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平成19年06月21日中野区議会本会議(第2回定例会)の会議録
平成19年第2回定例会本会議第1日(6月21日)
1.平成19年(2007年)6月21日、中野区議会議事堂において開会された。
1.出席議員(42名)
1番 内 川 和 久 2番 ひぐち 和 正
3番 白 井 秀 史 4番 平 山 英 明
5番 つぼい え み 6番 いながき じゅん子
7番 林 まさみ 8番 山 口 かおり
9番 せきと 進 10番 いでい 良 輔
11番 伊 東 しんじ 12番 佐 野 れいじ
13番 北 原 ともあき 14番 南 かつひこ
15番 小 林 秀 明 16番 の づ 恵 子
17番 奥 田 けんじ 18番 近 藤 さえ子
19番 牛 崎 のり子 20番 小 堤 勇
21番 吉 原 宏 22番 大 内 しんご
23番 伊 藤 正 信 24番 きたごう 秀 文
25番 久 保 り か 26番 やながわ 妙 子
27番 酒 井 たくや 28番 佐 伯 利 昭
29番 むとう 有 子 30番 長 沢 和 彦
31番 か せ 次 郎 32番 山 崎 芳 夫
33番 斉 藤 金 造 34番 篠 国 昭
35番 市 川 みのる 36番 岡 本 いさお
37番 飯 島 謹 一 38番 江 口 済三郎
39番 藤 本 やすたみ 40番 佐 藤 ひろこ
41番 来 住 和 行 42番 岩 永 しほ子
1.欠席議員
な し
1.出席説明員
中 野 区 長 田 中 大 輔 副 区 長 石 神 正 義
副 区 長 沼 口 昌 弘 教 育 長 菅 野 泰 一
区民生活部長 大 沼 弘 子ども家庭部長 田 辺 裕 子
保健福祉部長 金 野 晃 保 健 所 長 浦 山 京 子
都市整備部長 石 井 正 行 拠点まちづくり推進室長 谷 村 秀 樹
教育委員会事務局次長 竹 内 沖 司 計画財務担当課長 長 田 久 雄
経営担当課長 川 崎 亨
1.本会の書記は下記のとおりである。
事 務 局 長 山 下 清 超 事務局次長 髙 橋 信 一
書 記 大 谷 良 二 書 記 黒 田 佳代子
書 記 永 田 純 一 書 記 荒 井 勉
書 記 菅 野 多身子 書 記 廣 地 毅
書 記 松 本 明 彦 書 記 丸 尾 明 美
書 記 鳥 居 誠 書 記 杉 本 兼太郎
書 記 岡 田 浩 二 書 記 松 本 桂 治
議事日程(平成19年(2007年)6月21日午後1時開議)
日程第1 第43号議案 桃園第三小学校施設整備工事請負契約
第44号議案 第十一中学校施設整備工事請負契約
日程第2 第38号議案 平成19年度中野区一般会計補正予算 追加議事日程
日程第3 第43号議案 桃園第三小学校施設整備工事請負契約
第44号議案 第十一中学校施設整備工事請負契約
午後1時00分開会
○議長(市川みのる) ただいまから平成19年第2回中野区議会定例会を開会いたします。
本日の会議を開きます。
会議録署名員は、会議規則第121条の規定に基づき、議長から御指名申し上げます。2番ひぐち和正議員、41番来住和行議員にお願いいたします。
次に、会期についてお諮りいたします。
本定例会の会期は、本日から7月4日までの14日間といたしたいと思いますが、これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(市川みのる) 御異議ありませんので、さよう決定いたします。
この際、申し上げます。本定例会の会期中、略装を許します。
本日の議事日程は、お手元に配付の議事日程表のとおりでありますので、さよう御了承願います。
この際、御紹介申し上げます。平成19年4月1日付で本区副区長に就任されました沼口昌弘さんを御紹介申し上げます。
〔副区長沼口昌弘登壇〕
○副区長(沼口昌弘) 去る4月1日付で副区長に就任しました沼口昌弘でございます。豊かな地域社会の実現に向けて努力いたします。よろしくお願いいたします。
○議長(市川みのる) 以上で紹介を終わります。
さらに御紹介申し上げます。平成19年3月18日付で本区教育委員会委員に就任されました大島やよいさんを御紹介申し上げます。
〔教育委員大島やよい登壇〕
○教育委員(大島やよい) ただいま御紹介いただきました大島やよいでございます。現在、中野区の教育におきましては、学校再編の問題、いじめ対策の問題、学力向上の問題など課題が山積しておりますけれども、子どもたちのために精いっぱい取り組んでいきたいと思っております。どうぞよろしく御指導のほどお願い申し上げます。
○議長(市川みのる) 以上で御紹介を終わります。
さらに御紹介申し上げます。平成19年5月24日付で本区監査委員に就任されましたきたごう秀文議員、岡本いさお議員を御紹介申し上げます。
初めに、きたごう秀文議員。
〔きたごう秀文議員登壇〕
○24番(きたごう秀文) 去る5月24日の臨時本会議で監査委員に選任の同意を受けましたきたごう秀文でございます。精いっぱい務めてまいりますので、よろしくお願い申し上げます。ありがとうございました。
○議長(市川みのる) 次に、岡本いさお議員。
〔岡本いさお議員登壇〕
○36番(岡本いさお) 去る5月24日の御同意をいただきまして、監査委員の選任の同意を受けました岡本いさおでございます。今、各団体の事務事業の運営や処理、これが公共目的に沿っているかどうか、また、行政目的の実現が的確と実施されているかどうか、また、法の目的であります住民の福祉の増進に努めているとともに、最小の費用で最大の効果を上げる。そしてまた、それぞれの運営や組織が合理性を持つなど、監査の目的をしっかりと全うしてまいりますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。
○議長(市川みのる) 以上で紹介を終わります。
この際、申し上げます。平成19年4月1日付及び平成19年6月1日付をもちまして、お手元に配付の文書のとおり、本会議参与に人事異動がありましたので、御報告をいたします。
本会議参与の人事異動
平成19年(2007年)4月1日
発 令 |
氏 名 |
旧 |
区民生活部長 |
大沼 弘 |
学校教育担当参事 |
計画財務担当課長 |
長田 久雄 |
人事担当課長 |
平成19年(2007年)6月1日
発 令 |
氏 名 |
旧 |
拠点まちづくり推進室長 |
谷村 秀樹 |
東京都交通局資産運用部資産活用担当課長(統括課長) |
備考
1 前拠点まちづくり推進室長 石橋 隆は、東京都都市整備局参事(財団法人東京都新都市建設公社派遣)になるため平成19年(2007年)5月31日をもって退職。
○議長(市川みのる) それでは、新たに本会議参与に就任されました大沼弘区民生活部長、谷村秀樹拠点まちづくり推進室長、長田久雄計画財務担当課長を御紹介申し上げます。
初めに、大沼弘区民生活部長。
〔区民生活部長大沼弘登壇〕
○区民生活部長(大沼弘) ただいま御紹介いただきました区民生活部長の大沼です。皆様の御指導をいただき、職責を果たしていきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
○議長(市川みのる) 次に、谷村秀樹拠点まちづくり推進室長。
〔拠点まちづくり推進室長谷村秀樹登壇〕
○拠点まちづくり推進室長(谷村秀樹) 6月1日付で拠点まちづくり推進室長に就任いたしました谷村秀樹でございます。しっかりと皆様の御指導をいただきまして中野駅周辺まちづくりに取り組んでまいりたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
○議長(市川みのる) 次に、長田久雄計画財務担当課長。
〔計画財務担当課長長田久雄登壇〕
○計画財務担当課長(長田久雄) ただいま御紹介にあずかりました計画財務担当課長の長田久雄でございます。議員の皆様の御指導を賜りまして一生懸命職務を果たしてまいります。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
○議長(市川みのる) 以上で紹介を終わります。
この際、申し上げます。平成19年6月1日付をもちまして、お手元に配付の文書のとおり、委員会参与に人事異動がありましたので、念のため御報告いたします。
人 事 異 動 表
発令年月日 平成19年6月1日
【 部長級 】
区長発令 発令権者 中野区長 田中 大輔
発 令 |
氏 名 |
旧 |
備考 |
拠点まちづくり推進室長 |
谷 村 秀 樹 |
東京都交通局資産運用部資産活用担当課長(統括課長) |
転入・昇任 |
備 考 1 前拠点まちづくり推進室長 石橋 隆 は 東京都都市整備局参事(財団法人東京都新都市建設公社派遣)になるため平成19年5月31日をもって退職
○議長(市川みのる) この際、区長から第20期中野区議会冒頭に当たり、行政報告を行いたい旨の申し出がありますので、これを許します。
〔区長田中大輔登壇〕
○区長(田中大輔) 区長の田中です。まずもって、区議会本会議の貴重な時間に発言の許可をいただいたことに深く感謝を申し上げます。また、第20期中野区議会の最初の定例会である平成19年第2回定例会に当たり、新たに区民の信託を受けられた自治の担い手である議員の皆様に対し、改めて当選のお喜びを申し上げます。
行政の実務を担当する区長と、区民の代表として議決において区の意思を定め、かつ行政のあり方をチェックする議会とは、地方自治を推進する車の両輪に例えられます。区民のよりよい暮らしと未来のために、ともに責任を持つという立場から、緊張感の中にも相互理解とよりよい協力関係を形成することができますよう、お願い申し上げる次第です。
日本は今、少子化、高齢化、国際化やICTの発達などによる産業構造の転換、また、地球環境問題の深刻化など、変化のただ中にあり、行政課題や行政需要は拡大の一途をたどっています。一方、GDPの1.5倍の債務を抱える我が国にあって、財政規模の拡大には限界があります。次の世代に安心できる未来を引き継いでいくためには、さまざまな場面で変化に対応する適切な政策選択と最小の経費で最大の価値を生み出せる行政をつくり出すための改革が必須のものとなっています。時代の要請に迅速・的確に対応し、かつ持続可能な行政運営を進めていくためには、非効率で画一的な中央集権型の政治・行政システムから脱却し、住民により身近な政府である自治体が自己決定・自己責任で住民とともによりよい地域社会を築き上げていく地方分権の推進が強く求められていると考えます。そうした分権時代の日本の自治をリードし、社会の未来を切り開いて行けるような、清新にして創造的な中野区政を20期議員の皆様とともにつくっていきたいと考えています。
本日は、区政の現状とその運営に当たっての私の考え方などについての一端を御報告申し上げ、議員並びに区民の皆様の御理解と御協力を賜りたいと存じます。
さて、中野区は広汎な区民参加と区議会での熱心な御議論を経て、平成17年3月、新しい中野区基本構想を議会の議決によって制定しています。その基本構想が目指す10年後の中野の姿を実現するための行政運営の目標や成果の指標、取り組みの方法などについて財政的な見通しを踏まえ、戦略的に定めたのが「新しい中野をつくる10か年計画」です。この10か年計画に基づいて、中野区は現在、四つの戦略を中心に区政運営を進めているところです。
この計画でとらえている課題は、日本全体や地球全体の未来と直接つながっている大きな課題です。まず、「まち活性化戦略」に関連して述べさせていただきます。
新興工業国が急成長を続ける中で、情報、資本、労働力が大きく国境を超えて移動する激しいグローバル化の波はますます大きくなっています。その中にあって少子高齢化が進み、産業の成熟化が進む日本がこの先活力を維持し続けられるか否か、このことによって、私たちが将来にわたって安心して暮らし続けられるか否かが決まってくると思います。中野のまちも、将来を見通した展望のもとに各種の経済活動や営利・非営利を含む民間の地域公益活動を活性化して区民の暮らしを支えるまちの活力をつくっていくことが求められます。
こうしたまちの活力を高める第一歩となるべき課題の一つが、中野駅周辺まちづくりであります。産業の誘導、産学の連携、町のにぎわいを実現するため、グランドデザインを定めてまちづくりに取り組んでいるところです。その最初にまちづくりが動き出す警察大学校等跡地関係では、新たな都市機能と防災機能、環境が調和したまちの実現に向け、今年度は警察大学校等跡地に都市計画道路及び防災公園を整備するため、建設用地を取得します。同跡地では、5月に教育・研究エリアで二つの大学の用地取得が決まり、6月には商業・業務エリアで民間の入札が行われます。区では今後、用地取得者と建築計画等の調整を行い、協働で進めるまちづくりに努力してまいります。
次に、「地球温暖化防止戦略」について述べさせていただきます。
先進国に加え、新興工業国からのCO2の排出が激増する中、今、世界は2050年までに温室効果ガスの発生の半減を目指そうという極めて困難な、しかし、実現させなければ人類の未来はないと言っても過言でないような重要な合意をつくろうとしています。
民生部門の二酸化炭素排出が大部分である中野区においては、地球環境問題に対する区民の暮らしをあげての取り組みや、それを推進するための政策が求められています。今年度は、プラスチック製容器包装のリサイクルについて、ごみの排出抑制と資源の有効活用を図るため、回収地域を拡大します。20年度中に全区展開することを目指し、ことし7月には全世帯の約35%に拡大、さらに10月には50%に拡大いたします。
また、20年度には容器包装以外の廃プラスチックについて、これまで不燃ごみとして埋め立てていたものをエネルギー資源として有効活用するサーマルリサイクルを実施いたします。サーマルリサイクル実施に当たっては、可燃ごみとして回収するよう分別方法を変更いたしますので、モデル実施を行い、円滑な移行を図ってまいります。このモデル実施については、ことし10月から容器包装リサイクルの回収を開始する地域から始めることとします。
次に、「元気いっぱい子育て戦略」について述べさせていただきます。
少子化が進む中、子どもたちがのびのびと元気いっぱいに育つ環境、親が子どもを育てやすい環境をつくることは、社会の未来を守るためにも欠かせない問題です。世帯の少人数化が進み、家庭の子育ての力が落ちていると言われる中で、親が責任と自信を持って子育てをできるような地域をつくっていくためのさまざまな施策の実施が求められています。
今年度は、幼児総合施設の推進を図るべく、やよい、みずのとうの区立2園の転換計画を進めてまいります。国の認定こども園制度を活用し、地域において充実した幼児教育・保育を一体的に提供するとともに、一時保育や子育て相談、親子交流事業など、幅広く地域の子育てを支援することを目指します。また、既存の幼稚園・保育園などの機能を充実し、認定こども園とするための区の支援策なども検討していく予定です。
また、子どもたちの教育環境について1点つけ加えさせていただきます。昨年度、震災時には避難所として活用する小・中学校校舎・体育館の耐震性について調査を実施したところですが、その結果、耐震性に問題のある校舎・体育館については、早期に計画的に改修を行うことといたします。
次に、「健康・生きがい戦略」についてです。
中野区は、2004年に健康福祉都市宣言を行い、だれもが生涯健康で生きがいと誇りを持って生きることができるようにさまざまな施策の充実を図っています。
