平成19年06月27日区民委員会
中野区議会区民委員会〔平成19年6月27日〕
区民委員会会議記録
○開会日 平成19年6月27日
○場所 中野区議会第2委員会室
○開会 午後1時00分
○閉会 午後4時00分
○出席委員(8名)
奥田 けんじ委員長
近藤 さえ子副委員長
内川 和久委員
つぼい えみ委員
佐野 れいじ委員
きたごう 秀文委員
岡本 いさお委員
岩永 しほ子委員
○欠席委員(0名)
○出席説明員
区民生活部長 大沼 弘
区民生活部経営担当参事 服部 敏信
南地域担当課長 波多江 貴代美
中部地域担当課長(地域活動担当課長) 遠藤 由紀夫
東地域担当課長 横山 俊
北地域担当課長 戸辺 眞
西地域担当課長 鳥井 文哉
戸籍住民担当参事 奥山 功
産業振興担当参事 鈴木 由美子
環境と暮らし担当課長 納谷 光和
ごみ減量・清掃事業担当参事 橋本 美文
清掃事務所長 齋木 正雄
○事務局職員
書記 丸尾 明美
書記 松本 桂治
○委員長署名
審査日程
○委員会参与の紹介
○議 題
戸籍及び住民基本台帳等について
○事業概要の説明
○所管事項の報告
1 区有施設の耐震診断結果と対応策について(区民生活部経営担当)
2 鷺宮地域センターの耐震補強等工事実施に伴う仮事務所の設置について(地域活動担当)
3 戸籍法及び住民基本台帳法の一部改正について(戸籍住民担当)
4 住民基本台帳ネットワークシステムの運用状況等について(戸籍住民担当)
5 「中野区産業環境基礎調査」の結果について(産業振興担当)
6 平成18年度(2006年度)財団法人中野区中小企業退職金共済会の経営状況報告について(産業振興担当)
○その他
委員長
定足数に達しましたので、ただいまから区民委員会を開会いたします。
(午後1時00分)
本日、議会広報番組作成のため、シティテレビ中野からビデオ撮影の許可の申し出がありますが、これを許可することに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
御異議ありませんで、そのように決定します。
次に、審査の日程について御協議をいただくため、委員会を暫時休憩いたします。
(午後1時00分)
委員長
委員会を再開いたします。
(午後1時01分)
それでは、本定例会における委員会の審査日程についてお諮りいたします。
本定例会では、常任委員会の日程が3日間設けられております。本委員会にはお手元に配付の審査日程(案)(資料1)のとおり、審査すべき案件がございます。そこで、本日は最初に委員会参与の紹介、事業概要の説明、その後、所管事項の報告を4番まで目途として行い、2日目は残りの部分を行い、3日目は進捗状況に応じて改めて御相談させていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
御異議ありませんので、そのように進めさせていただきます。
なお、審査に当たっては5時を目途にそれぞれ進めてまいります。御協力をお願いいたします。
また、3時になりましたら休憩を入れたいと思います。よろしいでしょうか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
本日は正副委員長互選後、初めての委員会でございます。委員会参与の紹介を理事者からお願いいたします。(資料2)
大沼区民生活部長
それでは、私の方から委員会参与を御紹介させていただきます。
私は区民生活部長の大沼 弘と申します。よろしくお願いいたします。
次に、参与及び課長を紹介したいと思います。
区民生活部経営担当参事、服部敏信でございます。
服部区民生活部経営担当参事
よろしくお願い申し上げます。
大沼区民生活部長
次に、出席順で説明していきたいと思います。
戸籍住民担当参事、奥山 功でございます。
奥山戸籍住民担当参事
よろしくお願いいたします。
大沼区民生活部長
産業振興担当参事、鈴木由美子でございます。
鈴木産業振興担当参事
よろしくお願いいたします。
大沼区民生活部長
ごみ減量・清掃事業担当参事、橋本美文でございます。
橋本ごみ減量・清掃事業担当参事
よろしくお願いします。
大沼区民生活部長
清掃事務所長、齋木正雄でございます。
齋木清掃事務所長
よろしくお願いします。
大沼区民生活部長
環境と暮らし担当課長、納谷光和でございます。
納谷環境と暮らし担当課長
よろしくお願いいたします。
大沼区民生活部長
中部地域担当課長、それから地域活動担当課長を兼務しています遠藤由紀夫でございます。
遠藤中部地域担当課長
よろしくお願いいたします。
大沼区民生活部長
南地域担当課長、波多江貴代美でございます。
波多江南地域担当課長
よろしくお願いいたします。
大沼区民生活部長
東地域担当課長、横山 俊でございます。
横山東地域担当課長
よろしくお願いいたします。
大沼区民生活部長
北地域担当課長、戸辺 眞でございます。
戸辺北地域担当課長
よろしくお願いいたします。
大沼区民生活部長
西地域担当課長、鳥井文哉でございます。
鳥井西地域担当課長
よろしくお願いいたします。
大沼区民生活部長
以上です。よろしくお願いいたします。
委員長
ありがとうございました。以上で委員会参与の紹介を終了いたします。
それでは、議事に入ります。
戸籍及び住民基本台帳等についてを議題に供します。
次に、本委員会所管の事業概要の説明を受けます。
区民生活部長からお願いします。
大沼区民生活部長
それでは、お手元に配付してあります事業概要(資料3)に沿って御説明したいと思います。
まず、46ページをお開きいただきたいと思います。
区民生活部は区民生活部経営分野、地域活動分野、戸籍住民分野、産業振興分野、環境と暮らし分野、ごみ減量分野の6分野で構成されております。区民の暮らしの豊かさを目指し、質の高い行政サービスの提供に向け、6月1日現在424名の職員が仕事に取り組んでいます。ちなみに、区民生活部経営分野は6名です。地域活動分野は114名、戸籍住民分野は86名、産業振興分野は17名、環境と暮らしは23名、ごみ減量は178名でございます。これは清掃事務所がありますので、そういう数になっています。
最初に、このページにあります区民生活部経営分野でございますが、部門全体の企画調整を通しまして、部内の予算編成、人事管理、計画の調整などを担当しております。
47ページに入ります。こちらは地域活動分野でございます。地域活動推進担当、地域活動支援担当のほか、区内15カ所の地域センターにおきまして業務を行っています。
まず、地域活動推進担当ですが、地域センター間の連絡・調整を行う地域活動推進事務や、10か年計画事業の一つになっております(仮称)区民活動センター転換の準備事務、並びに区民全体の公益活動を支援する公益活動情報コーナーの運営事務を行っています。次に、地域活動支援担当ですが、町会、自治会の公益活動を助成する町会・自治会活動推進事務や老人クラブ運営助成、そのほか民営化による安価で良質な宿泊施設、シェモア仙石の管理について担当しています。次に、区内に設置した15カ所の地域センターですが、全体で104人の職員を配置しております。各センターにおいては、収納事務、集会室の貸し出しや施設管理を行っています。
次のページになりますが、48ページになりますが、地域活動事業担当では地域における講座や講演会などを行うとともに、ボランティア、自主団体などの地域団体への支援や、地域課題や情報の提供を行う地域ニュースの発行を担当しています。次に、地域証明担当では戸籍謄抄本、住民票、印鑑登録などの証明書の発行、住民異動届の受け付けなどを担当しております。
次に、49ページをごらんください。こちらは戸籍住民分野でございます。戸籍担当、住民記録担当、外国人登録担当、国民年金担当、証明担当並びに窓口改善担当で構成されております。
まず、戸籍担当ですが、戸籍に係る婚姻、出生などの届け出を担当しています。次に、住民記録では住民基本台帳に係る届け出の受理、印鑑登録申請の受け付けと登録証の作成、住民基本台帳ネットワークシステムの運用管理のほか、電子申請などに必要な電子証明書の申請受け付けと交付を行う公的個人認証事務を担当しています。次に、外国人登録担当では、外国人登録法に基づく各種申請の受理や外国人登録原票の作成のほか、外国人に係る国民健康保険や介護保険の資格に係る届け出を担当しています。
次のページに参ります。50ページです。
国民年金担当では、社会保険庁への被保険者資格届けや保険料免除申請などの受理、並びに国との協力・連携事務としての国民年金制度の周知に関する相談などを担当しています。次に、証明担当では、戸籍、住民基本台帳、印鑑登録、特別区民税などに関する各種証明書の発行や、住民記録台帳の閲覧に関する事務を担当しております。最後に、窓口改善担当ですが、戸籍・住民窓口の案内表示や受付カウンター整備のほか、戸籍・住民分野の予算、決算などを担当しています。
続いて、51ページに入ります。産業振興分野でございます。こちらでは新産業創出担当、にぎわい創出担当、地域産業活性化担当、産業振興担当並びにこの分野の事業所である商工会館と勤労福祉会館で業務を行っています。
まず、新産業創出担当では、都市型産業の誘導として企業誘致活動の推進事務を担当するほか、創業支援相談、セミナーの実施のほか、インキュベーション施設整備に関する調査・検討などを担当しています。次に、下の方ですが、にぎわい創出ではにぎわいの仕掛けづくり、中野ブランドの創出、伝統工芸への支援などを担当しています。
次のページに入ります。地域産業活性化担当では、区として初めて取り組む事業としての産直品交流事業などを担当しています。また、元気を出せ商店街事業、商店街地域コミュニティ等推進事業、大規模・特定小売店舗の立地事務などの商店街活性化支援事務などを担当しています。次に、産業振興担当では、経営革新・市場対応力向上への支援、次のページになりますけれども、企業・地域・産学連携、雇用・就労支援の3項目の事務を行っています。経営革新・市場対応力向上への支援ですが、53ページをごらんいただきたいと思います。経営相談やコンサルタント派遣による経営診断などの経営支援、事業者、経営管理者を対象とした講座「経営・学び座中野」の運営などの産業人材の育成支援などがございます。企業・地域・産学連携ではビジネスフェア、協働出展支援などのネットワークづくりを行っています。
最後に、54ページの雇用・就労支援ですが、求人情報のホームページ登載など、雇用・就労支援を担当しています。その他、産業振興分野の事業所である新井一丁目9番1号に設置した商工会館と、中野二丁目13番14号に設置した勤労福祉会館の運営を行っています。なお、勤労福祉会館内に事務所を設置している財団法人中野区中小企業退職金共済会と中野区勤労者サービスセンターの両団体に対し、運営補助を行っています。
続いて55ページ、環境と暮らし分野でございます。こちらでは環境保全担当、里・まち連携担当、環境公害担当、環境美化担当並びにこの分野の事業所である環境リサイクルプラザと消費者センターで業務を行っています。
最初に、環境保全担当では環境保全企画調整事務として、環境基本計画の改定や地球温暖化防止対策地域推進計画の策定を行うほか、自然エネルギーの利用拡大や環境マネジメントシステムの普及・啓発を行う地球温暖化対策推進事務を担当しています。次に、里・まち連携担当では、都市と地方がそれぞれの強みや弱みを相互に補完し、活力ある社会を創造する里・まち交流事業についてです。これについては連携する関係分野等と調整を図りながら、具体的な推進事業を担当しています。次に、環境公害担当では工場などに対する規制、指導や環境負荷低減についての啓発を行うとともに、生活環境についての苦情処理や相談などの公害等を指導、担当しています。
次の56ページになりますが、大気汚染の測定や自動車の騒音、振動、交通量などの調査を行う環境現況調査を担当しています。次に、環境美化担当では、ポイ捨てや歩行喫煙禁止の啓発・指導を行うまちの美化啓発や巣の撤去など、カラス対策の事務を担当しております。続いて、環境リサイクルプラザは区民の環境、リサイクルに関する学習、交流、実践の場であるとともに、環境リサイクル情報の発信の場として環境アドバイザーの育成や各種講座を実施しています。
57ページに入ります。57ページでは、環境リサイクルプラザに併設されている消費者センターでは専門相談による消費生活相談、出張啓発講座などのほか、消費者活動の支援を担当しております。
最後に、58ページに入ります。ごみ減量分野でございますが、ごみ減量担当と清掃事務所とに分かれて業務を行っております。
まず、ごみ減量担当ですが、こちらの事務室は現在中野四丁目9番4号の清掃事務所車庫に併設されています。こちらではごみ減量関係の企画調整や普及・啓発等、一般廃棄物処理業者に対する許可・指導、東京二十三区清掃一部事務組合並びに東京二十三区清掃協議会との連絡・調整の業務を担当しております。その他、資源回収に関する業務を行っています。区民団体の資源回収活動に対する支援、びん、缶、プラスチック製容器包装、ペットボトルの回収などの業務を担当しております。
59ページ、最後に清掃事務所ですが、中野区清掃事務所です。事務所は松が丘一丁目6番3号、車庫は中野四丁目9番4号にございます。担当する業務として、可燃・不燃・粗大ごみの収集・運搬と、ごみの適正排出の啓発として集積所でのトラブル解決に取り組んでおります。
以上、区民生活部における事業の概要を説明させていただきました。
委員長
ありがとうございました。
ただいまの説明に対し質疑ありませんか。
岩永委員
すみません、ちょっと久しぶりということもありまして、その間にかなり地域センター部門も大きく変わって、まさかこの部屋に区民委員会が来ると考えてもいなかったようなくらい変わったということもありまして、ちょっとお聞きをしたいんですが、一つは五つの地域に分かれたその地域センターと。中部、南、東、北、西というこの五つの担当課長のふだんおられる、要するに基幹的なセンターはどこなのか。あったら教えてほしいというのが1点。
幾つかまとめて聞きますね。それから、51ページの新産業創出担当の部分の企業誘致活動の推進、ここは専門に担当している職員がおられるのか。おられれば何人いるのか。それを教えてほしいんです。
それからもう一つ、ごみ減量分野ですが、先ほど清掃工場部分も含めて107人の職員というふうにお聞きをしましたが、清掃事務所関連の職員は何人なのか。初めて中野区で東京都から清掃の収集等の移管を受けたときから見て、この職員は何人減っているのか、ふえているのか。そのあたりをちょっと教えてください。
遠藤中部地域担当課長
