施設整備スケジュール、整備経費を勘案し、財政運営の考え方における基金活用の考え方の見直しをし、区有施設整備計画と整合を図ったものでございます。実際の整備費用と積算費用との差額を比較するなどの検証については、予算編成を通じて引き続き行っていく考えでございまして、持続可能な財政運営に努めてまいります。

 次に、学校施設の整備財源の考え方でございます。学校施設など一時的に多額の費用を必要とする施設建設等の整備財源につきましては、長期的な視野で考慮することが重要であると考えております。区有施設整備計画におきましては、財源対策分として基金繰入や起債活用といった長期的な財政フレームを示しており、計画的に財源を確保していく考えでございます。

 次に、平和の森小学校方針変更の判断についてでございます。平和の森小学校用地の売却益につきましては、新たな平和の森小学校の用地取得に係る教育債の償還財源とする計画でございましたが、基金や起債の活用も含めスケジュールどおり整備を進めても、安定した財政運営が可能と判断したものでございます。基金につきましては、物価上昇分や取壊費用等の調整額を加味した積立を行うことに加え、今後財政状況によりさらに積立を行うなど、目標額の達成に努める考えでございます。

 続いて、西武新宿線沿線まちづくりについての御質問のうち、連立事業費の予算計上等についてでございます。連続立体交差事業につきましては、東京都の通知に基づきまして事業費を計上しており、将来の負担金額と時期が確定次第、財政フレーム等予算資料に計上する考えでございます。

〔保健所長水口千寿登壇〕

○保健所長(水口千寿) 私からは、中野区区有施設整備計画についてで、まず保健所移転整備の経緯についてお答えいたします。新区役所整備に当たり、当初は区民の利便性の向上や危機管理の強化を図るため、保健所は新しい区役所に併設する方向で検討しておりました。具体的に基本設計の検討を進めたところ、独立した区画や専用の出入口が必要であり、低層部への配置が面積的に難しいことから、個別に移転整備を行うことといたしました。

 次に、健康危機における庁内との情報共有や連携体制についてですが、令和7年3月に中野区健康危機対処計画を策定し、健康危機の際には保健所は福祉推進課を通じ、庁内の関係部署と連携を行うこととしています。また、新区役所は庁内のネットワーク環境が整備されており、リアルタイムにウェブ会議等を行えることから、関係部署との情報共有や連携は円滑に行えるものと考えています。

 次に、健康危機管理時に必要なスペースの確保についてですが、新型コロナウイルス感染症の経験を踏まえ、中野区健康危機管理対処計画の策定や新型インフルエンザ行動計画を改定しており、それらの計画に基づき、感染症を含めた健康危機が発生した際に対応できる施設整備に向けた検討を行っているところです。

 また、教育センター分室跡地に加えて、野方保育園の移設が予定されていることから、その跡地の活用も含め、複合的な健康危機が起きた際にも、十分な対応を行うために必要なスペースが確保できるよう、保健所整備の検討を進めてまいります。

〔まちづくり推進部長角秀行登壇〕

○まちづくり推進部長(角秀行) 私からは、西武新宿線沿線まちづくりについてで、初めに連続立体交差事業についてお答えいたします。

 連立事業の事業期間延伸と理由についてでございます。現在の事業期間は令和9年3月31日までとなっておりますが、事業主体である東京都からは令和15年度末まで事業期間を延伸する見込みであり、今後事業認可の変更に向けて国土交通省と協議を行う予定と聞いております。事業が延伸となった主な要因につきましては、事業主体である東京都からは用地取得に時間を要したこと及びシールド工事における作業時間などを見直ししたためと聞いてございます。

 次に、連立事業の地下化時期についてでございます。事業主体である東京都からは、地下化完了の時期については、令和15年度の予定と聞いております。

 続きまして、連立事業の事業費増加の要因及び区負担額についてでございます。事業主体である東京都からは事業費は、現在の約1,219億円から約1,635億円に増加する見込みであり、今後事業認可の変更に向けて国土交通省と協議を行う予定と聞いております。事業費の増額要因につきましては、物価上昇に伴う労務単価や資材単価の見直し、また工期延伸に伴う施工計画の変更等によるものと聞いてございます。中野区の負担額の増額分は、現在精査中であるため確定はしておりませんが、おおむね20億円と聞いてございます。

次に、新井薬師前駅・沼袋駅周辺まちづくりについてお答えいたします。関連事業の今後のスケジュールについてでございます。区画街路第3号線及び補助220号線Ⅰ期区間の整備スケジュールは、連続立体交差事業に合わせて必要な期間を延伸する見込みでございます。詳細につきましては、連続立体交差事業の事業期間延伸が正式に確定した後、事業認可延伸の手続を行い、速やかに公表いたします。新井薬師前駅地区の再開発事業につきましては、今回の連続立体交差事業の事業期間延伸を踏まえた事業スケジュールの構築に向け、再開発協議会と連携しながら進めていきたいと考えております。

 次に、交通広場予定地のにぎわいについてでございます。事業用地のうち協同ビル跡地については、解体工事完了後、速やかに連続立体交差事業の工事ヤードとして貸与する予定でございます。一方、その他の事業用地につきましては、関係部署と連携し、地域のにぎわい創出に資する活用方法を検討しております。事業用地活用の方向性が定まり次第、速やかに議会に報告するとともに、地域への周知を図る予定でございます。

 次に、区画街路第4号線の事業スケジュールについてでございます。区画街路第4号線につきましては、現在東京都と協議を進めておりますが、来年1月に事業認可延伸の申請手続を行う予定でございます。事業スケジュール等の詳細につきましては、本定例会の建設委員会において報告する予定でございます。――議長、すみません。

○議長(森たかゆき) まちづくり推進部長。

〔まちづくり推進部長角秀行登壇〕

○まちづくり推進部長(角秀行) すみません。先ほどの連立事業の地下化事業の答弁について訂正させていただきます。事業主体である東京都からは地下化完了の時期につきましては、令和14年度の予定と聞いてございます。訂正させていただきます。

○議長(森たかゆき) 以上でひやま隆議員の質問は終わります。

 

 中野区議会議員 伊 藤 正 信

 1 令和8年度中野区予算編成方針について

 2 中野区DX推進計画について

 3 中野区基本計画について

 4 災害対策について

 5 その他

 

○議長(森たかゆき) 次に、伊藤正信議員。

〔伊藤正信議員登壇〕

○31番(伊藤正信) 令和7年第4回定例会に当たり、自由民主党議員団の立場で質問を行います。

 先週11月18日の夕方に、大分市佐賀関で170棟以上が延焼した大規模火災が発生いたしました。亡くなられた方に御冥福をお祈りするとともに、被災された方々にはお見舞い申し上げたいと思います。

 1、令和8年度中野区予算編成方針について伺います。

 国における令和8年度予算案の見通しについては、過去最大の122兆4,454億円となりました。社会保障費については高齢化に伴う自然増が見込まれており、賃上げや物価上昇を踏まえた対応も検討されているのに加え、子育て支援や教育無償化に向けた取組が具体的に検討されています。

 区においても令和8年度予算編成方針の中で、「「つながる はじまる なかの」の理念を実現するため、新たに策定する基本計画をもとに、区政運営を着実に推進していくことが求められる。中野区に住む全ての人や、このまちで働き、学び、活動する人々にとって、平和で、より豊かな暮らしを実現するため、職員一人一人が区民ニーズを的確に捉え、社会情勢の変化に対応し、区民生活に基軸をおいたサービスを展開させていかなければならない」と掲げております。さらに、「令和8年度予算は、「子育て環境の充実、健幸でにぎわう、人と人がつながるまち、住み続けたくなる中野」の予算とするため、計画に基づく政策及び施設整備、社会情勢の変化を踏まえた区民生活に寄り添う取組について、限られた財源を優先的に配分するものとする」と財源の優先的な配分について示されているところであります。区民ニーズを的確に捉え、社会情勢の変化に対応し、区民生活に基軸を置いたサービスを展開させていくために、区はどのような取組を行っていくのか伺います。また、計画に基づく政策及び施設整備、社会情勢の変化を踏まえた区民生活に寄り添う取組について限られた財源を優先的に配分するものとするためには、区はどのような予算編成を行っていくのか、お伺いいたします。

 次に、予算要求の方法について。各部局においては、財政規律を遵守するため、割り当てられた一般財源要求限度額の範囲内に収めるため、全ての事業を評価した上で、優先順位付けを行い、予算要求がなされているとのことです。一方で、経常経費は増大しており、その範囲内に収めることは非常に困難と見受けられるところですが、各部局の真摯な対応が求められると考えます。令和7年度予算編成において、最終的に一般財源要求限度額の範囲内に収まった部局は幾つあったのかお伺いをいたします。また、今年度から「新たな職員配置・施設改修など、事業が他部局等に関係する場合、部局間で十分な協議・調整を行った上で、予算要求を行うこと」という記載が追加されていますが、記載を追加した目的や予算編成を行う上での課題について、区のお考えをお伺いいたします。

 最後に、財政運営について伺います。区では「持続可能な区政運営の実現に寄与する政策を効果的に実現するためには、適切な効果測定と継続的な評価改善を行い、変化する状況に適応することが求められている」としており、経常経費化した事業はもとより、これまでの計画に沿って進めてきた投資的事業などであっても十分な検証を実施した上で、区民と対話などを丁寧に行い、見直しを図っていくこととしています。しかし、例年見直し事業の数よりも新規・拡充等事業の数が多い状況であり、スクラップ・アンド・ビルドが機能していない状況にあることが指摘されています。来年の予算に向け、どのように取り組むのかお伺いいたします。

 次に、2、中野区DX推進計画について伺います。

 冒頭に記載された計画の目的に記載されているように、デジタル技術の活用を前提とすることで、これまでの社会の仕組みをよりよく変革していくことは現代において重要な取組と考えます。そこで何点か区長にお考えをお伺いいたします。

 まず、計画期間について伺います。計画については、中野区基本計画の計画期間と合わせ、2026年度から2030年度の5年間としています。デジタル技術の進歩は5年の間にものすごい速さで加速することが予測され、5年後にはあっという間に計画が形骸化してしまうのではないかと危惧されます。なぜ5年間という期間で進捗管理を行うこととしたのか、伺います。

 次に、施策1のデジタル地域通貨ナカペイを活用したまちの活性化や区民の健康増進について伺います。この成果指標について、2030年度末時点でアプリダウンロード数15万件、流通総額20億円、商店街イベントでナカペイを活用したイベント数15件と設定されていますが、この設定の基準が不明確で、何のための成果指標か分からない状況です。アプリをダウンロードすることで区民サービスがどのように改善され、豊かになるのか、その目的・現状・課題の深掘りが必要だと思います。成果指標が到達されることで、どう現状・課題が解決され、目的が達成されるのか、区の考えをお伺いいたします。

 次に、なかのデジタルプラットフォームについて伺います。先日、総務委員会で報告があり、区は区民サービスの質的向上に向けたデジタルサービス体制を整えることとし、本サービスの運営基盤として段階ごとに整備し、ホームページの検索性の向上と電話問合せの応対品質の向上を図る「なかのコンタクトセンター」をステップ1として先行整備する予定であるとのことです。新区役所建設や新庁舎への移転の際に導入したMicrosoft365やフロアマネージャーの配置など多大な投資をしておりますが、その効果についてあまり具体的に示されていないと思っています。効果が不透明な中、コンタクトセンターといった新たな取組を行う意義と今後の費用対効果についてどう考えるのか、お伺いいたします。また、このコンタクトセンターについての成果指標については、電話による問合せ件数30%減、コンタクトセンターの電話対応におけるワンストップ解決率プラス30%、サービス全体に係る区民満足度80%と挙げられております。この電話対応が減ることにより、職員の働き方も大きく変わると思われますが、このことについての言及がありません。多大な投資をするからには、その成果を見せることが必要であると考えますが、電話対応が減ったことに伴う人員の削減をどう換算しているのか、そしてそれをどう働き方改革と連動させて区政運営に生かしていくのか、区の考えをお伺いいたします。

 最後に、計画の財政負担について伺います。区の基本計画には、その計画の実効性に担保する上で財政計画と併せて掲載していることが求められていますが、この計画には費用や財源についての記載が一切ありません。デジタル技術の活用を前提とすることで、これまでの社会の仕組みをより変革していくことが目的とありますが、どれだけのコストがかかるのか明示しなければ、いわば絵に描いた餅であり、実効性のない空虚な計画となっています。一方、今まで指摘したとおり、施策に対してどれだけ経費をかけるのか計画段階から確認することができなければ、計画及び施策の有効性や実効性を判断できないと考えます。計画に係る財政負担を記載すべきと考えますが、区の考えをお伺いいたします。

 次に、3、中野区基本計画について伺います。

 基本構想の実現に向け、区が取り組む基本的な方向性を示し、区政全般にわたる総合計画として定めるとともに、各個別計画の上位計画として位置付け、政策及び施策を体系的に示し、また、まち・ひと・しごと創生法に基づく市町村まち・ひと・しごと総合戦略として位置付けるものとしています。まず計画全体について伺います。現基本計画との違いについてはどこでしょうか。現行と比べ、新たな取組などは盛り込まれているのでしょうか。お伺いいたします。

 また、新たな基本計画においては、将来人口の推計について、「基本推計を基準とし、中野駅周辺のまちづくりの動向や子どもと子育て家庭の定住促進など基本計画に掲げる取組の影響を見込み、将来人口推計を行った」とあります。基本推計から将来人口推計を作成するに当たり、どのような点を具体的に見込んだのか、お伺いをいたします。

 次に、重点プロジェクトについて伺います。今回の素案を見ると、重点プロジェクトに成果指標が設定されています。例えばプロジェクト1、子育て先進区の実現では、0歳から9歳の転出超過数(5か年平均)、プロジェクト2、地域包括ケア体制の実現では、1人当たり後期高齢者医療費(23区内順位:金額の低い順)、プロジェクト3、活力ある持続可能なまちの実現では、区内鉄道各駅の乗降者数(2023年度比)となっていますが、この重点プロジェクトの成果指標を設定した理由は何なのでしょうか。その成果指標の達成を目指すことで、区にどのような変化が生じるのか、お伺いいたします。

 現基本計画において、計画策定時に比較して全ての政策の成果指標が低下しているという状況は見逃せません。区の立ち位置をしっかりと見極め、適切な指標設定を行い、進捗管理を徹底することこそ区政の発展に欠かすことができないものだと考えます。新しい基本計画をつくる上でしっかりと検証を行うべきと考えますが、政策の進捗の評価や分析はどのように行ったのかお伺いするとともに、重点プロジェクトの成果指標達成のため、どのように取り組んでいくのか、お伺いいたします。

 最後に、4、災害対策について伺います。

 訓練・事前啓発・平常時からの仕組みづくりについて伺います。この11月にかけて、北部地区では野方区民活動センター管内の区域、そして、南部地区では鍋横区民活動センター管内の区域で総合防災訓練が行われました。こうした防災訓練・フェア等の啓発イベントを実施していますが、実災害時に住民・地域・行政が使える仕組みとして機能するか、参加率・実効性・地域特性を配慮しながら調整を進めていく必要があると考えます。区として訓練の質向上・参加型・地域自治会との連携強化・訓練後の振り返り・改善をどのように進めているのか、伺います。