現在、(仮称)総合公共サービスセンターを区内4カ所に、保健福祉や子育てに関する相談などの行政や民間サービス提供の地域の中心拠点となる施設として、また、区民、ボランティア団体の地域におけるさまざまな支え合い活動の拠点として開設することとしています。高齢者などの地域での暮らしをしっかり支えていくためには、近隣の方や民生委員、医療や介護などの事業所や行政や各関係機関など、幅広いネットワークが無理なく必要なときに機能するようにでき上がっていることが欠かせません。そうしたネットワークの中心としてこのセンターをつくり上げていきたいと思っています。第1号を現在の仲町小学校の場所に、同小学校が統合後にその校舎を活用して21年度中に開設するため、検討準備を進めています。
また、高齢者虐待防止マニュアルを作成し、相談・支援の連携を強化するほか、成年後見制度推進機関及び民間福祉サービス紛争調停機関を創設する予定でおります。
障害者施策としては、自立支援法の趣旨のとおりに地域で自立して誇りを持って生きていけるような社会をつくっていくためには、障害のある人の就労機会の拡充が急務となっています。政策研究として掘り下げるとともに、研究の成果を具体的な施策としていきたいと考えています。
変化の激しい時代にあって、10か年計画を着実に進めるためには、常に最小の経費で最大の価値を生み出す、また、中長期的な財政の展望を明確に持って、将来にわたって区民サービスを持続的に確保、発展させていける行政経営のあり方が必要です。常に最適な行政のあり方を目指して自己革新を重ねていく不断の行政革新が求められています。
区では、そうした経営体制の強化を図るため、今年度から経営本部体制を敷いています。『計画』、『実施』、『評価・改善』にそれぞれ議会の同意を経て任命する副区長が担任する政策室、経営室、管理会計室が権限と責任を持って当たるこの体制では、従来の特別職ポスト2と部長職のポスト2の計4ポストを3ポストに削減し、副区長が従来の部長が行っていた業務も行います。これによって意思決定の迅速化や組織のフラット化もでき、PDCAサイクルに基づく戦略的な区政運営の推進に努めているところです。そうした体制を有効に機能させながら、行政事務のあり方についてもさまざまな改革・改善を行っていきたいと考えています。
民間の知恵や活力を行政に生かし、また、民間との競争によって行政事務の効率化やコスト意識の向上を目指す市場化テストの導入を推進したいと考えています。市場化テストの条例案は、前期の議会において審議未了廃案となっているものですが、その審議の中でいただいた御意見も踏まえ、よりよい制度とするべく、今後御議論いただきたいと考えています。
公会計改革の推進も本格化したいと考えています。過去から現在への資産の状況や資金の状況、将来の資金需要、長期的に見た財務状況の把握など、現在の単式簿記・単年度主義の官庁会計の弱点を補い、区の財務運営を正確かつ明解に把握できるよう、発生主義会計を導入する準備を進めています。変化する時代のニーズを的確に把握し、区民が真に必要とする政策を立案していく政策形成能力の強化が欠かせません。この4月から、区内部の職員の力と外部の研究者や専門家の協力によって創造的な政策の研究開発を行う政策研究機構を立ち上げています。今年度は、研究テーマを「2050年の中野区区民生活の展望」という区政全般の基礎資料収集を含んで複数年にわたるものと、19年度に完成させる「障害者の雇用促進」、「建てかえ促進等に住環境の向上」の三つに定め、研究に取り組んでいるところです。
また、政策形成能力の向上や業務の効率化の前提として、行政運営が適法で健全でなければ、区民の皆様から信頼を得ることはできません。職員が適正に職務を行うよりどころを定め、コンプライアンス(法令遵守)の組織風土に変革してまいります。そうした執務の改善・適正化とあわせて、区民の関心が高い入札・契約制度についても、改革のための検討作業を行っております。公平・公正な競争と納入成果品の品質の確保のため、新たな契約事務の仕組みの導入や入札制度の改善を目指します。
次に、最近起きている諸事案の対応経過について若干触れさせていただきます。
まず、ボタン電池の破裂についての区の対応について御報告させていただきます。
ことし3月に区内小・中学校に配付した防犯ブザー用のボタン電池のうち、学校で保管していた一部の電池が破裂した事案です。当該製品について、外部検査機関に検査を依頼しているところですが、納品時に製品の取り扱い説明がなかったことや、職員の取り扱いの問題などから、配付、保管の過程で電池にショートが発生し、その後破裂に至ったと推測をしております。検査におけるショート試験では、当該製品にショート後に他の製品では見られない膨張が見られることから、取り扱い中のショートと製品の何らかの特性が相まって、配付後2カ月を過ぎてから破裂が生じたものと考えています。幸いに児童生徒の手元で破裂した例はなく、回収した電池にも破裂したものはありませんでした。今後も電池の回収は引き続き続けてまいります。
次に、株式会社コムスンの不正行為への対応についてであります。
区内には2カ所のコムスンの在宅介護事業所があり、うち1カ所は6月、残る1カ所は今年度末をもって廃止となります。区民の方が他区市のコムスンの施設を利用している例もあります。区としても区民への介護サービスの提供が滞らないことを最優先に、コムスンに対して期限までこれまでのサービスをしっかり継続することと、他の事業者へのその後のサービス引き継ぎを円滑に行うことを求めていきます。情報収集や相談など、遅滞なく区民に対応するよう努めます。
民間のサービスが主体である介護保険制度では、事業者の適切な運営が大前提となります。その監視や指導に当たるべき行政の役割の重要性を改めて認識したところであり、制度に対する区民の信頼が損なわれないよう、また、よりよい制度となっていくよう、区としても努力を続けてまいります。
株式会社中野サンプラザの決算に関して、区や議員各位など諸方面に情報が寄せられ、さまざまに懸念されている点について触れさせていただきます。
中野サンプラザは、中野のまちのシンボルとしてその継続と将来のまちづくりに資するという目的から、区がかかわって所有会社を設立し、そのパートナーである民間企業グループが運営会社を設立し、雇用能力開発機構から購入しました。運営は完全に民営化し、運営会社からの賃料で調達した資金の返還を行うという仕組みとなっています。その運営会社の取締役会で、不正経理が存在するという趣旨の発言があり、社内で調査を行っていたものです。運営会社は、定められた賃料以外に利益の一定割合を所有会社に歩合賃料として支払う契約となっています。区が出資し、取締役を派遣している所有会社の決算内容にも影響の及ぶことでありますので、区としては慎重かつ厳正に調査することを求めていました。調査の結果は、言われている案件は架空取引に当たるものではなく、経理に不正はないというものでありました。しかし、その契約方法等についての判断は保留していることもあり、区としては今後調査内容をさらに精査していく必要があると考えています。
そうした経緯の中で、当時の運営会社の責任者でもあった所有会社の代表取締役からは、6月末からの任期では、所有会社の取締役については再任を辞退したい旨の申し出を受けているところです。中野区のランドマークであり、区民からも親しまれている中野サンプラザの経営が健全であることは、区政にとっても重要なことと認識をしています。今後、この問題について慎重に検討をしながら、適切な対応を図ってまいりたいと思っています。
以上、第2回定例会の冒頭に当たり、報告をさせていただきました。区議会議員各位におかれましては、区政運営に御理解を賜り、それぞれのお立場から区政の前進に御協力賜りますようお願い申し上げ、結びとさせていただきます。
○議長(市川みのる) 以上で第20期中野区議会冒頭における区長の行政報告を終わります。
次に、一般質問の時期の変更についてお諮りいたします。一般質問は議事に先立って行うことになっておりますが、別な時期に変更し、質問を許可いたしたいと思いますが、これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(市川みのる) 御異議ありませんので、さよう進行いたします。
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第43号議案 桃園第三小学校施設整備工事請負契約
第44号議案 第十一中学校施設整備工事請負契約
○議長(市川みのる) これより日程に入ります。
日程第1、第43号議案及び第44号議案の計2件を一括上程いたします。
理事者の説明を求めます。
〔副区長石神正義登壇〕
○副区長(石神正義) ただいま上程されました第43号議案及び第44号議案の2議案につきまして、一括して提案の理由を説明いたします。
第43号議案、桃園第三小学校施設整備工事請負契約は、区立小学校の再編に伴う桃園第三小学校施設整備工事を行うため契約を締結するに当たり、議会の議決をお願いするものです。
工事の概要は、校舎の床、内壁及び建具の改修工事並びに防水改修工事等です。契約の方法は一般競争入札、契約の金額は2億5,515万円、契約の相手方は、協永建設株式会社です。
この工事の完了予定は、平成19年11月です。
第44号議案、第十一中学校施設整備工事請負契約は、区立中学校の再編に伴う第十一中学校施設整備工事を行うため契約の締結をするに当たり、議会の議決をお願いするものです。
工事の概要は、校舎の床、内壁及び建具の改修工事、体育館の改修工事並びにエレベーターの設置に伴う工事等です。契約の方法は一般競争入札、契約の金額は3億2,550万円、契約の相手方は協永建設株式会社です。
この工事の完了予定は、平成19年11月です。
以上、2議案につきましてよろしく御審議の上、御賛同くださいますようお願い申し上げます。
○議長(市川みのる) 本件について、御質疑ありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(市川みのる) 御質疑なければ、質疑を終結いたします。
上程中の議案は、会議規則に従い、総務委員会に付託いたします。
この際申し上げます。
議事の都合上、会議時間を延長いたします。
議事の都合により暫時休憩いたします。
午後1時32分休憩
午後2時39分開議
○議長(市川みのる) 会議を再開いたします。
お諮りいたします。
この際、本日の日程を追加し、日程第3、第43号議案及び第44号議案の計2件を先議するに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(市川みのる) 御異議ありませんので、さよう議事を進行いたします。
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第43号議案 桃園第三小学校施設整備工事請負契約
第44号議案 第十一中学校施設整備工事請負契約
(委員会報告)
○議長(市川みのる) 日程第3、第43号議案及び第44号議案の計2件を一括上程いたします。
平成19年(2007年)6月21日
中野区議会議長 殿
総務委員長 吉 原 宏
(公印省略)
議案の審査結果について
本委員会に付託された下記議案は、審査の結果、原案を可決すべきものと決定したので、中野区議会会議規則第78条の規定により報告します。
記
議案番号 |
件 名 |
決定月日 |
第43号 |
桃園第三小学校施設整備工事請負契約 |
6月21日 |
第44号 |
第十一中学校施設整備工事請負契約 |
6月21日 |
○議長(市川みのる) お諮りいたします。
上程中の議案に関する委員長報告は、会議規則第40条第3項の規定により、省略いたしたいと思いますが、御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(市川みのる) 御異議ありませんので、委員長報告は省略いたします。
これより討論に入ります。
むとう有子議員から討論の通告書が提出されておりますので、通告議員の討論を許します。
〔むとう有子議員登壇〕
○29番(むとう有子) ただいま上程されました第43号議案、桃園第三小学校施設整備工事請負契約について、反対の立場から討論いたします。
2008年4月の開校を目指して、桃園第三小学校の改修工事が進められています。桃園第三小学校の耐震診断結果はCランクで、補強が必要とのことです。統合する仲町小学校はBランク、桃丘小学校はAランクです。統合計画を策定する際に、建物の安全性に対する考慮がなされていなかったように思えます。その上、桃園第三小学校はこれまでに何度も増築が行われており、土地の高低差があるので、それぞれのフロアレベルが異なっているため、無理にスロープでつながれているような状況です。統合し、これから長く使うためには、内外装の改修のみの対応では無理があるように思います。むしろ、桃三小学校は全面的に建てかえすべきであることを2007年予算総括質疑で指摘いたしました。その上、統合計画策定時にはなかった体育館の建てかえ問題も浮上し、そのため、きこえとことばの教室の棟の取り壊し、改修がさらに計画されました。
予定では、ことし2007年は夏休みを中心に11月まで、2008年も夏休みを中心に、2009年はないようですが、2010年から約2年を要し、きこえとことばの教室を取り壊し、体育館の建てかえと、およそ6年間に及ぶ改修計画となる可能性があります。ことし1年生に入学した児童は、卒業するまで工事中の中で学ぶことになります。
このような計画では、工事状態の期間が非常に長く、通学する児童及び教職員に大きな負担をかけることになります。たとえ夏休みを中心に工事をしたとしても、夏のプール指導や補習授業があります。ましてやぜんそくの児童数は23区で中野区が一番多く、工事期間中の児童の健康状態が大変心配です。しかも、改修工事に2007年度予算では約5億円、さらに今回2億5,000万円をかけて内装はきれいになったとしても、建物そのものの安全性には大きな機能効果が期待できません。
2008年4月、統廃合完了を達成するために無理な計画を推し進めているように感じられます。この際、桃三の児童が仲町、桃丘小に通学し、桃三を空き状態にしてすべての工事が完成してから桃三に新校をつくるべきではないでしょうか。
子どもたちの健康への配慮、そして静かでゆったりと学ぶ良好な学校環境を子どもたちに提供すべきという視点から、簡単ではありますが、第43号議案、桃園第三小学校施設整備請負契約に対する反対討論といたします。
○議長(市川みのる) 他に討論がなければ、討論を終結いたします。
これより議案ごとに分けて採決いたします。
初めに、第43号議案について起立により採決いたします。
上程中の第43号議案は、委員会報告どおり可決するに賛成の方は御起立願います。
〔賛成者起立〕
○議長(市川みのる) 起立多数。よって、第43号議案は可決するに決しました。
次に、第44号議案について採決いたします。
上程中の第44号議案は、委員会報告どおり可決するに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(市川みのる) 御異議ありませんので、さよう決定いたします。
この際、お手元に配付の一般質問一覧表のとおり、山崎芳夫議員、飯島謹一議員、来住和行議員、奥田けんじ議員、吉原 宏議員、白井秀史議員、山口かおり議員、酒井たくや議員、伊東しんじ議員、江口済三郎議員、せきと進議員、ひぐち和正議員、佐藤ひろこ議員、むとう有子議員、近藤さえ子議員、いながきじゅん子議員、林まさみ議員より質問の通告がありますので、これを順次許します。
中野区議会議員 山 崎 芳 夫
1 地方分権時代における議会の役割と首長との関係について
(1)地方議員の位置付けについて