地域担当課長の本務地と言っておりますけれども、南中野地域センター、それから桃園地域センター、昭和地域センター、江古田地域センター、鷺宮地域センター、この5カ所になっております。
鈴木産業振興担当参事
それでは、51ページの産業振興分野でございます。新産業創出のところでは、企業誘致活動に専門の職員がいるかということでございますが、ここは新産業創出というところで4名の職員が張りついております。4名は創業の促進に関することも含めて分担をしておりまして、企業誘致だけを担当しているというふうな分担の仕方はしてございません。
齋木清掃事務所長
59ページに所属の職員数を書いてございまして、全部で189人で、これは清掃事務所ということで車庫と合わせた人数です。ですから、ごみ減量分野の人数は入ってございません。そういう中で、内訳がそこに書いてあるとおりでございます。それで、移管された後の職員の推移ということなんですが、全部はちょっと把握していないんですが、昨年は11人減ということになっています。その前はちょっと今把握していませんので、別途御報告したいなと思いますけれども。
委員長
他に質疑はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、以上で事業概要の説明を終了いたします。
それでは、続きまして所管事項の報告を受けたいと思います。
まず1番目、区有施設の耐震診断結果と対応策について。
服部区民生活部経営担当参事
それでは、お手元にお配りしてございます区有施設の耐震診断結果と対応策について(資料4)報告申し上げます。
既存建築物の耐震対策の促進ということで、区は昨年度、平成18年度に区有施設のこれまで耐震診断を行っていなかった建築物について診断を行ったものでございます。
1番が対象の施設でございます。これは大半が小・中学校の体育館でございますけれども、そこの中に区長部局の方の施設が三つございます。それで、大きい2番の方がその結果でございます。後ほど裏面の方に性能ランクの方の御案内をさせていただきますけれども、AからDまでの段階でございます。当区民生活部の方の所管でございますと、網かけがあるところでございまして、商工会館がございます。あと欄外に木造でございますけれども、鍋横地域センター分室、これは集会室でございますけれども、それも欄外に後ほど説明申し上げます。
まず、表の中でございますが、当区民生活部の所管ですと商工会館のランクはAでございますので、裏面を見ていただきますと、下の方に3番、性能評価がございます。これは、耐震診断に基づきます性能ランク別の評価は、都が作成いたしました建築物の耐震診断のシステムのマニュアルによりまして、今Aをいただきましたけれども、安全と思われますという判断でございます。あと、御参考までに、Bですと耐震性能が比較的高いランクでありますが、補強することをお勧めします。Cですと補強が必要です。または精密検査をお勧めします。最後にDでございますが、大規模な補強及び改築が必要だと思いますという性能評価でございます。
もとに戻っていただきまして、表面の2番の方でございます。こういうことで、枠の中では性能ランクAにくくりをいただきました商工会館でございます。
欄外のアステリスクでございますけれども、木造の4施設のうち、網かけがあります鍋横地域センター分室、集会室でございます。これは本町四丁目44番にございます。そこでは耐震診断につきましては上記の枠の中の鉄骨、鉄筋とは違って性能ランクの表示はございませんけれども、補強が必要であるということでございます。これは一般的に木造でございますと、この4軒とも壁の量が足らないという判断で改修を行うというところでございます。一般的に申し上げますと、筋交いの追加とか金物によります補強などが可能だということでございますけれども、後ほどまた最後の方で報告申し上げますけれども、耐震のいわば改修計画の中で明らかにしたいと考えてございます。
2ページの方へ参ります。(2)番が平成17年度以前に耐震診断を行ったところで、性能ランクがB以下、先ほども性能評価のうちのAは安全と思われますという判断でございますので、B以下のところ、B、Cで、そこで表中にあります網かけのところが区民生活部の所管の施設でございます。Bランクのところでは昭和地域センター、そして清掃事務所車庫もございます。Cランクでは鷺宮地域センター、これは鷺宮図書館を併設してございます。また、桃園地域センター分室、これも集会室機能でございますけども、本町四丁目18番でございます。飛びまして、障害者福祉会館でございますが、東部の沼袋地域センターが併設してございます。そのところにございます。それからもう1カ所、野方地域センター分室、これは丸山二丁目の都営住宅の1階にございます。合計Bランクで2カ所、そしてCランクで4カ所の該当でございます。欄外の方のアステリスクを見ていただきますと、このうち鷺宮地域センター及び障害者福祉会館にございます沼袋地域センターにつきましては、19年度に耐震改修を行うものでございます。なお、鍋横地域センターにつきましては既に完了してございます。
最後の方のページでございますが、以上昨年度、また一昨年以前に行った耐震診断のうち、大きい4番として区有施設におけます耐震改修の基本的な方針を掲げてございます。区有施設の耐震改修工事につきましては、既に耐震診断済みの施設も含めまして、以下の方針で区有施設耐震改修計画を策定し、順次改修工事を行っていきたいと考えてございます。(1)番、C、Dランクの施設につきましては、原則平成19年、20年度の間で耐震改修工事等を行ってまいります。(2)番、Bランクにつきましては、耐震改修計画の中で改修の考え方や具体的な改修年次をお示しいたしたいと考えてございます。(3)番、区有施設の廃止、改築、統合が予定されている施設につきましては、応急補強や建築材の落下、飛散防止等の安全対策を講じてまいります。最後ですけども、(4)番、C、Dランクで耐震改修や応急補強が困難である場合につきましては、施設の使用を中止させていただく。そういう四つの方針としてまとめて進めていきたいと思ってございます。
5番、今後のスケジュールでございますけれども、本日当委員会でも報告してございますように、各他の常任委員会でも報告させていただきまして、8月上旬に区有施設の耐震計画の策定をさせていただく。そして8月中旬以降、区議会、区民、利用者、保護者の方への御説明、9月の第3回の定例会では、今年度に行える改修ができます関係経費の補正予算の上程をお願いしたいと考えてございます。さらに10月以降に実施設計を行って、11月以降、次の定例会で年度をまたがりまして大規模な改修工事にかかわる場合につきましては、債務負担行為によります工事契約の締結の議案をお願いする内容でございます。
以上でございます。よろしくお願い申し上げます。
戸辺北地域担当課長
今の御報告に加えまして沼袋地域センター、それから障害者福祉会館が今年度耐震補強工事を予定してございます。その予定について補足して簡単に御報告いたします。
沼袋地域センター、障害者福祉会館の工期でございますが、ことし11月から翌20年の3月中旬まで、約4カ月半予定してございます。正式な工期につきましては9月ごろ実施予定の入札で、工事実施事業者が決まった段階で正式に決定するということでございます。この工事に伴いまして、作業内容に、はつる作業、壁の一部を破壊する作業等が入っている関係で騒音が出るということ、それからその作業のスペースを確保するために仮囲いの壁を一部つくるということで、集会室の面積が相当減ってしまうと。それと、その作業スペースの中に空調の設備が入ってしまうことから、一部の部屋で冬期に十分な暖房が確保できない。そうした理由によって、この11月から3月中旬までの間、地域センターの集会施設の貸し出しについては休止ということになります。この間、利用者の方々には大変御迷惑をおかけいたしますが、抽せん会の会場、それから地域センターのニュース等を活用いたしまして十分に御説明するとともに、大体の地域センターの御案内等をいたしまして、対応していきたいと考えているところでございます。
以上、簡単でございますが、補足して御報告させていただきます。
委員長
ただいまの報告の対し、質疑はありませんか。
岩永委員
すみません、ちょっとなかなかうまく見られなくて。C、Dランクで耐震改修や応急補強が困難である場合は施設の使用を中止するということがありますね。これで見ますと、このC、Dランクの中でCで、今、沼袋の地域センターの御報告は受けました。それから、次に鷺宮となっているので、鷺宮も工事をされるんだろうと思うんですが、桃園地域センターの分室と野方地域センターの分室ですね。これはどういうふうに考えておられるんでしょう。
服部区民生活部経営担当参事
先ほど報告申し上げました4番のところを見ていただきます。3ページ目の上段でございますけども、区有施設におけます耐震改修の基本方針の中に、一言先ほど言葉が少し足らずに失礼申し上げました。以下の方針で区有施設の耐震改修計画を作成させていただいて、今、委員の方で御質問いただきました本日報告させていただかない箇所につきましてはそういったことの、その施設も含めて盛り込んで計画を策定し、順次改修を進めていきたいと考えてございます。
ただ、1点だけ申し述べますと、2ページ目の方のランクCにあります野方地域センター分室でございます。これは東京都の所管でございますので、都営住宅の関係でございますので、現在東京都の都市整備局の都営住宅経営部と協議してございます。したがって、先ほど4番の項で申し上げました、原則19、20年度の2カ年間で耐震改修工事を行うというところでございますけれども、こういったところは都と協議させていただいて、改修計画の中にどこまで盛り込むかわかりませんけども、そういった調整もあるということを御承知おきいただきたいと思ってございます。
岩永委員
確かにこの8月の上旬に改修計画が策定をされるんだけれども、基本的には所管がどういうふうに考えるかによるわけですね、この計画策定は。そうすると、今、野方地域センター分室は都の所管との関係があるということでわかりましたが、その結果が出ないとどうするのかという方向を区では勝手に決められないと、こういうことですね。桃園地域センターの分室はどうなっていますか。
服部区民生活部経営担当参事
今、御指摘の2カ所とも、今あります施設機能をそのまま継続して使っていきたいと思ってございますし、その前提で都の都営住宅におきましては都との協議の中で具体的な改修年次を協議し、定めていきたいと思ってございます。また、もう1カ所の桃園地域センター分室、集会室機能につきましても、今後ともそういった機能を残す前提で関係方面と協議し、具体的なその中身につきましては改修計画の中で明らかにしていきたいと考えてございます。
岩永委員
わかりました。
それから、沼袋地域センターですが、集会室の貸し出し中止期間が起きるということですが、具体的にその関係住民等々との関係では、そうするとどういうスケジュールになるんでしょうか。今わかっている範囲で教えてほしいんですが。
戸辺北地域担当課長
周知のPR方法等につきましては、7月、これから発行する地域ニュースで地域全体にお知らせする予定でございます。
それと、11月からの予約受け付け分が9月の第3月曜日に抽せん会がございます。そのときに基本的に、あと8月もございますが、登録団体の方についてはその場を借りて、一応11月から3月中旬までの休止については御連絡、御説明する予定にしております。
岩永委員
例えば、私もその施設の使い方がどういうぐあいになっているかよくわからないところもあるんですが、障館をはじめとして、どこかとりあえず全面的な、借りるところがないというよりも、近隣等々を含めたその対応策とか、そういうことは考えないんでしょうか。
戸辺北地域担当課長
一応その説明の場で近隣の地域センターの集会室の利用状況を御説明いたしまして、そちらの御案内もあわせてさせていただきたいと思っております。
岩永委員
すみません、近隣の地域センターだけではなくて、あの沼袋地域センターの周りにも幾つか多分小さな分室か何かがあるんじゃなかったでしょうか。それから、障館そのものも多目的室だか、何かそんなところがありますよね。だから、その近隣の地域センターとなると、それでも地域センターですから遠いわけですね。だからそういうことで、近くに代替の貸し出せる部屋なりを確保するということが必要じゃないかと思うんですが、そのあたりはどうですか。
戸辺北地域担当課長
委員御指摘のとおり、近隣に高齢者会館、つつじ会館という施設がございまして、そちらの施設については目的外で御利用になれます。ただ、障害者福祉会館の多目的室、調理室、それから地階の音楽室につきましては地域センターと日割りで交代で貸し出ししてございますが、そちらの施設についても全体として耐震補強の関係でその建物全体の施設が使えなくなるということでございます。委員御指摘のように、近場の施設の御案内も含めて十分相談に乗っていきたいと考えてございます。また、工期によって、工事内容によって無料の団体であれば町会、地区委員会等、簡単な会議等には使っていただけるように柔軟な対応をしてまいりたいと考えてございます。
岡本委員
区民生活部所管の施設はこれで全部耐震診断は終わったということになってよろしいんでしょうか。聞くところによると、教育委員会所管で夏以降に耐震診断をする箇所は2カ所あるというふうに聞いていますし、この報告の中に出てこなかった区民生活部所管の勤労福祉センター、それからリサイクルプラザ等はかつてもう診断が終わって出ておったのか、あるいはその所管が区民生活部でないのかもわかりませんが、その件についてちょっと御報告いただきたいと思います。
大沼区民生活部長
ここにある野方地域センター分室は都営住宅なので、都の計画を待たないと年次が明らかになりませんけれども、あと桃園地域センター分室についてはできるだけ早い時期にやりたいと思っています。ここで記載しているものが完了すれば、区民生活部の所管は以上で終わりです。
岡本委員
具体的なことで、名前を挙げた勤労福祉センターとかリサイクルプラザは、これは所管は区民生活部じゃないんですか。その件は既に終わっているなら終わっているという結果がわかればと。どうですか。
服部区民生活部経営担当参事
きょうの資料のつくり方の中の裏面、2ページ目の方にございます(2)番、17年度以前に耐震診断を行った施設のうち、性能ランクがB以下、ですからここに書いていないところにつきましてはAといいますか、安全だというところの御判断でございます。
委員長
他に質疑はございませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
よろしいですか。
質疑がなければ、以上で本報告について終了いたします。
