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平成19年09月21日中野区議会本会議(第3回定例会)の会議録
平成19年第3回定例会本会議第2日(9月21日)
1.平成19年(2007年)9月21日、中野区議会議事堂において開会された。
1.出席議員(42名)
1番 内 川 和 久 2番 ひぐち 和 正
3番 白 井 秀 史 4番 平 山 英 明
5番 つぼい え み 6番 いながき じゅん子
7番 林 まさみ 8番 山 口 かおり
9番 せきと 進 10番 いでい 良 輔
11番 伊 東 しんじ 12番 佐 野 れいじ
13番 北 原 ともあき 14番 南 かつひこ
15番 小 林 秀 明 16番 の づ 恵 子
17番 奥 田 けんじ 18番 近 藤 さえ子
19番 牛 崎 のり子 20番 小 堤 勇
21番 吉 原 宏 22番 大 内 しんご
23番 伊 藤 正 信 24番 きたごう 秀 文
25番 久 保 り か 26番 やながわ 妙 子
27番 酒 井 たくや 28番 佐 伯 利 昭
29番 むとう 有 子 30番 長 沢 和 彦
31番 か せ 次 郎 32番 山 崎 芳 夫
33番 斉 藤 金 造 34番 篠 国 昭
35番 市 川 みのる 36番 岡 本 いさお
37番 飯 島 謹 一 38番 江 口 済三郎
39番 藤 本 やすたみ 40番 佐 藤 ひろこ
41番 来 住 和 行 42番 岩 永 しほ子
1.欠席議員
な し
1.出席説明員
中 野 区 長 田 中 大 輔 副区長(経営室) 石 神 正 義
副区長(政策室、管理会計室)沼 口 昌 弘 教 育 長 菅 野 泰 一
区民生活部長 大 沼 宏 子ども家庭部長 田 辺 裕 子
保健福祉部長 金 野 晃 保 健 所 長 浦 山 京 子
都市整備部長 石 井 正 行 拠点まちづくり推進室長 谷 村 秀 樹
教育委員会事務局次長 竹 内 沖 司 計画財務担当課長 長 田 久 雄
経営担当課長 川 崎 亨
本会の書記は下記のとおりである。
事 務 局 長 山 下 清 超 事務局次長 髙 橋 信 一
議事調査担当係長 大 谷 良 二 書 記 黒 田 佳代子
書 記 永 田 純 一 書 記 荒 井 勉
書 記 菅 野 多身子 書 記 廣 地 毅
書 記 松 本 明 彦 書 記 丸 尾 明 美
書 記 鳥 居 誠 書 記 杉 本 兼太郎
書 記 岡 田 浩 二 書 記 松 本 桂 治
議事日程(平成19年(2007年)9月21日午後1時開議)
日程第1 認定第1号 平成18年度中野区一般会計歳入歳出決算の認定について
午後1時00分開議
○議長(市川みのる) 定足数に達しましたので、本日の会議を開きます。
本日の議事日程は、お手元に配付の議事日程表のとおりでありますので、さよう御了承願います。
昨日の会議に引き続き、一般質問を続行します。
中野区議会議員 佐 伯 利 昭
1 年金問題について
2 中野サンプラザ問題について
3 施設使用料の見直しと施設のあり方について
4 未収金対策について
5 一般職の任期付職員の採用について
6 入札について
7 その他
○議長(市川みのる) 最初に、佐伯利昭議員。
〔佐伯利昭議員登壇〕
○28番(佐伯利昭) 2007年(平成19年)第3回定例会に当たり、民主クラブを代表して一般質問をいたします。質問項目につきましては、まず年金問題、次に中野サンプラザをめぐる問題、施設使用料の見直しと施設のあり方について、未収金対策について、一般職の任期付職員の採用について、入札について、最後にその他といたしまして、この春世間を騒がせました高校野球の特待生制度につきまして、制度を肯定する立場から、その進路指導について教育委員会のお考えをお聞きします。
年金掛金の流用問題から始まった一連の年金問題は、消えた年金記録、宙に浮いた年金記録、さらには社会保険庁や自治体職員による年金掛金横領など、まさに底なし沼の様相を呈し、国民の怒りも頂点に達しているところであります。そして、これらの事実については、民主党ながつま昭衆議院議員の粘り強い調査活動により明らかになったものであることは多くの国民が認めるところであり、もしこの努力がなければ、さらに長期間にわたりこうしたことが隠蔽され、実際に支払った掛金に見合った年金の給付が受けられないという理不尽な状況が続き、社会保険事務所に異議を申し立てても、「領収書がなければだめ」という社会保険事務所職員の傲慢な態度が引き続きまかり通っていたかと思うと、怒りがさらに増してくるところであります。さまざまな事実が明らかになった今、2001年度までこの年金事務にかかわっていた自治体としても、地元住民の年金記録に不審なことがあった場合は、その解決に最大限の努力をすべきであり、中野区民の皆さんの年金が正しく確実に給付されるよう尽力をしなくてはなりません。
民主党では、消えた年金記録、宙に浮いた年金記録を復元し、正しいものにするために、まず市区町村に残された納付記録の紙台帳との突き合わせを求めているところであります。この記録の存否については、社会保険庁から中野区にも調査の依頼が来ていると思います。一部自治体では、これを廃棄してしまっているという報道もありますが、実際この調査依頼はいつ来て、中野区としてはどのような調査をしてどのような回答をしたのか、お答えください。
また、職員による横領も消えた年金記録の原因の一つとされています。都内においても、文京区で平成7年度に34万900円、葛飾区で平成9年度から10年度にかけて50万3,700円、日野市で平成12年度に12万500円の横領が報告をされています。この件につきましても、社会保険庁から中野区に対して調査の依頼が来ていると思います。いつごろどのような調査依頼が来たのか、1,827市区町村のうち、9月3日に公表された第1次調査では、1,400が「横領なし」、209が「不明」、174が回答に応じないという状況のようですが、中野区としてどのような調査をして、どのような報告をしたのかお答えください。厚生労働大臣から「市町村が一番の伏魔殿」と言われている以上、徹底した調査をし、明快な回答が必要と思いますが、いかがでしょうか。
さて、この年金問題に絡んで、田中区長の認識を幾つかお聞きしたいと思います。まず、この年金掛金横領についてであります。現在わかっているだけでも、社会保険庁に関しては50件、市区町村では9月19日現在83の市区町村で95件と大量の横領事件が起きています。このような大量の横領事件が起きた原因は一体何だとお考えになるか、お答えをください。その原因の一つとして、毎日新聞の社説では、庁内の体制を指摘しています。本省の官僚がいわば腰掛けで出向し、社保庁の職員との連携プレーや意思の疎通がほとんどなく、それぞれの仕事にすみ分けができてしまうという体質を問題にしました。それも一因であるかとは思いますが、最大の原因は、やはり事件を隠そうとする役所の体質とその処分、処理の甘さに尽きると思います。これまでの調査で、この事件で社会保険庁では50件中刑事告発をしたものは27件、公表さえされていなかったものが18件、退職をして処分を逃れたものも5件あったといいます。また、市区町村において95件のうち、告発したものがわずかに17件、処分すらされていなかったものが4分の1以上の25件もあったといいます。「見つかったら返せばいい」という甘い認識、そして身内をかばい合う体質、厚生労働大臣が「これは泥棒だ」「こういうことをした連中は牢屋に入るのが当たり前」という当然の言葉が極めて新鮮に思えるのは、この世界だからなのでしょうか。
そこで、お聞きします。今回の事件についての役所の対応、とりわけ自治体の長として、事件があった自治体のとった姿勢について区長の考えをお聞かせください。そして、あわせて中野区においても万が一年金問題に限らずこうした不正があった場合は、毅然とした態度で刑事告発等に臨む意思をきちんとお持ちかお答えください。
年金問題では、官僚がみずからの天下り先を確保するため、年金掛金を流用した施設づくりを繰り返していたこと、企業年金記録のずさんな管理により、膨大な未払いを生じさせた「企業年金連合会」も厚生労働省の官僚の天下りの巣窟となっていたこと、さらに年金記録照合作業の難航を予想させる「入力済み手書き台帳の破棄」の通達を出した当時の長官は、退任後四つの法人を渡り、2億9,000万あまりの退職金などを受け取っていたことも明らかになりました。格差社会と言われる中、平成16年度の沖縄県の県民所得が198万7,000円と200万円を割る中で、一部官僚が天下りによってぬれ手に粟とも言える多額の金銭を手にしている実態、同じ公務員として区長はどうお考えになるかお聞かせください。
さて、年金掛金が年金の給付以外に使われていた、いわゆる年金掛金の流用の総額が6兆7,878億円に及ぶことが社会保険庁のまとめでわかりました。そして、これらはすべて厚生年金と国民年金からの流用であり、公務員の共済年金には手をつけていないことが注目をされます。使途については、グリーンピアなどの大型箱物の建設や住宅融資向けの旧年金福祉事業団への出資、果ては社会保険庁職員用のマッサージ器やゴルフボールの購入、職員の野球観戦やミュージカルの観戦など、むだ遣いはとどまるところを知りません。私たちはこうしたむだ遣いを許さないためには、年金の掛金は年金の給付以外には使わない、まず出口をふさぐことであると考えます。しかし、ことしの通常国会で成立した「国民年金事業等の運営のための国民年金法等の一部を改正する法律」では、これまで特例措置とされていた年金事務費への保険料の充当が恒久化され、また保険料財源によって行われる福祉事業は廃止されたものの、年金教育・広報・年金相談などの事業や、コンピュータシステム運用費用に保険料を財源とすることが認められてしまっています。かつて、福祉の増進の名のもと、グリーンピア建設等に掛金をつぎ込んだように、今度は年金教育センター、年金PRセンターなど、年金掛金を利用して新たな天下り先確保のための流用が懸念される内容になっています。年金掛金のむだ遣いを許さないためには、まず年金掛金は年金給付以外には使わせないことが必須の条件と考えます。この点について区長のお考えをお聞かせください。
次に、中野サンプラザについて伺います。サンプラザを運営する株式会社中野サンプラザに納入された会計ソフトのリース契約について、架空取引の疑いがあるという情報が区、区議会議員らに寄せられて3カ月あまりがたちました。この件につきましては、第2回定例会の区長の行政報告の中でも触れられ、調査内容をさらに精査していく必要があるとも述べられました。サンプラザについては、固定賃料に加え、利益に応じた歩合賃料の支払いを受けるとの契約であり、まさに区民の利益にかかわるものであり、民間の経営感覚を言うのであれば、1円でも多くの利益を上げようとする信念から、本来区自身が積極的に動き、調査をしていくべきものと考えます。しかし、残念ながら現在の区の姿勢は、運営会社からの内部調査報告を受けることや運営会社に文書の提出を求めるにとどまり、区民の利益のための積極的な姿勢は見えてきません。しかも、その文書についても、肝心なものについてはことごとく提出を拒まれています。今、区がなすべきことは、多方面からの事情聴取です。少なくとも我々の手元でさえ、運営会社の前代表取締役会長やリースの相手方の会社の当時の取締役から、問題のソフトについて書かれた文書も届けられているのです。なぜこういう人から直接話を聞かないのですか。すぐに事情を聞くべきと思いますが、お考えをお聞かせください。
次に、総務委員会報告と区長の行政報告の相違点について伺います。株式会社まちづくり中野21の前代表取締役について、総務委員会報告では、6月19日の取締役会において「このたびの運営会社の一連の動きの中では、運営会社の代表取締役会長が所有会社の代表取締役であることはあまり適切でないため、次期の所有会社の取締役に選任されることについては再考願いたい」と、区側が辞任を求めたことになっています。しかし、6月21日の区長の行政報告では「所有会社の代表取締役からは、6月末からの任期では所有会社の取締役については再任を辞退したい旨の申し出を受けている」となっています。区が辞任を求めたのか、本人がみずから辞任の意思を示したのか、正確にお答えください。
私は、この所有会社の代表取締役をこの時点で辞任させてしまったことが、究明にブレーキをかけてしまっている大きな原因だと思います。この代表取締役は、資料提出に同意しないリースの相手方会社の代表取締役も当時務めており、まちづくり中野21の代表取締役にとどめておけば、まちづくり中野21の利益を求める立場から、社内でこれらの提出を強く求められていたはずであります。結果として逃げ道をつくってあげてしまったことになるのではないでしょうか。区が求めた辞任なのか、それとも自発的辞任なのか、いずれにせよ私は、辞職させるのはこの問題解決後であるべきものであったと思いますが、いかがでしょうか。
さて、今回の件で新たな人事について一つ質問をします。私は、平成16年第1回定例会において、区が設立するサンプラザの所有会社について、区長自身が代表取締役を務めるべきと強く求めました。しかし、当時の政策経営担当課長の答弁では、「新会社の経営については、基本的に民間の経営能力を活用するということを考えている」「できるだけ借入金の元本を減らす、そういった努力も必要でないかというふうに考えて、一定の経営能力が問われるのではないかと考える」「中野区は新会社の株主として、新会社における経営の監視を行って、経営については基本的に民間の能力を活用して、区が一定の関与を行う」「私どもは、やはりこれまで公が不得意であった経営の感覚、そういったものを民間から学び取るということからも、今回は民間の代表取締役を当て込むのが妥当というふうに考えている」と数々の理由を述べて、区側からの代表取締役就任を拒みました。その結果、今日の事態を迎え、石神副区長が代表取締役に、そして沼口副区長も取締役に就任しました。あれほど民間にこだわった代表取締役にここで副区長を当てたのは、政策の転換でしょうか。明確な説明を求めます。さらに、総括質疑で述べられた、公が不得意であった経営の感覚を民間から学び取るということ、一連の今回の出来事から学び取ったことは何かお答えください。
次に、施設の使用料の見直しについて伺います。昨年、一度提案され、区が再検討を約束していた施設利用料の見直しについて、改めて考え方が示されました。その中では、再び使用料の原価に職員人件費、減価償却費を算入するということで、根底には利用する人としない人の公平性ということをうたっています。私は、この考えは区民福祉の向上という行政の基本的役割を忘れた考えと言わざるを得ません。
まず1点、お聞きします。公平性ということを言うならば、素朴な住民感覚から、例えば特別養護老人ホームに入所できた人と入所を長年待っている人、区営住宅に入れた人と入れない人、保育園に入れた人と入れない人、この大きなギャップを公平性という観点からどう考えるのか、お聞かせください。
職員人件費についても伺います。現在、中野区では直営で公務員が貸し出し等をしている施設と、指定管理者など民間が管理をしている施設があります。区職員が管理する施設の人件費の金額、昨年は1人当たり874万7,000円ということで計算をしていましたが、では、民間が管理運営をしている施設の人件費の金額は幾らと想定するのか、1人当たりの金額を年収、月給、時給、いずれの単位でも構いませんのでお示しください。
減価償却に関し伺います。施設の減価償却を語るのであれば、当然施設の将来的展望を示す必要があると思います。とりわけスポーツ施設については、中野体育館は九中の跡地に移転するというだけで、10か年計画に入っていないことから、何も具体的構想はありません。先日も中野体育館の天井落下事故が起こり、数日間利用が停止しました。10か年計画に入っていないから何もやらないということではなく、体育館の減価償却を加味した使用料値上げ案を出すならば、しっかりと将来のビジョン、展望を示すべきです。私たちは、やみくもに使用料の値上げに反対するものではありません。新たな負担を求めるならば、それに見合うだけのものを、しっかりとしたものを整備していくべきだと考えているわけであります。
以下、施設のあり方についての質問に移ります。私は、平成17年第4回定例会において、妙正寺川公園運動広場について「いつまで仮設のままでいるのか」という質問をしました。これに対し、当時の都市整備部長からは「妙正寺川公園の運動施設については、新宿区との基本協定の中で平成15年度を目途に本格整備をすることにしてございました」という答弁があり、さらに「これにつきましては本格整備に向けては改めて新宿区との間で協議をしてまいりたいとうふうに考えております」とも答弁されています。その後、新宿区との協議はどうなっているのか、当初計画のあったナイター設備等設置された本格整備はいつになるのか、お示しください。
このような状況を考えると、現在の中野区はスポーツの振興という考えはあまり積極的にお持ちでないように感じます。今回、仲町小学校跡地に地域スポーツクラブを創設するということが計画化されています。私は、この地域スポーツクラブについては、TOTOサッカーくじからの助成金の獲得を含め、早期設立を提案してきました。もちろん、今回の計画は評価するものでありますが、そもそもスポーツの振興というものは、場所があいたからそこに当て込んでしまおうというような性格のものではないはずです。しっかりとしたポリシーを持って取り組まなくてはいけないことだと思います。哲学堂公園グラウンドの人工芝化も提案しました。そのときは、「施策の優先順位を考えながら検討したい」という教育委員会事務局次長の答弁でしたが、その後検討している様子は見えません。それでは、中野区政にとってスポーツ振興というのは、政策優先順位はどの程度の位置にランクされているのでしょう。「スポーツ振興も区にとっては大事な施策と考える」などという抽象的なお答えではなく、優先度合いをはっきりとお答えください。
施設のあり方を考えると同時に、不要な施設用地の処分も進めていかなくてはなりません。先日、私は久しぶりに旧上野原スポーツ・学習施設用地へ行ってきました。用地入って左側部分は、さらに土が積み上げられ、財産区部分ではいまだ水切り作業が行われていました。一時、上野原町が買収の意向という話もありましたが、時間がたてばたつほど売却しにくい地形になっていきます。秋山村との合併後、上野原市となり、意向が変わったという話もあります。その後どうなっているのでしょうか。見通しなどお聞かせください。
上野原と並んで、旧館山健康学園用地のその後についても報告がありません。いつまでも警備費を払ってそのままにしておくのでしょうか。これについてもその後どうなっているのか、お答えください。
売却すれば資金が入る、そんなことは当たり前なのに、必死で処分、売却しようとする姿が全く見えません。区民からの収入をふやすことを考える前に、不要な用地の処分でみずから収入を上げていくことも必要なのではないでしょうか。現状についてお答えください。
未収金対策について伺います。税金、国民健康保険、介護保険、保育料、さらには学校給食費まで、支払い能力がありながら支払わない、義務と権利を履き違えた区民がいることは極めて嘆かわしいことです。このことは以前に酒井たくや議員も指摘をしております。施設使用料の項でも述べましたが、施設を利用する人と利用しない人との公平性を理由に施設の使用料を語るならば、本来払うべきものを払わずにサービスを受けている者との公平性は一体どうなるのでしょうか。区の対応いかんによっては、善良な区民の納税意欲をそぐものになります。区として公平性という観点からこうした未納についてどう考えるか、お聞かせください。
さて、現在区が考えを示している施設使用料の値上げによる増収は4,500万円と言われています。それでは、現在の区が抱える未収金の金額は一体幾らになるのか、数字をお答えください。
区でも、これまでさまざまな対応をとってきたことは存じ上げており、職員の皆さんの努力には敬意を表するところです。夜間窓口開設や夜間催告等も行われていることも目にします。しかし、残念なことに決まった曜日、決まった時間しか行われていないという実情にあります。決まった曜日、決まった時間しか行われなければ、その時間に都合の悪い人にはいつまでたっても連絡がとれないことになります。また、その時間にかかる電話がいつも役所からの催告の電話だとわかれば、悪質な場合、電話に出ないケースも出てきます。まだまだ改善が必要です。そこで、お聞きします。平成19年度、主な未収金としての住民税、国民健康保険料、保育料について、新たな取り組みとして行った対策はおありでしょうか。あるとすれば、その効果についてお答えください。
