平成16年9月30日決算特別委員会(第4日)
1.平成16年(2004年)9月30日、中野区議会第一・第二委員会室において開会された。
1.出席委員(42名)
1番 い で い 良 輔 2番 伊 東 し ん
じ
3番 佐 野 れ い じ 4番 北 原 奉 昭
5番 久 保 り か 6番 酒 井 た
く や
7番 奥 田 け ん じ 8番 近 藤 さ え 子
9番 小 堤 勇 10番 大 内 し
ん ご
11番 伊 藤 正 信 12番 きたごう 秀 文
13番 吉 原 宏 14番 高 倉 良 生
15番 やながわ 妙 子 16番 平 島 好 人
17番 む と う 有 子 18番 はっとり 幸 子
19番 長 沢 和 彦 20番 か せ 次 郎
21番 山 崎 芳 夫 22番 小 串 まさのり
23番 高 橋 ち あ き 24番 市 川 み の る
25番 岡 本 い さ お 26番 こしみず 敏 明
27番 飯 島 きんいち 28番 佐 伯 利 昭
29番 佐 藤 ひ ろ こ 30番 来 住 和 行
31番 岩 永 し ほ 子 32番 若 林 ふくぞう
33番 篠 国 昭 34番 伊 藤 岩 男
35番 斉 藤 金 造 36番 大 泉 正 勝
37番 斉 藤 高 輝 38番 江 口 済 三 郎
39番 藤 本 やすたみ 40番 昆 ま さ
子
41番 江 田 と お る 42番 池 田 一 雄
1.欠席委員
な し
1.出席説明員
中野区長 田中 大輔
助役内田 司郎
収入役 山岸 隆一
教育長 沼口 昌弘
区長室長 田辺 裕子
経営改革担当課長 合川 昭
経営改革推進担当課長経営改革担当課長兼務
危機管理担当課長 経営改革担当課長兼務
政策計画担当課長 鈴木 由美子
政策担当課長 政策計画担当課長兼務
計画担当課長 川崎 亨
まちづくり総合調整担当部長 那須井 幸一
まちづくり総合調整担当参事 まちづくり総合調整担当部長兼務
まちづくり総合調整担当課長 中野駅周辺整備担当課長兼務
総務部長 石神 正義
総務担当参事 橋本 美文
広聴広報担当課長 鈴木 郁也
平和人権担当課長 広聴広報担当課長兼務
平和担当課長 広聴広報担当課長兼務
人権担当課長 広聴広報担当課長兼務
財務担当課長 村木 誠
営繕担当課長 秋元 順一
人事担当課長 長田 久雄
情報化推進担当参事 鈴木 勝明
防災担当課長 納谷 光和
税務担当課長 若槻 磐雄
区民生活部長 本橋 一夫
区民生活部経営担当参事 西篠 十喜和
地域活動担当参事 区民生活部経営担当参事兼務
南中野地域センター所長 中村 正博
弥生地域センター所長 南中野地域センター所長兼務
東部地域センター所長 柿内 良之
鍋横地域センター所長 南中野地域ンター所長兼務
桃園地域センター所長 東部地域センター所長兼務
昭和地域センター所長 蛭間 浩之
東中野地域センター所長 昭和地域センター所長兼務
上高田地域センター所長 昭和地域センター所長兼務
新井地域センター所長 東部地域センター所長兼務
江古田地域センター所長 安部 秀康
沼袋地域センター所長 江古田地域センター所長兼務
野方地域センター所長 江古田域センター所長兼務
大和地域センター所長 大橋 雄治
鷺宮地域センター所長 大和地域センター所長兼務
上鷺宮地域センター所長 大和地域センター所長兼務
戸籍住民担当課長 登 弘毅
産業振興担当課長 高橋 信一
地域生活支援担当課長みどりと環境担当課長兼務
みどりと環境担当課長 大杉 規子
ごみ減量・清掃事業担当参事 寺部 守芳
ごみ減量担当参事 ごみ減量・清掃事業担当参事兼務
清掃事務所長 遠山 幸雄
子ども家庭部長 柳澤 一平
子ども家庭部経営担当課長 竹内 沖司
子育て支援担当課長 新井 一成
子ども健康担当課長 大久保 仁恵
中部保健福祉センター所長 瀬田 敏幸
北部保健福祉センター所長 中部保健福祉センター所長兼務
南部保健福祉センター所長 佐々木 美枝子
鷺宮保健福祉センター所長 石崎 泰江
保育サービス担当課長榎本 良男
子ども育成担当課長 小平 基晴
男女平等担当課長 子ども家庭部経営担当課長兼務
保健福祉部長 菅野 泰一
保健所長 清水 祐幸
保健福祉部経営担当課長 寺嶋 誠一郎
保健予防担当参事 保健所長兼務
結核予防担当参事 保健所長兼務
衛生環境担当課長 遠藤 由紀夫
生活衛生担当課長 衛生環境担当課長兼務
健康づくり担当課長 今 恵里
保健福祉担当課長 保健福祉部経営担当課長兼務
高齢福祉担当課長 冨永 清
障害福祉担当課長 田中 政之
生活援護担当課長 浅野 昭
保険医療担当課長 奥山 功
介護保険担当課長 藤井 康弘
都市整備部長 石井 正行
都市整備部経営担当参事 服部 敏信
都市計画担当参事 都市整備部経営担当参事兼務
土木担当課長 尾崎 孝
交通安全対策担当課長 上村 晃一
公園緑地担当課長 斎木 正雄
建築・住宅担当参事 佐藤 幸一
地区整備担当課長 岩井 克英
地域まちづくり担当課長 地区整備担当課長兼務
中野駅周辺整備担当課長 豊川 士朗
副収入役 村田 宏
教育委員会事務局次長 金野 晃
教育経営担当参事 教育委員会事務局次長兼務
部門経営担当参事 教育委員会事務局次長兼務
教育委員会担当参事 教育委員会事務局次長兼務
教育環境担当参事 教育委員会事務局次長兼務
教育改革担当課長 小谷松 弘市
学校教育担当課長 篠原 文彦
学校教育管理担当課長 学校教育担当課長兼務
学校健康推進担当課長 学校教育担当課長兼務
指導室長 小林 福太郎
生涯学習担当参事 大沼 弘
生涯学習推進担当参事 生涯学習担当参事兼務
生涯学習施設担当参事 生涯学習担当参事兼務
知的資産担当参事(中央図書館長) 石﨑 新一
選挙管理委員会事務局長 山下 清超
監査事務局長 細木 博雄
1.本会の書記は下記のとおりである。
事務局長 正木 洋介
事務局次長 飯塚 太郎
議事調査担当係長 大谷 良二
書 記 黒田 佳代子
書 記 巣山 和孝
書 記 永田 純一
書 記 荒井 勉
書 記 廣地 毅
書 記 西田 健
書 記 岩浅 英樹
書 記 鳥居 誠
書 記 杉本 兼太郎
書 記 松本 桂治
書 記 吉田 哲郎
○委員長署名
午前10時01分開議
○平島委員長 定足数に達しましたので、ただいまから決算特別委員会を開会いたします。
認定第1号から認定第5号までの計5件を一括して議題に供します。
初めに、昨日の委員会終了後に開かれた理事会の報告をいたします。
1点目は、本日の委員会運営についてであります。
昨日の委員会は来住和行委員の質疑の途中で審査を終了いたしました。そこで、本日の委員会は、さきに御確認いただいておりました質疑者の割り振りを変更し、1番目に来住和行委員、2番目に高橋ちあき委員、3番目に酒井たくや委員、4番目にむとう有子委員、5番目に佐藤ひろこ委員の順序で5名の質疑を行うことを確認いたしました。
また、委員会の開会及び再開、休憩、終了目途等については既に御確認いただいておりますとおりとすることを確認いたしました。
2点目は、資料要求の追加についてであります。
お手元に配付いたしました決算特別委員会資料要求一覧(追加分)として記載されておりますとおり、資料要求することを確認いたしました。
平成16年(2004年)9月30日
決算特別委員会
決算特別委員会資料要求一覧(追加分)
● 追 加 分
◆文教分科会関係
52 区立小中学校の校舎の主要部分が50年を経過する時期一覧 〈自民〉
53 平成16(2004)年度学習指導補助員配置一覧 〈自民〉
○平島委員長 なお、資料要求の追加分、訂正分につきましては、理事会で確認されたものをその都度全体会の席上で配付し、さらに追加・訂正を経た最終的な資料要求一覧表を決算特別委員会の最終日に席上配付することとし、会議録の巻末にも資料として添付すること、最終的な内容のすべての資料と最終的な資料要求一覧をCD-ROMにより各会派に配付することを確認いたしました。
3点目は、配付資料の差しかえについてであります。
既に配付してあります総務分科会関係1番の資料に誤りがありましたので、訂正した資料を配付することを確認いたしました。
以上が理事会の報告でありますが、何か御質疑ございますでしょうか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○平島委員長 それでは、ただいまの報告のとおり委員会を運営していくことに御異議ございませんでしょうか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○平島委員長 御異議ございませんので、さよう運営させていただきます。
次に、質疑に入る前に、追加資料の配付について申し上げます。
要求した資料につきましては、お手元に配付のとおり1件の資料が追加提出されておりますので、御承知おきください。
それでは、昨日に続き総括質疑を続行いたします。
来住和行委員、お願いいたします。
○来住委員 おはようございます。一晩寝て、また元気になりまして、2時間ぐらいできそうなんですけれども、限られた時間で続行させていただきます。
区民の暮らしについて、その他残っているんですが、幾つか時間の範囲の中でやっていきたいと思います。
2003年度決算についての中の順番が変わりますけれども、就学援助、生業資金というところで、まず初めにやらせていただきます。
せっかくつくりましたので、皆さんにも見ていただきたいんですが、区民の暮らしの一つの指標としてまとめてみました。これは、1年間の平均の給与、収入がどうなっているかということが一つです。
このグラフで見にくいと思うんですが、1995年が1人平均537万円だったわけですが、一番のピークが98年の543万円ということに上がってきました。しかし、その後、ずっと下がりまして、2004年度は税務概要はまだ出ていないんですけれども、課長のお話ですと、520万円を切る状況になるんではないかということでした。したがいまして、ずっとこのように給与の収入が減り続けているということとあわせて、このグラフの方は、就学援助の申請者の数です。これは、率で出してありますけれども、中学、小学、高校も、かなり毎年毎年ずっと上がってきたという指標になっています。したがいまして、暮らしの中にこういう形であらわれているというふうに思います。
まず、就学援助についてですけれども、このグラフにあらわれているような状況についてどのように認識をされているのか、まず伺いたいと思います。
○篠原学校教育担当課長 お答えいたします。
この就学援助につきましては、保護者の前年度の収入合計、所得合計によって認定を行っております。景気が回復基調にあるというふうに言われておりますが、区民の所得水準については依然厳しい状況があるというふうに認識しております。
○来住委員 就学援助については、新学期にすべての児童・生徒に区の方からその申請の内容を一つにして配付されています。学校を通して回収されるということになっていますが、しかし、それを一式見せていただきましたけれども、年度途中でのこの申請可能、申請できるということになっていないようです。したがいまして、年度途中でも、教育委員会等できちんと受けられる、申請できるというようなことをきちっと周知すべきだと思いますけれども、そのことについては何か検討いただいているでしょうか。
○篠原学校教育担当課長 年度途中の認定につきましては、転入の場合のほか、あと失業、それから離婚などの理由によりまして、大幅な収入減が認められるような場合につきましては、年度途中でも現在行っております。この年度途中におきましても、そういった御相談ができること、こういったことを当初の申請書の方に書くような工夫をしていきたいというふうに考えております。
○来住委員 よろしくお願いします。結構です。
次に、生業資金貸付制度の改善について伺います。
これは、きのうの質疑でもありましたので、2点だけお伺いしますけれども、まず、制度の改善なんですが、私たちも共産党議員団としては、繰り返しこの改善については提案をしてそのことを求めてまいりました。したがいまして、この間、具体的な何か改善の方法を一つでもありましたらお答えいただきたいと思います。
○浅野生活援護担当課長 お答えいたします。
生業資金関連につきましては、今のところ改善の要望が多くありました。本年度から、受け付け回数を従来の7回から12回にふやしてございます。そのことと、あと区報の情報のひろば号で、生業資金の貸し付けについてということで記事を毎月載せてございます。
○来住委員 そういう改善が行われたということです。それで、私は、生業資金の受け付けの窓口で案内をいただいてきましたけれども、残念ながら、新年度から改善された受け付けを毎月行うということに案内がなっていないんです。しかも、申し込みの係も前のままの生活援護課福祉資金係ということで、これも担当が変わっていますので、少なくとも改善をした時点で、窓口に来る申請の方に渡すこういうものについてはきちんと変更して、これでいきますと、毎月ではなくて、まだ年7回の受け付けということになっていますので、改善した場合には直ちに速やかに周知できるように、このことも含めて、そして、抜本的な、きのうの区長の答弁もございましたので、課長のこの改善についての御決意を伺いたいと思います。
○浅野生活援護担当課長 今御指摘のありましたような点については、まことに申しわけないと思っております。早急に改善いたしたいと思います。また、制度そのものについても、改善すべき点につきましては、今後とも検討いたしまして、よりよい方向に見直していきたいと思っております。
○来住委員 よろしくお願いします。結構です。
それでは、山手通りの環境問題について伺います。
この環六については、地下高速道路と同時に行われている工事、この間、地域の皆さんの粘り強い運動と、中野区自身の努力といいますか、働きかけもありまして、例えば地下高速道路の部分で言いますと、低濃度の脱硝装置、それから、電気集じん機等々の設置が決まりました。それから、上の部分ですけれども、ここについては車線数が6車線から4車線、さらに中央分離帯を9メートルから5メートルにして、その分歩行者、歩道部分で広げていく。さらには、自転車帯といいますか、そういうものがつくことになりました。私たちは、大きな前進だし、住民と行政が一体になって働きかけた結果だというふうに思っています。
そこで、この段階で問題になっているのは、換気塔部分の歩道幅が現在5メートルちょっとになっています。ほかのところは10メートル、ほぼ一般のところはなっているわけです。したがいまして、今回換気塔の幅がさらに小さくなりました。それから、高さについても吸気の塔については、本当に5メートルでしたか、ちょっとあれですけれども、本当に低くなりました。しかし、排気する方は45メートルということで変わりません。
そこで、換気塔の部分の中央分離帯を換気塔そのものが塔の幅が狭くなりましたので、これに合わせて少なくとも歩道幅を広げてほしいというのが地域の要望です。これについて、どういうふうに区としては認識をされているのか。
それから、あわせて伺いますが、換気塔の高さについて、公団は今45メートルで来ていますけれども、住民の総意が整えば、高さを低くしてもいいというふうに私たちは伺っているんですが、この2点について、区としてどのように認識をされているのか。私たちはぜひ要望していただきたいと思っておりますけれども、いかがでしょう。
○服部都市計画担当参事 お答え申し上げます。
首都高速道路公団でございますけれども、換気塔の規模につきまして、今委員の方で御紹介いただいてございますように、当初計画から一定の幅で、排気塔の部分でございますが、縮小する予定で見直しをするとしてございます。しかしながら、換気塔を設置する中央分離帯におきましては、換気の機器の搬入口や管理用の出入口、また、所内換気口の設置など、換気塔を地上部分におきましてもさまざまな設備を行うと聞いてございます。したがいまして、現段階で中央分離帯を縮小して歩道部分を広げることが非常に難しいと聞いてございます。
また、換気塔の高さでございますが、公団からは、換気塔の説明会の中でそういった説明があったことは承知してございますが、住民の総意ということの見解でございますけれども、一般的に申し上げますと、換気塔周辺の大半の住民の方の同意があるという状態を指しているものと考えてございます。区といたしましては、今後、公団に対しまして、十分な説明をしていただくように、これまでも要請してきた経過がございますが、今後とも十分な説明をお願いするよう要請していきたいと考えてございます。
○来住委員 いよいよ供用開始が見え隠れしてまいりましたので、環境、特に排気塔、換気塔の脱硝機能、それをどう高めていくかということが課題になってまいりました。公団の説明、シミュレーション等で見ますと、大体90%、平均して92%という程度の機能を今説明しています。ただ、これは、いわゆる公団としては除去するフィルターを半年ごとに洗浄するということによって、90%程度ということを説明しています。したがいまして、この洗浄する回転を早めることによって、より100%に近い除去ができるということも同時に言っておりますので、ぜひコストの問題ということで、今のところ半年に1回というふうに言っておりますけれども、この除去の機能を高めることについても、ぜひ区として要望していただきたい。これはお答えは結構です。よろしくお願いします。
供用開始後の問題について、まとめて伺いますので、よろしくお願いします。
一つは、換気塔の高さがどうなるかということ、デザインの問題も課題になっていますけれども、それは今後の問題として、しかし、供用開始後にどれだけの排ガスの濃度がその換気塔から吹き出しているのかということを住民や、だれでもそれを確認できる、そういう濃度表示を換気塔のだれでも見られる部分に設置する必要があるんではないかというふうに、まず1点思います。
それから、道路、環六を中心に、換気塔を中心にして常設の濃度環境を測定するポイント、これを置く必要があるだろうというふうに思います。
それから、さらに中野区と住民の皆さんの代表ということになるんでしょうか、そういう住民も参加した環境に対する評価をする、情報をそこで開示させる、調査について等を含めて、そういう仮称協議会的なものを公団も含めて今後要求して設置させる必要があるというふうに思いますけれども、この3点について、今後の問題でありますけれども、今からそのことは要求すべきだというふうに思っておりますが、いかがでしょう。
○服部都市計画担当参事 当該道路の供用開始、これは平成19年度を予定してございます。換気塔からの排気ガスの濃度におきましては、現段階で、私どもが承知している範囲といたしましては、周辺、いわゆるバックグラウンドよりも低い濃度でございますので、公団の方といたしましては、現段階では濃度の表示装置の設置につきましては考えてございません。区といたしましては、そういった御要望もありますけれども、今後必要性も含めて調整をしていきたいと考えてございます。
2点目でございますけれども、供用開始後の環境の調査の関係の御質問でございます。これは、東京都の環境影響評価条例に基づきまして義務付けがあります。公団が供用開始後行うと聞いてございます。その評価結果におきましては、東京都知事に提出するものとなってございまして、東京都の環境影響評価審議会の中で審議される内容でございます。したがいまして、今委員の方の御提案でございますけれども、環境評価委員会の設置につきましては、そういった都の方に評価審議会等も予定してございますので、現段階では必要ないと考えてございます。
○来住委員 先ほど3点要望しましたけれども、公団がそう言っているからではなくて、独自に区としても住民と一緒になって、今後の問題ですので、環境を今よりも悪くしてはならないという立場から、住民も含めたそういう場をぜひ区と一緒になってそういう協議できる、相談できる、情報をちゃんと示していただける場を要望していただきたい、重ねてこのことはお願いをしておきます。結構です。
以上で終わります。児童館、学童クラブの問題を初め、そしてまた、その他のその他についてできませんでしたけれども、分科会の方でそれぞれ私どもの委員の方でやらせていただきたいと思います。
これをもちまして、私の質問をすべて終わりにします。ありがとうございました。
○平島委員長 以上で来住和行委員の質疑を終了いたします。
次に、高橋ちあき委員、お願いいたします。
○高橋委員 おはようございます。
私も、まずうちの会派のいでい委員と同じように、若者に負けないように、情熱と勇気を持って、この総括質疑に挑ませていただければと思っておりますので、よろしくお願いいたします。
まず、私どもTOKYO自民党中野区議団の立場から、平成15年度の決算の総括をさせていただきたいと思いますけれども、私どもの会派では、この夏、区長に対しまして、政治責任を問うということで文書を提出させていただきました。いま一度中野区政の足元を真摯に見詰め直し、中野区民、中野区議会、中野区の信頼関係を改めて構築し、組織体制の強化と、不祥事事件再発防止策など、行政運営の適正化に取り組むことを強く要望させていただきました。
また、基本構想並びに10か年計画の策定においても、中野区議会及び中野区民に対しまして、十分な情報提供と説明を行った上で、徹底した論議、議論を行って区案を策定するよう、検討の手続と日程の見直しを強く求めさせていただいたところでございます。
決算の質疑に当たりましては、同様の立場をもちまして伺ってまいりたいと思いますので、どうかよろしくお願いしたいと思います。
それでは、通告どおりに進んでいくつもりではおりますけれども、若干変更があった場合はお許しを願いたいと思います。十分なお時間をいただいておりますので、飽きないように質疑をさせていただきたいと思いますけれども、まず初めに、決算につける書類について、少し教えていただきたいことがございますので、お伺いをさせていただきます。
区長は、決算を議会の認定に付するに当たりましては、主な施策の成果を説明する書類、その他政令で定める書類をあわせて提出しなければならないとされております。中でも、主な施策の成果は、毎回参考にして議論をさせていただいているところでございますが、前回から、大幅につくり方が変わっているように思っております。そこで、この主要施策の成果でございますけれども、決算にどのように私どもに活用していただきたいのか、そこのところを教えていただければと思います。
○合川経営改革担当課長 今回の主要施策の成果につきましては、15年度、重点的な課題として取り組みました事業の成果を掲載するとともに、区政目標に基づく全施策の成果を掲載をいたしました。また、昨年議会の皆様方からの御意見もいただきましたので、決算の審査に活用していただくために、施策に対する外部評価結果も掲載をいたしました。15年度に区がどのような目標に対して仕事をし、どのような成果を上げたかということにつきまして、主に主要施策の成果を活用していただきたいというふうに考えてございます。
○高橋委員 先にこのページを見ていきますと、15年度の主要な課題、実施状況というのが何ページかに書かれておりまして、その後、15年度の区政目標体系ということで、いろいろと書いてあります中に、今回は外部評価も取り入れてくださったというふうに理解をさせていただいております。そして、私がいま一度確認をさせていただきたいのは、ここの説明文が書いてあるものに対しまして、ずらずらとこっちの分厚い方に一体どこをどういうふうに見たらよろしいのかなというところをもう少し丁寧な説明というか、資料を出していただければありがたいんじゃないかなと思っておりますけれども、そういう工夫はなされなかったわけでしょうか。
○合川経営改革担当課長 今回の主要施策の成果の構成でございますけれども、まず、初めにというところで、15年度の主要な課題、これは、主に区長の施政方針説明に挙げた主要な課題について概要を説明をしてございます。その後、平成15年度の主要課題の実施状況ということで、さきに挙げました主要な課題に対する実施状況を掲載をしてございます。最後に、それらを含めました全施策の外部評価結果について掲載をさせていただきました。
まず、その15年度の主要課題の実施状況につきましては、後ろに書いてございます全施策の外部評価結果のページを表示をさせていただきまして、連携をもちまして、わかりやすく工夫をしたというふうに考えてございます。
それから、全施策の外部評価結果につきましても、決算説明書の該当のページも表示をさせていただきまして、これらを一体として資料として活用していただきたいということで工夫をさせていただきました。
○高橋委員 では、この中身の中で、外部評価の結果を今回つけていただいているんですけれども、外部評価の結果に至るまで、どのような経緯でこの評価が出てくるかということをいま一度教えておいていただきたいんです。
○合川経営改革担当課長 まず、事業所管部で行いました事業点検結果、これを評価票にまとめまして、その評価票に基づきまして、すべての施策について外部評価を行いました。各施策の評価結果につきましては、先ほどお話をしたように、主要施策の成果に記載をいたしました。今後は、外部評価委員会で来年度の行政評価制度の改善、こういったものを提言として取りまとめた後、年内に行政評価報告書として公表したいというふうに考えてございます。さらに、この評価結果を受けまして、事業所管部がどのように対応するのか、その対応についての取りまとめも含めまして、第1回定例会で報告を行いたいというふうに考えてございます。
○高橋委員 関連して一つお伺いしたいんですけれども、以前は、こういうものは基本構想の柱に沿って事業を並べていたように思うんですけれども、今回、こうやって見ますと、そういうふうにはなっていないというふうに私は受け取るんですけれども、既に現在の基本構想は効力を失っちゃっているというふうな理解でよろしいんでしょうか。
○合川経営改革担当課長 当然基本構想を改定するまでは、現在の基本構想がまだ生きているというふうに考えてございます。これは、前回からもそういった形で主要施策の成果をつくってございますけれども、今回は、区長の施政方針説明の主要課題について、それらについての主要施策の成果結果を掲載をしたというふうに考えてございます。
○高橋委員 では、確認をさせていただきますけれども、今回、決算を認定するか、認定しないかはまだですけれども、その結果、行政評価もあわせて私たちが認めたというようなことにはならないというふうに、そのように思っていてよろしいですか。
○合川経営改革担当課長 行政評価結果につきまして、今回主要施策の成果という形で外部評価結果を載せさせていただきました。最終的には、11月に全体の行政評価に対する制度の提言を含めて報告書としてまとめたいというふうに考えてございます。そのときには、委員会等で御報告をしたいというふうに考えてございます。
○高橋委員 それでは、ぜひきちんとまとめて報告をしていただければと思います。ありがとうございます。
次に、決算の数値に関しまして、若干お尋ねをさせていただきたいと思いますけれども、財政規模の問題であります。このところ、中野区の標準財政規模がだんだん小さくなっているように思っております。以前伺いましたところでは、余り問題ではないというような御答弁であったように思いますけれども、15年度は、歳入歳出とも900億円をかなり下回っておりまして、大体において、平成9年から11年ごろの規模に戻ってきているように思いますけれども、財政規模の縮小傾向をどのように見ていらっしゃるか、まずお伺いしたいと思います。
○村木財務担当課長 決算の総括説明の際にも申し上げましたとおり、区の財政規模につきましては、平成4年度をピークに、徐々に減少を続けてきております。13年度のように、特別区交付金や地方消費税交付金が伸びたり、あるいは用地売却が予定より進んだため、実質収支が39億円生じたといったような一時的な事態はございましたけれども、ただいま委員が述べられましたように、平成15年度は、11年度と同規模になってございます。
また、一方で、景気は回復基調にあるとも言われておりますけれども、個人所得の伸び、これは芳しくございません。長期間にわたる不透明で不安定な状況については今後とも続くとの観測もなされているところでございます。さらに、国の三位一体改革によります4兆円の国庫補助負担金の見直しと、3兆円の税源移譲あるいは都区財政調整制度にかかわります財源配分問題など、現時点では将来を見通すことは困難な要因もございますけれども、区の財政規模が過去のように右肩上がりになっていくと想定することについては極めて厳しい、このように考えております。
○高橋委員 本当に大変厳しい状況の中にあると思うんです。その中におきましても、中野区の債務の状況ですが、土地開発公社から起債で土地を引き取りますから、起債の現在高がふえても、土地開発公社の借金は減るんだなと思っていたんですが、どうやらその両者を足した中野区の実質的な借金は15年度末で679億円とふえているように私が思っております。減税補てん債というものが当然のように組み込まれてきておりますので、今後の公債費比率はふえていくんではないでしょうか。展望を教えていただきたいと思います。
○村木財務担当課長 これは、一般会計、用特会計分ですけれども、平成7年度の起債残高722億円をピークにいたしまして、その後減少し、15年度は562億円ということになっております。総務の30という資料をお開きをいただければと思うんですけれども、一般会計歳出決算額の推移、性質別、平成11年度から15年度という資料でございます。
ここにもございますように、起債の抑制に伴いまして、近年公債費は減少傾向にあり、15年度は公債費比率も8.8%まで下がりました。一方、平成14年度に、北部防災公園の用地、15年度には江古田の森保健福祉施設用地を購入したことに伴い、多額の起債を発行しております。
また、土地開発公社保有地の買い取りに伴います銀行等引受債、これの一括償還が24年度から始まるわけですけれども、これにつきましても、あわせて総務の44という資料をごらんをいただければと思います。区債等の借入額、償還額、残高の推移の予測というものでございます。
中ほどに、一般会計、用特会計、合わせました公債費の小計、その下に、開発公社分もございますけれども、中ほどの公債費という小計の欄をごらんいただきましてもわかりますように、平成15年度の公債費が66億9,000万円余となっていまして、16年度から以降、50億円台の半ば、あるいはそれよりちょっと超した形で公債費が推移するという推計を行っております。平成24年度をごらんいただきますと、70億円というふうに一遍に膨らんでおりますが、これが銀行等引受債の満期一括償還が始まる年度、平成24年度でございまして、この分については、28年度までの5年間続くことになります。こうしたことが予定をされておりますことから、公債費はごらんいただきますように50億円台半ば等で推移をすると見ておりまして、区が独自に設定をいたしました公債費負担比率、これによりますと、10%台から9%台が基本的には続くという想定を持ってございます。