 次に、在宅避難・集合住宅対応・備蓄体制について伺います。避難所に避難する以外に自宅での在宅避難を選択する住民も多い中で、集合住宅における備蓄、非常用器具、通信手段、避難先転換時の支援など、区民への備えの周知・啓発をどう強化していくのか、伺います。

 次に、避難所運営・要配慮者支援・二次避難所確保について伺います。区では、避難所45か所、二次避難所の整備を行っておりますが、高齢者・障害者等避難行動要支援者の避難確保には課題を伴うと考えます。特に、夜間・休日の避難所開設・運営体制について、実働体制の整備状況はどうなっているのか、伺います。

 次に、建築物の不燃化と耐震化について伺います。区では住宅・建築物の耐震性の向上を図ることにより、震災から区民の生命と財産を守るとともに、災害に強い安全なまちを実現することを目指して不燃化と耐震化に取り組んでいます。令和6年9月、東京都建築条例に基づく新たな防火規制区域を拡大し、1年以上が経ちました。この新たな防火規制区域の拡大はどのような地域に導入し、どのような効果を期待して、この手法を採用したのか、伺います。この新たな防火規制区域の拡大は、1年だけでは、まちの不燃化に対する効果が見えにくいかもしれませんが、長い期間で考えれば大きな効果につながるものと考えます。火災危険度が高い木造住宅密集地域を多く抱える中野区において、区内全域を新たな防火規制区域にするという検討に価値があると考えますが、いかがでしょうか。伺います。

 木造住宅密集地域においては、建物の延焼、倒壊の危険性をなくすこと、そして広域避難場所等への避難路の確保が大きな課題と考えます。弥生町三丁目周辺地区の事例のように、消防車など緊急車両等の通行が可能な道路幅員確保や建物の不燃化促進の取組が必要であると考えます。防災まちづくりの観点から、これらの課題にどう対応しているのか、伺います。

 中野区耐震改修促進計画では耐震性が不十分な住宅の耐震化を進め、令和8年度末までに住宅の耐震化率100%を目指すこととしております。この目標達成に向け、今後区ではどのような取組が必要と考えているのか、伺います。緊急輸送道路沿道建築物に対して耐震化助成に取り組んでおりますが、この10年での緊急輸送道路沿道の耐震化率は何%向上したのか、伺います。そして、緊急輸送道路沿道の建築物は規模が大きいことや権利者間の調整が必要であるなど、なかなか耐震が進まないとのことであります。しかし、今大震災が起きたら、緊急輸送道路が機能しなくなる可能性も高く、沿道建築物の耐震化促進により積極的に区が関与していくべきと考えます。耐震化が進まない課題を踏まえ、新たな支援策なども検討するべきと考えますが、お伺いいたします。

 次に、ブロック塀等の倒壊防止について伺います。平成30年6月の大阪府北部を震源とする地震において、ブロック塀の倒壊により死者が発生し、その危険性が改めて問題になりました。区でも、令和元年度の調査のときには1,700件あったが、令和5年度末まで1,400件まで減少しましたが、まだ20%未満です。危険性が高い塀の所有者・管理者に対して、啓発・改善指導をさらに行うことが必要と考えますが、お伺いをいたしまして、私の全ての質問を終わります。

〔区長酒井直人登壇〕

○区長(酒井直人) 伊藤議員の御質問にお答えします。

 私から、初めに中野区DX推進計画についてで、計画期間についてお答えします。本計画は基本計画を上位計画とする個別計画でございまして、各分野の施策目的の実現をデジタル技術の活用という側面から推進する関係にあるため、中野区基本計画と同じ期間といたしました。計画期間中においては、毎年度進捗を把握し、区を取り巻く社会経済状況の変化やデジタル技術の発展等によって計画の枠組みに関わる施策の目的などに見直しが必要になった場合には、計画の改定を行うこととしております。

 次に、ナカペイの成果指標についてでございます。中野区DX推進計画(素案)では、ナカペイを活用した商店街支援、SWCの推進を目的としたコミュニティポイントの拡大、またその基盤となる利用者・加盟店増加に取り組むこととしております。成果指標とするダウンロード数、流通総額、イベント数の達成により、商店街のにぎわい・コミュニティ形成の支援、SWCの推進に寄与するものと考えております。

 次に、なかのデジタルプラットフォームについてでございます。導入の必要性については、この間、区民意識調査や先進自治体の事例などを踏まえ検証を行ってまいりました。全国的にも同様のサービス導入が進み、時代の要請となっていると考えております。今後は区民の情報取得を容易にし、自己解決率を高め、電話や来庁の負担軽減を図ることや職員の簡易・定型的な電話応対を減らし、相談対応や地域協働などへの業務シフトが可能となる体制への転換が重要と認識をしております。こうしたことから、この取組を区民サービスの根本的な基盤の一つと位置付け、サービスの質的向上と持続可能な行政運営の両立を目指すことといたしました。なお、デジタルプラットフォーム(ステップ1)の費用対効果も含めた詳細や庁舎移転に伴うDXの導入効果等については、本定例会中の総務委員会で報告を予定しております。

 次に、電話対応の減による職員の働き方についての御質問です。簡易・定型的な電話応対はオペレーターに委ね、職員でなければ対応できない個人情報を扱う相談業務や地域との連携・協働の強化などへ業務をシフトすることが可能となると考えております。この業務シフトの考え方やシフト可能な職員規模の想定などについては、本定例会中の総務委員会で報告予定であります。人員削減可能数については、先行自治体においても算出事例は確認できないことや、電話対応業務の削減が即座に人員削減に直結するものではないということで、直ちにお示しすることは困難でございます。むしろ簡易・定型的な電話応対からシフトできた時間を活用して、区民対応の質的向上や新たな行政課題への対応力強化につなげていくことが重要であると考えております。

 最後に、DX推進計画の財政負担についてです。基本計画を上位計画とする個別計画であるDX推進計画については、財政負担等を記載することは考えておりませんが、基本計画の財政フレームとの整合は重要と捉えております。DX推進計画(素案)で位置付けている取組についての一般財源ベースの歳出見込みを試算し、参考として今定例会中の総務委員会でお示ししたいと考えております。

〔企画部長岩浅英樹登壇〕

○企画部長(岩浅英樹) 私からは令和8年度中野区予算編成方針についてお答えいたします。

 初めに、区民生活に基軸を置いた取組についてでございます。持続可能な区政運営の実現のためには、変化する状況に適応しつつ、区民と対話等を丁寧に行いながら政策を実施する必要があると考えております。具体的な内容につきましては、今定例会中の常任委員会におきまして報告予定の「令和8年度予算で検討中の主な取り組み(案)について」で明らかにしてまいりたいと考えております。

 次に、予算編成における財源配分の考え方についてでございます。「つながる はじまる なかの」の理念を実現するため、今年度策定予定の基本計画や区有施設整備計画、区への要望などを基に、限られた財源を効果的に配分するよう、現在予算編成を進めているところでございます。区民が安心して生活できる環境を充実させることが区の責務と考えており、引き続き歳入の確保及び歳出の削減に努め、基金や起債を活用しながら、中長期的な財政見通しを持った財政運営を行ってまいります。

 次に、令和7年度予算要求の状況についてでございます。令和7年度予算編成で一般財源要求限度額の範囲内に収まった部局は、全13部局のうち6部局となっております。

 次に、部局間での協議・調整の課題についてでございます。多様化、複雑化する政策課題に対応するため、予算編成時において、経費の積算だけではなく、人員や施設に関する視点を持って綿密な協議・調整を行うことが求められております。また、全庁を通じた連携・協働を行うことで、多様なつながりを構築し、最少の経費で最大の効果を上げることが可能になるというふうに考えております。

 次に、スクラップ・アンド・ビルドの徹底についてでございます。予算編成方針におきましては、「経常経費は削減を原則とし、デジタルシフトによる行政サービスの質と生産性の向上を念頭に置いた内部管理事務の効率化を進め、内部管理コストの削減を図るなど、歳出抑制・節減に努めること」としております。来年度の予算編成におきましては、既存事業等の廃止、統合、縮小の検討を行うほか、各事業の優先順位を明確にするなど、手法の検討・執行体制の見直しを含めた予算要求を徹底しているところでざいます。

 続いて、中野区基本計画について。初めに、現基本計画との違いについてでございます。次期基本計画の素案では、現基本計画の取組の進捗や社会経済状況の変化を踏まえ、基本構想で描くまちの実現に向け、次の5年間でさらに取組を発展させるよう全面的に内容を更新したところでございます。大きな違いといたしましては、重点プロジェクトの成果指標を新設したことや、地域包括ケア体制の充実の中にSWCに関する取組を取り入れたことなどでございます。

 次に、将来人口推計についてです。将来人口推計の作成に当たりましては、中野駅周辺のまちづくりにより見込まれる人口の増加や、子育て家庭の定住促進による転出の抑制を見込んでいるものでございます。

 次に、重点プロジェクトの成果指標の設定理由等についてでございます。様々な施策の取組の複合的な成果を図るものとして重点プロジェクトに成果指標を設定することとしたものでございます。プロジェクト1では、子どもと子育て家庭が住み続けたくなる環境づくりの成果を捕捉する指標を、プロジェクト2では、特に健康への配慮が必要な年代の健康改善の状況を計る指標を、プロジェクト3では、にぎわいの源となる区内の人の流れの状況を計る指標を設定したところでございます。これらの成果指標の達成を目指して各施策を推進することによりまして、より効果的に基本構想が目指すまちの姿の実現につながるというふうに考えております。

 最後に、現基本計画の検証と次期基本計画における重点プロジェクトの成果指標の達成についてでございます。次期基本計画の作成に当たりましては、基本計画策定本部会議で現基本計画の進捗状況や社会情勢の変化等を検証し、課題を明らかにした上で施策の方向性や主な取組等を示したところでございます。重点プロジェクトの成果指標の目標達成に向け、各プロジェクトの目標を全庁的に共有し、各施策の取組を着実に推進できるよう、進捗管理を徹底して行っていきたいと考えております。

防災危機管理担当部長千田真史登壇〕

○防災危機管理担当部長(千田真史) 私からは災害対策に関する御質問のうち、3点についてお答えさせていただきます。

 まず、平常時からの仕組みづくりについてですが、訓練の質の向上等のため、イベント実施時に来場者からの満足度アンケートや参加機関からのヒアリングなどを行い、理解度や課題を整理して、地域特性や実災害に即した内容となるよう取り組んでおります。また、地域自治会との連携強化を図るため、年2回、防災会連絡会議を開催して、地域防災訓練における有効な訓練事例等について情報共有を行っております。

 次に、集合住宅における周知啓発についてですが、区では在宅避難の重要性を踏まえ、中高層マンション防災マニュアルを配布し、災害時に必要な備蓄に加え、発災時の対応手順について周知・啓発を進めております。また、災害時の自助・共助の体制構築や備蓄の推進を図るため、集合住宅の防災訓練実施を促進する仕組みづくりを検討してまいります。

 最後に、避難所運営体制の整備状況についてですが、区では災害時には夜間・休日であっても職員が速やかに参集し、災害対応に当たる体制を整えております。また、全避難所に班長・副班長となる職員を事前に指定し、早期の開設・運営を支援できる体制を確保しております。

〔まちづくり推進部長角秀行登壇〕

○まちづくり推進部長(角秀行) 私からは災害対策についてお答えさせていただきます。

 初めに、新たな防火規制区域の拡大についてでございます。令和6年から整備地域以外で火災危険度のランク4以上の地区とこれに連担する地区に適用したものでございます。新たな防火規制を指定することで、一定の耐火性がある建物へ更新が進み不燃領域率が高まるなど、地域の防災性を向上させる効果を図ったものでございます。

 次に、新たな防火規制区域の区内全域拡大についてでございます。新たな防火規制区域は東京都の建築安全条例の規定に基づき区域の指定を行うもので、基準となる要綱が定められております。区内において、要件を満たし規制の対象となる地区は限られており、区内全域の一律指定は難しいものでございます。火災延焼の高い地域や広域避難場所周辺の地区など、地域の実態に即した防災まちづくりの取組の一環として、必要に応じて検討してまいります。

 最後に、防災まちづくりの課題への取組についてでございます。防災まちづくりの手法として、広域避難場所へ至る避難道路の整備や新たな防火規制等による建物の不燃化や耐震化の促進、また都市計画道路の整備に合わせた延焼遮断帯の形成や防災機能を持った公園や広場等の整備を行っているところでございます。

〔都市基盤部長松前友香子登壇〕

○都市基盤部長(松前友香子) 災害対策についてお答えいたします。

 まず、耐震化目標の達成に向けた取組について。区では目標達成に向けて、助成制度のお知らせを区内全戸に配布し、情報発信や普及啓発を行うとともに、新たに非木造住宅の耐震改修等助成を実施するなど、耐震化を促進するための取組を行っております。令和8年度末には耐震改修促進計画の改訂を行う予定であり、引き続き目標達成に向けた取組について検討し、改訂計画で示してまいります。

 次に、緊急輸送道路沿道建築物の耐震化率について。当該耐震化率は2014年度末で82%、2024年度末で89.1%となっており、10年間で7.1%向上しております。

 続いて、緊急輸送道路沿道建築物の耐震化に係る支援策について。区は耐震診断や耐震補強設計を

行った緊急輸送道路沿道建築物の所有者等に対し、具体的な費用等を示しながら、耐震補強工事等の助成制度について案内を行っております。また、権利者間の調整に係る課題に対しましては、専門家が合意形成や交渉方法などについて助言し、住民説明会等にも出席し支援する東京都の「マンション耐震化サポート事業」の取組を紹介しており、引き続き、課題に応じた支援の案内を行ってまいります。

 最後に、著しく危険なブロック塀等の啓発・改善指導について。区内全域の著しく危険なブロック塀等に対し、啓発・改善指導を行ってきたところでございます。令和6年度は小学校の通学路に面している塀を中心として、現地調査と注意喚起のポスティングを実施し、今年度は個別の実情に合わせた改善指導を行っております。引き続き、通学路以外の著しく危険なブロック塀等に対しても、重ねて啓発・改善指導を行ってまいります。

○議長(森たかゆき) 以上で伊藤正信議員の質問は終わります。

 

中野区議会議員 甲 田 ゆり子

 1 地域包括ケアについて

  (1)地域包括ケアに対する区長の姿勢について

  (2)終活支援相談体制の構築について

  (3)生活困窮者へのエアコン設置助成について

  (4)介護保険外サービスについて

  (5)その他

 2 女性の健康支援について

  (1)女性の健康支援をリードする自治体について

  (2)区内事業者と連携した保健室モデル事業について

  (3)区内事業者の健康経営サポートについて

  (4)乳がん検診について

  (5)その他

 3 狭あい道路整備と電柱移設の課題について

 4 その他

 