さて、昨今マスコミ報道などによって納付義務者のモラルの問題が取りざたされています。18日付の朝日新聞でも、保育料に関し「車やマンションのローンが優先」とか「兄弟を私学に入れて教育費がかかる」などを理由に支払いを拒むケースがあるようです。また、こうしたことが報道されると、それに便乗した未納者もふえてくる可能性があります。税金、国保、保育料、給食費、すべての面で悪質なものについては、区は毅然とした態度で臨むべきです。善良な納税者の皆さんに報いる、しっかりとした御答弁をいただけるようにお願いいたします。
次に、任期付一般職の募集について伺います。専門的分野について、区が現在持ち得ない知識、能力などを活用するため、一定の期間に限って民間などから人材の募集を行う「任期付一般職の募集」について、中野区においても再開発の分野に民間から人材を募集、採用をし、マスコミにも取り上げられたところです。民間の知恵、民間の厳しさをしっかりと行政の中に浸透させていくための取り組みとして、評価するところであります。しかし、この制度も活用を誤ると区民が不審を抱いたり、現職職員のモチベーションが下がったりしてしまうことも懸念されるところです。
まずお聞きしたいのは、この職を必要とする基準であります。中野区の一般職の任期付職員の採用に関する条例第2条に、四つの項目が掲げられていますが、どれも抽象的で、「専門的知識」が必要になる事柄や、「専門的な知識」が必要になる具体的記述がありません。中野区として、この職員採用の場合の明確な基準をお示しください。
特別区人事委員会規則では、この職員を採用する場合には「情実人事を求める圧力又は働き掛けその他の不当な影響を受けることなく、選考される者について従事させようとする業務に必要とされる専門的な知識経験の有無をその者の資格、経歴、実務の経験等に基づき経歴評定その他客観的な判定方法により検証しなければならない」とあります。これは、いわば任命権者の腹一つで募集から採用まで決めることができる制度に一定の歯どめをかけるための項目と思われます。しかし、具体的にそれを担保するものがありません。そこで提案ですが、募集に当たっては事前に議会に対し、その職の必要性、従事する業務内容、求める人材の必要要件について報告し、意見を求めるべきだと思いますが、いかがでしょうか。
さらに募集に当たっては、あくまでも公募とすべきです。本来、公務員の職というのは広く国民に開かれ、公平、平等に選考されるものでなくてはなりません。また、それほどの専門的知識を有する人材を求めるのであればこそ、広く募集をかけるのは当然のことだと思います。区の見解を伺います。
さらに、税金を使った一定の特別の職ですから、その効果についてその検証が必要です。任期の終了後、その採用によって当該業務についてどれだけの成果があったのか、しっかりと議会に報告すべきだと思いますが、いかがでしょうか。
次に、入札について伺います。国においても、全国の自治体においても、後を絶たない談合事件。まさに談合は犯罪であり、税金のむだ遣いの温床であるにもかかわらず、我が国特有の歴史をつくってしまっていると言っても過言ではありません。
中野区におきましても、国の「公共工事の入札及び契約の適正化について」とした通知に基づき、入札、契約のあり方について改善を図っているところとお聞きしていますが、現在の検討状況の中から質問していきたいと思います。
まず、取り組みの一つとして、一般競争入札方式の拡大を挙げています。そもそも指名競争入札は、地方自治法施行令176条で規定されるケースに適合するときのみ行えるわけですが、一方で同政令の条文に、それを適用する各自治体による裁量の余地を幅広く認めたものになっているため、どの業者を指名するかは各自治体の担当者の意向次第ということになっています。透明性という観点から、一般競争入札の拡大については歓迎するところではありますが、一方で不良、不適格な業者をいかに締め出すかという課題も残されています。他の自治体で指名停止を受けている、営業停止処分を受けている、あるいは受ける可能性のある事業者をどう排除していくのか、具体的な方法をお聞かせください。実際に、今般中野体育館の天井工事を随意契約で請け負った株式会社フジタは、新潟市発注の土木・建築工事に関し、公正取引委員会から独占禁止法違反があったものとして、平成19年5月29日付で同意審決を受け、これに伴い国土交通省から平成19年9月6日付で営業停止の処分を受けています。こうした処分を受けることが明らかな企業と、処分前とはいうものの随意契約を結ぶことは自治体としていかがなものかと考えます。
また、総合評価入札、電子入札などの検討もされています。総合評価入札に関しては、価格のみならず環境、福祉、地域貢献などを落札時の決定基準とするものですが、私はそれに従業員の区内居住率を加えることを提案します。地元の業者さんといっても、法人住民税は都税であり、区への還元は都区財政調整のみで直接的効果はあまり見込めません。一方で、区在住の職員が多い事業者であれば確実に住民税の納付が見込めるし、また、こうした方針により区民の就労支援につながることも期待できます。こうした視点から、決定基準の一つとして区在住の従業員の比率も加味すべきものと思いますが、いかがでしょうか。お考えをお聞かせください。
また、公正な入札、契約の環境を整備するため、学識経験者から成る第三者機関の設置も検討されているようです。この学識経験者の選任についても1点述べさせていただきます。私は、平成15年予算特別委員会で学識経験者の定義について質問をしました。そのときの答弁では、「審議会等の役割に関しまして、専門領域での審議に十分寄与されるよう、専門的な知識ですとか豊かな経験がある方を学識経験者として委嘱してございます。」ということで、これまで区の審議会等においては、大学教授や弁護士などが選任をされてきました。しかし、なぜその人物がそこに選ばれたのかという具体的な説明もないままに就任するケースがほとんどです。最近もあったように、高知の医療センターのPFIによる施設整備をめぐり、業者から高級家具や家電を受け取っていたとし、関西の大手大学の教授であり、同センターの院長が逮捕されるという事件が報道されました。また、一昨日も北大の名誉教授が研究費を重複受給、2年間の受給停止というニュースも流れました。入札や契約、多額の金銭が絡む問題についての第三者機関では、学識経験者の事前調査は重要です。一概に大学教授なら安心という考えは避けるべきです。この第三者機関の構成員には、十分な調査と、なぜその人が選ばれたのかという選考の理由を明らかにする必要があると思いますが、お考えをお聞かせください。
企画提案型設計・施行一括発注方式(プロポーザル・デザインビルド方式)について伺います。この方式は民間活力の最大限の活用と思われますが、ある意味では官による丸投げという側面もあるように思います。もちろん私たちは、民にできることは民間にということは積極的に進めてきましたが、一方、官として果たすべき役割を忘れてはいけません。公の施設の特性から、すべてを民に任せてしまうということは、だれが区としてのチェックをするのか、危惧するところです。区の見解を伺います。
また、ここで懸念されるのが、こうした業者への職員の天下りです。公の施設の特性や区の手のうちを知り尽くし、事前の情報収集や区側との交渉を有利に展開するため、多くの事業者は職員OBの採用を積極的に進めることが予想されます。耐震偽装事件の際に、指定検査機関「イーホームズ」に多くの自治体の建築主事OBが再就職していたことは記憶に新しいところです。このプロポーザル・デザインビルド方式の導入により、天下りが横行する可能性があり、それにより公正な競争が阻害されることが懸念されます。それを許さないためのルールづくりが必要です。中野区職員退職後5年以内の従業員がいる業者はこの入札には参加させないなど、しっかりとした規定をすべきものと思いますが、いかがでしょうか。区のお考えをお聞きします。
最後に、その他として高校野球の特待生問題について伺います。プロ野球西武ライオンズに端を発した裏金問題は、アマチュア野球側にも飛び火し、東北地方のある高校の指導に当たっていた元教師と元部員が裏金問題に関与したことに加え、学費などを免除する同校の奨学制度が日本学生野球憲章に違反するとして、同野球部は解散にまで追い込まれました。その後、5月3日の高野連の発表では、学費免除などの「特待生制度」は46都道府県376校で実施されていることがわかり、社会問題化されました。私は、このニュースを耳にしたとき、何を今さらという気がしました。これまでも私立の強豪校の多くが特待生制度を設けていることは、いわば公然の秘密であったし、野球以外のスポーツでも広く特待生制度は認められており、スポーツに限らず、勉学でも音楽でも際立った能力を有する者を優遇し、さらなる成長に向けて指導することこそ教育のあるべき姿だと思います。また、一定の力を持ちながら、経済的な困難により進学を断念せざるを得ない子どもたちの救済策として、この特待生制度は効果をもたらしています。今後、高野連としては、これまで認めていなかった高校野球関係者による中学生の勧誘を、中学校校長の承認を条件に担任教師や保護者と面談することに限って認めるというルールがつくられるということで、区立中学校の校長先生の負担も増すところです。
さまざま議論、批判もあった特待生問題ですが、私はこの制度を中野の子どもたちの進路指導の中で有効に活用してほしいと考えます。また一方で、こうした特待生の場合、部活をやめたら即学校も退学というケースも少なくないようです。子どもたちの将来を見据え、本人、保護者とも十分な相談の時間を持ち、制度を否定することなく、本人にとって最善の進路指導が行われることを期待し、私のすべての質問を終わります。ありがとうございました。
〔区長田中大輔登壇〕
○区長(田中大輔) 佐伯議員の御質問にお答えをいたします。
まず、年金記録に関連してであります。年金記録の保管状況についての調査は、ことし平成19年の5月11日に東京社会保険事務局長から調査依頼があり、区で保管している記録類としては平成13年度分の保険料領収済通知書、それから平成3年の電算化で昭和36年から平成2年までの記録をコンピュータに移行する際に、不要とされていた資格喪失者、転出者、不在者、これらの記録の写しを保管しているということを5月14日に回答したものであります。
それから、区市町村の職員による着服事案の調査というのがあったわけであります。区市町村の職員によります年金保険料の着服事案の調査について、平成19年、ことし8月7日及び9月10日にそれぞれ東京社会保険事務局長から協力依頼がありまして、昭和36年からの人事記録や年金関係文書等を調査しました結果、区では職員による年金保険料の着服はなかった、その旨回答いたしました。
社会保険庁や市区町村で横領事件が起きた、その原因等についてどう考えるのかという御質問もありましたが、組織の中での出来事について調査をすることが私の立場では全くできない他の自治体の事例について、コメントをすることは差し控えさせていただきます。
中野区におきましては、平成15年の中野体育館におきます業務上横領事件に対して、すぐさま刑事告発を行ったところであります。今後も、同様の事件が起きた場合には厳正な対応で臨んでいく考えであります。
それから、年金掛金の充当先についての議論につきましては、さまざま議論があるところだと思います。国会で論議されているところでもありますので、私が考えを述べるのは差し控えたいと思っております。
それから、年金問題で、その関係の官僚が天下りで大変たくさんの退職金を受け取っていたといったようなことについて、どう考えているかということであります。元官僚が再就職先である国の外郭団体から退職金を受給していると、このことについては制度全般にもかかわることであるというふうに考えております。制度に関する情報を公開して、幅広く国民の声も聞きながら、ただすべきものはただすと、そういう議論が必要だと思っております。
中野サンプラザ問題についてであります。積極的に区自身が関係者から事情聴取など調査をするべきではないかという御質問であります。区は、民間企業であります運営会社の経営内容について直接調査をしたり、関係者の事情聴取をしたりする、そういった権限は持っていないわけであります。この件につきましては、所有会社が運営会社から報告や説明を受け、調査を行っております。所有会社を通じて必要な情報を十分に得た上で、弁護士など専門家の意見も参考にしながら、区として適切に判断をしていきたいということであります。
それから、所有会社の前代表取締役の辞任について、私が行いました行政報告等との関係で、その前後関係等についての御質問がありました。これについては、6月19日の所有会社取締役会の席上で区の取締役から前代表取締役に辞任を促したわけであります。その日のうちに辞意が表明されたわけであります。このことを21日の本会議で行った行政報告に盛り込んだものであります。
それから、所有会社の前代表取締役、とどめておくべきではなかったのかという御質問もありました。所有会社の利益にかかわる問題提起について調査を進めるに当たって、問題とされている事案の当事者が所有会社の代表取締役になっているという、双方、代理をしているような、双方代理と言われるような、そういった状態になる、そういうことにはまいらないだろう、説明を求める人物と応じる人物が同一になってしまうということでは公正かつ十分な調査ができない、こう判断をしたわけであります。
それから、所有会社の新たな人事についてであります。民間の力を生かすということではなかったかと、こういう御質問でありました。サンプラザ運営事業の中で、民間の経営感覚とノウハウを生かすという基本的な考え方には変わりはありません。しかしながら、今回の人事についてはさまざま御質問もありますように、区として所有会社を通じての調査にしっかりと力を入れて厳正な調査をしていかなければいけないというふうにも考えているわけであります。今回問題提起されている事案について、厳正な調査や判断を区が主導して行うために、今回の所有会社の人事については決めたものであります。したがいまして、恒久的なことではなく、当面の対応としての人事というふうに考えているところでありますので、御理解をいただきたいと思っております。
私からは以上であります。
〔副区長沼口昌弘登壇〕
○副区長(沼口昌弘) 施設使用料の見直しに関連しまして、特養や保育園などの施設を利用できる人とできない人との公平性、これをどう考えるかという御質問でございました。この施設利用につきましては、施設の収容能力からこの利用に限界がございます。希望するすべての方が利用を保証されているわけではないのが現実でございます。しかし、区民の利用の機会については平等、公平に提供しているところでございます。その上で、利用していただく場合には公平性の観点から応分の負担をしていただくと、そういうことになると思います。
それから、次に使用料の原価にかかわりましての職員人件費の問題でございますが、区が直接管理いたします施設における常勤職員1人当たりの人件費は、一般の社会保険に相当します共済組合の雇用主負担、あるいは退職給与引当金繰入金を含めまして1人当たり年約890万円でございます。また、施設の管理運営を民間に委託している施設につきましては、人件費を含めて一括して委託契約してございますので、内訳については把握はしてございません。
次に、中野体育館の将来ビジョンについてでございます。中野体育館の第九中学校の跡地への移転整備、これにつきましては10か年計画のステップ4以降に位置付けているものでございます。10か年計画の次期改定期には、これを具体的な構想としてお示しをしていきたいと、そのように考えてございます。
それから、妙正寺川のグラウンドのお話もありましたけれども、新宿区には現時点では整備を積極的に推進する動きはございません。区としましては、本格整備に向けて強く働きかけていきたいと、そのように考えてございます。
次に、中野区にとっての今の体育館ですとか、妙正寺川公園の関連でございますけれども、スポーツ振興をどの程度の順位といいますか、ランク付けしているのかという御質問がございました。10か年計画や、その中で四つの戦略を定めて区政を政策展開しているわけでございますけれども、スポーツ振興につきましてもこの戦略の一つでございます区民の健康、生きがいの観点から重要な施策と考えていますが、具体的な施策の展開については総合的に判断しながら進めているわけでございます。
それから、施設使用料の値上げの前にやるべきことがあるのではないかということですが、今回の施設使用料の見直しは、新しい基準で使用料を見直し、適正な使用料に改定するということでございまして、値上げを目的に見直しているというわけではございません。負担の公平性の確保や適正化の問題等、それから施設整備や用地活用の問題は、これは別の問題であると、そのように認識しております。必要な施設の整備や維持補修をはじめ、未利用となる施設の売却などにつきましては、計画的に取り組んでまいりたいと思います。
次に、未収金対策に関連してでございます。公平性の観点から、区の未収金をどう考えるかということでございますが、これは大多数の方が納期内に納入されている一方、依然として未納者も少なくないという現状もありますので、なお一層未収金の解消に努めなければならないと考えています。
それから、区の未収金の総額でございますけれども、この未収金につきましては住民税、国民健康保険料、それから各種貸付返還金等、約60種類ぐらいになりますけれども、18年度末の区の未収金の総額は58億3,700万円あまりでございます。
それから、税、国保、保育料の新たな取り組みといいますか、それからその効果ということでございますが、住民税につきましては平成19年度中にインターネットを利用した公売の実施に向けて準備を進めている段階でございます。効果については、導入後検証していく予定にしております。それから、国民健康保険料につきましては、平成19年度より自動電話システムでの国民健康保険料の電話案内業務を委託で実施しております。また、保育園の保育料につきましては、保育園の保育料の収入率、これについては98.3%ほどでありまして、他の自治体よりも高い状況ということでございますが、平成19年度は従来からの口座振替によります納付の勧奨、あるいは文書、電話、訪問等による督促や催告、これを継続して実施するということのほかに、さらに口座振替による納付をふやしていくために、通常保育料以外の1日単位の延長保育の保育料についても口座振替による納付を開始したところでございます。これら全体の効果につきましては、まだ始めたばかりでございますので、今後把握していくことにしたいと思います。
以上でございます。
〔副区長石神正義登壇〕
○副区長(石神正義) 私からは、私の所管分についてお答えさせていただきます。
まず、旧上野原スポーツ・学習用の施設、旧館山健康学園用地のその後ということでございます。
現在、旧上野原スポーツ・学習用施設用地につきましては、神奈川県企業庁にしゅんせつ土砂置き場として貸し付けているところでございます。しかし、売却の方針には変わりはございません。区といたしましては、購入希望のある地元自治体に購入していただくのが最善というふうに考えてございますが、上野原市は現在財源の確保で苦慮しているというふうに聞いております。そういう状況にございます。上野原市の動向を見きわめながら、できるだけ早く売却ができるように協議を進めていきたいというふうに思っております。
また、旧館山健康学園用地でございますが、当初、建物を含めた価格で売却するという予定で進めておりましたが、この条件での売却は非常に困難な状況にあるというふうに判断しております。できるだけ早く未利用地が解消するように努めてまいります。
次に、一般職の任期付職員の採用についてでございます。この採用基準についてでございますが、中野区の現職員では持ち得ない専門的な知識や経験、これが必要となる職務が生じた場合に任期付職員の採用は行っているところでございます。条例で定めた採用基準、この採用できる条件を具体的かつ一般的に示してございまして、この基準で十分判断できるというふうに考えてございます。