なお、この想定には、10か年計画に伴う区債の発行分は含まれておりません。
○高橋委員 今いろいろ説明をしていただきましたけれども、かなり大変な状況になっていくんではないかなというように感じております。実際に財政は借金とか、それから返済とかがありまして、本当だったらそういうものを抜いた部分の実質的な収入で中野区の運営を考えていかなくてはならない大事なことだと思っておりますので、そこのところは忘れないようにやっていっていただきたいと思います。
次に、基本的数値の推移について、23区平均との比較ですが、実質収支比率は、特別区の平均4.8%に対して1.4%、経常収支比率は、今伺いましたけれども、特別区平均が83.1%に対して中野区は88.3%と、高いものになっております。こうした数値を意識して改革を進めようとして頑張っているんでしょうか。基本構想の検討資料のNo.4では、小さな区役所のところでは、さまざまな財政指標ですか、そして、公債費比率だけを挙げていますが、これはどのようなことでわけがあるんでしょうか、教えてください。
○川崎計画担当課長 基本構想の小さな区役所の10年後の姿ということで、財政構造の改革に努め、安定した財政を行っているという、そのような姿を描いております。その財政状況を判断するその指標としては、委員が今おっしゃられたように、さまざまな指標がございます。例えば今掲げております公債費比率のほかに、経常収支比率でありますとか、人件費比率、そういったものがあるわけでございますが、後年度の負担を見込んだという、そういった視点から公債費比率を一つここでは掲げているものでございます。
○高橋委員 全体的に大きく把握していっていただければなという思いがございます。
それから次に、収入未済額について触れておきたいんですけれども、国と地方をめぐる三位一体改革が今現在言われておりますけれども、財政制度をどうするかということも大事なことですけれども、結局は自前の財源をふやすことが本当に大切なことだと思います。そのためには、まちづくりをどうするかということ、そして、大きな課題から、現在ある制度の中で最大限どう努力していくかも極めて必要なことだと思います。職員の皆さんの努力もさることながら、管理に当たる人の姿勢が大変問われる時代になっていくと思います。
そこで、使用料の収入未済について、大変気になるところがありましたので伺わさせていただきます。監査委員の決算審査の意見書にありまして、45ページだったと思いますけれども、区営住宅の収入未済額が大変ふえているような気がしてなりません。ここには何か事情があるのかなというふうに心配になるんですけれども、組織改正があったりとかして、なかなか人手が回らないとか、そういうことも影響しているのではないかなと思いますが、その点の事情を教えてください。
○大杉地域生活支援担当課長 この区営住宅の使用料がふえているということでございますけれども、これは、主に理由としましては、滞納者の延べ人数がややふえているということ、その方の一般的な使用料というのが所得階層に応じて設定されているんですけれども、所得階層の比較的高い層の滞納がふえている傾向にあるということから、全体として増加しているものでございます。
○高橋委員 以前都営住宅にもいろいろ問題がありまして、東京都はすごく力を入れて都営住宅の問題に取り組んだ記憶が私にはあるんですけれども、区営住宅、いわゆる区民住宅、これも中野区にとっては目玉として、要するに住宅が困難な方に提供をしていると思っているわけです。所得が高い人がいるから大変なんだというふうなお答えだったように受け取っちゃうんですけれども、それでも滞納していらっしゃる方がいるわけですから、何か取り組まなくてはならないと思うんです。
それで、区営住宅にお住まいになっている方に対して、滞納されている方にどういうふうに対応されていらっしゃるんですか。
○大杉地域生活支援担当課長 滞納のある方に対しましては、文書によりまして督促状、催告状を発送することに加えまして、電話により納付の指導を行います。また、場合によりましては、呼び出しまたは戸別訪問により納付を指導いたしまして、分割による納付の相談などもありまして、分割による納付の誓約書をとるなどにより、未収金の圧縮に努めているところでございます。これによりまして、現在のところ、調定額に占める未収金の割合といたしましては、3%程度に抑えているところでございます。
○高橋委員 ここで確認をさせていただきたいんですけれども、区民住宅に入居できる方の条件はいろいろありますよね。その方々の条件とか、区民住宅に入居できた場合に、決まりがあるというか、何年までという、そういう制限があるのか、それとも、全くないのかという、条件がいろいろとあると思うんですけれども、少し教えていただければと思います。
○大杉地域生活支援担当課長 区営住宅の条件ということでよろしいですか。区営住宅につきましては、公営住宅法に基づきまして、住宅に困窮する低所得者に提供している住宅でございまして、要件としまして、区内に2年以上住所を有している成年者であること、それから、同居親族がいること、所得が基準額以下であることなどが条件となってございます。
○高橋委員 それで、お住まいになって、限りなく期間は限定されていないという理解でよろしいんですか。
○大杉地域生活支援担当課長 期間については限定はございません。
○高橋委員 そうすると、一応家族構成が変わろうと、所得が変わろうと、そこに入居されたら、ずっと永久にお住まいになれるという理解をしちゃっていいんでしょうか。
○大杉地域生活支援担当課長 家族構成につきましては、一定の要件はございまして、引き続きそのことができるというような条件はございます。所得につきましては、所得が変わりました場合には、そういった方々については退去の指導ということをしているところでございます。
○高橋委員 これだけ大変な時期において、お住まいが困難な方たちに対しても、とても失礼かとは思いますけれども、取り組み方をもっと前向きに頑張っていっていただければなと思う気持ちがあるんですけれども、今後のそういう方に対しての取り組みは、先ほどお話ししたような形で継続されるんですか。それとも、もっと何か違う方法を考えますということがあるんでしょうか。
○大杉地域生活支援担当課長 現在も行っております戸別訪問ですとか、そういった戸別の指導について、さらに充実して取り組んでいきたいというふうに考えてございます。
○高橋委員 ぜひいろいろとお考えを示していっていただければなと思います。
もう一つ気になるところがありまして、幼稚園の収入未済額が大変大幅にふえているような気がしてなりません。民間保育園ではこんなことはないと思っておりますので、その事情と取り組み方をお話ししていただければと思います。
○榎本保育サービス担当課長 16年度から、教育委員会事業の補助執行ということで、保育サービス担当が担当してございますので、私からお答えさせていただきたいというふうに思います。
区としましては、御指摘のように、区で確実な歳入の確保という視点から、納め忘れのないようにということで、幼稚園の保護者に御理解をいただきまして、保育料の納付をしてきていただいたところでございます。13年度、14年度と、滞納の生じないよう、納め忘れ、あるいは納入がおくれている保護者に対しては、その都度園を通じまして納付のお願いをしてきたところでございますけれども、いろいろな努力をいたしましたけれども、結果としては15年度につきましては、前年度を上回る収入未済額が生じてしまったというようなことについては反省しているところでございます。
保育園保育料は、参考までに申しますと、督促が毎月1回、それから催告が年1回、納入方法は、金融機関での振り込みのほか、地域センターで納めることができるようになってございます。
私が担当しているということもございますので、参考までに、保育園保育料のこともあわせてお話ししますと、こちらは督促、催告ともに毎月1回、それから、納め方は口座振替がほとんどというようなことが異なってございます。また、納付がおくれているなどの場合は、電話による督促も行ってございます。
お尋ねの幼稚園保育料につきましては、保育サービス担当に移ってからは、平成16年度の4月から現時点までの現年度徴収率は98.9%まで上がりました。問題は、お尋ねの15年度分でございますけれども、一度たまってしまうと、余計払いにくくなるというようなことでございますけれども、保育サービス担当では、既に電話催告を行い、滞納を減らす努力を開始しているところでございます。今後もあらゆる工夫、努力をしていきたいというふうに考えてございます。
○高橋委員 今課長の大変力強い説明をいただきまして、保育園の保育料は大変努力をされているということ、わかっております。そして、16年度から事業部制になったということで、子ども家庭部に公立幼稚園の事務が移ったということで、今後は課長のところといいましょうか、そこが担当するということになるんでしょうから、未納の方たちに対しましては、保育園と同じような形でやっていくのかなという思いがあるんですけれども、そのとおりでよろしいんですか。
○榎本保育サービス担当課長 保育園保育料での努力というようなこと、あるいは整合性もあわせていろいろな工夫を重ねていきたい、このように考えてございます。
○高橋委員 理解いたしました。この15年度というのは、事業部制に移行しようかなというときだったかなと思うんです。そのときに、徴収することの方まで手が回らなかったのか。
子ども家庭部に移る前は、教育委員会が担当だったということですよね。だから、きょうは聞きませんけれども、そこまでは聞いていきませんけれども、今後の取り扱いを子ども家庭部でしっかりやってくださるということですので、これだけはお願いしておきますけれども、これを総括するというか、大きく見まして、事業部制に移行するとき、こういうことがあってはいけないという思いがありまして、担当部局からこのような評価をどういうふうに思っていらっしゃるかお伺いをしたいんですけれども、どなたがお答えしてくださいますか。
○榎本保育サービス担当課長 いかなる事務であれ、いろいろな事情もあります。ただ、私の方で担当というようなことになりましたので、事務の共通事項というようなことで、いろいろな課題に似たところもございます。そういったところで取り入れられるところは取り入れて、そういうようなことで私の方はあらゆる努力をしていきたい、そういうようなことで決意を新たに固めてお答えしたいと思います。
○高橋委員 ありがとうございました。
それでは次に、国保会計の繰り上げ充用についてお伺いをさせていただきたいと思います。
国民健康保険事業特別会計の15年度の決算がいろいろと皆さんからも取り上げられていたと思いますけれども、赤字になりかねないところだったわけですけれども、何分にも気がつくのが遅過ぎたように思います。私もたまたま前回の予算特別委員会で、生活保護の予算の伸びや国保会計の繰出金について、毎年多額の補正予算が組まれますけれども、16年度の予算では必要な歳出予算がすべて積算されて、計上されているのかどうかというようなことを質問したこともあります。
その関連で少し伺わせていただきますけれども、生活保護などもそうですが、利用者がいれば出さざるを得ない、それが区の立場だと思います。担当の方でも、予算が不足すれば補正なり繰り入れなりをしてもらえるという意識で仕事をしがちではないかなという気がしてなりません。それは、ある意味でもやむを得ないところもあるかとも思います。財政の方も、出来高払いといいますか、予算編成を最初から歳出予算額を多く取り組みますと、勢いがついて、歳入をどうするのということにもなりかねません。だから、歳出補正で不足分を補うようなやり方で毎年やっているのではないかなというふうに思っているんですけれども、今回の混乱も、予備費などが多く組める状況にあれば、充当すればよかったのでしょうけれども、そうもいかなかったようです。
16年度の予算では、3億円以上が繰り越されてきますので、歳入不足は当然のこととなると思います。結局一般会計からの繰り入れも多くなると思いますが、ここは一体どうされるおつもりなんでしょうか。
○村木財務担当課長 国保会計の繰り上げ充用にかかわります総務委員会の報告の際、また、今回の総括説明でも私は申し上げておりますけれども、この問題につきまして、まずは所管部におきまして、国民健康保険料の収納率の向上に全力を傾けることが最優先である、このように考えております。ただ、繰り上げ充用分3億8,000万円ございます。これは、既に15年度の決算として、キャッシュで使ってしまったということになります。これとあわせまして、16年度の収納率向上に努力をするということは非常に厳しいものがあると思いますけれども、まずはそうした努力が欠かせない、このように考えております。その上で、結果的に歳入不足が生じることになれば、予算の補正を行い、一般会計からの繰り入れをせざるを得ません。その財源としては、今のところ、財政調整基金の取り崩し以外には考えられません。
○高橋委員 いつも予算のときも補正を組まないで頑張れますよねと聞きましたら、頑張りますと、これは16年度予算のときの総括のときでしたけれども、15年度はこのようなことになり、どなたも思っていなかったからこうなったのかな。また、チェックの仕方が甘かったのかなというのもありますけれども、取り崩ししなくちゃならないというような現状に陥っちゃうわけです。だから、もう少しきちんとしっかり対応していっていただきたいかなという思いがあります。
いつまでもこういうのを一般会計からの繰り入れで歳入不足を補うのは本当に不合理な話ではないかなというふうに思います。だから、結局考えていけば、先ほど課長もおっしゃいましたように、収納率の向上、本当に努力しなくちゃいけないことは確かですけれども、保険料の引き上げをしなくちゃならないというような事態にもなりかねないというような思いがします。だけれども、収入未済額が多いから、だから上げますよというのは、ちょっと不公平で理由にならないかなというふうにも思ったりいたします。
そのためには、収納率の向上ということは本当に大切なことではないかなというふうに思っていまして、国民健康保険の財政を安定的に運営していくためにも重要なことであります。これが本当に、今課長ではなくて、担当されている部署からも少しきちんとした見解をいただきたいんですけれども、いかがでしょうか。
○奥山保険医療担当課長 お答えします。
御指摘のように、国民健康保険事業特別会計は非常に厳しい状況になってございます。その主な要因といたしましては、収納率、これがなかなか上がってこない。そういったことで、今年度におきましても、収納確保対策を最重点課題として取り組んでいるところでございます。
○高橋委員 先ほど榎本課長がおっしゃっていましたけれども、滞納がたまればたまるほど払うのが大変だから、保育は毎回毎回しつこくやっているんですというような御答弁があったような気がいたします。催促する立場の方もとてもつらい思いがあって、相手方に大変嫌な思いをさせることも確かなんですけれども、必要なことだと思うんです。
それで、先日の本会議で、たしか高倉議員が質問されていたことだと思うんですけれども、自動電話催告システムの導入について質問をされていたかなと思います。それには、何か余り積極的な御答弁がなかったように伺いますけれども、いま一度確認をさせていただきたいんですけれども、携帯電話に電話するということも意味がないというふうに思っていらっしゃるのかどうか、確認をさせていただければと思います。
○奥山保険医療担当課長 自動電話催告システムにつきましては、既に導入されている区がございます。そういったところ、また、他の機関でもそういったものを導入していることがございまして、そういった効果などもいろいろ聞いてございます。そういったことで、導入を前提に詳細な検討を進めているところでございます。
確かに携帯電話の普及とかそういった側面もございますので、いろいろな要素を加味して、実際にどの程度の中野区で導入した場合に効果が上がるのかということを具体的な検証を現在やっているところでございます。
○高橋委員 今お答えの中に、ほかの区もやっているというふうにおっしゃいましたけれども、とりあえず私が知っているところでは、千代田区、世田谷区、足立区が既に導入されているようですし、練馬区を初めとして数区で積極的に検討を始めているというふうに聞いています。税の普通徴収というのは年4回となっていまして、国民健康保険は毎月払いでもありますよね。納期までに収納できないものについては、督促状なども送られてきていまして、そのような経常的な経費を削減するということも考えれば、こういうことを必要として使おうかなというのも大事なことではないかなと思います。
そして、あらゆる手だてを講じて、収納率のアップにつなげていかなくてはいけないというふうに思っているんですけれども、今の御答弁ですと、まだまだ検討しますということが消極的かなというふうに思うんです。17年度に導入できるぐらいの勢いで検討を進めていきますというようなお答えはできないものなんでしょうか。
○奥山保険医療担当課長 我々の国民健康保険の所管といたしましては、積極的に来年度から導入したいということで詳細な詰めを現在やっているということで先ほどお答え申し上げました。ぜひ効果検証をした上で、来年度導入に向けて努力してまいりたいと考えてございます。
○高橋委員 担当分野の決意を聞きましたところで、これに関連して、税関係の部分ですけれども、その方はどうなんでしょうか。あわせてお伺いをしておきたいと思います。
○若槻税務担当課長 税につきましては、先ほど御紹介がありましたように、年4回という納入時期になっております。そうした点もございます。それから、現在携帯電話は、税に関してはおおむね3割ぐらいの方が携帯電話番号を申告しております。そうした携帯電話をお持ちの方に一方的に滞納の連絡をして、そういったものが果たしてどのように効果が上がるのかということについて、さらに詰めていく必要があるのかなと思っております。
○高橋委員 国民健康保険もそうですけれども、税金の方もそうだと思うんです。これは、行政の立場から見ますと、携帯電話はいかがなものかなんて思うかもしれませんけれども、実際に生活している私たち一般区民は、税だけではなくて、もし、カードを使った場合とか、それから、どこかでお買い物をした場合に、決済の日にちがあります。銀行口座にこの日にちまでお金を入金しておいてくださいよというお手紙がまず来るんですけれども、その決済日に引き落としができなかったら、連日のように携帯電話に連絡が入るんです。そういうのを御存じですか。私はあったことがあるんです。
○若槻税務担当課長 確かに現状の中で携帯電話は普及しておりますし、民間の債権債務の中ではそうした御利用というものはあろうかと思います。ただ、税に関しましては、滞納されている方のこれまでの経緯というものは非常に複雑なものもございまして、そういった状況というものを非常に加味した中で、滞納の御相談、徴収の御相談をするというようなこともございますので、自動電話催告のシステムがどのように有効になるのか、徴収が成果として上がるのかということについては、これからも詰めていく必要があるかなというふうに思っております。
○高橋委員 税が複雑だということは、よく理解できないんですけれども、どうしてもうちょっと前向きに御答弁してもらえないかなと思います。それで、相手、電話をかける人は、払わなくちゃいけない立場なんです。どうしてもきちんと払わなくちゃいけない立場の人に、払ってくださいよということに対して、今や固定電話では自宅にいなかったりとかするから、携帯電話にかかってくるわけです。
先ほど私も経験をしたと言いますけれども、時間は構わず、夜中にはかかってきませんけれども、夕方過ぎ、仕事をしている時間外にかかってきたりとか、そういうことでつながったりするわけです。だから、いま一度税関係についても積極的に検討を進めていっていただきたいというふうにお願いをしたいと思います。どうでしょうか。
○若槻税務担当課長 その成果については十分検証する必要があるというふうには思っております。電話催告システムをいかに有効に機能させるか、そういった職員体制の問題もございますので、そういったものも含めまして、費用対効果も含めまして、検討していきたいというふうに思っております。
○高橋委員 これ以上いろいろ言いましても、職員体制と言われちゃうと、また腹が立ってきちゃうんですけれども、いわゆるIT推進をしているというような、中野区はそういうふうにうたっているわけです。携帯はITとは関係ないと言われちゃえばおしまいですけれども、今や持っていない人を数えた方が早いぐらいの普及をされているわけです。ですから、前向きに取り組んでいっていただきたいなと思っておりますので、よろしくお願いいたします。御答弁は結構でございます。ありがとうございます。
次に、行財政改革について入らせていただきます。
この夏に取り組むはずであった施設配置の見直しは一体どうしちゃったんだろうかなというふうに思います。これは、基本構想などと違いまして、区民の具体的な関心事となるはすです。昨日も、同僚のきたごう委員が質問されていたと思いますけれども、施設が現状に合った形に上手に集約できれば、人件費も影響しますし、それから、場合によっては売却可能な土地も出てくるはずだと思います。そして、財政改革にも直結してくるんじゃないかなというふうに思っているんですけれども、何だか大変停滞しちゃっているのかなというふうに思ってなりません。
行財政5か年計画があのまま進行していれば、ことしは中間の3年目に当たっていたわけです。そうすると、この計画による施設配置の再編、運営の見直しが住民説明を経て、一部は修正されるにせよ、それなりの財政効果を生んでいたんではなかったのかなというふうに思います。ところが、基本構想の検討資料のNO.4を見ますと、10年間で取り組む区の施策と事業展開の中に、またまた区立小・中学校の再編とか、区立幼稚園の配置見直しだとか、何でこんなのが書いてあるんだろうというのが書いてあります。10年間で取り組むとは、本当に一体いつやるのかしら、本当はやらないんだけれども、やれるだけのことを書いておいて、先送りした方がいいのかなというふうな思いがあるのかなと疑ってしまうぐらいに心配になってしまいます。
この行政改革というのは、基本構想の成立をまたないと本当にできないんでしょうか。この関係を教えてください。
○合川経営改革担当課長 現在も目標と成果による区政運営の基本方針のもとに、成果と評価を明らかにしながら改善改革を継続するための経営改革を継続を実施してございます。各職場では、計画実施評価改善といったようなマネジメントサイクルの視点から、常に顧客価値の向上のために業務の見直しを行っているところでございます。また、組織改革では、事業部制導入に伴いまして、各部が経営資源に関する権限委譲を受けまして、それぞれの総合的な事業展開を図れる体制を整えてございます。
行財政改革というのは、自治体の永遠の課題であるというふうに認識をしてございまして、区政運営の大きな方針である基本構想の策定がなければできないというものではないというふうに考えてございます。
○高橋委員 まさしくやれるものはやっていかなくてはいけないというふうに思うんです。だけれども、いろいろな方々の御質問を聞いていますと、御答弁が基本構想、10か年計画を踏まえてと、何だかそれで、はぐらかされているような気がしてならないんです。そこで今お尋ねをしたところなんですけれども、まさしく永遠の課題であると私も思います。行財政5か年計画に私はこだわっているわけではありませんけれども、これは現在もまだ生きているんではないかなという立場でお聞きするんですけれども、ここに5か年計画に挙げた考え方は、全くないも同然と認識してよろしいんでしょうか。勝手に汽車が運休しているのも知らないで、私がただ時刻表を見てホームで待たされているような気がしてなりません。どこをどういうふうに信じていいのかが不安になってきてしまいます。
そして、私は、この行財政5か年計画が生きているものとして考えている立場からお伺いするんですけれども、例を挙げますと、サービスの利用者負担の導入というところがありまして、これもこの5か年計画の中においては、ずらずらと財政効果を挙げているものがございました。しかし、基本構想を見てみますと、まず区民健診の例を挙げれば、区民健診の実施を推進するというような書き方になっております。これは、何だかぼかされてしまっているような気がしてなりません。だから、いざとなると、文章だけつくっちゃって、まあ、いいかなというふうに私は理解しちゃってならないんですけれども、どういうふうにサービスの利用者負担の導入を受けとめていらっしゃるのか、そこのところを教えてください。
○合川経営改革担当課長 行財政5か年計画につきましては、当然新しい計画ができるまでは存続をしているというふうに考えてございます。委員御指摘のサービスの利用料負担の導入につきましては、行財政5か年計画で9項目の内容、事業名を挙げて見直しをするというふうに掲載をしてございます。この項目でございますけれども、今委員御指摘の区民健診の一部を除いては、この掲載項目すべてについて、15年度までに利用者負担の導入が実施をされているというふうに認識をしてございます。
○高橋委員 一応今お答えいただきましたように、これは継続しているというふうにお答えをいただきましたので、私はそのように理解をさせていただきます。そして、区民健診も一部ということでありましたので、取り組んでいっていただければなというふうに思いますので、よろしくお願いします。
それで、関連しまして、中野区の経営改革指針というものがあったように思います。この指針は、平成14年度の予算編成を前にいたしまして、政策経営部企画課が事務局となったというように記憶をしております。今はこれもありませんし、企画課も姿がなくなってしまっておりますので、いろいろと組織が変わっていきまして、責任の所在が何となくわからなくなっているかなというふうに思っています。今現在、経営改革指針に責任を持っている部署は一体どこなんでしょうか。
○合川経営改革担当課長 中野区経営改革指針の進行管理に責任を持っている部署は、私ども区長室の経営改革担当でございます。
○高橋委員 それでは、お尋ねいたしますけれども、この指針には、未収金の確保もうたっておりますけれども、15年度と16年度にこのようなことをやりますということがつらつらと書いてあるわけであります。これについて、実際に区長室で進行管理をされていらっしゃるのか。また、行財政5か年計画に変わるようなものの性格であれば、決算の場でも、いろいろな報告の方法があると思います。予算のときに、資料要求されましたので出してありますよというふうに伺いましたけれども、いわゆる指針をお示しされているわけですから、こういう決算の場で15年度はこうなっておりますということが示されてよいと私は思うんですけれども、いかがでしょうか。
○合川経営改革担当課長 今御指摘のように、計画資金の進行管理、これは私ども区長室で行ってございます。15年度の進捗状況につきましては、今お話しのとおり、今年度の御審議をいただいた予算特別委員会総務分科会資料について御報告をさせていただきました。当然その決算の場ということでございますけれども、その進行管理の中身につきまして、御報告をしなければいけないというふうには考えてございます。
○高橋委員 予算のときに、このように進捗状況一覧というのを総務で資料要求をしたということを確認をさせていただいたんですけれども、この資料要求というのは、私どもから出してくださいよというお願いをして出てきている資料ですよね。ですから、再三言って失礼なんですけれども、結果、決算は15年度の全体を報告しなくちゃいけないところでありますから、経営改革指針は15年度、16年度というふうにうたってあるわけですから、その部分を丁寧に私どもに報告するのが大事なことではないかなと思っております。それはいつ報告していただけるんですか。
○合川経営改革担当課長 この進行状況につきましての報告でございますけれども、取りまとめ次第報告をさせていただきたいというふうに考えてございます。
○高橋委員 15年度のことですから、極力早目にお示しをしていただければと思います。
ほかに、職員関係についてお伺いしたいと思いますが、人事異動について、全庁的な異動ルールの明示ということがここにうたってあります。思いつきではやらないということだと思いますが、ルールというものがつくられてきたんでしょうか。
○長田人事担当課長 お答えをいたします。
16年度の人事異動に際しまして、新しい仕組みの人事異動のルールを確立をしてございます。そういう中で、10年以上同一部に在籍する職員については、基本的に異動の候補者とするというようなことで人事の活性化をする、そういうようなことで全庁的に基準の明示をしながら人事の活性化を図っているところでございます。
○高橋委員 それでは、人事評価について、部下が上司を評定する制度の実施というのもあったと思いますが、今の中で、そういうふうにするというのはちょっと大変かななんて思ったりもしますけれども、職員白書の作成はやったんでしょうか。既にある財政白書や施設白書と並んで、職員給与や職員数の構成や推移など、職員に関する情報を白書の中で明らかにすることが行政改革を推進するに当たって大切な仕事ではないかと思いますが、ここにもうたってありますけれども、15年度につくられたんでしょうか、いかがでしょうか。
○長田人事担当課長 委員御指摘の経営改革の指針の進行管理の状況の予算特別委員会の資料の中では、作業中ということで御報告をさせていただいております。具体的にただいま作業としては、職員数とか職員構成の推移、それから、給与支給の実態など、委員御指摘のような、そういう人事行政の根幹に当たる部分についての実態の把握といったもの、そういったものの基礎データを収集を完了しているところでございます。
ただ、現在、人事給与制度については大きな変革期にございまして、その動向を把握しながら、課題の整理をさらにしていきたいというふうに考えております。今後の人事給与制度のあり方を視野に置きながら、内容をさらに精査し、今年度の早い時期にこれを完成し、発行したいと考えております。