(2)マニフェストについて
2 (株)まちづくり中野21の運営について
3 平成20年度からの特定健診と特定保健指導について
4 働く女性を応援する育児支援について
5 その他
○議長(市川みのる) 最初に、山崎芳夫議員。
〔山崎芳夫議員登壇〕
○32番(山崎芳夫) 自由民主党議員団トップバッターで質問を代表してさせていただきます。
質問通告は、お手元に配付の資料のとおりでございますので、さようお願いを申し上げます。
なお、質問の順番については変更いたしますので、申し述べておきます。全部ひっくり返しまして、質問の順番については、1番目に働く女性を応援する育児支援について、2番、平成20年度からの特定健診と特定保健指導について、3番、株式会社まちづくり21の運営について、4番、最後に地方分権時代における議会の役割と首長との関係についてでございます。その他は用意してございませんので、よろしくお願いを申し上げたいと思います。
それでは、早速質問に入らせていただきます。
働く女性を応援する育児支援について。
女性の社会進出は、著しく目を見張るものがあります。4月に厚生労働省が発表した「2006年度版働く女性の実情(女性労働白書)」によりますと、景気の回復による就業環境の改善を背景に、女性の労働力率、すなわち15歳以上の人口に占める労働力人口の割合は、何と48.5%と2年連続で前年を上回ったということであります。今や共稼ぎ世帯は、夫だけが働く世帯の数よりも多くなったというわけであり、女性の就労は増加し続けていることがよくわかります。
それにもかかわらず、妊娠・出産を機に退職をする女性の割合は何と6割以上と非常に高く、仕事をしながらの出産・育児を希望しても、職場を離れざるを得ない女性も多くいることが予想できます。退職の事情もさまざまあるでしょうが、大きな理由の一つには、やはり保育園に入れるかどうかということが選択肢の中にあるように思われます。
私の知り合いのお嬢さんの中にも、育児休業明けに預かってくれる保育園がなくて大変困っている方が数人いらっしゃいます。あるお母さんは、出産後1年間の育児休業をとり、この11月に職場に復帰する予定ですが、今から保育園探しで大変な思いをしております。希望する認可保育園は既に定員いっぱいなので認証保育所を当たっていますが、もし区内の認証保育所にも空きがなければ、他区の認証保育所も当たらなければならないと、半年前の今からベビーカーを押して必死に保育園探しをしております。
育児休業をとって、せめて1年でもゆとりを持って育児に専念したいと思っていたものが、保育園探しで不安の毎日になってしまいました。認可保育園の申し込みもしておりますけれども、もし欠員が出て11月前に入園できるとなった場合は、育児休業を早目に切り上げて早期に職場復帰ということにならざるを得ないのが現実だそうであります。保育園の定員に余裕がないために、育児休業制度本来の趣旨が生かされていないという結果になったわけであります。私は大変残念でなりません。このお母さんの場合、自分の御両親でありますおじいちゃんやおばあちゃんも何とかしたいとおっしゃっているそうですが、自分たちも仕事を持っているので、いかんともしがたいという現実であります。私は、こうしたケースは結構あるのではないかと想像をしています。
「仕事を続けたい」と願うのは、女性であろうと男性であろうと関係ありません。保育園に入れないからということだけで、今までのキャリアをゼロにしてしまうようなことは非常に残念なことだと思います。少し大げさかもしれませんが、「国家の損失」であると思います。
また、こうした実情を周りで見ていて、「やはり結婚して仕事をしながら子どもを産むことができない」と若い女性が結婚や出産をあきらめてしまうようなことがあります。こうなると、ますます少子化は進むことになり、見過ごすことができない自体に陥ります。ある私立幼稚園の園長先生が話していましたが、少子化といっても、子どもを持つ人は二人、三人と子供を産むのだそうです。幼稚園でお母さん同士仲間ができれば育児も楽しくなり、兄弟を産んであげようという気持ちにもなるそうです。私はそのとおりだと思います。子供を産んで働いて頑張っているお母さんたちにも、子育ては楽しいなと思っていただきたいと真に願っている一人であります。
現在、区に認可保育園や認証保育所、そのほか保育ママさんの制度があります。これをさらにふやしていくことが重要だと思いますけれども、施設をふやすということは、用地取得や職員の確保など、また新たな問題が多く発生をしてまいります。そこで、私はぜひ認定こども園の制度を活用して保育需要を満たしていくことを考えるべきだと思っています。認定こども園は、ゼロ歳児からの低年齢の子どもの保育も実施できます。また、個人の状況に応じて週に何日というような保育も可能であります。働く女性の立場に立って子どもを預けることができる制度ともいえます。すなわち、認定こども園は、働くお母さんの育児支援のための施設となるわけであります。
区は、区立幼稚園2園の認定こども園への転換を検討しているそうですが、認定こども園は保育園の待機児童解消の有効な手だてになると思いますが、いかがでしょうか。まだ十分に区民に理解されていない認定こども園だと思いますけれども、苦労して働きながら子どもを育てている女性にとって、認定こども園が安心して働くことができる場だと周知されれば、区民にとってももっと身近なものになると確信をいたしております。区長のお考えをお伺いをしておきます。
また、私立幼稚園は希望により在園児を午後も保育する「預かり保育」を実施しています。また、一部の幼稚園では2歳児からの受け入れも始めているそうであります。こうしたことから、幼稚園には保護者が就労しているお子さんも入園している実態があります。保育園や認定こども園だけが就労支援や子育て支援のために取り組んでいくのではなくて、これからは幼稚園も保育園も認定こども園も、それぞれの施設が施設ごとの特徴を生かして就労支援や子育て支援に取り組んでいくことになるのではないでしょうか。こうした施設ごとの選択を尊重して、区としてできる支援を積極的に行い、区内全体として幼稚園も保育園も認定こども園も、いわゆる幼児総合施設として機能していくことが望むべき方向ではないかと考えていますが、いかがでしょうか。
また、こうした方向をとるに当たりまして、私立幼稚園の中には、新しい機能を付加していくためには、施設的に対応が非常に難しい園も事実あります。園舎を改修したり、新しく保育や子育て支援の事業を行う部屋を増設するなどの場合に、区として何らかの支援は考えられないのでしょうか、お答えをください。
続きまして、2番目の項に移らせていただきます。
平成20年度からの特定健診と特定保健指導についてお伺いをさせていただきます。
健診などの保健事業につきましては、現在老人保健法や医療保険各法に基づいて市町村、企業、医療保険者によって実施されておりますけれども、各健診の役割分担が不明確であり、受診者に対する保健指導が不十分であると指摘をされているところでもあります。このため、健診・保健指導については適切に実施することにより、将来の医療費の削減効果が期待され、医療保険者が最も大きな影響を受けることから、保険者は実施主体となり、被保険者だけではなく、従来手薄でありました被扶養者に対する健診も充実し、健診受診率の向上が見込まれるほか、十分な保健指導を期待できることから、保険者にその実施が義務付けられたものであります。
このような趣旨により、国保、健保組合等の保険者は、「高齢者の医療の確保に関する法律」に基づきまして、平成20年度から糖尿病等の生活習慣病に着目した特定健診及び特定保健指導を行うこととされたところであります。しかしながら、先日行われました自由民主党と中野区医師会との研修会では、一部の疾患の発見にしか寄与しない特定健診では、中野区民の健康を守ることができず、まして中野区民に健康に対する安心感を与えることは不可能ではないかとの厳しい意見もたくさん出されました。そこで、数点にわたってお尋ねをいたします。
1番目、保険者が定める特定健診等実施計画の策定スケジュールはどのようになっているのでしょうか。
2番目、区の保険料率を定めるに当たっては、区議会の承認を必要としますが、保険料については特定健診等実施計画にもかかわります。特定健診等実施計画について、区議会の関与をどのように考えていらっしゃいますでしょうか。
3、平成20年度から特定健診・特定保健指導が義務付けられることによる保健師などの人件費にかかる国や都からの財源措置はないのでしょうか。
4、特定健診等に要する費用について、受診者本人の自己負担は幾らなのでしょうか。
5、同様に、特定保健指導の受診者本人の自己負担は幾らになるのでありましょうか。
6、現在行われています区民健診は35歳という年齢からになっておりますが、特定健診は40歳からということであります。35歳から39歳までの5年間は対象にならないのでしょうか。
7、特定保健指導の支援形態は、個人面談、あるいは集団的な指導、通信などの方法が考えられますけれども、電話やメールによるものは可能なのでしょうか。
8番目、現在当区で実施している成人健診事業は、20年度以降どのような形に移行されるのでしょうか。各種がん健診、成人歯科健診、眼科検診等の取り扱いについて、それぞれお答えをいただきたいと思います。
9番目、特定健診の委託先については、現在医師会が想定をされると思いますけれども、委託単価も含めて医師会と交渉は進んでいるのでしょうか。進んでいなければ、いつごろまでにするおつもりなのかお答えをください。
以上、幾つか質問をさせていただきました。国や都の指針等が不確定で答弁できない項目があるかもしれませんが、この事業は来年の4月に実施をしなければなりません。区民周知の方法及び時期、各関係機関との調整及び全体説明も不可欠であります。予算査定の始まる9月ごろまでには、今質問したようなおおむねの課題を解決しておかなければならないと思います。時間との戦いになると思います。ぜひ頑張っていただきたい、このように思います。「健康福祉都市なかの」にふさわしい健診制度になりますように要望いたしまして、この項の質問は終わります。
続きまして、サンプラザについて関係した問題をお尋ねします。
中野サンプラザを運営する会社の中で、不正経理が存在をするという文書が私たち区議会議員にも郵送されました。中野駅周辺のまちづくりを進めるに当たって非常に重要な存在であるとして、中野区は中野サンプラザの取得に関与をしてまいりました。区議会といたしましても、その取り組みについては高い関心を持ち続けておりましたし、同時に私たち自由民主党といたしましても、厳しい意見も申し上げてきたところでございます。今回指摘のあったことが事実であるとすれば、大変ゆゆしき問題でありますが、事実関係が不正確なまま一方的な見方をすることは厳に慎むべきであると思っています。中野のシンボルとして中野サンプラザを愛している区民の皆さんや、民営化されて以来、日々の運営に一生懸命努力されている従業員の皆様のためにも、ここは冷静かつ慎重に判断をしなければならないと考えています。
そこで、区長に基本的なことも含めて何点かお尋ねをします。
中野サンプラザ運営事業は、中野区とサンプラザの土地建物を所有する会社、そして実際にサンプラザを運営する会社により組み立てられているわけですが、初めにこの3者の関係について整理をしてお答えをいただきたいと思います。特に、所有会社の代表取締役を運営会社の中から、言い方が不適切かもわかりませんが、わざわざ選ばれた理由と、中野区が運営会社の経営にどのように関与できるのかを具体的にお示しいただきたい、このように考えます。
次に、今回の問題提起について区にはどのような形で伝えられ、区はこれまでどのように対応してきたのかお答えをください。社内調査が行われたということですけれども、その結果を区はどのように受けとめているのかもあわせてお答えをいただきたいと思います。
最後に、所有会社の代表取締役から再任を辞退されるとのお話もあったそうですが、運営会社の役員人事にも影響が及ぶことになるのでしょうか。また、所有会社の今後の人事についてもお考えがあればお聞かせをいただきたいと思います。
最後の項の質問に入らせていただきます。
地方分権時代における議会の役割と首長の関係についてお尋ねをいたします。
今回の統一地方選挙、とりわけ中野区議会議員選挙を振り返ってみますると、今回ほど世代交代を強く感じた選挙は私はありませんでした。当選42名中、新人議員が12名と実に3割近くの議員さんが新人で、我が自由民主党議員団でも14名中2名が新人議員となったわけであります。
今回の選挙戦では、若さ、無所属に加えて、一部会派では現区政批判が多くの有権者の心をとらえたように思えてなりませんでした。しかしながら、区議会議員選挙はタレントや評論家を選ぶ選挙ではなくて、区民に一番身近な議員として中野区の10年後、20年後を見据えてさまざまな政策を提言し、実行に移す能力が問われていることは当然のことと思っております。
田中区政の今後の課題でもあります、改築期を迎える小・中学校の対応に伴う財源の確保や、育児支援を育児放棄につなげない方策の構築、そして地球温暖化対策として中野区のできることや、区民の健康増進など、区民の切実な要求にこたえていくための区政運営が求められております。
私は、選挙のときだけ深夜に駅前の掃除をしたり、旗を立てて現区政の批判ばかりを訴えるのではなく、政治家としてこれから何をしていくべきか、これからの区政をどう推進していくのか、真に区民の望んでいる政策を実現するためには、我々議員がどう行動していくのかを訴えていくことが非常に重要であると思っています。
今、国民の政治離れが大変問題になっておりますけれども、政治に無関心で暮らすことができても、政治に無関係で生きることはだれもできません。私は、これからも区民に身近な議員として、また、パフォーマンスではない、一歩一歩確実な政策の実現を図る現田中区政をしっかりと支え、推進する議会の一員として行動してまいりたいと考えているところであります。
さて、ことしの5月に発行された「全国市議会旬報」に、北海道の函館市議会の議会改革検討ワーキンググループの記事が掲載をされておりました。その中の検討の視点として、「議会は執行機関とともに二元代表制の一翼を担う機関として自治体の運営に大きな責任を有している。合議体である議会がその権限を行使するためには議決が必要でありますが、議決に至る議論の過程で諸課題を明らかにし、よりよい決定を行うことが期待されている」としています。そしてさらに「しかしながら、多くの議会は、執行機関への質問や質疑のみに着目した運営になっており、合議体としての機能発揮が不十分である」ともしております。
こうしたことから、「近年、執行機関は住民参加、事業評価などを積極的に取り入れており、議会としても合議体としての機能を十分発揮しなければならない」と指摘をしております。この函館市議会の議会改革検討ワーキンググループの検討の視点は、これからの分権型の自治体運営を推進していくために、議会の機能を強化していかなければならないということを切実にあらわしていると私も大きな評価をいたしているところであります。
そこで、区長に議員の位置付けについてお伺いをしたいと思います。