○議長(森たかゆき) 次に、甲田ゆり子議員。

〔甲田ゆり子議員登壇〕

○17番(甲田ゆり子)令和7年第4回定例会に当たりまして、公明党議員団の立場で一般質問を行わせていただきます。質問は通告のとおりで、4のその他はありません。

 初めに1番、地域包括ケアについて伺います。

 来年度からの新たな中野区基本計画の策定が進む中、改めて伺いたいのが地域包括ケアに対する区長の姿勢です。地域包括ケアの理念が示されてから11年、国は住まい、医療、介護、生活支援が一体的に提供される体制づくりについて、進捗の見える化を強く求めています。中野区においても、認知症施策や介護予防など、包括ケアに対する取組を一定進めてきた点は評価をしています。しかし、複雑で多様な課題を抱える高齢者は依然として多く、私の下にも住まいの不安、在宅介護の限界、身寄りがなく将来に悩む声など、連日のように切実な相談が寄せられています。今、こうした現状を踏まえ、さらなる支援策の深化を図るべき重要な局面にあると感じています。区が掲げる「誰一人取り残さない」というSDGsの理念に照らすならば、困難を抱える方への支援体制やセーフティーネットの強化こそ最優先に取り組むべき課題です。

 区長は初当選以来、全世代型地域包括ケアシステムの構築を掲げてこられました。本年8月の第10回日本薬学教育学会大会で、区長は「中野区における地域包括ケアシステムの取組と健幸(ウェルネス)のまちづくりについて」と題して講演を行い、「この間、医療・介護連携や複雑化・複合化したケースの対応など、ハイリスク・アプローチを重視して地域包括ケア体制を構築してきたが、今後は健康無関心層や生活習慣病予備群などに対するポピュレーション・アプローチや環境づくりなど、健康・介護の予防に力点を置いた施策展開が求められている」と述べられました。そこで伺います。これまで区が進めてきたハイリスクアプローチを重視した地域包括ケア体制は現状で十分とのお考えなのか、御認識を伺います。併せて、中野区の地域包括ケアの現状をどのように評価し、今後どの方向へどのように発展させていくと考えているのか御見解を伺います。

 地域包括ケアの基盤づくりは道半ばです。今回策定中の基本計画でも重点プロジェクトに地域包括ケア体制の整備が入っていますが、よく見てみると、理念の部分は「SWCの理念を踏まえ、つながりをつくり、健康度と幸福度を高めるための取組を進める」となっており、タイトルと中身が相違していると感じます。取組自体にもまちづくり事業が入るなど、大半がSWCの取組となっていて、完全に理念や施策の柱が地域包括ケアからSWCに置き換えられているような印象を受けます。もちろんSWCは官民連携による予防施策として重要であり、私自身も10年前から議会でその必要性を訴えてきた経緯もあり、推進を否定するものではありません。しかし、SWCはあくまで予防の領域であり、地域包括ケアを補完する政策の一つとして位置付けるべきものと考えます。そもそも地域包括ケアとは、誰もが住み慣れた地域で、尊厳をもって最後まで暮らすということが基本原則です。その観点から見れば、本来重視すべきは区が定める地域包括ケア推進プランの八つの柱のうち、1番と2番に掲げている権利擁護支援や住まい方支援といった領域について、いまだ具体策が乏しい現状から前進させるのが次の5年間の計画であるべきです。今回の素案では、地域包括ケアの重要な要素が現行の基本計画よりも記述が抽象的で重点化されていない点に大きな違和感があります。よって、今回の基本計画素案における重点プロジェクトは、地域包括ケアの理念に沿って再整理し、とりわけ権利擁護支援と住まい方支援についてしっかりと盛り込むべきと考えますが、区長の見解を伺います。

 次に、終活支援相談体制の構築について伺います。最後までその人らしく尊厳を持って暮らし続けるためには、本人の意思を守り、必要な支援につなげる権利擁護支援の体制整備が不可欠です。近年、身寄りがない、または親族がいても高齢、疎遠などの理由で支援を得られない高齢者が増えています。持ち家があっても、生活に行き詰まり、十分な支援がないまま入院・転院を繰り返したり、孤立した末に孤独死に至るケースも後を絶ちません。これは地域における権利擁護の仕組みが十分に機能していない現状の現れとも言えます。こうした事態を防ぐには、早い段階からの終活支援が極めて重要です。しかし、行政の相談窓口は縦割りで、元気なうちに相談しても、支援につながるまでに時間がかかり、その間に認知機能が低下して意思決定ができなくなる例もあります。さらに、入院などを機に飼育していたペットの行き場がなくなるなど、新たな困難を生み出しているケースもあります。行政として権利擁護の視点に立った支援体制を強化する必要があります。加えて、身元保証がない高齢者を狙った悪質な詐欺も横行しており、財産があっても安心して暮らせない方が増えています。国も令和6年度から身寄りのない高齢者等を支援するモデル事業を開始し、今年度から本格実施する自治体や、既に終活登録制度を設け、倒れた際でも本人の意思を尊重できる仕組みを整えている自治体も出てきています。

 以上を踏まえて伺います。中野区は高齢者の終活・権利擁護支援について自治体としての役割をどのように認識しているのか、伺います。また、厚生労働省モデル事業や東京都の支援、先進自治体の取組をどのように把握しているのか、さらに、国や都の制度を活用し、専門職と連携した相談窓口を区として整備する考えはあるのか、見解を伺います。

 次に、生活困窮者へのエアコン助成について伺います。近年の猛暑は命に直結する深刻な問題であり、特にエアコン未設置者の高齢者等では熱中症の危険性が極めて高まっています。こうした状況を受け、困窮世帯を対象とした自治体独自のエアコン設置支援が広がっています。中野区でも令和8年度からエアコン助成制度の創設を検討するに当たり、今年度、生活援護課が生活保護受給者のエアコン未設置状況を調査していると伺っています。その調査により、どのような実態が把握されたのか、伺います。

 東京都のゼロエミポイント事業では、家電買換えに加え、エアコン未設置世帯への支援が今年度限定で拡充されました。北区では、この事業と連動して補正予算を編成し、高齢者向けに独自助成を実施しましたが、急ぎの制度設計となったため、助成額を一時立て替える必要があるなど、運用面の課題も生じています。また江戸川区では、生活困窮世帯に対し、エアコン購入費6万7,000円を独自助成、中央区では非課税世帯を対象に本体と設置費を含めて上限10万円、同じく葛飾区では10万6,000円、同じく練馬区では11万1,000円の補助を行っているそうです。いずれも生活保護だけでは支えきれない世帯への支援を行っています。調査を行い検討に時間をかけてきた中野区は、困窮世帯を確実に救う柔軟な支援を行うことが重要と考えます。生活保護受給者だけではない困窮世帯を対象に、エアコン設置費用を含め立て替え不要にするなど、使い勝手の良い支援制度を構築し、来夏に間に合う形で実施すべきと考えますが、見解を伺います。

 次に、介護保険外サービスの充実について。ここでは入浴事業と理美容サービスの拡充についてお尋ねいたします。年金で切り詰めた生活をする高齢者にとって、生きがいや楽しみとなるリフレッシュの機会が欠かせません。しかし、中野区の高齢者向けサービスは他区と比較して改善の余地が大きいと感じています。

 まず、入浴事業についてですが、中野区では65歳以上を対象にいきいき入浴事業を実施し、指定された月2回の実施日に登録した銭湯を100円で利用できる仕組みとなっています。しかし、区民からは実施日が限られ、登録できる銭湯が1か所だけで不便、もっと楽しみとして利用できる制度にしてほしいといった声が多数寄せられています。一方、他区の状況を見ると、練馬区では高齢者いきいき健康事業として、銭湯の補助にとどまらず、豊島園庭の湯を平日月2回無料で利用ができたり、理美容、鍼灸、マッサージなどの多様なメニューで利用補助券を交付しており、さらに新宿区のふれあいクーポン事業では、60歳以上なら月4回まで銭湯が無料、そのうち1回はスポーツ施設利用に振替ができるなど、高齢者の健康やリフレッシュ、社会参加を支えています。中野区でもいきいき入浴事業については、区内どの銭湯でも登録できるようにし、実施日を増やすなど、より柔軟に使える制度へ改善してはいかがでしょうか、伺います。

 次に、理美容のサービスについて伺います。中野区の訪問理美容サービスは、これまでに何度か拡充してきた経緯はありますが、現状、対象が要介護3から5の在宅重度の方に限られ、自己負担も1,500円かかります。要介護1、2であっても、外出が難しい方や近所の理美容店へ行くことが困難な方からは、対象外で利用できないといった声が寄せられています。他区の状況を見ると、考え方は様々で、例えば杉並区では出張料のみの補助のようですが、所得に応じた柔軟な仕組みが整えられており、対象を要介護1から5まで拡大をしています。中野区の訪問理美容サービスについても、要介護1、2まで対象を広げることを検討してはいかがでしょうか。さらに、車椅子等でも外出が可能な方には、理美容店に行って利用できる仕組みも導入することで、より公平で使いやすい制度になると考えます。また、高齢者のQOLの向上のため、要介護以外の方でも一定の年齢以上であれば、誰でも気軽に理美容サービスを利用しやすい環境整備等についてさらに取り組むべきと考えますが、見解を伺います。

 この項の最後に、その他として在宅医療と介護の連携、特に看取りまで見据えた支援体制について伺います。中野区では人口規模に比べて、訪問看護ステーションが十分とは言えません。住み慣れた地域で最後まで暮らせるためには、介護と看護を一体的に提供し、中・重度であっても在宅で暮らし続けられる看護小規模多機能型居宅介護(看多機)のようなサービスが重要ですが、中野区では体制整備が追いついておらず、地域包括ケアの目標達成に課題が残っています。今年の第1回定例会で我が会派の小林議員が看多機について質問をいたしました。その際、区は第9期介護保険事業計画で区内2か所の整備を予定し誘導に努めたものの、応募事業者がなかったこと、ニーズはあるが、参入には課題があり、事業者ヒアリングを通じて課題分析と誘導策の検討を進めるとの答弁をしていますが、その後の検討はどうなっていますでしょうか。公有地の活用や区独自の支援策を提示し、補助単価や対象経費を公表するなど、戦略的な取組で整備を着実に進めることが必要であると考えますが、区としてこうした踏み込んだ手法を検討しているのか、伺います。土地や人材の確保が難しい現状にあって、こういった事業者の誘致には、応募がなかったで終わるのではなく、例えば高齢者住宅政策と併せて誘致をし、介護事業者の利益率が上がるような政策的な取組を検討するなど、積極的に整備を進めていく姿勢が求められます。今後の計画では地域包括ケアの進捗を丁寧に確認し、目標に合った取組を確実に位置付けていく必要があると考えます。地域で安心して暮らせる体制をつくる地域包括ケア体制の強化を強く求め、この項の質問を終わります。

 次に2番、女性の健康支援について。

 初めに、女性の健康支援をリードする自治体について伺います。女性が健康になることは、社会全体の活力にも直結します。しかし、現代の女性は、仕事、子育て、介護など多くの負担の中で暮らしており、自身の健康が後回しになりがちです。女性特有の健康課題による経済損失は年間3.4兆円とも言われ、自治体として取組が急務です。国でも女性の健康支援の必要性が示され、支援策が動き始めています。しかし、働く女性の健康支援には介護予防や特定保健指導のような仕組みがなく、自治体レベルで先進的な取組をしているところもほとんどありません。一方、内閣府SIP(国家戦略的イノベーション創造プログラム)がリードをして、企業や金融機関が共催し、自治体が後援する女性健康支援のモデル事業が京都府、京都市で始まっています。そこで、中野区としても更年期支援、若年女性の痩せ・貧血対策、産前産後や働く女性の健康支援など、区内事業者とも連携したモデル事業を構築し、23区の中でも先進的に女性の健康支援をリードする自治体を目指すべきと考えますが、区の見解を伺います。まずは、区として女性の健康を支える明確なメッセージを発信するため、女性健康都市宣言を行ってはいかがでしょうか。区民・企業・医療機関とともに、総合的に支援する方向性を示すべきと考えますが、区長の見解を伺います。

 次に、区内企業と連携した保健室モデル事業について伺います。忙しい女性ほど健康に無関心になりがちな実態を踏まえ、女性のためのまちの保健室イベントを区内企業と連携をして実施することで、大きな啓発効果があると考えます。街中で骨密度やヘモグロビン値などを気軽に測定できたり、参加者には例えばナカペイのポイント付与や協力企業によるヘルスケア用品の提供など、インセンティブを設けることで参加の動機付けや継続性にもつながると考えますが、いかがでしょうか。企業側にとっても社員の健康管理、福利厚生として活用できる健康経営として評価され、将来的に地域の商店街とも連携すれば、回遊性の向上にも寄与し、スマートウェルネスシティの理念にも合致すると考えますが、見解を伺います。

 次に、企業の健康経営のサポートについて伺います。厚生労働省は「働く女性の心とからだの応援サイト」を開設し、企業に向けて女性特有の健康課題への対応を紹介しています。大手企業では取組が進みますが、中小企業では体制整備が難しい面もあります。そこで区として産業振興の一環として、女性の健康経営に取り組む企業に対し、例えば産業経済融資の利子補給、また経営力強化支援・人材確保支援等の事業のメニュー化を検討してはいかがでしょうか。見解を伺います。

 この項の最後に、乳がん検診について伺います。中野区では平成28年の国の指針改正後も、視触診のみで受診できる体制が続いてきました。この点については我が会派から再三見直しを求めてきましたが、区は選択制とし、視触診のみは推奨しないとしながらも、実質的には制度の転換が行われず、その結果、視触診のみを受け、マンモグラフィを受けなかった方が令和4年度から令和6年度でも年間600人以上の多数に上っています。視触診の委託料の予算には年間約2,200万円を投じています。自己負担も、マンモグラフィ400円に対し、視触診は600円と高いにもかかわらず、視触診のみで安心してしまう方も少なくないと考えられます。こうした状況を踏まえれば、視触診の継続は区民の利益にならず、早急に見直しを行い、効果の高いマンモグラフィ検診へ予算を転換すべきです。そして、マンモ検診車の回数増加も含め、区の見解を伺います。

 さらに、無関心になりがちな若年層や忙しい子育て世代の受診率向上には、単なる無料化よりも受診しやすい環境整備と啓発が重要と考えます。受診の後押しとなるインセンティブを導入してはいかがでしょうか。例えば、ナカペイポイントの付与、また子連れでも安心して受診できるよう、一時預かり付きの乳がん検診イベントなど、参加しやすい検診機会を設けることで受診率を大きく引き上げることが期待できると考えます。こうした取組について区の見解を伺い、この項の質問を終わります。

 3番、狭あい道路の整備と電柱移設の課題について伺います。

 初めに、狭あい道路整備の区の取組内容の現状について伺います。高齢化が進む中、自宅前まで介護車両やタクシーを呼んで病院・施設に行かなければならない方も増えており、狭あい道路の拡幅はますます切実な課題です。中野区では令和4年に「狭隘道路拡幅整備に関する陳情」が建設委員会に付託され、趣旨採択となり、さらなる積極的な取組を求められています。他区では後退用地を提供した方への補助金制度などを設け、住民が協力しやすい仕組みを整えているように見えますが、中野区では30年以上にわたり拡幅整備事業を実施してきており、住民の理解も進んでいる、また拡幅、セットバックの整備は区が行っているため、助成金や奨励金は不要としています。それでは中野区の取組はどのようになっているのか、施策の現状をお伺いします。

 2点目に整備率の目標設定について伺います。有事のためにも狭あい道路整備率を高めるべく、さらに体制を強化する必要があると考えますが、この10年間の推移を見ると、総延長に対して毎年約1%の進捗にとどまり、整備率はいまだ約35%です。このままではあと10年たっても50%にも届きません。少なくとも5年後に整備率50%を目指すというような目標設定も必要ではないでしょうか。伺います。