○高橋委員 今年度の早い時期というと、16年度、早い時期、どれくらいの時期になるわけですか。
○長田人事担当課長 ただいま9月という時期でございますが、今の作業をより推進をいたしまして、できるだけ早い時期にというふうに考えております。
○高橋委員 これはお願いですけれども、平成16年度は3月で終わっちゃうわけです。ですから、努力をされて、私たちに提示をしていただければと思います。
また、この経営改革指針は、田中区長になってからつくられたものだと私は理解をしております。そして、15年度と16年度と、ごくごく短い2年間の仕事が書いてあると思っております。その中に書いてある仕事が、ちょっとしっかりとされていないのかなという不安があります。これは、長期計画の現在考えている10か年計画にも影響を及ぼすものではないかなという思いがしてなりません。15年度、16年度の書いてある指針が各部署にきちんと受け入れられているんでしょうか。そこが心配でなりません。いかがでしょうか。
○合川経営改革担当課長 十二分に各部に浸透しているというふうに考えてございます。
○高橋委員 十二分に各部に浸透しているのであれば、16年度までのものをきちんとまとめ上げていなくてはならないわけです。しかし、私が思いますには、各種の白書とか、それから附属機関の会議概要等のホームページの掲載も、これなんか、全然と言ったら失礼ですけれども、まだまだ追いついていないんではないかなという思いがございます。いま一度きちんと御答弁をしていただきたいと思います。
○合川経営改革担当課長 進行管理につきまして、鋭意その進行について把握をし、調整をしていきたいというふうに考えてございます。
○高橋委員 ありがとうございます。
次の項目に移ります。委託契約をめぐる問題について、少し触れさせていただきたいと思います。
私は、毎年財産管理について質問をさせていただいておりましたが、今回は契約事務について、大変わからないことがございますので質問させていただきたいと思います。中でも、特に委託契約についてです。
これからの区政は、外部委託をしなくてはならないとか、民間委託とか、いろいろな改革が必要だという時代になってくるとは思いますけれども、委託契約の相手方の選定とか、委託の内容、業務の評価などが極めて重要になってくるんではないかなと思います。最近起こっている自治体の汚職事件を見ましても、以前は公共事業の競争入札をめぐる事件がありましたけれども、最近は、委託契約をめぐる事件が主流のように思ってきております。今後十分心していかなくてはいけないことだと思います。中野区の契約事務規則と総務部ないしは総務部長の役割について教えていただければと思いますけれども、お願いします。
○村木財務担当課長 契約事務規則上におきます総務部長の役割について御答弁を申し上げます。
総務部長は、中野区契約事務規則第2条の2の規定によりまして、契約事務の統括として、契約事務の処理手続を統一し、事務処理の必要な調整を行うこととなっております。契約事務の適正な処理を期するため、契約締結者及び執行責任者に対し報告を求め、調査し、または当該事務の処理について必要な措置を講ずべきことを求めることができると、このようになっております。
契約締結の権限につきましては、その一部を部長または所長、これは学校長を含みますが、これに委任されているところでありまして、その範囲は地方自治法施行令に規定する随意契約が可能である範囲と同じでございますが、部長または所長がこの委任された権限の範囲を超える契約を締結しようとする場合には、総務部長あてに契約締結請求を行わなければならないということになってございます。この場合、同規則第3条の2の規定によりまして、総務部長の命を受けました私、財務担当課長が事務処理を行うこととなっております。
また、総務部長は、同規則第2節の指名業者選定委員会の規定によりまして、予定価格2,000万円以上の工事請負契約の指名競争入札に参加させる者の選定に関し、公正性、公平性を確保するため、当該委員会の委員長といたしまして委員会を招集し、会議を主催することとなっております。
以上が中野区契約事務規則に規定されました総務部長の主な役割と権限でございます。
○高橋委員 相当大事な役割だと思うんですけれども、現在事業部制に変わられてからもその役割というのは変わらないんでしょうか。
○村木財務担当課長 ただいま申し上げました規定の内容は、その事業部制等によりまして、改正後の規定ということで整備をしたものでございます。
○高橋委員 ありがとうございます。そうしますと、15年度決算特別委員会に関連して、具体的な問題をお伺いをしたいと思いますけれども、私たちの会派では、中野サンプラザの共同事業者選定、プロポーザルの結果は、最初該当なしということを聞きまして、不調に終わったと思っておりました。しかし、この中野サンプラザの取得に関する調査等については、コンサルタントを公募したわけですが、果たして契約金額に匹敵するだけのお仕事をしてくださったコンサルタントなんでしょうか。それとコンサルタントの選定までの経緯を教えていただければと思います。
○鈴木政策計画担当課長 中野サンプラザ取得運営等に関します企画調査等の業務委託の御質問にお答えいたします。
この業務委託の内容は、中野サンプラザを区が関与した形で取得をするにはどういう枠組みが考えられるのかということがまず第1点。それから、それを実行するために事業者に募集をかけたり、選定に至る一連の業務を担っていただく、支援をいただくということが委託の内容でございます。これにつきましては、いわゆる一般的な競争入札、価格を争って指名をするということではなくて、そういった業務を担い得る調査力であるとか専門性が非常に重要になるわけでございますので、私どもといたしましては、まずそこがきちっと担保できるような方法として、こういった業務委託を担うのにふさわしい人たちを一般の公募で募りました。
公募の要領を発表いたしまして、それについて応募いただき、その企画書を庁内に設置いたしました審査委員会で審査をして、その結果、適切であるといったものを1位、2位を決めまして、その1位の順で、その業者と所管課としては契約を結びたいということで、先ほどありました総務部長あてに契約締結の依頼をしたということでございます。
そういうことで、企画書の選定をしたということでは、私どもとしては、こういった業務を担うにふさわしい業者選定ができたというふうに考えてございます。
○高橋委員 今お話を聞きまして、私も本当にここのことに関しては知識が不足しておりますので、いろいろお伺いをして勉強させていただければと思っておりました。そして、コンサルタントの選定というのがどのようになるのかというのを今教えてもらいたいというか、選定をする手順ですか、それを教えていただければと思います。
○鈴木政策計画担当課長 私どもの今回の委託をしたことを例にとって申し上げますと、まず、企画を出していただきまして、どういう点を私どもが評価したいのかというような評価基準を内部で設けます。それは、受託の候補者の選定委員会審査要領といったもので、内部の関係者が審査に当たるわけでございますけれども、一定の審査内容、どういう点をポイントとするかといったこと、それから、それぞれのポイントについての点数配分、そういったことを決めまして、審査委員会で審査を行う。その結果の点数の高い順から、1、2位というふうなものを決めたという経緯がございます。
○高橋委員 そうすると、こういう場合には、総務部が関係はしないということで理解をしてよろしいでしょうか。
○鈴木政策計画担当課長 これにつきましては、この業務に関連する区の内部で関連の深いというところでは、総務部を除きまして、関連の部課長で構成をした審査委員会でございました。
○高橋委員 では、また別のことでございますけれども、公共工事の契約について少し教えていただきたいんですけれども、いわゆる丸投げというのが禁じられていると思いますけれども、このような委託契約の場合はどうなっているんでしょうか。
○村木財務担当課長 いわゆるプロポーザル方式でもって選定をされた業者につきましては、その業者と契約をしたいということで私どもに契約締結依頼、いわゆる特命の随意契約という形で、指定理由書をつけてこちらの方に契約依頼が参ります。その指定理由が妥当であるということであれば、その契約は受けるということで私どもで契約をいたしますけれども、今委員お尋ねの丸投げ云々ということについては、そういうことはないということが前提でこうした契約を結んでいるということでございます。
○高橋委員 今後は、いろいろな観点から、契約は、入札からベストバリュー、最も価値のある提案の提示を求めるものが大事になってくると思いますけれども、私はまだまだ契約関係について知識が不足しておりますけれども、メーカーにどのような業者だとか、どのようなコンサルタントだとか、明快に区民の皆さんにわかるようにお知らせをしていただければなと思っておりますけれども、その点はいかがでしょうか。
○鈴木政策計画担当課長 委託契約を締結した後に、議会等にも説明をさせていただいておりますけれども、どういった会社であるとか、あるいはどういったところを区としてはよしとして判断したのかということをあわせて御説明し、また、広く区民にも関係するところには明示をしていく必要があるというふうに考えてございます。
○村木財務担当課長 若干補足をさせていただきます。
現在私どもで、言ってみれば最近はやりなんですけれども、この企画提案、プロポーザル方式による契約がふえてきてございます。これにつきまして、契約担当といたしましては、この方式によります契約事務の手続の基準づくりを現在進めております。この内容はまだ固まったものではございませんけれども、定義ですとか、主な対象業務、それから、実施の手順、そして、選定結果の通知及び公表、選定業者等の有効期間などなどにつきまして現在検討中ということで、ただいまお尋ねの何かのお役に立てればというふうに思っております。
○高橋委員 ありがとうございました。いつも思うんですけれども、財産管理のときも質問をしたと思いましたけれども、契約関係といいましょうか、大変に財務課長の所管みたいなところのような気がしてなりません。すべてにあわせて管理をする、契約をする、いろいろな面できちんとしたところを置いた方がいいと予算のときも私はお願いをしたつもりなんですけれども、財務担当者は財政の見通しがよくない中でも、いろいろと進んでいってやってもらわなくちゃならないことがたくさんあると思うんです。ですから、契約や財産の管理をきちんと責任を持って担当できるところを置いた方がいいんではないかなという思いがしますけれども、この点についてはいかがでしょうか。
○合川経営改革担当課長 財務担当課長の仕事の広範な仕事ということで御提案をいただきましたけれども、事業部制の導入によりまして、従来の予算編成に比べまして、事業部制において各部の自立性を高め、あるいは経営に関する自己判断、自己責任を尊重する趣旨から、予算編成においても、ワークフレーム提示後の編成作業は各部にゆだねることといたしました。そのため、従来の予算査定業務が軽減されていると、この辺を考えますと、過度の負担を負っているというふうには考えてございません。
○高橋委員 それでは、しっかりと各部で責任を持ってやっていっていただかなくてはいけないというふうな思いがありますので、よろしくお願いいたします。
次に、文化・スポーツ振興公社についてお伺いをいたします。
ここで確認をさせていただきますけれども、指定管理者制度というものはどのような利点があると考えているのか、確認をさせていただきたいと思います。
○大沼生涯学習担当参事 公の施設の管理については、これまで管理委託制度によって、財団あるいは第三セクターなど、公共団体などに限定されていたところでございます。このたびの地方自治法の改正によりまして、指定管理者制度が設けられました。この指定管理者制度によりまして、民間事業者のノウハウ、あるいはNPOなどの感覚、そういった経営手腕、あるいは区民への多様なサービスに対する効率的あるいは効果的なものが担えるというようなことのメリットがございます。
○高橋委員 確認をさせていただいたわけでありますけれども、文・スポについてですけれども、区は平成18年の4月を期して公社を廃止して、指定管理者に移行するということにしております。文化・スポーツ振興公社については、教育委員会等の運営の二重性から、もとの直営施設に戻して、施設管理や事業運営を専門会社に委託する方法とか、国の独立法人のように、運営の独立性を強める方向で改革を進めるという方法もあるんではないかなというふうに私は思ったりするんですけれども、なぜここで、これは何回も伺っているんですけれども、ちょっと理解できないかな、まだ納得できないところがありますけれども、なぜ公社の役割は終えたと区は思っているんでしょうか。
○大沼生涯学習担当参事 公社のあり方については、区としていろいろ検討を行ってきたところであります。公社への支援や補助のあり方、あるいは民間活力の活用、公の施設における指定管理者制度の導入などを検討し、文化・スポーツ施設の運営改善などを総合的に考えて、このたび指定管理者制度に移行するというような考え方を今回出したものでございます。
○高橋委員 私は、決して指定管理者制度にすることを反対とかではないんです。よりよいものに移行していくためには必要なことだと思ってはいるんです。ですけれども、文化・スポーツ振興公社の場合は、余りにも唐突過ぎるといいましょうか、この5か年計画の中にはそういう書き方ではなかったと思うんです。そして、先ほどもこれは継続しているというお答えを私はいただいたように思います。
そして、この間も委員会でもこれは何度も聞いているんですけれども、地方自治法の改正で、新たに指定管理者制度が導入されたから文・スポは移行するんだと、そういうお答えしかいただいていないので、そうではなくて、なぜ公社の役割が終わったと区が考えているんですかと、そこの根本的なことを知りたいということで伺っているだけのことなんですけれども、いかがでしょうか。
○大沼生涯学習担当参事 確かに公社の改革をして、指定管理者制度のルールにのっとった応募というのはできるかと思います。ただ、今言われている公社、第三セクターの形態そのものについて、いろいろ御指摘されてきた経緯がございます。一つは、事業補助とあわせて人件費補助を行っているということ。それから、スポーツ事業もそうなんですけれども、文化事業もいろいろな民間の形態が出てきているということ、それと公社への体質そのものがどうしても第三セクターという構造上というんでしょうか、そういったものの限界がありまして、このたび指定管理者制度による民間ノウハウ、あるいは多様なことができる指定管理者制度の選択を行い、公社については一定の役割を終えたという認識に立ったものでございます。
○高橋委員 私は、文化施設とスポーツ施設を分割する考えがあってもいいかなとは思っているんですけれども、文・スポの平成15年度の事業報告書の中に、区は公社の経営改善やノウハウを生かして新たな事業展開を図ろうとしている努力を認め、公社という形態にこだわらない取り組みについては区としても支援していくというようにうたっちゃっているんです。そして、一丸となってこれからも頑張ろうというようなことも期待を持たせちゃっているような感じがしてなりませんよと何度も言っているんですけれども、これは一体どういう意味でこのようなことをおっしゃったんでしょうか。
○大沼生涯学習担当参事 公社の解散を区は助言しているところでございます。公社が解散を行うに当たりまして、区が新たな財政負担をすることなく、これまでの公社で培ってきたノウハウなどを生かせるような形を考えてきた際の情報提供あるいは助言などを幅広く行っていくという考えを示したものでございます。
○高橋委員 課長のお話を聞いていますと、大変かなと思いますけれども、私は、要は、別に指定管理者制度を否定している立場から言っているんではないので、もうちょっとわかりやすく話してもらえるとありがたいかなと思うんですけれども、今まで中野区と一体となって文・スポ公社は頑張ってきたわけです。文化の振興やスポーツの振興を手がけてきたところであります。それをいよいよ指定管理者制度に移行しましょうと区は決めたわけです。そういう対応をするに当たって、文・スポ公社に対して、この5か年計画から続いてきた流れをきちんと説明しないと、相手方は困ったとらえ方をしますよというのが私は心配なんてす。
それで、築き上げてきた大事な文化、スポーツを一生懸命頑張ってやっている。多少そこも問題がここのところいっぱいありました。不祥事事件とかいろいろありましたけれども、それは置いておいて、とりあえず中野のスポーツや文化に力を入れようと、区と一体になってやってきたところだと理解しているんです。そのところに対して、今度制度を変えるんです、だから、今までとは違いますよというようなことをどうやって伝えて、どういうふうに理解をしてもらって移行をしていくんだ、そういう努力がされていないように思えてならないんですけれども、いかがですか。
○大沼生涯学習担当参事 公社はこれまで区の文化スポーツ施設の管理委託を行ってきた。それとあわせて、文化・スポーツ事業も担ってきたという経緯がございます。このたび、指定管理者制度の導入によりまして、公社の管理については指定管理者制度に道が開けた。一方では、民間の生涯学習とか、あるいは文化、芸術に関するようないろいろな事業を展開する業者も生まれてきている。そういった中で、これまでの公社が担ってきた文化・スポーツ事業のあり方そのものについて見直しを行いまして、民間で担えるものは民間にお任せする。区で必要なものについては区で担いますけれども、その際にも、民間委託を活用していくといった一連の流れの中で、公社が担ってきた文化・スポーツ事業についても、いろいろ検討を加えて、区が担っていくものはきちんと責任を持ってやっていきますけれども、文化・スポーツ公社が担ってきたものについては、指定管理者制度による管理者に移行して、文化・スポーツ事業を展開していくというような選択をしたものでございます。
○高橋委員 分科会でも質問ができると思いますので、余り長くは聞きませんけれども、お願いをしておきます。
中野区が指定管理者制度にしたいんだ、だから、文・スポは18年で終わります。そこはお伝えすればわかると思います。ただし、今まで築き上げてきた関係の中において、お互いに深い協議を進めていきながら、理解して移行ができるようにしてもらいたいという、これが思いなんです。
そして、現在そこで働いている方たち、職員がいます。その職員の人たちが18年で終わっちゃいますよ、はい、さようならというわけにも中野区としてはいかないでしょうというところがあります。ですから、きちんと協議会をつくりながら、いよいよ文・スポだって、18年に移行されるとなると、自分たちの方も取り急ぎいろいろと計画していかなくてはならないというところがあると思うんです。だから、そこのところを上手にお互いが理解し合いながら移行できるように進めていっていただきたいというのがお願いなんですけれども、いかがでしょうか。
○大沼生涯学習担当参事 公社の解散に当たって、公社のあり方の中に、区は職員の処遇については誠意を持って対応するというような文言がございます。このあたりの職員の処遇については、独立した法人である公社が第一義的に考えるというのは基本だと私は思ってございます。しかし、区が出資した法人でもありますので、職員の処遇についてはできる範囲での対応を行っていきたいと思っています。今現在、事務レベルで週1回程度のいろいろなことを話し合っているところであります。
ただ、公社が独立した法人であるということと、第一義的には公社がきちんと結論づける、あるいは検討していくというのが一義的にはあると思っております。ただ誠意を持っては対応していきたいと思ってございます。
○高橋委員 今後、まだまだ課題はたくさん出てくると思います。それで、いろいろな方が関心を持たれていると思いますし、私たちだけではなくて、一番身近な区民の方たちがどうなるんだろうかと、それが区にとっては大事なことだと思います。利用されている方とか、それから団体の方とか、今度どんどんと私たちだけではなく、幅広く問われるときが来るわけです。ですから、そのときにきちんと説明ができ、対応できるようにしていっていただきたい、これが希望でございますので、どうかやっていただけるかなという御返事をいただければと思います。
○大沼生涯学習担当参事 指定管理者制度の移行につきましては、10月7日から、利用者団体、体育協会、それから一般の方に説明会を設けまして、いろいろな御要望を聞いていきたいと思っています。特に利用者団体につきましては、いろいろな使い勝手、料金の問題、それから、予約の問題などいろいろあると思います。そういったものを丁寧に行っていきたいと思います。
一方、公社につきましても、事務レベルでいろいろ具体的に誠意を持って対応してはいきたいと思っているところでございます。
○高橋委員 この件に関しましては、生涯学習が担当ではありますけれども、実際に教育委員会の所管になるわけですよね。生涯学習担当が担当だけれども、全体的に教育委員会にもかかわることではないですか。
○大沼生涯学習担当参事 文化・スポーツ公社に関することというのは、区長から補助執行という形で生涯学習が担ってございます。ですから、公社の全体については、生涯学習担当が補助執行という形で責任を持って対応していけると思ってございます。
○高橋委員 それはわかっているんですけれども、ごく一般の方から見ると、そうではなくて、教育委員会がその上にいるというふうに区民から見ればなるわけでしょう。だけれども、生涯学習担当がひたすらいろいろと対応されているというところが少し進んでいかないところ、要はお互いが努力をしているんだけれども、なかなか話が進んでいかないところがあるかなと思っておりますので、区全体で取り組んで進めていっていただければなと思っておりますので、答弁は結構ですので、よろしくお願いしたいと思います。
お昼も近くなってきておりますので、切りのいいところで、5番目の質問なんですけれども、簡単に聞かせていただきたいと思います。
いろいろ不祥事に関しましては、多くの委員の皆さんが質問されていらっしゃいますので、中身は私は問う必要がないと思っております。しかしながら、問題は、大変に大きく皆さんが受けとめているということだけ理事者の皆さんもきちんと受けとめていただければと思います。
その中において、広報の取り扱い方なんですけれども、まず広報で、文・スポのときの事件があったときには、ホームページには何ページにもわたって掲載されたような記憶がしております。区民の方から聞く話ですけれども、いろいろと新聞の中をにぎわした事件が、今回一切ホームページには載っていなかったりとか、ごくわずかだったりとかしているという声が寄せられてきました。余りにもあり過ぎちゃって沈黙しちゃったんですかというようなことも言われまして、そうではないと思いますけれどもといって、かえって私たち議員が区民の皆さんにおしかりを受ける状態が多々ありました。
ですから、このホームページの掲載についてはどのようなことで余り載せなかったのかとか、載せられなかったのか、それとも仕事が忙しくホームページの中までは手を入れられなかったのか、そこのところを伺っておきたいんです。
○鈴木広聴広報担当課長 事件に対するホームページ等を通じた区の広報の姿勢ということでのお尋ねでございますけれども、事件の公表につきましては、懲戒処分等の公表基準に従って行っております。この基準につきましては、2002年12月20日、区長決定のものでございます。この懲戒処分等の公表基準について少しお時間をいただきまして御説明申し上げたいというふうに思います。
まず、公表基準を設けた趣旨でございますけれども、職員の義務違反や非行に対して行った懲戒処分を公表することにより、全職員の注意を喚起するとともに、公務における規律と秩序を維持し、事故の発生を未然に防ぐ。これが趣旨でございます。
次に、公表する懲戒処分等の基準は次のとおりとするということで、2点ほどございます。1点目が、地方公務員法第29条による懲戒処分を行ったとき、2点目が、その他区民の関心が特に強い事案、または社会に及ぼす影響が著しい事案で区長が必要と認めたとき、ただし、事件を公表することにより被害者が特定され、被害者の人権を侵害するおそれがあるときは公表しないことができるということでございます。
3点目に、公表する内容でございますけれども、原則として、次の5点ということでございます。1、懲戒処分等を受けた職員の所属部、職層、年齢、2、事案の発生年月日、3、事案の概要、4、懲戒処分等の内容、5、懲戒処分等の発令年月日、ただし、非違の程度が著しい事件または社会に及ぼす影響が著しい事案で、区長が必要と認めたときは、懲戒処分等を受けた職員の所属、職名、氏名等の個人情報を公表することができるということになっております。
4点目が、肝心の公表の方法でございますけれども、懲戒処分を行った後、速やかに庁議等で公表する。なお、区長が必要と認めたときは、報道機関等への資料提供を行う。このようになってございます。
以上が、懲戒処分等の公表基準でございます。
なお、情報漏洩に関する告発の件につきましては、現在のところ、事件の全体像がつかみ切れていないということがございますので、公表についてもしておりませんが、今後の動きを見ながら対応を考えていくということでございます。
○高橋委員 余りいいことではないので、堂々とお知らせしたいという思いはないでしょうけれども、やたらとここのところ、続けてこういうことがありまして、ありがたくない方向で、区民は大変な関心を持ってきてしまっているわけです。ですから、ホームページが簡単に見られる状況にある中、もっとこのようなものをきちんと区民の皆さんに誤解のないようにお届けするのも広報の仕事の一つだと思っておりますので、ぜひきちんとした対応をしていっていただきたいと思います。
まだまだこの中では聞きたいんですけれども、いま一つだけ確認をしておきたいんですけれども、今後、このようなよいことばかりではなくて、ホームページも区民に対して区がこうですよということを発信していかなくてはならない大事な広報媒体の一つだと思っております。ですから、そのような中において、区民がより一層関心を持ってくれるような、そういう構想を現在も考えておつくりになっていらっしゃるのかどうか、そこの状況を教えていただければと思います。
○鈴木広聴広報担当課長 区民の視点を大切にしながら、障害者や高齢者なども含めたすべての区民に対しまして、知りたい情報をわかりやすい形で素早く掲載するよう努めてまいりたいというふうに考えております。
○高橋委員 ぜひそうしていただきたいと思います。よろしくお願いします。
○平島委員長 それでは、高橋委員の質疑の途中ですが、ここで休憩にいたしたいと思います。
午前11時57分休憩
午後 1時01分開議
○平島委員長 それでは、委員会を再開いたします。
質疑に入る前に、追加資料及び差しかえ資料の配付について申し上げます。
要求した資料につきましては、お手元に配付のとおり2件の資料が追加提出されております。また、午前中に御了承いただきました総務分科会関係1番の差しかえ資料を配付いたしましたので、御承知おきください。
したがいまして、これまで要求いたしました資料はすべて提出されたことになります。資料作成に当たられた職員の皆様、本当にありがとうございました。
それでは、質疑を続行いたします。
高橋委員、お願いいたします。
○高橋委員 それでは、昼食後ですから、眠くならないうちにとっとと終わらせていきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
では、6番目の基本構想と10か年計画の問題についてお伺いさせていただきたいと思います。15年度の事務事業であります基本構想の策定事務に関連いたしまして、基本的なところを伺わせていただきたいと思います。
検討素材のNO.4を見ましても、これは田中区長の田中区政限りの基本構想なのだろうかという疑問を感じてなりません。といいますのも、行政計画である新しい中野区をつくる10か年計画というものと一体となっていることが基本構想自体の中で表明されているように感じます。また、指標というものの項目が基本構想に具体的な目標数値も計画にあり、構想と計画が分けがたく混然一体となっているような気がしてなりません。区長がかわれば、行政計画が変わるのは通常のことだと思っておりますけれども、万が一区長がかわったら、基本構想も変えなければならないのかなというふうに心配になってしまいますが、いかがでしょうか。
○川崎計画担当課長 お答えをいたします。
基本構想、この策定につきましては、議会の御審議をいただき、議決を経て定められるものでございます。したがいまして、区長の意思だけで変わることはないということで、今御質問がありましたように、区長がかわって直ちに基本構想が変わるということではないというふうに考えております。
○高橋委員 それでは、どうして10か年の長期計画になっているのかお伺いしたいと思います。計画のあり方はいろいろあると思いますけれども、区長は、みずから任期は2期と公言していらっしゃるわけですから、残りは長くてあと6年、簡単に単純計算しますとあと6年しかないかなというふうに思います。どうして自分が在任していようとしている期間につくり上げないのか。前期3年、後期3年という6年ぐらいの計画でもいいんではないかなというふうに私は思うんですけれども、いかがなんでしょうか。
○川崎計画担当課長 10か年計画、これは基本構想の描く将来像を実現をするための基本計画ということでございまして、今回の基本構想につきましては、財政的な見通しを持った基本構想、そういった意味で10か年計画をあわせて策定作業を進めていくというところでございます。
○高橋委員 この計画というか、基本構想を立ち上げるにおいて、審議会等の利用の仕方にちょっと問題を感じるときがあります。国の経済財政諮問会議などを見ますと、大変尊重されているように思います。中野区では、大変失礼な言い方かもしれませんけれども、審議が終わっちゃったら、はい、いいですよというような感じで、都合のよいところだけを利用されているような気がします。
まして、基本構想審議会は、区長の私的諮問機関ではなくて、議会が条例を認めて基本構想づくりにかかわってもらったという経緯があると思います。ですから、審議会のメンバーには、いわゆる条例が廃止となってはいますけれども、基本構想が立ち上がるまで、最後に責任を持ってかかわってもらった方がより一層いいんじゃないかなという思いがするんですけれども、いかがでしょうか。