議会は、執行機関とともに二元代表制の一翼を担う機関として、自治体の運営に大きな責任を有していることは先ほど申し述べたところであります。しかし、地方議会や議員に対する批判、非難、意見、要望など、耳を傾けるべきものもたくさんありますが、同時にマスコミ、学者などの現状を踏まえず、理想、正論に終始した身勝手な理論もあるように思えてなりません。その第一の原因は、議員の法的な位置付けが不明確であるという意見があります。よいか悪いかは別として、戦前の地方議員は法律で「非常勤の名誉職」とはっきり明記され、それなりの議員の職務と責務がだれにも理解をされておりましたが、現在の自治法にはこれに相当する条文が全く見当たりません。そのために現在、議員の閉会中の公的な活動すら私的な活動として住民やマスコミから誤解を受け、議員や議会のあり方についての批判を受けるのも、議員の持つべき職務や責務が法的に明確でないためであるという指摘が少なくありません。
したがって、改めて議員の法的な位置付けを求める声があるのも私は至極当然であると考えております。議員の活動は、夜間の突然の区民からの相談や災害時の応援など、24時間体制での活動もあり、一般の非常勤職員とは異なる職務状況もしばしばあります。これらは、すべて公的な活動とみなすことができると思います。公的な活動とそうでない活動が渾然一体となっている中で、単に議会の閉会状態のみで一刀両断するという考えは、極めて乱暴な判断であると言わざるを得ません。
今回、都道府県議長会に設置をされました都道府県議長会制度研究会は、平成17年3月の中間報告で、議員を「公選職」と位置付け、それに見合った処遇をすべきだと提言をいたしました。二元代表制の一翼を担う議会の議員を他の非常勤と同じ扱いをしている現状に対する提言でもあります。区長はこの提言に対してどのような御見解をお持ちなのかお答えください。もちろん、大変区長がお答えしにくい質問であることは十分理解をしております。
次に、マニフェストについてお尋ねをします。
平成15年第2回定例会の一般質問で我が会派、当時は残念ながら他会派でありましたが、北原ともあき議員が次のような質問をされました。
「マニフェストは、一般的に政党・政治家が選挙の際に有権者に示す約束であり、達成期限、数値目標、財源を明らかにします。最近、政治の世界で注目されているわけですが、その背景には選挙公約の実効性が薄れてきたため、有権者が政治への期待感を失い、政治離れを招く一つの原因になっているものだと思われます。自治体と国とでは異なる事情があると思いますが、区政の中でも個別の政策に対してこうした考え方を取り入れることは可能だと思います。自治体の責任者として、区長のお考えをお聞きをしたい。」と、こう質問をされました。この質問に対しまして区長は、このようにお答えになっております。
「マニフェストの考え方についてという項目についてお答えを申し上げます。
北原議員の御質問の前段の御意見の中で、新しい19期の議員として執行側と十分意見交換、情報交換をしながら自治体の進展に努めていかれるといった決意表明をいただきました。このことについて、私も強く共感をしているものでございます。そうした意味からも、マニフェスト、自治体運営の中で、このマニフェストという考え方についてどう思うかという御質問について、私もマニフェストという考え方には、非常に共感を覚えているものであります。政治家として、あるいは候補者として、有権者に実現する政策目標、実現時期、またそれに要する財源の確保といったことについて明示をして、約束したことに責任を持つという考え方は、民主政治の発展というものをこれからの時代考えていく上で、非常に重要ではないかと思っているところであります。」と御丁寧に答弁をされております。
また、「同定例会で他会派の議員の質問で、もし今後区長が選挙にお出になるとすれば、このマニフェストを実践するおつもりがあるかどうかお聞かせください。」という質問に対しまして、結果選挙に出られたわけですが、今度選挙に出るとしたら、マニフェストを実践するのかという御質問については、「私としてもできる限りそうした方向でやってきたいというふうにお答えを申し上げます。」このようにお答えになっております。
私は、こうした部分についてマニフェストを全面否定するつもりは全くございません。しかしながら、何をもってマニフェストとみなすか、基準がとてもあいまいであります。また、議員候補の場合は、少数やあるいは単独でマニフェストを掲げても実効性に乏しいという現実の事情もあります。こういった事情もあり、地方議会選挙においては、なお対象外になっていると聞き及んでいるところであります。
地方公共団体においては、日本国憲法により、首長と地方議会は役割分担により、その立場はほぼ対等であり、いずれも住民の直接選挙で選ばれていることから、事実上の二元代表制となっているため、実行可能性の担保が難しい場合もあります。例えば、マニフェストを掲げて当選した首長が掲げる政策と、同じく全く異なったマニフェストを掲げて議会で最大勢力を得た政党や会派の掲げる政策が相反する場合は、これは両者ともマニフェストの実効性を担保できないことになってしまいます。マニフェストによる選挙が主流になりつつある現在、地方政治になじまないという側面があると思いますし、また、マニフェストだけが一人歩きして、それを守るために本来の業務がお留守になっているようなタレント性の高い首長もいるようですが、本末転倒としか言いようがございません。
明治新政府の外務卿、現在の外務相だと思いますが、外務卿をお務めになりました副島種臣という方がいらっしゃいます。亡くなって100年たったのを機会に、東京・上野毛の五島美術館で「全心の書」と題する書展が開かれたそうでございます。
副島さんの書は、決まった文字の形が全くありません。習字の手本にはしたくないが、作品には自由奔放、独創の気分があふれていると評価をされています。副島流の書の習い方はこうであります。「まず、全心を込めて、これより遅く書けないというぐらい遅く最初の線を引く。その後も気を込めてできるだけ遅く書く。構成や間隔は考えるな!そうやって修行を積めば、曲がっても筋の通った書になる」と言ったそうでございます。
私は、マニフェストも大変結構ですが、「全心の書」にある政治の本筋も大変重要だと考えていますが、区長はどのようなお考えをお持ちでしょうか。お聞かせをいただきたい、このように思います。
これで私のすべての質問を終わります。ありがとうございました。
〔区長田中大輔登壇〕
○区長(田中大輔) 山崎議員の御質問にお答えをいたします。
まず、働く女性を応援する育児支援についての御質問であります。
子どもは、私たちの社会の希望ということでもありますし、また、これから就労年齢の人口が減っていくという中にあって、女性の働き手というものが重要な役割を果たしていくといったようなことも言われているわけであります。そうした中で、子どもたちを自信を持って元気に育てていただく、そのためのさまざまな支援は大変必要なことだと考えております。
認定こども園についての御質問で、保育園の待機児の解消という点でも私は有効な制度であるというふうに認識をしているところであります。そうした考え方からも、この考え方を推進して、認定こども園の推進をしてそのことの周知に努めていきたいと思っております。
区はこのたび、幼児総合施設の推進計画を策定いたしたところであります。区内の幼稚園や保育園などが、どの子にも必要に応じて適切な教育や保育、子育て支援の機会を提供し、保護者の多様なニーズに対応できる幼児総合施設へと機能を拡充していくといった方向を目指しているわけであります。幼稚園、保育園が機能を拡充して、この幼児総合施設として運営できるようになるために必要な支援について区としても行っていきたいというふうに考えております。
そういった中での私立幼稚園への支援という御質問もありました。
区が考えているような幼児総合施設といった機能を拡充していくためには、私立幼稚園が一定の基準を満たす改修や増設を行うといったことも想定されるわけであります。そうしたことに対応する必要な支援を考えていきたいというふうに思っております。
次に、特定健診と特定保健指導についての御質問がありました。
特定健診、特定保健指導というのは、新しい保健医療制度のもとでは、予防と健康づくりということに重要な役割を果たすというふうに思っております。こうした健康づくりを通じて国民の暮らしの質を高めていったり、あるいは医療保険制度の安定化、医療費の削減につながって医療保険制度の安定運営にも寄与するというようなことで、大変大きな意味を持っていると理解をしております。近く、国の政省令が示される予定であります。
実は、もっと前に示される予定でもあったんですけれども、なかなかまだ示されていないという状況でもあります。その国の政省令を踏まえて、区として特定健診等の枠組みを定めていきたいと考えているところであります。
特定健診等の委託先の検討でありますとか関係団体との協議、そうしたことを行った上で、10月には特定健診等の実施計画の案をお示ししていきたいと考えております。特定健診実施計画の案をもとに都との特定健診実施率の目標値などの調整を行って、特定健診の具体的な取り扱い等を詰めて計画、特定健診等実施計画を策定していきたいというふうに考えております。
この計画への議会のかかわりについてであります。
特定健診等実施計画は区が保険者として策定するものでありますけれども、この計画に基づいて行われる健診や指導の実施は、保険料等にも影響をするというわけであります。保険料につきましては、国民健康保険運営協議会に御意見を伺うとともに、議会に国民健康保険条例の改正を行うことをお願いするということになるわけであります。そうした形で議会が条例改正という場面で決定的な意思決定をしていただくということになりますので、計画の案についても区議会に適時御報告をさせていただき、御意見をいただいていきたいというふうに思っております。
それから、財源措置の関係についてであります。
区の国民健康保険の特定健診、特定保健指導に要する費用につきましては、改正後の国民健康保険法に基づいて国及び都がそれぞれ政令で定めるものの、3分の1ずつの負担をすることとなっております。国、都が3分の1ずつの負担ということです。補助項目に関する政令は、これもまだ定められていないということでありまして、保健師などの経費についての財源措置については明らかにはなっていないという段階であります。特定保健指導につきましては、全国市長会要望等を通じまして、これまでも国に対して費用負担を求めているところであります。
それから、特定健診等にかかる自己負担についてであります。
この健診、保健指導に要する費用につきましては、先ほど言いました国と都の負担を除きまして、残る3分の1を保険料と自己負担で賄うということになっております。受診者本人に一定の自己負担をしていただくという方向で検討していきたいというふうに考えております。
それから、保健指導の支援の形態、あり方についての御質問もありました。
国は標準的な保健指導の方法として、個別支援とかグループ支援といった支援のほかに、電話やメールによることなども示しているところであります。区といたしましても、必要に応じて電話やメールを活用した保健指導についても検討していきたいというふうに考えております。
それから、35歳から39歳の5年間についてであります。
区民健診につきましては、特定健診に伴う制度変更を踏まえつつ、区民の健康を守るという考え方に立って対応していきたいと考えております。35歳から39歳につきましては、昨年度の成人健診で約2,000人余りが受診をされているわけであります。こうした状況を踏まえて対応を検討していきたいということであります。
また、各種がん検診、成人歯科健診、眼科検診等につきましては、特定健診には含まれていない内容であります。これまでの考え方を基本に、従来の経過を踏まえて来年度以降の実施方法を考えていきたいということであります。
それから、委託先等についてであります。
特定健診につきまして、現在区民健診を委託している中野区医師会と十分に情報交換を行っているところであります。今後特定健診の内容等の枠組みを定めた上で委託先となるところと協議を行って、年内には具体的な委託内容を詰めていきたいというふうに思っております。
それから、中野サンプラザ、まちづくり中野21の関係の御質問であります。
人々に親しまれてきたランドマークの存続と、それから今後のまちづくりの重要性から、サンプラザは区がかかわる形で取得をし、運営の枠組みをつくってきたところであります。区と区内企業グループがつくった運営会社がパートナーとなってこの事業を行っております。
所有会社である株式会社まちづくり中野21は、運営会社であります株式会社中野サンプラザと中野区が出資をして設立いたしました。区は、所有会社の議決権の3分の2を保有しております。運営会社の健全で安定した運営がこの事業の存続に最も重要なことであります。出資というリスクと経営という責任を負う運営会社が運営会社の賃料によって成り立つ所有会社の経営にも責任を持つということから、運営会社から所有会社の代表取締役が選ばれたわけであります。
区としては、所有会社の取締役として副区長を派遣しておりまして、その経営に携わらせているところであります。この事業の目的を達するために、基本協定等によりまして区の選任する所有会社の取締役、これが運営会社の経営状況を把握する仕組みとなっております。運営会社は民間企業でありますから、企業秘密や個人情報にわたることなど、第三者が踏み込みにくい面もあるわけでありますけれども、区といたしましては、所有会社の取締役を通じて必要な情報、資料については開示をさせて、区の責任において適切な判断をしていきたいというふうに考えております。
今回の不正経理云々といった問題についてでありますが、運営会社の方から、5月30日に取締役会において架空取引の疑いがあり、調査すべきという話が出て内部調査をすることになった旨の報告がありました。今回のこの事案は、所有会社の決算に影響があるということでありますので、区として早急に結果を報告するように求めました。6月14日にもたらされましたその調査結果について、6月19日に所有会社の取締役会において何点か確認を求めております。一つは、ノウハウの提供、役務の提供、コンサルティング、人員派遣など、多様な形態で実施された業務への対価だったということでありますので、その内訳を知らせてもらうということを求めました。また、リース契約という契約の形態が妥当だったかどうかという判断はされていないので、これについて運営会社はどう判断するのか判断を求めたところであります。
また、所有会社の代表取締役につきましては、今回調査の対象となっている事業の責任者であるという立場から、再任の辞退が表明されたわけであります。このことと運営会社の役員人事とは直接関連づけて考えることではないというふうに考えております。所有会社役員の後任人事については、現在調整中であります。
それから、地方分権時代における議会の役割、地方議員の位置付けといったことについての御質問でありました。
地方自治体の長と議会は、地方分権の一層の推進を図り、よりよい政策を形成、実現をさせていくために、区政運営の両輪として機能しなければならないわけであります。有権者の意識が多様化し、行政需要が複雑かつ多岐にわたる中で、議会が今後ともその機能を最大限に発揮していただくことが必要と考えているわけであります。
一般の非常勤との比較といったような内容の御発言もありましたが、一般の非常勤については、勤務時間や職務内容などが明示をされている。その時間以外については全く私人ということでありますので、区民の代表として選挙で選ばれ、その意思を、自治体としての意思を定める立場にある政治家としての議員の方との存在の違いというものは明らかだというふうに私は考えるものであります。例示されておられました都道府県議会制度研究会の中間報告について、地方議会の活性化のための貴重な議論であるというふうに認識をしているところであります。
それから、マニフェストについての御質問がありました。