次に2番、鷺宮地域センターの耐震補強等工事実施に伴う仮事務所の設置について(資料5)報告を求めます。
遠藤中部地域担当課長
それでは、鷺宮地域センターの耐震補強等工事実施に伴います仮事務所の設置について御報告いたします。
鷺宮地域センター、これは鷺宮図書館が併設されておりますけれども、これの耐震補強等工事を実施することに伴いまして、工事期間中に建物を閉鎖することとなったために、次のとおり鷺宮地域センターの仮事務所を設置するものであります。
1の仮事務所の設置期間、これはあくまでも予定でございますけれども、平成19年10月22日(月曜日)から平成20年3月14日(金曜日)までとなっております。
仮事務所の場所といたしましては、中野区白鷺三丁目1番13号の中野区立鷺宮体育館2階の第1会議室と第2会議室部分でございます。
3番目の仮事務所の事務内容でございますけれども、窓口事務につきましては、現行の地域センターで行っております事務と同じ内容で実施をいたします。2番目の集会室の貸し出しでございますけれども、集会室につきましてはそういった集会室の部屋というものが確保できないということで、行えないということでございます。なお、集会室の利用者の方に対しましては、近隣の地域センターや高齢者会館の集会室、これの利用を御案内申し上げる予定になっております。
4の災害対応でございますけれども、原則として仮事務所で実施いたします。ただし、避難者収容につきましては仮事務所にスペースがないため、次のとおりの取り扱いとするということで、風水害避難者につきましては、鷺宮地域センター区域の避難者の収容は大和地域センターで行います。2の小災害避難者につきましては、鷺宮地域センター区域の避難者の収容は上鷺宮地域センター分室で行う予定になっております。
委員長
本報告について質疑はございませんか。
岩永委員
すみません、1点確認ですが、この仮事務所の場所で窓口事務は現行と同様で行うということですから、諸証明の発行ですね、LANを使った。そういうこともそのまま機器を移動して使うということになるんですか。
遠藤中部地域担当課長
そのとおりでございます。
委員長
よろしいですか。
岩永委員
はい。
委員長
他に質疑はございませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
質疑がなければ、以上で本報告について終了いたします。
それでは3番、戸籍法及び住民基本台帳法の一部改正について報告を求めます。
奥山戸籍住民担当参事
それでは、お手元の資料(資料6)によりまして報告させていただきます。戸籍法及び住民基本台帳法の一部改正についてでございますが、まず戸籍法でございます。
戸籍法の一部を改正する法律(平成19年法律第35号)がこの5月11日に公布されてございます。戸籍法の一部改正がされてございます。この改正は戸籍に記載されました個人情報を保護するために戸籍の公開制度を見直し、戸籍の謄抄本等の交付の請求をすることができる場合を制限するということと、また請求する者の本人確認、また不正に交付を受けた者の処罰等を行うというものでございます。また、戸籍も真実性を担保するため、届け出の受理の通知手続などを定めるなど、戸籍制度についての整備を行うものでございます。
内容でございますが、1番目が戸籍謄抄本等の交付の請求でございます。これは(1)でございますが、交付請求できる場合ということで、アからエまで示してございますものに限定されるということでございます。アが戸籍に記載されている者、またはその配偶者、直系尊属・卑属による請求。イが第三者請求。これは自己の権利、または義務の履行、国、または地方公共団体の機関への提出。戸籍の記載事項を利用する正当な理由がある場合、これらに限られるということでございます。ウが国、または地方公共団体の機関による請求でございます。エといたしまして、前記イに関して必要のある受任事件、第三者請求ですね、それに関して受任事件に係る弁護士等、等と言いますのは、司法書士とか土地家屋調査士だとか税理士、そういった職の方も含まれております方による請求でございます。
次に、(2)が戸籍の謄抄本等の交付請求の際の本人確認手続でございます。これは新しく法に定められるというものでございます。なお、この本人確認につきましては、現在中野区では区の条例を制定しまして規定してございます。
次は、(3)が除かれた戸籍の謄抄本等の交付請求につきましては、戸籍の謄抄本等の交付請求を準用しますということで、上の事項について準用しますということでございます。
次は、2番目が戸籍の記載の真実性を担保するための措置についてでございますが、(1)が届け出の、届け出は認知とか縁組とか離縁、婚姻、離婚でございますが、この際の本人確認手続、これについては、中野区では現在区の要綱で規定して本人確認をしてございますが、これが法定されるということでございます。それと、(2)が本人確認できなかった場合は、届け出人へ届け出受理の旨を通知しますということでございます。みずからが出頭して届け出たことを確認することができない場合は受理しないよう、あらかじめ御本人様から不受理申し出をすることができますということでございます。
次に、その他といたしまして、(1)が死亡届の届け出資格者の後見人、補佐人、補助人、任意後見人への拡大、2番目が磁気ディスクを持って調製された戸籍等への準用、それと3番目が証明書の請求に関する処分に不服がある場合は不服申し立てが可能ですということです。4番目が学術研究のため、これは公益性の高いものとして法務省令で基準が設けられる予定になってございますが、その定めに従った学術研究ということで、そのための戸籍及び除かれた戸籍に関する情報提供という定めがされてございます。
4番目が制裁の強化でございますが、偽り、その他不正の手段による書面の交付を受けた者、また正当な理由がなく期間内に届け出、または申請をしない者、また正当な理由がなく届け出、または申請を受理しないなど職務を怠った区市町村長ですね――に対する制裁措置が掲げられてございます。悪質なものについては1年以下の懲役刑。懲役というのはかなり厳しい制裁措置が講じられるようになってございます。
施行期日でございますが、公布の日から起算して1年6月を超えない範囲内ということになってございまして、これから今後この期間内に施行がされるということで、その際、政省令など詳細についても示されることと考えてございます。
次は住民基本台帳法の一部改正でございます。こちらも同じような趣旨で法改正が行われてございます。この住民基本台帳法の一部を改正する法律、19年の法律第75号でございますが、19年6月6日に公布されまして、一部改正されてございます。
これは個人情報に対する意識の高まりへの的確な対応、また住民基本台帳に対する信頼性の向上を図るために、住民票の写しなどの交付の制度について、交付請求の主体と目的を一定の要件に該当する場合に限定するということと、請求時の本人確認手続を整備する。また、転出・転入等の届け出の際の本人確認手続をあわせて厳格化するということで、偽り、その他の不正の手段による住民票の写しの交付等に対する罰則を強化しようとするものでございます。
まず、1番目が住民票の写し等の交付請求についてでございますが、これは(1)に書いてございますように、アからエまで交付請求できる場合を限定してございます。まず、自己または自己と同一の世帯に属する者の請求、次は、国、または地方公共団体の機関による請求、次は第三者請求ですね。こちらは自己の権利、または義務の履行、国、または地方公共団体の機関への提出、住民票の記載事項を利用する正当な理由がある場合、これに限って第三者請求をできるということになってございます。また、前記のこの第三者請求に関しまして、必要のある受任事件に係る弁護士等、先ほども戸籍の方のところで述べましたが、これらによる請求についてもできるというふうにされてございます。
(2)が住民票の写し等の交付の際の本人確認手続でございます。これは新たに規定を設けるということでございます。なお、この住民票につきましては、区の既に条例で定めがございまして、中野区では本人確認を行っているところでございます。
(3)が戸籍の付票の写しの交付請求は住民票の写し等の交付の請求を準用しますということでございます。
次は、2番といたしまして、転出・転入等の届け出の方式等に関する事項でございますが、これは届け出の際の本人確認手続を法定したということでございます。これにつきましても中野区では既に条例化しておりまして、本人確認を行っているところでございます。
次に、3番目が制裁の強化でございますが、先ほどの戸籍法と同じように、偽り、その他の不正の手段による住民票の写し等の交付、戸籍の付票の写しの交付、また住民基本台帳カードの交付に関する制裁措置を強化するという内容でございます。こちらは、施行期日につきましては、公布の日から起算して1年を超えない範囲というふうになってございます。施行される時点ではもう少し詳細が政省令から示されるものと考えてございます。
御報告内容は以上でございますが、区の条例で一部定めているものも既にございますので、この法律が施行される際には、区の条例につきましても改正の必要が生じてきますので、その際はまた議案として提案させていただきたいと思ってございます。
委員長
ただいまの報告に対し質疑はありませんか。
岡本委員
個人情報保護ということで大事なことだと思いますが、なかなか難しい、表現等が難しいというのは、例えばその戸籍謄抄本等のことで、(1)のイのマル3、「正当な理由がある場合」というのがどういうふうに判断をするのか。例えば、具体的な例を差し出すことも難しいのかなということがあろうかと思います。それともう一つは、正当な理由があってもこれは時効というのがあるんでしょうか。例えば引っ越してしまって、その住民、これは戸籍ですけれども、その後にも住民票の場合なんですが、5年以上たってしまって、引っ越してから5年たって時効ということで、それは区としてはそういう情報が提供できないということがあるのかどうか。
もう一つは、今まで不正というので中野区として掌握したそういう例が年にどのくらい発生しているのか、わかれば教えてください。
奥山戸籍住民担当参事
この正当内容につきましては、これから政省令で具体的な内容が示されることになってございますので、そちらが示されないと今の段階ではちょっと申し上げられない状況でございます。
時効があるかという、その交付についての事項状況でございますが、これは戸籍の謄本が、住民票、こっちの方でございますね。住民票につきましては、記憶では今中野区に住んでおられる方のその証明とかとして出すわけでございますが。
ちょっとすみません、じゃあ、3番目の不正のことを先に御答弁させていただきます。
不正につきましては、成り済ましということでの不正が何件かございまして、つい最近も2件ほどございまして、警察に通報しまして事前に防止したというのがございます。過去に何件あったのかというのは、ちょっと今手元に持ってございませんが、1年に数件は発生しているという状況のようでございます。
先ほどの区外に転出された以降の証明のことでございますが、除票という形で、除く票ということで、5年を過ぎると出せなくなるということでございます。ですから、5年以内ですと除票という形でお出ししているということでございます。
岩永委員
戸籍も住民票もですが、エのいわゆる第三者請求ができる場合、弁護士などとありますね。弁護士とか行政書士とか、そういういわゆる法的なというところになるんでしょうが、その場合は要するに利害関係にある弁護士、自己の情報なんだけれども、3でいくと正当な理由がある場合ですね――が第三者として提供することになるわけですね。この正当な理由というのはこれから示されるということですけれども、そういうものに係る弁護士というのは、例えば弁護士で見た場合、利害が対立するとかという問題なんかが発生するということも考えられ、そういう場合にこれはどういうぐあいに扱われるんでしょう。
奥山戸籍住民担当参事
これもちょっとここの文言で理解するしかないわけでございますが、「受任事件に係る弁護士等」となってございますので、その弁護士さんが事件を受けたケースについて、限って請求ができるというふうに読み取るのかなと思います。
岩永委員
詳しいことはこれからになるんですが、そうしますと、例えば私がある弁護士に頼んだと。その関係でしか第三者というのは発生しないという、そういうことになるわけですね。
奥山戸籍住民担当参事
これは弁護士、要するにこの第三者請求に関しまして、必要のある事件を受けたその弁護士さんとか司法書士とか、土地家屋調査士だとか税理士さんというのは、ほかにもちょっとあと二つぐらいあるんですけれど、そういった方が受けたときに請求はすることができるという規定でございますので、あくまでも弁護士とか、そういう職として事件にかかわって、その事件の処理をしなきゃいけないといったときに、そういう請求をできるということでございます。
委員長
よろしいですか。
岩永委員
はい。
委員長
他に質疑はございませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
質疑がなければ、以上で本報告について終了いたします。
続きまして、所管の報告を受けたいと思います。
続きまして、4番ですね。住民基本台帳ネットワークシステムの運用状況等について(資料7)、報告を求めます。
奥山戸籍住民担当参事
それでは、住民基本台帳ネットワークシステムの運用状況等につきまして御報告させていただきます。
まず、住民基本台帳カードの交付状況等についてでございます。平成15年10月31日から19年3月末までの実績ということで、17年度までの累計数と18年度の実績を掲げてございます。18年度は2,602枚を交付してございまして、そのうち写真のないカードが133件ということで内数で示してございます。今現在の合計数が交付枚数が8,762枚で、うち写真なしが380枚ということでございます。そのうち失効しているものも、中野区外に転出されたとか、そういったときに中野区の住基カードは失効しますので、現在有効なカード枚数がその下に、下段に書いてございますように、7,468枚ということでございます。廃止カードが1,294枚という累計の数でございます。