○川崎計画担当課長 基本構想審議会につきましては、今委員から御紹介がありましたように、その設置条例におきまして、答申をもってその任務を終えるということから、その条例自体も既に廃止となっているところでございますが、今委員御提案のように、審議会からいただいた答申、これは区としてもしっかり尊重して、現在その策定作業を進めているところでございます。
なお、審議会の委員としてかかわっていただいた皆様方には、現在の検討状況については随時お知らせをしているところでございますが、また、委員の皆様によっては、区の催す意見交換の場にもおいでをいただいております。また、今回NO.4につきまして、10月から意見交換をまた始めるわけでございますが、この折には、元審議会委員の方々にお呼びかけをして、別個の意見交換を開くなど、十分これまでの審議過程を尊重していきたいというふうに考えております。
○高橋委員 区民に対する意見交換も大変に必要かとは思います。特別委員会のときにも私はお願いをしましたけれども、意見交換会を開けばいいというものでもないし、NO.4が最終的なものになるかどうか、そのことに対しても区民の意見を聞きたいということで、15地域センター、または多くのところでおやりになるというようなことだったと思いますけれども、それはそれとして、ただ大勢の理事者の皆さんがお出かけになって、その間は一時的に自分たちがやらなくてはならない仕事は一時休止となるわけですよね。出向いて説明をしている間の時間ですら、大変に貴重な時間だと私は思うんです。ですから、すべて押しなべて15地域センターで今回も同じようにやるんだということはどうかなということは再三申しておりましたけれども、今後、何かのときには検討していただければと思います。
そして、多くの委員の皆さんが、この基本構想の中で触れておりましたけれども、区民憲章というものが皆さんの問題視点になっているかと思います。その区民憲章というものは、本当はだれが起草するのが適当なんだろうか。私は、考えてみましたら、区民憲章はそんな基本構想の中に入れちゃっていいんでしょうかねと、私自身も多くの人たちの問題を聞いておりまして感じるようになってまいりました。
基本構想の中の担当の人が書くというのでは、余りにも区民に対して申しわけないような気がしてなりません。憲章というものは、区民がそれを見て、区民が本当に納得できるようなものが憲章だと思っております。これに対していかがでしょうか。
○川崎計画担当課長 区民憲章でございますけれども、今回の基本構想では、真に豊かな地域社会をつくり上げていくための基本理念と、中野のまちの将来像、これを描くということで、その基本理念につきまして、区民憲章という形で基本構想の中に入れたらどうかということで、これは基本構想審議会の方からも御答申をいただいているところでございます。ただ、委員おっしゃるとおり、区民憲章として定める以上は、これは区民の皆様に受け入れられていただく、御納得をいただける内容として定めていかなければならないというふうに考えておりますので、今後とも十分御意見をいただきながら、慎重に検討を進めていきたいというふうに考えます。
○高橋委員 ぜひ慎重にしていただきたいと思います。そして、基本構想をつくる以上、大方の人たちの納得が必要で、議会において僅差で議決をしちゃうというような性格のものではないと思っております。ですから、基本構想の審議は本当に慎重に時間をかけて審議をしていっていただきたい。私も特別委員会に属しておりますから、余りここでいろいろとは言いませんけれども、大事な基本構想となりますよね。ですから、慎重に本当に納得ができるまで審議を重ねていっていただければと思っておりますので、そのことに対しまして、何かありましたらお答えしていただければと思います。
○川崎計画担当課長 ただいま委員から御指摘いただきましたように、基本構想、これからの中野区の将来を決める大切なものでございますので、十分慎重な取り組みをして進めていきたいというふうに考えます。
○高橋委員 その基本構想の中に、まちづくりとか教育とかが載っておりますけれども、私は、基本構想の中には、まちづくりや教育関係は別個のものとしてとらえていかなくてはいけないという立場から、中野駅の周辺まちづくりについて質問を幾つかさせていただきたいと思います。
私たちの仲間なんですけれども、これまで都内の多くの開発の現場を調査させていただいてまいりました。代官山、恵比寿ガーデンプレイス、汐留、飯田橋と、それぞれ特色のある開発が行われているところを見学させていただいてまいりました。これらの開発事例はすべて中野区に適用できるとは思っていませんけれども、よいところは十分に見習っていくべきではないかなというふうに考えます。
中でも、私が印象に残っているのは、都心の跡地開発においては、区画整理事業や開発許可制度を活用した開発者負担によるまちづくりを行っているところでありました。この開発者負担の原則というのは、公共施設がない駅周辺等の大規模な開発においては、税による負担は極力減らして、進出してくる事業者が必要な公園や道路等の都市整備基盤施設の整備を行うものと聞いております。公平な負担という観点に立つものであるという印象を強く持ちました。
これまでの定例会においても、清掃工場中心の跡地整備から、賑わいと環境が調和したまちづくりに向けて、区長が転換計画の見直しの必要を述べていらっしゃいました。それに合わせて、跡地の事業手法については開発者負担を原則に、区の負担を極力低減する手法を検討する旨発言されたことは、ここは本当にありがたいかなというふうに実感しているところであります。また、跡地周辺の既成市街地については、区も相当の財政負担を覚悟するであろうことを想定する中、こうした跡地の事業手法は中野区の財政負担を極力少なくするということでも、最善の手法ではないかなというふうに思います。
そこでお伺いさせていただきますけれども、中野駅周辺まちづくり、特に跡地の開発においては、他の整備手法の検討をまつまでもなく、負担の公平性の観点から、そして、区の負担を極力少なくするという観点からも、開発者負担を原則とすべきと考えますが、いかがでしょうか、お伺いいたします。
○豊川中野駅周辺整備担当課長 中野のまちにさまざまな都市機能を確保しまして、新たな賑わいと環境が調和したまちづくりを進めるためには、民間の活力の導入がぜひとも必要と考えております。そして、その活力がまちづくりの中心的な役割を果たすことが期待されております。特に警察大学校等跡地を中心としたまちづくりにおきましては、地区計画などの規制誘導により容積率等の緩和も想定されますので、それらの見合いといたしまして、公共施設は開発者が負担をして整備をすることを原則とし、負担の公平性や区の負担の軽減を図るべきと考えておりますが、一方、他のさまざまな手法につきましてもあわせて検討しているという状況でございます。
○高橋委員 より一層いろいろな手法を考えて進めていってもらいたいなと思っておりますけれども、他地区の事例から学んだことであるんですけれども、代官山にしても、恵比寿ガーデンプレイスにしても、周辺の木造密集市街地が開発区域に調和したとも言えるモダンな建物に変わってきていることをすごく感動しました。まして、代官山は、私が高校時代に通っていたまちでありまして、昔のまちと全くさま変わりしておりまして、大変に驚きました。本当にすごくすてきなまちになったなという感想を持っております。
中野区においても、広範なまちの構想を描き、そうした案を何度も説明を受けてきたわけですけれども、構想ばかりしている状況にしかないように感じます。具体的にまちづくりを進めていかなければならない今、そういうときに来ているかなと感じるんですけれども、跡地や二丁目の再開発など、可能なところから着実に整備を進めていくことが、周辺も含めた良好なまちの形成には不可欠と考えますけれども、いかがお考えでしょうか。
○豊川中野駅周辺整備担当課長 中野駅周辺におきましては、これからまちづくり事業を始めるべく機運が高まっている地区や、最近まちづくりの勉強会を始めた地区など、地区ごとに事業に向けた熟成の度合いが異なっている状況にあります。このため、駅周辺のまちづくりは地区ごとの実情に応じてまちづくりの具体化を図っていく必要があると考えております。
○高橋委員 できるところから確実に進めていくことが必要だと考えています。
次に、防災機能の確保についてですけれども、中野区役所周辺は、現在広域避難場所に指定されていると思います。区の中野駅周辺まちづくりの考え方でも、広域避難広場については当然新たなまちづくりに当たって確保していくと位置付けをしております。心配はしていませんけれども、この広域避難場所については、単に大きな空間があれば防災上安全というわけではないというふうに思います。そして、過去の震災を見ましても、周辺の不燃化建築物や道路、適切な公開空地などとあわせて、まち全体として防災性を担保した上で確保していかなくてはならないと思います。
そこで、中野駅周辺まちづくりにおける広域避難場所の確保については、公園や道路などの基盤施設、建築物、公開空地等が持つ防災上の機能にも十分配慮した上で確保していくべきと考えますけれども、いかがでしょうか。
○豊川中野駅周辺整備担当課長 現在中野区役所周辺一帯は広域避難場所に指定をされておりまして、中野駅周辺まちづくりにおきましても、この広域避難場所の機能は引き続き維持するという考えでございます。広域避難場所につきましては、避難場所となる公園などのオープンスペースを確保するとともに、それらを取り囲む建築物などによって、災害時の市街地の火災や熱の気流などから避難場所を守る必要があります。また、道路も延焼遮断機能を持つものとして重要であります。建築物や道路などの持つ防災上の効果を十分考慮して、安全な広域避難場所としての機能を確保したいと考えております。
○高橋委員 さまざまなまちを見ましても本当にそうなっておりますので、ぜひとも頭の中に入れて立ち上げていっていただきたいと思います。
そして、中野駅についてですが、中野駅はJR中央線の特別快速や通勤快速も停車し、また、東京メトロ東西線も乗り入れをしている中央線の中でも有数の駅であると認識をしております。そして、バスなど公共交通も多く発着をしている、一般的には何でもとまる中野駅というような見方をされているように思います。しかしながら、どういうわけだか、他のところに比べまして、中野駅はいかにも変わりがないといいましょうか、この中央線沿線の駅の中でも大分出おくれているような気がしてなりません。
また、その駅は、バリアフリー対策はもとより、本来の交通の接点の機能も十分ではないような気がしております。この点では、周辺の中央線各駅にも本当におくれているんですけれども、今やJRがみずからつくることがいろいろと考案することが求められていると思っておりますけれども、中野駅周辺まちづくりにあわせても、中野駅及び周辺広場等のことに関しても、区は積極的にJR東日本に働きかけをしていくべきことが大事だと思っておりますけれども、その点はいかがなんでしょうか。
○豊川中野駅周辺整備担当課長 中野駅周辺まちづくりにおきましては、中野駅及び駅前広場などの都市交通基盤施設を整備し、中野駅周辺地区の交通結節点などとしての機能を高めることが非常に重要であると考えております。特に中野駅の整備につきましては、中野駅周辺まちづくり全体を見据えた姿での駅の改良や拡充がなされるように、区長、助役を先頭にいたしまして、JR東日本に対して働きかけをしたところでございます。今後とも積極的に働きかけをしていきたいと考えております。
また、駅前広場につきましても、JR東日本など、関係機関の協力を得ながら、中野駅周辺まちづくりとの整合のとれた形で整備を実現したいというふうに考えております。
○高橋委員 私たちが最初に当選させていただいたときに、模型を見させていただきましてから、もう10何年たってしまったかなという思いがあります。積極的に取り組みを進めていってもらいたいと思います。
また、中野駅周辺の中において、警察大学校跡地及びその周辺についてなんですけれども、ここは今まで一般の区民が利用できない状況になっていた場所だと認識をしております。そして、まさに今区民に開放されるときが来たような、そういう感じを私は受け取っているところなんですけれども、警大が移転して3年以上経過しているにもかかわらず、中野の顔となるべき中野駅周辺まちづくりが遅々として進んでいないことに本当に首を傾げている区民の方々も多いことと思っております。区民の憩いと潤いに寄与し、また、区民や来訪者の活発な都市活動に寄与できるような、早急なまちづくりが必要になってきているかなというふうに認識しているところであります。
処分を急いでいる財務省の意向、それとは逆であろうかのように主張されている向きもありますけれども、この事の本質は、財務省の考えにあるんではなくて、財務省は跡地の所有者であって、財務省の当面の目的は土地を処分していくことにありまして、その処分後、当地について財務省は直接のかかわりがなくなる、そういう相手であるというふうに私は認識しています。ですから、警大跡地については、財務省の意向いかんにかかわらず、区民総体のまちづくりの本当に真の意向をきちんと踏まえた早急なまちづくりが不可欠ではないかなというふうに感じているところであります。
この問題の最後に、基本構想等の日程に必ずしも合わせることなく、警大跡地など、直接区民が利用できる賑わいと環境が調和したまちとすべく、中野駅周辺の早急なる整備について、確固たる決意をお伺いしたいんですけれども、いかがでしょうか。
区長がもしお話ししてくださるんだったら、助役に一言お伺いをしたいと思います。
○内田助役 中野駅周辺のまちづくりは、これからの中野のまちのあり方を左右する非常に重要な事業でございます。その事業のスケールから、あるいは想定される手法などからも、これまで中野区が経験したことのないまちづくりに取り組んでいくんだ、そんなふうに思っているところでございます。したがって、さまざま新しい手法というようなことも考えていかなくてはいけないと思いますし、この事業を進めるに当たっては、大方の区民の方々が納得するプロセスと結論、それが不可欠であろうというふうに思います。
そのためにも、関係する多くの諸機関の協力といいますか、積極的な働きかけ、調整をしっかり行い、しっかりした計画を区民にお示しする必要もあるというふうに思いますし、情報提供あるいは説明責任をしっかり果たしながら、この事業が着実に進められるように、とりわけ関係機関との調整等に意を用いながら、また、庁内が一丸となってかかれるように、十分意を用いながら、この事業に取り組んでまいりたいと考えております。
○高橋委員 調整役に回る助役が一番大事な役割だと思います。ですから、しっかりと取り組んでいっていただきたいと思います。
では、区長からその決意をお伺いしたいと思いますので、お願いいたします。
○田中区長 中野駅周辺を中野の心の顔として再生をするということが、中野のまち全体の区民全体の豊かさとか幸福を持続可能なものにしていく上で欠かせない条件だというふうに思っております。そういう意味で、新たな創造力の原動力となる、また、区民の雇用の機会の拡大ということも考えていかなければならないわけでありまして、産業の集積や育成、また、新しい産業というようなことを考えていくときには、産学連携の推進、また、情報の受発信機能の強化、そして、良好な住環境、また、公園などのオープンスペースの確保によります新たな都市環境の創出といったようなこと、そして、防災機能を確保していくというようなさまざまな重要な役割をこのまちづくりは担っているわけであります。それがしっかりと実現をして、中野区全体の活力と競争力を高めて、多彩なまちの魅力をつくり出すという拠点になりますように、私といたしましても全力を尽くしていきたいという考えであります。
○高橋委員 力強い決意をいただきましたので、ぜひともそのように進めていっていただければと思いますので、よろしくお願いします。
それでは、通告の8番目になりますけれども、教育委員会の姿勢についてということで何点かお伺いをさせていただきたいと思います。
まず、先ほどまちづくりに関しても最初に述べましたように、この教育の学校再編についても基本構想とは別途に考えて進めていくべきものと私は思いながら質問をさせていただきたいと思います。この流れにおいては、かなり以前から、学校の適正配置、適正規模という審議会もつくられまして、答申をいただき、その後、教育委員会でプロジェクトチームもつくって、そして、検討を重ねてきた経緯があると思います。
その中において、これから始まるんだろうと思ったところが、この基本構想の前に、基本構想10か年計画に合わせてという形にずれ込んできているような気がしてなりません。教育委員会の実質的なスタンス、学校再編に取り組むその考え方をまずお伺いしたいと思います。
○小谷松教育改革担当課長 学校再編につきましては、特に教育的な見地からの議論がこれは大変重要であると思ってございます。また、教育行政におきます最も重要な課題の一つであると、そのように認識してございます。
○高橋委員 最も重要な課題であると認識をされていらっしゃる中においても、大変に作業がおくれている。そのために、地域の皆さんが混乱をしている。私はそう感じております。まず最初に、学校数の数が出てしまった。これは、教育委員会の思いでここまで頑張りますよということをお示しされていたのかなと思いますけれども、いまだにはっきりした形が出てこない。それについていろいろなうわさが飛び交い、そして、そのうわさに翻弄されてしまう区民の皆さんがいるということは本当に悲しいことではないかなと思っております。そして、実際に通っている子どもたちはもっと困惑をしているんではないかなと思っておりますけれども、そういうところの点ではどうお考えなんでしょうか。
○小谷松教育改革担当課長 今お話がございましたように、確かに最初に数といいますか、目指す小、21校程度、中、7校程度という数が出てきまして、それによりまして、委員お話しのような形でのいろいろな話が区民の間で出ているということについては十分認識してございます。その数というものにつきましては、基本的な考え方ということでお示しをいたしました。小学校につきましては、1学年2学級以上、それから、中学校につきましては、1学年3学級以上という考え方でいろいろこれまで教育委員会の中でも議論を重ねてきましたけれども、その数字のいろいろベースとして検討を重ねた中での一つの途中の経過という数字でございまして、これからいろいろさらに議論を深めていく必要があるというふうに思ってございます。
ただ、いずれにいたしましても、この件につきましては、先ほど申しましたとおり、非常に重要な教育委員会としても大きな課題だというふうに認識してございますので、できるだけ早目に教育委員会としての考え方、これは明らかにしてまいりたい、そのように思ってございます。
○高橋委員 本会議のときも質問が出て、教育長は、教育委員会の責任で再編計画案を示しますというような御答弁もいただいたように思っております。本当に重要なものを抱え込むというふうに思っているんですけれども、まず、私は、本当に順序がおかしいんではないかなというところが不安でなりません。その大事な再編計画をしていかなくてはならない中においても、今まで経緯の中において、学校の2学期制をどうしてもやるんだと、そして、試行校を募集したんだと。学校選択制においても、延期というか、中止になりましたけれども、大変な中においても、また一つ課題をふやしている。そういうことがどうしても片手間になりがちにはならないかなと。
一つ再編をとりかけて、一つの学校をやるということすら大変なのに、もっといろいろな課題を抱え込んで、教育委員会がどれに向かっていくんだろうというのが大変不安になってなりませんでした。しかし、今おっしゃるように、責任を持って、重要な課題であるから取り組んでいきますということでありますので、今後どのようなスケジュールで取り組まれるのかお伺いをさせていただきます。
○小谷松教育改革担当課長 学校再編につきましては、先ほどお話がございましたけれども、基本構想、10か年計画とは別に、教育的見地を第一義といたしまして議論を行いまして、その上で教育委員会としての案をなるべく早目に区民の皆様にお示しをしていきたい、そのように思ってございます。
○高橋委員 なるべく早目にといいましても、そうお答えをいただいても、いつもいつも、いつなんでしょうかねということになります。本当に早く立ち上げていかないと、待っている、通っている子どもたちがつらい思いをすることになります。ぜひともしっかり取り組んでいってもらいたいです。
一つ思うことがございます。この再編に向かっては、多くの課題を抱えるわけでありますけれども、まず区民の意見がしっかり反映できたり、そして、区長部局とのタイアップをしっかりしていかなくてはいけない。そして、再編した後の学校がいつまでもその地域に残っていて、再編されて残っている学校が他の学校に通う子どもたちのそばにあっては、絶対になってはならないということだと思います。
財政の裏付けが大変に重要になってくることだと思っておりますけれども、そういう観点を踏まえながら、本当にしっかりやっていくということでよろしいんでしょうか。そういう御理解をしてよろしいでしょうか。
○小谷松教育改革担当課長 この学校再編につきましては、当然区長部局ともしっかりと連携を図っていかなければならない問題でございますけれども、しかしながら、教育委員会は教育委員会の主体性をしっかりと持ちまして、教育的な見地から、子どもたちのための議論を尽くしながら、そして、学校再編についての案をしっかりと区民の皆様の方にお示しをしていきたい、そのように思ってございます。
○高橋委員 このことは、自分も委員会がございますから、そちらでもまた質問をさせていただきますけれども、教育的見地ということを何度もお使いになってくださっておりますので、ぜひとも教育委員会の皆さんは現場の学校に足を運びまして、実際に子どもたちと会い、また教職員と会い、現場の状況がどうであるかということを肌身で感じ取っていただきたいというふうに思います。ぜひとも再編に向かって進んでいくためには、それがなくてはならない大事なことだと思います。そして、地域に向かって説明していくにも、皆さんが直接出ていかなくてはならないことでありますので、十分にそのことを頭に入れて進めていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○小谷松教育改革担当課長 この学校再編につきましては、できるだけ早くその教育委員会としての考え方をお示ししたいというふうに思ってございますけれども、その案ができましたら、これをいろいろ教育だよりとかホームページ等を通しまして、区民の皆様方に広くお知らせをした上で、また地域にも出てまいりまして、区民の皆様方と意見交換などをさせていただきたいと思ってございます。そういった中で、区民の皆様方の御意見等もまたしっかりと聞いてまいりたい、そのように思ってございます。
○高橋委員 強い決意をお持ちなのかな、どうなのかなと思っておりますけれども、この点に関しまして、いま一度教育長からお答えをいただきたいと思います。
○沼口教育長 教育委員は日ごろから学校の方にも足を運んで、現場の実態は把握しているつもりでございますけれども、今後とも学校の再編計画を発表した後も、我々が中心になりますけれども、地域に出て意見交換を十分してまいりたい、そのように思います。
○高橋委員 ぜひとも謙虚に、そして、前向きに取り組んで進んでいっていただきたいと思います。
取り組みに対しては、本当に待たせてはならないことだと思いますので、ぜひとも真剣に全庁的に取り組んでいただきたいと思います。
ほかに、もう一つ教育委員会に対しましては、教育ビジョンについて1点だけお伺いさせていただきたいと思います。
以前に、中野区教育行政ビジョン(素案)についてというものをいただきました。私なりにいろいろな区に聞いてみましたら、教育行政ビジョンという行政を使っている区は余りないように認識をいたしました。教育行政なのか、教育なのか、教育委員会はどこを基本としてビジョンを立ち上げようとしているのか、この点を教えてください。
○小谷松教育改革担当課長 今委員の方からお話がございました教育行政ビジョンということで、当初素案の方をお示しをさせていただきました。それに基づきまして、さらにその後も教育委員会で真摯に議論の方を進めさせていただいてございます。その中で、行政だけではない、もちろん教育というものにつきましては、広く地域、家庭、すべてそういった全体を含めた中での議論というものが大切であるといったようなことで、今いろいろ議論を行っているところでございます。そういったものを含めまして、幅の広い中野の全体の教育像というものをお示しをして、その中で中野の教育理念、そしてまた、目指すべき人間像といったものなども明らかにしていきたいと、そのように思ってございます。
○高橋委員 余り何度もしつこく言うと申しわけありませんけれども、順序的には、教育ビジョンができ上がり、そして、その中において、学校をどうしようか、そして、再編になる構造ができ上がり、そして、次に何、そして、次に何と、計画をもって進めていくのが本来の姿ではないかなと思います。それが、どういうわけだかちぐはぐになってきているというところが心配でなりません。教育行政ビジョンなのか、教育ビジョンなのかも、今後課題となっていくんでしょうけれども、しっかりと教育的見地からということを何度もお使いになっていらっしゃいますので、ぜひともそこを忘れず、そして、中心になるのは中野の子どもたちでありますので、そこは絶対に外さないでいただきたいという思いがございます。
お答えは結構でございますけれども、ぜひとも真摯に取り組んでいっていただきたいと思います。このほかのことは分科会でさせていただきますので、これで教育委員会のことの質問は終わらせていただきます。ありがとうございました。
ここに挙げました質問項目の8番までざっと質問をさせていただきまして、その他があるわけでございますが、言いわけをするわけではありませんけれども、その他は何かございますかということがお問い合わせでございませんでした。何か今回は随分冷たいなといいましょうか、質問項目を提出したときに、まずその他はありますかというふうにお尋ねをされることがほとんどでした。私が甘えているのかもしれませんけれども、あれば出せばいいじゃないかと言われたらそれで終わりなんですけれども、どんどんそういうところでも少し皆様方の対応が私たちにも随分冷たくなってきたのかなというような思いがしてなりません。
本来であれば、その他の中に3点ぐらい聞きたいことがございましたけれども、後半の市川みのる委員に託しまして、その他はやりません。古紙回収のこととか、それから、施設の中でも一番身近な、お年寄りが考える高齢者会館のこととか、それから、中野まつり、こういうこともあったんですけれども、今回は私はその他はなくさせていただきまして、以上で私の質問はすべてを終わらせていただきます。
質問終了前に、ぜひとも皆さんに聞いていただきたいものがございます。私の一番下の子どもが現在中学生でありますけれども、その担任が学級通信として保護者に毎回いろいろなお手紙をくださいます。そこで、その学級通信の中に、きょうのお言葉というのがあります。この担任の先生は英語の先生なので、英語で文章を書かれております。私が読めればいいんですけれども、英語でよくわかりませんので、子どもに和訳をしてもらいましたところ、今中野区や私たちにとって大変大事なことかなという言葉がありました。
一つは、言葉の威力を知れ、そして、それらを注意深く使いなさい。これは、言葉というのは、ことだまといいまして、大変な威力があります。言葉は人を励ますことも傷つけることも簡単にできるんです。そんな大変な力のあるものは慎重に使わないといけませんねということが学級通信に書かれています。
次です。次は、私は賢さから来る無関心よりは、熱中したばかさ加減の方が好きだ。白けているより、多少ばかげたことでも熱中して一生懸命やる方がいいということですよということだそうです。私は、こういう通信を読んでいて、なるほど、こういう言葉が子どもの中にしみ通っていくんだなと、大人ながら感心いたしました。そして、担任の先生に、毎回こういうきょうのお言葉をいただいて、保護者としてすごくありがたいんですけれども、先生は一体どういうふうなところから活用してくるのということを聞きましたら、これもすべて子どもたちから影響を受けるそうです。
ですから、言葉も大事ですけれども、それに対して取り組むことも大事だと。今私たちも理事者側も、大事な欠けているところかなというふうにこの言葉を読ませていただきまして感じました。だから、言葉は大事です。丁寧に説明していても、受ける方が違う方に受けたら大変な言葉になってしまいます。また、無関心よりは一生懸命熱中して汗を流して頑張った方がいい、そういうふうに思います。ぜひとも理事者の皆様方、大変な財政が厳しい中野と言われておりますけれども、今大きな課題に取り組んでいるところでありますので、私たちも真摯に審議を重ねていきますので、どうか理事者の皆様方におかれましても、きちんとした姿勢で取り組んでいっていただきたいと思います。
本日はどうも御静聴ありがとうございました。以上で質問を終わらせていただきます。
○平島委員長 以上で高橋ちあき委員の質疑を終了いたします。
次に、3番目、酒井たくや委員、お願いいたします。
○酒井委員 それでは、民主クラブの立場から、総括質疑をさせていただきます。
私も区民の皆さんの立場に立って、勇気と情熱を持って質問させていただきたいと思います。総括は初めてでございます。いざ、ここに立ってみますと、緊張感といいますか、恐怖感といいますか、今足が震えております。うまく質問することができない、もしくは、うまくお伝えすることができない。それから、関西なまりで聞きづらいところもあるとは思いますが、どうか区長並びに理事者の皆様、誠意ある御答弁をよろしくお願いします。
まず、冒頭に、区長を初め職員の皆さん一丸となって、区民の皆さんのため、鋭意業務に励んでいらっしゃることに敬意を表します。しかし、財政が本当に厳しい中、さまざまな分野での区民サービスの廃止、縮減による区民に痛みを伴う改革を進める中では、職員の皆さん、そして、我々議員も痛みを分かち合っていく必要があると思います。本日は、まず最初に、人事制度についてお伺いさせていただき、それから、2番目の区政への若者参画については、都合により投票率のアップについてのみお尋ねさせていただきます。それから、防犯、防災、その他と続いて質問させていただきますので、どうかよろしくお願いします。