次に、議会への事前報告ということでございます。執行機関である区長の補助機関でございます職員の採用、また人事、そういった権限につきましては、区長が区民に対して明確に責任を持つ専管事項でございます。また、任期付職員の採用に当たっては、法律に基づいて採用予定者が業務にふさわしい専門的知識、経験を有しているか等につきまして、事前に人事委員会の承認を得ることとなってございます。
次に、募集の方法でございますが、募集方法について法上は特に規定はございません。しかし、総務省の公務員部長が平成10年に通知を出してございます。これによりますと、必要とされる専門的な知識、経験等を有する人材が広く存在する場合には、公募により候補者を求めることも考えられるというふうにされております。採用する際には、このことを踏まえて適時判断していきたいと思っております。
次に、成果の報告でございます。任期付の職員は、任期はございますが、採用後は一般通常職員と変わらないものでございます。また、管理職であれば行政評価という形で成果をはかっております。任期付であることをもって、改めてその成果を議会に報告するということについては考えてございません。
次に、入札についてでございます。不適正な業者の排除ということでございます。業者の指名停止、また営業停止の状況につきましては、現在使っております東京電子自治体共同運営システム、この事業者情報を検索することによりまして確認ができることとなっております。当然、私どもが指名停止した場合にもここに情報を提供するわけでございますが、入札時における業者の指名の際には常にこの確認を行いまして、不適正業者の排除をしているところでございます。今後もさらに徹底してまいりたいと思っております。
次に、総合評価の評価基準の御質問です。事業者の区内就業者数を評価基準に加えたらどうかということですが、事業者自身が必要な技術水準を持った技術者や経験者、この採用につきまして区内の区民を限定するということは非常に難しいという面もございまして、今後の検討課題とさせていただきたいと思っております。
次に、第三者委員会の委員の選任でございます。総合評価制度の目的は、発注者の恣意を排除しまして、中立かつ公平な審査、評価を行うということにあります。仮に委員会を構成することになった場合には、当然この趣旨から委員の選任に当たりましては十分な調査を行い、適任者を選任していきたいと思います。調査結果に応じて、議会にも必要な報告はしていきたいと思っております。
次に、設計・施行の一括発注契約のチェックについてでございます。企画提案型の設計・施行一括契約のメリット、これは事業者に設計から施行まで一括で発注することによりまして、施設の新築だとか改修、こういった場合のコストの縮減を図るとともに工期の短縮が図れることにございます。しかし、公共工事の場合にはこういったチェックにつきましては、公共工事の品質確保の促進に向けた法律、これに基づきまして発注者責任が厳格に問われております。このため、新たな契約制度の導入に伴う評価やチェックの仕組み、これを現在検討しているところでございます。
次に、退職職員の再就職先につきましてでございます。先ほども区長がお答えしましたが、区は昨年の6月に中野区職員の民間企業等への再就職に関する要綱を制定いたしました。内容は、再就職の自粛、また再就職の報告書の提出、区への契約活動の自粛等を行うものでございます。また、現在検討しておりますコンプライアンスの考え方の中でも、何人も区に対して不当要求やあっせん行為を排除することということを盛り込む予定でございます。こうしたことによって、厳正で公正な競争を確保していくという考え方でございます。
以上でございます。
〔教育委員会事務局次長竹内沖司登壇〕
○教育委員会事務局次長(竹内沖司) その他の特待生制度に関する御質問にお答えをいたします。
中学校においては、生徒や保護者が理解をした上で、生徒自身の特性や将来の希望に応じた進路先を選択できるよう、相談時間を十分確保するとともに、学校訪問や体験入学を勧めるなどの指導を行っているところでございます。今後とも、奨学金制度や特待生制度などのさまざまな制度も含め、進路にかかわる情報の提供に努めてまいります。
〔佐伯利昭議員登壇〕
○28番(佐伯利昭) 沼口副区長に一つ、公平性というところで、今お答えになったお答えですと、その施設には入れる一定の定員枠があるといったところで、入れた人たちは公平に応分な負担をしてもらっているし、公平なんだということをお答えになったと思います。
私が言っているのは、もちろん定員があるということはわかっているし、限界があるということもわかっています。ただ、使用料について、使う人、使わない人がいるから不公平、公平だということを言うのであれば、入れた人と入れない人、本当に素朴な住民の疑問ですよ。入れた人と入れない人の公平、不公平というのは、もう天と地ほど差があるでしょうということがあるわけですから、その辺の公平性というのはどう考えるんだということで、要は行政としての責任として施設というものはつくっているわけでありますから、そこに入れた人と入れない人の公平、不公平とか、使う人と使わない人の公平とか不公平とかということを行政があえて言うべきではないのではないかというのが私の考えですけれども、いかがでしょうか。
〔副区長沼口昌弘登壇〕
○副区長(沼口昌弘) 佐伯議員の再質問にお答えします。
先ほど私が答弁しましたのは、施設に入る場合に、あるいは利用する場合にいろいろとできる人とできない人がいるということで、その辺については御理解いただいたと思いますけれども、その中でも、やはり我々はできればすべての人が全部利用できるような、そういうものを確かに求めていくべきかと思いますけれども、それは現実的な問題として、特に先ほど例が挙がった特養ですとか、あるいは保育園ですとか、あるいは住宅ですね。そういうものについてはなかなか、これは経費もかかりますし、大変な難しい問題でもあります。そしてその中で、例えば少なくとも使用料についてはそういう公平な観点でできる点があるんですから、できるところからやっていくということは、これは当然行政としても追い求めていかなければいけない、そういうふうに考えてございます。
○議長(市川みのる) 以上で佐伯利昭議員の質問は終わります。
中野区議会議員 佐 野 れいじ
1 2011年7月デジタル化と区民放送(コミュニティチャンネル)について
2 東京メトロ中野新橋駅の二方向避難口とバリアフリー化について
3 公会計改革(発生主義会計)への取り組みと課題について
4 人件費と超過勤務手当について
5 地域に役立つ投資・住民参加型ミニ公募債について
6 その他
○議長(市川みのる) 次に、佐野れいじ議員。
〔佐野れいじ議員登壇〕
○12番(佐野れいじ) 2007年第3回定例議会一般質問に当たりまして、自由民主党の立場から次の5項目について質問をさせていただきます。
1番目、2011年7月デジタル化と区民放送(コミュニティチャンネル)について。
2番目、東京メトロ中野新橋駅の二方向避難口とバリアフリー化について。
3番目、公会計改革(発生主義会計)への取り組みと課題について。
4番目、人件費と超過勤務手当について。
5番目、地域に役立つ投資・住民参加型ミニ公募債について。
以上5点について御質問をさせていただきます。
まず1番目、2011年7月デジタル化と区民放送(コミュニティチャンネル)についてお伺いをいたします。
国は、2011年7月までに、これまでのアナログ放送からデジタル放送へすべて移行する旨を既に発表しております。この2011年7月の完全移行については、まだまだ不透明な部分が多く、問題点も数多く残されています。しかし、アナログ放送が終了するまでには、地域での問題も含めてそれらの問題点を解消していかなければなりません。
一般的に、アナログからデジタル化へのメリットは、1番目、限られた周波数を有効に活用できる。したがって、チャンネルがふえる。2番目、画像と音がより鮮明となる。3番目、より多くの情報を早い速度で流すことができる。4番目、電話回線やインターネットの接続により双方向性の実現が可能となり、付加価値の拡大が図れる。5番目、大都市に起こりがちなビルによる受信障害も大幅に改善されるなどが見込まれ、デジタル化は世界的傾向にあると言われております。また、家電業界も既にデジタルテレビ等を販売し、商業化を図ってきているのが現実であります。
一方、2011年7月以後、現在のアナログテレビを使用して見るには、テレビの種類によって使用する接続ケーブルや接続方法によって異なりますが、いずれにしても地上デジタル用のアンテナとチューナーが必要となります。シティテレビ中野を利用していない場合、アンテナの必要性はデジタルテレビを購入しても同じとなります。
それについて、総務省は先般、格安のチューナーの開発(1台5,000円以下)を民間メーカーに要請したとの報道がありました。国民の一部には、国が勝手にアナログ放送の打ち切りをしておいて、その費用の一部を一方的に負担させる必然性や、弱者(特に生活保護者等)についてはどう対応していくのかなど、今後対応いかんによってはこの問題は社会的にもなろうことが予想されます。
さて、この問題を中野区に目を移すとき、区は現在ケーブルテレビを利用して、株式会社シティテレビ中野から災害情報や議会放映を行っております。
株式会社シティテレビ中野が設立され、営業を開始した平成六、七年当時は、有線テレビジョン放送法により、一つの地域には一つの事業者しか免許を与えないという法的規制、一地域一事業者というのがありました。原因者が設置した大規模電波受信障害対策施設のエリアには、シティテレビ中野の幹線を引くことができませんでした。それ以外のエリアについては、当初計画的に幹線整備を行った後、シティテレビ中野がSKK、都庁などから移管を受けるなどして順次営業エリアを拡大してまいりました。
しかし、現在、まだ、東京ガス都市開発株式会社、あいおい損害保険株式会社、NTT新宿、株式会社まちづくり中野21、いわゆる中野サンプラザ、株式会社NTTドコモ、なかのサンクオーレ管理組合法人を原因者とする大規模電波受信障害対策施設がいまだに移管されておりません。現在、有線テレビジョン放送法の改正により、一地域一事業者という法的規制はなくなりましたが、現在まで区方針としての原因者負担金制度に基づく移管を進めてきたことから、これらのエリアには今もシティテレビ中野の幹線が引かれていないのが現状であります。昨年4月より、そうした地域についても区やシティテレビ中野、電波障害原因者の協力のもと、1チャンネルのリースによってケーブルテレビを通して区の情報の提供が図れるようになりました。
しかし、今後中野区の情報提供については、現在ケーブルテレビの幹線が引かれている地域は、チューナーを各自が設置すればデジタル対応が図れるわけですが、電波障害の施設移管を受けていない1チャンネルだけのリースにより区民放送を受けている区内約1万7,000世帯は、2011年7月のデジタル化によって、デジタルテレビであろうが、アンテナやチューナーをつけようが、電波障害施設が撤去されれば区民放送が見られなくなります。そして4年後には、また地域による区民間の不平等性や情報格差是正の問題が間違いなく起こってまいります。
現在、中野区は、シティテレビ中野の株式を3.9%所有し、役員を送っております。また、電話大手のKDDIもジャパンケーブルネット株式会社を通してシティテレビ中野に参入してきております。現在、中野区民にかなり定着してきているシティテレビ中野を通して、どのように2011年7月のデジタル化に対応していくのかを早急に考える必要があろうかと思います。今後の区の対応として、区、シティテレビ中野、電波障害原因者の三者の協議のもと、1番目、早急に電波障害施設の移管を受け、シティテレビ中野が営業エリアを拡大して幹線を引く。2番目、区がケーブルテレビを通して今後も情報提供をともに考えていくのであれば、空白地帯解消のためにも区が出資し整備を図る。3番目、区及びシティテレビ中野、電波障害原因者による協議、相談の中でそれぞれの出資額を決めてかかっていく。4番目、今後区として区民の情報伝達手段を全く別の手段を考えていくなどが考えられます。
今後、中野区はこれらの問題に対して、国の動向を注視しながら、どうしていくおつもりなんでしょうか。区長の見解をお聞かせください。
あわせて、アナログ放送があと4年で打ち切りの状況が来る中で、新しいデジタル化時代にふさわしい区民への情報提供をどうすべきか、また、このままでは全く区民情報がテレビを通して得られなくなる地域をどうすべきかを検討するための、行政、識者、区民などから成る組織を早急に立ち上げるべきだと思いますが、いかがでしょうか。4年はすぐたってしまいます。区長のお考えをお伺いいたします。
次に、2番目として東京メトロ中野新橋駅の二方向避難口とバリアフリー化についてお尋ねをいたします。
この問題については、他の同僚議員からもこれまで再三にわたって早期実現化へ向けて質問が出されております。これまでの回答をまとめますと、バリアフリー化は、マル1、平成20年度に駅舎のリニューアルにあわせて、エスカレーターの設置及び駅舎と歩道の段差解消を行う予定である。2番目、平成19年度設計を開始し、20年度着工予定とする。ただし、工事は営業に支障がないよう夜間工事が中心となるために、終了までに2年間程度かかる予定であると聞いている。3番目、整備概要については、平成19年夏ごろには方向性が見えてくると聞いている。4番目、二方向避難路については用地取得のめどがつき、ことし7月には周辺地質調査を実施し、21年度末には完了予定の方向とのお話でした。
近隣駅、中野富士見町駅、中野坂上駅では既にエレベーターが設置され、新中野駅にも今年中には下り線のエレベーターが可能となり、さらに上り線にも用地が確保されたと聞いております。したがって、中野新橋駅だけがいまだにバリアフリー化への実現の姿さえ見えておりません。ことし5月3日の東京新聞によれば、国土交通省は乗降客5,000人未満の無人駅も含めてバリアフリー化を全駅進めるよう新指針を示したとの報道がありました。間違いなく、国もバリアフリー化に真剣に取り組んでいるあかしであります。
平成19年7月26日、駅周辺の町会役員・住民の方々を中心に署名した約1,500名以上の一日早い実現化へ向けての「要望書」が、田中区長並びに東京メトロ本社に提出されました。何としても、住民の声を無視してはならないと思います。これまでの回答とあわせ、その後の進捗状況をお答えください。また、あわせて区としても、メトロ側の言っている19年度設計、20年度着工予定についての詳細な近隣説明会を早急に行うよう、メトロ側に強く申し入れをしていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
次に、3番目、公会計改革への取り組みと課題についてお伺いをさせていただきます。
私は、以前から中野区の将来の負担を含めて、区財政の実態を正しく把握するためには、絶対に複式簿記を主体とした発生主義会計が必要であると強い信念を持っておりました。昨年の決算特別委員会で、公会計制度改革の必要性、特に現在区で行っている現金収支のみに着目して経理する現金主義会計(単式簿記)から、資産の移動や収益、費用の事実によって財産や負債などを含むトータルとしての財産管理ができる発生主義会計(複式簿記)への改革をすべきであるとの観点から、その必要性を訴え、区の今後に向けての考えをお尋ねいたしました。
当時の財務担当並びに田中区長も、「今後、発生主義会計による会計分析は不可欠であり、早急に行わなければならないとの認識を持っている。」との答弁でした。そして、ことしの4月には、中野区では組織上管理会計室を設け、経営分析・公会計改革担当が生まれました。中野区の導入に向けての並々ならぬ姿勢が見えてきたわけです。この制度は、23区ではまだどこも導入が図られておらず、東京都は長年かかってようやく18年度からの制度導入となりました。
平成19年9月18日、都政新報によれば、都財務局は、発生主義による初の「2006年度東京都年次財務報告書」を9月14日に発表しましたとありました。その中で、「都財政をマクロな視点で分析し、減価償却や金利など、これまでの官公庁会計ではコストに算入できなかった部分、把握できないコストが5,000億円以上に上ることがわかった。」と書かれておりました。これまでとは違った視点からの分析も大切なことだなと私は思いました。そこで、私なりに今後に向けての取り組みや課題について、何点かお尋ねをいたします。
1番目、財政台帳について。
まず、改革を進める上で大切なものは、現状の資産の把握であると思います。それには、財産台帳の整備が必要であると思います。資産評価をするための基礎資料(台帳)は、どのように現在なっているのでしょうか。一般的に難しいと言われている道路、特に区道や現有財産の再評価(取得当時との金額の違い)など、公有財産台帳の整備について現在どのような対応を図られているかをまずお答えいただきたいと思います。
2番目、財務会計システムの改修にかかるコストと、その体制づくりについて。
導入までは、現在の官公庁会計処理と同時に、自動的にデータを変換し、発生主義に基づいた財務諸表を作成しなければなりません。二重会計処理による誤りや、複式簿記、既存のシステムがない中で、発生主義会計が効率的かつ可能な限りの自動会計システムにするための現行システムの改修にかかる費用(予算)並びに実現に向けての今後の体制づくり(人員の確保等)は、どのように考えていらっしゃるのでしょうか。
3番目、国と都の公会計制度の仕組みの異なりについて。
総務省は、「基準モデル」と「総務省改定モデル」の二つのモデルの実証的検証を現在行っていると聞いております。一方、都は国のモデルとは一部違う方式で平成18年度から発生主義会計の導入を図っている中で、中野区としてはこれからの仕組みをどのように構築していくおつもりなのでしょうか。
4番目、職員の意識改革と委員会設置(本部)について。
導入に当たって、全庁的な理解と協力がなければ、この改革は進めることは不可能であります。発生主義会計に関する一般的な知識を持っている職員が少ない中で、全職員が理解し、必要性の意識を持ってもらわなければ、まずなりません。そのためには、体系的・全庁的な研修体制が必要と思いますが、いかがでしょうか。また、担当部署だけに任せるのではなく、区長・副区長・識者・公認会計士などから成る公会計改革に向けての専門委員会(本部)を早急に立ち上げ、内容のチェックや重要事項の決定、進捗状況の確認等を決定しながら進めていく必要があろうかと思いますが、いかがでしょうか。
5番目、最後に組織体制についてお尋ねをいたします。
これまで述べてきたとおり、導入に当たってはシステムの専門知識の構築、全庁的理解と協力体制が重要な要因となってまいります。
しかし、現在この4月に設けられたセクションは、公会計改革の取り組みの専任担当とはなっていません。確かに発生主義への改革は、現行の収支業務と大きく関係しているわけですが、トップ直属の専任担当を置くことにより担当の意識はより高まり、片手間ではなく一点集中が図られ、権限と責任がより明確となります。そして、担当者にとってもフレキシブルな行動がとれ、より導入に向けての弾みがつきます。さらに、全庁的にもトップの強い意志のあらわれとして受け取られ、より強度な協力体制を敷くことが可能となります。
民間企業の多くは、新制度の構築・導入に当たって組織上こうした手法をとり、骨組みができたところでスタッフの増員を図り、屋台をつくり上げていきます。
中野区は、職員2,000名体制を目指す中、兼務をしなければならないという厳しさはわかりますが、改革を進めるに当たって必要な部署にはトップ直属の専任担当を置くことも必要です。区長のお考えをお伺いいたします。
次に、4番目、人件費と超過勤務手当についてお尋ねをさせていただきます。
ここ数年、中野区は10か年計画に基づき、職員数の削減とあわせて一般会計ベースで人件費・構成比ともに年々減少してきております。平成17年の人件費は262億、構成率が初めて30%を切りました。しかし、17年度から18年度にかけては一挙に人件費が3億7,400万円アップとなっております。これは、いわゆる団塊の世代が職員の中でもいよいよ定年を迎え、多くの退職金が必要になってきたあかしでもあります。
平成18年度・主要施策の成果(決算説明書)の歳出の状況(性質別)の中で、区は、「義務的経費の内訳を見ると、人件費が前年度に比べ3億7,400万円(1.4%)の増となりました。これは、計画的な人員削減により職員給は5億6,800万円(▲2.9%)となっているものの、退職手当が10億9,900万円(72.8%)の増となったことによります。」と述べております。この傾向は、計画的職員の削減に伴い、当面続くことが予想されます。いわゆる退職金を含まない職員給は下がっても、退職金を含む人件費総額としては年々上がっていくこととなります。そこでお伺いします。