 3点目に、狭あい道路整備後も電柱が残る課題について伺います。中野区では、建て替え時に道路を広げるセットバックや隅切りの取組が進められていますが、実際の現場では、せっかく建物が後退しても、電柱や支障物がそのまま残っているケースが見られます。特にT字路や曲がり角などで電柱が残存している場合、緊急車両などが通行できず、安全面・生活面で支障が出ています。最近も隅切りをしたのに、電柱が残っていて道路が狭いままだという相談がありました。区に確認したところ、隅切り、セットバックの際に、東京電力へ移設依頼の文書を送付しているものの、それ以降の調整や現地対応は行っていないとのことでした。結果として、地域の方々や相談を受けた議員が汗をかき、建物所有者や東京電力などと直接やり取りをして、ようやく解決に至るという場合もあります。条例に基づいて建物を後退させても、電柱が残ってしまっては狭あい道路の解消にはなりません。セットバックして終わりではなく、実際に車が通れるようにするまでを区の責任で完結させる姿勢を示すことも大切だと考えます。狭あい道路拡幅整備事業の一環として、東京電力やNTTなどに積極的に働きかけ、電柱移設を進めている自治体もあると聞きます。セットバック・隅切り後の電柱の移設について、事業者任せではなく、区が主体的にフォローすることを検討すべきと考えますが、見解を伺います。

 最後に、事業のさらなる周知について伺います。これらの事業の取組内容や整備状況をもっと分かりやすくホームページに掲載し、また耐震建替え助成事業など関連施策と併せて区民への周知や協力をさらに促進をすべきと考えますが、いかがでしょうか。安全で通りやすい道路の実現のため、これらの取組を区が責任を持って推進することを求め、私の全ての質問を終わります。

〔区長酒井直人登壇〕

○区長(酒井直人) 甲田議員の御質問にお答えいたします。

 初めに、地域包括ケアについてで、地域包括ケア体制についての御質問です。地域包括ケア体制の構築については、団塊世代が後期高齢者となる2025年に向けて取り組んできたところでありまして、地域の見守りや医療・介護の連携など、一定の成果を上げてきたと認識をしております。今後は2040年を見据え、後期高齢者の介護ニーズに適切に対応していくとともに、フレイル予防や健康増進、さらには健康無関心層へのアプローチなど、予防に力点を置いた施策展開を図ってまいります。

 次に、地域包括ケアの理念に即した重点プロジェクトの再整理についてです。重点プロジェクト2の地域包括ケア体制の実現については、支援を必要とする人が誰一人取り残されることなく、適切な支援につながることができるような体制を構築していくことに変わりはございません。一方で、高齢化の進む中、今後は健康づくりや介護予防にも重点的に取り組む必要があるということで、地域包括ケア体制の実現の中にSWCに関する内容を盛り込むこととしたものであります。高齢者の権利擁護等に関する施策を重点プロジェクトの中に位置付けるかについては、計画案を作成する段階で検討してまいります。

 次に、終活・権利擁護支援の自治体の役割についてです。いわゆる終活支援とは自らの葬儀や相続などの準備とともに、医療や介護、成年後見などのサービスを活用し、生活の質と尊厳を保ちながら暮らすための支援と捉えております。区としては、区民の皆さんが人生の終末を迎えるに当たって尊厳を保つことができるよう、終活についての不安の解消や正しい情報を得られるような普及啓発、相談支援体制の構築を推進していく必要があると認識をしております。

 次に、情報収集と相談窓口の設置についてです。国等が実施するモデル事業や先進自治体の取組については、適宜情報収集しておりまして、事業の検証結果や施策動向を注視しながら、関係部署間で共有をしているところであります。相談窓口の設置については、社会福祉協議会と連携もしながら弁護士や司法書士の活用を含め、引き続き具体的な施策を検討してまいります。

 次に、エアコン設置状況の調査についてです。生活保護受給世帯のうち、生活保護制度で冷房器具が補助対象となった平成30年4月以前に保護開始となった世帯や設置を希望しない世帯、住宅の事情でエアコンを設置できない世帯、故障によりエアコンを使用できない世帯など、計194世帯でエアコンが未設置であったということであります。

 次に、エアコン購入費助成事業の対象世帯についてです。エアコン購入費助成事業は、生活環境の改善を図り、夏季における熱中症による健康被害の予防を図ることを目的としておりまして、収入面だけでなく資産についても調査を行い、最も経済的に厳しい環境にある生活保護受給世帯を対象として検討しています。制度の開始に当たっては、設置費用や立替えが難しい世帯への対応も検討し、来年度の早い時期に開始できるよう準備を進めます。

 次に、いきいき入浴事業についてです。公衆浴場における区民の健康増進に寄与することを目的とした施策については、各公衆浴場及び公衆浴場組合と協議しながら進めてきたところであります。いきいき入浴事業の制度についてもより利用しやすいものとなるよう、引き続き検討してまいります。

 次に、理美容サービスの対象拡大等についての御質問です。訪問理美容サービスは、介護保険制度の適正な運営と公正な負担の観点から、要介護1、2への対象拡大や外出が可能な方が理美容店で利用可能とすることは現在のところ考えておりません。

 次に、高齢者サービスとしての理美容サービスについてです。理美容店での整髪について、定期的に通うことが負担となる場合や外出が困難な方に対しては、支援が必要であると考えておりまして、現行の訪問理美容サービスである介護保険の特別給付が妥当であると考えております。一方、高齢者の生きがいやQOL、生活の質を高めるための取組については、他のサービスの利用状況や満足度などを把握し、適時適切にサービスを改善してまいります。

 次に、看護小規模多機能型居宅介護の誘導整備についてでございます。看護小規模多機能型居宅介護につきましては、参入相談のない状態が続いておりまして、それに代わる介護サービスの需給状況や事業者の意向を把握するとともに、公有地活用の可能性についても検討してまいります。

 次に、女性の健康支援についてで、地域包括ケアにおける女性の健康支援についてです。現在検討中の中野区基本計画における重点プロジェクト、地域包括ケア体制の実現では、主な取組の一つとして女性の健康づくりとプレコンセプションケアの促進を掲げておりまして、区内事業者や医療機関とも連携し、女性のライフステージに応じた総合的な健康支援を推進していきたいと考えております。

 次に、SWC施策における女性の健康支援についてです。女性の健康支援については、現在検討中のスマートウェルネスシティ中野構想においても主要なテーマとして掲げておりまして、SWC施策の方向性の一つとして重点的に取り組んでまいります。

 次に、女性のためのまちの保健室についての御質問です。現在、地域包括ケア推進パートナーシップ協定締結事業者との協働による女性向けの保健室イベントを検討しておりまして、区内企業の協力を得て、従事者の参加を呼びかけたいと考えております。参加のインセンティブについては、健康改善の行動変容に効果的な内容を検討してまいります。

 次に、まちの保健室の連携についてです。現在検討している保健室イベントは社会実験として行い、取組の効果や課題を検証し、その後の社会実装につなげていきたいと考えております。スマートウェルネスシティの実現に寄与するよう、企業における健康経営の促進や地域との連携・協働といった視点を持ちながら、モデル事業を構築してまいります。

 次に、女性の健康経営に取り組む企業への支援です。女性の健康課題に配慮した職場環境づくりを進めることは、企業の魅力向上や人材の確保、定着につながる重要な取組であると考えております。こうした取組を後押しできる仕組みについて、経済団体や事業者の意見も踏まえ検討してまいります。

 次に、視触診検査についてでございます。今後、視触診検査につきましては、国の指針に合わせてマンモグラフィ検査のみとなるよう医師会と調整を行っているところであります。また、受診環境の整備を進めるため、検診車の配車回数の増加も含め、引き続き検討を進めてまいります。

 次に、乳がん検診受診者へのインセンティブについてです。乳がん検診の受診率向上については、国と連携した自己負担金を免除する取組やナッジ理論を活用した受診勧奨、検診車による受診機会の整備など、様々な取組を行ってきたところであります。現在、区民健康診査など区民の健康増進を図るため、乳がん検診を含む複数の検診を受診した場合にコミュニティポイントを付与する施策を検討しておりまして、さらなる受診率向上に取り組んでまいります。

 最後に、子連れでの乳がん検診の受診についてです。検診受診時に小さな子どもの面倒を見られないために、検診の受診を見送ることになるケースもあると想定をしております。親子で参加できる検診機会や一時預かりについて、他自治体での取組も研究し、受診環境の整備に努めてまいります。

〔都市基盤部長松前友香子登壇〕

○都市基盤部長(松前友香子) 狭あい道路整備と電柱移設の課題についてお答えいたします。

 まず、狭あい道路整備の現状について。中野区の狭あい道路整備事業では、区道、私道に関わらず、申請により区で整備を行っております。固定資産税及び都市計画税の非課税申告に必要な測量、図面の作成も区で行い、寄附、無償使用の場合は区が非課税申告を代行し、区民の方が協力しやすい取組を行っております。

 次に、整備率の目標設定について。中野区では昭和59年度から拡幅整備を進めております。今後、昭和59年以前の建物が建て替え時期を迎えるため、建て替えに伴い狭あい整備も進むと考えておりますが、建築資材の高騰など市場の影響で進捗は変わってくるため、区として具体的な目標を設定することは難しいと考えております。

 続いて、電柱の移設について。電柱は東京電力やNTTなどの事業者が設置しているものであるため、移設先の調整は事業者が行う必要がございますが、区として移設依頼した電柱の位置や、移設できない場合の理由など状況を確認してまいります。

 最後に、事業の周知・協力の促進について。整備状況を示す進捗率や他の関連施策についてホームページへ掲載いたします。また、拡幅に御協力いただいた際に設置した協力表示板の写真も併せてホームページに掲載し、区民への周知・協力の促進を図ってまいります。

○議長(森たかゆき) 以上で甲田ゆり子議員の質問は終わります。

 議事の都合により暫時休憩いたします。

午後3時01分休憩

 

午後3時25分開議

○議長(森たかゆき) 会議を再開いたします。

 この際、申し上げます。議事の都合上、会議時間を延長いたします。

 一般質問を続行いたします。

 

 中野区議会議員 武 田 やよい

 1 区の業務改善について

  (1)基本計画等、区が作成する計画について

  (2)予算編成過程について

  (3)組織再編について

  (4)その他

 2 まちづくりのあり方について

 3 区民健診、その他検診の充実について

 4 ミドル期シングルへの支援について

 5 その他

 

○議長(森たかゆき) 武田やよい議員。

〔武田やよい議員登壇〕

○10番(武田やよい) 2025年第4回定例会に当たり、日本共産党議員団の立場で一般質問を行います。質問は通告とおりで、その他はありません。

 1、区の業務改善について。

 (1)基本計画等、区が作成する計画について伺います。まず、基本計画について伺います。現在策定中の基本計画は、2021年3月に策定された中野区基本構想が目指すまちの姿の実現に向け、2026年度から2030年度の5年間、区が取り組む基本的な方向性を示すとても重要なものです。その重要な計画の中で、第3回定例会で報告された素案では、重点プロジェクトから「脱炭素社会の実現を見据えたまちづくりを展開する」が削除されており、区が環境施策を重要視していないと感じます。基本構想で10年後に目指すまちの姿の中で示された四つの姿のうち、安全・安心の部分が抜け落ちた持続可能なまちの重点プロジェクトは理解できません。区民委員会でも繰り返し求めてきましたが、気候危機に関する施策を重点プロジェクトに戻すべきであると考えます。区の見解を求めます。

 基本計画(素案)全体について施策間の記載にばらつきがあり、区としてレベルが統一されていないように見受けられます。例えば、令和7年第3回定例会での不登校支援と図書サービスポイントの質問に対し、どちらも「基本計画で位置付ける」との答弁でした。図書サービスポイントについては、主な取組、事業展開の中に記載されていますが、不登校支援については「学びを支える場の検討」としか記載されておらず、フリーステップルームや学びの多様化学校(学校型)の検討など何をするのかが分かりません。また、「みどりの保全と創出の推進」の成果指標と目標値について、緑被率の現状値は2016年度に実施した中野区緑の実態調査の結果である16.14%から変化していません。加えて、前期の計画で2025年度の目標値を16.57%に設定しているにもかかわらず、目標達成状況が分からないまま2016年度の数値を現状値とし、2030年度の目標値も2016年度と同じ数値としているなど、非常に後ろ向きな目標設定であると思います。本来であれば、企画課が内容のレベル差が生じないように調整し、目標値の設定についても区が目指す姿を実現するために妥当な数値であるのか検証すべきであると考えますが、素案を見る限り、各部が作成した内容をとじただけのように見えます。実際どのようにして作成しているのか、区として計画策定についてどのような認識なのか、伺います。

 次に、施設整備計画について伺います。当該計画についても、基本計画と同様、各部の記載したものを集めただけのように見えます。令和7年第3回定例会で基本計画の実現に向けた施設整備の在り方、不足している機能などを検討し、設置場所が定まっていなくても、不足している、必要と考えている施設については記載すべきであることを求めましたが、「更新経費等が試算できないため記載しない」との答弁でした。区有施設整備計画について、「今後10年間の区有施設に係る新設、改築、大規模改修等の施設整備について、財政経営の観点から取りまとめた総合的な行政計画である」と答弁されていますが、現時点で試算ができないとしても、今後財政負担が増える可能性がある、設置が必要と考える施設、圏域などはやはり明示すべきであると考えます。見解を伺います。

 加えて、財政経営の観点から取りまとめるものであれば、計画策定前に耐久度調査を行い長寿命化の判断をしなければ、適切な新築経費、更新経費は算定できないと考えますが、いかがでしょうか。答弁を求めます。

 次に、閉鎖施設の考え方について伺います。単に閉鎖管理するだけでは、建物が痛み、再利用時に余計な費用が発生することが考えられます。また、建物の利用を望む声も度々伺います。区民の財産である施設を活かすためには、本来であれば施設廃止後に期間を空けず、次の用途での施設整備が行えるような計画を立てるべきであると考えます。また、計画上やむを得ず閉鎖期間が発生する場合は、暫定活用を積極的に行う取組をすべきであると考えますが、いかがでしょうか。

 最後に、環境基本計画について伺います。当該計画に(仮称)気候区民会議の実施が明文化されたことは大いに評価いたします。区民との有機的な会議となるよう期待します。一方で、素案には幾つかの疑問点があります。まず、環境施策の大前提であるパリ協定などの世界の動向や国の動向などが基本事項として記載されていない点は大いに疑問であり、この点は第4次環境基本計画のほうが優れていたと思います。世界の動向などは施策1の状況に記載するのではなく、計画全体に係る基本事項として抽出して記載すべきと考えますが、いかがでしょうか。

 次に、実施すべき事業について伺います。第4次環境基本計画に記載していたアクションプログラムを整理したとのことでしたが、目標を達成するための具体的な取組内容がほとんど記載されていません。基本計画でも述べましたが、根拠となる数値目標なども少なく、獲得目標をどこに置いているのか読み取れません。具体的な施策、目標数値を設定することを求めますが、いかがでしょうか。

 また、記載されている施策もほとんどが従前の施策の再掲であり、これまで以上に積極的な取組が求められている中で、実績の伴っていない事業の見直しは必須であると思います。既存事業の見直しについても併せて検討を求めますが、いかがでしょうか。