それでは、まず人事制度についてお伺いさせていただきます。
まず、給与ですね。昇給についてお尋ねさせていただきたいんですが、昇給には、大きく分けて、定期昇給と、成績特別昇給というのがあると思うんですけれども、こちらについて、わかりやすく説明いただいてよろしいでしょうか。
○長田人事担当課長 お答えをいたします。
まず、定期昇給でございますが、定期昇給は、現に受けている号給を受けるに至ったときから12カ月を下らない期間を良好な成績で勤務したとき、同一級内の直近上位の号給に昇給できる。つまり、1年間通して良好な成績で勤務したときに1号給上がる、そういう内容のものでございます。
それから、成績特別昇給でございますが、勤務成績が特に良好な職員に対して、昇給期間の短縮を行う制度でございます。昨年度までの実績といたしましては、3カ月短縮と6カ月短縮の2種類でございます。
○酒井委員 ありがとうございます。今回この項では、成績特別昇給に関してだけお尋ねしたいと思っているんですが、こちらは、例えばもう少し成績特別昇給、3カ月短縮もしくは6カ月短縮するという形で昇給されるんですけれども、例えば4月1日に通常ならば昇給されますよね。それが成績特別昇給が適用された場合はどういうふうになるのか教えてください。
○長田人事担当課長 1号給上がるという御説明を先ほどさせていただきましたが、それが3カ月早くなるということでございます。ないしは6カ月早くなるということでございますので、4月1日のところが3カ月早くなる。それから、例えば前に昇給を受けておって、4月1日昇給でなくて、例えば定期昇給の時期が7月1日という職員がおります。こういった者が3カ月短縮を受けるということになると4月1日というような形になる、そういうことで、昇給の時期が短縮される、そういう内容になっているわけでございます。
○酒井委員 ありがとうございます。それでは、一昨年の平成14年11月に、区長会と特別区職員労働組合連合会(特区連)、そちらの方で、特別昇給制度についての妥結が行われましたよね。こちらの内容を教えてください。
○長田人事担当課長 平成14年度の区長会とそれから特区連の妥結の内容でございますが、まず、現行制度を基礎として、短縮月数の区分に12カ月短縮を加えるというものでございます。これは、3カ月短縮、6カ月短縮に新たに12カ月短縮という区分を加える、そういう内容でございます。
それから、特別昇給の定数を面積率に換算して、現行22%から40%に拡大するというものでございます。ここで面積率というのはなかなかわかりづらい概念でございますが、先ほど特別昇給の3カ月短縮、3カ月さかのぼって昇給をするという御説明をいたしましたが、この3カ月短縮というものを基準に換算をした場合の率というふうに御理解をいただきたいと思います。3カ月短縮というふうに換算した場合に、それまで現行が22%だったものが40%に拡大される。月数が全体でふえていくんだ、そういうふうに御理解をいただきたいと思います。
それから、3番目でございますが、短縮月数区分の設定、組み合わせ及び特別昇給の定数の配分は、各区において定めるものとするというものになってございます。これは、先ほど来御説明をさせていただいておりますが、特別昇給の種類、区分が3カ月短縮、6カ月短縮、それに加えて12カ月短縮といったものが新設されたわけですが、これをそれぞれどのような割合で実施をするのか、そういった内容のことはそれぞれの区で決める、そういう内容でございます。
それから、その実施時期は、平成15年4月1日からとする。
以上でございます。
○酒井委員 ありがとうございます。この特別昇給制度が、3カ月短縮、6カ月短縮に新しく12カ月短縮がつけ加えられたということで、以前は3カ月に換算すると22%だったものが約2倍の40%に対象者が拡充されたということですよね。このリストラ、倒産、失業の不景気な時代に、それでまた、自殺者が過去最多で、自殺理由に一番多いものが経済、生活苦に起因するという不景気の御時世に、どうしてこの特別昇給の対象者の枠が拡充されたのか、私はびっくりしました。理解することもなかなかできません。一般企業に勤める友人にこの話をしたところ、うそやん、うちは昇給もボーナスもない、中野は財政はいいのかと言われてしまいました。もちろん、区民の皆さんも、この22%から40%に拡充されるのは理解されないと思います。どうしてこのような40%という数字に対象者が拡充されたんでしょうか。
○長田人事担当課長 先ほど平成14年度の特区連と区長会の妥結の内容を御説明させていただきましたが、それに先立ちまして、同じく平成14年度特別区人事委員会勧告におきまして、こういった内容の意見が付されております。成績主義の推進の観点から、現行の特別昇給制度については、国や他の地方公共団体の動向を踏まえ、短縮月数の拡大等とともに、適切な運用を行う必要があるという意見が付されてございます。この人事委員会の意見を踏まえ、改正内容が、成績主義を一層推進するものとなるよう、拡大する面積率、区分の設定、組み合わせ、それから、定数配分等の諸事項を検討をいたしました。この結果に基づきまして、面積率については、3カ月短縮換算で22%から40%に拡大された。そのように認識をしております。
○酒井委員 より一層の成績主義の導入というのはわかるんですけれども、それならば現状の22%の枠内で3カ月短縮、6カ月短縮、それから12カ月短縮というのも運用するようにしたらいいのかなと思うんですけれども、いかがでしょうか。
○長田人事担当課長 これまでも公務能率を向上させる、職員の勤務成績を正しく評価をし、これを公務能率の向上につなげていくという観点から、成績特別昇給を実施してきたところでございます。さらに今公務員制度改革が進んでおりますが、民間の経営手法を取り入れるなど、新しい仕事の仕方を進めていかなければなりません。そういう意味で、なお一層成績主義を徹底していく、そういう観点から、努力した者には報われる制度をつくり出すという意味から、12カ月短縮と、それから面積率の拡大が必要だと、そのように認識しております。
○酒井委員 そもそも人事委員会の勧告では、民間との格差を是正すると言っております。それが22%から40%に拡充されたのはちょっと理解しがたいんですけれども、こういうことは、例えば議会に報告されたりとかはあるんですか。
○長田人事担当課長 一つひとつの労使交渉の妥結の内容といったことについては、これまで逐一御報告するというふうにはしておりません。これまで人事制度の根幹にかかわるものについては、必要に応じて内容を検討いたしまして、議会にも御報告をしているところでございます。委員の御指摘の特別区人事委員会の勧告でございますが、これについては、毎年議会に直ちに報告をさせていただいているところでございます。
○酒井委員 そういたしましたら、区長はこの特別昇給の枠が従来22%だったものが40%に拡充されましたよね。それから、この間に、より一層の成績主義の導入による12カ月短縮という制度、これがつけ加えられたことをどのようにお考えなのかお聞かせください。
○田中区長 成績主義の徹底ということで言うと、12カ月短縮の導入ということについては歓迎をしているところであります。
22%の面積率が40%になったということについては、必ずしもよかったというふうに思っているわけではありません。これは、40%になったら40%必ず使わなきゃいけないとかということではないというふうにも理解をしておりますので、そういう意味では、各区がその枠の中で適正に執行すればいいことだというふうにも思っております。
今質疑を聞いていて思ったんですけれども、22%と40%なんですが、22%に40%が付加されたときに、12短でやったら5人しかふえないんです。100人のうち22人が3短をもらえるのが22%ですよね。それに対して、12短の人が出てくると、5人ふえるのが40%ですから、22%が倍になったから物すごく枠がふえたというわけでもないというようなこともあるんですけれども、いずれにしても、その総枠を全部使うんだという発想に立つとすれば、かかる経費が倍近くなるということでありますから、コストの面から、酒井委員のような評価が出てくるということも当然なのかなというふうに思います。
○酒井委員 区長は、先ほど数字の話をされました。12カ月短縮にすると、そんなには多くないといいますか、そういたしましたら、もともと成績特別昇給の適用される条件というのを教えていただいてよろしいですか。
○長田人事担当課長 特別昇給の運用の条件ということでございますが、これまでの現行の内容でございますが、先ほど区長からの答弁にもございましたが、3カ月短縮につきましては、在職職員数の約20%についてこれを付与するというやり方をとってございます。それから、6カ月短縮につきましては、在職職員の約1%に対して付与する、そういう形で実施をしているところでございます。
先ほど22%というふうに数字を申し上げました。これは、6カ月短縮、3カ月短縮の倍でございますので、これを面積率という考え方で計算をし直しますと2%、6カ月短縮を1%付与するということを御説明しました。これは面積率では2%ということになりますので、面積率の換算で言いますと22%が現行の制度であったということになります。
○酒井委員 現行の制度ではなく、成績特別昇給を受けられる方の基準を教えていただきたいんです。
○長田人事担当課長 冒頭御説明をさせていただきましたが、それぞれ管理監督者が職員の勤務成績を評価をいたしまして、特に成績が良好な者の中の仕分けとして、6カ月短縮と3カ月短縮がございますが、成績優秀な者の順から、6カ月短縮付与する職員を1%選び出す。それから、3カ月短縮を付与する職員を20%選び出す。そういう形で成績特別昇給の運用をしているところでございます。
○酒井委員 区長が12カ月短縮はそんなに多くないというふうに私はそう聞き取ってしまったという、そういうふうに感じたもので、特に成績優秀な者が受けられるわけですよね。それがまた、新しく12カ月短縮が加わったということは、特に成績優秀な方が受けられるものだと思いますので、少ないという表現が気になったので、今特別昇給制度の運用内容といいますか、定義を教えていただいたんですけれども、そうしたら、実際に区長は、必ずしも40%を適用していく必要はないというふうにおっしゃられましたけれども、実際の中野区のこの特別昇給制度、15年度より、この特別昇給制度の枠が拡充されましたけれども、中野区では、昨年の15年度はどのように実施されたのか教えてください。
○長田人事担当課長 15年度の中野区の特別昇給の実施状況でございますが、6カ月短縮の数でございますが、職員数、実数で30名でございます。全体の職員数から換算いたしますと1%でございます。
それから、3カ月短縮者でございますが、実数で申し上げますと538人、付与率という率で申し上げますと20%ということになります。
6カ月短縮、3カ月短縮合わせまして、付与された職員数としては全体の21%というふうになってございます。
○酒井委員 そういたしましたら、まずその中に、12カ月短縮という方はおられたのか。--いないんですね、3と6だけですね。
そうしたら、何で40%に拡充されましたのに、21%対象ですね。3カ月短縮が20%で、6カ月短縮が1%ですから、3カ月に換算すると22%ですよね。平成14年までの上限いっぱい使われているんですけれども、どうしても40%に拡充されたのに22%しか適用されなかったのか教えてください。
○長田人事担当課長 この40%拡大の経緯として、御質問にもございましたが、区長会と特区連の妥結内容が前提になっているわけでございます。その中で、月数などの区分につきましては、各区で定めるということになってございます。この各区で定めるという部分につきまして、私ども当局と、それから職員団体との交渉を持ちまして、その中で、両者の妥結点が得られなかったということがございます。このことから、最終的には当局の責任において成績特別昇給を実施するという判断をいたしまして、妥結しなかったことをかんがみまして、現行の制度どおり、全体で22%、付与率に換算いたしますと21%の特別昇給を実施したものでございます。
○酒井委員 妥結しなかった理由は何なんでしょうか。妥結することができなかった、例えば財政が悪いとかありますよね。そちらを教えていただけるんでしょうか。
○長田人事担当課長 細かな労使の協議の内容につきましては、ここでは控えさせていただきたいと思いますが、現行制度を基礎として、新たに12カ月短縮という新しい区分を加えるということについての解釈が、当局と職員団体の間では一致しなかった、そのように認識をしております。
○酒井委員 そういたしましたら、平成14年度までは、人事委員会の特別昇給の基準については、3カ月の特別昇給の定数は20%でありますよね。そして、6カ月の短縮は1%でありますよね。例えば過去5年間分の中野区における特別昇給の実績を教えてください。
○長田人事担当課長 少し細かくなりまして恐縮でございますが、御質問いただきましたので、年次を追って御報告をさせていただきます。
まず、平成11年度でございますが、6カ月短縮の付与数が32でございます。対象者に対して1%ということでございます。3カ月短縮の付与数が597、対象者に対しての付与率が20%になってございます。
それから、平成12年度でございますが、6カ月短縮が付与数が31人、付与率1%、3カ月短縮が、実数で582人、付与率が20%でございます。
続きまして、平成13年度、6カ月短縮付与数が29人でございます。付与率1%、3カ月短縮が563人、付与率20%でございます。
続きまして、平成14年度、6カ月短縮が付与数29人、1%、3カ月短縮が564人、付与率20%でございます。
それから、平成15年度、先ほど答弁をさせていただきましたが、6カ月が30人、1%、3カ月が538人、20%。
以上でございます。
○酒井委員 僕の聞き方が悪かったみたいなんですけれども、要するに、3カ月短縮は過去5年間ずっと20%ということで、6カ月短縮は過去5年間、パーセンテージで言いますと1%ということでよろしいですね。
○長田人事担当課長 そのとおりでございます。
○酒井委員 ずっと上限いっぱいの同じ割合で、毎年毎年特に成績優秀な方がきっちりと全体の22%おられるのかなとか思っちゃったり--語弊があって申しわけないんですけれども、思っちゃったりもするんですけれども、そういたしましたら、例えばこの運用は特に成績優秀な方というふうに決められているわけですよね。それが毎年ずっと同じ数字というのはおかしいと思うんです。きっちりと運営されてきたんでしょうか。
○長田人事担当課長 この運営の基準は、先ほど付与率ということで御説明をさせていただいておりますが、付与率が全体で21%以内におさまるようにというのが基準でございます。そういう意味では、委員御指摘のとおり、あくまで上限であって、実態に則して運用していくというのが筋だろうというふうに考えてございます。
一方で、職員の意欲を引き出す、組織を活性化するという意味で、この特別昇給の制度も活用していかなければならない。そういう観点から、それぞれ管理監督者が職員の勤務の状況、勤務の成績等を勘案いたしまして、この特別昇給を実施してきた、そのように認識をしております。
○酒井委員 もしも、成績優秀な方がおられなかった場合は、それはパーセンテージが上下するということですか。
○長田人事担当課長 もちろん、付与すべき勤務成績がそこになければ、その証明ができなければ、これを実施しないというのは委員御指摘のとおりです。
○酒井委員 語弊があったら大変申しわけないんですけれども、順番に20%でありましたら5年に1回という感じがどうしても私はしてしまうんですけれども、そういたしましたら、例えばでも結構なんですけれども、この特別昇給を実際に受けられた方の具体例なんかはあるんですか。例えばこういうことをしてよかったからあなたは特別昇給というのがありましたら教えてください。
○長田人事担当課長 先ほど申し上げましたように、個々の職員の勤務の実績、それを管理監督者の立場で評価をするということでございますので、特に人事担当のところで、具体的な内容ということでは把握をしておりません。ただ、この特別昇給の趣旨といたしましては、通常期待される職員の能力、それから、その負うべき職責、そういったものに照らしまして、成績が良好であった、成果が上がったというものに対して付与している、そういうふうに考えておるところでございます。
○酒井委員 例えばでよろしいので、具体的にどうかお願いいたします。
○長田人事担当課長 新しい行政上の計画を作成するというような命題がその組織にある場合に、例えば組織の中でプロジェクトチームをつくって、その基礎作業をするというようなことが例えばあると思います。そういった場合に、そのPT組織の座長など、そういった重責を担ってこれを完成させるといったような場合には、評価に値するような勤務成績がそこで証明されたというふうに考えます。
○酒井委員 そういたしましたら、この特別昇給は部課長の方が判断されるということで、特別昇給を受けられた方は、自分が受けたというのはわかるんでしょうか。私の知人で、関西の自治体にいるんですけれども、気がついたら給与の上がる日が4月1日から1月1日になっていたそうなんです。ちょうどそれが勤めて5年だったそうなんですけれども、このあたりを教えていただきたいんですが……。○長田人事担当課長 昇給月が早まるという御説明は特別昇給の制度で御説明を既にさせていただいておりますが、この昇給月を早くするということの内容の発令通知書というものを所属長の方からそれぞれ職員に報告をするということを仕組みとして実施しております。そういう意味で、自分がどういう内容の昇給の発令を受けたのかというのは、各職員が承知をしているところでございます。
○酒井委員 ありがとうございます。そういたしましたら、例えば長田課長の管理の人事課に特に成績優秀な方が何名もおられる場合でしたら、その方々は一斉に3カ月短縮とか、そういった形の成績特別昇給は受けることができるんですか。
○長田人事担当課長 まず、評価をするという段階が1段階ございます。それから、最終的に6カ月短縮、3カ月短縮を付与するのかどうか、この2段階に分かれているわけでございますが、通常管理監督者が職員を評価する場合には、絶対評価ということで評価をしてまいりますけれども、この特別昇給を付与するに当たっては、最終的には相対評価といった手法をとるということになります。つまり、配分する数の上限が決められておりますので、そういう意味では、より優秀な者をその中で順位をつけていく、そういう作業をするということになっているわけでございます。
○酒井委員 配分する数が決まっているということですよね。そういたしましたら、ますます順番にというイメージになってしまいますけれども、お役所の仕事はチームの仕事でありますよね。そして、その担当課が区民の皆さんのために本当にすばらしい仕事をされたときは、チームで上がってもいいと私は思うんです。そういった人事評価制度もつくっていく必要があると思うんですけれども、例えば過去にそういった形で、ここの課の皆さんは区民の皆さんの幸せのために頑張りましたよということで、課が丸々皆さん特別昇給を受けられたことなんかはあるんでしょうか。
○長田人事担当課長 この特別昇給の制度運用でございますが、あくまで職員個人を対象として行っております。委員御指摘のように、チーム編成で仕事をするということも多いわけでございますが、その中での役割等、それから、成績等を勘案いたしまして、職員個人を対象としてこの実施をしているというところでございます。
○酒井委員 またまた語弊があったら大変申しわけないんですけれども、私のイメージなんですけれども、成績主義の導入ということで、今回22%から40%に枠が拡充されましたよね。これはどうしても今までの22%は据え置きで、今回新たにつけ加えられました18%の中で、本当に成績優秀な方を特別昇給するというふうな感じに受け取ってしまうんです。例えば他区の事例で申しわけないんですけれども、23区のある区では、3カ月短縮を従来20%だったのを28%に拡充されたんです。それから、ほかの区なんかは、3カ月短縮を20%から33%に拡充されたんです。これは3年に1回というふうなイメージになってしまいます。それで、残り7%を本当に優秀な方に活用するというふうな感じに、これでは本当に区の人事制度がおかしくなっていくんじゃないかなと思うんです。
もちろん、成績特別昇給の趣旨に反しますし、本当に職員の皆さんが頑張った分だけ評価される、報われる制度を構築していく必要があると思うんですけれども、こちらの40%という枠は、今年度はたまたま22%でしたよね。それが、まだまだ16年、17年、18年、19年と、この40%の枠は続いていくわけですけれども、こちらの方の運用について、どのようにお考えなのか教えてください。
○長田人事担当課長 委員御指摘のまさしく成績主義を徹底をさせるといった観点は非常に重要であるというふうに認識をしております。特別区全体の中での共通の基準の中では、12カ月短縮、6カ月短縮、3カ月短縮についての区分の区分けは、いわば各区事項にする、各区で定めるということになっております。この点をどのように設計をしていくのか、それから、先ほど来委員御指摘がありますとおり、ましてや、順番というようなことでは成績主義を徹底するということができませんので、こういった運用を厳格にしていかなければならないというふうに考えております。
そういう意味から、最大の枠として40%、それから、12カ月短縮が区分として新たに導入された。これを組織の活性化のためにぜひ使っていかなければならないというふうに考えております。今後、中野区としては、目標と成果による区政運営を実現をしてまいりますが、この考えを人事行政の中でも反映するべく、職員の成果をきちっととらえて、これを処遇に反映していきたいと考えているところでございます。
○酒井委員 特別区人事委員会の特別昇給の基準では、40%以内で各区が設定するというふうになっておりますので、本当に成績優秀な方がおられた場合はそのように運用していただき、それで、そうではない場合はきっちりと運用していただきたいと思っておりますが、それには客観性、透明性のある人事制度の構築が必要だと思うんです。非常に難しいですけれども、この40%という数字、以内で37とか38なのか、もしくは20なのか24なのかわかりませんけれども、きっちりと運営していただきたいと思います。いかがでしょうか。
○長田人事担当課長 先ほども答弁させていただきましたが、目標と成果による管理を組織の中に実現していくために、この特別昇給制度をぜひ活用していきたい、そういうふうに考えております。
○酒井委員 しっかりと御答弁してくださったと勝手に受けとめます。
民間企業の場合は、成果が出れば、会社の利益に貢献しているはずであり、その利益を原資として、貢献に応じ社員に還元することは理にかなっていると思います。自治体では、そういったことが本当に難しいと思います。企業や住民、観光客の誘致に成功して税収がふえた、そういった場合などはともかく、成果と原資が並行して拡大することはなかなか期待できません。そして、区民の満足度といっても、実際なかなか抽象的なところがあり、評価しづらいのは私も重々わかりますが、それから、公務員は全体の奉仕者であり、従事している業務はすべての区民の皆さんの役に立っているのだから、その業務に難易度や達成度で差をつけるのは好ましくないという組織風土はあると思うんですけれども、ここを改善していかなければいけないと思うんです。
例えば区民サービスの多様化、それから、財政も厳しい。退職不補充によるいびつな年齢ピラミッドができていますよね。こういったときに、職員の皆さんの士気を高めるためにも、きっちりとした成績主義を導入して、限られた原資を実績に応じて配分し、そして職員の皆さんが納得できるような仕組みをつくっていただきたいと思っております。それには実力や実績の公平な評価制度が必要であると思うんですけれども、頑張った人が頑張った分だけ評価される。この客観性、透明性のある人事制度の構築をお願いしたいと思っております。こういった制度の構築は本当に難しいと思うんですけれども、取り組んでいただけますでしょうか。
○長田人事担当課長 委員御指摘のとおり、職員一人ひとりの能力、業績等を的確に把握することが人事行政として大変必要であるというふうに考えております。その上で、公正な評定を行い、処遇へ反映させていくということが必要でございます。この点に関して、中野区は他の区に先駆けて、目標による管理を全職員に対して実施をしております。個人目標と達成度の把握を行うことによって、より客観的に評定を行うという仕組みは実施されているわけでございます。この個人目標の設定の際には、管理職が個々の職員と面接を行うなど、客観的に職員の能力とか、それから、職務に向き合う態度、その他を把握し、また、指導していくということができるわけでございます。
今後、評定を行う管理職に対する研修訓練等を実施し、より公正な、それから、職員から納得が得られる制度として、この制度をより高めていきたいと考えております。
○酒井委員 それでは、客観性、透明性のある人事制度を構築していかなければいけないんですけれども、そういった場合、民間企業は手本になるところもあると思うんですけれども、例えば民間企業に視察に行かれるだとか、研修されるだとかというのはされたことがあるんでしょうか。
○長田人事担当課長 民間団体主催の専門研修といったものがございますので、こういったものに参加をしたり、それから、人事労務に関する雑誌、書籍等がございます。こういったものを常々研究しているところでございます。今後も、民間の経営手法については研究し、これを人事行政の中に反映をしていきたいと考えています。
○酒井委員 この成績特別昇給制度、頑張った人が頑張った分だけ報われるため、きっちりと運用していただきたいと私は思っています。
それで、話は変わるんですけれども、今、まさに地方分権の時代で、今後中野区が独自に自治体としてしっかりと歩んでいく中で、特別昇給のようなものではなく、新たな褒賞金制度というんでしょうか、客観性、透明性のある特別昇給ではない新たな制度というのはつくることができるんでしょうか。
そして、それを例えばほかの区に発信していく。実際に名誉昇給という制度は世田谷区から見直され、23区に広がっていき、そして、東京都、国へと広がっていきましたよね。そういうのを自治体として新しい制度をきっちりと発信していく必要があるのではないかと思うんですけれども、いかがでしょうか。
○長田人事担当課長 人事制度について、研究をし、なすべきことをなしていく。そういう姿勢は基本として持っていきたいというふうに考えておりますが、委員の御質問として、給与制度上の制度として、褒賞金制度が可能かということに関しては、地方自治法の法律上の制約がございますので、給与制度上のものとして創設することはできないというふうに考えております。ただ、職員が職員提案をして顕著な成績を上げたなど、特別に功労があった場合に、これをたたえるといったそういった仕組みとしては、実施可能かというふうに考えているところでございます。
○酒井委員 人事制度というのは、23区は人事委員会の壁があると思うんですけれども、聖域なき改革と言いながら、23区共通事項に守られている感が私はどうしてもあります。人事制度には、23区共通基準と先ほどお話しされましたけれども、各区基準というのがありますよね。区の独自性を発揮するためには、この共通基準というのを少なくしていって、各区基準というのをふやしていかなければいけないと思うんです。人事委員会の壁をぶち破るというんでしょうか、例えば区長としては、今後人事委員会にこのようなことをお話しするといいますか、進めていただくといいますか、そういったことはできるんでしょうか。
○田中区長 区長会では、人事制度の改革とか、それから、23区横並びの事項が余りにも多いじゃないかというようなことで改革をしていこうという、そういう機運がこのところあるわけでありまして、昨年度も、一定の改正を行ったというところなんです。それでも、いろいろな意味で23区共通基準だというところに縛られていろいろな形で不自由な思い、特色を発揮できないというような不自由さをいろいろな区長が口にしているところでもありますので、私もそういう中の1人として大いに発信をしていきたいというふうに考えているところであります。
○酒井委員 ありがとうございます。区民が納得しない制度であれば、速やかに区民の常識に合わせた改革を行うべきだと私は思います。区民の皆さんと同じ痛みを共有しなければいけません。日本人特有の、ほかもやっていることだから、では、慣例となったお手盛り制度と言われても仕方がないと思います。つつがなく仕事をしてさえすれば、問題さえ起こさなければという、そういった職場をつくってきた原因の一つがこの特別昇給制度であると思います。だからこそ、きっちりと運営していただきたい。お金の問題ではなく意識の問題であり、制度が人をつくるものであります。意識改革により、サービスの向上となり、行政改革ができるはずです。だからこそ、真に成績優秀な方を特別昇給して、区民の皆さんの理解を得られるような制度にしていただきたいと思います。
最後に、人には結果の平等ではなく機会の平等がある。人には平等にチャンスが与えられるべきで、平等に与えられた機会の中で努力をした人は報われますし、努力を怠る人は報われない。結果は平等ではない。だれにでも頑張ることができる機会を与えて、皆さんが切磋琢磨して、意欲を持って区民の皆さんのためによりよき行政サービスに邁進される姿をお願いしまして、給与の質問を終わらせていただきます。
改めまして、そういたしましたら、次に、人事考課制度についてお尋ねしますが、こちらの方は、職員の方及び組織の活性化の観点から、ちょっと質問させていただきます。
区長は、ニューパブリックマネジメントの考えを経営改革指針の中で打ち出して、目標と成果による区政運営を推進し、組織と職員の活性化を目指した導入、目標による管理、これを導入されましたけれども、こちらの方がまずどのような内容で、どのような効果を期待されているのかお聞かせください。
○長田人事担当課長 先ほど御答弁をさせていただきましたところと一部重なりますが、中野区では、目標管理を人事行政の中にも導入をしてございます。管理職につきましては、平成15年度から、チャレンジシートといった名称の目標管理のシートを既に導入をいたしております。一般職員につきましては、平成16年度、今年度から、目標管理シート導入をいたしました。年度当初において、それぞれ組織目標に基づく職員一人ひとりの目標、個人目標というものをまず設定するということをいたします。その目標の達成に向けて、自主的に意欲的に職務に取り組むことが期待をされております。また、チャレンジ、より高い目標設定をするということによって、能力開発につながるものというふうに考えているところでございます。