1番目、今後ふえ続けるであろう団塊の世代を含む退職金は、毎年幾らずつふえ続けていくのでしょうか。また、それは何年度まで続くのでしょうか。年度と額、職員の数とあわせてお答えください。
2番目、団塊の世代の退職金対応については、財政調整基金の中から当てると聞いておりますが、具体的にどの程度の支払額を財政調整基金から繰り入れを毎年考えておられるのでしょうか。年次ごとの金額をお答えください。
3番目、中野区は昨年3月、「新しい中野をつくる10か年計画」を策定しました。その中で区は、10年間の財政フレーム(一般財源ベース)を示しております。特に人件費については、「10年間の退職手当の額を的確に見込むとともに、新規採用を抑え、10年後の職員数2,000人体制の実現を目指し、推計しました。」と書かれております。私は、財政については急激な社会環境の変化や天変地異がいつ起こるかもしれない中で、10年先を示すこと自体が難しいと思っております。しかし、一方では財政の裏付けのない、また不安定な計画こそがプランの崩壊を招きます。したがって、人件費だけではなく、歳入・歳出も含めて複数年ごとに見直しを図り、修正を行う必要があろうかと思いますが、いかがでしょうか。特に、17年度・18年度は既に確定している決算との比較をし、仮に違いがあれば、なぜそうなったのかを分析し、さらなる対策を立てるべきだと思いますが、いかがでしょうか。
次に、超過勤務手当についてお尋ねをいたします。
15年度、16年度、17年度と人件費が減ってきた反面、超過勤務手当は逆に15年度4億9,300万円、16年度5億200万円、17年度5億8,800万円と増加傾向にありました。私は、何回この問題について、「健康管理にも影響するので、仕事の進め方など、各部で創意工夫をし、減らすべきである」との質問をしてまいりました。それに対して区は、「時間外勤務手当については毎年5%削減を目標とする」と10か年計画の中でも書かれました。また、昨年の決算特別委員会では、「職員健康管理上も重要なことであり、きちんと実情を把握し、必要の度合いを上司は見きわめてから超過勤務の命令をしていくと同時に業務改善も行っていく」と答えました。その後1年が過ぎ、ことし18年度の超過勤務総額は5億4,500万円となりました。何と、昨年比▲4,300万円という数字であります。これを見たとき、大きな驚きを感じると同時に、削減の大小ではなく、区が公約、言責を守ったことへの真摯な対応とその担当部署の努力に敬意の念さえ持ちました。ぜひ、今後ともこうした努力を続けていっていただきたいと思っております。
さて、考えを変えますと、この現象は外部委託やワークシェアリングなど、各部の仕事に対する工夫や努力のあらわれでしょうが、各部・担当によって増・減があるものという事実もあると思います。そこで、お尋ねをいたします。
1番目、各部各担当ではどのようにして超過勤務が減少したのか、またふえたのかなど、今後に向かっての分析や反省など、どこで全庁統一的に行っているんでしょうか。
2番目、超過勤務手当については一般的にコストと時間の管理が大切であると言われております。特に健康上からは、コスト以上に時間管理が大切となってまいります。具体的には、各部署の職員の超勤時間の分析が必要かと思いますが、最終的に人事担当では時間の把握を行っているのでしょうか。
3番目、この問題は昨日も公明党の飯島議員が質問しましたが、職員の削減の一方で、ここ数年任期付短時間勤務職員が、17年度213人(2億1,600万円)・18年度235人(2億5,500万円)と増加傾向にあります。また、臨時職員(アルバイト)も延べ人数でいきますと、17年度は3,923人・18年度3,876人となっております。職員2,000人体制と言われておりますが、この2,000人体制とはどのような職員を指しているのか、再度お尋ねをさせていただきたいといます。また、任期付短時間勤務職員の採用及び活用について、今後区はどのようにしていくおつもりなんでしょうか。2,000名体制とは別の角度でとらえていくのかどうかもあわせてお答えをいただたいと思います。
5番目に、地域に役立つ投資・住民参加型ミニ公募債についてお尋ねをさせていただきます。
先日、テレビでNHKを見ていたら、まちづくりや地域おこしなどへの活性化に最も大切なことは、地域住民の参加意識の高揚と自分の住んでいる自治体への帰属感がどの程度なのかであるというコメントがありました。そして、そのための一つの施策として、最近各自治体ではミニ公募債が活発化しているとの報道がありました。これは、法的にも各地方自治体が公募債を発行することについて問題はなく、その金利も各自治体が引き受け銀行と交渉の上設定することができます。一般的には、発行額は一口1万円以上で、期間5年、金利は年1.3から1.5%台が多いようでした。償還年限が短いことは、かえってトータル金利負担を軽くして、資金調達コスト軽減にもつながります。また、購入した区民にすれば、現在低金利である銀行預金や、いわゆるたんす貯金よりもはるかに有利であり、株式投資より安全性も高く、その上、何よりも公募債の対象物件によっては区への郷土愛や参加意識、また区民としての誇りと貢献度も高まります。さらには、これからは区内にも多くの団塊の世代が輩出し、今まさに退職金の運用を考えているのではないでしょうか。ファンド投資のように、ハイリスク、ハイリターンでもなく、金もうけのためのギラギラでもなく、キラキラな投資なわけです。
23区の中でも数多くの区で既に実施しております。特に18年度は、23区中10区が参加しております。例えば、台東区の名称「一葉債」(平成18年1月実施)として、区内の新一葉記念館整備のためのものや、私もネーミングがすばらしいなと感じました、生き生きと感じた足立区での「走れあだち債」(平成19年2月)は、小・中学校の改修及び小学校校舎建設のための公募債を区民に発行しております。中野区でもすばらしい対象物とネーミングを考えれば、「走れ中野」「止まるな中野」など、いかがでしょうか。こうしたネーミングを考え、区民に訴えることが、私は今まさに必要ではないかというふうに思う次第です。
この問題については、ことし2月の予算特別委員会で公明党の大泉元議員も質問しております。田中区長はその質問に対し、「その起債の金利が貯蓄よりも有利だとすれば、有利な部分は税金から負担することにもなります。あるいは、住民参加ということで、区民の意識といったものをどのようにメリットととらえていくかといったようなことも検討していく必要があります。全体的にメリット、デメリットをきちんと検討した上で考えていきたいと思っております。」とお答えになっております。
その後、区は実施に向けてどのように検討してきたのでしょうか。特に、メリット、デメリットをきちんと検討していく必要があるとありましたが、いかがでしょうか。
以上、私の質問5項目について、お答えをお願いしたいと思います。ありがとうございました。
〔区長田中大輔登壇〕
○区長(田中大輔) 佐野議員の御質問にお答えをいたします。
デジタル放送の関係の質問でございます。まず、デジタル化後の情報格差の解消等について、デジタル時代をどう迎えるかということでの御質問でありました。
現在、約7割の世帯が接続をしておりますシティテレビ中野のケーブルテレビは、地上デジタル放送への完全移行後は地域の情報インフラとして地域情報化に活用していきたいと、こう考えているわけであります。
その未接続エリアについて、これがかねて問題となってきているわけでありますが、現在シティテレビ中野におきましては、未接続エリアについてすべてCATVの幹線を整備するということを意思決定して、その予定となったということであります。したがいまして、仮に2011年7月までに移管が完了しない場合であっても、区民放送が視聴できる環境は整うという状況になってきたと考えております。そうしたことから、現在のケーブルテレビ網が全区にあまねく行き渡るという状況になるということでございますので、情報格差といったようなことについては生じないというか、解消できる見通しとなってきたと、こう考えております。
次に考えるべきなのは、そうしたデジタル時代を迎えて、さらに現在の情報化が進んでいく時代にあって、地域情報化という中で区がどのように情報発信をしていくかといったようなことを幅広く検討していくということになっていくだろうというふうに思っております。
検討組織というお話でありましたが、このケーブルテレビのデジタル化問題につきましては、今申し上げたようなことで一定の方向が見えてきているというふうに考えておりますので、今後のあり方について区の内部での検討をまず十分深めていきたい、こう思っております。
中野新橋駅のバリアフリー化についてであります。東京メトロの方からは、中野新橋駅のバリアフリーについては現在まだ検討しているということでありまして、近々に結論を出す予定と聞いているところではございます。区としては、この結論、きちんとした検討をした上で早く結論を出していただきたいというふうに申し上げているところであります。また、検討結果が出た場合には、住民説明会を開催するように要請を行っているところであります。区といたしまして、地域の住民の皆さんの立場をしっかり受けとめて東京メトロと対応してまいりたい、こう思っております。
発生主義会計を導入する公会計改革についての御質問であります。公有財産台帳の整備や今後の対応といったようなことであります。
土地、建物は、行政財産、普通財産ごとに分類をして、面積、取得価格及び取得年月日等を記載いたしました中野区公有財産台帳を整備しております。道路につきましては、路線種別や路線番号が付してあります路線図、また境界確定による管理区域図等によって管理をしているところであります。
このような形で管理をしているわけでありますが、この会計分析の中でこれをどう取り扱っていくかということになるわけであります。現在、道路、公園など売却の可能性がない財産の取り扱いをどうするかといったことをはじめといたしまして、財産の適正な評価とその反映のあり方について検討を行っていると、そういう段階でございます。
それから、公会計改革に伴って財務会計システムの改修が必要になる、また組織の問題といったような御質問がありました。
現在行っている地方自治法に基づく会計処理でありますけれども、これはその後も行っていかなければならない。同時に発生主義に基づく会計処理を並行して行うということで、東京都のように官庁会計の会計と、それから発生主義会計とが同時並行で処理できるようなシステムが必要になるということであります。
システム改修に当たりましては、先行事例などを参考にしながら、費用対効果、それから使いやすさ、その区の仕事のやり方とあわせた使いやすさということもあると思っておりますので、使いやすさなども見きわめて、最も合理的なシステムとしていきたいと考えているところであります。現段階での検討状況では、所要経費までは見込み切れていないところであります。組織につきまして、現在の体制を基本に新たな公会計の仕組みを取り入れていくというようなことを行っていきたいと、こう思っております。
それから、国のモデル、また都の方式といろいろあるわけですけれども、区としてはどういうふうに構築をしていくことかということであります。現時点では、東京都の方式が最も進んでいるというふうに区としては考えております。これを参考に、資産評価の方法、これについて少し検討したり、また、あわせて国の動向なども踏まえながら、中野区として最も有効な会計モデルをつくっていきたいと、こう考えているわけであります。
この公会計改革を進めるために、全庁的な組織についてですが、私、区長を本部長といたします公会計改革本部というものを設置いたしております。このテーマについて、全庁的に取り組むという体制をつくっているところであります。先だって、第1回の本部会議を開催いたしたところであります。こうした形で進めていくわけであります。担当としては、経営本部の中にいるわけでありますけれども、公会計改革にしっかりと打ち込めるような体制として、私と連携をとりながら仕事を進めさせていきたい、こう思っております。
また、専門家の意見を聞く機会も必要だということであります。改革の内容を少しずつ検討を深めていきながら、一定の時点ではやはり公認会計士さんでありますとか、さまざま専門家の意見を聞く機会というものを設けていきたいと、このように考えております。
それから、職員への研修ということについてもやはり力を入れなければいけないと考えております。計画的に研修を実施して、複式簿記というものを理解する職員を養成していかなければならない、こう思っております。今年度から公認会計士を講師に招きまして、職員研修を行っているところであります。今後、区の検討などにも合わせながら、さらに内容を充実させて継続的に取り組んでまいりたい、こう思っております。
私からは以上です。
〔副区長石神正義登壇〕
○副区長(石神正義) 佐野れいじ議員の質問にお答えします。
まず、退職手当の推移でございます。退職手当は、平成21年度、この時期が一番ピークに達します。それ以降は徐々に減少するというものでございますが、平成26年度までこの高い水準が推移していくというふうに見ております。具体的な数字でございますが、毎年度の勧奨退職者、また普通退職者、それぞれ20人程度というふうに見込んだ場合の数字でございますが、平成19年度が120人、24億8,500万円、平成20年度が134人、28億7,400万円、21年度が150人、31億2,100万円、22年度が139人、28億3,900万円、23年度が126人、25億4,200円、24年度は132人、25億4,800万円、26年度が137人、26億3,200万円、27年度が150人、18億9,800万、こんなような数字で予測をしているということでございます。
次に、超過勤務手当の御質問でございますが、超過勤務につきましては毎年度5%削減という数値目標を全庁的な目標にしておりまして、このもとで各事業部の統括管理者が仕事の内容や進捗状況、こういうものを判断いたしまして、必要最小限の時間で成果を上げることができるよう勤務命令をしているところでございます。超過勤務手当の管理も各事業部で行っているところでございます。時間外勤務手当の増減というのは、そうした各部の事業だけではなくて、災害対応、また選挙執行などによっても生じているということはございます。人事分野といたしましては、超過勤務時間の把握を行って、過度の超過勤務は職員の健康管理の面からも問題があるということから、指導に努めているところでございます。
次に、職員2,000人体制と任期付短時間勤務職員の活用ということでございます。職員2,000人体制というのは、昨日の質問でもお答えしてございますが、この際の職員は常勤職員と再任用職員でございます。職員を削減するという中で、区民サービスの質の向上を図っていくためには、任期や就労時間、こういった多様な勤務形態も必要だというふうに考えてございます。今後とも、こういったサービスの向上のために任期付短時間勤務職員の活用を図っていきたい、こういうふうに考えてございます。
以上でございます。
〔副区長沼口昌弘登壇〕
○副区長(沼口昌弘) 私からは、財政の関係でお答えいたします。
退職金の基金から年次ごとの繰り入れはどのぐらいになるかということでございます。今後の退職金の毎年度の額につきましては、先ほど石神副区長から答弁いたしましたが、その財源として退職金への基金繰り入れ見込み額はおおむね19年度については7,000万、20年度については4億5,000万、21年度は8億、22年度は4億2,000万、23年度は1億2,000万、24年度は1億3,000万、26年度は2億1,000万程度でございます。現在のところ、基金からの繰り入れは以上のように見込んでございます。
次に、財政フレームの修正の質問でございますが、平成19年1月に策定いたしました財政運営の考え方の中で、中長期の財政フレームを示しているところでございますが、これにつきましては決算分析をした上で毎年修正する計画でございます。
次に、ミニ公募債についての御質問でございます。
ミニ公募債のメリットというものは、市場金利よりこれが低い金利で発行できる可能性がある場合には、財政効果とともに住民がミニ公募債の起債対象事業の資金供給者となることを通じまして、より区政に対する参加意識が高まるということにあると考えてございます。一方、デメリットといたしましては、他区の事例を見ると、区民のごく一部しかミニ公募債を購入していないために、区民全体への浸透という効果は限られる、また、利率や各種手数料等が一般の通常のほかの起債に比べまして高くなりまして、結果といたしまして住民全体の財政負担をふやすことになることにあります。
以上のメリット、デメリットを比較検討してきたところ、現時点では中野区におけるミニ公募債の発行を見送っているというところでございます。
〔佐野れいじ議員登壇〕
○12番(佐野れいじ) 再質問をさせていただきます。2点ほどございます。
先ほど区長がお答えになりましたメトロの中野新橋駅について、近々結論をというふうなことでお話をいただきました。この近々というのは、前にも御回答の中に、19年夏ごろには方向性が見えてくるというふうにお答えになっているわけですね。近々という日本語は非常にメリットもあるし、デメリットもあるわけです。例えば、6カ月以内とか、1年先を近々とは普通常識的には考えられないわけですけれども、この間の時点で夏ごろにはそういったことの詳細を説明するということをお答えになっていて、今の時点でまた近々とか、そういう表現になりますと具体性がなく、地域住民としてはやはりどうなっているんだろうかという不安を持つと思うんです。したがって、常識の範囲内での近々というのは、区長、どの程度をお考えになっているのか、非常に難しい質問かもしれませんけれども、お答えを再度いただきたいと思います。
特に、区長もぜひ来ていただきたいと思うんです。中野新橋は、先ほど申しましたように富士見町と新中野、坂上の間に位置しておりまして、昭和39年にできた駅舎であります。オリンピックが開催されたときです。それから改修をしておりますけれども、例えば一例をとりますと、入り口のところは段差があって、バリアフリー化していないために車いすの方は入れません。それからあともう一つは、中の男女のトイレが一緒なんです。私もこの年をして入っていくと非常に、女性も入りづらいというような面もあろうかと思うんですけれども、一緒の男女トイレは今この日本の地方へ行って、区長、ある
と思いますでしょうか。この東京の23区の中野区に男女の共通トイレがあるわけです、実在として。こういったことをやっぱり区長も見ていただいて、ぜひそれをお願いしたいと思うんですけれども、いかがでしょうか。
それで、近々という言葉ですね。先ほどのことについてどのように考えているか、ぜひお答えをいただきたいと思います。
それから、もう1点、アナログ放送の件でお尋ねをさせていただきます。
今、区長の方のお話の中で、一定の方向が見えてきていると、移管が完了しなくても環境は整ってきたというようなお答えでございました。幹線を整備するんだということで、シティテレビ中野も言っているということであります。私は、その幹線が現在引けても、実際的にはアンテナを引かなければなりません。それから、具体的にはそこから引き込まなければならないという格差が出てくるわけです。そこには、私はわかりませんけど、多分四、五万円はかかるだろうというふうにも言われております。そういった負担をどうしていくのか、現在あるところとないところは、そういう問題もこれから細部にわたって出てくるわけです。その1万7,000世帯について、こういった物事は非常に大切なことだと思うんです。したがって、幹線は引くことの用意があるとおっしゃいましたけれども、それに対する枝の部分といいますか、そういった問題も含めて考えを進めていかないと、今後いろんな問題が残る、また格差是正の問題が起きるのではないかというふうに思います。
この2点について再質問をさせていただきます。お願いいたします。
〔区長田中大輔登壇〕
○区長(田中大輔) 再質問にお答えをいたします。