区民の視点からの区政を実現し、区民参加の行政運営を推進する手段として、いわば区民の選択肢として実現をするべき政策目標と時期、財源を示したマニフェストを掲げて議論をすることは必要だという認識を持っているところであります。長と議会がともに区民によりよい政策を実現するために、両輪として区政運営を行っていく上で互いに、議員の方も、それぞれのマニフェストをめぐる活発な議論の末によりよい政策選択が行われていくということも広い意味でマニフェストの効果の一つだというふうにも考えているわけであります。ではありますけれども、政治というものの本質的な部分での御議論、御質問でもありました。政治というのは、理念や理想の実現、あるいはそれに向けての前進を目標としているわけであります。マニフェストという到達目標は、時期や分野を限ったそうした議論でありまして、そのような性質の本質に照らせば、総体的なものであることは間違いはないのであります。議論の起点や共通理解のための根拠としてのマニフェストではありますが、政治の現場ではより本質的な議論が優先されるのは当然だというふうに思うわけであります。
以上であります。
○議長(市川みのる) 以上で山崎芳夫議員の質問は終わります。
中野区議会議員 飯 島 謹 一
1 区長の行政報告について
(1)中野サンプラザ問題について
(2)警察大学校等跡地について
(3)その他
2 都市計画マスタープランの改定について
3 平成20年度開始予定の特定健診等について
4 教育行政の諸課題について
(1)学校教育環境整備について
(2)区立図書館の計画策定について
(3)小中学校再編にともなう課題について
5 その他
(1)地デジ全面転換と電波障害対策について
(2)緊急地震速報の本格稼働をめぐる課題について
(3)学童クラブの保育時間について
(4)昭和前期建築物調査について
(5)その他
○議長(市川みのる) 次に、飯島謹一議員。
〔飯島謹一議員登壇〕
○37番(飯島謹一) 平成19年第2回定例会に当たり、公明党の立場から質問をいたします。
なお、第20期の中野区議会の出発でもあります。さらに区民の目線で中野区政の改革に取り組んでまいりますので、よろしくお願いいたします。区長、理事者におかれましては、時間の関係もありますので、簡潔明瞭な御答弁をお願いいたしておきます。
初めに、公明党議員団として先般、年金問題とコムスン問題について区民の不安解消のため、区長に対して中野区としての対応を要望いたしました。早速に対応されたことに感謝し、今後の丁寧な対応を重ねてお願いして質問に入ります。
今議会で初めて行われました区長の行政報告について伺います。
発言順ではありませんが、初めに中野サンプラザの問題について伺います。
中野サンプラザの所有会社への出資、取締役の派遣、賃料収入にかかわり決算に影響が及ぶことなど、既に区長が報告の中で話されたとおり、この問題については中野区政にとって重要なことであるとの認識は同じであります。そこで、報告を踏まえて幾つかの点について伺います。
まず、運営会社の取締役会における不正経理発言の調査結果についてであります。区長は報告の中で「今後調査内容をさらに精査していく必要があると考えています」と述べられておられます。これは、報告内容について現段階では十分に納得を得ていないということを示していると受けとめましたが、この点について区長の心証を伺います。
次に、この問題について「慎重な検討と適切な対応」を図るとされていますが、具体的にはどのようにされるおつもりでしょうか。運営会社との基本協定では、第29条(役員の法令・定款違反)、第30条(事業契約の解除)、第33条1(解除権)などの規定がありますが、場合によっては、これら規定の適用の検討も「慎重な検討と適切な対応」の範囲とお考えなのか伺います。
人事については、再任を辞退する旨の申し出があったとのことでありますが、この際、所有会社の資本構成についても変更することについてはいかがお考えでしょうか。
最後に、区長は、当面状況に応じて議会への報告を行い、区民への説明責任を果たすべきだと強く申し上げておきます。
行政報告の2点目として、まちの活力を高める取り組み、中野駅周辺まちづくりと警察大学校等跡地などについて伺います。
初めに、警察大学校等跡地内の都市計画道路及び防災公園の用地取得でありますが、東京都の都市計画交付金の交付について、財政調整交付金の算入など、具体的部分は示されたのでしょうか。取得財源の構成は財政運営につながる問題でありますので、お答えください。
次に、開発者負担にかかわる「協力金」のスキームはできたのでしょうか。用地取得者との間で詰めることは建築計画だけではありません。「協力金」スキームとあわせて「中野区まちづくり基金」への積み立ては基金計画に示されたとおりに行われる見通しかお答えください。
なお、国有財産の有効活用の方針などからは、残されている用地について、国税庁施設などを含む国施設については、さらに地元にとって有用な払い下げの可能性もあると考えます。この点についても適宜適切な対応を行うべきと考えますが、いかがでしょうか。
また、都市機能と防災機能、環境が調和したまちを目指すとしています。既に平和の森の水処理センターの高度処理水の活用や防災公園地下の蓄熱水槽設置による災害時活用と地域冷暖房など、エコシティーの実現に向けた提案を行っていますが、それらについて19年度において具体的対策、実現可能性を探るとしていましたが、これらの進捗状況はいかがでしょうか、伺います。
中野駅周辺まちづくりで何点か伺います。
「中野駅周辺まちづくりガイドプラン」では、バスターミナル整備を含め、駅前広場整備の関係機関として東京都が挙げられています。駅前広場に関しては、都有地がかなりあり、現状のバス停留所などは都道と都有地に設置されています。今後の整備に当たっては、東京都も一定の負担を果たしていただくことになろうかと考えますが、いかがでしょうか。
南口では、丸井本店の閉鎖の問題があります。中野区としてのまちづくりのプランへの影響もあると考えられます。中野区からの要望について、その後の丸井さんの対応についてはどのようになっているのでしょうか、お聞かせください。
北口の改札口のバリアフリー対応について伺います。
改札口横の旅行会社の移転など、JR東日本としての車いすやベビーカーへのバリアフリー対応の計画があるやに聞いていますが、区としてはどのように承知しているのか伺います。
まちの活力を高めることについて、もう1点伺います。
東京都は来年度、中野区にある旧都労働資料センターをアニメやコンテンツ産業が30社程度利用できる施設に改装するとしていますが、この施設の地元優先利用割り当てなどについて、東京都と交渉を積極化すべきと考えますが、いかがでしょうか。
この項の最後に、「行政革新」について伺います。
経営体制強化で政策室、経営室、管理会計室が組織されています。本年度は、管理会計室はどのような業務を行っているのでしょうか、伺います。
経営体制強化ということは、だれがやるのか責任の所在を明確にすることでもあります。例えば、株式会社コムスンの不正問題について、「行政の役割の重要性を改めて認識した」という区長の報告の判断を受けとめて、さらなる監視や指導体制の強化について、担当課とともに具体化を進めるのはどの「室」でありましょうか。具体策とあわせ、お答えください。
また、公会計改革の推進は極めて重要なことですが、その成果でもあります有形固定資産の減価償却費、累計で893億5,600万円余、これの財政調整基金への積み立てと活用を明確に含む財政フレームの再策定を行うべきと考えますが、いかがでしょうか。10か年計画にない財政需要が見込まれていることから、必要と考えますのでお答えください。
また、「政策研究機構」での「障害者の雇用促進」は、当然障害者の一般雇用の促進支援が大きな柱になると考えますが、いかがでしょうか。白井質問でも取り上げますが、研究は本年度完成ということですから、来年度の施策として具体化を期待して次の項に移ります。
都市計画マスタープランの改定について伺います。
平成19年度は、見直し方針の策定と庁内の専門家による委員会設置、20年度に改定案策定と都市計画審議会への諮問・答申、そして都市計画マスタープランの改定という2年間の行程表が考えられているようです。
そこで伺います。19年度に行うとされた作業の進捗状況はいかがでしょうか。2年間ではかなり詰めた日程や取り組みにならざるを得ないのではと考えますが、改めて改正に向けたロードマップについて伺います。
また、「みどりの基本計画」、「第3次住宅マスタープラン」とのリンクを提案しているところですが、それぞれの計画改定、策定の進捗はいかがでしょうか。
「みどりの基本計画」は、景観緑三法の制定により、計画に記載される事項が拡充され、都市公園と一体となった整備施策や、立体都市公園制度の創設などが見られるところです。立体都市公園制度は、中野駅北口サンプラザ前の地下バスターミナル整備での活用が期待されています。「第3次住宅マスタープラン」では、国家公務員宿舎の廃止などを受けて、良好な居住水準の住宅供給について、当該地域の地区計画などとのリンクが必要です。
また、良好な住環境の形成が「住宅都市中野」のまちづくりには欠かせませんが、そのために住居系の中に展開している近隣商業地域については、新宿区などで行っている絶対高度制限を導入することを提案いたします。最近は、道路斜線より規制が緩やかな天空率などにより、圧迫感の強い建物が計画されるなど、多くの地域で中高層の建築物に関する紛争が多発しています。当該地域の現実の建築状況を踏まえた絶対高度制限を導入すべきと考えますが、いかがでしょうか。
この項の最後に、都市計画マスタープランの改定をはじめとする計画策定の際には、これまでに蓄積された都市計画、まちづくりへの行政としての取り組み資産を生かすことを提案いたします。
かつても「道づくり100年構想策定調査」について取り上げたことがありますが、そのほかにも中野区には木漏れ日のあるまち中野というサブタイトルのついた「都市景観ガイドプラン」が平成6年に策定されています。ワークショップなども開き、区民参加で策定されました。景観法制定に先駆けること10年前であります。都市基盤の整備は、変わらない中野区の都市計画の課題であります。過去の行政の資産を活用することは、税金の使い方の効用を高めることでもあります。資産活用を提案いたしておきます。
次に、「高齢者の医療の確保に関する法律」に基づいて、平成20年度から各医療保険者により実施されることとなる特定健康診査等について伺います。
先ほど山崎議員の質問もございましたので、お答えは重複するところを避けてお答えください。
この法律では、中野区は保険者として特定健診等の実施に関する計画を策定することとされ、40歳以上の加入者を対象者とすること、特定健診に関する記録の保存、特定保健指導の実施、前期高齢者に対する区市町村との連携などが定められております。既にこれまで受けていた健康診査について、来年からはどうなるのかとの質問も区民の方から受けているところであります。
そこで伺います。来年度からの特定健診等の実施に関する計画等の進捗については、既にお答えがありましたので割愛し、その前提となる考えについて伺います。
私は、検討の基本は区民サービスの低下をもたらさないことだと考えていますが、いかがでしょうか。原則的には、これまで受診してきた区民の方々が引き続き同じ医療機関で健診事業のサービスを受けることができるように各保険者間での協議なども図るべきだと考えますが、いかがでしょうか。
次に、健診対象者の問題について伺います。
既に山崎議員からの質問もございましたが、中野区が実施している区民健診では、対象者は35歳からです。法律で定めるところは40歳からになっていますし、保険者が実施する事業ということですから、対象者についての課題があるわけですが、この点については、10か年計画における「四つの戦略」の一つは「健康・生きがい戦略」でありますから、その点からも保険者の事業として実施できないとすれば、中野区の事業として実施すべきであると考えますが、いかがでしょうか。他の医療保険に加入している区民の被扶養家族などの場合もこれと同じで、希望する場合は、相手方の保険者との経費負担の取り決めなどをした上で利用可能とすることの検討も必要と考えますが、いかがでしょうか。
次に、経費負担の問題について伺います。
特定健診等にかかわる費用については、国と都道府県がそれぞれ3分の1負担することになっていることは既に区長がお答えになりました。保険者の負担は、国民健康保険事業特別会計の中で処理されることになると思います。その際は、保険料への影響はどのようになるとお考えでしょうか。各保険者の事業であり、現在の受診者の自己負担制度が継続されるとすれば、一般会計からの特定健診等の部分への繰出金は、負担の公平性の問題が生じて難しいのではと考えますが、御見解を伺います。
次に、特定保健指導の体制について伺います。
既に中野区医師会との間でこの件について打ち合わせが行われているようですが、どのような体制が検討されているのでありましょうか。「かかりつけ医」制度のことなどもあり、最近の社会状況などからは慎重に検討する必要があると思いますが、いかがでしょうか。
この項の最後に、健診記録の問題について伺います。
第22条には保険者が特定健診に関する記録を保存しなければならないことが規定されています。また、実施に関する基準の案では、記録は電磁的記録でとなっています。中野区の健康自己管理システムでのICカードの活用との関係ではどのような検討が行われているのでしょうか伺い、この項の質問を終わります。
次に、教育行政の諸課題について伺います。
初めに、教員へのパソコンの配備と職員室はもとよりすべての教室へのLANの構築について伺います。
平成18年の第3回定例会で、教員が個人のパソコンを学校内に持ち込んでデータ処理などの作業を行っていることから、個人情報保護の観点から望ましいことではなく、全教員へのパソコン支給を提案いたしました。19年度にはそれが実施されることになったのは喜ばしいことでありますが、危惧していた事故が現実になりつつある現在、早急な対応が必要です。教員へのパソコン支給はどうなっているのか、取り組みの現状をお答えください。
次に、学校内へのLANの敷設ですが、これまでパイロット校2校に加えて統合校からの実施との考えが示されてきました。学校内に構内情報通信網を整備している公立小中高の割合は、文部科学省の調査の結果によれば、本年3月時点で全国平均56.2%、最高の岐阜県は89.9%、最低の東京都は28.3%でした。平成18年度に決定した国の「新IT改革戦略」では、4年後の平成22年度までに校内LANや教員のパソコンの整備率を100%にする目標が立てられています。統合校に校内LANを設置したとしても、果たして最低の東京都の整備率に達するのでしょうか。取り組みを加速するべきであると考えますが、いかがでしょうか。伺います。
次に、教育ビジョンやその推進プログラムでは見えてこない区立図書館の課題について伺います。
今後の図書館は、豊かな読書空間を提供する地域の文化水準を示す公共施設の一つとして位置付けが行われようとしております。福岡市総合図書館などは、質の高い読書空間に加えて、コンピュータシステムの転換で3億円余の経費節減を実現して、浮いた経費でICタグの導入と自動貸し出しシステムを構築していました。
そこで伺います。そろそろ中野区立図書館について、今後の10年程度を見据えた図書館計画を策定してはいかがでしょうか。区長の行政報告には学校施設の耐震補強対策が盛り込まれていましたが、図書館としては既に対応が決定している鷺宮図書館を除くと、耐震診断の結果では野方図書館がCランクで耐震補強が必要とされています。また、大規模跡地の利用が近隣で計画されている模様の本町図書館も老朽化と手狭さが問題になっています。