 次に、(2)予算編成過程について伺います。2024年度決算では予算額に対する不用額の割合は、前年度の3.9%から4.4%に上昇しています。監査委員の審査意見書でも、「不用額の要因分析を十分に行い、次の予算編成、執行に反映されたい」と指摘されています。例を挙げれば、課税資料整理及びデータ入力等業務委託では、少なくとも2021年度から3年間、4,900万円余の決算実績に対し、昨年度はプロポーザル実施のための予算額を上げた結果、実績は横ばいで、600万円余の不用額が発生しています。また、課税資料データ作成については、同じく2021年度からの3年間で770万円余から640万円余まで決算額が下がっており、各年度とも実績値と同等もしくはそれを上回る不用額を出している中で、昨年度決算では、執行額506万6,533円に対し、不用額898万207円、そのうち契約落差はわずか18万4,877円という状況でした。経常業務の中でこのような実績が数年間続いている状況について、区としてどのような認識を持っているのか伺います。

 区民分科会での質疑の中で、担当課長から、「これまでは見積書を参考にしての積算が強かった。今後は過去の決算実績も考慮するなど対応する」との答弁がありました。様々な実績や根拠、社会状況を基に積算するのは当然のことであり、見積書優先の偏った積算に問題があると思いますが、各所管の積算が適切かどうかを判断するための財政課の査定にも課題があると考えます。過去数年、不用額が執行額を上回る予算の積算をなぜ通していたのか、区の見解を伺います。

 一方で、経常経費について、フレーム上限で予算を増やすことができず、物価高騰や人手不足、働き方改革で必要経費が上がる中、例えば公園の植栽管理のように、区民の要望に十分応えられない事業も見受けられます。このようなアンバランスを調整し、必要な事業に予算を配分するのが財政課の役割であると思いますが、現状どのような全体調整を図っているのか伺います。また、査定の厳格化など、予算編成過程の見直しが急務であると考えますが、区の見解を伺います。契約落差や区の事業の性質上、やむを得ない不用額が発生することは承知していますが、不十分な積算や査定の結果、毎年多額の不用額を出している事業、十分な予算措置が取られていない事業ができてしまうことは、区民サービスの低下につながります。予算編成の過程については予算特別委員会の総括質疑でさらに取り上げたいと考えていますが、限られた財源を有効に活用するための日々の改善を求めて、次の項の質問に移ります。

 (3)組織再編について伺います。第1回定例会の予算特別委員会において、総合的な相談を受け持つ福祉総合相談部門の設置を提案したところ、「令和8年度以降の組織を検討する中で福祉に関する相談の在り方についても検討していきたい」との答弁でした。しかし、令和7年第3回定例会で我が会派の羽鳥議員が進捗を伺ったところ、「福祉に関する相談や債権管理については、業務の効率性や効果の観点から、現在の組織を基本として運用していくことが望ましいとの結論に至ったため、具体的な組織改正を行わないこととした」と大きく後退しました。改善志向やサービスデザイン思考が全く感じられません。総括質疑の際、相談件数も、具体的な状況も把握していなかった中で、どのような検討を行ったのでしょうか。福祉に関する窓口は福祉事務所、くらしサポート、すこやか福祉センター、アウトリーチチームに加えて、社会福祉協議会の福祉何でも相談と多岐にわたっており、あまり連携をしていないとの声も寄せられています。以前、くらしサポート窓口に同行した際のことですが、生活が苦しいと窓口で相談目的を伝えたところ、「生活保護の相談なら福祉事務所、貸付けなら社会福祉協議会、でも貸付けは条件が厳しいよ」と言われ、状況を聞き取ってくれることもなく、ほかの窓口を案内されただけでした。そこで伺います。戸籍住民を中心とした手続事に関しては、複数手続の効率化を図る提案が多々されているにもかかわらず、福祉に関する相談がばらばらでたらい回しになっている状況をなぜ改善しないのでしょうか。理由をお答えください。

 また、債権管理について。監査委員の決算審査意見書では、「収入未済額が年々増加している債権もある」との指摘があります。業務の効率性や効果の観点から現在の組織を基本として運用していくことが望ましいとしていますが、この監査委員の意見についてどのように認識しているのでしょうか。滞納整理の専門担当を持たない部門の債権管理をどのように考えるのか。福祉総合相談も併せてきちんとした根拠を持って再検討すべきであると考えます。答弁を求めます。

 次に、環境部と区民部について伺います。環境施策については、区民部が所管する消費者団体との連携、事業所の再エネ利用、食品ロス対策をはじめ区内事業者との連携など、産業振興部門とも関連が多いと思われますが、連携している様子がありません。区民委員会の視察で伺った尼崎市では、経済界との関連が環境施策の推進に重要であることから、環境部と経済部が同一局内にあり、連携して事業を進めているとのことでした。そこで伺います。環境施策を進めるに当たり、関連する部分が多い環境部と区民部を統合し、日常的に連携して事業を進められる環境を整えてはどうでしょうか。答弁を求めます。

 幾つかの観点から業務改善を求めましたが、区の補正予算をはじめ、予算編成の際の説明に「特定財源があるので」という説明が気になります。特定財源を活用することは当然ですが、特定財源があるから事業を行うのではなく、区民生活を豊かに、そして安全・安心な環境を整えるために必要な施策を展開することが第一義であり、財政負担を抑えるために特定財源を活用するという考え方に立ち区政運営を行うことを求め、次の項の質問に移ります。

 次に、2、まちづくりのあり方について伺います。

 まず、中野駅新北口周辺について。11月に開催された意見交換会、2回のワークショップ、サンプラザの説明会を傍聴した視点から伺います。今回の意見交換会は、基本的に意見を聞くスタンスであったことを評価します。また、まとめとして、区としてコンセプトを明確にする必要がある、これまでの情報発信に課題があったとの認識を表明された点も大切であったと思います。区民意見交換会の状況を踏まえて、改めて区として中野駅北口をどのような空間にしていきたいのか、譲れない点は何かといった明確なイメージを発信すべきと考えます。現時点での考えを伺います。

 今回の意見交換会等は、内容的には前回とさほど変わらず、参加者も減少していたと思います。同じ方法を繰り返すだけでは区民との合意形成を図るのは難しく、改善が必要であると思われます。今後、区民との合意形成をどのようにして図っていくのか伺います。

 次に、西武新宿線新井薬師前駅、沼袋駅間の鉄道上部空間について伺います。11月12日にナカノバで開かれた居心地のよい空間づくりを語るシンポジウムに参加しました。まちづくりの大切なポイントが幾つも紹介され、大変内容の濃いお話でした。また、この間、区が主催した景観づくり講演会での内容と共通する点も多く、これまでの区のまちづくりの在り方を再検討していく必要があるのではないかと感じました。このシンポジウムは、鉄道上部空間活用の機運醸成を図るために開催されたものですが、鉄道地下化事業そのものの完成時期が大幅に遅れることが明らかになっています。上部空間活用の機運を盛り上げ、維持していくためには、シンポジウムで指摘された、まちづくりの主役は住民との意識を区が持ち、重要だとされたみんなで共有できる理想図を持つことに向けての具体的な取組が必要であると思います。そこで伺います。トークセッションの中で地域住民と鉄道事業者、行政が協働してまちづくりを検討した下北沢の事例が紹介され、区長からも「下北沢を超える取組を」との発言があったと思います。この間、沼袋ではリノベーションスクールが開催され、現在も継続して活動している方たちがいらっしゃいます。この活動を活かし、地域の方々や地域活動をしている団体を巻き込み、まちづくりを一緒に作り上げるための取組をしてはどうかと考えますが、いかがでしょうか。見解を伺います。

 この項の最後に、これまでもリニューアルを求めてきた桃園川緑道について伺います。桃園川緑道は約2キロあり、場所によって幅、植栽などにも違いがあります。単なる緑道、公園整備として行うのではなく、例えば北は西武新宿線の鉄道上部空間、南は桃園川緑道を歩きたくなるまちづくりのモデルとして位置付け、検討してはどうでしょうか。今後、取組を進める場合には、利用している方たち、近隣の方たちと専門家を交えたワークショップを重ねて行い、下北沢で実践されている植栽管理などもワークショップに参加した方たちが団体をつくり委託を受けるといった自発的な活動に結びつけていけるとよいのではないかと考えます。区の見解を伺います。

 11月12日のシンポジウムの中では、街中の居場所について三つのポイントが提示されました。一つは積極的に交流する場所、二つ目は交流することなく時を共有して過ごす場所、三つ目は誰もいなくても自分らしくいられる場所、日本は一つ目の場所をつくりたがるが、二つ目と三つ目を共存させることが重要であるとのことでした。中野区のまちづくりがこれらの点を踏まえ、真に居心地のよい空間づくりを進めていくことを求め、この項の質問を終わります。

 次に、3、区民健診その他検診の充実について伺います。

 昨年、第4回定例会で基本3健診について無償化を求めたところ、無償化は行わず、受診率向上に努めるとの答弁でした。2024年度決算要求資料、厚生55によると、長寿健診、健康づくり健診は受診率が向上しているものの、国保特定健診については、2023年度より約1%減少し、受診率は33.8%となっています。この状況をどのように分析しているのか伺います。また健診の自己負担について、生活保護受給世帯、住民税非課税世帯は免除制度があるとの答弁でしたが、国民健康保険加入世帯の9割は保険料の賦課の元となる所得が300万円以下であり、物価高騰が続き実質賃金もマイナス、年金も上がらない中、生活保護受給世帯、住民税非課税世帯以外の方であっても、一段と生活が苦しくなっています。低所得の方を支援する物価高騰対策給付金も区の独自施策として対象を所得150万円まで引き上げて実施されました。SWCを進める中野区として、そのキャッチフレーズの一つである「はじまる健康」を拡げるためにも、基本健診の無償化をすべきと考えます。答弁を求めます。

 次に、眼科検診について伺います。こちらも昨年の令和7年第4回定例会で受診年齢や頻度の改善を求めましたが、「検討しない、受診率を上げるよう取り組む」との答弁でした。前出の要求資料で確認したところ、受診率は0.5%、受診者100名ほど減少しています。具体的にどのような対策を講じたのか伺います。目の病気は片目が見えにくくなっても、もう一方の目でカバーすることから自覚症状が乏しく、大ごとになってから発見されることが少なくありません。私自身、検診で緑内障のリスクが高いと判断され、5年に1回検査を受けるよう指導されており、今年検査を受けたところ、片目にややリスクがあることから、半年後に再度検査を受けるよう指導されました。このことからも、区が設定している10年に1回では不十分であると考えます。また、公益社団法人日本眼科医会は、アイフレイル(目の老化)が始まる40歳から眼科検診を受けることを推奨しています。対象年齢の引下げも必要であると考えます。眼科検診について実施頻度を増やすこと、対象年齢を引き下げることを改めて求めますが、いかがでしょうか。

 次に、歯科検診について伺います。歯の健康も非常に大切であると考えます。自分の歯で食べることができることは、健康状態をよくするためにも大変効果が高いものと思われます。これまでも求めてきましたが、口腔内の健康を維持するため、歯科検診の年齢上限をやめるべきであると考えます。SWC推奨の観点からも、改めて歯科検診の年齢上限を撤廃することを求めますが、いかがでしょうか。これまでの検討結果を踏まえた答弁を求めます。加えて、20歳、30歳への対象拡大について、昨年、令和6年第4回定例会では、「健康増進法に基づく自治体の歯周疾患検診の対象年齢に20歳と30歳が追加されたことは把握しております。区や都の政策動向をはじめ、区で実施している健診全体のバランスや近隣自治体の状況など、総合的に勘案しながら検討を進めてまいります」と答弁されています。その後の検討状況はいかがでしょうか。進んでいないのであれば、改めて早急な実施を求めます。区の見解を伺います。

 この項の最後に、骨粗鬆症検診について伺います。現在、区では実施されていませんが、30年ほど前は保健所で検査を実施しており、その後すこやか福祉センターで2019年度まで骨密度測定が行われていました。幾つになっても自分の足で歩くためには、骨の健康も欠かせません。特に、女性は20歳をピークに40歳ごろから骨密度が減少し、閉経後に大きく減少していきます。若い頃から自分の骨密度を把握し、食事や運動など骨密度を上げる生活習慣を身につけることが重要であると考えます。骨粗鬆症の予防策としての骨粗鬆症検診について、区の認識を伺います。骨折から寝たきりになってしまうことを予防するために、骨粗鬆症検診を実施すべきと考えます。こちらもSWC推進の観点も含めて、答弁を求めます。SWCのキーワードである「つながる人 はじまる健康 歩きたくなるなかの」の実現に向けて、検診の充実策がナカペイのコミュニティポイントの実施のみとならないよう、区民の健康増進のための積極的な検討を求め、次の項の質問に移ります。

 最後に、4、ミドル期シングルへの支援について伺います。

 10月27日に開催された特別区議会議員講演会で、ミドル期シングルの社会関係と行政の課題が取り上げられました。今回のテーマが特別区議会議員講演会で取り上げられた意味は大変大きいと考えています。1980年に35万人であったミドル期シングルは、2020年には326万人となり、40年間で約10倍、その中で東京都区部が最も多いとのことでした。講演ではミドル期シングル増加の実態と背景、多様性や概況の分析があり、家庭という親密圏を持たないということは世話、介護といったセーフティーネット機能を持たない、安心・安定・心のよりどころとなる親密な持続的関係性の不在を意味するとの指摘がありました。区としてミドル期シングルについてどのような認識を持っているのでしょうか。伺います。

 現在、ミドル期シングルを対象とする政策はほぼなく、高齢期に達した段階で新しい社会問題が発生する可能性があるとの指摘がありました。また、その課題は低所得者層と高所得者層で二極化し、低所得者層には将来の不安、困窮を回避する政策が必要であり、高所得者層には職場のプロボノへの参加や里親の要件をシングルにも拡大し、社会や地域と関わってもらうといった政策が必要であるとの提案がありました。区としてミドル期シングルの政策を検討する必要があると思いますが、いかがでしょうか。また、政策を検討するために、まず実態調査から始める必要があると考えますが、いかがでしょうか。答弁を求めます。

 今後の施策について、家族機能を社会がもっと担う方向にする、一人暮らしの住宅の再検討についても提案がありました。その一つ、家族機能を社会がもっと担うことについて伺います。中野区は友人が家族機能を担う仕組みに取り組んでいるシスターフレンド準備会と2024年10月3日に地域包括ケア推進パートナーシップ協定を締結しています。現在の取組、区としての推進体制などを伺います。

 今回の講演をされた宮本みち子千葉大学名誉教授は、特別区長会調査研究機構のプロジェクト研究で、東京23区のミドル期シングルの調査研究を2020年から2021年に行い、そのデータを基にプロジェクトメンバー5人で解析を続け、「東京ミドル期シングルの衝撃」を執筆されています。未婚率全国トップの23区において大きな課題であり、多様な生き方を支える観点からも積極的な施策展開を行うことを求め、全ての質問を終わります。

〔区長酒井直人登壇〕

○区長(酒井直人) 武田議員の御質問にお答えいたします。

 初めに、区の業務改善についてで、重点プロジェクトへの気候危機に関する施策の盛り込みについてです。基本計画(素案)に対して、重点プロジェクト3に「環境」に関する内容を盛り込むべきとの御意見を数多く頂いたところであります。そうした御意見を踏まえて、基本計画(案)を作成する中で対応を検討してまいります。