近々結論を出す予定と、確かに苦しい言い方だというふうに思っております。東京メトロの方で、19年、ことしの夏ごろに結論を出すと言ったことは、これも確かでありまして、その結論がなかなか得られていないという状況でもあるようにうかがえる節があるわけであります。区といたしましては、早くきちんと地域の期待にこたえられるような結論を出して、説明に来てほしいと、こういうふうに言っているわけでありますけれども、メトロの方としては現段階では近々というような答えしかできないというようなこととなっているわけであります。
近々というんですから、私は一、二カ月というふうに考えるわけでありますけれども、言葉の問題よりも、やはりメトロに対してきちんと働きかけを行っていくことが大事かというふうに思っております。
それから、幹線はケーブルテレビの幹線網が全区引けても、これから引き込む家庭については世帯の引き込み費用という問題が生じるのではないか、こういう御質問でありました。
これについて、基本的にはこの性質上自己負担ということになるというふうに考えているわけであります。しかしながら、その負担が、どういう形で区がインフラの整備のところでかかわりを持つかによって負担が軽減できるのかどうか、こういった点についてはこれから検討していきたいと、こう思っているところであります。
○議長(市川みのる) 以上で佐野れいじ議員の質問は終わります。
議事の都合により、暫時休憩いたします。
午後2時47分休憩
午後3時10分開議
○副議長(やながわ妙子) 会議を再開いたします。
この際、申し上げます。議事の都合上、会議時間を延長いたします。
一般質問を続行いたします。
中野区議会議員 小 林 秀 明
1 コミュニティバス「なかのん」について
(1)停留所について
(2)朝の便増発について
(3)車内への自動対外式除細動器(AED)の設置について
2 災害対策について
(1)災害時の要援護者支援について
(2)備蓄品の充実について
(3)医療スタッフユニフォームについて
3 ジェネリック医薬品について
4 高齢者の肺炎予防について
5 その他
(1)中野駅・野方駅バリアフリー化について
(2)「東京都こども医療ガイド」の活用について
(3)その他
○副議長(やながわ妙子) 小林秀明議員。
〔小林秀明議員登壇〕
○15番(小林秀明) 公明党議員団の小林秀明でございます。まず冒頭に、ことしの春、区民の皆様、そして支持者の皆様方に大きな御支援を賜り、初当選をさせていただきました。諸先輩の皆様方の御指導をいただきながら、区民の皆様のために懸命に働いてまいる所存でございます。何とぞよろしくお願い申し上げます。
平成19年第3回定例会におきまして、公明党議員団の立場から、初めての一般質問をさせていただきます。
項目は、一つ目、コミュニティバス「なかのん」について、二つ目は災害対策について、三つ目、ジェネリック医薬品について、四つ目、高齢者の肺炎予防について、そして五つ目、その他として中野駅バリアフリー化について、こども救急医療ガイドについてでございます。
最初に、コミュニティバス「なかのん」について5点ほど質問をさせていただきます。
停留所について3点質問いたします。
中野駅と鷺宮地域の間をつなぐコミュニティバス「なかのん」は、今や地域の顔として、高齢の方々の「こころ」を運ぶバスとして一生懸命に走っております。この姿を見るとほのぼのとした気持ちになります。と同時に、このバスの運行に汗を流している関東バスの方々に感謝しております。
「なかのん」の始発停留所は、中野サンプラザの東側わきの一番北側にあります。ビル風の影響で、冬は木枯らし、春・秋には突風を全身に受け、高齢の方にとっては寒さと転倒という危険な状態にさらされています。何とかしてほしい、そういう声を「なかのん」を利用している方々から聞いております。
コートで風から身を守り、体を縮めて停留所にいる高齢者の姿を見て、このままではいけないとだれもが思うはずです。ビル風の突風にさらされないように、サンプラザわきの停留所はすべて風よけの停留所にするべきではないでしょうか。関東バスも必要性を考えておりますが、このことについて中野区はどのように考えるのか、お伺いいたします。
まず、高齢者の利用率が高い一番北側の「なかのん」の停留所から、順次つけていってほしいと思いますが、どのように考えますか。
中野区としてもしっかり都と話し合いをして、状況次第では公費助成の協力もするべきだと考えますが、区のお考えをお聞かせください。
また、始発停留所が他の路線と共有しているため、「なかのん」が他の場所で時間調整をしています。バスが数分しか停車しないので、サンプラザわきのお店で待っている高齢の方々が乗りおくれてしまう姿も見られています。道路が込み合う時間帯は、運行時間がぎりぎりで、風を避けて建物の中で待っている「見えないお客様」を置いて、そのまま出発してしまうこともあります。
そこで、中野サンプラザわきの始発停留所では、利用者も多く、高齢の方々のためにも5分程度の停車待ち時間を設定するように、区としても関東バスに働きかけをしていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。お考えを伺います。
いよいよ明年4月に新東京警察病院が開院となります。鷺宮方面から警察病院へ行く場合、今の「なかのん」の上り路線では「野方警察前」停留所でおり、わざわざ横断歩道を渡ってかなりの距離を戻って警察病院に入ることになります。高齢の方には安全とは言えません。
そこで、上り路線をF字通りに入り病院の正門前を通るようにして、今の「野方警察署前」停留所を「新東京警察病院前」停留所に位置を変えていただきたい。公明党は警察病院と5月に懇談会の機会をいただき、患者さんのためにもぜひその停留所を希望したいという旨のお答えをいただきました。
8月には、関東バスと懇談会を行いました。今話した区民の皆様の声を伝えるとともに、効果的なバスの運用について前向きな話し合いができました。
区民の皆様と高齢者の方々にとって、安全第一と利便性も考えた上で、警察病院周辺のF字道路計画にあわせて、関東バスや警察署をはじめ関係機関との連携と働きかけをぜひ進めていただきたいと考えます。区の御見解を伺います。
次に、朝の便の増発についてですが、既に多くの方が希望している、朝8時前に中野駅に到着する朝の便を、関東バスに働きかけ1回ふやすべきだと思いますが、いかがでしょうか。お伺いいたします。
混雑時間にも考慮して、八成小学校7時15分発の始発上り便を設けて、「なかのん」の利便性を高めてはいかがでしょうか。区のお考えを伺います。
「なかのん」については最後の質問になります。
中野区は、すべての公共施設119カ所に自動対外式除細動器(AED)が設置され、救命救急ができる体制になったことは大きく評価できます。区民が利用する「なかのん」は動く公共施設でもあります。これから都バスも民間バスの一部もAEDの設置を予定しております。
具体的には、「なかのん」は予備1台を含め4台分のAEDが必要になりますが、運転手への使用法の講習も含めて、関東バスの御協力も必要になります。区民の安全と安心を守るために、まず「なかのん」から設置を始めることで、中野区内のすべてのバスにAEDを設置する、その推進の牽引力になるのではないかと考えますが、区の御見解を伺います。
以上、コミュニティバス「なかのん」についての質問を終わります。
ことしの夏休みを利用して、新潟中越沖地震の震源地となった柏崎市のボランティアに、公明党議員団の新人4名で参加してまいりました。一市民として登録をして、2泊3日で行ってまいりました。大きな災害を受け、心の傷を負っているはずの市民の方々が懸命に仕事をしている姿に、人の強さを感じ、どこに行っても私たちを笑顔で迎えてくれた市民に感動をいたしました。今回のこの被災地で感じたことを通して、災害対策について質問をさせていただきます。
最初に、災害時の要援護者支援について伺います。
柏崎市では、ことしの3月に「災害時要援護者名簿」を作成しておりました。この台帳には、障害者及び65歳以上の一人で暮らしている高齢者の方々の連絡先や、要介護認定の状況なども記入されているものです。しかし、今回の新潟中越沖地震で、発生3日間、市内で9人が亡くなり、そのうち4人がこの名簿に記載されていた方でした。
作成した名簿は、12地区200人あまりの民生委員の方々に配布されていましたが、現実的にこの名簿が生かされませんでした。
隣の長岡市では、登録の承諾を受けた3,200名あまりの「災害時要援護者名簿」を作成し、民生委員や自主防災組織のメンバーの方々が全員の確認先を決めておりました。そのおかげで、地震発生当日のうちに全員の無事を確認できました。
中野区では、援護を必要な方にあらかじめ登録をしていただき、救援や支援に当たる、そうした仕組みづくりを進めております。現在、区内には障害者及び65歳以上で要援護対象となる方が延べ8,600人ほどおります。区報での掲載やホームページを活用して推進をしていますが、登録者はまだ1,00人弱程度です。この1年間、ほとんど変わりがありません。もっと効率的に推進はできないものでしょうか。
そこで、例えば、「災害時安心定期便」を毎年9月の「災害の日」に往復はがきで対象者に送ってはいかがでしょうか。そのはがきに、「災害時あなたの避難場所はどこですか」「あなたの安否確認はだれがしますか」、災害時の大事なお知らせをしながら、登録制度の御理解をいただいて、希望する方は返信はがきを送っていただく、このような「災害時安心定期便」を実施すべきと考えますが、いかがでしょうか。御見解をお伺いいたします。
また、地域の防災訓練で、「要援護者名簿」を使って訓練を行い、その評価をすることが非常に大事であると思います。今後の地域防災訓練での実施について、お考えを伺います。
次に、災害時の備蓄品の充実についての質問でございます。
さきの9月2日に、各地域の避難場所で地元の地域防災会が中心となって防災訓練が行われました。集まった地域の方々は、災害時の協力体制の大切さを感じながら今回の訓練に参加いたしました。それは大きな成果であったと思います。
柏崎市では、備蓄倉庫の医薬品のほとんどが使用期限を過ぎていたため、避難所から医薬品の要請があっても応じられなかったと聞いております。
中野区は、災害時に備え薬剤師会との協定を結んでいるはずですが、薬剤師会では協定をしている意識がありません。調べてみると、現在残っている協定書は16年前の平成3年のものです。協定先には、既に存在しない「中野薬業協同組合」が入っております。
一刻も早く災害時の協定を、薬剤師会と区とが改めて締結することを強く要望すると同時に、薬剤師会の各会員への協力体制の徹底を推し進めていかなければならないと思いますが、御見解を伺います。
また、中野区の備蓄倉庫の総点検を定期的にすべきではないでしょうか。区の見解をお聞かせください。
また、多くの医薬品は有効期限が2年から4年あるいは6年となっているため、その都度買いかえる必要があります。この備蓄医薬品を価格の安いジェネリック医薬品で対応したらいかがかと思います。この点についてもお考えを伺います。
また、災害時には、本人がふだん服用している薬を医療スタッフにわかるようにすることが大事です。そのために、災害時手荷物には薬局で支給している「おくすり手帳」を持参することが必要です。これがこの「おくすり手帳」でございます。これは、購入した薬のシールを手帳にはり、いつでも医療関係者がわかるようにすることができます。こうしたことも区が考えて区報に載せたりすれば、区民が安心するのではないかと思いますが、御見解を伺います。
続いて、医療スタッフユニフォームについて伺います。
新潟中越沖地震でもそうであったように、災害現場では医師や看護師など医療スタッフは、混乱の中で市民からはっきりわかるようにしなければなりません。そのためには、医療スタッフには色のはっきりしたユニフォームが必要です。
これは東京都で準備しているものです。中野区と派遣協定を結んでいる中野区医師会では、これは1セットしかありません。医師は赤、看護師は緑、青は薬剤師など、災害時には中野区が派遣を要請する以上、必要な人数分を支給しておかなければならないと考えますが、御見解を伺います。
以上、災害対策についての質問は終わります。
次に、ジェネリック医薬品について質問いたします。
先ほど、災害時の備蓄用医薬品を価格の安い「ジェネリック医薬品」で対応したらいかがでしょうか、そういう提案をさせていただきました。薬代に負担を強いられている高齢の方々、また年金から毎回保険料が引き落とされ、負担に嘆く方々の声は少なくありません。こうした方々のためにも、このジェネリック医薬品の推進を進めていただきたいと考えております。
欧米では、ジェネリックとは「一般的な」「総称的な」という意味で使われています。特許期間が終了した後に発売され、新薬と同じ成分で、効果も服用方法も同じである医薬品を総称してジェネリック医薬品と言われております。特許期間が切れているので、低価格でもあり、もちろん厚生労働省認可の医薬品でもあります。WHOも使用を推奨しています。国民の負担軽減を考えて、先進各国では積極的に普及を進めております。アメリカでのジェネリック医薬品の普及率は、すべての医薬品量に対して54%を占めています。金額は半額になっております。同様にイギリスでは55%、ドイツでも46%がジェネリック医薬品を使用しております。日本での普及率はまだ16.8%で、おくれております。これは2004年のデータでございます。
品質について言えば、品質再評価で承認されたジェネリック医薬品がすべて掲載された「オレンジブック総合版」が普及し、利用者にもわかりやすく、より安心な環境になってまいりました。こうした努力で、ほとんどの調剤薬局がジェネリック医薬品を扱える状況にもなってまいりました。
つい先日は、新閣僚になった舛添厚生労働大臣が談話の中で、「価格の安いジェネリック医薬品の利用を促進する」というコメントが一般紙に掲載されました。薬剤師会との懇談会でも、『来年度から医療機関でも「ジェネリック医薬品」を使用することが前提になる』という方針の可能性について、コメントもありました。
今後、「区民の視点に立った医療」に向けて、ジェネリック医薬品は大きな役割を担っていくものと考えます。区は、医師会や薬剤師会、関係機関との連携が大事になります。中野区は、保険者の務めとして、また高齢者の医療費負担軽減のためにも、区民に対して価格の安いジェネリック医薬品の情報提供や啓発をしっかり進めていくべきだと考えますが、御見解を伺います。
例えば、茨城県の常陸太田市が「ジェネリック医薬品希望カード」を作成し、市内のおよそ全世帯、1万2,000世帯に配布をいたしました。
中野区においても、「希望カード」などを区民に配布して、この「ジェネリック医薬品」の利用方法をしっかりと推進していくべきと思いますが、区としてどうお考えになりますか。御意見を伺います。
以上でジェネリック医薬品についての質問は終わります。
次に、高齢者の予防医療として、肺炎予防について質問をいたします。
平成13年の予防接種法の改正以来、公費助成で高齢者に対するインフルエンザワクチンの予防接種率は年々高くなり、平成18年には中野区で50%を超えるほどになりました。
しかし、免疫力の弱った高齢者は、インフルエンザにかかると肺炎や気管支炎の合併症で重症になる例も大変に多くなっております。今でも肺炎は、がん、心疾患、脳血管疾患に次いで死因の第4位に位置する重大な疾患とされています。厚生労働省のまとめによると、毎年全国で10万人弱が肺炎で死亡、うち70歳以上の高齢者が92%を占めている状況でございます。その肺炎で亡くなる方のおよそ半分が、肺炎球菌が原因と言われております。
その予防方法として、インフルエンザ予防接種とともに、肺炎球菌ワクチンの接種が大きな効果をもたらすことがわかっております。生涯で一度の接種をするだけで命を救える予防法として、後期高齢者の予防医療の柱として注目されております。
現在、肺炎球菌ワクチン接種は、健康保険の適用外で、個人の費用負担が8,000円となります。しかし、負担が高いため、接種を希望する方が少ないという現状があります。そのため、1回当たり3,00円の公費助成を各自治体が始めております。
例として、香川県の善通寺市では、人口3万5,226人で、5年間で54名の接種実績でした。市の健康増進のために昨年公費助成を始めたところ、10月からわずか4カ月で一挙に600名ほどの人が接種をされました。
このことをとらえて、肺炎球菌ワクチン接種の公費助成を実施していく推進が各地で始まりました。現在、23区でも目黒区、千代田区が、また全国の市町村でも公費助成の実施を始めてきております。
中野区では、この肺炎球菌ワクチンの存在さえ多くの方々は知りません。中野の重点戦略の「活動的な85歳をめざす」という目標のためにも、後期高齢者の予防医療として極めて重要な施策となります。肺炎球菌ワクチン接種の意義を高齢者の方々に、またその家族に知っていただく努力を、医師会や関係機関と連携して積極的に区は進めるべきだと思いますが、区の御見解を伺います。
中野区も、「健康福祉都市なかの」を目指す自治体として、早急に公費助成を開始していくべきだと考えますが、区としての御意見を伺います。
以上、高齢者の肺炎予防についての質問を終わります。
次に、その他として、中野駅のバリアフリー化について質問いたします。
JR中野駅周辺は、区の中心部として、鉄道利用者、バスの利用者、さまざまな施設利用者が最も多い地域です。その中でも重要度が最も高い中野駅は、メインターミナルであるのにもかかわらずエレベーターが未設置であります。
「せめて高齢者、障害者、子育て家族のためにスロープを設置してほしい」、そういう区民の声を何年もの間、区やJRに届けてまいりました。前回の第2回定例会で、飯島議員が、中野駅北口の改札に車いすに対応するバリアフリー計画について質問をいたしました。それに対して、区長が「JRより、『今年度中にスロープを設置することを検討中』と聞いている」と答えております。その計画の進捗状況と、いつごろまでに完成するのかお伺いいたします。
次に、「東京都こども医療ガイド」の活用についてお伺いいたします。
小児救急の対応策として、全国で「#8000」が始まりました。このおかげで、小児科の医師や看護師から、患者の状況に応じた適切な対処方法や、受診する病院等のアドバイスが受けられるようになりました。
東京都は、#8000番にかかってくる救急相談を何度も繰り返し検証しながら、対応方法を進化させてきました。都立大塚病院の協力を得て、ホームページに「東京都こども医療ガイド」がつくられ、この9月よりスタートいたしました。
このホームページに登場するキャラクターもかわいらしく、対話形式の音声ガイド付で、会話をしながら、今何をすればよいのか、的確な指示をしてもらえます。携帯電話にも対応していますので、どこからでも利用できます。365日24時間、子育てをするお母さんたちには大きな味方になります。
これから冬に向かい、大事な時期となります。中野区の小児救急の整備に対して厳しい声も聞いております。まず、東京都に対して「東京都こども医療ガイド」のさらなる周知を区としても申し入れをし、あわせて中野区も子育てに悩んでいる区民の方々にきめ細かく紹介をしていくべきだと考えますが、区としてどのように考えていますでしょうか、伺います。
例えば、現在行われている「母子手帳」の交付や「新生児訪問」の折に、また、「なかの子育て応援メールマガジン」などを活用して、さらには中野区のホームページのトップページにリンクするなど、積極的に紹介をしていくべきだと思いますが、区のお考えを伺います。
以上で私のすべての質問を終わります。御清聴ありがとうございました。
〔区長田中大輔登壇〕
○区長(田中大輔) 小林議員の御質問にお答えをいたします。
まず、コミュニティバス「なかのん」についてであります。「なかのん」のサンプラザわきの始発停留所の風よけの施設ということであります。あのサンプラザわきの歩道の状況を考えますと、風よけの施設というのはかなり大がかりなものとならざるを得ないというふうに考えております。あの場所の通行状況などから、道路上にそのような大きな施設を設けるということは難しいのではないかと考えているところであります。道路管理者であります東京都と協議をしながら、可能性について研究していきたいというふうに思っております。
それから、出発までの間隔を少し長くとって、バスの中で待てるようにといったような御提案もありました。この始発の停留所が他の路線と共有しているという関係から、なかなか「なかのん」のところで、停留所で時間をとるという、そういったバスダイヤの構成というのが、他の路線との関係もあるので難しいというふうに聞いているところであります。