一方、最近注目の図書館は、コンシェルジュを置いたりしたサービスがうけている千代田区の千代田図書館です。多彩な図書館サービスが各地の公立図書館の間で行われる時代になっています。そこでこの際、地域拠点館として野方図書館、本町図書館を位置付けて、中央館、地域拠点館、地域館の三層構造による図書館配置や区民登録目標、蔵書計画、ビジネス支援、学校図書館との連携など、図書館サービスの新展開を含む仮称「中野区図書館計画」を策定して新時代に対応すべきと考えますが、いかがでしょうか。お考えを伺います。
この項の最後に、学校再編に伴うまちづくりの課題について伺います。
具体的には、桃丘小学校の廃止に伴う問題であります。中野駅周辺は商業地域であり、用途の規制はほとんどありませんが、近くに桃丘小学校があるおかげで、これまでは風俗関連の立地には制限がかかってきました。これが廃止されることによって、規制されてきた風俗関連の立地が容易になることが考えられます。したがって、中野駅周辺の商業地域の用途については、桃丘小学校廃止後も風俗関連については現状と同様の規制を維持できるような都市計画上の見直しをしておくことが必要と考えますが、いかがでしょうか。
最後に、その他の点で4点伺います。
初めに、テレビの地上波デジタル放送の全面転換に伴う中野区の電波障害対策抜本見直しの問題について伺います。
地上波デジタル放送への全面転換により、現在の「中野区原因者負担金制度」は抜本的な見直しが迫られています。既に分野担当によって見直しが細々と行われているようですが、検討状況について伺います。
また、国の補助金で敷設した光ファイバーの区内幹線網はだれの所有にかかるものなのか伺います。所有形態にかかわらず、中野区による光ファイバーネットワークの活用を検討されるべきと考えますが、いかがでしょうか。
次に、本年秋から本格的に開始される予定の気象庁による「緊急地震速報」の配信に対応した防災行動マニュアル策定について伺います。
地震の初期微動、いわゆるP波をとらえ、大きな揺れS波が来る前に予想震度などを速報するというのが「緊急地震速報」です。この速報は有用であると同時に、誤報やパニックなどの問題も指摘されております。しかし、自治体への提供だけでなく、民間への提供も行われる予定です。そこで有用性を高めて、パニックなどを抑えるためにもこうした速報体制が整えられつつあることの周知が大事になります。また、人が集まる学校や公共施設の対応を含め、中野区としての対応から区民の初期の行動も含めた10秒間の減災対策を盛り込んだ「防災行動マニュアル」を策定しておくことが必要と考えますが、いかがでしょうか。
次に、土曜日や学校休業中の学童クラブの保育時間の延長について伺います。
本年の予算特別委員会の総括質疑で同僚がお尋ねしたところでありますが、その際の御答弁は「土曜日や学校休業中の学童クラブの保育時間を午後6時までに延長することについては、職員体制を整備いたしまして拡充に向けて検討することを考えている」というものでありました。どうなりましたでしょうか伺います。拡充に向けて一歩を進めていただくことを強く求めておきます。
最後に、大正、昭和前期の建造物の調査について伺います。
委託先も決まり、本格的に調査が始まるようでありますが、いかんせん限られた予算の範囲で、米軍が撮影した航空写真と中野区の地図との突き合わせなどの作業が予定されており、大変なことになるようであります。この際、区民が参加できる建築の見方や、調査結果についてのイベントなどを企画してはいかがでしょうか。私もぜひ参加したいということを申し添えておきます。
以上で私の質問のすべてを終わります。御清聴ありがとうございました。
〔区長田中大輔登壇〕
○区長(田中大輔) 飯島議員の御質問にお答えいたします。
まず、中野サンプラザの問題についてであります。調査結果についてどう考えるかということであります。先ほどの山崎議員からの御質問にもお答えいたしましたけれども、調査結果につきましては、何点か確認を求めているところであります。このノウハウの提供、役務の提供、コンサルティング、人員派遣など、多様な形態で実施された業務への対価だったという、そういったことでありましたので、それではその多様な形態で実施された業務の内訳を知らせてもらいたいということを求めているわけであります。
また、リース契約という形態が、こうした明確なリースの対象物となるものが存在しないような中でのリース契約という形態が妥当であったかどうかといったことについての判断はされていないわけでありますので、これについても運営会社としての判断を求める必要があると考えたわけであります。
こうした内容の精査を踏まえ、仮に所有会社に著しい損害を生じるおそれが確認された場合には、法令や基本協定などの規定に基づいて対応をするということは当然あり得ることだというふうに思っております。
資本構成についてでありますが、区は、所有会社の議決権のある株式の3分の2を保有しているところでありまして、事業の基本的な主導権を確保しているわけであります。所有会社の資本構成を変更することは現時点では考えておりません。いずれにいたしましても、今後の対応につきまして議会への報告を行い、区民にも説明責任を果たしていきたいというふうに考えております。
それから、警察大学校等跡地の都市計画道路、都市計画公園についての御質問であります。
都市計画交付金、財調交付金の算入についてでありますが、都市計画道路及び都市計画公園につきましては、都市計画交付金の対象となるわけであります。平成19年度からは、東京都が交付いたします都市計画交付金の対象となります都市計画公園の面積が従来の2ヘクタール以上でなければならないとされていたものが1ヘクタール以上に緩和されることになったわけであります。これによりまして、警察大学校等跡地に整備をする防災公園もその対象となったわけであります。このことは、ことしの2月23日の都議会における総務局長の答弁の中で明らかにされているところであります。都市計画交付金の対象になったということでありまして、その事業の起債相当額については、都区財政調整交付金で措置されることになっているというわけであります。
それから、開発者負担についてであります。
財務省の土地処分に先立ちまして、中野区まちづくり基金として積み立てる中野駅周辺都市基盤整備にかかわる開発協力金の運用に関する要綱、長いんですけれども――を4月1日から施行しているところでありまして、開発者負担のスキームは既にできているわけであります。開発協力金につきましては、財務省の土地処分に当たっての条件の一つということでもはっきりと提示をされているわけであります。基金計画に示す内容で協力は得られるものと考えております。
それから、残された国有地についてであります。
警察大学校等跡地やその周辺に残されております国有地については、国の土地利用や処分予定の有無等について、区として得ている情報は今のところないわけであります。今後国から新しい取り扱い方針等が示されるような場合には、地元にとって望ましい土地利用が図れるように、適時適切に要望、対応していきたいというふうに思っております。
それから、環境に配慮したまちづくりの検討についてであります。環境等に配慮したまちづくりにつきましては、警察大学校等跡地の開発事業に反映させるための検討を行っている段階であります。跡地の各開発者が決定した後に、開発者にも協力を求めて事業に見合った具体的な内容について協議をして行きたいと考えております。
それから、中野駅の駅前広場の整備に関連してであります。駅前広場等の整備につきましては、東京都とも協議をしてきたところであります。駅前広場は、都道に附属する広場ということもありまして、東京都の果たすべき役割についても協議をしていきたいというふうに思っております。
それから、丸井中野本店の閉鎖への対応であります。区といたしましては、跡地の開発に当たっては、単に建築物の建てかえではなく、周辺市街地へのまちづくりや活性化に結びつく計画となるように、本年2月16日に区長名、私の名前で要望書を届けたところであります。区議会としても3月26日には丸井本社を訪問され、要望書をお届けになったというふうに聞いているところであります。その後も適宜情報交換を行い、折々区の考え方を説明をしてきているところであります。
それから、中野駅北口のバリアフリー対応についてであります。JR東日本の方から、中野駅北口にあります業務施設等の移転や改修によりまして、今年度内にスロープを設置するという方向での検討を行っていると聞いているところであります。
それから、東京都が設けます旧労働資料センターを活用してのインキュベーション施設についてであります。
このインキュベーション施設は、アニメやコンテンツ産業の企業化支援施設として整備をすることにしているわけであります。アニメやコンテンツ産業の創業を志す区民にとりましても入居の可能性のある施設でありますけれども、一定の入居基準を満たすということも求められるわけでありまして、成長性の高い事業計画を持つ人が利用の対象になると考えられるわけであります。区としても区内産業とのネットワーク化や入居者以外のアニメ、コンテンツ産業の創業者や創業予定者に対する指導や支援について都との連携を図りつつ、この施設が中野区の産業振興に寄与するように働きかけを行ってまいりたいというふうに考えております。
それから、経営体制の中で、管理会計室はどのような業務をという御質問であります。
管理会計室は、行政評価を中心的に進める事務局としての機能や、それらを含めたマネジメントサイクルの管理といったようなことを行っております。また、市場化テストなど民間開放の推進や、あるいは発生主義会計に基づく公会計改革の推進を行っているところであります。また、特別区民税の徴収や未収金対策なども担当しているところであります。
それから、経営体制ということで、コムスンの不正問題等について監視や指導体制の強化を具体的に推進するのはどこの室かということであります。具体的な施策そのものを推進しているのは各事業部でありますけれども、経営本部として日常的な事業執行の課題につきましては、経営室が担当して推進をするということであります。
それから、減価償却費を考慮した財政フレームの再策定が必要ではないかという御質問でありました。減価償却費などのように隠れた負債を明らかにすることが公会計改革の大きな目的でもあります。基金への積み立てなどの形で減価償却分が留保できていないと、こういう現状をきちんと明らかにして共通認識とするという出発点をつくることが大事だと考えております。留保すべきだった財源を改めて回復させるということは、現実的には難しいわけであります。そうした中にあっても、施設等の維持や改築が可能となるように財政運営を行っていかなければならないのが我が区の現状ということであります。改修、改築方法の見直しなどで財源の有効活用を図るとともに、建物のライフサイクルコストを適切に把握いたしまして、施設の補修や改築などを考えていきたいというふうに考えております。
それから、政策研究機構での研究テーマであります障害者の雇用促進についてであります。
政策研究機構では、障害者の身近な地域での企業等による雇用、すなわち生計を立てることを目的としていないような従来の福祉的就労の形態ではなく、一般雇用の促進を主眼として政策研究に取り組んでいるところであります。この成果を具体的な施策としていく考えでいるところであります。今年度中に成果を施策化していきたいと考えておりますが、その施策の具体化については、できるだけ早い時期にできるようにしていきたいというふうに考えております。
それから、都市計画マスタープランについてであります。
都市計画マスタープランの改定については、現在担当部で検討チームを発足させて改定作業を開始したところであります。短い期間ではありますが、2年間で仕上げるよう取り組んでいくところであります。
また、みどりの基本計画については、デジタル航空写真によりますみどりの実態調査の準備に着手をしております。また、第3次住宅マスタープランにつきましては、現状分析を行う住宅白書の作成を準備しているところであります。いずれも都市計画マスタープランとの整合を図りながら策定を進めていく考えでおります。
それから、絶対高さ制限についてであります。
御指摘のとおり、新宿区などでは周辺が低層市街地である路線型の近隣商業地域等におきまして、土地の高度利用と居住環境の維持の調和を図るために建物の高さの最高限度を定めているわけであります。中野区におきましても、建物の高さの最高限度指定について地域の状況や住民の意向、そうしたものを十分に踏まえた上で導入の是非を検討していきたいというふうに考えております。
それから、都市計画マスタープランに当たって行政資料の活用をということでありました。都市計画マスタープランの改定に当たりましては、最新のデータや調査を活用するとともに、御提案にありましたように、これまでに行った調査など、行政資料についても十分活用を図っていきたいというふうに考えております。
それから、特定健診についてであります。特定健診事業につきましては、御質問にもありましたが、これまで区民健診を受診してきた区民が御不便をかこつことのないように区として対応をしていきたいと考えております。被扶養者の健診の実施についても、厚生労働省で区市町村で行う健診とのかかわりが論議をされているところであります。十分に情報収集に努めていきたいと考えております。
また、対象者の関係でありますが、医療保険者による特定健診は40歳以上が対象であります。区民健診で行っている成人健診の対象であります35歳から39歳までが特定健診では対象外となるということであります。この35歳から39歳までの成人健診の受診者は、約2,000人余りということでありますので、健診の健康づくりにおける重要性を踏まえて実施内容について検討をしていきたいと考えております。
それから、保険料負担の問題であります。
特定健診、特定保健指導の内容や委託単価が保険料等に影響をしていきますので、その検討とあわせて保険料率の改定を考えていきたいと考えております。御質問にもありましたが、特定健診、特定保健指導に要する費用については、国と都の負担を除いて保険料と自己負担で賄うということが基本であるというふうに考えております。
それから、医師会との打ち合わせということであります。医師会とは情報交換を行っている段階でありまして、特定保健指導の内容や委託先等については今後詰めていきたいと考えております。委託先等につきましては、特定保健指導が効果的に行えるよう、十分に検討をしていきたいと考えております。
また、ICカードの関係についてであります。
健康自己管理システムについては、区民健診の結果などをICカードに記録をして健康づくりに役立てていただくことを考えてきたところであります。国においても今後、この特定健診等についての健診データを含め、電子データの取り扱いについての検討が進むというふうに考えているところでありまして、これらの状況を見ながら、特定健診における区としてのICカードの活用についてさらに検討をしていきたいと考えております。
それから、電波障害対策の地上波デジタル放送全面移行との関係であります。地上波デジタル放送になった場合に、アナログ放送に比べて受信障害は10分の1程度になるというふうにも言われているわけであります。そうしたことから、デジタル放送に完全移行した後は、中野区の現在持っております原因者負担金制度の維持は難しくなると考えているところであります。
また、光ファイバーネットワークの活用についてであります。