 次に、基本計画(素案)の作成に係る区の認識についてです。基本計画は基本構想の実現に向け、区として取り組む計画であり、各施策の内容や成果指標の目標値については、現基本計画の取組の進捗や課題等について全庁的に検証した上で、各部での検討結果を企画課が調整し、基本計画策定本部会議における審議や確認を経て全庁的に検討を進めてきたものであります。

 次に、区有施設整備計画に記載する施設についてです。区有施設整備計画では、今後10年間の区有施設に係る新設・改築・大規模改修等の施設整備について、施設更新経費の将来推計を行っております。行政需要への対応については、区による施設整備だけでなく、様々な手法を検討した上で決定することから、財政負担が増える可能性がある施設全てを区有施設整備計画に記載した場合、適切な将来推計ができなくなると考えております。

 次に、耐久度調査と施設更新経費の将来推計についてです。建物耐久度調査は、鉄筋コンクリート造りの躯体の耐久性・健全性について調査するものであり、建物竣工から一定の年数を経過した後に行うものであります。そのため、建築後60年を目途に建物耐久度調査を実施した上、長寿命化を判断することといたしました。施設更新経費の将来推計については日本建築学会の考え方や他自治体の状況を参考として、建築後80年で建て替えする想定で試算しておりまして、適切であると考えております。

 次に、区有施設の有効活用についてです。区有施設を有効活用するためには、閉鎖管理の期間をできるだけ発生させないよう、計画的に施設更新を行う必要があると考えております。次期区有施設整備計画策定後は計画でお示ししている想定スケジュールに基づき更新を進めてまいりますが、閉鎖期間が発生する場合はその後の活用スケジュール等を踏まえ、暫定活用を含めた有効活用を検討してまいります。

 次に、次期環境基本計画における世界動向の記載について。次期環境基本計画(素案)では、その冒頭から気候変動の進行が世界的に危機的局面を迎えたことが、現行計画策定以降の大きな変化の一つであり、さらなる脱炭素の取組の重要性を述べております。一方で、この計画は温暖化対策にとどまらず、資源の循環活用、公害対策やまちの美化、緑化推進など、およそ区の環境政策を総合的に捉え、推進するための基本計画でもあります。今回、計画の全体構成を考えるに当たっては、脱炭素の重要性も、他の環境施策も、共に御理解いただけるようバランスを重視しました。そのため、パリ協定を含めた世界動向の記載は脱炭素のまちづくりを目指す施策1に詳しく述べることといたしました。

 次に、計画における具体的な目標数値の設定や事業の見直しについてです。次期環境基本計画では五つの基本目標ごとに2030年度の指標を設定しただけでなく、新たに基本目標の下に施策を定め、その全てに指標を設定しております。さらに施策の下には取組と主な事業を体系的に記載をいたしました。この点、現行計画で後半部分に一括掲載したアクションプログラムと比べ、進捗状況の把握や評価がしやすくなっています。5年のスパンを有する本計画の性格上、策定時点で取組や事業のレベルまで指標を示すものではありませんが、施策の指標達成に向け、各所管においてPDCAサイクルを回し、必要に応じて事業見直し等も行いつつ事業を推進してまいります。

 続きまして、福祉に関する相談窓口についてです。福祉に関する窓口は、相談者一人ひとりの状況を丁寧に聞き取り、相談者に最も適した支援につなげる必要があります。このため、福祉事務所等の窓口においては、職員の専門知識の向上や経験の積み重ねなどによるスキルアップを図るとともに、各窓口における連携を図っております。今後も常に各制度の改正や福祉事業の情報を共有しながら、より円滑に連携できるように改善に努めてまいります。

 次に、収入未済額の増加している債権の認識と債権管理一元化の再検討についてです。収入未済額が減少している債権がある一方で、年々増加している債権もあることは認識をしております。引き続き、未収金を発生させない取組を着実に進めてまいります。滞納整理専門の担当を置いていない所管課につきましては、研修により債権管理の知識を高めるほか、企画課の債権管理担当や税務課等のエキスパート職員への相談や、法務担当への法律相談も行うことで対応しているところであります。債権管理や福祉総合相談の一元化について再検討する考えはございません。

 最後に、環境部の関連部との連携についてです。環境部は地球温暖化防止対策をはじめ、緑化や区民に身近な生活環境の確保、ごみの減量、さらに清掃事務所を拠点とした区内全域の清掃事業等を担っており、それぞれ各部と連携し事業を展開しております。中でも、2050年ゼロカーボンシティ実現に向けては、消費者団体や事業者との連携はもちろん、まちづくり、保健、教育など、庁内の様々な部門と連携をして脱炭素の取組を推進する必要があります。このことから、環境部には引き続き、ある程度独立して庁内全部門にわたる環境分野の司令等の役割を担わせつつ、各部との連携を一層強化させてまいります。

〔企画部長岩浅英樹登壇〕

○企画部長(岩浅英樹) 私からは区の業務改善についてで、予算編成過程についての御質問にお答えをいたします。

 初めに、低下が続く決算実績に対する認識についてでございます。課税資料データ作成の不用額につきましては、新型コロナウイルス感染症の収束による景気回復に伴い、件数が増加することを見込んで予算積算を行ったことが影響しているものでございます。決算実績が下がっている状況につきましては認識をしておりまして、決算の状況を十分に踏まえ、予算編成に努めてまいりたいと考えております。

 続いて、適切な予算積算及び予算査定についてでございます。予算編成方針におきまして、予算の積算は決算状況を基にした実績や必ず2事業者以上の見積りの徴取等、根拠のあるものとすることとしております。各所管の積算及び財政課の査定の段階におきましても、決算状況や見積りによる根拠のある予算編成を徹底し、歳出抑制・節減に努める考えでございます。

 次に、バランスの取れた予算配分と全体調整についてでございます。予算編成におきましては、各部がその経営機能を十分に発揮し、部内調整を徹底した上で、目標の範囲内に収まるような全体調整を行い、歳出の削減に努めているところでございます。限られた財源の中で、区民サービスの向上と、必要な投資とバランスを取りながら、持続可能な財政運営を図っていきたいと考えております。

〔中野駅周辺まちづくり担当部長高村和哉登壇〕

○中野駅周辺まちづくり担当部長(高村和哉) 私からはまちづくりのあり方についての御質問のうち、まず、まちづくりのイメージの発信についてお答えします。

 中野駅新北口駅前エリアの再整備につきましては、駅周辺の東西南北を一体としたまちづくりの一環として行うことや、再整備によって実現可能なことを様々な機会を通じて分かりやすく発信していくことが必要であると認識してございます。今後、再整備事業計画の見直しの過程におきまして、コンセプトの深化や重点を置く機能・施設、再整備の効果などをわかりやすく発信していくことに努めてまいります。

 最後に、区民との合意形成への工夫についてでございます。意見交換会や説明会につきましては、運営の改善に努めているところでございますが、参加者数が少なく固定化されつつあること、またこういった場では意見が表明しづらいという声が寄せられているところでございます。今後は、まちづくりの現況や区の取組を分かりやすく適時発信することに努めるとともに、意見聴取に当たっては意見交換会の実施とともに、インターネットを活用した意見募集や関係団体との意見交換会を拡充するなど、より多くの方からの意見聴取ができるよう工夫してまいります。

〔まちづくり推進部長角秀行登壇〕

○まちづくり推進部長(角秀行) 私からはまちづくりのあり方についてで、地域と作るまちづくりについてお答えさせていただきます。

 リノベーションスクールに参加された方のうち、沼袋まちづくり検討会にオブザーバーとして参加されている方々がいらっしゃいます。今後も、まちづくりに関心のある方々の積極的な参加を促しながら、上部空間の活用に向けて意見交換を重ね、地域とともにそのあり方を考えていきたいと考えております。

〔都市基盤部長松前友香子登壇〕

○都市基盤部長(松前友香子) まちづくりのあり方についてのうち、歩きたくなるまちづくりの進め方についてお答えいたします。

 現在検討を進めている「(仮称)歩きたくなるまちづくり構想」の中で、歩きたくなるまちづくりに優先的、積極的に取り組む地区の考え方についても整理をしてまいります。こうした地区において具体的な取組を検討する際には、地域住民や事業者との対話を重ねることにより、地域全体による主体的な取組推進にもつなげていきたいと考えております。

〔保健所長水口千寿登壇〕

○保健所長(水口千寿) 私からは区民健診、その他検診の充実についてで、まず国保特定健診の受診率についてお答えいたします。

 国保特定健診については、新型コロナウイルス感染症の流行に伴う医療機関の受診控えの影響が続いているものと考えています。このため、区では健診の受診率向上を図るため、他自治体の効果的な取組などを研究し、周知・広報の充実、ナッジ理論等を用いた効果的な勧奨通知の工夫などを実施しており、改めて受診の必要性を周知するとともに、引き続き効果的な受診勧奨を検討してまいります。

 次に、区民健診の自己負担についてですが、検診・健診の受診に当たっては、受益者負担の考えから、自己負担金をお願いしております。なお、支援が必要な方(生活保護受給世帯、住民税非課税世帯等)については免除制度を設けております。現時点では健診の無償化は考えていませんが、区民の健康増進を図るために、一部の健診について、コミュニティポイント事業の活用を検討しているところです。

 次に、眼科検診の受診率向上の取組についてですが、眼科検診については、対象者全員への受診券の送付に加え、ナッジ理論等を用いた受診券封筒の工夫など、取組を実施してまいりました。眼科検診は緑内症や糖尿病網膜症など、失明のおそれのある疾患の早期発見、早期治療を図る上で重要な検診であるため、今後も受診率向上のための効果的な施策を研究・実施してまいります。

 次に、眼科検診の対象者についてですが、各種健診については、中野区医師会等と協議した上で、健診項目や対象者等を決定し、実施しております。眼科検診の重要性は認識していますが、対象の拡大については、他の自治体の実施状況などを注視しながら、中野区医師会等と協議し、研究してまいります。

 次に、成人歯科健診の年齢上限についてですが、生涯を通じた歯、口腔の健康を維持するために、区民に健診や受診を促すことは重要と考えています。8020運動を推進し、口腔機能の維持・向上を図るため、令和8年度から80歳を健診の対象に追加することを検討しています。

 次に、20歳、30歳への対象拡大についてですが、自治体の歯周疾患検診の対象に20歳と30歳が追加されたことは承知しています。しかし、区民健診事務に必要な健康管理システムの標準化作業に遅れが生じており、令和8年度に新たに実施できる健診には限りがあるため、まずは80歳を健診の対象に追加することを検討しており、追って20歳、30歳の健診実施についても検討してまいります。

 次に、骨粗鬆症検診の認識についてですが、以前は中野区保健所やすこやか福祉センターにおいて骨密度測定会を行っていましたが、現在は健幸どまんなか市や健康測定会などイベント時に測定を行っています。骨密度が低下すると、わずかな衝撃で骨折するリスクが高まり、寝たきりの原因にもなり得るため、骨粗鬆症の検査により早期発見・予防を行うことが肝要と考えています。引き続き、測定イベント等により骨密度を測定する機会の提供に努めるとともに、骨粗鬆症検診についても、実施した場合の検診後の対応を含め、他自治体の事例も参考にしながら研究していきます。また、骨粗鬆症は運動や食事により骨量を維持していくことも必要であるため、周知・啓発も行ってまいります。

〔地域包括ケア推進担当部長石井大輔登壇〕

○地域包括ケア推進担当部長(石井大輔) 私からは、ミドル期シングルへの支援についてお答えいたします。

 まず、ミドル期シングルの課題認識についてでございます。令和2年国勢調査における40代から50代の単独世帯の割合は、全国が27%に対し、中野区は49%となっておりまして、都市部の特徴が表れていると認識しております。年齢的には将来の生活や健康のリスクを考え始めるライフステージであり、単身ゆえの不安も抱えていると推測をしているところでございます。

 次に、ミドル期シングルに対する政策についてでございます。令和2年度に区民1万人を対象とした「暮らしの状況と意識に関する調査」を行い、40代、50代からも一定数の回答を得ております。今後この調査の分析を足がかりに単独世帯の実態把握を行い、各年代における課題を整理してまいります。

 次に、現在の取組と区としての推進体制についてでございます。シスターフレンド準備委員会は単身女性も孤立することなく地域の中で支え合う仕組みを作ることを目指しており、包括ケア推進パートナーシップ協定を締結した団体の一つでございます。これまでも更年期障害など女性の悩みをテーマとしたセミナーの開催に協力しておりまして、区は引き続き、フィールドの提供や広報の協力を行ってまいります。

○議長(森たかゆき) 以上で武田やよい議員の質問は終わります。

 

 中野区議会議員 内 野 大三郎

 1 再建築不可物件の再生について

 2 切れ目のない障碍児支援について

 3 要支援者個別避難計画の実効性向上について

 4 その他

 

○議長(森たかゆき) 次に、内野大三郎議員。

〔内野大三郎議員登壇〕

○23番(内野大三郎) 令和7年第4回定例会におきまして、都民ファーストの会中野区議団の立場から一般質問させていただきます。質問は通告のとおりで、その他はございません。

 今年の夏に区内の各種団体の皆様から寄せられた要望を取りまとめ、その中から幾つか課題を抽出し質問いたします。既に過去にも先輩や同僚議員から同じような種類の質問があろうかと思いますが、私なりの視点で質問させていただきます。

 初めに、再建築不可物件の再生についてです。

 中野区には老朽化した木造住宅が密集し、敷地が狭く、接する道路は建築基準法上の道路に該当しない、いわゆる再建築不可物件が多数存在しています。特に、野方・沼袋・大和町・若宮の北部エリアは私道の持ち分が複雑に分散し、道路後退や拡幅が進みにくい構造問題を抱えています。こうした地域において鍵となるのが建築基準法第43条第2項第2号の許可、いわゆる43条特例の運用です。本来建築物は幅4メートル以上の道路に2メートル以上接していなければ建築できませんが、この特例は避難安全性の通行確保の観点から、合理的に安全が確保されれば、例外的に建築を許可できる制度です。東京都内では豊島区や世田谷区が積極的な運用を行い、事例の公開、判断基準のガイドライン化、事前相談の充実などによって、再建築不可物件の再生を後押しし、地域の空き家率の低減にも寄与しています。一方、中野区では、過去3年間では令和6年度7件、令和5年度6件、令和4年度12件の許可となっており、審査基準の明確化や事例公開には課題が残っています。区民からも自分の土地が対象になるのか分からない、相談窓口が複雑という声が多く寄せられています。

 再建築不可物件の再生は、防災・資産形成・地域コミュニティの維持という三つの視点から、中野区のまちづくりに不可欠です。そのためにも、中野区が43条特例をより透明性・公平性・迅速性をもって運用するための体制整備が必要と考えます。中野区においても事例の公開、許可の基準や手続を区民に分かりやすく伝える工夫、事前相談の充実などを行うことが必要と考えますが、いかがでしょうか。

 次に、2、切れ目のない障碍児支援について伺います。

 特別支援学級を卒業した後の18歳以降、福祉サービスへの移行がスムーズでないという声が多数寄せられています。令和6年度決算では、障害福祉費が増加する一方で、生活介護や就労継続支援B型事業所の定員不足が顕著です。同じく会派に寄せられた要望では、18歳以降の通所者とその家族を対象とした実態調査が求められていますが、区の考えを伺います。