それから、停留所の変更とかルートの変更ということであります。警察病院の開設、あるいは新設道路の開通を契機に路線ルートや停留所を変更するということについて、バス会社や警察等の関係機関と協議をしてまいります。
「なかのん」の増便、特に朝の便をということであります。区といたしましても、これまでバス事業者、関東バスに増発を申し入れているところでありますが、事業者の方からは人件費をどうしても増大せざるを得ないといったようなことから、今のままではやはり増便は難しいという回答を得ているところであります。
それから、車内への自動対外式除細動器(AED)の設置という御質問でありました。「なかのん」へのAEDの設置について、車内の設置条件が整えば、これは設置をするという方向でバス事業者と相談をしたいと考えております。
それから、災害時の要援護者支援についてであります。「災害時安心定期便」のような往復はがきを送って登録制度の理解を図るといったようなことで、登録制度を進めたらどうだというようなことであります。非常災害時救援希望者登録制度に対する理解をしていただき、より多くの登録者をふやすために、今後とも積極的にPRを行っていきたいというふうに考えているところであります。
一方、この制度につきましては、支援する側の防災会の体制構築という問題もあるわけであります。現状でも、必ずしも体制を、手を挙げていただいた方に対して体制を組み切れるのかといったようなことで、大変御苦労されているという例もあるというようなところもありまして、この制度を進めるということとあわせて、より幅広く災害弱者の災害時の支援の仕組みを総合的に検討する必要があると考えているところであります。
それから、要援護者の名簿を使った実地訓練についてということであります。災害弱者の方で登録されている方の安否情報確認や救援救護訓練というのは、有効な訓練だと考えております。地域での防災訓練の際に、防災会との連携によって要援護者にポイントを置いた訓練を今後組み立てていきたい、こう考えております。
それから、薬剤師会との協定の見直しをということであります。薬剤師会と薬業協同組合との協定の見直しを早急に行い、新たな協定書締結に向けて薬剤師会と協議を進めていきたい、こう思っております。
それから、備蓄の医薬品にジェネリック医薬品を活用すべきという御質問もありました。現在、医薬品については、価格や供給が安定しているものを備蓄しているわけであります。この備蓄医薬品がジェネリック医薬品の対象となり、さらに供給が安定して行えるかどうかといったようなことを確認した上で、導入について検討していきたいと、こう思っております。
それから、おくすり手帳携行のPRをということであります。区報、ホームページ等におきまして、地震に備えての広報を行っているところでありますが、その中のチェックリストの項目におくすり手帳も加えていきたい、こう思っております。
それから、医療スタッフのユニフォームの問題であります。医師会等の方から、私も、現在支給をしている白衣型のユニフォームについては、夏暑く、冬寒いと、外で活動するにはかなり使いにくいんだといったようなことをお聞きしているところであります。御自分で暑さ寒さに合わせた服装をした上で、メッシュのベスト型のものを上から羽織るといったような形にすれば、いつでも使えるというようなことだと聞いております。それを目立つような形でつくったらいいのではないかというようなことでありまして、今後医師会等と協議をしながら、そういったものを支給していく形にしていきたいと思っております。
私の方からは以上であります。
〔保健所長浦山京子登壇〕
○保健所長(浦山京子) 小林議員のジェネリック医薬品の普及啓発のお尋ねについてお答えいたします。
国は、診療報酬、調剤報酬点数への上乗せ、処方せん様式の変更、政府公報キャンペーン等にとどまらず、今後のジェネリック医薬品普及のためのさまざまな使用促進対策を進めてきております。低価格のジェネリック医薬品の普及は、個人の医療費負担を軽くするだけではなく、区の国保医療費を削減できる手段として大変期待できるものと考えております。
現在、区内の大半の調剤薬局はジェネリック医薬品を扱っており、ジェネリック医薬品に対する区民の認知度は高くなってきており、区も薬の相談会等でジェネリック医薬品に対する区民への正しい知識の普及に努めてきているところであります。ジェネリック医薬品希望カードなどの取り組みについても、医師会、薬剤師会と意見交換をしてまいりたいと考えております。
次に、肺炎球菌ワクチンの普及啓発についてのお尋ねでございますが、予防接種に関する効果と副作用についての情報は大変重要であり、高齢者のインフルエンザの予防接種については個別の案内、区報、ホームページを通じて周知に努めているところであります。肺炎球菌ワクチンについても、情報提供を行っていきたいと考えております。
また、中野区における公費負担についての考え方でありますが、肺炎球菌ワクチンについては国の厚生科学研究「水痘、流行性耳下腺炎、肺炎球菌ワクチン等の今後の感染症対策に必要な予防接種に関する研究」の中で、安全性、経済的有効性などについて研究が行われております。国の予防接種に関する研究会でも、これらの検証を確認してから導入の方向を検討するとしております。中野区においても、このような検討の推移を見守りたいと考えております。
以上です。
〔都市整備部長石井正行登壇〕
○都市整備部長(石井正行) 私からは、中野駅北口のバリアフリー化についての御質問にお答えをいたします。
JR東日本からは、中野駅北口にある業務施設等の移転改修によって、平成19年度内にスロープを設置するということとしているところでございますが、現在、業務施設等の移転先について調整中であるというふうに聞いておるところでございます。
〔子ども家庭部長田辺裕子登壇〕
○子ども家庭部長(田辺裕子) 東京都こども医療ガイドの活用につきましてお答えいたします。
子どもの病気やけがの対処方法などを、わかりやすく保護者へ啓発することが必要だと認識をしております。その意味で、東京都こども医療ガイドをきめ細やかに周知徹底することが必要だというふうに考えております。この東京都こども医療ガイドにつきましては、既に区としてかかりつけ医推進のためのチラシ等で紹介し、乳幼児健診等で配布をしているところでございます。また、区のホームページからも閲覧可能でございます。都から名刺サイズの啓発用品も来ておりますので、今後新生児訪問、なかの子育て応援メールマガジン、保育園、児童館などで積極的な周知を図ってまいりたいと考えております。
○副議長(やながわ妙子) 以上で小林秀明議員の質問は終わります。
中野区議会議員 牛 崎 のり子
1 後期高齢者医療制度について
2 環境からみたごみ問題について
(1)サーマルリサイクルについて
(2)生ごみの資源化について
(3)家庭ごみの有料化について
3 小児救急24時間医療体制について
4 西武新宿線新井薬師前駅の交通安全対策について
5 上高田4丁目都営住宅建てかえにともなう地域の課題について
6 その他
○副議長(やながわ妙子) 次に、牛崎のり子議員。
〔牛崎のり子議員登壇〕
○19番(牛崎のり子) 2007年第3回定例会本会議にあたり、日本共産党議員団の立場から質問を行います。
まず、後期高齢者医療制度について質問をします。
75歳以上の人が加入する新しい医療保険「後期高齢者医療制度」が、来年4月から実施されようとしています。国民の老後における健康の保持を掲げた「老人保健法」が廃止され、新たに医療費の適正化と国民の共同連帯を義務付けた「高齢者の医療の確保に関する法律」によって、高齢者を65歳から74歳の前期と75歳以上の後期とに分け、75歳以上のすべての人が保険料を徴収されることになりました。また、保険料を滞納すると資格証に変えられ、医療費の全額を窓口で一たん支払わなければならなくなるために、医療が受けられない状況が生まれる危険があります。まさに、後期高齢者だけを別扱いにした高齢者の医療を抑制する法律です。
東京の後期高齢者医療広域連合が8月31日に示した保険料の試算によると、平均保険料は最高で年額15万5,000円、最も低く見積もっても年額9万6,000円でした。厚生労働省が示した7万4,00円を大きく上回るものです。
そこで、区長に伺います。高齢者の生活実態からこの保険料額を見たとき、あまりにも高い保険料だとはお思いになりませんか。私は、このような高額な保険料だと高齢者の生活は深刻な打撃を受け、保険料を支払えない人も大勢出るのではと危惧をします。区長の認識を伺います。
「高齢者の医療の確保に関する法律」は、第111条で、広域連合は特別の理由がある者に対し、保険料の減免ができると規定しています。
また、第103条による、都道府県や市町村が補助金等を投入し、保険料の圧縮や減免制度の拡充を図ることが可能との厚生労働省担当官の見解が示されているのですから、東京都に対して補助金投入を求めるべきと考えますが、いかがでしょうか。
さらに、区として後期高齢者医療保険料を減額することも可能となっています。中野区が独自の保険料軽減措置を講じることについて、見解をお聞かせください。
1都3県の広域連合議会議長が連名で、厚生労働大臣に対し、「広域連合のみならず、市区町村においても大きな不安を抱いている」と指摘し、国庫負担の増額などを求めていますが、区長はどのように受けとめておりますか。お答えください。
年金が月額1万5,000円以上の人は、年金からの天引きとなり、有無を言わさず保険料が取られることに不安が募っています。1万5,000円未満の人だと普通徴収になります。「後期高齢者医療制度」では、保険料が支払えずに滞納が続くと保険証が取り上げられ、資格証明書に変えられてしまいますが、所得が低い人ほど保険料の滞納が起こりやすいことは想像にかたくありません。
医療なしで生きていくことが難しい高齢者から保険証を取り上げるなど、行政が社会的弱者を見捨てることがあってはなりません。東村山市長は、徴収事務は市区町村の事務であり、責任を負ってはいるが、資格証明書は発行しないと言っています。また、後期高齢者に「適切な医療給付」を行うという法の趣旨からも、少なくとも実質的な無保険者を生み出す「資格証明書」の発行はやめて、支払いが困難な高齢者への懇切丁寧な相談制度をつくり、保険証の取り上げは行わないことが望まれます。いかがお考えでしょうか。
また、健診も広域連合の努力義務に後退させられてしまいますが、区として希望者全員が受けられるようにすべきと考えますが、いかがでしょうか。見解を伺います。
この新たな「後期高齢者医療制度」について、区民、中でも高齢者は何も知らされていないというのが現状です。来年3月に被保険者全員に手紙を出し、4月の制度施行とほぼ同時期に納付書を出すと聞いていますが、大がかりな医療制度の変更にもかかわらず、周知の仕方はあまりにも乱暴です。このままでは納付通知を受けて初めて知ることになり、混乱の中でスタートすることは明らかです。広域連合に対し、このような制度の出発は見送るよう求めていただきたいと思います。見解をお聞かせください。
日本共産党は、高齢者に負担を押しつけ、最後の命綱である医療を切り捨て生存権を奪うこの制度の全面見通しを求め、今後とも取り組んでいくことを述べて、この項の質問を終わります。
次に、小児救急24時間医療体制についての質問に移ります。
「本当に恐ろしい体験をしました」と、新井四丁目にお住まいの4人の子どものお母さんにお話を聞きました。「ことしの3月、小学1年生の息子が学校でぜんそくの発作を起こし、立っていられない状態になりました。焦る心を落ちつかせて六、七カ所の近隣の病院に問い合わせ、新宿の女子医大病院で受け入れてくれることになりました。しかし、病院へ向かうタクシーの中で息子は呼吸困難になり、一刻を争う状態に陥りました。このままもし…と考えて涙が出るほど不安になりました。息子は事なきを得ましたが、これがもし夜間だったらと思うと…」と、切実に訴えられました。
中野区は現在、区民の強い要望もあり、医師会の協力を得て、準夜間初期救急の予算を拡充し、ことしの4月から、これまでの平日だけでなく、土曜・日曜日も加えた体制整備がされていることを評価するものです。しかし、二次救急は1分1秒が命にかかわることですから、より短時間で治療が受けられる体制を整えることが重要です。親の願いは、もっと早くに、より身近なところにせめて1カ所でも24時間小児救急があればというものです。
本年第2回定例会で、我が党の山口議員が区の取り組みについて質問をしました。これに対して、子ども家庭部長は「警察病院を含め、区内で実現可能性のある病院に引き続き要請を続けていく。今後も引き続き実現の可能性に向けて努力をしていく。」と答弁しました。そこでお尋ねいたします。中野区はその後、実現に向けてのどのような努力をされましたか。お答えください。
東京都は、24時間小児救急の体制を中野区がとることを決めれば補助金を出すと言っています。そこで都に対しても、「西部医療圏に」ではなく、「中野に」24時間小児救急を望む区民の切実な声を届け、かつての中野方式を含めた財政支援を求めていくべきだと思います。見解をお聞かせください。
先日、医師会との懇談の中で、区内で小児救急外来を持つ病院と、小児科の医師と、区と医師会と、24時間小児救急についてのプロジェクトチームを立ち上げたと伺いました。
24時間小児救急の早期実現に向け、中野区として小児科医の確保や体制を整えるための財政的、政策的な措置を医師会とも結んで講じるべきです。答弁を求めます。
子どもを産み育ててよかったと言える中野をつくりたいです。と言われた区内小児科医師の言葉をおかりして、このことの質問を終わります。
次に、環境から見たごみの問題について伺います。
初めに、サーマルリサイクルについてです。
これまで不燃ごみとして回収していたゴムや皮、容器包装以外の廃プラスチックが、23区では来年4月から可燃ごみに変わります。中野区でもことし10月からモデル回収の実施が予定され、対象地域では9月に4回の説明会が開かれました。参加した区民から活発な意見や質問があったと聞いています。
これまで埋めていたごみを燃やす理由は、最終処分場の延命を図り、焼却熱で発電を行うサーマルリサイクルだということです。しかし、これでは分別や発生抑制の意欲がそがれる、ダイオキシンや重金属類などの有害物質に加え、地球温暖化の原因になると危惧されています。
ごみ減量の取り組みとして追求すべきことは、拡大生産者責任による発生抑制であると、我が党議員団はこれまでも指摘してきたところです。ドイツでは、生ごみ以外は収集、分別、その後の処理まですべて生産者の責任になっており、企業がごみになる製品をつくらないよう努力することを促しています。
大手製造業者に対して、廃棄物の収集や処理にかかる経費をもっと負担するよう国に対して働きかけるべきです。中野区の見解をお聞かせください。
中野区は、容器包装プラスチックの資源回収に取り組んでいます。この、いわゆる容プラの分別が定着をした地域では、不燃ごみの容積が目分量で9割も削減できたと聞いております。容プラの資源回収がまだ始まっていない地域は、来年度中に実施されるということですが、同時期にサーマルリサイクルが始まってしまうため、廃プラスチックに対する区民の認識に混乱を来すのではないかと心配です。
また、長いこと環境問題に取り組んできた区民の間では、「これまで可燃ごみと不燃ごみの分別に取り組んできたことが虚しい」「分別を一生懸命広げてきたことが、今度は一緒に燃やすからいいでは、区民をあまりにもばかにしている」といった声が上がっています。
可燃ごみの対象品目をふやすことは、環境問題に対する意識や取り組みを後退させることになりかねません。区の考えをお聞かせください。
中野区は、来年10月からのサーマルリサイクル事業に本格的に参加することになりますが、指摘されている問題が解決されないままでは区民の合意が得られません。区の見解をお聞きします。
次に、生ごみの資源化について伺います。
家庭の生ごみは水分が多く、自治体が燃やす可燃ごみの半分が水分だと言われています。自治体は水を燃やすために多大な燃料を使っていることになり、まさに「生ごみの焼却は、資源とエネルギーの浪費そのもの」です。生ごみは、燃やせば有害物質を発生させる原因となりますが、有効活用すれば一転して「宝物」となります。
「中野ごみゼロプラン2006」によると、家庭系可燃ごみに占める生ごみの比率は37.8%と、大きな割合になっています。家庭から排出される生ごみの減量や資源化の推進について、区としてどのように取り組んでいくのか、お聞かせください。
エコトピアンの会主宰者で大和町にお住まいの農学博士・宮沢数雄さんを訪ねました。宮沢さんは「生ごみの堆肥化は、家庭で資源の循環ができる究極のリサイクルだ。特別な容器や薬剤を使わず、空気を好むバクテリアの働き、野菜くずや枯れ葉などを分解し、堆積と切り返しを繰り返すことで熟成させる、コンポストは最良の土壌改良剤だ。」と述べられました。コンポスト化を進めることは、ごみの減量ばかりでなく、カラス対策や地域の緑化推進、環境改善にも役立ちます。エコトピアンの会は、地域センターや小・中学校にも、声がかかればどこへでも出かけ、生ごみの資源化と環境教育に取り組んでいます。
こうした区民の自発的なごみ減量、環境活動にもっと行政の支援の手を差し伸べてもいいのではないかと思います。区の積極的な答弁を求めます。
職員の意識啓発も大切です。環境リサイクルプラザは、環境学習、交流、情報の拠点として、区民の主体的な環境保全への取り組みの推進を図り、環境にやさしいまちづくりと資源循環型社会の実現を目指すとしています。
環境リサイクルプラザをもっと積極的に活用し、区民と行政が共同して生ごみの資源化に取り組むなど、なかのごみゼロプランの目標達成を目指すべきだと思いますが、いかがでしょうか。
次に、家庭ごみの有料化について質問します。
区は、「新しい中野をつくる10か年計画」において、2009年度までに「家庭ごみの有料化を行う」としています。
有料化することによって家庭ごみは減るでしょうか。家庭ごみの有料化を実施している日野市では、有料化してごみが減ったのは初年度だけで、すぐにもとに戻ってしまったそうです。市の職員が市民に対し、理解を求める努力を時間外に何度も繰り返し、ようやく家庭ごみの有料が定着したそうです。無料だったものが有料になることは、当分の間は廃棄抑制の効果がありますが、ごみの有料になれてしまえば、今度はお金を払っているのだからと、廃棄を正当化する意識に変わってしまう人が少なくありません。収集日も場所も無視して勝手にごみを出している人がまだまだいなくならない現状のまま、ごみの有料化を進めてよいのでしょうか。ほかの地域や、特に有料化していない自治体にごみを持ち出す人がふえてしまうことにならないでしょうか。ところ構わずごみが捨てられ、ためられ、猫やカラスが食いちぎり、悪臭があふれるまちになりかねません。
そこで伺います。家庭ごみの有料化は、ごみ減量につながるとは言いがたく、区民への費用負担となるばかりです。区として実施すべきではないと考えますが、いかがお考えでしょうか。お答えください。
今、区民の間では、環境問題やごみ減量に対する意識が高まっています。先ほども紹介した生ごみの堆肥化をはじめとするさまざまな地域活動、学習や交流、環境審議会やごみ懇談会など区政への積極的な参加などです。ごみの減量で大切なのは、排出抑制、再利用、再資源化、中でも排出抑制を実効性のあるものにしていくことが重要な課題となっています。
家庭ごみの有料化ありきではなく、中野区は環境問題の重要な柱として、ごみ減量のあり方について区民とともに協議し、取り組むことこそ区の果たすべき役割があるのではありませんか。区の考え方をお聞かせください。
次に、西武新宿線新井薬師前駅の交通安全対策についての質問です。
西武新宿線新井薬師前駅の踏切渋滞解消は、長年の地域住民の悲願です。2004年に「西武新宿線踏切渋滞解消促進期成同盟」がつくられ、現在「連続立体交差化」の検討が進められていますが、実現までには相当の年月を要すると思われます。
2006年第2回定例会で、新井薬師前駅の踏切について、緊急に対策をとるよう求めた我が党のかせ議員の質問に対して、区は「踏切の拡幅の可能性について、西武鉄道と相談していきたい」と答えています。
84歳だという女性が、「足が不自由なので踏切があいている時間内には渡り切れない。車いすを利用するとかえってほかの歩行者にも迷惑をかけ、線路に落ちそうになってしまう。一日も早く解決をしてほしい」と言っておられました。私も、朝夕のラッシュ時に新井薬師前駅をよく通りますが、「いつ事故が起きても不思議ではない」、極めて危険な状態が続いています。