国の補助金で敷設をしました同軸ケーブルは、シティテレビ中野が順次光ケーブルに更新をしてきているところでありまして、既にシティテレビ中野の幹線はすべて光ケーブルになっているわけであります。この光ケーブルについて、区といたしましても情報基盤としてケーブルテレビ網を活用していきたいというふうに考えているところであります。
それから、緊急地震速報に関連してであります。
緊急地震速報が発信された際に、どのような防災行動をとるべきなのか、区民にわかりやすい行動マニュアルをつくる必要があると考えているわけでありまして、その内容の検討を行っているところであります。また、その検討結果につきましては、現在区民に配付させていただいております災害ポケットマニュアル、この中に反映することを考えていきたいというふうに考えております。
私からは以上であります。
〔教育長菅野泰一登壇〕
○教育長(菅野泰一) 教育行政の諸課題につきまして、教員のパソコン配備及び校内LAN整備の取り組みにつきましてお答えいたします。
教員のパソコンにつきましては、今年度中に国と小・中学校全校に職員室LANを構築し、全教員に配付する予定でございます。しっかりとしたセキュリティの確保を含め、導入の準備を進めているところでございます。学校内へのLANの敷設につきましては、今年度からおおむね5カ年を目途に順次区立小・中学校全校の整備を進めていく予定でございます。
続きまして、区立図書館の計画策定でございます。区立図書館につきましては、身近な本棚として気楽に本に触れられるという基本的なサービスに加えまして、知りたいことや調べたいことを身近なところで知ることができ、また、高度な知的ニーズにも対応できる機能を持つことが求められてございます。そのためには、単なる施設サービスではなく、既存の図書館ネットワークにとどまらない幅広い情報サービスの体系として構築していく必要があると考えているところでございます。教育委員会としての考え方を早急にとりまとめ、幅広く議論していただきたいと考えております。
それから、昭和前期建築物調査についてでございます。今回の建築物調査につきましては、文化財に対する区民の関心を高める契機としてまいりたいと思っております。そのため、調査結果を歴史民俗資料館で展示するなどして十分活用してまいりたいと思います。
〔都市整備部長石井正行登壇〕
○都市整備部長(石井正行) 私からは、桃丘小学校廃止後の風俗関連の立地の問題につきましてお答えをさせていただきます。
この桃丘小学校の廃止後につきましては、風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律、いわゆる風営法の規定による制限がなくなります。したがいまして、都市計画上は指定用途に従った内容で建築が可能という状態になるわけでございまして、そういうことにならないように、区といたしましては小学校廃止後も現在の風俗関係の営業規制を維持できるような方法を検討してまいりたいと考えております。
〔子ども家庭部長田辺裕子登壇〕
○子ども家庭部長(田辺裕子) 学童クラブの保育時間の延長につきましての検討状況のお尋ねでございます。
学校休業日などの学童クラブの運営時間の延長につきましては、児童館全体の職員の勤務時間や勤務体制に影響がございます。こうしたことから、児童館の開館時間、開館日との関係を含めて現在検討しているところでございます。
〔飯島謹一議員登壇〕
○37番(飯島謹一) 1点だけお伺いしておきます。
教育長、もう本年やるのはわかっているんです。私が言っているのは、現に個人情報の保護にかかわる危惧するべき事態が起きつつあるんですから早急に、できればこの夏休みが終わったぐらいに、ぜひ教員、職員の人に対するパソコンの配備はやるべきではありませんかと思っておりますが、いかがですか。
〔教育長菅野泰一登壇〕
○教育長(菅野泰一) パソコン配備でございますけれども、校内LANにつきまして、どうやったらセキュリティがしっかりできるかということにつきまして、きちんとした検証をしていきたいということで、外部の専門家を入れました検証するような委託契約を結びたいということで、少し時間がかかると思います。したがいまして、夏休み明けというわけにはいきませんけれども、今年度の後半には全職員に配備したいというふうに考えております。
○議長(市川みのる) 以上で飯島謹一議員の質問を終わります。
中野区議会議員 来 住 和 行
1 区長の政治姿勢について
(1)住民税増税から区民の暮らしを守ることについて
(2)障害者控除など区民への周知について
(3)住宅耐震補強工事の助成について
(4)開発優先の財政運営の問題について
(5)憲法擁護・非核都市宣言25周年について
2 中野サンプラザ問題について
3 建築行政を改善することについて
4 東中野駅東口のエスカレーター設置について
5 JT中央一丁目アパート跡に公園をつくることについて
6 その他
○議長(市川みのる) 次に、来住和行議員。
〔来住和行議員登壇〕
○41番(来住和行) 2007年第2回定例会に当たり、日本共産党議員団を代表し、一般質問を行います。
日本共産党議員団は、4月の一斉地方選挙で訴えてきた公約実現の立場から、5月29日、田中区長に対し、10項目からなる緊急要望書を提出いたしました。この要望は、定率減税の廃止と一律10%のフラット化による住民税増税が区民生活を直撃することから、区民の命と暮らしを守る立場からのものであります。
6月11日に中野区は、約8万人に07年度住民税の納付書を郵送しました。これを手にした区民からは、既にきのうまでに6,066件の苦情と相談が直接区役所の窓口と、そして電話で寄せられています。特に、定率減税の廃止で若者の苦情が多いのも特徴です。「収入がふえていないのに、どうしてこんなに税金が上がるのか。何か間違いではないか」こういう不満と怒りの声であります。
昨年から非課税だった方が、年金課税強化などによって課税対象となったこと、さらに、定率減税の半減、廃止が事態を一層深刻にしているものです。今年度の増税分だけでも、区民の負担は総額で定率減税の廃止で10億3,700万円、税負担増分で4億8,000万円、合計で15億円強となります。これ以上区民の痛みを自治体としてほうっておくことはできません。
今回の住民税の増税がこれだけにとどまらず、国民健康保険料や介護保険料の引き上げに連動しており、国民健康保険料負担への影響は2倍に引き上がる世帯もあり、介護保険料とのトリプル負担増になります。5月発表の東京都06年度「都民の生活と意識」の調査でも、年間収入が300万円未満の世帯が4年前の調査より1.5倍ふえて全体の27%となっており、世帯の年間収入が500万円未満が急増し、50%を超えるに至ったと発表しました。区民の生活はますます深刻です。既に税の減免をするなどの手だてをとっている自治体も生まれています。
実施自治体の具体例として、さきの定例会で「生活困難と認められる者」について、市独自に条例を改正し、軽減策をとった川崎市の事例を既に紹介させていただいています。
そこで第一に、住民税増税によって生活保護と同水準となる区民の住民税を減免することを求めるものです。第二に、今回の増税で引き上げとなる国保料、介護保険料の引き上げ分を据え置き、低所得者への救済対策を講じるべきです。いかがお考えか伺います。
この間、区民生活を深刻にしてきた増税と社会保障への負担増は、高齢者・障害者をはじめ低所得者に大きなものとなっています。国による痛みの押しつけ、だからといって、自治体が責任と役割を免れるものではありません。そこで第三に、区民の痛みを和らげる積極的な施策として、「手当」等の実施を高齢者、障害者をはじめとする低所得者に対し、区として実施すべきと考えますが、いかがでしょうか。
次に、障害者控除について伺います。
65歳以上の介護保険の認定を受けている方で、障害者手帳がなくても障害者控除が受けられることを広く周知徹底することを繰り返し私たちは求めてきました。今回区が郵送した納付書に同封されたお知らせの中や、区報で制度の紹介をするなど、提案を実行された努力を評価するものです。しかし、今回送付されたお知らせの中からは、まだ自分が控除の対象なのか、高齢者自身が読み取りにくく、理解しにくいものです。既に岐阜市では、要介護認定高齢者6,200人すべてに交付申請の案内を送付し、3,245人が減税となるなど大変喜ばれています。中野区内の要介護認定高齢者は、1万1,000人ほどです。特定されているのですから、要介護認定高齢者全員を対象に案内と申請書を発送するなどして、本来対象となるべき人が知らないことによって不利益をこうむることがないようにすることこそ住民サービスの原点ではありませんか。答弁を求めます。
さらに、周知の問題として、政府はしきりに「税源委譲によって、所得税と住民税とを合わせた全体の税負担は、変わることは基本的にない」と宣伝しています。しかし、所得税はことしの所得に、住民税は前年の所得をもとに計算されるため、07年に所得が大幅に減少した人の場合は、所得税の減額分は少なく、住民税の増加額はより大きくなります。このことから、07年に所得税が課税されない程度に所得が減った人を対象に、住民税を税源委譲前の額まで減額する経過救済措置を行うと日本共産党の質問に国会で政府は答えています。この救済措置は来年度からのことですが、政府も周知は前倒しして進めると言っています。その際、中野区としても特定される対象者に漏れなく、個別具体的に素早い周知が図れるよう検討すべきです。区の対応を求めたいと思います。答弁を求めます。
次に、住宅耐震補強工事費の助成について伺います。
大地震の教訓から、家屋の倒壊による犠牲者を生まないために、耐震補強工事に対する助成制度が実施されてきました。助成は23区で中野区以外の22区で既に実施されています。中野区では、全戸訪問や無料の耐震診断を取り組んできました。中野区がこの3年間で診断した1,700戸の9割は安全基準を満たしていないことが明らかになり、何らかの補強が必要と診断されました。しかし、補強、改修工事を実施したのは100余りであります。他区と比べて改修工事が多いと言っても、診断から改修につながったのは1割弱に過ぎません。安全でないと診断されながら生活することの不安は大きなものです。積極的に補強工事に結びつく施策がどうしても急がれます。
現在、区では資産活用型耐震改修助成制度を行っていますが、実績はありません。また、建てかえ助成制度も新築で地域限定というものです。他区で既に実施している制度も、制度利用の条件に高齢者、障害者が同居であるなどの条件が多く、利用しにくいものとなっており、制度の改善を求める声が上がっています。
そもそもこの制度は、「建築物の耐震改修の促進に関する法律」の第一条で「国民の生命、身体及び財産を保護」することが、ひいては「公共の福祉の確保に資する」ことを法的根拠の足場としているものです。区長はこれまで制度化しない理由に、「個人の資産価値を高める」ものだと言ってこられましたが、住宅を耐震補強することが区民の命を守るという政治の負うべき責任から制度が急がれているものです。中野区でも耐震診断によって補強が必要とされ、補強工事を希望するすべての住宅に直接補助をもって漏れなく工事ができるよう、耐震補強工事費助成制度の実現に踏み出す決意をお聞きします。
次に、開発優先の財政運営を見直すことについてお聞きします。
私たちはこの間、税金の使い方がこれでいいのかと問うてきました。区民の暮らしの実態、とりわけ高齢者、障害者、子どもたちの育ちの視点からであります。新しい10か年計画の地域センター、小・中学校をはじめとした地域各施設の統廃合や民営化・民間委託の問題などについても計画の変更と問題提起を行ってきました。最大の問題は、財政運営の特徴が基金をためつつ、まちづくりの名で開発を推し進める計画となっていることであります。「財政運営の考え方」で中野区は警察大学校等跡地関係で97億円、中野駅関係23億円、東中野駅関係5億6,000万円で、合計125億6,000万円を2010年度までの総事業費として見込んでいます。
2014年、すなわち7年後までのこの5事業の総事業費として291億1,000万円。当然この数字には共同溝などのインフラ整備は入っていないことを考えると、驚くべき計画であります。区は、これまでまちづくり交付金や開発者負担で区の負担はないかのような説明をしてきましたが、既に警察大学校等跡地では、開発者負担が成り立たないことが明らかになってきました。さらに、中野区が今回実施した中野駅周辺の再開発地域への企業転入意識調査でも「本社機能を積極的に移転したい」と回答したのは、201社の中で1社だけだったということからも、開発ありきの計画は既に破綻していると言わざるを得ません。
全国の各自治体が交付金、補助金をあてにして開発に手を出し、住民に大きな被害と損害を与えてきました。豊島区の東池袋再開発においても、自治体負担が225億円にもなり、保留床の購入だけで69億円にも膨らんでいます。中野区が自治体としてやるべきことは、区民の暮らしを守り、子育てを応援する、住民福祉の向上という本来の立場に立ち返ることではありませんか。見通しのない大規模開発は計画を中止し、見直すべきと考えますが、答弁を求めます。
次に、憲法擁護・非核都市の宣言25周年についてお聞きします。
「憲法施行35周年記念“憲法擁護・非核都市中野宣言"」を求める区民からの区議会請願が採択されたのが25年前の6月30日の第2回定例会であります。「宣言」を公表した区長は、「私たちはいたましい戦争の惨禍を体験した者として、戦後、二度と戦わないことを誓い、日本国憲法を制定しました。そして、平和のうちに、幸せな暮らしを送ってまいりました。この平和と繁栄を支えた礎こそ、日本国憲法であります。しかし、いま、世界をあげて軍拡競争と、とどまるところを知らない核兵器の強化によって、私たちの自由を守り、暮らしを守る、この憲法と平和が脅かされております」とあいさつし、「憲法を生かそう 暮らしに 中野のまちに」を決定し、このスローガンを中野区役所庁舎など7カ所の施設に掲げることとした。これが1982年8月14日であります。それから25年、安倍首相は「時代に合わない条文として、一つの典型は9条……任期中に改定を達成したい」「海外の紛争で米国と肩を並べて武力行使をすることは、憲法改定なしにはできない」などと発言し、改定手続法を強行可決させました。
安倍首相は、今改憲の道を暴走していると言わざるを得ません。そこでお聞きします。中野区政運営の基本に、憲法擁護・非核都市の宣言を位置付けてきた中野の区長として、「宣言」をどう生かしていく決意でおられるのかお聞きいたします。
私たちは、区民の総意として「宣言」を次の世代に引き継ぐ努力をしなくてはなりません。当時は「宣言」そのものをあらわす垂れ幕が区の施設5カ所に設置されました。既に南部青年館は施設そのものがなくなっています。中野公会堂、北部公会堂も形を変えていますが、宮園老人会館、鷺宮地域センターの垂れ幕もありません。垂れ幕、横断幕などの新たな設置場所の確保をはじめ、25周年の記念の年にふさわしく検討すべきだと考えますが、答弁を求めます。
次に、中野サンプラザ問題についてお聞きします。
中野サンプラザは、中野区が2億円を出資して立ち上げた株式会社まちづくり中野21(以下まちづくり21と言います)が所有しています。そして、株式会社中野サンプラザ(以下、サンプラザと言います)にホテル、レストラン、ボウリング場、駐車場などを丸ごと運営委託しました。