○酒井委員 目標設定による組織と職員の皆さんの活性化ということなんですけれども、区長の方針により、区は職員削減を進めてきております。平成26年までに1,000人を削減して、2,000人体制にするということですが、それのほとんどは退職不補充という方法であります。そうすることにより、年齢別の職員構成を見ると、明らかに高齢化が進んでいきます。元気な若い職員の方よりも、お年を召したといいますか、ベテランの職員の方がほとんどを占めていくような感じがするんですけれども、ちょうど逆ピラミッドみたいな感じでしょうか。
それで、今退職不補充を進められていますが、大量の団塊の世代の職員の方が退職されるときに、新規採用はしていく必要も今以上にあると思うんです。そういったとき、結局同じことの繰り返しになるんじゃないのかなというのをちょっと心配しているんですけれども、今後の職員構成の計画についてお聞かせさせてください。
○合川経営改革担当課長 委員御指摘のように、職員数の削減につきましては、平成26年度までに職員数2,000人体制とする計画を10か年計画の中で盛り込むことを検討してございます。平成19年度からは、毎年100人程度の大量の定年の退職者が発生をいたしますけれども、事務事業の見直し、あるいは民間活力の活用、あるいはIT化などによりまして、事務の効率化を計画的に推進することによりまして、新規採用者を極力抑制をし、2,000人体制の実現を図るつもりでございます。
また、中途採用等その年齢構成の偏りについても、逐次検討いたしまして、反映をしていきたいというふうに考えてございます。
○酒井委員 将来、どうなっていくのかわからない状況で、難しいかもわかりませんが、しっかりとやっていただきたいと思います。ベテランの職員の方の比率がふえていく中で、組織はどんどん簡素化されており、管理職のポストが少なくなっております。管理職につけない職員の方々が多数出てくる中で、どのように仕事に対する士気の低下を防いでいくのか。それから、役所の活性化を維持していくのかを教えてください。
○合川経営改革担当課長 ポストですとか、過去の経験のみにとらわれずに、議論を尽くしまして、区政目標について共通の認識を持った上で、自分が担当する、分担をする区政の目標に対して、一人ひとりが責任を持って行動する。あるいはその成果が正当に評価をされる。こういったことによって、やりがいのある職場を実感をしていけるというふうに考えてございます。
○酒井委員 先ほど答弁をお聞きしますと、こういった中で特別昇給制度もきっちりと使っていかなければいけないのかなと思ったんですけれども、組織の活性化に関連しまして、平成16年2月11日に、組織を活性化させる部間異動ルール、いわゆるドラフト制度というのをされたんですけれども、そして、平成16年4月1日より実施されました。私なんかは、本当に遊び心もありおもしろいなと思っております。第1回希望選手、総務部、○○といった感じになって、ドラフト1位で選ばれたらそこの課の職員の皆さんが胴上げしてあげるとか、そういうふうなプロ野球のドラフトみたいになったらおもしろいなとかいうふうに思っているんですけれども、思っているといいますか、勝手に想像したんですけれども、このドラフト制度をやったことなどでの効果を教えていただきたい。
それから、今後の課題を教えてください。
○長田人事担当課長 それぞれの部が必要な人材を選択することができたといった意味では、一定の効果があったというふうに認識をしております。ただし、一部の職員にとっては、希望どおりにはいかなかったというようなこともあったようで、そういう意味では、適材適所がすべてについて実現できたというふうには言えなかったのではないかというふうに思っております。
そういったところから、今後のあり方でございますが、事業部制を実施をしておりますので、部の人事異動の権限といったものは、これをきちっと存続をさせていく必要がございますが、部間異動ルールについては、こういった反省点を踏まえて改善をしていきたいと考えております。
○酒井委員 わかりました。ありがとうございます。そうしたら、役所の活性化というのは、本当に大きな問題であると思うんですけれども、ベテランの職員の方がふえていく中で、一方、若い職員の方が上が詰まっているというのが現状だと思うんです。こちらの方は、仕事に対する士気の低下はあるかもわかりません。先ほどはベテランの職員の方の士気についてお尋ねしたんですけれども、そこで、若い職員の仕事に対するやる気を喚起する意味でも、能力や成績に応じた昇任、もしくは若手管理職の育成も必要であると私は思うんですけれども、非常に難しい問題ではありますが、このあたりはどのようにお考えなんでしょうか。
○長田人事担当課長 これまでも成績や能力実証に基づいた昇任等の処遇を行ってきたというふうに考えてございます。さらに、先ほど御説明させていただいたことと重なりますが、全職員に、今年度から導入いたしました目標による管理、これによりまして、組織の活性化を図っていくというふうに考えております。成果や能力を適正に評価し、処遇に反映させることで、納得性の高い人事制度を構築をしていきたいというふうに考えてございます。
成績主義、能力主義を徹底していくことで、昇任選考への職員の意欲を引き出すほか、計画的な異動配置によって職務経験を積ませることにより、若手管理職の育成も図っていきたい、そのように考えております。
○酒井委員 ありがとうございます。役所の人事制度というのは、基本は年功序列だと思いますが、下支えする若い職員の方が少なくて、ベテランの方が多いとなりますと、民間のような能力主義、成績主義を取り入れていかなければいけないと思います。そうでなければ、職員の皆さんの士気が落ち、役所が活性化していかなくなります。そういう意味でも、先ほどお聞きいたしましたけれども、成績特別昇給、3カ月、6カ月ではなく、12カ月短縮、こういったものをきっちりと使っていっていただきたいと思うんですけれども、そのあたりはいかがでしょうか。
○長田人事担当課長 成果に報いること、及び能力開発の意欲の向上のために、12カ月短縮を今後活用していきたいというふうに考えております。
○酒井委員 誠意ある御答弁ありがとうございます。
それでは、人事考課制度と少し違うんですけれども、1点だけお聞かせさせていただきたいんですが、今現在、中野区にお住まいの職員の方というのはどれくらいおられるんでしょうか。
○長田人事担当課長 昨年のデータで大変恐縮でございますが、736名おります。全体の職員数の中での比率で申し上げますと、24.3%でございます。
○酒井委員 それでは、済みませんが、管理職の皆さんで、中野区にお住まいの方がおられましたら、恐れ入りますが、手を挙げていただいてよろしいでしょうか。恐縮です。--ありがとうございます。7名、8名ぐらいだったでしょうか。
区内の在住者、この比率を上げていくべきだと私は思います。理由は、まず一つ、窓口サービスという観点から、区内在住の職員の方であれば、地域やまちのこともよりよくわかりますし、愛着もわくでしょうから、相談に来られたときも、本当に区民の方にきっちりと相談に乗ってあげることができるんじゃないかと思うというまず1点と、それから、防災という観点で言いますと、阪神・淡路大震災クラスの地震、そういうのが来た場合、夜間に起きた緊急の場合、こういった体制では不十分だと思うんです。
それともう一つなんですけれども、財政という観点では、どこに税金を納めているんだという話も先ほど挙がりましたけれども、納税という面でもいいですし、それから、通勤手当、現在年間約4億2,000万円ですか、それの大幅な削減もできると思うんです。こういった形で、例えば今後、区内在住者の方を優遇するといったらおかしいですけれども、今後の採用のときの計画なんかに加味していただくことなんかはできるんでしょうか。
○長田人事担当課長 委員御指摘のように、例えば緊急時の対応とか、それから、地域住民の方たちの状況の把握などの観点から、区内居住職員が多くいるということは有効であるというふうに考えます。ただし、今区民価値の向上、区民の満足度の向上ということで、区政目標としてこれを掲げ、職員が一丸となってこれの達成を目指していくという、そういう取り組みをしております。そういう意味では、職員一人ひとりが今の区政の課題、それから、区民の皆様の状況を把握するということに一生懸命取り組んでいるわけでございますので、この点については十分御理解を賜りたいというふうに思います。
それから、採用に当たっての考慮ということでございますが、あくまで競争試験を原則といたしまして、その能力、人物について評価をして採用するというのがあくまで基本でございます。区内居住の方が、しかも優秀な方に多く試験にチャレンジをしていただいて、その熱意をぜひ私どもにぶつけてきていただきたい、そのように考えているところでございます。
○酒井委員 ありがとうございます。そういたしましたら、次に、人事の3番目で、タイムカードについて教えていただきたいんですけれども、長年にわたり、先輩議員の皆様が、このタイムカードの導入を提案されていられました。そして、田中区政になって、平成15年7月より、やっとこのタイムカードを導入されたわけなんですけれども、ずばりお聞きしたいんですけれども、そもそもタイムカードの定義は何なんでしょうか。
○長田人事担当課長 タイムカードを使用するタイムレコーダーでございますが、これは、明治初期から既に導入されているものでございますが、労働時間を正確に記録して賃金計算に役立てる、そういった目的で発明されたものというふうに認識をしているところでございます。
○酒井委員 出退時間を正確に記録して、賃金計算をするということなんですけれども、私はびっくりしたんですけれども、今回出勤のときはカードを押して、帰るときはカードを押さないという、どうしてこんなことになっていたのかなとか思うんですけれども、来たらタイムカードを押して、帰るときも押すというのが当たり前だと思うんですけれども、そのあたりはいかがでしょうか。
○長田人事担当課長 中野区におけるタイムレコーダーの導入の時期が平成15年7月でございます。庶務事務システムの第1次稼働ということで先行させてこれを導入させたものでございますが、この導入前につきましては出勤簿を使用しておりまして、出勤時に押印するという方法をとっておりました。その後、タイムレコーダーをパソコンと連動させて導入するということを図ったわけでございますが、従前の事務処理の方法から大きく変更せずに、運用方法を変更せずにタイムレコーダーをできるだけ円滑に導入するという視点から、従前のとおり出勤時に対しての打刻、押印のかわりの打刻、そんなような形での導入を図ったという経緯がございます。
○酒井委員 以前来られたときに押印されていたという流れでそういうふうになってしまったというお答えだったんでしょうけれども、例えば今回の総務の31の資料を見ますと、ICカード、職員証とタイムレコーダーの導入に、タイムレコーダーにより出退勤管理を行うと書いているんですけれども、そういたしましたら、これがきっちりと行われていなかったということですか。
○長田人事担当課長 タイムレコーダーは、出退勤管理の一つの手段、道具として使うということでございまして、職員の出退勤管理は、勤務時間に関する規則規程等で具体的に定められております。これをそれぞれの所属において管理職が個々の職員を管理するということで行っておりましたので、そういう意味では、従前より職員の管理は行われていたというふうに考えております。
○酒井委員 タイムレコーダーは出退勤管理を行うというふうに書かれておりまして、タイムレコーダーの定義も正確に時間を記録すると書いてあるんですけれども、例えば、そういたしましたら、退勤がいつ帰られたかわからないんじゃないかなというふうに私なんかは思ってしまうんですけれども、例えばこういうことはないんでしょうけれども、4時に出ていかれても、実際は形としてはわからないわけです。そういうのはどうだったんでしょうか。
○長田人事担当課長 服務規律の問題として、常に自席を離れるとき、ないしは出張するときには、上司に申告をし確認を得るということになってございます。そういう意味で、各所属での職員に対するそういった勤務上の管理は、具体的に管理職等からこれを行っていたというふうに制度としては位置付けをしているところでございます。
○酒井委員 そうしたら、導入から1年と2カ月、3カ月たっておりますけれども、それまで今まで一度も改善しようだとか、これはおかしいなというのはなかったんですか。
○長田人事担当課長 導入時の経緯は、先ほど御説明したとおりでございますが、導入をした後、庁内での議論、それから、議会での議論などを踏まえまして、次の段階での改善、出退勤管理の見直し等について、これをより厳格にするといったことについての議論をしてまいりました。その成果といたしまして、10月1日より、退勤時においても、これを打刻をするというように変更をする予定でおります。
○酒井委員 ありがとうございます。出退勤管理は基本中の基本であると思うんです。タイムカード導入は本当にそのために導入されているんでありますし、それがきちっと管理されていなかった。これは大きな問題であると私は思います。
そうしたら、この出退勤管理、このタイムカードの運営をきっちりとやっていれば、出勤のときはタイムカードを押して、帰るときも押しますということをやっていれば、今回のタイムカードの不正打刻の事件は防ぐことができたんだと思うんです。いかがでしょうか。
○長田人事担当課長 今回の不適正な出勤簿処理の件と、この退勤時の打刻というのは直接の関連性はないというふうに思っております。ただし、先ほど御説明をさせていただきましたように、職員の勤務時間の適正な把握、職員の出退勤の管理を見直しをして、これまで以上に厳格に行うといったことをこれから取り組んでまいりますので、ぜひこういう観点から再発防止に努めてまいりたいと考えているところでございます。
○酒井委員 直接関係はないというふうにおっしゃられましたけれども、私は、これを導入したときからきちっとやっていれば、こういうことがなかったんではないかなと思います。本当に大きな問題だと思っております。民間では当たり前のように行われるということが、官では行われていないような、今回の事件により私は感じがしました。
それで、ぜひともお願いしたいのが、このようなことがもしほかにもあるのであれば、庁内を洗い出して、直ちに改善していただくようなことはできるんでしょうか。
○長田人事担当課長 先ほど来御説明させていただいておりますように、全庁を挙げて、職員の勤務時間の適正な把握、出退勤の見直しといったものをしてございます。こういう中での取り組みが全組織に徹底するということで御答弁とさせていただきたいと思います。
○酒井委員 私も抽象的になってしまいまして、済みません。タイムカードを押す、帰るときも押すというのが、民間で普通行われていることであります。それで、庁内にほかの事柄で、民間で行われていてこちらでは行われていないようなことがあるのであれば、探し出して、それを改善していかなければいけないと思うのであれば改善していっていただくことができるんでしょうか。それは、もちろん判断もあるでしょうから、どうでしょうか。
○長田人事担当課長 民間の経営手法とか人事制度で、それを研究をいたしまして、中野区の目指すところと合致するところがあれば、これを積極的に検討していきたいというふうに考えております。
○酒井委員 ありがとうございます。以上で、人事についての質問を終わらせていただきます。
○平島委員長 酒井委員の質疑の途中ですが、ここで休憩にいたしたいと思います。
午後2時55分休憩
午後3時19分開議
○平島委員長 それでは、委員会を再開いたします。
休憩前に引き続き、総括質疑を行います。
酒井委員、お願いいたします。
○酒井委員 先輩の残り時間に支障を来すということで、3番目の防犯、防災について、それから4番目のその他について、本当に申しわけないんですけれども、割愛させていただきます。大変申しわけございません。
それで、先ほど人事制度の質問を終わらせていただいたつもりなんですけれども、コーヒーを飲んで一服をすると、タイムカードのことをもう少し聞いてみたいなと思ってしまいまして、引き続きタイムカードでお尋ねしたいと思います。
タイムカードが導入されたのは、その背景には、来たときに押印されるというのではだめだからタイムカードで出退勤を管理するように導入されたんだと私は思うんですけれども、それで、実際にこのようにタイムカードの運用がきっちりとされていない。それで、こういった事件も起こったんだと思うんですけれども、もう一度、課長、いかがでしょうか。申しわけございません。
○長田人事担当課長 先ほども御答弁させていただきましたが、タイムカードの導入の経緯でございますが、電子区役所を完成をさせる。その中の一環として、庶務事務に関してもこれを電子情報化していくという流れの中でタイムカードの導入を位置付けているわけでございます。そういう意味では、事務処理より合理化をしていくという観点から導入したということでございます。
先ほどお尋ねいただきました出勤簿の不適正な処理との関連ということでの再度の御質問でございますが、そういう観点から改めて答弁をさせていただきますと、従前の職員の出退勤の管理といったものが制度としては条例、規則、規程等に明確に定められておりまして、所属長による管理といったものが前提としてあるわけでございますが、どちらかというと、その運用の中で厳密さを欠く部分ももしかしたらあったかもしれない。そういった点については反省をしなければならないところだろうというふうに思います。
そういう意味で、タイムレコーダーの導入を契機として、より内部管理事務についての見直し、これを適正に行っていくということを組織全体で取り組んでいくということをこれから進めていきたいというふうに考えております。そういう意味で、物に対する向き合い方、出退勤管理に対する向き合い方として、今後中野区役所が全組織を挙げて取り組んでいくということで、今後の再発防止ができる、そのように考えているところでございます。
○酒井委員 電子化とおっしゃられましたけれども、全く電子化されていなかったんじゃないかなとちょっと私は思ってしまいますが、きっちりとこのタイムカードを運用されていれば、こういうことはなかったはずであると思うんです。それを先ほどの答弁、もしかしたら、ちょっとあかんかったみたいな感じの御答弁でしたが、それはちょっとおかしいんじゃないかなと私は思うんですけれども、導入に際して、出退勤をきっちりとやっていかなければいけないのに、実際にやっていなかったということでよろしいんですか。
○長田人事担当課長 説明の仕方が十分でなくて大変申しわけなかったと思います。もとより、先ほどから御説明させていただいておりますとおり、職員の勤務時間といったものは条例等によって厳格に定められているわけです。これを実際の働き方というところで把握をしていく、運用管理をしていくといったことも、これも区民の方の血税を使って区政を運営しているわけですので、これも厳格にしていかなければならないわけでございますが、先ほど私が申し上げましたのは、いわゆる紙ベースで行っていたときの事務処理の仕方、その発想が、タイムレコーダー導入後も発想としてはそのまま残されてしまったというところに十分でなかった点があったということを御説明させていただいているわけです。
今回の不適正な処理といったものは、通常考えられないこととして起きたわけでございます。そういう意味では、このことに関しては、何度かこの場でも御答弁させていただいておりますが、あるべきルールを踏み外して行った行為でございますので、これは厳しく戒められる行為であって、それを処分することによって、庁内に警鐘を鳴らす。こういうことがあってはならないということを徹底するということで、これの再発防止を示しているということでございます。
先ほど答弁させていただいた趣旨は、より合理化し、厳密に、適正に、そして客観的に、区民の方にもわかりやすく、職員の働き方というのがわかるような形に今後も運営をしていく。そういったこととして御説明をさせていただいた次第でございます。
○酒井委員 職員条例でお時間が定められているということです。民間企業も、何時に来て何時に終わるというのは定められていますが、がっちゃんとタイムカードの打刻はされていると思うんです。それから、区民の血税でありますからというふうにおっしゃるのでありましたら、15年の7月からきょういっぱいまでは、むだに使われていたということですか。
○長田人事担当課長 15年7月に導入いたしました。そのことに関しては、一歩前進であったというふうに思っております。事務処理をより合理化をしていくという意味では、前進であったというふうに考えております。何ら区民の方に恥じるところはないというふうに考えております。
先ほど申し上げましたのは、要するにあってはならないことが起きた。非常に残念でございますが、あってはならないことが起きた。そのことによって、結果として区全体の出退勤管理に対する信頼性を損なったということに対しては、私ども、組織全体として深く反省をしなければならないというふうに思っております。
○酒井委員 そういたしましたら、このタイムカード、導入されたのは区長でありますよね。区長は、15年7月から、このように出退勤、退出するときはタイムカードを押されないというのは御存じだったんでしょうか。
それからまた、それに関して、改善していかなければいけないというふうに思われていたのか、なかったのか、教えてください。
○田中区長 当然退勤時も打刻をするということで導入するというつもりで私はおりました。導入された結果、そうではないということがわかったので、改善をするようにというふうに指示をしていたところであります。
○酒井委員 1年2カ月かかっているんですけれども、導入してから改善の10月1日まで、1年3カ月か、そうしたら、区長は、いつごろ気づいて、いつごろこれを改善していきましょうよというふうに思われたんですか。
○田中区長 導入した当初のやり方の説明を受けた時点で、帰りの打刻がないという仕組みだということは知っておりました。
○酒井委員 当時からそのことは、せっかく長年かかってタイムカードが導入されたのに、それがきっちりと運営されていなかったら意味がないと思うんです。そこで区長はそういうのをわかっていて1年3カ月もかかってというのは大変な問題であると思います。実際、タイムカードの出退勤管理を行っていくというふうに書いているのも、これもまた違うのかなというふうにも思ってしまいますし、だからこそ、タイムカードの質問の最後に、民間で当たり前のように行われていることが、こちらでは行われていないことがほかにもあるのであれば、しっかりと庁内を洗い出していただきたいというふうに質問させていただきましたけれども、こちらの方をお願いいたしまして、この項の質問を終わります。
それでは、改めまして、2番目の選挙時の投票率のアップについてお伺いしたいと思います。
若年層の政治離れは本当に深刻であります。私の友人なんかは、今回の統一地方選挙、中野区に住みながらも選挙に行かなかった友人が5名ほどいるんですけれども、本当に民主主義は有権者が選挙に参加することを前提とする政治の仕組みでありますし、有権者が選挙への参加を拒否するのであれば、この仕組みは崩壊していくと私は思います。20歳代及び30歳代の有権者の投票率は低く、その低下傾向は著しいものであります。今後の我が国の民主政治に深刻な結果をもたらす可能性があるのではないかと私は思います。
今回の中野区議会議員選挙では、これほど1票の重み、この重みを感じたことはなかったと思います。だからこそ、この1票により、区政は変わっていくと私は思っております。若者の政治離れを食いとめ、政治に興味を持ってもらい、投票率を上げていかなければいけないと思っております。
過去5回の中野区議会議員選挙、それから、区長選、衆議院選挙の投票率を見ましても、本当に20歳代の投票率は低いのが現状であります。議員の我々にも、もちろん責任があるのかもわかりませんけれども、この若年層の投票率の低さ、これは選挙管理委員会としてどのように受けとめられているのか、まずお聞かせください。
○山下選挙管理委員会事務局長 若年層の投票率が低くなっているということでございますが、今委員がいろいろお話しいただいたそうした認識を私どもも持っております。また、1票の重さについても、私どもは改めてこれを感じているところでございます。
○酒井委員 そのように若年層の政治離れは深刻であると思われているんでありましたら、例えば今までに、そういった方々を対象として、投票率をアップさせるため、若年層に絞った取り組みというのはされていたんでしょうか。
○山下選挙管理委員会事務局長 投票率を全体として高めていただきたいという、そうした気持ちもございまして、一般的な啓発活動ということをまずやっております。また、若い方たちに向けてということについては、これまではということでございますが、小学生、中学生、高校生に対して、選挙に関心を持っていただくというようなことで、ポスターコンクールを開催をするというようなこと、それから、新しく成人になられる方に選挙委員会からのメッセージを送るという、そうしたことをやっておりました。
○酒井委員 従来どおりの方法では、なかなか難しいんじゃないかなと私は思うんですけれども、それで、年齢別に投票率を見てみますと、二十歳のとき、選挙権を得たときは、皆さん結構行かれているんです。そこから21歳、22歳、23歳とどんどん下がっていって、また30代近くになっていくと上がっていくんです。それでしたら、いろいろ18歳選挙権なんかの議論もあるかもわかりませんが、まずこの二十歳のときに選挙に行って、そこからどんどん下がっていく。ここの原因といいますか、これの対策をやっていかなければいけないと思うんですけれども、そのあたりはいかがでしょうか。
○山下選挙管理委員会事務局長 過去に調査などを行ったことがございまして、そうした折に、20代の前半という時期は、例えば就職の活動の取り組み時期であるとか、あるいは将来に向けての設計というような、いわば個人的な関心が大変強い年代というふうに受けとめていまして、なかなか選挙というところに目を向けていただきにくいのかなというような、そういったことも考えております。家庭を持つというようなことを契機に、暮らしと政治の結びつきというようなことに関心を向けていただくということで、今委員がおっしゃったような年代になると、また投票率が少し高くなってくるということはあるのかなというふうに思っております。
こうした方々にどうやって関心を持っていただくというところは大変難しいところでございます。私どもとしても、今これを委員会の大きな課題というふうに考えておりまして、また、中野区の委員会だけでこれが達成できるというふうにも思いませんので、国や都の取り組みと力を合わせながら、これをやっていきたいというふうに思っているところでございます。
○酒井委員 前半の部分だけ、もう一度お願いします。
○山下選挙管理委員会事務局長 若い時期は、個人的な、例えば就職の問題ですとか、あるいは将来に向けての将来設計というんでしょうか、そうしたことにどうも選挙よりは関心が向きがちなのではないかなと、そういったことを残念なことかもしれませんし、御本人にとっては大変大事なことかもしれません。そういうことがあるんではないかというふうに思っているということでございます。
○酒井委員 本当に選挙はそのときの風といいますか、情勢なんかもありまして、投票率を上げると一概に言いましても、本当に難しいことだと思うんです。けれども、選挙管理委員会としては、公正な選挙の運営と、もう1点、絶対に投票率を上げていかなければいけないと思います。
それで、先ほど20代の方が投票率が下がっていき、家庭を持つ30代ぐらいになったときにまた上がっていくというふうにおっしゃられましたが、過去のデータをずっと見ていきますと、絶対的にこの20代の投票率がどんどん下がっているわけです。そうすると、分母が少ない分、30代になって上がっていっても、今後の投票率というのも本当に心配になってくるんです。そのあたりをきっちりやっていただくということと、従来どおりの啓発活動では、なかなか難しいと思うんです。
これは、極端な例なんですけれども、私の友人なんかに相談したところ、選挙に行けばハワイが当たるだとか--私の友人です。あこがれのハワイ航路選挙みたいな感じですね。それで、例えばプラズマテレビが景品になったらおれは必ず選挙に行くと、そんな話も聞いたりしました。極端な話ですけれども、こういうふうに自分にプラスにならなければ、わざわざ足を運ぶんであれば、何かがなければというのが本音の意見だと思うんです。そういうふうな観点から、いろいろな角度からこの選挙に対して分析していただいて、そして、投票率を上げていっていただくようにしてもらわなければいけないと思うんですけれども、いかがでしょうか。
○山下選挙管理委員会事務局長 今委員がおっしゃるような、そうしたこともあろうかとは思います。一つは、私どもの中で検討した際に、二十歳を迎えた時期に、今は一様にといいましょうか、同じ内容のものをメッセージとしてお送りさせていただいておりますけれども、これを御本人に関心が深いような事柄に変えてそれができないだろうかというようなことも考えたことがございましたが、その時点では、経費の面などもいろいろしんしゃくした上で断念をしたというような経緯もございます。
今後、確かにおっしゃるように投票率の問題、大変深刻な状況であることは間違いないというふうに思っておりますので、これについては、どういうことができるかということを財政当局などとも十分連絡をとりながら、検討を重ねていきたいというふうには思ってございます。
○酒井委員 例えば、今回の参議院選挙でおもしろい事例がありまして、早稲田の商店街は、投票率アップのため、選挙セールと題して、もちろん地域の活性化もあるんでしょうが、投票を済ませたときにもらえる投票済証を持ってくると、生ビール1杯サービスとか、ギョウザ1皿サービス、会計時100円引きだとか、割り引きされていたそうなんです。それで、この運動は、全国の23商店会、61店舗1団体で行われたそうで、実際中野でも、東中野の方でしたか、されたそうなんですけれども、それで、そのあたり一帯は、ごくわずかではあったが、結果、商店街の方が言われているんですけれども、効果があったというふうにおっしゃっていたんです。