「新井薬師前駅利用者の会」は、昨年10月、西武鉄道に対して踏切通路の拡幅を求めるよう、署名を添えて要望をしました。西武鉄道の回答は、「新井薬師前駅は、改善を要する緊急度が最も高い駅に該当している。危険緩和策として、西武の土地を使って『歩行者の滞留スペース』をつくるという方法もあるし、既にこの方法で歩道を拡幅した駅もある。中野区と相談したい。」というものでした。
新井薬師前駅の通路の拡幅について伺います。中野区と西武鉄道の間では、どのような改善策が検討されているのでしょうか。お答えください。
2005年8月に、国土交通省の「踏切についての調査と対策」が発表されましたが、その中で、立体交差などの抜本対策が進まない踏切は歩道橋の設置、歩道が狭い踏切は拡幅などの「即効対策」を5年以内に完了することを求めています。鉄道敷地内を通路にすることは、西武鉄道がその気になればできることです。新井薬師前駅を通行する人は8割以上が西武線の利用者なのですから、西武鉄道は所有地をもっとこの対策のために拠出すべきです。
西武鉄道が鉄道敷地を使った歩道拡幅の可能性を示唆しているのですから、区としても実現に向けて強力に働きかけるべきだと思います。区の決意をお伺いします。
最後に、上高田四丁目都営住宅建て替えに伴う地域の課題について質問をします。
上高田四丁目の木造都営住宅建て替え事業が始まって、足かけ5年あまりが経過しました。この事業は、敷地の西側から第1期A地区、第2期B地区、第3期CDE地区として順に着工し、第3期CDE地区も間もなく完成しようとしています。
この建て替え事業に当たっては、近隣住民が主体となって都営住宅の緑と環境を守る住民運動を立ち上げ、中野区を介添え役に東京都と5年以上にわたって話し合い、協議を続けてきました。東京都は、1期2期の計画に当たっては住民の声を聞き入れ、敷地内の樹木や緑の植生調査を積極的に行い、これまでの都営住宅建て替え事業に見られなかったと言われるほど、大きな樹木の保存、移植、新たな植栽が実現し、区民の要望が生かされました。
この事業の第3期CD地区の計画説明の際、続きのE地区にももう1棟建てたいという話がありました。しかし、この地区の計画が実行されますと、「ちびっこ広場」の愛称で親しまれてきた貴重な緑と植物が犠牲になるおそれがあります。
そこで、第一に伺います。長い年月を経なければ根付かない草花が自然のままに生え、昆虫がすみ、鳥が訪れ、小さな小さな空間でありますが、一瞬ここが都会の一部だろうかと思うほど訪れる人の心を癒してくれる、この貴重な樹木と緑の空間が残るよう東京都に働きかけてください。答弁を求めます。
次に、この都営住宅敷地と道路1本はさんで、並行して別の都営住宅敷地があります。この敷地は、中野区の都市計画地図にも示されているように都市計画公園の網かけがされています。この公園を文字どおり緑と樹木の都市公園として整備を急いでほしいという立場から伺います。
この未整備の土地を文字どおり都市計画公園に整備していく事業主体と、方法のあり方として、次の三つのことが考えられます。一つは、この敷地の所有者である東京都に整備を求める方法。二つ目は、中野区がこの敷地を買い取り、中野区の公園として整備をする方法。三つ目は、都からの負担付贈与を受け、無償譲渡で中野区が整備する方法です。今、提示をしました三つの整備主体、方法について、いずれを選択されるのか、区として立場を明確にする時期が来たのではないかと思います。区の見解をお聞かせください。
以上で私のすべての質問を終わります。ありがとうございました。
〔区長田中大輔登壇〕
○区長(田中大輔) 牛崎議員の御質問にお答えをいたします。
まず、後期高齢者医療制度についてであります。
保険料についてのまずお尋ねがありました。東京都後期高齢者医療の保険料につきましては、現在のところ極めて粗い試算にとどまっているところであります。保険料の設定について、十分な協議が行われている状況ではありません。広域連合としてさらにデータを収集して、区市町村の意見も聞きながら検討していくということになるわけであります。
それから、保険料の減免についてであります。東京都後期高齢者医療広域連合では、保険料について低所得者への減額賦課制度や激変緩和措置等を予定しているといった状況であります。また、その財源は都と区市町村で負担をするということになるわけであります。
また、国や都に対してですが、特別区として後期高齢者医療に対する健診事業への支援について、既に国や都に対して求めているところであります。また、広域連合におきましても、国に対して健診事業への財政支援等を求めているところであります。
中野区として保険料を軽減することも可能ではないか、あるいは23区としてということでありますが、後期高齢者医療制度は東京都内全体で、一体で運営される制度でありまして、区独自で軽減するということは考えておりません。
それから、1都3県の広域連合議会の議長が連名で申し入れをしたということであります。広域連合では、健診事業等について国の財政支援を要望しました。また、制度の周知やシステム構築に関する要望などもあわせて行っています。これは、制度を円滑に実施するために求められることであり、国がこの要望を受けとめてほしいと考えているところであります。
それから、資格証を発行するべきではないという御質問でありました。十分に負担能力があるにもかかわらず、長期間にわたって滞納する場合には、資格証明書の交付が必要だと考えております。
それから、健診事業でありますが、健診事業については法律上努力義務となっているところですが、広域連合として実施をする考えで進めているところであります。
それから、4月の制度施行は出発を見送るように、広域連合に対して見送るようにということでありました。国全体の制度でありますので、一つの広域連合が見送るというわけにはいかないわけでありますが、この制度につきまして、国や広域連合が今、制度周知のための活動を行っているところであります。後期高齢者医療制度の概要について、11月の区報で区としてお知らせすることを予定しております。制度施行に向け、事務をしっかりと取り組みながら、制度の見送りを求めるということは考えておりません。
それから、小児救急の24時間医療体制についてであります。
小児二次救急医療体制の実現に向けて、警察病院を含め、区内で実現可能性のある病院に要請をしてきているところです。警察病院につきましては、今年度に入っても数回要望を行い、話し合いも持ってきたところであります。区として引き続き努力をしていきたいと思っております。
また、小児二次救急医療体制を確保するための財政支援をという御質問もありました。小児二次救急医療体制を実現するための医師の確保という問題は、財政主体で解決する問題ではないと考えております。小児科医の不足については、医師の養成や診療報酬などに問題があると考えているところでありまして、国に対して全国市長会などを通じて要望しているところであります。
サーマルリサイクルについてであります。
区長会といたしましては、廃プラスチックのサーマルリサイクルについては平成20年を本格実施の時期とすることとして進めてきております。区では、サーマルリサイクルの実施とあわせてプラスチック製の容器包装のリサイクルを全区で実施するほか、びん・缶の分別回収、さらに古紙等の集団回収の支援など、多くの区民の協力を得ながら、これまで以上にごみの分別あるいは資源化に積極的に取り組んでいくということで事業を進めてきているところであります。
サーマルリサイクルの実施とあわせて、ごみの分別や資源化などの取り組みがさらに推進していくというふうに考えているところであります。
生産者が、廃棄された製品のリサイクルに責任を持って負担する仕組みをさらに強化するということについては、国等にも求めてきているところであります。
それから、生ごみの資源化についての御質問もありました。生ごみは、御質問にもあったように可燃ごみに占める割合が高く、水分が多いために燃焼の効率も悪いといったようなことで、その減量や資源化の取り組みが非常に重要だということを認識しているところであります。御質問の中にもありましたなかのごみゼロプラン2006では、生ごみの減量について数値目標を定めております。このプランで掲げております四つの取り組み、これを着実に推進していかなければならないということであります。
ちなみに、四つの取り組みは、生ごみを出す際の水切りの普及、あるいは個人やグループで行っている生ごみの減量化、堆肥化の支援といったようなこと、また区の施設から出る生ごみの減量化、堆肥化の促進、新たな減量化技術の調査、検討、地方都市との連携などによる生ごみの資源化といったようなことが四つの取り組みとして掲げられているところであります。幅広く区民が取り組めるような生ごみの減量化、堆肥化の方法について、さらに検討を進めてまいりたいと、こう思っております。
家庭ごみの有料化についてであります。
既に有料化を導入している先行自治体では、多くの住民がごみの発生抑制に積極的に取り組むなど、ごみ減量のための効果的な手だてとなっているというふうに認識をしております。区として有料化については、ごみ減量の動機付けや費用負担の公平化などの観点から必要だと考えているところであります。有料化を通じて、区民の皆さんがごみに対するコスト、そういった意識を持っていただくといったようなことが、ごみ減量に向けての第一歩になる、こういうふうにも考えているところであります。
私からは以上です。
〔都市整備部長石井正行登壇〕
○都市整備部長(石井正行) 私からは、新井薬師前駅踏切の拡幅につきましてお答えを申し上げたいと思います。
新井薬師前駅の踏切の拡幅につきましては、遮断機、警報機、ケーブル等の移設がございます。これに多大な費用を要するということで、西武鉄道側としましては区の負担を求めているという状況でございます。これに対しまして、区といたしましては最大限、西武鉄道側でも努力するよう求めているというところでございます。
次に、上高田四丁目都営住宅建て替えに伴います課題でございます。
樹木の保存ということでございますが、これにつきましてはこれまでも東京都に働きかけを行ってきております。今後も同様に働きかけをしていきたいと考えております。このちびっこ広場の用地でございますが、この用地については東京都の考えによりますと、都営住宅の建て替えを予定しているということで、この広場の移設を考えたいというようなことを申しております。
それから、都市計画公園のお尋ねがございました。この御質問の用地は、東京都がかつて都市計画決定をしたものでございます。しかしながら、規模などから東京都は事業主体とはならないとしてございまして、整備に当たっては区の事業とならざるを得ないということになってございます。この用地につきましては、東京都都市整備局に対しまして無償貸付を強く要望しているところでございます。
以上でございます。
〔牛崎のり子議員登壇〕
○19番(牛崎のり子) 再質問をさせていただきます。
後期高齢者医療制度についてですけれども、減免制度に対して市区町村として働きかけていくということで――市長会などの中で強く求めていくというふうにおっしゃったかと思いますけれども、中野区としてやはり求めていく必要があるというふうに私は思っております。
それから、先ほど資格証明書の問題について、区長は十分に払える人は払ってもらうんだと、その方の滞納に関しては。しかし、私が申し上げたのは所得が低い人ほど保険料の滞納が起こりやすいということは、起こり得ることであるということに対して、こういう低所得者の方たちの現状についてどう考えるかということをお聞きしたので、そのことについてお答えください。
それから、24時間救急対応のことです。これも24時間救急医療、財政の問題だけじゃなくて医師不足ということが一番ネックであるというふうにおっしゃいましたけれども、解決していくために、ここで全国の市長会と要望していると言いましたけれども、やっぱり中野区が、これほど区民が求めているのですから、中野区の区長としてもっときちんと要望していく必要があるということを私の方はお聞きしたので、お答えください。
〔区長田中大輔登壇〕
○区長(田中大輔) 再質問にお答えいたします。
減免について、広域連合がどこかに申し入れをしたということはありません。そういうふうにお答えしたつもりはありません。
特別区として、後期高齢者に対する健診事業への支援について、既に国や都に求めているところであると、また、広域連合においても国に対して、健診事業への財政支援を求めているところであるというふうに申し上げたところであります。
後期高齢者医療制度は、東京都内一体で運営される制度でありますので、区独自で軽減するということは考えていないということを再度お答えいたします。
それから、資格証の発行であります。保険料そのものが所得に応じて賦課するといったような構造になっておりますので、そういう意味で十分な負担能力があるにもかかわらず、長期間にわたって滞納する場合というのは、当然資格証明書の交付が必要になるということであります。
それから、24時間の医療体制についての要望ということであります。区長として全国市長会を通じて要望しているところであります。
○副議長(やながわ妙子) 以上で牛崎のり子議員の質問は終わります。
中野区議会議員 いでい 良 輔
1 災害に強いまちづくりについて
(1)非常災害時救援希望者登録制度について
(2)区有地を利用した耐震建物への建替えについて
(3)山手通り沿い防災建物について
(4)その他
2 小中学生の体力向上について
3 学校体育館の地域開放について
4 その他
○副議長(やながわ妙子) 次に、いでい良輔議員。
〔いでい良輔議員登壇〕
○10番(いでい良輔) 平成19年第3回定例会において自由民主党議員団の立場から一般質問をさせていただきます。
私の質問は、通告のとおり、1、災害に強いまちづくりについて、(1)として非常災害時救援希望者登録制度について、(2)として区有地を活用した耐震建物への建て替えについて、(3)として山手通り沿い防災建物について、2、小中学生の体力向上について、3、学校体育館の地域開放についての、以上3点5項目です。いつもどおり、勇気と情熱を持って質問をいたしますので、わかりやすい前向きな御答弁をよろしくお願いいたします。
それでは質問に移ります。
まず初めに、災害に強いまちづくりについての質問です。(1)非常災害時救援希望者登録制度について伺います。
都市部における直下型地震として、戦後の日本で最大、最悪の震災と評され、また震度階級であらわされる「震度7」が初めて適用され、死者6,434人、負傷者4万3,792人、避難者数30万人以上、住宅被害は全・半壊合計で約25万棟、およそ46万世帯という甚大な被害をもたらした阪神・淡路大震災から12年がたちました。
あの地震の発生から、今日までに発生した震度6強以上の地震が、2000年以降の約7年間に、鳥取県西部、宮城県中部、新潟県中越地方、そしてことし3月25日に発生した能登半島沖と、新潟県においては3年間に2度目となる、ことし7月16日の中越沖と、5回も発生しています。
「災害は忘れたころにやってくる」と言われておりますが、関東大震災クラスの地震、つまり「マグニチュード8クラスの地震の発生」については、数百年に一度の発生と言われております。しかし、この間に発生しているような「マグニチュード6クラスは高い頻度で発生し、マグニチュード7クラスは数十年に数回発生する」というデータもあります。
「備えあれば憂いなし」と、いつ起こるかもしれない災害に対し、私たちはいつでもその災害に対応できるようにするため、防災知識の習得と、日ごろからの訓練を積み重ねておかなくてはならない、私自身も改めて考えさせられたところです。
また、一方では、地球温暖化の影響ではないかと言われておりますが、近年の局地的な雨、集中豪雨などによる都市型水害では、たび重なる浸水被害や人的被害をもたらし、社会的にも大きな問題として取り上げられているところです。
さらに、先日の台風9号などは、勢力が衰えないままの状態で関東地方へ上陸するということで、平成17年の大雨のときのような被害がまた発生するのではないかと、大変心配したところです。幸いにして、中野区では大きな被害はありませんでしたが、ほかの地方など各地においては大きな被害をもたらしました。
このような大規模な自然災害が発生したときに、犠牲になった方々の多くは自力で避難することのできなかった高齢者や障害者という、いわゆる「災害弱者」と呼ばれる方々です。
中野区では、昭和60年代の初めに台風や集中豪雨による水害や火災による被害からお年寄りや障害のある方を守るために、あるいは国内の養護施設などにおける火災の発生により、多くの障害のある方やお年寄りの尊い命が失われたことから、「障害者の防災意識等の調査」や障害者団体の意見・要望を踏まえ、御自身では身の安全を確保することが困難な障害のある方や寝たきりの高齢者の方など、「災害弱者」の防災対策について検討会議を設置し、その検討結果や答申を踏まえて支援体制づくりを進め、全国に先駆けて「非常災害時救援希望者登録制度」、いわゆる「手挙げ方式」を制度化し、実施してきたと認識しております。
災害時においては、「だれもが災害弱者になる可能性はある」のですが、「この災害弱者の定義といいますか、災害弱者と言われる方」は、一般的にひとり暮らしや寝たきりの高齢者の方、何らかの障害をお持ちの方、難病患者の方、外国人、病気の方など、災害時には迅速で適切な行動をとることが困難な方々を示しています。
そこで、まず初めに伺います。
現在の中野区のこの「手挙げ方式」による登録者数は、約980名の方が登録されているようですが、中野区には現在、後期高齢者と言われる75歳以上の方が約2万8,000人、またひとり暮らし高齢者は6,700人、要介護の認定者についてはお年寄りばかりではございませんが、おおむね7,600人となっています。さらに、何らかの障害がある方や重度の難病患者の方を含めますと、9,800人もの方がいらっしゃいます。
全体から見ますと、さまざまな見解はありますが、私はおおよそ4万人以上の方が何らかの支援を必要としているのではないかと推計しています。そして、少子高齢化、核家族化が進む昨今では、高齢者だけの世帯などがさらに増加していくことになり、支援を必要とされる方も同等にふえていくとも考えています。
このように、災害時においては多くの方々が支援を必要としているにもかかわらず、あまりにも登録している人の数が少ないと思いますが、なぜ多くの支援を必要とする人がいるにもかかわらず、この「手挙げ方式」に登録しないのか、またその原因について区としてどのように考えているのか、お聞かせください。
次に、中野区におけるこの「非常災害時救援希望者登録制度」の対象者が、自力での避難が困難な65歳以上の方、身体障害者手帳または愛の手帳をお持ちの方、難病の認定を受けている方、精神障害のある方としていますが、私は非常災害時において妊娠している方と乳幼児親子も避難が大変困難なのではないかと考えています。乳幼児一人でも大変だと思いますが、就学前の子どもを二、三人抱えた御家庭や出産を控えた方がいらっしゃる御家庭では大きな不安の一つだと思います。
このように、妊娠している方と乳幼児親子につきましても、「救援希望者登録制度」に登録する仕組みにするべきではないかと考えます。妊娠している方や乳幼児を抱えた親子については、登録している期間はさほど長い間ではありませんが、このような制度に登録したことにより、災害時に対する一定程度の不安が解消されるのではないでしょうか。この少子化の時代に、中野区にとって重要なことは、非常災害時など特定の状況においても安心して子どもを産み育てる環境づくりを整備していくことではないでしょうか。
そして、新たな対象者が登録された場合、災害時だけのメリットにかかわらず、この制度を利用したことにより家族での防災意識も高まり、次いで、新たに登録される方へのサポーターにもなり得るのではないかと考えます。さらには、地域での妊娠している方や乳幼児親子をサポートするネットワークづくりにもつながるのではないかと考えていますが、区はどのようなお考えをお持ちか、伺います。
中野区で実施しているこの「非常災害時救援希望者登録制度」については、大変評価もできますし、今後とも区民の皆様に幅広く周知し、多くの方に登録をお願いするところではあります。しかしながら、プライバシーの問題や個人情報保護の観点からしますと、この制度の限界といいますか、行き詰まりを感じているところです。そこで、ある程度強制的に登録するぐらいの仕組みが必要ではないかと思いますが、区としては今後どのようにこの制度を発展させていこうと考えているのか、お伺いします。