それと次は、2点目が住民票の写しの広域交付件数でございます。18年度は交付地、これは他自治体住民が中野区で請求されたものが279件、それと住所地、中野区民が他自治体で請求したものが307件、合計586件というような実績でございました。それと、3点目が付記転入転出届の処理件数というようなことでございますが、こちらに付記転入ということで、他自治体から中野区へ転入届があったものについては18年度が12件、転出が14件でございます。それと、大きく2番目といたしまして電子証明書の交付件数でございます。やはり公的個人認証というものでございますが、中野区では住基カードでこの電子証明書を発行してございます。この件数が18年度が359件ということで、累計で1,095件になっておるということでございます。
裏面が、3番目が本人確認情報の利用状況でございます。これは主に国などの本人確認について利用されているということでございますが、上の表が全国の利用総数ということでございます。ちょっと御説明は省略させていただきますが、下の表が中野区の本人確認情報の提供件数ということでございます。共済組合年金とか、あと一般旅券はパスポート関係発行の関係とか、あと国民年金の支給に関してのもの、18年度は特に国民年金の支給に関する情報提供件数が大幅にふえてございまして、13万8,800件ほどございました。それらを合わせますと、18年度の合計が23万1,519件ということで、17年度と比べますと3倍ほどふえているという状況になってございます。
委員長
本報告に対して質疑はありませんか。
佐野委員
今いただいた運用状況でちょっとお聞きしたいんですけども、住民票とか、あとは付記転入届、その他につきましてはさほど年度の差がないような気がするんですけれども、これを見ますと住民基本台帳のカード交付件数、ここについては15年、17年、18年度が一挙に2,000という数値が出されて、18年度のところが8,000という数字が出ていますね。何かこの辺の分析とかいろいろ担当課として行っていると思うんですけども、どういう理由でこうなったのかをちょっと御説明をいただきたい。
奥山戸籍住民担当参事
一つには、PRをかなり積極的にやるようになったということがあろうかと思います。1階のホールにもちょっと横断幕のようなことで張ったり、ポスターを張ったりとか、あとほかの機関と連携して情報、PRの機会を設ける。例えば税務署とか、そういったことで税務署の電子申告ですね――を勧めているというようなこともございまして、税務署とか都税事務所、そういったところと連携しながら電子申請のデモンストレーションをやるとか、あと中野区でも電子申請のメニューがかなりふえてきておりますので、そういったことで18年度はかなり発行枚数がふえたのかなというふうに考えております。
佐野委員
いろいろなPRな方法とかいろんな連携とか、新たな施策によってこうなってきたんでしょうけども、この約倍以上、3倍近くだな、こうなってきているということについて、やはり担当課としてしっかりとその理由、どうしてこうなってきているのか。あるいは、こういう方法がいいのか、悪いかも含めて精査する必要が私はあろうかと思うんですよ。と同時に、区民に対してこのまま、要するに何か従前に問題とかいろいろあったわけですから、この問題については。そういう問題もこういうことで解決してきているんですよというPRをしていく必要があるように思うんですけれども、その辺について例えば今、所管事業の報告ということで報告を受けているわけですから、当然こういう数値をこちら側に説明をされるときには、担当のところでこれだけの違いがあるということを認識した上でお出しになっているわけですから、事前に説明をすべきではないかと思いますけれども、いかがでしょうか。
奥山戸籍住民担当参事
このちょっと表のつくり方が15から17年度、3カ年度の実績が6,160件ということで、18年度が2,600という単年度で表示しているわけでございますが、この3カ年度の平均をとりますと大体2,000件ということで、600ぐらい、確かに3割ぐらいふえてございます。ですから、私どもも積極的にそういうPRするということで、実績として伸びたということで把握しているわけでございますが、冒頭の御説明のとき、確かにただ数字だけの御説明ではなくて、そういった背景というようなことの御説明を申し上げた方がよかったかと思います。反省しております。これからそういったことで御説明申し上げたいと思います。
佐野委員
こういうことが一事が万事、すべて区民のPR、区民に対する周知徹底にも影響してくると思うんですよ。ですから、単なる数字だけを御報告したり区民に対してこうだということではなくして、その背景にあるものを分析した上でこうですよということをしっかりと伝える必要があろうと思いますので、ぜひそれは今後この委員会でも報告をするときにはそういった背景、極端なものの違いについては事前にこういう理由でこうなんですよということをおわかりになっているわけですから、当然一生懸命担当課は分析をされてわかっているわけですから、それを担当課長としてぜひ伝えていただきたいということを強く要望しておきます。
岡本委員
住基カードの交付で、私もすぐにつくらせて、写真入りのをつくったんですが、このときこのICチップがあって、将来いろんな付加価値がつけられて、区民サービス向上にということで各自治体でそういうことができるようになっておって、私どももいろんなエコマネーに使うとか、それから区有の施設の割引とか高齢者向けとかというようなことを提案したことがありますが、何かこういうその住基カード交付も伸びていない、私に言わせれば伸びていないのも、そういうこの持った方の利益が生じるようなことも真剣に考えないと、これはあまりほかの自治体でも進んでやってはいないようなんですが、少なくともそういう価値を付加できるように、価値というか、つくれるようになっているわけですので、何かそういうことを検討しているようなことがあれば、また今後区としてどうしたいのかがあれば、お聞かせください。
奥山戸籍住民担当参事
御指摘のように、この住基カードの利・活用と申しますか、公的個人認証以外の使い道、これも中野区では課題となってございます。今現在、この住基カードの活用については、全庁的に当然活用できないかという課題があるわけでございますが、そういったことでこれから電子区役所を目指してそういった検討をするということになってございますし、また私どもの分野としましても、自動交付機の導入などに際してこのICカード、住基カードを活用して、例えば印鑑登録証明書などもみんな取り込むような形で1枚のICカードにするとか、そういったことで現在検討しているところでございます。
岡本委員
ぜひとも検討していただきたいと思いますし、例えば図書の貸出表なんかにも使えるはずですので、そういう今カード化からだんだんもう少し進んで、もう携帯でというふうな話になってきているようですが、少なくともたくさんカードを持たなくてもいいような仕組みを、特に区の図書館をはじめ、それからいろんな施設を利用するときにこのカード1枚でというようなことがあった方がと思いますので、ぜひともできるだけ早い検討をしていただいて実現可能な提案をしていただきたいと思いますので、よろしくお願いします。
委員長
他にございませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
よろしいですね。なければ、本報告について終了いたします。
暫時休憩いたします。
(午後2時11分)
委員長
再開します。
(午後2時13分)
それでは、30分まで休憩を入れまして、開会後に6番をめどにまた進めさせていただきたいと思いますので、委員会を暫時休憩いたします。
(午後2時13分)
委員長
再開します。
(午後2時31分)
先ほど答弁保留がありました件で理事者側から報告、答弁をいただきます。
齋木清掃事務所長
先ほど岩永委員に対する質問の答弁を保留させていただきました。失礼しました。
平成12年度に清掃事務所が区に移管されました。そのときは256名の職員がおりまして、今189名ということですので、差し引き67名。この間約7年ということで割替しますと、平均10人ぐらいずつ減っていると、こういう状況でございます。
岩永委員
すみません、1点だけ。自然退職でなんでしょうか。いわゆる退職者不補充で来ているんでしょうか。
齋木清掃事務所長
退職者不補充ということで減になってきてございます。
委員長
それでは、所管報告を受けます。
5番ですね。「中野区産業環境基礎調査」の結果について報告を求めます。
鈴木産業振興担当参事
それでは、「中野区産業環境基礎調査」の結果について御報告を申し上げます。今回資料(資料8)をお手元に2種類用意してございます。A4の印刷物と、あと冊子で中野区産業環境基礎調査調査報告書という冊子を用意させていただいておりますが、御報告は印刷物、冊子ではなくて、お手元の資料をもとに報告させていただきたいと思います。
この調査は中野区の企業活動の実態を把握しながら、今後中野区の地域環境に適合する都市型産業というものは何なのかというものを探るとともに、中野区における操業の優位性といったものを抽出し、今後の産業振興に資するよう調査を行ったものでございます。調査の内容ですけれども、昨年8月から年度いっぱいの3月までに、AからFというように幾つかの調査を行いました。順に概略を御説明申し上げます。
まず、区内事業所アンケートAでございますが、これは区内事業所なんですけれども、この5年間に新しくほかの地域から中野区へ移転してきた企業さんを対象にいたしました。業種的にはいわゆる新都市型産業と言われることから抽出できるキーワードですね。快適性だとか文化とか情報活用、こういったものをキーワードにして、帝国データバンクのデータベースから抽出させていただいた対象が1,015です。回収は358で35.1%ですが、こういった対象の方には主に一番右側ですが、中野区で操業している立地環境とか事業環境をどのように評価しているのかということをお尋ねしています。それから、引っ越しをした際、事業所が移転したときにどういうふうな理由だったのかということと、今後の移転だとか拡充の可能性、そういうようなことについて、どういったことを重視するかなどについてお伺いをしました。
次に、Bの調査ですが、今度は区外事業所のアンケートでございます。これは同じようにデータベースは帝国データバンクなんですけれども、中野区から区外に転出した企業さんを少し追いかけさせていただきました。それともう一つは、現在新宿・渋谷・杉並区に本社登記があって、なおかつ5年以内にそこに転入した企業、ですから中野区に隣接するこの3区に5年以内に移転した企業さんです。ここではなぜ中野区を選ばなかったのかみたいなことをちょっと浮き彫りにしたかったというので、このような抽出方法をとりました。これについては641お配りして、回収が130ということの結果になってございます。
それから、区内事業所ヒアリング、次のCですが、これはAの調査で御回答のあったところに個別にヒアリングで御協力をいただいたところでございます。それから、同じようにDの調査で、ほかの区から中野区に転入した企業さんも対象にヒアリングを行いました。あとDは、他の自治体も盛んに都道府県レベルで企業誘致が活発でございますので、そういったところがどのような動きがあるのかということを私どもリサーチした意味で、これは直接ヒアリングの調査を行いました。それから、企業立地アンケート調査Eということですが、これがAの調査で行って、特に中野区に転入してきた方々の中で、中野区で快適に仕事をしているよというようにお答えいただいた業種、情報通信業とか研究開発型、こういったところをちょっとピックアップさせていただいて抽出しました。それと同時に、区外の事業所さんに対して移転をするときには必ず従業員をふやすとか、あるいは規模の拡大であるとか上場の予定があるとか、そういったことが移転の直接的な動機になっているようでございましたので、そういう状況にある企業さんをピックアップして対象に加えたこと。なおかつ一番下ですが、区内の50人規模以上の企業さん、そういったところ、それから上場希望の区外企業さんもピックアップをして配付いたしました。1,210をお配りしたんですけれども、これについては201の御回答をいただきました。この企業立地アンケートEについては、主に現在のオフィス環境をどのように評価しているのかということと、今後御社が移転の可能性があるかどうか。そして、移転する際に経営上どういったことを重視するのか。また、移転先に求める機能、どういったことがあればいいのかなどについてお伺いしたものでございます。
最後、企業立地ヒアリング調査Fですけれども、これはEを終わってから主に御回答いただいたところに、より具体的に少しヒアリングを深めたいということで調査を行いまして、8企業さんに伺ったところでございます。このようにAからFまでの調査を8月から年度末までかけて行い、これは委託調査で行いましたけれども、職員がヒアリングに同行するなどして調査結果報告をこのたびまとめたものでございます。
1枚おめくりをいただきたいと思います。詳細な報告書は別途お目通しいただくとして、そのダイジェスト版で概略についてこの資料で説明を進めさせていただきたいと思います。
まず、中野区の立地環境・経営環境、中野区をどういうふうに事業所さんが見ているのかということを、これは区内の事業所さんにお聞きしたところ、こういう結果が出ました。中野区のいいところは、やっぱり何といっても交通アクセスが自分たちの仕事にはいいよというのがポイントが高い御回答でございました。それと、あと従業員が通勤しやすいということも、企業経営上ポイントとしては重視しているというようなことも、この強みの中で浮き彫りになってございました。逆に中野区で操業している弱みといいますか、その点では設備が整った業務スペースというものが足りないということで、なかなか業務をしているビルが古いとか、あるいはIT関連の環境整備が整っていないというふうなことを不満として回答していらっしゃる企業さんがこういった数値で多うございました。
次の(2)です。移転事業所の移転理由と移転場所です。これは区外事業所さんにお尋ねしたBの調査の結果なんですけれども、これは中野区からよそへ移転した事業所さんの移転理由で一番多かったのは、事務所がもう狭くなったんだよという御回答が半数以上でした。それから、経費節減のためということで、ほかに場所を求めたということも2割強ございました。移転先に同じ区内転居だとか、中野区を移転先に選ばなかった事業所さんというのがどういったことを重視して移転先を選んだかというと、その地域の持つブランドやイメージというものを重視した結果、中野区は候補にならなかった。そういうふうに判断していいと思いますけれども、その結果、新宿や渋谷や杉並区というようなところへ流れたというふうに分析できると考えてございます。