 区として教育から福祉への連携を強化するため、18歳支援連絡会議を設置し、進路、就労、生活支援を統合的に検討するべきではないでしょうか。さらに調査結果を次期障害福祉計画にどのように反映させるべきか、区の考えを伺います。

 最後に、福祉避難所の整備と要支援者避難個別計画の実効性向上についてです。

 先週、町会連合会の宿泊研修に参加し、新潟県小千谷市のおぢや震災ミュージアムそなえ館で防災講話を聞いてまいりました。その講師の吉原先生から、災害時要配慮者支援の最前線について伺いました。その中で特に強調されていたのが、避難そのものが困難な人を平時からどう把握し個別計画に落とし込むかが最大の要点であるという指摘です。令和3年の法改正により、要支援者の個別避難計画の作成を市区町村の努力義務としましたが、各市区町村で要支援者の対象は異なりますが、全国的に作成率は低く、運用面で課題が残っています。中野区でも状況は同様です。会派の要望書では、1、福祉避難所マニュアルの早期完成、2、在宅避難者のDX化における要支援者の把握、3、蓄電池など電源確保支援の拡充が提案されています。一つ目に、中野区の個別避難計画の作成状況及び町会への個別避難計画の情報提供について伺います。二つ目に、要支援者の安否確認について、紙と併用しながらデジタルの活用が有用と考えますが、そうした検討がなされているのか、伺います。三つ目に、福祉避難所運営マニュアルについて、当事者・医療者・地域が参加する形で検証し、例えば停電時の電源確保や一時避難所と同様のレイアウト図を準備、さらに一時避難所にはない福祉避難所に必要な備蓄品の確保状況が分かる一覧など、実務で使える内容とするためのマニュアル作成の進捗を伺います。

 以上で全ての質問を終わります。

〔区長酒井直人登壇〕

○区長(酒井直人) 内野議員の御質問にお答えいたします。

 私からは3番、要支援者個別避難計画の実効性向上についての御質問で、初めに個別避難計画の作成状況と町会への個別避難計画の情報提供についてです。

 区の個別避難計画の作成状況は、令和6年度末時点で要支援者36,904人に対し、計画作成者は16,605人であります。町会に対して提供している見守り対象者名簿には、個別避難計画の一部も含まれており、日常の見守りの一環として災害時を想定した取組も行っている地区もありまして、こうした取組事例を他の地区にも共有をしているところであります。

 次に、要支援者の安否確認のデジタル化についてです。災害が発生した際には、避難行動要支援者名簿を活用し、地域防災会と連携をして安否確認と避難支援を行うことになりますが、現状は紙の名簿のみで管理をしています。避難支援対象者を迅速に把握するため、今後は安否確認情報の一元化、関係機関との情報共有を可能にするデジタルツールの導入も必要であると考えておりまして、他自治体の事例や現行の支援フローを確認しながら検討を進めてまいります。

 次に、福祉避難所運営マニュアル改定の進捗についてです。現在、福祉避難所の施設関係者や要支援者等の意見を踏まえながら、福祉避難所運営マニュアルの更新を進めております。同マニュアルには避難場所のレイアウト図や停電時の電源確保や福祉避難所特有の備蓄一覧に関する記載を予定しているところでございます。

〔都市基盤部長松前友香子登壇〕

○都市基盤部長(松前友香子) 再建築不可物件の再生についての御質問で、特例許可制度の周知方法についてお答えをいたします。

 建築基準法第43条の敷地の接道義務に対する特例許可に係る基準や事前相談手続、建て替えを行うに当たり再建築が可能かどうかの一定の目安等について、区民に分かりやすく伝える工夫を検討してまいります。

〔健康福祉部長杉本兼太郎登壇〕

○健康福祉部長(杉本兼太郎) 私からは、切れ目のない障碍児支援についての御質問で、18歳以降の実態調査と障害者計画への反映についてお答えいたします。

 現在、特別支援学校卒業後の進路について、特別支援学校や就労支援事業所等と話す機会を設けておりますが、支援の充実に向けて当事者やその家族の実態を調査し、新たなサービスである就労選択支援も活用しながら、卒業後の進路や支援について充実を図ってまいります。また、現時点で新たな会議体を設置する考えはございませんが、18歳以降も適切な支援が継続できるよう、実態調査の結果を次期障害者計画に反映してまいります。

○議長(森たかゆき) 以上で内野大三郎議員の質問は終わります。

 

 中野区議会議員 河 合 り な

 1 中野区人材育成総合プランについて

  (1)組織のあり方について

  (2)多様な働き方とマネジメントについて

  (3)女性管理職育成について

  (4)障害者雇用について

  (5)ハラスメントについて

  (6)その他

 2 中野区立小中学校施設整備計画について

  (1)計画の改定骨子について

  (2)旧新山小学校跡地について

  (3)その他

 3 教育に関する費用負担補助(教育費の無償化)について

 4 教育委員会の広報について

 5 その他

 

○議長(森たかゆき) 次に、河合りな議員。

〔河合りな議員登壇〕

○14番(河合りな) 令和7年第4回定例会に当たり、立憲・国民・ネット・無所属議員団の立場から一般質問を行います。質問は通告どおり、その他はありません。

 1、中野区人材育成総合プランについて。

 本プランは、本区の職員の目指す姿を示す中野区人材育成方針に基づき、戦略的に進める計画です。本区で働くことで、人の役に立ち、夢を実現できると感じられる人材育成と職場づくりを目指していただきたいと考えます。一方、特別区採用は、特別区人事委員会の統一試験であり、民間企業に加え、23区内で選ばれる自治体となる必要があります。近年、退職者補充による採用数増と少子化による受験者減で倍率が下がり、受験情報で本区はほどほど高めの人気区と評価されています。庁内で政策議論の際、人材不足が庁内の施策に影響すると感じることがあります。優秀な人材の育成確保は、行政の質、ひいては住民サービスに直結するため、人材確保の観点からも魅力ある職場づくりの重要性を改めて認識すべきです。

 (1)組織のあり方について。選ばれる自治体となるには、やりがいに加え、ワークライフバランスを実現する柔軟な働き方が必要で、一定の人員的な余力が求められます。総務委員会で視察した大阪府寝屋川市働き方改革推進プランでは、フレックスタイム制、業務の標準化、ICT活用のほか、事業・業務の見直しをした上での人員増の検討など、参考になる取組がありました。選ばれる自治体となるには、人材育成だけではなく、業務全体の最適化を含む組織運営の企画的視点が重要と考えますが、区の見解を伺います。

 育成方針の示す職員像には、新たな行政課題に対応し、所管を超えて連携・解決する力が求められています。現状の中でスピード感のある職場風土をつくるには、人材育成に加え、企画課が政策推進のリーダーシップをより強く発揮することが不可欠です。私が子ども文教委員会に在籍時、子ども・教育政策課は部内の横断的連携や新たな課題への対応を迅速に進めていました。また、先日の寝屋川市では経営企画部内に企画1課が総合計画、企画2課がマーケティング、企画3課が広報、企画4課が行財政改革・検証を担うなど、各課に企画の名を冠し、組織的に企画機能を強化していました。本区でも企画体制の一層の強化が必要と考えますが、区の見解を伺います。

 また、個々の人材育成でも、各部署で企画的視点による課題解決力が求められています。政策形成能力を高めるには、研修だけではなく、幅広い経験や外部交流など、外部との接点増が重要です。外部経験を持つ職員がそのキャリアを活かせることが、外部交流の価値を高めます。地域に飛び出す取組も含め、大学・NPO・民間企業など、官民連携が今後ますます必要です。渋谷区では一般社団法人未来デザインという共創型プラットフォームを設け、行政・企業・市民が対話・協働する仕組みを構築しています。各部署任せではなく、全庁的な官民連携を促進する仕組みが必要と考えますが、区の見解を伺います。また、外部で学んだ人材や外部出身者のキャリアを十分に活かす戦略的な人事配置を行ってはいかがですか。

 (2)多様な働き方とマネジメントについて。前段のとおり、区民サービスに資する優秀な人材確保にはワークライフバランスの実現が不可欠であり、育成方針でも多様な働き方や休暇制度が位置付けられています。令和7年度特別区人事委員会勧告では、職員のやりがい・意欲向上としてフレックスタイム制の検討が求められました。通勤ラッシュの回避、私用後の出勤、育児・介護との両立など、勤務時間を調整できる仕組みは働き方の魅力を高めます。また、組織側にも繁忙期や忙しい時間帯への人員配置による生産性向上、業務量標準化、定着率向上など、双方にメリットがあります。多様な働き方に対する区の見解を伺うとともに、フレックスタイム制の導入を検討してはいかがでしょうか。また、特別区採用制度で育児や介護など、自区の特定条件の退職者を再採用できる再採用選考(カムバック採用)が新設されました。実施は各区判断で、本区は未実施です。本制度は退職中に得た外部のスキルやネットワークを活かせ、採用コスト削減にもつながります。既に導入している区もあります。先行区の状況を確認し、再採用選考を導入してはいかがですか。

 フレックスタイム制、再採用選考、導入済みのテレワーク、育休・産休・介護休暇、ボランティア休暇など、多様な働き方の広がりは業務の流動性を高める一方、マネジメントを複雑化させます。長時間労働の是正や業務平準化に加え、管理職にはこれまで以上の能力が求められます。本プラン骨子に管理職育成プログラムと示されていますが、新たな人事制度が導入された場合は、誰も経験のない中で従来と異なる調整力が必要です。属人化を防ぐ業務マニュアル化や切り出し強化など、具体的な仕組みづくりも欠かせません。管理職育成では、部署管理や部下育成の視点に加え、技術的に多様な働き方を支える対応力強化も検討してはいかがですか。

 人材余力確保には日頃の業務の見直しも重要です。近年はデジタル活用の進展に伴う来庁者減や働き方改革の流れから、窓口開庁時間を短縮する自治体が増えています。全庁的に窓口開庁時間を短縮する方針を定めたら、子育てや介護が両立しやすい働き方の多様性や人事異動の柔軟性を生み、フレックスタイムの導入にも有効な手段と考えますが、検討状況を伺います。

 本区の状況を確認したところ、新庁舎移転後の引越しワンストップ窓口や電子申請の普及により、証明事務の延長時間帯や休日開庁窓口の利用は減少しています。過去にはすこやか福祉センター窓口で区民要望に応じた休日窓口を延長しましたが、改めて利用実態を踏まえ、見直しが行われました。データに基づく効率化は、区民サービス低下に直結しないと考えます。まずは休日窓口等の開設の在り方から、環境変化を踏まえ、需要を把握した上で検討してはいかがですか。

 (3)女性管理職育成について。本プラン骨子では管理職に占める女性職員の割合が近年低いことを課題としています。女性管理職比率目標の30%は、女性活躍の観点に加え、多様性に基づく組織文化形成のため、ハーバード大学の社会学者ロザベス・モス・カンター氏の提唱の黄金の3割理論に基づきます。多様性を欠く行政運営は、多様な区民ニーズに応えにくく、女性固有の課題とせず、組織全体で本気の改善が必要です。自治体勤務27年を経て研究者となり、女性地方公務員が昇進しにくい原因を研究している佐藤直子氏の著書「女性公務員のリアル」では、組織文化や制度慣行、同じ部署でも女性が補助側に回りやすい傾向など、無意識のバイアスのキャリア格差が昇進機会に性差別を生じさせていると指摘されています。女性管理職育成には本人の自覚を含むジェンダー観の研修充実を図り、本区でも構造的課題がないかキャリアパスを改めて分析し、性差のないキャリア初期からの育成に努めてはいかがですか。

 (4)障害者雇用について。本区では障害者法定雇用率が達成できていません。障害の有無にかかわらず、誰もが働ける社会実現に向け、特に一般企業の規範となる自治体として、達成は目標ではなく必須です。障害のある方が能力を発揮しやすい環境整備は業務の属人化防止や効率化に、合理的配慮の充実は介護や子育て中、持病のある職員など、多様な人材活躍に寄与します。障害者雇用推進が組織全体の働き方改善につながると庁内で改めて共有すべきであり、管理職の姿勢も大きく問われます。雇用率向上には、理念だけでなく、実践的な取組が不可欠です。各部署で適切な業務の切り出し、手順化、タスク整理、外部の専門家による訪問調査など、具体的方法を提示すべきです。また、管理職には障害者雇用支援員との連携強化や障害特性の対応力と理解促進のため、実践的な行動レベルに落とし込む研修が効果的です。本プランでは障害のある方の活躍機会を増やし、能力が発揮できる働きやすい職場づくりに向け具体策を充実してはいかがですか。

 また、障害者雇用では働く側の意欲と心身の状況であったり、職場が求める業務と適性や働き方が合わない場合があると聞きました。トライアル機会を設けることは就労意欲の向上、定着支援、採用リスク減につながり、双方のミスマッチを減らせます。例えば、学生インターンとして職場体験を経て本区を希望してもらったり、会計年度任用職員として採用し、柔軟に実習的な業務経験を積んで常勤職員に移行する方法が考えられます。障害者雇用は、常勤採用だけに限定せず、事前にマッチングが確認できる採用方法を検討してはいかがですか。

 (5)ハラスメントについて。総務委員会における「ハラスメント防止に向けた取組について」の報告で、全庁アンケート結果が示されました。カスタマーハラスメント行為の対象に議員が含まれていた点は、自戒とともに議会全体のさらなる認識向上の必要性を感じました。本区は、令和4年にハラスメントゼロ宣言など、職場環境改善を進めてきました。しかし、問5、「過去1年以内にハラスメント行為を受けたり見たりした」が32%である一方、問25、「周りからハラスメントの指摘を受けた、あるいは指摘を受けてもやむを得ないと自分で思える行為をした経験」は6%にとどまり、加害側と受け手側の認識に差が見られます。ただし、全てが無自覚な加害ではなく、話し方や業務上の指摘方法など、世代間で受け取り方が異なる場合もあり、ハラスメント意識の向上と併せ、世代間の価値観のすり合わせが必要です。また、意見や感情を率直に、相手を尊重し伝えるアサーションなどのコミュニケーション技術取得も有効です。世代間摩擦やハラスメント防止に向け、価値観理解の促進に加え、コミュニケーション技術の研修を強化してはいかがですか。

 2、中野区立小中学校施設整備計画について。

 (1)計画の改定骨子について。子ども文教委員会で報告された本骨子は、1年1校程度の学校改築スケジュールが示され、評価いたします。近年、物価高騰や建築業の働き方改革・人材不足の影響で、入札不調・工期延伸が相次ぎ、計画に遅れが生じました。子どもたちや地域の期待に応えられず、教育活動・費用面にも大きな影響を与えるため、今計画改定では安定的な実施が求められます。区では既に事前調査など工期リスクの低減に取り組み、会派としても学校整備へ十分な職員配置を求めてまいりました。可能な限り工期延伸を防ぐとともに、不測の事態でも計画を維持できる体制整備が必要です。本計画で1年1校程度の改築着手の計画どおりの実現に向け、財政面の担保や職員体制について関係所管と協議ができているのか、区の見解を伺います。