このような「非常災害時登録制度」をより発展させ、登録する方をふやしていく中で、登録していただいたすべての「救援希望者」に対応するためには、それだけの人数に対応できる地域の力といいますか、地域での取り組み、いわゆる町会・自治会の地域防災会としての対応が課題になるのではないかと思います。
町会・自治会をはじめとした防災会の構成メンバーも、高齢化が懸念されているのも事実ですし、地域での災害に迅速に対応できる組織として消防団もありますが、この消防団についても同じことが言えます。町会や自治会の人的な資源も、これまでのようにすべて対応できるような状況ではなくなってきていると感じています。
そこで、新たな仕組みとして、先ほども述べましたとおり、子どもを持つ若い世代の乳幼児親子の登録をはじめとした新たなサポーターの発掘が大変重要な課題であるとの観点から、救援を希望する人だけでなく、この制度の趣旨を理解していただける多くの区民の方の協力を求め、救援・支援に「協力いただける方」なども登録する制度として、再構築すべきではないかと考えます。災害時には、まず自分の家族の安全、そしてお隣、御近所の安全を確認した方々が救援支援者としてすぐに活動することのできる環境の整備も重要なことだと思います。
そして、地域での防災訓練の際にも活用できるように、災害要援護者のリストとあわせて救援希望者マップと支援者マップを作成することが大変有効な手段ではないかと考えます。区のお考えをお聞かせください。
次の質問に移ります。(2)区有地を活用した耐震建物への建て替えについて。
区では現在、住宅・建築物の耐震性向上を図ることにより、震災から区民の生命と財産を守るとともに、災害に強い安全なまちづくりを実現するために、「中野区耐震改修促進計画」を策定していると聞いております。先ほども述べましたが、阪神・淡路大震災では、家が倒れて多くの被害が出ました。私は、この災害の教訓から、まずは家の耐震性の向上、倒れにくい家づくりが一番だと考えます。
区は、これまでも災害による被害を減少させるために、危険度の高い重点整備地域で防災まちづくり事業を行い、避難道路の整備とあわせて広域避難所周辺の建物の不燃化を進めています。また、昭和56年以前の木造家屋について、区内全域で無料耐震診断を行うなど、建物の耐震性向上のための事業も進めています。
しかし、区内には災害時に倒壊するおそれのある老朽木造住宅の密集している地域が依然としてあり、耐震化はもちろん、耐火建築物に建て替えることが課題となっています。これらのことから区の現状について考えますと、震災に強い、耐震・耐火性のある家づくりはまだまだその途上にあると思います。
そこで、災害危険度の高い重点整備地域で、今以上に建物の建て替えが進むための誘導策について、私の考えを述べます。
具体的には、区民の方が御自分の家を耐震・耐火建築物に建て替える間、区有施設であるまちづくり事業住宅を活用し、一時的な仮住まい住宅として利用するということです。南台にあるこのまちづくり事業住宅は、現在27戸中20戸弱があいている状況とも聞いております。
区民の方は、これにより建て替え期間中の家賃など経費の節減につながり、建て替えのインセンティブとなり、また区としても逼迫した財政状況の中で予算を使わない既存のまちづくり事業住宅の活用なので、事業開始に即効性があり有効と思いますが、いかがでしょうか。今後、区が進める「中野区耐震改修促進計画」は、狭あい道路の整備や区民住宅、区営住宅など集合住宅の建て替え、民間の中低層集合住宅の建て替えなど、横断的に取り組んでいかなくてはならない局面があると考えます。少しの工夫と考え方によって、最小の予算で最大の効果を上げることが期待できると思います。区長のお考えをお聞かせください。
次の質問に移ります。山手通り沿い防災建物について伺います。
山手通り(環状6号線)の地下を走る「首都高速中央環状新宿線」も、中野区の区間についてはほぼ完成し、いよいよこの12月に開通する予定となっています。本町一丁目と二丁目の間の中野長者橋出入り口から豊島区の熊野町ジャンクションを通って、直接首都高速5号線に乗り入れることができるようになります。そして、この中央環状新宿線の工事の進捗にあわせて行われている山手通りの拡幅整備についても、具体的な街路工事が本格化しつつあります。中野区内の区間については、平成22年度までには完成する予定と聞いております。
私は、この山手通りの拡幅整備は、今後の中野のまちにとって、災害に強いまちをつくることだけでなく、まちの活性化を図る上でも重要なファクターだと思っています。既に中野坂上では再開発ビルが建ち並び、広い空間とにぎわいが形成されています。東京メトロ中野坂上駅の西側出入り口駅舎の整備も順調に進んでいますし、この山手通りの整備により、なお一層中野のまちの価値が高まるものと期待しています。
また、東中野では、この山手通りとJR東中野駅の間に西口広場の整備が予定されており、東中野駅周辺も大きく変わろうとしています。私としても、東中野駅周辺が中野坂上駅周辺と並んで中野の新しい顔となることを心から期待しているところであります。さらに、神田川の東側の新宿区側においても、放射6号線の青梅街道との接続から始まり、現在さまざまな再開発事業が進行しています。
さて、このようにまちが大きく変わりつつあるにもかかわらず、山手通り沿道から一歩奥に入ると、依然として木造の低層住宅が密集している状況があります。沿道の本町一丁目、二丁目、中央一丁目、二丁目、東中野一、二、三、四丁目の中でも東中野二丁目、三丁目は、依然として用途地域で言うところの第1種低層住居専用地域となっています。
私はこの際、防災上も、また土地の高度利用という観点からも、一定の見通しが必要ではないかと考えています。山手通り周辺については、山手通りの整備を契機として、今が一番よいタイミングではないかとも考えています。現在、東京のまちはダイナミックに動きつつあります。土地の面積は狭く、人口密度の高い中野区は、こうした動きにあわせて土地の有効利用を踏まえたまちの活性化や防災まちづくりを進める必要があると思います。
そこで、1点お伺いいたします。中野区は、山手通り沿道をはじめ、新たに大きな環境の変化が起こる地域において、用途地域の見通しをしてまちの活性化、防災化など、今後のまちづくりに取り組んでいくべきと考えますが、区長はどのようにお考えでしょうか。今後の取り組みとあわせてお伺いして、この項の質問は終わります。
次に、小中学生の体力の向上について質問します。
体力とは、人間のあらゆる活動の源になるものです。健康な生活を営む上でも、また物事に取り組む意欲や気力を充実させて、より豊かな生活を送る上でも大変重要なものです。子どもの時期に活発に運動を行って体力を高めることは、情緒面や知的な発達を促し、コミュニケーション能力を育てるなど、体も心も健やかに成長していくことにつながります。
しかしながら、文部科学省が行っている「体力・運動能力調査」によると、子どもの体力は昭和60年ごろから現在まで低下傾向が続いています。現在の子どもの結果を、その親の世代である30年前と比較すると、ほとんどのテスト項目において子ども世代が親世代を下回っています。中野区の子どもたちの現状においても同様な傾向が見られます。平成16年度に行った体力調査では、中学生でやや東京都平均を下回り、小学生においては東京都平均を大幅に下回ったという結果も出ています。個性を大事にすることが重要と考えている私は、ただ平均値を基準に上だとか下だとか言うつもりは毛頭ありません。しかし、このような子どもの体力の低下は、将来的に国民全体の体力低下につながり、生活習慣病の増加やストレスに対する耐性の低下などを引き起こすことが懸念され、社会全体の活力が失われるという事態に発展しかねない問題と考えています。現在の小・中学生の体力向上について教育委員会の見解と今後の取り組みをお聞かせください。
そして、次に中学校の保健体育の授業に「武道」を取り入れることについてお伺いします。
中央教育審議会の健やかな体を育む教育の在り方に関する専門部会では、中学校の保健体育で選択になっている柔道、剣道、相撲などの「武道」を、1、2年生の男女を対象に必修化することを大筋で了承しました。昨年12月改正の教育基本法に、教育目標として「伝統と文化の尊重」が盛り込まれましたが、専門部会では、武道の必修化により、我が国固有の伝統と文化により一層触れることができるとしています。現在、日本古来の伝統や文化が軽視される傾向にある中、家庭のしつけや地域社会の教育力の低下もあって、公徳心や困難を克服する意欲、自制心の衰退などが問題視されています。このようなことを踏まえて、文部科学省は現在学習指導要領改定に当たり、基本的な考え方として幾つかのポイントを示しています。まず、生きる力という理念の共有、基礎的基本的な知識技能の習得、思考力判断力表現力などの育成、確かな学力の確立のために必要な授業時数の確保、学習意欲の向上や学習習慣の確立、豊かな心や健やかな体の育成のための指導の充実などです。ここで挙げた中でも、教育機関でもある中野区は、未来ある大切な子どもたちに勉強と同時に健康な心と体を育て、義務教育が終了したときに、進学や社会に出ても生きていくことのできる人間教育をすること、すなわち生きる力を教えていくことが私は大切だと考えています。
そして今、教育の現場になぜ武道が必修化されようとしているのでしょうか。武道は、お互いに礼をもって始まり、礼をもって終わる。礼を尊重するということは、約束の厳守や秩序を守ることであり、他者へのいたわりの気持ちも育ちます。私は、武道の必修化は公徳心などを育てることにもつながり、子どもたちの生きる力になっていくと考えています。武道の必修化について、教育委員会の御見解、そして今後の取り組みをお聞かせください。
この項の質問は終わります。
次に、学校体育館の地域開放について質問いたします。
学校開放は、昭和38年、子どもたちの安全な遊び場の確保のために、学校の校庭を遊び場として開放したことで始められたと聞いております。当時は東京オリンピックの前年に当たり、景気は上向き、車時代の到来を迎えていました。そのころの子どもたちは公園や路上で遊んでいましたが、その路上も自動車が入り込み、安全な遊び場の確保が難しくなってきていました。そうした事態を受けて、小学校の校庭を子どもたちに開放し、地域の子どもたちの健全育成を図ることにしたと聞いております。
その後、区内のスポーツ施設が少ないという現状から、区民がより身近なところでスポーツに親しむことができるように、昭和41年には区立中学校の校庭と体育館を開放し、昭和52年には小学校の校庭をグループスポーツの場として開放しました。さらに昭和61年には、小学校の体育館もスポーツを通じ区民の健康増進とコミュニティの育成を図るために開放されたところです。
以後、次第に学校開放の内容を充実し、現在では校庭開放については全小学校と中学校13校で実施しており、体育館については小学校24校、中学校9校が開放するに至っています。また、学校教育事業とは別に、個別の学校の実態に応じて学校教育に支障のない範囲で学校施設の使用を許可する、いわゆる目的外利用という方法で学校施設を区民に開放しているとのことです。
私は、学校教育施設も区有施設であり、授業に支障のない限り、できるだけ区民のために活用されるべきであると思っています。
そこで、お尋ねいたしますが、現在の中野区のようにスポーツ施設の少ないところでは、区民の体力
向上、スポーツ振興のためにすべての学校施設、とりわけ学校体育館を区民に開放すべきではないでしょうか。フットサルなどの身近なスポーツを盛んにしていくためにも必要だと思っています。また、今後地域で活躍することが予想される団塊の世代など、中高年のスポーツを通じたコミュニティづくり、生涯スポーツ、さらには介護予防という点からも、まだ開放していない学校体育館の積極的な地域への開放と、既に開放している学校はさらに充実した開放へと積極的に進めるべきではないでしょうか。現在、開放を実施していない学校には、校舎を通らないと体育館に行くことができなかったり、近隣住民との間に開放を実施しないという約束があるものなど制約があるとも聞いていますが、今後区立中学校の統廃合や老朽化した施設の改修のときに、積極的に開放することを検討するような考えはあるのでしょうか。区の今後の取り組みなどをお聞きして、私の質問の全部を終了いたします。
どうもありがとうございました。
〔区長田中大輔登壇〕
○区長(田中大輔) いでい議員の御質問にお答えいたします。
非常災害時救援希望者登録制度、いわゆる手挙げ方式という方式についての御質問であります。
なかなか登録者が増加しないが、原因についてどう考えるかということであります。詳細に調査をしたことがあるわけではございませんし、なかなか調査は難しいとは思っておりますが、地域の方、例えば民生委員の方とか、いろいろな方からお話をお聞きしている範囲で、自分の身体状況やプライバシーを他人に知られたくないという方ですとか、近隣と積極的な交流を望まれていないというような方が割合いらっしゃって、そういう方はこうした登録をしない傾向があるというようにとらえているところであります。
乳幼児親子の登録はできないのかという御質問でありました。妊婦の方とか乳幼児親子という御質問でありまして、確かに妊婦の方などは、そういったようなことがあるのかなというふうにも感じたところであります。しかしながら、乳幼児親子というふうにいいますと、やはり親御さんは割合若くてしっかりしていらっしゃるというようなことでもありますので、基本的には養育している家族の責任で安全を確保していただきたいというふうに思っているところであります。支援が必要な親子あるいは妊婦の方、どのぐらいいるのかというようなことについて調査をしてみたいというふうに思っております。
いずれにいたしましても、これまでの手挙げ方式ということではない新しいネットワークをというような御提案もありますので、そういった中での可能性について検討していくべきなのかなというふうに思います。
あわせて、プライバシーや個人情報保護の観点から、現在の手挙げ方式についてやはり限界を感じていらっしゃる、私どもも思っているところです。強制的に登録とまで言えるかどうかわかりませんけれども、そのぐらいの意気込みでの仕組みづくりはできないかということであります。まず、現在の手挙げ方式については、さらに御理解を深めてより多くの登録者をふやしていきたいということで取り組みはしていきたいと思っておりますが、区の保有している情報について幅広く共有して、有効な支援につなげられるようにということで、関係機関との調整でありますとか、防災会への協議、また個人情報保護審議会への諮問などを行う準備をしております。そうしたことの中で、区の保有している情報を、いたずらに個人情報を侵すことなく共有できるような、そういった仕組みをつくっていきたいというふうに考えているところであります。
また、支援の仕組みについて、防災会による従来の仕組みに加えて、区や関係機関との情報共有に対応する新たな、より幅広い仕組みを総合的につくる必要があるのではないかというふうな認識を持っております。これについては、福祉の方の分野で検討しております、ささえあいネットワークづくり、そういったことともあわせながら検討を行っていきたいというふうに思っております。
それから、耐震・耐火建築物への建て替えを誘導する方策として、まちづくり事業住宅を活用するべきではないかという御質問がありました。
区は、まちづくり事業住宅としてリライフ南台という住宅を建設して運営しております。この建設につきましては、国や都から補助を受けている事業でありますので、これらの機関との調整が必要とはなるわけであります。しかし、これを活用するという考え方は有効な考え方だというふうに思っておりますので、これら機関との調整をしながら、重点整備地域内での耐火・耐震建築物への建て替えを誘導する支援策として、このまちづくり事業住宅が活用できるように、入居条件の見直しについて考えていきたいと、こう思っております。
それから、山手通り沿道のまちづくりについての御質問がありました。
山手通り沿道につきましては、山手通りの拡幅や駅前広場の整備、また中央環状新宿線の開通などによりまして交通の利便性の向上が期待されて、業務地としてのまちの魅力はさらに高まるものというふうに思っております。御質問にありましたように、山手通り沿道及びその後背地、また再開発の進んできた新宿区エリアに隣接する地区、こういった地域のあり方については土地利用の促進を視野に入れる必要があり、今後まちづくりの検討の中で考えていきたい、こう思っております。
私からは以上であります。
〔教育長菅野泰一登壇〕
○教育長(菅野泰一) 小中学生の体力向上につきましてお答えいたします。
子どものころから日常的に運動に親しむことや、規則正しい生活を送ることを通しまして、みずから健康体力づくりに取り組むことが大切であると考えております。
今年度、すべての小中学校が体力テストを実施いたしまして、子どもたちの体力の現状を把握した上で、体力向上プログラムを作成しておりまして、来年度から体力向上に向けての具体的な取り組みを実施していくこととしております。
次に、武道について、必修化につきましてどう思うかということでございます。
今回、国において武道を必修化する論議が行われていることは承知しているところでございます。その背景には、改正教育基本法の趣旨を踏まえ、我が国固有の伝統と文化により一層触れることができるようにという意図があるものと考えております。武道は、礼節を身につけるといった教育的効果も期待できるものであると考えております。
今後の取り組みということでございますが、まだ決まったわけではございませんので、必修化された場合ということでございますが、これを実際に教える人が必要になりますので、そのようなことで条件の整備につきまして十分検討していきたいと思っております。
それから、学校体育館の地域開放につきましてお答えいたします。
現在、開放を実施していない学校につきましては、先ほど議員の方からもお話がございましたが、校舎の中を通らないと体育館に行くことができないというような施設上の制約があります。今後、必要な条件整備をするなど、開放できる施設としていくよう検討していきたいと考えております。
〔いでい良輔議員登壇〕
○10番(いでい良輔) 再質問させていただきます。
区長と教育長から御答弁をいただきましたけれども、御検討いただけるというお話だったり、取り組んでいくというお話はいただきましたが、いつから始めるんだとか、取り組みは今から、あしたからやりますと、そういうお話だったらいいんですけど、時間的なこともちょっと教えていただきたいなと思って再質問させていただきました。よろしくお願いします。
〔区長田中大輔登壇〕
○区長(田中大輔) 再質問にお答えいたします。
それぞれ取り組みの期日をもう少し明確にということでありますけれども、これまで検討してきたことの上にお答えしていることもあれば、今回の御質問を受けてお答えしているというようなこともあります。それぞれに時期を特定してお答えするというまでに至っていないということについて、ぜひ御理解いただきたいと、こういうふうに思っております。
検討する、進めていくと申し上げた以上、誠心誠意すぐに取り組んでまいります。
〔教育長菅野泰一登壇〕
○教育長(菅野泰一) 体育館の方でございますけれども、例えば学校の改築ございます。そういった時期をとらえまして、開放につきましてはやっていきたいんですけれども、それ以外につきましても可能なものにつきまして、これから少し時期的なものも検討いたしまして、明らかにしていきたいと考えております。
○副議長(やながわ妙子) 以上でいでい良輔議員の質問は終わります。
お諮りいたします。議事の都合により、本日の会議はこれをもって延会したいと思いますが、これに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○副議長(やながわ妙子) 御異議ありませんので、さよう決定いたします。
次の会議は、9月25日午後1時より中野区議会本会議場において開会することを、口頭をもって通告いたします。
本日はこれをもって延会いたします。
午後5時04分延会
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