それから、大きい2です。企業から見た中野区のイメージです。これは特にいろいろ中野区の強み、弱みで把握しているんですけれども、12事業所さんをヒアリングしたところ、主に総務の方々が対応していただいたんですけれども、異口同音に中野区というのは暮らしの雰囲気と、それからビジネスというのが両立できていて、事業所にとっては意外にほっとする感じがあるというふうな、表現は若干違うんですけれども、肩ひじ張らずに仕事ができるというようなことをおっしゃる企業さんが多うございました。新宿区とかあるいは都心部ですとぎすぎすしているとか、競争、競争というような雰囲気に追い立てられるというふうなことも、ヒアリングの中でお聞かせいただいた声でございます。ただし一方で、一番下なんですけれども、社員の採用活動についてはなかなか集まりにくいという声もお聞かせいただきました。特に、後ほど関連しますけれども、IT関係の事業所さんでは人材確保なんていうこともあるのと、中野区だとなかなか集まらないんですよねというような声もいただいたところでございます。
ページをおめくりください。2ページです。事業活動におけるニーズ、または課題領域というふうなことでちょっと整理をさせてもらいました。これも同じようにヒアリングを行った結果のその中で、主にやはり企業さんが企業の課題だなと思っていることを、この3点に大きく言えるというふうに把握をしてございます。
まず一つは、企業間のネットワークということなんですが、これは単に同業種のネットワークというよりか、やはりきちっとした仕事を受注できる体質をするにはその下請だけが集まるんではなくて、上流工程をマネジメントできるような元請も入った企業とのネットワーク、そういうのができると中野区での操業もしやすい。操業というか、事業活動も活性化するというようなお声をいただいています。それから、人材教育でございますが、これはどこの企業さんもやはり今日、非常にまた人材確保が厳しい状況になっているということが反映されているんだと思いますが、確保と、それから確保した人材のその後の育成が、中小企業の経営の中で大きな比重を占めるというふうなことをおっしゃってございました。それと、3番目が総務領域というふうなタイトルをつけてございますが、社員の福利厚生、健康面、特にメンタリティーのところをサポートするということへの配慮を、企業経営の中ではしていく必要があるという問題意識を強くお持ちになっていること。それから、今の自分たちのいるオフィスには大きい会議室はないんだけれども、いざ何かというときには共同でもいいから、少しそういう使い回りのいいような施設、環境を望む声、それから公の施設でそういう利用が可能ならば、そういう情報がどこにあるのかということもよくわからないでいるというようなお声もちょうだいしたところでございます。
それから4番、中野区に適した都市型産業ということですが、この5年間に中野区に入ってきた企業さん、あるいは先ほどのキーワード検索をした企業さん、356を対象にした結果なんですけれども、中野区内で操業する際のメリットというのは、先ほども交通アクセスのよさということが筆頭に上がってございます。それ以外にやはり取引先等はどうなのかとか、あるいは現在の場所が総合的に満足度が高いのか、あるいは近年移転してきた業種にもうちょっと着目して、その親和性の高い産業が何かというものに迫ってみようと考えたのが次の項目です。
3ページになりますけれども、まず取引先として中野区がいいよと、絶対的に何かあるのかということでございますけれども、お答えいただいたところでは、何が何でも中野区でなければならないという必然性は、特に中野区から転出した企業は低うございました。それから、取引先企業へのアクセスについて不満を持つ区内企業さんというのは、主な取引先が関東近県に広がっているというふうなことが取引先の分布が多くなってございました。したがって、そういう場合には何が何でも中野区じゃなければそういったところと商売ができないというわけではないというふうな感じでございます。
それから最後に、主に交通アクセスがいいよと評価した企業さんは、取引先がほとんどが23区内に立地する企業ということもこのアンケートからわかっています。ただし、新宿区だとか渋谷区、杉並区だけに限ったわけでなくて、23区全体に分布があるというふうな傾向にございました。
(3)です。立地に対する満足度が高かった業種というのはどういったものなのだろうかというのを分析した、これは棒グラフですけれども、80のところに縦に線が引いてございますが、これが平均値でございます。それよりか右に出ている業種は、ここは運輸、金融、情報通信、それから医療・介護・福祉の業種が満足度が高くなっていますが、ただ運輸については6という事業所数、それから金融・保険については2でしたので、たまたまそこの満足度が高かったというふうなことになろうかと思います。そういう意味では、60社ある情報通信業さんが比較的90を超えているというようなポイントになってございます。
次をおめくりいただきたいと思います。最近この数年間、中野区に転入してきている企業の特徴なんですけれども、なかなかこれだというふうに角度を持って特定することは難しいなというふうに思っています。非常にばらけてはいるんですけれども、業務内容に着目してみますと、製造業についても電子計測器だとか研究開発型の製造業、いわゆる付加価値の高い製造の方々の存在がちょっと目につくかなというふうに考えてございます。それと、数的にはやはり情報通信業が多くなってございまして、一口に情報通信業と言いましても、システムソフトウエアとか携帯のコンテンツもありますし、ウエブ製作も入っているというふうな、一くくりでございますけれども、転入してきている業種としては多くなってございます。これが、左側が1990年代に入ってきた。それから、右の5ページ目は2000年以降ですね。こっちの方が直近なんですけれども、同じように多い業種と業務内容を内訳を含めてここに掲載してございます。ちょっとお読み取りいただければというふうに思います。
6ページです。こういった調査結果を踏まえながら、中野区という地域の密集度、あるいは地理的な条件を照らし合わせて中野区で親和性、ふさわしいと言うのかしら、親和性が高く、また誘導可能性が高い産業というのはこういうふうな1から5までに幾つか絞れるんではないか、方向としては言えるのではないかというふうに考えて抽出したものでございます。
それから、5番目のその中で、やはり情報通信業は数的にも多いですし、満足度も高いというふうなことから、情報通信業に着目した際の可能性と課題を少し整理してみました。区内情報通信業の経営状況なんですけども、御回答いただいた情報通信業さんは62社ありますが、ほかの業種に比べて従業員の変化ですね。ここに来てふえているよという増加、横ばいの割合がやはり高くなっているのが情報通信業さんでございます。それから、7ページ目のところでは、その業種の事業所の売上額の変化もお尋ねしてございますが、ここでも10%以上増加している、やや増加を含めると、情報通信業さんが他の業種に比べて比較的そのポイントの集まりぐあいがやや増加、10%以上増加に高くなっているというのが成長産業と言われるゆえんかなというふうに、ここでは私どもは把握してございます。
次のページ、8ページです。同じように経常利益の変化もお尋ねしていますが、今のと同じように増加、やや増加傾向にあるというのが情報通信業でございます。
それと、9ページのところでは、その情報通信業さんの事業所の不動産の保有状況をお尋ねしています。そうしますと、全体が6割弱が賃貸というような事業所の、事務所の保有状況の中で、情報通信業は8割以上が賃貸のオフィスにいるというふうなこと、要するに自社所有の割合が低いため、成長に伴ってよりいい場所を求める、流動性の高い比較的移転が容易なスタイルをとっているのかなというのがお読み取りいただけるというふうに思ってございます。
それから、次に10ページでございます。同じまだ情報通信業にちょっと深掘りしてお尋ねしているんですけれども、ここで情報通信業さんが特に親会社へのアクセスがいいよというふうに、満足度なんですね。情報通信業さんの満足度が折れ線のひし形で、その他の産業との平均が四角です。そこで少し差があるところが、一つは親会社等へのアクセスがいいという意味では、情報通信業の方々は中野区はそういう意味ではこの近くにそういった親会社関連がいっぱいいるというところで便利だよという評価をしています。逆にそのポイントが下がって、谷が開いているところが隣の人材の採用に有利なこと。ここでは先ほど冒頭もちょっと触れましたけれども、なかなか人材の確保は苦難している、苦労しているというふうなことで満足度が低くなってございます。以上までが情報通信業にちょっと着目した満足点等々の抽出です。
それから、11ページには、幾つか何カ所かやはり移転を繰り返す企業さんの共通の特性というものを浮き彫りにしよう、移転の法則ではございませんけれども、そういったものを明らかにしたいということで、調査をした結果をここにまとめました。過去に移転歴のある企業の移転理由は、もうすべてが規模を拡張するからだという理由を挙げてございます。また、従業員、設備投資、あるいは株式上場など、そんな機会に検討する場合が多いという御回答をちょうだいいたしました。それから、移転先を選ぶに当たって重視することということで、これは全体の企業さんにお尋ねしているんですけれども、ちょっとこのダイジェスト版では薄くて小さいんでございますけれども、地域の持つブランドイメージがよいことというところに四角くエリアを囲ってございます。中野区を選択した企業さんはひし形です。ここではうんと低く谷間があいています。中野区を選択しなかった企業さんは四角で上ですが、地域の持つブランドイメージがいいと言って中野区を選択しなかった企業が多かったというふうにお読み取りいただければと思います。ここが差が開いているところでございました。
次のページ、12ページです。次に、具体的に新たなオフィス床が生み出せる中野区の場所というところでは駅周辺ということが考えられるということで、アンケートの中に中野区の警察大学校等跡地の整備の計画があるというふうなことの情報提供をしながら、仮にそういったところへの転入の意向はどうですかということをお尋ねした結果でございます。これは201社に御回答いただいたんですけれども、本社機能を積極的に移転したいよという企業さんが1社ございました。それから、将来的には考えられるかな、5年も6年も先だとちょっとまだ決めかねるというような御回答も多うございまして、こういうふうな一つとして考えたいという企業が23社、わからないというのが48社、それから中野区のそこはちょっと無理ですねというのが半分あったというふうな結果になってございます。
仮に移転をする場合に、こうした新たに生まれる場所に求める機能としては、経営上どういったことがありますかというお尋ねがございます。それでは、ポイントの高い順なんですけれども、区外企業さんが白抜きです。区内の企業さんにお聞きしたのが斜線で示してありますけれども、高さ順が若干違いますが、従業員のためのリフレッシュ施設、飲食施設が周りにあるといいというのが比較的高いポイントです。次には、やはり行政が何らかの支援をしてくれるのを望むというふうなところでございます。特にそれは区外の企業が多く期待しているというのがこの差でございます。それから、あとは従業員の人材確保の仕組みが、やはり一定のエリアの中であるというのも魅力だというようなことの御回答をちょうだいしたところでございます。
あと、13ページには、事業所の移転先の候補として、中野区というのをどういうふうに皆さん方はごらんになっていますかというのをお尋ねしました。これは特に細かいお話を伺いたかったので、ヒアリングで伺っていろいろ声をちょうだいしてきました。やはりどちらかというと中野区は住宅街ですよね、住宅地ですよねというのが外からの皆さんの目です。やはり落ちついた町という印象と、それから業種によっては連携があるということから、まじめにこつこつと取り組んでいる事業者の多いまちだというようなお声もちょうだいしてございます。それから、ほんの数分で新宿に行く割に、やはり賃料が安いというコストパフォーマンスのよさもあるんではないかというふうなお声をちょうだいしたところでございます。
それから次は、産業誘導に伴う経済波及効果ですけれども、なかなか何が建つ、どういう規模のどういうものが建つということがわかっていないところで、こういった波及効果を推定するのは難しいというのがそもそもなんですけれども、中野区では中野坂上に再開発でハーモニースクエア、サンブライトというのが建ってございます。そのあたりが事業所数がどう変化したのか、従業者がどのようにふえたのかということを一つの参考数値として考えてみました。それが14ページなんですけれども、中野区の大型ビルというとあそこの再開発エリアですが、本町一丁目のところでは事業所数として1996年から2001年の間に、再開発エリアだけじゃありませんが、一丁目全体として23ぐらい、減ったりふえたりしながら、結果的に23ふえています。それから、従業者数が3,000なんですね。3,000強ふえているということは、やはりそれだけの従業員をのみ込めるスペースがあるということだというふうに考えています。同じように、本町二丁目も事業所さんそのものは全体ですから、減ったりふえたりでございますが、事業者数というのはやはり2,000強ですね。2,100ふえているというふうに、やはり再開発ビルの中に従業者をのみ込んでいる可能性が、割合が非常に高いというふうに考えてございます。
15ページなんですけれども、経済波及効果というのは今すぐには出せませんけれども、中野区内に事業所がふえて、仮に3,000人の従業者が中野区に集まってくると、どのぐらいの地元に落ちる消費が想定されるのかというのを15ページに、あくまでも参考として試算したのがここでございます。この試算の数値をつくるに当たりましては、インターネットの調査をかけました。これは23区内で働く会社員の400名の方に調査をして、1日どういうふうなものにお金を使いますか、幾らぐらいですかというのをネット調査した結果の数値でございます。その結果、男女の平均で1日当たりが1,299円、1,300円、1カ月ですと2万6,000円というふうな平均値が出てございます。男性と女性では内訳で若干違いが出てございますけれども、飲食代、書籍、あるいは趣味、その他もろもろというふうなことで、1カ月当たりの消費額というものが目安ですけれども出てきたところです。3,000人当たりを、1カ所とは言いませんけれども、3,000人の方が1日平均1,300円どこかでお金を落とすにして、その方たちがそれが全部地元であれば、その効果としては地元の消費が9億3,600万円ですか、そういったところが一つ目安としてあるのではないかということで、あくまでも報告書の中でも参考としてとらせていただきました。