一概には言えないと思いますが、商店会の方、民間の方が、有権者がこのまま選挙に行かない、大事な1票を棄権するというのは見過ごすことができないというふうに御努力されているのが現状です。そういう民間の方が努力されている状態で、選挙管理委員会としてどのように思われるのか。
また、こういった取り組みを働きかけたりすることはできるんでしょうか。
○山下選挙管理委員会事務局長 私どもが一番悩ましいところは、今御紹介のありましたような例えば物を配るというのはおかしいかもしれませんが、景品をつけるとか、場合によっては、選挙に行かなければペナルティを科すとかというようなことになれば、それは確かに事実上投票率は高まることは間違いないだろうと思いますが、そういうことの結果として高まった投票率の問題というのは、別の観点からいろいろ考えなければいけないと思っていまして、そこのところは慎重な論議が必要だと思います。
ですから、商店会の皆様などが熱心に取り組んでいただく結果として、今御紹介のあったようなお話があれば、私どももそれは大変うれしいことだというふうに思っておりますし、事実今回も東中野を初め、幾つかの商店会からお話がございまして、その際には、投票済み票、これを増刷して、それぞれの投票所には配って、御要望にはおこたえできるようにしてございましたし、ふだんよりも枚数がたくさん出たということも情報として得ておりますので、そういう積み重ねは必要なんだろう。
また、関係者ともそういう御努力がいただけるものなのかどうかということは、御相談の機会をとらえてはしてみたいというふうに思ってございます。
○酒井委員 なかなかこちらから景品をつけるとかそういったのは難しいということ、わかりますが、若い方が政治に対して本当に魅力を感じていない。そこでどうやって投票率を上げていくか。先ほども言いましたけれども、従来どおりではなかなか難しいと思います。新しいことをやっていかなければいけないと思います。どこかの自治体か何かのアンケートで、投票率を上げるには、お笑いライブをやるのが1番というふうに出ていたんですけれども、今空前のお笑いブームですけれども、例えば各投票所でお笑いライブをやるとか、特に中野区は芸人さんがたくさん住んでいられますし、もしくは、選挙期間中に区役所の前でお笑いイベントをやるだとか、選挙管理委員会としてそれが数字に結びつかなくても、何かやっていただけたらというふうに私は思うんですけれども、こういうことはいかがでしょうか。
○山下選挙管理委員会事務局長 当面現在の与えられている予算の中でできることとしては、先ほどの新成人に送るメッセージなどについて、さらに工夫をできないかというようなことや、また、セミナーを行なっておりますが、これを若者向けの内容に衣がえするというようなことができないかというようなことはこれから検討させていただきたいというふうに思っております。
それを超える内容については、財政的な面もございますので、財務当局とも十分検討しながら、委員会の中で議論させていただきたいというふうに思っております。
○酒井委員 財政的な問題もあるということで、それからセミナーを若者向けにするということで、セミナーという言葉がかたいといいますか、それで、財政的な問題でも、私の友人の全く売れていないお笑い芸人の友人なんかは、本当に交通費のみだとか、そういった感じで舞台に出られているそうなので、何とかそういったいろいろな方法もあると思いますので--例えばですよ。まだ売れていない芸人さんはギャラが安いということです。
そこで、例えばほかの自治体では、具体的なことをやっていられるんです。京都では、乳幼児の一時預かりを投票所に試験導入されたり、鹿嶋でしょうか、茨城ですね。参議院選挙の投票率が過去2回連続で全国最下位だったところが、それが投票率アップのために、Jリーグの鹿島アントラーズの本拠地のカシマサッカースタジアムの電光掲示板で投票を呼びかけたりとか、これをやっても、結局最下位か、下から2番目だったんですけれども、このようなことを考えていただきたい。
上げるのは本当に難しいと思いますが、プロセスといいますか、検討していただきたいと思っておりますので、いかがでしょうか。
○山下選挙管理委員会事務局長 委員会で、きょうの委員からの御発言も踏まえて、議論させていただきたいというふうに思います。
○酒井委員 そういたしましたら、最後に1点、一番気になるところなんですけれども、若年層の政治離れが本当に著しい中で、民主主義もしくは選挙の大切さという教育が学校できっちりとされているのかなというふうに思うんです。そのあたりはいかがでしょうか。
○小林指導室長 小・中学校におきましては、社会科の学習で、日常生活における政治の働きや政治の仕組みについて、また、主権者としての政治参加のあり方や選挙制度等について学習しております。また、一部の学校では、社会科の学習や生徒会の選挙などにおいて、実際の本物の投票箱などを使用した選挙の模擬体験授業なども行っております。今後も体験活動等を取り入れるなど、工夫、改善を重ね、子どもたちが良識ある主権者として主体的に政治に参加することの大切さを学んでいくことができるよう、各学校に指導を上手にしてもらいたいと思っております。
○酒井委員 少子・高齢化が本当に進む中、今の若い世代にかかる負担といいますか、そういったものがますます大きくなっていく中で、選挙もしくは民主主義という権利、義務というのをきっちりと教育していっていただきたいと思っておりますので、どうかよろしくお願いします。
時間も本当にありませんので、最後に1点だけ、告発関連でお尋ねしたいんですけれども、まず、告発ということは本当に大変なことだと思います。もちろん、情報を漏洩された方も悪いとは思いますが、例えば区長は、この告発により、職員の方との信頼関係を失う、組織内が疑心暗鬼になって、職員の方との信頼関係がなくなるというのも考えられて告発されたんでしょうか。
○田中区長 公務員は、まず任命されるときに宣誓をして、法律を守り、組織の規律を守る。全体の奉仕者として務めるということを宣誓した上で任命されている立場であります。したがいまして、法律を犯す、違法な行為をする、そうしたことがあれば、そういうことが許されないということはだれもが承知をしているところであります。現に違法な行為が行われて、区の職務が妨害をされるというようなことが起きたわけでありますから、まずそのことを正すということをしなければならないわけであります。
職員との信頼関係については、やるべきことをやりながら、きちんと信頼関係を保っていくということであるというふうに思っております。
○酒井委員 この告発の問題に関しては、ほかの委員の皆さん、もしくは本会議場の議員の皆さんも質問がありますので、最後に1点だけ、区長は本当にさまざまな改革に取り組まれていると思います。しかし、その改革するときには、リーダーシップが必要であって、それともう一つ、職員の方との理解といいますか、コミュニケーションが必要であると私は思うんです。それで、またその反面、区長は区民の皆さんに選ばれた区のトップであるので、職員の皆さんも区長の考えを理解しようと努力しなければいけない。もしくは、区長を盛り立てていかなければいけないと私は思うんです。
そこで、区長と職員の皆さんが仲よく手を取り合って区政運営していくことを私はお願いいたしまして、初めての総括質疑を終わらせていただきます。今回、本当に毎日遅くまで御協力いただきました理事者の皆さん、本当にありがとうございました。
以上で終わります。ありがとうございます。
○平島委員長 以上で酒井たくや委員の質疑を終了いたします。
次に、4番目、むとう有子委員、お願いいたします。
○むとう委員 区民の方から寄せられました御意見をもとに質疑をさせていただきたいと思います。
私の持ち時間は45分ですので、ぜひとも簡単、明瞭なる御答弁をもって御協力をよろしくお願いしたいと思います。
では、まず1問目、外部評価の結果の活用についてお尋ねいたします。
毎年決算説明資料として、主要施策の成果が提出されておりますが、昨年から構成がさま変わりしました。しかし、2002年度分は、行政目標体系と達成状況しか記されておらず、資料としては不十分だと思いました。今回示されました2003年度の主要施策の成果は、外部評価結果が表記されており、大変興味深い資料となっています。御存じのように、2001年に、行政評価実施要綱が施行され、区で行った仕事を区内部で評価していましたが、2002年度に、外部評価委員会実施要綱が施行され、外部から区民や学識経験者の視点で客観的に評価する仕組みが整い、実施されています。
2003年12月にまとめられました、よりよい行政運営のために、2002年度に区が行った施策と事務事業を外部の視点から評価した行政評価報告書がここにあります。この報告書の95ページに、外部評価委員の総評が載っています。外部評価委員長の武藤さんは、行政側の自己点検である評価票を見ていくと、大変すぐれたものがあったが、逆に残念だったものもあった。私の関心は、そうした違いがどうして生じたのだろうかという点にある。すなわち、業務内容が複雑か単純か、業務の内容が異なるから違いが生じたのであろうか、自治事務、法定受託事務、業務の性質が異なるからであろうか、職務を担当してからの経験が長いか短いか、職員の経験が差になるからであろうか、評価は積極的に取り組むべきものと考えるか、適当にこなせばよいと考えるか、職員の評価についての考え方が異なるからであろうか。そもそも職員の能力の違いからであろうか。あるいは職員のやる気の違いからであろうかなどである。私自身の回答はまだ確定できないとのコメントをなさっています。このコメントについて、つまり、評価票の優劣の原因について、区長はどのようにお考えでしょうか。
○田中区長 武藤先生は、行政評価について研究業績も長くおありでして、この分野では大変見識の高い先生だというふうに私は理解をしています。この先生のこの評価というのが、いい意味でも悪い意味でも、行政評価というやり方、この仕組みの現在をよくあらわしているんだろうなというふうに思っております。人によっては、行政評価というもの自体、それはできない、成り立たないというふうに言う人もいるぐらいであります。それはどうしてかというと、ここで先生が言われているように、職員それぞれの受けとめ方や個性、また、仕事の質、ばらばらなところにあって、共通の評価軸を見出すということの難しさというものがあるからだというふうに言われているわけであります。
そこで、中野区の行政評価の場合には、行政施策の結果、成果がどのぐらいの評価であるかという評価と同時に、目指す目標、その指標そのものがいいかどうかといったようなこともあわせて評価をするような仕組みをつくってきたわけであります。そういう中でも、武藤先生がこうした考え方に立ちながら、そういう仕組みをつくってくることに寄与してくださったということでありまして、この表現について言いますと、現在の行政評価の到達点というか、ありようといったようなものを素直に反映している表現だろうというふうに思うところです。
○むとう委員 そして、今年度、外部評価は3年目になりますが、行政評価の基準となる評価票の記載については、相変わらず全くわかりにくいとか、行政用語が羅列され、わざわざ抽象的な表現を使用し全くわからないとか、非常にわかりにくいなど、実に76施策中41施策、53%が評価票作成段階で不合格という評価でした。議会における質疑に対して、何を答えているのかわからない答弁づくりには熟練されておられますが、だれが読んでも理解できるわかりやすい答えを書く誠実さとその習慣がないのかもしれません。
さて、決算説明書の142ページを見ますと、2003年度は、学識経験者5人と公募区民2名の7名で、19回外部評価委員会を開催しました。ことしは、公募区民が1人ふえ、8人で行政側が作成した評価票をもとにヒアリングを20回なさったそうです。委員の方々が、短期間に熱意と意欲を持って精力的に評価作業をなさっているのに、職員の意欲を感じられない記載のあり方は実に情けないことです。
主要施策の成果33ページ、0101、目標を明確にとらえ、その成果と評価により常に改善が進む区政という項目が施策の1番に挙げられています。その施策目標の2に、特に評価結果を見直しにつなげられる組織となるため、取り組みを重点的に行うとあります。つまり、評価が重要な位置付けとなっています。評価票は、行政みずからが自己評価するためのものでもあり、外部評価委員が評価するためのもととなるものです。よって、評価するに当たり、評価票が重要となることは言うまでもありません。
しかし、残念ながら、34ページには、分野の目標と施策の目標は全く同一である、評価できない、本来分野の目標を一層かみ砕き、具体的な施策目標として設置すべきであるのに、行政評価総体でリーダーシップをとるべき区長室がこのような状況でよいのか、大変不安であると記され、さらに続きます。大変残念なことに、区民にはわかりにくい記載である。職員や委員がわかればよいという内部評価に陥りがちな表現から区長室が先頭を切って脱却しなければならない。本年からの新しい評価制度への挑戦、すなわち区民への行政のPR、そして評価という意欲を感じる記載であってほしかったと、外部評価委員から評価され、結果はBマイナスでした。
昨年外部評価委員長から評価票について問題提起されながらも、その指摘が全く生かされず、ことしも外部評価結果で行政評価総体でリーダーシップをとるべき区長室がこれでよいのかと評価されたことについて、どのような見解をお持ちでしょうか、お尋ねします。
○合川経営改革担当課長
区民に対して説明責任を果たすということは行政評価の目的としておりまして、早急に改善をしなければならない課題と考えております。また、結果を真摯に受けとめているところでございます。
区長室あるいは総務など、主に内部管理的な仕事を担うセクションにとっては、区民生活の視点から成果を説明することが難しいことも事実でございますが、区が努力している取り組みを区民に理解をしていただくということは大変重要だというふうに思ってございまして、より身近に区民が成果として感じられるような説明をするよう工夫していきたいというふうに考えてございます。
○むとう委員 お手本を示すべき区長室がお手本となる評価票を作成できていないのですから、他の部署でもできなくて当たり前と言えば言えますが、外部評価委員のおっしゃるわかりやすい評価票記入が53%もできなかった原因はどこにあると分析されているのかをお答えください。
○合川経営改革担当課長 この行政評価、外部評価結果を受けまして、これから制度にかかわるあり方あるいは今後の進め方に対して、外部評価委員の皆様方から御意見をいただいて、それを取りまとめるということになってございます。その中で、いろいろな御意見をいただくという形だと思います。現在までの印象といたしまして、前年度評価に比べ、行政評価の趣旨に対する理解が深まった結果、各評価票への記載内容が豊富となった。そういったことで、必ずしもわかりやすい記載となっていないというふうに考えてございます。
この点については、区民に対して、説明責任を果たしていく行政評価の目的にかんがみまして、区民にわかりやすい表現をすることは大変重要だというふうに思ってございまして、早急に改善が必要であるというふうに考えてございます。
○むとう委員 ぜひ改善をしていただきたいと思います。また、昨年の副委員長の谷本さんは、担当職務に対する熱意を感じる回答があるが、説明責任についての疑問符を投げかけざるを得ないような回答もあり、後者の職員の意識と区民による職員に対する期待との乖離をできる限り速やかに埋めていく必要性を切に感じた。外部評価委員会によるヒアリングも、こうした職員の気付きの場として役立つことを願ってやまない。加えて、職員の方には、この行政評価を日常業務以外の余計なものとしてとらえるのではなく、みずからの職務を客観的に振り返る機会として積極的に活用していただきたいと考えるとコメントを残されています。
75ページ、1201番、公平で正確な課税の評価票はまさに説明責任についての疑問符を投げかけざるを得ない回答だとお見受けいたします。75ページには、行政評価を生かそうという気概が感じられない。76ページには、全くわかりにくい、もっと理解してもらおうという熱意を一切感じない。7割は空欄、区民の理解を求めるのだという大きな目標がありながら、行政評価をなぜ生かせないのか理解に苦しむという外部評価結果でした。この評価結果について、担当課長の御意見をお聞かせください。
○若槻税務担当課長 外部評価委員からは、今御指摘がございましたように、目標の達成状況そのものの評価よりも、評価票の書き方について、記載した用語や税の仕組みに対する説明が不足してわかりにくく熱意が感じられないという大変厳しい御指摘をいただきましたことは、まことに残念な評価結果になったと厳しく受けとめております。
例えば税務担当職員にとっては日常的に使っている住民税申告率、これを指標にしたわけですが、この住民税申告率は課税対象者における期限内に申告された区民の割合でございますが、この住民税申告率という言葉、用語が区民の方にとっては難解で専門用語になってしまうということを改めて認識したところでございます。
今回の評価を踏まえ、今後は今まで以上に区民の皆様にもっと知ってもらおう、もっと理解してもらおうという姿勢を持って、表現方法や指標の設定について工夫してまいりたいと考えております。
○むとう委員 前向きな御答弁ありがとうございました。ぜひ来年度は頑張ってわかりやすいものを書いていただけたらと思います。
外部評価委員に理解していただけるわかりやすい評価票の記載が、3年経過しながら半数もできていないということは、職員に十分な行政評価の理解が得られていないのではと私は思っています。2003年度の行政評価に関する職員アンケートの結果を見てみますと、そもそも課長用のアンケートの回答率が67%、職員用はわずか34%です。担当している施策と事務事業の目標や、担当している行政評価票を知らない職員が少なからずいること、そして、行政評価の仕事に半数以上の職員がかかわっていないことに驚きました。
また、外部評価実施に賛成する意見が、課長からはゼロ件、職員もわずか3件でした。行政サービスの質的評価は数値化できない。指標、目標値設定の考え方の共有化を図る必要性がある。行政評価の意義に対する共通理解が必要との意見が職員から比較的多く出されています。このアンケート結果から伺えることは、外部評価についての十分な理解を職員がしていないということです。区長は、区政運営を担うパートナーである職員との対話も十全になされていないのではとの懸念を私は抱いています。このアンケート結果について、どのように受けとめていらっしゃるのかお答えください。
○合川経営改革担当課長
平成15年度の行政評価の実施に際しましては、今委員御指摘のとおり、次の行政評価につなげるために、課長級全員と任意抽出した一般職員を対象としたアンケートを行ってございます。14年度も同様なアンケートを行ってございますけれども、課長級を対象として実施するというようなことの違いはございますけれども、14年度において行政評価が職員の意識改革につながったと答えた職員が37%であったのに対し、15年度で新たな気付きにつながったと答えた職員の割合が64%ということで、一定の意義の浸透は図られたというふうに考えてございます。
先ほど御提示いただきました管理職の外部評価に対する意見がゼロだったということでございますけれども、これは特にアンケートの集計ということではなくて、何か御意見があればというようなところでの御意見ということで、特に管理職の方々については御意見がなかったということでゼロというふうに認識をしてございます。
また、一般職員の回答率が低いということに関しましては、一応庁内LANを活用して行ってございます。こういったことによって、パソコン等が1人1台ない職場については回答率が低かった等によって、30%程度という低い結果になったというふうに考えてございます。今年度は、こういったものを受けまして、方法等を改善して、さらにアンケートの回答率を高めるような工夫をしていきたいというふうに考えてございます。
○むとう委員 ぜひお願いいたします。
改めてお尋ねしますが、今年度、評価票を作成しヒアリングを受け、評価された側の職員の感想はどんなものがあったんでしょうか。
○合川経営改革担当課長 行政評価に対する職員の負担感というのは、一定意見を聞いてございます。しかし、アンケート調査の結果でもわかるように、外部評価委員のヒアリング等を通じまして、職員の意識改革に役立っているという認識はしてございます。今年度におきましても、約290人の職員がヒアリングに出席をした。また、あるいはことし初めて行いましたけれども、職員との外部評価委員との意見交換会を初めてやりましたけれども、その中でも悪い印象というのは出てこなかった。こういったことを考えますと、改革の意義について、さらに浸透が図られたというふうに考えてございます。
今後は、さらに職員の負担感を軽減をしながら、効果が高い大きなシステムに改善を進めていきたいというふうに考えてございます。
○むとう委員 ぜひお願いしたいと思います。区は行政評価結果の施策展開並びに事務事業の見直し及び改善に活用することにより、区の組織全体に計画、実施、評価、見直しのマネジメントサイクルを確立すると要綱にうたっていますが、行政評価を実施して5年目、外部評価を実施して3年目となっても、マネジメントサイクルの確立はほど遠いと私は感じています。確立を実現するための具体策をお答えください。
○合川経営改革担当課長 評価結果を具体的な仕事の見直しにつなげていくというためには、常に区民の視点から改善を進めるための職員の意識改革あるいは能力の向上を図る必要があるというふうに考えてございます。今年度は、外部コンサルタントの力をかりながら、区民視点での改善を進められる職員の能力向上の取り組みを進めてございます。また、行政評価の取り組みの中では、外部評価委員と各施策担当者とのヒアリング、あるいは先ほどお話を申し上げました意見交換等も特に職員の意識改革に効果を上げているというふうに認識をしてございます。
評価結果に対する対応あるいは見直しの中身につきまして、今後部で検討の上、3月までに取りまとめて公表する予定でございます。
○むとう委員 まとめの報告書ができるのを楽しみにしております。せっかくの外部評価の試みも、区政の中で、職員の意識の中で生かされなければ意味のないものになってしまいます。現場を見ない中での評価票とヒアリングでの評価には無理な点もあり、私の評価とは異なるものもありますが、このたびの率直で誠実な外部評価結果を今後もしっかり活用させることをお願いしたいと思います。ありがとうございました。
次に、男女平等推進についてお尋ねいたします。
1975年の第1回世界女性会議に始まる国際的な流れにより、日本でも、同年、総理府婦人問題担当室が設置され、3年後の1978年に、中野区は初めて女性問題専管組織を設置し、男女平等施策に取り組んできました。中野区は、1999年に、「男女共同参画基本計画-豊かな男女平等社会をめざして-」を策定しました。そして、この基本計画を推進するために、その後5年間に区が取り組むべき施策の展開方法を明らかにした男女共同参画基本計画行動プランをつくられました。
このプランの5年の計画期間が今年度で終了します。来年2005年度から2009年度までの新しい行動プランの策定が現在進行中であると聞いています。この5年間でこの行動プランに計画された男女平等基本条例を2002年に制定できたことは大きな成果と言えますが、区政全体の中では、男女共同参画がどこまでプランどおりに実現できたかは厳しい状況かと思います。区としては、この男女共同参画基本計画行動プランについて、どのような成果があり、どのような評価を下しているのかお答えください。
○竹内男女平等担当課長 男女共同参画基本計画の行動プランは、今委員から御紹介がありましたとおり、男女共同参画基本計画に基づいて、中野区におけます男女平等を推進するために策定したものでございます。成果ということでございますが、一つには、中野区の男女平等基本条例を制定し、その中で、また男女平等にかかわる苦情の申し立て制度を創設したこと、また、条例設置の附属機関の委員に占める女性委員の割合について申しますが、行動プランがスタートする2000年4月においては28.8%という数字でございましたが、現在では34%に上がっている。目標を40%としておりますので、この40%に向けて確実に参画率を高めているといったようなことが挙げられるというふうに考えてございます。
このように行動プランは男女平等社会の実現に向けた取り組みを着実に進めていく上で必要な役割を果たしているというふうに認識しております。
○むとう委員 これがそうなんですけれども、本当に区政全般に書かれていて、私は改めて読んでみますと、実はすばらしいなというふうに思っていますので、ぜひ次のものもいいものをつくっていただきたいというふうに思っています。
2002年に策定した中野区男女平等基本条例の第6条の3項に、「家庭内等において、配偶者等に対する身体的又は精神的な苦痛を与える暴力的行為を行ってはならない」と記されています。これまで家庭内における夫からの暴力について、だれにも相談できず我慢を強いられ絶え続けていた女性たちがやっと声を出して相談できる場が少しずつ整ってまいりました。
内閣府男女共同参画局の集計によれば、配偶者暴力相談支援センターにおける配偶者からの暴力に関係する相談件数は、ことし2004年4月から6月までのわずか3カ月間で1万1,840件です。女性からの相談が99.6%、加害者は、婚姻届ありの配偶者が84.3%となっています。つまり、結婚している夫からの暴力が大多数であると言えます。
人口の違いもありましょうが、都道府県別相談件数は圧倒的に東京都が1位で、1,936件でした。これは、声に出して相談できた方の数であり、まだまだ声に出せない方々も多数いらっしゃることと推察できます。夫や恋人からの暴力は女性を傷つけ、生きる力を失わせる重大な犯罪です。策定中の新しい男女共同参画基本計画行動プランが具体的な実効性ある行動プランとなることを期待しています。
そこで、決算説明書の232ページです。男女平等推進費の執行率が51.6%と極端に低いことが気になります。予算が削減されているところも多い中、本当に多少ですけれども、前年より女性費は増加しています。男女平等推進費は40万円増額しているにもかかわらず、64万2,266円が不用額となっています。男女平等推進は力を入れるべき施策です。むだ遣いは論外ですが、施策を推進するために有効に予算を使い、成果を上げることが求められています。
DV防止講演会は16万円の予算をとりながら4万5,500円しか使われていません。夫や恋人からの暴力が社会問題化している中、1回だけの講演会で終わらせず、あと数回は開催できたのではないでしょか。
厚生3の資料を見ますと、中野区におけるDVにかかわる相談は、2002年度で375件、2003年度は380件です。DV防止のための施策には力を入れるべきです。残念ながら、男女平等推進施策を積極的に取り組もうとする姿勢を感じ取れませんが、この決算についてはいかがお考えでしょうか、お答えください。
○竹内男女平等担当課長 ただいま御指摘がありました決算の不用額でございますが、その多くは、男女平等専門委員会委員の報酬の残でございます。これは、予算では、月1回開催の予定で12回分の予算を計上しておりましたが、苦情への対応において7回の開催で済んだということ、また、東京都の外郭団体に勤務する委員の方について、東京都の規定の改正によりまして報酬を受け取らないとの取り扱いに改まったために、交通費実費のみを支払うことで足りることになったというようなことから、多くの不用額が出たものでございます。
それから、DVに関する講演会の残でございますが、私ども、DVのこういった講演会につきましては、昨年度は11月12日から25日の間のDV週間という女性に関する暴力をなくす運動、この期間中に、幾つかのパネル展ですとか、DV法の改正に関する講演会、それから、護身術等を含めて、この講座も含めて4つの催しを集中的にとり行って、効果的な啓発に努めたところでございます。
そうしたことから、私どもの仕事につきましても、年間計画をつくって取り組んでおりますので、講師謝礼について執行残が出たといったところから、すぐさま次の講座というようなことにはなかなかならないものでございまして、今後は、年間の行事の計画、それから、予算の見積もりということをきちんと行っていきたいというふうに考えてございます。
○むとう委員 当初2人の講師の方を考えていたところ、お1人が都合がつかないということで講師の残が出たというふうに聞いておりますけれども、DV防止のための施策というものは今後十分力を入れてやっていただきたいというふうにお願いしたいと思います。
男女平等推進について、また新しい男女共同参画基本計画行動プランについて、来年度に向けて考えられている新たな取り組みがあれば、ごくごく簡単にお願いいたします。
○竹内男女平等担当課長 いまだ予算の編成作業中でございますけれども、一つには、DV相談の充実ということも考えなくてはいけないというふうに考えてございます。それから、職業生活と家庭生活の両立に必要な就労環境の整備のために区内事業者の方々に対する啓発などの取り組みといったようなことについても必要があるだろうというふうに考えてございます。
○むとう委員 どうもありがとうございました。ぜひ充実して取り組んでいただけたらと思います。
次に、人権擁護委員についてお尋ねいたします。
先日、9月24日、本会議において、人権擁護委員候補者推薦に伴う区議会の意見を求められました。1949年に施行された人権擁護委員法によれば、「人権擁護委員は、国民の基本的人権が侵犯されることのないように監視し、若し、これが侵犯された場合には、その救済のため、すみやかに適切な処置を採るとともに、常に自由人権思想の普及高揚に努めることをもつてその使命とする。」「人権擁護委員は、その使命を自覚し、常に人格識見の向上とその職務を行う上に必要な法律上の知識及び技術の修得に努め、積極的態度をもつてその職務を遂行しなければならない。」とあり、かなりの重責であるにもかかわらず、給料は支給されずボランティアです。
近年の社会の人権問題は、子ども、女性、高齢者、障害者、アイヌの方々、HIV感染者、ハンセン病元患者、刑を終えて出所した方、犯罪被害者とその家族、外国人の人権、そして同和問題、インターネットなどのメディアを利用した差別問題、プライバシー侵害問題等、多様化しています。したがって、大変幅広い人権知識の裏付けが人権擁護委員には求められています。