 学校の新旧格差を減らすため、築80年を待たない早期更新を会派で求めてきました。骨子14ページ、今後の学校改築スケジュール設定の考え方に「築80年までに改築工事着手」とある一方、12ページ、学校施設整備の進め方に「目標耐用年数を80年」、中野区区有施設整備計画に「建築後80年で建替を原則」と平準化を行う施設へ学校も含まれ、記載に差があるように捉えられます。1年1校程度で建て替えを進める場合、対象学校の築年数は最長で約75年程度です。確認したところ、目標耐用年数80年は建物強度の目標で、委員会でも80年より早期建て替えを目指すと答弁があり、骨子段階で大きく変更されたことは評価いたします。学校改築80年の位置付けについて、区の明確な見解を伺うとともに、記載内容を分かりやすく変更してはいかがですか。

 学校の新旧格差改善のため、骨子の12ページ、計画的な改修及び改築に「概ね築30年、築60年のタイミングで大規模改修」と示されたことを評価します。しかし、計画数字に影響され、本来必須な改修が遅れれば、児童・生徒の安全や災害時の不安が残ることを懸念します。また、骨子の機能回復は、防水など必須工事と考えられますが、教育機能充実の内容が不明確です。教育方針の変更により、例えば新校の廊下の壁を可動式にするならば既存校にも適応するなど、新旧格差を減らす改修をしていくべきです。多様な子どもが安心して学び、教育の質を担保するのは自治体の責務です。大規模改修は必要に応じて前倒しが可能なのか、区の見解を伺います。また、教育機能充実は、バリアフリー強化に加え、教育方針の変化に応じた改修を具体的に記載してはいかがですか。

 本計画の改修整備期間が近年の実態に合わせ4年となりました。中学校は在学3年のため、代替校舎や仮校舎で入学、卒業を迎え、新旧いずれの校舎とも関わらない生徒が出ます。新校舎には思い出も関係もないと思わせたくはありません。教育委員会には重く受け止めていただきたいと考えます。建て替えが続く中で、母校へ誇りが持てる仕組みが必要です。実際、小学校が建て替わった地域の中学生が新校舎で活動したいためか、小学校のボランティアへ積極的に参加していると聞きました。ホームカミングデーや卒業生と地域の協働イベント、ボランティア活動など、卒業後も母校と関わる仕組みを整えれば、コミュニティ・スクールの活性化にもつながります。これを機に卒業生が継続的に母校と関われる必要性を教育委員会として認識し、コミュニティ・スクールの中で仕組みを検討してはいかがですか。

 (2)旧新山小学校跡地について。この場所は、本計画にて、南台小学校に続き、南中野中学校の代替校舎として継続使用が示されました。地域の方は心待ちにしている中、活用期間の延伸、今後の用途も示されず、大半が国有地のままという状況も不安材料です。区有施設整備計画に「今後区有施設を検討」と示されましたが、区は現在、国と土地取得交渉を進めており、用途確定がないと最終的な交渉がまとまらないとも聞いています。跡地活用が延伸した以上、地域の期待と理解に応えるためにも、代替校舎後、令和16年度から事業実施をする必要があると考えます。そのため、国との交渉と並行し、基本構想や設計などを令和16年度から逆算し、地域への丁寧な説明と意見交換の機会を設けることが不可欠です。令和16年度以降に間を空けず事業展開できるよう、具体的なスケジュールを示してはいかがですか。

 意見聴取については、学校跡地など方向性を議論する際、特に子育て世代や日中働く層は時間的制約から資料を読み込む前提では難しく、幅広い区民参加のためにも、多世代や多様な方が参加しやすい手法が必要です。本区でも電子申請による意見募集を行っていますが、他自治体では意見聴取プラットフォームの活用やオンライン回答者を抽出した意見交換会など、多様な参加形態が広がっています。本区でもオンラインを活用した意見聴取をさらに拡充してはいかがですか。

 3、教育に関する費用負担補助(教育費の無償化)について。子ども文教委員会で教材費と修学旅行等の無償化が報告され、会派で求めてきた隠れ教育費の無償化を大いに評価いたします。一方で、学用品は対象外で、無償範囲が分かりにくく、保護者への明確な情報伝達を委員会の中でも指摘いたしました。全ての教育費の無償化に向け、学用品負担軽減の工夫が必要です。学用品の中には絵の具、はさみ、分度器など、学校備品として児童・生徒間でも供用できるものがあります。全ての教育費の無償化を目指し、学用品で備品化できるものは、各学校整備を進めてはいかがですか。

 給食費について。区内の子どもたちのための物価高騰対策として、私立学校等保護者支援の給食費相当の支給の実施は、特別区内で対応が分かれる中、評価をしています。中野区基本計画(素案)では、区立学校の教育に関する費用負担補助として、区立学校の給食費無償化の継続が示されていますが、私立学校等は明記されていません。決算資料、令和6年度主要施策の成果でも、実施計画の事業展開が令和7年度で終了、次年度以降の対応は別途検討とあります。会派として、新規事業は期限を切って検証を求めてまいりました。しかし、総務省消費者物価指数では、東京都の総合指数は令和5年度以降、令和6年度、令和7年度と物価上昇が落ち着いていません。社会状況を鑑み、来年度も私立学校等の給食費相当の支給を継続してはいかがですか。

 4番、教育委員会の広報について。本区では今回の教育に関する費用負担補助や新校舎整備、子どもの意見を聞く教育活動、不登校支援拡充など、子育て先進区として取組が進んでいますが、成果は区民に十分に伝わっているとは言えません。教育委員会ホームページでは、網羅的で、必要な情報を探しづらい構成です。分かりやすい発信は公教育への理解と信頼向上につながります。これまでも区の広報充実を提案してきましたが、受け手視点に立った情報発信が重要です。他の自治体では、広報強化策として、教育委員会の広報紙やSNS発信、教育委員会の広報プランを作成しているところもあります。本区でも、まずは区報の一部を活用して、定期的に区立学校の取組や教育施設を紹介し、さらにホームページも利用者視点で改善してはいかがですか。

 以上で、私の全ての質問を終わります。

〔区長酒井直人登壇〕

○区長(酒井直人) 河合議員の御質問にお答えします。

 初めに、中野区人材育成総合プランについてで、選ばれる自治体となるための視点についてです。自治体で働くことを希望する方に選ばれる自治体となるためには、公務員としてのやりがいを伝えるだけでなく、中野区ならではのまちの魅力の発信や区民サービスを向上させることはもちろん、ワークライフバランスや女性活躍、自らがチャレンジ・成長できる組織となることが必要と考えております。

 次に、企画体制の強化についての御質問です。基本構想の実現を目指し、多様化・複雑化した課題解決に向けて政策や施策を推進していくためには、政策や区政経営の総合調整機能を強化する必要があると考えております。そのために必要な組織や体制の強化については検討をしてまいります。

 次に、官民連携促進の全庁的な仕組みについてです。官民連携については、特定の業務に関する個別の連携は各所管が中心となり、包括連携については企画課が中心となって取り組んできたところであります。引き続き、官民連携の取組は全庁的に推進していく考えでございます。

 次に、キャリアを生かす人事配置について。区では経験者採用、他団体からの派遣受入れなど、様々な外部人材の採用活動を行っているところでありまして、異なるバックグラウンドや様々な経験を持つ人材がもたらす視点や知見は、組織の発展にとっても大変重要であると考えます。職員一人ひとりがキャリアを活かし、能力を最大限に発揮することで、民間企業や他自治体など庁外で培われた知識や技術が区政に反映、還元されるよう人事配置を行ってきたところでありまして、引き続き、戦略的に取り組んでまいります。

 次に、フレックスタイムの導入検討についてです。仕事や生活に対する価値観が多様化している中、職員が意欲的に働くことのできる組織運営を実現するためには、職員個々の事情に応じて働き方を柔軟に選択できる勤務環境を整備していくことが重要であります。このことは中野区役所の職場の魅力を高め、有為な人材の確保、ひいては区民サービスの向上へとつながっていくものと考えております。相談・窓口業務など、区民サービスを安定的に提供する視点を考慮し、他自治体の事例も参考にしながらフレックスタイム制の導入を検討してまいります。

 次に、カムバック採用についてです。カムバック採用については、中野区役所に在籍した強みを活かし、即戦力となる有為な人材を確保する採用手法の一つであり、他自治体の状況も踏まえ、再採用選考制度の導入を検討してまいります。

 次に、管理職育成の視点についてです。管理職は働き方が多様化する社会に対応するとともに、職員一人ひとりがワークライフバランスの実現を図ることにより、エンゲージメントの高い組織に導いていく役割を担っております。組織経営と人材育成に責任を持ち、多様かつ柔軟な働き方に対応した組織マネジメントが遂行できるよう、マネジメント技術や対応力を含めた管理職育成の強化を推進してまいります。

 次に、全庁的な窓口開庁時間の短縮についてです。窓口開庁時間を短縮することは、職員の働き方の多様化などに資するものと考えますが、実施に当たっては、各施設、各窓口の来庁者の時間的偏在やオンライン申請の利用状況など、利用者側の利便性の影響も含め、他方面にわたって総合的に検証する必要があると考えております。現時点では具体的に検討は行っておりません。

 次に、休日窓口の開設のあり方についてです。休日窓口の利用については、引越しワンストップサービスの浸透などによって、引越し、各種証明書発行等で来庁する方が減少する一方で、マイナンバーカードの発行や電子証明書の更新での来庁者については増加をしている状況にあります。区民の休日窓口に対するニーズの変化、また職員のワークライフバランスの確保も見据えたサービスの提供内容などについて検討してまいります。

 次に、女性管理職の育成についてです。女性管理職の育成は、単に女性職員の活躍を促進するだけでなく、組織や政策のマネジメントに多様な人材が参画し、バランスの取れた行政運営につながるものと認識をしております。女性職員が上位職への昇任を迷う理由として、職責への不安、家庭と仕事との両立への懸念があることなどを踏まえ、昇任意欲の醸成、キャリア形成の支援などの女性活躍推進の取組を進めているところであります。今後、性別によるキャリアパスの差異についても分析し、職員の能力を最大限引き出せる育成体制を実施させてまいります。

 次に、障害のある職員の能力発揮についてです。障害のある職員がその能力を最大限に発揮できる職場環境を整えるためには、業務内容の柔軟な調整や職場全体での理解が不可欠であると認識をしております。区では障害に関する知識を深め、職場での対応方法などを学ぶ実践的な研修を実施しておりまして、今年度は新たに特別職、部長向けに障害の相互理解研修を行ったところであります。策定作業中の人材育成総合プラン、第2期中野区職員障害者活躍推進計画では、障害のある職員が能力を発揮できる職場環境の整備などを充実させてまいります。

 次に、障害者雇用の推進についてです。障害者雇用の推進に当たっては、当該職員一人ひとりが障害の特性や個性に応じて能力を発揮し、職場において自分らしく活躍できるよう、職務の選定や職場環境を整備することが大切であると考えます。区では障害者を対象にした会計年度任用職員の採用を昨年度から実施をしています。将来、常勤職員を目指すためのステップとして就労経験ができる機会としても有効であると考えております。職場との相性や働き方を実践的に確認できる機会について、引き続き検討をしてまいります。

 次に、ハラスメントを発生させない取組についてです。職場におけるハラスメントを撲滅するためには、風通しのよい職場環境を整備し、認め合う・褒め合う文化の醸成、職場内コミュニケーションの活発化により、職員間の相互理解と職場の心理的安全性の確保を推進していく必要があると考えて

おります。今年度新任管理職等向けにハラスメント防止研修を新規で実施したほか、全管理職を対象に管理職と担当者の世代を超えた相互理解を深める視点での研修を行うなど、研修内容の充実・強化を図ったところであります。引き続き、対象者を全職員に拡充していくとともに、ヒューマンスキルの向上に資する研修も充実していくことによって、ハラスメントを生まない組織の実現に取り組んでまいります。

 続きまして、中野区立小中学校施設整備計画についてで、旧新山小学校跡地活用に係るスケジュールについてです。旧新山小学校跡地については、行政課題に対応するため、区有施設を整備することを検討しております。現時点で具体的な整備スケジュールをお示しすることはできませんが、南中野中学校の代替校舎としての活用終了後、すぐに施設整備にかかれるよう検討を進めております。活用方針案が固まり次第、お示しし、御意見を伺いたいと考えております。

 次に、デジタル技術を活用した意見聴取です。区民からの意見を聴取する主な手段として、電子申請のLoGoフォームをはじめ、メールや郵送、窓口、ファックスなどが挙げられます。今後もより多くの意見を拾い上げ、政策に反映させていくため、他自治体での先行事例を参考にしつつ、まずは区公式LINEを活用した意見聴取の実施を検討してまいります。

〔教育長田代雅規登壇〕

○教育長(田代雅規) 私のほうからは、最初に中野区立小中学校施設整備計画についての御質問にお答えいたします。

 新たな改築スケジュールにおける関係所管との協議についてでございます。教育委員会としましては、小・中学校の新たな改築スケジュールについて、区長部局とも調整の上、実現可能なものとして示しているものでございます。

 次に、学校施設の耐用年数及び早期建て替えについてでございます。学校施設は、躯体の健全性・耐久性の確保に当たり、築80年までに改築に着手すると示したものでございます。新校舎整備に当たりましては、可能な限り早期に進めていく方針であり、小中学校施設整備計画の改定素案に示してまいります。

 次に、大規模改修の実施時期及び改修内容についてでございます。大規模改修は概ね築30年、築60年での実施を基本とするものの、設備の状態や施設の状況を踏まえ、適時適切に実施してまいります。改修内容の具体例につきましては、小中学校施設整備計画の改定素案にお示ししてまいります。

 次に、卒業生が継続的に母校と関われる仕組みについてでございます。全ての卒業生が母校に誇りを持つことは大切なことと認識しております。卒業後も母校に誇りと関わりを持てる仕組みを学校運営協議会と連携して、何ができるか検討してまいります。

 次に、教育に関する費用負担補助(教育費の無償化)についてでございます。最初に、学用品の供用化についてでございます。これまでも彫刻刀や絵の具セットなどの学用品について、学校備品として整備し、保護者の経済的負担軽減を図っている学校もございます。今後、学校と相談の上、供用可能な学用品については学校備品としての整備を検討してまいります。

 次に、私立学校等保護者支援の給食費相当の支給についてでございます。私立学校等保護者支援の給食費相当の支給につきましては、次年度も引き続き事業を継続していきたいと考えております。これまでの課題を踏まえ、支給の仕組みについて改善を図ってまいります。

 最後に、教育委員会の広報についてでございます。区立学校の取組や教育施策について区民に分かりやすく広報することは、公教育の魅力を伝え、子ども、保護者、地域からの信頼を得ていくために必要なことであると認識しております。これまでも区報やホームページなどにおいて取組の掲載を行っているところでございますが、教育委員会として広報の目的をより意識し、積極的に改善を図ってまいります。

○議長(森たかゆき) 以上で河合りな議員の質問は終わります。

 お諮りいたします。議事の都合により、本日の会議はこれをもって延会したいと思いますが、御異議ございませんか。

〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○議長(森たかゆき) 御異議ありませんので、さよう決定いたします。

 次の会議は、明日午後1時より本会議場において開会することを口頭をもって通告いたします。

 本日はこれをもって延会いたします。

午後4時56分延会

 

 

 

会議録署名員 議 長 森 たかゆき

       議 員 市川 しんたろう

議 員 斉藤 ゆり