以上、調査結果の概要でございますけれども、この報告書本体の中には他の自治体の取り組み等も記載してございます。私どももそういったことも参考にし、中野区としてどこの場所だけにということではございませんけれども、区内にさまざまな企業さんが入ってこられるインセンティブの施策といったものを、こういった調査を踏まえながら今後十分に検討してまいりたいというふうに思いますし、また引き続き企業訪問をして、中野区での操業の可能性等々についてのヒアリング、また区からの情報提供も積極的に行っていきたい、そのように現在考えているところです。
雑駁でございますけれども、産業環境基礎調査の結果報告について終了させていただきます。
委員長
ただいまの報告に対し質疑はありませんか。
内川委員
区内事業所のアンケートをとるに当たって、帝国データバンクのデータベースから抽出されますけれども、区内に法人会という組織もありますし、法人会さんの方に協力依頼をしたのか。もししなかったとしたらなぜしなかったのかということをお聞きしたいのが一つと、それと移転先に中野区を選ばなかった理由として地域の持つブランドやイメージがあるとありますけれども、これは具体的にどういうことで、区としてはこのイメージをどういうふうにしていきたいのかと。その2点をちょっとお聞きしたいんですけども。
鈴木産業振興担当参事
1点目です。区内アンケート対象の事業所の抽出なんですけれども、法人会さんがあることも東商中野支部があることも存じ上げていますけれども、その名簿をそのままちょうだいするというのは難しいなというふうに考えてございます。私ども今回のこの調査は、申しわけございません、この報告書の奥付のところに調査委託会社と、それから帝国データバンクさんが協力ということで、ジョイントを組んでこの調査を受託していただいたところでございますので、中野区に限らないところの企業さんの抽出もしたいということから、企業に関するデータそのものは1カ所のデータから抽出したという考えでございます。
それから、ブランドというのは非常に抽象的かもしれません。ある意味では中野区が持つまちの雰囲気だとか印象だとか、今回もいろいろ中野区といえば何とかとか、目の前のああいった建物がありますねというぐらいで、それ以外がなかなか出てこないというようなことがありまして、中野区といえばどういうまちなんだということを、やはりもう少し自治体としても考えていく必要があると思っています。それについては、これからやはり区民あるいは区内の事業所さん、あるいは議会の皆さん方の議論の中で新しい中野区のキャッチフレーズだとか中野区の強みはこれだというような、中野区をよそに売っていけるイメージづくりを考えていきたいなというふうに思ってございます。
岩永委員
調査結果ということなんですが、何点かお尋ねをしたいものの中の一つに、まず企業立地ヒアリングを8企業行ったとありますね。この8企業というのは、その上の201の回答を寄せられたものの中から中野区に移転・立地可能性の高い回答を寄せた企業だということですね。その企業のヒアリング内容が調査書の59ページに載っているというふうに見ていいんだと思うんですが、まずEで201の回答が寄せられたと。そこからもとにして8企業にヒアリングを行ったという。そのヒアリングを行った8企業を選んだ理由はここでは今述べたような形なんですが、一つはその8企業しかヒアリングをしようという対象はなかったのかということと、それからもう一つ、ここに区内企業が6企業、区外企業が2企業ありますけれども、企業の概要ということで会社の案内、名前がないんですが、それはなぜなのかということ。まず、とりあえずその2点。
鈴木産業振興担当参事
まず、区外ヒアリングなんですけれども、半分の御回答は移転の可能性もちょっとないよ、中野区には関心がないよというふうなお答えをいただきました。そういったところからお聞きするのも一つの情報収集かもしれませんけれども、なぜ中野区のことを少しは気にして考えているのかというのは、やはり中野区の強みを少しでも見つけたいというふうに私どもは考えています。ですから、企業さんの中でなかなか皆さんにどこでもお聞きして、はい、いいよと言ってくれるわけではございませんので、一つは業種的なことも絞りをさせていただきました。それと、あとお電話をかけながら快諾していただいた企業さんを選びました。それと、時間的な、作業的な労力もございますので、この段階で30社、40社というのはなかなか難しいだろうということで、10以内には絞りたかったというのが結果的に8にお尋ねした理由でございます。
それともう一つ、ごめんなさい、御質問は。
岩永委員
名前は。
鈴木産業振興担当参事
ごめんなさい。それは、やはり調査のときに御回答できれば御社の名前もお書きくださいということでお願いしてございますけれども、それをそのまま調査表の中で明らかにするというふうなことは当初より考えていないということで企業さんには御協力をいただいたものでございますので、どこがそうだとかというのは私どもは把握してございますけれども、報告書の中で明らかにするのはやはり避けるべきだろうというふうに考えてございます。
岩永委員
そうしますと、110社は移転先としては考えないと。移転先として考えたいという積極的なところは1社。それから、将来はというところでは23社。そういう意味で言えば、移転の意向があるというふうに読み取れる24社の中からこの8社を区が独自に選んだという、そういう8社へのヒアリングということですか。
鈴木産業振興担当参事
移転を将来的には考える可能性もあるというのも含めて選ばせていただいた母集団は、委員の御指摘のとおりでございます。
岩永委員
一方、今言ったその移転先としては考えにくい110社ですね。要するに移転の意向があるのかどうか、移転をするには何があったらいいのかというような、そういう移転についての条件としては紹介されたんですが、じゃあ移転として考えにくいというのが半数あったと。これは相当大きな問題というのか、検討、要するに中野区内に移転してくる企業だけでなく、現在中野区で活動している会社にとってもある意味では共通する部分も当然考えられると思う。その110社などについての分析とかはどうなっているんですか。
鈴木産業振興担当参事
110社がどういうふうな業種別かというのがデータには残っていますので、報告書の中には明らかにしてございませんが、ただもう移転したばっかりであるとか、長年別なところで本社があるからと、そういうふうな理由で、ちょっと中野区は考えにくいというふうにお答えいただいたところが多かったというふうに考えてございます。たまたまその抽出した企業さんも幾つか移転をしている、その移転の法則に合っている企業さんをピックアップしました関係上、行っちゃったばっかりだというのと、それから今すぐにでもどこかに行きたいんだけれども、中野区の中ではそういう状況が今はないからそれは無理だというふうな、そういったお答えも中には含まれていたというふうに考えてございます。中野区を選ばなかったということは、ある意味では弱みを改善していく一つの方向性にもなろうかというふうに思っていますので、この調査をこれだけで終わりではなくて、引き続きヒアリングもやっていきたいというふうに思っていますので、そういった点からの情報収集にも努めてまいりたいというふうに考えています。
岩永委員
もう一つは、6ページから始まりまして、その前も含めてなんですが、中野区に親和性が高い誘導可能な産業ということで、先ほど情報通信業ということが紹介をされましたが、この資料を見ますと、情報通信業に次いでその他サービス業が高いですね。その他サービス業とは何だろうと思ってその前を見ると、割とここで紹介をされているんですが、このその他サービス業について、例えば情報通信業で後追いをしたような形での調査というのはどういうふうになっていくんでしょうか。
鈴木産業振興担当参事
事業所分類、産業分類の中でその他サービス業、非常に広範囲、多岐にわたっております。なかなかそれを一くくりに言えないので、このその他サービス業の中でももっとセグメンテーションしなければいけないんだろうかなというふうには思ってございますけれども、教育関係でありますとかあるいは調査・研究だとか、あるいは特許関係のことでありますとか、非常にばらけていますので、そのあたりについてはデータとしてありますので、今後やはりもう少し詳細化をする際に参考にしていければというふうに思っています。
岩永委員
この割合ですね、件数で多かったり割合がほぼ近かったりしている、例えば中野区に親和性が高いのは情報通信業というふうにすることも考えられるし、もう一つはたくさんの業種はあるけれども、いわゆるその他サービス業を中野区にとって親和性の高いところというふうな見方もできるはずなんですが、そのあたりは区としてはなぜそういうふうに見なかったんですか。
鈴木産業振興担当参事
この報告書の中では、一つの一番ポイントが高かった情報通信業を取り上げていますけれども、6ページにお示ししたとおり、それだけではないというふうに当然考えています。研究開発型、それからサービス業のこうしたさまざまな知財を担う方々、そういったところも含めて誘導の対象、あるいは親和性が高いというふうに私どもはとらえているので、ここにたまたま情報通信業に着目してピックアップしましたけれども、これだけというふうには決して考えているわけではございません。
岩永委員
この調査に直接は多分参加をしていないという、現在中野区で活動している、いわゆるこのその他サービス業ですね。割と中野区の商店街などの中に参加をしておられるし、中野区の経済活動を担っておられるという、そういう人たちとかなり共通していく部分、ここを追求していけば活性化を含めて見えてくるんだろうと思うので、そういう意味ではこの部分をやっぱり産業振興の視点で追求していくというのはとても大事なことだと思うんですが、そのあたりはどうなんですか。
鈴木産業振興担当参事
6ページにお示ししたのは一つの方向を探りたいということで、こういうふうな業種を出させていただいています。やはり新都市型産業と言ったら、そういったサービス業を外しては私どもはあり得ないというふうに思っていますので、多岐にわたるとはいえ、その中でもこれからの中野区の産業振興の発展の一つの担い手としてのサービス業のありよう、そういったものについても今後のこの一帯の開発とあわせながら考えていくべきだろうというふうに思ってございます。
岩永委員
この目的がこれから中野区内の立地促進の施策を導き出すことだということですが、具体的にはこういう調査を生かして、この目的としている施策等々を導き出していくという、そういうことへの取り組みというんですかね、動きというのかな、スケジュールというのかな、それは今どんなふうに考えていらっしゃいますか。
鈴木産業振興担当参事
この調査は一つの方向性を概略的に把握したということと同時に、アンケートを通じていろんな企業さんとのパイプができたということも強いかなと思っています。そこのあたりを区内の事業所さんも含めて私ども今年度企業訪問をさせていただいて、中野区の産業の牽引力を期待するものは何かというふうなことを、もう少し深掘りしたヒアリングを繰り返していきたいと思っています。
それから、区外に対してもアンケートで中野区に行く気はないよというような御回答をいただいた企業もございますが、なるべくコンタクトをとって、どういうふうな企業ニーズがあるのかということもあわせて追求していきたいというふうに考えています。そういうことをやりながらも、一定やはりほかにはない魅力で中野区においでになることはどうでしょうかという、そのインセンティブ施策についてもあわせて考えていきたいと思っていますが、冒頭申し上げたとおり、都道府県レベルですと、税の減免だとか免除だとかいろいろございますし、広大な保有地を持っている自治体もあるので、そこを貸しますよというようなことがあります。中野区にしてはそういうことなしに、ある意味では都市の魅力で来てもらえないだろうかというふうなこともどこかにありますので、まちが成長していくんだ、それから将来はある意味では新しく大学が入る予定もあるというふうなことなので、そういった産学連携の可能性も開けるといったことをきちっと説明し、それを施策につなげていくというふうなことで誘導施策を検討していきたいというふうに思っています。
スケジュールですけれども、来年度に向けて一つ何か新しくできないだろうかということを、これから深く深掘りして考えていきたいというふうに思ってございます。
岩永委員
最後にしますが、結局その誘導施策ということになるわけですね。そうすると、今の区内状況の中を見てみますと、どうしても警察大学校等跡地が新しくできてくるというものとの関係で、区はあそこへの産業誘導ということが大きな視点になって、アンケートにそういうことも反映しているんだと思うんだけれども、その全体的、区内全体ですね。誘導をどうするのかということが、やっぱり産業経済の上では主ではない。それはそれで大事な視点ではあるんだけれども、現実区内の産業、今のある区内産業をどう活性化していくかというものと切り離してやることではないと思っているんですが、そのあたりはどうですか。
鈴木産業振興担当参事
おっしゃるとおりだというふうに私も認識してございます。アンケートでは、例えば新しく業務床が発生する可能性が一番高いということで警察大学校等跡地を御紹介していますけれども、私ども今回の調査とかヒアリングを通じますと青梅街道沿い、それから山手通り沿い、やはり中野坂上を中心としたあのかいわいというのが、オフィスとしては非常に手がたい魅力があるエリアというふうにも思っています。ただし、あそこの建物が割と劣化しているビルが多くなっているので、そのあたりのリニューアルをどうしたらできるのかな。それはある意味ではちょっとまちづくりと連動した動きではないとできませんし、簡単に区がお金を出すから建てかえましょうなんていうふうなことも、やはりなかなかできることではないというふうに思っていますので、少し時間はかかりますけれども、道路の拡張とかまちの整備とあわせながら誘導策を織りまぜるということをすべきだろうと思っています。そのことは区内産業、区内の事業所さんにとってもやはり大きなメリットが発生するんではないかなというふうに思っていますので、外から来るだけではなくて、そういった事業環境を整える、産業の活動環境を整えるというふうなことについて何らかの施策、今までにないんですけれども、つくっていく必要があるのではないかというふうに認識しております。
佐野委員