さて、中野区民は、毎月1回、第1火曜日午後1時から4時まで、人権擁護相談を無料で受けることができます。9人いらっしゃる人権擁護委員が2人ずつローテーションを組んで相談に応じています。2003年度の相談件数は8件と少ない数です。しかし、人権擁護委員さんの中には、相談日以外の日に人権擁護委員個人として相談を受けていらっしゃる方もおられ、その活動は急務急用であるようです。
先日、ある区民が月1回の人権相談にいらしたところ、人権擁護委員に、上から下までじろじろと見られて不愉快な思いをしたとの苦情が区に届けられているかと思いますが、私にも届けられました。また、地域で人権擁護委員から人権侵害を受けたとの苦情もあります。その場合に、居合わせていない私は何とも言えませんし、その真相もわかりません。今回新しく就任なさった方々も含め、皆さん人権識見のすぐれた方々だとは思われますが、多様化する人権問題に対応するためには、人権擁護委員法に定められているように、常に人権問題の知識向上を目指す人権研修を区は用意すべきではないでしょうか。
また、人権擁護委員さん同士がプライバシー保護を前提に相談内容の意見交換をなさったり、相談事例を検証する場が必要だと思います。お隣の2区に尋ねてみたところ、杉並区では年に5回、練馬区では年に3、4回の課題別人権研修を実施しているそうです。中野区でもぜひ実施していただきたいと思いますが、いかがお考えでしょうか、お答えください。
○鈴木平和人権担当課長 人権擁護委員の資質の向上のための研修につきましては、法務局におきまして、各種研修を行っているところでございますが、人権擁護委員が自主的に事例検討などの勉強会を行っている、そういった例もございます。人権擁護委員の皆様方と十分にお話し合いをしながら、自主的な勉強会が実現できるよう働きかけていきたい、そのように考えております。
○むとう委員 ぜひ積極的に働きかけをしていただいて、識見を高める研修を実現していただけたらというふうに願っています。
どのような相談が寄せられているのか、相談員にお任せで、区は関知していないようですが、区としても、プライバシーを侵さないことを前提に、例えば子どもの人権にかかわる相談であるとか、あるいは障害者の人権にかかわる相談などのくくりで、大まかな内容を把握し、区民生活における人権侵害の問題点をとらえ、区の施策に反映させる必要性があると思いますが、いかがでしょうか。
○鈴木平和人権担当課長 人権擁護委員が行います相談等につきましては、法務大臣に報告するということが任務となっております。相談記録等を区にも報告してもらい、区でも活用することにつきまして法務局に相談したところ、了解が得られました。今後は、プライバシーの保護には十分に注意、配慮しながら、区内の人権相談事例として記録を管理し、今後の施策等に生かすよう努めてまいりたい、そのように考えています。
○むとう委員 ぜひよろしくお願いしたいと思います。全国には約1万4,000人の委員がおられるようですが、女性は31%、年齢別ですと60代が55%、70代が25%で、60代、70代が全体の80%です。全国では20代はたった3人、30代は30人だそうです。各年代からの均等な推薦となるよう、今後努力していただくことを要望いたしますが、いかがでしょうか。
○鈴木平和人権担当課長 人権擁護委員の推薦に当たりましては、65歳未満という推薦要件を満たす人材の中から、適任な方の選定等を行っております。新任委員につきましては、若い方であれば、それだけ長期間御活動いただけるということにもなるため、選定に当たりましては、若い方の積極的な登用に向けてこれからも努力していきたいと考えております。
○むとう委員 ぜひお願いしたいと思います。この人権擁護相談を含め、区役所1階の窓口では、12種類もの各種相談事業を実施しています。各種相談の受付は当日の朝、直接または電話で先着順で予約し、午後1時からの相談となります。特に相談件数の多い法律相談は、仕事を休んでも相談できるとは限らず、働く区民にとっては、当日のみではなく、2、3日前から受け付けてくれたら休暇をとりやすいのにとの御意見もあります。受付方法の改善を含む相談事業のあり方を検討していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○鈴木平和人権担当課長 前もって予約したいという御希望があることについては理解いたしておりますが、反面、予約制にすると、緊急な相談に対応できないほか、キャンセルが多くなるなど、そういった弊害も考えられます。どのようにすればより利用しやすい受付方法となるか、十分に検討してまいりたいというふうに考えております。
○むとう委員 ぜひ検討を進めていただきたいと思います。問題解決の糸口が見出せる相談事業となるよう、相談事業の充実に向けて御努力をなさってください。ありがとうございました。
次に、区長、教育長の交際費についてお尋ねします。
総務96の資料にありますように、区長が200万円、議長が126万円、教育長は58万4,000円の交際費です。そのうち、支出額は、区長60万8,654円、議長48万900円、教育長20万9,400円です。執行率から言えば、区長30%、議長38%、教育長35%と、大変遠慮深く慎重に、良識をもって支出なさっていると推察いたします。
一転区長は、2003年7月25日、中野区選出都議会議員との懇談会経費として6万2,254円を支出しています。都議会議員4人と区長の5人だとすれば、1人1万2,450円もの経費がかかる懇談会とはどんな懇談会だったのかと多少の疑問を抱きます。
さて、区長、議長の交際費を長年にわたり情報公開請求によりチェックなさっている区民がおられます。その方いわく、今はおおむね適正に支出されていると思うが、どうしても必要なものは中野区として支出すべきであり、個人が使える交際費はすっきり廃止すべきではないかとの御意見です。また、「地方公共団体歳入歳出科目解説」月刊「地方財務」編集局編によれば、交際費を予算計上に当たってその範囲及び額については必要最小限度にそれをとどめるべきものであると解説されています。厳しい財政状況にあって、できるところからわずかな積み重ねの一つとして、来年度予算に向けてはここ数年の執行率を考慮し、区長、教育長の交際費の減額を検討していただきたいと考えますが、いかがでしょうか。
○鈴木政策計画担当課長 区長の交際費についてのお尋ねでございます。御質問の中に、都議会議員との懇談ということがございましたが、区長が区を代表して業務を行う中で、対外折衝として協力、理解を求める上では必要な支出であるというふうに考えます。そこで支出した額についても、社会通念上儀礼の範囲であるというふうに私どもは考えているところでございます。
それから、今年度、ずっと執行額、昨年度からも減っているわけでございますけれども、200万円という額は、23区の中でも断トツに低い額でございます。一番近いところでも300万円というのが次の区でございまして、そういう中で、適正な予算額、それから、区長のこういった区を代表して行う対外的な活動に支障を来さない範囲での適切な額ということは考えていきたいと思っているところでございます。
○むとう委員 考えているところということは、減額に向けて考えてはいないのかしら。予算をつくるときに、毎年執行率というものを加味しているかと思うんですけれども、本当に慎ましやかに使ってくださっておりまして、執行率が30%と大変低いです。だから、それに見合う形で減額するということは考えられないんでしょうか。
○鈴木政策計画担当課長 交際費の中にはさまざまございまして、慶弔関係も含まれてございます。また、いろいろな場面で、今年度は該当しなくても、来年度に起こるだろうということも想定されますので、先ほど申し上げたとおり、区長のそういった対外的な折衝に支障を来さない範囲で、いろいろな実績も加味しながら、来年度の予算編成に向けて検討してまいりたいというふうに考えています。
○金野教育委員会事務局次長 教育委員会関係の交際費についてお答えいたします。
教育長の交際費ということではなくて、教育委員会運営費の中に交際費として計上してございます。今年度、つまり、16年度から既に見直しをして減額をしておりますので、当面は執行状況を見てまいりたいというふうに思っております。
○むとう委員 ぜひ減額していただけたらと思っておりますが、要望いたします。
その他で、1点区民と区長の対話集会についてお尋ねします。
区民と区長の対話集会を継続されていることは心から評価します。主要施策の成果の33ページを見ますと、2002年度は20回実施され、参加者数は1,132人でした。しかし、2003年度は5回開催数がふえて25回実施されたにもかかわらず、参加者数は667人と半減しています。これについて、区長はどのような評価をなさっていらっしゃるのかお答えください。
○鈴木政策計画担当課長 対話集会を開催した初年度は、新しいことをやり始めた区長がどういうふうな考えを持っているのかということの期待も含めて、珍しさもあったというふうには思います。そういう意味で、一目ということでお集まりいただき、活発なやりとりが展開されてきました。これが定例的に月2回必ずやっているという継続性の中で、区民としては、いつ行ってもそういうものが保障されているんだということから、一定の自分たちの意見を言う場が保障されている、確保されているということから、少し出席については間を置きながらやろうという方もふえてきたんだなというふうには考えているところでございます。
○むとう委員 確かに今御答弁されたこともあると思います。最初は本当にこれまでの区長がやっていなかった新しい試みをなさったわけですから、ぜひ区長と直接話してみたいと思う区民の方が多数おられたことは事実だと思いますので、今の御答弁の半分は私もそうだと思っているんですけれども、でも、最近は、区民の側から聞こえてくる声としましては、言っても区長が聞く耳を持ってくれない、言っても頭ごなしに区民の意見を押さえつける、実に怖くて不愉快で行きたくないという区民の声があるということをお伝えしておきたいと思うんですけれども、本当に区民と区長の対話集会ですから、区長も、区民が自分の知っている範囲の素朴なところから見えてくる区政についての疑問点や御意見をおっしゃると思うんです。何でもよくわかっている区長にはかないません。そこのところをぜひ配慮されて、誠実に区民との対話集会を今後とも進めていただけたらというふうに要望したいと思います。
もう時間がありませんので、私の質問はこれで終わります。どうもありがとうございました。
○平島委員長 以上でむとう有子委員の質疑を終了いたします。
次に、5番目、佐藤ひろこ委員、お願いいたします。
○佐藤委員 元気な御質問が続いた後で、少しおとなしめに質問させていただきます。
まず、新しい公共経営について御質問させていただきます。
先ほど酒井委員の方から、ニューパブリックマネジメントという言葉がありました。余り英語を使い過ぎると、というのは片仮名ですよね。新しい公共経営というのがニューパブリックマネジメントということです。ニューパブリックマネジメント、いわゆる新しい公共経営の基本、基礎を昨年度つくられた、そういった時期だったのかなということを私は昨年度までを評価してみて思いました。新しい公共経営には、五つの改革のポイントがあると思います。
先ほどから何人かの委員の方が既に御質問されているように、数値目標と行政評価があります。それから二つ目が、住民を公共サービスの顧客と見ること、顧客主義。民間の経営に学ぼうという視点。三つ目が、組織のフラット化。四つ目が、民営化とか民間委託、PFIなどの民間の手法を常に生かすこと。それから五つ目が、NPOとの協働。この五つのポイントが私はあると思います。その五つのポイントが、昨年度までどうだったのかということが今回の決算で問われているところだろうと思います。
最初のポイント、行政評価についてですけれども、既にむとう委員の方から、33ページということでの御質問があって、私は、もちろんBマイナスが多かったというところでお伺いしようと思っていたところですけれども、その昨年度と比べて、今年度の行政評価は大変厳しい評価結果でした。昨年度と本年度と、行政評価のやり方の違いを教えてください。
○合川経営改革担当課長 昨年度との違い、改善点というふうにとらえまして、お答えを申し上げます。
全施策外部評価を行って2年目に当たります。制度自体は3年目になりますけれども、最初の年は一斉の施策だけという形で、全施策の外部評価を行うのは2年目ということです。15年度の外部評価結果を生かし、行われた改善を比較し評価するために、今年度の評価も基本的には前年度の方法を踏襲して行ってございます。ただし、前年度評価において指標の改善、あるいは顧客満足度に焦点を当てた指標の改善等、そういったものの御指摘をいただきましたので、そういった改善に努力をいたしてございます。
また、外部評価の結果を決算審査に間に合わせるというために、全体のスケジュールを早めた点も改善点の一つというふうに考えてございます。
○佐藤委員 今回、ちゃんと決算審査に外部評価が間に合いました。そういうことで言うと、計画、実施、評価、改善というサイクルがやっと今回つながったのかなということでは、大きく評価できると思います。外部評価委員の方たちが、7月、8月、本当に一番暑い時期に、連日のように朝から夕方まで職員の方とヒアリングを繰り返されておりました。何回か傍聴させていただきましたけれども、本当に職員の意識改革にしっかりつながっているということを傍聴しながら実感させていただきました。
説明がわかりにくい、そういう言葉では伝わらないよと言われたり、一体この目標は何をやりたいのか全然わからないよと、かなり厳しいやりとりが続く中で、行政の職員の方が、思わずそんなのをやっていられないよという表情をなさる方とかがいたりして、見ていると、本当にお互いにすごくいい議論をされていたなということを感じ取ることができました。今回はそういうことでは区民の方に傍聴を呼びかけられたということでも、一歩進められた行政評価、区民に開かれた行政評価をしていこうという試みがされていたのかなと思います。
そこで、なぜ厳しかったかということですけれども、今回は、要するに、目標とか評価指標のところが結構問われていました。前までは、目標とか評価指標のところは問われていなかったのですが、今回目標がどうなのか、評価指標が適切なのかということがかなり問われておりました。
それで、この行政評価の123ページのところを私は言いたいんですけれども、保健、福祉と医療の部分です。地域で支え合う保健、福祉と医療、これは、本当に分野名としては当然の分野名です。しかし、そこの目標が、保健福祉計画における各施策のマネジメントを確立し、設定した指標を達成する。それから、10年後の到達点が、指標達成と同時に、次期の課題をとらえ、新たな推進計画を作成する。これは当然ですよね。だけれども、これはどこの分野でも言えることで、では、保健福祉という分野は一体何を目標としているの、10年後の到達点は一体何なのよという部分が問われているのに、どこの分野でも通じる一般的なことを目標とか10年後の到達点にしていらっしゃるんです。
そうしたら、これは厳しく言われて当たり前、こんなのではわからないと言われて当たり前。多分そういうことも含めてBマイナスがついているのかなと思います。これからの評価、行政の方たちの意識改革を始めた行政評価ですから、今までは予算を立てるにしたって、決算をつくるにしたって、評価するにしたって、内部評価もそうです。自分たちの仕事がどこまでできたのかということで評価でした。これからは違うということを今やり始めている途上にあると思います。
つまり、区民にとってどんな幸せがそこで獲得できたか。区民にとって、何が得られたかを目標にしよう。区民にとってのことを目標にしていこう。いわゆるアウトプットからアウトカムへと言われている部分だと思います。アウトプットを表記されていることは今までの業務のとおりですから、すごく得意とされて表記されているんですけれども、では、市民が何を得たか。自治体が何をしたかではなくて、市民が何を得たかのそういう目標とか指標とかがなかなか書けなかったというところが大きな厳しかった原因ではないかと思います。どのように受けとめて考えていらっしゃるのかお伺いいたします。
○合川経営改革担当課長 昨年に比べて、かなり厳しい評価をいただいてございます。昨年度に比べて、目標による管理ということが浸透され、評価の密度が濃くなった結果、厳しい評価をいただいているというふうに考えてございます。目標による管理の考え方が徹底されていく過程というふうにとらえてございます。委員の御指摘の保健福祉の例について言えば、分野の目標をいま一度整理をいたしまして、より具体的な内容で説明していく必要があると考えてございます。その上で、目標に成果を上げる施策体系を構成する必要があると考えてございまして、今後より具体的で区民にわかりやすい表現あるいは指標の設定について改善を行うというふうに考えてございます。
○佐藤委員 行政評価に取り組んでいる自治体は大変ふえてまいりました。でも、ほとんどが内部評価で、外部評価も取り組んだばかりというところで、このように公募の区民の方を入れて、そして全施策について実施している、そして、決算、予算に結びつけようとしているというところは大変まだ少ない。そういう意味で言うと、行政評価の点で、中野区はかなりリードしているところが今全国的にも評価されていると思いますので、ぜひ頑張っていただきたいと思います。
それから、二つ目が、職員の意識改革。権力行政から顧客志向へという職員の意識改革の点です。ここの点は、先ほども酒井委員の方から客観性、透明性のある人事政策をということでかなり厳しく言われておりましたので、省かせていただきます。
行政評価のところの57ページ、地域を知り、区民に役立つ職員づくりの分野がなぜマイナスBだったのか。これは、内々の仕事のそういうやり方を目標にしている。区民にとってどういう評価をされるかということを目標にしていない。後で考えていただければいいと思いますけれども、区民の窓口での満足度、つまり、窓口の対応をよくするように研修を繰り返したにもかかわらず--研修の参加人数が指標になっておりますけれども、参加人数が指標ではなくて、参加の結果、研修の結果。満足度が高まらないと研修の意味がないということがあると思いますので、その辺はもう一度考え直していただければと思います。
それから、三つ目の組織のフラット化。これも、何人かの委員の方が既におっしゃっておりました。事業部制がこの4月から始まりました。その評価もこれからだと思います。
それで、四つ目の民間の力を生かすというところです。ここのところでは、昨年度、大きな問題になった保育園の指定管理者制度の導入などが進められておりました。この指定管理者制度の導入についての今現在の評価についてお伺いいたします。
○榎本保育サービス担当課長 お答え申し上げます。
指定管理者制度、お尋ねのように、昨年度検討いたしまして、正式な導入がことしの4月から。宮園、宮の台の保育園に導入をいたしました。当初いろいろな御議論をいただきまして、保護者の方の御不安というようなこともあったということは事実でございますが、現在は三者協議会といいまして、事業者、それから保護者、中野区という3者で保育園の運営についてお互いに率直に話し合っていこう、このような場をつくっております。
その場でいろいろな声が出され、そのほかにももちろんお聞きはしておりますが、その場で出されている今の保護者の方の声、評価によりますと、大変気持ちのいい保育園ができ上がりつつある。それから、柔軟な対応がなされるようになったというようなこと。このようなことで、おおむね良好な評価をいただいているというところでございます。
○佐藤委員 はっとり委員と、民営化された3園、それから、指定管理者の2園、合計5園について、数カ月ほどの間に各園を訪問しまして、園長さんからお話を聞いてまいりました。いろいろ保護者の方とも本当に真摯な話し合いを積み重ねている中で、相互の不信感をとっていった。お互いに子どもにとっていい保育をしていこう、一緒につくっていこうということの合意点を一生懸命つくっておられる。その姿勢に対して、区としても三者協議会とかをつくっていらっしゃいます。私はぜひそういう部分で応援していただきたいと思います。
ただ、一つ民営化された園の園長さん、それから、指定管理者は区立園であるにもかかわらず園長会に入っていらっしゃらないんです。これは、情報の共有とか、区民にとっては同じ子どもたちを預けている中野の保育なわけですから、園長会は公私関係なく、中野の保育をどうしていくかという視点で、私立も公立もお互いに一緒に集まって意見交換し、切磋琢磨し、情報交換するところで、保育がどんどん向上していくんではないかと思いますが、いかがなんでしょうか。
○榎本保育サービス担当課長 委員のお話、もともとお尋ねの趣旨からしましても、公共サービスの担い手は必ずしも行政に限られたことではございません。民間も重要な公共サービスの担い手である。そういうようなことから、お話しのように、このための情報の共有の場は必要だというふうに考えてございます。
そこで、お尋ねの件でございますが、指定管理者の園長、また、既に民営化されたところの園長には、既にそういった区立園の園長との話し合いの場、あるいは情報の共有の場を設けたいというふうに既に投げかけてございます。ただ、現在、もう10月でございますけれども、前半の半年間については、まだ日も浅いというようなことで、園の運営の安定というようなことに心がけたいと先生もおっしゃるので、もう少し時間を置く、このようなお答えのお話でございました。まだ実施には至っておりませんが、今年度中にそういった場を設けるべく準備を進めているところでございます。
○佐藤委員 これは、保育園だけではありません。例えば給食調理も委託されております。学校内で委託された調理員の方とも、情報の共有とかいろいろな場ができているかといったら、そうではないというお話も聞きます。これは、すべての分野のところで、公私別なく、ちゃんと同じ区民へのサービスであるならば、一緒の意見交換の場をつくっていくということをぜひ他の分野の方たちも目標にしていただければと思います。
用意していたんですけれども、時間がありませんので要望だけに変えさせていただきます。
情報公開度、それから、市民参加度を、各施策の行政評価を貫く横軸の行政評価にしていただきたいと思います。どれだけ情報公開が各分野で進んでいるのか。どれだけ情報の共有が区民とできているのか。市民参加が各分野でどれだけ果たせているのか。そういう事業メーンを打っていったのか。それをぜひ来年度の行政効果の横軸としてつくっていただければと思います。
次に、持続可能な財政運営の道筋について質問をしますが、三位一体改革のことが大変問題になっておるところです。特別区への影響はどのようなものがあるのか、それから、本年度の三位一体改革による中野区の影響額、それから、来年度の試算はどのようにできているのかをお伺いいたします。
○村木財務担当課長 三位一体改革の特別区への影響については、現時点ではまだ不明ということでございます。平成16年度の中野区、当区への影響につきましては、保育所負担金の一般財源化に伴う国庫支出金の影響額を4億8,200万円余と試算をしてございます。また、介護保険事務費交付金などを含めますと、全体では5億9,600万円余が減となる一方、臨時的な所得譲与税として、これも試算でございますが、5億1,800万円程度の歳入があると見込んでございます。
なお、この所得譲与税につきましては、9月と3月の2期に分かれて交付されることになっておりますが、このうち、9月分といたしまして、2億1,400万円余がこの28日に交付をされております。このほか、保育所にかかります都負担金の廃止によりまして、2億4,000万円余の減が見込まれますため、全体としての影響額は、中野区、マイナスの3億2,000万円程度と見込んでいるところでございます。
この影響額につきましては、16年度当初予算編成の中では把握できておりませんでした。そのため、予算には反映してございませんけれども、最終予算までには補正により対応する考えを持ってございます。
また、今後のことでございますが、いわゆる三位一体改革の関連につきましては、総括説明等でも御報告申し上げておりますとおり、現時点では不明ということで、小泉内閣等の動向がどうなるかという、この件についてはございますけれども、12月ぐらいまでには今後の見通しについてできる限りの情報収集に努め、なるべく17年度の予算の編成には間に合わせていきたい、このように考えております。
○佐藤委員 国には、今年度の3億円幾ら減らされてきているということで、これから補助金がそういう形で減らされていって、一般財源化してくるというのが三位一体改革の大きな影響になってくると思います。何があっても、自治体は区民のサービスを支えなければいけない。そういう使命を持っております。そういったところで、自治体が自立していく。そういう道筋を探るのが持続可能な財政運営の道筋であろうと思います。そういうときのためにも、いざというときのためにも、基金の積み立てということは必要なことだと私は思います。
主要施策の成果の53ページのところで、財調基金の残高、10年後の到達目標が41億円というふうにかなり具体的な数値が書かれております。こういう基金の積み立て額についてはどのようなお考えなのかお伺いいたします。
○村木財務担当課長 ことしの3月に明らかにいたしました財政運営の考え方の中で、基金運用計画を定めてございます。施設改修や退職への対応、年度間の調整のための財政調整基金について、こうした要因に備えるために、今後16億円程度を積み立て、基金額を81億円程度にするとともに、40億円ほどを取り崩すことによって、10年後の基金残高を41億円に設定をしたものでございます。積み立てと取り崩しという基金運用の結果としての数値でございます。ただし、この目標額については10か年計画に伴う所要額の計上は現時点ではしてございません。
○佐藤委員 民生費の伸びが大変大きなところです。これは基本的な私たちの生活を支える、福祉を支える重大な経費です。これは義務的経費ということで削ることはできません。しかし、国の三位一体改革の中で、先ほどおっしゃったように、都立保育園の補助が廃止になり、生活保護費も減額になるというふうなことが今国では検討されている途中です。国の補助金がだんだん当てにできない状態になってきておりますが、これは地方分権を進めていく一つの過程の中だということです。そういうことの中で社会保障費が今大きく不安要因になっておりますが、社会保障費への影響というのは担当分野ではどのように予測されているのでしょうか。
○寺嶋保健福祉部経営担当課長 三位一体改革の影響、特に生活保護等でございます。御存じのとおり、三位一体改革につきましては、全国知事会、市長会などの地方6団体との協議ということですので、そのため、具体的な内容というのはまだはっきりはしてございません。6団体が取りまとめました国庫補助負担金に関する改革案では、生活保護を初めとする社会保障費の中で、格差なく国による統一的な措置が望まれるものにつきましては、廃止の対象からはずしていきたいというふうにしているところでございます。
今後とも三位一体改革の動向につきましては積極的に情報を収集したいというふうに考えてございます。
○佐藤委員 細かなところでもほかに御質問があったんですが、時間の関係で省かせていただきます。
最後に、この項で1点だけお伺いいたします。
先ほど御質問したように、このような状況の中で、10年間を見通していくということは大丈夫なんでしょうか。財政的な裏付けのある10か年計画をこれから来年度予定されているところですけれども、介護保険制度、生活保護制度の見直し、それから、2006年度から税源移譲が行われます。2007年度から、都区財調制度の見直しなど、さまざま大きな制度改革がこれから三、四年ぐらいは本当にうねりのように起こっていく状態です。
そんな中で策定されるそういう基本計画は10年間本当にちゃんとできるということは、財政の裏付けということを考えれば、ちょっと無理なのではないかと思います。10年間を立てたとしても、最初の5年間は実施計画、それから、後の5年間は展望計画というふうなことでなさっている自治体もありますし、それから、志木市のことも話そうと思っていたんですけれども、志木市では、そういった三位一体改革の動向を踏まえて、既につくられております基本計画、ローカルマニフェストと志木市は言っていますけれども、ローカルマニフェストを1年ごとにローリングしていくということをうたっております。短期での見直し、1年ごとに制度改正がさまざま起きてくることが予想されるわけですから、1年ごとに見直しをかけていくことを考えとしても打ち出すべきだと思いますけれども、いかがでしょうか。
○川崎計画担当課長 今回の10か年計画につきましては、国や都の動きを十分把握をした上で、歳入歳出の見込みを立て、計画づくりをしたいというふうに考えておりますが、委員おっしゃるとおり、今後さまざまな動きもございます。そういった意味では、一定の期間、経過後にその財政計画などについて見直しをして、ローリングを行うということも必要だと考えております。その時期などについては、計画策定に当たってお示しをしていきたいというふうに考えます。
○平島委員長 佐藤委員の質疑の途中ではございますが、ここで委員会を休憩して理事会を開会いたしたいと思います。
委員会を暫時休憩いたします。
午後5時02分休憩
午後5時05分開議
○平島委員長 それでは、委員会を再開いたします。
初めに、ただいま開かれました理事会の報告をさせていただきます。
理事会におきましては、本日は終了するとの確認をいたしました。
以上が理事会の報告でありますが、何か御質疑ございますでしょうか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○平島委員長 それでは、ただいまの報告のとおり委員会を運営していくことに御異議ございませんでしょうか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○平島委員長 御異議ありませんので、さよう運営させていただきます。
以上で本日の総括質疑を終了いたします。
次回の委員会は、10月日(金曜日)午前10時から当委員会室において開会することを口頭をもって通告いたします。
開会時間につきましては、本日と同様厳守をお願いいたします。
以上で本日の決算特別委員会を散会いたします。
午後5時05分散会