今回告発された問題は、サンプラザが05年8月に総額4,530万円でビジネスバンクとの間でリース契約した「会計ソフト」が存在せず、支払いだけが行われていたことが代表者の「背任・横領」行為に当たるというものです。サンプラザは、固定賃料のほかに規定の利益を超えた場合は、その3割分をまちづくり21に納めることになっています。このサンプラザの決算は、区の副区長が取締役を務めるまちづくり21の決算に直接影響します。本日区長は、行政報告において、区としては「不正経理が存在する」ことを聞き、サンプラザに対し「慎重かつ厳正に調査することを求めた」と表明しています。
そこでお聞きします。区は、社内調査の結果内容について「さらに精査していく必要がある」と判断したのは、契約している「会計システム一式」には「会計ソフト」の存在を確認し得なかったということでしょうか。一般的には、会計システム一式とは、ソフトとセットになって契約されます。「経理に不正はなかった」との調査報告ですが、区は慎重かつ厳正に調査することを求めていたのですから、サンプラザの常勤監査1人だけに調査を任せたという今回の調査手法そのものが問題ではないでしょうか。この常勤監査は、「会計システム」のリース契約につき、「会計システム」はありませんとの確認書を提出していたにもかかわらず、今回「存在した」と報告している経過からしても、調査方法そのものも精査の対象とすべきではないでしょうか。お答えください。
運営会社のサンプラザは、まちづくり21と一体不可分の関係にあります。不正経理は犯罪であり、起こしてはなりません。まして、区民の財産に損害が及ぶものです。こうした問題が二度と起きないよう、中野区はサンプラザに対し、これまでのすべての資料の提出を求め、議会と区民に開示すべきです。答弁を求めます。
そもそも中野サンプラザを購入し、勤労青少年対策事業を廃止し、将来のまちづくりの種地にしようとしている中野区の思惑には、区民の税金を投入するだけの公共性・公益性は認められませんでした。それにもかかわらず、取得するためのペーパーカンパニーを第3セクターで立ち上げ、サンプラザやまちづくり21への資金を提供した金融団と企業は、再整備で10年後に土地が生み出す破格の利益に群がったことは関係者からも語られています。今回の問題は、こうした中野サンプラザをめぐる状況の中で、区としてどうあるべきか改めて考える必要があります。多くの区民の意思は、中野サンプラザを残し、活用していくべきだというものです。こうした区民の期待にこたえるのか、それとも利益に群がってくる企業が望む方向で取り壊し・再整備へと進むのかの岐路ではないでしょうか。この際、中野サンプラザを残す方向で検討をすべきです。答弁を求めます。
次に、建築行政を改善することについてお聞きします。
05年7月には中野三丁目の地下1階地上8階の共同住宅が、06年8月には上鷺宮一丁目の9階建て共同住宅が中野区建築審査会において建築確認処分を取り消すとの裁決が相次いで示されました。一連の裁決は、いずれも処分庁である中野区と指定確認検査機関の処分が問われる結果になりました。この確認取り消し処分について、昨年9月の本会議における小堤議員の質問に対し「これはそれぞれが主体的に判断するわけで、起こり得ること……」と答弁されていますが、確認処分の取り消し後、中野三丁目においては8階を5階に変更し、上鷺宮一丁目では建設そのものをとりやめ、現在は他の業者が5階建てを進めています。地域の住環境が守られることになったものです。この二つの現場の結果を教訓とし、建築行政への区民の信頼を高めることにどう努めていくのか、区の見解をお聞きします。
問題のこの2カ所では、「中野区中高層建築物の建設に係る紛争の予防と調整に関する条例」に基づき説明会が開かれながら、近隣関係住民の了解を得ることなく工事に着工した経過があります。あっせん及び調停の場もありますが、そこでの合意が期待できないために、あっせん件数も年間二、三件というわずかなものです。しかも、あっせんを拒否する事業者も出てきているなど、住民にとっては厳しい環境となっています。本条例を紛争の予防に効果的に生かすためには、第4条に規定する当事者の責務、とりわけ「建築主に対し、紛争を事前に防止するために周辺の生活環境に及ぼす影響を十分配慮し、良好な近隣関係を損なわないようにするとともに、建築計画について近隣関係住民の了解を得るよう努めなければならない」と努力規定であるために、紛争を予防する力とはなり切れないのが現状ではないでしょうか。このことを踏まえ、「近隣関係住民の了解を得ること」に条例を改正することによって当事者、とりわけ事業主の責務を明確にすることによって紛争の予防に生かせるものと考えます。答弁を求めます。
次に、日本たばこ産業中央一丁目アパート跡に公園をつくることについて伺います。
神田川に沿って大久保通りから青梅街道までの地域には、特養ホーム、認知症グループホームはありますが、防災に寄与する公園がありません。この地域は、特に住宅密集地域のために、公園を望む声は地域の長年の切実な要求であります。今般、日本たばこ産業株式会社が所有する社宅、1,000坪の中央一丁目のアパートが来年3月に閉鎖し、4月以降売却の計画と聞いております。売却については、地元自治体を優先する考えとのことです。6月7日には当該町会として日本たばこ産業株式会社にその意思を確認したとも聞いております。中野区として取得の手法を検討し、土地所有者にぜひ働きかけをしていただきたいと考えますが、お答えください。
次に、東中野駅東口にエスカレーターを設置することについてお聞きします。
株式会社日本閣観光が工事を始める東中野駅と自社ビルを結ぶ横断橋については、これまで駅舎との関係でバリアフリーとなっていないことを指摘させていただきました。駅舎の階段はそのままにして、マンション利用者など特定の利用者の利便を図るだけのものではないかとの立場からであります。私は、駅舎のあり方を含め、地域全体としてのバリアフリーのまちづくりが大切だと考えます。これまで東口へのエレベーター、エスカレーターの設置をJRに求めていただきたいと要望してまいりました。特に交番口は35段も階段があり、早期の実現をJRに働きかけを強めていただきたい。今後どうしていくお考えなのか答弁を求め、すべての質問を終わります。
〔区長田中大輔登壇〕
○区長(田中大輔) 来住議員の御質問にお答えをいたします。
住民税の関係で、生活保護と同水準となる方の住民税を減免するべきではないかという御質問でありました。地方税法には減免制度が規定されているわけでありますが、この減免措置の趣旨というのは、災害など特別な事由によって所得が減少して生活が著しく困難となった場合、徴収猶予、納付期限の延長などによっても困難であると認められる方を救済しようといったような趣旨であります。御提案のあったような生活保護の制度というのは、個人の資産の状況等を総合的に勘案して決めるものでありまして、収入に対して課税されるという制度に一概に持ってくるというような考え方は難しいのではないかというふうに考えております。現時点では今回の税制改正についての対応は特に考えてはおりません。
それから、国民健康保険料や介護保険料の関係であります。
国民健康保険料については、住民税額に基づいて計算されているために、住民税がふえると保険料もふえるということであります。この国民健康保険料については、世帯の所得に応じた均等割保険料の減額制度を設けております。また、19年度には住民税のフラット化に伴う保険料の増額を抑制するための経過措置を求めているわけであります。
介護保険料につきましては、所得金額に基づいて算定をしているわけでありまして、住民税のアップによる影響はありません。区としては、保険料も所得段階に応じて8段階にきめ細かく設定をし、低所得者に配慮をした仕組みにしているわけであります。さらに、低所得の方への対応としては、第1段階から第3段階の方についての減額制度を設けているわけであります。国民健康保険料や介護保険料について算定方法を変更したり、新たに減額をする制度を設けるといったようなことについては、現在考えておりません。
それから、低所得者への手当等の支給という御提案もございました。区としては、区の政策、公共の政策として高齢者や障害者の方が地域の中で生き生きと暮らし続けられるように、健康づくりや医療、介護、福祉等の充実に努めているわけであります。そうした中で、新たに低所得者を対象とする手当といった金銭給付を新たに実施をするという考えはありません。
それから、障害者控除などについて、要介護認定者への周知についてであります。要介護認定を受けた高齢者に対する障害者控除制度の周知につきましては、毎年確定申告前の区報や議員のしおり、障害者福祉のしおりなどで周知を図っているところであります。さらに、認定の更新時期にお送りをしております更新申請の御案内に、この6月末の発送分から日常生活の自立状況により、税金の障害者控除等が受けられる場合がある旨のお知らせを加えることとしたわけであります。
それから、住民税の税源委譲に関連しまして、所得税とのタイムラグが生じるこの経過措置についてであります。具体的な対応は、平成20年度の課税が終了した段階になるわけであります。これにつきましては、申告時や課税通知の際などの機会をとらえて広報活動を十分に行って周知を図るとともに、わかりやすい説明を行うように努めていきたいと思っているわけであります。
それから、住宅耐震補強に助成制度をということであります。平成18年度の補強建てかえの戸数は1,240戸であります。内訳としては補強が58戸、建てかえが1,182戸ということで、耐震化がこれだけは進んだというわけであります。耐震補強の工事を促進するために助成制度をということでありますが、補強工事の助成を行っている他のどの区の実績と比較をしましても、助成を行っていない我が区の実績は大幅に上回っているわけであります。助成をすれば効果が上がるということではないということだというふうに私は認識をしているわけであります。
資産活用型の耐震改修助成制度につきましては、住宅金融支援機構への申請手続が複雑なことや補償のあり方などの理由がある。そういったことから申請がない状況だという認識をしているわけであります。このため、利用しやすい制度にするように見直しを考えているわけであります。また、今年度4月から、耐震診断の結果によって補強工事を行う場合は、補強設計費の一部を助成するという事業も開始をいたしました。この助成を受けた補強工事費用については、所得税額の特別控除や固定資産税の減額措置を受けることができるわけであります。耐震補強工事など、みずからの財産と命を守る対策は、基本的にはみずからの責任でとるべきと考えているわけであります。区として、こうした対策をおとりになりやすいように、さまざまな支援を行っていきたいというふうに考えているわけであります。
それから、まちづくりの計画を見直すべきだという御質問でありました。さまざまな手当の創設でありますとか、改修助成といった補助金の創設など、経常的な経費の増額を御提案され、基金は積み立てるなというような御主張もなさるわけでありますけれども、中野区がこれから先も本当に中野区が安心して住み続けられる財政基盤をつくっていくためには、まちの活性化といった投資も当然必要だと考えているわけであります。可能な特定財源や必要な民間の負担などもしていただきながら、まちづくりを進めていくということが私どもにとって大変大きな課題だと認識をしているわけであります。まちづくりの推進に向けて掲げた目標は、着実に進めてまいりたいと考えております。計画を見直す考えはありません。
それから、憲法擁護・非核都市宣言の関係であります。中野区では、今日までさまざまな平和行政を推進してきたところであります。今後も宣言でうたわれた趣旨を踏まえ、区民の皆さんとともに平和の尊さを次世代に伝えていきたいというふうに考えております。
新たに垂れ幕を掲出する考えはないかという御質問であります。宣言を行った当初は、速やかに区民に周知をするために区役所ほか鷺宮地域センターなど区内7カ所に憲法擁護・非核都市宣言の垂れ幕を掲出したところであります。現在は区役所本庁舎に掲出をしております。宣言の趣旨について、これまでもさまざまな方法によって広く区民に周知をしてきたところでありまして、垂れ幕を新たに掲出するという、そういった考えはありません。
それから、中野サンプラザの問題についてであります。会計システムに関するリース契約が実態の伴わない架空取引かどうかということについての事実調査を会社の方が行ったわけであります。調査の結果は、実体のない架空取引ではないというものでありましたけれども、さらにその具体的な内容について確認を求めているわけであります。そうした形で調査をさらに精査をしていきたいと考えております。
それから、資料をすべて要求し、議会と区民に示すべきであるという御質問もありました。サンプラザ事業の透明性を確保することは、運営会社の社会的使命からも当然のことだというふうに考えております。区としては、企業情報といえども必要な情報、資料の開示はさせて、区の責任において判断する材料としていくわけでありますが、企業秘密や個人情報など、内容によっては開示できないものもあるわけであります。
それから、再整備の方向を見直すべきだという御質問もありました。サンプラザの施設は、取得から10年後以降に再整備することになっているわけでありますが、具体的な方向性は中野駅周辺まちづくりの今後の検討の中で決まっていくわけであります。整備の方針に関することは、議会に議決していただくことにもなっております。その時期に十分に議論をしていただきたいというふうに考えております。
私からは以上であります。
〔都市整備部長石井正行登壇〕
○都市整備部長(石井正行) まず初めに、確認処分の取り消しを受けた建築計画と今後の対応というところでございますが、中野区建築審査会のこの裁決は重い意味を持つというふうに考えております。今後とも尊重されるものというふうに考えております。
次に、建築紛争予防条例の改正の件でございますけれども、建築紛争予防条例の基本的な性格は、住民間の紛争についての調整を行うものでございまして、当事者間の話し合いによる円満な解決を基調として、第三者の調整を行うというものでございます。
したがいまして、条例でこの近隣住民の了解を義務付けるということは、その制定趣旨にそぐわないということから、条例を改正する考えはございません。
次に、JT社宅跡地の問題でございますが、区といたしましては、提案の情報について把握をしていないという状況でございますので、まず事実を確認をしてみたいと考えております。
それから、最後になりますが、東中野駅東口のエスカレーター設置の問題でございます。東中野駅の東西の出入り口につきましては、ホームの両端にございまして、相当程度離れているということから、東口のバリアフリー整備をJR東日本支社に対して申し入れをしているところでございます。JRによりますと、東西の出入り口の特殊性につきましては理解を示しているというところでございますけれども、西口に1経路のバリアフリールートが確保されているということから、現時点では東口でのバリアフリー整備の計画はないという状況でございます。今後とも要請を続けてまいりたいというふうに考えております。
以上でございます。
○議長(市川みのる) 以上で来住和行議員の質問は終わります。
お諮りいたします。
議事の都合により、本日の会議はこれをもって延会したいと思いますが、これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(市川みのる) 御異議ありませんので、さよう決定いたします。
次の会議は、明日午後1時より本会議場において開会することを口頭をもって通告いたします。
本日はこれをもって延会いたします。
午後4時59分延会
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