今の説明でだんだんわかってきたんですけれど、最初はよくわからなかった。調査の目的がここに書いてありますよね、一番最初の1ページ目に。これをもう一回御説明いただきたいんですけれど、適合する産業及びその動向を明らかにするとともに、企業の移転意向を調査し、最終的にはそういったことを踏まえながら区内立地を促進する施策を導き出すと書いてありますよね。促進する施策を導き出した結論というのがこういったアンケートの結果、リサーチの結果がこの68ページとか何かに全部書いてあるようなことを考えて、これから施策としてやっていきたいと、そういうことなんですか。よくわからんですけれど、要するにこういうリサーチをしたというのはわかりました。目的はこうだろうということで、その区内の立地を促進する施策、今誘導策を考えていきたいとおっしゃっていましたけれども、具体的に誘導策はどういうふうに出ているかというと、この68ページ以降から書いてあるのがその誘導策だというふうにとっていいんでしょうか。
鈴木産業振興担当参事
この調査の目的というふうなことは、アンケートでお尋ねした企業だけを対象にすることではなくて、一定の誘導策に資する情報を得るために行った調査でございます。68ページ以降は、いろいろな自治体の例を見てみるとこういうふうな取り組みもしている。それから、アンケート結果を見てみるとこういう声があるので、考えられるとすれば、例示的にはこういう施策ではないかということでこの報告書の中では言ってございます。それを私どもはああそうだ、全部やろうということではなくて、この中でやはり優先順位、あるいはもっと別な視点から深掘りをしていく必要があるのではないかというふうなことも踏まえて、今後そのあたりを中心的に検討してまいりたいというふうに思っています。
佐野委員
そうすると、きょうの報告はアンケート調査をしました、リサーチをしました、こういうふうな結果が出ている。しかし、それに対して産業振興としてどういう施策を持って臨みたいということは出ていないということですか。
鈴木産業振興担当参事
きょうの報告の件名でございますが、「結果について」ということで、本日のところは数値の御紹介とどういった声があったのかということの御報告にとどまっている限りでございます。
佐野委員
そうすると今後のスケジュールですけれども、今ちょっと岩永先生の質問に答えていましたけれど、どのようにしてやっていくか。あるいは区民に対してこれだけの、後でちょっとお聞きしますけど、費用対効果もお聞きしたいと思いますけれども、かけてやっていって、区民に対してどのようにして説明の手順を踏んでいくおつもりでしょうか。
鈴木産業振興担当参事
一つは新しい業務床が発生するというところでは、この駅周辺のことが大きいことになっています。それと、先ほど申し上げたとおり、ほかのエリアでも業務環境を整えるということの条件整備を少し考えていく必要があるというふうに思っています。これから来年度のさまざまな取り組みの準備に入るわけですので、できればこの秋口には私どもとしては一定の方向、特に来年度はこういうことをできるのではないかというふうな御提案を議会や区民に対してもしていくという予定でおります。
佐野委員
秋口には一定の方向を出したいという、これを踏まえて出したいということね、産業振興として。とすると、予算は今年度はどのようにおとりになっているんですか。
鈴木産業振興担当参事
今年度の予算は、この調査は昨年度でございました。主にヒアリングを、企業訪問を深めるというふうなことで予算をとってございますので、そういう意味では、もう少し聞き取れなかったものの情報収集に努めるというのが今年度前半の取り組みだというふうに認識してございます。
佐野委員
いえいえ、今言ったその秋口には一定の施策の方法論を出すということは、具体的な施策が出てくるわけですよね、このアンケートを踏まえて、リサーチも。その辺のものに対する予算組みはできているんでしょうか。
鈴木産業振興担当参事
申しわけございません。ちょっと私の答弁の仕方が誤解を与えてしまったような感じがしますが、来年度の予算に向けての施策づくりということで、秋口に考えていることを御説明したい。秋から何かを実施するというふうなことは無理だというふうに考えてございます。
佐野委員
そうしますと、今現在アンケートをおとりになった。それを秋口までにいろいろなまとめを行って、具体的なものを秋口に考えて来年度に実施していきたい。そのために予算は来年度の予算で計上していきたい。そういうことですか。
鈴木産業振興担当参事
現在私としてはそのような手順を考えてございます。
佐野委員
去年からこういう計画をされたというお話で、昨年度からされたということですよね。あまりにもスパンが長過ぎませんか。要するに昨年からやって、このアンケートをとって、こういうことをしていきたいという目的を持ってやるのは、非常に志を持ってやるのはいいことだと思うんですよ。しかし、それが1年以上かかって、最終的な具体的な施策を出すのはこれから秋口ですと。そして、実施するのは来年度です。予算もまだこれから計上です。そんな長いスパンで物事をお考えになっていたらば、産業振興が追いついていかないんではないですか。
それともう一つは今現在、中野区の自治体の中で企業は少なくとも伸びて、私は今この中で見ますけども、企業数はふえているんですか、ふえていないんですか。
鈴木産業振興担当参事
まず、区内の事業所数については残念ながら減少でございます。それから、非常にスピード感がないのではないかというふうな御指摘でございます。確かにすぐにでも対応すべきだというような中野区の産業状況ではございますけれども、やはり私どももこういった分野について、きちっとした将来を見通した役に立つ施策というのを考えておりますので、少し検討の時間をいただきたいなというふうに思っています。ただ、庁内でもいろいろ議論を踏まえた中で、やはりそれは前倒ししてでもやるべきだというふうな私どもも考えに至れば、それはまた議会にお願いして、何らかの財政的な措置の可能性もあるのではないかというふうに思ってございます。
佐野委員
あまりにもスパンが長いとか何かじゃなくて、現実を私は見きわめるべきだと思うんですよ。中野区の振興産業については今おっしゃったように減っているわけですよね。減っているとすれば所管として、あるいは部署として、それをどうしていったらいいかということを考える必要があると思うんですよ。それが1年、2年、あるいは1年以上前から計画をしておいて、その計画段階でいつから実施していつプランニングする。そういったところまで含めたのが、ある程度できるのがあくまでも所管の考え方であって、プランだと思うんですよ。それを区民に示す。そういうような手順をすべてやるのが計画であってプランなんですよ。今のを見ますと、パートパートで終わってしまっているような気がしてならないんですよ。やはり責任を持って、所管は最後のフィニッシュのところまで考えていく。こういった施策なり考え方が一番急務に取り入れていかなければいけないんではないかと思うんです。特に今伸びているならいいですよ。減っているということをおっしゃっていて、認識しているんじゃないですか。
鈴木産業振興担当参事
区内事業所、商店も含めてございます。区内の、御存じのとおり小規模事業所が圧倒的に8割以上を占めてございますので、なかなか大きい企業さんというのが少ないのも現実でございます。最後の最後まできちっとした施策づくりに向けて、私どももスピード感を持って対応してまいりたいというふうに思ってございます。
佐野委員
じゃあ、ちょっと角度を変えさせて御質問させていただきます。これは、アンケートをとられたのは最後のここの後ろにあるところでアール・ピー・アイというところですか、ここと提携している。まず、この費用は今年度予算を組まれた中でおとりになっているんでしょうけど、幾らぐらいかかりましたでしょう。
鈴木産業振興担当参事
18年度の予算執行でございまして、委託料が986万円でございました。
佐野委員
それはこの冊子代も含めてですか。
鈴木産業振興担当参事
そのとおりでございます。
佐野委員
この冊子は部数はどのくらいおつくりになったんですか。
鈴木産業振興担当参事
200部と記憶しています。
佐野委員
この200部をどのようにお使いになるつもりでしたか。
鈴木産業振興担当参事
これにつきましては、ヒアリングに御協力いただいた企業さんに情報提供するということと、あと議会、それから区内の産業界に情報提供としてお配りするというふうに考えてございます。
佐野委員
区民はどこに置かれているんですか。産業界、それから今の企業に話をする。200部をつくった。区民はどういうふうにしてこの今リサーチしたことを周知徹底するつもりですか。
鈴木産業振興担当参事
これにつきましてはホームページに掲載してございますので、ネットでお読みいただけます。それから、図書館と地域センターに閲覧という形でごらんいただくように供してございます。
佐野委員
やはり一番忘れてならないのは私は区民だと思うんですよ。企業もいいし、企業誘致のためにはやっぱり区民の協力、区民の考え方に基づいてやっていかなければ、一番根幹的なことだと思うんですよ、我々が存在しているのは。したがって、その辺の取り込みをどうしていくか、どういう考え方を区民に持っているのか、それが一番の環境の私は基本になるんではないかというふうに思っています。そういう意味からすると、今200部をおつくりになって云々という、あるいは図書館等にやっているというお話がありましたけども、やはり区報等もありますし、いろんなことで区民に周知徹底を図る。せっかくいいことをおやりになっているんですよ。すごくいい文章でまとまっていますよ。しかし、これをこのままで終わらせちゃいけないと思うんです。これをどう生かしていくかが今後の大きな課題になっているわけですよ。そこにしっかりと力点を置いてやっていかなければ、約1,000万円かけた費用対効果はむだになってしまうと思うんですよ。これは区民の税金です。そういう意味で、はっきりとそうした考え方の意識を持ってスパンをできるだけ縮めて、今減少傾向にある企業をどうしていったらいいか。そういうための調査をしたわけですから、この1,000万円をぜひ生かしてもらって、そしてこの秋口、しっかりしたものを出すというお話ですけれども、来年実施と言わずに、あるいは予算を編成で組んでいただいたっていいと思うんです、もし必要であればですよ。そのくらいの意気込みを持って担当部署としてぜひ臨んでもらいたいと思いますけれども、いかがでしょうか。
鈴木産業振興担当参事
委員御指摘いただいたとおり、区民の理解、区民の広い協力を得ながら、中野区の産業活性化というのをやはりなし得るんだろうというふうに思っています。改めて御指摘いただいたことを深く肝に銘じまして、これからスピード感を持って、年度途中であれ、必要なものは庁内でも何とかやるというぐらいの意気込みを持って対応してまいりたいというふうに思っております。
岡本委員
大変貴重な、また労力を使われましてまとめられた結果、本当に敬意を表したいと思います。今までこういう基礎調査というのが、あまり本格的な形でこういう報告がなかったような気がしますので、これを生かして今後の中野区の振興策、また本当に中野区が産業自体も生き続けていけるような、そういう施策にぜひとも生かしていただきたいと要望しておきます。
私もかつてITコンテンツビジネスのまちづくりとか若者のまちということで、いろいろ提案をさせていただいたこともあります。いろんなところも視察をしたりして、やっぱり産業振興課というところがその区、その市から我が町の産業振興策について誇りを持って情報を発信しているような感じがします。三鷹市の例も私の質問でさせていただきましたけれど、あそこは民間でまちづくりのそういう会社ができて情報を発信していますけど、この三鷹市が中野区だったらという思いで、ものすごいその中野区の立地条件のいいところを、もう本当にのどから手が出るくらい中野区であればというような思いでいる。そこに私たちは中野区にいるということ、それからまた産官学が一体になって新産業を開発している多摩グループの総会が、何と中野区のZEROホールで五、六年前にやっていまして、担当の人に聞いたら中野区は東京全体、マクロで見ると、全くど真ん中の東京のへそだと言っている。そういう中野区であるということも踏まえて、近隣の区におられる企業、事業者にもアンケートをとられたことも大事なことですけれども、そういう視点も産業振興課で持っていただきたいなと思っています。
やっぱりイメージというのも大変大事なことであって、私はマスコミのそういう影響もたくさんあって、中野区の商店街でもマスコミに取り上げられたおかげで、大変全国から人が来ているという例もありますので、そういう情報発信をうまく活用して、中野区のイメージを上げることも産業振興策の大事な視点ではないかなと思っています。そういう意味で、この基礎調査の中に若者と産業振興ということの視点の調査もあっても、なかなか結びつかないでしょうけれど、中野区は若者のまちと言われて、本当に中野区に住んでいる若者が多いわけですよ。そういう人たちの中野区における産業振興の考え方等が、こういう位置で調査があってもいいのかなという思いでいます。今、まんだらけが秋葉原に移るとかマルイのデパートがなくなってしまうという中で、本当に真剣にやって考えないと、中野区はますますはざまになってしまうのかなという思いで、何か少し質問なのか感想なのかわからない話になってしまいましたが、今、何人かの方の質問がありましたけど、本気になって取り組んで、中野区のこの10か年計画の中の大きな柱になっているわけですので、そういう思いを質問というか感想になりますけど、お考えがあったら御答弁ください。
鈴木産業振興担当参事
幾つか子細に御指摘いただきました。本当に中野区は東京都の中でど真ん中なんですね。西の多摩市の方の入り口でもあるというふうなことで、そういうことも私どもはこれからのこの周辺の産業活性化の中では大きく意識をしてまいりたいというふうに思っています。
それと、若者と中野区のイメージづくりなんですけれども、就労だけで若者をとらえるんではなくて、中野区のまちの元気のもとがやはり若い人たちが大勢いて、いろんな交流が盛んに行われているということがまちの底力をつくっていくことに必要だろうというふうに考えています。私どもは今年度からにぎわい創出担当というような係ですかね、その一つ担当をつくりまして、単なるイベントではなくて、これから中野区のよさというものが生かせるようなにぎわいの仕組みとかにぎわいの種まき、種集め、仕掛けづくりというのをあわせてやっていっているところです。文化振興だけれども、やはりそれも広く見れば産業振興につながるというような視点で、そのあたりはイメージアップも含めて進めてまいりたいというふうに思っております。
岩永委員
ごめんなさい、確認をしたいと思いながら忘れて、14ページで先ほど御説明がありました、中野坂上の二つのビルが与えた影響ということで、従業者数が約2,000人ほど増加をしたという紹介がありましたが、この増加をした従業者数の内訳、いわゆる正規雇用なのか非正規雇用なのかとか、やっぱりそのあたりが相当影響してくるんだろうと思うんですが、そのあたりはどういうぐあいですか。
鈴木産業振興担当参事
すみません、ちょっとこの時点で私把握してございません。いずれにしても指定統計でございますので、正規雇用か、非正規かというふうな内訳は追っかけていけばわかるというふうに思いますが、私の今手元のところでは申しわけございません、把握してございません。
岩永委員
そうしますと、これに合わせてその雇用拡大に伴う消費額の試算ということで、インターネットで調査をされたこの400人というのは正規雇用ということですね。
鈴木産業振興担当参事
インターネット調査ですので、お答えいただく方に正規雇用の方だけお答えくださいというふうにはしていなかったと思います。ですから、必ずしも正規雇用か、フリーターさんなのかというふうなことの詳細についてはわかりかねるといったところでございます。
委員長
他に質疑はございませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
質疑がなければ、以上で本報告について終了いたします。
それでは、続きまして所管事項の報告を受けたいと思います。
6番、平成18年度(2006年度)財団法人中野区中小企業退職金共済会の経営状況報告について報告を求めます。
鈴木産業振興担当参事
ただいま議題に供されました案件につきまして御報告をさせていただきます。お手元に平成18年度事業報告書、財団法人中野区中小企業退職金共済会という冊子(資料9)がございますので、この内容に沿って御報告をいたします。
中野区中小企業退職金共済会、まず、1ページ目をお開きいただきたいと思います。この共済会は退職金手当の給付が業務でございますので、平成18年度事業報告の事業としては給付業務でございます。18年度の1年間で157名の方に対してトータルで2億3,679万2,200円という退職手当を給付いたしました。1人平均でいたしますと150万8,231円ということでございます。それから、退職金給付以外の事項でございますが、この共済会の加入状況でございます。昨年度1年間の間の加入、脱退というふうなことをここの表の中では表記してございますけれども、事業所数としては19年3月末現在で297事業所、その中での被共済者は1,481名でございます。口数にしますと1万2,225という数字になってございます。残念ながらこの事業所数、被共済者数につきましても、いずれも前年度から割り込んで減少しているというふうな状況にございます。
御存じのとおり、この共済会は平成17年4月から制度を変更いたしました。給付の割合も1%から0.1%に減少しましたし、掛金が逆に1,000円から1,050円にということで御負担をいただいた、制度変更したものでございます。特に制度変更したからといって激減したわけではございませんけれども、新たに加入する人たちが多くないというふうなことで減少になってございます。
2番目、広報事業です。年1回でございますけれども、中退共だよりを発行しているところでございます。
財産運用につきましては、基本財産は投資有価証券、これは東京都債でございますが、それで運用してございます。特定資産の定期性資産というのは年平均残高で、以下のような割合で運用しているところでございます。
2ページ目ですが、これは年間を通じて理事会、それから評議員会の開催状況、また監査の活動状況をお示ししたものでございますので、お読み取りいただければというふうに思います。
次に、3ページでございます。貸借対照表です。これにつきましては19年3月31日現在の対照表でございます。資産の部の流動資産の合計がここに、上から6行目ですね、お示ししてございまして、当年度は4,729万9,852円でございます。それから、固定資産の方が基本財産の合計ということで、これは2億円でございます。特定資産、(2)なんですけれども、これは退職金を払うためのいろんなストックでございますけれども、これの特定資産合計というのが12億1,387万5,667円ということでございます。その後の中ほどから下ですが、負債の部でございます。3月31日現在の流動負債で、未払い金がこのように発生しているところでございます。それはまた後ほど財務諸表のところで御説明申し上げます。それで、3番目の正味財産の部、それから一般正味財産等々をこの表にお示ししたところでございます。
それから、4ページ目が財産目録で、これは一定の時点において、この法人が所有するすべての資産と負債について一覧にあらわしたものでございます。資産の部、それから中ほどに固定資産でございます。貸借対照表の項目とダブるところがございますが、特定資産の欄で幾つか定期預金、それから企業年金、特定資産投資有価証券、それぞれどういうものなのかということが括弧書きでお示ししてあるところでございます。
次のページで、5ページ目です。これは正味財産増減計算書というので、公益法人の会計基準で定められているものでございます。これが収益の部、費用の部ということで、5ページ、6ページの両方が正味財産増減計算書になっているところでございます。これは年度内の正味財産のすべての増減内容を明らかにする計算書、一覧表でございます。これにつきましても、先ほどの特定資産の箇所でございますとか運用益、そういったものについて明らかにしているというところでお読み取りいただければと思います。詳細については、また別の財務諸表で御説明をさせていただきます。
次に、7ページです。財務諸表に対する注記というふうなことで、まず重要な会計方針というのがございますが、ここで有価証券の評価基準や評価方法につきましては、満期保有目的の債券を取得原価として表示してございます。それから、(2)の退職給付引当金準備率というのがございますが、この退職給付引当金が12億1,387万5,667円、これは現在準備できている額なんですけども、仮に会員さんの全員が退職してしまうと、退職給付金要支給額というんですが、今持っている準備率が55.1%しかないということで、その不足額が9億9,000万円余あるというふうなことをここで表現しているものでございます。以下、会計処理の基準についてお示ししてございます。
少し進んでよろしいでしょうか。9ページ目でございます。9ページは中野区からの補助金の内訳というふうなことでお示ししてあるところでございます。事業費補助として1,500万円、それから管理費補助として933万2,256円を交付しているものでございます。
次の10ページなんですけれども、ここが平成18年度の未収金、未収収益、未払い金、預かり金の内訳書になってございます。これはこの時点であくまでもその手元口座に入っている状況を内訳としてお示ししたものでございますが、掛金収入としてここにお示しして事業主負担分、それから本人負担分が未収金の額が1,130万7,963円でございます。この事業主負担とか本人負担というのは社会保険庁からの振り込みでございますが、この時点でまだ未収であったという額でございます。それから、未収収益につきましても利息について振り込みがまだだというふうなことでございまして、現在はこれらについてはすべて振り込まれているところでございます。
未払い金の欄なんですけれども、これについては福利厚生費として社会保険料の2、3月分をまだ払っていないというふうなことでこの額が計上されています。次の平成18年度分の30名のこれは退職給付金なんですね。これが3,055万8,600円でございますけれども、4月にすべて支払い済みになってございますので、現段階で未払い金にはなっていないということで御理解いただければというふうに思います。しかしながら、その下の平成17年度分から平成9年度分については請求がないものもございまして、こういったものについては未払いとして累積しているというふうに御理解いただければというふうに思います。
それから次のページ、11ページをお願いいたします。これは18年度収支計算書でございます。会計年度のすべての収入と支出の明細でございます。
収入は掛金収入です。会員さんからの掛金収入というもので、決算額として1億3,864万5,150円の決算額がございました。それから、補助金収入は先ほど申し上げたとおり中野区からの補助金でございまして、1,500万円については、これは退職の引当資金の不足分から補助して毎年入れているものでございます。それから、管理費については主にその事務費、人件費の補助の内訳でございます。基本財産運用収入につきましては、都債、定期預金の利息というふうなことでお読み取りいただければというふうに思います。一番下の欄でございますけれども、収入の合計、決算合計が2億7,699万1,895円になっているものでございます。
次のページが収支計算書の支出の部でございます。これも見開きでごらんいただきたいと思いますが、支出は退職給付金で、冒頭申し上げたとおり157名の給付を行ったところでございます。それから、次の大きい2ですね。事務管理費支出というところで、給与、賃金等々のところで区からの補助金の支出内訳が出ているところでございますが、財団は常勤職員が2名おります。それから、賃金の欄でマイナスが、三角がありますけれども、非常勤が昨年度の年度当初にはおりましたけれども、途中からそれぞれ通算4カ月間で延べ2名の非常勤を採用してございましたけれども、それ以降はなしということで、常勤2名体制で行っているところでございます。以下もろもろ事務管理費の内訳についてお読み取りいただければというふうに思います。
次でございます。16ページではこうした財団の収支の財務諸表に関しての監査報告が、適切な業務執行が行われているというふうなことで、監査報告書が添付されてございます。
それから、次のページをめくっていただくと、平成19年度の事業計画、収支予算ということが計画書が提出されています。これは御参考までにお読み取りいただければというふうに思います。
非常に雑駁ではございますけれども、平成18年度の中野区中小企業退職金共済会の事業報告を終わらせていただきます。
委員長
ただいまの報告に対し質疑はありませんか。
近藤委員
これは長期的な見通しといいますか、ずっとこれを追って評議会とかでやっているわけなんですよね。長期的な見通しというのは出ているんですか。
鈴木産業振興担当参事
このあり方といいますか、今後どうするかにつきましては、やはり退職準備金が大きく下回るというふうなことの不安要素が一番多うございます。毎年1,500万円ずつの補助をしていますけれども、それではなかなか立ち行かなくなるだろうというふうに私どもも考えておりまして、これについては区として先延ばし、ちびちびと補給するのではなくて、どこかの時点でまとまった資金を投入するということの必要性についてしっかりと検討して、一定の方向を明らかにしたいなというふうに考えるべきではないかと考えております。
近藤委員
給付の方を減らして掛金というかを値上がりまでして、これで本当に年金問題と同じに払えなくなるという事態で税金を入れればいいという考え方では、やっぱりどこかの時点できちっとどういうふうにしていくというところを考えなければ、ずるずる行って払えなくて、本当に税金をもっと投入してという、その方向性ですとかそういうものを理事会できちっと話すということが、やっぱり早い段階で見通しをつけるということが大事だと思いますけれども、いかがですか。
大沼区民生活部長
私もこの理事になっていますので、発言させていただきたいと思います。先ほど担当参事の方から一括というよりも、どちらかというと計画的に財政を負担していくというような意味合いだと思っています。ただ、今、副委員長の方から、そうは言ってもそれは税金でしょうという話があるんですけれども、ただこの設立の趣旨等からすると、やはり区には一定の責任があるということで、そこら辺の問題と今後計画的にどういうことを、その準備率を高めていくか。こういったものは理事会等にお伝えして、安定した形で持っていきたいと思います。ただ、区としてはやっぱり計画的な財政負担はやむを得ないと、理事会等ではそういう御論議でございました。
近藤委員
本当にこの人たちに退職金が払えなくなってしまっては困るので、やむを得ないのはもちろんやむを得ないんですけれども、やっぱりこれは毎年区民委員会にも報告していて、そして一度もこういった長期的なものを出すということも示されていませんし、やはりいつの時点でどういう判断をするとか、どういった長期的な計画にやっていくかということだけでも示していかないとずるずる、本当に職員は変わってしまう。それで、区民委員会もそれこそ責任もなく、これを毎年見ていながらずるずる計画もなく進んでいくということは、やはり私はここでしっかり言っておかなければ、私たちはしっかりここでやっておいてくださいということを申し上げたいと思います。
大沼区民生活部長
確かに今、準備率が55.1%で、財源的には約10億円程度不足になっているような状況です。そういった場合において、やはり区としてもある程度長期的な展望のもとに計画的な財政計画というんですか、そういったものをやっぱり立てる必要はあるかと思っていますので、そういったものを理事長等にお伝えして、区としての考え方を整理したいと思います。
委員長
他に質疑はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
質疑がなければ、以上で本報告について終了いたします。
本日予定いたしましたところまではすべて終了いたしました。
そのほか理事者から何か御報告ございませんでしょうか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、以上で所管事項の報告を終了いたします。
本日のところはこれまでといたしたいと思いますが、これに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
それでは、次回の委員会は明日6月28日(木曜日)午後1時から当委員会室において開会することを口頭をもって通告いたします。
以上で本日予定いたしました日程は終了いたしますが、委員、理事者から何か発言はございますでしょうか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
委員長
なければ、以上で本日の区民委員会を散会いたします。
(午後4時00分)